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地には瓦礫の山と累々たる屍。 空に黒雲と鋼翼の悪魔。 たった今自分が命を奪った能力者集団の骸を睥睨しながら、後藤真希の心は乾いていた。 ―こいつらならと期待してたけど、ダメだったね。 失望と諦観が交じり合った溜息を吐きながら、絶望の大地へと降り立つ。 万が一、仕損じていたなら、とどめをさして、苦痛から解放してやるため。 だがそんな憐憫は無用のものだった。 燃え上がる炎、崩落する瓦礫以外に動くものはありやしない、いや、誰かいる。 ジャリッ、と何かを踏みしめる音が響く。 その音の大きさは、その音を立てた存在が後藤に敢えて自分の存在を知らせようとしていることを示していた。 そんなことをするのは? 「何だ、やぐっつあんが来たの」 後藤の冷たい視線の先には、背丈だけなら子供かと見紛うぐらいにちっちゃな女が立っていた。 その物腰はどこか卑屈で、両掌を擦り合わせながら愛想笑いを浮かべていた。 「いやぁーっ、相変わらず強いねえ。 後藤は。 9人の能力者を倒すのに5分もかかっていない。 スゴイ、スゴイッ」 「まさか、そんなことを言いにやって来たわけじゃないでしょう」 「うーん、ちょっと言いにくいんだけどねぇ。」 ちっちゃな女は相変わらず腰が低い。 が、どこか不穏な空気を漂わせている。 「こうしてこいつらを惨殺することは、組織の方針と違っているってことは判ってるよね、後藤」 鋼翼を生やした美女は応えようとしない。 ちっちゃな女の言葉を待つ。 「こいつらに圧倒的な力の差を見せ付けて、心に絶望を植え付ける。 裕ちゃ、いやリーダーの指示は確かそうだったよね」 「やろうとしたさ。 でもこいつらが悪いのさ。 あの程度の攻撃を捌けないくせに、闇を打ち払おうなんてね。 ちゃんちゃらおかしいよ」 「こいつらには可能性があった。 今はまだか細いけど、将来は…」 「だったら、どうすんのさ。 こいつらを仲間に引き込もうっていう組織の方針を滅茶苦茶にしたわたしをどうしようっていうの」 眦をつり上げて、声を荒立てる鋼翼の悪魔に対して、ちっちゃな女はその両手を自分の身体の前に突き出し大きく振った。 「無理無理。 ダークネス最強の能力者、後藤真希をどうにかしできる奴なんて、この地上にいやしない」 「ふん、どんなもんだか。 さっきからあたしのチカラが阻害されてるんだけど。 口とは裏腹に殺る気満々なんじゃないの」 「これはさあ、あんたの念動でいきなり吹き飛ばされないようにする為さ。 何せあたしの身体じゃ何十メートル吹き飛ばされるか」 ちっちゃな女が言葉を言い終わる前に、後藤は最初の一歩を踏み出していた。 目の前の女の力、“能力阻害”は厄介だ。 だけど自分のチカラのベースと言っていい、念動力が防がれたとしても 卓越した身体能力から繰り出す物理的な攻撃で命脈を絶つことは容易だ。 この女の背丈なら、腰の入った回し蹴りで簡単に首を刈ってやれるだろう。 その後は知ったこっちゃない。 組織の準幹部級を殺した自分に対して、追手が掛かるならむしろ大歓迎だ。 氷の魔女、粛清人、時間を操る女。 命のやりとりをすることでしか、生きている事が実感できない。 一歩の内に自分の業の深さを噛み締めながら、次の一歩を跳ぶ。 これで、お別れさ。 やぐっつあん。 ―いける。 今踏み出した足が、地に着いたならそれを軸にして回し蹴りを放つ。 それでこの女には十分致命傷を与えられるだろう。 ―足りない!! 狼狽した。 自分が予測したよりも僅かだが距離が足らない。 チカラで飼い馴らした鋼翼で戦うことが多い後藤だったが、 自分本来の肉体のみを凶器にする術も知り尽くしている。 だからこんな僅かな齟齬が生じる事が信じられない。 ―かわされる。 ちっちゃな女の顔からは他人を愚弄するような笑みは消え、冷徹な狙撃手の目をしていた。 そして許しを請うかのように、身体の前で振っていた両手を組み、拳銃のような形に組む。 「ばぁん!!」 ちっちゃな女がふざけたように言うとと同時に、後藤は胸に強い衝撃を感じた。 ―飛ばされる。 念動が使えれば、この程度の衝撃波は簡単に相殺できるのに。 自分が放てるチカラに比べれば、遥かに小さなチカラで吹き飛ばされた後藤は宙を舞い、…墜ちた。 念動による衝撃波の直撃を受けた胸部には激痛が走り、気道からは何かがこみ上げてきた。 折れた肋骨が肺に刺さり、そこから血が流れてるのだろう。 喉をこみ上げて来た血液が口の中を満たし、溢れていく。 時間が経つごとに視界が狭まり、身体の感覚が失われていく。 …どうやら致命傷みたいだね。 に、しても意外だった。 私がやられるとしたら、愛ちゃんか圭ちゃんだと思ってたけど、まさかやぐっつあんにやられるとはね。 頭のすぐ傍で瓦礫を踏む音がした。 誰かが顔を覗き込んでいる気配がする。 「い、一体どんな…」 「どんなイカサマをやらかしたって聞きたいんだよね」 …違う、今のはイカサマなんかじゃ無いことは、喰らった私が一番よく判ってる。 ただ、知りたい。 どうやって私を打ち破ったのかを 「オイラは何もしていない。 後藤を敗ったのは後藤自身」 「な、何を…」 「もう喋らない方がいい」 痛ましげな口調が鋼翼の悪魔に、その命が長くないことを否応無く知らしめる。 「わ、わたじは…、ゴ、ゴボッ」 血を吐きながら勝敗の帰趨を決めた要因を知ろうとする後藤に、ちっちゃな女が言葉をかける。 その口調からは勝ち誇った気配など微塵も感じられない。 「私のチカラは能力阻害。 まず最初に後藤のチカラのベースである念動力を阻害、 その後、後藤の身体能力を阻害した」 「ば、馬鹿な…そんなことが」 「後藤、私達のチカラって何だと思う」 「ふぇっ」 「ダークネスであれ、リゾナンターであれ、能力者の能力って何なのさ。 普通の人には出来ない事? 神様しか出来ないような事? 空を飛ぶ事? 手を触れずに物を動かす事? 未来の出来事を視る事? 姿を消す事? 獣化する事? 手に触れた者を燃やす事? 思い描いたイメージを念写する事? 人の心と感応する事? 人の心に干渉する事? 時間を止める事? 悪魔に心を売らなきゃ出来ない事?」 ちっちゃい女は一気呵成に捲し立てると、一息ついた。 「そういうことが出来ない人間から見れば、私達のチカラは超能力かもしれない。 でも私達はそういうことが出来る。 だから私達は自分のチカラを能力と呼ぶ。」 パラパラと何かが降る音がする。 つい先程まで行われていた戦闘の影響で、損壊した付近の建造物から細かい破片が崩れ落ちているのだろう。 「でもね、ごっちん。 オイラたちが出来ないことをやってのける人たちがこの世の中にはたくさん存在する。 円周率を何万桁と記憶している学者、数ミクロンの誤差も無く金属を研磨する職人。 西瓜を割らずに実の詰まり具合を見分けられる八百屋のおじさん。 数センチの余裕しかないスペースに車を停めれる駐車場のおじいちゃん。 こんな人たちには、あんたみたいに自分の身体を宙に浮かしたり、圭ちゃんみたいに時間 を操作できたりはしない。 オイラ思ったんだ。 こんな人たちだって皆、能力者だって。 人は皆、自分の中に能力という輝きを秘めているって。 そう思ったとき、オイラの能力阻害という能力は生まれ変わった。 新たなる力、小さな巨人にね」 「グフッ、ちぃさな虚塵…」 「ゴメン。 オイラの攻撃力がもっと強ければそんなに苦しい思いをさせずに済んだのに」 もう完全に光を失った瞳をちっちゃな女に向けながら、鋼翼の悪魔だった女性は言葉の続きを促がした。 「オイラのチカラ、小さな巨人は人間のあらゆる能力を阻害できる。 但し、それには条件がある。 その対象となる人間が、オイラよりも上回っていると思った能力に限りってこと。 つまりその対象となる人間が、 自分の頭がオイラよりも賢いって思えば、その人間はオイラよりもおバカさんになる。 その対象となる人間が、 瞬間移動で素早く立ち回ってオイラなんかイチコロだって思った時点で、瞬間移動は不可能になる」 ちっちゃい女は気遣わしげな視線を自分の後輩に向けるが、 組織の厄介者“Black sheep”にはもうその視線を察知することも出来ない。 「オイラが最初に念動力を阻害した時点で、ごっちんはこう思ったんだろうね。 ちょっと面倒になったけど、この小さい女なら自分の身体能力だけで問題ないって」 戦闘の巻き添えで大破した自動車から洩れたのだろう。 油の不快な鼻を刺す。 顔をしかめながら、ちっちゃい女は続ける。 「その認識自体は間違いない。 ごっちんなら素手でやったって、この世界の人間の殆どを倒せるだろう。 でもオイラに対してはその認識が命取りになった。 ごっちんがオイラを蹴り殺そうとした時点で、オイラの小さな巨人は発動した。 阻害されたごっちんの身体能力は、年齢相応の女子の平均レベルまでに落ち込んだ。 あとは…もういいよね」 痛みを通り越し、体中に鉛を流し込まれたような感覚に苛まれながらちっちゃい女の言葉を噛み締める。 ―いけすかない人だよ、アンタって人は。 初めて会ったときから…! 暗く塞がれた視界の中で何かが煌いた気がした。 やれる!! 思念の糸を伸ばし、物体を絡めて引き寄せる。 飛来した交通標識の鉄板が、ちっちゃな女に…当たった! でも、この感覚は? 人間の身体に似ているけど、…違う… 鉄板で両断した物体から気体が噴出する音がする。 …ふっ、これは人体攻撃演習用のダミー。 本当に抜け目無い。 アンタって人は、最期までいけすかないよ。 これが鋼翼の悪魔と恐れられた最強の能力者、後藤真希の最期だった。 紅蓮の炎が燃え盛っている。 その中で黒い龍がのた打ち回っている。 黒龍は声を一切発しないが、断末魔の悲鳴が聞こえてきそうな苦しみようだ。 黒い龍。 その正体は戦場で火葬されている後藤真希の体内から脱出しようとしている黒い翼 ―特殊な原型細胞だった。 「よ、よろしいのですか。 矢口様」 組織の男がちっちゃい女に声をかける。 ちっちゃい女は答えない。 普段は見せない真剣で暗鬱な表情で炎を、その中の黒龍を見つめている。 「g923を処分して、その身体を回収する。 もしも回収が叶わなくても g923の体内の中で成長した原型細胞 の一端たりでも回収す るというのが、あなたに下された指令だった筈」 その指令を無視してしまったら、今度はあんたが“Black sheep”として、粛清を受けるんだぞ、という言葉は飲み込んだ。 「アーン、何だって。 g923を処分。 そんな名前は初めて聞いたね」 「しかし…」 「オマエ、もう一度その名を口にしたら殺すぞ。 g923なんて最初からいなかったんだ。 そう、私が今日ここにやって来たのは、後輩の後藤真希に会うため。 会って、ごっちんを取り戻す為にここに来た」 何を訳の判らないことを言ってるんだ。 矢口のくせに。 男の中で、ちっちゃい女を侮蔑する言葉が紡ぎだされたが、それは一瞬にして消えた。 ちっちゃい女の表情は、男にそうさせるほどの悲しみに彩られていた。 かわいい子だったね。 初めて出会った時、こんなにかわいい子がいるなんて、嘘だろって思ったよ。 なっちには悪いけどさ。 あんたは強かった。 あんたの念動力は自分の身体を宙に浮かし、何トンもの重さの車を一瞬で破壊した。 でもあんたは弱かった。 その強すぎる力の発動に耐えられないぐらいに弱かった。 オイラたちが守ってやらなきゃならないくらい。 ある時、組織の研究者が提案した。 当時まだ実験段階だった複合細胞をあんたの身体に移植することによって、 あんたの身体を念動力の発動に耐え得るレベルまで強化するプランを。 それは一見あんたにも選択肢のある提案のようでいて、他に行く場所の無いあんたには選択肢は無かった。 並の人間なら、1ミリグラム移植されただけでも、拒絶反応を起こしかねない複合細胞をあんたは飼い馴らした。 あんたの身体に移植された複合細胞の総重量が1キロを越え、あんたの体内で成長を始めた頃からあんたは変わった。 あんたは”黒い血”と呼ばれる複合細胞を、自分の意志で漆黒の翼に変形させた。 そしてその翼であんたは羽ばたいていった。 同じ組織にいる筈だったのに、あんたはオイラの手の届かない所にいた。 …でも最後の最後でオイラの能力阻害が破られたってことは、オイラのことを認めてくれたんだよね。 オイラのチカラを認めてくれたからこそ、オイラの小さな巨人は破られた。 何か悲しいよ、こんなので終わるなんて。 でも、ありがとう。 こんなちっちゃなオイラのこと認めてくれて。 お帰り、ごっちん。 もう離さないよ。 炎の中で黒い龍がその動きを止め、 後藤真希の身体と共に灰燼と化したのを見届ると、ちっちゃい女は炎に背を向けてその場を立ち去った。 男はちっちゃい女に声をかけようとしたが、その暗い表情を目にすると何も言えずただ見送るしかなかった。 女の後姿は男の目にはいつにもまして小さく映った。
