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【八神はやて(StS)@魔法少女リリカルなのはFINAL WARS】26 No. タイトル 作者 登場人物 時間 015 狂奔する正義 ◆Qpd0JbP8YI 八神はやて(StS) 1日目深夜 018 家族(前編)家族(後編) ◆gFOqjEuBs6 ヴィータ、キング、ギルモン、八神はやて(StS) 1日目深夜 032 仮面の告白 ◆Qpd0JbP8YI 八神はやて(StS)、キング、ヴィータ 1日目深夜 066 パンドラの箱は王の手に ◆jiPkKgmerY 八神はやて(StS)、キング、ヒビノ・ミライ、ヴィータ、天道総司、キャロ・ル・ルシエ 1日目早朝 078 Hayate the combat commander(前編)Hayate the combat commander(後編) ◆7pf62HiyTE 八神はやて(StS) 1日目朝 089 バイバイサイカイ ◆Qz0BXaGMDg 遊城十代、シャマル、クアットロ、柊つかさ、八神はやて(StS) 1日目朝 096 脅剣~キャロ・ル・ルシエ~ ◆9L.gxDzakI クアットロ、シャマル、八神はやて(StS)、キャロ・ル・ルシエ 1日目午前 105 未知あるいは既知との遭遇 ◆HlLdWe.oBM 神はやて(StS)、シャマル、クアットロ、ヴィータ、セフィロス、エネル 1日目昼 114 銀色の夜天(前編)銀色の夜天(後編) ◆7pf62HiyTE 八神はやて(StS)、クアットロ、シャマル、セフィロス、ヒビノ・ミライ 1日目昼 133 冥府魔道 ――月蝕・第二章(前編)冥府魔道 ――月蝕・第二章(後編) ◆9L.gxDzakI 八神はやて(StS)、クアットロ、シャマル、セフィロス 1日目日中 137 銀色クアットロ(前編)銀色クアットロ(後編) ◆7pf62HiyTE 八神はやて(StS)、クアットロ 1日目日中 146 バトルはやてはやての決意 ◆gFOqjEuBs6 八神はやて(StS)、ヴィータ、金居、アーカード、セフィロス 1日目午後 148 光なき場所で ――月蝕・終章一節最後の鐘が鳴り止むまで ――月蝕・終章二節君の名を叫んでいた ――月蝕・終章終節楽斗 ――そして終わりなき斗いの歌 ◆Vj6e1anjAc 八神はやて(StS)、ヴィータ、金居、アーカード、セフィロス、リニス 1日目夕方 156 現れるブルーアイス 破滅をもたらす「白夜天の主」風の中にあるもの ◆7pf62HiyTE 八神はやて(StS)、天上院明日香 1日目夕方 161 E-5涙目ってレベルじゃねーぞ!! ~自重してはいけない・なのロワE-5激戦区~(前編)E-5涙目ってレベルじゃねーぞ!! ~自重してはいけない・なのロワE-5激戦区~(後編) ◆jiPkKgmerY キース・レッド、アレックス、天上院明日香、八神はやて(StS) 1日目夕方 165 Round ZERO ~KING SILENT ◆HlLdWe.oBM ヴィータ、アーカード、八神はやて(StS)、金居、アレックス、プレシア・テスタロッサ、リニス 1日目夜 166 燃える紅BRAVE PHOENIXわがまま ◆Vj6e1anjAc ヴィータ、アーカード、八神はやて(StS)、金居 1日目夜 171 Round ZERO ~GOD FURIOUS ◆gFOqjEuBs6 八神はやて(StS)、金居、エネル 1日目夜中 174 H激戦区/人の想いとはH激戦区/ハートのライダー誕生、Hカイザー/NEXT BATTLE誕生、Hカイザー/神と聖王 ◆gFOqjEuBs6 ヴァッシュ・ザ・スタンピード、スバル・ナカジマ、相川始、柊かがみ、ヴィヴィオ、八神はやて(StS)、金居、エネル 1日目夜中 175 Yな戦慄/烈火剣精は見た!Yな戦慄/八神家の娘 ◆7pf62HiyTE ヴァッシュ・ザ・スタンピード、柊かがみ、八神はやて(StS) 1日目真夜中 184 罪罪(状態票) ◆LuuKRM2PEg 天道総司、ヴァッシュ・ザ・スタンピード、ユーノ・スクライア、高町なのは(StS)、八神はやて(StS)、スバル・ナカジマ、ヴィヴィオ、泉こなた、柊かがみ 2日目深夜 186 Pain to Pain(前編)Pain to Pain(後編) ◆HlLdWe.oBM 高町なのは(StS)、八神はやて(StS)、ユーノ・スクライア、天道総司、ヴァッシュ・ザ・スタンピード、柊かがみ、スバル・ナカジマ、ヴィヴィオ、泉こなた、アンジール・ヒューレー、キング、金居 2日目黎明 188 分かたれたインテルメッツォ ◆WwbWwZAI1c 高町なのは(StS)、八神はやて(StS) 2日目黎明 191 抱えしP/makemagic抱えしP/DAYBREAK S BELL ◆7pf62HiyTE 高町なのは(StS)、八神はやて(StS) 2日目早朝 192 ……起きないから奇跡って言うんですよ ◆HlLdWe.oBM 八神はやて(StS)、柊かがみ 2日目早朝 193 Zに繋がる物語/白銀の堕天使Zに繋がる物語/サティスファクション ◆7pf62HiyTE スバル・ナカジマ、柊かがみ、八神はやて(StS) 2日目早朝 【新庄・運切@なのは×終わクロ】7 No. タイトル 作者 登場人物 時間 034 空への翼 ◆WslPJpzlnU 新庄・運切 1日目深夜 054 Fate/cross dawn ◆RsQVcxRr96 早乙女レイ、フェイト・T・ハラオウン(A s)、新庄・運切 1日目黎明 080 阿修羅姫 ◆HlLdWe.oBM フェイト・T・ハラオウン(A s)、新庄・運切 1日目朝 090 Face ◆9L.gxDzakI 新庄・運切、ヴァッシュ・ザ・スタンピード 1日目午前 136 STRONG WORLD/神曲・最終楽章(前編)STRONG WORLD/神曲・最終楽章(後編) ◆vXe1ViVgVI 新庄・運切、ヴァッシュ・ザ・スタンピード、エネル 1日目日中 153 13人の超新星(1)13人の超新星(2)13人の超新星(3)13人の超新星(4)13人の超新星(5)13人の超新星(6)13人の超新星(7) ◆WslPJpzlnU 柊かがみ、新庄・運切、エネル、キース・レッド、アレックス、相川始、金居、ヴィータ、キング、ヴィヴィオ、高町なのは(StS)、天道総司、アーカード、柊つかさ、万丈目準、浅倉威、プレシア・テスタロッサ、リニス、『フェイト』 1日目夕方 157 D.C. ~ダ・カーポ~ SURVIVED.C. ~ダ・カーポ~ 戦いは終わるD.C. ~ダ・カーポ~ 予兆 ◆HlLdWe.oBM 浅倉威、柊かがみ、相川始、キング、金居、ヴィータ、キース・レッド、アレックス、L、高町なのは(StS)、天道総司、ヴィヴィオ、エネル、新庄・運切、アーカード、プレシア・テスタロッサ、リニス、『フェイト』 1日目夕方 【ブレンヒルト・シルト@なのは×終わクロ】4 No. タイトル 作者 登場人物 時間 044 意思の証 ◆RsQVcxRr96 ブレンヒルト・シルト 1日目黎明 097 Reconquista(前編)Reconquista(中編)Reconquista(後編) ◆HlLdWe.oBM ブレンヒルト・シルト、チンク、天上院明日香、ユーノ・スクライア、ルーテシア・アルピーノ、キース・レッド 1日目朝 119 明日に架ける橋 ◆Qpd0JbP8YI ユーノ・スクライア、ブレンヒルト・シルト 1日目昼 122 誇りの系譜(前編)誇りの系譜(後編) ◆HlLdWe.oBM キース・レッド、ユーノ・スクライア、ブレンヒルト・シルト 1日目昼 【エネル@小話メドレー】12 No. タイトル 作者 登場人物 時間 001 少女の泣く頃に〜神流し編〜 ◆WslPJpzlnU エネル、シャーリー・フェネット 1日目深夜 008 駆け抜ける不協和音 ◆gFOqjEuBs6 浅倉威、矢車想、ヴィヴィオ、エネル 1日目深夜 046 残酷な神々のテーゼ(前編)残酷な神々のテーゼ(後編) ◆RsQVcxRr96 相川始、矢車想、エネル、インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング、ギンガ・ナカジマ、キャロ・ル・ルシエ 1日目早朝 071 タイムラグは30分(前編)タイムラグは30分(後編) ◆gFOqjEuBs6 エネル、相川始 1日目朝 104 暇をもてあました神々の遊び ◆9L.gxDzakI エネル、天道総司、キング 1日目午前 105 未知あるいは既知との遭遇 ◆HlLdWe.oBM 八神はやて(StS)、シャマル、クアットロ、ヴィータ、セフィロス、エネル 1日目昼 136 STRONG WORLD/神曲・最終楽章(前編)STRONG WORLD/神曲・最終楽章(後編) ◆vXe1ViVgVI 新庄・運切、ヴァッシュ・ザ・スタンピード、エネル 1日目日中 153 13人の超新星(1)13人の超新星(2)13人の超新星(3)13人の超新星(4)13人の超新星(5)13人の超新星(6)13人の超新星(7) ◆WslPJpzlnU 柊かがみ、新庄・運切、エネル、キース・レッド、アレックス、相川始、金居、ヴィータ、キング、ヴィヴィオ、高町なのは(StS)、天道総司、アーカード、柊つかさ、万丈目準、浅倉威、プレシア・テスタロッサ、リニス、『フェイト』 1日目夕方 157 D.C. ~ダ・カーポ~ SURVIVED.C. ~ダ・カーポ~ 戦いは終わるD.C. ~ダ・カーポ~ 予兆 ◆HlLdWe.oBM 浅倉威、柊かがみ、相川始、キング、金居、ヴィータ、キース・レッド、アレックス、L、高町なのは(StS)、天道総司、ヴィヴィオ、エネル、新庄・運切、アーカード、プレシア・テスタロッサ、リニス、『フェイト』 1日目夕方 171 Round ZERO ~GOD FURIOUS ◆gFOqjEuBs6 八神はやて(StS)、金居、エネル 1日目夜中 174 H激戦区/人の想いとはH激戦区/ハートのライダー誕生、Hカイザー/NEXT BATTLE誕生、Hカイザー/神と聖王 ◆gFOqjEuBs6 ヴァッシュ・ザ・スタンピード、スバル・ナカジマ、相川始、柊かがみ、ヴィヴィオ、八神はやて(StS)、金居、エネル 1日目夜中 176 散る―――(前編)散る―――(中編)散る―――(後編) ◆Vj6e1anjAc スバル・ナカジマ、相川始、ヴィヴィオ、金居、エネル 1日目真夜中
