約 8,428 件
https://w.atwiki.jp/combo-br/pages/23.html
たった1つの思い ◆YYVYMNVZTk 気付いたときには、もう手遅れだった。 左の脇腹に鋭い熱を感じ、同時に頭の芯から重い靄が広がっていく。 懸命に振り向こうとしても、もう首が回らない。 おそらくは即効性の麻酔薬――身体の自由が奪われていく。 気を抜いていたのは確かだった。けれど決して油断していたわけではない。 気配も殺気もまるで感じない相手だったのだ。……言い訳にもならないけれど。 目の前には赤い絨毯。あと一秒もしないうちに顔面で床とキス。 しかし、それよりも早くシンシア・ロウは意識を手放した。 ◆ 「……っ、くはぁっ!」 知らず知らずのうちに止まっていた呼吸。 大きく息を吸い、吐き出した。荒れたままの呼吸は、まだまだ戻りそうにない。 だけど―― 「やった……んすよね」 呟く少女の手に握られていたのは、三十センチほどの長さの針だった。 その先端には倒れ伏した少女の血がこびりついている。 いや、針をよく見てみればそこに塗られているものが血だけではないことに気付くだろう。 薄く白みがかった液体が血と混じりながら白と赤の斑模様を作っている。 塗られていたのは、ぽたりと垂れる一滴だけで巨象を昏倒させるに十分な麻酔薬である。 薬も過ぎれば毒薬だとよく言ったものだ。人体に処方すれば即座に永久の眠りに導かれてもおかしくない。 少女は、東横桃子は液体の効力を知っていながら、それでもそれを使用した。 込められていたのは、積極的では無いにせよ、相手が死んでもいいという未必の殺意である。 そう、桃子は――この殺し合いに乗っているのだ。 東横桃子には短所とも長所とも言える、一つの体質がある。 どうやら桃子の存在は他者にとっては薄く、淡く、まるで空気のようなものであるらしい。 隣に座っていても、喋りかけられることはない。他の人の「普通」で桃子が喋りかけても、気付かれることなく無視される。 懸命に他者の気を引いて、それでようやく気が付いてもらえる。 逆に言えば――その気になれば、誰にも気付かれることなく、一生独りで過ごすことも出来る。 誰のレーダーにも補足されることなく、独りでいられるステルス性が、桃子の性質だったのだ。 シンシアに気付かれることなく針を刺すことが出来たのも、ステルス能力を最大限に発揮したおかげである。 気配を、存在を消し忍び寄る――ステルスモモの本領発揮。 幸い状況も桃子の味方をしていた。 桃子が目を覚ましたのはF-6に位置する教会だった。 桃子が支給品を確認するためにひとまず礼拝堂の椅子と椅子の間に身を隠し、物品を検分していたときに現れたのがシンシアだった。 ギギギとしわがれた音を立てながら突然開かれた扉に、桃子の心音は高鳴り――そして、ここが分岐点になるのだと直感した。 現れたのは広く大きなおでこが特徴的な小柄な少女だった。 少女は礼拝堂の内装にいたく感動している様子だった。 確かにこんな状況でさえなければゆっくりと雰囲気に浸りたくなるような厳かさと神秘性が、この場所にはある。 少女は赤絨毯の上を踏みしめ、最奥にそびえるマリア像へ向かい歩を進める。 桃子のすぐ二メートル横を、少女は歩いていく。それでも桃子の方には一瞥すらない。まったく気付いていないようだった。 思わず息を止めた。少女に自分の存在を気付かれてはいけない。心臓の音さえも止めてしまいたいほどだった。 ここが殺し合いの場所であるということを差し引いても、桃子の反応は過敏に過ぎた。 ……おそらく、桃子の中では既に予感があったのだろう。この先、自分が何をしてしまうのか。 少女がマリア像の前で立ち止まり、両手を祈りの形に組んだ。 目をつぶり、祈りの言葉らしき何かを呟いている。 決して気取られぬように、桃子はその背後へと近付いていく。 そろりそろりと音を立てず、自らを隠し通したまま慎重に。 そして、そのまま全体重をかけて、少女の身体に針を刺した。 あまりにも呆気無く、単純な作業だった。 それだけで少女は倒れ、無防備な姿を桃子の前に晒している。 桃子はいつでも、この少女を殺すことが出来る――もう一つの支給品である肉厚のサバイバルナイフを、この背中から心臓にかけて突き刺せば、いつでも。 やってしまえば、いい。 頭の中では分かっている。いや、分かってないのかも、知れない。 少なくとも現代日本においては、やってしまえばいいなどという思考のもとに殺人を犯してしまえば、一般的な生活には別れを告げなければいけない。 そんな当たり前のセーフティ、倫理観は桃子だって当然のように備えている。 だが、十数年という決して短くはない時間をかけて培ってきた価値観がいとも容易く壊れようとしている。 やってはいけない、から、やってしまえばいい、に変化してしまいそうになっている。 桃子の手は血で濡れていた。もう乾きかけのそれは、目前の少女のものではなく――見せしめとして殺された、少年のものだ。 クロノ・ハラオウンが首を爆破されたその時、彼の最も近くにいた人間というのが、他ならぬ東横桃子であったのだ。 転がった首。溢れ出る血液。呆然と座り込んだ桃子の手を濡らした赤は、温かかった。 SFXやCGなんかじゃない。現実だ。現実に起こった人の死なのだ。 だからきっと――本当に最後の一人になるまで、自分たちは殺し合いを続けるしかないのだろうと、諦めてしまった。 使用済みの針を床に置き、ナイフと持ち替える。 重い。気を抜けばそのまま取り落としてしまいそうな重みがある。 ごくり、と息を飲む。自分は、今から、明確な殺意を以て――この刃を、突き刺す。 その光景を想像したら足が震えた。まるで漫画かドラマかというくらいに、膝が笑っている。 自分は、自分は――どうしたいのだろう? 「攻撃」は出来た。でも、その先にあるものは出来ない。 これは甘えなのだろうか。生き残れるのはたった一人だというのに、自分の手を汚したくないだなんて。 分からない。考える時間が欲しかった。 何をすれば正解なのか、自分はそれを選べるのか。 けれどこの躊躇は長くは持たない。 分岐点は、今この時なのだ。 ――起きるはずのない少女が、身じろぎし、声にならない声を上げた。 東横桃子は与り知らぬことであるが、シンシア・ロウは姉であるシベール同様に、暗殺者としての訓練を受けている。 その中の一つが、恒常的な毒物の摂取による毒抗生の強化だ。 幼少の頃より密かに食事に混ぜられてきた多種多様な毒物は、シンシアの身体を変化させていった。 多少の毒性ならばその効果を打ち消し、キャパシティを超える強度のものはただちに体外に排出し、リカバリを図る。 暗殺者としての体質が、本来ならばあり得ない短時間での覚醒を可能としたのである。 半開きの眼は焦点も定まらず、全身の痺れもまだ取れていない。 だが両手を地に着き、立ち上がろうとしている。