約 148,969 件
https://w.atwiki.jp/romaroma/pages/285.html
山中 風太郎 やまなか ふうたろう 山中 風太郎データ システムデータ 性格 設定 各里の状況炎魔の里(えんまのさと) 水魔の里(すいまのさと) 幻魔の里(げんまのさと) 達磨(魔)の里(だるまのさと) 岩魔の里(がんまのさと) 風魔の里(ふうまのさと) 霧隠の里(きりがくれのさと) データ 名前:山中 風太郎(やまなか ふうたろう) ・・・偽名、コードネーム 本名:嵐 ・・・里での名前。忍の場合、苗字はなく、○○の里のXXという。 性別:男 誕生日:4月1日 年齢:15歳 身長:163cm 体重:50kg 髪:茶色 肌:黄色 瞳:薄い茶色 所属倶楽部:帰宅部 システムデータ スタイル:◎カゲ・●カブキ・バサラ 一般技能:風魔、芸術:NINJA 1人称:俺 性格 性格:目立ちたがり屋、逆境に陥るとすぐめげる根性なし。実力は?だが、ほっとくとまわりがなんとかしてくれる典型的ボンボン。のわりに小市民。 座右の銘:成功はおれのもの、失敗は君のもの 設定 古来より、異界より来る異形の者どもを退ける役を負ってきた者たちがいた。時の権力者の庇護のもと、"異形"を滅するための技・術を磨いてきたその一族を『封魔』と呼ぶ。 封魔の一族は術や技の系統ごとにいくつかにわかれそれぞれ里を形成している。風太郎はその中の一つ、「風魔の里」の出身である。風太郎の祖父でもある里の長が、彼を東京へと派遣した。任務は重要な結界ポイントの一つ高天原学園の平和を守ること。というのは実は口実で、いちはやく封魔一族の内乱を察知した彼の祖父が風太郎を里から遠くへと逃がしたのだった。由緒正しい生まれではあるものの里での実力は決して良くはない風太郎だったが、できの悪い子ほど可愛いもので、彼の祖父はひそかに彼を溺愛している。その後、封魔の一族同士の熾烈な戦いが繰り広げられているのだが、もちろん風太郎はそんなことは露にも知らない。(アヤメはもちろん知っている) 各里の状況 炎魔の里(えんまのさと) 攻撃と侵略と炎の忍術を得意とし、水を苦手とする炎魔忍者の里。今回、内乱を起こしたのはこの一族である。突然の襲撃を受けた水魔の里はあっというまに壊滅してしまった。封魔の一族のなかでも最も攻撃力のある一族なので手がつけられない。内乱を起こした理由は不明。 水魔の里(すいまのさと) 治療・薬と水の忍術を得意とし、戦闘を苦手とする水魔忍者の里。炎魔忍者の弱点である水の忍術を使うために、真っ先に滅ぼされてしまった。もともと薬草から治療薬や毒薬を作ったり、重症の忍者に治療を施したりするバックサポート系の里だっただけに、戦闘を生業とする炎魔忍者に襲われてはひとたまりもなかった。生き残りがいるかどうかもはっきりしていない。 幻魔の里(げんまのさと) 諜報活動、潜入操作、扇動、幻術を得意とし、圧倒的な物理力(軍隊など)を苦手とする幻魔忍者の里。幻魔忍者の多くは任地での長期滞在を強いられるため、あまり里に人はいない。内乱勃発以降、里の幻魔忍者たちは忽然と姿を消してしまっている。炎魔忍者の内乱の背後には幻魔忍者がいるのではないかと噂されている。 達磨(魔)の里(だるまのさと) 筋肉を使った物理的な徒手格闘を得意とし、忍術全般を苦手とする達磨忍者の里。体育会系の筋肉バカが多いため、もともと仲のよかった炎魔忍者たちに取り込まれつつある。 岩魔の里(がんまのさと) 要人の護衛や拠点の防衛、地の忍術を得意とし、機敏な行動を苦手とする岩魔忍者の里。今回の内乱騒ぎでは真偽のほどがハッキリしないため、不動の姿勢を頑固に貫いている。 風魔の里(ふうまのさと) 機敏な行動とすばやい情報伝達、風の忍術を得意とし、真正面からの戦闘を苦手とする風魔忍者の里。忍者組織の情報ネットワーク担当。炎魔忍者たちが次に狙うのは封魔一族の情報網たる風魔忍者ではないかと言われている。現在、炎魔忍者たちの襲撃を警戒しつつ、情報の収集に奔走している。 霧隠の里(きりがくれのさと) 封魔一族の統括本部。各里出身のエリート忍者たちによって構成されている。里の場所は情報伝達担当の風魔忍者ですら知らない。霧隠の里がある場所は誰にも見つけられない。なぜなら「霧隠の里」とは地名でなく、組織名だからである。現在その構成員の多くは東京にいる。炎魔忍者たちの内乱に対する態度はいまだ明らかにしていない。
https://w.atwiki.jp/nekodaruma/pages/34.html
網太郎 第一話 第二話
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/5656.html
注意 安価、コンマスレのまとめなので話が途中でわからなくなることがあります 詳しくは下記の元スレを参照 本まとめはセリフのあるレスのみを抜粋しました(だいたい) 変なところで区切れていますがご了承ください(時間があれば、また修正します) この物語はループものです | | は 安価です、修正がめんどくさいので…時間があれば修正します だいたい1時間で適当にまとめました、ミス多々あります 始めに 京太郎「ヤンデレ……?」0 本編 京太郎「ヤンデレ……?」1 京太郎「ヤンデレ……?」2 京太郎「ヤンデレ……?」3 京太郎「ヤンデレ……?」4 京太郎「ヤンデレ……?」5 京太郎「ヤンデレ……?」6 京太郎「ヤンデレ……?」7 京太郎「ヤンデレ……?」8 京太郎「ヤンデレ……?」9 京太郎「ヤンデレ……?」10 京太郎「ヤンデレ……?」11 京太郎「ヤンデレ……?」12 京太郎「ヤンデレ……?」13 京太郎「ヤンデレ……?」14 京太郎「ヤンデレ……?」15 京太郎「ヤンデレ……?」16 京太郎「ヤンデレ……?」17 京太郎「ヤンデレ……?」18 京太郎「ヤンデレ……?」19 京太郎「ヤンデレ……?」20 京太郎「ヤンデレ……?」21 京太郎「ヤンデレ……?」22 京太郎「ヤンデレ……?」23 京太郎「ヤンデレ……?」24(終) 京太郎「ヤンデレ……?」座談会 元スレ -京太郎「ヤンデレ……?」【安価】 京太郎「ヤンデレ……?」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1398960866/ 京太郎「ヤンデレ……?」照「その2……」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1399179751/ 京太郎「ヤンデレ……?」霞「その3ね」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1399656717/ 京太郎「ヤンデレ……?」白望「その4……だるっ」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1400606625/ 京太郎「ヤンデレ……?」ゆみ「その5だな」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1401001615/ 京太郎「ヤンデレ……?」洋榎「その6やでー」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1401377079/ 京太郎「ヤンデレ……?」煌「その7……すばらな数字です」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1402751995/ 京太郎「ヤンデレ……?」怜「その8や」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1403445335/ 京太郎「ヤンデレ……?」衣「その9だ!」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404540082/ 京太郎「ヤンデレ……?」小蒔「その11……復讐……ですか?」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1406217308/(10スレ目) 京太郎「ヤンデレ……?」淡「その130……なんてねっ」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1407660402/(11スレ目)
https://w.atwiki.jp/sousaku-mite/pages/545.html
ウパ太郎 ウパ太郎はモバイルの精神感応基(テレパススキャナ)越しに悪意を感じ取った。 ウパ太郎は複雑な心持ちのまま、その悪意を責め切れずに感知し続ける。 善意が必ずしも善で無いように、悪意もまた絶対の悪足り得ることは無く、ともすれば 世界を生み出してしまうほどのプリミティブな切っ掛けとさえ成り得る事を、ウパ太郎は 自らの存在が発生した“軸”の開闢を神格生物との語らいから知った時から、深く埒に置 いていた。ウパ太郎が生まれた“軸”もまた、悪意を初端として開闢し、善意による構築 と倦みによる放逐を経験し、流浪し、あって無いようなかそけき軸をおぼつかないまま手 繰りよせて結び合わせ、なんとか生き延びてきたのだ。 ウパ太郎の生きる“軸”は、無限多元平行宇宙の形を成していない。 神格生物の有限の処理能力によって都度ごとに構成され、その軸が観測される価値無し と判断されれば、割り当てられた有限の処理能力をより観測される価値がある世界の構築 に回される。そうなれば“軸”は鼓動を止め、断絶した可能性は近傍の軸に収束するかエ ントロピーの彼方に霧消する。 ウパ太郎の存在する“軸”はそのようにして神格生物の興味関心の数だけ分岐分枝を伸 ばし、処理能力との兼ね合いによって収束してクビレ、また神格生物の気紛れで分岐し、 そしてクビレる。ミミズが蠢動するように“軸”は前進する。 生と死は同様に辛く厳しい。だがウパ太郎は自らの生をそれだけのものとは考えられず、 また、そうでは無いと信じたいがゆえ、自らの存在を理由付けた悪意というものをただ単 純に一絡の悪として捉えられなかった。 現に神格生物は、ウパ太郎達のようなモバイラーにモバイルという手段を与えた。武力 均衡を計ったほうが長く楽しめる、という考えがその根底に在ったとしても、少なくとも 延命処置を施したくなる程度には、世界を構成する者に気に掛けられている、と言える。 だからこそウパ太郎は与えられた力の意味を考え、考え過ぎて腹を減らす。 水面近くに浮上して口をパクつかせると、腹減ったのかウパ太郎、とか言ってスーパー モバイラーが餌をくれる。 飯を食って腹が膨れている間、ウパ太郎は生と死が辛いだけにとどまらないことを痛感 するのだった。 終 ウパ太郎まとめに戻る
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6168.html
7月◇日 クラスの友達が喫茶店でバイトを始めた 冷やかしに行ったら大会の時に会った幽霊みたいな人、鶴賀の副将東横桃子さんに会った 見つけた瞬間、あっって言ったら向こうも気付いたらしく、何故か心底驚いた顔をした 少し話してみると、存在感が薄いから気づかれないとか、鶴賀の大将が見つけてくれたとか色々な話を聞いた 存在感が薄い、なんてことないと思うんだがな。おもち的に 普通に可愛いんだし、気づかない奴らがおかしかったんじゃないか?と言ったらなんか笑われた おかしなこと言ったか? その後は会話が弾んで、連絡先を交換した 今度はこの店で別のメニューを試そうという約束をして別れた そうそう、俺のことを京さんと呼ぶから、モモでいいとも言ってくれたな いい奴だったな、モモ ちなみにバイトしてる友達はずっと裏で掃除してたらしい 優希「こいつ、この短期間で一気に女子の連絡先を増やしてるじぇ!?」 まこ「しかもあのステルスを素で見つけよるとは……」 咲「京さんって……私の京ちゃんなのに……」 和「ステルスなんてオカルトありえませんし、私ですらまだ須賀くん呼びなのに……」 久「何気に鶴賀のメンバーの半分以上と連絡先交換してるわね。このまま鶴賀制覇しそうで怖いわ」 7月??日 今日のことは……あまりよく覚えていない 学校に行って、部活に出て、学校を出たのは覚えている ただ……その後何故か見つけた見知らぬ雀荘にフラッと入った どうやら少し場違いな雀荘だったらしい。やばいとこだと気付いた時には、俺は貧血気味だった 頭があんまり回らなくなってきたとき、卓にアゴが尖った白髪の人が入った よく覚えていないが、最終的にはその人が1位で、俺が2位だったような気がする 「よくやった。ところでフグ刺しが食いたいな」とその人が言ったと思ったら、何か高そうな店に居た そこでフグ刺しをご馳走になった。すっげー美味かった そこからは覚えていないが、気付いたら家の近所に居た 本当に所々全く覚えていないから、夢なのだろうか いや、フグ刺しの味はしっかり覚えているし、今も若干貧血気味だから夢じゃないだろう ……今気付いたが、ポケットに何か入っている 透明なガラス製の牌? よく分からないが珍しいものだし、お守りとして持っておこう 久「…………え?冗談とかじゃなくて本当に?」 まこ「おい、なんか噂で聞いたことあるワードがいくつかあったぞ」 優希「いやいやいやいや、さすがに……なぁ?」 和「え、えぇ……何かの間違いでしょう。よく覚えていないって、ありますし……」 咲「アレ?よく見たら日付もなんか読めない……京ちゃん?」 7月▽日 今日から短期間、染谷先輩の家でバイトを始めた といっても卓に入ると負けっぱなしでお客さんに教わることの方が多かった だけど教える方が好きな人もいるのか、常連さんにそこそこ気に入ってもらえたようだ 何人かの常連さんには染谷先輩の彼氏か?とかからかわれたがただの後輩だと言った 俺なんかには染谷先輩みたいな優しい人もったいない その後も部では気にかけてもらっていること、普段から気遣いなどができること、急に頼んだのにバイトをさせてくれたことなどを話した 途中飲み物など持ってきた染谷先輩の顔が赤かったが、夏風邪だろうか バイト初日はそんな感じで無事に終わった ただ常連の人達がこれからもよろしく、と意味深に言ってきたのはなんだったんだろう 終わった後、染谷先輩が余計なことを言うなと言われたが、事実しか言ってない そう言ったら腹を一発殴られて「……バカ」と言われた 何かミスしたか? 久「落としたわね」 和「落としましたね」 咲「落としたね」 優希「ウェルカムだじぇ」 まこ「やかましい!」 久「で?どんな感じだったのかしら?」 まこ「どうもこうも!……からかってきよる常連にやれ優しいだの世話になっとるだの本気で言うてくれて!……おかげで彼氏はどこじゃって言われるわ」 咲「多分京ちゃんは気づいてませんよね」 優希「だからタチが悪いじぇ」 和「それにしても須賀くん大会前にバイトしてたんですね」 まこ「あぁ……あの阿呆、応援のために別で行くつもりやったわ。自分がわしらと一緒に行くって思うとらんかった」 久「は?……ちょっと、一緒に行ったし、部屋は別だけど宿は一緒だったじゃない」 まこ「どーもわしら5人だけで行って、自分は別じゃと思うとったらしい」 咲「な、なんですかそれ!」 まこ「女子5人に男子1人だから、じゃと。さすがにブチ切れたわ」 和「お人好しにもほどがありますよ……」 優希「まぁ、そんなんだから染谷先輩も落ちたんだな?」 まこ「……やかましい、1番早かったのは黙っとれ」 優希「1番は咲ちゃんだじぇ!!」 咲「こっちに飛び火した!?」 7月■日 全国大会前にそのための買い物に行くことになった 俺は家にあるものでいいんだが、女子はそうもいかないらしい まぁ女子5人に荷物持ち1人になるのは行く前から分かっていたよ でも部長、笑顔で下着売り場まで俺を連れていくのは勘弁してください、 咲もこれどう?とか持ってくるな!!お前に黒は似合わねぇよ!!そもそも胸足りてねーよ!! しかし和が持っていたのは……すごく、大きかったです…… さすがに長時間居る訳にもいかないので別のところを見ていたら、風越の福路さんと龍門渕の天江さんと国広さんに会った 福路さんは部の買い出し、天江さん達は買い物に来ていたらしい 何度か会っている人達なので普通に雑談した それなりに仲良くなれたので、連絡先を交換した。3人の中で唯一携帯を持っていた国広さんとだけだが 天江さんは大丈夫らしいが、福路さんは携帯を持っていないので、とりあえず俺の番号をメモして渡しておいた 近い内に買うと言っていたが、大丈夫だろうか そうこうしているうちにみんなも戻ってきて、買い物の続きをした とりあえず優希が買おうとしたタコス手作りキットとかいう胡散臭いのはみんなで止めた 夜に国広さんとメールしたが、結構話しやすい、いい人だった 和「今度は風越と龍門渕にまで手を出しましたよ」 久「龍門渕って確か全員一緒に住んでるようなものだから、一気に5人分ゲットかしら」 まこ「どうじゃろな。龍門渕家の連絡先から個人用の連絡先ってゲットしそうじゃな」 咲「すでに1人はゲットしてますし、時間の問題だったり……」 優希「ぐぬぬ……」 7月◎日 明日から夏休みだ 今日は部長は学生議会の仕事があり、染谷先輩も家の手伝いがあるらしく部活は休みだった それでもなんとなく1年生全員部室に集まってしまった そのまま特に打つわけでもなく、ダラダラ雑談したりちょっとしたゲームをしたりして過ごした 特に示し合わせたわけでもなく揃うなんて、思えば馴染んだもんだな 改めて思う、男子1人で他全員女子なんて状況、よく慣れたな俺 最初は誰か男入らねーかな、って思ったりもしたけど、他に男がいないならいないでなんとかなるもんだ 前に、麻雀部の今の状況は羨ましいけど俺じゃなきゃ無理だ、って言ってきた友達がいたが、俺は特別何かしてるわけじゃないんだがな 普通に話して、普通にやってるだけだ 今日だって男女比はアレだが、普通に友達同士で駄弁ってただけだしな 特に身構えたりしないで普通でいいんだ。普通で そういえば、夏休みの宿題を大会前に片付けようって話が出たな カピー見たいって話から俺の家ってことになったし、掃除しとかないとな ベッドの下はダミーでヤングガン●ン数冊置いて、本命は本棚の辞書カバー裏に移動させとこう 和「結局今も男子は須賀君1人ですしね」 久「結構勧誘したんだけどねー」 咲「私なんて京ちゃんに引っ張られてきましたし」 優希「まぁ結果オーライだじぇ」 まこ「ところでこの辞書カバー裏の確認は?」 咲「明日にでも」 久「任せるわ」 7月☆日 今日は麻雀部全員で染谷先輩の家にバイトに行った なんでも浴衣デーということで浴衣でバイトすることになった 夏祭りの時も見たが、全員の浴衣姿はまた素晴らしいものだった ただ、咲が転んで浴衣が着崩れた瞬間、下着が見えた 付けてない&履いてない、はやはり都市伝説だったか……三咏木プロの試合を追うのやめようかな しかし浴衣で動いていると結構着崩れるものだな 俺も気付けば着崩れて半分肌蹴たような状態だった たまたま気付いた時一緒に打っていた女子中学生には悪いことしたかな、顔逸らしてたし 確か、和と優希の後輩だったっけ。合宿にも来ていたとか 今度ちゃんと挨拶しとくか 咲「浴衣が着崩れて胸元ガッツリ開いてて最高だったんですけど次の浴衣デーはまだですか?」 和「そうですね。正直写真を撮っておかなかったのをかなり後悔したので是非私も」 優希「おかげでムロマホも京太郎の話を聞きたがってたな。記憶には焼き付けてるけどやはり写真や実物がいいじぇ」 久「落ち着きなさい1年生。そりゃ色気があって正直抱いて欲しいくらいだったけど落ち着いて冷静にね」 まこ「あんたも落ち着け。あの頃は忙しかったが、各方面に評判じゃたからちゃんと次回を企画しとる」 7月★日 今日は1年生全員で夏休みの宿題を進めるために俺の家に集まった 高校に入ってから、咲以外の女子を家に上げるなんて初めてだから少し緊張した まず予想していたが、カピーがモフられた。諦めろ、お前の宿命だ 何より和の胸に埋まったりしてたんだから代わってほしいくらいだ!! 一通りカピがモフられた後は、普通に宿題を進めた 宿題は毎年夏休み終盤前には終わるようにやってるが、今回は7月中が目標だ ちなみに和はいつもは計画的に終わらせるタイプらしい。和らしい 咲も割とコツコツやるが、必ず最終日まで忘れている宿題があるんだよな。今年はそんなこと無いと思いたい 優希は……まぁ聞かなくても分かる。数学写すなよ 和に教わったりしたこともあって、今日だけでかなり宿題が進んだ この調子なら7月中に終わらせることも充分にいける 明日から部活終わってから部室で宿題をやろうと決めたところで解散した 夜にネト麻で知り合った人たちとメールしていたら、なんと全員がインターハイの時期に東京にいるらしい それぞれと予定が合う日に会うことになった しかしこんな偶然があるとはな。