約 1,954,393 件
https://w.atwiki.jp/kakiterowa4/pages/155.html
新漫画バトルロワイアル 書き手紹介 405 :クワマン:2013/04/08(月) 03 06 10 ID GNIYt8T20 新漫画バトルロワイアル・書き手紹介 【参加者名】愛と運命のテラー 【トリップ】◆JvezCBil8U 【所属ロワ】新漫画ロワ 【書き手紹介】 新漫画ロワにて、現在投下数ナンバー2を誇る書き手。 あらゆるジャンルを書き分けることが可能だが、何より原作への造詣の深さが、彼の最大の魅力と言える。 キャラクターを愛し、その生きざまを輝かせることにかけては、他の追随を許さない。 代表作は「銀の意志」「 この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」など。 【参加者名】螺旋と信頼のリンカー 【トリップ】◆9L.gxDzakI 【所属ロワ】新漫画ロワ 【書き手紹介】 新漫画ロワに所属する書き手。主に序盤にて投下を重ねていた。 主に繋ぎSSがメイン。投下回数は5話と少ないが、その全てにスパイラルのキャラが登場している螺旋フリーク。 鳴海歩やエドワード・エルリック、安藤(兄)など、後の主要キャラとなるキャラの登場話を手掛けている。
https://w.atwiki.jp/nijishinki/pages/14.html
BATTLE RONDO バトルロンド について OPムービーについて Vistaでの起動方法 gdiplus.dllがなんとかで起動できないんじゃよー!(現在は修正されてるようで) 各音声について 自動検索Linkバトルロンド BATTLE RONDO バトロン 自動ブログサーチLinkバトルロンド BATTLE RONDO バトロン OPムービーについて 2種類存在 ※2008/3/21のアップデートで4種類になりました 現在開始直後には5,6弾のムービーが流れるみたい 具体的にはサビの前あたりの歌詞と映像が違う第1,2弾が2種類と 第3,4弾で構成された1種類(2007/9/28のアップデートで追加) 第5,6弾で構成された1種類(2008/3/21のアップデートで追加) OPムービーのファイルはbrcommon10.binとbrcommon11.binとbrcommon12.binとbrcommon13.bin いずれもそのまま再生が可能 Vistaでの起動方法 公式にはWindows Vistaでは動作しない、と書かれています 実際に起動してみると神姫バトルロンドを起動時 パッチを当てることができないようです。 んが、少し工夫をするだけで一応起動のほうはできるようです。 やり方は簡単。インストール時にインストールするパスを ProgramFile以外の場所、例えば C \Users\***(ユーザー名)\shinki などに保存することによってパッチの適用が可能になり 起動もできるようになります これでVistaユーザも安心して自分の神姫を作れるね! gdiplus.dllがなんとかで起動できないんじゃよー!(現在は修正されてるようで) System32のフォルダにgdiplus.dllを放り込めば… ね、簡単でしょう? 各音声について brdata00_agl.bin brdata00_cat.bin brdata00_def.bin brdata00_dog.bin brdata00_dvl.bin brdata00_usa.bin (以下2007/9/28アップデート追加分) brdata00_can.bin brdata00_flo.bin brdata00_kni.bin brdata00_sam.bin brdata00_sed.bin brdata00_snt.bin (以下2008/3/21アップデート追加分) brdata00_bui.bin brdata00_cal.bin brdata00_dol.bin brdata00_mer.bin brdata00_sei.bin brdata00_tig.bin をExtractDataというソフトを使うことでセリフの展開が可能 対応していないと言われるが気にせずはいでOK つまりただの暗号化されて無い素のデータとも言えるのでそっち方面の知識がある方は自力での解析も容易に可能かと思われます 同様に brsound00.binでBGMが brsound01.binでSEの吸出しが可能 各キャラのセリフは現在聞くことの出来ないセリフも多数あるのでネタバレ注意 自動検索Link バトルロンド #bf BATTLE RONDO #bf バトロン #bf 自動ブログサーチLink バトルロンド #blogsearch #blogsearch2 BATTLE RONDO #blogsearch #blogsearch2 バトロン #blogsearch #blogsearch2
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2822.html
SHINKI/NEAR TO YOU Phase02-7 大会が終わり、アミューズメントフロアでは後片付けにスタッフ神姫たちが飛び交う。 ゲーム筐体には<メンテナンス中。ご迷惑おかけします>の表示。すでに夕方、会場を訪れていた観客たちも次々に帰っていく。 シュンは一足先に会場を去り、一階の喫茶店で休んでいた。 本当は優勝者としてインタビューなんかもあったのだが、面倒なのでそういうのは全部伊吹たちに任せてきた。 あのコンビはマスター・神姫揃ってノリがいいから別に問題ないだろう。今度配信される神姫センターの公式ウェブマガジン「武装神姫ジャーナルMAYANO」では、きっと悪ノリした二人がデカデカと載ることになるに違いない。 ウェイトレス神姫が運んできた紅茶を飲みながら、シュンは向かいの席に目を向ける。 そちらではワンピースの上に白衣をまとった妹の由宇が、机に広げたタブレット端末を熱心に操作している。端末の先にはクレイドルが繋がれ、そこに腰掛けているのは当然ゼリスだ。 由宇は嬉々として操作を終えると、ツインテールを揺らしながら顔を上げる。 「うん、ゼリスも武装もどっちも問題なし! お疲れ様♪」 ゼリスは「ユウ、感謝するのは私の方です」と頭を下げる。ゼリスの言うように、オーラシオン武装と由宇の調整がなかったら、優勝するのは難しかっただろう。