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一般スキル 常に発動できるスキルで、状況適応した際必ず実行しなければならないものを含みます。 消費DPを支払う(獲得)する事で、パッシブスキルを手に入れますが、条件があるものもあります。 また、Lvをあげる場合、消費DPど同等のDPを支払う(獲得)する必要があります。 [訓練] 常にそのスキルを獲得する事が可能です。 [先天性] 生まれ持って得るスキルです。 キャラクター作成時のみ習得する事が出来ます。 [後天性] 突発的な出来事や、何かしらの出来事によってのみ習得する事が出来ます。 何かがなければ得る事が出来ません。 [新しいパッシブスキルの導入] パッシブスキルは、場合により更新されていきますので、注意してください。 指揮能力 Lv1~ [訓練] 消費DP 250 戦闘中に於いて、[艦長席]に座った時点で、士気にLv修正がつく。 信頼 Lv1~ [訓練] 消費DP 60 信頼を得る行動に於いて、Lv修正がつく。 広域聴覚 Lv1~ [先天性] 消費DP 80 生まれ持っての才能。 広範囲に内容を聞く事が可能。 遠くの物音を聞くとき知力+Lv補正 集中視力 Lv1~ [先天性] 消費DP 80 生まれ持っての才能。 長距離の物を見ることが出来る。 遠くの物を見るとき知力+Lv補正 ムードメイカー Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP 170 会話による交渉に於いて、Lv修正がつく。 険悪 Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -30 会話による交渉に於いて、-Lv修正がつく。 バーサーク Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -25 戦闘中、クリティカルを受けるか、ファンブルすると、精神判定。 失敗すると、全てのパラメータを+Lv判定。 但し、行動は、マスターに委任される。 Lv分のターンが過ぎると正気に戻る。 イベント発動もある。 頑健 Lv1~ [先天性] 消費DP 160 病気にかかりにくい。 判定は、生命+Lv補正 但し、生命の値が13以上で無いと取れない 頑丈 Lv1~ [先天性] 消費DP 160 打たれ強い。 ダメージをLv分減らす 但し、生命の値が13以上で無いと取れない 病弱 Lv1~ [先天性] 消費DP -80 病気にかかりやすい。 判定は、生命-Lv補正 但し、生命の値が7以下で無いと取れない 貧弱 Lv1~ [先天性] 消費DP -80 打たれ弱い。 ダメージをLv分減増やす 但し、生命の値が7以下で無いと取れない ドライリンク Lv1~ [訓練] 消費DP -- イベントにより上昇 マスタリングプロテクト Lv1~ [訓練] 消費DP -- イベントにより上昇 マインドリンケージ(相手) Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP 80 同じ、マインドリンケージ所持者とのコンタクトが取れる。 また、相手の深層意識に侵入も可能。 侵入する際、知力+Lv判定 技術総合統括 Lv1~ [訓練] 消費DP120 ナノトロン系のスキルを取るのに必要。 ナノトロン系の開発にLv補正 基本戦闘技術統括 Lv-- [訓練] 消費DP10 基本戦闘技術習得に必要 危険感知 Lv1~ [先天性] 消費DP85 危機的状態を探知する時に必要。 知力+Lv判定 敵性感知 Lv1~ [先天性] 消費DP 70 敵の位置や、判断を行う時に必要。 知力+Lv判定 人見知り Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -30 人との会話の際、精神-Lv判定。 失敗した場合、Lvターン硬直して拒絶反応をする。 Lvに比例して、対象の反応が変わる。 発作 Lv1~ [先天性] 消費DP -60 緊急時、HP-Lv判定。 失敗するとLvターン行動不能。 怠惰 Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -80 あらゆる作業する時、精神-Lv判定。 失敗した場合、その行動は出来ない 熱狂 Lv1~ [先天性後天性] 消費DP 95 あらゆる作業する時、精神+Lv判定。 成功すると、対象の行動にLv補正。 名誉 Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -60 精神+Lv判定。 成功した場合、名誉ある行動を実行しなければならない。 名誉的行動の際、Lv補正。 生存/船内 Lv1~) [訓練] 消費DP 100 艦内での過酷な条件で、危機的状況で判定。 生命+Lv判定で成功すれば、生死判定を覆すことが出来る。 生存/惑星 Lv1~) [訓練] 消費DP 100 惑星での過酷な条件で、危機的状況で判定。 生命+Lv判定で成功すれば、生死判定を覆すことが出来る。 耐圧 Lv1~ [先天性] 消費DP 70 重力下での耐性持つ。 生命+Lv判定で、圧死を免れる。 耐熱 Lv1~ [先天性] 消費DP 70 熱気による耐性を持つ。 生命+Lv判定で、炎死を免れる。 耐電 Lv1~ [先天性] 消費DP 70 電気による耐性を持つ。 生命+Lv判定で、電死を免れる。 耐冷 Lv1~ [先天性] 消費DP 70 冷気による耐性を持つ。 生命+Lv判定で、冷死を免れる。 耐毒 Lv1~ [先天性] 消費DP 70 毒による耐性を持つ。 生命+Lv判定で、毒死を免れる。 グルメ Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -50 料理に関して理性が保てない。 精神-Lv判定に失敗すると、それ以外考えなくなってしまう。 酒乱 Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP-50 酒に関して理性が保てない。 精神-Lv判定に失敗すると、それ以外考えなくなるのと、一定時間、何らかの人に迷惑のかかる行動を取ることになる。 潔癖症 Lv1~ [先天性] 消費DP -90 散らかっていたり、汚かったら卒倒する。 精神-Lv判定に失敗すると、気絶する。 不潔 Lv1~ [先天性] 消費DP -90 無意識の内に散らかす。 精神-Lv判定に失敗すると、人の迷惑を顧みずに無意識に汚してしまう。 美声 Lv1 [先天性] 消費DP 100 交渉や歌唱など、声を使った判定にLv補正 聞きづらい声 Lv1~ [先天性] 消費DP -50 交渉や歌唱など、声を使った判定に-Lv補正 不眠症 Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -110 人より、Lv分SP・MP回復が遅れる。 爆眠症 Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -150 精神-Lv判定で、確実に睡眠状態になる。 起きた時には、MP・SPは完全回復するが、叩き起こさないと、いつまでも寝続ける。 ジングスなどの信仰(内容) Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -10 精神-Lv判定で失敗すると、特定のジンクスに拘る。 結果的に人が迷惑する。 集中力 Lv1~ [先天性] 消費DP 100 集中に関わる判定の時、Lv補正 落ち着きが無い Lv1~ [先天性] 消費DP -50 集中に関わる判定のと時、-Lv補正。 ドジ Lv1~ [先天性] 消費DP -100 ここぞと言う時に知力-Lv判定。 失敗すると致命的なドジをしでかす。 ガッツ!! Lv1~ [先天性] 消費DP 250 全てのパラメータが0になった時の即死判定で、+Lv補正が入る。 1つでも成功すると、全パラメータ1で復活。 分割思考 Lv1~ [先天性] 消費DP 300 思考判定の際、知力+Lv判定を行い成功すると、より良い答えを見つける。 失敗した場合、精神に1d+Lvダメージ。 高速適応 Lv1~ [先天性] 消費DP 300 +ムードメーカーLv3必要 生命+Lv判定で、その場に瞬間に溶け込める。 ナルシスト Lv1~ [先天性] 消費DP -50 交渉時-Lv補正。 失敗すると、確実に嫌われるが、同種だと好かれる。 ポジティブシンキング Lv1~ [先天性] 消費DP 200 ファンブルを起こした際、知力+Lv判定。 成功すると、精神にLv分回復する。 ネガティブシンキング Lv1~ [先天性] 消費DP -100 ファンブルを起こした際、知力-Lv判定。 成功すると、精神にLv分ダメージ。 虚言癖 Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -60 交渉・尋問の際、精神-Lv判定。 失敗すると、必ず嘘をつく 正直者 LV1~ [先天性] 消費DP -40 交渉・尋問の際、精神-Lv判定。 失敗すると、必ず正直に話す 俊足 Lv1~ [先天性] 消費DP 60 行動力に+Lv修正 鈍足 Lv1~ [先天性] 消費DP -30 行動力に-Lv修正 耐精神 Lv1~ [先天性] 消費DP 150 精神攻撃ダメージをLv分緩和する。 自己犠牲 Lv1~ [先天性] 消費DP -100 仲間が危機的状況下の場合、知力判定に失敗すると、自分を犠牲にして助けようとする行動を取る。 仲間に来るダメージ+Lv分を、自分が近くにいる場合、肩代わりする。 自己防衛 Lv1~ [先天性] 消費DP 100 自分が危機的状況下の場合、知力判定に失敗すると、他人を犠牲にしてでも自分を助ける行動を取る。 自分に来るダメージ+Lv分を、近くにいる仲間に肩代わりさせる。 ポーカーフェイス Lv1~ [先天性] 消費DP 200 ウソをつく時、ばれにくくなる。 ウソをついた時、それを見破ろうとする人に-Lv分の判定ペナルティを課す事が出来る 体内時計 Lv1~ [先天性] 消費DP 100 時計が無くともおおよその時刻が分かる。 時間測定・時間経過とうの判定の際Lv分の修正を加える事が出来る。 爆眠症 不眠症 は取る事が出来ない。 電波 Lv1~ [先天性] 消費DP -500 ちょっとアレな人 常に知力チェック-Lvに成功しない限り、まともな行動を取る事が出来ない。 疎外 Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -500 常に知力チェック-Lvに成功しない限り相手にされない・行動できない。 夢遊病 Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -50 寝ている間に知力チェック-Lv判定で失敗すると、夢遊病としてうろつく。 行動はマスター委任。 爆眠症 不眠症 は取得できない。 憑きモノ Lv1~ [後天性] 消費DP -500 全てのパラメータが常に-Lv分のペナルティを受ける。 何かしらの出来事がない限り、スキルを取る事が出来ない。 帯電体質 Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -200 機械系統を操作するとき、生命-Lvで判定 失敗した場合、機械が故障する。 ツッコミ役 Lv1~ [先天性・訓練・後天性] 消費DP -10 誰かがボケるたびに作業を中断して突っ込まずにいられない。 知力-Lvで失敗すると、絶対突っ込み行動を入れる。 