約 438,637 件
https://w.atwiki.jp/yergwar/pages/104.html
名 前:古宮芳子 年 齢:19 性 別:女 職 業:芸術家 階 級: 開 眼 点: 体 力:14 外見の負傷 無し 存在力: ヒーローポイント: 能力 能力 初期値 成長 現在値 役割 炎の翼 4+8 12 ダメージ 空腹 2+6 8 命中 直感 3+4 7 回避 懐郷病 2+2 4 防御 総獲得成長ポイント: 残り成長ポイント: 必殺技: 必殺技: 設定(始まりに至る経緯) ───それでは、彼女の話をしよう 彼女が生まれたのは、日本という国の海に面したとある地方都市だ。 それなりに自然が豊かで港湾都市としてそこそこに発展したそこは、温暖な為かのんびりした気風の土地柄だった。 だから、彼女がそこに生まれついたのは、まあ、幸運だったと言えるだろう。 風土と人間の気質の関係は言及するまでも無く深いものであるから、ひょっとしたらそれらは彼女の独特の人格形成に一役買ったのかもしれないと思えるので。 しかしながら、彼女の境遇自体は決して幸運なものとは言えず寧ろ過酷ですらあったから、この考察も少々微妙なところではあるのだが。 両親は、彼女が物心がつく前に多額の借金を残して他界した。 それからというもの、歳が離れた兄達が必死になって働き家計を支える事になった。 だが、年若い彼らでは稼ぎは少なく日々の食べる物にも困窮する生活。 さらに、迫ってくる債鬼達からも時には逃げなくてはならなかったというから、始末に悪い。 貧困であるというのは、人間が社会的な生物である以上もっとも心を磨耗させやすい不幸の形の一つだ。 要するに彼女の幼き頃の毎日は決して平穏なものとは言えず、狭窄な現実の不幸に艱難辛苦を強いられる日々だったのだ。 こういったことは悲しいことに別段珍しくも無い訳だが、それだけに克服が困難なものでもある。 さて、幼少期からこのような境遇にあるとなればその人間の心根が荒んでしまうのはもはや必定というもの。 我が身の不幸を嘆き、世の無情を恨み、他人の幸福を妬む。 それらは多かれ少なかれ誰の心にも巣くうものであり、人間は自身への少々の負荷でそれらの感情に身を任せる。 ましてや、生い立ちによって大多数より明らかに多くの苦労を背負った者達にとってはそれはもはや権利というものだ。 が、彼女の心にそのような兆候が殆ど現れなかったのが不思議なところだった。 ああ、いや、細部を辿っていけばそれほど奇異な事でもないのかもしれない。 例えばそれは、保護者であった二人の兄が彼女に出来る限りの愛情を傾けたことだったり 例えばそれは、彼女自身の性格が悲惨な境遇など物ともしないほどにあまりにも呑気で屈託が無いことであったり 例えばそれは、彼女に才能が溢れていたことであったり そのような事が複雑に絡み合って、少しずつ事態が好転していったのが要因だったのだろう。 よくある話だ。 しかし、彼女が『何とかなるよ』と笑って言う度に本当にそうなっていったのには注目するべきか。 事実、その当時の彼女の傍から見れば余裕が無い波乱に富んだ日々を追っていくと、どういうわけか陰りらしい陰りが見受けられない。 それどころか、何故か本当に楽しそうですらある。 耐えるのではなく、思うままに振舞って自身の不幸を撥ね退けるというのはそれなりに稀有な資質だ。 無論、そういう人物達の例に漏れず本人にはあまり自覚は無いわけだが。 そう、彼女には才能があった。 それは様々なことに発揮されたのだが、あえて総括してその才能の方向性を言うならば『何かを創ること』ということになるのだろうか。 絵を描くことであったり、彫刻であったり、粘土細工であったり 貧困の中で彼女は自らが楽しんで出来ることのみをとにかく無邪気に色々とやっていたら、自然と周囲の目を引き賞賛されていたのだ。 おかげで、彼女は周りの人々から次第に『芸術家の卵』として認知され期待を集め、援助を申し出てくる奇特な人間達まで現れた始める始末。 その効果もあってか兄達の仕事も軌道に乗り出し、彼女が思春期に入りかける頃には借金も何とか返済していた程だ。 つまり、彼女には本格的に創作者としての道が選択できる余地が生まれたのがこの頃だった。 とは言え、その才に目を付けて海外への留学すら面倒を見るといった申し出や、いっそ養子にして本格的に英才教育を施したいというような著名な芸術家の申し出などは流石に断ったようだ。 ま、兄達も頑固であったから、伸び伸びと自由奔放に振舞う彼女の意志を尊重し過度の援助を受けなかったのだ。 その為、家の生活は借金が無くなったとは言え相変わらず貧しかったのだが、それはそれで彼女の感性を伸ばした良い選択だったように思える。 そして、彼女にとって一つの転機が訪れる。 彼女は兄達を含めた周囲の勧めもあり、自身の生まれ育った土地を離れて首都圏の有名な美術科のある高校を受験することにした。 が、別にそれは周囲の期待にこたえてという事でもなく、彼女らしくそれもまた色々と面白そうだという極めて楽観的な期待に基づいての決断だったらしい。 しかしてその期待は外れることなく、それどころかその決断こそが彼女の運命を決めるものとなったのである。 そこでの学校生活は、彼女のこれまでの人生において最良の時間だった。 同世代の同じく美術を志す才能ある人々に囲まれ、多くの新鮮な刺激を受けた。 良き師の指導の下に創作の難しさを認識し、その楽しさを改めて学びなおした。 さらに何より、彼女にとって得難い一人の親友を得ることが出来たのだ。 それは、どうということは無い日常の日々。 陽だまりの中に居るような、穏やかで何気ない時の積み重ね。 ああ、だが、それこそが─── 『あの……悦に入って私の事を語っているなか、誠に恐縮なのですが。しかも、映像つきで』 彼女は、不満げな顔で言う。 まあ、そろそろ何か言ってくる頃だろうとは思っていた。 だから、何かな? と、私は質問を促すように静かに答えた。 『まず、此処はどこなんでしょーか? なんか周り中真っ青で下の一面が水みたいなんですが? あと、私ふわふわ浮いてるんですけど。何故か、こんな格好で』 彼女は、自分の服装を不思議そうに見渡す。 彼女が着ているのは、端的に言えば振袖だ。 陽光色が基調のそれは、彼女になかなか似合っていると思う。 しかし、私には彼女がそれを着ている理由までは答えられない。 寧ろ、君のほうこそその服装には見覚えが無いのかと私は尋ねた。 『あ、うん。これ、お兄ちゃんたちがよせばいいのに無理して買ってくれた着物に似てるかな? 小さい時だからよく覚えてないんだけど。ところどころ、ちょっと違うみたい』 なるほど。 では、それが君のイメージに基づいて再現されたのだろう。 君は自身の服装に基本的に無頓着のようだが、幼少期にそれを着た時の歓喜の情動が残っていたのだ。 細部の違いは、それが今の君の理想に合わせて補正されているからだ。 そう言ってやると、彼女は腕を組んで首を傾げた。 『うーん。じゃあつまり、これは夢の中なの?』 近いと言えば近いだろう。 そう、例えば死の直前に見る走馬灯と呼ばれるものも現象としては同じだ。 