その意味で彼女は今日の最大の功労者と言ってよかった。 「ありがとな、ユウ。優勝できたのはお前のお陰だよ。奢ってやるから好きなもん頼んでいいぞ?」 「ホント!? じゃあ、ムルメルティアの無限軌道ロールケーキセットね! やったー、これ前から一度食べてみたかったんだぁ♪」 ころころ笑みながら、由宇は早速近くのウェイトレス神姫を呼び止めている。……全く、こういうところは年相応に可愛らしいんだけどなあ。 「……ふふん、そういうことなら私も何か奢ってもらおうかしら?」 「わわっ、伊吹!? いつの間にいたんだ?」 「やっとインタビューが終わってね、ついさっきよ。もう~夏大会に向けての抱負とか、シュッちゃんとの関係とかいろいろ聞かれてねー。長くなりそうだから途中で抜け出してきちゃった。ワカナも疲れて眠っちゃったしね」 上着のポケットでスヤスヤ寝息を立てるワカナを、伊吹は愛おしそうに撫でている。いや、途中で抜け出したって……それって終わったって言わないだろう。 呆れるシュンに対し、伊吹は「まあ、人気者の特権みたいなもんよ」と気にせずケラケラと笑っている。 「でも、今日はシュッちゃんに奢ってもらわなくてもいいわよ」 えっ、とシュンが顔を上げる。そこでは伊吹と由宇、ふたりがやさしく微笑んでいた。 「簡単な話です。今日一番の功労者はシュン、あなただからですよ」 ゼリスまで当然といった顔でシュンを見上げる。 いや、でもどちらかと言うと僕は足を引っ張ってばかりだったはず。そもそも試合で一番活躍していたのは伊吹とワカナだった訳で…… 「な~に言ってるのよ。決勝戦を勝てたのは、シュっちゃんの作戦があったからでしょう?」 「……偶然だよ。たまたまうまくいっただけで、みんなのフォローがなかったら成功しなかったって」 伊吹にそう言われても、シュンとしては今回の大会は反省することばかりだったのだ。 作戦にしたってシュンはアルミフォイルを〝チャフ〟にするアイデアを思いついただけで、成功したのは伊吹とワカナによる陽動や、ゼリスの判断が的確だったからだ。シュン一人で成し遂げたものではない。 シュンがウジウジと悩んでいると、不意にゼリスが彼の頭に飛び乗る。かと思うと―― 「――っ!? いってー!」 額に強烈なデコピンが炸裂した。 「いつまで悩んでいるのですか? もっと堂々としていればいいのです」 痛みを堪えつつ目を開けると、エメラルドの瞳と目が合った。 「……何もかもひとりでやろうとする必要はないでしょう? 仲間同士で助け合い、長所を合わせ短所を補い合った方が効率的というものです」 ゼリスらしい単刀直入な理攻めだった。まあ、確かにその通り。 「それから――」とゼリスは続ける。 「それは神姫とマスターも同じです。足りない部分があったらお互いに補っていけばいいのですよ。少なくとも――」 ゼリスの小さなささやき――それが、突然の闖入者に遮られた。 「ちゃーっす。兄ちゃんたち、ここにおったんやな~!」 「姐御も一緒か。こりゃちょうどええな!」 「あなたたち、どーしたのよ?」 唐突に現れた金町兄弟は、口の端をニッとそっくり同じ角度で持ち上げる。 「帰る前にアイサツしとこう思うてたんや。……今日はありがとうな、負けたけど久しぶりに楽しい試合やったで」 晴れ晴れとした笑顔の兄、笑太。 「前の街は退屈やったけど、これからは姐御を目標に頑張ることにしたんや。よろしくな~」 同じく笑みを浮かべる弟、福太。ふたりとも負けた悔しさを感じさせない、さっぱりした態度だった。 そんな双子の屈託のない笑顔に、伊吹も自然と顔がほころぶ。 「ふふん、挑戦ならいつでも歓迎するわ。また楽しいバトルをしましょうね?」 もちろん、と双子は嬉しそうに返事をする。 「せやけど、お兄さんの作戦には負けたわ。あんな方法でオレらのコンビネーションを破られるとはなあ、仰天したで!」 「シュン兄ちゃんも、今度はシングルバトルで勝負しようや!」 ふたりのキラキラした眼差しに、なんだかシュンまで嬉しくなってきた。 「ああ! また一緒に試合しような」 シュンの返事に満足そうに頷くと「じゃあ、また会いまひょ~」と言いながら金町兄弟は帰って行った。 去り際に「次は負けへんからな」と啖呵をきるアテナとそれを抑えるリアナを見送りながら、ゼリスもどこか嬉しそうだ。 「さて……あたしたちもそろそろ帰りましょうか?」 「えぇ? このケーキ食べ終わるまで待ってよー」 見送りが終わって伊吹がそう切り出すと、一緒にニコニコしていた由宇がとたんに慌て出す。 「……ユウちゃん、半分手伝ってあげよっか?」とチェシャ猫のように笑う伊吹。 「だめー」と皿を持つユウの手を、いつの間にかテーブルに戻ったゼリスがつつく。「私が手伝ってもいいですよ?」 ギャーギャーと姦しく騒ぐ三人を眺めながら、シュンは思う。 さっきゼリスが呟いた言葉。シュンにはしっかりと届いていた。 (少なくとも――私はシュンのことを必要だと思っていますよ) なんのことはない。シュンの悩みなど、ゼリスはとっくに気づいていた訳だ。 その上でスタンドプレーにも走らずに、彼女はバトル中ずっとシュンの指示に従って動いていた。 ――シュンのことを信頼してくれていたから。必要だと思っていてくれるから。 ゼリスは、それをずっと行動で示していた。 ならばこれからは、シュンも行動で示していけばいい。 (自分に何ができるか――じゃない。ゼリスのためにできることをやるんだ!) ゼリスがシュンのことを必要だと思ってくれるなら、シュンはゼリスのために今の自分ができることを見つけていこう。 神姫がマスターを信じて戦い、マスターは神姫のために最大限のバックアップを行う。 もとより神姫バトルとは、そういうものなのだから――。 かくして少年と彼の神姫は、新たな一歩を踏み出し始める。 今は小さな波紋に過ぎないそれが、この摩耶野市に集う神姫とマスターを巻き込んで、より大きな波紋となって疾走してことになることを、彼らはまだ知らない。 ……To be continued Next Phase. ▲BACK///NEXT▼ 戻る
https://w.atwiki.jp/ragingblast2/pages/29.html
Battle of Omega(歌:影山ヒロノブ) ●前作に引き続き影山ヒロノブ氏の新曲が主題歌になっています。 視聴
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2594.html
