約 135,425 件
https://w.atwiki.jp/animelonif/pages/121.html
OP候補作 禁忌の序章 ◆rZaHwmWD7k 一筋の光すら刺さぬ闇の底。 閉ざされた地下ホール。その中央の玉座に〝ソレ″は鎮座していた。 人影に質量を持たせ、無数の目玉を張り付けた様な悪趣味な異形。 それだけでは無い、気付けばその異形の周囲には無数の人影があった。 その数、総数にして72。 全ての影が大なり小なり困惑している様で、頼りなさげに揺れていた。 異形は、過不足無く集めきった人々を睥睨し、待ち望んだ瞬間に、万感の思いを込め開口する。 「御機嫌よう、歓迎するぞ72の人柱諸君」 人々の視線が声の方向へむけられるが、困惑が終息することは無く、むしろ加速していく。 「諸君に集まってもらったのは他でも無い、これから諸君には人柱として完成するための儀式の参加者として―――殺し合いをしてもらう」 !? 突如として告げられた不穏かつ理解不能な宣言。 余りに唐突に過ぎる全ての事象に五体がついていかない。 「参加者間の実力差を僅かながら埋めるため、お前達に縁のある道具を脈絡なく支給する。 良い物を引き当てるよう祈るといい」 だが、異形はそんな人々―参加者の不安など歯牙にもかけず淡々と説明を続ける。 ゲテゲテと参加者を見る目玉は人が這いずる羽虫を見る目と酷似していた。 「また、6時間ごとに死者と禁止区域の発表を行う、聞き逃すことが無い様にする事だ。 頭の中で不吉の鐘の音が鳴り響く。 嫌だ。聞きたくない。しかし、耳を塞ごうとしても彼、或いは彼女の腕は動かなかった。 「そして、首輪と禁止区域についてだが、前述のとおり放送で発表される もし、禁止区域に迂闊に踏み込めば―――」 「ナマ言ってんじゃねーぞ目玉野郎」 その時、 話の腰をへし折るようにして70の参加者の中から赤い外套を纏った少年が飛び出した。 「いきなり攫ってきて、人柱だの、殺しあえだの、あのヒゲじゃあるまいし悪趣味にも程があるんだよ!」 少年は義憤に駆られたまま両手を合わせる。 放つは彼の全ての原初にして最強の力、錬金術―――だが、 「―――ッ術が発動しない!?」 錬金術により変貌を遂げるハズだった地面は虚しく沈黙を保っていた。 「これから暴れられても仕方ない。取り押さえろ」 その言葉が号砲となり異形の背後から異形に良く似た影の怪物が現れる。 少年は逃れようとするが、錬金術の使えぬタダの人間では影の怪物に、人造人間の不意打ちに抗うには非力すぎた。 そのまま地面に縫い付けられる。 『大人しく父上に従って貰いましょうか。鋼の錬金術師』 「テメェ、プライド!?ってことはまさか目玉野郎がお父様って事…」 少年はジタバタともがくが、完全にがんじがらめにされているため身動きが取れない。 再び場を静寂が支配した。 一度の嘆息の後、異形は再び他の参加者達に向き直る。 「邪魔が入ったが、どこまで話したか……ああ、そうか禁止区域までだったな ソレについては実際に見てもらった方が早いだろう」 お父様と呼ばれた異形が上を見上げる。 するとゴゥンと言う腹の底まで響くような音と共に闇色の天井から十字架が現れた。 そこに磔にされた金髪の少女と共に。 「ウィンリィ……」 地を這う少年の目が見開かれる。 「クソッ、放せプライドッ!! やめろ目玉野郎、ソイツに手ェ出したらぶっ殺すぞ!!」 『それはできない相談ですね、そのまま打ちひしがれていなさい』 少年は全身に力を籠め立ち上がらんとする。 ミシミシと機械腕でない左腕が悲鳴を上げる。だが、どうでもいい。 速く助けなければ、何とかしなければ取り返しのつかないことになる――― それでも、少年にできたのは顔を僅かに動かしたこと。それだけ。 自分に立ち上がるための足と全てを取り戻すための腕を与えてくれた少女。 ウィンリィ・ロックベルと目が合う。 「……負けないで」 少女は最後に震える声でそう呟いた。 ――――――ドンッ!!! 人が死ぬには余りにも渇いた音と共に、少女は光の向こう側へと消えた。 「お、おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおァアアァッ!!!」 残された物は少年の慟哭と掛け値なしの絶望。それだけ。 「ここまですればもう全員呑み込めただろう お前たちがつけている首輪には私の周辺で抵抗するための気力と能力を奪う力と強力 爆弾が組み込まれている」 唐突な暴虐。 「会場に到着すれば、前者につては自動的に解除される…が、爆弾については 禁止区域に入るか、非常に強い衝撃を与えれば、容赦なく起爆する」 突きつけられた一人の少女の死に、今度こそホールは戦慄く。 「プ、プロデューサーこれってドッキリにゃ!?そうでしょ!」 自分に言い聞かせるように近くの男性に詰め寄ろうとする少女がいた。 「ミギー、起きろっ起きてくれ!!」 右手に話しかける少年がいた。 「……」 目が腐っている少年は未だ呆然と立ち尽くしていた。 「フフッ……」 白いスーツを着た男はこれから起こるすべてに期待を寄せ、嗤う。 未だ状況を理解できても受け入れない者もいる中で―尚も運命と言う地獄の歯車は回り続ける。 「最後に、完成された人柱には一度だけ全ての望みを「 もう喋らなくていいぞド三流… 」 異形の声を、少年が遮る。 その声には、ありったけの憎悪と憤怒が篭められていた。 『口を慎みなさい。鋼の錬金術師。 あなたの弟も、既にこちらの手の内です逆らえば――』 「良い、息子よ。エドワード・エルリックは私と同じヴァン・ホーエンハイムの血族だ 首輪の効果が薄いのだろう」 予期していた事ではあったが、改めて最悪な状況を突きつけられる。自分が不甲斐ないせいでウィンリィは死に、アルフォンスもホムンクルス達の手にある。 それでも少年―エドワード・エルリックは脳が沸騰しそうになる程の怒りを抑え、ハッキリと宣言した。 「こんな茶番さっさと潰して、アル助けた後纏めて粉々にしてやるから待っとけ 『フラスコの中の小人』……」 しかし、大気を震わせるような憤怒をぶつけても、フラスコの中の小人は動じない。 羽を?がれた蟲の泣き声に耳を傾ける人間などいないのだ。 ただ合理的に惨劇の始まりの“詰め”を推し進める。 「……時は満ちた。最期にもう一度言っておくぞ、人柱諸君」 『フラスコの中の小人』の右腕が玉座の隣に用意された錬成陣へと伸びる。 「最後の一人の価値ある人柱には望む願いを叶えよう。 故に、生き残る意志と望みを叶える意志を持つ者は――――― 全ての屍の頂きを目指せ」 錬成時特有の眩い光に世界が包まれる。 薄れゆく意識の中、その言葉が彼ら彼女らがこの場所で得た最後のモノ。 ―――かくして、悪夢のような"もし"の物語の幕は、開かれた。 【ウィンリィ・ロックベル@ 鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST死亡】 【主催】 【お父様@鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST】
