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打球反応○ ポイントで取得できる。 ランダムイベントのヤーベンとの野球観戦で「キャッチする」を選択すると確率で取得。 投手の特殊能力 ランダムイベントのフランクの夢の話2回目で「この間の話を聞く」を選択で確立で取得。 -- 名無しさん (2008-11-14 20 14 31) 名前 コメント
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2-3ボスでもドロップするんですね... -- 名無しさん (2013-05-25 04 35 16) MVP時のセリフ聞いて涙出た。 -- 名無しさん (2013-06-06 19 39 40) 多聞丸とは乗っていた山口多聞のこと http //ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E5%8F%A3%E5%A4%9A%E8%81%9E -- 名無しさん (2013-06-07 01 45 48) 乗っていた、というよりは艦と一緒に沈んだので今も乗ってますね -- 名無しさん (2013-06-09 08 47 59) 飛龍の声優さんって誰かわかりませんか? -- 名無しさん (2013-06-17 12 30 36) たぶん上坂すみれさん ほんとにたぶんなw -- 名無しさん (2013-06-20 21 35 37) 乗っていた、というよりは艦と一緒に某漂流者になったので今も乗ってますね -- 名無しさん (2013-06-23 13 42 46) 今でも乗ってるって事は、飛龍ちゃんの扱いが悪いと『なんでうちの飛龍を出さないんだ!』って殴りこみにきて、大破させると『おめぇ、もっとマシな使い方できないのか!』って殴りこみに着てくれるんですね。 -- 名無しさん (2013-06-28 21 05 35) 友永大尉の説明が違う http //p.tl/kPl3 翼内タンクに被弾したのは第一次攻撃時。第二次攻撃には半分の燃料で出撃 -- 名無しさん (2013-07-10 07 38 53) 味方殺しの多聞と呼ばれる猛訓練が待っているんですね分かります -- 名無しさん (2013-07-14 22 36 04) 俺・・・飛龍に乗りたかったから提督名決めたんだ -- 名無しさん (2013-07-17 19 08 44) 撃沈時の台詞は退艦を拒否した山口提督と艦長のやりとりという話 -- 名無しさん (2013-07-23 03 37 17) MVPやクリックのとき多聞丸多聞丸って言われて、おれの旗艦がこんなに人妻の訳が…って思ってたけど今はそれがツボ -- (名無しさん) 2013-08-01 23 31 23 多聞丸はきっと兄とか師匠みたいな存在だから・・・ -- (名無しさん) 2013-08-09 20 11 11 音速丸みたいな、マスコットキャラ的な存在だと思う。呼び捨てため口だし。 -- (名無しさん) 2013-08-10 09 41 57 (飛行隊にとってはブラちん提督「人殺し多聞丸」として名を馳せた)多聞丸に怒られますよ -- (名無しさん) 2013-08-12 18 30 27 飛龍すさまじくネタが濃いよな・・・愛してる -- (名無しさん) 2013-08-12 18 31 53 沈むのね…最後に月を肴に一杯やるかなぁ… -- (名無しさん) 2013-08-14 12 49 07 ↑撃沈時の台詞。ソースは -- (名無しさん) 2013-08-14 12 50 10 ようつべ -- (名無しさん) 2013-08-14 12 50 24 飛龍さん多聞丸好きすぎてちょっと嫉妬するレベル。自分の半身みたいなものだったんかねぇやっぱ…… -- (名無しさん) 2013-08-14 17 57 32 個人的に声優さんは三瓶由布子さんの気がするんだけども、上坂すみれで確定だったっけ? -- (名無しさん) 2013-08-14 17 59 18 MY作戦じゃないの? -- (名無しさん) 2013-08-15 23 58 52 MI作戦であってるよ。ググってみるとよろしい。 -- (名無しさん) 2013-08-16 12 22 55 画像を追加 -- (史実編集家) 2013-08-17 14 27 38 2-3ボスでドロップ。あとは蒼龍さんが来れば南雲機動隊が完成するな。 -- (名無しさん) 2013-08-20 14 46 16 2-2ボスBで発見。出るときは出るもんだな -- (名無しさん) 2013-08-21 18 09 15 300/30/600/400 で飛龍確認 -- (名無しさん) 2013-08-21 20 59 30 火力も弱いし軟いしで使いにくいね -- (名無しさん) 2013-08-22 15 20 06 今はドリフターズか -- (名無しさん) 2013-08-22 22 56 30 2-3でドロップ -- (名無しさん) 2013-08-24 02 52 33 500/800/100/600/4h10mで飛龍一発余裕ですた -- (名無しさん) 2013-08-26 22 24 03 小学生の頃、飛龍と出会ってこの世界にハマった。嫁にする。 -- (名無しさん) 2013-08-28 00 53 36 やっぱあれか多聞丸と一緒に沈んだから多聞丸の霊でも見えているのだろうか。 -- (名無しさん) 2013-08-28 21 25 40 『左飛龍に右蒼龍』左右の覚え方な -- (名無しさん) 2013-08-30 00 16 09 2隻目建造・・・翔鶴か瑞鶴が欲しかったんだけどな(´・ω・`) -- (名無しさん) 2013-08-30 10 26 05 蒼龍と比べて運が25も高いんだな・・・ -- (名無しさん) 2013-08-31 21 41 50 軍艦はどんとこいだけど軍人に拒絶反応出ちゃうのはミリヲタとして失格かな・・・?どうも受け入れ難い -- (名無しさん) 2013-09-01 20 20 23 めっ!って言われると和む -- (名無しさん) 2013-09-02 11 45 09 こんだぁ勝ったかな -- (名無しさん) 2013-09-03 18 05 42 飛龍は多聞丸の嫁だから不倫はめっ!だよ -- (名無しさん) 2013-09-03 20 28 14 300/30/600/400でお迎えできました。 -- (名無しさん) 2013-09-07 09 49 45 多聞丸を飛龍の愛犬に変換するととても可愛い -- (名無しさん) 2013-09-07 17 35 00 なんでロシア内陸州のオリョールで飛龍がドロップするんだ?四式重爆のほうの飛龍ならわかるんだけど・・・ -- (名無しさん) 2013-09-07 18 14 19 山口多聞提督が享年50歳であったことを考えると親子のような関係だった線も。 …ますますハードルが上がってる気がするが。 -- (名無しさん) 2013-09-08 14 20 43 しかし故人である。敬意を払いつつ…娘さんは貰っていくぜ、グヘヘヘ -- (名無しさん) 2013-09-09 04 00 54 やっと手に入れた飛龍がまさかの提督のイロとは…不倫って何気にわびさびだよね -- (名無しさん) 2013-09-09 05 06 45 350/30/500/350で来てくれました -- (名無しさん) 2013-09-10 05 26 57 100Lvになってデレたら多聞丸 提督だったのが多聞丸 提督ぐらいにはなってくれるかな -- (名無しさん) 2013-09-11 12 50 16 たまにはドック入りとか、山城さんがすげー睨んでるぞ -- (名無しさん) 2013-09-13 23 42 09 この子一番軍艦だった頃の記憶はっきりしてるよね。沈んでも賀来さんや多聞丸のお蔭で化けて出そうな感じもしない -- (名無しさん) 2013-09-16 02 01 32 一ヶ月半もプレイしてて、建造で4回も4 10 00見えたのに全部蒼龍が来たよ。 確率何%なんだっけ -- (名無しさん) 2013-09-16 19 00 27 試しに350/30/400/350でやったら1発で出た -- (名無しさん) 2013-09-17 15 55 48 3-3ボスS勝利でドロップ確認 -- (名無しさん) 2013-09-18 00 39 16 3-1のボスA勝利でドロップ -- (名無しさん) 2013-09-21 09 27 00 着任2日目、300/30/400/300で建造してしまいました -- (名無しさん) 2013-09-22 10 43 27 建造は五航戦ばっか4:10は来ても蒼龍 2-3ドロップ未だ無し。家の艦これには飛龍は実装されてないのかな? -- (名無しさん) 2013-09-25 19 52 43 なんだかやたらとクリティカルが出るので、勝手に育っていく娘。運のせい? -- (名無しさん) 2013-10-01 08 27 41 本当に出るんかいなと思いつつ2-3周回で本日ようやくゲット。ホロだったのね。出にくいわけだわ -- (着任は7月) 2013-10-02 20 22 17 2-3何百周したかわからんけど、ようやくGET。途中で赤城3回、加賀2回出てるくらい出ないね。 -- (名無しさん) 2013-10-03 11 26 03 飛龍で航続距離短かったら大和は・・・? -- (名無しさん) 2013-10-05 09 50 30 2-3ボスB勝利ドロップ確認 -- (名無しさん) 2013-10-05 18 32 46 2-3ボスB勝利ドロップ確認 -- (名無しさん) 2013-10-05 18 33 15 2-3ボスA勝利でドロップ確認 -- (名無しさん) 2013-10-06 16 54 37 300/300/600/600のレシピ一発目で出ました。ちょっと嬉しい。この縁を大切にしていくよ -- (名無しさん) 2013-10-09 08 20 59 この子なんでこんな幸運高いの? -- (名無しさん) 2013-10-11 13 33 08 幸運のせいか異様にクリテイカル率が高いな MVP取りやすくて万年キラキラ状態だからレベルもドンドン上がる -- (名無しさん) 2013-10-12 10 37 17 ↑↑ミッドウェー以前から飛龍は沈まない船って言われてたらしい -- (名無しさん) 2013-10-13 19 54 21 3-1ボスS勝利で出ました 南雲機動艦隊編成だ -- (名無しさん) 2013-10-21 10 48 03 3-4ボス勝利でドロップ・・・多門さんに認められたのか・・・ -- (名無しさん) 2013-10-22 20 15 44 秘書クリック「だ・めっ!」な気がします -- (名無しさん) 2013-10-29 16 44 36 400/100/600/400のレシピ一発目で出ました。2-3、さよなら! -- (名無しさん) 2013-11-15 16 13 22 2-3ずっと回してるけどそろそろ潜水艦娘が99になってしまう…ボスケテ -- (名無しさん) 2013-11-26 17 18 28 ↑×3 なあっ!? メッ! って感じに聞こえる -- (名無しさん) 2013-12-08 21 50 59 んあっ!? -- (名無しさん) 2013-12-08 23 56 41 2-3ボスで出るのは確かなのね~。希望を持ってブン廻すわ~。 -- (名無しさん) 2013-12-12 11 54 41 2-3ボスS勝利でドロップ、初めてのボス戦でドロップしたのは幸運だった -- (名無しさん) 2013-12-13 13 28 43 5-2ボスで出ました -- (名無しさん) 2013-12-16 16 30 32 300/300/600/600で一発確保!ようこそ -- (名無しさん) 2013-12-19 12 15 51 俺もさっき「どうせ出ねえよなぁw」300/300/600/600を3回やったら一発で…やっと南雲機動部隊が揃ったぜ!ちなみに後の二回はどっちも蒼龍、アタリなのかハズレなのか…w -- (名無しさん) 2013-12-21 21 01 26 2-3ボスS勝利で出ましたー飛龍だけいなかったからやっと南雲機動部隊がクリアできた -- (名無しさん) 2013-12-23 17 43 35 300/300/600/600 一発で来ました。このレシピは本当にヤバい -- (名無しさん) 2013-12-26 04 24 50 艦長が有能だったらしいな -- (名無しさん) 2013-12-29 01 20 42 今日だけで2-3ボスで2人ドロップ出やすくなったのかな? -- (名無しさん) 2014-01-01 20 31 48 瑞鶴狙いで351/31/502/350回したら来てくれました。まだ飛龍は来てなかったので嬉しい -- (名無しさん) 2014-01-09 17 05 24 瑞鶴狙いで300/300/400/300回してたら出ましたビックリ 秘書は金剛 Lv53 -- (名無しさん) 2014-01-12 22 01 39 330/430/530/430で回したら出ました続いて瑞鳳もでた… -- (名無しさん) 2014-01-16 15 19 11 どうやっても何度も飛龍しか出ないから、そんなに出にくい子だとは…。 -- (名無しさん) 2014-01-21 04 11 32 オール999で出ました -- (名無しさん) 2014-01-28 00 24 39 4-1-Z 初ドロップ 記念 2ヶ月... -- (名無しさん) 2014-01-29 00 28 34 ↑ボス -- (名無しさん) 2014-01-29 00 29 43 7月からやってるのに未だに出ないわw -- (名無しさん) 2014-02-04 12 53 01 2-3ボスS勝利でDrop -- (名無しさん) 2014-02-10 20 34 19 301/31/502 -- (名無しさん) 2014-02-13 20 58 32 ↑ミス 301/31/502 -- (名無しさん) 2014-02-13 20 58 51 ↑またミス・・・ 301/31/501/400 一発 秘書Lv70蒼龍 -- (名無しさん) 2014-02-13 20 59 58 ケッコンカッコカリしたらクリック時も「どうよ!」って言うようになった。かわいいけど新規ボイスも欲しいねえ -- (名無しさん) 2014-02-15 11 24 58 3-4道中でドロップ -- (名無しさん) 2014-02-26 20 43 27 着任一月未満で、2-3ボスS勝利でDropはかなりラッキーだったのね -- (名無しさん) 2014-03-01 02 47 19 ここ見て300/300/600/600でデイリー回したら4回目最後で北。ありがてぇありがてぇ... -- (名無しさん) 2014-03-22 16 48 07 比叡育成中に3-1でドロ!初正規空母ドロに胸熱です -- (名無しさん) 2014-04-05 12 23 58 やっと出た 301/31/502/400 何十回まわしただろうか... -- (名無しさん) 2014-07-14 11 18 42 350/30/600/350 秘書矢矧改LV37 で来てくれたー♫ やっと機動部隊できた。。。 -- (名無しさん) 2014-08-18 22 47 43 2-3ボスS勝利で出ました 秘書Lv17榛名 -- (名無しさん) 2014-09-09 20 43 40 主力で唯一沈めてしまってすごく申し訳なかったんだけどさっき帰ってきてくれました。これからもっと大切にします。 建造レシピ400/400/600/600 -- (名無しさん) 2014-09-23 00 14 48 泣きそうになるので沈めないでください。 -- (名無しさん) 2014-10-14 22 46 59 強い。とりあえず一、五航戦と同じく胸当て着けようか。2t爆弾が消えちゃうヨ。 -- (名無しさん) 2014-11-05 00 04 16 そういや2航戦は胴当てつけてないんだな。弦がオッパイに当たってしまう・・・ -- (名無しさん) 2014-11-05 11 00 09 運良く我が軍初の正規空母が彼女で赤城さんまではお世話になりました。 -- (名無しさん) 2014-11-24 07 15 04 クリスマス限定セリフ「んん~ん~クリスマスね~♪ケーキ、七面鳥、う~ん美味しいわぁ~♪あれ、瑞鶴?なんで怒ってるの?えっ」 -- (名無しさん) 2015-12-21 01 44 23
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かなり長くなっているため、全体評だけをひとまずアップする。各論については後日。 著者紹介 著者は鈴木健。SmartNewsの設立者の一人で、最近Forbesの起業家ランキングで二位に輝いた人である。 起業家ではあるが、元々は電子貨幣や地域通貨などの情報系研究者で、スマートニュースなども研究の一環として設立した(結果大成功)。 本書概要 さて、『なめらかな社会とその敵』(*1)は、この鈴木の思想を明らかにし、その未来構想を明らかにするものである。その核心は次の言葉にある。 この世界に境界が引かれていることへのナイーブな違和感、少年時代のそうした原体験の多くを、人々は忘れてしまう。世界をあるがまま観ることはもはや許されず、他の人がそうであるように世界を単純化して観るようになっていく。 (ⅱ) 彼の原体験は、ベルリンの壁であった。可視化された、コンクリートの境界線。境界線こそなければ流れなかったであろう血。そして世界を分割するのは物理的な壁だけではなく、人間の心の中にもある。むしろ、境界線を作ることは生命の本質でもある。リソースを囲い込んで自らのものとし、世界を分割することで認識を可能にする(ii)。しかし、それは時に暴力をも生み出すのだ。もし境界線がなければ、境界線をなくせば、暴力は生み出されないのではないか。彼はそう考える。 ではどうやって境界線をなくすか?そもそも境界線はそんなに固定的で、何者をも通さない厚いものなのだろうか?そこで鈴木は、細胞のアナロジーで世界を捉えることで、境界線が越えうることを根拠づけようとする。【核】、【膜】、そして【網】。 【核】とは、中央集権の象徴である。中央集権的な組織に満ちあふれる現代社会(8)、他者を認識し、資源・他者を制御する自己(15-18)の象徴である。 【膜】は、境界線である。【核】は、【膜】によって資源を囲い込み(8)、自己の所有物を確定する(18)。 これら【核】、【膜】を生み出す複雑な反応ネットワークが、【網】である。【核】や【膜】は仮の姿あるいは一時的な現象として生まれるのであり、それは全体そのものではない(19)。もしそうなのであれば、【核】や【膜】が人間の生み出した現象に過ぎないのであれば、それらを変えることも、なくしてしまうことも可能ということになる。【膜】をなめらかにし、世界がネットワークであることを認識することも、越境することも可能ということになる(19)。それはかつてであれば不可能であった。人間の認知能力には限界があり、だからこそ、【核】と【膜】によって世界を単純化してとらえようとしたのである。しかし今では、なんらかの技術的な方法によってその限界を突破することができるかもしれないのだ(45)。なぜならば、オートポイエーシスとしての生命システム(人間)は、外部の環境と相互作用し、環境を変えながら自らも変容させるからである。 我々は技術によって環境を作り替えることで、我々の認識能力をも変えることができるのだ。であれば、技術革新によって、世界を単純化しないままに認識できるようにもなりうる。