SHINKI/NEAR TO YOU 良い子のポニーお子様劇場・その4 『セントウノヒ』(前編) >>>>> そこはまるで廃墟のようだった。 乾いた土がむき出しになった街道の両脇を、木造りの古びた家々が並んでいる。アメリカ西部開拓時代をテーマにした映画にでも登場しそうな古ぼけた宿場町。 打ち捨てられまさにゴーストタウンと化した街並みの間を、これまた映画のワンシーンよろしくダンブルウィード(西部劇によく出てくる、あのコロコロ転がるヤツだ)が風に吹かれ勢いよく転がっていった。 突如街に轟音が響く。 それと同時に、銃弾の雨に降られ穴だらけとなった廃屋から白い影が飛び出した。 蒼いポニーテールをなびかせ、白い装甲を身にまとった少女――武装神姫のゼリスだ。 「ゼリスッ、大丈夫かっ!?」 銃弾に吹き飛ぶ廃屋の木片をかいくぐり辛くも窮地から脱出する相棒を案じて、シュンは思わず叫ぶ。 「問題ありません。この程度の銃弾ならそよ風のようなものです」 軽口を返す相棒に安堵を抱きつつ、シュンは倒壊する建物の向うに立つ対戦相手の神姫を睨んだ。 砲台型MMSフォートブラッグタイプ。砲台の名が記す通り、火力に優れ射撃戦に特化したスペックを持つ武装神姫だ。 フォートブラッグタイプは手にしたガトリング砲アイゼンイーゲルを構え直し、廃屋の合間を駆けるゼリスに向け再び銃弾の嵐を見舞う。 「そらそらそらぁっ! 逃げてばかりじゃ勝てないよ?」 フォートブラッグは挑発的な笑みを浮かべながら、ガトリング砲を掃射する。口惜しいが相手の言うとおり、こちらは戦闘開始から防戦一方だ。まず火力が違いすぎる。 「シュン、焦ってはいけません。冷静さを欠いてしまっては打開できるものもできなくなります」 一旦距離をとり物陰に身を隠したゼリスが、手にした自動拳銃のマガジンを確かめながらシュンをたしなめる。 「分かってるよ!」 ゼリスに諭されて、シュンは大きく深呼吸した。相手は立て続けの攻勢に気を良くしたのか、すぐに追ってこない。侮られているのかもしれないが、仕切り直すには都合がいい。 状況を整理する。 相手とこちらの武装の差。このフィールドの特性。――何か利用できるものはないか? しばし逡巡したあと、シュンはゼリスに指示を出す。コクリと頷いたゼリスは、それまで隠れていた廃屋の影からタウンの中央を走る街路へと身を躍らせた。 隠れる先を注意深く探っていたフォートブラッグは、訝しげに突如大胆に姿を現した獲物に銃口を向ける。 「どうしたの? こそこそ隠れるのは諦めたのかしら?」 「さあ、どうでしょう?」 両者は街路の真ん中に立ち、しばし睨みあう。互いに攻撃に移るための機をうかがう様は、まさに西部劇のワンシーン。 次の瞬間、ゼリスは大きく横に飛びながら自動拳銃を抜ぬく。と、同時にフォートブラッグのガトリング砲が吠える。 降り注ぐ銃弾が大地を舐める。砂埃が舞い上がる中、ふたつの影が疾駆する。 街路を、宙を、廃墟の壁を、縦横に駆けながらゼリスは相手に向かって構えると同時の即準速射。発砲と共に大きく跳躍し、離脱。それを追いかけるようにフォートブラッグの掃射が、街路の土を抉り廃墟の壁を吹き飛ばす。 「あははははっ、カクレンボの次は鬼ごっこ!?」 ジグザグに街を駆けながら、ゼリスは暴風のようなガトリング砲の火力に押され後退を余儀なくされる。それを追いかけながら、更なる火力でもって押し潰そうとするフォートブラッグ。 「!?」 火線がやむ。巻き起こる埃が風に流された場所は、ゴーストタウンの中心に位置する広場だった。視界の開けた土地は街を東西に貫くT字路の交差点となっている。広場の北側は教会を模しているのだろうか。屋根に大きな十字架を抱いた他よりも一回り大きな建物が鎮座していた。 さて、標的が逃げたのは三叉路のいずれか? フォートドラッグは三方に視界を巡らせながら、教会を背にガトリング砲を構え直す。 「往生際が悪いわよ。さっさと出てきなさ――」 ふっ――と。急に視界が陰る。きょとんとしたフォートブラッグは何事かと空を仰いだ。 「――――っ!?」 天から十字の影が降ってきた。教会の上に祭られていた十字架だと認識するころには、それは無防備に仰ぎ見るフォートブラッグを直撃していた。 ――――ごつんっ! ふぎゃっ! と十字架に押し潰されたフォートブラッグの傍らに、教会の屋上からゼリスが繰る繰ると宙返りしながら舞い降りる。 ゼリスに突きつけられた銃口に、十字架の下でジタバタともがいていたフォートブラッグはタラリと汗を流しながら「サプレンダー(参った)」を宣言したのだった。 「三叉路に逃げ込んだと見せかけて、死角になる頭上から強襲! なかなかいい作戦だっただろ?」 シュンは下りエスカレータをウキウキと降りながら、パートナーに同意を求める。 彼の頭の上にちょこんと座りこんでいるゼリスは、「ふむ」と小首を傾げた。 「敵の火力に主導権を握られてしまったことを逆手にとって、追いつめられるふりをしながら相手を誘導し地の利を生かして隙をつく――発想そのものは悪くありませんが、リスクの高い戦術でした」 「……うっ」 「あのフォートブラッグの射撃はただの乱射のようで、こちらの動きを絶えず的確に捕捉していましたからね。運が悪ければ誘導する途中で被弾し、そのまま押し切られていたかもしれません。今回はうまくいきましたが、毎回このような策が成功することはないでしょう」 ……手厳しい評価だ。身内だからって容赦なさすぎじゃありませんか、ゼリスさん? とは思うものの、バトルの興奮から頭を冷やして振り返ってみればその指摘はいちいちもっともだ。 ゼリスと出会ってからすでに2ヵ月。神姫センターのバトルや指示にも随分慣れてきたと思うが、優秀なパートナーに追いつくにはまだまだらしい。 ウキウキステップから肩を落としたションボリ歩きに変わったシュンを、すかさずゼリスがデコピンで叱咤する。 「しっかりして下さい。過程はどうあれ勝ったものが俯いているべきではありません。敗者に対し敬意をもって応えるためにも、勝者は胸を張るべきです」 額を押さえるシュンの瞳に、自分を覗き込むエメラルドの瞳が映った。 「それに今回の作戦――こう着状態をくつがえすという点では悪くありませんでした。相手の火力に攻めあぐねていたのは事実ですし……あの場でとっさに考えたにしては、ベストとは言えませんが及第点といったところでしょうね」 あくまで淡々と、ゼリスは語る。 「……ひょっとして、誉めてくれてるのか?」 