約 3,287,363 件
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/4608.html
クレイジーカンガルー 【くれいじーかんがるー】 ジャンル アクション 対応機種 ニンテンドー3DS メディア ダウンロード専売 発売元 テヨンジャパン 開発元 Gamelion Studios 配信開始日 2013年2月13日 価格 200円 プレイ人数 1人 セーブデータ 1箇所 レーティング CERO A(全年齢対象) 備考 2021年5月26日に配信終了 判定 なし ポイント トップビュー視線のジャンピングアクション地味に難易度高し 概要 主なルール ゲーム全般のルール 各モードにおけるルール 評価点 賛否両論点 問題点 総評 概要 ニンテンドー3DS(DS)のダウンロード専用ソフトのリリースがメインのメーカー、テヨンジャパンがリリースしたソフト。 カンガルーのバーニーが水上を舞台に、密猟者の魔の手から逃げ回るというストーリー設定。 オートセーブ方式。メイン操作は"アナログレバー"か"ジャイロセンサー"の2通り。それ以外の操作は原則使わない(項目選択などでは使用する)。 主なルール 本作は「ステージモード」と「エンドレスモード」の各モードが用意されている。 ゲーム全般のルール ゲームの流れ。 バーニー(以下 自機)を操作し、トップビュー(縦視線)によるステージを攻略していく。 自機には一切の攻撃手段がなく、敵をひたすら無視して進まなければならない。基本は上下移動の任意スクロールだが、ゲームの関係上、急いで上へと進まなければゲームオーバー必至となる。 ステージ中のほとんどの場面では、自機が常に自動ジャンプしながらの移動を行っている。すなわち、プレイヤーの操作に関係なく「ジャンプ ⇔ 着地」を延々と繰り返していく。 自機の行える操作はジャンプ中の移動制御のみで、制御中は"独特の慣性"が働く。それを意識した操作を行わなければ、ミスの連続は避けられない。 ステージ全般は"不安定な陸地配置"が続いている。自機着地後に"陸地ではない箇所(落とし穴)"へと触れるとミスとなってしまう。 星アイテム取得や陸上着地をする度に「スコア」が加算される。ハイスコアを狙いたければ、できるだけ多くの星取得・及び陸上着地を行わなければならない。 自機には3つのライフがあり、雑魚敵に触れると1ライフダメージとなる。ライフをすべて消費するとミス。 本作のゲーム性を大まかに例えるならば、『ワルキューレの伝説』のジャンプアクションを連続で繰り返すものと思ってもらえればOKだと思われる。 操作系統。 操作は「アナログレバー」と「ジャイロセンサーによる傾け」のどちらかが選べる。 両操作の併用はできないが、タイトル画面のオプションでどちらかの操作に切り替える事が可能。 各操作の方法は以下の通り(前者はアナログレバー・後者はジャイロセンサー)。 アナログレバーでジャンプ中における自機の移動制御。レバー上でスクロールスピードが若干増す。 3DS本体の傾けでジャンプ中における自機の移動制御。上の傾けでスクロールスピードが若干増す。 アイテム・仕掛けについて。 ステージ内には以下の様々なアイテム・及び仕掛けなどが配置されている。 全モード共通で、同じステージ内のプレイでも、"広大な陸地・密猟者・ゴール旗以外のすべて仕掛けやアイテムの配置"が必ず変化している。 + アイテム・仕掛け一覧 アイテム系。 「星」…スコアアップ + アップグレードに必要な資金が増える効果。複数の種類がある。 「磁石」…一定時間、自機の身近にある星アイテムを自動回収してくれる効果。 「浮き輪」…一定時間、自機着地後に水面へと触れてもミスせずに済む効果。 「シールド」…一定時間、1回だけ障害物ダメージ・及び雑魚敵ペナルティを無効化してくれる効果。 「ケーキ」…自機がロケットに乗り、少しだけ前方へとワープできる効果。 「爆弾」…爆弾周辺にある星アイテムを自動回収してくれる効果。 「マルチスコア」…一定時間、入手スコアに倍率がかかる効果。 陸地系仕掛け。 「踏み場」…水上移動の最中、点在する形で配置されている地形。これに自機を連続着地させなければ確実に死ねる。広大な陸地の移動中には登場しない。 「広大な陸地」…陸続きの地形。自機が"ここ"にいる間はジャンプせずに移動だけの操作となる。移動中は踏み場・水面・危険生物・密猟者が出現しない。 落とし穴系仕掛け。 「水面」…ステージ全体を通して、最も敷地面積が広い地形。自機が"ここ"に着地してしまうとミス。広大な陸地の移動中には登場しない。 「危険生物」…水面同様、自機が"これ"に着地してしまうと原則ミスだが、稀にミスなしで着地できる事がある。広大な陸地の移動中には登場しない。 「落とし穴」…自機が"ここ"に触れてしまうとミス。広大な陸地の移動中限定で登場する。 障害物系仕掛け。 「障害物」…その場から動く事はない。自機が"これ"に触れてしまうと1ダメージ。広大な陸地の移動中限定で登場する。 「雑魚敵」…自機前方を横切る形で移動している。自機が"これ"に触れてしまうとスコアダウンのペナルティ(ミス・ダメージはない)。 「密猟者」…常に下位置におり、時間経過で上へと迫ってくる。自機が軽く"これ"に触れるとスコアダウン、めり込む程に触れるとミス。広大な陸地の移動中には登場しない。 その他の仕掛け。 「ゴール旗」…ステージモードのみに登場。この付近まで自機を進ませればエリア・、もしくはステージクリアとなる。 「メーター」…厳密にいえば仕掛けではないが便宜上併記する。「自機・密猟者・ゴール旗の位置情報」を知らせてくれるメーター表示。ステージモードのみに表示される。 アップグレードについて。 ステージ内で入手した星アイテム(資金)を消費し、タイトル画面の「アップグレード」という項目で自機の強化ができる。 強化したアップグレードは、次回プレイ時から永久に持続される。アップグレードの内容によっては、数段階の強化が行えるものもある。 + アップグレード一覧 「磁石の効果延長」…磁石アイテム取得時の効力が延長される(2段階)。 「浮き輪の効果延長」…浮き輪アイテム取得時の効力が延長される(2段階)。 「シールドの効力延長」…シールドアイテム取得時の効力が延長される(2段階)。全段階強化をすると、効力中であればダメージなどの回数制限がなくなる。 「ロケットの飛距離延長」…ケーキアイテム取得時のワープ距離が伸びる(2段階)。全段階強化をすると、磁石の効力も兼ねた「磁石ロケット」へとバージョンアップする。 「爆弾の効果範囲強化」…爆弾アイテム時の星アイテム回収範囲が広がる(2段階)。 「マルチスコアの倍率増量」…マルチスコアアイテム取得時のスコア倍率が増える(4段階)。 「自機ストックの増量」…プレイ初期時における自機ストックが増える(3段階)。ステージモードのみ有効。 「2種類のアイテムの同時併用」…通常では2種類連続取得による同時アイテム効力が無効となってしまうが、アップグレードを行うと有効となる(*1)(1段階)。 ミッションについて。 ステージプレイ時には、ステージ内容に応じた「ミッション」という指示が3つ表示されている。 ミッションの指示を満たすと、該当ミッションにOKマークが付くと共に、ステージ終了後に報酬として"多めの星アイテム"が入手できる。 タイトル画面の「ミッション」という項目で、「今までに満たしたミッションリストの一覧」が確認できる。ミッションは全部で68種類存在する。 ランクについて。 ステージを終えると、それまでに入手したスコアが蓄積され「ランク」の地位が高くなる。 ランクは最大19段階まで存在する。やり込みプレイヤーならば極めておきたい要素といえる。 タイトル画面の「統計」という項目で、"今までプレイしたゲームの詳細情報"と共にランクの状態が確認できる。 各モードにおけるルール ステージモード ステージクリア形式でゲームを行うモード。全3ステージ構成 × 5エリア分け(総計15エリア)。 自機の初期ライフは3つ(アップグレードで増殖可能)。ゴール旗付近に自機を進ませればエリア(ステージ)クリア。途中でミスを繰り返し、残機を全消費してしまうとゲームオーバー。ミス後は必ず"その場"復活となる。 一度到達したステージは、エリア単位でのステージセレクトが可能。ゲームオーバー後は無制限のコンティニューも行える(再開場所は該当エリアの最初から)。 エリア(ステージ)クリア・及びゲームオーバー後は「それまでに稼いだスコア・入手した星アイテムの累計」が表示される。 エンドレスモード 1つの自機でどこまで進めるかを競うモード。3種類からプレイしたいステージを選択できる(ステージ背景はステージモードと同じ)。 自機がミスすると即ゲームオーバー。本モードはエンドレスなのでクリアの概念がない。ゲームオーバー後は無制限のコンティニューが行える(再開場所はステージ最初から)。 ステージ終了後は「それまでに稼いだスコア・入手した星アイテムの累計・進んだ距離(メートル単位)」が表示される。 評価点 安価3DSダウンロードソフトの一角。 本作はテヨン製としては『バードマニア3D』に次ぐ、200円発売の3DSDLソフトである。 DSiウェア時代からテヨン製DLソフトは200円発売にこだわっていたが、プラットフォームを変えても価格据置なサービス精神は嬉しい限り。 ふわふわ浮遊ジャンプアクション。 本作はアクションゲーム全般で見ても珍しいと思われる、トップビューのジャンプアクションゲームである。 サイドビュー(横視線)のジャンプアクションはDLソフト全般からしてみても頻繁に見かけるが、トップビューによるものは稀なのではないだろうか。 ルールでも述べた通り、本作のゲーム性は『ワルキューレの伝説』のそれと非常に近い。「"ふわっ"とした浮遊感を持つジャンプ機軸で陸へと着地する」感覚は大方一致している。 ゲームテンポは非常に軽快で、細かい前置き抜きでステージが進行する。 ステージ開始前に若干のロード時間が発生するものの、それ以外ではテンポを阻害する邪魔が全く入らず、ハイスピードなプレイが楽しめる。 「ジャンプ アイテム取得」の繰り返しが地味に楽しい。 星アイテムを取得すると「ド・レ・ミ~」の心地よい効果音が流れる。「星を取りながら、心地よい音と共に連続ジャンプ」する様は何ともいえない爽快感がある。磁石アイテム取得後の「星アイテムが自動的に自機側へと吸い込まれ、もりもりと星が回収されていく」効果を併用すると、より大きな爽快感が得られる。 浮き輪アイテム取得後の"水面ミス無効効果"を利用し、「しばしの間、地形無視でのジャンプをしまくる」というフリーダムなプレイも可能。 賛否両論点 クレイジーなカンガルーが主役。 ゲームタイトル通り、本作の主役はカンガルーが務める。 確かにバーニーの顔付きはちょっとクレイジー(というかファンキー)ではあるが、密猟者の追っ手から逃げ回っているだけで、行動的な意味でのクレイジーさはない…はず。 バーニーを筆頭とするキャラクターデザインが濃い目に描かれているが、それはテヨン製の作品全般にいえる事なので、さほど大きく気にする事ではない…はず。 「ステージ1は船乗り原住民」「ステージ2はボート乗りハンター(犬付き)」「ステージ3はヘリコプター」と、ステージによって密猟者の面子が変わる。「たった1匹のカンガルーの為に、執拗に追いかけてくる密猟者達の執念が怖い…」という気がしてならないのだが…。バーニーはよほどの希少種なのだろうか? 問題点 シンプルながらもクセありな直感操作。 メイン操作は"アナログレバー・もしくはジャイロセンサーの移動操作"しかない。 ジャンプは自動で行われるので、プレイヤーがステージ内で行う操作は「ジャンプ中に陸地に狙いを定めて移動調整 ⇔ 陸へと着地」の繰り返しのみ。本当それだけしかない。 プレイのしやすさとしてはアナログレバーの方が最適。ジャイロセンサーは傾け加減の微調整が困難な事から、上級者向けの操作といえる。 シンプルな操作とは裏腹に、その難易度は意外と高い傾向にある。 移動中に独特の慣性が働く上に、トップビューの関係上、自機ジャンプ中の高低差の表現が伝わりにくい問題がある。こればかりは"自機のアニメーションを見極めて"慣れるしかない。 さらに厄介な事に、ステージ全般を通して自機前方の視界が悪く、地形配置などがランダムな件もあって、ちょっとした移動のズレが即ミスへと繋がってしまいやすい。 永久パターン防止策として、密猟者が段々と上へと迫ってくる。近い位置にある地形ばかりに着地していると、即効で密猟者に捕まってしまう為、嫌でも急ぎ足プレイが要される。 プレイが単調な一面も 事実上3つしかステージがなく、2つあるモードのいずれも"やる事"が全く同じ。 全編通してもステージバリエーションが少なく、流石に連続でプレイすると早々と飽きが回ってくる可能性がある。 総評 「トップビュー視線で"ふわっ"とジャンプしつつ、地形に着地しながら先へと進む」という、他ではあまり見られない面白さを持つ作品である模様。 『バードマニア3D』同様に「安価でシンプルゲームが楽しめる」路線を踏んでいる一作。クセありの直感操作に抵抗がなければ、価値相当の楽しさを持つゲームだと思われる。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/8818.html
ファミリージョッキー(FC) 概要 内容 評価点 賛否両論点 問題点 総評 その後の展開 余談 ファミリージョッキー(GB) 概要 FC版からの変更点(GB) 評価点(GB) 賛否両論点(GB) 問題点(GB) 総評(GB) その後の展開(GB) 余談(GB) ファミリージョッキー(FC) 【ふぁみりーじょっきー】 ジャンル レース 対応機種 ファミリーコンピュータ 発売・開発元 ナムコ 発売日 1987年4月24日 プレイ人数 1~2人 定価 3,900円 判定 良作 ポイント クラシックが超長距離の障害レース勝つためには進路妨害上等序盤のレースは常に1-2にBETテクニックだけでなく運もなければ勝ち抜けない ナムコットファミリーシリーズリンク 概要 1987年4月にナムコがファミリーコンピュータ用ソフトとして発売した競馬のレースゲーム。 ファミコンでは初の競馬ゲームだが、現在では競馬ゲームというよりレースゲームとして扱われることが多い。 1頭の馬を最大16戦駆って、GI(ジーワン)制覇を目指すゲーム。 1986年12月に発売された『プロ野球ファミリースタジアム』に続く『ファミリーシリーズ』の2作目でもある。 内容 プレイヤーはまず決められた16頭から1頭を選ぶ。 馬はそれぞれ、スピード(Sp)、スタミナ(St)、ガッツ(G)、ジャンプ(J)、ターボ(T)、タイプのステータスを持っている。レース中に、コーナー中間点で上記のマークの入ったアイテムが散乱しており、これを取ることでそれぞれ1ずつ上げられ最大は10(10の場合表示は「A」)。 スピード・最高速で、1ごとに0.5km/hずつ上昇し7以上では1ごとに1.0km/hずつ上昇。 スタミナ・これが高いほど走行時のスタミナのロスが小さい(メーター最大値は変わらず)。 ガッツ・高いほど他馬との衝突に強くなり、衝突時のスタミナロスが小さくなる。また多少後ろからぶつかっても前に出やすくなる。 ジャンプ・ジャンプの高さで、これが高いほど障害の飛越がしやすくなる。 ターボ・加速力で、これが高いほど鞭1回でスピードが上がりやすくなり、少ない回数で最高速に達せられる。 タイプ・ダートや重馬場の適応力で、これが高いほど悪条件時の能力ダウンが小さくて済む。これはアイテムで上げることができない。 上記の他にアイテムは「スター(スタミナが回復)」と「ドクロ(スタミナが減少)」があり、これらは2400m以上のレースのみで出現する。 レースは常に6頭立てで、平地戦と障害戦があるが、大部分のレースは障害戦である。また、全てのレースが左回りになっている。 平地、障害問わずコースの区切りは「ゴール前直線」「コーナー」「向こう正面」に分かれており、コーナーとコーナーの間にある短い直線部分がアイテムが散乱する「アイテムゾーン」になっている。 障害はハードルと生垣があり、ハードルは重なっていない部分ならば楽に飛び越せるが、生垣は幅があり、ダッシュを伴うジャンプでないとまず飛び越せない。 障害を飛び越せないと転倒してしまう。転倒状態では、少し進んで復帰できるがスタミナはガッツリ奪われるし、転倒状態のままスクロールに抜かれて画面外後方に出てしまうとリタイア(失格)になる。当然ゲームオーバー。 転倒していない状態でスクロールに追いつかれた場合は、そのままスクロールに押されて進めるが、この時もスタミナはガッツリ失われる。 3着以内に入ることで賞金が貰える。4着は賞金が貰えないだけで次に進むことはできる。5・6着ではゲームオーバーとなる。 レコードタイムで勝利すると1着賞金にプラスして1着賞金の半分のボーナスが貰える(実質的に1着賞金が1.5倍になる形)。 最初は新馬から始まり、1着になれば条件戦へ、なればければ未勝利戦へ進む(以後1着が取れるまで未勝利戦を繰返す)。 条件戦は500万、1000万、2000万それぞれに分かれており、現在の賞金(スコア)に準じて出走するレースが分かれる。賞金は現実の「以下」ではなく、それぞれ「未満」という解釈になる(*1)。 2000万に達すればGIII、8500万でGII、3億5000万且つ11戦目でGIへ進むことができる。 16戦走ると、それが最後になる。この時まで未勝利のままだとゲームオーバー扱いで、それ以外ならエンディングになり、獲得賞金(スコア)とGIタイトルが表示される。 2人プレイの場合、どちらかが満たしていれば上位のレースに進める(*2)。 プレイヤー馬と、その初期能力値。 プレイヤーが選ばなかった他の馬は条件戦でのライバルとして登場。 日本や外国で実在した競走馬をもじられたものもいれば、ナムコキャラルーツなもの(ライバルのみ)もある。 名称 スピード スタミナ ガッツ ジャンプ ターボ タイプ カモノネギ 1 1 1 2 2 8 パフォーマンス 1 2 3 4 3 2 キングコング 0 3 1 4 2 4 イーグルゴー 2 3 2 2 0 3 ハイテック 3 4 0 0 0 6 リキパワー 1 3 3 3 0 3 プリンスメロン 1 4 3 0 0 4 エクスプレス 4 0 0 1 2 9 ディスコボーイ 2 2 2 2 2 5 サクラタイガー 2 3 1 1 1 7 テンカウント 3 2 2 3 0 2 ブルーグラス 2 1 2 1 4 6 ミスターダービー 1 0 1 3 4 5 モモタロー 3 1 0 1 3 5 インターラプター 4 1 3 0 0 8 アイアンホース 0 4 4 0 1 7 + 条件戦の詳細 新馬戦(芝1200m平地) 未勝利戦(ダート1600m平地)(*3) 500万下条件戦(芝1200m障害) 1000万下条件戦(ダート1600m障害) 2000万下条件戦(芝1600m障害) + GIIIレースの詳細 リュウヘイキネン(芝2000m平地) オーミステークス(ダート2000m障害) ミズホショウ(芝2000m障害) サボテンステークス(芝2000m障害) グレートスプリント(ダート2400m障害) イーナシーカップ(芝2000m障害) ネギマキネン(芝2400m平地) ポークステークス(ダート2000m障害) このクラスのライバル馬たち 名称 スピード スタミナ ガッツ ジャンプ ターボ タイプ アカテンスキー 0 2 2 3 3 8 シンガリルドルフ 2 1 5 1 5 A テクノオー 1 2 2 2 3 6 トーキョーボーイ 3 3 3 4 0 3 キタノサカバ 2 3 0 2 1 5 ササコニシキ 5 2 3 3 2 9 オノノコマチ 1 4 4 4 0 8 サクサクフッキー 5 0 1 3 3 1 イトシダイナ 4 1 3 3 0 3 ディスコキング 3 0 4 0 4 8 フクタロー 4 2 2 3 1 5 デンデン 2 3 1 2 3 7 ガブリヨリー 3 4 3 0 6 5 コシノヒカリ 2 4 4 2 4 A オノノトーフ 6 3 0 4 1 8 ミホノナカギリ 0 4 3 1 4 4 + GIIレースの詳細 ナムコカップ(芝2400m平地) レコードカンショウ(芝2400m障害) コータローキネン(ダート2800m障害) サクラダモンショウ(芝3200m障害) カントリーカップ(芝3200m障害) ビーフステークス(ダート3200m障害) ヤヨイショウ(芝3200m障害) サクラフブキショウ(芝2800m障害) このクラスのライバル馬たち 名称 スピード スタミナ ガッツ ジャンプ ターボ タイプ テキノカチドキ 4 2 1 1 2 5 レッドバロン 2 4 4 2 6 4 ユウユウ 8 4 2 0 6 A ヤヨイトユウコ 2 4 5 0 3 6 トミクニオー 3 5 3 0 2 8 ヒョウヒョウ 1 8 2 1 1 6 ダイナオリバー 1 6 4 2 1 7 トイポップ 2 4 6 6 2 3 サッカーボール 4 4 3 3 4 3 アオヤギターフ 5 4 8 1 2 3 リョウマクン 3 3 5 3 3 5 エフワンマッハ 8 4 4 0 0 A ピッカリスター 4 3 2 3 4 4 ボグダスキー 8 3 5 1 3 3 ギャラガ 8 5 3 1 2 7 ドットットー 4 6 7 5 7 A + GIレースの詳細 皐月賞(芝3600m障害) ダービー(芝4000m障害) 菊花賞(芝3200m障害) ジャパンカップ(芝3600m障害) 有馬記念(芝4400m障害) 天皇賞(芝3200m障害) このクラスのライバル馬たち 名称 スピード スタミナ ガッツ ジャンプ ターボ タイプ ブルーマックス 3 5 A A 9 9 ハーイセイコ 5 7 4 7 A 5 シンサン A 8 7 4 3 7 ハシカチドキ 4 A 6 A 4 8 ワンダーモモ 5 A 9 2 7 3 キッシッシー 7 7 7 7 7 6 ウチベンケイ 5 9 5 9 5 5 パックマン 8 8 6 8 4 4 ナガシマオー 7 5 5 7 5 9 ピノエース 9 9 9 3 3 6 ワルキューレ 9 7 8 3 8 7 キョンキョン 6 6 A A 5 2 アナダパンチ A 5 7 2 A 4 ミチマサオー 8 9 8 6 6 6 ロングフェイス 5 A A 8 3 9 プレストントン 5 A 6 5 4 A ファミリーゲーム レースのみを行う「オンリーレース」の他に、実際の競馬のようにベットできる「ファミリーゲーム」というモードがある。 このモードは4人の家族キャラ(トーサン・カーサン・ヤヨイ・ユウタ)がそれぞれ10,000円ずつ持っていて、毎回馬券購入でベットするものである。馬券は連勝複式(*4)のみで、1人あたり3枚までベットできる。 因みにファミリーゲームであっても、プレイヤーの馬が4着以内に入れなければゲームオーバーである。反対にベットする4人が全員持ち金ゼロになった場合、以降ベットはできないがレースは続けられる。つまり「オンリーレース」と同じと言うことになる。 評価点 他の自動車系レースゲームと差別化が充分できており、競馬らしさがしっかり取り込めている。 ただやみくもに連打して叩いて先頭でブッチ切ればいいわけではなく、ちゃんとスタミナを配分する必要がある。 また道中のアイテムゾーンをしっかりモノにしなければいくらレコードで圧勝しても、GIIやGIで強力なライバルホース相手にまず歯が立たないステータスで戦わなければならないので、必ず行き詰まる。 結果的に実際の競馬同様の、抑えるところは抑えて、叩くべき時に叩くという形ができている。 馬たちはいずれも個性を持っており選択の幅が広い。 この時期でプレイヤーキャラが16通りも選択できると言うのは非常に豊富である。 また、後述のアイテムが運に左右されることもあって、予めどの能力値が優先的に欲しいか選択できることにもなっている。 プレイヤーだけでなくCPUのライバルたちも個性をそれぞれ持っている。 レース自体はシンプルで盛り上がりやすい点は『ファミスタ』に共通する。 鞭入れなどは非常にわかりやすく、またスタミナもゲージ化されているのである程度配分も考えられる。 また、条件戦は連打連打で先頭ブッチギリ逃げで勝ててもGIII途中あたりから、それではスタミナ切れして勝てなくなるので低年齢層でも上記のようなレースバランスに早期のうちに気付きやすい点なども、好バランスと言えるだろう。 