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免疫の意味論 多田富雄 青土社 1993年4月20日 第1刷 第1章 脳の「自己」と身体の「自己」 episode 神経管キメラ ニワトリにウズラの卵を使って、発生途上の胚の神経管の一部を入れ替える。しかし、キメラとなったニワトリはやがて衰弱して死ぬ。ニワトリの免疫系がウズラ由来の細胞を「非自己」の異物として認め、拒絶するからである。ところが、神経管移植の際にウズラから「胸腺」になる原基を取って移植すると拒絶反応は起こらない。 命題 「自己」と「非自己」を規定しているのは脳ではなく免疫系である。 解題 「自己」と「非自己」を識別するのは「組織適合抗原」であり、MHC(主要組織適合遺伝子複合体、major histocompatibility complex)と呼ぶ遺伝子群。人間ではHLA(human leukocyte antigen)抗原と呼ばれる。MHC抗原は、細胞の表面にあるタンパク質で、人間では少なくとも6種類の分子が知られている。MHC遺伝子は、人間では第六染色体上に集合して存在する。この6種類のタンパク質とその組み合わせをリンパ球系のT細胞が認識し、排除しようとする。 第2章 免疫の「自己」中心性―胸腺と免疫の内部世界 episode B.C.409年カルタゴはシチリアのセリヌス(現セリヌンテ)を攻略した。その後、シラクサを攻撃したがペストが発生し、B.C.406年には撤退。B.C.398年に再度シラクサを攻略したが再びペスト禍に遭った。前回でペストを耐過したシラクサ軍には病人が少なかったが、新しく編成したカルタゴ軍には患者が続出し、戦闘どころではなかった。 命題 免疫系からみた「自己」と「非自己」とは何か。 解題 人間では「胸腺(Thymus)」の重量は、10代前半で35gに達し、その後密度でみると40代で50%、60代で25%に縮小する。この胸腺からサプライされる細胞が(胸腺の頭文字をとって)T細胞と呼ばれるリンパ球であり、「非自己」を強力に排除するための免疫反応の主役となる。 T細胞は胸腺から出て行く段階で役割が決まっており、以下のものを含む。 ・ ヘルパーT細胞:免疫反応を増強させる働き ・ サプレッサーT細胞:免疫反応を抑制させる働き ・ キラーT細胞:細胞に取り付いて殺す これらのT細胞は、細胞の表面に「自己」と「非自己」を見分けるTcR(T細胞抗原レセプター、T cell receptor)分子を備えている。 T細胞は直接「非自己」を発見するのではなく、「自己」に入り込んだ「非自己」を認識するらしい。 例えば、アルブミンが人間の血液中に入った場合は、 ①マクロファージ(白血球系細胞)によって捕食され、分解される ②分解されたアルブミンの断片がマクロファージの表面に出てくる ③マクロファージ表面にあるHLA抗原(クラスⅡHLA抗原)は細胞表面と内部を循環しており、この過程でアルブミンの断片と結びつき、細胞表面に浮上(「抗原の提示」) ④T細胞が、TcRによりHLA抗原に付いたアルブミンの断片を認識 ⑤T細胞が活性化し、遺伝子が活動して様々な活性分子が合成され、最終的にアルブミンに対する抗体が合成される。 という機序をとる。 胸腺でのT細胞の製造 ①造血幹細胞が胸腺に入って分裂増殖を始めると、遺伝子が動き出しTcRの遺伝子がつなぎ合わされる。 ②TcRを持ったT細胞ができると(第一段階)胸腺上皮細胞上のHLA抗原を認識できるか、(第二段階)自己のHLA抗原と強く反応して排除してしまわないか、が試される。(96~97%のT細胞がふるい落とされる) 第3章 免疫の認識論―ネットワーク説をめぐって 命題 抗体について。B細胞の選択と教育のシステムは? 解題 抗体を作る細胞をB細胞(Bone Marrow=骨髄に由来)と呼ぶ。抗体分子をレセプターとしてもち、抗原を認識すると大量に抗体分子を合成分泌し始める。抗体分子は免疫グロブリン(Immunogloblin、Ig)というタンパク質に属し、H鎖(Heavy Chain)とL鎖(Light Chain)のポリペプチド鎖を持つ。 H鎖 V遺伝子(Variability)突然変異を頻繁に起こす(人間のH鎖には数百個) D遺伝子(Diversity)多様性(4個) J遺伝子(Joining)連結(4個) ネットワーク説(ニールス・K・イェルネ) 抗体分子はお互いに反応しながらひとつのネットワークを作っている。あらゆる「自己」は、「自己」にとって新しいものではあり得ない。(チョムスキーの生成文法論を引いている) 抗体がどのようにして「非自己」と反応するレパートリーを用意できるか、という問題についての回答を与えているが、一方で、反応の大きさ、方向性(正・負)・時間・質が決定されるかという問題についての回答にはなりえていない。また、T細胞やインターロイキンの研究が進むにつれて、固有の働きを持つ分子のエスタブリッシュメントシステムがわかって、ネットワーク説は急速に力を失った。 第4章 体制としての免疫―インターロイキン王国の興亡 命題 T細胞はどのようにしてB細胞の増殖、分化、成熟、タンパク合成を助けるのか。 解題 B細胞刺激因子としてインターロイキンが脚光を浴びた。 IL(interleukim、インターロイキン)=白血球(leukocyte)間の情報伝達分子。現在11種類が認められている。また、インターロイキンと同じカテゴリーに入る分子としてサイトカイン(cytokine)と総称されるものがある。 IL1 脳の発熱中枢に働いて発熱を起こさせることなど IL2 他のT細胞についてその増殖を促す(谷口維紹) IL3 造血細胞に働いて増殖と分化を促す(新井賢一) IL4 抗体のクラス転換に関与する(本庶佑) IL5 B細胞に抗体を合成するよう指令する(高津聖志) IL6 B細胞が抗体を合成する際の後期過程を指令する(平野俊夫、岸本忠三) 1つのインターロイキンは複数の反応に関与している。これは元々同じ元祖遺伝子の重複によって生じたことで、発現制御に共通の調節性エレメントを用いるためと解される。 インターロイキンの有する冗漫性と曖昧性の上「自己」は成立している。 第5章 超システムとしての免疫―自己の成立機構 命題 T細胞、B細胞、インターロイキンという別々の免疫細胞はどのようにしてできてきたのか。 解題 すべて、1種類の造血幹細胞と呼ばれる原始的な細胞に由来する。幹細胞は、胎児発生の過程で、まず肝臓内に出現し、出生後は骨髄中にある。この幹細胞がT細胞、B細胞、マクロファージなどに分化すると、細胞表面にCD(cluster of differentiation)分子と呼ばれる、特徴のある糖タンパク質が現れる。 造血幹細胞がT細胞になるかB細胞になるかは、細胞が分化する際の環境による。胸腺に入ればT細胞に、骨髄内のストローマ細胞が指令を行うとB細胞へ分化する。TcRのレパートリーもT細胞が成熟する環境によって決定される。免疫系は、単一の細胞が分化する際の場に応じて多様化し、流動的なシステムを作る。それからさらに「自己」に適応して多様化と機能獲得を行っていく。このような変容と自己組織化を超システムと呼びたい。 その超システムが機能するための条件として 1. システムの構成メンバーが十分に多様であること 2. 多様な要素が、自己言及的なやり方で補充可能であること 3. それぞれの構成メンバーが、単一あるいは複数の役割分担を持ち、相互調節関係を持つこと この超システムは、その構成メンバーに一定以上の障害・欠落が生じたときに破滅に至る脆さを持っている。その典型例がエイズと老化である。 第6章 スーパー人間の崩壊―免疫系の老化 命題 超システムの崩壊として、老化現象を考える。 解題 個体の老化は分裂能力の低下だけでは説明できない(造血・免疫系細胞は老人から採ったものでもよく増殖する。試験管内で適当な条件を与えるとほとんど永久的に分裂し続ける)。老化は分裂能力の低下や老化物質のようなものが重層的に様々な臓器で起こって超システムとしての個体を崩壊させる過程。 免疫系における老化:老人の方がインフルエンザにかかりやすく治癒も遅れる。胸腺の退縮にやや遅れて、T細胞系の免疫機能の低下が起こる。この抗体の生産能力が低くなる頃から、「自己」の細胞の核と反応するような抗体が作られ始める。この結果、結成中のIg(免疫グロブリン)の量は年齢とともに上昇する。「非自己」との中和抗体をうまく作れなくなるのはこのためである。 胸腺の加齢による退縮は、偏ったレパートリーの自己増殖と幹細胞から胸腺の選択・教育を受けることなくサプライされるT細胞が増える(自己との反応)ことで、超システムの原則が失われ、「自己」の同一性が崩壊する。 第7章 エイズと文化―RNAウイルス遺伝子の謀略 命題 超システムの崩壊として、エイズを考える。 解題 エイズウィルスの粒子は、ヘルパーT細胞の表面にあるCD4(糖タンパク分子)に結合する。結合したウィルスは酵素作用で被膜を脱ぎ、中身だけ細胞内に入るが、ここで逆転写酵素を使ってRNAをDNA(プロウィルス)に読み替える。このDNAが細胞核のDNAに入り込み、遺伝子の一部となって複製を行っていく。 こうしてCD4を持ったヘルパーT細胞が血液中からほとんど消失するとエイズが完成する。抗体は作られるが、結合する被膜のタンパク質をコードする遺伝子にはインフルエンザの十倍以上の速さで突然変異が起こるため、追いつけない。 人工的に作ったCD4を血液中に加えても急速に消失してしまう(試験管内ではうまくいく)。ウィルスに直接働くジオキシニクレオシド誘導体という化学製剤だけが臨床に応用されている。私とルナール純子氏は、人間の新鮮血清中に含まれるB因子と呼ばれるタンパクが、他の血清分子との協同作用でエイズウィルスに感染したT細胞の死を防ぐことを発見した。 第8章 アレルギーの時代―あるいは相互拒否の論理 episode イタリアのジローラモ・カルダーノは1552年、セント・アンドリュース大司教の喘息を往診することになった際、白鳥の羽毛が入った枕を取り上げることで、喘息を治癒した。 また、1902年モナコでクラゲの毒の研究をしていたフランスのポルチェとリシェは、きわめて少量のクラゲ毒でショック死してしまう犬がいることを発見し、アナフィラキシーショックを発見した。 命題 アレルギー(allos<変わる>とergon<力>の合成語)はなぜ増加したのか、その意味するところは何か。 解題 アレルギーの機序は以下のとおり(花粉症の例) 1. 粘膜に捕らえられた花粉のタンパク質が溶け出し、マクロファージがそれを貪食する。 2. マクロファージ表面上に浮き出てきたタンパク質の断面に対して、ヘルパーT細胞とサプレッサーT細胞が発見し、抗体を合成する。 3. この際、サプレッサーによる抑制が働かないと、アレルギーを起こす抗体の生産が高まる。 4. アレルゲンと反応したB細胞は、ヘルパーT細胞(IL4とIL5)の指令によって、抗体(IgE)を生産する。 (アレルギーを起こす抗体、IgEと呼ばれる免疫グロブリンは、1966年石坂公成、照子によって発見された。血清中の濃度は1cc中に1/100万gしかない。) 5. IgEは体内のいたるところにある肥満細胞と血液中の好塩基球(特殊な白血球)の表面に強固に結合する。(アレルギー準備状態) 6. アレルゲンと反応したIgE抗体は、肥満細胞と好塩基球に存在する毒性を持ったアミン化合物(ヒスタミン、セロトニンなど)を遊離する。 7. ヒスタミンは平滑筋を収縮(喘息)させ、血管を拡張し(血液成分が漏れて蕁麻疹が起こる)、メディエーターと呼ばれる分子を新たに合成し、分泌する。 アレルギーの発症差は、遺伝的(アレルギーを抑制する働きの方が遺伝する/九大 笹月健彦)に決定されている。 アレルギーの増加要因として、子供の鼻や喉の感染症の変化が重要と考える。青洟には多数の細菌があり、免疫系を強く刺激していたはずである。こういう化膿菌に対してはIgG抗体は作られるが、IgE抗体の生産は抑制される。抗原によってはIgG生産を促すTh1ヘルパーT細胞が選択的に刺激されるからである。 これまで共存してきた雑菌という本来の敵を失った局所の免疫系が、過剰の拒否の姿勢を示しているように見える。 第9章 内なる外―管としての人間 命題 人間を消化管という管を内腔とした巨大な管と見たとき、消化管の免疫学的意味について 解題 消化管粘膜下の血管の周囲、粘膜固有層には多くの免疫系細胞が分布するが、中でもB細胞が一番多い(全身のB細胞の70~80%が存在)。消化管は外部と接触する場であり(腸の内部は「外界」)、それに対応するための強力な免疫学的戦略が配備されている。 粘液には共通して抗体が含まれ、それも血液中には少ないIgAに属している。IgAは一日で4g(体重60kgの人)生産される。IgGが0.034g、IgMは0.008g、IgEは2/10万gであることから、IgAが突出して多いことがわかる。 免疫グロブリンには、IgG、IgM、IgA、IgD、IgEがあり、IgGとIgMは抗原の破壊白血球の遊走、炎症などの強烈な反応を起こす。これに対してIgAは炎症も起こさず、破壊もしない。アレルギーも起こさないが、大量に存在することで抗原を中和し、抗原が過剰に増えるのを抑えるといったゆるやかなバリアーを作っていると思われる。 消化管は、外界の異物を拒否するのではなく、「寛容」(特異的に免疫反応を起こさなくなる現象)になるための働きかけをしているらしい。 第10章 免疫系の叛乱―自己寛容と自己免疫 命題 自己免疫の意味について 解題 「自己中毒の恐怖」"horror autotoxicus"(自己に対する免疫は元々起こらないようにできている)と語ったパウル・エールリッヒ(1908年ノーベル賞)にかかわらず、ほとんどすべての臓器に自己免疫性の病気がある。 これは、T細胞ほどには、B細胞の自己反応性の排除がはっきりしていないこと、B細胞では抗原の刺激を受けるとIg遺伝子に高頻度で突然変異が挿入されることがある。にもかかわらずB細胞が自己抗体を作らないのはT細胞からの指令がないからだとされている。 しかし、試験管内での培養結果からは、T細胞は自己とも反応する。自己反応性T細胞は完全には消去されていない。T細胞の指令がないという以上に複雑なメカニズムが働いているらしい。 考えられものとして以下の2つを挙げる 1. 自己反応性のB,T細胞は過剰に存在する自己抗原と反応した結果、「無能力(アネルギー)」になってしまう。 2. 自己反応性T細胞がサプレッサーT細胞を強力に刺激し、自己破壊を起こさないようなメカニズムを働かせているらしい。 いろいろな自己免疫疾患が、特定のHLAの型と強い相関を示している。自己抗原が入り込みにくいHLA分子を持っている人では、自己反応性T細胞が呼び覚まされず、そういう形での自己免疫病は起こらないはずである。 第11章 免疫からの逃亡―癌はなぜ排除されないか episode イタリアの孤島サルディニアは様々な他民族に征服されてきたが、土着の民族性は2000年にわたって維持された。