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紅魔館のメイド「十六夜 咲夜」 季節:冬 収録:基本セット アビリティ 咲夜は1ラウンドに弾幕カードをもう2枚追加でプレイすることができる。 スペルカード:幻象「ルナクロック」 [反応] いずれかのプレイヤーが射撃されたときにのみ発動できる。 射撃されたプレイヤーはその射撃をよける。 射程にかかわらず射撃したプレイヤーを射撃する。 このターンの間に全プレイヤーはもう動作カードをプレイすることができない。 説明 詳細な処理
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咲夜15 新ろだ344 「○○様、紅茶をお入れしました」 本から目を離し、振り返る テーブルの上には紅茶が湯気を上げていた 「ありがとうメイド長」 彼女は一礼すると部屋を出て行った レミリアの世話になり始めてもう何か月か 幻想郷は居心地良く、だらだらと長居している といっても基本的に紅魔館の中にばかりいる、たまに散歩には出るが 「・・・パチュんとこで魔導書あさるか」 空になったカップを持って、部屋を出た カップを置いていこうと途中でキッチンに寄ると 「やぁメイド長、昼食の支度かな」 何人かの妖精メイドがキッチンをせわしなく飛び交っていた 「○○様?紅茶のお代りですか」 「いや、図書館に行こうと思ってね、カップだけでも返しておこうかと」 「わざわざありがとうございます」 カップを流しにおいてその場と後にしようとし、足を止め忘れていたセリフを 「美味しかったよ、また頼む」 「は、はいっ!」 おれはその返事を聞いてその場を後にした 「いつにもまして気持ち悪いわね」 「黙れ魔女、夜中にひゅうひゅう苦しそうに息してた時に助けてやっただろうが」 「押しつけがましいわね、大体何かしたわけじゃないじゃないじゃない」 「一晩一緒にいてやったじゃねーか」 少し前のことだ、夜中にふらふらしてるとこいつが苦しそうにしてたので一晩ついてやったのだ 「だからこうしてここで本を読むことを許可してるんでしょ」 「ああ、そうだな・・・確かに大きな見返りだ」 本に視線を戻した、ここにある貴重な書物、それは退屈しのぎには実に程よい 「それで、なんで機嫌がいいのかしら」 「んー、そうだな・・・紅茶が美味しかったから」 パチュリーはあきれ顔で俺を見ると数秒硬直した 「随分と些細な幸せね」 鼻で笑うように、俺を茶化す 「ああそうだな、しかしそういうものこそ得難いものだ」 「ふぅん」 理解できないか、彼女にはどうでもいいことなのか、今度こそ本当に、本へ意識を向けた 「やぁメイド長、夕食ごちそうさま」 夕食を食べ、ふらふらと屋敷を歩いていると、メイド長に会った 「御口に会いましたか?」 「うん、美味しかったよ、君みたいなメイドが我が家にもいればなぁ」 「あ、ありがとうございます」 「そうだ、後で紅茶を持ってきてくれないか?君の入れる紅茶はとてもおいしくてね」 「は、はいっ!喜んで」 「なぁレミリア、いつまで付いてくるんだよ」 咲夜と別れた直後、後ろの気配に言葉をかける 廊下の角からレミリアが姿を現した 「いやぁ、咲夜といちゃいちゃしてるものだから、気になるじゃない」 くすくすと笑いながら、彼女は近づいてきた 「のぞき見とは趣味が悪いな」 「咲夜を持っていくつもり?」 「ああそうだな、彼女が付いてきてくれるならうれしいけどなぁ」 「頑張って口説きなさい、私は邪魔するけどね」 それじゃあお休み、そういうと彼女は身をひるがえして 「おい、ちょっと待て、なんで神槍持ってんだ」 どこに持ってたのか、馬鹿でかい槍を肩に乗せて振り返る 「あなたは私の友人だけど、だからと言って容赦しないわよ(はぁと」 吸血鬼のくせに太陽みたいな明るい笑顔で言いやがった 「・・・頑固おやじかあいつは」 娘は貴様にやらん!なんて幻聴が聞こえたりした気がしなかったり 部屋に戻ると、扉が開いていた 部屋の中をのぞくとメイド長が椅子に座ってぼうっとしている 「メイド長?」 「え、あ、○○様」 彼女は跳ねるように椅子を立った 「すみません!紅茶をお持ちしたのですがお部屋にいらっしゃらなかったので、勝手に、その」 「いや、こちらこそすまない・・・紅茶、もらえるかな?」 「は、はい!」 ポットから注がれた紅茶は湯気を上げていて、入れたばかりのようだった 彼女に紅茶を頼んで、レミリアと会って話して・・・30分ほどか? これの時を止めていたということか、なるほど便利だ 「まぁ座ってくれ、少し話し相手になってもらいたいんだが・・・いいかな?」 「そ、それでは、失礼します」 「・・・そうだ、お礼というかお詫びというか、これを上げよう」 棚の中をあさり、あるものを取り出した 「・・・板?ですか」 「チョコレート・・・こっちじゃこういう趣向品が貴重だっていうからいろいろ持ってきたんだけど」 いまいちセンス悪く人気がないのだ 「レミリアに土産を上げたんだが返品された」 「な、何を上げたんですか」 「インドネシアの魔よけの木彫り人形をやったんだ」 上げてから3日目に「夜中に動いたバカー!怖いだろー!」と言って突き返されたがね お前それでも吸血鬼かと 「ぶっ、お嬢様・・・可愛い」 何やら肩を震わせて悶えてるぞ、鼻から赤い物体が見えた気がしたけど気のせいだ それから少し話をした 彼女とお茶を飲むのは、なかなか楽しかった 本当は昼間に庭でお茶したいのだが、彼女はなかなか忙しそうで誘いづらい 「長々と悪かったね」 「いえ、お話できて・・・楽しかったです」 「・・・夜に食べると虫歯になるぞ」 彼女にあげたチョコを指して、そういうと 「う、気をつけます・・・」 カップやソーサーやらを片づけながら、彼女は意を決したように、こちらを見た 意気込みというか、気圧された な、なんだ、何かしたか? 「あの・・・よろしかったらまた、ご一緒してもよろしい、ですか?」 間 一瞬理解が遅れた 「あ、ああ・・・良かった、もしよかったらまた、って言おうと思ってた」 「そ、それでは、おやすみなさい」 「紅茶美味しかったよ・・・おやすみ、咲夜」 「え・・・」 「あ、いやメイド長って呼びにくいなって思ってて・・・いやだったか」 「いえ!そんなことはっ」 「そっか・・・よかった」 「あの、私も・・・」 「ん、呼び捨てでも、好きに呼んでくれ」 「で、では・・・○○さん」 「・・・ひと文字しか変わらんではないか」 「いいんです、これが呼びやすいんです」 彼女はそういうと胸を張った まぁ好きなように呼べと言ったし 「そ、それではおやすみなさい」 「おう、おやすみ」 ばたん ドアを閉じる、静かなせいか 咲夜が歩いてゆく音が、はっきりときこえていた 振り返るとカーテンの向こうで何かが動いていた 「・・・・・・」 カーテンを勢い良く開く そこには吸血鬼姉が窓に張り付いていた 「・・・みなかったことにしよう」 そっとカーテンを閉めた がたがた 諦めて窓を開けた 「何の用だレミリャ」 「いちゃいちゃしてるじゃない、あんたって昔こんなだったかしら?」 あざ笑うように、小馬鹿にしたように 「あんたって、ジゴロ?」 窓の縁にかかった手、そして足を手で払う とん、と軽く突き飛ばした あ、という短い声を残して、窓枠という画面からフェードアウトした 「夜行性につきあってたらきりがないな」 ベットに上がって布団かぶった 窓がガタガタと言っていたが、きっと風が強いに違いない 俺は音を遮断して、眠りについた 終ワル 痛くて苦いマリッジブルー(新ろだ527) 「ほんとはもう、今日から誰も中に入れちゃいけないことになって るんですけど……いいですよ、○○さんなら……」 「ありがとう」 僕は扉を開け、滑り込むようにして中に入る。真っ暗な部屋の中 は、蝋燭の灯りだけが頼りだった。沢山の服が並ぶ、所謂ドレス ルームの中を、気を遣って歩きながらとある場所を目指す。 そしてある一角に辿り着くと、それに向かって蝋燭の火をかざし た。すると暗闇の中に薄っすらと目的のものが浮かび上がった。 ――ウェディングドレス。 本来昼間であれば純白のそれは、今では黒がかったオレンジ色に 染まっている。それを見て僕は思わず息を飲む。改めてその繊細で 豪奢な意匠に圧倒された。 ……僕はこれを見て一体どうしたかったのだろう? 見張りの妖 精メイドが偶然仲の良い子だったからか? それもあるけど、ただ の切欠に過ぎない。 ――ビリビリに破って明日の式を台無しにしたい? ――これを着た彼女が自分の隣に立っているのを想像して、悦に 入る? その何れかだったかもしれないし、そのどれでもないのかもしれ ない。言葉に出来ない想いが身体の中に不純物のように溜まってい て、それをどうにか処理しようと全身の細胞がもがいている。今に も四散してしまいそうな心をかろうじて繋ぎ留めているという感じ だ。 ……こんなことをしていても仕方がない。明日は早朝から準備が あるんだ。会場の準備は概ね終わっているものの、予行や料理や接 遇は当日でなければ出来ない。特に予行は、式の陣頭指揮を執るお 嬢様がギリギリまで注文をつけてくることは確実だ。その為にも、 少しでも休んで英気を養わなくちゃいけない。 だからもう戻ろう。僕はドレスに背を向けて部屋を出て行こうと した。 「…………○○?」 暗がりから突然名前が囁かれて、僕は身体がびくっと震えた。そ の足音は蝋燭も付けずに徐々に僕に近づいてくる。そして灯りの範 囲に入ると、滲み出るように見慣れたその姿が露わになった。 「咲夜、さん……?」 「○○……どうしたの? こんな夜更けに。貴方には、明日の準備 のために、ちゃんと休んでおくようにと言っておいたはずよ?」 「それを言うなら、咲夜さんこそ……。明日は大事な日なのに、こ んなことをしていていいんですか?」 目の前に姿を現した咲夜さんは今だメイド服のままで、僕はひど くうろたえた。こんなところにいるのを見つかったのも勿論だが、 それ以上に……あってはならないことだったからだ。 「ちょっと眠れなくて。だからこの服に着替えて、いつものように していようと思ったんだけど……気がついたら、足がこちらに向い ていたの」 咲夜さんは熱い眼差しでウェディングドレスを見やった。それは 憧れや不安がない交ぜになったような、複雑な色彩を帯びていたよ うに思う。 普段は落ち着いている咲夜さんも、やはり人生の重大事を前にし て、冷静ではいられないということなんだろうか……。僕の胸がき りきりと痛む。早く、ここから立ち去ってしまいたい衝動にかられ る。これ以上、苦しいのはたくさんだ……。 「やっぱり、前日ともなると咲夜さんでも緊張するんですね」 「まあ失礼しちゃうわね。私だって、色々なことをしてきたつもり だったけど、こういうことは初めてだし……冗談みたいに聞こえる かもしれないけど、やっぱり落ち着かないわね」 「いえ、そういうつもりじゃなくて……なんというか、その……」 「……○○こそどうしたの? 最近元気が無くて、ちょっと心配な のよ」 「そ、そんなことありませんよ! 僕は元気です、元気! 仕事も ちゃんと咲夜さんに言われたとおりやってますよ」 僕の顔を覗き見る咲夜さんに気恥ずかしくなって、力こぶを作っ て強がって見せる。結局こうやって、お茶を濁すしかないのだ。 「くすくす……ありがとう。久しぶりにそういう○○を見たら、ち ょっと元気が出てきたみたい」 「あは、ははははは……それは良かった」 僕は無理にでも笑った。……自分では見えないが、泣きそうな顔 をしていないことを祈る。咲夜さんは笑い止むと、どこか遠い目で 語りかけてきた。 「……○○、覚えてる?」 「はい? 何のことでしょう」 「貴方がここに来たときのこと」 「……忘れもしませんよ」 ……一目惚れだったんだ。 里に買い出しに来ていた紅魔館のメイドさんに、僕はどうにかお 近づきになれないかと思って、里の人たちが止めるのも聞かず悪魔 の館の使用人になりたいと紅魔館の門を叩いた。 うちは妖精しか使わないの、と僕が土下座して頼みこむ前で困り 果てる咲夜さんの顔は、今でもありありと思いだせる。 『絶対役に立ちますから! 妖精よりも絶対役に立って見せますか ら! だからどうか僕を紅魔館で雇ってください!!』 ただただ必死だったんだ、あの時は。しかしそこを偶然通りかか ったレミリアお嬢様が 『いいんじゃない、咲夜? 敵意はないようだし、外から来た人間 を館の中に入れておけば、色々使えるかもしれないわ』 『ですがお嬢様……』 『咲夜、私に口応えをするつもりじゃないわよね。私が使うと言っ たら使いなさい』 そう口添えをしてくれたおかげで、咲夜さんは僕の採用にしぶし ぶOKし紅魔館の使用人としての道を歩み始めることとなった。 それから僕はどうにかして咲夜さんに認めてもらおうと、この閑 静な紅魔館には似つかわしくないほどの必死さで働いた。 家事もろくに出来ない僕に、咲夜さんは一から仕事を教えてくれ た。妖精メイドたちに交じって弾幕から逃げ回った。門番の仕事も ときどき交換した。大量の本を抱えて大図書館を走り回った。ご機 嫌取りのためにお嬢様に見せるための宴会芸を練習したこともあっ た。パチュリー様の魔法の実験台にされて、とんでもない目に遭っ たときもあった。 そんなことに耐えていられたのも、せめて一人前になるまではこ の気持ちは伝えまいと考えてのことだった。そうしているうちに、 僕にも紅魔館内での立ち位置らしきものが出来てきた。