ファミリーゲームの細かいオッズ計算。 当時アーケードのベット系競馬ゲーム(例・1988年に稼働開始したセガの『ワールドダービー』など)でもオッズは固定だったのに、本作ではちゃんとベットに応じてオッズが再計算される。 賛否両論点 GIは現実のクラシック等八大競走の名前になっているが、どれも障害戦でしかも距離も天皇賞以外現実と全然違う。 現実との整合性を考えるとメチャメチャだが、当時のレベルでは、平地のみで現実同様の細かい再現は難しかったのでゲームとしては妥当という声が多い。 また、レコードによるボーナスも実際の競馬を無視しているが、ゲームとしてはそれに目的意識を持たせている。 ブロック妨害上等のレース。 言うまでもなく現実の競馬では進路妨害は失格だがゲームではそれが一切ない(*5)。 しかし、ゲームとしてはガッツの強い馬は少々後ろからぶつけても前に出られることがあり、ガッツが弱いなら逃げ気味のレースをしたりとそれを活かしたレース展開を作り出している。 問題点 難易度が高い。 全16レースでコンティニュー無し。しかもGⅠに出るためにはかなりの賞金を稼がなければならず、大変。 アイテム獲得がかなり運に左右される。 基本的に「スピード」は最大まで欲しい反面「ジャンプ」はあっても5もあれば充分。 なのに、何が出るかはランダムなのでかなり運が絡む。 GII以上では「スター」が出ないことには絶望的。特に機会が少ない2400mでは、アイテムが全てドクロで実質詰み同然で失格敗退なんてこともザラ。 これが非常に深刻な問題で、特に障害ではこれがないと生垣を飛び越えるのが不可能も同然になる。多少は運が絡むのは仕方が無いにせよ、最低でもスターは1つ出るぐらいの調整は欲しかったところ。 コーナー出口でプレイヤー馬が先頭だった場合、スクロールがついていかず画面外前方に出て見えなくなることがある。 このせいで、前にガンガン突っ込んでいくと見えなくなり障害を察知できずひっかかってしまうこともしばしば。 CPUのライバル馬たちは障害の飛越に失敗しても転倒せず、失格もない。 一応、生垣なら何度もその上でジャンプを繰り返すのでスピードダウンには違いないが、さすがにこれは不公平感が否めない。 エンディングとゲームオーバーの扱い。 16戦で4着以内を続ければ、未勝利でなければ無冠に終わっても「Congratulations」と表示され、ゲームオーバー時はたとえ16戦15勝5冠で1度の5着だったとしても、単に獲得したGIタイトルが表示されるだけで普通のゲームオーバーと同じ。 普通ならどう考えても後者の方が讃えられるものであり、ゲームとしても明らかに後者の方が難しいのでこの扱いはさすがに無視できないものがある。 総評 まだまだ初期のゲームということで、運が絡む部分のケアができておらず「スター」が出ないとほぼ勝ちを諦めなければならなかったり能力バランスなど多少の問題はあるものの、競馬らしくスタミナの配分だったり、それが転じて先行や差しなどの競馬らしい展開に繋がっているなどゲームとしての出来は良い。 八大競走なのに障害戦だったり、進路妨害がまかり通っていたりと競馬として考えれば目を覆いたくなるが、そこは別物として純粋にゲームとしてのみ見られるか、どうしても意識してしまい邪道なものとして拒絶してしまうかで意見が分かれる部分であろう。 ゲームとしてはそれでバランスがとれていたり、対戦にしても1人プレーにしてもその独特なレースに熱くなれる展開が多い。 総じて、文句なく楽しめる良作といってよいだろう。 その後の展開 ナムコ『ファミリーシリーズ』は以後『ファミリーボクシング』『ファミリーテニス』『プロ野球ファミリースタジアム 87年度版』(以後『ファミスタシリーズ』としても歴史を重ねていく)とスポーツをはじめ麻雀やピンボールなど様々なジャンルに展開していく。『ファミリージョッキー』としては1991年3月29日にゲームボーイソフトで移植されている。 詳細は後述の通りで一応、移植のような扱いだが若干アレンジされている。 1994年12月22日に本作の続編としてスーパーファミコン向けに開発されながらいったんお蔵入りになったプログラムをヴァージンゲームがナムコからライセンスを受ける形で『バトルジョッキー』として発売している。 2020年6月18日にはニンテンドースイッチ『ナムコットコレクション』のDLC第1弾およびパッケージ版の収録ソフトの1つとして移植されている(DL版本体は無料)。 こちらはM2開発によるFC版に忠実な移植となっている。また、本作だけ遊びたい場合でも税込み330円で購入可能なので気軽に楽しめる。 余談 1990年代に入ると競馬ゲームは競走馬育成シミュレーションの『ダービースタリオン』『クラシックロード』『サラブレッドブリーダー』といったシリーズのシミュレーション系に取って代わられた。 そのため1994年3月18日にスーパーファミコンソフト『ダービージョッキー』(アスミック)が発売されるまで、唯一馬を直接走らせる競馬のレースゲームとして長らく存在感を示してきた。 ネオジオの『ステークスウィナー』(開発はザウルス 1995年)は、ファミリージョッキーの精神的正当続編と言える内容で、調教ステージのBGMはファミリージョッキーのメインBGMほぼそのまま。ゲーム内容含めて特にクレームなどの問題は無かったようで、好評だったのか2も登場し、それぞれ家庭用移植も配信販売もされている。開発に元関係者がいたのかは不明。 [部分編集] ファミリージョッキー(GB) 【ふぁみりーじょっきー】 ジャンル レース 対応機種 ゲームボーイ 発売・開発元 ナムコ 発売日 1991年3月29日 プレイ人数 1~2人 定価 3,500円 判定 良作 ポイント FCと少々勝手が違ってもバランスは良い馬たちが新時代に合わせてモデルチェンジ障害戦だらけなのは相変わらず ナムコットファミリーシリーズリンク 概要 1991年発売されたゲームボーイの競馬レースゲームで、4年前にファミコンで発売された同名作品(上記)のアレンジ移植版。 大まかな操作性やレースの特徴などは上記作品からそのまま引き継がれている、本項目では主に相違点を扱うものとする。 ゲームの根幹に当る部分は上記ファミコン版を参照のこと。 FC版からの変更点(GB) ファミリーゲームが家族4人枠で取られていたのが1人のみになった。 ベットプレイヤーの名前を入力できる。 1Pは3枠出走、2Pは4枠出走になった。 スタミナが減少する「ドクロ」がなくなって「?」に置き換えられた。 これはスタミナが回復するか減少するか、それぞれ1/2というもの。 回復確定の「スター」はFC版から継続で登場。 お互い個別の画面を持つシステムに合わせお互い自分の馬が中心にスクロールするようになった(ファミコン版では先頭の馬が中心)。 これにより、障害で転倒している間にスクロールに抜かれての「コースアウト失格」がなくなった。 また反対に転倒していない状態でスクロールに押されて最高速で走ることもできなくなった。 操作性では叩きながら方向を十字ボタンで押さないと遅くしか進めなくなった。 馬同士がぶつかっての跳ね返りが小さくなった。 プレイヤー馬の名前が新しい馬モデルに一部変更。ただし能力値はファミコン時代のをそのままに名前だけが変わった格好。 FC版では16戦で打ち切りだったが、GIに入れば天皇賞までは参戦できるようになった。 ステータスの影響がより大きくなった。 FC版では直接数値化された「スピード」以外は、どれも今一つ進歩が感じにくい一面があったが、その影響が大きくなった。 併せて上記のスクロール仕様や馬自身のアイテムが取れる有効範囲が広がったことで先頭を逃げていてもアイテムの取得がしやすくなった。 FC版同様に、コーナー内ラチ沿いの馬場が荒れているのだが、ここでの馬にもたらす悪影響も大きくなった。 そのためFC版よりも巧みなコース取りの重要性が高まった。 裏技で『風のシルフィード』に登場する馬のパロディ「シルフィーロ」が「エクスプレス」と入れ替わって登場する。 能力が最高のオールAなのでゲームに慣れない初心者への救済にもなっている。 この技はゲームボーイそのものでなければならずスーパーゲームボーイ(1・2とも)やアドバンスでは不可能。 評価点(GB) FC版では2400m以上ではスターが出ないと絶望でギリギリセーフの4着狙いがやっとだったのだが「ドクロ」が「?」になったことで希望が持てるようになった。 もちろん「?」でも減る時はあるのでリスクがゼロになったわけではないが何度やっても全部ドクロばかりで気が萎えることは起きにくくなっている。 6冠を狙いやすくなった。 FC版では10レース目までにGI出走条件の賞金(スコア)を稼いで11レース目で皐月賞に出走できなければその夢は潰えたが本作は16レースリミットが撤廃された。 アイテムが取りやすくなった。 FC版ではガッツリ前から触れなければダメだったが取得判定範囲が広がったことで、ある程度触れていれば取れるようになった。 同時にスクロールが自馬中心になったことで事前の出現察知もしやすくなった。 裏技で登場するお助け馬「シルフィーロ」。 FC版に比べると十字ボタンコントロールの重要度が増しているなど難度自体はFC版より上がっているため救済措置になっている。 賛否両論点(GB) 馬のバリエーションを新しい馬に合わせたが、特徴はFC版と同じ。 たとえばアグリキャップはFC版で姿を消したパフォーマンスからステータスデータを引き継いでいる。 これならわざわざ変える必要がないと感じられる。 また、上記のモデルにあたるオグリキャップは公営の笠松競馬出身ということもあるが、ダートは得意としていたのでダートが苦手(タイプ値が低い)の旧パフォーマンス枠に入れたのはミスマッチに思えるかも。 問題点(GB) スクロールに押されて走れなくなったことで、スタミナ切れが詰みになりやすくなった。 ある意味お助けのようなものになっていたので、慣れないうちはポツンと取り残されてあとはなすすべなくビリでの入線を待つだけになることも… 勝ちは絶望でもギリギリ次に進める4着キープ程度なら上記の方法でなんとかすべり込むぐらいはできたので、そのチャンスを失っている。 総評(GB) ゲームボーイの性能により表現を簡素化したり、スクロールのシステムや衝突時の弾かれ度合いなどFC版から変わっており「『ファミリージョッキー』がゲームボーイでどこでもできる」という程度の感覚でいると勝手の違いに戸惑う一面はある。 しかし、そこはFC版とは違ったものとして捉えることができれば新しいゲーム性を存分に楽しめる作りにはなっているし、元々がシンプルなゲーム性だけに慣れに時間がかかるようなものでもない。 もちろん新システムの根本はゲームボーイの特性を活かしたものあることに違いはない。そういった部分は前年の『ファミスタ』以上にゲームボーイの強みを活かしている。 それだけではなくアイテムが取りやすくなっていたりドクロの廃止など運による詰みを緩和しているなど、ハードとの相性を抜きに改善している点も少なくはなく基本的には手軽に競馬レースが楽しめるスタイルは変わりない。 その後の展開(GB) 1991年9月20日にはPCエンジンソフト『ワールドジョッキー』が発売された。 4人プレー対応だけでなく、馬の能力が強化され勝ちやすくなっている。加えて現実の騎手のように様々な馬に乗ることになるゲームモード「ジョッキーモード」が追加された。 こちらも『ファミリースタジアム』→『ワールドスタジアム』同様ファミコン外移植恒例の「ワールド」を冠した名前になっている。 続編として1993年8月27日に『ファミリージョッキー2 名馬の血統』が発売。 レースのみならず『ダビスタシリーズ』のように、馬の配合を考えたりするちょっとしたシミュレーションの要素も兼ね備えたものになっている。 周辺機器のバーコードボーイに対応しておりバーコードのデータを馬データに変えて取り込むことができる。 このようなゲーム性なのでシリーズ初のバッテリーバックアップ機能を搭載している。 余談(GB) 当時少年マガジンで連載され、本作にも隠れ扱いながら登場している「シルフィーロ」の原作『風のシルフィード』のゲームも後にスーパーファミコンで『スーパー競走馬 風のシルフィード』(1993年10月8日発売・キングレコード)として発売されている。 この作品の発売から間もない49号(11月24日号)で原作は最終回を迎えている。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/3205.html
ウルトラマン倶楽部 戦え!ウルトラマン兄弟!! 【うるとらまんくらぶ たたかえうるとらきょうだい】 ジャンル アクション 対応機種 アーケード 販売元 バンプレスト 開発元 不明(アルュメ?) 稼動開始日 1992年 判定 良作 ウルトラマンシリーズ 概要 システム 評価点 問題点 総評 余談 概要 2頭身になったウルトラマンを主人公としたゲームシリーズ、ウルトラマン倶楽部のアクションゲーム。 システム 2D見下ろし型固定画面アクション。2人協力プレイも可能。8方向レバー+2ボタン仕様。 ゲーム開始時、プレイヤーは使用するウルトラマンを選択する。それぞれライフ、移動速度、必殺技を使用した時に消費されるパワーが異なる。 選択可能ウルトラマンは初代マン、セブン、ジャック(新マン)、エース、タロウ、レオ、80、グレートの8人。 ステージ間デモのみだが父、母、アストラ、ユリアン、キングも登場する。(*1) レバー入力で移動、Aボタンで攻撃、Bボタンで必殺技。AB同時押しでバリアを貼る。 Aボタンでは射程の短い光線技を使用する。原作中では切り札として活用した光線技だが、本作では通常攻撃として連射できる。 光線技使用中、自機は動きが止まる。これにより動く床に抵抗する事ができるものの、攻撃中は無防備になる。 Bボタンで貫通力のある必殺技を撃つ。キャラクターごとに決められたパワーを消費する。 必殺技は画面端にまで届き、壁や敵を貫通し、消費するパワー分のダメージを一度に与える事が出来るため、殆どの雑魚敵を一撃で倒す事が出来る。使用しても動きが止まるような事は無く、ボス敵には強力な攻撃手段となる。 AB同時押しのバリアであらゆる飛び道具を一定時間無効化する。しかし敵と接触したり、トラップに触れたりするとダメージを受ける。 他にも、バリア展開中は攻撃が出来なくなる欠点がある。使い難いが画面内に残り続ける弾を消したい時などに役立つ。 ライフ+残機制で、ライフがなくなると残機を1失い、ステージの初期位置に戻される。 各面6ステージ×8面構成の全48ステージ。ステージ中に出現する全ての敵を倒すとステージクリアとなる。 各面の6ステージ目にボスが出現。ボスは必殺技一撃では倒せない上、強力な攻撃を用いてくる。 また、ステージ内でもたついていると永久パターン防止として「バキューモン」が出現する。触れると即死。 全ての敵は攻撃を加えるとアイテムを必ず1個以上落とす(最大5個)。アイテムは消える時間が早いものの、大量に入手できる。 ハート: ライフが1回復する。巨大なハートは全回復する。 コイン: 必殺技を使うために必要なパワーが上昇する。青なら1、黄色なら5回復。 光: 点滅している光。取ると防衛隊の戦闘機が出現し、必殺技と同威力の突撃を行って画面外に去っていく。 1UP: 残機が追加される。 防衛隊のエンブレム: 歴代防衛隊のエンブレム。入手するとスコアが増える。同じエンブレムを3つ連続で取ると前述の防衛隊の援護が来てくれる。 評価点 頻繁にアイテムが出現するため、多少ミスしてもすぐに回復する事が出来、必殺技も簡単に補充できるので連発できる。 必殺技でまとめて敵を倒したときの爽快感は中々のもの。 ステージ数が多くボリュームがある。ステージの外観はがらりと変化するため、見た目にも飽きが来ない。 各ウルトラマンの光線技モーションがそれぞれ異なる、ボスとして出現するメフィラス星人の声やBGM原作を強く意識したものになっていたりと、原作愛が見て取れる。 コンテニューカウントがカラータイマー音だったり、防衛隊の戦闘機はそれぞれの作品の機体が登場するのも芸が細かい。 ユートムやムルロアといったファンですら忘れがちな怪獣も出てくる。 問題点 演出面と兼ねている部分もあるが、ステージ5の背景が目に悪く疲れる。 ステージ中BGMは2種類。しかも短い物を繰り返すだけなのであきやすい。 ボス戦は3種類。汎用ボス戦とメフィラス星人戦とゼットン戦。エンディングも含めると7種類しかなく、曲も短い。 必殺技の消費が少なく、ライフとスピードのバランスに優れたセブンとレオが最も扱いやすく、逆にライフが多いものの足が遅く燃費も悪い初代マンやライフが低く燃費も悪いタロウと、性能格差がある。 特に中盤以降の敵は一撃でライフ3つ4つ奪っていくので、ライフの多さはあまりあてにはならない。 初代マンを「移動速度が遅いので精密動作が得意で弾除けに専念でき、ライフもハート小1つ入手で耐えるケースが増える」と解釈したにしても、タロウは同性能でライフが1多い80がいるので擁護出来ない。 ボスの強さのバラつきが激しい。 特にところどころ落とし穴があり、地形が不安定な3面ボスのメフィラス星人は最初の壁となる。更に後半面では弾幕を張るように動きまわる5面ボスのブルトンや素早い上に読みにくい動きで高火力の攻撃をひっきりなしに繰り出す7面ボスのエースキラー等も登場し、これらのボスは本作でも屈指の強さを誇る。 逆に攻撃力が高いが隙が大きい6面ボスのガボラや、弾は多いものの弾速と本体の動きが鈍く、的が大きい最終ボスのゴーデスはさほど強くない。 アイテムが割と頻繁に障害物にめり込む。 当然、めり込んだアイテムは回収不可能。特に黄色コインや大ハート、1UPがめり込んだ日には目も当てられない。 ゾフィー兄さん不在。 ゾフィーのことなんかいいよ。 総評 ウルトラマン倶楽部が子供向けとしてFCでデビューした事もあって、比較的低難易度な本作は客層にマッチしており、非常に評判がよかった。駄菓子屋を中心に設置され、子供層に受けに受けた。 現在になって見るとやや演出不足は鼻につく。難易度が低くがっつりやりこむようなゲームではないが、さっと遊ぶには適した名作と言える。 余談 開発元は明記されていない。しかし版権曲を短いサイクルで繰り返す事や、コミカルながらも綿密に描かれた2Dキャラクター等は『SDガンダム ネオバトリング』や『仮面ライダー倶楽部 バトルレーサー』に似ているため、アルュメの可能性がある。 しかし、ゲームバランスがおおよそアルュメらしからぬ事から、一部スタッフがアルュメに移動した(または協力した)、前記二作は本作を元に作られたという可能性のほうが高い。 移植はされていないものの出回りが良く、プレイはしやすい。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/5567.html
89 電脳九星占い 【はちじゅうきゅう でんのうきゅうせいうらない】 ジャンル 実用ソフト(占い) 対応機種 ファミリーコンピュータ 発売・制作元 インダクションプロデュース(*1) 販売元 神宮館(*2) 開発元 マイクロニクス(*3) 発売日 1988年12月10日 定価 9,800円(税別) 備考 監修・製作協力:神宮館、POLARIS 判定 なし ポイント ゲームではないゲーム性はゼロだがプログラムはよく出来ている 概要 特徴 問題点 評価点 総評 余談 概要 占いや暦に関する書籍を多数発行しており、占術業界では大御所と呼べる出版社、神宮館。 本作は、そんな神宮館が監修したファミコンの占いソフトである。 本作は外箱や取扱説明書、カセットラベルなどでのタイトル表記が『神宮館 89 電脳九星占い』や『神宮館 電脳九星占い』などといった具合で、一定していない。 インターネット上では『 89 電脳九星占い』という表記が一般的なため、本項では『 89 電脳九星占い』をページ名とする。 特徴 本作は、「九星占い」をするための実用ソフトであって、ゲームではない。 「九星占い」とは、生年月日の九星と干支、五行を組合わせた占いのこと。「九星気学」とも呼ばれ、ウィキペディアでも「九星気学」という名前で記事が存在する。 ゲームシステム(?)としては、まずタイトル画面でスタートボタンを押したら、自分の生年月日と性別を入力。すると、以下の一覧が現れる。 一代運…自分自身の適職や健康などについて表示する。 年間運…一年間の運勢を占う。 月間運…一ヶ月間の運勢を占う。 日運…その日の運勢を占う。 男女相性…意中の異性の生年月日と性別を入力し、その人との相性を占う。 問題点 まず、定価が税別9,800円と高すぎる。 光栄作品(*4)以外で定価が一万円程のゲームは本作を含めて滅多に出ておらず、内容に見合った値段ではない。価格設定を間違えたとしか思えない。 実際、本作は定価があまりに高かったせいで売れず、発売から数週間してすぐ新品未開封が千円程度で投げ売りされていたらしい。 5つの占いのうち、「年間運」と「月間運」そして「日運」の3つはタイトル通り1989年のものしか占えない。 89年に合わせての製作なのかもしれないが、せめてある程度の年数使えるようには作れなかったのだろうか。 評価点 生年月日と性別をもとに、自分の星を割り出すプログラムは正確で、よくできている。 文字が通常の4倍角の大きさとFCでは珍しい。更に、黒地に青というコントラストのおかげで、占いの結果が読みやすくなっている。 音楽はスピリチュアルで妙な雰囲気があり、占いソフトの本作にはふさわしい。 本作は実用ソフトであってゲームではない。故にバグというバグがまったく存在しないこと。 細かい話だが、本作に登場するUFOに乗ったキャラクターはシンプルなデザインで可愛らしい。 総評 「FCで占いができる」それ以上でもそれ以下でもない実用ソフト。 九星占いがよほど好きなら入手してみるのも良いかもしれない。 余談 「男女相性」で占いたい相手の性別を自分と同じにすると、突如砂嵐の映像が5秒程流れて、その直後に とんでもないグラフィックが表示される。 やらないか ちなみにグラフィックは男性同士と女性同士の2通りあり、そのうち後者のグラフィックはエミュレータでは崩れる。気になる方はFC実機でプレイしてみると良い。 本ソフトの説明書は神宮館の書籍に模したものになっている。また、発売された時期が時期なので、表紙には平成元年ではなく昭和64年と記述されている。(*5)
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/2605.html
