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季節は冬。放課後を迎えた時間も風が吹きすさび、すっかり手足もかじかんで来た が、彩音はいつものように、元気いっぱいに施設へと赴いている 彩音「今日も♪ みんなと、遊んじゃお~~♪ ……ん?」 ふと、施設の入り口に人影を見つけた 少し小柄な少女 白い髪が風にキラキラと反射し、それと同じくらい白い肌 そして綺麗な赤い瞳がこちらを見ていた 彩音「あぁ……こ、こんにちは ここの子…? だったかな?」 かなりの人数が居るし、全員が全員出て来る訳でも無い 顔と名前は、お話出来たら覚えているので。そうでないなら、見るのすら初めてかもしれない 少女「ううん」 白い少女はぷるぷると首を左右に振った 彩音「ええ~……? でも、それはさすがに~……」 少女「………」 ジッ…と見つめられる。会話が続かない そこへ イーナ「彩ちゃん!」 彩音「あっ、イーナちゃん! 今日も来たよ~♪」 すっかり友達になった二人、彩音の努力の賜物である 中澤「あっエルさんこんなところにいた」 彩音「あっ中澤さん」 中澤が歩み寄って来るとイーナはなんとなく二人の間に立って半ば睨みがちになった 中澤「あははは……、あぁエルさん、どうしちゃったの。中入ってればいいのに」 エル「ここは、入りたくない」 中澤「そうか、まあ無理は言わないよ」 そんな二人を見て 彩音「はっ!? お子さんいたんですね! いや、いてもおかしくないよね もともとEXMに乗ってあちこち飛び回ってたくらいだし…!! 私、それでも大丈夫ですから!!」 と凄む彩音に気圧されながら 中澤「あっいやこの子は…」 エル「なんで私がこのおじさんの子供なのよ! どう見ても似てないでしょ!」 彩音「あぁ、ごめん! ごめんねぇ~…。私まぁた早とちりしちゃって」 先程の無表情とは打って変わって、ぷりぷりと怒り出す そんな仕草を見て、彩音は戸惑うと同時に、少し安堵していた 中澤「この子はね。訳合って僕が預かってるの、それよりそろそろ行こうか」 彩音「えっ? 今日はどこかに行くんですか?」 よく見ると今日はきちんとした服装、軍服だった 聞いてはいたけど、ほんとに軍の人なんだと少し息を飲んだ 同時に、いつもと違う雰囲気に、また少しドギマギしてしまう 中澤「ようやくここの子達を迎え入れる施設が出来たからね。ちょっと拝見に」 見ると、校舎のグラウンドにヘリが止まっている 道理で風が強いと思った 彩音「そっか、なんだかアッと言うまでしたねぇ。でも良かったァ!」 中澤「うん。ありがとう。だから、少し今日は頼みたくて、待ってたんだ ごめんけど。じゃあ、ちょっと行ってくるよ お~い、エルさ~ん」 エル「は~~い」 と二人は出掛けて行った 彩音「いってらっしゃ~い♪」 ヘリに乗り込み、上空へと上がってゆくのを、イーナと二人で見送る イーナ「彩ちゃん! まだあんな男の事好きなの? オジサンだし、ぜんぜんカッコよくないよッ!」 彩音「うん、大好きだよ~♪ 今度、どんなとこがステキか教えたげよっか?」 イーナ「い、ら、な、いッ!!」 ムッとするイーナの手を引きながら、二人は施設へと入って行った 今日は、いつにも増して、工事に来てるであろう大型トラックが多かった…… ―――― N海沖S県O島 離島のほとんどが国境線の防衛の為、軍基地及び関連施設へとなっている N国も、連合に組み込まれてからは、かなり物々しくなったという それでも、他国に比べると独特の『アレルギー』があるため、配備は遅れ気味 ここはその内の1つ COLORS研究所移設……。言うなればそれは体のいい厄介払いだ かつての本州襲撃が恐ろしかったくせに、未だこうして防人に頼ろうとするのが現状 今回は、それがうまくマッチングしただけに過ぎない…… やはりここも襲撃後に放置された施設を宛がわれただけだったが、小川少将の計らいで今の施設よりはだいぶ良くなっていた 中澤、エル。そして、中澤と共に、研究所を墜とした仲間の一人、長柄を加えた3人は、格納庫で白いEXMを見上げていた エル「これって」 そこに居たのは純白の機体。彼女が研究所時代から使っていた機体 エルにとっては、いい思い出もイヤな思い出もごちゃまぜで、複雑な心境だった 長柄「君が使っていたアルトだよ。これも小川さんの計らいだ。あそこが表向き合法だったというのが幸いした。移送にこそ苦労したけど、いずれここで整備も可能になる」 中澤「はぁ~~……。ますます足向けらんなくなっちゃうよ、ほんと」 と頭をかく エル「でも思ったよりいいところじゃない! ここからって感じがするわ」 中澤「まだ何も始まってないのに鼻息荒くしないの……。ところでさ」 と、後ろに控えていた兵士に問いかける。警備というには物々しいというか、思ったより人数が多いような 中澤「石田中佐はいつお見えになるのかな? もうけっこう待ってるよ」 エル「ほんとよね」 ボリボリとポテトチップスを頬張りながら呆れ顔をする だが、兵士は何も答えない 中澤「愛想無いの良くないよぉ…?」 周囲を一瞥した時、中澤の目に軽く笑う兵士の顔が映る 中澤(しまった!!) 直感。これは警備ではない。『包囲』だ!! 中澤「まずい! 今すぐ戻るぞ!」 長柄「なっ!?」 エル「ふぇ?」 警備兵の一人が、隣の警備兵を殴って昏倒させたのを皮切りに 武装した集団が次々と警備兵を打ち倒し、関節を決める 何人かの警備兵は制服を脱ぎ、サッと口元を隠した あっという間に警備は武装解除され… 兵士?「中澤大尉、どうかお静かに。ここまでの失態を晒して、悪あがきも無いでしょう? そのままお待ち下さい。今我らはテロ組織…ですので!」 いくつもの銃口が、3人へと向けられた ―――― 夜の上空。S県圏内 輸送ヘリ内、そこに石田はいた 石田「さぁ行ってこい、これでケリだ。喧しい叩き上げめ 私は後でゆっくり現場へ向かう。車を用意しておけ くっヒヒヒッ……!」 そこには、石田のいやらしい笑いだけが響いた ―――― S県。COLORS収容施設 部屋の窓から少ない町の灯りをイーナは見つめていた 彩音の中澤を見つめる目にを思い出す イーナ「恋……かァ」 と頭に「あの事」が過る 腹に不快な感触が走った イーナ「あぁ……。やっぱり、ダメ…だよォ……」 涙目で見上げた空に、キラリと一瞬だけ光る星を見た瞬間 ナニか、と認識する前に。その星が落ちて来て、施設の壁を崩した 見られている。その星に…… ―――― ドオォォォォォォン!! 夜は閑静な住宅街に、突如爆音が響く 彩音「な、何!? いったい何の音?」 母の帰りを待ちながら夕飯の支度をしていた彩は、飛び出すようにベランダへと出る そこから見える山の向こう 馴染みとなった施設のある場所。その至る所に火の手が上がっている 彩音(爆発? 火事? なんで!?) 天へと昇る、高い煙の中。夜闇に薄っすらと巨大な影が浮かんで見えた ニュースでよく見る。でも、現物は『あの日』以来、ほとんど見ていない 人を模した機体の四肢。いつも通う校舎よりも大きな、鋼鉄の巨人 EXM… その手には、その体躯に相応しい、巨大な砲口が握られている 彩音(EXM? なんでこんな所にッ!?) 考えるよりも早く、エプロンを脱ぎ捨て家を出た 彩音(お母さん、イーナちゃん、みんな…!!) 彩音は、一目散に施設へと走った ―――― テロリストと名乗った兵士達の銃口が、まっすぐに3人を捉え続けた 兵士「どうか、大人しくしててくださいよ。此方もあんまり血は流したくないので」 ヘルメットにグラス。そして口元を隠し、表情はまったく窺えない だが、息遣いから察して、笑っているのだと思う 長柄「お・・・おい、どうするんだ?急がないと」 焦る長柄に 中澤「分かってるよ エルさん、ちょいと頼めるかい?」 エル「ん?」ボリボリ 肝が座っているのか、状況を理解してないのか 彼女はこんな状況下でもポテトチップスを離さず、食べる手も止めない エル「まったく、あんまり子供頼りもどうかと思うけど?」 と呆れるエル 中澤は懐からチケットを出し 中澤「ドッグカフェのバケツパフェで1つ」 と片手で拝む エル「ふぅん」バリバリ 中澤「デザートにケーキも付けちゃう」 エル「しょうがないわね」 二枚になったチケットを受け取り、白の少女は悠然と前に出る 兵士達の銃口がエルに向く 兵士「子供に何させようと……んん!?」 兵士の目にはエルが消えたように見えた 肘打ちの一撃で一人を打倒したかと思うと、奪った銃で別の兵士のヘルメットを撃つ 跳弾し脳震盪を起こした相手に目もくれず、飛び掛かって来た二人組をしゃがんで避けた後、互いに頭をぶつけた兵士がマスク越しにキスした瞬間、その顎を思いっきり蹴り上げる たまらず銃を撃とうとした相手に、エルは奪った銃を投げつけると、オートで放たれたその銃は、固まった兵士達の脚を撃ち抜いてしまう 誤射にうろたえる暇もなく、目の前に迫った少女に関節を決められ、銃を取り落とすと、そのまま背負い投げの要領で別の兵士へとぶん投げた 兵士「くそっ!? かこめ…」 それを言ったと同時に兵士は膝を後ろから蹴られ、ガクンとその場に倒れる 中澤「さっすがにここまで来たら…ねぇ?」 そうして瞬く間に、周りを取り囲んでいた兵士達は崩れ去った エル「はい、終わり。任せるんじゃ無かったの?」 中澤「あら。いらなかった?」 エル「ううん。でもチケットはまけないから」 兵士「そん、な……ぐぅッ!?」 中澤「君ら、この子達の事な~んも分かってないでしょ? これがCOLORSだよ。いけない大人達の創った、可愛いらしい兵器さ ……責任、取ってくれるよね?」 自分を見下ろす赤い目と、飄々としたその男に、動けなくなった兵士は寒気を覚えた 長柄「おい! 早くした方がいいんだろ!」 長柄は戦闘が収まるや、迅速に白のアルトを起動させていた 中澤「すまん。エルさん、いいかい?」 エル「ハイハイ」 2人はコクピットへ エル「ちょっと! 一緒に入るの?」 中澤「あのね。夜の冬空を風に晒されて飛ぶなんて、普通は自殺行為よ。分かる?」 エル「もうっ」 メインシートにエルが乗り込み、その後ろに備え付けの緊急用座席を展開させ、そこに中澤は座る アルトは格納庫の扉が開くと同時に外へと エル「ところで……飛ぶってどうすんの?」 中澤「はぁ?」 何故そんな初歩的な事を。EXMは中澤が現役だったころからビュンビュン飛んでいた この機体もウイングを装備しているので当然飛べるはずだが 長柄「エルくんはまだ飛行訓練はしてない! それにエルくんの能力は人の動きのイメージを元にしてる。急に飛ぶのは無理だ おまえが何とかしろ!!」 中澤「ぇ~~」 とエルと目が合う エル「何よ!」 中澤「いや、いいかい? まずそこのを引いて……」 どうやらすぐに理解したようでアルトはゆっくりと浮上するが、フラフラとバランスが取れずまったく安定しない 中澤「ちょ!? ホント大丈夫? コントロールこっちに回す?」 エル「このコ、私に合わせてピーキーって聞いたわよ!? 集中するから指示だけちょうだい!!」 そうなのだ。この機体は、エルの『脳波操作』専用に調整が施されている ある程度肩代わりは可能かもしれないが、正直試してもないのにそんな事をして、どんな影響が出るかわかったもんじゃあない エル「……羽、生やして……鳥じゃない…飛行機……それで…」 白の少女はぶつぶつと何かを呟いている 中澤(まさか、ぶっつけ本番で『羽を生やすイメージ』を作る気か!?) 幻肢痛。というものがある 失ってしまった体の部分が、まるで『ある』かのように、脳が痛みを感じる症状 もし逆に、『無いモノをあるとして、それを操作するべく、彼女の脳の意識が、機体にまで伝染』したとするなら ボゥ!! と、ブースターに火が入り、安定して飛び始めた!! 長柄「おお!!」 エル「やった!! いけそう!」 中澤「はぇ~…。大したもんだよホント」 そして、機体は昼まで居た方角に向き直す 長柄「行くのはいいが、アイツらあれだけか?」 中澤「えっ? いや~、どうだろ?」 長柄「ちょっと待て! 俺の安全は!? せめて蹴散らしてからいけ!!」 中澤「あぁ~~。たぶん逢坂さんが誰よこしてくれてるよ。恐らく、いやきっと」 長柄「おいっ!」 エル「行くよ!」 中澤「じゃ。あとよろしく」 とアルトは本土へと飛んで行った 長柄「だ~~~!! 後で覚えてやがれ~~~~!!!!」 その声も振り切り、機体は冬のN海の空気を裂いて、一気に加速していった ―――― 同刻 S県。COLORS収容施設 突然の衝撃に、意識が朦朧としている 何か周りが騒がしい ボヤける視界の中、誰かが近づいて来るのがわかった ?「やぁ、やっと会えたね」 誰? と聞き返す間も無く 「貴方!その子から離れなさい!」 震えるような声で女性の叫び声が聞こえた ?「うるさいなぁ~~」 パン!パン!パン! 「ぎゃっ・・かっ」 なんだ? 何かあったの? 渇いた音が響き、ナニかが倒れたようだったが、恐怖に支配された彼女には知りようもない まだ虚ろな意識 誰かはさらに近づいてくると、少女の身体を無遠慮に触れる 一瞬ゾッとする感触、しかし身体は動かない ?「君も変わらないね・・・嬉しいよ」 そのまま、誰かの手と認識したそれは、ぎゅうっと掴み、離そうとしない ?「あぁ、お帰りぃ……僕の、117」 とイーナは自分を引き裂く痛みに覚醒する イーナ「くぅ…あ……あぁ」 思い出したくないあの感触。だが確信する 覚めた意識の中、目に入ったその顔は忘れもしないあの少年 イーナ「86!?」 かつて愛した人の、爛々と輝く瞳と 遂に、目が合ってしまった α「嬉しいな、ちゃんと覚えててくれて、今は僕にもαって名前があるんだよ これからもずっと一緒だよ…。そうだよね? イーナ、だっけ? 君にピッタリな、カワイイ名前だ…」 イーナ「い、きて……」 名前を呼ばれたのにも驚いたが、彼が生きていた事に驚いた α「あ~~。なんで僕が生きてるか不思議なんだろ? 僕もさ あの後僕らは文字通り廃棄されたんだ でもたまたま一緒に廃棄されてたコイツ」 と後方に控えるように座るEXMを指した α「この僕にだけ反応を示した それに偶然気付いた研究員は慌てて僕を蘇生回復させた その後は施設が閉鎖し、流れ流れて今の隊さ」 αの、彼の動きは止まらない 足掻こうにも力が違い過ぎる イーナ「あっ……いっ…ぐぅ、あァッ!?」 燃え上がる火の手の中 彼の異様なまでに膨らみ上がった感情は、愛する彼女を絡み取って離さなかった イーナは吐き気のするような感情を抑え周りに目をやる 「う、うぅ……」 近くに、彩音の母である、さおりがうずくまっている さっきの声はこれかと気付く そして、施設の壁の向こう 彼が乗ってきたEXMとは違う影が立っていた ポルタ・ノヴァ。連合のアルトと対を成す、バイロンのEXM 連合ではなく、彼を拾ったのはバイロンなのだろうか? しかしその下、施設の少女達を品定めしている兵士達は地球の装備 イーナ(なに…!? 一体どういう……) 節操の無い兵士の何人かが、その場で少女を襲い始めていた イーナ(何? 何なのよッ!?) 街はあちこちで火の手が昇り、その暗闇に乗じた彼らは獲物を貪り始める… 何故だろうか。消防のサイレンすら一切聞こえない いつもであれば、知らない場所で火事が起きていても聞こえるのに… 誰も助けに来ないここは、ただの狩場と化していた イーナ「さ、さっき……EXM…が…っ、反応したって……ッどういう……こ、と…?」 イーナは、されるがままの状態にもかかわらず、彼の目を見ながら何とか口にする αは、彼女を愛でながらも、言葉を紡いだ α「僕が今着ている服……、そしてEXM…ェ…。見覚えないとは言わせない…… 忘れるはずがないだろう…? 自分の『色』を!!」 イーナ「!?」 暗き暗き灰の色。自分の力の源泉。そう教えられた。その色 よく見ると彼は上から下までその色で、乗って来たEXMも同様だった α「ようやく思い出したかい? そう君の色だよ……! 愛しい愛しい、君を示す彩…ォ…! そして君と交わった証なんだよ!! 君から僕が貰ったサイッコウのプレゼントさ!!」」 αがイーナの顔を撫で、見開いたその瞳に自分の顔を映す α「だから僕は助かったんだ。僕だった、あれだけいて僕だけがッ…!! …だから大人は僕を欲っしたんだよ…! だからこそ君も…」 『やめなさいッ!!』 話を遮るように声をした 彩音「イーナちゃんを離して!!」 その声の主は彩音であった、状況は判らない だが、イーナが他の子が襲われているのはわかった イーナ「彩ちゃん!! 逃げて!!」 α「逃がさないよ…!!」 αは銃を構える しかし、その銃口と彩音の間に さおり「彩! いけない早く逃げ…ッ!」 パンッ 渇いた音は、びちゃりと血飛沫を撒き散らし、あっけなく掻き消えた さおり「ぁごっ……」 その凶弾は、さおりの。母の頭を撃ち抜き爆ぜる 彩音「お……、お母さァん!!!」 α「うるさいおばさんだな」 なおもその銃口は彩音へと向けられる イーナ「逃げ……」 α「逃がさないさ」 目に見えない何かが、αを中心に広がる その『彩』の瞬きの奔流が、彼女を母の亡骸ごと包み込んだ瞬間 ズシッ。っと 急に身体が重くなる 彩音「な、に? ………こ、れェ?!」 そしてαが近付きおもむろに彼女の衣服を引き裂いた α「ちょうどいいや。君とも遊んであげるよ」 そう言うαの後ろで横たわるイーナを見て寒気が走った 彩音「いや、いやぁ!!」 その瞬間 大きな銃声と共に白い何かがポルタ・ノヴァを一体吹き飛ばした α「なんだ!?」 真っ白なアルトがこちらに向かって降りて来た コクピットが開く 中澤「彩音さん! 大丈夫!?」 彩音「中澤さァん!!」 その姿に彩音は安堵し、思わず叫んだ 涙を流し、動かぬ体のままであっても とても心強かった…… ――少し前―― N海沖 真っ白なEXMが飛んでいた エル「ウフフ♪ 飛ぶのってけっこう簡単ね」 と、どや顔をしていたが、中澤は彼女の方を見向きもせずに、コンソールに向かっていた 中澤「装備は? マシンガンとナックル……と何コレ? コビッツ? シールドじゃないの? 慌て過ぎたなぁ、武器が乏しい」 無視されてちょっとムッとするエル エル「大丈夫よ! 私のスノーホワイトは強いんだから」 と胸を張る 中澤「ところでそのスノー……って名前何?」 エル「女の子が乗ってるだからやっぱりかわいくね」 中澤「かわいくって……こんなカクカクしてる見た目で?」 エル「もうっ! いいじゃない!!」 とふて腐れる 後に数年、長柄博士を悩ませる事になった会話であった 中澤「そんな事より見えてきた!」 まだ数キロ離れているここからでも火の手がわかった エル「じゃっ、行くわよ!!」 加速するスノーホワイト 一気に陸が見えた 同時に、町を荒らすEXMも確認出来る エル「先制アタック!」 とマシンガンを撃とうとする、が 中澤「ダメダメ! 居住区が近いんだから連射しちゃダメ! オートから切り替えて単射にして」 エル「なんでッ!?」 叱る中澤にエルは悪態をつく 中澤「街にこれ以上被害出たらどうすんの!? チケット使えんくなるよ!?」 エル「ああ! もう!! これじゃあ【00B】との模擬戦の方がよっぽど楽だったわよ!!」 中澤は思い出す。そういえば彼女は、模擬戦はともかく、実戦は初めてなのだ 中澤(この辺から教育かなぁ。女将さんにでも頼んでみようかね) そう思いながらモニターから町の状況を窺う 中澤「とにかく着陸して接近しようか ……まぁまぁ数いるな 今回、影さんのサポートは無いし……」 と思考を巡らせていると困った顔のエルが目に入る エル「着陸……?」 しまった!と中澤が思うより早く エル「止まればいいんでしょ! だったら!!」 とスノーホワイトを更に加速させ敵機へ一直線 中澤「なっ…!? まっ、待ってまって!!」 そのままスノーホワイトはまるで特撮ヒーローの飛び蹴りのような姿勢をとり、おもいっきり近くのポルタノヴァは蹴り飛ばし着陸した ガカァァァァン!!!! ポルタノヴァの頭部はへしゃげ、そのまま地面に倒れる さすがに不意の横転に、パイロットも無事ではないだろう エル「どうよ♪」 中澤「あたた…っ、またなんという…ん?」 頭を抑え、ふとモニターに彩音の姿を見た 中澤「エルさんハッチ! 降ります!」 エル「ハイハイ」 とハッチを開け腕を地面へと下ろした 中澤「彩音さん! 大丈夫!?」 彩音「中澤さァん!!」 こうしてこの状況に至る訳だ 中澤はスノーの腕をスルスルと降りて行く α「誰かと思えば……やっぱり大人は役に立たないな」 悪態をつきながら、少年はいやらしそうな顔をする 中澤「へぇ。あの時の少年じゃない」 とサッと状況を見る 乱れた服の少女たち。血まみれで倒れた女性 そして、目の前の、石田と共に居た少年 中澤「ちょっと悪さが過ぎたかな」 中澤は、自分でも怖いくらいに冷静だった ふと落ちていた鉄パイプを拾い、剣を中段に構えるような姿勢を取る α「ナニそれ? あぁチャンバラで僕をどうにかしようって? …頭おかしいんじゃない?」 と銃を彩音の頭に押し付けた 彩音「…えっ」 母の撃たれる姿が過った瞬間だった バシン!! 銃を持った腕が弾かれる 彩音の目にさっきまで数メートル先にいた中澤が大きく映る α「なっ・・・そんな!」 αには何が起こったのかも分からない ただ、その手にはもう銃は握られておらず、代わりに鈍い激痛が遅れてやってきた 咄嗟に下がりイーナの元に… と、距離を取ったと思っていたαはぎょっとした もう目の前に中澤がいたのだ 先程と同じように、構えからの突きが肩へと入る 咄嗟に頭を庇った腕に、容赦無い一撃が見舞われ、彼は恐怖に慄いた α「そ、そんな! 研究所出の僕が圧されるなんて!? 強化も…訓練もッ!!?」 中澤「知ってる でも君、落ちこぼれだったんでしょ」 α「そんな! 117たすけ…」 ゴスッバシンッ!! 手首のスナップを利かせた連打を防いだと思った瞬間 腹に重い一撃を喰らい、更に後ろへと吹き飛んだ α「か…ッ!? グフッ」 無理やり肺を圧迫され、αは咽返すように空気を吐く だが、腐っても強化兵士。倒れながらも、まだこちらを睨み上げる… その様子に鉄パイプを構え直し 中澤は小川の顔を思い出す 中澤(こういう時は、貴方のしごきに感謝します) エル「おっ♪ 指令もやるじゃない」 何を呑気な…とコクピットから見下ろすエルを見た そしてイーナを見るや、上着を脱ぎ被せた 彩音もそこに駆け付けイーナを抱き締める 彩音「イーナちゃん!!」 イーナ「あァ…彩ちゃん!!」 二人を見て、胸が苦しくなった 中澤「ごめん、2人とも」 今はこれしか出なかった よろよろと立ち上げるα α「くっ……他の連中はどうした!」 と周りを見るとポルタノヴァや兵士達との連絡が取れない 配置しているはずの方向を見ると、もうすでに無力化されかかっていた そして、月明かりすら消えたと思った時、上空を覆わんとする影が迫ろうとしていた…… ―――― エドガー「本艦はこれより、N国S県、K区画地区のテロ鎮圧特別任務を遂行する 各員。街に対する被害は最小限に フォワードは3バーストマシンガンと大型ナイフの携行を許可する 街中でライフルやビームの支援は無いと思え」 その上空に現れた戦艦から、艦長『エドガー・ユーバンク・ヘイルズ』は、出撃する隊に向かい叫んだ エドガー「全艦、油断するなよ!!」 艦長であるエドガー司令。まだようやく30になろうというくらいにも関わらず、冷静な判断で指示を飛ばしていた 急に【市長】から詫びを入れたい案件があると打診が入り、何事かと思い文字通り飛んできたのだが… エドガー(ポルタノヴァ……。偽装はしているが、地球製だな? まったく、他人の事をとやかこ言える立場でもないが。厄介な……) 『……』 『これが……本当の戦場……』 『私たち、これを諫められるのかな……。こんなの経験した人を、ホントに元気づけられるのかな……?』 同じく、簡易潜水艇に匿われていた、『真中次郎』のプロデュースする三人組も保護され、共に上空から戦場を見下ろしていた…… エドガー「君たち。無理であれば、下がっててもいい。私もそう言われているのでね」 『…いえ! 確かに怖い…けど』 『【あのコ】達や、今こうして戦ってくれてる人たちの事を想えば!!』 『プロデューサーの言ってた事が、ちょっとでもわかるような気がするから…!』 エドガーは、その後ろ姿に、かつての自分やそのライバルの姿を重ねた… 確信する。彼女達はきっと、次代の戦乙女として羽ばたくと そして、そんな彼女たちに、負けてなどいられないと エドガー「了解した。ヴァルキュリアの卵たち では、このエドガー・ユーバンク・ヘイルズ。下手な指揮は見せられんな…!!」 ―――― 空中より舞い降りた暗色のアルト その乗り手。ライヒアルト = シュレンドルフは まだ20過ぎの若手であるが 的確にコックピットのみをナイフで引き裂き、テロ機を沈黙させてゆく 『な、なんだよ? レーダーが!? ゆ、有視界せんと…ぐあッ!?』 ライヒアルト「こちらモイライ1 この方面は仕留め終わった。次のターゲットに移ります」 強力なジャミングを撒かれ、機械による視界を遮られたテロ機達は、その中でも悠然と動く部隊に翻弄されていた ライヒアルト「こちらのOSは特別製でな スマンが、生死はそこそこでいいと聞かされている EXMに乗っていたのが運の尽きだったな」 3バーストから単射モードに切り替えたマシンガンでも うろたえた案山子の担い手を撃ち貫くには、彼と【試作AI】の手にかかれば、造作も無い事だった…… ―――― α「なっ…バカな!? EXMが全滅!? どおして? 石田は! 中佐は何してるんだ!!」 中澤「ふぅ、逢坂さん……いや違うか? とにかく助かった~~」 謎の部隊は、町に展開していたEXMを次々と沈黙させ、包囲していた歩兵も捕縛していく 少なくとも、こちらの意図に協力的らしい その様子に、中澤は少し安堵する α「…チッ!」 舌打ちしながら、αがEXMへと向かう 中澤「逃がさないって」 と不意に身体が重くなったのを感じた 中澤(これは…!?) とイーナと目が合うとイーナはいやいやと首を振っていた 中澤(能力…!? 何故だ? イーナじゃない、まさか…!!) その間にαは乗り込む 中澤「エルさんお願い! あとその子たぶんCOLORSだ! 油断するな!!」 エル『はぁ? さっきの男じゃなかった?』 コクピットに座り直しながら聞き返す 中澤「よくわからないけど、そうみたいなんだ気をつけて!」 エル「ったく」 スノーはマシンガンを放つが、弾が反れて地面へと落ちる エル「……ん?」 続けて撃つがやはり同じ現象が起きた エル「何かある!」 とマシンガンを投げつけると敵アルトの手前でマシンガンは不自然に落ちた ガゴンッ! と同時にマシンガンが暴発した ダダダダダッ! 中澤「わっ!わわわわっ!!」 彩音とイーナを小脇に抱え逃げる中澤 中澤「バカ! 銃を軽々しく投げない!」 エル「あぁ、ごめんごめん」 と向きを直し向かい合う 携帯コンソール画面にデータが表示される イーナの能力データ 中澤「たぶんあってる、どういうわけかあの子はイーナの能力をコピーしている」 イーナを見るが言いたくない素振りになんとなく察する エル「さてさて」 α「くっ……フィールド範囲が狭いッ! 途中だったからか…!?」 α機が迫る 触れそうな距離まで迫ると、互いのマニピュレータを掴み合い、取っ組み合いになる エル「遅いって…ん?!」 ガクン。と 膝が落ちそうになる。モニタに表示されるのは、【重量過多】の警告 ギリギリ蹴りを見舞うと同時に、バーニアを吹かせ距離を取った α「ゲホッ!? あ、アイツにやられてなけりゃ、さっきので決まってたのに…!!」 エル「これが『加重』ってのか…!」 そんなに広いフィールドではない、しかし弾は届かない、近付けば捕まる… エルは左手腕に装備されたシールドに目をやる エル「今の私に出来る? ……ううん! 出来る!!」 スノーはおもむろにシールドを掴みα機に投げつけた α「そんなもの……!?」 と軽くかわす するとシールドの影からスノーホワイトが顔を出す がαはニヤリと笑う α「甘いんだよ!」 『加重』のフィールドは常に展開している スノーホワイトは捕まると、今度こそは言わんばかりに地面へと押し潰された エル「くっ……! ぁあ…!?」 ズズン…… 倒れたスノーホワイトを跨ぐように立つα機 範囲内の地面が陥没し始め、αは全力で能力を行使する α「意外と呆気なかったねェ!! 01!! 【00B】に連戦連勝って言うから、どんなバケモノかと思っていたけど こんなのが『母さん』の秘蔵っ子なんて…ッ!!」 自分が落ちこぼれと称されたことへの苛立ちが募る だが、それは今この時払拭されるのだ…!! α機が長刀を引き抜き、スノーの首元へとかざした α「さぁ終わりだ!」 エル「コビッツ! お願い!!」 その言葉に応えるかのように 先程投げられたシールドが青い光を纏って、光の矢の如く飛翔する!! 『加重』のフィールドをものともせず切り裂き、そのままα機の腹部を貫いた! α「なんだ?! ナニが起こって…!?」 フィールドが消えた エル「だあぁぁぁぁぁ!!」 スノーホワイトのナックルがα機の頭部を捉える グワシャッ!!! α「グハァッ!!?!」 今度はα機が地面へと沈む エル「……【アイツ】にタイマンで勝てたのは。私だけだっての…」 そして、それと同時にテロリストとおぼしき部隊の制圧も完了した 長い夜はようやく明け、辺り一帯に日の光が指そうとしていた キャンパスを並べる日4へ続く
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AM11:40 タカヤ「ハァ……ハァ……」 イルス「さすがに、これだけやって破れないとちょっと……きっついかなぁ」 アーク「つっても、あんた等二人じゃないとこのバリアを破るなんて無理だろ」 トウキ「俺達が肉弾戦をしかけてどうこうなるものでもないし」 レラ「私……ビット……もダメ……」 ハザリア『おい、お前達聞こえるか』 アイミ「何?」 ハザリア『今その面倒なバリアを突破するための物をそっちに送った。後30秒ほどで上から到着するから、ガンエデンで受け止めろ」 ミィ「上……ですの?」 ミナト「おい!何か来てるぞ!光る何かが落ちてきてる」 イルス「しょうがないなぁ……いっくよぉ!」 ガシッ! 真龍「受け止めた!」 イルス「フゥ……ちょっときつかったー。で、これどうするのかな?カプセルっぽいけど」 シュウヤ「宇宙軍が使う投下ポットですか。しかし、市街地に落とすものではありませんよ」 レモン『しょうがないでしょ、さっさと届けないといけないし』 ゼフィア『イルスがいたからな。それに無事受け止められただろう』 イルス「せめて事前に言って欲しいよ。痛かったし」 ハザリア『そいつを開いてみろ。中にいいものが入っている』 タカヤ「これはアルトアイゼン・ナハト」 ハザリア『レプリカだが総合性能は本家リーゼと同等だ。ではこれから言うようにしろ。まずそれにタカヤが乗れ』 タカヤ「それは構わないけど、アルトの火力じゃどうやってもこのバリアは」 ハザリア『それを説明するといっている。少し静かに聴け』 ラン「坊!あんまりふんぞり返って威張っていると、後で道場でお説教よ」 ハザリア『ぐっ!分った分った。後の解説は頼むぞ』 ゼフィア『ああ。どうやらそのバリアは攻撃を受けると、そのエネルギーを受け流すためにバリアの表面を蒸発させて、そのエネルギーで逸らして いるらしい。もちろん、バリアのエネルギー補填が早いから幾ら打ち続けてもバリアが完全に蒸発することは無いが。だが、蒸発中のバリア にさらに別のエネルギーを一転集中で打ち込めばバリアは決壊するのが分った。どうやら破れれば再度展開するのが困難なバリアのようなので 一度破ってしまえば再度形成されることはないらしい』 レモン『だけど、ちょっと問題があってね。バリアの蒸発でバリアの密度が下がっている中に一転集中の攻撃するっていうのが、まあ今のところ最良 の手段のようなんだけど、バリアの密度が下がるほどの攻撃の中には別の攻撃を打っても弱ければかき消されるし、強ければバリアの密度を 下げる攻撃を相殺してしまうのよ』 キャクトラ「では、絶妙のバランスに出力を絞って攻撃をするのですか?」 ゼフィア『いや、そんな調整をしている時間はない』 レモン『そもそもそこまでいくと、ここで一番機械系に詳しいルナでもどうにもならないし。で、結局話し合った結果、どうにかなりそうなのは バリアを装備せず、装甲の頑強で、かつ一点集中攻撃が可能な機体がバリアが弱まるほどの攻撃の中に突っ込んでいって、強引にバリアを ぶち破るって方法だったわけ』 タカヤ「つまり、俺がアルトアイゼン・ナハトでそれをすればいいんですね」 トウキ「大胆な作戦だな」 ゼフィア『そして極めて危険な作戦でもある。高密度エネルギーに突っ込むわけだが、エネルギーを出来る限り減少させないためにバリアは無し でそれに飛び込む事になる。そんな状況だから脱出装置も意味を成さん』 ゼフィア『失敗すれば蒸発するだろうな』 ミィ「そんな……タカヤにそんな危ないこと……させませんの」 ハザリア『だがそれならそこで手詰まりだ。後はただ、座して世界が滅ぶのを待つだけとなる。それだけはあってはならん。俺の輝かしい未来のためにも な。それに貴様の姉も了承しているぞ』 レモン『了承は……ね。そりゃ姉としては、弟にそんな危険なことして欲しくないけど、そうもいかないし。無事にクリスマスイヴを迎えたかったら タカヤに頑張ってもらうしかないのよ』 タカヤ「やりますよ。世界が危ないんだ。俺だって体を張って見せます」 イルス「でもダーリンを撃つのって私なんだよね。なんか嫌なんだけど」 ハザリア『グダグダ言うな。それに男の覚悟に水を刺すものじゃないだろう!行くといっている奴は行かせてやるべきだ。そして、この俺様の魂だ とかいって突っ込むのもやむなグフォォ!』 ユウカ『ちょっと熱くなりすぎ、クールな冷えた頭で語るべきだね』 リトゥ『ハザリア君が脳震盪起こしてるからかわりに私がちょっと指示を出すね。とりあえずそれでバリアを破れたら全員で建物内に突入して。 ただ、タカヤくんとイルス先輩が疲れてるようだったら二人は後から追いかけてくれればいいって。二人ならすぐ追いつけるだろうからって ハザリア君が言ってたよ』 咲美「じゃあ私達はすぐに突撃できるようにしておくわよ」 タカヤ「じゃあ、すぐにアルトをセットアップします。先輩も力を蓄えて置いてください」 イルス「おっけー!」 タカヤ「アルトアイゼン・ナハト。全ステータス正常。BMセレクターのインターフェース面を全てリボルビングステークの制御に集中。 姿勢制御はフルオート。ダメージコントロール背面及び腕部に集中。セットアップ完了。いけますよ」 イルス「こっちも大丈夫」 トウキ「頼んだぞ!」 ミナト「一発ぶちかませ!」 アーク「分の悪い賭けってのを見せてくれよ!」 リトゥ『開始してください』 イルス「あんまり得意じゃないんだけど、出力を絞って……キャッチ・ザ・サン!」 タカヤ「踏み込みの速度なら父さん譲り!ただ一点を撃ち貫くのみ!」 ラン「キャッチ・ザ・サンの中にアルトが入った!」 レラ「目……チカチカ……」 タカヤ「全弾持って行けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」 ゼフィア『バリアに亀裂を確認!このままなら行けるぞ!』 ルル『まずいですわ!アルトアイゼン・ナハトの負荷が大きすぎます!機体ダメージ70%を突破!』 タカヤ「うおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」 ルナ『強度計算のミスだ!ナハトでは突破まで機体が持たん!』 ルル『ダメージ90%を突破!』 タカヤ「くっ!アアアアアアアアッ!」 レモン『タカヤ!』 ミィ「…………!」 真龍「そんな」 アイミ「これじゃあ……」 ゼフィア『ちょっと待て!エネルギー反応増大!このパターンは!』 タカヤ「まだだ!まだ俺はいけるぞ!」 ルル『タカヤさんはテックセットして顕在!エネルギーなお増大中!』 イルス「ダーリン!」 タカヤ「俺の持てる力の全て!一つに束ねて撃ち貫く!」 レモン『このエネルギーなら……行けるわ!』 タカヤ「キャッチ・ザ・サン・クラッシュイントルード!」 ルル『バリア消滅!』 マリ『タカヤの安否は!』 タカヤ「……ハァ……無事だ……でも、ちょっと休ませて……」ドタッ イルス「ダーリン!」 