知覚異常 Lv1~ [先天性] 消費DP -200 知力チェックの際、常に-Lv分の修正を受ける 痺れ(部位) Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -100 敏捷チェックの際、常に-Lv分の修正を受ける 感情消失 Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -500 対話等の意思疎通による判定に-Lv*2の修正を受ける 身体不稼動(部位) Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -500 一部の部位が動作しない、もしくは失われている。 戦闘や行動等に-Lv*3の支障を受ける 色弱異常 Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -200 色がよく見えない。 色に関する判定の際-Lv分の修正を受ける (色調補正めがね使用の際は、ペナルティを受けない) 近眼 Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -100 近くの物を見たり、近接戦闘の際、-Lv分の補正を受ける (近眼用めがね使用の際は、ペナルティを受けない) 遠視 Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -100 遠くの物を見たり、遠距離戦闘の際、-Lv分の補正を受ける (遠眼用めがね使用の際は、ペナルティを受けない) 乱視 Lv1~ [先天性・後天性] 消費DP -200 物を見たり、戦闘の際、-Lv分の補正を受ける (乱視用用めがね使用の際は、ペナルティを受けない) バランス感覚Lv1~ [訓練] 消費DP 50 身体のバランス感覚のチェックの際、+Lv補正を受ける。 魅力Lv1~ [訓練] 消費DP 120 交渉や魅力的な行動で相手の関心を引き寄せる行動に、+Lv補正を受ける。 生命12 知力12 以下は取る事が出来ない。 晴れ男(女)Lv1~ 先天性 消費DP -100 そこにいるだけで、一定確率で雨がやむ。 Lvによって、更に状況が悪化する。 艦内でも、水が使用できなくなる等のトラブルが発生する可能性もある。 他のプレイヤーが 雨男(女)Lv1~ をとっていた場合、習得できない。 雨男(女)Lv1~ 先天性 消費DP -100 そこにいるだけで、一定確率で雨になる。 Lvによって、更に状況が悪化する。 船内でも、水害等のトラブルが発生する可能性がある。 他のプレイヤーが 晴れ男(女)Lv1~ をとっていた場合、習得できない。 猫舌Lv1~ 先天性 消費DP-10 熱い物を食そうとするとLv分のHP・SP・MPダメージをそれぞれ受ける。 母性(保護すべき相手)Lv1~ 先天性 消費DP-50 保護すべき相手に対して、母性的説得等の判定に+Lv修正 しかし、保護するべき相手が危機的状態の場合、どんな事でもその相手を護らなければならない。 心眼Lv1~ 先天性 消費DP500 眼を閉じても心の目で気配を捉える。 知力12 生命15 以下は取る事が出来ない。 肉体美 訓練 消費DP10 自分の筋力をアピールする。ボディビルター必須。 その筋の人間に対して魅力的な行動を取る時に+Lv補正 生命12 体力14 以下は取る事が出来ない。 小柄 消費DP100 体が比較的小さく、高いところに届かなかったり、狭いところに入れる。 生命8 体力8 以上は取る事が出来ない。 大柄 消費DP100 体が比較的大きく、高いところも届いたり、狭いところに入れない。 生命12 体力14 以下は取る事が出来ない。 鳥目 消費DP-20 暗い所で眼が見えない。 暗い場所での視力を使う判定の際、-Lv補正。 暗視 があると習得できない。 暗視 消費DP100 暗い所でも目が見える。 暗い場所での視力を使う判定の際、+Lv補正。 鳥目 があると習得できない。 パシリ根性 消費DP-50 頼まれごとをされるとNOといえない。 精神-Lv判定に失敗すると、パシられる。 清き心 消費DP-50 悪い事が一切出来ない。 どのような状態でも、絶対悪い事が出来ない。 悪い行動をすると、Lv*3分の精神ダメージを受ける。 正直者Lv3 必須 方向音痴 先天性 消費DP-50 どの様な状況下でも、例え記憶していたとしても絶対迷う。 知力-Lv*2判定に失敗すると、迷ってしまう。 仲間が居ても、はぐれてしまう。 絶対的方向感覚 があると習得できない。 絶対的方向感覚 先天性 消費DP100 どの様な状況下でも、確実に自分の位置・方向を知っている。 知力+Lv判定に成功すると、現在位置と方向が分かる。 方向音痴 があると習得できない。
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拒絶のQWEEN ミック SR 光/水/闇/火/自然文明 (5) タマシード/クリーチャー:リジェクター/ACE 4000 ■このタマシードが出た時、相手のクリーチャー1体の能力を全て無視する。 ■自分のクリーチャーまたはタマシードが合計3つ以上なければ、バトルゾーンにあるこのタマシードはクリーチャーとして扱わない。 ■<アルターリジェクションXX>5(メインステップ前に、自分のマナゾーンから、[光/水/闇/火/自然(5)]支払って、相手のクリーチャーを2体選び、それらの内コスト10以下のクリーチャーを全て破壊する。このターン、相手のクリーチャーが攻撃かブロックをした時、山札の上から1枚目をシールドゾーンに置き、シールドトリガーを与える。) 作者:餅キング フレーバーテキスト 今更だけど、名前に反してどんな子でもwelcomeだよ♡---ミック 関連 + ... 《拒絶終末王 ミックステーター》 《Soul of Mick》 評価 名前 コメント
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前ページ次ページお前の使い魔 決闘の日の翌日、わたしは暇な時間を使って図書館に来ていた。 「お前、こんな所で何をするんですか?」 ダネットが露骨に嫌そうな顔をして尋ねる。 どうやら本という物事態に拒絶反応を示しているようだ。 「あんたの住んでた場所を調べに来たのよ。もしかしたら、セプー族っていう種族が住んでる場所の載ってる本があるかもしれないでしょ。」 それを聞いたダネットは嬉しそうな顔をして、その後に寂しそうな顔をした。 「どうしたのよ?住んでた場所が判れば、あんただって帰ったりできるでしょ?」 「それはそうですが……そうなったら、こことも、お前ともお別れだと思って。」 全く、こいつは何を言ってるんだ。 使い魔の契約とは、一生を共に生きるということ。 第一、わたしはダネットの住む場所がわかったとしても、素直に帰すつもりはない。 わたしだってダネットの住んでた場所を見てみたいし、ダネットの知り合いに事情を話して、今後も使い魔として一緒に過ごす許可ぐらい取りたい。 別に寂しいからとかじゃないよの? 単に使い魔に逃げられたとあっては、ヴァリエール家の名折れというか、ほら、まあアレだ。うん。 「言っとくけど、住んでた場所がわかったって、あんたとの使い魔の契約は一生消えないのよ? たまーに帰ることを許すっていうだけよ?」 「え!? 一生って言いましたか今!? わ、私聞いてません!!」 あ、そう言えば言ってなかったっけ。 「諦めなさい。何なら、あんたの友達とかこっちに呼んで暮らせばいいじゃない。土地は……うん、わたしがどうにかするわよ。」 「むー……、でもこっちはホタポタありませんし……」 「そのホタポタって何なのよ? あんたが言うには食べ物みたいだけど?」 「えっとですね、ホタポタっていうのは……」 そこから、ホタポタについての講釈が始まった。 話をまとめると、どうやら、ダネットが住んでる土地特有の果物らしく、凄く美味しいとの事だ。 うーむ。ここまで力説されると一度食べてみたいわねホタポタ。 一通りの説明が終わった後、ダネットはポンと手を叩いて、さも名案が閃いた様に言った。 「そうだ!! お前も私の住んでる所にくればいいのです!! そうすればお前とも一緒だし、私もホタポタが食べられます!!」 「うーん……確かに食べてはみたいけど、わたしはその……」 言いよどむわたしを見て、ダネットは何かに気が付いたかのようにハッとなる。 「そう言えばお前には家族がいましたね……。すいません。」 「べ、別に謝る事じゃないわよ。うん。あ、でも一度は行ってみたいわね。その時は案内してよねダネット?」 「はい!! 案内は任せとくのです。きっとお前も何度も行きたくなるのです。」 満足したのか、ダネットはふらふらと図書館を回り始め、わたしも土地の事が書かれた書物を中心に調べ始めた。 わたしが、適当に目星を付けて何冊かの本を机に持っていった頃、図書室のドアがガラリと開く。 「あら、あんた」 「あー!! お前はちび女!!」 図書室に入ってきたのはタバサだった。 タバサはちらりとわたしとダネットを見ると、興味が無さそうに移動し、自分の持ってきた本を机に置いた後読み始めた。 うーむ……こいつ、何を考えてるかよくわかんないから苦手なのよね。 ダネットはそんなタバサの所にずんずん突き進み、机をバンと叩いた。 「ちび女!! あの時はよくもやってくれましたね!!」 あの時とは決闘の時かしら? 確かダネットの頭を杖でぶん殴ったのよねタバサ。 わたしが止めようと席を立つと、タバサはダネットを見て、眼鏡をくいっと持ち上げ行った。 「タバサ。」 「きゅ、急になんですかちび女!!」 「タバサ。」 「う……」 「タバサ。」 「た…たばさ?」 満足したのか、タバサは頷いた後に目を本に戻し、また読み始める。 わたしはそれを見て驚いていた。 あのダネットに名前をちゃんと呼ばせるつわものがいたなんて……なんか負けた気がする。 ちょっとわたしも実戦してみよう。 「ダネット、ちょっといい?」 「何ですかお前。今は忙しいのです。」 「いいから。ちょっといらっしゃい。」 しぶしぶわたしの所に来たダネットに、すぅっと息を吸い込んで言う。 「ルイズ様。」 「急に何ですかお前。お腹でも痛いんですか?」 「ルイズ様。」 「お前、熱でもあるんですか?」 「る、ルイズ様!」 「大丈夫ですかお前?」 「ルイズ様って言ってんでしょこのダメット!!」 「何で急に怒るんですか!! お前は訳がわかりません!!」 「何!? わたしが悪いの!? ほら言いなさいよ!! ルイズ様!!」 「嫌です!!」 そんな感じで喧嘩を始めだしたわたし達を見て、タバサが笑った気がするのは気のせいだきっと。うん。 結局、その日はろくに調べ物が出来ず、そのまま一日を終えた。 そして虚無の曜日、わたしとダネットは学院の前から動くことが出来なかった。 「あんた、馬に乗ったことが無いならまだしも、馬を見たことが無いってどこの田舎物よ?」 「ば、馬鹿にしないで下さい!! こんな動物ぐらいあっさり乗りこなしてみせます!!」 ダネットは馬に乗れなかったのだ。 そんな訳で、わたし達は予定を少しずらし、乗馬の訓練をしていた。 「お、お前!! こいつ今、私を噛もうとしました!!」 「あんたが顔を触ろうとするからでしょ!!」 結果は、今のところ芳しくない。 わたしが今日の予定を乗馬の訓練で終えてしまうかもしれないと考え始めた頃、学院から見知った顔の二人が出てきた。 「何やってんのあんた達?」 「あ!!乳でかとタバサ!!」 ダネットの言葉を聞いて、目を丸くするキュルケ。 そしてタバサの方を見て、興味深そうに聞く。 「タバサ、どんな魔法使ったのよ?」 「ち、乳でか!! お前は私を馬鹿に……うわあ!! お前!! こいつまた私を噛もうとしました!!」 溜め息をついたわたしを見て、キュルケがニヤリと笑いながら言った。 「もしかして出かけるつもりだったのルイズ?」 「そうよ。でも、今日は一日これかもね。」 キュルケのニヤケ顔にむっとしつつ、後ろで四苦八苦しているダネットを見てまた溜め息をつく。 するとキュルケが、更に顔をニヤつかせて言った。 「だったらさ」 「お前!! 気持ちいいですね!!」 「そうね。だからじっとしてなさいダネット。」 わたし達は今、タバサの風竜に乗ってトリスタニアを目指している。 ダネットは子供のようにはしゃぎ、目を離すと落ちてしまうんじゃないかと気が気ではない。 まあ……竜に乗って空を飛ぶのは気持ちいいから、その気持ちもわからないでもない。 わたしだってちょっと羨まし……いや、何でもない。 