https://w.atwiki.jp/wiki9_vipac/pages/974.html
AM 08:00 ファサード前線基地 ドアから数人の男が出てくる その内、眼鏡を掛けた男が五人程 その内の少々痩せている男がトロット・S・スパーである 「さて、ブリーフィングは終わったから私は時間まで待機しなくてはいけないな」 ブリーフィングの内容は午前十時にルガトンネルを襲撃、占領せよとのことである 私は愛機「バリオス・クサントス」を整備班に預け、朝食を摂りに行く いくつかのテーブル、そこに座って朝食を摂っている兵士達 前線基地だからか、設備が整っていない気もするが気にしないことにする 「ハンバーガーセットを」 メニューを注文した私の手には7と書かれたプレートがある そのまま7番のテーブルに座り、朝食を待つ 突然、轟音が鳴った、次第に騒ぎ始める兵士達 「敵襲、敵襲だ!」 窓を見ると緑色のタンク型AC「ホットスパー」が数機のMTと共に襲撃を掛けているじゃないか! 既に隊長のAC「オラクル」が迎撃に当たっているが念には念を押しておきたいので 私は整備班のもとに急ぐ 「バリオスの整備なら終わっていますよ、急いでください!」 整備班の声も聞かずに私はバリオスのコクピットに入り込む 計器、油圧計問題なし、整備兵に感謝! 動き出す鋼鉄の馬、それを見送る整備兵たち 私は戦意向上の意味も兼ねて叫んだ 「トロット・S・スパー、バリオス・クサントス、出るぞ!」 基地の敷地内にACが二機、青いACが隊長の「オラクル」 緑色のACが今回この基地に攻め込んできた身の程知らず、グリーン・ホーンの「ホットスパー」である 辺りには85式とその残骸……この基地に配備されているMTはオストリッチとオウルだけだ つまり彼は何機か護衛の85式を連れてきたようだがその半数が隊長に撃破されたと言うことか…… そしてACガレージからは戦闘を食い入るように見つめる兵士達 突然専属オペレーターから通信が入ってくる Operator《いいか、トロット、まずは奴の注意をこっちに向けるんだ!》 「了解!」 私はグリーン・ホーンに向けてLEOを放つ、こちらの存在を主張し、注意を逸らすために グリーン・ホーンはEN弾が機体に当たった時、こちらの存在に気がついたようだ Hotspar《ちっ、増援が来やがったか……》 Oracle《トロットか、援護に感謝する!》 グリーン・ホーンが残った部下をこちらに向かわせてきた Hotspar《レッド隊、出てきたACを迎え撃ってこい!》 Red1《こちらレッド1、出来るとは思えないが了解した!》 三機の85式がこちらに来る、真ん中の特に赤い奴が隊長か…… Red1《レッド2,4からの応答無し、拘束されたものと思われる》 Red1《私と3,5の三機で迎え撃つ!》 Red team《了解!》 勝てないと判りながらこうも立ち向かってくる…… それだけグリーン・ホーンに人望があると言うことか…… だが、そんなことは私には関係ない、私は降りかかる火の粉を払うのみ! operator《トロット、敵部隊を殲滅しろ!》 あらためて迫ってくる敵を確認してみる 三機の85式、特に赤い機体が隊長機と思われる 85式の武装は……隊長機がバズーカ、他の二機はマシンガンか…… 「喰らえ!」 私は85式の隊長機に向け、高出力のLEOを放つ そして戦果確認もせずに左側の85式に向けて肩のリニアガンを発射する Red1《エヴァンジェとの戦いのツケが回った、一足先に脱出する!》 旋回する際に動かなくなった85式の隊長機が見える どうやら85式の隊長機はさっきのLEOによって行動不能に陥ったようだ Red team《隊長がやられた、指揮は俺が引き継ぐ!》 Operator《トロット、背後に一機だ!》 振り向く前にちょっとした衝撃が私を襲う 被弾したか……ブースターに損傷無し、後ろの奴から叩く! 「ACにマシンガンが効くと思うな!」 私は急旋回し、振り向きざまにLEOを撃ち込む それと同時に脚部を撃たれた85式が戦闘能力を失う Red team《脚をやられた、レッド3、脱出する!》 一機になったレッド隊が果敢にも立ち向かってくる Red team《こうなったら一矢報いてやるまで!》 「それでも向かってくるつもりか、賞賛に値するよ……」 私は85式のカメラをリニアガンで吹き飛ばし、グリーン・ホーンにカメラを向けた Red team《カメラ破損、隊長……我が隊の負けです、脱出します……》 それを見たグリーン・ホーンはこちらにレールガンの銃口を向ける Hotspar《レッド隊、良くやった……こうなったら俺が二機を相手にするしかないか!》 レールガンの銃口に光が集まる Hotspar《墜ちろよ、蝿が!》 レールガンを撃ってくるが私は急な切り返しで回避に成功する Hotspar《ならもう一発だ!》 グリーン・ホーンが再びレールガンにエネルギーをチャージしようとしたその時 グリーン・ホーンの眼前には隊長が立ち塞がっていた Oracle《何処を狙っている、貴様は狙うべき相手を間違えたようだな!》 Hotspar《ならお前を撃つまで!》 グリーン・ホーンの方に付いているレールガンに光が集まっていく Oracle《後悔することになるぞ!》 隊長はENブレードでグリーン・ホーンがエネルギーをチャージしているレールガンを斬りつけた 当然の如くレールガンは大爆発を起こし、使い物にならなくなってしまった Hotspar《ヤバッ……撤退する!》 逃げようとしたグリーン・ホーンの前に重量型のACが立ち塞がる RagingtorrentⅣ《遅れて済まない、まあ俺無しでもこいつを倒せただろうな》 ゴールディ・ゴードンが駆る「レイジングトレントⅣ」である 金色だ、いくら何でも悪趣味なんじゃ…… RagingtorrentⅣ《何か言ったか?》 「い……イヤ何も……」 とにかく、彼の前で悪趣味だやら何やら言うのは厳禁である Hotspar《ACが三機も……こんなの有りかよ!》 Hotspar《こうなったらお前だけでも!》 そう言ってグリーン・ホーンはENマシンガンを隊長に向けたのだが…… 鈍い音が響き、兵士の歓声が沸き起こった そして、ホットスパーの上半身が宙に浮いた…… Oracle《私を舐めてもらっては困る》 隊長はENブレードでホットスパーの腰を切り裂いたのであった Hotspar《畜生……俺の負けだ……》 この後、グリーン・ホーンは身柄を拘束され、彼の武装勢力は解体へと追いやられたのであった 気がつけば腹鳴りが起き、私は強烈な空腹感に襲われた 「さて、朝食を摂りに行くか!」 AM8:00〜9:00 アライアンス所有ファサード前線基地にAC含む武装勢力が襲撃を掛けるが現地の防衛戦力により無事鎮圧する 尚、この作戦によりAC「ホットスパー」のパイロットまたは小規模武装勢力のリーダー 「グリーン・ホーン」と敵精鋭部隊の身柄の拘束に成功する
