約 109,468 件
https://w.atwiki.jp/shinsen/pages/10688.html
産物系 溜め池 (タメイケ) 【知行産物】 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (溜め池.JPG) 性能 買値 売値 --文 文 知行:物資−加工−産物により生産可能 (工房Lv2) 分類 価値 重量 特殊効果 知行産物 2 25.0 なし 材料 溜め池 1 開墾鍬 2 桶 3 主な用途 知行施設改良 LV3→4 水田(3)
https://w.atwiki.jp/oshikake/pages/16.html
「ごちそうさま」 「お粗末さまでした」 「それにしても……」 皿洗いくらいは自分がすると言うので委員長に任せて、テーブルを拭き終わったら一息入れることができるようにとお茶を淹れていた。前にお歳暮で貰ったという緑茶で、大分暖かくなってきたこの時期にはちょっと熱いかもしれないけど。 「あなた、本当に1人でも別に困ってないのね」 「うん、大丈夫。たまに掛かってくる電話でもお父さんとお母さんにいつも言ってるのに……」 「仕事とはいえ、大切な1人息子を家に置きっぱなしともなれば心配にもなるでしょう」 「かな?」 ようやく全てが終わって椅子に座ってから、ようやくこの状況の奇怪さを思い出した。 「忘れてたけどそういえばなんで委員長は僕の家に来たの?」 「…………あなたがそれを聞くの? 私を馬鹿にしてる?」 「え? 何で?」 「まさか教えられてないの?」 「何を?」 「…………」 「…………」 疑問符の掛け合いに飽きて、特大の溜め息の後、委員長は夕食のときと同じように僕の向かいに座って答える。 「あなたの叔父さん、母方の叔父さんが条桜院(じょうおういん)の学校長なのは知ってるわよね」 「うん、もちろん」 条桜院とはうちの学校、条桜院高校のこと。男女共学の進学校で成績はある程度良くないと入れない。自分でも良く入れたなあって思ったよ。 「もしそこから話さなきゃいけないなら私は今すぐここを出て行くところだったわ」 それはそれでありがたいような。 口には出してないはずだけど、心を読まれたのかじろっと睨まれてからすぐにまた溜め息を吐いて続けた。 「で、そのあなたの叔父さんである学校長があなたの母親に様子を見て欲しいって言われたそうなのよ。今年は高校3年生で大学入試もあるから、自分が居ない間に色々と疎かになってはいけないってことみたいね」 「でも委員長も今年受験だよね」 「当たり前よ。だから本当はこんなことしたくなかったわ。でも学校長直々にそんなこと言われたら断れないでしょ」 きっと叔父さんはお母さんに頭が上がらなかったって言ってたし、今回も逆らえなかったんだろうなあ。そしてその叔父さんに委員長が断れなかったと。お母さん、皆を巻き込みすぎだよ……。 お母さんは普段、家事ができない代わりに自宅で出来る翻訳家としてうちの家計を支えてる。パソコンと本があればいくらでもできる! ってことで 始めたんだっけ。気楽にできるから自分に合ってるとか言ってたけど、本当は結婚しても家事がまともに出来ずに落ち込んでたお母さんが、お父さんに悪いか らってせめて家計の手助けくらいはしたい、でも家に帰ってきたときに出迎えてもあげたいからと探して見つけたことを知ってる。でもお母さんが必死に隠して るからこの経緯についてはお父さんには秘密。きっとお父さんのことだから分かってると思うけど。 「最初は学校長自らが住んで逐一様子を伝える、というのも考えたらしいわ。でもさすがに親の実家で会うくらいしか顔を合わせていない自分が突然家 に住んだらあまりいい気はしないだろうって。そこで学校長は自分よりも年の近い、親しみやすい人間を派遣しようって考えたそうよ」 「別に叔父さんでも良かったと思うんだけど」 「だったら私に言わずに本人に言いなさいよ!」 ガタンと椅子をひっくり返すほど勢いよく立ち上がった委員長。その拍子に少し湯飲みの中身が零れる。 「あ、ごめん」 「いえ……あの、私もごめんなさい」 バツの悪そうな顔で椅子を立て直して、委員長は再び座って僕から受け取った台拭きで机を拭く。 「親しみやすいと言っても男の子じゃ駄目。お昼に言ったみたいに食事や洗濯みたいな世話が必要になるから。私は男子だから女子だからという考え方 は嫌いだけど、実際にそういう傾向があるのも事実。事実に目を背けて自分の考えだけを押し出すのは嫌いだから学校長の話に頷いたわ」 「そうなんだ」 「かといって単に女子を住まわせるというのもまた問題。若い男女が1つ屋根の下で暮らすにはそれなりの条件が必要なのよ。襲われる可能性が無いとも言えないから。この条件を満たした私に白羽の矢が立ったと……実に腹立たしいわ」 「何で?」 「あなた、鈍いってよく言われるでしょう」 「?」 「……いい、あなたに言ったって仕方が無いし。私があなたのことを好きだとか勘違いして襲ってきたりしなかったのだけは安心した、と同時にやっぱり腹が立ったわ」 誰だって突然あんなことされたら驚くのが先だと思うんだけど、委員長はそうじゃないんだろうか。それに関わりあいもプリントを渡すときくらいし かないのに、恋愛感情なんて沸くような展開は無くて当たり前のような。それと何でさっきからそんなに腹を立てているんだろう。よく分からない。 不満げではありながらも湯飲みを傾けて中身を飲み干してから委員長は言った。 「何にせよあなたには必要なかったみたいだけど、一旦請け負うと言ったからには期限までは約束通り行動するつもり。とにかくそういうことだから、しばらくここに泊まることにするわ」 「事情が事情だから仕方が無いね。明日にでも叔父さんに1人でも大丈夫だって掛け合ってはみるけど、お母さんが背後に付いているんじゃなかなか難しいかな。……あれ、じゃあ最初に自分を買えとか雇えって言ってたのは?」 「冗談に決まってるじゃない」 委員長も冗談なんて言うんだ、なんて言ったら怒られるだろうか。友達は教科書と六法全書を合わせて人間にしたような人だって言ってたし、悪いけれど僕もそれに近いことを考えていたから。 「っていうかあんなに素で返されたらこっちが恥ずかしいでしょ!」 「わ、分かったから落ち着いて!」 もう既にお茶は飲み終わってるみたいだけど、今度は湯飲みを落としたりするかもしれないし。フローリングとはいえ、さすがにテーブルの高さから落ちたら割れないとも限らない。湯飲みの代用品はいくらでもあるけど、委員長が怪我するのは良くない。 「ぐっ……」 皆が皆、クールだとか冷血だとか好き勝手に呼んでたけど、いつもは皆が居るからなんだかんだで怒りを押し留めているだけで結構委員長って熱くなりやすいのかも。 「とにかく事情は分かったよ。1つ部屋が余ってるから、そこを利用すればいいかな。布団も来客者用のものがあるから使って。今から家の中と部屋までを案内するよ」 「ありがとう。お世話になります」 やっぱりこういうところは非常に礼儀正しいんだなあ、委員長って。
