約 374,235 件
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou2nd/pages/408.html
夜の始まり ◆HB/kaleido 夜明けまでまだしばらくの猶予を残した薄暗がりの夜。 住宅街を歩くのは、本来であればこのような時間寝ているべき程の年齢だろう少女。 しかしそんな時間に出歩くことを怖いとは思わなかった。 これまで、こんな夜中に外を出歩くことなどよくあったことだ。 だが、今はそれだけではない。 もしかすれば何者かに襲われるのではないか、という思いもあったのだ。 『周囲の探知が終わりました。これといって怪しい者は見受けられません』 「ありがとう、サファイア」 襲う者がチンピラ程度ならばいい。 むしろこの場合はチンピラの方を心配した方がいいだろう。 問題は、それが特定の人間であった場合。 今の自分と同じ。サーヴァントを連れた魔術師、マスターであったならば。 思い起こすのは、先の戦いで襲ってきたあの槍を持った英霊。 ランサーとの戦闘経験がない美遊にも、あれが黒化英霊とは別格の存在であったことはすぐに分かった。 そして、それを倒した、今自分が連れている存在の強さも。 彼はあの戦い以降何も語ろうとはしない。 幾度か話しかけたものの、一向に口を開こうとはしなかった。 それも仕方のないことだろう。彼はただの英霊ではない。 バーサーカー、狂戦士。 強さを得ることと引き換えに理性、知性を奪われる戦士。 かつて戦ったあの大英雄の力がその強大さを表している。 理性を失う。それは言わば黒化英霊達も似たようなものなのかもしれない。いや、彼らは最初からなかった、というべきか。 だが、それでもその黒化英霊と今自分が連れている狂戦士。彼らを比べた時、強さ以外の決定的な違いを美遊は知っている。 たった一つ。自分を守ってくれたあの瞬間、美遊はこの狂戦士から強い意志のようなものがあることを感じていた。 (―――聖杯、戦争…) サファイアがアンテナのようなものを立てて周囲から受信した情報。 そこには、今何が起こっているのかが明確に記されていた。 英霊をサーヴァント(使い魔)として使役し覇を競わせる魔術師の殺し合い。 大まかに言ってしまえばそうであるが、詳細を聞くまでもなく聖杯戦争が何であるかなど美遊は理解していた。 サファイアはそれがかつてイリヤの母、アイリスフィールから聞いた情報故であるだろうと思ったようだが、実際はそれ以上の情報を知っている。 だって、それまで”聖杯”を奪い合うその戦いを幾度となく見てきたのだから。 「ここは…ルヴィアさんの…」 やがてたどり着いた住宅街の中にあった豪邸。 それは自分の義姉であるルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトの邸宅。 この一ヶ月ほどの間に、自分の家のようになっている場所だった。いや、実際自分の家と言ってもいいのかもしれないが。 『このようなところまで再現されているとは』 「ルヴィアさん、いるのかな…」 静かに門を開く。 特に門限が決まっているような生活は送っていないためこんな深夜に出歩いたとしてもそんなに厳しい罰が待っていることなどない。少し怒られるかもしれないとは思うが。 だが、それは別として今はルヴィアには会いたくなかった。 この空間がどういう場所なのかもサファイアのおかげで大体は把握できている。 聖杯戦争を争う魔術師が集まっている場所であるが、それ以外にもNPCなる存在がそれぞれ日常生活を送るように再現されている。 そんな日常の中から、誰が魔術師なのか探し出し戦わせるのがこの聖杯戦争なのだろう。 実際、今の自分には海月原学園小等部の生徒という立場が与えられているらしい。 つまりだ。この場所にいるのであればルヴィアもまたNPCである可能性が高く、もしそうでないならばあの人とも戦わなければならない。 NPCであったならば。この聖杯戦争で日常を演じるための存在として作られた存在であるということだ。そんな気遣いなど、不要どころか吐き気がした。 マスターであったならば。確かに彼女ならば自分を殺すことなどない、と思う。だが万が一にでも争わねばならなかった時、あるいはあの人が死ぬようなことがあった場合は――― ゆっくりと扉を開けるも、ルヴィアも執事のオーギュストも眠っているのか出迎える者はいなかった。 考えてみればそうだろう。この時間、”普通なら”皆眠っている時間だ。 「………」 可能な限り物音を立てぬように、しかしできるだけ急いで歩き。 自室の扉を開き、ベッドの上に身を投げ出す。 いつものベッドだ。何の代わりもない。 ここで眠って目が覚めれば、きっと全ては夢で。 朝になったらイリヤやクロと一緒に学校へ行って授業を受けて。 これまでと何の変わりもない日々に戻れそうな、そんな錯覚すらも感じてくる。 だが、これは夢ではない。 霊体化しているとはいえその気配だけは感じ取れる自分のサーヴァントの存在がそれを証明している。 ならば。 「サファイア、出発する。手伝って」 『出られるのですか?美遊様』 「この家を戦場にしたくはない」 聖杯戦争にかかる時間はどれくらいだろうか。 一週間か?二週間か?それよりももっとかかるか?あるいは早く終わるか? それ次第では必要なものをどれだけ持ち出すかが変わってくる。しかしそんなことは実際に戦わねば分からない。 幸いなことに、この家でメイドをしていた時にルヴィアさんからもらった給料、お小遣いはほとんど再現されている。小学生に持たせるには過ぎた金額だ。 しばらくここから離れて暮らすとしても生活費としては問題ないだろう。 それに最悪の手段として考えられる野宿にも慣れている。 ふと、服のポケットに入っていたものを取り出す。 海月原学園の学生であることを示す学生証。おそらくは学生の立場を与えられたものには配布されているものなのだろう。 しかし美遊はそれを部屋の隅に投げ捨てた。 『美遊様?』 「学校には、行かない」 『…よろしいのですか?もし学校に関わる者にマスターがいた場合は怪しまれることになりますが……』 「分かってる。でも、行きたくない」 もしかすれば学校にいけばイリヤやクロ達に会えるかもしれない。 マスターとしてか、あるいはNPCとしてか。 しかしどっちであったとしても、会いたいものではなかった。 マスターであったならば言わずもがな。NPCであったならばイリヤ達が巻き込まれていないことの証明になるが、ならばその顔を見るのは尚更辛い。 正直なところ、聖杯戦争の片手間に日常を送るなど、そこまで器用なことはできそうになかった。 かつて、自分を求めてクラスカードを用いて争う魔術師達の戦いを、別の聖杯戦争を見てきた自分には。 もし今の状態で学校に行っても平常心でいられるとも思えないし、そうなれば他者にマスターとばれるのも時間の問題だ。 ならば、いっそのこと学校行きを止めて、いずれ始まるだろう戦いに備えるべきだろう。 『それが美遊様の判断であるというのなら、私は止めませんが…。 美遊様はこの戦いでどうなさるおつもりなのですか?』 「私は……、できれば戦いは避けたい」 いずれ戦わねばならない時は来るだろう。たとえ時間稼ぎをしていたとしてもいつまでももつとは思えない。 聖杯にかけたい願い自体はないわけではない。 だが、――――――果たして自分が聖杯を求めていいのだろうか? 迷う理由は二つ。 もし聖杯を求めて戦い、他者の命を奪った自分がまたイリヤ達の元に戻ってこれまで通りの生活を送ることができるのかというもの。 他者の命を踏み躙った自分が、果たしてイリヤ達の元に戻る資格があるのだろうか? 割りきってしまえばいいことなのだろうが、それができるほど達観した精神など美遊は持っていなかった。 そして、ここで己の望みのために聖杯を求めて進んで戦うということは、かつて自分を救ってくれたあの人の願いに反するものではないかというもの。 多くの人が聖杯を求めて戦う姿を見てきて、そんな世界とは関わらずに暮らしてほしいと願った兄がいて。 なのにこの戦いで聖杯を求めてしまうことは、その願いを冒涜するものではないのか? 「………」 だが、それでも振りかかる火の粉は払わねばならないだろう。 聖杯戦争であるならば、戦いに積極的なマスター、魔術師は確実にいるのだから。 そう、聖杯を求める魔術師は、必ず。 バーサーカーからの反応はない。 ここでじっとしている間も、霊体化を解くことはなく、しかし自分の傍からも離れることはなかった。 本来ならば、己のサーヴァントといえども聖杯を求める者を手放して信用することはできなかっただろう。 