「……? 私はただ良い点は良い、悪い点は悪いと率直な感想を述べているだけですよ」 そう言い終えるとゼリスは再び彼女的定位置であるシュンの頭の頂上へと戻る。元よりゼリスは機の利いた世辞や慰めをするようなヤツじゃない。シュンのパートナーである武装神姫は――呆れるぐらい正直で真っすぐなヤツなのだ。 シュンはエスカレータの最後の段を勢いよく蹴ると、胸を張って神姫センターを後にした。 今日の失敗は今日の失敗。省みて明日の糧にすればいい。歩みは遅くとも、一歩ずつ確実に前に進んでいけばいいのだ。 * 「……これは失策でしたね」 「……面目ない」 嘆息するゼリスを肩に、シュンは恨めしそうに道路を見つめた。 雨だった。 それも大雨だ。 神姫センターを出るあたりから、空模様が怪しくなり出し――そこからポツポツ降り始めた滴が大粒の雨となるのはあっという間だった。 「駅に着く前にこんなに強くなるとなあ……」 急遽逃げ込んだ店先の軒下でシュンがしみじみ呟けば、ゼリスが「私は忠告しましたよ」と不満げに返す。 確かに神姫センターを出るときに、ゼリスから今日は一部で夕立の予報があったこと、雨具の用意がないことなどを指摘されて「しばし様子をみてはどうでしょう」とか言われてたけどさ。だからってこんなにいきなり土砂降りになるとは思わないだろう? 「その結果が駅にも辿り着けず立ち往生では、しかたありません」 …………おっしゃる通りです。 さて、どうしよう。もうすぐ6月も終わりだってのにずぶ濡れで帰るのも嫌だしなあ。ともかく駅まで行けば、あとは妹のユウにでもPDA(ケータイ)で連絡を取って傘を持ってきてもらえばいいんだけれど。それともこれだけ雨の降りが強ければ、少し待てば止みそうにも思えるし―― 軒下にポツンと立ちつくしながら、あれこれ思案していると視界の端を黒い影がよぎった。どうやらシュンと同じように傘を忘れた人間が雨宿りに駆けこんできたらしい。 厳つい体に裾の長い学生服――いわゆる長ランをまとった大男だ。 ん? 厳つい長ランの大男? 最近、そんな人物にどこかで会ったような…… 「うーむ。急に降ってくるとは困ったのう」 「イエス・サー。この状況ではしばらく静観するしかないであります」 忌々しげに空を見つめる長ラン男に、そのポケットから顔を出した神姫が応じる。 「ああっ!?」 「何っ?」 「むうっ?」 思わず奇声を発して驚いたシュンに、向うのふたりもこちらに気付く。 「これはこれは……奇妙な縁ですね」 ただ一人平然としているゼリスが、呑気に呟いた。しかし他の三人はあっけに取られてまだ固まったままだ。 番長治(バン・チョウジ)とその武装神姫ベガ――シュンとゼリスが初めて神姫センターで戦った相手だ。ひょんなことからベガと武装神姫バトルをすることになったゼリスは、危ういながらも初勝利を上げることができたのだが……その相手とまさかこんなところで再開するとは思いもしなかった。 ……気まずい、どうしよう。 出会いが出会いだけに気軽に世間話をするような相手でもないし(そもそも番長治とベガのふたりとは一度バトルしただけ。よく知った相手でもない)、かといって雨の降りは強いままで立ち去ることもできない。しばらくは狭い軒下で肩を並べるしかない。 「…………」 「…………」 向うも同じなのか、番長治は低く唸ったきり黙りこんでいる。最初に会ったときのようにケンカを吹っかけてくることは無いようでホッとするものの、居心地の悪さは変わらない。 ベガもこちらを睨みはするものの、マスター同様黙ったままだ。 「お久しぶりですね、そちらは……むぎゅっ」 三者沈黙。そのなかでごく自然に話しかけようとするゼリスの口を、シュンはとっさにふさぐ。 (お前、少しは空気読めよ!) (失敬な、私はごく普通に挨拶をしようとしただけではありませんか。弾圧です、言論統制です。自由は死なせずですよ) 自由の前に僕がこの場の空気に耐えられなくて死んじゃうよ! ゼリスのマイペースぶりに辟易しつつ、隣をうかがう。 番長治が何かをしゃべろうと口を開いた、その時――横なぐりの水飛沫にいきなり視界を遮られた。 「あっ!?」 そう叫んだのは誰の声だったか。通り過ぎる自動車のエンジン音に、シュンは一瞬遅れて何が起ったのか理解した。排水溝が詰まっているのか、もともと路盤の施工が悪いのか。道路沿いに大きく溜まった雨水を自動車のタイヤが盛大に跳ね上げたのだ。 気がつけばシュンもゼリスも、さらに番長治とベガまでびしょ濡れになっていた。 「くっくっく……」 ベガが低く笑う。 「サーと私に泥水を被せるとは……民間人と言えど、ただではすまさんぞ! 軍法会議にかけてやる!」 いや、軍法会議ってどこの? 激昂するベガに、ゼリスが静かに応じる。 「車種及びボディーカラー、ナンバープレートとも全て把握しました。目標の追跡は可能です」 ゼリスの目がキラリと光る。 「でかしたぞ、小娘! まずはこちらでヤツを確保し、軍隊のルールを骨の髄まで叩きこんでくれる!」 「ええ。その際は不埒者に猛省を促すため、私自らの手でデコピン百回の刑に処して差し上げましょう」 妖しいアイコンタクトを交えて、ゼリスとベガが不敵に笑う。 「……って、待て待て待てっ! お前ら何するつもりだっ」 「何をと申されましても。シュン、泥はね運転は立派な道路交通法違反であり、処罰の対象ですよ。罪を犯した者が然るべき罰則を受けるのは当然ではありませんか?」 そうなんだ、知らなかったな。見れば番長治とベガも「なるほど」といった顔をしている。いや、じゃあベガはさっきまで知らないで過激なこと言ってたのか。 「ただし……道路交通法違反は現行犯での処罰が原則ですから、この場合状況証拠だけでは犯人は無罪放免ともなりかねません。ここはやはり……」 「我々の手で私刑にするということだな!」 互いにマスターの懐から飛び出したゼリスとベガがガッチーンッと腕を組み合った。おいこら、変な形で意気投合するな! 「ふむ……シュンはこのまま泣き寝入りをしてもよいのですか?」 「敵を前にして逃亡するなど、軍の恥さらしだぞ小僧!」 だって僕は軍人じゃないし……。あ~、もう! ふたりして迫るな。番長治も何か言ってくれよ。 「しかしのう、ベガよ。今から追いかけても車には追い付かりゃせんぞ。この雨もあるしのう」 意外に冷静なその言葉に、一同は空を見上げた。 空を覆う曇天には切れ目も見えず、雨脚は弱まる気配がない。シンと静まると同時に、それまで忘れていた寒気を急に思いだした。 ――ハックションッ 盛大なくしゃみと共にシュンは体をブルッと震わせた。ゼリスが心配そうな顔で覗き込んでくる。 そういえばずぶ濡れなんだった。これは不味いな。ベガや番長治たちとコントしてる場合じゃない。このままだと風邪を引くのは確実だ。 ふと。同じくずぶ濡れの番長治が「フンッ」と大きく鼻を鳴らすと、くるりとシュンに向き直った。 「お前、ちっくとワシにつき合わんか?」 思わず身構えたシュンは、耳にした意外な言葉にぽかんとした。 『セントウノヒ』(前編)良い子のポニーお子様劇場・その4//fin 戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1864.html