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/1982.html
夕餉もほぼ片付き、極親しい家臣のみを残して酒宴は続いていた。 時折沸き起こる笑い声に僅かながら元就は眉を顰めたが、偶には息抜きも必要かと考えて白湯の入った湯呑みに口を付ける。 ちらり、と横に座る元親の膳を見ると、何本目かの銚子に白い手が伸びるのが見えた。 「もういい加減にせぬか」 呆れ果てた元就の声に、元親は酒を注いでいた手を止めて隣を見た。 「めでたい日なんだ、正月ぐらい良いだろ?」 くい、と小さめの杯を一口で空けると膳に置く。 酒に強いとはいえ、良い感じに酔いが回り、ほんのりと頬が桜色に染まっており、上機嫌だ。 瑠璃紺の瞳がとろんと潤み、何とも言えぬ色香を漂わせている。 珍しく上質な絹の小袖をきっちりと着込んでいるが、膝を崩しているので裾が乱れている。 その為、元就の位置から少し視線を降ろせば、日に焼けていない脛が見えた。 「いつも呑んだくれているではないか」 ぺしん、と足を叩いて膝を正すように言う。 盛大な溜め息と共に元就は白湯の入った湯呑みを差し出した。 半ば強引に渡され、湯呑みと元就の顔を交互に見遣る。 「正月早々酒で潰れられても我が困る」 丁寧に薬包紙に包まれた胃薬まで用意していた。 「心配してくれるのか」 「たわけ、年始の挨拶に来る家臣の手前、そのような酒臭い者を傍に置けるか」 今日は終いだとばかりに、元就は手を鳴らして侍女を呼び寄せ、彼女の前に転がる酒を下げさせた。 「…元就こそ、正月ぐらいは飲めば良いじゃねぇか」 そこまで言って、元親は彼が身内を酒で亡くしている事を思い出した。 しまった、という顔で首を竦めると、そそくさと白湯で胃薬を飲み下す。 「先に休む」 元就はそれだけ言うと、席を立って部屋を出て行ってしまった。 「待てよ」 元親も後を追うように廊下に出ると、足早に去っていく後ろ姿を見つけて声を掛けた。 「何だ、まだ飲むのではなかったか」 「いや…それはもう良い」 「情けない顔をするな、貴様らしくもない」 ふっと薄い唇に微かな笑みを浮かべ、元就は相手の頬へと手を添えた。 そして元親が状況を把握する前に唇を寄せた。 「…ん」 ぼうっとした頭で元就の顔を眺めつつ、そういや互いに忙しくて久方ぶりだというのを思い出した。 腰へと腕を回され、より体を密着させる形となる。 「では、今宵は付きおうてくれるか」 琥珀の瞳を細めて愉しげに笑む彼の顔を見ながら、やっぱり逆らえねぇな、と元親は呟いた。 春、まだ遠く2
https://w.atwiki.jp/sousaku-mite/pages/777.html
Top ファンタジーっぽい作品を創作するスレ スレ1 1-615 ファンタジーと言えば魔法だろう 8 ファンタジーと言えば魔法だろう 8 ※1-604の続き 615 : ◆91wbDksrrE :2009/03/26(木) 17 33 33 ID iNpQeZnx 力があり、それが技術として体系だてられていれば、そこに自然と発生するものがある。 その発生した存在を、人はこう呼称する。――組織、と。 「……さて、事態は動く、されど踊らず、となるかね?」 「なぁにを意味不明な事呟いてやがるよ」 二人の男がそこにいた。青年と言っていい、まだ若さを信じられるだけの歳を経た男と、壮年と言っていい、もう若さを遠い目と苦笑を以って見つめるだけの歳を得た男だ。 二人の前には、液晶を使って作られた巨大なモニターが在り、画面上に三人の少年 少女と一匹の黒猫と一つのぬいぐるみを写していた。 あちこちにデジタルとアナログでそれぞれ表示された計器類が付属した、複雑な操作 機構をもつと思しき機器のコンソールを、青年の手は滑らかに操作する。画面の表示は 切り替わり、一人の少年の驚いた顔と、その表情をもたらす所以となった、黒い装束に 身を包んだ少女の姿を大きく映しだした。 「……マイクロマシンによる高感度映像撮影技術、か。全く、高度に発達した科学は、 魔法を 超えているとは、よく言ったものだと思わないか? 彼らを見ろ。こうして 撮られて いるということに全く気付く様子すらない」 「んなもんオレに聞くなよ。……だいたい、そりゃあの魔女の言葉だろ」 青年の丁寧な言葉に対して、壮年は伝法な口調で応えた。 気にする事も無く、彼は画面に映し出された二人の少年少女を見た。 「稀代の魔女が残した、二つの忘れ形見か」 呟きは、続けて答えの出る事の無い自問を紡ぐ。 「一体彼女は何を考えていたのだろうね?」 答えは出ないが、応えはやってくる。隣にいる壮年から。 「オレに聞くなって。さっさとくたばっちまって、あの世で聞きゃいいじゃねえか」 「……彼女の消滅は、まだ確認されていない。死んだと断じるのは早計というものだ」 「へっ……相変わらずご執心、ってか」 「"戦車"(チャリオット)……」 「言葉に"気"が篭るのは、図星当てられた証拠だぜ?」 「……もうこの話はやめよう」 青年は、そう言って会話を打ち切った。 ただ無言で、同じく無言のまま見つめあう、画面の中の二人を見る。 ――高度に発達した科学は、魔法を超えている、か。 内心で思うのは、過去の事だ。過去の、今も尚心に留まり消える事の無い言葉。彼女が 口癖のように言っていた言葉だ。まるで、組織を、そしてそこに身を置く自分達を否定 してしまうかのような言葉だ。 ――彼女は何を考えていたのだろうか。 