約 4,030 件
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/8914.html
高校生レストラン 三重県立相河高等学校教職員 3年生 2年生 ゲスト コメント 2011年5月7日から7月2日まで、日本テレビ系列の土曜ドラマ枠で放送されていた連続テレビドラマ。初回は15分拡大して22 09まで放送した。 キャッチコピーは「料理も、人生も、真剣勝負。」 三重県立相河高等学校 教職員 ガメノデス:村木新吾 使い手のズミとの料理人繋がり ナットレイ:吉崎文香 ダストダス:岩瀬厚一 ポケモン4コマ大百科ネタ 3年生 リザード:坂本陽介 ケンタロス:水野健太 名前ネタ 2年生 ウインディ:米本真衣 某トレーナーの名前から ゲスト ランドロス(けしんフォルム)orドータクン:農家 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る 草案 ゲスト ドサイドン:古川誠司 -- (ユリス) 2021-07-11 10 05 24 2年生 ゴローニャ:米本真衣 -- (名無しさん) 2021-06-16 23 08 26 草案 三重県立相河高等学校 教職員 ガメノデス:村木新吾 使い手のズミとの料理人繋がり ナットレイ:吉崎文香 ダストダス:岩瀬厚一 ポケモン4コマ大百科ネタ 3年生 リザード:坂本陽介 ケンタロス:水野健太 名前ネタ 2年生 ウィンディ:米本真衣 某トレーナーの名前から 1年生 ピッピ:横山茜 某ジムリーダーの名前から 村木家 サニーゴ:村木遥 新吾の妹なので同じタマゴグループ「水中3」で チャーレム:村木定俊 坂本家 フシギバナ:陽介の祖母 ゲスト カクレオン:風間 タブンネ:町医者 -- (ユリス) 2016-08-14 13 26 27
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou/pages/46.html
リスト ■不明(謎) ■深夜(22~24時) ■未明(0~2時) ■黎明(2~4時) ■早朝(4~6時) ■朝(6~8時) ■午前(8~10時) ■昼(10~12時) ■日中(12~14時) ■午後(14~16時) ■夕方(16~18時) ■夜(18~20時) ■夜中(20~22時) ■深夜2巡目(22~24時) ■未明2巡目(0~2時) ■黎明2巡目(2~4時) ■早朝2巡目(4~6時) ■朝2巡目(6~8時) ■午前2巡目(8~10時) ■日中2巡目(12~14時) ■夕方2巡目(16~18時) ■??? ■不明(謎) No タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 No.000 OP~導入 言峰綺礼 新都・冬木教会 不明 ◆.OpF6wOgZ2 No.001 No.1 天野雪輝&キャスター 不明 不明 ◆.OpF6wOgZ2 No.002 No.2 ゼフィール&ライダー 不明 不明 ◆YFw4OxIuOI No.003 No.3 衛宮士郎&セイバー 不明 不明 ◆.OpF6wOgZ2 No.004 No.4 鳴上悠&ランサー 不明 不明 ◆.OpF6wOgZ2 No.005 No.5 天海陸&セイバー 不明 不明 ◆2TIcBhEgoU No.006 No.6 枢木スザク&バーサーカー 不明 不明 ◆gsySw7SywU No.007 No.7 花村陽介&ランサー 不明 不明 ◆GIjwvg4JCY No.008 No.8 遠坂凛&キャスター 不明 不明 ◆BKUvL3qgtY No.009 No.9 鹿目まどか&アーチャー 不明 不明 ◆BKUvL3qgtY No.010 No.10 ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー 不明 不明 ◆.OpF6wOgZ2 No.011 No.11 名無鉄之介&キャスター 不明 不明 ◆2TIcBhEgoU No.012 No.12 衛宮切嗣&ライダー 不明 不明 ◆gsySw7SywU No.013 No.13 園崎詩音&バーサーカー 不明 不明 ◆3Yo9gNrp3A No.014 No.14 金田一一&ライダー 不明 不明 ◆3gGiI31R5A No.015 No.15 近藤剣司&セイバー 不明 不明 ◆OktYLfxDLQ No.016 №.16 泉こなた&ライダー 不明 不明 ◆MoyrepToUg No.017 No.17 ジョン・バックス&アサシン 不明 不明 ◆qp1M9UH9gw No.018 No.18 間桐雁夜&アサシン 不明 不明 ◆FTrPA9Zlak No.019 No.19 匂宮出夢&アサシン 不明 不明 ◆mi8Ly4t1vU No.020 No.20 アシュヒト=リヒター&セイバー 不明 不明 ◆Mti19lYchg No.021 No.21 間桐慎二&ライダー 不明 不明 ◆BKUvL3qgtY No.022 No.22 羽瀬川小鳩&キャスター 不明 不明 ◆wG50kLoBJg No.023 No.23 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン&ランサー 不明 不明 ◆MoyrepToUg No.024 No.24 金城優&セイバー 不明 不明 ◆tql.RyMUAo No.025 No.25 我妻由乃&アーチャー 不明 不明 ◆Mti19lYchg Interlude Cannibal Corpse ??? 不明 不明 ◆.OpF6wOgZ2 No.043 Interlude トワイス・H・ピースマン??? 不明 不明 ◆.OpF6wOgZ2 No.080 The Zero 魔王ゼロ&ギルガメッシュトワイス・H・ピースマン 月の裏 不明 ◆QSGotWUk26 ■深夜(22~24時) 投下順 タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 No.026 Night of The Round 衛宮士郎&セイバールルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー 深山町・衛宮邸前 深夜 ◆.OpF6wOgZ2 No.027 Cyclone 鹿目まどか&アーチャー園崎詩音&バーサーカー 新都・蝉菜マンション屋上 深夜 ◆YHOZlJfLqE No.028 ズッコケ二人組と一匹~聖杯戦争から脱出せよ~ 金田一一&ライダー 柳洞寺・本堂 深夜 ◆3gGiI31R5A No.029 初期不良 天野雪輝&キャスター鳴上悠&ランサー我妻由乃&アーチャー 深山町・海浜公園 深夜 ◆.OpF6wOgZ2 No.030 相棒と変身と聖者様がみてる 泉こなた&ライダー間桐雁夜&アサシン 深山町・商店街外れ・公園 深夜 ◆MoyrepToUg No.031 I m a liar 天海陸&セイバー 深山町・商店街 深夜 ◆.OpF6wOgZ2 No.034 騎士(奇死) 枢木スザク匂宮出夢 商店街・薬局内商店街路地裏 深夜 ◆ARbuQtVLig No.035 父と娘もしくは仇か宝 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン&ランサー衛宮切嗣&ライダー 深山町・学園北西住宅街深山町・学園北東住宅街 深夜 ◆.OpF6wOgZ2 No.041 Imagine Bleaker 羽瀬川小鳩&キャスター間桐慎二&ライダー 深山町・間桐邸 深夜 ◆ARbuQtVLig No.042 Anything Goes! 間桐雁夜&アサシン泉こなた&ライダー遠坂凛&キャスター 深山町・商店街外れ 公園付近 深夜 ◆FTrPA9Zlak ■未明(0~2時) 投下順 タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 No.032 全てを呑み込んで熱を帯びていく(前編)全てを呑み込んで熱を帯びていく(後編) 天野雪輝&キャスター我妻由乃&アーチャー花村陽介&ランサーアサシン(サブラク)言峰綺礼 新都・冬木教会 未明 ◆3gGiI31R5A No.033 生きているのなら英雄だって殺してみせる 鳴上悠&ランサーバーサーカー(ランスロット) 深山町・月海原学園 未明 ◆3gGiI31R5A No.037 La Danse Macabre(前編)La Danse Macabre(後編) 鹿目まどか&アーチャー園崎詩音&バーサーカーアサシン(ファニー・ヴァレンタイン)アシュヒト=リヒター&セイバー 新都・蝉菜マンション13階新都・駅前新都・蝉名マンション付近 未明 ◆.OpF6wOgZ2 No.038 和風唐揚げ弁当390円 近藤剣司&セイバー金城優&セイバー 新都・商店街 スーパー付近新都・商店街 未明 ◆oGrFx9n0uA No.039 神の座を目指す彼らの名を誰もが心に刻むまで ジョン・バックスゼフィール&ライダー 新都・冬木市庁舎(最上階廊下)新都・冬木市庁舎(応接室) 未明 ◆3gGiI31R5A No.044 Burning Ambition ゼフィール&ライダー 新都・冬木市ハイアットホテル 屋上 未明 ◆YFw4OxIuOI ■黎明(2~4時) 投下順 タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 No.036 Beautiful dreamer? 花村陽介&ランサー名無鉄之介&キャスター言峰綺礼 新都・冬木教会 黎明 ◆2TIcBhEgoU No.040 FINAL DEAD LANCER(前編)FINAL DEAD LANCER(中編)FINAL DEAD LANCER(後編) 金田一一&ライダー衛宮士郎&セイバールルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバーイリヤスフィール・フォン・アインツベルン&ランサー鳴上悠&ランサー 深山町・北部住宅街深山町・柳洞寺 黎明 ◆3gGiI31R5A No.045 ナイト・オブ・ナイツ 枢木スザク&バーサーカー 深山町・商店街 月海原学園寄り 黎明 ◆eZ4BORPLU2 No.046 oath sign 枢木スザク&バーサーカー衛宮切嗣&ライダー鳴上悠&ランサー 深山町・北部住宅街深山町・衛宮邸 黎明 ◆oGrFx9n0uA No.048 踏み越えた その先で 天海陸&セイバー泉こなた&ライダー遠坂凛 深山町・商店街 黎明 ◆oGrFx9n0uA No.053 Assault of Dreadnoughts(前編)Assault of Dreadnoughts(中編)Assault of Dreadnoughts(後編) アシュヒト=リヒター&セイバー園崎詩音&バーサーカー近藤剣司&セイバー金城優&セイバーゼフィール&ライダー 新都・ショッピングモール 黎明 ◆3vWdxvBXv ■早朝(4~6時) 投下順 タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 No.047 いくつもの不運と幸運を重ねて 間桐慎二&ライダーキャスター(ゾルフ・J・キンブリー)枢木スザク&バーサーカー 深山町・民家 早朝 ◆3gGiI31R5A No.049 Blade of Scar 衛宮士郎&セイバールルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー金田一一&ライダー 深山町・柳洞寺 早朝 ◆FTrPA9Zla No.050 Yes,I Can. ジョン・バックス&アサシン 新都・冬木センタービル 早朝 ◆Mti19lYchg No.051 It s just like OVER HEAVEN 鹿目まどか&アーチャー鳴上悠&ランサー 新都・冬木ハイアットホテル新都・地下街新都 早朝 ◆wYNGIse9i6 No.052 策士策に溺れる 間桐慎二&ライダー羽瀬川小鳩&キャスターバーサーカー(ランスロット) 深山町・間桐邸 早朝 ◆HBgEtKlD2g No.054 教会組・行動開始! 花村陽介&ランサー名無鉄之介&キャスター 新都・冬木教会 早朝 ◆2shK8TpqBI No.057 動き出す絆 花村陽介&ランサー名無鉄之介&キャスターゼフィール&ライダーアサシン(平行世界のヴァレンタイン) 田園地帯 早朝 ◆WMyP5RHbA6 No.060 ヒトクイフラグメント 匂宮出夢&アサシン枢木スザク 深山町・民家 早朝 ◆.aJ8cOqWj. No.061 さよなら、魔術師 天海陸&セイバー泉こなた&ライダー 深山町・商店街 早朝 ◆ThDqKkEfC6 ■朝(6~8時) 投下順 タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 No.056 BROKEN BLADE 鳴上悠&ランサーアーチャー(DIO) 新都 朝 ◆oGrFx9n0uA No.058 猶予期間(モラトリアム) 衛宮切嗣&ライダー 深山町 朝 ◆wYNGIse9i6 No.059 逃げ道なんて、あるわけない アーチャー(DIO)園崎詩音&バーサーカー 新都・蝉名マンション 朝 ◆QSGotWUk26 No.062 DECIDE THE FATE(前編)DECIDE THE FATE(後編) 間桐慎二&ライダー間桐雁夜&アサシン羽瀬川小鳩&キャスターバーサーカー(ランスロット) 深山町・間桐邸 朝 ◆FTrPA9Zlak No.063 絆物語(前編)絆物語(後編) 花村陽介&ランサー名無鉄之介&キャスター鳴上悠&ランサー 冬木大橋住宅街 朝 ◆2shK8TpqBI No.065 一寸先は闇だけど 鹿目まどか 新都・ハイアットホテル 朝 ◆2shK8TpqBI No.067 消えない想いーLuminis 鹿目まどか&アーチャー園崎詩音&バーサーカー 新都・蝉名マンション 朝 ◆FTrPA9Zlak ■午前(8~10時) 投下順 タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 No.055 絶望への反抗!