聖杯を求めるのであれば、聖杯戦争をせずとも手に入れる手段があるとするなら間違いなく彼らもそっちを選ぶであろうことは当然考えられることなのだから。 だから、バーサーカーが呼ばれたという事実はむしろよかったのかもしれない。 ただ、そういった前提があったとしても、このサーヴァントのことは信じてもいいのではないか、と。そう思ってもいた。 クラスカードをチェックしたところ、今手元にあるのはセイバーだけ。果たしてこれでどこまでできるかは分からないが。 サファイアに問いかけてみたところ、夢幻召喚は可能だが宝具の解放までは魔力供給が追いつかないという。もし解放すれば命にも関わるらしい。 カードを使う事自体万が一という時にしておいた方がいいだろう。 部屋の中のものをバッグに詰める美遊。 持ち出すものは衣類や非常食。それも可能な限り量は減らす。足りなくなったら買い足せばいい。 と、ふと取り出したのはヘアピンと度の入っていない伊達メガネ。 ヘアピンはともかくメガネは置いた覚えがないものだが、今は使えるだろう。 『美遊様、何をなさっているのですか?』 「たぶん気休めだけど、念には念を入れて」 メガネをかけ、ヘアピンで髪をまとめあげる。 さらに後ろの髪も結び、特徴的なポニーテール状に。 これは昼間外に出ている間にマスターであることがバレた時の保険。 よく見れば見破られるだろうが、少なくとも通りすがりの外見から一目で判断することは難しくなるだろう。 「あとサファイア、外での会話は念話でお願い」 『分かりました。一応魔力で感付かれない程度には周囲の警戒も続けておきます』 これで大体の準備は整った。 外はだんだんと白み始めている。もう一時間もすれば学校に向かうNPCで道は溢れるだろう。 自分のために用意されたであろうこの家、しかしここにはもう帰ってくることはないだろう。 あくまでも自分の帰るべき家は本当のルヴィアさんやイリヤ達の待っているあの家。決してこの家ではないのだから。 そのまま静かに屋敷の玄関に向かう美遊。 「―――行ってきます」 返事をするものに期待をしていたわけもない。 ただ、これからの戦いに向けて、それだけは言っておかねばならないような気がした。 それはこの家に向かってではなく、おそらくは自分の本当に帰るべき場所に向けて。 【B-3/ルヴィア邸付近/一日目 未明】 【美遊・エーデルフェルト@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】 [状態]健康、ポニーテール [令呪]残り三画 [装備]普段着、カレイドサファイア、伊達メガネ他目立たないレベルの変装 [道具]バッグ(衣類、非常食一式) 、クラスカード・セイバー [所持金] 300万円程(現金少々、残りはクレジットカードで) [思考・状況] 基本行動方針:聖杯戦争から脱する方法を探る。 1.戦闘は可能な限り避けるが振りかかる火の粉は払う 。 2.昼はなるべく人通りの多い場所で戦いに向けての準備を整える。 3.ルヴィア邸、海月原学園には行かない。 4.自身が聖杯であるという事実は何としても隠し通す。 5.聖杯にかけるような願いならある。が、果たして求めることが正しいことなのだろうか…? 【バーサーカー(黒崎一護)@BLEACH】 [状態]健康、霊体化 [装備]斬魄刀 [道具]不明 [所持金]無し [思考・状況] 基本行動方針:美遊を守る 1.??????? BACK NEXT 050 主よ、我らを憐れみ給うな 投下順 052 国と力と栄えとは限りなく汝のものなればなり 043 アンダーナイトインヴァース 時系列順 052 国と力と栄えとは限りなく汝のものなればなり BACK 登場キャラ NEXT 026 美遊・エーデルフェルト&バーサーカー 美遊・エーデルフェルト&バーサーカー(黒崎一護) 069 あなたのお家はどこですか?
https://w.atwiki.jp/fate_follow/pages/18.html
言峰神父はGMの分身として聖杯戦争をコントロールします。 彼の仕事は以下になります。 1、アナウンス 参加者や観戦者全体に向けてアナウンスをします。 特筆すべき大きなイベント、または戦闘について報告します。 例:「昨晩は『地の一族の邸宅』にて、ライダーとキャスターが交戦したようだ」 例:「昨晩、何者かによってバーサーカーのマスターが殺された。冥福を祈ろう」 例:「昨晩は『郊外の古城』にてアサシンとランサーが交戦したようだ。そしてランサーの霊基が消滅したのを確認した」 2、アイテム配置 言峰神父はアイテムが配置されていない場所に、ランダムでアイテムを配置していきます。 特に聖晶石については、配置した場所を明言します。 1日目のみ、聖晶石の代わりに『聖杯の器』を設置した場所を明言します。 聖晶石は、誰の本拠地でもない場所を優先して配置されます。 例:「アイテムの配置が完了した。今回は『駅前』に聖晶石を配置した。求めるならば向かうが良いだろう」 例:「アイテムの配置が完了した。ふふふ。喜べ。今回は『繁華街』と『河川敷』に聖晶石を配置したぞ」 3、愉悦行為 言峰神父は聖杯戦争が面白くなるならば、倫理観や公平さなど無視するでしょう。 具体的には勝利条件に近づいたり、大きなアクションを起こしたプレイヤーのことを通知します。 例:「ふふふ。ライダーのマスターが勝利にまた一歩近づいたようだ」 例:「バーサーカーのマスターが深手を負ったようだ。その命は風前の灯と言えよう」 4、討伐動議 言峰神父も一応は聖杯戦争の秩序を守る立場です。 あまりにも無法を繰り返すマスターには討伐指令を出すことがあります。 討伐対象となったマスターに対して情報を公開したり『脅迫状』を使用したりします。 また討伐の報酬として令呪の補充を提示したりします。 ただし討伐動議は、愉悦行為やイベントと組み合わせて使用されることもあります。 対象となるのが罪深きものとは限りません。 5、イベント 聖杯戦争の膠着状態を解消するため、または彼自身の楽しみのためにイベントを用意します。 例:「明日の夜。『ありふれた高校』にやってきたマスターには失った令呪を一つ補充しよう。 ただし、その場所を訪れたサーヴァントは全て【戦闘方針】「決戦」になるようにしておいた」 例:「明日の夜。私は『新都市エリア』のどこかに現れる。私を見つけたマスターには聖晶石を2個譲ろう」 6、聖晶石とアイテム交換 マスターは手に入れた聖晶石を「重要」カテゴリ以外の好きなアイテムと交換できます。 好きな時に言峰神父に申し出れば、即座にアイテムが渡されます。 7、脱落したマスターの保護 サーヴァントを失ったマスターは、教会での保護を申請することができます。 保護されたマスターは生存した状態で、ゲームから脱落する扱いになります。 保護を申請せずにマスターのみで聖杯戦争を継続する選択肢もあります。 8、マスター同士の連絡 この聖杯戦争はマスター同士の連絡に特に制限は設けていません。 なので裏で密約を結んだり、それを裏切ったりすることはルール違反になりません。 しかし見知らぬマスターと連絡を取るのが憚られる場合もあるでしょう。 その場合は言峰神父に伝言を頼んでください。言峰神父があなたの代わりに相手マスターへ連絡をします。
https://w.atwiki.jp/girlwithlolipop/pages/98.html
