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項目を追加する際は背番号順に記入してください。 リンクは曲名に動画(You Tube、ニコニコ動画など。どちらにもなければiTunesでも可)、アーティスト名にWikipedia(記事が存在する曲のみ。ニコニコ大百科、ピクシブ百科事典に記述があればそちらでも可)お願いします。リンク切れの場合はご一報をお願いします。ニコニコ動画にリンクする場合は備考欄に「要アカウント」の記入を忘れないでください。 アーティスト名が不明の場合は空欄でも構いません。 横浜アクアマリンズ 広島レッドリーブス 熊本シルフィード 札幌ホワイトエンジェルス 横浜アクアマリンズ 背番号 選手 曲名 アーティスト名 備考 1 笹田もも TOKYO GIRL Perfume 2023年使用 Hey Mickey Toni Basil 2024年~ 奇数打席時使用 If you wanna Perfume 2024年~ 偶数打席時使用 NUMBER ONE FAST WAY 2024年~ 途中出場時、最初の打席で使用 2 エリー・S・キャリオン Wild Thing X 3 東雲朋世 Lionheart P4koo 奇数打席時(2021年第1節~第40節) Berry Go!! Freezer feat. 妃苺 奇数打席時(2021年PO)、偶数打席時(2022年) 祭囃子 709sec. feat.Yui Chinen 偶数打席時(2021年) Chocolate Parade Freezer feat. 妃苺 奇数打席時(2022年)、偶数打席時(2023年~) Chocolate Planet Freezer feat. 妃苺 奇数打席時(2023年~) 6 宮島アキラ LOVE PHANTOM B'z 11 柳沼奏葉 太陽系デスコ ナユタン星人 2020年~2021年 リリーフ時のみ 第六感 / THE SIXTH SENSE Reol 2022年~ 14 浜野昴 虹 ゆず 16 矢作郁慧 Cartoon Heroes Aqua 19 秋田ゆかり 1st Priority メロキュア 2014年~ 21 村坂一姫 路地裏のうさぎ ASIAN KUNG-FU GENERATION 23 蓬莱撫子 ORIGINAL! YURIA Can you feel crying done? tiaraway ナイターの8回以降 26 八名瀬智香 Old James Bonded Bourbon(ジェイムズ爺さんのバーボン) Bill Justis 29 馬殿朋美 Ten Thousand Fists Disturbed 33 椎名海心 My Game Darude 先発時 Surrender Darude Ashley Wallbridge feat. Foux 同点・リード時 GIZMODE Zombie Nation ビハインド時 36 立花涼風 2 Minutes To Midnight IRON MAIDEN 51 神崎天満 道なき道、反骨の。feat.Ken Yokoyama 東京スカパラダイスオーケストラ 2020年~ 59 高城駿希 自由意思 Sword of the Far East 2015年 くじら12号 JUDY AND MARY 2016年 糸 中島みゆき 2018年~ 98 山口夏鷹子 サンライズ BENNIE K 2022年~ 広島レッドリーブス 背番号 選手 曲名 アーティスト名 備考 0 七海あずさ Evans DJ Yoshitaka 7 加賀秋子 Samba De Janeiro Belin 2012年~2020年 A・RA・SHI 嵐 2021年~ 22 ルクレツィア・A・イルステリアス 未完成協奏曲 錦織健 28 関奈緒 Inhaler Foals 2018年 35 竹中実菜斗 Foolish Again lapix 2024年 62 涼宮彩生 outsider 串伊トモミ スタメン時(ゲーム『GUNSLINGER STRATOS2』より) Belief Falcom Sound Team jdk 代打時(英雄伝説 閃の軌跡より) I'm so Happy Ryu☆ 代走時 Din Don Dan Ryu☆ feat. Mayumi Morinaga 守備固め時 64 マリオ Shine on you crazy diamond Pink Floyd 96 小野冬桜 雪の華 中島美嘉 2022年~ 熊本シルフィード 背番号 選手 曲名 アーティスト名 備考 8 右川優 ELECTRICAL COMMUNICATION GANASIA 大阪時代(15年~17年) レッツ・マイトガイン 露湖藻雷蔵 2018年(28節まで) 残火 松任谷由実 2018年(29節以降) 9 羽生美郷 ハードボイルド BIG BONUS Sammy Sound Team チャンス時、代打時は冒頭銃声SEあり 大花火 七シンボル ビッグボーナス アルゼ 7回の打席限定 10 左田凛 魂のルフラン 高橋洋子 広島時代(2015、2016年) がんばれゴエモンのテーマ 影山ヒロノブ N64「がんばれゴエモンネオ桃山幕府のおどり」OP※2017年から 俺はインパクト 水木一郎 N64「がんばれゴエモンネオ桃山幕府のおどり」より※得点圏 Identity -prologue- Dream GC「カスタムロボバトルレボリューション」OP(2018年~) 11 川村陽香里 『鎌倉殿の13人』メインテーマ Evan Call 15 瀬戸あさひ WAO!! 博衣こより 2023年使用 ホロライブ所属Vtuber「博衣こより」のオリジナル楽曲 TEMPLATE 星街すいせい 2024年~ 奇数日登板時使用 ホロライブ所属Vtuber「星街すいせい」のオリジナル楽曲 ソワレ 星街すいせい 2024年~ 偶数日登板時使用 ホロライブ所属Vtuber「星街すいせい」のオリジナル楽曲 19 前平郁花 REVIVER MY FIRST STORY vsシ・リーグ NEW DAY DREAMER flumpool vsマ・リーグ 26 小師陽向 LINK mao ゲーム『パワプロ2014』(2015) Never-ending Tale 麦野優衣 ゲーム『パワプロ2016』(2016~2017第13節・以降奇数節試合登場曲) Flying High 同上(2017第14節~偶数節試合登場曲) 36 神宮美乃凛 MISSION SKY-HI 40 曙川笙子 It's my life Bon Jovi 52 忍者ハットリ シークレット カクレンジャー トゥー・チー・チェン ホーム ハリケンジャー参上! 高取ヒデアキ ビジター 96 茂部黒子 夢みれば夢も夢じゃない 横山智佐 with 小桜エツ子 札幌ホワイトエンジェルス 背番号 選手 曲名 アーティスト名 備考 1 水崎亜美菜 ヴァンパイア 白雪巴(カバー) 2022年~ シンデレラ 来栖夏芽(カバー) 2022年第30節から併用 Narco Blasterjaxx Timmy Trumpet 2023年- ※NYメッツ、ディアス選手登場曲 5 栗林碧海 南洋踊り 小笠原諸島民謡 2020年~ 6 常磐メロ 夏祭り whiteberry 2018年~ 7 仁科カミュ The Next Episode Dr.Dre ~2019年 ルパン・ザ・ファイヤー SEAMO 2020年~ 8 豊川結華 Magic of Love Perfume 11 唐澤博美 Warning line ゲーム「ACE COMBAT 2」より 2018年~ 16 斉藤麻希 Funky Dealer 長沼秀樹 2020年 Lone Digger Caravan Palace 2021年 17 神崎玉江 昇る太陽 宮本浩次 2021年 獣ゆく細道 椎名林檎と宮本浩次 2022年~ 18 磯江市葉 ありがとう いきものがかり じょいふる 2018年 笑顔 2019年 34 釜石唯 make it happen 安室奈美恵 50 ハンナ・ギーアスター Through the FIre Crush 40 2019年 U96 Klaus Doldinger 2019年チャンス時 Fight the knight Crush 40 2020年 Knight of the wind Crush 40 2021年 57 上野まなみ Sunny Day Sunday センチメンタル・バス
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ゲームに関する内容(情報提供など)のコメントをどうぞ。 ギャラリーで死力解放◯回、ブロック◯回とか自分の成績(?)が見れるじゃないですか。そこで思ったのですが、死力解放と必殺の違いって何ですか? 分かりづらい質問ですみません -- (次元覚醒) 2011-10-20 20 01 45 あ、それ僕も気になってるんですよね。死力解放はふつうに○ボタンで出せる技のことですけど、必殺って何ですか? -- (とんかつ) 2011-10-20 22 50 12 いいぜ、テメェがまだ、何でも思いどうりにできるってんなら・・・まずはそのふざけた幻想をぶち殺すッ! -- (上条) 2011-11-13 20 14 12 つまらん -- (名無し) 2011-11-14 17 52 18 必殺は死力解放で敵のライフを0にした時じゃなかったかな? -- (もじゃきち) 2011-11-17 20 38 25 あ〜確かにそんな気がしますね -- (次元覚醒) 2011-11-19 07 59 41 アシストキャラのL+Rが使えないんですが 同時押しですよね? -- (匿名) 2011-12-06 15 50 28 ゲージがあってアシスト使用可能時に、浮かせてL+R同時押しだよん。信頼度が3以上の組み合わせでないと使えないから注意な -- (名無しさん) 2011-12-06 19 31 42 サバイバル点数55000いったwwwww -- (五和) 2011-12-23 22 54 06 ついでに上条さんと五和でね まだまだ高得点目指しますよー! -- (五和) 2011-12-23 22 56 01 そんなにいったのか! 俺は51万が最高だよ。今はタイムアタック頑張ってる -- (ベクトル) 2011-12-25 12 25 13 タイムアタックはまだやってないからやてみます! -- (五和) 2011-12-25 20 29 02 タイムアタックやってみたが途中の土御門さん強くて勝てない... シクシクシク -- (五和) 2011-12-27 01 01 53 最後の上条も時間かかるよ -- (ベクトル) 2011-12-27 17 25 11 サバイバルをステイルでやっているんですがパートナー誰にしたらいいっすかね? -- (第6位って青ピ?) 2011-12-30 14 09 41 サバイバルなら五和か白井がいいと思うよ! -- (ベクトル) 2011-12-31 13 47 59 美琴と黒子のコンビは結構強い -- (腐りかけのパン) 2012-01-02 23 03 45 土御門と風斬なら相手を一度浮かせれば勝ったも同然で強い -- (ベクトル) 2012-01-04 10 32 41 一回ねーちんと上条でやったら最後の上条さんはノーダメの20秒くらいで倒せたよーでも記録は7分56秒だった -- (五和) 2012-01-05 03 38 57 俺は御坂に時間かけすぎたが3分24秒だったよ。上条さんはたまにうまくいくからね -- (ベクトル) 2012-01-09 21 31 51 おすすめのキャラおしえて -- (五和) 2012-01-20 19 12 59 初心者は御坂かアックア。上級者は一方通行か土御門かな -- (ベクトル) 2012-01-21 15 40 25 上条さんも使いやすいと思うけどな。今更だがw -- (名無しさん) 2012-02-06 06 57 42 俺はサバイバル47万、VSは11万ちょっと。おすすめはアックアと御坂。(攻撃連鎖をわざと外す方法) -- (名無しさん) 2012-02-09 17 23 07 ↑の人とは違う名無しさんだよ -- (名無しさん) 2012-02-09 17 24 09 白井とインデックスでODをわざとはずせば13万はいけるよ -- (ベクトル) 2012-02-11 09 25 18 最近またプレイしているんだが、五和が上手く使えない。 -- (名無しさん) 2012-02-25 12 15 44 水→火につなげたら当てやすいし威力もあるよ。ODは風斬のユニゾンレイドで激突させた状態で使えば良いよ。 -- (ベクトル) 2012-02-28 17 13 10 今更だがいっきに五和が使いやすくなったわ。回答サンキュ。やっぱり好きなキャラでプレイしたいからな。 -- (名無しさん) 2012-03-23 20 51 48 だよね、全キャラ使いこなせるようになったら、もっと面白くなるよ -- (ベクトル) 2012-03-25 11 41 28 ttyyyyyyyyyyyyyyyyyy -- (t4r) 2012-04-14 21 09 47 sssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssssss -- (t4r) 2012-04-14 21 10 24 黒子でサバイバルクリア出来ないんだが……体力削られた状態でVS黒子になるとやられる -- (名無しさん) 2012-10-28 13 07 34 黒子は↑△で相手の動きを止めてから□コンボが良いよ。ODは…俺も苦手^^; -- (ベクトル) 2013-01-02 00 03 42 補足 パートナーは五和がオススメ。五和が突ついてる間に黒子も□連打すればコンボがかなり続くよ。 -- (ベクトル) 2013-01-05 08 20 51 僕は上条当麻が好きです -- (名無しさん) 2013-03-13 20 16 08 久しぶりにやったら、一方通行と黒子で激突と空中攻撃が99いったwww -- (名無しさん) 2013-05-12 08 10 14 サバイバル50万越えって・・・俺なんて上条と黒子で434100が最高なんだがw -- (名無しさん) 2013-06-15 17 39 44 とにかくポイントを稼ぐ事に集中したから相当時間かけてやったw -- (ベクトル) 2013-06-30 21 51 08 土御門さんと黒子でダメージが9200いったwww -- (名無しさん) 2013-07-06 19 11 27 土御門さんはマジで強い -- (ベクトル) 2013-07-18 20 32 50 土御門さんつよいね いろいろと -- (工場長) 2013-08-20 17 55 43 僕は詳しくない友達とやって御坂の電撃を当麻で消してたのしんでますw -- (ふぇんりる) 2013-08-27 21 19 41 これステイル使いこなせば凄く強くないか?ルーンを地雷化できるし、幻想殺しも蜃気楼でうまく翻弄すれば倒せる。 -- (名無しさん) 2013-09-04 15 54 39 たしかにステイル強いなwww -- (ふぇんりる) 2013-09-05 19 51 00 一方&麦野が1番。 -- (LSD) 2014-04-20 09 12 12 一方&黒子でサバイバル53万点、上条&五和でタイムアタック4分3秒が限界 -- (オティヌスちゃんペロペロ) 2014-05-24 18 12 29 だれかアドパしませんかー? -- (名無しさん) 2014-05-28 11 18 57 久しぶりにやったら楽しいんだよなぁ -- (上条) 2015-03-28 20 13 54 このゲームまだやってる奴居る?居たら対戦したいんだけど -- (名無しさん) 2018-02-23 23 59 19 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/3394.html
短冊 『上条当麻と付き合えますように♡ 御坂美琴』そう短冊に書いた少女は、お馴染み、御坂美琴嬢である。今日は七夕。寮の部屋で机に向かい、願い事を書き終えた彼女はよし、と大きくうなずき、次の瞬間からどんどんどんどん顔を赤く染めた。(…………ないないないないないないないないないないないない)そうして新しい短冊に『猫を思う存分なでなでしたい 御坂美琴』と書いている時、後方の扉から白井が入って来た。おう、ギリギリセーフ「お帰り、黒子」「ただいま戻りました。お姉さま、何をなさっておいでですの?」「今日、七夕でしょ? だから、ほらっ」「ほー、なるほど、お姉さまらしいですわね、ゲコ太でもありませんし。 ですが、それでしたら先ほど風で窓から飛んで行った短冊はいったい…… ってお姉さまが突然の窓からアクロバティック外出!!?」 5分後、まだ美琴は走っていた。(あんなの誰かに見られたら死んじゃう!!!!!!!)もし、知り合いにでも見られたらと思うと、軽く、死ねる。その拾った人物経由で佐天がその情報を手にしようものなら、学園都市じゅうにその情報は広がるだろう。世界中の人類を手にかけなくてはならなくなる。(それだけは絶対阻止しなくっちゃ!!)さらっと恐ろしいことを考えちゃう美琴の、切実な願いが記されたそれが少しずつ高度を下げる。しかも、その先には見知った人物がいた。「佐天さんお願いなんて書きました?」「ドキドキわくわくする事件に会いたい!!」「この話、本編の大覇星祭の前なんですか? 後なんですか?」「初春は? 願い事何にしたの?」「パフェは自分で何とかするんで、世界平和を」「そんなつまらない本編を、見たいかい?」「でも、そろそろ1巻分日常回があっても……」(直通かよぉぉぉおおおおおおおおおお!!!)拾った人経由なんて甘っちょろい考えなのだった。「おや? 初春見なさいな。誰かの願い事が、この織姫佐天に届けられそうだよ」「彦星いないですけどね」「初春でいいじゃん」そういいながら佐天は初春のスカー(略)カポカとたたく。初春を左手であしらいつつ、佐天の右手が短冊に届こうとした時、二人の顔の間を閃光が通った。さらに閃光が向かった先から襲いかかる爆音と爆風。短冊は再び空へ上る。耳に、足音が届いた。正面からやって来たのは、完全無敵の電撃姫。表情は陰の入った笑み。「「……ひぃ!!」」「佐天さん、初春さん……」ガタガタ震えながら美琴の顔を見る。「……蚊が、飛んでたの」あれ? 陰影で気付かなかったけど、顔めっちゃ赤くない?「と、いうことでじゃーねー!!!」かのビリビリは再び短冊を追っていった。「……とりあえず、願い、叶いましたね。ワクワクはありませんけど」「…………」「佐天さん?」「……全力で御坂さんが追う短冊、 レールガンを焦って撃っちゃうほどの内容、 さらに、真っ赤な表情ときたら…… ぐふ、ぐふふ明日が楽しみすぎて、おら、ワクワクがとまんねぇーぞ!!」「この人凄い」世界平和はさっそく叶わなかったのだった。 「ア・ナ・タ。ようやく願いが叶ったのねって、ミサカはミサカは赤面しつつ喜びを噛み締める」「……」「二人きりね、ってミサカはミサカはついにこの時が来たのだと溢れんばかりの感動を「オイ、早く帰ンねェと晩飯が遅くなって黄泉川がうるせェだろ。さっさと来い」きーー!! もう少しムードを感じてもいいじゃん!!ってミサカは……」セリフの途中でしらけさせる一方通行の言葉に激怒する打ち止め。彼女から視線を外した一方通行は、自分たちの頭上に何かを見つける。あれは……短冊??「とうっ!!」不覚!!一方通行は後方から迫る影に気付かなかった。衝撃を受け、前のめりに倒れる。「ちぃっ!!!」自分を踏み台にした人物は舌打ちしてそのまま去って行った。「あンッのオリジナル!!!」正面に顔を向けるが、すでに見えなくなっていた。ふと、気付く。自分の前にはあのクソガキがいなかったか?「あ、あの…」見下ろすと、さくらんぼのように赤い顔した打ち止めがいた。美琴に踏み台にされた一方通行が、打ち止めを押し倒したことになっている。「み、ミサ、カはアナタといちゃ、いちゃしたいと願った、けども……って、ミサカは、み、ミサカは、こ、ここまで、積極的になるなど予想外で~~」「何言ってやがンだ?」「ふ」「アン?」「ふにゃーーーーーーーーーーー!!」「ナンジャソリャァァァァアアアアア!!!!」狭い通りを歩くカップルが一組。「はまづら、あれ」「おー、ありゃ短冊か。風で飛ばされたのかね?」「そういえば、はまづらはさっき何をお願いしたの?」「麦野、絹旗、フレメアのオレに対する扱いがよくなりますように」「無理だね」「いえーい!! 速答速攻大否定!! そりゃないんじゃない? 滝壺?」「むぎの達の願いが『はまづらがもっと従順になるように』だったから」「がっでむ」「わたしは、それでもはまづらの願いが叶うように応援するよ」「さっき速攻で否定したけどね。で、滝壺の願いってなんなの?」「わたしは「どいてどいてどいてーーーーーー!!!!」??」目の前からもの凄いスピードでなにか来た。浜面は慌てて滝壺を庇う。狭い通りで、なんとか衝突せずに済んだ。「な、なんだ? 第三位?」「は、はまづら……」珍しく動揺する滝壺の声に、訝しげに下を向くと、がっしりと自分に抱かれた彼女がいた。うっわ!! やっべー!! やわらけー!!なんて間抜けな感情を持ったのは一瞬。慌てて離れようとした浜面の腕を、滝壺は掴んだ。「は、はま、づら……」「滝壺?」「わたしの、願い、叶えて……」 7月7日。 珍しく雨の無い日だった。未だ美琴は短冊を手にしていない。美琴には追いかけなくてもよくなる方法があった。自分の能力で短冊を焼き尽くせばいい。だが、(そんなこと、絶対に!!!)「うぉぉぉぉおおおおおおりゃぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!」叫びながら走る美琴はついに鉄橋で短冊を手にした。「「ふぃー」」????「何やってんのよ。アンタ?」「こっちのセリフだっつうの。門限はどうした?」「諸事情よ。ん? なにそれ? 短冊??」「あ、い、いや、こ、これ、は…………ん?」美琴も自分の手元にある短冊を見る。あれ? 自分の字じゃない???『御坂美琴に思いが通じますように 上条当麻』ゆっくり顔を上げる。上条が間抜けな顔を真っ赤に染めてこっちを見ていた。だけど自分の方がすっごい変な顔している自信がある。「へ? え? あ、あああの……」「いや、でも、え? その、あれ、でもそれじゃ、え??」2人は川の真ん中でしばらくアタフタしていた。翌年も学園都市の空は晴れた。笹に括り付けられた短冊がゆらゆら風で揺れている。短冊には2人の名前と1つの願い。内容は……飛んでいったときに必死に追いかけてご覧ください。