稀代と称されるに足るだけの力を持ち、組織内は無論、世界を見渡しても、その魔法の 力に敵う存在はいないと誰もが信じて疑わないだけの実力を有していた、若き天才。 その彼女が、どうしてこのような言葉を口癖としていたのか。自分自身の否定とすら、 その言葉はなりうるというのに。自分をも含めた、組織の全てが……いや、我々が揮って いるこの力そのものが、あるいは間違いであると考えていたというのか。 彼女の口癖の、その続きを思い出しながら、彼は知らず呟いていた。 「――それでこそ、世界は正しい、と」 「あ? なんだ?」 「なんでもない。気にするな」 自身の呟きを得て、彼の無言の思考は終わりを告げた。過去へと沈んでいた時間は 僅かなものだったようだ。彼は再び自身が今身を置く現在へと思考を戻し、現実を動かす 為の言葉を口にした。 「それよりも"戦車"、この二人の試験、準備は出来ているのか?」 「おうよ。うちの秘蔵っ子を送ってやるからな。こいつらも、自分達が今までどんだけ 温い戦いしてたか、思い知る事になるんじゃねえか」 「返り討ちに遭わなければいいがね? この二人……技術としてはともかく、素養は かなりのものだぞ。そして……それだけの素質を持ちながら、尚歪んでいない。これは 我々のような存在においては稀有な事だ」 「なぁに、そんだけぬるま湯にしかつかってこなかったってこった。歪みもせずに、 戦えるって事は、そういうこったぜ」 「……事態は動く、そして、踊る……か」 未だ見詰め合ったままの二人の姿を見ながら、彼は自分の心に久方振りに浮かんだ感情 の名前を思い出していた。 その名は――期待―― ★ ★ 「……はぁ」 口を吐いて出るのは溜め息だ。 結局、あの後滝野美由としっかり話をする事はできなかった。『澱み』の特性によって 遠ざけられていた先生や職員の人たちが戻って来たからだ。慌てて最低限の修復だけを レンレン――あのパンダのぬいぐるみだ――が施し、慌てて俺達は帰路に着いた。詳しい 話はまた今度という約束だけして。ちなみに、芳原は一度目を覚ましてすぐにまた眠って しまったので、こっそり彼女の部屋へ忍び込んで寝かせておいた。 一日経って、今俺は学校へ向けて歩いているが、十歩歩く度に口を吐いて溜め息が出る。 何故にそんなに溜め息が出るかというと、驚くべき事が沢山あったからだ。 ……というか、ありすぎだろ。 まず、魔法の遣い手が俺だけではなかったという事だ。『澱み』に憑かれた芳原は無論、 滝野も魔法を使っていた。まあ、別に自分だけが選ばれた存在だと思っていたわけでは なかったが、こんな身近に同じような遣い手がいるとは思わなかった。 それに、『澱み』が人に憑くという事にも驚かされた。今までは『澱み』を相手に 何も考えずにただ殴り飛ばしていればいいだけだったが、今後今回と同じような状況に 陥った場合には、何らかの対処方法を考える必要があるだろう。結界とか言ってたあの 『澱み』と人間を切り離す方法、習っておく必要があるな。 さらには、その『澱み』に憑かれたのが芳原で……その原因が、俺への恋心だった、 という事実にも驚かされた。今後、あいつと会う時にどういう顔したらいいもんか……。 そして、一番驚いたのは―― 「おはようございます、高崎先輩!」 「うおっ!?」 ――背中から突然かけられた、元気いっぱいの挨拶――ではなく。 「……おお、滝野か。おはよう」 ――振り返った先にある、彼女、滝野美由の浮かべる、その人懐っこい笑顔に、だ。 「おはようございますっ! ……って、何で鳩が豆鉄砲喰らったような顔してるんですか、 先輩? 僕何か変なことしました?」 「……いや、何と言うか、だな……強いて言えば、お前のそのテンションの高さに?」 「あれ? 僕そんなにテンション高いですか? 参ったなぁ、もう、あはは」 そんな事を言いながらも、彼女の顔には尚満面の笑みが浮かんでいる。それは昨夜、 俺が見て驚いたものと同じ笑みだ。 彼女のこの笑みに、何故俺が驚く必要があるのか。 「……うーん」 驚いたのは事実としてある。だがその驚いた理由がさっぱりわからない。自分でも、だ。 必死で考え、ようやく一つの言葉が浮かんできたが、その言葉が当てはまるような要因が、 俺と滝野の間には存在しない。 だって……滝野の笑顔を見て、どうして俺が"懐かしい"なんて思うんだ? 昨夜、うっかり「俺達、前会った事ないか?」と確認しそうになったが、それは寸前で 思い留まった。どんな下手糞なナンパだよ……。 「しかしお前、なんでこんな朝っぱらからそんなハイテンションなんだ?」 「え? だって、そりゃ嬉しいですよ! 昨日、真正面から攻撃受け止めて、ちょっと 手が痺れちゃったけど、それでも何か戦ってるんだ、って実感がしまして!」 「……よくわからんが、とりあえず良かったな」 「はい!」 よくわからんが、まあ何かいい事があったのなら良かった。 「とりあえずまあ……詳しい話とかは、今日放課後にしような」 「そうですね。そもそも僕が高崎先輩としたかった話、昨日は全然できなかったですし」 とにかくまあ、色々と聞きたい話もある。それは向こうも同様なようだった。リリと レンレンも、互いに色々と話がしたそうだったしな。幸い天気もいいし、屋上ででも―― 「おはよー、美由ちゃん。……そちらは……高崎先輩、ですかー?」 と、色々考えていた俺の思考は、どこか間延びした声で遮られた。 「あ、おはよう、明日香!」 「……ああ、滝野の友達か。俺の事知ってるの?」 「はい、それはもうー。高崎先輩は有名人ですからー」 ……何だか、俺が有名人であるという誤解を抱いている人は、俺が思っている以上に 多いのかもしれない。 「神乃明日香と申しますー。お見知りおきをー」 見た目は何だかコギャルっぽいというか何と言うかな感じだが、口調と雰囲気に、その 外見に合っていない古風なほんわかさを感じる。何と言うか……不思議な娘だな。校内の 有名人である滝野と友達なのも、何か納得できるような気がした。 「うん、よろしく」 「お二人で何を話されてたのですかー? 逢引の相談とかー?」 「ちょ……明日香、まだそんな事言ってるのっ!? 違うって言ったじゃん!」 ……俺は誤解を抱かれすぎではないか。 「滝野の名誉の為に言っておくが、別にそういう話はしてないぞ、神乃」 「そうなんですかー?」 「というか、俺はどういう話をするのかも知らない。まだ詳細聞いてないからな」 「どういう話するんですかー、美由ちゃん?」 「い、言えないよ! 明日香がいたら言えないって!」 おい、そこは誤魔化すところじゃないのか! 何で直球勝負っ!? 「あらあらまあまあー」 「……滝野、放課後はまず説教から入るか? ん?」 「な、なんでー!?」 滝野が悲痛な叫びをあげた、その時だった。 「……おはよう」 背後から、何かを押し殺したような、芳原叶の声が聞こえたのは。 〈続く〉 ※続きは、1-624 上へ