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最終話 理想と現実、その狭間で… 私たちは、なぜ戦うのか? それは誰かに頼まれたわけじゃない。誰かを憎むためじゃない。 愛すべき人を守るため、愛すべき仲間を守るため。 そのためには、私は…手段を選べない。 もし、もしも…管理局が私の愛すべきもの…フェイトちゃん、はやてちゃん、ヴィヴィオ… 他のみんなを理不尽に追い詰めるようなことがあるならば、 私は……例え管理局を敵に回しても守りたい人を守るだろう。 それが…私が戦うという覚悟。 ジェットコースターが動き続ける。 その速度はわからないが、レールに火花を散らすところから見ると、 相当の時間を、規定速度以上で走らせている可能性がある。 「ヴィヴィオ!」 「なのは…ママ?」 その声を聞いてなのはを認識するヴィヴィオ。 今まで会いたかった存在に、ようやっとあえる。 ヴィヴィオは伏せていた目をあけ、あたりを見回す。 だが、ジェットコースターに乗っている状態では、なのはを確認することは出来ない。 「…なのは」 フェイトはなのはを見つめる。 時間が迫る中、ヴィヴィオを助けるべきか…一般の人質、人間爆弾にさせられている人を助けるべきか。 そのどちらの答えも私たちは否定した。 私たちは…両方を助ける。 「……ジェットコースターに乗って、ヴィヴィオを下ろすのと同時に、私が席に着く」 なのはは、フェイトに言う。 それは…自分がヴィヴィオの代わりとなるということ。 ジェットコースターに搭乗する事で、その体重がかけられ、起爆しないということは…誰かが座れば問題はないということ。 それをなのはは、自分がやろうと言うのだ。 人間爆弾は爆発しない。ヴィヴィオも死なない。 だけど、なのはは…。 フェイトは首を横に振る。 「…そんなこと、させない」 「フェイトちゃんには…ヴィヴィオを任せる」 「なのはの、願いでもそれは聞けない」 フェイトは真剣な眼差しで、なのはを見つめる。 振り返るなのは…。 フェイトは顔を伏せる。 「ヴィヴィオには、なのはが必要だよ。だから…私に、やらせて」 「…出来ないよ。私には、フェイトちゃんが必要なの。フェイトちゃんがいない…明日は、私には…考えられない」 「なのは…」 空に浮かぶ二人、月明かりの下で…見つめあう。 誰かが犠牲にならなくては助かることは出来ない…。 すべてに奇跡は通じない。すべてに理想は通じない。 もしそれが起こるなら、フェイトがここに今いることもないし、高町なのは自身もここにはいないだろう。 「ヴィヴィオ…の母親として……私がヴィヴィオを、助けないといけない」 フェイトは、なのはの強い気持ちを汲み取る。 なのはが、一度言い出したら聞かない。 いつまでも、それは変わることはない。 私は…そんな、そんな…なのはのことが大好きだ。 「…なのは?」 「…?」 「私だって……私だって、なのはがいない明日なんか……いやだから。 だから、なのは…生きて、生きて…帰って…き…て」 フェイトの涙交じりの声に、なのはは、フェイトを抱きしめる。 「ありがとう」 なのはは、フェイトの耳元でそっと囁く。 フェイトは、涙を止めることができなかった。 なのはの胸に顔を埋め、涙を流し続ける。 なのはは、フェイトを抱きしめたまま…その、ぬくもりを感じていた。 フェイトちゃん……私の、かけがえのない…大切な人。 なのはは、フェイトから身体を離す。 フェイトもまた、なのはから顔を離し、涙を拭いて…ジェットコースターを見る。 すべてに奇跡は通じないかもしれない。すべてに理想は通じないのかもしれない。 だけど、私は信じ続けたい。このわたしの大切な人と……。 「ククククク……ヒャハハハハハハ」 手足を拘束され捕まった状態で、ジョーカーは大きな声で高く笑う。 バットマンがそんなジョーカーを見つめる。 「バカな奴だ。きっと、あの2人は自分の娘を助けるだろう」 「……」 「人間爆弾は爆発する。世の人間はみんな、己のものが可愛いに決まっているのさ。 お前のような偽善者だったら、たった一人の命を見殺しにするだろうが、 あの2人は、良くも悪くも人間だからな、ヒャハハハハハハ」 バットマンはそんなジョーカーに拳を顔面にぶつける。 ジョーカーは、その拳をもろに受けて、地面に叩きつけられて、気を失ってしまう。 「…少し、黙っていろ」 ジョーカーがいかなる工作をしようとも、彼女達に託した。 それだけだ…彼女達が何をしようが、それは私が全て受け止める。 暴走するジェットコースターが、ジェットコースターの進行上にあるトンネルから飛び出す。 瞬時に、なのはとフェイトは…ジェットコースターに取り付く。 時間が迫る中で、なのはは、一番先頭にいるヴィヴィオを見つけ、そこに近づいていく。 速度が増す中で、風に煽られ飛ばされないようしっかりと手すりを握りながら…。 「なのはママ!!」 ようやっと見つけたかけがえのない存在…愛してやまない、ヴィヴィオとの対面。 その顔や服は汚れていて、目は涙のためか…はれぼったい。 「ヴィヴィオ…動かないで?」 ヴィヴィオに優しく語り掛ける、なのは。 ヴィヴィオは、『うん』と頷いてなのはを待つ。 なのはは、ヴィヴィオのシートベルトを外し、彼女の座っているところに自分も腰をつける。 そして、優しくヴィヴィオを抱きしめる。 「……ごめんね。大変だったでしょう?」 「そんなことないよ!なのはママやフェイトママが助けに来てくれるって信じてたもん!」 ヴィヴィオは、涙を浮かべながらも笑顔で答える。 なのはは、そんなヴィヴィオの頭をそっと撫でてあげる。 そして…ヴィヴィオを、フェイトに手渡す。 ジェットコースターの障害物にぶつからないよう、体勢を低くしながら…。 「なのはママ?」 「……ヴィヴィオ、フェイトママといい子にしていてね?」 その言葉の意味がわからない、ヴィヴィオ…。 フェイトは、なのはを見つめる。なのはは、そんなフェイトを見つめ、頷く。 それを合図に、ジェットコースターからヴィヴィオを抱え、飛び降りるフェイト。 「なのはママ!!なのはママ!!」 ヴィヴィオの悲痛な叫びが聞こえる中……ジェットコースターは轟音と供に爆発する。 ヴィヴィオの悲鳴と供にフェイトの脳裏にうつる…大切な人の残像。 「…なのはぁーーーー!!!!!」 私の始めての友達…。 私の…一番、大切な人。 私を受け入れてくれた。 私を…包んでくれた。 なのはは、私を…… 私を…… …好きといってくれた。 『ウェイン産業における、拉致事件がジョーカー逮捕という結果で解決しました。 多数の死傷者をだした、この事件ですが、ゴッサムシティにおける犯罪が多数あることで、 日本政府はゴッサムシティにジョーカーを国外追放とすることで決着となりました』 『ジョーカーは既に精神が病によって侵されており、残念ながら現在の日本の法律では、裁くことが出来ないと、 ○○大学病院精神外科医の××氏は言い、日本政府としても、これは正しい判断だと言っていますが、 弱腰外交と野党からは批判が相次いでおり、通常国会内において…』 『各国メディアでは、日本政府の対応が遅いという意見が多く、 対テロにおける予防がなっていないと中国の新聞では書かれており、 政府は、日本の警備体制について抜本的な見直しが必要であると声明を発表しました』 『事件解決から一週間。ウェイン産業の代表者であるブルース・ウェイン氏がようやく帰国の途につきました。 ジョーカーの乱入等で、滞在時間の延長と、警察における協力から、警視庁から賞を受け取る予定でしたが、 亡くなった方もいるとしてこれを辞退。 ウェイン産業の代表は、日本において忘れられない傷を負うこととなったようです』 『…ブルース様、長期間、お疲れさまでした』 パソコンにアルフレッドの顔がうつる。 ブルースは、浮かぬ顔でアルフレッドを見つめる。 『さすがに…今回は、効きましたか?』 「…ただ、疲れただけさ。それで?」 ブルースは、アルフレッドに対して、微笑み答える。 アルフレッドは、そんなブルースの気持ちを知っている。 そして知っているからこそ…彼には何も言わない。 『…先日から、土壌汚染等で問題にされている重化学工業の幹部が何者かに殺害されています。 手口は全て一緒で。自然界に有する植物の毒を塗られて殺害されていて、 犯行声明では、自分は自然界の、植物の救世主…ポイズン・アイビーと名乗っております』 「…トランプの次は、草か……わかった」 そう、バットマンに休みはない。 この世の悪が、バットマンという恐怖に怯え、姿を消すまで…バットマンは戦い続ける。 たった1人…いや、違うな。 様々な世界で悪と戦うすべてのものたちと、供に。 「?」 顔をあげる少女 彼女の見上げた青空に小さく飛んでいく飛行機…。 しかし、すぐにその視線は自分の手を繋いでいる両隣の女性にうつる。 嬉しそうに、二人の女性の手を引っ張って歩く少女……。 二人の女性も笑顔でお互いを見ながら、少女に引っ張られていく。 …その先に見える海が見える公園へと向かって…。 前へ 目次へ