柳洞寺に集う超頭脳派たち 衛宮士郎&セイバールルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー金田一一&ライダーキャスター(蘇妲己) 深山町・柳洞寺 午前 ◆3gGiI31R5A No.064 嘘つきたちの狂宴 ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアセイバー(アルトリア・ペンドラゴン)天海陸&セイバー泉こなた&ライダー 深山町 午前 ◆wYNGIse9i6 No.066 下準備 花村陽介&ランサー名無鉄之介&キャスターアサシン(ファニー・ヴァレンタイン) 深山町・月海原学園 午前 ◆2shK8TpqBI No.072 フェスティバル 間桐慎二&ライダー羽瀬川小鳩&キャスター匂宮出夢&アサシン枢木スザク&バーサーカー 深山町・衛宮邸深山町・民家 午前 ◆2shK8TpqBI ■昼(10~12時) 投下順 タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 No.068 割れる円卓 衛宮士郎&セイバールルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー金田一一&ライダー天海陸&セイバー泉こなた&ライダー衛宮切嗣&ライダーキャスター(蘇妲己)アサシン(佐々木小次郎) 深山町・柳洞寺深山町・柳洞寺周辺深山町・月海原学園周辺深山町 昼 ◆QSGotWUk26 No.069 忘我郷-さまよえる心 鳴上悠&ランサーアサシン(ファニー・ヴァレンタイン) 新都・住宅街 昼 ◆n4C8df9rq6 No.070 ジョン・バックスの憂鬱 ジョン・バックス&アサシン 新都・冬木センタービル内冬木市庁舎市長室(最上階) 昼 ◆2shK8TpqBI No.071 真実と憎悪の果てに 天海陸&セイバー泉こなた&ライダー衛宮士郎&セイバーキャスター(蘇妲己)アサシン(佐々木小次郎) 深山町・月海原学園深山町・柳洞寺 昼 ◆XL.nOGsA4g No.074 願いと絆とここにある想い 泉こなた&ライダー 深山町・月海原学園 昼 ◆FTrPA9Zlak No.075 go to the next victim ゼフィール&ライダー 新都 昼 ◆QSGotWUk26 ■日中(12~14時) 投下順 タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 No.078 Hard luck dance 鹿目まどか&アーチャー鳴上悠&ランサーゼフィール&ライダージョン・バックス&アサシン 新都・住宅街冬木市庁舎市長室(最上階) 日中 ◆l3N27G/bJU ■午後(14~16時) 投下順 タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 No.073 正義の味方、サクラノミカタ 衛宮士郎&セイバー衛宮切嗣&ライダー 深山町・柳洞寺深山町・安ホテル 午後 ◆cp3jCCSc7M No.077 sunlightheart 衛宮士郎&セイバールルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー 深山町・月海原学園校門前深山町・柳洞寺 午後 ◆2shK8TpqBI No.081 Power Age ジョン・バックス&アサシン 新都・冬木センタービル内 冬木市庁舎市長室(最上階) 午後 ◆Mti19lYchg ■夕方(16~18時) 投下順 タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 No.076 DecisionHeight 衛宮切嗣&ライダー羽瀬川小鳩&キャスター匂宮出夢&アサシン枢木スザク&バーサーカー 深山町・民家新都 夕方 ◆wYNGIse9i6 No.079 情報交換をしよう ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー泉こなた&ライダー花村陽介&ランサー名無鉄之介&キャスター 深山町・遠坂邸 夕方 ◆cp3jCCSc7M ■夜(18~20時) 投下順 タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 No.082 Memento mori(前編)Memento mori(後編) 泉こなた&ライダー衛宮切嗣&ライダー衛宮士郎&セイバー枢木スザク&バーサーカー名無鉄之助&キャスター匂宮出夢&アサシン羽瀬川小鳩&キャスター花村陽介&ランサールルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー 新都深山町・住宅街深山町・遠坂邸深山町・民家 夜 ◆XL.nOGsA4g No.083 猛毒刀与 衛宮士郎&セイバー 深山町・遠坂邸 夜 ◆wYNGIse9i6 No.084 始動する吸血鬼 鹿目まどか&アーチャー 新都・住宅街 夜 ◆2shK8TpqBI ■夜中(20~22時) 投下順 タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 No.085 去り行く者と残された絆(前編)去り行く者と残された絆(後編) 衛宮士郎&セイバールルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー泉こなた&ライダー花村陽介&ランサー名無鉄之助&キャスター 深山町・遠坂邸 夜中 ◆2shK8TpqBI No.086 夢見るように眠りたい 枢木スザク&バーサーカー羽瀬川小鳩&キャスター 深山町・民家 夜中 ◆l3N27G/bJU No.087 白と黒の世界 ジョン・バックス&アサシン枢木スザク&バーサーカーキャスター(ゾルフ・J・キンブリー)衛宮切嗣&ライダー鹿目まどか&アーチャー 新都・ハイアットホテル深山町・遠坂邸付近新都・双子館新都 夜中 ◆wYNGIse9i6 No.089 茶会~マッド・ティー・パーティ~ ジョン・バックス&アサシン枢木スザク&バーサーカーキャスター(ゾルフ・J・キンブリー)衛宮切嗣&ライダー鹿目まどか&アーチャー 新都・ハイアットホテル深山町・遠坂邸付近新都・双子館新都 夜中 ◆l3N27G/bJU ■深夜2巡目(22~24時) 投下順 タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 No.088 作戦会議をしよう 衛宮士郎&セイバールルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー泉こなた&ライダー花村陽介&ランサー名無鉄之助&キャスター 深山町・遠坂邸地下室 深夜2巡目 ◆cp3jCCSc7M No.091 Stardust Conquistas ジョン・バックス&アサシン枢木スザク&バーサーカーキャスター(ゾルフ・J・キンブリー)衛宮切嗣&ライダー鹿目まどか&アーチャー 新都新都・双子館深山町・遠坂邸付近 深夜2巡目 ◆QSGotWUk26 ■未明2巡目(0~2時) 投下順 タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 No.090 Last Phantasm 衛宮士郎&セイバールルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー泉こなた&ライダー花村陽介&ランサー名無鉄之助&キャスター 深山町・遠坂邸地下室 未明2巡目 ◆XL.nOGsA4g No.092 最終確認をしよう 衛宮士郎&セイバールルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー泉こなた&ライダー花村陽介&ランサー名無鉄之助&キャスター 深山町・遠坂邸地下室 未明2巡目 ◆2shK8TpqBI No.093 The Patriot ジョン・バックス&アサシン枢木スザク&バーサーカーキャスター(ゾルフ・J・キンブリー)衛宮切嗣&ライダー鹿目まどか&アーチャー 新都新都・双子館深山町・遠坂邸付近 未明2巡目 ◆wYNGIse9i6 ■黎明2巡目(2~4時) 投下順 タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 No.094 開幕、聖杯大戦 衛宮士郎&セイバールルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー泉こなた&ライダー花村陽介&ランサー名無鉄之助&キャスタージョン・バックス&アサシン枢木スザク&バーサーカーキャスター(ゾルフ・J・キンブリー)衛宮切嗣&ライダー鹿目まどか&アーチャー 深山町・遠坂邸地下室深山町新都・双子館 黎明2巡目 ◆QSGotWUk26 No.095 零れ落ちる砂のように誰も時間止められない ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー泉こなた&ライダー花村陽介&ランサー名無鉄之助&キャスタージョン・バックス&アサシン枢木スザク&バーサーカーキャスター(ゾルフ・J・キンブリー)衛宮切嗣&アーチャー 深山町深山町・柳洞寺新都・双子館 黎明2巡目 ◆l3N27G/bJU ■早朝2巡目(4~6時) 投下順 タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 No.096 友と絆と這いよる絶望(前編)友と絆と這いよる絶望(後編) 泉こなた&ライダー花村陽介&ランサージョン・バックス&アサシンアサシン(平行世界のファニー・ヴァレンタイン達)衛宮切嗣&アーチャー魔王ゼロ&ギルガメッシュ言峰綺礼 深山町・柳洞寺深山町深山町・柳洞寺山中新都・双子館月の裏 早朝2巡目 ◆2shK8TpqBI No.097 暁の空に勝利を刻む ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー枢木スザク&バーサーカーアサシン(6人目のファニー・ヴァレンタイン)キャスター(ゾルフ・J・キンブリー) 深山町 早朝2巡目 ◆wYNGIse9i6 ■朝2巡目(6~8時) No.098 境界線上のバビロンズ・ゲート 泉こなた&ライダー花村陽介&ランサールルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバージョン・バックス&アサシンキャスター(ゾルフ・J・キンブリー)言峰綺礼&ギルガメッシュ魔王ゼロ 深山町・月海原学園新都・双子館新都・教会地下 朝2巡目 ◆l3N27G/bJU ■午前2巡目(8~10時) No.099 Trinity soul 泉こなた&ライダー花村陽介&ランサールルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバージョン・バックス&アサシンキャスター(ゾルフ・J・キンブリー)言峰綺礼&ギルガメッシュ魔王ゼロ 深山町・月海原学園新都・ハイアットホテル前、新都・教会地下 午前2巡目 ◆QSGotWUk26 ■日中2巡目(12~14時) No.100 抗え、最期まで 泉こなた&ライダー花村陽介ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー言峰綺礼&ギルガメッシュ 深山町・柳洞寺新都・教会地下 日中2巡目 ◆cp3jCCSc7M No.101 over soul 泉こなた&ライダー花村陽介ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー 深山町・柳洞寺精神世界 日中2巡目 ◆2shK8TpqBI No.102 裏側の真実 言峰綺礼&ギルガメッシュ魔王ゼロ 新都・教会地下月の裏 日中2巡目 ◆XL.nOGsA4g ■夕方2巡目(16~18時) No.103 Shadow of Memories 花村陽介泉こなた&ライダールルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー言峰綺礼&ギルガメッシュ魔王ゼロ 深山町・柳洞寺新都・教会地下月の裏 夕方2巡目 ◆wYNGIse9i6 ■??? No.104 終わりに向かう物語 花村陽介泉こなた&ライダールルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー言峰綺礼&ギルガメッシュ魔王ゼロ 冬木大橋月の裏 ??? ◆l3N27G/bJU THE FINAL Re;Zero ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア&セイバー魔王ゼロ 月の裏 ??? ◆l3N27G/bJU Another Century's Episode [[]] 花村陽介泉こなた 元の世界 ??? ◆QSGotWUk26
https://w.atwiki.jp/dream11/pages/426.html
