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陪審法と新民訴に対する法曹の声 一、陪審法施行後の感想 二、新民事訴訟法施行の実跡 ○ 東京 山崎今朝彌 一、泥棒にも三分の理あり、バクチでも一回ではアキラメられぬ多少物の解かつた一人の判事を口説き落すにも骨が折れる、況んや素人の多数陪審員を口説くに於てをや、陪審法は読むに及ばず、結局物にはならぬ、と云ふ私の見通しは今も尚変らず候 二、初めの内こそ二三猟奇的の判事があつて矢鱈に八釜敷かつた処もあつたが、今では皆慣れてユツタリ落付き、元と何も変わつた所無くなりました、事件の進行振は、判事の病気書記のサボ相手方の不慣等も相俟つて前の倍も遅れます。 <以上は、山崎今朝弥氏が著作者である。> <旧仮名遣いはそのままとし、旧漢字は適宜新漢字に修正した。踊り字は修正した。> <底本は、日本弁護士協会『法曹公論』第35巻9号、昭和6年(1931年)10月号>
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「所謂日本共産党検挙並に労働農民党外二団体の禁止解散問題は今後の無産政党運動を如何に展開せしむるであらうか」という問いに対する回答。 山崎今朝彌 一寸設計図を- 労農残党は再組織、再組織は全改訂、結局日労党参加か中間党結成かの問題となります。蓋し、日労党以上の左傾党は許されませんから。 日労党は火事泥と云はれない為に何時まで遠慮するか、ドンナ方法で選取加入を許すか、残党交渉団体を認めるか、統一戦線は新党まで中止か、ソレとも社民に働きかけるか等仲々面倒な問題が起りませう。 社民党は、党の精神に照して、火急に此際、火事泥と云はれるを遠慮しないでせう。 <以上は、山崎今朝弥氏が著作者である。> <旧仮名遣いはそのままとし、旧漢字は適宜新漢字に直した。> <底本は、『布施辰治著作集第14巻』(ゆまに書房、2008年)、底本の親本は『法律戦線』(生活運動社)7巻5号48頁(昭和3年(1928年)5月1日発行)>
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判事懲戒の意見書 意見書 聞くならく、検事は貴官が渡邊満三に対して下したる犯人蔵匿事件の判決に対し、刑法第五十八条第一項同第五十七条刑法施行法第五十三条の規定に基き、累犯加重刑決定の申請を為したりと。 然れども被告渡邊満三は警察署以来検事局に於ても公判廷に於ても、前科二犯ありて最終は数年前東京にて懲役八ケ月に処せられたる旨を自供し居るものなれば、前記貴官の判決に於て累犯加重の法条適用を欠けるは、判事が懲戒訴追に値する職務上の過失を敢てして、前科の有無の調査訊問を失念したるにあらず、寧ろ判決原本作成の際当然適用すべき法条の適用記載を脱漏したるものと解すべきものとす。果して然らば検事の請求は当然却下さるべきものなり。 若し夫れ被告が判決言渡の際、革命の際に於ける復讐を絶叫し判官を面罵したる如きは此際特に之を不問に付して可ならずや。 十年六月二十五日 被告法律上無効代理人 弁護士 山崎今朝彌 判事柴田言一 殿 <山崎今朝弥著、弁護士大安売に収録>
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何を労働組合へ希望する?(質問回答) 組合員を早く十萬にして 弁護士 山崎今朝彌 ○理想でなく、現実刻下の問題としては、総同盟が「労働」あたりで言つてる通りで沢山ですから、早く其れを実行して貰ひたい事です。 ○もつと具体的に云ふなら、組合員も早く十萬にし、基礎といふか、会計と言ふか、事業と云ふかを益々強固にし、今通り謙譲真面目を続けて貰ひたい事です。 ○すると他組合なども、総同盟よりも、もつと良くも大きくもなるかも知れず、従つて組合会議が中心となり真に堂々たる統一総連合以上のものが出来ることになりませう。 <以上は、山崎今朝弥氏が著作者である。> <旧仮名遣いはそのままとし、旧漢字は適宜新漢字に修正した。> <底本は、法政大学大原社会問題研究所総同盟五十年史刊行委員会編『日本社会運動史料、機関紙誌編、日本労働総同盟機関誌III労働(11)』(法政大学出版局、1978年)231頁。底本の親本は『労働』(日本労働総同盟)第266号13頁(昭和8年(1933年)10月10日発行)。>
