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ドラえもんメモリーズ のび太の想い出大冒険 【どらえもんめもりーず のびたのおもいでだいぼうけん】 ジャンル アクションゲーム 対応機種 ゲームボーイカラー(全GB共通) 発売元 エポック社 開発元 スタジオクリシェ酒田エス・エー・エス 発売日 2000年3月10日 定価 4,179円(税込) 判定 なし ポイント 完成度の低いアクションと溢れる原作愛カルトクイズと会話劇はファン必見 ドラえもんシリーズ 概要 ゲーム内容と流れ 会話シーン アクションシーン クイズ メモリアルエリア メモリアルショット 評価点 問題点 総評 概要 ドラえもんの漫画30周年記念イベントと連動して制作・発売されたゲーム。キャラクター同士が掛け合う会話シーンを見つつ、合間に挿入されるアクションシーン内で漫画の一部を抜粋した「メモリアルショット」を集めるのが目的。 パッケージイラストこそ当時のアニメ絵だが、ゲーム内のグラフィックや源静香を「しずちゃん」と呼ぶなどの設定は漫画準拠となっており、漫画を熟読していないと元ネタがわからない会話シーンやクイズがあったりと、数あるドラえもんゲームの中でもターゲット層が従来と明らかに違う異色作。 ゲーム内容と流れ 会話シーン 全6ステージ。1~4ステージは幾つかのエリア、5.6ステージは1エリアのみで構成。 ステージを選ぶと、ドラえもんやのび太たちいつものメンバーによる会話シーンとなる。 会話の内容はメンバーが思い出話をする設定で、大長編を含めた漫画のエピソードを振り返るというもの。 5ステージはのび太の結婚式を見に行くため、6ステージは生前のおばあちゃんに会うためにタイムマシンに乗り目的地に向かうのだが… + さらにネタバレ 着いた先は無関係な工場や森で、結局これらの目的は達せられずに終わる というよく分からないもの。 1ステージのみ登場のジャイ子やドラミの絵はあるのだから、おばあちゃんくらい用意してほしかった。 アクションシーン 会話シーンが終わるとアクションシーンに入る。 はじめにドラえもん・のび太・しずか・スネ夫・ジャイアンの5人からプレイヤーキャラクターを選ぶ。キャラクターにより「ステージ内のドラ焼きやお金を集めた数」「規定時間内にクリアする」「敵を倒した数」など、メモリアルショットを入手するための条件が変わる。 メモリアルショットは上記の条件を満たした状態、さらにはアイテムの「あとからアルバム」を入手しステージクリアした時にそれぞれ手に入る。 内容はオーソドックスなライフ制スクロールアクションで、アイテム回収をしながら先へ進みどこでもドアに入ればいいのだが… このアクションシーンをクリアすると会話シーンの続きを見られる。 クイズ メモリアルエリア(後述)直前にはライフ増加の特典があるボーナスクイズが始まる。 全3問。漫画を熟読していないとわからないレベルのものも多数。ただし次のメモリアルエリアは何度もやり直しができるので、不正解で何も特典が得られなくても特に不利にはならない。 エンディングを見るとタイトル画面から10問連続クイズにチャレンジできる。 メモリアルエリア 最終エリアは特定のキャラクターを操作し漫画のエピソードを体現するミッションクリア型のアクションシーン「メモリアルエリア」となる。 メモリアルショット 集めたメモリアルショットはタイトル画面から入る「メモリアルショット」で閲覧できる。 ただコマ絵を見るだけでなく、キャラクターデータやコミックスの掲載巻数とサブタイトル、あらすじなどの情報も見ることもできる。ポケットプリンタがあれば印刷も可。 評価点 原作ネタが多く、かつ拾い方が丁寧。 感動回、有名回に偏らず、重要エピソードをしっかり選んでいる。 アクションパート 射撃武器が『コエカタマリン』。しかも飛んでいく文字の上にもばっちり乗れる。 カタカナ4文字が切り替わりながら飛んでいくのだが、しずかなら「ヤキイモ」ジャイアンなら「ボエーー」などふさわしい4文字になっている。 セレクトボタンで切り替えるもう一方のひみつ道具も、破壊可能なブロックを壊す『モグラてぶくろ』と適切なチョイスをしている。 敵キャラも細かく原作から拾っている。 『恐竜』の恐竜ハンター、『日本誕生』のツチダマ、『南海大冒険』のお化けパイナップルなど。 メモリアルステージは、チョイスするエピソードと特殊ルールがしっかりリンクしている。 特に障害を乗り越えてのび太を救出するしずかの『ムシスカン』エリア、ドラえもんを避け、ジャイアンを撃破するのび太の『さようならドラえもん』エリアはうまく設定を落とし込めている。 会話パート 単に原作エピソードを振り返るだけに留まらず、原作の話題を切り口に一定の会話劇を繰り広げており、クオリティが高い。 会話で取り上げられるテーマは、親族系、大長編だけでなく、「のび太の家出」、「ジャイアンリサイタル」、「スネ夫の嘘」など幅広いテーマが拾われている。 会話の流れも、「調子に乗ってジャイアンにしばかれるのび太」「のび太の成長を見てほっこりするドラえもん」「未来の行動を謝るのび太に困惑するしずか」など、原作のパターンを上手く踏襲している。 メモリアルショット チョイスされたエピソードが通好み。有名エピソードを抑えつつ、感動もの、親族ものに偏重していない。 『さようなら、ドラえもん』『のび太の結婚前夜』『おばあちゃんの思い出』などの有名エピソードは当然収録。 『ノンちゃんのクツ』『精霊よびだしうでわ』などのややマイナーな回、『むじんとうへいえで』『ふつうの男の子にもどらない』などのギャグ回もしっかり収録している。 グラフィックの再現度が極めて高い。『みらいの国からはるばると』の画像は初期の胴体が太かったドラえもんを忠実に再現している。 漫画のページ切り抜きではなく、重要コマを3~4個集めた画像になっており、ちゃんとストーリーを追えるようになっている。 一方で、「のび太としずか」と題されたメモリアルショットは、手をつないで歩いていくのび太としずかをドラえもんが見守るという一枚絵で、テーマの重要性をしっかり表現できている。 「恋するドラえもん」をテーマにしたメモリアルショットは、ハート形の枠にメロメロ状態のドラえもんを描き、周囲に恋煩いでおかしくなったシーンをちりばめるという凝ったものになっている。 短い解説も付属しており、キャラの基本設定、エピソード内容が追えるセリフ、テーマを象徴するセリフの抜粋がついているため、未読のエピソードにも興味が湧く作りになっている。引用には出典タイトルと収録巻もあるため資料集としても有用。 クイズ ドラえもんゲームでもトップのマニア度を誇る一方で、まず誰も知らないような珍問は無く、絶妙な難易度になっている。 例:「しずちゃんが2ばんめにすきなたべものは?A.すし B.チーズケーキ C.やきいも」しずかちゃんがやきいも好き、までは知っていても2番目を聞かれると困るファンは多いのでは?(*1) 「のび太をつよいイシからすくったのは誰?」「のび太をひゃっくタイマーからすくったのは誰?」などの似たような設問の問題は非常に知識豊富なスタッフが作成したことを感じさせる。 誤答部分も、正解と同ジャンルの固有名詞を作中から細かく拾っており、解答時の一言も含め原作の思い出を数多く想起させる作りになっている。 例「次のうちフニャコフニャオ作品のタイトルは? A.じくうパトロール7 B.スーパーコアラッコ(*2) 3.Dr.ストップアバレちゃん(*3)」。「ハラハラコミックのしんねんごうでしんれいさいされたんだよね(*4)」としっかり解説も入る。 例「つぎのうちのび太くんがえんじていないのはどれ?A.ガッコーかめん B.セルフかめん C.あらわしかめん(*5)」「ほかにもフクロマンとかスーパーダンとかあったよね。(*6)」ドラえもんに登場したヒーローをここまで挙げられれば相当なマニアも満足だろう。 途中で誤答したパターンでは、「ぼくは勉強して『勉強しなくてもあたまのよくなるきかい』を発明する!」としっかり小ネタを挟んでくる。 アクション面には、バリエーションをつけようと努力した跡は見受けられる。 横スク、登山、上がって下がる、下がって上がるなどアクション面のバリエーションが豊富。 ジャイアンだと敵の量が増える、ドラえもんだとどら焼きが増えるなどキャラによってステージが微妙に変化し、攻略の幅がある。 一部コエカタマリンに乗らないと取れないような配置のどら焼きも存在し、工夫のしどころはある。 アクション面の難易度はさほど高くなく、メモリアルショットの獲得自体は若年層でもわりと容易だろう。 アクションシーンの背景がやたら書き込まれている。 ただ、ゲームボーイカラーでは綺麗に見えるが、モノクロのゲームボーイでは見づらい。 作中のサウンドは良曲揃い。 ただしアニメ関連曲は無し。当時のキャラゲーにありがちだが、版権問題が原因と思われる。 いずれも1ループが短めだったり、ノリのいい曲ばかりで地下ステージのBGMとして不似合いだったりという問題はある。 問題点 ファミコン初期のようなぎこちなさが目立つアクション。 2000年のGBレベルには到底達していない。 横スクロールのエリアはスクロールすると後ろへ戻れない。 下へ抜けられる床が多いので詰みこそ少ないものの、どら焼きや円マーク、『あとからアルバム』を見逃すと取り返しがつかない。 触れるとエリアの最初に戻されるトラップ『ふりだしにもどる』が、むしろ取り逃しを救済するアイテムになっている。 敵キャラのルーチン、ステージギミックもバリエーションに乏しい 敵キャラの動作は「壁に当たるまで直進」「近づくとジャンプ」「まっすぐ飛んでくる」程度のごくごく基本的なものしかない。 ステージギミックも、針山、落ちる足場、動く足場程度。 メモリアルエリアのみ、「跳ねながら向かってくる」「飛んでくる途中で高度を変える」「頭を覗かせたあとハイジャンプ2回」など、他のエリアに無い動きがある。汎用のルーチンにすればよかったのに…… 方向転換の挙動が不自然。 正確には、後ろ方向へ入力すると半ブロックほど後ろへ移動した後に振り返るという動作になっている。1ブロックのスペースでは振り返ることができない。 『モグラてぶくろ』で岩壁を掘り進む場面など、思う方向を向けず四苦八苦させられる場面がある。 空中では振り向く動作をしないため、ジャンプ中の後方への制御が半ブロック分しかない。ジャンプの制御が難しいのはこれが理由だと思われる。 当たり判定が不自然で、上から踏んだのにダメージになった、横から当たったのに敵が死んだなどの納得いかない判定が多い。 のび太のメモリアルエリアでは、ドラえもんに触れると『ふりだしにもどる』が発動するのだが、「横から当たったのにドラえもんのみ落ちた」「相打ちしたのにふりだし不発」「ふりだしは発動したがノーダメ」など、さらに訳の分からない事態が起きる。 カメラワークがキャラ中央のみで、上下の足場が確認できない場面が多々ある。 停止中の上下ボタンでカメラを上下にずらす、当時でも一昔前のシステムを使わざるを得ず、テンポが悪い。 全体に『メトロイド2』のような探索ゲームにしたいのか『スーパーマリオブラザーズ』のようなジャンプアクションにしたいのか中途半端。 横スク、登山、登って降る、降って昇るなど多様な移動方向や、位置が明示されない『あとからアルバム』やゴール、ルートの2択があるマップなど、フリースクロールの探索ゲームにしたかったのではと思わせる要素が多い。 振り向きの挙動が不自然なのも、射撃武器を使う関係で体の向きと移動方向をバラバラにする必要があったのでは。 カーソル入力でカメラが動くのも探索ゲームならありがち。 一方で、高速クリアを要求する、落下死ポイントが多い、不可逆スクロールなど、アクション面では完全に前方一本道のジャンプアクションを意識している。 このあたりのちぐはぐさと、そもそもの技術力の低さから、どうにも古臭く完成度の低いアクションステージが出来上がってしまったのではないか。 演出面 各エリアは大長編や原作エピソード名を冠しているが、背景は森、砂漠、洞窟など数種類しかなく、通常エリアの原作再現要素は無い。 落下ミスの際は「ボシュッ」という効果音が鳴って突然キャラクター選択に戻される。ミス用のジングルなどはない。 ボリュームが少ない 90秒前後でクリアできてしまう(*7)エリアが20+2個ではあまりに少ない。会話パートを入れても1~2時間で完走できてしまうだろう。 リトライが不便 本作は5エリアで1ステージが構成されるのだが、ステージ単位でしかプレイできない。ステージ途中での中断も不可。 エリア2-3のみ取り逃しがあった場合も、2-1から2-5まで馬鹿正直にプレイしなければならず、収集ゲームとして辛い。(*8) 2回目以降はエリア開始時に『あとからアルバム』が表示され回収状況が分かるのだが、残り数なのか回収済数なのかは説明がない。(*9) どのエリアに取り逃しがあるかを確認する手段もない。赤外線機能を使った隠し要素もあるため、なんでも表示するわけにもいかないのだろうが、もう少しなんとかならなかったか。 アクションシーンのキャラクターグラフィックが今ひとつ。 せっかくのGBCなのに肌の部分が真っ白。コミックスの白黒のイメージだろうか? 体型のバランスが悪く目玉がやたらでかいドラえもんをはじめ、むくれたのび太、点目で善人面のジャイアン、顔の潰れたスネ夫、下膨れのしずちゃんなど、GBドラえもんの中でもクオリティが低め。 初代GB版や前年の「あるけあるけラビリンス」の方は半分のドット数でつぶれ気味だが、まだ特徴は捉えていた。 会話シーンなどその他のキャラ絵は極めて漫画の再現度が高いため、落差が目立つ。 回復アイテムとして配置されているどら焼きも、妙に色が明るく赤いフリスビーか地雷のように見える。 頭身が若干大きめなので、粗いドット数のGBCでは若干きついと言えなくもない。ジャンプなどのアクションも動きが小さく地味。 + 参考画像 背景がそれなりに書き込まれているぶん余計に浮いている。 ドラ焼き以外のアイテムや会話シーンのキャラ絵は、なぜか透過されず白い背景がそのままついている。 キャラ絵の背景が残っているので、セリフ枠が変に切れてしまっている。 アクション面のアイテムは、背景を抜かないとGBプレイ時見にくいため仕方のない面もある。 メモリアルは赤外線通信でないと出現しないものもあるようで、ゲームボーイカラーとテレビのリモコン等がないとコンプリート不可能。 一応箱には「ゲームボーイカラーがないと手に入らない想い出があります」と注意書きがあるが、肝心の「想い出 = ゲーム内のメモリアルショット」であることはもちろん、ゲーム内容の説明すらない。 ここが一番のネックで、当時はGBCを売りにしたゲームが多く、グラフィックもGBCかどうかでも評価が分かれる。 メモリアルショット一覧が不便。 メモリアルショット画面はフィルム型のアイコンが並んでいるだけで検索性が非常に悪い。 NEWマークなども無く、音も無くアイコンが1つ増えているだけ。 2画面に無理やり納めずサムネイルにするとか、アイコンを使わずタイトルを縦並びにするとか、やりようはあっただろう。 クイズは日付を問う問題がやや多すぎる。 「ぐうたら記念日にしたのは何月何日?」「のび太のパパとママがお互いにプロポーズをしあったのはいつ?」など。 多いときは10問中3~4問出てくる時もあり、他の問題と比べて面白みに欠けるのでもう少し考えてほしかった。 フォントが良くない。「そ」と「を」、「ン」と「ソ」などが見分けづらい。 時代的にはよくある話なのだが、運の悪いことに「クンちゃん(*10)」というキャラに言及するため、見間違えるとギョッとさせられる。 総評 アクション部分は不自然な操作性と単純なマップ構成が目立つ、面白みの薄いもの。 一方、原作要素に関しては有名エピソードからマニア向けまで高クオリティで拾っており、溢れる原作愛が感じられる。 大長編やオリジナルストーリーが多いドラえもんゲームの中で、「原作漫画にスポットを当ててプレイヤーの想い出を呼び起こさせる」(説明書あとがきより要約)というコンセプトも非常に貴重。 アクションゲームとしては並以下の出来だが、漫画版ドラえもん名鑑およびカルトクイズを収録したファンアイテムとしてマニア層には強く薦められる。メモリアルショット回収もさほど辛くないのが救い。