まさか何人かインハイに出場する選手が混じってたりするのか? 考えすぎかな、せいぜい何人か応援で行く人がいるくらいだろう 和「そういえば結局優希だけ宿題が終わってなくて結局大会で忘れてたとか言って提出できませんでしたね」 優希「だ、大体インターハイに出るんだから宿題くらい免除でもいいはずだじぇー!!」 久「さすがにそれはできなかったわ。頑張ったけど、あくまで初参加の学校だしね」 まこ「そもそも夏休み入る前から宿題ははよーやっとけって言うとったじゃろ?お前さんのせいじゃ」 咲(実は問題集1冊忘れてて京ちゃんに泣きついたなんて言えない……) 7月▲日 この前から携帯の電池の調子が悪いので携帯ショップに行ったら、風越の福路さんと池田さんに会った なんでも、インターハイ前に連絡を取り合うために携帯を買いに来たらしい ちょうどいいからという理由で俺も携帯選びに付き合った 機会類が苦手らしいので操作が簡単なのをということだった でも池田さん、老人用やキッズケータイは女子高生に持たせる物じゃないでしょう 色々迷ったが、結局は操作が比較的楽で安い、古い機種にした その後さっそく使い方を教えたが……機械に関しては咲以上にポンコツなんですね なんとか電話の掛け方や取り方は教えた とりあえず、以前の約束もあったので俺の番号を教えておいた メールの練習するためにということでアドレスも教えたが、大丈夫だろうか それとついでに池田さんの番号とアドレスも交換した でも池田って友達にもいるんだよなー……登録名、池田(猫)にしとこう 久「どうりで美穂子の携帯、新しいのにやたら古い機種だったのね」 咲「私以下って酷いよ京ちゃん!私は新しい携帯も使えるよ!」 和「でも借り物で咲さん自分の携帯持ってませんよね?」 まこ「サラッと風越2人の連絡先もゲットしとるぞ」 優希「キャプテンの方はともかく、池田は(猫)だし大丈夫だじぇ」 7月◆日 夏休みなので少し遠出をしようと思い、電車に乗った しかし電車を間違えるは、長時間寝てしまうわで目が覚めたら見知らぬ場所だった どうやって帰るか悩んでいた時 「ワハハ、君は確か清澄の男子だったかー?」 鶴賀の中堅、蒲原さんと大将、加治木さんがいた 蒲原さん達は鶴賀の麻雀部5人でドライブ中だったらしい 訳を話すとドライブついでに清澄まで送ってくれると言ってくれた 少々申し訳ないが、お言葉に甘えて送ってもらうことにした 車には鶴賀の麻雀部全員が居て、内3人とはすでに連絡先の交換もしていると言うとかなり驚いていた 特に加治木さんは 「私はあんなことまでしたのにどうやって……」 等と言っていた。その隣でモモが照れるっすとか言っていた しかしこれで清澄まで行ければ後は歩いて帰れる、本当に良かった。 と、そこまでは思っていたんだ、うん 感謝はしている。これは本当に。心の底から ただ……あんな運転なんて、想像できるわけがない ゆれる、なんて生易しいもんじゃない 昔咲の家族と一緒に行った、古い遊園地のジェットコースターを思い出した そういえば、あの時照さんジェットコースターで回りながら自分の腕も回していたっけ 咲は泣きながら拒否していたけど、それが正解だったんだよな…… シートベルトをしていたはずだが、それでもぶつかりそうで危なかった 何度かこっちぶつかりそうな加治木さんやモモを庇ったりして、抱き着いたような形になってしまったが、やっぱり駄目だったかな 2人ともほとんどこっちを向いてくれず、全く喋らなくなってしまった なんとか帰り着いた時、なにかあった時のためにと蒲原さんと一緒に加治木さんも連絡先は交換してくれたから、嫌われてはいないと思う とにかく体のあちこちが痛い。早く休もう まこ「鶴賀制覇、早かったのぅ……」 優希「京太郎に抱きしめられるなんて……そんな時こそステルスすればいいじぇ」 和「全く羨ま……じゃなくて安全運転が大事ですよね」 久「それにしても抱きしめたぐらいじゃなんにも思わないのかしら」 咲「昔散々お姉ちゃんとやりましたから……遊園地の時も隣の取り合いでした」 7月▼日 部長が大会前の休養ということで急遽休みになった 暇なのでネト麻でもしようと思ったら、ハギヨシさんも休みで暇らしく、屋敷に来ないかと誘われた という訳で龍門渕家の屋敷に行ったが……でけーわ 本物の金持ちというものを見たね 屋敷の中に入ると、なんとメイド服の一さんが出迎えてくれた 本物のメイドなんて初めて見た そのままハギヨシさんの部屋まで行き、ハギヨシさん、歩さん、一さん、そして俺、というメンバーで麻雀を打つことになった といっても練習などという訳でなく、適当に雑談しながらののんびりとした麻雀だった ハギヨシさんがわざと国士を狙ったり、歩さんが衣さんのような口調で話して噛んたり、一さんが部長のツモを真似しようとしたりとなかなか楽しかった 俺は咲のように嶺上開花を狙ったが……そもそも槓すらできなかった そんな風に過ごしていると、麻雀をしていることが気になったのか、龍門渕のメンバー全員がハギヨシさんの部屋に集まっていた 皆さんいい人で、楽しく話しながら麻雀をした ただ、最後に少し本気を出そう、というハギヨシさんの提案で、俺、ハギヨシさん、透華さん、衣さん、というメンバーで打つことになった 今になって思うが、なんであの時の俺はこのメンバー相手に打とうと思ったんだ。なんか透華さんすごい静かになってたし 結果は……言うまでもなく俺が最下位だった それ以外はほとんど差がないような状態だった ただ、オーラスすごい低い手だが、和了れた 少しは成長しているということだろうか 帰りは疲れて寝てしまったという透華さん以外、全員が見送りに来てくれた またぜひ打とう、ということで全員と連絡先の交換をした 透華さんの分は一さんから教えてもらった 次こそ全員ゴッ倒す!!とまではいいから、もう少しくらい和了れるようになりたい 久「速攻で龍門渕制覇!?」 優希「し、しかもなんかとんでもないメンバーと打って和了ってるじぇ!?」 咲「えっと、この日の翌日に京ちゃんに会ったけど、普通だったよ?」 まこ「こいつなんかオカルト持っとるように思えてならんのじゃが……」 和「そ、そんなオカルト……ありえませんって……多分」 久「せめて自信満々に言って欲しかったわ」 8月×日 今日、ついに東京に着いた 今日は宿泊施設に行くだけだった。うん、俺1人なのは分かってた 少し買い物ついでに周辺を見たが、人が多い。人がゴミのようだ 咲じゃないが迷子になりそうだ 宿泊施設周辺を少し見て回った。ついでにコンビニでみんなにお菓子等を買った そういえばその時珍しい恰好の人達がいたな ジャージに動物がプリントされたTシャツに、夏なのに異様に厚着をしている人に……後は普通の恰好の人だった しかし厚着の娘と、厚着の娘に似ているが普通の恰好をしていた1人はなかなかのおもちだった 特に厚着している方は、目立たないがあの集団ではトップだろう そういえば、厚着の娘に似ている娘と目が合った気がしたが……なんだろう、不思議な感じがした インターハイの開会式は明日、まぁ俺は雑用や応援だけだが、今日は早く寝よう そういえば、ネト麻の6人も今日東京に着いたってメールがあったな 明日になったら予定がはっきりするから、会う日を決めようって、それぞれ言ったけど、全員インターハイ関係で東京に来てたとはな 明日の組み合わせ次第で応援する日とか決めるんだろうな インターハイ、メインはみんなの試合だが、ネト麻仲間に会うのも楽しみだ 咲「私そんなに迷子になってないよ!」 久「咲、それ須賀くんの目を見てはっきりと言いなさい?言えるならだけどね」 まこ「しかし厚着にジャージ……どう考えてもこいつら阿知賀じゃろ」 和「ええ……穏乃は制服以外ほぼジャージでした」 優希「ほぼジャージとは……とんでもない奴だな」 久「ほぼタコスの優希が言うの?」 8月○日 今日は開会式と抽選会だった ついつい全国まで来たと思ってテンションが上がってしまって開会式で大声を出してしまった……周りから結構見られてたな しかし全国……すばらしいおもちの持ち主もたくさんいた 特に巫女服の高校……永水か。あそこはもう素晴らしいの一言に尽きる シードで清澄とは2回戦で当たるのか……試合の録画は必ずしておかないとな さらに様々なおもちの持ち主がいて、目が離せないな そういえば強豪校2校といきなり2回戦で当たることになったな……大丈夫だろうか 何かしてやれることはないかな……タコスでも作ってみるか? 龍門渕のハギヨシさんが居たし、聞いてみよう それと、今日ネト麻仲間と合う日を決めた もっとも忙しいらしいので昼を一緒に食べたり、軽く話したり程度で1日一緒に観光、等はみんな難しいらしい まぁ俺もあんまり遊んでいるわけにはいかないし、丁度いいかもしれない 今日はここまでにしておこう 明日、ハギヨシさんのところを訪ねてから出かけよう 久「全く……あの時は少し恥ずかしかったわ」 まこ「まぁ、そんだけ京太郎も気合い入っとったんじゃろ」 和「でもやっぱり胸ですか……」 咲「…………」ペタペタ 優希「咲ちゃん、それのどちゃんの前でやったら虚しくなるだけだじぇ?私もよくやったし……」 8月△日 今日からインターハイは本格的に試合が始まった ただ、清澄の試合はまだ先なので今日は各自、自由だった 朝、少しハギヨシさんにタコスのレシピを聞いた 知っているか不安ではあったが、問題無かったらしく、分かりやすくそして丁寧に教えてくれた 昼はネト麻仲間のTOYONEさんと会った うん、まさか俺が見上げる必要があるほど背が高い女の人がいるなんて思わなかったよ ハンドルネームTOYONEさん、本名姉帯豊音さん、宮守女子の大将らしい まさか本当にインハイ出場してる人が来るとは思ってなく、かなり驚いた 向こうも俺が年下の男と知ってかなり驚いていた まぁ、もともとネト麻でよく話していた訳だからすぐに打ち解けられたが 少しした後、実は少し不安で友達に来てもらっていると言ってきた 女の人だし、警戒するのは当然だろう。というか会った時から後ろの4人見えていたし 結局宮守女子の5人全員と昼飯ということになった そこで改めて自己紹介した 先鋒の小瀬川白望さん、なんか美人なんだけど常に気だるそうにしてるおもち多めの人だ 次鋒のエイスリン・ウィッシュアートさん、海外の人ということもあるがかなり可愛かった 中堅の鹿倉胡桃さん、衣さんと同じか、それより小さい人だ 副将で部長の臼沢塞さん、結構しっかりした人だった。腰がいい感じだった 全員3年生で、今年がインハイどころか大会自体初出場らしい その後、軽く打ったが……うん、インハイ出場の選手相手に勝てる訳ねーわ いいけどね。飛ばされるの慣れてるし。焼き鳥とか日常だし。アレ?目から汗が…… その後も楽しく過ごした 別れ際に、順当に行けば2回戦で清澄と当たること、絶対に負ける気がないことを、改めて言われた それはこっちもだ。初出場なのも、後が無い人がいるのも、同じだ 選手じゃない。けど、清澄だって優勝する気で来ている。そう言った お互い、恨みっこなしってことで、そう臼沢さんが締めて、別れた 後から5人全員からメールが来てた。みんないい人だ 宮守女子の人と会ったということは黙っておこう 余計なことを言う必要ないだろう 明日、タコスでも作ってみるか 久「何をやっているかと思えば……」 和「また女の子と……それも対戦相手になるかもしれない人じゃないですか!」 優希「お、落ち着くんだじぇのどちゃん。ほら、最後はタコスのことだし」 咲「なんとなく、私は予想付いてたよ。むしろ、まだ落としてないっぽいから安心した」 まこ「それでいいのか?……わしら麻痺してきとらん?」 8月□日 午前中、本格的にタコスを作った ハギヨシさんの指導もあって、我ながらなかなかのものができたと思う たまたま居合わせた龍門渕の人達に食べてもらったら、かなり好評だった 井上さんはおかわりを要求するし、国広さんは自分も作ってみたいと言っていた 本格的に執事にならないかとスカウトされたが、遠慮しておいた でも才能がある、とか言われてその後も色々と教わった 昼に、約束していた通り、ネト麻仲間の膝枕さんとソムリエさんに会った 公園で膝枕して待ってる、とか言われて冗談だと思っていたが、本当にいたよ しかもどこかで見たことあると思ったら、全国2位の千里山高校の先鋒、園城寺怜さんと大将、清水谷竜華さんだった インハイ出場選手どころか、とんでもない有名人に会うなんて誰が想像できるか 改めて自己紹介して、適当な店で昼食にした しばらくお互いの話をした。地元の話、部の仲間の話、太ももと胸の柔らかさの話(主に怜さんが竜華さんについてだが) 赤面して怜さんを止める竜華さんが落ち着いた頃、怜さんと竜華さんは時間だからここまで、ということになった お互いのブロックが違うので決勝戦まで応援すること、今度は二人の友達のセーラさんという人も連れてくるという約束もしてくれた 2人ともいい人だった。特に竜華さんはすばらしいおもちの持ち主だった 決勝までは、清澄と千里山を応援しよう 勿論1回戦は宮守も応援する さて、明日のタコスの準備してから寝よう 久「またすごい人と知り合ってるわねぇ」 まこ「千里山の園城寺と清水谷って、宮永照ほどじゃないがかなりの有名人じゃぞ」 和「でも確か準決勝で穏乃が……グッジョブです」 優希「のどちゃん黒い黒い。私としてはあのタコスをすでに龍門渕のやつらに食べられてた方が問題だじぇ」 咲「私も私も。この時以前の京ちゃんの手料理なんて中学の時の調理実習くらいでしか食べたことなかったのに」 久「ちょーっとそっちについても聞かせてもらえるかしら?」 まこ「おう、キリキリ吐かんかい」 和「咲さんが作ってもらったものをまた作ってもらいましょうか」 優希「タコスも追加でー」 咲「あ、アレ?なんで私が責められてるの!?」 8月●日 ついに始まった清澄高校のインターハイ1回戦 部長やっぱりすげーわ。最後に相手を飛ばした時とかかっこよすぎる 今更だが試合中だけ髪を結んでるけど、可愛くて結構好みだな すげーかっこいいのに、そういうところがあるとか色々とすごい 宮守も無事に勝ち抜いたみたいだった 2回戦で当たるのか……2回戦からは2校が勝ち上がれるし、清澄と宮守の2校、とかならないかな 相手が姫松とおっぱ…永水だから厳しいって染谷先輩言ってたっけ でも頑張って欲しいな そういえば、変わったこともいくつかあった 帰り道に1回戦突破記念で何かお菓子でも買っていこうと思ったが、何故か期間限定のお菓子が売り切れていた 期間限定の割りに美味かったからみんな好きだったのにな 誰か買占めでもしたか? それと、コンビニから出た時、コンビニの袋をいくつも持ってる人を遠目で見かけた あの後ろ姿は咲だったのか? 結局帰ったら咲は居たし、コンビニの袋なんかも持ってなかった なんだったんだろう? 久「…………」 和「部長?なんで黙って……何こっそり髪結ぼうとしてるんですか!」 まこ「うわ、にやけ顔隠しきれとらんぞ」 優希「髪なら私も結んでるのに……部長みたいなのがいいのか?」 咲「私も昔みたいにしようかな……それにしても最後の誰だろ?」 8月◇日 東京に来てからみんないくつかの名所を見たりしていた だけど、咲だけどうも元気がなかったり、出かけなかったりしているので無理矢理連れ出した 最初は乗り気じゃなかったが、この前たまたま見つけた地元にないような大きな本屋に連れて行ったら目輝かせて本を物色していた 照さんのこととか色々複雑かもしれないけど、これがいい気分転換になればいい 結構な量買っていたので、昼に宿舎に帰った みんな出ているみたいだったのでコンビニで適当な弁当を買って咲と食べた 咲は買ってきた本を読みたそうにしていたので、午後は1人で出かけた 適当に見ていた時、たこ焼き屋に眼鏡を掛けたすばらなおもちの持ち主がいた 和ほどはないが、スポーツをしていたのか健康的な感じのするいいおもちだった。隣にいたポニテは知らん 「なかなかいいおもちだ」つい、口に出ていたらしい。 が、俺以外の声も聞こえた 隣を見ると、そこにもおもちを持った長い黒髪の娘がいた 今思い出すと、東京に来た初日に見た娘だ 向こうも驚いた顔をしていた。俺だって大概驚いたが 「あなたも……おもち好きですか?」 返事に迷う必要はなかった その後数時間、俺はおもち好きの同志、松実玄さんとおもちについて熱く、熱く語り合った 名残惜しかったが、お互い素晴らしいおもちを見つけたら教え合う、という約束をして俺達は別れた 東京に来て、素晴らしいおもちと出会えたが、こんなに素晴らしい同志と出会えるなんて思っていなかった ありがとう、東京 ありがとう、インターハイ そういえば、お互いの名前やメルアドは教えたが、どこの高校かは言わなかったっけ ま、大丈夫か。俺達にはおもちがあればそれでいい 優希「……のどちゃん」 和「……こういう人でした。初めて会った時も私の胸見てました」 久「ほんっとに何やってるのかしら」 まこ「お、復活したか。しれっと髪結んどるのか」 咲「京ちゃん……前半の感謝の気持ちを返して」 久「さて、おもちは置いといて。何デートしてるのかしら?」 優希「さーきーちゃーんー?」 和「長い付き合いですからある程度はと思ってましたが……これはさすがに」 まこ「無視はできんな」 咲「ま、また私ー!?悪いことはしてませんよ!?」 久「連れ出した、って書いてあるし……手は握られた?」 咲「え……その……京ちゃん強引で……」 まこ「アウト。罰ゲームじゃな」 優希「確保だじぇー!」ガシッ 和「逃がしませんよ」ガシッ 咲「え?い、いつの間に!?」 久「さて……覚悟しなさい」ワキワキ 咲「や、やめてーー!!」 ※この後めちゃくちゃくすぐられた 8月▽日 みんなは明日に向けて練習していた 明日は強豪の永水や姫松と当たるのだから当然だろう 俺は雑用、だけど別に苦でもないし、みんなのためだ 買い出しに出た時、たまたまたこ焼き屋を見つけたので寄った 値段の割に量があるのでみんなの分も買った。丁度頼んだ分で最後だったらしい 買って帰る時、ポニテの人が入れ違いに店に来た 元気よく買いに来たみたいだったが、俺の分でもう最後だ。それを知ると、いきなり話しかけてきた 「なぁ金髪のにいちゃん。ちょーっと譲ってくれん?」 これが巨乳なら譲ってもよかったが、貧乳のポニテだった。正直無視したかった 「えーやろー?ほら、あれや。インタビュー受けた時、金髪イケメンが譲ってくれたたこ焼きのおかげで勝ちました、言うたるからな!?」 どんな交換条件だ、と思ってよく見たら、明日当たる姫松の愛宕洋榎だった 「なんや?サインか?たこ焼きと交換でどうや?人数分書くで?」 対戦校のエースのサインを試合前日にもらうとか、どんな冗談だ 高校名を出すのも面倒っぽかったのでそのまま丁寧に断りたかったが、なかなか折れない 「よっしゃ分かった!ここでネタやるから、おもろかったらたこ焼きな!?」 絶対に笑うものか、そう思った 本場大阪人はさすがだった。どちくしょう 約束通りたこ焼きはひとつ譲った。もちろんお金ももらった それから近くのベンチで話ながら一緒に食べた 「なかなかツッコミのキレがええな。見どころあるで!」 そんな理由で連絡先も交換した。こんなのが主将でいいのだろうか姫松高校 「清澄かー。楽しみにしとるで!ほななー」 なんだかんだで清澄だと言っても普通にボケとツッコミの応酬だった 歯に青のり付いてたが、あえて何も言わなかった。笑ってしまったのが悔しかったし、これくらいいいだろう しかし、試合前日の日記がその対戦相手とか、書いてしまってからだがどうなんだろうな 明日の試合、俺にできることは少ないが、やれることはやろう とりあえず気合い入れてタコス作るか 久「あー……これもあったからやけにこっち気にしてたのね」 まこ「あのたこ焼きも数が少し少なかったんはこういう訳じゃったか」 和「試合前日に対戦校と、なんてよく仲良くなれますね」 優希「きっかけもたこ焼きだしなー」 咲「これは京ちゃんもだけど、この人もそういう人だからじゃない?」 洋榎「これや!次にガースーに披露するネタはこれに決まりや!!」 絹恵「お姉ちゃん、古いネタ帳見るんはそれくらいにして掃除せーへん?オカン帰ってくるで?」 洋榎「まぁ待ちや。ちょい古いネタやけど、またガースーの大爆笑をやな」 絹恵「あ、オカンおかえりー」 雅枝「……洋榎?大掃除もせんと何しとるん?」 洋榎「……ちゃ、ちゃうんやで?これは新ネタを」 雅枝「ええから掃除!!」 8月■日 インターハイ2回戦、今日は雨だった 2回戦強豪相手だったけど勝ったー!! 優希がマント着ていったり、染谷先輩があっという間にトップ取ったり色々あった 部長はなんか不調っぽかったが、大丈夫だろうか?和のエトペンも無事か?何かあったらハギヨシさんから教わった裁縫で直せるかな 途中巨乳巫女……じゃなくて永水がかなりやばそうな感じだったけどなんとか勝った でも正直宮守が負けたのは残念だ。