――否、立ち上がりかけている。 医学知識など皆無の桃子であっても、この少女が尋常ではない速度で回復しているということくらいは分かる。 起き上がるまでの猶予、更には桃子を捕捉する猶予も長くない。 ――分岐点は、今この時なのだ。 殺さなければ、殺されるかもしれない。 桃子は、無我夢中の内にナイフを少女の身体に突き立てた。 少女は死んだ。 そうなれば、どんなに良かったことか。 こんな時だというのに、自分の体はまったく動いてくれない。 いや、動かそうと思えば、動かせるのだ。 だけど、意識しなければ――能動的でなければ、この身体は動いてはくれない。 意識して。 このナイフを。 少女の身体に。 突き立てる。 殺したくないんだと、自分の本当の思いがようやく形になって大きな声を上げる。 こんなナイフなんか握りたくなかった。 私が握りたかったのは―― せんぱいの、て。 もっと一緒に過ごしたかった。 部に入ってから麻雀ばかりしてきたけれど、もっと女の子らしい会話もしたかった。 泳ぎを教える約束だって残ってる。 鶴賀学園麻雀部員としての繋がりは、もうすぐ消えてしまうのかもしれない。 だけど、女の子同士として、友達として、もっと加治木ゆみと触れ合いたかった。 40ほどの名前の中に、東横桃子と加治木ゆみの名前はあった。 どうやらそれが、この殺し合いに巻き込まれた人間たちの名簿らしい。 生き残れるのは一人だけらしい。絶対に、桃子かゆみのどちらか――あるいは両方が、死ぬことになるらしい。 私は人を殺したくなんかない。 でもそれ以上に――先輩に、生きていて欲しい。死んで欲しくなんかない。 だから、私は。 ナイフを、少女の身体に、突き立てた。 途中で肋骨に引っかかってナイフの刃が止まった。 一度引きぬいて、今度は引っかからないように刃と骨が平行になるように向きを変えて、もう一度刺した。 生きている肉の感触は、スーパーに並んでる豚肉なんかとはまるで違って。 うちの包丁よりよっぽど切れ味がいいはずのこのナイフでも、なかなか奥深くまで刺すことが出来なくて私は全体重をかけなければいけなかった。 少女が暴れると肉の弾力はより強くなり、ナイフを握る手が振り飛ばされそうになってしまう。 決して強くない握力で、必死にナイフを押さえ込んだ。 鉄の匂いが鼻腔に広がっていく。血の臭いだ。 少女の身体から熱と赤が流れ出て行く。抵抗は、次第に大人しくなっていく。 心臓を狙って刺したけれど、私は心臓の正確な位置なんか分からなかったから、確実を期すためにナイフを前後左右に動かした。 少女はやがて動かなくなって、傷口は背中一面に広がっていた。 「あ……」 声が漏れた。 なんでだろう。私は、殺さなきゃいけない相手を、ちゃんと殺せたのに…… 先輩を最後の一人にするために、頑張れたのに…… なんで、涙が止まらないんだろう。 「ぅ……あ、あ……」 あと、37もの命を奪わなければいけないというのに。 まだまだ先は長いのに。 「せんぱ、い……」 涙が止まるまで、私はそこを動くことが出来なかった。 【シンシア・ロウ@CYNTHIA_THE_MISSION 死亡】 【F-6 教会】 【東横桃子@咲-Saki-】 状態:健康 道具:支給品一式×2、針×2(麻酔薬塗布済み)、大型サバイバルナイフ、不明支給品×1~3 【残り38人】 back 蒼天の戦場~ファーストコンタクト~ next 自閉探索 シンシア 桃子
https://w.atwiki.jp/imasss/pages/1793.html
【ミリマスSS】可愛い娘へのお説教とお祝い 執筆開始日時 2016/11/06 元スレURL http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1478358018/ 概要 こちらのSSの続きものとなってますよー(◯・▽・◯) 【ミリマス】可愛い姪の家出奮闘記 http //ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs=news4ssnip dat=1471015667 というわけで、申し訳ないですがこれ単体で読むと少しわけわかめなとこがあるかもしれません。 あと、一部『リコッタ』のエピソードが含まれています。 あとオリキャラ注意報です。 桃子「桃子もう決めたの!じゃあね!」 そう言って、家出した娘が憎かった。 桃子のためを思い、桃子を役者にするために自分の人生の全てを捧げた。 しかし桃子は役者を辞め、私の人生を捨て、アイドルに転向すると言った。 あまりの怒りに卒倒しそうになったことを、今でも鮮明に思い出せる。 タグ ^周防桃子 関連SS 【ミリマス】可愛い姪の家出奮闘記 まとめサイト アイマスSSまとめサイト 456P あやめ2nd えすえすゲー速報 えすえすりんくす えすえすMode エレファント速報 おかしくねーしSSまとめ だる速 ひとよにちゃんねる プロデューサーさんっ!SSですよ、SS! ポチッとSS!! SSまとめ みりえす!-ミリマスSSまとめブログ- SSでレッツゴー SSびより SSまとめプラス SSマンション SS 森きのこ! wiki内他頁検索用 しんみり シリアス ミリオンライブ モブ視点 作者◆uYNNmHkuwIgM氏 周防桃子 誕生日
https://w.atwiki.jp/yajikumaazu/pages/24.html
業務の終わりも近づいた頃、急遽として熊井に接待役が回ってきた。 相手は金融庁幹部の立川という人物で、これといった面識は無かったが、 直々の指名を拒む理由も無い為、秘書から伝言を受け取ると即座に返答した。 帰りが遅くなるので夕飯は要らない、又先に寝て構わない、等といった旨のメールを妻へ送信した。 これで、2夜連続、愛妻の手料理が食べられない。夫が食さぬ時の茉麻の飯は簡単になるそうで、 父としては少し娘達を不憫に思ったが、仕事だから致し方がない。 熊井側が歓待する場所は、立川行き付けの会員制高級クラブで、これも相手側の指定だった。 席に着くなり、立川から見覚えのある顔のホステスを紹介された。 桃子である。 ドレスやアクセサリーで着飾ってはいるが、熊井にはすぐに誰なのか判った。 事態を呑みこむのに時間はかかったものの、どうやら桃子が立川に依頼し、 店へ誘い出したのだという事を知った。 しかし、得意客、それも官僚を利用してまで自分に会おうとする桃子の執念は理解し難い。 こんな使われ方をした立川に、不快ではないか訊ねても、彼は鷹揚に構えている。 「君に粗相があったからっていうんで、お詫びをしたいそうだよ」と、立川がわざわざ上席を譲る。 洋酒も薦められたので一口飲む。熊井は桃子を見た。 「どうしてここまでする?」 「お召し上がりになって」 熊井を無視するかのようにワインを注ぐ桃子。 不意に立川が帰る準備を始めた。 「立川さん、どちらへ」呼びとめる熊井。 「桃子は君に貸すよ」と告げる立川は笑顔だ。 「そんな」 熊井は困惑を隠せない。 「さ、立川様もああ仰って下さってますから」 桃子は初めから立川と仕組んでいた。 嵌められた、と思いながら、熊井は桃子に向き直した。 「夜はまだ始まったばかりですよ」 そう言って、桃子は微笑むのだった。 ←前のページ 次のページ→