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スーパーデッドヒート 【すーぱーでっどひーと】 ジャンル レースゲーム 対応機種 アーケードゲーム 発売元 タイトー 開発元 タイトー、スペースクリエイティブ 発売日 1985年 プレイ人数 1~4人 判定 良作 ポイント 4画面で4倍おもしろいレースゲーム 概要 特徴 ゲームの流れ 評価点 問題点 総評 概要 タイトーが1985年に発売した業務用のレースゲーム。 特徴 はじめに筐体の構造について。 本作は、田の字に並べた4枚の画面を真上から見下ろす形で楽しむ、スクロールしない固定画面のレースゲームである。 筐体はテーブルの天板に画面が嵌め込まれた特殊な構造で、1人から4人まで同時プレイ可能。4人プレイの場合は2人ずつが互いに向かい合って遊ぶ仕組みになっている。 ゲームの流れ まず100円を入れて、遊びたいプレイヤーがみんなそろったらゲームスタート。 スタートすると、はじめに機体の性能と画面1枚におけるコースのレイアウトを1人あたり1種類ずつ選ぶ。 全てのプレイヤーがレイアウトを選んだら、4種類のレイアウトが全て組み合わされて1つのコースになる。 みんなが決めたコースで見下ろし型のレースが開始されるので、途中で機体の追加チューンアップを施しつつ一位を目指して走る。 評価点 まず第一に「4人同時プレイが面白い」。 コースレイアウトの3/4は毎回自分以外にも他のプレイヤーが決めているため、毎回違ったコースが現れるので多彩なレイアウトを楽しめる。 この部分はタイトーのみならずゲーセン側もセールスポイントにしていたらしく、コースレイアウトの選択画面が他のプレイヤーに見えないように、取り外し可能な段ボール製のついたてを用意するゲーセンもあった。 ゲーム自体も熱い。 コースのグラフィックは1985年当時にしては美しく、コース自体も様々なロケーションが用意されている。 レース中は効果音しか流れないが、クリア時などのBGMは『奇々怪界』や『ダライアス』で知られるOGRこと小倉久佳氏が担当。曲調が熱いレースの本作にマッチしており、本作をプレイしてなくてもエキサイトできる。 問題点 本作は画面の間にある繋ぎ目の距離は内部プログラム上ないものとみなされており、繋ぎ目に向かって斜めに走る際はズレが生じるので注意がいる。 やや大味な部分がある。 コースのショートカットが可能なのはセガの『ホットロッド』と同じだが、それとは異なり本作は「衝突により壁を破壊しての強引なショートカット」が行える。 総評 コンピュータゲーム黎明期ならではの「画面が4枚」「コースが変幻自在」といったアイディアが凄まじいレースゲーム。 筐体の構造が特殊なため今となってはプレイ困難だが、見かけたら4人でワイワイ遊んで欲しいものである。
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かいぞくポップ 【かいぞくぽっぷ】 ジャンル アクション 対応機種 Windows/Mac OS X(Steam)Newニンテンドー3DSWii UNintendo Switch メディア ダウンロード専売 発売元 【PC】13AM Games【3DS/WiiU/Switch】レイニーフロッグ 開発元 dadako 配信開始日 【PC】2016年11月4日【3DS/WiiU】2017年2月22日【Switch】2018年8月9日 定価 【PC】498円【3DS/WiiU/Switch】500円 プレイ人数 1人 セーブデータ 1箇所・オートセーブ方式 レーティング CERO A(全年齢対象) 判定 なし 備考 3DS版はNew3DS専用 ポイント バブルを消していく攻撃固定画面アクション某レトロ携帯ゲーム機の外観再現とカスタマイズボリュームは価格相当の小粒さ 概要 ゲームルール 評価点 問題点 総評 概要 日本のインディーゲームスタジオであるdadakoが開発したダウンロード専売ソフト。海外におけるタイトル名は『Pirate Pop Plus』。 ジャンルは横視線による固定画面アクションゲームで、クリアの概念が存在しないエンドレスゲームとなっている。 「ビートJr」率いる4人の主人公が、悪名高き「バブル海賊」の放つ泡を愛用のイカリで消していくというストーリー設定。 本作はモノクロ画面による架空のゲーム機「ポケットゲーム」で作られたゲームソフトという設定でもあり、作中においてその設定が反映される。 ゲームルール ゲームの流れ 「ノーマル」と「ハイパー」の2段階の難易度があり、好きな方をプレイしていく。ただしハイパーに関してはコイン25枚の消費が必要。 ハイパーはバブルの出現率や分裂状態が非常に激しく、生き残るのが極めて困難。一方で常時スコアに倍率がかかり、コイン関係のアイテムの出現率が非常に高い。 本作にはクリアの概念はなく、ゲームオーバーになるまで延々とゲームが進行していく。時間経過でレベルが上がり続け、徐々に難易度が上昇する。 ゲームオーバー後はそれまでに稼いだスコアがベスト5のランキングとして記録される。ランキングは両難易度共通でネームエントリーに対応。 ステージルール 『ポンピングワールド』などで知られる「ワイヤーでバウンドするバブルを攻撃する」タイプのアクションゲームである。 主人公は左右移動とワイヤーにあたる上方向へのイカリ攻撃の操作を行う形となり、そこから無限に湧いてくるバブルに対する対処をしなければならない。 イカリは「攻撃の持続時間は長いが隙も大きい」という特性があり、バウンドするバブルを潜り抜けつつもタイミング良く攻撃する必要がある。 本作のステージフィールドは非常に狭いため、ただ適当にイカリを放つだけでは袋小路に追い込まれやすい。ここをどう耐え抜くかが本作における課題となる。 バブルは攻撃を加えるたびに2段階まで縮小分裂し、もっとも小さい状態でないと消滅しない。難易度やレベル進行によっては分裂がより激しくなってくる。 時間経過で「重力が上下左右のいずれかに変更される」というギミックが発生する。 重力の向きが変わる影響で主人公が空中に放り出される現象が起きるが、この間の主人公は無敵で、さらには踏み付けでバブルを消せる攻撃判定が発生する。 重力変更の際には事前に警告表示がされる。どの方向に重力が働くかは完全ランダムで、場合によっては警告後も重力がそのままに留まるケースもある。 新たなバブルの出現や重力変更の際にはバブル海賊が出現し延々と妨害を繰り返してくる。この時、攻撃を当てるとひるませられるものの倒す事はできない。 バブルに触れるとダメージによる「ハート」が消費され、すべてのハートを失った後にダメージ受けるとゲームオーバー。 ハートの初期数はノーマルでは3~4ポイント(使用キャラによる)、ハイパーでは1ポイント固定。コンティニューの機能は搭載されていない。 操作体系 アナログスティック等左右で主人公の移動、ボタンで主人公の上方向にイカリ攻撃を行う。空中にいる状態では若干の移動制御も行える。 アイテムについて 「泡を消す」「自然出現」等の条件で以下のアイテムが出現し、主人公に様々な効果をもたらす。 リバース以外のアイテムは大小様々なスコアボーナスも同時に入る。原則として出現頻度の低いアイテムになるにつれ入手スコアが高くなる傾向がある模様。 攻撃アイテムの併用はできず、別のアイテムを取得すると前の効力が初期化されてしまう。また同じ攻撃アイテムを連続取得すると使用回数が増える。 + アイテムの種類一覧 コイン もっとも出現率の高い通貨アイテムで、溜めておくと後の買い物などに使用できる。 宝箱 触れると大量のコインが噴出する。出現頻度は非常に低いが、ハイパーにおいては出現率が上がっている。 フルーツ スコアアイテム。複数種類のフルーツあり。 パネル 「B」「O」「N」「U」「S」の5種類あり、すべて集めるとコインが爆発的に噴出され、さらにはフリーズの効果も発動される。 クランプ 攻撃アイテム。放たれたイカリの攻撃判定が画面内に残り続ける。バブルに触れる消滅。回数制限あり。 エアガン 攻撃アイテム。イカリの代わりに銃攻撃が行える。イカリではありえないレベルの連射が可能。回数制限あり。 倍率 攻撃アイテム。バブル攻撃時におけるスコア倍率を2倍にする。回数制限あり。 シールド 主人公周りにシールドが張られ、体当たりでバブルを消せる。制限時間制。 フリーズ 一定時間、バブルの動きが停止する。ただし無敵ではないため、泡に触れるとダメージを受ける。制限時間制。 矢印 4種類の矢印があり、取得後にすぐさま矢印の方向へと重力が働く。 リバース マイナスアイテム。主人公に黒くなった上で操作が反転してしまう。制限時間制。なぜかハイパーでは出現しない。 ハート ライフが1ポイント回復する。 買い物について ゲーム画面の外枠にはポケットゲームがはめ込まれる形で表示されており、買い物をする事により外観のカスタマイズが行える。 カスタマイズできる素材は「本体の色」「画面のモノクロの色」「フレームの色」「十字ボタンと攻撃ボタンの色」「ステッカーの貼り付け」が存在する。 各素材には複数の色及びステッカーがあり、消費されるコインはピンキリに設定されている。どの色やステッカーを選んでもゲームそのものに変化はない。 ゲーム中に使用できる主人公(3キャラ)や楽曲(3曲)の購入も行え、一度購入したキャラや曲は自由に選択可能となる。 使用キャラにはそれぞれ「ハートの数」「移動速度」「スコアの稼ぎやすさ」の差別化がなされている。ただしハイパーでのプレイは全員同じハート数となる。 その他にも「ハイパーのプレイ料金(上記)」や「実績獲得のヒント表示(下記)」においてコインの消費が必要。 実績について ゲーム中にとある条件を満たすと「実績」を獲得できる。全12種類あり。未達成の実績はコインを支払う事によりヒント表示の確認が可能。 評価点 バブルを消していく爽快感 プレイ感覚は『スーパーパン』と同様の、「イカリを放ってバウンドするバブルを延々と消していく」という分かりやすいもの。 ステージフィールドが非常に狭いために大掛かりな行動が行いにくいが、それ故に「限られた範囲でどう行動していくか」という緊張感が生まれる。 分裂したバブルは確実に行動範囲の妨げと化してくるので、「どのタイミングでバブルを攻撃するか」という駆け引きが重要となってくる。 定期的に出現するアイテムの活用もゲームを有利に進めてくれるため、「危険な状態でも一発逆転」というカタルシスが存分に感じられる局面も多い。 重力方向変更の概念により、状況次第でピンチにもチャンスにもなる意外性も含まれている。空中におけるバブル踏み付けはなかなかに豪快。 嬉しいやり込み要素の数々 集めたコインで買い物をするという二次的な目的があり、ゲーム本編とは違った方面でのお楽しみがある。 ゲームの本質と直接関わるものではないが、ポケットゲームのカスタマイズにより様々な色変更やステッカー貼りで外観を変更できる機能が凝っている。 購入分含め主人公が4キャラおり、気分一新で色々なキャラを使用できる。なお一部のキャラは別のゲームからのゲスト参戦である。 ゲーム中に流れるBGMは購入分を含め4曲存在するが、そのどれもが某携帯ゲーム機を意識した良質なピコピコサウンドで演奏される。 問題点 ハイパーの絶対優勢ぶり 圧倒的にスコアの入手効率の良いハイパーの方がハイスコアが出しやすく、ノーマルの不公平感が激しい。 「常時スコア倍率がかかる」「スコアの効果も兼ねたコイン系アイテムが大量出現する」といった優遇さで、確実にハイパーの方がスコアが稼げてしまう。 スコアランキングはノーマルとハイパーの一括で記録される。よほどの長期戦でもない限りはノーマルがハイパーに追いつく事はできないにもかかわらず。 ハイパーのプレイはコイン25枚の消費が必要だが、普通にプレイすれば一瞬で25枚以上を稼げてしまう。一方のノーマルはコイン稼ぎにかなりの時間を食う。 モノクロ画面の見辛さ 本作はレトロゲームの再現という事でモノクロベースの色使いで画面が映されるが、状況によっては事の状況が分かりにくい場合がある。 特に顕著なのが「小さいバブルやコインが大量同時出現している」状態で、お互いのグラフィックが非常に似通っているため何が何なのかが非常に見極めにくい。 またカスタマイズにおける画面の色変更によっては、非常にギラギラした色使いで視覚的に疲れる配色のものもある。 ゲームとしての小粒さ やり込み要素があるとはいえ、基本は変わり映えの乏しいゲームの繰り返しでしかないため、ある程度やり込むとマンネリを覚えてしまう。 価格を考慮すれば十分なボリュームではあるものの、あまりがっつりとやり込むタイプのゲームでもないため、熱が冷めるのもまた早い印象。 総評 『スーパーパン』系列の派生系としては上手く作られている一作で、バブルを消す爽快さやスコアを稼ぐ面白みがコンパクトながらも詰まっている。 アクションゲームとしては良くも悪くもライト趣向の内容で、無難に楽しめる反面飽きやすさも否めない。それをどう捉えるかはプレイヤー次第であろう。