後で連絡するべきか?いや、勝っといて連絡ってのもなー。もう少し考えよう 勝ち残ったのは清澄と姫松、姫松かー。普通に見れば順当なんだろうがなー 会場から出る時少し愛宕洋榎さんとすれ違った これ見よがしにこっちをドヤ顔で見たのが少しイラッときた 後でたまたま見つけたおいしそうなからあげの画像を送ってやろう。深夜の揚げ物なんて食べれないような時間に なんにせよ、2回戦突破おめでとう 夜に少しコンビニに行った 帰り道、とんでもないのに声を掛けられた 背は優希と変わらないくらいだ なのに……なんだあの和並のおもちは 油断して2度見したぞ 曰く、傘が壊れてしまったから途中まで入れてくれないか、ということだった どこまでか聞いたら、少し遠回りする程度だったので目的地まで一緒に行った 道中色々話して驚いたが、この娘もインハイ出場選手だった 有珠山高校の真屋由暉子、同じ1年生だった 聞いてから思い出したが次の対戦校だった 別に向こうも気にしてないみたいだったので気にしなかったが しかし、さすがに初対面の男に傘に入れてくれは危なくないか?そのおもちなら尚更だ そしたら本人は「そうですか?あなたは、大丈夫な気がしましたよ?」と言ってくれた 複雑だが、今後はやめておくように言った 宿まで送っていくと、心配したのか有珠山高校のメンバー全員が外に居た 送ってくれたことのお礼を言われ、由暉子とは連絡先を交換した 「また会いましょう京太郎。明後日は恨みっこなしですよ」 そう言って別れた。同学年だから、ということでお互い下の名前で呼び合うということにもなっていた しかし……優希と同じくらいの身長で和と同じくらいのおもち……とんでもないのがいたもんだ 写真こそゲットできなかったが、これは玄さんに報告だな 優希「……私と同じくらいの身長で」ジー 咲「……和ちゃんと同じくらいの胸」ジー 久「なにそれ。反則じゃない」ジー まこ「近くで見れんかったからよく分からんが……どえらいもんじゃな」ジー 和「だ、だから胸は……」 久「……揉んだら大きくなるのかしら」ヒソヒソ 優希「揉んでもらったら、じゃないか?」ヒソヒソ 咲「確か好きな人とか……でも遺伝もあるんじゃない?」ヒソヒソ まこ「遺伝か……愛宕のとこの姉妹は全然じゃぞ?」ヒソヒソ 和「む、胸の話はいいでしょう!」 久「……とりあえず和の揉む?」 和「!?」 爽「ねー、揉んでいい?」 由暉子「優しくですよ?」 揺杏「ほんっと無抵抗だな」 誓子「いいのかな……」 成香「あの、嫌なら嫌って言った方がいいですよ?」 由暉子「優しくなら大丈夫ですよ。でも、本命には激しくお願いしたいですね」 8月◎日 今日は色々驚いた インターハイ準決勝第1試合 照さん容赦ねーなー。本気で怒った咲が麻雀打つ時と同じくらい怖かった 怜さんと照さん応援するかなー、とか思ってたけど……玄さんなんでいるんだよ 全然そう見えないが、準決勝まで勝ち残るほどの学校だったのか 知ってるの3人とか誰応援しろってんだよ! 結局は照さんが圧倒的だったけど……怜さん、大丈夫かな 玄さんには後でおもち関係のメールでもすればいいか 昼にネト麻仲間の姫様さんからメールがあった なんでも、しばらく会えそうな時間が無くなるから昼に会えないかというメールだった 試合を見ながら昼食が取れるところ、ということだったので会いに行ってみたら……永水女子がいた 姫様、っていうのは先鋒の神代小蒔さんだったらしい 選手じゃないが、昨日の今日でちょっと気まずいわ でも、みなさんいい人だったので自然と打ち解けることができた 適当に試合を見ながらだったが、それなりに楽しく過ごせた 何より神代さんがいい人というか、いい子だった。年上にこの言い方はどうかと思うが、一番しっくりくる 短い時間だったが、昼を食べたところで別れることになった なんでも個人戦までの間、海に行くことになったらしく、時間が作れなくなったらしい しかも宮守の人達とも海に行くらしい なんだその想像するだけで広がる天国 本気でサボっていきたかった…… とりあえず全員と連絡先だけ交換した 一緒にいたロリ……じゃなく薄墨さん曰く、携帯やパソコンなど不慣れな人が多く、練習がてらメールに付き合った欲しい、とのことだった おもちがある美人とのメールを断る理由もないので快諾した 宿舎に戻ってみると、1年生3人がいなかった どうやら知り合いがいたとかで会場まで行ったらしい その時優希が余分に作っていたタコスを持っていって、中学の時の先輩に渡したらしい あいつもいいとこあるよな 試合結果はまさかの1位阿知賀、2位白糸台という驚きの結果だった 正直、白糸台と千里山だと思っていた 怜さんや竜華さんには悪いが、おめでとう、照さん、玄さん そういえば、夜に優希と和の中学の先輩という、新道寺の花田煌さんが訪ねてきた 優希と和への応援とタコスのお礼、そしてタコスのレシピが知りたいとのことだった 一応レシピは教えたが、分からないことがあった時のために俺の連絡先も教えておいた 照さんにあんなにやられていたのに、特に落ち込む様子もなかった。メンタル強い人だな 日記が長くなってしまったが、明日は清澄の準決勝 俺にできることは少ないが、応援やできることはやろう 手始めに、姫松の愛宕洋榎さんにおいしそうなたこ焼きの画像を送ろう 無論、深夜に 優希「こいつ、たった1日で6人の女子の連絡先を……!?」 久「しかもあの永水なんて……とりあえず和の揉みましょうか」 和「八つ当たりはやめてください!しかし、花田先輩の連絡先までさらっと……」 まこ「末恐ろしい奴じゃ……本人が無自覚なのが救いじゃな」 咲「えぇ……ところで、私ってお姉ちゃんみたいな雰囲気で打ちませんよね?」 久「…………」 まこ「…………」 和「…………」 優希「…………」 咲「え、違いますよね?あんな風じゃないですよね!?なんで目逸らすんですか!?」 久「……姉妹って、似るものよ?」 咲「部長!?」 8月☆日 インターハイ、準決勝 ついに、決勝進出!! もう応援してるだけなのにテンション上がったわー 途中まで臨海や姫松がかなりやばかったけどなんとか追い付いて2位に着いた ちなみに1位は臨海、先鋒の辻垣内さんとか相当すごかった 去年の個人3位は伊達じゃないな 姫松も頑張ってたけどなー、中堅の愛宕洋榎さんとか、2回戦ほどじゃないけどかなり稼いでた やはり昨日のたこ焼き、朝のお好み焼、そしての試合直前の串カツが効いたか(全部画像だけど) 部長が試合中にらまれていた気がするが気にしてはいけない なんか今も隣で鳴ってる携帯も気にしてはいけない 有珠山も少しだけ頑張って欲しかったんだがな 後半の追い上げは目を見張るものがあった。決して由暉子と和のおもちを比べていたわけではない 夜に衣さんと会った 東京では珍しく、月が綺麗な夜で、月明かりの中の衣さんは息をのむほど綺麗だった 少し歩きながら、決勝について話した 去年、衣さんたちは臨海が臨海に負けた時の話だった 衣さん曰く、アレでも臨海は本気じゃないらしい 決勝では当然本気だろうと、そしてそれに勝った白糸台も来る さらに驚いたのが、決勝に進出したもう1校、阿知賀と一度練習試合をしたという話だ 正直、俺なんかじゃどうやったら勝てるかとか、全然分からない でも、俺はみんなを信じて応援するだけだ 衣さんも笑ってそれでいい、と言ってくれた インターハイが終わったら、是非また打とうということになった せめて前よりいい結果が出せるよう練習しておこう 明日のため、できることからやっていこう とりあえず、玄さんの携帯にこっそり撮っておいた試合中の由暉子のおもち画像でも送ろう 久「ああ、『後輩にどんな指導しとるんや!!』って言ってたのはこのことだったのね」 まこ「何をしとるんじゃ……」 久「全く、私に言ってくれればもっといい画像用意してあげたのに」 和「それはちょっと……というか須賀君は玄さんにまで何送ってるんですか」 優希「この時かー……あの人すごかったじぇー」 咲「うん、みんなすごい人ばっかりだったね」 まこ「いや、お前さんほどじゃないと思うぞ?」 咲「え?そんなことないですよ」 優希「あの時の咲ちゃん、今まで相手した誰より怖かったじぇ」ヒソヒソ 久「ええ。心底同じチームで良かったと思ったわ」ヒソヒソ 咲「?」 8月★日 清澄高校全国優勝おめでとう!! すげーよ!!全国優勝だよ!!マジで!! 最初は照さんが超本気出してやばかったけどもう超接戦で、 最後咲がまくった瞬間なんて泣いちまっくぁwせdrftgyふじこlp 久「ちょっと、どうしたのよ?続きは?」 咲「そ、それが読めなくて」 まこ「どれどれ……うわ、なんじゃこれ」 優希「書きかけな感じもするじぇ」 和「思い出しました。この時長野県内の高校みんなで騒いでて、須賀くんが居ないんでみんなで連れて行ったんです」 久「あー、そういえば優希と龍門渕の井上さんと風越の池田さんで引っ張ってきてもらったわね」 まこ「とっさに隠そうとして、ってとこじゃな」 久「ま、仕方ないわ。あの時より嬉しいことなんてめったにないわ」 和「ですね」 優希「咲ちゃん、次のページは大丈夫か?」 咲「だ、大丈夫っぽいから読みますよー?」 ふぅ、やっと落ち着いた 前のページがぐちゃぐちゃになっちまったからこっちに続きを書こう どこまで書いたかな、トップはずっと白糸台だったけど、最後の最後でなんとか咲がまくったんだ どこが悪かったとか、どこが駄目だったとかなく、どの高校のどの選手も全力を出した、と思えるいい試合だったと思う 細かい順位は……どうだったかな、最後も僅差だったと思う とにかく優勝おめでとう みんなインタビューで大変そうだった、特に部長や和なんて泣いててちゃんと喋れたかも怪しかった その後、宿舎に戻ったら風越、龍門渕、鶴賀のみんなが簡単な祝勝会を開いてくれた というかさっきもそれで引っ張られてぐちゃぐちゃになったんだがな みんな祝ってくれて、来年はうちの学校だ、いやうちだ、とか言い合ってた 来年も清澄ですよ。そして、来年は俺もやってやる!! さて、団体戦の優勝はうれしいが、明日からは個人戦だ 長野代表は咲と和、そして風越から福路さんだ まだ応援頑張ろう 今気づいたが、知り合ったみんなからおめでとうメールが来ていた ただ、まだ会えてないネト麻仲間のお菓子大好きさんと百年生さんは、明日会えないかというメールだった 明日の昼にでも、また時間作るかな それと、愛宕洋榎さんから水着姿でポーズをとった画像が、玄さんから誰かのおもちの画像が送られていた 前者はおもちがないから削除して、後者はお礼を言っておこう 久「……えっと、そんなに泣いてたかしら?」 和「……いや、オーバーに書いてるだけじゃないですか?」 まこ「いやいや、がっつり泣いとったじゃろ」 優希「のどちゃん泣き過ぎてエトペン潰れかけてたじぇ」 咲「そういう優希ちゃんも泣いてたよ?」 まこ「泣とらんやつなんておらんわ。京太郎だって泣いとった」 久「……そうね。嬉しかったわ」 和「……えぇ」 優希「のどちゃんがまさか転校を賭けていた、なんて知った時は超怒ったけどな」 和「も、もう!それはいいんです!」 咲「あれは酷かったな……言ってくれても良かったのに」 和「そ、それは……心配をかけたくないというか、プレッシャーになってはいけないと思ったというか」 咲「くすっ、良いよ。結局転校無しになったんだし」 優希「だじぇ」 和「2人とも……」 ピリリリリリ 久「あら?電話かしら?もしもし?」 京太郎『部長?あ、いや元部長?すいません、電波の問題で今まで連絡できなくて』 久「す、須賀くん!?ど、どうしたの?」 京太郎『どうしたもなにも、もうすぐで鶴賀に着きますけど、俺はどうすれば?』 久「あ……やば」小声 まこ「おい、なんとかせぇ」小声 久「あー……ごめんなさい!!実は今まで連絡できなかったけど、鶴賀は大丈夫なの!」 京太郎『は、はい?それじゃ俺は?』 久「ごめんなさい!!そこから龍門渕へ向かって頂戴!」 京太郎『い、今から龍門渕に!?一体どれだけかかると思って…』 久「実は卒業式の時に渡そうと思っていた和の秘蔵セクシー写真があるのだけど……」 京太郎『何時間かかろうと、行ってきます!!』 久「さすがね。ありがとう。バニーガールとチャイナ服、どっちがいい?」 京太郎『…………どっちかひとつ、なんですか?』 久「……両方用意しましょう」 京太郎『そこにシビれる!あこがれるゥ!』 ガチャ 久「ふぅ……さ、続きね」 和「いや待ってください!!なんですかセクシー写真って!!いつ撮ったんですか!?」 久「やーねー。そんなもの無いわよ」 和「はい?」 まこ「おい、嘘ついたんか?」 咲「そ、それはちょっと……」 優希「かなり酷いじぇ」 久「何言ってるの。今から撮るのよ」 和「…………え?」 久「万が一、見つかった場合の保険も兼ねて、数枚撮っておきましょうか」 まこ「酷いのぅ。ほい衣装」 和「なんであるんですか!?」 優希「お、ナース服発見」 咲「わ、わぁ……こっちの服透けてる……」 和「じょ、冗談ですよね?結構可愛い服もありますけどこれは……」 久「あ、須賀くんに撮ってもらった方がいいかしら?むしろそうしましょう。さ、咲、続きよ」 和「待って下さい!納得してませんよ!?」 まこ「こっちがええか?」ピラッ 優希「これ、水着?」 咲「ほとんど紐じゃ……」 和「…………露出少ないのでお願いします」 8月▲日 今日から個人戦が始まった まだ予選だが、なかなかすごい試合もあった どういうことか、初戦が咲、竜華さん、豊音さん、愛宕洋榎さんだった 知り合いばっかりで約1名以外応援しにくいわ!! なんか豊音さん団体戦の時よりやばい感じしたし、愛宕洋榎さんは咲につっかかってるし そんなに「おもちつけて出直せ!!」ってメールが気に障ったかな。ちゃんとこれくらい、ってちゃちゃのんのグラビアまで入れたのに 竜華さんは割と落ち着いて打っていた。結局はギリギリで咲が豊音さんから直撃奪ってトップだったが 別のところでは和と小蒔さんという夢のような光景が広がっていた 観客に男性客が他の試合より多かったのは気のせいじゃないと思う 和は普段通り打っていたが、小蒔さんが後半大きい和了だったせいか3位に終わった。トップがもちろん小蒔さんだ 昼の時間、ネト麻仲間のお菓子大好きさんと百年生さんと会う約束をしていたので、待ち合わせの場所に向かった 待ち合わせ場所はそれなりに目立つ場所にしていたが、やけに人が多かった 何か有名人でもいるのか?と思ったら、いたよ有名人2人 白糸台の先鋒であり、チャンピオン、そして昔の知り合い、宮永照さん、なんでそんな目立つとこいるんだよ それと1年生で白糸台の大将、大星淡だった 照さんが俺のこと覚えているとも思わないし、何かの待ち合わせかと思った まさかネト麻してた相手がチャンピオンとか想像もできねぇって こっちに気付いた時、かなり驚いた顔をして「……京ちゃん?」って呼んでくれた 大星さんの方も「え?確か清澄の?え?アンタが!?」とか言ってた とりあえず手遅れかもしれんが目立つので適当に目立たない喫茶店に移動した 改めて、お菓子大好きさんが照さん、百年生さんが大星さんだと自己紹介してくれた しかし、ネト麻やって、リアルで会う約束して、それが昔の知り合いとかどんな確率だよ 照さんは結構俺のことを覚えててくれたようだった 一緒に遊んだこととか、懐かしそうに話してくれた 咲のことは「……私に妹はいない」って喧嘩はまだ続いているみたいだった じゃあ俺とどうやって知り合ったんですか?と聞くと 「…………知り合いの紹介」かなり苦しい返事だった さすがに姉妹喧嘩にどうこう言う気はないが、咲がいなかったら照さんと知り合ってないんだし、いないもの扱いはちょっとな 照さんは善処する、とは言ってくれた 「……テルーのそんな顔初めて見た」 と大星は驚いていた 大星は話しやすくて、なかなか気が合う奴だった 元々ネト麻のチャットでもよく話すが、リアルだともっとよく話す 「須賀京太郎?じゃ、キョータローね!私は淡でいいから!」と、出会って数分で下の名前で呼び合うことになった 2人とも個人戦に出場しているらしく、丁度試合が無い時間帯らしい 照さんは個人戦3連覇を、淡は咲へのリベンジがとりあえずの目標らしい とりあえずは二人も応援すると言った 「……同じ学校の娘よりも?」 照さん、そこはさすがに咲と和を応援します 「……仕方ないね。分かった」 照さんは少し膨れていた。雑誌とかで見る笑顔より自然な感じの表情で、かなり可愛かった 「私も応援しろー!テルーも咲もみんな倒す!!」 淡もそう言っていた 試合が始まるということで2人と別れた 照さん、俺は昔みたいに姉妹仲良いのが好きです そう言ったら照さんはかなり考え込んでいた 午後は、照さんは相変わらずトップで勝ち続け、淡は途中で当たった去年2位の荒川憩や去年3位の辻垣内智葉さんに苦戦していたが、頑張っていた 咲も大体はトップで、和もずっとトップとはいかなかったが、かなり安定した感じで勝ち残った 夜に何人からかメールが来た。個人戦に出場している人達だった 今日は調子が良かったという小蒔さん、相手が強かったがなんとか勝ち残ったという竜華さん ドヤ顔でたこ焼き持った写メ送ってくる愛宕洋榎さん、後で昼に照さんが食べてたパフェの画像送ろう 今度は2回戦みたくならなかったとでメールしてきたエイスリンさん、永水の小蒔さんや和の試合を見ていたという玄さん みんな頑張っているみたいだ 少し打ちたくなったな 書き終わったら、今日打てなかった優希や染谷先輩、部長でも誘って打とうかな 長くなってしまった、今日は何より照さんとまた会えたことがうれしかったな 昔みたいに、また3人で遊んだりしたいもんだ これはさすがに麻雀以外で、だが 和「……ネト麻で知り合った6人が全員インハイ選手とかそんなオカルトありえません」 咲「というかお姉ちゃんもネト麻できたなんて……」 久「ここまできたら何人と知り合うのか数えるのが怖いわ」 優希「そーいえばこの時京太郎と打ったっけ?」 まこ「いや、打っとらんの。やっぱやめたんか?」 久「あー……確かこの時丁度龍門渕の人と靖子が来てたのよ」 まこ「……おいまさか」 久「私と靖子と衣さんとで、ね?」 和「この時の須賀くんにそのメンツって……」 咲「……京ちゃん結構無茶するからなぁ」 優希「このメンツで打ったのに、翌日あのタコスが作れるとは……」 まこ「いや、お前さん何させとるんじゃ。そういや、目立つとこで宮永照と会うって、結構いろんな人に見られたんじゃないんか?」 和「そういえば一時期チャンピオン熱愛疑惑とかいう記事があったような……」 咲「……あながち嘘じゃないんだよね」 8月◆日 個人戦2日目 今日は午前中から永水の2人が絶好調だった 同じ卓の人が可哀想なくらいだった小蒔さん、団体戦の鬱憤を晴らすように四喜和を和了り続ける薄墨初美さん あんなすごい人と優希や和は打ってたのか……改めて同じ1年なのにすげーな 和の試合を見にいくと、阿知賀の人達と龍門渕の人達に会った どちらも和の応援みたいだったが、意外なことにこの2校は知り合いだったらしい 阿知賀の人達とお互いに自己紹介して、一緒に応援した 初めは男子1人ということで警戒されていたが、玄さんと同志だと言うと安心されたようなさらに警戒されたような微妙な顔をされた 心外だ。俺達は純粋におもちが好きなだけだ 龍門渕の人達も微妙な顔をしていた気がしたが、気にしてはいけない 和は愛宕洋榎さんと同じ卓だった 和はいつも通り打っていたが、なぜかやたらと愛宕洋榎さんは調子が良かった そのまま愛宕洋榎さんがトップで和が2位だった。その卓じゃおもちは最下位だったくせに 今度ハギヨシさんの手料理の写メ送ってやる 昼の時間、龍門渕の皆さんは帰ったが、俺は玄さんの提案で阿知賀のみんなと食べることになった なぜか高鴨がラーメンを熱望していたのでラーメンになった どうせだからと咲と和も呼ぼうとしたら、試合もあるからと遠慮された ラーメン屋に入ったらなんと千里山の怜さんと竜華さん、そして千里山の中堅、江口セーラさんがいた 会ったこと自体も驚いたが、何より怜さんがいることにびっくりした。この前倒れたばっかだろう 話を聞くと、ちょうど退院したばかりでラーメンが食べたいという希望からラーメン屋に行くことになったらしい まぁ、元気そうではあった ついでのような形になったが、この前言っていたセーラさんも紹介してくれた 男みたいな恰好とか言っていたが、個人戦の合間だからかセーラー服だった。似合っていると言ったら赤くなったのが可愛かった 阿知賀のみんなは試合したから知っているかと思ったら、たまたま別のとこで会ったことがあるらしい 大人数になったが、みんなでラーメンを食べることになった 色々話している内に信用してくれたのか、ラーメン屋から出て別れる時に阿知賀のみんなとも連絡先を交換した セーラさんはむしろ向こうから教えろと言ってきた。この人俺より遥かにイケメンじゃね? 