約 1,954,374 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2659.html
にわか雨だったらしい雨も止み、今日から明日に変わる時間帯。 つまりは0時頃。 俺はこの真っ暗な時間にお気に入りの缶コーヒーが売ってなかったコンビニに再度向かった。 別に新しく在庫が入ったかどうかをしつこくチェックしているわけではない。 他に用事があるから向かっているだけだ。 「……お」 コンビニの制服を着た“アイツ”がいるのを見つけた。 殊勝にも店の前のでかいゴミ箱から、袋を出して口を結んでいる。 「おーす」 「ん? ……ああ、おはようだ」 「真夜中でおはようはねーだろ」 「とある業界では、今日初めて会った人の挨拶はおはようなのだよ」 「なにアホ言ってんだ?」 妙な会話から始まったが、この目の前の女性は君島 縁。 コンビニの制服で腰まである長い髪を首元でぞんざいに結んでいる姿。縁は夜中までこのコンビニで働いている。 初めて出会った日からは俺達の関係しか変わってない。 会いたい時は夜中にここに行けば大抵会えるので俺はよく夜中に出かける。 「おい、さっき来たら『スモロ』がなかったぞ。ちゃんと入れとけよな」 「やれやれ、我が儘を言う。私が商品を管理してる訳ではないのだがね……」 ちなみに『スモロ』というのは『スモールロック』の略称で俺が好きな缶コーヒーのメーカーだ。 このコーヒーが売ってなかったから神姫を拾ったガキどもに会っちまったからな。それについても愚痴ついでに話しておくか。 「そういえばよ、縁も武装神姫って知ってるよな」 「もちろん私も世間の流行は知っているのだよ。それに私はキミの例の人助けならぬ、神姫助けの病気は知っているのだし。……それの入院が必要になったのかね?」 「違えって! ……入院は違うが、神姫助けの方だ」 縁にも、俺が神姫を助けようとする発作は知られている。 ネタぐらいの気持ちで話したら、よくいじられることになった。コイツに話したのは後悔している。 しかも、こいつは気にならないのか、俺がこんなアホな奇病になった経緯を聞いてもこない。 (不思議な女なんだが、俺はそんなところも……あ~……) 恥ずかしいので俺は考えたことを瞬時に捨てた。 「実は今日壊れた神姫を…………拾ったんだ」 俺は軽く視線を逸らしてから言った。 「……ふむ。キミもなのか」 横目に見れば縁は何かを呟きながら、目を見開き少し驚いている。 「あ?……どうした」 「いや、なんでもないぞ。……それで、拾ってどうしたのだね?」 その後縁は肩を竦ませてから、俺の話しの先を促した。 「神姫ショップに働く人が、偶然、道を通ってな。そこの人の店に預けた」 「ほう、偶然。ラッキーだったのだな。……で、どうするのだ? その神姫を猛は引き取るのかね?」 「正直、俺自身もわかんねーから、縁に相談しに来た」 俺が武装神姫を持つ? はっきり言って俺みたいな野郎が持つのは気色悪いという気持ちがあったりする。 だから俺自身は持とうとしていないのだ。 それだったら、神姫におせっかい焼くなと言いたいのはわかる。 自分でも理屈でわかってる。だが、あの少女のような風体の武装神姫には個人的に”感謝”してるんだよ俺は。 ……は~あ、どうすっかなー。 と、俺が頭を抱えて悩みこんでいると。 「別にいいのではないか? 猛が武装神姫を持っていても」 「……。野郎が持っていたら、気持ち悪くないか?」 「いや。私はそうは思わん。現にここのコンビニに働いている高校生の少年は最近、家出神姫を拾ったらしくてな。そのまま世話をしているらしいのだよ」 「へぇー、拾うところとか俺と似たようなエピソードだな。拾った神姫がぶっ壊れてなけりゃ、俺が新しい親でも探してやるんだが……」 「そのまま猛が持ち主になればいいのではないか?」 やっぱり、縁もそう言うのか。 俺にはそれに一抹の不安があるのだが。 「……俺が持っていても縁は不信に思わねえのか」 「ふ、猛が言いたいことは百も承知。……実は高校生の少年の話を聞いてみたら、私も武装神姫を買ってみたいと思ってしまったのだよ。だから私も神姫オーナーになろうではないか」 いやいや、そうじゃなくて。 俺が言いたいことは、神姫も人形とはいえ女の格好してるんだから、変なことを起こさないか心配にならねえのかっつうことを言いたいのだが。 「ん、……なんだね? ちなみに忍者型がいるというのでそれを買おうと思っているぞ」 だめだ。 本気で心配してないっぽい。 二年前に初めて会ったときからこいつは変な女だと思っていたが、いまでも変な女だと思ってる。 「はあ、わかった。様子を見に行ってみて、そんときに考える」 俺はこれ以上縁の邪魔しちゃ悪いと思って、帰る準備をする。 「ふむ。私はなんだかんだで、猛はその子の親になると思うぞ」 「……知ったような口だな」 「キミは実際怖い顔をしているが、本当は優しい男だと私は知ってるからな」 縁は真顔でそう言ってきやがる。 俺はそれを聞くと後ろを向いた。 断じて恥ずかしがってる訳じゃない。断じてだ。 「それじゃあな。仕事無理すんなよ」 「ふふ……ありがとうな。おやすみ」 縁はお礼を言った後は口を縛ったゴミ袋を持って、店の裏に行ってしまった。 俺も縁に会って話したかっただけなので、コンビニで何も買わずそのまま家に帰った。 縁と俺は世間一般でいう“彼氏彼女”だ。 ただの眼つきが鋭い大学生、と、夜から深夜帯でコンビニに働いているフリーターらしい彼女。 傍から見たら馴れ初めなんつーモンはわからんと思うぞ。 大恋愛をして付き合うことになったとか、少女漫画みたいなドロドロな展開になってからハッピーエンドになって付き合うことになったとか、そんなことも一切ない。 しかも、こんな会話だけだと恋人関係にしては素っ気なくもあるが、恋人らしいこともあまりしていない。 聞いたことはないが縁は俺よりも年上だとはわかっていた。イチャイチャするような歳でもないだろうし、これが縁の距離なんだろう。 不満はないし、俺が初めて会った時、そして告白してOK出されてからもなぜか変わってない。 ……あれ? 恋人らしいことをした覚えがあまりない。 本当に縁は俺の彼女なのかと思う。 駅とかで見る恋人たちは人前でもイチャイチャしてるのにな。 ……別にいいけどよ。いきなりラブラブしだしたら気持ち悪いし。 なんで年上で変な女を俺が惚れることになったとかは…………昔に色々あったとしか言えない。 ただの若気の至りだ。 くそ恥ずかしいので思い出したくない。 ―――― 「いらっしゃい!……なんでぇ、オメーか」 「……おい。来た客に向かってなんつーこと言ってんだよ」 半日以上大学の眠くなる講義に縛られ、夜のとばりが差す頃。 店に入れば、熊みたいな大きな店長のおっさんが残念そうにしている。 せっかく大学の帰りからここ『Blacksmith』にわざわざ来たっつーのによ。 「閉店間際で男の顔なんか見たくないぜぇ。できれば神姫愛好家で可愛がってる二十代後半のお姉さんが来てほしいっつうの? 男なら、そういう心情がわかんだろ」 「いいや、俺はわからん。……独り身かよ。何歳なんだ?」 「俺は……29だ」 「ウソだろ」 「ホントだ! 自分でもわかってんだから言うんじゃねぇ!!」 どうやらよく言われているらしい。 俺から見ても、明らかに顔はもう30代に見える。 この店長のおっさんは年齢よりも老けて見えているのが悩みみたいだ。 その上身体がくそでかいし、顔に傷があるしで、そんな女性客が来たとしても怯えて逃げちまうだろうが。 おっさんの姪、霧静みたいな学生が店内で働いていたら大丈夫だが。 店長のおっさんだけが店にいても、その望みは絶対叶わないであろう。 つーか、29歳で高校生ぐらいの姪がいるということは、このおっさんはおそらく弟なのだろうな。だったらおっさんの兄が20歳からの前後半で霧静は生まれたことになるのかもしれん。 兄は早く子どもが生まれてて、弟は29歳で姪とその神姫に助けられながらショップをやっている。 哀れなおっさん。 「ふーん、あっそう。そんで? 昨日の壊れた神姫はどうなったんだよ」 「あ! 話し逸らしやがったなぁ!!…………ったく」 店長のおっさんは、これ以上話してもしょうがないと思ったのか。 ため息を吐いてから、店の入り口に行って営業中の札を準備中にした。 「もう閉店なのか。まだ営業中じゃねえのか?」 「別にいいだろ。もう来ないだろうからなぁ。漣同だったか? ちょっとこっち来い」 営業者がそれでいいのかと思うが、確かに人は来ないっぽいし、閉めても来ないのだろう。主に店長の図体のせいで。 店長のおっさんについて行って、カウンター奥に俺も行く。 「今日は来ねぇと思ってたけどよ、オメーさん、意外に神姫が好きなんじゃねぇか?」 「……うっせえ」 前を歩きながら、後ろを振り向いてニカー、とかの擬音が似合いそうな笑顔。 おっさんの笑顔なんか見ても嬉しくねーよ。 