第二回「神姫のお値段、いくら?」 時報「今回もやってきました"時報が回答したあとに"、解説の時報です」 日暮「助手の日暮です。…前回のオチは忘れる事にしてください」 時報「?、なんの事だい?」 時報「今回のテーマは"武装神姫ってどのぐらいで買えるの?"との事です」 日暮「神姫無頼の主な舞台であるアオゾラ町神姫センターから、カタログをもらってきたので少し見てみましょう」 MMS本体(基本タイプ、CSC込) 52700円 クレイドル(基本型) 15000円 武装セット・アーンヴァル型 47300円 武装セット・ハウリン型 36800円 武装セット・サイフォス型 42000円 武装セット・アーク型 53600円 (※セットでお買いもとめもできます) 日暮「私たちって意外と安いのですね」 時報「ハイテクの塊といっても小さいからね、MMS本体とクレイドルだけなら七万円くらいで買えるね」 時報「そういえば、携帯に新しいメロディを入れたんだ」 日暮「(まさか…)どんなやつですか」 時報「スイッチオン、と」 たん・た・たらりらたん♪ ||| || | __∩__ ぐしゃっ | ,. . .;§, |; ., ,・∮|_@δ,_|,. ; , 。 ∽(__)_)β 。,.・; 日暮「…時報さんが癒し系に潰されたので、今回はこの辺で」 神姫無頼質問コーナーに戻る 流れ流れて神姫無頼に戻る トップページ
https://w.atwiki.jp/haruhi_yakusoku/pages/19.html
主題歌 主題歌は「世界が夢見るユメノナカ」と「最終未来を見せて!」両方とも完全新作 「ハレ晴レユカイ」「最強パレパレード」を大ヒットに導いた作家陣が再び集結!! 作詞:畑 亜貴 作曲:田代智一 編曲:安藤高弘 世界が夢見るユメノナカはTGS2007で1フレーズだけ披露され、「アップテンポでノリノリな曲」とのこと ★CD PSP版 涼宮ハルヒの約束 EDテーマ集 発売日 2008年01月23日予定 品番:LACA-5728 価格: ¥2,000(税込) http //b.bngi-channel.jp/psp-haruhi/special.html http //www.lantis.jp/new-release/data.php?id=e0ef53191c534abaaf5dfce3590b2e75 http //www.haruhi.tv/fanclub/goods_cd.html#psp http //www.animate-shop.jp/ws/commodity_param/ctc/+/shc/0/cmc/4077733 2007年12月発売のPSPゲーム「涼宮ハルヒの約束」のグッドEDテーマと、 バッドEDテーマの2種を一挙収録。歌うは、「ハレ晴レユカイ」が 記録的大ヒットとなった、平野綾・茅原実里・後藤邑子の3人。 2曲のEDテーマのそれぞれ、3人ver.、平野綾Ver.、茅原実里Ver.、後藤邑子Ver.と 4パターンを収録。( ALL ver) 「世界が夢見るユメノナカ」作詞:畑 亜貴 作曲:田代智一 編曲:安藤高弘 「最終未来を見せて!」作詞:畑 亜貴 作曲:田代智一 編曲:安藤高弘
https://w.atwiki.jp/ncbr02/pages/16.html
任天堂キャラバトルロワイアルへようこそ このサイトは鬱、グロ等の表現があり、嫌悪感を抱く場合があります。そういった表現が苦手な方はご遠慮ください
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1303.html
「ほほう、こちらの一角は華やかですね犬子さん」 「バトルが主流とはいえ、こういった需要も根強い人気を誇りますからね」 そして次に訪れたのは、アーマー・アクセサリーコーナーです。 バトルに使用できるアーマー類はもちろん、神姫を着飾る着せ替え用品も含まれるため、ウエポンパーツコーナーに比べるととても色彩きらびやかです。 「と言いつつ、『バトルに使用できる』『着せ替え用品』も充実しているあたり、実に油断がなりませんね武装神姫業界は」 「なんといいますか、バトルの場でもそれを追求する当たり、オシャレに関する執念は人間の女性も神姫も変わらないのですねぇ」 ……そんな感想を持つマスターさんに対し、「武装神姫自身の要望よりも、オーナーが自分の武装神姫をこんな衣装で着飾りたいという要望のほうが多い」+「武装神姫のオーナーは男性が圧倒的」という統計は伏せる私です。これも、オーナーに伝える必要のある情報の取捨選択の一環なのです。 「それにしても……ヘタをすると武器よりも多いんじゃないですか?」 「基本的に性能さえ追求すればよい武器に比べれば、こちらはバリエーションが必要になりますから。 例えば使う銃が何色であるかにこだわる武装神姫はそうそう多くありませんが、着る服が赤いのか青いのか黒いのか白いのかは、どの武装神姫にとっても無視し得ない重要な問題なのです」 「ああ、それはわかる気がします」 「しかも、その服に組み合わせる小物なども考えれば、組み合わせうるパーツは多ければ多いほどよい訳で」 「それだけに需要は増える、それを見込んで供給も増える、と言うわけですか」 「さらに追記すれば、自らの需要を自ら供給しようとする個人なども現れるわけです」 陳列棚を見回せば、『TODA』や『Electro Lolita』、『M-collection』、『プチトマト』といった、いわゆる個人サードパーティのタグのついた商品も多く見受けられます。 「かくて武装神姫は、一層華やかになりにけり、ですね」 「そういうことです」 ふむ、とひとつ頷くマスターさん。 