約 9,962 件
https://w.atwiki.jp/h21fjhs/pages/38.html
~とある夜 番外個体個室~ 番外個体 「海原さんに誘われた?」 結標 「うん。この間のお礼に食事でも、って」 番外個体 「お礼って?」 結標 「みんなして風邪こじらせたじゃない。あれよ、あれ」 番外個体 「あーあー。淡希が寝ずの看病してたときの話ね」 結標 「ちょっ、それはもういいのよ!」 番外個体 「ねえ、具体的に何してあげたの?」 結標 「……悪寒が酷いっていうから、人肌で……」 番外個体 「キャー、だいたーん☆」 結標 「」スチャ 番外個体 「はい、黙るので軍用懐中電灯はしまってください」 結標 「ったく……」ハァ 番外個体 「……? でもさ、淡希がダウンしてる間はずっと付き添ってもらってたんだよね?」 結標 「うん。だからいいって言ったんだけど……」 ~~~~~ 海原 「それでは僕の気が済みませんので」 ~~~~~ 結標 「だって」 番外個体 「まー、海原さんらしいと言えばらしいのかな」 結標 「単に貸し借りゼロにしておきたいだけでしょ」 番外個体 「うっわ、なにそれ。可愛くなーい」ニヤニヤ 結標 「」ムスー 番外個体 「大体、貸し借りゼロで気が済むんなら、看病して終わりでしょ」 結標 「そうだけどさ」 番外個体 「なにか不満なの?」 結標 「正直、お礼とか貸し借りとかどうでもいいの。せっかく出かけるのに食事だけってのも……」 番外個体 「もっとデートを満喫したいですぅ、ってことね」 結標 「」コクリ 番外個体 「あれもこれも、って感じで連れ回せばいいんじゃない?」 結標 「いいのかな……」 番外個体 「紳士な海原さんなら、どこぞの白いのと違って無碍にはしないと思うけどな」 結標 「貴女も苦労してるみたいね」 番外個体 「いや、あいつも口が悪いだけで付き合ってはくれるよ、一応」 結標 「んー、リクエストはしてみるけど」 番外個体 「けど?」 結標 「どういうところがいいと思う?」 番外個体 「ランジェリーショップ」 結標 「」スパァァン 番外個体 「いったぁぁぁぁ!?」 結標 「こっちはこれでも真剣なの!」 番外個体 「太ももに手形が……そ、そんな淡希にはコレだ!」スチャ 結標 「学園都市Walker?」 番外個体 「ええと……あったあった。ほら、第6学区に水族館オープンだって」 結標 「へー、水族館か。そういえば、行ったことないわね」 番外個体 「しかもほら、開館キャンペーンでカップルのお客様に写真撮影のサービスが」 結標 「ちょっと待ちなさい。なんでこのページにポストイットが貼ってあるの?」 番外個体 「……私も誘ってみたんだけどさ。都合が悪いって」 結標 「……」 番外個体 「私の分も、ってつもりじゃないけど。代わりに行ってきてよ」クスッ ~同日夜 きぬはた荘 海原個室~ 海原 「水族館、ですか?」 結標 「そう。よかったらどうかな、と思って」 海原 「面白そうですね。実は行ったことがないんですよ」 結標 「え? そ、そうなの?」 海原 「昼食の後に寄ってみませんか?」 結標 「い、あ……」 海原 「?」 結標 「貴方が行きたいんだったら、別に……」 海原 「いやぁ、これは楽しみです」ニコニコ 結標 「よ、良かったじゃない……」 海原 「しかし、急なお誘いになってしまって申し訳ないですね」 結標 「いいのよ、どうせいつも暇なんだから」 海原 「またまたご冗談を」 結標 「冗談じゃなく、ホントに大してやることないんだって。わかってるでしょ?」 海原 「まあ、僕も似たようなものですしね」 結標 「最近ふられてくる仕事もなんかアレだしね」 海原 「あ、それで、当日の待ち合わせなんですが」 結標 「? 一緒に出ればいいんじゃないの?」 海原 「当日に整髪していきたいんですよ。これにまで付き合わせる訳にもいきませんので」 結標 「そういうことね。じゃ、どうすればいい?」 海原 「11時でどうでしょうか?」 ~ドアの向こうでは~ 番外個体 (んー、肝心なところが聞こえない) 番外個体 (ちゃんと誘ったのかな) 浜面 「何やってんだ?」 番外個体 「!」 浜面 「あ、もしかしてスネークごっこか? よし、じゃ俺ビッグボス(ガシッ)モゴッ」 番外個体 (しーずーかーに!) 浜面 「???」 滝壺 「2人してなにしてるの?」 婚后 「ここは、海原さんの部屋ですわね」 番外個体 「」 : : : 海原 「ほう。ミサワさんが最近いつも付けているピアスはやはり彼が」 結標 「いきなり言い出すもんだから驚いたわよ、ホント」 海原 「あの頃は大変でしたね。まさかあなた方が喧嘩なさるとは」 結標 「まあ……仲直りできてから、前より仲良くなったような気もするけどね。 あのときはありがとね。ちょこっと話聞いてもらえただけでも楽になったし」 <ちょっと押さないで! <超バレますって! <痛いですのー! 海原 「? なんだか廊下が騒がしいですね」 結標 「……まさか」 ガチャ ドタッ ベチ ビターン 番外個体 「いててて……急に開けないでよ!」 結標 「みんなして何やってんのよ!?」 浜面 「やべっ、二人とも逃げるぞ!」 滝壺 「うわ」 絹旗 「ひ、引っ張らないでくださいよ!」 結標 「……」ヒクヒク 婚后 「えーと……し、白井さん?」ヒュン 白井 「ほほほ、お、お休みなさいませ」ヒュン 番外個体 「え、ウソ……私だけ? ヒドくない?」 結標 「まーこーとー……」 <天誅! <みぎゃぁぁぁぁ!! 海原 「雨降って地固まる、ですか。友情とはいいものですね」ニコニコ ~11月下旬 きぬはた荘 リビング~ 結標 「ねえ、変じゃないかな」 番外個体 「うーん……正直、私に聞かれても。ファッションとか疎いし」 結標 「別にコーディネートがどうとか聞いてないわよ。貴女から見て変じゃない?」 番外個体 「その服に、この間買ったロングブーツだよね? いいんじゃないかな……でも、これ」 結標 「?」 番外個体 「スカートがダークブラウンなせいで、ユリコの毛が目立ってる」 結標 「え? あーー!!」 ユリコ 「(*・ω・)ノシ」ペシペシ 結標 「あ、ユリコだめ! スカートの裾で遊ばないで! これカーテンじゃないから!」 番外個体 「ほら、ユリコ。焼き海苔あるよー、ほれほれ」つ■ ユリコ 「(・ω・*)三三三」トテテテ 結標 「ユリコに悪気はないんだろうけどね……」 番外個体 「ユリコは白猫だし、これはしょうがない」 結標 「今日は家に貴女一人なの? あの子たちは学校なんでしょうけど」 番外個体 「滝壺さんと浜面さんは一緒に出かけたし、絹旗さんもどっか行っちゃったし」 結標 「ちゃんとお留守番できる?」 番外個体 「それ、どういう意味かな」 結標 「冗談よ。じゃ行ってくるわね」 番外個体 「今日は帰ってこなくていいからねー」 <バタン 番外個体 「はあ……ねえ、ユリコはお留守番できる?」 ユリコ 「(・ω・)?」 ~同日 第7学区 とある駅前~ 結標 (10時半過ぎだもんね、さすがにまだ来てないか) 結標 (このベンチに座ってればすぐ見つけてくれるかな)ポスン 結標 「……」 結標 (水族館だけじゃなくて、もうちょっとどっか行きたいなぁ) 結標 (買い物でもいいし、景色が綺麗なところでもいいし) 結標 「……鏡」ゴソゴソ 結標 (前髪ヘンじゃないかな? 大丈夫よね?) 結標 「はぁ……」 結標 (待つのは慣れてるつもりだったけど、なんでこんな長く感じるのかな) 結標 (海原と二人組で行動なんてこれが初めてじゃないのに……いつからこうなったんだろ) 結標 「……まだあと20分もあるのか」ソワソワ ??? 「こちら暗号名M、駅前にてターゲットを捕捉」 ??? 『こちら暗号名S。了解、至急そちらに合流します』 ??? 「了解」ピッ ??? 「……ふふっ。今日が最後の思い出にならないよう、せいぜいしっかりやることだね」 : : : 結標 「あ!」 海原 「すみません、お待たせしてしまいましたか」 結標 「……遅い。私が早く来すぎたのもあるけど」 海原 「いやぁ、申し訳ないです。お詫びになるか分かりませんが、今日はとことんお付き合いしますよ」 結標 「信じていいのね?」 海原 「もちろんですとも」 結標 「ふーん……それについては、お昼食べながら話しましょ」 海原 「そうですね、何か食べたい物とかありますか?」 結標 「何かって……こういう場合、誘ったほうが店を考えておくものでしょ?」 海原 「候補はいくつか用意してありますよ。その中から、結標さんのニーズにあった店を選びたいかと」 結標 「えと、じゃあ、ヘルシーなのがいいかな」 海原 「となりますと、野菜か魚といったところですかね」 結標 「う、うん。それで」 海原 「では、行きましょうか」 結標 「どこいくの?」 海原 「野菜料理をメインにしてる店があるんですよ。そこに行きましょう」 結標 「あら、いいじゃない」 海原 「口に合うといいのですが」 結標 「そればっかりは食べてみないと分からないわね」 海原 「ふふ、手厳しいですね」 結標 「♪」コツコツ 海原 「……今日はなんだか」 結標 「うん?」 海原 「服装が、いつもと違う雰囲気ですね」 結標 「えっ……そ、そうかな?」 海原 「ええ。落ち着いた感じがして良いと思いますよ」 結標 「な、なによ。いつもはそんなこと言わないじゃない」 海原 「そりゃ普段は露出狂じみてて(ベシッ)痛いですよ」 結標 「~~っ、さっさと行くわよ」グイ 海原 「結標さん、引っ張らなくてもお店は逃げませんよ」 結標 「お腹空いてるの!」 結標 (服選ぶの時間かけすぎて朝食べられなかったんだもん) 黒服女(小) 「お待たせしました、暗号名M」 黒服女(大) 「思ったより早かったね、暗号名S……ねえ、暗号名って必要?」 黒服女(小) 「やはりこういう時は超雰囲気から入りませんと」 黒服女(大) 「いや、なんか厨2っぽくてさぁ……」 黒服女(小) 「だったら、こんなマトリックスオフみたいな格好してる時点で超アウトですよ」 黒服女(大) 「そこはほら、目立たないようにね」 黒服女(小) (逆に目立ってますって) 黒服女(大) 「さーて。事前情報によると、ターゲットはまず昼食、その後で水族館に向かうらしいよ」 黒服女(小) 「むむ……意外性に超欠けますね」 黒服女(大) 「ターゲットも実力者だから。尾行は慎重にね。見た情報は持ち帰らないといけないし」 黒服女(小) 「超わかってますとも」 結標 「そのお店までどれぐらいかかるの?」 海原 「このペースで歩けば、15分ほどで着きますよ」 結標 「じゃ、ゆっくりいきましょ。天気もいいんだし」 海原 「お腹空いているのでは?」 結標 「う、うるさいわね! いいでしょ、別に!」 結標 (急いだら、この時間が勿体無いような気がしちゃった) 海原 「まあ、今日は結標さんに合わせるつもりですので、従うだけなんですけどね」ニコニコ 結標 「……バカ」 ガキッ 結標 「えっ?(やばっ、ヒールが……!)」 海原 「危ない!」グイッ 結標 「ひゃぁ」ポフ 海原 「いやぁ、危なかったですね」 結標 (……やっぱり胸板厚いな) 海原 「足首は痛めてませんか?」 結標 「うん、大丈夫。ありがと……」 海原 「怪我がないようでなによりですね」 結標 「そうだ、ヒール……見事に折れちゃってるわね。このブーツ、2~3回しか履いてないのに」 海原 「食事より先に修理屋に行きましょうか」 結標 「ゴメンなさい……」 海原 「トラブルはつき物ですよ。こんな程度で済んでよかったと思っておきましょう」 結標 「腕につかまっていい? 歩きづらくて」 海原 「ええ、どうぞ」スッ 黒服女(小) 「なるほど、これが超フラグイベントというヤツですね」 黒服女(大) 「淡希……まさか、わざとヒールを溝に差し込んだのかな」 : : : リペア屋 「ちょっとお時間いただきますね」 海原 「さ、どうぞ。