佐倉杏子&アーチャー ◆KQwctnrg6E 少女が逃げる。 顔をくしゃくしゃにして、髪を振り乱して。それはまるで所業を白昼の下に晒された空き巣のようであった。 「はっ、惨めったらありゃしないね。負け犬らしいっちゃらしいけどな」 佐倉杏子はその後姿に侮蔑的な視線と言葉を吐き捨てる。 余程サーヴァントの力が優れていたのか、出会い頭こそ自信満々に死を宣告してくれた高飛車女。 その儚い自身も、彼女のサーヴァントが既に仕留められていた事に気づけば粉々に打ち砕かれた。 天国から地獄。一転し聖杯戦争の敗者となった彼女は無様をさらして逃げるのみとなったのだ。 「……マスターの方は仕留めなくてよろしかったのですか?」 その背後から黒衣の女性サーヴァントが杏子に声をかける。 つがえていた弓に現れる通りにアーチャーのサーヴァントである彼女は、”霊体化を解きながら”弓を降ろした。 「必要ないよ。サーヴァントを潰した時点であいつは脱落者だ。 仮にマスターを失った別のサーヴァントと手を組んだとしてもどのみち頭数は変わりやしねえし、 その可能性を摘む必要があるほどやり手じゃねえのはあの背中を見りゃ一目瞭然だ」 道端に寄せておいた紙袋を拾いながら答える杏子に、アーチャーは「そうですか」とだけ相槌をうち再び霊体化する。 「今日は引き上げる。あんたはともかく、あたしが闇討ちされない保証は無い」 『了解しました』 事務的な口調でそれだけ告げるアーチャーの声を聞き遂げた杏子は踵を返して教会に向かう。 本当ならもういないはずの両親と妹が待つ、その家に。 その後姿を見て、アーチャーは彼女が告げたこの聖杯戦争における目的を思い出していた。 ――あたしは、願望機に頼るのはもう御免だ。 ――かといってこの世界に居残りたくもない。 ――だから、私はこの聖杯戦争を終わらせる。その過程でもし聖杯が手に入ったら、あんたが好きにしろ。 女神の願いに応じて馳せ参じる自分たちとはまるで逆だな、とアーチャーは考える。 佐倉杏子は家族を失った少女だ。 宇宙的存在の誘いに惑わされた彼女は、代償として魔法少女となる事を承諾し父の幸せを願う。 けれどもそれは造られた幸せ。絡繰りを知った父はそれを拒み、願った娘を罵って母と妹を連れてこの世から去った。 それは杏子の心に暗い影を落とす絶望の記憶で。 ゆえに彼女は、あの時とは別の存在といえども願望機を使って願いを叶える事を良しとしなかった。 仮に聖杯を手にしたとして、アーチャーが聖杯が不要と述べれば躊躇なく破壊するだろう。 ――ならば、それで良いだろう。 アーチャーとて、聖杯にかける願いが無かった訳ではない。 「願いによって絶望した」事を聞いたぐらいで杏子の過去を聞いた訳でもない。 けれども、万能の願望機と失った幸せの偽造を嫌ったこの少女の目の前で願望機を望むつもりは無かった。 あの国は、きっとそんな都合の良いものが無くとも平和を勝ち取れる。 それは仕えた国を裏切る事になるだろうか。 それでもアーチャーは、己の望みよりも主の望みを立てる事を選んだ。 何も、今までとやる事は変わらない。主に仕え、影に生きて、影の中に消える。 ただ、戦う相手が変わっただけ。 魔物ではなく人間を相手取る事になったとしても構いやしない。 「……どうした、行くぞ」 『ええ。主命のままに』 一組の主従は闇の中に消えていく。 世界のためでもなく、正義のためでもなく。 ただただ、彼らだけのための戦いの中へ。 【クラス】 アーチャー 【真名】 漆黒の射手リタ@千年戦争アイギス 【パラメーター】 筋力:D 耐久:C 敏捷:B 魔力:D 幸運:B 宝具:C 【属性】 中立・善 【クラススキル】 対魔力:C 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。 単独行動:A マスター不在でも行動できる。 ただし宝具の使用などの膨大な魔力を必要とする場合はマスターのバックアップが必要。 【保有スキル】 心眼(真):B 修行・鍛錬によって培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理” 逆転の可能性が1%でもあるのなら、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。 気配遮断:B サーヴァントとしての気配を絶つ。 完全に気配を絶てば発見することは非常に難しい。 ただし自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。 影矢:C 飛び道具を発射した時、その影を二つ目の飛び道具として具現化出来る。 影の発生しない場所ではこのスキルの効果は発動しない。 【宝具】 『隠密の射手』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人 存在を認知される事なく一方的に弓矢で射抜く、影なる弓兵としての宝具。 マスター、サーヴァント、双方に対し不可視と認識不能を伴い暗殺を試みる事が出来る。 (相手からの攻撃を無効化出来る訳ではない) 具体的にはこの宝具の使用中、アーチャーは霊体化状態で攻撃が可能となる。 加えて気配遮断のスキルを、デメリットを受ける事が無く使用出来る。 長時間維持する事は不可能。 『陰日向の兵舎』 ランク:C 種別:対地宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:10人 常に上を行く才能を持つ弓兵たちに隠れ、兵舎に忘れ去られたエピソードから来る宝具。 一軒家程度の建物をアーチャーの兵舎として定義する事が可能となる。 兵舎は一般人の認識から外れ、高い探知能力がなければ発見が難しい。 攻撃体制にない限り、内部の存在はアーチャーと同等の「気配遮断」の効果を得る。 この宝具を適用するには自分以外の動物等を除いた生物がいないか、 自分かマスターの居住地として定義される建物が必要となる。 【weapon】 弓と影 【人物背景】 影に紛れ気配を殺す事の出来る狙撃手。ぼーっとした性格。 ある時魔物に操られ王子一行に襲いかかり、正気に戻って仲間に加わった。 実力は高いのだが、同時期に優秀な弓兵たちが加入した事や 能力がニッチなため評価されず、三軍以下をしまっておく第二兵舎は 「リタちゃんハウス」と言われる始末。 ただし状況を選べば弱い訳ではない。 【サーヴァントとしての願い】 聖杯にかける願いはない。 【マスター】 佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ 【マスターとしての願い】 聖杯戦争を終わらせる。 【weapon】 魔法少女としての能力。 槍、多節棍、分銅鎖、鞭など。 幻影魔法も使用出来るがこちらは使いたがらない。 【能力・技能】 上記の通り魔法少女に変身出来る。 身体能力や魔力が人間に比べ大幅に上昇する。 人間ではなくなっているため、ソウルジェムを破壊されるか、 魔力の消費や絶望など負の感情によってこれが濁りきらない限り死ぬ事はない。 聖杯戦争においては魔力の消費によるソウルジェムの濁りが抑えられているほか、 敵サーヴァントを打倒する事によって(下したのがサーヴァントであっても)回復する。 【人物背景】 願いによって家族を失い、他人のための願いを否定する魔法少女。 他者が犠牲になっても構わないという価値観に基づき行動する。 それ以来自由きままに生きており、そのためには犯罪も厭わなかった。 しかしそんな生き方は内心嫌っており、正義感を持ち誰かの為に戦う 美樹さやかとの出会いでその心は少しずつ変わってゆく。 本当は不器用だが面倒見が良くて優しい少女。 【方針】 聖杯戦争を終わらせるために動く。 そのためには犠牲も覚悟の上。
https://w.atwiki.jp/vahren_ency/pages/169.html
「山の如く待て。 もっと悪くなるかもしれぬ。」 列伝 基本スペック 基本能力値 コメント 列伝 岩のごとき頑健さを誇りとするドワーフ。その筋肉の鎧は刃を逆にへし折るという。 多少の傷も驚異的な治癒力で瞬時に塞ぎ、まさに鉄壁となって仲間を守った。 しかし、あまりの常識離れした打たれ強さゆえ、実はアンデッドなのではないかと噂され、 ラザムの神官が解呪を試みたが返り討ちにあったという伝説まで流布された。 基本スペック 名前 デデンデ 性別 男性 肩書き ドワーフ 種族 ドワーフ クラス ドワーフ 雇用種族 ドワーフ 雇用クラス ドワーフ 特殊雇用 初期勢力 S1→ガルガンダの民 S2~S7→在野 初期階級 S1→一般 初期レベル S1~S2→5 S3→10 S4→13 S5→15 S6→18 S7→20 初期スキル バトルアクス 岩石作り 習得スキル LV.10→斧投げ Lv.20→土魔法C リーダースキル HPアップ HP回復力アップ 吸血耐性アップ 必殺スキル 基本能力値 HP 1300 MP 0 攻撃 80 防御 100 魔力 40 魔抵抗 60 素早さ 60 技術 80 HP回復 30 MP回復 0 移動力 100 移動型 山地 exp_mul 130 召喚可 8 初期耐性 火 微強 毒 強い 水 微弱 麻痺 強い 風 弱い 幻覚 微弱 土 強い 混乱 微強 光 沈黙 弱い 闇 石化 強い 神聖 恐慌 強い 死霊 即死 弓矢 強い 吸血 超強 城 魔吸 弱い 解呪 無敵 ドレイン 一般ユニットより高い能力値は青字で記載 コメント ただでさえタフなドワーフを、さらにタフにした人材。 -- 名無しさん (2009-09-23 13 45 26) 彼で人材プレイをすれば楽勝な感じがするが、 範囲攻撃を持っていないので、旗揚げすら難しい。 -- 名無しさん (2009-09-23 13 55 25) hprec = 50とか、チート人材作ろうと思っても気が引けるレベル -- 名無しさん (2009-11-15 14 50 55) ひっそりとHP回復力が50→30に弱体化 -- 名無しさん (2009-12-20 20 55 43) ただでさえ弱いドワーフをさらに弱体化させなくてもいいのに。 -- 名無しさん (2010-08-07 21 13 02) ドワーフは元々物理がほとんど効かない反面弱点で瀕死になるという感じで受けるダメージが割と偏ってる。 戦場から走って逃げる機動力も無い以上HP再生のありがたみを感じる機会はほとんど無い。 -- 名無しさん (2010-08-08 11 05 02) 名前がなんかテンション上がるデデンデンデデン♪ -- 名無しさん (2011-12-23 05 54 34) 再生能力のあるターミネーターか、どうにもイマイチ -- 名無しさん (2012-07-08 05 37 15) 高い体力と再生能力が売りの人材はデデンデのほかにダレスタラムもいる あっちはHP1300の回復力60でありデデンデの倍回復力がありさらに吸血属性の攻撃まで持っている ちょっとデデンデがかわいそうなので大昔のHP回復力50に戻してくれないかなと思ったり -- 名無しさん (2013-05-20 13 53 31) 回復力50に戻してもいいよねえ せめてLSの防御UPか魔抵抗UP付与するとか 一番地味 -- 名無しさん (2015-05-23 19 56 53) HP HP回復上昇LSでドワーフ部隊をしぶとくする。 肉壁軍団の出来上がり。 -- 名無しさん (2017-06-13 21 43 36) デデンデンデデンネタがアナザーに仕込まれてしまい公式ネタになった -- 名無しさん (2020-04-04 14 21 55) 姓名判断師とカービィにすすめられて「デデデデデデデデデデンデ」に改名しそう(ひかわ) -- 名無しさん (2020-06-02 20 20 41) なんか久々にプレイしたら立ち絵がついていた ラップが好きそうな若者って見た目だ -- 名無しさん (2022-01-03 23 31 17) ドワーフはどの人材も必要よ…。 シナリオ経過ごとにもっと悪くなる勢力だから…。 ドワーフの長所の耐久力を伸ばすスキルを持っているが、 強力な遠距離攻撃(マッドエッジと斧投げは色々使いずらい)がないと壁を有効に 活かせてる気がしないんだよなあ。 -- 名無しさん (2022-06-23 18 37 06) リーダースキルを活かすよりは他の人材の下につけたほうがいい -- 名無しさん (2023-07-02 09 42 58) 一応ドワーフで唯一のLSHPアップ持ちでドワーフの役割が壁と岩石壁作りな事考えると別にリーダーとして悪くない。 ゼグスの配下にして弱点消すのも悪くはないが -- 名無しさん (2023-09-23 16 55 01) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou/pages/147.html
な行の用語 【ナミさん】 「らっしゃーせー」 胸のでかい麦わらの一味の航海士・・・ではなく、ペルソナ4の真のラスボス「イザナミ」の事。 仲人スキルEXと云われるムーンセルによる人選が、今回のロワではうまく機能していない事から「ナミさんやQBの仕業では?」と存在を疑われる。 実際に彼女も万能の願望機よろしく「全ての人が願うもの」を探していたため、関連性がなくもない。 ガソリンスタンド等があったらそこの店員を調べてみたらくぁwせdrftgyふじこ しかし、完結編プロローグにその姿を見せなかったため、その存在は否定された。 【二次聖杯三大不遇サーヴァント】 この二次聖杯においては、書き手次第によって強豪や優勝候補があっさり脱落する。ここではそのなかでも特に不遇とされる三人をまとめてみる。 アストレア 能力的にはビームが撃てない代わりに飛行可能なアルトリア。せめて戦闘中の時ぐらいは馬鹿キャラ封印だったら、救いがあったのかもしれない。 セリス そもそもクラス自体間違っていたという、ある意味目を惹く存在。更に相性が悪い相手ばかりとかなりの不遇。キャスタークラスならまだ戦えた可能性があった。 本多忠勝 連戦だったうえに相手がディケイドと自重しないクー・フーリンと、相手があまりにも悪すぎた。どちらかというと「飛行や近接戦闘もできるアーチャー」のとしての召喚のほうが良かった気がする。 …さらにこれら三人より不遇な死体さんとかいうのがいるらしい。 【二次聖杯七不思議】 ここでは、二次聖杯における七不思議を並べておく。 ゼフィールとタイマンして引き分けた陽介 寝てただけでラスボス扱いのまどか 一日経過しても死なない士郎 死んでから人気が爆発したテレサ ステータス表におけるマイナスの存在意義 キャス狐もとい駄狐のいた理由 一部陣営に発生する呪い 【二次聖杯における勢力一覧】 ここでは、スレや本編などで纏められた勢力を並べてみた。 対主催 ルルーシュ、陽介(帰還)、こなた(帰還)、イリヤ(死亡)、凛(死亡)、金田一(死亡)、士郎(死亡)、鉄之介(死亡) 危険人物 雪輝(死亡)、由乃(死亡)、剣司(死亡)、金城(死亡)、出夢(死亡)、小鳩(死亡) マーダー アシュヒト(死亡)、雁夜(死亡)、詩音(死亡)、陸(死亡)、慎二(死亡)、ゼフィール(死亡)、悠(死亡)、まどか(死亡)、切嗣(死亡)、スザク(死亡)、ジョン(死亡) ※おまけ 裏方 綺礼(消滅)、ゼロ、ギルガメッシュ(消滅)、ピースマン(死亡)、若本(いるだけ参戦。本編に顔出し無し) 【二次聖杯幸運四天王】 ここでは本編にて幸運を発揮した参加チームの四天王をまとめてみる 金田一一&太公望 初期位置が柳洞寺、同じく対主催の士郎、ルルーシュと即合流、柳洞寺を狙っていた同盟チームがあっという間に瓦解など地味に凄まじい幸運を発揮している。これが幸運A+の力か… 妲己 聖杯戦争の経験者であり、魔力量が非常に多い当たりマスターである凛を引いて、順風満帆であった。尚、マスターの事は即効で使い捨てた模様。 ワカメ 前回参加した聖杯戦争での敗北をバネに、強力なマーダーチームの結成に成功。その幸運がいつ弾けて消えるのか、読者の関心を非常にそそる。 鹿目まどか&DIO 全く目立たないが並外れた因果量を持つマスターと、単独行動持ち最強のアーチャーのコンビ。指針は違えど戦果は上々。だがDIOが地雷を踏みそうで… 【二次聖杯死亡フラグ四天王】 ここでは幸運不幸関係なく、存在そのものが死亡フラグのキャラをまとめてみる 園崎詩音&美樹さやか 鉄板である。どんな展開に転んでもこの二人が生還するルートが見えない…この二人の死こそがロワにおける一つの区切りになる気がする。 間桐雁夜&トキ 鉄板である。病人コンビでロワと関係のないところで病死する可能性が高かったが、それだけはなかったようだ。死亡フラグは消化済みである。 ワカメ こいつのことだから、きっとそのうちうっかり死ぬと読者たちが心待ちに(?)している。相棒のラオウは死亡フラグが出たり消えたりするキャラなのでそれも見所。 DIO 相棒である鹿目まどか、そして特大の地雷を自ら踏みに行ったことによりどんどん死亡フラグを増していっているキャラ。相棒のまどかは凄まじい生存フラグ臭を纏っているが…? すごい!即死体質の士郎が未だ含まれていない!でもそれ太公望のおかげだと思うよ! 【二次聖杯不幸四天王】 ここでは本編にてあまりの不幸っぷりを発揮した参加チームの四天王をまとめてみる 羽瀬川小鳩 本編にてワカメに拷問され、誰もが納得する不幸キャラ。鯖のキャスターが某ジャンプヒロインならこうはならなかったと思うロリッ☆ 園崎詩音&美樹さやか 住人からの愛され度が高すぎて不幸まっしぐら。絶望ロックがかかっているので魔女化は避けられない…? 遠坂凛 絶対に引いてはいけないキャスターを引いてしまった、ムーンセルによる人選最大の被害者。太公望からもお悔やみの言葉が届いております。 間桐雁夜&トキ 存在そのものが死亡フラグのおじさんと、その不幸パワーから逃れられそうに無い聖人トキ。聖杯戦争関係なく死にそうだが、トキは… 鳴上悠&クー・フーリン あまりに使いやすいコンビだったため、メタ的な意味でロワの犠牲になったコンビ。序盤は幸運四天王だったかもしれない。 四天王なのに…五組いる…!?これなんてクロマティ高校?