そんな矢先 の出来事だった―― 『咲夜さんが里の人間とお見合いする』 ――その時僕の身体に電流が走った。そのことは咲夜さん自身も 驚いていた。レミリアお嬢様が勝手に決めたことだったのだ。 人間の里との関係をより盤石にするため、里の有力者の息子と十 六夜咲夜をお見合いさせる……というのが表向きの理由だったが、 咲夜さんはお嬢様の顔を立てて、一応その男とお見合いをした。 ……咲夜さんは全然乗り気ではなかったので、僕はすっかり安心 してしまっていた。……それがいけなかった。 お見合いから帰ってきたときの咲夜さんはとても困惑した表情を していた。 『デートというのに誘われてしまったわ。どうしましょう、こんな こと初めてよ』 その相手は里長の長男で、僕は直接話したことはなかったが、そ こそこ顔立ちもよく、里人の人望も篤いという、里とのパイプを太 くするのにはまさにうってつけの相手と言えた。……僕とはあまり にも差があり過ぎる。 『ご愁傷様……貴方、ついてなかったわね……』 『だ、大丈夫ですって! ○○さんの気持ちは伝わりますって』 『こんなにお似合いの人が近くにいるのに、お嬢様も咲夜さんも見 る目がありませんね!』 『そんなどこの誰かもわからない人間、連れてきたら壊しちゃって もいいよね?』 よっぽど酷い顔をしていたのか、色んな人から慰めの言葉をかけ られたが僕の気持ちは安まらなかった。いつも咲夜さんからかけら れる 『御苦労さま』 の一言のほうが、どれだけ僕の支えになっていたか改めて思い知 らされる。それがあったから、こんな僕でも頑張ってこれたんだ。 それが今はどうだ……。 結局僕の手の届かない所で交際は続き、盛り上がった両方の親… …主? が結婚を推し進めていった。 これには、咲夜さんに幸せになってほしいという思惑がレミリア お嬢様にあったということを館内の噂で聞いてしまったため、強く 言うことができなかった。 ……続く交際、そして里から帰ってくる咲夜さんの満更でもなさ そうな顔。あんな顔、僕といるときには見たことがない。結婚の話 にも、やがて嫌悪感を示さなくなり、咲夜さんも、あの男との結婚 を決めた。 そして今が、その前夜。 「あの時は驚いたわ。まさか里の人が使用人に雇ってくれなんて言 ってくるだなんて。今さらだけど、美鈴もよくあなたを通したもの だと思うわ」 「い、いいじゃないですか。そのおかげで今があるんですし」 それもそうね、と言って咲夜さんが笑う。かつてはエネルギーの 源となっていたその微笑みが、今は針の筵のように感じられた。 「……でも、貴方が来てくれてよかったわ」 「僕が人間だからですか?」 「それもあるけど……うふふ、貴方に色々教えるの、結構楽しかっ たから。まさかお掃除すら満足にできないなんて、思ってなかった もの」 「すみません、出来そこないで……今は咲夜さんのおかげで、少し は出来るようになったと思います」 「いいのよ、そうやって誰かを育てるのって今までにない経験だっ たから……そういう意味では充実してたわ。妖精じゃ物覚えが悪す ぎて張り合いがないんだもの。 でも今は、こうして貴方に後を任せられるわ。お勤めは続けるけ ど、ずっと紅魔館にはいられないでしょうし……でも、時間も距離 も、私にはあまり関係ないから、そんなに心配しなくてもいいの よ?」 咲夜さんの能力なら、時間も距離も関係ない。でも、もう想いが 通わないことは僕だけが知っていた。……僕だけが。 「……咲夜さん、明日は……これを着るんですよね。きっと良く似 合うだろうな、咲夜さん、美人だから」 「どうしたのよいきなり。褒めても何も出ないわ……最近そう言わ れることが多くなったんだけど、本当なのかしら?」 「嘘じゃ、ないと思いますよ。……咲夜さんならきっと幸せになれ ますって」 「うふふ、ありがとう―― ――ねえ、○○……こんな風に考えてみたこと、あるかしら?」 咲夜さんはおもむろに僕に背を向けて、語り始めた。 「もし……もしもよ、貴方が幻想郷で生まれて……お嬢様が見初め たのが貴方だったら――」 「――もう夜も遅いです。明日に備えて早く休みましょう」 僕は嫌な予感がして咲夜さんの言葉を遮る。もしそれを全部聞い てしまったら……僕はきっと無様な泣き面を彼女の目の前に晒すこ とになってしまいそうだったから。 「っ…………そうね……幸いお嬢様も、今夜はお目覚めにならない そうだし」 「……咲夜さんは疲れてるんですよ。無理にでも眠ったほうがいい。 新婦が倒れたりするようなことが、あっちゃいけませんから。咲夜 さんは強いから、大丈夫だとは思いますけどね」 「…………ありがとう、○○。貴方と話して、ちょっぴり気分が晴 れたわ。これでどうにか眠れそうね」 咲夜さん背を向けたまま、先に部屋を出ようとする。蝋燭の灯り から離れ、影が完全に暗闇に溶けたときに聞こえた一言を、僕はず っと忘れることはできないだろう。 「……ごめんなさい、○○」 新ろだ618 一人の男と一人の女と、それと多くの妖精達が紅魔館傍の湖畔を駆け抜けていた。 紅魔館門番の美鈴は脇に、それ以外は四列縦隊のその集団は、足並み乱さぬよう掛け声を出し合いながら走っている。 Mama Papa were Laing in bed Mama rolled over and this is what s she said Oh, Give me some Oh, Give me some P.T.! P.T.! Good for you Good for me Mmm good 時折何かが風を切る音が聞こえる。 先頭を走る彼は、耳の傍で風が渦巻いているせいだろう程度にしか思っていなかった。 Up in the morning to the rising sun Gotta run all day.till the running s done Ho Chi Minh is a son of a bitch Got the blueballs, crabs and seven-year itch しかして後続の妖精たちは風切音のするたびにばたばたと倒れていき、もう残りは半分というところにまで減っている。 とはいえ、後ろを振り向くことはなく、そもそのような余裕のない彼と彼女らはそれに気づきようはずもない。 隣がいなくなったと思ったら、即座に自分も転ばされ置いて行かれるのだから気づいたところで手遅れでもある。 I love working for Uncle Sam Let me know just who I am 1,2,3,4, United States Marine Corps! 1,2,3,4, I love the Marine Corps! my Corps! your Corps! our Corps! The Marine Corps! 走る最中、また幾本ものナイフが茂みから飛び出し、後の一列をまとめて倒す。 すぐ後ろがいなくなり、美鈴は異変にやっと気づくが、そのときには彼女もナイフをわき腹に受けていた。 とはいえ彼女も妖怪の端くれ、それしきのことで足を止めるはずもなく、腹を押さえながら声を出していた。 I don t know, but I ve been told Eskimo Pussy is mighty cold Mmm good feels good is good real good tastes good mighty good good for you good for me 美鈴が数本のナイフを受ける間にも妖精メイドは続々と倒れゆき、後は二人が走るだけ。 それも美鈴が7本目のナイフを額に受けると、残るは唯々一人となった。 I don t want no teen-age queen I just want my M14 If I die in the combat zone Box me up and ship me home Pin my medals upon my chest Tell my Mom I ve done my best 「あら」 やがて紅魔館正門前に到着し、ランニングを止めた男の前に、一人のメイドが顔を出す。 「じゃあ私はいらないのかしら」 そう問いかけながら、そのメイドは彼の首に白いタオルをかけ、汗をぬぐってやった。 「ああ咲夜さんありがとうございます、それで何ですって?」 「だって若い女はいらないんでしょう」 彼は暑そうに上着をばたつかせながら訊くと、咲夜と呼ばれたメイドは答えた。 それを聞いて彼は一瞬驚いた顔をしたが、返事はわかりきっている、とでも言いたげな彼女の目にすぐに表情を苦笑いに変えた。 「そうですね、もういりませんね」 「もう?」 眉間に皺を寄せて咲夜が尋ねる。どうやらいささか予想とは違った返答だったらしい。 「ええ、一人いれば満ち足りますし」 言いながら彼は咲夜の腰に腕を回すとぐいと引き、咲夜も逆らう素振りを見せずに体を寄せた。 汗の吹き出るのにも構わずにひしと抱き合いながら、お互いの目を見詰め合う。 先に口を開いたのは咲夜のほうだった。男の肩に置いていたいた手を首の後ろで組み、二人離れないようにしている。 「でも私は一人じゃ足りないわよ」 微笑みながらに咲夜は男の顔を見、次いで自分の腹を見た。 その意味に気づいた彼は、また苦笑いを浮かべながら咲夜の顔を見つめ言う。 「それじゃあこれから頑張らないといけませんね。まず手始めにどうしましょう」 「そうね、ならとりたてて今はこれね」 言って咲夜は目を閉じ、そして二人は口付けを交わした。後ろに横たわる屍には目もくれずに。 「それにしても、どうしていきなりランニングなんて始めたの」 ナイフの餌食になった妖精たちが復活するころ、ひとしきり密着を終え、二人は門の近くに移動していた。 怪訝そうな顔をしてたずねる咲夜に、彼は酷くいい難そうに答える。 「いや、この間妖怪に襲われた時に走って逃げたんですが、どうにも体力が続きませんでね」 「それで体力づくりに走りこみ?」 彼は咲夜の言葉に何も言わず、ただ苦虫を噛み潰したような顔をする。 「外に出ないでずっと紅魔館の中にいれば良いじゃない」 「買い物とかは里まで出ないと駄目でしょう」 あきれたような声色で咲夜が言うが、彼には懲りた様子もなく肩をすくめて見せた。 「まあ、今度からは気をつけますよ。適当に猟銃でも持って出かけます」 ここに銃があるかは知りませんが、と付け加えながら男が言う。 咲夜はその言に頭を抱え、大仰にため息をついて不満の意をあらわにしながら言った。 「今度から外に出るときは言いなさい。私も一緒について行くから」 だがその言葉に、今度は男のほうが渋面を作り拒否を示した。 「咲夜さんは夜の仕事が忙しいでしょう。昼間は眠っておかないと」 それに、咲夜は何のこともないと言いたげに答えた。しかし男は下がらない。 「大丈夫よそのくらいは。時間をとめて眠ればいいんだし」 「無理しちゃいけません。それにそれじゃあ早く老けますよ」 これには流石の咲夜も堪えたようで、眉間を押さえて何か考えるような悩むような態度を取っている。 「まあ、老けるのはいやだけれども……」 態度を改めて様に見える咲夜に、男はそうでしょうと満足げに頷く。 「私とデートするのは嫌なのかしら?」 腹の前で手を組み、もの悲しげにする咲夜。彼女は少し俯き加減で男に言った。 今にも泣きそうな調子の咲夜に、男は仕方がないと言いたげに一瞬眉間に皺を寄せ、やがて破顔して言った。 「それなら後で付き合ってもらえますか。妖怪のやっている店なんで、夜遅くに開くんです」 「ええ、よろこんで」 言って二人はまた抱き合い、そして手をつないでゆっくりと扉のほうへ歩いて行った。 「ところであの卑猥な軍隊ソングはどうにかならないの?」 「なりません」 新ろだ845 「はい、チェックメイト」 その言葉を同時にピタッ、と喉元に突きつけられるナイフ。 その前に足払いを食らい、地面に仰向けに倒れこんでいる私には回避手段は無く、 こちらを悠然を見下ろすメイド長に降伏を宣言する。 「……参りました」 「はい、これで10戦9勝0敗0引ね」 スッ、と喉元のナイフが引かれ、ヒュンヒュンと風邪を切る音を立てながら メイド長……十六夜 咲夜さんがナイフを片手で回している。 チャッ、と足に巻かれている皮帯にナイフを格納し、私に手を差し伸べる。 「立てるかしら?」 「すみません、ありがとうございます」 差しのべられた手を借りて立ち上がり、服に着いた埃などを払う。 「最初に比べればマシになってきたけど……まだまだね○○」 「……面目ありません……」 「まあ、素人の貴方が私相手に30秒保つだけでも褒める事は出来るわよ?」 はあ……それ、全く褒められた気がしません…… 「でも、あと1戦で私に勝てるようになるのは……限りなく無理でしょうけれども」 そう、あと1戦……あと1戦しか無いんだ。 何故私が咲夜さんと戦っているか……それにはちょっとした説明が必要だ。 簡単に説明すると、咲夜さんに告白した時、 咲夜さんから付き合う為の条件を提示されたのだ。 それが、10戦する間に一度でも良いから咲夜さんに勝つ事。 勿論、武芸ド素人で弾幕ごっこすら出来ない私に、マトモにぶつかって勝てるわけがない。 その為、咲夜さんにはハンデとして以下の条件が付けられている。 1つ、時を止める事を禁止(止められたら私には分からないけど……) 2つ、ナイフは相手に降伏を宣言させる時だけ使用する。 3つ、私は何を使用しても構わない。 と、ここまでハンデを付けて貰っているにもかかわらず、先ほどの様に惨敗している。 