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/60067.html
【検索用 rummy 登録タグ 2013年 R UTAU bethco 曲 曲英 滲音かこい】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:bethco 作曲:bethco 編曲:bethco 唄:滲音かこい 曲紹介 ラムレーズンの空から垂れる水ぽつり レンズに落ちて光滲む 曲名:『Rummy』(ラミー) bethco氏の9作目。 歌詞 (動画より書き起こし) (ラムレーズンの空から垂れる水ぽつり) (レンズに落ちて光滲む) 見慣れた信号の青がやけに綺麗で、 天気の真似しそうになるのは 頭揺らすアルコールか、 一人で歩く心細さか 440Hzに満たない感情 ▷押す、二十四時過ぎ かかる曲今の僕に重なって興醒め、 苦笑い 愛されたいね、なんて呟いてみるけど 誰かの分のメモリの確保もしてないし 「肌寒い夜はそばに居て、 でも一人の時間は邪魔しないで。」 なんて言いそうだから まだまだ君は "未だ見ぬ君" のまま 見慣れた灯り、 ほっとして立ち寄ったコンビニ 癖で手に取ったのは 惰性で買ってる雑誌と、気休め程度甘いドリンク やうやう白くなりゆく意識 国一沿い、二十五時過ぎ 踵噛む靴ずれ、また重なって興醒め、 苦笑い 愛されたいね、なんて溜め息つくけど 誰かの支えになる覚悟もしてないし 「寄りかかる場所が欲しいんだ、 でも寄りかかられると困るんだ。」 なんて考えだから まだまだ君は "未だ見ぬ君" で 愛されたいね、なんて呟いてみるけど 誰かの分のメモリの確保もしてないし 「肌寒い夜はそばに居て、 でも一人の時間は邪魔しないで。」 なんて言いそうだから まだまだ君は "未だ見ぬ君" のまま (ラムレーズンの空から垂れる水ぽつり) (レンズに落ちて光滲む…… ) コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/22499.html
登録日:2011/11/02(水) 15 31 39 更新日:2021/03/27 Sat 11 28 28 所要時間:約 2 分で読めます ▽タグ一覧 PCゲーム アプリ ゲーム ミステリー 微グロ 林檎 欲望 無料 「…君は近い将来、ここで得たものと価値の等しいものを、差し出さなければならなくなる…」 ●概要 飽食の館とは、ゲーム制作集団sweet ampouleが制作しているビジュアルノベルゲーム、LTL(LOOP THE LOOP)シリーズの第1幕目である。(全3幕) 続編に錯綜の渦がある。最近スマホやPCに移植された。 元々docomo用でアプリが作られていたが、数々のアプリ紹介サイトやランキングサイトで上位をキープ。高評価を受けて、auやsoftbank、PCやスマートフォンに移植された(PC版のみ有料)。 しかし、元が携帯アプリということもあってか、あまり知名度はない。 ●あらすじ 繰り返される、退屈な毎日。普通の高校生・荒川零弥が目覚めると、そこは別世界だった。 『欲しいものが何でも手に入る』不思議な館で、12人の共同生活が始まる。 究極の飽和状態が生み出す、止められない惨劇。彼らは、この館から脱出できるのか? そして、この館の秘密とは…? (公式サイトより抜粋) 王道の『閉じ込められる』パターン。最初は12人全員和気藹々としていたが、惨劇が起こるにつれバラバラになっていき… 設定上、非現実的なものだが登場人物の人間さが深く描かれ、かなりリアルさを感じることができる。 ●主な登場人物 荒川 零弥(アラカワ レミ) この物語の主人公。 どこにでもいるような普通の高校生。 退屈に飽きていて、刺激を求めていた矢先に館入りしてしまう。 性格は消極的で受け身がち。口癖は「はぁ…」(溜め息ではない)。 冴木 麗(サエキ レイ) 大企業の若き社長。 12人の中で一番長く館にいる。レミが入ってきた時点で半年以上になる。 冷静で、プライドが高い。しかし、子供っぽいところもあり小言や皮肉をスルーできない。話が基本的に長い。 藍川拓都(アイカワ タクト) ただのサラリーマン(と本人はいっている)。 3人目の住人。人気投票で主人公を差し置いて1位に輝く(レミは8位)。 飄々としていて自由人。朝早く起きることが不摂生と言ったり、朝ご飯が缶コーヒーと語ったりと元々健康的な生活は送っていない様子。 この他にも魅力的な登場人物がいる。 追記、修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sw_takamori/pages/148.html