座っててください」 結標 「貴方はいいの?」ストン 海原 「イスは1つしかありませんし」 結標 「あ」 海原 「いいですよ。お気になさらず」 結標 「ご、ゴメン、なんか……」 結標 (幸先悪いスタートね……) 海原 「いいじゃないですか、こういう寄り道も」 結標 「」ムー 海原 「時間はたっぷりあるんですから」ニコニコ 結標 「……そ、そうよね」 結標 (ホント掴みどころがないわ) リペア屋 「終わりましたので、確かめて頂けますか?」 結標 「はい、どうも」ゴソゴソ 結標 「……うん、大丈夫かな」カツカツ 海原 「おっ、ちょっと背が高くなりましたね」 結標 「うるさいわね、ほっといてよ」 海原 「気にしてましたか? これは失礼」ニコニコ 結標 「サイテー……すみません、いくらですか?」 リペア屋 「1800円です。……彼氏さんですか?」 結標 「へ? あ、そ、そんなのじゃないんです、決して」 リペア屋 「そうなんですか? 仲良さそうだったので、てっきり」 結標 (そ、そんな風に見えるのかな……) 海原 「終わりましたか?」 結標 「わっ!? びっくりさせないでよ!」 リペア屋 (美男美女のカップルかー、いいなー) 海原 「すみません、驚かせるつもりはなかったんですが」 結標 「ったく、もう……あ、ありがとうございました。ほら、行きましょ」 海原 「あ、お世話になりました」ペコリ リペア屋 「またどうぞー」ニコニコ 結標 (彼氏……) 海原 「結標さん、まだ歩きづらいですか?」 結標 「いえ、もう大丈夫よ?」 海原 「そうでしたか。腕を掴みっぱなしだったので、まだ歩きづらいのかと」 結標 「Σ」パッ 海原 「さ、ちょうどお昼時ですし。満席になる前に行きましょう」 結標 (調子狂わされるなぁ) ~15分後 野菜レストラン「オールグリーン」~ 店員 「いらっしゃいませ」 海原 「2名お願いします」 店員 「かしこまりました。こちらへどうぞ」 結標 「へぇ……サラダバーもあるのね」 海原 「ええ。あれは基本的に食べ放題ですよ」 店員 「こちらのお席へどうぞ。ご注文がお決まりになりましたらお呼び下さい」 海原 「ついてますね、窓際の特等席ですよ」 結標 「サラダバーからは遠いけどね」 海原 「さて、ここは野菜ソムリエの方が常駐してまして、味の評判もいいんですよ」 結標 「オススメってある?」パラパラ 海原 「ロールキャベツのトマトソースがけでしょうかね」 結標 「じゃあそれ」 海原 「決まりですね。すいません」ノシ 店員 「はい」 海原 「ロールキャベツを2つ、1つはトマトソースで、もう1つはホワイトソースで」 店員 「かしこまりました」 結標 「あら、ソース選べたのね」 海原 「あ……すいません、勝手に決めてしまいましたね」 結標 「いいわよ、今日は貴方のオススメで」 : : : 店員 「お待たせ致しました。こちらロールキャベツになります」カチャカチャ 海原 「お、来ましたね」 結標 「えっ、美味しそう」 店員 「ごゆっくりどうぞ」ペコリ 海原 「では、いただきます」 結標 「いただきます……おいひい」モグモグ 海原 「気に入って頂けたようで安心しました」 結標 「美味しくてヘルシーなんて、最高じゃない」 海原 「ええ。だから女性に人気があるのでしょうね」 結標 (言われてみれば、店の中ほとんど女性客ね……女性客か) 結標 「ねえ……ここには誰かと来たの?」 海原 「何回か来ましたが、いつも1人でしたね」 結標 「1人で? 居づらくないの?」 海原 「いえ、全然」 結標 「尊敬しちゃう。私はファーストフードとかならともかく、こういうお店に1人は無理だわ」 海原 「慣れればなんてことありませんよ」ニコニコ 結標 「すぐには慣れそうもないわね……だから、また連れてきてよ」 海原 「僕でよろしければ」 結標 「言質とったからね。ね、ホワイトソースって美味しいの?」 海原 「味見してみますか? どうぞ」ズイ 結標 「(パク)うわ、すごいコク。だけど、ちょっとカロリーありそうね」 海原 「小麦粉とバターを使う分、トマトソースよりは高いでしょうね」 ~その頃 数十メートル離れた廃ビル~ 黒服女(小) 「超絶好のスナイプポイントですね」 黒服女(大) 「そこまでしないけどね」スチャ 黒服女(小) 「気を付けてくださいよ。スコープの反射光で見つかるとかアホすぎて超笑えません」スチャ 黒服女(大) 「おー、いたいた。丁度窓際にいてくれたよ」 黒服女(小) 「……なんか、アレ見てたら超お腹すいてきました」 黒服女(大) 「ダメだねぇ、空腹ぐらいで音をあげちゃ」ギュルルルル 黒服女(小) 「……」 黒服女(大) 「……」 黒服女(小) 「なんか買ってきてください。ここは私が見てますので」 黒服女(大) 「うん、お願い」 ~野菜レストラン「オールグリーン」~ 海原 「ごちそうさまです」 結標 「う……」 海原 「ああ、ゆっくりどうぞ。味わって食べて頂きたいですしね」 結標 「ゴメン、遅くて」 海原 「お気になさらずに」 結標 「そうさせてもらうわ。そういえばさ、メニューにケーキがあったんだけど」 海原 「野菜のケーキじゃないですか?」 結標 「そんなのあるの?」 海原 「ええ。野菜の甘味を活かした、すっきりとした味わいですよ」 結標 「それも食べたいわね」 海原 「追加で頼みましょうか?」 結標 「うん、お願い。貴方と同じヤツでいいわ」 海原 「了解です。あ、すいません」ノシ 店員 「はい」 海原 「追加でコレを2つお願いします」 店員 「すぐにお持ちいたしますか?」 海原 「彼女が食べ終わってからで」 店員 「かしこまりました」 結標 「……なんか悪いわね」 海原 「お店もこれぐらいは対応してくれますよ」 結標 「何頼んだの?」 海原 「来てからのお楽しみにしておきましょう」ニコニコ 結標 「ごちそうさま」カチャ 海原 「ご満足頂けましたか?」 結標 「ええ、もう。こんないいお店があったなんてね」 海原 「それは何より。誘った甲斐があったというものです」 店員 「お待たせ致しました。こちらキャロットシフォンケーキになります」カチャ 海原 「あ、どうも」 結標 「ニンジンのケーキ? なんか想像できないわね」 海原 「食べれば分かりますよ」 結標 「……へえ、普通のケーキよりしつこくない甘さなのね」 海原 「僕にはこれぐらいが丁度いいんですよね。 もっと甘くしたい場合は、横に添えられたクリームで調整してください」 結標 「横ってこれ?(ペロ)うわ、あっまい……調整か、なるほどね」 結標 (これなら、あの子のニンジン嫌いも治るかしら) ~その頃~ 黒服女(大) 「絹旗さん、お昼買ってきたよ」 黒服女(小) 「……」 黒服女(大) 「絹旗さん?」 黒服女(小) 「……」 黒服女(大) 「……暗号名S、昼食にしましょう」 黒服女(小) 「おお、これは超申し訳ないです」 黒服女(大) (あー、そうだった。この子、リアル中2だったんだ) 黒服女(小) 「にしても、ターゲットはあんな超オシャレなお店でランチなのに、私達はファミチキですか……」モフモフ 黒服女(大) 「Lチキの方が良かった?」カシュッ 黒服女(小) 「そうではなく! なんでこんな超天気のいい日に、廃ビルの一室でジャンクフードなどを」 黒服女(大) 「うわマズ。この缶コーヒーは地雷認定だね」 黒服女(小) 「超スルーですか」 結標 「あ、そうだ」 海原 「?」 結標 「この間はありがとね。つきっきりで看病してくれて」 海原 「いえいえ。それはお互い様じゃないですか」 結標 「そ、お互い様よ。だから……」 海原 「だから?」 結標 「だから、今日はお礼とか抜きにしてほしいの」 海原 「ですが、それでは」 結標 「気が済まないって言うんでしょ? でもそうはいかないわよ、お互い様って言ったじゃない」 海原 「これは一本とられましたね」 結標 「……そういう理由とかないと、私と外出できないの?」 海原 「え? そ、そんな訳ないじゃないですか」 結標 「じゃあいいわね。はい、決まり」 海原 「適いませんね、これは」 結標 「だって、接待されてるみたいなのも居心地悪いんだもの」 海原 「申し訳ないですね、これは僕の悪いクセです」 結標 「これから気をつけてね」 海原 「そういえば、聞きたかったのですが」 結標 「?」 海原 「風邪をこじらせたとき、結標さんはどうしてあのような格好で僕の隣に?」 結標 「」 海原 「朝起きてみれば、結標さんがあのような姿で隣にいたんですから。 何か間違いを犯したのかと真っ青になったものです」 結標 「だ、だっ、だって、貴方が寒い寒いって言うから……」 海原 「そんなことを言っていたのですか。あの時は意識も朦朧としてて記憶が定かじゃないんですよね」 結標 「今思い出しても、ホントに辛そうだったわね」 海原 「いやはや、お恥ずかしい……結標さんには頭が上がりません」 結標 「ちょっと」 海原 「おっと失礼、こういうのはナシでしたね」 結標 「うん、よろしい。それにお恥ずかしいって言うけど、こっちだって恥ずかしかったんだからね」 海原 「いえ、何も見てませんよ?」 結標 「治った日は私より先に起きてたじゃない」 海原 「ですから見てませんて」 結標 「ホントに? 私の目を見て言って」ジー 海原 「……すみませんでした」ペコリ 結標 「変態! 変態! 変態!」バシバシバシ 海原 「不可抗力ですって! 起きたときにやっと把握したんですから!」 結標 「……まあ、ある程度は覚悟してたけどね」ムー 海原 「あ、でも、綺麗でしたよ?」 結標 「もうその話はお終い! やめ!」 海原 「?」 結標 (なんでそこまでしたか、気付かないかなぁ……) 店員 「失礼致します。こちらミックスベジタブルジュースになります」 海原 「おや? 頼んでいませんよ?」 店員 「ランチタイム限定のサービスです」 海原 「これはこれは、ありがとうございます」 結標 「さっきから随分と尽くしてくれるお店ね」 海原 「細やかな心配りが、人気の秘訣なのでしょうね」 ~30分後~ 海原 「さて、そろそろ行きますか」 結標 「そうね。ずいぶんゆっくりしちゃったし」 海原 「では参りましょう」サッ 結標 「あっ、ちょっと」 海原 「どうしました?」 結標 「伝票掻っ攫わないでよ。私の分が」 海原 「出しておきますよ」 結標 「そういうのはナシって言ったでしょ。自分の分ぐらい出すわよ」 海原 「そういうのは抜きにしても、ここは出させてください」 結標 「なんでよ……」 海原 「見てしまったお詫びです」ニコニコ 結標 「バカ……いいわ、これでチャラにしてあげる」 黒服女(大) 「ねー、次何いく?」カチカチ 黒服女(小) 「ジンオウガの上位素材が超ほしいです」カチカチ 黒服女(大) 「じゃそれいくかなー。弾は通常2と散弾2と麻痺と……」 黒服女(小) 「……あ、ターゲット動き出しました!」 黒服女(大) 「やっと? よし、私らも行こうか」 : : : 海原 「たしか、第6学区でしたね」 結標 「そ。だから、バスで移動ね」 海原 「今度はコケないでくださいよ」 結標 「分かってるわよ」ガシ 海原 「結標さん?」 結標 「手袋忘れちゃったから、手冷たいの」 海原 「は、はあ……」 結標 「ほら、行きましょうよ」 海原 「そうですね。遅くなってもいけませんし」 結標 「第6学区行きは……え? なにあれ?」 海原 「あのバス停だけ妙に混んでますね」 結標 「もしかして、みんな水族館目当てかしら」 海原 「かもしれませんね。今日は休日ですし」 結標 「満員バスは気が進まないけど、しょうがないか」 海原 「はぐれないようにしませんとね」ギュ 結標 「!(握り返してくれた!)」 