https://w.atwiki.jp/ssdmset2/pages/113.html
第8試合SSその2 投了SS (前回までのあらすじ!) 口舌院言論との戦闘を終えた、口舌院焚書。 口舌院言論の相手に短歌を読ませるという奇策により、十億度の熱戦が口舌院焚書に襲いかかッタ! 万事休す! もはや、ここまでか! と思われた口舌院焚書! しかし、口舌院焚書にとって、一億ドは二五二二年前に通り過ぎ去った温度でしかなかった。熱・光子を論理的に完全遮断する特性によって、危機挽回、見事、口舌院言論を退けのであった! しかし、事態は急転直下! 無色の夢を見たものは、戦い合う運命にある。 その噂を耳にした、口舌院焚書は、無色の夢の戦いに興味を持つ。 口舌院言論に、自身の思惑をあてられた口舌院焚書。 口舌院焚書は、口舌院言論に、無色の夢に潜り込んだ後のことを頼み、永遠に眠るとも知れない夢の中へと落ちていった。 眠り姫は、無事、現実に帰ることができるのか。 事態は、誰にも予測できない展開へと向かっていった。 ーーーーー (閑話休題) 「mekakakakaka! 残念だったメカな!」 突如、こだまする声。 ガシャガシャガシャ! 金属のぶつかり合う音が、狭い空間中に響き渡る。 《な、なんじゃこりゃ!》 口舌院焚書は、思わず叫んだ。 目の前には、おびただしい数の「宇宙空き瓶」がガッシャンガッシャンとひしめき合っている。 《あれ、な、何で!?》 想像だにしない光景に、口舌院焚書は、さんさんと輝く、自身の光を抑え、周囲を見渡す。 そこは、間違いなく、今回の戦場となる下水処理場である。 今回の戦場となる下水処理場は、都市からの廃水を処理して河川に排水可能な程度に浄化するための施設であり、 無数の水槽と、それを取り巻く様々な処理装置、張り巡らされたパイプラインによって構成される複雑で危険な空間である。 しかも、敵の能力はまったくもって未知数。 何が起こるか分からない。 口舌院焚書も、想定できるかぎりの装備と心の準備をしてきたが、送り込まれた戦場で、宇宙空き瓶の群れに出くわすとは、思いもよらなかった。 「mekakakakakakakakakakakkaakakkakakak!」 《ああ! もう、うるさい!》 口舌院焚書は、足元の空き瓶を蹴飛ばす。 「な! 何をするメカァーッ!」 ガッシャンと音を立てて、宇宙空き瓶は砕け散る。 「横暴!」「暴力反対!」「俺も俺も」「qwertyuuiop!」 口々に不平を言い出す宇宙空き瓶たち。 ただでさえ、ビン同士のぶつかり合う音や、水音でうるさかったにもかかわらず、今は、宇宙空き瓶たちの声で、口舌院焚書の頭はおかしくなりそうだった。 《うるせえええええ!》 ガシャン! 業を煮やした口舌院焚書は、かたっぱしから、空き瓶たちを手にかけていく。 まるで、ドミノ倒しのように、口舌院焚書の周囲の空き瓶がガッシャンガッシャン崩れていく。 《あはははは、気持ちいい!》 ストレス解消! 気が触れそうなレベルの騒音によって、自分を見失う口舌院焚書。 逃げ惑う空き瓶たち。追いかける二次元美少女。 しかし、下水処理場の狭い足場に、無数の宇宙空き瓶たちが逃げるために必要な十分なスペースはなく、あるものは、下水へと落下し、あるものは、目の前の相手を押し倒して進もうとする。そこは、空き瓶密度500%以上の地獄絵図とかしていた。 口舌院焚書は惨憺たる光景を目の当たりにして思う。 憐れ。 たった、それだけのこと。 口舌院焚書は、人間社会の心の闇をそこに重ねた。 口舌院焚書が、自身の置かれた状況を理解し得ないまま、宇宙空き瓶を虐殺していく状況を一人ほくそ笑みながら見ているものがいた。 可愛らしい容姿には不釣り合いなほどの、残酷な笑みを浮かべたその存在は、身長40cmぐらいの小人。金色の髪、銀色の翅。天使? 悪魔? そのどちらでもないまさにフェアリー。 細かい説明など、必要ない。 先ほど、ほくそ笑むといったが、真実は違った。 怒り。キレる妖精さん。怒髪天。そのエネルギーは宙を切り裂き、背後の空間をもゴゴゴゴと歪ませる。 「ここまで、小馬鹿にされたのは初めてですよ」 と、妖精さん。 『「助けてー許してーごめんなさ…ブぎゃっ!」』 『《うおああああああ! 弾けろぉお!》』 宇宙空き瓶の泣き叫ぶ声と口舌院焚書の雄叫び。 このどうにもならない試合の、終了タイミングを見失い、妖精さんは頭を抱えた。 しかし、今更、口舌院焚書を止めることは誰にもできない。 二五四三億度(※摂氏換算)までの熱、光子を論理的に完全遮断する特性を持つ、口舌院焚書を誰が止めることができるだろう。 熱、光子と言えば、あらゆるエネルギーは、このい二つに変換されると言う。 もはや、口舌院焚書、彼女は宇宙最強ではなかろうか。 「とりあえず、どうしましょうか」 妖精さんは、頭を抱えた。 ーーーーーー 《あれ、ここは……》 気づくと、口舌院焚書は光の中にいた。 口舌院焚書は、先ほどまで、無色の夢を見ていたはず。いつの間に、戦闘空間に転送されたのだろう。 《クッ……》 口舌院焚書は、鈍く走る痛みに頭を抱える。 何か、とんでもない悪夢を見た気がするが、思い出したくない。なぜだか、空き瓶の姿が脳裏にちらつきそうになるのを、頭を振って打ち消す。 《ここはどこだ》 口舌院焚書は、光を抑える。 《なっ……!》 口舌院焚書は言葉を失う。 目の前には、粉々に砕け散った死体が、山のようにおびただしい数、埋め尽くしている。 《夢にしても、あまりに悪趣味だな》 周囲を照らしてみると、そこは、確かに戦場となる下水処理場のようだった。 《この遺体は、対戦相手の仕業だろうか》 情報収集も兼ねて、口舌院焚書は、目の前の遺体を手に取……ろうとして思いとどまる。 口舌院焚書は、息を呑んだ。 《ははは、とんだ精神攻撃じゃん》 口舌院焚書自身の遺体だった。自身と同じ容貌の遺体が、惨憺たる状態で横たわっている。 夢にしてはあまりに血生臭く、妙に生々しい。しかし、夢と気づいてしまえば、飛び散っている内蔵さえも真っ赤な紙吹雪と変わらない。そう二次元美少女、口舌院焚書は思う。 口舌院焚書は、怒りに燃える。 