が…… 『やっぱり……私、死んじゃったんだ』 流石に、彼女も顔を曇らせて大きく溜息を吐く。 こちらが言うまでも無く、状況としては既に何となく察していたようだ。 だが、少し訂正させてもらうと君は“死んだ”のではなく“死につつある”という所だ。 どうしてそうなったのか……その経緯を憶えているかな? 『えーっと、確か───壁に絵を描いてたら、ケイティがやって来て凄く嬉しそうな顔したんだ。その絵がお母さんに似てるって。で、作った人形とか見せてそれもあげたら、ぜひ村に来てくれって……』 そうだ。 君は、件の高校を卒業した後に何を思ったか、日本を出て放浪の旅に出た。 色々なところで色々なものを見て色々なものを創りたいという、極めて曖昧で漠然とした衝動によってだ。 しかし、君とて一応は年頃の女性だ。 当然、それは無謀で危険な試みであると多くの親しい者達が反対した。 特に、君の親友であるあの穏やかな少女は珍しく激して最後まで反対していたな。 その時ばかりは君の『何とかなるよ』も通じなかったようだ。 『美代は怒ると凄く怖いから。しかも、なかなか機嫌直してくれないしー』 彼女は、力なくたははと苦笑して呟く。 私は、その親友の怒りがよく分かる。 彼女は、少々自分を蔑ろにしすぎる悪癖がある。 彼女が訪れた国は、あまり治安自体も良くない地域……どころか、はっきりと戦火にあった。 事前に警告も受けていただろうに、何を考えてそのようなところに出向いたのか。 『いやー、だって……あそこの壁画が取り壊されるって聞いちゃって。で、居ても立ってもいられなくなって』 ああ、確かにそういう理由だったようだな。 君は、機転も利くし要領が良く、運もすこぶる良い。 女の一人旅でありながら、これまで決定的な危難すら悉く潜り抜けてきたのは驚嘆に値する。 まあ……結局はこういうことになったわけだが。 そのケイティという少女の村にのこのこと呑気に出向き、君は盛大に歓待された。 だがその村は、殆ど盗賊と変わらない軍隊に蹂躙されて突然の戦火に巻き込まれたのだ。 それで君も逃げ惑うことになったのだが、その最中に一緒に逃げていたその少女を庇って……。 確かに、君の行為は賞賛に値する。 人間としては非常に尊い行為だ。 しかしだ。 君は、自身がもしこのようなことになったら、その結果君に連なる者がどういう運命を辿るのかを少しは想像した事があるのかな? 『えーっと……お兄さん、もしかして怒ってるのでしょーか? というか、そもそもお兄さんは誰なのです? 神様?』 ……君には私がどう見える? 試すように私が言うと、彼女は真剣な面持ちで目を細めた。 『むー。何か、募金すると貰える赤い羽根みたいなのが動き回ってるように見えますな、はい。ちょっと、かわいいかも』 それはどうも。 そう───今の私は、君が見ているようにその程度の欠片に過ぎない。 勿論、神様ではない。 どちらかと言うと、その逆の存在だな。 だから、君に取引を持ちかけにきたというわけだ。 『取引? 神様の逆って言うのは、つまり───』 ああ、人間に取引を持ちかけるのは同じ人間以外では悪魔と相場が決まっている。 “メフィストフィレス(愛すべからざる光)”───それが、今の私の現象を表している名称だ。 “ラムペンパック(起動の五騎)”つまりは、十二層から成り立つ純粋理論『重積層弦可換展開に基づく統一場色相投射』を担う一騎ということになる。 『はあ? えーっと???? ラム? つまり羊肉? ───あ、お腹が鳴っちゃった』 ……………。 いや、その辺りの名称は、それ程気にする必要は無い。 極めて衒学的なもので、言うならばはったりとそう大差は無いのだ。 案の定、頭の中を疑問符一杯にして困惑した彼女に、私は自嘲を含んでそう言ってやった。 『その……取引って、私はどうすればいいのでしょーか? それと、やっぱり悪魔っていうことは、魂とか取られる?』 根本的に呑気な気質を持つ彼女をして、この状況と悪魔という符合は不安を抱かずにはいられないらしい。 らしくもなく、おずおずとした口調だ。 だから、私は意地悪く一拍の沈黙を挟む。 その質問に答える前に尋ねよう。 君は、これからまもなく終わりを迎える。 短い人生ながらも、君が今まで積み重ねたものは全て無に帰す。 その感性も、その情動も、その思考も。 君が君であるべく象られた個は、この世界に引き伸ばされて薄れ消えうせる。 それを、君はどう感じる? 『えっと、死ぬのが怖いかってことなのかな? そりゃあ、怖いけど……結局は自業自得みたいだし』 彼女は、腕組みし首を傾げつつ考え込む。 その顔には悲壮感が無い。 それは、実感が無い故の言葉では無く、正しく自身の運命を受け入れた末のものだと私には解る。 彼女は、死に逝く自身の行いに後悔はしていない。 その潔さと達観は尊敬には値する。 だが…… では、君には未練が無いわけだ。 君は、君を思う者達を断ち切るというのだな。 君を愛する家族の元へ。 君を必要とする友人達の元へ。 何より、互いが互いを半身とも考えている───あの親友である彼女の元へ。 帰りたいとは思わないという事か? 『…………』 途端、彼女は押し黙り硬直した表情で唇を噛んで俯く。 息を飲んだ身体が小刻みに震えている。 いったい、その僅かな間にどれ程の痛みを伴う思いが脳裏に駆け巡ったのか。 平穏に満ちた日常と非情なる運命は、あまりに断絶しかけ離れているのに、それはいつだって隣り合わせだ。 とかく過酷なるこの世界には、その類の陥穽がそこかしこに待ち構えているから底意地が悪い。 『───そ、そんなの、帰りたいに決まってるじゃないか。───みんなに会いたい。また、みんなに会いたいよ。───美代にだって、ちゃんと謝りたいのに……』 彼女は俯いたままで、途切れ途切れに押し殺した呟きを漏す。 何故、彼女が決して涙を流すまいとしているのか。 私には理解ができる。 彼女は、自らの悲哀を無意識に踏破してしまう人間だ。 だから、他者の為に嘆くことは出来るが己の為に流す涙は無い。 きっと、その本質に気づいている者は殆ど居ない。 だが震えて響くこの言葉には、自身だけに向けられた魂の慟哭が私にも垣間見えた。 ……宜しい、とりあえずは合格だ。 それこそが、私が君から引き出したかった全てだ。 その帰還の意志こそが、瞬きにおける無秩序な悠久の中で指標となる。 君なら、きっと大丈夫だろう。 故に、君の願いを聞き入れる。 では、まず具体的に私が出来ることを示そう。 今の私では、君の現在の事象を消去することは難しい。 要は、完全に無かったことには出来ない。 だが、君に “奇跡的に、爆風に巻き込まれながらも命に別状は無く” “奇跡的に、気絶している中でも爆発の残骸に紛れて蹂躙する軍隊に見つからず” “奇跡的に、村を救う救援部隊が即座にやって来て君を救助し” “奇跡的に、何の問題にもならずに故郷である日本に送還される” という事象を辿らせる事は出来る。 観測と認識により決定される、事象への俯瞰位置からの干渉。 無数の出鱈目に散らばった賽の目を全て手で揃えて、同じ目にするようなものだな。 