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注意! 今回はひどいHENTAIネタがあります。 パロディあり その他いろいろ どんなことが起きても笑って許せる人専用 『おさんぽバターみょん』 「あー、暇だなー」 少年はバターみょんの頭をなでながらつぶやく。 当のバターみょんはなでられて気持ちがいいらしく、自らも少年の手に頭をこすりつける。 がらっ! 突然父親が部屋に現れ、告げる。 「おい、俺は今から出かけるぞ!」 「マジで!? 俺も行くぜ!」 「みょーん!」 「うるせー! おまえはバターみょんの散歩に行ってこい!」 ドカッ! 「ギャッ!」「み"ょーん!」 息子とバターみょんは外に蹴り出された。 息子は舌打ちしてバターみょんのリボンにリードを取り付け歩き出す。 「ちっ! あのクソ親父たまにはどっかおれも連れてけっての!」 「いつものことみょん! どうせ行き先はストリップ劇場あたりみょん」 「あーあ、俺も行きたかったなー」 「あら、お隣の坊や、どこに行きたいのかな?」 隣に住んでいる美人女子大生。 「ん?」 「みょん! それはすt(ボゴォ!)」 バターみょんがどもる息子の代わりに答えようとしたところ 息子の鉄拳がバターみょんに突き刺さった。 「す?」 「す、スキー場だ!」 「あらあら、もう春だから雪は溶けてるわよ? あまりお父さんに迷惑かけちゃ駄目よ」 「そーだねー」 「ふふ、それじゃあまたね」 息子をたしなめ、お姉さんは自宅へ。 「…」 「おにいさんはあのおねえさんが好きみょんね!」 「俺だって世間体を気にするのさ」 散歩を再開し、商店街に入った頃にみょんが話しかける。 息子は素っ気なく答え、みょんを蹴り飛ばす。 「み"ょん!? うぅ、みょんはあのお姉さん嫌いみょん…」 「もしや嫉妬か? このヤキモチ焼きめ!」 「そうじゃないみょん! だってあのお姉さん…」 バターみょんがうつむき何かを話そうとしたそのとき、息子の目に駄菓子屋が映った。 バターみょんの言葉など意に介さず、駄菓子屋へ。 「饅頭二つとアイスくれ」 「あいよ」 饅頭とアイスを買い、そのまま公園へ。 「ほれ饅頭」 「みょん!」 (…共食い饅頭) バターみょんに饅頭を与え、自分はアイスを食べる。 ぼんやりとアイスを食べている間、息子はリードを離した。 バターみょんは饅頭を食べ終えると、何か面白いことはないかとそこら辺を跳ね回る。 飼い主の男性に遊んで貰っているゆかりん、らん、ちぇんの姉妹。 親子で歌っているまりさ親子。姉妹でおいかけっこをしているれいむ姉妹。 光る石を一生懸命集めるありす。飼い主に絵本を読んで貰っているぱちゅりー。 皆、思い思いにゆっくりしていた。 バターみょんも飼い主である息子に遊んで貰いたかったが、 何かを食べているときに遊んで欲しいとせがむと大抵蹴られたり踏みつぶされたりするので我慢した。 「みょん?」 バターみょんがその辺を散策していると、木にもたれかかって眠り込んでいる女性が。 「う~ん」 「み"ょん!?」 女性の足が崩れ、あられもない姿になったとき、 バターみょんの脳裏に思い出したくない光景が浮かんだ。 数ヶ月前 『さぁ、みょんちゃん。ここにバター塗ったわ、なめて頂戴』 この日みょんは家を出て一匹で散歩に行こうとしていた。 家を出てすぐに隣の家のお姉さんに呼び止められ、 お菓子をあげるという甘言に乗せられてお姉さん宅に。 しかし、お姉さんはお菓子をあげることなくいきなり服を脱ぎだして、 全裸になり、秘部にバターを塗りだした。 『みょん!? みょ、みょんはお菓子を食べに来たんだよ! バターを舐めに来たんじゃないよ!』 父親のアダルトビデオで行為の意味を理解していたバターみょんはやんわりと断ろうとした。 しかし 『あら、バター…なんて名前つけられるくらいだから仕込まれてると思ったら、 意外とそうでもなかったのね。でも関係ないわ』 ばちぃん! 『み"ょん"!』 『言うこと聞かない子は嫌いよ。さあ、さっさと舐めなさい』 冷徹に言い放つ。 『いだいみ"ょん! おにいざん! たすげてほじいみょん!』 『くっ、この…!』 ばちぃん!『ゆ"うぅ"ぅぅ"』ばちぃん!『ヴェニズッ!』 ばちぃん!『おにいざんんん!!!』 ばちぃん! 『痛たた…、強情ねあなた。ひっぱたいてる私の手が痛くなったわ。 仕方ないわね。それじゃあ…』 『帰らせてくれるの!?』 『そんなわけ無いでしょ? あの親子をあなたの目の前でボロボロになるまで殴ってやるわ…』 『み"ょん!? …わかったみょん言うとおりにするみょん』 普通のゆっくりであれば何度もたたかれれば無様に命乞いをしてどんな命令も聞くようになるが、 バターみょんは耐えた。 しかし、大好きな息子と父親が折檻されると聞かされると、さすがに折れた。 『聞き分けのいい子は好きよ。…それじゃあ、舐めなさい』 足を開き、バターみょんを導く。 『はぁ、はぁ、なかなかよかったわ…』 深く息をつきながら、みょんに語りかける。 『今日のこと、誰にも行っちゃ駄目よ? もし言ったりしたら…』 『み"ょ、ぜ、絶対言わないみょん!』 『聞き分けのいい子は好きよ』 それから、お姉さんの気分次第でバターみょんは家に呼ばれ、奉仕を命じられた。 少しでも気に入らなければ暴力をふるわれ、 バターみょんはいつしかお姉さんのことが大嫌いになった。 そして今、バターみょんの目の前で足を崩して眠っている女性の格好は、 お姉さんがバターみょんを誘っているときの体勢と全く同じであった。 「みょ、みょ、みょ…」 条件反射的にバターみょんは女性のスカートの中に入り込み、奥を目指す。 (ぶたれるのは嫌だみょん!) そして女性の下着が目に映った時、脳裏にお姉さんの言葉がよみがえった。 (さあ、パンティに舌を入れて舐めなさい…) 餡子脳内の言葉に従い、女性の下着に舌を潜らせ、秘部に舌を這わせる。 「ギャーーーーーーーー!!!」 「んっ?」 息子が悲鳴のする方を向くと、女性の股間が丸くふくれ、 スカートからバターみょんのリードが出ていた。 息子はリードを思い切り引き寄せ、 「みょ~~~~~~」 ズン! 「ヴェニスッ!」 バターみょんを手刀で突き刺した。 バターみょんの口からはんれいが出てふよふよ漂う 「あ~~~ん」 「ソーリーマドモワゼル」 内股で悶絶する女性にバターみょんの不始末を謝罪する。 ガシッ! ぎゅ~~~~~~! 「ねえ、そのみょんいくらでお売りになる?」 「イテテテテテ!!! 売らねーよ!!!」 思い切り握りしめられ、苦痛に顔をゆがませながらも売らない意志を伝える。 「じゃあレンタルは!? 一泊二日で350円!!!」 「安しーーーーーっ」 「一週間レンタルで…」 ドスンッ!! 女性に思い切りチョップを当て、手を離させる。 女性は頭から血を流し、気絶した。 気分を悪くした息子はみょんを伴い公園を出る。 「…なんか今日はすき焼き食いたい気分だ」 「と、突拍子ないみょんね…」 「よっしゃ! 今日はすき焼きだ! えーと材料は…そういやエノキだけないや」 「みょんはすき焼き大好きみょん!」 そんなことを話しながら歩いていると、道ばたでゆっくりれいむがエノキを売っていた。 長テーブルにザルが数個並べられており、各ザルに一品ずつ小さなエノキらしきものが乗っている。 「ゆっくり聞いてね!!! 今ならえのきさんが一本百円だよ! 安いよ! 買っていってね!」 その声につられて息子が見てみる。 「高ぇーーーーーーよ!!! ちっ! まぁ、いい物だったら買っていってやるよ。まずこれは…」 息子はざるの中に一本だけあるエノキを摘む。 「それはまりさのエノキなんだぜ!」 「うおっ!?」 エノキをさわった途端、まりさが声を上げる。 つまり、このエノキはゆっくりのぺにぺにである。 「じゃあ、これは!?」 「それはちぇんのエノキさんなんだよー! わかってねー!」 「こ、これは…」 「それはみょんのちーんp…エノキさんだみょん!」 「…」 「それはありすのエノキよおおぉぉぉぉ!!!」 「「……………」」 あきれかえる息子とバターみょん。 「ゆっ! みんな! 元気がないよ! ちょっとこっちを見てね!!!」 れいむは上を向き、まむまむをゆっくり達に見せた 「「「「んほおおおぉぉぉぉ!!!」」」」 途端、エノキが大きくなった。 「ゆっ! これだけ大きくなればマツタケだよ!」 一人喜ぶれいむ。 「アホだみょん。こいつら…」 「伐採屋ーーーーーー!!!」 息子が大声で叫ぶと、下半身丸出しの変態侍が走ってきた。 すぱぱぱぱぱぱーーーーん! 「「「「ゆぎゃああああ! ぺにぺにがああぁぁぁ!!!」」」」 ぼとぼとぼと 変態侍が目にもとまらぬ早業でぺにぺにを切った。 切られたぺにぺにがテーブルから落ちた。 ぱくっ 「むーしゃ、むーしゃ、ゲロまずーーー!!」ロッパーーーー 「変なモン食うな! アホ!」 ズドッ! 「ヴェニス!」 「ちょっと待ってね! マツタケ食べたんだから5万円ちょうだいね!!!」 息子は心底うんざりした顔で ピーーーッ!!! 笛を吹いた。 ドドドドドド… 野良犬、野良猫たちが駆けつけ、よだれを垂らして息子見上げる。 「そいつら全部食っていいぞ」 「ゆぎゃああぁぁ!!! れいむをたべないでえええぇえぇ!!!」 「いだいいいいぃぃぃ! まりざをたべちゃだべなんだぜえぇぇえぇ!!!」 「らんしゃまあぁぁぁぁ!!! だずげでええぇぇぇぇええ!!!」 「ヴェニズ! ヴェニズウウウゥゥウ!!!」 「こんなのどかいはじゃないいいいぃぃぃ!!!」 「ふんっ!」 息子はバターみょんを抱え、そのまま買い物へ行った。 「ただいまー!」 「みょーん!」 返事はない、どうやら父親はまだ帰ってきてないようだ。 「ふんっ! あの馬鹿親父め!」 「仕方ないみょん! いっしょにおゆはん準備しようみょん!」 トントントン、 ぐつぐつぐつ。 ぴんぽーん 「はーい」 がちゃ 「あ、こんばんは。みょんちゃんいるかしら?」 訪ねてきたのはお隣のお姉さん。 「み"ょ!」 「ちょっと、みょんちゃん貸してもらっていいかしら?」 「何で?」 「うふふふ、ちょっとね…」 「ちょっとなら駄目。裸見せてくれるならいーけど」 「あははは、ちょっとそれは駄目だよ」 突然、お姉さんははっとして「また今度ねー!」と言って帰って行った。 「何だったんだ、あれ」 「おにいさーーん!!!」 みょんはお姉さんを撃退した息子に頬をこすりつけ、親愛のすりすりをした。 「わかったわかった、とにかく、飯にするぞ!」 「みょーーーん!」 元気に返事し、二人は台所へ。 「おーい、今帰ったぞー」 「おせーよ、クソ親父!」 「悪い悪い」 「飯できてるからさっさと食うぞ!」 「みょーん!」 今日も一日、平和に過ぎていったのだった。 終わり またもえの○ネタ HENTAIだって? いつものことじゃないか! 今まで書いたSS ドスまりさとゆうか1~3 ゆっくり闘技場(性)1 不幸なきめぇ丸 名物餡玉 行列の出来るゆっくり スカウトマンゆかりん前・後 ファイティング親子とゆっくり まりさの商売 ぱちゅりーの失敗1~4 盲点 進化 ぶっかけ!ぱちゅりー! 短い話しを一つだけ ありふれた話 対決!ドスまりさ! 被虐のみょん_その一 とあるきめぇ丸の一日 このSSに感想をつける
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『はぐれまりさとながれみょん』 39KB 愛で いじめ 思いやり 戦闘 飼いゆ 野良ゆ 子ゆ れいぱー 愛護人間 十……えーっと?作目ましてこんばんは、キャンセルあきです。 ■1、金バッジ試験 ~面接~ 「金バッジになったまりさちゃんは、迷子になってしまいました。気付いた時には金バッジもありません。 飼い主のお姉さんとはぐれた時に身体が汚れてしまって、見た目も野良ゆっくりみたいです。 人間さんに助けて貰わないとダメよね? 人間さんになんて言って助けて貰えばいいか、それを私に答えてね、ゆっくりでいいわ」 「ゆーん……むずかしいよう。まりさ、ゆっくりかんがえるよ。 そうだよ! まりさが人間さんに言わないといけないのは――」 はぐれまりさとながれみょん キャンセルあき ■2、まりさはきんばっじにな……ゆわあああっ! 「まりさ、金バッジおめでとう!」 「ゆゆーん、それもこれも、お姉さんのおかげだよ!」 金バッジ試験会場からの帰り道、子まりさは祝辞をお姉さんのハンドバックから聞いていた。 ソフトボール大の子まりさは、お姉さんのハンカチにくるまっている。 「帰ったらお祝いしましょうね、何か食べたいものはある?」 「ゆん! お姉さんがくれるごはんさんなら何でもむーしゃむーしゃするよ!」 「もう……定期的に金バッジの更新試験があるんだから、油断はダメよ?」 「ゆっくりりかいしたよ!」 ブリーダーの下で生まれ、赤ゆ言葉が抜けると同時に銀バッジを得た子まりさは、 ペットショップの店頭に並ぶやいなや、飼い主のお姉さんに引き取られた。 ――まりさ、始めまして。早速だけれど、金バッジのお勉強をしましょう。 ――ゆーん? きんばっじさんをもらうのはむずかしいんだよ。 ――大丈夫、お姉さんが一生懸命教えてあげるから、ゆっくり勉強していってね! ――ゆううぅぅ……もうちょっとゆっくりしたいよぅ。 いきなり金バッジの試験勉強が始まったおかげで、子まりさはゆっくり出来なかった。 だが、机の上に伏せられた誰かの写真立てや、壁に飾られたまりさ種のお帽子を見て、 お姉さんがおくびにも出さない寂しさを感じ取った子まりさは、受け継いだ餡子にかけて、 この寂しげなおねえさんにゆっくりしてもらおうと、お帽子に誓ったのである。 以来、まりさは長い年月――三週間――をお勉強に費やした結果、初受験にして見事、 金バッジ試験に合格したのであった。 「お姉さん!」 「なあに、まりさ?」 まりさはお姉さんに心配などして欲しくなかったから、お姉さんを安心させるために、 渾身の「ゆっくりしていってね」を送ろうとしたのだ。 「お姉さん……ゆっくりして――『ばっ』――ゆわああっ!」 とその時だった、ハンドバッグが、二人乗りのスクーターに引ったくられたのは。 「っきゃああっ! まりさ、まりさを返してええぇぇ!」 絹を裂くような悲鳴がどんどん遠ざかってゆく。 「ゆえええっ。はなしてね、まりさをお姉さんの所にかえしてねええっ!」 ハンドバッグから見える景色が、ゆっくり出来ない速さで流れてゆく。 これは、人間さんのすぃーだ! まりさの餡子が恐怖に震えた。 叫ぶまりさを、ヘルメット越しに男が見つける。 