こんな悪趣味なことをしかけてくる輩の面を拝んでやろうと意気込んでいた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 《あれ、ここは……》 気づくと、口舌院焚書Aは光の中にいた。 《まだ……夢の中だ……》 そう答えたのは、汎銀河を支配する帝国の皇女。未来歌壇における最強歌人の一人。17歳。 紙色の髪と肌色の肌、燃える色の瞳を持つ絶世の美少女。「銀河の衣通姫」、「歌刑台を焼き尽くす魔女」などの異称でも知られる。 二次元美少女、口舌院焚書Bだった。 口舌院焚書Aが、戦場となる下水処理場に送り込まれた時、目の前に輝く光の中にも、口舌院焚書Bがいた。 《……良いご趣味をお持ちのようね》 口舌院焚書Aは口元を引きつらせた。 《それが、お前の能力ってわけね》 一人で納得している口舌院焚書Aに対して、口舌院焚書Bは、うんざりと言った顔をしている。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 《あれ、ここは……》 気づくと、口舌院焚書Aは光の中にいた。・・・
https://w.atwiki.jp/kenorigin/pages/46.html
Trailer 獣は道を指し示し "女王"は"彼女"の願いを託す そして一人、 "王"は迷宮の深奥で待つ 百年続いたお伽話に、最後の幕を降ろすため 無粋なる"端役"には、速やかなる退場を 光差すべき主役には、手にすべき札の全てを ダブルクロス The 3rd Edition 『螺旋階段』現代編 第六話 「The time to show down」 ――全てに飽いた久遠に今、終焉を ハンドアウト ハンドアウト 秤明天用ハンドアウト ロイス:宿 「少し、散歩をしないか」 その名の通り、君の中に宿る彼がそう提案する。 百年前、彼が生きた瀬織の地。 そこで、少し確かめたいことがあると彼は言った。 長月瞳用ハンドアウト ロイス:瀬織呉葉 目の前に、君と同じ瞳をした少女が立っていた。 間違いない、彼女こそは瀬織呉葉。 君の核を為す、百年前に生きていた少女。 彼女が静かにその口を開くのを、君はただ見つめていた。 クォーリ・ファルマチスタ用ハンドアウト ロイス:"漏" 「もう、"この私"も長くはないだろう」 幾ばくかの焦りを滲ませながら、半身を樹木に覆われた彼は言う。 それを君に伝えたのは、あの日彼を助けたからか。 「だから、その前に。私の残滓を、君に託そう」 神埼莉桜用ハンドアウト ロイス:マスターシーカー 「いやあ、君も健気だねえ。あの時代のお嬢様は、皆そうなのかい?」 哄笑が響く。 悪趣味で、聞いているだけで怖気だつ様な笑い声が。 その声に対し、君は――。 坂月理沙用ハンドアウト ロイス:ウィズダムセル 着信を告げる音が響く。 確認すれば、それは差出人不明のメッセージ。 「信じるか否かは、お前たちに全て任せる」 それには、テキストファイルと画像ファイルが添付されていた。 経験点算出 〇セッションに最後まで参加した →皆さん1点どうぞ。 〇シナリオの目的を達成した →クライマックス戦闘での勝利、敵のDロイス、綾香が無事に戻ったこと、各々方がユニークデータのフラグを回収しきったこと等など合わせまして、20点どうぞ。 〇最終侵食率による経験点、Sロイスがタイタスにならなかった →これは各自でどうぞ 〇よいロールプレイをした、他のプレイヤーを助けるような発言や行動を行なった →皆さんどちらも1点ずつ、 何かあれば↓へ 名前 コメント 〇セッションの進行を助けた、場所の手配(中略)を行なった。 →1点ずつどうぞ。 合計点はこちらへどうぞ 24+8で32点でしたー。最終話も頑張りませう! -- Chara (2013-04-11 21 13 27) 倍振りなのでさんじってーん -- suip (2013-04-12 23 46 35) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/0103/pages/160.html
雨の降り続ける、何処かの公園。 そこでは冷たい雨の中、一人の男性がこの状況を打開すべくその足を動かしていた。 名前はシードル・レインボウ。 物質プレーン、或いは物質界と呼ばれる世界にある、コヴォマカ大国の魔法学校ウィル・オ・ウィスプの卒業生である“美”の魔法使いであり、芸術家でもある。 彼はゲームには乗らず、他に巻き込まれた参加者達を助ける為に、スタート地点で目覚めるや否や、近くにあった木で手早く支給品の確認を行い、すぐさま動き始めたのであった。 嘗て、雪山で遭難していた所を助けてくれた救助隊の人々や、臨海学校中の事件に巻き込まれていた所を助けてくれたクラスの皆の様に。 ◆◆◆ シードルは2歳の頃、母親に見習って絵を描く様になり、10歳の頃に初めての個展を開いた時には神童とも呼ばれる様になっていた。 従妹のスフレにも、絵を教えていた。 しかし、シードルには過去のトラウマもあった。 それは両親と共に、芸術祭の準備ををする為に、パナシェ山に行った時の出来事だった。 母親が氷の彫刻作りに熱中している時、外は吹雪になった。 吹雪は4日間も続き、食糧も底を尽きた。 母親は助けを呼びに行くと言って外へ出たのだが、戻って来なかった。 その次の日に彼と父親は救助隊の人々に助け出されたのだが、母親は二度と戻って来る事は無かった。 臨海学校中の事件の時も、遭難事件の事を思い返して氷山に向かう事を一度は拒否したものの、戻っ て来なかった、助けられなかった母親が居た、自分の境遇と重ね合わせて、氷山へ単身向かう事を決めた。 氷山の奥地で、ピンチに陥っていたクラスメイト達を自身の魔法で救い、彼等と合流。 その後も、事件に巻き込まれていた残りのクラスメイト達を次々と助け出し、最終的には事件の元凶たる存在を討ち取るまでに至った。 ◆◆◆ そして時が経ち、シードル達は魔法学校を卒業した。 卒業後も、シードルは芸術家としての活動を続け、臨海学校での出来事を何枚も絵に描き、世に送り出した。 そして、また臨海学校での出来事を絵に描いている途中にこのゲームに巻き込まれた。 嘗ては他者に助けられていたのだが、今度は自分が助けに行く番。 この場所に一人で投げ出された彼は、この悪趣味な催しを食い止める為に、走り出すのであった。 【シードル・レインボウ@マジカルバケーション】 [状態] 体温低下(小)、雨に濡れている [装備] なし [道具] 基本支給品、ランダム支給品1~3(確認済み) [思考・状況] 基本方針:ゲームには乗らず、他の参加者達を助ける。 1 帆高も陽菜も参加者達も助ける。 ※本編終了後からの参戦となります。