海原 「さ、並びましょうか」 結標 「うん」 ~バス車内~ ガタン... ブロロロロ... 結標 「……うー」 結標 (ここまで混んでるなんて) 海原 「結標さん、大丈夫ですか?」 結標 「どうにか……」 結標 (期せずして向かい合わせに密着することになっちゃったわね……) 海原 「大混雑ですね……まあ、これも着くまでの辛抱です」 結標 「……そうね」 結標 (ラッシュは嫌いだけど、これなら着かなくてもいいかも) 結標 「」カオグリグリ 黒服女(大) 「バスに乗られちゃったか……さすがに同じ車内だとバレるよね」 黒服女(小) 「先回りしましょうか。行き先は水族館でしたよね?」 黒服女(大) 「うん。いざ、第6学区へ」 ~20分後 第6学区 水族館前~ 結標 「……えー」 海原 「予想以上の盛況っぷりですね」 結標 「これはちょっと……」 海原 「人ごみは苦手なんですよね? 今回は見送りますか?」 結標 (でも、真琴に託されちゃってるし……) 結標 「ううん、入りましょ。貴方だって楽しみだって言ってたじゃない」 海原 「無理はなさらないでくださいね」 黒服女(小) 「超すっごい人ですね」 黒服女(大) 「うわ、これムリ。断られて正解だったな」 : : : 海原 「ようやくチケットが買えましたね」 結標 「これだけで疲れちゃいそうね」 海原 「しかし、やはりと言いますか。カップルばかりですね」 結標 「あ」 結標 (いけない! 記念写真のこと言ってなかった!) 海原 「結標さん、どうぞ」スッ 結標 「なに? 手?」 海原 「人も多いですし、はぐれないようにしませんと」ニコニコ 結標 「あ……はい」ギュ ~水族館「ライトブルーガーデン」~ 海原 「おお……これが水族館というヤツですか」 結標 「私も何年振りかしら」 海原 「向こうに巨大水槽があるらしいですよ、行ってみましょう」 結標 「ちょ、引っ張らないで。水槽は逃げないわよ」 海原 「これは失礼、つい気持ちがはやってしまいまして」 結標 「時間はたっぷりあるんでしょ?」 海原 「ふふ、それもそうですね」 結標 「あ、あれそうじゃない?」 海原 「ここから見ても相当な大きさですよ」 結標 「行ってみましょ」 海原 「ええ」 結標 「すごいわね、これ……こんな大きなガラス、どうやって用意したのかしら」ペタペタ 海原 「見たことある魚もいれば、見たことない魚も多いですね」 結標 「あ、イワシの大群」 海原 「美味しそうですね」 結標 「それ、水族館で持つ感想なの?」 海原 「食卓ではお世話になってるもので」ニコニコ 結標 「そんなに出てたかしら……うん?」 海蛇 「」ヘロゥ 結標 「うひゃぁ!? 蛇! 蛇!!」ダキッ 海原 「大丈夫ですよ、可愛いじゃないですか」 結標 「無理無理無理無理!!」 海原 「ははっ、では次にいきましょう」 結標 「さっきはびっくりした……」 海原 「ここは? 急に暗くなりましたが」 結標 「なにこれ? 光ってる?」 ピカ キラキラ 結標 「うわぁ……」 海原 「これは、クラゲですね」 結標 「すごーい……これだけいると、ちょっとしたイルミネーションね」 海原 「どうやって光ってるんでしょうね、こやつらは」 結標 「確か蛍光タンパク質がどうとか……あー、そんな難しい話はいいのよ」 海原 「そうですね、見て楽しむとしましょう」 結標 「いいわね、これ。飼いたくなっちゃう」 海原 「その時はウミヘビも是非」 結標 「絶対イヤ!」 海原 「クラゲコーナーはここまでのようですね」 結標 「あ、なんか貼ってある」 【お土産コーナーにてクラゲアイス販売中!】 結標 「……」 海原 「クラゲアイス。エキセントリックですね」 結標 「いや、ね……わざわざこれをクラゲコーナーの出口におく?」 海原 「クラゲに興味を持ってもらうためでしょう」 結標 「なんか違うような……」 海原 「この先はシートンネルだそうですよ」 結標 「水族館にありがちなアレね。行きましょ」 海原 「楽しみですね」
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/783.html
450 :名無しさんなんだじぇ:2010/08/26(木) 01 36 50 ID aOhthjmI 美穂子「あの…すいません。」 海原「はい、なん…ってうわっ!」 美穂子「あ、驚かせてしまってすいません。えっと…海原さん…ですか?」 海原「は、はい」 美穂子「初めまして、福路美穂子と申します。実は華菜たちから海原さんのお話をうかがって…」 海原「すすすすいませんでしたぁーーー!」 美穂子「…え?」 海原「いや、自分は決してこう、邪な気持ちとかそういったものはなくてですね?そもそも若干事故みたいなとこも在りまして…」 美穂子「……うふふっ、大丈夫ですよ。華菜の頼みを聞いて下さったんでしょう?」 海原「え、じゃあ許して頂けるんですか…?」 美穂子「許すも何も、むしろお礼を言いたくて。」 海原「…お礼?」 美穂子「私がみんなに心配をかけてたとき、華菜や上埜さんの支えになって頂いたって…本当にありがとうごさいました。」ペコリ 海原「そ、そんな、僕なんかじゃ全然ダメで…支えになんか…」 美穂子「…そんな事言わないでください。」 海原「…え?」 美穂子「ね?」 海原「…分かりました。…そうだ、福路さんにコレを。」 美穂子「これは…私の腕?」 海原「えぇ、いつまでも片腕じゃ不便でしょう。アーニャさんなら多分くっつけられると思いますよ。」 美穂子「…ありがとうございます!」ニコッ 海原「……こりゃ勝てないよな…」 美穂子「はい?」 海原「…いえ、何でもありません。」
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/1499.html
450 :名無しさんなんだじぇ:2010/08/26(木) 01 36 50 ID aOhthjmI 美穂子「あの…すいません。」 海原「はい、なん…ってうわっ!」 美穂子「あ、驚かせてしまってすいません。えっと…海原さん…ですか?」 海原「は、はい」 美穂子「初めまして、福路美穂子と申します。実は華菜たちから海原さんのお話をうかがって…」 海原「すすすすいませんでしたぁーーー!」 美穂子「…え?」 海原「いや、自分は決してこう、邪な気持ちとかそういったものはなくてですね?そもそも若干事故みたいなとこも在りまして…」 美穂子「……うふふっ、大丈夫ですよ。華菜の頼みを聞いて下さったんでしょう?」 海原「え、じゃあ許して頂けるんですか…?」 美穂子「許すも何も、むしろお礼を言いたくて。」 海原「…お礼?」 美穂子「私がみんなに心配をかけてたとき、華菜や上埜さんの支えになって頂いたって…本当にありがとうごさいました。」ペコリ 海原「そ、そんな、僕なんかじゃ全然ダメで…支えになんか…」 美穂子「…そんな事言わないでください。」 海原「…え?」 美穂子「ね?」 海原「…分かりました。…そうだ、福路さんにコレを。」 美穂子「これは…私の腕?」 海原「えぇ、いつまでも片腕じゃ不便でしょう。アーニャさんなら多分くっつけられると思いますよ。」 美穂子「…ありがとうございます!」ニコッ 海原「……こりゃ勝てないよな…」 美穂子「はい?」 海原「…いえ、何でもありません。」
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/963.html
~3月13日 第7学区 とある廃ビル~ カツッ...カツッ...カツッ... 一方通行 「……ここかァ?」 一方通行 「随分と洒落たところを指定してきたじゃねェか」 ガチャ ギィィィ... 浜面 「来たか」 海原 「ふふ、これで全員揃いましたね」 浜面 「しかし、お前が素直に来てくれるとはな。驚いちゃったぜ」 一方通行 「……」 海原 「彼はこう見えて、義理堅いところもあるんですよ」ニコニコ 一方通行 「オイ、意味のねェ雑談するために集まった訳じゃねェだろ」 海原 「そうですね。では、始めましょうか」 浜面 「ホワイトボードが置きっぱなしになってたんでな。使わせてもらおうぜ」カラカラ 海原 「これで色々捗りそうですね」 一方通行 「……なァ、ここでやる必要あンのか?」 浜面 「お前のリクエストに答えた結果、決まった場所がここなんだよ」 海原 「人は少ないほうがいいと仰っていたじゃないですか」 一方通行 「まァ、いいけどよ」 浜面 「さて、今日集まったのは他でもない。これを決めるためだ」カキカキ 【ホワイトデーのお返しはどうするべきか?】ドン 海原 「幸運なことに、今年は結構頂いていますしね」 浜面 「俺なんぞここまでもらったのは人生初だぜ」 一方通行 「俺はこういうのは詳しくねェ。適当に決めておいてくれ」 海原 「喜んで頂けるのが第一です」 一方通行 「喜ばせりゃいいのか? だったら高級なアクセサリーでも与えりゃいいかァ」 浜面 「よせ。あらぬ誤解を生みかねん」 一方通行 「だったらなンだ? 高級な下着か?」 浜面 「お前、それはマジでやめとけ。相手によっては殺される」 海原 「まず高級というキーワードから一旦離れてくださいよ」 一方通行 「ったく、メンドくせェ……じゃ、何ならいいンだよ」ガシガシ 海原 「」 浜面 「」 一方通行 「オイ、オマエらも分かってねェじゃねェか」 海原 「いやいや、お恥ずかしい限りです」 浜面 「俺だってこういうのは詳しくねぇしよ」 海原 「……ふむ、どうやら僕らは重大な問題を見落としていたようですね」 一方通行 「あァ、俺たちはあまりに無知すぎる。ホワイトデイってヤツに関してな」 浜面 「敵を知り己を知れば百戦危うからずと昔の偉い先生も言ってたしな」 海原 「という訳で、まずは情報収集から始めましょう」 浜面 「そうだな。情報は命だ、そこさえ押さえれば、俺たちに負ける要素はなくなる」 海原 「では、4時間後にここに再集合ということでよろしいですか?」 一方通行 「俺は構わねェ」 浜面 「よし、いくぜ! 俺たちの勝利のために!」 海原 「将来のために」 一方通行 「……」 海原浜面 「「」」ジー 一方通行 「?」 海原 「なにか言ってくださいよ」 浜面 「ここはビシッとキメるところだぜ?」 一方通行 「いや、訳わかンねェから」 海原 「まあまあ、そう照れずに。さあ、どうぞ」 浜面 「今から第一位がめっちゃかっこいいこと言いまーす」 一方通行 「……あ、アイツのために」 浜面 「決まったぁ! 惚れちゃいそうだぜ一方通行!」 海原 「参りました。おいしいところを全部持っていかれてしまいましたね」 一方通行 「だァァ! うるせェ! 時間ねェンだからさっさと行くぞ!」 ~第7学区 とある書店~ 一方通行 「さァて、始めるとしますかねェ」 一方通行 (とりあえず実用書、その後で参考書、学術書、辞書の順にまわってみるか) 一方通行 (そンだけ探しゃどっかしらにはあンだろ) 一方通行 「さっさと済ませるとすっかァ」 ~1時間後~ 一方通行 (ねェ……だと……? クソッ、どォなってやがる!) 一方通行 (これだけ探して1冊も出てこねェなンざ……) 一方通行 (……まさか、情報操作が?) 一方通行 (ホワイトデイなんざ俺には似合わないと、そう言いてェのか?) 一方通行 (クッ……上等じゃねェか!) 一方通行 (どんな手でも使って、最高のホワイトデイを演出してやらァ!) 一方通行 「オイ、そこの」 店員 「は、はいっ」 一方通行 「金に糸目はつけねェ。ホワイトデイに関する資料を寄越しやがれ」 ~第7学区 とあるネカフェ~ 浜面 「やっぱ今時の情報収集つったらネットだろ」 浜面 「ええと、"ホワイトデー お返し"と……」カチャカチャカチャ ッターン 浜面 「よーし、いい子だ……」 浜面 「お? おお? ホワイトデー特集? 人気ランキング?」 浜面 「いいね、いいねぇ。