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上申書(一) 東京市芝区新桜田町十九番地 弁護士 上申人 山崎今朝彌 上申の趣旨 上申人申請非常上告職権開始事件に関し相当の援助を乞ふ 上申の理由 貴殿御干与の『労働新聞』『青服』『民衆の芸術』に対する新聞紙法違反被告事件は、曩きに東京区裁判所に於て貴殿御論告通り何れも新聞紙法違反として夫々の刑を科せられ候処、右中『民衆の芸術』の判決に対し被告の一人より控訴の結果東京地方裁判所は、『内務省に於て出版法に依り出版する雑誌として取扱はれたるものは、偶々其記事が出版法第二条の範囲外に渉るも直ちに之を以て新聞紙なりと認めて新聞紙法を適用すべきものにあらず』との理由を以て無罪を言渡し其判決は確定仕り候右判決の擬律が正当なりとせば『裁判所は内務省の取扱如何に係はらず其雑誌が新聞紙法に依り出版すべきものなりと認むるときは偶々出版法に拠り発行三日前に届出で内務省の検閲を得て秩序紊乱の記事なきものとして出版法出版禁止の処分なく安全に発行したる場合と雖も、尚新聞紙法に拠る雑誌として新聞紙法を適用して秩序紊乱記事掲載を以て処罰すべきものなり』との理由に基き、内務省に於て出版法に依り出版する雑誌として取扱はれたる事実に争ひなき前記諸雑誌の被告和田久太郎久板卯之助荒畑勝三山川均大石七分に対し言渡したる、東京区裁判所の有罪判決は其擬律に錯誤あるものなること一点の疑を容れずと存候 仍て上申人は本日大審院検事に刑事訴訟法第二百九十二条規定の非常上告を前記被告人一統に対し開始せられん事を申請仕り候 抑々法律の解釈は全く各人の自由に専属すと雖も同一国家の同一機関が同一法律を適用するに際し其適用を二三にする事と其過誤を救済すべき道あるに際し之を捨てて顧みざる事とは、却て法律の威厳を保つ所以にあらずと信ず、故に大審院検事に於ても固より相当の手段を採らるる事疑なしと雖も、貴職に於て上申陳情其他貸すに一臂の労を以てせらるれば共効果は蓋し覿面のものあらんと存候 凡そ法律擁護の任にある者が法律適用の厳正公平を所期し之を以て唯一の生命となす事は譬へ身の朝に在り職を検事に奉ずる場合と雖も敢て異る処なかるべきを信じ、前記被告等の有罪判決が確定したるは結局、弁護人たりし上申人に対する被告等の信頼薄きと、裁判の不公平に対する被告等の確信厚きとに原因するものなる事を思ひ敢て東京地方裁判所の前記無罪判決に反対意見の発表なき本件干与の当局検事に対し、弁護人たりし関係ある者が其遺族本人等の依頼に基き、本申を具陳するは必しも当と敬とを失するものにあらずと断じ、上申人は茲に本申に及びたる次第に御座候 大正八年四月一日 右 山崎今朝彌 印 東京区裁判所検事局 (姓名イロハ順) 検事 金澤次郎 殿 検事 秋山 要 殿 上申書(二) 上申人は貴職御干与にて無罪の判決言渡を受けたる大杉栄に対する新聞紙法違反被告事件第一審の共同被告人(略式命令の被告も共同被告人なりと信ず)及び之と性質を同ふせる事件に付有罪の確定判決を受けたる被告等の為め、本日刑事訴訟法第二百九十二条の非常上告開始申請の上申書を提出仕候 按ずるに右無罪判決に対して上告なかりし貴職は、刑事訴訟法第二百八十九条第二項に依る共同被告人の利益を妨害したるにあらず寧ろ第二審の判決理由に服従したる故なりと信じ候 就ては何卒上申人の右上申に対し応分の共助を賜り無智の被告等をして感泣せしめ以て法律の公平と職責の遂行とを完成せられん事を此段上申仕候也 大正八年四月一日 上申人 山崎今朝彌 東京地方裁判所検事局 検事 金山季逸 殿 上申書(三) 上申の目的 