「アニキ、中にゆっくりが入ってますぜ。へー、金バッジだ」 「やめてね! まりさのばっじさん、とっちゃやだよ!」 まりさの金バッジを掴まれ、取り上げられそうな三角お帽子の縁を噛み、必死に抵抗する子まりさ。 「あぁん? 金バッジなら売り払ってしまえばいいだろうが!」 「そうっすね……ってアニキ、前を見て!」 「ん……うわああっ!」 急ブレーキの音――スクーターの前に、野良まりさが飛び出したのだ。 「このはしわたるべからずなのぜ! わたりたかったら"つうこうりょう"として――ぶべっ!」 前輪がまりさを粉砕――残骸で後輪がスリップ。 横倒しになるスクーターから、慣性の手が子まりさを投げ飛ばす。 「まりさ――お空をとんでるみたい! ――ゆべっ!」 激しい衝撃が子まりさを襲った。植え込みに突っ込んだ勢いでごろごろと転がり、 コンクリートとちゅっちゅして動けなくなる。折れた歯が口の中でコロコロして気持ち悪い。 外の音だけが良く聞こえた。 「これ……この餡子と金バッジはまりさ、まりさなの? 嫌、そんなのいやああっ!」 そんな、お姉さんの泣く声が聞こえた気もする。 その側に行ってすーりすーりしてあげたい。 お姉さんを泣かせるゆっくり出来ない奴は、まりさがぷくーで追い払ってやる。 ゆっくりしてほしい! ――でもいまは、すーやすーやしたくって、しかたがないよ。 抵抗しがたい暗黒の手に引き寄せられて、まりさはゆっくりと気絶した。 なお、ひったくり犯二人は、頑張る街の仲間達――ガードレールさん――の手で病院に 送られたが、それはまた別のお話。 ■3,まりさはみょんとであったよ! しばらく経った。 ぽつぽつと冷たいしずくが口に入り、子まりさはまどろみから目を覚ます。 「……お姉さん?」 「しらないゆっくりをおねえちゃんよばわりは、ゆっくりできないみょん。 おかあさんにきかなかったみょんか?」 開けた視界に映ったのは、縦横に擦り傷が走った、あまりにゆっくりしていないみょんだった。 「ゆ……ゆわああっ!」 「ひとのかおをみていきなりさけぶのは、しつれいだみょんが……まあいなれてるみょん」 みょんの咥えた、黒光りする木の棒の先端からは水が滴り降りている。 口を潤したのは、このみょんだったのだ。 「みょ……みょん! まりさはまりさだよ、ゆっくりしていってね!」 「みょんはみょんだみょん、ゆっくりしていくちーんぽ。 ときにこんなところで、なにをきんばくほうちぷれいだみょん?」 「……そ、そうだよ! まりさはお姉さんの所にかえらなきゃいけないんだよ! お姉さん……お姉さんはどこなのぉ!?」 二体は、道路の排水を流す側溝の底に居た。 子まりさは幸運にも、お帽子に包まれる形で、側溝の下まで転がり落ちて来たのだった。 打撲や抜けた歯の痛みにも負けず、お姉さんを呼ぶまりさの叫びは、 側溝の外から聞こえる大きな喧噪に紛れて、みょん以外には届かなかい。 みょんは冷めた目でまりさをねめつけながら、木の枝を銀髪の中に片付けた。 「なんだみょん……そとのやつらとおんなじ、"かいゆっくり"にしてほしい"きんばっじ"みょんか」 『助けて損した』と、傷だらけの顔に書いてある。 「……ゆ?」 ――外のやつら? 「みょん? じょうきょうがわかっていないみょん? そとをみてみるみょん」 「そういえばお外がすこしうるさいね! ゆん、のーびのーび、するよ!」 みょんの言葉に剣呑な雰囲気を感じ取った子まりさは、側溝の中から騒がしい外を見た。 「な、なな……何これええぇっ!?」 そして、子まりさが見たものは。 「まりさはきんばっじのかいゆっくりだったのぜ!」「まりさをかいゆっくりにしてね!」 「まりさはまりさだよ、かわいくってごめんねー!」「おねえさんのさがしてるのはまりさだよ!」 「まりさこそがほんとうのまりさなのぜ!」「はやくあまあまもってこい、このくそばばぁ!」 「むーしゃむーしゃさせてくれるんじゃないのおおっ!?」「まりさはしんぐるまざーのきんばっじだよ!」 「そんなことよりおうどんたべたい」「きんばっじのまりさはここにいるよ! よくみてね!」 「おねえさんならわかるよね、まりさこそがかいゆっくりだよ!」「まりさだよ、まりさのほうをみてね!」 「このおめめをみれば、まりさがきんばっじだってわかるでしょ!」「かいゆっくりにするのぜ! ぐずぐずするな!」 「ちぇんがきんばっじのまりさなんだよー、わかってねー!」「おまえはちぇんでしょおおおおっ!」 「まりさのーびのーびするよ! これみてゆっくりできたらかいゆっくりにしてね!」 「このながれならいえる、わちきゆるされ――「ぜったいゆるさなえ!」――さでずむ~~!」 「あ、ありのままにおこったことをはなすよ、"まりさはのらかとおもったらきんばっじだった"!」 「ひょっとしてそのきんばっじはまりさのげんそうなんじゃないかぜ?」 「まりさはまりさとはちがうんだぜ、じぶんをきゃっかんしできるんだぜ!」 「こんなのーびのーびはみるにたえないよ! いっしゅうかんごまたきてね、ほんとうののーびのーびをみせてあげるよ!」 「そんなきんばっじでだいじょうぶかのぜ?」「いちばんいいきんばっじをちょうだいね! たくさんでいいよ!」 「このうんうんをひりだしたのはだれだああ!」「やれやれ、たいしたやつだぜ」「なん……だぜ?」 「それじゃあ、ほんもののきんばっじでかいゆっくりなまりさはおうたをうたうよ! ゆっくりーのひ~」 「しんのでりしゃすですぱいしーなきんばっじまりさが、うんうんだんすでかいゆっくりになるよ!」 まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、 まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、 まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、ちぇん、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、 まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、 まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、こがさ、さなえ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、 まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、 まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ、まりさ! 「まりさをかいゆっくりにしてね!」×多数 「まりさはきんばっじだよ!」×多数 太陽が傾き始めた空の下、事故現場には、二車線道路を埋める大漁のまりさ(他極少数)が、 我こそは金の飼いゆであると主張してたむろしていたのだ。 「わかったら、すこしあたまをさげるみょん」 硬直した子まりさのお下げを、みょんが引く。 「……きのうどこかのかいゆっくりが"まいご"になったらしいみょん」 「それまりさのことだよ……って、それでどぼじでこうなるのおぉ!?」 「しらねーみょん」無愛想な目が子まりさを見下ろした。 「ゆぅぅ……」 「ただ、あのまりさたちといっしょに、うるさくのはやめておくみょん」 子まりさは、野良にしては綺麗で健康的だし、お帽子には何かが千切れた跡があったが、 本物の飼いゆである証拠もないので、みょんは短く適切な忠告を入れるだけだ。 「あんなにしていたら、"かこうじょ"がとんできて"いっせいくじょ"だみょん」 「……そのとおりだよ。まりさはのーびのーびでようすをうかがうよ」 「みょんも、みてみるみょん」 「「のーびのーび」」 交通封鎖を起こすまりさ達の様子を伺ってみれば、まりさ達が必死に訴えかけているのは、 白黒の巨大なすぃーで、かなり小さめのお姉さんが、メガホン片手に仁王立ちしていた。 「皆さーん! 飼い主さんが探してのは、金バッジです! 子ゆっくりですよ! 大人じゃありませんよ~? 赤ちゃんまりさも違いますよ~! ……成体や赤ゆは今すぐ自爆しろ、アタシが許す」 パトカーが有って警官が居ないのは、ゆっくりが百も居れば、転んだ拍子に数十体から乗られて、 二階級特進する危険があるからだ。饅頭に殺されては末代までの恥と、ゆっくり対策課のお姉さんに 処理を一任しているのである。 そもそも、なぜまりさ種が大集合しているかと言えば、飼い主の探し方が悪かったのである。 まりさを呼びながら、町内を探し回ったまでは良かった。 精々、出てきた野良ゆが「おねえさん、まりさをかいゆっくりにしてね!」とほざいた挙句、 通りすがった鬼威惨にヒャッハーされる程度だ。 しかし、探しあぐねて途方に暮れた飼い主さんは、ゆっくり対策課より先に、 公園にいた"地域ゆっくり"に相談してしまったのである。 「私の飼っていたまりさがいなくなったの。金バッジの子よ」 「おお、まいごまいご」ヒュンヒュン 「できるだけ早く保護したいわ、おねがい、まりさを探して!」 「おお、りょうかいりょうかい」ヒュンヒュン 「おお、きんばっじきんばっじ」ヒュンヒュン 「おお、まりさまりさ」ヒュンヒュン 「おお、かいゆっくりかいゆっくり」ヒュンヒュン かくして、きめぇ丸達によって行方不明になった子まりさの噂は確かに、町中に広がった。 『まりさに金バッジを与えて飼いゆにしてくれる』という、クジラ並みの尾ひれを付けて――。 たった1日で、と言うなかれ。ゆっくりの思い込みの強さは、無駄に凄いのである。 「人間の話を少しは――」 「まりさはもはやきんばっじいがいのなにものでもないよ! かいゆっくりになるべきそんざいなんだよ!」 声を枯らして呼びかけても、壊れたレコードの頑固さで『金バッジ』、『飼いゆっくり』と 連呼するまりさ達は、お姉さんの言葉など右から左に抜けていた。 「私たちゆっくり対策課が用があるのはですね――」 「くそばばぁはゆっくりしないで、はやくまりさをゆっくりさせてね」 「昨日、金バッジの子まりさですよ――」 「さっさとあまあまもってきてね、たくさんでいいよ!」 「もう一回いいますね、昨日行方不明になった、子まりさですよ――」 「まりさのおちびちゃんをみせてあげるよ! ゆっくりできたらまりさをきんばっじにしてね!」 「それ以外は、まりさの皆さんが"たくさん"居るので、人間さんに迷惑がかかってます――」 「はやくしないと、まりさぷくーするよ! ぷくうっ!」 「もう、いい加減にしないと、加工所を――」 「はん、"ちび"なばばぁはだまるのぜ!」 ――"ビキィっ"―― その一言が放たれた瞬間、大気の組成が、一変した。 「分かった。よし、全部分かった」 メガホンを捨てた右手に、魔法の手際で有刺鉄線の束が握られた。 「オーケイ……全てにおいて了解だ」 そして左手に、成体ゆっくりが丁度一体入る大きさの、革の鞄が現れる。 「飼いゆは生かす、害ゆは潰す。"両方"やらなくちゃいけないのが"ゆっくり対策課"のつらい所だな。 覚悟は良いか? アタシは出来てる」 「ゆ……!」 「まずいみょん」 この場のゆっくりで変化に気付いたのは、みょんと子まりさ、そして野次馬の希少種だけ。 『よく聞け、十の間に消滅しない饅頭には、"然るべき処置"をお見舞いしてやる。 餡子が惜しいまりさから去ねや。そんで、"本物は明日来い"!』 「みょんおねえちゃん、にげるよ!」 「まつみょん!」 みょんは、跳ね出した子まりさを鋭く一喝し、長い舌で絡め取ると銀髪に載せた。 「おかざりをでぃーぷすろーとするみょん!」 子まりさが黒い髪飾りに噛みつくや否や、みょんは側溝の中を滑るように走り抜けた。 壁との距離が近いため、すぃーもかくやという速さに感じられる。 『いーち、にーい、さーん……面倒クセェ……"たくさん"!』 「ちゃんと"じゅう"までかぞえてよおおおっ!」 「いいからだまってつかまってろみょん!」 そのとき、みょんの頭上で子まりさは見た。 空中に螺旋を描いて広がり、たむろしたまりさ種達を囲うトゲ付の鉄線を。 そして見た。 「おまえたちぜんぶ、こんてにゅーできないよ!」 「「「「「「「ふ、ふらんだああっ」」」」」」 風を切って縦横無尽に飛び回るゆっくりの死神――捕食種ふらんの威容を。 「うー。おねえさんをばかにするやつらは……死ね!」 「うわらば!」「ひでぶ!」「あべし!」「たわば!」「あぶ!」「えろば!」「ぐわし!」 死神が鎌を一振りすれば、頭を下げぬ饅頭は、"不運"と"踊"って散華。 饅頭皮と白玉が、餡に塗れて降りつのる。 「ゆっくりしてないふらんは……みんなぁ!!」 「「せいっさいっ! してやるのぜ! えい、えい、ゆー!」」 お姉さんに投げられ、高速で飛翔するふらんに対して、40体近いまりさが立ちはだかる。 まりさ種40体の戦力は恐らく、まりさ単体の20倍ほどにはなるだろう。足を引っ張るから。 「ふらん、狩れっ!」 「うー……死ね!」 「「「ゆげっ!?」」」 だが、お姉さんとふらんは足を引っ張り合ったりしない。彼女達にとって、1+1は2じゃない。 お姉さんとふらんは1+1で200だ! 十倍だぞ、十倍! 「まりさはにげるよ! ……どぼじでちくちくさんがあるのおぉっ!?」 逃げ遅れ、ゆー死鉄線の檻に刺さって急停止したまりさを、後続のまりさ達が押し付け、 ゆで卵のスライスみたいに平滑させる。 「ふらんがきてるよおぉ!」 「どぼじでにげられないのおぉ!?」 「しらなかったの? おねえさんからはにげられない……」 残りのまりさ達もまた、平等にふらんの牙にかかってゆく。 身を挺してゆー死鉄線の隙間を広げるまりさが居ない以上、死の鉄槌が下るのを待つしかないのだ。 「ゆええっ! まりさはあんまりおいしくないよ! たべるならあっちにしてね!」 「はあああっ!? なにをいってるんだぜええっ! まりさこそおとりに」 「うー、りょうほう死ね!」 『ブシャァッ』『グシャリ』 互いを囮にしようと押し合うまりさ達は、仲良く一握の餡塊と化した。 彼女達が、直前まで「えいっえんになかよしのゆっくりでいようね!」と誓い合っていた等、 誰が信じられるだろう? ちなみにそんな事実はない。 「おちびちゃんたち! いそいでおとーさんのおくちにはいるのぜ!」 「ゆっくちりきゃいしちゃよ!」「おくちにゃらあんじぇんだにぇ!」「ふらんのばーきゃばーきゃ!」 「おとーしゃんはゆっきゅりしちぇるのじぇ!」「すぐにふらんをせいっさいっしてね!」 「ゆん! おちびちゃんはおとーさんがまも『スパっ!』