BACK INDEX NEXT 111 :ensemble ◆NN1orQGDus :2008/10/05(日) 17 44 17 ID KQ/bF66s #8 秋の夕日は釣瓶落とし。夕日が校舎を朱色に照らしている。風は涼しく、山の木々の葉を赤、或いは黄色に塗りつぶしながらそよいでいる。 「あれ? 二宮さんの足が違ってら」 「何言ってんの、遠矢」 校庭の片隅に佇んでいる二宮金治郎像の影が細長く伸びている。 その影を踏み荒しながら二宮さんの足元に座り込んだ遠矢を見て由良は、はあ、と溜め息を吐く。 「んー。この前はさ、右足を踏み出してたのに今日は左足を踏み出してんだよ、この人」 「そんなはずないよ。遠矢の見間違いじゃない? それよりもさ、早く行かないと」 由良は携帯を取り出してディスプレイを開いて時間を確認する。 四時半の少し前。早くしないとマクガフィンのお気に入りの窓際の席が埋まってしまう、と遠矢を急かす。 「紛らわしい事するなよ、二宮さん」 遠矢は像の頭をパシンと叩く。 「そんな事するとバチが当たるよ」 「大丈夫だって。二宮さんってバチ当てるケチな神様じゃないって」 口ではバチを否定するものの、目を泳がせながら叩いた頭を撫でる遠矢を見て、由良は手を口許に寄せてプッと吹き出す。 「二宮尊徳って神様じゃないよ? 確か学者とかそんな感じの人だよ」 「金治郎じゃなくて損得? 商売人? やっぱしケチなのかな?」 「うーん、ケチ……なのかな。質素倹約の人だし」 微妙な意思のスレ違いを感じながら由良は腕を組んで考え込む。が、ハッとして遠矢の手を引いた。 「だからマクガフィンなんだよ。早く行かないと、ね」 「ちょ、由良! 引っ張るなよ、転ぶ転ぶ! 足の長さが違うんだよ!」 「大丈夫だよ、遠矢の方が回転が早いんたから」 由良は振り向かずに走り出す。遠慮なしの本気のスピードだ。遠矢も由良に負けじとダッシュする。 体格の差はあるけれど、遠矢と由良を比べれば走る速さは遠矢の方が速い。 だけど遠矢は由良の速さに併せている。 ――子供の頃なら私を置いて行ったのに、今は私に併せる。小さいけれどオトナなんだな。 由良の呟きは密かに心に秘められて遠矢に届く事はない。 遠矢はそれを知ってか知らずか、由良に振り向いて子供のように無邪気に微笑む。そんな笑顔に由良は弱い。 「全く……厄介なんだから」 「ん、何か言った?」 「何でもない」 ――To be continued on the next time. BACK INDEX NEXT
https://w.atwiki.jp/ln_alter2/pages/116.html
ハローグッバイ ◆UcWYhusQhw 「……ふぅー」 湯煙が立ち上る所に溜め息が一つ零れた。 その溜め息は疲労と苦悩がまじったもの。 「……はぁ」 思わず出た声がタイル張りの部屋に響く。 そう、ここは大浴場だった。 大人が10人ほど入れるほどの大きな温泉。 その温泉につかる蒼く長い髪をポニーテールにした少女が出した声だった。 「……うーん」 温泉に浸かりながら少女が背伸びをする。 浮かべる表情は苦悩。 そして目を瞑り呆けていた。 温泉によって疲れを癒すように。 が。 「……って、何でやああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」 咆哮。 少女らしからぬ絶叫がタイル張りの部屋に反響した。 少女は立ち上がり表情は憤怒。 そして次に継げる言葉は 「何が好き好んで制服で風呂に入らないといけないんだぁあああ! あたしは!」 その少女は一糸纏わぬ姿ではなく真っ白い色制服で胸元には大きな赤いリボン。 つまり彼女は温泉なのに服を着たまま入浴していた。 少女は水にぬれた服が体に張り付いて凄く気持ちが悪かった。 それがさらに彼女を苛立たせ怒りを増幅させていく。 右手をわなわなと震わせ 「生き残れって……訳分からないこと言って……なんでいきなり風呂……全く意味がわかんないっつーの!」 この場に居ない狐面の男に文句をぶつける。 少女の怒りのボルテージはどんどん上がっていき苛々するばかり。 そして少女は思う。 こんな事をしたあの男に。 いきなりスタート地点を風呂の中にした男に。 極めて個人的な怒りを 「ぜっっっっっったい! ゆるすかぁああああああああ! 見てなさいよ、あたしを怒らしたら……どうなるか……首を洗ってまってなさいよ!」 ぶつける事を決意した。 その少女の名は千鳥かなめ。 都立陣代高校2年4組また同高校生徒会副会長。 そしてまたの名を「恋人にしたくない贈呈品イーター」 かなめは天に拳を掲げそう強く宣言した。 「はぁ……はぁ……何だか疲れた」 そしてその直後に大きな溜め息を付き疲労感を露わにする。 かなめはあの男に怒りを宣言はしたがいいが無駄な徒労感を感じ額に手を当てる。 そして下を見ると未だに湯気を醸している温泉。 かなめは暫し考え 「………………まぁ折角……ここに飛ばされたんだから……疲労回復もかねて……入りますか」 結局入浴する事にした。 今度はしっかりと服を脱いで。 結局の所。 かなめはこんなものに巻き込まれた理不尽さを何かにぶつけたかったもしれない。 その真相は誰にもわからず。 ただ、湯煙の中に消えた。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「……んまぁ……こんな所か」 「そうだな……お互いに開始してから直ぐにあった訳だしな」 場所は変わって温泉旅館のある客間。 その和室に二人の少年がちゃぶ台をはさんで向かい合い話をしていた。 ツンツンした短めの黒髪をした一見普通の少年、『幻想殺し』上条当麻。 髪を綺麗に切りそろえ眼鏡をした「まるお」という表現がぴったりな少年、『生徒会長』北村佑作。 この生き残りゲームで偶然出会った二人は緑茶を啜りながらのんびりとしていた。 一先ずは情報交換。 そう考えた上でゆったりしながら話し合っていた。 とは言いながらも互いに持ちえる情報は互いの知り合い程度でしかない。 それを事細かに伝えただけで情報交換といえるものは終わってしまった。 その後は特に二人して会話続かずただ生温い緑茶を啜るのみ。 「あー……なんかゆったりだなぁ」 「そうだなぁ……」 何だかゆったりとした時間が二人の間を流れていた。 完全にリラックスしてお茶を啜り続けている。 まるでこれが生き残りゲームとは思えないぐらいに。 (いやいや……何やってるよ俺! こんなのんびりしてる暇じゃないだろ! 誰かを蹴落とそう考えてる奴だって居るかもしれないんだ) 突如上条は頭を振るって自分に活を入れる。 何だか北村に流され自身もゆったりしたが本来はこんな事をしている場合ではないのだ。 これは1人しか生き残れない。 つまりそれは上条の仲間も死んでしまうかもしれないのだ。 インデックスも御坂も土御門も黒子もステイルもだ。 (そんな事……そんな事やらせるかよ!) そんなふざけた事は絶対やらせない。 上条はそう心に誓う。 その為にも。 「北村。この後はどうするんだ?」 行動を起こそうと。 留まってのんびりしている暇は無い。 このふざけたも催しをぶっ壊す為にも。 