これらは実際に私が特に手を下さずとも起こり得るから区別はつきにくいが、同時に起こり得る確率がほぼゼロであるのは理解できるだろう? つまり、君への報酬はこういう些細なものだ。 それと、誤解されないように最初に断っておくが、私は君に魂などというものを対価として求めない。 その価値は理解できるが、残念ながらそのような高尚なものを自在に獲得できる手段など持ち合わせていなくてね。 『───へ? だって、悪魔だって……』 それは、君が神様などというものを引き合いに出した故の言葉のあやに過ぎない。 私はもちろん悪魔などではないし、立ち位置の違いはあるにしろ、それ程に君とはかけ離れた存在ではないさ。 だから、私から君に対価として課すのは単純に労働だ。 もっとも、それにより君に背負わせる運命を思えばこれは悪魔的な所業であるとも言える。 故に、私の事を例えば誰かが悪魔だと指差すならば、それは正当な評価であり決して否定はしない。 君にはこれから、様々な世界を巡りその世界における災禍を救うという事を行ってもらう。 言うなれば、節操の無い救世主というところか。 そのような者達を統合する組織があるという事だから、恐らくそこに所属することになるだろう。 『黒の黙示録』───そう称されるものを巡っての戦いとなる筈だ。 ああ、無論。 私もただの人間である君に、そのままでこのような過酷な任を行ってもらおうなどという無体なことは言わない。 『お? おおおおおおおっ!?』 これより彼女の守りとなり刃となるもの。 それを具体的な形として空間に像を結ぶと、彼女は目を見開いて声を上げた。 全身を鎧う、金属とも生体とも思える装甲然とした真紅の外皮。 節々の黒金に似た鈍い輝きを帯びた関節部から時折舞い散る炎。 手足共に刃となる長大な爪を備え、各部には羽根を歪に形作る意匠。 頭部は鳥類を象徴的に直線で模ったようであり、眼部となる鋭利な隙間からは琥珀そのものである硬質な瞳が脈動する光を発しながら覗いている。 そして背には、天を圧するほどに広がる災禍そのものであるかのような炎翼。 それは、揺らめくたびに灼熱の響きを轟かせていた。 あえて喩えるならば、猛禽と昆虫を機能的に合成し擬人化した造形とでも言うべきか。 奇怪にして異質なその姿に、流石に彼女も呆然となり 『……か、かっこいい』 ? かっこいい? 私がその呟きを不審に思い疑問を投げかけようとする前に、彼女は何故か眼を輝かせ 『なにこれ!? なにこれ!? ライダー? ねえ、ライダー? 巨大化は? 巨大化はするの!?』 ……いや、そういった機能は無いな。 それに、これは君の考えるようなライダーなどと言う無邪気なものでも……ああ、いや、あれはあれで過酷な戦いを強いられる物語ではあるな。 そうだな、まあ似たようなものかもしれん。 しかし、私が託すものは確かに超人的な力を与えるが、可逆変化とは言えこのような異形に君を変貌させてしまうということでもあり─── 『変身!? 私が? 私がこれに変身するのですか!?』 ……ああ。君が立ち塞がる敵と対峙した時、これにより戦わざる得なくなるだろう。 そう重々しく告げる私をよそに、彼女はおお! と感激の声をあげ何やら手を振り回して嬉しそうにポーズをつけている。 まあ───何にせよ、やる気になってくれたのは良いことなのかも知れない。 『これ、名前は? 私は、ライダー何と名乗ればよいのですか!?』 ……ライダーは付かないが。 君に託すそれは、やはり私の欠片で構成されている以上“メフィストフィレス(愛すべからざる光)”の延長上のものということになるだろう。 その根源は、実際にはこの炎の翼こそが全てで、“メフィストフィレス(愛すべからざる光)”とはその名称でもある。 元々は“クレイモア”という特殊な寄生体が、時空を超越した多元的事象の跳躍を繰り返しざる得なくなった私に合わせ、その同一性を放棄した事により変異に変異を重ねて歪曲し─── 『おお! メフィラス星人! では、私はメフィラス星人としてショッカーを倒せば良いのですね!?』 それは……一体どういう状況なんだ。 私の記憶が確かならば、メフィラス星人というのは某光の巨人に敵対したかなり悪辣な宇宙人だった筈だが、それは君としては大丈夫なのか? ……まあ、いい。 そろそろ、君を然るべき時空に色相として投射することにしよう。 私はその維持に自身の現状のほぼ全資源を投入することとなる為、君の支援はほぼ不可能だと考えるように。 だが、そこには君を必要とし支援する者が必ず存在するから無用な混乱はしないで済むだろう。 とは言っても、彼らにもこの状況は説明しきれないだろうが、君は余計な事を考えず自らの帰還の意志さえ堅持して感じるままに彼らに協力し行動すれば良い。 『んー……一つだけ聞いても良い? お兄さんは、結局なにを私にさせたいのでしょうか? いや、やらせたいことは何となく分かったけど、それでお兄さんに何の得があるのかが良く分からない』 なるほど。 確かに、私自身の目的は告げていなかったからそこに不審を抱くのは当然だ。 だが、それを説明すると非常に長くなるから、君の理解が追いつかず納得が出来ずとも簡潔に説明しよう。 この場は確かに“グレートヒェン”に支えられたものだから時間など無意味だが、肝心の私の資源が有限なのでね。 まず最初に告げておくことは、私が惨めなる敗残者であり、その属する世界が既に滅びているということだ。 私にはもう帰還する場が無い。 戦い抗ったが、我々の世界はあまりにも安易かつ理不尽に蹂躙され徹底的に消去された。 いや……正確に言うと戦いにすらならなかった。 何しろ我々にはその因果すら理解出来ず、最期の時に至るまで何が敵だったのか不明だったのだからな。 出来た事と言えば、逃避に近い延命行為のみ。 つまりは、主観時間を圧縮し確定した滅びに至る瞬間を識内でほぼ無限とするシステムに依存するしかなかった。 それは折りたたまれた次元に存在を投射するというある意味では侵略に他ならなかったが、その辺りは省略する。 さて、我々はあまりにも往生際が悪かった。 このような状態となって尚も滅びの運命を受け入れず、せめてその因果を解明したかったのだ。 このままでは、我々は墓碑に何を刻めばいいのかすらも解らない。 まあ、共通したのはそういう後ろ向きな無念だったわけだ。 『闇の黙示録』───そう呼称されているものが関与していると判明したのは、多元的事象観測の手段を手に入れてからだ。 我々も多元論は把握していたものの、実際に無限であるそこに因を求めるのはあまりに無謀と二の足を踏んでいたのでね。 が、その試みは奇跡的にも功を奏し、私は我々の世界の尖兵として多元世界を渡り歩いたのだ。 しかし、その途上において『闇の黙示録』の真相に肉薄しようとした私は、極めて危険な敵に遭遇し敗北した。 だからこの今の私は、奴に……“喰らうもの”に存在を断ち斬られた残滓とも───ふむ、意識が閉じかかっているな。 やはり、君にとって殆ど理解できない話は詰まらなかろうな。 だが、一応は君が尋ねてきた事項の筈だが。 私は話を中断し、半分瞼が落ちかけている彼女に少々皮肉混じりにそう言った。 