約 19,730 件
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/583.html
前回の話 「……!」 水平線の向こうから幾つかの影が近づいてきた。 しかし、自分の心中は平穏ではなく、 夜空のかけた満月が運命を大きく捻じ曲げたと思わせる程度には不気味で脅威な存在に見える。 「提督、艦隊が帰投しました……」 岸壁に上陸した艦隊のうちの扶桑が報告に上がる。 しかし、扶桑は旗艦ではない。 では何故随伴艦の扶桑が報告に出ているのか。 何故今にも泣き出しそうな程に顔を歪めて低い声で報告しているのか。 敵艦隊撃退に成功したにも関わらず、何故他の随伴艦も一様に目を逸らしているのか。 何故なら。 「なお、旗艦山城の行方は未だ不明です……」 自分は、鉄の味がする程乾いた唇に歯を立てる。 海戦には勝利したが、ちっとも喜べなかった。 …………………… ………… …… 陰りない程燦々と海を照らしていた夕べの陽は、自分らを騙して悪夢の海に引き込もうと企てていたのだろうか。 何の罪もない筈の遥か遠くの恒星にさえこんな疑心を向けてしまう。 人間は兎角理由をでっち上げて何かに押し付けないと気が済まない生き物だ。 今の自分は冷静さを海の底へ沈めてしまっていた。 「何処へ行きやがったんだ、山城……!」 鎮守府庁舎の屋上で、自分は目の周りに痕ができる程双眼鏡を覗き込んでいた。 庁舎より低い背丈だが沿岸に建つ灯台も、山城へ母港の位置を示そうと忙しなく光の柱を回転させる。 闇の地平線に目を凝らしても、軍艦どころか貨客船一隻見当たらない。 「提督、お体に障ります……」 背後から扶桑の声が聞こえた。 いつの間に屋上に来ていたのか。気配に気付けなかった。 しかし気に留めない。 自分は双眼鏡を通して水平線を睨み付ける。 「提督、もう寝ましょう?」 「扶桑が先に寝ろ。私もそのうち寝る」 山城を大事にしている姉の扶桑が、今は鬱陶しかった。 誰かと話す気分ではない。 追い払う目的でそんな科白を吐き捨てる。 「…………」 扶桑は諦めたのか、何も言わなくなった。 下駄が小さく床を踏み鳴らす音の後、屋上の扉を閉める音が聞こえた。 …………………… ………… …… 次の日。 空腹感はあるのに食欲がないと言う経験を初めて味わった。 食事するのも億劫で、そんな時間も惜しい。 自分はスケジュールを乱し、真昼間にやっと起床した。 極最低限の書類執務だけ片付け、あとは手掛かりなく地平線を睨み付けるだけ。 出撃も演習も、建造も開発もさせず、遠征は前日行っていた指示を繰り返すだけ。 食事も間宮から押し付けられた握り飯を流し込むように食べただけ。 全てがどうでもよくなっていた。 陽が沈んでから海を見渡し続けても、目に映ったのは少しの艦娘の集団だけ。 あれは何処の鎮守府所属の艦だろうか。 嗚呼、数時間前に自分が送り出した遠征部隊だったか。 秘書艦扶桑に呼ばれて下に降りるまで分からなかった。 私の顔を見るなり艦らは異常なものでも見つけたようにぎょっとしていた。 よくやった。ではまた遠征に赴いてくれ。 気にせず空虚の労いの言葉を贈ったが、艦一同の表情は晴れない。 当然か。 遠征部隊の出港を見届けた後で扶桑に手鏡を見せられ、自分も驚いた。 開いていない程に細められた目の下には隈が出来ており、 その上から双眼鏡を押し付けた焼印のような痕がついていた。 おいおい、何て醜い顔を見せるんだ扶桑よ。 自分は逃げるように再び屋上に戻ったが、もう双眼鏡を手に取る気力さえ残っていない。 偶々ポケットに入っていた煙草に手を付ける。 煙草は双眼鏡と違って紙で出来ているから軽くて楽だなあ。 早速点火して煙を吸引してみると、思いのほか重かった。 肺に重くのしかかり頭がくらくらする。 でも構いやしない。 山城はもういないのだ。 あの日の夜戦で山城からの通信が途絶えた時、山城は命を散らしたに違いない。 扶桑が山城を"轟沈"ではなく"行方不明"と報告したのは、 沈んだ事も確認出来ない程文字通り木っ端微塵に散ったからだろう。 彼奴は姉と違って普段から"不幸"だの"欠陥"だのぼやいていたからなあ。 "口は災いの元"と言う諺を教えてやるべきだったか。 あの山城がいないのでは、自分も不思議と生きる気力が湧かない。 このまま呼吸不全で死んでしまってもいい。 自分はこの鎮守府の艦からは慕われている事もないから、困る奴もいない。 おや、いつの間にか携帯灰皿が臭い吸殻で満杯になっているではないか。 しかし喫煙はやめない。 今咥えている吸殻をほろりと落とし、そのまま箱に手を伸ばす。 吸う。落とす。吸う。落とすを繰り返す。 「提督!」 誰かが自分を呼ぶ声がした。 死神か。随分な重役出勤だな。 死神に体を揺さぶられる。 赤い目に黒髪、そこからそびえ立つ艦橋が目に映る。 ……山城? どうやら私の迎えを担当する死神は山城だったようだ。 死んだ山城が私を連れて行ってくれるのか。 「何を仰ってるんですか! お気を確かに!」 口に咥えていたものを奪われた。 何をするんだ、山、城……。 体を揺さぶられた事で限界が来たのか、遂に自分の意識は底なし沼へと堕ちてゆく。 山城、今行くからな……。 …………………… ………… …… 視界が黒で染まっている。 自分の後頭部が柔らかいものを感じている。 自分がいるのは天国か、地獄か? 判断がつかない。 そう言えばまだ走馬燈を見ていないな。 それならこの真っ暗闇を背景にぼんやりと流れる筈だ。さあ来い。 しかし待ち伏せても何も流れず、反して自分の意識が覚醒していく。 自分の視界も開けてゆく。 闇が真ん中から上下に向かって割れていき、ぼんやりと何かを映し出す。 「あ、提督……」 「……扶桑?」 長い黒髪を垂らして扶桑の赤い目が憂げに私を見下ろしていた。 頭と反して腰から下半身にかけては硬い感触がある。 ……扶桑に膝枕されているのか。 私はまだ死んでいなかったのだな。 扶桑は私の目覚めを確認してから夜空を見上げ、溜息をついた。 「月はあんなに綺麗なのに……」 それを聞いて私の鼓動は大きく跳ね上がった。 いやいや。 あれは山城とだけ決めた合言葉だ。それを知らない扶桑がそう言うつもりで言ったのではない。 それを知ってか知らずか、扶桑の口は小さく動く。 「提督。山城は沈んだと思いますか?」 分からない。 只さっきの自分はそう思っていた。 やけに乾いた唇を無理矢理動かしてその問に応える。 血が巡っていないかのように頭は働かず、思っている事をそのまま口にしたが、扶桑は平手を張る事もなかった。 「そうですよね……。煙草もあんなに吸っていましたし」 扶桑は少し顎を下ろして前方のある一点を見詰めた。 その方向に首を回すと、そこには煙草の吸殻が幾つも転がっていた。 あれは全部、私がやったのか。煙草一箱消費したのではないか。 ヘビースモーカーでない自分は只々驚く。 次に扶桑は私を見下ろした。 その顔には、まるで手のかかる子供を見る母親のような目が貼り付いていた。 「山城がちょっといなくなっただけでこんなになるなんて、提督は余程山城にご執心なのですね」 前まではその逆だったのに、とそのままの顔で言うが、遠回しに責められているように聞こえた。 それは、悪かったと思っている。 趣味ではなく大真面目な戦争だから仕方ないとは言え、大きな戦力を揃える事が急務だったあの頃は、 正直に言ってしまうと扶桑型より元々性能の高い戦艦の育成を最優先にしなければならなかったのだ。 只勘違いしないで欲しい。 お前ら扶桑型だって充分に活躍の場はあるのだ。 庁舎の部屋も限りがある故、全く使えないと判断していたらそもそも解体している。 「ありがとうございます。でも山城に向けているのは、そういったお考えだけではないのですよね?」 何が言いたい? 「提督は、山城に並々ならぬ好意を抱いていると思っているのですが、私の勘違い、でしょうか」 自分は、すぐには答えられない。 走馬燈のようにこれまでの事を鑑みる。 何時も不幸だのなんだの言っている山城。 姉だけにご執心と思いきや、重巡の前に出て敵の攻撃を受け止める山城。 自身の戦果を無邪気に姉に自慢する山城。 滅多にお目にかかれないが、姉と同じ位に慈しむ目を浮かべられる山城。 幸せを追いかけようと必死になるあまり、周りが見えなくなる山城。 そして、幸せを掴むのに何故か私に頼る山城。 自分は、そんな山城に愛らしさを感じていた。 扶桑。お前の目は確かだ。 私は山城に惹かれてしまっている。 「そうですよね。なら、信じましょう? 山城は、そのうち帰ってきます」 山城が敵の攻撃を貰ったところを見た筈なのに、山城は沈んでいないと信じる。 それは現実逃避ではないか? しかし扶桑の目に陰りや濁りは見受けられず、静かに強い意思を燃やす綺麗な紅の色をしている。 「逃避ではありません。分かりますか? ここ最近の山城ったら、楽しそうに"不幸だわ"って言うんですよ?」 分からない。 自分はそんな場面は見た事はない。 不幸を楽しむと言う感覚も理解出来ない。 そんな姿は扶桑の前でしか晒していないだけでは。 扶桑は首を振って私の言葉を否定する。 「そんな山城が呆気なく沈むとは思いません。山城は絶対に帰ってきます」 「…………」 「出撃する時、山城が約束したんですから、提督も信じて待ちましょう? 煙草の臭いが染み付いていては、山城も逃げてしまいます」 そうだった。 山城は約束したじゃないか。 必ず帰る、と。 山城は約束破りの常習者でもない。 あれだけ姉を慕っていた山城が姉を残して沈むか? いや、ない。 これらは精神論で物を言っていると言えばそれまでで、山城が生きている証拠はない。 それでも、己を見失わず妹の生還を祈る扶桑と話をして大分気分が軽くなったのは確かだ。 自分もまた、扶桑に倣ってみる事にしよう。 静かにそう心に刻み、まず散乱している煙草の吸殻を掻き集める事から行った。 …………………… ………… …… あれから気を持ち直し、扶桑を秘書にして私は日課を続けた。 執務を行い、演習を行い、出撃させる。 そこに山城の姿はなく、自分でも呆れる程に物足りなさ、寂しさを感じていた。 そしてその日課には、臨時として庁舎屋上からの海上偵察任務も加わっている。 それが三日は続いた。 その三日目の晩、双眼鏡にたった一つの影が映る。 薄気味悪い夜の海を一つだけの影が走っているのは何とも不気味だ。 只、それは走っていると言う表現がそぐわない動きをしていた。 あれは。もしや。 自分の胸は高鳴り、堪らず地上まで駆け降りる。 のろのろと蛇行しながらそれは、確かにこの鎮守府に向かっていた。 やがてそれは座礁した途端、力が抜けたように地面にへたり込んで呟く。 「山城、帰ってきました……」 嗚呼、これは夢ではなかろうか。 あるいは、此奴は成仏出来ていないだけの霊だろうか。 いや、ない。 傷一つない姿形をしていたらそうかもしれないが、 ぼろぼろずたずたの艤装と装甲を纏い、全身を煤で汚し、死にそうな声だがしぶとく生気を赤い目に滾らせている。 そんな酷い有様が、現実味を見事に演出していた。 「山城おおおお!!」 脇目も振らず全速力で山城の元へ駆け寄った。 飛び付くように、もう目の届かないところへ行ってしまわぬように、ひしと抱き締める。 山城の体は、ぼろぼろになって機能を低下させている缶のように冷えてしまっていた。 「わぷっ! ……提督?」 「山城っ……山城ぉ……」 「……大の大人が、なに泣いてるのよ……」 誰の所為だと思っているのか。 他人事のように言いやがって。 どれだけ心配したと思っているんだ。私が体を壊す程だぞ。 山城に嬉し紛れの罵倒を浴びせる。 思考が上手く出来ず感情だけで物を言う余り、語彙の無さが滲み出る。 「あの日近代化改装しろって言うからしてやったのに……、馬鹿だ。馬鹿! もうドックから出るな!」 「ひどい、言い方するのね……」 月は天高く艦が寝静まった静かな鎮守府の一角で、自分は張り詰めていた気を緩め、 弱っている山城の低い体温を確かめながらみっともなく喚く私を、山城は力のない手で擦って宥めてくれた。 山城は、大破しながらも確かに帰投した。 …………………… ………… …… 山城から目を離したくないと思う余り、逸る気持ちのまま山城の入渠に同伴する等と言う戯言をのたまった。 その直後我に返って自分で呆れたが、何故か山城は拒まなかった。 そう言う経緯があり、修復ドックの入り口に満杯の看板を立ててから、山城に続いて自分も暖簾をくぐった。 広間には艤装を修復する機器、疲れを癒す様々な物が整然と並んでいる。 山城が艤装を全て下ろすのを見届けてから、脱衣所へ向かった。 当然ながら脱衣所が仕切られていたりはせず、自然と山城と共にタオル一枚だけの姿になる。 「あまり見ないでくれます?」 それは恥じらいをもっての言葉か、体に煤が付いているのを気にしての事か。 どちらにせよ自分がそれに従う理由にはならない。 山城を促して浴場のタイル床に足をつける。 共に言葉を交わさず風呂の椅子に腰掛け、体を清めていく。 自分は手早く頭と体に付けた石鹸を流したが、山城はまだだ。 山城が疲弊し切っているのに先に湯船に浸かる事を憚られた自分は、髪を気にする山城に声をかける。 「山城、背中を流そうか」 「え……、いいです。自分で できます」 山城が湯船に入るのを待つので自分はやる事がないんだ。 丁寧にやるから、山城はゆっくりしていていい。 「むぅ……、痛くしたら姉様に言い付けますから」 山城は拒まなかった。 そう言うとタオルを緩めたか、山城の背中が露わになる。 手拭いに石鹸を塗りたくり、山城の背中に押し付けた。 煤で汚れた部分を特に念入りに、しかし強い力は入れず山城の背中を擦る。 艦娘を人と同義として良いのか分からないが、 露わになった山城の背中やうなじは人の女性と同義の物を持っていた。 髪を壊れ物のように扱う山城に見習って、手拭いを上下に動かす。 少しして、山城は鏡に向かったまま私への呼び声を浴場に響かせた。 