午後、なぜか怜さんと、竜華さんとセーラさんを応援することになった 1人でほっとけないとか竜華さんは言っていたが、男にまかせるのはいいんですかね 竜華さんは昨日より調子よさそうだった。怜さんが退院して安心したからだろうか セーラさんは、照さんや絶好調の小蒔さん、新道寺の白水哩さんなどの有名選手と当たって苦戦していた そして、予選が終わった 竜華さんもセーラさんもなんとか勝ち残っていた 2人と合流して、別れる時「2人がそっちの1年生と当たっても恨みっこなしやで~」と怜さんが言っていた その時はこっちも咲と和を応援するし、その結果どうなっても恨んだりしない 夜に、咲、和、優希と軽く打った といっても俺なんかじゃ相手になるわけもなく、雑談しながらだった 2人は今日当たった相手について話したりしてくれた 和は団体戦の時よりかなり気楽そうな感じだった。さすがに転校云々がかかっていた時より楽に打てるらしい でも愛宕洋榎さんはうるさかったとか 逆に咲は気を張っているようだった 予選では当たらなかったが、この先勝ち進んでいけば照さんと必ず当たるんだ。当然だろう どんな気持ちか分からないし、俺にはどうもできないが、咲も照さんも、本来仲がいい姉妹だ 悪いことにはならないと思う 和「ラーメン、誘ってくれて良かったのに」 咲「うん、私もそう思う」 優希「遠慮しなくても良かったのになー。誘われれば私も言ったじぇ」 まこ「……自分を客観的に見れとらんのか」ヒソヒソ 久「ああ、龍門渕の一さんも『なんかやばい感じだった』って言ってたわね」ヒソヒソ まこ「さすがチャンピオンと姉妹っちゅうことか」ヒソヒソ 咲「どうかしました?」 久「……なんでもないわ。そのままの咲でいいからね?」 咲「?」 8月▼日 個人戦、3日目 今日からは直接順位に関係する試合だった 強い選手同士が当たることも増えるらしい また知り合い同士が当たるのかと思っていた1試合目、組み合わせを見て目を疑ったね 宮永咲と宮永照の名前があった どこかで当たるとは思っていたが、1試合目とかさすがに予想できない 咲が組み合わせを見てどんな顔をしていたか、見えなかった 部長達もどう言うべきか悩んでいるようだった だけど咲は、「じゃあ、いってきます」と、今までと変わらない感じだった せめてこれくらいと思い、俺も変わらないように「頑張れよ咲」と言った 何もしてやれないのが少し悔しかった 試合は、照さんが1位、2位が咲、という結果だった 試合開始も試合中も、咲と照さんは何か話している様子はなかった 試合自体も……同じ卓だった名前も覚えていない2人が可哀想だった ただ、最後に照さんが何かを書いた紙を咲に渡していた それを受け取った咲は笑って帰ってきた そして嬉しそうに、「これ、お姉ちゃんの携帯の番号だって」と言っていた 昔の咲と照さんに何があって、そして試合の後に何を話したのか分からない だけど、少しだけ昔みたいに2人は仲の良い姉妹に戻れたみたいだった その後も照さんは圧倒的に勝ち続け、咲も照さんほどではないが勝ち続けた 昼過ぎに、和の試合の応援に行くと、新道寺の花田さんに会った なんでも和の試合に新道寺の部長、白水哩さんもいるらしく、応援に来たらしい 和の応援もしたいけど、今は新道寺の部員として白水さんを応援するとか。真面目な人だ 途中から、花田さんの隣に新道寺の人が来た。大将だった鶴田姫子さんだった 初めは花田さんと話している俺を警戒しているようだったが、タコスを作ったのが俺だと分かるとすぐにお礼を言ってきた 相当好評だったのか、タコス 試合は白水さんが1位、和は2位だった。試合後、白水さんと和もこっちに来た 和は負けたことを気にしている様子はなく、普通に白水さんとも話していた 白水さんも花田さんと鶴田さんと親しそうに話している俺に驚いていたが、すぐに仲良く話せるようになった その後、白水さんはすぐに別の場所での試合、花田さんと鶴田さんはその応援ということで別れた 少ししてから、花田さんから2人に連絡先を教えていいかというメールが来たので、俺も二人の連絡先を教えてもらった それから俺は和の応援をしていた やはりインターミドルチャンプはみんな注目しているのか、人が多かった 和、小蒔さん、竜華さん、福路さん、という初日以上に夢のような組み合わせの試合では特に多かった 後、愛宕洋榎さんとセーラさん、そして淡と小走やえという人の試合がうるさすぎて少し話題になった なお、その試合は小走やえという人が僅差でトップだったとか 和「この時に仲直りできたんですね?」 咲「うん。この時から少しずつ話して、って感じで」 優希「良かったじぇ」 まこ「全くじゃな」 久「そうね。ちなみに仲直りしてからどんな感じなの?」 咲「えっと……京ちゃんの中学の時の写真を送って欲しいって言われました」 まこ「オイ」 咲「あ、後待ち受けにしたいから写メもって……でも私その辺り分からなくて……」 久「……やるわね」 和「ええ……少なくとも昔からの知り合いでもあったからでしょうか……」 優希「いずれにしても恐ろしいじぇ……試合でもえらい目にあったし……」 まこ「ところで写真は送ったんか?じゃったらわしにも……」 久「あ、抜け駆けしないでよ!」 咲「お、送ってませんよ!」 咲(こっそりお姉ちゃんが持ってた子供の時の京ちゃんの写真と交換では渡したけど……) 8月×▼日 個人戦、最終日 長かったインターハイも終わってしまえばあっという間だった 個人戦の優勝は、やっぱり照さんだった 団体での3連覇こそ逃したが、個人での3連覇は逃さなかった やっぱりすげーな照さん。一応お祝いのメールを送ったが、まぁ言われ慣れてるだろう 咲は8位、和は10位という結果だった。まぁ、1年生でここまでできたんだから充分だとは思う 咲も照さんと打てて満足そうだったし 閉会式が終わった後、永水のみんなに会った 軽く挨拶した後、これからはネト麻で他の4人とも打とうという話をした 優希が来年は負けないとか言ってたが、色々な部分ですでに負けてるぞ そして、新道寺の花田さんが優希と和に会いに来た 2人と打てなかったのが残念だったらしい ネト麻のアカウントだけ教え合っていたので、ついでに俺も教えてもらった 少ししてから鶴田さんと白水さんが花田さんを呼びにきた 軽く話した後、タコスのお礼ということで小さいチェーンを貰った ストラップかなにかだろうか?まぁありがたくもらって何かに使おう 長野に帰るのは明日なので、最終日ということで俺も同じ部屋で遅くまで打った この大会であったことや、対戦相手のこと、色々なことを話しながら遅くまでみんなで楽しく麻雀をした いっそ同じ部屋で寝るかと部長に言われたが、さすがに男子1人女子の中で寝る度胸はない ある程度で撤収させてもらった 久「この時無理矢理にでも引き留めておけば……」 まこ「やめんかい」 優希「京太郎争奪戦だったじぇ!」 和「すでに隣の奪い合いでしたけどね。咲さんが自然と須賀くんの隣をキープしていたのには驚きましたけど」 咲「なんというか……昔からの習慣で……」 久「うわー、暗に私はあなたたちと違うんです、って言ってるわー」 まこ「咲も結構やるのう」 優希「よ、この悪女!」 和「やはりこのアドバンテージは強いですね」 咲「そ、そんなにひどいことしてないのに!?」 8月○◆日 長野に帰ってきた 東京から帰るまで時間に余裕があったので最後に少しだけみんなで東京観光に行った 途中で阿知賀と千里山の人達に会った 阿知賀のみんなに会った時は和は嬉しそうにしていた ただ、阿知賀のみんなが優希を見た瞬間「憧!?」と言ったのはなんだったんだろうか 昔にそっくり、ってさすがに赤の他人でそれはないだろう そもそも優希と憧では色々と大きさが違う。大きくはないが、決して小さくもないのだから 染谷先輩が阿知賀の部長だという灼さんと軽く練習試合や合宿について話していた そのうち阿知賀と練習試合でも組むつもりだろうか 千里山の人達とは駅近くで会った その時2年生の船久保浩子さんと、1年生の二条泉さんも紹介してくれた 竜華さんやセーラさんは、個人戦で当たった咲や和と話していた 船久保さんがどこかで見たことあるなと思ったら、あの愛宕洋榎さんの親戚らしい どうやら船久保さんは愛宕洋榎さんから俺のことを聞いていたらしく、酷い男と言われていたとか 心外だ。ただ夜中においしそうなものの写メを送っただけなのに とりあえず優希の食べていたタコスの写メを愛宕洋榎さんに送っておいた そして、俺達は長野に帰った 駅に帰りつくと、出迎えがいっぱいいた 部長も聞いてなかったらしく、驚いていた まぁ、人数ギリギリの部が全国優勝ってどこの漫画だって話だし、人気も出るものかな 清澄の生徒もかなりいて、知り合いも結構いた どの人も「おかえりー」「おめでとうー」「タコス半額にしてやる」とか色々言ってくれた でも誰だ「須賀は爆発しろ」「死ね」「もげろ」って言った奴 とりあえず学校の部室に荷物を置いて別れた しばらくはとりあえず休みらしい また部活始める前に連絡入れるから、それまでゆっくりしろとのことだ 全国優勝したんだ、多少休んでもばちは当たらないだろう 咲、優希、和、染谷先輩、竹井部長、日記だけど、お疲れ様でした 久「この時は驚いたわ。小さい駅にあんなに人がいるんだもの」 まこ「あの動画におったみんながきとったの。わしは帰ってから常連がみんな店におってびっくりしたわ」 咲「あんまり話したことない人もいてびっくりしたなぁ……」 優希「中学ののどちゃんの時より多かったな」 和「ですね。やっぱり個人より団体の方が地元の人もうれしいんでしょう。私もインターミドルの時より嬉しかったですし」
https://w.atwiki.jp/oreshikar/pages/75.html
前 神様一覧 後 名前 読み 属性 性別 奉納点 鳴神 小太郎 ナルガミ コタロウ 火 男 17003 解放条件 紅蓮の祠 「赤猫お夏」を2回以上倒している 「鳴神小太郎」を4回以上倒している 隊長の技の火が400より高い 交神時のセリフ 燃え尽きよ!! 熱き血潮よ、ほとばしれ!! 我が想い、熱風なり!! 吠えよ、歌え、情熱の嵐!! 名前の由来 鳴神は雷神。歌舞伎の演目でも有名。 - 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ankabisyojo/pages/48.html
缶 太郎
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/1108.html
前話 次話 ガタンゴトン... 京太郎「……どうしてもわかってくれませんか」 玄「それはこっちのセリフだよ!」 玄「京太郎くんはアレを知らないから! だからそんなことが言えるんだ!」 京太郎「状況証拠だけじゃ計り知れない物があるんです。 物事をもう少し客観的に見たらどうなんですか?」 玄「それを言ったら堂々巡りだよ! 結論付けるための主観でしょ!?」 京太郎「だからここで終わるにはまだ早いって言ってるんですっ。もっと詳細を議論して……」 玄「むぅぅぅぅ………」 京太郎「ぬぅぅぅぅ…………」 玄「……じゃあ……じゃあ何度も言うけど……!」 玄「やっぱり小瀬川さんのおもちが一番だって!!」 京太郎「いーえ、姉帯さんが一番ですっ!」 玄「ハリ!ツンと上を向いた形!そして沈み込む柔らかさに確かな弾力!!」 玄「小瀬川さんは、その女性なら誰でも憧れる要素全てを持つ【臼沢さんのおもち】をも超えるおもちをお持ちなんだよ!?」 京太郎「確かにそれは理想のおもちかもしれません」 京太郎「……だがそれはあくまで【女性理想のおもち】なんです!」 玄「な……なんですと!!?」 京太郎「【男性理想のおもち】というのは、なによりも包容力があること!」 京太郎「姉帯さんの高身長に負けず劣らずのあのおもち! それにマッチするのほほんとした性格!」 京太郎「想像してみてください!! 姉帯さんに、『ちょーがんばったねー』と言われながら抱擁されるところを!」 玄「お……おお……っ!」 京太郎「女神のような優しさと温もり……母性感! 全てを包み込むような……安心感!」 京太郎「それが姉帯さんのおもちにはあるんだ!!」 京太郎「形だけでも……大きさだけでも……柔らかさだけでも足りない!!」 京太郎「全てがあって【姉帯さんのおもち】なんだ!!!!」 玄「ッ!!!!」 玄「くっ……やるようになりましたね……【同志】!」 京太郎「この程度で驚きすぎですよ……【師匠】……!」 玄「……なら、私からも言わせてもらいましょうか…………いいですか? 小瀬川さんのおもちは……」 玄「【だらしないおもち】だ!!」 京太郎「な、何ィ!?」 玄「同志は三大条件の1つ【柔らかさ】をその身で体験してないハンデがある! だから分からないのも仕方がない!」 玄「私はあの日……ジャコスの家電店で臼沢さんと小瀬川さんのマッサージチェアに近づいた時……私は驚愕した!!!」 玄「小瀬川さんのおもちが……【揺れてなかった】んです!!!」 玄「通常あれほどのおもちだ……少しの振動でも揺れるのが定石……。 事実臼沢さんのおもちは上下していた……」 玄「しかし小瀬川さんは揺れなかった! 完璧な形を保っていたんです!」 玄「詰め物だったのか?と、一瞬ヨコシマな考えが脳裏を過りました」 玄「しかし……あのおもちに触れた時! 私は二度驚愕した!」 京太郎「………ゴクリ」 玄「全ては【ブラジャー】にあったのだと!!」 京太郎「ブラ……ジャー……?」 玄「そう……―これは女の子にしかわからないことかもしれませんが―……小瀬川さんのブラジャーは特別固いものでした」 玄「気が付きませんでしたよ……初見では見抜けなかった……この【おもちスカウター】をもってしても!」 玄「いったいどうしてこれほど固いブラを? より強く触れた瞬間、全てを理解した!」 玄「小瀬川さんは胸筋がまるで無い!!」 京太郎「!?」 玄「……これの指す所……わかりますね? 同志」 京太郎「ま……まさか………」 京太郎「……【縦横無尽に揺れるおもち】……!」 玄「……exactly」 玄「きっと普段のだらけきった態度のせいか、おもちまでだらしない性質をもってしまったのでしょう」 玄「自制がつかず……形は触れれば触れた分、自由に変わり……ちょっとした振動でもかなりの揺れ……」 玄「だからこそあのブラジャー! きっとあのブラの内側ではおもちがひしめき合っているハズ!」 玄「おもちが垂れず、されどだらしなさを秘めるおもち……」 玄「あの性格だからこそ生まれた……それが【小瀬川さんのおもち】なのです!!」 京太郎「!!!」 ガクッ... 京太郎「か……完敗だ……」 京太郎「洞察力……推察力……表現力……」 京太郎「どれも……今の俺じゃあ敵わない……」 京太郎「俺は……俺はァ!!」 スッ... 玄「面を上げなさい、【同志】」 京太郎「!!」 玄「確かに、あなたはまだまだ未熟だ。 千里の道の一里すら歩いていない若者でしょう」 京太郎「……ッ」 玄「だけど……それを卑下することはありませんっ」 玄「なぜならソレは! 未知なる可能性を秘めることを指しているから!!」 京太郎「!」 玄「あなたの目の前には無限の道が広がっているのです!」 玄「そして!それをあなた自身の足で踏破できるのです!」 京太郎「……ッ……ッ」 玄「……先ほどの論述、素晴らしいものでした……この短い間でよくここまで言えるようになりましたね……」 玄「……よく、成長しました」ニコッ 京太郎「【師匠】!!!!!」 玄「【同志】!!!!!」 バッ!! 玄「さぁ、この胸の中へ飛び込んで――」 京太郎「あ、いえ。 それは結構です」 玄「あれ?」 玄「……フツーここで二人抱き合ってハッピーENDでしょー」 京太郎「電車内で抱き合う趣味はありませんし、4つ目の約束に違反します」 玄「んもーお固いですなぁ京太郎くんはー……初心なんだからっ♪」 京太郎「……それに……」チラッ 玄「んっ?」 ヒソヒソ ヒソヒソ ヒソヒソ 京太郎「……流石に目立ちすぎました」 玄「あ、アチャー……」 ――22 00 玄「ん~~~!」 玄「東京だ―!!!」 京太郎「元気っすねぇ。 例によって夜だってのに」 玄「東京は夜の街だよ! むしろワクワクしてくるね!」 京太郎「そんなもんですか」 玄「あっ! メイドさんだ!! こっちにはアニメキャラクターみたいな格好の人もいるー!!」 京太郎「こら、指ささない」 玄「建物そこらじゅうポスターだらけ!! 道端はゴミだらけの異臭マンマン!!」 玄「流石東京だね!! 京太郎くん!」 京太郎「元気なのはいいんですけど田舎者過ぎる反応なんでホント止めてくださいホント」 玄「えへへ」 京太郎「さて、ホテルはこっちか。 玄さん、行きましょう」 玄「え!? ほ、ほほほほ、ホテルゥ!?」 玄「だ、駄目だよ京太郎くん! 私達まだそんな関係じゃないし! あくまでこの旅は健全におもちを探す旅であってそんな……」 京太郎「?」 ――東横○ン 玄「………ホテルってビジネスホテルかぁ」 京太郎「そりゃそうですよ。なんだと思ったんですか」 玄「そ、そりゃあ……ねぇ……?」モジモジ 玄「……ラブ」 京太郎「アホか」ポコンッ 玄「あうっ」 フロント「二名様ですね。 お部屋は?」 京太郎「2つで」 玄「あれ? 1つじゃないの?」 京太郎「岩手ん時は相部屋で狭かったですからね。 バイト代も結構貰いましたし、少し奮発しようかと」 玄「ふーん……」 京太郎「ちなみにホテルから少し歩いたところにラウンド○ンあります」 玄「え!」 京太郎「明日、バイト終わったら卓球打ちに行きましょうね」ニコッ 玄「きょ、京太郎くん……!」キラキラ 京太郎「つーわけで俺はこっちなんで」 玄「あ、部屋隣なんだ」 京太郎「何かあってもすぐ駆けつけやすいですし。それではおやすみなさい、玄さん」ガチャッ 玄「はーい。 おやすみ、京太郎くんっ」ガチャッ バタンッ ――少しして。 玄「お風呂入った! 歯磨きした!」 玄「枕よし! シーツよし! おもちよーし!」 玄「いざ! ベッドイ~ン!!」バッ 玄「………と、見せかけて!」 玄「そう単純に終わる玄さんじゃあ無いんですなこれが!」ムフフ サッサッサッ 玄(こういうホテルには決まって横穴が~なんて…………) 玄「おっ」 スススッ 玄「……あ、あった……! 本当に……! 冗談だったのに!」 玄(いやはや、探してみるもんですねぇ!!) 玄「さあて……京太郎くんは何をしてるのかな~……っと」スッ 『……はい、お久しぶりです』 玄(む? 誰かとお電話中なのかな? ……ベッドの所しか見えない~~!) 『明日の時間なんですけど……あ、そうですか?』 玄(お、京太郎くんの影が…………) 玄(ッ!!) 玄「うひゃぁ!!?」バッ 『ん?』 玄「……あわ……あわわわ…………」 玄(み、みみみみみみ……見ちゃった……) 『クシュンッ。 ……ああ、いや風邪じゃないですよ。 ただ……』 玄(きょ……京太郎くんの……!) 『風呂あがりなもんで』 玄(マッパ!!!)パオーン 玄「あわ……あわわわわ……!!」ドキドキ 玄(いい、いやいや落ち着け落ち着くんだ松実玄! こういう時は素数を数える!) 玄「そそそそ、素数が1つ……素数が2つ……素数が3つ……」ドキドキ 玄(それに! マッパとは言え実際見たのは京太郎くんの上半身だけではないか!) 玄「そ、そうだよ! ……よく見てなかったけどちゃんと下のほうはバスタオルしてた!」 玄「……ハズ……」 玄「……………でも」 玄(して……なかったら……?) 玄「………」 パオーン 玄「……………」カァァァァ ボンッ 玄「う、うひゃああああああああ!!!」 ウキャア! ウキャア! 京太郎「……? 玄さん……?」 『どうした? 随分騒がしいようだが』 京太郎「あ、いえ。 ツレがどうも騒がしい人なので。気にしないでください」 『そうか? まぁそれで、明日の時間なんだが』 『明日は午前練習の為、午後に来てほしい。午後なら何時でも良い』 京太郎「はい。 午後に白糸台ですね」 『……態々遠くから来てもらって図々しいかもしれないが……』 京太郎「いえいえ、お気遣い感謝します」 京太郎「他に何かご要望はありませんか?」 『ん、特には無いかな。 何かあったら当日言うさ』 京太郎「了解です。 それでは、また明日」 京太郎「おやすみなさい。 弘世さん」 菫『ああ。おやすみ、須賀くん』 ――翌日 玄「ほ、ほはよぅ……」 京太郎「なんでまた寝不足なんですか」 玄「ちょっと色々あって……」 京太郎「はぁ」 京太郎「……なんでこっち向かないんですか?」 玄「そ、それも色々あって……」 京太郎「はぁ」 玄「お仕事は午後なの?」 京太郎「はい。 だから午前中は東京を色々見て回ろうかと思ったんですけど……」 京太郎「調子悪いんでしたら行くの止めましょうか?」 玄「い、いや! 大丈夫! 大丈夫だよ、うん!」 京太郎「でしたらこっち向いてくださいよ玄さん」 玄「あうっ……うぅ……」 ――そんなわけで東京巡り 玄「京太郎くん! スカイ○リーだよス○イツリー!」 