『ふぁ……いやー、肝心なところさえ分かればだいじょーぶ。要は、その何だか録ってやつを何とかしてお兄さんも助ければ良いのですね。きっと何とかなるから、この古宮に任せてください! マリーセレスト号に乗った気持ちで!』 ……何かを言い間違えているのだと思うが、少々複雑な気持ちだな。 では、今度こそ君を送る。 『はい。古宮、行きマース……って、おおう!?』 自身の背に突如として現れた巨大な炎の翼へ驚嘆の声を上げる彼女。 それは、蒼く彩られた静謐なこの空間を黄昏色に染め上げる。 『あ、それと、お兄さんの本当の名前は? あと、その何だか小難しそうな喋り方って、実は違うでしょ? 何となく、私と同じくらいの歳かなって感じたけど』 ───ふむ。 君は、本当に感性で本質を捉えるな。 まあ、良いだろう。 私……いや、俺の名は八坂耀一。 確かにある意味、君と大して変わらないしがない大学生に過ぎなかったんだがな。 どういうわけか、こういう状況にいる。 まったく……何がどうなってるのか。 色々ありすぎて、今は皆遠い。 だから、君……いや、おまえに期待するよ、古宮芳子。 『まっかせなさい! って、おおおおおおおおう!?』 こうして不安な悲鳴と轟音を残しつつ、彼女は最高の笑顔のままこの空間から飛翔した。 蒼い蒼い空を切り裂いて。
https://w.atwiki.jp/divadiva/pages/42.html
Open IMS Coreとは、Open Source IMS Coreプロジェクトという、IMSコアコンポーネント群(HSS, P- S- I-CSCF, SIP-to-IMS GW)をオープンソースとして開発しよう、というプロジェクトのインプリメンテーション(==成果物)です。 このプロジェクトはドイツのFOKUSという組織が推進しています。 FOKUSは、ドイツ連邦共和国ミュンヘン市に本部を置くフラウンホーファー研究機構の、オープンコミュニケーションシステム研究所(at ベルリン)です。 リリースはこちら。 このすばらしいプロジェクトを通じて、IMSコアについてガンガン勉強しましょう!(on Solaris) 実際にやってみよう Open IMS CoreをSolarisにセットアップする [PR] 美容外科
https://w.atwiki.jp/trivia-mike/pages/2715.html
こんのさんとあそぼう 安田弘之による日本の漫画作品、およびそれを原作としたテレビドラマ。『マンガ・エロティクス・エフ』(太田出版)において、2001年から連載され、『紺野さんと遊ぼう』、『続 紺野さんと遊ぼう』、『紺野さんと遊ぼう FINAL』の全3巻が単行本で発行されている。 ストーリー 天下無敵のビッチ女子高生・紺野さんが繰り広げる、旨くてお茶目で爆笑の毎日。 キャラ 内山克己(うちやま かつみ) 体育会系で、勉強は苦。 紺野美雪(こんの みゆき)通称:紺野さん ちょっと風変わりなヤマトナデシコ高生。匂いフェチNo.1。 藤枝君子(ふじえだ きみこ)通称:メンチ 紺野さんの友達。鈍いんだけど憎めない。紺野さん以上の天然キャラ。 肉まんらしい。 八木沼瞳(やぎぬま ひとみ) 紺野さんの友達。イロコイの経験値は紺野さんの数倍。匂いフェチNo.2。
https://w.atwiki.jp/yergwar/pages/128.html
名前:伏見 宗一郎(ふしみ そういちろう) 年齢:28 性別:男 組織:魔術結社連盟 身長:198cm 体重: 81Kg 髪の色:黒 肌の色:黄色 眼の色:黒 経緯:師から授かった 霊紋の位置:右掌 霊紋の形状:絡み合う三つの歯車 目的:かつての日常を取り戻す コネクション:“大悪魔”メフィスト・フェレス 感情:親近感 表の職業:職人(人形師) 特徴:精密作業(敏捷判定の達成値+2、知性判定の達成値+1) 経験値 累積:632 現在値:182 種族・称号 世界干渉LV 種族 タイプ 種族特典 4 魔術師 魔法 魔術の家系 称号(系統:戦闘) タイプ コントラクター(メイン) B エルダーメイジ B 主能力値 副能力値 体力 敏捷 知性 精神 幸運 物D 魔D 行動値 生命力 能力値 1 2 9 7 3 1 5 7 20 戦闘修正 1 1 1 1 1 2 2 6 32 命中 回避 発動 抵抗 看破 物D 魔D 行動値 生命力 戦闘値 2 3 10 8 4 3 7 13 52 ~ タレント 名称 タイミング 距離 対象 コスト 効果 ▲錬金の技 常時 使用者 使用者 なし ▲魔術調査 特殊 使用者 使用者 奇 ※契約召喚 常時 使用者 使用者 なし ※高位治療 攻撃 戦闘地帯 1体 6 攻撃力増強 常時 使用者 使用者 なし 共感成長 常時 使用者 使用者 なし 威力吸引 特殊 戦闘地帯 1体 4 ◎幻獣召喚 常時 使用者 使用者 なし 霊力烈破 特殊 7マス 1体 4 ~ ※契約召喚種別:機械・幻獣 アイテム:武器・防具・装飾 名称 命中 回避 発動 抵抗 看破 物D 魔D 行動 生命 装甲 結界 武器 54528=24=6 通称ヴァヴ(霊力銃) - - - - - - +4/5 -1/0 - - - 魔法攻撃/距離7マス/対象1体/抵抗消滅/属性なし/ランク2 追加効果 霊力銃 装備中、契約神獣の攻撃行動のダメージ+1D 戦術補助 開始タイミング、行動値+1D 自動詠唱 行動値+2 多重魔法陣 魔法攻撃の対象+1 武器・盾 - - - - - - - - - - - 鎧 マジックインバネス - - - - - - - - - +1 +1 ---- 装飾 セフェール・イェツィラー(阿修羅帳:腰) - - - - - - - - - - - 召喚可能契約神獣のレベルを+1 装飾 マルクト(霊力封入ボール:手) - - - - - - - - - - - 装備中、契約神獣の攻撃行動のダメージ+1D 命中 回避 発動 抵抗 看破 物D 魔D 行動 生命 装甲 結界 2 2 10 7 4 3 7 12 52 0 0 合計 2 3 10 8 4 3 11/12 12/13 52 1 1 ~ 移動行為 簡易移動 1マス 戦闘移動 6/7マス 全力移動 17/18マス アイテム:常備 霊毛シュラフ(休息回復量+4) 呪符(消去時精神に+1) モバイル(未登場、退場時も会話が可能) 施設(休息回復量+3) 救急セット(休息回復量+3) 自動車 アイテム:消耗 ポマンダー(登場判定に自動成功) おちみず*2(回復20) 五石散(苦痛、麻痺、不動を解除) アムリタ(気絶を解除) 魔香*5(消去時精神+1) カロリーブロック*5(休息回復量+5) 聖水*5(種別:不死に与えるダメージのランクに+1) 所持金:8875G 設定 錬金術の本場であるプラハにおいて人形師としての秘奥を学んだ魔術師。 本来であるならば伏見家は一つの流儀を成す陰陽の名門宗家であるが、しかし血脈の力は既に衰え薄れ百年程前から霊的資質に恵まれた者が現れず秘儀の継承も満足に出来ない状態にあった。 