――」 赤ゆっくりをお口にいれた父まりさは、上あごから上をふらんの羽で斬り飛ばされた。 「「「「「どぼじでおとうしゃんがいにゃいのおおっ!」」」」」 「知らない……知るひつようもない!」 「ぱっ!」「ぴっ!」「ぷっ!」「ぺっ!」「ぽおっ!」 「ぺっ……あんまりおいしくないよ」 残った舌半分の上でおちびちゃん×5は、ふらんに食べられることもなく吐き捨てられ、 その一部始終を落下しながら目にした父まりさ(上半分)は、絶望の涙を流しながら墜死した。 「ふらんにねらわれたら、もうだめだぜ。まりさはらくになるのぜ」 自殺を試みた賢明なまりさも居た。 「さあ、おたべな『シュパン』ひゃい! ……ひゅ!? おひゃへなひゃい――おひゃへなひゃいいっ!」 だが、ふらんと擦れ違いざまに顔の右側面を大きく削がれ、発音が出来ない。 「どほひひぇ、おひゃへなひゃいはでひないのひぇええぇっ!」 ふらんの牙が中枢餡を掠めたため、全身を切り刻まれるような激痛を感じながら、 漏れゆく自分の餡子を見守る羽目になったまりさ。 その餡子が致死量流れるまでには、まりさが全ての希望を二回捨てるほどの時間が掛かった。 「ゆわあっ! ふらんはこっちにこないで『ヒュンッ!』……ゆゆ?」 とある鈍重なまりさは、顔の中心を滑らかな感触が通過したことしか分からなかった。 「ゆ? ぜんぜんいたくないよ」「ゆ? ぜんぜんいたくないよ」 「よし、まりさはゆっくりにげるよ!」「よし、まりさはゆっくりにげるよ!」 「ゆ?」「ゆ?」 「「どぼじでまりさがはんぶんだけになってるのおおっ!?」」 そして、ステレオで悲鳴を上げる自分が、唐竹割りされている事実をようやく理解して、 お食べなさいを思わせる姿で永遠にゆっくりした。 「ふらんだよ! みつかったらたいっへんっだよおおっ!」 「いわれなくてもすたこらさっさだみょん!」 ふらんの餌食となったまりさ種の帽子が、目玉が、歯が、舌が、饅頭皮が、髪が、お下げが、 涙がうんうんが、秋の大地に降り注ぎ、みょんの走る側溝にまで落ちてくる。 「くううっ! ししゅうがきついみょん!」 「(ゆううぅぅ……みょんおねーちゃんのあたまにのってこんなにゆらされるなんて、 ぺにぺにがふっとーしそうだよおっ!)」 みょんの頭上でロデオ状態のまりさは、ぎんぎんのぺにぺにから何かがあふれ出そうだ。 「もしもみょんに"がんしゃっ"したら、みょんの"ろーかんけん"でおちびのぺにぺにを "きょせいっ"してやるみょん。いーんぽてーんつ!」 「(ゆうっ! ゆっくりがまんするよ!)」 みょん達がその場から姿を消す頃には、側溝が餡子で埋まり、道路は黒々とした まりさ種の粒あんによって覆われる。 後始末について、お姉さんが上司から説教される珍事件があったが、それはまた別のお話。 ■4、まりさとみょんはこうえんについたよ! 一時間後。 「"くじょ"にまきこまれるなんて、ゆっくりできなかったね」 「みょーん、みずばさんをかりられて、ゆっくりありがたかったみょん」 「ゆっくりしたれいむおねえちゃんありがとう!」 ここはゆっくりの生存が黙認された、町内の小さな公園。 ふらんの牙から命からがら逃げ延びた子まりさ達は、死臭と餡子汚れを落とすため、 公園のれいむから水場=トイレを借りたのであった。 「きょうはゆっくりした"きねんび"だからいいんだよ!」 「ゆ、きねんびさんなの?」 「れいむのだーりんが、きんばっじのかいゆっくりにしてもらえるんだよ。 そうしたら、おくさんのれいむもかいゆっくりになれるでしょ? ゆっくりしてるよお……」 「れいむのだーりんは、まりさかみょん?」 「そうだよ!」 「……ゆぅ」 「……みょん」 公園の周囲を見渡してみれば、子連れのれいむ、ありす、ぱちゅりー、ちぇんなどが、 『金バッジで飼いゆになった番のまりさ』を自慢し合っている。 「きんばっじをもらえるってきいて、ここのまりさは、おとなもこどももおねーちゃんも、 みーんなでかけたよ! まりさもいけばよかったのにね!」 「ゆっ!? ソ……ソウダネ! マリサトッテモザンネンダヨ」 まぶしい笑顔を直視出来ない子まりさは、限りなく棒読みで答えた。 「やまからきたみょんは、これからどうするつもりなの?」 「みょーん……このおちびをおねえさんとやらのところまでつれてゆくみょん」 「ゆ……いいの、みょんおねーちゃん!?」 「かんちがいするなみょん、おちびのおねえさんからの、おれいめあてだみょん」 ぶっきらぼうなみょんの姿は、まりさにとても頼もしい。 「きょうはもうおそいみょん。いどうするのはあしたにするみょん。 じゃましたついでにれいむ、このちかくに、にんげんさんのあきやはないみょんか?」 みょんは、紅く染まる空模様を見上げながら聞いた。日没後は捕食種達の時間。 みょん単騎ならばともかく、子まりさを抱えての行動は自殺行為だ。 「ふんすいさんのむこうに、いまはにんげんさんがいないゆっくりぷれいすがあるよ! ゆゆ……でも……」 「わかったみょん、きょうはそこにとまるみょん」 「まりさ、おとまりははじめてだよ」 「きのうはいちにち、そっこうさんのなかですーやすーやしてたみょんか……」 早速噴水の方を向くみょんを、れいむは慌てて呼び止める。 「まってね……さいきん、ひどいれいぱーありすがすみついていて、はいっていったゆっくりが ひとりもかえってきてないってうわさがあるんだよ」 「「うわさなんてあてにならないよ(みょん)」」 みょんと子まりさは、異口同音に返事して去った。 なお、狩りの主力であるまりさを一斉に失ったこの群れは、翌週までに9割ほどが 餓死の憂き目に遭うこととなるが、それはまた別のお話。 ■5、まりさとみょんはれいぱーをたいじしたよ! 「ついたみょん」 「ここがそのれいぱーのはうすだね!」 「ごはんさんをとるのに、だいぶゆっくりしてしまったみょん」 「ゆぅぅぅ……くささんはやっぱりにーがにーがだったよ」 子まりさとみょんが到着したのは、壁も崩れかかった、元は二階建ての木造アパートだ。 のーびのーびとずーりずーりをくりかえして、みょんと子まりさは床に空いた大穴から、 腐った畳の上に登った。 「さて、ここをみょんのゆっくりぷれいすに……」 「にんげんさんのおうちでおうちせんげんは、ゆっくりできなくなるよ!」 「ゆ……たしかにそのとおりだみょんが……」 おうち宣言はゆっくりの本能。 ゆっくりぷれいすに着いたら、まずおうち宣言をするというのが、ぷれいすへの礼儀というもの。 「しかたないみょん、ここをゆっくりやどにするみょん。 おちびがいるから、ここは"つれこみやど"だみょん――らーぶほ!」 「そのいいかただと、なんだかまりさがゆっくりできないよ!」 みょんが自分を納得させることに成功した、その瞬間だ。 「みょーん……なにかゆっくりできないけはいが。 ――おちび! あぶないみょん!」 どん。 殺気を感じたみょんの体当たりによって、驚くほど容易く子まりさの体は転がった。 直後、子まりさの居た位置に鋭く尖った木の棒が突き刺さる。 「ゆゆううううぅっ!? なにこれえええっ!」 「ゆーん、まちがっちゃったみたいだね!」 子まりさに向って木の枝を突き立てようとしたゆっくりは、柔和な笑顔を浮かべた。 ビニール袋を背負った、紅いリボンのゆっくりだ。 「れいむ――なにごとだみょん!?」 みょんは、警告無しに攻撃してきた事をとがめようと睨み付けたが、 「れみりゃかとおもったよ! ゆっくりごめんね! れいむはれいむだよ、ゆっくりしていってね!」 ビニール袋を背負った"れいむ"の笑顔に、どうしても気勢を削がれてしまう。 そう、"れいむ"は笑顔だった。 直前まで、子まりさに明らかな殺意を向けていたというのには、朗らかすぎる。 「ゆっくりしていってね! ……なんだみょん? ここはれいぱーじゃなくって、れいむのゆっくりぷれいすだみょんか?」 「みょんおねーちゃん、よくみてね! このゆっくり、れいむじゃないよ!」 みょんが警戒を解こうとしたまさにその時、まりさの警告が両者の間に響く。 「みょん?」「んほぉっ!?」 みょんと"れいむ"の行動は同時だった。 「ふいっうちっするわ!」 ビニール袋から"れいむ"が木の枝を取り出すと同時に、 「いあいっ! だみょん!」 みょんは背負った木の棒を舌に巻き取って枝を弾く。 ぱしっ! 乾いた音を立てて、みょんの棒が"れいむ"の棒をへし折った。 くるくると宙を舞う木の棒が畳の上に落ちた時には、既に"れいむ"は姿を消している。 「みょんおねーちゃん、すごーい!」 「みょんのろーかんけん――おれないぼうさんはあんまりないみょん。 ……みょんなはなしだみょん。おちび、いまの"れいむ"はいったいナニモノだみょん?」 「まりさにもわからないよ……でも、れいむじゃなかったのはたしかだよ……」 子まりさが、お飾りに依らずに他のゆっくりを識別する能力はそう高くは無かった。 例えばれいむがまりさの帽子を被っているのは識別できるが、れいむが別のれいむの リボンを付けていても分からないというレベルだ。 金バッジゆっくりとしては及第点ぎりぎりだが、野良ゆっくりと比較しては格段に高い その認識能力が告げていた――あれはれいむではないと。 「とにかく、ふぁっきんなびっちがいることはたしかだみょん……。 にげるか、たおすかしないといけないようだみょん」 「むきゅ!? ここのおうちにはだれかいるの?」 その時だ。床下から新たなゆっくりの声がしてきた。 「だれだみょん!? ゆっくりしないでこたえるみょん!」 「むきゅ、ぱちゅはぱちゅよ……ゆっくりかおをだしてもいいかしら?」 「……みょーん」 みょんの返答を待たず、"ぱちゅりー"が床下からひとっ飛びに上がってきた。 「むきゅん、ゆっくりしていってね!」 "ぱちゅりー"が挨拶する。挨拶を返すのがゆっくりの道理だ。 「ゆっくり――「おねーちゃん!」――しないでしょうたいを『ろしゅつぷれいっ』だみょん!」 みょんは挨拶のために床に置きかけた"ろーかんけん"を途中で再び拾うと、 驚くべき速さで体当たりを放ってきた"ぱちゅりー"に向って振り払った。 "ゆっくりしていってね"と言っていれば直撃したであろう体当たりに、 見事なカウンターをとって、"ぱちゅりー"のお飾りを奪い取る。 「このゆっくり、ありすだよ! みょんおねーちゃん!」 ぱちゅりー種のお帽子の下から表れたのは、ありす種のかちゅーしゃだった。 「んほ! なかなか"わいるど"なみょんと、"とかいは"なまりさちゃんだわああっ!」 「ゆかさんのしたからここまでぴょんぴょんできるぱちゅりーなんてそういないみょん。 みょんの"しんっがんっ!"でしかんするまでもなかったみょんが、やはり、れいぱーだったみょんか!」 子まりさの警告よりも早く、みょんは"ぱちゅりー"に強い違和感を覚えていたのだ。 「おかざりでゆだんさせて、はいったゆっくりをれいぽぅしてきたみょん!?」 「よくありすのとかいはな"へんっそうっ"をみやぶったわねええっ! でもねええっ! ここは、ありすの、とかいはなすっきりぷれいすなのよおおぉぉっ!」 正体を現したありすは、みょんが側溝の中で見せた以上のスピードで身を隠した。 「みょーん……」 「みょんおねーちゃん、これはあぶないよ」 子まりさも、この時に至って気付いていた。 お飾りを使った非道な変装を見破ってなお、地の利はれいぱーありすの側にあるという事に! 「んほおおおっっ!」 「とかいはなありすがどこかわかるかしらあぁぁ!?」 「みぎからくるわよおおおっ!」 「きをつけてねええっ!」 壁の向こうに足音が響いたかとおもいきや、床の下から声がする。 みょんと子まりさのこめかみを、冷たい砂糖水が流れた。 「こうなったら、おちびにもきょうりょくしてもらうみょん」 「ゆぅ!?」 「さくっせんっをつたえるみょん……かーくかーく」 「しーかじーか……ゆえぇっ! そんなぁ!」 「わかったら、とっととさくっせんっかいしだみょん!」 みょんが作戦開始を告げた。 すると、 「む……むりですうっ! まりさ、ばとるてんかいとかむりですから!」 子まりさは、逃げた。 「まりさは、ゆっくりにげるよ! みょんおねーちゃんはゆっくりしないでがんばってね!」 「ゆがーん! おちび、いったいどこにいきやがるみょん!」 あまりに重要な"作戦"を告げられた子まりさは、そう言い捨てて一目散に逃げてしまった。 床に空いた穴から一気に土台のある床下へ。 子まりさにしか通れないような穴を抜けた時、引っかけたお帽子を取り落としてしまっても走り抜け、 床下の換気穴から一気に外へ。 早く、早く、早く。れいぱーに襲われないよう、とにかくおうちの外に出るのだ。 「ゆん……ぷはあっ! はぁ……はぁ……。まりさはたたかえないんだよ……。 みょん……おねーちゃん!」 既に陽が沈みかかった外――捕食種に見つからぬよう、物陰に身を潜め、 子まりさは木造のボロアパートを眺めた。 薄暗い部屋の中に一匹取り残されたみょんは、"ろーかんけん"を口にしっかりと咥え直した。 「みょーん……おちびはでていったみょんか……」 子まりさが出て行った廃屋はひっそりと静まりかえり、塵の落ちる音すら聞こえた。 「しかたねーみょん。ちいさいおちびなら、せまいすきまさんもくぐられるみょん」 地の利はれいぱーにある。みょんが入ってきた場所から出ようとすれば、狭い空間で襲われる 危険があったがゆえの"作戦"。"ろーかんけん"を構えたみょんの、緊迫した時間が続く。 ――がたん。 みょんが物音に振り返ると、壁際に積まれたゴミ山が動き、「そろーり、そろーり」と、 見慣れたお飾りが目に入った。 「みょんおねーちゃん……こうえんからたすけをよんできたよ!」 「……おちびみょんか」 「そうだよ! そとにみょんや、ちぇんやまりさをたくさんよんできたよ! こっちにぬけあなをみつけたから、れいぱーにみつからずにでられるよ!」 と、子まりさは、ゴミの隙間から半身を出してみょんを招いた。 みょんは子まりさに背を向けて、部屋の中を警戒しつつじりじりと後退する。 「おちび、ほんとうによくやったみょん」 「ゆふふ、それほどでもないよぅ」 「ああ、おまえにいったんじゃねーみょん」 みょんは、"ろーかんけん"を咥えたままゆっくりと退がり、子まりさを間合に収めた瞬間、 振り返り様の一太刀を浴びせた。 「ゆ――『スバッ』…………ゆうっ!?」 "ろーかんけん"は"子まりさ"の腹を深々と切り裂き、柔い腹からどぼどぼと流れ出すのは、 粒あんではなく濃厚なクリーム。崩れるようによろめいた"子まりさ"が三角帽子を落とすと、 色の褪せたありす種のかちゅーしゃが現れた。 