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第4話 光と闇 人質が乗せられているトラックの扉が開かれる。 差し込む光の中で、ピエロ仮面が銃を向け、立っていた。 「……お前、でろ」 「た、助かった……」 男は嬉しそうに、振り向きもせず、自分が助かることを喜びながら飛び出していく。 男はピエロ仮面にいわれた指示通り服を着替えさせられる。 男はよくわからないようだが、それでも助かるならば…命があればいい。 そんな男を笑いながら見ているジョーカー。男にはその笑いの意味がわからない。 男は腕を背中に回されて縄で縛られたまま、目隠しをされる。 さらに、口にはガムテープを貼られた状態で、ピエロに連れられていく。 ピエロは、男を擬装用のゴミ収集車に乗せて、連れて行った。 揺れる車の中で、男は自分がどこに連れて行かれるのか不安になるが、解放されるというジョーカーの言葉を信じるしかない。 だいたい、もし嘘であり、殺すというのなら、その意味がない。 自分には人質としての価値があるからだ。きっと日本政府の交渉が上手く言ったに違いない。 車が止まり、路上に下ろされる男。 ピエロに目隠しを解かれ、男を置いて路上から去っていくゴミ収集車。 男はそれを横目で見ながら、腕は縄で縛られた状態でよろめきながら、路上に出る。正面から車がやってくる。 男は身体をむちゃくちゃに動かして、自分が人質であることをアピールする。そう、俺は犠牲者だといわんばかりに。 すると、男は目の色を変えてアクセルを踏み込む。男はなぜ?という顔をしながら、車に撥ね飛ばされた。 男の身体はコンクリートに叩きつけられ…動かなくなった。 『…悲劇が起きました。人質の金融商社の取締役が、幕張駅前にて車に跳ねられ死亡しました。 運転手は、人間爆弾と思い、引いてしまったと告げています。引かれた男性からは、爆弾は見つかっておらず…』 『警察は、人質が解放された場合、慎重な対応を求めるようしていますが、都内に住む人の話を聞いたところ、今回の出来事について怖い、逃げてしまう。 同じことをしてしまうかもしれない。という意見が大半を占めており、今後の人質解放では同じようなことが起きる可能性があると予想されています』 『野党議員からは、政府に対して人質の解放のためには、 国民の不安を払拭するのが優先されるべきだと意見を述べ、早朝、夜の外出禁止令をだすよう提言しました。 与野党からもこれについては、賛否両論であり、今後の国会審議が待たれることになります』 右往左往する警視庁、日本政府の対応は、国民さえも動揺させる。 動揺は混乱をよび、混乱は恐怖を生み出す。 疑心暗鬼…誰も信用することが出来なくなる状態。 「アハハハハハハ、楽しいな。あの困った顔、何も出来ず、手も足もでずに見守ることしか出来ないものの顔。 最高だぁ!フハハハハハハ。そうだ、そう…もっと迷え、疑え…そうすれば、この国は、第二のゴッサムになるぞ。 ハハハハハ……お前たちも口が裂けるほど笑わしてやる」 ジョーカーの前にはイスに縄で巻きつけられたヴィヴィオの姿があった。 ヴィヴィオは疲労し、息を漏らし、目には涙を浮かべている。 眠気が襲うが…そうなると。 ジョーカーは、スイッチを押す。 するとイスが振動してヴィヴィオの足の裏やわき腹などをくすぐり始める。 幼いヴィヴィオの皮膚は敏感である。くすぐったさに笑うしかない。 「そうそう、子供は笑わなくては元気になれないぞ?」 ヴィヴィオに対する拷問は、先ほどから永遠続いている。 慣れないように、休みをいれながら、眠りそうになったらこれで強制的に目覚めさせる。 ジョーカーは、ヴィヴィオからなのはやフェイトの正体を聞き出そうとしていた。 だが、ヴィヴィオはそれを拒んだ。ジョーカーにとっては、この拷問もショーの1つ。 幼い子供がどれだけ耐えられるか、見ものだ。 高らかに笑うヴィヴィオを見物しながら、ジョーカーは食事を取る。 ヴィヴィオの目から流れ落ちる涙…。そこにあるのは、なのはママとフェイトママの想いだけ。 日本支社…ブルース・ウェイン滞在先の一室において、ブルースはパソコンを開いていた。 そこに現れるのはブルースの理解者であり有能な執事アルフレッド。 『…ブルース様、ここ最近の日本首都圏内におけるジョーカーの出現地域を追ってみました』 データにだされる出現地域…そして人質が解放された場所をあてはめる。 それらをみながら、ブルースはイスに座りながら息をつく。 『さすがに疲れましたか?』 「…ジョーカーもよくやる。日本政府の、治安の良さを逆に利用している。 日本警察では、この事態を収拾は出来ないだろう」 日本政府は治安が良いためもあり、このような大規模な行動に対しての免疫力がない。 結果、事態を甘く見たために…それはジョーカーの思い通りの混乱から恐怖という連鎖を作り出す。 『例の二人組の女の子でもですか?』 ブルースは立ち上がり、昼間の東京を全面に見渡すことができる窓の前に立つ。 「彼女達は僕とは違う。僕の真似をすればいいというものでもないさ。答えは彼女達が見つけるべきものだ」 彼女達は若く、それにその目には強いものがあった。 あとはそれに気がつけるかどうかである。 心配は必要ない…きっと彼女達は見つけ出せるだろう。 彼女達にはまだ、あるだろう。自分にはないものが…。 そこで窓を見つめていたブルースは、あることに気がついた。 夜と昼…これらで違うもの。ブルースはイスにつくと、あるデータを取り出す。それは電力消費。 あれだけの人間を移送して爆弾の設置を施したりしているのだ。 相当の電力が必要となるはずだ。そうなると…電力消費の高い場所が、ジョーカーの巣となる可能性が高い。 『しかし、日本は、どこも夜になると電力消費は世界でトップクラスの利用が施されています。それらでは、わかりづらいのでは?』 ブルースは首都圏内の地図を見ながら、あるところを見つける。 そこは電力消費量が他と比べても随一である。 「なるほど…、ここか」 『見つけましたか?』 「あぁ、夢の国だ」 ブルースの視線の先…そこにあるのは、電力消費が最も激しい場所である日本の首都圏で最も巨大なテーマパークである。 満月の出る夜… 既に、パレードは終了し、テーマパーク自体の営業は終了している。 それまでの明るい場所とは裏腹に、静まり返る園内。 ゆっくりとその場所を歩く影…。電力の制御室があるのは、園内の中央にある城を模した建物。 ここから園内全体に電力を送っている。 おそらく、ここの電力を使い、爆弾などの製造を行っているのだろう。 これ以上の被害は防がなければならない。本来ならゴッサムだけの出来事…それを世界中に広めるわけには行かない。 再び自分のようなものをつくらせないためにも…。 突然、照明がつく。 遊園地のすべての照明がつき、今まで動いていなかったアトラクションの乗り物が一斉に動きだした。 そして軽快な音も鳴り出しはじめる。 夜の中、光に照らされる黒きマスク…バットマン。 そのバットマンに対して、聞きなれたあの笑い声が聞こえてくる。 「アハハハハハハハハ、蝙蝠男は、光が苦手かな?」 目の前のメリーゴーランドから降り立ったジョーカーはポテトチップスを食べながら、バットマンに向かって歩いてくる。 「不法滞在、誘拐、殺人……それらを含め、お前を捕まえる」 「フフ…アハハハハハハハ。かまわんぞ、どうせすぐに逃げ出す。よく聞け。My Friend 」 ジョーカーは、路上においてあるベンチに座り、バットマンを見る。 「俺は、人間の悪の部分の代弁者に過ぎない。人間は誰しも持っているもの。 憎悪、疑心、それらすべてを俺は解き放っているだけに過ぎない。 それは世界共通だ。お前も見ただろう?あの哀れな男を…。 あれは俺のせいじゃない。あれはお前が守ろうとしているものたちのせいだ。お前が守ろうとしているものが、解き放った人質を殺した。 何にも知らない、解放されたと思った男をひき殺した。 フフハハハハハハ…ハ。そんな奴らを守るほどの価値はあるのか?」 「……全ての人間がお前の言う人間ではない」 ジョーカーは拍手しながら、ポテトチップスを食べる。 「素晴らしい、素晴らしい~なんとも模範的な回答だ」 パリパリとポテトチップスの砕ける音が響く。 「お前は、全ての人間がそうではないという。 しかし、そういった危険性はすべての人間に平等であり、結果…危険性を伴う人間に対して、そうではない人間は巻き込まれる被害者でしかない。 たった一人で、それらを止めることなどできないだろう? 犯罪者は俺が捕まろうがゴキブリのように這い出る。 いや、犯罪者じゃないな。お前が言う『悪』という存在だ。 お前のような人間が頑張れば、頑張るほど悪はでてくるんだ。 永遠に終わることのない、ワルツのように…フフ、フハハハハハハ。 お前のやっている行動は、無意味なのさ」 「少なくとも、お前が今、捕まえている人間の命は救える。それだけで十分だ」 「いいだろう。やってみるがいいさ…少なくとも、人質は俺の手を離れぞ」 「なに!?」 ジョーカーはポテトチップスの袋を、顔を上げて残さず食べ終えると立ち上がる。 「人質の半分は人間爆弾、もう半分は普通の人間。 フハハハハハハ…時間はあまりないぞ?その前に勝手に殺されるかもしれないが…クックック、アハハハハハハハハ!」 ジョーカーは笑いながら、バットマンにナイフを握り飛び掛る。 バットマンはそんなジョーカーの攻撃にスーツの襟首を掴み、投げ飛ばす。 ジョーカーは地面にたたきつけながら、腰をさすり、立ち上がろうとする。 バットマンはジョーカーの背後から捕まえようとするが、 ジョーカーは向かってきたバットマンの片足を、足で挟み込みバランスを崩して倒す。 その上に乗りかかり、ナイフを握り、バットマンの顔に向けて刺そうと力をこめる。 その手をバットマンは、両手で掴んで、防ごうとする。 「あきらめろ!