俺が通された所は応接室と言えばいいのか、少し広い部屋で長方形のテーブルに向かい合わせに長広なソファーがある。 横を見れば作業場と名が書かれた扉があった。 「持ってくるから、まってろい」 店長のおっさんはその作業場らしい部屋に入った後すぐに真新しくなった神姫を持って来た。 その神姫をテーブルに置いてから店長のおっさんはソファーに座る。 とりあえず俺も反対に座った。 「こいつはまだ完全に治ってねぇんだわ」 「ああ、あれだろ? 目の部品がねえってやつ」 俺は神姫を手に取ってみた。 綺麗になったが左目に眼帯をしている。 少しどけてみると眼帯の奥は穴が開いていて、電子機器のような部品がゴチャゴチャしている。 機械人形の頭の中は理解できないパーツでいっぱいなんだろう。 「あ、おい。頭ん中に埃とか入ったらどうすんだ。ほら、寄こせ」 俺は素直に渡した。 せっかく治したのに、壊されたらたまらないのだろう。俺はそんな乱暴に扱うやからではないのだが、むしろ、そういう奴が大嫌いっていうのか。 ……俺もはたから見たらそう見えそうだけどな。 とりあえず、すこし反省。 「この神姫、脳内メモリとかも全滅だったんだけどよ。そんで初期化もしてっから、目以外は新品同様にしといたぜ。……んじゃ、一回、起動させてみようか」 そう言って店長のおっさんは神姫の胸部、CSCの部分を弄ったあと、その神姫を立たせた。 座ってる俺と向かい合わせになるように。 なんで? と思う間に起動音がしてから、片目と口が同時に開き機械音声のような声が聞こえてきた。 『タイプ・戦車型MMS神姫ムルメルティア。まずは個体識別の為のネーム、マスターのネームをお教えください』 俺は店長のおっさんを見る。 さっさとしろというジェスチャーをしていた。 もうどうにもならんらしい。 「俺の名前は漣同 猛。お前の名前は……まだ決まってねえ!」 はっきりそう言ったら、店長のおっさんがずっこけた。 「おい!?」 「しかたねーだろ。前準備も無く、いきなりそんなこといわれても思いつかねーだろうが!」 ―――― (自分はどうすればいいんだろうか) 起動プログラムから自我を覚ましてみれば、目の前には自分の上官となるマスター、漣同 猛という人がいる。 どうやら、自分の名前はまだ登録できてないらしい。 買ってきた武装神姫になかなか名前を決められない人がいるので、後で登録できる設定もある。神姫センターで名前を変えることもできるので、別に今でなくてもいいのだけど。 でも、この状況はどうだろうか。 目の前のマスター。――「タケル上官」と言うことにしよう。 眼鏡をしていているが賢そうというより、どちらかというと眼つきが鋭そうな上官ではある。格好が良い上官であるのが嬉しくはあるが。 そのタケル上官が自分の真後ろにいる随分と身体が大きな人物と言い合いをしている。 ……うーん、話しかけずらい。 それになにか自分の目に違和感がある。 ぽっかりと空洞な感じで左目が見えていない……触ってみると眼帯で隠されているみたいだ。 戦車型はアクセサリーで眼帯があるが、本当に隠しているわけではないし、あれはちゃんと見えている。だが、自分は本当の眼帯が装備されている。 自分が不良品なのか、リサイクルされた神姫なのかはわからない。 自分が起動したのもこれが初めてではない気もする。 だけど、――そんなことはよくて。 目の前の上官に、こんな片目のない神姫でいいのかどうか聞かなくては……。 「あの!」 「ん? ああ、そうか。本格的に起動しちまったのか……まだ名前決まってねえんだよ」 「さっさと、決めちまえって。『ああああ』とかテキトー名にしても店のPCで直接変えてやっから」 「うるせえ! 俺はこういうのは真剣に考えちまう派なんだよ。旧世代のロープレみたいに考えんじゃねえ!」 自分の入り込める隙がない。 きっとこんな喚き散らした状況で起動されたのは自分が初めてではないのだろうか。だけど、このようなところで自分は負けない。 「タケル上官!!」 「え、“上官”? 上官ってなんだよ!?」 「ムルメルティア型はマスターの呼び名は名前の後に『上官』がデフォルトなんだと。商品のパッケージにも書いてあんだぞ」 「それを早く言えよ! 軽くビビっただろうが。……はぁ、そんで。ムルメルティア型、俺に何か質問か?」 どうやらタケル上官は自分の名前を型名で呼ぶ事にしたようだ。 保留にされてしまったらしい。 内心で少しガッカリしてしまうが、後で良い名前でもつけてくれるのだろうか? 不安だ。 「自分の左目がないみたいだけど、不具合でもあったのかな?」 「あ~、そうだったな。オメーは道で捨てられてて壊れてたんだわ。それを俺が拾った。わかるか?」 「……うん」 自分に付けられている眼帯を再度触る。 本当に自分は完全な新品ではないらしい。 当り前だ。片目がないのだから。 記憶データをリセットされてしまっているみたいなので、自分が仕えていた前の上官はまったくわからない。 何かがあって捨てられてしまったんだろう。 「ほら、落ち込んでんじゃねえよ。目がない部分も修理する予定なんだから」 「だけど……自分は」 「このおっさんがちゃんと治してくれっから心配すんなよ」 タケル上官が指を差したので、自分は後ろに座っていた人物を見た。 自分が思うに……本当に大きい人だなと。 この人はメカニックなのだろうか。 「おっさん言うな! ……そうそう。そういえばよ、部品の事で漣同に商談があるんだが」 「……なんだよ。なかったんじゃねのか?」 「ここに、一個?……じゃねえな。……ここに一粒のパーツがあるんだが」 メカニックの人が後ろのポケットから、プラスチックケースの薄い箱をテーブルに置く。 自分が中を覗き見てみると、布が敷かれていて、真ん中には自分たち神姫に使われている目のような物。 とても綺麗な色だ。 「こいつは神姫の目だ」 「あるんじゃねえか。だったら、さっさとこいつにつけてくれよ」 ぶっきらぼうに今度は自分に指を差している。多少なりとも想ってはいてくれるらしい。 心配もしてくれるし、優しくもある上官だ。 少なくとも変な上官ではないらしい。 それはよかったと思える。 「慌てなさんな。片目しかない分、こいつはとても貴重な物だ。貴重なだけに保管してたのをすっかり忘れててな。……条件次第ではこのムルメルティア型にくれてやってもいいぜ」 「……これが」 この綺麗な瞳が自分の顔の一部になるのか。 自分にしては心が惹かれてしまう。 だけど、タケル上官はどう思ってるのだろうか。 無理難題を出されてしまったりとか、起動仕立てでそんな迷惑は掛けられないのだけど。 「金とかじゃねえのかよ?」 「こいつは一介の大学生とかが払える額じゃねえからな。もちろん借金して払えとかそんな鬼じゃねえ。 ……条件はそうさな……漣同、オメーさんここで働く気はないか?」 「…………はぁ?」 タケル上官は数秒考えてから、すっとんきょうな声をあげた。 自分が起動してから、なんだか凄い展開になってきているみたいだ。 自分自身も一体これからどうなるのか、全然わからない。 前へ
https://w.atwiki.jp/kskani/pages/256.html
【書き手諸氏でバトルロワイアル】 スレNo. レスNo. タイトル 作者 主催者 登場人物 備考 12 138-146 kskロワ書き手バトルロワイアルその1 名無し カヲル君 名無し、称号がある書き手諸氏 166 無題 名無し カヲル君 ◆U85ZpF.SRY氏◆4etfPW5xU6氏 【紹介文その2】の設定 677 無題2 名無し カヲル君 ◆S828SR0enc氏、◆qYuVhwC7l氏 S82q氏は書き手紹介1設定、qYu氏は紹介2設定 709-716 kskロワ書き手バトルロワイアルその1 たぶん続かない 名無し カヲル君 ◆321goTfE72氏、◆qYuVhwC7l.氏、ロイリン 817-819 冷酷と熱血の間で ◆NIKUcB1AGw カヲル君 ◆NIKUcB1AGw氏、◆0O6axtEvXI氏 【紹介文その2】の設定 656-658 kskロワ書き手バトルロワイアルその1 おそらく続かない 名無し ◆321goTfE72氏、◆qYuVhwC7l.氏、◆bD004imcx.氏、◆EFl5CDAPlM氏 321go氏、qYu氏は紹介2設定? 16 448 無題3 名無し カヲル君 ◆Fe3NifTDyM氏 紹介文1の設定 18 834-835 シト新生 ◆NIKUcB1AGw カヲル君 ◆NIKUcB1AGw氏 冷酷と熱血の間での続き 841-842 体の中に入りし異物 名無し カヲル君? ◆Fe3NifTDyM氏、◆EFl5CDAPlM氏 上記のおそらく続かないの話と無題3の続き
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/607.html