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本稿はソーシャルゲームが原作の版権ゲームを扱っています。 本Wikiはソーシャルゲームの執筆が一切認められていないため、CS版の詳細に関する記述に限定し、アプリ版に関する情報は割愛しています。 五等分の花嫁 ごとぱずストーリー 【ごとうぶんのはなよめ ごとぱずすとーりー】 ジャンル メモリアルアドベンチャー 対応機種 Nintendo SwitchPlayStation 4 発売・開発元 MAGES. 発売日 2023年6月29日 定価 パッケージ版 6,980円豪華イラスト画集セット 9,980円ダウンロード版 6,980円五つ子コンプリートセット 19,980円 レーティング CERO C(15才以上対象) 判定 なし ポイント アニメ一期ストーリーと24回のイベントストーリー収録テンポの悪さやUIの不備が目立つ 少年マガジンシリーズ 概要 内容 メインキャラクター 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 2020年にリリースされたスマートフォン用ゲーム『五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。』(通称「ごとぱず」)の家庭用機移植版。 原作アプリはパズルゲームだったが、CS版ではパズル部分はカットされ、アドベンチャーゲームのように読み進める形となっている。 アドベンチャーゲームではあるが『五等分の花嫁∬ ~夏の思い出も五等分~』(以下「ごとなつ」)と『映画「五等分の花嫁」 ~君と過ごした五つの思い出~』(以下「ごときす」)の2作とは違う出来となっている。 当初は2023年5月25日発売の予定であったが、ブラッシュアップのため発売がほぼ1ヶ月延期され翌月29日となった。 内容 初めてのゲーム開始時に履歴書を用意するという名目で主人公の名前と誕生日を決める。 名前は後から変更できるが誕生日は変更不可。誕生日を指定した日にプレイするとホーム画面で五つ子が祝ってくれるという要素がある。 プレイする日によってタイトル画面とホーム画面の五つ子衣装が変化する。 例えば7月1日~10日だと水着になっている等。 ホーム画面での並び順は左から一花、二乃、三玖、四葉、五月で固定。 TVアニメ一期を再現した「アニメ一期ストーリー」 全12章で「結びの伝説2000日」まで(原作でいう原作4巻32話まで)が収録されている。風太郎が焼肉定食焼肉抜きを頼むところから林間学校までを描く。 「五つ子の家に置き忘れるのが財布から単語帳になる」「一花がオーディションに遅刻してしまう」等といったアニメ化にあたって変更された点も受け継いでいる。 アニメで喋っていた部分がテキストで書かれており、時々選択肢もある。一枚絵はアニメ化した際の映像を流用したものである。2D背景に3Dモデルを使った立ち絵で表現している部分もある。 2020年11月からの1年間に開催された24回のイベントの「イベントストーリー」 そのテーマに沿った内容で風太郎や五つ子たちとの掛け合いが行われる。時々選択肢もある。 基本は2D背景に3Dモデルを使った立ち絵で表現している。一枚絵も使われる。 2020年11月からの1年間に開催された24回のイベントの「五つ子ストーリー」 「イベントストーリー」のエピローグを見ると「五つ子ストーリー」の解禁が解禁される。 そのテーマに沿った内容で風太郎と五つ子のうち誰か1人による掛け合いが行われる。 途中でキラキラアップかドキドキアップの選択肢があり、選択によってストーリーが分岐する。 片方見たら選択肢の部分から始めることも可能。一度見たものはキラキラマークorドキドキマークが付くのでどれに分岐するかわかるようになっている。 基本は2D背景に3Dモデルを使った立ち絵で表現している。一枚絵も使われる。 2020年11月からの1年間に開催された24回のイベントの「コクハクストーリー」 「五つ子ストーリー」の2イベント分の選択肢を全て見るとコクハクストーリーが解禁される。2つのイベントで1シーズンなので12回分ある。 「五つ子のうち誰かを選ぶ」「五つ子のうち誰かを選んだあと別の誰かを選ぶ」があるので、1シーズンごとに5人分で差分は10存在する。 これも一度見たら選択肢の部分から始めることも可能。 カードが排出されるようになるのは「五つ子のうち誰かを選んだあと別の誰かを選ぶ」の方である。 + 収録イベント一覧(長いので折り畳み) 五つ子ちゃんと秋のお出かけ ~謎の手紙と××な秋~ 五つ子たちとの勉強会から帰る途中、 待ち合わせ場所が抜けた手紙が鞄の中から見つかる。 その手紙について、五つ子たちを尋ねて回ることになる。 五つ子ちゃんのご主人様 ~日ノ出祭メイドクイーン~ 文化祭で、五つ子たちはメイド服をテーマとしたファッションショーのモデルを頼まれることになる。 参加してる人の中から、投票によって文化祭のクイーンが選ばれる。 文化祭の当日、メイド服に着替えた五つ子たちが声をかけてくる。 五つ子サンタのクリスマス ~届け!デリバリー大作戦~ スマスに妹のらいはにクリスマスプレゼントを買ってあげたい風太郎は1日だけレストランでバイトすることに。 当日、何故か五つ子たちもレストランにやって来て、 みんなでお仕事に励むことになる。 五つ子たちの協力もあって、仕事は順調に進んだが…。 五つ子ちゃんと冬のおでかけ ~イルミネーションラビリンス~ 息抜きが必要ということで街に出かける。 しかし、突如五つ子たちがいなくなってしまう。 風太郎は五つ子が作った問題を解いてそれぞれが待っている場所に向かうことになる。 五つ子ちゃんの正月デートが一花の場合 ~ナイショの初詣~ 五つ子たちのお正月に招待され、豪華なおせちや餅に舌鼓を打った後はゲーム大会。 おなか一杯になった一花は眠っているので、代理で風太郎がゲームに参加。 ほかの五つ子たちも遊び疲れて眠ってしまう。そんな時、目を覚ました一花が風太郎を外に連れ出して…。 五つ子ちゃんの温泉旅行 ~混浴?温浴?スタンプラリー!~ 五月が福引で当てた温泉旅行にやってきた。 五つ子はそれぞれ行きたい所があるようだ。 温泉スタンプラリーをしながら観光地を巡ることになる。 五つ子ちゃんのバレンタイン ~溶かして固めてハイどーぞ!~ 『もうすぐバレンタインだしみんなでチョコを作って食べちゃおうパーティー』を開催され、風太郎は五つ子に呼び出された。 五つ子たちは風太郎のアドバイスを聞きながらそれぞれ手作りチョコの材料を揃える。 買い物が終わったらパーティ会場に移動。五つ子たちがチョコを作ったが、だれがどのチョコを作ったか当てられるだろうか? 五つ子にゃんと猫カフェバイト ~謎のコクハク!キミが好き~ 一花に割のいいバイトだと呼び出されたが、そこはオープンしたてのネコカフェ。猫耳姿の五つ子がお出迎え。 店長から留守番を頼まれて、五つ子と共に協力して猫の世話とお店の宣伝に奮闘する。 五つ子ちゃんのプリンセスが二乃の場合 ~パレードは突然に~ アラビア風のお姫様の格好をした二乃が夢に出てきた風太郎は、五つ子たちに誘われてオープンしたばかりの遊園地にやってくる。 童話(『眠れる森の美女』『アラジンと魔法のランプ』『シンデレラ』『白雪姫』『不思議の国のアリス』)をモチーフにしたアトラクションを楽しんでいると突然、園内アナウンスで五つ子たちが呼び出される。 五つ子ちゃんとお花見さんぽ ~場所取り名人はだ~れ?~ 五つ子たちやらいはと花見をすることになった風太郎は場所取り係に立候補したが、徹夜したためバス停で寝てしまう。 代わりに、らいはの連絡を受けた五つ子たちが場所取りをすることに。 らいはは、五つ子たちが見つけた中で、一番お気に入りの場所があるようで、風太郎にその場所を当てて欲しいと言いだし、らいはが気に入った場所を推察することに。 五つ子ちゃんと夜桜クルーズ ~船上ライトアップロマン~ 知り合いに屋形船の招待券をもらった風太郎。普段のお礼にと、五つ子たちを屋形船での夜のお花見に誘う。 ノリノリで貸し出し衣装に着替えた五つ子たちを乗せ、 屋形船が動き出す。 五つ子ちゃんのパジャマパーティ 深夜の女子会からの脱出 五つ子を探してレンタルルームにやって来た風太郎。そこでは五つ子がパジャマパーティを開いていた。 風太郎に見張られながら、五つ子たちは事課題を終わらせる。 しかし、風太郎が出ようとすると、何故かドアが開かない。部屋を出るには江端(*1)が用意した謎を解かなければならなくなった。 五つ子ちゃんのバースデー ~南の島でお祝いを~ 勉強を頑張ったご褒美旅行に来た五つ子と風太郎。 風太郎は間もなく訪れる五つ子たちの誕生日のために バースデーケーキを選ぶ役を任されることに。 風太郎は五つ子たちと街を歩きながらそれぞれの好みを探り、 全員が満足できるケーキを見つけることに。 五つ子ちゃんのナースが三玖の場合 ~お注射の時間です~ 五つ子たちが、父親の知り合いの病院(*2)で、 1日看護師体験をすることに。風太郎が入院患者役になって、五つ子たちにお世話をしてもらう形。 みんなが張り切っている中、風太郎は看護師に5人のうち誰かが体調を崩しそうだと聞かされる…。 五つ子ちゃんとヒミツの雨上がり ~紫陽花公園でつかまえて!~ 風太郎は五つ子に連れられて 紫花公園にやって来た。 五つ子たちは、公園の中でそれぞれが出す謎を風太郎が解けたら、1週間後の勉強会に全員参加すると約束。 風太郎は勉強会のために次々と謎を解いていくが…。 五つ子ちゃんのバーガーショップ スマイル5倍でポテトもいかが? 学校の課外授業でハーガーショップで職業体験をすることになった風太郎と五つ子たち。 作業を分担して開店準備を進める。 風太郎が客となり、五つ子たちは接客練習も行った。 開店し、沢山の客の注文を協力してこなしていく。 常連客が五つ子たちに、ある提案をしたが…。 五つ子ちゃんと真夏のビキニ ~飛びっきりのサマータイム~ 五つ子たちから海沿いのリゾートホテルに誘われた風太郎。とはいえ、そこは家庭教師の上杉風太郎。五つ子たちに勉強をさせることは忘れていない。 無事に勉強を終えた風太郎と五つ子は、 ホテルで行われているイベント 「ビーチを楽しむ宝探しミッション」に参加することに。 ミッションをこなすと出会える素敵な宝とは一体? 五つ子ちゃんと夢幻のひまわり ~私たち入れ替わってる!?~ 目が覚めると、風太郎はひまわりに囲まれた幻想的な場所にいた。 そこに一花と四葉がやって来て、中身が入れ替わってしまったと風太郎に告げる。 風太郎はひまわり畑を回って五つ子たちを探し、真相を突き止めようとする。 五つ子ちゃんの花火大会が四葉の場合 ~大きくて小さなサプライズ~ 風太郎と五つ子たちは花火大会にやってきた。 かき氷、りんご飴、人形焼き、焼きそばといった、屋台ならではの食べ物を買ってきて、みんなで楽しく食べる。 食事を終え、花火が始まるまで自由行動になり、その時風太郎は、四葉のいつもと違う様子が気になり…。 五つ子ちゃんとお洒落なキャンプ トラブル・グランピング 風太郎と五つ子たちは、グランピングが楽しめるキャンプ場へやって来た。 ところが予約の手違いでキャンプ場まっていて、火を起こす道具すら借りられない状況に。 それでも風太郎は、みんなで協力してキャンプを決行しようと提案。五つ子たちはアイデアを出し合い、 こんな状況でもご馳走を作る方法を考えることに。 五つ子ちゃんのフレフレ!チアガール! ~五人でGo for it~ チアダンスクラブに参加して地元の少年サッカークラブを応援することになった五つ子たち。 割のいいバイトということで風太郎も試合当日の雑用スタッフとして手伝うことに。風太郎は練習中の五つ子たちにアドバイスしたり、 励ましたりする。 そしてやって来た試合当日、準備万端の五つ子に、思いもよらないトラブルが起こる…。 五つ子ちゃんのうさみみパーティ ~満月の女子会からの脱出~ ウサギだらけの部屋でウサギの格好をしてパジャマパーティを開催する五つ子たち。 勉強をせずにパーティをしていると聞いて飛び込んできた風太郎は前回のパジャマパーティに引き続き、またしても五つ子と一緒に部屋に閉じ込められてしまう。 もちろん、脱出するには謎を解き明かさないといけない。今回江端が用意した謎は、 風太郎と五つ子たちの記憶力を問う物。 五つ子ちゃんのハロウィンタイム ~TrickでTreatな夜~ 五つ子に呼び出されて待ち合わせの場所にやって来た風太郎。そこにはハロウィンの仮装に身を包んだ五つ子たちが待っていた。 ゲームに勝てば貰えるお菓子を倍にすると言われた風太郎は、 沢山お菓子を持ち帰ればらいはが喜ぶと考え、五つ子たちの挑戦を受ける。 そのゲームは五つ子と風太郎との知恵比べだ。 五つ子ちゃんのガールズバンドが五月の場合 ナゾの楽譜と思い出のカタチ ガールズバンドを結成して地元のフェスに参加することになった五つ子たち。 風太郎は参加賞で商店街の割引券セットがもらえると知り、五つ子のサポート役を務めることに。 本番のステージを借りて練習する日となり、移動の最中に五つ子の誰かが落とした楽譜を拾うのだが…。 鍵 「イベントストーリー」と「五つ子ストーリー」の解禁には鍵が必要。鍵はログインボーナスで15個、「アニメ一期ストーリー」は1章ごとに15×2で30個、「イベントストーリー」のエピローグを見ることで3個手に入る。 ガチャ ストーリーを最後まで読み進めるとガチャに「カード」が投入される。そのため、解禁にはある程度ストーリーをこなす必要がある。 1回につき10枚のカードを引ける。ポイントといったものは一切必要なく、何度でも引ける。 ガチャで出るのは「イベントストーリー」や「五つ子ストーリー」で使われる一枚絵で、「アニメ一期ストーリー」で使われる一枚絵は対象外。未入手のものが優先的に出るようになっている。 ガチャで引き当てたカードは「アルバム」に登録される。プロフィール画像に使うこともできる。 メモリーズ ガチャで引き当てたカードとお気に入りに登録したシーンを閲覧可能。 お気に入りは当該シーン中に登録可能。 ラストプレイ 最後にプレイした場所から再開可能。 プロフィール 名前・カナ、実績(アニメ1期、イベント、五つ子、コクハク、カードの収集率)、お気に入りの一枚絵が確認可能。 メインキャラクター 上杉風太郎(うえすぎ ふうたろう) 主人公。大仏の町・太田川(*3)にある旭高校(アニメ1期ストーリーでは「旭山」になっている部分がある)に通っている。クラスは2年1組。成績は英語、数学、国語、理科、社会の5科目で100点を取れるほど優秀だが、身体能力は三玖と同等程度に低い。父親同士の繋がりによって中野家の家庭教師を請け負うことに。 本作では名前変更可能であり、デフォルトネームは上杉風太郎、カナはウエスギ フータロー。一花と三玖の呼び方から名の読みのデフォルトがフータローになっている。 上杉らいは 風太郎の妹。上杉家の家事担当。本作ではナビゲーターを担当する。 風太郎ことを「クズで自己中で最低の人間」と評する一方「良いところもいっぱいある」と評する。そんなこともあり、風太郎に毒を吐くこともあるが、健気さ故に風太郎から溺愛されている。 中野一花(なかの いちか) 中野家の長女。公式イラストでは 黄 のクッションを抱きしめている。髪型はアシンメトリーのショートヘアー。 制服の着方は胸元のボタンが開いていて、上着を腰に巻いている。 右耳にピアスをつけており、一期ストーリーの9章で見られるアイコンもピアスになっている(ステンドグラスか魔法陣のような模様だがではピアスということになっている模様(参考))。 女優になる夢があり、学校に行きながら仕事をこなしている。花火大会以降、風太郎に好意を持つようになる。 クラスは2年2組であり、同じクラスの前田に一緒に踊ってほしいと言われたことも。 中野二乃(なかの にの) 中野家の次女。公式イラストでは 紫 のクッションを抱きしめている。髪型は黒い蝶の髪飾りを左右に着けたツーサイドアップ。 髪型が変わるエピソードはアニメ2期の内容となるため未収録。「イベントストーリー」「五つ子ストーリー」では「五つ子ちゃんの温泉旅行」までが髪型を変える前で、「五つ子ちゃんのバレンタイン」から髪型を変えた後になっている。 制服を着ているときは黒いカーディガン(アニメ1期ストーリーでは紫に近い配色になっている。これに関しては後述)を羽織っている。制服の衣替えという概念を失っている設定らしく、冬服でもブレザーを着用しない。靴下は白いニーソックスを履いている。クラスは2年5組。 