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【坂田隊射手】水銀 燈 └┐iハ´i_ ノ .ノ} ______ _rヘrt, /辷}辷}辷}{薔▼特殊能力 ________ _____ ┌厂ノ7,、´/、/  ̄ ̄ ̄`ヾ} ┌──────────────┐ | MAIN TRIGGER | |● ●| /\ ,厂}イ7/_ `i// / / │ ??? │ | | | | | |. |\/|´≠=´≦/}´{| /./ / / │ ??? │ | アステロイド | | | | | \|/ 三三 /. .| i! 仆、i ./ / │ ??? │ | | | | | | /三三三 }‐ ´ .从ノ代リ.|/斗孑/ │ ??? │ | ??? | | \__/ | ∨三三 .≧r 、___ 〉八. 、 ´弋ソア└──────────────┘ | | | || || | `<三三㍉勹三三三三三≧x、ー=彡´ ム圦》´/ ,、 ` `{  ̄ ̄ | シールド | | /| |\ | `ヽ{{彡′三三三三三三},--------、 .|.〉´ / ノ | | | | | | | | \三三三三三/\  ̄`ー、_ ̄ヽニ´ i./ | ??? |>| ii ii ii ii | /|\ \三三三 |.`Y´.| //i | ヽi´/i|ーニヽ ======== | ◎ | |/\| __チ}ヽ{三三 \!/ / i | / / /./ヽ ヾ、 | SUB TRIGGER |>| !! !! !! !! | \/ ┌‐-、 .,ト>`/ \三三三 / ,./ i./ / / /.ヽ `ー、ヾヽ | | | | | .| | |____.`7¨フ ´三三三. >¨¨ // / / / / \ `ヽi>< | スコーピオン | | \| |/ |  ̄` < ` ー――‐=彡 ´ /ー/ .i/ / / / .\ |`゙Y゙´| | | | || || | ` ー――――ァ ./i_」}/ / / / / i! \ ゙><゙ | ??? | | / ̄ ̄\ | _ {三三ニ/ /ヾ´ ii.」 ./ / /./i ハ .>、 | | | | | | /_∧ マ三三i /三 .ゝy′ / / / //| |ヘ ` / | シールド | | | | | ∧ ∨ マ三ニ.レ′三ニ./ ,./ / / ///| |从 |\ | | | | | |  ̄ /三三三三ー=彡 ´/ / /////} .|. ; ;マ \|/ | バッグワーム | |● ●|. ,i´三三∨三三三三 ./ / / ////i .| ; ; ;.マ ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄. x≦三三三 \三三三 / / / /、/ ; ;ム ! ; ; ; ;マ ┌───┬──┬───────┐, x≦´三 ┌‐┐ 三 .\三ニ./ / / /ニ7 ; ; ; ム _ /|.マ ; ; ; ; ;i │ トリオン│ 4 │[][][][] │∧∨三三 |__|.| 三三ニ\/ / / /.,ィ / ∧ ∨ .i ! ; ; ; ;/i /iヽ、 ├───┼──┼───────┤. ∧∨三三 `ー` 三三三 ./ / / /三∧ / / ∨ ̄/ .iリ ; ; ;/ .| |/ヽ、i .| │ 攻撃│ 7 │[][][][][][][] │三 ̄三三三三三三三三 ./ / / /三ニ//、 / ;  ̄ ; ; ; ; ; ; ;/ i ヽ、/ | ├───┼──┼───────┤三三三三三三三三三ニ./ / // ー=彡 ´//≧zx、_ ; ; ; ; ;/ /.i .| │ 防御│ 5 │[][][][][] │三三三三三三三三三 / / / /三ニー=ニ彡´三三三三≧x ノ ./ i! i ├───┼──┼───────┤三三三三三三三三ニ./ / /./ i三三三三三三三三三三≧x / / │ 機動│ 4 │[][][][] │三三三三三三三三./ / / /| .|三三三三三三三三三三三/ ./i / ├───┼──┼───────┤三三三三三三三ニ/ / / / .| マ三三三三三三三三三ニ/ ,イ./ i / │ 技術│ 6 │[][][][][][] │三三三三三三三/ / //二! マ三三三三三三三 >´ >´ 从 / / ├───┼──┼───────┤三三三三三三 ./ / / /三.ノ ヽ三三三三ー=ニニニニ彡´三三三/ / │ 射程│ 4 │[][][][] │三三三三三三/ / / / ./ ` <三三三ニ//三三三 / / ├───┼──┼───────┤三三三三三 ./ / /.// ` <三三三三三 / / /、 │ 援護│ 2 │[][] │三三三三ニ / / /./´ i| ` < ー‐=彡 ' ´彡´三 .ム ├───┼──┼───────┤三三三三 / / /./ ノ il .i ` <三三三三三三 .ム │ 指揮│ 2 │[][] │三三三ニ./ イ/ / il | ヾ ` <三三三三三.ム ├───┼──┼───────┤三三三./ / ./ .{! `<三三三三 ム │ 戦術│ 2 │[][] │三 / | / .i! ヽ \三三三三 ├───┼──┼───────┤/ | / {! /\三三三 │特殊性│ 3 │[][][] │ レ , 、 i⌒ヽ 厂マ ヽ三三 └───┴──┴───────┘┌────────────────────────────────────────────────┐ ◆ 水銀 燈(高1) ◆ アステロイドの接近包囲射撃にスコーピオンを交える射手。スコーピオンは中空長刀型を用いることが多い ◆ 通称:「銀ちゃん」。アステロイドで正隊員へと昇格したが撃ち合いには厳しいトリオンで一度挫折 イタチや麦野のランク戦で着想を得てスコーピオンを装備、現在のスタイルを確立した。 アステロイド・スコーピオン両方にポイントが分散しているため、見かけ上のポイントが低いが 何気に「4人目のオールラウンダー」に近い存在である└────────────────────────────────────────────────┘普通校の高校一年生、ソーニャと同じクラス-適正距離(39スレ目 4096) 5m 10m 15m 20m 30m ├────┼────┼────┼────┼────┼────┤ [ E ][ B ][ C ][ D ][ E ]
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絹旗「私が超出血大サービスしてバニーになってあげてるのに、なんでそんなに覚めた態度何ですか!?」 浜面「これ、何のドッキリ?…つか、ずり落ちて見えてんだけどよ……」 絹旗「――ッ!?」 こんな感じだと思った? それとも 絹旗「――浜面は私の事超嫌いなんですか?」 浜面「嫌いはずはないけど…いやでもさ…」 絹旗「だったら、んっ、ん~」 浜面「だからよ……お、俺は滝壺の事が…」 絹旗「据え膳食わぬは超浜面の恥ですよ、ん~」 こう? 9 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/01(月) 13 17 25.69 ID 9wlKGez90 つづけろ 11 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/01(月) 13 18 38.28 ID hBfLzT9NO つづけろください 13 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/01(月) 13 24 39.32 ID h8aFcMK20 どっち? 15 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/01(月) 13 49 34.07 ID h8aFcMK20 上なら 浜面「…あっ」タラリ 絹旗「い、今のはなしです!なしだって言ってるのに浜面いつまで超ガン見してるんですか!!」 浜面「みてない!みてないぞ!?」 絹旗「その鼻から超たれまくってる赤い液体で説得力がありませんよ!?」 浜面「えっ!?あっ」ゴシゴシ 絹旗「き、キスしようとしてきたら写真撮って超滝壺におくってあげようとおもっていたのに…浜面超ぶち殺します」 浜面「逆切れ!?ちょっとまてよ、俺はこの状況だとどうみても被害者だろ!!」 絹旗「――ここで私が大声で超叫んでみてもいいんですよ?」 浜面「だぁあああ!!わかったわかった、俺が悪かったです。はいごめんなさい!!」 絹旗「……はじめからそうしていれば超よかったんですよ」 浜面「と、とにかくこれ着ろ!!ほら」 絹旗「浜面のジャージとか超臭そうなんですけど」 浜面「良いから!女の子がこんなところでそんな恰好してる事自体が……おかしいだろうよ…」 絹旗「仕方ないですね、超我慢してきてあげます」 16 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/01(月) 13 56 54.35 ID h8aFcMK20 下なら 浜面「…えっとだからさ……」 絹旗「どうせキスしたことないのは超知ってますから、大丈夫ですよ。ん~」 浜面「(どういうことだ、何か俺フラグたてたのか?まさかありえないだろ、だって俺は…)」 絹旗「仕方ないですね…」グイッ 浜面「わっ、わわわ―――!?」 絹旗「…」 浜面「(なっ!?)」 絹旗「―ッ、やっぱり浜面は超キスが下手ですね…」 浜面「お、おい、今の…え…ウソだろ」 絹旗「――浜面はずっと私の超下に居ればいいんですよ…、アイテムが解散した今、滝壺は…もうこっち側にはこないんですから…浜面は…浜面は私の傍で…」 浜面「…絹旗……?」 こんな感じか 19 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/01(月) 14 52 50.95 ID h8aFcMK20 15 ガサッ 浜面「や、やべぇ誰か来たのか!?」 滝壺「はまづら?」 浜面「…はぁ、なんだ滝壺か。びっくりしたぜ…」 滝壺「はまづら、どうしたの?…あっ」 浜面「いやぁ、こいつがあほな事をしたからな、ジャージを…」 絹旗「浜面、骨の1本や2本折れても超我慢しなさい」 滝壺「二人はそういう関係だったの?」 浜面・絹旗「「はぁ!?」」 滝壺「だって、はまづら上着脱いでるし。それに…」チラッ 絹旗「えっ、ど、どうやったらそんな超勘違いを!?」 浜面「…えっ、ブブホォッ!?おい、絹旗ま、またで…でてる…でてるって!?」 滝壺「…絹旗胸出てる…バニー…はまづらの趣味…うん、私はそんな二人の性癖でも応援してるよ」 浜面・絹旗「「違う違う違う違う違う!!」」ブルブルブル 滝壺「邪魔しちゃ悪いから、私戻るね。でも程々にしないと駄目だと思うよ」 20 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/01(月) 15 00 58.83 ID h8aFcMK20 16 絹旗「麦野もフレンダもいなくなって、滝壺も能力が使えなくなって、そしたら私と浜面の超二人きり…」 絹旗「他の暗部組織との併合なんてあるけど、私は超イヤなんです。アイテムはアイテムじゃないと…」 絹旗「だから、浜面…貴方だけでも私の傍に超ずっといてください。いやキスしたんだから超責任とってください」 浜面「…いや、でも、俺滝壺の事を……」 絹旗「――浜面!!」 浜面「…」 絹旗「―――私の方が超尽くす女ですよ?」 浜面「…」 絹旗「―――私の方がこう見えても超将来有望ですよ?」 浜面「…」 絹旗「―――私の方が浜面の超バニー趣味も理解してあげられます」 浜面「…」 絹旗「―――私の方が私の方が…」 絹旗「―――私の方が滝壺より、超ずっと浜面の事が好きなんです。だから…私と一緒に……」 浜面「…でも俺は……」 23 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/01(月) 15 12 00.50 ID h8aFcMK20 19 浜面・絹旗「「」」ポカーン 絹旗「浜面のせいで超勘違いされた…」 浜面「俺のせいかよ!!」 絹旗「超浜面のせいに決まってます。この世の悪いところは超全て浜面のせいですから」 浜面「…おいおい!俺ってそんな悪党ですか!?俺ってもしかして超大物ってやつ?」 絹旗「…浜面超頭おかしいんですか?」 浜面「…話をふられたから乗っただけなのにこの扱い……俺だってなちょっと前まではスキルアウトをまとめていた…」ブツブツ 絹旗「過去の栄光にすがる男って超みっともないです。とてつもなく小さな男ですね、超豆男」 浜面「……」 絹旗「浜面のバカの相手はこれくらいにして、超どうやってこれを説明するか考えないといけませんね」 浜面「(俺の存在意義って…)」 絹旗「超ゾウリムシ位ですね」 浜面「なにっ!?今、俺の心読んだ!?ちょっとまってどういうことだ!!」 絹旗「浜面の考えそうなことくらい超わかりますよ。これでも超何ヵ月も浜面の事みてきたんですから」 浜面「えっ…」 24 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/01(月) 15 21 18.17 ID h8aFcMK20 20 浜面「だ、ダメだ!ダメだ駄目だ!!」 絹旗「何がダメなんですか、超理解できません!!」 浜面「だって俺は、アイツの事を守るって…」 絹旗「守りたいと好きは違うと超思いますよ」 浜面「でも……」 絹旗「それとも、やっぱり…超好きなんですか…?」 浜面「俺は…アイツの事がす、す…」 絹旗「――くッ」 グイッ、ムニュ! 浜面「お、おい!!」 絹旗「どうですか、超手頃なサイズだと思いますよ?し、将来性も…私の方が…」 グイッ 絹旗「腰だって……こんなに細いですし、浜面が超抱きやすいとおもいますよ。ほら少しくらい乱暴に抱きしめても超良いですよ」 浜面「まてよ、だから!こんなことしたって…」 絹旗「…そんなに私じゃ超不満ですか?」 25 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/01(月) 15 25 09.51 ID aa8Mldiz0 二つのルートとは珍しい 26 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/01(月) 15 25 36.34 ID h8aFcMK20 そろそろ混乱して来た事だろう 何故こんなスレを開いたんだか 27 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/01(月) 15 26 38.81 ID aa8Mldiz0 26 良いから続けろ 29 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/01(月) 15 38 23.30 ID h8aFcMK20 23 絹旗「…今、超勘違いしましたね浜面」 浜面「い、いやぁ…あはっあはははは……」 絹旗「調子乗りすぎです浜面。こんな臭いジャージ貸した位で超調子にのらないでください」 浜面「お前なぁ…そんなこというなら脱げ!さっさと返せ!」 絹旗「し、信じられません!ここで私に超脱げだなんて!」 浜面「俺のジャージは臭いんだろ!ゾウリムシなんだろ!だったらさっさと脱げよ!」 絹旗「やめなさい!ひっぱるなぁ、浜面ぁ!!」 ビリッ…..ビリビリッ 浜面「あぁ!!」 ドスンッ 絹旗「…くぅ……」 浜面「…いててて…」 絹旗「は、浜面!?ど、どこ超触ってるんですか!!!」 浜面「う~ん、なんだよ……」フニフニッ 絹旗「…はぅ」ビクッ 30 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/01(月) 15 45 14.76 ID m0KyOuz60 片方ずつ完結させてくださいね(^^ 31 30 分かった!両方これで終わろう 2010/11/01(月) 15 51 22.95 ID h8aFcMK20 24 浜面「ふ、不満なんかないけど…」 絹旗「ちょ、超ちょっとくらいだったら直接触ってもいいんですよ?」 浜面「ブホッゥ!!」 絹旗「ほら、こうやって…」 浜面「あががががが…」 絹旗「……結構超いい形してると自負してるんですけど」 浜面「あぱぱぱぱぱぱ…」 絹旗「……これで超尽くしてあげるっていってるんですよ!?」 浜面「(こ、この状況はななんだなんなんだよ!!)」 絹旗「…浜面だって、超こんなにしてるくせに」ニギッ 浜面「はうぁ!?」 絹旗「…どうですか、超びくんびくんしてますけど」 浜面「(だ、ダメだ!こ、こんなことでアイツを裏切るわけには…)」 絹旗「…何も言わないならこのまま超続けます」 浜面「や、やめ……」 32 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/01(月) 16 09 40.22 ID 0htVuYzz0 原作読んでないんだが、浜面と滝壺と絹旗って三角関係なの? 33 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/01(月) 16 14 52.40 ID fUx4sIXA0 絹旗の変わりにヤンデレ麦野が入ります 37 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/01(月) 17 01 19.47 ID jEBybLt+O 滝壺も麦のんも絹旗も浜面ラヴだからな フレンダはもらっていく 62 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/02(火) 09 34 28.06 ID MXhnVBUX0 29 浜面「なんだ、この感触は……」フニフニ 絹旗「浜面ぁ、やめ…ッ、」 浜面「どこか打ったのか?」フニフニフニ 絹旗「…ぁ…ふっ」 浜面「顔赤いぞ!!まさか本当にどこか痛めたわけじゃないだろうな!?」 絹旗「…浜面、ど、どどこ超触ってるんですか!!」 浜面「へっ?」フニフニ 絹旗「……」プルプル 浜面「…あっ……」 絹旗「―――浜面、超殺す」 ――お仕置き中―― 浜面「……」ピクピク 絹旗「は、浜面は超調子乗りすぎなんです!っていうか何、超股間大きくしてるんですか!?」 浜面「……」ピクピク 絹旗「――いつまでも気絶した振りしてるなら『それ』を超踏みつぶしますよ」 63 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/02(火) 09 45 02.29 ID MXhnVBUX0 浜面「!?」 ガバッ 絹旗「……で、浜面は私に超興味ないようにいっておきながら鼻血にソレですか」 浜面「…し、仕方ないだろ…せ、生理現象なんだから…」 絹旗「ガン見するのも生理現象ですか?超説得力ありませんよ」 浜面「あ、あれは……条件反射です…」 絹旗「…」ビキッ ガシャッ 浜面「ま、まってまてまてまて!早まるな、絹旗その手に持ってる自動車を地面に置いて話そう!なっ?」 絹旗「…あぁ!?」ギロッ 浜面「(こ、こうなったらひたすら謝るしか…!!)」 絹旗「ゾウリムシ浜面には反省という言葉が超理解できないようですね」 浜面「す、すまなかった!!」 絹旗「今更土下座した位では超遅いですよ」 浜面「…そ、そうだ!!な、なんでも言う事きくから!!」 65 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/02(火) 09 58 37.81 ID MXhnVBUX0 絹旗「……何でも?」ピクッ 浜面「な、なんでも、なんでもです、はい!!」 絹旗「……」 浜面「(だ、ダメか!?)」 ガシャンッ 浜面「ヒィっ!?」 絹旗「…超仕方ないですね、その言葉に免じて今日の所は勘弁してあげます」 浜面「…ほ、本当か?」 絹旗「自動車でプレスされたいんでしたら超望みをかなえてあげますけど?」ギロッ 浜面「めめめめめめ、めっそうもございません!!」 絹旗「それじゃ浜面、超とりあえずアシを拾ってきて下さい」 浜面「あ、あの…その絹旗の横にあるやつじゃ…ダメですか?」 絹旗「こんな超ベコベコのじゃなくて、もっとかっこいい奴がいいです」 浜面「……」 絹旗「…何でもとかいっておいて逆らうつもりなら、やっぱり超プレスですね」 66 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/02(火) 10 06 18.88 ID MXhnVBUX0 浜面「い、行ってきます!!」 ――物色中―― 浜面「かっこいいっつってもな、あまり目立つ奴だとすぐ足がつくんだよな…かといって絹旗に逆らったら…殺されかねないし」 浜面「はぁ、これでも元スキルアウトのリーダーなんだけどなぁ…」 浜面「おっ、これは……欲しかったあの……」ゴクリッ 「浜面、何やってるじゃん?」 浜面「…ゲッ」 黄泉川「げっとは失礼じゃんか、少し傷つくぞ」 浜面「…お前が傷つくようなタマかよ……」 黄泉川「浜面、暫く会わないうちにいうようになったじゃん…」ピキピキ 浜面「…で、今日は何の用だよ。まだ俺は何もしてないからな!!」 黄泉川「…まだ?まさかお前…」 浜面「(や、やべぇ!?)」 黄泉川「そういやこの前もお前、無免許で車乗り回してたじゃんか…もしかして今また車の物色中なのか?」 浜面「ま、まさか…そ、そんなわけねーし!!」 67 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/02(火) 10 20 15.35 ID MXhnVBUX0 黄泉川「まだそんなことするっていうなら……わかってるじゃんな?」 浜面「ば、馬鹿、この糞アマ!!そんな事するはずねーだろ!クソッ」 タタタタッ 黄泉川「ま、まて!待つじゃん!」 ――逃走中―― 浜面「糞、今日こそあの時手に入らなかったあの車を…と思ってたのによ…」 プルルルル 浜面「…ん、携帯……あっ」 着信:絹旗 浜面「……やべぇ…」 ピッ 『浜面!