https://w.atwiki.jp/imasss/pages/1776.html
百合子「プロデューサーさんと私の、禁断の愛・・・!?」 執筆開始日時 2014/03/28 元スレURL http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1396017946/ 概要 劇場 百合子「・・・」 雪歩「ただいま戻りました。桃子ちゃんも一緒ですぅ。」ガチャ 桃子「桃子は一人で帰れたのに・・・」ガチャ 小鳥「雪歩ちゃん、桃子ちゃん、おかえりなさい」 百合子「・・・・」 雪歩「あ、あれ?百合子ちゃん?ただいまー・・・」 桃子「なんか百合子さん難しい顔してるね」 小鳥「ついさっき帰ってきてずっとこんな感じなのよ」 タグ ^七尾百合子 ^音無小鳥 ^萩原雪歩 ^周防桃子 ^天海春香 まとめサイト アイマスSSなの えすえす エレファント速報 ひとよにちゃんねる ポチッとSS!! SSまとめ SS古今東西 SSびより SSまとめプラス wiki内他頁検索用 コメディ ミリオンライブ 七尾百合子 作者◆5MnQ7oldL2氏 作者◆ivbWs9E0to氏
https://w.atwiki.jp/storytellermirror/pages/1091.html
探偵神宮寺三郎 新宿中央公園殺人事件 Part52-225~227 225 :探偵神宮寺三郎 新宿中央公園殺人事件:2010/06/30(水) 19 13 39 ID SjXt1+fh0 では『探偵神宮寺三郎 新宿中央公園殺人事件』から。 【ファミコン版シナリオ】 新宿中央公園で高田桃子が殺されていた。 警部の『熊野』から捜査協力を頼まれて捜査を開始する。 桃子はバーのホステスだが、彼女が勤めるバーの店長は、ヤクザの組長から300万の借りがあり、 桃子は大金持ちの『柏木』の隠し子で、しかも彼女と同日に柏木も死んでいたから 店長が犯人かと思ったが違ったぜ。 真犯人は桃子の彼氏と、柏木の秘書。 共犯で殺して、ハンググライダーで空から公園に捨てた。(だから犯人の痕跡が残らなかった) 彼の目的は、彼女から別れ話を持ちかけられたから。 秘書の目的は柏木の遺産。 (家族がいない柏木の遺産は秘書が受け取るはずだったのに、突然隠し子発覚で遺産は桃子に行くことになったから桃子が邪魔だった) (ヤクザの組長と店長にまで桃子の出生を知られてしまい、遺産を受け取るには完全犯罪で消したかった) 226 :探偵神宮寺三郎 新宿中央公園殺人事件:2010/06/30(水) 19 15 17 ID SjXt1+fh0 【携帯アプリ版シナリオ】 新宿中央公園で高田桃子が殺されていた。 警部の『熊野』から捜査協力を頼まれて捜査を開始する。 桃子は心臓疾患を抱えていたが、数年前に担当主治医が手術をしても治らなかった。 病院を変えて調べてみると、手術ミスで悪化していることが発覚する。 担当主治医がそれを隠そうとして桃子を殺害、遺棄。 目撃者はいないことになってたが、本当はホームレスが見ていた。 主治医がホームレスの援助活動資金を出しているので、 主治医がいなくなることで生活に困窮するのは困ると、目撃をいい出せなかった。 227 :探偵神宮寺三郎 新宿中央公園殺人事件:2010/06/30(水) 19 18 25 ID SjXt1+fh0 【機種違いでの変更点】 ・そもそも話が全く違う。 ・登場人物にシリーズおなじみのメンバーが登場する。 (鑑識の三好や小林刑事など。FC版だと鑑識のかの字も出てこない) ・携帯アプリ版は、雰囲気や解決に至るまでが近作に近い。 ・秘書?誰それ。 ・彼氏?すげーショック受けてますが何か? ・店長?借金など知りません。 ・柏木?同姓同名の主治医なら・・・。 ちなみに携帯版のヤクザとの絡みは、主治医が薬を横流ししてた相手が組員ってとこだけ。 ハンググライダーで完全犯罪!っていうトンデモトリックも出てきません。 以上。次回作横浜港連続殺人事件はまた明日。
https://w.atwiki.jp/storyteller/pages/1465.html
探偵神宮寺三郎 新宿中央公園殺人事件 Part52-225~227 225 :探偵神宮寺三郎 新宿中央公園殺人事件:2010/06/30(水) 19 13 39 ID SjXt1+fh0 では『探偵神宮寺三郎 新宿中央公園殺人事件』から。 【ファミコン版シナリオ】 新宿中央公園で高田桃子が殺されていた。 警部の『熊野』から捜査協力を頼まれて捜査を開始する。 桃子はバーのホステスだが、彼女が勤めるバーの店長は、ヤクザの組長から300万の借りがあり、 桃子は大金持ちの『柏木』の隠し子で、しかも彼女と同日に柏木も死んでいたから 店長が犯人かと思ったが違ったぜ。 真犯人は桃子の彼氏と、柏木の秘書。 共犯で殺して、ハンググライダーで空から公園に捨てた。(だから犯人の痕跡が残らなかった) 彼の目的は、彼女から別れ話を持ちかけられたから。 秘書の目的は柏木の遺産。 (家族がいない柏木の遺産は秘書が受け取るはずだったのに、突然隠し子発覚で遺産は桃子に行くことになったから桃子が邪魔だった) (ヤクザの組長と店長にまで桃子の出生を知られてしまい、遺産を受け取るには完全犯罪で消したかった) 226 :探偵神宮寺三郎 新宿中央公園殺人事件:2010/06/30(水) 19 15 17 ID SjXt1+fh0 【携帯アプリ版シナリオ】 新宿中央公園で高田桃子が殺されていた。 警部の『熊野』から捜査協力を頼まれて捜査を開始する。 桃子は心臓疾患を抱えていたが、数年前に担当主治医が手術をしても治らなかった。 病院を変えて調べてみると、手術ミスで悪化していることが発覚する。 担当主治医がそれを隠そうとして桃子を殺害、遺棄。 目撃者はいないことになってたが、本当はホームレスが見ていた。 主治医がホームレスの援助活動資金を出しているので、 主治医がいなくなることで生活に困窮するのは困ると、目撃をいい出せなかった。 227 :探偵神宮寺三郎 新宿中央公園殺人事件:2010/06/30(水) 19 18 25 ID SjXt1+fh0 【機種違いでの変更点】 ・そもそも話が全く違う。 ・登場人物にシリーズおなじみのメンバーが登場する。 (鑑識の三好や小林刑事など。FC版だと鑑識のかの字も出てこない) ・携帯アプリ版は、雰囲気や解決に至るまでが近作に近い。 ・秘書?誰それ。 ・彼氏?すげーショック受けてますが何か? ・店長?借金など知りません。 ・柏木?同姓同名の主治医なら・・・。 ちなみに携帯版のヤクザとの絡みは、主治医が薬を横流ししてた相手が組員ってとこだけ。 ハンググライダーで完全犯罪!っていうトンデモトリックも出てきません。 以上。次回作横浜港連続殺人事件はまた明日。