この要因のひとつに風土病がある。サルディニアには悪性のマラリアがはびこり、内陸までの征服を許さなかった。しかし、島民の方は地中海性貧血という遺伝病を持ったため(発症率で20%、遺伝子保有で70%に達する)、赤血球が変形し、マラリアが感染できなかった。 命題 なぜ癌に対して免疫系は積極的な抵抗をしないのか。 解題 なぜ、有効なマラリアのワクチンが開発されないのか。 マラリアの機序は以下のとおり 1. マラリアを媒介する蚊が人を刺すと、唾液腺の中にいたスポロゾイトと呼ばれる時期の原虫が皮膚に送り込まれる。 2. スポロゾイトは血液を通って肝臓に達し、そこで形を変えて増殖し始める。 (この段階で原虫はメロゾイトと呼ばれる) 3. 1個の肝細胞から4万個のメロゾイトが血中に放出される。(激しい発熱悪寒が起こる) 4. メロゾイトは赤血球に入り込み、何段階もの変化を起こしながら増える。 やがて赤血球は破裂し、さらにメロゾイトが新しい赤血球に感染する。 マラリア原虫は頻繁に形を変えるため、抗原性を変化させる。赤血球中にいる間は(赤血球にはHLA抗原は無いので)抗体もリンパ球も触れることはできない。放出されたメロゾイトの表面のタンパク質は深く折り畳まれた形になっていて、抗体と結合できる部分は露出していない。 癌に対する免疫は存在する。「自然」に存在するNK細胞(Natural Killer Cell)がそれである。癌細胞が出現しやすい消化管の上皮などではたくさんのNK細胞が集まっていることで知られている。NK細胞は正常の細胞とは微妙に異なった部分を見つけて細胞膜に穴を空けるような物質を吹き出して殺してしまう。NK細胞の機能は青年期に最も高く、40歳代で半減し、高齢者では著しく低い。 癌抗原の一部はHLAクラスⅠ抗原とともに癌細胞の表面に現れる。癌免疫が起こるためには、まず、癌抗原とHLAクラスⅠ分子が結合できるかどうかであり、その次に、ヘルパーT細胞(CD4T細胞)がHLAクラスⅡ分子に結合した癌抗原を認識する必要がある。さらに、癌抗原によってサプレッサーT細胞が刺激されないことが必要である。 これに対し、癌細胞ではHLAクラスⅠ分子が消えてしまう例がある。また、癌抗原のいくつかは人間が胎児の頃に作っていた分子であり、「自己」と認識されてしまう。HLAクラスⅠ分子に結合し、キラーT細胞によって「非自己」と認識されるような癌抗原は、実は著しく少ない。 癌遺伝子は、実は人間にもともとあった遺伝子を、ウィルスが自分の中に組み込んで持ち出したものであることがわかった。しかし、どんな小さな違いでも免疫系は発見することができるはずである。微細な変化部分を含むタンパクを人工的に合成してうまくHLAクラスⅠ分子に結合させられないか。またHLAを癌細胞に強く発現させられないか。サプレッサーT細胞の刺激を抑制することも考えられる。 第12章 解体された「自己」―再び「自己」について 命題 再び「自己」とは何か 解題 免疫系が見ている「自己」では、人間に寄生しているウィルス(内在性ウィルス)を「自己」の中に包含している。また、マラリア原虫や住血吸虫も「自己」と同様に扱う。これに対して自分の遺伝子でコードされているタンパクでも、甲状腺のコロイドタンパクなどは「非自己」として認識し、免疫反応を起こす。 免疫系が発生してくる環境に存在していた物質の総体が「自己」である、という回答もあるが、母乳タンパクなど、成熟した初めて作り出されるようなタンパク質があることから、これも否定される。 正確には免疫学的「自己」というものが存在しているわけではない。反応する「自己」、認識する「自己」、認識される「自己」、寛容になった「自己」というように、「自己」は免疫系の行動様式によって規定される。そうすると、「自己」というのは、「自己」の行為そのものであって、「自己」という固定したものではないことになる。現代の免疫学は、「自己」の行為が「自己」を規定するという部分について理解しようとしているのである。 (ねずみの同系統では移植できるが他系統には移植できないなど)移植が成立するかどうかを決定している因子は、組織適合抗原といい、最も強力な抗原を主要組織適合抗原、それを決定している遺伝子座をMHC(主要遺伝子組織適合遺伝子複合体)と呼ぶ。人間のそれはHLAである。 免疫は、ウィルスや細菌の感染防御にとりあえず成功している反面、自己免疫も決してまれな事例ではない。「自己」と「非自己」は互いに曖昧につながっている。それにもかかわらず「自己」の同一性はその時々で保たれている。その「自己」も、時とともに変貌する。
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訊けば、雪華綺晶は私と同じ歳だという。 彼女の落ち着いた雰囲気から、てっきり私より上だと思ってたけれど。 それとも、まさか、私が子供っぽいだけとかじゃ……ないわよね。 私たちは木陰の芝生に場所を移して、隣り合わせに腰を降ろした。 ヤブ蚊が出るかと危ぶんだけれど、ここには幸い、いないようね。 よかった。これなら、のんびりと話ができそう。 「あ、そうそう。ねえ、きらきー」 「きらきー?」 「言ってたでしょ、好きに呼んでもいいって。 だから、あなたは『天使きらきー』に決定!」 「……はあ。解りましたわ。よく分かりませんけど」 雪華綺晶は、キョトンとした面持ちのまま、頷いた。 そして、仕切りなおしとばかりに「ところで――」と、切り出す。 「初めに、なにか仰りかけてましたわね」 「あぁ、そうだったわ。ちょっと、教えてもらいたかったのよ。 あなたが歌ってた曲、なんていうの? 英語……じゃないわよね?」 「シューベルトの『アヴェ・マリア』ですわ。歌詞は、ラテン語で。 数あるアヴェ・マリアの中でも、特に知られた曲でしょうね」 「ゴメン、知らなかった。クラシックって、あんまり詳しくないから」 「でも、聴いたことはあるでしょう? テレビCMに、よく使われるし。 映画『エクソシスト』でも使われてましたのよ」 それなら、見た憶えがある。と言っても、うろ覚えなんだけど。 悪魔に憑かれた子供が、ベッドの上で両腕を広げ、歌っていたような……。 まあ、いいか。いまは映画の話なんか後回し。 そんなことよりも、もっと雪華綺晶のことを知りたいから。 「また、聴かせてくれる?」 「ええ。めぐのリクエストならば、いつでも」 嬉しいことを言ってくれる。 やっぱり、この娘は私の願いを叶えてくれる天使だわ。 そうよ。あなたは、孤独だった私に神が与えてくれた、私だけの天使。 「ところで、きらきーは、いつから入院していたの? 私、随分と長くここに居るけれど、あなたのこと、今日まで知らなかった」 「それは当然でしょう。だって、入院したのは今日ですもの。 ――近々、手術をするんです。この、右目の」 言って、彼女は白薔薇の眼帯を指差す。その声は、重たく沈んでいた。 不安……なのかな。やっぱり怖いわよね。自分の身体を、他人任せにするのって。 目の手術となれば、顔や頭部にメスを入れるかも知れないし……傷が残ったりとか。 ああ、そうか。だから、私のところに来たのね。誰かとお喋りして、不安を紛らすために。 「すぐに、治りそう?」 「……いいえ。分かってるんです。自分の身体だから。 治らないものは、治らない――って」 あ、それ、私と同じ考えよ。 同志を見つけた喜びから、つい笑い出しそうになるのを、私はグッと堪えた。 だって、笑うことが罪深く思えるほど、雪華綺晶は悲しい顔をしていたから。 「治らないと解っていながら、それでも手術を受けるの?」 「私の大切な人たちが、それを望んでいるんですもの」 彼女の一言が、私のココロの片隅に、嫉妬の火種を植えつけた。 この娘を大切に想っているのは、私だけじゃない。 そんなの当たり前だ。雪華綺晶には、包み込んでくれる温かい家族がいる。 私なんかと違って、独りじゃないのよね。 「あの――私、なにか気に障ること言いました?」 声に振り返ると、心配そうに見つめる雪華綺晶の顔があった。 私は微笑んで、取り繕う。なんでもないわ、と。 むりやり作った笑みだったから、相当ぎこちなかったハズだけど。 「実はね、私も手術の順番待ちなのよ。ここの……ね」 「左胸…………乳ガン?」 「違うってば。心臓よ」 故意にボケたのか、素で間違ったのかは判らない。 でも、雪華綺晶のお陰で、私は素直な笑みを取り戻せた。 「私の心臓は、生まれたときから欠陥品なの。移植でしか、治る見込みがないって。 その手術が成功したところで、拒絶反応がいつ起きるか判らないから、 結局――病院とは縁を切れないワケよね。生きている間は、ずぅっと」 それを思えば憂鬱だ。死ぬと決まっているならば、焦らさないで欲しい。 いっそ、一瞬で燃え尽きて、真っ白な灰になれたらいいのに。 そうしたら、私の身体は風でちりぢりになって、どこへでも飛んでゆけるから。 「ねえ、きらきー。あなた、本は読む?」 「少しは。目が疲れてしまうので、長時間つづけては無理ですけど」 雪華綺晶は口で答えながら、同時に、琥珀色の瞳で問いかけてくる。 どうして、そんなコトを訊くのか……と。 「ずっと前だけど、暇つぶしに読んでた小説にね、こう書いてあったのよ。 未来は既に決まっていて、なるようにしか、ならないんだって」 「神様のレシピ?」 「そうそう! それよ。なぁんだ、あなたも読んでたのね」 「偶然ですわね」 他愛ないこと。ただ、同じ本を読んでいただけのこと。 冷静に考えれば、たいして面白くもない。 それなのに、私たちは顔を合わせて、自然に笑い合っていた。 「ねえ、でも、それってとても文学的で、美しいと思わない?」 「そうでしょうか?」 「私は、そう考えてるわ。この状況も結構、気に入ってるの。 治らないものは、治らない。なるようにしか、ならない。 それなのに、漫然と何十年も生き続けるなんて、私はイヤ。 一瞬だけ強く輝いて……潔く、パッと消えちゃいたいわ」 「本心ですの、それ?」 雪華綺晶の口元には、相変わらず、笑みが湛えられている。 けれど、返してくる口調は硬く、裏に憤りを隠していた。 「めぐ……私には貴女が、自棄になっているだけに見えます」 「な、なに言って――」 「では、なぜ最初から諦めてしまうの? 神様のレシピ? なるようにしか、ならない? 貴女はただ、他人の言葉を盾にとって、逃げているだけ」 違う。私は私なりに、前向きに生きている。 向かっている先に、たまたま死があるだけであって、死を逃げ道にしてるワケじゃない。 だいたい、それを言ったら手術してまで生き延びるほうが、死から逃げてるだけだわ。 そう反駁すると、雪華綺晶は言葉を呑み込み、溜息を吐いた。 「――詭弁。ですが結局、どちらでもないのかも知れませんわね。 主観の相違が呼び名を変えているだけで、物事の本質は、なにも変わらない。 でも、やはり私は……めぐの生き方は、間違っていると思います」 面と向かって信念を否定されれば、誰だって癪に障るというもので。 私もご多分に漏れず、腹立ち紛れに顔を背けた。 ……が、すぐに雪華綺晶の両手に頬を挟み込まれて、グイと向き直らされる。 「お聞きなさい、めぐ。この世界は決して、魂の牢獄などでは、ありません。 神様という看守がレシピどおりに作ったエサを、与えられるまま貪る場所ではないの。 自分たちの摂る食事は、自分たちでメニューを決めて、準備する自由がある。 なるようにしか、ならない……って、裏を返せば『為せば成る』ということよ」 「でも、あなただって、治らないものは治らないと諦めてたじゃない」 「確かに。でも、元どおりになることと、治ることは、必ずしも同じではないのです」 私には、雪華綺晶の言っていることが解らない。 こういう禅問答みたいなのって嫌いだわ。熱が出そう。 額に手を当てて、げんなりして見せると、雪華綺晶は、ころころと笑った。 でも、小馬鹿にするような、嫌味な嗤いではなく…… 本当に愉しそうな、こっちまで楽しくなるような笑い声だった。 つられて、私も笑い出す。おなかの底から、楽しい気持ちが噴き出してくる。 なんでだろう? よく解らない。解らないんだけど、それがまた可笑しかった。 ~ ~ ~ 雪華綺晶と知り合ってから、私は変わった……らしい。 と言うのも、あまり自覚がないからだけど。 他の入院患者さん、看護士さん、会う人みんな、機嫌よさそうだねと言う。 私、いままで根暗だった? そりゃまあ、以前は日がな一日、独りで空ばかり眺めてたけど。 たった1日2日で、人の印象って変わるモノなのかしらん。 「どうかした?」 右隣りに座る雪華綺晶が、親しげに、私の横顔を覗き込んでくる。 ここ数日、時間さえあれば、私たちは木陰の芝生でお喋りをしていた。 いつの間にか、ここが2人の待ち合わせ場所になってた。 考えてみたら、同い年の子と1日の大半を過ごすのって、久しぶり。 病状が悪化して、入院を余儀なくされたのが、小学生の頃だから―― かれこれ7年ぶり? ううん……もっとかな? 忘れちゃった。 「なんでもなーい。それより、きらきー。明日なのよね、あなたの手術」 「ええ。正直、ちょっと怖いです」 「ふぅん。あなたって結構、不敵というか、怖いモノ無しって感じだけど」 「私だって、女の子ですもの。虚勢を張り続けられるほど、強くない」 沈んだ声で、そんな言い方をされたら、二の句が継げなくなってしまう。 私が黙っていることで、雪華綺晶も、黙ったままで。 埒のあかない時間が、無駄に過ぎてゆく。 埒のあかない、無駄な時間。 ココロに、その言葉が谺する。それって、私の人生そのものじゃないの? 普通に暮らすことも、死ぬこともできずに……いつまで私、ここにいなきゃいけないの? 急に、胸がムカムカして、吐き気がこみ上げてきた。 いつもの発作とは違う。でも、とんでもなく気持ち悪いのは同じ。 心臓はメチャクチャなリズムを刻み、耳の奥で不愉快な旋律が奏でられる。 「ど、どうしたの?! めぐ! 顔色が悪いわ。気分が優れないの?」 雪華綺晶が、心配して呼びかけてくれてるのに、返事をする余裕もない。 ぎゅぅっと左胸を押さえて、抗う。 けれど、遠退いてゆく意識を捕まえることは、できなくて…… 目の前の景色が、世界のすべてが、回る。ぐるぐると、廻る。 「めぐっ! めぐっ! 待ってなさい、誰か呼んできますわ!」 肩を支えてくれていた腕が離れて、足音が遠ざかる。 行かないで。そう叫んだけれど、したつもりになっただけで、おしまい。 頬を刺す芝生の感触と、青臭い草の香と、土の臭い。私の周りには、それしかない。 私……また…………独りぼっち。 ~ ~ ~ ――歌が聞こえる。誰かが、手を握ってくれてる。 ――おばあちゃん? ――違う。しわしわの手じゃない。すべすべで、柔らかくて、温かい手。 ――それに、この歌は……。 真っ白な世界を漂っていた私の意識が、なにかに引っかかった。 それは私の魂と、意識の器が、ハーネスで結ばれた瞬間だったのかも知れない。 お母さんと赤ちゃんが、へその緒で繋がってるみたいに―― 目を醒ますと、私は見慣れた空間に居た。 もう何年も暮らしてきた病室。使い続けてきたベッドと枕。 ずっと空を眺めるだけだった大きな窓からは、仄かな残照が射し込んでいる。 