「今日察しました。帰投するまでに、練度が限界まで上がったんです」 おめでとう。 思えばもうそこまで来ていたのだな。 私も嬉しく思うよ。 「で、聞きたいんです。提督は……、どうしてここまで私を使ってくれたのかって」 お願いしたのは私ですけど、と最後に付け加えられる。 放置したら拗ねて、使ったら使ったで疑心を持つとは面倒臭い奴だ。 ある期間放置した事はあったが、そもそも山城をもう使わないつもりでいたのではないんだよ。 山城が先に懇願してきただけで、そのうち招集するつもりはあった。 で、その理由だったか。 戦力を軒並み増強させねばならないと言うのも理由の一つだが。 「趣味だよ」 「は?」 山城は上官への言葉遣いを崩す程に唖然としていた。 顔を横にずらして鏡の中の山城を見やる。 山城は目と口を主砲口径のように丸く開けていた。 山城は私の言葉を反芻する。 「趣味……?」 「分からないか。お前ら扶桑型の高い艦橋に、妙な魅力を感じる者は多いんだよ」 扶桑型の造形について情を込めて語る者は、過去と現在、軍人と民間人、共に多く見られる。 それを記した書物も、探すのは容易い事だろう。 山城は周りが見えない質だな。 何でも不幸だと言うが、まさか人から慕われる事まで不幸だと思ってはいまいな? 「ま、私が山城に感じる魅力はそれだけではないんだがね……」 「え……、ひゃ……!」 手拭いでなく指で直に山城の背筋を、つつ、と撫でる。 山城は驚いたように体を震わせる。 立ち上がれないよう山城の弾薬庫の前に両手を回し、包み込むように抱き締める。 煤の混ざった石鹸が自ずと体に付着するが、どうでもよかった。 鼻先に来た山城の右の耳たぶを口に含むと、また面白いように山城は跳ねる。 「ひぅ……! て、ていとっ、くぅ……!」 あむあむと口先で山城の耳を甘噛みする。 山城は払おうと首を振るが、抵抗は無に等しいものだった。 それに合わせて耳を覆い隠そうと小さく揺れる濡れた横髪が顔に当たり、こそばゆい。 しかし邪魔しようとするそれさえも、自分は愛しく思えた。 気分が高じて自分は舌をも突き出し、山城の耳たぶを攻め立てる。 「提督っ……、なんで、こんな……っ」 この分からず屋が。 自身の価値を理解しようとしない山城なんか、こうしてやる。 山城の耳に舌を突っ込んだ。 「ふぁ、っ、……っ! うぅ……!」 山城の耳たぶを唇で挟む。 山城の耳の穴で舌を暴れさせる。 そんな事だけを繰り返していく。 それだけで体を震わせていた山城は、タオルが緩んでいる事も気付いていなかった。 その隙を見、身体の前を隠すタオルを震えに紛らわせて下ろしていった。 山城の耳を攻めながら鏡を見やる。 山城は、立派なものを持っていた。 抱き締めているうちの左手で、それを下から持ち上げるように揉みしだく。 「あっ!?」 山城の目が開かれ、私と目が合った。 自分は山城の超弩級なタンクに虜になり、耳から口を離す。 手に吸い付くような錯覚を覚える程に、柔らかくも張りがある手触りだ。 これだけのものを手入れするのだから、戦艦の入渠は長くても仕方のない事だなあ。 自分の理性はもう排水溝に流れてしまった。 邪魔物を取っ払って妙にすっきりした気持ちだ。 そうなると、自分の血液はある一点に集まってくる。 「……んっ、ちょっと、何か当たってるんですけど……」 それを覆い隠していたタオルの存在意義は潰れている。 タオルから顔を出した自分の単装砲が、たちまち戦闘準備に入るように首をもたげたのだ。 たった数秒で起き上がったそれが、山城の背中に当たる。 それの正体が山城にも分かるようにぐいぐいと尚押し付ける。 その間も、自分は山城のタンクに夢中だ。 経験のない雑な手付きで揉まれるそのタンクを、鏡越しで眺める。 タンクの中央に備えられた突起を摘み上げるだけで山城は言葉を詰まらせる。 こんなのでよがってくれるとは、山城は何と優しいのだろう。 もっと見せてくれ。 タオルの中に右手を突っ込み、すべすべな弾薬庫を撫で回す。 「ひゃ、そっちは……! ふ、うぅ……!」 何やら危惧した様子だが、どうしたのか。 知った事ではないが。 再度耳たぶを唇に挟み、タンクと弾薬庫の修復作業は続行。 あむあむ。 「っ! ……っ!」 もにゅもにゅ。 「ふあん! もっと優しく、扱ってよ……」 すりすり。 「うんん……、んやぁ……」 山城、すまん。 久し振りだから、我慢ならないんだ。 「久し振りって、三日しか経ってないでしょ……」 山城は三日の間海でどう命を繋いだかは分からないが、山城を待っている間の三日は途方もなく長かったのだ。 終わりの見えない隧道に入ってしまったようなものだ。 不安と絶望に塗れて仕方がなかった。 山城が悪いんだ。艦隊からはぐれて、私を三日も待たせた山城が。 不満なら自身の失態を悔やんで大人しく私に弄られてくれ。 有無を言わさずそう吐き捨て、弾薬庫を撫ぜていた右手を、下へ。 「なに、言って……、ひっ」 山城は身をよじった。 しかし両腕で固定している為に逃れられない。 手で初めて触れた山城の其処は、既に濡れていた。 陰毛の奥の裂け目からとろりと垂れている、お湯とはまるで手触りが異なる粘液で。 なんだ、早いじゃないか。 山城も期待していたのか? まだ始めたばかりなのにもう準備が整っているようではないか。 耳元で囁きかけ、これなら遠慮はいらないだろうとばかりに、山城の艦内に中指の第二関節までを突っ込む。 つぷぷ……。 「んはぁぁぁぁ……!」 山城の艦内は指を誘導するように疼いていた。 おお、と感嘆の声を漏らす。 山城の口は上と下、どちらが正直なのだろうな。 百聞は一見に如かず。 考察する前に試してみれば分かるだろうと、指を動かす。 「んあ! ちょっと、中で動かさ、なっ!」 言葉になってないぞ。 只、なっていても聞く気はない。言葉ではなく嬌声を聴く気ならある。 それしかないので指の動きは大きく無遠慮なものにしていく。 艦内の壁を撫でたり、一際柔らかそうな部分を押し込んだり、色々刺激を与えてみる。 「ていとくっ、待っ、まっ……てぇぇ……」 蚊の鳴くような声だ。 前方の鏡を覗き込む。 そこには、水も滴る良い艦がいる。 乱す黒髪に、目を強く閉じ、嬌声を作る唇。 露わにされている肩、鎖骨、胸部。 それだけでなく、それより下を隠すタオルさえも、みだりに乱れた山城の良さを引き立てていた。 それに自分が見蕩れるのは当然の道理だろう。 「ふう、ふぅっ、……?」 タンクを揉みしだく手、艦内を点検する手の動きが止まってしまう。 山城はふと目を微かに開いた。 その動きに自分も反応を示し、それを追う。 結果、当然ながら鏡越しではあるが視線が絡み合った。 「っ!」 山城は、指図されている錯覚でもしているように首を左に回転させて私から目を背けた。 ……なんて可愛い奴だろう。 しかし、その所為で鼻先にあった山城の耳が遠くへ行ってしまった。 玩具を取られた気分だ。酷い事をしてくれた。お仕置きしてやらねば。 山城の艦内に差し込んだ右手を、指だけでなく手全体を動かすように動かす。 くちっ、くちゅくちゅくちゅくちゅ……。 「んぁっ、ぁ、ぁぁああぁぁああ!」 山城の嬌声が、ドックに木霊す。 良かったな。貸切にしておいて。 山城の恥ずかしい嬌声は誰にも聴かれる事はない。 私を除いて。 「随分乱れるようになったなあ。山城?」 「あっ! んん……、んんんん……! て、提督の、せいでしょっ……!」 こら。鏡越しでいいから、目を合わせなさい。 山城からすれば、此方を責めているつもりなのかもしれないがな。 その科白は、此方の情欲を煽らせるだけなのだ。 我慢ならない。自分の単装砲は威勢よく跳ねているのだ。 山城の胸部と艦内の点検作業を中断する。 山城がこうも乱れているのは、我侭な提督の所為か。 しかし何時も私に主導権を握らせているのは山城なのだから、それは山城の自業自得と言えよう。 そんな私から逃げるように左を向く山城の左耳に小さく命令の言葉を放り込む。 立って壁に手を突け。 「~~っ!」 山城は背筋を痙攣させる。 耳に囁かれるのがそんなに気に入ったのだろうか。 一足先に自分は椅子から腰を上げた。 山城の両肩を持ち上げるようにして催促すると、山城は肩を痙攣させながらも何とか立ち上がる。 山城のタオルが足元に落ちた。それを私が向こうへ蹴り飛ばし、自分の腰に巻いているものも放り出す。 山城は、私の命令に逆らわない。 壁に両手を突き、腰は此方に突き出してくれる。 山城は本当に以前よりも練度が上がってきているな。 これから何をするのか、分かっているじゃないか。 「……っ」 自ずと主張される山城の尻の、なんとも男の性を刺激してくれる事か。 ふるふると誘うように震えている。 山城が海戦で中破帰投すると目にする尻を、今自分は弄ぶ権利を握っているのだ。 おくびにも出さなかったが、あの尻に己の手を沈めてやりたいと実は常々思っていた。 一先ずは山城の腰を左手でむんずと掴み、右手は自分の主砲に。 照準を定める。 「っ……、ぁ、ぁはあっ!」 入った。 ピストン輸送を開始する。 山城の艦内は潤滑油で程よく濡れているし、艦内が引きずり込もうと疼くし、 自分の主砲も山城の艦内を拡張工事する位に膨張したおかげで隙間がない。 複数の要素が上手い具合にかみ合っているので、とても円滑に行えている。 「う、ああっ、ぁ、ぁあああ……、てい、とくのっ、いつもよりも……っ!」 それだけ待ち遠しかったんだよ。 分かるか? 三日も待った私の気持ちが! ぱん! 「いひゃいっ!」 私は山城に、言葉をぶつけ、艦内に主砲をぶつけ、尻に手をぶつけた。 艦隊からはぐれるなんて問題外だ。 この鎮守府最古参の戦艦なんだからもっとしっかりしろっ! 後輩の戦艦が呆れるぞ! ぱん! 「あうぅっ! し、仕方、ないでしょっ! あん! や、夜戦は、苦手なのよおっ!」 苦手? 練度が限界に達しておきながら苦手なものがあるというのか。 本当に限界まで練度を極めたのか? このっ、このっ! ずぶっ、ずぶっ! 「あ! ああっ! だ、だってえっ! 夜戦に、いい思い出なんかないんだからぁっ!」 自分は、ぴたと動きを止めた。 第六感がここは話を聞く場面だと興奮する私を冷静に諭したのだ。 山城は酸素を求めて必死に息を整えようとする。 暫し待つと、山城は息絶え絶えながらも私に訴え始めた。 「はぁ、ま、"前"の時はっ、超弩級の威厳なんかなかった」 「私は、最期の夜に敵艦に囲まれて、姉様と一緒に虐殺されたからっ、それが、今でも……」 どくん。 自分の心臓が強く脈打つ。 艦が経験してきた事は、経歴には事細かに記されていない。 だから、その事柄は初めて知った。 日本軍艦はかつての大戦の戦況悪さ故に敵国より悲話が多いから、 此方から首突っ込んで聞くのはよしたほうがいいだろうと前々から判断していたが、ここまでとは。 彼女らの精神に深刻なダメージを与えてしまわないようにとの配慮だが、 たった一隻からそれを聞くだけでも聞く者に深刻なダメージが来るものなのだな。 囲まれて虐殺される。 躊躇いなくそんな言葉で表現できる山城の奥底の闇を垣間見てしまったようだ。 そこには、どれだけの悲しみやら憎しみやら辛さやらの負の感情があったか計り知れない。 悪ふざけで山城を虐げていた先までの自分の姿がとてもみっともない。 しかし、山城の艦橋を越える程自分に呪詛の言葉を積み上げるのは後だ。 自身の恐怖の根源である夜の海を三日も彷徨って命からがら帰って来た山城を、自分は修復しなければならない。 自分は、慈しむ想いで身体を山城に重ねる。 なるべく耳に伝わるよう首を伸ばしてそこに呟く。 すまんな。 「え、提督? ……んあっ!?」 止めていた腰を再び動かす。 両手を前に持っていき二つのタンクを揉む。 「あうっ! そんな、いきなりっ!」 自分の下腹部を山城の尻にぶつける音がリズムよく木霊す。 それに合わせるように山城の艶かしい歌声が響く。 欠陥だの不幸だのそう言った口癖だけ聞いていると弱そうだが、やはりと言うか山城はそんな事はなかった。 夜の海で凄まじく不本意な最期を遂げた山城に未練があるのは当然で、 それをばねに蘇ったと言っても過言ではない今の山城が、弱々しい訳がない。 山城もまた芯のあるしぶとい強さがある。 浴場に響くこの綺麗で儚げな嬌声にも、そんなものがあるように聞こえた。 聴覚がそう錯覚してくれると自分の心は揺れ動く。 「はあはあっ、あっ、ああっ! て、ていとくっ!」 自分の身体も突き動かされる。 山城に対するこの大きな感情が暴れて止まらない。 嗚呼、こんな感情が生まれたのは何時からだっただろう。 いつの間にかできていた。 不幸と言いながら死にたがりにならず生きる山城が、 深海へ足から引きずり込まれそうになりながらも足掻く様に生きる山城が、愛しくてたまらない。 「……っ、……っ!」 自分は思わず歯を食い縛る。 口から出ようとする心臓を縛り付けておくために。 それでも、山城とこうしていると次第に自分の枷も小破、中破、遂には大破してしまう。 嘗ては不幸から脱却したいと言う山城の為にこう言う事をしていた筈なのに、 今こうして山城と一つになっている事を、自分の方が幸せに感じてしまっていた。 おかげで、自分はあまり長く持ちそうにない。 「……しろっ、山城っ、山城っ! す……!」 危ない。 地の声を零し掛けた。 山城は別に私にそう言った意味での好意は持ち合わせていない。 そんな山城に自分がそんな想いをぶつけたって何も実らないし、山城が迷惑がるだけだ。 「あ、あっ! ああん! んっ、てい、とく……何ですか……っ」 何でもない。気にしなくていい。 もう出るから、山城は準備する事に集中しろ……っ!! そんな事を言いつつも山城にそんな時間なんか与えず、 頭の頂点から足先まで一つになったまま自分は達する。 唯一つだけ除いて。 どぷっ! びゅく、びゅくびゅくびゅる……っ!! 「んっ! ぁ、はああああぁぁ……!! うぅんっ……」 …………………… ………… …… あの後、自分は急激に萎えた。 自分の中の熱い想いは、外的攻撃によって墜落するように冷めたのだ。 自分の事だから理由くらい分かっている。 山城に対するこの想いが実らない事くらい分かっている。 言い方は悪くなってしまうが、山城は私の事を、自身が幸せになる為の踏み台としか思っていないだろう。 逆に山城にそう言った好意を抱かれる事をした覚えはない。 では出口を見つけられずに自分の中で疼くこの想いはどうすればいいのだ。 そんな葛藤が始まった自分は、早く寝床に身を沈めたい気持ちに包まれた。 山城は上手く修復できたようで、艦が大破した事で体に溜め込まれた疲労はすっかり抜けたと言っていた。 それを聞くや否や、自分は短い返事だけ返して湯船にも浸からずに出てきた。 そして今、こうして寝床の布団を頭から被っている。 山城を修復した代わりに私の調子が狂ってしまったようだ。 なあに。一晩寝れば直るさ。 「……提督? 寝てる?」 山城か。扉を叩かずにいきなり足を踏み込んでくるとは無礼者め。 提督はこうして惰眠を貪っているのだ。 お前の修復作業で疲れたのだ。眠っているのだから話し掛けないでくれ。 顔を覗きこまないでくれ。頼む。 「……馬鹿」 おいどういう意味だ。 自分の背後でそんな言葉を投げかける山城に心の中で問う。 山城は意味の分からない罵倒を静かに飛ばしてから、部屋の扉をゆっくりと閉めた。 今夜は、こうして煮え切らない想いを抱えた自分に構わず更けていった。 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/35443.html