おにゃんこTOWN 【おにゃんこたうん】 ジャンル アクション 対応機種 ファミリーコンピュータ 発売元 ポニー 開発元 マイクロニクス 発売日 1985年11月21日 定価 4,900円 判定 クソゲー ポイント 単調すぎるゲームルール 8秒ループの不快な洗脳BGM めんどくさい敵が多すぎ 概要 ゲーム内容 問題点 評価点 総評 余談 概要 ポニー(現 ポニーキャニオン)初のファミコンソフト。 子猫「マイケル」が家を飛び出しどこかへ放浪してしまう。プレイヤーは母猫「ミルキー」を操作し、いじわるドッグや魚屋のオッサンなどを避けながらフィールドマップ上のどこかで放浪している子猫を探し出し家に連れ帰る、というもの。 ゲーム内容 操作は十字ボタンで進行方向を、Aボタンでジャンプ、1ブロック分の障害物なら乗り越えることができる。Bボタンで各所にあるマンホールを開閉することができ、いじわるドッグを落として封じ込めることができる。 敵はいじわるドッグ、魚屋のオッサン、蛇、道路を横切る自動車の4種類。触れると1ミス。いじわるドッグと蛇はマンホールで封じ込めることが出来るが魚屋のオッサンと自動車は無敵である。 魚屋にある魚を取ることでパワーアップし、移動速度が上がる。いじわるドッグに体当たりができるが、魚屋のオッサンが一定時間おいかける。 一定時間が過ぎるとタイムオーバー扱いとなって魚を取ったわけでもないのに魚屋のオッサンが現れプレイヤーがクリアするかミスするまでを執拗に追い掛け回す。 子猫を連れて歩いている間はジャンプが出来なくなり、若干移動速度が低下する。 問題点 内容が単調で飽きやすい ゲームルールとしては『平安京エイリアン』のシステムを取り入れたアクションゲームとなっていて非常にわかり易い。が、早い話が「敵を避けながら子猫を家に連れ帰るだけ」という内容なので、序盤は楽しめるかもしれないがクリアしても結局似たようなステージで同じことを繰り返すだけになるので人によっては飽きやすい。 ステージは8までは構造が異なるが以降はループとなる。ステージクリアを追うことに犬のスピードはどんどん上がっていきステージクリアをかなりこなすとマンホール復帰も即座に回復するという仕様。子猫を抱えていると速度的に追いつかれて大分不利になる。 甲高く洗脳的とも取れる不快なBGM ゲーム内に流れる曲はクラシックのムゾルクスキー作『展覧会の絵』の『卵の殻をつけた雛の踊り』が原曲となっているのだが、音程がひどく外れておりたった約8秒でループし流れ続ける。手抜きとも思えるその洗脳BGMでプレイしているとだんだん不快感が増す。長時間聞き続けるとそのうち不快感を飛び越して洗脳されたかの様に頭がおかしくなっていくことも。 原曲のフォローを踏まえて解説すると『卵の殻をつけた雛の踊り』は昔のカートゥーンアニメで見られるような「ドタバタ劇」に使われる様な疾走感溢れる曲だが、テンポの速度も変化するといったコミカルな曲。であるのだが本作ではそれを微塵も感じさせない無機質なループとなってしまっている。クラシック曲を引用したゲームは数あれどここまで酷いともはや原曲レイプと言ってもいい程のものである。 タイムオーバーとなると曲が変わるのだが、こちらの方が何故かまともな曲と思えるほどしっかりした作りになっている。実質的に言えばBGMが2種類しかない(ジングルやゲームオーバーの曲を入れると全4曲)。ちなみにタイムオーバー曲の原曲も同じく『展覧会の絵』の『リモージュの市場』をアレンジしたものだが、こちらも音程は外れている為褒められるものではない。 なお販売元であるポニーキャニオンの本業は音楽メーカーである。こんなクオリティのBGMをゲームに用いては自社の沽券に関わるとは誰も思わなかったのであろうか。 敵の特性とその数 先に述べた通り4種類の敵が登場する。中でもいじわるドッグ(通称犬)はプレイヤーをしつこく追いかけ回す。マンホールに落として封じることで倒せるのだが、別の犬が画面外からすぐに沸いてきて(いわゆる無限沸きである。)プレイヤーを執拗に追い回す。追いかける犬の中にはマンホールを直前で回避という憎いヤツもいて一筋縄ではいかない。 倒さないでいると気づいたときには数匹固まって追いかけていることも。とはいえ倒しても無限沸きもというウザさもあって余計面倒くさい相手である。画面中の敵キャラが多いと処理落ちも起きはじめる。 道路を走る自動車はプレイヤーだと轢かれて1ミスしてしまうのだが、犬や魚屋のオッサンなどは無敵である。ちなみに子猫も何故か無敵。 パワーアップアイテムの存在価値がない 魚を取ることでスピードアップし犬に触れて気絶させるという性能がある…のだが完全に無敵という訳ではなくオッサンに当たって死、車にも当たって死、マンホールの落下死も免れないという微妙な強化でしかない。更に犬の消去は出来ず無敵のオッサンにも追っかけられることから焼石に水程度どころかマイナスアイテム。 上記のこともあって攻略する分には必要が無く、マンホールとジャンプで事足りてしまう。魚の存在意義が全く無い。 評価点 キャラクターのかわいらしさ。グラフィックやモーションも一応しっかり作られていてパッケージの絵まで徹底して子供受けしやすいものとなっている。 追いかけてくる魚屋のオッサンが律儀にマンホールのフタを閉じて再び追いかけるという場面を見ることも。 総評 作りはシンプルで子供受けを意識したことは分かるが、単調過ぎる内容及び不快なbgmで台無しになっている。暇潰し程度にはなるかも知れないが、正直あまりお勧めはできない内容ではある。 というか長時間BGMを聞き続けていると、冗談抜きに頭がおかしくなってくるので、異変を感じたら要注意。目や手が疲れるゲームは数あれど、脳にまで及ぶゲームは珍しい。 複雑なルールも無くひたすら単調かつどこまでも進めるので、暇つぶしゲーとして遊べなくもない。BGMさえ良質ならば単なる凡作止まりのゲームとなったかもしれない。 余談 タイトルからして恐らく当時同社レーベルに所属していて人気絶頂だった「おニャン子クラブ」からあやかったものだと思われる。 しかし「クラブ」と「TOWN」では全然違うので、それを狙ったとしても、あまり伝わらなかったようだ。せめてカタカナのままの「タウン」だった方が見た目もよく似たものになったはず。そもそも曲が好かれるとは思えない時点で到底あやかれるものではない。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/1380.html
ラグナロクオンライン 【らぐなろくおんらいん】 ジャンル 多人数同時参加型オンラインRPG 対応機種 Windows 10 / 11 販売・運営元 β2テスト以降 ガンホー・オンライン・エンターテイメント 開発元 グラビティ 運用日 αテスト 2001年7月23日 βテスト 2001年11月29日 β2テスト 2002年8月14日 正式サービス 2002年12月1日 課金形態 月額(30日分) 1,500円 判定 なし ポイント MMO黎明期の代表作の1つ可愛らしいドット絵は今でも高クオリティ悲惨だった運営管理はそこそこ改善日本独自要素により他国とは別物に精錬を中心に付きまとう阿漕な課金体制 ラグナロクオンラインシリーズ無印 / DS / ~光と闇の皇女~ / オデッセイ (エース) 概要 ゲームシステム キャラクター ステータス 職業 その他システム 賛否両論点 大量に存在する課金アイテム 日本サーバーの独自仕様 強烈な文字化けや誤字脱字、いわゆる「重力語」 急激過ぎるダメージインフレ レベリング緩和のペースが非常に速い 問題点 市場価格のインフレ化 金銭的に敷居の高い装備精錬 根幹部分の修正・変更に対する対応の遅さ 致命的なバグ 評価点 総評 余談 運営元の管理の問題 他数々の怠慢な態度 ノーマナー 概要 韓国で連載していた人気漫画「ラグナロク」が原作(現在は連載休止中)。本作はその数百年前という設定(*1)。略称は頭文字を取って「RO」。 『ファイナルファンタジーXIおよびXIV』(FFXI、XIV)・『リネージュ』・『ウルティマオンライン』(UO)等と並ぶ、日本国内でも有数の多人数同時参加型のオンラインゲームで、サービス開始から20年以上経つ2024年現在でも同時接続が数千人を誇る、長寿MMORPGの一つである。 プレイヤーは広大なミッドガルツ大陸における大国の一つ、ルーンミッドガッツ王国にやってきた冒険者となって世界各地を巡ることになる。 日本におけるMMO黎明期の作品であり、特徴である可愛らしいドット絵の魅力も相まって、全盛期は二次創作方面で一大ジャンルとなるほどの勢いを誇った。 ゲームシステム キャラクター キャラクタークリエイト 最初にキャラクターの種族と性別(*2)・名前・髪型と髪の色を決定してスタート。 ヒューマン 人間。サービス開始当初から使用可能。後述の通り多くの職業に転職できる。 ドラム族 ネコのような見た目をした種族。別の大陸に生息しており、スタート地点もヒューマンとは異なる。職業がサモナーで固定されている。 ステータス ゲーム開始後、6つのステータスをある程度任意に割り振る。バランスよく振り分けるも一極集中にするもお好みで。 ステータス名 性能 STR(力) 物理攻撃に影響。他にも持ち歩けるアイテムの重量上限にも影響する(*3)。 DEX(器用さ) 射的攻撃に影響。攻撃の命中率やダメージの振れ幅、スキルの詠唱速度にも関わる。 INT(知力) 魔法に影響。魔法攻撃力や魔法防御力、SPというスキルを使用するポイントにも関わる。 VIT(体力) HPに関わる数値。物理攻撃によるダメージをある程度軽減し、回復アイテム効果を上昇させる。 AGI(素早さ) 攻撃速度や物理攻撃の回避力を向上させる。ソロプレイの場合、このステを上げるのが一つの定番。 LUK(運) クリティカル攻撃や「完全回避」(*4)の発生率に影響。また僅かながら他のステータスの底上げもする。 レベルが上がる毎にステータスポイントが一定数与えられ、それらを任意のステータスに振り分けることで強化が可能。ただしステータスが10上がる毎に要求されるポイントも増えてくる。 職業 本作には多くの職業がある。最初はろくにスキルの無い「ノービス」だが、少しレベルを上げれば各種の職業に就くことが出来る。 ベースレベルとジョブレベル(*5)を上げていくことで、拡張職以外は ノービス→一次職→二次職→転生ノービス→転生一次職→上位二次職→三次職 へと変化する。 一次職・二次職 基本の一次職は「ソードマン(戦士)」「マジシャン(魔法使い)」「アーチャー(弓士)」「アコライト(修道士)」「シーフ(盗賊)」「マーチャント(商人)」の6つ。そこから更にレベルを上げることで二次職へ転職可能。その際、系統の違う2つの職からいずれかを選ぶこととなる。 一部の職業は男性キャラのみ・女性キャラのみ転職が可能。その職業を作成するのが目的の場合、キャラクリエイトでの性別選択は注意が必要となる。 転生 基本の6職は二次職のレベルを99/50とカンストすることで、天界のヴァルキリーにお金を払って転生ノービスに生まれ変わることができる。その際、キャラクタークリエイトの時よりも多くのステータスポイントが与えられ、HP・SPも以前より多くなる。この状態で二次職になると「上位二次職」となり、通常の二次職に加えて強力な専用スキルが覚えられるようになる。 三次職 上位二次職のレベルを90まで上げることで転職することが出来る。非常に強力なスキルを扱えるほか、レベルを185、ステータスを130まで上げることが出来るようになる。 特殊職(拡張職) 上記基本職とは異なる転職・進化をする職業。現在は「スーパーノービス」「テコンキッド」「忍者」「ガンスリンガー」「サモナー」の5種類。 サモナーはドラム族限定の職業。サモナーは他の職業になれず、ヒューマンもサモナーには転職できない。 + 一次職・特殊職紹介 職業名 備考 ソードマン 優れた攻撃力と体力で戦う前衛職。スキルもクセが少なく使いやすいものが揃っている。装備できる武器・防具の種類も多いため扱いやすい。 マジシャン 各属性の魔法攻撃を多数持つため、弱点を突いて大ダメージを与えやすい。一方で軽装備しかできず非常に撃たれ弱く、接近戦は苦手。 アコライト 回復魔法や補助魔法を使う、パーティーに必要不可欠な存在。戦闘は得意ではないが、回復魔法が攻撃に使えるのもあって不死属性には強い。 シーフ 素早さを活かして攻撃を回避しつつ手数の多さで戦う。一定確率で敵のアイテムを盗むスキルがある。普通に歩くよりバックステップ連打の方が速い。 アーチャー 弓矢で離れた場所から攻撃をする後衛職。DEXで命中率と火力が一度に上がるので育てやすい。矢が切れると一気にじり貧になるので管理に注意が必要。 マーチャント カートを引いてアイテムを大量に持ち歩けるほか、露店を開いて商売ができる。斧が装備可能で攻撃スキルもあるので戦闘力は意外と高い。 テコンキッド 特殊職。蹴りを主体とした戦い方で、構えから色々な攻撃が出せる。座って首を振ると回復が早まる等の変わったスキルも複数持つ。 忍者 特殊職。空蝉や分身など回避能力に優れており、他にも様々な忍術を扱う、比較的シーフに近い職。苦無や風魔手裏剣など複数の飛び道具が扱える。 ガンスリンガー 特殊職。性能の異なる5種類の銃器を使い分けて戦う後衛職。生成したコインを消費して、二次職に匹敵する強力な攻撃ができる。 スーパーノービス 特殊職。ほとんどの一次職を使えるが身体能力はほぼノービスのまま。転職は出来ないが使用できるスキルなどが増える「限界突破」という強化が可能。 サモナー ドラム専用職。スキルが物理型・魔法型・支援型の3つに明確に細分化され、上位スキルを取るにはいずれかの型に特化する必要がある。 + 二次職紹介 転生後に転職できる「上位二次職」もあるが、ここでは名称のみで詳細は割愛する。 職業名 備考 ナイト【ロードナイト】 ソードマンからさらに物理火力と体力に特化した前衛職。槍に関するスキルも増えて戦い方の幅が広がった。騎乗動物に乗って移動速度が大幅にUP。乗ったまま攻撃もできる。 クルセイダー【パラディン】 ナイトと比べて防御や味方の支援に重点を置いており、耐久力は全二次職中随一。聖属性攻撃も追加されて闇・不死相手に強い。こちらも騎乗動物に乗れる。 ウィザード【ハイウィザード】 強力な属性魔法を筆頭に、単体ではなく広範囲をターゲットとした魔法を多数覚えるようになり火力がアップ。ただし相変わらず肉弾戦は非常に苦手。 セージ【プロフェッサー】 直接攻撃する魔法よりも補助や妨害といったサポート魔法が得意。一部の魔法攻撃を自動発動しつつ、剣を装備して物理と魔法、同時に攻める戦い方も可能。 プリースト【ハイプリースト】 戦闘不能を回復するリザレクションをはじめ多くの回復・支援魔法や強力な聖属性の範囲攻撃魔法を覚える。スキルを自分に使うことにより前衛職並みの耐久力を誇る。 モンク【チャンピオン】 肉体の修行に重点を置いた聖職者。被ダメージを激減させるスキルや、SPをすべて消費して超ダメージを与えるスキルを持つ。アコライト時代のスキルはそのまま使える。 アサシン【アサシンクロス】 二刀流が可能になり、攻撃スキルや毒関連スキルが増えて戦闘能力が更に向上。専用装備のカタールはクリティカル発生率が2倍になる。 ローグ【チェイサー】 強奪や装備の剥ぎ取りなど「盗む」行為を発展させた変則的なスキルの他、相手の攻撃魔法の一部をコピーして使えるスキルを持つ。またアーチャーの弓スキルも一部使える。 ハンター【スナイパー】 自動で敵を攻撃する鷹をオプションとして連れ回せるようになり火力がUP。また攻撃や妨害などバリエーション豊富な罠を設置したりと戦い方の幅が大幅に拡大した。 バード【クラウン】(♂)ダンサー【ジプシー】(♀) 歌やダンスで仲間を支援できる。両者が揃った時専用の合唱スキルもある。楽器や鞭といった専用装備があるが、無理やり弓のように使えるらしく矢での攻撃も可能。 ブラックスミス【ホワイトスミス】 原石から鉱石の精製、壊れた武器の修理や素材を使って通常より強力な武器の製造ができる。武器の能力を引き出す補助スキルなどによって戦闘面も強化された。 アルケミスト【クリエイター】 薬品や生物の生成に長けており、軽量化ポーションなどを精製する事ができる。また生成したホムンクルスを連れて戦闘に参加させるなど変わった戦い方ができる。 拳聖 「星」「太陽」「月」に場所や敵を登録する事で、条件を満たした時の能力や取得経験値がアップする。非常に強力だが制約やリスクを伴うスキルが多く、扱いが難しい。 ソウルリンカー 魔法職となり、各職業に専用の魂を付与する事で味方を一時的に大きく強化できる。半面、テコンキッド時代の蹴りなどの体術系スキルは一切使えなくなる。 影狼(♂)朧(♀) アサシン同様に二刀流が可能になり、スキル強化も合わさって火力が大幅に向上。反射攻撃によるダメージの無効化など、対人戦に特化したスキルも習得可能。 リベリオン 5種類の装備それぞれに専用のスキルが追加。一度に大量のコインを生成可能になったほか、単なる火力向上だけではなく状態異常も与えられるようになった。 + 三次職紹介 星帝・ソウルリーパーは転生を経ずに転職できるため、他の職業とは若干毛色が異なる。 職業(略称) 備考 ルーンナイト ルーンを消費してステータスや攻撃力、回復力を上げるスキルを持つ。ペコペコの代わりにドラゴンに騎乗して使うブレス攻撃が強力。 ロイヤルガード 防御や仲間への献身に重点を置いているのはそのまま、自己の強化や他のロイヤルガードとの連携スキルにより制圧力が大幅にUP。こちらはグリフォンに騎乗できる。 ウォーロック 攻撃と共に状態異常を付与する魔法が多く追加。一部以外の攻撃を無効化する代わりに固定ダメージを与える、攻撃・防御どちらにも使えるスキルも手に入る。 ソーサラー 様々な種類の精霊を召喚して攻撃や強化が出来るようになった。非常に強力な攻撃魔法や支援魔法が追加され、ソロ・PT問わず強力。 レンジャー 弓・罠はスキル追加で更に強力になり、鷹以外にも狼を連れ回せるように。防御を犠牲に攻撃力を激増するスキルにより、物理火力は全職の中でも随一。 ミンストレル(♂) ワンダラー(♀)) 物理・魔法攻撃系スキルが多数追加。更に演奏や合奏と同時に使用できる「歌」に関するスキルが登場し、強力な支援を重ね掛けできるように。 アークビショップ 回復や支援、妨害など既存のスキルをPTメンバー全員や広範囲にかけるスキルを多く取得。魔法攻撃も不死・闇属性以外の相手でも十分通用するように。 修羅 敵や自分の点穴を突いて攻撃や回復ができる。また気弾を最大で15個までストック可能になり、気弾を使った戦い方が更に強力になっている。 ギロチンクロス 新型の毒を使った強力な毒攻撃や範囲攻撃など強力なスキルが追加。敵の攻撃を防いでカウンターで装備を剥がすなど、狩り・対人共に大幅に強化されている。 シャドウチェイサー 他の三次職までのスキルをコピーできるようになり戦略の幅が大幅に拡大。実際に効果のある落書きなど、対人戦向けのスキルが多く追加された。 メカニック 「魔導ギア」という戦闘マシンに乗る事ができる。味方からの支援が受けられなくなるなど扱いが少し難しいものの、それを差し引いても非常に強力。 ジェネティック 植物や生物・薬品を使ったスキルが更に追加されて火力がアップ。更に特定の条件を満たしたホムンクルスを強化させられるようになった。 星帝 新たな4種類の構えから様々な派生攻撃が出せる。他にも拳聖時代に登録した敵やマップがリセット出来るなどデメリットが緩和、恩恵を受けやすくなった。 ソウルリーパー 職業の魂に加え、様々な生物の魂を操れるようになる。それを用いて味方の強化や敵の妨害が可能になったほか、闇属性魔法が多く追加。 なお、2022年10月にはさらに強力な四次職が、2023年11月には特殊職の上位職も実装されている。 その他システム 露店 商人系・スーパーノービス・サモナーは、スキルにより好きな場所で販売・または買取の露店を開く(*6)ことが可能。 換金業を営む者、お決まりの場所で露店を開く者、気ままに出店する放浪商人、狩場の安全地帯どころかちょっと危険な場所でも露店を開く剛の者…など様々な商人が登場し、全盛期におけるプレイヤー間の交流を後押しする要因のひとつとなった。 ただし露店中には他のことが出来ないというデメリットもある。そのため外出中や他の用事をしている最中、睡眠中に放置するプレイヤーも多い。また露店を出しながら他のプレイヤーと交流する事は可能。 2022年10月より、特定のサーバー限定で放置露店を開設できるようになった。サーバーメンテナンスまでの間、プレイヤーの分身が露店を出し続けてくれるためにプレイヤー側の負担が軽減されている。同時にカタログ形式で商品を検索し、該当するアイテムを売っている露店と販売価格をリストアップするアイテムが追加されて買い物がしやすくなった。 対人戦 他のプレイヤーとの対戦要素としてPvPや攻城戦がある。 各町にはPvPエリアに移動させてくれるNPCがいる。死んでもペナルティがないモードと死ぬと経験値が減るなどのペナルティが設けられているモードがある。ただし2022年現在、バトルロイヤル形式で報酬が貰える「バトルコロッセオ」の登場や攻城戦がメインとなっており、本来の用途としては全く機能していない状態(*7)。 毎週日曜日の20~22時にはギルド同士による対人戦「攻城戦(GvG)」が行われている。2013年からは対人戦初心者向けに一定の制限等が付いた「攻城戦TE(Training Edition)」も開始された。 カプラ職員・ジョンダ職員 プレイヤーの身の回りの整理を担う。復活地点のセーブをはじめ、アカウント共有の倉庫や、一部職業に必要な騎乗生物、カートを借用できる。また、一定の場所への瞬間移動も可能。セーブ以外は若干ながらお金が必要。 属性 火、地、風、水、毒、念、無、死、闇、聖の10属性がある。防御側には属性レベルが1から4まで設定されており、その度合によって属性関係は多少上下する。 それぞれのすくみを表すと、以下となる。(レベル1、レベル4時) + 属性相性表 (-:普通 ○:効果大 △:効果薄 ×:無効) 横が防御側の属性、縦が攻撃側の属性。 例えば地属性レベル1の敵に毒属性攻撃をする場合は通常よりダメージが多く与えられるが、 地属性レベル4の敵に毒属性攻撃をした場合、逆にダメージが下がってしまう。 レベル1 属性 無 水 地 火 風 毒 聖 闇 念 死 無 - - - - - - - - △ - 水 - △ - ○ △ - △ - - - 地 - - △ △ ○ - △ - - - 火 - △ ○ △ - - △ - - ○ 風 - ○ △ - △ - △ - - - 毒 - - ○ ○ ○ × △ △ - × 聖 - - - - - - × ○ - ○ 闇 - - - - - △ ○ × - × 念 △ - - - - - △ △ ○ - 死 - - - - - △ - × - × レベル4 属性 無 水 地 火 風 毒 聖 闇 念 死 無 - - - - - - - - × - 水 - × - ○ × △ × △ - △ 地 - - × × ○ △ × △ - △ 火 - × ○ × - △ × △ - ○ 風 - ○ × - × △ × △ - - 毒 - △ △ △ △ × × × △ × 聖 - △ △ △ △ ○ × ○ - ○ 闇 - △ △ △ △ × ○ × - × 念 × △ △ △ △ - × × ○ ○ 死 - △ △ △ △ × ○ × - × 武具精錬 装備に応じた鉱石とお金を消費することで、装備を精錬して効果を底上げすることが出来る。最大値はどれも+10だが、装備ごとに安全圏が設けられている。安全圏を超える場合は、確率で失敗して対象アイテムが消失してしまう。 頭装備の中段と下段、アクセサリーは精錬対象外。また該当する部位でも精錬が出来ない装備がある。 モンスター 上記の属性以外にも種族やサイズが設定されたモンスターが大量に存在している。可愛い見た目のキャラからいかにも強そうなキャラまで千差万別。 当然ボスキャラクターも存在し、とりわけ強力なボスはMVPモンスターとして別格の扱いをされている。数時間ごとに1体しか出ないため中々お目にかかれず強力だが、ドロップアイテムが高額で取引されるので出現するとすぐ討伐されることが大半。 カード モンスターが極めて低い確率で落とすアイテム。各装備のスロットと呼ばれる箇所に装着することで、特殊な効果を発揮する。どの位置の装備に挿せるかはカードごとに固定されているが、どの装備のスロットにでも挿すことが出来るものがごく一部存在する。作中で特に高額で取引されているアイテムは大体コレ。 日本サーバー独自仕様のものが多いアイテムの1つ。他国とは効果やが異なるものから、そもそも日本サーバーにしか存在していないものまで様々。 エンチャント 装備に特殊な効果を付与する。カードスロットを増やしたり、ステータスを上げたりと効果は多岐にわたる。また装備やカードにも当てはまる事だが、特定の組み合わせの場合に追加で効果が発揮するケースも大量にある。 こちらもカードと同様、特定のエンチャントが付与された装備が超高額で取引されている。 賛否両論点 大量に存在する課金アイテム ROは月々1,500円の基本プレイ有料ゲーム。それにもかかわらず課金アイテムが日常茶飯事に販売されているのが指摘される。 大抵が有用なアイテムでゲーム内で高値で売れるため、売却・換金目的で購入する者も少なくなく、しばしば 公式RMT と揶揄される。 もっとも、装備アイテムに関しては課金をせずとも他のプレイヤーから購入が可能で(一部除く)、プレイそのものに購入が必須ではないため、プレイ料金からの追加課金を受け入れられるかどうかで意見が分かれる。 主な課金要素は以下の通り。 ラグ缶 一回1,500円で3つのアイテムが手に入るガチャ。以前は既存の装備および類似品が目立っていたが、現在はこのくじからしか手に入らない装備やアイテムのみとなっている。ただし出たアイテムが必ずしも役に立つものとは限らない。 ShopPoint zenyとは別のゲーム内通貨。スペシャルアイテムを購入するために使用する。 スペシャルアイテムには各種サポートアイテムや他職でもスキルが使える消費型アイテム、コスチュームの色変更や三次職のセカンドコスチューム交換アイテムなど多岐にわたる。 