私にとっては、いつもどおりの、見飽きた景色だった。 狼狽えた雪華綺晶の声を聞いたことは、なんとか憶えている。 駆け出してゆく足音に、待ってと言おうとしたことも。 そこから先の記憶は、すっぽりと抜け落ちていた。 もしかしたら、まだ夢の途中なのかな……なんて、思ったりする。 でも、これが夢ではない証拠も、ちゃんとある。 私の手を包み込んでいる、温もり。 私のために歌ってくれていた唇は、いま、圧し殺した嗚咽を漏らしていた。 「ずっと付き添って……歌っててくれたのね。 夢の中でも、聞こえてたわ。あなたの歌う『アヴェ・マリア』が」 あなたは、やっぱり私の天使よ。 そう告げると、雪華綺晶は泣き顔を赤らめて、ふるふると頭を振った。 「私は、天使になんか、なれない」 「じゃあ、今からなってよ。私の……私だけの天使に」 「なったところで、奇跡なんか起こせませんって」 「そばに居てくれるだけで良いのよ。お喋りしたり、歌とか歌ったり――」 「それは天使ではなく、友だちの役目ではなくて?」 呼び方なんて、どうでもいいの。 あなたは私に、大切なモノを与えてくれて、大切なコトを思い出させてくれる。 その事実こそ――2人が出会えた奇跡こそが、偽りない本質なのだから。 誰かはソレを、絆とも呼ぶでしょうけど。 私は、雪華綺晶の手をギュッと握り返して、言う。 「まあ、とりあえず。あなたは涙を拭いて、鼻をかむべきだと思うの」 「……でしたら、手を放してくださいよぉ」 ごもっとも。誠に失礼いたしました。 私が苦笑しながら手を放すと、彼女は唇に笑みを作って腰を上げ、 病室に備えつけの洗面台で、ざぶざぶと顔を洗った。 それから、私たちは病室で一緒に、夜食を摂った。 毎度のことだけど、病院食は味気なくて。 「これ、食べられたもんじゃないわよね」 「贅沢は言いませんけど……量も少なくて、いっつも欲求不満になります」 「2階の売店で、お菓子とかパンを買い溜めてたりする?」 「もちろん。でも、私の病室は4人部屋なもので…… 他の人の迷惑になるから、夜中に間食できないんです。しくしくしく……」 「あー解る解る。消灯時間が過ぎたら、ちょっとポテチは食べづらいわね。 だったら、抜け出してきなさいよ。ここで食べればいいじゃない」 「めぐ、ナイスアイディア」 ――などなど。アレが食べたいコレが食べたい、とか。 更に発展して、駅前のもんじゃ焼き店の『げろしゃぶ』ってメニューが美味しいらしい、とか。 私たちは、絶えずスナック菓子に手を伸ばしながら、消灯時間まで盛り上がった。 久しく忘れていたけれど……やっぱり、友だちっていいな。 他愛ないことでも、なんとなく楽しくて、安心できて、幸せで……。人生に友は必須だわ。 でも、たくさんは要らない。振り回されるのは嫌いだから。 こういう気持ちって、いろんな呼び方があるけれど―― コトの本質を宗教的に現すならば、きっと『神の祝福』なんだと思う。 誰もが孤独だから、寂しい者同士で温めあえる術を、与えられたんだわ。 なるように、なるように。 後編につづく
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◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 少女は裕福な家庭で生まれ育ち、近くの学園に通っていた。 両親がいて、妹が二人、弟が一人。仲睦まじい家族であった。 少女が高校に進学し、相変わらずツマラナイ日常を送る中でも。 家という場所は、少女にとって一番の居場所であり、安らげる場所であった。 だがしかし、それが用意された質の悪い“おままごと”である事を、突如として思い知らされた。 記憶を取り戻し真実を取り戻した少女は、その受け入れがたい状況に拒絶反応を起こした。 何故、生前住んでいた家を再現し、両親が笑顔でいられるのか。 何故、私の目の前で殺された筈の弟妹が成長した姿で一緒に生活しているのか。 何故、奪われた私の人生を綺麗に飾り、私が守れなかったものを見せつけるのか。 どうやら自分勝手な神様は、私に理不尽な人生を送らせるのみならず、私を飼いならそうとしているようだが。 絶対に許せない。私の想いを踏み躙られた。私の逆鱗に触れられた。 絶対に許さない。クソッタレな神様をぶち殺し、聖杯戦争をぶち壊してやる。 だから少女は憎悪を抱き、偽りの世界に反逆すため、家を出た。 優しい世界に馴染めなくなってしまったから、目を背け逃げ出した。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 猶予期間の間、仲村ゆりは深山町の街中を隈なく歩いた。 学園は大体知っているところだからいい。郊外まで見るのは大変なので後回し。だから商店街や住宅地、邸宅や洋館など様々な場所を見て回ったが。 いくつか気になったところを簡単に調査したものの、たいした成果も得られないままであった。 なにせあからさまに不審な行動を見せるわけにはいかないし、他人の家の中までは調べられない。 とりあえず人が集まりそうな場所―――他のマスターも寄りそうな所―――はいくつか頭の中には押さえておいたが。 当然いつ誰がイベントを起こすかも分からない。というより、空回りするかもしれない。 “ま、最初からそう簡単に手掛かりなんて掴めるとは思ってもいなかったがな” 「るっさいわね!そんなどうでもいいこと言わずに、次に行くわよ!」 姿を見せないまま棘を刺す英霊に対し、【卒業】し損なった少女が苛立ちながら言葉を返す。 分かっていた事とはいえ、やはり地道な作業には自分には似合わない、とゆりは思う。 しかし、今のゆりはSSSのリーダーではなく、ただの一学生に過ぎない。 以前の知り合いも学園にいるが、それはゆりの知る人物とは違うNPCであり、当然任務と称して行動させる事はできない。 だから、自分で出来る範囲で何かしらでも行動することに決めた。 七日間しかない期限の中で学校生活という無為な時間を過ごすよりは断然マシだ。 何より、どこの馬の骨とも知らない神を気取った奴が作った役割なんかに絶対に従うものか! といった反骨精神を胸に、次は新都方面を探索するためにバスに乗り込んだ。 冬木大橋を抜ける途中、携帯電話が鳴り出した。 画面の表示を見ると「日向」の文字が写されている。 少しだけ出るか出ないか悩んだが、すぐに終了ボタンを押した バスの中だからマナーを守る、ということもあるけど。 少し不安な事もあるため、いつもにもなく躊躇ってしまった。 こちらの、偽りの世界での学校にも死後の世界の仲間が何人かいた。 いつも通りバカばっかやっているSSSメンバーが数人。相変わらずバンド活動をしているガルデモ。 そして何故か生徒会長をやっている音無とか、細部においては異なる役割を振られている者もいた。 逆に学園にいない人も結構いた。特に、かなでちゃんがいないのは少し寂しい気がしたけど… バスは大橋を超えて、駅前の停留所に到着した。 急いで降りて、駅の方に向かって進みながら、一つの心配事を考える。 私と同じように、知り合いの中にもマスターになった者がいるのではないか、っと。 その可能性はほとんど考えられない。私達はちゃんと【卒業】したはずだから。 生前に思い残した悔いを、音無とかなでちゃんが殆ど解消してくれたから。 だから、この偽りの世界に喚ばれる事は普通ならば考えられない。 それなら、何故私はここにいるのだろうか? もしかして、心の奥底に未練でも残っていたから【卒業】できてなかったのか? それともクソッタレな神様が仕掛けた理不尽な悪戯なのか? どちらにしても、私がここにいるという事実だけで、他のメンバーがマスターでないという保証が得られない。 もちろん杞憂で終わる可能性も高い。 だけど、もし誰かが何かしら願いを持っていた場合、私は…… そしてゆりは同じ轍を踏んでしまった。 少し考え事をして、少し俯いたまま歩いていたため前方不注意になり。 雑踏の中でまたもや人とぶつかってしまった。 「あ、ごめんなさいっ!」 また同じ事をしてしまったを後悔しつつ、ゆりはぶつかってしまった相手に謝罪した。 しかしその相手は、正装で身を整えた赤毛の男は別段気にしていない様子だった。 「いえ、大丈夫です。それよりお怪我はないですか、お嬢さん」 「私も大丈夫です。本当にすみません、ちょっと考え事をしていて…」 「いいっていいって。それよりちょっと道を尋ねたいんだけど、いいかな?」 「あ、はい、いいですよ」 そう言って男は住所が記されたメモを取り出した。 ゆりはその住所を携帯電話の地図で調べ、大体の道順を教えた。 「たぶんこれで目的地に行けるとは思いますが、 もし分からなくなりましたら近くの交番などに尋ねてみてくださいね」 「了解。お嬢さんの分かりやすい説明のおかげで大丈夫そうだ、サンキュー」 「いえいえ。困った時はお互い様ですから」 短い邂逅を済ませ、ゆりは赤毛の男と別れる。 男が目的地に向かって雑踏に紛れ込んだ姿を確認してから、ゆりもまた駅に向かって歩き始めようとする。 しかしすぐさまセイバーの念話がそれを遮った。 “マスター” 「なに」 “さっきの男、どう思う” 「どう、って……ただの外人のビジネスマンにしか見えなかったけど」 “俺には、血に飢えた狼に見えたがな” セイバー、斎藤一はすれ違った男の方に顔を向けて睨んでいた。 幕末の騒動を駆け巡り、新時代の公僕として悪を捌いてきた者だからこそ得られる直感が警鐘を告げる。 数多の戦場を潜り抜けた者にだけが漂わせる独特の雰囲気。 数多の血を見ても物ともしなさそうな鋭い眼つき。 まだ断定はできないが、あの男は純粋な悪意の塊でできている。 「さっきの人が怪しかった、って言うつもり?もしかして、サーヴァントの気配でも感じたの?」 “いや、感じられなかった。もしアサシンのマスターだったら《気配遮断》で察知できんし、 サーヴァントとは別行動をとっている場合も考えられる。当然、NPCの可能性も考えられるがな” 「つまり、あんたのタダの勘ってわけ」 “少なくとも奴は只者ではない。用心しとけ” 「…そう、なら次に出会った時は警戒しておくわ」 己が従者からの警告は受け取ったものの、しばらくはさっきの男とは会うことはないだろう。 だからゆりは思案するのを止めて、駅に向かいながら次に向かう場所を考え始めた。 【C-8/街中/1日目・午前】 【仲村ゆり@Angel Beats!】 [状態]健康 [令呪]残り三画 [装備]私服姿、リボン付カチューシャ [道具]お出掛けバック [金銭状況]普通の学生よりは多い [思考・状況] 基本行動方針:ふざけた神様をぶっ殺す、聖杯もぶっ壊す。 1.新都の各所を調査、その後も余裕があれば後回しにしていた場所も見て回る。 2.赤毛の男(サーシェス)を警戒する。 [備考] 学園を大絶賛サポタージュ中。 家出もしています。寝床に関しては後続の書き手にお任せします。 赤毛の男(サーシェス)の名前は知りません。 【セイバー(斎藤一)@るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-】 [状態]健康、警戒 [装備]帯刀状態 [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:マスターに付き合ってやる。 1.マスターの探索・調査に同行。 2.赤毛の男(サーシェス)に警戒。 [備考] 霊体化してゆりに同行しています。 赤毛の男(サーシェス)の名前は知りません。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 見知らぬ少女にぶつかり適当にあしらった後。 サーシェスは別行動をとっているアサシンに念話を送った。 「なぁアサシン、さっき出会ったガキを尾行してくれねぇか。駅の方に向かった、黄緑のリボンを付けたカチューシャのガキだ」 “それは別に構わないけど、どうしてだい?” 「なぁに、ただの勘、さ」 戦場という戦場を転々と巡り、営業のため世界各所を駆け回ったサーシェスは、当然平和ボケした日本にもビジネスとして何度か訪れた事がある。 トップクラスの治安を維持する国は、血と硝煙の匂いを好むサーシェスには縁なき場所だが、それでもその地域の特徴はある程度は捉えていた。 だから、こんな時間から学校にも行かずに出歩いているガキが少し気になっていた。 そしてそれ以上に、身のこなしが他のNPCとは少し違うことに気付いていた。 殆どは年相応のガキの仕草だが、無意識のうちに何かを警戒し、すぐにでも戦闘が出来るように最低限の身構えを維持しているようだ。 どうやらそこそこの戦闘技術は持っている、かもしれない。 まッ、今はそれだけじゃ断定できないが。少なくとも、俺の遊び相手としては物足りない。 とはいえ、もしあれがマスターなら、狩らない訳にはいかねぇなぁ。 「なに、ちょっと探るだけでいい。収穫があろうとなかろうと、適当なところで切り上げればいいさ」 “了解。それじゃあピロロ、行ってきてくれるかい?” 「っておい、チビ助に任せて大丈夫かよ?」 “問題ないさ。いつもは飄々と道化を演じているけど、やることはちゃんとやる、ボクの頼もしい友達だからね” “ボクも役に立ちたいからね!まかせて!” 「…まっ、別にいいぜ。ヘマだけはするなよ」 少々違ったものの、特段気にする必要はない。 願わくば、あの嬢ちゃんがマスターであってほしい。ドンパチかまして、その脳天をぶち抜きたいものだ。 もしハズレなら興味を失うだけだ。別の獲物を探せばいい。 まだ聖杯戦争は始まったばかりだ。今はじっくり見定めようじゃねぇか。 【C-8/街中/1日目・午前】 【アリー・アル・サーシェス@機動戦士ガンダムOO】 [状態]健康 [令呪]残り三画 [装備]正装姿 [道具]カバン [金銭状況]当面は困らない程の現金・クレジットカード [思考・状況] 基本行動方針:戦争を楽しむ。 1.獲物を探す。 2.カチューシャのガキ(ゆり)の尾行をピロロに任せる。 [備考] サーシェスの次の目的地は次の書き手にお任せします。 カチューシャの少女(ゆり)の名前は知りません。 現在アサシン(キルバーン&ピロロ)とは別行動中。 銃器など凶器の所持に関しては後続の書き手にお任せします。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 「それじゃ、索敵の方は任せたよ、キルバーン」 「了解。尾行の方も任せたよ、ピロロ」 サーシェスがいるエリアの隣、【B-8】のビル街にアサシンは紛れていた。 彼らはマスターとの協議の上で別行動をとっている。 目的は索敵。場合によっては暗殺してもいい、という許可を得ているが。 しかしこの広大で複雑な都市部で敵マスターやサーヴァントを探すのは至難であろう。 なので二手に分かれてできるだけ情報を集めてみようとしたが。 どうやらマスターがいち早く見つけてくれたらしいようだ。 そして尾行の依頼を受けたピロロとキルバーンは一計を案じた。 宝具『大魔王の死神(キルバーン)』はピロロがいなくても自動で動くことができる。 人形とはいえ一個体として数えられる。複雑な会話も可能とし、戦闘も難なくこなせる。 