気分を変えるために、風竜を始めて見たダネットの反応を思い出す。 「凄く食いでがありそうです!!」 うん。思い出すんじゃなかった。 いつかこいつは、他のメイジの使い魔を食べつくすんじゃないかしら。 美味しそうにバグベアーを食べるダネットを想像し、溜め息を付いた後、心に引っかかっていた事をキュルケに尋ねる。 「それでキュルケ、交換条件は何?」 この風竜はタバサの使い魔ではあるのだが、キュルケが許可を貰ってわたしとダネットが乗せてもらっている。 どうも二人もトリスタニアまで行く用事があったらしいから、ついでと言えばついでなのだけれど、交換条件も無しに、あのキュルケがわざわざわたし達まで乗せるようにとタバサに頼むわけが無い。 だからこそのあのニヤケ顔だ。 「あら失礼ねルイズ。あたしは親切心からタバサに頼んだのよー? 別に、最近美味しいって評判のクックベリーパイのお店がトリスタニアに出来たとか全くこれっぽっちも関係ないのよ?」 「あーそーですか。」 そういう事かコノヤロウ。 でもまあ、クックベリーパイぐらいなら別にいいか。わたしも好きだから一緒に食べようかしら。 「美味しい!? 私もそのクックなんとか食べたいです!!」 「わかった!! わかったから暴れないで!! お、落ちる!! 落ちちゃう!!」 「ちょっとルイズ!! 危ないわよ!!」 そんな、空の上でまで騒がしいわたし達をチラっと見て、タバサが一言呟いたのが聞こえた。 「騒々しい。」 風竜のお陰で予想以上に早くトリスタニアに到着したわたし達一行は、別に行くところがあるというキュルケとタバサに集合場所を言った後、別行動となった。 取り合えず、わたしとダネットは、最初の目的である服屋へと行くことにする。 「本当は財布を持たせようかと思ったけど、ダネットに持たせるのは自殺行為よね……」 「ん? お前、何か言いましたか?」 「何でもないわよ。それより早く行きましょう。寝具も注文しないといけないんだから。」 てくてく歩いている間、ダネットはキョロキョロと周りを見ていた。 危なっかしいことこの上ない。 いい加減わたしが注意しようと後ろを振り向くと。 「ダネット!! あまり余所見してると……っていないし!!」 ちょっと目を離した隙に、ダネットはどこかに消えていた。 あのダメット、一回痛い目見ないとわからないらしいわね。 わたしがそんな事を考えていると、わたしを呼ぶダネットの声が聞こえた。 「お前、はいこれ。」 「あんたどこに……って、これ何?」 「これ美味しいです。さっき食べた私が言うんだから保証付きです。」 手渡されたのは、平民が好みそうな串焼きだった。 いい香りがして、確かに美味しそうだ。しかし。しかしだ。 「あんた……これ、どこから持ってきたのよ?」 「あそこのオッサンからですよ? 『お嬢ちゃん、食ってきな!!』って言って渡してくれました。」 「それは売りつけられたって言うのよこの馬鹿!! ダメット!!」 串焼き代を店主に払い、本日何度目かの溜め息を付く。 今更だけど、ダネットは大きな子供みたいなものだ。 興味を引けば、それが何であろうと手にとってみたり、騒いだりする。 貴族に対しての恐れすらなく、誰彼構わず感情だけで物を言う。 学院だから許されるようなものの、本来なら貴族に対して『お前』なんて言おうものなら、場合によっては侮辱したと罪にすら取られる。 でも不思議なことに、わたしはダネットから『お前』と呼ばれる事に、最初よりも不快感を抱いていなかった。 今更『ルイズ様』何て呼ばれたら、逆にむず痒くなりそうだ。 今はとても楽しい。それでいいじゃないか。 そんな事を考え、何となくダネットに声を掛けてみる。 「ねえ、ダネット。あんたって本当に……って、またいないし!!」 「お前ー!! これ!! これ美味しいです!!」 前言撤回。 あのダメットには、一回きっちり常識っていうものを教えなきゃいけない。と、わたしは誓うのだった。 「やっと付いた……何かいつもの数倍疲れた気がするわ。」 「お前、運動不足ですね。」 「誰のせいよ!!」 ようやく服屋に着いたわたし達は、早速選び始める。 とは言っても、ダネットは服に無頓着なのか、どれが良くてどれが変というのがわからないらしい。 「お前、これ!! これがいいです!!」 「それ男物でしょうが!! いいから適当に見てなさい。わたしが選ぶから。」 手に持っていたタキシードをしぶしぶ戻し、またふらふらと店内を見回り始めるダネット。 「うん。これなんかどうかしら。ダネット、試着してみなさいよ。」 「これですか……? ヒラヒラしてて動きづらそうです。」 「試しよ試し。ほら、着てみなさい。」 「わかりました……うー。」 ぶつくさ文句を言いながらも、ダネットはわたしが選んだワンピースを持ち、試着室で着替えた後、ひょこっと顔だけ出して恥ずかしそうにわたしに聞いてきた。 「お前、これはやっぱりやめましょう。スースーします。」 「いいから出てきなさい。」 「うー……」 「あら、結構いいじゃない。」 ダネットに派手な物は似合わないだろうと考え、薄い桃色のワンピースを渡したのだが、なかなかどうして似合っている。 まあ、長い耳や角や、足の毛や蹄があるので、よーく見ると亜人だとわかってしまうのだが、パッと見では年頃の女性に見える。 「じゃあ今度はこっち着てみなさい。」 「またヒラヒラ……お前、なんか楽しんでませんか?」 「気のせいよ。ほら、早くしなさい。」 「うー……」 その後も何着か試着してみたのだが、結局ダネットが選んだのは、シンプルな藍色のシャツとズボンだった。 本人曰く、スカートは動きづらいから嫌だそうな。 他にも、何着か下着を買って店を出た後、寝具の発注をしに行く。 こちらはあっさりと決まり(最初、ダネットは寝袋を選ぼうとしたのだが、わたしが止めた。)集合場所の広場へと向かう。 「遅いわよルイズ。」 「文句ならダネットに言ってよね。」 「わ、私が悪いって言うんですか!? お前の足が遅いのが悪いんです!」 「どう考えてもあんたが原因でしょうが!」 そのまま四人でクックベリーパイを食べに、新しく出来たお店とやらに向かった。 「これがクックなんとかですか!! 気に入りました!!」 「はいはい。わかったから、もっとゆっくり食べなさい。クックベリーパイは逃げないわよ……って、あんた!! それわたしのパイよ!」 「賑やかねえ。」 「騒々しい。」 その後、パイを平らげ、紅茶をすすりながら今後の予定を話し合う。 「それで、この後は何か予定あるのルイズ?」 「特に無いわね。あんた達はどうなのよキュルケ?」 「あたし達も欲しかった物は買ったし、パイも食べられたから、特に予定は無いわよ。」 どうしたものかと考えるわたしとキュルケに、タバサが割って入ってきた。 「これを読みたい。」 「お前、本ばかり読んでますね。いつか本になっちゃいますよ?」 タバサの言葉に、ダネットが反応する。 ん?どこかで笑い声が聞こえたような……気のせいか。 「じゃあ、ちょっと早いけど帰りましょうか。キュルケもそれでいい?」 「そうね。じゃあタバサ、お願いできる?」 キュルケの問いにタバサは頷き、わたし達はトリスタニアを後にしたのだった。 そして、その日から一週間が過ぎた時、事件は起きた。 わたしとダネットにとって、とても大きな事件が。 前ページ次ページお前の使い魔
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登録日:2016/01/30 (土) 23 41 08 更新日:2024/06/22 Sat 02 29 41NEW! 所要時間:約 8 分で読めます ▽タグ一覧 1996年 CIA MIP NOC イーサンの災難〜序章編〜 スパイ大作戦 ダニー・エルフマン トム・クルーズ パラマウント映画 ブライアン・デ・パルマ プラハ マックス ミッション:インポッシブル ヨブ記 内通者 原作レイプ 洋画 裏切りと内輪揉めのオンパレード ミッション インポッシブルとは1996年に公開されたスパイアクション映画。 トム・クルーズ主演の人気シリーズ、スパイ大作戦を原作としている。 (そもそもスパイ大作戦の原題がミッション インポッシブルそのまんまだったり) 本項目では同タイトルのシリーズ初代作品について解説する。 監督はブライアン・デ・パルマ。制作映画の出来不出来の差が激しいことで有名だったりする。 今でこそトム・クルーズの出世作にしてメジャータイトルの洋画の一つとして有名なミッション インポッシブルであるが、 公開直後はとあるメインキャラクターの扱いを主として評判はあまり芳しくなかった。 それでも商業的成功があったからこそ、シリーズ化を成し得ることが出来たし、 原作のスパイ大作戦を知らない人にとっては純粋なスパイアクション映画として鑑賞できる一作なことも確かである。 ……そして組織絡みのゴタゴタによるイーサンの薄幸振りは初代から健在でもある。 ●あらすじ Impossible Mission Force、通称IMFはCIAの特殊作戦部隊の一つであり、 国が表沙汰にはできない数々の裏工作を担っているスペシャルチーム。 その一部隊を率いるジム・フェルプスとチームリーダーのイーサン・ハントは、 東ヨーロッパに潜入しているアメリカ工作員の一覧、NOCリストの転売を企んでいる、 ゴリツィンという人物を取り引き相手と共に捕らえる作戦に就くが、 何者かの策略によってイーサン以外のメンバーが全て葬られてしまう。 命からがら逃げだしたイーサンはCIAのキトリッジとコンタクトを取るも、 イーサンのチームが参加していた作戦はIMFの内通者を炙り出す為の偽の作戦であったことを告げられ、 唯一の生き残りである自分がその犯人であると疑われてしまう。 イーサンは自分以外のもう1人の生き残りであるクレアと共に、 真の裏切り者を見つけ出す為に動き出す…… ●登場人物(吹き替えキャストはソフト版に準ずる) イーサン・ハント(トム・クルーズ) 吹き替え 鈴置洋孝 ご存知MIPシリーズの顔、IMF所属の凄腕イケメンスパイ。 そしてシリーズ初っ端から仲間が死ぬわ、あらぬ疑いをかけられるわ、無関係の家族も巻き込まれるわ、 挙句に内通者の正体がアレだったわでロクな目に遭ってない。 出たとこ勝負で思い立ったら即実行な行動はなのも初代の時点でお馴染であるが、 それが原因で仲間の1人が死亡したことの遠因を作ってしまったと思っていることもあり、 本作では何かと後悔の念や悩むことが多いシーンが目立つ。 しかし優秀なスパイであることも確かであり、CIA本部の潜入や各所での駆け引きでその実力を見せつけてくれる。 ジム・フェルプス(ジョン・ヴォイト) 吹き替え 山野史人 スパイ大作戦第2シーズン以降のメインキャラクターとしてもお馴染のキャラ。 本作では作戦の統括を担う立場として裏方でバックアップを担当する。 だが、冒頭で内通者の手引きによる者によって銃撃され、橋の上から川に転落し死亡するというあまりにも呆気ない最期を迎えることに…… クレア・フェルプス(エマニュエル・ベアール) 吹き替え 紗ゆり ジム・フェルプスの妻にしてIMFメンバーの1人。 キトリッジの偽作戦では輸送を担当するも車の爆発によって死亡……したかに見えたが、ギリギリの所で生き残る。 自分の旦那を殺した敵討ちの為にイーサンに協力し、同じ生き残り同士として段々と親密な関係になっていく。 ジャック(エミリオ・エステベス) 吹き替え 荒川太郎 IMFメンバーの1人で警備システム侵入のプロ。 偽作戦においてはエレベーター内でシステム操作を行っていたが、 内通者の別操作が原因でエレベーター天井のストッパーに突き刺さって死亡というかなりエグいことになっている。 彼がイーサンに手渡したガム爆弾が最後に思わぬ活躍をすることに。 サラ・デイヴィス(クリスティン・スコット・トーマス) 吹き替え 滝沢久美子 IMFメンバーの1人で現場工作員。 偽作戦ではイーサンと共に現場での潜入を担当する。 ジムからの作戦中止を受け取るも、イーサンの独断によりゴリツィンを尾行、 その果てに内通者の手による何者かによって刺殺されることに。 ハンナ・ウィリアムズ(インゲボルガ・ダクネイト) 吹き替え 滝沢久美子 IMFメンバーの1人で監視役を担当。 死亡シーンが曖昧でわかりづらかったり、序盤メンバーの中でも特に影が薄かったり。 だが、彼女の着用していたスパイメガネが終盤でまさかの使われ方をすることに。 