「んほお……! よく……わかったわねえぇぇ」 「いま、こうえんにまりさはほとんどいねーみょん」 流れ出すクリームの速さは、ありすの腹に開いた穴が明らかな致命傷だと告げている。 「それに、みょんは『おぼうしをおいてにげてかくれていろ』といったんだみょん」 子まりさがおぼうしを落として逃げれば、れいぱーありすがそれを使って変装する。 みょんは、来るはずのない子まりさを待ち伏せ、切り伏せれば良いだけだったのだ。 「とかいはな……まりさちゃんが……あぶなかったわよぉ……」 傷口から流れるクリームと共に、れいぱーの目から徐々に光が失われてゆき、 『ゆっ……ゆっ……』という特有の痙攣が始まった。 「おちびがにげなかったら、みょんもえいえんにゆっくりしてたってだけだみょん」 「ゆっ……まったく……とかいはな、ゆっ……まりさちゃんとみょんだったわぁ。 ゆっ……ゆっ……もっと……――り、したか……」 子まりさのお帽子に死臭が付かないよう取り、"ろーかんけん"を収めた時には、 既にれいぱーは永遠にゆっくりしていた。 「さいごのせりふは、"ゆっくりしたかった"みょんか? "すっきり"みょんか? ……まあ、どっちでもいいみょん。ゆんごくでゆっくりするがいいみょん」 みょんは、頭に子まりさのお帽子を乗せた。 子まりさがあの場に居てくれなかったら、れいぱーに騙されて永遠にゆっくりしていたが、 かといって留まられては、足手まといな子まりさ諸共永遠にゆっくりした事だろう。 作戦を理解し、ゆー気ある逃走に転じてくれた子まりさを迎えに、みょんは床下に降りた。 「ないたりしたら、なんだかこまるみょんが……」 予想は違わず、子まりさはみょんを見るなり泣き出してしまったので、すーりすーりで なだめつつ、子まりさをアパートの中に引きずり込む羽目になったのだった。 ――夜。 盛り上げられた土の下に、一体のれいぱーありすが眠っている。 ビニール袋に入れられていたお飾りを幾つか床に敷いて、みょんは即席のベッドを作っていた。 「みょんおねーちゃん、どうしてあのれいぱーをまいっそうっ! してあげたの?」 「みょんは、えいえんにゆっくりしたゆっくりを"しかん"するねくろふぃりあじゃないみょん」 「じゃあ、このありすのおかざりは何なの?」 「……このおかざりだけ、びにーるぶくろさんのなかにだいじだいじされていたみょん」 「だいぶ、小さいね。まりさより小さいありすのおかざりさんだね」 「みょーん……ぎんいろのばっじさんもあったみょん」 「ゆぅ……かいゆっくりだったのかな?」 「しらないみょん」 「ありすのおちびちゃんがいたのかな?」 「わからないみょん」 「どうして、れいぱーになっちゃったのかな?」 「……わかるのは、あのれいぱーが、おちびとみょんをえいえんにゆっくりさせるつもりだった。 ただそれだけだみょん」 「なんだか、それって、ゆっくり……して……ないよ」 「そんなもんだみょん」 「…………」 「おちび、ねたみょんか?」 「…………」 「みょんも、すーやすーやするみょん」 不思議饅頭はお姉さんの夢を見るか? 時折身を震わせながら涙をこぼす子まりさに、すーりすーりするみょんは呟いた。 「れいぱーがまりさをたべたり、ちぇんがでいぶをたべてえっとうっ! する。 そんなの、ありふれたはなしなんだみょんよ?」 ゆっくりの命は軽い。親殺しも同族喰いも、野生ではありふれている。 みょんがかつて出会った、母を喰らって冬を越したちぇんの物語――これは本当に別のお話。 ■6、まりさとみょんはまちのなかをあるいていったよ! 翌朝。 「おちび、ほんとうにもどるみょんか?」 「そうだよ、きのうのお姉さんは、"ほんもののまりさはまたあしたおいで"って、いってたんだよ」 子まりさが、昨日の事故現場に戻るといって聞かないので、みょんはその道すがら、 残った死臭だけでも非ゆっくち症にかかる可能性があると、翻意を促した。 「しんようできるとはおもえねーみょん。まりさたちをふらんにおそわせていたみょんよ?」 「ゆっくりは、どうろに"たくさん"あつまったらせいっさいされる、きまりがあるんだよ」 「みょーん……せいっさいというよりは、ぎゃくっさつ! だったみょん」 飼いゆが学んだ人間のルールと、自然に覚えた野生の掟だ。会話が噛み合うはずもない。 「かいゆっくり、そんなにいいものだとはおもえないみょんが……」 「お姉さんのところにかえりたいだけだよ……」 といって、野良ゆのみょんが、子まりさに付き合って無事に済む保証も無い。 「みょんおねーちゃん。あぶないから、まりさだけでも……」 子まりさが台詞を続けるより早く、みょんは子まりさの前に進み出た。 「……おれいはちゃんとはずむみょんよ?」 「みょんおねえちゃん……ゆわーい!」 子まりさとみょんは、敢えて人通りの多い道を進んでいた。 殆どの人間さんたちは、ゆっくりに対して驚くほど無関心で、大勢で道の真ん中を闊歩したり、 こちらから話しかけることが無ければ、近づかれることすらも殆どなかったのだ。 「やあ、まりさにみょん。ゆっくりしていかないかい?」 「おにいさん、まりさはまりさだよ、ゆっくりしていってね」 「ゆっくりしていってね。みょーん」 時折、肩パッドを付けたモヒカンの鬼威惨が話しかけてきたものの、挨拶だけして頭を下げ、 視線を合わせずに去れば、危害を加えられることはほとんど無い。 「……チッ」 後ろ暗い『虐待』の趣味を抱える鬼威惨達は、目立つ真似をしないためだ。 騒ぐ公害饅頭なら、ゴミ掃除の大義名分も成り立つが、路上の片隅で暮らすゆっくりに声を掛け、 人間への関心を煽るのは、顔をしかめられる行為なのだ。 「みょんおねーちゃんは、どうしてたびをしているの? ゆっくりぷれいすをみつけられなかったの?」 道中、子まりさは聞いてみた。 「ちがうみょん。みょんは、ゆっくりようむになりたいんだみょん」 「ゆっくりようむ? きいたことないよ」 「れみりゃやふらんをもいちげきでたおせるという、でんせつのゆっくりだみょん」 「ふらんやれみりゃを――! すごぉい! それってゆっくりしてるよ!」 「みょーん」 二体は、遠い目をして"ようむ"に心を馳せる。 捕食種は強い――餡に刻まれた記憶を覆し、捕食種に勝てるゆっくりというその幻想は、 子まりさをもゆっくりさせた。 「やまにもかわにもまちにもいったみょんが、ようむをしってるゆっくりはいなかったみょん」 「まりさのお姉さんが、その"ようむ"についておしえてくれると、いいね!」 「じつは、おちびのおねえさんとやらには、ちょっときたいしてるみょん」 そうこうしているうちに、子まりさとみょんの肌を、風に漂う死臭がくすぐり始めた。 「みょんおねーちゃん……」 「ちかづいてきたみょん」 角を曲がれば、そこは昨日の事故現場。如何に掃除した物か、粒あん一つ落ちては居ない。 漂う濃密な死臭は隠しようもないが、そこにはかなりの数のまりさ種が居た。 「おねーちゃん、これまでありがとう。まりさ、いってくるよ!」 「みょーん。あとはおちびしだいだみょん。がんばるみょんよ?」 出る幕のないみょんは物陰に留まり、子まりさは、ゆっくりの輪の中心――放置された パトカーを守るように立っている、作業服姿のお兄さんに近づいていった。 ■7、その台詞は言わせない ~まりさはきんばっじのかいゆっくりだよ! 編~ 「はーい、一列になーらんで頂戴ねー」 妙に間延びした口調の彼お兄さんは、まりさ達を整列させていた。 ゆうかにゃんが描かれたスコップを背負うその隣には、「かいゆっくりまりさよう」と書かれた、 小型のドス程もある麻袋が鎮座しているのが見えた。 彼――土木お兄さんが虐待派かは分からないので、悪目立ちしないよう、 「そろーり……そろーり……」と近づいていく 「ゆゆぅ……あんなにおおきなふくろさんにいれられたら、まりさ、つぶされちゃいそうだよう」 他のまりさ種と一緒に袋に入れられた場合を想像して、餡子を震わせるが、先頭のまりさが 「ゆっくりしていってね!」少しの後、その想像が全くのハズレであると思い知った。 「それーじゃあひーとりずつ、金バーッジの飼いゆっくりかどうか。見ていーくからね」 「おにいさんはゆっくりしてるね! まりさはきんばっじのかいまり――おそらをとんでるみたい!」 「金バーッジの飼いゆっくり、一名さーま、ごしょーたーい」 お兄さんが自己紹介を終えたまりさをひっつかみ、麻袋に放り込んだ時、聞こえたのだ。 「こーぼね!」と鳴く声が。 「ゆ……?」 誰の声だろう?と疑問に思う暇も無く、並んだまりさ達は続々とお兄さんに話しかける。 「はーい、お次のまりさはー?」 「よくみてね! まりさ、かいゆっくりでしょ? きんばっじで――おそらをとんでるみたい!」 「こーぼねー!」 「はい、つーぎーのーかーたー。まりさはどんなまりさかなー?」 「きんばっじでかいゆっく――おそらをとんでるみたい!――なまりさをはやくゆっくりさせ」 「こぼねー!」 声の主は、あの袋だ。 自己紹介を終えたまりさ達を、お兄さんが次々と『飼いゆっくり袋』に入れる度に、 袋が「こぼね!」と鳴いている。 飼いゆの幻想を抱くまりさ達は、土木お兄さんの質問に嘘を答え、そして何の疑いもなく 麻袋に吸い込まれてゆくのだが――「こぼねー!」また袋が鳴いた。 「ゆぅ……まりさ、なんだかふあんになってきたよう」 列を進みながらちらりと後を振り向くと、銀髪のみょんがこちらの様子を伺っている。 鳴く袋の恐怖に負けて逃げ出せば、みょんは子まりさを野良に受け入れてはくれるだろう。 だがそれは同時に、子まりさが飼い主のお姉さんから離別する事を意味した。 「まりさ……がんばるよ!」 危険はあるが、なんとしてもあのお姉さんにゆっくりして欲しいと、子まりさは誓ったのだ。 そして、とうとう子まりさの順番が回って来た。 「お兄さん。まりさはまりさだよ、ゆっくりしていってね!」 「つーぎの、金バーッジ飼いまりさちゃんどーうぞ」 「ゆっくりよくきいてね! まりさは"ぎんばっじじゃない"んだよ!」 「はーい、金バッジ一名様……む?」 「もういっかいいうね。まりさは"ぎんばっじじゃない"んだよ! かいぬしのお姉さんは、いまどこにいるかわからないよ!」 「君は、"銀バッジのゆっくりじゃない"んだーね? "飼い主の場所も分からない"のかい?」 土木お兄さんが顔色を変えて、そう聞いたので、子まりさは覚えていた通りに。 金バッジになるのならば必須の知識として、お姉さんから教えられた通りに、 「そうだよ! まりさはぎんばっじのゆっくりじゃないよ!」 そう答えた。 「ゆっぷぷ! あのおちびはばかなゆっくりなのぜ。 じぶんからばっじゆっくりじゃないなんていって、あのおちびの"ゆんめい"はきまったもどうぜんなのぜ! あ、ちなみにまりさはきんばっじの――おそらをとんでるみたい!」 「わらったらかわいそうでしょぉ! でも……ぷぷ! まりさみたいにちゃーんとこたえたら、きんばっじのかいゆっく――おそらをとんでるみたい!」 子まりさの後に並んでいたまりさ二体は、土木お兄さんが適当に麻袋に放り込んだ。 麻袋が二回、「こぼねー!」と鳴いた。 「ちょっと、"銀バッジじゃない"まりさちゃんはこっちの箱に入っていようか」 子まりさは、持ち手の付いたペットケージに入れられた。 "かこうじょ"と走り書きされた毒々しい原色のペットケージだったが、内部は清潔で、 ふかふかの綿が敷き詰められていて、あんよを傷めることなくゆっくり出来る。 「これでよかったのかな? お姉さん。みょんおねーちゃん……」 不安に目を閉じる子まりさは、疲れもあって、段々と眠りの奧に沈んでいった。 「ゆぷぷ……これでまりさはのらせいかつとおさらばなんだね!」 ペットケージの外では、列に並んだ最後のまりさが、土木お兄さんの手に掴まれていた。 「うーん、確かーに……そうなるねー。でも君ー達は、飼ーいゆっくりにはーなれないよ?」 「ゆ……?」 「飼ーいゆに戻れるのは、先刻のおちびちゃーんだけさ」 土木お兄さんが麻袋をめくると、ドスサイズのゆっくりゆゆこが大きくお口を開けていた。 「こーぼね! (あらあ、さいごまでまりさなの? まったく、このゆっくりかいずいいちのぐるめたるわたし、 ゆっくりゆゆこに、のらのまりさばっかりむーしゃむーしゃさせるなんて、どぼくのおにいさんも ゆくりづかいがあらいことね! なまごみさんのふうみで、のらだってわかっちゃうんだから!)」 餡に染まった口の中、一面に貼り付いたまりさ達のデスマスクが、最後のまりさを迎え入れる。 「ゆゆ?」 「君達はーほら……ゆゆこさんのお腹の中、だね」 「ど……どぼじでぞうなるのおおっ!? まりさ、ちゃんとこたえたでしょおっ! まりさはきんばっじのかいゆ――おそらをとんでるみたい!」 「さーどーしてかなー?」 「こーぼね! (きまっているでしょう、おにいさん。きんばっじゆっくりをさがしているのに、ほんゆんがじぶんを、 きんばっじのかいゆっくりですといってしまったら、のらのゆっくりと、くべつがつけられないじゃない。 だからきんばっじでは、にんげんさんにたいして"ほのめかす"ことをおしえているのよ!)」 「へーそーなのかー」 野良に堕ちた金馬鹿ゆっくり等も、やはり人間に対する口の利き方を忘れ、往来のど真ん中で 『金バッジの飼いゆっくりでした!』と叫ぶが、それは既に、野良ゆのやり方なのだ。 "保護すべき金バッジ"を区別するために、金バッジのゆっくりには、絶対に自分で自分を 「金バッジの飼いゆっくりである」と言わないように教育する。 なので、金バッジを付けたゆっくりが、道ばたで「金バッジのまりさにあまあまをちょうだいね!」 等と言い始めたなら、携帯で録画しておこう。即座に潰しても賠償の責任は無い。 「……というわーけでー。みごと金バッジっぽーいまりさちゃんをみつけたわけだけど。 ボーナスなんて、出ーないんだろうなー」 「こぼーねー! (わかっていることとはいえ、ゆっくりたいさくかのよさんへんせいにはふまんがあるわ。 けれど、ばいとのおにいさんがそのうちかぐやなりゆかりなり、おいしいきしょうしゅを ふるまってくれるとしんじて、ゆゆこはがんばっておそうじをつづけるわ!)」 「はいはい」 土木お兄さんは、携帯電話を取りだした。 ペットケージで眠る子まりさと、飼い主さんとの感動の再開――それはまた、別のお話である。 ■8、まりさは、みょんとばいばいしたよ! 数日後、子まりさはお姉さんに連れられて、町外れの公園まで散歩に来ていた。 新品のすぃーに乗ったまりさは、金バッジ試験を受ける前よりも格段に逞しくなっているように見える。 公園の入った子まりさは、野良ゆ達がたむろする茂みをじっと見つめるが、 期待した姿が見当たらないので、がっくりと肩を落とした。 と、振り返った子まりさは、公園の出口、別の町に抜ける方向に、銀髪のゆっくりの姿を見つけた。 傷だらけの精悍な顔立ち、膨れた防水風呂敷を担いだゆっくりは、にやりと笑うと、 咥えたステンレスのステーキナイフを掲げて見せた。 まるで、子まりさのお陰で手に入った、とでも言うように。 そしてくるりと出口に向うと、振り返ることもなく公園から出て行ってしまう。 「みょんおねーちゃん……」 「どうしたの、まりさ?」 「ううん、何でもないよ……お姉さん!」 「なーに、まりさ?」 「お姉さん……ゆっくりしていってね!」 ひょんな事から出会い別れた、はぐれまりさとながれみょん。 彼女達がこれから辿るゆん生――それはまた、別のお話である。 挿絵:
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▼● Cookbook of Hope Restoring 依頼者: ジョネット(Jonette) / アビセア-ミザレオ・第一キャンプ 依頼内容: タブナジアに古くから伝わっていた 料理を食べさせてあげたい。 落とした「タブナジアの料理書」を 見つけたらもってきてほしい。 アビセア-ミザレオ / 第一キャンプ Jonette あ、そこのあなた。 ちょうど良いところに来てくれたね。 Jonette こんな不気味な空だろ。 変なモンスターはそこかしこにいて 気が休まる日がないよ…… みんな疲れ果てちまってて、元気がないんだ。 Jonette そこで美味しい料理を作って 食べさせてあげたいんだけど……。 Jonette ここまで避難してくる間に 敵に襲われちゃってねぇ。 Jonette 料理書が詰まった鞄ごしに モンスターに引っ掻かれちゃってね。 鞄のおかげで、あたしは事なきを得たんだけどさ。 Jonette その引っ掻き傷のせいで貴重な料理書を いくつか落っことしちゃったんだよ。 Jonette 悪いけど料理書を探して きてくれないかな? お礼はするから、よろしく頼むよ! Jonette ここまで避難してくる間に 敵に襲われちゃってねぇ。 Jonette 料理書が詰まった鞄ごしに モンスターに引っ掻かれちゃってね。 鞄のおかげで、あたしは事なきを得たんだけどさ。 Jonette その引っ掻き傷のせいで貴重な料理書を いくつか落っことしちゃったんだよ。 Jonette 悪いけど料理書を探して きてくれないかな? お礼はするから、よろしく頼むよ! アビセア-ミザレオ (???を調べる) だいじなもの 落とした料理書を手にいれた! 落とした料理書 古いタブナジアの料理を記した書。 冒険者に役立つような レシピは載っていない。 落としたせいか、泥がついている。 アビセア-ミザレオ / 第一キャンプ Jonette ありがとう! 落とした料理書を見つけてきて くれたんだね? Jonette これで美味しいものをたんと作って みんなに元気を出してもらえるよ! Jonette 本当にありがとうね。 400クルオを手にいれ、合計[Number]クルオになった! Jonette こんな時だからこそ 美味しいものを食べてみんなには 元気になってもらわないとね! Jonette あ、この前はありがとうね。 また悪いけど料理書を探して来てくれないかな? お礼はするから、よろしく頼むよ! ▲ ■関連項目 アビセア-ミザレオ , 失われた料理 Copyright (C) 2002-2015 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
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コメントを使えばいいということに気づきました -- 管理人 (2008-12-20 19 41 33) 名前入れなくても書けますか -- 名無しさん (2008-12-20 19 42 06) コメント欄の設置なんて「#comment」だけですよ -- 名無しさん (2008-12-20 21 09 29) 本業よりも本業っぽいことをしている気がする -- 管理人 (2008-12-21 00 44 58) 行の頭に半角スペースを入れると、整形済みテキストになってしまうのです -- 管理人 (2008-12-21 02 55 29) お絵かき大喜利ちょー楽しい みんなやればいいのに -- 名無しさん (2008-12-21 03 09 35) 車のトランクに入れてたコート着て電車乗ったら酔いました -- 名無しさん (2008-12-21 10 59 41) ぽあ郎良いなぁ あと馬鹿だなぁ -- 名無しさん (2008-12-22 23 31 32) 寝てない眠い -- 名無しさん (2008-12-26 09 22 23) みなさん一日目にぽあ郎買われにいかれます? -- 名無しさん (2008-12-26 17 20 37) お題でーす。が楽しすぎてお題ばっかださないようにしよっと。 -- JAMMY (2008-12-29 16 50 36) 名前 コメント
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注意! 今回はひどいHENTAIネタがあります。 パロディあり その他いろいろ どんなことが起きても笑って許せる人専用 『おさんぽバターみょん』 「あー、暇だなー」 少年はバターみょんの頭をなでながらつぶやく。 当のバターみょんはなでられて気持ちがいいらしく、自らも少年の手に頭をこすりつける。 がらっ! 突然父親が部屋に現れ、告げる。 「おい、俺は今から出かけるぞ!」 「マジで!? 俺も行くぜ!」 「みょーん!」 「うるせー! おまえはバターみょんの散歩に行ってこい!」 ドカッ! 「ギャッ!」「み"ょーん!」 息子とバターみょんは外に蹴り出された。 息子は舌打ちしてバターみょんのリボンにリードを取り付け歩き出す。 「ちっ! あのクソ親父たまにはどっかおれも連れてけっての!」 「いつものことみょん! どうせ行き先はストリップ劇場あたりみょん」 「あーあ、俺も行きたかったなー」 「あら、お隣の坊や、どこに行きたいのかな?」 隣に住んでいる美人女子大生。 「ん?」 「みょん! それはすt(ボゴォ!)」 バターみょんがどもる息子の代わりに答えようとしたところ 息子の鉄拳がバターみょんに突き刺さった。 「す?」 「す、スキー場だ!」 「あらあら、もう春だから雪は溶けてるわよ? あまりお父さんに迷惑かけちゃ駄目よ」 「そーだねー」 「ふふ、それじゃあまたね」 息子をたしなめ、お姉さんは自宅へ。 「…」 「おにいさんはあのおねえさんが好きみょんね!」 「俺だって世間体を気にするのさ」 散歩を再開し、商店街に入った頃にみょんが話しかける。 息子は素っ気なく答え、みょんを蹴り飛ばす。 「み"ょん!? うぅ、みょんはあのお姉さん嫌いみょん…」 「もしや嫉妬か? このヤキモチ焼きめ!」 「そうじゃないみょん! だってあのお姉さん…」 バターみょんがうつむき何かを話そうとしたそのとき、息子の目に駄菓子屋が映った。 バターみょんの言葉など意に介さず、駄菓子屋へ。 「饅頭二つとアイスくれ」 「あいよ」 饅頭とアイスを買い、そのまま公園へ。 「ほれ饅頭」 「みょん!」 (…共食い饅頭) バターみょんに饅頭を与え、自分はアイスを食べる。 ぼんやりとアイスを食べている間、息子はリードを離した。 バターみょんは饅頭を食べ終えると、何か面白いことはないかとそこら辺を跳ね回る。 飼い主の男性に遊んで貰っているゆかりん、らん、ちぇんの姉妹。 親子で歌っているまりさ親子。姉妹でおいかけっこをしているれいむ姉妹。 光る石を一生懸命集めるありす。飼い主に絵本を読んで貰っているぱちゅりー。 皆、思い思いにゆっくりしていた。 バターみょんも飼い主である息子に遊んで貰いたかったが、 何かを食べているときに遊んで欲しいとせがむと大抵蹴られたり踏みつぶされたりするので我慢した。 「みょん?」 バターみょんがその辺を散策していると、木にもたれかかって眠り込んでいる女性が。 「う~ん」 「み"ょん!?」 女性の足が崩れ、あられもない姿になったとき、 バターみょんの脳裏に思い出したくない光景が浮かんだ。 数ヶ月前 『さぁ、みょんちゃん。ここにバター塗ったわ、なめて頂戴』 この日みょんは家を出て一匹で散歩に行こうとしていた。 家を出てすぐに隣の家のお姉さんに呼び止められ、 お菓子をあげるという甘言に乗せられてお姉さん宅に。 しかし、お姉さんはお菓子をあげることなくいきなり服を脱ぎだして、 全裸になり、秘部にバターを塗りだした。 『みょん!? みょ、みょんはお菓子を食べに来たんだよ! バターを舐めに来たんじゃないよ!』 父親のアダルトビデオで行為の意味を理解していたバターみょんはやんわりと断ろうとした。 しかし 『あら、バター…なんて名前つけられるくらいだから仕込まれてると思ったら、 意外とそうでもなかったのね。でも関係ないわ』 ばちぃん! 『み"ょん"!』 『言うこと聞かない子は嫌いよ。さあ、さっさと舐めなさい』 冷徹に言い放つ。 『いだいみ"ょん! おにいざん! たすげてほじいみょん!』 『くっ、この…!』 ばちぃん!『ゆ"うぅ"ぅぅ"』ばちぃん!『ヴェニズッ!』 ばちぃん!『おにいざんんん!!!』 ばちぃん! 『痛たた…、強情ねあなた。ひっぱたいてる私の手が痛くなったわ。 仕方ないわね。それじゃあ…』 『帰らせてくれるの!?』 『そんなわけ無いでしょ? あの親子をあなたの目の前でボロボロになるまで殴ってやるわ…』 『み"ょん!? …わかったみょん言うとおりにするみょん』 普通のゆっくりであれば何度もたたかれれば無様に命乞いをしてどんな命令も聞くようになるが、 バターみょんは耐えた。 しかし、大好きな息子と父親が折檻されると聞かされると、さすがに折れた。 『聞き分けのいい子は好きよ。…それじゃあ、舐めなさい』 足を開き、バターみょんを導く。 『はぁ、はぁ、なかなかよかったわ…』 深く息をつきながら、みょんに語りかける。 『今日のこと、誰にも行っちゃ駄目よ? もし言ったりしたら…』 『み"ょ、ぜ、絶対言わないみょん!』 『聞き分けのいい子は好きよ』 それから、お姉さんの気分次第でバターみょんは家に呼ばれ、奉仕を命じられた。 少しでも気に入らなければ暴力をふるわれ、 バターみょんはいつしかお姉さんのことが大嫌いになった。 そして今、バターみょんの目の前で足を崩して眠っている女性の格好は、 お姉さんがバターみょんを誘っているときの体勢と全く同じであった。 「みょ、みょ、みょ…」 条件反射的にバターみょんは女性のスカートの中に入り込み、奥を目指す。 (ぶたれるのは嫌だみょん!) そして女性の下着が目に映った時、脳裏にお姉さんの言葉がよみがえった。 (さあ、パンティに舌を入れて舐めなさい…) 餡子脳内の言葉に従い、女性の下着に舌を潜らせ、秘部に舌を這わせる。 「ギャーーーーーーーー!!!」 「んっ?」 息子が悲鳴のする方を向くと、女性の股間が丸くふくれ、 スカートからバターみょんのリードが出ていた。 息子はリードを思い切り引き寄せ、 「みょ~~~~~~」 ズン! 「ヴェニスッ!」 バターみょんを手刀で突き刺した。 バターみょんの口からはんれいが出てふよふよ漂う 「あ~~~ん」 「ソーリーマドモワゼル」 内股で悶絶する女性にバターみょんの不始末を謝罪する。 ガシッ! ぎゅ~~~~~~! 「ねえ、そのみょんいくらでお売りになる?」 「イテテテテテ!!! 売らねーよ!!!」 思い切り握りしめられ、苦痛に顔をゆがませながらも売らない意志を伝える。 「じゃあレンタルは!? 一泊二日で350円!!!」 「安しーーーーーっ」 「一週間レンタルで…」 ドスンッ!! 女性に思い切りチョップを当て、手を離させる。 女性は頭から血を流し、気絶した。 気分を悪くした息子はみょんを伴い公園を出る。 「…なんか今日はすき焼き食いたい気分だ」 「と、突拍子ないみょんね…」 「よっしゃ! 今日はすき焼きだ! えーと材料は…そういやエノキだけないや」 「みょんはすき焼き大好きみょん!」 そんなことを話しながら歩いていると、道ばたでゆっくりれいむがエノキを売っていた。 長テーブルにザルが数個並べられており、各ザルに一品ずつ小さなエノキらしきものが乗っている。 「ゆっくり聞いてね!!! 今ならえのきさんが一本百円だよ! 安いよ! 買っていってね!」 その声につられて息子が見てみる。 「高ぇーーーーーーよ!!! ちっ! まぁ、いい物だったら買っていってやるよ。まずこれは…」 息子はざるの中に一本だけあるエノキを摘む。 「それはまりさのエノキなんだぜ!」 「うおっ!?」 エノキをさわった途端、まりさが声を上げる。 つまり、このエノキはゆっくりのぺにぺにである。 「じゃあ、これは!?」 「それはちぇんのエノキさんなんだよー! わかってねー!」 「こ、これは…」 「それはみょんのちーんp…エノキさんだみょん!」 「…」 「それはありすのエノキよおおぉぉぉぉ!!!」 「「……………」」 あきれかえる息子とバターみょん。 「ゆっ! みんな! 元気がないよ! ちょっとこっちを見てね!!!」 れいむは上を向き、まむまむをゆっくり達に見せた 「「「「んほおおおぉぉぉぉ!!!」」」」 途端、エノキが大きくなった。 「ゆっ! これだけ大きくなればマツタケだよ!」 一人喜ぶれいむ。 「アホだみょん。こいつら…」 「伐採屋ーーーーーー!!!」 息子が大声で叫ぶと、下半身丸出しの変態侍が走ってきた。 すぱぱぱぱぱぱーーーーん! 「「「「ゆぎゃああああ! ぺにぺにがああぁぁぁ!!!」」」」 ぼとぼとぼと 変態侍が目にもとまらぬ早業でぺにぺにを切った。 切られたぺにぺにがテーブルから落ちた。 ぱくっ 「むーしゃ、むーしゃ、ゲロまずーーー!!」ロッパーーーー 「変なモン食うな! アホ!」 ズドッ! 「ヴェニス!」 「ちょっと待ってね! マツタケ食べたんだから5万円ちょうだいね!!!」 息子は心底うんざりした顔で ピーーーッ!!! 笛を吹いた。 ドドドドドド… 野良犬、野良猫たちが駆けつけ、よだれを垂らして息子見上げる。 「そいつら全部食っていいぞ」 「ゆぎゃああぁぁ!!! れいむをたべないでえええぇえぇ!!!」 「いだいいいいぃぃぃ! まりざをたべちゃだべなんだぜえぇぇえぇ!!!」 「らんしゃまあぁぁぁぁ!!! だずげでええぇぇぇぇええ!!!」 「ヴェニズ! ヴェニズウウウゥゥウ!!!」 「こんなのどかいはじゃないいいいぃぃぃ!!!」 「ふんっ!」 息子はバターみょんを抱え、そのまま買い物へ行った。 「ただいまー!」 「みょーん!」 返事はない、どうやら父親はまだ帰ってきてないようだ。 「ふんっ! あの馬鹿親父め!」 「仕方ないみょん! いっしょにおゆはん準備しようみょん!」 トントントン、 ぐつぐつぐつ。 ぴんぽーん 「はーい」 がちゃ 「あ、こんばんは。みょんちゃんいるかしら?」 訪ねてきたのはお隣のお姉さん。 「み"ょ!」 「ちょっと、みょんちゃん貸してもらっていいかしら?」 「何で?」 「うふふふ、ちょっとね…」 「ちょっとなら駄目。裸見せてくれるならいーけど」 「あははは、ちょっとそれは駄目だよ」 突然、お姉さんははっとして「また今度ねー!」と言って帰って行った。 「何だったんだ、あれ」 「おにいさーーん!!!」 みょんはお姉さんを撃退した息子に頬をこすりつけ、親愛のすりすりをした。 「わかったわかった、とにかく、飯にするぞ!」 「みょーーーん!」 元気に返事し、二人は台所へ。 「おーい、今帰ったぞー」 「おせーよ、クソ親父!」 「悪い悪い」 「飯できてるからさっさと食うぞ!」 「みょーん!」 今日も一日、平和に過ぎていったのだった。 終わり またもえの○ネタ HENTAIだって? いつものことじゃないか! 今まで書いたSS? ドスまりさとゆうか1~3 ゆっくり闘技場(性)1 不幸なきめぇ丸 名物餡玉 行列の出来るゆっくり スカウトマンゆかりん前・後 ファイティング親子とゆっくり まりさの商売 ぱちゅりーの失敗1~4 盲点 進化 ぶっかけ!ぱちゅりー! 短い話しを一つだけ ありふれた話 対決!ドスまりさ! 被虐のみょん_その一 とあるきめぇ丸の一日 このSSに感想をつける