https://w.atwiki.jp/wasmousou/pages/132.html
523 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/10/08(日) 23 30 20 ID NQ7Ls6jj 会場規約 本日の興行では観客にOO幼稚園の園児達が来場しており、 普段の衣装では悪影響を及ぼしかねない為 ・おそろいで親近感を与えよう! 園児服 ・子供達は動物が好き! 動物の着ぐるみ ・とにかく可愛らしく! ピンクのふりふり衣装 以上の三点のいずれかをお選びください。 なおどの衣装も数に限りがありますのではやいもの勝ちと させていただきます。 524 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/10/09(月) 00 02 06 ID wIwjOmOj 越後「社長!なんでこんなことを…」 社長「だから言っただろ?普段の衣装では園児達に悪影響をだな…」 越後「そんなに露出してるわけではありません!」 社長「まぁ色々とあるんだよ。特に小川と真鍋、お前らの衣装は派手すぎだ」 真鍋「そう?」 小川「はぁ…ですがこの程度で悪影響をきたすような幼児たちならプロレスのような過激なスポーツを観戦するべきではないと思うのですが」 社長「だから色々とあるんだよ。そんなわけでみんな選んでくれ」 杉浦「なぜ社長の悪趣味に付き合わねばならないのか分かりかねますが…まぁ着ぐるみが顔が見えない分一番マシでしょう」 社長「あ、着ぐるみはもう余ってないから他のを選んでくれ」 杉浦「は?」 グリ山「クマー」 真帆「コーン」 弗貧「ドルフィーーーン!」 杉浦「お前らかよ!」 榎本「私、ふりふり衣装にするー」 渡辺「あ、あたしもー」 社長「お前らは普段からそれだから今回は園児服にしろ。となると残るはふりふりだけだが…」 越後「き、着れるかーーーーー!!」 カッとなってやった、反省はしていない。 525 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/10/09(月) 00 05 44 ID 2nR89TGp 何故、グリ山さんにふりふり衣装を着てもらわないんだ、社長! あらゆる意味で最強じゃないか! 526 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/10/09(月) 00 05 59 ID YL1qYSjN 523 理沙子「まあ、今日はそういう日でしたの。そういうことでしたら私はこのピンクを… あら、ちょっと丈が長かったかしら。まるでネグリジェね。 勿論、この規約は作られた社長にも守っていただきますわ。 さ、背広とシャツをお脱ぎください。ハイ、バンザイして。 ん~~、さすが社長ですね、スモックもお似合いで。 ささ、次はズボンですよ。恥ずかしがらなくて結構ですのよ。 今だけは私のことをお母さんみたいなものと思ってください……」 と、ちょっと年齢高めの赤ちゃんプレイが始まりそうだな。
https://w.atwiki.jp/touhourowa/pages/245.html
非想非非想天の娘 比那名居 天子(ひなない てんし) 【種族】 天人くずれ 【能力】 大地を操る程度の能力 天界に住む天人。比那名居の一族は、地震を鎮める要石を護る役目を担う神官だった。 上司である名居一族が死んで神霊となる際に、比那名居一族も功績を認められて天人に格上げをされた。 だが、天人として必要な修行を積んだわけでは無いため、不良天人と呼ばれている。 天子の場合、親のおかげで一緒に天人になれた上に、裕福な家庭育ちのためかなりワガママな性格になってしまった。 天界の退屈な生活を疎んで、刺激を求めるために緋想の剣を持ち出して異常気象を引き起こした。 他人と接する際には、最初は敬語を使い物腰も穏やかに天人らしく振舞おうとするが、すぐに地が出る。 一見短絡的な性格に見えるが、その実したたかであり、神社再建の際にどさくさに紛れて博麗神社との縁を結び付けようとしたことも。 以下、本ロワにおけるネタバレを含む +開示する 比那名居 天子の本ロワにおける動向 初登場話 29 プリンセス天子 -Illusion- 死亡話 128 哀死来 4 all(前編) 登場話数 7話 スタンス マーダー(天然・優勝狙い) ランダム支給品 永琳の弓、悪趣味な傘(小傘の傘) 現在状況 一日目午後に死亡 現データ 128 哀死来 4 all(前編) 他の参加者との関係(最新話時点) キャラ名 関係 解説 初遭遇話 橙 敵対 手始めに殺害 首を切断して持ち運ぶ 29 プリンセス天子 -Illusion- 藤原 妹紅 失望 偶然出会うも、死への憧れを抱いていたために失望、交戦には至らず 53 死より得るもの/Necrologia 火焔猫 燐 敵対 霧の湖で交戦し、深手を負わされる 以後警戒 78 黒猫の行方 射命丸 文 敵対 文から接触されるが、ダメージが残っていたために交戦は回避 紫、藍の次のターゲットに定める 88 文々。事件簿-残酷な天子のテーゼ- 四季映姫・ヤマザナドゥ 失望 規律に当てはめようとした上に、戦闘意欲もない相手に失望 96 ブラクトンへの伝言 チルノ 敵対 手持ちの緋想の剣を狙い交戦、圧倒するが殺害には至らず 114 比那名居天子の憂鬱 メディスン・メランコリー 敵対 手持ちの緋想の剣を狙い交戦、殺害するがその際に体内の毒を浴びてしまう 114 比那名居天子の憂鬱 霊烏路 空 敵対 チルノ達への奇襲を妨害され、交戦 圧倒するが殺害には至らず 128 哀死来 4 all(前編) 八雲 紫 敵対 かつて屈辱を味わわされた相手 復讐を狙うが遭遇はせず ―― 八雲 藍 敵対 紫の式ということで、紫ともども復讐したい ロワ内で遭遇はせず ―― 踏破地域(白が踏破地域) 1■■■■■■■ 2■■■■■■■ 3■■□■■■■ 4■□□■■■■ 5■□□■■■■ 6■■■■■■■ 7■■■■■■■ \A B C D E F G B-4→C-3→(C-4)→C-5→B-5→B-4 ※カッコ表記はそこを踏破したと推測される地域
https://w.atwiki.jp/niconicomugen/pages/10884.html