京太郎「実物見るの初めてっすねー。 おお、でかいでかい」 玄「高さ666メートル! そりゃあ高いはずだよねー」 京太郎「そんな不吉な数字でしたっけ」 玄「45……52……47……50……」ジロジロ 京太郎「………」 玄「おもちレベルの低いメイドさんばかりだね……」フッ 京太郎(他人のふり他人のふり、と) 玄「わお!! お持ち力65!! すばらなおーもちっ!!」 京太郎「へー、とらの○なって2店横並びにあるんだー。へー」 玄「ねえあれみて京太郎くん! あそこの人!」グイッ 京太郎「うわ、こっちくんなっ」 ――おみやげコーナー 玄「お姉ちゃんの好きそうなカイロはー……」 京太郎「おみやげにタコス……は無いか。……優希の好きそうなもん……」 玄「しずちゃんと灼ちゃんにはイソフラボンたっぷりの豆乳!!」 京太郎「あ、それ良い」 玄「……あっ。 京太郎くん見てみて、こんなのあるよ?」 京太郎「へぇ、東京湾から採れたワカメ……」 玄「うん、東京湾から採れたワカメ」 京太郎「ふーん……」 玄「迷った時は東京ばな奈!」 京太郎「部長と和にゃこれ贈るか」 京太郎(……咲には…………おっ) 京太郎「玄さん。 俺、あっちの本屋行ってきますね」 玄「はーい。 んじゃあ私精算しとくねっ」 京太郎「……最近発売のベストセラーか」 京太郎(咲の好きそうな本は…………これかな……) スッ スッ 京太郎「あっ」ピクッ 「あっ」ピクッ 京太郎「すいません……。 これ、どうぞ」 「そんな、先に手を伸ばしたのはそちらですよ。 最後の一冊ですし、そちらがどうぞ」 京太郎「別にこの本が欲しかったわけじゃないんです。 偶々目についただけ……」 京太郎「です…の……で……」 「? どうかしましたか?」 京太郎「………」 京太郎「咲?」 照「えっ?」 京太郎「あ。す、すいません。 人違いでした」 照「………」 京太郎「俺の友人に少し似てたもんで……どうもすいません」 照「…………君は……」 「京太郎くーん! お買い物終わったよ―!」 京太郎「あ、はーいっ。 ……それじゃあ、この本どうぞ」スッ 照「あ、うん」 京太郎「ではっ」タッ 照「…………」 照「…………咲……」 照「……きょーたろー…………」 ――13 00 玄「…………着いちゃったねー」 京太郎「ホントっすね」 玄「……校舎、大きいねー」 京太郎「威厳ありますよね」 玄「……なんか、怖いねー」 京太郎「そっすか?」 玄「…………」 京太郎「…………いい加減覚悟決めたらどうなんすか」 玄「だって今になって緊張しちゃってぇぇぇ」フニャァ 京太郎「気持ちはわからなくはないですけど、時間的にもう行かなきゃ……」 玄「やぁだやぁだー! まだここに居たいー!」ジタバタ 京太郎「駄々こねんな17歳」 玄「たすけてオネーチャー!!」 京太郎「ベソかくなおもち狂っ」 玄「スンスン……」 京太郎「…………全く……」スッ ガシッ 玄「うひゃあっ」 玄「え? な、何? なになにっ!?」アタフタ 京太郎「玄さん、俺たち何のためにここに来たんでしたっけ?」 玄「え? ……そ、それは……雑用しに……」 京太郎「たしかにソレも正解です。 でもそれはメインの理由じゃないでしょう?」 玄「……え……」 京太郎「探すんでしょう? 至高のおもち」 玄「……あっ……」 京太郎「おもちを求めるこの旅を提案したのは、玄さん、あなたですよ?」 京太郎「そのあなたが、たかが高校麻雀の頂点の麻雀部に行くだけで震え上がるなんてみっともない」 玄「京太郎くん……」 京太郎「もっと胸を張ってください」 京太郎「俺の【師匠】なんですからっ!」 玄「!!」 玄「……そう……だね……!」 玄「この程度のことで……へこたれるなんて私らしくありません!」 京太郎「!」 玄「行きますよ【同志】!! 今一時を大切に!! おもちは待ってはくれません!!」 京太郎「それでこそ俺の師匠だぜ!!」 玄「いざ!白糸台へ!!」 ダッ! ――五分後。 玄『……ここどこぉぉぉ……』 京太郎「……さっきの威勢は何処へ……」 玄『うへぇぇ……』 ――玄は見事、迷っていた。 京太郎「……なーにが『いざ!白糸台へ!!』ですか。 麻雀部の場所も知らずに突っ走って……」 玄『だってだって! あれはノリ的に走るでしょ普通っ!』 京太郎「校門くぐったらテンション戻しましょうよ。 玄さん全ツッパすると結構速いんだから……」 玄『うぅ……ごめんなざぁぁい……』 京太郎「……はぁぁ……」 京太郎「……それで? 今何処らへんかわかります? 周りの風景とか……」 玄『うぅん……左右に校舎があって……花壇がズラーってあって……』 京太郎「ふむふむ」 玄『それで……時計台みたいなのが近くにあるよ……』 京太郎「近くに時計台、っと。 他には?」 玄『それと…………あっ、アリさんの行列だぁ……』 京太郎「は?」 玄『……こうして……途中に小石置いて……通せんぼー』 京太郎「…………」 玄『えへへ……ワタワタしてる……可愛いなぁ……』 京太郎「……とりあえずそこでアリさん見ててください」 玄『うん! わかりました!』 ピッ 京太郎「ふぅ……」 京太郎「………………帰りてぇ……」 京太郎「……事前にパンフ貰っといて良かった……」ガサガサ 京太郎「えーっと……校舎の間で……時計台が近く……。 ……こっちか……」 京太郎「……この角を右折して…………っ!」 ドデンッ 「うひゃあ!」 京太郎「いてっ」 「っつ~~! もー! どこに目つけてんのよー!」 京太郎「あっ。す、すいません! 大丈夫ですか!?」 「いや、今のは後ろ向いてた淡が悪い」 「えー! なんでよテルー!!」 「……あっ」 照「本屋さんの……」 京太郎「え? ……あっ」 淡「んん?」 京太郎「しかしまぁ……咲とそっくりですね」 照「そう? ……そうかもね」 照「……あの子は元気?」 京太郎「元気ですよ。 中学ん時からずっとちっこいまんまですし」 照「そう」 京太郎「でも、あいつに麻雀の才能があるとは思いませんでしたよ。 お陰でなんか立つ瀬が無いというか……」 照「……そう……」 京太郎「昔っからあんな感じだったんですか? あいつ、随分小さい頃から……」 淡「こーらストップストップ! まだ私達、アンタの名前聞いてないんだけどー?」 京太郎「あっ、すいません。 そういえばそうでした」 京太郎「俺は清澄高校1年、麻雀部雑用係の須賀……」 照「きょうたろー」 京太郎「……えっ」 照「……でしょ?」クスッ 京太郎「……ど、どうやって……」 照「……」 照「秘密」 京太郎「秘密……っすか……」 照「……ふふっ」 クスクスッ 京太郎「…………」 淡「……」 淡(うわぁ……テルが営業スマイル以外で笑ってるよ……。 ブッキミー……) 照「聞こえてるよ」ガッ 淡「こ、声に出してないのに!!」 照「いいからホラ、淡も自己紹介」グイッ 淡「ううー」 淡「えー、白糸台高校1年大星淡! 1年生でありながら麻雀部の大将を務める超偉人も偉人!!」 淡「実力で言えば【高校100年生】! そんじょそこらの打ち手とはワケが違う!!」 淡「二年後は麻雀部部長就任確定で未来の白糸台を引っ張る重要な人間に……」 ポコンッ 淡「あうっ」 照「有ることだけ言う」 淡「て、テル~~」 淡「んまっ。そーいうわけでよろしくぅ!!」 京太郎「あ、ああ。 よろしく」 淡「んふふ~。どうやら私の威圧に押され気味のようかなぁ?」 淡「まぁなんてったってこの大星淡ちゃんだからね!! アハハハハ!!!」 京太郎「………」 京太郎(……うぜぇ) 照「ところで……咲は君のこと、なんて呼んでるの?」 京太郎「随分唐突ですね。 咲ですか? アイツは……」 京太郎「………『京ちゃん』って呼んでますね」 淡「ふぅん? 男女間なのに、随分フレンドリー」 京太郎「まぁ、数少ない中学からの友人だし」 淡「いわゆる幼馴染って奴?」 照「幼馴染……」 京太郎「そう言うのかな? 3年間一緒だっただけだけどさ」 照「……そう……」 照「なら、私も『京ちゃん』って呼ぶ」 京太郎「えっ」 淡「おお?」 京太郎「……な、何故に?」 照「咲は良くて私は駄目?」 京太郎「いや、別にいいですけど……」 照「なら良し」 京太郎「……は、はぁ」 照「……」ニコニコ 京太郎(なんか……嬉しそうだな……) 淡「んじゃ私もキョウタローって呼ぼーっと」 京太郎「え? ああ。別にいいけど」 淡「キョウタローも、淡って呼んでいーよ! ていうか呼べー!」 京太郎「わ、分かったよ。 淡」 淡「……んー♪ 他校の生徒に名前呼びされるなんて新鮮ー♪」 淡「私の名前を呼べること、感謝することねキョウタロー!」ズビシッ 京太郎「わーありがとうぜえ」 照「……それで京ちゃん」 京太郎「はい」 照「ここで何してるの?」 淡「ウチのパンフ? 広げて、こんな広いとこ突っ立ってて」 京太郎「………あ……」 淡「あれあれぇ?……もしかしてぇ……」ニヤニヤ 照「……迷子?」 京太郎「……いや……」 京太郎「正確には迷子探しです……」 ――― ―― ― ――13 20 中庭。 玄「アリさん……皆居なくなっちゃった……」 玄「あれからもう20分も経ってるし……遅いなぁ京太郎くん……」 「おい、そこの君。何をしてる? ウチの生徒じゃないな?」 玄「うひゃい!!?」 玄「いいいいいやいやいやいやあのその違うんです私全然怪しくないんですただそのおもちを求めて走ってたらいつの間にかここに居たっていうかここどこっていうかアリさんの行列が可愛いっていうか」 「……その反応……十分怪しいんだが……。 少し着いてきてもらおうか?」 玄「うひゃあああああ!!」 「先輩。 この人、例のバイトの……」 「ん? ……あぁ、そういえば確かに騒々しいな……」 「おい、君」 玄「ひぅっ! は、はいぃ!!」ビクッ 菫「須賀くんのツレというのは君のことか?」 玄「……ふぇ?」 玄「すいません……弘世さん……」トボトボ 菫「なに、気にしないでくれ。還って良い体験になるだろうさ」 菫「っと、渋谷。照に連絡しといてくれ」 尭深「はい」ピッ 菫「……こういったことは異例でなくてな、初めて来る者がウチで迷うなんてことはよくあることなんだ」 菫「だからそう俯かないでくれないか……松実さん」 玄「は、はい……」トボトボ 菫「……ふぅむ……」 玄「…………」 玄「……くっ……っ」ピクッ 玄「……っ……っ……」プルプル... 玄(駄目だ……玄……堪えろ……っ) 玄(まだ笑うな…………堪えるんだ…………っ) 玄(ターゲット補足……。 弘世菫……渋谷尭深……)ジー 菫「照は何て?」フヨーン 尭深「松実さんのお連れの方と一緒だそうです。先に部室にいると」ボイーン 玄(……測定……完了……ッ) 玄(弘世菫……おもち力66! その長身と均衡のとれたスタイルに映えるおもち!!) 玄(そして渋谷尭深……おもち力……な、なな……79!!! ) 玄(あれはお姉ちゃんに負けずとも劣らないレベルのおもちっ!!!!) 玄(嗚呼……ふつくしい……) 玄(……早く京太郎くんに知らせたい……!)ウズウズ 玄「……っ……っ」ニヤニヤ 尭深「? 松実さん? どこへ……」 菫「麻雀部はこっちだぞ?……ていうかそっちは壁……」 ゴツンッ 玄「あ痛ァ!?」 ― ―― ――― ――白糸台麻雀部。 ガチャッ 照「ここが私達の部室」 京太郎「うっはぁ……。 広ぇ……」 淡「稼働自動卓は全部で20台!内、5台はチーム用に分けられていてチーム専用の部屋まであるの!」 京太郎「ほぇぇ……」 照「ここは、言わばロビーのようなもの。私達、チーム【虎姫】の部屋はこっち」 淡「男子が私たちの部屋に入るなんて史上初だかんね~? 喜びなさいって!」 バシバシッ 京太郎「痛い痛い」 照「……それじゃあ。どうぞ、京ちゃん」 ガチャッ... 京太郎「は、はい。失礼しま――」 亦野「あー! やっと来たー! もー遅いっすよ皆ー。 今日は部活無かったのかと――」 ガチャンッ 照「…………」 淡「…………」 京太郎「…………」 京太郎「えっ」 『ちょっとちょっとちょっと~? なんで閉めるんですか~? 部屋間違えてませんよ~。ここ【虎姫】の部屋ですよ~』 京太郎「……って言ってますけど」 照「あ、ごめん。 つい」 ガチャッ 照「おはよう、亦野」 亦野「おはようございまーす、ていうかこんにちはっすかね宮永先輩!」 淡「今日もいたんですねー!亦野先輩!」 亦野「おいおい今日も冗談キツイな淡は全くぅーこのー!」モニモニ 淡「キャハハーッ」 亦野「いやーさっきのはビックリしましたよー! 私が部屋間違えたのかと思って【虎姫】の文字を三回確認するくらいビックリしましたって!」 照「ごめん、なんかノリで」 京太郎「…………」 亦野「お? おぉ? そこの男子はどちらさん?」 照「ほら、昨日菫が言ってた……」 亦野「ああ!ハイハイハイ! 部室やら道具の清掃してくれるバイトのな!!」 亦野「私は2年の亦野誠子! 趣味は釣りと麻雀とフィッシングと釣り!! よろしくっ!!」 京太郎「あ、ああ。 どうも、須賀です(テンション高えなこの人)」 ガチャッ 菫「……騒々しいな全く」 尭深「おはようございます」 亦野「弘世先輩に尭深ー! こんちゃーっ!」 菫「なんだ、亦野。 いたのか」 亦野「うはーまた言われたー! でも淡に言われた時よりもっと傷つくなー!」 菫「冗談だ。だから少し黙れ」 亦野「あ、はい」 菫「それで、ほら。 入りなさい」 玄「……し、失礼しまーす」 京太郎「あっ」 玄「あっ……」 玄「京太郎くん!!」 京太郎「これからはテンションに身を任せた行動は控えてくださいね」 玄「はい……」 京太郎「俺だけならまだしも、他の皆にも迷惑をかけるんですから」 玄「まことに申し訳ありません……」 京太郎「……」 ナデナデ 玄「んっ……えへへ……」 玄「……でもホント……会えて良かった……」 玄「本当に……グスッ………会えて……グスッ……」 京太郎「玄さん……何も泣く程のことじゃ……」 玄「弘世さんと渋谷さんのおもちに……」 京太郎「そっちかよ畜生」 京太郎「とまぁ説教も終わりましたし。 始めますか」 照「うん。 それじゃあ京ちゃん。 松実さん」 照「ようこそ、我らの白糸台高校へ」ニコッ パァァァァ 京太郎「うおぉ……」タジッ 玄「おおぅ……」タジッ 照「2日間のお仕事。 頑張ってね」ニコォッ 京太郎「あ、はい! よろしくお願いします!!」 玄「よ、よろしくお願いします!!」 菫(不気味だな) 淡(不気味……) 亦野「不気味なー」 照「……亦野ちょっとこっちこい」 亦野「うえっ!?」 ――そんなこんなで。 京太郎「コンベアベルト良し、Vベルト良し、ホッパーリング、テンリーダー、マットその他OK」カチャカチャ 京太郎「この台も大丈夫っと……」ガチャンッ 淡「あと15台っ。 がんばれがんばれーッ」 京太郎「……ちっとは手伝ってくれてもいいと思うんですけどねぇ~?」 淡「ん~? あれぇ~? バイトの分際でそんなこと言っちゃうんだぁ~?」 淡「これはバイト代減らしたほうがいいかなぁ~?」 京太郎「さーて次々!! いやぁ~卓がこんなに多いとやりがいがあるなぁ!」 淡「キャハハッ。その意気だキョウタロー!」 京太郎「はぁ……。……えーっと、ドライバードライバー……」 スッ 照「はい、京ちゃん」 京太郎「ん? ああ、照さん」 京太郎「ありがとうございます」スッ 照「私も手伝うよ」 淡「えーっ」 京太郎「いやいや、いいですよ。こういう力仕事は男がするもんですし」 淡「そうだよテルー! こんなの下っ端の仕事じゃーんっ。私達は忙しい身なんだからそんなのする必要ないよーっ」 京太郎「淡もああ言ってますし。時間が勿体無いですよ」 照「今日の練習は午前で終わってるし、今は皆手持ち無沙汰」 京太郎「まぁ確かにそうですけど……こんなのつまんないことですし」 照「……そんなこと無い」スッ カチャッ ...パカッ 照「二人なら、きっと楽しいよ」ニコッ 京太郎「……照さん……」 淡「むっ」 照「ここ?」 京太郎「そうです。カバー開けた時に端に見えるこのでかいのがコンベアベルトです」 照「……見た感じ欠損は無いよ」 京太郎「じゃあコンベアベルトは大丈夫ですね。次はテンリーダーの方診ましょうか」 照「テンリーダーって、これ?」 京太郎「はい。コイツを外すのはちょいとコツがありまして……」 照「……ふむ……」 ワイワイ ワイワイ 淡「………」 京太郎「ん?」 淡「…………」ジー 京太郎「…………」 京太郎(……ふむ) 京太郎「んー……やっぱり二人だけだとこの台数は辛いなーっ」 淡「!」 京太郎「誰か手を貸してくれないかなーっ」チラッ 照(……あぁ) 淡「あっ……だったら……!」 京太郎「いや、でもここにいるのは俺と照さんと忙しそうな身の淡さんだけだしなぁーっ」 淡「うぐっ」 京太郎「淡さんは手伝ってくれなさそうだし。 いやー大変だなーっ」 淡「ぐぬぬぬぬぅ……」 淡「…………きょ、キョウタロー!」 京太郎「おーなんすかー淡さーん」 淡「そんなに言うなら……て、手伝ってあげなくもない!…………けどっ?」 京太郎・照「「…………」」ニヤニヤ 淡「あっ! 二人してその顔!! もーッ!! ////」 ブォオオオオ 玄「うん。 これで床のホコリは大体いいかなっ」ピッ 菫「……すごいな……」 玄「ふふ。 こう見えて、掃除は得意なんですよっ」 菫「いや、そこもだが…………私はこういった機械がテンで駄目でな……」 玄「……ふぅん……?」 玄「!」ピコンッ 玄「でしたら教えましょう! 掃除機なんて簡単ですよ! いいですか? ここをこう持って、地面の溝に沿って……」 菫「お、おぉ。 こうか……?」 フニュ 玄「そ、そうそう! 腕をしっかり前に固定して……えへ……えへへぇ……」 菫「こうだな!」グッ フニャァ 玄「そうですフヒヒッ!」 玄(潰れるおもちすばららァァァっ!) ギュゥ 尭深「ん……」 玄「雑巾は手首だけで絞ると大変ですよ、渋谷さん」 尭深「あ、松実さん」 玄「こう、腕を伸ばして……腕全体でギューっと」スッ 尭深「……こう……かしら……」 グニュウウ 玄「そうです! もっと脇を閉めて屈んでください!!」 尭深「は、はい……」 グニュゥゥゥウウ 尭深「ど、どうですか?」 玄「あ。 ま、まだまだァ! もっと胸を閉めてください!」 尭深「は、はいッ」 グンニュゥゥゥゥゥゥゥゥウウウウウ 玄「あへ……アヘヘヘ……」 ――17 00 京太郎「お疲れ様でしたー」 玄「したー!」 京太郎「まさか4時間で20台の点検全て終わるとは……」 淡「途中からドライバー必要なくなったからねー」 照「回すのは得意っ」キリッ 菫「っんー……。 おかしいな……腕や腰より肩が凝ってる気がする……」 尭深「掃除機って肩に来るんですね……知らなかった……」 玄「うへへ」 京太郎(首尾は?) 玄(超上々!) 京太郎「( ´∀`)bグッ!」 玄「( ̄ー ̄)bグッ!」 玄「……あれ?そういえば亦野さんは? 姿が見えませんけど……」 菫「ああ、アイツなら絶賛仕事中だ」 玄「へ?」 菫「須賀くん、例のモノを」 京太郎「あ、はい。 こちらがリストです」スッ 菫「うむ、確かに。では早速」ピッ 玄「?」 prrrr ピッ 『もしもーし! 弘世先輩ですね!! もしかして私の仕事ですか!?』 菫「ああ、随分待たせたな。悪かった」 『いやいや! リールだハリスだの色々見てたんでむしろ早かったなーって思ってた所です!』 菫「そうか。 んじゃ、読み上げるぞー」 『はい!』 玄「あの……渋谷さん。 亦野さんは何を?」 尭深「必要な部品類を購入するために、予め大手麻雀店に行っておいたそうです」 玄「い、いつから?」 尭深「多分……3,4時間前でしょうか」 玄「えぇ……」 京太郎「常識ですね」 菫「常識だな」 照「常識」 淡「常識だねー」 玄「えええぇ」 照「とまぁ、お疲れ様。京ちゃん、松実さん。明日もよろしくね」 菫「明日は部活自体無いから午前から来てくれ」 淡「遅刻したら罰だかんねー!」 尭深「お気をつけて」 京太郎・玄「「お疲れ様でしたー!」 玄「たっきゅうマダー?」 京太郎「そんなに楽しみですか?」 玄「そりゃもう! この時の為に働いてたようなもんですよ!」 京太郎「さいですか。あ、ホラ、見えて来ましたよ。 あそこです」 玄「わーい! たっきゅう! たっきゅう!」ダッ ラウンド○ン『しばらく休みます』 玄「 」 玄「…………る~るる~……るるる~……」 京太郎「玄さん…………」 玄「…………あれがデネブアルタイルベガ……君が指す夏の大三角……」 京太郎「事前に調べなかった俺が悪かったです…………本当にすいませんでした……」 玄「…………」 京太郎「…………ちなみにアレは北斗七星です」 玄「……グスッ」 ――― ―― ― 京太郎「ってなことがあってさ」カチャカチャ 淡「ふーん?」 京太郎「昨日帰った後はずっとふて寝してたよ」ガチャンッ 照「ふーん……」 照「……でもその割には……」チラッ 玄「あっ! 弘世さん! おはようございます!! 今日も1日、胸張って行きましょう!」 