番号 ★ 名前 番号 ★ 名前 番号 ★ 名前 番号 ★ 名前 ★2 山岸 範宏 ★1 山岸 範宏 ★2 坪井 慶介 ★1 坪井 慶介 ★3 宇賀神 友弥 ★1 宇賀神 友弥 ★2 スピラノビッチ ★1 スピラノビッチ ★3 高橋 峻希 ★1 高橋 峻希 ★4 山田 暢久 ★2 山田 暢久 ★2 梅崎 司 ★1 梅崎 司 ★4+ 柏木 陽介 ★2 柏木 陽介 161 ★5 マルシオ・リシャルデス 162 ★3 マルシオ・リシャルデス 163 ★3 田中 達也 164 ★1 田中 達也
https://w.atwiki.jp/persona4_g/pages/18.html
チャート 4月 日 曜 天気 イベント 自由行動 11 月 曇/雨 稲羽市到着 冷蔵庫にチャーハン 謎の夢(ダンジョン ???)を見る ガソリンスタンド到着後(コミュなし/商店街南側のみ) 12 火 雨/曇 初登校、自己紹介「誰が落ち武者だ」で勇気UP仲間と出会って千枝達と下校エヴリディ・ヤングライフ! ジュネス! 放課後(コミュなし) 13 水 曇/雨 授業 自動知識UP放課後ジュネスで小西先輩と知り合いに - 14 木 雨 授業『紀元前1年』→知識UP小西先輩の事件調査(テレビの中に入った時に「ケガは無い?」で寛容さUP) 夜・セーブのみ 15 金 雨 マヨナカテレビ潜入(テレビに入る時「千枝が心配だ」で寛容さUP)ペルソナ覚醒、ボス戦後陽介加入河川敷で雪子と話すこの夜以降、△ボタンで状態の確認が可能 夜・セーブのみ 16 土 雨 魔術師(陽介)コミュ入手 夜・セーブのみ 17 日 晴 だいだらでイベント後雪子姫の城へ突入(だいだら.、四六商店のみ利用可能)ボス戦 千枝加入後探索打ち切り自称特別捜査隊結成 主人公リーダーに 愚者コミュ入手夜、諸岡に呼び出され 衣装「八高指定ジャージ」入手 夜 18 月 晴 千枝 選択肢「天然系の魅力?~」⇒「惚れるなよ?」(要 勇気)戦車(千枝)コミュ入手千枝の連絡先⇒「ストレートに聞く」(要 勇気)授業『ベータ』→知識UPクエスト『迷走!ナゾナゾ先輩!』ベルベットルームに二回目から永劫(マリー)コミュ入手 ペルソナ全書開禁雪子姫の城攻略開始 屋外自由行動が可能に 放課後/夜 19 火 晴/曇 朝、マーガレットから電話運動部(剛毅コミュ)解禁 夜 陽介(魔術師) 放課後/夜 20 水 曇 授業『謙譲語』→伝達力UP+陽介♪×1上昇四目内堂書店 素敵な漢(1200円) 違いの出る超勉強術(2800円) 初心者向け釣り実践本(1600円) 発売 夜 千枝(戦車) 放課後/夜 21 木 雨/曇 放課後/夜 22 金 晴/曇 放課後/夜 23 土 曇 授業 『チューリップバブル』→伝達力UP+陽介♪×1上昇町内掲示板『学童保育』バイト解禁 放課後/夜 24 日 晴 運動部からの誘いを受けると運動部コミュ♪×2上昇 昼/夜 25 月 曇 授業 『超回復』知識UP文化部(太陽コミュ)解禁クエスト『屋上のあの子』夜 運動部(剛毅)雪子を救出している場合 料理 包丁で切れ目を入れる→香ばしい豚のしょうが焼雪子を救出していない場合 冷蔵庫 白い赤味噌(勇気UP、時間経過有り) 放課後/夜 26 火 曇/雨 授業 『結婚数』→伝達力UP+千枝♪×1上昇千枝コミュ上げ解禁(条件 雪子城攻略済み)だいだら.は雨の夜が特売日 放課後/夜 27 水 雨 日中に行動できる、初の雨の日 放課後/夜 28 木 雨 放課後 太陽(文化部) 放課後/夜 29 金 雨 雪子救出リミット(救出後、選択肢「今日はこの辺にしよう」で寛容さUP) 昼/夜・セーブのみ 30 土 晴 授業 「マリネリス渓谷」で知識UP雪子加入/愚者コミュ1→2 夜(外出不可) 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou/pages/105.html
全てを呑み込んで熱を帯びていく(前編) 「おっ、あったあった」 アレックスとの自己紹介を終えた後、陽介とアレックスは突然夜の街の路地裏と思しき場所に跳ばされた。(テレビの中の世界で似たような現象を何度も経験したので、驚きはしても慌てはしなかったが) アレックスが言うには、これはムーンセルによる強制移動で、自分たちが今いる場所は冬木市の新都という所らしい。また、それらに関する知識も、気がついたら頭の中に入っていたらしい。 ムーンセルという聞き慣れない単語や、テレビの中の世界でもないのに何度もワープするという不可思議な現象について聞きたい事、知りたい事はいくらでもあったが、まずは戦いに向けた準備と、具体的な戦略を練るために行動を開始した。 そして最初に立ち寄ったのが今、陽介の目の前にあるコンビニである。 『なるほどな。時間的に殆どの店は閉まっているが、確かにここなら合法的に物資の調達が出来るだろう』 「だろ?何かいくらでも使えるキャッシュカードもあるみたいだし……って、ちょ、今どこから喋った!?」 返事をしようとして振り返ると、そこにはアレックスの姿は全く無かった。しかし彼の声は聞こえてくるという怪奇現象に、陽介は思わず声を荒らげた。 『落ち着け、これは霊体化だ。どうやらこれはサーヴァント特有の技能らしい。 この街で私のような風体の男は目立つだろうから当面はこの状態でいさせてもらうぞ』 言われてみれば確かに最初に見たアレックスの服装はどこかの軍服のような服(というか多分そうだろう)だったので、悪目立ちするのを避ける意味でもその方が良いのかもしれない。 「そ、そうなんだ………。とりあえず、姿は見えねえけど、傍にはいてくれてるってことだよな?」 『ああ。それと私自身、まだサーヴァントとしての自分に慣れていない部分がある。 それに、頭に入ってきた聖杯戦争に関する知識も完全には咀嚼できていない。 正直、一度どこかでお互いの考えやこれからの戦略について話し合いたいところだな』 「そっか。それなら俺に良い考えがあるんだ。 買い物終わったらちょっと付き合ってくれねえ?」 『それは構わんが……どうする気だ?』 「いいからいいから。とりあえず任しとけって」 そう言うと、陽介は店の中に入っていった。 ミネラルウォーターやカロリーメイトといった携帯できる食糧や飲料、ガーゼやバンドエイド等の医薬品、大学ノートと筆記用具一式、そして携帯電話の充電器と電池を手際良く買い物かごに入れていき、そのままレジで精算を済ませる。(安くはない買い物をしたので、カードで精算をする際の陽介はやや緊張した面持ちだったが) そしてコンビニを後にすると、人通りの多い駅前に出て、キョロキョロと何かを探し始めた。 「マスター、何を探しているのだ?」 「教会だよ。あの胡散臭い神父にはもっと聞いておきたい事が山ほどあるし、中立地帯ってことならゆっくり作戦も立てられるだろ? そうだアレックス、あんた、教会の場所とか知らねえか?」 『一応場所は分かる。というかマスター、土地勘も無い場所で当てずっぽうで探すつもりだったのか?』 アレックスの指摘に、陽介は露骨に目を逸らして口笛を吹き始めた。これで誤魔化しているつもりらしい。 あまり深く考えていなかった様子のマスターに、アレックスは心中で溜め息をついた。 生前の自分は他人の世話を焼く性格では断じてなかったはずだが、どうにも調子が狂う。 しかし、今の自分は戦闘生命、キース・シルバーではなく、アレックスという一人の人間だ。ならば、こんなやり取りも悪くないのかもしれない。 ちなみに、陽介は最初に出会った時から一貫してアレックスを真名で呼び続けているが、アレックスの方も特に訂正する気は無かった。 通常、サーヴァントはクラス名を用いて真名を秘するのが聖杯戦争の暗黙のルールだが、アレックスの宝具や戦闘スタイルは、槍兵のクラスにはそぐわない特殊なものだ。 故に、敢えて真名を晒して敵の油断を誘い、クラスを隠蔽する方が戦略的に有効だとアレックスは判断した。(彼自身、自らの真名を知られるリスクに頓着していないというのもあるが) ただし、アレックスはこうした考えをマスターである陽介に伝える気も無かった。 この妙なところで残念さを発揮する少年は、ここぞという場面でこちらの作戦を台無しにしそうな気がしたからだ。 教会への道中、陽介はずっと考え込んでいた。 最初は新手の詐欺か何かだと思った聖杯戦争の誘い。 しかし、結局は願いを叶えるという誘惑に耐え切れずこの電子の世界(先ほどアレックスにも聞いて確認したので恐らく間違いないだろう)に足を踏み入れた自分。 そして、脳裏に浮かぶのは元の世界に残してきた家族や、自称特別捜査隊の仲間たちの事。 (あいつらには悪い事しちまったよなぁ…。せめて悠か直斗には相談しとけば良かった…) 生田目の件もあり、最近は学校以外であまり顔を合わせることは無かったが、それでも事前に知らせるくらいの事はするべきだった。また一人で空回りし、先走ってしまった。 元の世界での自分はどうなっているのだろうか。失踪扱いにでもなっているのかもしれない。だとすれば、家族や友人たちには心配をかけてしまうだろう。 (でもまあ、悠なら上手いこと皆をまとめてくれるだろ。 ってか、家出と思われた挙句、「そっとしておこう」なんて流れになったりしてねえだろうな……) 一瞬脳裏に浮かんだ地味に嫌な想像に思わず顔を顰める。 『マスター』 と、それまで沈黙していたアレックスが声をかけてきた。 『教会に入る前に聞いておきたいことがある。これから他のマスターに出会った時、貴様はどうするつもりだ?』 曖昧な返答は許さない、といわんばかりの強い語気で問われ、陽介は一瞬たじろいだ。 「……そりゃあ、殺し合いなんてやめろって呼びかけるさ。俺らは人を殺すために戦うわけじゃねえからな」 『それを相手が聞き入れず、我々を攻撃してきたら?』 「……その時は戦うしかないだろ。けど、殺すのはなしだ。そんなことしたら、それこそ本末転倒じゃねえか」 『その考えは危険だ。相手もサーヴァントを従えているのだから下手に手心を加えればこちらが危うい。 それに、首尾よく相手を殺さずに済んだとしても、戦った相手が別のマスターやサーヴァントに殺されることも有り得る。そして、これが殺し合いである以上そういった瞬間は必ず来る。 積極的に他人を殺せとは言わんが、聖杯を破壊する過程で他人の死を受け容れる覚悟ぐらいはしておけ』 「………それは」 アレックスの言葉に、陽介は俯いた。 それは、聖杯を破壊し、殺し合いを打破するという大義名分の下、陽介が無意識のうちに目を逸らしていた事実だった。 本当の意味で誰も傷つかずに殺し合いを終わらせられると心底信じられるほど、陽介は戦いというものを軽く見てはいない。 それでも、他人の命を奪う、あるいは、見捨てるという行為を素直に許容することは出来ない。それは、単に彼が現代日本人としての倫理観を持っているから、というだけの理由ではない。 身近な人を理不尽に殺された被害者としての悲しみと、人の命を奪った加害者としての苦しみを身をもって知っているからこそ、陽介は未だアレックスの言う覚悟を固めることができない。 それでもアレックスに反論しようと必死に頭を回転させようとしたが、その思考は突然実体化した当のアレックスによって中断させられた。 「マスター、サーヴァントの気配だ。こちらに接近してくるぞ」 「えっ!?」 思わずぎょっとして周囲を見渡して、自分の視界に教会を捉えて、またも驚く。 どうやらいつの間にか教会のすぐ近くまで来ていたらしい。 そして、自分たちの正面から、四人組の男女が歩いてくるのに気づいた。 銀髪の青年とランサーとの戦闘の後、無事(?)に合流した雪輝、由乃、キャスター、アーチャーの四人は、再び教会へと歩き始めていた。 もっとも、先ほどの戦闘の余波で周囲の道路や電柱等が大きく破壊され、ランサーが去ったことで人払いの結界も解除されたために野次馬が集まりはじめ、急いでその場を立ち去らなければならなかったという事情もあるが。 そして現在、彼らは四人連れ立って歩いている。そう、四人である。 「………あの、」 「どうかしましたかご主人様?」 「ユッキー、どこか具合でも悪いの?」 具合が悪いといえば悪い。しかし今、そんなことは口に出せない。 なぜなら、由乃とキャスターが雪輝の右腕と左腕にそれぞれ絡み合い、肉眼で捉えられそうなほど火花を散らしあっているからだ。 しかもお互い胸を押し付けながら密着してくるため、雪輝の胃と心臓が緊張とストレスでマッハである。人目を避けるという配慮はどこへ行ったのだろう。 涙目になりながら視線でアーチャーに助けを求めたりもしたが、無情にも軽くスルーされた。彼曰く、「折角だから今のうちに楽しんどけ。どっちも泣かすなよ?」とのこと。 そんなアーチャーも、由乃の注意が逸れているのをいいことに実体化した状態で歩いている。おかげで先ほどから通行人(といってもほとんどいないが)からの視線が痛い。 「ところでご主人様、さっきのランサーとイケメン眼鏡のことですけど」 「えっ?う、うん、何?」 密着されているせいもあるが、あまりにおっかなびっくりな返事をする雪輝にキャスターは若干呆れた素振りを見せた。 「何じゃありませんよご主人様。ご主人様もそこのヤンデレっ娘も聖杯戦争初心者なんですから、戦った相手のことはきちんと分析しておかないと」 「ご、ごめん」 聖杯戦争に熟練者なんているんだろうかと疑問に思ったが、口には出さずに素直にキャスターに謝る。 「何か言いたそうな顔ですけど、まあ良いです。 実はさっきのムキムキ蒼タイツランサーは、自分の真名を暴露したに等しい事を行なったんです。それが何かわかりますか?」 頭を捻って考える。 ちなみに、サーヴァントの真名に関する知識については、道中、キャスターから聞かされているのである程度は知っている。(キャスター自身の真名については教えてもらえなかったが) 「えっと……あ!もしかして、あの槍かな? 確か、“ゲイ・ボルク”とか言ってた気がするけど……あれがあのランサーの真名のヒントってこと?」 「大正解!さっすが“私の”ご主人様です♪」 褒めてくれるのは嬉しいが、妙な強調はやめてほしい。 