約 1,257 件
https://w.atwiki.jp/suproy/pages/343.html
覇龍 煌めく 刻(2) □ 木原マサキとシュウ・シラカワの創りし魔神・グランゾン。 今マサキの前には五機の機動兵器が立ち塞がっていた。 グランゾンの真の力…開放すればこんなザコなど一瞬で葬り、なにやらたいそうな姿になったユーゼスに一撃を加えることもできるだろう。 だが今はその時ではないとマサキは確信する。 シュウはグランゾンの力を解放できるのは一度きりと言っていた。 今のユーゼスは…そう、まだ力の底を見せてはいない。有り体にいえば倒せる確証がないのだ。 もし凌がれれば消滅するのは自分だ。そんな結果、認めるわけにはいかない。 だからマサキは機を待った。ユーゼスが何をしようとしているか大体の見当はつく。 ここに来るはずの他のクズを待ち、やつらをぶつけることによってユーゼスの力を見極めるのだ。 今同じ場所で戦っているディス・アストラナガン、そしてあのフォルカ・アルバークという男。 クズの割には中々の力を持っている。やつらならユーゼスの罠に自ら飛び込み、その全貌を丸裸にしてくれることだろう。 利用し、踏みにじり、使い捨てる。マサキにとって他者とはその程度の存在だ。 「だからといってクズに付き合うのは業腹だが………」 この五機のヴァルク・ベンは、メインイベントが始まるまでのちょうどいい時間つぶしだ。 「俺を退屈させるなよ、負け犬どもッ!」 □ 強い。 一撃でソウルゲインの巨体を浮かすこのパワー。 一瞬たりとも止まることなく走り続けるこのスピード。 変幻自在の足さばきによる分身歩法。 そして何よりも。 「ガァアアアアアアアアアアッ!」 「ク――――この拳はッ!」 何よりも、そう。虎龍王の繰り出す拳。 間違えるはずもない、これは紛れもなく機神拳。 拳、手刀、肘、膝、足刀、果ては撃ち出す闘気。すべてが必殺であり、無駄な流れが何一つ存在しない。 これほどの技、如何なる方法でも模倣など不可能だ。 己と抗し得る腕を持つ機神拳の使い手―――――そんな者はただ一人しかいない。 「フェルナンド………なのか…!?」 嘘だ。違う。そんなはずはない―――そんな思いは虎龍王の一手ごとに霧散していく。 理屈ではなく、体が。機神拳を修めた体が無意識に確信していく。 敵手はフェルナンド・アルバーク。 もはやフォルカの中でその認識は確固たるものだった。 『フォルカァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!』 声が聞こえる。マイから託された念動力を介し、フェルナンドの思念が伝わってきた。 憎悪、そうとしか表せないほどに強烈な思念。ラミア・ラヴレスが言ったことは本当だった。 フェルナンドはフォルカと和解する前の時間からここに来たということ。 だがフォルカは訝しむ。 たしかにフェルナンドは自分を憎んでいた。だがいくら違う時間から召喚されたとはいえ、ここまで憎しみに支配されてはいなかったはずだ。 傷つけられた「プライド」、フェルナンドはそれを癒すためにフォルカに勝利することを求めた。 しかしこの『フェルナンド』はまるで「殺すこと」しか頭にないようだ。 その証拠に、虎龍王は幾度も「武器」を振るっている。 雷光のごとき速度で振り回されるヌンチャク、拳ともに打ち出されるドリル、音すらも置き去りにして突きこまれる槍。 機神拳を練功する過程でこれらの武具を扱うことはあった。心得はフォルカにもある。 が、実際に使うかと言えばそれは絶対にない。 機神拳とはそれ単体で最強なのだ、武器など使えば拳は鈍る。 なのに今のフェルナンドは拳への誇りを失くしたかのように、ただフォルカを粉砕しようとするのみ。 「何故だ、フェルナンド…!」 フォルカは知らぬことだが、このゲームでのフェルナンドの乗機はズワウス。 乗り手のオーラ力を高めるオーラバトラーの一機であるズワウスは、復讐に燃えるフェルナンドのオーラ力…覇気を爆発的に増大させた。 ………そして覇気だけでなく、その憎しみまでも燃え上がらせた。 フォルカではなくゼンガー・ゾンボルトに敗れたことにより、その憎しみは浄化されることはなく、怨霊となって今再びフォルカの前に立っている。 怨霊、そうとわかっていてもフォルカは呼びかけることを止められはしなかった。 フォルカの声に応えることもなく拳のラッシュを放つ虎龍王。 いくら再生能力を有するソウルゲインと言えど、再生するより早く砕かれれば一巻の終わり。 同じく拳の乱打にて迎撃を図るものの、拳に混じり時折閃くヴァリアブルドリルがソウルゲインの拳を抉る。 「ッ…このままでは………!」 フォルカがようやく覚悟を決める。 フェルナンドに呼びかけるにしても、まずは動きを止めてからだ。 そして手加減する余裕などありはしない…だから。 「行くぞ………ッ!」 振り下ろされる踵を横から殴りつけ、一歩後退し肘のブレードを展開。 再度踏み込んだその姿は何重にも分かれ、無数のソウルゲインが虎龍王目掛け殺到する。 「はあああああああああああッ!」 舞朱雀、ここにアクセル・アルマーがいればそう言ったことだろう。 修羅の本能は機体に最適な攻撃法を瞬時に選び出す。 全方位から迫り来る刃の嵐。だが虎龍王はむしろ悠然と構えている。 「もらったぞ、フェルナンド…!」 この瞬間、たしかにフォルカは勝利を確信したが、油断はしていなかった。 そして激突―――――膝をついたのは、ソウルゲインだった。 「が………っ!」 ソウルゲインのコクピットに血飛沫が飛散する。 激突の間際、虎龍王が手に取ったのはランダムスパイク。 振り回されるその射程はソウルゲインのブレードよりも長く、いわばフォルカは自ら暴風圏に飛び込んだ形。 だがそれだけならまだ疾走の勢いのあったソウルゲインに分があった。 明暗を分けたのは、操者。 フェルナンドがフォルカを殺すことを第一としていることに対し、フォルカは機体の中枢に当てることを避けた。 手加減してはいないが、フェルナンドを殺す…「もう一度」殺すことになっても意味がない、そんな判断の結果だった。 カウンターの要領でヌンチャクに滅多打ちにされ、ソウルゲインの装甲はほぼ全域が破損していた。 対して虎龍王はいくらかの刃に切り裂かれたものの、損傷と言えるほどのものはない。 フォルカにとどめを刺すべく虎龍王が歩み寄る。 ソニックジャベリンを掲げ、ソウルゲインの胸部目掛けて振り下ろす。 ―――――だがその先端はソウルゲインを貫きはしなかった。 「フェル…ナンド………」 ソニックジャベリンが貫いたのはソウルゲインの左腕。間一髪のところでフォルカが腕を持ち上げたのだ。 「お前を………止める……………!」 意識は朦朧としている、だがやられるわけにはいかない。 ここで負ければフェルナンドが次に狙うのはミオ達だ。 親友が仲間を殺す―――――やらせはしない、絶対に! 虎龍王は攻めず、槍を捻り抜き大きく後ろに跳ぶ。ソウルゲインが立ち上がり、その際左腕が脱落した。 これが最後の勝負――――――お互いが無意識にそうと悟る。 「コード…、麒麟………ッ!」 ソウルゲインのリミッターを解除、フルドライブ。 「オオオオオオオオオオォォォォォッ!」 咆哮と共に可視できるほどの覇気が虎龍王を包む。 静寂は一瞬、同時に地を蹴る。 片腕のソウルゲインが青龍鱗を放つ。修羅の覇気を糧に放たれた光弾は蒼い奔流となって虎龍王を飲み込んでいく。 「ソウルゲイン…もう少しだけ、俺に付き合ってくれ………!」 光の中心、そこいる虎龍王目掛け拳を繰り出す。 手応え、だが虎龍王の体を捉えたものではない。同じタイミングで虎龍王も拳を放ったのだ。 ソウルゲインは片腕、虎龍王は両腕。 だがフォルカは、ソウルゲインは、己が全てをこの攻勢にかける。 「はああああああああっ!」 溢れる闘気。交わされる拳の速度は天井知らずに増していく。 「勝つのは…俺だッ! フェルナンドォォッ!」 ラッシュの応酬を制したのは片腕のソウルゲイン。 ソウルゲインの一撃に虎龍王の一撃は拮抗できず、両腕の手数でなんとか均衡していた状態。 そこから更に拳にエネルギーを集中させたソウルゲインが押し勝ったのだ。 「でやあっ!」 宙高く虎龍王が打ち上げられる。 「貫け、覇龍………!」 フォルカが残る力全てを龍と成し放つ。 天を駆け昇る覇龍が虎龍王を砕く…その瞬間。 「捉えたぞ、フェルナン―――――がぁッ!?」 ――――――ソウルゲインの脇腹に、もう一つ「腕」が生えていた。 その「腕」は虎龍王が打ち上げられる最中に放ったタイガーナックル。 虎龍王に集中していたフォルカは、龍を迂回し接近する虎の爪に気付けなかったのだ。 覇龍が掻き消え、虎龍王が降り立つ。タイガーナックルが引き抜かれ、本体へと戻る。 虎龍王が迫る。だがフォルカにはもう指先一つ動かす気力も残されていない… 虎が咆哮した。 拳を受け、ソウルゲインが宙に浮く。 次に来たのはランダムスパイク。空中で乱撃を受け、叩き落された。 ソウルゲインが大地に激突する刹那、虎龍王がその下に滑り込む。 荒ぶる虎の四肢が暴風となってソウルゲインに喰らいつく。 「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォッ!!」 風に揺れる木の葉のように翻弄されるソウルゲイン。右腕と下半身が引き千切られ、離れる前に一瞬で細切れに砕かれた。 右腕を引き絞る虎龍王。雷光のスピードで突き出されたドリル。 それがソウルゲインに到達するより早く、フォルカの意識は闇に落ちた。 □ 「三対三…か。数の上では互角だが………」 虎龍王と対峙するフォルカ。 一方でミオ・シロッコ・クォヴレーもまた強敵と向かい合っていた。 「ガンダムタイプが一機、ゴラー・ゴレムの量産機が二機。侮れる相手ではないぞ」 先ほどまで単騎で交戦していたクォヴレーは、敵手が油断ならない相手だということを知っている。 「特にあのガンダム。あれを操っているのは剣鉄也のネシャーマだ、手強いぞ」 「あー、あの人かぁ…。で、でも機体はあの鬼みたいな機体じゃないし!」 ミオは彼を知っている。デビルガンダムに取り込まれていたとき、鉄也がそこにいたからだ。 「剣鉄也だと…? キラとゼオラを殺した男か!」 シロッコは、というか彼が率いていた集団は鉄也によって壊滅させられた。 あのときは死んだふりをすることによってなんとかやり過ごせたが…さすがにこの状況ではそうもいかない。 「ゼオラ!?………そうか、やつがゼオラを………ッ!」 シロッコが何気なく漏らした言葉、それはクォヴレーの心に怒りの火を灯す。 全ての元凶はユーゼス…わかってはいる。 だが、掛け替えのなかった友の仇がそこにいるという事実は、彼に使命を一時忘れさせるほどの衝動を生んだ。 「…たしかに機体は違うが、腕が尋常じゃあない。油断はするな」 胸中の激情を押し隠しクォヴレーが告げる。今は感傷に浸る時間ではない。 機体や状況がどうであろうと、あの男は必ずこちらの予想を超える一手を放ってくる。 「ふむ…クォヴレー、君の機体の状態は芳しくないようだな?」 「やつに手酷くやられたからな。戦力としては半減したかそれ以下だ」 悔しげなクォヴレー、だがシロッコは彼の先ほどのZZガンダムへの対処を思い出す。 「フッ、あれだけできれば充分だ。さて、ミオ、クォヴレー。私の指示に従う気はあるかね?」 「シロッコさんの指示?」 「どういうことだ」 「数は同じ、腕も同等。なら集団戦で勝敗を分かつのは連携ということだ。 私はこれでも船団を率いたこともある男でね、指揮にはいささか自信がある」 一拍置いて、 「わかった! どうすればいい?」 と、ミオ。クォヴレーも、 「了解だ。どのみち今の俺では満足に戦えん。手並みを見せてもらおう」 と返す。 「よし、まずはミオ、君がアタッカーだ。君の機体は重装甲を生かした格闘戦が本領だ。突っ込んで駆け抜けろ」 「あいさー!」 「次にクォヴレー、君の機体はバリアを展開できるな。ならば君は最後尾、私の後ろについてくれ」 「了解だ」 「私がミオの後ろにつく。では行くぞ!」 ブラックサレナ、ジ・O、ディス・アストラナガンが隊列を組み前進する。 「いっけー!」 ミオの威勢のいい声とともに、ブラックサレナがディストーションフィールドを展開、左翼のヴァルク・ベンに向けて突進する。 ヴァルク・ベンはカティフ・キャノンで迎撃。 だがブラックサレナのフィールドと装甲を突破できず、フィ―ルドを展開する間もなく弾き飛ばされる。 「いいぞ、ミオ! そのまま進め!」 ブラックサレナが駆け抜け、二番手のジ・Oがグラビトンランチャーを放つ。 重力の塊は展開されたフィールドを圧迫し、ガラスのように砕け散らせる。 そこへ三番手、後方をフィールドでカバーしていたディス・アストラナガンがZOサイズを振りかぶる。 「もらったぞ………!」 態勢が崩れフィールドも突破されたヴァルクに成す術はなく、一気に両断された。 もう一機のヴァルクとZZガンダムが介入する間もない、それほどの早業だった。 「これぞかの有名なジェットス―――わぁっ!」 ミオの言葉を遮り、ZZガンダムのハイメガキャノンが駆け抜ける。 慌てて回避したミオ、牽制のメス・アッシャーを放ちつつクォヴレーが怒鳴る。 「油断するなと言っただろう!」 「ごめんなさーい…」 クォヴレーの叱責に微妙に凹みながら謝るミオ。 「でもさ、こういうときって掛け声とか欲しくない?」 「「要らん!」」 二人に同時に切り捨てられ、ミオのテンションがちょっと下がる。 「ジ・Oが黒かったら完璧なのに…」 「もう一度仕掛けるぞ! まずはバリアを持つ方からだ!」 ミオの声をスルーしたシロッコが下した号令とともに、三機はまた一列となって動き出す。 だが今度はZZガンダムが黙っていなかった。 ヴァルクに向かう三機、その横腹からビームライフル、ダブルキャノン、ミサイルランチャーとありったけの火器を撃ち放つ。 「くっ・・・小賢しい!」 ディス・アストラナガンのフィールドが隊列を覆っているため、深刻な損傷はない。 だが隊列は乱れ、ヴァルクにアプローチする機会を逸してしまった。 シロッコは憤るが、その頭脳はあくまでも冷静に状況を分析する。 ―――連携攻撃を仕掛けている間は隙ができる。その隙はZZガンダムには格好のチャンス。ならばヴァルクに攻撃をかけつつZZガンダムにも仕掛ける――― 流れるように思考し結論を出す。 「クォヴレー、交代だ! 私が最後尾につく!」 「交代? それではフィールドがお前までカバーしきれないぞ」 「構わん、私に策がある!」 「…了解した」 ジ・Oとディス・アストラナガンが入れ替わる。 「ミオ、行け!」 「はいよー!」 ブラックサレナが駆け、ヴァルクがツインホイールバスターを構える。 猛回転するホイールはディストーションフィールドを切り裂き、ブラックサレナの装甲に火花を散らした。 ハンドカノンを放ち、なんとか離脱する。 「ごめん、後お願い!」 次に飛び込んだディス・アストラナガン。 高速で移動していてはメス・アッシャーが使えないので、ラアム・ショットガンを撃つ。 フィールドは散弾を受け止めたが、次いで振るわれたZOサイズによって切り裂かれる。 「シロッコ、任せた!」 同じ位置に留まっていてはZZガンダムに狙われる、だから一瞬たりとて動きは止められない。 そして退避したミオとクォヴレーはシロッコのジ・Oを見やり絶句した。 なんとジ・Oは『後ろ向きのままヴァルクに迫っていた』のだ、その両腕に構えたビームライフルでZZガンダムを牽制しつつ。 ZZガンダムから横槍が入らなかった理由がこれだった。だが、そのままでどうやってヴァルクを撃破するのか。 二人が隙を作ったとはいえ、ジ・Oが振り向くその一瞬で持ち直されるだろう。 そうなればジ・Oの前にはヴァルク、後ろにZZガンダム。結果は明らかだ。 間に合わないと確信しつつ、ミオとクォヴレーが再度仕掛けようとする。 だが、ジ・Oの、パプテマス・シロッコの動きは二人の予想を上回る。 ヴァルクに最接近したジ・Oはそのまま宙返りを行った。 ヴァルク・ベンを棒に見たてて、その頭上を走高跳のように背面跳びで抜けていく。 「これで二機目だ」 ジ・Oが着地し、シロッコが静かに呟く。そして爆散する最後のヴァルク・ベン。 ミオとクォヴレーはジ・Oの背面に二本のマニピュレーターが突き出ているのを見る。 その腕は力強くビームサーベルを保持している。 ジ・OはZZガンダムを牽制しつつ、宙返りの最中この隠し腕に持ったビームサーベルでヴァルク・ベンを切り裂いていったのだ。 凄まじい技量、研ぎ澄まされた感覚が成せる神業。神業、ではあったのだが。 「うわあ、キモい! すごいけどキモい! 何その腕!」 「それは…また微妙な格好だな」 両足の間から後ろに突き出た腕にビームサーベルを構えるジ・Oは、傍で見ていた二人からしても異様だったようだ。 「ええい、うるさいぞ! 勝てばよかろう、勝てば!」 隠し腕を格納しつつシロッコが叫ぶ。一応この機体を設計したのは彼なのだから、二人の言葉に少し傷ついたことは内緒だ。 実際、いかにシロッコといえあのような狂気じみた機動を準備なく行うのは難しい。 その種はヘルモーズにてジ・Oを発見したとき、ついでとばかりにコクピットに放り込んでおいた強化パーツ・T-LINKセンサー。 ヘルモーズでの巨人との戦いでは設置する暇はなかったが、その後の情報交換の際取り付けておいた。 これにより拡大した感覚で敵機の位置を鮮明に認識していたからこそ、躊躇いなく打てた博打だった。 「とにかく、これで残るはあのガンダムだけだ! 一気に決めるぞ!」 誤魔化すように叫び、ZZガンダムに向き直るシロッコ。 と、そこにユーゼスの声が割り込む。 「いやぁ、いいものを見せてもらった。さすがは木星帰りのニュータイプ。見事な指揮、見事な曲芸だ」 いかにも観戦していた、という声。 「待っていろ。すぐにこのガンダムを始末して、お前をそこから引きずり降ろしてやる」 クォヴレーの声には鉄也への怒りとユーゼスへの苛立ちがあった。 「ほう…始末、ね。その二人の力を借りてかね?」 「………どういう意味だ」 「何、君は仲間に固執するあまり視野が狭くなっているのではないか、と思ってね」 ユーゼスはとても楽しそうに言葉を続ける。 「君は気付いていないようだが。ここには一人、足りない役者がいるだろう?」 一人足りない。考える、その言葉の意味を。 ここにいる者。自分、ミオ、シロッコ、フォルカ。そしてマサキ、ユーゼス。 ラミアはもういない。ならもう一人とは――― 「―――――――――――イキマ?」 そう、D-6に残してきたイキマ。別れ際、ミオ達に拾ってもらうと言っていた。 だがここにイキマはいない。ミオ達はいるのに。 「ミオ、シロッコ。イキマはどうしたんだ?」 悪寒を抑えられない。いや、彼は無事だ。きっとそうだ。どこかで休んでいるに違いない。 「イキマ、さんは………」 だが答えるミオの声は震えていた。彼女は最後まで言わず口ごもる。 「シロッコ!」 「…クォヴレー、彼は」 重々しく口を開くシロッコ。だが彼が真相を語る前に。 「君は先程から何度もジ・Oの背中を見ているはずだ。何故気づかない?」 ユーゼスが決定的な事実を告げる。 そこにあるのはブライソード。目に入りつつ、それがそうだとは認識しなかったもの。 この剣がここにある、ということはミオ達がイキマと接触したのは確実。 だがイキマはおらず、二人は口を開かない。 「嘘だ………」 「死んだのだよ、あの男は」 「嘘だ……嘘だ………!」 「ラミアの攻撃から君を庇ってな」 「嘘だッ! 信じるものか、イキマが死んだなんて!」 「…やれやれ。虚空の使者ともあろうものが情けない。これではやつはまさに犬死にだったようだな」 ―――――頭の中で何かが切れる音がした。 「貴様ァァ―――――――――――――ッ!」 鉄也がゼオラを殺した。イキマが死んだ。俺を庇って死んだ。犬死に。 それらの事実がクォヴレーの中に降り積もり、爆発する。 真聖ラーゼフォン目掛け、ディス・アストラナガンが飛翔する。 その瞬間クォヴレーはミオ、シロッコの存在を完全に忘れ去り。 同時にZZガンダム、剣鉄也の存在も失念していた。 後方の警戒などまったくしないディス・アストラナガンに、ZZガンダムから放たれたビームの束が襲いかかる。 「――――――――――ッ!!」 光芒はディス・アストラナガンの翼を一瞬にして消し去り、悪魔を大地へ叩き落とした。 「クォヴレーさん!」 ミオの悲鳴。シロッコはZZガンダムの挙動に注意を払わなかった自分を悔やむ。 「行け、ミオ!」 だが今クォヴレーを死なせるわけにはいかない。もちろん、また暴走させるわけにも。 「このガンダムは私に任せろ。行って、クォヴレーと話すのだ!」 「えっ、話すって」 「今彼が暴走すれば全て終わりだ! それに君も言いたいことがあるのだろう!?」 常にない必死な声で叫ぶシロッコ。ここで舵を間違えれば本当に終わってしまう。 「………わかった! ここはお願い!」 ブラックサレナがディス・アストラナガンを追って飛ぶ。 ZZガンダムが狙い撃つ前に、ジ・Oが射線に割り込む。 「しばらく私に付き合ってもらおうか、剣鉄也…!」 時間稼ぎなどシロッコの好むところではない。だが、プライドにかけて「ガンダム」に敗れるつもりはない――――― 奇しくも同じ世界、だが違う時代に存在するはずの二機がぶつかり合った。 覇龍 煌めく 刻(3)へ
https://w.atwiki.jp/takugess/pages/103.html
前ページ次ページ迷錯鏡鳴 迷錯鏡鳴 忍の巻 深き迷宮がある。 赤光に満ち満ちた空間。 そこには無数の殺意と――生臭い血臭が吹き荒れていた。 生臭い息を吐き出し、暴れ狂う異形の姿が一つ。 牛頭人身の怪物――ミノタウロスと呼ばれる侵魔の一種、その手に巨大なる鉄槌を握り締め、迷宮中に響き渡るような悲鳴を上げていた。 異形なる人外、その速度は凄まじく、振るう腕の一撃は鋼鉄をも拉げさせるだろう怪力。 その化け物に悲鳴を上げさせるのは何者か? それは二人の人影、走り回り、息の合ったコンビネーションを見せる少年と少女の二人組だった。 「姫宮!」 両手にクナイを持ち、輝明学園の男子制服を身に付けた中肉中背、十代半ばの少年がその身に叩き込まれた投射術を打ち放ちながら、声を上げる。 吸い込まれるように撃ち出された二刀の刃物は片方を弾かれたものの、その影に隠れるように打ち込まれた漆黒の刀身がミノタウロスの眼球を抉った。 四肢のうち三つの神経を巧みに切断され、片目を失い、血を撒き散らすミノタウロスは悲痛にも似た絶叫を上げる。 ぐらりと膝から崩れ落ち、命乞いでもするかのような哀れなる叫び。 されど、容赦する余裕もなければ、必要もないのだ。 「ごめんなさい」 小さな声。 それを発したのは少年に姫宮と呼ばれた少女。 輝明学園秋葉原分校の女子制服を纏った彼女は滑るような速さで、ミノタウロスの失った眼球の方角――すなわち死角から迫り、その右手を振り上げていた。 一見すれば少年には似つかわしくない可憐なる顔、美少女と呼ぶに相応しい少女。 だが、今の彼女を見て愛らしいと好意を抱く人間は少ないだろう。 振り上げた右手、それは人の手ではない。 真っ直ぐに伸びた白い塊、吸血鬼を断罪するために作り出されたかのような杭の形状。 彼女――姫宮 空は人間ではない。 人造人間、人の手によって作り出されたホムンクルスと呼ばれる戦闘生命体。 侵魔に抗うために作り出された人造の生命。 その身は生物の理から剥離し、あらゆる形状に、戦いのために適した体へと作り変えることが出来る。 アームブレイド。 己の腕部を武器へと変えて、空は真っ直ぐに、僅かな躊躇いを浮かべた表情のままミノタウロスの頭部に腕を叩き込んだ。 頑強なるミノタウロスの頭部、それがアームブレイドの一撃で柘榴のように粉砕される。 脳漿を撒き散らしながら断末魔の言葉の途中でミノタウロスが崩れ落ちる。 濃厚なる血臭が撒き散らされて――不意にそれが消失した。 飛び散った血肉も、撒き散らされた脳漿も、崩れ落ちた遺骸も虚空に溶けたように掻き消えて、その場に残ったのは赤ん坊の手の平程度の大きさの小さな紅いガラスのような塊。 空はアームブレイドを解除し、腕を通常の形状に戻し、手を伸ばした。 「あ、魔石」 空は小さく呟き、ガラス塊――侵魔が落とすプラーナの結晶体、通称魔石を拾い上げた。 手の平サイズのそれは質は悪いが、大きさはそこそこある。 「斉堂君、魔石だよ」 「うん。見えてる」 空の下へと小走りで歩み寄った少年――斉堂 一狼は不器用に微笑んだ。 床に転がった無数のクナイ、投擲に使ったそれらを回収すると、軽く一振りして手品のように制服の中に納めていく。 「それにしても……姫宮も強くなったよなぁ」 強くなりたいと空が言い出したのは何ヶ月前のことだろう。 姫宮 空が藤堂一狼の“支給備品”となってそれほどの時間は掛からなかったような気がする。 己がウィザードであることの自覚、己が人造人間という存在だという理解。 その果てに空はウィザードとして存在を確立し、その力を操ることに強い意思を見せていた。 最初こそ反対していたものの、頑張る彼女の姿に一狼は根負けし、今ここで空の戦いぶりを見ていると説得に折れたことが間違いではなかったと思えた。 「そうだね」 互いに無傷に等しい状態、精々少し埃を被っている程度の互いを見てクスリと笑う。 空と一狼が居る場所。 それは輝明学園の地下に広がる巨大フォートレス――訓練用迷宮【スクールメイズ】と呼ばれる場所だった。 休日である土日、彼らは迷宮にもぐり、鍛錬をしていた。 特別部活に所属しているわけでもない彼らだからこその行為、思春期の男女としては少しおかしいかもしれないが彼らなりに楽しんではいたのだ。 「そろそろ戻ろう。姫宮も疲れているだろ?」 一狼はまったく疲労を感じさせない顔で、或いはそれを隠し通した表情で空に声をかける。 空の額にはじわりと緊張による汗が浮かんでいて、それを一狼は見逃さなかった。 「ありがとう、一狼君」 「……べ、べつにこれぐらいは普通じゃないか」 恥ずかしそうに答えると、真っ赤になった顔を背けて一狼はテクテクと歩き出す。 既に月門は閉じられ、侵魔の気配は無い。 空と一狼は事前にマッピングしておいた地図に沿って出口から脱出した。 輝明学園秋葉原分校二年生。 姫宮 空と藤堂 一狼の日常はいつものように過ぎていた。 時刻はもう夕方を通り過ぎ、夜闇が訪れようとしていた。 転送ゲートからスクールメイズを脱出し、オクタマーケットでいらない取得品を売り捌き、資金に変える。 パートタイムで絶滅社からの任務をこなしているとはいえ、彼の備品でもある空の学費や食費を賄う彼にとって金は幾らあっても多すぎるということはない。 積極的に彼がスクールメイズに潜るのは忍術の修行に最適という理由の他にも、手っ取りばやい稼ぎになるからだといっても過言ではなかった。 顔なじみの錬金術師――二学年になってからは同級生になった少女から常備数が少なくなったポーションや足りなくなった幸運の宝石を買う。 彼女の売る商品は相場よりもやや安い割には質がとてもいいお買い得商品だった。 「おおきにや~」 「あ、この間の幸運の宝石。ちゃんと使えたから、助かりました」 「そうかそうか。それならよかったわぁ」 傷物ということでまけて貰った幸運の宝石、その成果を告げると錬金術師の少女――亜門 光明はにっこりと微笑んだ。 「そっちの彼女の分も、ご加護がありますように」 短く祈りを捧げて、幸運の宝石を一つずつ入れた紙袋二つを一狼に手渡す光明。 その袋を受け取り、空に袋の一つを手渡しながら、一狼は周囲を見渡した。 いつものように賑わっているマーケット。 その中で目当ての人物がいないことを確認し、一狼は光明に聞いた。 「えっと……亜門だっけ? ヴィヴィ先生はどこに居るか知らない?」 亜門 光明が世界屈指の錬金術師、ヴィヴィの弟子だということはマーケットに出入りしているウィザードにとっては周知の事実だった。 「ヴィヴィ先生? あー、そういえばここ数日は外国に行くっていってたで?」 光明はんーと唸りながら指先を口元に当てて首を捻る。 子供っぽい仕草。 「そうか……」 「なんか用なんか?」 「いや、預けていた荷物を確認しようと思ったんだけど、しょうがないか」 スクールメイズで手に入れた戦利品の大半はオクタマーケットで売り捌くか、保管のためにヴィヴィに預けることしか許されていない。 ダンジョン内で何本か手に入れていた戦利品の暗器を預けていた一狼は返してもらうおうと思っていたのだが、どうやらタイミングが悪かったようだ。 「んー、さすがにうちの権限だと預けてる荷物は取り出せんしなぁ。ヴィヴィ先生に事前予約しておいたわけでもないんやろ?」 「あ、うん。一応その場で言おうと思っていたので、僕のタイミングが悪いだけです」 どこか緊張した口ぶりで、彼をよく知るものならかなり緩和したと思える口調で一狼は礼を言うと、空と一緒に歩き出した。 「どうする? 一狼君。まだ六時ぐらいだし、少し時間はあるけど……」 ひょこひょこと空が一狼の横を歩きながら、首をかしげて、見上げるような体勢で訊ねた。 どきりと少しだけ一狼の心臓が高鳴る。 昔よりはましになったけれど、やはりまだどこか女性が苦手で――しかも目の前に居る女性は大切な少女で、それが可愛らしい姿勢で見上げてくるのには冷静さを売りにする忍者である一狼の心臓でも飛び跳ねていた。 「そ、そうだなぁ。今日は順調に攻略が進んだし、少し早めに帰って休もうか。途中でスーパーにでもよって、食事にしないか?」 がらりと敬語から、砕けた口調に切り替えた一狼は空の言葉に考えながら答える。 「あ、それなら私がカレーを作るね。ルーは確かあったはずだし」 「……い、いや、僕が作るから!」 依然味わった悪夢。 切りもしないどころか皮も剥かず、そのまま鍋で煮られたカレー(らしきもの)。 「一応……勉強しているよ?」 「あ、うん、でも」 空は一応料理書などを買って勉強を続けているが、植え付けられたトラウマはそんなに簡単には払拭しなかった。 簡単な肉じゃが程度なら何度か振舞ってもらい、食べられるものになっていることは知っている。 だがしかし、カレーにはNOと言える男になりたかった。 「それじゃあこうしよう。二人で協力して作るって事で」 見張りの意味も篭めて一狼が提案すると、空は少しだけ驚いて顔を歪めて……すぐに綻ばせる。 「いいよ」 笑顔を浮かべる空に、え? なんか嬉しくなるようなこと言ったっけ? と一狼が内心首をかしげた時だった。 「にーさん、にーさん。仲がええのはけっこうやけど、目の前でいちゃつくのはやめてな?」 『あ』 居心地悪そうに露天を広げたままの光明が告げると、慌てて一狼と空は頭を下げて、その場から離れた。 見ればいつのまにやら注目を集めていて、二人は真っ赤になりながらオクタマーケットから抜け出した。 そして、そのまま校門から外に出ようとした時だった。 「あ」 「どうした、姫宮?」 不意に空が困った顔を浮かべたのを見て、一狼が訊ねると、彼女は恥ずかしそうに両手の指を絡めると、かすれるような声で呟いた。 「えっとちょっと忘れ物」 「忘れ物? スクールメイズに?」 それなら厄介なことになるな、と一狼が少しだけ厳しい顔を浮かべると、慌てて空は両手を横に振って違う違うと言った。 「教室にね。英語のノート忘れてたの、今日迷宮に潜るついでに取ろうと思っていたんだけど……ついつい忘れてて。もうこんな時間だから校舎も閉まってるだろうし」 その言葉に思い出す。 そういえば英語の課題が週明けに出ていたはずだ。 英語のノートがないと、課題を終わらせるのにも苦労するはず。 馬鹿だね、と舌を少しだけ出して苦笑する姫宮に、一狼はふと思いついたことを言ってみた。 「僕が取ってこようか?」 「え、いいよ! それなら私が――」 空が遠慮する中、一狼は事実を告げた。 「これでも忍者だからね。姫宮よりは脚は早いさ、待っててくれ。十分も掛からないと思う」 スタンと少しだけ足を鳴らすと、今出たばかりの校門から反転し、足を校舎に向ける。 走り出そうとする一狼に、空は慌ててこう付けたした。 「えっとノートは私の机の中にあると思うから!」 「わかった!」 瞬間、一狼が力強く足を踏み出す。 一応は月匣外、常識的な程度に――されど陸上部のエースよりも格段に疾い速度で一狼は校舎に向かって走り出した。 誰も居ないはずの校舎はどこか不気味だ。 上履きにすぐさま履き替えて、忍者としての習性で音も立てずに二学年の教室が占める廊下を走る。 スクールメイズのある地下施設は未だに賑わっているだろうが、通常の校舎には部活で遅くなった学生ぐらいしか居ないだろう。 音はしない。 静寂のみが満杯になったプールのような感覚。 電灯も消された校舎の中はまるで墓場のような不気味な静けさに満ちている。 されど、一狼は忍者。 闇を共にし、静寂の中で蠢くもの。 恐れはない。 不安もない。 ただ己の感覚を信じて、一目に付かないことをいい事に全力で廊下を駆け抜けていた。 百メートルの距離は数秒以内に踏破するほどの速さで、一狼は己の通う教室の前に辿り着く。 「よし」 教室のドアを開き、一応宿直の先生などが居ないことを確認しながら、一狼は手っ取り早く闇の中で空の机を見つけ出した。 普段彼女が座っている机。 その中のものを取るというのはどこか気まずい感覚がしたが、まあ本人の許可は貰っているしと自分を誤魔化す。 机の中のノート、一冊一冊を月夜で表記を確認し、英語と書かれているノートを見つけ出した。 「これだな」 ノートを握り締めたまま己の纏う異相結界――月衣を開くと、その中にノートを仕舞い込んだ。 さて、戻るか。 と、一狼が踵を返して、教室のドアから外に出た瞬間だった。 「ん?」 廊下の真ん中で、不意に一狼が振り返る。 どこか遠くで足音が聞こえたような気がしたのだ。 鍛え抜かれた聴覚が、遠い場所で僅かに響いた足音に気づく。 「見回りの先生か?」 足音の主の正体を推測するが、しかし一狼の感覚は否と告げていた。 校舎内を乱反射し、かすれる程度にしか聞こえない足音。 されど、その重みを、その足音の実体を、忍者である一狼は聞き分ける。 「軽い?」 足音の反響音から推測。 宿直の先生――成人の人間が響かせる足音よりもどこか軽く、テンポも軽やかな足音。 女性、それも若い人間の足音だと感じられた。 「部活中の女生徒かな?」 そう結論し、まあ確認する義理もないので一狼は予定通り校舎から出ようと踵を返した。 ――瞬間だった。 コツリと足音が背後でしたのは。 「なっ!?」 聞き違えるはずのない、至近距離での足音。 誰が? 誰もいなかったはず。 それなのに足音。矛盾している事実。 ――振り返った一狼、その前に一つの人影があった。 それは少女。 それは人型。 それは美しい造形を持ち、秋葉原分校の制服を纏った少女だった。 俯いた表情、そこからは顔は見えない。 