好きな動物はうさぎであり、アイコンはうさぎ。スマホや花火大会の時に着ている浴衣などもウサギをあしらったものになっている。 風太郎に対する印象は悪く、初対面から酷い発言があったり、飲み物に睡眠薬を盛ったり、他の4人の勉強の妨害をしたりする等問題行動が目立っていた。 おしゃれに気を使うところがあり、ネイルをしたり、コンタクトレンズを着用しているほか、風太郎にピアスを開けさせようとしたことも。社交性も高いようで、二乃の友人が2人確認できる。 ワイルドな男性が好みなようで、金髪姿の風太郎を見たときは一目惚れしていた。 中野三玖(なかの みく) 中野家の三女。公式イラストでは 青 のクッションを抱きしめている。セミロングで右側が隠れるような前髪が特徴で、ヘッドホンがトレードマーク。 制服の着方は青いカーディガンを着ておりボタンは全て留めている。夏でもストッキングを履いている。クラスは2年4組。 戦国武将が好き。特に武田信玄を好んでいる事から、風林火山も度々引用している。武田菱も三玖のアイコンとして使われている。「自分の趣味は変わったもの」だと考えている為、姉妹にも秘密にしていた。 姉妹の中で最も最初に風太郎への好意を自覚したが、彼の好みの女性像(「いつも元気」「料理上手」「お兄ちゃん想い」)が自分と反対なのを気にしている。 料理は不器用で味音痴なうえ、手順通り作っても失敗するため、大の苦手である。貧乏舌の風太郎は問題なく食べられるが… 中野四葉(なかの よつば) 中野家の四女。公式イラストでは 緑 のクッションを抱きしめている。リボンがトレードマーク。 名前に四葉とあるだけあって、私服に428と書いてあるものがあったり、四つ葉のクローバーがアイコンになっていたりする。 制服は胸元に緑色の蝶々リボン、黄色のベストを着て、靴下は黒のハイソックスを履く。クラスは2年3組。 とても人懐っこい性格で早い段階から風太郎に付きまとっており、勉強会にも一応早い段階から参加しているが、頼まれごとがあるとそちらを優先してしまう。 らいはのことを気に入っており、妹にしたいと口走ったりしたことも。 中野五月(なかの いつき) 中野家の五女。公式イラストでは 赤 のクッションを抱きしめている。星型の髪飾りとアホ毛が特徴。アイコンも星。 制服はシャツの上に赤いベストを着ており、白いハイソックスを履いている。また、姉妹の中で一番スカートの丈が長い。 風太郎と同じクラス(2年1組)だが、初対面からいきなり風太郎にデリカシーのない言葉を言われたことを根に持ち、彼を敵視していた。 食いしん坊な一面があり、二乃から「肉まんお化け」と呼ばれている。星のアイコンで食いしん坊だからといって星のカービィではない 上杉家に来た時かららいはのことを気に入っており、彼女の頼み事は基本的に断れない。 評価点 「アニメ一期ストーリー」はアニメのそのままの内容なので、ファンも普通にアニメが好きな人も楽しめる 初期の五つ子の当たりが意外と強い(特に二乃と五月)。主人公に心を許した五つ子しか見てこなかった場合だと逆に新鮮に映るかもしれない。 会話も主人公と五つ子で行われるのは当然ながら、姉妹同士で行われる場面も多い。 「イベントストーリー」では五つ子たちの日常を垣間見れるものが豊富にある 「イベントストーリー」や「五つ子ストーリー」ではテキスト量は多くないが五つ子たちの個性の持ち味を生かした内容になっている。目立ったキャラ崩壊はない。 ただ読み進めるだけでなく、ストーリーによっては謎解きやクイズ、五つ子当てなどもある。 グラフィック 3Dモデルは2期・映画準拠のモデルで出来は悪くない。 ごとぱずオリジナルイラストのクオリティは高い。 その数も586枚とこの手のゲームにしては破格の量となっている。 サウンド 『スマブラX』『新パルテナ』等に参加した西隆宏氏と『ポイズンピンク』『ラングリッサーI II (Switch/PS4)』等のオカモトタカシ氏の2名が参加。 アニメと異なるBGMとなっているが、場面自体には合っている。例えば、呆れたようなシーンで流れる「もやもやする」はそこそこの頻度で使われたりする。 お金持ちのお嬢様を強調した五月のテーマなど、キャラクターのイメージから若干ズレているのでは?という曲も存在するが、そういった曲も曲自体の評価は低くない。 メインテーマは上杉らいは役の高森奈津美氏が歌う「わたしのヒーロー」。これまでの主題歌だった中野家の五つ子の曲と趣が異なる曲で、らいはの風太郎への想いが見事に表現できている。 UI オートモードに加えて、お気に入り機能、バックログ、早送り(未読スキップ)の機能も備えられている。 賛否両論点 ホーム画面の仕様 前述の通り、プレイする日によってタイトル画面とホーム画面の五つ子衣装が変化する仕様になっている。 日によって変化が楽しめる反面、衣装・背景等をカスタマイズすることができない。特定の衣装でないと見れないモーションもあったりする。1期ストーリーと24回のイベントストーリーの要素が揃えられているだけに、それらを任意の時期に閲覧できる要素が欲しかったところ。 問題点 分割されたストーリー 「アニメ一期ストーリー」はアニメ1話分を10分割、「イベントストーリー」では1つのイベントを18分割されている。 ここで問題となるのが分割されたストーリーごとに挟まれるスキップor早送り不可能の「右下に「○○へ続く!」という表示→画面中央にロゴと題名表示」の存在。その長さも15秒程度と決して短いとは言えないので、テキスト量の短さの割にテンポが悪い仕様となっている。 その中でも「前編・後編」で分割されているものは分割の必要性自体疑われるものとなっている。流石にこのあたりは統合すべきだろう。 「五つ子ストーリー」「コクハクストーリー」はこのような分割がされていないため問題は起きていない。 「コクハクストーリー」の結末の使い回し 結末部分がシーズン1は2~5、6は7~10、11は12と内容が重複しており、選択肢の分岐も考慮すると1人当たり合計6パターンしかない。 シーズン4~5の二乃は原作後期準拠にもかかわらず、結末部分は原作初期準拠のテキスト・グラフィックになっているため、違和感がある。 UIは完璧とは言えず、過去のCS作品でできていた要素が抜け落ちている部分もある 既読の表示がない。 「コクハクストーリー」ではこの影響がモロに出ている。一応達成率はパーセント表記で見られるし、「五つ子のうち誰かを選ぶ」「五つ子のうち誰かを選んだあと別の誰かを選ぶ」の両方見ればメニューにある五つ子アイコンの「!」が消える(*4)が、既に選んだ選択肢の表示や既読のテキストの表示がなく、どこが未読かがわからなくなっている。既に見た選んだ選択肢を忘れてしまったらしらみつぶしに探すしかない。 読み返し機能は選んだ選択肢は表示されない仕様になっている。『ごとなつ』『ごときす』のバックログは選んだ選択肢は表示されていた。 また、シーンジャンプもできなくなっている。 ガチャは一括で結果を表示することができず、1つずつしかスキップできない。 「アニメ一期ストーリー」部分の絵柄 アニメ1期の一枚絵による画像と本作で用意された3Dモデルが併用されている。一枚絵は1期のものだが3Dモデルは2期・映画準拠。 どういうことかというと、流用元であるアニメ版が1期と2期・映画ではスタッフや制作会社が大きく異なる(アニメ1期は手塚プロダクション、2期・映画はバイブリーアニメーションスタジオが担当)上、1期特有の画風が引き継がれず2期で一新された経緯を持っている。そのため絵柄の違いが比較的大きめになっている。そんなアニメ1期の一枚絵をそのまま使用したことにより、一枚絵と3Dでキャラの線や色使いにかなり違いが出ており、違った印象を与えるキャラクターが散見される。 わかりやすい例として髪の色が赤茶色(2期・映画は茶色)の三玖、カーディガンの色が紫色(2期・映画は黒)の二乃、目の色が緑色(2期・映画は黄色(*5))のらいは、色が紺色(2期・映画は黒に近い)の高校制服のブレザー等。 質的な意味でもごとぱずオリジナルイラストと比べると全体的に低め。 ごとぱずオリジナルイラストは書き下ろしな上に2期・映画の絵柄に合わせており、3Dモデルとの差異は少なくほとんど違和感はない。 風太郎のボイス 主人公である風太郎役の松岡氏のアニメの演技は、ちょっとしたセリフにも風太郎の苦労人感がよく表現されていたが、本作ではそれがまるまるスポイルされた。 また「イベントストーリー」「五つ子ストーリー」も主人公のボイスは当然の如く用意されていない。 主人公の名前がボイスで読み上げられない 今作は主人公の名前が可変となっており、主人公に関するテキストはボイスがすべて読み飛ばされる。 「イベントストーリー」「五つ子ストーリー」では名前のカットをある程度考慮して執筆されているが、「アニメ一期ストーリー」のテキストは名前のカットを前提としたテキストにはなっていない。字幕と音声の違いはかなり不自然な印象を生み出している。 まるまる一行読み飛ばされる物から、二人称や指示代名詞で無理やり読み替えられるまで、パターンは様々。 前者は例えば「いじわるするフータローには飲ませてあげない」が「いじわるする 飲ませてあげない」と読まれるといった具合。後者の例としては、「フータロー 君 (くん)」が「 君 (きみ)」と読まれてしまう。 実際にプレイするとテキストとボイスの不一致が大きな違和感を生み出し、没入感が削がれてしまう。 リメイク版『ライブアライブ』等でも似たようなケースがあり、そもそもこうしたリスクを背負ってまで名前を可変にすべきだったのか、デフォルトネーム時のみ主人公名を読み上げるのでは駄目だったのかなど、改善の余地があっただけに何とも残念である。 寂しい設定項目 設定できるのはBGM、効果音、ボイス、ムービーの音量と継続設定のみ。 『ごとなつ』『ごときす』ではテキストの表示速度やメッセージウィンドウの透明度、キャラごとの音量設定等もあったがそれも存在しない。ベースが異なる(*6)都合上ノウハウをそのまま流用できなかったのかもしれないが…。 総評 本作を一言で言い表すと、「ストーリー付きのアプリゲームからストーリーを抽出しアドベンチャーゲームに調整した作品」である。 アニメの雰囲気そのままで、様々なイベント要素を楽しめるのは魅力的。 一方で、アドベンチャーゲームとして見た場合、テンポの悪さやUIの粗さが目に付きやすい面が見られる。 本作の1期ストーリーの範囲は原作漫画やアニメでも体験できるが、『五等分の花嫁』には興味があるというユーザーなら本作を手に取ってみる価値はあるだろう。 余談 サントラ化で初めて本作オリジナル曲に曲名が付いた。なお、ゲーム内にサウンドテストにあたる機能は存在せず、サントラでのみ曲名を見ることができる。 ただし、クリスマスやお正月等に使われるBGMは未収録となっている。 曲名は、使用場面や原作の台詞をそのまま曲名にしたものが多い。 例えば三玖のテーマ曲が「この町には まともな家庭教師は」となっているが、五月もこの台詞を言っており、三玖自身がかなり早い段階で風太郎と打ち解けるキャラなので違和感はある。 過去の五等分のコンシューマゲーム作品と同様に動画サイトでの実況・配信が公式にて禁止されている。 禁止されているのはCS版で、アプリ版は禁止の通達は出されていない模様。 ゲーム本体のキャプチャ機能には制限はかかっていない。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/5255.html
ヨシモトムチッ子大決戦 ~南の島のゴロンゴ島~ 【よしもとむちっこだいけっせん みなみのしまのごろんごとう】 ジャンル シミュレーション 対応機種 プレイステーション 発売元 ソニー・ミュージックエンタテインメント 開発元 ポリゴンマジック 発売日 1999年9月30日 定価 5,040円 周辺機器 ポケットステーション対応 判定 なし ポイント ユニークなムチッ子達心温まるエンディングパッケージに反しTVアニメとの関連は無し 概要 登場人物 ムチッ子達(一部) ミニゲーム ムチッ子のゲットの仕方 評価点 問題点 総評 余談 概要 芸能プロダクションの最大手・吉本興業に所属(*1)している芸人諸氏と昆虫を組み合わせたキャラクター『ムチッ子』。 内容は、ゴロンゴ島に流れ着いた一冊の本から誕生したバッタのキャラクター『ホップくん』を操作し、島中に生息しているムチッ子達と親友になるのが目標…というもの。 ただムチッ子をキャッチしただけでは親友にはならず、ミニゲームで勝負して勝つことが必要になってくる。 島中をある程度進めていくと…!? 登場人物 ホップくん ゴロンゴ島に流れ着いた、一冊のけったいな本から誕生したバッタのムチッ子。 島中に生息しているぎょうさんのムチッ子達と親友になる為、島中を冒険していくが…。 ムチッ子マシーン ゲットしたムチッ子を中に入れておくことが出来る緑色のカブトムシの形をしたマシーン。 ホップくんのサポート役として、旅に同行する。 モンモン このゲームのキーパーソンとなる、蝶のムチッ子。 春夏秋冬、一通り役目を終えると眠りにつく。 この設定が本作のキーとなっている。 真冬の死神 ゴロンゴ島を真冬の島にしようと企む死神。 ムチッ子達(一部) テントウムシハナコ(山田花子+テントウムシ) 天然ボケのムチッ子。自分では美人だと思っている。 オカムラバエ(ナインティナイン岡村+ハエ) 島では一番のババ(ウ〇コ)マニア。 アメンボヤベ(ナインティナイン矢部+アメンボ) ゲーム中では無意味に顔をドアップさせている。 イタオサナギ(130R板尾+蛹) 中々羽化しない、恐怖の万年蛹男。 コオロギブンチン(桂文珍+コオロギ) 落語家のムチッ子で、本作では賢者のうちの一匹として登場。 ヘイタイアリコウジ(千原こうじ(*2)+ヘイタイアリ) 軍人の姿をしたムチッ子で、鳴き声は「ケイレイ!ケイレイ!」 ジガバチイシダ(石田靖+ジガバチ) 工事現場か炭鉱辺りで働いていそうな姿をしているムチッ子。二本のダイナマイトが特徴。 チョッキリクロダ(メッセンジャー黒田+チョッキリムシ) 天才料理人ムチッ子。包丁さばきはムチッ子達の中では一番。 グンバイヤマシタ(ジャリズム山下+グンバイ虫) 背中が軍配になっているムチッ子。 サンマカマキリ(明石家さんま+カマキリ) もの凄いおしゃべりでお調子者、しかもスケベ。 タガメマサ(トミーズ雅+タガメ) 世界チャンプを目指している、ボクサーのムチッ子。 コメツキムシケン(トミーズ健+コメツキムシ) タガメマサのトレーナ-をしているムチッ子。 カマドウマサカタ(坂田利夫+カマドウマ) アホ。余りにもアホなので、かえって尊敬されている。 ミツバチハマダ(ダウンタウン浜田+蜜蜂) ゴルフが得意なムチッ子。 スパイダーマツモト(ダウンタウン松本+蜘蛛) 「ッテイウカ~」が口癖の蜘蛛のムチッ子。 ヤマザキゴキブリ(山崎邦正(*3)+ゴキブリ) いつもあくどいイタズラばかりしているムチッ子。「素直とかいて、バカと読む~!」。 Mr.オクレミノムシ(Mr.オクレ+ミノムシ) 蓑というよりも棺桶に入っている貧相なムチッ子。 ……他多数。 ミニゲーム 本作ではゲットしたムチッ子とバトルをして勝つことができれば、ムチッ子と親友になれる。 ミニゲームは各エリアに二種類ずつ用意されている。 エリア1 かけっこで勝負。 