無頼提督 シウバ・ワンダフォー UC 水/闇/自然 (6) クリーチャー:ビーストフォーク/ドリームメイト/ハンター/エイリアン 5000 ■マッハファイター ■相手の呪文の効果またはクリーチャーの能力によって、このクリーチャーが自分の手札から捨てられる時、墓地に置くかわりにバトルゾーンに出してもよい。 ■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から3枚を表向きにする。その中にある多色カードをすべて自分の手札に加え、残りを好きな順序で山札の一番下に戻す。 作者:翠猫 DMSPP-01「伝説、豪傑、再集結!スーパー・ヒーロー・パック」収録。種族はビーストフォーク、ドリームメイト、ハンター、エイリアンの4つ。 多色カードをサーチできる提督。マッハファイターも持つ。 《希望の守り手シウバ》と《幻獣提督ウー・ワンダフォー》の合体カード。 関連 《希望の守り手シウバ》 《幻獣提督ウー・ワンダフォー》 収録エキスパンション DMSPP-01「伝説、豪傑、再集結!スーパー・ヒーロー・パック」 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/dmorika/pages/2009.html
《生神の勇猛提督ギリアーナ》 生神の勇猛提督ギリアーナ R 自然文明 (7) クリーチャー:ホーン・ビースト 5000 このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から3枚を表向きにする。その中から名前に《生神》とあるカードをすべて手札に加え、残りを好きな順序で山札の一番下に戻す。 相手のターン中に、このクリーチャーが自分の手札から捨てられる時、墓地に置くかわりにバトルゾーンに出してもよい。 作成者:氷月 フレーバーテキスト DMO-16 「真話編 第4弾 終末真話(ラグナロク・ミソロジー)」 収録セット DMO-16 「真話編 第4弾 終末真話(ラグナロク・ミソロジー)」 参考 生神
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/1256.html
90 :4:2012/07/25(水) 23 49 03 提督たちの憂鬱 第1話登場人物一覧 1/3 1905年 日露戦争 神崎博之:オリジナルキャラ。嶋田繁太郎に憑依。 『西暦1905年、日本帝国海軍所属の巡洋艦和泉にある治療室で、 ある青年が目を覚ました。』本編1話より抜粋 嶋田繁太郎:少尉候補生。巡洋艦和泉にある治療室で、中の人憑依。 『史実では戦前は艦隊派(強硬派)、大艦巨砲主義者の重鎮、 戦中では東條英樹の副官と揶揄され、戦後は戦犯として処罰され、現代の架空戦記では無能、 有害の代名詞と謳われる悪役』本編1話より抜粋 巡洋艦和泉船医:中の人が憑依後初接触。 嶋田の不審な動きに負傷した為一時的に記憶が混乱しているのだろうと判断した。 大久保利通:夢幻会の暗躍で暗殺を免れる。 『強力なリーダーシップで史実とは違う憲法を作り上げていた。 特に注目すべき事は史実で軍部の暴走を招いた統帥権についてだ。 この世界では国務大臣が天皇を輔弼して軍の編成を行うことになっていた。 また陸海軍大臣は基本的に軍務経験者が就くが、 その席が空白の場合は総理大臣が兼任できることになっていた。 このように様々な権限が総理に与えられた結果、総理は大本営の一員となった。 これによって統帥部は内閣の存在を無視して戦争を実施することは難しくなった。 完全な文民統制とは言い切れないものの 史実よりは暴走を抑止できるようになっていると言える。』本編1話より抜粋 91 :4:2012/07/25(水) 23 50 35 2/3 坂本竜馬:夢幻会の暗躍で暗殺を免れる。 『世界各国を回りその見聞を広めた後、同士と共に三菱財閥を設立した。 ただし坂本自身は経営に関わらず、半官半民の傭兵部隊を作り上げて、その指揮に当たった。 この傭兵部隊『海援隊』はフランス外人部隊と似た組織であり、 東アジアの植民地警備に度々出動していた。』本編1話より抜粋 伊藤博文:夢幻会の暗躍で暗殺を免れる。韓国併合を阻止。 桂太郎、大久保利通、伊藤博文:戦費は20億円を超えており、 英米の資本に対して南満州市場を開放した。 小村寿太郎:外務大臣。南満州市場開放を反対したが 大久保や桂、伊藤を中心とした一派によって押し切られた。 1914年、第一次世界大戦が勃発。 嶋田繁太郎:駐在武官としてイタリアの大使館への赴任が決定。 大隈重信:大隈政権は日英同盟に基づき、ドイツに対して宣戦を布告。 史実では実現しなかった金剛型巡洋戦艦「金剛」「比叡」の欧州への派遣。 日露戦争で大打撃を受け陸軍は半壊状態だが2個師団の派遣を決定。 93 :4:2012/07/26(木) 00 34 38 3/3 1917年 ロシア革命 山本権兵衛:シーメンス事件などの海軍の一大スキャンダルは 夢幻会によって未然に潰された。現在の地位では接触できない。 伊藤博文:現在の地位では接触できない。 南雲忠一:『彼の知識では現在、一軍人である南雲忠一など 太平洋戦争時での将官が史実とどう違うのかが解らない。 下手に手を出すと大やけどをする可能性がある。』本編1話より抜粋 明石元次郎:アナスタシア皇女を日本陸軍諜報部が救出。 『ロシア帝国を崩壊に導く遠因を作った男が今度はロシア皇族を救出した。 それは余りにも皮肉に満ちていると言えた。』本編1話より抜粋 アナスタシア皇女:白衛軍の人間や富裕層の脱出を支援。 日本の某皇族と結婚し、ロマノフ王朝の遺産を継承したアナスタシア皇女から資金を融通してもらい されたカムチャッカ半島の鉱物資源の採掘や樺太のオハ油田開発資金を工面していた。 1919年 嶋田繁太郎:少佐に昇進。イタリア駐在武官から東京の軍令部に転任。 軍内部の人物について調査を開始。何者かの日本への介入が予想以上に大きな事を知る。 1919~1921年の間 伏見宮博恭王:軍令部長。嶋田さんを料亭に招待。
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/35442.html
電磁提督 ペッパー・シューター UC 水/火/自然 (6) クリーチャー:サイバーロード/グレートメカオー/ハンター/エイリアン 5000 ■ジャストダイバー ■相手の呪文の効果またはクリーチャーの能力によって、このクリーチャーが自分の手札から捨てられる時、墓地に置くかわりにバトルゾーンに出してもよい。 ■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から3枚を表向きにする。その中にある多色カードをすべて自分の手札に加え、残りを好きな順序で山札の一番下に戻す。 作者:翠猫 DMSPP-01「伝説、豪傑、再集結!スーパー・ヒーロー・パック」収録。種族はサイバーロード、グレートメカオー、ハンター、エイリアンの4つ。 多色カードをサーチできる提督。ジャストダイバーも持つ。 《希望の守り手ペッパー》と《機械提督サウンドシューター》の合体カード。 関連 《希望の守り手ペッパー》 《機械提督サウンドシューター》 収録エキスパンション DMSPP-01「伝説、豪傑、再集結!スーパー・ヒーロー・パック」 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/banba/pages/44.html
新兵器 長距離爆撃機 航空技術80 なかなか爆撃してくれないため、うーん。狙いたい基地に隣接した基地ではなく、それより一つ遠い基地に配備する必要があるようだ(*1)。もっとも攻撃頻度的にほとんどアテにならない。対象が重点作戦目標に指定されていると爆撃しやすいらしい?新型戦闘機と陸上部隊でしか対応できない。 新型戦闘機 航空技術90 ジェット戦闘機。空母に搭載するには改造が必要(*2)。とにかく強い。敵陸上部隊にも強い。 電波探信儀 電気技術50 いちいち索敵しなくていいので実に使える。特に機動部隊の空撃で、8時の出撃直前に敵艦隊の位置を正確に把握できる最優先新兵器。要完全修理(資材15) 電波照準儀 電気技術70 通常、夜戦では全艦種射程1であるが、これを搭載した艦は日中と同等の射程を維持できる。敵がまだこれを開発していない序盤シナリオでは、巡洋艦で敵戦艦を一方的にボコれ、便利。要完全修理(資材15) ロケット弾 航空技術・電気技術80 要改造。水雷または航空機搭載スペースに積載されるため、対艦能力はダウンするが、固い敵基地を削るのには便利かも。 新型艦戦 航空技術以外全て80 わけのわからないレベルの性能を誇る新型艦船。射程だけは弩級戦艦に劣る。新型の潜水艦は特に意味が分からない。 新型爆弾 長距離爆撃機を保有(他国からでの供与でも可)した状態で、産業育成し、工業力が20001以上となる。X68000版で確認された条件(※1)。 新型爆弾が投下された基地はほぼ全てのパラメタが0と言う壊滅状態に陥る他、勝利条件に計上されなくなり、同盟時に自陣営に引き込むこともできない(※1)。 TIPS 難易度はゲーム開始時の予算、彼我の攻撃命中率に影響。 高難易度では敵が積極的になると言う説も有る。 まだ開発されていないシナリオでは、電気技術50達成をまず狙おう。これで開発される電波探信儀(索敵レーダー)は必須装備。ただし敵艦隊が攻めてきたとしても最終的には基地に横付けして砲撃に至るため、索敵自体が不要な局面も多くはある。 難易度が高めだと、初期の予算配分では、開幕で電探を開発できない難易度10なら予算を全て電気技術力に投資しても+3で33に過ぎない。ゲーム開始時の予算も500しかないため、+10で43が限界。 ただし開幕から独逸に技術供与でタカりまくって、うまく電気技術が向上すれば、開幕の月に電探を開発できる可能性がある。外交の機会は恐らく4回。そのうち3回が電気技術に入れば+7に達する可能性があるだろう。新兵器開発判定は技術開発や産業育成を行った時(会議で陸軍に却下された場合を含む)にしか行われないので、予算を先に0にするのはまずい。ほんの少しだけでいいので予算は残し、運良く独逸から電気技術を貰った時に備えよう。 一覧で一番上に位置する提督の「作戦」をあげて会議専門とすれば、いちいち選択しなくていいので凄く効率がいい。作戦は最低50は欲しい。 提督の各能力値は、各々に「経験」が最大+99プラスされる。経験は軍政でもあがるので、3ヶ月ちょっと軍政に励めばすぐに最強提督の完成。ただしハンドブックには、「勇猛」には加算されない、いやされると、2つの記述がある・・・?? 「勇猛」パラメータは効果がよくわからないので、別になんでもいいのかもしれない。 他の提督は、機動部隊指揮官二人(航空50以上)、軍政用指揮官三人(作戦40以上)、あとは最低限、戦艦艦隊指揮官と巡洋艦艦隊指揮官として砲撃50以上の指揮官が2~3人居ればいい(ついでに潜水艦隊指揮官を一人、主に母港・呉警戒用として駆逐艦隊指揮官を一人確保しておくと、なおよい)。その他の指揮官は「何となく砲撃が高い」くらいで全然構わない。揚陸(戦艦艦隊や機動部隊で散々叩いてから上陸する)・輸送・対潜防御くらいしか戦闘機会がないのだ。司令官の戦死も普通にプレイしていたらまず起きないので、予備人員も必要ない。 国民士気が高いと各種収入があがる他、完全修理(他にも?)の速度が早くなる。 軽空母を完全修理して搭載を50機にしたら相当に使える様になる。軽巡洋艦(弱い巡洋艦)を何隻か軽空母に改装するのもよい。 建造期間と消費工業力は大体反比例。6ヶ月で建造しようとすれば12ヶ月の場合の倍の工業力を要する。予算・資源は変わらず。 駆逐艦は速度30kt、他艦船は36ktあれば戦闘時2HEX移動可能で凄く便利。 多少損害を喰らってもよいように、32kt/38ktくらいにはしておきたい。 具体的には空襲を喰らった時に空母が逃げやすいし、基地砲撃では巡洋艦が早く敵砲台を射程に捕らえられるし、海戦での追撃戦時にだってもちろん早く敵にダメージを与えられる。 潜水艦は敵母港に潜ませ敵艦隊の出港を察知したい。