だからこそ、ピロロは『キルバーン』に戦闘を任せられ、自身は危険な目に合わずに済む。 そしてピロロは自身の演技力に絶対の自信を持っている。 自身の素性を隠す『正体秘匿』、宝具が無事な限り無事でいられる『自己保身』といったスキルによる補助もあるが。 もし万が一、敵サーヴァントに相対したとしても、ただの使い魔でしかない道化として騙し通せる自負がある。 必要であれば道化の仮面を外し、いくらかの情報を提供しつつ逆に情報を聞きだすことも可能だろう。 まっ、『気配遮断』と『正体秘匿』が機能していればそんな事する必要はないが。 だから適材適所、二手に分かれて動くことにした。 マスターの言う通り、ハズレの可能性もあるが、アタリの可能性もありそうだし。 ここはピロロが確認に行き、キルバーンには引き続き索敵してもらうことにしよう。 もし有事があった場合は“ルーラ”で移動すればひとっ跳び!すぐにどの現場にも急行できる。 だから今は、出来る限りの暗躍をしようじゃないか。 【B-8/ビル街/1日目・午前】 【アサシン(キルバーン)@DRAGON QUEST -ダイの大冒険- 】 [状態]健康 [装備]いつも通り [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:マスターに付き合い、聖杯戦争を楽しむ。 1.索敵、調査、情報収集。 [備考] サーシェスとは別行動中。 ピロロも別行動するため、自動的に行動します。 機械人形ですが、高性能AIのように自律的な行動・会話が可能です。 【アサシン(ピロロ)@DRAGON QUEST -ダイの大冒険- 】 [状態]健康、宝具の復活一回分の魔力をストック [装備]いつも通り [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:マスターに付き合い、聖杯戦争を楽しむ。 1.マスターの指示に従い、尾行する。 2.索敵、調査、情報収集。 [備考] サーシェスとは別行動中。 キルバーンとも別行動をとる。 もしものときは“ルーラ”や“トベルーラ”で移動 or 逃走する。 猶予期間中に魂喰いで得た魔力をストックしています。宝具を一回復活できる程度+αです。 BACK NEXT 003 死者の二人はかく語る 投下順 005 穿たれた夢-シンデレラは笑えない- 015 Fake/この手が掴んだものは 時系列順 006 泡沫の心 BACK 登場キャラ NEXT 000 黄金のホーリーグレイル-what a beautiful phantasm- 仲村ゆり 031 空の騎士 セイバー(斎藤一) アリー・アル・サーシェス 011 漆黒のジャジメント-what a noble dream- アサシン(キルバーン) 021 だから、戦うんだ アサシン(ピロロ)
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コードギアス~特殊用語辞典 ◆ア行 アーサー王伝説 コードギアスでは、ナイトメアフレームに搭乗する操縦者を騎士と読んでおり、その関係からアーサー王伝説からとった名前が作中に盛り込まれている。 第5話?から登場した野良猫はアーサーという名。第2話?でスザクが騎乗したナイトメアフレームは、ランスロット。今後、トリスタン、ガラハッド、パルジファルなどの名を持つキャラクターが登場してくることはほぼ確実。 RG(アールジー) ブリタニア軍が使用する兵器の一つ。 愛国心(あいこくしん) コードギアスを語る上で外すことのできない項目のひとつ。 日本における1970年代の学生闘争のころの縮図になっており、プロデューサーの竹田青磁さん他スタッフの影響?と思われる。 ほとんどのキャラクターは、本人が住まう国に対する強い愛国の念を抱いており、本編においては、大別すると、ブリタニア帝国に対する愛国心と、日本国に対する愛国心に別れる。 愛国心をもたないのは、いわゆる無政府主義者(アナーキスト)のルルーシュ、および、ノンポリ(死語)のロイドぐらいか。 アッシュフォード アッシュフォード学園を運営するブリタニア人の一族。 ルルーシュの母親の後ろ盾として活躍していたが、その母親が殺害され、ルルーシュとナナリーが野に下ることになった際に、一緒にエリア11に来た模様。 面倒ごとが好きなようで、軍から追い出されたロイドをランスロットごと引き受けるなど、エリア11での駆け込み寺的役割を果たす。 アッシュフォード学園 ルルーシュが通う、幼稚園から?大学までの一貫教育をなす教育機関。全寮制。ブリタニア人向けの学校だが、名誉ブリタニア人であれば通学可能。理事長はミレイの父親。 校風はリベラルで、セシルをして、「のんきな学校ですね。だいじょうぶかしら、スザクくん」と心配せしめた。 a.b.t 皇歴のこと。After Britanian Timeのアブリビエーションか?いまいち英語が変ですが。 アラン・スペイサー ルルーシュの偽名? 第2話?にて、ヴィレッタに自らの身分を名乗った時に用いた。父は侯爵という設定。 印象派(いんしょうは) 絵を趣味にしていたクロヴィスの絵のジャンル。セザンヌ、ルノワールを足して2で割ったような画風。クロヴィスの死後、その絵を見たユーフェミアは、「やさしい色、これが兄様だったのですね」と評価した。 内ゲバ(うちげば) 元来1970年代の学生運動が盛んだった時代によく使われた言葉。同じ思想グループに所属しているメンバー同士での抗争をさすが、もはや死語。本編内では、純血派同士の戦いをさす。 XG2 IG2D4(エックスジーツー アイジーツーディーフォー) ヴィレッタのナイトメアフレームのIDナンバー。 エナジーフィラー(Energy Filler) ナイトメアフレームのバッテリのこと。ナイトメアフレームには予備のエナジーフィラーが搭載されている。 MX4(エムエックスフォー) ブリタニア軍が使用する兵器の一つ? エリア11 ブリタニア帝国に敗北した後につけられた、日本の別名。 おとなしい 7年ぶりに再会したスザクに対するルルーシュの評価その1。 おにぎり セシルの得意料理。形はきれいな3角形で、中の具材に特徴がある。第7話?では、ブルーベリーのジャムが入っていた。 オレンジ ルルーシュが第4話?でジェレミアと対決する際に使ったブラフ。このブラフが元で、ジェレミアは「オレンジ」と揶揄されるようになる。 ◆カ行 懐中時計(かいちゅうどけい) 第1話で射殺されそうになったスザクを救った時計。文字符は、カルティエ風のローマ数字が使用されている。亡き父の形見。 がさつ 7年ぶりに再会したルルーシュに対するスザクの評価。世慣れたことを指している。 片思い(かたおもい) ユーフェミアいわく「優しい人がするもの」。スザクは、いつも片思いらしい。 稼働率(かどうりつ・Operation Efficiency) ナイトメアフレームのポテンシャルの有効活用度をさす。 カミング・アウト 偽っていた性向を他人に明らかにすること。特に、世の常識に照らして、異なる性癖を明らかにする意味で使われることが多い。作中でも、女→女(男→男も?)は異質の扱いを受けている模様。 ギアス 第1話?でルルーシュがC.C.から手に入れた特殊な力。他人を催眠状態にし、操ることができる。使用条件は、以下の通り。 1人につき、1回しか使用できない。 相手の目を直接みる必要がある。眼鏡程度の透過率であれば問題ない。 有効距離は270m程度 光情報かどうかは不明だが、そうであれば、反射でも利用可能。 副作用があり、ギアスをかけた前後、および、発動中には記憶の欠落が見られる。原因は、ギアスが大脳に介入したために発生するダメージのためと推定されている。 「これは契約。力をあげるかわりに、わたしの願いを一つだけ叶えてもらう。契約すれば、おまえは人の世に行きながら、人と違う理で生きることになる。異なる摂理、異なる時間、異なる命、王の力はおまえを孤独にする。その覚悟があるのなら」 というC.C.の言葉から察するに、ルルーシュが今後孤独な道を歩むことは間違いない。 騎士(きし) ナイトメアフレームに登場する操縦者の呼び名。ブリタニア帝国内では一般的にそのように呼ばれているらしい。ブリタニア帝国民以外は、騎士になることはできない。スザクは特別待遇。 使う人間によっては、「下僕」を意味している場合もある。 (使用例) いくか。我が騎士、ギルフォードよ。(第7話?:コーネリア) 技術部(ぎじゅつぶ) スザクが配置換えになった先の部署。おそらく、ロイドが所属している部署と同じ。 キス 困った状況を打開するために使われるスキルのひとつ。思春期の子供たちが多大なる興味を示す行為のひとつでもある。 第5話?でルルーシュが活用。 第6話?においては、ミレイがネコを捕まえるために活用。 第7話?においては、スザクがシャーリーと事故チュー。 貴族階級(きぞくかいきゅう) ブリタニア帝国における貴族の階級は以下の通り。 大公爵 Grand Duke(グランド・デューク) 公爵 Duke(デューク) 侯爵 Marquess(マーキス) 辺境伯 Margrave(マーグレイヴ) 伯爵 Earl(アール) 子爵 Viscount(ヴァイカウント) 男爵 Baron(バロン) 騎士 Knight(ナイト) 武勲候 Knight of honor (ナイト・オブ・オナー) 拒絶反応(きょぜつはんのう) ナイトメアフレームとデバイサーとの間で、マン・マシン インターフェースを確立した際に発生する障害のひとつ。稼働率と密接に関係している。 枢一族(くるるぎいちぞく) 日本国の名門一族? 古来、中国・朝鮮・日本において天の四方の方角を司ると伝統的に信じられてきた神獣・四神にあやかって名前を付けることが多いようだ。 スザクは南天を守護する「朱雀」、朱雀の父は北天を守護する「玄武」である。 スザクの兄弟・親戚などには、東天を守護する青龍、西天を主護る白虎という名の者がいるだろうと推定される。 紅蓮弐式(ぐれんにしき) 京都の天皇家の末裔?(OPで出てくる黒い髪の少女?)が保持している or 開発を指示した日本製のナイトメアフレーム。三種の神器のようなもので、天皇家の権力の象徴である。 どうやら、カレンが搭乗する模様。 黒の騎士団(くろのきしだん) ルルーシュが扇の率いるテロリスト集団をもとに作り出したレジスタンスグループ。単なるテロではなく、ブリタニア帝国に戦争を挑むことを目的としている。 黒のビキニブリーフ(くろのびきにぶりーふ) ルルーシュがゼロに変身する際に着用する勝負パンツ ケイオス爆雷 ブリタニア帝国が使う兵器の一つ。手榴弾のようなもの。 ゲットー(ghetto) もはや死語となった「ゲットー」だが、作中ではスラム街の意味を持つ。エリアイメージは、山手線の外側。 (使用例) Go Back to Your Ghetto(ゲットーへ帰れ) スザクの体操服に書かれたイジメの言葉。 皇歴(こうれき) ブリタニア帝国で使われている年号。a.b.tともいう。 コスプレ ルルーシュの趣味の一つ。ゼロのコスは「ルルーシュの遊び心」が感じられる逸品(byアニメージュ2006/12)らしい。黒の勝負パンツで戦いに挑むのは、漢も女も同じということ? 個人主義(こじんしゅぎ) 7年ぶりに再会したルルーシュに対するスザクの評価その2。 ◆サ行 サムライの血(さむらいのち) 中部地域最大のレジスタンス組織。コーネリアに一網打尽にされる。 「充分。」(じゅうぶん) ルルーシュの決めぜりふ。自信満々で使う時もあるが、「自分にはできる」と思うための自己暗示に近い。 主義者(しゅぎしゃ) 作中では、ブリタニア人でありながら、ブリタニアを疎むものを指す呼び名。 純血派(じゅんけつは) ブリタニア帝国軍はブリタニア人だけで構成すべきと考える軍部派閥のひとつ。 私兵隊(しへいたい) 国家ではなく、ある限られた人物や団体が自らの権益を守るために作り上げた軍隊のこと。エリア11の人間は、コーネリアの親衛隊を「私兵隊」とよぶ。 進化(しんか) 第11代ブリタニア皇帝が説くところの、未来を拓くキーワードのひとつ。 「人は差別されるためにある。だからこそ人は争い、競い合い、そこに進歩が生まれる」 新宿事変(しんじゅくじへん) ルルーシュが第1話?で起こした事件のこと。 神聖ブリタニア帝国(しんせいぶりたにあていこく) 南北アメリカ大陸を中心に、世界の約1/3を領有する超大国。皇帝を頂点とする貴族階級による専制国家。 スライド・システム ルルーシュがゼロを装う際に装着するマスクの特殊加工。マスクの左目の部分がスライドし、ルルーシュの目があらわになるシステムとなっている。ギアスの力を行使する際に使用。 生徒会(せいとかい) ルルーシュが所属している活動。生徒会長はミレイ。副会長はルルーシュ。所属人数は、番組放映開始当初は全5名。書記はリヴァル、そのほか、シャーリー、ニーナが所属している。その後、カレン、およびスザクが加わって、全7名となった。 実質的な活動はほとんどなく、たまに書類作業がある程度。それ以外は、ミレイの企画するまか不思議なイベントの運営主体として活動。 大きなクラブハウスも保持しており、舞踏会をしたり、内輪のランチパーティをしたりしている。 絶対無言パーティ(ぜったいむごんぱーてぃ) ミレイが企画する生徒会イベントのひとつ。一言も声を発しないパーティのこと。かつて、パリで流行していた(マジで) 租界(そかい) 作品中では、ブリタニア人が居住する特区のこと。エリアのイメージとしては、山手線の内側。潤沢なエネルギーを供給する巨大太陽発電パネルと高速モノレールが整備された快適な居住区域。 ◆タ行 第11方面軍域重要107号(だいじゅういちほうめんぐんいき じゅうようひとまるごう) スザクがクロヴィス殺しの容疑をかけられていたときの容疑者番号 体力バカ(たいりょくばか) ルルーシュがスザクの身体能力の高さを評価するときに使用する言葉。スザクに対する尊敬の念と、自己卑下の気持ちが入り交じっている。 ダリオ・トーレス 第7話?において、ルルーシュがブリタニア帝国の兵士を装ったときに使った名前。 男女逆転祭り(だんじょぎゃくてんまつり) ミレイが企画する生徒会イベントのひとつ。男女逆転のコスプレ? Cheese-kun(チーズくん・ちーずくん) 大手ピザチェーン店「ピザハット」で使用しているキャラクター。登録商標。会員向けのコンテンツで使われている。本編では、C.Cが集めているポイントの台紙に登場。 チーズぱぱ、チーズまま、チーズにい、チーズちゃん、チーズいぬの5人と一匹家族。 ◆チーズくんとは↓ http //www.pizzahut.jp/kids/secret.php チェス コードギアスの世界観の象徴ともいうべきもの。 白と黒、正義と悪、盤上で繰り広げられるマス取りゲーム、世の無常、などを語る。 谷口悟朗監督は「白・黒という二元論を物語の入り口として、二元論では語りきれない世界観を語りたい」といっているが、まさにそれがこのチェスに象徴されているといっても過言ではない。 本編ではルルーシュがプレイしている。 デバイサー ナイトメアフレームの操縦者の別名? 第7世代ナイトメアフレーム「ランスロット」の搭乗者(=スザク)のみがそのように呼ばれる可能性大。 ランスロットの特殊エンジン部?と、ロボットの部位をつなぐ媒介者としての意味合から、デバイサーという名前がついたと想像される。 デバイサーストレス ナイトメアフレームとデバイサーとの間で、マン・マシン インターフェースを確立した際に発生する障害のひとつ。稼働率と密接に関係している。 デバイサーポイント デバイサーの通常稼働率をさす。機械との相性というべきか。スザクの場合、第7世代ナイトメアフレーム「ランスロット」の通常稼働率(相性)は94%。 友達(ともだち) 実の父親にさえも裏切られたルルーシュの最後のよりどころ。基本的にはスザクだけがこのカテゴリに属する。 ◆ナ行 ナイトメアフレーム いわゆるロボットのこと。現在第6世代まで普及しており、ロイドが開発した第7世代は、それまでの第6世代とは異なる発想で創造された。第7世代は、世界に一機のみ。 ナンバーズ ブリタニア帝国との戦いに敗れた国民の、総括的蔑称と思われる。ロイドはエリア11に住むナンバーズ枢スザクを、ナイトメアフレームランスロットの騎士として採用したため、ランスロットごと基地から追い出された。 日本解放戦線(にほんかいほうせんせん) ブリタニア帝国の圧政から、日本の解放を目指すテロリスト集団。現在のリーダーは藤堂。尊王攘夷を信奉している集団で、京都にいると推測される天皇家の末裔?に心身を捧げているようだ。 本拠地を浅間連山に置き、中部から北陸にかけて勢力を広げている。 ネコ スザク自身はキライじゃないのに、なぜか嫌われてしまう動物。第5話?で登場したネコは、第6話?においてゼロのマスクを盗み出し、アッシュフォード学園に一騒動起こす。第7話?においては、スザクとシャーリーの事故チューに一役買う。 ネコ祭り 生徒会が企画したイベントのひとつ。埼玉ゲットーの一件の翌日に打ち合わせの予定が入っていた。