それが、「なめらかな社会」である。それは、多様性のない「フラット」ではなく、非対称な関係が非連続的であり、その間に断絶がある「ステップ」でもない(39-41) そして、鈴木はこの『なめらかな社会』を実現するための4つのコアシステム――貨幣システム(伝播投資貨幣PICSY)、投票システム(伝播委任投票)、法システム(伝播社会契約)、軍事システム(伝播軍事同盟)を提案する(ⅲ)。 全体評 決して易しい本ではない。理由は二点有る。一つが途中出てくる数理的モデルなどを理解するのがかなり難しいこと。これは微積分すらもうなさっぱり思い出せない俺が悪いともいえるのだが、俺みたいな奴は一杯いるだろう。ただ、本書における数理的モデルは、筆者自身が読み飛ばしてくれてよい(69)との旨を記述しているため、理解せずとも特に問題はない。 もう一点が、鈴木の言う『なめらかな社会』の構想自体が、我々の認識している現実からあまりにも乖離しているが故に、イメージが非常に難しことである。大まかに、鈴木が何を言いたいのか、をつかむのはそこまで難しくない。国家、制度、そして人間、それらを分かち、その支配範囲を画定する境界線を、境界線自体を残しつつも、より越えやすい境界線にしていく。これが鈴木の構想する「なめらかな社会」である。しかし、このイメージはあくまでも「なめらかな社会」という社会構造についてのイメージであって、「なめらかな社会」に生きる人間についてのイメージではない。このことが、第三章以降の各論を読む上で問題となるのだ。 伝播投資貨幣PICSY、伝播委任投票、伝播社会契約、伝播軍事同盟。これらは社会制度であり、これらの総体が「なめらかな社会」の社会構造となるのだが、これら社会制度を使うのは人間である。しかしそれは現在生きる我々とは違う認識能力を持つ人間である。それゆえ、これら社会制度について検討する際に、我々がこれら社会制度を用いるかのようにイメージしてしまうと、これら社会制度を理解することができない。そのようにイメージしてしまったならば、鈴木に対して論点を間違えた無意味な非難を浴びせることになるだろう。 では「なめらかな社会」に生きる人間はどのような人間なのだろうか。私自身もその正確な理解ができているのかには自信がないが、おそらく、その端的な例となるのが「統合失調症」であろう。鈴木は、これまでの近代社会が前提としてきた、「自由意志をもった一貫した自己」というイメージを否定する(174)。かわりに提示されるのが、ドゥルーズの「分人」概念である(134-135)。鈴木は、この「分人」を、近代的な個人にかわる政治・社会の最小単位として扱おうとする。 頭のなかをかけめぐる複数の異なる声、これこそが分人たちの声である。これらの声は矛盾し、会話し、ときに溶け合うこともある。ちょうど自分の腕を他人の腕だと信じて疑わない自己身体失認と同様に、自分の脳の中の声も他人の声として聞こえてしまうのが統合失調症によくある幻聴の症状である。それはら宇宙人や神の声として解釈されることさえあった。(174) 現代社会においては、これら分人たちの声は、「責任を要求される」などの手段によって、一貫性のある一つの自己として結晶化される(174)。一方、鈴木の構想では、この「自己の結晶化」が拒否される、「身体が生み出す矛盾した声を、矛盾したままはき出す」(174)。「分人民主主義が大事にする規範と倫理は、身体から生じる自然な声や情動を重視し、個人の中、組織の中、国家の中の矛盾を理解し許容する文化である」(175)。 鈴木の「なめらかな社会」は、このような分人を前提としている。伝播投資貨幣PICSY、伝播委任投票、伝播社会契約、伝播軍事同盟。これらを利用するのは分人であり、現代社会で前提とされ、我々もまたそうであるような「個人」ではない。このことを理解しないまま本書を読むと、間違った理解にたどり着く。例えばであるが、山形浩生による書評、鈴木『なめらかな社会とその敵』ヒース『ルールに従う』:社会の背後にある細かい仕組みへの無配慮/配慮について、あるいはツイッターでなめ敵とかいって喜んでる連中はしょせんファシズム翼賛予備軍でしかないこと。これを読む際には注意しなければならない。 この書評においては、本書で重視される「関係性」がめんどうなしがらみでもあること、「なめらかな社会」とはそのような関係性を重視する閉鎖的農村社会であること。PICSYが社会貢献度に応じた新たな階級社会を生み出すだろうということ。分人民主主義の分割投票が、投票者個々人の責任を問わない、ナンセンスで無責任な制度であること。「なめらかな社会」における近代個人観の否定は自由、平等、プライバシーをも全て否定してしまい、究極の全体主義と化すること。これらを指摘する。しかし、これらの指摘は、鈴木に対する批判としては全く的を外している。この書評にも記述があるが、 むろん、真になめらかな社会は人々の自由も平等もプライバシーも必要としないのかもしれない。すべてはつながりあった一つの「自分」であり、それ以下の個体など考慮しないのかもしれない。これは著者がかなりはっきり述べていることだ。著者は、国家と個人だけが突出して(つまりなめらかでない形で)重みを与えられている現状を批判し、会社、コミュニティ、地域などにそうした主体としての意味づけを分散させることをこのシステムで目指したいと述べている。これはつまり、個人というものに与えられている意義や権利、たとえば自由や平等やプライバシーなどの重み付けも下げると言っているに等しい。個人の価値付けも、いまはデジタルだ。人間だから固有の価値と権利がある、というわけだ。でも、なめらかさを追求する鈴木のシステムはそんなデジタルな断絶は許さない。人間の価値だってなめらかに変化する。結果的にそこには、価値の高い人、価値がその半分くらいしかない人、まったくの最低限の人間といった人間としてのランク付けがなめらかに生じる。人々に潤いを与え、なごやかにし、ネズミをたくさん捕った近所のどら猫より価値の低い、本当に猫にも劣る(しかもそのおとり具合を数値的に示されてしまう)人間がたくさん生じる。(山形 2013) 鈴木ははっきりと述べているのだ、人々の自由も平等もプライバシーも必要ではないと。ゆえに、「なめらかな社会」が究極の全体主義に至ったところで、鈴木にはなんの不都合もない(*2)。「なめらかな社会」の全体主義性に拒絶反応を示す人間は、あくまでも現代社会の人間である。「分人」であれば究極の全体主義たる「なめらかな社会」を、特になんら疑問を抱くことなく受け入れる、そのように想定されているのだ。 本書が全体主義の書であることは、事実であろう。