菫「あ、ああ。 その調子で頑張ってくれ……」 玄「おっひょー! おはようございます渋谷さん!! 今日も弾んでますねぇ!!」 尭深「お、おはようございます松実さん……。……弾む?」 照「……随分元気そうだけど」 京太郎「……そういう人ですから……。 淡、そこのピン取って」 淡「ほいほーいっ」スッ ガチンッ 京太郎「よっし。 これでおしまいっと」 淡「あれ? もう終わり? 早くない?」 京太郎「今日やる分まで昨日やっちゃったからなぁ」 淡「ふふ~ん。 私のおかげねっ」 京太郎「ああ、その通り。 ありがとう、淡」ナデナデ 淡「んふふ~っ。 撫でんなし~」ニコニコ 京太郎「満更でもねえくせによぉ~」ウリウリウリ 淡「やめろし~っ!」ニコニコニコ 京太郎「照さんもありがとうございました」 照「ん」 京太郎「正直照さん照さんが手伝ってくれなかったら昨日で終わらなかったかと……」 ナデナデ 京太郎「んっ……」 照「……」ニコニコ 玄「こっちも最後のお掃除終わったよ~」 京太郎「了解でーす。 ……ん? この匂いは……」 菫「二人共お疲れ。カレーを作った。 食べていくといい」 玄「カレー! やたっ!」 京太郎「シーフードカレーですか。いいですね」 亦野「材料調達、アタシアタシ!」 菫「辛さは甘口と中辛がある。好きな方とれ」 淡「はいはーい! アタシ甘口ー!」 照「同じく」 尭深「中辛」 亦野「アタシだけ辛口なんだー! いいだろー!」 菫「亦野」 亦野「はい」 菫「黙れ」 亦野「はい」 「「「頂きまーす!」」」 尭深「ゆで卵欲しい方……」 玄「ハイ! ハイハイ! 二つください! 二つ! 丸の形が綺麗なのくださーい!!」 京太郎「…………」 亦野「福神漬あるよー!」 菫「貰おうか」 亦野「ちなみに作ったのアタシです」 菫「やっぱり要らない」 淡「キョウタロー! ニンジンあげるー!」スッ 京太郎「要らない」サッ 淡「ぶー」 照「京ちゃん、ニンジンあげる」スッ 京太郎「あ、どうも」スッ 淡「えー!?」 ―12 30 京太郎「ふぅ……。 修理も掃除も片づけも終わりましたし……」 玄「ん、そうだね。 ……ゲフッ」 京太郎「そろそろお暇しますか」 淡「えっ、もう行くのー?」 京太郎「むしろ居過ぎた位だよ。昼飯までごちそうになったんだし」 菫「もう少し居てもいいんじゃないか? 今は暑い時間だし、駅も混むだろう」 京太郎「むっ……」 亦野「夕方までゆっくりしてきなよー」 尭深「冷たいお茶、出しますよ」 玄「……だってさ、京太郎くんっ」 照「……京ちゃん」 京太郎「……」 京太郎「それじゃあ……夕方までお邪魔してますかっ」 玄「そうこなきゃっ!」 ――― ―― ― 淡「……ダウト!」 亦野「バカめ!引っ掛かったな!」 京太郎「いや、ホントにダウトっすよ」ペラッ 亦野「……あれ?」 菫「楽しそうだなお前ら…………麻雀部なのにトランプって……」 照「………」ペラッ...ペラッ... 尭深「………ズズッ……」 亦野「また須賀くん1位かー」 淡「もっかいもっかい! 今度こそ絶対勝ってやる!」 京太郎「……その前にちょっと休憩」スクッ 淡「あっ! 逃げる気かっ!キョウタロー!」 京太郎「違うって」 京太郎(……玄さん……何処行った?) ―白糸台麻雀部 台所 玄「~♪ ~♪」 京太郎「あ、こんな所に居た。何やってんすか玄さん」 玄「お、京太郎くんっ。いい所に! 味見して、味見っ」 京太郎「味見? ……なんすかこの緑の物体」 玄「んふふ。 いいからいいからっ、どーぞっ」スッ 京太郎「い、頂きます」 パクッ 京太郎「…………」モグモグ 玄「~♪」 京太郎「……あれ……これ……」 玄「何だかわかった?」 京太郎「わらび餅ですか?」 玄「せいかーい!」ズビシッ 京太郎「玄さん、わらび餅なんて作れたんですかっ」 玄「これでも旅館の娘だよ~? お菓子作りはお手の物っ」 京太郎「旅館生まれって凄い、改めてそう思った」 玄「他にもー。 ずんだ餅、ごま餅、よもぎ餅、柏餅! なんでもござれ!」 京太郎「すげぇ、なんか久々に素直に玄さんを尊敬した気がする」 玄「おもちマイスターだからねっ!」 京太郎「おもちマイスターって凄い、改めて」 玄「きな粉篩って完成! どやっ!」 淡「おおー!!」 菫「まさかここで本場のわらび餅を食べれるとは……」 尭深「……♪」モクモク 亦野「尭深が今までにないくらい良い笑顔してる……」 照「おかわり」 淡「おかわりー!」 京太郎「早っ」 京太郎「……いやホント美味いなコレ……」モグモグ 亦野「あ、須賀くん。 ほっぺにきな粉着いてるぞっ、と」スッ ペロッ 照「!」淡「!」 亦野「ん~甘~」 京太郎「あ、どうも」 亦野「ついでに餅一個貰い!」スッ 京太郎「あーちょっと!」 亦野「へへーん」モグモグ 照「……」 淡「……」 照「亦野、ちょっと卓着こうか。大丈夫、痛くしないよう心掛けるから」 亦野「え」 淡「雀卓へ行こうぜ……久しぶりに……キレちまったよ……」 亦野「えぇ!? ちょ、なんで!?」 ―16 30 菫「二日間、お疲れ様。 お陰で見違えるようになったよ」 京太郎「そうですか? 一日中ほのぼのしてた気しかしないんですけど……」 菫「いや、むしろそれでいい。ウチはその名前の所為で何かと空気が淀みやすいからな」 菫「こういう日が一日くらいあっていいだろうさ」 京太郎「弘世さん……」 玄「弘世さん……」キラキラ 菫「ああ、そうそう。 はい、バイト代だ」スッ 玄「どうも……ってええ!? は、8人の諭吉! 一人で!?」 京太郎「こ、こんなにたくさん!? は、半分でいいですって!」 菫「そうなのか? バイト代の相場ってのがいまいちわからないものでな……」 照「京ちゃん、これ。 私の住所」スッ 京太郎「あ、どうも……って住所!?」 照「手紙……頂戴ね」 京太郎「あぁ、手紙ですか……」 京太郎(流石文学少女……) 照「……待ってるから」 京太郎「……わかりました。 しっかり手紙送ります」 京太郎「だから俺も、待ってますね」 照「うんっ」 照「……咲のこと、よろしくね。京ちゃん」 京太郎「はいっ」 淡「キョウタロー、メアド教えてー!」スッ 京太郎「おう。 赤外線、ココな」 ピッ 淡「……んふふ~」ニヤニヤ 京太郎「なんだ? そんなに嬉しいか?」 淡「だって男子のメアドなんて初めてだもーんっ」 京太郎「マジか」 淡「うん! だからキョウタローは私の初めてのメル友!」 京太郎「ほぉ。 そりゃどーも」 淡「…………」ピッ 京太郎「……んっ」ピッ From 大星淡ちゃん 『毎日送ってやるから覚悟しなさいね!』 京太郎「……ふふっ」 淡「キャハハッ」 玄「渋谷さん! これ、わらび餅10人前です!受け取ってください!」 尭深「はぁ。 でも、こういうのは部長の弘世先輩のほうが……」 玄「いえ!是非このおもちは渋谷さんに受け取って欲しいんです!」 尭深「は、はぁ……。 ……なら」 尭深「ありがたく、頂きますね」ニコッ 玄「はい!!」 菫「ほら、亦野起きろ。 二人が去るぞ」 亦野「 」 菫「亦野? おい、亦野っ」 亦野「 」 菫「……駄目か」 京太郎「それでは」 玄「皆さん!」 京太郎・玄「「さようならー!!」」 淡「バイバーイ!!」 照「また、ね」 菫「あまり遅くまで外を出歩かないようになーっ」 尭深「お気をつけて」 亦野「 」 亦野「ハッ」 ――― ―― ― ガタンゴトン 玄「あー! 楽しかったー!」 京太郎「東京都、王者白糸台。 最初はどうなるか不安だらけでしたけど」 玄「箱を開けたらなんてことなかったね!」 京太郎「入って速攻で迷子になった人が何言ってんですか」 玄「まぁまぁまぁ! 今となってはいい思い出だよ!」 玄「次は何処へ?」 京太郎「多分、近い方の龍門渕ですね。 合宿が終わってれば、ですけど」 玄「白糸台の次は龍門渕……有名校続きでドクドクするね!」 京太郎「……なんすかその擬音」 玄「ドキドキ+ワクワク!」 京太郎「なんでプラスの言葉同士を足してるのにマイナスなイメージになるんだろう」 京太郎「ところで今回のおもち談義なんですけど」 玄「ん! そういえばしてなかったね! とは言っても【形】も【大きさ】も渋谷さんがダントツで……」 京太郎「……【柔らかさ】のほうは?」 玄「あ゛」 京太郎「……」 玄「……」 京太郎「………」 玄「………」テヘヘ 京太郎「松実ァ!!」 玄「すいませぇええん!!!」 ―――― ――― ―― ― 菫「なぁ照……ずっと疑問だったんだが」 照「ん?」 菫「どうして須賀くんのことを『京ちゃん』と? そこまでの面識あったのか?」 照「……いや、無い」 菫「じゃあ、どうして?」 照「……それは……ひみt」 亦野「あー、宮永先輩って『幼馴染』っていう関係に憧がれてるみたいなんですよー」 照「 」 菫「ほほぅ?」 亦野「今日買ってきたベストセラー本も『幼馴染』とのラブコメでしたし」 照「……っ……っ」プルプル 菫「ほ~ぉ……」 亦野「だから本心じゃ、『照ネエ』とか呼んで欲しかったりしたんじゃないですかねぇ」 照「!!」カァァァ 菫「お、なんだ図星か照」 淡「て……照ネエって……ブフッ……」 照「……っ」プルプル 亦野「あれ? どうかしましたか宮永先輩?」 照「ま……ま……!」ブルブル 照「亦野ァアアアア!!」 ギュルルルルルルルルルルルルルル 亦野「ひぃいいいいい!!?」 尭深「……ズズッ……」 尭深「……ふぅ」 尭深「……美味しい……」 ――― 王者白糸台を後にした、おもちマイスター玄とその弟子京太郎 ――― ――― 二人の旅は前途多難、五里霧中。終わりがまだまだ見えない ――― ――― 一体この先、彼らにどのようなおもちが立ちはだかるのだろうか ――― ―― 続く 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/goron/pages/190.html
芋太郎は、ギコっぽいぽい一般の住民である。 男性配信者。 ギコっぽい時代からいた古参。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6243.html
4月21日月曜日 早朝 京太郎「…よし目が覚めた」 健夜「…zzz」 良子「……zz」 京太郎「義姉さん達が今日の昼に出発だからお弁当と朝御飯を作らないと」 カピー「パカパカ(起きたのかリア充)」 京太郎「カピー居たのか、おはよう。少し待ってくれよ、直ぐに起きる」 シュル… カピー「パカパカ(もう人辞めてるだろ…)」 京太郎「気のせいだ…さて朝飯だ、朝飯」 カピー「パカパカ(たまには私にも構えよ?)」 京太郎「そのうちまた神託を聞かしてもらうよ」 カピー「パカパカ(…あいつは選択を迫られてる事を知らないのか。あっ、私が話してないだけか)ボソッ 京太郎「さあ、今日も頑張るぞ」 京太郎「今なら味王を病気から救えるかもしれない……なんてな」 カピー「パカパカ(誰だそれ?)」 京太郎「飯を食べたら不治の病が治る御老体」 カピー「パカパカ(人間は凄いんだな…)」 良子「グッモーニン、京太郎」 京太郎「おはよう、良子義姉さん。健夜義姉さんはまだ寝てるの?」 良子「ノー。京君のご飯が呼んでると目覚めて支度をしてます」 京太郎「健夜義姉さんらしいな」 良子「そうですね」 京太郎「いただきます」 健夜良子「いただきます」 京太郎「そういえば二人とも次はいつ帰ってくるんだ?」 健夜「私はGWは有給とったよ…社長や他のプロ達に泣かれたけど麻雀で勝って許可もらったし」 良子「私もGWは休みですよ。健夜義姉さんみたいにはしてないけどお話したら休みをくれたんですよ」 京太郎(駄目だこの義姉さん達は…) 健夜「みんなが休みなら何処かに旅行に行かないかな?京君もたまには家事をしない日があっても良いと思うんだよ」 良子「GOODアイデア…場所はどうしましょう?京太郎は行きたい所とかありますか?」 京太郎「……」 京太郎「東京かな?」 良子「ホワイ?東京なら何時も健夜義姉さんや私の試合を観にいってるじゃないですか」 京太郎「…健夜義姉さんの部屋が気になる。それにさ旅行ってお金かかるし健夜義姉さんのいえに止まれば問題ないから」 健夜「問題ありまくりだよ!東京以外の所に行こうよ!」 京太郎「例えば?」 健夜「……」 健夜「か、鹿児島に行こうよ!あそこなら霞ちゃん達が居るしお金もかからないから!」 良子(義姉さん、条約を忘れたな!) 良子「それはダメです…姫様達に気を使わせるつもりですか?ここは間をとって岩手に行きましょう!」 健夜「鹿児島!」 良子「岩手!」 京太郎「…ならジャンケンで決めればいいんじゃないか?」 良子「勝った!」 健夜「負けた…でも東京じゃないからべつにいいかも」ボソッ… 京太郎「岩手か…この前、パンフレットが届いたんだよな?」 ビクッ 良子「ぱ、パンフレット?」 京太郎「そうそう、県外の高校のパンフレットと特産品が届いたんだよ…あれって義姉さん達のやつだろ?」 健夜「う、うん、そうだよ」 京太郎「何かは知らないけど色んな高校があるんだな?って思ったよ。ただ鹿児島と東京のパンフは怖いから見なかったけど」ボソッと 良子「そ、それはよかったですね」 健夜「そ、そうだね」 カピー「パカパカ(姉も弟もヘタレで鈍感だな」 昼間 京太郎「…義姉さん達が何かを隠してる気がするんだが、まああんまり気にしても仕方がないか。それより何処でご飯を食べようか 京太郎「中庭で食べるか…」 久「あれ、須賀くん」 京太郎「あっ、部長もお昼ですか?」 久「そうよ。須賀君も?」 京太郎「そうです。良かったら一緒にどうですか?」 久「ごめんなさい、友人と約束してるの」 京太郎「そうですか…残念です」 ーーーーーーーー 放課後 京太郎「さてどうするか」 京太郎「こんにちわ?」 久「えっ、ちょっと待って、プロと打てる子なんて……居たわ、とびっきりの打ち手がね」←電話中 京太郎「えっ…?」 久「いつもの雀荘でいいのよね?負けた時の事を忘れないでよね」ピッ… 京太郎「……失礼しました」すぅ… ガシ 久「須賀君、少しお願いを聞いてくれないかしら?」ゴゴゴ… 京太郎「は、はい」 久「よかった、部活が終わったら私とデートしましょ」ニコ 京太郎「喜んで行かさしてもらいます!」 久(ふふ、ちょろいわね) 京太郎(プロと対局しそうだし…部長は今頃、ちょろいとか思ってるんだろうな) ーーーーーー 京太郎「何をしようかな?」 京太郎「部長に話を聞いてみるか」 久「どうしたの須賀君?」 京太郎「いや、今日は何処に連れて行ってもらえるのかなって」 久「ふふ、秘密よ」 京太郎「ですよね?。でも楽しみだな部長とデートなんて!」←大声 久「えっ、須賀くん!!」 優希「部長と」 和「須賀君が」 まこ「デートじゃと?」 咲「えっ?」ゴゴゴ… 久「こ、これは違うのよ、そうよね須賀君!」 京太郎「えっ?さっきあんなにモーレツにアピールしてきたのに俺とは遊びだったんですか?」 まこ「まさか久がの?」 和「SAO」 優希「予想外だじぇ」 咲「………」ゴゴゴ… 京太郎「なんて冗談ですよ。部長に部活の後にパシリを頼まれたんです」 まこ「なんじゃ、つまらん」 和「そ、そうですよね」 咲「なんだ良かったら…」 久「覚えてなさいよ、須賀君!」小声 京太郎「男の純情を弄ぶからですよ」 部活終了 京太郎「それで俺は誰と打つんですか?」 久「あらそこまでわかってるのね」 京太郎「伊達に義姉二人の雑用をこなしてませんよ」 久「須賀君には私とタッグで二人のプロに一泡ふかせて欲しいのよ」 京太郎「プロですか…」 久「一人は捲りの女王って呼ばれてる藤田プロ。もう一人は…」 久「大沼プロよ」 京太郎(両方直接会った事はない…だけどプロで度々義姉さん達から聞いてるから間違いなく強い筈。槍を使っても壊れないはず)」 久「す、須賀君?」 京太郎「どうしました?」 久「い、いえなんでもないわ」 京太郎(……全力で挑むか) 久(須賀君が真剣な顔で凛々しいはずなのになんで私は冷や汗が止まらないの?) 久「ここよ…」 京太郎「あれ、ここって染谷先輩の…」 久「そうよ…ここにね」 藤田「来たか。そっちが噂のスケットかい?」 久「ええ、私の知り合いで一番強い京太郎君よ」 京太郎「どうも…」 大沼「…ほほぅ」 京太郎(…できるな、この人) 藤田「まあいいさ、早速始めるか。そっちの勝利条件はどちらかが飛ばなかったら勝ちでどうだい?」 京太郎「はっ?」 久「ええ、それでいいわ」 大沼「……それは納得ができんの」 京太郎「なにいってるんですか?」 大沼「若いのにこんな魔物がおるとは儂は知らんかった…此奴相手に手を抜くのは失礼じゃ」 京太郎「光栄ですね、大沼プロ…ルールは普通でいいですよ。麻雀にハンデとか義姉二人だけで十分だ」 藤田「大沼プロがそういうならそうしましょうか…」 藤田(この金髪がそんなにできる奴なのか?) 久(ヤバイかもしれない…) 京太郎「起家…本気でいかしてもらいます」ゴッ! 藤田「なっ…!」 大沼「……」 久(……これが須賀君の本気!) 京太郎(感覚が冴える…義姉さん達と本気で打ってる感覚だ…なあ、藤田プロ?あんたは義姉さんより強いのか?) 大沼(止まった…いや、止められたか) 藤田(なんなんだこいつは…本当に高校生か?衣でもまだ愛嬌があったぞ!) コトン… 京太郎「ロン…5800です。藤田プロ、目は醒めましたか?」 久(ついていけない…!) 京太郎(張った…) 大沼(…似ているな) 藤田「…少年、いや京太郎と言ったな。私は君を舐めてたようだ…ここからは本気でいかしてもらう!ツモ、300.500!」 京太郎(……) 大沼(狙われている……だが儂は射抜けんよ)百戦錬磨発動! 京太郎(躱された…だが…) 藤田(これで…) コトン… 京太郎「ロン…」 バタバタ… 大沼「これは…」 京太郎「国士無双…!」 藤田「なっ!!」 久「……えっ?」 京太郎 62300 大沼 24700 藤田 -11700 久 24700 京太郎「お疲れ様でした」ふぅ… 大沼「坊主…いや、京太郎と言ったな改めて名前を聞かしてはくれんか?」 京太郎「はい、須賀京太郎と言います」 大沼「…儂は大沼と言う。ところで京太郎、お前には姉がいるか?」 京太郎「ええ、居ますよ。自慢の二人の義姉が」 大沼「やはりか…手があの二人に似ておったからの。あやつらの愛弟子ならその実力も頷ける…藤田にもいい薬になっただろう」 藤田「……」←呆然としている 京太郎「ところで部長、藤田プロと何の約束をしてたんですか?」 久「えっ、はい! GWの期間中に実施する合宿のコーチを頼もうと思って…」 京太郎「合宿?」 久「う、うん…学校の離れを使って秘密裏に計画を練っての」 京太郎「そうなんですか」 大沼「娘っ子、約束通りワシも教えに行くからの。ああ気分がいい…若い世代の成長が実感できるのは嬉しいの。だが次は負けんからな。ほれ、行くぞ藤田」 藤田「……」ズルズル… 京太郎「俺達も帰りますか?」 久「えっ、そ、そうね!」 京太郎「部長、もし良かったら何処かによりませんか?折角ですし、本当にデートをしてもいいんじゃないかなって…?」 久「べ、別に構わないわよ?」 久(お、落ち着くのよ私…相手は須賀君じゃない。何でこんなにドキドキしてるのよ!) 京太郎「なら公園でも寄って少しお話でもしましょうか。俺、なんだかんだで部長の事をあまり知りませんし」 久「そ、そうね…」 京太郎「あっ、自動販売機…部長は何か飲みますか?折角だから驕りますよ?」 久「えっ、自分の分は自分で…」 京太郎「男は女の前では格好をつけたがるんですよ。部長も可愛い女の子なんですから、素直に奢られてください。いつもコーヒーにシロップとミルクをいれてるからカフェラテで大丈夫ですよね?」 久「…だ、大丈夫」←顔を伏せているが耳まで真っ赤…日もくれている為に京太郎は気がつかない 京太郎「……」 久「す、須加君は家で何をしているの?」 京太郎「家事しながらカピーと戯れてますね。たまにネト麻をしたりしてますが」 久「家事?」 京太郎「ええ、俺の両親は随分と昔に他界しまして…それ以来家事とかは自分でしてます」 久「ごめんなさい…まさかそんな事だなんて知らなくて」 京太郎「気にする事じゃないですよ。もう何年も前、俺ですら顔をあまり覚えてないんですから」 久「そう…」 京太郎(明らかに落ち込んでる…でも多分部長に家族の話を振るのは地雷なんだよな。この前タコスに振られたときに誤魔化してたし) 京太郎「そんなに落ち込まないでください。せっかくの綺麗な顔が台無しですよ」 久「えっ…!」 京太郎「おっとこれは珍しい、部長が素の表情を出してくれた」 久「わ、私はいつも素よ!」 京太郎「流石にそれは否定するかな。先輩を見てると少しだか危なっかしく思えますよ。強気に破天荒に行動してて実は家に帰ったら部屋の隅で反省したり泣いたりしてそうですよね」 久「えっ…?」 京太郎「俺と居る時くらい気を張らなくて大丈夫ですよ。