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シークレット オブ エヴァンゲリオン part30-401~406 401 :・シークレット オブ エヴァンゲリオン :2007/05/10(木) 20 52 08 ID S4FcrDWG0 原作準拠編、キョウヤ編、ヒトミ編で分岐するそうでとりあえずキョウヤ編です。 ネルフの諜報部に所属する剣崎キョウヤ。彼は碇司令の命を受けネルフアメリカ支部へ向う。 彼は支部を立つ飛行機の中、アメリカ支部の消滅を無言で見つめていた。 「ある物」を運んだ後、司令碇ゲンドウに命じられネルフ内勤になったキョウヤ。 大学時代に同級生だった加持リョウジや葛城ミサトに支部消滅の関与を疑われるが 全ては任務であり、答える必要はないと疑いを晴らそうとすらしなかった。 副司令冬月の命令で鈴原トウジをエヴァ3号機の実験に送る。 その際に、チルドレンに接触したキョウヤはレイに会った時に謎の感覚を覚える。 彼は自分の身に何が起っているか知らなかった。 その後、碇シンジに届いた脅迫状を調査することになり、相棒のホークと共に活動する。 シンジに届いた脅迫状に精製前のLCLが付着していたことを知り技術部に接触 赤木リツコの助手である加賀ヒトミと知り合う。エヴァに脅威を覚える職員がいるらしい。 調査をすすめると「これ以上エヴァには乗るな」その脅迫はレイの居室にも描かれていた。 脅迫の件で訓練上がりのレイとアスカに警備を増強する件を伝えるキョウヤ。 レイに呼び止められた時何者かによって狙撃される。レイを庇ったキョウヤの前で 弾丸は何もない空間で弾かれた。「A.T.フィールド・・・」と呟くレイ。 その後、鈴原トウジを乗せた参号機は13使徒バルディエルとして覚醒。 レイとアスカは敗北し、戦闘拒否するシンジにゲンドウはダミープラグを使用 シンジのコントロールを離れた初号機はバルディエルを倒し中のプラグを握りつぶす 中に親友の姿を見たシンジはエヴァで脅迫するが強制停止を喰らいチルドレンを辞任する。 402 :・シークレット オブ エヴァンゲリオン :2007/05/10(木) 20 53 01 ID S4FcrDWG0 司令に呼び出されたキョウヤは松代実験場の爆発事故は使徒によるものではなく人為的な可能性があると聞かされる。 松代の件の調査を外され、キョウヤにリツコの検診を受けるよう命じられ不信を覚える。 狙撃の件でマギにデーターが残っていなかったことから内部の犯行である確信を深める。 ミサトに頼まれシンジを駅まで送ることになったキョウヤ。 父さんの命令に従うことがそんなに大事なのかと問いかけるシンジにキョウヤは 生きる意味を失っていた自分を拾ってくれた司令に報いることが全てだと答える。 「父さんの人形」とシンジに言われたキョウヤはスイカ畑で加持と話す。 加持にネルフに入り二重スパイをする理由を聞き、真実を知りたいだけだと言われる。 その場で狙撃を受けたキョウヤ。グラサンが取れた顔をみて加持は右眼が赤いと指摘する。 自分の身に起っている異変についてリツコに問うが守秘義務を盾にはぐらかされる。 独自に調査をすると第3使徒戦で重傷を負った際、人工進化研究所で施術を受けたことがわかる。 拒絶反応及び覚醒兆候なし・・・という一文に不安を覚えるキョウヤ。 第14使徒が襲来。初号機の覚醒により退けたがシンジがエヴァに取り込まれてしまう。 自身について副司令の問うが答えてもらえず。サルベージ計画の妨害を防ぐ為、警備増強を行う。 ミサトから狙撃の際、パターン青が検出されていたと聞き、レイからは人間は皆ATフィールドを持っていると聞く。 その後、サルベージは成功。シンジから謝罪されるが他人にどう思われようがかまわないと答える。 行方不明になった技術部若岳ミノルの調査をすると脅迫状が見つかる。 加持は全ての件がつながっていて裏には大物がいることを匂わせる。 技術部の香取ユウジから技術部は研究を発表できず、エヴァの完全制御も認められないと不満んがあると聞く 駿河ハジメは自分達もキョウヤもゲンドウにとっては使い捨ての駒だと語る。 リツコに自分は使徒なのか、人体実験をしたのか問い詰めると実験は済んでおり実践だったと口を滑らせる。 403 :・シークレット オブ エヴァンゲリオン :2007/05/10(木) 20 54 07 ID S4FcrDWG0 ミサトに若岳の件を報告していると爆弾を投げられる。発動するA.T.フィールド その後、諜報部により若岳は捕らえられる。尋問し脅迫状については認める。 背後関係について問うとゲンドウの進める「人類補完計画」を止めようとしたと言う。 E計画とは別物というそれについて聞こうとするが目の前で若岳は毒で死ぬ。 ゲンドウに命じられ加持抹殺の為、廃工場に向ったキョウヤに「遅かったな」と言う加持 闇の組織ゼーレについて聞き、ミサトのことを頼まれた後、銃を撃つ。 ミサトと協力し加持の残したチップ、人類補完計画とサードインパクトについて調べることに ダミープログラムがコピーされたと話を聞く。ある物こと4号機を制御し妨害がある可能性を指摘する。 その際、リツコは群体である人を個体にするのが人類補完計画だと情報をもらす。 駿河と香取の2人を拘束しようとするが既に二人は姿を消していた。 ダミーシステムの外部書き換えにはデータと起動権限が必要と聞き、加賀を疑うキョウヤ 日向にシステムのロックとハッカーの逆探知を頼んだとき15使徒が来襲。 ロンギヌスの槍が引き抜かれた瞬間、キョウヤの身体に異変が起り零号機の戦闘風景が見える。 リツコに問い詰めるキョウヤ。 「人の心を失っていたようなあなたが、そんな身体になって初めて人間らしい感情を抱いている。 でもそれでいいのかもね。全てが知りたいならあの人に尋ねなさい」 第16使徒襲来。レイはシンジを守るため零号機を自爆させた。 ゲンドウに真実を問うキョウヤは銃で撃たれる。「まだ半覚醒か・・・槍を回収するのは無理のようだな」 真実を知る為のヒントとして人工進化研究所にいるレイに会ってみろと言われる。 3人目のレイと水槽に浮かぶたくさんのレイを見るがキョウヤ自身の真実はまだわからなかった。 マギに不正アクセスがあり調査に向う。だが先に向ったホークが赤木を殺害していた。 その後、行方不明の駿河より話があると言われ芦ノ湖湖畔に向う。 そこに居たのは渚カヲル。彼はキョウヤを自分と同じ遺伝子を持っていると言う。 頭に浮かぶ胎児のような物体のイメージ。カヲルはまだキョウヤはリリンに留まっており その方がいいと思うよと言って姿を消す。結局駿河は現れなかった。 404 :・シークレット オブ エヴァンゲリオン :2007/05/10(木) 20 55 03 ID S4FcrDWG0 リツコの拘束命令。アスカの発見。フィフスチルドレンの登場と事件が続く。 カヲルからゼーレの関与を聞き、部下からは駿河殺害の報告を受ける。 ゲンドウからゼーレがサードインパクトを起こそうとしていることと、自身に使徒の遺伝子が組み込まれたと聞く。 拘束されたリツコからサードインパクト後も人類を生き延びさせる碇ユイの箱舟計画。 だが碇ゲンドウの目的はエヴァにユイが取り込まれた時から変わった・・・と その後、渚カヲルはドグマへと降り、碇シンジの手によって殲滅された。 それをレイと並んで見つめているキョウヤ。シンジの嘆きを聞き、これがA.T.フィールドと理解する。 (カヲルと何度も接触しているとシンジが殺さずサードインパクトが発生する) ゼーレによるハッキング、戦自による本部直接占拠が開始される。 ミサトはシンジを助けに、キョウヤはレイを救出に向うがレイ自身にシンジを助けてと言われ引き返す。 すれ違う加賀とリツコは、ユイと融合し未来を歪めようとするゲンドウを止めると言って奥に向う。 シンジを送り出した瀕死のミサトを抱えるキョウヤにホークが銃を向ける。 老人に組する自分達は無事という嘘を哀れみながらホークを撃つ。 戦自の攻撃を自ら意思でA.T.フィールドを張り防いだキョウヤはミサトを4号機に入れる。 「生きて下さい三佐。ヒトとして生き延びることを許されなかった人類の分まで。」 カヲルのように4号機を動かすキョウヤの胸には銃弾の命中した後があった。 セカンドインパクトで家族を失い、人形のように生きてきた自分が人間でなくなって感情をもった。 加持の言葉を思い出し、最後に人間らしく死ねることに満足しながらキョウヤは眼を閉じた。 終劇 405 :・シークレット オブ エヴァンゲリオン :2007/05/10(木) 23 11 45 ID S4FcrDWG0 ヒトミ編 運び込んだ4号機を見に行くと責任者の加賀ヒトミと遭遇。アメリカ支部消滅の関与を問われる。 5000人の命が失われたことに憤るヒトミを冷めた眼で見つめるキョウヤ そのころ香取、駿河、若岳の三人は自分達にホークが接触してきたことを機に4号機奪取の計画を立てていた。 ヒトミは子供達の危険を減らすために開発していたダミーシステムでトウジを傷つけたことを悔やんでいた。 アメリカに行っている間、技術者の一人が初号機を奪取しようとし自殺したという話を聞く。 現在、4号機に関わっているスタッフの仲間だった為、技術部の感じるエヴァの脅威を気にするキョウヤ。 リツコはエヴァはヒトの手により制御できると話すが、その後の使徒戦でヒトミと共に暴走するエヴァを目撃。 使徒を捕食するエヴァを見て疑念を覚えるようになったキョウヤ。 初号機の元へ向うとヒトミがシンジを取り込んだエヴァの意思に脅威を示していた。 リツコは初号機の中にある碇ユイの意思が暴走を引き起こしたと告げる。 科学はヒトを幸せにするためにあるとヒトミは怒る。4号機の実験を凍結されサルベージに人員が回る。 深夜加持に呼び出されたキョウヤはセカンドインパクトがヒトの手によって引き起こされたことを知る。 ヒトミと話すと過去のサルベージ計画を調べら際にユイの残したレポートを発見したことを聞く。 具体的なことはわからないがエヴァはサードインパクト後の世界にも子供達に未来を残すためのもので 現在のネルフが使徒殲滅の為に子供達を危険にさらしていることは間違っていると言う。 自分の使命に誇りを持って取り込めるキョウヤを信頼するというヒトミを否定するキョウヤ 香取からダミーシステムの凍結解除を依頼されるが断り、若岳から不満をぶつけられる。 その後、サルベージは成功。司令に呼び出されたキョウヤは拉致された冬月捜索を命じられる。 自分の恩師とも呼べる冬月を心配するヒトミ。犯人と思われる加持の捜索を進める。 調査を進めるうちに人類補完委員会とサードインパクト、ネルフの関係に気づく。 冬月の発見報告の後、犯人である加持自身から会いたいと連絡が入る。 ゼーレの命を受けたホークに撃たれた加持。ネルフと委員会2つの補完計画が動いていると言い残し眼を閉じる。 ゲンドウに尋ねると真実が知りたいなら自分で見つけろ。でも仕事はしっかりこなせと言われる。 406 :・シークレット オブ エヴァンゲリオン :2007/05/10(木) 23 12 47 ID S4FcrDWG0 ヒトミと人類補完計画について調べると避けることの出来ないサードインパクトによって ヒトは個を失い一つの生物になってしまうのでヒトを人工的に進化させることでそれを避ける計画らしいと分かる。 冬月に確認するが否定とも肯定ともつかない返事をされる。 その後、ゼーレの接触を受けキール・ローレンツと話、協力することになる。 (断るとホークに殺される。) 駿河達から4号機を持ってゲンドウを攻撃する計画を聞かされる。キョウヤは時間稼ぎを頼まれる。 2重スパイとしてゲンドウにゼーレ接触の件と4号機について伝えるキョウヤ。 マギが警告を発したことで計画の発動を知るが、ダミープログラムの書き換えはヒトミが行っていた。 ゲンドウの行おうとしている間違った補完計画を止めるため・・・そういうヒトミにゼーレに踊らされていることを教える 碇ユイの補完計画も本当に正しいのか確かめてみろというキョウヤの言葉に冬月のもとに向うヒトミ。 子供達をs2機関搭載のエヴァと融合させる。人類の記憶をエヴァに託す。それがユイの計画だった。 2つの補完を受け入れられないと決めたヒトミのやるべきことは4号機を止めることだった。 あっというまに制止に成功。香取、若岳は口封じに消される。 ヒトミは自らテロに加担したことを告白し独房に入れられた。 司令の命令でヒトミは解放された。ネルフを危険にさらしたことに自責するヒトミに こどもの未来を守ろうとする信念は間違っていない。今は立ち止まるときではないと説得する。 逃亡していた駿河からフィフスが使徒のクローン体でアダムと接触させることでサードインパクトを起こそうとしていると聞く。 ヒトミはリツコの残したファイルからレイもまた使徒の肉体から作り出された存在だと聞く。 拘留中のリツコから地下の巨人はアダムではないと聞くがサードインパクトの危険はかわらない。 ヒトミがリツコの説得を続ける中、キョウヤはカヲルを止めるために動き出した。 カヲルはシンジによって倒され、戦自によるネルフの直接占拠が始まった。 ゲンドウを止めようとするキョウヤとヒトミに、ゲンドウのことは私が決着をつけるというリツコ 2人はアスカを助けに向かい弐号機に乗せる。 戦自との戦いで負傷するキョウヤだったが、全てを見届ける為2人で発令所に向う。 もう一つの世界があるなら人は誰しも平等に暮らせるはずですというヒトミのモノローグと共に終劇