その意味で山形の批判は正しい。しかしそれは本書に対する批判にはならない。本書を絶賛する人々を「ファシズム翼賛予備軍」と呼んだところで、彼らには何らダメージをもたらさない。山形は「本書が誤っていること」を指摘したのではない。山形は「「ファシズム」や「全体主義」という言葉の持つ悪いイメージを用いて、本書と本書のフォロワー達を非難する」だけである。 本書の誤りを指摘したいのであれば、次の3つの道をとることができる。一つは、「なめらかな社会」が前提とする諸概念を否定すること。「分人」やら「核、膜、網」といったものを否定すればいい。そうすれば「なめらかな社会」は崩壊する。もう一つは、鈴木の提示する社会制度が、「なめらかな社会」に寄与しないことを指摘すること。PICSYやら伝播委任投票などを導入したところで、社会はなめらかになどなりはしない、といえばいい。最後の一つは、理念的批判である。「なめらかな社会」そのものが、「正しい社会」なるものから外れていることを指摘すればいい。山形はこの三つ目の道をとるが、「全体主義に対する現代人の持つ悪いイメージ」をその根拠としているところに大きな欠陥がある。一応山形はヒースの『ルールに従う』を引きながら、本書を「一見粗雑さに見えるものが保存していた社会的な価値をまったく顧みることなく、きわめて単純な理念だけを乱暴に適用した社会システムを構想してしまった」(山形 2013)ものとしているが、これも本書の立場からすれば「だから何?」としかならないだろう。 さて、ここまで本書の擁護論を書いてきたわけだが、私自身は本書の「なめらかな社会」には賛同しない。「関係性」を重視するという本書の視点には賛同するものの、そのためにはむしろ、ある意味で社会をより「ステップ」にする――内と外の断絶をより強くする――べきだと考えるからである。本書の主張が「ステップな社会をなめらかな社会に」だとすれば、私の主張は「なめらかな社会をステップな社会に」である。本書の認識と異なり、現実の現代社会は、既にかなりなめらかな社会である。Twitterやフェイスブック、グローバル企業、タックスヘイブン、環境問題、グローバル経済、移民。既に一国家によって、または一組織によってのみ決定できる領域のほうが小さくなっている。 本書が執筆された当時には想定されていなかったであろうが、現在においては、福祉排外主義政党が支持を集め、またイギリスではブレグジット、アメリカではトランプ大統領の誕生と、反グローバリズムの潮流が力を持っている。この現象を、本書の言葉に即して言い換えるならば、現在では、無視できない数の人々が、国家の膜が薄くなってくことに耐えられず、むしろ膜を厚くし、核を強力にし、網を見ないようにしようとしている、ということになるだろう。彼らは分人ではないため、なめらかな社会に耐えられないのは必然である。 しかし、現代社会の人間は、どうすれば分人となれるのだろうか。本書の答えは不完全である。システム(人間)と環境の相互作用たる構造的カップリング。技術によって人の認知能力を変容させる。そしてそのための諸制度を本書では提案した。しかし、これらによって実際に人間がどのように分人となるのかは、本書に記述されてはいない。構造的カップリングは神秘化されてしまっており、それら社会制度が「なめらかな社会」を作り出せるのかは自明ではないのだ。 であれば、「こんな面倒なシステムを作るまでもなく、勝手に近所づきあいをふやし、親戚づきあいをすればいいだけではないか?」(山形 2013)。山形は――本書で想定されている関係性が、近所づきあいや親戚づきあいのような「近い」関係性ではなく、ソーシャルネットワークという「遠い」もしくは「弱い」関係性であることを見落としているものの――この点についてはいみじくも指摘している。なめらかな社会を作り出す制度を実現することよりも、現代社会の既存の制度を強化するほうがたやすく、さらに、各人が自らの関係性を強化していくほうがはるかにたやすい。そもそも、自らの隣人との関わりを充実させることなしに、地球の裏側の人々との関係を意識することなど、できるのだろうか。 参考文献 山形浩生(2013)「鈴木『なめらかな社会とその敵』ヒース『ルールに従う』:社会の背後にある細かい仕組みへの無配慮/配慮について、あるいはツイッターでなめ敵とかいって喜んでる連中はしょせんファシズム翼賛予備軍でしかないこと」https //cruel.hatenablog.com/entry/20130326/1364268478(2018/12/19最終閲覧) (2018/12/19)
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拒絶の使徒アルーク C 光文明 (4) クリーチャー:イニシエート 2000 ■このクリーチャーは、光以外のクリーチャーにブロックされない。 ■このクリーチャーがパワー3000以下のクリーチャーとバトルする時、バトルの前にそのクリーチャーを破壊する。 作者:赤烏 スレイヤーを受けないことと、パワー3000の敵にも勝てるくらいの利点。 収録 DMWZ-01 「ベーシック・オリカセット」22/210 評価 名前 コメント
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反応一覧、転載に問題があったら勝手に消してください この企画良いですね~許されるのであれば是非ちょっとだけでも参加させて頂きたいですねでも夏は厳しいかもしれないですけど…ところで…エロはアリデスカ? こんな面白プロジェクトが。コミック派にはネタバレだけども。 企画としてかなり難しいと思いますが良い形になって欲しいなあ。 コミックス派の自分にはまさに青天の霹靂の現在進行ストーリーですが、企画自体はオモシロそう。しかしこれは同人誌としては前代未聞な企画の気がするんですが、いけるもんなのでしょうか?完成したらこれはぜひともゲットしなくては。 気になる部分を補完するという意味では面白い試みかも。 マニアって怖いですね☆ 期待age コミックスの8巻で描き下ろしページがあるのかどうか・・・そこも気になるところ。あとは同人誌で補完するしか?! なにこのプロジェクト?気になる気になるwwww まぁ 納得いかんわな、仕方ないけどな ははははは。こりゃ面白いですね。是非やっていただきたいし、世の中に出るなら是非読んでみたいですね。 七巻のラストで佳境を迎える笹荻ルネサンスアフタヌーンでは既にフィナーレを迎え新たな展開が始まった。しかし、この展開に芳としないと思う人たちが、夏コミに本をだすという。