スタートからゴール地点まで、ボタン連打で走る。 トランポリンで勝負。 最初に対戦相手がトランポリンに乗って飛び、その後でホップくんが飛び乗る。ボタン連打でジャンプ力を高められる。 エリア2 走り幅跳びで勝負。 相手よりも遠くへ飛んだら勝ち。ボタン連打で距離を伸ばせれる。 レスリングで勝負。 レスリングというよりも相撲に近く、相手をリングから出したら勝ち。 エリア3 かけっこで勝負。 エリア1と同じ。 シーソーで勝負。 相手を天井に叩き付けたら勝ち。ぶつかる寸前にタイミングよくボタンを押すと、必殺技が出せる。 エリア4 ハードルで勝負。 〇ボタンで走り、×ボタンでジャンプ。実はこのミニゲームがやりやすかったりする。 レスリングで勝負。 エリア2と同じ。 ムチッ子のゲットの仕方 クラッシュ&パズルとダッシュ&タックルの二種類があり、ルーレットで決めることが出来る(ムチッ子によっては、会話イベントのみでゲットできる場合もある)。 クラッシュ&パズル 決められたマス毎に移動しながらムチッ子を追いかける。 ムチッ子と上手く重なるよう、考えながら移動しよう。 ダッシュ&タックル ムチッ子を追いかけ、スキをついてタックルをかます。 三回倒し、その上に乗れば勝利。 評価点 吉本芸人が担当したオープニング オープニングテーマはPUFFYが歌う「MOTHER」…をなんと山田花子がカバーしたもの。 オープニングムービーは割と無難な内容で、ホップくんがテントウムシハナコやミツバチハマダ、スパイダーマツモトらと追いかけっこする内容になっている。 心温まるエンディング 全てのムチッ子達と親友になった時、ムチッ子達が一年を過ごしていく一枚絵(それぞれ春、夏、秋、冬)が出てくる。 その後、ムチッ子マシーンがホップに「もうすぐ一年が過ぎようとしているね、早いな~」と問いかけた後、モンモンが登場。 モンモンは二人にお別れを言いに来たと述べ、意味深なメッセージを送る…。 そしてスタッフロールが流れ、最後はムチッ子達が集合して終わるという心温まるラストで締めくくられる。 問題点 やや作業になりがち ムチッ子と親友になるにはミニゲームを攻略しなければならないが、得意なゲームをやる為にいちいちエリア移動をしなければならないのは少々面倒。 各エリア毎にあるミニゲームのうち、内容が重複してしまっているものがある。かけっことレスリングは二種類あるが、内容はほとんど変わらない。 選択したムチッ子によっては、ミニゲームの難易度が変化してしまう。 救済措置として、ホップくんのレベルを上げてしまえばどうにかなることも多いのだが…。 キャラクターボイス無し ホップくんとモンモンには短いボイスが用意されているものの、その他のムチッ子には一切ボイスが用意されていない。制作費の問題もあり、これについては仕方がない面も無い訳ではない。 余談だが、発売と同時期に放送されていたTVアニメ版では、置鮎龍太郎氏や若本規夫氏、茶風林氏や堀川りょう氏(*4)等、無駄に豪華な声優陣が参加している。パッケージにTVアニメ版のイラストが使われているため、期待していたユーザーもいたのではないだろうか。 総評 1990年代末期に発売されたキャラゲーの中では、良くも悪くも普通といった印象が強い。 ミニゲーム自体はムチッ子によって難易度が左右される面があるが決して攻略不可能なものではなく、やりがいもそれなりにある。 やや作業になりがちな部分もあるが、キャラゲーとしては悪くない作品と評価できる。 余談 モチーフとなった芸人諸氏の肖像権ゆえか、未だにアーカイブス化はされていない(*5)。 原作アニメも未だにDVD化が実現しておらず、幻の一作と化している(*6)。
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ミラーズエッジ 【みらーずえっじ】 ジャンル アクション 対応機種 プレイステーション3Xbox 360Windows XP~8 発売元 エレクトロニック・アーツ 開発元 EA Digital Illusions CE(EA DICE) 発売日 【PS3/360】2008年12月11日【Win】2009年1月22日 定価 【PS3/360】7,665円【Win】オープン価格 レーティング CERO C(15才以上対象) 配信 【360】2011年1月11日/1,200円【Win】1,500円(Origin価格) 判定 なし ポイント 優れたビジュアル激しい3D酔い 概要 ストーリー 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 その後の展開 生き抜くために、駆け抜けろ。 概要 『バトルフィールド』シリーズで知られるEA DICEが製作した、エクストリームスポーツ「パルクール」を題材にしたアクションゲーム。 パルクールとは別名フリーランニングとも呼ばれ、有名どころでは『ASSASSIN S CREED』でも採用されている、建物を自由自在に駆け上がり飛び越えていく競技のことである(*1)。 『ASSASSIN S CREED』が三人称視点の3Dアクションであるのに対して本作は一人称視点形式のアクションとなっており、主人公の目線でビルを渡り、駆けていくゲームとなっている。 ストーリー 政府により厳しい監視と情報統制が施された近未来都市。人々は「ランナー」と呼ばれる運び屋を使って手渡しで情報を交換していた。 ランナーの1人であるフェイスはある日、双子の妹のケイトが何者かに嵌められ、殺人事件の容疑者となってしまったことを知る。 同じく容疑者となった彼女は仲間の助力を受けつつ事件の真相を探るため、白が支配する街へと飛び出していくのだった。 特徴 前述の通り一人称視点形式で進む。 このため、コンシューマーやゲームパッドでのプレイは左スティックでの移動と右スティックでの視点移動をしつつ各種アクションをスムーズに繰り出せるよう、主なアクションをL、Rに割り振る独特な操作スタイルとなっている。 例えばジャンプはLB(L1)、背後を振り向くターンはRB(R1)、LT(L2)でしゃがみやスライディング、といった形である。 特定の操作を連続で繰り出すことで違ったアクションも繰り出せる。例えば壁に向かってジャンプ、ターン、ジャンプと連続で操作すると壁を蹴って背後に高く跳ぶことができる。 ランナービジョンというシステムが搭載されており、移動ルートのオブジェクトが赤くなるシステムがある。行く先の方向性をある程度示してくれるためスムーズに次の移動経路を把握できる。 また、B(○ボタン)を押しつづけると目標地点を注視することができる。 フィールドには距離を短縮するためのルートもあるのだが、こちらは赤くならないためまさに経験が物を言うシステムとなっている。このルートの開拓も魅力の1つである 戦闘は一人称視点ながら格闘戦をメインとしている。 パンチやキックがメインだが、敵を武装解除する事で武器を奪うことも可能。奪った武器はそのまま使用できるが、リロードできないため使い捨てとなる。 もっとも、本作の敵は重武装でこちらは軽装なので戦闘せずに逃げないと危険な状況の方が多い。 評価点 白と青を基準とした美しいビジュアル。 プレイした人からは「芸術」とも称されるほどに本作は絵作りに力を入れており、非常に美しい世界が描かれている。 白いビル群は無機質だが、陰影まで青の成分が入っており何とも言えない美しさがある。ぜひ自分の目で確かめていただきたい。 白と青が支配する中、武装した敵の存在やランナービジョンにより赤くなったオブジェクトが非常に映える。見た目にも分かりやすく、ゲーム性ともマッチした絵作りと言えよう。 一人称視点なこともあってリアリティが高い。 ビルの合間を跳び移っていく本作との相性は抜群で高所をジャンプするスリルを味わえる。上手く跳び越えられた時の安堵感と爽快感も高い。 うまく跳べずにビルなどから落下した際の「どすん」という効果音は印象的であり、強い恐怖感をプレイヤーにもたらせてくれる。高所恐怖症の人はプレイを躊躇うかもしれない。 日本語版の翻訳の高さ 洋ゲーにありがちな不自然な翻訳が皆無。 吹替えの声優も主役のフェイスに甲斐田裕子氏、フェイスの協力者であるミラーに立木文彦氏と言った実力のある声優を起用しており、棒読みなども存在しない。 タイムトライアル、スピードランといったRTA要素のやり込み度 ストーリークリア後に挑戦できるスピードランや、チェックポイントごとにタイムを計っていくタイムトライアルのやり込みが充実 前述のルート探索要素と相まって、ハマる人にはとことんはまる他に類を見ないゲーム性となっている。 賛否両論点 ストーリーはいわゆるB級映画的な内容なので好みが分かれる。 それでも中盤までは意外な展開などもありそれなりに楽しめる人もいるだろうが、ラストはかなり「投げっぱなし」のようなオチになってしまっている。 解決すべき問題が複数ある中で、「緊急ではあるが成功してもそこまで事態を好転させるわけではないミッション」がゲーム上の最終目的である。 一応、事態の黒幕と言えなくもない人物との決着はつくが、顛末がはっきりしないキャラクターが複数いるなど全体的にすっきりと大団円を迎えた感は希薄。 続編『ミラーズエッジ カタリスト』は本作と地続きではなく半ばリブートのような設定となっているため、そこでの解決も望めない。 問題点 非常に酔いやすい。 一人称視点なので当たり前なのだが、本作の場合は一般的なFPSに増して激しく画面が揺れ動くため普段3D酔いしないような人でも酔ってしまう可能性がある。 また、一人称視点はリアリティを高めるのに一役買ってはいるものの、慣れないとジャンプのタイミングなどの感覚が掴みづらい。最初のうちは足元を確認しながらジャンプすることになるだろう。 ゲーム冒頭のトレーニングはチャプターセレクトで何度でもプレイできるので、慣れるまでプレイしつづけるのもアリ。ここだけでも一通りの操作を覚えられる。 システム面に粗が多い。 前述のように目標地点を注視するシステムがあるが、本当に注視するだけなので使いづらい。 ランナービジョンもあるにはあるが、結局はプレイヤーが自力でルートを探したり謎解きをする必要があり、仲間からはろくなヒントも貰えないので迷いやすい。 とはいえ、自分が進むべき道を創意工夫して開拓していくのがこのゲームの醍醐味であり面白いポイントでもある 独特なボタン設定に慣れるまでが難しい。 キーコンフィグはいくつかの候補から選ぶだけなので、嫌でもこの操作を強要される。 カメラのリバース設定や、速度設定すら存在しない。 上記のような問題点もあって、難易度が高い。 戦闘の難易度選択はできるが、マップの構造自体が複雑なため進行ルートが分からず迷って立ち往生してしまうことも多い。 さらにシビアな操作を要求される場面もあり、「進行ルートを見つけるのに一苦労、その進行ルートをきちんと進むのにもう一苦労」となりがち。 リトライポイントが多いのですぐやり直せるのは良心的だが。 そこだけあまり出来がよいとは言えない凡庸なFPSとなってしまう銃撃戦には不評が多い。 そもそもパルクールによる縦横無尽な移動が特長の本作にとって、足を止めて撃ち合うというゲーム性はかなりミスマッチである。 制作陣にもそれは伝わったのか、続編ではプレイヤーが銃を使うという要素そのものが廃止された。 その他の不評点 ストーリーの所々でアニメーションによるムービーが流れるが、出来はフラッシュアニメ並で微妙。 これは製作期間の都合でカットシーンを外注に依頼したためとのこと。 フェイスのビジュアルが典型的な東洋人顔の為に不評。 これに不満を抱いた海外のゲーマーたちがこぞって修正画像を作成したが、これにキャラデザインの担当者が激怒するという事態に発展した(参照)。 どうやら担当デザイナーの妻がモデルだったらしい。 総評 美しいグラフィックと一人称視点でのパルクールアクションのスリル・爽快感の評価は高い。 一方で、操作性や一人称視点で激しいアクションをする必要があるゆえの難易度の高さ等が評価を下げてしまった。 しかしながら独特の世界観とビジュアル、独特のアクションに魅了されたファンも多い。中々の魅力を持った一作である。 後年になって続編が発売されるが、本作の純粋なアップグレードというよりは変更された要素も多く、あまり望んでいた形にならなかったと初代を好むファンもいるようだ。 余談 本作は「Unreal Engine 3」ベースで作られているが、これは「開発が始まった時(*2)は自社のエンジンであるFrostbiteがまだ完成していなかった」というシンプルな理由によるもの。 なお、完成したFrostbiteは主に『バトルフィールド』シリーズの開発で使用されている。 実際にプレイしたユーザーからの評判は上々だったが、売り上げとしてはメーカー側の期待を下回ってしまったらしく、すぐに制作される予定であった続編がキャンセルされてしまったという報道も発売当時には存在した。 その後の展開 ビジュアルに魅了されたファンからシステムを改善した続編を望む声も多かったため、7年の歳月を経て2016年に6月9日に続編である『ミラーズエッジ カタリスト』がPS4/One/Winで発売された。 『カタリスト』では『バトルフィールド4』でも使われた「Frostbite 3」がゲームエンジンとして採用されている。しかし、主人公のビジュアルは相変わらずであった。