「諦めるますか?」 そりゃここまで手も無く捻られているのだ。 諦める……っていう選択肢も出てくるのかも知れない、だが…… 「いえ、私はまだ諦めませんよ? まだ後1回ありますから」 諦めてしまっては可能性は零になってしまい、 何があろうと実現出来なくなってしまう。 勝つ可能性が千に一つ、万に一つ、例えそれが那由他の彼方でも…… 私にとって賭ける価値には十分過ぎる!! ……と思えたんだけどなあ…… 「ふふっ……そう、諦めが悪いのね。それじゃあ一週間後の同じ時、 この時計塔前でね」 「はい、よろしくお願いします」 ペコッ、と頭を下げる。 咲夜さんだって暇じゃないのに、私の為にわざわざ時間を作って 対決してくれているのだ。 礼儀はしっかりしなくてはいけない。 「明日も早いわ、早く自室に帰って寝なさいね? それじゃ」 パッ、と数枚のトランプを残して消える咲夜さん。 おそらくこれからお嬢様方のお世話をしにいくのだろう……凄いよなあ…… 「おっと、長い時間居たら冷えますね……さっさと帰りますか」 次の日、自身の仕事(紅魔館に居候させて貰っている為、簡単な雑務業務を命ぜられている。 妖精メイド達には出来ない細かい計算や、 (妖精達には何となく数が合えば良いよね、と思う風潮があるらしい) 在庫管理(これも同じ様に何となく数が合えば良いよね、 の考えでちょろめかす奴が居るらしい) 等を基本的に、メイド長(咲夜さんの事だ)の指示に従って臨機応変に仕事をこなす、 遊撃みたいな扱いになっている。 まあ、今日の仕事は簡単に終わってしまったので、中庭で自己鍛錬 (と言っても走ったりするだけだが)をしている途中だ。 「あはは……その様子だとまた咲夜さんに捻られてきたみたいですね」 「紅さん」 門番である紅 美鈴さんが声をかけてくる。 見た目通り武術が得意らしく、私も何回か格闘術の基本を教えては頂いたのだが…… 「申し訳ありません、また負けてきました」 「でも前回より時間が稼げたみたいですね、つまり全く無駄では無かった…… と言う事ですね」 「10秒だけですが……」 紅さんに教わった通り、相手との距離を目視で確認して距離を取り、 自身のペースを作ってから落ち着いて反撃を…… つまり防御主体でカウンター狙いの戦法だ。 武術でド素人な私に、攻撃し続けるという選択肢は存在しない、 相手からのカウンターを確実に受けてしまう。 「たかだ10秒、されど10秒ですよ。塵も積もれば山となる。千里の道も一歩から、 ちょっとずつ成長していけば良いんですよ」 「成長する時間があれば……良いのですけどね」 「あはは……」 最後の決闘まであと6日、それまでに何とかして咲夜さんを倒す方法を 考えないといけないなんて…… 「う~ん……正攻法では無理、ならば搦め手からいくしか無いでしょうけれども、 ……そうですね、こんな作戦ではどうでしょうか?」 紅さんの提案してくれた作戦は確かに正攻法では無く、小細工と不意打ちに頼る芸当だ。 しかしそれ以外何も思いつかない上、今まで真正面から戦って惨敗しているのだから…… やるしかない。 「咲夜、今日で最後だったな……○○との決闘」 「はい、お嬢様」 紅魔館の主人、レミリア スカーレットに紅茶を注ぎつつ咲夜が答える。 「今宵は私も観戦させて貰おう」 「まあ、でしたら完璧な勝利で幕を閉じなければなりませんわね」 「くくくっ……咲夜、あいつを舐めたり手加減をしたりしない事だ。 奴の瞳には珍しい、純粋だが力強い力が見てとれる。 土壇場で巻き返すかもしれないぞ?」 「はい、心してかかりますわ」 以上、咲夜さん側の最終決戦前の光景。 従者と主人は何時も通り時間を過ごしています。 「さて、時間丁度ね」 カツン、と時計台の針が動く。 スカーレット様や紅さん、ノーレッジ様が見守る中私と咲夜さんが構える。 「では、○○……」 「はい、咲夜さん」 「「参ります!!」」 ザッ、と何時も通り咲夜さんが私の手を取ろうと跳躍する。 私もその跳躍に合わせて、バックステップしながら距離を保とうとするが、 咲夜さんの方が速い!! 「もらっ……」 咲夜さんの手がのびてくるが、私もそうそう何度も同じ方法で倒されたりはしない! 「でええい!!」 腰に下げていた玉を掴み、思いきり叩きつける。 地面に叩きつけられた玉は閃光を放ち、闇夜に瞬間的な太陽を生み出す。 紅さんの提案に従って、咲夜さんの視界を一時的に奪う……閃光玉と名付けた。 それをノーレッジさんに作って頂き、咲夜さんが私の手を掴むその瞬間、 勝利を確信したその隙を突く不意打ちだ。 「くっ!?」 サッ、と視界を奪われた咲夜さんが後退しようとするが、 それを許してしまったらもう勝ち目はない。 「でやああああっ!!」 咄嗟に咲夜さんの肩を掴み、全体重を相手側にかけると、 姿勢を崩し、床に倒れこむ咲夜さんと私。 「いたた……あ、咲夜さん、大丈夫ですか!?」 「…………」 思いっきり両手で肩を押さえつけ、咲夜さんの上に覆いかぶさる様に……え? 「ほう、○○も大胆だな。 こんな大衆の前で押し倒すとは……」 ハハハッ、何を馬鹿な事を仰るのですかお嬢様。 紅さんはやれやれ……と言った様な表情で顔を手で押さえ、 ノーレッジさんはため息を吐いている。 「……○○さん?」 「も、申し訳ございませんでした咲夜さん!!」 咄嗟に謝りながら咲夜さんの上からにげr……もとい退く。 「……責任とって頂きますからね」 すれ違い様にボソリ、と咲夜さんが呟いた。 それってどういう意味? なんて聞く暇も無く咲夜さんとレミリア様は館へと戻ってしまう。 ……え、私は明日からどうなるの? 新ろだ864 チク、タク、チク、タク――。 時計の音。 チク、タク、チク、タク――。 針の音。 トクン、トクン、トクン――。 貴方の鼓動。 カチッ――。 停止。 無音――。 死んでる貴方。 ――チク、タク、チク、タク。 ――トクン、トクン。 蘇生。 「――咲夜? どうかしたのか?」 貴方は、毎回尋ねてくる。私の自室で貴方と二人、貴方の胸に抱きついて、胸に耳を当ててると。 仕事が終わった後の時間、貴方と二人のこの時間。貴方の鼓動に耳を澄ませる――。 「――いいえ、何でもないのよ。」 私は毎回そう答える、本当に何でもないのだから。ただただ勝手に不安なだけで。 ドクンドクンと脈を打つ、貴方の心臓(ココロ)に思いを馳せる。 「――貴方は、まるで時計のようね。」 「……それは、どういうことなんだ?」 「毎秒毎秒脈を打つから。それはとても不規則だけれど、貴方の心臓(ココロ)は、貴方の時(いのち)を刻んでる。 そんな貴方は時計のよう。」 そう言い、私は指を這わせる。耳は胸に当てたまま、貴方の胸に手を這わす。 ほら、また心臓(ココロ)が加速した。焦っているの? 困っているの? ――興奮してくれたのかしら? 「そうか、私は時計なのか……。」 「そうね、貴方は時計だわ。大きなノッポの置時計。」 早鐘を打つ、貴方の鼓動。どんどん加速をしていった。それは勿論この私も――。 愛する人と密着するのだ、心臓(ココロ)が踊らぬ訳がない。 「咲夜、こんな話を知っているか? 人を含めて生物の、その内哺乳類と呼ばれるものの話だが。生涯その心臓が刻む鼓動の数は凡そ一定なのだそうだよ。」 「へぇ……。」 そんなことを聞かされても、私は反応のしようがないのだけれど。でもそうね、彼のこの心臓も、刻々(とくとく)時(いのち)を消費している。 それはとても不思議な感覚。永遠なんぞに興味は無いけど。でもそうね、いつかは死ぬんだわ。彼と勿論この私も――。 「……あまり興味が無さそうだな? まぁでも話はここからだ。」 「……別に、興味が無かったわけじゃないわよ? 本当よ?」 繰り返すのがうそ臭いのだと、彼は苦笑し言っていたけど、本当に興味はあったのだ。 ……ただ反応に困っただけで。続けて彼はこう言った―― 「――咲夜が居ないと遅くなり、咲夜が触れると加速する。そんな私の鼓動が、そんな私が時計なのなら 私の心臓(ココロ)は、私の時間(いのち)は、咲夜、貴女のものなんだ。」 「――っ。」 彼は本当に困った人だ、自然に私を口説いてくる。殺し文句を言ってくる。 「それは勿論君も同じだ。私に触れて鼓動を早める、そんな君も時計(にんげん)ならば 君の心臓(ココロ)は、君の時間(いのち)は、既に、私のものなんだ――。」 「――――っっっ!!」 あぁもう本当にどうしようもなく……彼は、困った人なのだ――。 私は優しく抱きしめられて、額にキスを落とされた。 そのまま瞼に、次に頬。私の腕を持ち上げて、今度は手の甲、掌に、順番にキスを落とされた。 そして最後は手首にキスして、口付けたままに真っ直ぐと、私の瞳(ひとみ)を見つめてくるのだ。 今夜も、私は抱かれるのかしら? 私を抱いてくれるのかしら? だけど―― 最初に『友情』、そのまま『憧憬』、次に『厚意』。私の腕を持ち上げて、今度は『尊敬』、『願望』に。そして最後に『欲望』を。 キスする場所には意味がある。それは彼から聞いた事で、当然彼も知っている事。ねぇ○○……、一箇所足りないんじゃないかしら? 私も彼に顔を近づけ、強請るようにキスをする。 それは彼の狂気(くびすじ)に向けて。 「……今夜もするの? 相当鼓動が早まるわよ。 一生の鼓動の数が決まっているなら、かなり時間(いのち)を削られるんじゃない?」 「……言っただろう、私の時間(いのち)は君のもので、君の時間(いのち)は私のものだ。 ならただ互いの為だけに、時間(いのち)を消費するのも悪くない。」 そう言って彼はキスをするのだ。 それは私の唇(あいじょう)に――。 チク、タク、チク、タク――。 行為の後の、独りの時間。先に寝るのはいつも貴方だ。 それはちょっと寂しいけれど、貴方の寝顔を観察できる、それはちょっと貴重な時間。 チク、タク、チク、タク――。 貴方の時間は私のもので、私の時間は貴方のもので……。それは本当に幸せなこと。 だけど貴方には出来なくて、私には出来ることがある。 トクン、トクン――。 隣で眠る貴方の胸に、そっと耳を当ててみる。とても穏やかなその鼓動。 貴方の心臓(ココロ)、貴方の時間(いのち)――。 カチッ――。 停止。周囲の全てが停止する。私に出来て、貴方に出来ない、そんな程度のこの能力。 時間を操る程度の能力――。私は再び耳をつけ、貴方の鼓動に耳を澄ます。 無音――。 停止しているこの世界で、動いているのは私だけ。勿論貴方は止まっている。 鼓動も、心臓(ココロ)も、そして時間(いのち)も……。貴方の全てが停止する。 停止しているこの世界で、動いているのは私だけ。勿論貴方は止まっている。 鼓動も、心臓(ココロ)も、そして時間(いのち)も、私の全ては動いているのに――。 これは未来の暗示なのかしら? 貴方は只の人間で、特別な能力は何も無い。 これは未来の暗示なのかしら? 空も飛べなきゃ、魔法も撃てない。奇跡なんて以ての外だ。 これは未来の暗示なのかしら? 生きてる私と、死んでる貴方。動く私と動かぬ貴方。 貴方の心臓(ココロ)は私のもの。それは事実で、分かってるけど―― 貴方の時間(いのち)は私のもの。それは事実で、分かってるけど―― どうしようもなく不安になるのだ、見知らぬ所で逝かないか。危険の溢れる幻想郷で、貴方は本当に只の無力。 どうしようもなく不安になるのだ、私を残して逝かないか。貴方の居ない停まった世界を、私に残していかないか。 だから―――― ――チク、タク、チク、タク。 ――トクン、トクン。 そして再び動き出す。鼓動に心臓(ココロ)に貴方の時間(いのち) ……この瞬間は、とても幸せ。貴方が蘇生を果たすから。 そしてまだまだ加速する。時間(いのち)に心臓(ココロ)に私の鼓動。 ……それからの時間は、とても幸せ。貴方の時間(いのち)に触れるから。 だから――、今日も私は彼に抱きつく。……あなたの心臓(ココロ)に触れるため。 チク、タク、チク、タク――。 時計の音。 チク、タク、チク、タク――。 針の音。 トクン、トクン、トクン――。 貴方の鼓動。 カチッ――。 停止。 無音――。 死んでる貴方。 ――チク、タク、チク、タク。 ――トクン、トクン。 蘇生。 それは毎晩繰り返す、私の秘密の確認作業――。 (了) (チルノの裏) 咲夜さんって凄くセクシーですよね。大人のようで子供のような。妖艶なようで無垢なような。下世話な話、近くに居るだけで情欲を刺激されそうです。 パチェは猫度が足りないと言うけど、咲夜さんは彼氏に対しては猫のようになるんじゃないかな? と勝手ながら思ってます。 普段クールでいて、夜になると途端にくっついてきて静かに甘えだす。みたいな。そんな咲夜さんは好きですか? 私はとても好きです。 彼の胸に抱きついて、胸板に指でのの字書いたりするんですよ! たっ、タマリマセンワー!! さて、本編中のキスの件(くだり)ですが、ご存知の方ばかりだと思いますけど、知らない方の為に一応の解説を。 手の上ならば、尊敬のキス 額の上ならば、友情のキス 頬の上ならば、厚意のキス 唇の上ならば、愛情のキス 瞼の上ならば、憧憬のキス 掌の上ならば、願望のキス 腕の上ならば、欲望のキス さてその他は、狂気の沙汰 という話があるのです。キスする場所によって意味があるのだとか。ロマンチックですね。 本編中の○○は咲夜さんに向けて愛情と狂気以外のキスをしました。 それを受けて咲夜さんは、愛情が無かったことに不満を抱き、狂気(首筋)のキスを持っておねだりしたわけですね。エロいね、エロいよ咲夜さん。 ともあれ読んで下さった方々に心からの感謝を。イチャスレの全ての兄弟達に幸あれ!!