由乃が怒りや殺意を通り越して感情が消えた表情で睨んでいるから。 そんな由乃に気づいているのかいないのか、キャスターは構わず説明を始めた。 「まあ先にぶっちゃけちゃいますと、あのランサーの真名はクー・フーリン。 アイルランド出身の英雄ですね。ルーン魔術を使ってましたし間違いないでしょう」 「……ごめん。僕、クー・フーリンの事ってあまり知らないんだ。 名前ぐらいは聞いたことあるんだけど……」 「まあケルト神話は日本じゃあまりメジャーじゃないからしょうがないですね。 クー・フーリンといったら色々な伝説がありますが、それを全部話すとこのssの文字数が大変な事になってしまいますので、ここでは割愛しますね」 「ちょ、ちょっと待った!ssとか文字数って何なのさ!?」 「そこはまあ、偉い人の都合という事で」 キャスターの口から飛び出した不穏な単語に対する雪輝のツッコミは軽くスルーされた。 「それはさておき、あのランサーの宝具というのががさっきご主人様に放たれた“刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク」。因果を逆転させて“既に槍が標的の心臓に命中している”という結果を先に弾き出してから攻撃を仕掛けるというトンデモな魔槍です。 これを防ぐ方法は二つ。一つはさっき私が行なったように魔槍の攻撃力を上回る防御力の防御結界を張ること。 もう一つはサーヴァントのステータスに換算してランクA以上の幸運の持ち主であることです。それだけの幸運を持ってるサーヴァントはそういないでしょうけど、持っていれば魔槍の因果を歪めて通常の回避行動だけで魔槍を躱すことができます」 「えーっと、それって……すごく防ぎにくい攻撃ってこと?」 「はい。なので、戦うなら発動する隙を与えずに一息に仕留めるか、マスターを狙うべきでしょうね。まあ、マスターを優先して狙う方が確実ですね」 確かにその通りだと思う。 単純な戦力面において、マスターとサーヴァントでは隔絶した差があることは先ほど思い知らされたばかりだ。 あの時ランサーと相対した時、威圧感で身が竦んで動けなかった時の恐怖は今も鮮明に思い出せる。 加えて今はこちらに二騎のサーヴァントがいるのだから、他のマスターに比べて格段に優位に立てたといえるだろう。 しかし、雪輝にはそれでも不安があった。 「でも、さっきのあの人……何かサーヴァントみたいなのを出してたみたいだけど、あれって何なの?」 先ほど銀髪の青年が呼び出した戦士の像を思い出す。 ひと昔前の番長ルックのような姿のあの像は、身動きできない状態だったとはいえ由乃とアーチャーが駆けつけるまでほぼ一方的にキャスターを打ちのめしていた。 少なくとも雪輝一人では未来日記があっても対抗できるとは思えなかった。由乃と連携して未来日記をフル活用してやっと互角というところだろう。 「あれは多分心象具現化の魔術でしょうね。ぶっちゃけサーヴァントに比べればずっと相手しやすいですけど、さっきみたいに足止め目的とかで使われるとちょーっと厄介ですね」 「大丈夫だよユッキー。ユッキーは“私が”守るから。 それに、私たちの日記があればどんな奴だって……!?」 雪輝を励まそうとした由乃の言葉が途中で止まる。 未来が変わった事を示すノイズ音が聞こえたからだ。 雪輝は由乃とほぼ同時に自分の携帯を取り出した。 【××:×× 剣と炎の波に飲み込まれる。 DEAD END】 「うっ!?」 そこには、雪輝への死の宣告が記されていた。 しかも、相変わらず詳しい時間が分からないのが痛い。 「ご主人様、サーヴァントの気配です!ここまで来て……!」 更に息つく間もなくキャスターが敵の接近を告げる。 すると、雪輝たちの正面約百メートル先の曲がり角から、茶髪の青年と軍服を着た大柄な男性が現れた。 「ユッキー、きっとあいつらだよ!ユッキーを殺そうとしてるのは!」 視線は正面の二人組に向けたまま、由乃の言葉に内心で頷く。 普段、雪輝絡みで暴走しやすい由乃だが、流石に今回は早とちりとは思えなかった。 また、茶髪の青年が先ほどの銀髪の青年と同じものと思われる学生服を着ていたことも、雪輝が由乃の判断を肯定する後押しになっていた。 「アーチャー!あいつらを殺しなさい!!」 「キャ、キャスター!」 雪輝と由乃の指示に従って、アーチャーとキャスターが攻撃態勢に入る。 特にアーチャーは先ほどまで暇を持て余していたせいか、妙に楽しげに見える。 「行きますよ、アーチャー!見敵必殺(サーチアンドデストロイ)です!」 「おう!2対1だが、初めてのまともな戦闘だ。この程度でくたばってくれるなよ!!」 キャスターの呪術と、アーチャーの血液の弾丸が青年とそのサーヴァントと思しき男性に一直線に向かっていった。 サーヴァントの男性がマスターである青年を庇うように二人の攻撃を受け止め、周囲には轟音が響き渡った。 (―――あ、俺死んだ) 自らに迫る二つの攻撃を前に、花村陽介はそんなことを思った。 正面に見えた四人組に声を掛けようとした瞬間の不意打ちで、その攻撃はペルソナを出していない生身の自分を消し飛ばすには充分すぎる威力だということを否応なく理解させられた。 しかし、正面の二人のサーヴァントから放たれた攻撃は陽介に命中することはなかった。 咄嗟にアレックスが陽介の前に出て、攻撃を受け止めたからだ。 「無事か、マスター」 煙でよく姿が見えないが、アレックスが声を掛けてきた。 「え、俺生きてる?」 「当たり前だ。そうそうすぐに死なれては困る」 「そ、そうか。悪い、助かっ……っていいいいっ!?」 アレックスに礼を言おうとしたが、その言葉は自身の驚愕によって遮られた。 先ほどの攻撃による煙が晴れ、再び陽介の視界に映ったアレックスの姿は、以前よりもふた回りほど大きな異形のそれに変わっていた。 何かの金属のような身体は、サーヴァントの攻撃を受け止めた代償に、いくらか欠損しているようだった。 「ちょ、アレックス、おまっ!?」 「落ち着け。私の全身をARMS化させただけだ。 それよりも前を見ろ。あちらは完全にやる気だぞ」 アレックスに言われて前方を見れば、先ほどの攻撃を仕掛けたサーヴァントたちは臨戦態勢のまま油断なくこちらを見据え、その後ろにいるマスターと思しき少年と少女もどこか必死な形相でこちらを睨みつけている。 恐らく自分を敵マスターと認識して攻撃してきたのだろうが、不殺を掲げる陽介はそれでも何とか説得しようと試みた。 「おい、ちょっと待てよお前ら!俺らは殺し合いになんか乗ってねえよ!」 「嘘をつくな!ユッキーを殺そうとしてるくせに!!」 「誤解だっての!どんだけ被害妄想だよ!?」 「アーチャー!キャスター!早くあいつらを殺して!!」 訂正。陽介が落ち着けていないせいか、話の噛み合わない言い争いと化していた。 そしてアーチャーと呼ばれたガラの悪そうな大男が獰猛な笑みを浮かべて前に出る。 恐らくあの男が前衛、そして狐耳のキャスターが後衛でアーチャーの援護、あるいはマスターである陽介を直接狙うのだろう、とアレックスは判断した。 「ここまでだ、マスター。話しの通じる相手でないことはもうわかっただろう。 応戦するぞ」 自らのサーヴァントの最後通牒に等しい言葉に、陽介はまだ暫しの間逡巡を見せたが、ついに決断を下した。 人を殺したくはないが、ここで死ぬわけにもいかないのだ。 「……わかった。頼むぜ、アレックス」 学生服のポケットから馴染み深く、そして、ここ最近無意識のうちに避けていたものを取り出す。 自称特別捜査隊として活動していた時に使用していたメンバーの証のオレンジ色の眼鏡。 それを掛け、精神を集中させる。 ここはテレビの中の世界ではない。しかし、この世界に足を踏み入れた時から心のどこかで「できる」という確信があった。 それを証明するかのように、目の前に魔術師が描かれたタロットカードが現れた。 そして、迷うことなくそれを砕く。 「ペルソナ!!」 陽介の声に応えるように赤いマフラーを首に巻いた、まるでアメコミから抜け出てきたかのような忍者の像が光とともに現れた。 それは彼の心の具現にして、覚悟の仮面。 (もう一度頼むぜ、ジライヤ) 心中でもう一人の自分の名を呼び、正面を見据える。 すると、アーチャーが文字通り目にも映らないほどの速さで襲いかかり、それをいつの間にか身体を修復させたアレックスが事もなげに受け止めた。 戦闘開始だ。陽介は教会の敷地内ギリギリまで避難し、塀の影に隠れつつジライヤの操作に集中することにした。 茶髪の青年にアレックスと呼ばれた敵サーヴァントと戦うにあたって、キャスターとアーチャーが取った策は正攻法、つまり二人がかりでアレックスを確実に仕留めることだった。 マスターである青年を狙う方が早いだろうが、なにしろ相手は雪輝にDEAD ENDフラグを立てているサーヴァントだ。どちらか一方の相手をしつつ、マスターを直接攻撃する切り札を持っている可能性が高い。 そうである以上、マスターを狙う隙を一切与えないほどにアレックスを拘束しておく必要があった。 それに、茶髪の青年が教会の敷地内に退避してしまった事も理由のひとつではある。 教会が非戦闘地域に定められている以上、敷地内に大規模な攻撃を仕掛ければそれだけでこちらがペナルティを被る可能性がある。それでは旨みがない。 だからこそのサーヴァントへの集中攻撃。しかし、ここで誤算があった。 茶髪の青年が先ほど呼び出した忍者の像だ。(恐らくあの銀髪のマスターが呼び出した戦士の像と同種のものだろう) それにより、形だけではあるが戦況は2対2の様相を呈していた。 「行け、ジライヤ!“マハスクカジャ”!」 青年の指示を受けたジライヤと呼ばれた忍者の像がアレックスに魔術をかけた。 すると、アレックスの敏捷値がB+からA+に変化し、キャスターとアーチャーの攻撃を捌いていた彼の動きが目に見えて素早くなった。 「キャスター、気をつけて!あのサーヴァントの敏捷値が上がったみたいだ!」 「はい、ご主人様。それにしてもあのオー○ーマンもどき、身体強化魔術(フィジカルエンチャント)とは味な真似をしてくれますね」 雪輝の忠告を聞きつつ、キャスターは策を練り直す。 現状、アレックスに対する集中砲火は、彼をその場に釘付けにする以上の効果を発揮していないと言わざるを得ない。 その原因は、ジライヤによって引き上げられた敏捷値よりもむしろ――― 「チッ、またか!」 アーチャーの舌打ちに心中で同意する。 見れば、今しがたアーチャーの血液の弾丸によってつけられた傷が文字通り一瞬のうちに修復されていた。 通常のサーヴァントの回復能力から大きく逸脱した再生能力。それこそがあの異形のサーヴァント・アレックスの宝具のひとつなのだろう。加えて、Bランクもの対魔力スキルによって、キャスターの呪術も無効化こそされないものの大きく威力を削がれていた。 その尋常でないタフネスの前に、キャスターとアーチャーの攻撃はまるで決定打を与えられずにいた。 「それで打ち止めか?ならば今度はこちらから行かせてもらうぞ」 to be Continued…… NEXT 全てを呑み込んで熱を帯びていく(後編)
https://w.atwiki.jp/tsukubakangen/pages/11.html
全体会議事録 6月14日全体会@1H201 13 30~ 議題 第63回定期演奏会反省 2008年度前期活動反省 2008年度前期活動決算 2008年度後期活動予算 ⇒承認多数で可決 新入生歓迎委員会決算 新入生歓迎委員会反省 第65回定期演奏会選曲方針 ⇒承認多数で可決 第65回定期演奏会指揮者紹介 文責 33期団長 後藤陽介 5月10日全体会@1D201 13 30~ 議題 春合宿決算 第63回定期演奏会マニュアル 第63回定期演奏会レセプションについて 第64回定期演奏会プログラム案 ⇒承認多数で可決 文責 33期団長 後藤陽介
https://w.atwiki.jp/sinsougou/pages/1075.html