上条は動こうと。 そう思ったから。 『幻想殺し』上条当麻は行動を開始した。 「……そうだな」 北村がその真剣な上条の視線を感じてか同じく目を細め考え始める。 顎に手を添え、どうすればいいか考え始めていた時の事だった。 「きゃぁああああああああああああああああああああああああああああああ!?!?」 「な、なんだ!?」 旅館の奥から甲高い女の子の悲鳴が聞こえたのは。 その悲鳴に二人は一斉に立ち上がり聞こえてきた方を向いた。 そして上条は 「ちっ……もうなのかよっ! 北村、俺が見てくる!」 「あ、あぁ……だが」 「だがも糞もあるか! 誰が襲われてるんだ! 黙って見てられるかよ!」 北村を客室に置いて駆け出し始めた。 上条の頭にはあるのは誰も犠牲を出したくない事しかなかった。 絶対に犠牲なんか出したくなかった。 本心からそう願って。 「くそっ、間に合え! 間に合えよ! 絶対助けてやっから!」 走る足をもっと早く動かす。 上条はただ助けたい。 それだけを考えて。 後先を考えず走る。 「―――ああ……も―――」 「……っ、ここか!」 全力疾走中、ある部屋からの女の子声が聞こえてきたの確認をし上条は急ブレーキをしそのまま戸を開ける。 そして戸をあけた先にもう一つの扉があったのを確認しそのままを突入をした。 が。 「ここか!……今たすけ――――はっ?」 「…………………………………………え?」 上条が見つけたのは襲われた女の子ではなく。 「な、なんで……裸?」 湯煙の先に見えた全裸の少女、千鳥かなめ。 かなめは唖然と上条を見つめ、ただ信じられないという感じに。 暫しの無言空間。 「え、えーとなんで裸なんでございましょうか……?」 部屋を見れば解りきっている事をわざわざ改めて聞く上条。 襲われたと勘違いしたのは解りきっている筈なのに。 かなめはポカンとした表情を段々憤怒の表情に変えていく。 それは正しく般若。 そして 「見れば―――解るでしょうがああああああああああああああ!!!!!!!」 怒りに任せそのまま手元にあった風呂桶を全力でオーバースローで投げる。 それは真っ直ぐ 「――――ぐぇ!?」 上条の頭に直撃にしそのまま仰け反る。 痛みは直ぐにやってきて頭がくらくらする。 上条の浮かぶのはただ、ひとつ。 「ふ、不幸だ……」 「不幸は……こっちだあ!……こぉおんの……変態がぁ!!!!!!!」 もう一撃飛んでくる風呂桶と言う名の凶器。 上条がほぼ意識を手放すと同時。 「このまま、ねかせるもんですか!」 近づいてきたかなめの鉄拳。 正しくそこにはいるのは怒りに身を任せた修羅悪鬼。 そして、修羅悪鬼の鉄拳制裁が始まった。 「や、やっぱり……不幸だ……ごふっ?!」 ちなみに。 かなめの叫び声の悲鳴。 それは単純にシャワーが予想外に冷水だったからという何とも言えない理由であった。 「……ふ、不幸……ぐ……ふ」 「この、変態! 変態!」 ただ上条の断末魔が響いて湯煙の中に消えた。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「ああ、お帰り上条。凄い顔だな」 「……お、おう……ただ……いま」 「……ふん」 「えーっと始めましてかな? 俺は北村佑作」 「……千鳥かなめ」 「まぁ大変だと思うけどお茶をどうぞ」 「……どうも」 温泉での一騒ぎが終わってかなめを連れて北村の元に戻ってきた上条。 ただし、たんこぶと顔面ぼこぼこで。 かなめは濡れた制服を変え支給品にあった真っ赤な制服に着替えていた。 北村は何故か状況を知っているように落ち着いてお茶を飲んでいた。 そんな北村を不審がった上条は北村に尋ねた。 「何でお前……」 「上条が飛び出した後追いかけたんだ。そして漏れる声で害は無いと判断したまでさ」 「……さいですか」 「ラッキーだったな」 「不幸だよ……」 上条は大きな溜め息を付きちゃぶ台の前に座った。 そしてちゃぶ台には3人の人間が囲っている。 顔面がひどい事になっている上条。 未だにぶすっとしているかなめ。 やれやれという表情を浮かべている北村。 三者三様だった。 「それで上条と千鳥は自己紹介は……」 「終わったわよ。最悪な出会いだったけど」 じとっと上条を睨むかなめ。 上条は気まずそうにお茶を飲むだけ。 北村は苦笑いを浮かべ会話を続ける。 「それで千鳥は俺と同じ学校出身なのか? その制服は……」 「あ、あー違うわよ。あたしは何故か温泉の中から開始だったから元の制服がびしょ濡れだっただけよ。最悪だわ」 「そうか……それで千鳥は知り合いでも」 「あーちょっと待って、確認するから」 そういってかなめはデイバックをあけ名簿を確認する。 そしたら露骨に顔を歪めながらも 「まぁぼちぼちいるわ……えっと本当に知り合い程度と……戦争馬鹿のAS乗りの朴念仁のろくでなしの相良宗介って奴」 「なんだそいつは……」 「そのなの通りの馬鹿よ」 そのかなめの言動に北村が苦笑いを浮かべていた。 だが黙って聞いていた上条がある単語に注目した。 「AS……?」 「アームスレイブ。知らない?」 「さっぱりなんですけど」 「俺もだ」 「えっ……? いやまぁ簡単に言うと軍用の大型ロボット見たいな奴? あー簡単に言えばガンダ○みたいなもの」 「……はっ? そんなの……本当にあるのか?」 北村が唖然とした声を上げる。 流石に冗談を言っているかと思ったがかなめが真剣な顔しているので事実なんだろうと思った。 しかし、それでも北村には信じられない。 北村の世界にはそんなもの存在しないのだから。 上条も同じく信じられないふうに言う。 「いや流石に……学園都市でもそんな発展したロボットは無いぜ……?」 「学園都市……? 大学みたいのか?」 「いや……東京の半分覆ってる学園都市だよ。なんだよ、知らないのか?」 「いや、そんなの知らないわよ」 「同じくだ」 今度はかなめと北村が唖然とする時だった。 かなめの時と同じく常識のように言う上条がが信じられなかったから。 上条は信じられない風に 「おいおい……東京を占領するかのように広がっていて他と違って科学が一定以上進んでるあの街だぞ? 能力を開発する為に発展した科学の街を……本当に知らないのか?」 