その為、一族は近代に入ってからは密かな協会の協力者ではあったものの“魔”と直接対峙するような役からは遠のき、寧ろ古い因習を捨て去るように一般社会へ溶け込もうとしていた。 そんな折に、今までの血脈の精算とでも言うように稀代の資質に恵まれた者として生まれついてしまったのが宗一郎である。 伏見流の陰陽術は特に人形を作り操ることに優れていたが、昨今の伏見家においてこの古の秘儀により作られた人形達は骨董の美術品以上の価値は無く、ただただ家を飾る置物として無造作に扱われていた。 それを彼は幼少時に特殊なものであると看破し、あろう事か構造を解して霊力を以てそのうちの一体を起動してしまったのである。 この才の発覚に一族は驚愕し頭を抱えそして畏れた。 捨て去ろうとしたものに逆襲されたとある者は感じ、呪いのように付きまとう血脈の因果を恨めしく思う者さえいた。 結果として彼は腫れ物に触るような処遇を常にされるようになり、家族の中にあってさえ一挙手一投足を戦々恐々とされる存在となってしまったのである。 しかし、彼はこのような扱いに悲しみは感じたものの恨むことはなかった。 それどころか、闇を捨て平穏へ向かおうとする一族の意向は正道であると深く理解し、だから再びそれを引き戻しかねない己という異質な存在こそが問題なのだとすら考えていた。 一時期は自身の力を捨てようとさえ思った。 だが、それでは───と別れることになってしまう。 故に、彼はその選択肢も決して取れなかったのである。 が、十六年前の<煉獄の夜>の混乱期の当時に彼にとっての転機が訪れる。 魔術結社連盟に属しておりゴレムの秘儀を継承してきたある律法学の大家が<煉獄の夜>の調査に日本を訪れ、その際数百年前に一族同士で親交があった伏見家を訪ねてきたのである。 そしてその律法学者は、超常家系としてもはや見る影もなく衰微した伏見家の現状を知り、一つの提案をしてくる。 ならば、そちらで持て余している異能を発現した鬼子を自分の弟子として引き取ろうではないか、と。 これに一族も本人も喜んで承諾し、かくして宗一郎は師となった律法学者が本拠としているプラハに渡り主にカバラの秘儀を中心とした様々な魔術を学んでいくことになるのである。 それから十数年、宗一郎はその才を見込んでいた師すら瞠目するような魔術師としての著しい躍進を果たし、遂には三大の書の秘儀の原理をほぼ完璧に会得してしまう。 特に『セフェール・イェツィラー(創造の書)』についての習熟は凄まじく、奇しくも古の伏見家の密儀を準えるかのように宗一郎は人形作りに没頭していく。 ───実は彼には一つの大きな目的があったのだ。 それはおよそ万人から正気とは思われないものであるが“人形を完全なる人間と成すこと”というもので、過去幾人もの魔術師や錬金術師が挑んでは挫折した神域の業である。 しかしながら、これについては魔術師にありがちな真理に到達せんが為に辿り着いた大望ではなかった。 彼が幼い頃にそのあまりの美しさから吸い寄せられるように陶然と手を伸ばし、衝動的に己の力を注ぎこんでしまった“彼女” つまりは、今も自身に付き従う古より在る一目惚れしてしまった人形を人間と化すために……彼は敢えて不可能なる研鑽に挑むことにしたのである。 ただ、彼はこの種の望みを抱いた者達が陥り易い狂気と独善的な価値観の硬直には毒されていない。 ───今のところは。 少なくとも、現在までの彼の評価は彼を知る者ほど方向性が一致していて、曰く 『呆れるほどにお人好しで、善人』 というものである。 この性質は生まれついてのものでもあるが、彼の判断基準に“彼女が悲しむような行為は決してしたくない”というものがあるのも大きく起因している。 さて、このままであればプラハに工房を構え密やかな研鑽を続ける異才の魔術師という立場に定着したであろう彼が再び日本に舞い戻ったのには幾つかの理由がある。 まず、師である人物が死にその後継として<レリック(断片)>を託される事で『ラビ・ガビーロール』の銘を受け継ぎ<ディバインテイカー(カミガカリ)>となったこと。 そして、その事実をどういう経緯でか知った<退魔師協会>が伏見家へ希少なる異才の外部への流出の咎を責め立て、宗一郎を招聘するよう脅迫混じりに要請したこと。 さらには<大悪魔メフィスト・フェレス>と邂逅し、今のままでは己の望みは決して果たされずその研鑽は徒労に終わるという事実を容赦無く宣告されたこと。 特に、最後の理由は彼にとって最も切実かつ衝撃的だった。 流石に“大悪魔”と言うだけあり彼女の叡智は宗一郎の持つ理を軽々と凌駕し、その問題点の列挙と理論の綻びの指摘は彼を徹底的に打ちのめしたのである。 『結局のところ……ダンナの望みというのはダアトに至るしか殆ど目が無いように見えるんですがね、あたしには。だって、道を外れるのは駄目なんでしょう?』 『ま、となるとその位置に一番近い場所はと言われれば、ダンナの故国だ。あそこ、あの夜から随分酷いことになってるからねー。おかげで、あたしも大助かりなんですが』 『あたしもね、ダンナとちょっと望みが近い。ただ人間になりたいんですよ、あたしも。まあ、なりたいとしたいじゃ大分離れてるかもしれないですが、結論としてはそう変わらない』 『だから、ダンナをちょっと応援したい気持ちもあるかなー。うん! なかなか面白いんでちょくちょく顔を見せに来ましょう! カノエさん、でしたっけ? 彼女にもよろしくー』 悪戯っぽい笑みを浮かべて煙のように消えた彼女を呆然と見送りつつ、宗一郎はもう決意していた。 様々な思惑は確かに絡みつくが、とにかく故国に帰ろうと。 こうして彼は現在、久代市の工業地帯の一角に自身の工房を構えつつ<魔術結社連盟>から出向した魔術師という体裁で<退魔師協会>から、もしくは時には<大悪魔メフィスト・フェレス>から、依頼を承っては怪異な事件にカミガカリとして臨んでいるのである。 容姿 眼窩に落ち窪んだ鋭い目、高い鼻柱にせり上がった額、眉間に刻まれた深い皺、堅く結ばれた薄い唇と、普通の人間なら大抵の者たちが一瞬怯むような凶悪な強面。 肩まで伸びた黒々とした髪も緩やかに波打ち、複雑に絡む不気味な蔦を彷彿させる。 おまけに2m近い長身で肩幅も広く、筋骨隆々とまでいかなくとも引き締まった体格の為周囲に威圧感を齎すに充分。 声は朗々と深く響き、表情も殆ど変わらず、睨みつける眼光だけで殆どの人間を竦ませることから学徒時代に付いた仇名が『大魔王』『暗黒卿』『シスの騎士』と散々である。 実際に彼が微笑みを浮かべただけで、女生徒の一人が卒倒したとか悲鳴を上げて逃げ出したとかいう噂がある(事実である) 子供に遠くから石を投げつけられるようなこともしばしばあった。 ちなみに、彼の性格は端的にいえば見た目と真逆なためにこれら反応に仕方ないと割り切ってはいるものの内心で悲しんではいる。 その為初対面の人間には、どうすれば怖がらせないかと悩んで無口になりがちだが、それがますます相手を恐怖させることが多い。 装備品設定 <54528=24=6 通称ヴァヴ(霊力銃)> 様々な紋様が施された銀(しろがね)の銃身に、六芒星を基幹とした複雑な魔法陣が彫られた樫材のグリップを備える、六発装弾の回転式拳銃。 