4月13日水曜日、曇り。 途中まで菜々子と登校し、上機嫌のシンはジュネスの歌を鼻歌で歌っていた。 そんなシンの横を黄色のマウンテンバイクが抜き去っていく。 刹那、衝突音が辺りに響いた。 シンが音のした方を見ると、ゴミ捨て場でゴミ用のポリバケツを被った男子生徒が、倒れたままのた打ち回っていた。 「だ、誰か…」 『こんなこと本当にあるんだな…』 『助けてあげましょうマスター。 昨日の抜けてるイケメンくんですよ』 目の前の男子生徒は一向に抜けだす気配はない。 ポリバケツに腕まですっぽりと入っていれば自力で抜けるのは困難だ。 シンは男子生徒を助けることにした。 のた打ち回っている男子生徒に近寄り、足を持って一気に引きずり出す。 男子生徒は一時ぐったりしていたが、立ち上がり身なりを整えると自転車を起こし、シンに向き直った。 「いやー、助かったわ。 サンキュ! えっと…」 「シ…いや、アスカ・シンだ」 「おお、そうだったそうだった。 俺、花村陽介。 よろしくな」 よろしく、とシンが返す。 先程の惨事の割に陽介はピンピンしている。 怪我の心配はなさそうだ。 「な、昨日の事件知ってるだろ?」 「昨日の事件?…ああ、女子アナがアンテナに吊るされて死んでたってやつか?」 「そうそう、それそれ。 あれなんかの見せしめとかかな? 事故な訳ないよな、あんなの」 シンの常識がこの世界で通用するのならば、事故とは考えられない。 「ああ、そうだな」 「わざわざあんなトコにぶら下げるとか、マトモじゃないよな。 まあ、殺してる時点ですでにマトモじゃないけどな」 そんなまともでは無い奴がこの町にいる。 菜々子が危険に晒されないように、早く逮捕されることをシンは祈った。 その際、この殺人者が世界を脅かす現況ではないのかとふと考えるが、流石にこんな田舎町の殺人者がそんなものになるはずがない。 それに死体の晒し方からして、昨日シンが推理したように身内の、恨みを持つものからの犯行だろう。 「やっべっ、遅刻! 後ろ、乗ってくか? ちょっとギコギコいってるけど」 昨日と今日の登校風景が頭に浮かぶ。 冗談じゃないと全力で断り、シンは全速力で学校に向けて走った。 流石はコーディネーターと言うべきか、なんとか始業ベルに間に合ったシンは、虫の息で教室の机に突っ伏していた。 師岡がうるさいが、今のシンには師岡の説教よりも、体力回復のほうが大事だ。 そのままシンは放課後を迎える。 机に突っ伏しているシンに陽介が話しかけてきた。 「どうよ、この町もう慣れた?」 シンがこの町に来て訪れた場所は、駅・ガソリンスタンド・堂島家・学校の四箇所しかない。 道にも不慣れで、先程もデスティニーのナビで学校に到着することが出来た。 「いや、まだかな」 「まあ、来たばっかだしな。 都会に比べりゃ何もないけどさ、逆に“何も無い”がある…っての?」 「なんとなくわかるよ」 自然は綺麗だし、空気は美味い。 シンが経験したことの無い生活だった。 「あ、ここの名物、知ってるか? どういうわけか“ビフテキ”だぜ。 どうだ今朝助けてもらったお礼におごるぜ?」 「あたしには、お詫びとかそーゆーの、ないわけ?」 シンたちの会話に千枝が加わる。 どうやら昨日のDVDの件を言っているらしい。 「う…メシの話になると来るなお前」 「雪子もどう? 一緒にオゴってもらお」 千枝が帰り支度をしていた雪子を誘う。 陽介の顔が少々引きつった。 金の心配をしているらしい。 しかし、雪子は家の手伝いがあるらしく断り、そのまま別れを告げ教室を出た。 「仕方ないか。 じゃ、あたしたちも行こ」 「二人分おごる流れ…?」 陽介の顔が引きつっているが、そんなことは関係なしと、千枝は意気揚々と教室を出た。 ジュネス フードコート 学校から大型ショッピングセンターへと移動した三人は、陽介の先導で屋上のフードコートへ到着する。 陽介が席で待つように言ったので、二人はテーブルに着き着席した。 フードコートには世話しなく音楽が掛かっていた。この曲にシンは聞き覚えがある。 昨日菜々子と打ち解けるきっかけになった曲、ジュネスの歌である。 『じゃあ、ここがジュネスか…』 なぜかシンは憧れていた場所に来れたような気がした。 そんなシンと千枝のもとに、陽介が注文した飲食物を持ってくる。 注文したもののなかにビフテキは見当たらない。 「ビフテキなんかないじゃんよ!!」 二人分のビフテキを奢る金がない。 切実な事情が陽介にはあるようだ。 「だからって、自分んち連れてくる事ないでしょーが」 「自分んち?」 ここは大型ショッピングセンターのフードコートである。 住居など何処にも見当たらない。 「あーえと、俺も都会から引っ越してきたんだよ。 半年ぐらい前。 親父が新しく出来たここの店長になることになってさ。 んで、家族で来たってわけ。 だからって別にここに住んでるとかじゃないから」 面倒くさそうに陽介が説明する。 「んじゃコレ、歓迎の印って事で」 陽介がテーブルのジュースを取り乾杯をする。 それに続きシンたちも乾杯した。 それからは他愛ない話で盛り上がったが、千枝の商店街の話で気まずい雰囲気になった。 ジュネスが出来たおかげで近くの商店街の店が閉店していっているらしい。 陽介が不機嫌になっている。 かなり空気が重い。 『マスター、ここでジュネスの歌ですよ』 デスティニーが何か言っているが、シンは無視した。 「あ…小西先輩じゃん」 少し離れた席に座った、ソバージュの長髪の女性を見て陽介が言う。 そのまま陽介はその女性のもとに歩いていった。 「あれ、誰だ? 知り合いか?」 「小西早紀先輩。 家は商店街の酒屋さん。 確かここでバイトしてるんだっけ」 シンが女性の方を見る。陽介と何か話しているようだが、何処か元気がないようだ。 『ジュネスのバイトってきついのか・・・』 勝手にそう解釈して千枝との雑談に戻ろうとすると、小西早紀がこちらに来るのが見えた。 そのまま小西はシンの前に立つ。 「キミが転校生? あ、私の事は聞いてる?」 「ああ、小西…「都会っ子同士は、やっぱり気が合う? 花ちゃんが男友達連れてるなんて、珍しいよね?」 シンの答えを怒涛の質問で妨害する。 「こいつ、友達少ないからさ。 仲良くしてやってね」 「あ、あ「花ちゃんお節介でイイヤツだけど、ウザかったらウザいって言いなね?」 さらにシンの返事を妨害し続けた。 少しシンが待ってみる、どうやら続きはないらしい、答えるなら今だ。 「いや、イイヤツだよ」 主にジュネスの店長の息子であることでの回答であるが、性格も気さくでいいやつだと思っていた。 「あははっ。 分かってるって、冗談だよー」 覇気のない顔に一瞬だけ笑顔が浮かぶ。 「さーて、こっちはもう休憩終わり。 やれやれっと」 小西の顔がまた覇気のない顔に戻る。 そのままエレベータの方へ歩いていった。 「あ、先輩…」 陽介が心配そうな顔で小西を見送る。 エレベータの中に消えた小西を確認し、元居た席に着席した。 「ふぅ、あの人弟いるもんだから、俺のことも割とそんな扱いっていうか…」 分かるかもしれない。 妹と弟の違いはあるが、シンにもかつて妹がいた。 そんな妹に近い子を見ると放っておけない気持ちになる。 『俺もマユと菜々子を重ねて見ているのかもな…』 『マスター…だけど手を出しちゃダメですよ?』 どうすればコイツを黙らせれるのだろうか、シンは本気で頭を悩ませた。 「弟扱い、不満って事? 地元の老舗酒屋の娘とデパート店長の息子、…燃え上がる禁断の恋、的な?」 「そ、そんなんじゃねーよ」 どうやら図星らしい。陽介の頬が赤く染まっていた。 「そんな花村にイイコト教えてあげる。 “マヨナカテレビ”って知ってる?」 “マヨナカテレビ”、言葉から連想するのは真夜中にあるテレビ番組。 「真夜中にある恋愛相談の番組か何かか?」 「違う違う、マヨナカテレビっていうのはね、雨の夜の午前0時に、消えてるテレビを一人で見るんだって。 で、画面に映る自分の顔を見つめてると、別の人間がそこに映ってる…ってヤツ」 「それがどう陽介の恋路と関係があるんだ?」 「だ、だから、違うって」 「その映った相手が運命の相手っていうハナシ」 千枝が語るそれは、一種の都市伝説の類であった。 「なんだそりゃ、くだらねー」 陽介が呆れたような顔で千枝を見る。 シンも露骨な表情はしなかったものの、信じてはいなかった。 「あー信じてないんでしょ!? だったらさ、ちょうど今晩雨だし、みんなでやってみようよ!」 「アホくさ…それよりさ、昨日のアレってやっぱり殺人なのかな? 実はその辺に犯人がいたりしてな…ひひひ」 「そういうの面白がんなっての。 それより、今晩ちゃんと試してみてよね」 「へいへい」 「アスカくんは?」 千枝がこちらをすごいプレッシャーで睨んでいる。 「え、ああ、やってみる」 ただの都市伝説だろうが、やらないと後が怖そうなのでやることにする。 千枝は満足したのかジュースを一気に飲み干した。 その後も他愛ない話は続き、日が沈む頃に三人は解散した。 堂島家 居間 今日も堂島は帰ってこない。 二人きりの夕食は菜々子の暗い顔もあってか、全く会話は弾まない。 空気が重い、本日二度目の空気の悪さを体験中のシンに、救世主が帰ってきた。 「あ、帰ってきた!!」 菜々子の顔がぱぁと明るくなる。 「ただいま、何か変わりなかったか?」 堂島の声に疲れがみえる。 事件でかなり忙しいのであろう。 「ない、帰ってくるの遅い」 菜々子が腕を振り振りしながら怒る。 『怒る様もかわいいなあ』 『マスター、鼻血…』 デスティニーに言われ鼻血を拭うシン。 そんなシンに堂島は少々不安になりながらも、ソファに座りチャンネルをニュースに変えた。 ニュースは昨日の事件の続報を放送していた。 警察は今後、被害者の不倫関係の男、生田目太郎とその妻である演歌歌手、柊みすずに事情聴取を行う予定であるらしい。 続いて第一発見者の学生のインタビュー映像が流れた。 リポーターが学生に質問を繰り返している。 制服は八十神高校のもので、女子用の制服を着ていることから女生徒とわかる。 声と顔を加工してあるが、特徴的な髪型にシンは見覚えがあった。 インタビュー映像の女生徒は、ジュネスで会った小西早紀、その人である。 小西は事件当日、早退をしていたらしい。 そのことをリポーターはしつこく追及している。 小西はしつこいリポーターの勢いに戸惑っているようだ。 インタビュー映像が終わり、アナウンサーは事件による寂れた商店街の客足の更なる遠のきに触れ、ニュースを閉めた。 「ふん、お前らが騒ぐから、余計に客足が遠のくんだろ?」 マスコミの報道姿勢に堂島が毒づく。 その間、コメンテータが事件のことについて、その残虐性とは対照的に気楽に語っていた。 毎日遅くなるまで働いている堂島、対照的に気楽に語り警察を批判するコメンテーターを見ていると、シンも堂島が毒づきたくなるのがわかる。 「ではいったんCMです」 画面が切り替わり、コマーシャルが流れ始める。 シンがこの世界に来てから最も聞きなれたフレーズが流れた。 「エブリディ・ヤングライフ! ジュネス!」 菜々子がお姉さんに続こうと口を開く。 シンはそれを確認し同時に口を開いた。 「「エブリディ・ヤングライフ! ジュネス!」」 二人は完璧なユニゾンを実現することが出来た。 菜々子は格別の笑顔で喜んでいる。 それからは大合唱が始まった。 『マスター、正直キモイです…』 デスティニーの声が頭に響く。 だが鼻血を出しながら歌うシンには関係ないことであった。 一時ジュネスの歌の大合唱が続くが、菜々子が何かを思い出したように堂島に話しかける。 「ねえ…お父さん、こんどみんなでジュネス、行きたい」 「Zzzzzz」 堂島から、返事のない変わりに寝息が聞こえる。 どうやらここ数日の疲れが溜まっているのだろう、ソファで眠ってしまっていた。 「あーあ・・・もー」 菜々子が不満気に言う。 シンは垂らしっ放しの鼻血を拭い、立ち上がる。 「どこ行くの?」 「おじさんに毛布を取りに部屋にだよ。 ジュネスなら今度俺が連れて行ってあげるさ」 「ほんと?・・・でもやっぱりみんなで行きたい」 「菜々子・・・じゃあ、皆で行けるように後でおじさんに言ってあげるな」 「うん、ありがとう、お兄ちゃん!!」 お兄ちゃん、その言葉に反応し、再び鼻血が流れる。 『マスター、ほんっっっとに犯罪者にはならないでくださいね』 堂島家 自室 もうすぐ午前0時、窓の外では雨が降っている。 マヨナカテレビ。 正直、信じてはいないが、やらないと後が怖いのでやることにした。 『嘘つけばいいのにマスターは馬鹿正直ですね。 それともやっぱり気になるんですか運命の人が?』 『そんな訳ないだろ。 ただ、約束したのにやらないって言うのは間違っていると思っただけだ。 どうせ運命の人っていうのも、窓に付いた水滴の影がテレビに映ってたっていうオチだろうな』 影が映らないようにカーテンを閉める。 もう午前0時まで時間がない、シンがテレビの前に移動する。 テレビの電源が切れてあるのを確認し、壁掛け時計を確認する。 ちょうど午前0時を指していた 視線をテレビ画面に移す、画面は相変わらず何も映さないまま佇んでいた。 「やっぱり、デマか・・・」 シンは押入れに布団を取りに行くために振り返った。 その瞬間、テレビが光りだした。 シンは慌ててテレビの方に向き直る。 テレビ画面にノイズが走っている。 無論、先程確認した電源は入ってない。 「な、なんだこれ・・・」 相変わらず画面にはノイズが走っているが、時々ノイズが取れることがあり何かが映っている。 映っているのは二機の自動販売機、その前を、シルエットからして、おそらく女性が横切っていくのが見えた。 稲光が部屋を照らす。 『我は汝、汝は我。 汝、扉を開く者よ』 何者かの声が頭の中に響く、今まで聞いたことのない男の声である。 それを聞いている間、頭に激痛が走り、あまりの痛みにシンはその場に座り込んだ。 近くに雷が落ちる、強烈な破壊音と共に痛みは消えた。 立ち上がるシン、無意識にテレビ画面に触れた。 画面に波紋が浮かぶ、シンはそのまま手を押し込んだ。 テレビ画面に手がするりと入っていく。 手首が入ったところで強烈な吸い込みがシンを襲った。 「な、なんだ!?」 正気に戻ったシンが叫ぶ。 テレビ画面は、既にシンの右腕と頭を吸い込み、体をも吸い込もうとしていた。 必死に抵抗しなんとか抜け出すも、テーブルに後頭部を強打した。 頭を抑えるシン、階段を誰かが駆け上がる音が聞こえた。 「だいじょうぶ・・・?」 ドア越しにシンを心配する菜々子の声が聞こえる。 まだ後頭部は痛いが、菜々子を心配させないようにシンは大丈夫と答えた。 「ごめんな、起こして」 こんな時間だ、菜々子はもう寝ていたはずである。 起こしてしまうほどの音を出す強打をしてしまったことを認識した後頭部が、更に痛くなったように感じた。 「すごい音したから・・・おやすみなさい」 「ああ、おやすみ」 シンの返事を聞き、菜々子が階段を下りていく。 『お、おいデスティニー!!』 『何ですかマスター?』 『さっきの映像はなんだよ!? それにあの声!! テレビに入ったのも、そうだ!!』 『マヨナカテレビでしょ? 千枝ちゃんが言ってたじゃないですか。 あの声は菜々子ちゃんのですよ、マスター話してたじゃないですか』 『菜々子じゃない、その前にお前みたいに、男の声が頭に響いてたじゃないか!!』 『聞いてませんよ、そんな声。 頭打って幻聴が聞こえたんじゃないんですか?』 『それをお前が言うなよ・・・テレビに入ったのは見たよな、この世界のテレビって入れるのか?』 『入れる訳ありませんよ、マスター。 もしかしてテレビの中に人が入っているって、未だに信じてます?』 馬鹿にしたような声でデスティニーが笑う。 『じゃあ、さっきなんで入れたんだよ!!』 『さあ、何ででしょうか?』 『俺が聞きたいよ・・・』 ナビゲートを任されたはずの愛機は役に立たない。 後頭部の痛みと何とも言えないやるせなさで、もう怒る気も失せた。 「もう、寝る・・・」 シンはさっさと布団を引き、半ば不貞腐れるように眠りについた。 04へ進む 02へ戻る 一覧へ