蝙蝠男、お前のやろうとしていることは無意味なんだ! これからはこのジョーカー様がお前の代わりに世の中を見守ってやる」 「っ!」 バットマンは、そのジョーカーのナイフを持つ腕を持ち上げていく。 「往生際が悪い奴だ!!さっさと引退しろ!」 足を曲げ、ジョーカーの胴体を蹴り上げて、体を離すバットマン。 ジョーカーは、蹴られた、胴体をさする。 「フフ……フハハハハハハ」 立ち上がったジョーカーの笑い声はそのテーマパーク中に響きわたる。 高町なのはは、窓の外を眺めていた。 自分のせいで…ヴィヴィオを危険に晒してしまった… 夜の町並みが見える。このどこかにヴィヴィオが…いる。 自分がしてきたとの否定。 今までやってきたこと…フェイトちゃんと戦ったときも、はやてちゃんと戦ったときもそうだった。 戦うことだけが全てじゃない。 戦うその先にあるもの……私はそこでフェイトちゃんや、はやてちゃんと出会えた。 それが……あの人には通じない。その先が暗闇で見えない。 うぅん、その先がない。 そんな相手に、どうやって勝てるのだろうか…。 バットマンが言った自分の面はひとつだけじゃないという言葉。 私の今までなんだったのだろうか…。友達、家族、社会……。 私にとって大切な人たち。それらは…私のことをどう見ていてくれたのか。 「なのは」 お姉ちゃん、お兄ちゃん、お父さん、お母さん… 「なのは」「なのはちゃん」 フェイトちゃん…はやてちゃん。 「なのはさん」 スバル、ティアナ、キャロ、エリオ…… 「なのはママ」 ヴィヴィオ… 私にとって、かけがえのない大切な人たち…。 それは、私が私でいたから…、誰でもない、私という存在でいたから…みんなとこうして出会えた。 私の捕らえ方は人それぞれ…だけど、私のやることは、変わらない。 きっと変えてしまったら、それは私ではなくなってしまうから。 「……フェイトちゃん、私を叩いて」 「え?」 「……お願い、今のままじゃ、私は私が許せないから」 「……わかった。だけど、その代わり、私も…お願い…なのは」 乾いた音とともに赤くなる頬。 「…今まで私たちはこうしてやってきた」 「気持ちも何も変わらず…ずっと」 だから私たちの気持ちも、やり方も変わらない。 私たちの為し得て来た、作り上げてきたものは…決して間違ってはいないから。 それが甘いと言われても良い。蜃気楼のように儚いものと思われても良い。結果はここにある。 たくさんの大切な仲間がいる。頼ってくれる人がいる…強い絆を持つ人たちがいる。 私たちに、足りなかったのは…バットマンのいう強い心。 そしてそれは、バットマンのようになることじゃない。 強い心…それは、自分たちの積み上げてきたものを信じること。 ジョーカーの放つ狂気、そしてヴィヴィオを助け出すためという焦りが…恐れにかわり、 私たちの本来揺ぎ無いものを崩し、それを見失わせていた。 だけど今の私たちにはそれがある。 はっきりと…『自信』を持つことができる。 「いくよ、フェイトちゃん!」 「うん……今度こそ、負けない」 今は前だけ見ればいい 信じることを信じれば良い 愛も絶望も羽になり、不死なる翼へと …蘇る私たちの心 前へ 目次へ 次へ
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第3話 歩み、止まるとき…。 警視庁、マスコミに出された声明後…3時間後。 時刻16時20分。 場所、井の頭公園…。 ワゴン車から、ゴミのように投げ出される1人の男。 それを呆然と見つめているホームレス。 ワゴン車から下ろされた男は、口にガムテープを張られており、意識を失っているようだった。ワゴンはすぐに出て行く。 下ろされた男はスーツを着たままの状態だった。 時刻17時00分 近隣警察に、倒れている男の人を確認したという連絡が入り交番警察が確認、拉致されていた政府の金融副大臣であることを確認。 至急、救急車から搬送されることになる。 金融副大臣は、怪我もとくにないようである。 この間に、ゴッサムシティのジェームズ・ゴードン市警本部長から、解放された人質にたいして徹底的な危険物等の確認をという要請が入るが、 解放による一時期の興奮状態によるものと、情報の錯乱により、その警告は届かない。 時刻17時30分 救急車で搬送される金融副大臣の容態を含めた緊急特別番組が編成され、報道される。 ジョーカーの人質解放ということに、マスコミは一斉に報道を開始し、事件の経緯や、 今後も人質が解放されていくのではないかという、肯定的意見が占める。 高町なのはは、自宅にてフェイト・T・ハラオウンのガス摂取による容態を見ながら、テレビを眺めていた。 あのジョーカーという人間が……どこか釈然としないが、 それでも自分たちの行った行動が一定の成果をあげたのではないかということを少し嬉しく感じてはいた。 時刻17時40分 救急車が都内の大学病院に到着…。 報道陣が集まる中、救急車からでてくる副大臣の姿。 そこに黒い影が現れた。 カメラが映し出したのは、黒きマスクの存在…バットマンの姿。 バットマンは、移動ベットに寝かされている副大臣の服をめくり、そこに大きな手術跡があるのを見つける。 バットマンはその長年の勘…なのはやフェイトとは違う、 その強い心と供に…知り尽くしたジョーカーという存在から、その移動ベットを蹴り、関係者から離す。 警備がバットマンを拘束しようとするが、そこで起きた光景に誰もが目を奪われた。 爆発……。 そう、それは人間の身体に設置された爆弾である。 拉致した人間の内部に爆弾を設置し、解放、人が集まってきたところで爆発させる。 効果的かつ、恐怖、そして自分自身はまったくリスクがないというおぞましい人間爆弾。 その光景は、日本中が注目する中で最悪の形で起きてしまった。 『アァハハハハハハ~~!!私は、約束どおり人質を解放したぞ?これがお望みだろう? 日本国民の諸君!!これからも、1人ずつ解放していってやる。 そして蝙蝠男、久しぶりだな~?お前も含め、この俺に戦いを挑んだものすべてを屈服させてやる。 アァ~ハハハハハハハハ!!!』 ジョーカーの声明は、憎悪を通り越して恐怖を植えつけた。 警視庁は声明を避け、今後の捜査方針を大きく考え直す必要が出てきた。 なのはは、言葉を失った。 いまだかつて、このような敵とは戦ったことがない。 これが…私たちの今の敵。空を飛ぶことも、魔法という力を持つことも出来ない相手だというのに… その存在は私たちを凌駕しようとしている。 これがあのバットマンという人が言っていた私たちではジョーカーには勝てないという意味? 『…君たちではジョーカーには勝てない』 そんなことはない。 確かに、あの狂気は凄まじいものがあるけれど…私たちには私たちのやり方がある。 人を救うこと、誰だって話しをすればわかるはずだから。 都内の警察官の増員を行い、すぐに解放された人質を見つけ出せるようにする一方で爆発物処理班を待機させ、 すぐに処理できるように準備を進める。 だが、広範囲をまわせる余裕も無く、テレビでこの様子をみた人たちは、怯えと恐怖を抱きながら生活を送ることになる。 「!?」 なのはの、パソコンの画面にヴィヴィオの携帯の電波が再び受信される。 ヴィヴィオや、フェイトの携帯は特殊であり、その場所がすぐ特定できるよう、管理局の技術を用いている。 再びこれを受信した…。まさか!?ヴィヴィオが…。 なのはは、立ち上がり、レイジングハートを持つ。 今度こそ…止めないと。 「なのは…私も」 「フェイトちゃんは…待っていて」 「だけど!」 なのはは、頭を振って起き上がろうとするフェイトの身体を優しく抱きしめ 「…今度は私の番。絶対にヴィヴィオをつれてくるから」 「うん……気をつけて、なのは。あの人は…」 「わかってる」 夜空に飛び出すなのは。 そう、わかっている…あの人は……私たちの考えが通用できる人じゃない。 腕時計型のレーダーでヴィヴィオの位置を探るなのは。 東京都内のネオンの光の中…この中で再び、被害者が解き放たれ、爆発するようなことがあれば、パニックになる。 レーダーの示す場所は、旧テレビ局跡地。 ここは…解体工事が行われるといわれながらも、その莫大な費用の前に、なかなか取り壊しが行われていない場所である。 なのはは、警戒を緩めずに、レーダーの示す場所を目指す。 暗闇の中で、なのははレイジングハートを握り、止まる。 銃撃…、ピエロ仮面のものたちが機関銃を撃ちこんで来る。 なのはは、レイジングハートを床に差して、床を破壊する。 バランスの崩れたピエロ仮面たちはそのまま落ちていく。 なのはは、やはりここにジョーカーがいるのだと思い、先に進む。 「…なぜ、来た?」 振り返った、なのはは、レイジングハートを向けかまえる。 そこに立つ黒きマスク…バットマンに向けて。 バットマンは、動揺する様子もせず、なのはを見つめる。 「ジョーカーを止めるのは私だけだ。邪魔はするな」 そういってバットマンは、なのはの、隣を通り過ぎようとする。 「私の仲間を助け出すためまでは、諦めない」 なのは、通り過ぎようとしたバットマンを見ずに、そう告げる。 「…お前の力、能力…どれをとってもジョーカーには敵わないだろう。だが、お前の仲間はジョーカーに負けた。なぜだとおもう」 「……」 なのはは、答えられない。 ここにくるまで自問自答してきた。 あの場所で言われた言葉…バットマンにはあって私にはないもの。 それは一体なにかと…。 「…それは、お前にある心の弱さだ」 「!」 なのはは、バットマンを見る。 バットマンは歩き続けながらはっきりと答えていた。 「アハハハハハハハ、蝙蝠男。はるばる異国の地にようこそ。俺のショーは気に入ってくれたかな?」 正面の扉が開き、そこにたつ、ジョーカー。 にやけた表情でジョーカーは私たちを見つめる。 「…御託はいい。来るならこい」 バットマンは冷静に答える中で、なのはには、そんな余裕が無かった。 