ツインテールに結い上げた髪型、造形の整えられた肢体を持ち、両手をだらりと垂らした――まるで操り手のいなくなったマリオネットがその場に立ち尽くしているような不気味さ。 同年代の少女、その事実に一狼は心拍数を跳ね上げたが、同時にその身に纏う不気味な気配に厳しい目つきを浮かべて、一狼は警戒心を剥き出しに言葉を発した。 「誰だ?」 一狼が訊ねる。 俯いたままの少女に。 されど、少女はゆっくりと手を掲げて、虚空より二振りの武器を取り出す。 一対の箒、トンファー型の武装――ドラゴンブルームと呼ばれる装備。 「ウィザード!?」 月衣からの武装顕現に、一狼が声を荒げた瞬間だった。 少女が踏み込んだ。 ダンッと廊下が震えるほどの踏み込み、鍛え抜かれた動体視力を持つ一狼でも接近に気付くのが遅れたほどの神速。 声をすらも出さず、無言で少女の一撃が無防備な一狼を横殴りに弾き飛ばした。 「がっ!!」 巻き上げるかのような打撃、咄嗟に両手を十字に組んで防ぐも、骨が軋み、激痛が走るほどの衝撃に、一狼の体が窓を突き破り、廊下から落下する。 そして、見た。 ガラスの舞い散る空の中で、空に浮かぶ紅い――月を。 月匣、そして月門。 「エミュ――」 追撃してくる少女。 即座に同じようにガラス窓をぶち破り、煌めくガラス片の中で美しい造形を持った少女――不気味なほどに無表情の少女の双眸が、落下する一狼を睨んだ。 「レイターか!?」 振り下ろされるドラゴンブルーム。 落雷のような鋭さのそれを、両手の裾――己の手によって改造し、至るところの暗器を仕込めるようになった改造制服から、クナイを取り出し、受け止める。 衝撃、打撃、浸透。 落下する。 空中での追撃によって一狼は空から叩き落され、地面に背中からぶつかり――強制的に肺から酸素を吐き出させられながらも、横に転がった。 追撃で打ち込まれる踵、ニーソックスとミニスカートの間から見える艶かしい足を無造作に振り上げ、振り下ろされる鉄槌。その一撃が一狼の頭部のあった場所にめり込み、派手に爆音を響かせる。 恐るべき身体能力、マトモに食らえば一狼の頭部など柘榴のように砕けただろう一撃。 「っ!」 それに冷や汗を掻きながら、一狼は汚れた制服の土埃を払う余裕も無く飛び起きて、間合いを広げながらクナイを構えた。 理由は分からない。 ウィザードなのか、それともエミュレイターなのか。 判断は付かない、月匣を展開することは弱体化した世界結界故に月衣のエキスパートである夢使いでなくとも可能となっている。 ただ分かることは――敵だということのみ。 「敵ならば」 敵だ。 そう理解した瞬間、心拍数の上がっていた一狼の心臓がまるで魔法でもかけられたかのように静かになる。 止まったわけではない、ただ静かになった。 今まで浮かんでいた顔。 襲撃に驚き。 相手の性別に戸惑い。 空に向けていた優しさ。 戦うための勇気。 それら全てを排除し、誰も知らない一狼の顔が浮かび上がる。 冷酷。 冷徹。 冷静。 無駄を削り、感情を削り、表情を削り上げた能面のような顔。 忍者に感情はいらぬ、忍者に表情はいらぬ、無駄をこそぎ落として最高率をもって戦い抜け。 勝つために。 目的を達するために。 殺すために。 ――殺人技巧者の顔を浮かび上がらせる。 声すらも静かに、一狼が両手を閃かせる。 二本のクナイ、全て急所狙い、水月・眼球、縦に並んだ白刃の襲来。 それを少女は踊るように踏み込み、旋回しながら振り向いた鋼鉄の打撃で弾き飛ばす。 そして、一狼はさらに手元を閃かせると、魔法にように現れるは漆黒の鉄杭。 棒型手裏剣と呼ばれる暗器、それらを恐るべき速度の投射術で撃ち放つ、さながら銃弾の如く速度と威力で。 それを弾き、捌き、砕く。 嵐のように少女は手元を閃かせ、鉄壁の構えを見せる。 されど、それこそが狙い。 足を止めた格闘使いに勝利は無い。 一狼は前に進むと足を踏み出し、その手に腕の一振りサイズもある短刀を構える。 真っ直ぐに直進する一狼。 愚かと嗤うように、無表情の少女は腰を捻り、膝を曲げて、渾身の打突を繰り出した。 それを躱せるのは先読みか、類まれなる速度を持ちえた人外の速度しかありえない。音速に迫る、亜音速の一撃。 衝撃破を撒き散らしながら、直進する一狼が刀を構えるが、その程度は障害になるわけもなく粉砕し、そのまま一狼の肉体を粉砕させた――かと思えた。 「!?」 驚きに気配が歪んだ。 打ち放った一撃、それが直撃したはずなのに手ごたえは無く、目の前の一狼は姿すらも掻き消える。 残ったのは折れた刀のみ。 まるで磨き抜かれた刀身が鏡にでもなっていたのだろうか、折れ砕けた刀身が無表情に歪む少女の顔を映して――その背後に立つ一狼の姿を浮かばせる。 「!」 少女が振り返る、それよりも早く一狼が首のネクタイを外し、手元を翻したほうが速かった。 一振り、気を通し、構えられた布切れはあらゆる刀よりも鋭い刃物と化す。 ネクタイブレードの一撃が、少女の左肩から背中を切り裂いた。 血は出ない。 ただ薄く肌を切り裂いたのみ。 一瞬早く、前に転がるように少女が転倒し、床に付けた手を支点に跳ね飛んで、少女が間合いを広げる。 その際に一瞬スカートの中身が見えたが、戦闘思考に集中した一狼は気にも留めない。 「まだ、やるか」 ネクタイブレードを右手に、左手に月衣から取り出したクナイを握り締め、一狼が告げる。 「……」 少女は沈黙する。 言葉も出さずに、息を吐き出すように唇を動かすと、不意に後ろへと走り出した。 「っ、逃がすか!」 校舎の中に逃げ出す少女を追って、一狼が俊足の術を発動する。 前のめりに倒れこむように自重を前へ、そして倒れないままに走り続ける、古武術において縮地と呼ばれる歩法。 それを強靭なる身体能力を兼ね備えた忍者が行えば、まさしく風の如く速さ。 少女が校舎の中に飛び込んだ次の瞬間には、一狼はその真後ろにまで迫っていた。 「にがさ――」 校舎の中に飛び込んだのを確認し、トラップなどに対する警戒心を持ったまま一狼が校舎の中に足を踏み入れた。 しかし、そこには――誰もいなかった。 「なに?」 テレポートか? それとも他の何らかの魔法か。 しかし、魔力の流れも感じず、術式を組むほどの余裕があったとも思えない。 「どこへ?」 周囲を見渡してもあるのは静かな廊下。 一階に備え付けられた廊下窓から差し込む月光の光――見れば既に月匣は解除されていた。 「逃げた、のか?」 気配を探るも何も無し。 傍にあった廊下備え付けの鏡に手を備えて体重を預けると、一狼は顔に手を当てて表情を変える。 冷酷な忍者の顔から、どこにでもいる普通の少年の顔に。 切り替えた。 「とりあえず姫宮のところに戻るか」 鏡を見ながら、ネクタイを綺麗に結び直すと一狼はそそくさと校門へと向かって歩き出した。 いきなりの襲撃。 正体不明の少女。 気になるものはあるけれど、ただ今ここにある日常を大事にしたくて一狼は学校を去る。 彼の背後でにやりと笑みを浮かべる悪意の存在に気付かぬまま。 前ページ次ページ迷錯鏡鳴
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/38519.html
登録日:2017/12/14 Thu 18 38 00 更新日:2024/08/25 Sun 21 14 31 所要時間:約 9 分で読めます ▽タグ一覧 (股)関節がパニック ONE ONE PUNCH MAN かませ犬 オチ要員 ギャグ要員? スピードキャラ ソニック トートロジー ワンパンマン 人気1位 仕事人 始末人 忍者 戦闘狂 暗殺者 梶裕貴 残念なイケメン 殺し屋 無邪気 色々パニック 重言 金的 関節のパニック 音速 音速のソニック 音速のソニック(笑) 頭痛が痛い 「俺は暗殺から用心棒まで何でも請け負う最強の忍者」 「音速のソニック」 音速のソニック(笑)とは、ONE氏原作のWEB漫画【ワンパンマン】の登場人物。 CVは梶裕貴、人気投票は5位→6位→1位(アニメ化後) ●目次 【概要】 【人物】 【戦闘力】◇戦闘スタイル◇ 【来歴】◆過去 ◆本編サイタマとの出会い 深海王編 怪人協会編 ネオヒーローズ編 【主な人間関係】 【概要】 「忍者の里」出身、その中で終わりの44期唯一の生き残りとされる忍者青年。25歳。 ピッチリした黒い忍者スーツに青いマフラーを身に着け、両目下にペイントを入れている。(*1) ONE原作版では短髪だったが、村田版では伸ばしているのか髪を結い上げた形に(後にジェノスに毟り取られ、原作同様の髪型になる)。 容姿も村田アレンジにより中性的な顔立ちへと変更、身体の筋が無駄に書き込まれているせいで男なのに無駄なエロティシズムを漂わせている。あとプリケツ。 冒頭のセリフ通り、護衛から標的の始末といった裏稼業を生業としている影の仕事人。 ただし、本人のポリシーもあって「戦った相手は生かしては返さない」とのこと。 これらだけを抜き取るならば、冷徹ながらも確かな実力を持つ暗殺者として見られることだろう。 ……実際それは間違っていないのだが、サイタマと出会ったことで彼の運命もある意味大きく狂っていく事に(笑)。 【人物】 サイタマの圧倒的強さのせいでギャグキャラかと錯覚してしまうが、本来の性格は冷徹かつ残忍、目的の為ならどんな手段に出ることも厭わない。 そしてその本性は、死線の中で自分の技を振るうことに快感を覚える生粋の戦闘狂。裏社会でどんな危険な任務を請け負うのも、全てはこのためだけであるといってもいい。 更に戦闘中、強敵との戦いでテンションがMAXになると、口端をこれでもかと吊り上げた凄絶な笑みを浮かべることも(「悪いクセ」として、任務中は自制している)。 その一方で鍛えた技に対するプライドが非常に高く、技を見切られただけでその存在を許せないとのたまう程。サイタマに対し異常に執着するのもその自尊心の高さゆえ。 しかしサイタマを越えるため、懸命に修行して得た実力は本物で、ジェノスですらその努力には舌を巻くほど。また力の差は歴然なのに、毎度サイタマにやられつつもしぶとく挑み続ける根性の高さも評価点か。 こういったギャグとシリアスが良い按配で混じっているキャラクター性だからこそ、(*2)人気投票で1位になれた要因となったのだろう。 またこれだけの力を持ちながらも、ヒーローや怪人といったものに対しては終始興味なさそうな態度を取る。 それどころかジェノスとの初対面の時、「正義ごっこなどしている連中には本物の強敵には勝てない、何も守れやしない」といった旨の発言もしている。 過去に何かあったのか、それとも単純に受け付けないだけなのか、長らく不明だったが、後に閃光のフラッシュとの接触で後述の過去が明かされたことで理由が明らかになった。 【戦闘力】 ヒーロー側ではないため明確な階級は定められてないが、それでもランクでいえば文句なくS級と目される強さを持つ。 フブキが初見で、その戦闘技術の高さに畏怖させるほどの殺気を放ち、S級14位のジェノスとの対決では、「ジェノスではソニックのスピードによって攻撃が当てられない」「ソニックではジェノスの装甲にダメージが与えられない」と実力が伯仲した。 S級すらも屠ってみせた深海王との戦いでも、本領を発揮し始めた相手に対し倒せはせずとも撤退はできるなど実力はまず間違いはない。挑む相手がおかしいだけ。 ヒーロー協会へと参じた腕自慢のアウトロー達も、初期のガロウ(S級1人と互角位)には傷一つ負わせることが出来なかった点を考えると、裏社会でもソニック程の実力者はそうそういないようである。 ◇戦闘スタイル◇ 重語の二つ名が示す通り、圧倒的な速度を持って敵を蹂躙する戦闘を好む。武器は手裏剣や日本刀といった王道を行く忍者スタイル。 体術もちゃんと備えており、身代わり、煙幕、分身といった忍者的スキルも持ち合わせている。 特にスピードに関しては絶対の自信を持つだけあって本物で、敵がわざと正面に誘い込む陽動をしている事を看破しながらも、その上であえて正面から突っ切って見せた程。本気で走るとその度に衝撃波が発生する。 身のこなしも良く、ジェノスからの背後攻撃を悉くかわして見せたことも。 実際サイタマや里の連中等一部を除けば、彼に追いつける者はおろか、目で追う事すらできる者は少ないレベル。 その一方で火力は完全に得物依存であり、体術も対人戦ならともかく怪人相手だと威力不足が目立つ。 刀や手裏剣が無くなると更に深刻となり、撤退を強いられる状況に追い込まれることも(なお得物については武器屋から購入したり、自前で改造したりしているとのこと)。 ◇技一覧◇ 爆裂手裏剣 触れると爆発する特別仕様の手裏剣を放ち、相手を爆殺する。 けん制から急所狙い、仕切り直しの煙幕用などソニックの圧倒的スピードと併せて様々な運用が可能だが、単発での威力は控えめ(C級のタンクトップタイガーがモロに食らっても焦げ焦げで倒れる程度)。それでも建物や車などを破壊するには十分な代物だが。 派生技として、この手裏剣を縦横無尽にばら撒く"殺戮乱陣"がある。 猛襲陣 爆裂手裏剣の派生技。宙に浮かせた手裏剣をクナイで打ち付け、多方面から攻撃をかける。 四方八方に打つ殺戮乱陣と違い、こちらは1人を狙う様に攻撃できる上に、陽動や死角から襲いかかる形で飛ばす芸当も可能。 煙幕手裏剣 投げるとその軌道上に煙幕を放つ特殊手裏剣。 サイタマ戦で使用。視界を封じるという意味では彼に対して唯一有効だった技である。 風刃脚 体術の一つ。高速で縦回転しながら踵落としを繰り出す。 しかしサイタマ相手にやると何故か金的フラグが立つ禁忌の技。 なお同名の技をS級ヒーローの閃光のフラッシュも使用していた。忍者共有の技なのだろうか。 音速重連拳 二影葬(2体に分身する術)を使用した上で、文字通り重ねるように拳の連打を放つ技。 奥義 四影葬 特殊な歩法技術と超音速な身のこなしを加えることで4体の分身を発生させる技。 ここから刀による一斉攻撃をかける"散閃斬"へと繋げる。 究極奥義 十影葬 対サイタマ用にと修行して編み出した新技。 そのまま四影葬の強化版で、何と一気に10体へと分身する。 この技を持ってサイタマ撃破に当たろうとしたが、相手は更に上を行く(軽く数千体もの残像)マジ反復横跳びを披露してきたことで、見事あばッふッ!!した。 オチが強いせいでネタ技に見られがちだが、里の忍者たちの評価を見る限り、かなりレベルの高い術であることは確かな模様。 音速放雷拳 「あの御方」の秘伝書に記されていた技。 腕に雷を纏い目にも留まらぬ速さで敵を打つと同時に感電させる技で、ネオヒーロー「エー」の部下29人を一瞬で倒した。 【来歴】 ◆過去 凄腕の暗殺者に仕立て上げ、それを商品として出荷してきた闇の工場『忍者の里』。 孤児や親から売り払われた子供を殺戮機械に塗り替えるこの施設にてソニックは生を受けた。 生まれてすぐ育成プログラムに則った生活を強いられてきたが、感情を無くしたものが優秀とされる里内にて例外的に強い自我を持っていたため、落ちこぼれ枠として同期生よりも更に過酷な修行を受けていた。 なお"音速のソニック"という名前は訓練生時代に与えられた忍符号であり、他の先輩の名称を見るに里で決められた名前の模様。 決して本人たちのネーミングセンスがアレじゃないってことがやっと証明された。 現S級ヒーローの閃光のフラッシュとはその時の同期で、同じ落第生として厳しい訓練を受ける傍らで互いの技を鍛えあう修行仲間でもあった。(*3) この時のソニックは今のような戦闘狂の面影は見られず、むしろ「自我があるから里の連中に俺は支配できない」と感情を持つことを誇りにし、殺ししか教えない里の体制を壊し、もっと自由に暮らせるような新しい制度を作ることを語るなど、かなりさわやかな人物であった。 フラッシュとは訓練生であると同時に良き話し相手でもあったようで、度々訓練の合間を縫ってソニックの宿望を聞いていた模様。 しかし卒業間近になったある日、里のやり方に耐えられなくなったフラッシュが先に粛清を決行。 自身の正義の赴くままに、同期生、上官、関係者全てを皆殺しにして壊滅に追いやり、里を後にする。 フラッシュはソニックも例外なく始末するつもりだったが、流石に情があったのか苦痛が少ない毒殺を図っていた。しかし、過酷な環境を戦い抜いたからかソニックの身体は毒に耐性がついており、奇跡的に生きながらえることができた。 皮肉にも唾棄していた筈の訓練の日々が、命を拾う一因となった。 しかし大望であったはずの"里の清浄化"には結局立ち会うことが叶わず、不本意ながらも"終わりの44期"唯一の生き残りとなる。 そして同日、後のS級1位「ブラスト」がダメ押しと言わんばかりに里を襲撃。 フラッシュが見逃していた後輩共々容赦なく攻撃を受けたソニックは里から逃げ去る。 彼は、いきなり放り出されるような形で、待ち望んでいた筈の外の世界で生きることを余儀なくされてしまった。 野望も里も全てを失ったソニックは、唯一自分に残った"殺しの技術"のみに目を向けるようになり、 自ら進んで闇社会へと足を運び、そして今に至る。 この経緯から、大きな力を持っているだけで偉そうに大義を振り回す存在として、"人間"の身の丈に合わない"ヒーロー"を名乗る存在を強く嫌っている。このあたりは同じくブラストが過去に関わったタツマキと対照的と言える。 ◆本編 サイタマとの出会い 作中では大富豪ゼニール氏の用心棒として登場。ストライキ軍団であるハゲ暴徒「桃源団(ONE版では新都団)」の侵攻を妨害、殲滅にあたった。 ビルを拳1発で粉々にする強化スーツを着込んだハゲ集団に対し、圧倒的な速度と的確な首切りを行い団員を次々と撃破する実力を見せつける。 ボスのハンマーヘッドとの戦闘でも、自分の速さを見せつける形で圧勝。しかし一瞬の隙をついて逃げ出したハゲボスを追いかけているうちに、因縁の相手となるハゲマントサイタマと出会う。 最初はサイタマを只の残党と見做し先制攻撃を仕掛けたが、その悉くを見切られ失敗。自分の技に絶対の自信を持つソニックはこれを許せず、今度は問答無用でサイタマを消しにかかる。 しかし自慢のスピードによる攪乱すらあっさりと見破られてしまい、苦し紛れの反撃もカウンターされて股間にパンチが直☆撃(サイタマ当人は寸止めのつもりだった)。 漫画でも見せられないほどに悶絶したこの後、サイタマを自分のライバルと認め、修業をしながら絶対に越えてみせると宣言。生まれたての小鹿のような足取りで撤退した。 その後暫くは音沙汰無かったが、サイタマがヒーロー査定に追われ必死になっている所で再登場を果たす(何気にめずらしい私服姿で)。 この時サイタマには「関節のパニック」と名前を間違われていた。 いちゃもんをつけてきたタンクトップタイガーを片手間で始末し、サイタマの本気を引き出すためにわざと周囲を巻き込む戦闘を始める。 サイタマ本人はヒーロー名簿除外に焦ってたこともあってこれに苛立っていたが、そのソニックが周囲に迷惑をかける只の変質者となっていることに気付いた瞬間、彼を片手間で瞬殺。ヒーローとして首の皮一枚つながる功績を貰っただけに終わった。 一方のパニックは病院に送られた後、臭蓋獄(しゅうがいごく)という監獄へ移送されることに。 深海王編 投獄後、S級ヒーローのぷりぷりプリズナーの出勤(物理)に乗じて自身も脱獄。そのままついていって深海王と遭遇する。 プリズナーすら簡単に蹴散らしてみせた深海王に対しても、全然物怖じせず戦闘を開始。一時は圧倒的なスピードで優位に立つが、雨が降って本領を発揮し始めたところから苦戦を強いられ始める。 一度撤退して装備を整えなおすも、戻ってきたときは既にサイタマが深海王を倒した後だった。 「ふんっ、深海王め逃げられたか(汗)」 怪人協会編 事ある毎にサイタマに喧嘩を売っているが、その度に痛い目にあって敗走というオチ要員に落ち着いている。 村田版では忍者の先輩たちに怪人協会へ勧誘され、サイタマを超えたいがために怪人細胞を受け取り、ヒトを捨て怪人になる決意をした。 「サイタマ…俺は怪人になるぞ…!」 しかし「そのまま体内に取り込め」と言われたにもかかわらず、「こんなもの生で食べるわけないよな」と肝心なところで常識的な思考のせいで 綺麗に切り分け、フランベで火を通し、美味しそうなステーキにして食べたばかりに効力を失い、腹を壊して終わるというオチがついた。 ネオヒーローズ編 サイタマvsタツマキの戦いに乱入しようとするもタツマキに軽くあしらわれる。 懲りずに町で怪人を放置してサイタマを待ち構えるも、サイタマに同行していたフラッシュと予想外の再会を果たす。 フラッシュと決着をつけようとするが、監視していた忍天党と戦うことになり成り行きでフラッシュと共闘。 サイタマに挑み続けたことで強くなったことをフラッシュ共々実感し、即席コンビながら「攻撃を通す隙がない」と思わしめる完璧な連携を見せ勝利する。 残った忍天党最強の「あの御方」はフラッシュに弁償するための刀をソニックからぶんどり没収しに来たサイタマがあっさり倒しており、 戦利品はフラッシュと山分けすることになった。 その後、ネオヒーローズに雇われた殺人鬼「エー」とその部下に襲われるが、秘伝書を手にし更なる技を身に付けたソニックの敵ではなく、あっさりと撃退した。 【主な人間関係】 ・サイタマ 永遠のライバルにして越えるべき壁。無理な気もするが。 新技や攻撃法を編み出す度に彼に喧嘩を売っているが、その悉くが失敗、破綻している。サイタマはおろかジェノスでさえ認識してない余波で敗北しているものも多数カウントされている。 執着と呼べるほどつっかかるのはコイツを越えることなく“強くなった”と思えないという、ある種の切迫感も手伝ってる模様。 サイタマ自身は(ライバルと思っているかは別にして)毎回悲惨な撤退をしていくソニックには「がんばれよ」と謎の檄を飛ばしている。 事実救いようのない悪人とは思ってないらしく、上記のマジ反復横跳びにしても攻撃は気絶に留めるだけで殺すまではしていない。(*4) ・ジェノス ある意味真のライバル。最初の出会いは深海王編だが、実際に戦ったのはガロウ編突入あたりから。 速度と回避で優位に立つソニックに対し、パワーとタフネスで上回るジェノスとの戦いは、実際千日手のような互角の死闘となった。 ただ一時だけ速度でも敗けかけたせいで髪留めをちぎられてしまったが。 「非力だなこんなもの、百発受けようが損傷は受けない」 「一発も俺に当てられんくせに強がるな木偶が」 ・ぷりぷりプリズナー ムキムキマッチョな体つきにして男大好きな臭蓋獄の主。これでもS級ヒーロー17位。 勿論中性的な顔立ちのソニックも守備範囲で、(囚人番号込みで)きっちり名前を覚えられている。 一方のソニックは一応脱獄を補助してくれた形になるので表面上であれ感謝すらしているのだが、 プリズナーのエンジェル☆スタイルを見たとき、「どう見ても天使ではない」「というか人間じゃない」「というかもう見たくない帰るか」と思わず素で引いていた。 プリズナーに対するソニックのコメントは一々正論なのがまた笑いを誘う。 ・その他臭蓋獄のみなさん 看守でも手に負えないという札付きの囚人達(笑)。 新人のソニックに可愛がりという名の洗礼を与えようとしたが、すべて失敗していた。 怪人協会編で大半が怪人化したので、この後何か絡みがあるかもしれないかと思ったがそんなことはなかった。 ・閃光のフラッシュ S級13位。ソニック同様重言の二つ名に加え速さを主体にした戦闘スタイル、自分の技に対する異様なプライド等似通う点は非常に多い。(*5) 長らく関係性は不明だったが、上記の通りかつての訓練生であったことが発覚。 良い修行仲間でもあったが、同時に自分の野望を奪った張本人でもある。 里を壊した元凶であるため、里内の忍者を結集した"忍天党"には抹殺の対象と見られているが、 ソニックは「他の奴にくれてやるなら自分の手で始末する」と、当然ながらかなり強いこだわりを持つ。 ・疾風のウィンド、業火のフレイム 黄金の37期出身といわれるの2人の忍者で、ソニックから見れば先輩に当たる存在。 過去の因縁からか閃光のフラッシュの始末に拘り、ソニックを怪人協会へと勧誘した(しかしソニックには邪魔が入らないよう雑魚の掃除を頼むなど信頼関係などは特にない)。 現状サイタマやジェノス以外で、ソニックの背後を気付かれずに取った数少ない相手。その速さに戦慄しソニックが怪人化に興味を持つきっかけとなった人物達でもある(結果は上記の通りだけれども)。 ONE版では忍天党の一員として登場する。 忍天党 忍者の里で修業を受けた者たちが集うOB会。 創設者である【あの御方】を擁し、世界転覆を企む影の集団達。重言のオンパレード。 当然ながら皆高い戦闘力を持ち、「一度技を見れば即座に対応できる」位は簡単にできるとのこと。 フラッシュ抹殺の為にソニックを勧誘し、おびき出すよう指示をするが…。 …しかし党名、大丈夫なのかこれ。 追記・修正は金的で悶絶しながらお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 村田版の中性的な容姿のせいでpixivでは殆ど男の娘キャラみたいな扱いに・・・ -- 名無しさん (2017-12-14 18 52 40) この世界の忍者たちはネーミングセンスってものが無いのか -- 名無しさん (2017-12-14 19 03 29) 何ですかこの頭痛が痛いみたいな名前の項目は!? -- 名無しさん (2017-12-14 19 46 00) 関節のパニックの語感の良さは異常 -- 名無しさん (2017-12-15 09 27 46) そらあんな気味の悪い肉塊、生で食うなんて発想は無いわな -- 名無しさん (2018-02-22 13 42 27) 戦慄のタツマキ、地獄のフブキ、音速のソニック…並べても違和感無い -- 名無しさん (2018-05-31 23 51 09) 頭痛が痛いっていうが、ひょっとすると忍者の里の皆さんは外来語の意味が解らなくて先に解説が必要なのかもしれない…w -- 名無しさん (2018-06-26 08 25 45) 腹痛を怪人化の副作用と勘違いしたとはいえ、2キロ痩せただけで済んだってある意味凄い。 -- 名無しさん (2018-09-03 09 23 16) 2キロ痩せただけでも相当な強化なんだろうなソニックの場合 -- 名無しさん (2018-09-11 00 19 07) 元々は優しい奴だったんだな -- 名無しさん (2019-06-15 23 56 33) 忍者連中の二つ名はみんなこんな感じでこいつだけがおかしいわけではなかったのね・・・。 -- 名無しさん (2019-06-16 00 13 17) ソニック自身はフラッシュのことを友人だと思ってただろうに、そのフラッシュから何の罪もないのに殺されかけるって結構悲惨な話だな -- 名無しさん (2019-07-05 12 45 45) それにしてもこのOB会、名前が危険すぎる… -- 名無しさん (2019-07-05 14 03 31) 忍天党…任天堂…ソニック… -- 名無しさん (2020-03-17 10 23 26) 攻撃力の低さが割と深刻なレベル。まあ基本人間相手に戦ってるから過剰な火力がいらなかったんだろうけどサイタマやS級上位を相手取るのは辛いだろうなぁ…人間やめてるのばっかだし -- 名無しさん (2020-10-30 23 02 03) ジェノスに二つ名をバカにされてたが、よく考えたらヒーロー協会のヒーローネームも大概だ というか、ハゲマントを含め明らかに悪意のあるヒーローネームもあるので、もっと酷い -- 名無しさん (2020-11-01 01 56 13) フラッシュは友情から殺したくないので毒なら戦闘不能で済むから一服盛ったって言ってなかったっけ?そんな男の友情に熱い彼、薄い本業界ではとんでもなく大人気。 -- 名無しさん (2022-04-19 10 53 28) ↑ボラホーンを思い出す -- 名無しさん (2022-07-22 09 41 59) ↑4 爆裂手裏剣がコンクリの建物を破壊できるレベルだから、本来の暗殺目的だと現状ですら過剰だよ。作中相手にしてる連中相手には火力足りてなさすぎだけど。 -- 名無しさん (2023-07-25 14 02 42) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/hshorizonl/pages/120.html
能楽。 日本の伝統芸能の一つとして知られる。 能と狂言の総称であるそれはかつて猿楽とも呼称されていた。 猿楽は室町時代以前では庶民の文化レベルであったが観阿弥・世阿弥らによって集大成され、現在に残るほどの文化に昇華された。 その起源には諸説あり、一説には聖徳太子の側近であった秦河勝が起源となったのではないかという話がある。 かの世阿弥は河勝の子孫を自称しており、著書『風姿花伝』には聖徳太子が秦河勝に六十六の面を与え神楽を奏させたというエピソードが記されている。 明治維新後には猿楽の役者たちが失職し、他の伝統芸能諸共消滅の危機に瀕していたが、 かの岩倉具視や九条道孝の助力もあり猿楽は能楽に改められ、「能楽社」が発足。歴史の波の中に消えていく運命は免れた。 そんな能楽は、界聖杯の内に再現された東京でもしっかりと存在していた。 その象徴が、新宿――神楽坂にある能楽堂であろう。 築50年を超えるそれは新宿の中では最も古く、能楽シテ方(=能での主人公的役回りのこと)のとある流派の職分家が所有する由緒ある能楽堂であった。 今もそこでは継続して能楽の公演が行われており、愛好家はもちろん一般の人々の興味も引き、公演日には客席がほぼ満員になるほど盛況であった。 そして現在、能楽堂の舞台にて、扇を片手にシテ方を演じ、能面をかぶって舞う少女の姿があった。 正方形の舞台の上を踏むたびに桃色のロングヘアーが揺れる。 観客は一人を除いていない。舞台の傍らに、少女とは対照的な壮年の男性が真剣な目で少女の能を睨んでいた。 この男は能を演じている少女の師匠にあたる者だ。 兼ねてより、能楽師を志した者は所属する流派の家系の家に住み込んで内弟子となり、修業の日々を送らねばならない。 この少女も能楽師を夢見て、この能楽堂を所有する職分家の内弟子となった一人であった。 元来、能楽は女人禁制の決まりであったが、近年ではそれが緩和されて女性にも門戸が開かれている。 彼女もまた、珍しい女性能楽師の卵として弟子達の中ではそれなりに注目されていた。 少女が舞台の上を踵を上げることなく摺り足で舞台を行く。 ハコビと呼ばれる運歩法で円弧を描くように正方形の舞台を回り、扇を現在演じている演目に合わせてゆったりと、それでいて優雅に振る。 能楽においては舞台から見て正面と右、左の3方向に客席があり、能楽師はそれぞれの方角にいる観衆の目を意識して見せねばならないのだ。 舞台の上で登場人物そのものになりきっている仮面の少女の演技は、男からすれば見事なものであった。 その動き、ハコビやカマエの一挙一動からも感情が伝わり、面が動くことはなくとも舞から発せられる感情のエネルギーが全身を駆け巡っていく感覚だった。 演目のシテ役をプロの能楽師に勝るとも劣らないほどに演じきってみせている。 「終わりました」 少女が演目を終え、能面を外して師の方へ目線を移す。 その顔は無表情という言葉がこれ以上なく当てはまっており、何を考えているのかが一切わからない。 「流石だな。見事な能だった。もう少し突き詰めれば若竹能に出ても問題ないレベルに達するだろうな」 「ありがとうございます」 「しかし、だな。こころよ」 男はこころと呼ばれた少女の舞を褒めつつも、少し困ったような顔をして腕を組む。 少女の名は秦こころといった。現在は新宿の能楽の有名な職分家に住み込んで弟子入りしている。 能楽堂にて数週間後に公演される『若竹能(若手能楽師が稽古の成果を見せるための能の公演)』のために日々鍛錬に励んでいた。 こころの演じる能楽を見た能楽師は誰もがその素質に驚愕し、賛辞と拍手を送った。 若手の駆け出しとは思えない、前途有望な能楽師であった。 だが、男が難しい顔を見せたように、こころにはある難点があった。 「もう少しわかりやすく演じることはできないか?」 「わかりやすく?」 こころは師の言葉の意味がわからないといった様子で小首を傾げた。 「私がお前の能を『見事』と言えるのは私が能楽を生業としているからこそだ。お前の所作が何を表しているかがわかるからな。 だが、能を初めて観る方々にとってはどうかな?特別区、果てには世界中から神楽坂を訪れた人々がここの能を観に来る。 そんな人達が皆、能を理解しているはずがないことなど自明の理だ」 「……」 こころの難点。それは伝統芸能になじみの無い庶民には難しすぎて意味が分からないことだった。 確かに能楽師の目からすれば出来は非常にいいが、素人目で見ると何をしているかがわからず、不安になってその演目とは関係のないことまで考えてしまうのだ。 プロの能楽師であるこころの師匠はNPCでありながらもそれを的確に見抜いていた。 「今日の稽古はここまでにしよう。これからはお前の自由時間を多めにとる。自主的に鍛錬して、お前だけのわかりやすい能を編み出してみてくれ。 私もそろそろ年だ。年寄りには考えつかない、お前なりの新しい能を期待しているぞ」 「はい、考えてみます」 この会話を最後に、今日のこころの稽古は終了となった。 ◆ ◆ ◆ 言うまでもないが、秦こころは界聖杯の内で行われる聖杯戦争のマスターの一人である。 66種類の面が付喪神と化した存在で、面霊気とも呼ばれている。 彼女に与えられた役職は前述のとおり、とある能楽師の家に住み込みで修業中の天才若手能楽師。 66種類の面を常に携帯している様子が自分だけの能面を好んで使っているように見えたのか、関係者の間では「My能面」を持っていることでも有名であった。 「私の能楽ってわかりにくいの?」 近場の公園にて、夜風に吹かれながらこころは独り言ちた。 こころにはこの日の稽古で師にかけられた言葉が引っ掛かっている。 幻想郷の博麗神社で精神安定のために能楽をしていた時もそのような不満を小耳にはさんだことがある。 マミゾウによれば、「難しすぎて不安になり、余計なことまで考えてしまう」のだそうだ。 「新しい希望の面を使いこなせれば何か見えてくるかな?」 豊聡耳神子に新たに作ってもらった希望の面を手に取る。 先の幻想郷での宗教戦争は、希望の面がなくなったことによりこころの能力が暴走し、人々が刹那的な快楽を求めるようになったことに起因する。 その騒動の中で、道教勢力に立つ神子に与えられたのがこの希望の面だったのだ。 尤も、この面は道具として完璧すぎるゆえに、こころの自我が失われてただの道具に逆戻りしてしまう可能性を孕んでいる。 博麗神社で能楽を始めたのも希望の面をまだ使いこなせておらず、精神を安定させて無用な騒ぎを防ぐという側面もあった。 