https://w.atwiki.jp/namata-kame/pages/45.html
でも、絵里は絵里らしくいこうと思った。 「嗣永さんは、昔から努力家ですし、頑張り屋じゃないですか。えりから言うことなんてありませんよ。だって、嗣永さんが今心配してることは、心配しなくても大丈夫なことですよ。えりには、嗣永さんが上手くいく光景しか想像できません。」 「なんか、えりぽん良いこと言うね。なんかわからないけど、やれる気がしてきたよっ。よし、ももち頑張っちゃう~~♪」 「あはは・・・、はい・・・。」 「な~に、ひいてんのよ~!」 「エヘヘ。エヘヘヘヘ。」 「ウフフ、なんだかえりぽん、しばらく話さない間に雰囲気変わったね。先輩っぽくなったっていうか、うーん、なんか去年の12月に卒業した先輩みたいな雰囲気。」 「え・・・それって・・・。」 「わかるでしょ?か・め・い・さ・ん!亀井さんだよ。」 まずい、桃子ちゃんにも気づかれてる?! でもまさかえりぽんと入れ替わってるなんて思わないよね。 この生活に少しずつ慣れてきた絵里は、小さなことでは動じなくなっていた。 じゃあ、ちょっと質問してみても・・・良いよね? 「あ、嗣永さん。亀井さんってどんな人だったんですか?」 「んー、亀井さんはねー、私には出来ないことが出来る人かな。」 そんなこと言われたら照れるよ、桃子ちゃん。でも、絵里が出来ないことを桃子ちゃんは出来ること、絵里知ってるよ。 「みっしげさんも亀井さんのこと良く話すけど、私も亀井さんはすごい人だなーって思うんだ。ちょっとしたことで人を感動させられる人だし、人の気持ちを自然とくみ取ることが出来る人。いつもはなんだか抜けてる感じだけどね。」 絵里はだんだん目頭があつくなってきて、自然と涙があふれ出てきた。 「ちょっと、えりぽん!ももなんか変なこと言った?」 桃子ちゃんが目の前で動揺して焦っている。 でも、そんな桃子ちゃんを見てなんだか微笑ましかった。 「大丈夫です。大丈夫です。エヘヘ、なんか変ですね、えり。勝手に涙が、エヘヘ。」 「んもう、心配したじゃなーい。でも、さっきの話に戻るけど、亀井さんはキッズのときからお世話になったし、Berryz工房になってからもね、えりぽんは知らないだろうけどエリック亀造とか懐かしいなー。」 わかるよ、桃子ちゃん・・・。絵里もあの頃が懐かしい。 別に昔に未練があるわけじゃないのに、なんだが切ない気持ちになった。 Berryz工房のみんなとももっと話しておけば良かったかな。なーんてちょっと後悔。 自分らしくないかな・・・。 「いろんな先輩を見てきたけど、亀井さんの言葉ってなぜだか重みがあるの。なんでなんだろー。卒業のコンサートの亀井さんの言葉とかホントに感動した。 もも、お仕事のこととかで色々悩んでたこともあったけど、あの言葉を聞いて亀井さんの分まで頑張ろうって思ったもん。」 「・・・」 絵里は間近でこんなことを言われて、言葉が出るはずが無かった。 桃子ちゃん、ありがとう。 絵里も今、桃子ちゃんに元気をもらったよ。 また、亀井絵里の姿で桃子ちゃんとお話したいな。 桃子ちゃんは来年には二十歳だし、桃子ちゃんとお酒でも飲みに行きたいな。 「えりぽん、大丈夫?亀井さんの話したら泣けてきちゃった?ウフフ。」 「エヘヘ、大丈夫です。」 「そっか。じゃあ、そろそろリハに戻ろっか。色々ありがとね。」 午後のリハも終わり、今日は早めに帰ることが出来るようだった。 最近は色々あって忙しかったし、今日は家でゆっくり休もう。 でも、今日は桃子ちゃんと話せて良かったな。 入れ替わっても良いことだってあるんだなーと感じた一日だった。 絵里は鼻歌をうたいながら衣梨奈の待つ亀井家へと帰宅した。 ~桃子編①終わり~
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6104.html
第十六章【ステルスは捨てるっす!! お願い私を見て!】 アフター ゆみ「それでな、須賀の奴はスタバでの注文がなんたるかを」 智美「ワハハー。その話はこれで三十二回目だぞー」 ゆみ「そうだったか? いや、嬉しすぎてつい……//」カァ 睦月「だいぶ仲がが進んでるようですね」 佳織「いいなぁ」 智美「これじゃ付き合うのも秒読みだなー。どうするモモー?」ワハハ 桃子「……いいんじゃないっすか?」 ゆみ「え?」 桃子「アイツ、そんなに悪い奴には見えないっす」 智美「隕石が降るぞー」ガタガタ 睦月「遺書を書かなきゃ」ゾクゾク 佳織「新作を書き上げてないのに……」ブルブル 桃子「どういう反応っすか!」プンプン ゆみ「……! モモ、まさかお前――」ティン! 桃子「!」ドキッ ゆみ「そう……か。それで、いいのか?」 桃子「……」コクコク ゆみ「……なら、私が口を挟む問題じゃないな」 桃子「私は、別に」 ゆみ「だが、それはあくまで先輩としての話だ。女としての私の意見は違う」 桃子「!!」 ゆみ「私の惚れた男だ。侮るなよ」ジッ 桃子「……」 智美「(侮るな? 認めたからこそ、邪魔をしないんじゃないのかー?)」 佳織「(どういう意味だろう?)」 睦月「(なんだか分からないけど、分かったフリをしておこう)」ウム 桃子「……それでも、私は!」キッ / / / / / ハ ! ハ. / / / /! / / ! ! , | ! /! / / .! | ;'! i .! ! , | ! /_!ハ |_,、! ! ! ! ! _j ハ ! !... j | イ ! _ヽ!-、!ハ | ! ! リ`´/`´! | | i ハ | ,,イ行心ヽ ヽ !ル' ィ行心ヽ! | | / /! ! r ' r } r ' r }l ト ! ! / ! | r‐、 _ V 乂 _ r‐、 ! | , / ハ | `"//// ////`l !, ! ! / , ' l ! !. , / ハ // , ., / 、 ´ ̄` ィ/ | ! i i ;イ ! ` -,.. __ <! / ! i | | /! ! ! _| _.ト; l / ハ! | ハ | | l ト、イ`''ー 、.rハ´ ヽ! / / / | l' ! | ト、 ト、,ィ´! | ハ__Y__ハ /ハ / / / .j 桃子「先輩に、私の気持ちは分からないっすよ!!」ダダダダッ ゆみ「モモ!!」 バタン ゆみ「……歯がゆいな」クッ 今はまだッッッ!! 慌てるような時間じゃないッッッ!!!