ミナト「ちょ、先輩は何かの時のためにガンエデンでいないと」 トウキ「いや、今はいいだろう。それとアルフィミィ先輩もそんな怖い顔しないで下さいよ」 ミィ「タカヤの介抱は私がしますの」 ハザリア『……ぐっ、とりあえず二人とも休ませてやれ。後でまた働いてもらうかもしれんからな。他のはトラップの類に警戒しながら 中に突入しろ……、しかしまだ頭がぐらぐらするぞ。貴様はもう少し加減をしろ』 マリ『いや、それでいい。こいつは少し静かにするべきなんだ』 トウキ「とにかく行くぞ。先頭は俺とミナトで行く」 ミナト「後ろ遅れんなよ。特にアークとレラ」 アーク「へいへい、どうせ俺はお荷物だよ。レラはまだビットがあるけど、俺は役立たずだしな」 シュウヤ「ぼやくものではありませんよ。それに、案外役に立つ場面があるかもしれませんし」 ラン「とにかく、せっかく二人が頑張って開いてくれた道なんだから、みんな早くかな」 真龍「じゃあアオラさん、ルルさん、ラッシュさん、行って来ますね」 PM00:10 咲美「外から見たらだいぶ小さい建物かと思ったけど、なんか中は異様に広くない?」 ハザリア『恐らく時空を歪ませてそういうつくりにしているのだろう。まあせいぜいスペースの拡張が限度だろう』 ???「ふふふ、また随分と大勢で来て下さいましたね」 トウキ「誰だ!」 ???「あなた方が探しているであろう人物……と言えばいいですか?今回の事で脳みその役目を負っています」 シュウヤ「あなたはなんでこんな所に……どうして貴方がそんな所にいんるですか」 アーク「シュウヤ!?」 ラン「なあ、今の声ってシュウヤちゃんと似てない?」 アイミ「それってまさか!」 リトゥ『ちょっと、勝手に通信に割り込まな……キャッ!」 クリス『お、お父さん!なんでお父さんがそこに!』 シュウ「ふふふ、という事は二人は私の血縁と言うことですか。10年以上会っていないから分りませんでしたよ」 シュウヤ「それ以前に、そんな濁った瞳では私達の事をまともに見ることなど出来ないでしょう。ヴォルクルスの洗脳に かつて打ち勝った人がなんで今更」 シュウ「何故かと問われると、どうもその辺りの記憶は曖昧なので答えられませんが……まあそんな事はどうでもいいでしょう」 ハザリア『で、わざわざ首謀者がこちらに声をかけてくるのはどうしてだ。わざわざ俺達に取り合う必要などないだろう』 シュウ「貴方がこの作戦の指揮官ですか。そうですねえ、まあ暇つぶしですよ。あと1日で世界が私達の物になるんですし」 ハザリア『ほう、言ってくれるな。で、暇つぶしに次は何をするんだ』 シュウ「こちらを煽ってもそちらが得をするとは思えないんですが、まあそうですねえ。ではこの先の階段に仕掛けをしましょう。 6人ほど階段に足を踏み入れた時点で人の出入りを不可能にするバリアを展開すると言うのはどうでしょう。そして残った 人は彼らと戦ってもらいます」 ミーレス「…………」 ハザリア『なるほどな、こちらの戦力を分断しお互いがどうなっているか分らない状態にして、混乱を誘うと言うことか。しかも、 下に残ったほうは6人がどうにかするまでそいつらと戦い続けるという事になるわけだな』 シュウ「半分だけ正解です。別に分断することで混乱を誘うとかではなく、限られた人数で突破できるかと言う力試しのようなものですよ。 では今から攻撃を開始させていただきます。どうぞご自由に6人を選び階段に行かせて下さい。ただし、通信は繋がる ようにしておくので、6人への指示はご自由に。もしもその6人が階段を上りきり、私のところにたどり着いたら、私を確保する チャンスを差し上げますよ。」 ヴォルクルス「…………!!」 シュウ「分っていますよ。私は正常です。やるべき事はしますよ。これはほんの戯れですよ。ではミーレスの皆さんはかかってください」 トウキ「来たか、この!」 ミーレス「……グゴッ…!」 リトゥ『ハザリア君早く指示を!』 ハザリア『上にはミナト、アイミ、シュウヤ、アルフィミィ、レラ、咲美の6人が行け!最初の二人は白兵戦をし、レラとアルフィミィ はそのバックアップ!そしてその二人をサポートするのに咲美、そして首謀者との交渉にシュウヤだ。残りの奴らはとにかく 外でだれている二人が起きるまでそこで何とか粘れ!」 ラン「最近は小さく収納して、必要なときに大きく出来る鉄球があるんよ!さあ、覚悟しい!」 ミーレス×5「ゴアアアアアアッ!?!?!?!?」 真龍「ラスタバンビーム!」 ミーレス「ギアッ!」 アーク「くそっ!俺がおとりになる、階段上る奴は行け!」 ミナト「うおおおおお!」 アイミ「ハッ!」 アルフィミィ「行きますの」 シュウヤ「父さん!何があったかは知りませんが、無理矢理にでも吐かせて、ヴォルクルスとの関係を断ち切って差し上げます!」 アーク「咲美!レラ!急げ!」 レラ「ひは…………かっ……ひ……」 咲美「レラ!頑張って!」 ミーレス「…………!」 咲美「くっ、兄さん!レラをお願い!ハアアアアッ!」 ミーレス「グオアッ!」 アーク「レラ!俺の手につかまれ!」 レラ「……は……ひ……」 ガシッ! アーク「うおおおおおおおおおお!行くぞ!」 ミナト「ハア……ハア……無事かお前ら」 アイミ「一応」 シュウヤ「ええ」 アルフィミィ「なんとかですの」 アーク「てか勢いで俺がこっちに来ちまったんだけど。てかレラが真っ青でちょっとしばらく動けそうに無えぞ」 ハザリア『まったく、とんだ誤算だな。まあもともとそいつのニュータイプ能力に期待して階段組みに選んだだけで 護衛役のあの女は別に単なるサポートだから居なくてもいいんだがな』 アーク「じゃあ俺がかわりにレラの護衛をすりゃいいんだろ。体張れば1回くらいは盾になれるし」 レラ「アー……ク……死……よ……ヒゥッ……」 シュウヤ「息が整うまで喋らないほうがいいですよ。で下はどうなっていますか。階段に入った瞬間下の様子が見えなくなったんですが」 マリ『全員無事だ。そもそもそんな簡単にやられる奴らじゃないしな』 クリス『あの、兄さん』 シュウヤ「わかっていますよ。とにかく操られているらしい、うちの親を元に戻しますよ」 ハザリア『ところで、本当に操られているのか?かつてお前の父親はヴォルクルスの信奉者だったそうだが』 シュウヤ「あの頃も操られていたそうですよ。それに父がこの世で最も嫌ったのは自分を利用する存在と自分への邪魔でした』 ハザリア『つまり、以前自分を操っていたヴォルクルスに対して貴様の父親は強い恨みを持っている訳だな。なら確かに洗脳でもないとありえんか』 シュウヤ「それに、邪魔されるのが大嫌いな父が、わざわざ私達にチャンスをくれた。たぶん父の意思がどこかでまだヴォルクルスに抵抗している 証拠だと思います」 ハザリア『ならば、出来るな』 クリス『兄さん、おねがいです、父さんを救ってください』 シュウヤ「善処します」 ミナト「とりあえず、レラの呼吸が整ったら上に向かおうぜ」 アイミ「ところでさ……この階段変じゃない?」 ミィ「先が見えませんの。何処までも続いていますの」 PM01:00 クォヴレー「先行している3人に追いついたぞ」 ヴィレアム「父さん、母さん!」 ヴィレッタ「ヴィレアム……来たのね」 ギリアム「戦うなとは言わない、だが死ぬことだけは無いようにしろ」 ヴィレアム「分ってる」 イングラム「グレちゃんは……それにあの二人もそろそろつくころじゃないのか?」 イングレッタ「今ついたわ」 ラウル「なんだか知らないけど、世界の危機だって言うならエクサランスが関わってなくても協力する」 フィオナ「私達にはそのための力があるし、貴方達の機体より時空を越えることに関してはこっちの方が上よ」 イングラム「ああ、それを期待して呼んだんだからな。頼むぞ」 ラウル「ああ……リアクター・スマッシャー!」 フィオナ「ファイナルグランドクロス!」 ヴィレアム「すごい……」 クォヴレー「このペースなら行けるか」 イングレッタ「私達は温存しておくわ……頼んだわよ」 PM05:10 シュウヤ「参りましたね……幾ら登っても……階段が終わらないなんて」 ミナト「う、ああ……そうだな……」 アイミ「こうなると……ねえ……ちょっと休まない」 ミィ「疲れましたの……」 アーク「ぜひ……ぜひ……ぜひ……」 レラ「アーク……ゾナハ病……みた…な……呼吸……てる」 ミナト「そりゃ人一人背負ってここまで登って来たら鍛えてないアークじゃそうなるだろ」 アイミ「確かにレラの体力を考えたら、いざって時のために歩かせるべきじゃないけど……でも私達で交代で背負えばよかったんじゃないの?」 アーク「クッ……カハッ……んな事いってもよ……カッ……俺なんて……まさにお荷物なんだし……グフッ……これくらいしか」 シュウヤ「呼吸するたびに咳き込んでおいて、何をいいますか。少し休みましょう」 ミナト「ああ、このままじゃどうにもならねえしな」 PM05:25 ミナト「けど、マジでどうすんだよ、この階段」 シュウヤ「無限回廊とでも言うのでしょうか。まったく困った話ですよ」 アイミ「ねえ、誰か飲み物持ってない?のど渇いてしょうがないんだけど……」 ミナト「いちおあるぜ、栄養補給のためのだけど……ただ1本しかねえぜ」 ミィ「困りましたの……」 アーク「回し飲みでもするか?」 アイミ「え!ちょっそれは」 シュウヤ「いえ、ここはそうするべきですね。全員それなりに疲労はしていますから」 ミィ「仕方ありませんの」 アイミ「だったら、まず男達で回し飲みしなさい。それから私達が飲むから」 ミナト「なんでだよ。別にいいだろ順番なんて」 アイミ「まさか男の癖に女の子が唇つけたものにしゃぶりつこうって言うの?」 ミナト「いっ……分った分った。先に飲むって。まず一番疲れてるアーク、それからシュウヤ、んで俺だ」 アイミ「え……」 アイミ(つまりミナトが最後ってことで……ならこの3人の誰かが関節……) ミナト「プハッ……俺達は飲み終わったけど、お前らはどうすんだ」 アイミ「じゃあ私が……(関節……関節……)」 シュウヤ「ちょっとお待ちを」 アイミ「何」 シュウヤ「飲み口はこのハンカチで拭ってください。一応男性と女性のことですし」 アイミ「あ、ありがと(余計な事を……)」 ミィ「次は私ですの」 レラ「じゃあ……最後……私……」 アイミ「ハァ……(まあ今は仕方ないか……)」 PM05:35 ハザリア『お前達、今のところどうなっている?』 シュウヤ「どうもこうも、一向にどこにもたどり着けそうにありませんよ」 ミナト「所で下はどうなってんだ?」 マリ『さっきバルマーの増援が届いた。メギロートの小隊がミーレスを鎮圧したから下はもう問題ない』 アーク「咲美達は無事なのかよ」 クリハ『みんな無事よ』 ルサイケ『でも何人か怪我してる……』 アイミ「誰がどうなったの」 リトゥ『ランさんが鉄球の回しすぎで肩を外しました、それにレイナが鞭を強引に引っ張られて手首を捻った。あとキャクトラ君が 何回か皆の盾になって何箇所か打撲したみたい』 アイミ「レイナが……」 ミナト「兄貴は無事か」 マキネ『トウキはヒットアンドアウェイが得意だから』 ハザリア『貴様ら無駄話はいい加減にして真面目に働け。ていうかマイクの割り込みをかけるな。横で流しているジュデッカOOの11話目が 処理落ちして画像と音がずれる!』 マリ『お前が一番真面目に働け!というか言う事があるんだろうが!』 ハザリア『ちっ、さっきな貴様らが通ったと言うバリアについて調べてみたが、電波が通ってるから何か別のものも通せないかと試してみたら、 まさか言っていたとおり「人の出入りを不可能にするバリア」だったぞ。人間以外ならおおよそ何でも通すなんだこれは?と いう珍妙な障壁だった。で、考えたんだがどうやら敵は人間の精神を操作しているようだ』 シュウヤ「精神操作……つまり人間は何らかの精神干渉でその先に踏み込めないという事ですね。そしてこの無限回廊も」 レモン『恐らくそういうことよ』 ミナト「そういう事ってどういう事だよ」 アイミ「体育会系にも分るように説明して欲しいんだけど」 アーク「体育会系じゃないけどわかりませーん」 ゼフィア『そういう自虐はいい。それにダグラスは将来パイロットを志望しているなら勉強もそこそこしておけ』 ミィ「体育会系に進みたくても妹に才能で負けて、その道を諦めた人はいう事が違いますの」 ゼフィア『グホッ!』 レモン『まあいいんじゃないの、頭は優秀だし、頭は』 ハザリア『ええい、黙れ!黙れよ!俺に話させろ、指揮官は俺だ!』 ラッシュ『それ以前に時間が後7時間ほどしかないんですけど』 ゼフィア『分っている。で、説明すると、相手は精神を操ることで建物を大きく見せ、さらに階段が終わらないと思い込ませているだけだ。 幻覚を見せられていると思えばいい』 アーク「一応なんとか理解できた」 レモン『貴方が理解できたなら問題ないわね。で、どうしようかって考えた結果、どうにか打開策は見つかったわ』 ミナト「その打開策ってのは?」 ハザリア『今、助っ人がそっちへ向かっている。そいつの到着をまず待て』 PM05:40 ラン「アイタタタタ……」 キャクトラ「鉄球を3時間以上も振り回し続ければそうもなりますよ。他の皆がインターバルをとっているのに無理を続けて」 ラン「そういうキャクトラちゃんも、何回か人の盾になって痛かったんと違うん?」 キャクトラ「いえ、私の場合痛みはコントロールできますから」 ルナ『キャクトラよ、あまり無茶をするでない。これが終わったらしっかりと静養するのだぞ』 キャクトラ「はっ!」 真龍「顔が妙にニヤケて、おまけにガッツポーズまでして……」 トウキ「あの一言で報われるから、従者が出来るんじゃないのか?」 ラッシュ『真龍は大丈夫か?怪我とかないか?』 クリハ『トウキ君もほんとに大丈夫よね……ちゃんと帰ってきてよ、私待ってるから』 真龍「はい!大丈夫です!」 トウキ「まかせとけ!必ず世界を救って帰ってきてやる!」 咲美「あんたらも言葉一つで有頂天じゃないの。はあ……」 レタス『とりあえず私なんかで悪いですけど、お疲れ様』 咲美「まあ、別に声をかけて欲しい相手もいないし……ね」 レタス『そうとは思えないのですけど。何でしたらアークたちへ回線を開いて差し上げましょうか?』 咲美「いいっていいって、迷惑だし!っていうか、なんで兄さんなのよ!」 レタス『あら?それが一番だと思いましたけど、まあそういう事なら別に構いませんわ。それとアークはちゃんとレラのサポートをしていますわ。 普段はいい加減な人ですけど、アレで真面目なところもあるようですし』 咲美「でも生粋の馬鹿で、どうしようもないスケベなのよね」 レタス『半分は父のせいなので、ちょっと耳が痛いですわね』 レイナ「あれ……新しいメギロートがはいってくるわよ」 キャクトラ「輸送用のメギロートですね。ですがあまり大きな物は入らないはずですが。あ、開くみたいですね」 プシュウ…… マーズ「いやホント勘弁して欲しいよ。いきなり梱包されてこんなん放り込まれるんだもん。俺そりゃロボだけどさあ一応センサイなパーツも けっこー使われてるしさー、世界の危機なんて桶屋も儲からないよーなことに関わらせないで欲しいんだけど。あとこれ解いて」 咲美「はいはい。てか何で来たのよ」 マーズ「まあ一応人間の命令には服従だしね」 ハザリア『とか何とか言っているが、実際は報酬にセプタギン級用の高純度ズフィルードクリスタルをつけると言ったら、ホイホイ釣られただけだがな』 マーズ「だって一度手に入れたらマツタケみたいに、手入れしとけば毎年取れるって言うし、純度の低いクリスタルはメギロートにも入ってるけど 純度が高いのはボアザンとかゾヴォーグあたりに高く売れるって言うからさ。しかも貴族がわざわざ血判状つけて来たし、あんちゃん リューガクセイだから万が一逃げても簡単に足がつくし、親は逃げ隠れできないところの人だからさあ」 ハザリア『別にズフィルードクリスタルごとき、バルマーでは山の幸みたいなものだ。いくらでも取れる』 マーズ「イナカモンのゴーマンだよそれ。地元の人がタダで食べてる山の幸でごーていが建つご時勢なんだよ。てか隕石で吹っ飛ぶ前のバルマーなんて 天辺の人がアホみたいに負債抱えて、首回んなくなったらセプタギンそこらじゅうにばら撒いて侵略して稼いでたよーなテロ支援国家だった じゃん。いくら天辺の人が変わって、サイコーしてひょーばん良くなって最近はよその企業をガンガン誘致してバリバリ発展してる 新興工業経済地域になっても昔からの貴族ってのは、こんなゴロツキ一歩手前のぼっちゃんだもん。血判状にとりあえずサインしたらいきなり 縛られてメギロートがパックンしてくるしさー、あーもうやだやだ、二度とバルマーには関わらない」 レイナ「どうでもいいけど、その負債抱えて首回らなかったテロ国家の天辺の人ってのはあのエセ霊帝なわけよね、ハァ……」 ラン「ま……まあ、反省して今はちゃんと真面目に先生しとるし、許してあげてもええでしょ」 レイナ「真面目な顔で歴史の授業の最中に聖徳太子は実はジャージ姿で、隋の皇帝の煬帝の正体はタコタコ星人とか言い始めますけどね」 マーズ「で、俺が呼ばれたのってどーいうワケよ」 ハザリア『一つ聞きたいのだが、お前の目から見てこの空間はどう見える?』 マーズ「えーっと、そこらじゅうにゴミだの転がってるきったねー部屋だね。この建物もバブルのときに調子に乗って建ててみたけど、 立地から何から最悪で買い手がつかなかったって感じ?」 ハザリア『そうか。ちなみに俺達には柱も何も無いクソ広い空間しか見えん。それに計器もそう示している』 トウキ「どういうことだよ。マーズと俺達とで見え方が違うってのは」 ゼフィア『恐らくだが、この空間に関するあらゆる情報が人間に対してのみ歪められていると考えられる。視覚情報は当然だが、計器が導き出した数値 すらも改変されて俺達の目に届く』 レモン『でも機械は騙せないようね。メギロートが妙な動きをするからAIを調べてみたけど、どう考えても機動ステータスと内部の情報が違うのよ。 いくら、この空間の情報はごまかせても、メギロートの機動ステータスの方は誤魔化せないみたいね。で、その情報の食い違いから、人間で なければこのバリアを越えていけると考えたのよ』 マーズ「そーいうことね。で、その先で俺はなにすんの?」 ハザリア『そっちの連中が立ち往生しているからな、ちょっと押すか引っ張るかしてやれ』 マーズ「いまいちわかんねーけど、へーへー人間様の命令だしハイハイ言っときますよー」 トウキ「気をつけろよー。んで帰って来いよ」 マーズ「ん、そりゃ当然そうするって。ダイジョーブダイジョーブ、金がかかったら俺強いから」 トウキ「そうじゃなくて、命令だ。こうすりゃとりあえず、お前は全力で帰ってくるんだろ」 マーズ「どっかのリアル邪気眼アニメの絶対遵守の力かよー、ま、いいけどね。んじゃ通るよ」 マーズ「さってと、何時間も前に入ったって言うから追いつくのはけっこうきついかも……」 ミナト「ウワッ!どっから湧きやがった!」 マーズ「ってアレー!?」 アーク「助っ人ってお前かよ」 アイミ「でも今回はお金の話じゃないでしょ」 マーズ「いや別に金のことしか出来ないわけじゃないよ、もともとヴァルストークの備品だし。てかんな話はどうでもいいって。あんちゃん、次の 指示をくれよ」 ハザリア『ああ。まずお前らは階段を上ってみてくれ』 ミナト「わかった」タンタンタンタン ハザリア『で、4本足よ。お前にはどう見える』 マーズ「どうって、みーんなそろって足踏みしちゃってるよ。いっぽも進んでねーし。てか、この階段全部で18段しか無いじゃん」 シュウヤ「幻覚ですか……、でどうするんですか?」 アイミ「誰かが突き飛ばしてみれば進めるとか?」 ゼフィア『止めておけ、どうせ突き飛ばしたと思っても実際には突き飛ばす直前で体が止まるだけだ。むしろ、それで転んだと思い込めば 蚯蚓腫れの一つも出来るぞ。』 レラ「暗示で……やけど……みたいな……の?」 ゼフィア『そんなところだ。だが、それならその影響を受けない者がどうにかすればいいというだけでな』 レモン『てなわけで、君ちょっと皆を引っ張ってもらいたいんだけど。最初はそこのジキミからで』 マーズ「へーいへーいっと、そんな事ならお安い御用で」 アーク「なんで最初に俺?」 ハザリア『まあ、その方法が確実とは決まってないからな。他の連中は戦力だが、お前は別になんでもないし、ぶっちゃけ毒見みたいなものだ』 アーク「ハハハハハー、覚悟してたけどさー、あんた等そろいもそろって俺を戦力外かよ、あーもうやってやるよ、ほら引っ張りやがれ」 ハザリア『で、全員無事に階段を上りきったな』 アーク「無事じゃありませーん、最初強引に引っ張られたからつまづいて転んで顔面打ったから、なんか前歯がグラグラしまーす」 マリ『不死身補正が消えたとたん、いきなり弱くなったな』 リトゥ『前は、4階の窓が外れて落ちてきて、頭にそれが直撃しても大丈夫だったのに』 シュウヤ「それより早く行きましょう。建物の構造的に父はこの先に居ます」 ハザリア『改めて確認しておくが……父親を打たねばならん可能性もあるぞ。日柄、下着だのゲームだのとやっているお前に出来るのか?』 シュウヤ「その手の挑発はマリさんやユウカさんには通じるでしょうが、あいにく私は根っこまで熱血が無い男でして」 ハザリア『だが熱血無しで魂を覚えるような性分だろう。まあ妙な言い回しは無しだ、貴様の内側にあるそのぎらついた魂が見てみたくなった。 父親が敵になったと言うのに、一秒たりとも崩れなかった冷静な顔の下で、煮えたぎった狂戦士のスピリッツをぶちまけて見せろ』 シュウヤ「ふっ、いいでしょう。ですが、先に断っておきますよ、私はこう見えても熱いシチュエーションは大好きでして、もしかしたら あなたの予想を遥かに上回る何かが起こるかもしれませんよ」 ハザリア『ふははははははッ!いいぞ貴様!その言葉のふちぶちに澱んだ気迫が満ちている!今度劇に出してやりたくなったわ』 シュウヤ「謹んでお断りしますよ」 クリス『シュウヤ……お父さんは、どうしてあんな事になったんでしょうか』 シュウヤ「それはわかりません、父の身に何があったのか。ですが、それでも一ついえるのは……邪神ヴォルクルスを私は許さないという事です」 クリス『シュウヤ……おねがい、父さんを……』 シュウヤ「そこから先は言わなくてもいいですよ。では行きましょうか」 PM06:00 ハザリア『おい、ゼラド救出組み、調子はどうだ』 ヴィレアム「今のところエクサランスの二人が道を開いてくれている。こっちは温存中だ。ちなみに敵らしい敵の姿は居ない」 イングラム「だがこのパターンは、調子に乗って近づいたところにいっきに敵が出てくると言う奴だとは思うが……」 クォヴレー「罠と分っていても引くわけにはいかん」 イングラム「とまあ、そういう事だ」 ラウル「おい!もうすぐ目的の時空につくぞ」 フィオナ「ただ、エクサランスも限界みたい。ミズホも居ないし自己修復機能があるわけじゃないからここから先は無理よ」 ハザリア『エクサランスは戦線離脱か。時間も無い、一気に突入だ!』 ヴィレアム「言われなくても!」 ヴィレッタ「待ちなさい!」 ヴィレアム「えっ……」 アインスト・レジセイア「…………」 ギリアム「ウルタイア・クラフトか!……くっ、スタングレネ-ド射出!」 アインスト・レジセイア「!!!」 ヴィレアム「……ご、……ごめん、父さん、母さん」 イングラム「いちいち謝る余裕も無いぞ」 イングレッタ「今まで出てこないと思ったけど、まさかここまで出し惜しみしてるなんてね」 クォヴレー「アインスト・レジセイアが何体居るんだ?」 ディストラ「だいたい200くらいです」 クォヴレー「だいたいとは何だ!?」 ディストラ「アインストのほとんどが存在確立が不安定なんです。腕の一本や頭しかないのも全て1体にしたら7万6千4百2十体です!」 イングラム「つまり、タイムリミットを迎えると同時にそれが全てアインスト・レジセイアになるわけか」 ギリアム「あれは……!アインストの群れの一番奥に居るヴォルクルスの上半身……あれが抱えているのは」 クォヴレー&ヴィレアム「ゼラド!」 イングラム「仕方が無い、突破を図るぞ!」 クォヴレー「ああ、わかっている!」 アストラ「お嬢、最初から全開で行く」 イングレッタ「ええ、こっちもそれにあわせるわ」 ガイスト「ヴィレアムさん、もう止めません。私もあなたの全力を出来る限り引き出します」 ギリアム「お前の力はまだその限界を見せていない。その力で、守るべきものを守れ!」 ヴィレッタ「でも、死んだりしたらだめよ。もしも幽霊になって出てきたら文句の億や兆の小言を言ってあげるわ」 ヴィレアム「みんな……ああ、やってみせる!そして……ゼラド、必ず助けてやる!」
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…… 「…ここはどこだ?」 気がつくと、俺は真っ暗な空間へと浮かんでいた。 目の前には地球が広がっている…隣には月らしきものも見える。 「ここは…宇宙?」 あまりに広大すぎる暗黒の大空間に、 青く澄みきった水の惑星を目の当たりに 俺はただ呆然と立ち尽くすだけだった。 ! 「地球が燃えている…」 青かった地球がいつのまにか赤く変色していた。 「一体何がどうなってんだよこりゃ…」 自分の置かれている状態もそうだが、全く状況がつかめない。 !? 「今度は透明に…?」 次の瞬間には地球は水色に近い透き通った色へと化していた。まるで氷で覆われたかのごとく…。 …… 「…また青に戻ったか。」 再び地球は青色へと戻った。しかし、どうやら何か様子がおかしい。 「陸地が…ない…?」 地球全体が真っ青な球体へと化していた。緑や茶色といった陸地が ことごとく消滅してしまっているのが見てとれる。陸が海に呑まれてしまったとでもいうのだろうか。 …… 今度はどこからか泣き声が聞こえてくる… 「この声どこかで…」 どこか聞いた覚えのある声。 「まさか…ハルヒか!?」 そう叫ぶと、いつのまにか声は聞こえなくなっていた。 「…え?」 ふと地球のほうに目をやって俺は驚愕した。なんと、先程まで見えていた地球が消滅してしまっている… いや、消滅というのは言い方が悪い。正しくは【見えなくなっている】と言うべきだろう。物を見るためには 言うまでもなく光が必要であるが、その光が四方を見渡しても見当たらないのだ… 光源体である太陽は一体…どこへ行ってしまったというんだ?? 再び声が聞こえる。 「…や…い…あた…したく…な…」 その声は、しだいに大きなものへとなっていく。 「いや…い…あた…こ…な…くない…」 …… 「嫌…っ!嫌!!あたしは…こんなことしたくない…!!!!」 !? ッ!! …… …デジャヴ いつもと同じ見慣れた俺の部屋。窓から朝日が射していることから、 おそらく今は朝なのであろう。昨日のように時計を確認するまでもない。 いや… 一応確認しておくか。 時刻は7 38 ほら見ろ、やはり朝じゃないか!と得意げに語っている場合でもない。一歩間違えりゃ遅刻じゃねーか畜生。 急いでかばんに教科書やノートをつめる俺。にしても自らの不覚さを嘆かずにはいられない。 なぜ俺は【目覚ましセット】という当たり前にして当然のごとく行為を、昨夜忘れてしまったというのか? それほどまでに、俺は昨日疲れてたってのか? 準備を終えた俺は廊下で妹と軽く挨拶を済ませた後、 食卓に並んだトーストを口に頬張り、潔く玄関を飛び出した。 …… 「はあ…はあ…まったく、いい運動だぜ…。」 今俺がいる位置は、学校に隣接するあの忌々しい長い長い坂のちょうど真下である。つまり、 俺はここまで全速力で走ってきた…というわけだ。携帯で時刻を確認、とりあえず遅刻は免れたようである…。 時間的余裕もあるので歩くとする。この坂を走らねばならないとなった日には自殺ものであろう。 それが防げたというだけでも、俺は今日も力強く生きられるというものである。 …ようやく落ち着いたところで、俺は昨晩の事象を振り返ることができた。 「まさか二日続けておかしな夢を見るとは…。」 その一言に尽きる。支離滅裂かつ荒唐無稽な夢など一体誰が進んで見ようなどと思うのか… まあ夢など言ってしまえば、全てそういうもんなのかもしれないが。とにもかくも、 まず話をまとめることから始めるとするか…と思ったのだが、そもそも抽象的すぎて 何をどうすればいいのかもわからん。とりあえず…特徴らしきものだけでも挙げていってみるとしよう。 ・地球の崩壊 ・謎の声 …明確に挙げられるのはこの二つくらいか。なぜ俺があのとき宇宙にいたのかは知らんが… (単に視点が宇宙だったってだけかもしれんが)地球が燃えたり氷ったりするのを、確かにこの目で見た。 ならば崩壊という表現は別に差し支えないだろう。そして極めつけは、夢が覚める直前に聞こえてきたあの声… 「あの声は…ハルヒだったのか?」 もしそうなのだとしたら、一昨日みた夢との関連性が見えてくる。一昨日の夢では地震やその他怪奇現象で 町が壊滅。昨日は地球が…規模こそ全く違うが、同じ【崩壊】というワードでくくることができる。そして… 思い出したくはないが、地震により家族が息を引き取った際、放心状態に陥っていた俺の脳内に響いてきた… ハルヒの声。あのときハルヒは『助けて!』言っていた。昨日の例の声は…確か『こんなことしたくない!』 とかいう内容だったかな。両者に共通することは、俺に向かって何らかのSOSを発信していたということである。 俺は常識人だ。ゆえに町や、ましてや地球荒廃などといった異常にさらに異常をかけたような とんでも事態が発生するなどとは…微塵も思っていない。ただ、あれらがハルヒの無意識の内に 発動した…俺に対する干渉なのだとしたら?一連の超常現象はあくまで比喩であり、夢の本質自体が 実は、ハルヒが俺に救助信号を発信するだけのただの手段でしかなかった可能性が浮上してくる。 つまり、ハルヒは今現在とてつもない悩みを抱えている…その可能性が非常に高いということである。 その悩みが何なのかは俺には見当もつかないが。というのも、最近のハルヒに変わった様子など 特に見受けられないからだ。万一それに俺が気付かなかったとして、長門や古泉がそれを見逃すとは 考えにくい。だから、なおさらである。 …… とまぁ、ここまでカッコよく主張してみたはいいものの… 一連の夢がハルヒの能力とは無関係の、本当の意味でのただの【夢】だったのだとしたら、 ここまで深く熟考している俺など、傍から見れば滑稽以外の何者でもないだろう。 そうである場合、谷口にすら嘲笑される自信がある。それでもだ、俺自身こんなネガティブな展開など 望んじゃいない。ハルヒが何か多大な悩みを抱えて苦しんでる姿なんて、想像したくもないからな。 「あら、キョンおっはよー。予鈴ギリギリね。」 教室に着き、俺はいつもと同じく後部座席にて座っておられる団長様に声をかけられた。 「そうみたいだな。遅刻を免れて助かったぜ。」 どうするか…朝っぱらからいきなりハルヒにこんなこと質問すんのもアレかもしれんが、 一応言っておこう。杞憂であれば、それに越したことはないんだからな。 「なあハルヒ。」 「ん?何?」 「お前さ、今何か悩んでることとかあったりするか?」 「…は?」 「言葉通りの意味だ。」 しばらく沈黙が続いた後、その均衡を破ったのはハルヒだった。 「…ぷっ、あっはっはっは!キョン、朝からどうしたの?何か悪い物でも食べた?あはははっ!」 どうやら、団長様は真面目に答える気などさらさらない様子である。 「んー悩みねーまあ、ないこともないわよっ!!」 おや?一応答えてくれるみたいである。しかし万遍無く浮かべている笑みから察すると、 やはり真面目には答えてくれないらしい。しかも、展開が大体予想できた。 「悩みの種はね…あんたよあんた!テストは赤点スレスレだし今日は遅刻しそうになるわで、 ヒヤヒヤもんもいいとこよ!あんたはもう少しSOS団の団員なんだっていう自覚を持ちなさい! 団長に泥を塗るマネなんて許さないんだからね!」 楽しそうに俺を断罪するハルヒさん。うむ、やはり予想通りだった。相変わらず、俺に言い放題なのであった。 「まあそれは半分冗談としてさ、朝からそんなこと聞くなんて一体どうしたのよ?」 さて…どうしようか。変にはぐらかすと直感が鋭いハルヒのことだ、 ややこしいことになる可能性大。ゆえに、ここは素直に答えておくとしよう。 「いや、お前が俺に助けを求めてる夢を最近見ちまってな。ちょっと気がかりになって聞いてみたってところだぜ。」 「…何それ、気持ち悪い夢ね…。」 同意しておこう。現実的に考えて、お前が俺に助けを求めるなんてことまずありえんからな。 「もしかしてあんた、あたしに従順にさせたいって欲望でもあるんじゃないでしょうね??」 気持ち悪いって、そっちのほうかよ! 「助けを請うってのはつまりその裏返しだし、夢ってのは密かに思ってるようなことが 反映されたりするもんだし…あたしに何か変なことでも考えてたら承知しないわよ!?」 いやいや、そりゃ考えが飛躍しすぎだろう…ってか願望が夢で具現化なんて、一昨日、昨日の 夢見りゃ絶対ありえんことを、俺は知っている。何が楽しくて家族が死ぬことや地球の滅亡を 望まにゃならんのか…まあ、さすがにこういう夢の内容までハルヒに話そうとは思わないけどな。 …そんなこんなで時は昼休み。俺は谷口&国木田と席を囲って弁当を食っていた。 ハルヒは相変わらず学食のようだ。 「ところで国木田、昨日休んでいたようだが体のほうは大丈夫か?」 「ん?ああ、おかげ様で。」 「さてはお前、勉強のしすぎで熱でも起こしたか?」 谷口が横から言葉をはさむ。 「だったらまだよかったんだけどね…単なる風邪だよ、ほら、もうすぐ12月だってこともあって 冷えてきたじゃない?そのせいかな。二人は風邪ひかないよう気をつけてね。」 「おーおー、まあそのへんは大丈夫だぜ。特にキョンはな。バカは風邪ひかないって言うだろ?ははは!」 谷口よ、どの口がそれを言うんだ…確かに俺は成績も下の中くらいでバカかもしれない。 が、お前はお前で俺より成績悪かった記憶があるんだがなぁ…気のせいか? 「それを言うなら谷口もバカだから風邪ひくことないね。いや~二人とも羨ましいよ。」 おお、俺が言わんとしていたことを代わりに国木田が言ってのけてやったぞ。 が、しかし、最後の一言は残念だ国木田…お前も俺のことバカだと思ってたんだな…。 「でもよ~そうそう例年通り寒くなるわけでもないみたいだぜ? 今朝の天気予報見てたら、来週の中頃は夏みたいな気温になるとかなんとか。」 「…谷口が天気予報を見るなんて珍しいな。」 「うるせーよキョン、俺だってそんくらい見るぜ。」 「どうせ朝食ついでに適当にTVのリモコンいらってたら偶然映ったってところなんでしょ?」 「国木田…お前鋭いな…。」 鋭いも何も、普段のお前の性格や言動を考えりゃ当然の帰結だとは思うがな。 しかし、夏みたいな気温か…そういや夢の中でも確かあのとき暑かった記憶が… …… 「キョン、大丈夫?顔真っ青だけど。」 「おいおい、バカは風邪ひかないって言った手前にこれかよ。」 気付かないうちに、俺は随分と陰鬱そうな顔になってたらしい。 「あー、いや、何でもないぜ。ちょっと寒気がしただけだ。」 「まさか風邪にでもかかったのかよ?」 「じゃあもうバカは谷口一人になっちゃったね。」 「国木田てめーッ!!」 お前らのコントを眺めてたら、あの悪夢が少しでも薄れたぜ。感謝するぞ谷口、国木田。 あんな未来…俺は絶対信じねーぞ…。 操行している間に放課後。またいつものごとく部室へと向かう俺。 「お、長門、お前だけか。」 「そう。」 俺が定着席に座ると、何かのCD-ROMをもってこっちにやってくる長門。 「これがSinger Song Writer…軽音楽部から借りてきた作曲用ソフト。 パソコンにインストールすれば即行使える。そして、これが説明書。」 「ん?ああ、これが昨日古泉が言ってたやつか!サンキュー、長門!」 早速パソコンを立ち上げてインストールする俺。 …部室に、団員それぞれにパソコンが宛てがわれていることには深く感謝せねばなるまい。 これもハルヒがコンピ研から強奪だの従属命令などといった暴虐の限りを尽くしたおかげか。 コンピ研の皆さんにはもはや乙としか言いようがない…ありがたく、今日もパソコンを使わせていただきますよ。 インストールが完了したあたりで古泉と朝比奈さんが部屋へと入ってきた。 と、よく見たら二人とも楽器を担いでいるではないか。おそらく昨日言っていたように 軽音楽部から借りたものなのだろう。