聖杯戦争で与えられた役割は、日常的に能楽ができるという点でこころとしても非常に助かっていた。 「まろからすれば見事でおちゃったよ」 「ライダー」 こころがライダーと呼んだ先に霊体化を解いたこころのサーヴァントが現れる。 しかしその外見はおおよそ人とはいいがたく、形容するならば台座に乗ったからくり箱と、その前方に取ってつけた腕のない人形といった風体。 その名も【機巧《からくりの》おちゃ麻呂】。 平安時代から存在する機巧兵にして、こんななりだが平安の神楽で江戸中を魅了した舞踏家でもある。 「能楽とは何とも雅な舞でおちゃるなぁ~。狂死郎の歌舞伎にも劣らぬでおちゃるよ」 「そんなによかった?」 おちゃ麻呂に褒められたこころは頭に張り付いている面を福の神に変えた。 彼女なりの嬉しさの表現だろうか。 「そちの舞を見ていると、まろも舞ってみたくなったでおちゃる~。あそ~れ――」 「ぬおおぉぉぉ~~~私が吹き飛ぶぅぅぅ~~~~」 「おちゃ~~~~!?!?!?」 おちゃ麻呂が舞おうとして得物の扇を一振りした瞬間、こころが力の抜けた悲鳴を上げた。 こころの方へ目を向けると、まるで扇から煽られた風に吹かれているようにヨレヨレで、今にも倒れそうな態勢であった。 おちゃ麻呂は高名な陰陽師に製造された退魔機巧兵で、魔の者を見事調伏したという逸話から、霊的・魔的なモノを祓う最高ランクの『退魔力』を持つ。 彼の舞にも退魔力は付加されており、それを見た霊的なモノは祓われる。 こころは付喪神であり、その祓われる対象に入っていた。 「まことや、こころは付喪神でおちゃった…げに危うし、げに危うし」 「気を付けろ!我々はまだ不安定なんだ!」 「おちゃ~、般若面となりて怒られたでおちゃる……されど、まろが意識しておけばもう心配ないでおちゃるよ。心安かれでおちゃる」 ただ、祓われるといってもおちゃ麻呂が意識さえしておけば特に問題はない。 対魔力がサーヴァントの意思で効果を弱めることができるのと同様に、退魔力もその力を弱めてこころのような存在を傷つけぬようにできるのだ。 おちゃ麻呂は人形を精一杯動かし、頭を下げて謝った。 「さても、それがそちの希望の面でおちゃるか?げにあやしげな面持ちでおちゃるな~。つゆ完璧とは思えぬでおちゃる」 「確かに変だけど、我々には必要な面だから」 「されどその面を使い続けるとそちは道具に戻ってしまうのでおちゃろう?何ぞそれを使い続けるでおちゃ?」 「この面を使い続けて自我に取り込めって狸の妖怪に言われたの。そのためには色んな人間の感情を見て、表情を学ばなければならない」 こころがこの面を使い続ける理由は二ッ岩マミゾウにあった。 こころは無表情だが感情自体は豊かで、感情を司る面を被ると対応した感情に変化し、口調も変わる。 以前までのこころは面こそが本体であり、自身の感情そのものという認識を持っていた。 だが、本体は妖怪となって形を成した『こころ』であり、 『こころ』自身が感情・表情を手に入れることで面霊気の『こころ』は完成して自我を保ち続けることができる、とマミゾウは諭したのだ。 「ライダーも私と同じで表情がない。でも、面がないのに感情がとても豊かだわ。他の人間や妖怪と違う…あなたって面白い♪」 「ほっほっほっ……まろの『これ』は人形ゆえ表情はなかれども、師父様から賜りしこの魂は感情を持っているでおちゃるからな~。 まろがただの機巧で終わらなかったのもそのおかげかもしれないでおちゃる」 おちゃ麻呂は歯車のぎっしりと詰まった箱から生えた手で己の人形を指さしながら言った。 おちゃ麻呂はからくりにも関わらず、その機体に魂を持ち、意思と感情を持っている。 彼も感情を持っていたからこそ、逸話になるほどの偉業を成し、英霊という存在にまで押し上げられたのだろう。 「そう、私もただの道具で終わりたくない……。だから私は、この聖杯戦争を通して感情を学ぶ。それが私の願いだ!」 「この聖杯戦争を通して…?さらば、そちは聖杯が欲しくないのでおちゃるか?」 「聖杯戦争みたいな殺し合いは殺意を生むわ。そんなモノを認めるわけにはいかない!」 殺意という感情は人間を不安定にさせ、果てには多くの死をもたらし、感情をも含めてその人間達の『全て』を壊してしまう。 感情のバランスを保つ面霊気のこころにとって、それは許しがたいものだった。 「ほっほっほっ……あなおもしろき面霊気かな~。……そちを見ていると、まろもそちが何を成し遂げるのか見てみたくなったでおちゃるよ~」 おちゃ麻呂は扇を人形の口元に当てる。 彼は、前述のとおり魔を祓う機巧兵として生きていた。 初めてこころの正体を知った時は何事かと思ったが、彼女からは悪しきモノを感じないので自らのマスターとして認め、彼女についていくことにした。 現に、妖怪であるはずのこころはこの聖杯戦争を認めないと言ったのだ。 劉雲飛のような善悪両方の気配を持つ者にも会ったことがあるが、今のところこころからは悪しきモノは感じられない。 「……この舞台に潜む悪しきモノは、別にいるようでおちゃるなぁ~」 現界した当初からおちゃ麻呂が感じていた、聖杯戦争に巣食う『魔の者』の気配。 この再現された東京にも、かつておちゃ麻呂が生きた時代と同じく悪しきモノがいることをおちゃ麻呂は見抜いていた。 いずれはおちゃ麻呂と彼のマスターの前にも、かつて対峙したことのない"魔"が表舞台に姿を現してくるのだろうか。 「悪しきモノを祓うはまろの使命。その時は、まろが祓ってしんぜよう~」 おちゃ麻呂はこころに聞こえぬよう、か細い声で呟いた。 【クラス】 ライダー 【真名】 機巧おちゃ麻呂@サムライスピリッツ 天下一剣客伝 【パラメータ】 筋力C 耐久B 敏捷E~A+ 魔力A 幸運A 宝具A 【属性】 秩序・善 【クラス別スキル】 対魔力:A Aランク以下の魔術は全てキャンセル。 事実上、現代の魔術師ではライダーに傷をつけられない。 後述の逸話により退魔の属性を得たため、それと同時に破格の対魔力も得ている。 騎乗:- ライダークラスにあるまじきことだが騎乗スキルを所有しない。 ライダーは台座を足代わりにして移動している。 【保有スキル】 退魔力:A 霊的・魔的なモノを祓う力。 ライダーは陰陽師により生み出され、最終的に羅将神ミヅキを始めとする魔の者を調伏したことからこのスキルを有する。 ライダーの全ての攻撃は霊体にもダメージを通すことができ、 さらに魔の属性または闇の属性を持つサーヴァントに対しては追加ダメージを負わせる。 なお、無差別というわけではなく、対魔力と同じくライダーの意思で対象を指定できる。 舞踊:A 江戸の民を魅了し続けた平安時代の舞踏、裏式神楽雅《うらしきかぐらみやび》。 ライダーの場合、その舞踏自体に退魔の属性が宿っており、 周囲で発動している同ランク以下の魔術を全てキャンセルする。 どんな強力な魔術工房やエンチャントですら舞一つで全て台無しになる上、攻撃魔術から同行者を守る実質的なバリアとしても機能する。 さらに攻撃にも使うこともでき、見切りにくく、予想のつかない身体動作により敵の防御姿勢を容易に崩すことができる。 敵の防御判定におけるファンブル率を大きく上昇させる。 侍魂:C サムライスピリッツ。武芸者同士の御前試合に参加していた逸話からこのスキルを持つ。 怒りの爆発を武器に乗せて力に変え、あるいは自身を無の境地に置くことで静なる剣を引き出す奥義。 ライダーは厳密にはサムライではないため、ランクはそこまで高くない。 王服茶:A ライダーの好物である縁起物のお茶であり、薬湯。 この茶を飲んだ者はみな病魔を払われ快癒したという逸話から、 ライダーの出した王服茶を飲んだ者の受けたダメージを回復し、毒などのバッドステータスを治癒する。 【宝具】 『師父製山車舞台型魂宿退魔機巧兵御茶麻呂《しふせいだしぶたいかたたまやどるたいまのからくりのつはものおちゃまろ》』 ランク:A 種別:退魔宝具 レンジ:―― 最大捕捉:―― 平安時代に高名な陰陽師「師父様」が生涯をかけて生みだしたおちゃ麻呂の機巧《からくり》の体そのものが宝具。 からくりでありながら魂を持ち、豊かな意思・感情を持っている。 からくりの特性上、その内部に様々な機構を持ち奇怪な攻撃ができる他、 ある程度の範囲ではあるが材料さえ揃えばライダー自身の体を分解して魔力を消費せず自己修復が可能。 さらに、ライダーの機巧内部の埃や塵の量、潤滑油の質などにより敏捷が大幅に上下する。 四六のガマの油のような神秘の宿った油を潤滑油としてライダーに注入したともなれば、敏捷はA+ランクまで上昇するだろう。 時を経て、仲間の遺志を継ぎ見事羅将神ミヅキを封印した逸話から、最高ランクの対魔力、そしてあらゆる行動に退魔の属性がついている。 【weapon】 切鉄翁・裏鉄嫗《きりがねおきな・うらがねおうな》 ライダーが舞に使う一対の鉄扇。 舞踊と共に繰り出される機巧体動作は多彩で、完全に見切るのは困難。 黒鉄鋳造刃金焼入白銀歯車《くろがねちゅうぞうはがねやきいれはくぎんのはぐるま》 ライダーのからくり箱の頂点で常に回っている巨大な歯車。 変形し、押し付けて高速回転させることで敵を切り刻む。 人形 機巧部の前についている平安の公家風の人形。 ただの人形のため、表情はないがライダー自体は普通に感情豊かである。 人形自体も頭突きや足払いができる他、獅子舞に変形して敵を飲み込む「獅子舞 鬼遣」「獅子舞 鬼紋封」といった技も使用可能。 台座 ライダーの移動手段。常にライダーはこの台座に乗っており、ライダーとして現界した原因の一つ。 遠隔操作・攻撃可能。 【人物背景】 高名な陰陽師「師父様」が生涯をかけて生みだした機巧戦士の内の一体。 平安時代、陸奥・恐山にて力を蓄えている羅将神ミヅキを始めとする世に災いをなすであろう魔の者を調伏するために製造された。 現代から1000年以上昔の産物であるが、驚くべきことにただの機械ではなく、意思や感情を持っている。 からくり箱のような機巧部分の正面にちょこんと人形がついているが、人形に表情を変える機能はないため、表情はない。 いわゆる公家言葉っぽい喋り方をするが、「おじゃる」となるべき部分が全て「おちゃる」となっている。 彼の他に「いちゃ麻呂」「ろちゃ麻呂」「はちゃ麻呂」…と、40体以上の機巧兵がいる。 普段は京都「天閣座」に奉納されており、年に一度だけ「機巧人形舞台」として平安の舞を披露しているが、 ひとたび世に魔が溢れると目覚め、魔を調伏し終えると再び眠りにつく。 江戸時代初期に、羅将神ミヅキを封印するべく、おちゃ麻呂は法力僧数十人と兄弟の機巧兵とともに恐山に赴いたが、 壮絶な戦いの果てに戦いを共にした法力僧や兄弟である機巧兵はおちゃ麻呂を残して全滅してしまう。 一人眠りについたおちゃ麻呂だったが、「サムライスピリッツ天下一剣客伝」本編で再び高まったミヅキの気配によって目覚め、 仲間の遺志を継いで最後の戦いに挑むのだった。 そして御前試合を経て、ついに宿敵・ミヅキを見事封印することに成功。 かつての戦友の子孫と対面するも、おちゃ麻呂は死んでいった兄弟と喜びを分かち合えないことに寂しさを感じていた。 しかし、幕府お抱え・柳生一族の中でもカラクリに精通した者の手によっておちゃ麻呂の兄弟はみな復活する。 この出来事にはおちゃ麻呂も感激のあまり涙を流す(しぐさをしていた)。 そして、ミヅキ封印により本来の魔の者を調伏する役目から解き放たれた彼ら機巧兵は思い思いの道を辿った。 農夫となる者、平安京に帰る者、柳生新陰流を極める者、 旅に出る者、茶店で働く者、忠臣となる者、寝てから考える者…と様々な道を歩み、 おちゃ麻呂は平安時代の舞を江戸に蘇らせ、あらゆる人々を魅了し続けた。 【サーヴァントとしての願い】 聖杯戦争に潜む悪しきモノを祓う こころの行く末を見届ける 【マスター】 秦こころ@東方project 【マスターとしての願い】 ライダーと共に感情を探しに行く 【weapon】 弾幕ごっこで使用する遠距離攻撃、面、扇、薙刀など 面の目の部分からレーザーが発射されたりとスペルカードルールに則して様々な方法で弾を放てる。 【能力・技能】 感情を操る程度の能力 それぞれの感情を司る66の面を持っており、被った面によってこころの性格は様々に変化する。 多すぎるので普段は喜怒哀楽の面を主に使っている。 「希望の面」が失われたことで幻想郷の人間達から希望の感情が失われたりと多数の感情にも影響を及ぼすことが可能なようだが、詳しい能力の規模や応用性は不明。 こころの持つ感情の波動を相手に浴びせて情緒不安定にさせる「喜怒哀楽ポゼッション」なるスペルカードがある。 能楽 特技に能楽を演じることができ、こころが界聖杯に装填される前に起きていた宗教戦争は後に『心綺楼』というタイトルの能楽として披露されるはずであった。 【参戦時期】 『心綺楼』マミゾウED後。 【人物背景】 66枚の古い能面の面霊気(付喪神)。 こころ本人は無表情で周囲を漂っている面をかぶるとその面に対応した感情になるという特徴を持つ。 六十六枚全てに感情が割り当てられているが流石に多いので普段は喜怒哀楽の面くらいしか使用しないらしい。 ただし決して無口ではなく会話は普通に成立しており、会話シーンでは無表情のまま口調が次々に変化するという妙な光景が見られる。 『心綺楼』騒動の元凶であり、面の1つである『希望の面』を失い、能力が暴走。 その結果として人里の人々全体から希望の感情が失われ、刹那的な快楽を求めるようになってしまった。 「東方心綺楼」では面を揃え再び人々の感情を安定させるために、希望(信仰)を集めてきた者を新たな希望の面とするべく襲い掛かってくる。 豊聡耳神子によって新しい希望の面を作ってもらったことで、異変は解決するかと思われたが、 その面が完璧すぎたため使いこなすことができず、このままでは自我が失われ、ただの道具に戻ってしまう事態に陥る。 それを打開しようと奔走していたが、二ッ岩マミゾウに諭され、新しい神子の希望の面を使いこなして自我を手に入れることを目指すようになる。 【方針】 聖杯戦争には乗らない。
https://w.atwiki.jp/epicofbattleroyale/pages/291.html
結論から述べてしまうと、少年少女の軽機関銃から放たれた無数の弾丸が立香の命を奪うことはなかった。 それどころか、怪我の一つも負っていない。何故なのか。簡単である。ケツァル・コアトルが盾を構え、全てを防ぎきったからだ。 「少年兵、ですって……?」 そう。咄嗟に身体が動いたおかげで、確かにケツァル・コアトル達は物理的なダメージを受けずに済んだ。 だがしかし、ここ南米にて善神と仰がれるケツァル・コアトルの心には、大きなダメージが発生していた。 何せ、英霊でもない〝ただのヒトの子〟が、こちらへと明確に殺意を向けているのだ。彼女にとって、それは極めて信じがたい状況であった。 ヒトの子とは、純粋無垢な心を持ち、太陽のように美しく輝く瞳で未来を眺め、いつかそれを担う……そんな愛おしいものではなかったか。 そうであるはずなのに、そう信じていたというのに、こちらに迫る幼きヒトは……誰かを殺すための物を持ち、誰かを殺すためだけに動いている。 この現実を前にして、善神たるケツァル・コアトルの心はいとも容易く揺れ惑ってしまったのである。 「はっ、はぁ……っ、はぁっ」 ケツァル・コアトルの呼吸が乱れる。その間にも、まだ声変わりの前兆すら見られない少年が、得物をマチェットへと持ち替え、肉薄する。 ケツァル・コアトルの顔が青ざめる。その間にも、まだ本当の恋も知らないであろう少女が、信号拳銃を取り出し上空に発煙弾を発射する。 この残酷極まりない現実を前にして、ケツァル・コアトルの手足は、まるで痺れているかのように動かない。 マスター・立香も、似た様なショックを受けてしまっているのだろう。同じように、全く動けずにいる。 「しま……っ!」 その間にも少年は着実にこちらへと近付いてくる。 やがて彼はケツァル・コアトルの懐へと見事に肉薄し、マチェットを振り上げた。 しまった、などと思ったときにはもう遅い。盾を持つ左手を動かしたが、どう考えても間に合わないと悟らざるを得なかった。 そんな動揺しきった彼女に対し、少年は無表情を貫いたまま得物を振り下ろす。 すると、 「姐さん!」 燕青の放った渾身の跳び蹴りによって、少年はあらぬ方向へと吹き飛んだ。 それどころか、少年はマチェットを取り落としこそしなかったが、受け身も取れずに地面へと激突すると、そのまま転げ回る羽目になった。 そんな少年を燕青は一瞥すると、次に彼は少女へと接近する。相手は既に軽機関銃を構えており、引き金に指をかけてすらいたが、なんのその。 少年を遥かに凌駕する速度で肉薄すると、少女の小さな足を力強く踏み潰し、心臓の位置へと力強い掌底打ちを放つ。 すると少女は軽機関銃を落としてしまい、大きく咳き込んだ。だがそれでも意識を保ち、腰のマチェットへと手を伸ばすのだが、 「いいねぇ、いい判断だ。だが惜しい。これで速度さえありゃ高得点だったんだがねぇ」 やはり、燕青が次の動作へと移る方が速かった。 燕青は彼女の片足を自由にしてやると、即座に回し蹴りを放つ。顎へときれいに当たったためか、少女の頭部がぐらりと揺れた。 そうなればもうしめたもの。再度の回し蹴りで今度は相手の両脚を払った燕青は、姿勢を崩して倒れ伏した少女の胸へと拳を振るった。 同じ部位に二度も衝撃を――しかも中国拳法に秀でた英霊から――受けたためだろう。少女は何度か痙攣した後、やがて動かなくなった。 「燕青、後ろだっ!」 「大丈夫大丈夫!」 しかし、これで劇終とはいかなかった。先程横槍を入れられた少年が、燕青に向かってマチェットを投げつけたのである。 だが燕青は〝余裕だ〟と言わんばかりの微笑を浮かべると、目にも留まらぬ速度で脚を振り上げる。 たったそれだけのことで、燕青の背中へと一直線に向かっていたはずのマチェットは、いつの間にやら空中でくるくると回転していた。 少年は目を丸くしていた。見れば立香も目を丸くしていた。しかし燕青は笑みを崩さない。するりと、なめらかな動きで構えを取る。 だが少年もただでは転ばない。彼は慣れた手つきで軽機関銃を構えると、すぐさま燕青へと銃口を向けて引き金を引いた。 「主を欲すれば先ず馬を射よ、か。兵法としては上等だが、今回ばかりは主を射ることに集中すべきだったな!」 だが、当たらない。今度は別に、ケツァル・コアトルが眼前に立って盾を構えてくれているわけでもない。 だというのに、燕青には当たらない。それどころか彼は、その独特な歩法でもって全ての銃弾を避けながら、相手へと接近していく。 やがて遂に少年の懐へと潜り込んだ燕青は、そのまま一瞬にして相手の背後へと回り込むと、 「終幕といこう」 緩んでいた口を結び、振り向く少年の頭部へと、強烈極まりない踵落としを決めてみせた。 そして白目を剥いて倒れ伏した相手から軽機関銃を奪うと、こちらに真剣な眼差しを向けるやいなや、 「さぁて……マスター、姐さん。こっからはCERO:Z指定だ。嫌ならすぐに目を閉じてくれ」 燕青は少年の身体へと銃口を向け、即座に引き金を引いた。 けたたましい音が辺りに響き、少年の胸に幾多もの風穴が生まれていく。 燕青はそれを、同じく意識を失っている少女に対しても行った。 そして少女の身体にも生まれた風穴を一瞥した燕青は、銃口を口元へと運び、揺れる煙に優しく息を吹きかけた。 「……って、おいおい。マスターも姐さんも、最後まで見ちまったのかよ?」 「燕青……私、私は……」 「やれやれ。姐さん、だから言ったろう? 嫌なら目を閉じろって。どうしてこう、俺の忠告ってのは無視されるのかねぇ……」 「……違うわ。あなたを、責めるわけじゃない……そうじゃないのだけど……」 武器を持った――英霊ではなく、ヒトの――子ども達が闘争の果てに命を落とす……そんな残酷な現実を目にしてしまったケツァル・コアトル。 彼女は膝から崩れ落ちると、うわごとのように「こんな、こんなことが……許されるの……?」と呟き、今にも泣きそうな表情を浮かべた。 「姐さん。今のは敵だ。ただの子どもじゃない……俺達の命を狙う、純然たる敵だ」 「英霊でもない、ただの子どもが、敵なの……? こんな……惨すぎる……! 子ども達は皆、きらきらと輝く太陽であるはずなのに……!」 「だが牙を剥いてきた。相手がサーヴァントだと解った上でな。俺も今の戦いで悟ったが、アンタの好きな自由なる闘争は、ここにはないだろう」 「……どうして、どうしてあの子達の瞳は……あれほどまでに曇っていたの……? 解らない。私には、解らない……!」 「…………それほど、この国が乱れてるってことだろうさ。なんて……今の俺じゃ何を言ってもダメだな。マスター、フォローを頼んでいいか?」 「あ、ああ。っていっても、俺も割と精神的にキてるから、上手い言葉かけられる自信全然ないけど……」 「幼子にも牙を剥く悪漢の言葉よりは余程いいだろうよ、マスター」 答えの見えない問いかけを続けるケツァル・コアトルに対し白旗を上げたのか、燕青はゆっくりと離れていく。 そして入れ替わりに近付いてきたマスター立香は「ケツァ姉」とこちらに声をかけると、しゃがみ込んで目線の高さを合わせ、 「さっきは、護ってくれてありがとうな。ケツァ姉のあのファインプレーがなかったら、いきなり何もかもが終わってた」 穏やかな声色で、まるでこちらを安心させるかのように礼を言った。 だがケツァル・コアトルは「そんなこと、言ってもらえる立場じゃないわ……」と首を横に振った。 そうだ。自分は戦えなかった。命を刈り取るための刃が眼前にまで迫っていたというのに、ただただ混乱して動けなかったのだ。 「あんなのは、ただ反射的に体が動いただけ。相手が子どもだと気付いた瞬間、私は……っ」 「解ってる。小さな子達が武器を構えてきたのがショックだったんだろ? 俺もだよ……俺もそのせいで動けなくて、全部燕青に任せちまった」 「あなたは、燕青にピンチを知らせてあげられてたじゃない。私なんか、声を上げることすら出来なくて……」 「いやいや、あれも反射的に体が動いただけ……最初に俺を護ってくれたケツァ姉と一緒だよ。 それにな……少年兵ってのを知識としては知ってても、実際に見てダメージ受けたのも一緒だ」 「……一緒? マスターと、私が……」 ケツァル・コアトルの呟きに、立香は「うんうん」と頷く。そして彼はケツァル・コアトルの両肩に手を置くと、 「だからさ、一人で悶々と考える必要なんてない。俺も一緒だから、一緒に……乗り越えていこう」 きっと強がりなのだろうけれども、そう言ってにっこりと笑ってくれた。 「……グラシアス、マスター。リップサービスだとしても、一緒だって言ってくれただけで、少し落ち着けた気がするわ……」 「いやいや、リップサービスとかとんでもない。俺、マジで〝マジかよ……〟ってなってたからね?」 その笑顔と言葉が効いたのだろう。 ケツァル・コアトルは心中で「私ってなんてチョロいんでしょう」と呆れながらも、少しずつ元気が戻って来ていることを実感していた。 「話はまとまったかな、マスター、姐さん。まぁ無理はしなくていい。汚れ仕事も悪漢の役目だ……陰は俺がまとってやるよ」 「いやいやいや、お前だけに背負わせるとかマスター失格だから。俺だってちゃんとやることやってやるさ」 「私もよ。さっきの光景のおかげで、特異点の黒幕に対していつも以上の怒りを覚えました。だから……なんとか、してみせるわ……」 そして立香と共に立ち上がったケツァル・コアトルは、得物を握る手に力を込めると、そう宣言するのであった。 『皆、いい空気をぶち壊して申し訳ないけど、伝えるべき報告がある』 ……と、そういった感じでなかなかにいいムードが流れていたのだが、それを霧散させる程に唐突なタイミングで通信が入る。 声の主はダ・ヴィンチである。一体どうしたというのだろうか……ケツァル・コアトルは、疑問を浮かべる。 するとダ・ヴィンチは険しい表情を浮かべ、語気鋭く言い放った。 『大量の敵性生物及びサーヴァントの接近を感知した! 前者は先程の少年兵達として、後者は二騎だ! 先程の発煙弾によって、近くにいた者達が迫ってきているんだろう! すぐにその地点から離脱するんだ!』 この言葉を耳にした立香が「そういえばショックで忘れてたけど、発煙弾とかあったな……」と口にする。 あまりにも危機感がないように聞こえたのだろう。燕青は「マスター……アンタ、自分の命、ちゃんと勘定に入れてる?」と呆れ顔でツッコんだ。 「よぉし、じゃあマスターは姐さんに頼んだ。どうせ誰にも激突せずに脱出するなんて無理だろう。ならば我が拳で押し通るまで!」 「解ったわ……それじゃ、そういうわけでマスター? ちょっと失礼」 「うおぉい! なんでお姫様抱っこ!? 別に小脇に抱える感じとかおんぶスタイルとかでよくない!?」 「あー……楽天家の俺が言うのもなんだが……アンタら、本当に今が危ない状況なんだって解ってる?」 「解ってる解ってる! よし、じゃあ今すぐゴーだ! 二人とも、頼んだ!」 こうして立香の号令に合わせ、ケツァル・コアトルは燕青と共に、背の低い民家が建ち並ぶ町を駆けた。 だが発煙弾の発射から時間が経っているのが災いしたか、通信越しに〝かなりの数がそちらへと向かっている〟という報告が飛んでくる。 事実、ケツァル・コアトルは多数の気配を感じ取っていた。そしてそれは、彼女のペースに合わせて隣を走ってくれている燕青も同じらしい。 彼は「物量作戦とはねぇ……」と呟くと、忌々しげに大きく舌打ちをした。 「ちなみにだ、ダ・ヴィンチちゃん! さっきの報告の言い回しからするに、少年兵はサーヴァントじゃないってことでいいんだな!?」 『ああ。とてつもなく気分の悪い話ではあるが、その通りだよ。相当の手練れではあったが、英霊ではないのは確実だ』 「誰かの宝具で生まれた何か、っていう可能性は!?」 『ないな。そういった際に発生する類いの反応は感知されなかった……それよりも、ほうら、来るぜ!』 立香とダ・ヴィンチの会話を聞いたケツァル・コアトルは「……いい隠れ場所、まだあるかしら」と呟く。当然、皮肉だ。 その言葉に対し、燕青は「馬鹿言ってないで、今は敵の数を確認するのが先決だ。こっちも肉眼で捕らえてないとやりにくくて仕方ない」と返す。 そしてケツァル・コアトルの両腕に納まっている立香は、 「じゃあ、もう観念して高いとこにでも行こう。あの建物の屋根なんかどうよ。サーヴァント相手は無理でも、子ども除けくらいにはなるだろ」 と、先程の隠れ家と比べて遥かに背の高い建築物を指さした。どうやら集合住宅の類いのようだ。 確かにあの屋根の上に陣取れば、ただの人間を寄せ付けぬままサーヴァントを迎え撃つことが出来るだろう。 納得したケツァル・コアトルは「いいアイデアね。それじゃあ、跳ぶわよ!」と叫び、燕青も「おうよ!」と続く。 果たして二人は、ただの人間では決して再現出来ない凄まじい跳躍でもって、立香の指定した位置へと到達した。 そして立香を降ろして後ろに立たせると、苦笑いを浮かべて「あーらら」と呟く燕青と共に、町を見下ろした。 「なんて数なの……まるで、ラフム……」 ケツァル・コアトルが、こんな感想を漏らしたのも無理からぬ話であった。 何せ、この町の人口を遥かに凌駕しているであろう数の少年兵達が、さながら津波の如く一斉に押し寄せているのだ。 「いやいやケツァ姉、いくら相手が敵でも子どもをラフム呼ばわりするのは俺にもダメージ来るから……スイミー辺りにしとこう?」 だが不気味なのは、彼らが迫り来る光景そのものだけではない。 迫り来る少年兵達の衣服はやはり褐色のシャツに黒い半ズボンで統一されており、注視するとその誰もが男女ペアで行動していることが解る。 そして更に異常なのは、彼らの年齢層である。これも注視すればすぐに推測出来るのだが……恐らくは全員が、第二次性徴を迎えていない幼子だ。 おぞましいことに、まるで彼らは〝その様にデザインされている〟かの如く、何もかもが〝揃ってしまっている〟のだ。 勿論、一人一人の顔立ちや髪型などは異なっているが……逆に言えば〝それ以外の全て〟は完全に一致している。 一体どういうことなのか。この異常な光景が意味するものとは、果たして何なのか。 ケツァル・コアトルは怖気を覚えながら、迫り来る軍勢を眺め続ける。 「あん?」 すると不意に、燕青が声を上げた。ケツァル・コアトルと立香は、同時に〝何があったのか〟と訊ねる。 だが燕青はというと「は、はは……っ」と引きつった笑みを浮かべて「こりゃあ、また……」などと呆れたように呟くだけ。 いつもと様子が違うと悟ったのだろう。翡翠色に光る燕青の瞳へと視線を向けた立香は「燕青」と、彼の名を短く呼ぶ。 すると燕青は突如、全力と思われる震脚を放つやいなや、 「姐さん、マスターを頼む。出来る限り俺から遠ざかった上で護ってやってくれ」 「待って! 突然どうしたというの!?」 「さっきの態度じゃ、まだ子どもを殺すのに罪悪感あるんだろ!? なら下がれ! 早くしないとあいつら……すぐに〝ここまで来る〟ぞ!」 こちらへと珍妙な忠告をした上で構えを取り、深い呼吸を繰り返した。 その姿は真剣そのもの。間違いなく、今の彼は〝飄々とした無頼漢〟という枠組みだけで語るべき存在ではなくなっている。 そんな今の彼が、この期に及んで無意味な冗談を言うはずがない。そう確信したケツァル・コアトルは、まずは立香に下がるよう指示する。 そして自分も立香の元へと向かおうと踵を返す……その前に、押し寄せる少年兵達へとちらりと視線を向けた。 すると彼女は、またもにわかには信じがたい光景を目撃し……再び悪寒に襲われることとなる。 「……なっ!?」 「言ったろう姐さん! 下がれってさぁ!」 なんと、サーヴァントではないはずの少年兵達が、普通の人間にはまず備わっていない程の跳躍力を見せたのである。 当然ながら、さすがに燕青やケツァル・コアトルのような英霊に匹敵するレベルだとまではいかない。 だが彼らは突如として桁外れの力と運動神経を発揮し、垂直の壁を足場にするなどといった動きで、高所へと迫ってきたのである。 安全圏に陣取ったはずだったというのに……今やケツァル・コアトル達は、殺意を向ける少年兵達と戦わざるを得ない状況に追い込まれている。 ここでようやく、ケツァル・コアトルは完全に理解した。 南米大陸を制覇するにあたって用いられた駒はサーヴァントのみにあらず。この異常な幼子達も含まれていたのだと! 「さぁ来い……言っとくが、稽古なんかだと思うなよ?」 構えたまま不動の態勢を保つ燕青が、低い声で宣戦布告する。 その瞬間、待っていましたとばかりにまずは第一陣が屋根の上へと到達した。 ここに来る前に燕青が殺害した少年兵達と同じ得物を装備した幼子達が、無表情のまま殺気を放つ。 「一番乗りご苦労!」 まず音に聞こえし燕青拳の餌食になったのは、立香へと銃口を向けた姿勢で着地した少年である。 彼は前触れもなく放たれた寸勁によって後方へと吹き飛ばされるとそのまま落下し、視界から消えた。 続いてはその少年と寸分違わぬタイミングで到着していた少女に回し蹴りが放たれ、同じく落下していく。 すると今度は落ちてゆく同胞へと視線を向けてしまった何人かが、まとめて吹き飛ばされていった。 「そぉら、怯えろ! 震えて失せろ!」 燕青が放つ突きや蹴りが、数え切れない程の少年兵を大地へと突き落としていく。 だが、それでも突撃が止むことはない。まるで〝上〟から玉砕を推奨されているかのようだ。 「へぇ、その細い四肢でこの膂力……やっぱりアンタら普通じゃないんだなぁ、っと!」 一瞬、燕青の姿が消失する。 そして瞬きをした次の瞬間には、大勢の兵達がその場に倒れ伏した。 燕青はそんな彼らの首を躊躇なく掴み、跳躍してくる相手へと思い切り投げつけることで、強引な対空射撃を実現させる。 「くっ!」 だが〝拾って投げる〟という一手間かかる動作を続けていたせいか、燕青の脇をかいくぐってこちらに迫る者が初めて現れた。 正体は右手にマチェットを持った少女であり、やはり明確な殺意を持って接近してくる。彼女の狙いは自分か、それとも立香か。 ケツァル・コアトルは思考を巡らせる。だが答え合わせの時間は予想以上の早さで訪れた。 少女はスピードを保ったまま跳躍すると、姿勢を正して立っているケツァル・コアトルの頭上を、軽々と跳び越えたのである。 まずい。このままではマスター・立香が……! ケツァル・コアトルは、奥歯が砕けるのではないかと思うほどに歯噛みした。 そして悲痛な表情を浮かべて「……ごめんなさい」と呟くと、黒曜石を填め込んだ木製の剣〝マカナ〟を横薙ぎに振る。 その動作だけで、立香の喉笛を切り裂こうとしていた少女の首が呆気なく切断された。 派手に吹き出した赤い血が、屋根の一部を鮮やかに染め上げる。 殺した。 遂に、殺した。 未来の担い手たる幼子を、ケツァル・コアトルは自ら手にかけたのだ。 「ええ……そう……そうですか。そこまでするというのなら、今度こそお姉さんも容赦しません」 「け、ケツァ姉?」 「燕青! 取りこぼしは……取りこぼした子ども達は、こちらで〝殺します〟! だから……だから心配しないでっ!」 「…………あぁ。いいよぉ」 ケツァル・コアトルの覚悟を声色だけで察したか、燕青はこちらを振り向かずに短く答えた。 一方の立香は「ケツァ姉……?」と不安げに名を呼んでくるが、今のケツァル・コアトルには彼を安心させる余裕すらない。 今はとにかく、迫り来る〝敵〟を皆殺しにする。何故なら、それだけが生き残る道であるからだ。 両の眼を左腕で拭ったケツァル・コアトルは、その事実を心に刻み込むと、 「この特異点は……この世界の主のことは……絶対に、許さないから……っ」 燕青に企みを阻まれながらもなおこちらへと冷たい視線を送る少年兵達を前に、命を奪ったばかりの得物を構えなおした。 ◇ ◇ ◇ こうして燕青達が地獄を作り上げている頃、いよいよ二騎のサーヴァントが現場へと接近していた。 「へぇ……あのアジア人、なかなかどうしてやってくれる。ただのステゴロであそこまでなんて、大した逸材だよ」 「あれを〝ただのステゴロ〟だと? ふん。やはり武道の極意と心意気は、異人には理解出来んのだな」 「相変わらず挑発だけは一人前ね。その排他的でねじ曲がった性根……いつか自分の身を滅ぼすよ、アヴェンジャー!」 「クッククク……癪に障ったか、セイバー! まったく、相も変わらず下品な狗の様に吠えるのだけは七騎随一だ!」 二人はあらゆる家屋の屋根の上を軽快に跳躍しながら、憎まれ口をたたき合っている。 その背後では、やはり褐色のシャツと黒い半ズボンを着用した二組の――即ち少年少女計四人の――少年兵が、サーヴァント達に追従していた。 BACK TOP NEXT 第1節:南米戦線異状あり 南米瞋恚大戦 ダス・ドゥリッテス・ライヒ 第3節:ツヴァイ!!