集中運用すれば大型艦の1隻くらいは沈められる。 駆逐艦1~2の艦隊をいくつか編成し、各基地で軍政し住民友好度をあげまくろう。友好度は80はキープしたい。ゲリラ蜂起による各パラメタの半減は、駐留軍の規模がある程度以上ある基地ではものすごいダメージだ。 1回の食糧分配であがる友好度は多分、7~14。兵員供出要求→食糧分配連発コンボを行うなら、友好度85以下なら分配、86以上なら供出要求、としよう。 最初は陸軍に拒否されまくるが、経験があがってくれば作戦に加算され要求が大体は通るようになってくるので、じっくりいこう。 将来的に第2空母艦隊や第2戦艦艦隊を編成する予定ならば、軍政で得られる経験値で鍛えておこう。 基地攻略時に出現する守備兵力(航空攻撃時は、既に敵上陸兵がいる時のみ出現)は、総兵力の1/2。このため、削りきるにはかなりの回数の攻撃が必要。 陸上部隊は数の差が如実に戦闘力に反映される。少なくとも数に劣る状態で、陸上部隊同士の戦闘を行っては絶対にいけない。 数が増えるともの凄く強くなる。寄ってきた大型艦を沈めることも可能。 戦闘機/新型戦闘機は陸上部隊に有効。雷爆機よりずっと強い。基地航空隊や砲台を削ったあとは、空母部隊は直掩をあげてから基地攻撃を行うと効率がいい。毎日12時に砲台が復活する可能性があるが、耐久度1なので雷爆機または巡洋艦による砲撃ですぐに潰せるはずだ。 攻撃艦隊には上陸用の兵力は配置せず、十分に削ってから上陸艦隊を投入しよう。航空攻撃もあり得るのでやや遠巻きに。 クソザコ基地を攻略する時は、いきなり上陸を挑んでもさしたる損害は無い。 燃料を算出しない基地は、敵陸上部隊を殲滅せずとも、燃料を0にした上で陸上部隊を町か村に突入させれば占領可能。 既に敵艦隊の攻撃を受けている、または受ける事が確定している基地をどうしても死守せねばならぬが陸上部隊の補給が間に合わない場合、40大隊を積載した艦隊を特攻寄港させて部隊を降ろせば当面は間に合う。同様に燃料の輸送も可能である。 ただしそこまでして死守せねばならないケースはあまりない。逆に、基地補給で全てを撤収し、基地は取られるが実質損害ゼロ、で取り敢えず落ち着いてから、準備万端で奪還作戦を発動した方が大抵は、結局損害は少なくなるはずだ。 占領された直後に基地を攻撃すると、敵艦隊が停泊している時が・・・撃滅のチャンスである。 指揮官がいないからか魚雷を装備していないからかそういう仕様なのか、基地航空隊の対艦能力はとかく低い(無条件に錬度0扱いにされているからと言う説もある)。基本的にあまりアテにせず、防衛については艦隊も使おう。 とは言え雷爆機が500もいれば、余程の大艦隊でなければ撃退できる。 ・・・のだが、敵の艦砲射撃か?などで、一度に100機くらい破壊されたりもする。本気の抵抗は大損害も覚悟せねばならないのだ。 空母に戦闘機・雷爆機を同時に載せると航空隊が戦爆連合になるが、攻撃されるたびに戦闘機・雷爆機共に減少するので、損害が凄く増える。 ただし直掩時、敵の空撃から艦隊を守るためには、できるだけ多くの戦闘機の駒で壁を作るのが有力。かつ、航空機同士の攻撃時はほとんど(特に航空技術力が低い場合)、撃墜数は1である。つまり戦闘機50機×2部隊だとした時、大体の場合、敵へのダメージは2機撃墜。だが25機×4部隊とした時は、4機撃墜がほぼ保証されるのだ。 空撃時にも数が多い方が有力と、筆者は考えて居る。ハンドブックには「攻撃力は少数を多部隊よりも、規模の大きい一部隊の方が攻撃力が高い」とあるが、火災と言うフューチャーがある。敵戦艦で顕著な話なのだが、戦艦が5隻いたとしよう。このうち1隻に集中攻撃をかけ続けると、その1隻は火災の消火に手一杯だろうが、沈めきるまでの間、他の4隻から対空砲を撃たれ放題なのである。これがバカにならないのだ。 その点、均等に攻撃し、常に敵戦艦5隻が火災を起こしている状態を作りだしてく攻撃法であると、敵の対空砲火の機会自体が相当に減るため、こちらの損害は何分の一かになることが期待できるのだ。更にたまに敵が消火に失敗し、攻撃もしていないのに耐久力が減る事が普通に期待出来る。これもお得だろう。 それじゃ沈めきれないじゃないか?と思うかもしれないが、どの道戦艦5隻なら1回の空撃では殲滅は不可能。同じ2回または3回の空撃を行うなら、損害が低い方がいいに決まっている。敵戦艦を一日も早く一隻でも多く完全に撃沈しないとやられるまたは逃げ切られるなんて事はほとんどないのだ。 機動部隊には潜水艦対策、及び基地攻撃時に艦砲射撃で砲台を削るため、何隻か巡洋艦を配備したい。 砲台を削ると言ってもガチで削るわけではない。それは航空機や戦艦に任せる。巡洋艦の仕事は、毎日12時に耐久度1で復活する可能性の有る砲台の始末だけである。 基地攻撃時、まず機動部隊で空撃を行い敵砲台を破壊。その後は8時に直掩をあげてから12時、16時に基地砲撃を行うと効率的に敵陸上兵を削れる(毎日直掩を行うので航空攻撃対策にもなり盤石)。この際、毎日12時に敵砲台が1だけ回復するので、これに対抗するため巡洋艦の1隻は最低限用意したい。空母で無理矢理砲撃できなくもないが・・・。 敵がHEXに出して来る兵は、在庫の半分である。攻撃のたびに殲滅していればどんどん半減していく。残りが10を切ったら仕留めにかかる。 8時直掩、12時上陸準備、16時に上陸で決める。上陸した後は空撃でも敵兵を削れるようになるので、当該基地に入港して補給したいのでなければ、あとは帰還しながら・・・遠方からのとどめの空撃一撃で勝てるだろう。敵兵残1や2などなら放って置いてもいいし、駆逐艦艦隊辺りを派遣して攻撃させても十分だろう。 燃料・耐久を0にして後は味方基地による攻撃に任せるのもまたよし。 基地攻撃時、戦艦が居るとその長射程によりほとんど移動せずに砲撃ができて助かる。移動するたびに機雷との触雷判定があるのだ!(機雷は実際に設置されているわけではなく、移動するたびに確率で接触する) 情報技術力は同盟国の増減によっても増減する。もっとも、それをアテにして技術力をあげない、とすると電探の精度は悪いわものすごく時間はかかるわ外交団招致のために第一艦隊は母港を離れられないわ出撃中に陸軍が勝手に断って友好度が低下するわで実は効率が悪い。 更に、同盟を結んでも情報技術力の向上は+10~13ほど。これは予算500~650程度と言えばなかなかバカにできないが、だが待って欲しい。その間にドイツやイギリスと言った「即戦力」から、他の技術を貰った方がよいのではないか・・・? ただしソ連については、連合国が苦手な砲熕・鋼材が高いため、序盤シナリオでは引き込んでおくのもアリ。 少量の投資で同盟(最低でも有効度80が必要)を行えるなら、これは得である。s1の日本でソ連と同盟を結べるのであれば、決して捨てた物ではない。特にs1最初の1ヶ月(第一艦隊がほとんど母港にいる)にタイやソ連が援助をタカってきたらこれは大ラッキーパターン。なんなら独逸は後回しにしてでも(難易度にもよる。電探開発は最優先だ)、外交団招待で畳み込んで出来るだけ早く同盟してしまいたい。放って置くと政府が勝手に援助要請を断って、せっかく上がった友好度が下がって仕舞いかねないのだ。 タイと同盟するとバンコク基地が支配下に入る。 中国と同盟するとジュウケイ、ナンキン基地が支配下に入る。 ソ連と同盟するとノモンハンとウラジオストク基地が支配下に入る。 いずれの場合も、基地耐久度と兵力が20以下である、または基地燃料が0であることが、支配できる条件のようだ。このためあまりアテにはできない。 大和特攻シナリオではドイツが降伏するため代替にブラジルを引き込んで技術をたかろう。 敵艦隊(CPU)には燃料切れの概念が無い。母港にワープ帰投したりする。損害で艦隊速度が0になってもワープする。 艦隊の戦闘艦艇を全て失ったあと、のこりの輸送船は逃げ切り、一番番号の若い艦隊に編入される。可能なら輸送船を殲滅してから戦闘艦艇を全滅させたい。 電波探信儀はできるだけ早く装備。電波照準儀は航空隊メインで戦うなら別にいらない。 電波探信儀が使えない場合、完全修理で巡洋艦の搭載をあげて偵察機を多く搭載しよう。こうすれば空母に偵察機を積む必要がなくなり、機動部隊の戦力向上が期待出来る。 と言うかそもそも論、空母に偵察機を積むなどは愚の骨頂である。 完全修理では、電波探信儀、電波照準儀、空母の「搭載」を優先。他は応急修理でも上がるのだから当然だ。 巡洋艦の電照は必須とまでは言えないが、戦艦には是非装備しよう。 戦艦の装甲は30あれば十分。速度も輸送船を編入する前提なら25ktをキープすれば十分。それ以上を狙うなら戦闘時2HEX移動できる36ktまであげないとあまり意味が無い。 駆逐艦は射程の都合上対艦はあまり意味が無い(艦隊戦時はほとんど雷撃しか行わないはずだ)。対空と装甲を重視しよう。 敵艦隊攻撃時には、火災を起こした艦は放置して、できるだけ多くの艦を火災状態にする様にすると、敵の攻撃機会が減少する。どうせ数ターン波状攻撃を仕掛けるのであるから、被害少ない完封勝利を目指そう。 ただし空母は以降のターンの反撃が怖いので、この限りに非ず。1隻でも生き残っていると危ない。基本的に全力で沈めよう。 大破(ゲーム上での使い方を誤った大破ではなく、根本的な大損害)してしまった艦は、1隻2隻だけの艦隊にしてどこかで応急修理するか、他の候補の艦がいないなら完全修理で。いずれにせよ大破した艦の1隻2隻のために、他の10隻以上の戦闘艦艇も足止めを喰らうのはNGだ。 第2艦隊以降の艦隊に空母を編入した場合、基地攻撃はNG。非常に効率が悪い。敵艦隊攻撃に用いるのが吉。 大日本帝国 国力最大のs4.ミッドウェイ開戦が最もプレイしやすい・・・かと思いきや全然そんなことはない。敵戦力は正規空母8(うち3隻はミッドウェイの藻屑と化すだろうが)、戦艦22隻!と、s1に比べ倍増しており、猛攻を仕掛けてくる。これを全て撃破するまで激戦が続く。日本軍の持つ航空戦力や陸軍戦力の予備では対処しきれず、当面基地を取ったり取られたり。自軍の損害も相応に出る可能性がある。更に、こちらの版図が広いため、敵がどこに攻めてくるか、振り回されっぱなしである。 その点s1なら序盤の編成・基地攻略の面倒さはあるが、壊滅させるべき戦力は半分であり、その後は登場してきた端から各個撃破の形になる。序盤のコツさえ掴めば相当に楽だ。また、普通に進めればミッドウェイの時期には電波探信儀・電波照準儀の配備も終わっている。 s2は重点作戦目標を一つも達成せずに帰港することになり、戦艦空母を何隻沈めても0点評価、その後キャンペーンをプレイするならが少々辛い。しかも戦艦部隊・機動部隊等全てに補給し出撃が完了するのは下手をすると3月になり、サイパンあたりの基地を守るのが大変すぎる。電探・電照の開発・装備も遅く、基地攻略が遅れるから収入も少ない。サンダカンかソロンを奪取するまでは燃料はカツカツ、内地の基地の燃料備蓄を取り上げて補給せねばならない。これならs1で始めて、機動部隊は真珠湾など攻撃せず敵の来寇を片端から撃沈した方がよい。 序盤シナリオではとにかく資材が足りない。初手香港はまあ大体は仕方ないとして、以降はサンダカン・バンゼルマシンと一直線に南下するのが多分一番早い。戦艦部隊+後詰めの輸送部隊で突き進もう。ちなみにマニラは台南などの基地に任せて大陸沿いをシンガポールまで駆け抜ける初動もアリ。本土からの距離が近いため後ほど、空母満載の第一艦隊で攻撃もしやすい。 マニラは戦艦部隊主力を向ける。これでも相当な被害が出るが、巡洋艦では返り討ちに遭いかねない。大破した艦は母港に戻し完全修理で電探・電照装備。 マニラでの戦艦部隊の損害を嫌うなら、機動部隊を向けてもいい。開戦後敵のサイパン辺りへの侵略を迎撃したついでに落とすでも可。この場合資源の獲得は遅れるが、戦艦の修理がいらない。機動部隊は主力も主力なので、なるべくプレイヤーが操作しよう。 他の基地は巡洋艦部隊で落とせる。ダバオやソロンは巡洋艦では結構被害が出るけど。 グァムも取っておくとこの近辺の補給が楽になる。敵艦隊は基本的にこの辺りを狙ってくるので、機動部隊で攻略し、敵艦隊にも備えておこう。 s1開幕の重要作戦目標会議は、マニラ・ダバオ・ソロンが実現可能かつ有用かつ通りやすいようだ。3つの内一つ、ハワイ・ロスアンジェルス・サンフランシスコ辺りを混ぜると更に通りやすい。 作戦目標以外の基地を落としていけないと言うことはないので、何はともあれ燃料の収入と、後述するが兵力の増加のため、サンダカンかソロンは取っておきたい。 無難ならサンダカン。ソロンは最前線となり得るため、取るや否や敵基地からの反撃を喰らう。ただ、有力な敵基地であるソロンを早期に叩いておくと言う意味はある。 s1の初動において、出撃する艦隊を100%まで補給する必要は無い。補給に時間がかかりすぎ開戦に間に合わない!サンダカンを落とせば燃料は現地で補給できる。50%有れば恐らく届く。 ついでにマニラなり台南なりに燃料輸送船を大量配備、資源を集めて現地で応急修理もできるようにするといい。 戦艦艦隊を第2艦隊以降で委任状態で使うなら、特にHEX戦を見る場合において、搭載されている陸上部隊は無駄死にまくりなので、降ろしておこう。2大隊の陸兵はすぐ蒸発するのだ。 ちなみに開幕で16隻の機動部隊を作ると燃料補給に10万ほど必要で・・・開幕でソロンかサンダカンを取らないと身動きが取れない・・・。 s1初動をまとめて見よう。筆者的な定跡である。空母優先と戦艦優先、および、マニラ・ダバオを損害覚悟で戦艦をもって早期攻略するや否やである。 案甲 内政しつつ空母を全艦完全修理(基本的に搭載機数増加と、難易度次第で電探のみを若干装備。資源はちょうど足りて、一ヶ月で終わる)。なお香港やハノイなど薄い所は、巡洋艦12駆逐艦4くらいの艦隊で落とす。