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2013/08/06以降の編集は、ゲームカタログのKOTYリストの方でお願いします。 クソゲーオブザイヤーにノミネートされたソフト一覧リスト1 クソゲーオブザイヤー(KOTY)の据え置き機部門と携帯機部門で、ノミネート作ならびに選外作となったソフトを網羅しています。 右端の表記は本サイトにおける判定です。必ずしもすべてのKOTYノミネート作がクソゲー判定されているとは限りません。 対象ゲームを執筆された方は、このページにリンクと判定を入れて下さい。 執筆されていないゲームには判定を入れないでください。 判定は管理人及び有志の相談の上で変更される可能性があります。勝手に判定改変するのは絶対にやめましょう。 エロゲ部門、乙女ゲー部門のリストはKOTYゲーム一覧2へ 据え置き機部門(2004~2012) 2012据え置き 大賞 太平洋の嵐 ~戦艦大和、暁に出撃す!~ PS3 次点 デューク ニューケム フォーエバー Xb360PS3 ヘビーファイア アフガニスタン PS3 時と永遠~トキトワ~ PS3 クソゲー判定 選外 機動戦士ガンダム バトルオペレーション PS3 Dishonored PS3 SIMPLEシリーズ for Wii U vol.1 THEファミリーパーティー Wii U 2011据え置き 大賞 人生ゲーム ハッピーファミリー ご当地ネタ増量仕上げ Wii クソゲー判定 次点 Wizardry 囚われし亡霊の街 PS3 Piaキャロットへようこそ!!4 ~夏の恋活~ Xb360 code_18 Xb360 グラディエーターバーサス PS3 街ingメーカー4 Xb360PS3 クソゲー判定 ドラゴンボール アルティメットブラスト Xb360PS3 クソゲー判定 選外 スライ・クーパー コレクション PS3 マインドジャック Xb360PS3 DEAD ISLAND Xb360PS3 2010据え置き 大賞 ラストリベリオン PS3 クソゲー判定 次点 ラブルートゼロ Kisskiss☆ラビリンス PS2 クソゲー判定 戦極姫2 ~葉隠の乙女、風雲に乗ず~ Xb360 人生ゲーム ハッピーファミリー Wii クソゲー判定 選外 レッド シーズ プロファイル Xb360PS3 カタログ ノーモア★ヒーローズ 英雄たちの楽園 Xb360PS3 劣化ゲー判定 バスフィッシングWii ワールドトーナメント Wii クソゲー判定 F1 2010 Xb360PS3 人生ゲーム ハッピーステップ Wii 2009据え置き 大賞 戦極姫 ~戦乱に舞う乙女達~ PS2 クソゲー判定 次点 人生ゲーム Wii クソゲー判定 戦国天下統一 PS2 クソゲー判定 Let s 全力ヒッチハイク!!!!!!!!! Wii クソゲー判定 黄金の絆 Wii クソゲー判定 選外 涼宮ハルヒの激動 Wii クソゲー判定 FRAGILE ~さよなら月の廃墟~ Wii 新宿の狼 PS2 バカゲー判定 怒首領蜂大往生 ブラックレーベル EXTRA Xb360 改善ゲー判定 ダーツWii DX Wii カタログ ドアラでWii Wii すっごい!アルカナハート2 PS2 クソゲー判定 デカスポルタ2 Wii メジャマジ・マーチ Wii ティル・ナ・ノーグ~悠久の仁~ PS2 麻雀格闘倶楽部Wii Wi-Fi対応 Wii 改善ゲー判定 Battlestations Pacific Xb360 THE 麻雀~通信対局機能付~ PS3 ジャンライン アール PS3 改善ゲー判定 マグナカルタ2 Xb360 PUZZLE BOBBLE Live! Xb360 NARUTO-ナルト- 疾風伝 龍刃記 Wii 2008据え置き 大賞 メジャーWii パーフェクトクローザー Wii クソゲー判定 次点 メジャーWii 投げろ!ジャイロボール!! Wii クソゲー判定 奈落の城 一柳和、2度目の受難 PS2 改善ゲー判定 大奥記 PS2 クソゲー判定 ジャンライン Xb360 クソゲー判定 神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア PS2 クソゲー判定 プロゴルファー猿 Wii クソゲー判定 選外 ポイズンピンク PS2 カタログ メダル・オブ・オナー ヒーローズ2 Wii ミブリー テブリー Wii プレイグラウンド ~公園で遊ぼう!~ Wii クソゲー判定 ヤッターマンWii ビックリドッキリマシンで猛レースだコロン Wii カタログ Mr.DRILLER Online Xb360 ダービータイム オンライン PS3 改善ゲー判定 2007据え置き 大賞 四八(仮) PS2 クソゲー判定 次点 オレたちゲーセン族シリーズ PS2 カタログ APPLESEED EX PS2 エルヴァンディアストーリー PS2 クソゲー判定 戦闘国家・改LEGEND PS2 一騎当千 Shining Dragon PS2 クソゲー判定 ゾイドオルタナティブ Xb360 クソゲー判定 選外 ドラゴンシャドウスペル PS2 カタログ ローグハーツダンジョン PS2 リバーライドアドベンチャー PS2 GUILTY GEAR XX Λ CORE PS2 劣化ゲー判定 GO!GO!ミノン Wii クソゲー判定 ゴーストリコン アドバンスウォーファイター2 Xb360PS3 新・中華大仙 ~マイケルとメイメイの冒険~ Wii 劣化ゲー判定 オプーナ Wii 良作 遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX TAG FORCE EVOLUTION PS2 劣化ゲー判定 グランツーリスモ5プロローグ PS3 2006据え置き 大賞 ファンタシースターユニバース PS2Win クソゲー判定 次点 ガンパレード・オーケストラ(三部作) PS2 クソゲー判定 ダージュオブケルベロス ファイナルファンタジーVII PS2 クソゲー判定 宇宙刑事魂 PS2 クソゲー判定 SIMPLE2000シリーズ Vol.100 THE 男たちの機銃砲座 PS2 クソゲー判定 カルドセプトサーガ Xb360 改善ゲー判定 縁日の達人 Wii クソゲー判定 聖剣伝説4 PS2 クソゲー判定 2005据え置き 大賞 ローグギャラクシー PS2 クソゲー判定 次点 ラジアータストーリーズ PS2 カタログ 戦闘国家-改- NEW OPERATIONS PS2 機動戦士ガンダム 一年戦争 PS2 クソゲー判定 天外魔境III NAMIDA PS2 ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒 PS2 カタログ 絢爛舞踏祭 PS2 クソゲー判定 SIMPLE2000シリーズ Vol.82 THE カンフー PS2 クソゲー判定 グランディアIII PS2 クソゲー判定 コード・エイジ コマンダーズ ~継ぐ者 継がれる者~ PS2 高速機動隊 PS2 ソウルキャリバーIII PS2 カタログ 2004据え置き 大賞 ゼノサーガ エピソードII 善悪の彼岸 PS2 クソゲー判定 次点 ダービースタリオン04 PS2 転生學園幻蒼録 PS2 クソゲー判定 幻想水滸伝IV PS2 カタログ 重装機兵ヴァルケン PS2 クソゲー判定 アーマード・コア ナインブレイカー PS2 黒歴史ゲー判定 携帯機部門(2007~2012) 2012携帯 大賞 ヘビーファイア・ザ・チョーズン・フュー 3DS 次点 パシャットバシット~Whack A Friend~ DSi クソゲー判定 次点 みんなの縁日 3DS 次点 Piaキャロットへようこそ!!4~夏の記憶~ PSP 選外 タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密 3DS NEWラブプラス 3DS シャイニング・ブレイド PSP カタログ DJMAX Portable BLACK SQUARE PSP シェルノサージュ 失われた星へ捧ぐ詩 PSV 全wikiで記事凍結中 キミカレ~新学期~ PSP 2011携帯 大賞 対戦チンチロリン PSP クソゲー判定 次点 ヱヴァンゲリヲン新劇場版 3nd Impact PSP 選外 ナナミの教えてEnglish DS ~めざせTOEIC TESTマスター~ DS パタポン3 PSP クソゲー判定 RED STONE DS ~赤き意思に導かれし者たち~ DS 文明開華葵座異聞録 PSP code_18 PSP スーパーブラックバス 3Dファイト 3DS オレ様キングダム 恋もマンガもデビューを目指せ!ドキドキLOVEレッスン DS 2010携帯 大賞 ハローキティといっしょ! ブロッククラッシュ123!! PSP クソゲー判定 次点 ゲームブックDS アクエリアンエイジ Perpetual Period DS クソゲー判定 現代大戦略DS ~一触即発・軍事バランス崩壊~ DS 大戦略PERFECT ~戦場の覇者~ PSP 天下一★戦国LOVERS DS DS どんだけスポーツ101 DS クソゲー判定 プーペガールDS2 DS 選外 RPGツクールDS DS クソゲー(ツール)判定 真・戦国天下統一 ~群雄たちの争乱~ DS 2009携帯 大賞 戦極姫 ~戦乱に舞う乙女達~ PSP クソゲー判定 次点 北斗の拳 ラオウ外伝 天の覇王 PSP クソゲー判定 戦国天下統一 PSP クソゲー判定 ラストバレット DS クソゲー判定 超名作推理アドベンチャーDS レイモンド・チャンドラー原作 さらば愛しき女よ DS クソゲー判定 世界ふしぎ発見!DS 伝説のヒトシ君人形を探せ! DS クソゲー判定 選外 犬神家の一族 DS 夢想灯籠 PSP サンデーVSマガジン 集結!頂上大決戦 PSP クソゲー判定 ダン←ダム DS クソゲー判定 剣と魔法と学園モノ。2 PSP クソゲー判定 金田一少年の事件簿 悪魔の殺人航海 DS クソゲー判定 Jリーグプロサッカークラブをつくろう6 Pride of J PSP 改善ゲー判定 2008携帯 大賞 高校野球育成アクションゲーム めざせ!甲子園 DS クソゲー判定 次点 梅沢由香里のやさしい囲碁 DS クソゲー判定 SIMPLE DSシリーズ Vol.32 THE ゾンビクライシス DS クソゲー判定 ぷちえゔぁ DS クソゲー判定 海腹川背Portable PSP クソゲー判定 エンブレム オブ ガンダム DS クソゲー判定 ウィンディ×ウィンダム DS クソゲー判定 メジャーDS ドリームベースボール DS クソゲー判定 みてはいけない DS クソゲー判定 逆境無頼カイジ Death or Survival DS クソゲー判定 選外 超熱血高校くにおくん ドッジボール部 DS クソゲー判定 THE 営業道 DS ヤッターマンDS ビックリドッキリ大作戦だコロン DS カタログ ダンジョン オブ ウインダリア DS クソゲー判定 タクティカルギルド DS UNKNOWN SOLDIER ~木馬の咆哮~ DS マジカル頭脳パワー!!DS DS 2007携帯 大賞 ONI零 ~戦国乱世百花繚乱~ DS クソゲー判定 アパシー ~鳴神学園都市伝説探偵局~ DS クソゲー判定 次点 リーズのアトリエ ~オルドールの錬金術士~ DS クソゲー判定 SDガンダム Gジェネレーション CROSS DRIVE DS クソゲー判定 ドラグナーズアリア ~竜が眠るまで~ PSP クソゲー判定
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エネミー・ゼロ 【えねみー・ぜろ】 ジャンル インタラクティブ・ムービー 対応機種 セガサターンWindows 95/98 発売・開発元 ワープ 発売日 【SS】1996年12月13日【Win】1998年11月28日 価格(税抜) 【SS】6,800円【Win】9,800円 特別版 【SS】20万円限定版BOX 206,000円(税3%込) 廉価版 【SS】サタコレ 1997年12月11日/2,800円(税抜) 判定 ゲームバランスが不安定 ポイント ガチで生きるか死ぬかの高難易度セーブどころかロードも有限シナリオには疑問符伝説の『20万円限定版BOX』飯野「プレデターもエイリアンも知らなかった」 ワープ作品 概要 ストーリー 特徴・ゲームシステム 賛否両論点 問題点 評価点 総評 20万円限定版BOX PS EXPOを巡る騒動 余談 概要 飯野賢治が手がけた、独自のジャンル「インタラクティブ・ムービー」を自称するゲーム。 彼及び彼が立ち上げたゲーム会社「ワープ」の代表作である『Dの食卓』を発展させたかのような内容で、性質としてはアクションアドベンチャーに近い。 ストーリー 宇宙を航行する貨物宇宙船ヴィークル・ジ・アキ。ジ・アキは地球への帰途にあり、航行は長年に渡るため乗組員はコールドスリープに入っていた。しかし突如ジ・アキに非常事態が発生し、搭乗する乗組員は強制的にスリープを解かれてしまう。船員の一人である女性乗組員ローラもスリープから目覚め、状況を把握するために他の乗組員と連絡を取ろうとするが、映像が繋がった乗組員パーカーの部屋との回線は不調で、彼にローラの声は届かない。音声によるコミュニケーションが取れない中、突如パーカーは何かに怯えるようにモニターの前を離れてしまう。そして彼はローラの目前で、姿の見えない謎の「なにか」に惨殺されてしまった。非常事態の原因は、生物兵器として利用するために乗組員にも知らされず輸送されていた「エネミー」と呼ばれる宇宙生物が、檻から脱走したことだった。次々とエネミーに殺されてゆく乗組員たち。ローラはジ・アキの状況を把握するため、エネミーが徘徊する船内の探索に臨む。 特徴・ゲームシステム インタラクティブ・ムービー 本作のマップはリアルタイムレンダリングの3DCGで描かれたジ・アキ船内の通路と、プリレンダムービーのCGで構成された各船員の個室内や特定の船室内部に分かれている。後者は『Dの食卓』を踏襲し、室内を探索するシーンを全て3DCGのムービーで構成している。 視点は主人公であるローラの一人称で、特定のムービーでのみローラの全身像を見ることができる。 後者の室内探索は形式としてはLDゲームに近く、室内の移動や何かを調べるたびに対応したムービーが流れる。移動や探索のたびに若干のロードを挟むので、レスポンスは遅い。 戦闘 戦闘はリアルタイムレンダの3DCGで描かれたジ・アキ船内のみで行われ、序盤のあるイベントを過ぎると船内に出現する「エネミー」を、エネルギー銃で倒すことができる。 エネミーはオープニングで示されている通り一切姿を見ることはできず、ローラ(プレイヤー)は敵の生体反応を感知し、音で知らせる「VPS(VEXX Positioning System)」を装備することでエネミーの位置を知ることができる。 VPSは「プレイヤーに対するエネミーの位置(前方・横方向・後方)」によって異なる音階の音を出し、「プレイヤーとエネミーの距離」に応じて音の間隔が狭まる。エネミーとの距離が至近距離になるとVPSは警告ブザーを発する。エネミーが複数出現すればエネミーの数に応じて異なる音が複数鳴るため、プレイヤーはエネミーの位置関係を把握することが難しくなる。 プレイヤーの武器はエネルギー銃。構えた後にボタン長押しでエネルギーを溜め、離すと撃つ。このエネルギー銃は極端に射程が短く(*1)、エネミーをギリギリまで真正面に引きつけて撃つ必要がある。その上溜めが長すぎても短すぎても不発になるので溜め始めるタイミングも見計らう必要があるという、かなり癖のあるシロモノである。 エネルギー銃は命中すれば一撃でエネミーを倒すことができるが、こちらもエネミーに接触すれば即死し、ゲームオーバーとなる。銃を外す~溜めすぎて不発になってもギリギリ仕切りなおす余裕はあるが、相当慣れないと難しく、基本的には「銃を外す≒死ぬ」と考えてよい。まさに「生きるか死ぬか」のやりとりである。 エネルギー銃には弾数があるがプレイヤーが予備のエネルギーを携行することはできず、マップの各所にある「ガン・チャージャー」でエネルギーを補充する必要がある。エネミーはマップを切り替える毎に復活するため、エネルギー銃の仕様もあっていちいちエネミーを倒して回る訳にはいかない。生き残るためには、「エネミーをうまく避けて進む」技術と判断も求められる。 その他 セーブはボイスレコーダーにローラが録音するという設定で行われるのだが、セーブまたはロードするたびにバッテリーを消費し(*2)、バッテリーが尽きるとセーブもロードもできなくなる。ゲームオーバーまたはリセットしてロードするだけでも消費するので、何度もやり直すということはできない。 一応、パワーメモリーにセーブデータをコピーした上でサターンから抜いておくことでバッテリーが残った状態のバックアップを確保しておくことは可能。 もちろん、このボイスレコーダーのバッテリーも難易度によって初期残量が全然違う。ハードモードだとなんと16しかない。 賛否両論点 極悪な難易度 前述の通り、エネミーとの戦闘は常に命がけ。