特にジョンダパスは「一度使ってしまうと無かった頃に戻れない」と言うユーザーも多く(*8)、追加の課金をする一因に。 また定期的に「コスたま」というアイテムが更新される。こちらはランダムで特定の衣装から1つ入手可能という、いわゆる衣装ガチャ。 こちらもラグ缶同様、実装当時は既存装備の衣装化や同じアイテムの色違いが大半だったが、現在はデザインコンテストを開催してユーザーが考えたデザインを採用する等、キャラクターの個性化に一役買っている。 ただし、最低チャージ金額が10,000ポイント(1,000円相当)からとなっている。5,000ポイントのアイテムを1つ買うのに余計な課金が必要であるとして指摘されることも。 パッケージ課金 アニバーサリー(n周年記念等)や職業スターターパックなどがそれぞれ5,000~10,000円で発売されている。これらはラグ缶と異なり、セットに含まれているアイテムが確実に手に入る。 アニバーサリーはゲーム内アイテム以外にもイラストレーター書下ろしの壁紙や外部アーティストによるアレンジBGMなども含まれており、単なるゲーム内アイテム詰め合わせだけの商品ではない。ただし高額アイテムが確実に手に入るという観点から、換金目的の購入という部分で槍玉に挙げられやすい。 スターターパックは三次職とドラムに用意されている専用パッケージで、転生以前の過程をスキップしたり専用装備を貰えたり、各職業がある程度育つまでのサポートとして機能している。専用装備が非常に強力で、3次職では最終装備候補になることもある。ただし2024年の今となってはインフレに置き去りにされた骨董品だったり、4次職転職後は実用性がなかったりする物も多い。初心者向けクエストで貰える装備より弱い物も存在している。そこそこ値が張る課金アイテムなので買う前に最新情報を調べた方が無難である。こちらは他のプレイヤーと売買ができない。 先述の通り強力なパッケージなのだが、現在、それぞれの拡張職の最上位に位置しているスーパーノービス、影狼(朧)、リベリオン向けのパックは用意されていない。 定期メンテナンス終了前に詳細が公開されるため中身を理解した上で購入したユーザーからの不満はあまり聞こえないが、精錬関連に関しては運営が露骨に集金に走っている旨が指摘される事が多い。詳細は問題点で。 ちなみに「ハイブリッド課金をやめて韓国ROのように基本無料化する予定は無いのか?」との質問に運営スタッフが回答した事もあるが、その場合はパッケージやガチャが更にエグい事になるので難しいと述べていた。実際に韓国サーバーはとんでもない事になっている模様。 地獄っぷりの一例として1000万ウォン(2024年現在約90万円)を払ったプレイヤー専用のスーパーVIPサービスなどがある。そんな状況も影響を与えたのかプレイヤー同士のRMTも非常に活発かつ公然と行われるようになっており、もはや末法の世界。 日本サーバーの独自仕様 もともと本作は韓国で開発されたゲームで、日本でもサービス開始からしばらくは韓国の実装内容に追従するものだった。しかし2014年ころから装備品やカードに日本独自の仕様のものが出始め、以降に実装されたアイテムの効果などは同じものを探すのが難しいレベルで独自化が進んでいる。 2015年にLORD of VERMILIONとコラボ。以降は他作品や企業のコラボも積極的に展開しており、見た目を変化するアイテムからカードまで色々と実装されている。当然ながらこれらの要素は日本サーバーにしか存在していない。 また三次職限定だが、有料アイテムを使う事でキャラクターの衣装そのものを2種類から選択できるようになった。こちらは当初日本でのみ実装されていたが、好評だったのかのちに韓国の本サーバーでも導入されている(*9)。 現在までに日本の独自仕様となったアイテムが多く登場しており、その多くは他国サーバーの同アイテムよりもかなり強く調整されている。特に装備品に関しては課金アイテムにその傾向が強く、装備を1か所交換するだけでスキル1回のダメージが数万単位で変動するものも。 しかし2024年現在では 韓国版のインフレっぷりが日本版を追い越してしまった。 ダメージインフレに対抗する為、ボスに1発で与えられるダメージの上限設定、1秒間に与えられるダメージの上限設定といった手抜きとしか思えない対策が取り入れられており、最新コンテンツのボスは1秒間に最大HPの0.5%のダメージしか与えられない制限が掛かるなど、完全にゲーム性が崩壊してしまっている。日本版もこのようにならない事を祈るばかりだ。 + 一例 以下は全く同じ頭装備の性能の違い。日本サーバーの装備はアークビショップのスターターパック購入者専用装備。 国 日本サーバー 韓国サーバー 名称 処女宮のダイアデム Virgo Diadem 要求レベル 1 1 職業 全て 全て 重量 10 30 防御力 物理12、魔法15 物理3、魔法0 装備効果 Int+10 地属性攻撃への耐性+5% Matk+50 攻撃速度3%増加 スキル使用後のディレイ20%減少 精錬値が7以上の場合、物理攻撃時に低確率でスキル「寸勁」発動 魔法攻撃のダメージ10%増加 - スキル「ホーリーライト」のダメージ+400% アークビショップが装備時、ボスモンスターに与えるダメージ25%増加 アークビショップが装備時、ボスモンスターから受けるダメージ20%減少 アークビショップが装備時、敵を倒したときにHP+500、SP+50回復 アークビショップが装備時かつ精錬値が8以上の場合、全てのステータス+10 アークビショップが装備時かつ精錬値が8以上の場合、5秒ごとにHP+500、SP+50回復 日本サーバーの装備がいかに強力か一目で見てわかる。 さらに最大3つまでエンチャントが付与可能であるため、その性能差はさらに大きくなる。 ちなみに国際サーバーでは、要求レベルが70になっている以外は韓国サーバーと同じ性能となっている。 先述の通り、定期的に衣装のデザインコンテストが開催されており、入賞したデザインは実際にゲーム内に衣装として実装されている。可愛らしいものからネタに走ったものまで非常に幅広く、こちらは個性が出しやすいとして概ね好評。 一方で、あまりにも日本の仕様が本家からかけ離れているせいで、本家の情報があまり参考にならなくなってしまった部分がある。また全体的に大味な強化が多く、高難易度のダンジョン攻略も考慮すると、職業や装備構成によっては手も足も出ないか大して苦労せずクリアできるかの二極状態になるケースもあり、育成の方向性が固定されてしまい自由度が低くなっている職も。(*10) なお、アイテムだけではなくモンスターの強さ、ダンジョンの難易度設定なども完全に日本独自のバランスになっている。 2024年時点の最高難易度ダンジョン「星座の塔」の場合、韓国版は「イージー」「ノーマル」「ハード」の3段階から選べるシステムだが、日本版はハードより圧倒的に難しい「インフェルノ」一択となっており、低難易度は存在しない。韓国版の最高難易度であるハードはソロクリアもそこまで難しくないのに比べ、日本版のインフェルノはソロどころか12人PTでも簡単にクリア出来ない鬼畜仕様である。 2022年まで最高難易度ダンジョンだった「呪われた次元」も同様の独自仕様にて実装されている。 強烈な文字化けや誤字脱字、いわゆる「重力語」 βサービス以前からアイテムやスキル、モンスターなど各方面に誤字脱字・文字化けが目立っていた。現在は意図的に残したもの以外は概ね修正されている。 「サスカッ(サスカッチ)」や「フーニューマ(ニューマ)」など大差ないものから、「ヂッハベ(アックス)」や「ツデローヘデームベドーン(イエロージェムストーン)」など原型を留めていないものまで様々。もともと韓国が開発したゲームのため、文字コードのミスなどによりうまく日本語に変換されなかった事が原因。 当初は運営側の不備として指摘される事が多かったが、あまりにもインパクトの強いものが多かったために、後に 重力語 と呼ばれネタとして浸透した経緯がある。 運営側も順次修正していったが、中には「かにニッパ(かにのハサミ)」や「カタシムリの皮(カタツムリの殻)」のように一度は修正したものの「前の方がいい」と言われ、正式名称として採用されたものまで存在する。 現在では運営側も重力語をインパクトのあるネタとして認知しており、ゲーム内イベントにおいて意図的に重力語のアイテムを再現し、さらには「ドッフルギャンガフフフフフフフフ(ドッペルゲンガー)」を本作の広告バナーに使用する等はっちゃけぶりを見せている。 上記のように指摘から一転してある程度受け入れられたネタではあるが、運営や開発側のチェックミスである事実は変わらないため、それを棚に上げてネタとする運営の方針に難色を示すユーザーがいるのも事実。またβサービス時代を知らない新規ユーザーにとっては、意味不明な名称の羅列を並べる内輪ネタについていけないといった問題もある。 急激過ぎるダメージインフレ 強力な課金装備のインフレによって2010年代後半頃から深刻化している問題。かつては強い装備と言えばほぼ課金だったが近頃はゲーム内で手に入る武器なども恐ろしいほどにインフレが進んでいる。 50%とか100%とかの単位でダメージを増やす乗算要素が積み重なった結果、カンストダメージの999999を毎秒何発も連打するのが当たり前という凄まじい状態になり、しかもそれが長期間続いてしまっていた。 カンスト問題は2022年10月のアップデートでようやく解決され、100万ダメージを超える場合はダメージ表示がK(1000)単位に変わったのだが…これはこれでどうなのかと言われている。 ちなみに1億ダメージを超えると表示がM単位(メガ=100万)に変わる。例えば827153468ダメージを与えたら表示は827Mで、100万未満は表示上切り捨てられる。昔のプレイヤーが見たら末期的なインフレを感じざるを得ないだろう。 モンスターデータを見ると強いボスでもたったのHP数億なので「こんなの瞬殺できてしまうのでは?」と思うだろうが、最近のボスはDEFと別にダメージを1/10以下にカットする能力を持っていたり、一定ダメージを与える毎に10~20秒程度の無敵時間が生じたり隠れたりするなど、一瞬で倒されないように対策が講じられている。しかしながらプレイヤーの火力が上がり過ぎた昨今、ボスによっては戦闘時間の大半が待ち時間なんて事が起こりがち。 レベリング緩和のペースが非常に速い 少し前なら数ヶ月かかったLvまで数日で上がってしまうくらい上げ易くなる、Lv上限解放と共に解放前のカンストLvまで一瞬で上げられるチケットがイベントで配布されるなど、全てを過去にするような措置が繰り返されている(例:Lv185→200解放時にLv185チケット配布)。 その結果、延々と狩りを続けるなど多大な労力を使ってLvを上げる価値は低くなってしまい、同時に街の周辺にいるような雑魚モンスターは素材が有用な一部を除き、討伐イベントのターゲット以外の存在意義がほぼ無くなってしまっている。 先行してLvを上げるメリットも大きいため不満が出る事は少ないのだが、上記のLv200解放アップデート時はまぁまぁの騒ぎになった。なにしろLv184→185の必要経験値が10兆から280億まで約300分の1に緩和されたのである。何百時間も狩りをして上げた人の中には放心状態になってしまった人もいただろう。だがこれは4次職実装に伴う大規模な変更の1つであり、実質R化のようなリニューアルに近かったので、このように桁違いの緩和はさすがに10年に一度くらいしかない。 ただし狩りによるLv上げがゲームの柱だったのは古きROの話で、今はLvカンスト前提のコンテンツも多く存在するため、新たなコンテンツを多くの人に触れてもらうための救済措置的な意味もある。また課金等でそれなりに装備を整えれば長期のブランクがある復帰プレイヤーでも簡単に追い付けるメリットは大きい。 さすがにやり過ぎたと思ったのか最近はちょっと厳しくなった。2023年11月時点ではLv250まで開放されているが、イベントによる超速レベルアップはLv200まで、課金のレベルアップチケットを使ってもLv220までしか上がらないほか、どちらもアカウント単位の適用キャラ数制限が存在する。 問題点 ここでは2022年現在における問題点を取り上げる。過去の問題については下部に折り畳んだ「過去の問題点」を参照。 市場価格のインフレ化 本作は正式サービス開始より20年近く経過している。必然的に市場にはお金(以下zeny(ゼニー))が大量に出回り、併せてプレイヤーが販売するアイテムも価格が高騰する傾向がある。正式サービス開始当初は最も高いアイテムで1,000万zeny前後だったものが、年を重ねるごとに流通するzenyが次第に増加、ついには露店で取り扱えない高額アイテムが多数出始めた(*11)。運営側もそれを把握していたのか、為替を用いて全てのアイテムの相場価格が1000分の1となる(=通常サーバーの1000倍の価格まで設定できる)露店専用サーバーが登場。通常のサーバーでは取り扱えない高額アイテムの取引がメインとなっており(*12)、ごく稀に1000億zeny以上の超高額で取引されるようなアイテムが出てくることも。 現在も新アイテムを中心に価格が上昇傾向にある。とくにラグ缶から出る新アイテムについては、性能次第では精錬もエンチャントもしていない状態で数十億~数百億zenyで取引されるものが登場し始めた。 先述の通り、課金アイテムの中には高額で取引されるものが多く大金が手に入りやすいのだが、あくまでも課金に頼った場合の話である。課金アイテムに頼らないプレイの金策としては、ボスモンスターカード級のレアドロップで一攫千金を狙うか、納品用アイテムやエンチャント用素材、イベント装備などをメインに露店で地道に売る、敵がドロップする装備品を壊れる覚悟の上で高精練値まで叩いて売る、など限定される。しかしそれらの金策だと相場の上がり方に追い付けないため強力な装備がなかなか手に入らず、戦力不足として高難易度コンテンツに参加が出来ないなどのケースが発生している。 また、プレイヤー同士の売買以外にzenyを使う要素が非常に少ないのもネック。離婚をするために250万zeny、転生をするために130万zenyほど必要になる程度。前者は結婚しなければ発生しない費用だし、後者は1キャラにつき1度しか行わず、現在は冒険者アカデミーを最後までこなすと貰えるアイテムで費用が免除される。さらに職業によっては転生すら存在していない。一応、装備品や消耗アイテムを販売しているNPCもいるにはいるのだが、装備は冒険者アカデミーでもらえる装備の方が優秀で、消耗アイテムも無料で使える優秀なものが揃っており、そもそも価格が数十zeny~数万zenyと安いのもあってzenyの調整としては機能していない。 のちに装備品へのエンチャントで、zenyと同等の価値を持つ「小為替」(*13)を使用するものが登場。このエンチャントに対応した装備品自体は非常に高性能で、更にイベントにて無料で入手可能な装備もエンチャント対象に含まれているのだが、今度は低確率、かつ失敗時はアイテムが消失するエンチャントが1回につき1000小為替を500枚(=5億zeny)、100%成功するエンチャントの場合はなんと1000小為替が20000枚(=200億zeny)も必要になる。いくらなんでも極端すぎる。 とはいえ、現状の市場インフレは従来RMTでしか出回っていなかったアイテム(旧取引上限の9億9999万9999Zenyを超えるMVPカード等)がZenyで売買されるようになった事も大きいと思われる。それに引っ張られて全体的な相場が上がった感は否めないが、上限に引っ掛かって流通が妨げられていた頃の方が正常ではなかったのかもしれない。 なお、昔ながらの金策…例えば収集品を拾ってNPCに売る「〇〇土方」と呼ばれるような金策の効率はここ10年間あまり変わっていない。基本的にはプレイヤー相手の商売で儲けなければ強い装備等を揃えるのはほとんど不可能である(RMTは除く)。この点はインフレの明確な弊害と言っていいだろう。 だが近年はメモリアルダンジョン(MD)産のレアや素材はインフレどころか全体的にデフレが激しく進んでおり、超高難易度MDやPT必須MD以外はボスカードがドロップしない限り小銭しか稼げない状況なので、初期の金策法としては昔ながらのフィールド狩りドカタは安定な方だとは言える。ただしBOTに人気の狩場や収集品の類は現在進行形で粛清が続いているため数ヶ月前の情報が既に古いなんて事も。 金銭的に敷居の高い装備精錬 強力な装備が課金・無課金問わず増加傾向にあるが、近年では精錬値が高い事を前提とした性能の装備が増えている。また装備自体にそのような効果が無い場合でも、一定値以上の精錬値の装備品のみにエンチャントが付与可能であったりと、以前にもまして精錬の必要性が上がっている。 精錬は精錬値が上がるほど成功率が下がり、失敗時には装備が消失してしまうという大きなリスクが伴う。近年では先述の課金アイテムやイベント限定配布など、おいそれと精錬できない装備が増えている事もあって特殊な精錬の需要が上がっているのだが、ここに関して運営の金の取り方が阿漕であると批判される。 主な精錬の種類は以下の通り。 精錬の種類(*14) 必要素材 説明 素材の入手方法 通常精錬 プラコンエンベルタコンオリデオコンエルニウム 精錬値が上がると成功率が下がり、失敗すると装備が消失する 購入やモンスターからのドロップ等 ミラクル精錬 イベントアイテム 期間限定。失敗すると精錬値が0になるが装備は残る。通常精錬より更に成功率が低い イベント内での依頼クリア等 濃縮精錬 濃縮オリデオコン濃縮エルニウム 上記の精錬より成功率が高い。ただし失敗時に装備が消失するのは同じ 7,000ShopPoint10,000ShopPoint 改良濃縮精錬 改良型濃縮オリデオコン改良型濃縮エルニウム 確率は濃縮精錬と同じ。失敗しても精錬値が1下がるが装備は残る ラグ缶での当選 歩羅七精練 専用アイテム 期間限定。必ず+7にしてくれるが、精錬対象の装備が限定されている パッケージ購入等 微力究極精練 微力究極精練用チケット 期間限定。成功率などは究極精練と同じだが、こちらは+7までしか上げられない WebMoney購入キャンペーンでの交換等 究極精練 究極精練用チケット 期間限定。濃縮精錬と同じ成功率で、失敗しても精錬値は下がらず装備も残る 特定時期の購入金額に応じてID配布 上記のうち「通常精錬」「ミラクル精錬」のみ無料で、他の精錬に関しては全て有料となる(*15)。 「改良濃縮精錬」は素材アイテムの入手自体が運任せ、「歩羅七精練」「究極精練」は期間限定のうえ、公式ネットストアで1万円購入につきチケット1枚と非常に高額(*16)。 ちなみに精錬自体、確率は決して高くはない。精錬値の最大値である+10に至っては成功率が濃縮精錬でも10%程度とされており、運が悪ければ数十回精錬が失敗するなんて話もザラである。 さらにこれらのアイテムについて「精錬する権利を所有しているので装備と手数料を渡してくれれば代わりに精錬する」という名目でアイテムを預かり、そのまま持ち逃げするという詐欺行為の温床になっている。内容だけ見れば明らかに胡散臭い内容ではあるが、無課金者にとっては有料精錬が出来るチャンスであり、そこそこ被害が発生している模様。 なおガンホーは本作のアイテムやzenyについて、要約すると「ユーザーには貸し与えているだけであって、所有権はすべて自分達にある」と明言しており、この問題も運営視点で言えば「アイテムとzenyが別のユーザーに移動しただけで、自分たちには何の損失も発生していない」(*17)ためか対応してくれず、被害者が泣き寝入りをするしかないのが現状。装備アイテムが露店で販売できるため、本アイテムも露店で販売できるようにすればこのようなトラブルも防げると思うのだが… 一応、高精練値の装備品も(露店に並んでさえすれば)自分で作らなくても購入は可能。ただし十分な性能を引き出した装備の場合、大抵の場合が数億~数百億zenyという高額で取引されており、とてもじゃないがそう易々と手に入れられるものではない。 ちなみに濃縮精錬自体は本家の韓国サーバーにも実装されており同様に有料アイテムなのだが、その価格はなんと日本の10分の1。この事を知るユーザーからは当然のように批判を受けている。 上記の精錬とは別に、スターターパックの装備限定で究極精練と同じ精錬をしてくれるアイテムが販売されており、こちらは5000円で3回分と上記と比べればこれでもまだマシな値段設定。またこの精錬自体は濃縮精錬と同確率、かつ専用装備に様々なエンチャントが可能になり、精錬値に応じて強力なエンチャントが可能になったため、この精錬アイテムの登場自体は上記の精錬よりは比較的容易に受け入れられた。ところがこの装備のエンチャントについて、2022年に実装されたエンチャント及び精錬値について物議を醸すことに。 精錬値+10の時限定で付けられる「超越」というエンチャントが登場。その効果自体は非常に強力(*18)なのだが、なんとそのエンチャントを付与した途端に装備の精錬値が+10→+7へと3段階も下がってしまう上、「超越」以外のエンチャント効果が全て消滅してしまう。(*19)当然ながら本来の効果を発揮するには再び精錬アイテムを購入して+9や+10にする必要があり、これにはユーザーからも「精錬アイテムを売るためにここまでするか」「いくらなんでも金策に走りすぎ」と批判される事となった。 エンチャント関連についても究極精練と似たような現象が起きている。年に1度、エンチャントに必要な素材を用意する必要がなく、エンチャントに失敗しても装備が無くならない「オイルエンチャント」が登場。こちらも10000円1口で配布されており、近年は強力なエンチャントが大量に増加しているため、この流れが加速する可能性がある。 根幹部分の修正・変更に対する対応の遅さ 先述の通り、日本サーバーは他国と仕様の異なる・または存在していない独自の要素が多く盛り込まれており、現在も定期的に増加している。その反面、根幹となる部分については着手が非常に遅く(*20)、悪い意味でこちらも日本独自仕様となっている。 例えばキャラクターの選択画面について、サービス開始当初は1画面に3キャラクターのみ表示されていたのだが(*21)、韓国では2012年にUIをリニューアルし、1画面で15キャラが表示されて見やすくなった。ところが日本ではそれ以降も3キャラクター表示のままで放置され、15キャラ表示の新UIに変更されたのは2022年。なんと本家サーバーから10年も遅れて実装された事になる。 そもそも当初のスケジュール通りにアップデートが実装されること自体が少ない。当初は四次職を2021年末~2022年初頭の実装を予定していたが、2022年10月現在も実装の目途すら立っていない。 それにもかかわらず、先述の通り課金アイテムは予定が遅れる事もなく頻繁に追加されているため、ユーザーからは「金儲けに直結した部分だけ対応が早い」と度々揶揄される。 + 過去の問題点 致命的なバグ 特定のスキルが使えなくなるスキルロスト 流行したのは2002年初旬のβテスト期。その名の通り、職業別で使えるはずのスキルが消えてしまうというバグ。下記と並行して発生。 ログイン時に他人のアカウントのキャラクターが使用できてしまうキャラクターチェンジバグ。 これを悪用して、アイテムや装備を奪ったりする不正行為が蔓延した。今では 不正アクセス禁止法で逮捕もの である。 Dupeと呼ばれるノーリスクでzenyなどを無制限に増やすバグ やり方は割愛するが、かなり簡単な操作でお金を増やせた。これによりサーバーの相場が崩壊した。 特にこのバグ対処が遅過ぎで、最終的に「 放置 」してしまい、相場は狂ったままとなった。そして多くのユーザーが望んだ「巻き戻し処置(*22)」もなし。 これが起きたサーバーである「Chaos」は、当時1万人を超すほどのプレイヤーが存在したが、この問題(Chaosショックといわれる)により一気にその人口を減らすこととなった。 評価点 今なお色褪せない魅力的なグラフィック 冒頭の通り、本作が当時二次創作における一大ジャンルとして扱われる事となった最大の理由がこれ。敵味方ともに魅力的なキャラクターが細部まで描かれており、特にアコライトやプリースト系の女性キャラは職業の実用性とデザインにより非常に人気が高い。モンスターもマスコットキャラクター扱いのポリンをはじめ、コミカルなカードイラスト(*23)やペット時などの言動が可愛らしく人気のあるモンスターも多い。 