https://w.atwiki.jp/kyo3nen/pages/184.html
京太郎「ふわぁ……」 ハギヨシ「おはようございます」 京太郎「おはようございます……」 ハギヨシ「昨晩はお楽しみでしたね」 京太郎「とんだ死亡遊戯でしたよ……精神的な意味で」 ハギヨシ「それだけ慕われているということでは?」 京太郎「だとしたら、きっとやつらは慕い方を間違えてますね」 ハギヨシ「さて、私は朝風呂に行ってきますが、京太郎くんは?」 京太郎「あ、俺も行きます」 京太郎「うーん、いまいち疲れが取れない」 京太郎「やっぱり昨日のアレがきつかったんだな……」フゥ ゆみ「なんだ、随分お疲れのようだが」 京太郎「ああ、加治木か」 ゆみ「昨日はどうも」 京太郎「おかげで俺は地獄を見たよ」 ゆみ「そう言わないでくれ。あんな機会はめったにないと思うぞ?」 京太郎「レアだからっていいってわけじゃないからな?」 ゆみ「はは、私も自分がやれと言われたら逃げ出したくなるな」 京太郎「それより練習はいいのか?」 ゆみ「今はちょうど休憩時間なんだ」 京太郎「そういえばそんな時間か」 ゆみ「せっかくだし、うちの部屋に来ないか?」 京太郎「鶴賀のってことだよな」 ゆみ「忙しいなら無理強いはしないが」 京太郎「いや、ちょうど暇だ。遊びに行くよ」 ゆみ「ここだ、入ってくれ」 京太郎「おじゃましまーす」 智美「おお、ユミちんがボーイハントを」 ゆみ「馬鹿なことを言うな。モモと睦月は?」 智美「ムッキーはジャンケンに負けて飲み物買いに行ってる」 佳織「桃子さんはその、お花摘みです」 ゆみ「そうか、わかった」 ゆみ「二人とも顔は見たことがあるとは思うが紹介しておく」 京太郎「清澄の須賀京太郎だ。よろしく」 智美「わはは、つまりはユミちんのボーイフレンド――」 ゆみ「蒲原、口は災いの元という言葉を知らないのか?」ギリギリ 智美「いたいいたいこめかみはいたいっ」 京太郎「加治木もあんなことするんだな……」 佳織「あの、清澄のマネージャーさんですよねっ?」 京太郎「ああ、うん。言いたいことはわかるけどマネージャーではないから」 佳織「え、ええ!? 執事さんと一緒に働いてたし、てっきりそうなのかと……」 京太郎「ですよねー」 智美「す、須賀くん、助けてくれ……このままじゃユミちんに……」 ゆみ「人聞きの悪いことを言うな」 京太郎「なんつーか、仲良しだな」 智美「だろー? ユミちんは私にぞっこんで――」 ゆみ「叩こうか?」ベシッ 智美「事後承諾の愛がいたいぞっ」 佳織「せ、先輩……そこらへんで勘弁してあげてください」 ゆみ「そうだな……すまない、見苦しいところを見せた」 京太郎「いや、楽しそうなとこでなによりだ」 智美「ふぅ……愛ゆえの攻撃……これがヤンデレというやつか」ウンウン 加治木「蒲原?」 智美「わはは、冗談冗談」 ゆみ「というわけで、須賀とは中学の頃の知り合いなんだ」 佳織「私たちと会う前からお友達だったんですね」 智美「なんだ、元カレじゃないのかー」 ゆみ「残念ながらな」 京太郎「てか、たった数度会っただけで恋人とか進展早いな」 智美「わはは、百戦錬磨っぽい須賀くんだったらきっと大丈夫だぞ」 京太郎「人を見た目で判断するのはやめなさい」 智美「じゃあ試しにかおりんに迫って、どうぞ」 佳織「ふぇ?」 京太郎「なんでそうなるかな」 智美「いいからいいから」グイグイ ゆみ「ほどほどにしておけよ?」ハァ 京太郎「ああもう、しょうがないな……」 京太郎(まあ、向こうも遊びだってわかってると思うし、多少ふざけても大丈夫か) 京太郎(チャラ男チャラ男、俺はチャラ男……よし) 京太郎「妹尾さん、ちょっといいかな?」 佳織「なんですか?」 京太郎「君のこと、よく知りたくてさ」ギュッ 佳織「ひゃっ」 京太郎「ほら、俺、前から妹尾さんのこと気になってたんだよね」 佳織「あ、あわわわっ」プシュー 京太郎「あのさ、佳織って呼んでもいい?」 佳織「お、おおおおおっ」カァァ 佳織「お友達からでっ!」ダッ 京太郎「……」 智美「……」 ゆみ「……」 智美「わはは、予想以上だったぞ」 京太郎「なぁ、あれって振られたってことでいいのか?」 ゆみ「知るか」 桃子「ただいまーっす」 ゆみ「おかえり」 京太郎「お邪魔してるぜ」 桃子「金髪さんもいたんすね」 智美「わはは、私もいるぞー」ブラーン 桃子「……なんで吊るされてるんすかね?」 智美「まったく、モモも酷い仕打ちだと思うだろ?」 ゆみ「蒲原、まだ自分の悪ふざけを反省していないようだな」 智美「わ、わはは……」 京太郎「まぁ、そろそろいいんじゃないか? 俺もふざけすぎたのは確かだし」 智美「す、須賀くん……」ジーン ゆみ「ふぅ、君がそう言うなら仕方ないな」 桃子「そういえばかおりん先輩は……」 睦月「た、ただいま……ジュース重かったぁ」 桃子「あ、むっちゃん先輩」 智美「遅かったなー」 睦月「すいません、ちょっとカードの話題で盛り上がっちゃって」 ゆみ「まさか、レアカードが当たったのか?」 睦月「あ、今日開けた分は藤田プロだけでした」 智美「わはは、やっぱ偏ってるんじゃないか?」 京太郎「カードってプロ麻雀カードか……」ピピッ 京太郎「そんじゃ、もうそろ行こうかな」 桃子「もう行っちゃうんすか?」 京太郎「呼び出しくらった。ほれ」 優希『昼前のタコスを所望! というか遊んでほしいじぇ』 睦月「お昼前なのにタコスって」 ゆみ「わかった、じゃあまた後でだな」 智美「かおりんに会ったらよろしくー」 京太郎「多分だけど、俺が声かけたらパニくるんじゃないか?」 桃子「だから一体何があったんすかね?」 智美「簡単にまとめるとだなー、須賀くんがかおりんをもてあそんだ……みたいな?」 桃子「えっ」 睦月「まさか」 京太郎「違うからな? たしかに胸の大きい子は好みだけど、今回はこいつにそそのかされただけだから」 桃子「ちょっ」サッ 京太郎「だから違うつってるだろーが。警戒してんじゃねえよ」 智美「わはは、今度はモモを口説いてみるかー?」 京太郎「あのさ、こいつもっぺん吊るしてもいいかな?」 ゆみ「好きにしてくれ」ハァ 優希「今日の晩御飯もおいしくて万々歳だじぇ」 咲「でも昨日のとはなんかちょっと違う感じがしたんだけど」 久「それね、単純に作ってる人が違うのよ」 和「板前さんが変わったんですか?」 久「ヒント、格安料金の理由の一つ」 優希「うーむ、どういうことだじぇ?」 