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou2nd/pages/121.html
言峰綺礼&アサシン 「なるほど、こういうことか……」 街中を行く黒衣の男は雑踏の中で足を止めると、誰にも聞こえぬほど小さな声でそう呟いた。 その胸には紙袋が抱えられ、袋の口からはワインボトルが顔を覗かせている。 「ふむ」 先ほどの呟きから2秒。得心いったという風に頷くと、その男はまた再び雑踏の中を歩き出した。 歩き続け駅前から離れれば人も減って闇も濃くなってゆく。 目の前の十字路。真っ直ぐに進めば“自宅”へと帰り着くことができる。だが、この時この男は右に曲がり、より深い闇の中へと身を進めていった。 ほどなくして男の姿は建設途中のビルの中程に現れる。まだ骨組みと床だけで、冷たい風が遠慮なくびゅうと吹き込んでいた。 男以外に人の気配はない。また近くに明かりの点いた建物もない。それを確認すると男はただ「出てこい」と呟いた。 瞬間、虚空より人間ではない気配が浮かび上がる。 「お前が……?」 現れたのは男と同じく黒い外套を纏う者。 だが印象は大きく異なる。一見してわかる華奢で小さな体つき。外套の前は大きく広げられ、その中の肢体はほとんど下着姿に近い。 月光の中でなお白く見える蒼肌に光を跳ね返さない漆黒の髪の毛。そして何よりが、目の前の存在は“少女”だった。 男――つい先程に月の聖杯戦争の予選を突破したばかりの“言峰綺礼”は僅かに困惑した。 月と箱舟に関して憶測は多くあったが、確固たるもの――特に聖杯戦争における内実については全くないと言っても過言ではなかった。 故に、近く来る地上の第4次聖杯戦争とは違い、これといった準備、例えば狙った英霊を召喚する為の手立てなどは一切用意できなかったのだ。 そして、今目の前にいる“少女”である。 英霊であり、また自身のサーヴァントであることは魔術回路のパスを通じて感じ取ることができる。……だが、弱い。というよりもひどく空虚だ。 「問おう。君は『ハサン・サッバーハ』か?」 まず思い立ったのがそれだった。地上の聖杯戦争にはある法則がある。『アサシン』は例外なく『ハサン・サッバーハ』が召喚されるというものだ。 とはいえ、一口にハサンと言っても、ハサンとはある暗殺教団の頭領を指す言葉なので、特定の誰かではなく、歴代ハサンの中の誰かという意味だ。 言峰綺礼は目の前の少女をハサンの内の一人かと思った。 痩躯に黒衣という点ではいかにもそれのように見える。気配の希薄さも説明できる。この場合、少女であることは問題ではない。 だが――、 「“ブラックロックシューター”」 少女が名乗ったのは全く別の名だった。 言峰綺礼はますますもって訝しがる。そんな英霊の名前はこれまでに聞いたこともない。『石を以って討つ黒』――とは何者なのか? ハズレを引いたのかもしれないと言峰綺礼は考える。 地上の聖杯戦争では、各々のマスター候補が必勝のサーヴァントを手繰り寄せる為に縁の遺物の用意や召喚の条件などに吟味を重ねる。 例えば、次の聖杯戦争で言峰綺礼が補佐する予定である遠坂時臣などは“とても常識では考えられない英霊”の召喚を狙っている。 もしそれが成功すれば、今現在打ち合わせている様々な小細工など不要であろうと断言できる、それほどの強力な英霊だ。 故に、聖杯戦争は高名な英霊同士の闘争となりえるわけである。 だが翻ってみればこの月の聖杯戦争はそうではない。英霊を選ぶ手立てがない。あるのかもしれないが、言峰綺礼はそれを知らなかった。 ならば英霊とも呼べない地霊、雑霊のようなものを呼び出してしまう可能性もあるだろう。目の前の存在はそうなのかもしれない。 「私の為に戦ってくれるか?」 言峰綺礼は問う。一応の意思確認だった。サーヴァントと話が通じないという例もある。 「私は戦う。あなたの為に。――あなたの苦しみを、あなたの悩みを、あなたの迷いを断ち切る為に」 一瞬、唇が震える。何を口走ろうとしたのか。言峰綺礼は彼女の予想外の言葉になんと反応しようとしたのか自分でも解らなかった。 ただ、この少女は――ブラックロックシューターは来るべくして我が下に来たのだと、その確信だけが心の中に生まれていた。 「それは、私の敵か?」 少女の無感情な蒼い瞳に見つめられることが酷く居心地が悪い。 「そうじゃない。私が戦うのはあなたの苦しみや、悩み、迷いそのもの。私はあなたの傷を請負い、痛みを抱いてあなたの為に戦う」 それが、私という存在だから――そうブラックロックシューターは言った。 Ж Ж Ж “自宅”に帰り着くと、言峰綺礼はソファに身を沈め深く溜息をついた。サーヴァントの姿は近くにはない。今は姿を消させている。 まだ悪い夢を見ているようだと思う。 見渡す室内。よく知っている。自宅なのだから。ここ数日、実際にここで生活していたのだ。 だが、それは仮のものにすぎない。箱舟の中に用意された虚構。その夢に夢だと気づき夢から覚めることこそが最初の試練だった。 それが、まだ続いているのではないかと疑ってしまう。宛がわれたサーヴァントはあまりに意味深で暗示めいている。 まだ、試されているのではと、今のこれこそが本当の試練なのでは……と。 言峰綺礼の中に迷いはある。悩み、苦しんでいる。傷を持ち、痛みは心を苛んでいる。それを、“あれ”は請け負うという。 「私は、どこに導かれようとしているのだ……」 テーブルに手を伸ばすと言峰綺礼は紙袋からワインを取り出し、そのままに口をつけると神の血を嚥下する。 だが、そこにはどんな味もなかった。 【クラス】 アサシン 【真名】 ブラックロックシューター 【属性】 中立・中庸 【ステータス】 筋力:D 耐久:C 敏捷:B 魔力:D 幸運:C 宝具:C 【クラススキル】 気配遮断:B サーヴァントとしての気配を絶つ能力。活発な行動をしていなければ気配を感じ取られることはない。 【保有スキル】 痛覚無視:A 戦闘の負傷による痛みを無視して身体が動作不能になるまで戦闘を続行することができる。 無感情:A 感情の揺らぎによる興奮や戸惑いがなく、理性のみで行動することができ、また精神を揺さぶる心理攻撃や魔術の類を一切無視できる。 再生:C 戦闘から離れ休息をとることで負傷や装備の破損を少しずつ回復することができる。 【宝具】 『ブラックロック・ヴォルケイン』 ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:100 最大捕捉:30~60 ブラックロック・カノンのガトリング形態。 ブラックロック・カノンを超次元変形させることで、大容量のドラムマガジンと3つのバレルを備えたガトリング形態へと変化させる。 バイポッド(脚)を地面に立ててでないと使用できないので銃撃しながら動くことはできなが、飛躍的に連射速度と威力が高まる。 また、両手に同時に出現させることで倍の攻撃をすることが可能。 【weapon】 『ブラックロック・カノン』 ブラックロックシューターの身長ほどのサイズがある石射砲。 ブラックロックシューターはこれをいつでも虚空から取り出すことができ、また軽々と片手で扱うことができる。 その名の通り、石を弾丸として発射する。 とはいえ、この石もブラックロックシューターが生み出しているものなので補充する必要もなく、命中すれば爆発するなど威力も石程度ではない。 『ブラックブレード』 ブラックロックシューターが愛用する片刃の直刀。カノンと同じく虚空から自由に取り出せる点を除けば特筆すべきところはない。 【人物背景】 出展は「ブラック★ロックシューター(TVアニメ)」 主人公である黒衣マトの虚の世界(精神世界)における『もうひとりの自分』。 マトの心の痛みを引き受ける存在であると同時に、虚の世界の中で他の子らの『もうひとりの自分』達を殺して回っている存在でもある。 その行動は、マトの心の中にある痛いこと、傷ついたこと、迷い悩み苦しみを見たくない、消し去りたいという気持ちからきており、 他の『もうひとりの自分』達同様に主人の痛みを引き受け和らげるだけでなく、目に見える全ての痛みを消し去ろうと虐殺を繰り返している。 そして、虚の世界で『もうひとりの自分』を殺されると、本人はそれが引き受けていた痛みを記憶ごと失ってしまうことになる。 それは決して正しい解決とは言えず、ブラックロックシューターはマトのエゴそのものである。 