キャライラストはドット絵のみではなく、公式サイトなどでも雄一郎氏をはじめとしたイラストレーター達により、可愛いタッチでキャラクターの魅力がしっかりと表現されている。 衣装もキャラの魅力を更にアップさせてくれる。かっこいい・かわいい・ネタいずれの方面に向かっても、意識しない限り他のプレイヤーと完全に被る事がほぼ無いほどに充実している。 しっかり作り込まれているシナリオや設定 シナリオ自体が経験値稼ぎに利用されているため、シナリオは飛び飛びにしてしまうプレイヤーも多いが、シナリオの核心に迫る内容、リヒタルゼンの生体研究所の裏設定など、世界観等に対する評価は高い。 特にメインストーリーに関わる話は想像以上に鬱展開だったり後味悪いハードな話も多く、ドットによる可愛らしさとのギャップが強いインパクトを残す。 それらのキャラクターが季節イベントに参加する事がある。そちらではメインストーリーの重さから一転してコミカルなキャラになっている事が多く、これまた強いインパクトを残している。 適度なアクション性 純粋なアクションゲームのようにジャンプや狙いを定めるなど、複雑なアクション要素が無いので初めてでも操作に困るような事は少ない。レベルが上がってくるとスキルのタイミングや装備の切り替えなどが必要な場合もあるが、それを含めても操作難易度は易しい部類に入ると思われる。 非常に高難易度のダンジョンではギミックの覚えゲーや回避操作など色々な技術も要求されてくるが、大多数のプレイヤーにとっては縁がない世界であろう。 初心者でもレベル上げが容易であり、初心者お断りというオンラインゲームでありがちのハードルの高さがない。 ここ数年のアップデートで、冒険者アカデミーなどを始めとした初心者向けサポートやクエストが、もはや過保護ではないかというくらいに充実している。更に2022年末からは、1アカウント2キャラまでLv200にできるミミミのミッションマスターという育成サポートイベントが年間365日常時開催されている。 レベルアップに応じて装備やアイテム、金銭面でのサポートを受けられるので新規プレイヤーでもサクサクと育成出来る。 更に経験値テーブルも大幅に下方修正された(*24)。人口が多くクエストに必要なアイテムを露店で買えるBreidablikサーバーだと、全くの新規初心者ですら1日でLv200近くになる事も可能。 かと言ってLv上げの楽しみが無いという事はない。初心者支援がなくなる200以降のLv上げにはそれなりの努力や日数が必要だし、キャラクターの性能も苦労に見合うだけの大きな伸びを見せてくれる。また、3キャラ目以降は序盤から自力でレベル上げが必要になる。 しかし近年は大量に経験値が手に入るイベントが定期的に開催されているので、うまく利用すればほぼ狩りをせずLv200のキャラを作る事も可能。 装備格差問題についても改善が進んだ。一昔前は並の装備のキャラと超高級装備で固めたキャラでは攻撃力が数百倍から数千倍も違ってしまうめちゃくちゃな状態だったが、非常に強力な初心者向け装備が無料配布されるようになった事や、装備依存度が比較的低い4次職の実装によってある程度の是正は実現した。 ただしあくまで「クエスト攻略に必要な前提知識を持っていて、最低限の課金をすれば」の話である。過去に経験を積んだ復帰者には優しいと言えるものの、まったくの新規に優しいとは言い難い部分も多い。始めるなら十分な下調べを行うべきだろう。 経験値と装備を貰える初心者クエスト自体が知識・操作の面でそこそこ難易度が高く、初心者が進めるのは簡単でないという問題が存在している。更に言えば、経験値を増やす課金アイテム(*25)を使ってクエスト報酬を受け取らなければLv200に届かず190中盤で止まってしまい、初心者が残りの数レベルを狩りで上げることは事実上不可能な経験値テーブルに設定されているため、無課金プレイヤーはここで詰まる事になる。 一応、誰かに手伝ってもらって高難易度クエストを消化すれば1円すら払うことなくLv198くらいまでは楽に上げられる。と言ってもROを初めてすぐパーティーを組むのはハードルが高いだろう。 救済措置として%単位で経験値を貰えるデイリー経験値クエストにより上げる事が可能なのだが、Lv190中盤から200まで上げようとすると10日前後かかる程度にマゾい。しかも同じ内容のビジュアルノベルを繰り返し読む作業が続くのではっきり言って虚無。 ちなみに2024年現在、イベントの討伐クエストがほぼLv200以上の4次職専用になっているケースもある。どうやらLv200未満はチュートリアルも終わってないくらいの扱いらしい。実際、熟練プレイヤーなら(課金すれば)新規アカウント作成数時間でLv200にできる程度に上げ易い状態である。 上記の不祥事があるとはいえ、今なお多くのファンがいる。 不祥事が多いにしても、20年近くサービスを続けているのはかなり評価できる。 2DMMOとしてはほぼ最古参の部類であり、接続数は右肩下がりではあるものの、まだまだ国内有数の数を誇る。 15年5月末からトライアルサービスとして、ゲーム用アカウント作成日から2週間だけ無料プレイ可能という制度が全サーバーへ適用される事になった。 現在も精力的にアップデートを続けている。それに伴うバグは少ないとはいえないが、それはネトゲ界隈においてこのゲームに限ったことではない。 総評 MMO黎明期から存在するMMOでここまでサービスが続いているMMOは中々ない。 同時期にサービス開始したFFXIはアップデートの停止を発表し、他MMOもサービス停止が続出するなど厳しいMMO運営環境において今なおアップデートを続けているのは見事。 豊富なフィールド・ダンジョン、街ごとに異なる特色やそれにたどり着くまでのストーリー・背景など、プレイヤーに「冒険」を感じさせてくれる作りになっており、リヒタルゼン周辺のストーリーはダークなものの一見の価値あり。 可愛らしい2Dドットと3Dマップを上手く融合させており、フル3Dゲームには無いドットの暖かみと、ドットキャラクターが3DMAPを動き回る不思議な世界を体感できる。 2012年のリニューアルによって昔のROは失われたとする向きもあるが、リニューアル以降はスキルを使いまくって敵をなぎ倒していくスタイルに変化したとも言える(*26)。 1対多で敵をなぎ倒すのは爽快感があり、緻密なビルドを必要としないというのも手軽に結果を求めたいライトプレイヤー向けの調整とみれば悪くない。 三次職を実装する過程として必須であった(と運営は主張している)リニューアルではあるが、リニューアル前後でプレイヤー数は大きく減少しており、当時のプレイヤーが大反対したリニューアルは成功したとは言い難い。 現にBreidablik以外の旧サーバーでは既に臨時パーティはほぼ存在せず、他プレイヤーとの交流・パーティプレイは望めない程度に過疎化している(*27)。 しかしリニューアルから10年以上経った今現在、プレイヤー人数は最盛期に比べ大幅に減少したものの比較的安定しており、ここ数年は横這いの状態にあるし、新規向けのBreidablikサーバーは賑わいを見せている。 スマホに代表されるソーシャルゲーム全盛期の今、毎日5000人前後の同時接続人数を死守しアップデートを続けられているのはそれだけプレイヤーに支持されていることの証左である。 更に新規プレイヤーへの手厚いサポートや丁寧なチュートリアルの存在は運営の新規獲得へのただならぬ情熱を感じるし、現役向けにもイベントを絶やさず提供するなど積極的な姿勢が垣間見える。 他のゲームにない要素は20年という年月を感じさせない作りになっており、運営も昔に比べればかなりマシな管理をしていると言える。 課金アイテム群に手を出さなければ月額1500円のみという料金は、アイテム課金やDLC全盛の今では非常にリーズナブルであり、敷居は非常に低い。未経験者は一度体験してみるのもよいのではないだろうか。 余談 Gravity社を設立しプログラマーでもあった元社長は、土地購入など更なるシステム拡張を謳ってβテストを続行しようとしたが、融資元に許可してもらえず退陣に追い込まれて正式サービスが開始された。 正式サービス開始後、昼夜や天候をいずれ実装すると公式アナウンスされたが、大幅に手を加えないと無理なので没にしたことが数年後に発表された。 なお元社長は「IMC Games」を設立してMMORPG『グラナド・エスパダ』を開発している。 本作のクライアントのゲームエンジンは、RO以前にGravityが制作したWindows用RPG『アークトゥルス』(日本ではファルコムから発売)の物がベースになっている。 本作の続編である『RO2』も2007年にβテストが始められたが、なぜか 人形っぽいフル3Dモデリング (*28)で韓国のROファンからも総スカンを喰らい、それ以降のサービス開始が頓挫している。 他にはゲーム自体が未完成過ぎた事と、データの引継ぎができない為に移住を嫌った古参プレイヤーや、あくまでも2Dに拘るプレイヤー(3DならROに拘る必要も無い)が多かったのも原因の一つである。 原作漫画は和訳されたものが販売されている。ROをやっているとニヤリと出来る単語も見受けられる。ただし、韓国の漫画は左から右へ読むアメリカンスタイルなので、試読の際は注意。 漫画原作のゲームではあるものの原作の主要キャラクターやストーリー要素は名前ぐらいしか長らく登場せず、当初は原作要素が希薄だった。近年は原作キャラクターもちゃんと出てくるようになり、ストーリーにも力が入っているので、RO全盛期までしか遊んでいなかったプレイヤーは興味があれば再開してみるといいだろう。ちなみに原作漫画は「BASTARD!! -暗黒の破壊神-」へのリスペクトが多く見られる作品なのだが、残念ながらROではその辺りはあまり再現されていない(キャラの作画等も全然違う) こんな色々言われているオンラインゲームだが、一時期はFF11と並んでプレイ人口国内最大級の作品だったこともあり、MMOでは初のアニメ化作品『RAGNAROK THE ANIMATION』が作られたりもしている(*29)。ただ韓国原作ということもあり、まだ技術も未熟な向こうのアニメーターを人材として多用した為か、視聴者からは色々と残念な評価となっていたりする。 と言うか、DQNすぎるヒロイン(とパシリ主人公)が最大の原因だが。 漫画版とは時代(800年前)も主人公も違う為、原作はあくまでもゲームの方である。 様々なネタ要素から、この「ROニメ」は古参プレイヤーの間では今でも話題に上がることがある。野沢那智の怪演が光るゼフェル先生(*30)は必見。 2012年2月2日にプレイステーション・ヴィータ用ソフトとして「ラグナロク オデッセイ」が発売された。発売から1年経った2013年2月現在、世界累計で25万本出荷を達成するなど何気に好評である。 2019年6月5日より、スマートフォン向けの基本プレイ無料MMO「ラグナロク マスターズ」のサービスが開始された。 基幹の世界観やシステムは本家に倣っているが、頭身の低い3Dモデリングとなっているなど、独自要素が多数存在する。 ドット絵でこそなくなったものの、温かみのあるグラフィックという意味では本家の方向性を失わずに表現できている。頭身が低くなり、若干アニメチックなグラフィックになったのも一役買っているか。 自動でMOBを狩るオート戦闘機能が追加。そのため横殴り現象や半BOT状態のキャラが普通に存在する。 また、本家では既に故人となっている筈の同一人物と思わしきキャラ(*31)が数人登場しており、本家の過去の世界ではないかと考察する声も。 UIの不安定さやテキストの誤植が目立つ。プレイできない程ではないものの、今後の更新による修正が望まれるところ。 運営元の管理の問題 自動で動作する不正ツールBOT(Battle Only Tool。)をほとんど対処せずに放置。 どれぐらい放置かというと、とあるMAPで自動テレポ(*32)のエフェクトが賑わうほど酷かった(2002年を皮切りに2004年辺りは急増)。 再三のユーザーの通報にもかかわらず、ようやく動き出したのは2006年頃。5年近くも放置していたのは怠慢以外の何物でもない。 酷い例で、大勢のBOTをある有志が特定MAPに隔離した際に、運営元のガンホーは何故か BOTに救済処置 。有志プレイヤーには何故か 注意勧告 。BOTが再び狩場に戻り、多くの正規ユーザーから顰蹙を買った。 ただし、その「有志」によるBOTを隔離するための方法が、ゲームの不具合の利用であり、一般のプレイヤーにも迷惑を及ぼしたため、注意勧告自体は妥当とする見方もある。とは言えBOTを救済する必要は欠片も無いはずだが。 問題運営の象徴とも言えるのが2006年に起きた 「GMが不正アクセス禁止法違反で逮捕」 である。 不正プレイヤーを取り締まるべきGMが自ら不正行為でzeny(*33)を増やし、それをRMT(*34)にて売却していた。ガンホー側の主張によると、GMがこれで得た利益は何と約5,800万円。最終的にガンホー側は不正GMに対して7,000万円を超える損害賠償請求を起こしたが、認められたのは330万円。ある意味で、不正GMのやったもん勝ちという後味悪い結果に終わった。 正式サービス開始8周年を記念したガンホースタッフによる座談会にて、これらの「事件」について触れられている。それによると、BOTの処分が当時は様々な理由から難航してすぐには対処できなかったこと、有志によるBOT隔離によって迷惑を被った一般プレイヤーから苦情の投稿が来ていたためまずそれに対応したのであり、「ガンホーはBOTを容認してプレイヤーを取り締まった」というのは「誤解」である……としている。 尤も、不正アクセス禁止法違反の件に関してはスルー。さすがに洒落にならないネタだったか。 そんなGMの不正事件も忘れられかけた2024年…まさかのゼニー無限増殖事件が再び起こってしまった。 その額なんと推定12T=12兆というぶっちぎりの史上最高額(*35)。しかもガンホーは兆単位に及ぶ通常ありえない超々高額取引が複数回行われていた事を3週間以上察知できていなかった。本来なら運営会社がその日の内に緊急声明を出さなければマズイほどの重大事案だが、緊急メンテから数日が経ってもガンホーからの詳細な説明は行われていない。 具体的にどれくらい市場へ流れてしまったのか等は公表されていないが、発覚から約1ヶ月後に「Dupeマネーの大半は使われておらずほとんどを回収できた」と報告された。かつてのような最悪の事態は避けられたらしい。 しかし犯人がその気になれば3週間の内に市場の高額アイテムを1つ残らず買い占めてゲームに壊滅的打撃を与える事すら可能な状況だった。今回は運が良かったと言えるかもしれない。 事件は日本だけに留まらなかった。韓国サーバーでは日本サーバーより先に多額のDupeが行われていた可能性が持ち上がっている。Gravityいわく「調査およびアカウント停止を進めている最中」との事。仮に本家が先だったならガンホーより無能である。 他数々の怠慢な態度 βテストから正式サービス移行時、キャラの所有するアイテムが全てなくなる時に「 ごめんなさい! 」と誠意の感じられない告知。当時の流行語にもなった。 余りのBOTの数に、ガンホーがようやく重い腰を上げてBAN(アカウントを削除すること)処置を施した…と思ったら 何の罪もない一般プレイヤーまでBANする始末。しかも公式サイトにてキャラクター名を実名公表 (*36)。 ゲーム内のBGMのサントラが発売…と思ったら元々クライアントに内蔵されているmp3ファイルをCDに焼き直しただけ。 これを反省してか、後のサントラはリマスタリングしており、アレンジCDを出すなどしている。 ブラックスミスという職業の「精錬スキル」が、実装から 8年 経った頃に無駄スキルということが発覚。元々は精錬成功率を上げるはずだったのだが、実際は上がっていなかった。今更感が強い話題だったが、貴重なスキルポイントが無駄になることもあってか、希望者にスキルリセット期間を設けた。 プレイヤー側からすると「精錬スキル」での精錬確率上昇は長年のデータ蓄積からも「確実に効果があった」と言われ続けたものであり、同時期にスペシャルアイテム(上記の1個1,000円の精錬アイテム)の販売が開始されたことも相まって「課金を誘導させるためにスキル効果を無くしたのでは?」と言われている。 ブラックスミスの転生職であるホワイトスミスのスキル「武器精錬」には、武器研究と同等の精錬成功率補正があり、武器に関してはスペシャルアイテム実装前と変わっていないという意見もある。 しかし精錬を最も必要とする課金防具が増えた現在、防具への精錬成功率補正を得るためには課金するしかなくなっているのは露骨な課金誘導への布石だったのでは?と言わざるを得ない。 2011年の8月29日より三次職のスキルバランスを調整するテストが開始されたものの、バグやダメージ計算のミスだらけであり同年9月6日にテストが中断されてしまった。運営は「不具合の解消等、テスト環境が整い次第、本テストを再開させる予定です」と発表しているが、年が明けた2012年になってもまったくテストに関する音沙汰がない。テスト事態が頓挫してしまったのではないか?と一部のプレイヤーの間でまことしやかに囁かれている。 中断から経つ事1年余り、2012年9月28日に再び調整テストが再開された。 テストは無事終了したもののその後音沙汰がなく、実装は来年になるのでは……という声も出ていたが、2012年11月22日に「来週のメンテでの大規模バランスアップデート実装」を発表した。 大規模と銘打っているように、単なるスキル調整に留まらない事実上の2度目のR化(通称・RR)であり、ゲームバランスが再び大激変することになる。 2013年4月30日の定期メンテで、「ギロチンクロスの主力スキルの威力が大幅に下方修正される」「複数の人気狩場マップでテレポの使用禁止」というプレイに大きな影響を与える修正が、予告無しに突然行われた。翌日、「獲得経験値効率を是正するための各種調整について」という運営の公式見解が発表されたが、 ギロチンクロスだけではなく他の三次職の強力スキルや人気狩場マップも次々と効率が出ないように下方修正していく(しかも修正後も運営の想定以上の高効率が出るようなら、一度修正したスキルやマップでも再度の修正をすると明言) という「事実上の3度目のR化」とも言える内容で、プレイヤーは阿鼻叫喚となっている。 この修正の前日にTOKYO DOME CITY HALLにて「ラグナロクオンライン ファン感謝祭2013」が開催されており、そこでこの大修正に関して一切を黙っていた運営の態度にも疑問の声が上がっている。 公式の返答で「モンスターの配置変更や経験値の調整等で是正を試みましたが、大きな効果が出ておりません」としているが、想定以上の高効率が出てしまうと今回槍玉にあげられたマップにはそもそも大して調整が入っていないという事実があり、上記のことも含め運営への不信感が急激に強まっている。 パーティを組んだ際に発生する経験値補正の変更や、該当マップのモンスターの経験値や数の下方修正、上記の主力スキルの威力を元に戻す代わりに別のスキル(*37)の下方修正を行うなどの調整を段階的に行い、2013年9月10日をもって調整は終了した。 結果的に他職のスキルの弱体化は免れたものの進捗状況などを知らせるアナウンスもほとんどなく、4か月以上にわたる長期間ユーザーに不安を与え続け、さらにゲーム内市場を停滞させ続けた(*38)うえに調整の内容もすぐに行える範疇のものだったことから、ユーザーの不信感は払拭されていない。 ……と、こんなものは極一部であり、度重なる不祥事にユーザーが ゲーム内で抗議運動をするという前代未聞の事態に陥った 。 2013年現在、サーバーにもよるが、特定の狩場では残念ながらそれなりにBOTが目につくようになってきている。かつての業者が機械的に放っていた時代と違い、今は大半が資産を増やす目的で放っている個人による運用と思われるため、詳細は省くが様々な細かい手段によってBOT認定から巧みに逃れている模様。かつてのBOT全盛時代に比べるとまだずっとマシではあるとはいえ、運営の奮起を期待したいところ。 2014年以降はシステム的にBOT狩りが難しくなり、狩りBOTはほとんどあるいは全く見られない状態になっている。金策の中心がメモリアルダンジョンに移った事と、容易にBOTを放てるような低難易度のフィールドMAPでは小銭しか稼げなくなった事が主な理由だろう。 されどもBOTが完全に消える事はない。高レベル向けの納品クエスト実装で特定の収集品が暴騰した時なんかはBOTが再び大量発生していたし、その対策に狩場のモンスターが減らされたり一時絶滅したり…と、2023年の今に至るまでエンドレスにイタチごっこが続いている。 狩りBOTは上記のように衰退したが実態はBOTが地下へ潜ったに過ぎず、中でも高額な報酬を貰えるストーリークエストをこなしてはキャラ削除を繰り返す通称「テラグロマラソンBOT」はとんでもないインフレを引き起こしてしまった。この手法は2019年11月から2023年2月まで可能だったのだが、BOT1体あたり1時間に500~600万zeny(報酬アイテムのNPC売り価格換算)を産出していたと見積もられている。これを何年も放置した運営には批判が強い。 そして、この問題への運営の最終的な対応は BOTに周回されていたクエストの報酬を全部削除する という、敗北宣言に等しいものとなった。一応3年以上ずっと放置していた訳ではなく取り締まりは行われていたらしいが、狩りBOTのように単純なBOTではない事から相当難航していた模様。 ノーマナー 最初に断っておくが、この言葉は他のネットゲーム等では通用しないもので、RO独自の言葉である。意味は察するように「マナーのない行為」、簡単にいえば迷惑行為全般にあたる。 このゲームでは最初に攻撃を加えて自分へターゲットを向けることを「タゲ取り」という(もちろん、それは能動的に攻撃をしかけない「非アクティブモンスター」に限る(*39)が)。 この間、PTキャラでない限り他のプレイヤーが攻撃をするのはご法度行為にあたる。これを「 横殴り 」という。 タゲ取りされた普通のノンアクティブモンスターは標的を変える事が無いため、横殴り側はノーリスク(回復薬などの消費なし)で経験値を得られ、その分タゲ取りしたキャラの貰える経験値が減ると言うのがノーマナーとされる主な理由。 アクティブモンスターに関しても同様で自分だけ安全に攻撃したり、意図的に行動を阻害させたりすることが可能なので邪魔となる。 またドロップの優先権もダメージの割合に応じて変わるため、横殴りである程度ダメージを出されると中々拾えなくなり快適なプレイが出来なくなる。 ROではこの横殴りに対する反発が強く、場合にもよるが横殴りしてしまうとエモやチャットで一言謝るのが礼儀。ただし、いちいち悠長なことをしていられない忙しい狩場などでは(明確な嫌がらせでなければ)相互に理解があることも多い。 他のネトゲでは多少の横殴りなど当たり前であり、これを他のネットゲームで強要するROプレイヤーが存在しているのが問題となっている。 とはいえ、意図的に妨害行為をやっていれば当然「いやがらせ行為」として通報対象になるのが基本的な運営なので、本質的にはおかしな話ではない。 余談だが、『ファイナルファンタジーXI』ではボスモンスターが半年先まで予約済み、『メイプルストーリー』では「他人が狩っている場所で(たとえ別のであろうと)モンスターを狩ったら謝らないといけない」なんてものもあり(つまり「1MAP分のモンスターは全て俺の物」が罷り通る)、横殴りなんて目ではないローカルルールのあるMMOも珍しくない。ROでも他MMOでも郷に入っては郷に従えという考えが大切である。 ちなみにROのボスモンスターにおいては昔から横殴りなど言われることがなく、基本はMVP取ったもの 先にドロップを拾ったもの勝ちである。 ただし大昔にはMVPと1vs1で戦うプレイヤーを見守るのが暗黙の了解になっていた時代もある。これはアニメ版ROでも再現されていた(MVP討伐成功と共にギャラリーが「おめでとう…!」と拍手しながら現れるネタ)
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6041.html