ユージーン・キトリッジ(ヘンリー・ツェニー) 吹き替え 樋浦勉 CIAの一員で、イーサンチームを偽の作戦に従事させた張本人。 イーサンの話をロクに聞かないばかりか彼を犯人と決め付けて罵詈雑言を浴びせたり、 無関係のイーサンの家族を麻薬密売の犯人扱いして逮捕したりと、 シリーズ後発作でもおなじみの足を引っ張る味方ポジションというヤツである。 アレクサンドル・ゴリツィン(マーセル・ユーレス) 吹き替え なし プラハのアメリカ大使館で、東欧のNOCリストを盗み出して転売することを企んでいた……とされていたが、 実はキトリッジが送り込んだCIAのスパイであり、盗み出したリストも演技の為の偽物である。 しかし、IMF内通者の手の者によって彼も殺害されてしまう。 ウィリアム・ダンロー(ロルフ・サクソン) 吹き替え 田原アルノ CIAの一員であり、本部分析庫へ唯一アクセスできる人物。 その所為で催吐薬を飲まされてトイレに入り浸りになるわ、キトリッジにアラスカに飛ばされるわと イーサンと同じくロクな目に遭っていない フランツ・クリーガー(ジャン・レノ) 吹き替え 池田勝 IMF解雇者リストから選別されたイーサンとクレアの協力者の1人。 物品の調達やイーサンと共に現場でのミッションを担当する。 作戦中にくしゃみをしたり、作戦成功を確信してミスを侵したりと注意力散漫な面が目立つ。 おまけに金にがめつくイーサンに詰め寄ったりと人間性でもあまり良いところが無い。 ルーサー・スティッケル(ヴィング・レイムス) 吹き替え 島香裕 同じくクリーガーと共にイーサンとクレアに協力することになったIMF解雇者の1人。 情報分析のスペシャリストで天才的なハッカーとして有名だったらしい。 その分プライドも高く、リスクの計算もきちんとこなせるのでイーサンからも信頼される。 盗み出したNOCリストを託されたり、最後の取り引きの場でも妨害電波を発信したりで活躍する。 以降、イーサンを心から信頼するダチの1人となる。 実はイーサンを除いて現状唯一、MIPシリーズ全てに登場しているキャラだったりする。 マックス(ヴァネッサ・レッドグレイヴ) 吹き替え 翠準子 IMF内通者の取り引き相手である、武器や機密情報の販売で儲けている裏商人のBBA。 イーサンからのメッセージを偽物と見破るなど慎重で疑り深い性格だが、 同時に相手の腕前を認めた際には確かな取引も約束する剛胆さも併せ持つ。 本名はマキシームというらしく、偽名は裏の人間にとって温かな暮らしをするために必須の物なんだとか。 ヨブ マックスの取り引き相手であるIMF内通者の通り名。 その実態はマックスでさえも詳しくは知らないらしい。 ●主要舞台 プラハのレセプション会場 NOCリストの強奪を目論むゴリツィンと裏商人を捕まえるために潜り込むも、 キトリッジや内通者といった者たちの思惑が複雑に絡みあい、イーサンは大ピンチに陥ることに。 マックスのアジト 内通者を見つけ出す為にイーサンが連れてこられた場所。 掴んだリストが偽物であることを含め、内通者を追い詰めるためにイーサンがマックスとの駆け引きに挑む。 CIA本部 本作で最も大規模な潜入作戦が行われるCIAの牙城。 マックスの望む品であるアメリカ全ての工作員のリストを盗み出す為に、 ありとあらゆる厳重な警備網が敷かれた分析庫にイーサンは侵入することになる。 ロンドン超特急 リストの転売を目論むマックスを止めるために、そして内通者と決着をつけるためにイーサンが訪れた最終決戦の場。 イーサンによって誘い出されたキトリッジも含め、あらゆる人物たちの思惑が交錯する。 そして終盤の車両天井での突風吹き荒れる中でのアクションシーンは必見である。 以下、ネタバレ含む 内通者の正体はなんとジム・フェルプス。 画面越しにイーサンに死んだと見せかけて身を隠し、他のメンバーたちを謀殺した。 そしてイーサンと協力してきた妻のクレアと、クリーガーも裏切り者である。 ロンドンにてイーサンの前に姿を現したジムの語ったところによれば、 冷戦終了後からスパイという役職そのものの価値が下がったことや、残されているのは僅かな年金暮らしによる老後などといった現状に嫌気がさし、 内通者として情報を裏の人間たちに売り捌くようになった。 敢えてイーサンに自分が生きていたことを見せつけて、内通者はキトリッジであると思い込ませようとするも、 シカゴのドレイクホテルに残したヨブ記などが決定打となり、イーサンに自身が内通者であると見抜かれてしまう。 そしてイーサンは特急内でのマックスとの取り引き現場にてジムに化けることでクレアの口を割らせてジム本人を誘きだし、 それをハンナも使っていたスパイメガネによってキトリッジに見せ、2人が裏切り者であることを暴く。 後が無くなったジムはクレアを射殺しクリーガーが乗ってきたヘリによって逃亡を図るも、 車上でのイーサンとの激しい取っ組み合いの末に、ジャックのガム爆弾によってクリーガー諸共倒される。 特急内にいたマックスも乗り合わせていたキトリッジによって逮捕、本作における事件の全ては解決となった。 諸々の功績によってルーサーは復職、一転してヒーローになるも、 今回の事件によってイーサンはIMFから身を引くことを決定。 信頼の置ける友人となったルーサーと乾杯を交わした上で、1人飛行機に乗り姿をくらます。 ……しかしその直後、スチュワーデスに化けたIMFメンバーから新たなミッションを渡される。 イーサンのスパイとしての活動は当分終わりを告げそうにも無い。 追記・修正はロープで吊り下がりながらお願いします。 NEXT MISSION IMPOSSIBLE 2 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 007と肩を並べるスパイ映画の決定版。 -- 名無しさん (2016-01-30 23 51 43) トム・クルーズの吹き替えと言えば森川智之ってイメージあったから他の声優のバージョンの吹き替えがある事に驚いた。 -- 名無しさん (2016-01-30 23 52 15) ↑実の所最初は鈴置イーサンの方が主流だったらしいが、それが森川イーサンにシフトしていったんだとか。因みに初代MIPでは他にヘンケン艦長やマイヨでお馴染みの小杉イーサンなんてのもあったらしい。 -- 名無しさん (2016-01-30 23 58 50) オリジナル版主人公を悪役にして殺すことで「これはトム・クルーズ演じるイーサンのスパイ大作戦」だと印象付けるのにある意味成功した作品 -- 名無しさん (2016-01-31 02 01 45) ↑しかし公開当初は、テレビドラマファンから、かなりブーイングもんだったけど、今じゃ作品として認めてもらってんのかな?テレビドラマファンからのクレームなさそうだし。 -- 名無しさん (2016-01-31 06 08 01) 川ポチャは生存フラグって海外でも通用するのか・・・(使ったの悪役だけど) -- 名無しさん (2016-01-31 09 16 36) ↑2 明智小五郎を悪役にした栗山想原作のK-20というのがあってな -- 名無しさん (2016-01-31 09 22 23) クライマックス場面の「おはようフェルプス君」だけでも見る価値がある映画 -- 名無しさん (2016-01-31 18 59 39) トンネルの中でのヘリとの攻防はかなり印象深い。ルーサーは2以降でもレギュラー化してることも書いて欲しいな -- 名無しさん (2016-02-01 00 39 01) この前の放送で久しぶりに見たが最終戦の列車の攻防でなぜか笑いがこみ上げてきたwすごい必死にやってるのはわかる、わかるんだけど・・・ -- 名無しさん (2017-11-20 00 37 22) ↑7 メアリー・スーキャラがそのままシリーズを乗っ取って大人気シリーズにしてしまった特殊なケース。 スピンオフが原作人気を上回るケースは多々あるが、本作ほど堂々と踏み台にしたケースはそうあるまい。 -- 名無しさん (2021-05-09 11 43 49) 昔のテレビシリーズが好きだったおいらの場合、ジムの扱いがあんまりだと思っている ジム・フェルプスは複数いるんじゃないかと妄想しないとやってらんない -- 名無しさん (2021-05-09 12 13 34) いちばん最初のあのシーンがトラウマな人けっこういたりする気がする、そして最後のバトルのヘリコプターのあれはドキドキする -- 名無しさん (2021-12-17 21 38 55) 試写会に当時のテレビドラマのキャストを呼んだが、上映途中で怒りのあまり席を立ったというエピソードもある。たぶん理由は上で言われてるようなことなんだろうけど -- 名無しさん (2023-08-15 01 18 48) 最新作でまさかのキトリッジ、そしてダンローさん再登板という話が。また不憫な目にあうんだろうか… -- 名無しさん (2024-06-17 14 43 10) 旧作の主要人物を悪役にするという一点のみが最悪な映画。そこさえなけりゃな -- 名無しさん (2024-06-17 16 25 40) ↑日本で言うなら、新キャラ主役の劇場版相棒で黒幕が自分の欲に溺れた右京さんだった、みたいなもんだからな…そりゃ拒絶反応が激しかったと言われても頷ける -- 名無しさん (2024-06-19 21 40 39) ↑2 「ジム・フェルプス」という名はIMFのチームリーダーに受け継がれていくコードネーム(007におけるMみたいなもの)と設定されてれば、今作のあいつは旧作の彼とは明確に別人だよと示せるから、そういった配慮をすべきだったかもね。 -- 名無しさん (2024-06-22 02 29 41) 名前 コメント
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反応語一覧 @による反応語(botにこの単語を入れた文章をリプする) ちくびつんつん おしょんしょん ビッチ はらへ ドM (Mは半角で) らめぇ わんこ(犬もここに統合しました なのでワンコ攻めの中に1つだけ犬プレイがww) ※逆にこれらの単語を入れないリプをbotに返すと、何らかのセリフが返ってきます。が、ランダムなので、噛み合わないセリフになると思います。 歌って! うたって! うざい 《シークレット反応語》 えーこ! えーこ ●ー● ※これはbotに関係ない…とも思うので後々支障があれば削除します
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ファイアーエムブレムシリーズ ファイナルファンタジーシリーズ ファミ通 風魔小太郎 4Gamer 福島正則 腐女子 舞台戦国BASARA 舞台厨 踏み絵 ファイアーエムブレムシリーズ 任天堂から発売されているSRPG。正式名称は『ファイアーエムブレム』。通称は「FE」。 日本におけるSRPGの草分け的な存在であり、1990年の第一作『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』から、 現行最新作の『ファイアーエムブレム 覚醒』まで続く長寿の人気シリーズである。 このシリーズは、仲間ユニットが死んでも復活手段が無い(*1)事を特色としており、 殆どの仲間ユニットは死んでも物語の進行に影響が出ないようになっている。 そのため、最初は敵側に居るが行動次第で味方側になる可能性があるユニットを仲間ユニットで殺害したり、 味方ユニットの殆どを敵の攻撃によって死亡させるということさえも、敢えてやろうと思えば可能である。 実際、そのような趣旨のプレイ動画・日記・ネタ動画も存在するのだが、 これらの動画・日記がB厨に「味方になるキャラまで殺すなんて、味方に攻撃判定のあるB毛利のパクリ!」とか、 「こんなに沢山味方を死なせなきゃクリア出来ない(*2)なんて酷い! B毛利の方がずっとマシ!」 といった言いがかりをつけられた。 まず、B厨が槍玉に挙げた動画・日記で取り扱っていた作品は1996年発売の『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』・ 2002年発売の『ファイアーエムブレム 封印の剣』・2003年発売の『ファイアーエムブレム 烈火の剣』であるので、 2005年発売のBの毛利のパクリであることは有り得ない。 