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スレッド 刻 http //charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/kako/1253/12531/1253114099.html 呼称 咲夜、咲夜さん、メイド長、悪魔の犬、さっきゅん、等 読みは「いざよいさくや」。 概要 上海アリス幻樂団の弾幕STG、東方Projectの登場キャラ。 完璧で瀟洒なメイド長。普段は吸血鬼の主人の世話に忙しい。 スレッドの交流では神父の友人。紅魔郷シリーズ、「門」「忌」に続く「刻」のスレ主。 神父への呼称は「神父様」、「イル様」等。神父からは「十六夜さん」と呼ばれる。 (補足) 一見真面目で瀟洒だが、実際は色々とズレたメイドさん。 ※最近はズレすぎてフランドール涙目中。壊滅的な推理(詮索)力と天然が合わさって最強に見える……らしい。 能力 時間を操る程度の能力。 http //charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1252155551/567- で神父に使われた力はこの能力を貸し与えたもの。 神父は「刹那が食む那由多(ムルトゥム・イン・パルトゥオ)」と名づけたが、本来の名前は、時符「咲夜特製インスタントタイマー」 画像はpixivに画像を投稿されているZB様(http //www.pixiv.net/member.php?id=113282)からお借りしています。
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咲夜10 11スレ目 908 正月。 それは一年で最もおめでたい日。(幻想郷にもあるなんて驚いたけど) 1月1日を国民の休日とし、年が変わったことを祝う日だ。 今日は、ここ、僕を雇ってもらっている紅魔館で、新年会をする予定だ。 「執事長、これはどこに置けばいいですか?」 「あー、それは向こうかな」 ちなみに、僕が就いているのは執事長。 割と忙しい役職である。それだけ、お嬢様に気に入れられたってことなんだろうけど。 就いたからには、精一杯やってるつもりだ。 「執事長~!こっち手伝ってくださ~い!」 「ちょっと待ってくれ~!僕も忙しいんだ~!」 俺たちがさっきから何をやっているのかと言えば、無論、新年会の準備である。 それも、毎年やっているのとは違い、今年はレミリアお嬢様の意向でかなり大きいパーティーにするつもりらしい。 ゆえに、紅魔館はかなり忙しい状況になっている。 門番にも、図書館の司書にも手伝ってもらっているぐらいである。 ちなみに、メイド長は料理担当なので今は厨房にいる。 「○○さん、このテーブルはどこに配置するんですか?」 さすが、門番。 片手でテーブル運びとは。 「向こうから順に並べて」 「こっち終わりました~執事長」 「ご苦労さま。でも、まだこっちが終わってないからこっち手伝ってくれ~」 「この鬼執事~!」 「文句は終わってから言ってくれよ~」 いつもは静かな紅魔館も、このときばかりは騒がしい。 「おーい、来てやったぞ~」 こんなときに限って、来客である。 「ごめん魔理沙、今忙しいからまた後で来てくれよ」 「んー?何やってるんだ?」 イスなどをあちらこちらに並べる俺やメイド達を不思議そうに魔理沙は見ていた。 「いつものパーティーの準備。そろそろ魔理沙の家にも招待状が届いていると思うよ」 「そうか、じゃあまた後でくるぜ」 「・・・・・・・暇なら手伝ってくれよ」 「客に手伝わせる気か、○○は」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「ふー、これで全部かな?」 テーブルに、用意された料理を並べ終える。 某大食い幽霊も呼ぶ予定なので、かなりの量がある。 「全部ですよ。というか、全部であってほしいです」 「もう・・・・疲れて動けませんよ~」 「ははは。じゃ、各自パーティーまでゆっくり体を休めてくれ」 疲れで倒れているメイド達に号令をかける。 「じゃ、パーティーまで自由解散!」 パーティーの始まりは午後7時からだ。 今の時刻は午後6時。そろそろ、来客が集まってくる時間である。 「よし、ここも問題なし・・・」 僕は最後のチェックをしている。 具体的には、イスの数、料理の数などに漏れが無いか、である。 執事長として、全体を見直すのは当然である。 「ふむ、特に問題なし、と」 どうやら問題なく準備が出来たようだ。 「お勤めご苦労様、○○」 後ろから声を掛けられる。 この声で、もう誰か分かる。 なにせ、仕事の関係上、最も話す人だし。 「こちらこそ、お勤めご苦労様です、メイド長」 案の定、流石のメイド長も少し疲れた顔をしていた。 「これだけの料理、大変だったでしょうに」 「そうね。でも、お嬢様の意向には従わなければならないわ」 しかし、この人の忠誠心も見事である。 「それに、まだ終わってないわ。本当に忙しいのは、パーティー本番よ」 「それもそうですね」 「ん、どうやら準備ができたようだな」 噂をすればなんとやら。お嬢様の登場である。 「はい、特に問題は見当たりません。あとは、開始を待つだけです」 「ご苦労、○○、咲夜。開始までゆっくり部屋で休んでおけ。パーティーの途中で寝たりするんじゃないぞ」 「「承知しました」」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ マイクを片手に壇上に上り、ホールを見渡す。 ・・・・・どうやらメンバーは揃ったようだ。 「・・・・・では、レミリアお嬢様よりご挨拶があります」 ざわついていたホールが静まり返る。 レミリア様が、壇上に上ってくる。 「・・・・コホン、皆さん、あけましておめでとう。 そして、紅魔館へようこそ。本日は、忙しい中、このように多くの人に・・・・」 「似合わないぞ~、レミリア~!」 下から魔理沙が野次を飛ばした。 ホール、爆笑の渦。 チラリとレミリア様を見る。 ・・・・案の定、顔を赤くしていた。 「・・・・・・お望みどおり、堅苦しい挨拶は抜きにしよう。では、○○、乾杯の音頭を頼む」 「皆さん、用意はいいですか?」 グラスを掲げる。 それを合図に、次々と全員の手にグラスが握られる。 全員、準備はOKのようだ。 「では、新年を祝って・・・・・」 「かんぱ~い!!」 「「「「「「「かんぱーい!」」」」」」 ~パーティー中の全員の様子~ 「ゆ・・・・幽々子様・・・・・」 「ん?どうひたの?」 「・・・・た、食べすぎじゃありませんか?」 妖夢が心配するのも当然である。 乾杯の音頭が取られた瞬間、幽々子は真っ先に料理に飛びつき、修羅のごとく食べていた。 「なにひってるの。こういうのは食べなひゃ損でしょ?」 話しながらも猛烈に食べていく幽々子。 そばには、何枚も重ねられた皿が積みあがっていた。 ・・・・ちなみに、紅魔館側はこの事態を想定したのか、幽々子の周りにはメイドがたくさんいる。 (・・・・・・・あとで謝っておこうかな・・・・) 「人のこと心配してないで、妖夢も食べなさい」 「は、はい」 「見事なものね。この規模のパーティーも、久しぶりだわ」 「そうですね。姫様がこのようなパーティー自体に出席するのも久しぶりですね」 「・・・・・・いつもは引きこもってますしね」 「・・・・・・・何か言った?ウドンゲ。声が小さくて聞こえなかったわ」 「何でもありません」 「本日は、このようなパーティーにご出席いただき光栄です。どうぞ、ごゆっくりお過ごし下さい」 「ありがとう。○○、あなたも、あまり無理しないようにね」 「はは、お気になさらず。これも仕事ですから」 「・・・・・・姫様も○○さんを見習って少しは働いて下さいよ」 「そういえば、前の月の晩のときの霊夢のところで宴会したよね~」 「なんだか、ここにきたのが随分昔のように感じますね、師匠」 「・・・・・・それだけ、ここが住みやすい、ってことね」 「ま、過去を思い出してもしょうがないわ。それより、さっさと食べましょ」 「・・・・・・姫様、あまり食べ過ぎないようにして下さいよ。ただでさえ、運動しないんだから・・・」 ・・・・・・・引きこもり相手には当然の心配である。 「なぁ、けーね。寺子屋のほうは大丈夫なのか?」 「心配ない。正月はどこの仕事も休みだ」 けーねは少しため息をつくと、 「・・・・・例外として、ここの執事やメイドは、まだ仕事のようだがな」 「大変だね、咲夜も○○も」 「・・・・手伝えるなら手伝いたいが、あの二人のことだ、拒否するだろう」 「ま、私達は客として来てるんだし、楽しんでいきましょ」 「・・・・・そうだな。じゃ、妹紅、あらためて乾杯だ」 「乾杯」 「・・・・・・なんだか良心が傷つきますね・・・・」 「・・・・・・どうしたの、急に」 パチュリーがワインを飲みながら聞いた。 美鈴がそう思うのも当然である。 自分達は食べているのに、○○や咲夜は、まだ料理や客の相手などに忙しいからだ。 「・・・・だって、咲夜さんや○○さんが」 「・・・・・仕方ないでしょ。私たちはただの手伝い。あの二人は企画者の従者。そこらへんは、任せましょう」 「・・・・・・」 「・・・・・・はぁ。あんたがそんなんじゃ、咲夜も○○も浮かばれないわ。あの二人分、楽しまないと」 「そうですよ!楽しみましょう!」←こぁ 「・・・・・・そうですね」 (あとで、差し入れぐらいは持っていってあげようかな・・・・・・) 「なにこれ、固まってるじゃないの!」 一匹のバカな妖精が、自分の冷気で固まった料理に怒っていた。 「チ、チルノちゃん、冷気を抑えないと料理が凍っちゃうよ」 大ちゃんも、バカのお守ご苦労さんである。 「まったく、これだからチルノちゃんは~」 白岩さんも、お勤めご苦労様。 どうでもいいけど、ただでさえ太(ryだから、あまり食べ過ぎないように。 「そうなの?」 「そうだよ」 「そうなんだよ」 「・・・・・・・なーんてね、実は気づいてたんだから!!」 「・・・・・・(ジトー)」 「な、なによ、その目・・・」 「「クスクス・・・」」 三人のやり取りに、周りのメイドたちが優しく笑っていた。 「・・・・・(そわそわ)」 「どうしたの、みすちー?」 「・・・・・・リグルちゃん、私大丈夫だよね?食べられないよね?」 「・・・・・みすちーは食べられるのかー?」 「ルーミアちゃん、食べちゃだめだよ」 「そーなのかー」 「・・・・・・・・(そわそわ)」 「・・・・・・みすちー、せっかく呼ばれたんだし、早く食べようよ」 「・・・・そ、そうだよね。私、客だもんね・・・」 「わはー」 「姉さん、ここでライブはやらないの?」 「リリカ、今日は演奏じゃなくて食べるために来た・・・」 「そうそう、今日は音楽は忘れて、さっさと食べようよ」 「こんにちは、三姉妹さん」 「あ、いつかのメイドさんだ・・・」 「何か用?」 「挨拶。それよりも、お嬢様があなた達の演奏を聴いてみたいって言ってるから、後で演奏お願いできるかしら?」 「「「お安い御用!」」」 「いや~、いっぱい人いますね~、ここ」 「そりゃあね。お嬢様に関わりを持ってる人はほとんど招待したから」 「これはいい記事が書けそうです!お招きいただきありがとうございます!」 「・・・・あまり悪い記事は書かないでくれよ」 「こーりん、早く食べようぜ!」 「魔理沙、こういうのは味わって食べるものだよ」 「早く味わって食べようぜ!」 「そういう問題じゃないんだが・・・」 「どういう問題だぜ?」 「そういう問題」 「二人とも、変な漫才はいいから、さっさと食べなさいよ」 「霊夢こそ、まだ食べてないじゃないか」 「あんた達がうるさいからよ・・・・」 「そうそう、うるさくって気が散るじゃない」 「何でアリスがここに座ってるんだぜ?」 「そんなの、私の勝手でしょ」 「うるさいなら、向こう行けばいいじゃないか」 「うるさいわね。私の勝手でしょ」 「それよりも、もっと酒もってこ~い!」 「萃香、少しは遠慮しなさいよ」 萃香の周りのメイド達も大変だ。 「だが断る」 「あ~!あんた、私の酒取ったわね!」 「何のことでしょう~?」 「やれやれ・・」 「はは、霖之助さん、苦労してますね」 「・・・・・○○か。いつもありがとう。