咲「あの、もしかしてそれって」 久「ああ、ダメダメ。すぐわかっちゃったらつまらないし」 まこ「いいから早う教えてやりんさい」 久「えー?」 和「萩原さんたちが作ったということでいいんですか?」 まこ「あと、うちの副部長と風越のキャプテンもな」 優希「おお、なるほど!」 久「もう、ネタばらし早すぎ」 和「あれを先輩が……」 久「萩原さんもいたから美穂子とイチャイチャしてたってことはないと思うわよ?」 まこ「多分気にしとるのはそこではないじゃろ」 優希「それにしても、先輩が嫁に欲しいじぇ」 和「ゆーき!?」 咲「ええっ!?」 優希「そしたら、毎日美味しいタコスとご飯にありつけるんだじょ?」 和「ダメですダメです! お嫁さんは私です!」 咲「け、結婚なんて許さないんだからっ」 久「あいつは主夫なんてやりたがらないと思うんだけどね」 まこ「そうかの?」 久「世話焼きだけど、家でおとなしくしてるのは絶対嫌がるでしょうね」 まこ「たしかにの……しかし、今までのサポートの立場には不満はなかったんじゃろうか?」 久「ま、あいつもじっとしてたわけじゃないしね……それに、負い目もあるだろうし」 まこ「負い目、ね」 久「言い換えたら私への愛ってとこかな?」 まこ「あー、はいはい」 久「あいつ、今はなにしてるのかいらね?」 まこ「片付けも終わったけぇ、休んどるんじゃろ」 久「ま、そうよね」 京太郎「いやー、好評でしたね」 ハギヨシ「和食を作るのは新鮮ですね」 京太郎「確かにあの屋敷で和食が出てくるところは想像し難い」 ハギヨシ「正直、その点で福路さんの助力はありがたかった……あらためてお礼を申し上げます」 美穂子「そんな……私の力なんて微々たるものですし」 京太郎「謙遜すんなって、いつでもお嫁に行けるってか?」 美穂子「お、お嫁」カァァ 京太郎「そうそう、みほっちゃんならいいお嫁さんになれると思うぜ」 美穂子「もう、またからかって……!」 京太郎「はは、可愛いなぁ」 美穂子「~~っ、し、失礼します!」 ハギヨシ「……私は君の将来が心配ですね」 京太郎「まぁ、進路に迷ってるのは本当ですけどね」 ハギヨシ「痴情のもつれで刺されたとテレビで見ないことを祈りましょう」 京太郎「いやいや、そんなまさか」 京太郎「それよりこの後、どうします?」 ハギヨシ「お風呂をいただくのもいいですが……」チラッ 京太郎「お、あれは……」 ハギヨシ「久しぶりに腕が疼きますね……どうですか?」 京太郎「やっちゃいます?」 ハギヨシ「決まりですね」 京太郎「じゃあ、一汗かきますか」 純「7-6、ハギヨシさんリード」 京太郎「取られた!」 ハギヨシ「まだまだ、全力には程遠いですよ」 京太郎「くそ、俺のスピードが通用しないなんて……!」 一「……ねぇ、あれなにやってるのかな?」 智紀「見ての通り卓球」 一「ちょっとボクが知ってるのとは違うような……」 智紀「若干テニヌ臭がするのは確か」 純「7-7、次、須賀のサービス」 京太郎「っしゃ! 長野のスピードスターをなめないでくださいよ」 ハギヨシ「やりますね……では、私のとっておきを披露しましょう」 京太郎「なっ、球が静止して……!?」 ハギヨシ「これが『ブラックホール』です」 一「球が空中で止まるってどういうことなのさ?」 智紀「あれは強烈なスイングで空間そのものを削り取って球を止めている」 一「ごめん、意味がわからない」 純「10-7、ハギヨシさんリーチね」 ハギヨシ「これまでですね」 京太郎「……まだ勝ち誇るには早いんじゃないですか?」ゴト ハギヨシ「パワーアンクル……そんなものを付けてあれほどのスピードを」 京太郎「さぁ、ここからが本番だ!」 一「あんなもの普段付けてたっけ?」 智紀「少なくとも私は見たことない」 一「だよねぇ」 純「10ー10、デュースね」 京太郎「いきますよ……!」 ハギヨシ「ふっ、どうやら私も本気を出さなければいけないようだ」 京太郎「望むところだ!」 一「なんだか長くなりそうだね」 智紀「二人とも熱くなってる」 純「なぁ、どっちか代わる気ない?」 一「え、それはちょっと」 智紀「私も遠慮する」 純「マジかぁ」 京太郎「あー、気持ちいー」 ハギヨシ「ふぅ」 京太郎「なんか貸切っぽくていいですね」 ハギヨシ「丁度シーズンの直前だからでしょうね」 京太郎「でなきゃこんな大人数で部屋は取れないか」 ハギヨシ「さて、私はサウナにいってきます。京太郎くんは?」 京太郎「あ、俺はもっかい露天の方に入ってきます」 ハギヨシ「では、また後で」 京太郎「上がったら一緒にコーヒー牛乳ってことで」 京太郎「やっぱいい眺めだな」 京太郎「温泉も夜空も独り占めってか?」 京太郎「ま、女子の露天風呂に人がいるかもだけど」 『やっぱり広いっすねー』 『は、走ったら危ないよ』 京太郎「ん? だれか来たのか?」 桃子「やっぱり広いっすねー」 佳織「は、走ったら危ないよ」 桃子「かおりん先輩も早く来るっすよ」グイッ 佳織「わわっ」 佳織「ふぅ、気持ちいいねぇ」 桃子「先輩たちがいないのは残念っすけどね」 佳織「加治木先輩と智美ちゃんとでお勉強だっけ?」 桃子「すっごい悲しげな目で見られたっすね」 佳織「あはは……」 智紀「お邪魔する」 佳織「あ、沢村さん」 智紀「さっきはよくもやってくれた」 桃子「なんかあったんすか?」 佳織「えっと、一緒に麻雀したんだけどね……」 智紀「見事に緑一色をかまされた」 桃子「かおりん大砲炸裂っすか」 佳織「ぐ、偶然だよぉ」 智紀「正直、腸が煮えくり返って仕方ない」 佳織「ひぇっ」 智紀「冗談。でもリベンジはするつもり」 佳織「あの、お手柔らかにお願いします」 和「今度また料理の話、教えてください」 美穂子「ええ、私でよければ」 桃子「あ、おっぱいさんと風越のキャプテンさん」 美穂子「お邪魔しますね」 和「だからその呼び方は……」 智紀「おっぱいさんだとこの場にいるみんなが該当する」ポヨン 佳織「そんな、私はその……」ポヨン 美穂子「意識したことはないのだけど……」ポヨン 桃子「む、たしかに……じゃあピンクのおっぱいさんってことで」ポヨン 和「ピンクって……なんだかその、いやらしくありません?」ポヨン 京太郎「……そういや、壁一枚隔てて女風呂か」 京太郎「やっぱり結構聞こえるな」 京太郎「出てった方がいいかな?」 