戦艦部隊を1つまたは2つ編成するが、駆逐2兵員輸送艦4くらいの輸送艦隊を3つ用意し、徹底した砲撃後に上陸をかける。 案甲a 戦艦部隊でマニラと攻略。戦艦部隊は二手に分けてもいい。マニラとダバオは防備が固く戦艦部隊が中大破するが、マニラで最小限の応急修理を行いつつ戦い続ける(大破した艦は本土に戻して完全修理。高難易度でないならついでに何隻かに電探も装備)。その後はサンダカンを攻略し寄港。燃料を補給し、南方資源地帯を全て攻略する。 案甲b 戦艦部隊でいきなりサンダカンを攻略。マニラ・ダバオは翌月に空母で攻略する。戦艦部隊の損害を嫌う案だ。マニラの資源採掘は遅れるが、その分戦艦の修理代が浮くので・・・と言えなくも無い。戦艦艦隊は、燃料55%あれば香港を落としてから無補給でサンダカンを落とせる。初期からある既に10大体の陸戦隊を積んだ輸送船は、戦艦艦隊に編入しよう。これなら補給は5日で行えるはずだ。なお香港に全兵力が上陸してしまっては香港か台南に寄港し陸兵を乗せるのはやむを得ないが、艦隊に10大隊以上残っているなら完全無補給でサンダカンに行って良い。戦艦艦隊に続いて、巡洋艦艦隊に兵を満載し、やはり55%程度の燃料でハノイに向かおう。 現状で台南は補給ロスは生じない設定になっている。各所から台南に陸上部隊を集めよう。サンダカンはマニラとダバオに扼されているので、補給に20%のロスが出てしまうのだ。 この際低難易度なら小規模な輸送艦隊で台南からサンダカンまで陸兵を輸送しても問題無いが、高難易度だと割と簡単に沈められてしまう。この場合はしっかり護衛してやらないといけない。 案乙 低難易度専用。初動でいきなり戦艦に電探(若干)と電照を装備。とは言えいきなり全艦とはいかないので2ヶ月に分けて。その間は巡洋艦隊でザコ基地を攻略しつつ、空母をこきつかっていく。 電照による対艦戦闘と夜間砲撃を効率良く行えるのが利点だが低難易度専用。 実際の所、案甲の方がよいと思われる。 兵員は毎月20~30大隊の供給になる。これ、兵員輸送船をうっかり沈められたりすると全く足りない。駆逐艦1だけの艦隊をいくつか編成し、各地で軍政を行い、兵員供出要求→食糧分配を繰り返そう。2日に1回平均10大隊増えるとすると、月に150大隊にもなる! このゲームでは南方作戦が完了すれば燃料は余りまくる。それを兵員に変えると考える。 ちなみにポートモレスビーまで攻略し国民士気99/工業力7000でも月に40大隊少々。軍政で動員しまくらねば、どうにも勢力拡大に陸兵供給が追いつかない。 人口の多い基地で行うのが好ましい。得られる兵員は1~人口の間で多分ランダム。食糧分配に要する燃料は人口×300。人口10の基地であると毎日のように燃料3000をすり減らす事になるが、コスパは考えなくていい。南方資源地帯を抑えれば燃料は足りる。常に1だけしか徴兵出来ない基地なんかは遅すぎる&操作も面倒なので忘れていい。人口の多い基地2~4箇所でガンガン徴兵しよう。 人口の多い基地は シャンハイ 10 マニラ 6 サイゴン 5 次点で、バンコク ジャカルタ クアラルンプール ホンコン ソウル が4 大和特攻シナリオなどでは、人口3の台北やダイレンも活用して根こそぎ動員だ! 砲熕・鋼材以外の技術力はドイツ様にタカれる。ので、電気を必要レベルまであげたら砲熕技術をあげるのが有力だ。ただしこの2つの技術はある程度でいい。航空機が強くなりかつ新兵器の開発が見込める航空技術、応急修理で艦船の移動が2HEXになり魚雷命中率が向上する機関技術は、過度な砲熕・鋼材技術より優先させたい。 ちなみにs1で難易度1の電気70開始すると、1年少々でドイツ様にタカれる技術がなくなった。第1艦隊は8割方母港、と言うプレイなら、1年で合計100技術力程度タカれるようだ(高難易度だと140を稼ぐのに1年半程度かかる計算)。これは予算にすると5000に相当する。 開幕ドイツラッシュは高難易度の方が有力だろう。高難易度ではゲーム開始時に配分できる予算が少ないため、中難易度程度でも電照(電気70)は無理、高難易度だと電探(電気50)にも届かない。これを水準まで持ち上げる手助けになるのだ。 参考までに、インド洋からポートモレスビまで沿岸は全て攻め取り工業力7000、国民士気99の時の毎月の予算が2000程度。実際上の大日本帝国最大予算だろう。 s1開始時のそれは725。各種兵器を生産し工業力をあげながら技術開発資金を捻出するのは大変だ(技術力は毎月、10かそこらしかあがらない)。戦没艦の再建などが挟まった日には目も当てられない。神様仏様ドイツ様。 開幕からソ連との同盟を目指すのも有力。放って置くと政府が勝手にソ連の要求を断る事で有効度が下がっていくため、同じ同盟をするなら早い内と言うのもそれはそれで理に適っている。運が良ければ11月中に同盟可能、場合によってはノモンハンが得られ収入向上および大陸の防御兵力が浮く。ウラジオストクは得られないことが多いが、別途記載してある兵数条件の問題だろう。 第1艦隊が8割方母港の場合、低難易度なら1年ちょっと、高難易度でも1年半で、情報以外の技術力平均90+新型戦闘機開発が完了する。 連合国 序盤シナリオにおいて、ハワイ、ロスアンジェルス、サンフランシスコ以外を完全撤収。雷爆機を増産し3基地に配備、戦闘は「見ない」。これで日本艦隊ホイホイが完成。大体殲滅してから反攻に転じれば楽勝。 東南アジア艦隊の補給用にソロンとウェーキの撤収はやや遅らせる。 ハワイに補充するときに損害が出て憮然としたりするが、その分は電波照準機装備の戦艦部隊で歓迎してやろう。 技術は最初はイギリスにタカる。その後ソ連を抱き込んで砲熕・鋼材をタカる。 一年足らずで全技術がmaxとなり、使い切れないほどの戦艦を連れて反攻に出られるだろう。 艦艇運用的なこと 艦船の対空は40程度からかなり強力に感じる。当たれば数十機程度を削れる。基地航空隊はあまり怖くない。攻撃は空母・戦艦に任せ、巡洋艦は防空仕様にするとよい感じだ。 どの艦隊でも巡洋駆逐は3隻程度は入れたい。潜水艦対策の意味が大きい。 機動部隊は空母13・巡洋3程度がいい感じ。潜水艦と、敵砲台に対応できる。 この規模だと、直掩戦闘機が13部隊得られ、ほぼ完全に敵航空隊の移動を封じ込められる。対空戦闘1回ごとにしっかり陣形を組み直そう。 基地的なこと 基地補給時のロス(消息不明率)は、戦闘可能(隣接)基地が敵支配下にある場合と思われがちだが、実は別の要素によって決まる。隣接基地とは別に補給を扼する基地が設定されているのだ(重複している場合もある)。 例えばタイナンはホンコンとマニラを攻撃可能だが、これらが敵支配下にあっても補給ロスは起こらない。サセボ、タイペイ、ナハ、イオウジマの4基地がロスの判定に用いられる。 何故かハワイの場合、イオウジマが設定されているため、s1開始直後から補給にロスがある。ふざけんな。 ロス判定に用いられる基地1カ所を敵が支配するごとに、ロスが10%。これは基地ごとに1~4カ所設定されており、最大で40%ロス。 序盤の連合ジュウケイ、s4の連合ミッドウェイは見事に40%。 ハンドブックを信じるなら、かつ近接基地には長距離爆撃を行わないと言う仕様を信じるなら、アッツ、ポートモレスビー、ロスアンジェルス、サンフランシスコに対しては長距離爆撃は行えない。よって日本軍でプレイする場合、長距離爆撃機の有用性は限定的である。 ペキンは、ジュウケイ、ウラジオストク、ノモンハンに長距離爆撃可能な有用な基地。 もっともノモンハンはソ連と同盟すれば手に入るし、ウラジオストクは沿岸かつ日本本土に近く、そう攻略は難しくない。 ジュウケイは内陸部かつ100大隊以上の陸兵が駐留していたりするので攻略は諦めて(700大隊くらいで包囲しても全然削れない)、防衛に徹しよう。どうしてもと言うなら支那相手に外交戦を展開するか、或いはs4以降で始めると何故か日本の支配基地となっている。 サイパンからはしっかり日本全土を長距離爆撃可能。ただしマーカスのせいで補給に10%ロス。ウラジオストクも可だが補給に40%ロスであるため現実的ではない。 シナリオ1では、年内にソ連と同盟することも可能。これはこれで情報収集技術力があがるため、電探・電照の性能があがって、おいしい。 同時にウラジオストク・ノモンハンが大東亜共栄圏に組み込まれる可能性がある。 この時「当該基地の兵士数および耐久度が20以下」または「基地燃料0」のどちらかの条件を得る必要がある(※1)(*3)。 SFC版では無条件(※1)。 1945年8月7日までに同盟できないと、8日に連合側に立って参戦してくる(*4)。同時にウラジオストクの陸兵が+50される。(※1) 基地攻撃 ポートモレスビー、ハワイ、サンフランシスコ、ロスアンジェルスには大規模な航空隊が配備されている。落とすには大規模な機動部隊(空母10隻以上)で当たりたい。この際戦闘機数は35(軽空母なら30)程度にはすること。空母以外は対空を40以上にあげた電照付き巡洋艦がいい。兵員を20は持っていくこと。 朝8時に先制空撃。ハワイだと在泊艦がいるだろうから数部隊は雷装しておく。 敵戦闘機を適当に相手しながら 在泊艦・砲台を壊滅させるまで続ける。 12時には直掩。戦闘機の壁で敵の機動を阻みながら雷爆機を殲滅する。 次に敵兵を削りにかかる。朝8時に直掩、12,16時に砲撃。敵兵はみるみる減っていく。 毎日12時に復活する砲台は巡洋艦の砲撃で対処。 敵兵を40程度以下にまで(HEX画面に出現するのは20程度になる)削ったら夜間に上陸。 後はひたすら直掩砲撃で削りまくる。 敵兵が多いため時間がかかるのはやむを得ない。 新型戦闘機ならサンフランシスコ・ロスアンジェルスの連続攻略も可能。 基地防衛 基地航空隊は弱い(錬度0計算だから、と言う噂があるが真偽不明)。しかも戦闘を「見ない」にすると更に弱い。もし数百機の雷爆機で敵を歓迎できるなら「見る」で迎撃しよう。 他には(燃料を用いた軍政兵員増殖を前提で)大規模な陸兵を配置しての顔面受けがある。これは「見ない」の方が効果的だ。狙われそうな所に最低8程度の兵員輸送船を配備しておき、敵が来たら輸送するかたちになる。輸送船を沢山製造し配備することになるが、航空隊に損害が続出するよりは安上がりな、気がする。 基本的には、航空隊より兵員の方が強いよう? 脚注 ※1 「開発中」氏の調査による。主としてX68000版での調査。 https //www.youtube.com/@kaihatsuchu/videos
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/179.html
前回の話 「なんだ、提督なの? ……あ、いえ、いいんですけど。はい。提督も、愛してます」 「そうか、キスでもするか」 「やめてください。魚雷20発撃ちますよ?」 「ははは、直線状に進む魚雷を避けるのは簡単なんだぞ」 その代わり魚雷の損失額としては痛いものがある。 別に鎮守府の運営費は自分の財布から出しているわけではないが、 逆に言えば他人の、つまり上からのお金であるので、あまり変に浪費するとお叱りを受けるのは火を見るよりも明らか。 更に追求するとそのお金は根本的にはこの日本国民の税金から来ており、 散財を続ければ結果的に巡り巡って自分が損失を被ることになるだろう。 自分も日本軍人であり日本国民なのだ。 しかし大井はこう言うものの本当に魚雷を撃つことはない。 その信頼が自分の中に根付いているからこそ、その冗談に対し自分は恐れることなく軽口で返すことができる。 もし自分でない他の提督であれば、魚雷を無駄遣いすることを圧力で止めるか、あるいは懇願して止めるか……。 そもそも魚雷は水の中でないと進行も不可能なのだが、そのツッコミは野暮というものだろう。 何が言いたいのかというと、 自分は大井の考えていることも少しずつ分かるようになってきたと思う、ということだ。 では茶番はここまでにしよう。 最近大井の被弾率が上がっている。 元は軽巡洋艦なのでどちらかと言えば素早く動けるはずなのだが、どうも調子がよくない。 今日も艦隊の足を引っ張る形で大井とその随伴艦が帰投した。 北上に肩を借り、服とも呼べない布切れで体を隠す大井が不満をぶつける。 よく見ると下着も確認できるのだが、この状況でそういう気分にはなれない。 「さ、作戦が悪いのよ……」 「……」 こうは言うが目はこちらを見ていない。 言われるごとに幾度も作戦を練り直したが大井の戦況は改善されないのだ。 何より同じ重雷装艦の北上の調子が普段と変わらずキープされているので、 自分の中にあった魚の小骨のようなとっかかりは数日かけて確信へと成長した。 ひとまず大井を尻目に艦隊に指示を出す。 「……ご苦労だった。艦隊は一旦解散とし、次の招集まで待機していろ。 大井は至急入渠し、修復完了次第執務室へ出頭するように。いいな」 『はっ!』 「……」 随伴艦全員が凛とした返事で敬礼をくれるも、旗艦だけはだんまりを決め込むだけだった。 しかし自分は特に咎めるようなことはしない。 最後に自分も敬礼をしてやめ、背を向けると後ろで各々が散って行くのが音と気配で分かる。 最近の任務遂行の鈍りをどう上に言い訳しようか考えながら執務室に戻ろうとしたが―― 「提督」 執務室を目指す自分を呼び止めたのは北上だ。 そこにいたのは北上だけで、他の随伴艦や大井はいなかった。 大井を他の随伴艦に任せてまで自分に言いたいことがあるようだった。 「あんまり大井っちを責めないであげてよ。 旗艦なのに守ってあげられなかったあたしらが悪いんだ。処罰ならあたしらに――」 「責めるつもりはない。処罰もない。私にも原因があるかもしれないのだ」 「作戦のこと? 敵艦隊には勝てたし、問題はないと思うよ」 「作戦のことではない。心当たりはあるが個人的なことでな」 「ふうん……。大井っちとなにかあった?」 