まともな客は君だけだよ」 「ただ、お金払って買い物してるだけなんですけどね」 「それすら出来ないやつらが、ここにいるんでね」 「失礼な。いつかちゃんと払うわよ」 「そうだぜ?いつか必ず払うさ」 これには霖之助と○○も、苦笑せざるを得なかった。 「ホワイト、あたしたち、場違いじゃない?」 「どうして~?ブラック。もうすぐ春だから伝えにきたのよ~♪」 「そんな雰囲気じゃない気がするけど・・・・」 「あら、こんなところに料理があるわ~」 「食べていいの?」 「いいんじゃない?」 「しかし、あたいたちが来てもよかったんですかね?映姫様」 「今日は仕事の休みをもらいました。招待状も来ていたし、何も問題はありません」 「そうかなー」 「ようこそ、紅魔館へ」 「あ、あのときのメイドだ」 「・・・・・・あのときはお世話になりましたね、お互い」 「・・・・・今日は新年会。過去のことは忘れて、ゆっくり楽しんでいってくださいな」 「言われなくても、そのつもりですよ」 「・・・・・・本当かな。映姫様、根に持つ性格だし・・・・」 「何か言いましたか?小町」 「何でもないです!」 「盛り上がっているようね」 「盛り上がってる!盛り上がってる!」 「こら、フラン。今日は特別に出してあげたんだから、問題を起こしちゃダメよ?」 「わかってるって」 「これはこれは、お嬢様に妹様。こんなところに何のようですか?」 こんなところとは、厨房のことである。 某大食い幽霊やその他のおかげで、厨房は地獄絵図となっている。 「様子を見にきただけよ」 「そうそう!」 「そうですか。こっちなら多分大丈夫ですから、まだ向こうで楽しんでいても大丈夫ですよ?」 「そう?じゃ、咲夜、あまり無理はしないようにね。○○にも言っておいて」 「承知しました」 「これおいしいよ~藍しゃま」 「こら、食べながら話すんじゃない」 「は~い」 「今日は遠いところから来ていただき、ありがとうございます」 「いやいや、こちらこそ私たちを招いてくれてありがとう、○○」 「礼ならレミリアお嬢様にお願いしますね。お嬢様が企画したのですから」 「そうか。あとで礼を言っておく」 ○○は次の仕事のため立ち去ろうとした・・・・が 「あら、○○。あなたは食べていかないのかしら?」 「はは、生憎ですけど、仕事がまだ残ってまして」 「ゆ、紫様・・・・・」 「・・・・・ダメよ。今は仕事を忘れなさい」 そうして、紫は○○の背中に抱きついた。 「離して~仕事が残ってるんです~」 「ゆ、紫様?何してるんですか?」 「あら、藍、あなたもしたいの?」 「違いますよ!」 「○○ったら、つれないんだもん。 私と仕事、どっちが大事?」 「仕事」 「・・・・・・・・・罰として今日はもう離さないわ」 「えー!!!」 「何をやってるの、○○。早くこっちを手伝いなさい」 「・・・・すみません、ちょっと絡まれてしまいまして」 「・・・・・?まぁいいわ。こっち、頼むわね」 「わかりました」 ・・・・その後 食事が終わり、プリズムリバー三姉妹による演奏が終わり、色々盛り上がった。 王様ゲームやら、イス取りゲームやら・・・・ まるでみんな小学生だったな。 壇上に上がりマイクを持つ。 「・・・・・今日はわざわざ遠いところからお越しいただき、ありがとうございました。 新年会はこれにて終了となりますが、このままお茶会や、遊びを続行しても構いません。 帰る方は気をつけてお帰り下さい。外はもう真っ暗ですので・・・・ 部屋は空いているので、ここに泊まっていくつもりの方は事前にお知らせ下さい。 ・・・・・・それでは、本日はお疲れ様でした!」 「「「「「「お疲れさまでしたー!!」」」」」」」 終わったのはちょうど午前0時。 正直、クタクタである。 案の定、控え室でメイドたちが行き倒れのように熟睡していた。 「みんな、お疲れ様・・・・だな」 レミリアお嬢様はまだ向こうで客の相手をしているようだ。 さて、俺はどうしようか。このままメイド達と寝るか・・・? 「○○、今度こそ本当にお疲れ様」 また後ろから声を掛けられた。 「・・・・・メイド長、大変でしたね。本当に」 「そうね。でも、やり遂げた感はあるわ」 「・・・・・・そうだ」 「・・・・どうしたの?」 「メイド長、もとい咲夜さん、一杯、飲みませんか?」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・で、今部屋で二人きりで、飲んでいるわけである。 「ふう、ちょっと酔っちゃったわね」 「寝てもかまいませんよ?」 「変なことしない?」 「度胸があれば、ですけどね」 「・・・・・冗談よ」 ちょっと残念そうに見えたのは思い上がりだろう。 「・・・・・それに、まだ片づけが残っているわ」 「それもそうですね」 会話が途切れる。 でも、不思議と気まずいという感じはしなかった。 俗にいう、いい雰囲気、ってやつだろうか。 「・・・・さて、それじゃ、ちょうどいいし、ちょっと向こうの様子でも見てきますね」 「あ・・・・」 見た。 今僕は確かに見たぞ。 咲夜さんが、少し悲しそうな顔をしたのを。 「・・・・・・やっぱりや~めた」 「え・・・・・?」 「もうすこし、咲夜さんといることにします」 「・・・・・・そう」 そして、また静かな時が流れる。 心なしか、咲夜さん、さっきより顔が赤くなってるような気がする。 せっかくなので、咲夜さんの顔を見つめることにした。 「・・・・・・・・(ジー)」 「・・・・・・・」 咲夜さん、横向いて本読んでるけど視線がさっきから定まってない。 「・・・・・・それにしても、安心しましたよ」 「・・・・・・何を?」 「咲夜さん、ちゃんと女の子だったんだなって」 「・・・・!」 咲夜さん、顔真っ赤。いいもの見させてもらいました。 「最初は不安だったんですよ?なんだか、とっつきにくい印象だったし」 そう、最初はなにか距離を取られている様な感があった。 感情もあまり表に出さなかったし。 「でも・・・・最近の咲夜さん、女の子の顔してますよ。正直、惚れそうなぐらい」 嘘ではない。 最近の咲夜さんはどこか抜けている。いい意味で。 なんというか、天然?天才みたいな。 「・・・・・・誰のせいだと思う?」 「・・・・・ん?」 どういう意味だろう。 「こうなったのは、だれのせいだと思う?」 突然咲夜さんが立ち上がった。 そして、こっちに歩み寄ってきたかと思うと・・・・・ 消えた。 口びるに感触を残していって。 「・・・・・・へぇ、咲夜さんもなかなかやるようになってきましたねえ」 自分の顔が赤くなっているのは否定しない。ただ、本人はもっと赤くなっているだろうな。 ・・・さて、次はどんな顔で咲夜さんに会えばいいかなと考えながら、俺はホールの様子を見に行くことにした。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 11レ目 966 完璧 なんて 実際のところ存在しないのだろう。○○はそんな結論に達した。 こくりと一口喉を通した紅茶はなるほどとても美味しかった。 ゴールデンルール(少し楽しそうに手順を語っていたその顔をよく覚えている)で淹れられたそれは味も香りも極上であったとしても その実どうしたって好みの問題、というものが完璧なんて言葉を揺さぶるのだろう。結局のところ。 だからそんな紅茶を淹れた彼女にだって遠慮や引け目を感じることもないのだ。 『咲夜さんってさ、綺麗だし、仕事も完璧だし。凛々しくて本当に上等のイイ女だよね。』 そんな風に彼女に憧れ、惹かれながらも遠目に見るだけで満足していた。 神の気まぐれか何故か彼女に選ばれて、不釣合いだと恥じて素直になれなかった頃の自分を○○は笑いたい気分だった。 完璧に見えるけれど実際はかわいいところがたくさんある、 例えば、想定外のことに弱かったりするところとか。 ○○の対面で、仕込んであった罠(メッセージカード)に気づいたのだろう、目を丸くして固まった咲夜を見やる。 「…意地が悪いわね」 赤らめた顔をそらして言い放つ様は、とても完璧とは言い難かった。鼻をくすぐる紅茶の香りは完璧だとしても。 『でも仮に咲夜が文句無しな完璧さんだったら、とてもとてもここまで愛する事もなかったんじゃないだろうか。』 「愛してる、咲夜」 ○○が言って咲夜が俯く。嬉しそうに弧を描く口元と一向に収まることのない耳の赤さが相まって、○○は思わず少しだけ噴出した。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 10スレ目 994 咲夜さん、俺の時間を貴女だけのものにしてください ─────────────────────────────────────────────────────────── 11スレ目 183 俺「あの人、今日も来るかな」 最近お店をよく利用してくれる客ができた、なんでもあの紅魔館のお手伝いさんらしい。 ちょっと珍しいけど可愛らしい格好、きらりと輝く銀の髪、気品漂う中にも覗かせる普通の女の子の姿。 きっと自分は心惹かれている。 俺「あ、いらっしゃいませ!今日はなにを?」 咲夜「ど、どうも。今日は、えっと…」 俺「今日は?」 咲夜「今日は…りんご…?」 俺「聞かれましても」 咲夜「あ、り、りんご。それと色々…?」 彼女は決まって「りんごと色々」を買っていく。 なにかこれといったものではなく、その場の思い付きで買っているような。 自分に会いに来てくれている、と言うのはおめでたい発想か。 レジが少し混み始めた頃、彼女はなにを探すわけでもなくうろうろ、ちょっと不審者… ちらりとこちらを伺う様はレジに並んでいる人数を気にしているようにも見える。 ふと気付いたら彼女がそわそわしながらレジに並んでいた。 次ぐらいかなと思っていた矢先、隣のレジから「こちらのレジへどうぞ」と声をかけられていた。 彼女はまるでお預けされた子犬のようにしょげながら移動していた。 その姿を見て心が動いた、自分の勘違いなのかなとも思うし、今以上の発展はないかもしれない、けれど… 俺「あの、そちらのお客様は俺がやりますよ。こちらお願いします」 …言ってしまった、勢いって恐ろしい。そして恥ずかしい。 咲夜「あ、その、ありがとうございます…」 なぜお礼を言われたのかはわからないが、彼女の紅潮した照れ笑いがとても素敵で 鏡もないのに自分も同じように紅潮して照れ笑いしてるのがわかった。 彼女が来るようになってから、彼女の笑顔が見れるなら、ずっとここで働くのも悪くないと思った。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 11スレ目 201 ○「ねえ咲夜おねえちゃん。ボクもお姉ちゃんのお手伝いしなきゃいけないんだよね?」 咲「そうよ。紅魔館にいる以上は、働かざるもの食うべからず。わかった?」 ○「うん! でも……」 咲「どうしたの? 分からないことがあったら教えるわよ?」 ○「何でボクもメイドさんといっしょの服なの?」 咲「それは……それが紅魔館で働く人の正装だからよ」 ○「でも…。ボク男の子だよ? …それでもいいの?」 咲「ぶ……(鼻血)。わかったわ、タキシードの着方教えてあげるから、後で私の部屋にいらっしゃい」 ○「うん。――ねえ、お姉ちゃんはボクがこのかっこしてるとうれしい?」 咲「可愛いと思うわよ。メイド仲間もみんな“かわいい”って言ってるし。でも、今度からはタキシードにするんでしょ?」 ○「う~……。おねえちゃんおねえちゃん、ボクやっぱりもうちょっとこの服着る!」 咲「(よしっ、狙い通り!)そう? じゃあ、タキシードは仕舞って置きましょうか」 ─────────────────────────────────────────────────────────── 11スレ目 232-233 「○○、お買い物頼んでもいいかしら。これ、メモね。これに全部書いてあるから」 「うん! えーと、うなぎ、カレーパン、ぱ……ぱっ…………ど…?」 「しーっ! 誰にもばれちゃダメよ。私と○○だけの秘密なんだから」 「うん、わかった! お金足りるかなぁ…」 「大丈夫。香霖堂のお兄さんは優しいから、『お願い』ってしたらきっと安くしてくれるわ」 「『お願い』ってこうやって……お胸の前で手を握って、お願いするんだよね」 「そうそう。○○は上手ね。教え込んだ甲斐があるわ」 「おねーちゃん顔赤いよ? だいじょうぶ?」 「大丈夫大丈夫。