マリオパーティ7 【まりおぱーてぃせぶん】 ジャンル パーティゲーム 対応機種 ニンテンドーゲームキューブ メディア 専用8cm光ディスク 1枚 発売元 任天堂 開発元 ハドソンシーエイプロダクション 発売日 2005年11月10日 定価 5,524円(税別) プレイ人数 1~8人 周辺機器 ゲームキューブマイク対応 セーブデータ 6ブロック使用 レーティング CERO 全年齢対象 判定 良作 ポイント シリーズ初の最大8人対戦マイクは若干今ひとつな要素のまま マリオシリーズ関連作品リンク 概要 特徴 評価点 問題点 総評 余談 概要 マリオパーティシリーズ7作目。 『6』に続きゲームキューブで発売された。 『6』と同じく、ソフトにはゲームキューブマイクが同梱する。 マイクはメモリーカードスロットBに挿して使用。ボタンを押しながら声を入れることで認識される。 使用できるキャラクターはミニクッパを除く、前作『6』で使用出来た10名に加え、隠しキャラとしてキャサリン・カロンを追加した12名。 ミニクッパはプレイヤーキャラからは降板となり、ボードマップのイベントやミニゲームに登場するようになった。 特徴 シリーズ初の最大8人対戦 最大のウリともいえる要素。今作では「1つのコントローラを2人で使用する」という斬新な方法により、最大8人までのプレイヤーが一緒に集まって対戦できるようになった。 最大8人と書かれているように、集まった人数が8人未満でもCOMが代わりになることで8人対戦の雰囲気を味わえるようになっている。極端な話プレイヤーが1人でも8人対戦ができる。 ボード上では2人1組になって進むことになる。これが最大4組となるため、体感的には通常の4人対戦とあまり変わらない感覚でプレイできる。 しかし、2人が別々のサイコロを一緒に叩く仕様のためサイコロの目は1~5に抑えられており、実際に進めるマスは必ず2マス以上となる。従って1マスだけ進むということはできない。 ボードの終わりに遊ぶミニゲームも、なんと8人専用のミニゲームが用意されている。「8人ツアー」という名前の専用モードでミニゲームのみの対戦もフリープレイも可能という力の入れよう。 今作のタッグマッチのルールもこの8人対戦の仕様に合わせられており、従来の1人1人がばらばらに行動するのではなく、2人で一緒に進むルールとなっている。 クッパタイム 1ターンごとにクッパの顔が赤くなっていき、5ターンになると完全に赤くなりクッパタイムが発生するという要素。 このクッパタイムではクッパが様々なアクシデントを引き起こしてプレイヤーやマップそのものに影響を与える。 頂上を目指して進む一本道のマップで橋を壊して通れなくしたり、複数の宝箱からスターを見つけるマップではキャラの持っているスターを強奪して宝箱に入れる…といった具合。プレイヤー全員が集まって集合写真を撮ることも。 この際の演出もなかなか凝っており、プレイヤーを飽きさせない。 なお、本作でこのような妨害をする理由としては、自分がツアーに招待にされていないために怒っているためである。 カプセルの仕組みは前作と変わらない。 本作独自の要素としてキャラ毎に性能が異なる「スペシャルカプセル」が導入された。大半はライバルのコインを奪う、通過系カプセルの効果を無効化出来るものが多い。 新カプセルの登場のほか、キャラや効果が変更されているものもある。 特に「どかんカプセル」は通過系カプセルに変更され、通過したキャラを元の場所に戻してしまう効果に変更されるという、状況によっては強力なカプセルとなった。 ゲームスタート時や、カプセルマスなどで「ミニクッパカプセル」が出ることもある。止まると、従来のクッパマスと同様な妨害イベントが発生する。これは自分で仕掛けることができず、全員が被害を受けるが上書きなどで消すことは可能。 以上の理由もあり、ドンキーマスやクッパマスは必ずミニゲームが発生する。 評価点 8人対戦の斬新さと完成度 「1つのコントローラを2人で使用する」という斬新で分かりやすい操作方法もさることながら、8人同時対戦が可能ということから大人数で楽しめるパーティゲームとしての箔がついた。 わざわざ8人用のミニゲームが別個で用意されているという点からしても、単なるおまけ程度の要素ではないことがわかる。 8人用ミニゲームそのものについても、8人全員が一斉に同じ土俵でぶつかり合って落としあう混戦を楽しめる「グラグラステージ」など出来は総じて良好。このジャンルには12種類のミニゲームがあるが、チームワークを必要とするものとチームの1人が生き残れば良いものにおよそ半分ずつに分かれている。 8人対戦は1人でもプレイ可能で、その場合7人がCOMとなる。出来がいいモードだけにプレイ人数を問わないのはありがたい点。 「サイコロを2つずつ振る仕様上4人対戦の時より期待値が大きく、先に進みやすい」「サイコロが揃うだけで5コインもらえ、8人対戦ミニゲームの報酬は20コインと多い」「持てるカプセルの上限が3→5に増える」また一部のハプニングマスではチーム限定パーフェクトでスターがもらえる点から4人よりも8人対戦の方がサイコロ、コイン両方の回転数が良い。 デュエルツアーで対人戦が可能 デュエルツアー自体は今作の一人用モードとしての役割がメインなのだが、今作ではCOM相手のそれと全く同じルールで対人戦が可能になった。 最大8人での賑やかな対戦だけではなく、ボードマップを用いて1VS1のタイマン勝負もできるようになったのは地味に大きい。 ルールも「100枚以上のコインを所持した状態で頂上に行く」「指定された数の風車を修理する」などと通常のボードマップとは異なったルールとなっている。 更に個性豊かになったステージ 頂上でコインと引き換えにスターを取る完全一本道の「ゴーゴーマウンテン」、複数の宝箱からスターを見つけ出す「キラキラシティ」など、前作に負けず劣らず個性的なステージが揃っている。 これに5ターン毎に発生するクッパタイムが追加されたため、各マップでの盛り上がりは前作以上である。 今作のボードマップはグラグラキングダムを除き、現実で実在する国がモチーフとなっているのも特徴。 「ボーナススター」の対象がランダム化 従来は対象が固定されていた「ボーナススター」だが、今作では赤マスに止まった回数による「レッドスター」など多くの対象が追加され、その中からランダムに3つが選出される方式となった。 元々最後の逆転要素として導入された要素であるため、これらのランダム化の意義はボーナススターを狙おうにも狙えないぐらいの初心者にとって大きい。 ツアーマイレージポイント ミニゲームやボードゲームなどをプレイするたびにポイントが貯まり、一定量のポイントと貯めたポイントを引き換えでゲーム内要素と交換できる、という前作の「スターバンク」に代わるシステム。 基本的にスターのみが対象だったスターバンクと違い、マイレージポイントではミニゲームを遊んでもたまる上、取得コイン数なども加算対象になっているため、単純に解禁までの手段が増えた。 初心者に対する配慮など ボードマップでコインがもらえるイベントが多く、ミニゲームでなかなか勝てない初心者でもコインが貯まり易いように調節されている。 本作では、仕掛けたマスに止まった相手のスター(ない場合はコイン)を奪う「あかテレサカプセル」が追加。強力な効果なので、下位プレイヤーでも逆転のチャンスが十分ある。 ミニゲームの評価も良好。多少運が絡むものもあるが基本的には実力勝負であり、理不尽なミニゲームはほぼ無い。 問題点 やはりミニゲーム数が豊富なせいか、少々アンバランスなゲームも複数ある。 + 一部問題のあるミニゲーム 4人用ミニゲーム「ぬけだせ!おばけやしき」は迷路のようなマップで出口を探すミニゲームだが、肝心のマップが固定であり、ルートを覚えているプレイヤーがほぼ確実に勝利してしまう。 1vs3ミニゲーム「くらやみおいかけっこ」は1人側が3人側を追いかけ全員ライトで照らすと1人側の勝利となるものだが、普通にプレイすると3人側がまず負けてしまう。マップにこれ見よがしにある石像は全く逃走の役に立たないことが問題。しかし中央にある橋を上手く使うことで今度は1人側が相手に追いつけなくなるという極端なバランスになってしまっている。 専用カプセル導入の弊害 今作ではキャラクターごとに「スペシャルカプセル」という個別の専用カプセルを使えるという要素が導入されたのだが、これによりパーティゲームでは異例となるキャラ性能の格差が発生してしまった。 中でも2ターン罠カプセル無効化+移動マス倍の効果を持つ「マジックカプセル」(テレサ、カロン専用)や、3ターンの間サイコロ2つの効果「トリプルキノコカプセル」(キノピオ、キノピコ専用)といった移動系の専用カプセルは汎用性に優れている点で特に強力。 特にマジックカプセルは、一本道であるゆえに必然的に罠カプセルの被害にあいやすい「ゴーゴーマウンテン」で非常に便利である。 移動系カプセルが特に強力とされる理由には、今作から「ランニングスター」(*1)という移動力が物を言うボーナススターが追加されたことも大きい。 その一方で、3ターン移動方向にいる相手から10コインを奪えるようになるという「ファイアカプセル」については、10コイン奪える利点以上に3ターンの間他の移動系カプセルを使えなくなるという欠点の方が目立ち、どうにも使いづらいとされる。 さらに、他のプレイヤーからルーレットで決められた数のコインを奪う「バキュームカプセル」(ワリオ・ワルイージ専用)が移動系とは関係のないカプセルとなっており、やや不利に。 それでいて複数人が同じキャラを選ぶことは不可能という従来の仕様のままであるため、実際に複数プレイヤーが集まると有利なカプセルを使えるテレサやキノピオといったキャラクターの奪い合いになってしまうことも… このようなメインのボードマップでキャラクター間に差が生まれるシステムは2018年の『スーパーマリオパーティ』の発売まではマリオパーティシリーズで唯一のものであった。 進行テンポが悪化 COMの行動スキップ可能など基本的なシステムは『6』と同様なのだが、今作にはこれにクッパタイムが加わったことで、単純にボード攻略にかかる時間が増えている。 クッパタイムで行われる演出は上記の通りかなり力が入っているのだが、それゆえか結構長く、長時間のプレイだとストレス要因になりえる。 1ターンごとのミニゲームにしても「はこんでバッテリー」や「ヘンテコマシーン」などを筆頭に1分近くかかる長めのものが大幅に増えており、全体としては『6』よりかなり長期戦になりがちである。 こうしたこともあってか、今作のターン数のデフォルト設定は20ターンではなく15ターンになっている。 なお、タッグマッチはチームで行動する仕様のため、2チームタッグマッチは進行ペースが若干早い。 「デュエルモード」の対人戦バランスが悪い。 簡単に言うと、先攻が非常に有利。先攻である事のデメリットが一切生じない為、結果的に1ターン分のアドバンテージが何の制約も無く得られてしまう。 「いつものマリオパーティでも同じ事が言えるのでは?」と思うかもしれないが、本モードのルールでは勝手が違ってくる。 このモードはパーティモードと異なり「決着は10ターンと経たずに決まる」「ターン制では無く先に特定の条件を満たした方が勝ち」「プレイヤーが2人しかおらず、ハッキリと差が生まれる」という特徴がある。この為、通常のモードでは問題にならなかった「1ターン先に動ける」という恩恵が無視できない物となり、よほど実力差が無ければ、殆どのマップで先攻が勝ってしまいやすい。 まとまったコインの収入を得るチャンスが時間の進行ではなくプレイヤーの進行による「コインブロック」から来る点も大きいと思われる。 ルール自体は非常にユニークな為、この点は悔やまれる部分でもある。 とあるクッパミニゲームが不親切 デュエルツアーでプレイすることになるクッパミニゲームは一切練習することができず、ぶっつけ本番でプレイするしかない。一方フリープレイモードでは、全く意味がないのに練習可能、という意味不明な状態になっている(*2)。 そのミニゲームのルール説明が大雑把で説明になっていない。一応、アドバイスでヒントがあり、何をするのか大体わかるのだが。 ミニゲーム自体もやや難しく運も絡む内容となっている。さらに、デュエルツアーでは前のプレイヤーがやられたところから再スタートとなるため、COMプレイヤーにクリアさせられて敗北する可能性もある。 従来のタッグマッチルールを選べない 今作のタッグマッチは上記の通りだが、『6』以前のルールである、1人1人が独立して動けるタッグマッチ方式を今作では選べない。 このルールでは、片方はスター獲得を狙いもう片方がカプセルなどでプレイヤーの妨害に動くといった役割分担が可能で、戦略性という点でとても人気のあるルールだったため、今作で選べないのはやはり残念である。 特徴の点にもあるが、2人が出した出目が合わさる関係で1マスだけ進むこともできない。 決闘の仕様変更と極端すぎるデュエルミニゲーム 従来のようにコインやスターを賭けて挑む方式ではなく、デュエルミニゲームの勝者が「横取りルーレット」という名目でスターやコインをランダムに奪うという方式に変更された。一見すると従来作でいうチャンスミニゲームのようであり、初心者への逆転要素が増えていると思われるのだが… 今作のデュエルミニゲームは全て技術介入の余地がある実力系であり、運次第で誰でも勝てる完全な運ゲーが無い。(*3)従って上級者の方が圧倒的に横取りしやすいのである。 ミニゲームの偏りについては『5』で運ゲーばかりという点で問題になったのだが、だからといって今作のように実力系ばかりというのも、初心者に優しくないという意味で当然問題である。 ミニゲームに勝ったとしても、その横取りルーレット自体にハズレがある。負けた下位のプレイヤーヘの救済と考えれば納得はいくが、勝っても何ももらえないのは残念というしかない。なおこれが決まると、負けたプレイヤーが喜ぶ演出が追加される。 前作に続くマイク要素のプッシュ 今作ではボード上に点在する「マイクマス」という要素が追加されたが、お世辞にも評判が良い要素とは言えない。 マイクマスに止まるとコインを賭けてミニゲームに挑戦するイベントが発生する。成功すれば賭けたコインを2倍にできる、失敗すれば没収される。 しかし「マイクを使わない」の設定にしていた場合はマイクマスに止まっても何も起こらない。しかも何も起こらない場合にキャラクターが声付きで残念がるリアクションをとることもあってか、単純に興が削がれてしまうだけの要素になってしまう。 「マイクを使う」「コントローラーを使う」の設定ならばマイクマスのイベントをプレイできるのだが、今度はコントローラとマイクの難易度に差があるという別の問題がある。 マイクマスで行われるのは、3~5種類のカードに書かれた絵柄を覚えて指定されたものを当てるというゲーム。マイクだとちゃんと答えても誤反応によって失敗になる可能性がある理不尽なゲームであるのに対し、コントローラだとコマンドから選ぶ方式のためどんな選択肢があるのか分かる上に誤反応もないので安定して回答できる。明らかにコントローラーでプレイした方が成功率が高い。 旧作で出来た「全員COM」が何故か出来なくなってしまった これまでのマリオパーティではプレイヤーの操作キャラ以外…どころか、場合によっては全員COMにしてしまうことで半自動的にスターやミニゲームを稼がせることが出来たのだが、今作では何故か「キャラの操作切り替え画面でどこかにプレイヤーキャラが居ないとパーティ画面に戻れない」仕様(*4)にされてしまい、これまでのように全員COM任せにしてパーティモードを見物することが出来なくなってしまった。 ちなみにプレイヤーとCOMがセットのチームを組んだ場合、毎ターン必ずプレイヤーが操作するキャラが先頭に立つ仕様になっており、強力なCOMを味方にして4人用ミニゲームを任せようと思っても自分が必ず参加させられる羽目に(*5)。 総評 根本のシステム自体は『6』の時点で十分に完成されたものをベースにしており、今作もまた安定感のある続編に仕上がっている。 その上で今作で導入された8人対戦には今までの4人対戦にはない独特な面白さがあり、たとえ1人だけでプレイしても新鮮な楽しさを味わえる点は見事である。 他にもボーナススターの対象がランダムになって逆転要素が増大するなど、既存システムの改善点も多い。 しかしながら、演出面に力を入れた結果起こったテンポの悪化やシステム要素の推し方など、『8』に繋がる問題点の兆候が見え隠れしているのもまた事実で、 これまで安定していたシリーズ展開の暗雲を予感させる部分が見えてしまった作品とも言える。 余談 ミニゲームの収録数は本編シリーズとして最多数の88種類であり、本編シリーズではいまだに破られていない数である。 重複を含む場合だと『マリオパーティDS』がシリーズ最多、過去作の再録を含む場合は『マリオパーティ100 ミニゲームコレクション』がシリーズ最多になる。 キャラ格差を問題点としてあげているが、過去作にも一部のミニゲームでキャラ性能差は存在していた。『6』の「ワンワンレース」などが該当する。 ただし、発売から10年以上経ってからTASの検証で発覚したレベルであり、通常プレイではまず気が付かない。 初代から登場していた、シリーズのお馴染みのキャラクターである「ミニクッパ」は本作を境に急に登場しなくなる。 『DS』以降はクッパの一人息子である「クッパJr.」が登場しており、従来のミニクッパのポジションはそちらに引き継がれた感がある。 過去作のミニゲームとガイド紹介が収録された『マリパ100』でも存在について唯一触れられておらず、ミニクッパが登場していたミニゲームはクッパJr.に差し替えられている。 次回作『マリオパーティ8』はハードがWiiへと移った。 歴代シリーズのミニゲームを収録した『マリオパーティ100 ミニゲームコレクション』には本作のミニゲームが12種類収録されている。マイクミニゲームは本体のマイクに息を吹きかける(Rボタンで代用可)仕様に変更されている。 据置機のマリオパーティ12作目であるNintendo Switchソフト『マリオパーティ スーパースターズ』には、本作のミニゲームが6種類収録されている。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/1817.html
「修正依頼」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。 依頼内容は「収録タイトルごとの基本情報欄の作成・概要の欠落」「『GUILD01』本体の記述量不足・総評欠落」です。 GUILD01 概要 解放少女 解放少女・評価点 解放少女・問題点 解放少女・総評 レンタル武器屋DEオマッセ レンタル武器屋DEオマッセ・評価点 レンタル武器屋DEオマッセ・問題点 レンタル武器屋DEオマッセ・総評 CRIMSON SHROUD CRIMSON SHROUD・評価点 CRIMSON SHROUD・問題点 CRIMSON SHROUD・総評 備考 AERO PORTER(エアロポーター) AERO PORTER・評価点 AERO PORTER・賛否両論点 AERO PORTER・問題点 AERO PORTER・総評 評価点・総合 問題点・総合 余談 GUILD01 【ぎるどぜろわん】 ジャンル ゲームオムニバス 対応機種 ニンテンドー3DS メディア 1Gbyte3DSカード 発売元 レベルファイブ 開発元 ネクスエンタテインメントグラスホッパー・マニファクチュアビバリウム 発売日 2012年5月31日 定価 3,980円 / ダウンロード版(単品):各800円 判定 なし ポイント 良作と思うか凡作と思うかは人それぞれ GUILDシリーズGUILD01 - 解放少女 / レンタル武器屋deオマッセ / クリムゾンシュラウド / エアロポーターGUILD02 - 怪獣が出る金曜日 / 虫けら戦車 / 宇宙船ダムレイ号 概要 ゲームオムニバスソフト。 4人のクリエイターがそれぞれ違うゲームを作り、ひとつのパッケージにまとめて売り出すという変わった作品。 値段も他の3DSソフトに比べて1,000円ほど安く、1つ1,000円未満で楽しめるというのが魅力となっている…はずだった。 本作のクリエイターは以下の通り。 松野泰己(『ファイナルファンタジータクティクス』『ベイグラントストーリー』等) 斎藤由多加(『シーマン』等) 須田剛一(『シルバー事件』『ノーモア★ヒーローズ』等) 平井善之(お笑い芸人/アメリカザリガニ) [部分編集] 解放少女 須田剛一氏が制作した3Dシューティングゲーム。 100年後の他国に侵略された日本を舞台に、日本国大統領「大空翔子」が解放機「カムイ」を操り戦う。 照準とショット操作をタッチペンで行う。詳細は「評価点」にて説明する。 ボス戦以外では高度を変えることはできず、横移動しながら『ゼビウス』のように地上と空中の敵と同時に戦うこととなる。 須田氏の作品と言うと『killer7』や『ノーモア★ヒーローズ』などのパンクな作品が多い中で、ジャパニメーション風美少女ヒロイン物という珍しい作風である。どちらかと言うと氏のヒューマン時代の元同僚であった河野一二三氏がリリースしてきた作品を想起させる。 しかし、この頃は須田氏は『ロリポップチェーンソー』『月極蘭子のいちばん長い日』や、開発中止になった『リリィ・ベルガモ』など、ヒロインもののアクションも多数手掛けており、その流れの一環だったと思われる。 解放少女・評価点 大勢出てくる敵を一瞬で殲滅する爽快感 本作ではタッチペンで照準を動かし、照準と重なった敵は自動でロックオンされる。 弾の許す限り複数の敵にロックオンできる(同じ相手に複数ロックオンすることもできる)のだが、ロックオン後にタッチペンを画面から離した途端に複数の追尾弾が飛び、一瞬でロックオンした相手が爆散する。 このシステムのため、向きを自由に変えられる3Dシューティングだが、敵に弾を当てられず困るということが無い。 攻めるか守るか考えさせる戦略性 自機の周りには「シールドバレット」というアイテムが漂っている。これは敵から攻撃を受けた際に自動でダメージを肩代わりしてくれるという優れものだが、攻撃する際に弾丸としても使用するので、守備に使ってばかりいるといつまで経ってもクリアできない。 弾丸として使いすぎるとすぐに空になってしまい、ダメージを全て受けなければならなくなってしまう。 スピードクリアを目指して攻撃に力を入れるか、慎重に進むために攻撃用の弾を節約して進むか考え、戦うのはなかなか面白い。 爽快感を助長する演出の数々 弾丸やミサイルが飛び交う目まぐるしい戦場と、それを殲滅する攻撃演出。ボス戦ではボーカル曲が流れたり、ボスを豪快に撃破する「特攻」など、ロボットアニメファンのツボを突くような熱い演出の数々がゲームを盛り上げる。 ただし、「特攻」については別の問題が(後述)。 解放少女・問題点 ステージの要所要所で強制的に無線が入り、ゲームの進行が止まる。 1ステージに10回近く止められ、立ったキャラ像も何も無い部下との会話をしなければならない。 序盤のチュートリアルならまだしも、以降の会話全てでゲーム進行が止まる。会話内容も多くが「巨大クサビ出現!」「〇〇してください」など面白みの無いもの。 シナリオクリア後の「ステージセレクト」からのフリープレイでも彼からの無線は止まない。せっかく本編がスピーディに進んでいるのにいちいち止められるのは苦痛である。 ボスの体力が高すぎる ボスである「巨大クサビ」は弱点であるコアに弾を当てなければ倒せないのだが、弱点を晒して弾を当てられるようになるまでが長く、クサビからの攻撃もかなり激しいため、なかなか命中させることができない。 それなのにクサビの体力はかなり高く、道中の敵とのギャップ(ほとんどが1~3発程度で撃破できる)に疲れてしまう。 「特攻」について ボスの体力を削りきった後、「特攻」を仕掛ける必要があり、タッチペンで下画面に大きな円を描くように何度もスクラッチする(*1)。 特攻自体は演出も派手で見応えがあるのだが、この操作がかなり長い間高速で腕を振る必要があって疲れる。 トドメの一撃として演出するにしても、クリアムービーとして見せるか、もっと簡単な操作で済ませてしまった方が良かったし、どうしても回転演出を付けたいなら操作が短い方が批判も少なかっただろう。 「解放少女は贅沢な予告編です」 『GUILD01』では制作者のコメントが収録されているのだが、『解放少女』のコメントがとても酷い。 「GUILD01の解放少女は、贅沢な予告編です。是非、クリアしてエンディングを観てください。解放少女ワールドが、GUILD01をスタートに大きな展開となるよう、大空翔子と解放機カムイを応援してください!」 