https://w.atwiki.jp/yasakoro/pages/11.html
PersonaXII Top >PersonaXII PersonaXII…… どういう経緯で彼らが殺し屋となったのか……。 それは、今後、徐々に解き明かされていく事だろう。 彼ら12人の殺し屋の男達と、それを束ねる占い師 真宮陽介との出会い。 それは、運命が彼らを呼んだのか。 それは、運命が彼らを必要としたのか。 それは、運命の鎖から解き放たれはしないものなのか……。 志半ばで散ってしまった悔しい命――それらが、彼らを必要とするのか。 無残にも散り行かねばならなかった運命を嘆き、その恨みを晴らしたくて彼らを必要とするのか……。 それは、彼らにもわからないことだろう。 「法で裁けぬ悪に、法によらない制裁を……」 星の導きが彼らを呼び寄せたのだとしたら 星の導きが彼らを必要としたのなら ……星の導きがまた、彼らのこの先の運命を明かすのかもしれない…… 依頼を受けた後、各々に配られるMailで呼び出されるのは、通称『赤の部屋』。 青山一丁目の占いの店『ZODIAC』の一角にあるのは、13個もの扉がある不思議な空間の部屋。 ここは、この占いの館のオーナーでもある占い師 真宮陽介が唯一素顔をさらしたままで男達の到着を待っている場所。 一人一人に設けられた扉を仮面――用意された中からその時に相応しいと思ったPersonaを被った12人の男達がやってくる。 そうして、依頼内容を語られた後、その依頼に最もふさわしいと思える者の体の一部に刻まれている痣が赤く疼く……。 どうやって、そんなことが出来るのか……。 また、どうやって、この男達は真宮陽介と知り合ったのか……。 いまだ数々の謎は残されたまま――いや、一生解けぬかもしれない謎を秘めたまま、男達は制裁を下す。 <キャラ&声優> ◆角坂 翔(かくさか しょう) CV. 羽多野渉 ◆白神 彰(しらかみ あきら) CV. 宮野真守 ◆対馬 剣司(つしま けんじ) CV. 小西克幸 ◆飛鳥 勇気(あすか ゆうき) CV. 松原大典 ◆醍醐 小太郎(だいご こたろう) CV. 佐藤雄大 ◆天野 隼人(あまの はやと) CV. 三木眞一郎 ◆斑鳩 公平(いかるが こうへい) CV. 小野大輔 ◆葛葉 涼(くずのは りょう) CV. 藤原啓治 ◆武内 直樹(たけうち なおき) CV. 柿原徹也 ◆宗像 健一(むなかた けんいち) CV. 伊藤健太郎 ◆日下部 春流(くさかべ はる) CV. 諏訪部順一 ◆愛染 良彦(あいぜん よしひこ) CV. 福山潤 ◆真宮 陽介(しんぐう ようすけ) CV. 神谷浩史 そして……彼ら12人の男達と真宮陽介と関わることになるジャーナリストが“彼”……。 ◇仙道 夏騎(せんどう なつき) CV. 杉田智和 ★月刊アニメージュ(徳間書店)連載小説 「12人の優しい殺し屋 CROSS BORDER」主人公 ★『side R』パーソナリティ ・デジタルラジオ文化放送 隔週金曜23:00~23:30 放送中 初回スタートは10月10日より ・Webラジオ 『KONAMI STATION』10月21日より配信開始 『音泉』 敬称略 彼らの物語を綴る『12人の優しい殺し屋』。 あなたは、その彼らの物語を左右する礎となるかもしれない。 あなたの思いが、彼らの運命を変えていくかもしれない。 それは、もしかしたら、あなたの物語ともCROSSするものなのかもしれない……。 あなたは 運命 を、信じますか? Top >PersonaXII
https://w.atwiki.jp/dream-eleven/pages/936.html
DF ディフェンダー 選手名 ポイント 初期値 MAX値 数値合計 売値 備考 オフェンス ディフェンス テクニック オフェンス ディフェンス テクニック 池端 陽介 10 82 355 169 247 1065 508 1820 2000 足助 翔 8 68 299 137 208 897 412 1517 1600 背番号2 東京 26歳 足助 翔(CAP) 11 68 299 137 208 897 412 1517 2200 背番号2 東京 26歳 池端 陽介 9 60 309 160 1800 シーズン2 福田 俊介 15 157 735 408 1300 3000 HM 平出 涼 8 90 255 179 270 765 538 1573 1600 シーズン2
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou/pages/215.html
キャスターの転移魔術により陽介・こなたの二人は柳洞寺の地下大空洞へと移動した。 あたりを見渡し敵影がないのを確認すると緊張を解く。 「ルルーシュ君大丈夫かな、それに鉄之介くんも…」 「きっと大丈夫だよ、名無のやつは馬鹿だが強えやつだ。俺なんかよりもずっとな。ルルーシュもきっと無事に帰ってくる」 暗い顔で心配するこなたを慰めるように陽介は明るく振舞う。 けれど内心では陽介も二人の心配はしているし何より先の士郎の死が大きく後を引いていた。 あの状況では自分にできることはなかった。しかし何も感じなかったわけではない。 寧ろ大切な仲間を失う辛さを陽介は誰よりも知っている。 (落ち込むのは…後悔するのは全部終わってからだ) 暗くなりそうな思考を振り払い集中する。今この場に戦えるのは自分しかいないのだ。 アレックスたちが戻るまでこなたを守らなければと自分を奮い立たせる。 「陽介くん。映司さんたちもうすぐ到着するっていま連絡があったよ」 「ありがとう泉さん。後は名無とキャスターが戻るのを待つだけだな。戻ったらアレックスを回復してもらわないと…」 先ほどの戦いでアレックスはアサシンの放った毒によりかなり危険な状態に陥った。 幸い毒は克服できたようだが消耗が激しく戦うことが困難な状態だ。 急ぎキャスターに体力と魔力を回復してもらおうと考えていたそのとき、突如洞窟に巨大なスクリーンが投影された。 「なんだ!?」 「何かのスクリーン画面?……あ、あそこに映司さんたちが映ってる!」 「てことはこれ町の中を撮影してんのか?誰がこんなものを…」 これはリインフォースが予め用意していた魔術………ではない。 彼女にそんなことをする余裕も理由もなかった。では誰がこんなものを用意したか? この場に訪れた参加者でこんなことが可能な人物が一人だけいる。 キャスターのサーヴァント―――蘇妲己である。 彼女は此処に神殿を作ったときから町中を監視しており戦闘をリアルタイムで観賞していた。 もっともすべてのエリアを監視できたわけではなくあくまで深山町一帯だけであったが、逆にいえばキャスターはガウェインが令呪で操られ襲い掛かる事件が起こるまで全ての情報を持っていたことになる。 キャスターが死んだ今でも残っているのはこれが魔術ではなく道具製作スキルにより生み出されたからか。 はたまた特に害がないものと判断されムーンセルの除去を免れたからか判らないが。 そんなことを知る由も無い陽介たちは、ある一点に釘付けになった。 それは先ほど別れたルルーシュがその親友スザクと戦っている画面。 ルルーシュが手に持っている武器は、陽介にとって見覚えのあり過ぎるものだった。 銘を槍王イルバーン 13騎士のひとつにして、仲間である名無鉄之介が持っていた能力 それをルルーシュが手にしているということは……… 「まさか…鉄之介くんまで………!?」 「そんな……嘘だろ名無……」 口から零れた否定の言葉。 けれど理性では分かっていた。 キャスターは間に合わなかった。 名無かキャスターのどちらかが致命傷を負い、最後の力で槍王をルルーシュに送り届けたのだろう。 誰よりも友達思いだったあいつは、死ぬ間際でも仲間のために行動したのだと。 「マスター。無事か!」 「こなたちゃん!」 その時パスを辿って合流したアレックスとライダーが地上から降りてきた。 二人が無事な事にほっと安心すると、この場にいない人物に疑問を抱いた。 「マスター。キャスターたちはまだ戻ってないのか?」 その言葉に俯く二人、そしてその背後に映された映像で全てを察した。 「まさか、キャスターさんたちが…!?」 「……すまないマスター、俺が作戦を失敗したせいだな」 初期から行動を共にし、チームのメンタルをフォローをしていた名無は、ルルーシュや士郎とは違う意味でチームの中心的人物だった。 何しろ彼が起こした行動が陽介を励まし、チームを結束させる一因を作ったのだから。 鳴上悠を除けば一番に仲のよかった名無の死。ひょっとしたら立ち直れなくなると心配するアレックスだったが。 「アレックス、ライダー。落ち込むのは後だ。今はやるべきことをするぞ、すぐに回復する」 「陽介くん…悲しくないの?一番仲良しだったんでしょ!?」 どこか非難する視線を送るこなたの眼を真っ直ぐ見返す。 それは、強い決意を固めた瞳だった。 「悲しいさ。名無に…鉄之介に会えたおかげで俺は今まで戦うことができたんだからな。あいつと出会わなけりゃ俺はきっととっくに死んじまってた」 もしもあの時教会で出会わなければ、もしかしたら殺し合いに乗っていたかもしれない。 そう思えるほどにあの時の陽介は精神的に追い詰められていた。 「衛宮は最後まで自分に出来る事をやった。鉄之介はルルーシュの力になった。ルルーシュたちはまだ戦ってる。俺たちが絶望したら、あいつらの想いが全て無駄になる。そんなことは絶対出来ねえ!」 「マスター……」 「ごめん陽介くん。私酷いこと…」 「気にすんなよ。それより二人とも、すぐ回復するから」 ペルソナを発動し、ライダーとランサーに回復魔法をかける。 傷と疲労は回復したが極限まで消費した魔力は回復にかなりの時間を要する。 この先ライダーだけでは三人を守りながら戦うのは不可能であり、またこちらに来なくてもルルーシュを狙われたら終わりである。 しかし陽介は令呪を使い切っており即座の回復はできず、打開策を考えていると… 「映司さん…あの…」 「俺のことは気にしなくていいから、こなたちゃんの好きにしていいよ」 「ありがとう…陽介くん、私の令呪を使ってランサーさんを回復してあげて。私もう一画残してあるからさ」 そういって陽介の手を握り令呪を一画渡す。 「ワリィ泉、助かるぜ。令呪をもって命じる、回復しろアレックス!」 瞬間、膨大な魔力がランサーの体中を駆け巡り許容量限界まで回復する。 「感謝する泉、ライダー」 「気にしないでランサーさん」 「ランサーさん二人を頼みます。俺はアーチャーの所に…っ!しまった、尾行されてたか」 ライダーの視線の先には地下の入り口に向かってくるアーチャーと衛宮切嗣の姿。 おそらくアサシンにランサーたちが尾行され、それの案内で向かってきているのだろう。 「なんで衛宮切嗣が生きてんだよ。だってライダーはセイバーが捨て身で倒したのにっ…!?」 「おそらく消去される前にアーチャーのマスターを殺害して再契約を交わしたのだろう。アーチャーもマスターがいなければ消えてしまうから承認したに違いあるまい」 「ランサーさん、こなたちゃんたちを頼みます。アーチャーは俺が相手をします。バーサーカーと敵のキャスターはいないなら向かってきてるのはアーチャーとアサシンだけです。此処で向かい討ちます」 「悔しいがそれがよさそうだな。今の俺ではまだアーチャーに対抗できない。まかせるぞライダー」 令呪による時間停止の耐性も未だ効果を発揮しない。 今アーチャーに対抗できるのはディケイドによって新たな力に目覚めたオーズのスーパータトバコンボしかいない。 「アレックス、アサシンを頼む。俺はライダーの援護と衛宮切嗣の相手をする」 「危ないよ陽介くん!あの衛宮切嗣って人と陽介くんは相性が悪いんでしょ。お願いだから考え直して!?」 「大丈夫だ。対策は考えてるし此処なら狙撃の心配がない。正面対決なら俺にも勝ち目はある。それに…」 「それはっ・・・!」 「切り札もあるしな。だから信じてくれ、絶対に死んだりしないって約束する」 懐から取り出したものを見て三人は驚きの声を上げる。 安心させるように笑う陽介を見て暫し迷い、最後には力強くうなづいた。 切嗣は短期決戦の道を選んだ。 朝日という明確な弱点がある以上、少しでも敵の数を減らし後の危険を減らすメリットをとった。 無論そこに至るまでのリスクも視野には入れていたが、単純戦闘なら無敵の強さを誇るアーチャーならば陽が上りきる前に敵を倒せると踏んだ。 柳洞寺へと向かう衛宮切嗣とアーチャーはお互い一言も口を利かず境内へと侵入した。 そのままあたりを見回すと近くの地面に目印らしきものが置かれているのを発見する。 罠がないか慎重に警戒すると目印にそって移動を開始した。先ほどからこれの繰り返しで進んでいる。 ランサーとライダーを尾行し居場所を突き止めたアサシンはこうして姿は決して見せずにアーチャーの誘導を行っていた。 無論そんなことは二人にも分かっていたが自分たちでは転移した敵を捕らえられず、また時間的余裕も無かったためこうして誘導にしたがっていた。 (無論アサシンの警戒は続けていたが) 「いつまでそんな態度でいるのだマスターよ」 「……別に普通だが」 「普通と言うならこの距離感は何なのだ」 「何だと言われるような仲ではないはずだが?」 隠しきれていない苛立ちや不快感にアーチャーはいい加減煩わしく思う。 だがそんなことは知ったことではない切嗣は素っ気無く返信した。 「アーチャー、はっきり言っておこう。僕は君が気に食わない。ライダーも僕を苛立たせたが君はそれ以上だ」 「ほう、言うではないかマスターよ。