https://w.atwiki.jp/isekaikouryu/pages/2184.html
たっぷり十秒ほどの間、しわぶき一つなかった。スイメイはまずシキョウを見返し、地面を見、空を眺めて雲を数え、最後にガインの存在に今しがた気が付いたとでもいわんばかりに目を止めると、真顔で首をかしげて見せた。 「生憎だが、独狐求敗などという名前は聞いたこともない」 「もうちょい上手にごまかせよ」 言いかけたシキョウは、スイメイの笑顔に射すくめられて口を閉ざした。スイメイはシキョウに身を摺り寄せ、あわてて身を引くシキョウのつま先を踏みつけて押さえた。さも困ったように肩をすくめてみせる。 「どうもちょっとした行き違いがあるようだ。私はこの男の付き添いで湯治に来たスイメイという。ここは初めてだ。だから私に会いたがっているものなどいるわけもない。そもそも私は独狐求敗という名前など知らない。きっと人違いをされているのだろう」 見るものが見ればこわばっているとわかる笑みも、並の男ならば骨を抜き取るに十分である。スイメイは己より頭一つ以上大きい虎人を軽く押しのけ、シキョウを引きずって歩き出した。船が霧にぶつかることなどないように、スイメイもまた、群がる野次馬には頓着せずに進んでいく。だがただ一人、その前に立ちはだかるものがあった。 「見間違いなどあり得ません」 ガインと名乗った。虎人である。素早い動きで回り込み、きっぱりとスイメイを押しとどめる。引きずられているシキョウには目もくれず、ガインは再びまじまじとスイメイを見つめてため息をついた。 「これが独狐求敗さまのご尊顔でないというなら、俺は半年間道端の草だけ食ってやります。いや、本物のほうがずっときれいだ。生きててよかったです」 まじまじと覗き込むその有様は、並の婦人に対して行ったなら無礼のそしりは免れない。だがスイメイの方はと言えば文句を言うでもなく、魚の骨がのどに刺さりでもしたかのように顔をしかめて立ち尽くすばかりである。面白くないとばかりに、シキョウが割って入った。 「おい、そんなにじろじろみてくれんな。それにこいつは俺の連れだ。前に会いでもしたか? だったら挨拶してもらわねえとな」 「いや、直接お会いしたのは今が初めてだ」 「じゃあ見間違いだろ。なんだよ本物って。まるでこいつの偽物があたりでうろうろしてるみたいな言いぐさだな。そういやそこらの劇に出てるもんな。あれのことか?」 シキョウは舞台をたたみ始めた一座を指さした。ガインを呼んできた独狐求敗役の女は、身を隠すようにして様子をうかがっている。刺すような視線はスイメイに向けられたものであるが、それもだんだんと鋭さが鈍りつつあった。ガインはなぜか顔を赤らめて首をすくめた。 「いや、あんなものではない。もっとこう――綺麗だった」 「ああそうかい。兄さんよ、こいつを口説こうってんならやめといた方がいいぞ。とんでもないじゃじゃ馬だ」 「口説くなぞとんでもない。ただ――」 「ただ?」 ガインはスイメイに対し再び抱拳した。引き締まった顔立ちに宿るのは、強い使命感である。 「求敗さま、どうぞおいでください。あなたのためにもなることです」 「おいおい、口説いたあとはしけこみますってか。白昼堂々大胆なこった」 「お願いします。求敗さま、あなたの名誉にかかわることです」 「名誉だ?」 シキョウが素っ頓狂な声をあげ、スイメイの眉が小さく動いた。 「なんだよ名誉ってのはよ」 「ここで話せることではない。それに本人以外にもお聞かせできん。お連れ様、どうかご理解いただきたい」 「いいね。なんだか知らんがスイメイの名誉の問題なんぞめったにご相伴にあずかれるもんじゃない。いいよな、スイメイ? 俺が聞いても」 「お前、何者だ。邪魔するな」 ガインが怒気をあらわにした。丸太ほどもある腕に筋肉が盛り上がり、全身の毛が逆立つ。体全体が倍ほどにも膨れ上がったように存在感を増して、ガインはシキョウにのしかかった。 「道理をわきまえんバカたれが。少しよそに行ってもらおう」 「いやだ、つったら?」 「俺は弱い者いじめはせん。だから手加減してやる」 「そりゃなんとも痛み入るねえ」 「いいから退け。それがお連れさんのためにもなることなんだ」 焦れたガインが、ついに動いた。爪の突き出さない両掌に力がこもり、その片方がゆらりとシキョウの肩に添えられる。扉を開くようにしてガインが力を込めるその動きは、まるで卓に乗せた徳利のようにシキョウをやすやすと吹き飛ばした。野次馬の中にどうと突っ込み、受け止めきれずに幾人かを巻き込んで倒れ姿を消す。ガインはその様子を一顧だにしない。スイメイに手を差し出し、ともに来るようにと促すばかりである。ともすれば膝すらつきかねないその恭しさは、シキョウに対する態度とは一線を画している。 「――ガインと言ったか」 スイメイの言葉に、ガインが背筋を伸ばした。スイメイはシキョウが吹っ飛ばされた方を眺めながら、ぽつぽつと言葉を発した。 「水妖が私を呼んでいるといったな」 「はい」 「私だとわかったのはなぜだ。見た目か」 「はい」 石臼が穀物を砕くように、ぐるりとスイメイが首を回した。ガインがすくんだ。 「見た目でわかったということは、似顔絵のようなものがあったということだ」 「お、おっしゃる通りで」 「名誉の問題と言ったな。つまりはそうしたことが問題になるような似顔絵か?」 「あの、絵じゃなくて、その、姿かたちでして」 「お前も見たということになるな」 「――すみません、俺は誓って、顔の部分以外はそんなに。しょうがねえんです」 「どれほどひどいんだ」 「その、装いといいますか」 スイメイが鼻を鳴らした。まるで鞭で打つかのような威力を秘めたため息は、しかし誰に向けられたものでもない。沈鬱そのものの顔でどうにか威厳を保ち、スイメイは再び野次馬に目を戻した。 「私は別についていくのに異存はない。何が問題になっているのかは薄々想像がつくし、お前が解決したいと願っているのもわかる」 「は、はい! ご理解いただけてこんなにうれしいことは」 「だが、あれを納得させるのが先だな」 スイメイはついと指さした。その先に視線を向けたガインが、驚愕のあまりに口を開いた。 「大したもんだなあ。え?」 人ごみをかき分けてシキョウが姿を現した。埃を払い、首を回し、不敵な笑みを浮かべて、シキョウはガインを指さした。 「いまの『劈開功』はまあまあだったな。『大安福虎』師はお前の何にあたる?」 ガインの眼がすぼめられた。まるで血のにおいを嗅ぎ付けた野獣のように、その毛がこととごく逆立った。 「お前がなぜその名を」 「そりゃおまえ、俺の師父だからな」 「嘘をつけ!」 びりびりと大気を震わせて、ガインが大喝した。 「福虎掌法は虎人のもの! お前のようなちゃらちゃらした狐人なぞが教われるものか! それも大師父の名前まで出すとはどういう料簡だ!」 「ほー、てことは俺の見立ても当たりか。お前は俺の甥弟子あたりってことになるわけだ」 シキョウがにやにや笑った。武術の教える側を師父と呼び、師父の師父は大師父という。親子関係と同様に孫弟子、師叔や師伯に甥弟子も存在し、目上の者には絶対服従である。一方で、他の門下の名を騙れば、それは家族を騙るも同然のことである。ガインが吠えた。 「お前はどこでその技を盗んだ?」 「人聞き悪いこといいなさんな。師はさっきも言った通り『大安福虎』のダイフク様だ。お元気か?」 シキョウがゆっくりと構えを取った。構えはまるで鏡写しのようにガインのそれと一致している。掌術のように見えながらも、両方の手をだらりと下げる奇妙な構えである。ガインの肩に力がこもった。 福虎掌法は、その名に表れる通り虎人の業である。狐人のシキョウが習得することなどあり得ず、ゆえに盗んだ技と知れた。当時の武林において、技を盗み見たものの両目をつぶすことは至極当然の処置であるとされていた。まして使うとなれば、これは許されざる罪である。 肩と頭から突き出すようにして、ガインがシキョウに襲い掛かった。己の体で隠した掌をゆるりと伸ばして経穴を狙い、あくまで爪も歯も使わない。応ずるシキョウも受け止めず、ただ大げさなまでに身を引き、腕の圏外に逃れるばかり。ともすれば惰弱と見える戦いぶりに、なぜかガインは脂汗を流す。対するシキョウは余裕綽々、ふと立ち止まり、小首を傾げて口を曲げた。 「お前の師父はチョウウ師兄か? 歩法の破たんが直ってないと師父がおっしゃっていたのを思い出した」 「ほざけ!」 がむしゃらに繰り出された掌を、初めて前進したシキョウが押さえる。がっぷりと真正面から捕まえた掌は、まるで二匹の蛇が食いあっているかのように絡み合った。全身をこわばらせて力を込めるガインとは裏腹に、シキョウは涼しい顔である。 「ほらな。当てるのは最後の最後だけ。このまま押してみるか?」 言いながら、シキョウがわずかに手首を上げる。たったそれだけの動きで、まるで大樹が倒れるようにガインが膝をついた。反対の手を添えてシキョウの腕をはがそうとするもびくともしない。軋るような雄たけびを上げたガインが、ついに爪を出した。手負いの獣そのままに、シキョウののど元を狙う。下手な剣よりも鋭い爪は、しかしシキョウに届かない。わずかに身を引き、手のひらに込めた力で、シキョウはやすやすとガインの巨体を操っている。ついに耐えかねて声すら出なくなってきたガインを、シキョウはふいと解放した。信じられないとばかりに目をむいて息をつくガインに、シキョウは指を振ってみせた。 「『利剣尖爪、招災払福』。忘れたか? 爪も牙も、福虎掌法にゃ無用のもんだ」 まさしく福虎掌法の教えそのものである。ここにきて、ガインもついに観念した。息を呑んでいた野次馬たちが、示し合わせたように一斉にため息をついた。 とにかく一緒に来てはいただけないか――と繰り返すばかりのガインにシキョウははじめ業を煮やした。だが、路傍の石に注目することが人生最大の仕事であるかのように振る舞っていたスイメイが行くと言い出したことで、シキョウも引っこまざるを得なくなった。 ガインが先導して歩く間、シキョウもスイメイもほとんど口を利かない。先の騒ぎに味を占めたものか、好奇心丸出しの人々が後をつけてくる。時折ガインとシキョウがにらみつけて散らすものの効果は薄く、まるで祭りの行列のような有様である。 その先頭で、やおらシキョウが口を開いた。 「なあ、スイメイ」 「なんだ」 「お前、ここで何やったんだ」 スイメイは振り向かず、脚も止めない。わずかに首をかしげつつ、先を急げとガインをつつく。飛び上がって足を速めるガインを見送り、スイメイはぼそりと口にした。 「知らん」 「じゃあ独狐求敗って呼ばれてるのは?」 「知らん」 「すごい名前だよな」 「知らん」 「普通なら名乗れそうにない代物だ」 「知らん」 「だがお前なら何とか似合いそうな気もするな」 ぐるり、とスイメイの首が回った。凍てついたスイメイを見返しているのは、にやにや笑うシキョウである。 「スイメイさんよ、白状するなら今だぜ。前にここでやんちゃしてましたって」 スイメイは地面を見、空を眺め、シキョウを視線で押しつぶせないかどうか試して失敗した。 「なぜそう思う?」 「二と二を足すと答えはそうなるってわけよ。独狐求敗なんていかにもお前が名乗ってそうな名前だろ。それからもう一つはガインの言い草だな。一目でわかった、だとさ。お前の顔は印象に残る」 「そうか?」 「ほめてんだよ。思うに、ここらでサイヒョウが書き落とした事情がかかわってくると見たね。『水妖が出た。退治してほしいが事情はそちらで』なんておよそあいつのやり口じゃない。つまり、書かない方がいい何かがあったのさ んじゃその書かない方がいい事情は何かって話で、そこでさっきの劇が浮かんでくるわけだ。美貌の女剣士、水妖を退治する! いかにも暇な時のお前がやってそうなことじゃねえか。スイメイ、お前は前にここへ来た。街を騒がす水妖を退治し、さっそうと立ち去った挙句忘れ去ってみたはいいが、ちょいとばかり詰めが甘かったせいでここ最近水妖が帰ってきたんじゃねえか? それで問題を起こしてる。復讐とか、忘れ物でも渡したいとか。細かいことはわからんね。 んで事態を役人の報告書あたりで聞きつけたサイヒョウはお前の関与にあっさり気づいて尻拭いをさせることにした。あいにくお前は俺の追跡任務中だが、そんなもんは俺が一緒に行きゃすむ話。謎めいた手紙で釣りだして、お前と合わせて現地に入ればあとは流れでどうにかなると踏んだんだろう。見立てはこんなところだな。ああそれともう一つ。細かい事情を伏せといたのはもう一つ理由がある。それは――」 シキョウの笑みが大きくなり、今や爆発寸前である。 「そのお前のこっぱずかしい名前だな! 独! 狐! 求! 敗! まあ知らんぷりしたくなる気持ちはわかるよ。若気の至りってやつだよな! そういう時期あるもんな! ダハハ! すまんすまん笑うつもりはないんだ。でもまあなんだ、わかってくれ。お前みたいな澄ました奴がそういう名前ってのはもうほんとダハハハ!」 「――他人の空似かもしれない」 「お前みたいなのがもう一人いるってか。いつから大延国はそんなおっかないところになったんだ」 「ここに来たことはない。来ればすぐわかったはずだ」 「度忘れなんて誰にでもある」 「あれは百年前の話らしいが?」 「ああ? ああ、劇のあれかよ。んなもん脚色だ、脚色。ほんとはいつだ? 俺と会う前だよな」 スイメイはついに顔をそむけた。がっくりと肩を落とし、足を引きずるその様は常にはない狼狽ぶりである。深々としたため息ひとつ、スイメイは弱弱しく微笑んだ。 「お前は勘が鋭いのだな」 「水臭いぜ、スイメイさんよ。お互い隠し事は無しでいこうや。特に――特にこっぱずかしい秘密の時は!」 しかつめらしい表情も、そう長くはもたない。こぼれだしたにやにや笑いは瞬く間に笑いの奔流と化して流れ出した。先行するガインがぎょっとした顔で振り返ってもどこ吹く風である。しばらくの間シキョウを見つめていたスイメイも、つられて力なく笑み崩れた。 「そんなに笑うな」 「すまんすまん。気にするなよ。誰にでも若気の至りぐらいあるもんだ」 「そうとも。大都で出会った頃のお前のように」 「言うと思ったぜ。だからってわけじゃないがスイメイ、気にすんな。ちょっとものすごい名前を名乗ってたぐらいなんだってんだ。そういうのは時々思い出してのたうち回っときゃいいのさ」 「そうだな。意地悪な知り合いに知られてばつの悪い思いをするのも仕方がないというものだ」 「独狐求敗なんて名前を考え付いた自分を呪えよ」 「敗北を知りたいのは事実だ」とスイメイは鼻をつんと差し上げた。「あいにくまだ願いはかなっていない。敗北の味というのはどういうものなんだろうな。専門家の意見を聞きたいところだ」 「何なら今すぐご教示差し上げてもよろしゅうございますよ、求敗さま」 「ほう」 ふと、シキョウが足を止めた。シキョウはもはや笑っていない。気づかわしげにスイメイを覗き込んだ末、シキョウはよしと体を伸ばした。 「調子が戻って何よりだ。なんだよ、さっきまでの有様。日向に三日置いといた魚かと思ったぜ」 「そんなにか」 「そんなにだよ。お前もうろたえるなんて上等なまねができたんだと胸が熱くなったのもほんの一時、こりゃ天変地異の前触れに違いないってんで俺のほうも青くなった。頼むぜスイメイさんよ、お前がしゃきっとしてくれないと大延国がお先真っ暗だぞ」 「いかにもそうだな。お前を連れて帰れぬようでは、国が傾くのも遠くあるまい」 「おっと、俺が勝ってもいいってことを忘れんなよ。とりあえず目先の水妖退治、次はお前って段取りに決めた。あのガインとかいうやつがどこに連れてくつもりかにもよるが、水妖にはお目通りできんだろ。どんな奴なんだろな、全く」 「トウカは、そうだな。子供、というのが近いだろうな」 「トウカね、それが水妖の名前ってわけ――うお」 シキョウが立ち止り、前方を指さした。みれば、口を引き結んだガインの姿がある。その大きな体をこれでもかとばかりに膨らませ、スイメイの視線を遮るように移動する。だがそれでも背後の光景は隠しようがない。首をひょいと動かして、スイメイもまた顔をしかめた。 餓狼の群れ。 狐人、狸人、犬人、猿人、兎人。老若を問わず入り混じって目を血走らせる、そのいずれもが男である。『湯華楼』なる看板を掲げ、決して小さくはない構えの温泉宿には似つかわしくないほどに殺気立った男たちは、時折焦がれるような視線を宿に向ける。声を荒げ、何事か宿の者たちを怒鳴りつけては、不承不承と言った様子で後に引く。酒売りや串売り、ばくち打ちなどがちょろちょろと立ち回っては、男たち相手の商売に余念がない。応ずる男たちはどこかけだるげで、何とも言えずだらしない。 と、そのうちの一人がスイメイに目を止めて顎を落とした。連れの肩をたたき、すると連れがすすっていた椀を落とす。たちまちのうちに静寂が広がり、何十もの丸くなった目がスイメイに集まった。 「なんてこった、ここももうばれたか――お前ら、見世物じゃねえぞ!」 ガインが大喝したが、それでも男たちは納まらない。帰って堰を切ったように声を荒げ、怒号を上げてスイメイを指さす。だらしなく口を開けて卑猥なヤジを飛ばすその様にはまぎれもない獣欲がたぎっている。自制の利かない輩が飛び出してきては、ガインの掌に打たれて倒れふし、それがかえって獣たちの闘争心を掻き立てる。たちまちのうちに、三人は男たちに包囲されてしまった。 「おいおい、なんだこりゃ」 「面目ない、これを何とかするために、求敗さまにおいで願いたい次第でして」 「獣どもの相手をしろってんなら、お前の考えてるのとは違う方法になりそうだぜ、なあ、スイメイ?」 「あの、事情があるんです――お前ら、いい加減にしろ、さもないと」 不意に突きだされた棍棒を叩き落としてガインが吠える。男たちはすでに武器を取り出すものが増え始め、一線を越えつつあった。シキョウが好戦的に牙をむき出した。 「まあいいさ。この程度おやつにもならねえや。スイメイさんよ、俺が片づけちまってもいいよな? それともお前が――」 スイメイの返事は、シキョウの首元をぐいとつかむ手であった。横ではガインもまたスイメイに首根っこをつかまれ、目を白黒させている。凍てつくような目であたりを睥睨していたスイメイが、二人には一転して暖かい笑みを浮かべて見せる。しかしながら、細められたその眼だけは、一向に温度の上がらぬままである。 「少し変わったやり方で行こうと思う。悪く思わないでくれ」 返事を待たず、スイメイはガインを放り投げた。スイメイの三倍はあろうかという重量の体は音もなく宙を飛び、湯華楼の二階に突き刺さって姿を消した。 誰もが言葉を失う中、一人平静なのはスイメイである。巨漢を投げるのは日課だとでも言わんばかりの態度で周囲を見返し、ついでシキョウに目を向ける。ぎくしゃくと頭を回したシキョウが、ようやくとばかりに口を開いた。 「スイメイ、俺は自分で何とかする」 「遠慮しなくていいぞ」 「壊しちゃ宿に悪いだろ」 「サイヒョウ殿に手紙を書いて、お前につけておいてもらう」 「なあスイメイ、独狐求敗って名前だけどな、そんなに悪くないんじゃないかって」 「ああ、そのことか?」 初めてスイメイの瞳にぬくもりが宿った。まぎれもない許しのしるしに息をついたシキョウは、しかし一向に首元が解放されないことに気づいて血相を変えた。いとも晴れやかそのものに、スイメイは腕に力を込めた。 「別に気にしていないとも」 「本当かよ」 「そんなには、な」 シキョウは、ガインの隣に穴をあけた。逃げ去っていく男たちの方を、スイメイは気にも留めることはない。 「名前の方など、別に秘密でもなんでもないからな」 ただ小さくつぶやいて、スイメイは宿の中に歩みを進めた。 【清霞追風録・独狐求敗 四】 但し書き 文中における誤りは全て筆者に責任があります。 独自設定についてはこちらからご覧ください。 また、以下のSSの記述を参考としました。 【続・その風斯く語りけり】 【大延故俗集積】へ戻る 名前 コメント すべてのコメントを見る -
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/110.html
本項ではアーケードゲーム『ストリートファイター』と、PCエンジン移植版の『ファイティング・ストリート』について記述する。判定はどちらも「なし」。 ストリートファイター 概要 キャラクター システム 評価点 問題点 文字通りの「必殺」技 総評 その後の展開 余談 ファイティング・ストリート 概要(PCE) 特徴(PCE) 評価点(PCE) 問題点(PCE) 総評(PCE) 余談(PCE) その他の移植 ストリートファイター 【すとりーとふぁいたー】 ジャンル 格闘アクション 対応機種 アーケード 開発元 カプコン第二開発室 発売・開発元 カプコン 稼動開始日 1987年8月30日 判定 なし ポイント 伝説的シリーズの記念すべき第一作目は実はマイナーだった文字通りの「必殺」技海外では乱入対戦によって人気を博した ストリートファイターシリーズリンク 概要 後に対戦格闘ゲームの一大ブームを巻き起こした現在も続く超人気シリーズ『ストリートファイター』の第1作目。 キャラクターが選択できない、投げが出来ないなど後のシリーズとシステムが大きく異なり、『イー・アル・カンフー』のような純然たる面クリア型アクションの趣が強い作風となっているが、1vs1の対人格闘というゲーム性の基礎は本作で既に掲示されている。 キャラクター + ... プレイヤーキャラクター 隆(リュウ) 1P側のキャラクター。必殺技は「波動拳」「昇竜拳」「竜巻旋風脚」。赤髪黒眉毛。本作のみ赤色の靴を履いている。 拳(ケン) 2P側のキャラクター。性能は隆と同じ。金髪黒眉毛で裸足。 敵キャラクター(いずれもCPU専用) 日本 烈(レツ) 剃髪していて、僧のような風貌をしている。かつては少林寺拳法の師範だったが、私闘を繰り返したために破門にされた破戒僧。飛び蹴りが得意。 激(ゲキ) 忍者。忍術の強さを証明するために戦う。鉄の爪を片手にはめている。手裏剣攻撃と微塵隠れの術(テレポート)が得意技。 アメリカ ジョー 裏マーシャルアーツ界のチャンプである白人ファイター。ローリングソバットが得意技。 マイク 元ボクサーの黒人。試合中に対戦相手を殺害したため、ボクシング界から追放された。得意技のボディーブローはすさまじい威力を誇る。 中国 李(リー) 中国拳法家。真の格闘家と認めた人物としか戦わない。動きが素早く、ダッシュから繰り出す正拳突きが強力。 元(ゲン) 殺し屋。逆立ちして繰り出す蹴りなど独自の暗殺拳を使う。 イギリス バーディ(*1) パンクファッションの大男。酒場の用心棒をしている。ヘッドバットが得意技。本作では「投げ」の概念がないのでまだ腕にチェーンを巻いていない。 イーグル 成金貴族の用心棒をしており、2本の棍棒を武器とする。スピンアタック(後のマンチェスターブラック)が得意技。 タイ アドン タイ代表のムエタイ使いで、サガットの一番弟子。得意技は宙返りからのカカト落とし(後のジャガーキック)。 サガット ラスボス。タイ代表のムエタイ使いで、隻眼で長身のムエタイチャンピオン。得意技のタイガーアタック(後のタイガーショット)は波動拳を上回る威力を誇る。 システム パンチングゲームと融合したような体感ゲーム。 アップライト筐体として世に出た第1作目は攻撃ボタンに圧力センサーが内蔵されており、パンチとキックそれぞれのボタンを押した時の強さによって攻撃の威力が変化する。 正確にはボタンは押すというよりもコブシを握り締めて叩くという表現が適切で、ゲーム説明のイラストでもそのように表現されている。 クセのある攻撃モーション。 攻撃ボタンを押せば瞬時に攻撃するのではなく、動きがワンテンポ遅い(*2)。この仕様では細かな読み合いなど出来るはずもなく、概ね大味なゲーム性となった主原因である。 後にテーブル筐体も出回り、体感ゲーム機としての印象は抑えられた。攻撃は2ボタンから、パンチ・キックそれぞれに弱・中・強を割り当てた6ボタンになっている(*3)。なお、圧力センサー版の仕様を引き継いだためか、攻撃はボタンを押して離した瞬間に入力が成立するようになっているため、「押したままでは攻撃が出ない」ことに注意。後作のコマンド入力判定はこの名残か。 体力ゲージを0にすると、生き残った側がラウンドを得る。一度では勝利(ステージクリア)にはならず、規定のラウンドを先取することで勝敗を決する。 本作は2ラウンド先取制で固定(1試合につき3ラウンドまで)。引き分け時の両者ラウンド取得はないが、3ラウンド目で引き分けた場合はすでに1ラウンドを取得していた方が勝利・取得ラウンド数が同じの場合は両者ゲームオーバー(CPU戦はCPUの勝利扱い)。 本作のみ、体力ゲージはプレイヤー・対戦相手ともに画面上部の中央に表示され、どちらも右から左に向かって減っていく。 相手の攻撃はレバーを後ろ側に入れるとガードし、受けるダメージを無効化または軽減する事ができる。 本作の魅力と特徴の一つである必殺技。 一定のコマンド入力。特定の手順でレバーを入力した後、攻撃ボタンを押す事で必殺技が発動する。 1Pは隆、2Pは拳で固定され、それ以外のキャラクターはCPU専用。 隆と拳は胴着の色や髪、表情や靴の有無が異なるが、性能はまったく同じ。また、キャラクター別にストーリーが用意されている訳でも無い。 拳で1人プレイをする場合は必ず対戦して勝たなければならない。また、ボーナスステージの「瓦割り」と「ブロック割り」は両者ともキャラクターの色が違うのみの同じグラフィックである。 評価点 対戦格闘ゲームとしての根幹が既に出来上がっている。 弱中強のパンチ・キックの6ボタンというシリーズ共通の攻撃システムから、2ポイント先取の体力制・ガードや必殺技の概念といった対戦格闘ゲーム全般に通ずる基本システムまで、本作品の時点で既に搭載されている。入力システム等に難はあるものの(後述)、現在まで大きく形を変えることなく多くのシステムが継承され続けているという点では評価に値すると言えよう。 問題点 分厚いゴム製ボタンでのプレイでは、プレイに熱が入りがちなこともあって叩いた衝撃が手に伝わりやすく、ゲームプレイ後も痛くなるほど。 ボタンのあまりの頑丈さに外国人仕様などと巷では囁かれた。ちなみに筐体はアタリゲームズが担当。 1Pは常に左側。アップライト筐体のコイン投入口は2つ存在し右左どちらのコントローラーを使っても構わないが、1人プレイ時は必ず左配置となる。 そのため右配置でプレイする場合はわざわざ対戦プレイする必要があり、お金も2倍取られる。 対戦プレイ(特にアップライト筐体)は入力のし易い左側でのプレイが有利とされ、勝敗を左右する要因にもなっている。 文字通りの「必殺」技 想像を絶するほどの判定のシビアさ いざ繰り出すことができれば文字通り「必殺」と呼ぶに相応しいほど高い威力を誇り、ヒットすると全体力の4割以上を減らす(*4)。その威力に合わせた入力判定の厳しさに納得が出来る。 テーブル筐体版の昇竜拳に至っては全身無敵になる。昇龍拳が無敵になるシリーズ作は多いが、本作は昇竜拳後の着地まで無敵(*5)。しかも初段が下段。 対してCPU側のそれも非常に脅威である。弱攻撃並のスピードでこちらの強攻撃を上回る威力を誇り、サガットの飛び道具「タイガーアタック」(後のタイガーショット)に至っては全体力の8分の5も減らす。CPUであるため入力ミスなどあるはずも無い。 必殺技を容易に出せるまでは尋常ならぬ難易度を誇るが、逆に思い通りに必殺技が出せるようになると途端に難易度が激減する。とはいえ、コマンドを1回入力しただけでは出ない事が多く、繰り返し入力して運頼みのケースも多い。 しかし、サガットの膝蹴りで3割強減ることもあれば6割強減ることもあったり、昇竜拳と竜巻旋風脚に至っては1回で3ヒットし相手を即KOさせるといったこともある。これは攻撃判定の消費・切り替わりという概念がなく、喰らい判定が触れている間ヒット処理が繰り返されるため、本来1ヒットのはずが2回以上ヒットしてしまう事が原因であると思われる。 なお、その後の調べで、ソフトマンがいい加減だった為こういう事になっていたと発覚した。 総評 『ストリートファイター』シリーズ記念すべき1作目だが、流石にそのゲームバランスは大味の一言で、お世辞にも誉められたものでは無い。 だが、この時点で既に対戦格闘ゲームとしての下地がある程度備わっている事に着目したい。これに『ファイナルファイト』のキャラクター選択や基盤となった要素を導入し、より操作性などを重視した改良を施す事で『ストリートファイターII』が出来上がるのだ。 「特定のレバー操作直後にボタンを押すことで必殺技が出る」という要素は本作によって誕生し、結果、全ての格闘ゲームは今もなお本作の影響下にあると言っても過言ではない。また、1レバー6ボタンというのは当初こそ本作のための特殊なコントロールパネルにすぎなかったが、後にストIIの大ヒットにより業界の標準となった。 ゲーム史の中で対戦格闘ゲームというジャンルの誕生とそれに伴う一大ムーブメントの源流として、大きな意義ある作品である。 その後の展開 本作の後、カプコンUSAから続編の要望を受けて1989年にベルトスクロールアクション『ファイナルファイト』が登場することになる。 当初の仮題は『ストリートファイター 89』であったが、ゲーム性が異なることからネーミングで非難を受け、その後タイトルが『ファイナルファイト』に変更された。 また、1990年には同じく本作をタイトルに冠したアクションゲーム『2010 ストリートファイター』も登場した。北米版は本作で優勝した数十年後のケンが主役だが、国内版は無関係なSF作品となっている。 その後、1991年に「対戦型格闘ゲーム」としての続編であり世界的大ヒット作となった『ストリートファイターII』が登場し、同作は格闘ゲームジャンルを代表する作品となった。 なお、『I』を企画した西山隆志はカプコンを離れており『II』の制作者ではないのだが、その西山はSNKに移籍して『餓狼伝説』と『龍虎の拳』を手がけており、90年代の格闘ゲームの二大巨頭であったカプコン・SNKともに西山が大きく関わった事になる。 『餓狼伝説』の主人公であるテリー・ボガードは本作『I』のタイトル画面に登場し壁を破壊していた「謎の男」を原型としているとのこと。 さらに西山はその後、旧SNK倒産の折にスタッフを率いてゲーム製作会社のディンプスを立ち上げたが、ディンプスは後に『ストリートファイターIV』の開発に関わる。 2022年『ストリートファイター』シリーズ35周年を記念して、これまでの商品ではおまけ的な扱いだった今作の音楽がはじめて単独のサウンドトラックとして発売された。 余談 リュウ(隆)の髪が赤いのは「己を鼓舞するために赤く染めていた」との事。(ソースは『ストリートファイターII』が出た当時にカプコンが出していた情報誌より) リュウ(隆)の靴は後のシリーズでは脱いでから戦うようになったのだが、元から裸足であると思われてしまい「靴を買う金もないほど貧乏である」と誤解された。 後の作品でも彼の貧乏ネタが拾われることがあるが、実際にはそれなりの金は持っているらしい。『ストリートファイター6』では、「大会賞金などをケン(拳)が代わりに受け取ってくれて、ケンが作ってくれたブラックカードの中に食うに困らないだけの金がある」ことが明かされ、貧乏ネタには決着がついた。(ファミ通で行われた、ストリートファイターシリーズ特集の際に掲載された「リュウとガイルの対談」によると、家も持っているとのこと)。 激は、詳細な時期は不明だが、『ストリートファイターV』の時点では戦いに敗れ故人となっていることが公式ブログで明らかにされた。ただし世襲制ということで二代目「激」の存在も発表されている。 マイクは後のシリーズの登場人物「M.バイソン」と名前や姿が似ており、公式でも同一人物扱いされていたり違っていたりとブレていたが、現在は別人と明確に設定された。 李は本作以外には参戦していないが、『ストリートファイターIII』以降に参戦しているユンとヤンの親戚であり、彼らの主力技「雷撃蹴」の生みの親ということになっている。またユンの必殺技である「絶招歩法」に似た前進突撃突きを使う。 『II』以降登場の中国人キャラクターである春麗には「大人(ターレン)」の尊称で呼ばれている。 サガットには次作以降では胸に大きな傷がついているが、これは本作のラストバトルでリュウから受けた昇竜拳によるものである。その為、本作では胸に傷がない。 本作初出の敵キャラクターの内、サガットは『II』に続投してシリーズの代表キャラクターになり、アドンとバーディーは『ZERO』で、元は『ZERO2』でプレイヤーキャラクターとして復活。イーグルも『CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001』にプレイヤーキャラクターとして参戦し、携帯版『ZERO3』で本編復帰を果たす。 また、未参戦キャラクターでも烈は『II』のドラマCDに、激はアメリカンコミックに登場(*6)、李は漫画『さくらがんばる!』に登場しているほか『ストIII』に関連キャラクターが登場しているなど、わずかではあるがキャラクターそのものが出演したり、設定上で後のキャラクターと関連性があったりと、忘れられずに使われていた。近年まで完全に忘れられていたキャラクターもいるが。 なお上記の烈は『CAPCOM FIGHTING Jam』の初期段階において、ドットを新規に作製して初代枠代表として参戦する予定があったが、残念ながら初代枠そのものが白紙になり叶わなかった。なお立ち状態のドット絵のみ公開されているが、後の作品に参戦した他キャラクター達は個性を強く付け足した者が多い中、烈は筋肉が盛り上がってるくらいで見た目はほぼそのままである。 『IV』シリーズ公式ブログにおいて「バイソンとおそらく同一人物である」と言われていたマイクは『V』の公式ホームページの「キャラ図鑑」で明瞭に別人と設定され、もはや忘れ去られた存在になっていたジョーもその後の動向が語られている。 パンチボタンがかなり重く外国人向けなどと言われていたが、実際北米では日本以上のヒットを記録した。日本では知らない人同士の対戦などほぼありえなかったが、アメリカでは気軽に知らない人に乱入して対戦するということがよくあったという。 設置店では学生らには人気だったこともあり、大会が開かれた事があるが、多くの店舗にて失敗談として「大会前に圧力ボタンを新調したらクレームになった」と語られたそう。 よって、2回目以降は「程よく使い込まれた状態で開催」「日頃から1P2Pでローテーション」「大会では1P2Pを交互に入れ替わる」等工夫される様になっていった。(*7) なお、スコアではなく「ゲームを介しての互いに対戦」での大会はおそらく今作が最初だと思われる。(*8) 大会内容も先述の文字通りの必殺技の項目もある様に「技が出た方が勝ち」に近い内容が多かった。 