が、弾は一発しか入っておらず、それは決して発射されることがない。 何故なら、その弾丸こそにお約束であるあの五文字が刻まれているからである。 銃の正式名称もその五文字を数価に変換したもの。 通称である“ヴァヴ”はヘブライ語で“6”を表し、つまりは数秘法(ゲマトリア)での解を表している。 十八世紀にカバラに精通したとある銃職人が己の魂を込めるかのように心血を注いで制作した、二十七の霊力銃の内の一つ。 一般の人間から見れば、弾丸も発射できないただ華美なだけの銃である為に式典用途のものにしか見えないが、霊力魔力を持つ者が使用すれば文字通りに魔弾の類を放つ事が可能。 それは、この銃が弾丸を撃っているというよりも使用者の魔力を効率良く集中し照準器としての役割を担っているという感じである。 しかしながら、そのような魔弾は実際のこの銃の用途の副産物に過ぎない。 本来はこの銃を基点として魔力を効率良く運用する事により、持ち主である律法学者達がゴレムの秘法を用いる際に制御の精度をより高めるという作用を期待され作られたのである。 <セフェール・イェツィラー(創造の書)> 所謂、カバラの三大教典の一つでありセフィロト、ゲマトリア、ゴレムについて記されている。 巷のオカルトマニアの間でも著名な書物であるが、ゲマトリアの素養が要求されるので解読は困難とされる。 しかも写本に次ぐ写本で変伝し、殆どのものが内容が歪曲され正しく伝えているものは極々僅かである。 その中でも『ラビ・ガビーロール』が所有しているものは写本ではあるが原典に最も近いものの一つであると言われている。 しかしそれはあくまで噂であり、実際のところ『ラビ・ガビーロール』のセフェール・イェツィラーは原典からかなり乖離している。 何故ならそこには『静かなる王国』と総称される数多の異質かつ超越的なゴレムの創造法と制御法が綿密に記されているからである。 代々の『ラビ・ガビーロール』が新たにゴレムを創造する度に追記されていくそれにより、この書はもはやカバラの教典というよりは魔道書に近いものになりつつある。 <マルクト> 生命の樹における第十のセフィラの名を冠するが、セフィロトの秘儀とはあまり関係が無く直裁的に原義である『王国』という意での名称である。 その外見は、少々大きめで褐色の革が張られた古びたアタッシュケースに過ぎない。 しかし、少しでも霊視の素養があれば過剰なほどに何かを抑え込む力を感じる筈である。 更に術式に優れたものならば、これが内包する一つの世界の『蓋』もしくは『門』の役割を担っていると理解できる。 『ラビ・ガビーロール』が自らの世界である『静かなる王国』に貯蔵する百体とも千体ともされる無数の不気味な人形達は、主の命により此処より顕現するのである。 『静かなる王国』の人形達の一部(契約神獣設定) <歯車城> 朧車相当 絡み合う歯車で構成された城。 両端に一際巨大な歯車が車輪さながらに備えられている。 動くたびに、全体の歯車が耳障りな軋む音を出しつつ回転し煙を上げる。 その回転が限界近くまで加速した時、この不気味なる城はあり得ざる速度で地を疾駆する。 <羽ばたきの為の機構> 八咫烏相当 金属により一枚一枚の羽を精巧に再現された翼を持つが、それ以外の部分は複雑な機械仕かけが剥き出しになった鳥。 地に降り立つときは普段は収納されている三本の支持架の如き金属の棒が伸び、それを器用に動かして歩行する。 本来頭部にあたる箇所には、紺碧の宝石が埋め込まれそれが外界の感知装置となっている。 更には、その宝石から魔力を収束した光線や爆撃さながらの魔弾を放つことも可能である。 <至らざる丘> 戦車×1相当 戦場に倒れ伏す無数の遺骸を模した人形たちで埋め尽くされ、幾多の剣が墓標の如く突き立てられた丘。 そう───馬鹿馬鹿しくも悍ましい事に丘自体が一つの人形なのである。 その丘は地響を上げつつ、蛞蝓さながらに蠕動して動き回る。 敵対者を攻撃する際は、その突き立てられた剣を解き放って数多の刃雨を飛来させたり、単純に巨躯を以て押し潰したりする。 また、遺骸として飾られた人形達が立ち上がってそれぞれ剣を引き抜き、戦場で狂奔する兵士さながらに暴れまわる事もある。 <英雄使い> 堕ちた人造神器相当 針金を縒り合せ作られたかのような、棒人間の如き粗雑で簡素な子供だましじみた人形。 但し、その手には強大な霊威を放つ不釣り合いなこと甚だしい絢爛な武器を常に携えている。 首には紐で掛けられた木の板があり、そこには稚拙極まりない文字で「あーさーおう」時には「くーふーりん」はたまた「ろーらん」もしくは「しぐるず」などと書きつけられている(気分次第である) ……言うまでもなく、この武器の方が<英雄使い>の本体である。 伏見「ほほう……今日はかの騎士王アーサーか」 <英雄使い>「───! ───! ───!(見て、見て! というように必死に剣を掲げる)」 伏見「うむ。その神々しい輝きは、まさしく王剣エクスカリバーだな。剣の威光に、あらゆる者達が頭を垂れ伏すであろうよ」 <英雄使い>「──────! ───!(照れるように棒人間が頭を掻く仕草をする)」 ……<英雄使い>が顕現した時に伏見との間で大体の場合このような呑気な光景が繰り広げられる。 ちなみに、<英雄使い>が模した英雄により武器はその形状を変化させる(例えば「くーふーりん」の場合は深紅の槍、「しぐるず」の場合は禍々しい竜殺しの大剣など。勿論、性能に一切の変化はない) だがこのように難儀な性格の人形ではあるが、戦いにおける性能は凄まじく本当に魔剣聖剣を繰り出す英雄の如く立ち振る舞い、あらゆる敵を斬り伏せ打ち砕く(時々、人形と武器の動きが大幅にずれることはあるが) 伏見の目下の心配事は、この<英雄使い>が日本のサブカルチャーのキャラクター群に目を付けたりしないかということである。 <英雄使い>は自身が模したものを理解されなかったり貶されたりすると、少々落ち込んだり不機嫌になるので。 <螺旋に祈る魔女> 土地神相当 別名を<バロルの花嫁> 黒と白で織り成すゴシック調の豪奢なドレスを身に纏い、鍔広な帽子を被る秀麗な顔立ちな銀髪の貴婦人。 が、虜囚であることを示すように、その力なく下げられた手には枷が嵌められおり瞼が糸で縫い合わされ固く閉じられている。 口元が常に悲しげに歪んでいるが、主が詠い上げる一つの詩片を耳にするとそれは酷薄な笑みへと変化する。 “絹糸は逆しまに。七天に巡り、戦車(いくさぐるま)は灰となる。底に残るはナナカマド。回れ回れ、帳の向こう。枯れて堕ちるは、胡桃のみ” それは、彼女の閉じられし瞳を開封する詩。 こうして深紅の輝きが禍々しき邪眼から放たれる時、それに射られたモノは灰燼と化すのである。 これは、かつて実在し処刑された強大な魔女を矮小化して模した人形とされている。 だが、その再現性の高さから拘束された当人ではないかと怪しむ者達も居た。 その真偽は不明だが、少なくとも代々のラビ・ガビーロールは『静かなる王国』を受け継ぐ際にこの人形について“扱いには細心に。但し、決して非礼無きよう”と言い渡される。