「今宵三方のお客様には是非とも私の作品を見ていただきたい! ではまずこちら “鍛人(かぬち)の断末魔” で御座います!!」 漫画『鬼滅の刃』の登場人物。名前の読みは「ぎょっこ」。 アニメの担当声優は 鳥海浩輔 氏。 鬼舞辻無惨に使える鬼の中でも無惨直属の大幹部である十二鬼月「上弦の伍」。 自然の理に反することを好む芸術家気取りの鬼であり、上弦の中でも特に人外染みた異形の姿が特徴だが、 ファンブックによれば異形の肉体は趣味の人体改造による産物らしい。 対人関係としては上弦の参である猗窩座に対しては慇懃無礼な態度をとったり、 童磨に壺を贈呈した際には、その使い道が女の生首を活けるものだった事にツッコミながらも「それもまた良し」と肯定したり、 無惨に頭を切り落とされた挙句、それを腕で掴まれた事をはじめ無碍に扱われた事も「いい…とてもいい……」と恍惚もした。 ……と、一見すればコミカルな人物像に思えるが、その価値観は下劣にして悪趣味。 人間を餌として見下しているのは多くの鬼と共通しているが、 玉壺は自分が殺害した5人の刀鍛冶の死体と刀を醜悪に組み合わせ、冒頭の台詞通りのグロテスクなオブジェを作り、 さらに身体に刺した刀を捻ることで犠牲者が叫んだ断末魔を再現するという機能を付けておくなど、 非道さと悪趣味な趣向は鬼の中でもトップクラス。 己の趣味のために命を踏み躙り死体すら弄ぶ、作中屈指の下種野郎である。 しかも悪い意味で芸術家らしい神経質さとプライドの高さとそれに伴う狭量さを備え、 自らの行いを「下らない生命を高尚な作品にしてやった」と公言して憚らず、 嫌悪感や不快感など至極真っ当な反応を見せる人間を「審美眼のないクズ共」「脳味噌まで筋肉でできているような連中」と逆に見下す始末。 刀鍛冶の里編で半天狗と共に刀鍛冶の隠れ里に来襲して殺戮を実行。 半天狗に吹き飛ばされ分断させられるも小鉄、鉄穴森(かなもり)と合流して一緒に自身の刀を探していた時透無一郎と偶然遭遇し、 小鉄達を庇い深手を負う時透を滑稽と嘲笑い水獄鉢に閉じ込めるも、勝ったと確信したのか囚われた時透を放置し家屋に侵入。 そこで治郎から受け取った刀を只管研ぎ続ける鋼鐵塚(はがねづか)を発見し、周囲の環境はおろか、自身の存在にすら一切気が付かず、 驚異的な集中力でただ管刀の研磨に没頭し続ける鋼鐵塚の姿に芸術家としてみみっちい対抗意識を燃やし、 あえて一思いに殺さずにいかにして鋼鐵塚の集中力を断ち切るかばかりに執着してしまう。 その結果無一郎が懸命に自分を助けようする小鉄に触発されて復活することを許してしまったばかりか、 代用品として使っていた間に合わせの刀を新しく仕上がった個人用に調整された日輪刀に交換され、 さらに無一郎が過去の記憶を取り戻して痣を発現させた事で形勢は完全に逆転する。 繰り出した「一万滑空粘魚」も軽く凌がれた玉壺は奥の手である完全体となって戦うも、 時透が放った漆ノ型・朧に完全に翻弄され頚を一瞬で斬り捨てられて敗北。 敗北を頑なに認めずに散々罵詈雑言を放つも、ダメ押しに残った頭部を斬られて今度こそ消滅した。 アニメ版では首を落とされてもなお再生しようと足掻いた結果、小さな腕が生えてくる描写が追加された(再生中に細切れにされて完全に消滅した)。 無惨からは「壺がなかなか綺麗。高く売れる」という理由で、「わりとお気に入り」という高い評価を受けている。 + 経歴 本編中や単行本でも人間時代が一切語られなかった彼だが、公式ファンブックで遂に明かされた。 人間であった頃の名は益魚儀(まなぎ)といい、元々は魚村の出身で、魚介類や動物の死骸を繋ぎ合わせたり壺に詰め込んで遊んでいた事から、 地元の人間達からは忌み嫌われていた (それでも、幼い頃に両親を亡くした事から「ショックで気がふれた」と解釈し、村人達も最初の内は見守っていた)。 しかし、益魚儀は魚や動物では飽き足らず、自分をからかいに来た子供達を惨殺し、その死体を壺に詰めるという猟奇殺人にまで手を染めてしまう。 その後、子供達の親に報復として串刺しにされ瀕死の状態で放置されるも、通りがかった無惨によって生きながらえ鬼となった。 + 戦闘能力 壺から水生生物を模した使い魔を召喚したり粘度の高い水を放出する血鬼術の使い手。 壺に描かれた絵や模様によって発動できる術は変化するため上弦の中でも技は特に多彩。 劇中では、単体でも強い背中に壺をつけて人間の手足がついた大小様々な鯉の化け物を使役した他、 金魚のような使い魔を召喚してして麻痺毒を含んだ毒針の弾幕を発射する技「千本針魚殺」や、 巨大なタコの足を複数本伸ばして絡めとる「蛸壺地獄」、 1万匹にも及ぶ肉食性の小魚(しかも殺したら消滅の間際に猛毒を撒き散らす)で数の暴力を行う「一万滑空粘魚」を披露した。 特に、対象を水の壺で包み込む「水獄鉢」は、内部への空気の供給を絶つことで全集中の呼吸の使用を封じ、 それでいて液体故に物理攻撃の威力を受け流して内部からの破壊を防ぎつつ、水責めで内部の相手を溺れさせる、 対鬼殺隊に特化した技である。 加えて、壺を任意の場所に具現化して壺から壺への瞬間移動を行う。 また、本気を出すと脱皮して半魚人のような完全体へと強化する。 この状態の玉壺は金剛石よりも硬く強い鱗を持ち、生物・無生物を問わず拳に触れたもの全てを鮮魚に変化させる「神の手」と呼ばれる能力を使用できる (日輪刀だけは対象外なようで、アニメ版では無一郎は日輪刀で受け流している)。 他の上弦と異なり痣を発現させていたとはいえタイマンで柱に敗れた上に、 柱に致命傷を与えた猗窩座や、柱に四肢のなどの欠損をもたらした妓夫太郎のような後遺症を与えることも無く、 バトルではぱっとしなかった玉壺だが、厳重に隠された刀鍛冶の里を突き止めたのは彼であり、優秀だったのは間違いないと思われる。 MUGENにおける玉壺 『JUS』風ドットを用いたMUGEN1.1専用のちびキャラが2体公開中。 + Dark night氏製作 Dark night氏製作 最初に公開されたキャラで、玉壺のMUGEN入りにより、半天狗の分身体である憎珀天も含めて上弦関連キャラは全員MUGENに参戦することとなった。 水球の飛び道具や使い魔を呼び出すなどの広範囲攻撃を多数備え、遠距離から制圧する戦い方が得意な性能をしている。 超必殺技では脱皮後の姿となり攻撃する。 AIもデフォルトで搭載されている。 旧バージョン 最新版(DLは下記の動画から) + TheGrayYouth氏製作 TheGrayYouth氏製作 上記のDark night氏をベースにした改編キャラだが、ドットがブラッシュアップされている他、 通常形態と完全態の2モードで戦う性能で、通常形態の超必殺技は自立稼働する使い魔を呼び出す攻撃に差し替えられているなどの変更点がある。 完全態は設置や飛び道具が多い通常形態とは対照的にインファイトの通常技が多いが、濁流を起こす広範囲攻撃や自立稼働する憎珀天を呼ぶ必殺技もあり、 近接戦寄りのオールラウンダーな性能となっている。 AIもデフォルトで搭載されている。 DLは下記の動画から 出場大会 「[大会] [玉壺]」をタグに含むページは1つもありません。