また、このシリーズでは基本的にクリア後の評価を最高にするためには、味方になるユニットを全員仲間(*3)にし、 かつ全員生存させる必要がある(*4)ので、決して仲間を殺したり見殺しにしたりするのを推奨している訳ではない(*5)。 さらに、味方ユニットに対してはそもそも「攻撃」コマンドが出現しないため、味方への攻撃はシステム上不可能である(*6)。 以上の事から鑑みるに、B厨が動画を少し観た程度の浅薄な知識によって、 同シリーズに言い掛かりを付けたのは明らかであろう。 エアプレイヤーが多いとされるB厨の程度が知れるというものである。 ファイナルファンタジーシリーズ スクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されているRPG。通称は「FF」「ファイファン」。 かの『ドラゴンクエストシリーズ』と双璧を為す一大作品群であり、国産RPGを代表するシリーズである。 しかし、ここ最近では公式による優遇作品と冷遇作品(*7)との温度差(*8)による内部争い・ スタッフの暴走・FFTCGでのイラスト使い回し・『FFXIV』を始めとする最近のシリーズの出来の酷さ等から、 内外ともに批判される傾向が強い。 そのため、B厨のスケープゴートや誤魔化し目的のために度々本シリーズの名前が挙げられている。 特にやり玉に挙げられている(*9)のが『ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー(以下、DDFF)』(*10)は 追加キャラが、スタッフの好みだけで選ばれた可能性が高い事(*11)・ 追加されたマップの中に、参戦キャラとは全く関係ないもの(*12)がある・ 前作のストーリーが全て収録されるなど使い回しが酷い・これで最後と公言している等のため、勘兵衛らB厨は、 「スタッフ贔屓キャラが数人しかいないB(*13)より追加キャラのほとんどがスタッフ贔屓のDDFFのほうが酷い」 「クロニクルヒーローズより逃げる気満々のDDFFのほうが酷い」 「参戦キャラと関係ないステージがある時点でDDFFはクロニクルヒーローズより原作再現度が低い」 「DDFFが声優をパクった」「バッツの4th衣装がBの幸村の衣装パクってる!(*14)」 などのあまりにも的外れな(*15)意見が続出した。 それも、雲行きが怪しくなり始めたクロニクルヒーローズの発売が近づくにつれ酷くなる一方であった。 そのため、「DDFF葬式スレ」が乗っ取られる(*16)など、彼らに被害を受けているFFファンも多い。 反面、勘兵衛などFFとの掛け持ちのB厨もいるため、事態は深刻化しそうである。 またFFシリーズのみならず関連作の『キングダム ハーツ シリーズ』においても、「KH2のセッツァーの改悪がB秀吉以下」などと叩かれている。 ファミ通 全メーカーの家庭用ゲーム機、携帯ゲーム機のソフト、ハードを網羅する週刊ゲーム総合誌。基本は木曜発売。 クロスレビューが良くも悪くも有名で、「高得点ほど信頼できずクソゲーになりがち」という妙な傾向がある。 事実『戦国BASARAクロニクルヒーローズ』は33点を獲得しているが、クソゲーだったのが例といえよう。 他にも紙面で『戦国無双BASARA3宴』という、酷い誤植を行ったことがある(皮肉の可能性もある)。 風魔小太郎 戦国時代の忍者。戦国BASARA2にNPCとして初登場した。 史実では相模近辺の忍者集団である風魔忍軍(相州乱波)の頭領であり、河越夜戦での活躍など、 (後)北条氏の関東制覇に大きな役割を果たした。 この名前は襲名と考えられており、その所属のこともあって今なお謎が多い人物であり、 一部の史料では、完全に怪物扱いされている場合すらある。 後、(後)北条氏が豊臣秀吉の小田原討伐で滅亡すると、小太郎ら風魔忍軍は夜盗まで零落し、 関東に転封した徳川家康の残党狩りによって捕縛後処刑され、風魔一党もこれに伴い根絶やしにされたという。 しかし、今なお創作熱を呼ぶ存在であり、処刑を逃れた残党や末裔が活躍する作品は数多い。 戦国BASARA3では、関ヶ原を主体に描くという作品コンセプトから、リストラ扱いの可能性が高かったが、何故か続投。 3の新キャラである鶴姫と謎のロマンスを繰り広げるという、センスを疑わせる展開であった。 さて、上記の通り、B2からNPCとしてではあれ登場した小太郎であるが、 実際には教科書である『戦国無双』でも当ナンバリング(=2)から登場した(*17)ため、 Bのパクリ体制を決定づけたキャラとしても知られる。 B製作陣の腐敗が急激に進行し始めたのは、この頃と考えてよいであろう。 それ以上に問題視されるべきは、小太郎の声優の「人選」であろう。 声優陣の豪華さを謳うBシリーズとしては例外的なことに当キャラには声優がおらず、終始完全に無言である。 これは、Bが無双を剽窃して急遽捻じ込んだ際、声優に回す時間や予算が不足したための苦肉の策と見られる。 結果、異彩を放つ小太郎の存在は、それなりの人気を確保したわけであるが、 それに対してバは「声優の人件費が浮いて美味しい」なる旨の発言をしたという。 声優人気でファンを釣った作品にしては、声優陣への最低限の敬意や礼節すら持たないバのやり方に、 B関係の声優陣に同情的なアンチの側は少なからず反発した。 付記 B4の内部で、彼の正体が何と北条早雲であることを示唆する内容があった。 これまた、「教科書」で描かれた風魔小太郎の代替わりの影響が丸わかりなのであるが、 B氏政の技にある、ご先祖様の霊の召喚と更なる矛盾を生じさせる羽目になっている。 自分達の歴史すら軽視するという意味では、如何にもBらしい話であるが。 4Gamer PC海外ゲームを網羅した専門ゲームサイト。 アドレスはこちら→http //www.4gamer.net/ 当該サイトにはBのレビューも載っているが、酷評だったクロニクルヒーローズが70点であるなど、 何故か高く評価されている。 対照的にパクリ元である無双には低評価された作品も存在する。 福島正則 戦国時代末期から江戸時代初期にかけての武将・大名。 豊臣秀吉の縁者であり、所謂「子飼い衆」の一人。 優れた武勇を持ち、豊臣の天下統一に大きな功績を上げた。 しかし、武断派の武将として文治派の武将である石田三成との仲は極めて険悪であり、 関ヶ原の合戦においては敵対する東軍の先鋒を務める程であった。 その関ヶ原でも殊勲を上げるが、その武勇と激情、ひいては豊臣への忠義は当の徳川家康からも危険視され、 大坂の陣では江戸の留守役=飼い殺しにされてしまった。 先に挙げたように、個人としては特に稚気すら感じさせる激情・粗暴ぶりと、 『黒田節』に名を残すような酒癖の悪さに関する多くの逸話が残っている。 だが、単なる暴君ではなく、多くの優秀な士卒を育て上げた器量人であり、治績面も再評価が進んでいる名将といえる。 Bには未登場だが、パクリ元である『戦国無双3』ではリーゼント風の髪型をしたヤンキー武将として登場しており、 その見た目からB厨からB伊達軍のパクリと批判された。 だが、B伊達軍とはリーゼント以外の共通点が特に見られないほか、 そもそも、上記の激情・粗暴=喧嘩好きなことや、士卒を愛育した=舎弟を大切にするという、 伝統的な福島正則像の表現の延長に、古き良き時代のヤンキーとして無双正則は描かれているわけである(*18)。 それに対して、伊達軍は史実において暴走族の要素は殆ど無く、伊達軍が暴走族である必然性は勿論どこにも無い。 このため、アンチ側からはいつも通りの調査不足と脊椎反射を呆れられている。 腐女子 ボーイズラブ(男性キャラ同士の恋愛)を愛好する女性のこと。 彼女らの嗜好や行為に嫌悪感を示すものも少なくないため、腐女子趣味は隠すのがマナーとされる。 戦国BASARAシリーズのファンは特にこの女性層≒腐女子の割合が多いとされ、 中身の無いスカスカなクソゲーなのにBがやたら持ち上げられることが多いのは、 典型的なノイジー・マイノリティであるこの腐女子の影響が大きいためといわれる。 なお、痛絵馬騒動などから「BASARA=腐女子ゲー」と一般には認知されている。 但し、腐女子であるからと言って必ずしも厨であるとは限らず、 きちんとマナーと一般常識を守りながら腐女子活動をしている人もまた多い。 しかしB腐はそういった人々が少なく、もはや天然記念物になっている。 舞台戦国BASARA 戦国BASARAの舞台版。 殺陣を見どころとしているが、初演はやたらと殺陣のシーンばかりが続く上に、 脚本が低クオリティ(というより中身がないも同然)だったと散々な評価だったが、 なぜか再演も行われ、シリーズが続いている。 初演の会場がほぼ戦隊ヒーローショー専用の劇場であるシアターGロッソであり、 斬られ役として特撮のスタントでおなじみのJAEの俳優が多数出演している。 また、殺陣のシーンが多い都合から、役者はスーパー戦隊シリーズ、仮面ライダーシリーズ、 ウルトラシリーズ等の特撮出身の俳優が多く、特撮ファンからも顰蹙を買っている。 初演の評判の悪さから、その後行われた再演(特に日程の前半)は、 客席が半分すら埋まらないという惨状だったとされるが、 その後殺陣以外のクオリティも上げようと努めた成果が出たのか、B3を元にした第三弾以降は、 走り方などの細かな動作や声色まで再現しようとした俳優たちの努力に対し、 三次元化に比較的寛容な層から高評価を受けるようになり、 第四弾以降はチケットの転売屋が横行したり(*19)、 全国の映画館でライブビューイングを行えるまでになった。 しかし、規模の拡大と比例して、禁止されているはずの役者の入待ち・出待ちを平然としたり、 観劇マナーを全く守らないなど、常識を弁えない観客の目撃例が後を絶たなくなっている。 役者陣を追いかけて彼らが入った居酒屋に偶然を装って入るという、 最早ストーカーレベルの悪質な例さえも報告されている。 尚、更に驚いたことにかの宝塚歌劇団による舞台化も決定している。 恐らくは同じカプコン作品である『逆転裁判』を公演した縁であろうが、 始まる前から宝塚ファンを中心に不安の声が上がっている。 実際、公演後の感想を書いたブログでは原作を知らない宝塚ファンから「史実と違い感情移入しにくかった」との声や、 B厨からは実写版同様「ゲームのキャラクターと違う」との不満が出ており、 双方を納得させるどころか尚一層両者の溝を深める結果となっている。 付記 本舞台を収録したDVDが現在まで発売されていたのだが、最新作は販売元の倒産により発売中止となった。 この辺りにも、Bを巡る商業上の勢いの低下が指摘出来よう。 舞台厨 実写版Bを含む上記の舞台戦国BASARAにおけるマナーの悪い者や、各所に悪い影響を及ぼす者を指す。 近年、戦国BASARAのコンテンツの中心はゲームやアニメではなく舞台などの演劇に移りつつある。 実写化する過程で一部のB厨からは拒絶反応も噴出した一方、 三次元化にも寛容な層や出演している役者のファンなどを中心に支持を得ていった。 しかし、当該項目にあるような被害報告が出てくるにつれ、しだいに問題化されていった。 舞台厨は広義のB厨に当てはまるのだが、元々存在していたB厨とは排除しあう関係となっている。 元来のB厨はゲーム及びアニメ由来の者が多く、それに準じたニーズとなっている。 しかし、Bの新作ゲームが出る見通しの立たない昨今、彼らから見れば舞台等の演劇系Bは邪道以外の何者でもない。 他のゲーム・アニメ等でもそうだが、三次元化を受け入れた層とそうでない層の間には深い溝が存在しており、 それに加えて「他作品を貶めてBを持ち上げる」「少しでも批判した者をアンチ認定する」 等のB厨本来の性質(もとい構造的問題)から共生を不可能にしている。 更に問題なのが、公式側がイベントに声優と舞台版のキャストを同時に出演させていることである(*20)。 いくら舞台版が好評とはいえ、ゲーム・アニメとその実写化作品を混ぜて扱うことが、いかに愚かな行為であるかは明らかであろう。 実際、イベントに舞台版キャストが出演することが告知される度に、 各所で実写化を拒絶するB厨の「実写は受け付けないのに役者がでしゃばってきてウザい、もうイベントは行かない」 という愚痴と舞台版キャストに対する罵詈雑言の嵐が巻き起こっている。 付記 B4では、この舞台を出典とする要素が複数作中に盛り込まれており、 両者の和解を促すどころか、余計煽る形になってしまっている。 踏み絵 江戸幕府が、所謂「隠れ切支丹」の燻り出しと弾圧に用いた絵。 主に救世主イエスや聖母マリアの姿が描かれており、信者の内心を試す目的で作られている。 これ自体は明確な宗教弾圧であり、近代的な意味での「良心の自由」「信仰の自由」を蹂躙するものであるが、 当の切支丹側の非の問題(既存宗教への攻撃や奴隷貿易への関与)もあり、その背景は複雑である(*21)。 また、この様な苛烈な対応は、後の「島原の乱」の遠因ともなった。 B3においては、作中でこの踏み絵が不謹慎なことにネタとして使われており、 B宗茂がステージギミックの踏み絵を回避するという一幕がある。 ある意味では、大谷事変の発生が必然であることを傍証するような不謹慎さである。 また、Bにおける史実ネタが、歴史に詳しい者からは怒りを買うような水準でしかないという事実に対する、 格好の題材ともなっている。