第弐幕 「Virgin cry」 「マスターは・・・まだ寝ているのか」 どうも私を購入したのは相当衝動的だったらしく、マスターの神姫に対する認識と知識は非常にあやふやで、昨夜は結局質問攻めに会い、そのまま互いに「眠って」しまったのだ 取敢えずクレイドルから体を引き剥がし、部屋の中を散策する事にする 私?私の名はカスミ。侍型MMS、タイプ紅緒、個体名「華墨」。マスターである佐鳴武士に買われて二日目の、言わば新米の武装神姫である マスターの部屋は、本棚が数十年前の漫画本で埋め尽くされ、戸棚の上にはMMSでこそ無いが、種々のアクションフィギュアやプラモデルが好き勝手なポーズで放置されている 本人が言うには節操無く格好良いものばかり集めているらしく、確かに私の「知識」と照らし合わせても、特定のアニメやゲームのグッズを集めているという感覚からは遠いと見受けられた 「・・・ほう、これはなかなか・・・」 等と呟きながら、勝手にそこらに飾ってあるフィギュアの武器だの、本体から脱落したパーツだのを手にとって構えてみたりする そうすると、不思議と自分が強くなったような気がする・・・これが武装神姫の戦闘本能というやつなのだろうか 「いい剣だ」 仮面の戦士が構えていた重そうな大剣を両手で構え、ポーズをつけて素振りなどしてみる・・・今のポーズは決まっていたな と、窓の辺りから入ってきた気配に咄嗟に振り向く。そういえば猫が出入りする様な小さな扉がしつらえられていたが 「この部屋の住人ならば挨拶しておかなければなるまいな・・・」 何故か仮面戦士の大剣は携えたまま窓の方へ向かう。ベランダ側の窓からは、微かに爽やかな朝の空気が出入りしており、人工皮膚を心地良く撫でてゆく あぁ・・・いい気持ちだ・・・・白い陽光と風に包まれる部屋、薄く寝息を立てるマスター、自分が知識でしか知らなかった世界、私の傍にもそもそとやって来る緑色の謎の生き物・・・ 待て 待て待て なんだか異様な生き物が私を見つめている(ように見える)トゲトゲした背鰭に、ギクシャクした動作、鼻面から尾の先迄概ね50センチ、全身が緑色の鱗で覆われていて、眼球まで皮膚がかぶさっている ぎょろ 「ひッ!?」 見た 見られた 今明らかに瞳が私を見た しかも右目だけが 左目は明らかにぐりぐりと別の方向を索敵(?)中で、それは即ち左右の瞳がてんでばらばらに動いている事になる 体が動かない・・・ッ 何を怯えているんだ、私は人類の英知が生み出した科学の子「武装神姫」だぞ。こんな謎の爬虫類相手に足が竦むなど、何かの間違いだッ・・・なんで色変わってんだよ・・・いい気になりやがって 取敢えずまずは話しかけてみよう。うむ、ファーストコンタクトは大事だ。これに失敗した事による悲劇は映画史上枚挙に暇が無い。危険な相手かどうかは話をしてみないと・・・ 瞬間、謎の爬虫類の口から何かが放たれた・・・凄まじい速度、神姫の動体視力で持ってしても捕らえ切る事が困難なそれは、もし私がターゲットにされていたなら確実に一撃で仕留められていただろう 気付くと、ヤツの口から何かの昆虫と思しき肢がはみ出しており、ヤツはそれをむしゃむしゃと旨そうに喰らっていた 「・・・き・・・っ貴様なかなかやるな!!だっ・・・だがその程度のデモンストレーションでびびる私ではないぞ!!神姫に同じ手は二度と通用しないのだ!その技をここでみせてしまった以上最早貴様に勝ち目は・・・」 仮面戦士の大剣を構えつつ口上を放つ、が、ヤツはそれを無視して私の脇をのそのそと通り抜ける 「・・・ふっ・・・しょっ、所詮爬虫類だな私の圧力に恐れをなして逃げるのか!?どちらがより上位の存在か、これではっきり・・・え?」 振り返り、ヤツに剣を向けて再び口上を放つ私。その剣の先で、マスターがなんとも言えない表情で笑いを堪えていた 「いやぁ華墨は勇ましいなぁ。大概のやつはボナパルト君を最初に見た時はびびるのに、まさかそれと闘おうとするとはな・・・さすがは武装神姫って事か」 「・・・もう勘弁してくれ・・・マスター・・・」 着替えながら笑うマスター。「ボナパルト君」と対峙した時の私の構えは、本当にへっぴり腰で、それだけで既に笑ってしまいそうな程情け無い構えだったらしい 「なんでカメレオンなんかが居る・・・?マスターは昨夜そんな事は一言も・・・」 「いやぁ、なんか判らんけど前にこの部屋に住んでた奴が放置していったらしくてな。ほら、ベランダの外に木が一本見えるだろ?あそことこの部屋を根城に生活してるらしいんだわ」 これは後で聞いたのだが、ベランダには「ヴェートーヴェン君」という名の亀も居るらしい。つくづく自分の名前が「エリザベス13世」とかにならなくて良かったと思った 「・・・しかしまぁ元気と闘志はあるみたいだな?いい感じだぜ。これでバトル向きの性格じゃなかったらどうしようかと思ってたんだ」 「・・・?マスター、どうするんだ?」 「バトルスペースへお前を連れて行く。なんつったって『武装』神姫なんだからな。お前の力、見せてもらうぜ?」 歯を見せて笑うマスター。後ろにボナパルト君さえ居なければ、私はとても凛々しい表情で「応」と言えただろう 神姫のバトルは、実際に神姫同士を戦わせるリアルバトルと、往年の「プラモ狂○郎」や「ガ○ダム野郎」「プラモ○ォーズ」の様なバーチャルバトルがあるらしい マスターが以前に見た「ツガル」の戦いは、そのバーチャルバトルの方らしく、低位のランカーや神姫が傷付くのを嫌がる人々から支持され、公式リーグに導入して欲しいとする声も一部で上がっているそうだ で、その低位ランカーの草試合・・・サードリーグレベルのバトルが行なえる、近所で唯一の店を目指してマスターは来たのだ 古風な横開きのガラス戸を開ける。来客を知らせるチャイムが店内に響き渡る 古風な店・・・数十年前から時が止まったかの様な印象を受けたと後でマスターは漏らしていた・・・所謂駄菓子屋のレベルの店内に、明らかに不釣合いなバトル筺体 「この近所にこんな店があったのかよ・・・知らなかったぜ」 「いらっしゃい。初めて見るお客さんだね」 そして、店長と思しきフケ顔の青年は、明らかにこんな店の店員をやっているよりは、異星人の残した超戦闘服を着て、世界を征服した秘密結社を打倒して自らこの惑星の王となろうとする方が似合いそうな容貌である(何を考えているんだ私は) 「武装神姫のバトルってのがやりたいんだけど・・・相手居る?」 「・・・ほう。新規さんか・・・成程、ではバトル用のICカードを作るから、神姫と一緒に奥に来てくれるかな」 武装の登録等を取敢えず一通り済ませる迄におおよそ一時間を要したが、マスターは随分やる気のようだ・・・無論私も、緊張感と共に、マスター言う所の「闘志」が湧き上がるのを感じていた 「佐鳴 武士君と、華墨君だね・・・?これで登録終了だ。多分今日も待っていたら『槙縞ランカー』が一人や二人くらいは来ると思うから、その人達と戦って見ると良い」 「『槙縞ランカー』って何?」 「この町の地元リーグ・・・この店の名前を取って『槙縞ランキング』と呼ばれているが・・・の事さ。周辺に住んでいる大概の神姫オーナーとその神姫の強さを私達が評価してランキングしている。初めての君にはピンと来ないかもしれないが、中には公式のセカンドリーグでもそこそこいい所まで行くと目される神姫も居るよ」 「凄えなぁ・・・燃えてくるぜ!」 「フ・・・充分に熱血してくれ給え・・・どうしたキャロライン?」 見ると、店長のズボンの裾を引っ張る神姫・・・ストレートロングヘアで一瞬判らなかったが、ヴァッフェバニーか?咥え煙草風のアクセサリを付けている・・・ 「彰人、客が来てる」 店長は客に対応する為に出て行く 「バトルは初めてかい?」 「・・・あ・・・?あぁ」 いきなり声を掛けられて戸惑う。そういえば、何故この神姫(ひと)が相手では駄目なのか? 「済まないね・・・あたしはもう闘わない事にしてるんだ」 「・・・っ!!」 心を読まれたのか!?何だ?この神姫は 私が一人で驚愕していると、店長が入って来る 「武士君、華墨君。早速バトルが出来るようだよ」 それを聞いて、傍にある玩具の箱を見ていたマスターが勢い良く立ち上がる 「おっけい!どんなやつでもかかって来いってんだ!行くぜ?華墨!」 指を鳴らすマスター、喉を鳴らす私。緊張感は胸を締め付ける程になっている 「行ってきな。あんたの力、しっかり試しておいで」 キャロラインと呼ばれたヴァッフェバニーに肩を押され、私はマスターの肩に飛び乗った・・・! 剣は紅い花の誇り 前へ 次へ
https://w.atwiki.jp/battler/pages/3245.html