京太郎「……まぁいいか」 京太郎「聞き流してりゃいいんだよな」 京太郎「どうせ俺がいることは知らないだろうし」 京太郎「言わぬが花、知らぬが仏ってね」 桃子「ところで、ピンクのおっぱいさんと風越のおっぱいさんは、なんの話をしてたんすかね?」 和「あの、もとの呼び方で結構です」 桃子「そうっすか?」 和「そうです」 美穂子「私もその呼ばれ方はちょっと」 桃子「わかったっす」 智紀「ちなみに私は?」 桃子「龍門渕のおっぱいさん、もといメガネさんっすね」 智紀「なるほど、安直」 桃子「いやぁ、それほどでも」 智紀「褒めてない」 佳織「じゃ、じゃあ私はどう呼ばれてたのかな?」 桃子「かおりん先輩はかおりん先輩っすよ?」 佳織「ええっ」 桃子「で、話を戻すっすけど」 佳織「なんの話だったっけ?」 智紀「そこの二人がしていた話の内容」 美穂子「あ、そうだったわね」 和「別に、大した話ではないんですけど……」 桃子「つまりあれっすね」 智紀「気になる男が自分より料理が上手だから、同じく料理が上手い人に話を聞いてたと」 桃子「ああ、勝手にまとめられたっ」 和「私も料理が苦手というわけじゃないんですけど、比べたらその……」 美穂子「大丈夫よ。その人のことを思って作ったらきっと」 和「そうでしょうか?」 佳織「そうですよ!」 桃子「わ、かおりん先輩が食いついたっす」 佳織「少しぐらい不出来だって心がこもってれば想いが伝わるって――」 佳織「その、漫画でも、言ってました……」カァァ 智紀「なんで照れてるの?」 佳織「あうぅ……」 桃子「さては……気になる人がいるとか!」 佳織「違う違う違うっ、誤解だよぉ!」 桃子「これは……」 智紀「確実に黒」 和「実は私もちょっとだけ恥ずかしいんですけど……」 美穂子「気になる人がいるのは普通のことなんだから、恥ずかしがる必要なんてないわ」 佳織「だから違いますってばぁ」 桃子「ここまで来たらすっごい気になるっすねぇ」 智紀「私はそれほどでも」 桃子「じゃあ、ここは女子会らしく恋バナでもどうすかね?」 和「恋バナ、ですか」 美穂子「……いいんじゃないかしら? せっかくだから仲良くしましょう」 智紀「私はどうでも」 佳織「は、恥ずかしいよぉ……」 桃子「みんなが話すから大丈夫っすよ」 佳織「それなら、いいかな?」 桃子「決定っすね」 『違う違う違うっ、誤解だよぉ!』 京太郎「おーおー、盛り上がってるなぁ」 京太郎「それに対して男湯の静けさよ」 京太郎「ま、独占ってのも悪い気分じゃないけどさ」 京太郎「ふわぁ……もう少しゆっくりしてくか」 美穂子「――私の話は以上ね」 桃子「恋のライバルに、三角関係っすか」 佳織「わぁ……ロマンチックですね」キラキラ 智紀「それこそ漫画みたいな話」 和「……」 和(今の話って……この人もやっぱり) 桃子「おっぱいさんとキャプテンさんの話は終わりっすね」 智紀「じゃあ次はあなた。言いだしっぺなんだからいい加減話すべき」 桃子「それもそうっすね。まぁ、私の場合はそこまで色っぽい話ではないんすけど」 桃子「私のことを見失わない人がいるっす」 桃子「ほら、私って黙ってたら常時ステルス状態っすから」 桃子「最初はいきなり胸に触ってくるわ……最悪の印象だったんすけどね」 桃子「でも普通に声かけてくるし、かくれんぼでも見つけてくるし」 桃子「そうしてるうちに打ち解けちゃった、みたいな感じっすね」 佳織「いつも自分を見つけてくれる人かぁ」 美穂子「素敵な出会いだったのね」 和「私としては、見失うというのがよくわからないんですけど」 桃子「そこらへんはおっぱいさんも特別っすね」 智紀「ひとつ聞くけど、それって恋バナなの?」 桃子「さぁ、よくわからないっすね」 桃子「さぁさぁ、次行くっすよ」ビシッ 智紀「……私?」 桃子「そうっすよ。メインディッシュは最後っす」 佳織「え、メインディッシュって私なの?」 智紀「とは言っても、特に話すことがない」 桃子「えー? なにかないんすか? 身近な男性の話でもいいっすから」 智紀「それなら……」 智紀「まず、身近な男その一」 智紀「完璧超人、隙がない」 桃子「……え、それだけっすか?」 和「というか、今の人って執事さんですよね?」 美穂子「ああ、萩原さんのことだったのね」 佳織「な、なにか恋バナっぽいエピソードは……」 智紀「ない。あの人は誰にでも優しくて穏やかだけど、そのぶん心の壁が分厚い」 智紀(約一人、そんなのお構いなしに付き合ってる人がいるけど) 智紀「じゃあ次、身近な男その二」 智紀「軽薄、お調子者、そのくせ仕事はできて雇い主からも気に入られてる……一回どついてやりたい」 美穂子「……あらあら」 和「……これはなんというか」 桃子「負の感情がこもり気味っすねぇ」 佳織「でも、そういう悪印象って好意に転じやすいって――」 智紀「なに?」ギロッ 佳織「ま、漫画で言ってたような……」 桃子「ま、まぁ、メガネさんの話はこれぐらいにするっすよ」 智紀「ふぅ」 桃子「じゃあ、いよいよメインディッシュっすね!」 佳織「は、はいっ」 和「実は、私もちょっと気になってたりします」 美穂子「ふふ、どんなお話が聞けるのかしら?」 桃子「じゃあかおりん先輩、お願いします……っす」 佳織「えっと、ほんとそんなちょっと気になってるだけっていうか……」 佳織「まだ知り合って間もないし、全然相手のこと知らないというか……」 佳織「でも向こうは私のこと気になってたって言ってて、もっとよく知りたいって言ってて……」 佳織「それに、名前で呼んでもいいかって……」カァァ 佳織「わ、私、男の人にそういう風に言われたのも、アプローチされたのも初めてで……」 佳織「と、とにかくっ、私の話はおしまいです!」 智紀「きっとその男はチャラ男」 美穂子「頑張って、きっとうまくいくわ」 和「私も応援しますっ」 佳織「あ、ありがとうございます」 桃子「……」 智美『簡単にまとめるとだなー、須賀くんがかおりんをもてあそんだ……みたいな?』 桃子(あれー? なんかこれ、まずいことになってないっすかね?) ――バシャンッ 佳織「――っ」 美穂子「……あら?」 和「何の音でしょうか?」 智紀「多分、隣」 桃子「男湯の方ってことっすか?」 佳織「ど、どうしよう、今の話筒抜けだったんじゃ……」オロオロ 桃子「む~……あ、この壁、穴が空いてるっすね。どれどれ……」 京太郎「――zzz……ゴボゴボ」 京太郎「……ぶはっ!」