【サーヴァントとしての願い】 この世の全ての(心の)傷と痛み、みんなが抱える迷いや悩み、苦しみを根絶する。 【基本戦術、方針、運用法】 言峰綺礼の『もうひとりの自分』として、彼の見たくないもの、心を惑わすものを悉く抹殺する。 また、彼を傷つけようとするものも全て消去し、彼に平穏を与える。 【マスター】 言峰綺礼 【参加方法】 第八秘蹟会の代表者として、用意されていた『ゴフェルの木片』を握り、自らの意思で参加した。 【マスターとしての願い】 不明。 【weapon】 『黒鍵』 聖堂教会の代行者として標準的かつ代表的な武装。 柄のみであるが、魔力を通すとその魔力で刃が編みこまれる。剣としては重心のバランスが悪いので主に投擲武器として使用される。 言峰綺礼はこれをカソック(司祭服)の中に多数仕込んでおり、更に服は防弾仕様になっていたりもする。 【能力・技能】 八極拳:A 武術。 父である言峰璃正から習ったものであるが、繰り返される実戦の中で独自のアレンジが加えられ、現在となっては極悪な人体破壊術と化している。 魔術:E 魔術回路を持つ為、極初歩の魔術を行使することができる。 だが、“傷”に特化した魔術特性を持つ為、治療魔術に関してだけはよりランクの高い魔術を行使することができる。 【人物背景】 出展は「Fate/Zero」 聖堂教会に所属する神父。 同じく聖堂教会の神父であった言峰璃正の息子として生まれ、幼少時代は父の巡礼の旅に付き添い世界中を回った。 その後、聖イグナチオ神学校に通い、卒業後に正式に聖堂教会に入る。 一時期は実行部隊である代行者を務めていた時期もあり、今は聖遺物の管理・回収を任務とする第八秘蹟会に席を置いている。 幼少の頃より教会の教えを学んでいるので高いモラルを持つが、故に自分の中にある悪性に日々苦悩している。 人と同じように正しいものを正しいとは感じられずに、それよりも悪徳、他人が苦しむことや悩むことになどに愉悦を感じてしまう性質。 その歪みと苦悩ゆえ、信仰も確たるものだとは思えず、ただ闇雲に自分を追い込むように修行や修練に打ち込み続けていた。 そして、日本の冬木市で行われる第4次聖杯戦争に参加するために来日中、父より月と箱舟の話を聞き、今現在に至る。 【方針】 月の聖杯戦争で勝利し、なんらかの成果を聖堂教会に持ち帰る。 具体的な戦略戦術については未定。まずは自身と、他に参加しているサーヴァントの実力を見極め、その後に対策を立てる。
https://w.atwiki.jp/fateonsen/pages/211.html
キャラシート【としあきの聖杯戦争】 6/23濫造聖杯戦争 【クラス】ルーラー 【真名】金田一耕助 【容姿】よれよれの着物を着た、少し貧相な肉体の日本人男性 【英雄点】30点(ステ17点・スキル13点):令呪0画消費 【HP】 25/25 【筋力】A:5 【耐久】A:5 【敏捷】B:4 【魔力】E:1 【幸運】D:2 【スキル1】真名看破 5点:相手サーヴァントの容姿を確認した時点でキャラシートを閲覧できる。 【スキル2】名推理(変化) 5点:交戦フェイズごとに2回まで、自分の任意の判定に補正値3を得る。 【スキル3】ピストル 3点:物理攻撃時、補正値5を得る。 【宝具】『「名探偵」である、私の名にかけて』(Most famous detective in japan) 1/1 【ランク・種別】E・対罪宝具 【効果】味方陣営の防御判定時、味方前衛全てに補正値5を与える。 更に自分以外の味方前衛全員にこの交戦フェイズ中に、 物理攻撃と魔術攻撃時、補正値5を1回だけ得る状態を付与する。 【その他】秩序・善 人属性 【設定】 老紳士「山村 累助」によって召喚されたサーヴァント。 日本人推理作家、横溝正史によって書かれたいわゆる『金田一耕助シリーズ』の主人公として登場する探偵であり、日本で最も有名な名探偵の一人。 その「名探偵」という生き様からルーラーとして召喚された。 参加した聖杯戦争では、ルーラースキルの【真名看破】やマスターの観察眼を駆使してしぶとく生き残ったが、勝者を決める最終戦にて元々の地力の低さが災いし、惜しくも敗北することとなった。 ちなみに、【スキル3】のピストルは、原作小説ではなく最初期の映画シリーズである「片岡千恵蔵版金田一耕助シリーズ」にて、金田一が銃の名手と設定されたことに由来する。
https://w.atwiki.jp/outerzone/pages/2.html
今日 - 昨日 - 総合 - 検索 メニュー トップページ メニュー 旧作本編 本編SS目次・時系列順【旧オープニング】 【旧一日目】 旧作本編SS目次・投下順【旧OP~000】 【旧001~050】 キャラ別SS追跡表 書き手別SS一覧 新作本編 本編SS目次・時系列順【オープニング】 【一日目】 新作本編SS目次・投下順【OP~000】 【001~050】 キャラ別SS追跡表 書き手別SS一覧 各種情報 旧参加者名簿 新参加者名簿 ルール マップ 舞台設定 NPC情報 魔術礼装 脱落者情報 質疑応答集 パロロワリレーSS企画について解説 登場話候補作 クラス別一覧(剣) クラス別一覧(弓) クラス別一覧(槍) クラス別一覧(騎) クラス別一覧(魔) クラス別一覧(暗) クラス別一覧(狂) クラス別一覧(異) その他 リンク 2chパロロワ事典@wiki 二次キャラ聖杯戦争OZ Re visited (現行スレ) 二次キャラ聖杯戦争OZ Re visited(提示版) 二次キャラ聖杯戦争OZ(ハーメルン) 俺ロワ・トキワ荘(本スレ) 二次キャラ聖杯戦争 更新履歴 取得中です。 ここを編集
https://w.atwiki.jp/tokyograil/pages/265.html
誰も知らないあなたの仮面◆yy7mpGr1KA ぱらり。ページをめくる音が小さく響く。 ぱらり。ページをめくる感覚が指先に伝わる。 ぱらり。紙とインクのにおいが仄かに漂う。 ぱらり。文字を読み、行間を読み解く。 ぱらり。物語の全てを丹念に味わう。 ぱたん。しおりを挟んで本を閉じる。 最早おなじみになりつつある、サーヴァントがコーヒーを淹れる光景に目を移す。 「食事の後すぐによくそれが読めるね…… ああ、砂糖がなくなりかけていたから買い足した方がいいかもね」 「ありがとう。ふむ、コレは習慣のようなものだからね。内容は二の次、とまではいかないがそう影響はしない。 確かに些かグロテスクといえるところはあるが……それも含めて興味深い」 読んでいた本を収め、自分の分を受け取る。 本のタイトルは『グリム童話集』。先日古物商で購入したものだ。 「シビュラの管理下では刺激の強い物語は殆ど淘汰されてしまった。学術的資料として原典に近い物語を知ることはできたけれど、こうして童話に触れるのは貴重な経験なんだ。 知識としても、物語としても、感覚の調整としても…とても有意義なひとときだ」 かちゃり、とコーヒーをテーブルに置く。 ちらり、とテレビのニュースに目を向け、そこに流れるアイドルの名を視界に収める。 「『シンデレラ』も希釈され、大きく形を変えた物語だ。魔法使いの生み出すカボチャとネズミの馬車が有名だが、この童話集にはどちらも登場しなかった。 魔法使いの代わりに小鳥がシンデレラにドレスや靴を与えていたよ。そしてその小鳥はシンデレラの二人の姉が王子を騙そうとする不正を暴く。 さらに姉妹の眼を啄んでシンデレラの周りから二人を完全に追いやり、彼女を幸せにする」 本を手に取り、きちんと本棚の一角に収めつつ語り続ける。 「〈小鳥〉とは〈臆病な大衆〉の象徴。〈目〉は邪視に始まる〈悪意〉、〈罪〉を意味する。体の一部を啄むのは鳥葬による罪の浄化、ひいては〈死〉のメタファーだ。 つまり原典における『シンデレラストーリー』とは罪を負った人間を大衆が死罪にすることで幸せになること、とも解釈できるわけさ」 「……そう聞くとさほどおかしなものではないね。描写は大分残虐だったけど」 少しだけ目を通した物語を思い返し、その描写も想起して僅かに眉をしかめる。 「専門家が耳にすれば鼻で笑うようなものかもしれないがね。象徴学なんかは専門じゃないんだ。 ……ちなみにその象徴学でネズミは疫病を媒介する死の象徴で、カボチャは愚鈍の象徴だ。昨今のシンデレラは死に引き回される愚者であるという解釈も成り立つのさ」 照れ隠しか、愉快なジョークでも口にするのか笑みを浮かべている。 