さ、いってらっしゃい」 「うん! いってきまーす!」 233 :名前が無い程度の能力:2007/12/12(水) 21 19 42 ID SHwpy3Dg0 意気揚々とゲームパッド買ってきたものの、咲夜さんの表情を見て失敗したと悟って 涙目になる○○に慌てつつも鼻血寸前になってる咲夜さん ここまで幻視した ─────────────────────────────────────────────────────────── 11スレ目 496 「ねえ、何で今日お休みにしたの?」 「・・・」 「年末の稼ぎ時なんでしょ?月の最初に忙しくなるから頑張ろうって言ったでしょ?」 「・・・せっかくのクリスマスだ、こんなときに店を開ける気にはならん」 24,25ぐらい休みでいいじゃ無いか 「もー、しょうがないひとね」 せっかくのクリスマス、周りの連中が愛を語らい乳繰り合うと言うなら、俺もそうしたいしせざるをえない 「咲夜、倉庫に白い箱があるから持ってきてくれないか?」 「?わかったわ」 外に出た 雪はちらほら降っている、結構寒い この寒さだ、皆家に引きこもっているのだろう・・・ささやかなパーティ、二人きりで熱燗 ワインなんて気のきいたものはいらない、二人で過ごすからそれに意味があるのだろう 「・・・気を利かせたのかしら?」 神社では宴会をしているらしい、何かと理由をつけて酒を飲もうとする連中ばかりだから 「これね・・・そんなに重くないわね」 倉庫の一番手前においてあった白い箱 中は何が入ってるのか、コトコトと中で音がする 「○○ー持って来たわよ」 「お、ありがと・・・それは君のものだ」 「はい?」 「箱の中身はあげる、ぷれぜんとふぉーゆー」 どうやら中身はクリスマスプレゼント、らしい 恐る恐る中を覗いてみると 「・・・メイド服?」 ナイフ投擲よーい 「まて、落ち着け、よく見ろ、待て待てナイフをしまえ」 よく見てみる・・・スカートがロング? 「違う違う、箱の中のほう」 …ワイン? 「紅魔館の年代物には適わないが・・・まぁ分相応ということで」 「・・・なんでメイド服?」 「いや・・・スカート丈が短かったから・・・眼のやり場に困るし、ひ、冷えないように!」 「ふふ、ありがと」 グラスに注がれる真っ赤な液体 昔は血みたいにみえたのに、今は 「き、君の瞳に・・・乾杯」 「・・・恥ずかしくない?」 「う、五月蝿い、ちょっと言ってみたかっただけだ」 赤くなってるのは彼だけじゃなくて 二人して赤面してしまってるのがなんだか可笑しくて 「そうだ、後で神社に行きましょ」 「宴会してるんだろ?何しに行くんだ」 「えっとね・・・幸せ自慢かな」 end ─────────────────────────────────────────────────────────── 12スレ目 487 うpろだ836 「じゃまするぜー」 「いらっしゃー・・・げぇっ魔理沙っ!」 「よう咲夜、ちゃんと嫁さんしてるじゃ無いか」 よりによって私が店番をしているときに、どう考えても冷やかしの客が現れた 魔理沙はニヤニヤしながら私をじろじろと眺めて、またニヤニヤとした 「・・・なによ」 「いやぁ、お前さんは可愛いお嫁さん、何て柄じゃ無いと思ってたら・・・一番乗りとはなぁ」 随分失礼なことを言ってくれる、昔の私だって人並みに恋してみたかったし、そういう年頃だったのだ 将来の夢が可愛いお嫁さんでもいいじゃ無いか 「・・・冷やかしなら帰りなさい」 「お客様だぜ?酷い店だな」 軽口叩きながら商品を物色する魔理沙、お金持ってるのだろうか? 「これとー、これーこれーうーん、これもか」 まだまだ時間が掛かりそうなので、魔理沙を眺めながら、○○の帰宅を待つことしよう 「ただいまー」 「お、○○じゃ無いか」 「よお魔理沙、買い物か?金払っていけよ」 「あー・・・安心してくれ、ダイジョブ」 「なんだ今の間は」 そういえば咲夜は、そう思って店内を見回すが姿は見えない 彼女に出迎えてもらえなかった故ちょっと落ち込んだ俺 「咲夜ならお茶を入れるとか言ってたぜ」 ああ、と言う事は台所か、たぶん窓を開けてるだろうから気付いてないな 魔理沙の篭の中を覗くと日用品sが詰め込まれている 「・・・いっつも買い溜めていくのな」 「小まめの買うのは面倒だからな」 コイツは相変わらずだ、少しは咲夜の小まめな所を見習うべきではなかろうか? 「あ、○○さん、おかえりなさい」 ぱたぱたと駆け寄ってきてHagHagはぐ 「寒かったでしょ?今お茶入れたところだから」 それを見て魔理沙ぽかーん 今起こったことをありのままとか何とか呟いてたが気にしない 「今起こったことを(略)メイド長がナイス若奥さん乙女400%になっ(略)ヘロインとかハルシオンそんな(ry」 気にしない、聞こえないあーあーあー 「ええと・・・全部で8450円になります」 魔理沙にしては随分思い切り買うわね そう思いながら電卓を見つめた 「おーけー、7000円でいいか」 「駄目、何を勝手に値引いてるのよ、刺すわよ?」 腰からナイフを抜いてチラつかせる しかし魔理沙は鼻で笑うと 「随分腕が鈍ってるんじゃないか?平和ボケした技量じゃ私は落せないぜ?」 随分と痛い所をつかれたな、確かに紅魔館にいた頃とは比べ物にならないほど平和な生活を送っている 「ま、こんないい生活をしてるのにお堅い所は変わらないんだな、頭も、胸も」 胸も、むねもムネも(エコー 「ふ、ふふ、ふふふふふふ・・・そうね、昔の私ならその言葉にすぐ熱くなってしまっていたわね」 挑発に乗らない咲夜に動揺を隠せない魔理沙 以前とは何かか違う、スカートの丈ではない、技術ではない それは、何だ? 「以前の私はあなたより胸が小さかったかもしれない、それは認めるわ・・・でも今は、違うわよ」 咲夜は以前とは若干、失礼、たわわに実った二つの果実を誇張するように胸を張った 「なっ、ど、どうせパッドだろ?それぐらい」 「ふふふ、毎晩のようにあれだけ彼に揉みしだk「わーわーわーぁぁぁぁぁぁぁあああああ」 店の置くから大声でヘッドスライディングしながら現れた○○、冷や汗かいてます 「咲夜っ!?ななななんてことを口にしとるんだね!?俺がアグニシャインでロイヤルフレアでサイレントセレナされますよ!?」 こんなところで店ごと人生を終わらせつもりはない ぶーぶー文句を言ってる咲夜を黙らせなければッ! 「咲夜っ!!」 ズギュ~ン 「へ?んぅっ!?んちゅ、んんーぁんっ、ぷぁっ」 息を荒げ、頬を染め、咲夜はその場にがくりと、膝を付いた そしてそれを魔理沙は真っ赤になってぽかーん、と眺めていた 「魔理沙、8400円だ異論は認めない」 魔理沙は口を金魚みたいににパクパクさせて、お金を置いて帰っていった ロボットのようにカクカクと動いていたが無事に帰ることはできただろうか? 咲夜はいまだに膝をついて身悶えている 快楽秘孔(口内)の一つを突いた、一歩でも動いたら・・・ボン、だ と言う台詞を言いたくてしょうがなかったが我慢した しょうがないので店を閉めて晩飯の用意でもしよう ああ、今日も平和な一日だった・・・ end ─────────────────────────────────────────────────────────── 12スレ目 534 うpろだ845(うpろだ836の続き) 「困った・・・」 私は今凄く困っている まずは大体の一日の流れを説明しよう 起床→朝食作って○○さんを起こす→お店の準備をする→お店は○○さん、私は炊事洗濯その他色々 お昼ご飯を作る→夕食の買い物へ→夕方、○○さんと店番を交替 夕食を作る→【ギシ】規制【アン】→お風呂→寝る 何を困っているのか、そう、チョコを作る暇がない こっそりと作る暇がない、洋菓子の本を読む隙もありゃしない ○○さんと離れる隙がない、まぁ嬉しいことなんだけど、今は困る 「どうしようかしら・・・」 実に困った、たぶん誰かに相談したら羨ましい悩みだなチクショウとか言われてしまうに違いない 「そうか、里帰りすればいいんだわ」 一日二日ぐらい紅魔館で過ごせばいいか 図書館なら関連書籍もあるだろうし きっと他の誰かも作っているだろうから、丁度いいはずだ 紅魔館の様子も気になるし そうと決まれば荷造りだ ええと、着替えと・・・ 「あ・・・」 ここに来た時よりも、自分の荷物が増えていた事に気づいた ふえたもののほとんどは、○○さんに貰ったもの その事実に気付いたからこそ、私は頑張ってチョコを作ろうと思った 「こうなったら、今日から・・・よしっ」 「お、咲夜ー今夜のおかずなんだがな、さっきいい魚を・・・え?」 咲夜はなんか荷造りしてました 「あ、○○さん丁度良かった」 何が丁度いいんですか?ぶっちゃけ混乱しまくってます、家出ですか?愛想尽かしましたか? いや、ただの模様替えだ、うん、そうだ そういえば、なんていえばいいんだろう?紅魔館に行くにしてもなんか理由がないと怪しいかしら チョコを作りに帰ります、なんて言うのは⑨だ ええと、ええと・・・・ああ、パチュリー様が読んでた本に良い言い訳があった 「実家に帰らせてもらいます」 確かこの一言で何の説明も要らないらしい ○○さんもぴたりと固まって、動かなくなった 待っててくださいね!必ず至高で究極なチョコレートを完成させてきますからッ! 「・・・・な、なんじゃそるぁぁぁぁぁ」 咲夜が出て行って数分後、やっと思考がまともに動き出し、最初に発せた言葉がそれだった 「な、何故!?俺が何した!?ねぇ、咲夜!?さくやさーん!?」 俺の叫びは、虚しく里に響き渡る 何がいけなかったのか? 何も・・・何も、何もなかったから・・・そうか!紅魔館で何か起きたんだ、そうだそうだ きっと咲夜の助けが必要なんだ、そうに違いない 解決次第すぐに帰ってくるさ・・・そうだそうだ 「咲夜・・・はぁ」 その日は食事も喉を通らず、しょうがないから寝た 久しく一人で寝ると、なんだかとても寒くて、虚しかった 「・・・日向・・・暖かい・・・ふぁぁぁぁ・・・zzzzzz」 「あら、そんなことで門番が務まるのかしら?」 「ぁぃ、大丈夫ですよー・・・・・・・・・・・あるぇー?」 まったく弛んでいる、私がいないとここは機能しないのか? 「さ、咲夜さん!?」 美鈴の顔から血の気が引いていく、サボっていたわけではないとかなんとか言い訳を始めたので 「えい」 ナイフを一本ほど投げておいた さくっ 帽子を狙ったつもりだったのに、でこに刺さった 「・・・ぎゃぁぁぁぁああああ」 中国だし、大丈夫でしょ ギャグキャラと蓬莱人は死なない、これ常識 館内に入ると妖精メイドsが驚いていたがまぁ気にしない、いちいちリアクションとってたらきりがないわ お嬢様の部屋の前までやってきた とりあえず物音がするので居るのだろう 「お嬢様、失礼します」 入って真っ先に目が行ったのは、ベットに寝転がるお嬢様だった、そして目が合った 「ですからッ!ベットに寝転がってお菓子を食べないでくださいとッ!あれほど注意したにも拘らずッ!」 「さささささ咲夜!?な、何で貴女が!??」 「お嬢様ッ!」 「な、なにかしら?」 「4~5日お世話になりますッ!」 「・・・・・・はい?」 咲夜の話を要約すると チョコを作りにきたらしい ついでに紅魔館の様子見 「・・・よく○○が許したわね、いや、アレは咲夜には甘いんだったわね」 「いえ、○○さんには秘密で来ました、こっそり作って驚かせたいので」 「ええっ!?じゃあ何も言わずに勝手に出てきたの!?」 「大丈夫です、ちゃんと実家に帰らせてもらいます、って言っときました」 それは、凄く誤解を生む発言ではなかろうか? 今頃○○は咲夜が出て行った理由を自問自答してオーヴァーロードでフリーズに違いない 咲夜が帰ってきて嬉しいと思いもしたが、何か面倒な事になりそうな予感がする それと○○は大丈夫かが心配だ、別にあんな男どうでもいいがまぁ咲夜の旦那さまなので一応心配しておくだけ、深い意味はないわ はぁ、結婚して落ち着いたかと思ったが、相変わらず面倒なカップルだ そう思って、私は溜息を吐いた 「そういえば咲夜、メイド服のスカートがロングになってるわね」 「ええ、あの人の趣味です」 「・・・なるほど、これはこれで」 ・・・To be continued・・・ ─────────────────────────────────────────────────────────── 12スレ目 499 うpろだ838 ――言葉がない。 