東京区裁判所に於て大正七年九月二十八日言渡の久板卯之助和田久太郎及び、同日言渡の荒畑勝三山川均に対する新聞紙法違反被告事件の有罪確定判決、並に同年十二月十九日言渡の大石七分に対する同一事件の有罪確定略式命令に対し非常上告の申上あらん事を嘆願するにあり 上申の理由 前記判決が悉く法律に於て罰せざる所為に対し刑を言渡したるものなる事は詳細其理由を説明したる添付の「平民法律」及び東京地方裁判所が大正八年三月十七日言渡したる大杉栄に対する新聞紙法違反事件の無罪確定判決理由により明なりと存候弁護人たりし上申人は、和田久太郎が未だに服役中なる関係上本上申に及びたる次第に御座候 大正八年四月一日 山崎今朝彌 印 大審院検事局 御中 <山崎今朝弥著、弁護士大安売に収録>
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ちょっと言ってみたかっただけ
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「緊縮」政策と搾取の合理化 「一、不景気促進の徹底的「不人気」を承知の上で、濱口内閣が緊縮予算の立て直しを一枚看板にしているのはなぜか、二、所謂緊縮政策の実行は、失業群の激増、階級対立の激化、資本主義没落の墓穴を掘るものと考えられるが、彼等はいかなる対策を以てこれに臨むつもりか?、三、膨大なる失業群は彼等の緊縮政策に対して、いかなる激情の抗議をたたきつけるか?」という問いに対する回答。 山崎今朝彌 一、金融資本閥を一番特別に保護する事が一番人気を得ると確信したからでせう。 二、緊縮政策が一番国家繁栄階級調和現組織保持の良策と思つたからでせう。失業群位少しふへても一片の社会政策を少し授与すれば尾をたれると思つたからでせう。 三、社民以下の右翼により大衆の中間により新労農党以下の左翼合法政党により労農同盟及○○×××のアジビラ等により各々其れ相応の抗議を叩きつけるでせう。 <以上は、山崎今朝弥氏が著作者である。> <旧仮名遣いはそのままとし、旧漢字は適宜新漢字に直した。> <底本は、『布施辰治著作集第15巻』(ゆまに書房、2008年)、底本の親本は『法律戦線』(生活運動社)8巻9号42頁(昭和4年(1929年)9月1日発行)>
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通常技 近A キャンセル可能。特別使う理由はないが、まあ連係にでも。 近B キャンセル可能の下段。起き攻めや連続技の始動として多用する。 近C 発生が早く、キャンセル可。めくり後につなげるとすればこれ。 近D 二段技で一段目のみキャンセル可。ガードさせた後は屈Dが届かないので遠Aを振るのが無難。 遠A リーチ、発生ともに優秀。牽制用にピシピシ振る。中距離のジャンプ防止用など使用頻度は高めだが、しゃがまれると当たらない。 遠B 相手の屈Aや屈Bなどをたまに潰してくれる。屈状態での当たるので遠Aと使い分け、近場で振るのが効果的。 遠C 一応屈み状態の相手にも当たるが、隙が大きい&キャンセル不可。出てしまえば強いのだが発生が遅い。 遠D 牽制の主力の一つ。一部のキャラの屈状態には空振る。先端が当たる距離で振るのが理想。 屈A キャンセル可。小足からの連続技のお供に。連打キャンセルも利くので使い勝手がいい。リーチは遠Bと同じ。 屈B 連続技の始動用。近Bでも代用が利くが距離や状況にあわせて使い分ける。 屈C 牽制の要。判定・発生ともに優秀。上にも広く対空としても使える。常時蛇キャン仕込み推奨。 屈D リーチは遠Aと同程度。膝より先を当てる距離で振る。振った後は飛び込み防止に遠Aや屈Cを用意しておく。 JA 発生が早く持続もまあまあ。判定も悪くないので飛び込み用に使える。着地後は近Cを推奨。 JB 遠くからの飛び込みやめくりに使う。小ジャンプで出すのも対地牽制としては効果的。 JC 上に強いので空対空として役に立つ。ただし屈状態の相手には当たらない。 