https://w.atwiki.jp/910moe/pages/339.html
穏やかな優等生×やんちゃな熱血バカ キャンキャン吠える仕草は、仔犬に似ている。 「だーかーらー、この公式が分かんねぇと俺、留年するかもしれねーんだよ!」 「…お前は、野球のルールを分かっても、数学の公式は解けないんだもんなぁ…」 期末試験前夜、隣に住む俺の部屋に来て、真っ先に教科書を広げて言う様は、 受験生のようだ。明日受験する訳でもないのに、一年先だろ?…少しは落ち着けよ。 他の連中ならまかり通る冗談もこいつにとっては、何の役にも立たない。 少し気を抜けばいいと思って、言った俺の言葉は奴のカンに触ったらしい。 あ、また吠える。きた。ワンワンワン。仔犬のような叫び。 「…っ…俺が、留年してもいいってのかよ?きちんと一緒に高校卒業してっ、 お前と一緒の大学行こうと思ってっ!ど、どーせっ、俺みたいなスポーツ馬鹿は、 お前の志望校のレベルが高すぎて、今の俺には無理だけどっ!これからも一緒に 過ごしたいって気持ちがあるんだよっ!」 言い終えれば、興奮の余り涙目になって潤んだ目線で俺を睨む。 あ、ヤバイ。理性が切れそう。泣かせてしまう。泣いた顔は好物なんだけど、 笑った顔の方が好きなんだよなぁ、流石にそこまで悪趣味じゃねぇよ。 落ち着かせようとして頭をクシャリと撫で、奴の顔を覗き込み柔らく微笑む。 ――心の中で毒づく俺を差し置いて。 「そんなことしなくても、大丈夫だよ。俺と同じ大学に行きたいから 野球に打ち込んで、スポーツ推薦を狙ってるんだろ? 一緒に卒業したいから、留年は御免と思ってる。けど、誤算が一つ。 俺は、お前が無理なく入れる学校に志望変更したから。安心していいんだよ。」 「…え…ええっ!?」 思っても見なかったらしい、目を白黒させて俺を呆然とした様子で見詰める。 優等生の俺が担任の説得にも応じず、好きな奴と一緒にいたいから、ただ それだけの理由、けれど何よりも大切な理由で大学のランクを下げたこと。 お前だけじゃねーんだよ、俺だってお前の傍に一緒にいたいこと。 熱血で、頑固で融通が利かない。一本気で実直、今時いなそうな子供。 俺みたいに適当にやってりゃいいのに。 何でこうも、素直すぎるのかな、感受性が高すぎ。そんなんだと、空回りするぜ? 柔和な物腰で眼鏡のブリッジを中指で直すと、机に置かれた教科書に視線を移し、 奴に微笑みながら、数学の公式を奴に分かり易いように丁寧に教える。 お見通しだった俺、やっぱりスポーツに熱中してたのは俺の所為だったのか。 好きで野球してたと思ってたが、不覚。侮れない奴。だから、好きになる。 こんなん教科書には載ってねぇよな、健気な仔犬には餌やんねぇと。 大正浪漫
https://w.atwiki.jp/tesu002/pages/4084.html
律は目を覚ましてすぐに、驚愕の声を上げた。 寝起きはそういい方では無いが、 目に飛び込んでくる情景が脳を一気に覚醒させた。 眠った場所と起きた場所が違えば、眠気など一瞬で飛ぶ。 左足首に鉄の輪が嵌められていれば、尚の事だ。 その鉄の輪は鎖に繋がっていた。 鎖の先を目で追うと、床に打ち込まれた小さな鉄の輪を通っている。 その鉄の輪には、有刺鉄線が幾重にも巻かれていた。 律は鎖に沿って、更に目を先へと向けた。 そこには、右足首を律同様に拘束されている澪の姿が映った。 「澪っ」 反射的に恋人の名を叫び、澪に駆け寄る。 名前を呼んでも反応を返してこない澪に胸騒ぎを覚えたが、 顔を覗きこんで安堵の息を漏らす。 「眠ってるのか……」 それでも一応、慎重に外傷の有無を確認する。 怪我の無い事を確かめると、肩を揺さぶりながら叫んだ。 「澪っ、澪っ、澪っ」 「んっ?り、律ぅ?」 澪は眠たげに目を擦り、覚醒し切っていない虚ろな目を向けてきた。 「起きたか。大丈夫か?気分悪くないか?」 「何言って……って、何っ?」 澪は自分を取り巻く異様な状況に気付いたのか、頓狂な声を上げた。 「私にもさっぱりだよ。目が覚めたらこうなってた」 律は周囲を見回しながら言った。 2メートル四方はあろうかという四角い空間だった。 その内、3つの辺は変哲の無い壁だが、 残りの一つの辺は壁にしては妙な造りだった。 二つの壁が左右から合わさって出来たような微かな隙間が、中央に走っている。 それは宛ら、取っ手の無いドアに見えた。 「律、悪ふざけは止せよ」 澪の口調はやや怒りを帯びていた。 どうやら、律が仕組んだ悪戯だと思っているらしい。 状況を見ればそう考えるのも無理は無い、それは律にも理解できる。 そして、悪戯であればどれだけ良かったかと、律自身思っている。 「残念ながら、悪ふざけの類じゃねーよ。 さっきも言ったけど、私自身何が起こってるか理解できてないんだ」 「本当か?」 「本当だって。てゆーか、どうしてこうなったか。確か昨夜は……」 突拍子も無い場所で目覚めたせいか、記憶が混乱していた。 自宅以外の場所で過ごした憶えはあるが、それが何処だったかよく思い出せない。 だが、少なくともこのような場所で過ごした憶えは無かった。 「ムギの別荘に泊まったんだよ。 その流れで、こういう悪戯を律達が仕組んだんだと思ったけど」 「ああっ、そうだっ。ムギのとこ泊まったんだっけ。 と、なるとムギが仕掛け人か?いや、唯辺りも噛んでるかもな」 「唯と梓は居なかっただろ?私と律だけが、ムギの別荘に行ったんだよ」 「そっからしておかしーじゃん?何で唯と梓、来ないの? 実は来てるんだよ、きっと。 私らがこのビックリな悪戯のターゲットで、唯とムギと梓が仕掛け人って事だ」 「まぁ、唯と梓に隠れる必要性があるのか分からないけど、その推理は正しそうだな。 本当にお前が噛んでないなら、だけどな」 澪はまだ律を疑っているらしかった。 日頃の行いを思えば、それも無理からぬ事だと律自身が痛感している。 だが今回は、本当に絡んでいない。 「いや、本当に私関係してないっての」 律は溜息を吐くと、視線を上に向けて叫んだ。 「ムギーっ。唯ーっ。梓ーっ。悪ふざけが過ぎるぞー」 彼女達の声は返って来ず、代わりに律の声が虚しく反響した。 「ちっ、無視しやがって。何処かで見てるんだろ……」 律は視線を上に向けたまま、観察した。 唯達の姿を見つける事はできなかったが、代わりに気になる物を幾つか捉えた。 プラスチックに守られたディスプレイと、こちらを向いている複数の大きな管がそれだった。 二つとも律達から相当に離れて、その姿を覗かせている。 その周囲には薄暗いライトが灯り、律達を照らす役目を果たしていた。 