戦闘そのものがハイリスクな上、ゲームを進めても「エネミーとの戦いを楽にするような装備・アイテム」は終盤の無限エネルギー銃(後述)くらいしか出現しないため、ゲーム全体を通じてゲームバランスはシビアで、しかも進めるごとにより難しくなっていく。 命綱となるVPSもあくまで「エネミーを感知できるようにする」だけで、具体的にどの位置に敵がいるかは自分である程度推測して動く必要がある。VPS自体も「前方・横・後方の3方向にしか音は対応しておらず、『斜め方向』に対応する音はない」「横方向に対応する音に左右の区別がない」など不親切。また複数エネミーがいれば音も複数同時に鳴るため、確実に混乱する。 もう一つの命綱・エネルギー銃もかなり頼りなく、前述の通り至近距離でしか役に立たない上弾数も少ない。基本となる難易度ノーマルでさえエネルギー銃の弾数は最多でも5と心もとなく、ハードモードだとさらに入手時は残弾ゼロ、さらに全ての銃の最大弾数が少なくなると、高難易度に追い討ちをかける。マップを切り替えるとエネミーが復活するという仕様も相まって、探索系バイオハザードのような感覚でプレイしていると確実に弾が切れてジリ貧になる。 生き残るためには必然的にしょっちゅう銃のエネルギー充電に戻ることになるのだが、チャージャーの設置場所はあまり多いとはいえず、シナリオの進行具合によっては充電のためだけに長い距離をエネミーに怯えながら進んだり戻ったりしなければならない。 「装弾数5発の銃」は最初期に手に入るのだが、序盤のイベントでなんと敵の襲撃で落としてしまう。幸いストーリーを進めていけばすぐに次の銃が手に入るのだが、その銃は装弾数がたった3発しかない。ハードでは泣く子も黙る装弾数1。とことんシビアである。 ゲーム後半では、「見えるエネミー」が登場。見えるエネミーは小さなイモムシのような姿をしており、姿が見える上に銃をさほど溜めていなくても殺せる。しかし、見えるエネミーはVPSに反応しない。しかも姿も小さいため、終盤のエリアは視覚にも注意して探索する必要がある。 ゲーム終盤は今までの「見えないエネミー」の数も増え、「見えるエネミー」と「見えないエネミー」が混在する階層も出てくる。見えないエネミー、あるいは見えるエネミーしかいない階層はまだいいものの、混在する階層では常に緊張と集中を強いられる。 さらに厄介なことに、終盤はマップの大半が細い通路で構成されており、戦闘を回避できない局面が発生することも多い。そのためか、救済措置として装弾数無限の銃が手に入るのだが、それでもキツい。 この鬼畜めいた難易度のせいでクリアできなかったプレイヤーも多く、ストーリーの核心に辿りつけなかったプレイヤーからは「難易度調整が狂っているクソゲー」の烙印を押されることに。 一応、ディスクの中には本編とは関係ない「トレーニング」を収めたものが入っており、それで独特な戦闘に慣れたり、練習したりすることはできる。 ワープ側もこのユーザーの声は認識していたのか、サタコレ版・PC版では難易度を下げたモードが実装された。 問題点 ムービーの演出 インタラクティブ・ムービーで流れるムービーやイベントは演出のテンポが遅く、挟まれるロードとスキップできないこともあってじれったい。 一例を挙げると、閉まった扉(専用のアイテムやイベントを起こすことで開く扉)を対応するアイテムを手に入れる前・イベントを起こす前に調べると反応があるのだが、ローラは場所によって「開かないドアを撫でる」「やけくそ気味に叩く、蹴る」などの動作を起こす。普通に『バイオ』のように「鍵がかかっている」などのメッセージを表示するだけではダメだったのだろうか。 特定の人物に会う・会話するなどのイベントは必要以上に演出がくどい。特に悲痛なシーンでは悲しさを強調するためなのか、くどさが顕著。演出のテンポの悪さも相まって、人によってはイライラする。 こちらも一例を挙げると、ある重要なキャラクターの死体を目にしたシーンでは「死体の顔を映す→悲しむローラを映す→死体を別アングルで映す→悲しむローラを別アングルで映す→死体を~」というくどい演出がある。 + ネタバレ注意 ゲーム後半でローラも寄生されていた事が発覚するが、その部位が何故かよりによって首の皮下である。(*3) サイズも結構な物なので、皮下に存在したら検査するまでもなく見た目でわかるはずだが…。 ラストは脱出用の小型艇を使って脱出する。その際にもムービーが挿入されるのだが、小型艇用のカタパルトはやたら長い上に曲がりくねっていて、まるでジェットコースターである。ここで「脱力してラストの緊張感が削がれた」「台無し」というプレイヤーも。 ジ・アキのサイズ的にも、あんな蛇行だらけのカタパルトが収まるはずがない。設定的にも矛盾している。 インタラクティブ・ムービー 前述したように、本作は『Dの食卓』のシステムを踏襲し、室内では「移動」「調べる」など全ての行為がムービーとなり、スキップする事は出来ない。『Dの食卓』の既プレイ者なら察しがつくと思うが、あらゆる行動を取る度に一定のロードを挟むためテンポは最悪で、イライラを感じる場面も少なくない。 ムービーのクオリティは当時としてはなかなかのもので、最初は見応えがあるものの、ダレるのも早い。 前述したガン・チャージャーによる銃のエネルギーチャージにもムービーがいちいち挿入される。銃のチャージは頻繁に行う必要があるので、かなりイライラ。 『Dの食卓』同様、人間のモデリングはまだ粗さ・固さがある。特にローラの同僚であるキンバリーの顔面のモデリングがアヒル口に見えることは当時からネタにされた。唇をつきだした時のモデリングはもろにアヒルである。 ストーリー 詳しくは後述するが、ひとことで言えばリドリー・スコット監督の映画『エイリアン』の劣化コピーである。『エイリアン』を先に見てしまっていると、全く新鮮味は感じられない。 『エイリアン』の影響なのか、やたらめったら人が死ぬ。「個室に入ったら既に死体だった」「再会したはいいものの次に会った時は死体だった」などということもザラにある。終盤まで生きているのは中盤でローラと行動をともにするキンバリーぐらいしかいない。 主人公・ローラは無口で、いかなるシーンでも言葉を発さず、身振り・ジェスチャーなどの動作、叫びなどで感情を表す。各キャラクターと出会った時や、悲痛なシーンの時も、頑なに言葉を発しようとしない。このせいでキャラが掴みにくく、心情の理解に手間取る。感情移入もしにくい。 無口なのには設定上の理由があるのだが、一切喋れないのかと思いきや、ロード時のボイスレコーダー再生やエンディングでは普通に言葉を喋れることがわかる。それなら喋ってください。 走るとやたらと視界が上下に揺れる。慣れないうちは酔うこと必死。 評価点 戦闘 「音で敵との位置関係を把握し、超至近距離で『やるかやられるか』の命のやりとりをする」というシステムの独自性は高く、一部のゲーマーからはこの緊張感が評価された。中盤~終盤では文字通り「心臓が破裂しそうな緊張感」を味わえる。これほどの緊張感を味わわせてくれるゲームは他にはないだろう。 音声に関するこだわりは評価されている。室内の微細な環境音やノイズなどはゲームの「雰囲気作り」に強く貢献しており、「不可視の敵に囲まれながらの命がけの探索行」というゲーム内容に非常にマッチしている。 基本的にゲーム中のBGMはないが、映画『ピアノ・レッスン』などで知られるピアニストのマイケル・ナイマンのピアノがイベント要所を盛り上げてくれる。 飯野氏はナイマン氏をホテルの一室で約6時間かけて口説き、このゲームのサウンドを担当させたらしい。 「エヴァンゲリオンのように世界観を作り込みたかった」という細かい設定。ゲーム内の端末に表示される情報などかなり作りこまれており、室内探索はだるいものの「ゲームの本筋と関係ない場所を調べるのも楽しい」という声もある。 ストーリーも『エイリアン』の存在を考えなければ、決して「ひどい」と言えるほどの内容ではない。よくできたシーンもちらほらある。 + ネタバレ注意 終盤では「ボイスレコーダーのバッテリー切れの恐怖に怯えさせた上で、ストーリー終盤で命綱のVPSのバッテリーが尽き、脱出を前にして絶望することになる」というゲームシステムを生かした演出がある。この終盤における電池切れの絶望から、デビッドの導きにより探索艇を目指すラストシーンの流れは「ベタだが悪くはない」という意見もある。 総評 アクションアドベンチャーというジャンルの中でも屈指の難易度の高さを「クリアさせる気のない狂った難易度調整」と取るか、「緊張感を楽しませてくれるシビアなバランス」と取るかで極端に評価が分かれる難しい作品。 一見パクリのつぎはぎにも見える設定や探索のダルさなど問題は多く決して良作とは言い難いが、シビアで手応えのある戦闘システムは本ゲーム唯一無二の特徴であり、そこさえ楽しめれば人によっては名作に化ける可能性があるかもしれない。 20万円限定版BOX 一部で有名ではあるが、この作品には『20万円限定版BOX』という恐らく業界No.1の値段を誇る限定版が存在する。注文は電話のみ、20個限定で値段はもちろん20万6000円(消費税3%込み) 限定版に関しては飯野賢治氏が直接購入者の自宅に出向いて手渡しと言う物で、2tトラックの荷台に飯野氏とスタッフの皆さんと限定版を載せて各地の購入者の家を回っていたとの事。 こちらのブログで"購入時の様子、中身の一部、限定BOXの外観"を確認することが出来る。 PS EXPOを巡る騒動 今作を語るうえで欠かせないのが、1996年のプレイステーション エキスポで起きた一連の騒動。下手したら作品そのものより有名かもしれない…。 当時、PSソフトの出荷はSCEが完全に管理していたのだが、PS版『Dの食卓』ではワープの要望を大幅に下回る本数しか出荷しなかった。 それどころか飯野氏の独自調査によると、当初約束されていた本数すら出荷されていなかったとされる。 3DOからの移植と言う事で需要を大きく見誤ったのと、増産の速度を過信したためであったが、結果として年末商戦で売り切れが続出、販売機会を大きく損失してしまう。これによりワープはSCEへ極めて強い不信感を持つ事となった。 その後セガとの交渉を経て、当初プレイステーションで発売する予定だった本作はプラットフォームをセガサターンに変更する事となったのだが…。 なんとそれをSCE主催の「プレイステーションエキスポ」でPSのマークがSSのそれにモーフィングする挑発的演出で発表してしまった。 しかも各メディアでのPS・ソニーに対する批判意見を引用して映し出した後、セガの入交昭一郎社長(当時)による「セガサターンへようこそ」というメッセージビデオまで流すという、(もちろん悪い意味で)常識ではとても考えられないプロモーションを行っている。 この件が影響したのかは不明だが、同年夏にソニーは出荷本数の一律管理を撤廃するようになった。 ソニーは『Dの食卓』以前にも、あまり出来の良くなかった『ビヨンド・ザ・ビヨンド』を40万本出荷する失態をやらかしていたため、総合的な判断の可能性もある。 飯野氏は「流通体制の改善によっては今後再びPSソフトを出す可能性もある」という姿勢だったものの、流石にこの一件が響いたか、氏は2013年に死去するまでソニーハードでゲームを出す事は無かった。 ただでさえ過激な言動の多かった飯野氏に対し、風当たりが強まったのは言うまでもない。 氏がコラムを連載していた「ゲーム批評」には沢山の意見が寄せられたが、その内容は否寄りの賛否両論だったという。 この件を特集したコラムでは、かなり強い口調で批判する意見や、ファンの視点からとがめる意見などが挙がっていた。 ただし流通に対して一石を投じた事を評価する意見もあり、本件や作品の反響を肯定的にまとめた「E0事件の真相」という書籍も存在する。 1997年7月18日には映像の無い音だけの作品『リアルサウンド ~風のリグレット~』を発売したが、「10点満点か評価不能か」発言とともにさらに物議をかもすことに。 余談 飯野氏もコラムを書いていた「ゲーム批評」の誌上では2記事にわたって本作が酷評され、飯野氏は連載を取りやめた。 正確に言うと、酷評するレビューが書かれた号を境に、休載や連載終了の告知が一切ないまま掲載されなくなり、本誌で触れられることもなくなった。 2000年ごろ「ゲーム批評」公式サイトの掲示板にて編集長が当時の事情の説明を行ったところによると、「酷評する内容のレビューを掲載することになったので、その旨を飯野氏に説明するために連絡を取ろうとしたが、その時にはもう連絡が取れなくなっていた」とのこと。 もちろんこれは「ゲーム批評」誌の言い分であり、飯野氏側はこの件に関して何も語っていないため正確なことは分からない。ちなみに、編集長は「現在の本誌と飯野氏は仲がいい、悪いの関係ではない」とも語っており、これ以降両者が没交渉になったのは間違いないようである。 ゲーム批評は直前まで「飯野賢治の本」という増刊を出すなどして彼をプッシュしていたのだが、結果的に「広告による忖度を一切入れない」という雑誌コンセプトを貫く形になったと言える。 『サイレントデバッガーズ』からの影響 「一人称視点で、相手を音のセンサーで探知して戦闘を行う」というシステム・アイディアは本作の約5年前に発売されたデータイーストの『サイレントデバッガーズ』が既に行っており、飯野氏も「エネミー・ゼロの制作にあたり『サイレントデバッガーズ』を参考にした」という発言を行っている。 「敵が全て透明で姿が見えない」というのも、サイレントデバッガーズの「すべての敵を透明化してゲームの難易度が上がる」裏技が参考になっている。 名作のパクリ疑惑 本作は『エイリアン』やその他有名SFの影響を受けすぎたと思しき描写が多い。 「謎の生物を捕獲し地球に持ち帰ろうとするものの、生物は恐ろしい力で乗組員たちに牙を剥き、乗組員と謎の生物の戦いが始まる…」これだけのあらすじからもわかるように、ストーリーの骨子はかの有名な『エイリアン』そのままである。 あらすじのみならず、導入部の1シーンにおいて「宇宙服のヘルメットにコンソールパネルの光が映り込む」等、『エイリアン』そのままの演出まで用いられている。 シナリオの重要なシーンもエイリアンからほぼコピーされてしまっている。 「ステルスを用いるエイリアン」という設定も『プレデター』『禁断の惑星』を思い起こさせる。シナリオ・設定に関してはさながら有名なエイリアン系映画のキメラとでも例えられる状態であり、独自性は皆無。 これに対し、飯野氏は「パクリではない」「『エイリアン』や『プレデター』を知らなかった」という弁解をしている。 クリーチャーデザインは、後に『ゴジラ FINAL WARS』『牙狼-GARO-』『仮面ライダー電王』などで有名になる韮沢靖。ナイマンといい、地味ながら本作には豪華スタッフが参加している。 ちなみにその韮沢デザインのエネミーの全体像だが、まともに全身像を拝めるのはある一つのムービーのみで、劇中で拝めるのはムービーで登場する半透明のぼやけた姿か、エネルギー銃で倒した時のペラペラのポリゴンで描かれた死体(これも半透明で解像度も低く、しかもすぐに消えてしまう)くらいしかない。 起用した意味はあったのか? 宇宙船の外観は人間の心臓をイメージした独特のものであり、血管などをあしらった四つのタワーに宇宙船の機能が分散しているという設定は劇中でも生きている。 『ゼビウス』等、様々な作品を手掛けた遠藤雅伸氏に問題点について指摘されたものの、聞き入れなかったという。 数々のヒット作を輩出し、後に『モンスターストライク』にも携わる岡本吉起氏にも「遊ぶ客のことを考えるべき」と指摘を受けたが、やはりこちらも聞き入れなかったとか。