来るのが遅かったのはこのせいだったんだな。 「って、大丈夫か古泉?」 「いえいえ、これくらいどうってことないですよ。」 キーボード1台のみの朝比奈さんはともかく、 古泉はあろうこともギター2台に加え、ベース1台の計3つも担いでいるではないか。 「わ、私古泉君を手伝おうと思ったんですけど…。」 「朝比奈さんはキーボードだけで十分すぎるくらいですよ。僕は好きでこれらを担いでいるんですから。」 相変わらずのさわやかフェイスで涼しく答える古泉。なるほど、女の子に負担を負わせたくないというヤツらしい ジェントルマン精神だが、俺がお前の立場でも間違いなくそうしていたであろう。何しろ朝比奈さんだからな。 「そうだ、良い機会だ。古泉よ、ベースの弾き方俺に教えてくれないか?」 「お安い御用ですよ。では早速始めてみるとしましょう。」 「じゃあ私もキーボードのいろんな機能を確認しとくとしまーす♪」 「私も…ギターをいらっておく。」 「長門はギター弾けるから別にその必要もないんじゃないか?」 「単純にギターに興味がある…ただそれだけ。」 長門に読書以外に関心のもてるものが現れるとはな…。文化祭にて、突発でいきなりギター引っ提げて ステージ上にハルヒたちが現れたときは何事かと思ったが、今ではそのことがこうやってSOS団みんなで バンドを楽しんだり長門の人間的嗜好の開拓といったことに繋がってる…こればかりはハルヒには 感謝しないといけねーかもな。あのときのハルヒの飛び入り参加は、長い目で見れば英断だったわけだ。 「なるほど、左から右へ1フレットずつ移るにつれて音が半音ずつ上がっていくのか。」 「その通りです。ちなみに手前の太い4弦から順に開放弦の状態だと E、A、D、Gの音が鳴りますよ。ミ、ラ、レ、ソのことですね。」 「開放弦ってのはどういう意味だ?」 「左手で何も弦を押さえずに弾く状態のことですよ。」 「おー、了解したぜ。」 「慣れたらTAB譜を見て弾くのもいかがでしょうか。 そっちのほうが、フレット番号が明記されていて弾くのには楽だと思いますよ。」 「TAB譜って何だ?」 「それはですね…」 ピン! ん?何だ??長門のほうから何やら音が聞こえたぞ。 「どうしたんだ長門?」 「ギターにチョーキングをかけていたら弦が切れた。ただそれだけの話。」 …その弦、まだ新しいやつじゃなかったか?一体どんなチョーキングをかけてたんだ長門?? 「おやおや、しかもこれは一番細い1弦ですね。これでは切れてしまっても仕方ありません。」 「やりすぎた。次からは自重する。」 …仕方ない…のか? まあ、しかし そんな長門が楽しそうに見えるのは 決して気のせいではないはずだ。良い趣味を見つけられてよかったな長門。 「な、長門さ~ん、助けてくださ~い!」 「何かあったの?」 「いくら鍵盤押してもキーボードから音が出ないんです…電源は入ってるはずなのにどうしてなんでしょうか?」 「これはシンセサイザーの部類。よって単体では鳴らない。 シールドでアンプに繋いで初めて、アンプから音が鳴る仕組みになっている。」 「あ、これアンプからじゃないと音出ないんですね…勉強になりました!ピアノから入った私には そういうの疎くて…あ、でも今ここにはキーボのアンプがないです…今日はあきらめるしかないみたいですね…。」 「その必要もない。そこにあるベースアンプでも代用は可能。」 「本当ですか!?ありがとうございます長門さん!」 「礼ならいい。」 「キョン君、ベースのアンプ貸してください!お願いします!」 「どうぞどうぞ、使っていただいて結構ですよ。今日はベースの基本技術を学ぶだけでアンプは使いませんからね。 そんな感じで、俺たちは有意義な会話をしていた。いつもは古泉とボードゲームだのカードゲームだので 時間を費やしていた俺であったが…こういう時間もなかなか楽しいじゃないか。一昨日、昨日の悪夢のことを 一時的にでも忘れられるという意味でも、尚更貴重な時間である。特に、昼休みに谷口から例の天気予報の話を 聞いてからというもの、放課後までずっとそれを引きずっていた俺には…な。もちろん、今でもそんな未来は 信じちゃいないさ。ただ、一つでもそういった判断材料があると不安になる…それが人間というものであろう。 本来なら放課後にでもこれら夢の一部始終について長門や古泉に相談しようと思ってはいたのだが、 正直今のこの談笑している空気を壊したくはなかったし、何よりハルヒ本人が部室に顕在だから話せなかった ってのが一番の理由だな。本人の目の前で能力云々語るのは言わずもがな、禁句である。 …いや、待て。 今気がついた。そういえば、ハルヒはいまだ部室には来ていないではないか。 いつものあいつなら…とっくに来ていてもおかしくないはずだが。 「おや、どうされたんです。涼宮さんのことが気がかりですか?」 「いや、気がかりってわけでもないんだが…やけに来るのが遅いなと思ってな。」 「掃除当番にでもなってるんじゃないですか?」 良い指摘ですね朝比奈さん。が、それにしても遅いような気がしますが…。 「!」 突然立ち上がる長門。 「涼宮ハルヒが…倒れた。」 …俺はベッドで横たわっているハルヒを見つめていた。 「先生、ハルヒの具合はどうなんです!?」 「大丈夫、大事には至ってないわ。おそらく軽い貧血ね。」 「そう…ですか。」 「今日のところは安静にしておけば大丈夫よ。幸い明日は土曜日だから、 それでも気分が治らないようなら、病院に行って診てもらえばいいと思うわ。」 事なきを得たようで、ひとまず俺は安堵の表情を浮かべた。 ------------------------------------------------------------------------------ 「倒れたって…どういうことだ長門!?」 「涼宮ハルヒの表層意識が、たった今消滅した。」 …??意識が消滅?何を言っているんだ?? 「原因は不明。今それを解析中。」 「長門さん!涼宮さんは今どこにいるんですか!?」 「旧校舎の玄関口からすぐ入ったところの廊下。おそらく部室へ向かう途中に倒れたものだとみえる。」 「キョン君、何をボサっとしてるんですか!?早くそこへ行ってあげてください!!」 突然の事態に状況が把握できずうろたえていたのであろう俺に、怒鳴りつける古泉と朝比奈さん。 「お…おう…!お前らはどうすんだ!?」 「長門さんが解析に手間暇かけている時点でこれは非常事態に他なりませんよ。 身体機能における単なる物理的損傷ではない…そういうことですよね長門さん??」 「そう。」 「であるからして、我々は我々でできることをします。原因の調査および機関への連絡その他をね。」 「今、涼宮さんの隣にはキョン君がいてあげるべきです!」 考えるよりも先に体が動いたのか、気付くと俺は廊下へと跳び出していた。 もちろん、ハルヒのもとへとかけつけるために。 正直、いまだに俺は混乱していた。そりゃそうだろう?ついさっきまでいつものごとく ピンピンしていたハルヒが…意識を失う?倒れる?一体何をどうしたらそんな展開になるってんだ?? 説明できるやつがいるなら今すぐ俺の所に来い。 しかし、自分にだって今すべきことはわかってる。この際、原因などどうでもいい… ただ一つ言えることは、一刻も早くハルヒの容態を確かめ、そして救ってやることである。 …… ハルヒを見つけるのにそう時間はかからなかった。案の定、長門の指定位置にて ハルヒはぐったりとした様子で壁に背を向けた状態でもたれかかっていた。 とりあえず最悪の事態は回避できたようだ。意識を失うタイミングにもよるが、頭から地面に激突した際には 最悪、脳震盪に陥る可能性だってある。しかし、このハルヒの体勢から察するに、どうやらハルヒは徐々に 薄れてゆく意識の中、反射的に頭だけは守ろうとしたのであろう…壁にもたれかかっているのがその証拠である。 例えば街中で運悪く出くわした不良に背負い投げでもされたとしよう。柔道に精通している者ならば、 とっさに受け身をとろうとするはずである。野球にてピッチャー返しをしようものなら、投手は瞬間の中で 球をキャッチしようとする動きに出るはずである。 今のハルヒにも同じことが当てはまる。スポーツ万能&運動神経抜群の涼宮ハルヒだからこそ、 成し得た芸当と言えるかもしれん。正直、俺がハルヒの立場だとどうなっていたかわからない。 ハルヒの顔に手を近付ける俺。どうやら息はしているようだ。俺の動作に一切の反応を見せないことから、 どうやら本当に意識を失ってしまっているようである。見方によっては眠っているようにも見えるが… とにかく、俺はハルヒを背負い、急いで保健室へと駆け込んだ。 ------------------------------------------------------------------------------ そして話の冒頭へと戻るわけである。 …しかし保健の先生には悪いが、俺にはハルヒの倒れた原因が単なる貧血には思えない。 元気のかたまりとも言えるハルヒに貧血など、不似合いにもほどがある。おそらく、それだけは 天地がひっくり返っても起こりえない事態のはずだ。何より、長門や古泉の尋常ではない焦りから判断しても、 単なる生理現象でないことだけは確かだろう。とにかく一刻も早いハルヒの回復を…俺は待ち望んでいた。 「……ん…」 …意識を取り戻したようである。 「…ハルヒ?!大丈夫か??」 「あれ、キョン…何でこんなとこに?…ってか何であたし保健室にいるわけ…?」 「お前が旧校舎の廊下で倒れているところを、俺がここまで運んできてやったんだ。」 「うそ…?そういえば手や足に力が入らないわ…。倒れたってのは本当…みたいね。 無様な姿をあんたに見せちゃったわね…。」 「どうってことねーよ。お前が無事で何よりだ。」 「…とりあえず、運んだってのが本当なのなら、一応礼は言っとくわ。ありがと…しかし困ったわね。 家までどうやって帰ろうかしら…。」 「それについては心配およびませんよ。」 うお?!いつのまにか背後に長門に古泉、朝比奈さんが立っているではないか。 もう調査とやらを済ませてきたのであろうか。 「タクシーを呼んできてます。いつでも発進できる用意はできてますよ。」 もうそんな手配まで済ましていたのか…相変わらず対応が速くて助かるぜ古泉。 「古泉君ありがとう。みんなには迷惑かけちゃったわね…。」 「そんなことどうでもいいんですよう!涼宮さんが無事でいられただけでも私嬉しいです…。」 「みくるちゃん…心配してくれてありがと。でも、もうあたし平気だから!ほらこの通り!」 潔くベッドからとび降り、仁王立ちしてみせるハルヒ。っておい、いきなりそんなことして大丈夫かよ?? 「ハルヒ、お前が元気だってことはわかったから、とりあえず 今日は無理はするな?俺がタクシーのとこまで背負っていってやるからさ。」 「まあ、あんたがそこまで言うなら仕方ないけど。」 渋々俺の背中にもたれる団長様。 …… タクシーには俺とハルヒの二人が同乗した。本当は長門と古泉、朝比奈さんも 付き添いたかったらしいが、あいにくタクシーにはスペースというものが限られている。 一旦古泉たちとは別れ、俺はハルヒを家まで送っていくのであった。 「しかしお前が倒れたというからびっくりしたぞ俺は。一体何があったんだ?」 「それはあたしが知りたいくらいよ!気付いたら意識がとんでたんだし…。」 「最近何か無理でもしてたんじゃないか?そのせいで一気に疲れがドバーッときたとか。」 「特に、何か無理をした覚えもないわ。」 「じゃあ精神的なものか?ストレスとかさ。」 「何に対してのよ?」 「いや…俺に聞かれてもな…。」 結局そんなこんなではっきりとした原因はつかめないまま、俺たちはハルヒ宅へと着いた。 「今日はゆっくり休めよな。なんせ明日は土曜だ。昼まで寝てたっていいんだぜ?」 「あんたねえ…あたしをバカにしてんの?ま、いいわ。とりあえず、今日はどーも。」 団長様が一日に二度も俺に礼を言うなんて、珍しいこともあるもんだな。 ハルヒと別れを済ませたあたりで、ちょうど携帯から着信音が鳴る。古泉からだ。 「もしもし、俺だ。」 「古泉です。涼宮さんは無事家まで戻られましたか?」 「おお、そりゃ元気な様子でな。」 「それはよかったです。ところで、涼宮さんが今日突如として昏睡状態に陥った原因についてなんですが…。」 息をのむ俺。 「長門さんとも話したんですが…正直に申し上げましょう。これは一言二言で伝えられる代物ではありません。」 …どうやら予想以上に深い事情がありそうな様子である。 「明日何か用事はあったりしますか?」 「用事?特にないぞ。」 「それは助かります。突然ですが…今日の夜11時に駅前近くのファミレスに来てほしいと言われたらどうします?」 「つまり、朝まで長話できそうなとこに集まろうってことだろ?全然構わないぜ。」 「ご明察です。それに加え、こういった場所だと食事も好きなときに注文できたりしますから、 聞き疲れを起こしたりしたときに、何かと都合がいいかと思いまして。」 なるほど…どうやら相当長い話になりそうである。それにしても食事か。なかなか用意周到じゃないか。 「だがな、なぜ11時なんだ?今6時だし、8時集合にしたっていいようなもんだが。」 「確かにその通りですね。しかし、もう少しだけ我々に時間をくれませんか? まだ原因の全てを把握できたわけではないのですよ。」 何、そうなのか。 「いえ、今のは表現が適切ではないですね。あくまでこれは僕自身の問題です。」 ?どういうことだ? 「今回の原因について、僕はかつてないほどの膨大な情報の処理や解釈に追われ… 弱音を吐こうなどとは思ってはいないのですが…正直、今僕はパニックに陥っている と言っても差支えないかもしれません。それほどまでに窮した事態なんですよ…。」 「な、何だ??その原因とやらがそこまで震撼させるような内容だったってのか??」 あの古泉が壊れかかってるんだ、おそらく話とやらは想像を絶するレベルなんだろう。 それを改めて認識したせいか、しだいに話を聞くのが怖くなってきた自分がいる。 「ですからその処理および解釈にもう少し時間がかかるということです。 そのへんはどうか、ご察しのほどをお願いします…。しかしですね、僕はこれに立ち向かいます。 立ち向かわずしてどうやって涼宮さんを救えますか。」 そうだ…これに目を背けたら、ハルヒは一体どうなるんだ?今日はあの程度で済んだが、もしかしたら次は こうはいかない可能性だってある。最悪の事態も考えられる。なら、俺も覚悟して立ち向かおうじゃないか。 それがハルヒを助けることに繋がるのならば…俺はそのための努力を惜しまない。 「長門さんと朝比奈さんにも連絡はつけています。では、夜11時にまた会うといたしましょう。」 「おう、またな。」 …まだ集合の時刻まで時間はある。 それまで家で仮眠でもとっておくとするか。話とやらは朝までかかるのだろうし。 …… 家に着いた俺は、とりあえず晩飯を食い、部屋に向かった後ベッドに横になった。タイマーは…念のために 10時半にセットしておく。寝過ごしたりでもしてしまうようなら、それこそ打ち首にされてもおかしくない。 そう例えられるくらい、今後を左右する重要な会議になるはずだ。 「少し眠るだけ…だ。さすがにまたあんな夢は見ねえよな…?」 内心不安だったが、しかしこればかりは気にしてもどうしようもない。 とりあえず、俺は目を閉じ、寝ることに専念した。 音が鳴っている… 俺はアラームを消した。 10時半…どうやらちゃんと起きられたようである。まだ少し眠たいが、そんなことを言ってる場合ではない。 さて、親に何と言うかだが…『友達の家で寝泊まりする』とでも言っとけば、まあOKだろう。 俺はコートを手に取り、部屋から出ようとした。そのときだった。 「ようやくお目覚めってわけだ。」 ふと背後から声が聞こえた。はて、これは幻聴か何かであろうか?当たり前だが、この時間帯俺の部屋には 俺一人しかいない。妹が勝手に部屋に侵入した?それはない。なぜならその声は男のものだったからだ。 しかもどこかで聞き覚えがある… 俺は後ろを振り返った。 「てめえは…!」 予想外の人物に俺は驚愕した。いや、俺が忘れていただけで、こいつと再び会うことは 必然だったのかもしれない。とっさに拳に力が入り、臨戦態勢に入る俺。 「おいおい、そんなに身構えなくったっていいだろう。別に僕は、あんたに危害を加えようなどとは思っちゃいない。」 どの口がそれを言うんだ。俺はお前らのしでかしたことを忘れたわけじゃねえぞ。 「誘拐の件についてはすでに謝っただろう?…まあ、それはいい。 今日は言いたいことがあってここに来た。」 朝比奈さん大の言葉を思い出す俺… 『藤原くん達の勢力には気を付けてください。』 …藤原…てめえ、一体何企んでやがる? 「差し金は誰だ?何の目的でココに来た??」 「…勘違いしてないか。確かに、この時代への時間移動命令については上からの指示だが、 あんたに会いにきたことに関しては、単なる僕の独断だ。」 「独断だと?そこまでしてお前は俺に何か言いたいってわけか。が、生憎様だな。どうせ俺に巧みな言葉をかけて 騙そうって魂胆なんだろうが、そうはいかねえ。朝比奈さんから、すでにそれに関しては忠告を受けてある。」 「何、朝比奈だと!?」 しまった、つい朝比奈さんの名前を出してしまった…まあ、もともと朝比奈さん大は藤原たちの勢力とは 敵対関係だったから、これも今更か。別に危惧するような情報流失でもない…と、とりあえず俺は信じたい。 「まさか…昨日の異空間からの転移は…ふ、まさか現行世界に直々干渉してくるとは。」 「おい、何ぶつぶつ言ってんだ?」 「いや、とりあえずあんたの話を聞いて理解はした。おそらく、僕が伝える予定内容を聞かせたところで、 あんたはそれに従わないであろうことにはな。やはり、僕らだけで何とかする問題だったか。」 「聞くだけ聞いてやる。一体何を伝えるつもりだったんだ?」 「『朝比奈みくるには気をつけろ』端折って言うならそういうこった。」 「なるほど、どうやら聞くだけ損したみたいだ。お引き取り願おうか。」 「まあ、はなからあんたは宛てにしちゃいないさ…さて、面倒なことになる前に撤収するとしようか。 九曜、もういいぞ。ここの時間軸を正常に…加えて、今の会話記録もこいつの記憶から抹消してやれ。」 「---了解した-------」 !?九曜だと??あいつもいたのか!!? その瞬間だったろうか 俺の意識はブラックアウトした
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プロジェクト・アポカリプス第2部検討エピソード ★PA第2部/1章2話 小笠原諸島・多々良島は“怪獣島”の異名を持っている。 レッドキングに代表される、複数の怪獣類がこの小さな火山島を営巣地とするためだ。 火山活動はやや低調であるが、地熱はまだ冷えておらず、マグマの活動が続いていると見られ、 怪獣たちもこうした地熱をエネルギー源の1つにしていると考えられている。 島は大きな古いカルデラで南北に分けられ、怪獣たちの営巣地は面積の広い南部にある。 そして亜熱帯の森林が広がる北部には、地球防衛機構EDTOの研究基地がある。 周囲は絶壁に囲まれるため、海路では接近しにくいが、空路であればその限りではない。 今この研究基地“JPTS”で、怪獣類研究者とその関係者たちの会議が開催されていた。 「これは先日、WMGのマリオン岬研究員が撮影した、ベロクロンポリープの画像です。 今回の第7次一斉調査で、多々良島の東岸にこの軟体動物のコロニーが複数見つかりました」 プロジェクターにベロクロンポリープの画像を出して説明するのは、鳥のような顔の“宇宙人”。 メイラクルスの若き生物学者、ウェルズ・カイロである。 歳を重ねたメイラクルスは長いヒゲを蓄えるが、ウェルズにはまだほとんどヒゲがない。 そう――会議に参加しているのは“地球人類”だけではないのだ。 今地球は、怪獣類研究の“最前線”の1つとして、銀河社会から密かな注目を集めているのだ。 今回の会議は、そんな研究者たちの発表会も兼ねたものなのである。 ★タイトル★ 房総半島沖にあるEDTO日本総監部――の格納庫。 作戦機を発進させる電磁カタパルトは海面上にあるが、格納庫自体は実は海面下にある。 正8面体の構造物の、ちょうど対称的なデッキに作られているのだ。 基地のエネルギーを生み出すスペシウム反応炉に近いが、遮蔽処理は十分になされている。 WMGの作戦機の1つ“アイアンレンジャー”を、やはり鳥に似た顔の宇宙人が整備している。 ガッツァードのヴォールである……WMGの優秀なメカニックだが、やや自信家らしい。 服装は地球人の作業服に準じるが、工具を入れるポシェットに“種族様式”が窺える。 「どうだ、少しは進んだか?」 そこに声が投げかけられた……福嶋が階段を降りてきたようだ。 ヴォールはふん、と鼻息を鳴らして言い返す。 「お前の要求はとっくの昔に済ませた……俺を誰だと思ってる」 「相変わらず口が悪いな、これだからトリ頭は」 「気に触るんなら、まず自分の言葉から直すんだな、ブラシ野郎」 福嶋の太い眉が一瞬ピクリ、と引きつったが、無視するようにヴォールの横で工具を漁り始めた。 しかしヴォールの愚痴はまだ終わっていなかった。 「全く……どんな使い方をすれば、リパルサードライブがあんなに傷むんだ」 「重力をコントロールするんだろ? 慣性の法則でイカれるとか普通思わないじゃねーか」 「空中分解するほどのGをかけたら痛むに決まってるだろう……お前よくそんな状態で平気だな」 「カラダには自信があるんだよ、肉弾戦したこともないお前には分かるめぇ」 「はっ、分かりたくもないね」 ぶつぶつ言い合いながら、手は止まらない……何をすれば良いかは体が覚えてるらしい。 ……どういう状況だったのか、少し説明しよう。 福嶋は先日の多々良島での第7次一斉調査で、このアイアンレンジャーを使っているのだが、 陸海空を自在に使えるこの作戦機で、文字通り「陸海空を飛び回った」のである。 普通なら航空機や船舶を使い回すところを、この1機で対応できるのだから確かに便利ではある。 マリオンも途中まで同乗していたようだが、乗り物酔いを起こして別の機体に乗り換えたらしい。 それ以降も福嶋はアイアンレンジャーを飛び回らせて様々な情報収集を行ったが、 最後はメイン動力炉のリパルサードライブが“エンスト”を起こして失速し、 多々良島北岸の絶壁に突っ込む直前でスラスターを噴射し、海面に不時着水したという。 リパルサードライブで重力加速度を相殺していたため、ブラックアウトなどは起こしていないが、 不時着水時の衝撃はかなり大きく、脳震盪など起こしても不思議ではなかった。 「そのまま絶壁にめり込んでいたら、適度に頭を打って物分かり良くなったんじゃないか?」 「殺す気かお前……それがクルーの言葉かょ、冷酷だな」 「死んでたかも知れないトラブルを起こした自覚があるんだったら、少しくらい反省しろよな」 「……あぁ、そうだな、反省したよ」 何の前触れもなく――急に神妙になった福嶋に、ヴォールはぽかん、と豆鉄砲を食らった顔になる。 頭の回転が速いことで知られるガッツァードにも、予想できなかったようだ。 「……やっぱり頭を打ってたか」 「何だよ、素直になったらその反応か? だからいつも勘に障るんだ!」 因みにリパルサードライブは、空間からエネルギーを取り出すエーテルドライブとの相互作用で、 半永久的に駆動し続ける特性を持つため、よほどのことがない限り完全停止はさせない。 こうした格納庫に駐機していても、完全には止まっておらず“待機状態”にあるのだ。 エーテルドライブとの間でエネルギーを循環させるため、この方が“合理的”なのである。 むしろ完全に止めてしまった方が、リパルサードライブの場合は「再起動に手間がかかる」のだ。 ヴォールがぼやいたのは、福嶋が乱暴とも言えるアイアンレンジャーの操縦の結果、 リパルサードライブの“完全停止”を引き起こしてしまったからなのだ。 この“反重力装置”を再起動するには、実は核融合炉に匹敵する高エネルギーが必要であり、 いちおうそのための“起動ユニット”はあるのだが、普通の整備より手間を擁する作業なのだ。 ここしばらく、そんな作業をしてなかったことも、彼には“面倒だった”らしい。 銀河社会に開けたことで、地球にもこうした“オーバーテクノロジー”が限定的に流入したが、 それを十分にコントロールできるスキルを持つエンジニアは、まだ余り多くは育っていないのだ。 そのためにヴォールのような“宇宙人の技師”が地球で働いているのである。 「お前もリパルサードライブ起動スキルを身につけたらどうだ……通常整備だけじゃなくってよ」 「1日や2日の研修で取得できるんだったら、試してみるよ」 「そういうのを“手抜き”って言うんだよ」 この2人の“ツッコミ漫才”はどうやらエンドレスのようだから、この辺にしておこう。 ★ ★ ★ 再び多々良島の怪獣類研究会議。 研究発表のために登壇しているのは、ウェルズとはまた別の宇宙人の研究者だ。 顔つきは人面に近いが、こめかみ辺りから触角に似た長い角を生やす、ペドーアンの女性である。 「レッドキングサボテンの存在場解析結果は、この植物がどういう影響を受けてきたかが分かります」 彼女の名はソレイン・ファード……存在場解析のスペシャリストである。 存在場というのは“非物質の遺伝子”と形容されることもあるエネルギーの複雑な力場のことで、 全ての生物と物質が「実体を維持し続ける」ために影響力を持つことが銀河社会では分かっている。 それを直接操作するスキルを持つ者は銀河社会でも非常に少ないが、解析することは可能である。 地球で言う“DNA鑑定”に似ているが、技術の裾野はもっと広いと言われている。 「レッドキングの因子は見つかっていませんが、形態変化に作用した可能性は推測が可能です。 ザイオロードの因子はこれまでにも、系統が異なる種族の形態に干渉する事例が報告されています」 “ザイオロード”というのは、特殊な環境で進化し、強大な能力を持つ大型生物の銀河社会用語だ。 ちょうど、地球で言うところの“怪獣類”と似ているが、必ずしもイコールではない。 地球で怪獣類として分類されていても、銀河社会ではザイオロードに分類されない種族もいる。 そして、今回議題になっているベロクロンポリープやレッドキングサボテンもそうしたグループだ。 これらの種族は地球でも怪獣類としては分類されていないが、酷似した形態や能力を持つことから、 近年地球で数多く確認された怪獣たちとの関連性が注目されており、研究対象になっているのである。 “怪獣大量発生”という異変を起こした地球の“謎”を解明する鍵になることも期待されており、 そしてその研究は銀河社会の学者たちにとっても、意義深いものなのである。 地球はまさに銀河社会の生物学者たちにとって、新たな研究の“大鉱脈”だと言えるだろう。 実のところ……銀河社会では数十年前から、地球の特殊性について感心が向けられてきたのだが、 最近まで地球社会が銀河社会には開かれていなかったため、積極的な干渉は控えられてきたのである。 1部の不法行為をカミングアウトする者が干渉することを除いて、そうしたケースは少なかった。 これは銀河社会のルールだからである……“お節介”は望ましくないのだ。 その“環境”が大きく変わったのが、3年前――2022年に起きた“暴露事件”であった。 事件はある新興武装組織と、“ウルトラ族”ことアルティランとの因縁の間で起きたものであるが、 事件によって、地球社会は銀河社会からの様々な“非公式干渉”を無視出来なくなり、 これらの干渉の多くを「以後公的なものと認める」歴史的な選択をしたのである。 テロに近い事件がきっかけではあるが、ある意味ではこの事件を機に地球は銀河社会に開かれたのだ。 武装組織は“非公式干渉”の多くを暴露することで、地球社会が混乱することを狙い、 それはある程度成功したが、地球社会がそれを「受け入れる」結果は想定を越えていたようだ。 その結果――これまで地球に関心を持ちながらも、来訪を控えていた多くの宇宙人が地球に飛来した。 そして3年後に当たる2025年に、地球人類と宇宙人の“合同学会”まで開催されるようになったのだ。 この3年の地球社会の変化が“劇的”なものであったことは想像できよう。 それまでも“ルール違反”を犯して地球に飛来した宇宙人がいたし、その目撃者も少なくなかったが、 「公的にカミングアウトされた」2022年以降は、それまでとは“違う時代”になったのだ。 JPTSの中央ホールに設けられた議場の最前列で、感慨深い顔をしている白髪混じりの男性がいる。 地球における怪獣類研究の第1人者の1人である海縁英二だ……1966年生まれの59歳である。 地球に初めて“ウルトラマン”が来訪した(異説もあるが)年に生まれた海縁は、 多感な少年時代から青年時代にかけて幾つもの怪獣事件を目撃し、生物学者の道を志した。 それも当時はまだまだ生物学の正統派ではなかった“怪獣学”を興し命名したのが海縁であったのだ。 宇宙人の研究者たちの中でも、海縁の名前は有名であり、潜在的な権威の1人である。 名前である“英二”を“age(世代)”と引っかけ、「英二エイジ」なる言葉まで出来たという。 海縁の怪獣学講義を受け、その後を継いだ若き“教え子たち”のことを意味している。 WMGクルーで早田翼の先輩であるマリオン岬もその1人だ……翼自身も海縁の講義を受けている。 地球人類である海縁にとって、ソレインの研究分野である存在場解析は全く未知の領域であるが、 地球で続発している怪獣事件群に対して、これだけ様々な宇宙人が強い関心を示していること自体が、 彼にとっては感慨深いものであり、自分の人生の選択が間違っていなかった自信にもなっていた。 すると彼の横に、ベロクロンポリープの画像説明で登壇したウェルズがやってきた。 「……すみません海縁博士、小難しい話ばかりで」 ウェルズは通訳を使わずに流暢な日本語を操る……実は彼、日本の大学に在籍する学生でもあるのだ。 若い生物学者であるだけでなく、地球に対する関心が大きく、より深い理解を促進するために、 地球社会が銀河社会に開放されると同時に、その大学の門を叩いたのである。 実はメイラクルスという種族自体、銀河社会進出の歴史に関しては地球人類と余り変わらない。 文明の歴史はずっと長いのだが、どちらかと言えば内向的な種族で、銀河社会進出は遅かったのだ。 そのためウェルズにとって、地球人類は「似たような視野を持つ同志」にも見えているらしい。 「とんでもない、とても刺激的な研究だ……少しでも学んで、これからの研究に活かしたいよ」 「博士にそう言って頂けると、発表した甲斐があります」 “憧れ”の海縁との会話に笑みがこぼれるウェルズ……彼にとっても記念すべき日だったようだ。 そう――ウェルズ自身もまた「英二世代」の学者の1人なのである。 ★ ★ ★ 「えぇー、墜落寸前だったんですかぁ!?」 再びEDTO日本総監部――のWMGオフィスで、オルティの素っ頓狂な声が響いた。 話し相手はマリオンとシエルである……話のタネは、どうやら福嶋がやらかしたトラブルらしい。 自信家のヴォールをして呆れさせた福嶋の荒っぽい操縦は、メトロニアン娘も驚かせたようだ。 その横でシエルがやはり、呆れた表情を浮かべている。 「リパルサードライブが止まるって……どんな操縦したのよケンさんは」 「シエルにも味わわせたかったわ……そんじょそこらの絶叫マシンの比やないよ」 「……マリオンさんよく無事でしたね」 「ウチは途中で降りたんよ……吐くかと思ったんやもん」 「リパルサードライブって、急加速の反動を相殺するから意味があるはずだけど……」 「福嶋さんに常識は通じないってことやね、さすが陸軍の元レンジャーやわ」 異種族女子トリオがそんなウワサ話に話を咲かせていると―― 「ただいま~ あれ、皆さん何の話です?」 屋久島帰りの翼とメクスが、WMGオフィスに顔を出した。 「おー翼君お帰り~、ゼットンホヤは収穫やったねぇ、いやぁ惜しかったなぁ」 「収穫って、別に狙って捕獲したわけじゃないですけど……」 「それでも中々の発見よ。 あと1~2日早かったら、多々良島の会議に間に合ったんやけどね」 「画像はいちおう、カイロ研究員に送りましたよ……先輩よりも驚いてました」 「手が早いねw それやったら、会議の後半で話題に上がるかな?」 「それで……墜落寸前って何の話ですか?」 ゼットンホヤの話題になっていたところで、念を押したのはメクスである。 それにシエルがニヨニヨして言葉を返す……マリオンの話を奪ったらダメだよぉ。 「ケンさんが多々良島の調査に同行した時、アイアンレンジャーで大暴れしたみたいよw」 「大暴れ……ですか?」 「陸海空と奔放に飛び回った所為で、なんとリパルサードライブがストップw」 「えぇっ、あの装置って勝手に止まるものなんですか!?」 オルティと似たような反応に、女子たちが爆笑した。 ……因みに谷本部長は、EDTO首脳部の会議に出ているため、今このオフィスにはいない。 いたらこの賑やかな女子会モードに、咳払いの1つくらいはしていたかも知れない。 昼休みでもないのに、爆笑トークをするのはやはり、本来は望ましくないことだからだ。 キュリアも今は席を外している……彼女もこうした“陰口トーク”には釘を刺すタイプだろう。 「さすがのウチも吐くかと思ったよ……ケンさんの元部下に同情するわ」 「福嶋さんって元々陸軍の大尉でしたっけ……エアバイクのアマチュアレーサーでもあるとか」 「他のレーサーに特攻してたんちゃうやろうなぁあの人……心配やわ」 「その顔は心配してないねマリオンw」 「あ、そうそう、これ旅行のお土産です。 鹿児島茶のパウンドケーキと焼酎……かな?」 “アイアンレンジャー墜落未遂事件”に戻った女子たちに、メクスが鹿児島土産を渡す。 福嶋も彼にとっては先輩の1人だ……失敗談を笑われるのは余り気持ち良くない。 大嫌いな上司なら一緒に盛り上がったのだろうが、真面目な彼にそういう相手はいないのだ。 「おぉ、気が利いてるねメクス君、これで今夜は家呑み大会かな?」 「えっマリオンって、ケーキで焼酎呑むタイプなの!?」 「ダメやの? 焼酎って結構、何にでも合うよ?」 「まぁ、最近の焼酎は色々な試みがあるみたいですしねぇ」 翼がさらっとフォローを入れる……ぐんぐん話に食い込む方ではないが、要領は良いらしい。 「良いな~私も参加したいw」 「オルティも来る? そーいや、メトロニアンって酒に強いの?」 「そこは地球人と同じですよ、人によって呑めたり呑めなかったり……私は全然おk♪」 そう言って、オルティはイソギンチャクみたいな指で器用に○を描く。 「なんか凄く強そうw」 「実はショーチューってまだ呑んだことないんですよね~、ワインは何本かあるんですけど」 「“杯”やなくて“本”で数えるんかw こりゃあ強そうやねw」 「お酒ってよく分からないんですけど、好きだって人は時々いますよね」 これはメクスである……長寿種族アルティランなので既に1,000年以上生きているのだが、 種族的にはまだ学生レベルであり、WMGクルー全員を先輩と認識している。 「あたしは大好きw 最初にハマったのはオルティと同じでワインだけど、日本酒も良いなぁ」 「ウルトラ族って怪獣と殴り合うくらいやから、どんな酒でも物足りないんやないの?」 「それは成分の問題よ、酔うかどうかは別として、風味はそれぞれじゃないかな」 「じゃあメクス君もこれを機会に試してみる?」 「えっ……地球人の法律だと、学生の飲酒ってダメだったんじゃ……」 とか何とか、オフィスでの女子会トークは、戻ってきたキュリアに怒られるまで続いたらしい。 キミら福嶋の失敗談を笑える義理やないで。 ★ ★ ★ ――ギャォオォォォン!! 多々良島の中南部、古いカルデラの外輪山のすぐ内側で、重い咆哮が響く。 洗濯板のように波打った、独特の硬いウロコを持つ逞しい怪獣類――レッドキング。 顔面は比較的平たく、般若の面を思わせる大きな口から2本の長い牙が外向きに突き出す。 硫黄の鉱脈のような黄色いウロコを持つこの怪獣類が、何故レッドキングと呼ばれるのか。 それには諸説あり、火山地帯で発見された説、繁殖期に赤くなる説などある。 実際ここいらの土壌は赤茶けて乾いている……赤い大地の王、と考えればそれなりに納得出来る。 レッドキングが睨み付けているのは、砂色の皮膚に覆われた怪獣類――グドンだ。 