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『ホテル『リオ』にて発生したテロリズム事件の続報です。 現在までにホテル客、従業員ら10名以上の殺害が確認されており、内部にて立てこもり続けるテロリスト達と当局とのにらみあいが続いています』 現在、世界規模でとあるニュースが報道されている。 そのニュースとは南米のホテル『リオ』で起こったテロ事件である。無論、犯人としてあの3人のことも報道されている。 それをどこかの寮からテレビで見ている神父の姿が。その神父の部屋に一人分の青年の声と足音が近づき、ドアを開けた。 「神父様、お食事の時間ですよ。どうなさったんですか?」 「ああ、もうそんな時間だったのですか。すぐ行くと寮母さんに伝えてあげてくださいね」 「早く来てくださいね」 青年が去り、扉を閉じる。 そして青年が去った後の部屋で、神父…アンデルセンが笑みを浮かべ、誰にともなく呟いた。 「踊れ踊れ化物共(フリークス)。地獄を見せろ、この私に」 第六話『ELEVATOR ACTION』(2) 「スナイパー、配置を完了しました」 「おい!カメラと報道屋を下がらせろ!」 「道路封鎖のほうはどうなっている」 「突入隊『ヤナン』『ダガラン』両分隊準備良し」 その頃、ホテルの外のテント。 特殊警察の面々が作戦会議を行っている。その目的は無論、テロリストとして報道されているアーカード達を逮捕…いや、殺害するためだ。 その最奥の席では、白いスーツに白い帽子を被った色黒の髭男が笑っている。 そして、命令は下された。 「突入!突入開始!一刻の猶予もなく突入を開始し、即刻射殺せよ!繰り返す、拘束無用!即刻射殺!」 その声と同時に、外にスタンバイしていた突入隊がなだれ込む。その手にはアサルトライフルや機関銃といった強力な重火器を持って。 そのテントの中で、特殊警察の上層部らしき初老の男が冷や汗をかきながら、白スーツの男へと問いかけた。 「これで…これでよろしいのですな?Mr.トバルカイン」 「GOOD.GOOOD.VEEERRYY GOOOD.」 『トバルカイン』と呼ばれた白スーツの男が、手を叩きながら賞賛を浴びせる。 ここでトバルカインが初めて警察上層部の男へと向き直り、歯を見せて笑った。まるで吸血鬼のような、ギザギザの鋭い歯を見せて。 「せいぜい気張る事だ諸君。老いも病(やまい)もない国へ行きたいのなら」 TVの映像がスタジオのものへと移り変わる。いつの世でもこういう場合は二通り、この後に起こることが予想できる。 一つは一度その報道を中断し、別のニュースを流す場合。そしてもう一つは… 「TVクルーがホテルを写さなくなりました」 「突入する気か、馬鹿どもめ」 そう、突入する場合だ。もしテロリストがTVを見ていた場合、突入の瞬間が移されていては動きが気付かれ、最悪の場合人質が全員殺される場合がある。 それを避けるために、一度スタジオへと映像を切り替えるのだが、大抵の場合これが合図となって突入に気付かれる…と、話がそれた。 とにかく、インテグラはこれを突入と判断し、ウォルターへと向き直って聞く。 「正気とは思えない。アーカードは、あいつはどうするだろう?」 「彼にとっては目的達成の至上命令の単なる障害物でしかありません。 闘う意思で彼の前に立つ者を、彼がどうするか…お分かりでしょう?」 戦意がある相手がアーカードの前に立った場合、それがどういう結果をもたらすか…インテグラにはよく分かっている。 それはつまり、全力の闘争。戦いそのものを楽しんでいるため、手加減はするかもしれない。が、少なくとも容赦はしない。 アーカードなら人間相手でもそれをやる。だからこそインテグラはウォルターへと問いを続けた。 「それが人間だったとしてもか?ただの人間だったとしてもか?」 「お忘れですかお嬢様。彼は正真正銘の化物なのですよ」 「こちらキート分隊、エレベーターフロア確保」 「感度良好、実行されたし!フロア確保!」 「こちらストイ分隊、通路フロア確保!」 「準備完了、実行されたし!通路確保!」 ホテル内部。特殊警察分隊が、各階の各フロア制圧へと乗り出した。 フロント、エレベーター、通路と、順番に制圧を続け、最前衛のデイロ分隊がスイート前へと到達。突入の準備を行う。そして… 「後衛準備完了!前衛デイロ分隊!突入!突入!突入!(ラッシュ!ラッシュ!ラッシュ!)」 「最上階スイートフロア前、デイロ分隊。ラージャ。突入を開始する。READY…!」 デイロ分隊隊長が銃を構え、隊員へと準備を促す。そしていざ突入しようと構えたとき、異変に気付いた。 ほんの僅かだが、部屋の扉が開いている。何かの罠か、それとも相手が油断しているのか… とにかく用心はし、改めて銃を構える。そしてハンドシグナルでカウントダウン。3、2、1…突入。 扉を蹴り開け、隊員全員を部屋へと飛び込ませる。が、誰もいない。犯人どころか、生物がいた形跡すらない。 「探せ!階下には行きようがない!用心しろ!」 命令とともに、隊員が部屋の捜索を始める。無論銃は構えたままだ。 探し続けること数分、隊員の一人が何かを見つけ、隊長や他の隊員を呼び寄せる。そこにあったのは… 「なんだこれは…棺…か?」 そう、アーカード愛用の黒い棺だ。隣にはティアナの棺が置かれている。 しばらく見ていると、隊長が気付いた。黒い棺には何かの詩が書かれている。何なのか分からず、とりあえず読んでみた。 「何か書いてある…『私はヘルメス。私は自らの羽を喰らい、飼い慣らされる』…?なんだこれは」 「私の棺にさわるな」 読み終えたところで、後方から何者かの声。隊員が驚き、素早く振り向く。この状況でも銃を手放さないのは流石プロといったところか。 …そして彼らは見た。アーカードを、最凶の吸血鬼であるあの男を。ちなみに何故かいつもの服装である。 「!! FREEZE(動くな)!」 素早く銃を構え、アーカードへと向ける。だがアーカードは意にも介さない。 「私の棺にさわるな。わたしのひつぎからはなれろ」 「撃て」 号令とともに、轟音。分隊の持っていた大量の重火器が火を噴いた。 それらの全てはアーカードの体を捉え、破壊。破壊。破壊。全身の組織が砕かれ、血漿とともにぶちまけられる。 そして全員がマガジン一つ分の掃射を浴びせる頃には、アーカードの体はもはや原型が分からないほどに粉々にされていた。 「動くなといっただろうが、変態野郎」 普通ならばこれだけ撃てばさすがに死ぬだろう。彼らもそう思っていたし、目の前の惨殺死体を見ればそう思っても無理はない。 「元より射殺命令が出ていますが、撃ちすぎです。殺りすぎ(オーバーキル)でしょう、こりゃ」 「知るか。念入りに殺せと言われたろ。しかしこいつ一体何なんだ?ただのバカか?」 「知るか。お偉方の事情じゃねえか。何しろ仕事は半分済んだ」 「あと二人、かたわれの女がいたはずです」 「よし、すぐ探し出せ!発見しだい即刻こいつの様に射殺しろ!」 だが、アーカードはその「普通」の範疇には入らない。 「走狗(いぬ)め」 だからこそ、自身の体がこの状態なのに喋る事ができるのだし… 「なるほど、たいした威力だ。しかし走狗では私は倒せない。狗では私は殺せない」 こうやって体を再生させ、何度でも蘇る事ができるのだから。 それを見ている分隊は、固まってしまっている。それは目の前に存在する『わけのわからない何か』への恐怖だというのは言うまでもない。 「化物を打ち倒すのは、いつだって人間だ」 体を再生させたアーカードは、すぐさま口を開き、手近にいた隊員の首へと喰らいつく。 そしてそのまま思い切り上体を振りまわし、その隊員の首を胴体から別れさせた。 そのまま首から血を吸い取り、放り捨てる。 「ニィ(2)」 数を数えると同時に、右腕を一閃。隊員を腰の辺りから真っ二つに引き裂いた。 「3」 後はもはやアーカードの独壇場。片端から引き裂き、片端から砕き、片端から穿つ。 それが終わる頃には、その部屋に生きている隊員はもはや隊長一人だけになってしまった。 両手に血を滴らせながら、アーカードが隊長へと迫る。無論、殺る気だ。 「ああ、あ…あああああああ!!」 恐怖に叫び、逃げ出す隊長。扉は開けっ放しにしてあるので、すぐに逃げられるだろうと思っていた。 だが、脱出の寸前、手を触れていないのに扉が閉まり、直後に鍵がかけられた。 何が起こったのかわからず、混乱しながらドアノブを掴み、開こうとするが…やはり開かない。 さて、ここでもアーカードが何かをしたわけだが…何をしたのかを説明しよう。 吸血鬼には、強力な魔法や魔術という特殊能力を扱えるものが存在するという。アーカードもそれを扱える種類の吸血鬼だ。 アーカードはそれを使ってドアを遠隔操作し、閉じて鍵をかけるということをしたのだ。 もっとも、隊長はアーカードが吸血鬼だということを知らないので、何をしたのかなど知る由もないのだが。 「開かない」 後方から化物の声。隊長がおそるおそる振り向くと、化物の口には先ほど殺された隊員の体。首に喰らいつき、そこから血を吸っている。吸い終えると、ゴミのようにその場に放り捨てた。 隊長はもはや思考が恐怖に支配されてしまうが、それでも化物へと銃を向ける。ただ単に恐怖から逃れたいだけなのかもしれないが… 「ばッ、ば…化物ッ!」 「よく言われる。それと対峙したお前は何だ。人か、狗か、化物か」 隊長の脳内には、もはや恐怖以外の何物も存在しない。そしてそれが限界を超えた。 限界を超えた恐怖は、それを取り除くための凶行へと人を駆り立てることがある。この隊長の場合もそうだ。 そして隊長は銃を頭に押し付け、引き金を引き、自らの命を代償に恐怖から逃れた。憎々しげな表情のアーカードを見ながら。 「うっわ…」 壁の中からセインがその一部始終を見ていた。人が死ぬ瞬間も、分隊の惨殺死体の山も。 (もし今見つかったら、私も…?そんなの嫌だ…怖い…!) アーカードはセインの存在には気付いていないようだが、セインにはもはや心に余裕などない。 目の前で人が沢山殺されたのだ。無理もない。そしてアーカードが敵に容赦しないのも理解した。 ならば自分がここにいることが、そして自分が彼らの敵だとばれたらどうなるのか。それを彼女に想像させるのは容易。すなわち…惨殺。 セインの心には、もはや恐怖しか残されていなかった。 『セイン、そちらはどうなっている?何故か映像が来ないのだが』 タイミングよく、スカリエッティからの通信が入る。セインにとっては天の助けといったところか。 無論、通信だけであってスカリエッティ自身が来たわけではないのだが、それでもこの状況で知っている人物の声が聞こえるのは大きな安心になる。 幾分落ち着きを取り戻したセインが、スカリエッティの問いへと答える。 「…多分、その方が何倍もマシだと思う。 あのアーカードって吸血鬼が警察を全員殺して、部屋の中が惨殺死体の博覧会みたいな状態になってるから…」 「…もういいぞ。出て来い」 アーカードが、先ほどの死体の方を向いたまま、ティアナ・ヴィータの二人へと言う。 それに応じ、ティアナが潜んでいたクローゼットのドアを開け、そこから出てきた。 ちなみにヴィータは未だに寝ている。この状況でも眠れるとは、図太いというかなんというか…先ほどの騒動のせいで悪夢を見てうなされているようだが。 …まあ、それはおいといて、今はティアナの様子を見るとしよう。 クローゼットから出てきたティアナが最初に見たものは…いまさら説明の必要はないだろう。デイロ分隊の惨殺死体だ。 それを見て露骨に拒絶反応を見せるティアナ。だが、アーカードは意にも介さず次にとる行動を指示した。 「準備しろ。脱出するぞ」 そう言うと、アーカードは自分の棺から愛用の銃を取り出す。 だがティアナは動かない。アーカードへと何かを言おうとして…そして言った。 「あの…マスター…」 「どうした、ぐずぐずするな」 「この人達…ただの人間です」 「…だからなんだ」 「倒したほうが本人のためっていうグールでも、倒さなきゃいけない敵の吸血鬼でもないんです」 「だからなんだ」 「この人達は、ただ上司の命令で来た何の罪もないただの人なんですよ! いくら向かってきたからって、何も知らないただの人を殺す必要なんかあったんですか!」 ティアナがアーカードを問い詰める。まるで責めるかのように。 確かに、人間の感覚ならばこれは到底許されることではない。それは体はともかく、心が人間であるティアナにとっても同様だ。 だが、アーカードはそれに胸倉を掴んでの反論を返した。 「だからなんだドラキュリーナ!鉄火を以って闘争を始めるものに人間も非人間もあるものか! 彼らは来た!殺し、打ち倒し、朽ち果てさせるために!殺されに、打ち倒されに、朽ち果たされるために!それが全て!全てだ! 闘争の契約だ!彼らは自らの弱いカードに自らの全てをかけた!そういう事だ!殺さなければならない! それを違えることはできない。誰にもできない唯一つの理だ。神も、悪魔も、私も、お前も」 アーカードの反論に対しても、ティアナは納得した顔をしない。 それを見たアーカードは何を思ったか、ティアナから手を離した。ティアナもアーカードの行動の意図が分からないらしく、首をかしげている。 「…いや、それだ。それこそが」 「…?」 「行くぞ、ティアナ。せいぜいうす暗がりをおっかなびっくりついて来い」 「…はい!」 TO BE CONTINUED 前へ 目次へ 次へ