生前私に此処まで言う男は宿敵ぐらいしかいなかったぞ」 憎たらしげに言う切嗣をどこか面白そうに見るアーチャー。 「だがわかっているのだろう?勝ち抜くには私の力が必要不可欠だ。 敵のサーヴァントはお前に協力などしないし他のやつらはアサシンにキャスターにバーサーカー。制御するには困難なやつらだ。序盤ならいざ知らず、手の内を全て知られている今では到底勝ち抜けぬと」 どれほど憎らしく思えど絶対に自分を切ることは出来ない。 そう確信が持てるからこそアーチャーはここまで自信が持てる。令呪があればまだ違っただろうがマスターに余分な令呪はない。 (他のマスターから令呪を奪って聖杯を手に入れたら即行で自害させてやる) (聖杯を手に入れたら令呪を使う間もなく時間止めて切り捨ててくれるわ) 決して信頼関係など結べるはず無く二人は進む。 やがて洞窟の前まで来ると地下に降りる抜け道を見つけた。 「ほう、このような場所があったとは。地下なら日の出を気にせず戦えるな」 「この場所は…」 「どうしたマスター?」 「なんでもない。先に進むぞアーチャー」 (この場所…知らないはずなのにこの感覚はなんだ?まるで何かを忘れているような…) ―――ザザッ (…っ!?なんだ今のノイズは。何か大切な事を忘れているようなこの感じはっ!?) 自分の中の違和感に戸惑いながらも歩みを止めない切嗣。 やがて二人は最深部に到達した。 そこには案の定ランサーとライダーの主従が待ち構えていた。アサシンの姿は見えないが何処かで隠れているのだろう。 「追い詰めたぞランサーにライダーよ。ここが貴様らの墓場だ」 「アーチャー、無駄話はせず速やかにしとめるぞ。ここは拠点にも使えるからな。昼間はこの場所は使える」 「ふん、分かっておるわ。先ほどのキャスター達のようにし止めてくれる」 そういって“世界”を発動させ突進するアーチャー。 「吼えろ!スサノオ、ガルダイン!!」 瞬間、風刃を纏った嵐がアーチャーを包み込む。 進化し極限までブーストされた風がアーチャーに襲い掛かる。 その威力は魔術師どころかサーヴァントであっても無視することは出来ないだろう。 「ほう、それがお前のペルソナか。サーヴァントに手傷を負わせるとはな、だがこの程度ではダメージを与えられても私を倒せん」 だがアーチャーは余裕の表情で耐えて見せた。全身に切り傷を負っているがすぐに回復する。 それを離れた場所で見ていた切嗣は、ライダーが強い神秘を放つメダルを手に変身しようとする姿に強い警鐘をならした。 「アーチャー!ライダーを仕留めろ。なにか解らんがマズイ!」 警告を受け真っ直ぐにライダーに向かうアーチャー。この距離では時間停止を使っても届かない、近づこうと走るアーチャーだが。 「消し飛べぇ!」 ランサーから放たれたブリューナグの槍の回避に時間停止を使ってしまう。 「チィッ小賢しい!」 この距離では届かない。再び宝具を使うには数呼吸分のタイムラグが発生する。 苦し紛れのナイフの投擲はランサーによって阻まれてしまった。 「いくよ、ディケイド」 そしてオーズドライバーにメダルを装着した瞬間、激しい光と奇妙な歌が響いた。 スーパー!スーパー!スーパー! スーパータカ! スーパートラ! スーパーバッタ! ス・ー・パー! タトバ タ・ト・バ! それはディケイドと築いた絆の力 時空を超えたコアメダルを用いたコンボ形態 仮面ライダーオーズ・スーパータトバコンボ! 「気をつけろアーチャー、かなりのステータスだ!」 「ふん、いくら強化したところで無駄な事…我が“世界”は誰にも倒せん。大人しく散るがいい!」 そしてライダーに向かって飛び掛るアーチャー。 ライダーもそれに合わせ迎え撃つ。 「いくぞアーチャー!」 「無駄無駄無駄。しょせん貴様はモンキーなんだよ。ライダアアァ!」 お互いの距離はおよそ四歩分。そしてアーチャーは時を止めるべくスタンド“世界”に魔力を流す。 「“世界”!時よ止まれ!頂点はこのDIOただ一人だ!例外なく!」 そして飛んだ勢いのままライダーに拳を振り下ろし――― 「セイヤァーーーー!!」 ライダーのカウンターパンチをもろに喰らい大きく体勢を崩す。 そのままライダーはアッパー、フック、蹴りを流れるように繰り出し、 「ハア!!」 「うげぇええ!!」 渾身のストレートを顔面に喰らい大きく吹き飛ばされた。 「ば、馬鹿な…こいつ・・・!?」 「時間停止を破ったというのか…?いったいどうやって…」 切り札である時間停止を破られ大きく動揺する切嗣。 「認めんぞ…こうまで容易く時の止まった世界に入門するなど…。どんなトリックを使ったが知らんが何度も通じると思うなよライダー!」 再び“世界”に魔力を流し込むアーチャー。 「見破ってくれるわ!“世界”、時よ止まれ!」 しかし、何も起きない。 流れる時は止められない。 真名開放の隙をライダーは見逃さずトラクローソリッドを振りアーチャーの胸板を深く切り裂いていく。 「セイッ!ハッ!うりゃあ!」 「グハッ…ガッ…GIYAAAAAAAAAAAッ!」 「吹き飛べっ!」 強烈な回し蹴りを胴体に打ち込み再び大きく吹き飛ばされるアーチャー。 「血…血だと…。この俺に………許さんぞ貴様ら…便所のタンカスの分際でぇ!」 「まてアーチャー!時間停止が通用しないのでは分が悪い、ここは引くぞ!」 だが激昂したアーチャーは切嗣の静止を無視しライダー達に飛び掛る。 「ふんっ!どんなトリックを使ったかは知らんが…それならそれでやり様はあるぞライダー!」 そしてライダーの背後にスタンド“世界”を発現させ、自身は正面から両手の指の間にナイフを握り前後からラッシュを仕掛ける。 「いくら貴様でもこれは対応出来まい!死ねいっ!」 だがその目論見は崩れ去る。 忘れてはならないのは敵が1人では無いこと。 そして決して無視してもよい相手ではないことをこのときのアーチャーは失念していた。 「それをさせないための…」 「俺たちだ!」 “世界”の背後に出現したスサノオが手に持ったアロンダイトで背中を袈裟切りにする。 痛みに一瞬動きを止めたアーチャーにメダジャリバーで横一文字に切りつけライダーが右に跳ぶ。 その隙に距離を取ったスサノオが再び風を起こし“世界”もろともアーチャーを包み込む。 そうして僅かに動きを封じられたアーチャーに向けて放たれたブリューナグの槍がアーチャーのわき腹を掠めた。 「グ…ッ貴様ら…ッ!」 スキニングチャージ! 『欲望より生まれし銀貨』を装填したメダジャリバーをスキャンする。 「ハァァアアアアっ!」 『王による時空の列断(オーズバッシュ)』 空間もろとも相手を両断するこの技は並大抵のサーヴァントでは致命傷たりえる。 だが相手の実力は並みのサーヴァントに納まらない。 とっさに放ったアーチャーのナイフがオーズの腕に突き刺さり軌道を僅かだが逸らされる。 そして限界まで身を反らし致命傷をギリギリのところで避けきった。 全身に受けたダメージを魔力を流すことで急いで再生させる。 「くそ…っ貴様らぁ!」 怒りに染まった眼で睨み付けるが今度は迂闊に飛び込むような真似はしない。 悔しいが何の策も無く勝てる相手ではないと把握したからだ。 こちらも策と戦力が必要だ。少なくともライダーとランサー達を引き離さなければ一方的に敗北に喫する。 (気に食わんが、働いてもらうぞマスター) そしてこちらに向かってくるライダーを迎撃すべく、アーチャーもまた地を蹴った。 「まずいな。アーチャーの能力が通じないとは…」 アーチャー達の戦場から離れた場所にある岩陰に、切嗣は身を潜めていた。 そこからアーチャー達の戦いを観察していたが、如何せん数の暴力に晒されていた。 オーズが前衛を務め後方からランサーの荷電粒子砲とマスターのペルソナが援護を担当する。 この作戦は思いのほか有効に発揮していた。 さらに彼らはアーチャーのスタンドの射程距離に決して入らない。 常に10メートル以上の距離から離れて行動しているため、ナイフなどの飛び道具しか持たないアーチャーでは彼らを先に排除出来ずにいた。 駄目押しのようにランサーの主従はアーチャーに対し有効な戦闘スタイルと武器を持っているため、高ステータスと再生能力を持つアーチャーといえど無視することは出来ない。 その結果アーチャーは防戦一方の戦いとなっていた。 隙をみてライダーに傷を負わせても… 「スサノオ、ディアラマ!続けてマハスカクジャ!おまけのガルダイン!」 ランサーのマスターの持つペルソナですぐさま回復させられてしまう。あのマスターの能力は集団戦では怨敵だった鳴上悠や衛宮士郎以上の脅威だった。 またアサシンを警戒してかランサーが常にマスターたちの側を離れない。 (だからといってこのままにも出来ない) 撤退も視野には入れていたがそれは本当に最後の手段だ。 何しろ追い詰められているのは敵も同じ。 相手のキャスターを排除した以上空間転移の撤退も魔術による搦め手も使えない。 この好機を逃せばこちらは夜になるまで動くことは出来ず、その間にルルーシュ達と合流されたら各個撃破されてしまう。 今このタイミングが唯一の好機。だがこのままでは… 「迷っている暇は無いか…。このタイミングでアサシンが現れないのは気がかりだが、僕1人でやるしかない」 狙撃銃を構え標的に狙いを定める。 狙うはライダーのマスターの少女。これで仕留められるとは思わないが動揺はさせられるかもしれない。 うまくいけばその隙にアーチャーがライダーかランサーのマスターを排除させられればこちらにも勝ち目が見えてくる。 (アーチャー、敵のマスターを狙撃する。タイミングを合わせろ) (仕方あるまい。今は従おうマスターよ) (カウントは10だ。しくじるなよアーチャー) 慎重に狙いを定める。まだ相手はこちらに気がついた様子は無い。 ゆっくり引き金を引こうとして… ブブブブブブブブブ……… 不意に奇妙な音が近くから聞こえ始めた。 ふと見上げた先にあったものは…… 「…タコ?」 まるでおもちゃのタコのようなソレに一瞬呆けてしまう。 「…ッ!?」 そしてタコ…タコカンドロイドは威嚇用の墨を切嗣の顔面に吹きかけ視界を封じる。 その隙に上空に待機していたタカカンドロイドの落としたゴリラカンドロイドが地面に着地と同時に動き出し、狙撃銃を遠くに放り投げた。 狙撃銃の落下地点にあらかじめ置かれていたトリケラカンドロイドが、狙撃銃をランサーたちの所まで弾き飛ばす。 「な…っ!?ライダーの使い魔か…!」 とっさにその場から飛びのいた切嗣。先ほどまでいた場所にクジャクカンドロイドが通り過ぎていった。 少しでもタイミングが遅れていたら切り裂かれていただろう。 とっさにキャレコを掃射するが宝具である『獣と化す缶』には効果が無い。 なおも接近するカンドロイドから逃れるため固有時制御の二倍速で急いでその場から逃れる。 そして一旦距離をとったアーチャーの隣まで移動した。 カンドロイド達はそれ以上は近づかずに回りを囲むように待機していた。 「読まれていたと…いうわけか…」 「ええ。切嗣さんなら必ず近づかず狙撃で援護するって解っていたからね、予め準備させてもらいました」 掴み所の無いライダーの口調に思わず歯軋りをする。 ただの緩そうな外見とは裏腹にかなりしたたかな性格をしているようだ。 なぜ切嗣たちはカンドロイドの存在を予測できなかったか。 これには枢木スザクが学園で調べた情報に起因する。 スザクが学園で敵のサーヴァントを調べた時、真名がわかっていたアルトリアとガウェイン、そしてアレックスの三人だけ。 オーズはクラスとある程度のスキルに仮面ライダーだという事、リインフォースにいたっては真名どころかスキルすら碌に解らない始末だった。 またオーズについても解ったのはベルトとメダルを使い変身することとある程度の経歴だけ。 オーズの切り札ともいえるコンボについても詳細な情報は得られなかった。ましてやスザクどころか情報を渡した衛宮切嗣ですら知らなかったカンドロイドなど知る由も無い。 だがこれについてはスザク・切嗣両方に非はない。 見ていたのなら兎も角、存在すら知らなかった宝具などどうやっても調べようが無い。 つまるところ彼らはオーズの凡庸性を見余ったのだ。 (アーチャー、一旦引くぞ。これでは戦いようが無い…。枢木達と合流して体勢を立て直すぞ) (それが出来ると思うのかマスターよ。奴らは私たちを逃がすつもりは無いぞ…) ライダーもランサーも油断無くこちらを見据えている。 背中を見せた瞬間瞬く間にやられるだろう。 (だがこのままではジリ貧だ。隙を見て逃げなければこちらがやられるぞ) (まてマスター、私に考えがある。勝率は高いとは言えないがこのままよりはマシだ) そういって念話で作戦を伝える。 伝えられた内容に頭を悩ましたが、どの道このままでも倒されるだけだと腹をくくった。 「ふふふ、やるではないかライダー、それにランサーにそのマスターよ。私をここまで追い詰めたのは生前2人しかいなかったぞ」 芝居じみた動作で大げさに手を叩くアーチャー。その様子に警戒のレベルを上げる一同に懐から無数のナイフを取り出す。 「いまさらそんな物が通じると思っているのかアーチャーよ」 「ふん、黙っておれランサー。このナイフはキャスターのお手製でな。威力は貴様もが体験済みだろう。とはいえお前たち相手には少々火力が足りない…ではこのナイフ、どうすると思う?」 「……?…ハッ!?ライダー、それを撃たせるな!」 「もう遅い!“世界”URYYYYY!!!」 爆発の魔力が込められた無数のナイフが次々と天井に突き刺さり連続爆発を起こし天井を崩落させる。 「岩盤だっ!押しつぶれろ!」 「まずいっ、ランサーさん!」 落下してくる岩盤に向けてブリューナグの槍を放つランサー。マスターが近くにいるために避けるという選択肢は無い。 しかし巨大な落盤は一撃では粉砕されず無数の落石となって降り注ぐ。 とっさに放ったガルダインが落石をさらに削るが人を押しつぶすには十分な大きさがまだ残っている。 「伏せろ二人とも、俺の下に潜り込め!」 全身をARM化させマスター達を抱えるように庇うアレックス。 