これはなんだろう。どっきりなのか? そのうちプラカード持った妹様か美鈴が出てくるんじゃないのか? だって俺の胸に顔をうずめて寝ている咲夜さんなんてどっきり以外考えられないんだけど…… 昨日ベットに入った時点では特に問題はなかったはずだ。 しかし目を覚ましてみて、異変に気がついた。 それは布団の端から出ているホワイドブリムとさわりごごちのよさそうな銀髪だった。 最初はこっちも寝ぼけていたためゆっくりと頭を撫でていたのだが意識がはっきりしてくるとありえない状況に驚愕した。 布団を持ち上げてみるとメイド服のままで服をつかんですやすやと眠る咲夜さんが見えた。 「ん~、やあぁっ……」 急に布団を持ち上げたため、冷たい空気が入って寒いのか俺に抱きついて胸に頬擦りしたあと再び幸せそうな微笑みをうかべてまた眠ってしまった。 うーん、普段凛々しい顔しかみたことがないため、こうほにゃっと幸せそうな顔している咲夜さんがギャップがあってかなりかわいい。 しかし、いつまでもこの状況でいるわけにもいかず、まず咲夜さんを起こしてどうして俺のベットにいるのか問いたださねば。 「咲夜さん、咲夜さん起きてください」 「うーん、もうちょっとこのままで……」 そう言って抱きしめる力を強くして胸に頬を摺り寄せてくる。 「そうもいってられませんから。ほら早く起きてください」 「あら……。おはよう○○……」 ようやく目を覚ましてくれたが、まだぼんやりしているみたいでぽえ~んとした顔で俺に挨拶をしてきた。 「おはようございます。ところで何で俺のベットで眠っていた訳を話してほしいんですけど」 「え……? ベット? あれ、まさかここって!?」 ようやく意識がはっきりしてきたのかわたわたと慌てだす咲夜さん。 と、一瞬で姿が消えてしまったので時を止めて移動したのだとわかり周囲を見渡すとドア付近の壁に張り付いている咲夜さんをみつけた。 「あの、よろしければ理由を教えていただけると嬉しいんですが……」 すると咲夜さんは顔を赤らめて 「あ、あのね? 深い意味はないのよ? 昨日あなたの部屋の前を通りかかったとき、たまたまドアに隙間が開いていたから のぞいて見たらもう寝ていたから、ちょっと寝顔を見ようと思って部屋に入っていって ああ、○○の寝顔ってかわいいって思ってしばらく見つめてたんだけど、そのうち添い寝するくらいならいいわねって思って 布団に入ったんだけど、うっかりそのまま寝入っちゃって……ってああもう、私何言ってるんだろう……。あうあう……」 軽くテンパりながらしどろもどろに説明をしてくれたのだがあまりにおかしくて笑ってしまった。 「……何がおかしいのかしら?○○」 精いっぱいの威厳をみせて咲夜さんが俺に聞いてきた。 「いえ、いつもの咲夜さんとあまりに違うのでつい笑ってしまいました。でもそんな咲夜さんも俺好きですよ」 そう答えたら顔をトマトよりも真っ赤にして目じりには涙が浮かんできた。 そして時を止めることも忘れて、ドアを開けて飛び出してしまった。 その後日談なのだが、俺の部屋から泣きながら飛び出していった所をメイドがみていたようで レミリア様に呼び出され、咲夜さんにいったい何をしたのかと聞かれたのでことの顛末を話したところ 大爆笑され、屋敷中にその話を広めてしまったのでしばらくの間そのことでからかわれまくったそうだ。 しかし、咲夜さんもそれで吹っ切れたようで今では寝る時間になると俺の部屋にきて堂々とベットの中に入ってくるようになった。 でも咲夜さん、そのかわいらしい子犬柄のパジャマと俺の胸に頬擦りするのはやめてもらえませんか? 一応俺も健全な男子。普段とかなりギャップのあるかわいい格好としぐさ。それを毎日やられては俺もいつ間違いを起こすかわからないですから……。 「もう……。口に出さなければわからない? 私はしぐさで解ってほしいのだけれど」 ふむ。ちょうど今夜は満月。お望みとあらばあなたを食べちゃう悪いオオカミになってさしあげましょう。 (省略されました。続きが読みたければ咲夜のお気に入りワンコパジャマを3つ探し出してきて下さい) ───────────────────────────────────────────────────────────
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名前 狭間 咲夜 年齢 21 性別 女性 PL しえる。 使用成長点 226/150 キャラクターのプロフィール 二つ名 "白銀の奇術師"シルバートリッカー 身長 cm 体重 kg 体型 秘密 髪型 セミロング 髪の色 青みがかった銀 瞳の色 青 肌の色 健康的な肌色 誕生日 血液型 性格 特技 服装 趣味 設定 セッション直前に弄ったからピュアにすっかーとか色々アレであった。参考程度に放置 ワークス 奇術師 カヴァー 奇術師 ブリード クロスブリード シンドローム エンジェルハィロゥ・バロール ライフパス 出自: 経験: 邂逅: 覚醒:() 衝動:() 基本侵食値: HP:25 行動値:21 戦闘移動:26 全力移動:52 常在化P:0/8 財産P:0 ロイス 関係 名前 感情(P) 感情(N) 備考 参照 能力値 肉体 1 白兵Lv 回避Lv1 運転:Lv 感覚 5 射撃Lv 知覚Lv1 芸術:手品Lv2 精神 2 RCLv 意志Lv 知識:科学Lv2 社会 1 交渉Lv 調達Lv3 情報:噂話Lv1 エフェクト No スキル Lv タイミング 技能 難易度 対象 射程 侵食値 制限 効果 参照 00 リザレクト 1 オート 自身 至近 効果 (LV)D点HP回復、侵蝕値上昇 R1-169 00 ワーディング 1 オート 自動 シーン 視界 なし 非オーヴァードをエキストラ化 R1-169 01 コンセントレイト 2/3 メジャー SR 2 クリティカル値-Lv R1-169 02 小さな塵 5/5 メジャー 射撃 対決 武器 2 攻撃力+Lvx2 1-100 03 光速の剣 1/3 メジャー 射撃 対決 武器 1 ガードされない シナLv回 2-77 04 斥力の矢 5/5 マイナー ─ 自動 自身 至近 2 攻撃力Lvx2 命中-1 射程 視界の射撃武器を作る 05 斥力跳躍 1/5 マイナー ─ 自動 自身 至近 1 飛行状態で戦闘移動。移動距離+Lvx5 06 時の棺 1/1 オート 自動 単体 視界 10 100% 判定を失敗させる シナ1 1-107 07 ショウタイム 4/5 セットアップ ─ 自動 単体 視界 4 対象が自分を狙わない場合判定-[Lv+1]D 08 神の眼 1/1 リアクション 知覚 対決 自身 至近 2 知覚でドッジ 09 リフレックス 2/3 リアクション SR 2 クリティカル値-Lv 10 鏡の中の人形 2/3 オート ─ 自動 単体 視界 3 対象がリアクション失敗したらかわりにする シナLv回 2-79 防具 名称 種別 ドッジ 行動 装甲値 常備化 解説 参照 ステージ衣装 1 芸術+1D コンボデータ 名称 条件 組み合わせ タイミング 技能 難易度 対象 射程 侵食値 100%未満 04後01+02 メジャー 射撃 知覚 単体 至近 5 ダイス クリティカル 攻撃力 解説 5D+侵食 8 10+10=20 名称 条件 組み合わせ タイミング 技能 難易度 対象 射程 侵食値 100%以上 04後01+02 メジャー 射撃 知覚 単体 至近 6 ダイス クリティカル 攻撃力 解説 5D+侵食 7 12+12=24
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初心者クエスト 注意点 報償Qは相場によって変動すること メニュー→コミュニティ→クエスト(もしくはショートカットAlt+Q)で、クエストの進捗状況を確認できること 咲夜 NPC位置:トキヤ内部(国雇用可) クエスト総数:12 クエスト発生条件:なし クエスト内容:初心者の基本 № クエスト内容 種別 条件 経験値 名声経験値 お金(Q) 報酬アイテム クリア条件 1/12 キャラクター状態を見てください 作業 LV1以上 1 2 1000Q ぞうり1個 キャラクター状態ウィンドウを開く 2/12 能力値を上げる 作業 LV1以上 2 2 1100Q なし BONUS数値0で作ること 3/12 ぞうりをはく 作業 LV1以上 4 2 1200Q なし [靴]位置に装備を装着すること 4/12 トキヤの外へ 移動 LV1以上 7 2 1300Q 見習いの薬20個 野外地域に移動すること 5/12 モフモフを狩る 戦闘 LV1以上 10 2 1400Q 焼き鳥20個 モフモフを1匹狩る 6/12 HPを回復する 作業 LV1以上 13 2 1500Q 導師の秘薬50個 HP完全回復状態にする 7/12 食べ物を食べる 使用 LV1以上 16 2 1600Q 竹刀1個 焼き鳥1個を食べる 8/12 検索してみましょう 作業 LV1以上 19 2 1700Q 竹槍1個 おむすびの生産情報(赤枠部分)をクリック 9/12 コルレットに会う 移動 LV1以上 22 2 1800Q 石の斧1個 コルレットから何か買うか売る。(Q足らずで買えなくても可) 10/12 師匠弟子ウィンドウを開く 作業 LV1以上 25 2 1900Q 竹の杖1個 どなたかを師匠に設定する 11/12 能力値を上げる 作業 LV1以上 28 2 2000Q 木の弓1個 BONUS数値0で作ること 12/12 タカザトへ行く 移動 LV1以上 31 2 10000Q ライフル1個 [タカザト]に行くこと 合計 178 24 26500Q クエスト攻略アドバイス 指示通りにやっていけば、特に問題はないクエスト。キャラクター作り、狩りの基本、NPCの利用法の基礎を覚える。 全クエスト終了時には、キャラのレベルは3になる。 クエストをすべて終えると、NPCミツクニ、ヨシムネ乃クエストが受けられるようになる。 クエスト終了後には、タカザトのNPCアイリーンのクエストを勧められるが、その前に、トキヤのNPCジークのクエストを受けておくと効率が良い。 クエスト報酬で貰える6種の武器の中から、お気に入りの武器を選ぶこと。使う武器以外は処分しても構わない。 クエスト報酬「導師の秘薬」は、杖を武器に選んだのでなければ当座使わないので、処分することがお勧めである。
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(いざよい さくや) 「あなたの代わりに私が門番の代わりをするわ… じゃあね…」 キャラクター概要 紅魔館でレミリア・スカーレットにメイド長として使える人間の少女。 時間を操るという人間離れした能力を持つ。同時に空間も操ることができるので、紅魔館は見た目よりはるかに広くなっている。 紅魔館には妖精のメイドが多数いるが、能力の低い彼女たちには自分の身の回りのことくらいしかできないので、実質紅魔館の家事は咲夜一人でやっている(時間を止めるなどして)。 弾幕勝負では銀のナイフを使用する。実は投げたナイフは時間を止めて回収してるらしい。 十六夜咲夜という名前はレミリアに与えられたもので、元々の名前やレミリアに仕えるまでの経歴は不明である。 「東方求問史紀」ではレミリアを倒しに来た吸血鬼ハンターであったが、運命と名前を変えられて現在に至っている、などの仮説が上げられているが実際のところは不明。 本作では門番編冒頭にて野外謹慎を受けた紅 美鈴の代わりに門番の職務につくことになるが………。