片手がムチ、もう片手が鎌状に変化した左右非対称の体形が特徴であり、獰猛な肉食獣だ。 皮膚はなめし革のようでウロコは見えないため、爬虫類ではないというのが定説である。 レッドキングはいちおう、爬虫類かそれに近い系統に分類されているが。 どうもエサを探しているうちに、グドンがレッドキングの縄張りに踏み込んでしまったらしい。 背中を見せるとその怪力で叩きのめされてしまうため、グドンは徐々に後退しながらも、 威嚇の声を上げ続ける……舐められたら終わりなのは動物界も怪獣界も同じだ。 「ウェルズ――あのレッドキングは何世代目?」 「1966年に目撃された個体から考えれば、たぶん4世代目か5世代目じゃないですかね」 「初期のデータよりも足が長くなっているわね、個体差なのか、それとも突然変異なのか……」 外輪山の縁にある観察所で、怪獣たちの睨み合いを眺めているのはウェルズとソレインである。 多々良島の怪獣類には“飛び道具”の持ち主がいないため、こうして野外観察が可能だ。 睨み合うレッドキングとグドンの足下には、ミニチュアのレッドキングのような物体が数個見える。 太い腕のような突起は必ずしも2本ではない……高さは3m前後だろうか。 これがレッドキングサボテン――正式にはタタラサボテンと呼ばれる島固有の多肉植物である。 レッドキングの上半身を、そのまま10分の1ほどに縮めたような独特の形が特徴だ。 乾燥だけでなく熱にも強いことが分かっており、噴火が引き起こした火災に耐えた個体もあるとか。 カルデラの北部は落ち着いているが、南部には今も噴煙を上げる溶岩円頂丘がある。 「まるで子供を守る母親ね」 「確か実際にもメスだったと思いますよ……足が長いのはそれもあるんじゃないでしょうか」 「産み落とした卵を自分で潰してしまわないためってことか……なるほどね」 十分な距離を取ったと判断したか……グドンは踵を返すように足早に去って行く。 長い尾が背後で揺れており、なおもレッドキングを牽制しているようにも見えるのが興味深い。 レッドキングの尾は“寸詰まり”なので、リーチの上ではグドンが有利なのだ。 「そう言えば――西の海岸地帯には、ツインテールの亜種が見つかってますね」 「ツインドリル……だったかしら?」 「それは初期のニックネーム……今はツインスパイアと呼ばれてますね」 「力でかなわない捕食者に対抗するために、尾が硬くなった可能性があるのよね」 「今のところは推測ですけどね……実際天敵のはずのグドンを“刺した”場面も目撃されてます」 ウェルズの言葉に、ソレインはおもむろに「そうそう」という素振りをした。 2本の長い角――触角に似たペドーアン特有の感知器官だ――がぷるぷると揺れる。 「そこよ……進化にしろ適応にしろ、変化が凄く早いと思わない?」 「ですよね……普通の生物だと思えば」 「普通の生物じゃない、ってキミは言いたいわけ?」 「何しろザイオロードですから……元々変異しやすいはずですよね?」 「それは“超宙域”のように、空間が不安定な環境条件に限られたはずじゃないの?」 「常識的にはそうですけど……」 ウェルズはしばし言葉に詰まる。 ソレインもそれ以上追求はしない……これが“未解明”であることは彼女も知っているからだ。 「そうよね……だから地球での実地調査が大事なわけで」 「“エタンダム”もこういう展開になることは、予想してなかったでしょうねぇ」 ウェルズは苦笑する……地球を銀河社会に開放した“テロリスト”を皮肉っているらしい。 そのテロリスト――“エタンダム帝国”については、エピソードを改めよう。 「あぁ、ここにいましたか」 ふと、男性の声がした……2人が振り向くと“名誉教授”海縁の柔和な顔。 「あぁ博士、いきなり抜け出してすいません」 「いや構わんよ、基本的な発表は終わったからね、後は自由行動というスケジュールだから」 「ちょうど良かった……海縁博士は、多々良島の生態系についてどうお考えですか?」 「どうしてこんな小さな火山島に、これだけ怪獣類が根付いているのか――ということですか?」 やや思わせぶりに言う海縁に、質問したソレインは小さく頷く。 「生物学的に考えると不可解ですよね……エサもエネルギーも決して十分ではない」 「上陸前に宇宙船から島の周囲の空間状態をチェックしたんですが、結論は出ませんでした。 ツインテールはともかく、レッドキングもグドンも海棲ではありません」 「私は空間物理学の専門家ではないので、そちらの知識はよく分かり兼ねますが……」 そう言って、海縁は目を細めて、営巣地に帰っていくレッドキングの後ろ姿を眺める。 「“彼ら”の細胞に――その“答え”が潜んでいるのかも知れません」 「採取したレッドキングの細胞の、存在場解析では、特殊な要素は見えませんでしたが……」 「存在場という概念を、私はまだ十分に理解していませんが、仮に遺伝子のようなものだとしたら、 その存在場に“まだ知られていない機能”が眠っている可能性はありませんか?」 海縁の言葉に、ソレインとウェルズは目を見開く……それはまさに「目からウロコ」であった。 確かに存在場の機能はまだ十全には解明されていない……“創造の領域”に等しいからだ。 分かっている範囲でも“生命現象”に重要な役割を果たしていると見られるが、 遺伝子研究でよく言われるような「眠っている部分」が存在場にない、とは誰にも言い切れない。 「博士が言われる通りなら……生命学の常識すら、覆すかも知れませんね」 「私たちは、大きな時代の境目に、立っているのかもね……やっぱり、来た甲斐があったわ」 ★ ★ ★ 「本部長、お帰りなさい、今日は長かったですね」 WMGオフィス……本部長の谷円がEDTO幹部会議から戻ってきた。 「あぁ、ちょっと議論を呼ぶ案件があってね……キュリア殿は知っている話かも知れないが」 「まさか……“ゴーディス”の件でしょうか?」 キュリアのやや懸念を浮かべた表情に、谷は軽く頷く……丸眼鏡がキラリと光る。 「ここ数週間の動きに不穏なものが見られるらしい……銀河安全保障機構から通達があった」 「銀河警備隊にもその情報が入っていますね……神出鬼没なので不安です」 「ゴーディス……あの悪名高い“宇宙マフィア”ですね」 眉を潜める翼……地球の安全保障に関わる話のため、メインクルー全員が谷の報告を受ける。 WMGは軍隊ではないが、“怪獣特捜隊”として最前線で情報収集する立場にある。 ゴーディスは銀河社会でも有名な“宇宙マフィア”の1つである。 首領はメフィラシスのグレイドル・ゾーク……この種族はかつて地球に飛来したことがある。 ちょうど1966年、“ウルトラマン”の飛来と共に現れた個体が伝説的だ。 グレイドルは同一人物ではないが、底知れない狡猾さを持った魔性の種族として知られている。 そもそもこの年に、ウルトラマンが地球に飛来したきっかけを作ったのもゴーディスだった。 “怪獣脱走犯”である“宇宙怪獣”ベムラーを追って飛来したのが“歴史的な邂逅”であったが、 そもそもベムラーを“怪獣墓場”の異名で知られる宇宙の流刑地から解放したのが、 このゴーディスだったと言われているのである。 ベムラーは文明種族ほどの知性はないが、真空に適応し惑星を転々としてエサやエネルギーを求め、 “上陸”した惑星で災害を起こす“乱暴者”として悪名高いのだ。 とりわけ怪獣墓場に“幽閉”された個体は、身勝手で乱暴な気質で疎まれていた。 ゴーディスはそんな“宇宙の乱暴者”を意図的に解き放ったのである。 マフィアとして違法な武器などを売り捌き、銀河社会が不穏になった方が彼らは都合良いのだ。 また“光の守護者”であるウルトラ族――アルティランを嫌悪するメンバーも多いという。 そんなゴーディスが不穏な動きを強めているとなれば、油断できないわけである。 もっとも――地球が銀河社会に解放されることで、こうした情報を共有しやすくなったことが、 ある種の“抑止力”となったことは、好ましい方向性だと言えるだろう。 “怪獣類研究学会”が示唆するように、地球の“怪獣生態系”は銀河社会から見てもやや異質で、 銀河社会の反社会的な勢力が、その利用を目論むリスクも、大いにあるのである。 「キュリア殿はお兄さんからそれを聞いたということかな?」 「いえ……兄は基地の保安隊長であって、警備隊の総隊長ではありませんので」 「となると、ゾフィ殿から直々の知らせがあったのか……」 柔和な顔の奥で、かすかに眉を寄せる谷。 アルティランの有志が主催する“銀河警備隊”は、星間安全保障の要の1つを担う義勇組織である。 過去に地球に飛来した“ウルトラ戦士”はほぼ全員、この警備隊の隊員だ。 キュリアはもちろんのこと、シエルもメクスもこの警備隊に“籍”を持つ――メクスは研修生だが。 最初に谷が口にした“銀河安全保障機構”とは別組織だが、密接な関係を持っている。 その銀河警備隊の“正規ルート”から情報がもたらされたということは、相応に重要なことだ。 「キュリア先輩、ということは宇宙怪獣でも飛来するってことですかね?」 「すぐにそう断定するのは早いわシエル……ゴーディスは中々馬脚を現さない組織よ。 でも“エタンダム危機”以来、活発になっているのは確かなようね……彼らはグルという説もある」 「議論になったのはまさにそこだ……奴らの不穏な動きが、すぐに地球に影響を及ぼすのか。 EDTOもタカ派からハト派まで色々いるからな……物騒な事件が少ないに越したことはない」 「もしも、ゴーディスとエタンダムがつながっているとしたら……あっ、すいません」 ふとそう言った翼だが、すぐに頭を下げる……勝手なことを言うべき立場ではないからだ。 もっとも谷は、部下がそういう推測を口にすることは、むしろ議論を喚起すると受け止めていた。 「もしもそうだとしたら、地球への影響は軽視出来なくなるね……3年前の事件のように。 エタンダム帝国と名乗る武装勢力は、明らかに地球を“戦略資源”として狙っている節がある。 そこに“死の商人”が絡んでくるんだ……何も起きないと考える方がおかしいだろう」 「そ、そうですね……」 「別に謝る必要はない……タブーを排して色々な可能性を考えることは、決して悪いことじゃない。 むしろ怪獣特捜隊として、視野狭窄に陥る方が危ういさ」 そう言って、谷は恐縮する翼に笑顔を見せる……キュリアも軽く頷いて見せた。 「ゴーディスが次に打つ手が“角”なのか“飛車”なのか、それとも“王手”なのか。 それを見極められるくらいになりたいもんだがなぁ」 「さすが本部長……まさに“騎士”ですね」 「それを言うなら“棋士”じゃないのかオルティ?」 福嶋の言葉に、「どう違うんです?」と返すオルティ……確かに音声だけだと違いはない(爆) 谷は将棋好きでも知られており、有能な戦術家としての顔があるのだ。 もっとも“騎士”でもそう間違いではない……チェスと将棋のルールはよく似ている。 「キミも無茶はせんようにな……いざという時に作戦機が動かないと話にならん」 「……も、申し訳ありません」 サクッと軽い釘を刺す谷の言葉に、福嶋の顔は真っ赤になった。
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リーサル Lethal タクティカル Tactical 装備 Equipment アタッチメント Attachment リーサル Lethal 致死グレネード。Warlord pro(ウォーロードプロ)で所持数が一個増え、Scavenger(スカベンジャー)で補給が出来る。 名称 画像 考察 CP フラグFrag アメリカ陸軍、カナダ軍使用の破片手榴弾。M67破片手榴弾。ピンを引いてから投擲完了まで0.73秒必要。ピンを抜いた後3.5秒で爆発。セムテックスよりも殺傷能力が高く、長い飛距離を飛ばせ、壁などに反射させれば物陰の敵に直撃させる事が出来るなど利点が多いが、近距離での使用だとピンを抜いてから起爆時間を調整する間が無防備になり、時間調整が甘いとフラックジャケットプロに投げ返されたり、手前で爆発したりと、扱いが難しい。フラックジャケットでも、もったまま爆発すると死亡するので注意。一度投擲動作にはいってしまうと、武器変更ボタンを入力しても動作をキャンセルできないので注意。また、ピンを抜いた状態で殺されるとその場に落とすので敵を道連れにする事も可能といえば可能。パッチにより、味方のグレネードを投げ返す事が出来なくなった。直撃ダメージ15。爆発ダメージ200-75。爆破半径6.5m。即死半径約5m - セムテックスSemtex イクスプルージア開発のプラスチック高性能設置(くっつき)爆薬。準備から投擲完了まで0.73秒必要。投擲後2秒で爆発。持ち続けても爆発しない。フラグと同じ感覚で最大飛距離を出そうとすると空中で爆発する。フラグと違い、投げ返せず、転がりもしないので扱いやすい。セムテックスを所持した状態でナイフを振り、その硬直中にリーサルグレネード投擲ボタンを押す事でナイフの動作をキャンセル出来る。更に、投擲ボタンを押しっぱなしにしつつ、セムテックスの照準が出ている状態で武器変更ボタンを押せば、投擲動作もキャンセル出来るのでナイフ攻撃の硬直を多少減らす事が可能。独特の起動音が発生するので敵集団を背後から襲う場合には注意。直接貼り付けると15ダメージ。爆発ダメージ200-55。爆破半径6.5m。即死半径約4.4m。フラックジャケット相手でも直接貼り付けると倒す事が出来るので、ハシゴの上等で待ち構えるフラックジャケット相手などにハシゴから狙っても良いだろう。 2000 トマホークTomahawk 小振りの斧頭と細く短い柄を持った投擲可能な小型戦斧。バリスティックナイフ同様回収して何度でも使用可能。回収する際は前作と違って黄色く発光しているため回収がしやすくなった。前作の投げナイフと違って壁に刺さることはなく、勢いが無くなって地面に落ちるまで反射するため、外れたと思ったら反射して突き刺さることも極稀にある。ハシゴの昇降中でも即座に使用出来るので、ハシゴの上の陣地で待ち構える敵に有効。武器変更に合わせてダイブを行えば、ダイブ中でも各グレネード類を使用可能なのを利用して、ダイブ中に素早く投擲可能。ナイフ攻撃のあと、投擲ボタンを押しながら武器変更ボタンと入力すればナイフ攻撃の硬直を大きく減らす事が出来る(前作の格闘キャンセルが可能)。セムテックスと違い、武器変更ボタンで即座にキャンセル出来るので効果が大きい。投擲の判定が弱く、正面からの使用では効果がほとんど無いので、基本的には格闘キャンセル用、ハシゴ昇降中の攻撃手段と認識しておこう。SRを近距離で外した時や、対空ランチャーを担いでいる時にダメもとで投げつけるのもアリだろう。直撃ダメージと投げる出の速さが桁違いなので、隙を見つけては敵のタレットや装備を破壊するのにも便利。SAMタレット・セントリーガン共に2発で破壊可能。投擲完了まで0.01秒必要。直撃ダメージ340。 2000 タクティカル Tactical 戦術グレネード。ウィリー・ピートを除き、Warlord pro(ウォーロードプロ)で所持数が一個増え、Scavenger Pro(スカベンジャープロ)で補給が出来る。ウィリーピート・ノヴァガスは水場に投げ込むと煙・ガスが出ない。(ただしDLCパック2ESCALATIONのホテル内プールのみ例外)爆発はするのでウィリーピートでダメージを与えることは可能。 名称 画像 考察 CP ウィリー・ピートWilly Pete スモークグレネード。基本所持数1。白色の煙幕を張る。ピンを引いてから投擲完了まで0.73秒必要。地面に落ちてから1秒後に爆発。直撃ダメージ15。爆発ダメージ20-10。ダメージ半径7.5m。発煙時間8秒。Warlord Proでの増弾無し。Scavenger Proで補給不可。オブジェ系ルールなどで敵の視界をさえぎり、爆弾の設置・解除や、目標の占拠の補助に使用する。友軍のみが有利になるよう敵の眼前に投げるのが良いが、敵に包囲されているような状況では足元に投げて全方位への煙幕にしても良い。デスマッチ系のルールでもカバーポジションにいるタクティカルマスクプロの視界を奪える事を考えれば、有効かもしれない。考え無しにほいほい投げると、味方の視界をさえぎってしまい、敵に貢献してしまう事態になりかねないので注意。IRスコープだとしっかりシルエットが写るので効果が無い。ちなみに爆風の最低威力が10なので、爆風がヒットさえすれば威力30の攻撃3発か、40の攻撃1発+HS1発の計2発で倒せる。 - ノヴァ・ガスNova Gas ガスグレネード。基本所持数1。着弾点に薄黄色の有毒ガスを撒く。ガス内では視界が歪み、移動速度が下がり、ダメージを受ける。ピンを引いてから投擲完了まで0.75秒必要。地面に落ちてから1秒後に爆発。直撃ダメージ15。効果半径4.7m。ガス範囲内で1秒ごとに13ダメージ。ガス滞留時間8秒。吸い込んでしまうと視界が左右二重にぼやけ、射撃する場合はその中心を狙う必要がある。更にダメージ毎に軽いスタン状態になり、感度や移動速度が大幅に下がる為、照準を正確に合わせる事自体が困難になる。威力が高く非常に強力だが、所持数が少なく、投擲も遅く、タクティカルマスクで完全に無効化されてしまうなど、欠点も目立つ。Warlord ProやScavenger Proの効果が適用されるのが救いか。ガスの見た目と効果範囲が結構ずれているので見た目に頼らずヒット判定を確認すること。二個同時に使用しても効果が重複しないので注意。ガスの色自体は濃くなるので、煙幕としての効果は上がる。サーチ&デストロイで開幕に上手く投擲できれば、狭い通路やカバーポジションを封鎖でき、ドミネーションの旗の占拠妨害などにも高い効果を発揮する。効果範囲が狭いので広い場所での使用は避けよう、ハードコアルールでは毎秒5ダメージ・最大6ヒットとなるので、マスクプロ目的で持込むのは有用とは言えない。 1500 フラッシュバンFlashbang 閃光手榴弾。基本所持数2。激しい閃光を放って数秒間相手の視力を奪う。セントリーガンなどの設置型装備にも影響を与える。ピンを引いてから投擲完了まで0.75秒必要。投擲後1秒で爆発。直撃ダメージ15。爆発ダメージ1。効果半径20mだが、中心から5mを越えると効果が減衰し始める。投擲所要時間が長く隙が大きいため、白兵戦での使用や機動戦での扱い辛さ、効果範囲の広さから自爆しやすいなど、デメリットも大きいが、近距離で相手の視界内で炸裂すれば約5秒間、完全に視界を奪う事が出来る(視界外かつ近距離なら2.5秒)。ヒット判定が特殊で、敵側の視点で体に閃光を浴びていれば投擲者にヒットマークが出ていなくても効果が出ており、障害物やラグに強い特性を持つ。時間で爆発するのを利用して空中で爆発させて障害物を無効化するなどの荒業も出来る。室内の角で待ち伏せている敵や、障害物のカバーポジションにいる相手などを正面かつ強引に突破する場合に極めて有効。被弾するとスプリントが出来なくなり、ミニマップ表示も消えるのも地味に効果的といえる。タクティカルマスクプロ相手には効果が大幅に減少。自身がマスクプロならば、自爆の心配が無く、広範囲に敵の位置も表示されるので非常に有効だが、命中していてもヒットマークが出ない場合や、相手がマスクプロの場合はほぼ無効化されるので過信は禁物。 1500 コンカッションConcussion Concussion=脳震盪。スタングレネード。基本所持数2。フラッシュバンより効果範囲が狭く視力を奪う効果は僅かだが、投擲が速く、機動力を奪う効果がある。セントリーガンなどの設置型装備にも影響を与える。直撃させても麻痺効果を与えられる。ピンを引いてから投擲完了まで0.3秒必要。地面に落ちてから1秒後に爆発。滞空時間が長いと地面に触れた瞬間爆発する。直撃ダメージ15。爆発ダメージ1。効果半径は12.8mだが中心から離れるほど効果が下がる。最大効果時間は約5秒。敵を追いかける場合に使用して確実にキルしたり、障害物を盾にしている敵に使用して回り込んだり、不利な状態での逃亡時間稼ぎや、セカンドチャンスの処理、素早い索敵、RC-XDをスタンさせるなど、多目的に使用出来る上に扱い易い。フラッシュと違い、レーダーを見てからの使用でもかなり余裕がでヒットさせられるは大きな利点。背後からヒットさせても安定した効果が得られる。反面、スタン中でも、視界が揺れながらもエイムが可能な上に、ナイフのホーミングや、ジャンプ、段差乗り越えなども出来るのでしっかりとヒットさせたのに返り討ちに会いやすいなど正面同士での使用時の過信は禁物。更に、障害物に完全に遮られてしまうという欠点があり、扱い易さに反比例して信頼性はかなり低い。室内の敵や、こちらを向いた敵をスタンさせた場合、フラグやC4などの爆発物などとセットで運用するのが有効だろう。タクティカルマスクプロ相手には効果が大幅に減少。 1500 デコイDecoy Decoy=おとり。基本所持数2。投げると跳ねながら発砲音やリロード音を出しMAPに赤点を表示する。発砲音はAK, AUG, Commando, Enfield, Uzi, Kiparis, RPK, Stoner63, M1911, FAL, Python, CZ75, M14から一つ。フルオートの場合30発、セミオートの場合5発の発砲音後にリロード音が入る。持続時間30秒。効力が無くなると共に爆発して消滅する。敵に偵察機を出された場合や、高台の射撃ポイントに放り込み、そこに味方が居るように見せかければ、相手の立ち回りを撹乱する事が出来る。自軍ミニマップにはセカンドチャンスプロでダウンした味方のようなアイコンが表示される(発砲音を出す度転々とワープしているように見えるので区別は容易)。敵のブラックバードが出ている時に使用すると相手ミニマップには適当な方向を向いたプレイヤーと同じマークが表示されるが、瞬間移動しているように見えるので見破られやすい。また、相手のミニマップ自体がジャミングされていると射撃音の幻惑効果以外は望めないので注意。(ただし発射音のリズムが一定なので静かな戦場だと見破られてしまうことも多い)逆に自軍のミニマップがカウンター偵察機やジャマー等でジャミングされている状況で使用すると、発砲音から味方が混乱してしまうこともあるので注意。跳ね回っているときも当たり判定があるが、セカンドチャンスの処理などには実用的ではないので注意。基本FFAで使用するのが効果的といえるだろう。 1500 装備 Equipment クレイモアやC4、カメラなどの機器。このカテゴリのものは設置後回収が可能。設置者リスポン、破壊される、回収する、ジャミングされる(戦術マーカーとジャマーを除く)、ハッカープロにハッキングされるまで有効。最大設置数=初期所持数。ハッカープロでよくハッキングする人は留意。 ハッカー相手だと壁越しに設置を目視出来るのでタイミングによっては自分の居場所を特定されてしまうので注意。 持っている状態ではハンドガンと同等のスピードで移動できるようになる。がC4以外は不意の遭遇戦に対応できなくなるのであまり実用的とはいえないか。軽機関銃所持時に安全圏を高速に移動するなどには役立つ。 名称 画像 考察 CP カメラスパイクCamera Spike マップ表示を占領する代わりにサーマルカメラが表示される。設置後D-pad(PS3は十字キー上)にてOn/Offの切り替えが可能。オブジェクトの近くに配置して警戒したり、立てこもり時に敵の接近を早めにに感知したり、狙撃ポイントに設置して、カメラに写る相手を安全に狙撃したり、逆に狙撃の射線を回避したりと、いろいろ応用可能ではあるがゴーストプロは暗く表示されるなど使いどころは結構難しい。モーションセンサーと違いは、リアルタイムでの表示が可能。ハッカープロにも有効なこと。設置場所により索敵範囲が大きく変わることと、一長一短である。カメラに写る場所は設置時に自分が向いていた方向(上下)。なおハッカープロでカメラをハックするとカメラ画面で固定され、破壊されるまでミニマップを見ることができなくなる。Search and Destroyで目標物や爆弾を見張る時に極めて効果が高い。ミニマップが常時表示されないハードコアだと、デメリットも無く使用できるので使いやすい。 2000 C4 初期所持数2。エイムボタンで投擲、射撃ボタンで起爆。リロードを2回連打でも起爆。歩きながら角度を付けて投擲すると約20mも飛ぶ。投擲体勢への移行に1.2秒必要。投擲所要時間0.36秒。爆発所要時間0.83秒。直撃ダメージ15。爆破半径6.5m。爆発ダメージ200-50。即死半径は4.33mと推測される。フラグの半分以下の時間で爆発させる事が可能で扱いやすく、二個所持しているので二回の爆風がかすりさえすれば確殺出来る。フラックジャケット相手でも、至近距離で二度起爆すれば倒すことができる。セカンドチャンス中にも起爆できるので組み合わせるのも良い。赤い光で目立つ上に銃撃で破壊可能なので罠のような扱い方は難しいが、設置済みの爆弾などに二個設置すればフラックジャケットでも安易に解除できなくなる。投擲後、即爆発させるのが主な使い方になるので、ハッカーに対応されにくいという長所もある。全く同じ場所に重ねて設置すると、バグで一発分の威力になってしまうので少し場所をズラす必要がある。投擲時に空中で起爆した場合、ラグの影響か爆風か通らないバグがある。地面に一度張り付いてからの方が確実といえる。キャラの腰あたりが判定の基準らしく、天井などに貼り付けると威力減衰するので注意。C4本体は攻撃判定があり、狙撃の邪魔になる車や家の窓ガラスを割るのに便利で回収も容易。投げつけるだけで敵を殺すことも出来るが実戦的ではない。投擲体勢への移行モーションがあるのは初回のみなので、リスポン後に移動速度最速なのも考慮して起爆スイッチを持ち、すぐに投げられるようにしておくといいだろう。爆弾を使用しても、スイッチは残るので、移動速度が遅い武器しか持っていない場合などにも便利。一応、投擲の隙をリーサルグレネードをキャンセルする方法で軽減できる。 2000 戦術マーカーTactical Insertion 設置した場所から1回リスポーンできる。談合対策のためかプレイヤーマッチのFFAでは使用不可。キルカメラ中に使用をキャンセル可能なので、敵にマーカーを見張られている場合や、交戦地帯が移動した場合は、キャンセルした方が良いだろう。ボタン設定によりキャンセルボタンが変わる。味方のものは緑、敵のものは赤く光ってよく目立つ。更に「ポン、ポン、ポン」と一定のリズムの発信音が出ているので、音に注意している人は気づきやすいだろう。ただし本体自体はかなり小さいためハッカーでも壁越しに発見するのは難しい。壁に密着させすぎると光が壁の向こう側に漏れてしまうことも。近寄ってリロードボタンや銃撃等で破壊可能。耐久力が1しかなくフラッシュバン・コンカッション・スモークの爆発ダメージで破壊できるので、明かりが見えたら放り込んで破壊しておくと良い。マーカー使用によるリスポーンは、位置だけでなく方角も記憶されるので、壁に向かった状態で設置するといざという時に対処できないので注意。 2500 ジャマーJammer 設置した場所から半径約25m(弱ジャミング)から強くなり約15m以内(強ジャミング)が最大効果になる。ジャミング範囲内の弱ジャミング効果内では敵ミニマップに弱いノイズが発生して視認がしにくくなり、無線電波(音声アナウンス)に雑音発生、強ジャミング効果内でミニマップがCSPが飛行している状態と同じく完全に機能停止し、アナウンスもほとんど雑音だけになる。ドミネーションなどでは、旗を取られそうになっても気づきにくくなるため厄介。半径約25m以内の敵のRC-XDをスタン状態にさせ、SAMターレット、セントリーガンは機能停止。さらに戦術マーカー、ジャマーを除く全装備を無効化する(無効化された装備には火花が散っているようなエフェクトが入る。C4とクレイモアは撃てば起爆できる)特にフラックジャケットかハッカーを組み込んでいないクラスにおいて、回避が困難なクレイモア地雷を無効化するために装備を強く推奨。敵が篭もっている建物付近に設置する事で、破壊されない限り相手の状況把握能力を大きく削ぎ、脅威度を大きく下げる事が出来る。SPとブラックバードを出された場合に、相手のミニマップ自体をジャミングしたり、ハッカープロと組み合わせて敵の設置物をハックしたりと多目的に使用可能。ただし、範囲が広く、設置効果もバレバレで、ジャミング自体も装備品で最大の大きさで赤く点滅しているので、破壊されやすいのが難点。高度に関係なく効果が発生するので(建物の一階においても二階をジャミングできる)、これを利用して安全に相手の行動を妨害できる。ジャマーはジャマーをジャミングしない。(敵ジャマー効果範囲内に置いても敵のジャマーを妨害できないし、妨害されることも無い) 2500 モーションセンサーMotion Sensor 設置した場所からハッカープロを除く半径約19m以内(高度の制限無し)の敵を自分のミニマップに表示する。オブジェクト系の目標物の近くに設置したり、ゴースト対策、マラソンプロの裏取り対策に設置するのが有効。こまめに取り出して敵の位置をスポットするのも有効な活用法といえる。敵の居場所をスポット出来るという強力な効果を持っている反面、短所も非常に多く、カウンター偵察機やジャマー等でミニマップ自体がジャミングされている間は利用不能となり、ハッカープロに対しては全く効果が無い上に居場所を知らせているようなもので、逆に不意打ちのような形で接近を許してしまう事に。味方のミニマップ上には表示されないので設置者が管理、報告をこまめに行う必要があり、設置者がキルされてしまった時点で効果が無くなってしまう。ジャマーなどで妨害された場合は、素直に収納して迅速に移動した方が良いだろう。小さいが、「フォーン」という起動音が鳴っている為、耳の良い相手には設置しているのを感づかれることもある。 5000 クレイモアClaymore M18 クレイモア。指向性対人地雷。設置体勢への移行に1秒必要。設置所要時間0.36秒。爆発所要時間0.83秒。爆破範囲は前方120度、距離6.5m。爆発ダメージ200-50。即死距離は約4.33mと推測される。爆発範囲に扇状の赤いレーザーが出ているのでよく見ていればハッカーでなくても早期発見可能。即死距離が長いため、「撃って破壊しようと思ったら爆死した」などという事のないよう。マラソンやセカンドチャンス相手に非常に有効で、相手の裏取りルート等に仕掛けておくと有効。フラックジャケット相手だと、即死は取れないが、多少のダメージと接近報告にはなる。少しズラして二個設置すれるか、車の側に設置すれば、フラックジャケット相手でもキル出来るので、仲間と協力して設置するのも良いだろう。RC-XDにも反応し、侵入を防いだり、目の前に置いて身代わりにしたりも出来る。SAMターレットなどの設置物の足元に設置するのも非常に有効で、設置物のシルエットに隠れる為、ハッカーにも見破られにくい。試合開始時やリスポン直後に一度取り出しておくと、二度目以降に取り出すスピードが上がり、隙を減らすことが出来る。リスポンするまで有効なので、設置中に敵に出くわして相打ちとなったり、キルカメラ視聴中に敵を道連れにすることもしばしば。安易に設置するとハッカーなどに居場所を特定されてしまうので注意。 5000 アタッチメント Attachment 各武器に組み合わせる事で様々な効果、機能の向上が可能。 アンダーバレル系は、構え時に移動速度が100%となる。 アンダーバレル系から、サブに素早く切り替える場合は、武器変更を素早く2回押すと可能。 なお、グレネードランチャー・マスターキー・火炎放射器の弾薬はスカベンジャーでは補給できない。 救援物資の弾薬か、装填されている同武器を拾うことでのみ補給が可能。 名称 画像 考察 CP レッドドットサイトRed Dot Sight 精密射撃が可能なオープンドットサイト。リフレックスサイトと違い、サイトの外枠の幅が薄く、遠距離でも敵を見失いにくいが、サイト下部の視認性が悪く、近距離で伏せられたりすると相手を見失いやすい。ドット部の形や色を自分好みにカスタマイズできる。ロシア製の武器(除くKiparis)には専用の見やすいドットサイトが装着される。 1000 リフレックスサイトReflex 筒型ドットサイト。トリチウムが発光して15年以上も光り続ける。サイトの外枠が厚いので遠距離で敵を見失う事があるが、取り付け下部がコンパクトで下方向への視認性が良いので、近中距離での運用に適している。ドット部の形や色を自分好みにカスタマイズできる。 1000 ACOGサイトACOG Sight 低倍率スコープ。(約1.65倍)中遠距離を狙いやすくなるが、ADS移行速度がLMG並に遅くなり、集弾率も悪くなる。また、個人差はあれど標準型は確実に視認性が悪化する。ただし一部例外があり、M16に関しては逆に集弾率が上昇する。ロシア製の武器(とGalil)・一部の武器(Enfield・AUG・L96A1)には武器に応じて専用のスコープが装着される。反動特性も変わるため反動制御が出来れば未装着時より遠距離を当てやすくなる武器もある。一部の武器に装着すると着弾点がずれるため注意。 1000 ローパワースコープLow Power Scope imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (Low power Scorpe.png) G11専用スコープで倍率は約2.15倍。ACOGと比較して見やすく、反動増幅がなく、エイム移行も速いが、エイム時にスコープが常に揺れている。伏せることによって揺れはある程度改善される。揺れると言っても、SRとは違い着弾点はずれず、スコープの周りはうっすらと見えるエイム中はHUDを見ることができない。 2000 可変ズームVariable Zoom スナイパーライフル用可変ズームスコープ。G11にも装着可能。息止め可能。スコープを覗いた状態でRS押し込みで倍率を三段階に変更できる(低→中→高)。エイム中はHUDを見ることができない。手ブレ自体の大きさはどの倍率でも一緒。基本倍率は低2.15倍→中4.30倍→高6.50倍で、WA2000とG11は中が約3.25倍となる。距離に応じて倍率を変える事が出来るようになるので、中距離から超遠距離までの狙撃でより精密な射撃を行う事が可能に。低倍率は索敵と中距離戦に利用可能で、敵発見と同時に息止めと適した倍率に調整しつつ、照準を合わせる狙撃は、スコープ覗き込み時のブレとADS移行を経由せずに済むので、極めて正確な狙撃が可能となる。他に有用なアタッチメントが無い場合は、装着を推奨。低倍率ならば、感度が低いプレイヤーが敵の動きに照準が追いつかないのを防ぐ効果も見込める。G11の場合倍率を上げると手ぶれがひどくなり、さらに発砲すると大きく跳ね上がりツートリガー目を当てるには反動の収束を待たねばならない。その間に反撃されるのがオチなので低倍率以外はあまり利用価値は無い。 2000 IRスコープInfrared Scope 熱感知スコープ。息止め可能。青色の背景の中、敵は白色で表示され、前作に比べ見やすくなった。スモークの中に紛れている相手も感知可能だが、ゴーストプロを装備している敵は白色に表示されないため狙うのが困難になる。エイム中はHUDを見ることができない。ロシア製の武器には専用のスコープが装着される。レティクルも変わるが性能に差は無い。装着時の反動はM16が軽減、AUG、ENFIELDは変化なし、これら以外は増加する。WA2000と殆どの武器の倍率は約3.25倍。スナイパーライフルは4.30倍となっている。 2000 サプレッサーSuppressor 発砲音を抑制し、撃っても敵ミニマップ上に表示されなくなるが、最大威力射程が短くなる。元々の音が甲高い銃では消音効果が比較的少ない。銃身長が15cmから30cm程度長くなってしまうので、曲がり角などで敵に発見されやすくなってしまうデメリットもある。アサルトライフル以上の大型銃だと顕著で、ステルス目的のアタッチメントで自分の位置をばらしてしまっては元も子もないので慎重に。副次効果として、フラッシュハイダーからサプレッサーに切り替えるのでマズルフラッシュ(発砲炎)を抑制する。レートが高い銃、炸薬量が多い銃では有効。 2000 グリップGrip 射撃時のブレ反動抑制の垂直フォアグリップ。