「残虐だからと大切な本質を切って捨て、見た目を華美にすることに囚われて滑稽な物語を紡ぐ。実に愚かしいと思わないかい?」 それは物語のことでもあり、人間のことでもある。 そう、目で語る。 「ここにきて幾度か食事を楽しんだ。シビュラの管理下での食事は99%以上がハイパーオーツという麦を基にした合成食品なんだ。 もしかすると今まで生きてきて本当に『食事』をとったのは初めてかもしれない、そう思ったよ。そのくらいここでの食事や君の淹れてくれたコーヒーは……美味しかったよ。 栄養価やバランスと言う意味では間違いなく合成食品の方が格段に優れているにも関わらずね」 「それは光栄だね」 簡素に答え、二杯目を注いだり配達物に目を通したり。 無関心気に、しかしその実噛みしめて、耳を傾けて。 「童話はより童に向けた物語になった。食事はより効率的になった。しかしその過程でより本質的な何かを失ってしまっている。 ……人間もまた、その本質を見失っているんじゃないか」 原典の童話に描かれるような人間らしさを。 だからこそ興味がある。 NPCとは人間か?人形か? 自らの意思を、人間らしさを彼らは保持しているのか。 「だとしたらこれはその人間性の発露、といえるかな」 「ん?なにかな」 フェイトが手に取ってみせたのは配達物の中にあった封筒。 聖杯戦争参加者の皆様へ、と書かれたその封筒の中身はジョーカーと言うマスターに対する討伐令。 「こんな序盤から討伐令が出されるほどの違反。よほどの問題行為をやらかしたんだろう」 「……確かに機械的に従うことはしない、自らの意思で振る舞う人間らしい行動と言えるかもしれないね」 届いた書面に目を通し、その意図を吟味する。 「何らかの違反、もしくはルーラーに対する反逆行為をした者がいるわけだ。 その動機は…ルーラーや聖杯戦争に対する反抗なのか、それとも無関係で身勝手な振る舞いの結果なのか? 反抗であるならば『聖杯戦争』という現状を受け入れ難いか、もしくはただルーラーが気に入らないだけの単純なものか」 「幼稚な反抗であってほしくはないね。できれば僕の知るような義憤でもって反旗を翻す革命家であってほしいと思うけど…」 かつての友、造者主の唱えた救世を否定し、退けた英雄。 その父親、彼もまた造物主との戦いに勝利した偉大なる魔法使い(マギステル・マギ)。 彼らのように殺し合いと言う現状を打開しようとした者ならば興味もわくが 「そうではなさそうだね」 「恐らくはそういった意思や思想のあるものじゃない、ただの犯罪行為でしかないだろう。 白塗りの雑なメイクに加えてジョーカー、道化師という通り名。そして早期での違反行為…… キラー・クラウン、殺人ピエロと呼ばれた男がいる。33人を強姦し、殺害した連続殺人犯だ。 ジル、あるいはジャック・ザ・リッパーしかり悪名高い犯罪者にはこうした通称のようなものがつくことがある。 ジョーカーと言う通称もそれではないかな。具体的な所業は分からないが、まず間違いなく典型的な無秩序型の犯罪者」 「だとすると、ただサーヴァントという力に酔ったというわけではないか」 断片的な情報から手配された男について考察。 容貌に加え、違反行為。バーサーカーという戦術構築においては戦力外のクラスにもかかわらずルーラーに処断されず、マスターに討伐令が下されている。 日常的に犯罪行為を行ってきた人物であろうと二人、共有する。 接触するか無視するか、褒賞に見合う程度の相手か。 「動機は……物欲型や支配願望型の線は薄いかな。それなら聖杯戦争に違反するほどの動きにはならないだろう。 神からの啓示などといって浮浪者や売春婦などに手を出す幻想型?滅ぼすべき集団がいると勝手に決めつける使命思考型? これらも物欲型などと同じ理由で考え難い。 となると、快楽型か承認欲求型……もっとも不規則で理不尽な動機だ。それこそ、ルーラーに対して犯罪行為を行ってもおかしくない」 「分かりきったことだが、こうして要素を並べるととんだ危険人物だね……行くのかい?」 「『人間は人間にとっての狼である』。狩る者であり、同時に狩られる者でもあるんだ。それは個の意思と欲求で決まる。 ジョーカーはきっと誰よりも己の意思を貫いている『人間』だ。原典の童話に描かれるような残虐で自由な『人間』だ。 彼は僕らにとって狩る者なのか、狩られる者なのか、それを見分けることができる者なのか。 その思想、意思、能力……とても、惹かれる人物だ。彼が承認に飢えているならば僕がそれを満たそう。ぜひ会って話してみたい」 この世に孤独でない人間などいない。 だからこそ人は人を知ろうとする。 フェイト・アーウェルンクスがネギ・スプリングフィールドに関心を抱いたように。 槙島聖護が狡噛慎也に興味を抱いたように。 ジョーカーもまた誰かを求めているのではなかろうか。 見せつけたい相手は特定の誰かなのか、不特定なのか。 それは……『槙島聖護』でも構わないのか。 「了解、マスター」 「では行こう。幸い縛られるスケジュールはもうない」 聖杯戦争の参加者に与えられる仮初の身分。 再現されたセーフハウスと同様槙島聖悟にもそれは与えられていた。 池袋近郊の女子校の教師。それが彼の『東京』における役割…のはずだった。 しかしすでにその職は辞している。 安定した収入や人脈を長期にわたって得られる職というのは数年単位で見れば魅力的かもしれないが、この聖杯戦争が数年にわたるということはまずない。 ならば日雇いの労働など即座にリターンが得られるものに従事する方が今は賢明だ。 この広い東京で職を辞する程度でマスターだとばれる危険は薄い。 もしばれるならそれは情報収集に相当長じているか身近にマスターが存在するということ。演じることで浪費する時間や労力を別のことに向けた方が有意義だ。 物品や住居などはもともとの自分の持ち物と変わらないのだから社会的地位のように捨てはしない。 しかし誰かが定めた職に就くなどという、かつて見てきたシビュラの奴隷のような真似はごめんだった。 だから己の意思で辞めた。 そうして得た自由な時間。 今まではNPCで色々試そうと準備を重ね、これから本格的に動こうとしていたがジョーカーのことを知った以上そちらを優先する。 NPCはいくらでもいるが、ジョーカーはもしかすると話す前に誰かに倒されてしまうかもしれないのだから。 準備の一つ、買い込んだ工具から釘打ち機と釘を取り出し、愛用の剃刀と共に持って出ようとする。 「君は僕の知っている教師とは随分違うよ…… ああ、行くのは構わない。向かうのはここに書かれた場所だよね?でもこの手紙をどこまで信用していいものかも考えた方がいいんじゃないかな?」 「……裁定者のサーヴァントというはそこまで信を置けないのかい?」 「聖杯戦争もルーラーも皆平等にスタートなんて妄言、まさか信じないだろう?」 マスターの能力の差異はさておき、与えられるサーヴァントの実力差。 個性など言えば聞こえはいいが、こと単純な戦争ならばセオリー通り三騎士が有利。 参加者ごとの仮初の身分。 拠点に物資、職と大きなお世話も交じっているが恵まれている。しかし他全ての主従がこうであるとは限らないし、職が変われば生活スタイルも変わる。 それは戦争における時間の浪費と言う不平等を生み出す一因となる。 手紙を読むタイミング。 情報と言うのは刻一刻と価値を変える。 この手紙が届いたのは昨日配達物を確認してから次に確認するまでの間のいつか。 もしかすると昨晩の段階でこれを知った参加者がいるかもしれない。 もし今朝忙しくてこれの確認ができなかったなら、討伐令のことを知ったのは今日の夜にまでもつれ込んだかもしれない。 「確実に知らせるなら念話に映像投影、使い魔などを僕なら使う。それができなくとも直接手紙を渡すなりして参加者の認識の差異をなくすべきだ。 にもかかわらずこの形式。褒賞の香りは確かに甘いけど、その下に毒があるんじゃないかと勘繰ってしまうね」 「手紙の内容にも何らかの意図や差異があるかもしれない、か」 容姿を知ったことがマイナスになる可能性はある。 このピエロメイクは誰にでも真似できるものであり、逆にこれを解かれては誰がジョーカーか分からない。 NPCにメイクをして囮にされてしまうかもしれないし、メイクをせずに大衆に紛れての不意打ちなどを許してしまう可能性もある。 居場所の候補は有効な情報かもしれないが…… 既にジョーカーが移動していた場合無駄足になる。 