焦り…、ヴィヴィオがいつ、何時にあの人間爆弾にさせられるかわからないからだ。そのときジョーカーの後ろにいる人質たちの中にヴィヴィオの姿がはっきりと見えた。 「ヴィヴィオ!!」 なのはは、コンクリートを蹴り、その距離を一気に縮める。 レイジングハートを持ち、そこにいるジョーカーに振り下ろした。 相手を気絶させるくらいなら。だが、そのレイジングハートはジョーカーの身体にあたったにもかかわらず、すり抜けてしまう。 なのはは、息を呑み、人質達に手をやるが、それらもすり抜けてしまう。 これはグラフィックス映像…。 「アハハハハハハハハ、なるほどお嬢さんの狙いがよくわかったよ。 なんで俺をつけ狙うのかわからなかったからな。アハハハハハハハハ」 ジョーカーの声だけが響きわたる。 なのはは、自分がとんでもない過ちを犯したことに今になって気がつく。 そう、これは罠だったのだ。 私たちを呼び出して、そして…私たちが誰を助けだしたいかという…罠。 「それでは、お嬢さん、バットマン…ごきげんよう」 バットマンはすぐに何が起こるか気がついて、呆然としているなのはを抱え、建物から飛び降りる。 それと同時に、あちこちの柱が爆発し、建物が崩れていく。 噴煙の中、なのはを、地上に下ろすバットマン。 なのはは、地面にたちながらも、なおも、ふらついた足取りでいた。 自分のせいでヴィヴィオを危険な目に合わす事となったことへの絶望…。 「…どんな敵にも、話せば通じる…そう思っているんじゃないか」 うつろな顔でバットマンを見る、なのは。 「正義の味方では、そこまでが限界だな」 「…あなたは違うの?あなたは…正義の味方じゃないの?」 バットマンは、なのはに、顔を向ける。 「違う。私は…悪人にとっての『恐怖』だ」 「きょう…ふ?」 「すべての人間に優しい、正義の味方では…悪人はのさばり続ける。私はそんな悪人の恐怖として存在している」 すべての人間に、なのは達のやり方は通じない…。 「悪に憎まれることを…恐れるな。人間には様々な面がある。 友人、仲間、社会…それらに向ける顔が全て同じではないのと同様に、これもまた違う1つの面。 私という存在を、ある人はヒーローと唱え、ある人は犯罪者と罵る。 それでいい…それが私、バットマンという存在だ」 そういうと、バットマンは噴煙の中、姿を消す。 「…私は」 なのはは、答えが出ない状態で…ただ、立ち尽くすことしか出来なかった。 前へ 目次へ 次へ
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「午前中に東京都お台場で行われていた、ウェイン産業の一周年パーティーにて、複数の男が乱入。 ウェイン産業関係者、政府関係者、金融関係者などを拉致し、逃走を図りました。 現場に巻き込まれた人の話では、乱入した男の1人が、ゴッサムシティの犯罪者である『ジョーカー』と名乗っていたということもあり、 警視庁は一刻も早くの拉致された方の救出、犯人逮捕を行うと……」 「今回の事件に対して、首相は、日本政府への挑戦であり、 警視庁、警察庁に対して直ちに対応し、犯人の逮捕に努めて欲しいと厳命したことを記者に発表しました。 また今回の拉致事件の被害者で、パーティーに列席していた金融副大臣、与党の中堅議員、野党の議員などもおり、身の心配が案じられます」 「ウェイン産業のパーティーの防犯カメラからの映像を、 アメリカ政府を通じてゴッサムシティに送ったところ、 犯人はゴッサムシティで殺人、放火、誘拐などの罪で指名手配を受けている通称『ジョーカー』であることが判明しました」 「通称『ジョーカー』は、その姿をトランプのジョーカーのように顔を白く化粧していること、 また犯罪現場にトランプのジョーカーを置くことからその名前がつけられました。 『ジョーカー』はゴッサムシティの犯罪者の中において、 もっとも凶悪といわれており、刑務所からの脱獄も三回にのぼるとして、その危険性による、人質への安否が懸念されます」 「ウェイン産業のブルース・ウェイン氏は、人質の解放のために全力を尽くすとして、 警視庁に協力を約束し、積極的に捜査に協力すると発表しました」 第2話 裏 高町なのはと、フェイト・T・ハラオウンは、警察と救急車でごった返す、ウェイン産業の敷地を離れ、人が少ない海辺に来ていた。 潮の香りを感じながら、二人の気持ちとは裏腹に、海は穏やかで、青い空の中、陽が傾き始めていた。 暫く、何も言葉に出来ない二人。 自分のせいでヴィヴィオは連れ去られた…。なのはも、フェイトも自分を責める。 「…なのは、探そう?ヴィヴィオはまだ、近くにいる」 「うん……」 今は悩んでも何にもならない。今自分ができることを考えないと…。 そう、ヴィヴィオを探して取り返す。それが今の私たちができる唯一のことだから。 絶対に…。 「だけど…どうやって?探そうにも手がかりまったくないよ」 フェイトは何も出来ない自分の無力さに怒りが湧く。 ここでは自分の力も遠く及ばない。執務官という肩書きだって、ここでは使うことが出来ない。 世界がかわるだけで、ここまで無力な存在になるなんて。 「大丈夫。私たちには、これがあるよ」 なのはは、そんなフェイトの心配を他所に笑顔を向ける。 なのはは、こうやっていつも心配や不安に陥るフェイトを無意識に助けている。 そのことがフェイトにとって、なのはに対する強い想いを持たせ続ける原動力となっているのだ。 なのはがそういって、取り出したのは携帯電話…。 ヴィヴィオはうずくまりながら、見つめていた。 トラックに揺られ下にさがっていくことを感じながら、車が止まった場所は、広いコンクリートに囲まれた空間だった。 トラックの後ろの扉が開かれ、ピエロの仮面をした男たちが銃を持ち、下りるよう指示する。 前にいるのは、自分たちを攫ったピエロの大ボス。 「君が、ジョーカーか…、私たちにこんなことをしてどうするつもりだ」 1人のスーツを着た人が、前に出てそのピエロの大ボスにいう。 ビエロの大ボスは口の周りの赤いペイントから常に笑っているように見える。 「君は?」 「私は日本国の野党の国会議員だ。君たちの要求を言ってみろ。人命を優先し解放するのなら、私が直接交渉に当たる。なんだ、金か?権力か?」 「フフフ……フハハハハハハハハハハ」 高らかな笑いが、そのコンクリートに囲まれた場所で響き渡る。 ピエロの大ボスがその人の襟首を掴み、顔を近づける。 「金?権力?そんなものに興味はない。俺はただ楽しめれば良い。みんなハッピーに笑顔をみせてもらえれば、一番だ」 「バカな。犯罪をすることが目的だとでも言うのか?」 ピエロの大ボスは、その議員から手を離して、距離をとり、全員が見えるよう、車の上に立つ。 「皆さん、改めて…始めまして。皆さんは私を知っていますが、私は皆さんのことを余り知らない。 一方的な新聞やテレビでしか知らず、まるでアニメやドラマ、映画の世界のような好奇な目で見ている………俺はそれが我慢できない!!」 最後の言葉に強い感情がこめられている。 ヴィヴィオは、怯えながら、そのビエロの大ボスを見る。 「俺は笑うことは好きだが、笑われることは大嫌いだ。だから、第三者を気取るお前たちにも同じように笑ってもらうことにした。 それがジョーカー劇場の目的だ!!君たちには道化師として、踊ってもらおう。フハハハハハハハハ~」 恐怖に怯えるものたち、そんなものたちを見ながら、ビエロの大ボスは笑い続ける。大人たちは、悲鳴を上げながら逃げ出そうとする。 だが、それは銃口を持ったものたちによって阻まれ、そして、別のトラックの中にと再び詰め込まれていく。 ヴィヴィオも大人たちの狭間に紛れながら、流れていく。 そんなヴィヴィオのポケットの中、携帯電話が点滅して光っている。 トラックが出発したとき、何かの影が駐車場で揺れ動いた。 「わああぁ!?」 悲鳴とともにピエロ仮面の誰かが消えた。 車に乗り込もうとしていたジョーカーは、その悲鳴にあたりを見回す。 下水道工事のための地下駐車場…。 こんなところに、警察がいるはずがない。 「うわぁぁ!!」 「ぐぅぅ!!」 再び消える声に、ピエロ仮面たちが銃を向け、あたりかまわずに撃ちまくる。 だが、そのピエロ仮面の上から現れた巨大な黒い影にピエロ仮面は不意をつかれ、殴り飛ばされる。 ジョーカーの表情に笑みが浮かぶ。こんなことをするのはあいつしかいない。 「蝙蝠男、こんな異端の地までよくやってきたな?」 だが、そこに現れたのはジョーカーの知るものではない。 黒いマントをなびかせ、長い金色の髪をなびかせる女。 「…あなたが捕まえた人質を返しに貰いにきた」 「ふ、フフフ…フハハハハハハハハハハ」 フェイトの姿を見たジョーカーは再び大きな声で高らかに笑う。 「バットマンの新しい女か?それとも猿真似上手な日本の犬か? 趣味の悪さも似ているみたいだな。だが、顔をそんなにはっきりと見せるところだけは、性格が良いと褒めてやる」 笑いながら、拍手する…そんなふざけたジョーカーに対して、フェイトはバルディッシュをジョーカーに向け、鋭い眼差しを向ける。 「もう一度言う、大人しく人質を解放して、抵抗をやめなさい」 「アハハハハハハハ。残念だ、お嬢ちゃん…断る」 ジョーカーは指を鳴らすと、両脇にたつピエロ仮面が機関銃を鳴り響かせる。 フェイトは、バルディッシュを高速で目の前で回転させると銃弾をすべて弾いていく。 そしてそのまま一気に近づき、機関銃を持つ男たちをバルディッシュで腹部や背中をたたき、気絶させる。 そしてジョーカーの襟首を、掴み車の上に押し付ける。 「わぁっ!わぁっ!わかったから、こ、殺さないでくれぇ!」 「人質はどうした?」 「別にトラックにのせた」 「目的地はどこだ」 「そ、それはいえん」 フェイトの手に力がはいる。 「あ、あ……わかった、わかったから…あんたの強さには恐れ入った。