MP5K以外のSMG、M14、Stakeout、M60のみ装備可能。SMGはAK74uを除き、フォールディングストックが装備される。ラピッドファイアと併用すると何故か若干精度が下がってしまう武器がある。 1000 拡張マガジンExtended Mag 装弾数を増やす拡張マガジン。LMG以外は装弾数が1.5倍。Galilは15発増弾(約1.42倍。35発→50発)。LMG・Dragunovを除くSR、M1911は2倍になる。基本的に所持弾数は拡マグ2つと余り(例えば非スカベンジャープロ時マグ30発予備弾90発の武器の場合、マグ45発予備75発となる。ガリルは50発・90発となる。弾数二倍の武器は拡マグ2つ)となるので注意が必要。ラピッドファイア・デュアルマガジンとの併用不可。効果は地味ながらも様々な局面で恩恵が受けられるので他に有用なアタッチメントが無い場合は、装着を推奨。 1000 デュアルマガジンDual Mag 2つ束ねたマガジンを使う。1度目のリロードが速く、2度目は通常の速さ。以降はその繰り返し。1度目のリロード後に1発撃って再リロードしておけば咄嗟のリロード速度を最速に保てる。SMGではAK74u・MPLが、ARはM14・G11以外は全て装着可能。RPKにも装着させられるが、なぜか所持弾が増えない。AR・SMGの場合、装着すると所持弾薬が2マグ分増える(4マグ→2連結マグ×3)。他に有用なアタッチメントが無い場合は、装着を推奨。ラピッドファイア・拡張マガジンとの併用不可。 1000 ラピッドファイアRapid Fire 集弾率を犠牲に連射速度を上げる。増加レートは、750⇒938。938⇒1250。サブマシンガンのみ。デュアルマガジン・拡張マガジンとの併用不可。 3000 フルオート改造Full Auto Upgrade Cz75をフルオート化する。威力・射程低下と反動の増加・エイム時の揺れ無し、セカンドチャンス時使用不可に。 2000 スピードローダーSpeed Reloader imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 リボルバーのリロード速度を上げる。一発ずつのリロードがマガジン式(正確には全弾装填)になる為使い勝手が向上する。肝心のリロード速度はGalilの通常リロードより多少早い(0.2秒ほど)程度であるが・・・ 1000 改良サイトUpgraded Iron Sights imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 アイアンサイトとリアサイトに白い点がつき、照準を合わせやすくなる。 250 スナブノーズSnub Nose imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 リボルバーの銃身を切り詰めるインチダウン。精度向上、威力低下 500 デュアルDual Wield imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (python_Dual_Wield.png) 二丁拳銃(アキンボ)。近距離における火力が上がるがエイムができず腰溜め撃ちのみとなる。武器の持ち替えが遅くなる(ただしCZ75は除く)。予備弾は一丁時の2倍となる。ハンドガンと装弾数20のSMGで使用可能。ウォーロードによる他のアタッチメントとの併用はできない。 1000 グレネードランチャーGrenade Launcher アンダーレールに装着するグレネードランチャー。装弾数2発。なお、AKシリーズに装着すると専用の物になる。AK-47はGP-25(恐らく)、AK-74uは専用のモデルに変化する(モデルによってリロード速度も変化する?)。射撃体勢への移行に0.75秒必要。リロード時間3.13秒。早業の影響を受ける。直撃ダメージ135。爆破半径7.5m。爆発ダメージ155-25。即死半径は3.17mと推測される。射撃距離が9.5m未満の場合は爆発せず、直撃ダメージのみ。貫通しない障害物の後ろに隠れている相手へ攻撃したり、精度が悪い銃で遠距離に対応させたりと汎用性が高い。遠距離のセカンドチャンスなどを処理するのにも便利。スカベンジャーでの補給不可。AR全て(G11除く)とAK-74uに装着可。 3000 マスターキーMasterkey レミントンM870アンダーバレルショットガン。威力30-10 (8-13) x8発の弾丸が発射される。装弾数4発、総所持弾数16発。プライマリのSGと違ってエイムはできないが、集弾率が高く移動中もレティクルが広がらない特性を持つため、しっかり相手の中心を狙えれば高い殺傷力を発揮する。早業、照準安定の影響を受ける。代表的な使い方としては瞬間火力が低く、SMGやナイフに撃ち負けやすいM16などに装備するのが良いだろう。ARによってリロード速度が異なる。スカベンジャーでの補給不可。今作では地味な扱いであるが、次回作ではプライマリーへと昇格した上で、鬼ような性能を誇るようになる。 1000 火炎放射器Flamethrower アンダーレールに装着する火炎放射器。威力50。射程距離12.5m。1マガジンあたり約3秒使用可能。1トリガーで4%消費。燃料は残った状態でリロードすると廃棄される。威力減衰は無いが、弾速が非常に遅いため、動いている敵には銃口を振り回すように炎をまき散らすと相手の視界を防いで当てやすい。感度10で回転するのもおもしろい。薄い壁は壁に密着して撃つと壁を貫通するため、篭っている敵に対して非常に有効。フラックジャケットプロ相手だとほぼ無力なので注意。スカベンジャーでの補給不可。 1000
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《残留する幻獣》 Resilient Eidolon 君が無意識に陥ったか殺された後でさえ幻獣が少しの間君の元にとどまることができるほどに、君の幻獣との君のつながりは十分に強い。 前提条件:幻獣のクラス特徴。 利益:君が気絶状態になるか眠りに落ちるか殺された場合、幻獣は送還されずに君のサモナー・レベルと等しいラウンドだけその場にとどまる。この持続時間が終了する前に君が意識を取り戻したなら、幻獣は追放されない。君が意識を取り戻す前に持続時間が終了したなら、幻獣は通常通り送還される。 通常:召喚者が気絶状態や睡眠状態や死亡状態に陥ると、幻獣は直ちに送還される。 《次元界の標本保存者》 Planar Preservationist 君は普通の動物と同様に他次元のモンスターを保存し、復元する術を知っている。 前提条件:標本保存者のアルケミストのアーキタイプ。 利益:君は、君が知っているすべてのサモン・ネイチャーズ・アライのエキスに等しいレベルのエキスとしてサモン・モンスター呪文を修得する。君が後で他のサモン・ネイチャーズ・アライのエキスを修得したならば、等しいレベルのエキスとしてサモン・モンスターを自動的に取得する。 《自在なエネルギー放出》 Versatile Channeler 君は自身が発動するエネルギー放出を、正と負で選択することができる。 前提条件:エネルギー放出のクラス特徴、死霊術士または中立属性のクレリック(下記参照)。 利益:君が自身のエネルギー放出のクラス特徴を使う時はいつでも、選択をすることができる。 君が通常は正のエネルギー放出を使用する場合、君の有効クレリック・レベルが通常より2レベル下であるかのように、負のエネルギー放出を使用しても良い。 君が通常は負のエネルギー放出を使用する場合、君の有効クレリック・レベルが通常より2レベル下であるかのように、正のエネルギー放出を選択しても構わない。 この特技を持つことは、君が前提条件としての「正のエネルギー放出」または「負のエネルギー放出」を持っている特技と能力の条件を満たしていることを意味する(例えば、君は《アンデッド威伏》特技と《アンデッド退散》特技の条件を満たす)。 注:この特技は死霊術士、中立属性の神格を拝む中立のクレリック、または神格を拝まない中立なクレリック(エネルギーを放つクラス能力を持ち、1番目のレベルで放つ正または負のエネルギーを選択する必要があるキャラクター)にのみ適用される。属性または神格によってこの選択が行われるクレリックはこの特技を修得することができない。 《死の否定》 Deny Death 君の気はとても強く、死を否定することができる。 前提条件:気蓄積、《持久力》。 利益:君は容態安定化するために【耐久力】判定を行い失敗した時、気プールに1気ポイントを持っている限り、1ヒット・ポイントを失わない。君が判定に成功したならば、1気ポイントを使用して1d6ヒット・ポイントを癒すことができる。容態安定化するための判定でダイスの目が20だったなら、君は代わりに1気ポイントを使用して2d6ヒット・ポイントのダメージを癒すことができる。 《慈悲の極致》 Ultimate Mercy 癒しの手を使って、君は死亡状態から蘇生させることができる。 前提条件:【魅】19、《上級慈悲》、癒しの手のクラス特徴。 利益:君は接触した1体の死亡状態のクリーチャーを蘇生させるため、癒しの手の使用回数を10回消費することで君のパラディン・レベルと等しい術者レベルを持つレイズ・デッド呪文を使用することができる。君はこのレイズ・デッドに物質要素を消費するか、一時的な負のレベルを1レベル受けるかどちらかを選択しなければならない。この負のレベルは24時間後に自動的に消え去り、決して永続する負のレベルにはならない。しかし持続時間が切れる以外の方法で克服することはできない。 《集中する幻獣》 Focused Eidolon 君の幻獣との絆は、君の精神集中の焦点を合わせることに役立つ。 前提条件:味方の盾のクラス特徴。 利益:君が幻獣と隣接している間、精神集中判定に+4のボーナスを得る。 《呪歌》 Spellsong 君は自身の呪芸と呪文発動の力を調和させることができる。 前提条件:【魅】13、バードの呪芸のクラス特徴、1レベル呪文を発動する能力。 利益:君は2つの方法で自身のバードの呪芸と呪文発動能力を結合することができる。第一に、君は、呪芸の中に覆い隠すことによってバード呪文の呪文発動を隠匿することができる。即行アクションとして、君は自身の呪文を発動する時間を〈芸能〉判定と組み合わせることができる。また君が呪文を発動していることに気がつくために、観察者は〈知覚〉または〈真意看破〉判定で、君の〈芸能〉判定との対抗判定を行わなければならない。これは呪文の発動時間を問わず、君のバードの呪芸能力を1ラウンド使用する。 第二に、君は精神集中の持続時間を持つ呪文を維持するために、移動アクションとしてバードの呪芸を1ラウンド分使用することができる。同じラウンドの中で、君は精神集中を維持するためにバードの呪芸を使用し、別のバード呪文を発動することができる。もし君がこれを行なうならば、君が呪文か呪文の一部であるバードの呪芸を終える時に、維持されていた呪文に対する君の精神集中は終了する。 《呪術分枝化》 Split Hex 君は単一の目標に影響する呪術の効果を、視界内にいる別のクリーチャーにも分けることができる。 前提条件:ウィッチ・レベル10。 利益:君が単一のクリーチャーを目標とする呪術(上級呪術、大いなる呪術を除く)を使用するとき、最初の目標から30フィート以内にいる別のクリーチャー1体を選択し、その呪術の目標にできる。 《呪詛化クリティカル》(クリティカル) Accursed Critical 君の呪文が真を打つ時、はっきりとわかる埋めこまれた呪いを運ぶ。 前提条件:《クリティカル熟練》、ビストウ・カースまたはメジャー・カースを発動する能力、術者レベル9。 利益:君が呪文または擬似呪文能力によってクリティカル・ヒットを確定させたとき、割り込みアクションとしてビストウ・カースまたはメジャー・カースをその目標に発動することができる。これは遠隔呪文であっても構わない。君がこの能力を使用するには対応する呪文を発動するため、ビストウ・カースまたはメジャー・カースを準備するか、さもなければ発動可能な状態でなければならない。 《呪文開眼》 Spell Specialization 1つの呪文を選択すること。君は通常よりも大きな力でその呪文を発動する。 前提条件:【知】13、《呪文熟練》。 利益:君が《呪文熟練》特技を取った系統の呪文1つを選択すること。君の術者レベルを、呪文の効果を決定する際に2レベル高いものとして扱う。 君が呪文を選んだ呪文発動クラスで偶数レベルになるたびに、この特技によって選択した呪文を新しい呪文と入れ替えることができる。その呪文は君の開眼した呪文になる。 特殊:君は複数回この特技を修得できるが、効果は累積しない。君がこの特技を修得するたび、新しい呪文を選択すること。 《呪文偽装》 Spell Bluff 君は秘術の決闘の原則を知り、他の呪文の使い手と戦うとき、最後の可能な瞬間まで呪文の真実の性質を隠すことを学んだ。 前提条件:〈はったり〉5ランク、〈呪文学〉5ランク。 利益:君の発動する呪文に対し他の呪文の使い手が相殺呪文を試みるのならば、相殺を試みる術者は君の呪文を判断しようとする時の〈呪文学〉 DC が+4増加する。 君はどのように呪文発動の認識可能な要素を覆い隠すかを研究したため、その呪文を呪文書の中に記しているか修得している呪文であるならば、相手の呪文を識別し対抗するための〈呪文学〉判定に+2のボーナスを得る。 《呪文灼熱化》(呪文修正) Burning Spell 君が[強酸]または[火炎]の補足説明を持つ呪文によってクリーチャーに影響を及ぼしたなら、クリーチャーに追加ダメージを与える。 利益:《呪文灼熱化》された呪文によって[強酸]または[火炎]ダメージを受けたクリーチャーは、次ターンの最初にその呪文の本来のレベルの2倍の追加ダメージを受ける。この追加ダメージはその呪文の補足説明によって[強酸]または[火炎]ダメージに決定される。呪文が[火炎]と[強酸]の両方の補足説明を持つならば、術者はどの種類のダメージを《呪文灼熱化》の効果によって与えるかを決定すること。《呪文灼熱化》された呪文は、本来のレベルより2レベル高い呪文スロットを使用する。 《呪文呪術化》 Spell Hex 君は1レベル呪文を呪術として修得することができる。 前提条件:上級呪術のクラス特徴。 利益:君に上級呪術のクラスの特徴を与えるクラスの1レベル呪文を1つ選択すること。君は呪術としてその呪文を修得し、その呪術を1日に3回使用することができる。これは擬似呪文能力である。君は呪術呪文の術者レベルとして、上級呪術を与えるクラスのクラス・レベルを使用する。呪術呪文はその本来の呪文のセーヴ DC の代わりに君の呪術のセーヴ DC を使用する 呪文が接触呪文であり、君がクリーチャーへの攻撃を失敗したなら、24時間の間再びその呪術呪文によって同じクリーチャーを目標とすることができない。呪文が、セーヴィング・スローによって効果を部分的に不完全にするか、無効化が可能であれば、目標がセーヴィング・スローに成功した場合、目標は24時間の間、呪術呪文によって影響を与えられない。 《呪文障害化クリティカル》(クリティカル) Blighted Critical 呪文または擬似呪文能力からのクリティカル・ヒットによって、君は目標に下級呪文障害を与える。 前提条件:術者レベル5。 利益:君が相手に対して接触呪文、遠隔接触呪文、または擬似呪文能力によってクリティカル・ヒットを与えた時はいつでも、犠牲者はランダムな下級呪文障害を被る。 特殊:君が《クリティカル体得》を持たない限り、君はクリティカル特技の効果を1つだけクリティカル・ヒットに適用することができる。 《呪文障害化クリティカル体得》 Blighted Critical Mastery 君は、君のクリティカル・ヒットが相手に与える呪文障害の種類を制御することができる。 前提条件:《上級呪文障害化クリティカル》、術者レベル9。 利益:君が《呪文障害化クリティカル》または《上級呪文障害化クリティカル》特技を使用して呪文障害を適用する時はいつでも、ランダムではなく君が適用する呪文障害を選択することができる。 《呪文振動化》(呪文修正) Concussive Spell 君が[音波]の補足説明を持つ呪文によって影響を与えるとき、クリーチャーの方向感覚を失わせる。 利益:[音波]のダメージとともに、呪文によって影響されたクリーチャーを震わせ脳震盪を起こさせるようなエネルギーの波が来る。《呪文振動化》は、[音波]ダメージを与えたクリーチャーに、呪文の本来のレベルと等しいラウンドの間、攻撃ロール、セーヴィング・スロー、技能判定、および能力値判定に-2のペナルティを与える。この特技は、[音波]の補足説明を持つ呪文にのみ使用することができる。《呪文振動化》された呪文は、本来のレベルより2レベル高い呪文スロットを使用する。 《呪文先鋭化》(呪文修正) Piercing Spell 君の研究は、君が呪文抵抗に打ち勝つ方法を開発するのを手助けした。 利益:君が目標に対し《呪文先鋭化》された呪文を発動するとき、目標の呪文抵抗を通常より5低いものとして扱う。《呪文先鋭化》された呪文は、本来のレベルより1レベル高い呪文スロットを使用する。 《呪文閃光化》(呪文修正) Flaring Spell 君が[火炎]、[光]、または[雷撃]の補足説明を持つ呪文によって、クリーチャーにダメージを与えたとき、目が眩んだ状態にする。 利益:閃光化された呪文の[雷撃]、[火炎]、または[光]効果はクリーチャーの目を眩ませる閃光を引き起こす。《呪文閃光化》された呪文は、[火炎]または[雷撃]ダメージを与えたクリーチャーを、呪文の本来のレベルと等しいラウンドの間、目が眩んだ状態にする。この特技は、[火炎]、[光]、または[雷撃]の補足説明を持つ呪文にのみ使用することができる。《呪文閃光化》された呪文は、本来のレベルより1レベル高い呪文スロットを使用する。 《呪文転倒化》(呪文修正) Toppling Spell 君の[力場]の補足説明を持つ呪文は、ダメージを与えたクリーチャーを叩き落とし伏せ状態にする。 利益:君の[力場]呪文の衝撃は、目標を叩き落とし伏せ状態にするのに十分なほど強い。目標がダメージを受けるか、そのセーヴィング・スローに失敗するか、君の[力場]呪文によって移動させられたなら、君は目標に対して足払い判定を試みることができる。この判定には君の術者レベル+呪文発動能力(クレリックなら【判断力】、ウィザードなら【知力】など)の修正値を用いる。これは機会攻撃を誘発しない。判定が失敗したとしても、目標は君または[力場]効果に足払いをやり返すことはできない。 この特技は、[力場]の補足説明を持つ呪文にのみ使用することができる。《呪文転倒化》された呪文は、本来のレベルより1レベル高い呪文スロットを使用する。 《呪文反響化》(呪文修正) Echoing Spell 君は呪文を発動したときに、呪文の力の(全てではなく)ほとんどを解放する方法を学んだ。 利益:君が《呪文反響化》された呪文を発動するとき、この呪文は記憶から完全に失われることはなく、その日の内に追加で1回発動することができる。呪文を再準備または再発動することのできるいかなる効果も反響化した呪文には影響を与えない。君が呪文を準備するなら、2回目の発動は他の呪文スロットを埋めておく必要はない。もし君が呪文を任意に発動するなら、2回目の発動は他の使用できる呪文スロットを消費することはない。《呪文反響化》された呪文は、本来のレベルより3レベル高い呪文スロットを使用する。 《呪文霧氷化》(呪文修正) Rime Spell [氷雪]の補足説明を持つ君の呪文によってダメージを与えられたクリーチャーは絡みつかれる。 利益:君の[氷雪]呪文の霜は、少しの間目標にへばりつき、動きを妨げる。《呪文霧氷化》は、その呪文により[氷雪]ダメージを受けたクリーチャーを、呪文の本来のレベルと等しいラウンドの間、絡みつかれた状態にする。 この特技は、[氷雪]の補足説明を持つ呪文にのみ使用することができる。《呪文霧氷化》された呪文は、本来のレベルより1レベル高い呪文スロットを使用する。 《呪文滅散化》(呪文修正) Thanatopic Spell 君の呪文は負のエネルギーに対する防護を貫通し、アンデッドの目標に影響を与えることさえできる。 前提条件:〈知識:宗教〉6ランク、《呪文熟練:死霊術》。 利益:《呪文滅散化》された呪文は[即死]効果、負のレベル、および生命力吸収に対する防御と完全耐性を貫き、まるでそのような守りがないかのように目標に効果を及ぼす。 例えば、君は《呪文滅散化》されたヴァンピリック・タッチやエナヴェイション呪文をデス・ウォードの影響を受けた目標に使用すると、目標はその呪文の通常通りの効果を受けることになる。セーヴィング・スローと呪文抵抗は(もし行えるのであれば)通常通り効果を及ぼす。 アンデッドはこの特技によって修正された呪文の影響を受ける(負のエネルギーが彼らに害をなすようになる)。生きているクリーチャーを殺すような(HDに等しい負のレベルを与えるような)呪文に《呪文滅散化》を適用すれば、その呪文はアンデッドを破壊する(ただしゴースト、リッチ、ヴァンパイアのようなアンデッドは通常通りに扱ってもよい)。《呪文滅散化》された呪文の影響を受けて負のレベルを与えられたアンデッドは、24時間後に自動的に負のレベルを取り除くセーヴィング・スローを行う。《呪文滅散化》された呪文は本来の呪文より2レベル高い呪文スロットを使用する。 通常:デス・ウォードなどの防御は[即死]効果、負のレベル、および生命力吸収を無効化する。アンデッドはこれらの攻撃に完全耐性を持つ。 《呪文霊感化》(呪文修正) Threnodic Spell 君は、[精神作用]魔法を、アンデッドを制御することが可能な死霊術の力に変換することができる。 前提条件:〈知識:宗教〉6ランク、《呪文熟練:死霊術》。 利益:この特技は[精神作用]呪文にのみ使用することができる。《呪文霊感化》された呪文は目標が[精神作用]効果に完全耐性がないかのように、アンデッド・クリーチャー(精神を持たないアンデッドにさえ)に影響するが、生きているクリーチャーには全く影響を及ぼさない。《呪文霊感化》された呪文は、本来のレベルより2レベル高い呪文スロットを使用する。 通常:アンデッドは[精神作用]効果に完全耐性を持つ。 《純粋なる信仰》 Pure Faith 君は多くのパラディンのように病気に耐性があるだけでなく、毒に対しても非常に抵抗力がある。 前提条件:頑健なる肉体のクラス特徴。 利益:君は毒に対するセーヴィング・スローに+4の清浄ボーナスを得る。 《召喚回数追加》 Extra Summons 君は毎日、より多くサモン・モンスターを使うことができる。 前提条件:擬似呪文能力としてサモン・モンスターを発動する能力、サモナー・レベル1。 利益:君は、サモン・モンスターの擬似呪文能力の1日あたりの使用回数を1増加させる。 特殊:君は複数回この特技を取得できるが、サモナー・レベル5毎に1回しか修得できない。 《上級慈悲》 Greater Mercy 君の慈悲は途方も無い癒しの特性を持つ。 前提条件:【魅】13、癒しの手のクラス特徴、慈悲のクラス特徴。 利益:君の慈悲で取り除くことができる状態異常を受けていない目標に君が癒しの手の能力を使用したなら、追加で+1d6ダメージを癒す。 《上級呪術分枝化》 Split Major Hex 君は単一の目標に影響する呪術の効果を、視界内にいる別のクリーチャーにも分けることができる。 前提条件:《呪術分枝化》、術者レベル18。 利益:君が単一のクリーチャーを目標とする上級呪術(大いなる呪術を除く)を使用するとき、最初の目標から30フィート以内にいる別のクリーチャー1体を選択し、その上級呪術の目標にできる。 《上級呪文開眼》 Greater Spell Specialization 君は開眼した呪文を任意発動するために、準備した呪文を犠牲にすることができる。 前提条件:【知】13、《呪文熟練》、《呪文開眼》、5レベル呪文を準備する能力。 利益:君が開眼した呪文と同じレベルまたはそれより高いレベルの準備呪文を犠牲にすることによって、君は開眼した呪文を任意発動することができる。開眼した呪文は、それを発動するために消費した呪文スロットに関係なく本来のレベルとして扱われる。君は、キュアまたはインフリクト呪文を任意発動するクレリックのように、呪文修正特技によって呪文スロットと発動時間を増大させ、呪文修正特技を呪文に適用してもよい。 《上級呪文障害化クリティカル》(クリティカル) Greater Blighted Critical 君の呪文または擬似呪文能力からのクリティカル・ヒットは目標に上級呪文障害を与え苦しませる。 前提条件:《呪文障害化クリティカル》、術者レベル12。 利益:君が相手に対して接触呪文、遠隔接触呪文、または擬似呪文能力によってクリティカル・ヒットを与えた時はいつでも、犠牲者はランダムな上級呪文障害を被る。 特殊:君が《クリティカル体得》を持たない限り、君はクリティカル特技の効果を1つだけクリティカル・ヒットに適用することができる。 《上級秘術の遺産》 Greater Eldritch Heritage 君の発見した血統の力はその頂点に到達する。 前提条件:【魅】17、《秘術の遺産》、《秘術の遺産強化》、キャラクター・レベル17。 利益:《秘術の遺産》特技で選択した血脈から、君は追加の能力を得る。君は、君がまだ修得していない15レベル時(またはそれ以下)のソーサラーの血脈の力を得る。この特技、《秘術の遺産》、および《秘術の遺産強化》によって与えられたすべての君のソーサラー血脈の力は、キャラクター・レベルに等しいソーサラー・レベルを持つものとして扱う。 《上級野生動物との共感》 Greater Wild Empathy 君の自然との共感は、世界中の自然に広がる。 前提条件:〈知識:自然〉5ランク、野生動物との共感のクラス特徴。 利益:君は野生動物との共感の判定に+2の洞察ボーナスを得、野生動物との共感を〈交渉〉判定ではなく〈威圧〉判定を模倣するように使用することができる。さらに、以下のクリーチャーの種類から1つを選択すること:エレメンタル、フェイ、ライカンスロープ、植物、または蟲。それらの【知力】が1か2であるか、あるいは【知力】を持たない場合、君は野生動物との共感をその種別のクリーチャーに使用することができる。君がクリーチャーの種別を選択したら、変更することはできない。 特殊:君は複数回この特技を修得することができる。この特技を修得するたびに、影響することができる追加のクリーチャー種別を選択すること。 《招来クリーチャー月光化》 Moonlight Summons 君が招来した手先は月の力を吹き込まれる。 前提条件:《呪文熟練:召喚術》、サモン・ネイチャーズ・アライを発動する能力。 利益:君が招来したクリーチャーはライト呪文として光を放つ。招来したクリーチャーは混乱と睡眠の効果に完全耐性があり、肉体武器はダメージ減少を克服するために銀であるとして扱われる。 《招来クリーチャー清浄化》 Sacred Summons 君の聖なる後援者の下僕は、君の呼び出しに答える準備ができている。 前提条件:オーラのクラス特徴、サモン・モンスターを発動する能力。 利益:属性の副種別が正確に君のオーラと一致するクリーチャーを招来するためにサモン・モンスターを使用するとき、君は発動時間を1ラウンドではなく標準アクションとしてこの呪文を発動できる。 《招来クリーチャー星光化》 Starlight Summons 君が招来した手先は星影の下に沿ってそっと歩く。 前提条件:《呪文熟練:召喚術》、サモン・ネイチャーズ・アライを発動する能力。 利益:君が招来したクリーチャーは《無視界戦闘》特技と、薄暗い明りの中または暗闇での〈知覚〉と〈隠密〉の判定に+5のボーナスを得る。それらの肉体武器はダメージ減少を克服するために冷たい鉄として扱われる。 《招来クリーチャー数増加》 Superior Summoning 君はより多くのクリーチャーを呼び出すことができる。 前提条件:《招来クリーチャー強化》、術者レベル3。 利益:君が、複数のクリーチャーを召喚する招来呪文を発動するたびに、呼び出されたクリーチャーの総数を1増加させる。 《招来クリーチャー陽光化》 Sunlight Summons 君が招来した手先は太陽の力によって輝く。 前提条件:《呪文熟練:召喚術》、サモン・ネイチャーズ・アライを発動する能力。 利益:君が招来したクリーチャーはライト呪文として光を放つ。招来したクリーチャーは目をくらませるか、幻惑状態の効果に完全耐性があり、肉体武器はダメージ減少を克服するために魔法的であるとして扱われる。 《思慮深い識別》 Thoughtful Discernment 回想し、君が一度真実の言葉であると考えたことに対し、君は嘘を発見する。 前提条件:ディサーン・ライズのクラス特徴。 利益:君は1日に1回、フリー・アクションとして、君がその日に聞いた1つの発言を思い返し、それが嘘であったかどうか判断できる。これはディサーン・ライズ呪文のように働くが、クリーチャーの代わりに、クリーチャーの発言1つに影響する。例えば、王が君に「私の娘は怪物のダンジョンに囚われている」と語り、その発言がその日のうちに為されたものなら、君は彼女を探しに出発する前に、王が意図的に嘘を語っていたかどうかを判断できる。 《進化追加》 Extra Evolution 君の幻獣はより多くの進化を持つ。 前提条件:幻獣のクラス特徴。 利益:君の幻獣の進化プールは+1増加する。 特殊:この進化は1レベルの時点で1回、加えて5、10、15、20レベルの時点で再び取得することができる。 《進化使い魔》 Evolved Familiar 君の使い魔は他の同種のそれとは違っている。 前提条件:【知】13、【魅】13、使い魔クラス特徴。 利益:サモナーの幻獣のリストから1ポイント進化を1つ選ぶ。君の使い魔はその進化を得る。使い魔はその進化の制限に従わねばならない。例えば、どんな使い魔も乗騎の進化から利益を得ることはないし、翼を持つ使い魔だけが翼の叩打の進化を取得できる。 君が新しい使い魔を得たなら、君の古い使い魔は全ての進化を失い、新しい使い魔のための新しい1ポイント進化を選択することができる。 特殊:この特技は複数回修得でき、効果は累積する。この特技を取得するたびに使い魔は新しい1ポイント進化を得る。 《神官戦士》 Warrior Priest 君の信仰は盾と戦いにおける武器の両方である。 前提条件:信仰呪文を発動する能力、領域、もしくは神秘のクラス特徴。 利益:君は、イニシアチブ判定に+1のボーナスを得る。また、呪文、擬似呪文能力の防御的発動時、または組みつき状態の時の精神集中判定に+2のボーナスを得る。 《信仰秘術》 Theurgy 君は秘術、信仰の魔法を混合させることができる。 前提条件:【判】13、【知】または【魅】13、1レベルの信仰呪文と秘術呪文を発動する能力。 利益:君は秘術の力によって信仰呪文の力を増し、神聖な力によって秘術呪文の力を増すことができる。 君は信仰呪文を発動するとき、信仰呪文の有効術者レベルを+1増加させるため、即行アクションとして、その呪文レベルと同じかより高いレベルの秘術呪文のスロットまたは準備していた秘術呪文を犠牲にすることができる。 同じように、秘術呪文の有効術者レベルを+1増加させるため、即行アクションとして、その呪文レベル同じかより高いレベルの信仰呪文のスロットまたは準備していた信仰呪文を犠牲にすることができる。この秘術呪文により与えられたダメージの半分は、神聖(君が正のエネルギー放出を持つならば)ないし邪悪(君が負のエネルギー放出を持つならば)なものとなる。 《神聖なる干渉》 Divine Interference 君は、敵の攻撃を妨げるために呪文を変換することができる。 前提条件:信仰呪文を発動する能力、術者レベル10。 利益:30フィート以内の敵が味方に攻撃を命中させたとき、君は割り込みアクションとして、準備している信仰呪文、または(君が呪文を任意発動できる術者であるならば)未使用の信仰呪文のスロットを犠牲にし、敵の攻撃ロールを再ロールさせることができる。再ロールさせた攻撃には、君が犠牲にした呪文レベルと等しいペナルティを与える。君は、この能力を使用するために、1レベル以上の呪文を犠牲にしなければならない。再ロールさせた攻撃が成功したかどうかに関わらず、君は1日の間再び同じクリーチャーをこの能力の目標にすることはできない。 《神託者の声》 Voice of the Sibyl 君の声は妙に注目せずにはいられない。 前提条件:【魅】15。 利益:君はすべての〈はったり〉、〈交渉〉、および〈芸能:朗誦〉技能判定に+1のボーナスを得る。君がこれらの技能のいずれかに10ランク以上を持っているなら、その技能へのボーナスは+3に増加する。君が技能を使う時に声を使わないならば、君はこれらのボーナスを得ない。(戦闘においてフェイントをかけるために〈はったり〉をかけるなど) 《審判の瞳》 Eyes of Judgment クリーチャーの本当の動機は君の明敏な凝視を逃れることができない。 前提条件:属性看破のクラス特徴、術者レベル6。 利益:属性看破のクラス特徴を使うときに、君は60フィート以内にクリーチャーを調査するのに3ラウンドかけてもよい。この間、君は他のどのような行動もとることができない。3ラウンド後、君はクリーチャーの属性を知ることができる。 《滑るような移動》 Gliding Steps 君は、氷の上で滑るかのように地表を横切り移動する。 前提条件:《回避》、《強行突破》、《素早い移動》、気蓄積。 利益:君が、気プールに1気ポイントを持っている限り、移動を開始したマス目から出るときに機会攻撃を誘発しない。君は、その移動全体の間に機会攻撃を誘発するのを避けるため、1気ポイントを使うことができる。 《生命の魅了》 Life Lure 君のエネルギー放出は近くのアンデッドが抵抗できないほどに優しい。 前提条件:正のエネルギー放出のクラス特徴。 利益:標準アクションとして、君の【魅力】修正値(最小で1)と等しいラウンドの間、30フィート以内のすべてのアンデッドを恍惚状態にするために、君は正のエネルギー放出を使用することができる。意志セーヴ(DC10+君のクレリック・レベルの1/2+君の【魅力】修正値)に成功したアンデッドは影響を受けない。この用途で行われるエネルギー放出はクリーチャーを癒したり傷つけたりすることはない。