このことは発売前には全く知らされておらず、ゲームを買って初めて分かることである。遊ぶ前にも読めるため、「プレイ前に制作者の意図を汲み取ろう」等と考えて見ると「本作は完結しません」とも取れる(実際に完結していないのだが)ネタバレコメントを見せられることとなる。クリア後でもなかなかに苛立つ文章ではあるが…。 消化不良なストーリー 本作にADV的な明確な会話シーンなどは無く、ストーリーは基本的にステージ間のナレーションとステージ中の通信だけで語られる。つまりステージ外の物語、ステージ間の過程については殆ど語られない。 設定の詳細や人物像が設定資料などで初めて明らかになる(もしくは後付けされる)というシューティングゲームは珍しくはないが、会話が豊富でストーリー上の展開を重視している本作ではただ「説明不足」でしかない(*2)。 条件をクリアすることで設定資料やバックストーリーを見られるようになるおまけもあるのだが、一度タイトル画面に戻る必要があるため全ステージクリアするまで見る機会が無い人もいると思われる。 あくまでおまけ程度ならいいのだが、主人公の生い立ちや敵の正体などもアンロックされており、設定を見なければ感情移入しにくい。 そして予測不可能だった「続きは続編で!」ととしか取れないエンディング。前述の「解放少女は贅沢な予告編です」という言葉が脳裏によぎる消化不良な終わり方は、本作の評価の低さの原因になっている。 + エンディングの内容(ネタバレ注意) 日本の守護神を解放し、日本は再び緑豊かで平和な土地に戻った…と思いきや、雲の中から巨大な空中母艦が出現。敵はついに空中で戦うための技術を手に入れたのだ(*3)。大空翔子はカムイを操り、敵と戦いを始める…という所で終了、スタッフロールが流れる。 解放少女・総評 『GUILD01』の情報が初めて公開されたときにいの一番に発表されたのが本作である。発売前のインタビューで、この作品だけPVが挿入され尺も多く与えられる、有名声優を起用しフルボイスにする等『GUILD01』の中でも一番力を入れていたであろうことが推測される。 だが評判はそれほど良くなく、「有料体験版」を地でいくような出来映えに本作のみを目当てに購入した人は落胆した。ただし土台は悪くなく、良くも悪くもクセの無い出来のため、他のゲームの息抜きとしてはいいかもしれない。 本作の発売前に類似した操作形態の『新・光神話 パルテナの鏡』が発売され、そちらの評価要素(会話シーンがゲームの進行を妨げていない、タッチ操作が使いやすい等)が本作にほとんど見られなかったことも一因だろう。 後にiOSへと移植されている。 「解放少女ワールドが、GUILD01をスタートに大きな展開となるよう、大空翔子と解放機カムイを応援してください!」と制作者コメントにあり、シリーズ展開する構想があるようである。 そして、2013年12月5日には続編である『解放少女 SIN』がPS3/PSVで発売された。しかしジャンルはADVに変更されており、続編と言うよりは世界観を引き継いだギャルゲーである。開発・発売元も5pb.に移り、GHMは原作・監修程度でしか関わっていない。 同作発売前のインタビューでも「前作云々と言うよりはあそこ(本作のラスト)から第一章が始まってる気がする」「GUILD01でやったのは0章だった」「すごく大掛かりなプロローグをGUILD01でやらせてもらった」などと語られており、本作は本当にプロローグにされてしまった。 [部分編集] レンタル武器屋DEオマッセ お笑いコンビ アメリカザリガニの平井善之氏が制作、株式会社ネクスエンタテインメントが開発した経営シミュレーションゲーム。 倒され封印されていた魔王が復活し、モンスター達による侵略が始まったが素材が不足しており武器を売れない。 そこで主人公は「レンタル武器屋オマッセ」を開店し、冒険者のためにレンタル用の武器を作る…というストーリー。 舞台は武器屋のみだが、Twitterのパロディである「ドナイナッター」という通信機能(テキストのみではあるが)が武器に埋め込まれており、冒険者の様子をリアルタイムでこと細かに確認できる。 鍛冶は音ゲーのようにBGMに合わせてリズムに乗って鉄を叩いて作る。 レンタルされた武器は無事に冒険が終われば経験値、報酬と共に帰ってくるが、失敗すれば二度と帰ってはこない。冒険者の強さや得意不得意、敵の弱点等を考慮して貸し出すことが大事。 レンタル武器屋DEオマッセ・評価点 コミカルなキャラクターとドナイナッターで繰り広げられるストーリーが魅力的 特撮、アニメオタクの中年や歴戦の勇者の仲間であるおばあさん、とても強く見える爽やかな騎士に、豪快で男勝りだがドナイナッターではキャピキャピした女の子になる海賊等、個性豊かなキャラクターが見せる冒険は山あり谷ありで面白い。 ストーリーの進行に伴い内面が見えてきたり、成長したりして第一印象とは異なる人物へ変わっていくのも評価が高い。始めは誰もがバラバラの目的で行動しているが、最後には知らないうちに自然と魔王討伐へと向かっていくのも芸が細かい。 ドナイナッターの大部分は平井氏によるが、ストーリーは「あの」小峰徳司氏が執筆。彼は過去にとても褒められたものではないレベルの話しか作っていなかったため、今作の出来は奇跡とも言える。 鍛冶の楽しさ ノリのいいBGMに合わせてガンガン鉄を打っていくのは気持ちがいい。叩くところによって能力が変化していくため、同じ武器でも人によって違う武器になっていく。 鉄の回転、炉に入れて温度を上げる等の要素もあり、打つのに慣れた人はさらにこだわった一品を作ることもできる。 鍛冶の最中に平井氏が「ええ温度や」「アカン!」「業物やな…!」など賑やかに騒いでくれる。 イベント中、アメリカのホームドラマのように外野からの笑い声や拍手、ブーイングが聞こえてくる。平井氏のかけ声と同じく、明るく楽しい雰囲気作りに役立っている。 レンタル武器屋DEオマッセ・問題点 シナリオのノリは、ドナイナッターにしろ本編に合わない人も多い。頻繁に出てくるネット、オタク用語や、女子高生のような顔文字を使うオッサンが許容できるなら大丈夫だろう。 エンディングはそれまで特に伏線がなく唐突なものであり、またバリエーションに欠ける。 全レギュラーキャラでエンディングを迎えると、魔王を何度倒しても復活するエンドレスモードに突入する。その結果、魔王を倒すことで解決するはずだった一部のレギュラーキャラたちの問題は宙ぶらりんになり、消化不良感が残る。 エンディングでレギュラーキャラの一人が実質的に退場扱いになる。それぞれのレギュラーキャラごとに得意武器が異なっていたため、一つの武器の枠の育成があまり意味のないものとなる。 作った武器は何度も貸すことで強くなっていくが、そんなことをせずに新しく上級の武器を作った方が早く、楽に進められる。新しいレシピがバンバン手に入るため、下級の武器は一度使ったら捨てた方が邪魔にならなくて良い。新しいレシピが登場しなくなり、武器の育成に専念できるのはエンドレスモード突入後となりタイミングが悪い。 また、エンドレスモードも魔王討伐のためだけに武器を育成する流れとなっていくが、返却されるごとのパラメーター上昇が微々たるものでかったるい。 あくまでレンタル武器屋なので、いらなくなっても売れないのがもどかしい。素材不足な世界観であるはずなので素材にリサイクルできればいいのだが…。 店に客が訪れると他の画面を開いていても強制的に会話に突入するため、落ち着いて作成する武器の吟味などができないことがある。 武器作り画面を再び開くと選択していた武器と追加素材はそのままになっているのは救いか。 ドナイナッターを見ている最中に客が来て閉じた後、再びドナイナッターを開くと最新の投稿まで自動的に戻されてしまっている。かなり上の方まで遡って見ていた場合はまた何度もタッチパネルをスライドする必要がある。 酷いときには「かなり前まで戻って見始める→客が来る→もう一度ログを遡る→客が来る…」というループになってしまう。ログも意外と保存数が少ないため、見そびれる可能性もある。 基本、限られたBGMで音ゲーを行うという同じ事の繰り返しなので、飽きるのも早い。また、イントロがすこし長い。 レンタル武器屋DEオマッセ・総評 著名な代表作を持つ本業クリエイターの作品に混じって「芸人が制作」したことから出来を不安視する声もあった作品だったが、熱心なゲーマーである平井氏のセンスが活かされてか、ドナイナッターを使ったストーリー展開、軽快で戦略性もある鍛冶等が好評。 やや単純作業的な部分をそのバラエティー性で楽しめるように変えられているかという点で評価が分かれるが、「GUILD01で一番面白かった」という意見も多い。 平井氏はiPhoneアプリなどの共同制作にも携わっていて、ゲーム関係の仕事も多く完全なゲーム製作素人ではないが、やはり他の参加クリエイターとは比べるべくもないだろう。 [部分編集] CRIMSON SHROUD 松野泰己氏が制作。テーブルトークRPGを手本にし、アクションではなくテキストによって進行するストーリーと選択肢による分岐、ダイスの出目によって変わるイベント、バトルの展開が特徴。 レベルの概念が存在せず、能力やスキルの強化は装備品でまかなうようになっている。 戦闘後は戦闘の内容に応じてポイントが手に入り、そのポイントとアイテムを引き換えられる(店とドロップアイテムを合わせたシステム)。 CRIMSON SHROUD・評価点 重厚なテキストで展開されるストーリー。 ただ宝箱を開けるか選択するだけのイベントでも、緊張してしまうようなテキストが冒険の不安感や恐怖、それらを乗り越えた快感を与えてくれる。 基本的にキャラクターは動かないので文章で物語を展開していく必要があるのだが、必要以上に説明することも、状況が把握できないほど簡潔にすることもなく、読むことが苦にならない程度に調整されている。 キャラクターデザイン、ポリゴンモデル 過去に松野氏と共に『ファイナルファンタジータクティクス』等を制作した皆葉英夫氏がデザインを担当。キャラクターのボディライン等、彼特有の画風がよく再現されたポリゴンモデルは一見の価値あり。背景や敵キャラの造形も美しく、テクスチャーも細部に至るまでよく描写されている。 音楽 こちらも過去に松野氏と共に『ファイナルファンタジータクティクス』等を制作した崎元仁氏が担当。楽曲はどれも冒険の内容に沿ったもので、評価が高い。『CRIMSON SHROUD』のみのオリジナルサウンドトラックが発売されるほどである。 難易度、戦略性が高い このゲームでは上述の通りレベルの概念が無く、HP等の能力が一切上がらない。そのため「たたかう」連打等のゴリ押しではなく、一戦一戦考えて戦う必要がある。 とある順番で属性付きの行動をすると追加ダイスが貰える、敵を早く倒せればアイテムと引き換えるポイントが多く貰える、武器を合成して魔法を宿す…等多くのシステムを利用し、少しでも有利に戦えるようにしていくのはパズルのようで楽しい。 CRIMSON SHROUD・問題点 全体的にUI・テンポが悪い タッチ操作でコマンドを選べるのだが、ひとつひとつのアイコンや文字が小さく、『GUILD01』内でも一番タッチ操作がしにくい。その上誤作動防止、ダイス追加システムのためか同じ所を2回タッチしなければならない(ボタン操作でも2回押す必要がある)。 レベル上げ、稼ぎが必要ないため戦闘を必要以上にしなくてもいいのだが、1回1回が長くなるため他のRPG以上にだるくなることもある。戦闘中にセーブをさせてほしくなることも多い。 テレビのリモコン操作と同じくらいにタッチの反応が鈍く、ワンテンポ遅れて反応することが多い。 いちいちダイスを振らせる、1回の戦闘が長い、テキスト表示が遅い、シナリオ中に運要素がある、などの事情から、非常にテンポが悪い。 画面が汚い ポリゴンモデル自体は評価点に記したようにとても美しいのだが、描写が細か過ぎる上にアンチエイリアスがかかっていないため、ジャギが多く背景に埋没してしまっている。 戦闘になると敵のフィギュアが追加されるのだが、「ゴブリン」「ゴブリンアーチャー」等、武器が違う以外に変化が少ない敵が多いため、画面は更に見辛くなってしまう。画面にキャラの名前が表示されるおかげでゲーム進行は気にならないのだが…。 それほどTRPGらしくはない。 ある意味最大の問題点。元々TRPGは対人を想定して制作されたもので、コンピューターでは完全には再現できない。ダイスロール以外にはTRPG要素はほとんど無く(*4)、どちらかというとアドベンチャーゲームにコマンドRPGの戦闘が付いたゲームとなっている(*5)。TRPGを期待して買った人はがっかりしてしまった(*6)。 TRPGらしさを出そうとしたためか、ちょっとしたことでもダイスを振らせるため、煩わしく思うこともある。 キャラクターに動きが無い。 ポリゴンモデルは奇麗なのだが、あくまでもTRPGのコマのような表現がなされているため、ポーズが固定されておりそれがカタカタと揺れるばかりである。雰囲気が出てるともいえるのだが、物足りないと感じる人が多いかもしれない。 CRIMSON SHROUD・総評 問題点も多いものの、周回プレイ(*7)が可能である、難易度が高い、ストーリー面でもゲームとしても面白いため、一定の評価を得ている。 備考 後にダウンロードソフトとしてバラ売りを開始。価格は800円。ゲームバランス等が修正され、アイテムも追加されたいわゆる完全版である。 [部分編集] AERO PORTER(エアロポーター) 斎藤由多加氏が制作したシミュレーション(というよりはパズルに近い)ゲーム。 プレイヤーはコンベアに乗せられた大切な荷物を色ごとに仕分けして飛行機に乗せていく。 LとRのトリガー2つでコンベアを動かし、タッチで様々なオプションを使用して進行する。 時々「ワケあり荷物」が流れてくることがあり、内容はVIPの荷物だったり爆弾だったりとバリエーション豊か。 ゲームの進行に合わせてオプションが充実してきたり、空港を拡張したりとシミュレーションらしい要素もある。 飛行機の外見をカスタマイズすることもでき、すれちがい通信をすれば知らない人からカスタマイズされた飛行機がやってくる。 AERO PORTER・評価点 中毒性のある内容 黙々と荷物を仕分けしていき、ときどき起こる「ワケあり荷物」イベントにハラハラしながら処理する……という作業はパズルゲームのように中毒性があり、気が付いたらものすごくやり込んでいた、ということもある。 シミュレーションとパズルの融合 本作では「お金」「集客数」等の概念があり、ゲームに成功すれば増え、失敗すれば減っていく。空港には燃料が必要で、その費用を稼いだり、ゲーム中に荷物と一緒に運んで供給したりする必要もある。基本的に「荷物を飛行機へ運ぶ」内容だが、これらの概念がゲーム本編と密接につながり、戦略性を増している。 AERO PORTER・賛否両論点 失敗するとしばらくゲームを遊べなくなることがある 爆弾を処理するイベントは失敗すると多額の修理費をとられ、修理している間はゲームができなくなってしまう。 人により「緊張感があっていい」「ゲームの都合で遊べなくなるのは良くない」と意見が分かれる。 一応、その間は他のゲームで遊んでいれば良い。GUILD01と言うオムニバス作品ならではのペナルティと言えるだろう。 AERO PORTER・問題点 すれちがえない 本作の売り上げは全国でおよそ26,000本(*8)ほど。3DSのゲームはカートリッジを挿していなくても通信ができるが、たったこれだけの売り上げでは地方での通信は絶望的である。 誰ともすれちがえなければ通信を設定する必要も無い(*9)ので、時間が経つにつれ更にすれちがえなくなってしまう。 とはいえ、これをAERO PORTERの問題点だとするのは少々酷だが。 上がった難易度が元に戻らない 一定のスコアを達成するとラインが増え、どんどん難しくなっていくのだが、そのライン数は一度増えたらデータを消さない限り元に戻らない。 「たまには簡単なライン数で息抜きを……」「新しい難易度は難しいので元のライン数で練習を…」ということは不可能。最悪全然お金が稼げない ⇒ 環境が悪くなる ⇒ さらにお金が稼げなくなるの悪循環に陥ることも。 AERO PORTER・総評 独特の題材とルールが光る良作だが、これ一本目当てに4000円ほど払えるだろうか。他のゲームもそれなりに楽しめないと、割高な気がしてしまう。 評価点・総合 割安な値段設定と豊富でボリュームのある内容 4つの全く別ジャンルのゲームが入って4,000円未満、という価格設定はとても良心的。 過去には『オレたちゲーセン族』シリーズや『Action 52』等の「数だけ揃えたクソゲー」が多くあったが、本作は好みの違いさえあれど全て平均以上の内容である。 問題点・総合 パッケージが怖い なぜか石膏で作ったデスマスクである。もちろん4つのゲームのどれとも関係は無い。 背景にはラメが入っており、パッケージを傾けて見ると立体的に見える…だからどうした。 本作のセールスがうまくいかなかったのはこのパッケージのせいだと言われることも。 余談 テーマに反するその後の展開 後にダウンロードソフトとしてバラ売りを開始。価格はそれぞれ800円。 この販売方法は本作の「4つのゲームがひとつに」というテーマに反している。ゲームオムニバスという内容に魅力を感じていた人々はこの販売方法に落胆した。 ダウンロードソフトだと単体で欲しいものを選んで安く遊べ、全て購入してもパッケージ版より安い。 一方、バラ売りではオムニバスソフト特有の「興味のなかったジャンルだけど、(同梱されていたから)とりあえず遊んでみる→ハマッたり新たな魅力に気づいたり」といった機会が奪われてしまう。 バラ売り版の『CRIMSON SHROUD』はゲームバランス等が修正され、アイテムも追加された。いわゆる完全版である。 本作の発売前に『GUILD02』の発売が発表。本作とは異なり、各タイトルをダウンロード専用ソフトとして順次リリースする形に変更された。 なお、本作のパッケージ版を3DS本体に差した状態で各ゲームを起動するとそれぞれ特典がアンロックされる。 株式会社レベルファイブのキャラクター人気投票100において『AERO PORTER』の飛行機が1位、ポーターさんが9位となり壁紙が配信された。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/5292.html
このページではニンテンドーDSiウェア『プチコン』『プチコンmkII』、ニンテンドー3DSダウンロードソフト『プチコン3号 SMILE BASIC』の三作品を紹介しています。 判定は共に「なし」 プチコン / プチコンmkII 概要 特徴 mkIIの追加・変更点 評価点 問題点 総評 プチコン3号 SMILE BASIC 概要(3号) 特徴・評価点(3号) 問題点(3号) 総評(3号) 余談 プチコン / プチコンmkII 【ぷちこん / ぷちこん まーくつー】 ジャンル ツール 対応機種 ニンテンドーDS(ニンテンドーDSiウェア) メディア ダウンロード専売ソフト 発売元開発元(mkII) スマイルブーム 開発元(無印) スマイルブームJOEDOWNロケットスタジオ 発売日 無印:2011年3月9日(配信終了済み)mkII:2012年3月14日 定価 800DSiポイント 判定 なし 概要 「手のひらでプログラミング」を合言葉に、ニンテンドーDSi上でBASICプログラムを走らせるツールとして開発されたダウンロード用ソフト。 BASIC言語での開発となるが、スプライトやBG、MMLによる作曲といった拡張要素が追加されゲーム開発も可能となっている。 海外でも『Petit Computer』のタイトルで配信され、愛好者も多いソフトである。 なお、続編の『mkII』は無印に機能追加などを行ったバージョンアップ版でほぼ同じ内容のため、同時に解説する。 特徴 かつてのマイコンを彷彿とさせる単純ながら扱いやすいBASICでの開発をサポートしている。 実行画面と編集画面により手軽にプログラムを編集しながら実行してテストすることが可能。ある程度プログラムをかじった経験があれば、すぐに使えるようになる。 スプライト機能、BG機能によるグラフィックをサポート。 ゲーマーなら聞いたことがあると思われるが、スプライトとはFCなどで使用されているキャラクターを描画するための機能、BGは背景を滑らかにスクロールするための機能といったところ。これらを使用することで高速な画面描画を実現している。 回転、拡大機能、パレット機能にも対応しているため、グラフィックパターンの圧縮も容易。 多彩なプリセットのBGMや効果音を内蔵。効果音は音程や音量を変更することもできる。 DSらしく、入力はボタン操作に加えタッチペン入力にも対応。 ソフトウェアキーボードを搭載しており、このキーボードからの入力も読み取ることが出来る。 サンプルプログラムとして、ドット絵作成ツールや簡単なゲーム、サンプルグラフィックも収録されている。 これらのサンプルは読み込んで自由に改造が可能。シューティングなどゲームの基本は詰め込まれているので、なかなか参考になる。 無印版は、上位互換のバージョンアップ版である『mkII』配信開始に伴い、配信を終了している。 mkIIの追加・変更点 トップメニューが追加され、タッチペンで作品のファイルを選択して起動したり、ファイルの管理をしたりできるようになった。 製作したデータをSDカードに保存する事が可能になり、データ保存数の問題を解決。 QRコード読み取り機能を追加。公式サイトのQRコード作成ツールで変換したデータを読み込むことが可能になった。 これにより、ネット上を通じて他のプチコンユーザーにデータを配布することが可能になった。従来通りの通信によるやり取りも可能。 MML(*1)の再生が可能になった。 16音同時発音に対応。音色は128種類+ドラム68種類+PSG8パターン+ユーザー定義波形32パターン+ノイズと豊富。機能も豊富でピッチや音量なども自由にいじることができる。 他にも細かい設定が存在し、FCやSFCの楽曲を再現することすら可能になっている。 その実力は、本格的なシーケンサーを制作した人が現れ、音楽制作の総合誌である「DTMマガジン」で特集が組まれたほど。 8チャンネルまで並列に再生することもでき、ゲームでBGMを鳴らしながら効果音を鳴らすような使い方も可能。 音声合成機能の追加。 12種類の声質を用いて合成音声を鳴らすことが可能になった。さすがに機械的ではあるが、これによって作成できるソフトの幅も大きく広がった。 スプライト機能の拡張。 スプライトの画像サイズが可変になり、合わせて衝突判定の機能も拡張。 他にも回転、拡大の基点がスプライトの中心に変更されたり、アニメーション状態のチェック機能の拡充など細かいが便利な変更が多数盛り込まれた。 プログラム部分の変更点。 実行速度がアップ。複雑なプログラムもサクサク動くようになった。 たとえば、無印では処理落ち気味だったサンプルプログラムのシューティングゲームが、今作ではむしろ速すぎるぐらいに。 命令の追加・拡張。 ELSEによる分岐、ラベル指定に変数が使えるようになった、ACLS命令での画面初期化、GPAGE命令により4枚の画面を同時に扱える…など多彩な命令が追加された。 その他、変数名・ラベル名が最大16文字まで可能に、配列バッファサイズが256K個になるなどの拡張が施され、柔軟なプログラムに対応した。 パッケージ化の追加により、実行に必要なファイルを一括読み込み可能になった。 他にも非常に多くの変更点が存在し、全体的に完成度が向上している。 評価点 非常に高い自由度。 製作できるソフトの幅は広い。プログラムでの製作なので当たり前だが、DSiでこの当たり前を実現したこと自体が大きな評価点である。 ゲームはもちろん自作OS、ファイル管理ソフトなど様々なソフトが製作されている。動画サイトやTwitter、自身のHP、および非公式Wikiなどで公開している作者も多い。 DSの特長である2画面やタッチパネル、マイクを活用することもできる。 BASICとしては高速な動作速度。 BASICはひとつひとつ命令を解釈しながら実行する仕組み上、動作速度が遅くなりがちだが、プチコン、特にmkIIにおいてはキャラクターを複数動かしても60FPSをキープし続けられる程度の動作速度がある。 内蔵ツールがプチコン自体で作られている。 ドット絵や背景を作成できる内蔵ツールが付属するが、これ自体がプチコンのBASICプログラムのため、自分で改造して機能を拡張することも可能。 