部長がどんな人間でも俺は側にいますから」 久「……っ…」ポロ… 京太郎「なんて俺みたいな奴が言っても信用性0か」ワハハ 久「そ、そうよ…須賀君のくせに生意気よ」ポロポロ… 京太郎「そうですね。でもまあ、俺は部長の事が好きですから」 ズキュウン… 久「えっ…?///」 京太郎「あと咲も和も優希も染谷先輩も好きです…みんな大切な仲間ですから」 久「須賀君の馬鹿…」 京太郎「えっ?」 久「何でもない…それより須賀君…いや、京太郎って呼ぼうかしら。折角プロを相手に一緒に戦ったんだし。まあ、私は何もしなかったけど。私の事も久でいいわ」 京太郎「了解です、ぶちょ…久さん」 久「ならもう帰りましょうか」 京太郎「そうですね」 別サイドストーリー 義姉達は義弟馬鹿 大沼「小鍛冶プロと戒能プロ、この後少し時間はあるか?」 健夜「は、はい、私は大丈夫ですが…」 良子「ノーウェイ、私も問題ありません」 大沼「それなら良かった…お前達の愛弟子の事で話がある」 健夜「愛弟子?」 大沼「…鈍いのお。須賀京太郎の事じゃ」 良子「…どこでそれを」ゴッ… 大沼「とって食おうとした訳じゃない、寧ろ儂は食われた側じゃ」 健夜「えっ?」 大沼「お前達の愛弟子は東三局目で藤田プロに国士無双をぶち当ててワシと藤田二人に完勝した魔物じゃったぞ」 良子「京太郎が大沼プロに勝った?」 健夜「藤田プロに役満を当てて?」 大沼「おう、最初は儂にぶち当てようとしたみたいだがさすがにずらさしてもらった…それにしても京太郎は強いな。儂はあいつとタイトルを争うまで引退はせんぞ」 健夜「むぅ…京君は負けませんよ?」 戒能「そうです、京太郎は強いですよ」 大沼「まだまだ儂も負けんよ…引退を考えて静かに打っていたが昔のカンを取り戻してもう一度打つ。そして儂が勝つ」 健夜「…それでも勝つのは京君です」 大沼「ふっ…まあ、次は儂が挑戦者だからの。敗者に口なしじゃ。小鍛冶プロに戒能プロ…次はタイトル戦で会おう」 ーーーーー 戒能「京太郎がプロに役満を当てるまでに成長しましたか…」 健夜「そうだね…京君も強くなったね」 ……… 健夜「ど、どうしよう良子ちゃん、お祝いするべきなのかな?」 良子「お、落ち着いてください。と、とりあえず京太郎にはご、ご褒美が必要ですね」 健夜「な、ならさ…今度の旅行のときに…」 良子「…ナイスアイデアです。最近ライバルも増えましたしね」 健夜「京君は私と良子ちゃんのものだからね…バニーでいいのかな?」 良子「先日漁ったらバニーからナースに変わってました…これは調査が必要ですね 」 夜 京太郎「さて何をしようか」 京太郎「最近身体を動かしてないから、久しぶりに走るか」 京太郎「山道を走るか…」 カピー「パカパカ(夜に山道に人が居たらこわいだろ)」 キングクリムゾン! 京太郎「よく走ったな…今日はもう寝るか」 4月22日 朝 京太郎「起きた…」 カピー「パカパカ(私の出番か)」 京太郎「何で朝からそんなにテンションが高いんだよ」 カピー「パカパカ(私が主役だからな。さて神託を聞きたいらしいが何を聞きたい?迫り来る選択(転校)か?特定の誰かと仲良くなる方法か?)」 京太郎「こいつ本当にカピパラなのか?」 京太郎「そうだな…やっぱり和と仲良くなりたいな」 カピー「パカパカ(所詮は乳か…まあ言い答えてやろう。手っ取り早いのはオカルト全力の麻雀でSOAの概念をぶち壊して刷り込むプラッシー効果って奴だな。ただしこれは一歩間違えば再起不能になるからオススメしない)」 京太郎「再起不能って…どこの魔王だよ」 カピー「パカパカ(二番目は今日の放課後に繁華街に行けばいい。そうしたらどうにでもなる。時間がないからな狙うならいそげよ)」 京太郎「繁華街にいけばいいのか…覚えてたら行こう」 カピー「パカパカ(私も今日は一日温水プールで遊ぶか。身体は大事だからな)」 昼間 京太郎「学校の授業を受けてて思うのは義姉達が小学生や中学の時に教えてもらった内容なのは突っ込んだら駄目なのか?」 京太郎「昼飯を何処で食べよう」 京太郎「…カピーの神託で昼飯を作り損ねたから学食でコッペパンを買ってきたぜ」 咲「あ、京ちゃん!」 京太郎「おっ、咲か。お前も飯か?」 咲「そ、そうだよ!」 京太郎「なら一緒に食べるか?」 咲「うん、一緒に食べよう!」 京太郎「なんか嬉しそうだな」 咲「だって京ちゃん、最近全然遊んでくれないし…それに部長と何処かにいってたみたいだし」 京太郎「そ、そうだったな…ごめんな」 咲「別にいいよ、今こうやって京ちゃんとご飯食べてるんだし」 京太郎「…本当に良い女になったよな。最後には戻って来てくれたらいいのって感じの良妻の雰囲気だな」ワハハ 咲「からかわないでよ、京ちゃん」プクぅ… 京太郎「すまんすまん…ただまあ、たまにはこういうのありだな」 咲「私はずっとこのままでいいよ?」 京太郎「それは困る…麻雀が打てないだろ」 咲「……ふふ、京ちゃんらしいや」 放課後 京太郎「さて今日はどうするかな」 京太郎「飯を買いに行こう…朝カピーに何かを言われてた気がするんだがな」 ーーーーー ハギヨシ「お久しぶりですね」 京太郎「ああ、お久しぶりですハギヨシさん」 ハギヨシ「今日もこちらにお買い物ですか?」 京太郎「ええ、繁華街にも行きたかったんですが彼処は遠いですから…徒歩ではきついですよ」 ハギヨシ「……私の執事としてのカンが貴方は繁華街に行く筈だったと告げているのですが…何かありませんでしたか?」 京太郎「…何かを忘れてるんですがそれを思い出せないんですよ」 ハギヨシ「そうですか。それなら仕方がありません」 京太郎「ええ…」 ーーーーーーーー カピー「パカパカ(神託を無視したか…最初だから許すが次から無視した場合ペナルティがあるぞ。情報を得るだけでそれを使わないなど甘えているだろ?)」 夜 京太郎「カピーに蹴られた…神託を無視したからか。さて何をしようか」 京太郎「日々鍛錬だな」 京太郎「山道を走るか…」 京太郎「……」 京太郎「…ふぅ、休むか」 キイィ…… 京太郎「えっ?」 キイィィィ…… 京太郎「おいおい山道なのにスピード出した車の音が聞こえてくるとか…疲れてるのか?」 キイィィィイイン!!←カーブから猛スピードで車が突っ込んでくる。 京太郎「ありえないだろ!!」 バッ…←道の端により回避 京太郎「……ナンバーは…畜生、見えない。次あったら警察に突き出してやる」 ??「いま誰か居た気が…気のせいか。ワハハ」 4月23日 朝 京太郎「 山道はもうルートから外す…」 カピー「パカパカ(なんだ、二日連続で私に構うとは暇人にもほどがあるな)」 京太郎「いやさ、昨日カピーに教えてもらった事を忘れちまってさ…護れなかった気がしてさ。それを謝りたくてな」 カピー「パカパカ(これだから天然ジゴロは…次はないと思え。知ると言う事は責任がいる。それだけ覚えてたらいい)」 京太郎「よくわからんが一つだけ質問していいか?」 カピー「パカパカ(なんだ?)」 京太郎「カピーって本当にカピパラ?」 カピー「パカパカ(私の前歯のサビになるか?」 昼間 京太郎「カピーの前歯は狂気になりえるぞ…」 京太郎「昼飯を何処で食べよう」 和「須賀君?」 京太郎「うん?ああ和か…どうかしたのか?」 和「いえ、須賀君の姿が見えたので…一人で食べてるんですか?」 京太郎「ああ、たまにはこうやって空でも眺めながら食べるのもありかなって……カッコウつけたがただ屋上で飯が食べたかっただけなんだ」 和「そうなんですか…」 京太郎「和はどうしたんだ?いつも咲たちと食べてるだろ?」 和「わ、私も今日は一人で食べたかったんです」 京太郎「……そうか」 和「聞かないんですか?」 京太郎「聞いて欲しいのか?」 和「質問を質問で返さないでください!」 京太郎「ああ、すまん。話したくない事を無理矢理聞くのは駄目だって義姉達の教えでな…だから聞かない」 和「…ふふ…おかしな人ですね?」 京太郎「俺ってそんなにおかしいか?」 和「可笑しいですよ。麻雀部でずっと雑用をしてるから初心者だと思ってたのにトッププロ二人を義姉に持つ実力者だったり…優希をからかうのにこうやって気遣いもできる。ちぐはぐですよ」 京太郎「そうかな…」 和「ええ、可笑しいです」 京太郎「……まあ可笑しくてもいいかな」 和「えっ?」 京太郎「こうやって和が息抜きできる喋り相手になれるなら可笑しくてもいいって事だよ」ワハハ 和「わ、私は須賀君で息抜きなんてしてません!!」 京太郎「はいはい、そう言う事にしとくよ」 和「…須賀君なんて嫌いです」サッ… 京太郎「俺は和の事好きなんだけどな」ワハハ 和「……か」 放課後 京太郎「ハヤシライスのルーとビーフシチューのルーは一緒に見えて違うからな」 京太郎「今日はどうしようか」 京太郎「昨日は行けなかったから部活に行くか」 ーーーーーー 久「相変わらず早いのね、京太郎」 京太郎「ええまあ、早くきてする事は沢山ありますから」←麻雀牌を拭いている。 久「…一昨日、プロから役満をアガった人物とは思えないわ」 京太郎「そう言われたら困りますよ」←苦笑い 久「そうだ、良かったら皆に麻雀の指導をそれとなくしてあげてくれないかしら?」 京太郎「俺なんてまだまだ人に教えれるレベルじゃ…」 久「プロ二人を相手に勝ったんだから謙遜のし過ぎは嫌味よ?」 京太郎「わかりました…俺にできる事なら協力しますよ」 京太郎「…今日は染谷先輩か…」 まこ「なんじゃ、不満か?」 京太郎「いえ、楽しめそうだとおもって」 京太郎(まずいな…この前全力で打ったせいで制限が鈍ってる。さっさと終わらせないとふとした拍子に全力が出ちまう) 久{京太郎からあの威圧がないって事は手を抜かれてるってこと…少しだけ悔しいな) 優希(これで役満聴牌だじぇま) コトン… 京太郎「ロン。2000だな」 優希「う?、私の役満が」 京太郎(あれ…これって) まこ(何故じゃか、京太郎がヤバイ手を持っとる気がする…じゃが何が安牌なのかが解らん) コトン… 京太郎「…ロン」 バラバラ… 京太郎「緑一色で32000です」 まこ「規格外すぎるじゃろ…」 京太郎 59000 まこ -7000 久 25000 優希 23000 ーーーーー 京太郎「お疲れ様でした」 まこ「まさかワシの一番好きな役満であがられるとは…規格外じゃの」 京太郎「…俺よりも強いやつなんていっぱい居ますよ…義姉さんとか」 まこ「トッププロじゃろうてその二人は…。普通ならもう一戦と言いたいのじゃが何かを抑えとるようだし、今日は見逃す」 京太郎「はは…すいません」 優希「犬はもう打たないのか?」 京太郎「ああ、今日は勝ち逃げでやすんどくよ」 久「ベッド使うなら使っていいわよ」 京太郎「そこまでじゃないんで大丈夫です」 久「そう」 寄り道 京太郎「不完全燃焼って言うのかな…ああ、義姉さん達がいないしどうしたものか」 京太郎「こんな時は自転車でぶらぶらだな」 ーーーーーー チンピラA「そんなに誘ってる服なのにそれはないぜ」 一「は、離してくて下さい!人を呼びますよ!!」 チンピラA「ここは朝しか人があんまり通らない道なんだよ…俺と良い事しようぜ」 一(だ、誰か助けて!) ??「もしもし、警察ですか?今、目の前でチンピラが女の子を襲おうとしてるんですが…はい場所は」 チンピラA「はっ?」 ??「すぐ来て下さいね。俺、襲われたらやり返してしまうんで」 チンピラA「お前、何してくれてる……あ、あ、あっ!」 京太郎「どうしたんですか?不完全燃焼だから手加減はできませんけど…やるんですか」←某蛇のファイティングポーズ チンピラA「失礼します!!」 京太郎「逃げるならやるなよ…大丈夫ですか?怪我とかは無いですか?…あっ、これ貸すので着ていてください」←一が顔を下に向けている為に誰か解らず、服が余りにも過激なので破られたと思い、制服の上着をかける 一「す、須賀君?」 京太郎「えっ、国広さん?」 一「まさか須賀君が助けてくれると思わなかったよ…」 京太郎「男は女の人が絡まれてたら助けなければならない…義姉さんからの教えでつい。あ、良かったらこれどうぞ。さっき買って、家で飲もうとしたコーラです」 一「あ、ありがとう。ところで警察には本当に連絡したの?」 京太郎「ああ、安心して下さい。してませんから」 一「えっ?」 京太郎「勝てなさそうな相手なら保険でしますが警察を呼ばれたら面倒でしょ、色々と」 一「そ、そうだけど」 京太郎「それに一度首を突っ込んだ事だから命に替えても国広さんは護りましたよ」ワハハ 一「あ、ありがとう…」 京太郎「それにしても今日はどうしてこっちにきたんですか?龍門渕は遠いでしょ?」 一「学校自体が休みで、久しぶりの休暇だったから遠出してたらこんな事に…」 京太郎「それは大変でしたね…。龍門渕までなら自転車で少しだけかかりますが、送って行きますよ」 一「えっ?でもここからだと二時間くらい…」 京太郎「大丈夫です。ハギヨシさん達に連絡するわけにも行かないでしょ?安全と信頼の須賀京太郎サイクリングに任せて下さい」 一「…ふふ、君って面白いね。それなら送ってもらおうかな」 京太郎「はい、快適なサイクリングを保証しますよ」 ーーーーー 二人乗り中 一「須賀君はさ、なんであんなに麻雀が強いの?」 京太郎「義姉さん達に小さい時からしごかれてましたから…」 一「義姉さん達?」 京太郎「隠す事でもないんでいいか…俺の義姉さんは、プロの小鍛冶健夜と戒能良子なんですよ」 一「えっ?」 京太郎「義理ですよ、義理」 一「そ、そうなんだ…ごめん軽率だったよ」 京太郎「気にしないで下さい、昔の話ですから」 一「須賀君は寂しくないの?」 京太郎「…寂しい?」 一「だってプロ二人の苗字が全部違うってことは須賀君の両親は…」 京太郎「ああ、寂しくないっていえば嘘です。良子義姉さんの親も健夜義姉さんの親優しくかったですが心の何処かでこの人達は本当の両親じゃないんだなって思ってましたから」 一「…」 京太郎「それでも健夜義姉さんと良子義姉さんは常に側に居てくれましたから、寂しくても辛いとかは思ったことないですよ。一さんもなんで龍門渕さんの所で住み込みをしてるかわかりませんが、辛くはないでしょ?」 一「そうだね…透華達がいるから辛くもないし寂しくもないかな」. 京太郎「それと一緒ですよ」ワハハ 一「…須賀君、危ないから抱きついていい?」 京太郎「美人に抱きつかれるなら全然役得ですよ。ついでに雨がさっきから降りそうなんで背中が濡れてもしかたないですよね」 一「…ありがとう」 ハギヨシ「お待ちしておりました」 京太郎「あ、ハギヨシさんこんにちわ」 ハギヨシ「この度は国広がお世話になって…本当にありがとうございます」 京太郎「いえいえ…本人は疲れてたのか寝てしまってるのですがお願いしていいですか?」 ハギヨシ「はい、お任せ下さい」 シュ…←一を一瞬でお姫様だっこする 京太郎「それでは俺はこれで…」 ハギヨシ「お召し物が濡れてので替えを用意しますが?」 京太郎「背中だけ雨に濡れたみたいなんで大丈夫ですよ」 ハギヨシ「そうですか…それと一つ個人的な事を聞いてもよろしいですか?」 京太郎「ええ、構いませんよ?」 ハギヨシ「須賀様は服の露出が過度の女性はどう思いますか?」 京太郎「そうですね…俺はあんまり露出して欲しくないですね。女の子の肌は大事なモノですし、もしそれが彼女なら俺だけが知っておきたいですから…なんで俺はここで性癖を暴露させられてるんですか!」 ハギヨシ「それは知りません。それでは本当に今日はありがとうございました」 京太郎「ええ、それでは」 ダッ…… 一「…明日透華と服を買ってくるよ」 ハギヨシ「それがよろしいかと私も思います。それに会いに行く口実もありますし」 一「えっ…服借りっ放しだった」 夜 京太郎「ふぅ…10時か。鍛錬は無理だな。何をしようか」 京太郎「ネト麻をやるか」 京「よろしくお願いします」 かおり「よろしくです!」 モブA「よろしく」 モブB「よろしくな」 京 一位 かおり 三位 モブA 四位 モブB 二位 京太郎「よし、勝った。モブさん達は安定してたけどかおりさんは初心者独特の感じがする…」 かおりさんからウィスがきています。 京太郎「おっ、ウィスが着てる…」 かおり[あ、あの一位おめでとうございます!」 京[ありがとうございます。かおりさんも途中の大三元には冷や汗をかきましたよ] かおり[私なんてまだ麻雀を始めたばかりで…たまたまですよ] 京[たまたまでもアガッたらそれは実力ですよ。また良かったら打ってくれますか?] かおり[は、はい!こちらこそお願いします!] 4月24日木曜日 京太郎「……あっ、制服を貸しっぱなしだった」 京太郎「コッペパンに飽きたし、お弁当を作るか…それに食材も使わないと行けないしな」 京太郎「なかなかのできだな」 カピー「パカパカ(…結婚できるのかなこいつ」 昼間 京太郎「何処で食べようか」 京太郎「部室で食べるか」 ーーーーーー 京太郎「今日の昼飯は豪華だからな…BLTサンドをメインにオカズを多数…豪華だ」 ??「なら私にも少し分けてくれるかしら?」 京太郎「いいですよ…えっ?」 ??「やった!京太郎の料理は美味しいって咲から聞いてたから期待してるわよ」 京太郎「あ、久か。誰かと思ってびっくりしたよ」 久「部室に私が居たら駄目なのかしら?まあ、それよりも一つサンドイッチ貰うわね」パク… 久「美味しい…」 京太郎「なら良かった。少し濃いめに味をつけてるから女性は苦手かなって思った」 久「普通に美味しすぎて反応に困るわ…ねえ京太郎、今度私のお弁当を作ってきてよ!」 京太郎「別に構いませんけど…期待しないで下さいよ?」 久「期待してるわよ?だってずっと側に居てくれるんでしょ?」 京太郎「えっ…あ、それはそういう意味じゃなくて…」 久「私とは遊びだったのね…」嘘泣き 京太郎「わかりました、期待しといてください。こう見えてもプロレベルなんですからね、料理は」 久「ええ、期待してるわ」 放課後 京太郎「どうしようか」 京太郎「繁華街に行こう」 ーーーー 京太郎「あれ、東横さんがいる」 桃子「むむむ…」 京太郎「唸ってる…てか何を見てるんだ?」 京太郎「カラオケ…ああ、そう言う事か」 桃子「やっぱり一人で行くのは嫌っすね…」ふら? ポン… 京太郎「お久しぶりです、東横さん」 桃子「えっ、あ、京太郎?」 京太郎「良かったら俺とカラオケでデートでもしませんか?」 桃子「あっ、ちょっと待って欲しいっす!なんで京太郎がここに居るっすか!」 京太郎「いや、たまたま繁華街に来たら東横さんを見かけたか声をかけたんだ」 桃子「そ、そうなんっすか…それでなんで私とカラオケに?」 京太郎「カラオケに行きたかったんだけど男一人でカラオケには行けないから良かったらどうかなって」 桃子「仕方ないっすね。京太郎がそこまで行くならついていってあげるっす」ニコニコ 桃子「中はこうなってるんすね…」 京太郎「案外部屋も広いんだな…一番手を貰うから東横さんはゆっくり決めてていいよ」 桃子「り、了解っす!」 桃子(初めて来たってばれてないっす…曲の調べ方は京太郎のを見て解ったから…とりあえず何を歌おうかな) 京太郎「♪?」 桃子(それにしても京太郎は歌うの上手っすね…) 京太郎「♪~」 桃子(私も負けないっすよ!) 京太郎「?…ふう」 桃子「次は私の番っす!♪~」 京太郎(上手だけどもう半音だけあげたらいいかな) ピッ… 桃子(あれ、歌い易くなったっす) 桃子「♪?…どうだったっすか?」 京太郎「普通に上手でしたよ」 桃子「ありがとうっす」 ーーーーーー 桃子「今日は楽しかったす!また良かったら誘って欲しいっす」 京太郎「はい、また誘います!俺も東横さんとならまた遊びたいな」 桃子「もう、京太郎は上手っすね…今日は本当にありがとうっす」 夜 京太郎「何をしようか」 京太郎「照にメールするか…調子はどうかって」 ♪? From 照 元気…京ちゃんは? 京太郎「相変わらずだな…元気だぞっと。そういえば照になら自慢していいか…プロ相手に役満上がったぜっと…」 From 照 京ちゃんなら普通でしょ? 京太郎「…そうだった、こいつは義姉達と俺と打ってるから知っているのか」 ♪ー 京太郎「うん?」 From 照 褒めて欲しかったの?頑張ったね、京ちゃん。 京太郎「………ありがとうと」 From 照 どういたしまして。 ーーーーーーー 照「京ちゃんは変わらないな…」ふふ… 4月24日 京太郎「今日は何をしようか…」 京太郎「昼ごはんを作るか」 カピー「パカパカ(今日もか…私のごはんも豪華になるな」 昼 京太郎「何処で食べるかな」 京太郎「…そういえば張り切って作って来たから部長に食べて貰うか」 ーーーーーー 久「本当に作ってきたの?」 京太郎「ええ、腕によりをかけて作ってきましたよ!」 久「今日は純和風なのね」 京太郎「大事な人に食べて貰うなら手の込んだ和食がいいかなって」 久「…馬鹿」 京太郎「何か言いましたか?」 久「なんでもないわよ」 ーーーー 久「美味しい…」 京太郎「当たり前ですよ、朝の五時から仕込んだんですから」 久(…家族の味ってやつかしら?