情報の海だねぇ」 浜面 「あとは、滝壺が喜びそうなものをピックアップして、と」カチカチ 浜面 「……んー、色々あって目移りしちまうな」 浜面 「まあ、いいさ」 浜面 「時間だけはたっぷりあるんだしな」カチャカチャ ッターン 浜面 「しかし、安いのから高いのまで、ピンキリなんだな。こういうのは」ウンウン <(さっきから隣のブースがうるせぇなあ……) ~第7学区 とあるデパート~ 海原 「お、やっぱり特設コーナーがありましたか」 海原 「やはり、主役はお菓子のようですね」 店員 「何かお探しですか?」ニコニコ 海原 「ええ、恋人と義妹と同居人にお返しをしたいと思いまして」 店員 (……? どういう人間関係?) 海原 「お菓子にも種類がありますが、何がいいのでしょうか」 店員 「そ、そうですね。例えばこちら」 海原 「これは、焼き菓子ですか?」 店員 「はい。お返しする品物によって、暗黙のメッセージがあるんですよ」 海原 「初耳ですね」 店員 「ホワイトデーのお返しで、主流といったらこの3種類になります」 海原 「クッキーに、飴ちゃんに、これは……マシュマロですか」 店員 「はい。それぞれ、意味が込められていてですね……」 ~数時間後 第7学区 とある廃ビル~ 海原 「おっと、僕が最後ですか」 浜面 「遅かったじゃねえか。収穫はあったんだろうな?」 海原 「ええ、それはもう。ところで、一方通行さんは何を?」 一方通行 「見りゃ分かンだろ。雑誌だ」パラ...パラ... 海原 「それが一方通行さんが見つけた情報ですか」 一方通行 「まァな。オマエはどうだったんだよ」 海原 「有益な情報を仕入れてきましたよ」 浜面 「きかせてくれよ」wktk 海原 「贈り物には暗黙のメッセージがあるそうです」 一方通行 「暗黙だァ?」 海原 「ホワイトボードかりますね。つまり……」カキカキ マシュマロ → NG 飴ちゃん → お友達 クッキー → OK 海原 「ということらしいですよ」 一方通行 「オマエ、それはメーカのキャンペーンじゃねェのか?」 浜面 「そこを否定したらホワイトデーそのものがなかったことになるぞ」 一方通行 「でもよォ、これ見てみろよ」 海原 「"本命へのお返しに手作りマシュマロ"?」 一方通行 「わざわざ作り方の解説までしてるンだぜ?」 浜面 「親切だな。これなら俺でも作れそうだ」 海原 「おや? となると食い違いが発生してしまいますね」 一方通行 「マシュマロに意味のバッティングが発生するってワケだ」 浜面 「……どっちが正解なんだ?」 一方通行 「さァな」 海原 「これは保留にしましょう。浜面さんが持ってきた情報とは?」 浜面 「おお、俺はな、こいつだ」つ□ 一方通行 「なンだこりゃ」 海原 「ショッピングサイトのランキングですか……?」 浜面 「これ見ると、一方通行が"高級高級ゥ!"って言ってたのも間違いじゃない気がしてくるな」 海原 「ジュエリーにブランドグッズに……高級スイーツもありますね」 一方通行 「……オマエ、これを人数分揃えるだけの甲斐性あるンかよ」 浜面 「ないぜ!」 海原 「これだけを素直に受け取るなら、たしかに高けりゃいいというのも頷けます。ですが……」 浜面 「ですが?」 海原 「僕に贈ってくれた人たちが、価値や金額になびくような人とは思いたくありません」 海原 「例えそれがふざけた幻想であってもです」 浜面 「……たしかにな。大事なのは値段じゃねぇ。それは最初から分かってた話だ」 一方通行 「俺ァ、そォいうのは苦手だ……だが、やらなきゃならねェようだな」 海原 「行きましょう。ここで燻っていても何も始まりません」 浜面 「そうだな。大事なのは価値じゃねぇ、ハートだ!」ドン 一方通行 「……行くとしますかァ。あのドアの向こうへよ」 浜面 「値段が高いものを贈っておきゃいい。そんな幻想があるのなら」 海原 「この僕達で、その幻想を」 一方通行 「ブチ殺してやンよ」 海浜通行 「「「行くぞ!」」」 ~数時間後 第7学区 とある廃ビル~ 浜面 「厳選に厳選を重ねたぜ……アイツらが喜びそうなものを、蜘蛛の巣はった頭で考え倒した」 海原 「きっと喜んで頂けますよ」ポンポン 浜面 「ああ、やりきったな!」 一方通行 「……オマエら、大事なこと忘れてンぞ」 海原 「なんですか?」 一方通行 「買って終わりか? ンなワケねェよなァ。プレゼントは渡さなきゃ意味がねェ」 海原 「たしかに。つまり僕らはようやくスタートラインに立てたということですね」 浜面 「闘いの本番はまだこれからってことだ」 一方通行 「そォと決まりゃァ、ちと休憩を挟まねェとな」 海原 「今何時ですか?」 浜面 「そうね、大体ね……19時ちょい前だな」 海原 「小休止するぐらいの時間はありそうですね」 一方通行 「今のうちに、消費した体力を回復させておかねェとな」ゴロン 浜面 「言われてみりゃ、歩きっぱなしだったし疲れたな」 海原 「では、一休みと行きましょうか」 ~同日夜 きぬはた荘 リビング~ 結標 「」ソワソワ 滝壺 「……」 <ガチャ 番外個体 「あれ? まだ起きてたの?」 結標 「……帰ってこないのよ」 番外個体 「海原さん?」 結標 「うん……」 滝壺 「はまづらも」 番外個体 「二人とも? 一緒にいるのかな」 結標 「分からないけど……電話しても出ないし」 【携帯電話】<トーキヲコーエー イツマーデーモー アナターダーケー アーイシーテルー 番外個体 「あっ、ちょっとゴメン……もしもし?」 結標 「さすがに心配ね」 滝壺 「……」 番外個体 「……帰ってこない? 連絡もないの? ……いや、知らない……わかった」ピッ 結標 「貴女、今の電話もしかして」 番外個体 「彼の……同居人から。あいつ帰ってきてないんだって」 滝壺 「あくせられーたも?」 番外個体 「ちょっと行ってくるよ。家に一人で不安みたいだから」 <ガチャ バタン 結標 「3人揃って?……なんか嫌な予感がしてきたんだけど」 滝壺 「……私、探しに行く」 結標 「ま、待ちなさい! こんな時間に……いくらなんでも危ないわよ」 滝壺 「でも心配だから」 結標 「……」 滝壺 「大丈夫だよ、なにかあったらすぐ逃げるから」 結標 「待って。私も行く」 滝壺 「……みさわにも一応連絡しておこう。もしかしたら3人一緒なのかも」 ~翌朝 第7学区 とある廃ビル~ チュンチュン...... 浜面 「……んぉ。いかんいかん、すっかり寝ちまった」 浜面 「おい、ちょっと待て。気のせいか外が明るいぞ?」 浜面 「携帯携帯……今何時だ?」パカッ 不在着信 96件 浜面 「」 海原 「」スピー 一方通行 「」スピー 浜面 「おっ、おおおぉぉおお起きろお前ら! 大変だぁぁぁ!!」 海原 「……? これはこれは、寝てしまっていましたか」ムクリ 一方通行 「ウルセェな、人の頭上で騒ぐンじゃねェ……」 浜面 「……お前ら、携帯見てみろ」 海原 「?」カシュッ 不在着信 104件 海原 「」ポロッ ガシャン 一方通行 「……オイ、ちょっと待て。なんで朝になってるンだ!?」 浜面 「ははは、どうやら全員揃って寝ちまってたらしい」 海原 「ど、どうするんですかこれ! 大変なことになりましたよ!」 一方通行 「ンで起こしてくれなかったンだァ!」 浜面 「知るかぁぁ! んなもん全員同罪だろうがぁぁ!!」 コツッ コツッ コツッ 海原 「……誰か来てますよ」 一方通行 「近づいてきてやがるな」カチッ 浜面 「チッ、こんなときに……」 <キィ...パタン... 滝壺 「……見つけた」 浜面 「たっ、滝壺!?」 滝壺 「あくせられーたが一緒だったお陰で、探しやすかったよ」ポイッ カシャン 一方通行 「……なンだこりゃ」 浜面 「まさか……お前、体晶を!?」 滝壺 「ううん。体晶を使わなくても、方向だけならなんとなく分かるから」 浜面 「で、でもよ」 滝壺 「あとは勘かな」 海原 「勘……」 浜面 「けど、これは体晶ケース……ん?」ヒョイ 滝壺 「それはGPS発信器。ここの座標をみんなに知らせてるの」 海原 「座標を、みんなに……?」 カツッ 結標 「今日ほど自分の能力に感謝した日はないわね」 海原 「」ビクッ 結標 「一体どういうつもり? 夜中になっても帰ってこず、電話にも出ないで」 海原 「あ、あの」 結標 「ようやく見つけてみれば、こんなところでキャンプ? 気楽なものね、人の気も知らないでさ」 海原 「それはその、どこから説明しましょうかね?」 結標 「……納得できる説明ができるのでしょうね」 海原 「ええとですね」 <バゴォォォン カランカラン... 浜面 「かっ、壁が……!?」 番外個体 「一方通行ぁ!」ギロリ 一方通行 「」ゾクッ 番外個体 「最終信号から電話があったんだよ……あの人が帰ってこないって」 番外個体 「それで夜中にあなたの家に行った。でも帰ってくる気配はないし、電話にもでない」 一方通行 「あァ……悪かった」 番外個体 「悪かった? ホントに悪かったって思ってる?」 一方通行 「っ……!?」ビターン 浜面 「お、おい! 一方通行!?」 番外個体 「最終信号も怒り心頭だよ? 安全が確認できた以上、演算停止されても文句言えないよねぇ?」 番外個体 「……チョーカーの電池が切れたとか、或いは不具合があったとか」 番外個体 「どれだけ心配したと思ってんだ!!」ゲシッ 一方通行 「」ゴロゴロ 海原 「ミ、ミサワさん! どうか穏便に!」 浜面 「俺らが一方通行に声掛けたんだよ! な!」 番外個体 「どれだけ、心配、した、と……」グス 一方通行 「」 番外個体 「……無事で、よかった……」ギュウ 一方通行 「」 海原浜面 「「……」」 滝壺 「私たちの言いたいこと、もうわかるよね?」 結標 「その上で、何か言うことがあるんじゃない?」 海原浜面 「「ご心配ご迷惑おかけしてすみませんでした!!」」 orz orz : : : 結標 「ふーん、それで寝ちゃってた、と……」 海原 「はい」←正座中 結標 「その気持ちは嬉しいんだけどさ……」 滝壺 「ちゃんと連絡してほしかったよね」 海原 「返す言葉もございません」 浜面 「驚かせてやろうという思いもございました」←正座中 番外個体 「違う意味でなら驚いちゃったけどね」 一方通行 (あ、脚が……)←正座中 滝壺 「ね、ホワイトデーだから何か用意してくれたってことなんだよね」 浜面 「いかにも!」 海原 「と、とりあえず、受け取って頂けないでしょうか?」 結標 「……見せて」 海原 「はいっ。こちら、ホワイトデーの品になります」ズイ 結標 「これって……」 海原 「紅茶の葉です。結標さん、食後はいつも紅茶ですので」 結標 「海原」 海原 「はっ」シャキッ 結標 「ありがとね」ニコニコ 海原 (こ、これでお怒りをお鎮めに) 結標 「でもそれとこれとは別だからね」 海原 「」 浜面 (海原……死ぬときは一緒だぜ) 浜面 「滝壺! 受け取ってくれねえか!」 滝壺 「うん、いいよ」 浜面 「お納めくだせえ」ズイ 滝壺 「」ガサガサ 番外個体 「なになに?」 滝壺 「……パスケースだ」 浜面 「滝壺、今持ってるのは使いづらいって言ってただろ? それで、普段着とお揃いのピンクのヤツをだな」 滝壺 「はまづら、ありがとね」 浜面 (ktkr) 滝壺 「ちょっとだけ許してあげる」 浜面 「ちょっとだけ……」 番外個体 「二人とも容赦ないなー」ケラケラ 海原 (浜面さん……) 一方通行 (あ、あァァァ……脚がァァ)ジンジン 【携帯電話】<アナータダーケ ミツメーテールー デアッタヒカーラー イーマデモズット♪ 滝壺 「もしもし……あ、きぬはた」 滝壺 「……うん、今みんな一緒にいるよ」 滝壺 「ごめんね……もうちょっとしたら帰るから……はい」ピッ 結標 「絹旗さん? 書き置き残してきたのよね?」 滝壺 「うん。"出てきます。