まだですか!いつまで超待たせるつもりなんですか!!!!!!!!』キィィーン 浜面「…くっ」 『浜面!こっちは既に着替え終わって超準備完了なんですよ!なのに浜面がまだアシ用意してないとか超舐めてますね?』 浜面「い、いや、もうそっちに向かってるところだからよ…」 69 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/02(火) 10 31 08.23 ID MXhnVBUX0 「確か、この辺りに置いたと思ったんだが…」ウロウロ 浜面「そ、そういうことだからもうちょいまってくれな!」 『かっこ悪い車だったら超お仕置きですよ、わかってますね?」 ピッ 浜面「は、早く何とかアシを確保しねーと…って…」 例の青いスポーツカー 浜面「……あんまり趣味じゃねぇーけどこの際これで…」 つ ファイバースコープ 浜面「この手の車は………よしこれで」 ガチャッ 浜面「よっしゃ!これであとはエンジンを…」 ガチャガチャ……ドルンッ 浜面「…ふぅ、これで何とか…」 キュルキュルキュル…ブーン 「あれは…私の車……あれなんで勝手に走っているんだ…?」 70 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/02(火) 10 49 27.63 ID MXhnVBUX0 ――合流―― 絹旗「浜面、超遅いです」 浜面「悪い悪い、でもまぁそこそこのだろ?」 絹旗「…まぁ、これに関しては超ぎりぎりですけど合格にしてあげます」 浜面「これで超ギリギリかよ…(あの車だったらきっと超古臭くて失格ですとか言いかねねーな、その上であの芸術品をぼろぼろに…)」 絹旗「それじゃ出して下さい」 浜面「どこにだ?目的地きいてねーけど」 絹旗「私が興味あることっていったら超映画に決まってます」 浜面「…なるほどね……」 絹旗「最近、超行く機会が激減してましたので、そろそろ映画成分を補給しないと私も超つらいんですよ」 浜面「ってことはこれは…デートってことでいいのか?」 絹旗「はぁ?浜面頭に何か超わいちゃってますか?」 浜面「何がだよ!?男女が二人で映画みにいくつーんだからデートってことだろ!!」 絹旗「男女?何か超勘違いしてますね。ご主人様と超下僕です。デートになるはずなんて超ありえません」 浜面「…(く、くそぉぉぉ)」 72 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/02(火) 11 16 09.92 ID MXhnVBUX0 ――映画館―― 絹旗「今日はこれとこれとこれとこれとこれを超観ます」 浜面「えっと…それだと夜になっちゃうんじゃ…」 絹旗「超下僕は黙ってなさい」 浜面「…へいへい」 ――1本目視聴中―― 絹旗「…騙されました、これは超駄作です」 浜面「おいおい、まだはじまって5分だろ?」 絹旗「いいえ、これはもう超確実に駄作です。最後までみたら時間の超無駄になります。浜面次のいきますよ」 浜面「お、おい!ひっぱるなって!!」 ――2本目視聴中―― 浜面「こ、今度のはさっきのよりは……そんな感じがするな…」 絹旗「超下僕の感性というものはこのレベルなんですね」 浜面「お前の要求通りじゃねーのこれ!ほら、B級どころかC級臭すらするじゃねーか!?」 絹旗「つくられたB級、C級に何の価値があると超思ってるんですか!!私が求めているのは結果そうなった物がみたいんです!!」 74 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/02(火) 11 53 25.79 ID MXhnVBUX0 ――最後の1本―― 絹旗「…まさか最後にああ来るとは、超予想外でした」 浜面「……いや、すげぇなあれは」 絹旗「…この作品は超久しぶりの当たりです。さて浜面、お腹が超減りましたので何か食べにいきますよ」 浜面「えっ?お、おわりじゃねぇーの!?」 絹旗「下僕はおとなしく超ご主人様の言う事きいてればいいんですよ。ほら早く車だしなさい」 浜面「…な、なんでもっつーってもある程度範囲を…」 絹旗「私に超高い高いされるのと、この車でプレスされるのどっちがいいか選びますか?」 浜面「……りょ、了解」 ――ファミレス―― 絹旗「浜面、ドリンクバー超お願いします」 浜面「はいはい…」 浜面「(このままじゃ一生奴隷になりかねないな……)」 絹旗「浜面~超早くもってきてください」 浜面「わかってるよ、少しくらい待てよ」 98 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 07 58 27.29 ID 2bGMoaWD0 74 絹旗「超下僕、これから貴方はどうするつもりですか?」 浜面「…まだ下僕?そろそろ……」 絹旗「+人生終わらすのならいつでも超解放してあげますけど」 浜面「…もういいません……」 絹旗「麦野もフレンダも超居ないし『アイテム』はもう二人+下僕じゃないですか」 浜面「…そーっすね」 絹旗「浜面は一生私の下僕としていきるとして、まだこの超世界に残るつもりですか?」 浜面「…俺はどうせ、スキルアウトも……まぁ滝壺だけはこの世界から出してやりたいよな」 絹旗「浜面は戻るつもりは超ないんですか?貴方は所詮『アイテム』ではなく下部組織、いわば超下っ端でしたから、別に居てもいなくてもかわらないとおもいますけど」 浜面「なんか俺要らない子?いやわかってたけどさ…」 絹旗「私の下僕としては超少し必要ですけど…」ボソッ 浜面「ん?今なんつった?」 絹旗「超気のせいです」 浜面「でも、確かに何か言ってたような気がするんだけど…」 絹旗「う、うるさい!浜面の癖に超生意気です。何でもないっていったら何でもないんです」 99 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 08 13 10.60 ID 2bGMoaWD0 浜面「まぁ……あれだな俺としてはお前たち『アイテム』が元に戻ってくれる方が一番うれしいな」 絹旗「はぁ?超意味が分かりません」 浜面「学園都市の暗部としてではなく普通に中の良い4人がこんなファミレスでくだらない事をだべって、そして笑って、時には怒って…まぁ俺は使い走りだから……あれだけどさ」 絹旗「……でもフレンダも、麦野も超もう居ませんよ?土台無理な話です」 浜面「そうだよな、でも、でもさ…、またやり直せるとしたら今度は道を間違わないように……その為なら俺何でもするぞ。それこそ下僕だろうが……」 絹旗「……(戻れるなら私だって)」 浜面「…あっ、俺変な事いったか?」 絹旗「まぁ、無能な浜面らしい超夢物語ですね。でも…」 浜面「いいだろ、夢位はみたって!なんですか、下僕は夢もみちゃいけないって?」 絹旗「下僕でもそれくらいは超ゆるしてあげましょう。私は浜面の超御主人様ですから、そうですね次は滝壺さんもつれて二人+下僕の半分位かなえてあげましょう」 ピリリリリ…. 絹旗「下僕、携帯電話が超鳴ってますよ」 浜面「うん?あっ…滝壺からだ…」 ピッ 浜面「――もしもし」 100 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 08 22 39.87 ID 2bGMoaWD0 『はまづらと絹旗は、まだ一緒にいるの?』 浜面「ああ、今いつものファミレスで二人で飯くってるところだけど、絹旗に用ならかわろうか?」 絹旗「??」 『そうじゃないよ、ただ…』 浜面「なんだよ、はっきりしないな」 絹旗「下僕、携帯をスピーカーに超切り替えなさい」 浜面「えっ、あぁ…」ポチッ 『はまづらと絹旗の変な性癖でも応援するっていったから……二人の為にバニーな衣装用意して待ってるよ」 浜・絹「「はぁ~!?」」 『さっきは、サイズあってなくて胸がずれちゃってたから今度は小さいサイズを用意した』 浜面「あ、あの…滝壺……えっとな…」 絹旗「ちょっと!これ超どうするつもりなんですか!!」ボソボソ 浜面「いあ…っていうかバニーきて俺をはめようとしたのはお前だろ!俺はどっちかつーと被害者だって!!」ボソボソ 『あれ、二人とも喧嘩してるの?喧嘩するはまづらは応援できないよ』 浜面「け、喧嘩はしてない!してないぞ!っていうか勘違いだって!!」 102 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 08 37 36.03 ID 2bGMoaWD0 『だったらいいんだけど、それじゃ衣装あとで取りに来て』プチッ、ツーツーツー 絹旗「ちょ、ちょっと滝壺さん!!」 浜面「…」 絹旗「…」 浜面「あはははは、滝壺の勘違いにも困ったもんだな…」 絹旗「…超浜面のせいです。浜面のせいで滝壺さんに超勘違いされました!?この責任は超とってもらいますよ!!!!!!」 浜面「だからマジで初めに騙そうとしたのはお、お前だろ…!?」 絹旗「超下僕は黙れ」 浜面「いやいやいや、今回だけはいわせてもらうぞ。確かにバニーという俺の弱点への攻撃に俺はひっかかりそうになった。けどそれを実行したのはお前だよ!だからアイツが勘違いしたんだろ!!!」 絹旗「どさくさにまぎれて、私の超身体ガン見したくせに、身体まさぐった癖に……」 浜面「だからあれは不可抗力で……ってそれだってお前のせいだろうが!?俺が見せてくれとか触らせてくれとか言った覚えはないぞ!?」 絹旗「私の身体はどうでした」 浜面「……も、もうちょっとボリュームがあれば最高だったな///」 絹旗「浜面、超死刑」 浜面「…あっ、ぎゃああああああああああああああ」 104 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 08 59 48.02 ID 2bGMoaWD0 ――お仕置き中―― 絹旗「こ、このエロ下僕!超ムカつきます」 浜面「…グホッ」 絹旗「そ、それに滝壺さんより私の方が超スタイルいいとおもうんですけど!!」 浜面「…あ、アイツはジャージだから判らないだけで…ぐはぁ」 絹旗「は、浜面!超ゆるしません!!!」 浜面「だ、だって、お前のはさっき直に触ったし…ってそ、そこはぁああ!!」 絹旗「どうせこんな超使わないものなんかつぶれてしまえばいいんです」 浜面「ま、まままままままて!!お、俺だって色々人生設計ってのが!!!」 絹旗「滝壺さんにこれを使うつもりですか?そんなの超無理に決まってます」 浜面「や、やってみないとわからないだろぉおおお!!」 絹旗「は、浜面はわ、私…いや超なんでもないです!だから超つぶれてください!!」 浜面「だぁあああ、わけわからないこと納得しないでやめてぇえええ!!」 絹旗「(…なんで、あんな事しようとしたか超少し位理解しろっていうのに)」 浜面「お、男の子じゃなくなっちゃうぅぅううう!!!」 おしまい 103 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 08 56 29.02 ID KhZjlEC20 24の続きも書けいて下さいおねがいします 105 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 09 21 59.49 ID 2bGMoaWD0 103 キンクリしますよ?きっと 106 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 10 09 23.28 ID 0pSIP2jJ0 105 その幻想をぶち殺す! 頼む、お前にしかできないんだ!みんなを救ってやってくれ! 107 移動中で携帯なのに 2010/11/03(水) 10 46 20.22 ID nsIO245NO 31 絹旗「・・・なーんて、超冗談です、浜面騙されましたね」 浜面「じ、冗談!?」 絹旗「私が浜面ごときにこんなこと超させるはずありません」 浜面「・・・だ、だよなおかしいと思ったんだよ」 絹旗「さぁ帰りますよ」クルリ ピッ 浜面「(・・・あれ?これ)」 絹旗「・・・は、浜面、アシ超お願いします」 浜面「絹旗、お前」 絹旗「何してるんですか、超早く用意してください」 浜面「・・・お前泣いてるのか」 絹旗「・・・・・・な、何を言ってるですか、超意味不明です。私が泣くはず・・・」 浜面「絹旗」 絹旗「浜面なんかに、浜面なんかに」 浜面「ごめん」 絹旗「・・・謝る位ならキスの一つでも超してください」 浜面「ごめん」 絹旗「・・・こんな良い女、超滅多にいませんよ」 浜面「そうだな」 絹旗「・・・なんかその反応超ムカつきます」 浜面「ごめん」 絹旗「超バカ面・・・・・・滝壷さんに何でそこまで超操をたててるんですか・・・」 浜面「…操とかそういうんじゃなくて……俺はアイツが守りたい、それに……」 絹旗「――私も滝壺さんみたいに超弱かったら守ってくれるんですか?」 浜面「お前は一体何を…」 絹旗「――だったらこんな能力なんて要りません、だから私も滝壺さんと超同じようにみてください」 浜面「…そんなこと関係ねーよ!!」 絹旗「…そ、そうですか、能力があろうが超無かろうが…私の事は守ってくれないんですね……やっぱり浜面は…」 浜面「そういうことじゃねーよ!!」 絹旗「…」 浜面「弱いとか弱くないとか強いとか強くないとかそういうことは関係ないんだよ!俺は守りたいから守る。自分で好きにやってることなんだだから…」 絹旗「は…まづら…?」 浜面「絹旗の事だって守るに決まってるだろ!!ただ、それが好きとかは別としてだけど…」 絹旗「――それでもやっぱり滝壺さんとは超違うんですよね…」 浜面「…確かに滝壺の事は好きだよ。でもな、お、お前の事だって俺は…す、好きだとおもう…」 絹旗「――それでも私と一緒に超ついてきてくれないんですよね…?」 浜面「……あぁ、もう…アイツを向こう側に連れて行きたくない……」 絹旗「やっぱり、超滝壺さんと一緒にいることを選ぶんですね…」 浜面「アイツは守ってやらないと……」 絹旗「…わかりました、これで……超さよならです」 浜面「――なぁ、絹旗…、俺はお前と一緒に行く事はできない……だけど…」 絹旗「なんですか、これ以上私に超みじめなおもいをさせるつもりですか?」 浜面「――お前がこっち側に来てくれないか」 絹旗「…えっ」 浜面「俺はアイツを巻き込めないだから、もう学園都市の暗部にはいくことができない、でも……逆にお前がこっち側にもどってきてくれるなら俺は…」 絹旗「な、何をいっているんですか、この超馬鹿面は…私が戻れるはずが…」 浜面「難しい事は判ってる、でも……俺だって男なんだよ!!こうはっきり必要とされて、はいさよならとかイヤなんだよ!!二人とも手に入れようとか欲張りかもしんねぇけど…」 絹旗「無理に決まってます…超無理ですよ」 浜面「お前が向こう側に戻っていくのもみたくないんだよ……」 絹旗「…二股とか超最悪です……でも…チャンスがあるなら…戻りたい…」 浜面「一緒にいかないか……学園都市の力が及ばないところへ……お前たちが普通の女の子で居られる場所へ」 絹旗「――そんな都合のいい場所有るはずが超ないじゃないですか…浜面は欲張りすぎます…」 138 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/04(木) 10 16 26.63 ID FZMSyQ9m0 浜面「――だからさっきいったろ…俺は欲張りなんだよ。スキルアウトなんてそんな我侭ばかりだぜ?」 絹旗「―――ホント超欲張りすぎます。私と滝壺さんの二人を彼女にしようだなんて…」 浜面「か、彼女とかじゃなくてさー…///」 絹旗「浜面が私の事を守りたい、ってなら超勝手にしてください………」 浜面「あぁ勝手にするさ、さぁ、いこう滝壺連れて―――」 絹旗「(でも私は……ちょっと超エッチで我侭で欲張りな浜面が…)」
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418 :1[saga]:2011/05/24(火) 03 25 46.84 ID lgOvXgxq0 1です!!!! すいません!!!! 打ち切ります!!!!!!! というか、方針を変えます。 残り全員ノリと勢いだけで片付けます ノリと勢いを維持するためにいきなり台本形式になります 色々とごめんなさい。これまでの書き方だといつまでたっても終わりそうにないので…… 一応全員解決するところまで書きますが、相当駆け足なのであんまり期待しないで下さい ではおさらいから↓ ■■■■救助リスト■■■■ ===イギリス清教=== 必要悪の教会 禁書目録 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 ステイル=マグヌス 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 ロンドン女子寮 神裂火織 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 オルソラ=アクィナス 【解決済】 天草式十字凄教 建宮斎字 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 浦上 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 五和 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 牛深 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 香焼 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 諫早 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 野母崎 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 対馬 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 他44名 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 アニェーゼ部隊 アニェーゼ=サンクティス 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 シスタールチア 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 シスターアンジェレネ 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 他約200名 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 ===英国王室=== エリザード 【捕縛】 リメエア 【捕縛】 キャーリサ 【捕縛】 ヴィリアン 【捕縛】 ===騎士派=== 騎士団長 【捕縛】 ===結社予備軍=== 新たなる光 レッサー 【消息不明】 ベイロープ 【消息不明】 フロリス 【消息不明】 ランシス 【消息不明】 ===ローマ正教=== ローマ教皇 【誘拐】 神の右席 フィアンマ 【捕縛】 ヴェント 【捕縛】 アックア 【捕縛】 ===ロシア成教=== サーシャ=クロイツェフ 【行方不明】 ===エリザリーナ独立国同盟=== エリザリーナ 【解決済】 ===学園都市=== 統括理事会 アレイスター=クロウリー 【失踪】 とある高校 月詠小萌 【解決済】 結標淡希 【解決済】 姫神秋沙 【行方不明】 吹寄制理 【解決済】 青髪ピアス 【行方不明】 土御門元春 【拉致:謎のキャンピングカー(三回目)】 御坂勢力 御坂美琴 【誘拐:全身タイツ(ロシア成教?)】 妹達(学園都市組) 【解決済】 妹達(10033-16000) 【解決済:一方通行】 妹達(16001-20000) 【委託:一方通行】 白井黒子 【誘拐:全身タイツ】 初春飾利 【誘拐:全身タイツ】 佐天涙子 【誘拐:全身タイツ】 エツァリ 【誘拐:全身タイツ】 ショチトル 【解決済】 黄泉川家 黄泉川愛穂 【解決済】 芳川桔梗 【行方不明】 一方通行 【解決済】 打ち止め 【解決済】 番外個体 【解決済】 新生アイテム 麦野沈利 【解決済】 浜面仕上 【解決済】 滝壺理后 【解決済】 絹旗最愛 【解決済】 旧スクール 垣根帝督 【解決済】 心理定規 【解決済】 忍者 服部半蔵 【解決済】 郭 【解決済】 その他 風斬氷華 【中の人】 スフィンクス 【行方不明】 冥土帰し 【解決済】 研究者(約150人) 【誘拐:ロシア成教】 上条刀夜 【行方不明】 上条詩菜 【行方不明】 御坂旅掛 【行方不明】 御坂美鈴 【行方不明】 <エリザリーナの病院の前> 上条「よし!! 出発するぞ!!」 土御門「その前にカミやん、ちょっといいかにゃー?」 上条「何だ? 土御門(つっこまないぞ)」 土御門「(あれ、つっこんでくれない……)実を言うと、ちょっと時間が押してるんだぜい」 上条「押してるって何の」 土御門「何でもいいからちょっと巻きでお願いしたいんだぜよ」 上条「巻きで……急げってことか?」 土御門「そうそう。だからとっととロシア成教のアジトへ行くぞ!」 上条「? おう! ショチトル、準備はいいか?」 ショチトル「 <学園都市基地跡> 土御門「着いたぜい」 上条「すごく早く着いた気がするけど気のせいだな」 ショチトル「 土御門「それじゃあ早速、ここに捕らわれている学園都市の人々を助け出すんだにゃー」 上条「おじゃましまーす」 ピーンポーン ガーッ 上条「あ、ドアが開いた」 土御門「呼び鈴が付いてるのも、鳴らしたら開けてくれるってのも意外すぎるな」 ショチトル「 『ふっふっふ……それは私が開けてあげたからなのです』 上条「!? 何だ!? 館内放送?」 土御門「一体誰だ!?」 『はい。私、初春飾利っていいます』 土御門「なにぃっ!? ウイハルッ!? その正体は一体ッ!?」 上条「土御門うるさい。リストにいたよな」 土御門「そういえばそうだったにゃー」 上条「……」 土御門「なんにせよ、さっそく一人目ゲットぜよ!!」 上条「モンスターじゃないぞ」 土御門「きっとラフレs 上条「館内放送なんかしてるってことは、無事みたいだな」 初春『はい。