*タイトルはまだ不確定です。 [0-バトロイニュース] バートロイニュース♪ 只今より、昨日の結果をお知らせいたします。 バートロイニュース♪ 以上、バトロイニュースでした。 [1-STAR FIGHTER] I m calling fighters 目を閉じて 心の声聞いてる まだ知らない 強者に出会いたい I m winning the battle まばゆく輝いてる 願いたち この手の中 降りてきて流れ星・・・ [2-未勝利でリセット!] 未勝利だって Good night 寝逃げすることも悪くないよね きっと目が覚めて 忘れちゃうみんな 凡退だって Don t mind 朝のまぶしさに消えてしまえばいいな 新しい一日でリセット! [3-1-ボンタイ☆センセイション] げっちゅ! LIFE1で 凡退圏!泣いたたたー 凡退黒星ふんだりけったり 飛んだかな 期待せず居たら吃驚 奇跡だよー どっきん 江藤小百合がぶ・い・つー ウッーウッーウマウマ(゚∀゚) ウッーウッーウマウマ(゚∀゚) ウッーウッーウマウマ(゚∀゚) ウッーウッーウマウマ(゚∀゚) [5-カービィのバトロイレース] 誰よりも早く 登録しろ もたもたしてると遅れちゃう バトロイの女神は待ってくれない すぐに誰かに先越される 誰よりも早く勝ち進め もたもたしてると負けまくる ひどいとすぐくるあの衝撃 屈辱の三文字・未勝利! [6-nowhere] 快傑まふっと 山 テオロ Mr.H 海瑠 風騎 神 恵介 ヨッシー 対抗屋 Jix https ふみちゃん [7-pk軍] pk軍 俺ってチーター pk軍 オレオレって チーターチーター pk軍 俺ってチーター チーターマン 俺達ってチーターチーター この俺こそpk軍 この俺こそpk軍 稼ぎ続ける 懲りずに工作 俺最強バトラー 誰にも負けないぜ! [8-levan Polkka] あ らっつぁっつぁーゃ りびらりりんらば りったんりんたんでんらんどぅ わば りったったー ばりっばりっばりり りびりびすたんでんらんどぅ やば りんだんてんらん ていあろー わらば どぅぶどぅぶでいえぶー ら りったんでぃんらん でんらんどぅ たたたたどぅーどぅーでいぇぶー あ らっつぁっつぁーゃ りびらりりんらば りったんりんたんでんらんどぅ わば りったったー ばりっばりっばりり りびりびすたんでんらんどぅ やば りんだんてんらん ていあろー わらば どぅぶどぅぶでいえぶー ら りったんでぃんらん でんらんどぅ たたたたどぅーどぅーでいぇぶー [9-またかいな] またかいな またかいな また またかいかい この不調は 止められない♪ もっと登録しても 凡退 ちょっと危険な戦果 またかいな またかいな また またかいかい またお前か 凡退か だいたいいつも4勝で終わる ちょっと危険な負け運 [10-男女] 男女男男女男女 ( ゚∀゚)o彡゜ヒューヒュー 男女男男女男女 ( ゚∀゚)o彡゜ヒューヒュー 男女男男女女男女男女 女男女男女男男女 [11-モンターギュー家とキャビュレット家] (イ゙ェアアアア!) [12-I m lovein it] (らんらんるーって何なんだー?) (I m lovein it) 「13-The Loss of fighter 〜鬼神軍の不調〜] また負けた! また負けた! また負けた! また負けた! 「14-D-BR杯出場までは眠らない] 無理だ!!無理だ!! 僕の実力では 難しすぎて進めない [15-未来への咆哮] 立ち上がれ 気高く舞え 燃える紅牙軍戦士よ 千の覚悟 身にまとい 君よ 雄雄しく 羽ばたけー・・・ [16-シェゾ・ウィグィィが倒せない] ・・・ないよ!(倒せないよ) あの攻撃何回やっても避けれない 後ろに回って打ち続けても いずれは会心を喰らう いろんなパラも試してみたけど 変態相手じゃ意味がない!! だから次は絶対勝つために 僕はパソの前で作戦を練り直す [17-メルト] アリテ なかなか出られない でも凡退なんてしないわ 私 だって君の攻撃 好きなの [18-だんご大家族] 駆け出し準備 水をかけて 大きなまるい輪になるよ 殊勲打を祝う武村 みんなで笑い合うよ 江藤もそこで手を振って見てる 優しい悲願の栄冠 嬉しいこと 悲しいことも チームとともにある [19-神の緑羽] 最強型ステータスの元祖 ねこりんの緑羽 19回も勝ち続けてきた この腕をたよりに [20-D-BR.netにて。] ページには女性の顔 現れて笑い出す 閉鎖だと 思うなんて つらく悲しすぎて 戻らない本家 呟けば最後・・・ [21-you] あなたは今どこで何をしていますか? この空の続く場所にいますか? いつものように笑顔でいてくれますか? 今はただそれを願い続ける [22-ケータイ騎手に大変なところでブックフルにされました] 嫌いキライ 携帝 (あん ああん あん ああん あん) 誰が ダレガ can t regist with you どうして なぜかしら (あん ああん あん) why why why why don t I miss you a lot character? 知らないわ そんなルール 10キャラ登録したらブックフル 頼むから 自重しろ 他人の楽しみまで簡単に盗まないで [23-U.Nオーエンは彼女なのか?] BOSSバトロイに出た 紅魔の館の妹は まりののD-BR杯で 0系に倒された はやく遊ぼうよ 人形は何も喋らない 一つしか知らない 唄を歌ってみるの 「24-優勝にしなさいっ!] ぜんぶ 倒してほしいの ずっと 栄冠とってほしいの ギュッと 抱きしめてほしいの わたし たちに 優勝に、し、な、さっ、い〜 [25-思い出は億千万] 見過ごしてたバトルは 億千万 億千万 映された無惨な グラフィティ 登録されたファイター 億千万 億千万 選手達のファイト ドラマチィック [27-ハレ晴レユカイ] アル晴レタ日ノ事 これ以上の勝利が 限りなく降り注ぐ 不可能じゃないわ 明日また会うとき 笑いながら報告 嬉しさを集めよう 簡単なんだよ こ・ん・な・の 「28-God kows…] だから、わたし 戦うよ どんな辛い 強豪の闇の中でさえ きっとあなたは輝いて 超える [30-解読不能] 三連発 音を立てて 大記録、造って行く キレイに、ハットトリック [32-パーフェクトスター・パーフェクトスタイル] You still play キミの言葉がまだはなれないの あの日あの場所で そうめんに負けてから 勝てないままどれくらいたったのかなきっと 勝利の栄冠をもう一度掴め [33-神風喰らわれすぐ負ける〜狂気の島田真北] 神風タックル効いてるよ、力と巨体の合わせ技 神風タックル効いてるよ、捨て身の奥義だよ [34-Help,me,ETOUUUUUUUUUU!!] ああ、どうしよう 高く振り上げたこの腕 (( ゚∀゚)o彡 やったー!やったー!) ワーストかと思ったら 健闘して6番手 [36-Trial fighters!] 高く飛べ 高く空へ 高く蹴れ 高く声を上げ いつか夢見る その日の向こうまで きみの顔 忘れない その汗 忘れない これから始まる 若手たちの未来を その足は歩き出す やがて来る舞台へ 「37-1000%SPARKING!] もっとCritical hit! 強く唸る会心 振り向いたら相手はまだ生きている だからCritical hit! 高くかざした拳 力の限り 目指せ勝利を [40バトロイが夜を往く] もっと 高めて果てなく 歴代記録で 貴方だけが使える ステータスで 重ねつくして バトル 渦巻く最中に とぎれる記録に 今宵だけの登録 消えるわ 虚しく [41-ネイティブフェイス] 三冠 相本 凡退にも負けずに 今日も繰り出す 純白リングで そーれー 気合いのS-Bahn sword! 三度の最多勝 その誇りを胸に 今日も戦うよ 舞台の上 決めろ殊勲打 [42-True my heart] True my heart キミを近くで 誰より感じたい close to my love 瞳閉じて いつか叶うから 素直な気持ち抱きしめ [44-YATTA!] YATTA!YATTA! D-BR優勝 YATTA!YATTA! レギュラー昇格 たったの五分あればいい それで登録HAPPYだ! YATTA!YATTA! 連勝狙う YATTA!YATTA! 勝利も稼ぐ やんなるくらい健康だ Everybody say YATTA! [45-凡退にしてあげる♪] あのね 早く バトロイに入れてよ どうしたの?対戦者情報ずっと見つめてる 君なんて 凡退にしてあげる♪ 俺はまだね、頑張るから 凡退にしてあげる♪ だから ちょっと覚悟をしててよね 凡退にしてやんよ 世界中の誰、誰より 凡退にしてあげる だから もっとお前に攻撃して [46-レッツゴー!陰陽師] 悪霊退散!悪霊退散! 凡退 黒星 困った時は どーまん!せーまん!どーまん!せーまん! すぐに呼びましょ陰陽師 レッツゴー! 悪霊退散!悪霊退散! 一抜け V逸 困ったときは どーまん!せーまん!どーまん!せーまん! 助けてもらおう陰陽師! レッツゴー! キライ 嫌い 携帝... おっくせんまん!おっくせんまん! (悪霊退散!怨念 怨恨 困った時は) 限りなく降り注ぐ不可能じゃないわ (どーまん!せーまん!どーまん!せーまん! (鎮めてもらおう 陰陽師 レッツゴー!)忘れちゃうみんな) 凡退にしてあげる♪ (未勝利だってGood night. 寝逃げすることも)悪霊退散!悪霊退散!) もたもたしてると遅れちゃう(妖怪 あやかし 困った時は) おいしいものは待ってくれない((林檎と蜂蜜 紅茶のジャムは) どーまん!せーまん!どーまん!せーまん!) やがてくる過酷も 悪霊退散 悪霊退散(凡退にしてあげる) 怨霊 物の怪 困った時は(俺はまだね、頑張るから) どーまん!せーまん!どーまん!せーまん!(みっくみっくにしてあげる♪) すぐに呼びましょ 陰陽師(だからちょっと 覚悟をしててよね) 悪霊退散!悪霊退散! 凡退 黒星 困った時は どーまん!せーまん!どーまん!せーまん! 相談しましょう 陰陽師! やっぱり頼れる 陰陽師! みんなのヒーロー 陰・陽・師! [47-G線上のアリア] 本日はバトルロイヤルに御アクセス頂き、有難うございます。 大変申し訳ありませんが、このキャラクターは 未勝利敗退によって出場停止されたため、登録できません。 またのご活躍をお待ちしおります。