その体に容赦無く落石が降り注ぎ動きを封じていく。 「こなたちゃん!ランサーさん!陽介くん!」 「余所見をしている余裕があるのかライダー!」 3人がいたところに視線が移った隙を見逃さずスタンドと共にラッシュをかけるアーチャー。 対応するライダーだがその動きは明らかに精彩を欠いていた。 「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!無駄ァ!」 「ガハッ!」 ついに耐切れずに吹き飛ばされるライダー。 同時に落石からマスターを守りきったランサーが這い出てくる。 「ライダーっ!」 「残念だがお前の相手は私だランサーよ」 岩と岩の隙間から現れると同時にマスター達に向け拳銃を発砲するアサシン。 とっさに庇ったため僅かに生まれた隙に、未だ埋まったままのランサーの足だけを平行世界に移動させ動きを封じた。 「アレックス!?この…行けスサノオ!」 アロンダイトを持ったスサノオにあっさりと袈裟切りにされ消滅するアサシン。 あまりの呆気なさに眼を丸くすると、背後から現れた別のアサシンがD4Cを発現させスサノオに拳のラッシュを浴びせる。 不意を突く形で受けたダメージにスサノオが解除され吹き飛ばされる陽介。 「グッ…しまった。あいつ囮か」 正確には消滅と同時にもう1人のアサシンにD4Cを移行させたのだが、そんなことを知らない陽介の側に現れる人影。 視線を移すとそこには拳銃を構える衛宮切嗣の姿。 「マズ…ッ!」 乾いた銃声が洞窟に響いた。 「あれ?どこだ此処…?」 見覚えの無い場所に陽介は立っていた。 自分は確か衛宮切嗣に撃たれて… 「死んだのかな俺…つーことは此処死後の世界?なんか想像したのと違うけど…」 青を基調といた部屋。いや、よく見たら部屋ではなくテレビで見るようなリムジンの中だった。 サイドにはアルコール類のような飲み物とグラスが置かれ、中央にはテーブルがある。 そのテーブルの先に視線を移すと… 「ようこそ我がベルベットルームへ。私はこの部屋の主イゴールと申します」 「うわあ!?目デカっ!鼻長っ!」 明らかに人間でない生物が座っていた。 大きく見開かれ血走った瞳にこれまた長い鷲鼻の老人。 白い手袋をつけた両手を鼻の下に組んでこちらを見据えていた。 「なに、ここ何処!あんた誰!?」 「ここは物質と精神の狭間の世界。私はこの部屋の主イゴールと申します。わけあって貴方様をここにお呼びしました」 「…いや意味が解らない。ていうかここ死後の世界?やっぱおれ死んで―――」 「ご安心ください。貴方様はまだ生きておられます。ここは外の世界とは時間が切り離されておりますので、此処でいくら過ごそうと外の世界に影響はございません」 「生きてる…よかった。えっとイゴールさん?なんで俺を呼んだんっすか?心当たり全くないんすけど」 「貴方をお呼びしたのは、あるお客様の『お願い』を果たすためでございます。ここは本来『契約』を交わした方のみが訪れられる場所。本来なら契約をなさってない貴方はここの来ることが出来ないのですが…」 そういってイゴールはゆっくりと陽介のポケットを指差す。 指されたポケットに手を突っ込むと、いつ手にしたかわからない鍵が握られていた。 「それは本来のお客様の持ち物。けれどそのお客様は貴方に託されたようだ。ゆえに、このベルベットルームに入ることが出来た」 「その…本来のお客さまってもしかして…」 「左様、鳴上悠様でございます。彼がここに来て、私たちにお願いと言伝を頼まれて行きました。あなたの力になって欲しいというお願いをね…」 「悠…あいつ…」 「あなたが彼に渡された力は『ワイルド』。他者との絆を育むことによってより大きな力となる特別な力。もっとも、あなたは本来の使い手ではないので制限はございますが…あなた様の旅の助けになるでしょう。 おお…そうだ、紹介を忘れておりました。こちらはマーガレット。私の手伝いをするものです」 「マーガレットと申します。あなた宛に鳴上悠様からの伝言をお伝えします」 「悠からの伝言…」 「では申し上げます。 『陽介、これが俺に出来る最後のことだ。必ず生きて帰れ。それから…負けるなよ、相棒』――― 以上となります」 「ふふふ素晴らしい。彼は確かな絆を築いたのですな。いやはや、死して尚残る絆。大変素晴らしい」 くそ…反則だこんなの。 俺は最後まであいつに助けられて… 「さあ、お目覚めなさい。あなたの旅はまだ続くのだから」 不意に意識が引っ張られる感覚。 もう眼が覚めるらしい。 「あの、イゴールさんにマーガレットさん。本当にありがとうございました!」 「あなたの旅路が、素晴らしい結末を迎えんことを…」 衛宮切嗣は目を見開いていた。 アーチャーと交わした作戦はうまくいっていた。 天井を爆破させ落石を起こしランサーとマスターの動きを封じる。その隙にアーチャーがライダーとランサーを、僕がマスターの方を始末する。 実際は策とも呼べない穴だらけの作戦だった。 アーチャーがライダーの動揺を突けるかの時点ですでにギャンブルじみていたし、仮にそれがうまくいってもランサーのほうは爆弾ナイフでは本当に足止めが出来るかわからなかった。 また僕のほうもマスター殺しは成功するとは思わなかったので、最悪ペルソナだけでも破壊すると起源弾を撃つつもりだった。 ところが実際はライダーは大きく吹き飛ばされうまくランサーたちと離すことが出来た。 またアサシンもなんの打ち合わせをしていなかったのにもかかわらず、最良のタイミングでランサーの動きを封じそのマスターをランサーたちから引き離してくれた。 ペルソナが解除された今、一発限りの起源弾ではなく連射の利くワルサーが有効だと判断しランサーのマスターにむけ発射した。 完璧なタイミングだったはずだ。 しかし回避不能な一撃を防いだものに、思わず思考停止に陥った。 それは巨大な黒い影だった。 いや、よく見ると影だと思っていたのは黒いコートのようなもので、どこか応援団長を彷彿させた。 手には矛が握られておりその矛でワルサーの銃撃を防いだと思われた。 その姿はよく知っている。 そのペルソナは切嗣にとって忘れられない物だった。 「なん…だと…」 あれはすでに死んだはずの鳴上悠のペルソナ。 それがなぜここに現れる…! 「悠……ありがとう。お前の力、使わせてもらうぜ!」 大きく振りかざした矛に半ば反射的に固有時制御を発動させ回避する。 なおも追撃をかけるイザナギに向けて起源弾を発射するが、最低限の動きで回避された。 だがもともとかわさせるために放った一撃だ。 その隙に再び固有時制御を使い大きく離れた。 「馬鹿な!心象風景の具現化は1人1人違うはずだ…っ!なぜ鳴上悠のペルソナをお前が使える!?」 「はんっ!友情パワーだよ。あんたにはわかんねえだろうけどよぉ!イザナギ!」 イザナギに抱えられた陽介はアレックス達の元まで後退する。 その勢いのままアサシンに向けてアマノヌボコを振り下ろすが間一髪で回避され並行世界に逃げられた。 「陽介くん大丈夫!?」 「マスター、それはいったい…?」 「話は後だアレックス。動けるか?」 「少し時間をくれれば動けるようにする。それまでは…」 「俺が守ればいんだな。ライダーは?」 「無事だ。何とかアーチャーを押さえ込んでいる」 見ればライダーはアーチャーと“世界”の二面がけに防戦だが凌いでいた。 「ならまずは…イザナギ、マハラクカジャ!続いてマハタルカジャ!」 ペルソナの補助魔法をかけライダーの援護をする。筋力、耐久、魔力が上昇し目に見えてアーチャーの猛攻を捌いていった。 「チェンジ……スサノオ、マハスカクジャ!ディアラマ!」 「二つだとっ!」 カードを入れ替えるようにペルソナをスサノオにチェンジした陽介は、さらに敏捷値をあげ傷を癒す。 幸運を除く全てのステータスを上げ回復したたライダーは、反撃に打って出た。 「これでライダーの方は―――」 「マスター、来るぞ!」 また新たに分身を生み出し終えたアサシンが三体こちらに襲い掛かってきた。 衛宮切嗣も反対方面から銃を構え掃射する。 暴風を敵ではなく自分たちの周りに生み出し即席の結界を作った陽介。 銃弾は全て弾き飛ばされアサシンは荒れ狂う暴風にたたらを踏む。 「これで少しは持つ…」 「上出来だマスター。後は…」 腕をARM化させ固定された足を切飛ばすアレックス。即座に再生が発動し元の状態に戻った。 「どうするマスター。このままではライダーの援護が出来んぞ」 「ライダーを信じるしかない。俺たちはアサシンと衛宮切嗣をどうにかするぞ」 「それしかないか…泉、俺の側を離れるな。必ず守り抜く」 「アレックスさん…ううん、私も出来ることをやるよ」 そういってカンドロイドを取り出すこなた。 あらかじめ用意しておけばマスターでも使うことが出来るのがカンドロイドの強みだ。 「無茶はするなよ…マスターいつでも行ける」 「私も大丈夫っ!」 「んじゃまぁ…行きますか!」 竜巻を解除しアサシンの分身体にスサノオを突進させる。 そのまま切り飛ばされ消滅するアサシン。だがその隙に別の分身体アサシン2体と切嗣がマスターへ、D4C持ちの本体はスサノオに殴りかかった。 ガードし反撃するが一瞬早く平行世界に逃げられる。 「ハァ!」 ARM化させた腕が銃弾を弾き飛ばしアサシンを吹き飛ばす。 動き出したクジャクカンドロイド、タコカンドロイドが切嗣に纏わりつくが、消滅したアサシンから拾った拳銃を発射し次々と打ち抜いて行く。 ペルソナを戻した陽介は手にしたスパナで切嗣に殴りかかる。 それをかわした切嗣はお返しとばかりに銃弾をばら撒くが、敏捷値を底上げされた陽介は全てかわしきる。 そのまま勢いよく切嗣に向かって走る陽介に再び銃弾を発射する。 空中へ勢いよく飛び上がった陽介に追撃をかけるべく銃弾を放つが、空中でペルソナを発動。それを足場に大きく跳躍し背後に回りこんだ。 そして手に持ったスパナを勢いよく振り下ろす。 「グッ!この……」 咄嗟に鉈でスパナを防ぐが、如何せん身体能力を底上げした陽介に追い詰められて行く。 アサシン達もランサーの足止めに精一杯でこちらの援護は期待できない。 絶対絶命かと思われたその時。 「いとも容易く行われるえげつない行為(D4C)」 平行世界へ逃げたアサシンが陽介の服の間から出現し、背中を袈裟切りにする。 痛みで動きが止まった陽介のスパナを切嗣が蹴り上げた。 そのまま後ろからアサシンが、正面から切嗣がそれぞれ攻撃する。 スサノオで鉈を防ぐが背後から来るアサシンには手が回らない。 この距離ではかわすことは不可能と勝利を確信したが… 「まだだっ!」 陽介は腰に手を伸ばし取り出した武器を使い迫り来るD4Cを弾き返す。 そのままスサノオと同時に回るようにアサシンと切嗣を切りつけ吹き飛ばした。 「なにっ!?」 ばかな…アサシンに傷を負わせただと…。まだ宝具を隠し持ってたというのか。 回復魔術を自分にかけながら敵を見る切嗣の目が、再度驚きに見開かれることになる。 「それはっ!セイバーのマスターの剣!」 陽介の両手に握られているもの。 それは白と黒の夫婦剣だった。 銘は干将・莫邪。 自分が死ぬ間際、衛宮士郎が最後の力を振り絞り投影したとっておきの切り札。 後は任せたと散った友の思いに報いるために、なんとしても勝つ! イザナギにペルソナを切り替えアサシンに、自身は切嗣に向かう。 ペルソナの同時操作は骨が折れる作業だ。けれど泣き言など言わない。例え倒すことは不可能でも全身全霊をかけてアサシンを押さえ込む。 干将・莫邪は驚くほど使いやすい武器だった。 普通に振るう分には勿論の事、互いに引き寄せあう特性はスピードとトリッキーな動きが武器の陽介とは最高に相性が良い。 無論切嗣も鉈を振るい銃を掃射して反撃を試みるが、そもそもの身体能力が違う。 狙撃ならば話は違っただろうが接近戦は切嗣の得意とするところではない。 ならば固有時制御で距離をとろうとしても… 「Time alter――double accel!」 「デカジャ!」 普段の倍速で動けるこの魔術も、陽介には通じない。 巻き戻しの現象こそ起こらないが無駄に魔力を消耗するだけに終わる。 無論アサシンもその隙をついて攻撃するが、如何せん即座にガードされ、さらには耐久値が底上げされているイザナギを瞬時に倒せるほどの能力をアサシンは持ち合わせていない。 「終わりだっ。衛宮切嗣っ!」 そのまま干将・莫邪を振り下ろそうとし――― 突然の閃光に視界を封じられた。 「―――!!?眼が…っ!」 「切り札は最後まで温存しておくものだ」 至近距離で放たれた閃光弾を間近で浴び動きの止まる陽介。 その隙を見逃す二人ではない。D4Cの拳がラッシュを浴びせイザナギを吹き飛ばし、切嗣の手にした鉈で陽介の身体をが袈裟切りに引き裂いた。 そのまま頭を潰れたスイカのようにカチ割ろうと鉈を振り上げ――――咄嗟にその場を飛び退いた。 アサシンを片付けたランサーの放ったブリューナグの槍が、先ほどまで切嗣のいた場所を通過した。 「そこから離れろ!」 再度放たれるブリューナグの槍。アサシンは平行世界に逃げ込み、切嗣は固有時制御を使い回避する。 その隙にランサーたちは合流した。 「無事かマスターっ!?」 「しっかりしてっ!」 「だいじょーぶだいじょーぶ。スサノオ、ディアラマ」 すぐに傷を塞ぐが失った血液までは戻せないため若干血の気が引いているが、まだその眼は闘志を燃やしている。 「しっかし手強いな…。こっちのが有利なのになかなか決定打が撃てない」 「相手はかなりの修羅場を潜っているからな。経験なら向こうがはるかに上を行く」 「なるほどな。けど負けるわけには…」 「いかないなマスターよ」 「なんか男の友情って感じだね。ちょっとうらやましいかなっ」 お互いに笑いあい、そしてランサーはアサシンへ。陽介は切嗣へと向かった。 こなたは再びカンドロイドを発動させ自分の周りに護衛役を数体、陽介の援護に数体送り込んだ。 因縁の戦いはまだ終わらない。 「友と絆と這いよる絶望(後編)」へ