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首都高バトルシリーズ 機種 タイトル 概要 判定 シリーズ初期作 SFC 首都高バトル 94 ドリフトキング 土屋圭市 坂東正明 知る人ぞ知るあのBPS(*1)から突如として出たレースゲーム。レーサーの土屋圭市氏(*2)と、日本を代表するレース監督の坂東正明氏(*3)が監修したシリーズの原点。 首都高バトル2 ドリフトキング 土屋圭市 坂東正明 上記の続編。レース中に画面のおよそ半分を占める謎のカメラ視点が何故か健在している。 PS 首都高バトル DRIFT KING 土屋圭市 坂東正明 BPS製『首都高バトル』シリーズ3部作の最終作。ハードがPSになり3Dが使用可能となったことでより首都高らしく、さらにリアルな高低差も生まれた。ジャレコとTHQから『Tokyo Highway Battle』のタイトルで初めて海外展開されたシリーズ作品でもある。 SS 首都高バトル 97 上記の移植だが発売元がイマジニアになったためか、オリジナルのPS版とは若干内容が異なる。SSで発売された唯一の『首都高バトル』シリーズ作品でもある。 PS 首都高バトル外伝 スーパーテクニックチャレンジ メディアクエスト製唯一の『首都高バトル』シリーズ作品。 首都高バトルR シリーズ初期の集大成とも言うべきPS版『首都高バトル』シリーズの最終作。イメージガールには水沢かな氏を、イメージソングにはD/FORCEの『ENDLESS HIGHWAY』を採用。 シリーズ後期作 DC 首都高バトル DCで首都高を「完全再現(*4)」した作品。以後に続くゲームシステムはこのタイトルで固めていった。 良 首都高バトル2 前作から約1年後に発売された上記の続編。本作以降、ごく一部だがSEをPSの『R』から引き継いでいる。 PS2 首都高バトル0 シリーズ最多の収録車種のラインナップとチューニング。DCの『2』がベースの作品。 良 首都高バトル01 シリーズ初の実車採用。以後例外を除きホンダ車が収録されなくなった。航空写真・レーザー計測によるデータを取り入れたコースなど、リアル路線へと舵を切った一作。 良 Win 首都高バトルOnline 『0』がベースの作品。2005年9月1日にオンラインサービスが休止したまま、復活はしなかった(*5)。 PSP 首都高バトル シリーズで唯一の携帯機作品。内容はコンパクトに纏まっているが、処理落ちが目に余る。 360 首都高バトルX カスタマイズの幅は広がったものの、湾岸線と横羽線が廃止となる等、ボリューム自体は大幅ダウン。さらに日産車のカスタムカーがライバルで一切登場しなくなり、あの迅帝もその煽りを受けてしまう。 街道バトル PS2 街道バトル ~日光・榛名・六甲・箱根~ 峠版『首都高バトル』と言える作品。有名な4峠を収録。 街道バトル2 CHAIN REACTION 厳しいゲームバランスと充実した収録要素。 スルメ KAIDO -峠の伝説- 大量の魅力的な要素と大量の蛇足な要素。そして自重しない工事現場。 なし 関連作品・関連シリーズ SFC 峠・伝説 最速バトル PS『DRIFT KING』の発売およそ2ヶ月前に出た、バイク版『首都高バトル』とも言うべき作品。SFCの『首都高バトル2』までにあった画面上部のカメラが廃止になったことで視界が広くなった。開発にオートバイ雑誌である『バリバリマシン』が関わっている。 SS 湾岸デッドヒート 1990年代のギャル達が実写で登場するレースゲーム。発売をパック・イン・ビデオが、開発を元気が担当している。 [セガ審査 推奨年齢 年齢制限18歳以上] 海外版である『HIGHWAY 2000』も発売されており、あの「ナツメ」(現:ナツメ アタリ)から発売された。 SS 湾岸デッドヒート+(プラス)リアルアレンジ 上記の難易度調整版だが、中身は若干異なる。ディスク2枚組となっており、2枚目のディスクには…? PS かっとびチューン REVSPEED監修。レースだけでなくアルバイトや彼女とのデート等シミュレーション要素もある。登場キャラは実写。『首都高バトル』シリーズよりライバルが登場する他、レース中のBGMに『R』のアレンジ曲も収録。 PS2 レーシングバトル -C1 GRAND PRIX- 実在サーキットコースや首都高C1と阪神高速1号環状線が舞台のコースでグランプリ(C1GP)を目指す。『首都高バトル』『街道バトル』シリーズからもライバルが多数登場する。 GBA Tokyo Xtreme Racer Advance 任天堂ハード初の『首都高バトル』シリーズだが... ク 湾岸ミッドナイトシリーズ いずれも元気が開発に関与しており、一部データも流用されている。
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ウルトラマン Fighting Evolution 【うるとらまん ふぁいてぃんぐえぼりゅーしょん】 ジャンル 対戦格闘 対応機種 プレイステーション 発売元 バンプレスト 開発元 メトロ 発売日 1998年2月19日 定価 7,140円 判定 なし ウルトラマンゲーム・リンク 概要 登場キャラクター システム 評価点 問題点 賛否両論点 総評 その後の展開 余談 概要 特撮番組『ウルトラマン』シリーズのキャラクターが登場する初の3D格闘ゲーム。後に高い再現度と良質なゲーム性でファンを魅了するFighting Evolutionシリーズの記念すべき第一作だが、最初は実験作のような出来であった。 登場キャラクター デフォルトで使用可能 ウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンタロウ、バルタン星人、ダダ、エレキング、メトロン星人、キングジョー 隠しキャラ ゴモラ、ゼットン、エースキラー、マグマ星人 システム 『バーチャファイター』、『鉄拳』等の一般的な3D対戦格闘ゲームをベースにしている。 △ボタンでパンチ、○ボタンでキック、□ボタンでガード、×ボタンで軸移動と攻撃はボタン操作が中心。上中下段の概念、小ジャンプ、大ジャンプ、しゃがんでいると投げられない等の要素もある。ただし浮かせ、よろけはない。 ボタンの組み合わせで様々な攻撃ができ、複数のコンボを出す事が出来る。 ウルトラマンでお馴染みのスペシウム光線などの光線技はパンチ+キック+ガードの同時押し。 命中すると体力の半分以上を持っていけるまさに必殺技に相応しい威力である。 勝負が決定するラウンドで相手のライフを0に近い状態にすると相手が「GROGGY状態」になり、必殺技などでとどめを刺せるようになる。『モータルコンバット』のフェイタリティに近いシステムだが、特に特殊な演出はない。 後の作品で高く評価される「ふらふらゲージ」の元になったと言えるシステムである。 評価点 3DCGによるビジュアルの一新 ウルトラシリーズのゲームとしては初のフルポリゴン導入によって、ドットでは表現しきれなかった番組中の独特な質感が表現されている。 背景にあまりポリゴンを裂いていないため、当時としては比較的美麗なCGを実現している。 ウルトラマンゲームとしての魅力 キャラクターの動きは実際に円谷プロ監修のもとスーツアクターからモーションキャプチャーしており、かなりリアルな動きを実現している。 格ゲーとしては全体的にモーションが大きく重い。一見「もっさり」と形容しそうなただの欠点のようだが、この仕様がウルトラマンらしい重厚な動きによる格闘を再現しており、巨大な者同士の戦いのリアルさを良く演出している。 このリアルな挙動の重さは後のシリーズ作品にも脈々と受け継がれており、本シリーズの大きな特色のひとつ。ただし格闘ゲームのシステムと相性が良くないのは事実であり、一作目である本作ではそれが顕著に表れている(詳しくは後述)。後のシリーズはこの大きな良点と格闘ゲームとしての魅力の両立に試行錯誤していく事となる。 登場キャラクターごとに固有のステージが存在し、各作品のOPや劇伴がテーマ曲として流れる。音楽もゲーム用にアレンジされたものでまずまずの完成度。 特にメトロン星人のステージは『セブン』の中でも人気の高い挿入歌「ULTRA SEVEN」が採用されており、シリーズ中で今作でしか聴けない。 効果音やボイスは原作と同じものを使用。ウルトラマンは残り体力が少なくなるとカラータイマーが点滅するという再現もされている。 問題点 格ゲーとしては微妙な出来。 前述の通り一般的な対戦格闘ゲームを踏襲しているが、実際のところウルトラマンの原作再現という要素にさっぱり噛み合っていない。技のバリエーションが乏しい上、ガード、ダッシュの各行動の硬直も長く、キーレスポンスも良くない。 その上ウルトラマンたちの技は基本的に大振りでスローのため、コンボの工夫が出来ない。結局、システムは対戦格闘ゲームに近いがそのようには戦えず、通常技の連発と投げでチマチマと戦う事になる。 必殺技の仕様が酷い。 必殺の光線技は各キャラ一つしか持っておらず、事実上の死に技。発動までかなり隙が大きい上にほとんどが直線上に発動する技のため、通常攻撃で相手を「ピヨピヨ状態」にしないと軸移動で余裕で避けられてしまう。その上ガードされても削りダメージを与えられない。対人戦、対COM戦共に使えば窮地に陥る可能性が高い。 飛び道具を使えないゴモラは必殺技自体実装されていない。この頃は超振動波(*1)の設定がなかったので仕方ないがなぜプレイアブルに採用したのか疑問である。 ウルトラマンの代名詞である光線技がこんな扱いでは台無しであり、格ゲー以前にウルトラマンのゲームとしての面白さも著しく削がれている。 前述したGROGGY状態でのフィニッシュが「必殺技でトドメをさす」原作要素の再現といえなくもないが、特別な演出があるわけでもないのでかなり微妙である。 バトルモードでは敵の登場する順番は決まっている。後に登場する敵ほど強くなるため、初期の敵に配置されているバルタン星人などは常に弱く設定されている。つまりCOM操作の強いバルタンとは戦えない。 COMの反応がやたら良く、難易度が比較的高い。EASY以上で間合いギリギリの攻撃を受けるなんてよくあること。特に挙動の素早いダダやメトロン星人は驚異的な強さを誇る。 ただ難易度は段階が多く、クリアできないほどではない。 試合時間を30秒にし、開幕に一発当てて逃げ回るという方法が一番クリアしやすい。やはりチマチマした戦法だが。 ストーリーモードや固有のエンディングが存在しない。このキャラ数ではストーリーの作りようがなかったのかもしれないが…。 登場キャラのチョイスが謎。ラスボスにゼットンを選んだのは極めて妥当と言えるが、タロウがいるのにその敵怪獣は1匹もおらず(*2)、逆にエースキラーとマグマ星人は主役を差し置いて出演している(*3)。 特に、マグマ星人は戦闘用BGMとして前期主題歌「ウルトラマンレオ」が収録されている。主役出てないのに。 一見第1期~2期ウルトラシリーズから選抜されたように見えるが、『帰ってきたウルトラマン』からは敵味方含め1体も出演していないとあからさまに冷遇されている。 その割になぜかキャラクター選択時のBGMには同作品のMATのテーマ(所謂ワンダバ)が採用されている。 今作での冷遇の反動なのか、次作以降のジャックは高性能のキック技を多数持つ強キャラに仕上がっている。 賛否両論点 原作の描写を無視したモーションの数々。 動きがリアルであると上記で書いたが、格闘のモーションについては逆に再現度が低い。全体的にゲーム向きの派手な挙動が多く、原作のウルトラマンや怪獣のイメージにそぐわないものが多いのである。 膝蹴りを繰り出すゴモラやサマーソルトキックを決めるダダ、ハイキックを連発するゼットンなど、単純に一般的な格ゲーの動きを安易に落とし込んだようなキャラが特に目につく。 その中でもキングジョーは鈍重なロボットらしい動きが印象的な怪獣だったが(*4)、今作では軽やかなステップで宙返りやターンをこなし、パンチや回し蹴りを繰り出すという従来のイメージと全く異なる仕様になっている(*5)。 勝利ポーズでセブンがアイスラッガーを刀のようにブンブン振り回して頭に納めたり、戦闘前のモーションで三人とも必ず手招きの挑発を挟むなど、ウルトラマンにも随所におかしな挙動が見られる(*6)。 しかし、原作では肉弾戦のイメージが薄い怪獣の個性付けにもなっており、ダイナミックで個性的な動きがゲーム独自の魅力を引き出しているとも言えるため一概に問題とは言い難い。実際、バルタン星人やダダは原作準拠のモーションが増えた次作以降も本作オリジナルのモーションが基準になっている。原作無視と取るか、あくまでゲームだからと割り切るかはプレイヤー次第。 評価点に書いた通りステージはポリゴンではなく、3D格ゲーによくある正方形の更地のフィールドに書き割りの背景をくっつけたもの。 キャラクターCGの犠牲になったとはいえ、どうしても貧相で違和感のある外見になってしまっている。キングジョーのステージである神戸港はまるで用水路のような見た目である。 従来のウルトラマンゲームは背景の作り込みでウルトラマンの巨大なスケールを再現した作品が多かったが、今作ではオミットされているためいまいちスケール感を感じにくい。 セブンのステージが雪山だったりマグマ星人のステージが名前通りのマグマ地帯だったり、原作のキャラ設定を考えると首を傾げるチョイスも見られる(*7)。 総評 本格対戦格闘ゲームのシステムをベースに置いてしまったのが、そもそもの間違い。対戦格闘ゲームとしても格闘アクションゲームとしても、中途半端な出来となってしまった。 動きの重さや硬直のため、対戦格闘ゲームのような戦いはできない。かと言ってアクションゲームとしてもストーリーモードがない点や、ウルトラマンや怪獣の派手な必殺技が死に技と化しているなど、こちらも面白味がない。 ただ、酷く不快なゲームというほど出来は悪くないのが救い。大味ながらもなんとか遊べる。 あえて本作の意義を考えるなら、一般的な対戦格闘ゲームのシステムと、ウルトラマンは相性が悪いと明らかになった点だろうか。 本作で出た評価点、問題点、賛否両論点は後の作品にも課題として受け継がれており、ナンバーを重ねるごとに「ウルトラマンゲームとしての魅力」と「格闘ゲームとしての魅力」を両立させるよう改良されている。後の良作に繋がる事を考えれば、本作の存在意義は小さくなかったといえる。 その後の展開 4年後の2002年。シリーズ第2作『ウルトラマン Fighting Evolution 2』が発売。 登場キャラに関しては、初代~レオの各番組の主役と対になる有名怪獣は揃ったが、本作に出ていたエレキングとメトロン星人はリストラされた。 前者は『Rebirth』で復活するが、後者は本作のみの登場に終わっておりゲーム作品の再登場は『大怪獣バトル』まで持ち越しとなった。 余談 時間切れで敗北した際、各キャラがリアクションを取るが、全員妙に人間臭い動きをする。 ウルトラマン達は地面をバンバン叩いて悔しがり、キングジョーはその場でバッタリ倒れ込み、ゼットンは地団駄を踏む。中々見られない光景なので一見の価値あり。