https://w.atwiki.jp/2chbattlerondo/pages/75.html
オーナーグレードによる限定販売品について答えてみました。(システム関連の項参照) -- (名無しさん) 2007-07-04 00 43 15 PFWとしてPeerGuardianを使っている場合、210.249.144.106~210.249.144.107を解放しておくと良いことが有るかもしれません。 -- (名無しさん) 2007-08-18 20 29 21 公式URLの変更に伴ってティールームの項目へのリンクが切れているので修正してくださいますか? 他のページでも同じようなリンク切れがあるかも…と思ったので、古いURLでwiki内を検索して新しいURLに置換してもらえたら嬉しいなーと黒子が申しております -- (名無しさん) 2007-12-13 15 58 42 今日、ゲーム内データの保持期限についてコナミさんに直接問い合わせました。180日間の放置で神姫の育成データは消滅するけど、オーナー情報やアチーブメント、CSC等は消えずに残るそうです。 -- (名無しさん) 2008-09-14 00 21 09 Q.自分より高レベルの相手~の部分に関して ClassCバトルにてLv42の課金装備なしのフブキさんでもLv98白子(攻撃・命中がLv25程度で武装は覚えていないがバトルロンド専用課金装備使いまくりだったのは確か)に勝てました 本来なら証拠データを提出すべきなんでしょうがレベル的に絶対勝てないだろうと思っていたところで勝ってしまったので動揺してリプレイ保存忘れました・・・すみません やる気さえあればフブキオンリーでも頑張れないことはないという証明のため一応。 でも実際問題どうしても課金(フィギュア購入含む)できない状況でなければある程度の武装確保のために何かしら買った方がいいと思います(フブキが弱いとかそういうのでなく他の神姫を手に入れることに夜武装の種類拡張や各神姫のアチーブメント達成時にもらえる武装等の関係でフィギュア持ってるor課金して複数育ててる人の方が有利になるため) -- (リエル) 2009-06-10 01 55 39 レベル差でも相手が絶賛トレボケ中だったりで、結構いい勝負になることがあるね 諦めなければ勝ちが拾えることもあるよ -- (名無しさん) 2009-06-10 03 10 57 そうですね それ以外だと武器構成を唐突に近接から射撃オンリーに変える等の大幅な変化が見られる場合はAIが混乱するのか挙動がおかしくなります(遠距離武器しか持っていないのに間合いを詰めてサンドバッグ状態になる等) どれもバランスよくないと勝てないって事ですかね -- (リエル) 2009-06-14 19 28 03 ティールームでは、魚拓のアチーブメントはとれます -- (名無しさん) 2009-10-26 22 15 49 起動で落ちるという部分ですが こちらの環境(メインとTV出力のマルチディスプレイ)では、 設定の解像度が両ディスプレイの解像度以下でないと動作しませんでした。 (クライアントを表示させているのがメインの方でも) 当初の設定↓ メイン:1280*1024 TV:800*600 武装神姫:1024*768 上記だとダメなのでTVの解像度を上げるか、設定を下げないと起動しません。 起動時に全てのディスプレイのチェックをしているのでしょうか? 最初は単にスペック不足かと思って諦めかけたのですが、上記で起動したので報告までに。 -- (名無しさん) 2009-12-16 13 57 25 回避か防御を覚えさせることはできたのですが スキルを出すタイミングを覚えさせるのも褒めるか叱るかなんですよね? そうすると回避か防御覚えさせてのがまたチャラになるか不安なのですがどうやって覚えさせればいいのでしょうか? -- (名無しさん) 2010-03-09 22 31 20
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1872.html
5.ショッキング・ショッピング 「へえ、結構賑わってるもんだねえ」 土曜日の夕刻、僕達はその筋では有名だと言われている神姫専門ショップへと足を運んでいた。一通りの説明を受けたあと、「やっぱり実際に扱ってる店に行ってみたいな」という僕の要望に応えて、若山さんが連れてきてくれたのだ。品揃えはもちろんのこと、サポート体制も充実しており、若山さんの一押しショップなんだとか。 『ホビーショップ・エルゴ』、それがこの店の名前だった。 「それにしても、年齢層とか性別とか……随分ばらばらだね」 正直に言って、僕が武装神姫に対して若干マニアックなイメージを抱いていたことは否定出来ない。いくら最先端のロボットとはいえ、元々は女の子の形をしたフィギュアなわけだし。だから、こういう店の客層も、もっと野暮ったい……そう、僕みたいな雰囲気の男性客が多いものと思っていた。 ところが実際にはそんなこともなく、下は小学生から上は老齢のお爺さんお婆さんまで、更に家族連れや女子高生、果てはカップルなんかまでいたりする。僕みたいな存在の方が逆に浮いて見えるくらいだ。 「イメージと違ったでしょ~。それだけ神姫の存在が世の中に浸透してきてるってことよね~」 考えてみれば、若山さんだって『女の子フィギュア』の世界からは程遠い人間に見える。即ち、武装神姫はもはやただの『女の子フィギュア』ではなく、小さな友達あるいはパートナーとして、世間に受け入れられているということなのだろう。 「ま、そんなことはさておき……ここに来て最初に見るものといえば、やっぱりアレよね~」 若山さんがスキップしながら店の一角へと向かう。右も左もわからない僕が一人で店を回れるわけもなく、とりあえず彼女の後についていくことにした。大地は「俺は見飽きたからいいよ」なんて手をひらひらさせていたけど、一体何なのだろう。 若山さんがやってきたのは神姫用の服飾売り場だった。人間用のそれに勝るとも劣らない、多種多様なデザインの衣装が所狭しと展示されている。ただし人間の着る服とは違い、一目見て奇抜なデザインのものが多いことがわかった。 「わ~、すごいですね」 初めて見る衣装の数々に、ノエルはミツバチのようにあっちへ飛んだりこっちへ飛んだりしている。そんなノエルの様子を、若山さんがにこにこしながら眺めていた。 「やっぱり女の子には可愛い服を着せてあげないとね~。さてさて、ノエルちゃんにはどんなのが似合うかしら~……」 若山さんの表情が一変し、職人の顔が現れる。服飾デザインのエキスパートである彼女だ、そのセンスに疑いの余地はない。僕が見繕うよりは遥かに良い物を選んでくれるだろう。 「じゃ~ん、これなんてどうかしら~」 若山さんが誇らしげに手にしたのは、レース生地をふんだんにあしらったふりふりドレスだった。なんというか、すごくふりふりである。徹底的にふりふりである。 ……うん、落ち着け僕。 っていうかこれ、センス云々じゃなくて、若山さんの趣味なんじゃないか? 「うわあ、可愛いです~」 そのあまりのふりふりっぷりに僕が呆然としているにも関わらず、ノエルはきらきらした目でそのドレスを食い入るように見つめている。まあ確かにノエルに似合いそうではある、が……。 「なんというか、すごいね……ノエルはそういうのが好きなのかい?」 ようやく絞り出した僕の言葉に、若山さんがちっちっち、と人差し指を振る。って、何故かノエルまでそれを真似してるんだけど。 「甘いわよ~狩野クン。女の子はね、生まれながらにしてお姫様ドレスに憧れるものなのよ~」 自信たっぷりに言ってのける若山さんに、うんうんと頷くノエル。僕にはよくわからないが、そういうものなのだろうか。 