そして、その更に遥か上に天井があるのだろう。 暗くて見通せないが、天井部分は不自然なくらいに高い。 (いや、違う……) 律は気付いた。 地面から二メートル程上の壁際と、そこから先の壁に小さな段がある事に。 まるでそこにあった天井──というよりも蓋──を外したかのようだった。 律は中央に小さな線状の隙間を形作っている壁へと、もう一度視線を走らせた。 続いて、その左右を見回す。そして、理解した。 (そうか……分かったぞ。今私達が居る場所が) そこまで思考した時、澪が驚愕に満ちた声を上げた。 「って、律」 その声に引き摺られるように、律は視線を向けた。 澪は唖然とした表情を浮かべ、指先を律の後方へと向けている。 そこは、中央に微かな隙間が浮かんでいる壁の反対側である。 「なっ」 振り返った律の口からも、驚愕に染まった声が漏れた。 澪の指し示す壁際の床に、包丁が二つ置かれているのだ。 鎖と澪以外に注意を払っていなかった為、後方の床の違和には気付いていなかった。 「何なんだよ……。っとに悪趣味な冗談だ」 律は悪趣味な冗談と言ってみせたが、本心では悪趣味だとしか思っていない。 冗談であるとは、そろそろ思えなくなってきていた。 「本当に、何なんだよ……」 澪も律の言葉を復唱してから、続けた。 「それ以前に、此処は何処なんだよ。どうして、こんな事になったんだよ。 昨夜はムギの家に泊まったはずだ。それがどうして、こんな事に……」 「ここが何処かは、もう分かってる」 律がそう返すと、澪は目を見開いた。 「ど、何処なんだっ?」 「具体的な地名だとか、或いは家からの距離だとか、そういう事は分からない。 分かったのは、この空間の名称だよ」 「な、何なんだよ……。 まさか、墓場だとか比喩めいた事言う心算じゃないだろうな? 予め言っとくけど、それ、全然上手くないからな?」 「んな事言うかよ」 律は、中央に線上の隙間を走らせる壁を指差した。 正確には、右端寄りの一面に指を向けている。 その指先に釣られるように、澪の視線が動く。 「あっ」 澪も気付いたようだった。 「分かったか?ここ、エレベーターの中だよ」 律の指が示す先にあるパネルには、 『開』『閉』『開延長』といった文字や数字の書かれたボタンが並んでいる。 律も見慣れている、エレベーター特有のパネルだった。 中央に走っていた微かな線も、エレベーターの扉の構造を表していた。 だが律がショッピング等で乗るエレベーターに比して、随分と広い。 加えて、デザインも洒落たものではなく、酷く無骨なものだった。 剥がされた天井から受ける印象だけではなく、 床や壁の造りからして装飾性が微塵も感じられない。 客を迎えるものでは無く、業務用エレベーターなのだろうか。 そしてパネルの数字を見る限り、此処は少なくとも3階まではある建物らしかった。 律は立ち上がると、『開』と書かれたボタンを押す。 予想していた事だが、反応は無い。 「やっぱり駄目か」 剥がされたエレベーターの天井部分に一瞥を加えてから、律は呟く。 「壊れてるのか?」 「閉じ込められてるんだろ」 律は溜息を吐くと、扉に手を掛けた。 取っ手が無い平面という力を加え辛い構造ではあるが、それでも手動で開こうと試みる。 「あっ、私も手伝うっ」 澪も加勢してくれたが、やはり扉は動かなかった。 「やっぱ無理か……」 律は諦めたように溜息を吐く。 「そんな……。じゃあ、どうやって帰るんだよ? 扉が開かなきゃ、帰れないだろっ?」 「開いたところで、帰れないだろ?ほら」 律は足を振って、拘束している鎖を鳴らした。 「いや……鎖は、ほら、あの鉄の輪を床から引き抜けば……。 あの輪を通ってるんだから、あれさえ引き抜けば……」 「それで二人三脚、素晴らしい発想だけどな。 どうやって誰が抜くんだ?」 律は鎖を通している鉄の輪を指差す。 否、輪を覆っている有刺鉄線を指差す。 「それに、どうせ床の裏側には返しとか付いてるんでしょ。 抜けっこ無いって」 律がそう続けると、澪は顔を青褪めさせて叫ぶ。 「誰かっ」 澪は扉の前まで駆け寄ると、激しく叩きながら続け様に叫んだ。 「誰かっ、助けてっ。聞こえたら、助けてっ。誰かー」 誰かが側に居たとして、決して助けはしないだろう。 恐らく誰かは、この近辺に居るはずだと律は思っている。 だがそれは、きっと律達を閉じ込めた側の人間だ。 「誰かっ誰かっ、助けてっ、お願いっ」 半狂乱に扉を叩き続ける澪を見ていられず、律は澪の肩に手を掛けながら言う。 「落ち着けっ。落ち着けって、澪。 そんなに手を乱暴に扱うなよ。お前が手を傷めたら、誰がベース弾くんだよ」 「ベースっ?ベースだって?」 澪が咄嗟に振り返った。 「そうだよ。お前はHTTのベーシストだろ?」 「この状況下で、ベースなんて弾けるかっ。そもそもベースなんて何処にある? ああ、そうさ、家さ。家に帰らなきゃ、そもそも音楽なんて弾けないだろっ?」 「扉叩いたって、大声上げたって、家には帰れないよ。 落ち着いて、誰かが助けに来てくれる事を待とうよ。 まだ、唯やムギの悪戯だって言う可能性も……あるワケだし……」 自分でも信じていない悪戯の可能性を、律は口にする。 そのような苦し紛れを、澪は一蹴した。 「こんな悪質で手の込んだ悪戯、いくら唯やムギでもやると思うのか?」 「いや、万が一って事も」 「そんなの、期待できるかっ」 「助けこそ、期待できないよ」 「そんなの……やってみなきゃ……」 「誰かが扉の向こうに居たとして、或いは声の聞こえる範囲に居たとして。 それはきっと、私達を閉じ込めた人間だよ。こんな事するからには、目的がある。 目的を達する為、側に留まっている事はあり得る。 そんな人間が助けると思うか? もし助ける可能性があるとしたら、唯達の悪戯だった場合だけだよ。 同情誘われてやり過ぎた悪戯だと反省して助ける、そのケースだけだよ」 澪はもう一度だけ、強く扉を叩いて叫んだ。 「くそっ」 それ以上、澪は扉を叩こうとはしなかった。 澪にしては珍しく口汚い言葉だった。 そう律は思い、冷静さを欠いている姿に幾許かの危機感を覚えた。 尤も、律自身にしても、いつまで自分が平静を保てるか自信が持てなかった。 澪を窘めた今にしても、既に心が折れそうだった。 『ご機嫌は如何?』 その時、室内に人間の声とは思えない、無機質な声が響いた。 澪の声でも無ければ、勿論律の声でも無い。 『こっち、こっち』 声は上から聞こえていた。 声の発生源を求めて、律は視線を上へと向ける。 先程見つけて気になっていたディスプレイに、不気味な人形の姿が映し出されていた。 声はそこから響いてくるらしかった。 「何だよ、あれ……」 澪の震えた声は、律の心情を表したものでもあった。 2