まさか日本にこんな強いお嬢さんがいるとは……今回は素直に負けを認める」 ジョーカーは両手をあげながら、震えた声でそうつげる。 フェイトはそのジョーカーの言葉を信じて、手の力を緩める。 「やめろ!」 誰かの声が聞こえた、その瞬間… ジョーカーの服の隙間から、手榴弾のような丸いものが落ちると凄い勢いのガスが噴射する。 その勢いに手を離してしまうフェイト…。 催涙弾?よくわからない… 「アハハハハハハ、お嬢さん、また会おう!」 煙の中、車の走り出す音と、笑い声だけが頭に残った。 そしてフェイトの意識はそこで途絶えた。 高町なのはが現場の下水道駐車場に辿り着いたのは、それからすぐのことだった。 なのはは、フェイトとは別に、ヴィヴィオの持つ携帯の発信機を元に近辺の人質が乗っていそうなトラックを探していたのだが、 トラックを乗り換えられたことで、その電波もまたトラックの防護壁か何かによって遮断を受け、電波を失ってしまっていたのだ。 倒れているフェイトに駆け寄るなのは。 フェイトを抱きしめ、なのはは、そのフェイトのぬくもりを確認する。 「…ガスを少し、吸い込んだだけだ」 その声に振り返る、なのは。 そこにたつのは、黒きマント…顔を覆った黒きマスク。 すべてを黒に覆うそれは、こちらを睨む。 「お前たちが何者か、検索する気はないが……、私の邪魔をするのは、やめてもらおう。ジョーカーを捕まえるのは私の仕事だ」 その姿は、どこかおぞましいものを感じる。 とてもヒーローというものとはかけ離れた存在…そして気配。 「……私たちの助けたい人たちも人質の中にいるの」 なのはは、それに負けずに告げる。そう、ヴィヴィオがいる。 ヴィヴィオは私たちの娘。大切な存在。 幾多の戦いの中で、手に入れた…存在。 「…君たちではジョーカーには勝てない」 冷淡に、はっきりと告げる黒きマスクの男。 なのはは、言い返そうとするが、フェイトちゃんから発せられた声で、視線を移す。 「なのは……ごめん、私」 「うぅん…大丈夫だよ。だから今は…休んでいて」 なのはは、なぜ、そこまではっきりと自分たちではジョーカーを倒せないか問い詰めようと、再び視線を移すが、 既にそこには黒きマスクの姿はない。 なのはは、悔しさに心を震わせながら、ヴィヴィオの奪還のために次のことを考え始めていた。 一般道を走る車の中で、ハンドルを握るジョーカーは、先ほどのことを考えていた。 日本政府にあのようなものがいるとは考えていなかった。 そもそも、あれは本当に政府の存在であるのか? 目的はなにか……政府の要人。蝙蝠男と比べると負ける気はさらさらないが、面倒そうな存在ではある。 ジョーカーはそこでニヤリと微笑む。 相手が何を求めているか、そして最高のショーにするためのものを同時に考えついた。 ヒントはそう、アメリカのつまらないヒーロー漫画よりも、よっぽど面白い日本の漫画から考えついたものだ。 「バットマン~♪タ~ララララ、タ~ララララ、バットマン~♪」 ジョーカーは口でそんな事を歌いながら、車を走らせていく。 その崎に見える、光り輝く彼の根城を目指して。 前へ 目次へ 次へ
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「ブルース・ウェイン氏の来日は、今回で二回目となっております。ウェイン氏はウェイン産業の社長であります。 ウェイン産業は世界各地に支社を持つ大企業であり、その分野は軍事から薬品、食品等、様々なところに行き届いており、目に触れる消費者の方も多いでしょう。 ウェイン氏の来日の目的は、日本支社の一周年パーティーです。 ウェイン氏は今日の午後にも自家用機でナリタ空港に到着するそうです……」 「ウェイン産業の本社があるゴッサムシティでは、ウェイン氏以外にもバットマンと名乗る奇怪な男のことで有名です。 ゴッサム警察は、彼に関する情報を集めており、懸賞金もかけて捜査にあたっています。また、それに呼応されるかのように複数の怪人と思われるような犯罪者も現れています。 最近起きました通称『ペンギン』の事件においては…」 「日本の空港では既にかなりの人数のブルース氏のファンが集まっています。 これはブルース・ウィエン氏が総資産額10兆円とも言われる大富豪であり、 さらには、いぜんとして婚約者がいないためということもあり、かなりの女性の方がプラカードを持ち、アピールしているようです」 「ウェイン産業日本支社は、新たに建設されたお台場副都心にあり、その高層ビルは、50階立てに相当します。 日本支社の一周年パーティーでは金融や芸能界の著名人のほかにも政府の閣僚のかたも訪れるということで、強固な警備が施されるということです。 なお、近くのお台場ではテレビ局主催のお台場祭が開催されており、人手がとられると、関係者は語っています」 「ゴッサムシティにおけるバットマンは、警察に協力しているよう一見見えますが、その見方は様々であり、賛否両論ということです。 一時期ゴッサムシティの犯罪の検挙率は世界でもっとも低かったのですが、バットマン登場後、検挙率は上昇している傾向にあります。 ですが、その一方でジョーカー、ペンギン、リドラーといった凶悪犯罪者が出現しており、 バットマンの存在が犯罪を助長しているのではないかという意見も聞かれています」 第1話 来日 「ブルースさま、ブルースさま…」 そのステュワーデスの甘い声で、目をあける。 まだ意識は完全に回復はしていないが、 空の上では、誰にも襲われることはないと思っているせいか、ほんの少しだけ気を落ち着かせることができる。 前面にある画面を見ると、もうそこは空港の映像を捉えていた。 今日は、久しぶりに表の顔で仕事をこなさなくてはいけない。 ついこの間までは、裏の顔として奮闘していたわけだが、力仕事もきついが…こちらのほうの仕事も大変だ。 なんせ、よくわからないものにもしっかりと挨拶をしなくてはいけない。 人前での愛想笑いはなれてはいるが、神経を使う。 「きゃぁー!ブルース様!」 「結婚してくださーい!」 空港のロビーでの声援とカメラのフラッシュ…。 日本の女の子は、こういったことには興味があるのだろう。 テンション高く、声をあげながら、花束や、中には上半身を露出するような子まででてくる。 歴史や礼儀を大事にする国というイメージがあるが、こういったところは時代の流れかもしれない。 なかなかエキサイティングであることは認めよう。 「ブルースさま、本日の予定ですが…」 リムジンの車の中、執事であるアルフレドが、ノートパソコンのテレビ画面の中で声をかける。 予定を聞きながら、手前の書類に目を通す。 ブルース・ウェインは仕事を平行に行うことは当たり前だ。 今、こうしている間にも世界、数十社と契約をかわす動きがでている。 休んでいる場合はない。 「……ブルース様、もしもの場合に備え、例のものを送っておきました」 「すまない。保険としては必要不可欠だからな」 「はい。出来れば使いたくはないものです」 「あぁ…なにかあったら連絡する」 「それでは連絡がこないよう祈ることにします」 リムジンが止まる。 フラッシュがたかれている…、その中、車をおり笑顔を忘れずに…日本支社の中にと入っていく。 すぐに日本支社の幹部との挨拶、明日のパーティーのための会議がある。 翌日… その日、高町なのは、フェイト・T・ハラオウンは久しぶりの休暇をもらいこっちの世界にと帰ってきていた。 そこには高町なのはの養子となったヴィヴィオも一緒である。 本来ならこっちの世界に帰る必要はないなのは達だが、 ヴィヴィオに自分の世界を見せておきたいということ、 そして自分自身、こういった休暇でなければ見ることが出来ないということから、観光としてやってきたのだ。 しかし、こちらのほうの現状についてはあまりよくわかっていないためか、 今日がそのブルース・ウェインの来日のパーティーであることを2人は知らなかった。 「凄い人…こんなに混んでるの?お台場って?」 フェイトもまた、あまり知らない場所に行くので、少し緊張をしている。 しっかりとヴィヴィオの手を繋いで離さないようにしている… 彼女の過去の経歴から、子を離さない、という一種のトラウマ的なものがあるからだ。 「おかしいな…もうお祭も終盤だから、あんまりいないとおもったんだけど…」 潮の香りを感じながら、ヴィヴィオはそんな、なのはやフェイトの心配をよそに二人の手を引っ張りながら進んでいく。 見えてきたお台場…そして、人混みが吸い込まれてはいっていくウェイン産業の高層ビル。 「あっちいってみようよ~」 「ダメだよ、ヴィヴィオ…あっちは私達ははいれないから」 ヴィヴィオは、たくさんの人がいるほうが興味があるようで、なのはとフェイトの手を引っ張りながらその人混みの中にはいっていく。 「わぁ!ヴぃ、ヴィヴィオ?」 その人の波に押されるようにフェイトはヴィヴィオの手を離してしまう。 招待客と一般客に別れている、会場では、数万の人間が訪れていた。 フェイトはあわてて、その人波に乗りながら、ヴィヴィオを探す。 そうしている間に、なのはまでも見失ってしまう。 「あ、あれ…なのは?ヴィヴィオ?」 あたふたしながら、フェイトはそのまま、会場の中にと入っていく。 会場内は、広く芝生が敷き詰められており、中には出店も置かれている。 一般客はそれこそ大人から子供まで様々だ。 その芝生の向こうは招待客として、バリケードのようなものが作られ、一般客とを遮断している。 フェイトは、その遮断された壁際にたちながら、周りを見る。 そこに、なのはからの携帯電話が鳴る。 もしもの場合とヴィヴィオとフェイトそれぞれに地球圏での携帯電話を渡してあったのを、フェイトは忘れていた。 「なのは!?ヴィヴィオは見つかった?」 「まだなの。電話にもでてくれないし……」 「とにかく、合流しよう?」 「うん…」 そんなやり取りの中、会場が静かになる。前の大画面のスクリーンに映し出されたブルース・ウェインの姿。 