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ゆっくりいじめ系3256 農村の群れにて(前編)の続きです。 独自設定(ガバガバ)があります。 チート性能のゆっくりたちが登場しますのでご注意を。 分量が多いので分割します。 朝から幹部ようむは忙しかった。今日は、人間との会議があるのだ。昨日、幹部ありすの件で緊急集会を開催したが、その後にもいろいろとあったため、予定が詰め込みになってしまった。 ということで・・・ 第3区画。今日はみょんと風来坊まりさだけで見回りを行う。途中で集落のゆっくりが合流するようだが・・・ 「とくにここはもんだいはないみょん。さっさとごうりゅうしにいくみょん」 「そうするのぜ。まりさおなかぺーこぺこなのぜ」 「さっきたべたみょん・・・」 2匹とも特に問題なく仕事をこなしていた。そして集合場所へ急ぐ2匹の前に1つの影が現れた。 「ゆふぅ~!ゆっくりさんだぁああ!!」 そこに現れたのは、今日の見回り担当のゆっくりだった。 「ゆ~きょうはよろしくだよ~」 のほほんとしたれいむ種であるが、そこそこ動けそうなタイプに見えた。 「よろしくみょん」「よろしくなのぜー」 こうして3匹での巡回が始まった。このあたりは特に何の問題もなく進んでいく。しかし、しばらくすると異変が起きた。 「ゆ?なんかいるよ?」 その言葉を聞いて警戒態勢に入る3匹。確かに何かがいる気配を感じる。それも複数。 「ゆっ!!あれなんだろう!?」 れいむ種が指差した先にいたのは、巨大なまりさ、通称ドスであった。しかも、複数いる。 「ゆゆっ!?あんなのはじめてみたよ!」 「あれはどすみょん…。むれのゆっくりじゃないみょん?」 「あんなおおきなゆっくりは、みたことないよ!」 「はなしをきいてみるのぜ」 3匹はそのドス達に近づくことにした。 「こんにちわなんだよぉお!!!」 先陣を切るように挨拶をしたれいむだが、次の瞬間には吹き飛ばされて地面に転がっていた。 「ゆぎゃあっ!?いたいぃいいいっ!!」 どうやらドスにはね飛ばされたようだ。 幸い特にダメージはない。れいむは起き上がろうとして「れいむうごかないほうがよいのぜえええ!!!」 間一髪、どすすぱーくが、れいむの頭上を飛んでいく。 すると、他の個体も動き出す。 次々と臨戦態勢に入るドス達を見て、風来坊まりさは言った。 「まずいのぜ……」 風来坊まりさにとってドスとは敵であり、同時に尊敬すべき相手でもあった。それは彼女が旅の中で出会った群れでの苦い思い出だった。 ドス達は風来坊まりさに襲い掛かるが、それをひらりとかわしていく。 (やっぱり、どすはつよいのぜ) そんなことを考えながら攻撃をかわしていくが、やはり数が多い分、避けるだけで精一杯になってしまう。こうなったら奥の手を使うか・・・ そんな中で風来坊まりさはあることに気づく。 そういえば…みょんはどこにいった? 「ゆぐおおおおお!!」とドスの一匹が倒れる。それを皮切りに、次々とドス達が倒されていく。 最後のドスが倒れるまで3分もかからなかった。大きな死骸から、死臭が漂う。のっそりと、餡まみれのみょんが顔を出した。 「これくっさいみょん!」 そう言って顔をしかめるみょんだったが、すぐに表情を変える。 そこにはドス達の残骸があった。 このドス達は一体誰の差し金でここに来たのだろうか。 「ゆぐっ・・・」 れいむの小さな声に気づいたみょんと風来坊まりさ。 「だいじょうぶかみょん!?」 「ゆんっ・・・」 れいむは無事ではなさそうだ。ドスの攻撃を避けた際にケガをしたようだ。打ち所が悪そうだ。 「みょん。まりさは、このれいむをしゅうらくにはこぶのぜ。みょんは、ドスについてしらべるのぜ」 「りょーかいしたみょん」 そうして2匹のゆっくりは別れた。 「まりさは、ひとまずれいむをたすけただけなのぜ。べつにしんせつとかではないのぜ」 風来坊まりさはれいむに言い聞かせるように呟いた。まだ例のれいむを気にしてるのか。 「さあ、かえったらてあてをうけるのぜ。ゆっくりしてたらげんきになるのぜ」 「ゆぐっ・・・ありが・・・と・・・」 そう言うとれいむは気絶してしまった。 「こまったのぜ・・・」 とりあえず、れいむを抱えて集落に向かう。 集落にたどり着き、集落の長に説明の上、れいむを手当てさせた。しばらくの療養を要するらしい。 仲間が被害を受けたことに集落のゆっくり達は沸騰した。 「これはかんぶありすのしわざだよ!」「ありすにふくっしゅう!するのぜ!」とか怒号が聞こえる。 「これありすのしわざなんだねー?」と集落の長が聞く。 「しょうじき、わからないのぜ。いましらべてるのぜ」と風来坊まりさは答える。 「きのうのこともあって、みんなこうふんしてるんだねー このままだと、ちぇんじゃ、おさえられなくなるんだねー はやくしらべるんだねー わかってねー」 「わかってるのぜ。れいむによろしくなのぜ」 と、風来坊まりさはみょんのところに向かう。 みょんは、ドスの死骸を探っている。 「それにしてもくさいみょん・・・」 ドスが何か身に付けていないかと思ったが、取り立てて目立つ物はない。ドスが複数なんて通常はありえない。何らかの原因があるはず。 「みょん?」 ある一体の死骸を物色していると気になる物があった。 「ゆぅうー もどってきたのぜーー!!」 風来坊まりさが戻ってきた。その手にはドスの頭髪らしきものが握られている。 「なにかあったみょん?」 「これくらいなのぜ…」 「それはかみのけみょん?はげたみょん?」 「まりさははげてないのぜ! ひろったのぜ!」と風来坊まりさは 抗議する。 「たぶんこれはどすのかみのけみなのぜ。」 「みょんもそうおもうみょん。でも、どうしてこんなところにおちていたみょん? もしかして・・・」 みょんは、先ほどの死骸を確認する。ドスの一匹から、花が出てきた。 「これは、ありすのおにわにあったやつなのぜ」 「これだけでははんだんできないみょん。いちおう、ありすがわるいやつとみょんはかんがえるみょん。」「まりさもおなじことをおもうのぜ」 2匹とも、ありすに対する疑いを深めた。とりあえず、2匹は幹部ようむが戻ってくるまで待った。 集落間の情報伝達は早く、幹部ようむが戻ってきた頃には既に区画内の噂となっていた。 「これはまずいことになったみょーん。もういちどおさのところいくみょん」と困った顔の幹部ようむ。 会議中、幹部ありすに動揺を悟られないようにして神経をすり減らし、 やっと戻ったと思ったらこれだ。 ため息をつきたい気分だった。 事情を把握後、みょんたちは、幹部ようむと共に村の長のもとへと向かった。今回は被害にあった集落の長や幹部も着いてきている。みんな興奮していたが、幹部ようむに「静かにするみょーん」と一喝され、今は黙っている。 そして村の長宅にて 「むきゅ。みんなあつまってどうしたのかしら。むきゅ」 2日間の会議を終え、お疲れモードの村の長。 「むらにかかわるじゅうだいなはなしみょーん」と幹部ようむが切り出し、説明を始めた。 最近、幹部ありすの言動が不穏なこと。第3区画がドスの襲撃にあったこと。怪我ゆんが出たこと。ドスの死骸から、花が出てきたこと。そして、この花はこの辺では一カ所しか生えていないこと。 それらの説明を聞き、村の長は考え込む。 しばらく沈黙が続いたが、やがて口を開いた。 「むきゅ。それどこのこと?」 「ありす。かんぶありすのおうちみょーん」と幹部ようむが答える。 「…わかったわ。いったんせきをはずすわ」と、村の長は家の奥へと行った。 「むきゅー。おまたせしたわ」 しばらくして、村の長は戻ってきた。 「むきゅう。やはりそうだったのね」 「やっぱりなにかあるんだみょん」と、みょんはつぶやくように言う。 「そうなのぜ。どうかんなのぜ」と風来坊まりさが合わせる。 「まえまえから、なんとなくきづいていたわ。」と村の長。 「あのこは、むらをとかいにしようと、ていあんしたことがあるわ。でも、むりがあるからきゃっかしたの。きっと、それをうらんでいるのよ」 「あれは、ゆっくりだけじゃじつげんできないみょーん。さすがにことわったみょーん」 「でも、ありすのくかくは、とかいだったのぜ?こっちもできないのぜ?」と風来坊まりさ。 「あそこは、にんげんさんのちからで、あそこまでとかいになったの。だから、こっちまでとかいにはできないわ」 「できないのぜ?」 「むきゅ。だって、にんげんさんにめりっとがないもの」 「そういうものなのぜ…」 会話は続く。 「それにしても、じぶんのくにをつくるために、どすたちをけしかけるとはおもわなかったみょーん」 「それは、しょうこはあるのかしら?」 「このはなをみるみょん」 みょんから提示された花を見ると、村の長は、「これは、あのこがにんげんさんからもらったはなだわ」と言った。「むきゅ……。これは、ありすのものにまちがいないわ」 「これは、ありすがわるいやつとみょんはかんがえるみょん」 「そうだとおもうのぜ!」 「えぇ…これはあのこをようごするのはむずかしいわね… でも、これだけじゃたりないわ」 「なにをためらってるみょん?」 「むきゅ…」と言い淀む村の長。 「かんぶありすは、むらでいちばんのせいりょくみょーん。たいぎめいぶんがないと、せんそうになるみょーん。そうなったら、なかなかかちめがないみょーん」「むぅ。どうすればいいみょん」 「むきゅ。もうひとつしょうこがほしいわ。それと、かんぶふらんにもれんらくを。ぱちぇは、にんげんさんにそうだんしてみるわ」 「ふらんには、ようむがいっとくみょーん。みょんたちには、しょうこをさがしてもらいたいみょーん」 「わかったのぜ」「りょうかいみょん」 こうして、各々が動き出した。 みょんと風来坊まりさは、第2区画へ向かう。証拠を押さえるには本拠地に行く必要があるからだ。しかし、そこは幹部ありすのテリトリー。バレたら村中が争いになるか、みょんたちがスケープゴートにされるかのどっちかだ。 一応、今は幹部ありすは、会議のために人間のところへ行っているようだが。 「ほんとうに、こっちにきてだいじょうぶなのぜ?なにかあっても、ここにはちぇんはいないのぜ?」と風来坊まりさが少しビビる。 「どうしようもないみょん。こわいなら、かえってもいいみょん」 「おいてかないでほしいのぜー」 そんなこんなで、第2区画にたどり着く。 この前とは違う入り口から侵入する。見張り台の死角を狙い、確実に幹部ありすに関連する場所にたどり着くための行路を進む。みょんは、幹部ありすの家の周りにある見張り台の一つにこっそり登り、見張りのゆっくりを、はくろーけんでぶっ叩く。そして、ほかの見張り台も攻略していく。 「みねうちだから、だいじょうぶみょん」 同じように風来坊まりさも、見張り台を無力化していく。 「これほんとうにだいじょうぶなのぜ?もう、たたかってるようなきがするのぜ」 「きにするなみょん」 これで、幹部ありすの家の周辺警備は無力化された。みょんたちは、家の前にいる警備ゆんを失神させておかざりを奪うと、これを被って幹部ありすの家に侵入する。見かけ上、内部者であるので、あっさり侵入できた。 家の中を見渡すと、部下のゆっくりが作業をしているが、幹部ありす本ゆんはいない。お目当てのエレベータに乗り、屋上の庭へと向かう。庭に幹部ありすがいないのは、見張り台から確認済みだ。 そのまま、みょんと風来坊まりさは、庭に降り立つ。 庭には数種類の花が咲いている。村の長によれば、どれも人間からもらったものであり、それを育てて増やしているようだ。 みょんは、ドスが持っていた花と同種のものを探すが、なかなか見つからない。探しているうち、物置小屋の手前に来ていたが、どうやら鍵はかかっていないようだ。 みょんがこっそり中に入ると、室内には誰もいなかった。中を物色していると、みょんは、1枚の写真を見つけた。 どこかは分からないが、人間の街の写真。みょんが今までいた街よりも遥かに栄えている都会の風景であった。 この写真を見て、幹部ありすは都会に憧れたのであろうか。そんなことを考えていると、後ろの方から足音が聞こえてきた。 幹部ありすは、いつものように帰宅し、部屋の中でくつろいでいる。 すると、物置小屋に別のゆっくりが入ってきた。 「ゆっ!れいむはいるよ!!」 それは、第1区画に住んでいるれいむ、あの風来坊まりさを追っかけまわしていたれいむであった。 「よくきたわね。れいのものはもってきたのかしら?」 「もってきたよ。かんたんにてにはいったよ。れいむ、かしこくって、ごめんねー」 「でかしたわ!これでじっこうにうつせるわ!」 「じゃあ、やくそくはまもってもらうよ!」 