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王蛇「『俺の獲物だ』と言った筈だ」 【名前】 バズスティンガー ビー 【読み方】 ばずすてぃんがー びー 【声】 塩野勝美 【登場作品】 仮面ライダー龍騎 など 【登場話】 第31話「少女と王蛇」第32話「秘密の取材」 【分類】 ミラーモンスター/バズスティンガー 【生物モチーフ】 ミツバチ 【名前の由来】 (ハチが)ブンブン飛ぶ(英:buzz)+針(英:stinger) 【詳細】 ミラーワールドに棲息するミツバチ型モンスター。 集団で活動するハチ系モンスターの尖兵的役割を担う。 150m先からも的確に狙い撃ちにする弓攻撃を得意とし、矢に刺された者は全身が痺れて動く事ができなくなる。 大型フェリー「フェニックスエキスプレス号」内をテリトリーに活動、「船内の乗客を1人除いて全て捕食する」という大事件を引き起こす。 事件が発覚した数日後、現場検証に警察や報道陣を乗せて船が出航し、再び活動を開始。 生き残った少女・浜崎実加に付き添う看護師を狙い、3人のライダー(龍騎、ナイト、王蛇)と交戦。 連携の取れない3人を追い込み、更に「王蛇のベノクラッシュを3体が一点に固まって高速回転して弾き飛ばす」という連携技を見せ付けるが、他の2人もファイナルベントを発動しようとし、海に飛び込んで逃走。 その後、実加が収容された病院を察知して出現するが、狙って待ち構えていた3人のライダー(ナイト、ゾルダ、王蛇)と交戦。 王蛇のベノクラッシュを受けかけたバズスティンガー ワスプを助けようと回転防御を行うが、最期は3人の必殺技(ベノクラッシュ、飛翔斬、ギガランチャー)による同時攻撃を防ぎ切れずに他の2体と共に爆散した(敗北後、3体は王蛇契約モンスターによってそれぞれ吸収。)。 【仮面ライダーウィザード】 魔宝石の世界の怪人として登場。
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ゲンムのスキルマ目的ならリダチェンやコンボ吸収のない平成ダンジョンを花火周回が楽だね。王蛇も余計なことしてこないし。 -- 2018-12-03 22 12 33 王蛇出たーと思ったらメダル落としやがった・・・なんでやねん -- 2018-12-07 23 19 41 ゲンムスキルマになるまで王蛇3回遭遇したけど落ちなかった -- 2018-12-08 13 50 54 出現階層ランダムなのか? -- 2018-12-09 08 47 27 最上位メダル6個目集まったけど未だに珍獣との遭遇0。このまま10個集まるまでに珍獣2種がそろわなかったらたぶん次の交換コラボは参加しない気がするわ -- 2018-12-09 09 30 47 王蛇遭遇率2倍とかないの? -- 2018-12-09 19 17 55 王蛇出るまでやったが神エナジー11個目に差し掛かろうってところで初遭遇&ドロップ、スタミナ5~6日分くらいかな -- 2018-12-10 02 02 05 運といえば運なのかもしれんけど、自分にはアカウント差って体感。今まで色んなコラボで苦労したのに、シャドームーンも王蛇も毎日落ちる。コメント見るまで確率がハジドラになったのかと思ったし。 -- 2018-12-10 03 54 23 本当出ないね。まじで出ても泥確じゃないみたいだし、ボスも半分以上メダルになるし、この企画見直したほうがいい -- 2018-12-11 22 07 53 階層が少ないうえにドロップ率が悪すぎてメダル集めちょっと萎えて来た・・・ -- 2018-12-13 00 05 10 王蛇マジで出な過ぎ。神メダル10枚、銀メダル50枚超えてやっと初遭遇で初ドロップ。交換で求めようと思っても遭遇すら無いとリストにも出ないから周りまくったわ。もう2度とやりたくない。仮面ライダーが嫌いになった。 -- 2018-12-16 05 21 45
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スゥゥ… 唯「ふぅ…」 律「な、なんとか今回も倒せたな。ミラモン」 唯「うん…でもライダーに会わなかった」 律「会わない方がいいんだよ。できる限りさ」 唯「でも…」 キィーン、キィーン 唯・律「!」 律「またミラモンか…?」 唯「まさか! さっき倒したばっかなんだよ!?」 『戦え…戦え…』 「!」 唯「か、鏡の中から…」 律「声が…」 『戦え…平沢唯、田井中律』 律「わ、私たち?」 『戦わなければ…この先、生き残れない』 『他のライダーたちは己の願望を叶える為、お前たちに牙をむくぞ』 唯「そ、そんなことないよ! 私が…私たちがこの戦いを止めるんだから!」 『馬鹿な真似を…お前たちは戦うしかない。戦うしかない…』スゥゥ 律「聞こえなくなったぞ…」 唯「う、うん。なんだったんだろう…今の」 律「おそらく、前に私にこのデッキを渡した奴だ」 唯「え?」 律「ライダー同士の戦いのこと、ミラーワールドのことも奴から聞いたんだ」 律「聡のことも…」 唯「ってことは…あの声の人が私たちを戦わせてるってこと?」 律「さぁ、そこまでは…」 唯「……」 『これでは戦いのペースが遅すぎる…やはり盛り上げ役も必要…』 『何よりも戦いを好む者を…欲望に忠実な者を…』 スゥゥ さわ子「はぁ…」 さわ子「最近忙しくてお肌のツヤが…明らかに失われつつあるわぁ…」 さわ子「いつのまにかこんな歳に…って! だ、ダメよ! そんなこと考えちゃっ」 さわ子「…はぁ」 さわ子「いつまでも、若く、美しくいたいわぁ」 キィーン、キィーン… さわ子「ん…? 何、この音は…」 聡「そろそろ…ゲラスたんにエサやらねーと」 聡「…こっちが食われちゃいそうだぜ」 キィーン、キィーン 聡「お、丁度いいときにモンスターが!」 聡「へへっ」バッ 聡「へんしん!」 ガイ「ふひひ…」スゥゥ… ・・・ 龍騎「りっちゃん! でっかい蛇だよ!」 ライア「ああ、強そうだ。油断すんなよ!」 ベノスネーカー「シュルルル…」ギロリ ストライクベント ガイ「うおおおりゃあ!」ズンッ ライア「!? さ、聡っ」 龍騎「聡くん!?」 ガイ「ああーん? 邪魔しないでよね。こいつはゲラスたんの食事にすんだからさ」 ?「ねぇ…ちょっと待ちなさいよ…」ザザッ 「…?」 ?「そのモンスターは…私がいただくわぁ。ていうかもう私のものだから…」ス ベノスネーカー「!」 シュゥゥン ライア「契約した…!」 龍騎「あ、あんな強そうなミラモンと?」 ガイ「てめぇ…よくも俺の獲物を横取りしやがったな!?」ズオッ ?「ふん!」パシッ…ガ! ガイ「うぐっ!?」 ?「おぉーい…てめぇ、何だぁ? あ゛ーん?」ソードベント 王蛇(?)「はぁ…ふふふっ」ニヤリ ガイ「う…」 龍騎「な、なんかおっかない…」 ライア「タダモンじゃねーぞ…あれ」 王蛇「あはははは!」ズバンッ、ザック、ザック ガイ「うげああああ!? いってぇえええ!!」 王蛇「あっはははは! 楽しい! 快感! 最っ高! もう最高よぉおおお!」 龍騎「聡くんがおされてる…」 ライア「嘘だろ!? あのライダー…さっきモンスターと契約したばかりじゃねーかよ! それなのに…」 王蛇「あっはぁ…」ファイナルベント ベノスネーカー「シュルルル!」ブオォッ…ブシュ! 王蛇「はっはぁぁ!!」ブンブンブンブンッグォォン! ガイ「っの!」コンファインベント スゥ… 王蛇「! あー? なによこれぇ?」 ガイ「は、はは…いまだ! ゲラスたん!」 ゲラスたん「ふんもっふ~!」ドシドシドシ… 王蛇「…ふふ」 スチールベント 王蛇「このカード、なーんだ?」 ガイ「!? お、俺のカード! うっそぉー…」 ライア「カードを盗むカードか!」 コンファインベント ガイ「あぁっ! ゲラスたんが消えた!?」 王蛇「ふふん? てああぁ!」ブンッ ガイ「うぐあああ」ボロボロ… ライア「聡ぃっ!」 ?「……」カチャリ ?(狙いを定めて…撃つ!) ズドーン! 王蛇「!」ガシッ ガイ「へ? ふぐごぉっ!? …お、俺を盾に……?」ドカーン…プスプス 龍騎「別の攻撃!? どこから…?」 ライア「唯!」 龍騎「!」ガードベント カンッ…ドカーン 龍騎「いつつ…すごい威力だよぉ」 ライア「あそこから狙ってるのか?」 ゾルダ(そろそろ気づかれたわね…それじゃあ)ファイナルベント マグナギガ「ずもももも…」ガチャコン ドォォォドドドカァァァァァンンンンンッッッッ!!!! 「!?」 ゾルダ(仕留めたかしら…?) プスプス… ガイ「……」フラフラ… バタリ 王蛇「とってもいい盾になってくれたわぁ、ふふ」 龍騎「あ、危なかったぁ…」 ライア「とんでもない威力だったな…あやうく死ぬかと…って」 ライア「それどころじゃない! 聡、聡!」ユサユサ ガイ「うっ…ぐ…」 王蛇「あーら、頑丈な盾だこと」 ライア「てめぇ…」 アドベント ベノスネーカー「シュルル…んべっ!」プシュッ ライア「何か吐い…! か、壁が溶けた…毒!?」 王蛇「ふふっ、ふふふふふ!」 ファイナルベント 王蛇「あっはははは!!」ダダダ… 龍騎「りっちゃぁぁん!?」 ライア(うっ、や、やられるのか…!?) ダダダ…クイッ ライア(向きを変えた! わ、私じゃなくて…) ガイ「…ぐ、ぐぞぉう…ぢぐじぉ…」フラフラ… ライア(聡!?) ライア「あ、危ない聡!!」 ガイ「…んぐぐ…んあ?」 王蛇「しぇえあああああぁぁあぁぁああ!!!」グォォォォッッッズガガガガガッ ガイ「―――――げっ」 ガイ「う…おぉおお…ぜぇ…ぜぇ…」シュゥゥ… 王蛇「はぁ…あははっ」スタスタ 龍騎「ま、まって!」 ライア「聡ぃ!!」タタタ…ス ライア「さとしっ、さとしぃ! しっかりしろよぉぉ」 聡「姉…ちゃぁん…? ふ、ふひ、ひひひひ…」 聡「いヒヒヒヒヒヒひっひひひひっ―――――」 シュゥゥ… 龍騎「あ…そんな」 ライア「さ、さとし…? さとしぃぃぃいいいいぃいいいい」 仮面ライダーガイ 田井中 聡 死亡。 4
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ギュィィィィィ シュピーン 王蛇(さわ子)「はあぁぁ・・・だるっ」 ブワン モンスター「ギャアアアアア!!」 王蛇(さわ子)「ちっ・・・体が動かないわ」アドベント ベノスネーカー「キシャアアアア」 王蛇(さわ子)「あんた、ちょっと行って倒してきなさいよ」 ベノスネーカー「キシャアッ!!」 モンスター「ギャアアアアア!!」 ベノスネーカー「キシャアアアアア!!」 王蛇(さわ子)「ふぁ~~あ・・・ねむ」 王蛇(さわ子)「帰ったらもうひと眠り・・・」 ストライクベント 王蛇(さわ子)「!?」 ガイ(聡)「おらぁっ!!」 ガギィン!! 王蛇(さわ子)「あがっ・・・くっ!?」 王蛇(さわ子)「だ、誰だ・・・」 ガイ(聡)「あんたさわ子先生だろ?話は聞いてるよ」 王蛇(さわ子)「なに・・・くっ」 ガイ(聡)「悪いライダーなんだってね」 ガイ(聡)「じゃ、死んでも問題ないでしょ?」 ガイ(聡)「りゃあっ!!」 ガキンッ!! 王蛇(さわ子)「あがっ!?」 ガイ(聡)「街歩いてたら派手な格好したおばさんが、ゴミ捨て場で寝てるから驚いちゃってさ」 バキィン!! 王蛇(さわ子)「うぐっ・・お、おばさんだってぇ・・・」 ガイ(聡)「しばらく様子見てたら起きてライダーに変身したじゃん?」 ガイ(聡)「すぐにさわ子先生って分かったよ」 ガキィン!! 王蛇(さわ子)「がはっ!!」 ガイ(聡)「おばさんライダーは先生しかいないからね」 王蛇(さわ子)「お、おまえ・・・」 ガイ(聡)「どうしたの、体の調子でも悪いんですか?」 ガイ(聡)「くくっ・・・年はとりたくないねぇ」 王蛇(さわ子)「殺す・・絶対に殺すっ・・・!!」 ガイ(聡)「やってみろよおばさん!!」 バキィィィッ!! 王蛇(さわ子)「あがぁああっ!?」 ガイ(聡)「今の俺はヒーローなんだ」 ガイ(聡)「この仮面をつけてれば、なんだってできる」 王蛇(さわ子)「はぁ・・・はぁ・・・」 王蛇(さわ子)(くそっ・・体が思うようにっ・・・) ガイ(聡)「そして最後は俺が勝ち残る・・・」 ガイ(聡)「この世界で、唯一無二のヒーローになれるんだ!」 王蛇(さわ子)「はっ・・・あんた馬鹿でしょ」 ガイ(聡)「・・・は?」 王蛇(さわ子)「ヒーローだがなんだが知らないけど・・・この戦いは遊びじゃないのよ」 王蛇(さわ子)「家に帰ってママのおっぱいで吸ってな、糞ガキ」 ガイ(聡)「ちっ・・・おらっ!!」 ガキィン!! 王蛇(さわ子)「があっ!?」 ガイ(聡)「あっははははははは!!」 