読者が望んでいた笹荻のエピソードを顔の知らない有志が作るという、例を見ない企画。何がすごいかというと、有志たちが作者の手の届かないところで、本編のミッシングリングを公認に近い形で埋めてしまおうと考えていること。これは木尾士目の計算づくの展開だったのか。そんな声もある。なんにしても、こういう形でフアンが手を組むという話に心が躍る。自分に画力があれば、参加したかった。 さて、どうもこちらの方ではげんしけん8.5巻プロジェクトが行われているようですが皆様いかがお過ごしでしょうか(挨拶まだ編集途中のが多いようですが結構書き込まれてるなぁ・・・ 面白いアプローチでは有るな 夏コミにまにあうのか?(笑) 実現したら面白そうだなぁ。 なんですと!?笹原と荻原がようやくくっついて、付き合い始めという一番重要な部分をすっ飛ばすなんて!なんたる愚行!作者は何考えてんだーッ!これはあれか?描くのが面倒だから、オマイラで脳内補完するか同人誌で好きなようにしろとでも言うのかッ! 作中で語られなかった5ヶ月間を我々で埋めてしまおうという試みみたいですよ。 本誌で描かれなかった笹荻から卒業までを、同人誌で補完しようというプロジェクト。 月刊アフタヌーン4月号にて笹荻交際開始、しかし翌5月号では作中5ヶ月の時間進行が発動しており、もはや笹荻の仲について触れられることは望み薄、それどころか作品自体が連載終了を迎えつつあるという予想だにしなかった事態に、「交際ごく初期の甘っちょろい時期を複雑な気持ちを胸いっぱいに抱きしめつつ黙読したいんじゃ!」と憤りを露にしたコアなげんしけんファンによる壮大なプロジェクト。むぅ、すげぇ。完成したら読んでみたい。 げんしけんならではの提案だし、こういう積極的な試みは素晴らしい。 アフタヌーン読んでないので知りませんでしたが、そんなタイムワープがあったのか。単行本で補完…されないんだろうな、結局。 こんなのあったら読みたいに決まってる。 ま、色々な意見があるでしょうけど、オイラは応援したいですね。
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基本情報 強化される魔法 素材にされる魔法 エネルギー弾/スパーク シールド/破壊場 効果 エネルギー弾は多段ヒットをしない。 8回敵に衝突するたびに爆発を起こす。 ダメージ5.5倍 評価...B コメント欄 名前
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カード図鑑 タイプ:反応型 反応型カードのデータ カード左上の数字は想力コストを表します。 反応型カードは予め仕掛けておく罠のような役割のカードです。 コストを支払うと場に伏せられ、除去されるまで場に残り続けます。 そしてそれぞれの条件を満たした時に自動的に発動します。 複数の反応型カードが同時に条件を満たした場合は先に伏せられていたカードから順番に処理を行うようです。 例:狩猟罠を2枚伏せられている状態でLifeが4以下の獣の守護者が攻撃を行った場合1枚だけ発動し、Lifeが5以上であれば2枚とも発動する。 他種のカードと同様に場に出せる設置型カードの数に制限はないようです。 反応型カード一覧(コスト別) ・コスト0 狩猟罠 転倒罠 撃竜弩 ・コスト1 道連れ 古代氷竜の咆哮 触手罠 呪詛返し 支配者の妨害 圧力 流言 尊い犠牲 伏兵 迎撃罠 ・コスト2 ハニートラップ 出オチ 竜の餌
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審査官は、特許出願が次の各号のいずれかに該当するときは、その特許出願について拒絶をすべき旨の査定をしなければならない。 一 その特許出願の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面についてした補正が第十七条の二第三項又は第四項に規定する要件を満たしていないとき。 二 その特許出願に係る発明が第二十五条、第二十九条、第二十九条の二、第三十二条、第三十八条又は第三十九条第一項から第四項までの規定により特許をすることができないものであるとき。 三 その特許出願に係る発明が条約の規定により特許をすることができないものであるとき。 四 その特許出願が第三十六条第四項第一号若しくは第六項又は第三十七条に規定する要件を満たしていないとき。 五 前条の規定による通知をした場合であつて、その特許出願が明細書についての補正又は意見書の提出によつてもなお第三十六条第四項第二号に規定する要件を満たすこととならないとき。 六 その特許出願が外国語書面出願である場合において、当該特許出願の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項が外国語書面に記載した事項の範囲内にないとき。 七 その特許出願人が発明者でない場合において、その発明について特許を受ける権利を承継していないとき。
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打球反応○ [─ 点] ポイント [─ 彼] カレン以外とデート、ハイテンションになり、家でDVD『投手の護身術DVD』を見る [─ 彼] デートで『遊園地』に行き、「ジェットコースター」を選択。ノーミスでクリアできた [社 乱] 週末遊び又はランダム、山口と。仕事のミスを減らす方法について聞く [プ 乱] P-12達と球場へ行き、「選手のデータを見せてもらう」
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どうか、今は安らかな眠りを 曖昧な、包み込むような暖色の光の下で、6人の男女が話していた。 ある少女は酒に呑まれ騒ぎ立て、青年2人掛かりでそれを押さえ込んでいる。 最年長の男性は呆れつつも微笑ましく見守り、最年少の少女はどうすればいいかと少々困惑している。 それを自分も、見守っている。 見慣れた、いつもの情景。旅の合間に見える、平和な景色。 心が安らぐ感覚に、安息という言葉はこういう光景の為にあるのだと思う。 願わくば、この光景が永遠に続きますように、世界にこんな光景がもっと生まれますように。 ぱちり、たった1秒の瞬き。あれ、1人消えている。次期頭領の少女がいない。 おかしいと思い再び瞬きすれば、また1人。切れ目の弓使いがいない。 そしてまた1人と。箒に乗る魔女っ子がいない。 気付けば、自分含め2人だけになっている。 思わずもう1人、所々にペイントを施した最年長の召喚士に尋ねる。 何を言っているんだ? ここには私達以外、他にはいないぞ? 