ごめんなさい"って」 結標 「……え? それだけ?」 滝壺 「うん」 番外個体 「それで伝わるかどうか疑問だけどね」 結標 「はあ……とりあえず帰るわよ。家の人も心配してるし」 海原浜面 「「はい」」 一方通行 「……」 番外個体 「あなたもだよ」 一方通行 「……ワースト……手を貸してくれねェか?」 番外個体 「?」 一方通行 「痺れて……立てねェ……」 番外個体 「……つかまって」 一方通行 「すまねェな……」ヒシッ 番外個体 「ゴメン、この人送ってくから。先に……」 滝壺 「うん、そうしてあげて。みんなにははまづらから説明させるから」 浜面 「ふぇ?」 結標 「プルプルしてて生まれたての一方通行状態だもんね」 番外個体 「ゴメンね、夕方までには戻るから」 結標 「はいはい」 <もー、さっさと歩いてよ(ゲシッ) <ンぎゃァァァァァア!? 滝壺 「それじゃ、私たちも帰ろうか」 結標 「そうね、一晩中動きまわって疲れちゃったし」 海原浜面 ((助かった、のか……?)) ~数日後 第7学区 とあるファミレス~ 店員 「いらっしゃいませ、一名様ですか?」 一方通行 「……待ち合わせだ」 <おっ、来た。こっちこっち。 海原 「やあ、先日はどうも」ニコニコ 浜面 「ちゃんと帰れたか?」 一方通行 「なンとかな。オマエら、あれから何もなかったのか?」 海原 「まー、いろいろありましたよ」 浜面 「どうにかお許しは頂けたけどな」 一方通行 「……バツゲームか」 海原 「その様子だと、一方通行さんも何かあったようですね」 浜面 「3人共同の企画だったんだな、あれは」 一方通行 「オマエら、何やらされたンだよ」 海原 「僕はですね……」 *** 回想ここから *** 結標 「あのね。私、今すっごい眠いの」 海原 「はあ」 結標 「なんでか分かる?」 海原 「寝てないからじゃないですか?」 結標 「一晩中寝ずに貴方を探してたからでしょ!!」 海原 「はいっ、すいません!」 結標 「で、今から寝るから。貴方は私が起きるまでずっと腕枕してなさい」 海原 「ですが」 結標 「いいから」ジロリ 海原 「はい、喜んで!!」 *** 回想ここまで *** 海原 「その後、結局腕枕ではなく抱き枕にされてしまいまして」 浜面 「……」 一方通行 「……」 店員 「……」 海原 「まあ、この程度で許してもらえて良かったと思うべきなんでしょうね……」ハァ 一方通行 「オマエおかしくねェかァ!?」 浜面 「それバツゲームじゃなくね!? ご褒美じゃね!?」 海原 「え!? ですが、飲まず食わず動けずで7時間もじっとしてたんですよ!?」 一方通行 「それだけで済ンでンだろォがァァ!」 浜面 「そうだそうだ! 敢えていうならいつも通りじゃねぇか!」 海原 「そういう浜面さんたちは何があったと言うんですか」 浜面 「いいぜ、話してやる! 刮目して聞け!」 *** 回想ここから *** 滝壺 「はまづら。私ね、すっごい心配だったの」 浜面 「はい」 滝壺 「また何か危ないことに巻き込まれたんじゃないかって」 浜面 「申し訳ございません」 滝壺 「だからね、これ」 浜面 「お、おい。これって」 滝壺 「お守りがわり、ずっと持ってて。私だと思って」 浜面 「あ、ああ、あの……」 滝壺 「なくしたり捨てたりしたら怒るからね」 【GPS発信器】ピコーンピコーン 浜面 「これを、ずっと、肌身離さず?」 滝壺 「それを、ずっと、肌身離さず」 浜面 「……」 滝壺 「ね?」 浜面 「分かり申した」グス *** 回想ここまで *** 浜面 「見ろよ、今もネックレスにして持ち歩いてるんだぜ!」バッ 一方通行 「なンつうか……」 海原 「深い愛ですね」 浜面 「深すぎだぜ、深すぎるぜ」 一方通行 「ま、まァ、いいンじゃね? なンかあっても見つけてもらえンだろ」 浜面 「まあな……さあ、次は一方通行の番だ」 海原 「どういった制裁を受けたのですか?」 一方通行 「オマエは制裁っていうな」 *** 回想ここから *** 打ち止め 「」ムスー 一方通行 「オイ、いい加減機嫌直せよ」 番外個体 「んなこと言える立場か」ベシッ 一方通行 「いてェ」 打ち止め 「ミサカすっごい心配して! 寝ないであなたが帰ってくるの待ってて!」 一方通行 「……」 打ち止め 「ワーストにも協力してもらって……それで、ミサカは……ミサ……」ウルウル 番外個体 「……この子もずっと寝ずに待ってたんだよ」 一方通行 「すまなかった」 打ち止め 「うわあああああん!!」ビエー : : : 打ち止め 「」スピー 番外個体 「流石に徹夜は応えたみたいだねぇ」 一方通行 「……」 番外個体 「私に対してはもうどうこうしなくていい。あなたが無事だったし、それでいいよ」 一方通行 「だが……」 番外個体 「そうだなー。悪いと思ってるなら、この子の負担をちょっと減らしてあげたら?」 一方通行 「?」 番外個体 「例えば、今分担してやってるのを全部あなたがやるとかさ」 *** 回想ここまで *** 一方通行 「つうワケで、家事全般をやってる状況だ」 浜面 「慣れないことすると大変だろ」 一方通行 「情けねェことに、今も全身筋肉痛だぜ」ミシミシ 海原 「まあ、それだけのことをしでかしてしまったんですよね、僕らは」 浜面 「なんかお前が言うとむかつく」 海原 「何故ですか!」 一方通行 「オマエが起こしてくれなかったからだろォが!」 海原 「それは僕だけの責任ではないでしょう」 浜面 「まあまあ、過ぎたことはしっかり反省して、昼飯にしようぜ。あ、すいませーん」 店員 (クソッタレリア充どもがお呼びだ) 海原 「しかし、普段は女神のような方でも、怒らせると怖いですね」 一方通行 「女ってなみンな似たようなもンだ」 浜面 「今まで通りやってりゃ、今回ほど怒らせることもないだろ」 海原 「そうですね。今回はあくまでやらかせてしまったのですし」 一方通行 「気を付けねェとな、ホントによ……あいてて」ミシミシ =====
https://w.atwiki.jp/new2souennokanntai/pages/637.html
ラストのExtreme報酬くらい、★6くれてもいいと思うの… - 名無しさん (2020-09-30 03 08 16)
https://w.atwiki.jp/earthruinfes/pages/428.html
ニコニコ動画/美味しんぼ 2009-12-26 美味シング サ・ガ3 『解雇するもの』~松岡修造MIX~(動画版) 美味ティブフェイス【手描き素材で復活】 K.B.YOU☆斬は木の実なのか? 最終隠し味 桑の実DA!【リメイク 完全版】 海原YOU☆斬のパーフェクトツンデレ教室(動画バージョン) ビショク・オブ・クラブ(動画バージョン!★改変再うp★) Don t say “ツンデレ”【海原雄山×けいおん!EDテーマ】」 海原YOU☆斬のパーフェクトツンデレ教室(音声のみバージョン) 海原YOU☆斬のレインボーロード(SFC版)【再うp】 ツンデレ神がスーパーマリオブラザーズ3を実況風プレイ Part1 海原YOU☆斬先生の台詞素材集(その5) 海原YOU☆斬先生の台詞素材集(その4) 海原YOU☆斬先生の台詞素材集(その3) 海原YOU☆斬先生の台詞素材集(その2) 海原YOU☆斬先生の台詞素材集(その1) かい☆ばら 食ってけ!至高のメニュー K.B.YOU☆斬は木の実なのか? 最終隠し味 桑の実DA! 美味ティブフェイス【ネイティブフェイス×美味しんぼ(海原雄山)】 ツンデレになりなさいっ! K.B.ユーザンはツンデレなのか?【最終美食親父ユーザン・K】 スーパーYOU☆斬ツンデレックス【スカイハイ】 ずっと桑の実のターン K.B.YOU☆斬は木の実なのか? 最終隠し味 桑の実DA! 美味ティブフェイス【ネイティブフェイス×美味しんぼ(海原雄山)】 「美味しんぼ」の音源だけでFF6の「決戦」 美味テイ【ウサテイ×美味しんぼ(海原雄山)】 美味しんぼ 海原雄山は大変な罵声を浴びせていきました 【海原雄山】 雄山タイマー 【美味しんぼ】 美味しんぼのBGMを間違って中田ヤスタカに発注した その1 美味しんぼのBGMを間違って中田ヤスタカに発注した その2 美味しんぼのBGMを間違って中田ヤスタカに発注した その3 美味しんぼ 第022話 「板前の条件」 美味しんぼ 第032話 「ハンバーガーの要素」 海原雄山 至高のグルメレース ◇◆『ニコニコ動画』へ
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/1216.html
313 :名無しさんなんだじぇ:2012/02/01(水) 13 02 58 ID UeqSMazg 【溜まり場某所】 部長「そろそろ節分かー」 タン 美穂子「お豆の準備も鬼のお面の準備も出来てるから、後は2/3を待つだけね」 トン 部長「おマメね…」 かじゅ「今年のプランはどうなってるんだ?」 タッ とーか「秘密ですわ!」 小萌「まぁ未だ検討中というのが実情ですぅ」 海原「ずいぶん難航してるんですね」 トン 小萌「色々とあるんですぅ…」 部長「そういえば、さ」 タン 海原「なんです?」 部長「なんで海原くん、お兄ちゃんだなんて呼ばせてるの?」 海原「あれ?言ってませんでしたっけ?」 部長「言ってないわよ?」 海原「…言えなかったのって竹井さんが双六に誘ったからですよね?」 部長「そんな事あったかしら?」 美穂子(…誘った?) かじゅ「福路、早く捨ててくれないか?」 美穂子「あ、はい」 トン かじゅ「そういえば何やら御坂と一悶着あったそうじゃないか」 タッ 海原「い、いえ…自分はなにも…」 トン 部長「ふ~ん? リーチね」 タン 美穂子「やるんでしたら単騎待ちですよね?」 トン かじゅ「そうだな」 タッ 海原(単騎待ち…? 中張牌が多い竹井さんの捨て牌からしてチャンタ…。 それで単騎ということは1もしくは3待ち!だからこの生牌、2ソウは通る!) トン 美穂子「ロンです。三色赤1ドラ3、12000です」 海原「え、そっち?!」 美穂子「ダマでもリーチをかけない選択は大いにあるんですよ?」 海原「く、口三味線…」 かじゅ「なんのことだ?」 部長「あー、やっぱりこの面子じゃ、いい待ちで和了出来ないかぁ」 パラッ 海原「五面張じゃないですかー!」 かじゅ「晒していいのか?」 部長「ん?別に」 314 :名無しさんなんだじぇ:2012/02/01(水) 13 03 34 ID UeqSMazg 部長「で、どうなの」 タン 海原「なにがですか?」 かじゅ「妹云々のことだろう」 トン 海原「あ、そっちのことですか…ほんとに?」 美穂子「疑い深いんですね」 海原「い、いやそういう訳では…」 小萌「元はといえば海原さんのせいなんですぅ」 タン 海原「えっ!」 とーか「だらしなくアッチへふらふら、こっちへふらふらしてるからですわね」 タッ 海原「自分はそんなに多感じゃ有りません!」 部長「客観的に見て、そうとは思えないんだけど」 タン かじゅ「少なくとも一途ではないな」 トン 小萌「まぁまぁ。妹Fさんに関しては、海原さんの節操のない下半身は関係有りませんよ?」 タン 海原「だったら意味ありげな話題の振り方は何なんですかーっ?!」 とーか「あなたも動揺しすぎですわ」 タッ 部長「なにがどう海原くんのせいなの?」 タン かじゅ「そうだな、なんだかんだで引き伸ばされすぎだ」 トン 小萌「そうですね。まず妹Fさんは昨年末、アイデンティティの崩壊を起こしてたんですぅ」 タン とーか「アイデンティティ?」 タッ 部長「ミサカ妹としての、ですか?」 タン かじゅ「他人のクローンとしてのアイデンティティというのもどうなんだろうな」 トン 小萌「それが彼女のオリジナリティなのですから仕方ないのですぅ。 