ガイ(聡)「ほら、立ちなよおばさん」 ガイ(聡)「それとも、もう足腰がガタガタかなぁ?」 王蛇(さわ子)「このっ・・糞ガキぃ・・・!!」 ベノスネーカー「キシャアアアアア!!」ドババババ ガイ(聡)「うわっ!?な、なんだこいつ!」 王蛇(さわ子)「糞ガキ・・・今度会ったら確実にぶっ殺す」 ブワン ガイ(聡)「!」 ガイ(聡)「ま、まて・・・・くそっ!」 さわ子「はぁ・・・はぁ・・・」 さわ子「・・・ああ゛あ゛あ゛あ゛ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」 さわ子「はぁ・・・・・はぁ・・・・・・」フラフラ さわ子「あっ・・・」ドサッ さわ子「・・・・・・」 …… 唯「純ちゃん、本当に大丈夫?」 純「大丈夫ですって、唯先輩は心配性だなぁ」 純「そういえば、澪先輩と律先輩はどうしたんですか?」 唯「先に帰ったよ」 純「そうですか・・・」 唯「私たちも帰ろっか」 純「・・・あ、あの先輩!」 唯「なぁに?」 純「よ、よかったら何か食べに行きませんか?」 純「お腹も減ったし・・・」 唯「う~ん・・・」 純「・・・迷惑ですか?」 唯「・・・いいよ、いこ!」 純「本当ですか!?」 唯「うん、私もお腹ぺこぺこだよ~」 純(やったー!!) … ガーッ 店員「いらっしゃいませー」 唯「ハンバーガー食べよっか」 唯「今なら期間限定メニューがあるんだよ」 純「はい!」 純(なんか・・・楽しいなぁ) 店員「ご注文は何になさいますか?」 唯「純ちゃん何食べる?」 純「え?えっと~・・・」 唯「私はね~、これとこれ!」 純「あっ、じゃあ私も」 唯「美味しいね~」モグモグ 純「はい!」 唯「何だか最近戦いばっかりだから、こういう時間は癒されるよぉ」 純「そうですね・・・先輩がんばってますもんね」 唯「いや~ははは」 純「・・・私、先輩とこういう風に楽しくおしゃべりできて嬉しいです」 唯「ほぇ?」 純「ジャズ研の先輩は・・・なんていうか真面目なんですけど」 純「私のことちゃんと見てるのかなーって・・・」 純(憂も梓も、たまになんか距離感じちゃうし) 純「だから学校の先輩とこういう感じで話したことなくって・・・」 純「でも唯先輩は・・親しみやすい先輩っていうか・・・」 純「お姉ちゃんっていうか・・・友達っていうか・・・」 唯(それって先輩としてはどうなんだろう・・・) 純「だから・・その・・・」 唯「純ちゃん?」 純「私は先輩が大好きです!!」 唯「・・・へ?」 純「・・・・・」 純(しまった!?話が飛躍しすぎた!!) 純「あ、あの!いいいい今のはそういう意味ではなくって!!」 純「そ、その!にっ、人間として!!」 唯「人間?」 純「だから!その・・・唯先輩という一人の人間が大好きです!!」 純(それじゃほとんど意味変わってないでしょうがーっ!!) 唯「うーん・・・よく分かんないけど」 唯「私も純ちゃんのこと好きだよ」 純「!?」 純「え・・あの・・・」 唯「?」 純「その・・・もう一回言ってもらっても?」 唯「私は純ちゃんのこと好きだよ」 純「・・・・・・」 ドサッ 唯「!?」 唯「どうしたの!?傷口が開いた!?」 純「いえその・・・嬉しくて」 唯「?」 純(嬉しい・・先輩が私のこと好きだって・・・) 純(まぁでも・・唯先輩は後輩としての私が好きなんだろうけど・・・) 純(だとしても・・・嬉しすぎる!) …… 梓「・・・・・・」 梓「私・・・いつまで音楽室にいるつもりなんだろう」 梓「結局、今日も誰も来なかったし・・・」 梓「・・・・・・」 梓「先輩達・・・私のこと嫌いになっちゃったのかな」 梓「・・・・・・」 梓「・・・もう帰ろ」 梓「・・・・・・」テクテク 梓「はぁ・・・」 梓「部活・・・辞めちゃおうかな」 憂「はぁ・・・はぁ・・・」フラフラ 梓「あれ・・・憂?」 憂「あっ・・梓ちゃ・・・」ドサッ 梓「!?」 梓「憂!どうしたの!?」 梓「憂!!」 戦え・・・ 戦え・・・ 憂『だ、誰・・・?』 お前が戦わなければ、お前の姉は死ぬ 憂『お姉ちゃんが・・・?』 憂『ど、どういう意味ですか!?』 戦え・・・ 戦え・・・ ドラグブラッカー『ギャアアアアアア!!』 憂『い、いや・・私・・・』 戦え・・・ 戦え・・・ 憂「いやああああああああっ!!」 梓「憂!?」 憂「はっ・・はっ・・」 憂「はっ・・・」 梓「憂!大丈夫!?」 梓「どこか痛いの?」 憂「梓・・・ちゃん?」 憂「ここは・・・」 梓「私の家だよ」 梓「帰り道に憂を見つけたら急に倒れちゃったから・・・」 憂「そう・・・」 梓「水、飲んで」 憂「ありがと・・・」ゴクゴク 憂「・・・・・・」 憂(今日は無理しすぎちゃったかな・・・) 梓「憂・・・」 憂「ごめんね梓ちゃん、私そろそろ帰らないと」フラフラ 梓「えっ・・・」 憂「お姉ちゃんに・・ご飯・・・」ドサッ 梓「憂!」 憂「うっ・・あっ・・・」 梓「ダメだよ!まだ調子悪いじゃん!」 憂「でも・・・」 梓「今日はうちに泊まって休んで」 梓「明日は休みだし、親も仕事でいないし」 憂「・・・・・・」 憂(こんな調子じゃ・・・家にも帰れないや) 梓「憂・・・」 憂「じゃあ・・甘えちゃおうかな」 梓「!」 梓「う、うん!それがいいよ絶対!」 …… 純「じゃあ先輩、これで」 唯「うん、ばいばーい」 純「・・・あの」 唯「ん?」 純「その・・明日は休みなんでよかったら・・・」 純「どこか・・・遊びにいきませんか?」 唯「あっ、いいねそれ!」 純「本当ですか!?」 唯「うん!」 純「じゃ、じゃあ後でメールします!」 純「ありがとうございました!!」 唯「ばいば~い」 唯「明日楽しみだな~」 唯「久しぶりに息抜きしよっと♪」 唯「ふんふーん♪」 さわ子「・・・・・・」 唯「・・・あれ、人が倒れて」 さわ子「・・・・・・」 唯「・・・え?」 さわ子「・・・・・・」 唯「・・・・さわちゃん先生?」 さわ子「・・・・・・」 唯「ま、まっさかー」 さわ子「・・・・・・」 唯「・・・・・・」 唯(死んでる・・・?) ツンツン さわ子「・・・」ピクッ 唯「ひっ!?」 さわ子「・・・ぐぅ」 唯「ね、寝てるだけ?」 さわ子「スー・・・スー・・・」 唯「どうしよう・・・」 さわ子「・・・・・・」 唯「放っておいたらまずいだろうし・・・」 唯「でもさわちゃんだし・・・」 さわ子「・・・ぐぅ」 唯「・・・・・・」 ズズズズズズズズズ さわ子「・・・・・・」 唯「うんしょ、よいしょ」 唯「ごめんね先生」 唯「先生重いから引きずって家まで運ぶしか・・・」 ズズズズズズズズズ さわ子「う~ん・・・」 唯「きゃっ!?」 唯「お、起きないで!起きちゃダメーっ!!」 さわ子「・・・ぐぅ」 唯「ほっ・・・よかった」 唯(憂はこんな先生見たらどう思うかな・・・) 13
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進化 ◆nXoFS1WMr6 「おい、起きろよ、俺と戦おうぜぇ」 どこからか自分を呼ぶ声がしてン・ダグバ・ゼバは意識を取り戻した。 その声はとても狂気に満ちていて、それでいて絶対に抗えないと感じさせる何かがあった。 なぜかダグバにはその声の主との遭遇をうれしいと感じられた。 それが何故か判らぬままゆっくりと目を開けたダグバは、瞬時に全てを理解する。 なぜなら今自分の目の前にいる男が放つプレッシャーこそが自分がこの場においてのゲゲルへの認識を改めさせた力そのものであったため。 しかし、この力――テラードーパントの力――はこの男ではなくグラサンの男が持っていたメモリの力ではなかったのか?そんな疑問が浮かんだもののすぐに否定する。 この男がグラサンの男を叩き潰し、メモリを奪った、ただそれだけのことだろう。 しかしそれでも目の前の男の放つプレッシャーはあの男が怪人体に変身した時とほぼ同等のレベルだった。 それを考えるだけでダグバの体は小刻みに震えていた。 「起きたのか?お前、最初に戦った時にすぐ逃げたガキだろ?あの時は楽しめなかったが今は違うよなぁ?」 言われて初めてダグバは最初の戦いのときの蛇の鎧のリントだと気付いたがそれに構う暇もなく男は未だ倒れ伏しているダグバの腹に強烈なキックを放った。 その一撃で最早それまでの時点で息が乱れていたダグバの肺から空気が逃げていく。 数メートル吹っ飛び、何とか呼吸を整えようと必死なダグバが状況を確認しようと男のほうを向いた時、男はすでに行動に出ていた。 自前のバイクのバックミラーに紫のカードデッキと自身を反射させて――。 「変身」 ――呟きと同時にいつの間にか巻かれていたⅤバックルに紫のデッキを入れ込む。 それと同時に男の周りにいくつもの虚像がオーバーラップし、それが男に収束していく。 それが完全に収まる頃には、男――浅倉威――は仮面ライダー王蛇へと変身していた。 その光景を目の当たりにし、今にも襲いかかってきそうな男に向けてダグバは真の力を解放した。 無論、浅倉の体から放出されるテラーの力はダグバにも通用する、この場において初めての彼の戦いを見ればそれは痛いほどわかるだろう。 では何故、ダグバは恐怖からまた逃げ出そうといないのか、答えは簡単だ。 ――恐怖をたくさん味わいたいという、狂った欲望のため。 それを考えれば、ダグバが今この状況でまた恐怖故に逃げ出すということは考えられないだろう。 恐怖を味わい尽し、身も心もピクリとも動かないレベルまで恐怖してもまだ足りないというほどの強欲な王が今、欲望のままに走り出した。 そして一気に間合いを詰め、お互いの体にそれぞれ強烈な右ストレートを放つ。 ダグバにはあまりダメージがいっていないのに対し、王蛇の体からはあり得ない量の火花が飛び散る。 それはまるで王蛇のダメージをそのまま表したかのように。 数歩下がった王蛇は素手で戦うのは分が悪いと判断し、デッキより一枚のカードを抜き取った。 それをそのまま右手に持つ牙召杖ベノバイザーに読み込ませると、それまで静けさが支配していた空間に一つの電子音声が鳴り響く。 ――STRIKEVENT―― その音声に呼応するかのごとく、空中から契約モンスターであるメタルゲラスの頭部を模した武器、メタルホーンが王蛇の右腕に装着される。 メタルホーンの最大の特徴はそのまま、そのリーチの長さ、及び貫通能力である。 詰まる所、現在素手であるダグバに、反撃の手はない。 これならば勝てると信じて先ほどよりもリーチが格段に伸びた王蛇は再び突進する。 渾身のひと突きは回避されたが、それでは怯まず今度は薙ぎ払うようにしてメタルホーンを振り回す。 ダグバはそれも難なく回避するが、流石に恐怖を楽しんでいるとはいえダグバはテラーの力を受けているが故に王蛇の攻撃に対するリアクションがどうしても遅れる。 そのためダグバは王蛇の終わりの見えない連続攻撃をかわしきる自信が無かったが故、作戦を変えた。 ただでさえもう一人のクウガとの戦いで傷ついた体なのだ、いつまでもよけ続けてもいずれは体力切れで追い込まれるだろう。 故に一度王蛇と距離をとり、ガードの体制を整える。 どうせかわしきることができないのなら、今すぐに攻撃を喰らってカウンターを打ち込んだほうが効果的だと考えたのだ。 それを知ってか知らずか王蛇は一気に間合いを詰め、メタルホーンをダグバの身に突き刺さんばかりの勢いで必殺の突きを繰り出した。 ダグバの身にメタルホーンが突き出され、その身から火花が散る。 王蛇は思わず勝利を確信するが、それは甘かったのだと、自覚する。 「フフッ」 ダグバは王蛇の渾身の一撃を喰らったのにも関わらず、笑ったのだ。 恐怖が、そしてこのダメージがなんとも愛おしくて、笑わずにはいられなかった。 その状況に王蛇は柄にもなく戦慄するが、すぐに我を取り戻す。 ダグバの左フックが自身の身に迫っていたため。 それはほとんど零距離で放たれた一撃だったのにも関わらず王蛇は反射的に右手のメタルホーンを構えることができた。 それが何故なのか王蛇にも正確なことは分からない、だがしかし、王蛇は信じていた。 ――この盾ならば、ただの一撃のパンチ如き、防ぎきれると――。 ――しかし結果は無残なものだった、メタルホーンはダグバの攻撃に耐えうることなく粉々に砕け散ったのだ。 そしてメタルホーンを砕いた程度でダグバの力が収まるわけもなく、そのまま王蛇の体に拳がクリーンヒットする。 再び爆発するように火花が王蛇の体から飛び散り、そのまま王蛇は地面を何度も転がる。 甘かったのだと、改めて自覚させられた。 この敵は恐らく、今まで戦ってきた奴の中でも最上級の実力を持っている。 自分の世界での13人目の仮面ライダーであるあの黒い龍騎や妙な技を使う金の仮面ライダー、オーディンと比べても色あせないような力。 