「ところで犬子さん」 「何でしょうマスターさん」 「犬子さんでしたら、どういった衣装がお好みですか?」 「……はい? あの、その、それはつまりその……」 「はい。せっかくセンターに来たのです。何か買って帰るべきだと思うのですよ」 「あ、はい、それが来訪の目的ですし、よろしいかと」 「で、せっかくですので」 マスターさん、ポケットの中の私を覗き込んで、にっこりと笑顔を浮かべました。 「犬子さんのオススメな『僕に有用なモノ』以外にも、犬子さんが望む『犬子さんの欲しい物』も買いたいと思いまして」 「それは……その、身に余るご厚意ですはい」 ……なんと申しますか、『天にも昇る気持ち』とはこういった感情回路の軽度オーバーヒート状態をさすのでしょうね。もちろんドッグテイルは、とっくの昔に制御不能状態なのです。 ですが、本来ならば、生活サポート役としてはウェポンパーツコーナーでそうしたように、身に過ぎるお申し出はご辞退申し上げるのが筋なのでしょう。 しかし、お断りするには、あまりにもったいないお申し出なのも確かで。 あー、どうしたらよいのでしょうか。 「『日頃の感謝』『二人でのお出かけの記念』『初めてのプレゼント』、まぁ名目は何でもいいのですが、要するに今、僕は犬子さんに何かプレゼントを差し上げたい気持ちでいっぱいなのですよ」 う……! マスターさん、そのお言葉は破壊的です。笑顔でそんなことを言われたら、脳内会議での「甘えちゃってもいいかなー?」派閥が議席の過半数を占めてしまいそうなのです。 そして対する「マスターさんの財政状況にご負担かけるのは申し訳ない」派閥は、抵抗は粘り強いながらも対抗手段はもじもじしながら返答を先延ばしにする牛歩戦術しか存在しないのです。 「さ、ご遠慮なさらずに。僕はただ、犬子さんの喜ぶ顔を拝見させていただきたいだけですから」 …………まことに申し訳ありません、ただいま満場一致で「甘えちゃえ!」が可決されました。 「でしたら、その……ありがとうございます、お言葉に甘えさせていただきます」 精一杯の感謝と申し訳なさを込めて、胸ポケットの中で深々と頭を下げる私です。 あーでも、そんな精一杯の神妙さも、暴走状態のドッグテイルが台無し感丸出しでお恥ずかしい。 そんな私を前にくすりと小さく笑ったマスターさん、改めて陳列棚に手を差し伸べて。 「さてでは、何がよろしいですか? もちろん、先ほどの武器コーナーのものでもかまいませんよ。 値段のことはお気になさらず。記念ですし、多少値が張っても構いませんから」 さて。 マスターさんのその言葉に、私は冷静さを取り戻します。 脳内会議に、新たなる議題が提出されます。すなわち、「何を買っていただくべきか?」 考慮すべき点は、やはり「マスターさんにとって有益か?」と言う点と、「要求するモノの値段をいくらに設定するか」と言う点。 前者は、いかにこれがマスターさん自身からの『私が喜ぶモノ』というオファーであるとしても、私がマスターさんにお仕えする武装神姫である以上、考慮せずにいられないポイントです。 実際、マスターさんに喜んでいただけるものであるなら、それは自動的に私自身の喜びにもなるので、この程度ならばオファーの未遂行には当たらないでしょう。 そして後者も、重要なポイントです。マスターさんからは気にしないよう指示があったとしても、やはり可能な限り低額に抑える方が望ましいと考えます。 私は陳列棚を見回し、『TODA』ブランドのスーツ一式に目を向けます。 私の業務内容上、いずれは人様の前でマスターさんのサポートを行なうことも考えられます。 その時に備え、マスターさんの武装神姫として恥ずかしくない服装を整えておくことも必要かもしれません。 お値段も、まぁ公式グッズに比べれば量産が効きにくい分割高ですが、さほど無茶な金額でもありせんし、少なくとも凝った機能の満載な武器などに比べたら低額です。 もちろん大前提として、この品自体の完成度の高さは満足のいくところでありますし、そもそも単純に衣装が増えるのは喜ばしいことです。 このあたりが、妥当なところでしょうか。 と、不意に周囲を影が覆いました。顔を上げると、マスターさんが私の顔を覗き込んでいるところでした。 「犬子さん? 『欲しい物を選んでる』目じゃなくて、『妥協するものを探してる』目になってますよ?」 ……鋭い、鋭すぎますマスターさん。というか、そんな見事な洞察力をお持ちなのに、なぜリモコンの電池交換の際に堂々と絵で書いてあるプラスとマイナスを入れ間違えるのかが私には理解不能です。 「いや、お恥ずかしい。といいますか今回は洞察云々以前でして」 マスターさん、ぴっと私の背後を指差します。 「欲しい物を楽しく選んでいるにしては、しっぽが全然振れてないな、と思ってカマをかけてみました」 く、なんたる迂闊。振れなくてもいい時に勝手に振れて、振られなくてはいけない時に振られないこのドッグテイルは、きっと不良品に違いないのです。 「さ、変に妥協はせず、犬子さんの本当に欲しい物を教えてくださいね?」 えーと、なんと申しますか……いつもは安らぎを感じるマスターさんの笑顔に、今日はなにやら抗い得ぬプレッシャーを感じます。 「あるのですよね、欲しい物? 先ほどプレゼントのお話をしたときの目の輝き具合は、欲しい物がある輝きっぷりでしたよ?」 「マスターさん、追求に容赦がありませんね」 「あるのですよね?」 「………はい」 ごまかしも何もあったものではありません。 ……と、いいますか。 実際のところ正直に申しまして、確かにお申し出を聞かされたときからずっと私の心を捕らえて放さない物品は存在していたのです。 以前、ネットでその存在を知り、それ以来密かに憧れていた物品が。 ですがそれは、現在所有のものと比べて取り立てて性能に変わりはなく、それでいて金額的にもかなり割高になってしまうので、候補からは外していたものでした。 ですが一番ほしい物はと聞かれましたら、間違いなくソレでして……! 「さ、それはなんですか? 教えてください」 「えーと、その……」 マスターさんの笑顔のプレッシャーに押されるように、私はおずおずと、販売コーナーの片隅を指差します。 そちらは……ウエポンパーツコーナーやアーマー・アクセサリーコーナーのような華やかさはなく、人の姿もまばらでしかもその方々は一様に『濃い』とか『深い』といった形容の似合いそうな方たちなのです。 「…………?」 マスターさんも訝しがりながら、しかし私の指し示した方向に足を運びます。 