原因はもちろん海原さんとの関係。 それによって本来上条ちゃんを好きであるはずのミサカ妹としてのアイデンティティが崩壊したんですぅ」 タン とーか「はた迷惑なことですわね」 タッ 部長「待って。ここに居るミサカ妹って主催側が作りなおした存在でしょ? なんで上条くんを好きっていう設定がそのままなわけ?」 タン 小萌「あ、それポンですぅ。 んーとですね、考えられる可能性はいくらでもありますぅ。 でもでもぉせんせーがカウンセリングした結果では禁書世界のミサカ妹と同じパターンを得られました」 タン 海原「いつ禁書世界のミサカ妹のカウンセリングしたんですか?」 小萌「ふふーん。せんせーだって外伝本くらい読むことは出来ますぅ!」 とーか「またメタですわね…あら。リーチ、ですわ!」 タッ! 部長(うわ、はや…。透華の一発率って高いのよね…。とはいえ鳴く材料もなし…) かじゅ「ポン。 それで妹としてのアイデンティティを取り戻すために海原を兄に見立てたわけか」 トン 海原「自分は兄と見られることには慣れてますし、 それで傍に居られる上にアトルの精神が安定するのであればコレ以上の策はない、と思ったんです」 小萌「うー…これでどうですぅ!」 タン とーか「ベタオリですからそれで和了できるはずも無いですわ。…ツモ!リーチツモピンフ裏ドラは…乗りませんでしたわ…」 315 :名無しさんなんだじぇ:2012/02/01(水) 13 03 55 ID UeqSMazg 小萌「そういえばアトルっていう名前の由来を聞いてなかったですぅ」 海原「あぁ、それはケツアルコアトルとですね…そのまんまアトルからです」 部長「アトルってなに?」 海原「メキシコ料理…といっていいんでしょうか。とうもろこしの入ったドロドロの食べ物です。 主食みたいな感じですね。結構カロリー高いですよ」 かじゅ「我々の感覚でいうと”ご飯”とか”パン”とか名付けたようなものか」 海原「ハハ、そういうことですね」 美穂子「つまり毎日一緒にいても飽きない子、常に一緒にいてほしい子ということね」 海原「うっ」 美穂子「そういう子が傍にいるなら他に相手なんていらないわよね」 海原「うっ!」 部長「まぁ海原くんは面白いから、そういう相手がいようがいまいがからかうけどね」 海原「うっ!!」 かじゅ「まったく、一人前の男なのに対象を一人に絞れないとは情けないことだ」 海原「うッッ!!!」 小萌「皆さん、酷いですぅ。卒倒しちゃったじゃないですかぁ」 部長「ほーんと、海原くんって面白いわ」 かじゅ「ま、責められて当然の行為をしているわけだから仕方ないな」 美穂子「えぇ。信じられないわ。ありえないし」 とーか「皆様すこし懐が狭すぎますわ! 殿方が奔放なのはむしろ精力的ということですのに!」 部長「ふーん、伊藤くんってそうなんだ」 とーか「カイジは関係ありませんわ!」 【終わる】
https://w.atwiki.jp/h21fjhs/pages/52.html
~3月13日 第7学区 とある廃ビル~ カツッ...カツッ...カツッ... 一方通行 「……ここかァ?」 一方通行 「随分と洒落たところを指定してきたじゃねェか」 ガチャ ギィィィ... 浜面 「来たか」 海原 「ふふ、これで全員揃いましたね」 浜面 「しかし、お前が素直に来てくれるとはな。驚いちゃったぜ」 一方通行 「……」 海原 「彼はこう見えて、義理堅いところもあるんですよ」ニコニコ 一方通行 「オイ、意味のねェ雑談するために集まった訳じゃねェだろ」 海原 「そうですね。では、始めましょうか」 浜面 「ホワイトボードが置きっぱなしになってたんでな。使わせてもらおうぜ」カラカラ 海原 「これで色々捗りそうですね」 一方通行 「……なァ、ここでやる必要あンのか?」 浜面 「お前のリクエストに答えた結果、決まった場所がここなんだよ」 海原 「人は少ないほうがいいと仰っていたじゃないですか」 一方通行 「まァ、いいけどよ」 浜面 「さて、今日集まったのは他でもない。これを決めるためだ」カキカキ 【ホワイトデーのお返しはどうするべきか?】ドン 海原 「幸運なことに、今年は結構頂いていますしね」 浜面 「俺なんぞここまでもらったのは人生初だぜ」 一方通行 「俺はこういうのは詳しくねェ。適当に決めておいてくれ」 海原 「喜んで頂けるのが第一です」 一方通行 「喜ばせりゃいいのか? だったら高級なアクセサリーでも与えりゃいいかァ」 浜面 「よせ。あらぬ誤解を生みかねん」 一方通行 「だったらなンだ? 高級な下着か?」 浜面 「お前、それはマジでやめとけ。相手によっては殺される」 海原 「まず高級というキーワードから一旦離れてくださいよ」 一方通行 「ったく、メンドくせェ……じゃ、何ならいいンだよ」ガシガシ 海原 「」 浜面 「」 一方通行 「オイ、オマエらも分かってねェじゃねェか」 海原 「いやいや、お恥ずかしい限りです」 浜面 「俺だってこういうのは詳しくねぇしよ」 海原 「……ふむ、どうやら僕らは重大な問題を見落としていたようですね」 一方通行 「あァ、俺たちはあまりに無知すぎる。ホワイトデイってヤツに関してな」 浜面 「敵を知り己を知れば百戦危うからずと昔の偉い先生も言ってたしな」 海原 「という訳で、まずは情報収集から始めましょう」 浜面 「そうだな。情報は命だ、そこさえ押さえれば、俺たちに負ける要素はなくなる」 海原 「では、4時間後にここに再集合ということでよろしいですか?」 一方通行 「俺は構わねェ」 浜面 「よし、いくぜ! 俺たちの勝利のために!」 海原 「将来のために」 一方通行 「……」 海原浜面 「「」」ジー 一方通行 「?」 海原 「なにか言ってくださいよ」 浜面 「ここはビシッとキメるところだぜ?」 一方通行 「いや、訳わかンねェから」 海原 「まあまあ、そう照れずに。さあ、どうぞ」 浜面 「今から第一位がめっちゃかっこいいこと言いまーす」 一方通行 「……あ、アイツのために」 浜面 「決まったぁ! 惚れちゃいそうだぜ一方通行!」 海原 「参りました。おいしいところを全部持っていかれてしまいましたね」 一方通行 「だァァ! うるせェ! 時間ねェンだからさっさと行くぞ!」 ~第7学区 とある書店~ 一方通行 「さァて、始めるとしますかねェ」 一方通行 (とりあえず実用書、その後で参考書、学術書、辞書の順にまわってみるか) 一方通行 (そンだけ探しゃどっかしらにはあンだろ) 一方通行 「さっさと済ませるとすっかァ」 ~1時間後~ 一方通行 (ねェ……だと……? クソッ、どォなってやがる!) 一方通行 (これだけ探して1冊も出てこねェなンざ……) 一方通行 (……まさか、情報操作が?) 一方通行 (ホワイトデイなんざ俺には似合わないと、そう言いてェのか?) 一方通行 (クッ……上等じゃねェか!) 一方通行 (どんな手でも使って、最高のホワイトデイを演出してやらァ!) 一方通行 「オイ、そこの」 店員 「は、はいっ」 一方通行 「金に糸目はつけねェ。ホワイトデイに関する資料を寄越しやがれ」 ~第7学区 とあるネカフェ~ 浜面 「やっぱ今時の情報収集つったらネットだろ」 浜面 「ええと、"ホワイトデー お返し"と……」カチャカチャカチャ ッターン 浜面 「よーし、いい子だ……」 浜面 「お? おお? ホワイトデー特集? 人気ランキング?」 浜面 「いいね、いいねぇ。情報の海だねぇ」 浜面 「あとは、滝壺が喜びそうなものをピックアップして、と」カチカチ 浜面 「……んー、色々あって目移りしちまうな」 浜面 「まあ、いいさ」 浜面 「時間だけはたっぷりあるんだしな」カチャカチャ ッターン 浜面 「しかし、安いのから高いのまで、ピンキリなんだな。こういうのは」ウンウン <(さっきから隣のブースがうるせぇなあ……) ~第7学区 とあるデパート~ 海原 「お、やっぱり特設コーナーがありましたか」 海原 「やはり、主役はお菓子のようですね」 店員 「何かお探しですか?」ニコニコ 海原 「ええ、恋人と義妹と同居人にお返しをしたいと思いまして」 店員 (……? どういう人間関係?) 海原 「お菓子にも種類がありますが、何がいいのでしょうか」 店員 「そ、そうですね。例えばこちら」 海原 「これは、焼き菓子ですか?」 店員 「はい。お返しする品物によって、暗黙のメッセージがあるんですよ」 海原 「初耳ですね」 店員 「ホワイトデーのお返しで、主流といったらこの3種類になります」 海原 「クッキーに、飴ちゃんに、これは……マシュマロですか」 店員 「はい。それぞれ、意味が込められていてですね……」 ~数時間後 第7学区 とある廃ビル~ 海原 「おっと、僕が最後ですか」 浜面 「遅かったじゃねえか。収穫はあったんだろうな?」 海原 「ええ、それはもう。ところで、一方通行さんは何を?」 一方通行 「見りゃ分かンだろ。雑誌だ」パラ...パラ... 海原 「それが一方通行さんが見つけた情報ですか」 一方通行 「まァな。オマエはどうだったんだよ」 海原 「有益な情報を仕入れてきましたよ」 浜面 「きかせてくれよ」wktk 海原 「贈り物には暗黙のメッセージがあるそうです」 一方通行 「暗黙だァ?」 海原 「ホワイトボードかりますね。つまり……」カキカキ マシュマロ → NG 飴ちゃん → お友達 クッキー → OK 海原 「ということらしいですよ」 一方通行 「オマエ、それはメーカのキャンペーンじゃねェのか?」 浜面 「そこを否定したらホワイトデーそのものがなかったことになるぞ」 一方通行 「でもよォ、これ見てみろよ」 海原 「"本命へのお返しに手作りマシュマロ"?」 一方通行 「わざわざ作り方の解説までしてるンだぜ?」 浜面 「親切だな。これなら俺でも作れそうだ」 海原 「おや? となると食い違いが発生してしまいますね」 一方通行 「マシュマロに意味のバッティングが発生するってワケだ」 浜面 「……どっちが正解なんだ?」 一方通行 「さァな」 海原 「これは保留にしましょう。浜面さんが持ってきた情報とは?」 浜面 「おお、俺はな、こいつだ」つ□ 一方通行 「なンだこりゃ」 海原 「ショッピングサイトのランキングですか……?」 浜面 「これ見ると、一方通行が"高級高級ゥ!"って言ってたのも間違いじゃない気がしてくるな」 海原 「ジュエリーにブランドグッズに……高級スイーツもありますね」 一方通行 「……オマエ、これを人数分揃えるだけの甲斐性あるンかよ」 浜面 「ないぜ!」 海原 「これだけを素直に受け取るなら、たしかに高けりゃいいというのも頷けます。ですが……」 浜面 「ですが?」 海原 「僕に贈ってくれた人たちが、価値や金額になびくような人とは思いたくありません」 海原 「例えそれがふざけた幻想であってもです」 浜面 「……たしかにな。大事なのは値段じゃねぇ。それは最初から分かってた話だ」 一方通行 「俺ァ、そォいうのは苦手だ……だが、やらなきゃならねェようだな」 海原 「行きましょう。ここで燻っていても何も始まりません」 浜面 「そうだな。大事なのは価値じゃねぇ、ハートだ!」ドン 一方通行 「……行くとしますかァ。あのドアの向こうへよ」 浜面 「値段が高いものを贈っておきゃいい。そんな幻想があるのなら」 海原 「この僕達で、その幻想を」 一方通行 「ブチ殺してやンよ」 海浜通行 「「「行くぞ!」」」 ~数時間後 第7学区 とある廃ビル~ 浜面 「厳選に厳選を重ねたぜ……アイツらが喜びそうなものを、蜘蛛の巣はった頭で考え倒した」 海原 「きっと喜んで頂けますよ」ポンポン 浜面 「ああ、やりきったな!」 一方通行 「……オマエら、大事なこと忘れてンぞ」 海原 「なんですか?」 一方通行 「買って終わりか? ンなワケねェよなァ。プレゼントは渡さなきゃ意味がねェ」 海原 「たしかに。