恐らくは城戸や秋山といった他のライダー連中と力を合わせても勝てるかどうか怪しいほどに。 しかし、王蛇は全くと言っていいほどこの状況を恐怖してはいなかった。 この敵は多分どんなに戦っても飽きはしない、こいつなら自分をずっと満足させてくれる。 だからこそ彼はふらふらと起き上がって自身の必殺の手札を一枚、バイザーに読み込ませた。 ――FINALVENT―― その声に応えて、サイドバッシャーのバックミラーより現れ出でたのは一匹の大蛇。 仮面ライダー王蛇の契約モンスター、ベノスネーカーである。 王蛇はこの最上級の敵に対して、あの黒い龍騎よりも期待を寄せている。 だから彼は自分の持てる切り札で以って敵に全力で勝負を挑むのだ。 背後から迫りくる大蛇に合わせて王蛇は走りだし、そのまま空高く跳躍する。 そしてそのまま空中で宙返りすると、ベノスネーカーは目前に現れた主に向かって強酸を射出して――。 ――それを受けた王蛇は、ダグバに向かって足を連続で上下し、交差させる。 それこそが仮面ライダー王蛇が最も信頼を寄せる必殺の一撃――ベノクラッシュだった。 この一撃を、自分の切り札を喰らって、ダグバはどの程度のダメージを負うのか。 もしかしたら無傷かもしれない、もしかしたら死ぬかもしれない。 こいつは自分の全力を受けて、どんなリアクションをしてくれるのだろう。 そんな思いと共に王蛇の蹴りがダグバの体に届いた。 一撃目はダグバの腕に防がれるが、しかしそれで王蛇の怒涛の攻撃が収まるわけもない。 二撃目がダグバのガードを揺るがし、三撃目でダグバの両手が高く蹴りあげられた。 そして四撃目でついにダグバのボディに蹴りが届いた。 最初は肩に、次に頭に、そして最後にダグバの鳩尾に鋭い蹴りが突き刺さって――。 そこから少しダグバは宙に浮かぶが、すぐにそれは終わりを告げる。 瞬間的にダグバが宙で小爆発を発生させたため。 最早何も壊れるものが残っていない焦土でダグバは遥か遠くへと、吹き飛んで行ったのだった。 終わりか、呆気ない気もするが、思えば奴は手負いだった。 今まで何人もの仮面ライダーを葬ってきたあの技は間違いなくあの魔王にも通じたのだ。 しかしそれでも王蛇はまだ油断しきっていなかった。 ここで油断し、この場を立ち去ろうとした瞬間に背中から攻撃を喰らった、では遅いということを最早王蛇は理解している。 あの時の黒い龍騎の時のようにならないように、彼は何もない焼野原を一人周りを警戒しながら歩いていく。 そして数メートル歩いたところで、見つけた。 血だまりの中でうつ伏せに横たわる白の悪魔を。 そしてその血だまりが常人においての致死量を有に超えているということを王蛇は理解した。 あそこまでのパワーを誇っていたから自身の必殺技でもと内心期待していたことに気づくが、しかしどうでもいい。 内心つまらないと思いながら、先ほどのあの黒い仮面ライダーならば自分を楽しませてくれるんじゃないかと奴を追おうと、王蛇がその場を立ち去ろうとしたその瞬間だった。 「ウゥ、ウオォォォォォォォ!!」 まるで獣のような、狂った雄たけびを聞いたのは。 ◆ 気がつけば自分は、ドロッとした生温かい液体の上でうつ伏せになって倒れ伏していた。 何があったのか、強い衝撃を喰らってあまりよく働かない頭を使って考える。 そうだ、自分はあの恐怖の力を持つ男と戦っていたんだった、それであの仮面ライダーの放った必殺技を受けて今ここに倒れているのだ。 現状を理解したダグバはまた恐怖を味わいたい気持ちに押されてすぐさま立ち上がろうとするが、体が動かない。 そこで気づく、先ほどのクウガとの戦いで受けたダメージが大きすぎたのだと。 あのとき受けたダメージは現在も治癒され続けているが、それでもあの激闘の後にすぐ浅倉威、つまり仮面ライダー王蛇という凶悪な参加者との戦いをするというのは自殺行為に近かったのだ。 (あぁ、僕、ここで死んじゃうのかな……、死んだらあのクウガやガドルを倒したリントとももう戦えないし、もう怖くなることもできないんだよね) そう考えて思わず暴虐の魔王は身震いする。 自分がここでこのまま倒れていたら、間違いなくあの仮面ライダーは自分のことを殺しに来る。 例え殺しに来なかったとしても、この出血量だ。 動けない現状を考えるなら、このままここに倒れ伏していたら自分は次の放送の死亡者に名を連ねることとなる。 そうなれば全て終わりだ、もう誰とも闘うことなんてできないし、誰も怖がらせることもできないし誰にも怖がらせてもらうこともできない。 だがそれを考えた瞬間にダグバの中にたった一つの大きな感情が広がっていく。 (怖い!死んだら全部終わるなんていやだ!僕はもっともっと楽しみたいのに――!?) そこで気付く。 これが、これこそが最大級の恐怖なのだと。 それはつまり死への恐怖、ダグバがリントを殺す際に何度もその口から聞いた言葉と、先ほどの思考はよく似ていた。 そうか、これが本当の恐怖、迫りくる死、という不可避の現実にダグバは今、心の底から恐怖した。 しかしだからこそ、ここで終わりたくはない。 こんな極上の恐怖、一度きりで終わらせたくはない、ならばどうするか?手段ならある、ゴオマから取り返したアレを使うのだ。 (ありがとう、蛇の仮面ライダーのリント、君は僕をたくさん怖がらせてくれたから……、ほんのお返しだよ?) そんなことを考えると先ほどまで動かなかった足が動いた。 ふらふらしながら立ち上がったダグバは、そのベルトにかつて自身の真の力を取り戻す際に使った破片を押し込む。 瞬間、湧き上がる力と共に恐怖がダグバの中を駆け巡る。 この力は本当に自分の物なのかと、そう思ってしまうほどの計り知れないパワーが自身から溢れ出る。 それを感じると同時に恐怖の魔王は大きく雄たけびを上げた。 「ウゥ、ウオォォォォォォォ!!」 その声は、まるで世界すべてを闇で覆い尽くすような、なんとも形容しがたい声だった。 強いて言うならばダグバの異名でもある、究極の闇、といったところだろうか。 「ハァ、ハァ、ハハハハハハハァッ!!」 そして悪魔は、笑い声を上げる。 彼の中に流れているエネルギーは最早先ほどの比ではない。 それを全身で感じながら確信する。 もう一人のクウガも、自身が先ほど変じたブレイドという仮面ライダーの最終形態、キングフォームを以ってしても、今の自分の前では赤子に等しいということを。 そして、ダグバは理解する。 つまるところ、今の自分に勝てる者はいないのだと、自分こそが究極の闇をも超えた存在、沈みゆく究極(セッティングアルティメット)になったのだと。 不気味な笑みを浮かべたダグバは、ゆっくりと、自身が向かうべき敵へと、再度向かう。 死の恐怖を教えてくれた、あの蛇の仮面ライダーへと、ゆっくりと歩んでいった。 それを見た浅倉も、瞬時に理解した。 この悪魔の発する覇気や迫力が、最早先ほどとはまるで違うことに。 故に狂喜する、自分の新たな好敵手となりえる存在に出会えたことに。 だが、この敵を倒すにはもうあまり時間が無いことを、王蛇は理解していた。 この悪魔を倒すには、自身の究極の必殺技を叩き込まなければ勝機はない。 しかしそれに必要となるピースの一つが、自身の横で消滅しかかっているのを見てしまったのだから。 胸中、とても名残惜しく思いつつも彼は一枚のカードを、バイザーへと差し込んだ。 ――UNITVENT―― 「悪いな、本当はもっとお前と遊ぶのも悪くないんだが……、消えろ、そろそろ」 その言葉に反応するが如く、鏡より現れた嬰と犀のモンスターが、ベノスネーカーの元へと集っていく。 一瞬、強力な光が辺りを覆ったかと思えば、瞬間そこに存在していたのはその三体のうちどれでもなく、それぞれのパーツを組み合わせたようなモンスターだった。 その名を、獣帝ジェノサイダー。 仮面ライダー王蛇が持つ三体の契約モンスターを融合させたキメラモンスターである。 そしてジェノサイダーはダグバに向かって強力な酸を放つ。 ダグバは瞬時にそれを回避するも、しかし酸が着弾した地点から爆発が巻き起こり、結果ダグバは体勢を崩す。 そして、その隙を王蛇が逃がすわけもない。 一枚のカードをデッキから引くと同時、王蛇としての一撃必殺の切り札をバイザーへと読み込ませた。 ――FINALVENT―― それこそが、仮面ライダー王蛇の真の切り札。 その電子音声に合わせて、ジェノサイダーの腹部に小さなブラックホールが出現する。 ダグバはいきなり背後に現れたそれに吸い込まれないように足に力を込める。 幸いそこまで風力は強くないし、自分の力をもってすればあのブラックホールの射程距離内から離れることも可能だろう。 しかしそこまで考えて、気付く。 目の前にいたはずの王蛇が、自身の視界から消え去っていることに。 どこにいるのかと辺りを見回せば、王蛇は自分よりも上空できりもみ回転をして、足をこちらに向けていた。 そう、これこそが王蛇の必殺技、ドゥームズデイである。 ジェノサイダーが発生させたブラックホールに敵が気を引きつけられている間に王蛇が蹴り込む。 たったそれだけの簡単な必殺技であるこれはしかし、ブラックホールの中に入ってしまったら最早戻ってこられないという最凶の必殺技なのだ。 そして、遂に王蛇のキックがダグバのボディにヒットする。 ガリガリとダグバの身を削るような音がした瞬間にダグバの体は衝撃に耐えられずジェノサイダーのブラックホールに吸い込まれていく。 妨害者さえいなければ、この技を抜ける手段はない。 そして、周りの開けた焦土には人の気配も感じられないため前回のように不意打ちを食らう可能性はない。 更に鏡すらないため、ミラーモンスターを警戒する必要もない。 今度こそ、自分の勝利だ。そうやって思いかけるが、しかし王蛇は油断できなかった。 ここまでの揺るぎない勝利の条件がそろっていても尚、この敵には王蛇を絶対に油断させない力があった。 ――そして、その思いは的中する。 王蛇が見守る中、いきなり自身の契約モンスターであるジェノサイダーが炎上したのだ。 瞬間的に起こった事実に王蛇は驚くが、しかし炎で身を焼かれた程度では頑丈なボディを持つジェノサイダーは死なない。 故にこのままドゥームズデイを続けていれば王蛇の勝利はまだありえただろう。 だがしかし、彼に予想外の不幸が降りかかった。 ジェノサイダーが体内まで燃やされるのを警戒し、本能的に腹部のブラックホールを王蛇の指示を待たずして閉じてしまったのだ。 ――しかしそれこそが一番の間違い。 ドゥームズデイによって引き寄せられたダグバの勢いは止まらず、ジェノサイダーに向かって猛スピードで突っ込んでいき、そしてその右拳を勢いよく伸ばした。 元々足が遅く、更に今炎上して視界も遮られているジェノサイダーにこの攻撃をかわす術はなく――。 ――そのまま胸に拳を受けてジェノサイダーは大爆発を起こし、その場で消滅した。 ◆ 「ふふふ、アハハハハハハハ!!」 粉塵が収まり、辺りが再び静けさを取り戻したころ、ン・ダグバ・ゼバは狂喜の笑い声を上げた。 それは、自身の強化された力に向けての物。 読者諸君の中には何故ダグバが勢いをつけただけのパンチでジェノサイダーを粉砕することができたのか、疑問に思う者もいるだろう。 更に本来のジェノサイダーは龍騎の世界でも実力は上位に連ねられるライダー、仮面ライダーリュウガのファイナルベント並みの威力を使わなければ、倒すことなどあり得ない。 例え制限がかかっていたとしてもダグバは特別の力など何一つ使わないパンチで簡単にこれを倒した。これは何故なのか。 答えは簡単だ、リュウガのファイナルベントとジェノサイダーに引き寄せられたダグバの渾身の右ストレートの威力が同等であるということ――。 そのただ一つの事実がダグバを満たしていた。キングフォームの力を手に入れた時点でこれ以上はないとばかり思っていたが、まさに上には上がいた。 今の自分に勝てるものは何もいないと、嬉しさが込み上げてくるがそれと同時に彼の中には虚しさが広がっていく。 少し前までの自分でさえ、究極の力を解放したクウガがやっと追いつけるレベルの実力をもっていたのだ。 だからこそ今先ほどまでを大きく上回るパワーアップをしてしまった自分を楽しませてくれるリントはまだいるのかと、ダグバは思考する。 もしかしたら、いないのではないか。そんな思考がダグバを占めてしまって。 そういう意味で言えば本当にガドルは羨ましかったのだなと溜息をついた時だった。 「ああああああぁぁぁぁぁぁ!!」 赤い剣を持った野獣が自らに向かって突進してきているのを見たのは――。 ――時は少し溯り――。 ダグバが笑い声を上げている時、仮面ライダー王蛇はピクリと痛む体を動かした。 