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コマンドーなんて要らねぇ!銃剣よこせ銃剣!!! - 名無しさん 2010-03-03 23 11 31 むしろ素手で - 名無しさん 2010-03-03 23 13 38 むしろ眼力で - 名無しさん 2010-03-03 23 15 09 サニーサイドアップ! - 名無しさん 2010-03-03 23 17 48 髪型で殺せたらすごいな - 名無しさん 2010-03-03 23 18 19 そこでベクターの登場です - 名無しさん 2010-03-03 23 21 46 モヒカンブーメランですな - 名無しさん 2010-03-03 23 22 31 キルカメがカッコよさそうだな - 名無しさん 2010-03-03 23 26 04 ソープさん、まさかあんた・・・!! - 名無しさん 2010-03-03 23 26 53 ソープはウルトラ警備隊だから - 名無しさん 2010-03-03 23 29 21 言っておくがセブンはウルトラ警備隊ではないからな - 名無しさん 2010-03-03 23 39 33 今すごく俺はずかしい - 名無しさん 2010-03-03 23 43 54 いや別に普通の人は知らないだろうし恥ずかしがらなくても - 名無しさん 2010-03-03 23 45 49 スイートポテト! - 名無しさん 2010-03-03 23 27 43 キルストリークはカミカゼアタックですね、わかります - 名無しさん 2010-03-03 23 14 16 銃のストックで殴れればいいのにな - 名無しさん 2010-03-03 23 15 38 メダルオブオナー面白いよ - 名無しさん 2010-03-03 23 22 07 銃のストック殴り一発で死ぬ敵兵ってのも微妙だけどなw - 名無しさん 2010-03-03 23 23 40 killzone2で弾切れたら殴りで凸してた。敵は二発で沈む - 名無しさん 2010-03-03 23 24 41 脳震盪で実質戦闘不能ってことさ - 名無しさん 2010-03-03 23 25 21 それにコマンドーついたらナイフと同じことになるからイヤだな - 名無しさん 2010-03-03 23 28 44 WaWマジオヌヌメ! - 名無しさん 2010-03-03 23 20 22 近接攻撃は選択方式でパンチやスタンガンもあり。キルにカウントされない代わりに15秒間行動不能やファイナルスタンド状態になるとか - 名無しさん 2010-03-03 23 27 28 ◎<せむてっくすって言うんだよ? - 名無しさん 2010-03-03 23 26 26 只<静かなるクレイモア! - 名無しさん 2010-03-03 23 27 16 ○<貴様の死まであと五秒・・・フラググレネード! - 名無しさん 2010-03-03 23 28 03 田<最近出番が増えました。C4! - 名無しさん 2010-03-03 23 28 55 〇<・・・・・・は? - 名無しさん 2010-03-03 23 29 15 ◎<・・・・・・え? - 名無しさん 2010-03-03 23 29 45 只<おい田、嘘は良くないな。正直に謝れば許してやる - 名無しさん 2010-03-03 23 30 20 田<誰かスイッチを押せ!俺はこいつらを殺す!! - 名無しさん 2010-03-03 23 30 55 只<お前なんか御主人様に起爆してもらわないと働けない雑魚だろ。その点俺は自発的に爆発するからな! - 名無しさん 2010-03-03 23 32 53 田<お前こそ主人が死んだら音も無く消滅するじゃねーかハゲ! - 名無しさん 2010-03-03 23 35 12 只<んだとテメー!?それはテメーも同じだろ!お前マジボコっぞ!?俺はお前と違って足生えてるからな! - 名無しさん 2010-03-03 23 37 50 田<足なんぞ飾りです!偉い人にはそれがわからんのです!! - 名無しさん 2010-03-03 23 38 38 只<しかもテメー御主人が無能だとドミネで旗取られてるときも爆発しねーじゃねーか! - 名無しさん 2010-03-03 23 41 01 田<なんだt・・・・・・あっ、じょ、状況報告さん!!へへへ喧嘩なんてしてませんよいやホントwww - 名無しさん 2010-03-03 23 42 56 只<ちっ、うっせーな・・・反省してまーす - 名無しさん 2010-03-03 23 45 34 国母ww - 名無しさん 2010-03-03 23 55 24 〇<スクランプラーに対処できないあなたなんて - 名無しさん 2010-03-03 23 35 57 ◎<もう・・はなさない・・・ - 名無しさん 2010-03-03 23 39 03 ○<テメーみてぇなピーピー泣くやつは嫌いなんだよ。ちょっとは黙ってろ - 名無しさん 2010-03-03 23 42 07 あれは好きな人への求愛の歌なの・・・やめられないっ/ - 名無しさん 2010-03-03 23 44 11 †<敵を一撃で沈められないことのある貴様らなど我の足元にも - 名無しさん 2010-03-03 23 47 55 只<リサイクル品は黙ってろ - 名無しさん 2010-03-03 23 50 53 田<お前なんかドミノのように遊ばれてるだろ - 名無しさん 2010-03-03 23 53 22 只<ちっ・・・またテメーか。お前投げられたときのあの音なんなの?wwwwドサッてwwおまけに飛距離もないし。デブ乙w - 名無しさん 2010-03-03 23 55 41 †<リサイクルすらできぬ貴様らと比べてもらっては困るな - 名無しさん 2010-03-03 23 56 12 只<お前の御主人貧乏人なんだよ - 名無しさん 2010-03-03 23 59 36 †<わ、私じゃなくってご主人様をバカにするなんて、許せない! - 名無しさん 2010-03-04 00 03 00 デブ・・・だと!? - 名無しさん 2010-03-03 23 57 36 田<デブじゃない!!ぽっちゃり刑だ!! - 名無しさん 2010-03-03 23 59 11 「<㌣君参上! - 名無しさん 2010-03-03 23 59 48 只<黙れ白豚! - 名無しさん 2010-03-04 00 00 27 「<君たち、くだらん喧嘩はやめなさい - 名無しさん 2010-03-04 00 03 13 すまんだれだかわかんねww - 名無しさん 2010-03-04 00 04 21 「 <㌣君だ - 名無しさん 2010-03-04 00 07 13 おぉwwサーセンwwいつもお世話になってます - 名無しさん 2010-03-04 00 08 57 「 <わかってくれれば良い - 名無しさん 2010-03-04 00 10 13 Ω<どれ、私が始末をつけよう - 名無しさん 2010-03-04 00 06 27 誰?ww - 名無しさん 2010-03-04 00 12 17 ヘッドセット? - 名無しさん 2010-03-04 00 13 33 www - 名無しさん 2010-03-04 00 14 28 核か!!?? - 名無しさん 2010-03-04 00 15 24 YES!! 正解!! - 名無しさん 2010-03-04 00 17 04 おぉわかるとうれしいなww - 名無しさん 2010-03-04 00 17 43 ペたっ◎( ̄◇ ̄;)! - 名無しさん 2010-03-03 23 42 44 投げナイフも入れてあげてww - 名無しさん 2010-03-03 23 47 14 SitRep 俺からすればみんなモロ見えだぜ - 名無しさん 2010-03-03 23 46 37 投げナイフならどうだ! - 名無しさん 2010-03-03 23 48 03 †<ふっ、見えまい・・・あれ?右に逸れ・・・あー - 名無しさん 2010-03-03 23 52 00 やっとプレステ3週目だよ。基本嫁は1週で使い捨てだから、新たな嫁探しの旅に出るか。LMG使い、いたら立ち回りのコツなんかを教えてくれ。今までほぼARかSMGなんだ - 名無しさん 2010-03-03 23 28 15 ガチ籠り定点マジオヌヌメ! - 名無しさん 2010-03-03 23 30 42 AR.SMG そんな、私とは遊びだったのね!? - 名無しさん 2010-03-03 23 32 20 ARと同じような使い方でもいいと思うけど。リロードが長いことと足が遅いことに注意すれば大丈夫。 - 名無しさん 2010-03-03 23 38 21 全距離二発に惚れること間違いなし!! - 名無しさん 2010-03-03 23 41 29 なんかここおっさん戦闘員の匂いがするです - 名無しさん 2010-03-03 23 31 04 俺も - 名無しさん 2010-03-03 23 31 33 でも嫌いじゃないです - 名無しさん 2010-03-03 23 33 07 あらいい子ね。特別に可愛がってアゲル - 名無しさん 2010-03-03 23 41 10 今嫌いになったです - 名無しさん 2010-03-03 23 43 04 それでいい。大人はそうやって社会を学ぶんだ - 名無しさん 2010-03-03 23 46 53 ありがとです。41歳にしていいことを学んだです - 名無しさん 2010-03-03 23 49 47 今まで何を学んできたんですかこの41歳児w - 名無しさん 2010-03-03 23 51 07 MG4にHSBがイケメン過ぎる - 名無しさん 2010-03-03 23 32 40 HSB:広い、しりの、豚 - 名無しさん 2010-03-03 23 34 04 あれですね分かります - 名無しさん 2010-03-03 23 34 51 ↑すまんwwサーマルだったwwいつも間違えるんだよな~ - 名無しさん 2010-03-03 23 33 52 つまり砂と同じ立ち回りということか? - 名無しさん 2010-03-03 23 35 33 ドミネとかデモリなら定点で目標防衛 チデスなら凸してる味方の一歩後ろでチョビチョビ止まりつつ進軍オヌヌメ - 名無しさん 2010-03-03 23 36 42 まぁそうなるかなHighriseのヘリがあるとこからの狙撃おいしいです - 名無しさん 2010-03-03 23 37 39 あそこにいるとすぐ死ぬ - 名無しさん 2010-03-03 23 39 17 俺はあそこでACあヴぉーんまでいったぞ? - 名無しさん 2010-03-03 23 40 32 なら凸したがる性格の俺にはあまり向いてないということか…? - 名無しさん 2010-03-03 23 39 47 そしたらパーク2のMP5Kアキンボでとつげきだっ☆ - 名無しさん 2010-03-03 23 42 26 早業プロあれば凸でも案外いける - 名無しさん 2010-03-03 23 45 22 武器はそれがいいの?皆RPDすすめるけど - 名無しさん 2010-03-03 23 47 23 M240にブラストスモークワンマンストパ照準で簡易ジャガーノートが楽しい 当然残弾なくなるまでトリガー引きっぱなしで - 名無しさん 2010-03-03 23 50 09 いや~前作でM60で暴れてたクチでしてね - 名無しさん 2010-03-03 23 50 23 色々使って合うのを探すといい。結構個性がある。突撃ならL86もおすすめ。 - 名無しさん 2010-03-03 23 54 57 やられて嫌なことは人にやっちゃいけないって先生が教えてくれたんだ! - 名無しさん 2010-03-03 23 34 17 急に何をww - 名無しさん 2010-03-03 23 36 22 そっとしといてやろうぜ・・・ - 名無しさん 2010-03-03 23 37 21 いや、mw2においても大事かと思ってw - 名無しさん 2010-03-03 23 37 59 じゃあ俺のこと殺すなよ! 殺されたら嫌だろ!? とか滅茶苦茶なこと言う輩もいる訳で - 名無しさん 2010-03-03 23 43 13 人が嫌がる事は進んでやりなさいとも習ったぜ - 名無しさん 2010-03-03 23 43 32 経済とか経営学か?www - 名無しさん 2010-03-03 23 44 37 ひでぇww - 名無しさん 2010-03-03 23 44 50 今日は調子が出ないって日ある? - 名無しさん 2010-03-03 23 46 10 逆に交渉人見た後やったらちょうしよかったぞ! - 名無しさん 2010-03-03 23 48 19 F2000が跳ね上がるときかな - 名無しさん 2010-03-03 23 48 41 女の子の日は調子でないな・・・ - 名無しさん 2010-03-03 23 49 08 おっさん明日も早いんだろ、早く寝ろよ - 名無しさん 2010-03-03 23 51 30 調子の浮き沈みなんてラウンド毎だぜ… - 名無しさん 2010-03-03 23 49 17 至近距離ウージーでSCARに負けたとき - 名無しさん 2010-03-03 23 49 25 ごめんなさいwww - 名無しさん 2010-03-03 23 49 56 うんこが出ないときかな - 名無しさん 2010-03-03 23 49 34 wwww - 名無しさん 2010-03-03 23 50 31 お~いみんな!次の日曜洋画はみんな大好きインタべ姉さんがでるぞ~ - 名無しさん 2010-03-03 23 52 19 ザ・シューターか? - 名無しさん 2010-03-03 23 52 41 ですね - 名無しさん 2010-03-03 23 54 22 バレットとM700じゃね? - 名無しさん 2010-03-04 00 56 54 インタべもでてたぞ?たしか・・・ - 名無しさん 2010-03-04 01 11 57 F2000でロングショット決められたら相手への心理効果抜群だと思うんだが? - 名無しさん 2010-03-03 23 58 21 冷血でスナの背後とってメールで「志村うしろ」送った後サクッでおk - 名無しさん 2010-03-04 00 01 06 只<俺のような金色に輝く高貴な爆弾こそ至高。どこぞの白くて薄汚いやつは俺の足元にも及ばない - 名無しさん 2010-03-03 23 58 29 U<それはこのプレデターに対する挑戦状と受け取ってもよろしいのかね - 名無しさん 2010-03-04 00 00 53 只<二兎追うものは一兎も得ずを素でやっちゃうプレさんじゃないすかチースwww - 名無しさん 2010-03-04 00 05 29 田<場所を見ろ、お前はミスって置かれてしまったんっだよ! - 名無しさん 2010-03-04 00 05 18 ライトウェイト使用でおススメSMGってありますか? - 名無しさん 2010-03-03 23 59 24 F2000 - 名無しさん 2010-03-04 00 00 08 おいwF2000はARだww - 名無しさん 2010-03-04 00 02 16 ARでもレートと得意距離からSMGとして使うのがいい。もちサイレンサーで。 - 名無しさん 2010-03-04 00 09 45 元々威力が高いUMP、弾数·レートが高いP90なんかどう? - 名無しさん 2010-03-04 00 04 02 P90ですか前作の愛銃だったんですけど、ステージが広くなってリストラしてしまいました。また使ってみます、ありがとうございました。 - 名無しさん 2010-03-04 00 08 47 UZIはかなりいいと思う。腰だめもすごいし - 名無しさん 2010-03-04 00 07 49 凸砂やってる人に聞きたいんだけど1キル1デスを脱出するにはどうしたらいい?ちなみに感度3。友達には感度をあげろと言われた - 名無しさん 2010-03-04 00 01 14 個人的に6は欲しい あと反射神経とセンス - 名無しさん 2010-03-04 00 03 25 やっぱセンスか~。とりあえず感度上げてやってみるよ。ありがとう - 名無しさん 2010-03-04 00 17 56 プラベで本気装備のフレと戦うのもいいよ - 名無しさん 2010-03-04 00 20 04 凸砂やるときとほかの武器を使うときの感度って違う?一緒? - 名無しさん 2010-03-04 00 28 31 上のLMGの件、参考になりました。ありがとうございます。FALを使ってみますね! - 名無しさん 2010-03-04 00 03 30 がんばってね~ - 名無しさん 2010-03-04 00 05 51 間違えたわ。L86だ - 名無しさん 2010-03-04 00 08 07 ww - 名無しさん 2010-03-04 00 09 15 ARかと思った。グリップ出して付けるのを忘れないようにね - 名無しさん 2010-03-04 00 13 59 了解した。やはり早業は必須か? - 名無しさん 2010-03-04 00 14 52 凸なら必須 芋るならスカベンかワンマン - 名無しさん 2010-03-04 00 24 37 サンクス。最強の凸LMG目指して頑張るよ - 名無しさん 2010-03-04 00 26 47 状況報告プロを解除するオヌヌメの方法とかあります? - 名無しさん 2010-03-04 00 11 08 フレとケージマッチ - 名無しさん 2010-03-04 00 11 58 ドミネ - 名無しさん 2010-03-04 00 12 58 ? - 名無しさん 2010-03-04 00 12 38 ドミネと言えばKarachiでC地点取っちゃう味方って何なんだろうねw - 名無しさん 2010-03-04 00 14 39 核・・・なんかイメージ的に - 名無しさん 2010-03-04 00 15 52 あそこほんといらねーわw - 名無しさん 2010-03-04 00 17 36 前にも出たが、B攻めると高確率で死ぬし裏取る途中でC通ることになるからついでじゃないのかね。俺はC取ると見せかけて敵釣って戦線後退させるという戦術を試してるわ。結構効果あるよ - 名無しさん 2010-03-04 00 20 46 いつも鶏にびくっとしてしまうんだよな。。 - 名無しさん 2010-03-04 00 17 10 鶏はガチwwもう何匹殺したかわかんねww - 名無しさん 2010-03-04 00 19 22 遠くで蠢くからスコープ覗いたら鳥とかもうね・・・ - 名無しさん 2010-03-04 00 26 06 まあ実は俺が隠れてたりするんだけどね。あそこに隠れると何故か見つからないことがよくあるwww - 名無しさん 2010-03-04 00 29 50 じゃあ今度からすrテー時の - 名無しさん 2010-03-04 00 32 46 ↑ミス今度からステージの鶏全滅させてやるよww - 名無しさん 2010-03-04 00 34 02 よし一人釣れた。他はいないか? - 名無しさん 2010-03-04 00 35 06 な・・・はめやがったな・・なら牛の乳首を穴だらけにしてくるぜ11 - 名無しさん 2010-03-04 00 36 55 なかなかハイレベルの変態を見た - 名無しさん 2010-03-04 00 38 49 CoD3にも牛いっぱいいたよなww - 名無しさん 2010-03-04 00 42 15 ホルスタインがな~ - 名無しさん 2010-03-04 01 51 33 そういえば核ってミサイルかなにか飛んできてるのか?核撃たれると視認する前に死んじゃうから気になる - 名無しさん 2010-03-04 00 20 21 いんや。上空で爆発するのよ核爆弾て。リトルボーイ、ファットマン然り - 名無しさん 2010-03-04 00 22 04 ゲームで言うならロスプラのグレ起爆みたいなもんだよな - 名無しさん 2010-03-04 00 23 08 巡航ミサイルで上空に来て爆発してんじゃない? - 名無しさん 2010-03-04 00 24 22 核弾頭だからそうなるな。地表より上空のほうが効果が出る。何故なら核爆弾、核弾頭ミサイルは爆風と熱線で攻撃する兵器だから - 名無しさん 2010-03-04 00 27 00 そーなのーかー。てっきりエノラゲイ的なのが上空にいるのかと思って、いつも起爆されたら上見て探してたんだよ。ありがとおにいちゃんたち - 名無しさん 2010-03-04 00 29 24 よかったな。早く寝なさい - 名無しさん 2010-03-04 00 31 32 寝ない子だれだ?<・><・> - 名無しさん 2010-03-04 00 33 21 儂じゃが - 名無しさん 2010-03-04 00 34 21 ありがとです。41歳にしていいことを学んだです - 名無しさん 2010-03-04 00 34 40 おい!よせ!これ以上俺のトラウマを!!!! - 名無しさん 2010-03-04 00 34 55 あああぁぁF2000タンのサムホールグリップに中田氏したいお - 名無しさん 2010-03-04 00 21 35 PSNのせいで過去ログ思いきり貯まってた…最近流れるの早いから、ついでに表示を50件に増やしといたよ - 名無しさん 2010-03-04 00 26 27 ありがとう!嬉しいな! - 名無しさん 2010-03-04 00 27 54 ありがとうございます。ささ、お疲れでしょう。あちらの方々がこくまろミルクを用意してくださいましたぞ - 名無しさん 2010-03-04 00 28 12 ↑のミルクかww - 名無しさん 2010-03-04 00 29 36 なんか匂うんだけど - 名無しさん 2010-03-04 00 30 27 それはきっとケフィアの匂いですよ - 名無しさん 2010-03-04 00 31 45 来たよ来たよ…下ネタタイムが…貯まってるのはログだけじゃないんだな - 名無しさん 2010-03-04 00 35 25 馬鹿言うな。賢者タイムで話してるに決まってんだろ。素だ、素 - 名無しさん 2010-03-04 00 36 12 そうだ酢だ酢 - 名無しさん 2010-03-04 00 37 24 深夜枠 最高〜♪ - 名無しさん 2010-03-04 00 38 02 子供は早く寝なさい - 名無しさん 2010-03-04 00 39 32 ちゃんと歯磨いたか? - 名無しさん 2010-03-04 00 41 08 感度10上向いて盾構えてでくるくる回ってるのいたらおらかもしれんでげす - 名無しさん 2010-03-04 00 41 26 ってか感度上げて回ってる奴らってフィギュアスケート経験者かなんかか?俺だったら絶対吐くぞ?w - 名無しさん 2010-03-04 00 46 47 画面は見ないでミニMAP見てるとおもしろいお - 名無しさん 2010-03-04 00 49 48 おまえは銀メダルを獲ったんだ。充分だ、もう休め - 名無しさん 2010-03-04 00 47 05 真央ちゃん「まだだ!!まだおわってな~~い」 - 名無しさん 2010-03-04 00 48 29 プルシェンコ「エキシビジョンこそ本番です」 - 名無しさん 2010-03-04 00 58 46 キム「ウリが世界一にはかわりがないニダ」 - 名無しさん 2010-03-04 01 00 08 感度10!?そんなに感度いいなら下のお口は涎まみれだろ!?俺のRPGが欲しくてたまらないんだろ!? - 名無しさん 2010-03-04 01 22 25 はぁはぁそのでっかいRPG - 名無しさん 2010-03-04 01 23 28 ぶちこんで・・・ - 名無しさん 2010-03-04 01 23 44 よし、わかった。さぁ尻をこっちに向けろ - 名無しさん 2010-03-04 01 45 48 何言ってるの!?私に止まれって言うの? - 名無しさん 2010-03-04 01 52 33 なら、自分からいれるんだな! - 名無しさん 2010-03-04 01 57 55 まって・・・今だけスティックが壊れちゃったの・・・お願い・・・ - 名無しさん 2010-03-04 02 02 35 はぁぁ、反り返ってるぅ - 名無しさん 2010-03-04 02 14 13 この時間帯は本当に臭いな - 名無しさん 2010-03-04 01 25 12 そんなことより今月のコンバットマガジンで出てたレミントンのMSRってかっこよかったな 誰か見てない? - 名無しさん 2010-03-04 01 29 09 そんなにカッコイイなら見てみよう。しかし普通の書店に置いてないよな、雑誌w - 名無しさん 2010-03-04 02 13 20 そうかな?普通の本屋の普通の雑誌売り場に普通においてあったぞ? - 名無しさん 2010-03-04 02 51 43 最近本当流れ早いな・・・これも一発で投降できるか分からん - 名無しさん 2010-03-04 01 32 28 俺のRPG見てくれ。こいつどう思う? - 名無しさん 2010-03-04 01 47 29 すごく・・・上にそれてます・・・ - 名無しさん 2010-03-04 01 50 02 ワロタぞ - 名無しさん 2010-03-04 01 59 28 泣きゲーとかそれ関連の曲聞きながらこのゲームやってる俺だけど変かな? - 名無しさん 2010-03-04 01 48 48 落ち着いてプレーできるのか? - 名無しさん 2010-03-04 01 54 37 セルフモザイクかけてハンデ戦か? - 名無しさん 2010-03-04 01 56 13 好きな曲だし、聴いてる方が成績がいいんだ - 名無しさん 2010-03-04 02 15 53 俺のG18もみてくれ。こいつをどう思う? - 名無しさん 2010-03-04 01 58 40 おいおい、飛び散らかすなよ。そこら中がべとべとだ - 名無しさん 2010-03-04 02 01 30 すごく上にそそりたっていきます・・・ - 名無しさん 2010-03-04 02 03 19 えっ!?ちょっと待って!!2人いるなんて聞いてないわ!! - 名無しさん 2010-03-04 02 04 15 じゃあ俺のサーマルMG4も見てくれ。こいつをどう思う? - 名無しさん 2010-03-04 02 04 02 すごく・・・性蜜射撃です・・・ - 名無しさん 2010-03-04 02 05 11 性蜜クソワロタww - 名無しさん 2010-03-04 02 08 57 すごく長持ちです - 名無しさん 2010-03-04 02 08 14 変態多すぎだろwww - 名無しさん 2010-03-04 02 06 24 また今晩もオイラはスカーより早くイっちまったぜ。 - 名無しさん 2010-03-04 02 11 00 すまん!!今からCoD4の島挑んで - 名無しさん 2010-03-04 02 12 03 ↑ミス今からCOD4の姉妹丼で抜いてくる!!! - 名無しさん 2010-03-04 02 12 49 おいおい、この時間帯の登場者、エロ表現センス高すぎだろ - 名無しさん 2010-03-04 02 17 05 当然だ・・・この時間ここは紳士が確保しているのだからな - 名無しさん 2010-03-04 02 19 28 今日はいつにも増して変態紳士タイムだなw - 名無しさん 2010-03-04 02 18 43 もうここ猥談所でいいだろwww - 名無しさん 2010-03-04 02 19 50 [WDS] - 名無しさん 2010-03-04 02 21 13 何本もの見えない手で犯さ(ry すげぇなぁ!オラムラムラすっぞ! - 名無しさん 2010-03-04 02 20 21 悟空、クソワロタ - 名無しさん 2010-03-04 02 24 46 WDSいいな!!タグをZDSから変える作業に移るんだ諸君 - 名無しさん 2010-03-04 02 22 27 素人童貞ですが、つけてもよろしいのですか - 名無しさん 2010-03-04 02 26 26 もちのろんろん そんな私も素人童貞 - 名無しさん 2010-03-04 02 27 56 同志! - 名無しさん 2010-03-04 02 29 03 同志!ビッチはいらんぞ(キリッ - 名無しさん 2010-03-04 02 30 05 はぁぁ、私のタンゴーソコなめて - 名無しさん 2010-03-04 02 33 00 あぁヘガヘガン - 名無しさん 2010-03-04 02 34 30 畜生!クソワロタ!! - 名無しさん 2010-03-04 02 35 32 そんなあなたも? - 名無しさん 2010-03-04 02 36 25 YES!WDS! - 名無しさん 2010-03-04 02 38 21 YES!WDS! - 名無しさん 2010-03-04 02 38 55 LMG使ってる人はセカンダリ何にしてる? - 名無しさん 2010-03-04 02 38 30 スティンガーかワンマン - 名無しさん 2010-03-04 02 39 29 俺ハンドガンにしてるんだけどあんま意味ないかな? - 名無しさん 2010-03-04 02 51 01 Akimbo超つえーぞ - 名無しさん 2010-03-04 02 52 23 M9アキンボならレビィ USPアキンボならララ・クロフト 44MAGはダーティー針ー×2 DEアキンボはロマン 好きなのをどうぞ? 長文すまない - 名無しさん 2010-03-04 02 56 27 レヴィ好きだからM9にする!てかM9ハンドガンのくせに出るの遅いから困る - 名無しさん 2010-03-04 03 16 40 だよね・・・m9だよね!! - 名無しさん 2010-03-04 03 31 05 テンガ - 名無しさん 2010-03-04 02 40 37 何でそれをしっTENGA? - 名無しさん 2010-03-04 02 41 17 これ過去ログが大変なことになるぞw雑談所始まって以来類を見ない18禁タイムじゃねーかよw - 名無しさん 2010-03-04 02 55 00 どうせならもっと盛り上げようぜ!!今夜はみんなでヘガヘガン!! - 名無しさん 2010-03-04 02 57 28 じゃあお前ら0時になった瞬間にクランWDSにしろよ - 名無しさん 2010-03-04 03 03 24 昼の0時? - 名無しさん 2010-03-04 03 04 35 ばっかお前夜に決まってんだろw - 名無しさん 2010-03-04 03 15 48 明日ってことか? - 名無しさん 2010-03-04 03 18 02 毎日な。0時~5時までの限定クランさ - 名無しさん 2010-03-04 03 24 08 最高だ♪もち18禁でwww - 名無しさん 2010-03-04 03 27 21 上裸でやると調子いい不思議 下も脱ごうかな - 名無しさん 2010-03-04 03 14 43 おい!よせ!ぬぐなら脱ぐ場所があるだろ?もちろんそこがどことは言わないが・・・な? - 名無しさん 2010-03-04 03 17 36 じゃ、じゃああなたの家で脱ぐ/// - 名無しさん 2010-03-04 03 56 41 ぬいだら洗濯機に入れとけよ? - 名無しさん 2010-03-04 04 49 11 おまえら元気よ杉 - 名無しさん 2010-03-04 03 19 51 現在チーデスで若いおなごのクランと共闘中うううう - 名無しさん 2010-03-04 03 21 22 おぉおぉで?で? - 名無しさん 2010-03-04 03 21 51 混ぜとくれーー(熱望) - 名無しさん 2010-03-04 03 23 12 誰か私とやらない?私男だけど - 名無しさん 2010-03-04 03 33 28 盾無双してたら「盾やるぅ」って・・・vcで - 名無しさん 2010-03-04 03 39 25 うおぉぉぉぉ!!そいつはあんたに気があるぞ!! - 名無しさん 2010-03-04 03 41 06 ヒュー! コーブラ~ - 名無しさん 2010-03-04 03 46 17 今敵になったんだが、盾で角まで追い詰めてそのまmqjg@]a\1of ・」id,a;skf; - 名無しさん 2010-03-04 04 02 38 通報しといた - 名無しさん 2010-03-04 04 05 10 わが盾人生に一片の悔いなし!!!!!!! - 名無しさん 2010-03-04 04 09 43 本能的に前に出て守ってしまう・・・ - 名無しさん 2010-03-04 03 51 58 か・・・漢・・・ - 名無しさん 2010-03-04 03 53 03 それ本能ちゃう。煩悩や - 名無しさん 2010-03-04 03 57 45 煩悩的に前が出て守ってしまう・・・ - 名無しさん 2010-03-04 04 00 52 白濁液が出ちゃうんですねわかります - 名無しさん 2010-03-04 04 13 29 CoDMW2と言うゲームがある。そこにあなたの本当の相手がいるはずです - 名無しさん 2010-03-04 03 35 55 わ若いおにゃにょこここ - 名無しさん 2010-03-04 03 55 25 なんか加齢臭がするわよ。誰よ!! - 名無しさん 2010-03-04 03 58 14 敵になった方が・・・スコアが・・・22k5d(盾のみ) - 名無しさん 2010-03-04 04 09 08 おおう、ちょいと目を放してGW行ってた隙にWDSだとw ZDSは好かないがこちらは一口かませてもらってよろしいかね - 名無しさん 2010-03-04 04 12 46 大人の世界へようこそ・・・! - 名無しさん 2010-03-04 04 17 11 そこは「ようこそ、男の世界へ・・・」で「うーん、マンダム」って呟けばいいですか - 名無しさん 2010-03-04 04 21 40 若干改変したんだが元ネタ分かったかw - 名無しさん 2010-03-04 04 24 47 おっさんを舐めるなよ?w - 名無しさん 2010-03-04 04 27 34 童貞の集まりだけどな - 名無しさん 2010-03-04 04 22 40 類は友を呼ぶってことわざを知ってるか?w - 名無しさん 2010-03-04 04 30 13 ちなみに[WDS]の名付けと、さっきからおなごと共闘してたのは両方俺。なんか恥ずかしい - 名無しさん 2010-03-04 04 18 20 畜生めが・・・ - 名無しさん 2010-03-04 04 20 46 今は嫁さんにPS3没収されてできないが、回収したらWDSでやるわ - 名無しさん 2010-03-04 04 20 02 猥談所とつけたのは自分ですww - 名無しさん 2010-03-04 04 21 26 つけるも何も見たままじゃねえかwwww - 名無しさん 2010-03-04 04 22 00 別に誰が言いだしっぺでもいいだろ? れっきとしたクランじゃねえんだ - 名無しさん 2010-03-04 04 23 24
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編者:仙朵拉絲‧艾蕾亞特─艾肯斯,艾肯斯家族編年史少主 年份:1761年 (黑曜紀時代) 存放在曉月之館內的紅色皮革封面的薄身書本。 由艾肯斯家族的編年史和其他的史料所得出,記載有關緋紅紀"五十年戰爭"前的備忘錄。 ...... 乘龍天磐而來的東方人將我們的歷史解讀,他們的史書上記載著這樣的東西: 越神者創造的歷史,花了八百萬年令我們已知的宇宙和世界成形。 雙子女神們創造的歷史,花了八百萬年給予這個世界光明與黑暗。 瑞獸創造的歷史,花了八百萬年給予世界生氣和周而復此的特性。 從異界而來的海族與古代的尚族創造的歷史,為這世界帶來了八百萬年平靜與和諧。 有翼尚族創造的歷史,為這世界帶來了八百萬年的統一與繁榮。 而八千年前來到這世界的人類創造的歷史,花了八十年將所有我們熟悉的東西毀於一旦。 (聽說在神州國語言中,"八"除了代表數字的八之外,亦有"數之不盡的多"的意思。) 人類先天就有著無邊的野心和對力量的欲望,而追求這些一切的代價就是眾生靈永遠在人類的禍中掙扎著活下來。 ...... 在緋紅紀的末期,曾經如神般存在的尚族,當時已經在大崩覆中滅亡,精靈們就像折了翼,奄奄待斃的飛禽一樣。 人類祖先脫離有翼尚族的奴役,成立第一個人類帝國後,就已經開始因為各權力者無邊的野心和對力量的欲望而令人類帝國四分五裂。 人類諸國之間已經連年積怨,可以說得上是到達惡意滿盈的地步,唯一的抑制力就是擁有如神般的力量,居於中地的尚族精靈們。 失去了作為世界平衡中心的尚族中地,令情況更加險峻,就像等待暴發的山洪一樣。 只需要輕微的震盪,戰爭之洪水就會掩沒大地。 ...... 恐懼於大家的心靈之間迴響,共鳴,最後,震盪的到來。 在那一刻,薩爾菲尼亞眾生靈的命運就此銘定。 ......