ブルースは蝶ネクタイに黒いスーツをしっかりときて、世界で5本の指に入る富豪と、そして二枚目の顔を見せていた。 ヴィヴィオはブルースの話の中、なのはを探していた。 さっきから携帯がなっているのだが、周りの歓声と、ヴィヴィオが動き回ることで振動、音ともに消されてしまっている。 ヴィヴィオは、一般客と招待客の出入り口を小さい子供の背から警備に気づかれることなくとおりぬけていく。 警備はそれに気がついていない……。 「私達は、こうしてこの日本という国に、私自身の会社を建てられたことを光栄に思います。 これから先、何年もこの地にとどまれるよう、途中で見放さず、ついてきてほしいです。 今日はみんなに感謝する日だ。ありがとう…乾杯」 ブルースがそういって、グラスを上に持ち上げるのと同時に、周りから風船が割れるような銃声が鳴り響く。 その音に周りの参加者も驚き悲鳴をあげながら、その場にうずくまる。 ブルースは、危険を察知したのか、舞台から伏せながら飛び降り、人混みの中に姿を隠す。 次に舞台に現れたのは、顔を白く染め、奇怪な化粧をする男…スーツを着たその男はマイクの前に立つと、咳をひとつする 「あー、あー…マイクテスト、マイクテスト。うぅ~ん、やっぱり日本製はいいねぇ」 だんだんと関係者の中には、そのものが誰なのか気づくものも出てきて、逃げ出そうとするが、 それを阻むように、その奇怪な化粧の男の隣、そして客の横や後ろにピエロの仮面を被った機関銃を持つ男達が現れる。 「レディィス&ジェントォルメェェン~、本日のウェイン産業のパーティーは残念ながらこれで終わりです。今から、世にも楽しい~ジョーカー劇場をお送りします」 「ジョーカー!?」 「それって…ゴッサムの?」 周りの観客がざわめくのを楽しそうに眺めるジョーカー。 その視線は観客の顔をひとりひとり眺め、表情の変化を探っているようだ。リアクションを求めているのである。 「まずは、私の劇場に参加してくれる俳優を募集します。安心してください。立候補制ではないです。こちらで選ばせて貰いますから~」 すると巨大なトラックがウェインの庭園に突入してくる。 芝生を荒らしながらやってきたその巨大なトラックは後からつっこんでくると、トラックの荷物をいれる箇所が開く。 「はぁ~い、それでは参加者の皆様は至急、この中にお入りください!」 銃をもったピエロたちが招待客を次々とトラックに押し込んでいく。 悲鳴を雑踏の中で、強引にトラックに押し込んでいくピエロ。 なのはと、フェイトはなにがおこったのかさっぱりわからないでいた。 ただ一般客が逃げ惑う中でヴィヴィオを探すことに必死で…。 「アァ~ハハハハハハ、それでは皆様、ジョーカー劇場第一幕をご覧頂き感謝します。第二幕をお待ちください~。アァハハハハハ~」 高らかな声をあげ、トラック数台は走り抜けていく。混乱した場所に、誰もが逃げ惑っている。 なのはと、フェイトは、そこで靴が落ちていることに気がついた。 それはヴィヴィオの靴…。 なのはは、まさかと思い、去って行ったトラックのほうを見た。 「……なのはママ…フェイトママ…」 トラックの暗闇の中、膝を抱え叫ぶ大人たちの中でヴィヴィオはじっと泣くのを我慢していた。 そう、信じているから…すぐに、なのはママとフェイトママが迎えに来てくれると…。 「…ジョーカー、何を考えている」 ブルースは、携帯端末からトラックの動きを見つめていた。 トラックの動きを見つめながら、その姿は既に表から…裏に変わっている。 ゴッサムにおける犯罪者を狩る存在に…。 目次へ 次へ
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第5話 信じるものの戦い 爆発がテーマパークのあちこちで起こる。 ピエロ仮面が乗るテーマパークの華やかなパレードの車に取り付けられた重火器による攻撃に、バットマンは近づくことが困難となっていた。 ジョーカーは、そもそもバットマンを倒そうという気持ちはない。 時間さえくれば良い…。 そこでバットマンは、思い知るのだ。 自分はいかに無力か…そこで光は闇に墜ちていく。 それを見ることができる…まさに、笑いが止まらない光景を見ることができるのだ。 都内では、ジョーカーから解放された人たちが、口にはガムテープ、手を縄で縛られた状態で彷徨っている。 助けを求める、その人間たち…その身体には爆弾が仕掛けられたもの、逆に、まったく無害なものが混在し…街を歩く。 一般市民は怯え、どうして良いのかわからずに戸惑い、立ち尽くす。 助けるべきなのか?自分の命のために逃げるべきなのか? 本当なら、答えはない。だが…ジョーカーはこう思うだろう。 見捨てるものは、結局、わが身可愛さで、その人間を殺めた殺人者となんら変わりはないと。 光と闇は常に正反対でありながら、密接に関係している。 人間の心は、この二つの存在に揺れ動かされながら…存在しているのだ。 目の前で、助けを求める存在…。 だが、それには、爆弾が仕掛けられているかもしれない。 自分の身を危険に晒すことになったとしても、助けようとするものが、この安全の国、日本において…どれだけいるだろうか? ジョーカーの問いかけは、そこにある。 テレビを前にして戦争の光景を見て、『可哀想だ』『戦争はやめよう』と容易くえるのは、所詮は第三者としての視線でしかない。 その環境、情勢を知らずに、容易く言うことは、そこにいるすべてのものに対しての冒涜なのだと…。 さんざん自分を笑いものにした第三者の国は、今まさに自分たちが、その当事国となった。 今度は自分たちが他の国に、興味の目に晒され『可哀想だ』『何も出来なかったのか?』と言われることになる。 「…結局は、俺たちのやっていることなんかショーなのさ!バットマン。誰もお前に同情するものなどいないし、誰もお前を助けるものなんかいないのさ」 ジョーカーの部下であるピエロ仮面の機銃掃射を前にして、人間爆弾の制御スイッチを持つジョーカーに近づけないでいた。 時間はあまり残されていない。 「フハハハハハ!焦っているか?焦るだろうな、お前は無力だ、たった一人で、何も出来ずに、くたばれ!!」 ジョーカーは頭をあげて、大声で笑う。 そんなジョーカーの視線に入るもの…笑い声は途切れ、目を丸くする。 視界に入ったのは、月が見える夜空に浮かぶ、白き女の姿。 その女は、槍のようなものを握り、こちらに標準を定める。 そして空から放たれた巨大な光が、ジョーカーの乗るパレードの華やかしい車を貫き、少しの間をおいて、爆音とともに、火の玉となる。 「はああああ!!!」 他のパレード用の車も、黒き女の持つ巨大な剣の形をした道具により、切り裂かれる。 ピエロ仮面は爆発に逃げ惑いながら、爆風に巻き込まれ吹き飛ばされる。 空から降り立つ白い服の女…高町なのは。 切り裂いた、黒き服の女…フェイト・T・ハラオウンがバットマンの前に立つ。 なのはとフェイト…2人の視線の先にいるジョーカーは、立ち上がり、埃を払う。 「……ックックック、素晴らしい、素晴らしいな~~その力…。君たちの力を持ってすれば、俺など容易く殺せるだろう?」 ジョーカーは拍手をして、目の前の二人に頭を下げる。 ジョーカーは、自分の前に集ったバットマン、そしてなのはとフェイトを見つめながら、 紅蓮の炎の光に照らされつつ、ゆっくりと歩き出す。 「ここまできたお嬢さんたちには、ひとつ、教えてあげないといけないな」 ジョーカーは、歩きを止めて振り返りなのはとフェイトのほうに視線を向ける。 「お嬢さんの、娘…名前はヴィヴィオだったか」 フェイトは怒りを感じ、拳を強く握る。 自分たちのせいで巻き込んでしまったヴィヴィオ。 彼女を早く救い出したい。彼女を助けたい…。 その気持ちを抑えこむ反面、相手に対する憎悪は増していく。 「かわいらしい子だ。フフフ…、お嬢さんのことを何一つ話そうとはしなかった。 きちんと教育をうけたいい子だったな。どんなに痛めつけようが、苦しめようが…… 涙を堪えて話さない姿……俺は、感動さえ覚えたよ。フフ…フハハハハハハハ」 「くっ!!」 聞くに堪えないその言葉にフェイトは道具であるバルデッィシュを握り、距離を縮め相手を切り裂こうとした。 だが、そのフェイトの行動を察知したのか、 なのはが握るレイジングハートがフェイトの身体を抑えるように前に出される。 「…怒り、憎悪を表に出せばあいつの思う壺だ」 後にいるバットマンは、冷静に告げる。 「わかってはいるけど……」 「いや、君じゃない。本当に怒りで我を忘れかけているのは、むしろ…もう1人のほう」 フェイトは隣にいる、なのはを見る。 なのはは冷静そうな顔をしているが、レイジングハートを握っていないもう1つ手は怒りを抑えるために、 強く拳を握りすぎたためか、血が流れて、地面にと落ちている。 「…何も躊躇う必要はないぞ。俺は丸腰も同然…。お前の力を持ってすれば、俺など蝋燭の火を吹き消すように、 一瞬で終わらせられるだろう。フフフフ……」 ジョーカーは、高町なのはにターゲットを定めた。 怒りと憎悪は、あの黒き女よりも強く根深い…。 バットマンに見せてやれる、光が闇に落ちていくさまを…。 「それは、俺にだけ向けられるものではない。この国の警察官が、お前の娘を助けるためになにをした? 動揺を煽り、今も事態は進行中……誰も助けられない、誰も、救えない。 クフフフフ……、お前たちの力を持ってしても、1人の人間を助けることも出来ないんだ。 ならば、なんのために戦う。なんのために…。 お前が倒すべき敵は俺ではなく、無能で理不尽なこの世界じゃないのか?」 「あいつの話を聞くな…」 バットマンは正面に立っている、なのはに言う。 怒りにすべてを忘れてはいけない。 ジョーカーのペースに乗ってはいけないのだ。 だが、彼女は、それができるのか? やはり…ここは、自分がジョーカーを止めるしかない。