圧力センサー版筐体が高価なこともあり、汎用のテーブル筐体でもプレイ可能にするために「弱/中/強のパンチとキックを全部別々のボタンに振り分けた6ボタンコンパネ」バージョンも販売された。 当時としては普通ボタンは多くて3つ程度だったのと比べてぶっちぎりのボタン数であるが、これも『ストII』でそのまま採用されてからは家庭用ゲーム機のコントローラーの仕様までこれに合わせて変更されるほどのブームにつながっていった。 『ストII』発売当初は、この『ストI』版のコンパネで稼働しているテーブル筐体もよく見受けられた。 海外版では必殺技の名称がそれぞれ次のようになっている 波動拳→「Psycho Fire」、昇竜拳→「Dragon Punch」、竜巻旋風脚→「Hurricane Kick」ゲーム中のボイスもこの名称で発音される。AC版では日本と名称が共通になったのは『ストII』からだが、後述するPCエンジン版では海外版でも日本語ボイスとなっていた。 + 開発秘話 http //www.nicovideo.jp/watch/sm32410457 PCエンジンへの移植以前に8ビット機(機種名は伏せられているがおそらくファミコン)への移植する計画があったが、発売に至らなかったことが『ストリートファイター 30th アニバーサリーコレクション インターナショナル』内のシリーズヒストリーに記されており、画面写真が1枚だけ収録されている。 他にも『ストライダー飛竜』と『ラッシュ クラッシュ』もFCに移植される予定だったが、どちらも発売されなかった。ただし『ストライダー飛竜』は海外のみ発売された。(*9) ファイティング・ストリート 【ふぁいてぃんぐ・すとりーと】 対応機種 PCエンジン CD-ROM2 発売元 ハドソン【Wii】カプコン 開発元 アルファ・システム 発売日 1988年12月4日 価格 5,980円 配信 バーチャルコンソール【Wii】2009年10月6日/800Wiiポイント 判定 なし 概要(PCE) ハドソンからPCエンジンCD-ROM2ソフトとして『ファイティングストリート』のタイトルでリリースされた(*10)。CD-ROM2のローンチソフトの一つであり、開発はPCEと縁の深かったアルファ・システムが担当している。 同日発売であった『No・Ri・Ko』と共に、CD-ROMを使った家庭用ゲームは世界初となる。 特徴(PCE) クレジットは有限だが、ボーナスステージでパーフェクトを出すとクレジットが1つ増える。 方向キーいずれか一方向とセレクトボタンを押すだけで三種の必殺技が出せる裏技がある。当然ながらこれを使うと非常に簡単なゲームになってしまう。 この裏技を使うためには、事前にハイスコアの入力画面でとある3文字を入力した上で、さらにタイトル画面でコマンドを入力する必要がある。そのためあくまでも隠し要素の救済措置に過ぎない。 他に、入力する文字を変えることで「クレジット数が7に増加」「ステージセレクト実行可能」「3種類の効果が全て有効」の4種類がある。 評価点(PCE) 移植度は当時の基準から見ても非常に高く、圧力センサーによる攻撃威力の変化をPCEコントローラーのボタンを押す長さで再現している。また特徴的な必殺技の出にくさもしっかり反映されている。 CD-ROM2ソフトだけあって、BGMに関しては大幅にアレンジ。今聞いても全く聴き劣りしない。 問題点(PCE) キャラクターが圧縮気味。 対戦外の時間が長くなっている。 BGMはアレンジ版のみで原曲は未収録であり、ゲームプレイ中に変更することができない。 忠実な移植を目指しつつ原曲を選べないというのはいささか片手落ちと言える。 総評(PCE) アーケード版の操作性自体あまりよろしく無かったが、家庭用でありがちな更なる動きの劣化といった問題はほぼなく、そこにBGMのアレンジも加わってより迫力ある雰囲気が強められて良移植と言っていい出来具合となっている。 余談(PCE) 本作は初の家庭用ゲーム機のCD媒体でのアーケード移植作であるが、「忠実な移植を目指しつつ音楽はアレンジが加えられる」という点はファンサービスと言えるが、「原曲も収録して選べるようにするという配慮がなされない」という点は、他社や他メーカーのアーケード作品のCD媒体への移植作品でもよく見られるようになった。 楽曲含めたアーケード版の忠実移植が主流となるのはおよそ90年代中期以降のこととなる。 これについては版権上の都合もある。先に原曲がCD化して発売されるとCD-ROMの音声トラックにも版権が及び、使用するのに二次ライセンスが必要になるため。 その他の移植 国内未発売として、Amiga500他に移植されている。Tiertexが移植を務めたが、必殺技が丸ごと削除されていたり、一部のハードでは動きがとてももっさりになるなど、移植度はあまり高くない。 こちらも国内未発売だが、海外版Xbox/PS2用ソフト『CAPCOM CLASSICS COLLECTION Vol.2』やPSP用ソフト『CAPCOM CLASSICS COLLECTION REMIXED』にも収録されている(もちろんAC版の移植であり、上記PCE版とは無関係)。 Xb/PSP版は国産の本体でも起動可能なので、海外ソフトを扱う通販ゲームショップなどで購入すれば遊ぶ事が可能だが、Xb版は海外における同ハード最後のソフトだった為、プレミアが付いている。 Wiiのバーチャルコンソールにも配信されていたが、2019年1月31日にバーチャルコンソールがサービス終了したため、既に購入はできない。またVC版ではメーカーがカプコンに変更されている。 国内での初代ストリートファイターの移植は長年に渡り『ファイティングストリート』のみだったが、2018年10月25日に発売されたカップリングソフト『ストリートファイター 30th アニバーサリーコレクション インターナショナル』に本作のアーケード版が収録された。 2022年7月22日発売の『カプコンアーケード 2ndスタジアム』にも本作アーケード版が収録されている。こちらでは単品購入も可能。
https://w.atwiki.jp/aonoaohito/pages/84.html
蒼の忠孝 流用部品 ニューワールドの住民作成者:かくた@よんた藩国さん 料理人作成者:ダムレイ@リワマヒ国さん JSON 蒼の忠孝(system4/T20)JSON 大部品 蒼の忠孝 RD 245 評価値 13 大部品 ニューワールドの住民 RD 6 評価値 4部品 体力 部品 器用さ 部品 生活力 部品 感情感知 部品 手帳 部品 流用実績 大部品 経歴 RD 5 評価値 3部品 商船大学 部品 鬼善行の由来 部品 5121小隊 大部品 変態への歩み RD 2 評価値 1部品 スーツ 部品 そしてキューティへ 大部品 特徴 RD 8 評価値 5部品 風貌 部品 眼鏡 部品 性格 部品 笑顔 部品 弱点 大部品 行動理念 RD 3 評価値 2部品 戦争嫌い 部品 信念 部品 戦い方 大部品 転機 RD 3 評価値 2部品 お見合い 部品 出兵 部品 プロポーズ 大部品 能力 RD 136 評価値 12大部品 マイホームパパ RD 19 評価値 7大部品 炊事 RD 5 評価値 3部品 男料理 部品 栄養 部品 調理道具 部品 レッツクッキング 部品 買い出し 大部品 洗濯 RD 4 評価値 3部品 仕分け 部品 洗剤と柔軟剤 部品 干す 部品 収納 大部品 掃除 RD 5 評価値 3部品 日々の片付け 部品 はたきがけ 部品 掃除機がけ 部品 雑巾がけ 部品 ゴミ出し 大部品 パパとして RD 5 評価値 3部品 DIY 部品 奥さんへのフォロー 部品 家族への想い 部品 ご近所づきあい 部品 できることから 大部品 格闘家 RD 26 評価値 8大部品 修行 RD 7 評価値 4部品 走り込み 部品 筋力トレーニング 部品 インターバルトレーニング 部品 観察眼 部品 呼吸法 部品 広い視野 部品 瞑想 大部品 近接格闘術 RD 15 評価値 6部品 概要 部品 制限 部品 歩法 大部品 攻撃技 RD 8 評価値 5部品 殴打技 部品 蹴撃技 部品 激突技 部品 投げ技 部品 関節技 部品 絞め技 部品 刺突 部品 切り技 大部品 防御技 RD 3 評価値 2部品 見切り 部品 受け流し 部品 武器受け 部品 武器 大部品 心得 RD 2 評価値 1部品 生きる 部品 つなぐ 大部品 概要 RD 2 評価値 1部品 格闘家とは 部品 流用実績 大部品 退役軍人 RD 5 評価値 3部品 概要 部品 権利 部品 復帰要請 部品 コネクション 部品 流用実績 大部品 ご家庭コックさん RD 23 評価値 7大部品 料理人 RD 13 評価値 6大部品 料理人の仕事 RD 5 評価値 3部品 メニューの考案 部品 食材の仕入れ 部品 下準備・仕込み 部品 料理の作成 部品 衛生管理と安全管理 大部品 料理人の6年の修行 RD 6 評価値 4部品 師匠となる料理人への弟子入り 部品 皿洗い・雑用などの下積み 部品 調理技術の修得 部品 食材についての勉強と理解 部品 料理の実践 部品 調理器具のメンテナンススキルの修得 大部品 料理人の基本道具 RD 2 評価値 1部品 料理人愛用の包丁セット 部品 料理人御用達のフライパン や鍋などの調理器具 大部品 料理人(おうち仕様) RD 10 評価値 5大部品 食事を作る一連の流れ RD 5 評価値 3部品 メニューの考案 部品 食材の仕入れ 部品 料理の作成 部品 ちょっとした心づかい 部品 お値段チェック 大部品 日々の積み重ね RD 5 評価値 3部品 きっかけ 部品 失敗は成功のもと 部品 継続は力なり 部品 料理について学ぶ 部品 調理器具セット 大部品 エイラーン RD 6 評価値 4部品 概要 部品 効果 部品 エンパス 部品 契機 部品 外見的変化 部品 笑顔 大部品 サイコキノ RD 14 評価値 6部品 概要 部品 効果 大部品 習得までの道程 RD 6 評価値 4部品 筋肉への信頼 部品 オーラへの意識 部品 筋肉オーラ 部品 オーラとの繋がり 部品 サイコキネシス 部品 熟練の技 大部品 技のバリエーション RD 6 評価値 4部品 硬化 部品 投擲 部品 引き寄せ 部品 放り投げ 部品 風起こし 部品 火事場の馬鹿力 大部品 高機動 RD 9 評価値 5部品 概要 部品 爆発 部品 ビィスト 部品 夢の20代 部品 理性 大部品 まだまともそうな技 RD 2 評価値 1部品 絶叫 部品 高速移動 大部品 あんまりまともじゃない技 RD 2 評価値 1部品 見た目 部品 必殺技 大部品 本物変態 RD 16 評価値 6大部品 本物変態とは RD 2 評価値 1部品 概要 部品 制限 大部品 到達までの道のり RD 4 評価値 3部品 変態とは 部品 相乗効果 部品 自覚 部品 その先へ 大部品 チャームポイント RD 6 評価値 4部品 すね毛 部品 その他体毛 部品 筋肉 部品 ピンク色のほっぺ 部品 ぷりぷりの尻 部品 ハート形のライト 大部品 特性 RD 4 評価値 3部品 短所と長所 部品 擬態 部品 本気 部品 すね毛文字 部品 戦争の天才 部品 同調 部品 バトルメード 部品 家族帯同 大部品 網タイツ隊隊員として RD 2 評価値 1部品 コードネーム 部品 エフェクト 大部品 玄人変態 RD 12 評価値 6大部品 変態中級者 RD 9 評価値 5大部品 変態見習い RD 4 評価値 3部品 変態見習いとは 部品 変態への道 部品 変態からの評価 部品 変態であるために 大部品 深化する変態 RD 5 評価値 3部品 深化する変態とは~今だ道半ば~ 部品 たゆまぬ努力 部品 厚い層 部品 広い心 部品 高い壁 大部品 進化する変態 RD 3 評価値 2部品 進化する変態とは~そして本物へ~ 部品 憧れの視線 部品 更なる高みへ 大部品 家庭での忠孝 RD 2 評価値 1部品 手料理 部品 位置づけ 大部品 大切なもの RD 3 評価値 2部品 クリスマスのペンダント 部品 瑠璃の光 部品 デジカメ 大部品 制服 RD 22 評価値 7大部品 うさぎ服 RD 12 評価値 6大部品 バニースーツ RD 7 評価値 4部品 スーツ 部品 うさみみカチューシャ 部品 襟付き蝶ネクタイ 部品 カフス 部品 ストッキング 部品 靴 部品 流用実績 大部品 バニースーツ(網タイツ隊仕様) RD 5 評価値 3部品 スーツ 部品 襟付きネクタイ 部品 カフス 部品 ガーターベルト 部品 ソックス 大部品 変態服 RD 10 評価値 5大部品 ナースウェア一式 RD 5 評価値 3部品 服 部品 キャップ 部品 ソックス 部品 サンダル 部品 流用実績 大部品 ナースウェア一式(変態仕様) RD 5 評価値 3部品 服 部品 靴 部品 ソックス 部品 ガーターベルト 部品 緊縛用の麻縄 大部品 技術 RD 60 評価値 10大部品 剛力 RD 4 評価値 3部品 効果 部品 制限 部品 おやつ 部品 露出への意識 大部品 変身すると筋力UP RD 5 評価値 3部品 変身 部品 盛り上がる筋肉 部品 華麗さ 部品 謎の光 部品 制限 大部品 決めポーズうえっぷ RD 2 評価値 1部品 効果 部品 制限 大部品 鬼の面 RD 3 評価値 2部品 概要 部品 制限 部品 効果 部品 大事な所は見えない 部品 緊縛術 部品 百芸割り箸 大部品 弱体化!(蒼家版) RD 43 評価値 9大部品 弱体化! RD 40 評価値 9大部品 弱体化の要点 RD 9 評価値 5部品 弱体化!のあらまし 部品 なぜ弱体化なのか 部品 力を抑えること 部品 弱いは強くない 部品 オーマ化を防ぐ 部品 うっかり睨んで殺さない 部品 弱体化の実例 部品 弱体化のその他の効用 部品 解除方法を決めよう 大部品 弱体化の方法 RD 9 評価値 5部品 どうやって弱体化 部品 戦力の弱体化 部品 肉体に枷を嵌める 部品 誓約による弱体化 部品 手加減をする 部品 痛みに敏感になる 部品 そもそも戦わない 部品 とにかく逃げる、避ける 部品 わざと負ける 大部品 弱体化の心構え RD 7 評価値 4部品 まず、弱さを知ろう 部品 弱さに怯えない、躊躇わない 部品 力に頼るな 部品 最強ってのは 部品 弱い前提で戦う 部品 誰かを頼る 部品 弱かろうが工夫して戦う 大部品 力の制御からの弱体化 RD 14 評価値 6部品 弱体化のために力を制御する 部品 まず闘争心を抑える 部品 一歩引いた視点で見る 部品 自制心を鍛える 部品 その場しのぎ的な自制心向上 部品 リラックスによる消力 部品 自律訓練法によるストレス緩和 部品 深呼吸によるリラックス 部品 自然の音に耳を澄ませる 部品 心の中で歌う 部品 そして脱力の極みへ 部品 脱力もまた弱体化 部品 脱力からの瞬間開放 部品 威力の一点集中 大部品 弱体化!の流用実績 RD 1 評価値 0部品 弱体化!の流用実績名簿 大部品 蒼家の弱体化 RD 3 評価値 2部品 家族への想い 部品 変態特化 部品 リミッター解除 部品 体力 藩国民として日々を暮らすために必要な体力と身体の動かし方を習得する。 この技能には、歩く・物を持つ・長時間立ち続けたり座り続けたりする・坂や階段を昇るといった筋力・持久力や、健康を維持したり他人の長話を聞き続けたりする耐久力も含まれる。 部品 器用さ 藩国の日用品や仕事道具を不自由なく使用できる器用さを習得する。 この技能には、服や靴の身に着け方やマッサージのような指の動かし方なども含まれる。 時に失敗しながらも実践を繰り返すことで、モノの使い方は身体に覚えこまれる。 部品 生活力 藩国民として日々生きるために必要な精神・経済の働かせ方を習得する。 他人から教わったり本を読んだりして身につける。 この技能には、会話や読み書き、算術、社会のルールやマナーに関する知識、人間関係や同僚との付き合い方、消耗品・備品・サービスを調達できる財力なども含まれる。 部品 感情感知 美味しい・不味い・満足・不満・楽しさ・悩みなど、対象の感情を感知する技術を習得する。 この技能には、感知した感情に対応して、自分の振る舞いを変える知恵も含まれる。 部品 手帳 料理のコツ、移動中の暇つぶし、口論における双方の言い分、報告の要約、日記など、手帳に何でも書き込んで、それを参照する技術を取得する。 この技能には、無地・罫線・方眼など帳面の種類を使い分ける知識も含まれる。 部品 流用実績 【T20流用実績】 【蒼の翡翠】【強羅 九郎右衛門】【サレン・ジュリアーノ 】【蒼のあおひと】【蒼の忠孝】に使用されました。 部品 商船大学 商船大学の学生だったが、大学がROTC(予備役将校訓練課程)を兼ねていたため軍人となる。 船舶運用等海事分野を専攻としていたため陸軍だけではなく海軍にも造詣が深い。 部品 鬼善行の由来 22歳で大学から士官学校へとうつり、促成栽培となる半年で卒業。その後二年で上級万翼長にまでなる。 大陸で活躍した軍神、鬼善行の渾名を持つが、大陸での戦いは彼の心に多大なる影響を与えることとなった。 部品 5121小隊 未成年の学兵を集めて結成された、5121独立駆逐戦車小隊の小隊司令。 教員を除けば唯一の成人であり、隊員からは「委員長」と呼ばれている。 秘密裏に制作されていた士魂号を、鬼、悪魔とののしられながら掠めとって小隊に配備するなど、独自のルートも持っている模様。 部品 スーツ 正面から見れば何の変哲もないスーツだが、後ろ半分は何も着用しておらず紐でくくりつけられているだけの変態仕様。 妻に気付かれないよう視界に入るときは常に正面で相対し、歩く時もなるべく壁際を歩くなど気遣いに満ちている。 なお、妻以外への気遣いはまったくないので、他の人からは丸見えである。 部品 そしてキューティへ 変態スーツがばれてしまってもあおひとの対応は変わらなかった。むしろ何かを期待しているようだった。 そして忠孝は理解する。もっとやってもいいのだと。 全てを受け入れてもらえると知った忠孝に、躊躇など欠片も存在していなかった。 部品 風貌 昼行灯然とした風貌をしている。少し垂れた眠たげな目だがその眼光は意外と鋭い。 側頭部を刈り込んだGIカットと顎髭眼鏡がトレードマーク。 部品 眼鏡 色つきの丸眼鏡で度は入っていない。視力はいいが、自身の表情を見られるのが嫌なためかけている。 表情を読まれないために軽く俯きながら眼鏡を直すのが癖。 部品 性格 女よりも理想に憧れ、その友として戦う事を選んだ男。彼が女性を幸せにする事は決してない。 本人も自覚しており、大事な女性ほど遠ざけようとする傾向がある。 普段から敬語口調で、よほど親しい人間相手でないと敬語を崩すことはほとんどない。 部品 笑顔 部下が不安にならないよう、人の上に立つ人間はにっこり笑うのも仕事のうちと言って、大変な時ほど落ち着いた笑顔を浮かべる。 その分普段の笑顔がうさんくさく見えてしまうのだが本人は気にしていない。 部品 弱点 キューティはとかく妻に甘い。涙を浮かべられただけで無条件降伏だ。 だが笑顔に対しても無血開城してしまうので結局のところあおひとのことが大好きなゆえに彼女に弱いのだろう。 部品 戦争嫌い 戦争のスペシャリストでありながら戦争嫌い。 一見して矛盾しているようだが、だからこそ人を駒として見ず、数字として扱わず、戦争に狂わず、部下の命を大事にすることができる。 人を殺す才能を本人は毛嫌いしているため、そこを褒められると途端に不機嫌になる。 部品 信念 彼は男であり父であり夫であり変態でもある。 その信念は多岐にわたるが、その中でも特筆すべきものは以下の3つだ。 一、力に酔わない 一、建前にこだわらない 一、死なない程度に頑張るではなく、大けがしない程度に頑張る 部品 戦い方 殺傷目的の技を多く習得しているが、対人戦では相手をあまり傷つけないように立ち回る事が多い。 よって後遺症の残るような技は使わず後の先を取り、受け流しや関節技などで制圧する。 部品 お見合い その日善行忠孝は荒れていた。お見合いに駆り出されたもののハズレ扱い、しかも賞味期限切れとまで言われたのだ。 だから最初にお見合い相手の資料が届いた時も何かの嫌がらせだと思っていた。 それが覆されたのは相手、あおひとが本気で、全力で好意を宿した目をしていたからに他ならない。 部品 出兵 お見合い後はあおひとが所属していた海法よけ藩国へ逗留することになった。 逢瀬を重ね可愛がったり時にいじめたりしながら親睦を深めていく。 そんな時に下された出兵命令。ほぼ死ぬであろうその命に従い、善行は若宮と共に出征した。 部品 プロポーズ 先の戦いで死ぬ覚悟をしていたのだが、何の因果か生き残ってしまった。そしてあおひとは変わらず待ち続けていた。 ここが年貢の納め時なのだろうと思い、善行はあおひとに告げた。「私と所帯でも持ちませんか」 部品 男料理 一人暮らしや自炊歴が長いため、そこいらの人よりもクオリティの高い料理を作ることができる。 しかもパスタやチャーハンなど簡単に作れるものが多いので料理自体にかかる時間も短い。 男料理と侮るなかれ。確かにダイナミックな味付けだがとても美味しい。 部品 栄養 一人で食べる時はあまり考えなかった栄養バランスだが、大切な家族に食べさせるのなら話は別だ。 とはいえプロではないので今日は野菜を多め、今日は魚でとざっくりしている。 部品 調理道具 奥さんと共用しているので使った後は清潔に手入れし、包丁などは研いでおく。 自分用の包丁が欲しいと思う事もあるが、そこまでこだわっているわけでもない。 ただ、専用のマイ調理道具を贈られるとめっちゃ喜ぶことは知っておいてほしい。 部品 レッツクッキング あらかじめ調理手順を考えておくことでスムーズに進めることができる。 何度も作っているうちに、家族好みの味も分かってくるだろう。 手早く調理する姿を見て、お父さんの威信値もアップだ。 部品 買い出し 一人で行ってもいいが、ここはぜひとも奥さんと共に行ってもらいたい。 買い物デートは奥さんとの貴重なふれあいタイムだからだ。 またお米など重い物を買った際も喜ばれる。奥さんが笑顔になると自分も嬉しいのでwin-winだ。 部品 仕分け 洗濯物は脱衣かごに入れる時点で手洗い用、汚れのひどいもの、色柄物、それ以外と分けておく。 こうする事でいざ洗濯する際、手早く行うことができる。 部品 洗剤と柔軟剤 奥さんとよく相談して好みの香りのものを使おう。 好きな人から好きな香りがするって最高。 小さな子供がいる時は、蛍光剤・漂白剤着色料が無添加なものや、敏感肌向け柔軟剤がおすすめだ。 部品 干す 洗濯物は乾きが良くなるよう、空気の触れる面積を多くし、風通しも良くするよう干すのがポイント。 洗濯かごを物干の端に引っ掛けておき、そこから洗濯物を取り出すと、毎回屈んで取り出さなくていい。 これは取り込む時にも使える。 部品 収納 洗濯物を取り込んだらあとは畳んで収納するだけだ。 干す時と同じく洗濯かごを物干の端に引っ掛けそこに乾いた洗濯物をいれる。 誰の服か分かるようにわけてたたみ、収納していこう。 家族みんなでわいわいしながら畳むのも楽しいだろう。 部品 日々の片付け 物が溢れているとそれだけで掃除をする際の障害になってしまう。 「使わないものは普段から片付ける」を習慣にしておくことで、いざ掃除をしようとした時にスムーズに行うことができる。 部品 はたきがけ はたきをかければほこりが舞うので、寒いときでも窓は全開に。 高いところから低いところへ、部屋の奥から手前への順番がやりやすいだろう。 意外とカーテンについたほこりは見逃されがちなので、そこも忘れない。 部品 掃除機がけ はたきがけが終わったら掃除機をかける。 部屋や家具の角などはほこりがたまりやすいので気をつけよう。 動かせるのなら棚やタンスの裏のほこりも掃除機で吸い取っておきたい。 部品 雑巾がけ 固く絞った雑巾で、最初に窓のふき掃除をしてしまおう。 その次にほこりがたまりやすい出窓や棚の上、床より高い部分、床の順番だ。 でもすべてをやろうとすると疲れてしまうので、特に目につきやすい部分をやるだけでもいい。 日々の掃除ではある程度の妥協と息抜きも必須だ。 雑巾は汚れてきたらきれいな面を使ったり、水で洗ったりして常に汚れていない部分でふくように心がけよう。 部品 ゴミ出し ゴミ出しは自治体のルールに従って日頃から分類を行い、指定された日に出す。 回収日の確認はよくしておこう。 部品 DIY 専門の業者に頼むのではなく、趣味で様々なことや物の自作、修繕を行う。 日曜大工から家庭菜園までなんでもござれ、極めた人だとリフォームもやってのける。 部品 奥さんへのフォロー 日々家事に忙しい妻へのフォローは欠かせない。 それは炊事や洗濯、育児を手伝ったり、疲れた奥さんの心をケアすることもふくまれる。 全てを任せるのではなく、全てを任されるのでもない、絶妙なバランス感覚を持ち合わせている。 部品 家族への想い 奥さんのことも大好きだが子供のことだって比べられないくらい大好きだ。 積極的にコミュニケーションをはかり、共に遊ぶ。 それでいて悪いことをした時はきっちり叱ることのできる、威厳のあるお父さんだ。 部品 ご近所づきあい 家族生活を円滑にする上で、ご近所づきあいはかかせない。 町内会などの集まりにはしっかり顔を出し、主婦の皆さんとの情報共有も忘れない。 部品 できることから パパのフォローできる部分は多岐に渡るが、その全てをしなくてもいい。 できることを少しずつ、それだけで奥さんは助かるのだ。 大事なのは手伝いたいという気持ち。それを忘れなければたいていのことはなんとかなるだろう。 部品 走り込み 何をするにも体が資本。戦えるだけのスタミナがなければ話にならない。 走り込みは長く一定なペースで有酸素運動を行う事で、心肺機能を強化する。 部品 筋力トレーニング 骨格筋の出力、持久力の維持向上や、筋肉の肥大を目的とした運動。 ボディビルなどの見せる筋肉とは違い実戦でつかう筋肉のため、全身がしなやかな筋肉になるよう鍛えなければならない。 部品 インターバルトレーニング ダッシュや筋力トレーニングなどを全力のペースで行い、短い休憩を入れてまたそれを繰り返していく。 短時間に高い強度で追い込みをかけて心拍数を上げる、スタミナ強化を主眼に置いたトレーニング。 走り込みや筋力トレーニングと合わせて行うことで、より一層心肺機能や筋力を鍛えることができる。 部品 観察眼 日々の生活の中でも修業はできる。そのうちの一つが人や生き物をよく見る事だ。 生物の構造、関節の駆動範囲、あらゆる動きを観察し理解することで、弱点も見えてくる。 部品 呼吸法 独特の呼吸の仕方をすることで身体の機能を向上させる事が出来る。 また戦闘時には常に動き回るため、息切れしないようトレーニングの際も継続して行っている。 瞑想時の深く長いものもある。 部品 広い視野 実戦闘では一対一だけではなく多対一となるケースも多い。 そんな時に目の前の相手だけに集中していては背後を突かれてしまうだろう。 眼前の相手を見つつ五感や第六感も動員し、広く浅く周囲に意識を展開することで戦場を把握する。 部品 瞑想 戦いにおいて最も難しく最も大切なことは「平静でいること」だろう。 昂ってしまうのは仕方がない。だがそこで飲みこまれず力に溺れず、頭の芯だけは常に冷静でいられるよう、日々の鍛錬が必要となる。 自身の内に深く入ることにより五感を研ぎ澄ませ、筋肉や神経一つ一つの動きを理解し、自覚的に動かせるようになる。 部品 概要 競技としての格闘術とは異なり、相手を殺傷することを目的とした技術。 短期間で一定の力を身につけさせるため、基礎的な動きが多い。 部品 制限 この技術は軍隊に入り凄惨な戦場を経験して磨かれたものである。 ゆえにこの技術の習得者は総じて戦争嫌いであったり平穏を好んでいたりと、むやみに力を振るうことを忌避する。 部品 歩法 足場の悪い場所でも足を取られず滑らかに移動することができる技。 基本はすり足など最小限の動きで行い、微妙に位置調整を行う事で次の攻撃にうつりやすくなる。 日々のたゆまぬ鍛錬が必要だが、これを体得すると無拍子で瞬時に動けたり動作の初動が消えたりと戦う上で役立つことが多い。 部品 殴打技 腕や拳、またその一部を使って攻撃、防御を行う技術。 パンチや突きや掌底、爪を使ったひっかきなど様々な技法が含まれる。 小刻みなジャブからの蹴撃技へのつなぎなど、複合技の起点として使われることもある。 部品 蹴撃技 純粋なキックや大ぶりな回し蹴りから、相手の足を刈る足払いなどがある。 軸足が一本となるためにバランスを失しやすいが、殴打技よりもリーチがあり、攻撃力も高い。 また攻撃時の反動も大きいため、それを利用して次の動きに繋げることができる。 部品 激突技 殴打技や蹴撃技以外の体の部位を相手にぶつける技。 ヘッドバッドやショルダーアタックなどの体当たりがこれにふくまれる。 激突技を用いることで相手のバランスを崩すことができるが、反面避けられた時の隙も大きい。 部品 投げ技 相手の体の一部を掴んだり掴まれたりといった接触状態から、押す、引く、ひねるなどの力を加えて体勢を崩し投げる技術。 あえて受け身を取らせないよう投げたり、投げの勢いを利用して当身をくらわせ追撃したりもできる。 部品 関節技 相手の関節可動域の動きを封じ身動きを取れなくさせる技術。 てこの原理を利用しているため体格差のある相手にも通用する。 多少の痛みを与える程度であれば相手は無傷であることが多いので、対象を捕縛制圧するのにも使える。 反面力をかけすぎれば靭帯を損傷したり脱臼、骨折をさせることもできる危険な技でもある。 部品 絞め技 相手の首を絞め屈服、失神させる技術。 三角締や肩固めなど方法は様々あるが、実戦で有効なものにするためには、かなりの稽古量を必要とする。 部品 刺突 刃物で相手を突き刺す技。 基本中の基本の技だが急所をピンポイントで狙わなければならないため習得難易度は高い。 武器が相手の体内に残るため引き抜く技術も必要になるが、突いた後に蹴撃技を加える事で反動を利用して引き抜くこともできる。 部品 切り技 刃物を用いて相手に縦・横・斜めの剣線で攻撃する技。 相手の体を袈裟切りにしたりと一撃必殺の大ぶりな技も多いが、一方へ斬りつけた刀を素早くひるがえし他方へ斬りかかる返す刀や、刃物のリーチを生かし牽制として使う事もある。 部品 見切り 相手の動きに応じて歩法や最低限の動きで攻撃をかわし反撃にうつる後の先の技。 見切るには観察眼の他に動体視力も重要となってくる。 部品 受け流し 円を意識した動きで相手の力を受け流し、その力を利用して攻撃する技術。 受け流した際に相手のバランスを崩すので反撃も容易となる。 見切りの一歩先の技。 部品 武器受け 武器の硬い部分や平らな部分で相手の攻撃を受ける技術。 受けてから相手をいなしたり、蹴撃技を加えたりと変化が可能。 この技術を十全に生かすためには見切りも必要となってくる。 部品 武器 ナイフや短剣などの小さく使い勝手のいいものからカトラスのような大ぶりのものまで幅広く使用する。 もちろん拳や脚、歯など自身の肉体も立派な武器であるし、道端の石や椅子など戦いに使えそうなものならなんでも使う。 部品 生きる どんな技も生きているからこそ使えるもの。 どれだけみっともなくともあがき、乗り越え、生き抜く事を第一に教えられる。 そして得た経験をフィードバックし、明日の自分へと伝えるのである。 部品 つなぐ ひたすら動き闘い続ける事を目的としているため、どうすれば止まらず技と技を繋げるかに重点を置いている。 大ぶりな技はその反動すらも利用して次の攻撃へと繋いでいく。 部品 格闘家とは 促成栽培により短期間で一定の力が身につくが、一人前となるには程遠い。 技を一通り覚えてからがスタートライン、そこから長い日々の鍛錬が必要となる。 殺傷目的の技も多いため、肉体的な修練ももちろんだが特に精神面での鍛錬を重要視する。 むやみやたらに力を振るわず人を傷つけない心が宿って初めて一人前と認められるのだ。 部品 流用実績 【T20流用実績】 紅葉ルウシィ@紅葉国さんの【キックの鬼(ルウシィ版)】に使用されました。 琥村 祥子@リワマヒ国さんの【カンフーファイター】に使用されました。 部品 概要 現役、予備役を退いた軍人を指す。 軍を一生の仕事とする職業軍人はさほど多くなく、兵卒の多くは数年で社会に戻る。 そのため一口に退役軍人と言っても様々な人々がいる。 部品 権利 終生官職と階級を保持し、公の場で軍服や勲章を着用する権利が認められる。 また退役の際は民間企業への就職仲介や斡旋などを求める事もできる。 部品 復帰要請 戦時やそれ以外でも、復帰を求められることがある。 それは前線指揮官であったり、軍や民間組織へのアドバイザーであったりと幅広い。 主にその人が今まで培ってきた経験を生かすための場であるが、要請であるため断ることもできる。 部品 コネクション 軍属時に培った人脈は、退役後も思わぬ場面で役立つことがある。 特に退役後は多方面に就職する人が多いので、こまめに連絡を取り合っていると様々な分野にコネクションが出来る。 部品 流用実績 【T20流用実績】 【帝國共通職】に使用されました。 こちらは蒼のあおひと@満天星国作成のアイドレスです。 部品 メニューの考案 仕入れられる食材、お客様の要望、自分の得意ジャンルや経験などを勘案して作成する料理の内容を決める。時にはオリジナルのレシピに挑戦することもある。 部品 食材の仕入れ 料理に必要な肉や魚、野菜などの食材を調達する。調達にあたっては、美味しく新鮮な食材を見分ける目利きだけでなく、仕入れ業者との信頼関係も大切になる。 部品 下準備・仕込み その日に作る料理をイメージして食材の切り出しや下味、調味料の配分、調理器具の準備などを行う。料理は同時作業が連続で発生するため、一流の料理人ほど段取りを重視する。 部品 料理の作成 お客様に一番美味しい状態で料理が届くように、仕込んだ食材に切る、焼く、炒める、煮るなどの調理を施していく。熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たくが基本。味だけでなく見た目も綺麗に盛り付ける。 部品 衛生管理と安全管理 食中毒などの健康被害が起こらないよう菌をつけない、持ち込まない、増やさないを徹底する。手指の洗浄、調理器具の洗浄、食材の温度管理などが基本。また刃物や火による事故が起こらないよう整理整頓、導線の確保、作業手順の遵守、十分な休息の確保などを徹底する。 部品 師匠となる料理人への弟子入り 料理人を志すものは、一般的に自分の作りたい料理ジャンルの先輩料理人に弟子入りをする。どの料理人を師と仰ぐかによって、その後の料理人人生も変わるので各自真剣に情報収集をした上で決断する。 