そこは言うなれば。 先ほどまで私たちがいたのがPC関係で言えばライトな層が訪れるソフトや周辺機器のコーナーとすれば、これから向かう先はHDDやらCPUやらマザーボードと言った、もう一層ディープなパーツの扱う場所で。 つまり一言で言ってしまえば、武装神姫の素体パーツコーナーなのです。 「ええと……ここに犬子さんのお望みのものが……?」 「はい、ここにあるはずで……あ」 私が声を上げると、マスターさんも私の視線の先に目を向けました。 むう、マスターさん、なにやら一層訝しげなご様子。 「あの……これが犬子さんご所望の……?」 「はい!」 むう、いけないいけない、つい声が弾んでしまいます。クールにクールに。 あとあなたも落ち着くのです、不良品ドッグテイル。 「ええと、確認ですけど……武器とか服とかでなくて、これがよろしいのですか?」 「はい、これです!」 そこにあったのは、ショーケースの中に鎮座された、一対の脚部パーツでした。 「武装神姫脚部パーツGS ver 1.13、これで間違いありません!」 と、弾みがちな声を抑え、マスターさんをうかがってみます。 「……あの、一部とはいえ武装神姫の素体パーツのため、かなり割高になってしまうのが問題で、ご遠慮していたのですが……」 ちらり、と値札に目を走らせるマスターさん。 「確かに少々値段は張りますが十分許容範囲ですし、犬子さんがこれをご所望でしたらお送りさせていただきますが……あの、素人目には判らないのですが、一体これは何が違うのでしょうか?」 「あ、はい! これはですね、つい先日追加された新パーツで、確かに基本的な機能や耐久性は以前のものと変わらないのですが、特筆すべきは上脚部及び膝部の可動範囲が拡大していることでして!」 ううむ、抑え様としても、ついつい弾む声が止まりません。このパーツを装着できたら、と想像しただけで浮き足立つし目は輝くし声は弾むしドッグテイルは暴走状態なのです。 「ええと……つまり、どういうことでしょうか?」 おっと、説明がマスターさん向けじゃありませんでした。いけません、やはり今の私は浮かれてしまっているようです。 ですが、マスターさん向けの判りやすい説明をしようとすると……その、私が憧れたその決定的な機能を口にしようとしたら、どうしても冷静になれそうにありません。 「はい、つまりですね!! このパーツに換装しますと……」 ですのでいっそ、その興奮状態のままで言い放ってしまうことにします。 「きちんとした正座ができるようになるのです!!」 「……………………………………………………」 「……………………………………………………」 はて、なんでしょうかこの沈黙は。 しかもマスターさん、なにやらヒジョーにビミョーな、なにやら遠くを見つめるような表情でいらっしゃるし。 近くには人影もまばらな売り場に、人の賑わう遠くの売り場からの喧騒がかすかに響く中、ドッグテイルがぱたぱたと振られる音だけがイヤにはっきり聞こえてきます。 「……あの、マスターさん? やはりこれは、ダメでしょうか?」 ドッグテイルを丸めて恐る恐る聞く私の声にはっとなったマスターさん、慌てたように話し始めました。 「あ! いえ! すいません、つい考え事をしてしまいまして! いえ大丈夫ですよ、犬子さんがこれをご所望と言うのでしたら買いますとも! ですがその、なんというか……」 そこで一度言葉を切り、再びヒジョーにビミョーな表情になったマスターさん。 「……色々とゴメンナサイ犬子さん」 ……はて、なぜに私は謝罪されているのでしょうか? <そのなな> <そのきゅう> <目次> ○筆者注:8/30のジオラマスタジオのバージョンアップにて、武装神姫に正座の姿勢を取らせることが可能になったのを、「それが可能なパーツが追加された」と解釈してみました。 参考URL:http //www.shinki-net.konami.jp/journal/29_dai6dan.html
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/548.html
先頭ページへ 装備構成解説 マイティ超高速巡航装備 軽量飛行装備 機動戦闘装備 シエンATパイロットスーツ装備 クエンティン瞬間移動装置活用装備 マイティ 超高速巡航装備 頭部:ヘッドセンサー・アネーロ 胸部:FL012胸部アーマー 背部:リアウイングAAU7 エクステンドブースター×2 VLBNY1スラスター×2 ランディングギアAT3(補助スラスター付バージョン)×2 ポラーシュテルン・FATEシールド×2 VLNBY1増設ラジエーター VLBNY1携行小型タンク ぷちマスィーン・シロにゃん (GEモデルLC3レーザーライフル) 上腕部:VLNBY1腕部アーマー 下腕部:左/FL012ガードシールド、右/M4ライトセイバー 大腿部:VLNBY1脚部アーマー 脹脛部:VLNBY1収納ポケット 脛部:WFブーツ・タイプ・クレイグ 武装: スティレット短距離空対空ミサイル×4 カッツバルゲル長距離空対空ミサイル×2 STR6ミニガン、もしくはアルヴォPDW9 登場時期:「強敵」~「固執」、「ねここの飼い方、そのじゅうさん、後半」 対アラエル戦、クエンティン遭遇戦の序盤など、初期によく用いられた構成。まだ煮詰まっていない段階の、雛形とも呼べる構成が対ルーシー戦でも登場している。 ありったけの推進装備をリアウイングAAU7に取り付け、推力を一方向に向けることで絶大な加速と最高速度をたたき出すことができる。推進器の取り付け方には変遷があり、後になるほどパワーロスが少なくなる(写真は初期の配置)。装備も射程の長いものを中心に取りまとめ、特に最終段階で片翼に懸架していたLC3レーザーライフルの長時間照射は前方の目標掃討に効果が高い。 本装備はアーンヴァルのもともと持っている高速飛行性能をさらに特化させることに成功しているが、同時に欠点も倍化させてしまっている。小回りはもちろん利かず、片腕にライトセイバーを付けているとはいえ近接戦闘は原則ご法度。さらに推進設備を全てリアウイングに集中させているために、推進器がどれか一つでも損傷してしまうとたちまち全体バランスの低下を招き、戦闘力が大きく削がれてしまう。バトルにおいてどんなに性能の高い神姫といえど、一発も被弾せずに戦う、などというのはほとんど無理な話なのである。 