ジェノサイダーが爆発した時、その近くにいた王蛇は暴風で体を吹き飛ばされていたのだ。 全身がきしむ感覚と、耐えがたい痛み、臓器が痛んだのか体の内部が熱くなり吐血したのだという実感。 それらを全身に受けながら、しかしそれでも王蛇はふらりと立ち上がる。 (はは、最高だ……、これだから戦いは止められねぇ) 彼は遠くで笑う怪人を見つめながら考える。 こいつはこの場に来てからの最高の獲物だと。 この怪人なら自身の必殺技も何かしらの手段で覆すのではないかとは思っていたが、まさかただのパンチで自身の最強の僕を倒してしまうとは。 ――面白すぎる。あの黒い龍騎なんて霞んでしまうほどの実力と、迫力を兼ね備えるこの怪人との戦いを王蛇はまだ終わらせたくはなかった。 目の前の敵との戦いをもっと楽しみたい。この終わらない興奮を、もっと楽しみたい。 そんな不気味な欲望を抱きながら王蛇は近くに落ちていた赤い大剣を拾い上げ、思い切り地を蹴った。 「ああああああぁぁぁぁぁぁ!!」 目前に迫る白い悪魔を前に、気付けば王蛇のイライラはすっかり消えていた。 故に今彼の体を支配するのは終わらぬ興奮と戦いへの強い願望のみ。 ――もっと、もっと欲しい。戦いが、終わらない戦いを、体が求めている。 こいつとならば、それは実現するかもしれない。 戦いなれた王蛇の力が及ばないのだ、最早客観的に見れば勝ち目はないのかもしれないが――。 ――浅倉に、そんなことは関係ない。 戦いを求め続ける乾いた野獣が今、絶叫と共に剣を振り下ろす。 渾身の力を込めたそれは、しかしいとも簡単にダグバの手に収められていた。 「なっ!?」 「まだ戦えるんだ、嬉しいよ、君と戦ってるととっても怖いし、楽しいし。でもさ、どうせなら〝あのメモリ″の力を使ってほしいな」 ダグバの言葉を理解するより先に、王蛇の中で何故自分の力がここまで落ちてしまったのかという疑問が渦巻く。 どういうことだと視点を落とし、気付いた。自身の体に纏っている鎧の色がどこか色あせていることに。 そこで彼は思い出した。この会場に連れてこられる前の自身がなぜ実力では格下のファムに敗北したのか。 それは黒い龍騎に自身の契約モンスターであるジェノサイダーを破壊されてしまったため。 『龍騎の世界』の仮面ライダーにとって、契約モンスターとは言わば、なくてはならない存在なのである。 契約モンスターが主に自身の力を与え、そしてそれを操る主が契約モンスターに餌を与える。 どちらにとってもお互いが必要な存在なわけだ。つまり仮面ライダーが戦いの途中で契約モンスターを失うこと、それはつまり――。 ――仮面ライダーとしての大幅な戦闘力の低下、ひいては敗北を意味するのである。 元々契約モンスターが三体いる状態でも戦闘能力に劣るダグバとの戦いなのだ。この戦闘で契約モンスターを失うことは、死を意味する。 それを理解し、王蛇が身を引こうとした時には既に遅く、ダグバの強烈なパンチが腹めがけて放たれていた。 剣をつかまれ、身動きのできなかった王蛇に攻撃をかわす手段はなく、そのまま王蛇の体が勢い余って宙に浮いた。 体中が熱くなって、血を仮面の中で吐きながら王蛇は見てしまった。 自身に向かってその手を翳す白い悪魔を。 「ぐうううぅぅぅぅ!!」 その身に炎を宿した王蛇は火を消そうと必死で地面を転がる。 敵に無様な姿を晒す王蛇を更に嘲笑うかのように、火は逆に勢いを増していく。 ただでさえブランク体となり装甲が薄くなった王蛇は身を襲うどうしようもない熱さを感じながら、急に体に風を感じた。 幸運なことに先ほどのダグバの腹をめがけたパンチは、きれいにカードデッキを叩き割っていたのだ。 それがわざとかどうかは別にして、デッキ以外の部位を攻撃されていたら、間違いなく今頃浅倉は王蛇の鎧の中で息絶えていただろう。 改めて地面に倒れ伏した王蛇――いや最早浅倉威としての姿をさらしている――はいつも身に纏っていた蛇革のジャケットが酷い匂いを出して焦げていた。 自身の体にも火傷を負っていたが、幸いにもまだ動けるようだ。ありがたい。 体の傷を確認した浅倉はふらりと立ち上がってまだダグバに向かう。本来普通の人間ならば、ここで立つことなど考えられない。 では浅倉は何故立つことができたのか、それはまたあとで話すことにしよう。 そう、いま大事なのは、浅倉はまだ戦えるという事実のみ。 だからこそダグバは歓喜する。彼の力を一つ潰した上にあそこまでの実力差も見せつけたのだ。 最早浅倉には、〝あのメモリ″の力を使うしか生き残る手段はない。 その一つの可能性しか考えなかったからこそ、ダグバは浅倉の行動を良く見ていなかったのだろう。 デイパックのメモリを取り出すと思われたその右手は天高く掲げられていた。 そしてその右手についているものを見た時、ダグバは予想外の行動に驚愕したのだ。 無論、何をするのかはわからないが嫌な予感が頭をよぎり、何かしらの行動に出る前に終わらせようとダグバがその手を翳そうとした時。 天から舞い降りた一匹のカブトムシを模したような機械がダグバに体当たりを仕掛けた。 流石に傷付いた体でこれを無視することはできず、ダグバは手を翳すのをやめ、数歩後ろに下がる。 それを見届けたカブトムシ型の機械は未だ天高く掲げられている浅倉の右手のブレスにきれいに収まる。 浅倉はそれを少しふらふらしながら左手で回すと、その体に電子音声と共に新たな鎧が装着された。 ――HENSHIN―― ――CHANGE BEETLE―― ヘラクレスオオカブトを模したような銀の鎧をまとう戦士の名は、仮面ライダーヘラクス。 もしかしたらこの姿でまた戦うのか、もしかしたら〝あのメモリ″は変身制限にかかっているのかもしれない。 ならばこれでも構わない。思う存分恐怖を味わうだけだとダグバが再度身構えた時、見てしまった。ヘラクスの手が、その腰に向かっているのを。 ――CLOCK UP―― その場に電子音声が鳴り響くと同時に、ヘラクスの姿がそこから掻き消える。 逃げたのだと、瞬時に理解するが、ダグバの中には悔しさと共に満足感も溢れていた。 「アハハ、ハハハハハハ!!」 自分は、あの恐怖から今度は逃げなかったのだと。 結局戦いに決着こそ付かなかったが、今はこれでも満足だ。 自分は新しい力を手に入れて、あの恐怖を乗り切った。 その満足感がダグバを占める中、急速にダグバは睡魔に襲われた。 クウガとの戦いの疲労も抜けない状態で浅倉との常に恐怖を味わい続ける戦いはさすがに辛かったのだろう。 それから解放された安心感からか、ダグバは再び深い眠りの中へと落ちていった。 一見するとただの疲労回復のようにも見えるダグバの眠り。 だが、それはもしかしたら数時間前に浅倉がしたのと同じように、新たに手に入れた力を体に馴染ませるための物かもしれない。 ――恐怖の権化は、もう一度自身を眠りから覚ます存在が現れるのを待つかのように、焦土の中心でもう一度眠りについた。 ――その眠りが覚めるのは、彼自身の体が十分に休まった時なのか、もしくは今回のように他者に妨げられる形でなのか。 ――まだそれは誰にも分らなかった。 【1日目 真夜中】 【E-2 焦土】 【ン・ダグバ・ゼバ@仮面ライダークウガ】 【時間軸】第46話終了後以降 【状態】疲労(極大)、ダメージ(極大)、恐怖(極大)、もう一人のクウガ、浅倉との戦いに満足、ガドルを殺した強者への期待、額に出血を伴う怪我(治癒中)、気絶中、仮面ライダーブレイドに1時間50分変身不可、怪人体に二時間変身不可 【装備】ブレイバックル@仮面ライダー剣+ラウズカード(スペードA~13)+ラウズアブゾーバー@仮面ライダー剣 【道具】なし 【思考・状況】 0:ゲゲル(殺し合い)を続ける。 1:恐怖をもっと味わいたい。楽しみたい。 2:もう1人のクウガとの戦いを、また楽しみたい。 3:ガドルを倒したリントの戦士達が恐怖を齎してくれる事を期待。 4:またロイヤルストレートフラッシュの輝きが見たい。 【備考】 ※浅倉はテラーを取り込んだのではなく、テラーメモリを持っているのだと思っています。 ※ダグバのベルトの破片を取り込んだことで強化しました。外見の変化はあるかやどの程度の強化なのか、また更に進化する可能性はあるのかどうかは後続の書き手さんにお任せします。 ※怪人体は強化されましたが、それが生身に影響するのか、また変身時間はどうなっているのかということなども後続の書き手さんに任せます。 ※制限によって、超自然発火能力の範囲が狭くなっています。 ※変身時間の制限をある程度把握しました。 ※超自然発火を受けた時に身に着けていたデイパックを焼かれたので、基本支給品一式は失われました。 ※キングフォーム、及び強化された自身の力に大いに満足しました。 ※仮面ライダーブレイドキングフォームに変身したことで、十三体のアンデッドとの融合が始まっています。完全なジョーカー化はしていませんが、融合はかなり進んでいます。今後どうなるのか具体的には後続の書き手さんにお任せします。 ※一条とキバットのことは死んだと思っています。 E-3エリアに存在する川の中で、浅倉威は水を浴びていた。 先ほど受けた火傷のダメージを癒すのは、やはり水が一番効果的だと判断したため。 ある程度痛みが引いてきたのを感じながらあのとき、何故自分があの行動に出たのかを考える。 無論今でもあの状況であの力を使っても勝ち目が無いから逃げたという考えはできる。 しかし、どうにも腑に落ちないのだ。自分自身、らしくないとも思ってしまう。 そう、あれはそこまで考えられていたものではなく、浅倉らしい野生の勘とでも言うのだろうか、ならばあのときあいつから感じたものは……。 (馬鹿馬鹿しい、過ぎたことをどうこう言ってても仕方ねえしな、また会ったら殺す。それだけだ) 自身にとって最も使いやすかった王蛇のデッキを破壊されたのは痛いが、それでもまだ戦えない訳じゃない。 あの時とは違い、王蛇以外の力があってよかったと心から思う。 そうだ、生きていさえすれば、またいくらでも戦える。前回とは違い、今回はもっとずっと長く戦いを楽しまなければ。 バイクという移動手段が無くなったのは痛いが、まぁなんとかなる。 そんなことを思いつつ、浅倉は体中の痛みが和らいでいるのに気付く。 川に体を付けているからだからなのだろうか、しかしそれでもいつもより早い気がする。 そんな考えを持ちながら、ふと自分の手に目をやった時だった。 先ほどの戦いで負った傷がみるみる内に回復しているではないか。 これはどういうことなのか、ある程度察しが付く者も多いだろうが、これは浅倉が取り込んだテラーの力に準拠する。 何もメモリを取り込んで得られるのは、その恐怖の能力だけではない。 先ほどの戦いで普通は対応できない距離の攻撃に対応できたのも、強化された超自然発火能力を受けても立ち上がることができたのはこのためである。 更には人間を超えたその回復力、及び身体能力も浅倉の体にしみ込んでいるのだ。 しかもドーパントの王の異名を持つテラーを取り込んだのだ、もしかしたら究極の闇と呼ばれるものたちに並ぶほどの能力を浅倉は手に入れたのかもしれない。 最早浅倉は本当の意味で人ではない。 だがそれを悔やみもせず、むしろ戦いが長く続くという事実だけで浅倉の顔には笑みが浮かんでいた。 放送まであと少し。 さらなる力を手に入れ進化した蛇と王の運命は、今はまだ神のみが知っていた。 【1日目 真夜中】 【E-3 川付近】 【浅倉威@仮面ライダー龍騎】 【時間軸】劇場版 死亡後 【状態】疲労(極大)、ダメージ(極大)、満足感、体の各所に火傷(治癒中)、仮面ライダー王蛇に1時間50分変身不可、仮面ライダーヘラクスに2時間変身不可 【装備】ライダーブレス(ヘラクス)@劇場版仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE、カードデッキ(ファム)@仮面ライダー龍騎、鉄パイプ@現実、ランスバックル@劇場版仮面ライダー剣 MISSING ACE、 【道具】支給品一式×3、サバイブ「烈火」@仮面ライダー龍騎、大ショッカー製の拡声器@現実 【思考・状況】 0:これからどうする? 1:あのガキ(ダグバ)は次会ったら殺す。 2:イライラを晴らすべく仮面ライダーと戦う。 3:特に黒い龍騎(リュウガ)は自分で倒す。 4:殴るか殴られるかしてないと落ち着かない、故に誰でも良いから戦いたい。 【備考】 ※超自然発火能力を受けたことにより、デイパックが焼けた可能性があり、そのまま走ったので何かおとした可能性があります。 また、おとした場合には何をどこに落したのかは後続の書き手さんにお任せします。 ※カードデッキ(王蛇)@仮面ライダー龍騎が破壊されました。また契約モンスターの3体も破壊されました。 ※テラーメモリを美味しく食べた事により、テラー・ドーパントに変身出来るようになりました。またそれによる疲労はありません。 ※ヘラクスゼクターに認められました。 ※変身制限、及びモンスター召喚制限についてほぼ詳細に気づきました。 ※ドーパント化した直後に睡眠したことによってさらにテラーの力を定着させ、強化しました(強化されたのはドーパント状態の能力ではなく、非ドーパント状態で働く周囲へのテラーの影響具合、治癒能力、身体能力です)。今後も強化が続くかどうか、また首輪による制限の具合は後続の書き手さんにお任せします。 【全体備考】 ※E-1エリアにガイアドライバー@仮面ライダーWが放置されています。 ※E-2エリア廃墟が焦土になりました。また、同エリア中央に巨大なクレーターが生じています(規模は後続の書き手さんにお任せします)。またD-2エリアやD-1エリアの一部にも施設の窓ガラスが割れるなどの形で戦いの影響が及んでいる可能性があります。 ※E-2エリア内にあったズ・ゴオマ・グ、紅音也、照井竜の遺体及びに彼らの首輪がどうなったかは後続の書き手さんにお任せします。 ※E-2エリアのどこかにライダーブレス(コーカサス)@仮面ライダーカブト劇場版GOD SPEED LOVE、サイドバッシャー(サイドカー無し)@仮面ライダー555、モモタロスォード@仮面ライダー電王が放置されています。 ※E-1エリアに基本支給品一式+音也の不明支給品×2と、基本支給品一式+東條の不明支給品(東條から見て武器ではない)の入った二つのデイパック、及びにバギブソン@仮面ライダークウガが放置されています。 107 慚愧 投下順 109 ライダー大戦 Round Zero~WARBREAK S BELL(前編) 時系列順 103 闇を齎す王の剣(6) 浅倉威 116 対峙(前編) ン・ダグバ・ゼバ