部品 皿洗い・雑用などの下積み 多くの場合、弟子入り後に最初に任されるのは皿洗いやお使い、野菜の皮むきなどの雑用である。この雑用を通して、料理人とそれを取り巻くスタッフ、顧客、仕入れ先などの全体感を掴むことを期待される。 部品 調理技術の修得 切る、焼く、炒める、煮るなどの食材を料理にするための技術を修得する。師匠や先輩料理人によって手取り足取り教えてもらうだけでなく、やり方を見て盗んで空き時間に練習を続ける。 部品 食材についての勉強と理解 野菜や肉、魚などの食材の旬や一般的な調理方法、栄養素などを学ぶ。また、食材やそれに関わる生産者への感謝・尊敬の念を自然と身につけていく。 部品 料理の実践 ある程度の下積みが終わると、料理の作成を許される。ただし、最初にお客様に出すことはできず、まずは賄いを作って師匠や先輩たちに評価してもらうことになる。賄いで一定のレベルを出すことができると、いよいよお客様に出す料理を作れるようになる。 部品 調理器具のメンテナンススキルの修得 包丁のとぎ方、鍋の磨き方、焼き網の焦げ落としなど、調理器具に合わせたメンテナンスを学び、良好な状態に保つ方法を知る。 部品 料理人愛用の包丁セット 一人前の料理人にとって、自分の手に馴染む包丁は料理を作る際の相棒のような存在である。作る料理の種類や工程に合わせて、牛刀や柳刃、出刃などを使い分ける。当然ながら食材調理に使うもので、人や知類を傷つけるために使うものはいない。 部品 料理人御用達のフライパン や鍋などの調理器具 炒める、焼く、煮るなどの基本的な調理のために使われるフライパンや鍋は、各料理人のこだわりが現れやすい部分である。料理人は自分が作りたい料理に合わせた調理器具を用意するのが一般的。 部品 メニューの考案 冷蔵庫の中の残り物、賞味期限、スーパーのチラシ、お財布の中身を見比べ、数日間の料理の内容を考える。 食べる人の好き嫌いやメニューがローテーションにならないよう気をつけるのは意外と大変だ。 部品 食材の仕入れ 作るものが決まればお買い物へ。 スーパーだけではなくなじみの八百屋や魚屋、精肉店にも寄り、世間話をしながら旬のものを購入する。 店主やそのご家族と仲良くなれば、たまにおまけしてもらえることもある。 部品 料理の作成 ケチりすぎるのはよくないが、それでも節約できるところはしておきたいもの。 ガス、電気、光熱費がかかりすぎないよう手早く、それでいて食べる人のことを想い愛情をこめて料理を作る。 更に彩りや盛り付けにほんの少し気をつけるだけで、作った料理がぐっと美味しそうに見える。 部品 ちょっとした心づかい テーブルに敷かれたクロスであったり盛り付ける器であったりと、作った料理はちょっとした気配りでさらに美味しく感じるだろう。 それは誰かのためかもしれないし、勿論自分のためにやってもいい。 部品 お値段チェック スーパーのチラシは複数店舗見比べるのが基本。 どのお店が何曜日に何を特売するかはとても大事な情報だ。 全品5%割引と銘打ちつつ、元の値段自体が上がっているという罠に引っ掛からないため、日々の値段チェックもかかせない。 部品 きっかけ 料理をはじめるきっかけは人それぞれだろう。 それは両親の手伝いかもしれないし、学校の授業かもしれない。 恋人が出来て学ぼうと思ったのかもしれないし、一人暮らしをはじめたからかもしれない。 なんにせよ「作ろう」と思うその気持ちが、最初の第一歩だ。 部品 失敗は成功のもと 料理を作る上で最初は失敗の連続だろう。 調味料を間違った、お鍋を焦がしてしまった、そんな失敗が経験となり徐々に腕前が上がっていく。 部品 継続は力なり 最初は下ごしらえひとつとっても、ものすごく時間がかかってしまうだろう。 だが何度も繰り返し続ける事で、1時間かかっていた下ごしらえも10分で済ませられるようになる。 部品 料理について学ぶ 作り方、食材、ちょっとしたコツ。最初は友人や家族からの豆知識や情報かもしれない。 だが本格的に学ぼうと思えばどれだけでも学ぶことができるのもまた、料理のいいところだ。 部品 調理器具セット 包丁、まな板、フライパン、お鍋(大・小)、計量カップ、計量スプーン、菜ばし、木べら、フライ返しがセットになっている。 これだけあれば大抵のものはなんとか作れるが、こだわる人はとことんこだわるため器具も増える。 部品 概要 通常の人間にはできないことを実現できる特殊な能力の一つ。 わかっていることは多くはないが、同調能力者や共感能力者の一種と考えられている。 この能力の発現者は極めて少なく、あおひと家の血筋でしか使えない。 部品 効果 意志の力で自身や相手の超能力を封じたり、増幅させたりができる。 自分の超能力の増幅、相手の超能力の増幅、自分の超能力の封印、相手の超能力の封印の順に難易度があがる。 部品 エンパス 相手の超能力を封じたり増幅したりするには、まず相手の能力を理解しなければならない。 エイラーンは相手のオーラを見る事ができ、それによってどういった力を使うのかを判別している。 エイラーンは共感(エンパシー)能力者でもあるのだ。 部品 契機 同調や共感といった能力を鍛えているだけではエイラーンにはなれない。 この能力の発現者は総じて挫折を味わい、自身の無力さを痛感し、それでも立ち上がり前を向き、誰かのために力が欲しいと願ったという。 部品 外見的変化 エイラーンはその能力を使用する際、瞳の色が変わってしまう。 元の目の色とは全く別のものになるか、元の色より明るくなるかは人によるが、うっすらと輝きを放つところは共通している。 部品 笑顔 エイラーンは悲しみを知っているからこそ、常に笑顔を浮かべている。 はたから見ればどこか間抜けに見えてしまうその姿の裏で、誰よりも平和を願っているのだ。 部品 概要 超能力の中でもポピュラーなものの一つ。 意志の力だけで離れたものを動かすことができる。 ただの思い込みだが、強い思いは現実的な力を持つことを証明しているともいえる。 この能力はあおひと家の血筋かつ筋肉を鍛えた者しか使えない。 部品 効果 鍛え上げられた筋肉から出たオーラが対象にまとわりつくというイメージを強く持つことで、実際に対象を持ち上げたり動かしたりすることができる。 筋肉isパゥワァだ。 部品 筋肉への信頼 前段階として、この力を使うには鍛えられた筋肉とその筋肉に対する絶対的な信頼が必要となる。 今まで共に歩んできた筋肉への愛情、そして思い出。全てを内包した筋肉の可能性は無限大だ。 部品 オーラへの意識 超能力者は総じてその力を使用する際、体に気ともオーラとも呼ばれるものをまとっている。 サイコキネシスを使うためにはまず、そのオーラを意識することが重要になる。 目を閉じ集中し、筋肉一つ一つを意識しながら体に力をこめ、その力が体から溢れるさまをイメージするのだ。 部品 筋肉オーラ サイコキノのまとうオーラのこと。 どれだけの質量を動かせるか、またその射程などは、鍛えた筋肉の質と量、意志の力によって変動する。 部品 オーラとの繋がり あふれ出たオーラを自覚できたら次だ。 筋肉からあふれ出たオーラは当然筋肉と繋がっているはず。 自らの筋肉を動かすようにオーラを動かすこと。これが自在にできるようになると次の段階へと進む。 部品 サイコキネシス 自分の意思のみで自在にオーラを動かせるようになればあとは簡単。 対象を目視したあと今までの訓練を思い返し、オーラで包み込み、そして動かす。 自身の筋肉を用いれば簡単にできることが、筋肉と繋がり筋肉の先にあるオーラに出来ないわけがないのだ。 部品 熟練の技 最初は目を閉じて集中することが必須だが、熟練者は目を開けたままでもスムーズに使用することができる。 また自身や他者を宙に浮かしたりなど、使い手の数だけバリエーションがある。 部品 硬化 筋肉に力を入れれば硬くなるように、オーラを凝縮することによって防御を行うことができる。 この際「マッスルガード!」と叫ぶことでさらに硬くなる。 部品 投擲 オーラで包んだ物質を宙に浮かばせ、対象に向かって投げつける技。 物質の数や投げる際のスピードは、使用者の筋肉量やオーラとの相性、意志の力によって変動する。 部品 引き寄せ 対象にオーラをまとわりつかせ、こちらに引き寄せる技。 対象の抵抗力によって操作難易度は変わる。大根などの根菜を収穫するのに便利。 部品 放り投げ 引き寄せの応用技。 そのまま放り投げてもいいし、勢いをつけてさらに遠くまで投げてもいい。 一見してオーラが途切れているように見えるが、細い糸のようなもので繋がっているので安全に着地させることもできる。 部品 風起こし オーラを高速で回転させることで物質的な小さな風を起こすことができる。 無風のはずなのに髪やスカートがはためいているのは、この力を用いているからだ。 部品 火事場の馬鹿力 追い込まれたりピンチになった時に使用できる。 筋肉オーラの出力を大幅に上げたり、射程を延ばすことが可能。 ただし使えるのは一日一回だけ、使用した後はあまりのカロリー消費にぐったりしてしまう。 部品 概要 己の中にビィストを飼っている者がコールタールのようにドロドロとしたストレスを蓄積し、限界を超え一気に解放された場合に発現する。 ある種のストレス発散法と言ってもいいのだが、その実歪みまくった変態性の発露でもある。 これを着用できるのはあおひと家の者だけである。 部品 爆発 登場時は何もない場所のはずなのになぜかエフェクトとして背景で爆発が発生する。 これは極めて精神的負荷の強い高機動を見てしまったがゆえの、観測者の脳内で起こる幻覚の一種と考えられている。 実際はなにも燃えていなければ、破壊されてもいない。いや、見た物の心やら常識やらは壊されるかもしれないが…。 部品 ビィスト 自身の中に眠る本能、ただれきった欲望のこと。 高機動に至るまでのビィストは並大抵のものではなく、ビッグビィィストと呼ばれる。 一度解放すると以降は己の意思で自由に出し入れすることができる。 部品 夢の20代 若さゆえの過ちというには遅く、老いゆえの諦観というには早すぎる絶妙なオトシゴロ。 むしろこの年代だからこその脂の乗り切ったテンションの高さと勢い、将来への展望がある。端数は切り捨て。 部品 理性 欲望と本能の赴くままに変態性をさらけ出していても、常に理性は働いている。 むしろしっかり働いているからこそ余計にたちが悪いとも言える。 それでも緊急性の高い出来事があった時にはすぐさま素に戻り対応できるあたり、切り替えの早さもピカイチだ。 部品 絶叫 ビッグビィィストを解放した際に心の奥底からほとばしる魂の声。 外見と合わさりその絶叫は聞いたものの心を激しく揺さぶり動揺させる。 やっほーい。とひゃっほーいの中間くらいの音だが常人に出すのは難しい。 部品 高速移動 高機動といえばその高速移動が持ち味だが、ただ敏捷性に優れているだけではない。 むしろ持ち前の敏捷性に鍛え上げられた筋肉が合わさった結果が高機動の機動力だ。 筋力による急加速、筋力による強制的な方向転換、筋力による急制動。筋肉の可能性は無限大なのである。 部品 見た目 高機動は大体にして変態性の強い服を着用しており、視覚テロ極まりない。しかも本人は真顔でやってのける。 あまりの惨状に見た者は心にダメージを受けたり吐き気を催したりしてしまう。 これを見て無事なのは精神のタフネスが相当あるか、同類、すなわち変態ぐらいだろう。 部品 必殺技 高機動の技は多々あるが、特筆すべき必殺技ともいえるのがヒップアタックだろう。 力を入れれば引き締まり、鋼のごとき硬さの大臀筋が高速移動で迫ってくる。 あまりの殺傷力に人間相手に使う場合はあえて力を抜き、やわらかい尻肉でダメージを与える。 ある意味こちらの方が精神へのダメージが計り知れなかったりする。 部品 概要 ただの変態ではなく自身の持つ変態性を突き詰めた一点突破型であり、ノーマル変態の進化系。 変態の中でも抜きん出た変態のみが到達できる、変態の中の変態、変態の最高峰。 部品 制限 現在確認されている本物変態は蒼の忠孝および蒼のあおひとだけである。 むしろ他に存在が確認されていなくてよかったとも言えるだろう。 部品 変態とは 本物変態となるには当然ながら変態である必要がある。 だが変態とは何か、そう問われてはっきりと答えられる者もそういない。 世の中には変態だけでなく自称変態も存在するからだ。 総じて言えるのは、ただの人とはどこか少し違う性癖や嗜好を持っている、ということだろう。 部品 相乗効果 一人だけでは本物変態に至ることはできない。 変態と変態が出会い、かけ合わさり、なんか起こっちゃいけない類の反応が生まれた結果、変態のさらにその先へと進むことができた。 部品 自覚 本物変態へと至った彼らにその自覚はない。 なぜなら特段覚醒や訓練などもしておらず、気づいたら周りからそう言われるようになっていたのだ。 だが彼らの本気を見た時、誰しもがこう口にする。「あれは本物だ」と。 部品 その先へ 本物変態となっても彼らは変わらない。 今までどおり変態であり続ける、その姿はある種の求道者のように見えるかもしれない。 部品 すね毛 すねに生えている体毛。 あおひとは男性のすね毛に関して一家言あるらしく、すね毛は絶対剃らせない。 剃ると悲しまれるので忠孝も剃らない。 部品 その他体毛 人間である以上他にも体毛は生えている。 どの体毛もあおひと的にはOKらしいので特に問題はないが、すね毛ほどの情熱は向けられない。 部品 筋肉 本物変態に至るきっかけとなったはじまりの性癖。 ゴリゴリに鍛え上げるもよし、筋肉の上にうっすら脂肪が乗っているのもよしで何度も美味しい。 部品 ピンク色のほっぺ チークをぬっているわけでもないのにほんのりピンク色に染まった頬。 テンションが上がっているだけで決して興奮しているわけではない。 部品 ぷりぷりの尻 みっちりとつまった大臀筋の上には柔らかな脂肪が乗っている。 筋肉と脂肪の絶妙なバランスでぷりぷりのおしりは形成されているのだ。 もちろん力をこめる事で引き締まったお尻を見る事もできる。 部品 ハート形のライト 本物変態の現れる場所にはなぜか常にハート形のスポットライトが当たっている。 それは彼らを目撃した者があまりのインパクトに現実逃避してしまった結果、見えてしまっている幻覚効果かもしれない。 部品 短所と長所 本物変態はその存在ゆえに変態でしかない。 だがしかし、一点特化型だからこその強みが存在する。 そう、変態という分野においては他の追随を許さないのだ。 部品 擬態 書き表せられないほどの変態力を持っているが、普段は一般人に擬態している。 その擬態能力は極めて高いはずなのだが、それでも多少変態性が漏れ出てしまうのは、高すぎる変態力ゆえだろう。 部品 本気 本物変態が本気を出したとき、待っているのは大惨事の地獄絵図。もはや視覚テロ。 視線をそらすことが間に合えばいいが、もし万が一視界に入ってしまったら…。 諦めて失神しよう。そしてなるべく早くそのことを忘れるのだ。 部品 すね毛文字 サイコキノの筋肉オーラを用いすね毛を動かすことで、すね毛を文字のように繋げ文章にする。 身動きが取れない時でも意思疎通ができるので便利だ。 元は海水浴に行った際、濡れたすね毛を見てあおひとが「文字書けそうですね」と言ったことが始まり。 部品 戦争の天才 前線指揮から作戦立案、戦闘、兵站面、デスクワークまで、こと戦争に関する幅広い分野をそつなくこなす戦争のスペシャリスト。 より効率的な戦闘を追究する戦術思想を持ち、抜け目なくふてぶてしく図々しいシンプルな作戦を好む。 部品 同調 数ある超能力の内の一つ。 この同調能力とこれまでの戦闘経験があわさり、複数の部隊を協調させ巧みに操ることができる。 その能力は極めて高い。 部品 バトルメード 家事から戦闘まで幅広くこなす戦うメードさん。男だけれどメードさん。いやむしろメードガイ。 全円ロングスカートをはためかせちらりとのぞくペチコートがチャームポイント。 部品 家族帯同 家族が一緒にいる間、全ての能力が普段よりも少し上昇する。 守るべき者としての自覚が彼のパフォーマンスを最大限発揮させるのだ。 大切な家族に対して格好いいところを見せたいという見栄も、もちろんあるのだが。 部品 コードネーム バックダンサー網タイツ隊隊長としてのコードネームは「キューティ善行」 可愛らしさをあらわしつつ、キューティーでハニーなあれともかけている。 善行は結婚前の本名からつけられた。 部品 エフェクト 変身時、謎の光と共に現れるエフェクトはピンクと薄桃色のハート。 なぜか時折見えるハート型のスポットライトとあわさると、とても可愛い。めちゃくちゃ可愛い。 中心にいるのが鍛え上げられた肉体を持つ成人男性でなければの話だが。 部品 変態見習いとは 変態と言い切ってしまうにはまだ及ばず、かといってもはや一般人には戻れない状態。 大体がこじれた性癖や趣味嗜好を持っている。 部品 変態への道 自分自身が中途半端であると自覚しているので、一皮むけようと日々邁進している。 具体的には己が変態性を自覚し、その変態性をより深化させるのだ。 性癖が突き抜けたその時、初めて一人前の変態となれるのである。 部品 変態からの評価 変態見習いはすでに変態となった者たちからすると昔の自分を見ている気分になる。 変態に変態しようとするその様は身に覚えのあるものであり、だからこそ温かい目で見守られている。 部品 変態であるために 正しく変態であるために、全ての変態が心がけていること。 それが「むやみやたらに変態性をさらけ出さない」だ。 変態は秘めてこそ美しく、より磨き上げることができる。 一般人の前では控えめに、同志の前では心おきなくが暗黙の了解となっている。 部品 深化する変態とは~今だ道半ば~ 見事変態見習いから一段階レベルアップした変態のこと。 変態的にはここまできてようやく一人前。変態としてのスタートラインに立てたとも言える。 そして長い変態道が始まるのだ。 部品 たゆまぬ努力 見習いから中級者になる際にした苦悩や葛藤は、ここにきて確固とした己自身の芯となっているだろう。 その性癖を、趣味嗜好をさらに磨き上げ、尖らせていくことが、玄人への道に繋がる。 部品 厚い層 一人前となった変態から玄人に至るまでの全ての変態がここに該当するため、その層はとても厚い。 趣味嗜好も質もピンからキリまであり、よりどりみどりだ。 部品 広い心 変態は変態と魅かれあうもの。中級者ともなれば一般人に擬態していようとも同類はわかってしまう。 中には変態性の違いと出会い戸惑う事もあるだろう。 だからといって相手の変態性を否定してはいけない。 相手の変態性を許容し、切磋琢磨してこそ、さらなるステップアップへつながるのだ。 部品 高い壁 変態中級者の層が厚いということは、それだけ先に進めず留まるものが多いという証でもある。 日々の研鑚だけでは届かぬ壁、それが玄人変態であり、だからこそみな玄人変態に憧れ、玄人変態を目指すのだ。 部品 進化する変態とは~そして本物へ~ 中級変態から玄人変態に至るには、長く険しい道程だったであろう。 努力だけではなく、たぐいまれな変態という才能がなければ越えられない壁を壊し、己が変態性をさらに開花させたものだけが辿りつける境地。 それが玄人変態なのだ。 部品 憧れの視線 ここまで至るには才能と努力、その双方が必要になる。 それを理解しているからこそ、玄人変態は変態から尊敬の目で見られることになる。 それは玄人変態自身も理解しているがゆえに、変態として恥ずかしくないよう、日々自身を律し、研鑚を積んで行くのだ。 部品 更なる高みへ 玄人変態の先へ至る道は、努力だけでなんとかなるものではない。 本物変態や真なる変態、真正変態は気づいたらそうなっているものだからだ。 それでも変態たちは研鑚を怠ることはない。 例えその境地に辿りつけなくとも、これまで培ってきた自身の変態性は確かなものだからだ。 そしていつか、本物と呼ばれるそのステージへ進めることを目標にして。 変態たちの道程はまだまだ続く…。 部品 手料理 一人暮らしもしていたため自炊能力は意外と高いのだが、料理をする一番のモチベーションは家族が喜ぶから。 とはいえ妻の作る手料理も食べたいので自分で作るのは週に一度あるかどうかだ。 部品 位置づけ 妻であるあおひとが忠孝を大好きなゆえに事あるごとに立てている。 よってないがしろにされることはなくむしろきちんと尊敬されている。 部品 クリスマスのペンダント 翼をモチーフにしてトップに真珠をあしらったシンプルなペンダント。 クリスマスにあおひとからプレゼントされて以来大切に身に着けている。 部品 瑠璃の光 ヨシフキンのお店で購入した結婚指輪。 指輪全体が瑠璃色の金属で出来ており、目立たないようにダイヤモンドが一石はめ込まれているシンプルなもの。 どこにあろうとパートナーを召喚できる効果を持つ。 蒼のあおひとと蒼の忠孝のみが所持する。 部品 デジカメ あおひとから贈られたプレゼントの一つ。 昔から写真を撮るのが趣味だったため、贈られた時は大層喜び、今でも定期的に色々と撮っている。 家族の写真は宝物の一つ。 部品 スーツ うさぎをモチーフにした肩出しのハイレグボディスーツ。多くは本革やエナメル質の生地で出来ており、スタンダードな黒の他にも白や赤、青、緑などカラーバリエーションも豊富。本格的なものはボーンが仕込んであるので肩ひもがなくても体にフィットする。お尻部分に白いふわふわの尻尾がつけられている。 部品 うさみみカチューシャ うさぎの耳をモチーフにしたカチューシャ。ボディスーツと揃いの一色で作られたものと、中心部にピンク色の生地を用いてよりうさぎの耳に近づけたものがある。耳の周囲に芯が入っているのでピンと伸びている。 部品 襟付き蝶ネクタイ スタンダード・カラーの中心に小さな蝶ネクタイがつけられている。蝶ネクタイの後ろにスナップボタンが着いているので着脱が用意。これがあるだけでぐっとフォーマルさが演出される。 部品 カフス 白いカフスをカフスボタンで留めたもの。ボタンはシンプルな黒が多いが、着用者が所属している組織によってはその組織を現す紋章入りの物を使うことがある。 部品 ストッキング ストッキングは色の濃いものやバックラインの入ったものが主流だが、着用者や雇用者の趣味で網タイツになることもある。いずれも通気性の良いものが選ばれる。 部品 靴 黒のエナメルパンプス。フォルムの美しいポインテッドトゥタイプ。ピンヒールは11cm、前部分が2cmの薄い厚底形状になっている。 部品 流用実績 【T20流用実績】 よんた藩国さんの【おしゃれな衣料品店(よんた藩国)】に使用されました。 こちらは蒼のあおひと@満天星国作成のアイドレスです。 部品 スーツ 標準的なバニースーツなのだが、激しく動くことが多いためボーン入りのしっかりしたタイプが主流。またぴったりサイズよりも少し小さめが好まれるため、耐性のない方はけして股間に視線をやってはいけない。いや、股間以外にも視線をやってはいけない。出来得ることなら視界に入れないよう注意されたし。 部品 襟付きネクタイ バニースーツの蝶ネクタイがネクタイに変わっただけのもの。ネクタイ部分の長さは先端が着用者の大胸筋の谷間にフィットするよう計算され尽くしている。 部品 カフス 白いカフスと金縁に透明感のある黒いラウンドストーンのシンプルなカフスボタンのセット。光に透かすと中心部分に網タイツ隊の紋章が浮かび上がる。 部品 ガーターベルト 垂れた紐の先にクリップがついていて、それで挟むことによりストッキングがずり落ちないよう留めるためのベルト。 ガーターベルトを装着してから下着を着用するのが正しい方法である。 部品 ソックス 網タイツタイプのサイハイソックス。あおひとの強いこだわりにより30~40デニールの透け感のある網タイツが採用されている。すね毛があまり濃くなく巻き込まれない者ならば、直接素肌を見せるタイプの網タイツも着用できる。 部品 服 ひざ丈まである白いワンピースタイプのナース服。色々な物を入れられるよう、ポケットは大きめに作られている。通気性がよく清潔感がある。 部品 キャップ ナース服と揃いの色で作られた帽子。衛生面での問題や作業の妨げになるといった理由で廃止されている所も多いが、看護の象徴の一つとして患者さんに安心感を与える。 部品 ソックス 立ち仕事が多いため足の疲れを軽減させるよう考案された着圧ハイソックス。色は白が多く、五本指型やオープントゥ五本指型などのバリエーションがある。 部品 サンダル 足を疲れにくくするためにソール部分にエア・クッションが入っているエアソールサンダル。走っても脱げにくいようフットベルトと、足裏には滑り止め加工が施されている。 部品 流用実績 【T20流用実績】 よんた藩国さんの【おしゃれな衣料品店(よんた藩国)】に使用されました。 こちらは蒼のあおひと@満天星国作成のアイドレスです。 部品 服 胸の真ん中にハート形の穴が開いた薄桃色のミニスカートタイプナース服。女性が着るとセクシーなのだが、着用するのは大抵男性のため穴からはふくよかな大胸筋の谷間が垣間見える。あえて少し小さめのサイズを着ることで、筋肉の形を美しく浮き出すことも可能。ぱっつんぱっつんである。 部品 靴 ピンク色の厚底エナメルピンヒール。ヒール部分は15cmあるが、前部分が厚底になっているので見た目よりも足に負担はかからない。それでもこの靴を履いて素早く思い通りに動くには、ある程度の訓練が必要となる。 部品 ソックス 網タイツタイプのサイハイソックス。完全に素肌を見せるタイプから、透け感があるタイプまで揃えている。ただし50デニールをこえることはない。トップ部分には滑り止めが施されている。 部品 ガーターベルト 変態服のガーターベルトは白もしくはピンクと定められている。 「この服はセクシーさよりも可愛さを追及しているんです!」というあおひとの鶴の一声で決まった。 部品 緊縛用の麻縄 自分を縛るための麻縄。肌に負担がかからないよう柔らかく芯があり、また留めを美しく作ることができる。使いこむほど手になじむ。もちろん相手を縛ることもできる。 部品 効果 変身すると筋力アップを習得するために必要となる技術。筋肉ひとつひとつに力を込めることで筋肉を浮かび上がらせる。 普段より少し強い力を出すことができる。 部品 制限 常時筋肉を怒張させるため、この技は思いのほかカロリーを消費する。 そのためおなかがいっぱいな時にしか使えず、おなかがすくと解除されてしまう。 部品 おやつ この技を使うとすぐにおなかがすいてしまうため、この技術の習得者は常におやつを携行している。 人気なのは手軽に食べられ、カロリーも高く、それでいてサイズはそんなに大きくない練羊羹だ。 部品 露出への意識 せっかく鍛え上げた筋肉。ならば人に見せたくなるのは道理というもの。 むやみに脱ごうとするのだが、そこはグッとこらえるのが変態の心意気だ。 彼らは知っている。露出への渇望をこらえ、それを一気に解放した方が気持ちいいという事を。 部品 変身 普段着の下に変態的な服を着ている場合もあるが、多くはその構造上着こむことが不可能である。そんな時に使用される技術が「変身」だ。 変態が必要だと思われる場面になり意志を込めて「変身」とコマンドワードを言う事により、まず服がはじけ飛ぶ。 そして次々と服を身につけるべき場所のパーツが光り着用の流れを経て変身が完了する。このプロセスは0.05秒で行われる。 部品 盛り上がる筋肉 変身中はある意味オンステージ。視線は全て自分に釘づけだ。 そうなればやることは一つ。己が鍛え上げた筋肉を披露するべきだろう。 パーツが装着されるごとにキメられるポージング。盛り上がる筋肉。回転する視点。どこからか聞こえる「きれてる!きれてるよ!」の掛け声。 その一つ一つが改めて筋肉をパンプアップさせ、変身前よりも少しだけ筋力を上げるのだ。 部品 華麗さ オンステージ、それは優雅でなければならない。 ただむさ苦しいだけのポージングではまだまだ並。指先まで神経を通した美しさを発揮し、その華麗さで見る者の視線を集めてこそ、この技の見せどころというものだ。 部品 謎の光 変身を行うと一度服がはじけ飛び、パンツ一枚。人によっては下着も着替えるため全裸になってしまう。 だがこの時キラキラとしたエフェクトが全身にかかり体幹の変態服が着用される部分は白く輝いているので素肌は見えず安心だ。 部品 制限 変身の回数に制限はない。必要だと思えば何度でも衣装チェンジを行えるが、鍛えた筋肉をポージングでパンプアップさせて筋力を一時的に上げられるのは最初の一度だけだ。 またこの変身、全ての変態が使いこなせるわけではない。 己が筋肉と性癖と変態性を深く理解した者のみが辿りつける一種の境地でもあるため、使えない者は変身を使用できる者に補助をしてもらう必要がある。 補助と言っても負担は特になく、変身を行う者の隣に行きその変身の恩恵を共に受けるだけだ。 変身すると筋力UP。それは変態の実力を測る一つの指標となっている。 部品 効果 変態の変態による変態の極みの技。 あまりの視覚効果によりごく一部の選ばれた者もしくは選ばれてしまった者以外は耐えられずゲロってしまう。 そして一人ゲロってしまえばなんとか踏みとどまっていた者ももらいゲロをしてしまいその連鎖はただひたすら続く。 その様はまさに大惨事と言って差し支えないだろう。 部品 制限 この技を使えるものは変態の極み、変態の限界突破たる本物変態のみ。 キューティですら変態服を着用し筋力をあげさらに完全なるキューティと化さねば完璧に使いこなすことはできない。 部品 概要 限界ギリギリまで鍛え上げられた背筋はさながら鬼の貌のように見える。 あまりの威圧感のあるそれは、ただの人に許された筋肉の到達点だ。 部品 制限 鬼の面を使うためにはまず剛力の習得が必須となる。 そこから弛まぬ鍛錬を積み重ね辿りついた筋肉の最奥、キューティ善行専用の個人絶技だ。 部品 効果 この技が最も輝くポージングはバックラット・スプレッドからのバックダブルバイセップだろう。 背中の筋肉一つ一つがくっきりと浮かび上がり、見る者の視線を釘付けにする。 部品 大事な所は見えない 大事な所を見せてしまったらそれはただの露出狂と変わらない。彼らは変態であって犯罪者ではないのだ。 何よりも大切なのは見えそうで見えない、見えてしまうかもというドキドキ感。 見えないというよりも、見せない。それは自身の体の動きを熟知しているからこそ可能となったのである。 部品 緊縛術 変態服の一つに緊縛用の麻縄を用いているものがあるのだが、あれは自分たちで結んでいる。 締めつけすぎては動きを妨げてしまい、緩すぎては美しさが損なわれる。そのバランスを取るのは意外と難しいのだが、緊縛術を修めたものが結べば動きは妨げられず体のラインがくっきりと浮きだし、むしろ微妙に締めつけられてイイ塩梅となる。 もちろん不審者を捕縛するのにも使える。 部品 百芸割り箸 割り箸を下着のお尻部分に横にして入れて割る芸。割り箸が割れた際の断面が美しいほど実力者と認められる。 この他にも何本割れるかの本数を競う事もある。 部品 弱体化!のあらまし 弱体化!とは自らに制限を設けて、力を制御する技術である。 本来の力を抑えるために、弱体化と呼称された。 能ある鷹は爪を隠すとはまさにこのこと。 部品 なぜ弱体化なのか この世界では、常人を越えた強さを持つものが動けなくなったり、石化する、 あるいは度を超えた力が暴走した結果、裏返り、化け物になったりするという現象が存在する。 弱体化はその対策として考案された。 部品 力を抑えること 力の暴走を制御、あるいは抑止するための技術を求めた結果、 最も解りやすいのが、自らの力を何らかの手段を用いて弱くするということだった。 力を弱くして、制御できるレベルにまで落とし込めば、暴走しないという理屈である。 部品 弱いは強くない 暴走を防ぐ手段として、自らを弱くするということは、石化にも有効だった。 強くなくなれば、強さを要員とした石化は起こりえないという理屈である。 部品 オーマ化を防ぐ 一定の強さを得た状態や一定の条件下で、人間の範疇を外れたり死の危機に瀕したりするとき、 オーマになることがある。これも力の制御によって防ぐことが出来た。 部品 うっかり睨んで殺さない また、圧倒的強者がその存在感だけで、一般人が心臓停止したなどという事案が、稀にある。 力持つ者がうっかり一般人を睨んで気絶させないためにも、重要な技術だった。 部品 弱体化の実例 迷宮の最中、通常であれば絶技を使えば一瞬で石化する――\そんな中でも弱体化を使えば一度だけなら絶技が使えた。さらに、そもそも行動不可とされる場所でも行動が可能だった。 部品 弱体化のその他の効用 強くなりすぎて日常生活が出来ない、家具を破壊してしまうなどを防止する。 敵に強さを見破られない。それによって油断を誘うことが出来る、等。 部品 解除方法を決めよう 解除方法それぞれだが、寝言で解除しないようにはしておこう。 ポーズを決めて変身でもいいし、「Think Blue, Count Two」と呟けば解除されるでもいいだろう。 しかし、解除できるからと言って、明らかに解除してはいけない場面では解除しないように。 部品 どうやって弱体化 弱体化の方法は様々である。職業に合わせて千差万別と言ってよい。 重要なことは戦力を半減させるぐらいに押さえ込み、力を自らのコントロール下に置くということにある。 部品 戦力の弱体化 一部の殺傷力の高い武装や技術の緊急時外使用を原則禁止とし、火力を制限する。 強力な武器や技術は、それだけで力の暴走の危険がある。 みだりに武器を使わない、というのは、弱体化の有効な手段である。 部品 肉体に枷を嵌める 手枷足枷(あるいはパワーアンクルなど)を嵌める。眼帯で片目を見えなくする。 高下駄を履く。もの凄く重かったり、運きを拘束するような衣服を着るなど。 脱いだときに地面に落とすと敵がビビる。 部品 誓約による弱体化 世界を護る戦いであるとき、全力を出しても石化しないとき、などの条件を定め、 全力を出してはいけない場面では、利き腕を使わない、絶技を行わない、などの誓約を自らに立てる。 武器の制限、肉体の枷とは違い、破ろうと思えば簡単に破れる、故に心の強さが重要。 自らの大切に思う者に、誓約を捧げる者も多かった。 部品 手加減をする 常に全力を出さない。力の制御の一環として、手加減を覚える。 手加減をマスターすれば、結果的に全力を出すことがなくなり弱体化に繋がる。 部品 痛みに敏感になる 戦闘で我を忘れると痛覚が麻痺し、なりふり構わず力を振るえるようになる。 痛みを忘れることなく、痛みに逆らわず行動することで、全力を出さないようにすることが出来る。 部品 そもそも戦わない 戦闘以外で、なんらかの解決方法があるならそちらを選択するようにする。 戦わなければ戦力は0。いつだって最弱である。 部品 とにかく逃げる、避ける 戦闘に巻き込まれても必要を感じなければ逃げれば良い。 