むしろ当てなくさまよう参加者が有利になることもないとは言い切れない。 情報は生ものだ。 時間が経ち腐ったそれの価値は激減する。 にもかかわらず伝達に遅れの生じる可能性のある手紙を用いた。 知らないという罪と不要な情報を知り過ぎる罠。 どちらも不利。 悪法もまた法なら悪平等もまた平等。そんなひねくれた仮説まで浮かんでしまう。 それを踏まえると…… 「ジョーカーのことを知られたくない参加者、もしくは優先的に知らせたい参加者、あるいは褒賞をあたえたいお気に入りがいる。 だが全員に討伐令を知らせないわけにはいかない。逆をいえば討伐令さえ伝えれば最低限問題はない。 手紙に何か付記されていたり、逆に何か欠けていることがあるかも。確実に読んでほしければ手渡せばいいし、知られたくないなら乱雑に放って置いてもいい。 つまりこの手紙も通達以上の意図が籠められている可能性があるということか」 「ジョーカーを探す、という方針はいいよ。ここは工房敷設に向かないから、引き続きの外出はキャスターとしても望むところだ。 ただこの手紙をどこまで信じるか。丁寧に配達されたとみるか、粗雑に手渡されなかったとみるか」 僕らをジョーカーと接触させたいのか、させたくないのか。 あるいは警戒されているのか、贔屓されているのか。 もしくは……ルーラーサイドが何らかの理由で僕らとの接触を避けた、あるいは避けさせられているのか。 「もっと言えばこれが本当にルーラーからの手紙なのか。封と手紙さえ用意すれば偽造することも難しくはなさそうだよ」 「さすがにこれは本物だろうね。次からは警戒の必要もあるし、今後僕らが偽造することもあるかもしれないが」 僅かながら手紙への疑心。 根本になるルーラーへの、聖杯戦争への不信。 警戒心は高まる。 しかしそれでも彼の意思は変わらなかった。 「『この世は舞台である。誰もがそこで一役演じなければならない』。 台本通りに動くだけでなくアドリブで魅せるのが名優だ。思い通りに動く演者などそれこそ人形で十分。 ここがデウス・エキス・マキナの掌の上でも僕はハムにもマリオネットにもなるつもりはない。己の意思で動くだけさ。 この情報を知らせるのがただの役目ではなく誰かの意思ならば、僕はその真意も知りに行きたい」 「……決まりか」 そこに意思があるならば、たとえ神でも問い質してみせる。 それが槙島聖護の意思。 【A-2/新宿区、歌舞伎町のマンション/1日目 朝】 【槙島聖護@PSYCHO-PASS】 [状態]健康 [令呪]残り三画 [装備]剃刀、釘打ち機 [道具]釘打ち機のマガジン×2 [所持金]裕福 [思考・状況] 基本行動方針:聖杯戦争を楽しみ、そのなかで様々な『人間』の意思を確かめる 1.ジョーカーに強い興味。会って話してみたい 2.NPCに意思を持つ者がいるか確かめる 3.ルーラーや聖杯に意思があるならそれも知りたい [備考] ※ジョーカー討伐クエストの詳細を把握しました。 ※ジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。 少なくとも居場所の候補と容姿は把握、具体的な所業は知りません。 他の情報や精度については、後続の書き手さんにお任せします。 ※ルーラー、もしくはその上位存在が討伐令に思惑を挟んでいると推察。 手紙に書かれた情報の差異など参加者への扱いは平等ではないのではと考えています。 ※池袋近郊の女子校の教師として勤めるはずでしたが辞めました。 ※NPC相手に色々試す準備をしていました。釘打ち機はその一環です。 他にどんなことをしていたかは後続の書き手さんにお任せします。 【キャスター(フェイト・アーウェルンクス)@魔法先生ネギま!】 [状態]健康 [装備]指輪(魔法の発動体) [道具]なし [所持金]なし [思考・状況] 基本行動方針:戦いと、強い意志を持つ人間を求める 1.ジョーカーに関心。ショーゴと共に探す 2.工房敷設に適した霊脈を見つける 3.NPCに意思を持つ者がいるか確かめる 4.ルーラーや聖杯に意思があるならそれも知りたい [備考] ※ジョーカー討伐クエストの詳細を把握しました。 ※ジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。 少なくとも居場所の候補と容姿は把握、具体的な所業は知りません。 他の情報や精度については、後続の書き手さんにお任せします。 ※ルーラー、もしくはその上位存在が討伐令に思惑を挟んでいると推察。 手紙に書かれた情報の差異など参加者への扱いは平等ではないのではと考えています。 [道具解説] 釘打ち機@現実 通称ネイルガン。 装填数20発、使用空気圧2MPaくらい。威力はコンクリート壁に穴をあけるくらい。 マガジン交換で釘をセットするタイプなので、カバーあけてマガジンを排出・セットすればすぐにリロードできる。釘のサイズは32~50mm。 射程距離は20mくらい、ただしまともに狙える有効射程距離は10mもあればいい方。 本来は先端に何かがふれていないと釘を打てないので銃器のようには使えないのだが、先端スイッチを改造することでフルオートでの発射が可能となる。 PSYCHO-PASS一期で槙島および手引きされたヘルメット集団が主に飛び道具として用いた武器。 現実出典とするがイメージはそこ。 BACK NEXT 010 シナリオフック 投下順 012 私の鳥籠の中の私 008 Who is in the center it is chaos? 時系列順 012 私の鳥籠の中の私 BACK 登場キャラ NEXT 000 DAY BEFORE:闇夜が連れてきた運命 槙島聖護&キャスター(フェイト・アーウェルンクス) 019 GOSSIP→PERSONA
https://w.atwiki.jp/tokyograil/pages/197.html
【クラス】 ランサー 【真名】 獣の槍@うしおととら 【パラメーター】 筋力E~C++ 耐久E~B 敏捷E~B 魔力E~C 幸運E 宝具B 【属性】 混沌・中庸 【クラススキル】 対魔力:C 魔術詠唱が二節以下のものを無効化する。 大魔術・儀礼呪法など、大掛かりな魔術は防げない。 【保有スキル】 単独行動:C~A マスター不在でも行動でき、持ち主が不在の時でも自在に動くことを可能とする。 憎悪:A+ 白面の者に対する尽きる事の無い憎悪。 【宝具】 『獣の槍(スピアー・オブ・ビースト)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:10 春秋・戦国期の中国で、白面の者に両親を殺された兄妹が、白面の者を倒すべく身命を賭して作り上げた武器。 妹が炉に身を捧げることで妖怪を討つ力を得た鉄塊を、刀剣鍛冶である兄が刀剣に鍛え上げ、兄自身も白面への 底知れぬ怨念と憎悪から槍の柄へと変化(へんげ)した。 そうして出来た“獣の槍”は意思を持ち、どんなに妖(バケモノ)を切り刻んでも刃こぼれせず、錆びもしない“妖器物”となる。 槍に選ばれた人間が手にして戦うと、槍は使用者に囁きかけ、魂と引換えに妖を滅する力を与えるために、 使用者の身体能力は著しく向上する。また使用者は空中の妖気を頭から吸収し、 髪が異様に伸びた外見となり(戦い終えると妖気の吸収が途絶え、元の姿に戻る)、 その姿では治癒能力は異常とも言える程向上、加えてこの状態は妖怪と同じ存在と化している。 変化した際には、蓄積された槍の使用者達の戦いの記憶と経験を、現在の使用者が瞬時に自らのものとして戦う事が可能となっている。 また結界や人にとり憑いた妖、呪いなど、通常の視界には映らないものを悉く斬り裂く能力を持っている。 『封印の赤織布』 ランク:B 種別:対槍宝具 レンジ:1 最大補足:1 常時発動型の真名の存在しない宝具。 妖達が団結・変化した織布であり、獣の槍の力を封印している。 この赤い織布を取り除くことによって、獣の槍のパラメーター及び、保有スキル単独行動は上昇していき、 それに応じて、マスター及び、獣の槍使用者の魔力消費量及び、魂の削られる量は上昇していく。 『白面の者』 ランク:E~A++ 種別:対憎悪宝具 レンジ:XXXX 最大補足:XXXX人 第三次聖杯戦争時に召喚されたランサー、シャガクシャの持つ宝具。 第四次聖杯戦争の際、切嗣に宿り、産まれ出る時を待つ。 【人物背景】 白面の者を憎む。