「ほらほら、ぼーっとしてないで狩野クンも選んであげなさいよ~」 若山さんが僕を急かすが、残念ながら僕に女の子の衣装を選べるような器量はない。僕が正直にそう告げると、何故か若山さんはにまーっと笑って僕に耳打ちしてきた。 「最初に買ってあげるものくらい、自分で決めた方がいいわよ~。センスなんかより、女の子にとってはそういう『気持ち』の方が大事なんだから。ノエルちゃんもきっと喜んでくれるわよ」 そう言いながらガッツポーズなぞ決めてる若山さん。どうにも何か企んでるような気がして仕方ないのだが……。 まあそれはともかく、確かに自分で決めるべきだという意見には一理あると思う。僕はない知恵を絞りつつ、ノエルに似合いそうな衣装を考えてみた。 「さ~て、じゃあ私もめろんに新しい衣装買ってあげようかしらね~」 意気揚々と歩き出す若山さんを、その右肩にちょこんと座っていためろんが慌てて止める。 「え、あ、いやご主人。儂はこの衣装が気に入っておる故、他の衣装など……」 「あら~嬉しいこと言ってくれるわね。でもそれとこれとは別なの~。さ、行きましょ」 「ちょ、待っ、みいやーっ!」 首根っこをつままれ、さながら本物の猫のように連行されるめろん。何だろう、そんなに困るようなことなのかな。 「暁人さ~ん、素敵な服がたくさんありすぎて迷っちゃいます~」 困ったような口調とは裏腹に、とっても嬉しそうな顔のノエルが僕の肩に着地する。そんなノエルの頭を、僕は軽く――やりすぎるとまたノエルが脱力して大変なことになってしまうので――撫でてやった。 「まだまだ時間はあるからね。ゆっくり選ぼうか」 「はいっ!」 そんな風に二人であれやこれやと物色しているうちに、一着の衣装が僕の目に留まった。 それは黒を基調にしたシンプルなデザインのドレスだった。煌びやかな装飾こそないものの、各所にさりげなく意匠がこらされており、決して地味さを感じさせない。なんとなくだけど、ノエルに似合いそうだと思った。 「ノエル、こういうのはどう?」 「わあ、素敵……あ、でも私に似合うでしょうか……?」 大人びた印象のドレスを前に、一度は目を輝かせたノエルだが、すぐに不安そうな表情になる。自分に似合うかどうかが、気にかかるのだろう。 「着てみればわかるよ。とりあえず試着してみたら?」 しばし悩むような素振りを見せていたノエルだが、僕がドレスを押し付けるように手渡すと、意を決して神姫用の試着室に飛び込んでいった。『神姫用の試着室』なんてものがある辺り、ここの店主は神姫に対して相当な思い入れがあるんだろうなあ、などと思う。 そんな事を考えていると、不意に後ろから馴れ馴れしく声をかけられた。 「あっれー、狩野先輩じゃん!」 誰だろう、会社の後輩に僕のことを『先輩』と呼ぶヤツなんかいたかな、などと思いながら振り返る。そこには、ボーイッシュな美人顔が目の前にあった……そう、目の前十センチの場所に。 「うわあっ!」 思わず飛びすさり、十センチの距離を二メートルまで引き離す。反射神経っていうのはすごいな、運動が苦手な僕でもこれだけの敏捷性を発揮出来るんだから……じゃなくて! 「おっしーい。もうちょっとで狩野先輩のキスゲット! だったのにー」 僕を脅かした張本人は、唇に指を当てながらそんなことをぼやいている。こらこら、公衆の面前でそんなことを開けっぴろげに言うんじゃない。 こほん、と一つ咳払いをし、冷静さを取り戻そうと努める……心臓が凄い速さで「そんなの無理だ」と訴えてくるが、そうも言っていられない。 「あー……うん、久しぶりだな、三潮」 どうやら心臓の訴えは正しかったらしい。何しろ、なんとか絞り出した言葉がこれだ。目の前の美人はそんな僕の様子にクスクスと笑っている。 「お久しぶり、先輩。変わってないねえ、色々と」 「お前の方こそ相変わらずだな。その何かにつけて人をからかう癖、いい加減直したらどうだ?」 「却下。先輩からかうの楽しいんだもん」 僕はこめかみを押さえて呆れた様子をアピールするが、全く意に介してないようだ。本当に、全然変わっていない。 彼女は三潮環(みしお たまき)、僕の大学の後輩だ。知り合ったきっかけは、確か研究室見学か何かで彼女が僕のところに来たことだったと思う。第一印象は「落ち着いた雰囲気の真面目そうな女性」だった。もっとも、その印象はわずか三十分で崩されたわけだが。 「それはそうと、お前何でこんな所にいるんだ?」 僕の疑問は、僕の立場からすれば至極当然のものだった。何しろ僕達が卒業した大学は、ここから特急を使っても四時間以上はかかる場所にあるのだ。 僕の出身はその大学がある地方なのだが、就職先がこちらだったので引っ越してきた。決して大きな大学ではないので、大半の卒業生は地元あるいは近郊都市に就職するのが常であり、僕みたいに遥か遠方へと出向く人間は極めて少ない。無論、可能性はゼロではないにせよ、この町に僕と同じ大学の卒業生がいるというのは非常に考えにくいことだったのだ。 「先輩を追いかけてきちゃいましたー」 「嘘をつくな。それから似合ってない」 語尾にハートマークでも付きそうな可愛らしい声でそうのたまう三潮。実際のところ、その様子は反則的なまでに可愛いのは事実であり、大抵の男はこの笑顔にころっと騙されてしまうだろう。だが、この笑顔に散々苦渋を舐めさせられてきた僕にはもはや通じない。 僕はすかさず斜め三十度の角度で三潮の前頭部にチョップを叩き込んだ。彼女を黙らせるにはこの角度が最適であるということも、大学で学んだことだ。いや、そんなことを学ぶ為に大学へ通っていたわけではないんだけど。 「いったー! ちょっと先輩、女の子に手上げるなんて酷いんじゃない!?」 「お前は例外だし、僕はもっと酷い目にあってるからいいんだ。で、本当の理由は?」 「だってアタシの家、この近所だもん。春に大学卒業して帰ってきたのよ」 恐ろしいことをさらりと言ってのける。 つまり何か、僕はこれからこの悪魔の棲息圏内で生活しなければならないわけか? 大学を卒業してから今日までの二年と数ヶ月は、仮初めの平穏に過ぎなかったということなのか? 瞬間的に脳内を妄想が駆け巡り、その直後、僕は彼女に向けて右手を掲げていた。 「じゃ、そういうことで」 「こら、逃げるな」 逃走失敗、僕の首は三潮の両腕でがっちりと絞められていた。く、苦しい……っていうか、体を密着させるな、背中にむ、胸が当たっ……! 「狩野クン~、こっちは終わったわよ~……って、あら?」 僕の意識が色んな意味で飛びそうになったその時、買い物を終えたらしい若山さんが戻ってきた。僕と三潮の様子を不思議そうな顔で眺めている。ちょっと待て、もしかして変な誤解をされてるんじゃないか。 「……ん? んんー?」 一方の三潮は何を思ったのか、僕を解放するとつかつかと若山さんに歩み寄っていった。前から横から若山さんを眺めては、「むー?」などと唸っている。一体どうしたというのだろう。 「ひょっとして……成海?」 「そうよ~、たまちゃん」 「その呼び方はやめてー!」 どかーん、と効果音でも出そうな勢いで両の拳を突き上げる三潮。そんな三潮のことなどお構いなしに、若山さんはニコニコといつもの笑顔だ。というか、何なのだろうこの展開は……。 「何、二人ってひょっとして知り合い?」 「高校の同級生なのよ~」 のんびりと答える若山さん。一方の三潮は、何を言ったものかといった様子で口をぱくぱくさせている。普段から怖いもの知らずの彼女がこれだけ動揺するとは珍しい。二人の過去に何かあるのだろうか。 「あ、あのー……」 控えめな声に振り返ると、ノエルが試着室から顔だけ出してこちらを見ていた。いかんいかん、三潮のペースに乗せられて彼女のことを忘れるところだった。 「どう、ちゃんと着れた?」 「はい……ちょっと、恥ずかしいですけど」 おずおずと姿を現すノエル……その姿に、僕は思わず息をのんだ。 僕が選んだドレスは、僕の想像以上にノエルに似合っていた。白の素体と淡い金髪が、その漆黒の生地によって一段と際立っている。蝶を模したリボンが幻想的な雰囲気を醸し出し、その姿はさながらファンタジーの世界から飛び出した妖精のようだった。 「へえ……狩野クン、なんだかんだ言ってセンスいいじゃない。ノエルちゃんの魅力がしっかり出てるわよ~」 「そ、そうかな」 まさか若山さんからそんなことを言われるとは思っていなかったので、僕は思わず恐縮してしまう。三潮も若山さんの言葉にうんうんと頷いている。よかった、とりあえず悪いチョイスではなかったみたいだ。 「よく似合ってるよ、ノエル。じゃあそれを買っていこうか」 僕がそう言うと、ノエルはちょっと恥ずかしがりながら、でもとても嬉しそうに頷いてくれた。 「折角だからさ、ちょっとバトルしていかない?」 暇そうにぶらついていた大地も合流して、一通りお互いを紹介しあった後、三潮がそんなことを提案してきた。彼女の言うバトルというのは、神姫関連のアミューズメントの一種である『神姫バトル』のことだ。ノエルもそうなのだが、『武装』の名を冠するだけあって、彼女達はそれぞれのモデルに応じた武器などを装備し、戦闘を行うプログラムが組み込まれている。