召喚士はさも不思議そうに答える。 ぱちくりと瞬きをする。上手く言葉を呑み込めない。 彼の言葉の意味を理解しようとして、だが彼女の思考は急停止する。 「──」 声は出なかった。 伝えるにも、どう言えばいいのか分からなかったし、信じられなかったから。 自身もよく知る剣士が、召喚士の背後に立ち、歪んだ笑みを浮かべ、時の剣を両手に持ち掲げ、今正に振り下ろさんとしていた。 視界に広がる黒のスクリーンに、ランプの燭が消え真っ暗闇になった洞窟を思い出す。 あれは…夢か、そう、夢だ。 額の汗を拭う。湿った感触に、幻の世界から闇夜の現実世界への逆行を再認識する。 まだ自分は暗い洞窟の中にいるのだろうかと思う。しかし飴に宿る光は無い。 私はコレットさんに気絶させられて、それから何かひんやりとした空気を感じて──…。 しかし気付く。その冷気、まるでフリーズキールの氷の洞窟のような冷気をはたと感じない。 寧ろ今感じるのは、冷却された空気ではなく、通常の、深夜の澄み渡った空気。 肌寒いのは同じだが、度合いが違う。そもそも感覚的に違う。 そして更に、露出した腕に布のさらさらとした感覚、規則正しい振動が伝う。 布の温もりは分かっても、その向こう側の体温は感じない。 暗闇の中で、自分は誰かに抱えられていると、もう洞窟にはいないと理解する。 それと共に浮かび上がる1つの疑問。 私は、目を開けているのでしょうか? 「ああ、起きた?」 耳を伝う凜としたボーイソプラノ。何故だろう、不思議と違和感を覚える。 「どう? 暗闇の世界は。怖い? 何も見えないでしょ?」 先の大人しげな声とは声量は同じ、静かだ。だが秘められたもの、まるで未開封の玩具を開けるのを今か今かと待ちわびる子供のよう。 そこにある狂喜。それが違和感の正体だった。 「ミトス…君?」 「軽々しく僕の名前を呼ばないでよ。紛い物のくせに」 少々の苛立ち。表情は何も見えない。そう、見えない。 ミントはやっと我が身に起きた異常を理解する。暗闇の中には、月も星も幻も存在しない。 「一体…何が!?」 「何が? へぇ、聞く権利があるとでも思ってるんだ?」 規則的な振動が止まり、ほぼ顔に近いだろう首筋でひやりとした感触がした。剣だと察するのは簡単だった。 「そうだね、失明した、とだけ覚えておけばいいよ。具体的な説明より、曖昧な方がいいでしょ? 何があったか、色々想像出来て」 「…!」 分かりきった、しかし認めたくはない宣告に、思わず息を呑む。 上手く状況が理解出来ない。 今まで見たこと、いや、聞いたことの無いようなミトスの声。 自分は今、光を喪失している。なのに、何故彼はこうも声を上擦らせ、うきうきとしている? この対極の感情は、何? 言いようの無い寒気が襲い掛かる。本当に、彼? この闇の向こうでミトスがどんな表情をしているかは、分からない。 ミントの記憶に残るミトスは、何かに怯えるように静かだったから。 「…リアラさんは…?」 自分と同じように苦しんでいた少女を思い出す。彼女の声がしない。 「死んだよ。今お前を抱えてる奴に殺されて、さ」 何の躊躇いも無く、第二の宣告。しかも何の悲哀の情も存在せず。 おかしい。何かの間違いだ。 今自分を抱えている人物──容易に想像はつく、コレットだ──が彼女を殺す訳が無い。 今まで一緒にいたのだから嫌でも知っている。コレットはリアラを第一に守るガーディアンだった。 その彼女が何故殺し、彼女が何故殺される? 気付いた時には、嘘です、と言葉が自然に溢れていた。 ミトスは小馬鹿にするように一笑。 「何で嘘をつく必要があるの? 別にもう少ししたら分かることだろ?」 体が強張る。その言葉が正しいのだと、無意識に悟ってしまった。 そう、あの無慈悲な声が、彼女の、リアラの名を呼ぶ。 彼の言葉通り、嫌でもあと数時間すれば分かることだ。それは逃れ得ぬ真実。 目をぎゅっとつむる。暗闇の濃度は何ら変わらない。 「コレットさん…どうして…」 何故コレットがミトスに従っているのか、ミントには想像の余地も無い。 この悲痛な呟きも聞こえているのだろう、しかし紅の瞳の天使コレットは表情を全く変貌させていないのだろうと思う。 記憶には彼女の笑顔が見当たらないから。 「今はもう、そいつは僕に従う下級天使さ。勿論、大事な器でもあるけどね」 冷たい触覚が離れる。ミトスが剣を納めたのだろう。それと同時に彼が冷たく言い放つ。 「…私達を…皆さんを、騙していたんですか?」 失笑が聞こえる。 「騙したんじゃないよ。騙されてたんでしょ?」 頭がくらっとした。目は見えなくとも、視界が揺らぐような感触は確かにある。 「それじゃあ…あの話も、嘘…?」 「1割、ね。C3で姉さまが殺されたのも、殺したのはクレスってのも本当さ。 違うのは、メルディって奴とは共謀してないってことだけ」 全身から力が抜ける。それは安堵によるものとは程遠く。 そう、カイルが正しかったのだ。少年の必死の声を否定して、その結果がこれだ。 今更理解したって遅い。既に後戻りは不可能な所まで来てしまった。 もしカイルをあの時信じていれば…彼は、大切な人を失わずに済んだのだろうに。 信じること、信じ続けること。それが本当の強さだ──このゲームで長く共にした剣士の言葉を思い出す。 だが所詮、それは幻の強さなのだろうか? このゲームでは露に酷似したものなのだろうか? 信じることの何が悪い? 何故、信じて罰が下る? 神よ、貴方は何て残酷な御方なのですか。 「クレス…さん…」 「その名前を呼ばないでよ。忌々しい」 大事な、大事な大事な姉の命を奪ったあの剣士。 許せない。許してたまるものか。例え世界中の全員が許しても、僕は絶対に許さない。 そんな奴に縋るように、名前を呼ぶなんて…くそっ…。 そうだ、姉さまがあいつの名前を呼ぶもんか…こいつは姉さまとは違うんだ…! ミトスは心中で憎悪を散らす。顔には歪んだ表情が浮かぶ。 その形相すら、今のミントには察せられない。コレットは何の反応も示さない。 ふと、ミトスは表情を憎しみから変え、にやりとおぞましく口角を上げる。 あろうことか、それは復讐の対象、あのクレスに似た狂気の笑みだった。 「そうだ。目の前で殺すのもいいかな。痛々しい声だけが聞こえてさ、助けも出来なくて、ただただ見守るだけ…耳は塞がせないよ?」 そうしてミトスは、かつてアトワイトに語り掛けたように、静かに喋り出す。 ミントははっとしたような顔をし、声がする方向へと向く。 「…止めて下さい」 「八つ裂きにして、ばらばらにして、滅茶苦茶にして…最期はお前の手で殺させてあげようか?」 「止めて下さい!!」 必死の懇願を軽々しく捨てるように、またミトスは笑う。 