御坂さんに助けてもらっちゃいました』 上条「そ、それは良かった……」 上条「それで、どうやってこの放送を? あとドアも」 初春『今、この施設のコンピューターは全部私の管理下にありますから』 上条「何ですと!?」 初春『事情を説明しますから、とりあえず中に入ってください』 初春『無事、私のいる最上階のメインコンピュータールームに辿り着けるなら、ね……』 初春『ふっふっふ……』 上条「そこはかとなくラスボスっぽいな」 ショチトル「 <基地内部> 初春『皆さん正面口を越えましたね? それでは、まず右手のドアをご覧下さい』 土御門「はーい」 上条「見たぞ」 初春『その部屋に御坂さんのご両親がいます』 上条「え……」 上条「……本当か! 早く助けないと!」 初春『ロックは解除してありますから、ご自由にお入りくださいね』 ガーッ 上条「便利な人質だな」 <正面口右手の部屋> 上条「うわ」 土御門「どうしたカミやん? 入り口で立ち止まると迷惑だぜい」 芳川(土下座)「……」 旅掛「……」 美鈴「……」 上条「白衣のお姉さんが美鈴さんとスーツのオッサンの前で土下座してる」 土御門「『うわ』ってカミやんお前」 ショチトル「 上条「おーい、美鈴さん」 美鈴「あ、あれ? 美琴ちゃんのお友達じゃない? 久しぶりー」 芳川「……(土下座)」 旅掛「……」 上条「えーと、あの、これ、どういう状況?」 美鈴「ああ、この、学園都市の研究員の人がね……」 芳川「すみませんでした」 旅掛「許さん」 上条「……」 美鈴「……」 土御門「多分、その研究員は『絶対能力者進化計画』に関わってる」 土御門「娘のクローンが二万人も作られて、しかも半分殺されてるなんて知ったら、両親が怒るのはあたりまえですたい」 土御門「それで、研究者であるその白衣のお姉さんが土下座、と」 土御門「そういう事に違いないぜよ!!」 上条「ありがとう土御門。お前が言うならそうなんだろうな」 ショチトル「 上条「研究者の人はともかく、なんで御坂の両親が攫われるんだ?」 芳川「それが、彼らの計画の初期のなごりらしいわ」 旅掛「許さん」 上条「計画の初期?」 芳川「現在、私達を攫った人たちは超電磁砲のクローンを作ろうとしているようなの」 旅掛「許さん」 上条「ロシア成教がクローン? 信じられないけど……なあ土御門、なんで?」 土御門「俺に聞くのはおかしいぜよ」 芳川「理由はどうあれ、彼らの狙いはクローンの量産だった」 旅掛「許さん」 芳川「今も一万人のクローンが世界中にいるわけだけど、それよりもっと大量に必要なようね」 旅掛「許さん」 美鈴「お父さん、ちょっと静かにしてね」 芳川「計画の初期段階では、クローンをどうやって作るのか、彼等には見当もつかなかった」 芳川「そもそもクローン?何それおいしいの?状態だったようね」 上条「まあ、科学を毛嫌いしてたわけだからな」 芳川「そこで、彼等は考えた」 芳川「クローンて、二万つ子なんじゃないのか? と」 上条「」 芳川「それで彼ら、こう考えたわけね」 芳川「もっと生ませればいいんじゃないのか? と」 上条「」 土御門「」 ショチトル「」 旅掛「許さん」 美鈴「いやー、さすがの美鈴さんも二万人産んだら裂けちゃいますよアハハ」 芳川「学園都市の研究者を手中にして、その考え方は間違いだと気がついた後も、ご両親は解放されなかった」 芳川「それで、新しく攫われて来た私と出会ったということよ」 旅掛「許さん」 芳川「すみませんでした」 旅掛「許さん」 上条「無事なようで何よりだけど、何で無事なの?」 美鈴「んー? 何て言ったかな、海原君? カッコいい彼に助けてもらっちゃった」 ショチトル「海原……というのは、まさか」 土御門「つまり、エツァリが化けてる男だにゃー」 ショチトル「あの、その人は今どこに?」 美鈴「私達をこの部屋に残して、他の人達を助けに走ってるわよ」 上条「何!? くそう、また出番が取られる!」 土御門「よし、追いかけるぜよ!!」 ショチトル「 <廊下> 初春『それじゃあ、次はエレベーターに乗って二階へ行ってください』 上条「はーい」 土御門「すっかりツアー感覚だな」 <二階廊下> 上条「うわ」 土御門「カミやん、エレベーターのドアの前で立ち止まるのはやめてほしいぜよ」 白井「あら? あなたは……例のあの人ではありませんの」 上条「人を名前を言ってはいけない人みたいに言うなよ」 土御門「カミやーん、ウィンガーディアム・レビオーサ!」 上条「うるさい」 白井「こんな所で何をしていますの?」 上条「何って言ってもな……人助け?」 白井「はっ!! まさか、お姉様を助け出してポイントを稼ごうなどとっ……」 白井「卑怯ですわ! なんと浅ましい! 汚らわしいこの類人猿め!!」 白井「どうせ、 『大丈夫か、美琴』 『ありがとう! かっこよかったわ! 大好き!』 『ふっよせよ……』 『ねえ、キスして……』 『バカ、こんな所で……』 『あんたの唇がほしいの、黒子……』 などという流れを狙っていたのでしょうけど、お生憎様ですわ! お姉さまは既に救出されていますのよ!!」 上条「多分、それ企んでたのお前だろ」 白井「!!」 上条「御坂がすでに助かってるとなると、お前はそこで何をしてたんだ?」 白井「佐天さんと協力して、悪党どもをこのドアの向こうに閉じ込めたところですの」 初春『私と白井さんと佐天さんが監禁されてた部屋なんですよー』 上条「佐天さん……? ここにはいない、よな?」キョロキョロ 初春『コンピュータールームで私と一緒にいますよ』 白井「この施設の自動ドアとシャッターは、すべてそこでコントロールできますの」 初春『白井さんが彼らを追い詰めて、佐天さんがシャッターを閉めて追いこんで行ったんです』 上条「なんか、すごい大作戦が展開されてたんだな」 白井「でも佐天さん、ゲーセン感覚で面白がってましたわ」 土御門「とにかく、これで雑魚の魔術師に襲われる心配はないと」 上条「戦争する覚悟で来たのに、とんだイージーモードだぜ」 土御門「何しろ巻きだからにゃー」 上条「黒幕もこの部屋の中にいるのか?」 白井「いえ、わたくし達が相手をしたのは下っ端の連中だけですの」 初春『それから、名前も出て来ない大量の研究者のみなさんも救出しましたよ』 白井「結局、雑魚ばっかり相手にしてましたの」 上条「雑魚て」 初春『大物はとってありますから』 上条「そこらへんは空気を読むんだな」 土御門「大丈夫、カミやんが目立つチャンスは残されてる!」 上条「そんな心配してないもん」 ショチトル「 初春『雑魚が片付いたところで、最上階に進みましょう!』 上条「俺何もしてないんだけど」 土御門「心配するな、いつものことだ」 初春『さて、そこに現れる黒幕の正体とは!?』 土御門「暴かれる真の目的とは!?」 白井「上条はそれを打ち砕くことができるのか!?」 上条「俺たちの戦いは、これからだ!!」 ショチトル「 ■■■■救助リスト■■■■ ===イギリス清教=== 必要悪の教会 禁書目録 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 ステイル=マグヌス 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 ロンドン女子寮 神裂火織 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 オルソラ=アクィナス 【解決済】 天草式十字凄教 建宮斎字 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 浦上 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 五和 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 牛深 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 香焼 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 諫早 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 野母崎 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 対馬 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 他44名 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 アニェーゼ部隊 アニェーゼ=サンクティス 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 シスタールチア 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 シスターアンジェレネ 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 他約200名 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 ===英国王室=== エリザード 【捕縛】 リメエア 【捕縛】 キャーリサ 【捕縛】 ヴィリアン 【捕縛】 ===騎士派=== 騎士団長 【捕縛】 ===結社予備軍=== 新たなる光 レッサー 【消息不明】 ベイロープ 【消息不明】 フロリス 【消息不明】 ランシス 【消息不明】 ===ローマ正教=== ローマ教皇 【誘拐】 神の右席 フィアンマ 【捕縛】 ヴェント 【捕縛】 アックア 【捕縛】 ===ロシア成教=== サーシャ=クロイツェフ 【行方不明】 ===エリザリーナ独立国同盟=== エリザリーナ 【解決済】 ===学園都市=== 統括理事会 アレイスター=クロウリー 【失踪】 とある高校 月詠小萌 【解決済】 結標淡希 【解決済】 姫神秋沙 【行方不明】 吹寄制理 【解決済】 青髪ピアス 【行方不明】 土御門元春 【解決済】 御坂勢力 御坂美琴 【誘拐:全身タイツ(ロシア成教?)】 妹達(学園都市組) 【解決済】 妹達(10033-16000) 【解決済:一方通行】 妹達(16001-20000) 【委託:一方通行】 白井黒子 【解決済】 初春飾利 【解決済】 佐天涙子 【解決済】 エツァリ 【誘拐:全身タイツ】 ショチトル 【解決済】 黄泉川家 黄泉川愛穂 【解決済】 芳川桔梗 【土下座】 一方通行 【解決済】 打ち止め 【解決済】 番外個体 【解決済】 新生アイテム 麦野沈利 【解決済】 浜面仕上 【解決済】 滝壺理后 【解決済】 絹旗最愛 【解決済】 旧スクール 垣根帝督 【解決済】 心理定規 【解決済】 忍者 服部半蔵 【解決済】 郭 【解決済】 その他 風斬氷華 【中の人】 スフィンクス 【行方不明】 冥土帰し 【解決済】 研究者(約150人) 【解決済:白井・佐天】 上条刀夜 【行方不明】 上条詩菜 【行方不明】 御坂旅掛 【解決済】 御坂美鈴 【解決済】
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+好感度による相手の評価 『好感度120~魂の絆~』 『好感度100~相棒/愛する人~』 『好感度80~無二の親友/友達以上恋人未満~固有能力、装備習得イベント』 『好感度60~親友/気になる異性~EX月衣習得』 『好感度30~友人~普通の友達レベル』 『好感度20~知り合い~年下好きだとここからスタート』 『好感度10~顔見知り~これより下は悪感情』 +クラフトワークアイテムの状況 難易度 アイテム名 所持数 渡した対象 ルナティック ルナティックリング 0 沙耶(ムーンストーン)インデックス(アメジスト)紫(ダイヤモンド)ルサルカ(アクアマリン)シュテル(マカライト) ルナティック ルナティックリングⅡ 1 アンゼロット(アイオライト) ハード 最高品質のペンダント 0 シュテルコロナ(アンダルサイト)アナ(シトリン)ヒナギク(モルガナイト)あずさ(子犬のペンダント) ハード 最高品質のネックレス 1 リイン(スフェーン)沙耶(ベリドット)イリヤ(ルビー)なのは(オレンジムーンストーン)フェイト(クリソプレーズ) 太字は現在カンスト中(イベントで解放) 赤文字は限界突破 【やる夫の仲間】 【名前】 【性格】 【好感度】 【信頼度】 【スタイルクラス】 【ウィザードクラス】 【生活スタイル】 【ワークス】 【ライフパス】 【コネクション】 やる夫 年下好き ディフェンダー 同調者/大いなるもの/転生者 学生 出自:一族の継嗣生活:守るべき者 守るべき者:アンゼロット(幼子)暗黒勇者:ルイズ(仇敵) 桂 ヒナギク 冷静 146 20 アタッカー 魔剣使い/侍/勇者 学生 学生 出自:結社の一員生活:エリート 謎の少女:ヴィヴィオ(師匠) 美筆 やらない夫 勇猛 91 20 アタッカー 魔物使い/勇者 ウィザード ロンギヌス 出自:脳味噌スライム生活:死んでいた!! 下がる男:柊蓮司(友人) ルサルカ 狡猾 136 20 キャスター 魔術師/大いなる者 ウィザード ロンギヌス 出自:呪われた家系生活:病に倒れる ヘルパー:メルクリウス(恩人?)守護者:アンゼロット(主人) 高町 なのは 無垢 121 20 アタッカー&ヒーラー 転生者/聖職者/強化人間 魔法生徒 学生 出自:異世界生まれ生活:リビングレジェンド 蝿の女王:ベール=ゼファー(借り)星光の殲滅者:シュテル(相棒) シュテル 無垢 127 20 アタッカー 落し子/転生者 剛毅の宝玉に間借り中 フェイト 無垢 127 20 アタッカー 箒騎士/強化人間 魔法生徒 学生 出自:博士の子供生活:ウィザード ザイバツ:煌春鹿(同志) 八雲 紫 狡猾 149 20 キャスター 大いなる者/魔術師/錬金術師 ウィザード 魔王 出自:聖痕者生活:魔法使い エンドレスサマー:要いのり(弟妹) アンゼロット 友愛 154 20 ヒーラー 使徒/夢使い/異能者 ウィザード 世界の守護者 出自:神の御子生活:世界の守護者 下僕:アンゼロット(主人)守護者:アンゼロット(腐れ縁) イクスィム 好感度等はアンゼロットと共有 横島 忠夫 狡猾 94 20 アタッカー 落とし子 不良 学生 出自:普通の家庭生活:ほれっぽい 超公:パール=クール(仇敵) 妲己 狡猾 119 20 キャスター 仙人/陰陽師 不良 学生 出自:高貴な血筋生活:神の恩恵 守護者:アンゼロット(腐れ縁) インデックス 友愛 126 20 ヒーラー 勇者/大いなる者/仙人/龍使い 学生 学生 出自:記憶喪失生活:天才 大魔法使い:マーリン(師匠) エヴァンジェリン 勇猛 85 20 キャスター 吸血鬼 不良 学生 出自:魔法儀式生活:ディレッタント 超公爵:パール=クール(恩人) リインフォース 無垢 126 20 キャスター 夢使い/錬金術師 ウィザード 魔導書 出自:魔法儀式生活:永遠のライバル 不倶戴天:アルナフス断章(ライバル)超公爵:パール=クール(恩人) コロナ・ティミル 冷静 106 20 ヒーラー 錬金術師/同調者 魔法生徒 学生 出自:高貴な血筋生活:美人の連れ合い パートナー:アインハルト(相棒)殲滅機械:緋室灯(同行者) Sf 冷静 43 16 ディフェンダー 人造人間 魔法生徒 メイド(中学生?) 出自:魔法儀式(魔導+・回避-)生活:結社の一員 組織の力:ロンギヌス(所属)絶滅社上司:京上司郎(ビジネス) C.C. 狡猾 72 20 キャスター 異能者/浸魔召喚士 魔法生徒 学生店員 出自:聖痕者生活:昔少し、ちょっとね ファン:???(信奉者)新聞部:香椎珠美(知り合い) ネギ 無垢 83 20 アタッカー 魔術師/魔剣使い 魔法生徒 教師 出自:天涯孤独生活:九死に一生を得る 魔王の守護:ベール=ゼファー(保護者)大魔法使い:マーリン(師匠) 麦野 沈利 勇猛 77 20 アタッカー 人造人間/強化人間 魔法生徒 学生 出自:三年寝たろう生活:自己破壊願望 蝿の女王:ベール=ゼファー(憎悪) アティ 無垢 50 20 ヒーラー 侵魔召喚師 ウィザード 教師 出自:博士の子供生活:リビングレジェンド 秘密侯爵:リオン=グンタ(秘密) 博麗 霊夢 勇猛 92 20 ヒーラー 陰陽師/大いなる者/侍 魔王 魔法生徒 出自:天涯孤独生活:昔少し、ちょっとね ファン:ベール=ゼファー(信奉者)マスターヴァンパイアレオンハルト・ローゼンクラウン(友人) 沙耶 139 20 エネミー 大いなる者/転生者/錬金術師 無し アルティシモ 42 魔剣 魔剣 無し 三浦あずさ 64 擬似人格AI 擬似人格AI 無し 【ウィザード関係者】 【名前】 【性格】 【好感度】 【スタイルクラス】 【ウィザードクラス】 【生活スタイル】 夜神 月 狡猾 ??? キャスター 落とし子 ウィザード キョン子 ヒーラー 夢使い 鳴上悠 35 アタッカー 魔剣使い/アタッカー アイリスフィール・フォン・アインツベルン ヒーラー 錬金術師 本多 正純 羽衣狐 保険教論 イリヤ 53 ゼロ キャスター 落とし子 空条 承太郎 冷静 10 アタッカー 龍使い ケンカ屋 鈴女 冷静 10 ディフェンダー 忍者 エリート 北条 響 勇猛 20 アタッカー 人狼 秘密 ベア子 無垢 20 ヒーラー 異能者 天才 アベル・ナイトロード ジョセフ・ジョースター アタッカー 忍者/龍使い 暁美ほむら カリム・グラシア 冷静 10 キャスター 魔術師 秘密 シモン 勇猛 10 ディフェンダー 魔物使い 不良 桐ヶ谷 和人 冷静 10 アタッカー 侍 学生 メイ 無垢 10 ヒーラー 同調者 学生 美神令子 横島の雇い主魔王アスモデートでもある おキヌ 横島の同僚の幽霊 オーフェン 貧乏ウィザード 【裏界関係者】 【名前】 ラインハルト・ハイドリヒ マキナ 正義の宝玉に宿っている エレオノーレ 剛毅の宝玉に宿っている カール・クラフト アステート 大公爵 リオン・グンタ 秘密公爵 射命丸 文 告発者 ファルファルロウ 犬走 椛 狼の王 マルコ ベール=ゼファー クロウ・セイル 温泉女王 ルー・サイファー ナナリー 魔王女 イコ=スー バール・クール 東方王国の王女※AAアドベントチルノ 【??????関係者】 ナイア 学校の近くにウィザード用の店を構えている アナザーブラッド どこにでもいるラスボスの一人 アルクェイド・ブリュンスタッド 【故人】 天子 やる夫の母親妲己の師匠獅子神剣に取り込まれている ブロント やる夫の父親ゼロに体を使われている 桜田ジュン ユーゼスに肉体を操られていた 【一般人】 【名前】 【好感度】 前原 圭一 36 アナ・コッポラ 102 川村 ヒデオ 不動産屋
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廻れ、廻れ。 全ての夢と希望を乗せて。 それが真なりと詠嘆し、廻り続けよ。 月より来たりて常世を覆うがいい、盲目の皇。 おまえは太極、おまえは森羅、おまえは万象、おまえは聖杯。 星々の瞬きを祈りと代え、廻り出すがいい。 宝具の銘は、『万仙陣』。あらゆる願望を叶える無限の夢よ、全ての衆生を今こそ救い奉れ。 ◆ 銃声が炸裂した。 人通りの少ない道であるため、憚る必要もない。 それに。日毎拡散される都市伝説で混迷化したこの鎌倉市に限っては、今更銃声程度で驚く者も居るまい。 凶行の主は、夜闇に紛れるのに適した黒服を纏った、数人の男達であった。 想像に漏れず、彼らは堅気の人間ではない。所謂ヤクザ。暴力団の人間である。 彼らが受けた命令は一つ。――"鎌倉に存在する、聖杯戦争のマスターと思しき人間を片っ端から暗殺する"ことだ。 最初こそ当惑した彼らではあったが、流石に荒事には慣れている。 このように、深夜帯の夜道を一人で歩く明らかに不自然な人物を狙い撃っているだけでも成果は上々だった。 当然ながら仕損じることも、時には"間違える"こともある。 鎌倉市内の殺人事件や不慮の事故の数は、これまでの数倍ほどにまでこの数週間で増加している。 その数字に紛れているだけで、彼らが誤殺した元からの鎌倉市民も少なからず存在するのだ。――かつての彼らならば仁義に反するとし、只では済まさなかったろう蛮行。しかし今となっては、異論一つ唱える者はなかった。 街が日を追うごとに変わっていくように。外から現れた支配者を前に、彼らも着々と人格性を変貌させつつある。 だが少なくとも今夜、この"殺人現場"に居合わせた者達はその点幸運だと言えよう。 彼らはもうこれ以上、聖杯戦争などという儀式の都合で狂うことはなくなるのだから。 「……あ?」 引き金を引いた男の胸に、薙刀のような武器による傷が刻み込まれていた。 当然、致命傷だ。男は呆気なく、まるで砂の城が崩れるように膝を尽き、血を流し続ける蛇口と化す。 下手人が誰かなど、言うまでもない。彼らが銃口を向け、射殺せんとしたマスターの少女である。 「て、手前ッ」 連続する銃声。 しかし、只の一発たりとも少女に傷を付けられない。 弾は確かにその奇矯な衣装を捉えている。 なのに、全てが彼女をすり抜けて向こう側へと抜けてしまうのだ。 まるで、水か何かを撃っているように。 茫然とする殺し屋たちは、一転狩られる側へと立場を変貌させる。 背中を向けて逃げ出す彼らだったが、当然、逃れられる筈もなかった。 彼らがマスターであるだけの無害な少女と思い、喧嘩を売った相手は、断じて単なる少女ではない。 『逆凪綾名』は魔法少女である。魔法少女、『スイムスイム』である。 見た目が如何に可憐であろうとも、その身体は最早人間のものを超越している。 弾丸程度では傷付けられず、よしんば傷付けられたとしても、彼女の魔法がそれを許さない。 スイムスイムは、自らが手にかけた男達を見、考える。 ――数時間前、神父より本戦開始の連絡があった。 そしてこの彼らは、明らかにその筋の人間だ。 帯銃もしていたのだ。よもや、一介の通り魔ということもないだろう。 つまり彼らは何らかの目的があって、スイムスイムを狙ったのだ。 「マスター狩り」 であれば、それを糸引いているのが何であるか。 改めて確かめるまでもない。サーヴァントだ。サーヴァントが、何らかの手段で重役を獲得し、人材を操っている。 スイムスイムは彼らが残した総数四丁の銃のみ回収すると、死体には目もくれず、何事もなかったかのように再度歩き始めた。キャスターは今、何をしているんだろうか。そんなことをぼんやりと考えながら、凶行の現場を後にする。 『叢』がその惨状を目の当たりにしたのは、スイムスイムが去ってから三分ほど後のことであった。 