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サカキ「――通過した――っと言っただろう?レッド」 レッド「な、なに……」 レッドは驚愕する。 これ以上の―― ――これ以上の境地があるというのかッッ! サカキは笑う。 サカキ「とにかく、今のままではダメだなレッド」 サカキ「お前は、決定的な間違いを犯している」 サカキ「それでは、このマサキの相手になどなるまい」 (^q^)「あばばばばばばばばwwwww」ブリュリュリュッ そう言って、サカキはニヤリと笑うと、レッドに背を向ける。 レッド「に、逃げるのかよ……サカキッッ!」 サカキ「逃げる?……違うな」 サカキは明らかにレッドを見下して笑った。 サカキ「猥小な虫に挑まれて、本気にする像が何処にいる?」 サカキ「貴様と比べれば、グリーンの方が幾分マシだったわ」 そう言ったサカキは、もうレッドの方など見てはいない。 巨大な像には……虫は見えない。 レッド「ふざけるなッ!俺はポケモンがいなくたって、ポケモン(朝日的な意味で)バトルは出来るッッ!!」 サカキ「ほう、ではやるか?そのポケモンバトルとやらを」 サカキ「この、マサキとッッ!!」 レッド「……」 (^q^)「あばばばばばばwwwww」ブリュッブリュリュッ レッド「……」 (^q^)「あばばばばばばwwwww」ドリュドリュドリュッ レッド「……」 (^q^)「あばばばばばばwwwww」ジョワーッ レッド「……スミマセン、勘弁して下さい」 サカキ「……フンッ」 サカキは、完全に軽蔑した目でレッドを見下ろす。 サカキ「……所詮、その程度か……」 ――グチャリ。 サカキはマサキにつかまる。 (^q^)「あばばばばばばばばばばばwwwww」ドビッピーッ マサキは肛門からガスを大量に吹き出しながら飛び上がった。 慌てて、レッドが叫ぶ。 レッド「ま、待ってくれ。僕は、僕はどうしたら……」 サカキ「……ニビに行け」 レッド「え?」 サカキ「お前と共に成長し、戦ってきたポケモン達から学ぶのだ」 サカキ「その先に――」 サカキはニヤリと笑うう。 サカキ「――何があるかは君次第だ」 サカキ「その時は、また会おう!」 (^q^)「あばばばばばばばばwwwww」ドッパーッ そう言うと、サカキはマサキが巻き散らす糞尿を頭で受け止めながら、空に消えていった。 後には、レッドだけが残された。 ――所変わって、ニビ寺。 空手大王「パッ!ネェッッ!!」スコーンッ 空手大王「パッ!ネェッッ!!」スコーンッ 空手大王は、ニビ寺の裏で薪割りをしていた。 お世話になったお礼に、少しでもお手伝い出来れば…… と、空手大王は思っていた。 タケシ「おやおや、お疲れさまです……」 いつの間にか、側には住職であるタケシ来ている。 空手大王は、薪割りを一旦止め、タケシの方を向いた。 空手大王「パネェッス!」 (訳;おはようございます!) タケシ「はいはい、おはようございます」 タケシ「貴方は今の若い人には珍しく、早起きですなぁ」 住職には人を見通す力があるのか、空手大王の言っている事も少しは分かる様であった。 タケシ「薪割りをして下さるのは助かります」 タケシ「私も歳では無いとは言え、毎日毎日薪割りをするのは大変ですから」 そう言って、タケシは笑う。 タケシはまだ若い……だが、その表情はとてもその若さに見合うものでは無かった。 非常に、落ち着いている。 空手大王「パネェ、パネェパネェッ!」 (訳;いえいえ、一宿一飯の恩義、この程度で返せるとは思いませんが、精一杯やらせて頂きますよ!) そんな風に歓談(殆ど一方的に空手大王がしゃべっていたが)しつつ、一緒に薪割りなどをしていると、結構な時間がたった。 タケシ「おや……この日の登り具合からすると、そろそろ一般的な朝の時間ですね」 タケシ「そろそろ、朝食に致しましょうか?」 空手大王「パネェッス!」 (訳;お願いします!) そうしていると、寺の表側から誰かがやってきた。 今時珍しい和服に身を包み、腰まで髪を伸ばしている。 そして、常に気だるそうな顔をしている女性。 エリカ「別に……」 エリカだった。 タケシ「おやおや、エリカさん。起きられましたか?」 タケシ「おはようございます」 空手大王「オッパネ――ッス!」 (訳;おはようございま――す!) タケシと空手大王はその様に挨拶するが、エリカは明後日の方向を向いて(空手大王には一瞬虫を見るような目を向けた)、 エリカ「別に……」 とだけ言った。 空手大王「……パ、パネェ」 タケシ「ハッハッハッ、エリカさんは恥ずかしがり屋さんですからなぁ」 そう言って、タケシは高らかに笑っている。 タケシ「それで、何か御用ですかな?」 エリカ「別に……」 そう言いながらもエリカは、不機嫌そうな顔でタケシをジロリと見る。 空手大王は首を捻った。その時、 ――グウゥウ。 間抜けな音が、ニビの朝に響いた。 タケシ「おおっ!」 そう言って、タケシはポンッと手を叩く。 タケシ「お腹が空いたのですな、我々も朝食にしようと思っていた所です」 タケシ「ささっ、参りましょう!」 エリカ「べ……別に///」 そう答えながらも、それは当たりだったようで、エリカは顔を赤く染める。 それでも、その顔は毅然とまえを向いていた。 タケシ「ハッハッハッ、私も腹が減りましたよ!貴方もそうでしょう!?」 そう言って、タケシは高らかに笑う。 空手大王「パネェッス!パネェパネェッス!!」 (訳;そうですね!私もお腹が空きました!!) そう言って、空手大王もつられて笑う。 と、エリカがボソリと呟いた。 エリカ「……黙れこの池沼が」 空手大王「!!?……パネェ」 空手大王の女性不信は悪化した。 ――ニビシティ、ポケモンセンター。 あれから、レッドはサカキの言葉を考え続けている。 『お前と共に成長し、戦ってきたポケモン達から学ぶのだ』 手持ちポケモンが要らなくなった今の自分が先に進む為には、手持ちポケモンが必要だと言うのか? レッドは悩みながらも、当初の予定通りニビシティのポケモンセンターに来ていた。 レッド「あのスミマセン、レッドというんですが、ポケモンを取りに来ました」 受付「ハイハイ、しばらくお待ち下さい」 レッドは待つ。 だがおかしい。 普通ならすぐ出てくるはずなのに、受付は中々帰ってこない。 小一時間程経過してから、受付は戻ってきた。 受付「あの……申し訳ありません」 レッド「どうしたんですか?」 受付「レッドさんのポケモンは、お返しする事は出来ません」 な、何だと? ポケモンセンターがポケモンを返さない? そんな話聞いた事ねぇぞッッ! レッド「それは……どういう事ですか?」 受付「そ、それが……」 受付は、言いにくそうに言葉を続ける。 受付「いくら呼びかけても……ケージから出てこないんです」 そこで受付はチラッとレッドの顔を見た。 受付「多分……貴方を怖がってるんだと思います」 レッド「(……あいつら)」 ポケモン分際で一体何考えてやがんだ。 確かにあの夜はやり過ぎた様な気もするが…… テメェらだって、ひぃひぃヨガってたじゃねぇか! ピカチュウなんざ、最後は自らケツ振ってたろ!? クソッタレがッッ!! レッド「……スミマセン、僕のポケモンと会わせてくれませんか?」 受付「良いですけど……」 そう言って、受付はレッドを奥に案内した。 ――そこには―― ピカチュウ「ピィィィィィィィィィィ―――!…………ビガァ」 ――ケージの奥に縮こまって震える、ピカチュウ達の姿があった。 ピカチュウ「ピッ、ピッカァ!?」 レッド「……」 ピカチュウ「ビガヂュウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛!!!!」 ピカチュウはレッドを確認すると、狂ったように暴れ出す。 もう、レッドを恐れていると思って間違い無いようであった。 レッド「ピカチュウ、大丈夫。僕だよ」 そう優しく言って、レッドはピカチュウ達にゆっくりと近づく。 しかし…… ピカチュウ「ビガヂュウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛!!!!」 レッド「大丈夫、大丈夫だよ――」 笑って、レッドは近づいていく。 だけど…… ピカチュウ「ビガヂュウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛!!!!」 レッド「ほらほら、怖くないよ――お注射しましょうね――」 それでも…… ピカチュウ「ビガヂュウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛!!!!」 レッド「……」 ピカチュウ「ビガヂュウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛!!!!」 レッド「……ピカ」 ピカチュウ「ビガヂュウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛!!!!」 レッド「……」ブチッ レッドは受付の人が横で見ている事など気にもとめず、封印されし下半身を解放した。 レッド「優しくしてりゃぁ、つけあがりやがってッッ!!」 レッド「そんなに大人しく出来ねぇっていうんならこのレッド様の『 ポ ケ モ ン の 笛 』で」 レッド「体の内側から大人しくしてくれるわ――ッッ!!」 ピカチュウ「ビガヂュウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛!!!!」 『ピカチュウの十万ボルト』 ↓レッド (*1)「あばばばばばばばばばばwwwwwww」 ピカチュウ「ビガヂュウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛!!!!」 『ピカチュウのかみなり』 ↓レッド (*2)「あばばばばばばばばばばwwwwwww」ブリブリッ ――そんなこんなあって、レッドは丸裸にされてポケモンセンターから放り出されたのであった。 戻る│次へ