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龍騎「こいつら、強えぞ!」 【名前】 バズスティンガー ホーネット 【読み方】 ばずすてぃんがー ほーねっと 【登場作品】 仮面ライダー龍騎 など 【登場話】 第31話「少女と王蛇」第32話「秘密の取材」 【分類】 ミラーモンスター/バズスティンガー 【生物モチーフ】 スズメバチ 【名前の由来】 (ハチが)ブンブン飛ぶ(英:buzz)+針(英:stinger) 【詳細】 ミラーワールドに棲息するスズメバチ型モンスター。 集団で活動するハチ系モンスターの行動隊長的役割を担う。 手にあるニードルで相手に襲い掛かり、鋭利な針先には毒素が仕込まれ、刺された者は瞬時にアナフィラキシーショック死する。 大型フェリー「フェニックスエキスプレス号」内をテリトリーに活動、「船内の乗客を1人除いて全て捕食する」という大事件を引き起こす。 事件が発覚した数日後、現場検証に警察や報道陣を乗せた船が出航し、再び活動を開始。 生き残った少女・浜崎実加を執拗に狙い、3人のライダー(龍騎、ナイト、王蛇)と交戦。 連携の取れない3人を追い込み、更に「王蛇のベノクラッシュを3体が一点に固まって高速回転して弾き飛ばす」という連携技を見せ付けるが、他の2人もファイナルベントを発動しようとし、海に飛び込んで逃走。 その後、実加が収容された病院を察知して出現するが、狙って待ち構えていた3人のライダー(ナイト、ゾルダ、王蛇)と交戦。 王蛇のベノクラッシュを受けかけたバズスティンガー ワスプを助けようと回転防御を行うが、最期は3人の必殺技(ベノクラッシュ、飛翔斬、ギガランチャー)による同時攻撃を防ぎ切れずに他の2体と共に爆散した(敗北後、3体は王蛇の契約モンスターによってそれぞれ吸収。)。 【仮面ライダーウィザード】 魔宝石の世界の怪人として登場。
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和「ここが・・・神崎士郎が生前に住んでいた家」 和(ここにライダーバトルに関する手がかりがあればいいんだけど・・・) ガチャッ 和「失礼します・・・」 和(誰か・・・いないわよね空き家なんだから) 和「・・・・・」 和(何かないかしら・・・) ガタン 和「!?」 猫「・・・・・」タタタッ 和「ね、猫か・・・・・ベタね」 和「あら?何か落ちてる・・・」 和「スケッチブック・・・?」 パラパラ 和「子供が描いたような絵ね・・・」 和「誰が描いたのかしら」 パラパラ 和「・・・・・」 和(この絵・・・どことなく私たちの戦ったモンスターに似ている気が・・・) 士郎「ここから出て行け、真鍋和」 和「!」 士郎「・・・・・・・」 和「神崎・・・士郎」 和「まさか・・・本人に会えるとは思ってなかったわ」 士郎「・・・・・」 和「このライダーバトルを仕組んだ張本人、神崎士郎」 和「あなたは・・・どうしてこんなことを」 士郎「そんなことはお前には関係ない・・・」 士郎「戦え」 和「嫌よ」 士郎「・・・ライダーの戦いは何も変わらない」 和「・・・・・」 士郎「お前はなぜ戦わない、ライダーの宿命から逃げるな」 和「私はライダーバトルを止める・・・悪いけどあなたの思惑通りにはいかないわ」 士郎「・・・・戦え」 士郎「戦わなければ次に死ぬのはお前だ」 和「私は死なない、仲間と一緒にこの地獄を生き延びる」 士郎「・・・社会も人も、運命も、自分の中にある憎しみに、おぼれそうになっている」 士郎「お前の仲間もいずれそうなるだろう」 和「・・・・・」 戦え… 戦え… 戦え… ほうかご! 律「さてと、話を聞かせてくれ唯」 律「何があったんだ?」 澪「・・・・・」 聡「・・・・・」 唯「実は、昨日・・・」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 澪「じゃあ、さわ子先生を看病してそのまま帰したのか・・・」 唯「うん・・・」 聡「・・・・・・」 律「・・・ばかやろう」 唯「りっちゃん・・・」 律「大馬鹿野郎!!なんで私たちに相談しなかったんだよ!!」 唯「ごめんなさい・・・」ポロポロ 唯「みんな反対すると思ったから・・・」 律「くそっ・・・そんな信用がないのかよ」 澪「律、唯は別にそんなわけじゃ・・・」 唯「・・・・・」 聡「じゃあ、純さんは先生に殺られたってことなの?」 律「分かんねえよ・・・」 唯「うっぐ・・・ひっ・・・」 澪「唯・・・少し顔洗ってきたらどうだ?」 澪「落ち着くかもしれないし・・・」 唯「・・・・・・うん」スタスタ 律「確かに怪我してたけど、モンスター相手に死ぬようなやつじゃないだろ」 律「唯が言うには夜にメールがあったんだから、それまでには生きてただろうし・・・」 澪「でも・・・」 律「モンスターが現れてたなら、純を倒してもそのままどっかで暴れてるはずだろ」 律「なのにモンスターの気配がしなかったんなら・・・」 澪「・・・・・・」 聡「やっぱり、先生が純さんのこと殺したんじゃないの?」 澪「聡・・・」 律「・・・・・」 聡「俺、前あの人と戦ったことあるけど」 聡「平気で人を殺せる人だね、あれ」 聡「ライダーになってどっか狂っちゃったんじゃない?」 律「・・・・・」 澪「でも・・・前はすごく良い人だったんだ」 聡「どうかな・・・」 聡「あの仮面は人を悪魔にも神にもする」 聡「先生は戦ってるうちに、悪魔の方にとりつかれちゃったんじゃないんですか」 澪「・・・・・」 聡「澪さんだってそうでしょ?」 澪「え・・・」 聡「澪さんは、戦うのは楽しい?それとも嫌?」 澪「それは・・・嫌に決まってるだろ」 澪「誰だってあんなこと楽しいわけ・・・」 聡「本当にそうなんですか?」 澪「な、なにを・・・」 聡「例えばモンスターを倒した時に、『よし!やった!私は強いぞ!』って・・・」 聡「達成感や喜びを感じることが少しもないって言えるんですか?」 澪「っ・・・」 律「聡・・・」 聡「結局その延長線上にいるんじゃないの、先生は」 澪「・・・・・」 聡「だとしたら、俺たちも・・・」 律「もうやめろ、聡」 律「そんな話したくない」 聡「・・・・・・じゃあ話題変えるけどさ」 聡「もしかしたら唯さんと先生って組んでるんじゃない?」 律「は・・・?」 聡「だって話ができ過ぎてるじゃん」 聡「道端に倒れてた先生を偶然見つけて看病するなんて・・・不自然すぎるよ」 聡「絶対二人とも組んでるね」 澪「だ、だったらわざわざそんな話しないだろ・・・」 聡「さぁ、油断させるためかもしれないじゃないですか」 律「やめろよ・・・いくらなんでもそんなわけないだろ」 律「唯がそんなこと・・・」 聡「分かんないよ、仮面をつけたら人間は・・・変わっちゃうんだ」 律「・・・・・」 ガチャッ 唯「あ、あの・・・」 澪「あぁ、唯・・・スッキリしたか?」 唯「うん・・・」 律「・・・・・」 聡「・・・・・・」 唯「みんな・・・私・・・」 キーン… キーン… 律「・・・なんで毎回こうタイミングが悪いときに」 澪「とにかく行こう」 澪「モンスターが出たなら放ってはおけない」 唯「うん・・・」 聡「・・・・・」 キーン… キーン… 律「こっちか!」 キーン… キーン… 澪「いや・・・こっちからも聞こえる」 律「二箇所か・・・なら二手に分かれるしかないな」 聡「じゃあ僕は唯さんと一緒に行くよ」 唯「え・・・」 聡「別にいいですよね?」 唯「う、うん・・・」 律「分かった・・・じゃあ私は澪と一緒に行く」 律「行くぞ」 澪「あぁ・・・」 聡「じゃあ僕たちも行きましょうか」 唯「うん・・・よろしくね聡君」 聡「こちらこそ」 聡(・・・純さんが消えてくれてよかった) 純(正直、あの人は俺のこと気に喰わなかったみたいだし) 純(邪魔者がいなくなって清々したよ) 純(あとはこの人も・・・) 純(後先何も考えてないだけだろ・・・こういうタイプは邪魔になるだけだ) 純「ふふっ・・・」ニヤッ 唯「いくよ、聡君」 唯「変身!」 純「変身」 ギュィィィィ シュピーン ゾルダ(律)「おりゃっ!」シュートベント ナイト(澪)「はぁああああっ!!」ファイナルベント バキィン!!ドガァァァン!! モンスター「グギャアアアア!?」ドガアアアアアアン!! ゾルダ(律)「よし・・・」 ナイト(澪)「・・・・・」 ゾルダ(律)「どうしたんだ、澪」 ゾルダ(律)「せっかく倒したのに、浮かない顔してんな」 ナイト(澪)「いや・・・別に」 ゾルダ(律)「ひょっとして、さっき聡が言ってたこと気にしてんのか?」 ナイト(澪)「・・・・・」 ゾルダ(律)「心配すんなよ、お前はお前だ」 ゾルダ(律)「さわ子先生みたいにはならないよ」 ゾルダ(律)「それに唯だって・・・」 ナイト(澪)「あぁ・・・」 ゾルダ(律)「・・・・・」 王蛇(さわ子)「私が・・・なんだって?」 ゾルダ(律)「!?」 ナイト(澪)「せ、先生・・・!」 ゾルダ(律)「ほんっと・・・どこにでも現れるな」 王蛇(さわ子)「ほら・・・せっかく会ったなら遊びましょうよ」 ナイト(澪)「先生・・・どうして」 ゾルダ(律)「・・・その前に一つ質問していいか?」 王蛇(さわ子)「なによ」 ゾルダ(律)「純・・・仮面ライダータイガのこと、何か知らない?」 王蛇(さわ子)「はぁ?」 ゾルダ(律)「あんた、ひょっとして純のこと殺したりしてないだろうな?」 王蛇(さわ子)「誰?純って」 ゾルダ(律)「・・・・・」 ナイト(澪)「よ、よかった・・じゃあ先生は何も関係・・・」 王蛇(さわ子)「あぁでも、昨日一人殺したっけ」 ナイト(澪)「!」 王蛇(さわ子)「確か癖毛で・・・トラっぽいライダーだったわね」 ゾルダ(律)「・・・・・」 ナイト(澪)「律・・・」 ゾルダ(律)「その子を殺したことに・・・罪悪感とか感じないのかよ」 王蛇(さわ子)「別に?なにが悪いの?」 ナイト(澪)「うっ・・・」 王蛇(さわ子)「はぁ・・・興味ないのよそんなこと!」 王蛇(さわ子)「今戦えればそれでいいの、私は!!」 ゾルダ(律)「・・・そうか」 ゾルダ(律)「こっちもあんたを倒す理由ができたよ」 王蛇(さわ子)「ははっ、そうこなくっちゃ!」 ゾルダ(律)「そんな戦いたいならやってやるよ、ちくしょう!!」 ナイト(澪)「り、律!」 ゾルダ(律)「止めるな澪!こいつは純を殺したんだぞ!?」 ゾルダ(律)「何の躊躇もなく・・・」 王蛇(さわ子)「それの何が悪いの?ライダーはそういうものでしょ?」ソードベント 王蛇(さわ子)「おらあっ!!」 ガキィン!! ゾルダ(律)「うわっ!?」 ナイト(澪)「律!!」 王蛇(さわ子)「今の社会はライダー同士の戦いと同じなのよ」 王蛇(さわ子)「生きるってことは他人を蹴落とす事なの」 王蛇(さわ子)「ま、子供のあんた達には分からないでしょうけど」 ゾルダ(律)「くっ・・・」 ナイト(澪)「逃げよう律・・今の私達じゃ先生には・・・」 ゾルダ(律)「でも・・・悔しいじゃないか!」 ゾルダ(律)「純の仇もとれないで・・・」 ナイト(澪)「律・・・」 王蛇(さわ子)「お喋りはそこまでよ」 王蛇(さわ子)「早く立ちなさ・・・」 ストライクベント 王蛇(さわ子)「!?」 ドガアアン!! 王蛇(さわ子)「ぐがぁっ!!」 ゾルダ(律)「だ、誰だ!?」 リュウガ「・・・・・」 ナイト(澪)「唯・・・?」 ゾルダ(律)「いや・・・唯は聡と一緒のはずだ」 ナイト(澪)「じゃあ、あれは・・・」 王蛇(さわ子)「うぐっ・・またあんたが・・・」 リュウガ「・・・・・」 ナイト(澪)「あ、あの・・・」 リュウガ「ここは私に任せて、二人とも逃げてください」 ゾルダ(律)「だ、誰なんだよあんた!」 リュウガ「・・・・・」 ナイト(澪)「律・・せっかく助けてもらったんだからここは言うとおりに・・・」 ゾルダ(律)「・・・・・」 ナイト(澪)「誰だか知りませんが、ありがとうございます」 リュウガ「・・・・・」 ナイト(澪)「行こう、律」 ゾルダ(律)「くそっ・・・・」 16