逃げればそこで使用する戦力評価は0。いつだって最弱である。 部品 わざと負ける これは高等テクニックだ。鋼鉄の自制心が必要になるが、弱体化という 観点からは究極とも言える。つまりわざと負けて戦闘などを回避するのである。 勿論、負けたら死ぬようなときには使うな。 部品 まず、弱さを知ろう 自らの弱さを知ること。それが弱体化の近道だ。いま一度、自分を見つめ直そう。 その弱さを大事にすることだ。自分の弱さを知るものこそが、本当のヒーローなのだから。 部品 弱さに怯えない、躊躇わない 弱体化は、すぐに枷を外してしまっては意味が無い。しかし、弱さに身を竦ませて行動を起こせないなら意義が無い。 弱くても、躊躇わず行動を起こせる。そういった精神力が重要だ。 部品 力に頼るな 力の誘惑に負けて解除してしまうのでは意味が無い。 世界を護る戦いだろうと、迷宮や青い雪降ってるときに全力出せば石になる。 力に頼るな。強化強化では最強にはなれない。そんなものの先に最強はない。 部品 最強ってのは 最強ってのは強化や進化の果てにはない。 無限の悩みやとまどいを重ねて鍛えあがる苦いものだ。 それは噛めば涙の味がする...って、誰かが言ってた。 だから、安心して弱くなれ。 部品 弱い前提で戦う それはさておき、自分の弱さを知り、「自分は弱い」という前提で戦うことを学ぼう。 誰だって、弱かった頃があるはずだ。そのときどうやっていたかを思い出すのだ。 部品 誰かを頼る 弱体化しているときは、無理に一人で解決しようとしない。 困難は複数で対処する。専門家を呼ぶ。みだりに戦おうとせず、別の解決方法を探ること。 部品 弱かろうが工夫して戦う それは罠だったり、戦力の集中だったり、天候を利用したり、不意打ちをしたりである。 弱くても戦う手段はある。弱くても戦える。その心が弱体化を完成させる。 「暴走・石化するぐらいなら解除せずに笑って死ぬ」ぐらいの覚悟がなければ弱体化は意味を成さない。 部品 弱体化のために力を制御する 力の制御には弱体化が有効であるが、弱体化の方法にも力の制御が有効である。 よって、弱体化以外の力の制御方法を習得することも、弱体化への道となるのである。 部品 まず闘争心を抑える 闘争本能=攻撃性が剥き出しの状態では、力をコントロールすることは出来ない。 戦場であっても、我を忘れず、自らを律し理性的に行動しなければならない。 部品 一歩引いた視点で見る 理性的に行動するためには、戦場に於いてさえも我を忘れず、一歩引いた視点で、 「心が乱されていないか」「敵は誰か」「どうなればよいか」「敵と自分の状況」 など、物事を俯瞰できる心=自制心が必要とされた。 部品 自制心を鍛える 攻撃性に歯止めをかけるためには自制心を養うことが重要である。 自制心を鍛えるには普段からの規則正しい理性的な生活がものを言う。 部品 その場しのぎ的な自制心向上 戦場などで興奮を抑える目的で爪をかむなどの癖を利用したり、飲み物を飲んだりする方法もあった。 左手で片手で遊べるおもちゃを弄るなどで気を紛らわせるなどの手段も取られた。 部品 リラックスによる消力 緊張からくる激情を抑え、攻撃性を弱めるという観点から、リラックス法を用いることもあった。 体を弛緩することによって、力の凝りを拡散させて暴発を防いだのだ。 リラックスにより我を忘れない→力が制御できる→弱体化ができるという理屈である。 部品 自律訓練法によるストレス緩和 ストレス緩和の一環として、自律訓練法によるリラクゼーション訓練がある。 仮想の温感、重量感を段階的、体系的に認識し、心身の弛緩を感じ取る訓練で、 疲労回復、ストレス緩和、仕事や勉強の能率向上、抑うつや不安の軽減などの効果が認められた。 部品 深呼吸によるリラックス 深呼吸には緊張とストレスが緩和し、体を休息時のリラックスした状態にしてくれる効果がある。 いつでもできるのが利点であるため、空気が汚染されてない限り積極的に用いたい。 部品 自然の音に耳を澄ませる 小鳥のさえずり、川の流れ、風の息吹。自然音にリラックス作用があるのはよく知られているが、 あえてそれを聞き分けることで、戦場の狂気ですら切り離すことが可能となる。 状況によってはとんでもなく隙だらけになるので注意。 部品 心の中で歌う 実際に歌っても良いが、心の中でのんびりした歌を心ずさむのも効果的だ。 自分専用のBGMを決めて、いつでも歌えるようにすれば、いつでもリラックスできる。 部品 そして脱力の極みへ 自制心で持って我を忘れず、リラックスによって心を穏やかに保つ。 これらの相乗効果によって生まれた「力み」の無い状態こそが「脱力」である。 部品 脱力もまた弱体化 「脱力は」適切に力を行使し、不必要な力は出さない状態のこと。 つまり自然に力を抑え込み、制御できている状態のこと、ということになる。 部品 脱力からの瞬間開放 また、力の制御の一環として、脱力状態からインパクトの一瞬だけ力を行使する... などと言った技術も利用された。攻撃の一瞬以外は脱力=弱体化しているという理屈である。 勿論その一瞬すら、行使できない場合もあるので注意が必要だった。 部品 威力の一点集中 逆に、脱力状態の下で、あらゆる力を束ねて威力を集中させるという技術も考案された 攻撃点、タイミング、機動の統合などがそれに当たる。 機動の統合とは例を挙げるなら、走りながら石を投げたり、正拳突きをしながら拳銃を撃つなどである。 部品 弱体化!の流用実績名簿 ※敬称略 白石裕@暁の円卓:白石裕(T20版):http //maki.wanwan-empire.net/group_viewer?id=91610 蒼のあおひと@満天星国:蒼のあおひと:http //maki.wanwan-empire.net/group_viewer?id=56210 部品 家族への想い 愛すべき家族を心に思い浮かべることで、無理無茶無謀なことをしなくなる。 怪我をしたら心配をかけてしまう、悲しませてしまう。 その思いが枷となり、暴走を防ぐのだ。 部品 変態特化 強すぎる力は常に暴走の危険を伴う。 その力を真面目に振るわずギャグに走ることで、肉体や精神に這い寄る闇を払うことが可能となった。 変態は光だ。 部品 リミッター解除 もしどうしようもなくなって力を振るわざるをえなくなった時は、必ず変態服を着用する。 なるべく影響を抑えるため、解除時間はできる限り短く、必要な場面だけに使用する。 その際、変態服の種別は問わないが、視覚的にインパクトのあるものの方がいい。
https://w.atwiki.jp/teikokuss/pages/406.html
一 「はい、みんな整列!」 軍隊の号令というには、かなり柔らかで明るい声色の指示が飛ぶ。それにあわせて、ぱたぱたと軽い足音が営庭に響き、数人の真新しい軍服を着た女の子達が一列に並ぶ。 春の日差しは柔らかく、まだ風には冬の冷たい気配が残ってはいるが、若葉の青さが目に優しい。 帝國正規軍の漆黒の軍装の襟に銀色の騎士隊長の階級章をつけた、眼鏡で、三つ編みで、そしてカウホーンを頭の左右に生やした女性が、腰に手を当てて女の子達の前に立っている。彼女は、襟の徽章からすると機甲兵士官で、胸の徽章によればこれまでに最低でも二十五機以上の敵機装甲を撃破したヴェテランかつエースの黒騎士で、そして軍大学校を卒業した高級士官である事を示している。だが、年齢の割には若く見える面立ちと、後頭部で左右にはねている三つ編みのせいか、彼女の目の前の女の子らとほとんど同世代のようにも見えた。 「しかし、よく彼女を引っ張ってこれたな」 「ちゃんと通すべき筋を通せば、通らないものなんてないんですよ?」 いまひとつ娑婆っ気が抜けない雰囲気の女の子らを、少し離れたところから眺めていたナタリアが、小声で隣に立つプロヴィウシアに話しかける。 「……つまり、いつぞやのアレか?」 「はい。おかげさまでポンペイウス・マグヌス閣下も、副帝陛下から「お褒め」の言葉を頂いたとか。あくまで噂ですけれど」 「つまり、「やり過ぎた」事を嫌味で徹底的に絞られて、彼女をうちに差し出す事で勘弁してもらった、と」 さあ? 雲の上の方々の事については、私にはよく判りませんから。 かけらもそうは思っていなさそうな微笑を浮かべて、プロヴィウシアは、ぬけぬけとそう言い切った。 そんな彼女に、これ以上は話をするだけ無駄と見切ったのか、ナタリアは、少し離れたところでだらけた格好をして立っている子供らの方に向けて声を張り上げた。 「765教導隊、全員整列、駆け足!」 ナタリアが声をかけるより一瞬早く両腕をLの字に曲げて駆け出した少女達は、すでに整列している少女らの左横へと等間隔に並ぶと、見事に気合の入った気をつけの姿勢を取った。 「皆さん、初めまして。本日付で当大隊第766教導隊隊長兼務教官として着任しました、帝國子爵メトポロニア騎士隊長です。私は見ての通り魔族で、昔はエドキナ大公殿下の下で邪神鎧に搭乗していました。私の任務は、中距離から近接距離までの魔導を併用した機神の戦技の教育を行うことです。私の教育方針は、できるまでやらせる、です。皆さんもそのつもりでがんばって下さい。以上です」 三つ編みで眼鏡でカウホーンを生やした上級魔族の多分女性型双性者の騎士は、軍人とは思えない程に柔らかい口調で自己紹介をした。 そして、その言葉を聞いて、新しくやってきた子供らは安心したような表情をし、昔からここで教育を受けていた子供らは一斉に無表情になった。 「それでは皆さん、自己紹介をお願いします。まずは右端の貴女から」 にこにこと微笑んでいるメトポロニアに指名されて、はいっ、と、勢いはあるがあまり大きくはない声で返事をした栗毛の少女が、一歩前に出る。 「私は、ニクシア・レスペデウス・プブリコラといいます! よろしくお願いいたしますっ!」 一生懸命で気合が入っているのがよく判る、しかし、やはりその声はあまり大きくはない。 「ニクシアさん」 「はいっ!」 「聞こえませんでした。もう一度、おなかの底から声を出すように」 「はいっ!!」 「聞こえませんでした」 「はいっっ!!」 始まったよ。 列の左端に立っているクラウディアが、表情には出さずに、ささやくようにぼやいた。 つまるところ、できるまでやらせる、というのは、教官が求める水準に達するまで、体力が尽きようが気力が尽きようがひたすら繰り返しやらせる、という事に他ならない。しかも、表情で威嚇するのでもなく、大声を上げるのでもなく、微笑んだまま延々とやらせるあたり、いかにも少壮気鋭の参謀将校上がりらしくて、傍から見ていてもげっそりする。 ようやく、人並みの大声で返事を返したニクシアが列に戻り、次に黒髪の子供が前に出る。 「ボクは、モリフォリア・シュネルマヌス・レスローティアです! よろしくお願いいたします!!」 今度の子は、頭の上ではねている二房の毛が、逆にたてがみを思い起こさせて、いかにも精悍そうな雰囲気をまとわせている。ぱっと見にも凛々しい美少年のようで、クラウディアもちょっとだけときめきを覚えてしまう。 「モリフォリアさん」 「はいっ!」 「貴方の身上書には、モリフォリウス・シュネルマヌス・レスロートゥスと記載されていますね?」 「……はい」 「では、言い直して下さい」 「はい。ボクは、モリフォリウス・シュネルマヌス・レスロートゥスです」 「聞こえませんでした」 なるほど。クラウディアは今のやりとりから、大体のところの見当をつけた。 モリフォリウスは双性者で、生まれた時に男性形の名前をつけられたのであろう。だが、歳を経るにつれ、肉体は女性寄りに成長していった。当然、彼(?)の精神も、女性寄りの感性に傾いていった。だが両親は、名前の変更の手続きを行わず、公的書類では彼(?)の名前は男性形で記載される事になっている、というあたりであろうか。 恥ずかしそうに頬を上気させながら、何度も何度も自分の名前を繰り返し叫ぶモリフォリウスを見つつ、クラウディアは、さてこれが演技なのか素なのか、メトポロニアの態度をじっと観察し続けていた。 ようやく名乗りから解放されたモリフォリウスが列に戻り、次々に子供らが前に出る。 クラウディアは、メトポロニアが、どうやら娑婆っ気の抜けない子供らに、あえて理不尽な命令を行い、軍隊とはこういうものだ、と、叩き込んでいるという事に気がついた。考えてみれば、自分は西方辺境候軍でそこら辺はしっかり叩き込まれていたし、エウセピアは修道院育ちだけに理不尽な上意下達にも慣れている。無名は、自分が下人、つまり奴隷身分に落とされた身だという自己規定があって、命令にはきっちり従うし、フェイトも、命令には即座に反応するよう仕込まれていた。 なるほど、ナタリアが765教育隊の生徒らを、素直でやりやすい、と、評したのも今更ながらに納得がいく。一々こんな真似をして、軍隊とは何か、なんて事を、一から身体に覚えさせる必要がほとんど無かったのだ。それは確かにやりやすかろう。 だが、新しい生徒達の中で、最後に前に出た赤毛の少女は違った。 「教官殿、申告します! 自分は帝國伯爵シャルロッテ・メルクラント・フェルナー学生であります! 以上!!」 おや? 判っている子がいた。 クラウディアは、彼女とは、いつだったか夜会で出会った事があったのを思い出した。夜会そのものは、格式だけは高いが、政治的にはそう大したものではなかったような記憶がある。ただ、過労からアリアが倒れ、それを彼女シャルロッテが介抱してくれた事が、鮮明に記憶として残っていた。あと、彼女に抱きしめられた事も。 シャルロッテの申告に、メトポロニアは、表情はそのままに声色だけ変わる。 「シャルロッテ生徒。君には部隊勤務の経験は無かったわね?」 「はい、教官殿! ですが、自分は、独立親衛第931機甲工兵大隊に随行していた事がありました!」 「了解しました。では次の貴方」 フェイトが一歩前に出るのを視界の端にとらえつつ、クラウディアは、きちっとした姿勢で立っているシャルロッテの横顔を見つめていた。 それから、第766教導隊の生徒達は、自分の得物を持たされて、延々と駐屯地をぐるぐると駆け足で廻らされる羽目となった。 とりあえずニクシアが、工兵用の円匙(スコップ)を「戦斧ですっ!」と申告して、生徒らは笑い、教官達が本気で嫌そうな表情をしたのには笑うしかなかったが。いや、クラウディアも円匙(スコップ)が塹壕の中での戦いで、どれだけ活躍するか、知らぬわけではない身ではある。ただ、教官達程嫌そうな表情は浮かべていなかったはず、と、自分に言い聞かせてはいたりする。 「あいつか、お前に近づいてきた古人は」 いつの間にかクラウディアの横に立っていた無名が、表情の無い声でそう確認してくる。彼女の視線の先には、悠々と駆け足をしているシャルロッテの姿が見えた。 「向こうに他意は無いよ」 「あいつの残り香、舌に残るような嫌な甘さがあった」 だから、あまりシャルロッテに近づくな、と、無名は言いたいらしい。 クラウディアは、そんな無名を安心させるように微笑むと、はっきりと言った。 「彼女はグラロザで、わたし達は一高。彼女は工兵科で、わたし達は機甲兵科。機神に乗る訓練をここで受けるという以外に縁は無いよ」 だが、無名は、きっぱりと言い切った。 「縁は、切ろうと思って切れるもんじゃない」 なるほど、縁は一度結んでしまうと、中々切れるものではないらしい。 クラウディアは、駆け足が終わって他の全員が息を切らせて汗を滴らせている中、一人身体をほぐし、息を整えているシャルロッテに、ナタリアが近づいていくのを見て、嫌な予感を感じていた。 「立ち合いだろ」 楽しそうに口の端をゆがめている無名が、一言そう呟く。 「彼女と仕合いたい?」 「いい。あいつとじゃ、面白く無さそうだ」 「死合いじゃなきゃ嫌なんだ」 「違う。あいつと殺り合う理由が無い。そんな立ち合い、意味が無い」 クラウディアに向けられた無名の視線は、殺気で青味を帯びている。 そういえば、かつてクラウディアが無名と立ち合った時も、同じ様な眼をしていたな、と、そんな事を彼女は思い出していた。 あの時の無名は、もっとぎらぎらとしていて、まるで野に放たれた野獣の様な気を発していた。自分が、剣士として彼女の殺気に応えた瞬間、真っ直ぐに間合いに飛び込み、抜き打ちの一閃を放ってきた事を今でもはっきりと覚えている。あの時自分は、刀を抜くこともできず、鞘でその一撃目を受け止めるしかできなかった事も。 「オレが欲しいのは、実感なんだ。今この瞬間、生きているっていう生の感覚。そんな死合い、あいつとやれると思うか?」 「彼女の家も軍事貴族で有名だよ? その家督を継いだんだから、腕は立つんじゃないかな?」 「はぐらかすなよ。オレが言っているのは、そういう意味じゃない」 軽く小突くと見せて、無名が、立てた親指を肋骨の間に打ち込もうとしてきたのを、クラウディアは肘で受けて、人差し指と中指をコの字に曲げて首筋に放つ。それをわずかに首をかしげて頚動脈を守った無名は、今度こそ、本当に嬉しそうに犬歯をむいて笑った。 「ほら、ナタリアが来たぜ」 「クラウディア、模擬戦だ。相手はシャルロッテ。互いに機神に搭乗し、かつ教練刀を使う」 「はい、教官殿。寸止めですか? 何本勝負です? あと、魔術は使っても?」 にやりと笑ったナタリアの表情に、つまるところ自分は、ここはそうそう楽して過ごせる部隊ではない、と、見せ付ける役目を負わされたのだと、理解させられた。 フェイトは魔導八相に達した導師で、機神に搭乗すれば教官達以外に対等に戦える相手はいない。エウセピアも魔道戦闘に相当に習熟し、魔導についてもめきめきと腕を上げてきている。当然、無名に「手加減した」模擬戦なんてできるわけもなく、止めようが何しようが全力で殺しに行くだろうし、そして魔眼持ちの彼女の腕ならば、相手の機体は大破させられ乗り手は相当な重傷を負わされるのが目に見えている。 つまるところ、消去法でいくならば、「判りやすい形ではっきりとした実力の差を見せ付けられる」のは、クラウディアしかいない、という結論になるのだ。 「一本勝負。負けを認めさせた方の勝ち、とする。よって、当てても斬っても魔導を行使しても構わない」 「機体、壊れますよ? イサラが激怒するのが目に見えるのですが」 「安心しろ、もうイサラには納得して貰っている」 「手土産持参で土下座でもしましたか?」 まあ、そんなところだ。 ふふん、と、鼻を鳴らしたナタリアが、少しだけ遠い目をしたのを見て、クラウディアは、覚悟を決めるしかないな、と、自分に言い聞かせる事にした。 通称、近衛騎士団と呼ばれるこの大隊で、機神の整備、調整、修理等を担当している段列長のイサラは、見た目は十代後半の少女にしか見えないが、機装甲の開発と整備を行う「工部」の一族の「親方」株を持つ一人前の職人で、実際の年齢は聞いてはいけない事になっている古人であった。当然、それだけの人生経験に裏打ちされた人格的迫力を持っていて、下手に怒らせるとこの駐屯地では一、二をあらそうほど怖い相手である。 「了解いたしました、教官殿。クラウディア生徒、これより模擬戦に入ります」 どちらにしろ、命令ならば拒否はできないのだ。ならば、さっさと終わらせてしまうに越した事は無い。 そう考えてクラウディアは、頭を切り替えた。 なにしろ相手は、内戦中その名を轟かせたメルクラント・フェルナー伯爵家の機神である。武家の名門、セルウィトス・セルトリウス西方辺境候家の機神の乗り手として、相手にして不足はない。 そんなクラウディアやナタリアの事情というか、雰囲気を読んでいるのかいないのか、シャルロッテは、クラウディアの事を見つけると嬉しそうに駆け寄ってきた。 「お久しぶりです、クラウディアさん!」 そして、予想通りというか、なんというか、がばっとクラウディアに抱きついてくる。 とりあえず、なんとなく、こういう事になるだろうなあ、と、あの夜会の時のシャルロッテの反応から見当がついていて事もあって、クラウディアは彼女をしっかり抱きとめて、そのまま地面にひっくり返る、なんて無様はさらさずに済んだ。 「えへへー どうです、あの人との仲、進みました?」 ああ、シャルロッテ。君がそういう女の子、といっても双性者である古人なのは知っているけれど、でも、親衛軍の教導隊で訓練を受けている最中にする話題じゃないと思うんだ。それに、なんというか皆の視線が、こうとっても生暖かくてかつ痛いんだけど。 とにかく、シャルロッテを泣かさないようそっと優しく引き剥がすと、クラウディアは、ともかく嬉しそうに微笑んでみせた。 「お久しぶり、シャルロッテ。それじゃあ、今日はよろしく。わたしも全力でゆくから」 「はい! あたしも全力全開でいきます!」 微笑んだまま、跳ね上がった眉と、ぴんと張り詰めた赤毛の跳ね返りが、シャルロッテの気合と自信の程と、そして純粋にクラウディアと立ち会える事を喜んでいる事を示している。 クラウディアは、戦うという事に、こんなにも楽しそうに向き合えるシャルロッテの事が、少しだけ羨ましくなった。 この赤毛の古人にとっては、戦うという事は相手との触れ合いと同じようなものであって、人殺しの技術の発揮ではないのだな、と。 クラウディアは、目前に立つ、両肩を赤く塗った青い機神を前にして、自分がさほど緊張していないのに驚いていた。 対手の機神「アズル・フォルトゥナ」は、内戦中は帝都防衛戦にて強襲渡河部隊の先頭に立って橋頭堡を確保し、敵の攻撃を撥ね退けてきた、という堂々たる戦歴を持つ一線級の機体である。ほとんどの機神が、一門宗主の象徴として、あくまで政治的意味しか持っていない今の時代、あえて戦場を駆け抜けさせたメルクラント一門の心意気の象徴ともいうべき機体であるのだ。 その「アズル・フォルトゥナ」に選ばれた遣い手である。シャルロッテが騎士として自分に劣るとは、到底思えない。 腰に差した二振りの剣ではなく、脇差相当の教練刀を二振り両手に持ち、左手の刀をこちらに突き付け、右手の刀は真っ直ぐ天をさしている。その構えは一分の緩みも無い堂々したもので、相当に修練を重ねてきた事が判る迫力をもっていた。 それに対してクラウディアは、搭乗している機神「アウィス・ラパクス」を相当に間合いを離して対峙させ、大刀を左肩に担ぐような構えをとっていた。大刀の柄は、右手で握り、左手は柄頭に添えるようにして。 そのまま両機は、すり足で互いに円を描くように動き、少しづつ間合いを詰めてゆく。 互いに斬り込むには、まだまだ距離がある。余程の手垂れであっても、二十歩を瞬時に詰める歩法を使いこなすのは難しい。だがクラウディアは、シャルロッテが、少なくとも十歩以内に踏み込めば、瞬時に対手の懐へと飛び込み、一刀をもって打ち込まれる一打を防ぎ、一刀をもって対手を両断するであろう事を疑ってはいなかった。双刀遣いという事は、片腕で刀剣を自在に操らねばなぬ事を意味している。必然的に操る刀剣も刃渡りの短いものにならざるを得ず、その分を間合いを詰める事で補わねばならぬのだ。 だが同時に、自由な両腕は自在に対手へと振り向ける事ができる、という事でもあり、対手の型に合わせて双刀のどちらを守りに回すか、攻めに回すか、双方をもって守りに徹するか、攻めに一打を賭けるか、その組み合わせ一閃は万華鏡の如くに変化しよう。 純粋に剣士として、ここで雌雄を決するのも悪くは無い。 だが、ナタリアの要求は、圧倒的な実力差を766教導隊の生徒達に見せ付ける事、である。単純に戦いを楽しんでいるシャルロッテとは、その点がクラウディアの心の在り方の違いである。剣士としての自分ではなく、近衛騎士団の先輩として相手をするという事。 だからクラウディアは、互いの呼吸が一致した瞬間、一気に勝負に出た。 互いの動きの呼吸が重なった瞬間、「アウィス・ラパクス」が跳ねた。 同時に「アズル・フォルトゥナ」も地を蹴り、両機は一気に間合いを詰める。 「相手を己の想う通りに動かす技、なんと呼ぶのだったかな?」 「活人剣」 模擬戦を観戦していたナタリアが、勝負は決まったとでもいう様子で、無名に話かけた。 無名も、結末は見えたとばかりに、つまらなそうな表情をして言葉少なにナタリアに答える。 「アズル・フォルトゥナ」が地を蹴った瞬間、「アウィス・ラパクス」の大刀が一閃し、放たれた魔道による旋風によって周囲は土煙に視界が閉ざされたのだ。その煙幕から逃れるには、一度着地して別方向に飛ばねばならず、その着地の瞬間こそが最大の隙となる。 通常は、魔道による煙幕故、魔道による視界もさえぎるのであるが、クラウディアは、すでに魔導八相のうち「霊」を会得するに至った魔導騎士であった。さらには、その魔道属性は「風」。「火」の遣い手であるシャルロッテとは、体捌きの速さが違う上、魔道による煙幕も魔導による観測の前には視界をさえぎる役には立たない。 すなわち、「アズル・フォルトゥナ」が大地を蹴った瞬間に、この勝負はクラウディアの勝ちが決まっていたのである。 事実、煙幕が展開して刹那の後、三打の鋼を打つ音が営庭に響き渡り、すぐ後に土煙の中より跳び出でた「アウィス・ラパクス」が、機体をひねって後ろ向きに地響きすら立てずに着地した。その大刀の柄頭を右手が握り、左手は自由になっている。 「拍子斬り」 「その技は?」 ポツリと呟いた無名に、ナタリアは不思議そうに問いかけた。 「あいつ、赤毛と対峙している最中、互いの呼吸を合わせやがった。だから、あいつが動いた瞬間、赤毛も同時に動いたんだ」 「成程。とんでもない技量だな、彼女は」 土煙が晴れ、地面に膝をついている「アズル・フォルトゥナ」の姿を見ながら、無名は嬉しそう、というにはあまりにも獰猛な笑みを浮かべて付け加えた。 「だが、あいつより俺の方が強い」 地面に膝をついている「アズル・フォルトゥナ」の背を見つめながら、クラウディアは次の手をどうしたものか、と、攻めあぐねていた。 ここでシャルロッテが潔く負けを認めてくれれば、これで模擬戦は終わりである。だが、未だ「アズル・フォルトゥナ」は両手から剣を離さず、自ら負けを認めたわけでもない。 かといって、今の一撃の組み立ては、文字通りクラウディアの必殺の術であり、同じ手を二度使うつもりはなかった。本来は、無名との再戦に備えて編み出した技であったのだ。これで無名には使えなくなったな、と、わずかに苦笑が浮かぶ。さて、次の技を編み出せるまで、どれだけ時間がかかることか。 再度大刀を左肩に担ぎ、左手にて柄を握り、右手を柄頭に添え、腰を落とす。次は「アズル・フォルトゥナ」の攻めを受ける番である、と、クラウディアは覚悟を決めていた。打ち込んだ三打は、それが実戦ならば確実に対手の機体を大破させられる一撃ばかりである。だが、あくまで軟鉄で作られた教練刀では、精霊銀の装甲に傷すらつける事はあたわない。ならば、この仕合いはどちらかの心が折れるまで続く事になろう。 クラウディアがそこまで覚悟を決めた時であった。 「そこまで! クラウディアちゃん、シャルロッテちゃん、これで模擬戦は終了とします。二人とも機体から降りて下さい!」 営庭い、プロヴィウシアの澄んだ声が響き、「アウィス・ラパクス」と「アズル・フォルトゥナ」の間に、彼女の搭乗した「黒の龍神」が割って入る。 クラウディアは、音を立てずに大きく溜息をつくと、「アウィス・ラパクス」に駐機姿勢をとらせ、背中のハッチを開けて外へと這い出た。 空気は砂っぽくて鼻腔を刺激し、思わずくしゃみが出た。
https://w.atwiki.jp/goronka/pages/1199.html
【作品名】BLEACH 【ジャンル】漫画 【先鋒】バラガン・ルイゼンバーン 【次鋒】ヤミー・リヤルゴ 【中堅】山本元柳斎重國 【副将】藍染惣右介 【大将】黒崎一護 【共通設定】 死神や虚(悪霊)、破面(進化した虚)は常人には見えない。壁抜けは任意で可能。全員物理攻撃は効く。 この手の漫画に多い魂を直接引きずりだしたりする攻撃を使えるやつはあんまりいない 参戦メンバーの連中の攻撃はどれも不思議攻撃なので幽霊にも効くかと思われる 【備考1】拳銃が出てくる世界観ではないので「速い奴→それより速い奴→そいつが目視できない→そいつのバックを取る」 というような速さなので反応、速度が非常にわかりづらくて微妙。 1秒ほどで上空100mに位置する大虚(メノスグランデ)の首に着弾する石田雨竜(滅却師)の弓矢(霊子兵装)(6巻105~106ページ)を元にして速度を算出した。 これを後ろを向いた状態で30cmくらいまで迫ってから振り返って切り落とした一護の反応を元とする。 【備考2】瀞霊廷(壁に囲まれた円形の土地)には東西南北に一つずつ門がある 西門にいる状態から(西門以外の)一番近い門まで歩いて十日かかると言われているため(9巻123ページ) 単純計算で一周するのに四十日かかるので円周は1000km 直径は1200/3.14≒318km 瀞霊廷の直径の4/135ほどの幅を持つ門(10巻106ページ) その門と同程度の幅を持つ家(10巻105ページ) 家の一階分の高さも家幅同程度はあるか(同上) 382*4/135=9.4km 控えめに見積もって約9km程度とすると 通常の家の1300倍程度の大きさはあるだろう 【備考3】虚夜宮は一護達が壁を破壊して内部に侵入した場所から3日歩いた所に門がある(28巻115ページ) 単純に最短で考え全周は150km ウルキオラの黒虚閃・雷霆の槍の炸裂場面から 虚夜宮の全体図は縦と横の長さの比が1 8の長方形(347話・351話)、 凡そ面積8×66km、虚夜宮の壁の高さは28km、丸天井になっている天蓋も同程度 虚夜宮中央の天蓋から突き出ている第五の塔は高さ4km、幅400m 【速度計算】 上空100mに位置するメノスグランデの首に1秒で着弾する石田の弓矢=秒速100mの速さ 背後から撃たれた矢が30cmまで迫ってから気づいて1m刀を振って叩き落す一護=秒速300mの反応と刀の速さ 一護を速度で圧倒して至近距離で一護の刀を避ける霊力1/5恋次=1mからの秒速300mの反応 恋次が反応できない速さで3mから攻撃する霊力全開一護=秒速900m(マッハ2.64)の戦闘速度 さらに成長して自分と互角の速さの敵と戦えるSS編の一護=1mからマッハ2.64反応 65km先から一護が反応できない速さで背後に回る眼帯剣八=マッハ171600の移動速度 眼帯剣八に速度で互角以上に戦う霊圧が上がった一護=マッハ171600の戦闘速度と反応 始解一護と互角に戦える白哉=1mからのマッハ171600反応 白哉が反応できない速さで5m移動する卍解一護=マッハ858000の移動速度 3mからの卍解一護の攻撃を千本桜で防御した白哉=千本桜の速さマッハ286000 手掌で操ることにより速度が倍になった千本桜=千本桜の速さマッハ572000 至近距離まで迫った千本桜に全方位を囲まれた状態から 20回程度剣を振ってすべて叩き落した一護=一護の刀の速さマッハ11440000(光速の13倍) 卍解の状態の一護の剣を掴んだり、圧倒できるグリムジョーと戦える虚化一護=光速の13倍の戦闘速度と反応 グリムジョー戦より力を上げた虚化一護が反応できない速さで4km移動する解放ウルキオラ=光速の52000倍の戦闘速度 20mの距離から解放ウルキオラの斬撃を受け止める虚化一護=光速の2600倍の反応 虚化一護を全く歯牙にかけずボコボコにする第二階層ウルキオラ=光速の2600倍以上の反応 第二階層ウルキオラが全く反応できず、 且つ移動中の背後に回り込む虚化暴走一護=光速の2600倍以上の反応と光速の52000倍以上の戦闘速度 白哉に気付かれずに瀞霊廷の建造物の最上部まで移動した夜一=マッハ3,088,800,000(光速の3510倍) ※控えめに2階立てとして見て 夜一を圧倒した砕蜂=マッハ3,088,800,000の反応と戦闘速度 10mの距離から砕蜂を反応させず肩に触れるバラガンの戦闘速度=マッハ30,888,000,000(光速の35100倍) ゾマリは十刃最速という設定があり響転を用いた戦闘速度はバラガン以上=光速の35100倍以上の戦闘速度 このゾマリの響転中の攻撃を1m程度の距離から空蝉で回避する白哉=光速の35100倍以上の反応 剣八は白哉と向かい合った状態から乱入したヤミーに同時に攻撃を繰り出せる=光速の35100倍以上の反応 ウルキオラ戦後の卍解一護は1mの距離からの剣八の振り下ろした攻撃を避ける=光速の35100倍以上の反応 卍解一護を20mの距離から反応させず体に触れられて、 ほぼ密着している距離から卍解一護の攻撃を避ける藍染=光速の35100倍以上の反応と702000倍の戦闘速度 崩玉と融合して虚と死神を超越した第四融合藍染を、 4mの距離から鷲掴みにして戦闘場所を変える修行後一護=光速の140400倍以上の戦闘速度 修行後一護は1m前後の距離から斬りかかって来た第四融合藍染と対等以上に剣戟を行える =光速の702000倍以上の反応と戦闘速度 最終融合藍染は10m以上離れた丘の上から修行後一護の首を掴み捉える=光速の7020000倍以上の戦闘速度 【破壊規模】 余波で65km程度の高さの建造物を100kmにわたって破壊する一護の斬月(始解) 面積25×38km、高さ38km程度の建造物の1/3(面積30×12km、高さ38km程度)を破壊可能な東仙の紅飛蝗 高さ6~70kmに及ぶ爆発を起こす白哉の蒼火墜 100kmほどの高さの双極の丘に深さ18km、幅4km、長さ18km程度の溝を作った狛村の始解である天譴 狛村の卍解の黒縄天譴明王が全長100km程度(40km前後の解放ポウを一撃KO) 偽空座町の2階建て家屋が明王の頭位を占めていて高さ10km、幅も同じ程度 【名前】バラガン・ルイゼンバーン 【属性】破面・第2十刃 髑髏大帝 元・虚圏の王 「老い」 【大きさ】人の骸骨並み 【攻撃力】死の息吹:触れた物を朽ちらせ、風化させる息を全身から発する。生物・非生物を問わず有効。 物体は触れた瞬間に崩落して塵となる。 2000年以上の寿命を誇り、全盛期の姿から成長が止まる肉体を持つ種族も一瞬で骨と化した。 体の一部や服に触れただけでもその部位から侵食し、10秒程で人間大の腕を侵食しきる。 不思議攻撃等も永遠に効果が持続する性質を持たない限り、ほぼ一瞬で消滅させる事ができる。 息自体の幅は5~10km、息の拡がる速度は光速の3510倍以上。射程数十km、即発動、5~10km範囲の建物は跡形もなく朽ちて無くなっています。 【防御力】バラガン本体の周囲数mの物を朽ち果てさせる事が出来る。描写上は死の息吹とほぼ同様。 ただし不思議攻撃を消滅させた描写はない。広範囲に拡がる爆風などは有効。 自身の老いを退ける力を体表に纏っており、死の息吹の影響を受けつけない。 素の防御力は幅60~70kmの爆撃を逃げ場の無い密閉空間から至近距離で受けて左頭部が欠ける程度。 その状態でも普通に戦闘続行可能。 【素早さ】反応は砕蜂が10mくらい移動するのを目で追って振り向けるくらいの反応なので光速の351倍。光速の35100倍の戦闘速度。空中を地上と同じように移動可能。 【特殊能力】霊体なので常人には不可視。物理攻撃は有効。 