「わかったわ。れいむには、ほうびをあたえるわ。あと、おさになったあかつきには、れいむをかんぶにすいせんするわ!」 「ゆ~ん。これでれいむもゆっくりできるね! あと、」 「あと?」 「あのゆっくりできないまりさを、せいっさいしてね!!」 これは不味いことになったと、物陰に隠れていたみょんは思う。 「ええ…まあいいわ… それで、かんぶようむはどう? なにかあやしくない?」と幹部ありす。 「かんぶようむは、いろいろかぎまわってるようだよ!ようじんしてね!」 こちらの動きも漏れているようだ。早々に戻って、皆に伝えなければ。しかし、どうやってここを脱出する?それに風来坊まりさにも知らせなければ。 「あしたけいかくをけっこうするわ。れいむは、むらのおさのほうにいてたいきするのよ」 「ゆっくりしかいしたよ! じゃあれいむはもうかえるね」 「ええ。ゆっくりきをつけてね」 「ゆん!」 れいむが退出して少しすると、幹部ありすも外出した。みょんは、外の様子を覗いながら、物置小屋を脱出する。庭を見ても、風来坊まりさは見つからない。まさか、捕まったわけではないだろう。もし捕まっていたら、ここが別れの時だ。元々勝手に付いてきただけだし。 エレベータに乗り、屋内に戻る。幹部ありすはいないようだ。みょんはドアから出るのを避け、窓から脱出を図る。おそらく、警備ゆんがいないことがバレている。こちらに感づかれるのも時間の問題だ。 みょんは、第1区画でも第3区画でもなく、第4区画を目指して移動した。おそらく、そっち方面には追手がいる。第4区画に通常種がいると目立つので、追手がいても見つけやすいだろう。予想通り、侵入者を探すゆっくり達の姿が見えた。幹部ありすとしても、現時点で大事にはできないのでこっそり探しているようだ。 侵入者をやり過ごし、第4区画の奥、つまり人間のテリトリーに入った。 開けたところまで行くと、ちょうどそこには、見覚えのある人間がいた。この村の来たときに、みょんたちを車で送ってくれたおじさんだ。 「にんげんさんこんにちわみょん。このまえのくるまはおせわになったみょん」 すると、人間は、みょんの方を見て 『ん?ああ、この前のゆっくりか。元気してるか』 「けっこういそがしいみょん」 『そうか、大変だな。そういえば、もう1匹いなかったかい?』 「まりさは、いまはぐれてるみょん。」 ここで、人間に助けを求めたところで、あまり期待はできない。 だが、この村のゆっくりは、よく人間と会議をしているようだ。何か幹部ありすの情報はつかめないだろうか。 『幹部のありすねえ。ああ、最近よく農協の集会に来るあのゆっくりかー』と、みょんに尋ねられた人間が言う。 『あのゆっくりなら、群れを都会派にしたいってよく言ってるなあ。でもここ田舎だし、都会にはできないんだけどね』と人間は笑う。 『そういえば、もうすぐ長になるって言ってたな。長はあのぱちゅりーなんだけどな。体調悪いのかな最近。』 「むらのおさは、ふつうにげんきそうみょん」 『そうなんだ。うーん』と人間は首をかしげる。 『まあ、とりあえず、ここで立ち話もなんだ。車乗ってくれや』 農協の集会場にて 「あのありすは、むれをのっとるきだみょん。しょうこをあつめようとしたら、みょんたちがおわれてるみょん」 『本当にそのありすが長の座を狙ってるのかは知らないけど、こっちとしては、今の長と仲良くやってるからねえ。あまり現状は変えてほしくないものだが…』 人間こと、農協のおじさんは考える。本来、ゆっくりの群れのお家騒動なんて、人間にとってはどうでも良いし、これを機に一斉駆除をしてもよい程ではあるのだが、この村は事情が異なる。ゆっくりとの取引は、農協の活動上重要なものであり、一斉駆除をして一からというのは、非常に大変でコストもかかる。 それに、ほかの村では、まともな群れを駆除したせいで、ゲスゆの大群が住み着いた事件がこの前あったと聞く。ゲスゆは、他のゆっくりの縄張りに勝手に入り込み、そこに住むゆっくりを駆逐する習性がある。そのため、ゲスゆのいる場所の近くには、まともではないエリアができることがある。 ただでさえ過疎化により人手不足なこの群れで、それは避けたい。だから、仮に、万が一、幹部ありすの企みが本当だった場合、それを放置するわけにもいかなくなる。 『よし、じゃあみょん、お前はしばらくここで待ってろ。外は危険すぎる』 「わかったみょん」 みょんは、農協のおじさんに言われたとおり待機する。正直、早く村の長に伝えることもあるし、風来坊まりさのことも一応心配ではあるが、おそらく追手がこの辺まで来ていることは予想できた。流石に追手がこの中に入るのはできないため、人間の指示があるまで待機するのが得策だ。 しばらく待っていると、農協のおじさんは、ゆっくりを連れてやってきた。それは幹部ふらんだった。 「うー! このまえのきゃくゆんだ!」 「どうしてここにいるみょん?」 「うー?」 『こいつは、俺の飼いゆっくりだ。結構、よく外をほっつき歩いてるけどな』 訳がわからない。飼いゆっくり?ふらんは、村の群れの幹部ではないのか? 混乱するみょんに対し、 『言ってしまえば、飼いゆっくりが群れの幹部をしているってことだ。一部のゆっくりしか知らないから、言わないでくれよ』 「そうなのかみょん…」 第4区画が人間の居住域の近くにあることや、ゆっくりの集落が少ない理由はこれだったのか。群れや集落は、中心となるゆっくりを軸にできる。だが、この区画は管理者たるふらんが、飼いゆっくりなので、集落ができにくい環境にあったのだ。 「うー! かんぶようむから、おはなしきいた!」とふよふよ浮きながら、幹部ふらんは言った。 「ならはなしははやいみょん。さっき、かんぶありすのおうちにいったみょん」 『ほう、詳しく聞かせてくれ』 みょんは、幹部ありすの家での一件について説明した。 『なるほどなあ……。あのありすにそんな野心があったとはな』 「でも、まだほんとうに、むらのおさになりたいとおもっているかはわかんないみょん」 『そうだといいんだが』 「でも、もしそうなら、いまのうちにつぶさないとだめみょん」 『確かにそうだ。だがどうやって?』 「みょんたちは、しょうこをおさえたみょん。あとは、ありすをつかまえればいいみょん」 『しかし、具体的にどうするかだ』 みょんと農協のおじさんが相談していると、農協の職員が焦った様子で部屋にやってきた。 『理事!村の周辺でドスの目撃例が頻繁しているらしいです!』 『何!?被害は発生しているのか?』 『確認中ですが、畑が若干荒らされたようです!』 『分かった。すぐに向かおう』 理事と呼ばれた農協のおじさんは、職員と共に軽トラに乗り込む。荷台には、幹部ふらんとみょんが乗り込む。大して車通りもない道なので、被害現場には早めについた。 現場に着くと、ドスまりさの死骸が一体と、れみりゃの残骸いくつか転がっていた。 「うー!? おねーさま!?」と幹部ふらんは動揺している。 『……これは酷いな』 「みょっ! このどすまりさがやったみたいだみょん!」 『恐らく、この辺りにいる群れの仕業ではないだろう。この当たりにドスはいないはずだからな』 「みょんたちがきたことをしられて、しゅうげきしたかもしれないみょん」 『だとしたら厄介だな』 「みょんは、このあたりでもういちどむこうにいってくるみょん。もしかしたら、ありすのせんりょくかもしれないみょん」 『わかった。一緒に行こう』 現場対応のため、職員を車から下ろすと、ドスが向かいそうな方向に出発した。 しばらく進むと、みょんは、あることに気付いた。 「なんかおかしいみょん…」と呟く。 『どうした?』 「このさきに、どすがいるはずなのに、そのけはいがないみょん」 『…まさか、待ち伏せされているのか? まずいな』 「あのどすは、どすすぱーくをするみょん。きにあながあくみょん」 『よし、この先に罠を仕掛けてみるか。急ごう』 「わかったみょん」 さらに先に進むと、少し開けた場所に出た。 「ここにいるかもだみょん」 『慎重に進もう』 2人は、ゆっくりと進んでいった。 しばらく歩くと、地面に穴が空いていた。 『落とし穴だな』 「だれかおちてるみょん」 『まあ、ゆっくりはゆっくりだからな。こういうこともあるだろう・・・ってドスじゃないか』 穴の中にはドスが1匹落ちており、そのまま永遠にゆっくりしていた。 「うーん、やっぱりきけんだったみょん」 『ああ、だがこれではっきりした。ここら辺一帯は、ドスに支配されている可能性が高い』 「そうなると、ありすとおなじくらい、やっかいだみょん」 『そうだな。だが、駆除自体は簡単だ。猟友会にでも連絡入れるか』 田舎なので、加工場もない。そのため、大型のゆっくりの対応は、動物同様、地元の猟友会の協力を得ている。 『こっちはしばらく動けないな。 お前はどうする?』と農協のおじさんが聞いた。 「みょんは、ありすのほうにいくみょん」とみょんは言った。 『分かった。じゃあふらんを連れてけ。気をつけろよ』 「うー!」とおじさんにすーりすーりしていた幹部ふらんが返事をした。 おじさんと別れ、みょんは幹部ふらんは、第2区画へと進む。道中、何体ものドスの死骸があった。 しばらくすると、建物が見えてきた。幹部ありすの家だ。 建物に近づくにつれ、たくさんのゆっくりが、幹部ありすの家を取り囲んでいるのが見えた。幹部ありすは、屋上にいるようだ。 取り囲んでいるのは、村の長、 幹部ようむをはじめとした、ゆっくりたちだ。 「そこにいるのはみょんだみょーん?」と幹部ようむがみょんに気づいて声をかける。 幹部ようむは、嬉しそうに 「ついにありすをおいつめたみょーん。これからつかまえて、せいっさい!するみょーん」 「みょんたちはおてがらだったみょーん。これでいっけんらくちゃくみょーん。こっちくるみょーん」と言う。 「わかったみょん」と答え、みょんは幹部ようむの元へと向かおうとしたが、 「そっちいっちゃだめなのぜ!てきは、ありすじゃないのぜ!!」 風来坊まりさの 声がした。 瞬間、みょんの背後に凶刃が迫る。 ゆっくりいじめ系3258 農村の群れにて(後編)に続く
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配信名 非モテ系女子大生が~ 愛称 みんと・みんこ ジャンル 麻雀 性別・年齢 女・22 マイク 有 配信者ページ http //livetube.cc/%e3%81%bf%e3%82%93%e3%81%a8%e3%81%97%e3%82%83%e3%82%8f%e3%83%bc/ ブログ(えすこ氏との共有) http //ameblo.jp/mintyesco/ skypeID mintyair あなたは - 本目のヘアウォーターです。 みんとは世界ただ一人の僧侶おっぱいちゅっちゅフェチです ▼実況作品名など 天鳳 FAQ Q.ホントに非モテなんですか A.非モテです Q.配信名の由来は何ですか? A.天鳳ID作る時右手にあったものです Q.麻雀と俺どっち取るの? A.麻雀 Q.スタイルいいですか? A.ぽっちゃりDカップです Q.処女ですか? A.処女だとつのに優遇されるらしいので、処女です 特徴 現役大学生とは思えないほどの長時間配信 skype凸大歓迎 むしろ自分から他配信者を呼ぶ場合多し(えすこ・bakase・カツカレーうどん・OZの魔法使い・かさご) 2人はドM!デブキュア! とある配信中みんととえすこの主題歌が完成。 プロリスナーと二人の豆ピザプロによって突如完成した歌は以下の通りである。 +2人はドM!デブキュア! (作詞 Pro-listenerz 作曲:Y.Komatsu 歌 mintshower又の名をデブ) 2人はドM!デブキュア!(作詞 Pro-listenerz 作曲:Y.Komatsu 歌 mintshower又の名をデブ) デブキュア デブキュア デブキュア デブキュア プリティでデブデブ! ふたりは デブッキュア~! 一難去って、また一難 ぶっちゃけ(体重が)ありえない!! 制服着ててもふたりは むちゃくちゃデブだしぃ 互いに年始を乗り越えるたび 太く厚くなるね☆ big waist!! big waist !! デブだって生きてる デブだって生きてるんだから! 笑う角にデブ来たるでしょ モデル体型なんて 吹っ飛ばせる~! ピザポテト 開けて思いっきり もっとデブデブゥ!! デブキュア デブキュア デブキュア デブキュア プリティでデブデブ! ふたりは デブッキュア~! 一難去って、また一難 ぶっちゃけ(体重が)ありえない!! 服を着てても二人は 明らかにデブだしィ お互いダイエットを乗り越えるたび さらに太っていくね☆ (以下繰り返し) 名言 うどんがうっどんだ! このわたで顔拭くなんて興奮しちゃうよぉ・・・ みんと「僧侶のおっぱいちゅっちゅしたいよぉ」 1000 焼肉の名人 7/3 17 49 1000ならおっぱい鑑賞 -みんと「勝手にしやがれ」 1006 焼肉の名人 7/3 17 50 おめーのだよカスが -みんと「むしろ(肉さんの)見せて」 1008 7/3 17 50 みんと「僧侶のおっぱいちゅっちゅしたいよぉ」 1009 7/3 17 51 みんと「僧侶のおっぱいちゅっちゅしたいよぉ」 1010 7/3 17 51 みんと「僧侶のおっぱいちゅっちゅしたいよぉ」 1011 カツカレーうどん 7/3 17 51 完全に頭がやられたか・・・ 1013 7/3 17 51 みんと「僧侶のおっぱいちゅっちゅしたいよぉ」 1016 7/3 17 51 みんと「僧侶のおっぱいちゅっちゅしたいよぉ」 1017 7/3 17 51 みんと「僧侶のおっぱいちゅっちゅしたいよぉ」 1018 7/3 17 51 今北どんな流れ? 1019 7/3 17 51 みんと「僧侶のおっぱいちゅっちゅしたいよぉ」 1020 7/3 17 51 BANあるでw 1021 かさご 7/3 17 51 1018見てのとおりw 1022 7/3 17 52 またwikiに名言が加わるのか 1035 7/3 17 56 みんと「僧侶のおっぱいに気が散る」 1038 bakase 7/3 17 56 牧師のおっぱいはどうですか? -みんと「私仏教系なんで・・・」 脳みそうんこになっちゃうよおおおおおお 主のステータス 喋り C 雀力 A おっぱい D 名前 コメント 合計: - 今日: - 昨日: -