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第568話:私は平和な世界に飽き飽きしていました 作:◆5KqBC89beU 長い廊下がある。 通路の内装は、無用に自己主張しすぎることなく、それでいて品の良いものだ。 一定の間隔で設置された照明さえも、見事に機能美を表現していた。 屋外の風景は見えない。左右の壁には延々と扉が並び、視界内には窓がない。 雨音と雷鳴が、遠く響く。 四つの足が床を踏む音は、ほとんど絨毯が消していた。 足早に歩く女と、その背を追う男が、言葉を交わしつつ直進していく。 「いやぁ、それにしても、大変なことになっていたんですねぇ」 頼りなさげな微苦笑を浮かべて、神父の格好をした男は無駄口を叩いている。 眼鏡をかけた彼の名は、アベル・ナイトロードという。 頬をかく人差し指が、これ以上ないくらいに腑抜けた雰囲気を醸し出していた。 「言わずとも済むことをいちいち口に出すでない。不愉快じゃ」 顔をしかめて美貌を台無しにしながら、天使である女は言う。 喪服姿の彼女のことを、バベルちゃんと呼ぶ者は呼ぶ。 頭に生えた立派な角は、ひょっとすると普段より鋭く尖っていたかもしれない。 「ところで」 「何じゃ?」 視線を合わせることすらせず、彼と彼女は会話する。歩調は減速しそうにない。 「この一件が解決したら……あなたがたは、それからどうするんですか?」 「解決してから話してやろう。頼むから、しばらく黙っていてくれぬか」 苛立った声で告げられた拒絶を、彼は平然と受け流した。 「そんなこと言わずに教えてくださいよ。聖職者が天使様のことを知りたがるのは、 当たり前じゃないですか。すごく気になるんですよ」 「この場の空気さえ読めぬ者が、一人前の神父として働けるとは思えんのじゃが」 女の酷評を理解していないかのように、男が舌を蠢かせる。 「やっぱり以前の任務を再開するんですか? 不老不死を人間の手から奪うために」 そう言って、アベル・ナイトロードを装っていたそれは立ち止まった。 女の体が石像のごとく硬直し、次の瞬間には振り返って臨戦態勢をとる。 「そなた、いったい何者じゃ? どうして極秘任務の内容を知っている?」 その冒涜的な“何か”は、もうアベルを演じていない。 「わたしは御遣いだ。これは御遣いの言葉だ。……質問に答えよう、愚かな天使」 アベルの声で、アベルの姿で、アベルのようなものが宣う。 「かつて答えた問いには、過去と同じ答えを返す。君に返答を確約するのは一度だけ だが、既出の質問については数に入れない。薔薇十字騎士団よりも上位に在る者、 あの殺し合いを望んだ者、それがわたしだ。名が要るならばアマワと呼べ」 命を弄ぶ者どもの首魁が、今ここにいる。 「!?」 それは、アベル・ナイトロードではない。 ならば、現在地がミラノ公の館であるとは限らない。 そして、この世界が薔薇十字騎士団の出身地だという確証もない。 もはや、ここへの来訪を提案した、眼帯の天使が無事なのか否かも判らない。 だから、天使の組織を束ねる議長ともあろう者が、自身の判断さえも信じられない。 問いに答えるため、御遣いは無表情に口を開く。 「厳重に秘されているはずの情報を漏らしたのは、君たちが『神』と呼んでいる者だ。 あれはわたしの協力者であり、必要な知識はあらかじめ伝えられている」 「デタラメを言いおって!」 語気を荒げて、女が叫ぶ。 「認めないのは君の勝手だが、永遠に、その解釈は正しいと証明できない」 応じる口調には、何の感慨も込められていない。 「嘘じゃ! わらわたちが捨てられたなど!」 悲鳴のような糾弾からは、今にも熱が消えそうだった。 「君たちは、あれの被造物にして、不要になれば処分される玩具でしかない。そして、 捨てられる理由は、主たる『神』の命令よりも同胞の幸福を優先した故にではない。 そもそも、君たちは『神』へ反逆できるよう設計されていた。あれがそれを望んで、 そうなるように創ったからだ。君たちは失敗作ではない。飽きられたから捨てられる だけの消耗品だ。いつか廃棄されることまで、創造された時点で決まっていた」 「そ……そんなことなどあるものか!」 女の顔面には、憤怒よりも、焦燥と狼狽の色が濃く滲んでいる。 「本当に? 君は本当にそうだと思っているか?」 毒の滴るような笑みをアベルの顔が浮かべ、その容姿が別のものに変わる。 「今、ここには、君たちが『神』と呼ぶあれの力が届いていない」 眼帯をした天使の姿で、御遣いは語る。 噛みしめられた女の奥歯が、耐えきれずに軋みをあげる。 「だから、あれの影響で認識できなかった真実が、今の君には理解できる」 モヒカン頭な天使の姿で、御遣いは述べる。 握りしめられた女の手指が、掌に爪を食い込ませていく。 「もう一度よく考えろ」 目の下にクマのある、羊の角を生やした天使の姿で、御遣いはささやく。 「あれは本当に君たちの味方か?」 「っ」 娘の姿をしたそれを、女は攻撃できなかった。 「不老不死の薬を創るはずの草壁桜に、時を遡って干渉し、歴史を改変する。それが 君たちに望まれている役目だった。ならば、それが成功すればどうなるか。歴史は 改変され、“不老不死の薬が創られた世界にいた君”は消える。改変された未来で、 誰かが、過去の世界へ行った天使を見つける。その天使は歴史を改変した当事者だ」 女の内側で、大切な何かに亀裂が入った。 いつの間にか、周囲からは多くのものが見えなくなっている。 壁も扉も天井も照明も床も絨毯も、ない。 「いずれ多くの人間を助けられるかもしれなかった、大罪など犯していない草壁桜に、 天使が酷いことをしていたわけだ。理由を訊けば、『何故か自分でも判らない』と 言うかもしれないし、『彼が不老不死の薬を創れないように邪魔しただけ』と言う かもしれない。改変された者たちにとっては、どちらだろうと精神病患者の妄言だ。 歴史を改変したその天使は、間違いなく悲惨な末路を辿る」 長い廊下など、どこにも存在していない。 「君たちが『神』と呼ぶあれは、歴史が改変されても改変以前の記憶を失わないが、 その天使を絶対に庇わない。不要だからだ。代わりならいくらでも創れるのだから、 薄汚れた玩具など壊れてしまえばいい――あれはそう考える」 雨音も雷鳴も既にない。 「草壁桜が“不老不死の薬を創れる程度の能力”を持っていたのも、それが放置された のも、君たちが『神』と呼ぶあれが原因だ。あの一件は、あれの戯れでしかない。 草壁桜の存在そのものを抹消することさえ、あれがその気になりさえすれば一瞬で 片が付く雑事だ」 もう真実しか聞こえない。 「君が指揮する勢力は草壁桜の命を狙い、三塚井ドクロはそれを阻止しつつ歴史を改変 しようとしている。だが、草壁桜の学業を妨害せずとも、三塚井ドクロは歴史を改変 できる。三塚井ドクロは撲殺天使――草壁桜を撲殺し再生する者だ。自覚などしては いまいが、彼女の能力で人間を完全に復活させることはできない。限りなく本物に 近い偽物を、本物の残骸を材料にして造る程度が精一杯だ。死と再生が繰り返される ごとに、誤差は蓄積されていく。復元されるたびに、草壁桜と呼ばれているそれは、 人間ではないものになっていく。君たちの世界では、精神的刺激によって成分不明の 体液を垂れ流す生物を人間とは定義していまい。撲殺して造り直して、それを何度も 続ければ、“不老不死の薬を創れる程度の能力”もまた徐々に失われていく」 無数のモノリスが乱立する闇の荒野で、御遣いが天使に言う。 「草壁桜は三塚井ドクロと出会った日に殺された。その日、草壁桜の死体を元にして 造られたのは草壁桜の紛い物だ。君が殺そうとしていたのは草壁桜の成れの果てだ。 すべては、あれがそうなるように望んだからだ」 この領域を、御遣いの盟友は“無名の庵”と呼称している。 視界を妨げることのない異界の闇に包まれ、疲れきった声で女はつぶやいた。 「……何故、そのようなことをわらわに話すのじゃ?」 女の娘を模した御遣いが、わずかに顔をしかめた。 「君たちの『神』は、己の創った玩具が壊れていく様子を楽しんでいる。確かにあれは わたしの協力者だが、決してわたしの友ではない。あれは観客だ。余計なことはせず 必要最低限の対価は支払うがそれ以上の尽力はしない。邪魔されぬよう、あれ好みの 惨劇を見物させて、機嫌をとるべき相手ですらある。この話もそんな惨劇の一幕だ。 わたしが望みを叶えても叶えられなくても、そこに惨劇があるのなら、あれは何も 手出しをしない。君たちの『神』は、わたしも君も救わない。あれは誰も救わない」 ついに、女の内側で、核であり要でもあった部分が砕けていく。 澄んだ音を響かせて、数条の光が女の背から生えた。 光で形作られた翼は、まるで女を突き刺す白刃のようだ。 天使の力が暴走し、浪費されている。 女の肉体が、少しずつ透け始める。 「消滅に至る病、『天使の憂鬱』――これも『神』が望んだものか」 「必要な知識はすべて伝えられている。『天使の憂鬱』を発症させる方法も教わった」 御遣いの視線は、学者が実験動物を見るときのそれに似ていた。 とある世界において、天使とは観念的な存在だ。 その世界の天使にとって、肉体とは、存在力によって構成されるものでしかない。 存在力の源は、天使自身の個性――己の在るべき姿を自覚し、具象化する意思の力だ。 その世界の天使は、『神』の領域以外の場所では、少しずつ存在を蝕まれていく。 帰郷して静養し、自分の個性を再確認しない限り、病状は悪化していく。己の個性を 忘れて体調を崩した天使は、『神』の領域の外に滞在し続けるだけで消滅する。 己の生まれた世界の地上にいてさえ蝕まれてしまう天使は、異界の中に留まれない。 しかも、『神』の悪意をもって精神を蹂躙されては、意思の力などすぐ尽き果てる。 「わらわたちは、滅ぶのじゃろうか?」 「三塚井ドクロ以外の、君の同胞たちは、すべて君と同じように処分した」 女の頬を濡らす雫は、地面に落ちることなく光の粒となって拡散した。 ただ静かに泣く女へ、御遣いは言う。 「君が刻印に小細工をしたとき、君たちの『神』は大喜びしていた。君のせいで刻印の 機能は安定性を失い、参加者たちの能力には大幅な格差が生まれた。三塚井ドクロの 刻印が本来の効果を発揮しきれていなくても不自然ではない状況を作るためだけに、 君は他の参加者全員を巻き添えにした。同胞以外の参加者たちが、どんなに理不尽な 目に遭おうとも気にしなかった。冷酷な君を、君たちの『神』は得意げに自慢した」 「…………!」 「君が刻印に施した小細工についても、デイパックのどれかに君が忍ばせた紙と鍵に ついても、そのまま放置してあるし、薔薇十字騎士団が君の規則違反を知ることは 最後までない。君たちの『神』がそれを願い、その要望がわたしの目的と競合しない 以上、紙と鍵を持った参加者が薔薇十字騎士団の居場所に踏み込んでも、わたしは 管理者を守らない。わたしの友も、君たちの『神』も、管理者には加勢しない」 「親切すぎて胡散くさいとしか言えぬ。そなた、すべてを語ってはおるまい?」 「その通りだ、賢しい天使。元々、用が済めば薔薇十字騎士団は始末する予定だった。 結果が同じならば過程はどうでも構わない。無論、君にはそれ相応の報いを今から わたしが与える」 「何を今さら――」 「君の小細工によって、三塚井ドクロの刻印は正常な効力を発揮しなくなっていく。 ただの人間を撲殺できなかった彼女の腕力は、非常識で致命的な破壊力を取り戻す。 灰から煙草を作ることすら不可能だった彼女の能力は、故障中の機械を材料にして 問題なく稼動する機械を作れるほどに蘇る。怪我をしても自力で回復できるように なる。自身を弱体化させている力への拒絶反応が、攻撃衝動を活性化させ、生存率を 上げる。ほとんどの参加者たちは、制限の緩い彼女を殺せない。しかし、刻印の力は 参加者を害するものばかりではない。三塚井ドクロの刻印は、もはや彼女の精神から 違和感を取り除かない。『今の自分はどこかおかしい』と彼女は常に思う」 透けて薄れていく女の顔が、絶望に歪んだ。 「故に彼女は己の個性を確信できない。『天使の憂鬱』を発症しても、優勝しない限り 帰郷は許されない。君たちの『神』は狂喜している」 天使は、いなくなった。 御遣いだけが、闇の荒野に立っている。 「君たちの“消滅”が死であるとは、誰も証明できていない。元の世界からいなくなり 二度と戻ってこないだけだ。生も死も観測されていないなら、それは未知だ。肉体を 失って、余分なものを削ぎ落とした君たちは、わたしに近しい存在ではないのか? ……未知になった君たちは、わたしに心の実在を証明できるだろうか?」 闇の荒野には、誰もいなくなった。 【X-?/無名の庵/1日目・19:20頃】 【バベルちゃんを含む管理者側の天使たち 消滅】 ※薔薇十字騎士団以外のトリニティ・ブラッド勢は、すべて黒幕による幻影でした。 ※『天使の憂鬱』は天使特有の病気であり、非超常的な医療行為では完治できません。 発症すると、高熱に苦しめられる、言動が“らしく”なくなる、等の症状が表れ、 刻一刻と心身が不安定になっていき、最終的には存在の消滅に至ります。 ※参加者たちの刻印は安定性を失っており、ドクロちゃんの能力に関する影響もこれが 原因でした。刻印の不安定さは、参加者たちを利する場合も害する場合もあります。 そして、どんな影響が『偶然』表れるのかに干渉できる能力がアマワにあるため、 刻印の不安定さが、余興では済まない影響(参加者が刻印の誤作動で死ぬ、黒幕を 簡単に倒せるほどの強さが参加者の身に宿る、等)を及ぼすことはありません。 ←BACK 目次へ(詳細版) NEXT→ 第567話 第568話 第569話 第563話 時系列順 第511話 第555話 アマワ 第541話 第522話 バベルちゃん -
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