つまり僕らはようやくスタートラインに立てたということですね」 浜面 「闘いの本番はまだこれからってことだ」 一方通行 「そォと決まりゃァ、ちと休憩を挟まねェとな」 海原 「今何時ですか?」 浜面 「そうね、大体ね……19時ちょい前だな」 海原 「小休止するぐらいの時間はありそうですね」 一方通行 「今のうちに、消費した体力を回復させておかねェとな」ゴロン 浜面 「言われてみりゃ、歩きっぱなしだったし疲れたな」 海原 「では、一休みと行きましょうか」 ~同日夜 きぬはた荘 リビング~ 結標 「」ソワソワ 滝壺 「……」 <ガチャ 番外個体 「あれ? まだ起きてたの?」 結標 「……帰ってこないのよ」 番外個体 「海原さん?」 結標 「うん……」 滝壺 「はまづらも」 番外個体 「二人とも? 一緒にいるのかな」 結標 「分からないけど……電話しても出ないし」 【携帯電話】<トーキヲコーエー イツマーデーモー アナターダーケー アーイシーテルー 番外個体 「あっ、ちょっとゴメン……もしもし?」 結標 「さすがに心配ね」 滝壺 「……」 番外個体 「……帰ってこない? 連絡もないの? ……いや、知らない……わかった」ピッ 結標 「貴女、今の電話もしかして」 番外個体 「彼の……同居人から。あいつ帰ってきてないんだって」 滝壺 「あくせられーたも?」 番外個体 「ちょっと行ってくるよ。家に一人で不安みたいだから」 <ガチャ バタン 結標 「3人揃って?……なんか嫌な予感がしてきたんだけど」 滝壺 「……私、探しに行く」 結標 「ま、待ちなさい! こんな時間に……いくらなんでも危ないわよ」 滝壺 「でも心配だから」 結標 「……」 滝壺 「大丈夫だよ、なにかあったらすぐ逃げるから」 結標 「待って。私も行く」 滝壺 「……みさわにも一応連絡しておこう。もしかしたら3人一緒なのかも」 ~翌朝 第7学区 とある廃ビル~ チュンチュン...... 浜面 「……んぉ。いかんいかん、すっかり寝ちまった」 浜面 「おい、ちょっと待て。気のせいか外が明るいぞ?」 浜面 「携帯携帯……今何時だ?」パカッ 不在着信 96件 浜面 「」 海原 「」スピー 一方通行 「」スピー 浜面 「おっ、おおおぉぉおお起きろお前ら! 大変だぁぁぁ!!」 海原 「……? これはこれは、寝てしまっていましたか」ムクリ 一方通行 「ウルセェな、人の頭上で騒ぐンじゃねェ……」 浜面 「……お前ら、携帯見てみろ」 海原 「?」カシュッ 不在着信 104件 海原 「」ポロッ ガシャン 一方通行 「……オイ、ちょっと待て。なんで朝になってるンだ!?」 浜面 「ははは、どうやら全員揃って寝ちまってたらしい」 海原 「ど、どうするんですかこれ! 大変なことになりましたよ!」 一方通行 「ンで起こしてくれなかったンだァ!」 浜面 「知るかぁぁ! んなもん全員同罪だろうがぁぁ!!」 コツッ コツッ コツッ 海原 「……誰か来てますよ」 一方通行 「近づいてきてやがるな」カチッ 浜面 「チッ、こんなときに……」 <キィ...パタン... ?? 「……見つけた」 <キィ...パタン... 滝壺 「……見つけた」 浜面 「たっ、滝壺!?」 滝壺 「あくせられーたが一緒だったお陰で、探しやすかったよ」ポイッ カシャン 一方通行 「……なンだこりゃ」 浜面 「まさか……お前、体晶を!?」 滝壺 「ううん。体晶を使わなくても、方向だけならなんとなく分かるから」 浜面 「で、でもよ」 滝壺 「あとは勘かな」 海原 「勘……」 浜面 「けど、これは体晶ケース……ん?」ヒョイ 滝壺 「それはGPS発信器。ここの座標をみんなに知らせてるの」 海原 「座標を、みんなに……?」 カツッ 結標 「今日ほど自分の能力に感謝した日はないわね」 海原 「」ビクッ 結標 「一体どういうつもり? 夜中になっても帰ってこず、電話にも出ないで」 海原 「あ、あの」 結標 「ようやく見つけてみれば、こんなところでキャンプ? 気楽なものね、人の気も知らないでさ」 海原 「それはその、どこから説明しましょうかね?」 結標 「……納得できる説明ができるのでしょうね」 海原 「ええとですね」 <バゴォォォン カランカラン... 浜面 「かっ、壁が……!?」 番外個体 「一方通行ぁ!」ギロリ 一方通行 「」ゾクッ 番外個体 「最終信号から電話があったんだよ……あの人が帰ってこないって」 番外個体 「それで夜中にあなたの家に行った。でも帰ってくる気配はないし、電話にもでない」 一方通行 「あァ……悪かった」 番外個体 「悪かった? ホントに悪かったって思ってる?」 一方通行 「っ……!?」ビターン 浜面 「お、おい! 一方通行!?」 番外個体 「最終信号も怒り心頭だよ? 安全が確認できた以上、演算停止されても文句言えないよねぇ?」 番外個体 「……チョーカーの電池が切れたとか、或いは不具合があったとか」 番外個体 「どれだけ心配したと思ってんだ!!」ゲシッ 一方通行 「」ゴロゴロ 海原 「ミ、ミサワさん! どうか穏便に!」 浜面 「俺らが一方通行に声掛けたんだよ! な!」 番外個体 「どれだけ、心配、した、と……」グス 一方通行 「」 番外個体 「……無事で、よかった……」ギュウ 一方通行 「」 海原浜面 「「……」」 滝壺 「私たちの言いたいこと、もうわかるよね?」 結標 「その上で、何か言うことがあるんじゃない?」 海原浜面 「「ご心配ご迷惑おかけしてすみませんでした!!」」 orz orz : : : 結標 「ふーん、それで寝ちゃってた、と……」 海原 「はい」←正座中 結標 「その気持ちは嬉しいんだけどさ……」 滝壺 「ちゃんと連絡してほしかったよね」 海原 「返す言葉もございません」 浜面 「驚かせてやろうという思いもございました」←正座中 番外個体 「違う意味でなら驚いちゃったけどね」 一方通行 (あ、脚が……)←正座中 滝壺 「ね、ホワイトデーだから何か用意してくれたってことなんだよね」 浜面 「いかにも!」 海原 「と、とりあえず、受け取って頂けないでしょうか?」 結標 「……見せて」 海原 「はいっ。こちら、ホワイトデーの品になります」ズイ 結標 「これって……」 海原 「紅茶の葉です。結標さん、食後はいつも紅茶ですので」 結標 「海原」 海原 「はっ」シャキッ 結標 「ありがとね」ニコニコ 海原 (こ、これでお怒りをお鎮めに) 結標 「でもそれとこれとは別だからね」 海原 「」 浜面 (海原……死ぬときは一緒だぜ) 浜面 「滝壺! 受け取ってくれねえか!」 滝壺 「うん、いいよ」 浜面 「お納めくだせえ」ズイ 滝壺 「」ガサガサ 番外個体 「なになに?」 滝壺 「……パスケースだ」 浜面 「滝壺、今持ってるのは使いづらいって言ってただろ? それで、普段着とお揃いのピンクのヤツをだな」 滝壺 「はまづら、ありがとね」 浜面 (ktkr) 滝壺 「ちょっとだけ許してあげる」 浜面 「ちょっとだけ……」 番外個体 「二人とも容赦ないなー」ケラケラ 海原 (浜面さん……) 一方通行 (あ、あァァァ……脚がァァ)ジンジン 【携帯電話】<アナータダーケ ミツメーテールー デアッタヒカーラー イーマデモズット♪ 滝壺 「もしもし……あ、きぬはた」 滝壺 「……うん、今みんな一緒にいるよ」 滝壺 「ごめんね……もうちょっとしたら帰るから……はい」ピッ 結標 「絹旗さん? 書き置き残してきたのよね?」 滝壺 「うん。"出てきます。ごめんなさい"って」 結標 「……え? それだけ?」 滝壺 「うん」 番外個体 「それで伝わるかどうか疑問だけどね」 結標 「はあ……とりあえず帰るわよ。家の人も心配してるし」 海原浜面 「「はい」」 一方通行 「……」 番外個体 「あなたもだよ」 一方通行 「……ワースト……手を貸してくれねェか?」 番外個体 「?」 一方通行 「痺れて……立てねェ……」 番外個体 「……つかまって」 一方通行 「すまねェな……」ヒシッ 番外個体 「ゴメン、この人送ってくから。先に……」 滝壺 「うん、そうしてあげて。みんなにははまづらから説明させるから」 浜面 「ふぇ?」 結標 「プルプルしてて生まれたての一方通行状態だもんね」 番外個体 「ゴメンね、夕方までには戻るから」 結標 「はいはい」 <もー、さっさと歩いてよ(ゲシッ) <ンぎゃァァァァァア!? 滝壺 「それじゃ、私たちも帰ろうか」 結標 「そうね、一晩中動きまわって疲れちゃったし」 海原浜面 (*1) ~数日後 第7学区 とあるファミレス~ 店員 「いらっしゃいませ、一名様ですか?」 一方通行 「……待ち合わせだ」 <おっ、来た。こっちこっち。 海原 「やあ、先日はどうも」ニコニコ 浜面 「ちゃんと帰れたか?」 一方通行 「なンとかな。オマエら、あれから何もなかったのか?」 海原 「まー、いろいろありましたよ」 浜面 「どうにかお許しは頂けたけどな」 一方通行 「……バツゲームか」 海原 「その様子だと、一方通行さんも何かあったようですね」 浜面 「3人共同の企画だったんだな、あれは」 一方通行 「オマエら、何やらされたンだよ」 海原 「僕はですね……」 *** 回想ここから *** 結標 「あのね。私、今すっごい眠いの」 海原 「はあ」 結標 「なんでか分かる?」 海原 「寝てないからじゃないですか?」 結標 「一晩中寝ずに貴方を探してたからでしょ!!」 海原 「はいっ、すいません!」 結標 「で、今から寝るから。貴方は私が起きるまでずっと腕枕してなさい」 海原 「ですが」 結標 「いいから」ジロリ 海原 「はい、喜んで!!」 *** 回想ここまで *** 海原 「その後、結局腕枕ではなく抱き枕にされてしまいまして」 浜面 「……」 一方通行 「……」 店員 「……」 海原 「まあ、この程度で許してもらえて良かったと思うべきなんでしょうね……」ハァ 一方通行 「オマエおかしくねェかァ!?」 浜面 「それバツゲームじゃなくね!? ご褒美じゃね!?」 海原 「え!? ですが、飲まず食わず動けずで7時間もじっとしてたんですよ!?」 一方通行 「それだけで済ンでンだろォがァァ!」 浜面 「そうだそうだ! 敢えていうならいつも通りじゃねぇか!」 海原 「そういう浜面さんたちは何があったと言うんですか」 浜面 「いいぜ、話してやる! 刮目して聞け!」 *** 回想ここから *** 滝壺 「はまづら。私ね、すっごい心配だったの」 浜面 「はい」 滝壺 「また何か危ないことに巻き込まれたんじゃないかって」 浜面 「申し訳ございません」 滝壺 「だからね、これ」 浜面 「お、おい。これって」 滝壺 「お守りがわり、ずっと持ってて。私だと思って」 浜面 「あ、ああ、あの……」 滝壺 「なくしたり捨てたりしたら怒るからね」 【GPS発信器】ピコーンピコーン 浜面 「これを、ずっと、肌身離さず?」 滝壺 「それを、ずっと、肌身離さず」 浜面 「……」 滝壺 「ね?」 浜面 「分かり申した」グス *** 回想ここまで *** 浜面 「見ろよ、今もネックレスにして持ち歩いてるんだぜ!」バッ 一方通行 「なンつうか……」 海原 「深い愛ですね」 浜面 「深すぎだぜ、深すぎるぜ」 一方通行 「ま、まァ、いいンじゃね? なンかあっても見つけてもらえンだろ」 浜面 「まあな……さあ、次は一方通行の番だ」 海原 「どういった制裁を受けたのですか?」 一方通行 「オマエは制裁っていうな」 *** 回想ここから *** 打ち止め 「」ムスー 一方通行 「オイ、いい加減機嫌直せよ」 番外個体 「んなこと言える立場か」ベシッ 一方通行 「いてェ」 打ち止め 「ミサカすっごい心配して! 寝ないであなたが帰ってくるの待ってて!」 一方通行 「……」 打ち止め 「ワーストにも協力してもらって……それで、ミサカは……ミサ……」ウルウル 番外個体 「……この子もずっと寝ずに待ってたんだよ」 一方通行 「すまなかった」 打ち止め 「うわあああああん!!」ビエー : : : 打ち止め 「」スピー 番外個体 「流石に徹夜は応えたみたいだねぇ」 一方通行 「……」 番外個体 「私に対してはもうどうこうしなくていい。あなたが無事だったし、それでいいよ」 一方通行 「だが……」 番外個体 「そうだなー。悪いと思ってるなら、この子の負担をちょっと減らしてあげたら?」 一方通行 「?」 番外個体 「例えば、今分担してやってるのを全部あなたがやるとかさ」 *** 回想ここまで *** 一方通行 「つうワケで、家事全般をやってる状況だ」 浜面 「慣れないことすると大変だろ」 一方通行 「情けねェことに、今も全身筋肉痛だぜ」ミシミシ 海原 「まあ、それだけのことをしでかしてしまったんですよね、僕らは」 浜面 「なんかお前が言うとむかつく」 海原 「何故ですか!」 一方通行 「オマエが起こしてくれなかったからだろォが!」 海原 「それは僕だけの責任ではないでしょう」 浜面 「まあまあ、過ぎたことはしっかり反省して、昼飯にしようぜ。あ、すいませーん」 店員 (クソッタレリア充どもがお呼びだ) 海原 「しかし、普段は女神のような方でも、怒らせると怖いですね」 一方通行 「女ってなみンな似たようなもンだ」 浜面 「今まで通りやってりゃ、今回ほど怒らせることもないだろ」 海原 「そうですね。今回はあくまでやらかせてしまったのですし」 一方通行 「気を付けねェとな、ホントによ……あいてて」ミシミシ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2463.html