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龍騎「こいつら、強えぞ!」 【名前】 バズスティンガー ホーネット 【読み方】 ばずすてぃんがー ほーねっと 【登場作品】 仮面ライダー龍騎 【登場話】 第31話「少女と王蛇」第32話「秘密の取材」 【分類】 ミラーモンスター/バズスティンガー 【生物モチーフ】 スズメバチ 【詳細】 ミラーワールドに棲息するスズメバチ型モンスター。 集団で活動するハチ系モンスターの行動隊長的役割を担う。 手にあるニードルで相手に襲い掛かり、鋭利な針先には毒素が仕込まれ、刺された者は瞬時にアナフィラキシーショック死する。 大型フェリー「フェニックスエキスプレス号」内をテリトリーに活動、「船内の乗客を1人除いて全て捕食する」という大事件を引き起こす。 事件が発覚した数日後、現場検証に警察や報道陣を乗せた船が出航し、再び活動を開始。 生き残った少女・浜崎実加を執拗に狙い、3人のライダー(龍騎、ナイト、王蛇)と交戦。 連携の取れない3人を追い込み、更に「王蛇のベノクラッシュを3体が一点に固まって高速回転して弾き飛ばす」という連携技を見せ付けるが、他の2人もファイナルベントを発動しようとし、海に飛び込んで逃走。 その後、実加が収容された病院を察知して出現するが、狙って待ち構えていた3人のライダー(ナイト、ゾルダ、王蛇)と交戦。 王蛇のベノクラッシュを受けかけたバズスティンガー ワスプを助けようと回転防御を行うが、最期は3人の必殺技(ベノクラッシュ、飛翔斬、ギガランチャー)による同時攻撃を防ぎ切れずに他の2体と共に爆散した(敗北後、3体は王蛇の契約モンスターによってそれぞれ吸収。)。
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小鳥遊紡は逃げていた、 自分はただの新米アイドルマネージャーなのにこの戦いに参戦させられ開始から1時間弱で牙王という男に追われることになった、 「なんでこんなことに、、、」 開始後エントランス近くのハリウッドエリアをウロウロしていたところ、突如刀を持った牙王という男に襲われて、支給品の煙玉でなんとか逃げていたもののまだ牙王は近くにおり、今もまだ危険な状況だ。 (早く陸さんに会わないと、もし陸さんが発作なんて起こしたら大変ですし、、、) 彼女はそっとその場から移動しようとしていた 「おい、」 そこをある男に呼び止められる、 「誰ですか!」 警戒状態で男の方を振り返る。 「大丈夫か?あんた?俺は七原秋也だ」 そこには高校一年生ぐらいではあるが逞しい少年、七原秋也が立っていた。 原作バトル・ロワイアルの主人公である彼ではあるが、ここにいるのはバトル・ロワイアルに参加させられる前の七原秋也である。 それでも正義感は人一倍強いことに変わりはない。 「小鳥遊紡です、それより山賊の様な格好の男性を見てませんか?」 「見てないっすね、それより慌ててるみたいですけど大丈夫ですか?」 「大丈夫じゃなさそうです。さっきまでその山賊のような男性に追われていたんです。」 「それは大変でした「その山賊のような男性ってのは俺の事か?」」 「「え?」」 2人の会話に突如として割って入った男、牙王 「あ、あなたは!?」 「ようやく見つけたぜえ、そこの女、腹の足しになってくれるんだろうな?」 「待て!」 すかさず七原が2人の間に割って入る。 「アンタが誰かは知らねーが戦いなんてやめろ!こんなことして何になる!」 「決まってるさ、ここにいる者達は全員俺にとって喰い甲斐のある相手だろう、だから俺は全員を喰らい、牙の王として頂点に立つ、それだけだ。」 「なんだと!そんなのふざけてる!そこに正義はあるのか!」 「ないな、そんなもん、俺に正義なんてないからなあ、とりあえずお前の方が喰い甲斐がありそうだ、俺の最初の餌にしてやろう。」 牙王は自分のカードデッキを取り出す。 「戦うしかないのか、」 七原もカードデッキを取り出す。 「私も戦います!」 紡もカードデッキを取り出す。 「紡さんは逃げてて、」 「でも、秋也さんを1人にはしておけないですし、この先戦うことになるかもしれないので、私も戦います!」 「紡さん、、、」 「いいぜえ、俺は、2人いるほうが喰い甲斐があるからなあ、」 「そうか、兎に角俺たち2人でお前を止めてやる、行くぞ!紡さん!」 「はい!秋也さん!」 「「「変身!」」」 小鳥遊紡の体には赤きエイの戦士ライアの鎧が、七原秋也の体には白き虎の戦士タイガの鎧が、牙王の体には紫色のコブラの戦士王蛇の鎧が、それぞれ装着される。 「まずはお前からいたぶってやるぜ」 SWORD VENT 王蛇はべノサーベルを装備しライアに切りかかる 「きゃっ!」 「大丈夫か!」 べノサーベルを受けて怯むライアとそれを助けんと、召喚機のデストバイザーを王蛇に叩きつけようとするタイガ 「なかなか効くなあ、だが効かねえぜ!」 「うわっ!」 王蛇がべノサーベルでタイガにカウンターアタックをする。 「秋也さん!あ、そうだ!」 ADVENT エイのモンスターであるエビルダイバーが現れて王蛇を強襲する。 「小賢しい!」 「よし、こっから反撃だ!」 STRIKE VENT タイガがデストクローを装備し巨大な爪を王蛇に叩き込む。 「よし!」 「良い一撃だな、だが無意味だ」 ADVENT 王蛇の契約モンスターであるベノスネーカーが現れてタイガに突進攻撃をしかける FREEZEVENT がしかしその動きが止まる。 「なんだと!」 「よし、畳み掛けるぞ!」 「はい!」 COPYVENT ライアもデストクローを装備しタイガと2人で王蛇に攻撃をしかける。 「調子に乗るなあ!」 王蛇がべノサーベルと己の肉体でで4つの爪による攻撃を全て防ぎきり、ライアの右肩をべノサーベルで切る。 「きゃあっ!」 「紡さん!」 タイガがライアを助けようとデストクローで王蛇に攻撃をしかけようとするが、 「うわっ!」 フリーズベントの効果が切れたせいでベノスネーカーが動き出していて、それによりタイガは攻撃を受けた。 「秋也さん!」 「お前の相手は俺だ、安心しろ先に喰ってやるから、」 王蛇がライアの首元を掴み持ち上げる。 「紡さん、、、うわぁっ!」 ベノスネーカーが毒を吐き出し、タイガにダメージを与え動けなくする。 「ゆっくり喰っていけそうだな、じゃあな、姉ちゃん」 王蛇のべノサーベルがライアの頭目掛け振り下ろされそうになっていたその時だった。 「やめろおおおおおおおおおおおお!!!」 毒で動けないはずのタイガが王蛇にタックルをしていた。 「なんだと!」 「これが正義ってやつの力だ!!」 「秋也さん、ありがとうございます。」 「いいってことよ、」 七原秋也は己の信じる正義で限界を超えて王蛇に立ち向かったのだった、 「小癪な!ゆっくりいたぶってやろうと思ったがそれはなしだ、ここで死ね!」 FINALVENT ベノスネーカーが吐く毒液の流れに乗って数発相手を蹴る技であるべノクラッシュが発動される。 「ここは私に任せてください!秋也さん!」 FINALVENT ライアが契約モンスターのエビルダイバーに乗り突撃する技、ハイドロベノンが発動され、王蛇とライアの必殺技がぶつかり合う。 「紡さん!!」 結果として2人共が必殺技で多大なダメージを受けて地面に倒れていた。 「大丈夫ですか!紡さん!」 「秋也さん、、、なんとか、大丈夫そうです。」 「そうか、それなら良かったです、」 「おい、お前達、今回は見逃してやるよ、だが次に会った時は喰ってやる」 王蛇は変身を解除してその場から立ち去る。 何故牙王が撤退したか、それは変身制限である。 自分のダメージ量的に残り時間で2人を仕留めるのは至難の技であると判断していた、 おまけに向こうは2人いるため、カードデッキを交換すればすぐに戦える、 この状況は牙王にとってとても不利であった、それ故に彼は退却という道を選んだのであった。 状態表 午前1時10分 現在地ハリウッドエリア 【牙王@仮面ライダー電王】 【状態】ダメージ中程度 仮面ライダー王蛇に2時間変身不可能 【時系列】死亡後 【装備】カードデッキ(王蛇) 刀 【道具】支給品一式 【思考・状況】 0、牙の王として全てを喰らう 1、今は休み、体力の温存 「はぁ、はぁ、紡さん、大丈夫ですか?」 「大丈夫ですが、少し休みましょう」 七原も小鳥遊もお互いボロボロの状態であり、変身も解除されている。 「兎に角今は、人がいないところで休みましょう、」 「ええ、でも、体が動かないです。」 「そうですか、なら肩を貸します、とりあえず今はあの建物の中に入りましょう。」 七原は本来はお土産屋である建物に小鳥遊を運ぶ。 (こんなふざけた戦い、絶対に止めてやるからな!) 心の中でそう誓い、七原達はしばらく休憩を取ることにしたのであった、 喰うか喰われるかの戦いというものを実感した彼らの未来は明るいものなのだろうか?それとも暗いものなのだろうか? 【七原秋也@バトル・ロワイアル】 【状態】ダメージ大 仮面ライダータイガに2時間変身不可能 【時系列】ロワ参戦前 【装備】カードデッキ(タイガ) 【道具】支給品一式 不明支給品 【思考・状況】 0、戦いを止める 1、体を休める 【小鳥遊紡@アイドリッシュセブン】 【状態】ダメージ大 仮面ライダーライアに2時間変身不可能 【時系列】最終回後 【装備】カードデッキ(ライア) 煙玉×2 【道具】支給品一式 【思考・状況】 0、戦いから脱出する 1、体を休める 2、七瀬陸を探す