闇夜に轟いた銃声を聞き、得意の隠密を維持しながら現場へと現れた次第だったのだが。 彼女が見たものは四つの死体。ある者は胸を、ある者は首を、ある者は顔を、ある者は腹を斬られている。 傷の形からして、重量のある刃で斬り付けられたのだろうと叢は推測する。 恐らく、そんなものを振り回して実戦へ及ぶなど、この時代の人間には不可能だ。 そういう経験があったり、何か特別に鍛えているなどの事情があれば話は別だが、それでも四人を次々に斬り倒すとなれば相当だ。何より、彼らの手。いびつに歪み、中には無理に引き千切られているものもあるが、その形には一定の共通点がある。この手付きは――銃を持つ手だ。下手人は帯銃した相手を四人同時に相手取り、皆殺しにしたことになる。 「……サーヴァント。もしくは戦う力を持った、異世界のマスター」 叢は冷静に分析する。 そして、自分の傍らへ霊体化した状態で控えている英霊へと命じた。 「アサシン。念には念をだ。周囲を探し、それらしい人物を発見次第報告しろ」 「……分かった」 「もしも襲って来るようなら、交戦しても構わない。だがサーヴァントと戦うのは極力避けるように」 闇色のコートを羽織った、骸骨の顔を持つアサシン。 彼は従順に頷けば、この惨状を引き起こした者を探す為に姿を消した。 叢もまた、周囲へ細心の注意を払いながら彼らを殺めた者の追跡にあたる。 しかし彼らは結局、殺人現場の主を見つけ出すことは出来なかった。 忍と暗殺者、その双方を持ってしても、である。 徒労に終わる追跡を続ける叢を嘲笑うように、路傍の端で黒猫が黄金に瞳を輝かせていた。 ◆ その翌日。 部下が返り討ちに遭ったとの報せを受けたライダーの英霊は、ただ「そうか」と言って笑うだけだった。 ドンキホーテ・ドフラミンゴ。仁義を重んずる則を踏み潰して君臨した、悪逆非道の天夜叉。 彼にすれば、一朝一夕の付き合いにも等しい雑兵共などは端から仲間ですらないのだろう。 事実ライダーは幾ら部下が潰されようと、動かせる手駒が減って厄介程度にしか思ってはいなかった。 彼も馬鹿ではない。一度のマスター狩りに差し向ける数は最小限に止め、今回のようなアクシデントが起こった時でも損害を最小で止められるように采配している。無論、そこにあるのは断じて人情などではなかったが。 彼を見る度、『乱藤四郎』は無力感に打ちのめされる思いだった。 聖杯は欲しい。何としても手に入れなくてはならないし、その為にはライダーの力が必要不可欠だ。 しかし――彼のやり方は嫌いだ。彼が犠牲の報を笑う度、反吐が出る想いに包まれるのを堪えられない。 勿論、令呪を使って従わせることは出来る。 だが彼の戦術が聖杯戦争を勝ち抜くということに関し、的を射ているのは紛れもない事実。 実際にライダーの"マスター狩り"は予選段階だけでも五人以上の戦果を挙げている。 だから、乱は彼を諌めることは出来ない。どんな綺麗事を並べ立てても、結局の所乱も同じ穴の狢なのだ。 聖杯の為。自分の願いを押し通す為に他を踏み台にする、自分勝手な最低のクズである。 「いち兄……」 朝の日差しを浴びながら、乱は浮かない顔で町を歩いていた。 マスターが無闇矢鱈に出歩く危険性は承知しているが、あんな所に引き篭もっていては息が詰まってしまう。 乱は毎日数時間は、こうして外を歩く。 いろんなことを考えて、いろんなことを思い返しながら、ただ目的もなく鎌倉の町を練り歩く。 普段ならば。誰と話すでもなく、ただ自分とだけ向き合い、結局何も得られずに帰途へ着くのだったが。 ほんの気まぐれで、彼は八幡宮へと寄ってみることにした。 八幡は観光名所だ。当然昼間は混むし、そんな場所を歩けば必然的に他のマスターとエンカウントする危険も増す。 そう思い、これまでは足を運ぶこともなかったのだが――偶には良いだろうかと思い、彼は八幡へ足を向けた。 案の定、休日の八幡は混雑していた。 これではお参りも出来ないかな。苦笑しつつふと視線を反らせば、道の隅でぼうっと立っている少女が見える。 何も、何十という参拝者の中から特別に彼女を見つけ出したわけじゃない。 彼女の見た目が、あまりにも目立つものだったのだ。雪のような白髪と赤い瞳。小柄な背丈ながら、将来はきっと凄い美人になるだろうと見る者へ確信させる――月並みに言って、美少女だった。 正直、シチュエーションがシチュエーションならば妖精や精霊の類と見間違えても可笑しくはない。 しかし八幡に現れた雪の妖精はぼうっと虚空を見つめ、ぽつんと一人で立ち尽くしている。 人が通りたがっていてもお構いなしだ。まるでそんな連中、視界に入ってすらいないように―― 「そっか……目が、見えないんだ」 妖精はどこか慌てた様子を見せている。 あの覚束ない所作は、盲目の人間特有のものだ。 乱は少しだけ悩んだが――人々が次第に舌打ちや彼女への文句を呟き始めた所で、見ていられなくなった。 「ごめんなさいっ。――ほら、こっちだよ」 「え? あっ……うん」 妖精の手を引いて、物陰へ。 彼女は突然のことに困惑気味だったが、助けてくれたことは分かったようで。 妖精の手を引いて、物陰へ。 彼女は突然のことに困惑気味だったが、助けてくれたことは分かったようで。 「君、お父さんやお母さんは?」 「……いないわ」 「……じゃあ、迎えに来てくれそうな人はいる?」 「いる。待ってろって言われたから、あそこにいたの」 なんて無責任な保護者だ。 乱は他人事ながら、少しむっとした。 少女はまだ、目が見えないということに慣れていないように見える。 そんな人間をこんな人通りの多い道へ放置して目を離すなんて、あまりにも無責任ではないか。 「君、お名前は?」 「イリヤスフィール」 「……いりや、す……?」 「イリヤスフィール・フォン・アインツベルン。イリヤでいいわ」 『イリヤスフィール・フォン・アインツベルン』の名前は、海の外の文化に疎い乱には馴染みのない形式だった。 イリヤスフィール、イリヤスフィール、イリヤスフィール。 三度ほど反唱して、乱はやっと満足したように頷く。 「イリヤ、ね。ボクは乱藤四郎っていうんだ」 「トウシロウ?」 「あー……ちょっと複雑な事情があって、ボクの兄弟には"藤四郎"が沢山いるんだよね。 だからボクのことは"乱"でいいよ。そっちの方がボクとしてもしっくり来る」 藤四郎の名前を冠する刀は、彼を除いても相当数存在する。 乱の居た本丸では全種揃ってこそいなかったものの、それでも六振りは居た筈だ。 だから、他人と会話する時は乱が名前のようなものだった。 「ミダレ――ミダレは、女のヒト?」 「ふふ。ボクはこれでも男の子だよ。よく女の子にも間違えられるけど」 目の見えないイリヤにはわからないだろうが、乱の服装はどこから見ても年頃の少女のそれだ。 長く伸ばした橙色の髪にスカート姿。肌はシミ一つなく、目もくりんとしていて実に可愛らしい。 「……ミダレは、面白いヒトね」 イリヤはそう言って、くすりと笑った。 花が咲くような満面のものではなかったが、それ故にどこか儚げな美しさを秘めている。 よく可愛い可愛いと言われる乱も、この少女には敵わないと素直に思えた。 だからこそ、盲目なことが痛ましい。 その朱瞳でもっと沢山の景色を見て、笑って生きていってほしい。 そこまで願ってから、この世界の平穏を脅かしているのは他ならぬ自分でもあることを思い出し――唇を噛んだ。 イリヤには伝わっていないだろうが、苦々しげな表情をしていたと思う。 その時だった。 乱の身体が、影に隠れる。 咄嗟に後ろを振り向くと―― 「ふむ。どうやら、面倒を掛けたようだな」 ――そこに居たのは、イリヤに負けず劣らずの淡麗な容姿を持った、金髪の青年だった。 イリヤのものと同じ色の、朱い瞳が乱を見下ろす。 最初彼は、イリヤの保護者が現れたなら一言文句でも言ってやろうと思っていた。 勿論イリヤに余計な不安を抱かせないよう配慮しながらのつもりだったが、今の乱にそんな余裕はなかった。 見下ろす瞳と、瞳が合う。男の眼は、まるで何かを見定めているようだった。乱の眼は、戦慄の色を帯びていた。 サーヴァントとて、人の形をしているのなら現代の営みへ溶けこむことは難しくない。 逆に、自らをまともな人間ではないのだと認識させることも容易い。 ましてそれが聖杯戦争の参加者相手なら尚更である。 伝説を生きた経歴は伊達ではない。そしてこの英霊は、特にそういうことには長けていた。 「まあ、良い」 乱は――動けなかった。何かを言うことも出来なかった。 眼前に立つ未知のサーヴァントを前にして、蛇に睨まれた蛙が如く、完全に硬直していた。 彼の使役するサーヴァントの手で、間接的に敵を排除してきたことならある。 しかし当の彼は未だ自分の呼んだ英霊以外とは出会したことさえなかったのだ。 これが、英霊――日頃戦っていた"歴史修正主義者"や、"検非違使"が束になろうと、この男には敵わないだろう。 もしも彼がもっと剣呑な手合いだったなら、この場で乱藤四郎は屍と化して転がっていた筈だ。 「行くぞ、イリヤスフィール。見物も終えた。どうやら、近くに英霊の気配も無いようだ」 「分かったわ。……それじゃあね、ミダレ。さっきは助けてくれてありがとう」 黄金の英霊に手を引かれ、雪の妖精は乱の前から去っていく。 その間際、一度だけ彼女は振り返った。 「次会うときは、貴方のサーヴァントも一緒にね」 一人残された乱は、拳を握り締めて奥歯を鳴らした。 自分の弱さを痛感させられたような思いだった。 いつもより、拠点へ帰る足取りが重かった。 ◆ 聖杯戦争が始まる。 その報せを受けた『すばる』も、例に漏れず浮かない顔をして海岸線を歩いていた。 吹き付ける海風が気持ちいい。見れば、防波堤がちょうど腰掛けやすそうな高さと幅をしている。 座ってみようと思い――やめた。特に理由があるわけでもなく、ただなんとなく、気が乗らなかった。 見ると、物思いにでも耽っているのか、海を眺めてじっと動かない青年の姿が確認できた。 後ろ姿しか見えないが、それでも引き締まった身体の持ち主だと分かる。 彼も何か問題に直面し、彼なりの形で向き合おうとしているのだろう。 根拠もなく、すばるにはそう思えた。 そして、まだどうしようもない不安を抱えたままの自分の体たらくを見て、また少し落ち込んだ。 「わたしもあの人くらい鍛えたら、東郷……アーチャーさんの役にちょっとは立てるのかな……」 想像してみる。 筋肉で引き締まった自分の身体。 おお。少し絵面はアレだが、決して悪くない。 ただ、こんな短期間に行う一朝一夕のトレーニングで筋肉が付かないことくらい、すばるにも分かった。 肩を落として去っていくすばる。 そんな彼女の存在にすら気付かず――水平線の彼方を見つめる青年、『衛宮士郎』は呟く。 「いよいよか」 自分を守り、共に戦うサーヴァントは今此処にいない。 他ならぬ士郎自身が、彼女の同行を断ったのだ。 今は一人になりたかった。一人で――色々と、物を考えたかった。 真の聖杯戦争。 本来の様式とは異なる、二十一騎の英霊によって行われる神秘の蟲毒。 あらゆる世界線から垣根を越えて呼び寄せられた英傑達に、誰一人として易しい相手はいないだろう。 この本戦に立つ資格のなきマスターも、サーヴァントも……皆、予選の内に淘汰され尽くした筈だ。 断言できる。断じて、ここから先の戦いに楽な局面は存在しない。 一瞬でも気を抜けばそれが詰みに繋がる。鎌倉は、恐怖と絶望が常に隣り合わせのキリングフィールドと化す。 ――けれど、俺だって狩られる側では終わらない。終わることは出来ない。 投影魔術。 神秘を模倣し、放つという業。 時にはサーヴァントの心臓すら射止め得るだろう、士郎にとっての最大の牙だ。 そこにアサシン・アカメの宝具が加わることで、奇襲性能・暗殺能力は至大と化す。 至近距離ではアサシンが一撃必殺の猛毒を振るい、遠距離からは士郎が撃ち続けるのだ。 必ず勝つ。いや、勝たねばならない。そして、勝てる望みは確かにある。 「美遊――」 己の守るべき存在であり、かつて守れなかった存在の名を呟いて。 衛宮士郎は、もう一度拳を強く握り、水平線の彼方を睨みつけた。 「ばふっ!?」 その頃。 すっかり落ち込みムードで俯きながら歩いていたすばるは、前から歩いてきた誰かと衝突していた。 見上げると――すばるより、確実に四つ以上は年上だろう。 長い茶髪の綺麗な女性だった。――しかしやや不機嫌そうに顔を顰めている。 「ちょっと、いつまでそうしてんのよ。取って食いやしないから、さっさと離れなさいな」 「す、すみませんっ」 慌てて離れようと後ろ歩きで下がるすばる。 ……案の定。まるでテンプレートのように、彼女はすってんころりん転倒した。 言っておくが、そこに障害物らしいものは何もない。 綺麗に舗装されたアスファルトの地面だった。 「いった~……」 「……どんくさいわね。そんなんじゃ今後、苦労するわよ」 そうとだけ言い残すと、女の人はすばるを置いてさっさと歩いて行ってしまう。 もしかして急いでいたのだろうか。 だとしたら悪いことをしてしまった。 此処はすばるにとって、単なる聖杯戦争の舞台ではない。 街の人々にもそれぞれの暮らしや個性があって、自分達の都合でそれを蔑ろにしてはならないと思っている。 だから素直に申し訳ないと思った。すばるは確かに鈍臭い少女だったが、人一倍優しい娘でもある。 「わたし、このままで本当に大丈夫なのかな……」 ぽつり呟いた言葉は、潮風に巻かれて消えてなくなった。 生まれて初めて関わる……本来なら、きっと今後一生関わることもなかったろう、戦争という儀式。 アーチャーは頼れる。まるで近所のお姉さんみたいな、不思議な安心感を感じさせてくれる。 ――でも、自分は……ちゃんと彼女を支えることが出来るだろうか? 足手まといになるだけではないのか? 「みなとくん――」 此処にはいるはずもない、温室の少年の名を呟いて。 すばるはまた、俯き加減で歩き出すのだった。 「意外だったわ、マスター。てっきり殺しに掛かるかと思った」 「……あのねえ。アンタ、私を快楽殺人犯か何かと勘違いしてないかしら?」 「あら、違ったの?」 『麦野沈利』は暗部の人間だ。 それも、あらゆる科学技術の結集した超能力の街、学園都市の闇を生きる人間だ。 人殺しになど今更躊躇いは覚えないし、そもそも殺すことを目的として聖杯戦争に参加している。 「私が殺すのは敵と、ムカつく奴だけよ。殺す相手くらい選ぶっての。 第一、あんまり殺し過ぎるとあのクソ鬱陶しい教会サマに睨まれる。ま、あんな似非神父程度、私一人でも余裕だけど。それでも無駄な労力は使いたくないし、余計なリスクも好んで背負いたくはないでしょ?」 「誤殺上等の大量虐殺をやった人間の台詞とは思えないわね」 「そりゃ、マスターかもしれない奴なら話は別よ」 麦野は霊体化したままのランサーへと微笑する。 勘違いしてはいけないが、麦野沈利という女は決して寛大な心の持ち主ではない。 喧嘩を売られれば、たとえ一般人相手だろうと躊躇なく能力を使う。 まして今の彼女は復讐の鬼だ。落ち着いているようにこそ見えるが、その内心は沸騰した鍋の如く闘志が滾っている。 彼女は必要とあれば、街の全住民さえ殺すだろう。表情一つ変えずに、得意の能力を連射して。まるで逃げ惑う蟻を潰すような気軽さでもって、最後の一人まで念入りに撃ち殺すだろう。 麦野沈利とは、そういう女であり。そういう怪物(レベル5)だ。 ランサーは彼女を嫌悪する。その低俗な思想を穢らわしいものと侮蔑している。だが、麦野を認めてはいた。 こと人を殺すという事に於いて、彼女は間違いなく一級品である。能力、人格、執念――全てを兼ね備えた彼女がもしも化外としてこの世に生まれ落ちていたなら、ひょっとするとこの自分でも―― そこまで考え、不快になったレミリアは思考を打ち切った。 「例えばさっきのガキなんて、どっからどう見てもマスターとは思えない。 あんな鈍臭い奴がマスターだったとしたら、何のための予選だって話よね」 くつくつと笑う麦野と、空返事で同意するレミリア。 二人の共通点は一つだ。――こうしている今も、水面下で互いを心底気に入らないと思っていること。 力以外の要素を致命的なまでに欠落させた彼女たちの聖杯戦争は、果たして如何なる旅路になるのであろうか。 ◆ 『アンジェリカ』は、不意に見つけた違和感を前に足を止めた。 ある山道で、彼女はサーヴァント、及びマスターの索敵にあたっていた。 鎌倉の聖杯戦争では身分が与えられない。故に当然、拠点を確保できなかったマスターは路傍を彷徨うことになる。 かと言って馬鹿正直に街中を歩いていれば、それでは自分が聖杯戦争の参加者であると名乗っているようなものだ。 その点、山は便利だ。身も隠せる上、魔術師の工房を作るにも打ってつけであると言える。 少なくとも漫然と敵を探しているよりかは、余程望みがあると判断した次第だった。 「これは――墓か」 不自然に草の消えた地面。 見れば、周囲と土の色も違う。 明らかに誰かによって一度掘り返され、それから埋め直された痕跡だ。 数は四つ。――ペットを埋めるにしては多すぎる。となれば、この下に埋まっているものが何かは自ずと知れた。 「何処の誰かは知らんが……もしも聖杯戦争の参加者がこれを作ったのだとすれば、とんだお人好しもいたものだ」 倒した敵の墓穴を作り、弔う。 アンジェリカには考えられない行いだった。 彼女だけでなく、聖杯戦争に参加するような人間の大半にとっては理解の及ばない行動だろう。 甘いと誹られても可笑しくはない。その甘さに付け込まれ殺されてはまったくの無意味だ。 この墓を作った何者かは、本戦へ進めたのだろうか。だとすれば気の毒だ――これより先の争いは、お人好しには耐え難い様相を呈してくる。聖杯を巡る原始的な闘争の前に、情けなどという言葉は散って失せる。 魔力の反応も感じられない。ならば興味もなしと、アンジェリカは踵を返して――そこで一度、鋭く明後日の方向へ視線を向けた。さながら威嚇する猛禽のように鋭い眼光で、数秒ほどその方角を睨み付けて。 「……気のせいか」 呟き、再び向き直って彼女は帰途へと着いた。 それを木の影に隠れながら見届け、『エミリー・レッドハンズ』は小さく息を吐く。 彼女もまた、アンジェリカと同じ考えで山へと入った聖杯戦争のマスターだ。 特に目立つ成果も挙げられず、そろそろ下山しようとした矢先――何やら地を見つめ、立ち尽くしている若い女の姿を見つけた。登山にしては軽装すぎる装いや独特の雰囲気から、エミリーはすぐに彼女がマスターであると見破った。 そこまでは良かったが、よもや監視に勘付かれるとは思わなかった。極力殺気を殺していたにも関わらず、である。 エミリーはこの外見だが、プロである。殺気を隠そうと思えば幾らでも隠せるし、その技術は素人に見破られるほど程度の低いものではない。――あのマスターは、相当やれる。先の一瞬だけでも、そう理解するには十分だった。 今はまだ、消耗を控えて堅実に立ち回る時期だ。 これからいよいよ本戦だというのに、その序盤で息切れを起こしてしまっては笑い話にもなりはしないだろう。 あくまで確実に殺せる相手のみを襲撃し、一人ひとり排除していく。 サーヴァント戦はシュライバーの独壇場だ。事実あのバーサーカーは、予選期間に二十を超えるサーヴァントを単騎で撃破している。――ならばマスターを殺すのは此方の役目。引いたカードは最強クラス、聖杯に辿り着く望みは高い。 必ず聖杯を獲り、願いを叶える。改めて強い意志でもって己に言い聞かせ、エミリーはアンジェリカとは別方向より下山すべく、深緑の木々を縫い進み出すのだった。 ◆ アンジェリカが発見した墓穴を掘った張本人、『アイ・アスティン』はその頃学園の屋上に居た。 言うまでもないが、アイは此処の生徒でも、関係者でもない。 まったくの部外者である。にも関わらず彼女がこんな所にいる理由は、彼女のサーヴァントによるものだ。 「……俺の通ってた学校の方が景色は良かったな」 セイバーはやや不服そうだったが、当のアイは興奮したように目を輝かせている。 今は夕暮れ時だ。 夕日の黄金色が町を照らし、すっかり見慣れてきた鎌倉の町並みはある種幻想的なものに変わりつつある。 そしてアイにとっては、こうして街を一望するのは初めてだった。 生まれて初めてと言っても間違いではない。窓枠から飛び移るというややアクロバティックが過ぎる方法には参ったが、それでもこんな景色が見られたのなら別にいいかなと思えてくる。 ある魔術師が甘すぎると辛辣に評価した彼らもまた、熾烈を極めた予選を脱した。 どうやって居場所を知ったのかは定かではないが、言峰神父がそれを伝えに現れたのが昨夜のことだ。 本戦――激戦を制した正真正銘の強豪達が集い繰り広げられる、本物の聖杯戦争。 これまでのようには行かないだろう。少なくとも、出会い頭の一撃で倒せるほど弱いサーヴァントにはお目にかかれないだろうと踏んでいる。これまでの予選など、それに比べれば準備運動だ。 「セイバーさん」 真剣な面持ちで、アイがセイバーへ振り返る。 夕日を背にした墓守の姿は、歳相応の少女そのもので――しかしやはり、黄金の光に染められて幻想的な姿と化していた。セイバーにそういう趣味はないが、単純な感想として綺麗だと思う。 「これから――なんですよね。これからが、本当の聖杯戦争」 「ああ」 「……勝てそうですか?」 「さあ、どうだろうな。良くも悪くも相手次第だよ」 聖杯戦争では、神霊を召喚することは出来ない。 だから、かの黄金の獣や水銀の蛇のような正真正銘次元違いの怪物達は現れない。 しかし、それは自分も同じだ。今ある力など、所詮は水銀を討った時の力に比べれば断片程度のもの。 相性や力比べの結果次第では、十分遅れを取る可能性はある。 無論、此方にとってのやりやすい相手と出会えば一方的に殺せる可能性もあるわけだが。 「セイバーさん。私、セイバーさんと出会えて良かったです」 「…………」 「だから、勝ちましょうね。どうか、私に力を貸してください」 「……あのな」 セイバーは、アイの頭へ手を伸ばす。 アイは撫でられるものだと思い目を細めたが。 「――そういうのは死亡フラグって言うんだ、この莫迦」 「あだっ!?」 落とされた手刀の痛みに頭を抑えて涙目になる、墓守の少女なのだった。 「――あ! もう一つのがっこう、はっけーん!」 アイ達が兄弟か親子のようなやり取りを交わしている丁度その時。 彼女らがいる学園とは正反対の方向にある廃校の屋上で、ひとりの少女が学園を指差し叫んだ。 見える景色は幻想的だが、少女の背後へ広がる有り様は退廃的だ。 罅割れ、崩れ落ちたコンクリート。散らばる廃品、埋め尽くす落書き。 まず真っ当な神経を持つ人間なら、こんな所に住みたいとは思わないだろう不気味な廃墟。それが、この廃校の現実である。使われなくなって長いのか、その荒れ方は相当なものだった。 されども、彼女にとって此処は大好きな学校なのだ。 