「ま、時間はまだまだあるし…それに、もう死んでるかもしれないしね」 静寂の闇の中で、ミトスの嗤笑だけが響く。 それっきり、ミントは黙り込んでしまった。 約束の地への歩みを再開しながら、ちらりと偽の聖母の顔を覗く。 辛そうな顔はしているのに、涙は流していない。中々に気丈な女だ、ムカつく。 赤い感情が込み上げてくるのが分かった。しかし何かが壁を作り上げ、そして遮断する。 こんな奴が姉さまと似てるなんて。壊してやる。壊してやる! 言いようのない破壊衝動と幻影のせめぎ合いの中で、彼は感じた。 感じた。懐かしい波動を、時の力を。 この感覚、間違いない。オリジンとの契約で授けられし盟約の剣、エターナルソード。 近くにある。裏切り者の息子、もしくは英雄とも呼べない奴は、何処かにあった時の剣との邂逅を果たしたのだ。 方角は西。地図の記憶が正しければ、ちょうど海岸辺りだ。 誰だ? ロイドか、カイルか、それとも──…。 エクスフィアを寄生させた、最早ただの術も引き出せる剣となったアトワイトを携える。 声はしない。ただ、呼吸で硝子が曇ったり晴れたりするように、コアがゆっくりと点滅している。 こいつの精神は既に破壊したのだから、当然だ。 人で言えば植物状態。ただ「生きる」ということだけを維持する哀れな無機。 天才により開発された意思ある最強の携行兵器──それはもう単なる過去の肩書きだ。 大佐という地位も老将ラヴィス・クレメンテの主治医であったことも、今や何の意味も持たない。 せいぜい、その過去が癒しの力を持つ水属性に直結しているだけである。 意思なき剣を手に、ミトスは西を見据える。 実力は知らないが、例えロイド達だとしても、今の自分なら負けは有り得ない。 今の? 否、元から1人でも充分にやり合える。何せ僕は古代大戦の英雄。 そもそもそういう問題ではない。今の自分には魔剣が必須なのだ。それをわざわざ見過ごすなんて。 「お前はそいつを連れて先にC3に向かっていろ。僕は後から行く」 姉さまを傷物にする訳にはいかない。 暗黙の了解か、コレットは無言で北東へと歩き出す。 ここはE1。ミトス達はジースリ洞窟を出た後、禁止エリアのG1を、イーツ城を避けながら海岸線に出、そのまま北上していた。 北のD1は禁止エリア。それを敬遠するように、コレットはD2へと向かっていく。 小さくなっていく金色の影を見送りながら、ミトスは波動を辿る。 「…さてと」 思考を巡らせる。 仮にロイド達がいるとしたら、どうしようか。突如消えた僕を怪しむだろうか。 それにしても何故西方に? 僕の考えじゃE2城にてカイル達と結託、南に向かうと思っていたのに。 何かあった、と考えるのが道理か。 仮に考えていたパターン、ロイド達とカイル達が会ったとして。 時間と距離を考えて、カイル達が神の骸を見た可能性は、まず有り得ない。 ということは、時空剣士らしいロイドが元からエターナルソードを持っていた? 好都合だが不都合だ。クラトスの首に潜ませてきた手紙も見ていないかもしれない。 まぁ…父の死に狂ったロイドがカイル達を殺した、ってのも十分考えられるけど。 逆に手紙を先に読むなり後に読むなりしたら、僕は確実に敵扱いだろう。 ましてや洞窟に向かった筈の、しかもリアラがいない自分達を見たら、怪しまれるのは必須だ。 カイルやスタンがいたら間違いなくアウトだ。 だからコレットをシースリ村に先行させた。その方がいざという時の理由は作れる。 …けどまぁ、仮定だし、もしかしたら元からエターナルソードを支給されていた「ラッキー」な他の参加者かもしれない。 それに僕には大きなアドバンテージがある。 夜目の利く、更に天使の力で強化された視力と、この耳さえあれば、状況の把握も容易い。 まずはそこからだ。戦うか、利用するか、奪取するかは、それからだ。 姉の復活という大願の為、ミトスは海岸へと歩き出した。 彼は知らない。 この先にいる人物がロイドではないことを、自分の怨敵であることを、時空剣士がもう1人いることを、仇が同じ時空剣士であることを。 濡れる心。体は動かない、動いてくれない。衝撃が体を侵し、立ち向かう気力さえ抜けていく。 重複する絶望が彼女、ミント・アドネードから活力を奪い去っていくのは容易だった。 ミントは押し黙ったまま、心の中で泣く。 法術士である自分が、迷える少年を救えなかった。 同道する少女を救えなかった。 泣き続ける。 哀れな、あの優しげな金髪の少年を思って。 全てこれが夢であるようにと、今はまだ夢覚めやらぬ夜であるようにと彼女は願った。 静寂と規則正しい歩調は、今だけは心地良い子守歌になる。 眠ろう。次に目を覚ました時は、この悪夢は夢と幻であったと分かるから。 暗闇の向こうには、愛しい人の姿さえ見えない。 自分が目を閉じているかどうかも分からない。 そう、分からないということが分かる。 意識は冴々として、神は残酷だから、尚もこの先の悪夢を見ることを求めているらしい。 ミントを抱え歩くコレットの足に、何かが当たる。 かさ、と軽い音。紙のようだ。何となく拾い上げ、読んでみる。 そして何を思ったか、くしゃくしゃのメモを丁寧に畳み、ミントの荷物に忍び込ませる。 見も出来ないのに、読み聞かせることも出来ないのに、まるでそれを免罪符とするかのように。 尤も、それは彼女達の免罪符ではないし、免罪符にしようとした少年は、既にこの世にはいないのだけれど。 【ミント 生存確認】 状態:TP75% 失明(酸素不足で部分脳死) コレットに運ばれている 帽子なし 悲哀 所持品:ホーリィスタッフ サンダーマント ジェイのメモ 第一行動方針:コレットに連れられC3へ 第ニ行動方針:クレスがとても気になる 第三行動方針:仲間と合流 現在位置:D2→C3村へ 【コレット 生存確認】 状態: 無機生命体化 (疲労感・精神力磨耗無視) 所持品:苦無(残り1) ピヨチェック 基本行動方針:防衛本能(自己及びミトスへの危機排除) 第一行動方針:ミントを連れC3村へ行く 第二行動方針:ミトスの言うことを聞く 現在位置:D2→C3村へ 【ミトス・ユグドラシル 生存確認】 状態:TP55% 左肩損傷(処置済み) 治療による体力の中度消耗 天使能力解禁 ミント殺害への拒絶反応(ミントの中にマーテルを見てしまって殺せない) 所持品:エクスフィア強化S・アトワイト(全晶術解放)、大いなる実り、邪剣ファフニール 基本行動方針:マーテル復活 第一行動方針:遠目に状況を確認する 第二行動方針:離脱後、C3村で策の成就を待つ 第三行動方針:ミント・コレットをクレス殺害に利用する 第四行動方針:考え得る最大効率でミントの精神を壊す(姦淫ですら生温い) 第五行動方針:蘇生失敗の時は皆殺し 現在位置:E1南西→E1海岸へ 前 次