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その7 咲夜クエスト 第二回WSGPも無事に終了しましたね。 参加者の皆様、本当にお疲れ様でした&ありがとうございました。 今回も多くの方々に参加していただきながら、無事に日程を終える事ができたのはひとえに皆様の多大なご協力のおかげです。 実は直前まで自分の都合やテンション含めて、開催するか未知数でした。こういうのは、盛り上がらないまま進行してしまうと痛々しいので……。 ですがやはり思い切って始めて良かったと思います。ノリの良いみんなのおかげで、大会は非常な盛り上がりを見せてくれました。 その点はエキシビジョンマッチも同じくですね。 決勝戦のテンションを見て、実行するかを最終的に判断するつもりでした。 直前まで告知しなかったもう一つの理由は、エキシビジョンマッチが最終目標みたいになってはいけないという思いからです。 あくまで、一番重要なイベントは参加者同士のぶつかり合いであり、決勝戦が通過点では大会の意義がありません。 前回と同じようなイベントが用意されていると初めから分かっていると、そういった心持ちになってしまう恐れがあったのです。 言わばエキシビジョンは優勝チームのウィニング・ラン。 アニメ再現チームで出場し、見事に最後まで走り抜いてくれたチーム398ディーズに改めて拍手を送ります。 Z-ONEさん曰く、無双できるかと思ったが虚無械アインが維持できないと引きゲーすぎて危なかった。かっこ悪いまま歴史に残らなくて良かった。 とのこと。 大会から離れて。 このサイトが一般公開を終了してから36万…いや、1万4千日が経ちましたが、この場所におけるデュエル環境は少しずつ変わったり変わらなかったりしています。 OCG制限リストから脱しなければ全てのカードが使えた昔に比べ、現在は咲夜制限や独自エラッタ・ルール変更により、自分が目指すゲームバランスというものにかなり近くなったと言えます。 ただ、そこには弊害もあったと考えます。 制限やエラッタの更新によってこちらがセーフ/アウトの境界を逐一提示するが故に、自分達一人ひとりが、現在の自分の使用カード・デッキのパワーについて常に考え模索する必要が薄くなったと考えてしまう事です。 どこかで発せられた、「規制されるまでは使っていい」という言葉はこれを如実に表していると言えるでしょう。 利用者がみな顔見知りであり、「遠慮」というものを比較的しなくてもよくなってしまったというのも背景にあるかもしれません。 環境調整の代名詞である咲夜制限・エラッタですが…… 元々、VIP系ファンデッキコミュニティから派生して始まった(こういった単語を使うのも随分久しぶりのような)当サイトでは、当時の慣習というものがまだ根強く残ってたりします。 地砕きや炸裂装甲など除去カードを自重する、ロック・バーン系列を自重する、など。 ただ、こういった慣習が広まったのはもう3年、4年も前の事です。当時から比べて、カードプール・環境の変化などの要因からこれらが現在において必ずしも「使うべきでないパワーカード筆頭」であるかと言われたら首を傾げます。 例えば個人的な話をすると、地砕き3枚入れたデッキよりも強制脱出装置3枚入れたデッキの方が戦い辛いです。 しかし、この2者を比べると強制脱出装置を見た時よりも地砕きの方が1枚でも周辺がざわ・・・となる傾向にあります。 過去の慣習に立脚した「自重」はもはやほとんど形骸化しながら残っていると言っていいでしょう。 これだけ様々なカードが制限・エラッタ化される中、単純な除去カードだけは何も被害を被らず「自重」の名の下に各自の使用範囲が異なっている現状は、いびつなものであるとすら感じます。 過去の慣習、咲夜制限、個人の自重。 三者の絡んだところに環境は立っていて、例えば上記の地砕きや強制脱出装置の問題に対して今のところ管理人側から(制限・エラッタという形で)明確な答えを出す事はまだしていません。 それは昔馴染みの汎用カードに対していずれのスタンスを取るか、決めかねているのが一因です。 というのは……カード番号3080番以前と以後のカードでは明確に自分の意識作りの中で分けて考えていました。それはこのCGIが始まってから自分で実装したカードとそれ以前のカードの違いです。 これまで、実装以前のカードについては不可侵領域と自分の中で定めていた節があります。それ故、それら過去カードのエラッタについて二の足が踏まれていました。 その理由は、私の中での「恐れ」です。 過去から使われている定番カードに手が加わる事で、「遊戯王デュエルモンスターズのゲーム」としてコレジャナイ感が出始めてしまうのではないかという恐れです。 ゲームバランス調整と称して、現在使われている汎用カードがこれから次々と調整されていったらどうなるだろうか、という事ですね。 大嵐はワンキル抑制のため発動ターンにダイレクトアタックできない、死者蘇生は強力なので相手1枚ドローのデメリット、光の護封剣は再利用がキツいのでフィールドを離れる場合除外される…… サンダー・ブレイクや因果切断など、フリーチェーンの除去は対応力が高すぎるので全て禁止。手向けかブラック・コアでも使え。 どれも理に適っていると言えなくもありません。 ただ、これらを強力カードに対し次々と推し進めた結果どうなるのか? いずれどこかで、「これ遊戯王のゲームじゃなくね?」と感じるのではないかと思います。 いやとっくにそうなってるだろと思われる方もいらっしゃるでしょうが、とりあえず私の中ではまだ遊戯王+αのゲームなのです。 いつか遊戯王+αでなく、自分が全て舵取りしたゲームであると感じるようになってしまった時に、どれほどの人がそれを支持してくれるか?という事を考えるととても恐ろしいです。 なるべくそう感じてしまうゲームにはならないよう意識取りをしていきたいと思います。自分が好きなのはあくまで遊戯王+、なので。 ただ、全く同じゲーム性のものを全く同じメンバーで行う事にはいずれ無理が生じるでしょう。端的に言うと「飽き」です。これは良いとか悪いとかいうものではなく、必然の滅びです。 だから現在目指しているのは、「環境の最適化」ではなく「環境の循環」です。一つ所に留まりすぎて、濁らないようにするための。 今はその方向が、デフレに向かっているだけですね。これが使えなくなったらどうするよ?という提案をこちらから出している状態です。 場合やジャンルによっては、モーメントが逆回転して「これが使えるようになったら・こんな風にパワーアップしたらどうするよ?」という方向性に向かうものもあるでしょう。 それを成すのが咲夜制限やエラッタであるわけであり、ゲーム性をちょこちょこ変えてなるべく新しい気持ちで遊べるようにするための小細工なわけです。 そんなこんなで生きています。 循環する事で、まだしばらくは生き長らえていきたいと思います。 円環の理に導かれて……
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十六夜 咲夜のページ(暫定) 二つ名 紅魔館のメイド 完全で瀟洒な従者 完全で瀟洒なメイド 危険な手品師 小夜嵐のメイド 能力 時間を操る程度の能力 出演作品 『紅魔郷』5面ボス 6面中ボス 『妖々夢』自機 『永夜抄』自機 『花映塚』自機 『文花帖』LEVEL 7 『萃夢想』自機 『緋想天』自機 『非想天則』自機 使用スペルカード 奇術「ミスディレクション」 東方紅魔郷 奇術「幻惑ミスディレクション」 東方紅魔郷 幻在「クロックコープス」 東方紅魔郷 幻象「ルナクロック」 東方紅魔郷 メイド秘技「操りドール」 東方紅魔郷 幻幽「ジャック・ザ・ルドビレ」 東方紅魔郷 幻世「ザ・ワールド」 東方紅魔郷 メイド秘技「殺人ドール」 東方紅魔郷 奇術「エターナルミーク」 東方紅魔郷、東方緋想天 幻符「インディスクリミネイト」 東方妖々夢 幻符「殺人ドール」 東方妖々夢、東方萃夢想、東方永夜抄、東方緋想天 時符「パーフェクトスクウェア」 東方妖々夢 時符「プライベートスクウェア」 東方妖々夢、東方萃夢想、東方緋想天 幻葬「夜霧の幻影殺人鬼」 東方萃夢想、東方永夜抄、東方緋想天 傷符「インスクライブレッドソウル」 東方萃夢想、東方緋想天 傷魂「ソウルスカルプチュア」 東方萃夢想、東方緋想天 「咲夜の世界」 東方萃夢想、東方緋想天 符の壱「連続殺人ドール」 東方萃夢想 符の弐「チェックメイド」 東方萃夢想 手品「クロースアップ殺人鬼」 東方萃夢想 「デフレーションワールド」 東方永夜抄 時符「プライベートヴィジョン」 東方花映塚 時符「ミステリアスジャック」 東方花映塚 時符「トンネルエフェクト」 東方文花帖 空虚「インフレーションスクウェア」 東方文花帖 銀符「パーフェクトメイド」 東方文花帖 銀符「シルバーバウンド」 東方緋想天 速符「ルミネスリコシェ」 東方緋想天 時符「咲夜特製ストップウォッチ」 東方緋想天 幻術「マイナイフリカージョン」 東方緋想天 時符「シルバーアキュート360」 東方緋想天 時符「イマジナリバーチカルタイム」 東方非想天則 光速「C リコシェ」 東方非想天則 元ネタっぽいエピソードとか メイド 時計 ナイフ 館 銀 ジョジョ 手品 十六夜 候補地 宮城県 山梨県 岐阜県 島根県 熊本県 宮崎県 ランダム画像表示テスト実施中 (ランダムにしつつ画像サイズ揃える方法募集中) random_imgエラー:存在する画像ファイルを指定してください。 名前 コメント すべてのコメントを見る
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c=コモン R=レア S=スーパーレア U=ウルトラレア x=複数種アリ Bカード 優秀ではあるが、軽さがあまり感じられないのが残念 効果がどれもかなり特殊で、なおかつ使えるのでなるべく効果を活かす方向で サブタイトル 弾 rare パワー DS PS アドヴァンス ジョブ The Kansaikei Princess 夏 x 4000 4 2 お嬢様x2 お嬢様 水着咲夜 夏 R 4500 3 3 水着x1 水着 月より団子 秋 R 6000 4 2 お嬢様x1 着物x1 お嬢様 着物 いい旅○気分 秋 C 4000 1 1 学生x1 温泉x1 お嬢様 水着 温泉 照れ怒り 冬 x 4000 3 1 着替えx2 着替え 学生 ハリセン 冬 C 3500 3 1 パーティーx3 パーティー お嬢様 ロックオン 春 R 4500 5 3 パジャマx3 パジャマ おでこに肉 春 C 4000 2 1 お嬢様x3 寝顔 お嬢様 白皇学院潜入 夏2 C 4000 3 2 学生x1 お嬢様 学生 水遊び 夏2 C 4500 5 2 水着x1 水着 バタ足 夏2 C 6500 4 3 学生x2 水着x2 学生 水着 ファミレス SPB1 S 5000 2 2 制服x1 制服 熱血教師 SPB1 S 4000 3 3 制服x1 制服 疾風のお笑い戦士 秋2 C 5000 3 1 仮装x1 仮装 月光温泉 秋2 R 3000 3 2 温泉x1 温泉 パン食い女王咲夜 秋2 R 4000 4 1 お嬢様x2 体操服 お嬢様 絶叫マシン 冬2 R 1500 4 3 デートx3 デート 天下無双な女の子 冬2 C 2500 3 2 着替えx2 着替え お嬢様 ゆめまくら P S 3000 3 1 パジャマx2 パジャマ お嬢様 Cカード 着物咲夜はパワー要因としてなかなか使える。 黄金漫才コンビはあまりパワーやDS、PSは気にしない方がいいかもしれません 全体を通して使い所が鍵。優秀だが、一歩間違えるとダメカードになってしまう サブタイトル 弾 rare パワー DS PS ジョブ 着物咲夜 夏 C 9000 3 3 お嬢様 着物 ナイトヒーローサクヤ 夏 C 8000 4 2 マニア カード 黄金漫才コンビ 秋 C 7500 4 3 文化祭 お笑い ツッコミ 美執事像 秋 S 8000 4 2 芸術 BL おもしろ祈願 冬 S 6000 4 2 初詣 湯あがり上機嫌 冬 C 6000 3 2 浴衣 エイプリルフール 春 C 11500 3 1 巫女 春の空気 春 C 8500 3 1 スパッツ 体操服 スポーツ 超芸人 夏2 C 8000 3 1 学生 才気煥発ノキワミ 夏2 R 10000 3 3 スポーツ 受付嬢 SPB1 U 12000 1 0 制服 お嬢様 観光 秋2 C 7000 4 4 学生 お嬢様 メイド 獅子舞装備 冬2 R 7500 4 2 パーティー お嬢様 Sカード 下校時間は割と使える ただ、ジョブの優秀さゆえにオープンした瞬間にアドヴァンスで上がってしまうというミスはしないよーに マスターシェフIIIは非常に使いやすいパワー強化カード サブタイトル 弾 rare タイミング ジョブ 下校時間 夏 C 即時 お嬢様 学生 ハンモック 冬 C 即時 お嬢様 水着 マスターシェフIII 春 R 常在 お嬢様 メイド