老い:人間・動物・人外、自然や人工物、果ては不思議技に至るまで、 終わりという死がある限りは瞬時に老いさせる事が出来る。 これより弱体化している状態でも光速の1.95倍以上の相手を遅くして一歩も動かず捌き続けた。 バラガンの能力を超える時間操作系の相手には恐らく無効。 反膜の匪:角砂糖位の大きさの道具。最低1個は所持。 5cmの至近距離から使う事で人間大の相手を閉次元に永久に閉じ込める事が出来る。 【長所】攻防一体の老いの力、描写上は十刃一番最強クラスの能力である事はまず間違いはない。 【短所】自分の力を慢心し過ぎたせいで自分の技で自滅 【備考】腐敗は我が友 夜は我が僕 鴉にこの身を啄ませながら 楡の館でお前を待つ 【名前】ヤミー・リヤルゴ 【属性】破面・第0十刃 憤獣 「憤怒」 【大きさ】体長50mのゴリラ並み 【攻撃力】余波で65km程度の高さの建造物を100kmに渡って破壊する以上の攻撃の4倍の攻撃力。 虚弾:拳から体長の2倍程度の大きさの光弾を放つ。拳を振る動作は反応速度相応。射程100m程度。即発動。 通常のパンチの動作から延長として繰り出せ、威力は上記以上。連射可能。 虚閃:口から体長以上の太さの光線を放つ。威力は虚弾以上で射程100m程度。溜め1秒程度。 【防御力】余波で65km程度の高さの建造物を100kmに渡って破壊する以上の攻撃で無傷。 口腔に同様の攻撃を受けても咽るだけですぐ立ち直りダメージ無し。 高さ60~70kmに及ぶ炎の爆発を不意に受けて驚きはすれど無傷。 これより遥かに弱い状態で体を氷結させられても軽く脱出した。 【素早さ】光速の35100倍以上の反応速度。移動速度は大きさ相応のゴリラ並み。戦闘速度は移動速度相応。 【特殊能力】霊体なので常人には不可視。物理攻撃は有効。 魂吸:自分の半径数百m内にいる生物から魂魄を吸い出して捕食する。 魂魄に力を持ち耐性がある者も疲労困憊となり倒れこむ。 速さは反応速度相応。魂吸は吸ったら即座に魂魄が抜かれる。 数百m距離が離れていても同時に抜かれる。 反膜の匪:角砂糖位の大きさの道具。最低1個は所持。 5cmの至近距離から使う事で人間大の相手を閉次元に永久に閉じ込める事が出来る。 憤怒:ダメージを受けて怒りを蓄え爆発させる毎に一回り以上に巨大化。 それまでに受けたダメージが全回復した上で攻撃力が倍増する。 怒りを爆発させる度合いは複数箇所の裂傷や手足を欠損する位。 胴体を大きく切り裂かれ致命傷を受けた場合には発動しない模様。 【長所】攻撃力が高く対戦相手が豊富なおかげでタフ、何気に強力な魂吸。 【短所】憤怒が受身発動、人気キャラ二人にいつの間にか倒されていた。 【戦法】初手魂吸。耐性があるようなら虚弾連発。 【備考】失くしたものを 奪い取る 血と肉と骨と あとひとつ 【名前】山本元柳斎重國(卍解) 【属性】死神 護廷十三隊一番隊総隊長 【大きさ】168cm 体重52kg 【攻撃力】素手の一撃で地面に深さ・長さ共に18kmの断裂を作る斬撃以上の防御力の 持ち主の胴体に大穴をあけ、130キロほど吹き飛ばした。 流刃若火:炎を操れる斬魄刀。 ただの斬撃で空間を歪ませ、余波で65km程度の高さの建造物を100kmにわたって破壊する以上の攻撃力を持つ。 炎は人間なら骨も残さず焼き尽くす熱を持ち、幅40キロ、高さ数百~千キロ程度の火柱をあげることができる、炎熱地獄が炸裂すれば空座町の何倍もの大地が灰になっていた程 残火の太刀:流刃若火の卍解、形は焼け焦げた日本刀。旭日刃や残日獄衣、天地灰刃を使用できるようになる。炎の温度は1500万度。 長時間解放し続けると自分もろとも尸魂界そのものを滅ぼしてしまう程、尸魂界と言う世界を一つ消してしまう力を持つ 旭日刃:流刃若火の持つ炎の熱を刃先に集中させ、刃先に触れたもの全てを消滅させる。消滅できるものの大きさは最大で瀞霊廷の一軒家程度か、大地に触れれば底の見えない程の裂け目が出来る程。 天地灰尽:残火の太刀をなぎ払い、10メートル程度離れた相手の胴体の大半を熱で消滅させた。 【防御力】建物の一つが高さ・幅10キロ程度の大きさの町(千キロ程度か)の数倍の範囲を吹き飛して灰にする爆発を 自分の身で防いでも重傷だが生きていた。 天候を操作し、落雷を落とす攻撃をくらっても平気。 残日獄衣:1500万度の霊圧の炎を鎧のように全身に纏う。炎は不可視の虚などを視認できる滅却師でも視認できない、十数メートル先にいる人間でも灰になるらしい。 残日獄衣を纏っていても戦闘可能。 【素早さ】藍染の腕を掴む反応(光速の702000倍)。 自分の攻撃に割り込める速度のワンダーワイスと戦える戦闘速度(光速の702000倍)。 【特殊能力】不可視、物理攻撃は有効。 睨むだけで普通の人間より霊圧に耐性がある死神でも息ができず、気絶しそうになった。 威眠:相手の顔の前に手をかざして意識を飛ばすことができる。 【長所】十三隊最強の戦闘力と斬魄刀。 【短所】隻腕。敵のボスに卍解奪われて斬られたそして脳筋。 【備考】 魂 燃え立つ 天の降るとも 【名前】藍染惣右介 【属性】超越者 崩玉・最終融合 【大きさ】人並み 【攻撃力】空間を歪ませ、余波で65km程度の高さの建造物を100kmにわたって破壊する以上の攻撃で 無傷の相手に斬撃でダメージを与える。 黒棺:自分の正面に高さ・幅共に20km程度の黒い立方体で敵を囲み無数の裂傷と刺し傷を与える。 立方体で囲まれた相手は重力の奔流により身動きが取れなくなる。 雷吼炮:掌から雷を帯びた幅5km・高さ30km超の霊撃を放つ。黒棺・雷吼炮の発動は反応速度相応。 フラゴール:3対の羽の先端からそれぞれ光弾を放てる。 着弾すると幅200m・高さ数百m程に爆発を起こして地面に同程度のクレーターを作り、 上記の攻撃で無傷の相手にダメージを与える。 射程数十m程度、即発動。弾速は戦闘速度と同程度。 【防御力】余波で65km程度の高さの建造物を100kmにわたって破壊する以上の斬撃を素手で受けても無傷。 強化前でも高さ180km、幅85kmの爆炎の直撃を受けて僅かに火傷を負うだけで済む。 霊体を強制的に排除する存在の影響を受けない。 崩玉:ビー玉位の大きさの意思を持った玉。藍染と融合しており最低でも本体以上の強度。 本体を護る防衛本能が備わっていて、体内から焼き尽くされても無傷、 心臓を貫かれて細胞を溶かし崩す猛毒で胸に大穴を開けられても生存、再生させた。 全身を粉々にする斬撃を受けて1分程度で全身を再生できる。 物理的に体外に持ち出されても機能を失わず、藍染が数m内に近づくと再び融合する。 【素早さ】光速の35100倍以上の反応と7020000倍以上の戦闘速度。 任意に数十mの範囲で瞬間移動が可能。相手の背後を取りつつ斬りかかれる精度。即発動。 【特殊能力】霊体なので常人には不可視。物理攻撃は有効。 霊圧:藍染の全身から常時発せられる圧力。射程数十m。 藍染本体の数十cmまで接近した瓶などの無機物は灰になり、 魂に力を持たない相手は数m内に近づいただけで霊体そのものを破壊されて死亡した。 抵抗力がある人間でも倒れこむ程の体調不良を起こし、直に触れれば存在が消滅する。 不思議パワーによる遠距離攻撃などは有効。 鏡花水月:右腕と融合している日本刀。完全催眠に陥れるのに数秒程度刀を見させる必要がある。 その五感とパワー感知等の察知能力の全てを錯覚させる事ができる。 沼を花畑に、蝿を龍に、他人を自分に欺き囮にする事も可能。 誤認させる対象が無くても相手の攻撃を空振りさせられる。 一度術中にかけてしまえばオンオフ自在。 【長所】常時発動の霊圧で霊体破壊・無機物相手に強い。 【短所】自分が不可視なので鏡花水月がほぼ役立たず、進化するほど道化っぷりが増した、最終形態が醜すぎた。 【戦法】接近して霊体破壊か雷吼炮。 【備考1】人は皆、猿のまがいもの 神は皆、人のまがいもの 【名前】黒崎一護+天鎖斬月 【属性】死神代行と刀が融合した姿 【大きさ】青年並み。黒髪ロング、半裸に包帯。 【攻撃力】素手で藍染の放つフラゴールよりさらに強力な技を叩き落とせる。 無月:右手に刀状の霊圧を発生させ振り下ろすことで発動させる。周囲数㎞を覆う程の漆黒の斬撃を発現させ、 それで相手を斬りつけてダメージを与える。一撃で愛染の肉体を消滅させ崩玉だけにしてしまった。一発しか使えない。 【防御力】高さ180km、幅28km程度の爆発を起こすウルキオラの雷霆の槍を素手でにぎり潰し、手の中で爆発してもダメージなし。 少なくとも藍染の攻撃では何のダメージも食らわないと思われる。 【素早さ】光速の70万2000倍以上の反応と戦闘速度。飛行可能。 【特殊能力】霊体なので常人には不可視。物理攻撃は有効。任意で壁抜けが可能と思われる。 近付くだけで相手の魂を潰すヤミーが接近してきても問題ないので魂攻撃耐性有り。 ヤミーの魂吸(自分の周囲に居る者の魂を大量に吸う技)で魂を吸われなかった仲間よりも高い霊力を持っているので魂吸収耐性有り。 【長所】中二病丸出しでかっこいい外見 【短所】死神の力を失った18か月間がアニメでは1週間ですっ飛ばされた(作中でもネタにしている) 頭がちょっと・・ 【戦法】殴る。機械なら中に入って重要そうなところで無月放つ。 【備考】そう、何ものも 私の世界を 変えられはしない 参戦 vol.83 880-883,888,892,901 修正 vol.91 113-119 vol.112 434-441 vol.114 49 old 【速度計算】 上空100mに位置するメノスグランデの首に1秒で着弾する石田の弓矢=秒速100mの速さ 背後から撃たれた矢が30cmまで迫ってから気づいて1m刀を振って叩き落す一護=秒速300mの反応と刀の速さ 一護を速度で圧倒して至近距離で一護の刀を避ける霊力1/5恋次=1mからの秒速300mの反応 恋次が反応できない速さで3mから攻撃する霊力全開一護=秒速900m(マッハ2.64)の戦闘速度 さらに成長して自分と互角の速さの敵と戦えるSS編の一護=1mからマッハ2.64反応 65km先から一護が反応できない速さで背後に回る眼帯剣八=マッハ171600の移動速度 眼帯剣八に速度で互角以上に戦う霊圧が上がった一護=マッハ171600の戦闘速度と反応 始解一護と互角に戦える白哉=1mからのマッハ171600反応 白哉が反応できない速さで5m移動する卍解一護=マッハ858000の移動速度 3mからの卍解一護の攻撃を千本桜で防御した白哉=千本桜の速さマッハ286000 手掌で操ることにより速度が倍になった千本桜=千本桜の速さマッハ572000 至近距離まで迫った千本桜に全方位を囲まれた状態から 20回程度剣を振ってすべて叩き落した一護=一護の刀の速さマッハ11440000(光速の13倍) 卍解の状態の一護の剣を掴んだり、圧倒できるグリムジョーと戦える虚化一護=光速の13倍の戦闘速度と反応 グリムジョー戦より力を上げた虚化一護が反応できない速さで4km移動する解放ウルキオラ=光速の52000倍の戦闘速度 20mの距離から解放ウルキオラの斬撃を受け止める虚化一護=光速の2600倍の反応 虚化一護を全く歯牙にかけずボコボコにする第二階層ウルキオラ=光速の2600倍以上の反応 第二階層ウルキオラが全く反応できず、 且つ移動中の背後に回り込む虚化暴走一護=光速の2600倍以上の反応と光速の52000倍以上の戦闘速度 白哉に気付かれずに瀞霊廷の建造物の最上部まで移動した夜一=マッハ3,088,800,000(光速の3510倍) ※控えめに2階立てとして見て 夜一を圧倒した砕蜂=マッハ3,088,800,000の反応と戦闘速度 10mの距離から砕蜂を反応させず肩に触れるバラガンの戦闘速度=マッハ30,888,000,000(光速の35100倍) 【破壊規模】 余波で65km程度の高さの建造物を100kmにわたって破壊する一護の斬月(始解) 面積25×38km、高さ38km程度の建造物の1/3(面積30×12km、高さ38km程度)を破壊可能な東仙の紅飛蝗 高さ6~70kmに及ぶ爆発を起こす白哉の蒼火墜 100kmほどの高さの双極の丘に深さ18km、幅4km、長さ18km程度の溝を作った狛村の始解である天譴 狛村の卍解の黒縄天譴明王が全長100km程度(40km前後の解放ポウを一撃KO) 偽空座町の2階建て家屋が明王の頭位を占めていて高さ10km、幅も同じ程度 【名前】グリムジョー・ジャガージャック 【属性】破面・第6十刃 豹王 「破壊」 【大きさ】人並み 【攻撃力】空間を歪ませ、余波で65km程度の高さの建造物を100kmにわたって破壊する以上の攻撃で 無傷の相手に爪や打撃でダメージを与える。日本刀装備。 虚閃:掌から光線を放ち50m範囲に爆発を起こす。タメ一瞬、射程100m。 弾丸(豹王時):肘からツメ状の弾丸を最大五連射する。タメ無し、射程50m程度。 豹王の爪(豹王時):全長300~400m程度の10本の爪を作り出して振るう。ほぼ一瞬で発動。 上記の攻撃力を上回る最強の技。 【防御力】余波で65km程度の高さの建造物を100kmにわたって破壊する以上の斬撃を素手で受けても無傷。 全身を凍結されて10数秒ほど行動不能になったが、薄皮一枚凍っただけで脱出、全く戦闘に支障なし。 【素早さ】1mからの光速の13倍の反応と戦闘速度。空中を地上と同じように移動可能。 【特殊能力】霊体なので常人には不可視。物理攻撃は有効。 雄叫びの際の音圧で20~30m離れた相手を数瞬怯ませる(豹王時)。 豹王:攻撃力欄の攻撃が可能になる。発動は一瞬、発動後日本刀は消滅。 探査神経 町一つの範囲で一般人以上の力のある人物を探知する。 戦闘力の高さに限らず霊視などの特殊能力を持っているキャラも該当。 反膜の匪:角砂糖位の大きさの道具。最低1個は所持。 5cmの至近距離から使う事で人間大の相手を閉次元に永久に閉じ込める事が出来る。 【長所】超スピードと閉次元幽閉。 【短所】階級的には微妙な地位、キレやすい。 【備考】王は駆ける 影を振り切り 鎧を鳴らし 骨を蹴散らし 血肉を啜り 軋みを上げる 心を潰し 独り踏み入る 遙か彼方へ 【名前】ゾマリ・ルルー 【属性】破面・第7十刃 呪眼僧伽 「陶酔」 【大きさ】下半身がカボチャに似た大柄な人並み 【攻撃力】特殊能力参照。 【防御力】身を固める事で60~70kmの爆発を起こす攻撃に耐える相手を 粉微塵に粉砕する数億枚の刃を全方位から受けても耐え抜き戦闘続行可能。 ただし両目と額(計10個)以外の眼を全て潰された。 【素早さ】1mからのマッハ171600反応。 響転:高速移動する歩法。移動速度はマッハ171600程度。 空中を地上と同じように移動可能。常に地面から10cmくらい浮いている。 【特殊能力】霊体なので常人には不可視。物理攻撃は有効。 愛:全身に50~60個ある眼で見つめた対象の支配権を奪う。射程10m。即発動。 支配できるのは一つの眼につき一つの対象。 相手の右手を見つめれば右手を、右足を見つめれば右足を自在に操れる。 頭を支配すれば支配は全身に及び、完全に傀儡にする事が出来る。 また、生物だけに限らず剣などの無機物も支配可能。(ロボットとか複雑な機械は恐らく無理) ※魔術的な不思議攻撃を遮断する術、装備で身を護っている場合は無効。 不可視の光線を放つようにして発動するので、遮蔽物があればそれを優先的に支配してしまう。 例:頭の前に手をかざすとその手を支配する...等 反膜の匪:角砂糖位の大きさの道具。最低1個は所持。 5cmの至近距離から使う事で人間大の相手を閉次元に永久に閉じ込める事が出来る。 人間や破面なら永遠に封印出来るが、十刃並の強さだと数時間で帰ってくるらしい 【長所】支配攻撃と閉次元送り。 【短所】総じて射程が短い、眼の数以上の物量相手だと不利。 【備考】心乱さず ただ 祈る かくあれかしと 【名前】更木剣八 【属性】死神・護廷十三隊十一番隊隊長 【大きさ】大柄な人間並 【攻撃力】グリムジョー並かそれ以上に硬い奴をスパスパ斬れる攻撃力。 全歴代最高のイエローのノイトラの硬さも最初は斬れなかったもの、慣れてきたと言う理由で戦闘中版か終盤辺りからバサバサ血を流させてり、大量に血を流さています。 十刃最強とも言われるセロエスパーダヤミーの片手の大振りで吹き飛ばすなど馬鹿力を見せる程。 始解や卍解を会得した際は巨大隕石を粉々に粉砕しています 小説版ではそこにいるだけで尸魂界が危ないと言われています 余波で65km程度の高さの建造物を100kmにわたって破壊する以上の攻撃。 【防御力】グリムジョー以上の攻撃力のノイトラに全身を斬られまくっても戦闘続行。 わざと腹を刺されて敵を捕まえようとする生命力。 また、ダメージを受けても動きが全く鈍らない。 【素早さ】グリムジョー並かそれ以上の奴と互角に戦闘可能。空中を地上と同じように移動可能。 視覚・嗅覚・聴覚の三つを同時に失った状態で、 自分と戦闘可能な相手の攻撃を、剣が刺さる瞬間を判断して致命傷を回避&反撃できる。 【特殊能力】死神(霊体)なので常人には不可視。物理攻撃は有効。 半径十数mの範囲の相手を霊圧だけで体調不良(非戦闘要員がその場に倒れこみ、 心得のある者でも その場で片膝をつくほど)に陥れる。 【長所】不可視、明らかに作者に優遇されている強さ。 【短所】卍解を長時間使えず腕が引きちぎれる 【備考】誇りを一つ捨てるたび 我等は獣に一歩近付く 心を一つ殺すたび 我等は獣から一歩遠退く 【名前】ウルキオラ・シファー 【属性】破面・第4十刃 黒翼大魔 「虚無」 【大きさ】人並み 【攻撃力】ライトセーバーのような光状の槍を作り出せる。 空間を歪ませ、余波で65km程度の高さの建造物を100kmにわたって破壊する以上の攻撃で 無傷の相手に打撃や斬撃でダメージを与える。 黒虚閃:指先から放つ黒い光線。上記の攻撃を受けても戦闘可能な相手の体に風穴を開ける貫通力。 幅7~8km・射程30km、即発動。 雷霆の槍:槍を一本作り出して標的に向けて投擲する。溜めはほぼ一瞬。射程数十km。 炸裂地点から高さ180km、幅28km程度の爆発を起こす。 一刀火蒼と同等の威力だと思われる。 近接武器としても扱え、自身の腕を焼き払う事も可能。 不意打ちとはいえ素手で雷霆の槍を握り潰し、手の中で爆発してダメージなしの 一護の角を斬り落とした。 命中精度はやや悪く、十数m離れた人間大の相手のすぐ脇に外す程度。 【防御力】余波で65km程度の高さの建造物を100kmにわたって破壊する以上の斬撃を素手で受けても無傷。 超速再生:脳と内臓以外の体構造を再生する事が出来る。片腕の再生に2~3秒程度。 下半身を吹き飛ばされて満身創痍となったが、数分経って槍を使い一撃を加えられる生命力。 【素早さ】1mからの光速の2600倍以上の反応と52000倍の戦闘速度。空中を地上と同じように移動可能。 【特殊能力】霊体なので常人には不可視。物理攻撃は有効。 ・閉次元から2~3時間で自然に脱出が可能。 ・ダメージを与えた相手に『時間回帰』や『空間回帰』の上を行く 対象のあらゆる事象を起こる前の状態に帰す『事象の拒絶』でも回復困難・または不可能な傷を与える事が出来る。 探査神経 町一つの範囲で一般人以上の力のある人物を探知する。 戦闘力の高さに限らず霊視などの特殊能力を持っているキャラも該当。 反膜の匪:角砂糖位の大きさの道具。最低1個は所持。 5cmの至近距離から使う事で人間大の相手を閉次元に永久に閉じ込める事が出来る。 【長所】ハイレベルな攻防速+霊圧能力、閉次元幽閉。 【短所】刀剣解放・第二階層の強さがやや不明瞭。 【備考】心在るが故に妬み 心在るが故に喰らい 心在るが故に奪い 心在るが故に傲り 心在るが故に惰り 心在るが故に怒り 心在るが故に お前の全てを欲する 【名前】黒崎一護(完全虚化) 【属性】主人公のはず 【大きさ】人並み 【攻撃力】虚閃:角から放つ光線。ウルキオラの黒虚閃を打ち破ってかき消し、数十キロ程度の爆発を起こす。 上記の虚閃を防御すればこれといったダメージの見当たらないウルキオラの 腕や体を素手で引きちぎったり、天鎖斬月で切り裂いたりできる。 【防御力】ウルキオラの雷霆の槍を素手でにぎり潰し、手の中で爆発してもダメージなし。 【素早さ】光速の2600倍以上の反応と光速の52000倍以上の戦闘速度 【特殊能力】霊体なので常人には不可視。物理攻撃は有効。 超速再生:いまいち役にたたないので省略。 【長所】主人公だけど半年以上放置なんてよくあること 【短所】今年はもう出番なさそう 速度計算 背後から撃たれた矢が30cmまで迫ってから気づいて1m刀を振って叩き落す一護 一護の反応と刀の速さ=1mからの時速666km 一護を速度で圧倒して至近距離で一護の刀を避ける霊力1/5恋次=時速666km反応 恋次が反応できない速さで3mから攻撃する霊力全開一護=マッハ1.6 さらに成長して自分と互角の速さの敵と戦えるSS編の一護=マッハ1.6反応 50m先から一護が反応できない速さで背後に回る眼帯剣八=マッハ80 眼帯剣八に速度で互角以上に戦う霊圧が上がった一護=マッハ80以上の速度と反応 始解一護と互角に戦える白哉=マッハ80反応 白哉が反応できない速さで5m移動する卍解一護=マッハ400 3mからの卍解一護の攻撃を千本桜で防御した白哉=1mからのマッハ133反応 白哉に反応できない速さで5mから背後に回るさらに速度を上げた卍解一護=マッハ665 卍解の2倍の速度で自分と互角のグリムジョーと戦える虚化一護=マッハ1330の速度と反応 【備考2】ルキア(身長144cm)が双極の磔架に磔にされていた場面から磔架の大きさは凡そ25m。 狛村の始解である天譴(刃渡り20m以上の巨大刃)は磔架と比較して直径120m以上の爆発を起こす。 SS編の剣八はこれを無防備に受けても目立つダメージ無し(パッと見無傷)。 その剣八を斬れる一護の斬月は直径120mの爆発以上の攻撃力。 卍解の戦闘能力は始解の5倍~10倍という設定がある。斬月を元に最低5倍の攻撃力とした。 破面の帰刃は解放前の数倍の戦闘能力とある。次鋒以降は上記の2倍以上の攻撃力・防御力(+速度)とする。 【名前】黒崎一護(虚化) 【属性】15歳高校生 死神 主人公 【大きさ】男子高校生並み 【攻撃力】斬月(始解) 出刃包丁型の刀。余波で半径50m内の高層ビル群が壊滅する斬撃と同等レベル。 直径120m以上の爆発を起こす斬撃で無傷の相手にダメージを与える。 天鎖斬月(卍解) 黒い日本刀。始解の最低5倍の攻撃力。 天鎖斬月(虚化) 帰刃形態のグリムジョーと互角。2倍以上の攻撃力。 月牙天衝 刀身から放つ刃状のエネルギー波。溜めは一瞬,射程150m。至近距離の鍔迫り合いからでも炸裂させられる。 (虚化時) 着弾地点から直径30m程の爆発を起こし、卍解の通常攻撃で傷つかない相手が血塗れになる威力。 (卍解時) 着弾地点から直径10m程の爆発を起こし、卍解の通常攻撃で傷つかない相手がダメージを受ける威力。 (始解時) 10mの岩山ごと、地面を長さ20m・幅3m・深さ10m程えぐる。 【防御力】(虚化時) 卍解時の月牙天衝以上の破壊力で、空間を歪ませる光線を無傷で防ぐ。 グリムジョーの攻撃を受け続けて戦闘続行。 (平時) 大きさ20mの建造物を粉砕する斬撃の直撃を受けて戦闘続行。 余波で半径50m内の高層ビル群が壊滅するレベルの斬撃を受けても生きていられる。 200m上空からコンクリの地面に叩きつけられても平気。 【素早さ】瞬歩 高速で移動する歩法。戦闘や移動に応用できる。空中を地上と同じように移動可能。 (虚化時) 卍解以上の反応と2倍以上(マッハ1330)の速度。 (卍解時) マッハ665の速度で戦闘可能 自分の速度より速い千本桜景厳の数億の刃を全て叩き落す反応。 (始解時) マッハ80の速度で戦闘可能。 【特殊能力】死神(霊体)なので常人には不可視。物理攻撃は有効。 霊絡:数秒ほど意識を集中して一般人以上の力を持つ人物の位置を把握する。 戦闘力の高さに限らず霊視などの特殊能力を持っているキャラも該当。範囲は町一つ分。 虚化 一時的なパワーブースト。十数分間程度の戦闘で強制解除。 【長所】不可視、インフレの立役者。 結構モテる 【短所】時間経過で虚化→卍解→始解と徐々にパワーダウン。髪の毛の色でよくからまれるそうだ 【備考】そう、何ものも わたしの世界を 変えられはしない 【名前】ノイトラ・ジルガ 【属性】破面 第5十刃 聖哭蟷螂 【大きさ】ノッポ寄りの大柄な人間並 【攻撃力】6本の腕を持ち、それぞれの腕に3mの大鎌を装備。 120m爆発の10倍以上の攻撃力。余波で半径50m内の高層ビル群が壊滅する斬撃の10倍と同等レベル。 素手の攻撃力も上記相応。 虚閃(セロ) 舌先から撃つビーム。溜めは一瞬,射程100m。50m前後の爆発,120m爆発の5倍以上の威力。 【防御力】120m爆発の10倍以上の攻撃に耐える防御力。それ以下の威力の攻撃では無防備に受けても意に介さない。 自身の防御力を超えて袈裟斬りにされ、胴体が千切れかかっても執念で戦闘続行。 腕は切断されても2秒程で再生する。 【素早さ】卍解一護を手玉に取る反応と速度。空中を地上と同じように移動可能。 自分と互角の相手とも手数の多さで次々と有効打を決める。 【特殊能力】霊体なので常人には不可視。物理攻撃は有効。 武器の大鎌は失ってしまっても手首から一瞬で生えてくる。 探査回路(ペスキス) 数百m~数㎞の範囲で一般人以上の力を持つ者の位置を探知する。 戦闘力の高さに限らず霊視などの特殊能力を持っているキャラも該当。 異次元空間への道を開けて自由に行き来ができる。 【長所】不可視、武器や腕は使い捨てが利く。背が高い。 【短所】十刃最硬が見事に噛ませ設定化。口が悪い。 【備考】俺達は虫 不揮発性の 悪意の下で 這い回る蠕虫 首をもたげる 月より高く 憐れなお前等が 見えなくなるまで 【名前】涅(くろつち)マユリ 【属性】死神・護廷十三隊十二番隊隊長・技術開発局二代目局長 【大きさ】成人男性並み+全長60m程度の巨大な芋虫の卍解 【攻撃力】刀装備。一太刀で高さ3m程度、長さ15mの倉庫を真っ二つにする斬撃を 素手で受け止める相手を易々と貫く攻撃力。 解放を行う事で以下の2段階に変貌する。発動は一瞬。人間や人外に有効。 疋殺地蔵(始解):3本の曲がりくねった刃を持つ刀。 斬った生物の手足を動かす事に関する 脳からの命令信号を遮断する薬物を投与して身動きを取れなくする。 金色疋殺地蔵(卍解):全高10m、全長60m程度の巨大な芋虫を出現させる。即発動。 常時半径約180mに渡って致死毒を霧状にして撒き散らす。人間大の相手を丸呑み出来る。 毒は即死ではないが10秒程度で体に回る。攻防と移動速度は大きさ相応。 喉?に相当する部分に数十本の刀を収納していて自由に露出できる。 マユリ本体へのダメージフィードバックは全く無し。 【防御力】素の防御力は鍛えた人~達人並。 片腕を失っても戦闘可能。胴体に大穴を空けられても特殊能力を使う余裕はあった、液体となり逃れた。 【素早さ】時速200㎞の弓矢を背後30cmから撃たれて避ける反応と戦闘速度。(およそ時速660㎞相当) 移動速度も戦闘速度と同程度。空中を地上と同じように移動可能。 【特殊能力】霊体なので常人には不可視。物理攻撃は有効。 死神は個々人の一番良い時期で成長が止まる。恐らく不老と思われる。 刀で自分を刺す事で液状化する。 自分が攻撃できなくなる代わりに一切の攻撃を受けつけなくなる。数日で自然解除。 補肉剤:注射した部位の血肉を再生する薬物。片腕の欠損が瞬く間に再生した。 最低2本は所持。 【長所】対生物に特化した斬魄刀能力。フリーザと同じ声。実はいい男。 【短所】非生物相手だと特性を生かせない、素の戦闘能力は全隊長中最低レベル。あまり信頼されていないような・・。 【戦法】毒の半径ギリギリまで相手の背後に距離を取り様子を見る 周囲にめくら撃ちを始めるようなら液状化を使い持久戦を狙う 【備考】卍解状態で参戦。詩は見つからなかった。全ジャンル敵役最強決定戦では中堅より強かった。 vol.83 889 格無しさん sage 2009/04/07(火) 16 13 15 キャラの思考とかないのに移動しつつ機を伺うってのはおかしいだろ 892 アリゲラα ◆jhlUsrQYEQ 2009/04/07(火) 16 22 56 889 それは「効いてるかな~?」と思うって事じゃないんですか? あとマユリ少し訂正。 フィィードバック→フィードバック 897 格無しさん sage 2009/04/07(火) 17 10 22 ゾマリの攻め手は愛一貫だから戦法はいらんだろ あと格的にいえばゾマリは先鋒だと思う 確か一護>第6十刃>白哉>第7十刃だろ 902 格無しさん sage 2009/04/07(火) 17 33 04 50m先から一護が反応できない速さで背後に回る眼帯剣八=マッハ80 ブリーチはまずこの距離がおかしい あそこからどうやって50mも長いと判断したんだ? vol.88 211 BLEACH1 sage 2009/08/11(火) 15 52 46 ID CdMbqnEs BLEACH簡易 【先鋒】目視後支配+直径70mの爆発を無傷で防ぐ相手や半径20内mの建造物を粉砕する攻撃耐久+マッハ133反応+マッハ80飛行 【次鋒】半径50m内高層ビル群壊滅&直径120m以上の爆発を起こす斬撃の数十倍+空間破壊耐久+半径50m高層ビル破壊耐久+マッハ1330 【中堅】120m爆発の10倍以上+ビーム+120m爆発の10倍以上の攻撃耐久+再生+マッハ1330以上 【副将】高層ビル両断+120m爆発10倍以上耐久者斬殺+120m爆発の10倍以上耐久+マッハ1330以上 【大将】毒虫 BLEACH考察 山破壊はいかないだろう。ものすごく雑な考察なので間違ってるかも ○仮面ライダーZO 【先鋒】愛勝ち 【次鋒】反応はともかく移動は遅い。背後から忍び寄って斬殺勝ち 【中堅】隔離負け 【副将】マーキュリーレーザー負け 【大将】そのうち毒がまわって勝ち ○ドラッグオンドラグーン 【先鋒】愛勝ち 【次鋒】互いに決め手なし 【中堅・副将】切り刻み勝ち 【大将】毒勝ち 不可視って便利ね! ○うたわれるもの 【先鋒】愛勝ち 【次鋒】斬殺勝ち 【中堅】距離詰めて侵入・・・なんかしてしまえば逃げられる 衛星ぶっ壊したあとは分け 【副将】硬すぎ分け 【大将】見られない 毒で勝ち ×ウルトラセブンX 【先鋒】逃げられ分け 【次鋒】速すぎて当たらないが月牙天衝に巻き込めば殺せるかな 【中堅】ペジネラ侵入負け 【副将】拘束負け 【大将】即射殺負け ○South Park 【先鋒】支配できるだろう。 【次鋒・中堅】こっそり接近して切り刻み勝ち 【副将】無理分け 【大将】無理負け 212 BLEACH2 sage 2009/08/11(火) 15 55 04 ID CdMbqnEs ×FANTASTIC FOUR 【先鋒】愛勝ち 【次鋒】即効斬殺勝ち 【中堅・副将】吸収負け 【大将】惑星破壊負け ○勇者エクスカイザー 【先鋒】接近して支配勝ち 【次鋒・中堅】接近して切りまくって勝ち 【副将】硬い分け 【大将】サンダーフラッシュ負け ×キスダム 【先鋒】愛勝ち 【次鋒】殺したあと支配されて負け 【中堅】凍結負け 【副将】生物だろうなあ。負け 【大将】不可視分け ○ACE 【先鋒】愛勝ち 【次鋒・中堅】切り刻み続け勝ち 【副将】回復され続け分け 【大将】中に人いないっぽいな 徹底破壊され負け ○老ヴォールの惑星 【先鋒】愛勝ち 【次鋒~副将】硬すぎ分け 【大将】毒勝ち ○1942、ストライカーズ 【先鋒】人いなくね? 精密機械分け 【次鋒~副将】切り刻み勝ち 【大将】人いなくね? 大砲負け ○アクウギャレット 【先鋒】精密機械分け 【次鋒~副将】硬すぎるが切り続ければ勝てるかも 【大将】爆破負け ○ぐわんげ 【先鋒】愛勝ち 【次鋒】硬すぎるが切り続ければ勝てるかも 【中堅・副将】瞬殺できる 【大将】毒で勝ち 213 BLEACH3 sage 2009/08/11(火) 15 56 57 ID CdMbqnEs ○エスプガルーダ 【先鋒】愛勝ち 【次鋒】さすがに硬すぎ分け 【中堅・副将】瞬殺できる 【大将】毒勝ち ×ケツイ、鋳薔薇 先鋒分け次鋒~副将も硬すぎ分け、大将は負け ○プロギアの嵐 【先鋒】愛勝ち 【次鋒~副将】死神と虚は壁ぬけできるのよね 侵入して中の人ボコボコにして勝ち 【大将】射殺負け ○バトルガレッガ 【先鋒】分け 【次鋒~副将】切り刻み続け勝ち 【大将】射殺負け もうシューティングゲームは嫌だ ○どかどかどかん 【先鋒】愛勝ち 【次鋒~副将】先手取って背後から忍び寄り斬殺勝ち 【大将】無理負け どこまでいくんだこの作品 ○大怪獣デブラス 【先鋒】愛勝ち 【次鋒~副将】早すぎ分け 【大将】早いけど見えないから毒で勝てる ○タクティクスオウガ 【先鋒】愛勝ち 【次鋒~副将】切り刻んで勝ち 【大将】毒勝ち ○ファイナルコマンド赤い要塞 【先鋒~副将】早すぎ分け 【大将】毒勝ち ×武装錬金 え!マジでここまで来ちゃったの!? 【先鋒】愛勝ち 【次鋒】生命力高いのでエネルギードレイン負け 【中堅】爆発負け 【副将】壁ぬけ→中の連中倒して勝ち 【大将】ブラックホール負け ×FFⅩ 【先鋒】愛勝ち 【次鋒】こっそり接近、斬殺勝ち 【中堅・副将】爆発負け 【大将】さすがに規模が違いすぎ負け 214 BLEACH4 sage 2009/08/11(火) 16 01 04 ID CdMbqnEs ×ギガンティックドライブ 【先鋒~副将】硬すぎ分け 【大将】攻撃の余波に巻き込まれ負け ○秘密結社でいこうシリーズ 【先鋒】愛勝ち 【次鋒】先手月牙天衝勝ち 【中堅】壁ぬけ→ガリレイ男倒して勝ち 【副将】でかすぎ負け 【大将】気密性が高いので異空間送り負け ×吉永さん家のガーゴイル 【先鋒】こいつの精密さは伊達じゃない。凍結ビーム負け 【次鋒】速すぎて斬れず分け 【中堅】互いに決め手なし 【副将】速すぎて斬れず分け 【大将】毒効かない。幽霊は見られないので分け △THE地球防衛軍 【先鋒】接近して愛勝ち 【次鋒~副将】硬いので分け 【大将】空爆負け ○ゴジラFINALWARS 【先鋒】愛勝ち 【次鋒】月牙天衝撃ちまくって勝ち 【中堅】切り続けて勝ち 【副将】硬すぎ分け 【大将】毒勝ち ○アーマードコア 【先鋒】精密機械分け 【次鋒】こっそり接近、侵入してリャノンを倒して勝ち 【中堅】切り続けて勝ち 【副将】硬すぎ分け 【大将】無理負け ×ウルトラマンファイティングエボリューション3 【先鋒】精密機械分け 【次鋒】ファイナルビーム負け 【中堅・副将】分け 【大将】スパークレジェンド負け ここから先は化け物攻防速が多いのでブリーチでは無理か ゾマリが結構使えたのには驚いた 武装錬金(アニメ)>BLEACH>ファイナルコマンド赤い要塞 ところでここもえらく過密だな。武装錬金より上は「核攻防の壁」とか作ったらどうだろうか。