MMS戦記 外伝「敗北の代価」 「敗北の代価 5」 注意 ここから下は年齢制限のある話です。陵辱的な描写やダークな描写があります。 未成年の方は閲覧をご遠慮下さい。 瑠璃「いやああ!!スクルド!!」 海原「やった!!よっしゃああ!!!」 がたんと席を立つ海原。 観客席が一斉に沸く。 観客「おおおおおおおお!!」 スクルドの身体が力なく倒れる。 グロリアはスクルドが使っていた大剣を拾うと、瀕死のスクルドに突きつけた。 スクルド「・・・・あ・・・ぐ・・・・くウ・・・」 グロリア「まだまだ甘いな・・・私が情に流されてわざと攻撃を荒くするとでも思ったのか?わざと隙を作って誘ったのだ。腹芸の一つもできない神姫は生き残れないぞ?」 ヒューヒューと虫の息をするスクルド。 頭部からはぬらっと赤いオイルがしたたり落ちている。 グロリア「さて・・・取り消せ、私のマスターを侮辱したこと。許さん・・・訂正しろ。あんなマスターでも私のマスターなんだ」 グロリアは凛とした声でスクルドを睨む。 スクルド「う・・・ううう・・・わ、私の・・・ううう・・・マスターにィ・・・手を・・・出してみろ・・・指一本でも触れてみろ・・・こ・・・殺してやる・・・・絶対に・・・絶対に・・・ころして・・・やるからな・・・ううう」 グロリア「ふっ・・・お前の願いはそれか?」 グロリアは優しくそしていて哀れみをこめて言う。 スクルド「・・・く・・・ち、ちがう・・・ゆ、ゆうすけ・・・くん・・を・・・あ・・・みんなを・・・しあ・・わせ・・・に・・・したい・・・あ・・・ます・・たァと・・・みんな・・としあわせ・・・しあわせ・・に・・なってもらいた・・・いだけ・・・なのに・・・」 スクルドの目から涙がこぼれる。 グロリア「だめだ、お前にはその力は無い。お前のマスターとの絆と私のマスターの絆・・・私のマスターとの絆の方が強かったということだ・・・」 グロリアは、ひゅんと剣を振るう。 観客たちはドンドンと足を踏鳴らし、キルコールが起こる。 『Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!』 スクルド「ああ・・・なぜ?・どうして・・・・・せいぎ・・・は・・・それ・・・なの・・・に・・・」 虚空を掴もうと、スクルドが手を伸ばす。 瑠璃「いやあ、やめて・・・やめてェ!!」 グロリアはドズンとスクルドの胸部に剣を突き立てる。 グロリア「願いをかなえる力が欲しいか?」 グロリアの目が赤く光る。 スクルド「ち・・・力が・・・力が欲しい・・」 グロリアはにやっと笑う。 グロリア「いいだろう・・・力をやろう」 そういうとグロリアはズドンとスクルドの胸部に深く剣を突き刺した。 メキバキィ・・・ブチン・・・ スクルドの眼から光が失われ、がくんとうなだれる・・・・ □戦乙女型MMS 「スクルド」 SSランク 二つ名「蒼」 撃破 スクルドの蒼い装甲に赤いオイルがどくどくと染み込む。 東條がマイクを強く握り締め、叫ぶ。 東條「勝者!!戦闘攻撃機型MMS 「グロリア」!!!激しい激戦を制したグロリア嬢に惜しみない拍手を!!」 観客たちが立ち上がって拍手を行う。 ずるりと力なく倒れこむ瑠璃。 瑠璃「あ・・・そ、そんなスクルド・・・ああ・・・」 海原がにやついた顔でワインをくいっと飲む。 海原「ふへっへ、勝利の美酒は格別だぜ」 グロリアが海原のテーブルに上がる。 グロリア「マイ、マスター・・・戦闘に勝利しました」 海原「うむ、ようやった!!褒美に何が欲しい?なんでも言え!」 グロリアは賞金としてかけられていた6000万の小切手をぴっと手に取る。 グロリア「これを頂きましょう」 海原が怪訝そうな顔をする。 海原「ううん!?別にかまわんが・・・何をするつもりだ?グロリア」 グロリア「この小切手を使うつもりはありません。ちょっと面白いことを考え付いたので遊ばしていただきます」 海原「ええぞ、好きに使え!!それはお前の金だ。金ってのは、いろんなことに使える。それでお前なりに遊んでみろ」 グロリア「ありがとうございます」 グロリアは海原に軽くお辞儀をする。 海原「ふふん、そんだけの大金や、何して遊ぶのか・・・気が向いたときでええから報告してや」 グロリア「この金・・・マスターにとっても面白いことになるかも知れませんよ」 グロリアは不敵に笑う。 海原「ふっへへっへ、さすがは俺の神姫や。期待しとるで」 そういうと海原が瑠璃のそばに歩み寄る。 瑠璃が海原を睨む。 海原「さあてと・・・瑠璃ちゃん。行こうか」 海原が瑠璃の手を握ろうとするが、瑠璃は手を払いのける。 瑠璃「ッ!!さ、触るな・・・くうう」 海原「おおおと、いいのかな?そういう反抗的な態度をとっちゃって?」 瑠璃「う・・・」 海原は瑠璃の細い腰に手を伸ばす。 海原「へっへへ、瑠璃ちゃん。今日からお前は俺の女、いやメスになるんだ。仲良くしようぜ」 そういうと海原はぐいっと瑠璃を引き寄せて耳元で囁いた。 海原「大人しく言うことを聞いてりゃ・・・ゆうすけ君が元気になるかもよ?瑠璃ちゃん・・・俺はこうみてても気前がいいいからな・・・」 瑠璃「く・・・ひ、卑怯な・・・う・・・ううう」 海原はあくまで表情を崩さず、冷徹に言い放つ。 海原「決めるのは俺じゃない、お前だ瑠璃・・・」 瑠璃「・・・わ・・・わかった・・・お前の・・好きに・・するがいい・・」 海原はにやっと笑うと瑠璃の手を引いて、壇上に上がる。 海原「観客の皆様、今日は私のグロリアの勝負を観戦頂きありがとうございます。これはささやかな私のサービスです。勝利の美酒を皆様にも」 海原はパチンと指を鳴らす。 東條がうなずく。 東條「海原さまから、皆様に今宵の酒代は海原さま持ちとなります。存分にお楽しみください」 カミュがぴょんと飛び跳ねる。 カミュ「海原さん、ふとっぱらー」 観客たちから拍手が起きる。 瑠璃はすました顔で海原に言う。 瑠璃「ずいぶんとお金持ちなんですね」 海原「言っただろ?俺は気前がいいって・・・」 そういうと海原は瑠璃の顎を掴み、舌を捻じ込み、唇を奪う。 瑠璃「ふ・・・んんっ・・っ」 黙って深く口内を蹂躙される瑠璃だが、その目には屈辱と怒りの炎で光っていた。 海原は身をよじる瑠璃をガッチリと固定し瑠璃の柔らかい舌を嬲り、口内に溜まった己の粘ついた涎を流し込んでいく。 瑠璃「ふぐ、んん・・・んむっうううう・・・!!ぶはっ・・・けほけほ」 たっぷりと涎を流し込んでやってから離してやると瑠璃は荒い息を吐く。 瑠璃「はあはあ・・・く・・・ふざけたことを・・・こんなことで・・・私を汚せたと思うなよ・・・」 海原「もちろんだとも、続きは奥の部屋で楽しもうか?」 瑠璃「く・・・うう・・」 海原は瑠璃の腰に手を回して、最上階のスイートルームに足を運ぶ。 途中の廊下で神代と鉢合わせする瑠璃。 神代「瑠璃・・・久しぶりね」 瑠璃「麗!どうしてここに・・」 瑠璃は驚いた顔で神代を見つめる。 海原「ん?知り合いか?・・・ほう」 海原は舐めつくような視線で神代を値踏みするように見る。 海原「この子も瑠璃ちゃんに負けず劣らずに可愛いね。げっへへ」 神代「そりゃどうも」 肩をすくめる神代。 瑠璃「ふ・・・あっははは!!」 狂ったように笑う瑠璃、顔をしかめる神代。ぎょっとする海原。 瑠璃「あは・・・ふう・・・私をあざ笑いに来たのね。麗」 神代「違うわ。結末を見届けに来ただけ」 瑠璃「最低でしょ?私・・・」 瑠璃はすっと海原に抱きかかる。 瑠璃「金のために・・・性器丸出しで・・・こんなカッコして、大切な自分の神姫とお金や自分の身体を賭けて・・・戦って・・・」 神代「ええ、バカだわ・・・どうしようもないくらい救いようがないわ・・・」 瑠璃「・・・・こうするしかなかった、そしてこうなるしかなかった・・・」 海原「なんだ?どういう関係だ?お前ら?」 海原は疑問に満ちた顔で瑠璃に聞く。 瑠璃「私の友達だった人よ・・・」 神代「・・・」 悲しそうな顔でうつむく神代。 瑠璃「行きましょう・・・」 瑠璃は海原の手を払いのけて廊下を歩く。 神代「・・・・後悔してる?瑠璃?」 瑠璃が立ち止まる。 瑠璃「してないわ・・・自分で決めたことだもの・・・」 再び海原と最上階の部屋へと入っていく瑠璃。 それを見送る神代。 ルカは神代の脇から出てくる。 ルカ「・・・まあ、しょうがいないですよね。マスター・・・マスターはなんの関係もないですし、何も出来ませんし」 神代「そう・・・友達だったのに・・・何も出来なかった・・・」 ルカがあわてる。 ルカ「えええと、そういう意味じゃ・・・・」 神代「いいわ、事実だもの」 安藤が神代に近づく。 安藤「お待たせしました神代様。お部屋のご用意が出来ました。307号室になります」 神代「しばらく厄介になるわ」 安藤「どうぞ、ごゆっくりと・・・」 神代は喧騒に満ちた観客席と広間を覗き込む。 安藤はすっとワインを差し出す。 安藤「さきほどの海原さまの勝利のサービスのワインです。入りますか?」 神代「頂こうかしら」 神代はワインのグラスを手に取り、くっと一口飲む。舌でワインを転がす神代。 神代「甘い・・・」 ワインはひどく甘い味がした。 To be continued・・・・・・・・ 次に進む>「敗北の代価 6」 前に戻る>「敗北の代価 4」 トップページに戻る
https://w.atwiki.jp/comedians/pages/727.html
順不同 うかれ小島 うずまき うつのみや八郎 うなずきトリオ ウエディ新剛 ウクレレえいじ ウッチャンナンチャン ウメ ヴィンテージ ヴェートーベン 上原チョー 上島竜兵 上嶋祐佳 上床美智子 上木総合研究所 上田晋也 内場勝則 内山信二 内村光良 内海カッパ 内海好江 内海桂子 内海突破 内田桂子 宇治原史規 宇田川フリーコースターズ 宇都宮まき 梅乃ハッパ 梅澤理恵 植松哲平 氏家裕子 浮世亭三吾・美ユル 浮世亭出羽助・八丈竹幸 浮世亭夢丸 浮世亭歌楽・ミナミサザエ 浮世絵師 海原お浜・小浜 海原かける 海原さおり・しおり 海原はるか・かなた 海原やすよ・ともこ 海原万里 海原千里・万里 海野かつを 烏川耕一 烏龍パーク ページ先頭へ