https://w.atwiki.jp/wiki2_sw/pages/108.html
ルールブック1だけでどれくらい遊べるのか、検証しています。 ※この記事を見れる(ネットにつなげる)環境でしたら、Q&Aくらいはチェックしておきたいですね。 ※シナリオ1の罠関係の補足は一度は読んでおきたいですが、GMが自分のやり方でフォローできる範囲です。 ※「ミストキャッスル(GMなしのソロプレイに対応したシナリオ集)」をプレイするには、ルールブック2~3が必要です。 (ミストキャッスルは、GMなしのソロプレイ”にも”対応したシナリオ集というべきでは?) 1.増刷、誤植修正情報 ルールブック1は、誤植を修正しながら増刷を続けています。 (2009年12月6日現在、当wikiでは第4版を確認しており、2chでは第6版が確認されています。) 第3版以降は、SNE公式エラッタ2008.6.18.が完全に適用されていますので、第3版以降の最新版を購入しましょう。 版数は、文庫の奥付(広告を除いた最後の頁/383頁付近)に記載されています。 2.種族 人間、エルフ、ドワーフ、タビット、ルーンフォーク、ナイトメア (グラスランナー、リルドラケンはルールブック2で紹介されています。) 3.技能 ファイター、グラップラー、フェンサー、シューター ソーサラー、コンジャラー、プリースト、フェアリーテイマー、マギテック スカウト、レンジャー、セージ (エンハンサー、バードはルールブック2で紹介されています。) (ライダーはルールブック3で紹介されています。) (真偽判定はルールブック3で紹介されています。) (アルケミストはアルケミストワークスで紹介されています。) (一般技能はアルケミストワークスで紹介されています。) 4.戦闘特技 (頑強、鋭い目、治癒適性、トレジャーハント、マルチアクションはルールブック2で紹介されています。) 5.装備品 アイテム(武器、防具、装飾品など)が限定されるため、戦士系はファイター有利になります。 (1ランク上の武器を装備するルールは、ルールブック2で紹介されています。) モンスター 分 名 レ 知 弱 先 部 頁 備考(イラスト、他) 蛮族 コボルド 1 6 11 10 1 1-340 1-341 蛮族 グレムリン 2 9 12 11 1 1-340 蛮族 ゴブリン 2 5 10 11 1 1-341 1-341 蛮族 レッドキャップ 2 7 12 9 1 1-342 蛮族 インビジブルビースト 3 12 15 12 1 1-342 蛮族 ボガード 3 7 13 11 1 1-343 蛮族 メデューサ 4 10 15 13 1 1-343 蛮族 レッサーオーガ 4 9 14 13 1 1-344 蛮族 ギルマン 5 13 16 13 1 1-344 蛮族 ドレイク(人間形態) 6 10 17 16 1 1-345 1-347 蛮族 ドレイク(竜形態) 7 12 18 18 3 1-346 1-347 蛮族 トロール 6 11 16 14 1 1-347 蛮族 ラミア 6 12 16 12 1 1-348 動物 ウルフ 1 5 10 11 1 1-349 1-351 動物 ジャイアントアント 1 6 10 9 1 1-349 1-351 動物 ジャイアントリザード 2 7 11 10 1 1-350 動物 グレイリンクス 3 12 15 12 1 1-350 動物 ジャイアントバット 3 8 12 12 1 1-351 動物 キクロプス 4 9 13 11 3 1-352 1-354 動物 キラーオクトパス 5 8 14 14 5 1-353 動物 サンドウォーム 5 10 15 11 1 1-354 植物 キラークリーパー 2 8 11 6 1 1-355 植物 ブラッディーペタル 5 11 14 10 * 1-356 1-355、部位数4~6 アンデッド レブナント * 8 14 * * 1-357 特殊 アンデッド スケルトン 1 6 11 10 1 1-357 1-359 アンデッド ゾンビ 2 7 12 7 1 1-358 アンデッド グール 3 8 13 12 1 1-358 1-359 アンデッド グールメイジ 5 10 15 13 1 1-359 アンデッド デュラハン 7 11 18 16 4 1-360 魔法生物 ファミリア・猫 0 8 - 12 1 1-361 魔法生物 ファミリア・鳥 0 8 - 13 1 1-362 魔法生物 ファミリア・蛙 0 8 - 10 1 1-362 魔法生物 ガスト 1 5 10 9 1 1-363 魔法生物 オーク 2 8 12 9 1 1-363 魔法生物 ガーゴイル 3 9 14 12 1 1-364 魔法生物 チェストトラップビースト 3 10 14 10 1 1-364 1-365 魔法生物 ロームパペット 3 12 15 10 1 1-365 魔法生物 ガーウィ 4 10 14 12 1 1-366 1-365 魔法生物 フラービィゴーレム 4 10 14 13 1 1-366 魔法生物 ブロブ 4 10 14 10 1 1-367 魔法生物 ストーンサーバント 5 11 15 13 1 1-367 魔法生物 ドゥーム 5 11 15 12 2 1-368 魔法生物 クィンドゥーム 7 13 17 13 4 1-369 1-370 幻獣 ディーラ 3 8 14 11 1 1-371 幻獣 ヘルハウンド 4 9 15 16 1 1-371 1-370 幻獣 サンダーバード 5 10 16 16 3 1-372 1-370 幻獣 グリフォン 7 12 18 18 3 1-373 魔神 ダスキーグレイス 5 12 17 14 1 1-374 魔神 ザルバード 6 13 18 14 1 1-374 1-374 人族 魔道に魅入られた魔法使い 4 8 - 14 1 1-375 人族 腕利きの傭兵 5 8 - 14 1 1-375
https://w.atwiki.jp/yergwar/pages/87.html
ジョースト=ハンター 登場作品 『七つの仮面と英雄達の物語』 PL:Crw 『クロース王国の王女』 NPC 開始直後からセージ5レベルという思い切った技能取りにより、さまざまな謎を裸にし、PTを支えてきた男。 結果として生まれたゲーム内におけるPL通称は「古代人」 『暴食の獣』との戦いの際には、幾つかの戦術的な献策をし、軍師的な一面も見せた。 セージが全て……と、思わせつつ、エフレクのファイアウェポン、ティーナのファナティシズムの支援を受けたその弓の一撃は、それなりの火力として期待され、またその期待にこたえた局面も各所に見られる。 が、回避を完全に棄てきったそのスタイルの結果、最終戦では、伯爵の投擲したナイフが原因で一度地を舐めるということも。 その後、アイク王国から宮廷学士として招聘されるもそれを断り、取引によって自由の身となった『怠惰』のアセディアを追うアルマンに、一度結婚を申し込むも断られたショートと随伴し西へと向かう。 その際、クロース王国王女一行と出会い、その後、危機に瀕したクロース国において様々な献策をし、クロース国を援けたとされるも、クロース王国開放の際に『理解できないレベル』にまで達した借金を恐れ、アルマン、ショートと共に逃亡。 ハゲと言われる事に過剰に反応し続けた結果、彼をハゲと呼んだ敵対者で生き残っているのはマットのみ(外伝に登場するアリスも実は生存……元から死んでいるが)という恐ろしい結果が生まれている。