「分かるのか」 「具体的には分からないけどね。大井っち、最近は提督に懐いてるからさ」 「大井には合わん言葉だな」 軽く笑いあってから北上と別れた。北上は大井の様子を見に行くようだった。 入渠ドックは男子禁制なので北上や修復妖精に任せ、自分は執務室へ赴く。 懐いている 。 その大井の行動の裏に隠された心理を自分は二つ推測する。 そして答えを知りたい。 大井は自分にどうしてほしいのか。 「大井、修復完了しました」 「よし。では執務の手伝い、やってくれるか」 「はい」 体の傷や服さえも元通りにした大井が艤装を下ろして復帰したときは既に日は沈んでいた。 しかし今日はほとんど出撃できなかったのが大方の理由か、 執務も普段より早く終わる目処が立っているため結局やらせることは少ない。 「……これだけなの?」 「む、今日はな。こっちも直に終わる」 拍子抜けしたような様子だ。 流石に始末書を書かされるのではないかと予想していたのかもしれないが、 始末書なんて適当に反省の言葉をつらつら並べていれば終わってしまうし、 読む方としても何も面白くない。 何一つ得られるものがないのに紙と時間を無駄に使うだけの徒労なんてしたくない。 お互い無言で執務を消化していき、まず大井が執務を終えた。 「提督。私は終わりましたのでお茶を淹れますね」 「頼む」 茶も何ヶ月もやらせたことなので、 顔を上げず一言伝え大井に任せることにした。 …………………… ………… …… 「どうぞ」 「ありがとう」 湯気が少しだけ出ている如何にも適温そうな煎茶が出された。 礼を言い、思わず座っている自分よりも高い位置にある頭を撫でようとして―― 「あっ」 自分はある事を思い出しながら小さく声を漏らし、伸ばしかけた手を所在なくゆっくりと下ろした。 いつしか休憩中に大井が膝枕と頭を撫でる事を強請って来たことはあったが、それだけだ。 夜這いのことも置いておくとして、 基本的に大井はこちらからのスキンシップは嫌がるので控えなければ。 横に立ったままの大井は何も言葉を発しない。 少し居心地が悪くなったのを紛らわす気持ちで出されたお茶を味わう。 薄くなく渋くなく、丁度良い濃さで淹れられている。 「……うん。今日も美味いね、……?」 茶の味を顔を合わせて伝えようと首を回したが、上がりかけていた自分の口角が下がった。 「そうですか……」 なんだ。その悲しみを殺したような淡い笑みは。 「……私、北上さんのところに行ってきます」 大井は突然扉に向かって駆け出した。 ここで大井に何の布石も打たずして行かせるわけにはいかない。 別に大井と二度と顔を合わせられなくなるわけではないはずだが、 自分はとっさに現れた焦燥感に襲われていたせいか席を立ち上がってまで大井を止めた。 「待て」 「……」 「今日の深夜、いつでもいい。私の寝室に来てくれ。寝ていたら引っ叩いてくれていい。話したいことがある」 「……」 「……」 「……マルマルマルマルに」 長い沈黙を経て一言ポツリと残して出て行ったが、自分には確かに聞き取れた。 それから椅子にどっかと深く座り込み、 湧き出た安堵感とこれからの期待と緊張を五月蝿い心臓のある胸に手を当てることで抑えた。 茶はいつの間にか湯気が出なくなっていた。 先は 寝ていたら引っ叩いてくれていい 、言い換えると 寝ていても出ていくな と保険をかけたが、結論から言うとその必要はなかった。 こちらから呼び出しておいてすっぽかすというのも有り得ないことなのだが、全く眠気が来ないのだ。 執務を早めに切り上げられたのもあるだろう。最後に見た大井の様子が変だったのが気になるのもあるだろう。 指定時刻は今か今かと待ち構えているのもあるだろう。 呼び出したこちらが落ち着いていないと非常に恰好が悪いので文庫本を開くも、全く内容は頭に入ってこない。 内容が頭に入っていないのに頁をめくり、我に返って読み直そうと前の頁に戻ることを繰り返した。 しきりに時計を気にし、いよいよ日付が変わると同時に扉が叩かれた。 「いいぞ」 ベッドの上で胡坐を掻いて扉が開くのを待った。リラックスを装っているが内心緊張が収まらない。 扉の先の真っ暗な執務室に立つ大井は顔に何の表情も浮かべずそこから動かずこちらを見つめるだけだ。 「……」 「……おいで」 大井は振り返って扉を静かに閉め、艦娘に必須装備の海を走れる靴を脱ぎ、ベッドに上がる。 2人の体重がかかったシングルベッドが軋む。自分は胡坐を掻いているのに大井は正座の姿勢をとった。 大井は何も言わない。こちらをじっと見つめて言葉を待ってくれるだけだ。 「……大井」 「……」 「北上のことは好きか」 「……はい」 「私のことは」 「……好きですよ?」 目を見て言ってくれるが、私の疑心は消えない。 もしこの疑問が間違いだったら大井を傷つけてしまうかもしれないが、それでも確かめずにはいられない。 自分勝手な私を許してくれ。 「もう夜這いはやめろ」 大井の目が皿になる。 「北上から遠ざけようとしているならやめてくれ。私は北上をそういう目で見ていない」 「寝不足の理由がそれならしっかり寝るんだ」 突き放すようなひどい言い草。 しかしどんな理由であれ二度と鎮守府に帰って来られなくなるようなことにでもなれば自分は後悔する。 寝不足も立派な慢心だ。 もしどうしても休む時間を削らなければいけない理由があるなら出撃を控えさせる。 重雷装艦は戦力的に外したくないが、大井に限ってはそれに加えて―― 「嫌いになったんですか?」 「は?」 「私のこと、嫌いになったんですか?」 目を伏せて震えている。 しかし大井が私のことを嫌いだと言ったことがないように、こちらとしても嫌いなどと言った覚えはなく、むしろ―― 「最近は私に触ってこなくなったし、さっきも……」 大井は何を言っている? それではまるで触られることを望んでいたみたいじゃないか。 それにさっきとは……。 もしかして……。 「今までもひどいこと言ってきたし、はしたないこともして、戦果も悪くなってきたと思うわ……。でもね」 「提督を好きっていう気持ちは嘘じゃないの。提督が私のことを嫌いになってもそれは変わりません。だから――」 ――先ほどのお願いは受け入れられません。 顔をようやく上げてそう締め括った大井は頬に一つ哀しみの道を作っていた。 やはり言わなければ良かったかという罪悪感はあるが、 2つの推測のうち自分にとって嬉しくない方の推測が打ち破られて出た安堵感が大きい。 しかし自分だけ悦に浸っている場合ではない。 大井を泣かせたのは誰だ。自分だ。それならやることがある。 嗚咽も上げず膝の上で拳を作り、目を閉じてなお涙を零す大井に近寄り静かに抱きしめることにした。 この肩の華奢さは普段の様子からはイメージできないものだと思う。 「すまん。そういうつもりじゃなかったんだ。 寝不足で戦闘は拙いだろ? 大井が好きだから、私はただ大井に死んで欲しくなかっただけなんだよ。 嫌いになんかなってない」 それからあとは片手で抱きしめたままもう片手で後頭部をただ撫でることしかやっていない。 先より気の利いた言葉なんて浮かんでこないし、沢山浮かんできたところで言葉の価値が下がるだけだ。 こういうときは泣き止むまで待つのが最善なのだ。 しかしあまり長くはたたずに大井が口を開いた。 「……提督」 「うん」 「私は2回提督にしてあげたわ」 「……」 「そろそろ提督からも欲しいかな、なんて……」 私の肩に顔を埋めたままの大井を離した。 「あ……」 まだ涙腺は緩んだままのようで、頬伝う粒を指で拭ってから顔を近づけ、 小さく開いたそこを自分のもので重ねた。 「ん……」 ……。 「……はぁ……」 「……こっちでのキスは初めてか?」 「……そういえばそうね」 下の方には散々しておいて上の方はまっさらというのもおかしな話だ。 なので上の方も回数を重ねることにする。 「ちゅ……ん、んー……」 自分の少しカサついた唇が不快に思われていないかとか、鼻息が当たっていないかとか心配事が一瞬浮かぶも、 抱いている大井の体の柔らかささえ忘れるほど自分が今味わっている柔らかい唇の感触一点に意識が吸い込まれていくようだ。 それでも目の前の光景もまた気になるもので、無粋と分かっていながら瞼を開いてみる。 勿論眼前には大井の顔が広がっていて、それ以外のものは目に入らない。 ああ、こいつ意外とまつ毛長いな。綺麗だな。 「はっ、ん……ん、ぅ……?」 いけない。見とれて口を動かすのを忘れた。ほらバレた。 同じく瞼を開けた大井と目が合い、唇の感触は惜しくも失われた。 「もう……、目は閉じないとダメですよ」 「悪い。もう一度、いいよな?」 それが愚問だとでも言うように再度瞼を下ろして顎をくいと前に出すので 顔をゆっくりと近づけ事の次第を再開した。 「……ふ、……ん、ぁ、ちゅ」 そろそろステップアップしたい。 少し口を開いて舌を出し、大井の唇をつついて開くように促す。 意思表示は難なく伝わったのでゆっくり差し込んでいくと、抱いている肩がほんの少しだが震える。 「っ……あ……はぁ、あ……」 しかし大井は受け入れる事をやめないし、こちらとしてもやめさせたくない。 あまり驚かせないようにちろちろと大井の舌を探す。 「……ぁ、ぅ、……っ」 すぐ見つかったのでわき目も振らずその舌に自分のを絡ませていくと案外そちらもすぐに絡み返してきた。 口の中は熱い息で充満していて、その舌もまた蒸されたように熱い。 味覚の役割を果たす舌が別の舌を味わうというのは新鮮で、ざらざらした独特の感触をよく味わう。 たった数十秒それを続けていると唾液が生産され、感触はぬらぬらしたものへ変わってきた。 半ばわざと立てるようになってきた音も水っぽくなり、淫らさは増す一方だ。 「えぅ、ちゅ、んんー……、んむ、んく、ちゅぷ、ぁ……」 口で一旦空気を吸い込もうと惜しくも唇、舌の順に離すと互いの舌の間を糸が引くのが分かる。 少しだけ瞼を開くと飛び込んでくるその顔にもはや普段の面影はなく、上気した顔で接吻を楽しんでいるようだった。 自分もこのような緩みきった顔をしているのだろうな。大井が瞼を閉じたままでよかった。 また先のように瞼を開かれないうちに再び口を塞ぐ。 「んうっ、んん……ちゅる、あ、はぁ……」 こうした唾液の交換が短くても数分以上は続いたと思う。 大井の唾液をもらって飲み込む代わりに自分の唾液も結構持っていかれたはずだが、唾液の生産は止まることを知らない。 自分も大井もみっともなく唾液を口の端から漏らし顎を伝っている。 「……ぷぁ……はぁ……はぁ……」 口を離すと自分の胸にくたと額を預けてきたので抱き留め、空いている手でこっそり自分の涎を拭う。 「はぁ……んくっ、はぁ……」 口を長く塞ぎ、息苦しくさせてしまったのかもしれないので少し休ませる事にする。 その間、自分の腕の中の大井の髪を撫でたり梳かしたりして手触りを楽しむ。 そうしているともぞもぞ動いたかと思えば自分の心臓に耳を当てて来て、心臓が跳ねる。 「……ふふ。提督、緊張していますね」 バレたか。 しかしこういう事には慣れていないので速くなってしまう鼓動を抑えることはできない。 仕返しと茶化しの意味で、密着させてくる大井と自分の体の間に手を差し込み―― 「あっ……」 「……うん、お前も緊張しているみたいだな」 大井のふくよかな胸を、あたかも鼓動を確かめるかのように触る。 感じるのは服越しでも分かるタンクの柔らかさだけ。 それはどちらかといえば大きいもので、その向こうにある鼓動の具合など分かりゃしない。 大井にこのようなセクハラじみたことをするのは久しい。 だが以前と違うのは大井の反応だ。 「……」 体を離し、診察台で聴診器でも当てるかのように自分で服を捲り上げてくれた。 しかし今から体に当てるのは聴診器ではない。 「ほら、触っていいんですよ……」 上着をかなり上まで捲り上げると姿を現したその二つのタンクにカバーはつけられていなかった。 見惚れる間も与えず大井は私の手を掴むとそのタンクの片方に押し付けた。 私の手が当たると自分でやったというのに大井は一瞬だけ体を震わせる。 「っ……」 「……大丈夫か」 「え、ええ……ちょっと、手が冷たかったから」 なるほど、そういえばこの部屋には暖房器具がなかった。 それでも体は火照っているが手足など末端は中々体温が上がらない。 大井も体は自分と同じくよく火照っているようで、 まるで中身が沸騰しているかのようなタンクに手を沈ませると自分の手の冷たさがよく分かる。 もう片手も使い、二つのタンクをそれぞれ全体を撫でる。 タンクの頂点にある突起物は勿体ぶって触れないように。 「っ……はぁ……」 あくまでも最初は撫でるだけ。 この程度では大井も自分もそこまで息を荒げることではない。 しかし最初はこれでいい。 「んっ……焦らさないで……」 「……」 ひとまずはこれくらいにしてさっさとその突起物を口に含むことにした。 まだ弱い愛撫しかしていないのによく膨らんでいる。 「ぁ……」 口をつけていないほうのタンクも撫でるのをやめ、指を使って突起物をこねくり回す。 口をつけたほうは吸い付いたり、多量に唾液を乗せた舌でわざと音を立てて舐る。 その突起物は柔らかいのか硬いのか表現しづらい独特の舌触りだ。 また甘味料が付与されているわけでもないはずだが、どうしてか甘く感じる。 「んぁ! あっ……、んん……」 開きかけた口を閉じて声をあまりださないようにしているようだ。 ……とても攻め甲斐がある。 普段大井にはあまり向けない感情が首をもたげる。 緩い愛撫は抜きにして、ただ乱暴にタンクを揉みしだき、息の続く限り強く突起物を吸い上げる。 「んああっ! あっ! ちょっと、ひっ!」 どうだ。口が再び開かれ、激しくなった喘ぎのほうがこちらも気分が高揚する。 口つけた突起物の周囲も存分に舐め回すし、手を使ったほうもタンクと突起物両方を弄り倒す。 次第に汗ばんで来たのかしょっぱいような味も混ざってきた。 「ううんっ、……ん、ああぁ!」 