JD 見た目通りとにかく下に強い飛び込み用。昇り中段としても使えるがその後の立ち回りに難あり。 垂JA 性能変わらず。ほとんど使用することはないかも。 垂JB 通常ジャンプで下に伸びるようになる。が、滅多に使うことはない。 垂JC 通常ジャンプで裏拳を出す。下降時に出せば一応屈状態の相手にもヒットする。 垂JD 通常ジャンプで横に長い蹴りを出す。早出し対空や牽制として優秀。 CD 頭突き。リーチこそないが早出しすれば対空になることも。遠C並に隙があるので蛇キャン仕込み推奨。 JCD 早出しすれば空対空として機能する。打点が高いので飛び込む際は注意。 特殊技 ブッ刺し (6+A) お馴染の中段技で、二段とも中段。初段の発生はそこそこだが反応のいい相手にはガードされてしまう。意外とリーチがあり遠Bが当たらない位置からも二段目がヒットする。強攻撃キャンセルで連続技の中継としても使える。 必殺技 蛇使い・上段(214+A・タメ可) 先読み対空用。見た目より根元付近の判定が多少厚く立ち状態なら遠Bが当たらない位置でもヒットする。CAサドマゾ追撃用にも使える。遠距離の場合には仕込んで様子を見るのもいい。どーでもいいことだが近距離なら弱攻撃から繋がる。 蛇使い・中段(214+B・タメ可) 発生が早く弱攻撃から繋がる。リーチが長く牽制として強いが、GC前転されるとフルコンボもらうので相手のゲージの有無は注意。キャラによってはしゃがみ状態に当たらない。 蛇使い・下段(214+C・タメ可) 下段技。ダウンは取れないが屈Dの1.5倍はリーチがある。屈状態や低姿勢の相手にもヒットするが、飛び込まれやすいので使用はほどほどに。ダウン追い討ち可。こちらもGC前転されるとフルコンもらう 蛇だまし (蛇使い溜め中にD) 溜め状態を蛇使いを解除する。通常技キャンセル蛇使い>蛇だましと入力する通称蛇キャンは山崎使いにとって必須テクニック(蛇使い入力時に一緒にDを押すのが簡単)。 サドマゾ(41236+BorD) 当身技。投げ技・下段・飛び道具以外の打撃属性の技を返す(拳はガード不能)ことが出来る。弱強の違いは当身判定の発生と持続時間で、弱の方が早く当身判定が出る。当身判定は顔の部分なので、めり込むように当たると負けてしまう。下段判定の技でも打点が高い技なら取れる。背後からでも当身は取れる(めくりはダメ)が、振り向いて攻撃はしない。カウンターヒット時には蛇使い上段、※裁きの匕首、ギロチンなどで追撃が可能。安定しているのは裁きの匕首。発生・発動共に早いので相手の牽制技に合わせて出すのが主な使い方。対空に使うことも出来るが、相手に読まれた際は酷い目に遭う。(※ただし画面端密着では空振る) 倍返し(236+AorC) この技自体にも判定があるが、これを当てる有効な使い方はないと思う。相手の飛び道具に対して使うと、弱はパワーゲージが増え、強は必殺技の飛び道具を貫通することの出来る性能の飛び道具を打ち返す。 裁きの匕首(623+AorC) 連続技専用。強攻撃から繋がり、威力が高い 爆弾パチキ(近632146+AorC) 間合いが狭いが、1フレームで発生するコマ投げ。崩しにどうぞ。 ヤキ入れ(623+B) 二段技。二段目が中段技、二段目の最後の方を相手の起き上がりに重ねると下段判定になる。 砂かけ(623+D) 蛇使いでキャンセルが可能。のけぞりが長い 超必殺技 ギロチン (236236+AorC) 弱強ともに弱攻撃から繋がりどこで当たっても画面端まで運んでくれる。通常版は一瞬上半身無敵のため対空に使える。対空に使う際は高く飛ぶ強を使用しないと下降部分がヒ外れやすい。地上2ヒット目でかち上げるためカス当たりした際は連続ヒットしないので割り込みに使用する際は注意。MAX版も弱強の差は通常版と同様だが無敵時間が長いので安心して使っていける。サドマゾの追い討ちとして使用する際には当てた距離・高さが関係するので、端付近以外では控えたほうが無難。 ドリル(近6321463214+AorC後パンチボタン連打) 1フレーム投げ。