「知らないわよ……能力って何よ」 「おい……読心能力やら発火能力の事……人が本来持ち合わせないものを使えるようにするんだ……本当に知らないのか?」 「しっらないわよ。そんな超能力ある訳ないじゃない」 「……そんな。俺だってASなんて信じられないぜ」 「俺は両方とも知らないよ」 「そんな……」 上条が常識のように言う学園都市、だがかなめは知らない。 かなめが常識のように言うAS、だが上条は知らない。 北村はその両方を知らない。 3人が黙りその事を深く考え始める。 互いの常識、非常識。 謎が謎を呼び混乱していく中で場は膠着していく。 そんな時北村が一声をあげた。 「兎も角……どうやら、この催し。俺らには想像付かない事が起きているらしい」 「そのようね」 「そうだな」 取りあえず考えても仕方がない。 そう判断したのだ。 誰もが常識と思って嘘を言っていないなら否定する事は出来ない。 何より否定できるものは存在してない。 そしてそれを引き起こしたこの催しは予想以上にでかい事。 それを3人は理解した。 「だけど……今これを考えてもしかたない。いいな上条? 千鳥?」 「いいぜ」 「いいよ」 「なら……次に俺達がする事を決めようじゃないか」 そういって地図を広げる北村。 二人は肯定しその地図を見つめる。 「まず多分俺達がいるのはここ、温泉だろう」 「そうだな」 「なら……気になる事がある」 「何が?」 かなめの疑問に北村がある一点をさす。 そこは 「端っこ……?」 「そうだ」 示すはE-1の地点。 「ここがどうなってるか気にならないか? 脱出が出来ない……そうあの男は言ってたはずだ。ならばその端っこはどうなっている?」 「そういえば……そうだな」 北村はそのまま眼鏡を上げ上条に言う。 「つまりここに何かあるかもしれない……だから上条。ここは一旦別れて上条はそこに向かってもらえるか?」 「いいけど……なんで別れるんだ?」 「俺はここを拠点に知りあいやお前達の仲間を探すよ。3人で纏めていく必要もないだろう? お前ならそういう非常識を知っていそうだ」 「……それもそうだけど」 「頼む」 「……解ったよ」 北村の真剣な眼差しに上条は肯定するしかなかった。 そこに確固たる意志を感じてしまったから。 「あたしは……どうすればいい?」 「そうだな、上条についてもらっていいかな?」 「うーん、この覗き魔と?」 「おい……」 「……まぁいいわ。わかったわ。他にいくところも無いしね」 かなめは一度ジトッと上条を睨むと肯定した。 北村はそれに一度頷き立ち上がる。 宣言する為に。 「よし、じゃあ第2回から4回までここでまた落ち合おう。皆死ぬんじゃないぞ」 「解った、お前もな」 「ええ」 3人は肯定し立ち上がる。 北村は見回し右手を突き上げ宣言する。 「よし! じゃあ俺達は皆と一緒にかえる! そう宣言する!」 上条もそのまま『幻想殺し』の右手を掲げ言う。 「ああ! 俺もこんなくっされたもの……ぶっ壊してみせる!」 かなめもそれに同調し 「ええ、あたしは帰る。日常に。帰るんだ!」 3人は右手にを掲げる。 宣言が一室に反響し続ける。 それは絶対に屈しない者達の 力強い、強い宣言だった。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 真っ暗い夜に月がただ照らしている。 そこを歩いてるのは二人。 上条当麻と千鳥かなめの二人だった。 二人は無言でただもくもくと道を歩いている。 そんな時だった。 「ねえ、当麻」 「なんだ?」 かなめがそう声をかけたのは。 かなめはただ月を見上げながら上条の方を向かずに話しかける。 「何であの時焦ってきたの?」 「……ああ。単純だよ」 「覗きたいから?」 「阿呆か! 何を言ってやがりますか!」 ジトッとした声で言うかなめに必死に否定する上条。 そして頭をかきながら言う。 「悲鳴だったから……助けなきゃっと思った。誰かを助けるのに……理由はいらないだろ?」 「…………そうね」 単純だった。 誰かを助けたい。 それだけ。 純粋なそれでも強い思い故の事。 とっても解りやすく単純で……強い思いだった。 かなめは笑いそのままわざとふざけて言う。 「本当……単純だわ。それで覗くなんてラッキーよね。この変態」 「……なっ、ちょ!? そ、それはないでしょう!? ないでしょうか!? ないにちがいない!?」 「あははは……変なの」 かなめが笑いながら駆ける。 上条が慌てながらも追っかけて。 月が優しく照らしていた。 そんな二人を。 ただ、照らしていた。 【E-2/西部/黎明】 【上条当麻@とある魔術の禁書目録】 【状態】 健康 【装備】 無し 【道具】 デイパック 不明支給品1~2 吉井明久の答案用紙数枚@バカとテストと召喚獣 【思考・状況】 1:このふざけた世界から全員で脱出する。殺しはしない 2:インデックスを最優先に御坂と黒子を探す。土御門とステイルは後回し 3:西部の端に行きどうなっているか確認する。 4:かなめと行動。 5:第二回~第4回までに北村と落ち合う 【千鳥かなめ@フルメタル・パニック!】 【状態】 健康 【装備】 とらドラの制服@とらドラ! 【道具】 デイパック 不明支給品1~2、陣代高校の制服@フルメタル・パニック! 【思考・状況】 1:脱出をする。殺しはしない 2:知り合いは探したい 3:西部の端に行きどうなっているか確認する。 4;当麻と行動。 5:第二回~第4回までに北村と落ち合う 【備考】 ※2巻~3巻から参戦。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「いったか……騒がしかったな」 北村が出発をした二人について一言を言うと溜め息をつく。 北村は無事をいのりそして自身の目的を思い出す。 「会長……いないといいのですが」 思うのは慕っていた元生徒会長狩野すみれ。 北村が恋した女性。 それは叶わなかったものの慕っていたのは変わらない。 彼女がもしかしたらここに居る可能性。 それを思いついてしまったのだ。 北村が名簿にのっていない状況彼女が居ないなんて断言は出来ないのだから。 「彼女を探そう。皆と一緒になんとしても」 そして探そうと心に決めた。 それが上条達と別れた真の理由。 1人で納得が出来るまで探したい。 そう思ったから。 それは紛れも無い北村本心からの。 