大井が自分に強気に突っかかり、自分が飄々と躱すいつもの関係はどこへやら、ここでは自分が優勢だった。 大井は自分の攻撃を正面から受け続ける。 ひょっとするとこれは初めてではないだろうか。とても面白い。 顔が見たくて口を離す。 タンクの突起物は赤く点灯していて自分の唾液でてらてら光を返している。 赤く点灯しているのは顔もだ。 この突起物をボタンのように押し込んだら顔も更に赤くなるのだろうか。 「も、もう怒ったわ!」 「うおっ」 うっとりした吊り目と視線が合うな否や、急に自分の肩を両手で突いてきた。 突然のことに反応が遅れあっけなくベッドに倒される。 壁に頭をぶつけないか一瞬の恐怖感に襲われたが着地したのは柔らかいベッド。 押し倒す場所の判断ができるほど大井もまだ理性を捨ててはいなかったようだ。 自分にすっかり馬乗りになった大井は顔どころか髪も乱れているが、 その顔に貼り付けていたのは不敵な笑み。 どうやら形勢逆転されてしまったらしい。 「硬いわね」 挑戦的な声で大井が見つめる先は下腹部、正確には大井のもう一つの補給口で押し潰された自分の男の象徴。 大井よりも乱れている自分がそういうところに反応を表さないはずがない。 見つめると言っても自分のモノはズボンの中だし大井のスカートもあるし、 押し潰されているところなんて見えないのだが、これはこれで想像力を掻き立てられる。 そしてこの体勢でやることと言えば一つしかなく、腰を前後に動かし始めた。 「はぁ……形がよく分かるわ……」 自分のモノはズボンの中だし、大井の補給口もおそらくカバーがかかったままなのだろうが、 それでも微妙に快楽を得ている。 「あっ、んん、これ……意外、と……っ」 こっちは声が出るほどではないが大井は恐らくカバー一枚だ。自分よりも快感が伝わっているのかもしれない。 一方自分が感じている快感はあくまでも微妙なもので、これだけで達することはできない。 「ん……脱がすわよ」 少し後退して、ベルトに手をかけられる。金属音も程々にズボンと下着はすぐに下ろされた。 二度の夜這いのこともあるだろう。しかしそれ以前にもしかすると予習でもしていたのかもしれない。 そもそもこういうことは大井には何一つ教えた覚えなどないのだ。 改めて確認するにはやや抵抗あるが、この鎮守府に男手は自分しかいなかったはずだし、 もちろん自分がそういった本などを職場であるこの鎮守府に持ち込んだ覚えもない。 そういえば面倒になってここ何日も自宅のほうに帰っていない。 ああいうのも処理のお供に使わなくなってきたし処分でもしようか。 「……大きいわね。昨日は出してないんですか?」 「昨日はやってないね」 鎮守府提督とは決して楽な仕事ではない。 今日はこうだった明日は何があるなどやらなければならないことは考え始めるとキリがない。 結果性欲そのものを自覚しない日が出てくるのも何ら不思議ではないのだ。 しかしそれはあくまでも自覚していないだけのことであって、 例えば今のような状況や気分になったら自覚しなかった日の性欲が繰り越されて襲ってくる。 正直これでは物足りない。 その旨を目に乗せて大井の目に届くよう願う。 少しのアイコンタクトの後大井は一旦ベッドを降りてスカートに手を入れた。 何の装飾もない白い下着だけが下ろされ、床に放置される。 自分は服を全て脱ぐつもりはなく、大井も何となく同じ考えのように見える。 すぐさまベッドに上がり、天に向かってそびえる自分のそれをスカートで隠して跨った。 自分のモノは湿った何かに倒される。 先と違って直に大井を感じる。 しかしこれはまだ入っていない。 「あっつ……」 まるで夏に屋外に出たときのような、しかし似て非なる声だ。 腰を動かすと互いの肉がダイレクトに擦れ合うので先とは全く違う。 竿の腹が補給口の割れ目にめり込むのが見えなくてもわかる。 「あっ、あっ、はあ、は、ああっ」 湿っていた大井の補給口からはどんどん愛液が漏れてきて、互いの局部を濡らしていった。 自分も大井に追いつくように息が荒くなっていく。 大井の晒されたタンクといやらしい腰使いは視覚に、 くちゅくちゅという水音と大井の色っぽい声が聴覚に、大井の補給口と擦れ合う局部は触覚に、 性欲を満たしてくれる材料が五感の半数と精神を攻め立てる。 「あはっ、ん……もう、我慢、できない……」 突然前後運動をやめ、腰を浮かせてスカートに手を入れたかと思えば自分のモノを掴む冷たい感触。 先端には熱く濡れた感触。 もしかしなくても分かる。 「待て早ま――」 「んあああぁぁっ!!」 「ッ!」 大井はこちらの気遣いを棒に振るように腰を下ろした。 狭いところを無理やり押し広げる感覚を一瞬だけ感じ、それはずるりと飲み込まれた。 桁違いの快感に歯を食いしばって抗う。 大井の中は柔らかいくせにきゅうきゅうと締め付けてくる。 しかし大井は初めての経験のはず。これが痛くないはずがない。 中の形は自分のと全く合っていないし、大井は動かなくなっている。 「う……だから待てと言おうとしたのに……」 「あっ、ひぐっ、……ッ」 「だ、だって……提督と早く、こうしたかった、んだもの……」 相当来るのか私の胸に両手を置いて俯いてしまった。 こういう時何をすれば確実に痛みをなくせるかなど知らず、ただ慣れてもらうまで待つしかできない。 せめてもの情け程度に服越しで腰を両手で摩る。 痛みに耐えてまでそういうことを言われて嬉しくないわけがないし、覚悟の気持ちも十分伝わった。 ここで、抜こうか、などという慰めは無粋極まりない。 「て、提督……、少し、ッあ、このままで……」 「いいよ、いいから」 震えるだけでまともに動けない大井を見る時間は精々一分程度しかなかった。 このまま待っても何も変わらないと判断したのか、私の胸についた手に力を入れて半ば無理やり動き始めたのだ。 「ん……んぃぃ……ッ、いっつ……」 ずるりと腰が持ち上げられ、カリまで外気に触れたところでまた落とされる。 その動きは一往復し切るまでに文庫本一行を読めるほどゆっくりとしていて、 正直言って摩擦による快感などないに等しい。 キツい締め付けも一応快感は生んでいるが、これではこちらが動きたくなる衝動に駆られるだけだ。 しかしこの大井の懸命に苦痛に耐える姿をしかと目に捉えることでその衝動は抑えられている。 自分が今相手をしているのは自己処理するための玩具でもなく、道具でもない。 ならば兵器? 最近の兵器は人間の性欲を処理する機能もついているのか。なんと都合のいい事だ。 だがそれも違う。 今相手をしているのは、周囲から艦娘と呼ばれているだけの人間だ。 私に奉仕したいという一心で私にこんなことをしているんじゃない。 私とこういうことをしたいという自身の意思でここにいるのだ。 それを分かってなお大井のことを考えずに行動する思考回路は自分の頭にはない。 「く、はあ……あぅっ……ん、んぅ……」 少しずつだが確実に抵抗は落ちてきているようで、よく耳を澄ますとにち、にち、といった粘液の音が聞こえる。 大井も次第に食いしばっていた歯の力を緩めてきてちらちら口の奥が見えるようになってきた。 「ん! ふ、あっ、は、てい、とくっ? どう、なの? ッ!」 「ッ、ん、ああっ、よくなってきたぞっ」 上下運動と言える十分な速度にまでなってきて気持ちよくないわけがない。 つい先までは悲鳴じみた声だったはずだが、今やすっかり艶と色気のある喘ぎが完成していた。 そんなことを質問する程調子付いてきたのならと大井の腰に添えて動きを緩く手伝うだけだった両手を、 揺れる二つのタンクに向かって伸ばした。 「ああっ! 胸、そんなに強くっ!」 滅茶苦茶にタンクを揉みしだく。滴る汗が自分の腕に数滴飛び散る。 そのタンクは手で完全に包み込むには少し大きいので、指の動きをそれぞれ変えてタンクに沈めたりしてみる。 「んんっ、い、やらしい、手つきね、あっ」 「人の事言えるか、このっ」 「あぅっ!」 生意気な口をきいてくるので、今まで動かさなかった腰を突き上げてやると面白い反応をした。 タンクのすべすべした手触りと補給口の中の絶妙な凹凸具合を堪能する。 「うぁっ! はっ! ああっ」 「ほらっ、ほらっ!」 「ちょっ、と、止めてっ、あ!」 「……」 「はぁ、はぁ……提督」 「うん」 「あの、最後は、抱きしめてもらいながら、イキたいの」 その時自分はどんな顔をしていたのだろう。心にずんと重い衝撃があったのは分かる。 事に及ぶ直前から大井と顔を合わせてしたいと考えていたのはそうだが、 今の大井の台詞はコピーしたように自分の意思に上書きした上で反映された。 上体を起こし、繋がったまま先と体勢を入れ替えて大井を横たえ、正常位で行うことにする。 これで抱きしめることもできるしなおかつ速度を上げることができる。 大井のスカートがめくれて下腹部が見えた。 大井の補給口周りは乾いた愛液の上にまた愛液で濡れているし、自分のモノはといえばところどころが赤くなっている。 ここまで乱れて来てそういえば大井は初めてだったことを改めて思い出したが、 あと少しで達することができそうなので構わず事を再開し、速度を上げていく。 「ああっ! やだっ、はげ、し、いぃっ!」 「てい、とくっ! キス、してっ、くだっ、あ!」 望みに応える事と、精一杯の想いを伝えたい気持ちで唇を合わせつつ、速度は落とさない。 唇を合わせるのが少し難しい。 「んっ! ぅ、んふっ、んんっ、ちゅく、ちゅるっ」 声が篭るも、ピストンしながらの唇を完全に合わせるのは無理なので、唇の端から声が漏れる。 想いを口に出したいがために割とすぐに離す。 抱きしめるために上体を大井と重ねるように下ろし、両手を背中に回す。 大井の耳元まで顔を持っていき、口を開く。 「大井っ、大井っ、前から、好きだったんだっ、愛してるっ!」 「はっ、て、提督っ、私もっ!」 こちらの背中に微かに回されていた手に力が込められる。 自分はこの時、初めて自分らが一つになれたかのように感じた。 最初は大井の気持ちの変化を曲解した結果涙を流させる事になってしまったが―― 「ぐっ……」 「んっ! ~~~~ッ……」 これから先も流させるとしたら、それは嬉し涙だけにしたいものだ。 流石に熱も落ち着いてきて寒さを感じてきたので布団を被ることにする。 狭いシングルベッドに二人で横になるなら密着するしかないが、むしろ好都合のように思う。 普段の調子がああなのであまり意識していなかったが、服を着ていても大井の体の凹凸はよく分かるものだ。 ――抱き合っていれば嫌でも分かるな。 服装をしっかり整えた大井の顔は、先までの事が嘘と思わせる位には涙の跡も残らず普段の微笑みを取り戻している。 自分も人のことは言えないが、愛だとか恥ずかしくないのかコイツは。 ――愛してるは普段から言ってるしこんなものか。 「で、寝不足の原因は一体何だったんだ」 ピロートークの第一声がこれとは自分もどうかと思う。 「提督は最近四十六サンチ砲を欲しがっていたじゃないですか」 「まぁそうだね」 「だから夜中に工廠の資料を読み漁っていたんですよ」 「……まさかとは思うがそれを開発しようと?」 「はい」 「私のためにか」 「……ええ」 半分分かっていながら少しからかいを込めて言ってみると目を逸らした。 自分の中で嬉しい気持ちと怒りたい気持ちが葛藤を始める。 開発艦が戦艦でも難しいというのに、戦艦以外が携わって開発できるとは思えない。 それぞれ得手不得手というものがあって、勉強すればどうこうなるものではないはずだ。 何事も学ぶのはおそらくいい事だとは思うが、 私のためを思っての行動が艦娘を殺してしまいかねないとなると喜んでもいられない。 大切な存在を失うことがどれほどの恐怖であるかを想像してみて、大井をさらに近くへ手繰り寄せた。 「まぁ勉強はいい。だがそれで睡眠時間を削るのはやめてくれ。 私も沈ませないような指揮を取っていくつもりだが、全知全能の神でもない限り何が起こるか分からん」 「……分かってます」 「それでも生活習慣を崩すようなら艦隊に入れないからな。 私自身としては大井には存分に活躍してほしいんだが……」 「輸送任務とかかしら」 「魚雷を没収されての輸送任務は楽しかったか?」 「……いえ、退屈だったわ。とても」 最終的な重雷装艦への改造を完了した際に大井自身も言っていたように、 伝聞や資料にもあるが前世では重雷装艦としての役目はほとんど果たせなかったようだ。 決戦切り札の誇りを持って世に生まれたのに、設計時と全く異なる使い方をされた時の大井はどんなに悲しんだだろう。 「お願いだから死ぬような真似はやめてくれよ? 別に四十六サンチ砲なんか開発できなくたってお前に失望したりはしない。 重雷装艦としての役目を存分に果たして、私の目の届くところにいてくれれば満足だ」 「……ごめんなさい」 謝罪に対しては大井の頭を撫でる事で返した。 分かってくれればいい。どうしても開発に協力したいというのなら支障が出ない程度に受け入れようと思う。 「こんな私を選んでいいの? ……私を裏切ったら、海に沈めるけどね」 大井にしては珍しい控えめな態度と、いつもの強気、というより最早脅しじみた態度を混ぜておかしな確認を取ってくる。 先まで散々求め合ったのに、ここに来て断るならばそれは支離滅裂というものだ。 これはたった一晩だけの関係ではない。一晩だけの関係で済ませたくない。 「へぇ。それよりも先に私を裏切って海に沈んでいくような馬鹿はあまり好きじゃないかな」 「……もうっ」 うまい具合に言い返してやると負け惜しみのような反応が帰ってくる。 私の体に伏せていたがこちらに合わせるために上げたその顔は、 以前の愛想笑いでも、悲しみを隠すような笑みでもなく、濁りのない笑顔だった。 「やっぱり、提督の事、愛してますっ」 スキンシップも大事だな。大井の姉妹艦がそう言っていた。その意見には賛同の意を表明したい。 その姉妹艦とは逆に嫌がっていると思っていた大井も心を開いてみれば、やはり姉妹艦という繋がりは伊達ではなかった。 「提督、この手はなんですか? 何かの演習ですか? ……まあ、いいかな」