懐かしい、いや暖かいわね) 京太郎「久?」 久「えっ、どうしたの」ポロポロ… 京太郎「…なんでもないです、美味しいならそれでいい」 久「ええ、とても美味しいわ」 放課後 強制イベント 龍門渕襲来 京太郎「さて…今日は部活に行くか」 ハギヨシ「お待ちください」 京太郎「えっ、ハギヨシさん?なんでここにいるの?」 ハギヨシ「我が主の龍門渕透華から命により須賀様をお迎えに参りました」 京太郎「迎えに?」 ハギヨシ「はい」 京太郎「拒否権は?」 ハギヨシ「ないです」 京太郎「わかりました…」 京太郎「……」 ハギヨシ「もうしわけあません須賀様」 京太郎「…謝るなら呼ばなければいいでしょう」 ハギヨシ「ごもっともです。ただ、お嬢様と衣様が熱望なされまして」 京太郎「熱望?」 ハギヨシ「はい。お嬢様は国広を助けてくれた件についてのお礼と衣様は京太郎様と麻雀がしたいとの事で。連絡をしようとしましても、連絡先が解らず仕方なくお迎えに参ったのです」 京太郎「……手加減できませんよ。少し前に全力を出してそれ以来全力で打っていないために不完全燃焼なんですよ」 ハギヨシ「かまいません。懇ろ、衣様はそれを望んでいます」 京太郎「…そうですか」 透華「急な招待にも関わらず、よくおいでになってくれました」 京太郎「全然構いませんよ…ただ、“知っている”のに直接迎えに来るのはやめていただきたかったですね」 透華「…何を言っているかわかりませんが今日は私のメイドである国広一を助けてくれたお礼に食事でもどうかと思いまして…」 京太郎「…それよりもやめましょうよ。こんな喋り方。お互い合わないでしょ…」 透華「何のことですか?」 京太郎「無理に取り繕う必用は無いって言ってるんです。麻雀を打った仲でしょ、腹を割って話しましょうよ」 透華「…そうですわね。私達は一度同じく卓を囲った友人ですわね。要件を完結にいいますわ、一になにをしたのかしら?」 京太郎「国広さんに?」 透華「あの一が私と服を買いに行き、そしてワンピースを買った…これは異常事態ですわ。そしてハギヨシに聞いたら貴方の名前が出てきた須賀京太郎」 透華「あくまでも話すつもりがないなら此方にも考がありますわ」 京太郎「いや、話すも何も俺は何も…」 透華「ダマらっしゃい…麻雀で勝負ですわ。私と衣とあと一人を呼んで貴方が一位なれば貴方の勝ち…ならなければ私達の勝ちですわ!」 京太郎「……俺が勝ったらどうします?」 透華「龍門渕透華の名に置いて私ができる事をなんでもしてさせあげますわ」 京太郎「…今の言葉を忘れないでくださいね?」 透華「もちろんですとも…勝つのは私達ですわ」 一「えっ、須賀君がなんでいるの?」 衣「京太郎、よく来たな。今宵は半月だが衣は全力で挑むぞ!」 京太郎「食事に呼ばれまして。ええ、今日は俺も本気で打ちますから楽しみにしてます」 透華「食事前に一局といきますわよ」 京太郎「さて…壊れないでくださいね!」ゴッ…! 衣「…これ程とは!」 一(あれ、なんだろうこの感覚…なにかが何時もと違う) 透華「ヒッ…!ですが負けませんわよ…私は一の主人ですもの!」 京太郎(手配が悪いな…) 衣「…先制させて貰おう!ツモ、1000、2000!」 一(やっぱりなにかが変だ…) 京太郎(槍の狙いが定まらなかった…それ位ならどうとでもなる) 一(なんでだろうさっきまで須賀君の手牌が恐ろしかったのに急に気配が消えた…) ことん… 京太郎「ロン!七対子、ドラ3、8000」 一「はい。」 一(なんなんだろう…この感覚は) 京太郎(…調子が悪いのかいいのか解らないがとりあえず槍がまた失敗した…でもまあ、確実にあがる) 衣(覇王…いや、魔王と言うべき強さか) 透華(聴牌すらできないどういうことですの!) 一(今の須賀君は危険だ…) 京太郎「ツモ、3000.6000」 京太郎(……異常だ。ここまで槍を外すって事は誰かの能力…それはないな。義姉さんすら当たるのにそれ以上の人がいるとは考えたくないし…単純に運が悪いのか?) 京太郎「ロン、2000」 一「はい」 一(須賀君の右手にたまに槍が見える気がするんだけど…気のせいなのかな?) 京太郎(……4連続で槍が消えた。それもまた運命か…) 京太郎「立直!」 衣「槍は使わないのか?」 京太郎「っ…天江さんには見えるんですか。あれの調子が悪いみたいで、不完全燃焼など言わずに直球に本気で行くと言わないと力を貸してくらなくて」 衣「力を貸すか…やはり面白いな京太郎」 京太郎「ええ…ツモ!立直一発ツモ平和ドラ1。4000オール!!」 透華「…まだ、まだ負けませんわ!」ピキピキ… 京太郎(流れが変わった?) 衣(この気配、透華か!) 透華「ツモ…一本場は1100、20 100」 一(透華の後ろに吹雪が見える…) 一(…あれ、これってもしかして) 一「立直」 京太郎(…流れが国広さんに行ってる?) 一「ツモ、6000オール!」 京太郎(ここまで来ると清々しいな…細かい理由なんて付けて使おうとしないで次からは最初から射抜くつもりで使うか) 衣(…槍は消えた…消えたはずなのにこの牌を切っては行けない気がする…だが、切らなければ勝利はない!大三元聴牌!) コトん… 京太郎「ロン…12100です」 衣(きた…立直をかけて数え役満!…これを京太郎に当てたらイーブンになる!) 一(なんでだろう…ここを鳴かないと危ない気がする) 手品師の幻想発動 一「それポン…」 衣「なっ!」 一「……ふぅ…ノーテンだよ」 京太郎「……通らば立直!!」 衣(…あれは止めないとまずい!!) 透華「ポン…」 一(流石だよ須賀君…) 京太郎「ツモ、12000.6000!!」 バリン…… 京太郎 87700 衣 -2900 透華 -5500 一 16400 京太郎が勝利しました 京太郎「ふぅ…お疲れさまでした」 透華「……」 衣「今のが京太郎の本気か?」 京太郎「そうです。あれが今の俺の本気です」 衣「槍の不調を言わないのか?」 京太郎「それを踏まえて全てが俺の実力ですよ。麻雀に対して言い訳なんてしません。結果と過程は全て誇るモノです」 衣「…言い訳をしないか。京太郎は強いな」 京太郎「そうでもないですよ。天江さんも十分強いですよ」 衣「…ありがとう」 一「透華が冷たいままだけどあのままじゃこの前みたいに倒れるんじゃ…」 衣「安心しろ、一。透華を被っていた氷は京太郎が壊した…だから意識が落ちる事はない」 一「??」 衣「それよりも衣は一もこちら側の打ち手だった事に驚いたぞ」 一「えっ、僕は衣みたいに強くないよ?」 衣「謙遜しなくて良い。透華が目覚めるまで間違いなく一は場を支配していた…ただ支配していてもそれを突破する京太郎が居たから勝てなかっただけなんだが」 衣「衣は嬉しいぞ、目標ができ新たな打ち手が増えた事が!」 ハギヨシ「皆様、そろそろ食事の準備ができましたので移動をお願いします」 衣「エビフライはあるか!?」 ハギヨシ「もちろんですとも」 衣「やったー!エビフライだ!」 ダッ… 一「僕達も行こうか須賀君」 京太郎「龍門渕さんは?」 一「ハギヨシさんがどうにかするよ…それよりほらこっちだよ」 ギュ…ダッ… ハギヨシ「…まさかお嬢様と衣様を同時に飛ばしてしまうとは。流石、プロに役満を当てただけの事があります。それに問題は…」 透華「須賀京太郎……須賀京太郎…」 ハギヨシ「お嬢様の厚い氷を割って“初めて”お嬢様と分かり合える位置に須賀様が行ってしまった事…それと衣様の須賀様を見る目が対局前と後では篭ってる感情が違いすぎますね。超人とは彼の事を言うのかもしれませんね」 京太郎「それにしても広いですね」 衣「何がだ?」 京太郎「いや、この屋敷がですよ。二回目ですが未だに地形の把握ができないのは久しぶりで…」 一「僕も初めて此処にきた頃はよく迷子になったよ」 衣「衣は昔から此処に居たから迷う事はなかったぞ…凄いだろ!!」 京太郎「それは凄いですね」ナデナデ… 衣「えへへ…そうだろう」 一(あれ、衣が子供扱いを嫌がらない?) 衣「えへへ…」 ーーーーーーーー ??「遅いぞ、国広さん!」 一「あれ、純君がなんでいるの?今日は非番じゃなかった?」 純「国広さんを麻雀で飛ばしたり不良から救った相手が来るって聞いたら見に行くしかないだろ」 一「…そういう事か。此方がさっき透華と衣を同時に飛ばして、この前僕を飛ばした須賀京太郎君です」 京太郎「どうも、須賀京太郎です」 純「……ただの不良に見えるんだが」 一「人を見た目で決めたら駄目だって純君が一番知ってると思うんだけどな?」 純「うっ…井上純だ。よろしく」←手を出す 京太郎「ええ、此方こそよろしくお願いします」 一「あっ須賀君、純君は男じゃなくて女だからね」 京太郎「?解ってましたよ?肌も綺麗ですし、爪の手入れもされてましたから俺でも解りますよ」ワハハ 純「えっ?今、お前なんて言った?」 京太郎「だから井上さんが女だってわかってましたよ」 純「須賀ー、お前は良い奴だ。特別に純と呼ぶ事を許可してやろう!」 京太郎「ありがとうございます、なら俺も京太郎で良いですよ!」 純「国広さん、京太郎は良い奴だな!」 一「これが手の平返しか…!」 京太郎「いただきます」 京太郎以外「いただきます!」 京太郎「まさかのバイキング型式とは驚きましたよ」 純「ハギヨシが厨房に篭ってたからな…今日は食べるぞ!」 一「…透華大丈夫かな?」 衣「京太郎、あ?ん」 京太郎「うん?あ?ん」←エビフライを食べさしてもらう 衣「どうだ、美味しいだろ!」エッヘン 京太郎「ええ、とっても美味しいです。はい、お返しですよ。あーん」←衣が食べられそうなポテトサラダをあーんする 衣「あーん…うむ、美味しいぞ京太郎!!」 一「………」←幾つか見繕って京太郎の隣に歩いて行く 純「…京太郎はモテモテだな」 一「す、須賀君、あーん」←ラザニア 京太郎「えっ、国広さん?…あーん」←あーんするが少しだけ口元が汚れる 一「ごめん、口汚しちゃったね」←待ってましたと言わんばかりにハンカチを取り出してふく 京太郎「あ、ありがとうございます」 一「御礼だから気にしなくていいよ」 純「…策士だ!」 ハギヨシ「申し訳ありません、須賀様。透華お嬢様の体調が悪いとの事で今日はもうお休みになられました…お招きしたにも関わらずお嬢様に代わりまして謝罪致します」 京太郎「俺の事は別に構いませんが龍門渕さんは大丈夫なんですか?」 ハギヨシ「ええ、ただ慣れていないだけなので気にしなくて大丈夫です」 京太郎「はぁ…」 ハギヨシ「それよりも須賀様は今日はどういたしますか?お帰りになるならお送りしますし宿泊なさるのなら準備いたしますが」 京太郎「なら御言葉に甘えさして貰って泊まらしてもらえますか?」 ハギヨシ「解りました。それでは私は準備がありますので」 サッ… ??「泊まるの?」 純「京太郎は泊まっていくのか?」 京太郎「はい、流石に麻雀を全力で打ったあとに帰るのは少ししんどいので…」 純「そうか…あと、タメ口でいいかなら。敬語は少し虫唾が走る」 京太郎「そうなのか、解った。ならクズさしてもらうよ」 純「それでいい…しかし残念だな。京太郎と麻雀を打ちたかったんだが…」 京太郎「打つなら付き合いますよ?」 純「いやいい。疲れてるのに打ったら駄目だろ」 京太郎「すまん」 純「かまわない、また今度全力で打とうぜ」 京太郎「ぜひ、そうしよう」 京太郎「…さて寝るか。相変わらずフカフカのベットだよな」 コンコン… 京太郎「誰か来た?はーい、誰ですか?」 ガチャ… 衣「や、やあ…」←白のキャミソール 京太郎「天江さん?どうかしたんですか?」 衣「きょ、京太郎!今日は衣と寝てくれ!!」 京太郎「えっ、えええ!!」 ーーーーーーー 京太郎「備え付けてあった紅茶ですがよかったらどうぞ」 衣「ありがとう…」 京太郎「それでどうしたんですか?」 衣「だから衣は京太郎と寝にきたのだ…」 京太郎「衣さん、男女七歳にして同衾せずと言います」 衣「京太郎は衣に欲情するのか?」 京太郎「しますよ?当たり前じゃないですか」 衣「なっ?」 京太郎「美少女が一緒に寝て欲しいといってきたら世の男なら即答でエロい事を考えますよ」 衣「うっうー」 京太郎「俺は天江さんが大切ですからその理由が聞きたいんです」. 衣「……しいのだ」 京太郎「……」 衣「京太郎と麻雀を打って一人で寝るのが怖くて寂しくて…透華はもう先に寝てるし、一達じゃ埋めれない。だから衣は京太郎の所に来た!これでいいか?」 京太郎「…一ついいですか?」 衣「なんだ?」 京太郎「俺に襲われると思わなかったんですか」 衣「思わなかった…と言えば嘘になる。ただ京太郎に襲われるビジョンが見えなかった」 京太郎「…わかりました、俺の負けでいいですよ」 衣「な、なら!」 京太郎「今日だけですよ」 衣「や、やったー!」 衣「えへへ…京太郎は暖かいな」 京太郎「そうですか?」 衣「ああ、暖かい。透華の氷が砕けた事にも納得できる…」 京太郎「?」 衣「なあ京太郎…龍門渕に来ないか?京太郎なら透華だって…」 京太郎「天江さん」 衣「すまん、失言だったな…この暖かさに触れていると思い出す」 京太郎「……」 衣「まだ両親が生きていて…本当にたまに皆で寝た時の暖かさだ…」 衣「わかっている…衣だってわかっているんだ。京太郎は本当の家族になれない事も京太郎にとって迷惑だって事も…ただ、恋しいのだ寂しいのだ…胸の中の慟哭が止まらないんだ京太郎」 衣「本当はあの事故の時に衣も一緒に…」 ギュ… 京太郎「迷惑じゃない…迷惑じゃないからそんなくだらない事を考えないでくれ」 衣「京太郎…すまん、今だけは甘えさせてくれ…」ポロポロ… ーーーーーー 衣「…zzz…にぃ…さま…zzz」 京太郎「ハギヨシさん、居るんでしょ?」 スッ… ハギヨシ「はい」 京太郎「このままじゃあ、天江さんは俺に依存してしまいます」 ハギヨシ「そうですね」 京太郎「俺はそれじゃあ駄目だと思うんです。少なくとも俺には義姉さん達が居て、天江さんには龍門渕さん達が居ます…余所者の俺に依存させるべきじゃない」 ハギヨシ「それは貴方は衣様を見捨てるのですか?」 京太郎「俺は聖人じゃないです。依存関係よりも五分五分の関係を望みます」 ハギヨシ「…少し安心しました」 京太郎「えっ?」 ハギヨシ「もし貴方がそう言わず、衣様との関係を誤魔化した場合刺し違えてでも貴方を倒す選択をとらなけらばいけなかった」 京太郎「……」 ハギヨシ「明日、須賀様が帰った後に話し合うよう仕向けます。それでいいですか?」 京太郎「ええ。それで大丈夫です」 京太郎「……よし、起きるか」 衣「…zzz」 京太郎「…涎垂れてる」ふきふき 衣「うー…zzz」 京太郎「…起こすか。天江さん、起きて下さい」 ゆさゆさ 衣「…兄様…?」 京太郎「兄様じゃなくて須賀ですよ、天江さん」 衣「衣は京太郎の事を兄様と呼ぶ……駄目か?」ウルウル 京太郎「…二人でいる時に義兄と呼ぶなら妥協します」 衣「しかたない…それで手を打とう。その代わり衣の事を衣と呼ぶんだ!」 京太郎「…衣」 衣「義兄様!えへへ…」 ーーーーーーーー 廊下 京太郎「 …義兄さんか…複雑だな」 一「何が複雑なの?」 京太郎「いや義妹が可愛かったから…おはよう、国広さん」 一「おはよう、須賀君。須賀君って義妹がいたの?」 京太郎「ああ、さっきできた」 一「何それ」あはは… 京太郎「それで国広さんはどうしたんですか?俺の制服を持って」 一「いや、あのその…ちゃんと御礼を言ってなかったから御礼を言いに…」 京太郎「ああ、別に気にしなくてもよかったのに」 一「き、気にするよ!助けてくれて僕は嬉しかったんだ…それにあの…口止めもしとかないといけないし」 京太郎「口止め?」 一「う、うん…僕が須賀君の背中で泣いた事は誰にも言ったら駄目だよ?」 京太郎「…はい、誰にも言いませんよ」 一「うん、須賀君ならそう言ってくれるって思ってた…でもね須賀君、僕はマジシャンなんだ。人を簡単に信用する事はできない…だからさ、僕は須賀君に対価を払うよ」 京太郎「えっ?」 チュ… 一「これが僕のお礼…これで黙っててね」カァァ… ダッ… 京太郎「俺、そのうち刺されそうだな」←右頬を抑えている 玄関 透華「須賀京太郎!」 京太郎「は、はい!」 透華「貴方には特別に私の事を透華と呼ぶ事とメールアドレスを教えて差し上げますわ!」 京太郎「は、はぁ…」 透華「あとハギヨシから聞きましたがネット麻雀をする時は私を呼びなさい!いいですわね!」 京太郎「善処します…」 透華「それではき、京太郎、私は用事があるので失礼させてもらいますわ!」カァァ… 京太郎「嵐の様に去って行ったな」 ハギヨシ「須賀様」 京太郎「はい?」 ハギヨシ「本当にお送りにならないで大丈夫ですか?」 京太郎「ええ、少し寄り道とかもしたいので。それよりハギヨシさん…」 ハギヨシ「お任せください…例え歳上の衣様に義兄様と呼ばれてニヤついた須賀様との約束でも私は護ります」 京太郎「見られていたのか…」 ハギヨシ「当たり前です」 京太郎「まあ仕方ないか…それでは、失礼します」 ハギヨシ「お気をつけて」ペコリ ーーーーーー 京太郎が去って一時間後 ハギヨシ「皆様には一つの議題について話し合っていただきます」 衣の件は素早く片付いたが別の修羅場が展開されていたとのちに沢村智紀と井上純は語る 寄り道 京太郎「家に帰るまでに何処かに寄るか」 京太郎「デパート……カピーに何か買っていくか」 ーーーーーーーー ゆみ(久しぶりにきてみたが…人が多いな) 京太郎「……」カゴを持たずに立っている ゆみ(うん?金髪の高校性が何故食料品の高級品コーナーで突っ立ってるだと…もしや) 京太郎「よし、今日は肉にするか…」←肉に手を伸ばし ゆみ(やっぱり、万引きか!止めなくては…) ダッ…ギュッ! 京太郎「えっ、あの?」 ゆみ「すこし付き合ってもらうぞ!」 ゆみ「ここまでくれば大丈夫か…」 京太郎「…あの、なんで俺はここに連れて来られたんですか?」 ゆみ「私は君がしようとした事を止めようとしただけだ」 京太郎(落ち着け…相手が野郎だったら即効で手を出してる気がする。状況を整理してみよう…メインだけ買うつもりで品定めをしてたら攫われた。客観的に俺を考えると……もしかして万引きか何かと勘違いされた?) ゆみ「君がしようとしていた事は犯罪行為なんだぞ。見た所清澄高校の制服だが…」 京太郎(これは間違いないか……良子義姉さんもそうだが見た目クール系は残念系が多いな) 京太郎「あの勘違いしてそうなので一つだけ言いますが、俺は今日のメインディッシュを買う為に肉に手を伸ばしたんであって、万引きなんかしようとしてませんよ?証拠にほら、俺の財布の中に日頃買い物をしてる証拠のレシートとあの肉を買う十分な金があります」 ゆみ「えっ?」 京太郎「だいたい、不良高校性がなんで生肉を盗むんですか。普通小さくて盗みやすいものでしょ…早とちりも良い加減にして下さい」 ゆみ「うっ…」 京太郎「だいたい貴方だって食料品の売り場に居たくせにカゴの一つも持ってないじゃないですか…最近の万引きGメンでもカゴくらい持ってますよ?」 ゆみ「うぅ…」グス… 京太郎「泣いても無駄です。女の涙は埃より軽いと義姉さんから教えられてますから…次からはこんな事が内容にして下さいね」 ゆみ「わかった…」頷く 京太郎「…なら、こちらも。数々の小言、申し訳ございませんでした。まさか貴方みたいな綺麗で聡明そうな人が勘違いを起こされるとは思わずに長々と本当にもうしわけありません。それでは私はこれで…」 ゆみ「……」某前としている ゆみ「綺麗って言われた…」カァァ 夜 京太郎「さて…今日はさすがにゆっくり寝たいな」 京太郎「ネット麻雀で軽く打って寝るか」 京太郎「えっと…とりあえずぼっちさんがオンラインだから呼んでみよう」 ??「京さんからお誘いがきた…嬉しいよー!」 京太郎の勝利 京 一位 ハジメ二位 ピーチ三位 ぼっち四位 京太郎「あれ、ウィスがきた」 ぼっち「京さんはやっぱり強いんだね?」 京「今日はたまたま調子がよかったんですよ」 ぼっち「うんうん、打ち方をこの間麻雀を教えてくれてるヒトに見せたらプロって言ってたよ?」 京太郎「プロか…いつかは言われてみたいな。須賀プロって…まあ、後6年後だがな!」ワハハ 京「違いますよ、俺はただの高校性ですよ」 ぼっち「同じだ!私も高校性なんだよ!もしかして麻雀部?」 京「よくわかりましたね。まあ、男子の部員は俺だけですが」 ぼっち「私も麻雀部だよ!あっそうだスカイのID張っとくから今度また麻雀について教えてよ!」 京「良いですよ。俺なんかでよければ」 ぼっち「ありがとう!!」 ーーーーーーーーー 京太郎「ふぅ…寝るか」 ♪~ 京太郎「メールか?」 From竹井久 明日、デートしましょう。 京太郎「…これはどっちなんだろう。でもまあ、この前の件を考えるとまた麻雀かもしれないからとりあえず是非行きますっと」 京太郎「よし寝よう…つかれた…zzz」 ♪ー From 竹井久 朝の9時に駅前ね。今回は麻雀じゃなくて本当のデートだから。楽しみにしてる。