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愚者の祭典への前奏曲(第一楽章) ◆7pf62HiyTE 【4 43】 「フランスの作曲家クロード・ドビュッシーは敬慕していたマラルメの詩である『半獣神の午後』に感銘を受け『牧神の午後への前奏曲』を作曲した。 後にこの曲に基づき『牧神の午後』というバレエ作品が作られ…… だからそんな事言っている場合じゃねぇぇぇぇぇぇ!!」 「キバット……さっきも似た様な事しなかったっけ?」 【4 55】 東京タワー、その真下には展望台に繋がる4階建ての建物フットタウンがある。 鳴海亜樹子、霧島美穂は各々の思惑を持ちながらその屋上から周囲の様子を伺っていた。 約30分程前、拡声器で参加者達に集う様呼びかけ、それに導かれるままに集った参加者達を仕掛けた爆弾で一網打尽にする為に。 殺し合いに乗った者、殺し合いを止めようとする者関係無しにだ。 それは人道的に考えれば決して許されない所業である。それでも彼女達は自分の世界を守る、あるいは自分の願いを叶える為にそれを行うというのだ。 勿論、自分達の仲間が来たならば上手く離れる様に言えば良い。だが、そうそう都合良くはいかないだろう。 (翔太郎君や竜君が大人しく引き下がってくれるとは思えない……だからお願い……来ないで……) (真司……アンタはきっと危険だってわかっても助けようとする……だから放送を聞かないで……) 故に最善は放送を聞かないでくれる事だ。その意味では拡声器の最大効果範囲が恨めしくも感じる。 「そろそろ下に戻……」 何時までもここで様子を探っていても仕方がない、下に降りて待ちかまえた方が良いだろう。そう思い美穂は亜樹子に声をかけるが、 「ちょ……アレはまさか……」 だが、亜樹子は何かを見つけた様だ。『アレ』の動きは非情に速くふらつきながらもタワーに迫っている事がわかる。 「!? 誰が来た!?」 美穂も大急ぎで『アレ』を確認する。 「あのバイクは……まさか翔太郎君が!?」 『アレ』は亜樹子にとって既知の存在。それもその筈、自身が所長を務める鳴海探偵事務所の探偵左翔太郎が駆るバイクハードボイルダーなのだから。 それが来たという事は翔太郎が呼びかけを聞いて駆けつけたということなのだろうか? だが、 「違う……アイツは……」 だが、美穂の様子がおかしい。どういう事なのだろうか? そう、バイクはハードボイルダーでも乗っている人物が違うのだ。ヘルメット越し更に言えば上方からの確認故に正確には確認出来なかった。 それでも蛇側のジャケットを見ただけで誰が来たのかは解った。いや、解らないわけがないのだ。 美穂にとっては決して忘れてはならない人物なのだから。 「浅倉……威……!!」 自身の姉を惨殺した凶悪殺人鬼――自身を戦いへと引き込む全ての切欠となった人物――浅倉威だったのだ。 「え、でもバイクは……」 「バイクが浅倉に支給されたか誰かから奪ったか……」 「あ、そうか……エクストリームと同じ様に……って美穂さんの口振りだと知り合いみたいだけど……」 「知り合いといえば知り合いだけどアイツだったら別に気にしなくて良いよ。むしろアイツは此処で倒す」 美穂の言動から恐らく浅倉は倒すべき敵なのだろう。どことなく井坂深紅郎に対しての照井竜の姿が重なって見えた気がした。詳しく聞いたわけではないもののそんな気がしたのだ。 「それにそれでなくてもアイツに話は通じない。アイツは戦えればそれだけで良い奴なんだ。少なくても倒して亜樹子には損は無い筈だよ」 とはいえ、内心では焦りを感じていた。 当初の予定では参加者がある程度集ってから爆破する手筈になっていた。 だが、周囲の様子を見る限り浅倉以外の参加者がやって来る様子は未だ無い。 つまり爆破するのはまだ時期尚早という事だ。 更に言えば位置関係も良いとは言えない。フットタウンにいる段階で爆破するわけにはいかない。爆発と倒壊に巻き込まれて自滅するだけだ。 そうなると下に降りて脱出する必要があるわけだが浅倉に見つかって戦いになれば爆破どころではなくなる。 しかし見つからなければ良いというわけでもない。 折角呼ばれたのに誰もいないとなれば浅倉はどうする? 思いのまま暴れ回るだろう。その最中に仕掛けていた爆弾を見つけられたら? 幾ら戦闘狂の浅倉といえどここまで勝ち残った人物だ。最低限の危険を回避する為、タワーから離れる事は明白だろう。 (くっ……読みが甘かった……バイクが支給される事は計算に入れるべきだったか……) 思案する美穂であった。その一方で亜樹子の身体が震えていた。 「どうしよう……」 浅倉の凶暴性と危険性を身を以て感じていたのだろうか。何にせよ浅倉がやって来るまであと数分、それまでに迅速に方針を定め行動に移さなければならない。 (変身して飛び降りる……却下、待避する為だけに変身するのはマズイ……) (ここで爆破……ってダメじゃん、それじゃ私達も巻き込まれる……) 乃木怜治が仲間達と戻ってくる可能性については過度な期待は出来ない。放送に従ってくれる馬鹿なら良いが、そういう人物とは限らない。 また、他の参加者がタイミング良く駆けつける事についても同じ事だ。バイクが都合良く支給されているならともかく、そうそう都合良く行くとは限らない。 (こうなったら浅倉だけしか巻き込めないけど、早々にここから――) 浅倉が中を彷徨いている間に安全圏まで離脱し爆破する。その方向で進める事にして行動を起こそうとした。 浅倉が爆弾に気付く前ならば仕留める事は可能、そういう判断ではあった。 だが――美穂は自分の身体が震えているのを感じ―― (!! 何を考えているんだ! これじゃまるで浅倉との戦いを避けているみたいじゃないか!!) 前述の通り浅倉との戦いは願いを叶える為のものだけではない。自身の姉を惨殺した浅倉に対する復讐の意味もあったのだ。 それを踏まえるならば逃げる事は決して許されない。それは同時に自身のこれまでの戦いを否定する事と同義なのだ。 それが絶対的に正しいとは思っていない。それでも姉が殺された無念を晴らす為には絶対に引く事は出来ないのだ。 「……さっきも言ったけど浅倉は此処で倒す」 「でもどうやって……爆弾を……」 「勿論、他に手が無かったら最悪それでいくけど……」 それは爆弾ではなく、仮面ライダーの力で倒すという意思表示であった。 だがそれは恐らく容易ではないだろう。美穂自身が持つファムの力では浅倉には及ばない。戦い慣れていない亜樹子が加わっても結果に大差は無いだろう。 それに戦いが膠着する事を踏まえるならば変身手段は可能な限り温存しておく事に越した事はない。 美穂は先の戦いの際にファムに変身し鳥の怪物……亜樹子によるとドーパント――そいつと戦ったわけだが、その約10分後変身が解除されてしまった。 また、その戦いの際には契約モンスターであるブランウィングを展開する事は出来なかった。 まさかと思ってその直後再変身を試みたもののそれは出来ずじまい。それらから考え恐らくこの地では変身やモンスターの召喚には時間的な制限がかけられているのだろう。 それを踏まえて考え、 (待てよ……この東京タワーという場所、私のデッキの特性、それに浅倉の性格を最大限に生かせば……出来るかもしれない……) 「美穂……さん?」 「1つ私に作戦がある……」 「作戦……?」 「そう、ある意味悪魔の作戦……どう、悪魔と相乗りする勇気はある?」 それは亜樹子がよく知る2人で1人の探偵が初めて出会った時に片方がもう片方に口にしたセリフに似ていた―― 【4 58】 カラダガアツイ―― タタカイヲモトメテイル―― ハードボイルダーの馬力に振り回されながらも浅倉の心は高ぶり続けていた。 もうすぐ『祭り』が始まるのだ。高揚感は留まる事を知らない。 それは自身の体内を駆けめぐる『力』によるものもあったのかも知れない―― かくしてハードボイルダーの馬力にも慣れた頃、ようやく浅倉はその場所にたどり着いた。 此処まで時間がかかったのはハードボイルダーの馬力になれた事や自身に起こった異変という要因があったから。 それでも、幸か不幸か遅いとは感じなかった。 「祭りの場所は……此処か?」 祭典の場所は東京タワー、浅倉はタワーの頂点を見つめる。 「来てやったぜぇ……望み通りになぁ……」 笑顔のままハードボイルダーを降り、真下にある建物フットタウンへと足を踏み入れて行く。 だが、内部は静寂が包み込んでいた。 「どうやら俺が一番乗りだった様だな」 とはいえ、呼びかけた奴がいる事だけは確実。何処かに隠れているのか上にいるのかは知らないが他の連中がやって来るまでかくれんぼあるいは鬼ごっこをするのも良いだろう。 「何処だ……?」 その時、 『アンタが二番乗りかい、浅倉』 その声だけが響き立った。 「この声……まさか……あの女の妹かぁ!?」 声の相手を浅倉はよく知っていた。自分が殺した女性の妹にして、一度自分を倒した女―― 『言っておくけど、呼びかけした馬鹿な奴はもう私が倒したよ。で、どうする――』 「どうするかだと? そんなことはなぁ――」 『――聞くまでも無いね。下の建物の屋上で待ってるから』 そう言って放送は途切れた。恐らく先の放送で使われた拡声器をあの女――美穂が奪って使用したのだろう。 このフットタウンだけに響く様に音量を絞った上で―― 「ははっ、まさかこんなに早く会えるとはなぁ……!」 そう言って壁に頭を叩き付ける。血を流しかねないぐらい強いが浅倉にとっては知った事ではない。 高ぶる気持ちを抑えられないのだ。数時間前の混戦も悪くはないが自身の仇敵と言える相手と戦うのも極上の悦びだ。 「行ってやるさ、お望み通りになぁ!!」 そう言って浅倉は階段へと踏み込んだ。エレベーターを待つ時間も惜しい、そう考え足早に階段を上るのだ。 【5 01】 沈みゆく太陽と共に闇が世界を包み込む―― それはまさしく今の自分の心に似ていた―― だがもう止まる事は許されない―― 自分の世界にいる仲間達を救う為、それ以外の全てを滅ぼさなければならないのだから―― それがファンガイアの王を倒し新たな王となった紅渡の使命なのだから―― 目的地は東京タワー、先程の放送に導かれ集った参加者を―― 「渡……」 デイパックの中から小さくもはっきりと声が聞こえる。それは渡の相棒ともいうべきキバットバットⅢ世の声だ。 キバットは渡が他者を皆殺しにする事など望まない、渡自身それは痛い程理解している。 それでももう止まれない、だからこそキバットの声に応えたりはしない。 「聞こえてるなら黙って聞いてくれ……何故俺がお前が東京タワーに行くのを止めないかわかるか?」 考えてもみればキバットは東京タワーに行く事を止めようとはしなかった。殺し合いに乗るのは止めていた筈なのに―― 「あの姉ちゃんは仲間を集める為に声を張り上げた――」 そう、故に自分はそこにいる者達を―― 「だが、集まるのはそれだけじゃねぇ、恐らく殺し合いに乗った危ない奴等も来る筈だ……」 言われなくてもわかっている、そもそも自分自身が―― 「だからこそだ。渡、お前がそいつ等からみんなを守る為に戦ってくれると信じているんだよ俺は!」 あぁ、未だにキバットは自分を信じているのか。それでも、 「何度も言わせないで……僕はもう……」 「何度だって言ってやる! 何度だって止めてやる! 渡、お前が間違った事するんだったらな! 大体、さっきの声聞いてお前だって迷っているんだろ? それでいいんだよ! お前だって本当は……」 「決めたんだ! もう……」 もう止まるつもりはない。いや、止まるわけにはいかないのだ。 ここで止まったら加賀美新や園崎冴子、そしてキングといった自分の為に死んでいった者達の犠牲がそれこそ無駄になる。 彼等の犠牲の上に今の自分が立っているのだ、今更迷う事や引き下がる事など出来るわけも許されるわけも無いだろう。 「渡……名護や渡の親父さんだってきっと自分の世界も他の世界も全部守る為、大ショッカーの連中を倒す為に戦っている筈だ、お前だって……」 「父さんは僕が生まれる前に死んだ筈だよ……」 名簿を見る限り自分の世界からの参加者は4人、分かり易く空白で区切られている事から間違いはないだろう。 その4人は渡、ファンガイアの王キング、渡の師匠もしていた名護啓介、そして渡の父親である紅音也だ。既にキングを渡自身が倒した以上生き残っているのは名護と音也だけだ。 だが、音也は渡が生まれる前に死んだ筈だ。名簿にあるのは同姓同名の別人かもしれないが、 「だが、あのキングだって前のキング……太牙の親父さんだ……つまり本当だったら既に死んでいる筈だ」 渡の知る限り現在のファンガイアのキングは渡の異父兄弟である登太牙。だが、先程のキングは太牙の父親、つまり先代のキングでであった。 しかし先代のキングは既に死亡済み、故に本来なら存在する筈がないのだ。 何故こんな事が起こっているのかはわからない。しかしキングとは微妙に話が合わなかった事も踏まえ、何かがある事だけは確かだろう。 「だから実際の所、どうなっているかはわからねぇが渡の親父さん本人かも知れねぇって事だ」 「……何が言いたいの?」 確かに名護や音也はきっと殺し合い打倒の為に戦うだろう。だが、それはあくまでも彼等の戦い。自分は自分の戦いをするだけではなかろうか。 「あの声はかなり遠くまで響く筈、名護の野郎や親父さんも聞いたかもしれねぇ……もし聞いていたら……」 「来ると思う……」 同時にそれは自身と遭遇する可能性もあるという事だ。 「そうだろ、もしあいつらが今の渡を見たらどう思う? 悲しんだり怒ったりするに決まっている筈だ! なぁ、あいつらを悲しませたくはないだろう?」 そんな事は言われなくてもわかっている。名護達が自分のする事を認めるわけがない。 「大体、もし名護達と出くわしたらどうするんだよ? まさか名護達まで倒してでも皆殺しにするなんて言わないよな?」 「そんなつもりはないよ……でも……」 キバットの言い分はもっともだ。名護達があの場にいた場合、彼等は自身が殺そうとする他の参加者を守ろうとするのは明白。下手をすれば彼等と戦いになりかねない。 だが、渡は名護達と戦うつもりはない。彼等を守る為に戦っているのにその彼等を倒しかねない状況など本末転倒以外の何者でもない。 「キバットがどう言っても僕はもう止まらない……」 「わかったぜ……だがな、俺は信じているぜ……」 そう言いキバットは一旦黙り込んだ。だが恐らくまた数分後には止めるべく口を出すだろう。 気を取り直し自身の手持ち道具を確かめる。恐らく東京タワーでは混戦となる。 