https://w.atwiki.jp/imaska/pages/313.html
■瑞鳳(天海提督の決断)概要 艦歴 性能諸元 歴代艦長 艤装員長 艦長エピソード 参考文献 ■瑞鳳(天海提督の決断) 概要 第一機動艦隊旗艦であり、如月千早提督座乗艦。「瑞鳳」型軽空母一番艦(祥鳳型二番艦とする資料有)。 給油艦「高崎」から改装された基準排水量11,200tの軽空母ではあるが、空母としての竣工は昭和15年12月27日と地味に新鋭艦。 ワシントン・ロンドン両海軍軍縮条約に制限されない艦艇である給油艦でまず建造し、 戦時には直ちに出力増強と改装を行って空母にするという、ちょっとずるくも涙ぐましい計画に従って建造された。実際には途中でロンドン条約が失効したため給油艦の状態で出力増強、途中で空母に改造しやすい潜水母艦という形態を経て空母になった。 その工事の過程で様々な混乱があったようで、無線マストの固定のされ方を着艦指揮官が見て「発艦不能」と判断し工事をやりなおしさせたり、いざ発艦という時になって飛行機が前部対空火器に衝突する、など様々な苦労がにじみ出る艦である。 ちなみにこの艦は艦橋構造物がなく、飛行甲板はまさに「フルフラット」。 +以下ネタバレ注意 新型正規空母「蒼鳥」就役後は、新規に創設される第三機動艦隊旗艦となる予定。…だったのだが、これは死亡フラグである。第十五話、ハワイ沖海戦において米基地航空機180機の猛攻に晒され、大火災が発生し消火不能と判断、総員退艦命令が発された。如月千早提督以下主だった乗員が離艦した後、燃料タンクに引火して大爆発を起こし、一瞬にして艦長ともども太平洋の底へと姿を消した。 艦歴 1935年(昭和10年)6月20日 - 高速給油艦「高崎」として横須賀海軍工廠にて起工 1936年(昭和11年)6月19日 - 進水 1938年(昭和13年)9月15日 - 建造中に潜水母艦へ計画変更 1940年(昭和15年)1月 - 更に計画を変更、航空母艦改造に着手 12月15日 - 航空母艦に類別変更、「瑞鳳」と改名 12月27日 - 竣工 1941年(昭和16年)4月10日 - 第1艦隊第3航空戦隊に編入 12月1日 - 第1機動艦隊第1航空戦隊に編入、同機動艦隊の旗艦となる 12月8日 - 柱島泊地を出撃し南方作戦に参加 12月23日 - マレー沖海戦に参加 1942年(昭和17年)1月28日~30日 - ニューギニア近海海戦に参加 3月24日 - 第4次トラック沖海戦に参加 4月18日 - ポートモレスビー上陸作戦に参加 4月24日 - タウンズビル攻略作戦に参加 9月11日 - ハワイ沖海戦にて沈没 +... 第1機動艦隊第1部隊を第1航空戦隊として掲載 性能諸元 排水量 基準:11200トン、公試:13,100トン 全長 205.50m 全幅 水線幅:18.0m 吃水 6.64m 飛行甲板 長さ:180.0m x 幅:23.0m エレベーター2基 機関 主缶:ロ号艦本式重油専焼水管缶4基 補助缶:ロ号艦本式重油専焼缶2基 艦本式オール・ギヤード・タービン2基 2軸、52,000馬力 速力 28 ノット 航続距離 18ノットで7,800カイリ 燃料 重油2,320トン 乗員 792名 兵装 40口径12.7cm連装高角砲4基 25mm機銃 連装4基 搭載機 艦上戦闘機18機、艦上攻撃機9機、補用3機(艦戦) 歴代艦長 艤装員長 1. 江口松郎 大佐:1940年4月24日 - 2. 野元為輝 大佐:1940年10月15日 - 艦長 1. 野元為輝 大佐:1940年12月27日 - 2. 大林末雄 大佐:1941年9月20日 - 3. 山口文次郎 大佐:1942年7月14日 - +... 史実の艦長を掲載しているため、本当にこの通りだったかどうかは不明 エピソード 第1機動艦隊指令如月千早中将(当時)はこの艦に並々ならぬ想いを抱えていたらしく、第2次世界大戦終結10年後に起工されたジェット機運用型空母を「瑞鳳型」と名付けている。 参考文献 Wikipedia 瑞鳳(空母) 天海提督の決断 駆逐艦雪風のことと空母赤城のことが知りたい。 -- 高橋少尉 (2009-09-15 19 53 19) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/42.html
横須賀鎮守府。 明治十七年創立のこの鎮守府は、もとは増設など全く考えてもいなかったという、伝統ある古参向け鎮守府である。 時代は移り変わり、サーバー群が第1から第11まで増設された今日でさえ、十二日通い続ければ温室育ちの純粋培養な電探が箱入りで出荷される、という仕組みが未だ残っている貴重な鎮守府であった。 そう、つい先日までは… 今日もいつものように遠征艦隊の報告書を確認したり、次の海域に向かわせる艦隊の構成を練ったり、家具職人にどの家具を作ってもらうか考えたりといった仕事をこなしていた。 横須賀鎮守府に着任してから毎日のようにこなしてきた仕事であり、イベント中でもない今は落ち着いて事務処理を行うことが出来ている。 それでも処理すべき事案は多く、疲れは次第に溜まっていく。 コトン そういった状況において、こちらの疲れ具合を把握し、適切なタイミングでお茶を出してくれる秘書艦の存在はとても助かる、助かるのだが… 「いつもありがとう、助かったよ」 「ヲッ!」 白い肌、白い髪、碧眼。そういった容姿の艦娘なら外国艦としてそのうち実装されそうなものだ。 しかし、我が鎮守府において秘書艦を務めているのは、正規空母「ヲ級」と呼称されている深海棲艦だった。 そもそも、なぜ敵艦であるはずのヲ級が鎮守府で秘書艦を務めているのか。 簡潔に述べると、駆逐艦「電」が作戦終了後に拾ってきたことが始まりである。 電曰く「沈んだ敵も、出来れば助けたいのです…」とのことで、なんと、轟沈寸前のヲ級を救助して鎮守府へ連れ帰ってきたのである。 深海棲艦の、それも正規空母の鹵獲などという出来事は前代未聞であり、この問題は上層部でも議論が紛糾した。 武装が外され艦載機も積んでいないとはいえ、深海棲艦である。そのため、処遇が決まるまでの間は横須賀鎮守府預かりとなり、生態観察をしつつ様子を見ることになった。 当初は救助した電や雷といった駆逐艦が世話をしていたが、ヲ級にも敵意がなく、駆逐艦たちと遊ぶようになるまでそう時間はかからなかった。 害意がないことが分かり、そのうちに某正規空母から「働かざる者食うべからず」という意見が出たため、鎮守府内で掃除や洗濯などの簡単な雑用もこなすようになった。 更には間宮さんの作った料理に影響を受けたのか、間宮さんによる指導の下で炊事も覚えると、今度は同じ正規空母である「赤城」や戦艦「大和」からも認められるようになった(餌付け?)。 そうこうしているうちにヲ級の処遇が決めるため、上層部から査察団がやってきた。 当初、上層部はヲ級を研究施設で徹底的に調査するつもりだったらしい. しかしヲ級の仕事振りや駆逐艦達の上目遣いお願い攻勢、艦載機ステンバーイ状態の赤城や46cm三連装砲を向けてくる大和の無言の圧力に折れた。 その結果、ヲ級は横須賀鎮守府において艦娘待遇として配備されることとなり、司令官である私にはヲ級の生態観察が正式な任務として与えられることとなった。 正式に鎮守府配属が認められたとはいえ、流石に艦隊へ加えるわけにもいかないので、今まで通りに雑務や新たに秘書艦としての仕事をするようになった。 言っている言葉はわからないが、何を言っているかは段々と分かるようになり、今では意思の疎通もある程度の範囲で可能になってきた。 一見すると何も問題はないように見える。しかし、一つだけ大きな問題が発生した。 それは、ヲ級が無防備すぎるということである。 一般的な常識が欠如しているためか、例えば制服を支給したら司令室で着替えを始める、仮眠中の蒲団に入り込むといったことは日常茶飯事で、昨日は一人で風呂に入っているところに乱入してくる一歩手前だった。 不幸中の幸いか、他の艦娘や上層部には今のところは気づかれていない(はず)が、司令官が深海棲艦を手籠めにしようとしていると噂が出ようものなら、ヲ級の処遇にも影響が出かねない。 しかし、提督も健全な男子である。深海棲艦とはいえ、可愛いくて自分の世話をしてくれている女性に対して特別な感情を抱かないではいられない。 どうしたものかとぼんやり考えながら、ヲ級の淹れてくれた茶を飲もうとするが、淹れたてだったのもあり、熱さに驚いてうっかり茶を服にこぼしてしまった。 「あっちぃ!」 「ヲッ」 お茶がこぼれたことに気づいたヲ級が布巾を持ってきてくれた。 「せっかく淹れてくれたのにすまんな」 「ヲッ」 「いや、自分で拭くから大丈夫だよ」 「ヲッ!!」 これも自分の仕事だ、と言うように、こちらの意見を無視してヲ級は服にこぼれたお茶を布巾で拭きとっていく。 上着から始まり、次第に下へ…、下? 「いや待て!ヲ級そこはいい!」 「ヲッ?」 こちらの制止も聞かず、ヲ級が拭いているのはちょうどズボンの股間の部分。股間は、まずい…。 最近は普段の業務に加えてヲ級の世話などもあり、忙しくてほとんど抜いていないから、ちょっとした刺激でも反応しかねない。 おまけに昨夜は脱衣場でヲ級の着替えシーンを目撃したことも重なり、ヲ級の手によって与えられた刺激で股間の主砲はたちまちキラキラ状態に! 「ヲ級!もう大丈夫だから!綺麗になったから!」 「ヲッ?」 主砲によって出来たテントに興味を持ったヲ級。一体何が隠されているのかを確認するべくチャックを開けると、なんとそこにはそそり立つ主砲が! これには提督も苦笑い。 「いや、これは…、その…」 「……ヲッ!」 こっちが説明に苦慮している間に、ヲ級は主砲を口に含んでしまった。そういえば、小さい子供ってなんでも口に入れたたがるよね。 「くっ!」 「ヲッ?」 ヲ級は主砲を口に含んだまま、舌を使ってアイスキャンディーを食べるように舐めはじめた。 溜まっていたこともあり、主砲からはすぐに先走りが出始めてきた。 「ヲ級!待て!やめっ!」 「ヲッ!」 まるで蜜でも舐めるように先走りを飲もうとするヲ級の舌からの刺激によって、主砲はすぐに発射態勢へ移行。 「駄目だ!ヲ級、離れて!」 「ヲッ!!」 ぎりぎりで引き抜いた主砲から発射された白濁液が、ヲ級の顔に降りかかる。 「ヲッ!」 何があったのか分からないまま茫然としているヲ級。久しぶりの射精の快感からしばし賢者モードに入ってる提督。 しかし腐っても提督。意識が正常に戻るやすぐに状況を把握し、自分が何をしてしまったのかを理解した。 「すまないヲ級!すぐに拭くから!」 「ヲッ?」 そうして、先ほどお茶を拭くのに使っていた布巾でヲ級の顔の汚れを拭こうと動き始めた途端に… ガチャ 「ども、恐縮です、青葉です!ヲ級ちゃんの仕事振りを取材しにきま…、し…た……」 まだ事後処理も始まっていない司令室にノックもなしに入ってきたのは、重巡「青葉」。 鎮守府内でも取材活動を行っていて、新聞発行も手掛けるジャーナリスト(自称)である。 「………………………」 「………………………」 「ヲッ?」 パシャパシャパシャパシャ! 状況が呑み込めていないヲ級と、何と説明したものかと思案していた提督に向けて、青葉のカメラがシャッターを切る。 「よし青葉、少し落ち着いて話をしようではないか?」 「いえ。提督のおっしゃりたいことはよく分かりました!任せてください、夕刊までにはちゃんと仕上げますから!」 「ちょっとここにフィルムと記憶を置いていってもらおうか…」 「ヲッ?」 「分かった。言い値で買おう。いくら欲しいんだ?」 「巷で噂の提督とヲ級ちゃんの衝撃スクープの証拠写真はプライスレスですよ!」 「ヲッ?」 「そもそも提督がヲ級ちゃんにラブなのはすでに公然の秘密でしたし」 「ちょっ!」 「ヲッ?」 「ヲ級ちゃんもまんざらではなかったみたいで、昨日なんかは空母寮の皆さんが、ヲ級ちゃんを提督とお風呂で鉢合わせるように誘導してましたし」 「あれはあいつらの差し金か!」 「ヲッ?」 「それに重巡寮では、提督がいつヲ級ちゃんに手を出すかを賭け、じゃなかった予想してましたし。まぁ皆3日以内に手を出すと思ってて賭けが成立しませんでしたが…」 「Oh…」 「ヲッ?」 「まぁどっかのお偉いさんが文句言ってきたとしても戦艦寮の方々が優しくHANASHIAIをしてくださりますから安心してください!」 「………」 「ヲッ?」 「では、青葉は夕刊作りがありますので失礼します!あとはごゆっくり…」 バタン 「………」 「ヲッ?」 運悪く青葉による襲撃を受けたあとの司令室には、頭を抱える提督とまだ顔に汚れが残ったままのヲ級が残された。 「とりあえず、顔を拭こうか…」 「ヲッ!」 夕食時にどう話をするかを考えながら、提督は行為の後始末を開始した。
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/17609.html
50 s(フィフティース)提督 マンシー R 水文明 (5) クリーチャー:デジタイザーズ 5000 ■相手のカードの効果によって、このクリーチャーが自分の手札から捨てる時、墓地に置くかわりにバトルゾーンに出してもよい。 ■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から3枚をすべてのプレイヤーに見せる。その中から、デジタイザーズをすべて自分の手札に加え、残りを好きな順序で自分の山札の一番下に置く。 作者:宇和島 フレーバーテキスト この世で一番容易に取り戻せるものは「お金」だよ。そして絶対に取り戻せないのが「命」。———50 s提督 マンシー 収録 DMTend-05 「サイバーランド戦記 第1章 レイジング・レイドボス」 評価 名前 コメント