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あの日からちょうど一年が経った。 クリスマス・イヴだというのに、相変わらず私は、今年もいつものコスプレ喫茶でアルバイトをしている。 「あ、こなたちゃん。今日はもう上がって良いわよ」 大半のお客が掃けて一段落した所で、サンタの格好をした店長兼オーナーが、私にそう伝えてきた。 「えっ、良いんですか?」 「ええ、もうすぐしたら、パティちゃん達も来るしね。せっかくのクリスマスをバイトだけで消化するのも嫌でしょう?」 「あ~、すいません。それじゃあ、お言葉に甘えて…」 「ついでに、あの娘にも『今日はもう上がって良いよ』って伝えといてね」 「は~い、お疲れ様でしたー」 私はオーナーに挨拶を済ませると、ちょうどお客さんの残した食器を片付け終わった相方に声を掛けた。 「お~い、かがみ。今日はもう上がって良いってさ」 「ふとしたことで~ふとしたことで~」 ようやくベンチから立ち上がった私は、体中にこびり付いた雪を振るい落とす。 下ろし立てのマフラーは雪と涙のせいですっかりずぶ濡れになってしまっていた。 「…はぁ、終わっちゃったな…。私の初恋」 そこにもう涙は無い。 悲しみはまだ残っているけれど、晴れ晴れとした気分だ。 やれる事をやって、それでもダメだったんだ。 後悔してないと言えば、まだ嘘になるかもしれないけれど、納得は出来たと思う。 これからは後ろを振り返らずに生きていこう――。 私は自分の周囲360℃を見渡し始める。 夜の闇と街灯の光が、白一色に包まれた公園に幻想的な雰囲気を醸し出している。 そして、一周させた視線の先に――人の姿があった。 「えっ……」 私の思考が一時停止する。 一瞬、幻でも見てるんじゃないかと思った。 でも、そこにいるツインテールの少女は、息を切らして、ずっとその場に佇んでいる。 「ごめん…。雪のせいで電車が動かなくて…遅くなった……」 呼吸を整えながら、かがみはそんな事を言ってきた。 「…な、なんで…?」 「……あんたがここで待ってるって言ったからじゃない。それ以外に理由なんてあるわけ?」 そ、それはそうだけどさぁ…。と、私は口籠る。 「…か、彼氏が居るんだよね…?」 「うん。さっき別れて来たわ」 「え…ええっ!?」 かがみの衝撃的な一言に、私は本気で狼狽する。 「…まぁ、それは中途半端な気持ちでアイツと付き合おうとした私が100%悪いんだけどね…。あ、べっ、別に喧嘩別れしたとかじゃないからね。さすがの私も、仲が悪くなったから他の誰かに乗り換えようとするほど性悪な人間じゃないから…。それだけは信じておいて…」 「う、うん……」 頷きはしたものの、私の心臓は現在物凄い勢いで稼動を続けている。 かがみが今この場に立っている事、そして、彼氏と別れた事の意味を考えれば――。 「あ、あのさ――」 「…ごめんね、こなた」 「へっ?」 その事を聞こうとした私の言葉を遮って、かがみが突然頭を下げだした。 困惑する私を前にして、かがみは更に話を続ける。 「私…ずっと自分の気持ちを誤魔化してた……。こんな感情、誰からも受け入れて貰えないって思ってたから、ずっと自分の中でそれを無かった事にし続けてた…。でも、そのせいで、こなたも、つかさも、アイツも……みんなに苦しい思いをさせちゃった…。あの日、こなたに告白されて、私はやっとその事に気付いたのよ…。それでも、私はあんたの事を選べなかった。本当に…ごめんなさい……」 何度も私に頭を下げるかがみの瞳から、光る物が止め処なく流れ落ちていく。 「…泣かないでよ。かがみ」 「軽蔑されても仕方が無いって思ってる。でも、お願い、聞いて……」 潤んだ瞳が真っ直ぐな視線で私を見つめる。 かがみは胸一杯に空気を吸い込むと、ハッキリと分かる声でこう叫んだ。 「私もこなたの事が好きっ!」 体中に電撃が走ったようだった。 冷え切った筈の心に、乾き切った筈の瞳に、暖かな命の結晶が溢れ出す。 もう我慢なんかする必要が無かった。 「かがみぃ!!」 私はかがみの体に飛び付いた。 「こ、こなた…。こんな私でも許してくれるの……?」 「ずっと好きだったんだからっ! ずっとかがみとこうなりたいって思ってた……。でも、絶対に叶わないんだと思って諦めてた……。ホントに辛かった……。もう…私を一人にしようとしないで……お願いだから……」 止まらなくなった涙を堪え切れないまま、私はありったけの想いをかがみに告げる。 「こなた……こなたっ!」 かがみが凍えきった私の体を包み込むようにして抱きしめる。 抑えきれない衝動に身を任せ、私達は何度も口付けを交わす。 体温の温もりが、どんな暖房器具よりも暖かく感じられた。 ………………… ……………… …………… ………… ……… …… … § 「ここから近いんだっけ? そのホテルって」 去年と同じ、カップルと親子連れの比率が多い、イヴの夜のアキバからの帰り道。 腕を組み、その肩に体を預けながら、私はかがみの話を聞いている。 「うん。お父さんが出版社のパーティーとかで良く招待される場所でね。そのコネを使って部屋を取って貰ったのだよ~。クリスマスとかは何ヶ月前から予約が埋まっちゃうらしいからね」 「へぇ~。使えるものは何でも使うわね…」 「当ったり前じゃん! 私達の1周年記念なんだから、そこは豪華にやらないとさぁ…」 「私は別に、家でいつも通り一緒に過ごすのも悪くは無いかなって思ってたんだけどね」 「え~? だってさ、ウチで過ごしたら、いっつも良い所で、お父さんやらゆーちゃんやらが部屋に入ってくるからねぇ。今日ぐらいは誰の視線に怯える事無くかがみんと過ごしていたいなと乙女心に思うわけですよ~」 「そんな事言って、アンタは結局私を押し倒したいだけだろ?」 「うっ…。ソ、ソンナコトハナイデスヨ…?」 「分かりやすい嘘よね、それ。……まぁ、そういうのも悪くは…ない……かな?」 顔を赤らめながら、小さな声でそう呟くかがみを見て、私はニヤニヤを隠せない。 「むふ~。そういう所が可愛いんだよね~かがみんは♪」 「うっ、うるさい!」 ……とまぁ、こんな感じで、一年という節目を迎えた“新しい日常”を私達は過ごしている。 この一年間、本当に色んな事があった。 辛い事も、悲しい事も、嬉しい事も、全て二人で分かち合って過ごしてきた。 それでも、まぁ…ねぇ…? ずっとかがみと一緒に居たいと願っては居たけれど、まさか本当に“かがみと結婚出来る”とは思ってなかったよ……。 昔の私にこの事を聞かせたら、「それなに? チート?」って真剣に言われそうだよね…。 なんだかんだ言いつつも、私はこれ以上無いくらいの幸せな人間だと思う。 理解ある人に守られて、素敵な友達に囲まれて、最愛の人が傍にいる。 それだけは…これからも、ずっと忘れないで生きていたいな……。 § 今日、一つ嬉しい事があった。 私とかがみのバイト先に“あの彼”がやって来たのだ。 その隣りには、可愛らしい素敵な彼女を連れて――。 彼には心の底から幸せに欲しいと思う。 私が奪ってしまった幸せの分も含めて……。 「……ねぇ、かがみ?」 信号待ちの交差点で、私はかがみに問いかける。 「ん、どうしたの?」 「…かがみはさ、運命って信じる?」 「う~ん…。そうね…」 かがみはわりと真剣な顔をして、その質問の答えを考えようとしている。 「…確かに、運命的な存在や出来事はあると思うけど、結局は本人の努力次第なんじゃないのかな? 自分の人生は自分で切り開かないとね」 「…かがみらしい答えだね」 「まぁ、そうだけど…。でも、どうしたのよ? 急にそんな事聞いてきたりして?」 「ううん…。ただ、ちょっと頭に浮かんで来ただけだから」 怪訝そうな表情を見せるかがみの姿を見て、満足した私はそれだけを告げて、また視線を前に戻した。 ――人生とは偶然の上に成り立っているのか、それとも必然というレールの上を走っているだけなのか。 そんな哲学じみた真理を、以前にも私は触れようとした事がある。 私達は“ふとしたこと”がきっかけで出会って、恋をして、お互いを傷付け合って――そして、今日を共に生きている。 これは偶然の上に成り立った奇跡なのか、それとも必然という名の規定事項によって成り立った結果なのか? ――いや、今は止めておこう…。 今の私にとって、そんな答えは必要としていない。 今はただ、この幸せを噛み締めて生きていこう。 かがみと一緒に――。 今年のクリスマスに、氷の結晶は舞い降りてこない。 それでも人々は、それぞれの思いを胸に今日を生きている。 ある人は恋人と出会える奇跡を喜び、ある人は今日というこの日を妬ましく思い、ある人は今晩現れるサンタクロースの存在に胸を躍らし、ある人は誰かの為に涙を流す。 信号は青に変わる。 それぞれの想いが交錯する人々の波の中へ私達は吸い込まれていった――。 コメントフォーム 名前 コメント GJ!!(T ^ T)b 貴方の作品は今も輝き続けていますよ! だって、今もここで読んでいる人がいるのですから。 批評する人なんて気にしないでください! -- 名無しさん (2023-06-22 09 48 40) 下の方でこのssをバカにしている豚のことは気にしないで下さい、あなたの作品はとても素敵なものです!これからももっと素敵な作品をつくっていって下さい!...まぁ今言っても遅い気がしますけどね -- チョココロネ (2014-03-28 01 22 09) 最後はハッピーエンドですね♪ -- かがみんラブ (2012-09-15 00 28 09) ↓ ありえないしょwwこなかがじゃないじゃんww -- 名無しさん (2010-09-21 18 48 33) いいねえ// そのまま、かがみがこなくて、こなた失恋ってのも見てみたい -- 名無しさん (2010-09-06 16 41 34) 自分は、このシリーズ好きです!!更新される度にハラハラドキドキしていました。 これを読んだあとに「6月の〜シリーズ」を読むと、また違った面白さに出会えました。 作者さんの作品を楽しみにしている者の一人として、ずっと書き続けて欲しいと願っています。 -- 名無しさん (2009-06-30 20 34 24) (2009-06-01 03 03 12) の方へ おそらく、他の私の作品のコメ欄では管理人であるかささんが、保管庫の治安維持の為、あなたのコメントを消したようですが、それでは多分何も解決しないと思うので、ここのコメントだけは私の独断で復活させて頂きました。 まぁ…ね、確かにご指摘の部分に関しては、こちらのストーリーの構成力不足や、技量不足だと言わざるを得ないと思います。 それに関しては、こちらの方もあなたの意見に納得していると、認識して頂いた上で、敢えて言わせて頂きます。 私は別にあなたの為にSSを書いてる訳じゃない。 確かに、あなたにとっては最悪のSSだったのかもしれませんが、だからといって、各作品のコメ欄にその褒め殺しだか、嫌味だか良く分からない気持ち悪いコメントを垂れ流す行為は、ハッキリ言ってあなたの自慰行為でしかない。 「ふとしたことでを見てからこの作者のこなかがが楽しくなくなっちゃった」 どうぞ、楽しくなくなって頂いて結構です。 なんなら、金輪際私の作品を観なくても全然構いません。 あなたにとってこのSSが「最悪のこなかが」ならば、あなたは私にとって「最悪の読者」です。 他に私の作品を楽しく読んで下さった方には申し訳ないですが、とにかくこの人の、「(技量的には未熟でも)人が丹精込めて作り上げたSSをコケにする姿勢」だけはどうしても許せなかったので、こう書かせて頂きました。 もしも、他の方も私の作品を読んで、不快な思いをした方が一定以上いるのであれば、私は人を不快にさせる為にSSを書いている訳ではありませんので、自らの作品を保管庫から取り下げる覚悟も出来ています。 その場合は遠慮なく申し上げてください。 以上です。お目汚し失礼しました。 -- カローラ◆cKDLcxC5HE (2009-06-01 21 52 27) 作者の技量と人生経験、こなかがの周りの人達の人徳が輝いてるSSですね。 未だかつてなく最悪なこなかがですね。めちゃ面白かったです。 こなたは絶対にやっちゃいけないことをやったけど頑張った。精算した。 かがみは…このままじゃだめだろ。かがみが苦しみを乗り越える話やけんちゃんに謝る話が足りないって。 作者は、せっかくこんなにえげつない展開を用意したのに土壇場で周りに助けさせすぎだろ。どうみてもバッドエンド。 -- 名無しさん (2009-06-01 03 03 12) 落として・・上げて・・ ほっとしました。 7月の花嫁と微妙につながってる? -- 名無しさん (2009-03-01 19 46 24) いやぁ実際どうなるかと思いましたがハッピーエンドで終わってよかったw 途中からダメだったのかなと一瞬思いましたが何度もいいますがハッピーエンドでよかったですw -- 名無しさん (2009-03-01 19 31 31) 投票ボタン(web拍手の感覚でご利用ください)
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お菓子しけるから食べるっていったら 京「ちゃんとしまってー!」 お母さんか!
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今年を振り返ってみようとした けどむしろ今年は何も無かった。 そんな気がする今日この頃。 俺の記憶力は100を基準とした相対値で4に過ぎない。 っていうことも忘れた。 今年最後の駄文なんだー。 試験前最後の年越しなんだー。 やることないったー。 嘘ったー。 そういえばツイッター。 11月9日にこっそり始めてたー。 んだったー。 拡散。募集。定期。 けどむしろ今年は何もなかったー。 ごるぽん君はまだ死んでるけど、生きてる、っていったら本当になる。 嘘ったー。 そういえば作品つくった。 そういえばできた。 なーにができたー。 このサイトができーたー。 なんで作ったったったったったたたたー。 それがよくわからんったー。 たーたー言えば良いもんじゃないったー。 じゃあやめる。 7月15日。なーにしてた。 なんかーしてたー。 やめなかったー。 究極の選択。 五角形のLOVEは結局382234597834057角形になって消えていったー。 面倒面倒。 でもまだ10000ヒットしてないのじゃー。 じゃー。じゃーじゃー。じゃーじゃーじゃー。略。 どうしてなんじゃっじゃっじゃっじゃっじゃじゃじゃじゃー。 それがよくわかるったー。 最後にたー。じゃー。たー。 結局色々あったなあ。 じゃじゃーん。 つっこみどころは…… 満載!!