そうなると鍵を握るのは変身手段とその回数なのは明らかだ。 しかし先の戦いでキバとサガ、そしてゼロノスに変身した以上それらにはまだ当分変身出来ない。 現状利用出来る変身手段は先の戦闘でキングが変身したゾルダ、そして―― 後は変身せずとも利用出来る武器という事になるが幸い手元にはめぼしい物が幾つかある。これで仮面ライダー等の強者とやりあえるとは思えないが無いよりはマシである。 その中でも特に使えると見て良いのはジャコーダー、本来はサガに変身する為に使用するものであり同時にサガの武器でもある。だが、変身していない状態でも剣及び鞭としての運用は可能だ。 無論、これだけでは心許ないものの十分牽制には使えるだろう。 しかし、幾らキングを継承したとはいえサガの鎧は本来太牙の物だ、それを利用する事に思う所が無いわけがない。 「太牙兄さん……深央さんを殺した僕を許してくれなくても構わない……それでも今だけはサガの力……兄さんの力を借りるよ……兄さん達の世界を守る為に…… それで、もし全ての決着が着いて守る事ができたなら…… その時は僕を……して……」 【5 03】 「待たせたなぁ!」 そういって浅倉は屋上に到達した。だがそこは静けさが包み込んでおり、そこに美穂の姿はない。 「おい……待っているんじゃなかったのか……? 俺をイライラさせるな……」 折角戦えると思ってきたのに戦えない事に苛立ちが募る。そして周囲に当たり散らそうとしたが―― その時、ゆっくりと足音が響いてきた。 足音がする方向、展望台に続く階段を見るとそこには仮面ライダーファムがゆっくりと降りて来ていた。 「ははっ、待っていると言っておきながら随分と遅いご到着じゃねぇかよ……」 そう言いながら浅倉は懐からカードデッキを出して落ちているガラスの破片――浅倉は知らないが展望台から落ちてきたそれにかざす。 それにより浅倉にVバックルが装着され、 「変身」 その言葉と共にVバックルをデッキを挿入、紫の蛇の甲冑を纏い仮面ライダー王蛇へと変身した。 「やろうぜぇ――」 牙召杖ベノバイザーを構えつつ1枚のカードを装填する。 ――SWORD VENT―― その電子音声と共に契約モンスターベノスネイカーの尾を模した突撃剣ベノサーベルが出現、王蛇は出現したそれを手に取る。 「仮面ライダーの戦いをな!!」 そう言いながら、ファムへと仕掛けていく。 一方のファムも召喚機羽召剣ブランバイザーに1枚のカードを装填し、 ――SWORD VENT―― 同じ様に契約モンスターブランウイングの翼の一部を模した薙刀ウイングスラッシャーが出現、ファムはそれを手に取り構え、王蛇の斬撃を受け止める。 「ははっ、そうこなくてはな」 そう口にする王蛇の一方、ファムは脇から飛び降り階段から屋上へと舞い降りる。 王蛇もそれを追いかけるべく飛び降りる。 しかし先に着地したファムは既に1枚のカードを装填し終えていた。 ――GUARD VENT―― ブランウイングの翼を模した盾ウイングシールドを出現させた上で左手に装備、同時に背中のマントから無数の白き羽根を展開する。 羽根が王蛇の視界を阻む、それでも王蛇はファムへと仕掛けるが、 ファムの姿は消え無数の白き羽根だけが舞い続ける。 「またこいつか……全く苛つかせる……」 そう言えば、前も同じ様な手段で翻弄されたな。そう考えている中、 「とりゃ!」 と、背後からファムがウイングスラッシャーで迫る。しかし、 「甘ぇんだよ!」 と、ウイングスラッシャーを弾き飛ばした。 そのまま王蛇はファムに仕掛けるが無数の羽根の影響で視界が悪くなっている為、ベノサーベルは宙を斬るだけだった。 その間にファムは弾き飛ばされたウイングスラッシャーを拾おうと弾き飛ばされた地点である屋上の端近くへと向かう。 だが、それを見逃す甘い王蛇ではない。ファムの姿を確認した王蛇はすぐさまファムの所に向かい仕掛けようとする。 何とかウイングスラッシャーを拾ったもののすぐ傍まで王蛇が迫っていた。 「はっ!」 そのかけ声と共にベノサーベルによる攻撃を防ぐ。しかし王蛇は間髪入れずもう一撃、更にもう一撃と攻撃を仕掛けていく。 ファムはそれらを何とか防ぐものの結局の所何とか防いでいるだけだ。 防戦だけではどうにもならない、そう考えウイングシールドを後方に投げウイングスラッシャーとブランバイザーの二刀流で王蛇に仕掛けていく。 ファムは仮面ライダーの中でもパワーが弱い反面スピードに秀でている。パワーが足りないならばスピードで勝負するという作戦だ。 1発で足りなければ10発、10発で足りなければ100発という風にだ。 「ぐっ……舐めるなぁ!」 だが、思う様に行くものではない。確かに攻撃の手数自体はは王蛇よりもファムの方が上だ。しかし王蛇はこれまでの戦いの経験からそれらを全て捌き防いでいく。 その間を縫うかの様に王蛇は一撃、また一撃と攻撃を仕掛けていく。 前述の通り、スピードの上ではファムの方が秀でている。それ故に今の段階では攻撃は全て防ぐ事に成功している。しかしその一撃一撃は重く、ファムは徐々に後方へと追いやられていく。 また後方に追いつめられるだけではなく王蛇のパワーに押された事でファムの攻撃も徐々に遅れていく。 それでも攻撃のペースが遅れすぎれば押し切られる。故に何とか立て直しつつペースを上げていった。 かくして双方何十発もの仕掛け合いの果てに、何時しかファムは屋上の端まで追いつめられていた。 「でぃっ!」 何とか落とされまいとファムは全力でウイングスラッシャーを振り抜く。だが、王蛇は少し後方に下がりそれを回避。 回避? いや、それは違う。王蛇は次の一撃で決めるべく一旦距離を取ったのだ。全力を込めた一撃をぶつける為に。 ファムは丁度落ちていたウイングシールドを構え王蛇の攻撃に備え様とする。 「はぁっ!」 ベノサーベルの一撃がウイングシールドに炸裂する。ファムは何とか落下しまいと踏みとどまろうとバランスを取る。 だが、そのタイミングを見逃がさぬ様王蛇は更に蹴りを入れた―― しかし次の瞬間、またしても無数の白き羽根が待った。 「またこいつか……」 とはいえ先程の攻撃は確かに手ごたえがあった。状況から考えても自身の後ろに回り込めるとは思えない。 「いや……奴の狙いは!」 だが、ファムの狙いに気付いた王蛇はすぐさま下を見下ろした。 そう、ファムがゆっくりと地上へと降下していたのだ。 「ちっ、逃がすかよ!」 折角の獲物を逃すつもりは毛頭無い、王蛇もすぐさま飛び降りる。 マントと羽根を展開する事で落下の勢いを殺すファム、それに対して王蛇にはそういう気の利いた手段はない。 流石の王蛇でもこのまま落下すれば多少なりともダメージは避けられない。 しかし王蛇は、 「ふん!」 ベノサーベルを壁に向けて突く。その一撃により壁にベノサーベルが刺さりこみ一旦落下は止まった。 そして今度は壁を蹴る勢いを利用しベノサーベルを抜き再び降下した。そう、2度に分けて降下する事で降下の勢いを抑えたという事だ。 そうして王蛇が地上に降りた時には既にファムも既に到達しており、同時に何処かへと移動しようとしていた。王蛇もファムの姿を確認しそれを追いかける。 「待ちやがれ……何!?」 と、建物の角を曲がった先にはハードボイルダーに乗ったファムがいた。ファムは無言でハードボイルダーを駆り王蛇に突撃する。 「ちっ!」 王蛇はベノサーベルを構え迎撃しようとする。だが、ファムはそのまま王蛇の横を走り過ぎて行った。 「!? まさか……」 このまま逃げる? 一瞬そう考えたもののファムはハードボイルダーを扱いきれず近くの鉄塔まで行った所で止まった。 逃がすまいと王蛇がファムへと迫る。 「とぅっ!」 だが、ファムは東京タワーの鉄塔を登り始めた。仮面ライダーの跳躍力とパワーで数メートル数メートルと確実に登っていく。 「どこまでもちょろまかと……本当にイライラするぜ!!」 王蛇も鉄塔をファムを追いかけるべく鉄塔を登る。 フットタウンを越えてもなおファムは鉄塔を登り続け王蛇もそれに続いた。 彼等の目的地は――そう、高度120メートルの位置にある展望台だ。 「はぁ……はぁ……」 王蛇は割れた窓から展望台の中へ飛び込んだ。目の前にはファムがブランバイザーを構えて立っていた。 「ほう、どうやらやる気になった様だな」 ファムが構えしカードを見て王蛇もまた1枚のカードを構え装填―― ――FINAL VENT―― その電子音声と共にベノスネイカーが現れ王蛇と共に走る―― その後勢いを付けた王蛇は高く飛び上がりベノスネイカーの口元へ―― それに応えるかの如くベノスネイカーが毒液を射出し―― その勢いを受けた王蛇の蹴りがファムへと迫る―― そこからの連続キック、それが仮面ライダー王蛇のファイナルベントベノクラッシュである―― 多くの仮面ライダー、そしてモンスターを仕留めた文字通り必殺技と言えよう―― 当然、この技の直撃を受ければファムの死亡はほぼ確定する―― だが、それはあくまでも『決まれば』の話だ―― ――FINAL VENT―― 電子音声と共に飛来するブランウイングが白き羽根と共に突風を巻き起こす―― モンスターすらも軽く吹き飛ばすその勢いは空中にいる王蛇の姿勢も僅かに崩す―― そして王蛇の向かう先ではファムがウイングスラッシャーを構えている―― そう、ブランウイングが巻き起こした突風で飛ばされた敵をウイングスラッシャーで斬るこの技こそ仮面ライダーファムのファイナルベントミスティースラッシュである。 この技1つで多くのモンスターを一度に撃破したやはり文字通り必殺技と言えよう―― 2つの技がぶつかり合おうとする。傍目から見る限りその結果を単純に予測する事は不可能。 単純なパワーならば王蛇の方に分がある。しかし突風によりバランスが僅かに崩された以上、その威力とスピードは数段落ちる。 故に、ファムが王蛇を仕留めるという可能性も多分にあると言える。 それは言うなれば刹那の戦い、コンマ数秒とも言える限りなく短い時間だ。 しかし、実際に戦う2人にとっては永遠ともいえる程果てなく長い時間に感じる。 面白い、来るなら来い、返り討ちにしてやろう―― 王蛇はそう考え体勢を立て直しファムへと挑む―― ウイングスラッシャーごと押し切りファムを仕留める、そう強い意志と共に仕掛け―― が、王蛇の蹴りはファムの頭部より十数センチ横を掠めそのまま空を蹴る―― 外した? いや、かわされたとでもいうべきか? どちらにしても不発に終わった事だけは確かだ―― だが、王蛇は考える。今の攻撃は自分を仕留める為の攻撃ではなかったのか―― その時、王蛇の脳裏に前に自分が倒された時の記憶がフラッシュバックした―― あの時、王蛇はファムにファイナルベントであるドゥームズデイを仕掛けたがそれは不発に終わった―― それはその時黒い龍騎に妨害されたからだが問題はその後だ―― その後、黒い龍騎は3体のモンスターを融合させたジェノサイダーを仕留め王蛇はモンスターの力を失いブランク体となった―― ブランク体となった王蛇は殆ど無力、ファムに殆ど為す術なく倒されたのだ―― そういうことか、それが狙いか―― ふと後方を見るとベノスネイカーが宙を舞っているのが見える。ブランウイングが起こした突風によって吹き飛ばされたのだろう―― そして飛ばされる先にはファムがウイングスラッシャーを構えている―― なるほど、ファムの狙いは王蛇そのものではなく契約モンスターであるベノスネイカーだったということか―― モンスターの力を失えば王蛇は無力、どうなるかなど語るまでも無いだろう―― だが―― 王蛇はすぐさまベノサーベルを投げる。ベノスネイカーがファムに仕留められる前にファムを仕留めれば良い、単純な勝負だ―― 仕留める事が出来なくても命中さえすれば必殺の一撃は阻止出来る。そうすれば最悪の事態は回避出来、戦いは振り出しに戻る―― ファムは気付かない、背後に迫るベノサーベルに。故に命中は不可避と言えよう―― そう、それに気付いている存在が無ければ―― その時、無数の白い羽根が戦場を包み込んだ―― 067 第二楽章♪次のステージへ 投下順 068 愚者の祭典への前奏曲(第二楽章) 067 第二楽章♪次のステージへ 時系列順 068 愚者の祭典への前奏曲(第二楽章) 057 仕掛けられたB/響き渡る声 霧島美穂 068 愚者の祭典への前奏曲(第二楽章) 057 仕掛けられたB/響き渡る声 鳴海亜樹子 068 愚者の祭典への前奏曲(第二楽章) 057 仕掛けられたB/響き渡る声 浅倉威 068 愚者の祭典への前奏曲(第二楽章) 057 仕掛けられたB/響き渡る声 アポロガイスト 068 愚者の祭典への前奏曲(第二楽章) 067 第二楽章♪次のステージへ 紅渡 068 愚者の祭典への前奏曲(第二楽章)