良くも悪くもピーキーに着地する結果となり、これ以上の発展を見込めないと判断したマイティとマスターは、飛行能力というアーンヴァルの特性を生かしたまま、より戦闘に適応する装備構成を模索してゆくことになる。 試行錯誤の末、現在以下の二つの構成が登場している。なお、すべての装備にほぼ例外なく取り付けられているぷちマスィーン・シロにゃんは、主に装備の制御や索敵などを担ってマイティの負担を軽減する、いわばフライトオフィサーである。 軽量飛行装備 頭部:ヘッドセンサー・アネーロ(棘輪) 胸部:FL012胸部アーマー(争上衣、ぷちマスィーン・シロにゃん搭乗) 背部:白き翼 上腕部:VLBNY1収納ポケット(なし) 下腕部:M4ライトセイバー×2(FL012増設アーマー) 大腿部:ハグダンド・アーミーブレード(なし) 脛部:ランディングギアAT3(脚部機能停止のため排除) 武装: カロッテTMP (忍者刀・風花、ぷちマスィーン八体) ※( )内は「信念」における装備 登場時期:「固執」、「信念」、「ねここの飼い方、そのじゅうさん、後半」 もともと白き翼のテストのために考えられた構成で、翼の性能を最大限に生かすためかなりの軽装となっている。クエンティン遭遇戦においては「装備B」として、変更されたフィールドに対応するために登場した。また「信念」の対クエンティン戦においては、序盤はストラーフのリアユニット GAアーム、GAレッグを用いた陸戦特化装備であったが、戦闘中脚部機能が死んでしまったために脚部を丸ごと排除して本装備となった。その折もともとの素体装備は変更していないため、防御力重視の構成となっている。 軽快さを生かした格闘戦が得意であったが、性能的にどうしても中途半端にとどまってしまうくせがあり、メイン装備としてはほとんど使われていない。 機動戦闘装備 頭部:ヘッドセンサー・アネーロ 胸部:ホーリィアーマージャケット 背部:レインディアアームドユニット・タイプγ(基部) ハイパーエレクトロマグネティックランチャー×2 バインダー(リアウイングAAU7) ハグダンド・アーミーブレード ぷちマスィーン・シロにゃん 下腕部:M4ライトセイバー×2 脛部:ランディングギアAT3 FL012ガードシールド 推進器付主翼(リアウイングAAU7) 武装: アルヴォLP4ハンドガン カロッテP12 スティレット短距離空対空ミサイル×4(サイドボード供給により発射可能総数は60発以上) 登場時期:神姫たちの舞う空編 アーンヴァルの飛行特性を維持したまま、戦闘適応性を上げるために考案された構成。メインの推進力が背部ではなく、脚部に移行されているのが大きな特長。ヨーロッパの軍隊によく見られるデルタ翼戦闘機のようなシルエットとなっている。 超高速巡航装備と比べて推進力は低下したものの、全体的にコンパクトにまとまっている。そして主翼が360度回転可能で、マグネティックランチャーとバインダーが四つのスタビライザーの役目を果たし、デルタ翼でありながら「低速域における機動性と安定性が低い」という欠点をカバーできている。結果、戦闘機にはできない奇想天外なマニューバーが可能になっている。 なによりも、ホーリィアーマージャケットの小型スラスターやマグネティックランチャーの電磁浮遊推進システムなど、脚部以外のボディ全体に推進器を配することによって、多少の損傷でも戦闘が続行できる優秀なダメージコントロール性能を獲得できたことがこの装備の功績として大きい。 未知数の部分がまだまだ多いが、本編における今後の活躍が大いに期待できる装備構成である。 シエン ATパイロットスーツ装備 頭部:頭甲・咆皇 胸部:VLBNY1胸部アーマー 上腕部:VLBNY1腕部アーマー 下腕部:VLBNY1リストガード 腰部:KT36D1ドッグテイル 大腿部:VLBNY1脚部アーマー 脛部:WFブーツ・タイプ・クレイグ 武装: 十手 カロッテP12 モデルPHCハンドガン・ウズルイフ 登場時期:「バトリングクラブ」、神姫たちの舞う空編 非公式の「ボトムズin武装神姫バトル」において、クリムゾンヘッドに搭乗する際シエンがまとう装備。ヴァッフェシリーズのアーマーは衝撃吸収に長けながらかさばらないため、パイロットスーツとして最適であった。 緊急時の武装として十手や拳銃をコクピットに持ち込んでいる。 ちなみにクリムゾンヘッドの主武装はベルトリンク式に改造し装弾数を増やした咆莱一式である。 クエンティン 瞬間移動装置活用装備 頭部:フロストゥ・グフロートゥ 黒ぶちメガネ 胸部:胸甲・万武(ぷちマスィーン・壱号搭乗) 上腕部:フロストゥ・クレイン 下腕部:FL013スパイクアーマー01 腰部:VLBNY1腰部ベルト 大腿部:FL013スパイクアーマー02 脛部:WFブーツ・タイプ・クレイグ 武装: サイズ・オブ・ザ・グリムリーパー ぷちマスィーン・肆号 ぷちマスィーン・オレにゃん 登場時期:「固執」、「信念」 瞬間移動装置とは厳密には装置ではなく、バーチャルバトルアクセスシステムの隙を利用した高速移動方法であり、あたかも瞬間移動しているように見えるためそう呼ばれる。また本装置によって空中移動も可能である。クエンティンのオーナーである理音が考案しセカンドバーチャルバトルにて使用していた。本装備はその瞬間移動を最大限活用するための構成である。 頭部、上腕部のフロストゥブレード、および下腕部、大腿部のスパイクアーマーは可動し、四肢とあわせて動かすことで限定的ではあるが瞬間移動後のアクロバット機動や体勢安定のためのバインダーとして働く。 主武装がサイズ・オブ・ザ・グリムリーパーと二体のぷちマスィーンだけというやや心もとない内容だが、これは瞬間移動装置の構成上サイドボードに神姫本体を入れねばならないため、武装の容量が限られてしまうためである(開始時の武装を入れるメインボードは空であるが、アクセスポッドには神姫が入れられていないため、武装を入れてもシステム側から「装備不能」と判断されエラーが発生する。そのためメインボードは使用できない)。ただ、瞬間移動のアドバンテージが非常に大きいため、この武装だけで十分という見方もある。 その後どこからともなく(おそらくネットから)瞬間移動の方法が解析され数多くの神姫がこの方法を使用したが、ゲームバランス崩壊の兆しが見えたためにオフィシャル側によってバーチャルバトル空間アクセスルールが改正され、実質使用禁止となってしまった。 そのためクエンティンの本装備はおそらくもう見ることは無い。 先頭ページへ