物理実験室は変な機械がいっぱい。 音楽室。綺麗な楽器と怖い肖像画。 放送室。学校中がステージ。 なんでもあって、まるで一つの国のよう。こんな変な建物は他にない。 「ねえねえみーくんっ! 見て、ほらあそこ! 此処とは違う学校が見えるよ!!」 虚空へ語りかける彼女の中ではそうなのだ。 それが確たる現実であり、冒すことの出来ない真実である。 『丈槍由紀』は夢を見る。夢を見続ける。 聖杯戦争の始まりすら自覚せず、少女はただ、この永遠に続く『がっこうぐらし』を謳歌していた。 ◆ 『笹目ヤヤ』は、鎌倉市内のとある飲食店を訪れていた。 時刻はそろそろ夜の七時に差し掛かる。 所謂夕食時だった。書き入れ時ということもあり、空いている店を探すのには随分苦労させられた。 どうせ物を食べるなら、多少混んでいても美味しいところがいい。 ライダーはそう不平を漏らしたが、ヤヤは彼の頬を再び抓ることで異論を黙殺した。 先日のやり取りと奇しくも似た形とはなったものの――ヤヤの内心は、あの時よりも幾分か切羽詰まっていた。 「本戦……」 昨日の夜のことだ。 宿とする予定だったホテルへ戻ろうとした矢先、ヤヤの行く手を遮る者があったのだ。 ――聖杯戦争の監督役。神父・言峰綺礼。 ヤヤが彼と会うのは二度目だったが、少なくとも決して良い印象は抱いていなかった。 聖杯戦争なんて怪しげな儀式を取り仕切っているというだけでも良からぬ匂いがするのに、言峰本人の言動からもヤヤは胡散臭いものを多分に感じ取った。 ライダーも同じだったようで、声にこそしなかったものの、落ち着かない様子が伝わってきたのを覚えている。 警戒するヤヤ達を彼は軽く笑うと、要件だけを告げてさっさと教会まで帰ってしまった。 その要件というのが、"予選期間"の終了。本日零時を以って、聖杯戦争は"本戦期間"へと移行する――というものだ。 これまで、ヤヤ達は初日の一戦以外でサーヴァントと戦っていない。 理由は単に出会さなかったからという単純なものだが、彼らの手で齎されたのだろう痕跡はいくつも見た。 爆発事故? ガス会社の不祥事? ――いいや、違う。あれはサーヴァントの手で引き起こされたものだ。 そんな日々を過ごし続ける内。ヤヤは胸中の不安が少しずつ、確実に肥大化していくのを感じていた。 本当に……本当に自分は生きてこの鎌倉を出られるのだろうか? その矢先に、この知らせだ。ヤヤは人目をなるだけ避けようとするようになった。 どんな些細なことからマスターとバレるか分からない。常に死が隣り合わせにある、気持ちの悪い焦燥感。 それに耐えられるほど、笹目ヤヤという少女は強い女の子ではなかった。 ライダーは霊体化させることにした。 彼はどちらかと言えばお気楽なサーヴァントだが、マスターの心の機微もわからないほど愚鈍ではない。 一人で、あまり味の良くないパスタをすすりながら――ふとヤヤは、店員の一人が自分を見ていることに気付く。 年はヤヤとさほど変わらないくらいだろうか。 綺麗な髪飾りを付けた、どことなく大人びた雰囲気の少女だった。 「……何か?」 「……あ、ごめんなさい。ただ……なんだかすごく思い詰めたような顔をしてたから」 余計なお世話だ。そういう気持ちがなかったわけではない。 しかし彼女は、それを口に出そうとはしなかった。 見知らぬ街で、頼れるのは自分のサーヴァントだけ。 そんな切迫した状況だからこそ、自分を慮ってくれる人物の存在が本当にありがたく思えたのだ。 「……ありがとう。でも、私は大丈夫だから。心配しないで」 「そう。ならよかったわ。――……って、ごめんなさい。私ったら、余計なお世話だったわね」 慌てた様子を見せる店員の少女に、少しだけヤヤは緊張が解れた思いで苦笑した。 怖いことには変わりはないけど、もう少し。もう少しくらい、前向きになってみてもいいかもしれない。 何も一人ってわけじゃないんだから。霊体化させているライダーのことを考え、小さく頷いて。 笹目ヤヤは、皿の上に残ったパスタをすべて平らげ、入店した時よりもどこか晴れやかな面持ちで店を後にした。 「如月ちゃん、さっきあのお客さんと何話してたんだい?」 「すみません。少し世間話に花が咲いちゃって」 「ははは、そうかあ。年が近いから話が合ったのかもねえ。でも勤務中のお喋りは程々にね」 「はいっ、以後気をつけます」 そんな彼女が、自分の討つべき敵の一人であるなどとは露知らず。 『如月』はヤヤの背中を見送り、再び店員としての業務へ戻っていった。 ――鎌倉へやって来て早数週間。もう、この町の暮らしには大分溶け込んだ。 収入先も、仮初めの住居も確保したし、顔見知りの住民も当初に比べれば格段に増えたと感じる。 此処はいい街だ。活気もそこそこで、住む人々の人柄も大らか。 もしも艦娘という存在がお役御免になる日が来たなら、こんな所に住んでみたいと心から思えた。 しかし、そうはいかない。あくまで此処は如月の居るべき世界ではなく、如月にとっては戦場である。 如月がヤヤに声を掛けたのもまた、人と話すことで不安を少しでも紛らわせたかったからだった。 あの少女が何を悩み、不安に思っていたのかは分からないけれど――上手く行けばいいなと素直にそう思う。 同時に願った。ああいった娘や如月のお世話になった人達が、どうかこの戦争に巻き込まれることのないようにと。 "都市伝説"は蔓延をし続けている。如月のサーヴァントであるランサーに該当するような噂話もこの前耳にした。 聖杯戦争は今や、漂流者達のみの問題ではない。 鎌倉に存在している限り、あらゆる人物が、英霊同士の殺し合いに巻き込まれる可能性を抱えている。 心苦しく思う。申し訳なくも思う。しかしそれでも、如月には止まれない理由がある。 「待っててね、睦月ちゃん……」 何を犠牲にしてでも、帰りたいのだ。 約束したっきりの、妹のような少女のところへ。 ◆ とあるアパルトメントの一室で、『アティ・クストス』は膝を抱えていた。 部屋は薄暗い。カーテンが閉じられているのだから当然だが、それにしても暗澹とした空気に満たされている。 現在アティは此処を仮初めの拠点としているのだったが、転がり込むまでには相当骨が折れた。 途方に暮れる彼女の前へと現れた、市職員を名乗る者達。 幸い撒くのは難しくなかったものの、それから程なく、この街では浮浪者狩りなるものが行われていることを耳にした。 聖杯に願いたいことはある。 けれど、本当にそれでいいのかは分からない。 願いと呵責が振り子のように揺れ動き、その振動が彼女を苦悩させていた。 それでも、みすみす殺されるつもりはない。 浮浪者狩りだかなんだか知らないが、もし身柄を拘束されるようなことがあればその時点で詰みだということは分かった。 だから住まいを探すことにした。 強盗紛いの真似をする気にはなれず、かと言って目ぼしい空き家などそうそう転がっているものではない。 そんな中彼女が目を付けたのは、長期出張だとかで家を留守にしているらしいとある住人の部屋だ。 人間、やろうと思えば出来ないことはない。 留守を任された親戚と嘘を吐き、まんまと転がり込むことに成功した。 家主は最低でも一ヶ月、長ければ二ヶ月は戻らないらしいので、途中で帰宅され面倒事になる心配は幸いない。 斯くして、浮浪者狩りの魔の手から逃れることは出来た。の、だが。 「――あたしは」 あたしは、どうしたいんだろう。 揺れ動く感情のペンデュラムが、触れ止むことはまだ、ない。 その手はまだ、伸びないままだ。今は、まだ。 ◆ 鎌倉市に新市長が就任してから、ある方針に基づいた"狩り"が始まった。 それは浮浪者、及び不法滞在者に対するものだ。 町の至る所に屯する彼らを捕縛しては身分を明らかにし、適正な措置を施していく。 当然、失業などの止むを得ない理由で浮浪者の立場に甘んじていた層は激怒し、抗議デモを起こす者さえあった。 だが。そのデモ活動も、一日二日新聞の片隅に掲載された程度で収束してしまった。 あれだけ市長のやり方に怒りを露わにしていた者達は、いざ彼と会話した途端、すっかり戦意を失ったというのだ。 市長は素晴らしい。市長のやり方は正しい。間違っていたのは我々のような屑の方だった。 マスコミはこぞって市長の手腕を賞賛した。一般人達も、町の治安が良くなるとして喜んだ。 彼と"対話"し、自らの意見をねじ曲げた者達。 彼らの目が、まるで精神死でもしてしまったかのような虚ろなものへと変化していたことは――誰も語らなかった。 話題沸騰の市長、『浅野學峯』はある豪邸を訪れていた。 白磁の外壁と広大な敷地を兼ね備えたその外観は、學峯の住む高級マンションさえ優に凌駕する。 學峯がこの邸を訪れた理由は他でもない。市長としての仕事の一環である。 政(まつりごと)は綺麗事ばかりでは成り立たない。 前任市長は此処の主と癒着し、多額の支援金や各方面への圧力という形で援助を受けていたという。 正門のインターホンを押すと、使用人らしき老齢の男性が出迎える。 それに会釈をし、學峯は秘書を連れて男性に先導され、豪邸の内部へと足を踏み入れた。 余談だが、この秘書も既に學峯の傀儡と成り果てている。 最早浅野新市長の周囲には、彼へ異論を唱える存在など一人も残ってはいない。 そして――これから面会する人物に対しても、學峯は自らへ叛く可能性を先回りして潰す気でいた。 前任のように思い通りに利用されるつもりはない。それに相手は有力者。 駒とした暁に齎されるリターンも非常に大きく、これを使わない手はないだろう。 「失礼します、百合香お嬢様。市長が参られました」 市長。 前任を下し、新たに町の支配者として君臨したという敏腕。 『辰宮百合香』の耳にも、当然その評判は入っていた。 彼女が鎌倉へやって来て、家長の座を奪い取るよりも前から――この家と市は、先祖代々癒着していたと聞く。 百合香にしてみれば心底どうでもいい話だったが、仮初めの身分とはいえ今の自分は此処の長である。 「どうぞ」 透き通った声で――内心は少しばかり気怠げに。青薔薇の君は、市長を己の寝室へと迎え入れた。 斯くして二人は邂逅する。 その結果はと言えば、実に退屈なもの。 特に波風が立つこともなく。 百合香が學峯の話に耳を傾け、相槌を打つ。そんなやり取りが、小一時間ほど続いただけだ。 彼らは傍から見れば実に和気藹々とした様子で会談に臨み、そして何事もなくそれを終えた。 「それでは、今日はありがとうございました。今後もどうぞよしなに」 「もちろん心得ております。益々の活躍を期待していますよ、浅野市長」 浅野學峯が席を立つ。 来客が帰るとあれば、せめて玄関先までは見送るのが礼儀というもの。 しかし百合香に、腰掛けた椅子から立ち上がろうとする様子は見られなかった。 それは暗に、自分の方が立場は上であるのだと示すような不敬であったが――彼女へ指摘できる者などいないだろう。 「そういえば、百合香さん。最後に一つだけ伺っても?」 「はい?」 「貴女はこの家に、"養子"という形で引き取られたと聞いています。 ――いえ、別に勘繰っている訳ではありませんよ。ただ、血の繋がりがない人間が由緒ある名家の当主として認められるなど、そうそうあるものではない。きっと先代様にとって、貴女は余程"特別"な人物だったのでしょう。 ですが、今日会ってみて確信しました。成程、確かに貴女は"特別"だ」 「あらあら、おだてても何も出ませんよ?」 冗談めかして笑う百合香に見送られ、彼女の部屋を後にした學峯は、今終えたばかりの会談について述懐する。 辰宮百合香という女は、この時代には似つかわしくないほどの完璧な女性だ。 礼儀作法を弁え、しかしながら他人をごく自然に下と据え、相手に此方が目上なのだと錯覚をさせない。 貴族の社会は侮られれば負けだ。 なまじ金を潤沢に有しているからこそ、易い相手と見られれば途端に血筋の価値は零落れる。 學峯も教鞭を執る中で様々な人間を見てきたが、あの年頃で、あれだけ"出来た"人間には未だお目にかかったことがなかった。養子? 馬鹿を言え。話に伝え聞く先代当主よりも、彼女の方が余程貴族の何たるかを弁えている。 「辰宮百合香――成程」 學峯の去った部屋では、百合香もまた先の会談を思い返していた。 表情に浮かんでいるのは、微笑。そのきっかけとなっている人物は言わずもがな、浅野學峯という"怪物"である。 百合香の生きた大正時代。この現代を扱き下ろす訳ではないが、今よりも日本人は遥かに傑物揃いであった時代だ。 彼は本来、もっと昔に生まれるべき人間だったのではないか――百合香は彼へそんな感想を抱いた。 現代の政に明るくない百合香ではあったが、それでも解る。彼が野心を出せば、この国の支配程度は容易いだろう。 此処を訪れた本来の意図にも察しは付く。百合香の身を覆う"香"の事もあり、どうやら目的の達成には失敗したようだったが、そうでなければさしもの彼女でも聊か危なかったかもしれない。 「浅野學峯――成程」 市長と令嬢は多くを語らない。 ただ、二人は一様に笑みを浮かべていた。 微笑。それはさながら好敵手を見つけた棋士のような笑みであり、しかしそれと縁遠い剣呑さを裏に孕んでいる。 片や弓兵、エレオノーレ・フォン・ヴィッテンブルグを従えて。 片や狂戦士、デッドブルー・玖渚友を従えて。 彼と彼女はただ笑みを浮かべ、水面下でお互いを討つべき敵であると全くの同時に認識していた。 「「あれは確かに、侮れない」」 ◆ 『直樹美紀』は、身を隠す場所を探していた。 もうじき、時間は深夜帯へと差し掛かる。 補導員や警察が躍起になって彷徨き始める頃合いだ。それらと出会せば、当然面倒なことになる。 美紀は聖杯戦争に参じたマスターだが、この世界の住人からすれば単なる未成年の非行少女でしかない。 事情も知らない者たちに拘束され、時間を浪費するほど不毛なこともないだろう。 ――かと言ってバーサーカーの力を使い、無闇矢鱈に部外者を虐殺するのは気が引ける。 バーサーカーは常に霊体化させている。 災害という言葉を体現したようなあのサーヴァントは、自律行動を許すには少々危険すぎた。 だが逆に言えばそれは、いざという時、自分の英霊と離れていて窮地に陥る――という最悪の展開が発生する可能性をある程度抑制できることと同義だ。 相手がサーヴァントやマスターだったなら、美紀はバーサーカーを出すことに躊躇いはない。 重ねて言うが、面倒なのは全くの部外者だ。 彼らは何の事情も知らないから、好き勝手にこちらへ介入してくる。 そして都合の悪いことに、どういうわけか最近、その活動が活発化しているようだった。 索敵がてらに散歩などしていれば、嫌でも耳に飛び込んでくる話だ。 曰く、新市長の方針による浮浪者狩り。不法滞在者のたぐいも、片っ端から摘発されているという。 浮浪者というデリケートな存在にまで踏み込んでいく運営方針が、このご時世に罷り通ったことからして驚きだが。 その政策は、美紀たちのような聖杯戦争のマスターにとっては最悪の障害となるものだ。 鎌倉へ喚ばれたマスターたちは、基本的に身分を持っていない。 つまり、新市長が掲げる弾圧政策は覿面に作用する。 当然相手はただの人間。サーヴァントで捩じ伏せてしまえばそれまでという話ではあるが――。 (誰だか知らないけど、本当に面倒なことを……) 頭が痛くなる思いだった。 美紀はある事情から、戦うことには同年代の少女より遥かに慣れている。 それでも、人間を殺した経験はない。 たとえ間接的なものであろうとも、出来ることなら殺人は控えたいのが心情だった。 だから結局は、狩られることから逃げる鼠の立場に甘んじるしかない。 耳を澄ましながら、ロクに把握もしていない土地を手探りで探索する女子高生。 とてもではないが、二十一世紀の日本でそうそう見られるものではないだろう。 それを屈辱とは感じない。ただ、面倒だった。誰とも知れない"市長"へ、本気で苛立ちを覚えるくらいには。 舌打ちをし、曲がり角を右折。その時、美紀の視界にある建物が飛び込んできた。 「植物園……?」 傍目からでも管理が放棄されているだろうことが窺える、荒れ放題の植物園だった。 温室の硝子は所々が割られ、生い茂った蔓がそこから飛び出てさえいる。 ――そうだ、あそこなら。 小さく頷くと、美紀は急ぎ足で廃墟と化した温室へ向かい、古びて立て付けの悪くなった扉を抉じ開けた。 中は荒れ放題だったが、暑苦しくもなく、かと言って寒くもない適度な気温が保たれているのはありがたかった。 懐中電灯のように便利なものは持っていない。足下に気を付けながら、半ば手探りで進んでいく美紀。 すると、少し進んだ所で埃を被ったベンチを見つけることが出来た。 恐らくかつては休憩スペースとして使われていたのだろう。 どこも壊れていないし、汚れていることに目を瞑れば十分身体を休める場所として使えそうだ。 手で埃を軽く払い、そっと身を横たえ、天井を仰ぐ。 不思議な感覚だった。 警察の存在があるとはいえ、以前よりは遥かに安全に外を出歩ける環境。 此処には跋扈する屍達もおらず、聖杯戦争さえ無ければ平和そのものの街だ。 なのに――何故だか、美紀の心には常に寂しさがあった。 呑気な彼女たちに苛立ち、反発したこともあったが、何だかんだ言ってあの暮らしを気に入っていたのだと実感する。 そして、だからこそ決意はより強く固まった。 彼女たちを助ける。 町を元通りに戻して、皆で幸せに暮らせる世界を作る。――その為に、私は必ず。 「必ず……聖杯を…………」 気が抜けたからか、一日中歩き回った疲れが眠気に姿を変えてどっと押し寄せてくる。 美紀は為す術もなく目をとろんとさせ、うつらうつらと頭を揺らし……程なくして、くうくう寝息を立て始めた。 眠りに落ちる前、最後に見たのは割れた硝子越しに見る星空。 こんな状況にも関わらず腹立たしいほど綺麗な星空だった。 「……やれやれ。呑気なものだな」 美紀が寝付いたのを確認してから、闇夜の底より長髪の少年・『みなと』はゆっくりとその姿を現した。 彼女がやっとの思いで見つけたこの廃温室には、彼という先客が居たのだ。 もっとも当の美紀は、それに気付きもせずに眠ってしまったが。 この様子を見るに、余程疲れていたようだ。みなとは気が抜けたように嘆息する。 彼の従者、ライダーは現れない。 あの重戦車は忠実だが、あくまでも彼はマスターの傀儡だ。 相手がサーヴァントならば兎も角、一介のマスター程度、彼には興味を覚えるにも値しないのだろう。 さて、どうしたものか。 こんな夜中に廃墟を訪れ、あろうことか寝泊まりしようと考えるなど、どう考えてもまともではない。 ホームレスというには若すぎる見た目から察するに、彼女は聖杯戦争の参加者と見て間違いない筈だ。 となると、霊体化した状態でサーヴァントも近くに居るのだと考えられるが…… みなとのサーヴァントは強力だ。狂化の影響を受けていようと、大概の英霊では鋼の求道に追随すら出来まい。 つまり、此処で殺しにかかることは至極簡単なわけである。 みなとは逡巡の後、ライダーへと抹殺の指示を出そうとし――。 「――まあ、少し話してみてからでも遅くはないだろう。利用できる可能性もある」 やめた。 彼女が牙を剥いてくると言うなら臨むところだが、利用価値があるなら話は別になってくる。 幾らライダーが強力とはいえ、敵は多い。少しでも闘いを有利に進められるなら、それに越したことはない。 もう一度少女の寝顔に視線を落とすと、彼は溜息混じりに苦笑した。 ◆ 孤児院で、一人の少女が星を見ていた。 日本人離れした可憐さを持った彼女――『キーア』がこの院へやって来たのは、今から凡そ一週間前の出来事だ。 院では、沢山の子どもたちが暮らしている。 それこそ赤ちゃんから、もうすぐ社会人になる高校生まで。 しかしそのいずれもが、突然やって来たこの美しい童女に思わず見惚れた。 特に多感な男子児童など、早くも彼女を巡った水面下での抗争が始まっているほどだ。 親に捨てられたわけでもなければ、親を失ったわけでもない。 ただぼんやりと町を彷徨っていたところを、偶然院長が見つけてきたという謎の多い娘。 ――ひょっとして、どこかの国のお姫様とかなんじゃねえの。 誰かが冗談めかして呟いた言葉に、反論できる者はいなかった。 やがてそんな噂話は、にわかに真実味を帯びてくる。 誰かが言った。息を荒らげながらも潜めた声で。なんと、彼女に出自を聞いてきたのだという。 『キーアはお姫様なのかい?』その質問に、彼女は困ったように笑ってみせた。 肯定はしなかったが、否定もしなかったのだ。 平穏な日常に、霹靂のように現れた謎の美少女キーア。 ただ見た目が可愛いだけならいざ知らず、彼女は性格もよかった。 人の悪口は決して言わない、進んで皆が嫌う仕事をしようとする。 年幼いはずなのに、その一挙一動からはどこか母性に近いものすら感じられる。 そんな彼女を嫌ったり訝しんだりする人間は、日を追うごとにいなくなっていった。 今やキーアは院のマドンナだ。皆が彼女を好ましく思い、孤独なはずだった少女の日常を彩ろうと努力している。 ただ一人を除いては。 「いい加減、うんざりするわね」 夜のベランダ 皆が寝静まった時間に、夜風の吹き込むそこで葡萄ジュースを片手にし、『古手梨花』はたそがれていた。 本当はワインが良かったのだが、院には貯蔵がないようで泣く泣く断念した次第だ。 別に他の酒でも悪いわけじゃない。けれども、飲酒の形跡が発覚すれば面倒なことになる。 只でさえ聖杯戦争という面倒事で手一杯なのだから、これ以上心労は増やしたくなかった。 そんな彼女の願いを真っ向から裏切るように、その傍らへと顕現する者があった。 「きひひ。嫉妬は見苦しいでよ」 「煩いわね。そういうのじゃないわよ、別に」 人頭の蛇を両腕に刻み込んだ、書生姿の奇人。 全面禁煙の規則に憚ることもなく、彼は煙管を銜えて紫煙を燻らせる。 キャスターのサーヴァント、壇狩摩。彼は梨花を聖杯まで導く相棒のような存在だが、梨花はこの男が嫌いだった。 軽薄な言動に配慮というものは一切存在せず、盲打ちを自称する通り行動の意図は皆目掴めない。 そして何より、梨花の事情を知った上でどこか嘲るような口振りだ。それが一番、癪に障る。 もしも彼が自分の背中を預けるサーヴァントでなければ、梨花は関わろうとすらしなかった筈だ。 「ただ、あまり見ていて気持ちの良いものじゃないってだけ」 キーアは、きっと裏表のない人物だ。 百年にも及ぶ時間を繰り返してきた梨花には分かる。 聖人君子と言えば語弊があるが、彼女ほど誠実でまっすぐな人間はそうは居ない。 表向きはそう装っている梨花ですら、裏はこうなのだから。それなのに、キーアにはそれがない。 彼女を見ていると感じる苛立ちのようなものは、やはりキャスターの言う通り嫉妬なのだろう。 色々なものを欺きながら、心を削って、這いずるように此処までやってきた。 そんな自分だから、彼女の姿は余計に眩く見えるのだ。 『おぉっと。噂をすれば何とやら、じゃの。