連打の受付は暗転からで連打回数によりレベルが上がり、ダメージも上昇する。AとCを両方連打するのが堅実。連打の最中にキックボタンを押してしまうと連打リセットがかかるためレベル1になってしまう。フィニッシュ時にパンチボタンを連打していると腹を抱えて笑い出すが、トドメと違い無敵はないので隙だらけになる。ドリルはダウン回避可能なので画面端以外ではやらないように注意。またLv.3とLv.4の威力は数ドットの差なので相手のゲージを増やさないためにも次が控えているならLv.3を使用する方がいいかもしれない。(EXTゲージだと通常版Lv.4でゲージが一本溜まる)
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大正十二年を迎へ 大正十二年は去年に引続き、其れにもまして旧勢力が衰へ新勢力が擡頭する。総じて反動運動が勃興し随所に血腥い事件が頻発する。都会の社会運動が地方に移つて農民運動や小作争議が猛烈に繁昌する。裁判に対する不信用が極度に厚くなり日本も愈文明国となる。 社会運動が政治運動となる。無政府主義が忘れられて社会主義者が悉く国家社会主義者となる。労働運動から主義者排斥の声が揚がり、法律の運用応用逆用が盛になる。労働者が政治運動に利用されたり却て利用したり。団体の決裂と合同が流行し労働組合の大連合がキツトできる。政府は其間私に制定中の過激法案を通過させるかさせないか。其他枚挙に遑あらずと雖も概ね確実の類にあらず。(東京朝日新聞来年元旦号より転載、山崎今朝彌寄) <以上は、山崎今朝弥氏が著作者である。> <旧仮名遣いはそのままとし、旧漢字は適宜新漢字に修正した。> <底本は『復刻版労働週報』(不二出版、1998年)155頁。底本の親本は『労働週報』(労働週報社)第29号1頁(大正11年(1922年)12月26日号)。>
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無題言 ○ 従来同人雑誌であつた解放は、去年だか今年だかの十月頃相談の結果、来年だか本年だかの正月即ち本号から我等の友人雑誌といふことになつた。 ○ 同人雑誌だからとて同人のもの計り載せた訳でなく、同人の推薦したものもあれば同人の依頼したものもあり、同人の取つたものもあれば同人の処へ来たものもあり、又友人雑誌だからとて友人のもの計りといふ訳でなく、我等も書けば友人も書き、友人には現在の友人もあれば、未来の友人もあり、友人の友人もあれば其又友人もあるから、結局は畢竟同じことであろふ。 ○ 同人雑誌を止めて貰つた訳は、雑誌がお蔭で急激に進展して世界的になつたといふ関係もあるが、一人の同人にさへも何等の満足を与へ得ぬのに何時までも名義を借りて置くは何となく心苦しいといふ関係もあつた。小姑を沢山有つ嫁の気持が厭になり早く身代を切り回して見たいといふ我儘なる衛生上の理由もあつたが、近来天下の形勢何となく不穏になり、今にして早く何とかするにあらずんば将に自然崩壊若しくは気まづい思ゐを免れまいと直覚した理由もあつた。其後各所で自己陣営内の戦線整理と称する分裂格闘心血流血の話を聞いた時は、ヤレよかつたとホツとした。 ○ 今後解放の編輯はマルキシストの山内房吉君とステートソーシヤリストの岡陽之助君とステキズムの元祖山崎今朝彌君との三人でやるだろうが、天下綜合雑誌の大編輯方法は、極端なる多少の個性特性発揮を除いては従来と毫も変り栄へがないだらう。 ○ 解放が若し潰れた時があつたら、其れは潰された時であらう。今の処解放の発売禁止は月平均少なくとも一回位の勘定に止まる。世界的の成金雑誌があのザマを見よと嘲はれる日がすぐ来るかも知れぬ、しかし何時でも払戻の用意がしてありますから前金払込みは決して心配御無用のこと。(山崎今朝彌) <以上は、山崎今朝弥氏が著作者である。> <旧仮名遣いはそのままとし、旧漢字は適宜新漢字に直した。> <底本は、『解放』(解放社)第6巻1号(昭和2年(1927年)1月1日発行)>