プチコン自体が内蔵ツールの制作に充分耐える機能を持っている、ということでもある。 初期バージョンのツールには特定の操作でエラーとなるバグがあったが、公式サイトにプログラムの修正箇所が掲載され、アップデートを待たずに一足早く修正できたという思わぬメリットもあった。 QRコードで手軽に作品の交換ができる。 枚数が増えると確かに若干の手間はかかるとはいえ、QRコードを共有するだけで携帯ゲーム機向けの自作ソフトを配布できるというのは非常に画期的である。 表現力が多彩。 ドット絵から音楽まで自作することもできるし、作るのが面倒なら内蔵データを使うこともできる。 MML(サウンド)の機能が非常に強力で、この部分だけを取り上げて見ても800円という価格は破格。 合成音声の機能もよくできていてで、喋るパラメータを変えるだけでも結構楽しい。ゲーム中に鳴らしても処理負荷にならない点も便利。 豊富なサンプルゲーム。 ドットイート、3DダンジョンRPG、シューティング、CPUとの対戦格闘、会話ゲームやゲームに使えそうなサンプルも豊富に用意されている。 特に3Dダンジョンやシューティングはなかなかの出来栄えなので、これを改造するだけでもそこそこのゲームは作れる。 問題点 DSのハードウェアに備わった3Dポリゴンには一切未対応。 シリーズを通してポリシーとして完全に割り切られている。とはいえ、DSと800円のダウンロードソフトだけで3Dモデルを作らせるのは現実的ではなく、あらゆる面での複雑化も避けられないので賢明な判断とも言える。 三角関数や線などのグラフィック描画はできるので、自前で3Dを実装した猛者は複数人存在する。 この手のソフト共通の問題としてハードルが高め。 ほとんどのゼロの状態から手を着けねばならないので、プログラム初心者がいきなりちゃんとしたゲームを作成するには当然不向き。 当たり前だが、初心者はまずサンプルの改造から手を付けてみるといい。サンプルと説明書を見比べながらプログラムの構成を理解することで自分のモノにしていく根気が重要である。 mkIIでは公式サイトに初心者講座が公開された。非常に分かりやすく完成度の高い読み物であり、いきなり詰むという状況に陥りにくくなった。 マニュアルもリファレンスを兼ねているため、内容が非常に膨大でDSで見るには向いていない。公式サイトに同様のマニュアルが掲載されているので、そちらを開きながらプログラムした方が良い。 あくまでリファレンスなので、数学三角関数なども書式、引数、戻り値、エラーが掲載されているのみで、具体的な使い方は解説されていない。どうやって使うのかは自力で学ぶ必要がある。 プログラムの編集画面が見づらい。 基本的にプログラム画面は黒背景に白文字だけの構成。現代は命令部分を色分けして見やすくするのが当たり前なので、さすがに古すぎる。 続編の『プチコン3号』では文字の色分けが実装された。 リソースゆえ仕方のないことだが、基本文字がカタカナとアルファベット、記号類しか対応していない。 漢字はまだしもひらがな未対応。フォントを自作することはできるので、使わない記号をひらがなに置き換えるなどの工夫が必要になる。 ソフトウェアキーボードにしか対応していない。 DSゆえの問題点だが、USBキーボードなどが使えないためプログラムは下画面のソフトウェアキーボードでタッチ入力していく方法以外存在しないため、非常に書きづらい。 これにより、ユーザーによってPC上で書いたプログラムをプチコンで読み込める形式に変換するソフトウェアやQRコード精製ツールが作成された。 無印・mkIIとも、一般的なゲームソフトにはない自由度の高さ故、初期バージョンは非常にバグが多かった。 しかし、両作ともバグ情報の収集・発信が誠実に行われ、緊急性の高いバグは初回アップデートでほぼ修正。2回めのアップデートにおいて細かいものを含めたほとんどのバグが修正されたため、バグへの対応については逆に信頼を得る事になったともいえる。 総評 DS上で手軽にプログラミングを行え、かつてのマイコンを彷彿とさせるツールとして一部で話題になった。 その高い自由度により、昔のゲームをDS上で再現するユーザーも多く(*2)、他にも1画面内に収まるプログラムだけでゲームを作るなどといった遊びも行われている。 プログラムゆえにハードルは高いが、現状DS上でゲームを製作できるツールは本作や『RPGツクールDS』、『メイドイン俺』くらいしかないため、貴重なタイトルと言えよう。 プチコン3号 SMILE BASIC 【ぷちこんさんごう すまいる べーしっく】 ジャンル ツール imageプラグインエラー ご指定のURLまたはファイルはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLまたはファイルを指定してください。 imageプラグインエラー ご指定のURLまたはファイルはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLまたはファイルを指定してください。 対応機種 ニンテンドー3DS(ニンテンドー3DSダウンロードソフト) メディア ダウンロード専売ソフト 発売元 スマイルブーム 開発元 スマイルブームJOEDOWNポリフォニー 発売日 2014年11月19日 定価 1,000円 判定 なし 概要(3号) ハードを3DSに移したプチコンシリーズの現最新バージョン。 特徴・評価点(3号) 作品の配布がより簡単になった。 公式サーバーにデータをアップロードし、発行されるパスワードを公開することで手軽にダウンロードしてもらえるようになった。パスワード自体も4~8文字と比較的短め。 前作は作品規模によっては100個以上のQRコードを読み取る必要があったため非常に手間がかかっていたので公開する側も受け取る側も楽になっている。 また、公式サーバーにアップされる関係で作品の審査も行われるようになり、著作権的に懸念のある作品(実際にあった例では『テトリス』のクローンゲームや、市販ゲームのBGMの打ち込みなど)は公開停止されるようになり、さらなる健全化に成功している。 2015年6月17日に配信されたVer.3.2.0にて「追加機能の購入」が追加された。 この機能でゴールド会員権を購入すると、アップロードしておけるファイル数が10個から100個に、1ファイルあたりの最大サイズが4MBから20MBに拡張されるようになった。会員権は有効期限があるが、期限切れになってもアップ済みの11個目以降のファイルも保持されるので、必要な時だけ購入すればよい。 プリセットの画像・音楽データが拡充された。 特に画像データについては、前作ではRPG風とシューティング風の2種類に偏っていたが、様々な作品に対応できる汎用性の高い画像が大幅に追加された。 プログラムの編集機能が大幅に強化された。 命令や文字列、数値の部分が色分けされ、解像度の向上により表示文字数も増えたため、大幅に見やすくなった。 行を画面端で折り返すことができるようになった。 範囲選択してのコピーペーストができるようになった。(前作は1行ずつしかできなかった) 最大行数が9999行から999999行になった。 同時に4つのプログラムを編集・実行できるようになった。 自作のライブラリ(汎用的なプログラムの部品)を読み込んで連携したり、プログラム間でコピーペーストしたり、柔軟な使い方が可能。 プログラムから空きスロットにプログラムを生成することもでき、データコンバータなどのツールが作りやすくなった。 タッチパネルに「SMILEボタン」が新設され、押すだけで任意のプログラムをその場で呼び出せるようになった。 初期状態では「SMILETOOL」という内蔵ツールが登録されていて、ドット絵や背景、アニメーションの編集や、内蔵グラフィックやサウンドのプレビューなどができる。もちろん、自分でSMILETOOLを代替するツールを作ったり、その他都合がいいプログラムを登録したりできる。 前作までは作成中のプログラムを一旦保存して内蔵ツールのプログラムを読み込む必要があったので、非常に便利になった。 必要なファイルを、作品ごとにプロジェクト(フォルダ)にまとめられるようになった。 前作までは様々な作品のデータファイルが一緒くたになっていたため管理が大変だったが、このお陰で管理しやすくなっている。 不要になったらプロジェクトフォルダごと全ファイルを削除できるので、面倒な手間が減った。 保存先がSDカードになり、空き容量のある限りデータを保存できるようになった。 前作まではデータの保存先がセーブデータの扱いであり、保存容量に上限があった。 ハードウェアの向上により、使用できる文字数やスプライト数などが大幅に増えた。 標準でひらがなも使用可能になったので従来のように文字セットを自作する必要がなくなった。記号類もさらに増えている。 Ver.3.2.0のアップデートでついに漢字(JIS第一水準まで)にも対応。8x8ドットとは思えない可読性に定評のある「美咲フォント」を採用している。 内部構造も見直され、命令セットも大幅に変更されている。 実行速度も、BASICとして比較的高速な部類だったmkIIより、さらに大幅に上昇。ほぼ同じ動作のプログラムでも約10倍の高速化が確認されている。 実は地味にNew3DSの恩恵を受けられるソフトであり、さらに高速(サンプルプログラムではおよそ3倍)での実行が可能になる。 サブルーチン用にユーザー定義関数が使えるようになった。 これまで擬似的に再現する必要のあった引数、戻り値が定義できるようになったので非常に便利に。 再帰処理も可能になったので、前作では工夫が必要だった複雑な処理もコンパクトに組めるようになった。 3DSならではの機能に対応。 立体視、3DSで追加された入力(スライドパッド、加速度センサー、ジャイロセンサー、拡張スライドパッド、マイク)に対応し、より豊富なゲームを組めるようになった。 さらにワイヤレス通信に対応した。 これにより、通信対戦ゲームを組むことが可能になった。前作で対人戦ゲームを作るには工夫が必要だったので大きな進歩と言えよう。 もっとも、テストのために2台以上の本作が入った3DSが必要なので開発は容易ではないが。 サンプルもより実用的にパワーアップしている。 技術デモも用意されたので、各種命令でどんな事ができるか視覚的に理解しやすくなった。もっとも、実際にプログラムを解析して理解する必要はある。 サンプルゲームもクオリティがアップしており、立体視対応の3DダンジョンRPGや上下2画面を使った縦STGなどが楽しめる。 もちろん、これらサンプルを読み込んで改造することも可能。 プログラムを一度プレイした後プログラム作成に行くと、プレイしたプログラムが読み込まれた状態になるため読み込む手間が減った。 ヘルプ機能が強化され、プログラミング中でも各命令の詳細やエラー表などを確認できるようになった。 命令の例文がある場合、例文をコピーすることも可能に。 特にプログラム中の命令にカーソルを合わせた状態でヘルプキーを押すと即座にその命令の詳細を確認できるため、サンプルやDLしたプログラムの解読がしやすくなった。 今作でも頻繁にアップデートが行われているが、トップメニュー画面にアップデート内容などがお知らせとしてテロップ表示されるようになり、重要な変更点が分かりやすくなった。 今作よりバグ修正だけでなく、機能追加・強化も含むアップデートが無償で配信されるようになった。 3DSのソフトなのでMiiverseに専用コミュニティが設置され、情報や作品の交換の幅が大幅に広がった。 Miiverseがサービス終了した後でもVer3.6.0でスクリーンショット撮影に対応し、他のSNSなどでも情報交換が出来るようになった。 スクリーンショット撮影についてはSELECTボタンを押すと撮影できるが、前述のMiiverseによる情報交換でユーザー同士が助け合う流れが出来ていた事や他に空いているボタンが無かった為に、任天堂から特別にスクリーンショット用にSELECTボタンの使用許可をいただいたことを開発者の小林氏がTwitterにて明かしている。(*3) 問題点(3号) 今作でも3Dポリゴンには一切未対応。 前作同様の一貫したポリシーであるが、その他の部分が高機能だけに、ちょっと惜しく感じることも。 後に現スマイルブーム所属、マイコンファンには有名な「Bug太郎」こと谷裕紀彦氏によりプチコン用3Dゲームエンジン「P3D-ENGINE」と同エンジン用のモデリングツールが公開され、3Dゲームの開発も可能となった。公式サイトには記載されていないので、同氏のツイッターを参照。 同氏がベーマガに投稿した「GIVERS」をリメイクした「GIVERS-P3D」、プチコンBIG用に追加要素を加えた「GIVERS-P3D プチコンBIGエディション」も配布されている。 QRコードの読み込みやローカル通信による交換、前作のファイルの読み込みには対応していない。 このため、前作で開発した作品やPC上で組んだプログラムを読み込むことが出来なくなり、プログラミングの手間が増えた。 もっとも、BASICの仕様が前作から大きく変化しているため、読み込めたとしてもかなりの修正が必要である。 QRコードとローカル通信での交換が廃止されたのは、任天堂から「本体だけでデータを交換できる機能」にストップがかかったためとのこと。 そのため、アップロード機能が作り込むために発売を急遽延期することとなった。 合成音声を鳴らすTALK命令だけ機能縮小されてしまった。 前作ではTALK命令用のコマンドが用意されており、声色や抑揚、イントネーションやピッチ制御など細かく制御できたが、今作では指定した文字列を男声で読み上げるだけになってしまった。 これは、前作および『しゃべる!DSお料理ナビ』や『トモダチコレクション』などで使用されている「Ruby Talk」が3DS開発者向けに提供されておらず、オープンソースの「Galatea Talk」に変更になったため。 オープンソースのため開発元が自力で改善できるという利点も示唆されており、実際にVer.3.2.0では速度とピッチの変更機能が実装された。 開発環境というきわめて自由度が高いソフトの性質上、バグが多めだった。 特に初期のバージョンは、特定の処理を行う事で強制終了やフリーズしてしまうバグが非常に多く、しばしばセーブしていないデータが失われる手戻りが発生していた。 しかし前作までと同様、公式サイトやTwitter、Miiverseでバグ報告を受け付けており、バグの内容はひととおり公式サイトに列挙され、およそ2ヶ月おきのアップデートにより過去のバグは細かいものも含めておおむね修正されている。 今作はバグ修正だけでなく、大幅な機能追加を伴うアップデートも行われているため、新しいバグが若干増えてしまうことがある。とはいえ、機能追加のメリットのほうが大きいし、過去のシリーズ実績などからバグへの対応は期待できることもあり、ユーザーの一時的な不満を若干目にすることはあるものの、大きな問題には至っていない。 予備知識がないと挫折しやすいソフトだが、初心者向けの道筋が整備されていない。 3号でも発売から数ヶ月後に初心者講座が公開されたが、まだプログラムを組む以前の段階を説明した「第1回」しかなく、実際にプログラムが組み始める「第2回」は「近日公開」のまま数ヶ月が経過している。 mkII用の講座の内容はある程度3号でも通用するが、微妙に文法や画面構成が違うため、そこを吸収しながら読む必要がある。 今作ではMiiverseが初心者でも質問できる場として機能しているため、そこにある程度救いはある。 総評(3号) 3DSにハードを移したことで、自由度と快適性を大幅に上げた良質なツールになっている。 コンシューマー向けコントラクションツールの中でも上位に位置しながら価格も安価なのも魅力的であろう。 開発のハードルの高さは相変わらずなので手軽さはないが、今後に期待したい一本である。 余談 2015年7月29日には関連ソフト『プチコンマガジン創刊号』が配信された。 プチコン公式のコンテスト「第三回 プチコン大喜利」の応募作品38本(うち4本はプレイ動画のみ)と新作STG『SOLID GUNNER』を収録しており、『プチコン3号』本体を未所持でもゲームを遊べるようになっている。プチコン開発作品初の商品化となった(*4)。 2015年7月に、シリーズ累計発売本数が10万本を突破した(*5)。 2017年5月17日には本ソフトで作られたゲーム『ドウクツジマ』がダウンロードソフトとして配信された。 2016年12月14日にはシリーズ初の据置版『プチコンBIG』がWiiUで配信。『3号』を元にWiiリモコンなどに対応したバージョン。 2018年9月にはシングルボードPC「Raspberry Pi 3」向けのSmile BASIC『Pi STARTER』が発売された。 2019年5月23日にはNintendo Switch版『プチコン4 SmileBASIC』が発売。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/5046.html
New スーパールイージ U 【にゅー すーぱーるいーじ ゆー】 ジャンル アクション 対応機種 Wii U 発売・開発元 任天堂 発売日 ダウンロード版(*1):2013年6月19日パッケージ版(*2):2013年7月13日 定価 ダウンロード版:2,100円パッケージ版:3,885円(共に税込) 判定 良作 ポイント マリオじゃない ルイージの年にちなんだ作品の一つトッテンまさかのプレイアブルキャラ化単体パッケージ版以外、単独購入は不可短いゲームの中にてごわさを凝縮 マリオシリーズ・関連作品リンク 概要 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 『New スーパーマリオブラザーズ U』(以下、マリオU)の追加コンテンツとして開発された、外伝的作品。 発売された2013年はルイージ生誕30周年を祝う「ルイージの年」であることから、それにちなんだ作品の一つである。 そのため、同年に限りパッケージ版も限定生産されていたが、基本は追加コンテンツとしてのゲームである。 現在店頭に残っているものが消化され次第、本ゲームは元の『マリオU』の追加コンテンツとして購入しない限りプレイ出来ない。 なお、『マリオU』を既に所有しているのであれば安く手に入る追加コンテンツでの購入がお得である。 特徴 ストーリーなどはまったく同じだが、今回はなんとマリオが一切登場しない。冒頭でマリオの帽子がポツンと置いてあるくらいである。パッケージでもブラザーズの部分にバツ印がついている。 プレイアブルキャラはルイージと黄・青キノピオ、そしてマリオの代わりに『マリオU』では敵キャラクターだったトッテンが新たに追加された。 トッテンは一切のダメージを受けないが、アイテムが取れないという特殊なキャラ。 トッテンは基本的に2P以降の専用救済キャラであるが、裏技により一人プレイでもルイージと交代して使うことができる。 プレイヤーの能力はキノピオ達を含めて『スーパーマリオブラザーズ2』のルイージにちなんだお馴染みの調整になっており、高く飛べるが、滑りやすくなっている。 ラスボス撃破後は『マリオU』と同性能の状態(つまりジャンプ力は低くなるが、滑りにくくなる)でプレイすることも可能になる。 基本的には『マリオU』と変わらず、マップも『マリオU』のものを流用している。これだけ聞くとキャラをルイージにすり替えただけのゲームに聞こえるが、なんと今回は82コース全てがこのゲームのために全面的なリメイクが施されており、もう一周違う形でマリオUを楽しむことが出来る。 重要な点として、全てのコースのタイムカウントが100しかない。そのためシリーズお馴染みとなるタイムアップ間近のアラームが、開始直後から鳴る。 これに合わせてコースの一つ一つも短くなっている…が、その分最初のドングリへいやから早速容赦ないコースたちが勢揃いする。砦にはいきなりバーナーがあちこちに配置され、1面後半から早くもハンマーブロスがお目見え、アスレチックコースでは無数のパックンが手ぐすねひいてお待ちかね……など、目を疑うような配置が序盤からルイージを迎え撃つ。 タイムカウントの焦りとルイージの滑りやすさもかなり嫌らしく作用している。悠長にスターコインを探すことが出来ず、収集要素的な意味でも難易度を高めている。 評価点 完全に別ゲーム……とまでは言えないものの、元の『マリオU』では物足りないという人に向けた、かなりやりごたえのあるゲームとなった。位置付けとしては初代『スーパーマリオブラザーズ』とFCD版『2』の関係に近い。 ルイージの使用感はこれまでとは結構異なっている。「ちょっと違うだけだろう」と侮っていると地味に痛い目に合う。 全てのコースがほぼ完全に作りなおされておりコース構成の使い回しは感じられない。 ボス戦ではカウントが100プラスされるので、道中で慌てすぎる必要はない。 値段を考えれば、価格相応以上の内容といえる。また、タイムアタックにも適している。 コースの短さは後述のような問題もあるが、短いおかげでとても回転率がよいという側面はある。 スターコイン、隠しゴールとは別に「すべてのコースにルイージが何らかの形で隠れている」というオマケ要素がある。達成度には関係ないお遊び的要素である。 ファミコンドットのルイージや、ルイージの顔をした石像、絵画等様々なパターンで隠れている。 期間限定とはいえ、パッケージ版を用意したこと。 「マンネリ感の漂う『マリオU』を今更買ってまでプレイするのはちょっと…」という人のための救済策にはなっている。 とはいえ元のゲームも安定した出来であり、こちらを買ったうえで追加コンテンツとして購入したほうが、2,000円少々で約164コースが遊べてお得である。 内容が難しい分、ダメージを受けないキャラであるトッテンを用意することで初心者にも配慮してある。 賛否両論点 ヨッシーの性能は『マリオU』と一切変わらない。 本作のルイージの操作感に慣れないのであれば、なるべくヨッシーに乗ることを心掛けていればある程度問題なく進めてしまう。良く言えば救済措置とも言える。 問題点 コースの短さの弊害 単純にボリュームの薄さという面だけでなく、これもまた難易度を上げる要因にもなっている節がある。 コインを大量に獲得出来るポイントは増えているものの、じっくり取っている暇は当然なく、このことも合わせて残機が少々増やしづらい。 無限1UPポイントもあるにはあるが、制限時間の都合上増やしつつクリアは困難。 重要な点として、基本的に中間ポイントが存在しない。これに上述の残機の増やしづらさが合わさると「死んで覚える」ということも厳しく、地味に面倒くさい。 総評 上級者であり、かつ時間のない人向けにまとめ上げられた、WiiU版の『マリオ2』といった作品。 「ルイージが好き」というファン心理だけでプレイすると非常に痛い目を見る難易度である。 操作感の違いは意外にも深刻であり、空中制御は楽になった反面地上戦で苦労する仕様となっているため、慣れないうちはとにかく苦労する。 『マリオU』本編だけでは物足りない、というプレイヤーであれば、2,000円で別ゲーに近いものが楽しめるというのは相当お得な話である。 余談 本作のCMは近年の任天堂では珍しいネタ一直線だったため、話題になった。 涙目になりながらマリオに助けを求めるピーチ…しかし視線の先に居たのはマリオではなくルイージで、思わずピーチが「マリオ…ジャナーイ!」と日本語で叫び、どアップになったピーチの瞳に輝く光と共に爽やかな笑顔を浮かべるルイージが映し出されるという非常にシュールな内容である。 要するに「ピーチが不安がっているのは助けに来てくれるのがマリオではなくルイージだから」という趣旨の内容になっているのだ。いじられキャラがすっかり板についたルイージならではのネタである。 同じくルイージの年に発売されたWiiU版『スーパーマリオ 3Dワールド』との連動要素があり、本作のセーブデータがあると『3D』側で隠し要素『ルイージブラザーズ』がいきなり遊べるようになる。 また、本作に存在した隠れルイージの要素は『スーパーマリオ 3Dワールド』と『ファミコンリミックス2』にも同様に存在する。 2019年1月11日にNintendo Switchで、『マリオU』と本作を2作まとめてカップリングした上で新要素を加えた『New スーパーマリオブラザーズ U デラックス(DELUXE)』が発売された。