バシャンッ 京太郎「あっぶね、寝落ちしかけてた……」 京太郎「……なんか静かだな。隣の人たちはもう上がったのか?」 京太郎「俺も上がるかな。ハギヨシさん待たせてるだろうし」ザパッ 京太郎「……」 京太郎「なんだろう、見られてる気がする」 京太郎「こっちか……?」 桃子「き、金髪さんが隣に……!」 佳織「き、金髪さんって?」 桃子「もとい須賀京太郎さんっすよ!」 美穂子「え、じゃあもしかして」 和「今までの話は……」 佳織「全部聞かれてた?」 智紀「みたい」 美穂子「――っ」カァァ 和「――っ」カァァ 佳織「あうぅ……」カァァ 桃子「ちょっ、押さないでほしいっす……! ああっ!」バターン! 智紀「……あーあ」 京太郎「……」 美穂子「……」 和「……」 佳織「……」 桃子「……」 智紀「……ふぅ」ヤレヤレ 京太郎(ありのままに今起こったことを話すぜ) 京太郎(視線を感じたから近づいてみたら、いきなり壁が倒れて見知った顔が全裸で倒れ込んできた) 京太郎(もちろんガン見なんてしてない。即座に顔をそらしたさ) 京太郎(むしろ一瞬で網膜に焼きついてしまった) 京太郎(一人だけバスタオルを装備していたが、まさに天国のような光景であることには違いない) 京太郎(さて、あとは相手がどれだけ冷静に話を聞いてくれるかだ) 京太郎「先に言っておくけど、俺はさっきまで寝てたから何も知らないし、一瞬で目をそらしたから何も見ていない」 美穂子「ほ、本当になにも聞いてないんですか?」 京太郎「ああ、そこは女神さまに誓ったっていい」 和「わかりました……先輩がそう言うなら」 桃子「かおりん先輩、聞かれてなかったみたいっすよ」 佳織「よ、よかったぁ」ホッ 智紀「そもそも、向こうを覗こうとした時点で悪いのはこっちだから」 桃子「うっ、それは置いとくっすよ」 京太郎(よかった……比較的話が通じるやつらばかりで) 京太郎(あとはこのまま穏便に撤退を願うだけだ) 京太郎「なぁ、とりあえず――」 久「……なにこれ」 京太郎「その声……まさか久ちゃんか?」 久「私は、この状況の説明を求めてるんだけど?」 京太郎(やばい、雲行きが怪しくなってきた) 京太郎(ここでしくじれば天国が天獄になるのは明白だ) 美穂子「あのね、これには事情があって」 京太郎(でもみほっちゃんが味方についてくれるなら――) 透華「す、が、きょ、う、た、ろ、う!」 智紀「あ、透華」 透華「このようなハレンチな行為、殿方の風上にも置けませんわ……!」 京太郎(おいおい! よりにもよってなタイミングで話を聞かない奴が現れちゃったよ!) 京太郎「待て! まずは落ち着いて話すべきだ!」 透華「問答無用!」 華菜「――そうだし!」 華菜「この機に乗じてキャプテンの裸を舐めまわすように見てたんだろ!」 京太郎「なんでお前までくるかなぁ!?」 美穂子「な、舐めまわすようにって……」カァァ 京太郎「見てないって言ったろ!?」 華菜「今日こそ年貢の納め時だしっ!」 透華「その腐った性根、叩き直してやりますわ!」 京太郎「あーもう! てめぇら少しは人の話を聞けっ!!」 久「えーと、これは私が手を下さなくてもいいってこと?」 まこ「助けてやったほうがいいと思うがの」 『ぬわーーっっ!!』 ハギヨシ「今の声は……京太郎くん?」 ハギヨシ「……どうか、せめて安らかに」 久「さ、帰るわよー」 京太郎「……」ボロッ 咲「……ねぇ、なんか京ちゃんボロボロじゃない?」ヒソヒソ 優希「きっと、昨日私たちが寝てるあいだにパーティーがあったんだじぇ」ヒソヒソ 和「……」カァァ 久「あんたね、いつまで辛気臭い顔してるのよ」 京太郎「別に、世の理不尽さを儚んでただけだよ」 久「私とまことで弁護してあげたでしょ」 京太郎「散々ボコボコにされた後でな」 久「うっ、確かに助けに入るのが遅れたのは認めるけど……」 京太郎「ふぅ、冗談だよ。正直助かった。ありがとな」 久「なによ、このひねくれもの」 京太郎「久ちゃんには言われたくないかな」 まこ「すまんすまん、土産を選ぶのに手間取った」 優希「はーい、私の分はありますか」 まこ「あほう、うちの常連さんの分じゃ」 優希「ぶーぶー!」 久「まこも来たし、そろそろ出発ね」 京太郎「だな、行くか」 久「……ねぇ?」 京太郎「ん?」 久「今回もその、色々押し付けちゃったけど……」 京太郎「ああ、気にすんな。いやってほど打ったし」 久「じゃあ……楽しかった?」 京太郎「うん、まぁ……天獄と地獄?」 久「……ねぇ、なんかそれ良い意味で言ってなくない?」 京太郎「まぁ気にすんな。帰ろうぜ」
https://w.atwiki.jp/imasss/pages/2024.html
【ミリマスSS】P「お尻ペンペンしよ」 執筆開始日時 2017/02/26 元スレURL http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1488109452/ 概要 続きです。 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1487590822/ 【ミリマスSS】P「これからは悪いことしたらお尻ペンペンだからな!」 急にお尻を叩きたくなったので 「・・・・」ハァ 小鳥「どうしたんですか?ため息なんてついて」 育「それでね!困ってたら桃子ちゃんが助けてくれたの!」 桃子「別に、桃子は当然のことをしただけだよ」 エミリー「桃子さん、御立派です!」 星梨花「偉いね桃子ちゃん」ナデナデ 桃子「ちょっと!頭撫でないで!」 P「お尻ペンペンしたいな」 小鳥「!?」 タグ ^周防桃子 ^中谷育 ^エミリー スチュアート ^箱崎星梨花 ^音無小鳥 ^馬場このみ ^佐竹美奈子 ^伊吹翼 ^北沢志保 ^ジュリア ^望月杏奈 ^松田亜利沙 ^木下ひなた ^矢吹可奈 関連SS 【ミリマスSS】P「未来!お尻ペンペンの刑だ!」未来「ひーん!」 【ミリマスSS】P「これからは悪いことしたらお尻ペンペンだからな!」 まとめサイト エレファント速報 ポチッとSS!! SSでレッツゴー SSびより SSまとめプラス SS 森きのこ! wiki内他頁検索用 エミリー スチュアート コメディ ミリオンライブ 中谷育 伊吹翼 作者◆ivbWs9E0to氏 作者◆x/qHVlqcBo氏 北沢志保 周防桃子 望月杏奈 木下ひなた 松田亜利沙 矢吹可奈 箱崎星梨花 馬場このみ