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夏の終わりの続きです。 ==== 目を覚ました時には診療所のベッドで寝ていた。過呼吸と栄養失調が重なったんだと、梨花が監督に話をしていた。 気を失う前に私を呼ぶ梨花の声が嬉しかった、私を抱きすくめてくれた時に触れられたところがまだ熱く感じながらぼんやりしているとカーテンをあけて梨花と監督が足音が近づいてきた。 「みぃ~☆沙都子起きて大丈夫なのですか?」 「え、ええ…ご迷惑をかけてしまいましたわね…」 「いいんですよぉ~沙都子ちゃんのすべすべお肌に触れられるだけでこの入江は満足ですから」 「みぃ~沙都子、寝てても作動するトラップを仕掛けるのですよ☆」 「アハハハ診療所にトラップとはおちおち診察も出来ないですねぇ~」 「沙都子の身の危険を守るのが第一なのです」 「そうですわね…」 そんな他愛無い話を久しぶりにするだけでも固く閉ざしてしまった心が開かれるような気になっていた。このままなら多分何事もなかったかのように振舞うことが出来る、そう安堵しかけた頃監督が席を外す。途端に口を紡ぎ、掛け布団に視線を落とす。遠くでひぐらしが鳴いている。もう夕方か。 突然梨花の小さな手が私の頬に触れた。あわてて顔をあげると梨花が穏やかな笑顔で私を見つめる。 「沙都子、ボクに何か話があったのではないのですか?」 「え?」 「お探し猫さんだったのです、にゃーにゃー」 ―ヒクッと身体が突っ張る感覚が走る。 確かにあの時私は自分の梨花に対してのもやもやとしたものがあるというのを梨花に話したかった。話したらきっと梨花なら分かってくれる、あわよくば答えを教えてくれると思ったぐらいに。 前みたいな関係に戻りたかった。隣で梨花が笑っていて欲しい、私の作ったご飯を美味しいと言って食べて欲しい。それが出来ない全ての原因である私から歩み寄る事で、すぐに実現するとなると楽しみで仕方なかった。 そして気づいてしまった。 ―私が梨花を好きだと言う事が。 今になって思えば梨花に対しての思いが恋心なんて誰に聞かなくたって分かるくらいに梨花と私の間に入るもの全てに嫉妬していた。そう、黒いもやもやとした感情は嫉妬という名の負の感情。だからきっと赤坂さんに対しては梨花がここぞとばかりに嬉しそうに語るからその想いが特別強かった。 答えを知ってしまってから、なぁんだそんな簡単な事なんだと思えた。簡単な事だけどとても苦しいものなんだと気づくのに時間はかからなかった。 ―答えは簡単。私が女で梨花も女だから。世間一般的に異端ではないかと思う。だって女の子は男の子と一緒にいるのが普通でしょ?魅音さんが圭一さんを、詩音さんがにーにーを好きになるのが普通でしょう? 女の子が女の子を、私が梨花を好きになるという「普通」ではない想いは誰にも知られてはいけないんだと思った。 この想いを梨花に知られて梨花に軽蔑され、冷たくされるのが、一緒にいられなくなるのが怖かった。 雛見沢の人たちが冷たかった時、梨花がいてくれたから辛くなんかないんだって思えたし梨花が一緒にいてくれるから何だって出来たんだと思う。だからそんな梨花と一緒にいれなくなるのが怖かった。 ――この想いは絶対梨花には悟られてはいけない!!絶対に! 「え、あぁ…ごめんなさい何を話そうとしていたのか忘れてしまいましたわ…」 「…みー?本当なのですか沙都子」 「ええ、なんだか思い出せませんの」 「沙都子、ボクの目をみるのです」 じっと私の目の奥にある何かを知ろうと漆黒の瞳が私を射る。目が離せない。私はいつもそうだった。 嘘をつくと梨花にこうやって目を見据えられていつもごめんなさい、と謝っていた。だからいつからか梨花には嘘をつくことをしなくなった。出来なくなったという方が正しいのかもしれないけれど。 梨花の瞳は大きくてとても綺麗で、問い詰められている状況なのに梨花の瞳の中に困った顔をした私がいてキラキラと輝いて素敵だった。 フと、固い表情を和らげた梨花が言う。 「沙都子…痩せてしまったのです」 「ふぇっ!?」 「自分では分からないのですか?ほら―」 ―ふわり。視界が黒に覆われたと同時に私と同じシャンプーの匂いと梨花の匂いが混ざった甘い香りが鼻腔をくすぐる。 「…こんなにも簡単に腕がまわせてしまうのですよ、にぱ~☆」 「…り、梨花」 「沙都子に触るのは久しぶりなのです…実に暖かいのです」 鼓動がはやくなる。体中の血液という血液が一気に頭に巡ってくる。目の前の梨花の髪からは甘い匂い、耳元で私に囁やきながら聞こえる少しかすれた声、伴う吐息、私を包む梨花の柔らかい肌が…!!!! 好きってわかっただけでこんなにもおかしくなってしまうものなのか? ――梨花ってこんなに柔らかかった!? どくどくと血液が流れる音がうるさい、うるさいうるさい逃げろ逃げろにげろにげろ逃げてこの想いどこかへ捨ててきてしまえ! 前の幸せな毎日に戻れるためなんだから!梨花と毎日笑って過ごせるんだから! 「…ゃ」 「沙都子?どうしたのです―」 「―めてっ!…やめてくださいまし!!!!!!」 ドン、という音と共に弾き飛ばされた梨花が床にしりもちをつき、何が起こったのか理解できない梨花は目を白黒させてうろたえていた。 「さ、…沙都子…?」 「~~っ! わ、私に触らないで下さいませんこと!?」 「………え」 かっと瞳を見開いた梨花が私を覗く。心なしか顔が蒼ざめている。言い過ぎたと思っても時既に遅し。梨花は自分に対しての拒絶反応をなんかの発作か何かと思って私を安心させようとするためか抱きしめようとする。 今の私は梨花に触れられてはいけない気がした。だから両腕を大きく振り被り私に近寄ってくる梨花に触れられないように一心不乱に腕を振る。 ――こないで、ごめんなさいこないでこないでコナイデお願い梨花を傷つけたいわけじゃないノだからお願い気づいて。私が貴方を嫌いだから近寄らせたくないワケジャナイ、アナタが好きだから。触れられるのがコワイカラ…アナタに触れられてしまったら私はもう気持ちを抑えられない!ダから、お願いごめんなさい気づいてゴメンナサイゴメンナサイ ドタンバタンと大きな音を立てて暴れていたため、監督が注射器を持って私の元へ駆け寄った。 ケンカは強くなさそうだけど、監督だって成人男性。だから私の抗いなんかは簡単に取り押さえられてプスリと注射をされる。多分麻酔か何かかもしれない。注射をされてすぐに眠気が襲ってきた。 うつろいゆく意識の中で梨花と監督が話している、どうしてこんなことに?ボクが悪いのです、ボクが全部悪いのです。 そう伝える梨花の声は泣いていたよう、に 感 じ た―― ――――― 自分の梨花への気持ちに気づいて以来、拭い去ることなんか出来なくて日に日に想いを増すだけだった。 先日知った黒い感情、嫉妬の気持ちも強くなるだけで私がしたくても出来ない事を平気でしてのけてしまうレナさんや魅音さん、圭一さんや赤坂さんには悪いと分かってはいてもついつい冷たい態度をとってしまっていた。 そしてその対象となる梨花に対しては私の気持ちを悟られたくないがために、素っ気無い態度をとるしかなかった。 本当は梨花の髪に触れて滑らかさを知りたい、身体に触れて温かさを知りたい、目に映っている私を見てみたい…欲望は尽きないというのにそれが出来ないことが辛くて、梨花の姿を見るのも辛いくらいになっていた。 だから出来るだけ梨花と二人きりにならないように学校から帰ったら何かしら言い訳をしながら出かけるのが日課になった。 それでも「あの頃」決めた約束事はちゃんとこなす。一人で買い物に行くのはあまり、いや正直全然楽しくなんかなかった。以前の村とは違い、みんな優しくしてくれる。子供二人で生活してくれるから色々とおまけもしてもらえる。梨花と一緒だったらもっともっと楽しいはずなのに、もっともっと毎日が光っていたのに今の生活は何も光っているように感じられなかった。 人を好きになるというのがどういうものか分からなかった私は、正直なところ梨花にどう接したらいいのか分からなかった。 とりあえず自分の中のルールとして私の気持ちは絶対悟られないというのが大切だ。ポーカーフェイスは部活のおかげとトラップのおかげで得意になった。部活が始まった当初は梨花に「沙都子は思っていることがよく顔に出るから分かりやすいのです」なんて言われて罰ゲームになった事もよくあった。逆に梨花はいつでも表情を読み取るのが難しくそれを指摘したら「世の中を上手く渡るコツなのです☆」とかなんとか言ってた…あ、だから私もそうするようにしたんだっけ。 思えば、私が何かある度に梨花は何も言わなくても私を導いてくれていた。 そして今梨花はきっと私が何かに悩んでいることについて頭を悩ませているのかもしれない。言ってしまえば楽になるのは分かっているけれど、でもこの悩みだけはいえない。梨花にいえない事は誰にも言えない。言いたくないから多分梨花も何も言わないんだろう。でもそれがもし梨花の心に深く傷をつけているのだとしたら私は一体どうしたらいいのだろう。 「沙都子ちゃん、今日はカボチャが安いよ!」と言う八百屋の主人の言葉ではっとなる。 「お、お気持ちは嬉しいのですけど…カボチャはまだお家にありますの。ですから今日は野菜炒めを―」 「そうなのかい?だったら安くしていくからおいで」 「ありがとうございます、ですわ」 野菜炒めは私の得意料理でもあり、梨花の好物でもあった。 そういえば教えてもらった野菜炒めが上手く出来なくて、悔しくて泣いたこともあった。 「今感じているものがつらいと思うのならそれを試練だと思うのがいいのです、その試練を乗り越えた時にはそれに見合うご褒美がある のですよ。沙都子はとてもとても頑張っていますのです、だからその頑張りはちゃんとオヤシロさまがみているのですよ。」 「ご褒美…」 「はいなのです。沙都子はえらいえらいなのですよ。 それに、沙都子の失敗したご飯も沙都子の味があって美味しいのです。みんなは沙都子の頑張っている料理を食べたことがないから かぁいそかぁいそなのですよー☆ボクは幸せモノなのです、にぱ~☆」 あれだけ毎日のように野菜炒めたくさん食べたら普通飽きるもんじゃないのかと思うんだけど、梨花はたくさん食べたから余計に好きになったなんて言っていた。不思議。えーっと人参、ピーマン…もやっぱり買わなくちゃいけませんわね、もやしと…ってあれ?私今何考えてたっけ…えっと梨花の好物、あぁそうそう、今夜のオカズは――。 ===== 私が部活メンバーからの心配を受けた日に、明らかな拒絶反応を沙都子から受けた。 きっと聞こえていないだろうという甘い期待は見事に打ち砕かれたのだった。そうでもなかったら沙都子が私を拒絶するわけがないんだ、とそう自分に驕りがあったから…だけど。 病院で暴れてからというもの、沙都子は一人で学校へ行くことがあったり放課後も一緒に帰らなかったりと今までそれが当たり前だったかのように二人一緒に住んでいるのに別々に行動することが増えた。会話もどこか余所余所しく、この光景どこかで感じたことがあるなと思い出すと笑えることに沙都子と同居を始めた頃のようだった。 そんなぎこちない灰色の毎日が続いたある日の事だった。 沙都子が買い物に行っている間日ごろの沙都子への気遣いと、昼間の体育で疲れがたまっていたのか気づけば眠りの体勢になっていた。カナカナカナカナとひぐらしの鳴く声をBGMにガチャリという異質な音と共に沙都子が買い物から帰宅した。今までは買い物は一緒、だったけどここ最近では一人で行くことが多くなったからどちらかが家に必ずいて一緒にただいまを言わなくなってもおかえりなさいを言う事も聞く事も出来たのだが。今日は梨花からのそれがない事に違和感を覚えたのか 「梨花?いないんですの?」 疑問を投げかけながら買ってきたものを冷蔵庫に入れようとする沙都子のとたとたという足音がする。本当は飛び起きておかえりなさいと言ってあげたい。いつもの作り調子でもいいから少しでも沙都子と話したかった。 だけどそれすらをも行動にうつせないくらいの身体のだるさで瞑っている瞼を開くことも辛かった。 沙都子と過ごしているのにこんなにも辛い日々もあるのね、と今まで感じたこともない後悔とそれに伴って最近ちゃんとご飯食べてなかったからだわ、という生活感溢れる後悔を頭の中で反省した。 梨花?と襖越しに小さく私を呼びかけスッと音をたてて襖が開く。 「梨花?電気もつけずに………寝てるんですの?」 「……」 目を開けるのも気だるいくらいなので返答をする事も辛かった。だからここは寝たふりでいよう、そう思った。これだけ疲れているのだから目を瞑っていれば少しくらいは寝れるだろう、目を覚ました時には沙都子のちょっと失敗した料理を食べることが出来る。今日は何のご飯なんだろう、と働かない頭でぼんやりと考えていた。 「梨花、夏でも何かかけないと風邪ひいてしまいますわよ」 寝ている私に声をかける沙都子の優しさがとても嬉しかった。最近はこんな事すらもなかったから嬉しくて心が熱くなる。 返答がない私を見て溜息を吐き、仕方ないですわねと押入れからタオルケットと枕を取り出してくれた。 全く困った梨花ですこと…なんて軽口叩きながら本当に怒っている様子ではない声色を聞いて、今のような生活になるちょっと前の沙都子との日々を思い出してどうしてこんな事になってしまったんだろうと嘆いた。 お腹にはタオルケットが優しくかけられ、頭をゆっくりと抱え枕を敷いてくれた。 夕食の準備をするんだろうと私も寝ようと意識を持っていったと同時に頭に何か触れる。この温かさと優しさをもつのは沙都子の手。 「ごめんなさいね、梨花。私が悪いのに梨花にまで気を使わせてしまって…」 謝罪の言葉をボソボソと口にしながら私の頭を撫でる。 沙都子が一体何に対して謝っているのか分からない、ただ沙都子から伝わる熱が嬉しくて切なくて嬉しくて眠るのが勿体無く感じた。少しでも長く味わっていたいその感触は頭から頬へと移動し、直接肌に沙都子のふにふにとした手が触れる。 沙都子にこうして頬を触れてもらったのは一体いつだったっけ、ああ思い出せない…そんなにも前の事でもないというのに私はこんなにも沙都子の肌を忘れてしまっていたんだと思うと心が切なくて、今この場で力を振り絞って起きて沙都子に聞きたかった。どうして私を避けるの、と。でも以前の世界みたいに沙都子に嫌われたくないからそんな事聞けない。 こんなにもこんなにも好きな人が今私のために断罪しているというのに私はそれを起きて許してあげることなんて出来ない。なんて、なんて弱虫な自分なんだろう…結局私は自分だけの事しか考えられないんだ。沙都子ならきっと私のように逃げないでいるだろうに。 暗いからばれないだろうと唇をかみ締めようとすると、指の気配を感じて即座にやめる。唇の輪郭をおぼつかない動きでなぞる。今までそんなことをされた経験がなく、ましてや沙都子からの刺激となると身体の中心が熱く疼いた。 ―ちゅ そんな私の唇に柔らかい感触を感じると同時に小さな水音がした。 ――今の…って何?…くち、びる…?沙都子の?…え?なんで?私、キスされた…? 「…―になっ………って、ごめんなさい」 私の枕元には涙声で謝る沙都子がいた。 ===== 家路へ向かう足取りは軽かった。 ぎこちない生活とは言え、梨花の食事の量が戻ってくれた。それは私が作った時に限ってだったけど、それでも嬉しかった。きっと気を遣ってくれているんだろうとは思うけど、そうやって嘘でもいいから形を作ろうとしたら本物になるんじゃないか、そういう淡い期待を抱きながら家に着いた。 少し遅くなってしまったかも。入り口が少し暗く感じガチャリ、と鍵を開け部屋に入るといつも聞くおかえりがない。元々防災倉庫だったのだから特別広くないこの部屋だけど、梨花がいないと思えるだけでとてつもなく広く感じる。 もしかして…バレた?いやそんなはずはない、だって今日だって普通だったじゃないか、と自分に言い聞かせ梨花を探す。あまり立派ではないけど愛着のある襖が閉まっていた、なんとなくここにいるような気がしていたけれど開いている隙間を覗けば明かりがない。物音もしなかったから多分寝ているんだろうとは思った。 襖を開くと案の定小さな寝息を立てて梨花は寝ていた。 …夏も過ぎてもうそろそろ秋だというのに何もかけずに寝てしまっていてはさすがに風邪までとは言わなくても体調を崩すのではないかと思い、起こしてみるも全く起きる気配がない。一つ溜息をつくとタオルケットと枕を取り出し梨花にかける。 布団を並べて寝る夜、最近はいつも梨花に背を向けるような形で寝ていた。たまに夜中に目を覚まして梨花を覗くと、梨花はいつも私のほうを向いて寝ていた。そしてその時私の布団はかけなおされている形跡があり、梨花がしてくれたんだと思うと涙が出た。いつでも私を見守ってくれているのに、それに応えられない自分が悲しい。 