時間も迫っている。 「…私は」 なのはは、ジョーカーに向かって語りかけるように声を出す。 それは憎悪も怒りも感じられない…。 「…私の力は、そんなに強いものじゃない。私1人の力でできることは、あまりにも少ない。 だけど…、大切な仲間がいれば、1人じゃ出来なかったことも…できるようになる。不可能が可能となる」 なのはは、隣にいるフェイトを見つめる。その表情は、穏やかなもの……。なのはは、知っている。 今まで戦いで…フェイトから、そして、はやてと戦って得た強い絆。 1人で苦しんでいたことも…同じように受け止めてくれる人がいること… それがどれだけ自分にとって強い力となるか。 「…私は、あなたのようにはならない」 強い眼差し…その眼を見て、ジョーカーは唸り声をあげる。 なのはが自分を見る目、それは…哀しみの目。 そう自分を哀れむ目…。 「そんな目で俺をみるなぁ!!!」 ジョーカーは、そういうと以前、フェイトに使った手榴弾のようなガスをだすものを投げつける。 しかし、それはフェイトにより、切られる。 ガスをださないように、起爆装置だけを完全に…。 「なに!?」 驚くジョーカーは、逃げ出そうとするが、その足にワイヤーが巻きつけられる。 バランスを崩し倒れるジョーカー。 バットマンの放ったそれに、ジョーカーは今度こそなすすべなく、捕まる。 バットマンは、なのはとフェイトを追い抜き、ジョーカーを見下す。 「フハハ…、アハハハハハハハ…。気持ちがいいだろうな、蝙蝠男。 俺が、あんなガキにやられるさまは?」 「……ジョーカー、人質を解放しろ」 バットマンはジョーカーの問いには答えず、時間が迫っている人間爆弾について聞く。 「…ヴィヴィオは、どこ?」 なのはも、ジョーカーに問い詰める。 ジョーカーは…心のどこかでは焦っているであろう二人に向かって、笑いながら…。 「いいだろう、教えてやる…起爆装置はジェットコースター内にある。 お嬢さんの娘が座っている座席そのものだ。 お嬢さんが座席から降りた瞬間、どかーんと吹き飛ぶ、だが…ジェットコースターも一定速度が落ちると爆発するようセットされている。 どっちを助けたいか、お前たちで選べ…。 おっと、二つとも、時間が来れば勝手に爆発することも忘れずにな。 フフフ…フハハハハハハハハ」 ジョーカーの襟首を捕まえ、身体を起こさせる、バットマン。 「貴様、他に方法はないのか?」 「ない。一人の命を助けるか、多くの人の命を助けるか、好きなほうを選べばいいさ~ヒヒヒヒャハハハハハハ」 バットマンはジョーカーの襟首を離す。 テーマパークにあるジェットコースター…。 ジョーカーとバットマンが戦いはじめたときから、動いているそれは、もう既に30分以上が経過しようとしていた。 ヴィヴィオは目を伏せて、酔わないようにしている。 そのヴィヴィオの座っている真下…そこに起爆装置が赤く点滅している。 ヴィヴィオの重さにより、1つの起爆装置は止まっているが、もう1つ…それはジェットコースターの速度に反応している……。 「…卑劣な」 フェイトは吐きすてるように言う。 なのはは、ジェットコースターがある方角を見る。 「どうするつもりだ?」 バットマンはなのはと、フェイトに問いかける。 なのはとフェイトは、バットマンのほうを見て 「…両方を助けます」 「今までそうしてきたように……」 バットマンは二人の言葉を聞き、なのはとフェイトが空を飛んでヴィヴィオを助けにいくのを見送る。 今の彼女達に言うことは何もない。 強き心…自分の行いを信じ、そして今の自分にはない、大切な強い仲間がいることが……その心の力を何倍も倍増させる。 普段、人を信じることをしない、私も今日だけは信じてみよう。 信じる心を持つものの、力を。 前へ 目次へ 次へ
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赤い文字 話リンク ・ストーリー ・内容 エース・オブ・エースにも涙はある 宿命の兄妹対決、なのは対恭也 すずかの過去、天文学者七里
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魔法少女リリカルなのはVS轟轟戦隊ボウケンジャー クロス元:轟轟戦隊ボウケンジャー ExtraTask 01 異界の来訪者 ExtraTask 02 隠されし術 ExtraTask 03 新たなる冒険者(1)(2) 魔法少女リリカルなのは―MEIOU クロス元:冥王計画ゼオライマー 第一話 冥王、黄昏に降臨す 第一話―B 少年は牢獄に己を失う フェイト外伝――月下光影―― クロス元:忍~Shinobi~ ※完結 第一話 朧月 第二話 嵐 第三話 双雷 最終話 暁光 なのは×錬金 クロス元:武装錬金、からくりサーカス、鋼の錬金術師 シャンバラを往く者 第1話 郷愁/黒死の蝶 第2話 海鳴の途絶える日/Link 第3話 真理の扉/からくり~しろがね 第一幕 開幕ベル 第4話 『光』(前半)(後半) LYRICAL THAN BLACK クロス元:黒の契約者 最終更新:09/12/21 予告編 第一話 彼女の空を星は流れ……(前編)(前編―B) 第二話 彼女の空を星は流れ……(後編)(後編―B) 第三話 新星は夜天の空を焦がし……(前編)(前編-B)(前編-C) 4/20 作者:LTB3話を微修正。次回は5月上旬を目標に。 拍手感想レス :LYRICAL THAN BLACKは設定に違和感がなくて面白いです!! :黒の契約者が面白いです。待ってます。 :塞がれた瞼から 流れ出した涙 :繰り返し蝕まれる 理性と血の欠片 :気づいたんですが、海鳴市って東京にはないんですよ。 :うっわーーw続き読みてぇーっつか、あの黒契をよくくっ付けたなーw最高b コメント欄 感想、ご質問等ございましたらお気軽にお使いください この続きをどれだけ待ち望んでいたか・・・・ -- 名無しさん (2009-12-21 23 33 43) LYRICAL THAN BLACKの続きが見れて、本当にうれしいです! これからも体調に気をつけて頑張ってください! -- 名無しさん (2009-12-22 08 05 36) DARKERきた!これで勝つる!! -- 名無しさん (2009-12-22 21 02 07) なのは×錬金の方もぼちぼちでいいので更新お願いします -- 名無しさん (2009-12-22 23 00 14) 遅かったじゃないか・・・感動してしまったよ -- 名無しさん (2009-12-23 13 22 00) 更新される日を楽しみに待ってました。これからも期待しています。 -- リョウ (2009-12-23 21 03 35) いつか来ると信じていた -- 名無しさん (2009-12-24 09 41 56) 待ち続けていた意味があったなぁ……おもしろいよ! -- 名無しさん (2009-12-24 23 53 40) 待っていたよ。この瞬間を -- 名無しさん (2009-12-27 13 08 45) ジャック・サイモンはまだですかー? -- 名無しさん (2009-12-31 16 58 18) ボウケンジャーのクロス、今更だけど続き気になるw;^^ -- 名無しさん (2010-01-01 11 17 09) 新たなる冒険者っていうのが気になるね? -- ボウケングリーン (2010-01-01 22 51 19) コメントありがとうございます、少々質問等に返信を。中断中の作品が気になる方もいらっしゃるようで、大変申し訳ありません。 恥ずかしながら、上記のどちらも、当時オリジナルの敵(ボウケン)や多重クロスを軽く考えていたのが中断の原因です。 錬金は特に長編になる上、ボウケン完結後と書きましたので、今からでも、しっかり固めてから再開したいと考えております。 ジャック・サイモンは次々回。 -- なのはVSボウケン (2010-01-02 23 34 53) 全く違和感なく読めてびっくりしました!続きをとても楽しみに待ってます!! -- 名無しさん (2010-01-05 00 47 19) ボウケンの続き、いつまでも待ってます! -- 名無しさん (2010-01-05 03 03 45) 個人的に話数の短いLYRICAL THAN BLACKを優先して欲しいですねww -- 名無しさん (2010-01-05 20 28 39) どうでもいい事なんですが、3話読んで気になったんですが、 風邪や花粉症と時差ボケは性質が違うのではないでしょうか?(契約者でもなるのでは?) 最後の黒さんは、警官に本当に聞きに行かれたらやばかった?これは次回で語られるんでしょうか。 -- 名無しさん (2010-01-21 21 43 33) 良かった…(つд`) 作者さんが生きてて… -- 名無しさん (2010-01-28 21 12 19) ハヴォックの話がどうなるか楽しみすぎる -- 名無しさん (2010-01-28 22 46 23) 時差ボケに関しては、今はらしくないミス、とだけ。 黒の発言は、店員がアパート隣室の黒人バボなので、口裏合わせを頼める――と思ってましたが、 改めて確認したらちょっと似てるけど別人でしたorz 何十回と復習したのに勘違いしてたようです。面目ない -- なのはVSボウケン (2010-01-29 00 44 24) DTBの雰囲気が消えずにうまくマッチしていました。続きを楽しみにしています。 警官が店員に聞きに行かれたら、たぶん黒は2人を連れて警官が聞きに行った隙にでも逃げれたのではないでしょうか。 -- 名無しさん (2010-02-01 02 52 12) 名前 コメント TOPページへ このページの先頭へ
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