強い想いからだった。 「無事でいてください……会長」 そして北村も出発する。 すみれの無事を祈って。 その姿は生徒会長でもあり。 1人の男の姿だった。 【E-3/温泉/深夜】 【北村祐作@とらドラ!】 [状態] 健康 [装備] 無し [道具] デイパック 不明支給品1~3 [思考・状況] 1:すみれを優先的に探す 2;高須竜児、逢坂大河、櫛枝実乃梨、川嶋亜美の四人を探す。 3;危険な人物に襲われた際の対処は特に考えてない。 4:第二回~第4回までに上条、かなめと落ち合う 【備考】 上条、かなめの知人の外見の特徴を知ってます。 北村の参戦時期は少なくとも生徒会長就任以降です 投下順に読む 前:CHALLENGER 次:ドラゴンズ・ウィル 時系列順に読む 前:勝者なき舞台 次:ドラゴンズ・ウィル 前:裸の出会いにご注意ください 上条当麻 次:二輪車の乗り手 千鳥かなめ 次:二輪車の乗り手 前:裸の出会いにご注意ください 北村祐作 次:ユケムリトラベル 人類五名温泉宿の旅
https://w.atwiki.jp/evasss/pages/51.html
237 名前: ◆IE6Fz3VBJU 投稿日:2008/01/09(水) 01 05 21 ??? マヤは加持にディスクを渡している。 「すまないな。こんなことを頼んでしまって」 「いえ、いいんです」 「それじゃあご褒美だ」と言うと、加持はマヤの唇に自分の唇を重ねた。 マヤは身体を硬くしたまま身を任せる。両手はきつく握り締められていた。 加持が出て行くと、マヤは両手に顔を埋めてその場にうずくまった。 マヤが立ち上がったのは、誰か――赤木リツコの気配を感じたからだった。 マヤは切実な表情で訴えかけた。「先輩……わたし、もう、こんなこと……」 「ごめんね、マヤ。でも、あなたにしか頼めないことなのよ」リツコはマヤの頬を両手で包みこむ。「私を助けて頂戴」 マヤはそれでも何かを訴える風だったが、すぐに溜め息をついて下を向いた。 「分かりました、先輩の頼みなら……」 「ありがとう、マヤ」リツコは顔をマヤに近づけていった。 「あっ、ダメです、先輩……人に見られ」"たら"はリツコの唇に吸い込まれる。 マヤは両手をリツコの背中に回していた。 リツコが唇を離すと、二人の唇の間に銀の糸が出来た。 マヤは上気した顔で髪の毛と衣服を整えると、「もう行きます」と言って足早に立ち去った。 マヤの背中を目で追いながら、リツコは「いつだったか、あなたは女で身を滅ぼすって言ったわよね、加持君」と胸の内で呟いた。 「私は逆か」リツコは苦笑して、タバコを吸おうとポケットから箱を取り出した。そのとき、 ……私を助けてくれないか。 という男の声がリツコの脳裏によみがえった。それは今耳元で囁かれたと思うほどの現実味を帯びていた。 リツコは呻くとタバコの箱を握りつぶし、思いきり投げ捨てた。 マヤが同じように両手で顔を覆う。誰かが見れば、リツコが泣き出すと思っただろう。しかしリツコは泣いたりはしなかった。 壁に背をあずけ、ガラスのような目で天井を見ていた。 化粧室で化粧を直しているとミサトが入ってきた。 「あらリツコ」ミサトはじっとリツコの顔を見て、「ちょっとあんた……具合悪かったりする?」 「いいえ、別に」リツコはルージュを引き直した唇に、薄い笑みを浮かべた。「気のせいよ、ミサト」 それより来週の例の件だけど――と言うリツコの表情からは、先ほどまで彼女の内面に渦巻いていた感情の激しさを知ることは、できなかった。 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/sw_takamori/pages/24.html
BACK INDEX NEXT 136 :ensemble ◆rTnJeRmLss :2008/09/03(水) 21 59 08 ID pBCCkTam #1 始業前の教室の雰囲気は、未だに夏休みの余韻を引きずって浮わついている。 仲間から夏休みの宿題を借りて写している生徒もちらほら見える。 「で、葉菜子は進路は決めた?」 錆色の髪の少年――辻安武が隣の席の葉菜子に、にやけたしまりのない顔で話しかけた。 葉菜子も安武も高等部2年だから進路を考えるのは決して早くない。むしろ遅い方だ。 「私は看護学校にいくよ。やっさんの場合は……進路を考えるよりも留年しない亊を考えるべきじゃない?」 何をいまさら、と心で呟きながら葉菜子はからかうような口調で返す。 「俺はそこまで馬鹿じゃねえっての!」 あらそう、と葉菜子に揶揄されると安武は白旗をあげて話題を変える。 「そう言やぁさ、ちらっと見ただけだけど、由良って髪切ったろ? なんかあったんかな」 「聞いたけどスカされちゃった。何かあったと思うんだけど」 「じゃあさ、遠矢に聞いてみたらどうだ?最近アイツら仲良いから」 葉菜子はムムム、と口ごもると記憶の糸を依り戻す。 朝のやり取りの限りでは、あまり変わった事はない。でも、少し違和感がある。 「……由良、珍しく笑ってた。由良ってなんかすました所があるじゃない? だけど遠矢の頭を撫でながら笑ってた」 「って亊は、由良と遠矢の間にに何かあったんだな? 俺にはなんもなかったのに……」 安武は肩をがっかりと落として葉菜子を恨みがましく見た。 その視線に生理的な嫌悪感を抱いたのか葉菜子は眉をひそめる。 「な、なにみてんのよ。」 「別にぃ。どっかの誰かさんのお陰で遠矢に先を越されちまったよ」 アンタねえ、と握り拳を安武に落とすと、葉菜子はふぅっと溜め息を吐く。 遠矢も由良も小さい頃からの親友だ。もし、二人の仲がそういう仲になったとしたら一言申告して欲しかったという気持ちがある。 私だけ仲間外れはなんだか嫌、と葉菜子は小声で呟く。 「でもさぁ、遠矢と由良かヤっちゃったんなら、由良って犯罪者っぽくね? どう見たって遠矢って中学生じゃん」 下手すりゃ小学生、と続けた所で本日二回目のげんこつが安武の頭に落ちた。 「アンタの方が遠矢よりガキよ」 ――アンタがそんなだから私達の仲も進展しないのよ 頭を押さえて痛がる安武の横顔を見ながら葉菜子は心の中で呟いた。 ――To be continued on the next time. BACK INDEX NEXT