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Vivid Survivors(前編) 引き合うように重なる拳 ◆Oe2sr89X.U ホル・ホースは喜ばしい気分であった。理由など、改めて語るまでもないだろう。定時放送で呼ばれた二人の忌まわしい名前が、彼を喜ばせていた。 花京院典明、ジャン=ピエール・ポルナレフ。 自分にとって目の上の瘤であるジョースター一行の人間が、二人も脱落してくれたのだ。 承太郎やDIOといった面倒な人間はまだ残っているものの、この分では彼らも案外適当な所で野垂れ死んでくれるかもしれない。 手を組みたいと考えていた範馬刃牙や、悪魔が次善の策に上げた蒼井晶の死は想定外だったが、それでも特に致命的な事項というわけではない。 「……ッ」 だが、アインハルトはホル・ホースとは違った。 彼女は人の死を喜ぶような人間では決してないし、それ以前に、彼女にとっては見逃すことのできない名前が一つ読み上げられたのだ。 ――桐間紗路。 ラビットハウスを目指す理由だった少女の一人。喧嘩別れのような形になってしまい、結局謝ることさえ出来なかった。紗路はアインハルトの目が届かない所で、死んでしまった。 ホル・ホースもすぐにそのことへ気付き、少なくとも表面上は死を悼んでいるような顔をする。心の奥底まではどうにもならないが、それでもせめて表だけは合わせてやるのは、ホル・ホースが心得る女人への礼儀の一つだった。 「しかし、参ったなあ。るう子の嬢ちゃんは今のところ死んではいないようだけどよ……」 「……るう子さんを探しましょう。もしかしたらるう子さんも、危ない目に遭っているかもしれません」 もっともな意見だ。小湊るう子は桐間紗路を連れていたのだから、紗路に何かがあったということは即ち、るう子にも危険が及んだ可能性は非常に高いと言える。 アインハルトは現実を受け止められないほど、幼い子供ではなかった。 紗路が死んだという事実を冷静に受け止め、ショックを受けつつも、今自分にできる最善を尽くすべきだと彼女は考えたのだ。アザゼルが言っていたように、小湊るう子という存在は重大な意味を持つ。 このままるう子まで殺されてしまう訳にはいかない。どうにかして、彼女を見つけ出さなければ。 ホル・ホースとアインハルトが移動のために使用していたのは、彼女の支給品にあった高級車――メルセデス・ベンツと呼ばれる品だ。 アインハルトは当然車を運転することは出来ない……大人モードの状態であればどうにかぶっつけ本番で運転することも可能なのかもしれないが、適任なのはやはり年の功があるホル・ホースであろう。 彼の運転で今、二人はラビットハウスを目指しているのだったが、放送の時間が近付いてきたのを見て今は路傍に停車、放送内容を確認次第場合によっては今後の移動経路を調整する算段であった。 が……今後は何はともあれ、るう子の捜索が先決だろう。 「嬢ちゃん、もう出発して大丈夫かい?」 「はい。……大丈夫です、私は」 「それならいいんだけどよ…………ん?」 アクセルを踏み込みかけたホル・ホースが、訝しげに眉を顰めてブレーキを踏み、発進を中断した。 どうしたんですか、と問うアインハルトに彼は前方を指差し、人がいるみたいだ、と言う。 見れば確かに人間が居た。相手もこちらの存在に気付いているようで、こちらへ走って接近してきている。その顔を見たアインハルトの顔色が、見る見るうちに青ざめていくのがホル・ホースには分かった。 次にどうしたんだと聞くのはホル・ホースの方だ。しかし返ってきたのは返事ではなく、彼女の怒鳴り声だった。 「早く車を出てください! 早く!!」 その言葉の意味を即座に察したホル・ホースの行動は迅速だ。蹴り開ける勢いでベンツのドアを開き、地面に転がることも厭わず外へ飛び出す。 アインハルトも同じだ。そしてそれから一秒と間が空かぬ内に、ベンツのフロントガラスを男の飛び蹴りが粉砕していた。能面のような無表情がよく似合う、機械のような冷たさを感じさせる男。 アインハルト・ストラトスは、その男を知っていた。拳を構え、ゴングも名乗りもなく、リミッターの外れた超人と覇王流の第二戦が幕を開けた―― ◆ ◆ 範馬刃牙。 放送で読み上げられたその名を聞いた時、ジャック・ハンマーは心に釘を突き立てられたような痛みを覚えた。 同じ鬼の血を引いて生まれた兄弟の死に何も思わないほど、彼は心からの冷血漢ではなかったのだ。 しかしそれでも、彼は止まることなく歩み続ける。見つけた敵を殺すべく、走り始める。 ◆ ◆ アインハルト・ストラトスの脳裏に去来するのは半日前、この殺し合いで最初に遭遇した悲劇の記憶であった。 池田華菜という罪も力もない、只不運だっただけの少女。その最後の言葉と死に顔がブロックノイズのように頭を過り、その度に覇王の集中力をミリ単位ほどの小ささではあるが抉り取っていく。 内に潜む罪悪感という名の敵は、今ばかりは無視だ。それ以上に倒すべき敵が眼前で、あの時と同じ能面のような仏頂面をして待ち構えている。 故に今、茫漠と広がる脳髄の大海より拾い上げるべき記憶は被害者ではなく加害者、死者ではなく生者のもの。 試合と呼ぶには短すぎるが殺し合いと呼ぶには十分であろうごく僅かな時間。アインハルトが、この恐ろしきファイターの底知れない実力を垣間見た十数秒の記憶だ。 互いの生涯総てを懸けた果たし合いに臨まんとする剣豪が如く、アインハルトもジャックも、不動を貫いている。 彼であれ自分であれ、どちらかが動いたならその時点で悠長に思考している余裕は消えるだろうとアインハルトは直感的に理解(わか)った。 一口にファイターと言っても、そこには様々な人種が混在している。無論此処で言う所の意味は国籍や肌、宗教の違いに依るものではない。 お互いの強さを讃え合いながら磨き上げた技を曲芸のように駆使し、コミュニケーションを取るかのような『魅せる』試合をする者も居れば、逆に多くを語らず、只貪欲に勝利のみを追求する者も居る。 ジャック・ハンマーは明確に後者だ。その事は先程、迷うことなく不意の一撃に及んだ辺りからも読み取れる。 池田華菜もそうやって殺したのだろう。現にホル・ホースは彼の行動を全く知覚できていない様子であった。 そんな彼を相手に、『競技』としての戦いを挑むのは自殺行為だ。殺す殺さないは別としても、殺す気でかからないことには勝負の土俵にすら上がれまい。 インターミドル・チャンピオンシップの試合は熾烈を極めた。 かの大会は言わずもがな殺し合いではなく、『競技』の枠組みで行われていた。 だから戦いの中で思考し、活路を見出し、それを実践して敵を打破するという事が可能だった。 だが今回はそうは行かない。全く思考するのが不可能と言うのが言い過ぎだったとしても、許される時間が格段に短くなるのは確実だろう。 今しかないのだ。頭を回し、過去の不覚から敗因を分析できる時間は。 アインハルトは敵手を睥睨する双眸の光をより鋭く、精一杯の剣呑さで満ちさせ、ジャックに踏み込むことを躊躇させようと慣れない心理作戦に打って出る。 覇王の名を継ぐ者として褒められた戦法かどうかは別として、最善手なのは間違いない。 ジャック・ハンマーにもし一瞬でも開戦を躊躇させることが出来れば、歴戦のファイターであるアインハルトはその一瞬の中で常人を遥かに凌駕した思考が出来る。 其処から戦い方の基礎を編み出し、実践することで切り抜けんと考えた彼女の発想はファイターとしては満点だ。 だが『殺人者』の思考としては、赤点の誹りを免れまい。 「――シッ」 誤答であったぞと、伝える言葉の代わりに放たれたのは鋭い踏み込みから放たれる槍のような一撃だった。 速度で言うなら、決して見切れないものではない。成人さえしていない子供同士の戦いとはいえ、魔法という概念が介入した戦いはジャックの世界で知られる格闘技の平均実力水準を完全に超している。 そんな中で戦い、身を鍛え上げてきたのだから、アインハルトが弱い筈がない。 事実彼女はジャックの鋭拳を手慣れた動きで弾き、追撃の膝蹴りも靴底での迎撃で捌き切っている。 「はッ!」 防御に問題はない。実際、表情にこそ出しはしないものの、ジャックから見てもアインハルトのそれは素晴らしい動きと腕前と言う他なかった。 にも関わらず、ジャック・ハンマーの余裕はまるで崩れていない。それどころか格下を相手にする時のような軽々しささえ、その動作には同居している。 何が足りないのか、アインハルトは疑問に思うまでもなく、それを理解していた。 「言ったろう、"遊戯"の域を出ていないと」 「ッ……」 拳が通らない。何の比喩でもなく、通用していない。要は防ぐことは出来るが、逆に攻めることが出来ていない。 戦闘とは、攻めと守りの関係を相互に交代しながら繰り返すことで初めて成立するものだ。 であればアインハルトとジャックのこれは、そもそも戦闘にすらなっていないと言うべき有様だった。 アインハルトが幾ら守れているとはいえ、肉体を使って防御しているのだから、無限の耐久力など有り得ない。 一度や二度、十度に届くまでは確かに余裕かもしれない。だがそれが百度、千度と繰り返されれば分からない。 無論、それはジャックにとっても同じことが言える筈だが――彼はそういう希望を微塵たりとも抱かせない。手強さを通り越して不気味さすら感じさせる拳士(グラップラー)に、アインハルトは早くも押され始めていた。 (受け流されているワケじゃない……ただ単純に、体の強度が堅すぎる……!) 女性と男性の体格差、筋力差を考慮しても尚異常と呼べるほどの、並外れた強靭さ。 常人であれば一撃で昏倒させることだって造作もない、魔力の籠もった正拳を通さない程の筋肉の鎧。 それこそがアインハルト・ストラトスとジャック・ハンマーの間に存在する壁の一つだ。 そして質の悪いことにこの『壁』は、一朝一夕ではどうすることも出来ない領分の問題でもある。 となると、アインハルトに残された選択肢は早くも一つに思える。 最初にやったように、速度に任せての逃亡を試みること。同じ手段が二度通じるとは考えにくいが、それでもやってやれないことはないだろう。 尤もジャックも、今度はそう易々と逃がすはしないだろうが……しかし生憎と、それは無用な心配だ。 普通の格闘技の常識で考えれば勝率皆無と匙を投げるより他ない苦境であろうと、アインハルトにはその差を詰めることの出来る便利な力がある。 ジャックが如何に優れたファイターであろうと、産まれた世界の差という解決し難い問題に阻まれ、決して所有し得ない異能の力――即ち『魔力』。 「覇王――」 練り上げられた力は拳に伝わり、人間の打力を超えた剛力を其処に宿らせる。 ……覇王流の奥義の一つであるこの技は、バインドによる拘束を物ともせずに相手を倒せる程の威力を誇る。半日前の邂逅においても初撃で使用し、彼を吹き飛ばしかけるという戦果を生んだ一撃だ。 「断」 「……悪いが」 攻め手としては文句の付けようもない、洗練され抜いた強烈な一打。 只一つ其処に問題が有るとすれば、それは。 「空――ごッ!」 「その技は『知っている』」 ジャック・ハンマーという戦士にとって、この拳技を見るのは二度目であるという事だけ。その問題は唯一の綻びであり、同時に最大の綻びでもあった。 拳を放たんとした右腕を下からの蹴り上げで逸らし、彼女がそれを"修正しなければ"と考えた一瞬、思考の空白を縫ってその腹腔を打ち抜く。 胃液混じりの涎を吐き出すアインハルトの首筋を、ジャックの巌のように鍛え上げられた豪腕が掴み上げる。 みしみしと骨の軋む嫌な音が聞こえ出すにつれてアインハルトの表情は苦悶に染まり、気道を封じられて声をあげることも出来ず、それでも果敢に彼女はジャックを睨んでいた。 敵意という感情を極限まで込めた、死の淵に瀕した者にしか出来ない、命の輝きをこれでもかと燃やした眼光。それに正面から相対してなお、ジャックの力が緩む気配はまるでない。 「『覇王』か……」 しかし彼もその心中では、アインハルト・ストラトスという少女が決して只者ではないのだと改めて実感していた。 単に戦いを重ねただけでは手に入れることの出来ない――歴史の重みとでも呼ぶべきだろうか――、熱さと冷たさを同居させた威嚇の視線。 覇王の名を冠した技を奮うに足る覇者の気質を、本能的な領域でジャックは感じ取る。 「確かに、間違いではないのかもしれないな」 「がっ、ぐ……うぅ、ぐ……!!」 「――だが、終わりだ」 惜しいと思ったのは、殺人鬼ではなくファイターであった頃の名残だろうか。もしもアインハルトがもっと老成し、脂の乗ったグラップラーだったなら、きっとその強さは父を超える良き踏み台になったに違いないだろうに。 だがそれも所詮ありえもしないイフの話だ。アインハルトは此処で殺され、超えるべき父はもう居ない。自分の戦う理由など、父を殺す為に生き返らせるという、子供にも分かる矛盾に満ちている。 魔力を扱えようが扱えまいが、頚椎を砕けば人は死ぬ。下手に殴り殺すよりも、この局面ならば確実だ。 敵意の視線を浴びながら、されど微塵も怖じることなく凶行へ及ぶジャック・ハンマー。 ――瞬間だった。ジャックが瞬時に何かを察知し、アインハルトの首を掴んだままで背後へ飛び退いた。 同時に響く甲高い音。細い首に込めた力が緩んで、今にも尽きかけていた覇王の命が少しだけ伸び、その証拠に塞がれていた気道が僅かに緩む。不明な展開ではあったが、好都合なことに違いはない。 そう思っていたアインハルトは、しかし事の次第を理解した途端に瞠目した。 ジャックの視線が向いている先では西部劇を思わせるダンディな風貌のガンマン――同行者、ホル・ホースが銃を構え、その先端からは一筋煙が昇っている。発砲した証だ。 弾丸がどこへ消えたのかは、当のジャックが無傷で居ることから推して知るべしであろう。 「銃手(ガンナー)か。良い不意討ちだったが、考えが浅い」 ジャック・ハンマーに遊びはない。西部劇めいた問答などする間もなく駆け出し、空いている片手の力のみで哀れなガンマンを扼殺、撲殺すべく殺意を迸らせる。 その傍ら。小物か何かのように片腕で振り回されるアインハルトだけが、正しく事態を認識していた。 「……そいつは手厳しい! けどよ、おれに言わせりゃ『浅い』のはどっちかって話だぜ」 乱射。ホル・ホースの様子を形容するなら、まさしくその言葉が最も正しい。 アインハルトの身など顧みず放たれているそれは、ジャックの体はおろか、雑に扱われているアインハルトにも当たることはなく空を滑るばかりだ。 おかしい。ジャックがその表情に、一抹の翳りを帯びさせる。 それを確認した瞬間、笑みの浮いていたガンマンの顔面は――これ以上ない満点の喜色に満たされた! 「――何ッ!」 そこでジャックも気付く。アインハルトが最初から気付いていたその異常に、漸く思い当たった。 その遅れはひとえに、彼が能力の存在しない世界の住人であったからだろう。日頃からそういったものと関わる機会の多かったアインハルトに比べ、ジャックが異能に対して無知、鈍感であるのは致し方のないことだ。 銃弾が、明らかに風の動きとは無関係な軌道補正を受け、意図的に自分と覇王を外している。 全力で疾駆することで風圧を感じ、空気に対する認識が疎かになっていたことも災いし、まんまとジャック・ハンマーはホル・ホースの不意討ちに嵌ってしまった。そう、嵌められたのだ。 「――弾道を操る能力。そこはあんたも気付いてんだろ?」 ホル・ホースの銃口がジャック・ハンマーへ合わせられる。彼は引き金をまた、乱雑な動作で幾度か引いた。 「オイオイ、見苦しい真似は男らしくないぜぇ?」 ジャックは片手に掴んだアインハルトを盾にする事でそれを防ごうと考え、実行へと移す。 それと同時に自身は脇へと飛び退き、撃ち終えた後の間隙を縫ってホル・ホースを殺す。そういう算段だ。だがそれは、『プロ』であるホル・ホースに言わせれば最も分り易い、予想のし易い行動でしかない。 その程度のことも読めないような阿呆では、先ずこの時間帯まで生き残ることさえ叶わなかったろう。 「――あばよッ! ぶち抜きやがれ、『皇帝(エンペラー)』ッ!!」 だから予定をなぞるように余裕綽々と彼は弾道を変え、アインハルトのみを綺麗に躱させた。 三発、四発、五発。降り注いだスタンドの鉛弾がジャックの両手を、右耳を、左の爪先を、止めとばかりにその左目を、血の飛沫する壮絶な音と共に穿っていく。 撃たれた部位が跳ね上がり、奇妙なダンスにも似た滑稽な動きをする彼の手。そこに籠もる力が緩んだのを見計らい、アインハルトは全力で拘束を振り解いた。 脱出序でに、ジャックの胴を全力の断空拳で打ち抜き、吹き飛ばすのも忘れない。 本来であれば彼女はこういった真似をするような人格ではないが、そうせざるを得ないと気高き覇王に思わせる程、ジャック・ハンマーという戦士は恐ろしい相手であったのだ。 こうでもしなければ何食わぬ顔で追撃し、背を抉られそうだと――本気でそう思った。 ジャックの体は錐揉み回転をしながら吹き飛び、八メートルは優に離れているだろう向こう側へと落下する。 その体は動かない――起き上がってくる様子もない。殺した。そんな言葉が浮かび、アインハルトの胸中にどこか暗澹とした気持ちが湧き出てくる。 「全弾命中……いくら腕が立とうと所詮、只の人間ってな。このホル・ホース様が本気になりゃこんなもんよ――って、……あ、ああ、すまねえ。アインハルトの嬢ちゃん、大丈夫かい?」 「……はい。まだ少し酸素が足りない感覚はありますが、動けない程ではありません」 「お、おう。それなら良いんだけどよ、はははは」 ホル・ホースの目から見て分かるほど、アインハルトは消沈した顔をしていた。 一対一の戦いに横槍を入れられて拗ねているわけでは勿論ない。あのまま戦えば、アインハルトは確実に殺されていた。それをホル・ホースが助けるのは自然な流れだし、寧ろ感謝すべきことである。 そう分かっていても、間接的に、或いは直接、人を殺したという事実は十代そこそこの少女には重いものだった。 彼処で倒れているあの男にも家族や、自分で言う所のヴィヴィオのような友人が居たのかもしれないと要らぬことを考え、胸が締め付けられるような思いに苛まれる。 そんな心境を察したからこそ、ホル・ホースもばつが悪そうに目を逸らしている。 彼は世間一般で言う所の汚れ仕事を請け負う人間だし、その生き汚さは人によっては邪悪と断じる程見苦しく、悪い意味で人間的である。 だが、同時に彼は世界一女性に優しい男を自称してもいる。 針目のような化け物でない限り女は撃たないし、女性の感情の機微も分からないほど落ちぶれたつもりもない。 あの場面は確実に、殺さなければならなかった場面だ。それでも小さなアインハルトにはさぞかし衝撃だったろうと考え、彼女に可哀想なことをしたかなと思うくらいの良心は残っている。 かと言って、殺したことを後悔するような女々しさの持ち主では決してないし、もう一度先の流れを繰り返すことになったとしても、彼は毛ほども躊躇わず引き金を引いただろうが。 「あー、……アレだ。ヘヘ。少し離れた所で休んでからにしようぜ、ラビットハウスへ向かうのはよ」 「いえ。乗っている内にクールダウン出来そうなので、ホル・ホースさんがよろしければ、このまま進みましょう」 「そ、そうかい?」 アインハルトの首には、ジャックの手形がくっきりと残っている。痛々しいほどだ。 もし自分があんな風にされていたなら、死にはしなくても確実に意識は飛んでいただろう。 化け物などという形容はしないにしても、やはり随分と常識離れした少女らしい――ホル・ホースはこの若き同行者の評価をそう改めた。 ――さて、いざ向かうはラビットハウス。兎の巣だ。余計な邪魔は入ったが、これでしばらくは安全に進めるだろう。そうでないと困るぜオイオイと、心の中で祈りながら歩き出すホル・ホースとアインハルト。 その時だった。先頭を歩いているアインハルトがカッと目を見開いて、ホル・ホースの方を、より正しくはその遥か後ろの方へと振り返る。 そこに宿っているのは殺した相手への感傷ではない。純粋な戦慄が、その表情には満ちていた。 ホル・ホースは頭の良い男だった。アインハルトの表情から、今自分の背後で何が起きているのかを容易く理解してしまえるくらいには、察しも良い男だった。 だから気付いてしまう、その戦慄の意味に。 誰もが目を逸らし、必死になって別な理由付けを考えるだろう驚愕の事態に思い当たってしまう。 「じょ……冗談だろ?」 ホル・ホースが振り返ったその先に、倒れ臥している筈のジャックの姿はどこにもなかった。 「――ホル・ホースさんッ!」 「?」 アインハルトが眼と口を見開いて手を伸ばしていた。 その意味を理解するよりも前に、自分の懐に何か大きなものが前傾姿勢で飛び込んできているのが分かり、慌てて『皇帝』の銃身を顕現させようとした時には、全てがもう遅い。 ドゴォ、と、強烈な衝撃音が響く。ホル・ホースの体がくの字に折れ曲がり、吹き飛んだ。彼の体は近くの木へと叩き付けられ、がっくりと脱力する。 「貴方は……!」 そこに佇む男の姿は、先程打ち合っていた戦士のものとは既にかけ離れていた。 両手の指数がそれぞれ一本ずつ欠け、右の耳が痛々しく吹き飛んでいる。片方の爪先が抉れて血を垂れ流している。 能面のような顔は血で彩られ――右目は潰れ、ゼリー状の物体すら溢れ出している。アインハルトはそのグロテスクな光景に、嘔吐さえしそうになった。 彼こそは紛れもなくジャック・ハンマー。右目を撃ち抜かれ、それでも死することなく立ち上がってきた不屈の殺人鬼(グラップラー)である。 「指が欠けても拳は握れる。耳も片方残っている。足先が飛んだが、立てるのならば何も問題ない。臓物も破れていないし――」 潰れた流動体を流し続ける右目に、ジャックは自らの人差し指を躊躇いもなく捩じ込んだ。 そのまま中で蟠っている目玉の残骸を穿り出し、奥に突き刺さっていた銃弾も摘出する。外科手術の『外』を外法の『外』と勘違いしているのではないかと言う程の常識離れした手術。 発狂するほどの痛みがあって然るべきであろうに、その顔は笑みすら浮かべていた。 アインハルトは初めて、こう思う。――怖い。この男があまりにも恐ろしいと、そう感じた。 「視界の半分など、瑣末だ」 恐怖は人を俊敏にするが、その逆も然りだ。 この時アインハルトは抱いた恐怖心に足を引かれ、動きを一瞬鈍らせた。反応が遅れてしまったのだ。 それを逃さず、強烈なフックの一撃がアインハルトの顔面を容赦なく右から殴り飛ばす。宙を舞う体。ボロボロになっている歯が、更に何本か折れて飛ぶ。受け身を取ったアインハルトが最初に思ったのは、威力が明らかに上がっているということだった。 そのきっかけは彼女には見出せないが、ジャック・ハンマーは理解していた。 喧嘩部特化型二つ星極制服。彼のような巨漢が学ランなんてものを纏っているのは非常に滑稽な姿であったが、この服こそがジャックを今後押しし、更なる高みへ押し上げようとしているのだ。 極制服に施された悪燃費という欠点。 肉体の度重なる酷使によって悲鳴を上げていたのはジャックの体だけではなく、この極制服もまた同じだった。 彼の極制服はそのオーバーワークに伴って、一時的な活動不能状態に陥っていた。ジャック・ハンマーのストイックなスタイルに彼は耐えられても、服は耐えられなかったのだ。 平和島静雄との再戦から暫しの時を経て、今、漸くその休眠が解けたのである。 極制服はジャックに惜しみなくその膨大なパワーを与える――彼の体のことなど考えもせずに。だが、最早それも今更の話だろう。こんな有様で動けるような人間に無理をするなと宣うことの、何と無意味なことか。 「ぐッ」 ジャックの放つ連撃をいなすアインハルトの動作には、先程までの流れるようなキレがない。 彼女は疲弊したのではなく、ジャックのパフォーマンスの上昇に伴い、受け切れなくなりつつあるのだ。 速く、重く、鋭く、容赦のない拳の嵐は少女の肉体を少しずつ、然し確実に壊していく。 (ならば……ッ) アインハルトはジャックの拳をわざと受け、最大限に威力を殺して距離を取るためのブースター代わりとした。 代償が全く無いというわけでは勿論ないが、それでも彼の動きを一瞬でも止めつつ距離を確保できるのは破格だ。 そのままアインハルトは地へと、自らの鍛え上げられた拳を突き付ける。 着弾の瞬間、激しい衝撃波が生じ、それは地面を伝わって物理的損害を伴った地震と化しジャックを襲う。 「破城槌ッ!」 だがそれも、十全以上の力を発揮して突撃してくるジャック・ハンマーの足取りを止めるには役者不足と言う他なかった。腕をX字にクロスして衝撃を受け止めつつ吶喊するジャック。 その攻撃を止めるためにアインハルトが用いた構えは防御主体の姿勢、『牙山』と呼ばれるものだった。 ただ、正確には違う。牙山は肘で相手の攻撃を受けつつ、相手にもダメージを与える防御の構えであるが、今のジャックを相手に肘という重要な部位を晒す真似をするのが得策とはアインハルトには到底思えなかった。 だから受ける位置を少し変え、安全性を確保する代わりに追加効果を無為にした。 無論、彼女もそれだけでは終わらない。 「しゃああああッ!!!!」 鉄槌を思わせる重い拳で、ジャックの胸板を打つ。 ジャックは一瞬だけ動きを止め、口から微量ではあるが血を吐いた。その手応えに喜ぶ間もなく、アインハルトの細腕――より正しくは手甲の先から露出した指先に異変が起こる。 女性らしいピンク色をして肉に張り付いていた爪が剥がれ、血を滲ませていたのだ。大きなダメージではないが、これまでの戦いには見られなかった謎の事態に思考が僅かに動転する。 その隙を逃さずジャックが、今度はアインハルトの腹を蹴り上げた。 そこで、すっかり聞き慣れた破裂音が響き、ジャックの失われた片耳の辺りを銃弾が通り抜けていく。 見れば樹の根元に寄りかかったままのホル・ホースは意識までは失っていなかったのか、銃を震える手で構え、ジャックへと向けていた。 だがそれも、強化されたジャック・ハンマーにとっては単に小煩く邪魔なだけの小細工でしかない。 受け身を取らんとするアインハルトの側頭部を蹴り付け、その肉体を無様に地面へと転がらせる。彼女が起き上がるまでの隙を利用し、ジャックは踵を返した。 どこへ向かうのか。言うまでもない。戦いを邪魔立てする、小狡い銃手(ガンマン)の殺害である。 「ちッ……『皇(エン)…… 帝(ペラ―)……』!!」 ホル・ホースは逃げようにも、それが出来ない状態にあった。 吹き飛ばされた際に腹を強く打たれたこともそうだが、樹へと頭からぶつかってしまったのが拙かった。 脳震盪でも起こしているのか平衡感覚が異常を訴えており、立ち上がることさえ果たして満足に出来るか怪しい有様。ジャックほどの相手から逃れる逃げ足など、発揮できよう筈もなかった。 ではこの哀れなガンマンは虫ケラのように殺されてしまうのかと言えば、そうもならない。 俊敏にダウンから復帰したアインハルトが全力でそれを阻止するべく走り、二人の間に割って入って迎撃の拳を放った。拳と拳がぶつかり合い、びりびりと衝撃波が巻き起こる。 果たして打ち負けたのは、ジャック・ハンマーの方であった。拳が後ろに跳ね、これまでで最も大きな隙を晒して硬直する。アインハルトは勿論、ホル・ホースにもはっきりと分かる攻め時だった。 アインハルトの握った拳が顔面目掛け繰り出される。それは奥義の域にこそ届いていないが、それでも匹敵するだけの、乾坤一擲の一撃だ。 如何に本来の実力に加えて極制服のアシストまで受けていようとも、無傷で凌げる一撃ではなかった。 ――が、それは裏を返せば、凌ごうと思わなければどうとでも出来るということである。ジャックは頬骨の辺りでアインハルトの拳を受け止め、骨に罅が入るのを感じながら、しかし強靭な脚力を武器に踏み止まった。 ならば、もう一撃とアインハルトが拳を引こうとするが、それは叶わない。 彼女の拳はがっちりと固定され、所謂大人モードの腕力をしてもびくともさせることができなくなっていた。 では何が、アインハルトの拳を掴んで離さないのかと言えば――ジャックの上下の歯、である。 「ぅあ…………!」 ジャック・ハンマーが晒した隙はあまりにも大きく、ファイターであれば誰もが迷わず突く大きな空白時間だった。 現にアインハルトはそこで踏み込んだが、その結果としてこのように、彼の両顎に硬く捕らえられてしまった。 予期するというのがまず不可能。アインハルトが今まで相手をしたこともない奇策めいた戦法、あろうことかそれがジャック・ハンマーというグラップラーの『得意技(フェイバリット)』であるなどと。 噛み付き攻撃(バイティング)。非常に原始的かつ、一歩間違えれば顎や歯を砕かれるリスクを孕んだ攻撃だが、ジャックのそれは並のファイターが繰り出すそれを遥かに上回って余りある。 「……ッ~~~~~~――――!!」 ましてそこに極制服の上乗せが施されればどうなるか、語るまでもない。 ジャックの牙はバリアジャケットを食い破り、アインハルトの肌に達し、その左手首から先を三日月状に食い千切った。溢れ出す鮮血、部位の喪失という精神的ショック、それらが一斉にアインハルトに襲いかかり―― 「――――あああぁぁあぁぁぁあぁぁぁぁあああああ゛あああぁぁあぁぁぁあぁぁぁぁあああああッッ!!!!」 時系列順で読む Back 咲からば、さあ―――『あの■■が無ければ、変わる事も無かっただろうさ』 Next Vivid Survivors(後編) 不屈の夢の彼方まで 投下順で読む Back 咲からば、さあ―――『あの■■が無ければ、変わる事も無かっただろうさ』 Next Vivid Survivors(後編) 不屈の夢の彼方まで 137 猿の夢 ジャック・ハンマー 159 Vivid Survivors(後編) 不屈の夢の彼方まで 138 心の痛みを判らない人 アインハルト・ストラトス 159 Vivid Survivors(後編) 不屈の夢の彼方まで 138 心の痛みを判らない人 ホル・ホース 159 Vivid Survivors(後編) 不屈の夢の彼方まで