そら、皆のお姫様のご来訪じゃ。うははははッ』 「なっ!?」 思わず素っ頓狂な声をあげる梨花。 一方のキャスターはといえば、既に要領よく霊体化を済ませていた。 その抜け目のなさに改めて苛立ちを感じながら振り返ると、そこには寝惚けているのか、目をぐしぐしと擦りながら立っている黄金の髪の少女。 梨花はいつも通りの『古手梨花』として、キーアへ話しかけた。 「みー? どうしたのです、キーア?」 「梨花こそ、どうしたの? こんな時間に」 「……少し、星が見たくなったのですよ」 嘘だ。 別に、星を見たいなどと願ったことはない。 天文部めいた活動には興味もなかったし、ただこうして晩酌まがいのことをしていたかっただけだ。 なのにキーアはそれを疑おうともせず、にこりと微笑んだ。 「あたしも」 彼女は梨花の隣に立つと、無限大の広がりを見せる星空を見上げた。 その視線には、まるで星空をすごく珍しいものと思っているような、そんな熱意があって。 「あたしも、星、見たかったの」 ――――ああ、やっぱりこいつは苦手だ。古手梨花は、苦々しげにそう思わされるのだった。 ◆ 鎌倉を襲う数多の都市伝説。 聖杯戦争の副産物として生じるそれらの数は、予選の終了に至ってもまるで減少する気配を見せない。 既に死し、この都にはいないはずのサーヴァントが、彼らの噂では生きている。 まさしく地獄絵図だ。ありもしない目撃談と本当の目撃談が混沌とした様相を作り上げる。 だがその中でも――今、一際話題を集めている怪談があった。 "鎌倉の屍食鬼"。 胡乱な足取りで彷徨い歩くそれに咬まれた者は、それと同じ屍食鬼に変貌してしまう。 まるでどこかのゲームやパニック映画でありそうな、凡そ現代日本とは結び付かない都市伝説。 ある者は創作だと笑い。またある者は真実だと熱弁し。またある者は、屍食鬼と接触しようと動き出しそれきり。 嘘か真か、それを知る術は彼らにはない。知ろうともしない。 それでも、一つだけ確固たる事実があった。 屍食鬼の目撃報告は、日を追うごとに増加している。 さも、仲間を増やしているという噂が本当であると裏付けるように。 『佐倉慈』に知能はない。 彼女は謂わば、マスターとして呼ばれたバーサーカーのようなものだ。 音と光に反応し、生体へと襲い掛かる程度の行動ルーチンしか持たない彼女。 その脳裏にごく潜在的に残った願いを頼りに聖杯戦争へ辿り着いた――ある意味でのイレギュラーな存在である。 揺々とおぼろげな足取りで徘徊する彼女。それを見て、懐中電灯を持った警官服の男が悲鳴を上げて腰を抜かす。 にぃ、と表情を歪めた屍食鬼は這って逃げようとする彼へ覆い被さり、その首筋を噛んだ。 それで、哀れな警官の命運は尽きる。 彼は真面目な人物だった。 週末には家族サービスを忘れず行い、平日には正義感溢れる警察官として犯罪者を捕らえる。 最近、一番上の娘の結婚が決まった。――しかし、彼にここから先の未来はない。 屍食鬼は増え続けている。 このまま繁殖が続けば、遠からぬ内に鎌倉は死の都となるだろう。 佐倉慈という教師が見てきた、あの地獄のように。 佐倉慈は理性を失っている。 自我のようなものはほぼ残っておらず、ただ人に害成し続ける魔物と化している。 だから彼女は、自らの行き遭った無我の存在に嵌らなかった。 こうなっていなければ、間違いなく夢の坩堝に堕ちていただろうことは、どうしようもない皮肉だったが。 『幸福』のキャスターは踊り続ける。 楽しげな姿を象って、出会う全てを夢に落とし込む。 災厄の具現であり救済の顕現。 それが彼女であり彼である。 ――幸福に嘘も真も存在しない。あなたがそう願えば、それが本当の幸福なのだから。 ――だからあなたも幸せになって。わたしはそれだけで満たされるから。 歪な救いが跋扈する。 古都・鎌倉は着実に、魔都へと変貌する準備を整えつつあった。 ◆ 魔界と化した軍艦の内には、歪な大聖堂が広がっていた。 基督の教義を原本に置いてこそいるが、その実情は全くの別物だ。 呪わしく、悍ましく、惨たらしく、冒涜的の一言に尽きる異界聖堂。 飾り立てられた十字を背景に、白衣の男が黙して座し、壁の向こう側より漏れ聞こえる潮騒の音色に耳を傾けている。 静かだ。しかしこうしている今も、鎌倉は淀んだ戦火に脅かされ続けている。 にも関わらず、民草達の浮かべる反応は皆一様だ。 犠牲者が出れば眦を顰めて死を悼み、その原因となったであろう事象或いは存在へ怒りを燃やす。 だがその実、彼らは誰一人としてこの現実(ユメ)を忌んでいない。 異常だ。 それでいて、正常でもある。 誰もが人として普遍に持ち合わせるとある欲求。 即ち、非現実的事象の具現化による華やかで、壮絶な物語を楽しみたいという我儘だ。 彼らは現在進行形で、決して叶うべくもなかった願いを成就され続けている。 さぞかし嬉しく、楽しみなことだろう。 胸が踊る。 次は何が出る。 そんなことを心の中では誰もが考えながら、異界化していく世界を楽しんでいる。 成程、痴れている。『トワイス・H・ピースマン』は言葉にはすることなく、あくまで胸中のみでそう独りごちた。 歴史に語り継がれる多様な魔都の伝説と比ぶれば、聖杯戦争の舞台となった鎌倉市はまだ序の口だ。 彼らには指先で地を割る力はない。腕の一振りで熊の首を砕き折る芸当も出来ない。 空を飛ぶことも、海を歩くことも、光より速く走ることも、永遠に生き続けることも。 人間という生物の枠組みに縛られている限り、どれだけ長きを生きたところで絶対にそんなことは不可能である。 だが、夢を見ることは出来る。それは人間のみに許された創造行為であり、この都市を魔都たらしめる最大の所以。 こうなれば、最早カウンターストップの概念を期待するのは無意味だ。 今後聖杯戦争が時を重ねていくにつれ、鎌倉はその形を変えていく。 無粋な祈りと痴れた発想で重ね塗りされて原型を失い、やがては最悪の魔都へと変貌するに違いない。 ――だが。 「甘粕正彦」 トワイスのサーヴァントたる、彼。 原初の勇者。 光の魔王。 第一の盧生。 軍衣の怪物。 全人類を一人で相手取れる男。 彼の存在こそが、或いは鎌倉という街にとっては最大の救いとなり得るのかもしれない。 あれが自らの前で奏で、紡ぎ上げられる素晴らしき人間賛歌を目にした時、己を抑えられる筈がないのだ。 彼は人の勇気へと、見合うだけの愛の鞭で応えるだろう。 ライダーは物事を考える理性を持つ。弁は達者であり、一見すると知的なものをすら感じさせる。 だが、トワイスは既に確信している。あれは莫迦だ。あの男は、いざとなれば己の願いすらも投げ捨てるだろう。 その時、この街は――この聖杯戦争はひとつのピリオドを迎えるに違いない。 終幕であれ、分岐点であれ。 その時彼は有り余る勇気の讃歌を以って、蠢く闇を打ち払い、高らかに万歳三唱を唄い上げる。 滅多なことにはならないといいのだが。 トワイスは吐息をひとつ漏らすと、再び静かに目を瞑った。 ◆ そして。 聖杯戦争の幕開けと共に、仮初めの存在はその役割を終えようとしていた。 帳の落ちた闇の底に佇む教会。礼拝堂の壇上にて、神父『言峰綺礼』がふむ、と呟く。 呟いた体は、最早半分ほどが人間の形を保っていなかった。 光の粒子が解けるように、加速度的に原型を崩壊させている。 元より彼の役割はこれまでだった。裁定者のサーヴァントが顕現するまでの間を繋ぐため、月に編まれた仮想人格。 それが言峰綺礼という名前を持ったこのシステムの全てであった。 「判っていた結末ではあるが、いざ訪れてみると存外に惜しいものだな」 この様子では、あと数分と保つまい。 少なくとも夜が明ける頃には、紛い物の神父は影も形も残らずその姿を消すだろう。 偽りの器に人格を芽生えさせるにしては聊か短すぎる期間であったが、言峰は名残惜しむように微笑する。 されども、並行世界の一つで悪徳を尽くした男の名を象るだけはあり。 彼は末期の時に辿り着いてなお、命乞いの一つとして口にすることはなかった。 「では、一足先に失礼しよう。私は在るべき月の底へ還り、桃の香に微睡むとする」 既に身体の八割を損失した器で、しかし彼は堂内に顕現したその"気配"を感じ取り、破顔した。 小刻みに快音を響かせて、靴音を鳴らし消え行く前任者へ近付くは裁定者。ルーラーのサーヴァント。 だがその英霊は、これまでに召喚されたどの英霊とも異なる気配と存在感を有していた。 仮初めであるとはいえ、神父はルーラーの紛い物として遣わされた身だ。 この存在は、本来決してヒトが召喚できるモノではない。 神霊の召喚は不可能であるという聖杯戦争の不動のセオリーを真っ向無視した暴挙。 歪み狂い廃せる音色に覆われた、この聖杯戦争だからこそ成立した人選。 「皮肉なものだ。王の号など、あの桃に染まった星に於いては不名誉でしかないだろうに」 聖杯戦争。 願いに集いし人々。想い。英霊。 すべて、すべては戯れに過ぎない。 そして己自身も。箱庭。遊具。彼ではない、この世界に於ける月の王は、不幸のない世界をこそ望んでいる。 「だが、見届けよう。そう願われ喚ばれたならば、この見知らぬ箱庭で踊ることを良しとする」 「く、くく――聖杯も妙な者を喚ぶものだ。最期に問おう。おまえは、何だ」 「語るに及ばない」 遥か高みの玉座にて。 今も、君臨するものは語る。救われてくれと。 今も、君臨するものは囁く。俺を使うがいいと。 慈愛の王は、募りゆく悲しみを惜しんでいる。 「《月の王》と呼ばれるモノ」 その意味する所を、月面の演算機――ムーンセル・オートマトンの叡智より即座に掴み取った神父は。 「ふ、ははは。そうか、そうか」 消滅間際の身体を小さく震わせて笑い、嗤い。 芽生えつつあった自我を愉悦の相に狂わせて、憂うのだった。 聖杯を望んで遥々世界を超えたマスター達。 なんと哀れなことかと憂い、そしてもう一度惜しんだ。 全てを知った彼らの浮かべるであろう表情を想像し――最高の美酒にありつけなかったような、そんな気分を知った。 神父は哄笑と共に消滅する。 それを無感動な瞳で見届け、月の王はステンドグラス越しの天空を見上げた。 「果てなきものなど 尊くあるものなど すべて、すべて、 あらゆるものは意味を持たない」 静かに告げて。 玉座の主は、深い笑みを浮かべる。 人のような笑みではあるが、 鮫のような笑みではあった。 憐憫の一切を思わせない"笑み"でだった。 嗤い続ける月の瞳そのものの双瞳で、チクタクと、音を、響かせて。 君臨した神(ルーラー)は、今こそ告げる。 笑みを絶やすことなく。 残酷に。冷酷に。 「たとえば―― 忘れてしまえば、何の意味も、ない」 痴れ者たちの踊る姿を俯瞰して、時計のルーラーが一人嘲笑っている。 聖杯戦争。血塗られた宴の最果てに待ち受けるのは、必ずしも黄金の結末とは限らない。 【クラス】 ルーラー 【真名】 ロード・アヴァン・エジソン@紫影のソナーニル-What a beautiful memories- 【性別】 男性 【属性】 混沌・悪 【パラメーター】 筋力:??? 耐久:??? 敏捷:??? 魔力:??? 幸運:??? 宝具:EX 【クラススキル】 対魔力:EX 魔術を受け付けないという概念の極致。 一般的な対魔力スキルと異なり、魔術を打ち消すのではなく逸らすだけ。 なので広範囲の大魔術となると本人以外は助からない。 無論、月の王にとってそんなことは瑣末なことである。 真名看破 EX 月の王。 時計仕掛けの神。 彼は全てを識る。 聖杯戦争に名を連ねる限り、その叡智より逃れることは叶わない。 隠蔽の宝具、スキル、その全てが最早小賢しいのだ。 神明裁決:A ルーラーとしての最高特権。 聖杯戦争に参加した全サーヴァントに二回令呪を行使することができる。 【保有スキル】 神性:EX 神霊適性を持つかどうか。高いほどより物質的な神霊との混血とされる。 ???:EX ??????????? 【宝具】 『発狂の時空・時計人間(ロード・チクタクマン)』 ランク EX 種別 対人宝具 レンジ - 最大補足 - 史実の世界から訪れた外なる神の一柱にして、時計人間(チクタクマン)と呼ばれる存在。 いわば、ルーラーというサーヴァントそのもの。時を這い寄る昏き意志。 謎の存在とされてはいるが、彼を奉ずる集団も存在する。 『大機関時計(メガエンジンクロック)』 ランク EX 種別 対星宝具 レンジ 1~100000 最大補足 1 黒い直方体。形質は中世期の柱時計に酷似し、装飾は古代カダス遺跡の一部遺跡に近似。 全長数マイル~数十マイル級の物が複数存在しており、主な構成成分は炭素。核として一つの時計が埋め込まれている。 これは惑星の中心核へとその先端を潜り込ませ、生きる全てを塵芥と化す邪悪の円柱(カルシェール)。 風の王の力をもって水の王を目覚めさせる機能を持ち、物理の死を、世界の終わりをもたらす対星の宝具。 【人物背景】 白いスーツに身を包んだ長身の男。髪は白いが肌は黒く、瞳は赫い。 年若い男性に見えるが、彼に纏わる数多の風説が仮にすべて事実であるとすれば、その年齢は百を超えることになる。 体の半ばを精密機械に置き換えたとか、カダスの秘匿技術を用いているという噂もある。 彼は外なる世界より召喚された時計人間。 彼は神霊であるため、本来聖杯戦争で呼び寄せることは出来ない。 その不可能が可能となっている所からも、この聖杯戦争の異端性が垣間見える。 【サーヴァントとしての願い】 ??? ◆ そして――そんな彼らを俯瞰して、事態のすべてをただ見ているモノがある。 『キーア』の幼き強さと、『アーサー・ペンドラゴン』の騎士道を。 『アイ・アスティン』が掲げる歪な理想と、死者の存在を認めぬ『藤井蓮』のその価値観を。 『アンジェリカ』が謳う苛烈なる正義と、それと相反した『針目縫』の滅びへ向かう願いを。 『すばる』が友へ向ける優しさと、彼女へ負い目を感じながらも決して止まれない『東郷美森』が抱える悲愴を。 『イリヤスフィール』の朧気ながらも確かな生への渇望と、何にも媚びることなき『ギルガメッシュ』の王道を。 『辰宮百合香』の抱える複雑怪奇した内面と、炎の如く激しい想いへ焦がれ続ける『エレオノーレ』の忠誠を。 『アティ・クストス』が追い求める忘却の縁と、静謐のままに月を映す『ローズレッド・ストラウス』の剣を。 『麦野沈利』が求めてやまぬ復讐、それを侮蔑しながらも手綱を引かれる『レミリア・スカーレット』の在りようを。 『如月』が友との再会へ懸ける思いと、そんな彼女を寡黙に守り続ける箱舟の騎士『Ark Knight』の誠実さを。 『佐倉慈』が屍と成り果てて尚願い続ける生徒への慈愛と、彼女を信じて真っ直ぐ拳を握る『結城友奈』の眩さを。 『笹目ヤヤ』が望む日常への回帰願望と、頼りなげながらも戦争へ確と向き合う『アストルフォ』の疾走を。 『みなと』が叶えんとする優しくも儚い望みと、ただ死を望み、終焉の時を探す『マキナ』の英雄譚を。 『乱藤四郎』が亡き兄を想う気持ちと、永遠の命を望み聖杯を狙う『ドンキホーテ・ドフラミンゴ』の策謀を。 『トワイス・H・ピースマン』が謳う人の尊厳と、『甘粕正彦』が礼賛する人の意思を。 『古手梨花』の幻視する旅路の終着点と、万象を笑い飛ばしながら不確かな一手を繰り返す『壇狩摩』の道楽を。 最後まで幻想に浸り夢死した哀れなマスターへ代わり、単身万人の幸福を願い踊り続ける『幸福』の救済を。 『逆凪綾名』の追い求める憧れの最果てと、奇跡を騙って演出し続ける『ベルンカステル』の嘲笑を。 『叢』が走る修羅道の果てで待ち受ける反魂の結末と、確たる願いを持たぬ『スカルマン』の暗躍を。 『丈槍由紀』が過ごし続ける偽りの日々の華やかさと、偽りと知って尚黙し従う『ハサン・サッバーハ』の茨道を。 『衛宮士郎』が辿り着いた悪の境地と、赤眼を煌めかせ怨敵を斬る『アカメ』の闘いを。 『エミリー・レッドハンズ』の述懐する父と過ごした思い出と、狂乱の内に皆殺す『シュライバー』の死世界を。 『浅野學峯』が信じ疑わぬ教育方針の在り方と、支配を支配す『玖渚友』が統べる死線を。 『直樹美紀』の夢見る光り輝く世界と、現れるだけで世界をも狂わせる『アンガ・ファンダージ』の暴虐を、 ――ただ一つの例外もなく尊いものだと賞賛し、だがその実まったく理解しないまま、ここに瞬く星の悉くを是と謡い、それは無限の中核に微睡んでいた。 その存在を定義することはまだ出来ない。名乗りをあげるに相応しい状況が整っていないから、それは何にもなれずにいた。そして、何にでもなれる可能性を持っていた。 眠り、揺蕩う夢の中、聖杯戦争の中心点である巨大な暗黒。 ここから始まり、広がっていく。 盲目の痴れ者たちが奏でる音色に魅せられて、自らも盲目的に願い続ける。 人よ、今こそ救済しよう。我こそおまえたちの理解者である。 賛歌を謡え。願いを想え。それらすべては、正しく普遍で不変なり。 ああそうだとも。おまえが信じるならばそれが正しいことなのだよ。 閉じろ。そして目を塞げ。世界はそうして完結するのだ。 げらげらと嘲り笑い倒しながら、我が認めてやると開戦の号砲を形にした。 月に根付く暗黒の正体が、此処に紡ぎあげる夢の波動。 声なき祝福が痴れた宇宙に響き渡る。 この聖杯戦争は淀んでいる。 最早修正不可能な程の莫大な質量を孕んだことで、あらゆるシステムが狂い始めている。 だがしかし。誰一人、それを咎める者などいないだろう。少なくとも、この鎌倉市に於いては。 因果? 知らんよどうでもいい。 理屈? よせよせ興が削げる。 人格? 関係ないだろうそんなもの。 善悪? それを決めるのはおまえだけだ。 おまえの世界はおまえの形に閉じている。 ならば己が真のみを求めて痴れろよ。悦楽の詩(ウタ)を紡いでくれ。 下劣な太鼓とフルートの音色が満たす月の中枢。 嘗て人類史を永久に記録し続ける機械であった月(それ)は、最早本来の役割を果たしていない。 データの末端に至るまで桃の煙に浸かり、揺蕩う白痴の存在へ子守唄を奏でている。 それはさながら常世の楽園、阿片窟。 0と1を快楽に浸し、演算を放棄しその技術で夢を見、良いぞ良いぞと酔い痴れているのだ。 ――この聖杯がまともな筈はない。ひとたび起動されれば間違いなく、人類史上最大の救済(やくさい)となって杯は地球を満たすだろう。されども、欲望の徒がそれに気付く道理はない。 だから、彼らの希望は奏でられる。 "ソレ"の玉座に響き渡る。 何処とも知れぬ海の底。あるいは天の彼方。もしくは深淵。 無限の中核に棲む原初にして沸騰する渾沌の願望器は、暗愚なる実体を揺らめかして無明の房室にさざめく音色を愛でていた。 彼は今も眠っている。 自らを讃える冒涜の言辞は絶えずふつふつと膨れ上がり、下劣な太鼓と呪わしきフルートの連打さながらに、あまりにも愚かしすぎる人のユメとはなんたる愛しさであることかと、彼の無聊を慰めている。 おまえたちは盲目だ。等しく何も見ていない。 他者も、世界も、夢も、現も、いつも真実とはおまえたちそれぞれの中にしかないのだろう? 見たいものしか見ないのだろう? 愛い、愛い。実に素晴らしい。 その桃源郷こそ絶対だ。その否定こそ幸福だ。 おまえたちが気持よく嵌まれるのなら己は何も望まない。玉座に夢を描いてくれ。 ここは太極より両儀に分かれて四象に広がる万仙の陣。 無窮にして不変である。ゆえに限界など存在しない。 さあ、さあ、さあ、奏でろ――痴れた音色を聴かせてくれ。 己はそれに抱かれて眠る。輝ける未来よ、降り注ぐ夢を見たい。 そう願う聖杯こそ、己がおまえに捧げる人間賛歌の顕象ならば。 万能の器? おまえがそう思うならそうなのだろう。おまえの中ではな。それがすべてだ。 神とも、渾沌とも、英霊とも、聖杯とも。 未だ定義できない超重量の闇が渦巻く房室で、爆発的なエネルギーを沸騰させつつ膨張するそれは嗤った。 己を取り囲む白痴の星々、その中でも今現在、一際輝く祈りたちに向けて真なりと詠嘆したのだ。 太極より両儀に分かれ、四象に広がれ万仙の陣――終段顕象。 素に揺蕩うフルートの音色。祖に微睡み痴れる鴻鈞道人。 昏き宵には至福を。崑崙を桃に染め、紫禁の城へ座し、楽園に至る虚夢は循環せよ。 閉じよ(とじよ)。閉じよ(とじよ)。閉じよ(とじよ)。閉じよ(とじよ)。閉じよ(とじよ)。 繰り返す都度に五度。 ただ、満たされる刻を夢想する。 閉じよ。 汝の身は我が望みに、我が命運は廃せる汝に。 仙境の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。 誓いを此処に。 我は羽化登仙に至る者、我は永遠の幸福に沈む者。 汝廃せる御霊を抱く八等、悪夢の輪より来たれ、桃源の担い手よ――! . 「ふはは、ははははは、あははははははははは――――!」 聖杯戦争、ここに開幕。 願いに集い踊り狂う二十三の主従を、たった一人の■■が俯瞰している。 BACK NEXT -001 直樹美紀&バーサーカー 投下順 001 夢見る魂 時系列順 BACK 登場キャラ NEXT -023 キーア&セイバー キーア 002 錯乱する盤面 セイバー(アーサー・ペンドラゴン) -022 神亡き世界の鎮魂歌 アイ・アスティン 001 夢見る魂 セイバー(藤井蓮) -021 アンジェリカ&セイバー アンジェリカ 016 白狼戦線 セイバー(針目縫) -020 すばる&勇者アーチャー すばる 004 ここには夢がちゃんとある アーチャー(東郷美森) -019 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン&アーチャー イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 023 嘘つき勇者と壊れた■■ 055 世界救済者を巡る挿話・その2 アーチャー(ギルガメッシュ) -018 辰宮百合香&アーチャー 辰宮百合香 002 錯乱する盤面 アーチャー(エレオノーレ・フォン・ヴィッテンブルグ) -017 瞳に月を宿す者たち アティ・クストス 012 熱病加速都市 アーチャー(ローズレッド・ストラウス) -016 如月&ランサー 如月 005 ヒュプノスの祝福 ランサー(No.101 S・H・Ark Knight) -015 麦野沈利&ランサー 麦野沈利 008 メルトダウン・ラヴァーズ ランサー(レミリア・スカーレット) -014 佐倉慈&ランサー 佐倉慈 007 天より来るもの ランサー(結城友奈) -013 みなど&ライダー みなと 006 幸福の在り処 ライダー(ゲッツ・フォン・ベルリッヒンゲン) -012 笹目ヤヤ&ライダー 笹目ヤヤ 017 旅路 ライダー(アストルフォ) -011 乱藤四郎&ライダー 乱藤四郎 007 天より来るもの ライダー(ドンキホーテ・ドフラミンゴ) -010 トワイス・H・ピースマン&ライダー トワイス・H・ピースマン 009 播磨外道 ライダー(甘粕正彦) -009 古手梨花&キャスター 古手梨花 002 錯乱する盤面 キャスター(壇狩摩) -008 幸福という名の怪物 キャスター(『幸福』) 001 夢見る魂 -007 坂凪綾名&キャスター 坂凪綾名 009 穢れきった奇跡を背に キャスター(ベルンカステル) -006 闇の仮面 叢 021 善悪の彼岸 アサシン(スカルマン) -005 丈槍由紀&アサシン 丈槍由紀 004 ここには夢がちゃんとある アサシン(ハサン・サッバーハ) 013 暗殺の牙 -004 衛宮士郎&アサシン 衛宮士郎 008 メルトダウン・ラヴァーズ アサシン(アカメ) -003 エミリー・レッドハンズ&バーサーカー エミリー・レッドハンズ 003 貪りし凶獣 バーサーカー(ウォルフガング・シュライバー) -002 トリコワシティ 蒼色サーヴァントと教言遣い 浅峰學峯 028 陥穽 バーサーカー(玖渚友) -001 直樹美紀&バーサーカー 直樹美紀 006 幸福の在り処 バーサーカー(アンガ・ファンダージ) Advent ルーラー(ロード・アヴァン・エジソン) 019 狂乱する戦場(後編)