この戦闘用AIと各種武装を用いて、多くのオーナーと神姫が力を合わせて戦う……それが神姫バトルと呼ばれるものの本質なんだとか。 「僕は構わないけど……ノエルはそういうの大丈夫なのかい?」 どれだけ説明を受けても、この小さな女の子達が武器を手にして戦う姿というのが想像できない。恐怖とか、そういうのはないんだろうか。そう思って問いかけた僕の言葉に、ノエルは意外にも胸を張って答えた。 「任せてください! 私も武装神姫として、戦いに赴く覚悟は出来てます!」 おお、頼もしい言葉だ。まあ、本人がやる気を出してるのを無理に止める必要もないだろう。バーチャルシステムによるバトルらしいから、怪我をする心配もなさそうだし。 「ま、案ずるより産むが易し、ってね。それじゃ、行こっか!」 意気揚々と歩き出す三潮の後についていく。正直に言えば、全くの新しい体験に、僕自身も心が浮かれているのを感じていた。僕の小さな天使は、一体どんな戦いを見せてくれるんだろうか……。 「あれ、そういえばめろんは?」 ふと、あの騒々しい猫侍の姿がないことに気付く。すると若山さんは、とても楽しそうな、それでいて何かを企んでいるような笑顔で、手に持ったケースを指差した。 「大丈夫、この中にいるわよ~。後でお披露目してあげるから~」 かくして、全身をふりふりの衣装にコーティングされた――大袈裟ではなく、そう表現するのが適当なくらいのふりふり具合だった――めろんの姿を目の当たりにしたのは、その五分後のことであった。 4.猫侍、見参 TOP
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2148.html
第五話:成上姫 杉原のよくわからない計画を聞いて呆れる俺が外へ出るとそこには蒼貴と紫貴に話をしている少年とようやく来たらしい石火のオーナーがいた。 彼は杖を持って座っており、石火が何をしているのかを話していた。 「戻ってきたようだね」 俺の存在に気づいた石火のオーナーは俺の方を向いて、杖で立ち上がりながら話しかけてくる。 その言葉に少年もエルザが心配で仕方のない様子で俺の方に駆け寄ってきた。 「安心しな。性格はアレだが、腕は確かだ。しばらくすれば目を覚ます。ボディの仕様が変わってるから、その事はこの嬢ちゃんに言っておけよ?」 「色々とありがと……」 「気にしなさんな。そんな事より、もうあんなのに手ぇ出すんじゃねぇぞ。勝利とこいつの命……どっちが大事かこれでわかったろ?」 「はい……!」 「それでいい。そういや、あのチョーカーは誰からもらったんだ? まさかお前が作ったって訳じゃねぇだろ?」 「実は……」 エルザの無事を確認し、落ち着きを取り戻した少年は俺に問われてようやく自分が何故、そうしてしまったのかを答えてくれた。 少年は例によって神姫センターで敗退を喫し、どうやれば勝てるのかとエルザと共にティールームで考えていたらしい。そんな中、何やら怪しげな青年が近寄ってきて、『簡単に強くなれる方法』として例のリミッター解放装置の装着を持ちかけてきて、どういう物なのかを口で説明した後、五千円で売りつけていったのだという。 その説明とは 『これを付ける事で神姫の本来の力を百パーセント発揮できるFRONTLINE社の次世代型のパーツで今はまだ出回っていない限定パーツなのだが、自分には必要がなく、買い手を捜しているがどうか?』 というものならしい。誰だかは知らないが、汚いやり口をしてくれたものである。恐らくは神姫の死を何とも思っちゃいないだろう。 確かに神姫は身体が作り物で、脳味噌はAIでしかないだろう。しかしそれはその定義を越えて魂というモノになっており、それは創造主である人間であったとしても否定してはならないはず。 騙される方が悪いというのがあいつ等の言い分だろうが、そういう考えの方がもっと悪いのは火を見るよりも明らかな事だ。 もしかすると、今この瞬間にもこの少年みたいに騙されて、泣いている神姫とオーナーがいるのかもしれない。 「そうか……。よく話してくれた。お前の勇気のおかげでその悪さをしている奴をとっ捕まえる手がかりが拾えたぜ。ありがとな」 「はい……」 「それと他に何かあったら俺のオーナーアドレスに頼む。この研究所に情報を漏らしたって事で何かあるかもしれないからな。……今日はもう、帰んな。エルザを大事にしてやって、これからの事を考えてやれ。相談があれば少しは乗ってやるから、な」 「……うん! これからちゃんとエルザと強くなっておじさんみたいに強くなるよ!!」 「……まぁ、今日は帰んな。今はゆっくり考えろ。こいつの今後をな」 おじさん扱いされた俺は何とかそれをこらえて少年に帰る事を勧めた。 「ありがと! 何かあったら連絡するよ!!」 そうすると少年は笑顔を浮かべ、少年はエルザと共に去っていった。これであの少年もこれで何とか平気な様になるだろう。 一応の一件落着はした。が……。 「おじさん……か……」 まだ二十代にして『おじさん』扱いされるとはさすがにショックなものがあった。 正直、ミコちゃん以上に悲しいものを感じてならない。 「オ、オーナーはまだ若いですよ! 渋くて、男前ですし!!」 「そうよ! あんなちっこいのにオーナーの魅力なんて分かるワケがないわ!!」 蒼貴と紫貴は何とか俺の気を取り直そうと必死になって、フォローをしてくれた。 ありがたい限りなのだが、それはフォローになっていないって……。 そんなブルーな状況の中、杖を突きながら、石火のオーナーが近づいてきた。 「大丈夫かい……?」 「ああ……。何とかな……」 「そう。それはよかった。まぁ、なんだろう。子供っていうのは素直だし、仕方ないんじゃないかな……?」 「まぁな……。それにしてもよくここまで来れたな。目が見えなくて大変だったろう」 そう。俺が石火のオーナーからエルザを預かった時からそれはわかっていた。「早く行けない」とは「目が見えないから、早く行けない」という意味だったのだ。 だから杖が必要であり、迂闊に走る事もできない。案内人もいなかったら歩く事すらままならないだろう。 しかし案内人はいない。どうやってここまで辿り着いたのだろうか。 「僕には石火がいるから心配ないよ。彼女が僕の目の代わりをしてくれているからね」 「盲導犬ならぬ盲導神姫という事ですか」 「そうだよ」 蒼貴の答えを石火のオーナーが肯定すると、「なるほど」と俺は思った。 確かに神姫は犬よりも鮮明に『見る』事ができる。色を見分け、遠くまでを見抜き、見たものが何であるのかを正確に把握して伝えられる。 犬みたいに補助をする事が身体の大きさの関係上、限られているにしてもその大きさ故に胸ポケットにでも忍ばせて周りを見てもらえば、言葉のやり取りも容易であるため、とても分かりやすい導きをしてもらう事が出来るだろう。 それに人と同じ様に会話することも出来て、退屈もしない。 下手すれば欠点を補って余りあるかもしれない事を考えれば、非常に興味の持てるものなのは間違いない。 チョーカーの様な悪い使い道とは反対に、こうして神姫が人間を手助けできる良い使い道や可能性を垣間見れそうだ 「あれれ? 何? 珍しい?」 「ああ。神姫もこういう使い方があったんだなと感心していたとこだ。正直、戦わせるか愛でるかの二択しかないんじゃないか思っていたからよ」 「まぁ、確かに神姫のやる事って大抵はそういう感じだよね」 石火は「やっぱりか」という様な顔をする。確かに神姫というものは戦いをし、主を癒すためにあるというのが一般的な定義だ。 しかし、その癒し方というのはこういう事もまた一つの手段だというのは忘れられがちなのかもしれない。 「そりゃ、仕方ないさ。ならない事にはそういう事を知る機会もねぇしな。だが、なかなか面白ぇとも思う。考えた事もなかったよ」 実際に盲目を始め、身体が不自由にならなければこういう事に出会う事はない。 それでもそういう事を垣間見られるというのはある種の幸運の様に俺は思う。 神姫が本当の意味で人間を助ける手段として、こういう可能性があってもいいと考えられるのはなかなか楽しいものだ。 「それだったら、隣の駅の方にちょっと私が訓練した施設にでも行ってみる? 色々と見れると思うよ」 「そうか。なら、ちょっと見に行ってみていいか?」 「いいよ。君にも興味があるから話をしながら行こう。ちょっとゆっくりになっちゃうけどね。……あ、名乗り忘れていたけど、僕は輝(あきら)って言うんだ。よろしく」 興味を持った俺の申し出に輝が了承してくれた。 「構わねぇよ。杉原の用事もしばらく後になりそうだしな。……俺は尊だ。こちらこそよろしく頼む」 輝が申し訳なさそうに言ってきた言葉を何の事もない様に俺は返す。少年から情報も聞き出したし、杉原の準備もしばらくかかるだろうからゆっくりといけそうだからたいした問題じゃあない。 言葉を交わした俺達は自分たちの神姫を連れ、OMESTRADA社の外を歩き始めた。 