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「蒼穹の絆2-7」 ―激情の嵐― 月明かりの夜。俺が散歩に繰り出した。軽く呑んだ体にはキンと冷えた夜風が気持ちいい。あとは、 風呂上りに本式に呑んで寝るとしよう。ネウロイも昨日墜したし。静かに寝れるさ。 ぶらぶらとジャケットのポケットに手を突っ込んで歩く。ここでは、この格好でも誰にも文句は 言われない。気楽でいいな・・・。月明かりと雪でライトもいらないし・・・。海岸沿いを歩いて端にある 岩場まで来た。 灯りが岩を照らしているのに気付く。誰かが懐中電灯で照らしているのか? 興味を持って、歩いていく。整備か防衛隊が夜釣りでもしているんだろう。寒いのにご苦労なこった。 * なぜ・・・。俺が言った言葉を信じたのに!重くも軽くも彼女云々は無いといったのに! なぜ、俺は皆に好意の・・・いや、ガールハントをするときのように軽い言葉を掛けるんだ? 私はテントで見たあの目を信じた。言葉を信じた。なのにアイツは誰にでも誘いを掛ける! 誰にでも甘い言葉を囁くじゃないか!チンピラ!嘘つき!裏切り者! ・・・・・落ち着こう。落ち着くんだ!ゲルトルード・・・。深呼吸をしろ。軍人たるもの、激情に飲み込 まれて大局を見失うようでは失格だ。冷静に分析し、相手の出方を読み、対処するのだ。 ・・・・ まだ、年端も行かぬ年頃を相手に・・・まともな大人として対応させよう。どう考えても、犯罪だ。 恋に年の差など、というのは大人同士が言うことだ!私の大事な妹・・・ちがう、仲間には手を出さ せない!同じ年頃の男の子と手を繋いだ位しか経験の無いまだ子供に!キスだって無いんだぞ! それを!私だってまだキスなんてしたことが無いんだ!!アイツは一体何を考えているんだ! いや、落ち着け・・・。冷静になれ。平常心だ。 ・・・ どうしても女が欲しいなら、坂本少佐は19歳だ。ミーナは17、私も17。15歳だが胸は20歳以上の シャーリーは、まあ、年相応より落ち着いている!こっちを狙えよ!バカ!タイプの違う適齢期 が三人、否シャーリーを入れれば四人も!皆美人だぞ?お前の目玉は飾りか!何の不足がある! より取り見取りじゃないか! サーニャは13、ルッキーニも13!リネットとペリーヌは14だぞ!見た目だって子供じゃないか! 15だけど見た目が子供なフラウ!エイラも15か・・・まあ微妙だ。精神年齢と肉体年齢のバランス は大事だろうが!!!!!それなのにお前は!盛りのついた野良狸か!クソ種馬!原始脳! もしかして!お前はロリータコンプレックスとやらなのか? 幼女に毛の生えた年頃でないと 興味が沸かないのか!それでサーニャとか!俺!そこまで変態だったのか!カールスラントの 男どもがビールを飲むとき、ブーツの格好をしたジョッキで呑むのは『女の小便を飲みたいと 言う変態願望の現われ』とどこかで聞いたことがある!お前もそういう変態なのか!あれを聞いた ときは、絶対カールスラント人とは結婚しないと心に決めたんだぞ!私は変態は絶対にお断りだ! ゲッツ!!(注:俺のケツをなめろ=冗談じゃねえ!等の意) ドイツもコイツも男はロリコン変態ばかりか!ああああ!どうしたらこの隊を守れるんだ!! 性犯罪者の予備軍として軍刑務所に拘置させる手段はないものか・・・!手遅れになる前に! いかん!何を考えているんだ!落ち着け!深呼吸だ! ・・・・・ いいか。寒空に出たのは冷たい空気に当たって落ち着く為だぞ?ゲルトルード。頭を冷やせ・・。 歩いていれば、いい智恵も出て来るさ・・・。落ち着いて考えるんだ・・・。 大声で喚けたら・・・さっぱりするだろうな。俺の襟首掴んで吊るし上げながら・・・ そうだ。もう一度俺の考えを確かめよう。1対1で。邪魔されない状態で。今度は酒は飲まないで。 冷静に、俺の出方を分析しよう・・・。これから行こうか!今ならテントだろう。ミーナの書類仕事 は夕方で終わったはずだから!よし! ・・・でも、一晩たってもっと落ち着いたほうがいいんじゃないか? やっぱり、私は今、昂ぶって いる・・・な。俺が馬鹿なら、別に構わないけど・・・あの時の印象が本当ならば・・・傷つける言葉を ぶつけてしまうかもしれない。 ・・・・そうしよう。一晩経ってから。冷静になってからだ。よし、今夜は静かにしよう。風呂で ささくれ立った気持ちを静めよう・・・。 あ?ここは何処だ? ああ、径から外れて歩いていたのか。あっちが海岸だな。一度浜に出て、それで帰ろう。 * バン!ミーナが両手で机を叩く。 ミーナ「バルクホルン大尉!状況を説明しなさい!聞こえないの!何時まで黙ってるの!」 ミーナの執務室。机の前には項垂れたバルクホルンが立っている。 ミーナの脇には、真剣な表情をしたシャーリー。机の上には、バルクホルンの拳銃が置かれている。 黙ったまま、床を見ている。身動き一つしない。 ミ「・・・・ねえ、トゥルーデ。一体何が起きたの?」 シャーリー「なあ、バルクホルン。ルッキーニは意識が戻っていない。ラスカルも同じだ。お前が話して くれないと状況が全く解らないんだ。皆も心配している。頼む、話してくれよ」 バルクホルン「・・・・・・・・」 ミ「トゥルーデ・・・」 バ「・・・・る ルッキーニは?」 ミ「命に別状は無いわ。それより、俺大尉の怪我よ。右側頭部の頭蓋骨が骨折。脳挫傷。首にも頚骨の・・・・」 ミーナの声が力なく途切れる。バルクホルンが聞いていないことに気付いたからだ。 ミ「話してくれないの?トゥルーデ」 バ「・・・・・」 ミ「話す気になるか、二人の意識が戻って事情を聞けるまで。バルクホルン大尉、殺人未遂の容疑者として あなたに自室謹慎を命じます。生理的処理のほかは外出は一切禁じます。事実上の重営倉と考えなさい。 それを破った場合は、脱走と看做し対処します。何か異議は?」 バ「・・・・・・ない・・・・・」 ミ「シャーリーさん、バルクホルン大尉を自室まで。鍵をかけて戻ってきてください。拳銃は?」 シャーリーがびくりとする。最悪だ。隊長は本気だ。 シ「いや、今は携帯していないんだ。いらな―」 ミ「ではこれをお使いなさい」 シャーリーを遮り、机の引き出しからワルサーの小型拳銃を取り出した。スライドを少し引いて 薬室を確認。鍵と共に渡す。躊躇いを見せながらシャーリーが受け取った。 バ「必要ない。 名誉にかけて・・・誓う」 ミ「名誉が残っているなら、話しなさい!」 バ「・・・・・」 ミ「・・・・・・・・では、お願いするわ、イェーガー大尉」 拳銃を降ろしたまま、促すシャーリー。素直に従うバルクホルン。 見送るミーナの目は暗い。 * エイラ「大尉がルッキーニをのすわけが無いヨ。理由が無い。ラスカルがのされたと考えるのが妥当ダロ」 ペリーヌ「まさかと思いますが、ラスカルさんがルッキーニさんに乱暴しようとして抵抗されて・・・ でもまさか・・・・違いますわよね・・・」 リーネ「まさか・・・・ラスカルさんはそんな人じゃ・・・・無いと思います・・・」 サーニャ「・・・私、ラスカルさんを信じます・・・・。バルクホルンさんも信じます・・・・」 5人とも頭を抱える。バルクホルンが喋れば、まだ少しは解るのだが・・・。シャーリーはミーナと相談中。いてくれたら、新しい糸口を見つけてくれそうなのに。 ハルトマン「トゥルーデとラスカルの二人だけだったら、まだ解るんだ。ほら、ナンパな発言する度に反応していたからさ?サーニャの時だって、顔が引き攣っていたし」 エイラ「あ!あの時ダナ!そういえばそうだった!バルクホルンはラスカルに惚れていたのカ?なら解るゾ!」 ハルトマン「ううん。違う。私達を自分の『妹』としてみているから、トゥルーデ。いい加減な男が私達に近寄るのを徹底警戒しているんだよ」 ペリーヌ「・・・・そういえば、いつも私達を見守っておられるような・・・・」 リーネ「ですね・・・」 ハルトマン「そういうわけ。でも、そこまでブチ切れるほどトゥルーデが怒ったって・・・?」 ペリーヌ「わたくし、二番機として言わせていただけるなら。俺さんは態度はどうにもですが、行動は立派な方です。そう思っていつも後ろを飛んでいます」 サーニャ「二人とも、人を理由無く傷つけたりしない人だと思う・・・」 * ハルトマン「ミーナ。いい?」 ミーナ「ええ。フラウ。いいわよ」 深夜の司令官室。やつれた顔でミーナが座っている。ハルトマンが、いつもの元気は無く入ってきた。 ハ「トゥルーデ、何も喋らないの?」 ミ「ええ・・・」 ハ「そう・・・・。 お願いがあるんだけど?」 ミ「なあに?フラウ。トゥルーデを今自由には出来ないわよ?」 ハ「ううん。そうじゃないよ。トゥルーデの食事、私に運ばせてもらえないかな?」 ミ「ええ。いいけれど・・・」 ハ「もしかしたら、私には話してくれるかも、と思うんだ」 ミーナ、怒らないで・・・。解ってよ。付き合い長いんだから・・・。 ミ「ええ。いいわ。お願いします」 ハ「!ありがとう、ミーナ」 * ハルトマン「シャーリー。入っていい?」 シャーリー「うん。静かにな?」 ルッキーニの病室。俺は別の部屋。 ベッドでルッキーニが横たわっている。頭に巻かれた包帯が痛々しい。輸血も受けている。 ハ「どうなの?」 シ「うん。脳震盪で失神しただけ、だってお医者さんが言っていた。ちょっと頭からの出血が多かった らしくてさ、輸血もしている。まあ、頭はレントゲンも撮ったっていうから、まあ、大丈夫だろう」 ハルトマンはシャーリーの顔を見る。口で言うほど楽観的な表情ではない。心配している。 ハ「早く気が付いてくれるといいね」 シ「ありがとう、ハルトマン」 ハ「ねえ。シャーリー。今夜、ルッキーニはラスカルに誘われたとかで出て行ったの?」 シ「・・・いいや。ラスカルから借りた本、海生動物の図鑑を食後読んでいて、気が付いたら居なくなって いた。私はモーターサイクルの雑誌を読んでいて・・・。いつも一緒だから、探しに行こう、と思ったら・・・。 一体何がどうなったんだろう・・・」 ハ「そう。・・・ちょっと彼女の部屋、見せてもらっていいかな?気になることがあるんだ」 シ「ああ。いいよ」 ハ「お茶と何か持ってくるね。あと、毛布も」 シ「ありがとう、済まないね」 ***** ルッキーニの部屋の電気をつける。 乱雑だけれども、自分の部屋と比べれば片付いている。 目的のものを探すが、見当たらない。ふむ。ここには無いみたい。 他は? あ。懐中電灯も無い。非常用として一本支給されている。定位置に置くことになっているのに。 どこかに転がっているのかな? 無いな。 ふんむ? シャーリーの部屋で懐中電灯を拝借。自分の部屋のは、どこに転がり込んだかわかんない。 海生動物図鑑、そして懐中電灯。夜は動物が活発に動く時間。ふんふん。何処を探そうか。 海生動物が目的だろうから、海岸だ。砂浜には生物居るかな? いるだろうけれど、水に足を突っ込ま ないと・・・。ルッキーニは冷たいのは苦手だし。 あっちの奥に岩場があったけ。磯なら濡れずにヤドカリとか・・・其処かな?行ってみよう。 懐中電灯で、岩場の隙間などを覗き込みながら進む。あ、なにかボンヤリ光ってる? ハルトマン「あ。 有った・・・・・」 電池切れ間近の懐中電灯の光だった。周囲を照らす。忘れ潮の水溜りに漬かった図鑑。少し離れた場所に 転がっている虫取り籠。そして、血溜り。かなりの出血が岩のくぼみに溜まっている。 暫くそれ等を見ていたが、ふと気付く。いっけない。潮が満ちてきている! ミーナを伴ってすぐに戻ってきた。ミーナも懐中電灯持参。 ミーナ「あ!酷いわね・・・。血がこんなに溜って・・・」 ハルトマン「うん。ミーナ。ここが事故現場だよ。ルッキーニは岩場に居る海の生物を獲りたくなって ここにやって来た。でも、コケで足を滑らせて転倒、頭を強打してのびちゃった。だから、血がこんな に溜まってる」 ミ「其処に懐中電灯の光に気付いた俺さんが・・・?」 ハ「多分そう。私も、あの光、弱くなっていたけどあの光で気付いた」 スッと消えかかった懐中電灯を照らし出す。籠と図鑑、そして血溜まりを順序良く照らす。 ハ「で、急いでラスカルが」 散らばった褐色のボタンを照らす。 ハ「自分の服を脱ぎ捨てて、Tシャツで包帯を作って」 ミ「脱いだ服でルッキーニさんを包んで、医務室に運ぼうとして・・・・」 ミーナ、凄く安心した顔をした・・・。おや?もしかして・・・。今はいいか。 ハ「偶然、それを見たトゥルーデが。ルッキーニをレイプしたって勘違いして、一撃で葬った」 誰もが口にしなかった一言を吐く。 ミ「あ!それであの時!ルッキーニさんの様子を私に聞いたのよ。それまでダンマリしていたのに! ああ、あの時、そんな心配は要らないっていえばよかった・・・」 二人で頷きあう。うん。レイプされたのかと聞きたかったんだ。でも、自分の口からはっきり聞く ことは、周囲にも知れ渡る。ルッキーニの今後に・・・それでダンマリか。 なんだよ・・・と二人で其処にへたり込む。酷い偶然が重なったもの。誤解だったんだ。 ハ「ミーナ、これからどうする?」 ミ「あっ!そうね。まず・・・現在時刻確認。0210時。いいかしら?」 ハルトマンも自分の時計で確認。 ミ「万が一のときの確認資料なの。覚えておいてね。 あと、本とか回収しましょう。大体でいい から、配置も覚えておきましょう!」 いつものミーナに戻った。よかった・・・。 司令官室に戻りながら、色々考える。 ミ「まずはトゥルーデね!自分の殻に閉じこもっちゃった。どうしましょう」 ドアを閉めた瞬間、ハルトマンに問い掛ける。 ハ「頑固だからねえ、トゥルーデは・・・。ねえ、お風呂で考えようよ、冷えちゃった!」 ミ「そうね。潮も被っちゃったし」 風呂場は当然として誰も居ない。衣服で確認できる。 二人で温まりながら相談。 ハ「私から引き出して、その上で真実を話すよ。そのほうがトゥルーデの性格だと受け入れやすいと 思うんだ」 ミ「そうね・・・・。うん。そうして貰える?私は静かにしているわ」 ハ「あとは、ルッキーニが目覚めれば証言も取れるし。あとは私たちの補正証言で、でしょ?」 ミ「ええ。そうよ。法務官にでもなるつもり?フラウw」 ようやく、二人の顔に笑みが戻った。 ミーナの背中をハルトマンが流しつつ、ポツリと呟く。 ハ「ねえ、ミーナ?私ね、ラスカルのことが好きなんだ」 それまで機嫌よく前側を洗っていたミーナが硬直。わかりやすいな、とほくそ笑む悪魔。 ハ「ねえ?ミーナも好きなんでしょ??解ってるよ?」 ミ「え!・・・どうしてそう思うの?」 ぎこちない笑みが鏡越しに私を見てる。バレバレじゃんw。 ハ「だって、さっきラスカルのレイプ疑惑が消えたときさ、すっごく安心していたでしょ?あれは 責任問題とか犯罪問題ではないという安堵とは違うよ。でしょ?ほら。古い友人には話していい んじゃない?」 背中を流し続けながら、鏡越しに微笑んであげる。大丈夫、話しちゃおうよ。 ミ「うん・・・。軍医から聞いてはいたけど、未遂って事もあると思って。状況がはっきりしないから 私は黙っていたのよ。でも、内心は・・・もしそうだったら、って。怒りがね・・・。行動は軽いけれど、 もっとしっかりした人だと思っていたから・・・」 「一人になって、なんかおかしいって思ったの。なぜ、こんなに怒っているのだろうって。じっくり 考えると、あの人を信じていた私への怒りなの。それは・・・つまり・・・」 ハ「彼を好き・・それ以上の気持ちになっていたことに気付いた、んだ」 ミ「うん・・・。きっとそう」 顔が真っ赤だ。純だよ、ミーナは。 ミ「今は自己嫌悪よ・・。何もわからないのに疑い始めていた・・・」 そんなに・・・。負けてる、わたし。私はほっとしただけだった・・・。 ハ「そうか!よしよし!なら、これからはライバルだね!」 ミ「フラウ!あなたも本気で?」 ハ「うん!これだけ私のハートを熱くした男はいまだかつていない!上玉見っけた!!」 ミ「え・・・でも・・・」 ハ「ライバルがいたほうがいいんだよ?ラスカルが気持ちを決めるまでは!恋のライバルが いてこそ女は輝くのだ!わっはっはぁ!」 ミ「はぁ~・・・。フラウ、私、もう負けちゃいそう」 むぅ。弱気になった。駄目だよ。どれ。 ハ「やったぁ!残るはトゥルーデだけだ!攻めるぞぉ!電撃戦ぢゃあ!」 ミ「ええ?トゥルーデも?そうなの?」 オメメまんまる。可愛いなあ~♪ ハ「でなきゃ、ああまで一撃にチカラを込める?それまでは結構仲良くやっていたんだよ?」 ミ「あ・・・なるほど」 ハ「そうだよ~。ライバル3人。三つ巴のラスカル争奪戦だ!あ、ミーナ止めるんだっけ?」 ミ「・・・・ううん。自分の気持ちが有る限り、頑張るわ!」 ハ「そうこなくっちゃぁ!女をお互いに磨きあいましょーー!」 タオルでわき腹に集中攻撃。笑い転げるミーナ。よしよし!・・・・本命はこの二人だろうなぁ。 *********************************************************************************************下10 翌朝。 リーネ達が心配して、豪華版の食事を用意しようとしたけれど。甘いね。大騒ぎ引き起こした張本人 には、バタートースト二枚とスープ、あとは薄いコーヒーだけでいいの。ふふん。エネルギーになりゃ いいって本人が言うんだからいいの。まあ、バターはタップリ塗ってあげよう。ジャムも塗っとく? ヨシ出来た。深刻そうな顔をして、食堂を後にする。寝ていないからそんな顔は自然とできる。後ろ からは声一つ聞こえてこない。うーん、シリアスな展開です。この後をお楽しみにw。 鍵を開けて黙ってはいる。入り際、来た方向をちらりと見る。何か動いたw。 ベッドに腰掛けて、床を見ている。寝ていないな。ベッドが乱れていない。ずっと考えていたんだ。 ハルトマン「メシ。食べて。すぐ下げるから」 勤めて冷淡に話す。コーヒーにも手を伸ばさない。返事くらいしなよ。 ハ「ルッキーニ、レイプされたんだってね」 これまた平坦に話す。 バルクホルン「!!!!! 皆知っているのか?」 キッと私の顔を睨む。黙ってみていると、涙が溢れ出した。 バ「私が・・・もっと早く見つけてやれば・・・!」 ハ「事後だったから、元凶の俺を殺そうとした」 バ「解らない・・・気付いたときには終わっていたんだ・・・」 やれやれ。 ハ「このっ!バカタレのシスコン!どあほう!」 腹にチカラを込めて思い切り怒鳴る。 トゥルーデがビクンとした。私を見直した目が見開かれている。 バ「シスコン?・・・私?」 ハ「トゥルーデ!あんたがやったのは!人命救助の邪魔をしただけ!危うくルッキーニまで殺す ところだった!そしてもう一人を殺すところだった!」 バ「いや、私は」 ハ「黙っていなさい!シスコン!いい?ルッキーニは!は岩場で転倒して!怪我をして! 人事不省になっていた!それをラスカルが偶然見つけた!解る!?」 ハ「急いで自分の服で応急手当をして!医務室に運んでいる俺を!」 ハ「シスコンに狂ったバカが殺そうとしたんだよ!」 どう?少しは奥に隠れた頑固ハートに届いたか? ハ「トゥルーデ!あんたどのくらい呆然としていたのさ!答えなさい!」 バ「・・・解らない。何も・・覚えていない。気付いたときは・・・」 号泣しだした。ああ、もう。 ハ「岩場には1リットル近くの血が溜まっていたよ。人間の血液は成人で4リットルちょっと」 ハ「1リットルってのは、危険領域なの!トゥルーデが邪魔した。貴重な時間を!」 肩を震わせて泣いている。そろそろお仕舞いにしよう。私だって辛いんだ。 ハ「ラスカルがしっかり応急手当をしてくれていたから。トゥルーデも我に返るのが早かった んだと思う。ともかくルッキーニは助かった。本当によかったよ」 ハ「事故現場は私とミーナで見つけた。あんなところでは、見つけてもらった事すら奇跡よ。 ラスカルが見つけなければ、いまごろルッキーニは死んでいた。気温も低い、海の水も 増していたんだもの」 ハ「トゥルーデ。あなたの思い込みが全てを台無しにしてしまうところだったの」 バ「・・・・・・・・・」 ハ「トゥルーデが、サーニャやリーネ、ペリーヌ・・・私達を妹のように思ってくれていることは よく解っているよ? 有難う。でもね、あなたは思い込みが激しすぎるの」 ハ「トゥルーデの気持ちはとても嬉しい。でも、その気持ちが暴走したら・・・酷い事になる」 ハ「もっと、大きな気持ちで私たちを守って」 ハ「そうしていてくれたら、今回の事も。ラスカルを誰何すれば解ったことでしょ?」 じっとトゥルーデが答えるのを待つ。ちゃんと聞いてくれた?トゥルーデ・・。 バ「・・・・・・ああ。確かにそうだ。そうすべきだった。それなのに・・・」 ハ「うん。誰でも失敗はあるよ、トゥルーデ」 「お願い。もう泣かないで。・・・・これからも私たちを見守ってね。お姉ちゃん」 トゥルーデの脇に座り、思い切り抱きついた。私も涙が出てきて止まらない。 言い方、きつ過ぎたよね。ごめん、トゥルーデ・・・。わかってよ・・・。ごめん。 * ドアの外では、シャーリーとミーナ以外の隊員がへばりついて内部に聞き耳を立てている。 最初は全員蒼白。怒鳴り声が聞こえだしたときは皆縮こまった。 今は、みな安堵して涙ぐんでいる。 * ハルトマンはトゥルーデが落ち着くのを待って、彼女を風呂に送り届けた。リーネに頼んで、 トゥルーデが馬鹿なことをしないよう、見守ってもらうことにする。そして、ミーナの部屋に向かう。 いきさつを話し、ミーナも安堵。少し時間が経てば、トゥルーデは元に戻るわね。あとは俺さん がどう動くか・・・。 ハルトマンが次に向かったのが病室のシャーリー。 勤めて冷静に、経過を話す。すぐにシャーリーも納得した。彼女もほっとしている。 部屋を辞そうとしたとき、ルッキーニがパッチリ目を開いた。痛み止めが効いているようで シャーリーに笑顔で話しかける。シャーリーの問いにもしっかり返答する。軍医も安心している。 一安心。ミーナに私から伝えるよ、お大事にね、と手を振って退出。 途中、食堂によってみんなに報告。やっと笑顔が戻った。 あとは、俺の回復を待つだけとなった。 海兵隊だから心配要らないよ、と皆互いに言い合う。 *** シャーリー「で、ラスカルが目覚めたらどうする?普通にいけば、隊内での暴行傷害罪。同国人相手なら まだしも、下手すりゃリベリオン政府が乗り出すぞ?バルクホルン、強制送還だろ?」 ミーナ「ええ。そうなのよ。軍籍剥奪かも・・・」 シ「頭痛いなー」 ミーナ「一生、眠り続けるとか、記憶喪失とかになってくれないかしらね」 シ「あw ひでぇww。何か考えているね?その顔は。悪い顔をしてるw」 ミ「うん。そうなのよ。色々考えたんだけど、俺さんに正直に事情を話して、黙ってもらおうかと 思うの」 シ「やっぱり、それしかないかなぁ」 ミ「でしょう?私からお願いしてみるわ」 シ「ああ。ところで、あの拳銃だけど。本当に撃たせる積もりだったのか?奴が逃げたりした時」 笑い出すミーナ。なんだ?という顔のシャーリーに、引き出しから取り出した拳銃を投げ渡す。 シ「おい!危ないって!」 ミ「ううん。絶対安全。だって、弾を薬室に入れてないものw」 シ「え?だって、中佐は確かめたじゃないか。スライド引っ張って!」 ミ「ふりよ、ふり。ああやったら皆信じるでしょ?見て御覧なさいw」 シャーリーが弾倉を抜く。これはフル装填されている。そのまま、思い切りスライドを引くが。 薬室から弾ははじき出されなかった。なるほど。 シ「バルクホルンも知らなかった?」 ミ「ええ。カールスラントの軍規では、前線では装填しろとなっているから。そう思い込んでいるわ、 トゥルーデw。 あなたも騙してごめんなさい」 悪いお人や、と笑うシャーリー。前と同様にしたことを明らかにして、ミーナに銃を返す。 ミ「この部屋の中では、必要ないもの。それに、装填した銃が机にあるって怖いわよ? カッとなってぶっ放したりしたら大変w」 けらけらと笑うミーナを呆れ顔で見るシャーリー。自制心に限界を感じてるの?ミーナ。 気をつけよう。怒らせないことだ。 ***** その昼。ようやく俺が目覚めた。 付き添いはハルトマン。 ハルトマン「ラスカル? わかる?」 俺「よぉ、フロイライン。今日も綺麗だね。お目覚めのキスは?」 ほっとしつつ、念を押す。 ハルトマン「この指何本?」 三本。 俺「ん?・・・13本w」 このw。 俺「ルッキーニは?大丈夫?間に合った?」 ハルトマン「うん!有難うね。横の部屋にいるよ。シャーリーが付き添ってる」 やっぱり、まともな人だった、と胸を撫で下ろす。 俺「よかった! でさ、俺は何でここにいて、そして頭がグァングァン痛いんだ?」 正直に話すハルトマン。 俺「そうか・・・誤解させてしまったか。すまん事をした。彼女は悪くない。俺の責任だ」 ハルトマン「そう、証言してもらえるかな・・・」 俺「それだと、罪が軽減されるだけだ。任せておけ。ミーナさんを呼んでくれるか?」 数分後、ミーナと軍医が来た。 俺「どうも。またご迷惑をかけてしまった。すみません」 ミーナ「いいえ。お加減大丈夫?」 俺「ええ。ミーナさんの笑顔で元気になりました」 ミーナ「無理はしないでくださいね。それで・・この事故の件なんですけど」 俺「はい。経過は次の通り。風呂前にウィスキーをシコタマ呑んで、外の風に当たろう と散歩に行きました。岩場で懐中電灯の光を発見。確認したところ、ルッキーニさんが 頭部から出血して倒れていました。急いで応急手当をし、抱いて運んだのですが酔って いたため転倒、私は頭を何かにぶつけました。必死に運んでいるとき、誰かが見つけて くれまして、其処で失神。気付いたらここに居ました。以上です。」 ミーナ「・・・・・・・・・」 じっとミーナが俺の顔を見つめる。 俺「酒量は今後注意します。申し訳ありません。マァム」 軍医「ま、程ほどにね。海兵隊には酒は大事だろうけど。でも、ルッキーニ少尉を救助して下さって ありがとう。見事な応急手当でした。いろいろ、危なかったんです。礼をいいます。後でウィスキー 差し入れますからw。いい奴があるんですよ。あ!ただし、酔っ払っての入浴は厳禁ですよ?当然 飲み始めるのは退院後、ですw。ああ、後で一応レントゲン撮りましょうね」 俺と軍医が握手。ミーナはまだ黙っている。 軍医が出て行くのを待って、ミーナが口を開いた。 ミーナ「よろしいの?さっきの話で」 俺「真実はこれ一つです」 ミ「・・・センパー・ファイw?」 俺「仲間への忠誠は絶対です」 ミ「ありがとう。では、軍医さんにもサインしてもらってこれでお仕舞いにします。早くよくなってね。 俺さん」 俺「2日で治しますよ」 ミ「無理しては駄目です。軍医さんの許可が出てからですよw」 俺「イェス マァム!」 ミ「はい。結構ですw。私はそろそろ。あ、元気になったら、この前のお酒、ご一緒してくださる?」 俺「生きる希望が湧いて来ました。モリモリとw」 二人で笑うが、しかめっ面になった俺をミーナが心配する。ちゃっかり手を握って。 * その夕方。バルクホルンが沈痛な面持ちで病室を訪れた。 俺を見舞いに来ていたリーネとサーニャ、そしてエイラが気を利かせて退室する。 バルクホルン「済まなかった。私が勘違いをして・・・とんでもないことをしてしまった」 俺「いや。違う。私が勘違いさせるような行動をとった。それがそもそもの誤りだ。トゥルーデ。君は 悪くない。気にしないでくれよ」 バ「でも!」 俺「座って?よく話しを聴いてくれ。 俺が逆の立場だったら?そう考えるとね。トゥルーデ、君の怒りもよくわかる。私も仲間が大事だ。 今までも、今もね。一番の原因は、俺の軽口だ。済まなかった。 だから、いいんだ。この話はこれでお仕舞い!ほら、握手?」 バ「・・・・」 俺「よし!これで元通り。で、トゥルーデ。一つお願いがある。聞いてくれる?嫌なら、そう言って くれればいい」 バ「どんな話?」 俺「うん。ずうずうしい話だ。えとな、リベリアンには、海兵隊のイメージが出来上がっているんだ。 海兵隊=こういう姿 って奴ね」 バ「うん」 俺「で、そのスタイルというのが。喧嘩っ早い。大酒のみ。態度がでかい。女性に積極的。女子供には 優しい。まあ、こんなところ」 バ「ラスカルそのものw?」 俺「だろう?俺は立派なマリンコーなのさ。俺もこのスタイルの中で生きるのが普通になってしまった。 なので、口先だけは今までどおり・・・若干遠慮はするけれども、その路線で生活させて欲しいんだ。 そうでないと、どうもやり難い。皆に平等に接するなら、勘違いは起こらないと思うんだがな。あ、 君たちの側だ。あいつはだれにでも~、誰が本気にするかボケ~、となる筈なんだ。 どうだろう、トゥルーデ。まだ心配するか?駄目かな?」 バ「口先だけ?実行はしない?」 俺「うん。まあ、口説くとしてもトゥルーデやミーナくらいの年頃だろう、常識で。立派な社会人だ。 それ以下だと本来なら学生だろ?いかんよ、そりゃ。判断力がまだ、さ。 うん。真剣に恋をするなら、君たちの年頃を相手に選ぶ。二人でお互いの年季があけるまで、静かに 待つさ。傍にいてくれるなら、セックスはいつでもよく思えるさ」 バ「お前なあ・・・/// 。 えーと、その常識はラスカルの常識w?世間の常識w?」 俺「どっちでも!15くらいだと、少し年の離れた妹分だろう?普通」 バ「そうだよね」 俺「どうだろうね?監督者さん」 バ「・・・・お互いが、真面目な意味で好き合うならいいんじゃないか?な?」 俺「は?」 バ「だから!遊びとかいい加減な気持ちでは困るがな!本気で愛し合うなら邪魔はできないだろう、と な・・・考えるようになったのさ」 俺「なにやら心境の変化もあったのかもしれないが・・・経過は聞かないよ。えーと。なので、口先で 今後もですね」 バ「任すよ、ラスカルの常識に。もし、私の常識を超えそうだったらその時は」 俺「いいよ。また蹴るなり殴るなりしてくれればいい」 バ「頭グリグリぐらいにしておく。でも、先に言葉で言うから」 俺「ところで、これはどうやったんだ?」 バ「私も・・・気が付いたら終わっていたんで。本当にすまん」 俺「いいんだ。で、無意識で?一撃だったはずだぞ?うへぇ~海兵隊になれよw」 バ「いやいや、ご遠慮するよ。変態になってしまうと知ったしw」 俺「あはは。戦う変態だぞ?社会的認知もされてるのにw。多分、回し蹴りかなあ?凄いもんだ」 ドアに寄りかかったハルトマンが微笑む。よかった。仲直りできたね。 で、私の年でも真剣ならヨシとトゥルーデも言ったし。ふふふ。馬力あげるぞぉ!ゴールは まだ先。今はミーナとトゥルーデが半馬身有利ってだけ! * 俺が退院するまでに、二度の攻撃があった。俺はベッドで切歯扼腕するが、新装備のスーパー バズーカの威力もあって難なく撃墜した。皆がその話しをしに行くと、ぜひその場面に立ち会い たかった、一緒に戦いたかったと悔しがる俺。けが人は寝ていろ、と冷やかされて怒る。が、笑い がすぐに取って代わった。 ************************************************************************