寝ている梨花の顔を覗き込んでみるが、何分部屋に明かりがないため分かりにくかった。 でも薄暗い部屋の中には私と梨花がちゃんと存在しているのが嬉しくて、ずるいなとは思ったけど少しそれに浸ることにした。寝顔はこんなに穏やかなのに起きている時はいつも悲しそうな表情を浮かばせているのが他でもない自分だという事に正直嬉しくもあり悲しくもあった。 「こんな事になってしまって…本当に申し訳ないですわね。ごめんなさい、梨花…私が悪いのに―」 きっと眠っていて聞こえないからいつも言いたくて仕方ない謝罪をボソボソと独り言のように口走る。頑張っている梨花を慰めるかのように頭に手を乗せ撫でる。髪は相変わらずさらさらで気持ちよかった。手を這わせ頬に触れる。肌もいつもと変わらずすべすべしていて気持ちよかった。そして私はある一点のみに意識が集中される。…微かに開き小さな吐息を吐く、唇。 ――今なら、誰も見ていない。誰にも気づかれない。大丈夫。 そんな声が頭の中で聞くよりも先に、私は梨花の唇を求めた。柔らかかった。 ―血が燃えた。私の中の血が燃え滾っている。 気づいてしまった。私はもう戻れない、と。 上っ面だけの親友でも構わない、それで梨花の傍にいられるというのならそれだけでも構わない、好きだった気持ちは忘れられる。そんな感情はもう今は微塵にもなくただ目の前の少女を自分だけのものにしたくて堪らなかった。止まらない気持ちを抑えることなんか出来るわけがない。もうこれ以上梨花の近くにはいられない、いつ梨花を傷つけてしまうかわからないくらいに梨花が好き。 だから私は決意した。 ――もう、この家から出よう 好きになって、ごめんなさい――― ===== 沙都子のキスはどういう意味だったのか、分からない。 好きになってしまってごめんなさい?誰が?沙都子?まさか、そんなことあるはずもない。だってあの子は私を拒絶してしまっているじゃないか。だからそんな甘い期待なんて抱かない。 裏切られた時の悲しみは果てしない、私の心はもう疲れているから出来るだけ傷つきたくない。所詮100年も生きた魔女とは言えども自分が可愛いのは当然だ。 そして生きる糧になっていた沙都子を傷つけたくもないから、私の思いは伝わることもなく、沙都子も私を親友以上の目でなんか見たことあるわけもない。だからだから、だから…「ありえない」。 キスをされてからというもの沙都子の行動が益々理解できなくなった。 今までは多少余所余所しかったり、出かけたりはしていたもののあの日以来から余所余所しいどころか前のような沙都子になっていた。授業中笑いかけてきたりお昼の時間も楽しそうにしていた。何かあったのかと思っても沙都子は何もないとの一点張り。おかしすぎる。 秋も近づいてきている頃、秋服を出そうという話になって押入れからせこせこと出していた。ついでだから、と言って押入れに入っている服を全部出してまとめていた。綺麗に畳めば少しですけど余裕も出来ますから、なんて私の服、梨花の服とちゃんと分けて畳んでいた。なんとなく違和感を感じた。 今までそこまできちきちとやっていたわけでもないのに何で今更突然そんな事をし始めるのか、本当に分からない。沙都子は一体何をしようとしているのか、この間の事はなかったことにして前のような生活に戻ろうとしているのか。もしそれを沙都子が望むのならそれに越したことはない、今までだってそうしてきたわけだし私の気持ちが伝わらない事なんてもう何十回か前の世界を巡っている時に分かったことなんだから。 沙都子の思うように私もいればきっと大丈夫、前のように楽しく笑いあえる日々が戻ってくると思っていた。 だから今までより遅い時間に帰宅しても気にしない事にした、確かに親友が自分に恋心を抱いているなんて 知った日には心の整理もつけたくはなるだろう。これは、これからの明るい未来のための試練なんだから多少一人でいる時間が長くなっても我慢も出来るというもの。だって遅く帰ってきた沙都子が作ってくれる晩御飯の時間はとても楽しくて、笑顔が耐えない時間だったから。 こうして最初は偽りかもしれない空間も、それが当たり前になればそれが日常になるというもの。 そんな事言ってたのは…どの世界の話だったっけ…。 ===== あのキスから数日が経った。 丁度秋服を出す予定もあったのでそのついでに自分の荷物をまとめていた。ハタからみればただの大掃除にしか見えないからきっと梨花には気づかれていないはずだった。 晩御飯は最後の罪滅しという事で梨花の好きなものだらけにしよう。そう決めていた。 けれどいざ梨花に別れを切り出そうとするも、肝心なところで意気地が足りないのか二の句がいえなかった。そして延ばし延ばしになってしまっていた今日、昨日もずっと一人で考えて気持ちの整理がついたはず。だからきっと今日こそ言える。 学校が終わると最近の日課だった一人の時間を作るために出かけようとした。いつも通りの事だった。だからいつも通りなら大丈夫、そう言い聞かせて家を出ようとする。けれどその日はいつもと違った。 「沙都子?」 「何ですの、梨花。私急いでますの」 「どこかへ出かけるのですか?」 梨花の様子がいつもと違った。もしや私の考えがばれているのだろうか、そんなはずはない…だってこれは私が最近決めたこと。長い期間をかければ分かる事かもしれない、でもさすがに数日では分からないだろう。ましてや今日は別れを決める大切な日なんだから、そのために豪華な料理を作るなんて言えるはずもない。 「え、ええ…トラップを裏山へ確認しにいくだけですの」 正直この言い訳は昨日と同じでさすがに無理かな、なんて思ったけどまさかここで梨花に問い詰められるとは思わなかったから言ってしまえば緊急措置、っていうやつになるわけで。 「なら、ボクも一緒にいくのです」 ――まずい…今私が梨花と一緒になったらきっとまた言えなくなる。買い物するのにもバレてしまう。 「いっ…いえ! 梨花には危険ですし私一人で行きますからっ」 「でも沙都子、今日の夕食当番は沙都子です。だからボクは沙都子が帰って来ないと飢え死にしてしまうのです。」 「ええ、ですからトラップを確認してから買い物にいくつもりでしたのよ?」 「買い物は昨日済ませておいたのです。今日は何も買わなくてもいいのです、にぱ~☆」 今日の梨花はどうしてこんなにも食いついてくるんだろう、何かいつもと違う様子に気づいたんだろうか。ここ最近なら気にしないで送り出してくれたというのに、なんで? 「沙都子…みー、どうしてそんなにボクから逃げるのですか?」 ――やっぱりシラレテイル……? 「みー…沙都子はボクのこと嫌いなのですか?」 「はっ!? な、何を言ってるんですの梨花!?」 「沙都子はボクと目を合わせてくれないのです…」 ――ばれた。私が梨花を避けているのがばれた。すなわちソレは私が梨花を好きなのが― 「そそ、そんなことないですわ! 梨花の気にしすぎなんですのよ!」 「…みぃ、沙都子。嘘は良くないのです」 「嘘なんて言ってませんわ、何なんですの梨花さっきから―」 「ボクは沙都子の親友です。だから沙都子がいつもと違うことくらい分かります」 ――梨花に知られてしまった。 「何か悩んでることがあるのですか? どうして沙都子はボクからいつも逃げようとするのですか?」 「…親友でも、いえ親友だからこそ…知らなくてもいいことだってあるんですわ」 どうでもいい人にならこんなに頭を悩ませない。でも梨花だから、失いたくないからいえない。 ――もうだめだ、私は益々この家にいられなくなってしまった。今日しかない、今日言って家を出よう。 もう怖くて梨花の顔を見ることが出来ない、きっと私に嫌悪感を抱いている顔をしているんだろう…。 途端に走り出す。 ――怖い怖い怖い怖い…嫌われたくない、怖い。 その想いを振り切るために私は走った。 道の途中に座り込んでいた。どのくらいそうしていただろうか、辺りは暗くなり始めていた。秋も近づき時間の具合が分からない…早く戻らなくては、踵を返し来た道を戻る。買い物にも行かなくちゃ。 今日で終わる。全部終わる。明日からは楽しい毎日が迎えられる…ハズ。だから今日は梨花と楽しい晩餐にしよう、きっと圭一さんの話題を出せばそれだけで笑いが走るはず。 最近は部活もなかったから明日からはちゃんと部活があると思うし、多分楽しいはず。圭一さんや、魅音さん、鋭いレナさんも梨花と普通に話していれば仲直りしたと思ってくれるはず。梨花とも最初はぎこちないけど、きっとまた前みたいに仲良くなれるはず。 ――全て、上手くいく!!…はず。 「梨花ぁ? お夕食の準備が出来ましてよ~テーブルは片付いていますの?」 「みぃっ! ばっちりなのですよ」 こんなやりとりも久しぶりだったから、素直に楽しめた。梨花も笑ってくれていたし、やっぱりこれが最善なんだ。 「みぃ!! 今日は実に豪華なのですよ?何かお祝い事なのですか?」 「ええ…まぁそんなようなものですわね」 「…み~?」 「ささっ、冷めないうちに召し上がりましょ」 梨花の好きなものばかりのおかずで梨花も嬉しそうな顔をしている…嬉しい。 今まで私はどれくらいの笑顔を梨花に与えられていたのか、ちょっと前は100点以上って胸を張っていえるけど今は…。でも大丈夫、明日からはちゃんと自分に100点を与えることが出来るはず! おかわりが出ると思って多目に作ったものの、ぺろりと平らげてしまった。 ――梨花、無理してませんわよね。 「ご馳走様なのですよ」 「お粗末様、ですわ」 「今日はボクがお片づけするのですよ、にぱ~☆」 「いいんですよ梨花、最後くらい私が―」 ――あ、しまった。 「…最後とはどういう意味なのですか?」 「え…っと、ですね」 「沙都子、何かを終わらせるのですか?」 「…あの」 …ヤバイ、さっきまでの空気がなくなってしまった。でももう言ってしまったものは仕方ない。私も女だ、タカをくくっていくしかない! 「沙都子」 「………ごめんなさい、梨花。本当はちゃんと伝えるつもりだったんですけど、えっと…私が今から言う言葉は決して梨花を嫌いになったからとかそういう意味ではなくて。梨花のことを大切に思っているから、貴方を好きだから、だからそうした方がいいと―…」 「ボクのため、ですか?」 「ええ、梨花のためですわ…そして私のためでもありますの」 「それは一体何を終わらせるという事なのですか?」 「今日で終わらせようと思うのです、同居生活」 「え?」 ===== 以前感じていた違和感がなんだったのかわかった。沙都子の服が少しずつだけど減っている。本当に微妙な数で、あの違和感を感じなければ多分絶対気づかないようなもので一度それを見つけてしまってからというもの、私の中にある考えたくもない不安が頭をもたげ始めた。 その日の沙都子はいつもとは違う空気を纏っていた。それが何かは分からない、けどその空気のせいで私の不安は更に膨張する事となる。だから沙都子に問いかけたんだ。 * 私を飢え死になんかさせないと言った沙都子はちゃんと帰ってきた。 買い物はもう既にしてあると言ったのにも関わらず買い物をして帰ってきた。手に持っているのは…私の好きなもの。今日の夕食は野菜炒めかしら、なんてこんな時にも関わらず少し嬉しくなってしまった。 料理を作っている最中の沙都子は常に上機嫌で、そんな沙都子を見るのは嬉しくて私も色々と沙都子に話しかけたり一緒に歌を歌ったり久々の穏やかな晩御飯になるだろうという事が楽しみでならなかった。 ――…きっと、沙都子は心の整理がついたんだろう。なら私もそう接しよう。それが一番の最善手…だから。 料理は私の好きなもののオンパレードだった。嬉しかった…けどまるで何かに対しての詫びのようにも感じた、そう感じるのは私が沙都子を信じ切れてないからと自分で自分を戒める。沙都子の荷物が少しずつ減っているのだって沙都子の気まぐれなのかもしれない。沙都子は突然不思議なことをしてくれるから、だから一緒にいて飽きない。どんなに長く生きていても沙都子のような柔軟な発想が出来ない、沙都子のように強くなろうという事が出来ない。沙都子から学ぶ事はまだまだたくさんあるからきっと今回の荷物の移動だって私の学ぶことはあるだろう。 不安を打ち消すかのように沙都子の料理を平らげた。料理、大分上手になったな。 ここまで腕を振るって私の好きなものを作ってくれたのだから労いも必要だろう、片づけくらいは私がしようと立った時の事。 「最後くらい、私が――」 ……なんか今聞きなれない言葉を耳にした気がした。 ひょっとして私が浮かれているから聞き間違えたのかもしれない、もう一度聞いてみよう。違うよね、沙都子? 「今日で終わりにしようと思いますの」 ――ああ…聞き間違えなんかじゃなかった、今までの幸せな時間と雰囲気は一気に飛んでしまった。顔が強張ってくる。手が震えてくる。沙都子の言葉を聞きたくない、とめて欲しい…でも止めてくれない。 「私、家を出ますわ…梨花、今までありがとうございました」 夏の終わり3へ続きます。
https://w.atwiki.jp/oumagatoki/pages/85.html
霊素を発生させる動力機関。 霊素機関の稼動には大量の霊素が必要な為、これを必ず必要とする。 これの未来軌道がPSDにより観測可能であり、これを搭載したものはPSDにより未来軌道を予測されてしまう。 戦術機動歩兵やBARTに標準装備されている。 と、思ったけど実はPジェネレーターの間違い。 霊素反応炉は霊素によって発電する機構で、Pジェネレーターが霊素を発生させる機構である。
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/8590.html
395 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/08(金) 12 01 15.94 ID XQ0bW1rH0 [1/2] 非殺キャラはテーマとしてはかっこいいけど、TRPGでは困を呼び込みやすいのはよくわかった。 ふつうのTRPGの拷問好きって、一般向けでもお仕置きがきついものがあるから許されるとか思ってそう。 399 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/08(金) 12 23 53.40 ID BkMfmA1y0 [3/3] 395 知り合いにいたな 『女の子反応』 といって、PCNPCを問わず若い女性キャラは 男性キャラに不意に脅かされたり Hなハプニングの対象にされると 「きゃー!!」 という声と共に武器や魔法で相手の男を 演出ではなく本当に攻撃しても許されるという考えのが ドアの前で知覚系の判定要求されて失敗したら 中に誰もいないようだと告げられて ドアを開けたら女性NPCが着替え中というシチュに遭遇したので 「これは失礼」 というセリフと共にとりあえずドアの横にずれてからドアを 閉めるというリアクションを取ったら 「どこにずれるの? この廊下は狭いから横にずれる場所なんてないよ」 と言われて直後にその女性NPCから電撃魔法浴びせられて GMから女の子反応は云々という講釈を聞かされてカチンときて ムキになってその女に反撃したらすっかりGMに困PL扱いされたことがあるな スレ366