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903: 名無しさん キュゥべぇがキュウべぇになっていたので訂正します アニメキャラ・バトルロワイヤルIF-2 鎮魂歌 7/7【ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイターズ】 ◯ジャン=ピエール・ポルナレフ◯ホル・ホース◯エンヤ婆◯ンドゥール◯ダニエル・J・ダービー◯テレンス・T・ダービー◯ヴァニラ・アイス 6/6【クロスアンジュ 天使と竜の輪舞】 ◯ヴィヴィアン◯ロザリー◯エルシャ◯クリス◯ジル◯エマ・ブロンソン 6/6【ラブライブ!】 ◯綾瀬絵里◯東條希◯矢澤にこ◯高坂雪穂◯綾瀬亜里沙◯穂乃果の母 6/6【アカメが斬る!】 ◯レオーネ◯マイン◯ブドー◯ボルス◯ラン◯Dr.スタイリッシュ 6/6【とある科学の超電磁砲】 ◯御坂美鈴◯一方通行◯麦野沈利◯固法美偉◯湾内絹保◯寮監 6/6【鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST】 ◯アルフォンス・エルリック◯リザ・ホークアイ◯ラスト◯グラトニー◯グリード◯スカー 5/5【PERSONA4 the Animation】 ◯花村陽介◯巽完二◯久慈川りせ◯白鐘直人◯生田目太郎 5/5【魔法少女まどか☆マギカ】 ◯キュゥべぇ◯鹿目タツヤ◯志筑仁美◯上条恭介◯早乙女和子 5/5【アイドルマスター シンデレラガールズ】 ◯新田美波◯アナスタシア◯神崎蘭子◯三村かな子◯緒方智絵里 5/5【DARKER THAN BLACK 黒の契約者】 ◯黄◯白◯エイプリル◯ジュライ◯雨霧 4/4【寄生獣 セイの確率】 ◯村野里美◯宇田守◯島田秀雄◯泉信子 4/4【やはり俺の青春ラブコメは間違っている】 ◯平塚静◯比企谷小町◯川崎沙希◯葉山隼人 3/3【Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】 ◯遠坂凜◯ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト◯バゼット・フラガ・マクレミッツ 2/2【PSYCHO PASS-サイコパス-】 ◯常守朱◯チェ・グソン 2/2【ソードアート・オンライン】 ◯アスナ◯シノン 4/4【転校生】 ◯吉良吉影◯ヘンドリクセン◯ヒソカ◯高杉晋助 76/76 「ズェア! 悪・即・斬!」 仲間である拳王連合軍との合流を目指していたハクメンは道中で『凶』を発見。 カオスロワの最中に新たな殺し合いを考えるような悪しき者だったので見過ごすことができず切り捨てることに。 幸い戦闘力は高くなかったので一刀両断は容易であった。 【903@誤爆?】 「しかし、まずいことになったな……」 悪しきものを斬り捨てる前にハクメンもまた多くの参加者同様に放送を聞いていた。 その内容にはハクメンさえ驚きを隠せなかった。 放送の中でベイダーに読み上げられた名前……その中には多くの仲間の名前があり、大雑把に状況を読み取ることもできた。 主催へ奇襲をしかけた同盟である超人血盟軍の全滅。 関東にたどり着いた矢先での拳王連合軍の主力メンバーの死亡。 そして……作戦上、拳王連合軍がヘルヘイムの侵攻を抑えている間に窒(死者スレ)に攻め込んだ悪魔将軍の落命。 超人たちや、ダイアーたちは一山いくらのマーダーに負けるハズがない実力者ではあった筈だ。 悪魔将軍に関しては自分と互角の戦闘ができる存在であったにも関わらず、窒に待ち構えていた何者かに殺されたということだ。 あ、宿敵のユウキ=テルミの名前も上がったけど現実逃避モードだったので放送を信じておらず、むしろ放送は間違いでテルミはまだ生きているという結論に至った。 まあ、テルミはゴキブリ並にタフな魂の持ち主だとハクメンは思っているし、多少はね? 「より強大な『凶』を仲間の手を借りて討伐しようと思った矢先にこれか…… 悪魔将軍をも滅ぼす存在……なおさら、私一人での滅却は厳しいという思し召しか」 自分がレストに撃退されたように、自分より強い敵はこのカオスロワにゴマンといる。 西を見れば沖縄に突然現れた非常に強い『凶』。 東を見れば拳王連合軍と狂信者に処刑宣告をした超巨大な邪竜と二つの『凶』の気配。 ちなみに二つの『凶』とはテラカオスであるツバサと候補者のユーノである。 少なくとも硬すぎるレストはハクメン単体での撃破は不可能、相討ちが関の山。 レスト以上の強者が他にもいた場合は詰みである。 幸いなのはヘルヘイムの中にあった『凶』の気配が消えたため死んだようであるが、また『凶』を匿わないとは限らないので敵対は必須だろう。 (ハクメンはきらりが浄化されたとは露とも気づいておらず、死んだと思っている) 絶大な力を持つギムレーと『凶』として高いレベルを誇るツバサ、じわじわとだが『凶』としての力を蓄えているユーノもまた、連携を取られた場合は互角の戦いができるかも怪しい。 窒があるらしい富士山中から強者や凶の気配はしないが、悪魔将軍さえひとひねりできる存在がいるのは確実だ。 集団を分離させて勝てる相手ではなかろう。 沖縄に現れた黒き獣・シャドウだったものは論外。 力を尽くせば刃は届くであろう他と違い、接触すれば絶対に勝つことはできない。 なんらかの事情で本州に攻めてこないようだが、攻めてくる前に準備を整える必要はある。 総合的に見てもハクメンは仲間である拳王連合軍との合流は必須であった。 放送のベイダーの言葉からしても超人血盟軍の奇襲は失敗に終わったようであるし、作戦の要である悪魔将軍も敗北した。 「自分だけ単独行動をしていた身で言うのも難だが……作戦を組み直すためにも合流が必要だろう」 悪魔将軍の立てた作戦が失敗した以上、ただ合流するだけでなく、ヘルヘイム、千葉、狂信者、窒のどこから攻め落とすかも考え直す必要がある。 それがハクメンの答えであった。 「傷のせいで時を斬ることができないので時間がかかったが……ようやく近くまでこれたぞ」 足によって拳王連合軍がいる横浜港の前にたどり着いたハクメン。 数時間ぶりの再会だが多くの仲間の死によって和気藹々として雰囲気ではないのは目に見えている。 だが彼らにも戦ってもらわないといけない。 破滅に導く『凶』をひとり残らず刈り取り、この世界を平和に導きたいのならば。 【二日目・18時10分/神奈川県 横浜港前】 【ハクメン@BLAZBLUE】 【状態】中ダメージ、unlimitedモード、テルミ限定で現実逃避 【装備】斬魔・鳴神 【道具】支給品一式 【思考】基本:『悪』を全て滅する 0:拳王達との合流後、沖縄の『凶』への対抗策を考える 1:主催及び世界に災いをもたらす者を『刈り取る』 2:風鳴翼は滅する 3:東京の『凶』、千葉の『凶』は警戒を続けるが後回し 4:悪魔将軍を殺した窒にいる何者かを警戒 5:テルミ? 奴のことだからどっかでまだ生きてるだろ ※unlimitedモードに入りました ※沖縄の『凶』(シャドウ)の気配を察知しました。能力から他の参加者よりも具体的な位置がわかります ※結界でシャドウが動けないことまでは知りません
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銀色の髪の男が、静かに炭酸飲料を傾けていた。 恐らく『炭酸飲料』としては一番有名であろうその赤い缶。 男は、何も言わずに、示さずに、缶の中の液体を喉に流し込んでいく。 ここはE-7エリアの港。 まるで乗れと言わんばかりに船が停泊しているが、これで脱出を試みたところで体内の『呪縛』が許してくれない。肉を撒き散らして朽ち果てるだけだ。 近くには、凹みのある赤い自動販売機が一台。 男は金など持っていなかったが、蹴り飛ばして強引に手に入れた。 喉を鳴らして、最後の一滴まで飲み干していく。 口元を液体がつたったが、気にせずに缶の中身を飲みきる。 飲み終えると男は服の袖で乱暴に口元を拭い、空になった缶を地面に置いた。転がっていかないようにして、それをしばらく見下ろす。 ぐしゃり。 男の足が缶を踏みつけ、その筒状の形を歪ませた。 力が入り、どんどん平面に近付いていき、最後は蹴り飛ばされる。 まるで町の不良やチンピラのようだったが、それは彼の本質とは違う。 彼の名は坂田銀時。 かつての攘夷戦争において『白夜叉』と恐れられた侍である。 尤も今は『万事屋銀ちゃん』という万事屋―――平たく言えば便利屋。 仕事が無い時期も多いが、馬鹿で愉快な仲間たちと穏やかな日常を過ごしていた。やがて多くの荒事に巻き込まれ、気付けば彼の周りは温かな人たちで溢れていた。 時には、というか割といつも愚痴をこぼしていたが、銀時はかぶき町での騒がしい生活を好み、望み、愛していた。命が危ぶまれる場面も多々あったが。 ――――しかし。 もう、その日々は帰ってこない。 帰ってきたとしても、一人足りない。 彼の同僚であり家族であるチャイナ服の少女、神楽。 戦闘民族『夜兎族』の少女だけが、足りない。二度と戻ってこない。 神楽は死んだ。『見せしめ』なんて傑作な役割として、散った。 別れの言葉を交わす暇もなく、文字通り『散った』。 ここで一つ補足しておこう。 この坂田銀時は、自堕落な男だ。 毒舌でSで、いちご牛乳を愛飲する、だらしない男だ。 だが。 ―――――坂田銀時は、仲間が傷付けられることを絶対に許さない。 彼は今までだって沢山の敵と戦ってきた。 結果和解した人物も居たが、出来なかった人物も居た。 しかし今真の意味で、銀時は思っていた。 ――――――自分を止められそうにない。 今回の『敵』を許すことは出来ない。 この手で斬らなければ気が済まない。 否、この手で殺さなければ気が済まない。 彼女たちは、『白夜叉』の逆鱗に触れてしまった。 「…………待ってろよ、クソ野郎共」 その声色は聞く者をゾッとさせるほどに冷たく、彼の怒りのボルテージが既に決壊していることを暗に示していた。きっと今の彼を止めることは、彼の大切な仲間たちでも不可能。 鋭い眼光に闘志を燃やし、白い夜叉がバトルロワイアルを往く。 ■■■ 困惑。それが第一に抱いた感情。 金色の髪の毛にホストのような格好の少年は、困惑していた。 彼の名前は垣根帝督。 科学と学生の『学園都市』の闇に生きる者なら震え上がっただろう。 学園都市の一般人にも、『第二位の超能力者』と言えば彼がどれほど途方もない力を有しているかに気付き、また同じく震えるか、畏敬の念を示しただろう。 だが、『闇』の人間ならまず恐怖する。 表向きな彼の顔は、学園都市230万人の頂点『超能力者』の第二位。 彼の裏の顔は、学園都市統括理事長アレイスター=クロウリーとの交渉条件を求める暗部組織『スクール』のリーダー。即ち、殺しすら厭わない人間だ。 一応暗部の中では良識的な部類の人間だったが。 それでも。場合によっては殺す気で『230万人中第二位の超能力』を振るってくるその存在は脅威にして恐怖の存在。それが垣根帝督だ。 ―――その垣根が、困惑していた。 ―――超能力者の頭脳でさえ解決出来ない『不可思議』に。 垣根は、死んだ。 いや、そう言うと語弊がある。垣根は、『生かされていた』。 それも、体を冷蔵庫よりも巨大な機械に繋がれ、脳みそを幾つかに分割され、まさしく『超能力を吐き出す塊』に成り果てていた筈だった。間違いなく。 全ては、彼が敗北したから。 格上の相手・『第一位』の超能力者『一方通行』に、敗れたから。 最後に彼もまた次の次元の力に進化(シフト)しながらも、垣根帝督は徹底的に敗北し、結果暴走した一方通行に『虐殺』されてしまった。 なのに、確かに五体満足で垣根は此処に存在している。 一体どんな医療技術を使ったのか、縫い跡一つ見当たらない。 「…………ははっ、馬鹿じゃねえのか俺は?」 幾ら『外の世界とは百年以上技術が離れている』学園都市だからといって、これほど完璧な治療を行うことは不可能だ。名医『冥土帰し(ヘヴンキャンセラー)』でも、不可能だ。仮に繋げたとして、縫い跡は残る。 『冥土帰し』は暗部でも名の知れた名医だが、無理だろう。 まず、分割された脳を再び機能させることが不可能に近い。 『普通』なら。 魔法や神の気まぐれで復活できたと思い、意気込む所かもしれない。 しかし生憎、垣根帝督は学園都市に―――科学に精通しすぎていた。 あの状態から復活した。させられた。 それを可能にしてしまうだけの力を有す主催の力は、どれほどか。 垣根帝督はおろか、あの『一方通行』さえ敵うか分からない。 そんな相手に、垣根は素直に恐怖を覚えた。 「…………魔法、ってか?」 馬鹿げた響きだと口にしておきながら垣根は思った。 しかし、真っ向から否定することも出来なかった。 垣根の能力は、どちらかといえば『非科学』的な能力である。 『未元物質(ダークマター)』。 この世に本来『存在しない』物質を取り出す能力。 未発見云々の話ではなく、本当に存在しない物質。 そんな非科学的な科学があるのだから、魔法だって有り得なくはない。 だとすれば垣根にとって、主催は全く未知の相手ということになる。 『未元物質』でなら対抗できなくはないだろうが、勝率は低い。 だが。第二位の超能力者はその事実に屈しない。 この世に存在しない物質――――天界の力の片鱗を振るう者。 この世の常識の外の理論――――本当の非科学を振りかざす者。 「ハッ。良い具合にどちらも常識が飛んでんじゃねえか」 だが。こと『常識外れ』においては垣根帝督の専門分野だ。 彼はニヤリ、と唇の形を変える。 その形が意味する表情はただ一つ、『笑顔』だった。 「いいぜ魔女共。どっちが常識外れか見せてやる。 ――――――――――俺の『未元物質(ダークマター)』に常識は通用しねえんだ」 一度死んだ男、垣根帝督。 彼の二度目の生は、外道共に花束を送るところから始まった。 ◇◇◇ 「………ちょっと良いかなそこの色男の兄ちゃん」 垣根は、ここE-7エリアの探索を始めていた。 別段目的が有る訳ではなかったが、じっとしているのは勿体無いと思った。…………残念ながら、収穫というに値するものは見つけられなかったのだが。 一息吐いた時、彼は銀髪の男に声を掛けられていた。 銀色の髪に、何処か闘志の宿った瞳。年は垣根より間違いなく上。 この男は殺し合いに乗っていないと彼は確信した。 暗部で過ごしているのだから、人の善し悪しくらいは見分けられる。 だから、この男に力を振るう必要はない。 「………警戒しなくてもいいぞー、お兄さんは乗っちゃいない」 「ガキ扱いしてんじゃねえ、後テメェはお兄さんって歳じゃねえ」 おじさんってとこだろ、と付け足して垣根は言う。 しかし今の会話で、敵意が無いと相手ーーー銀時は認識したようだ。 「俺は坂田銀時っつーもんだ。あの屑を叩き斬る為に動いてる」 「俺は垣根帝督だ。奇遇だな、俺もアイツらをぶち殺そうと思ってな」 『あの屑』『アイツら』。 どちらも当然主催者のことを指している。 銀時は垣根の返答を聞くや否や、眉を顰めて聞き返した。 「……おいおい、待てよ。『アイツら』ってどういうことだ」 そう。銀時と垣根は確かにどちらも主催者を指していたが、二人のニュアンスは微妙に異なっている。単数か複数かの認識が、ズレているのだ。 銀時の言う『主催』は、古戸ヱリカ一人を指す。 垣根の言う『主催』は、古戸ヱリカを含む集団を指す。 「当たり前だろうが。――――こんなことは一人じゃあ出来ねえんだよ。あんなクソガキ一人で出来る所行じゃねえ、それは断言できる」 足りない。 古戸ヱリカ一人では、この殺し合いを収めるには足りない。 他ならぬ垣根帝督や、彼を一度事実上殺害した『一方通行』。 第四位の『原子崩し』に、彼が憎むアレイスターの『プラン』の一つ、『幻想殺し』。そして垣根の同僚であり相棒のような存在『心理定規』。 たった五人だけで、一国を相手にして釣りが来るほどの兵力。 他にも約140人、垣根たちのような人間も少ないが居る可能性が高い。 なら、たかが『呪縛』一つで縛りつけられるのか? 垣根の『未元物質』でも、上手く調節すれば越えられそうだ。 尤も、どうやったのかは知らないが能力が少し抑えられていたが。 そして彼は詳しく知らないが『幻想殺し(イマジンブレイカー)』。 あのアレイスター=クロウリーのお墨付きの代物。 垣根は詳しくは知らないが、それが自分や一方通行のような強大な存在を越えるほどの『何か』を持つ存在ということだけは理解していた。 なら、ヱリカ一人では尚更足りない。 という訳で、垣根は主催は集団だと考察していた。 しかし、銀時はまさに『ポカーン』としていた。 「………ちょっと待て。能力者?学園都市?何を言ってるんだお前」 「………は?まさかアンタ、学園都市を知らないのか?」 学園都市はこと科学において世界一だ。 現在も、ローマ正教とやらが学園都市と戦争を起こしそうだとかでテレビがあれだけ騒いでいるのに。――――この男は、学園都市を知らないって言うのか? しかし銀時の顔はどこからどう見ても東洋人の顔だ。 着ている服のデザインからしても―――何より、日本名。 日本に住んでいて学園都市を知らないのは尚更有り得ない。 「おいおい。アンタ、どんなド田舎に住んでるんだよ」 「江戸のかぶき町だ。言っとくがテレビくらいあるからな」 「は……?江戸って、何言ってんだアンタは」 江戸。今より百年以上前の日本の首都。繰り返すが百年以上前の。 なら、銀時はもうとっくに生きていない歳の筈だ。そもそも老いを感じさせるような面構えでも体格でもない。 しかも困ったことに。嘘は言っていないと垣根には認識された。 平行世界(パラレルワールド)理論というものがある。 例えば、道に転がる小石につまづいて転倒してしまったとする。 だが、そこで同時に『転倒しなかった』世界が生まれ、世界が分岐していくという理論だ。正直失笑モノの論文が殆どだと垣根は認識していたがこの状況では信じざるを得ない。何せ困ったことにその理論以外に解決できるものがないのだ。 仮定する。 坂田銀時の存在していた世界は垣根帝督の世界の平行世界。 改革が起きるか起きないかで世界が分岐した。 若干事実とは違うのだが、垣根は日本史のままで考えていた。 正直な話、世界がもっと複雑に分岐した内の一つだと思っていたが。 そして説明は諦めた。別に知らなくて困ることではないだろうし。 二人はやがて情報の交換を始める。 「………分かった。志村新八という奴に会ったら、伝える」 「ああ、頼む。俺も『心理定規』?って奴に会ったら伝えておく」 結論から言うと、二人とも知り合いに弱者が居なかった。 要注意人物として垣根は『一方通行』と『麦野沈利』を挙げたが。 二人は互いに、一番信頼を置く相手に伝言を頼んだ。 銀時は同僚にして家族の志村新八に。 垣根は同僚にして相棒の心理定規に。 たった一言だけ。 『これ、潰すぞ』 と。それだけ伝えて、二人は別れた。 垣根と銀時はどちらも相当の強者だ。だから、別れた方が弱者の保護に周れ、更により多くの仲間と情報を得ることができる。 そして。『白夜叉』の反逆が始まった。 【深夜/E-7】 【坂田銀時@銀魂】 [状態]健康、強い決意 [所持品]不明支給品 [思考・行動] 0 主催者共をたたっ斬り、神楽の仇を討つ。 1 新八たちは大丈夫だろうし、戦えない奴を保護する 2 一方通行、麦野沈利には警戒しておく。 ※少なくとも金魂編に入る前からの参加です ※垣根帝督から学園都市に関する情報をある程度聞きました □□□ 垣根帝督は、坂田銀時と別れてから一人歩いていた。 平行世界の存在。そして主催に対する考察もうまくまとまった。 得られたモノは決して零ではなかったようだ。 江戸に住んでいるというどこか奇妙な男、坂田銀時。 彼ならば、主催者に一矢報いることが出来るのではないだろうか。 銀時は自分とは違う。 きっと彼なら、見せしめの少女の仇討ちを遂げられるだろう。 「敵わねぇよな………」 垣根帝督が一方通行に敗北した理由。 それはただ単に、一方通行の『黒い翼』が垣根帝督の『天界の力の片鱗』を上回っただけではないのだろう。一方通行の言う通り、根本から彼に負けていた。 彼は戦いながらも誰かを守ろうとしていた。 自分は勝手に火に油を注いで自滅した、ただの三下に過ぎない。 あの末路はきっと当然の報いだったのだろう。 三下に相応しい、あまりにも無様で哀れな幕切れ。 ―――――俺は、なんて傑作な道化だろうか。 「………つーわけで、こんな道化に負けてお前は死ね」 「笑止」 威圧感。 垣根の背筋に冷たいものが走る。 今垣根の前方に立つ男こそが、垣根帝督の運命の審判員。 生きてやり直せるか、死んで道化に成り果てるか。 ―――――征天魔王織田信長。 戦国乱世の大魔王が、垣根帝督に殺意を向けている。 『天界の力の片鱗を振るう者』と『第六天より来たりし魔王』。 ―――――戦いの火蓋が、切って落とされた。 【垣根帝督@とある魔術の禁書目録】 [状態]健康、闘志 [所持品]不明支給品 [思考・行動] 0 殺し合いを潰し、元の世界に帰る。 1 前方の男(信長)を倒す。 2 人は極力殺さずに、弱者は保護していく 3 心理定規と合流したい ※一方通行に『虐殺』された後からの参加です ※『未元物質』にはある程度の制限が掛けられています 【織田信長@戦国BASARA】 [状態]健康 [所持品]聖剣アスカロン@とある魔術の禁書目録 [思考・行動] 0 全てを殺し、天下布武に戻る 1 前方の小僧を葬り去る。 2 主催者共は根絶やしにする。 ※本能寺の変より前からの参加です ※魔王としての力はアニメ版レベルの力まで使えます