その時から、輝を見ていたが、彼は石火の言葉に従って、ゆっくりながらも確実に歩みを進めていた。 犬みたいに引っ張る事はなく、引き寄せられる様に歩く事は出来ないが、遠くを見通し、全体を見て判断する石火の導きの言葉に迷いなく進んでいる。 これは、彼女に絶大の信頼を持っているからこそそうできる事だ。輝と石火は普通の奴の何倍も固い鋼の絆で結ばれているのは想像に難く無かった。 俺と蒼貴と紫貴はそんな鋼の絆を結べているだろうか。すれ違い、喧嘩し、それでも笑って、日常を過ごしてそんな当たり前のような事を繰り返しているだけだが、果たしてそれであいつらは俺を信頼してくれているだろうか。 時々……気になるな。 「そういえば、君は双姫主なんだってね。すごいじゃないか。僕には出来ない芸当だ」 「……何でそんな事まで知ってんだ?」 「あれ? 知らないのかい? 君、週刊バトルロンド・ダイジェストでOMESTRADA社の賞金騒動で優勝してそのまま、専属テスターになったとかって事で今活躍中のオーナーとして紹介されている様だけど……」 「はぁっ!? マジかっ!!?」 絆の事を考えていると輝に突然、双姫主の事を言われて思わず聞き返した。いつの間にか俺が紹介されているとは一体どういうことだろうか。 いつの間に俺たちはそんな紹介されるほどの事は……しているのか。これじゃあ、いい晒し者じゃないか……。 「うん。そこのフブキ……蒼貴も『盗賊姫』ってあだ名を付けられて紹介されていたかな」 「わ、私もですか……?」 自分がまさか通り名付きの有名神姫になっているとは思わなかったと言わんばかりな驚きの表情で蒼貴は自分を指し、輝に聞き返す。 「武器を盗んでそのまま自分の武器として扱えるなんて、どんな武器も扱える並外れた器用さが無きゃやれるものじゃないよ。僕が今まで見てきた中でこんな戦い方をする神姫は一人もいなかったね」 「輝~。あたし達だって超スゴいっしょ? なんたってあたしは『ダブルトリガー』ってあだ名があるし、神姫の最初の世界大会で優勝までしちゃってブイブイ言わせていたんだからさっ」 「こらこら。そういうのは軽く言いふらすものじゃないでしょう。それに……昔の話だよ。それはね」 「いいじゃない。減るもんじゃないし。私はまだ戦えるから輝はそれを感じていてよ。目が見えなくたって参加できるし、いつか輝をチャンピオンに返り咲かせてあげちゃうぞっ?」 「あはは。ありがとう」 こいつら、なんて事を軽く言っているんだろうか。 神姫の世界大会といえばとてつもない金が動く神姫の大会の中でも一番でかい祭りだ。それを一回でも優勝しようものなら、とんでもない賞金と世界大会優勝者という大きな名誉を得る事が出来る。 って事は目の前にいる輝という奴は相当凄い奴だって事になる。そんな奴と共同戦線を張れるとは……世の中はわからないもんだ。 その時、偶然、立ち読みできる本屋を見かけた。そこには新型の神姫であるランサメイト、エスパディアの二機が裏表紙を飾っている週刊バトルロンド・ダイジェストが置いてあった。 そういえばCMでランサメイトとエスパディアの発売が発表されていた。恐らくはそれらに関してのレビューも書いてありそうだが、気になっている事はそれじゃない。 「……すまん。ちょっと、週刊バトルロンド・ダイジェストを読んでいいか?」 「ん? 本屋でもあったのかい?」 「そうみたいだよ。外で売りに出されていて立ち読みも出来そうな週刊バトルロンド・ダイジェストが置いてあるみたい。ひょっとして自分の活躍が気になっちゃった~?」 「……そんなとこだ」 「なら、見てみるのもいいかもね。行ってきていいよ。近くまで行くから」 俺は早速、輝と石火の許可をもらって週刊バトルロンド・ダイジェストを開いた。 そうすると最新の神姫素体やパーツのレビューや組み合わせの情報が最初に出てきたが、この辺は今は用がないため、そのページをパラパラとめくっていく。 そして辿り着いた。『注目!! 今を駆ける神姫とオーナー達!!』という記事に。 そこには様々な武装と戦術を使いこなす柔軟なオールラウンダーな戦い方を繰り広げるストラーフタイプの神姫 アイゼンや相手の武装と戦術を模倣し、『ミラー・オブ・オーデアル(鏡の試練)』の異名で恐れられるアーンヴァルタイプの神姫 マスターミラーといったハイレベルな神姫達を絶賛する記事が紙面を彩っていた。 そんな中、記事に目を通していると……あった。 戻る 進む
https://w.atwiki.jp/acvcb/pages/14.html
バトルロイド バトルロイドバトルロイドとは 特徴 バトルロイドとは 戦闘用に作られたロボットのことを指します。 全身をカスタマイズすることが可能で、目的に応じて多種多様な機体特性を持たせることが出来ます。 大きさは1~5メートル程のものが一般的です。それ以上の大きさになるとパーツの互換性が完全に無くなります。 特徴 全身をカスタマイズすることが可能。 ラジエータを搭載しない場合、リミッター解除時の熱量の増加が大きい。 同コストのヒューマノイドよりも素の性能では勝る。
https://w.atwiki.jp/kakiterowa4/pages/133.html
全開バトルロワイアル 書き手紹介 3267 :やってられない名無しさん:2013/02/17(日) 00 06 45 ID ???0 【渾名】全 【所属ロワ】全開バトルロワイアル 【トリップ】◆uBeWzhDvqI 【投下数】15 【代表作】「怪物攻略戦」「人の命ってなに?」 全開ロワのスレ立て人、全開だぜ! 【渾名】開 【所属ロワ】全開バトルロワイアル 【トリップ】◆Zi/dWEr9fQ 【投下数】18 【代表作】「アルティメット・バウト」「巨人討伐戦」 全開ロワのトップ投下書き手、全開だぜ! 3358 :やってられない名無しさん:2013/03/02(土) 12 57 40 ID ???0 全開ロワの双璧を紹介するぜ! 【名】◆uBeWzhDvqI 【称号】全を司る伝説の始まり 【投下数】15 【代表作】「怪物攻略戦」「未現物質は砕けない」 色んな意味で有名な全開ロワのスレ立て人であり伝説の始まりである。 氏は全開と言うよりもロワ寄りの作品を投下しロワの形を整えている。 また収集させるべく早期に放送も投下した。 だが最近は虚化させたり参加作品ではないワードを登場させたりと全開よりになっている。 主に垣根帝督とほむほむを得意としている 【名】◆Zi/dWEr9fQ 【称号】開を司る伝説の創設 【投下数】21 【代表作】「アルティメット・バウトシリーズ」 全開ロワの象徴でありトップ投下数を誇る全開な書き手。 海水トラップや魔法少女勇次郎に支給人など様々な全開を得意とする。 まどか山から始まりラジオを経てより全開になった。 ドラゴンボールならでぇじょうぶだ。 最近は神を倒し宇宙へ進出した模様。主に魔法少女系列を得意としている。 停滞していたが感電氏によるラジオで全開度を増して復活した。 このロワは本スレに感想が来ないことでも有名。 しかし至る所で感想が見られるという謎の現象が起きている。 そしてこの双璧は新しい伝説をたくさん創ることになるだろう…… 242 :ナナシサン・ゾルダート:2013/04/07(日) 12 57 11 ID t/ZdzJAk0 乗るしか無いこの全開なビッグウェーブに… 【名】◆uBeWzhDvqI 【称号】全を司る伝説の始まり 【代表作】「怪物攻略戦」「未現物質は砕けない」 色んな意味で有名な全開ロワのスレ立て人であり伝説の始まりである。 氏は全開と言うよりもロワ寄りの作品を投下しロワの形を整えている。 また収集させるべく早期に放送も投下した。 だが最近は虚化させたり参加作品ではないワードを登場させたりと全開よりになっている。 そしてついにトリコを喰人状態にするというネタをぶっこんだ 主に垣根帝督とほむほむを得意としている 【名】◆Zi/dWEr9fQ 【称号】開を司る伝説の創設 【代表作】「アルティメット・バウトシリーズ」 全開ロワの象徴でありトップ投下数を誇る全開な書き手。 海水トラップや魔法少女勇次郎に支給人など様々な全開を得意とする。 まどか山から始まりラジオを経てより全開になった。 ドラゴンボールならでぇじょうぶだ。 最近ワンピースが休載になったのはあのキャラがロワに来たからだとか… 最近は神を倒し宇宙へ進出した模様。主に魔法少女系列を得意としている。 全開な人達が全壊と共演する可能性も微レ存か?
https://w.atwiki.jp/yamamura2/pages/2722.html
【TOP】【←prev】【FAMILY COMPUTER】【next→】 伝説の騎士エルロンド タイトル Elrond 伝説の騎士エルロンド 機種 ファミリーコンピュータ 型番 NMK-ER ジャンル アクション 発売元 ジャレコ 発売日 1988-7-15 価格 5500円 駿河屋で購入 ファミコン(箱説あり)