https://w.atwiki.jp/yergwar/pages/46.html
▼パーソナル 名前:イズマ 年齢:18歳 性別:女性 種族:ハーフエルフ 体型:ほっそり、身長も小さめ 薄紫の髪、青の目、白い肌。 ▼ステータス 器用 20 (+3) 敏捷 18 (+3) 知力 19 (+3) 筋力 11 (+1) 生命 18 (+3) 精神 15 (+2) ▼スキル シャーマンLv3 バードLv1 フォーチュンテラーLv4 余剰経験点:0 共通語(会話/読文) クロース王国語(会話/読文) 下位古代語(会話) ◇フォーチュンテラー技能 運命を紐解く占いの技。人間相手に未来を語りお金を儲ける職業でもある。 しばしば魔法の類と勘違いされるが、れっきとした交渉術の1つである。 [占星学[知力](再挑戦不可)] セージ技能126p-3項に同じ。 [卜占[精神力](再挑戦不可)] 占いをする能力。得意とする占いの種別を決めておくこと。(イズマはタロット) バードの歌唱と同じく、使ってお金を儲けることができる。 [伝承知識[知力](再挑戦不可)] バード技能128p-5項に同じ。 その土地にあった語りが無ければ占いは成立しない。 ▼アイテム アルカナ・タロー(100G) ハードレザー[13-2](588G) クロース[3](40G) マント(40G) 背負い袋(50G) 袋(15G) ランタン(40G) 油[4本](20G) 火口箱(20G) 袋(15G) 手鏡(100G) 羊皮紙[30枚](30G) 羽ペンとインク[2セット](10G) ベルトポーチ(15G) 小袋(5G) 300G相当の宝石 水袋[2枚](40G) 82ガメル ▼バックグランド カートリック王子やアーウィスレット王女を相手にした事もある歴戦の旅する占い師。 王女やその周辺のアクティブな方々とは仲が良いと本人は思っている。 王都襲撃の報を受けて、なんとか落ち延びた先を聞きつけて貸し馬を走らせた。
https://w.atwiki.jp/yergwar/pages/94.html
『レイド・グリファー』 ■パーソナリティ 経験と特徴 :狩人(察知判定+2) 竜脈獲得 :ギルド 竜脈による影響:知らない記憶がある 称号獲得 :修練 目的 :宿命に抗うため 瞳の色:深緋 髪の色:鈍色 肌の色:褐色 異名 :城砕き 偉業 :凶悪なドラゴンを討伐し国家の英雄だったが、何らかの理由で地位を剥奪されている。 知名度:有名人。知名度8 種族・称号 LV 種族 タイプ 種族特典 称号/メイン 称号/サブ 系統 4 バルキ 戦闘タイプ 強靭な体 (生命力+10) 討滅士A 神器使いA 戦闘系 主能力値 副能力値 体力 敏捷 知性 精神 幸運 物D 魔D 行動値 生命力 能力値 10 2 2 8 1 5 1 7 40 戦闘修正 2 1 0 0 0 4 0 6 38 命中 回避 発動 抵抗 看破 物D 魔D 行動値 生命力 戦闘値 12 3 2 8 1 9 1 13 78 潜在特性 名称 タイミング 距離 対象 コスト 効果 撃滅攻撃 特殊 使用者 使用者 なし- - タレント 名称 タイミング 距離 対象 コスト 効果 ※フェイタルストライク 特殊 アイテム アイテム なし ダメージ算出時に使用。使用者は[ダメージ算出]に+「武器の【物D】修正」を得る。ただし使用した[武器]が消滅する。 ※必滅の神器 攻撃 アイテム 一体 5・5・5 物理攻撃。使用者は[物理ダメージ]算出の際に[ダメージレート]の[ランク]を+3する。 永続神器 常時 使用者 使用者 なし 常時効果。[セッション開始]時に所持してる[アイテム:武器]を1つ選択。その武器の[装備]中、[物理ダメージ]算出の際、[ダメージレート]の[ランク]+1。 神器放魂 攻撃 100m(34マス) 4体 5・5 物理攻撃。使用者は[距離]内に存在する対象に[物理攻撃]を行える。 アヴェンジャー 防御 使用者 使用者 4 ダメージ減少時に使用、対象に[物理攻撃]を行った[距離:近接状態/対象:1体]に[武器攻撃]を1回行う。[対象:1体]は【回避】あるいは【抵抗】判定を行えない。 ファイナルストライク 常時 使用者 使用者 なし <フェイタルストライク>の効果を[コスト:4]を消費することで[武器]の消滅を防ぐか、「武器の【物D】×2修正」に変更できる。 鎚の使い手 常時 使用者 使用者 なし 常時効果。[タイミング:開始]時に[装甲]+5か、[物理ダメージ]+5を得る。 アイテム:武器・防具・装飾 名称 命中 回避 発動 抵抗 看破 物D 魔D 行動 生命 装甲 結界 武器 破城槌 - - - - - +11 - -8 - - - 武器 アイアンボール - - - - - +7 - -6 - - - 準備タイミングを使用して10m(4)射撃可能、射撃しても使用不能にならない 武器・盾 ---- - - - - - - - - - - - ---- 防具 ファルコイズジョイント - -1 - - - - - -3 - +5 +3 ---- 装飾(腰) ウエポンヴァイン +1 - - - - +2 - - - - - ---- 装飾(足) タイニーゲイル - - - - - - - +4 - - - ---- 他 ---- - - - - - - - - - - - 命中 回避 発動 抵抗 看破 物D 魔D 行動 生命 装甲 結界 元値 12 3 2 8 1 9 1 13 78 0 0 装備修正 1 -1 0 0 0 13/9 0 -7/-5 0 5 3 合計 13 2 2 8 1 22/18 1 6/8 78 5 3 物理DR 1 簡易移動 3m/1マス 戦闘移動 11/13m/4/5マス 全力移動 33/39m/11/13マス アイテム:常備・消耗 竜の爪 討伐者セット(体力型) ■常備 火口箱(休息回復量+3) 調理道具(休息回復量+3) サバイバルキット(休息回復量+5) マジカルダガー(消去時【体力】+1) ■消耗 ダブルリーフ(回復15) ダブルリーフ(回復15) レッサーエリクサー(暗闇・猛毒を解除) フェニックスポット(気絶を解除) 魔法のクサビ×5(消去時【体力】+1) 中和剤×5(消去時【精神】+1) 保存食×5(休息回復量+5) 聖水×5(種別:不死にダメージランク+1) 所持金:1200G 年齢:58 身長:2m80cm 体重:198kg グラナート王国の近隣を騒がせていた”纐纈城”と呼ばれるドラゴンを討伐し、英雄となった男。 過去の戦場で得た龍頭の飾りの着いた破城槌を振るう姿と”纐纈城”を討伐したことから”城砕き”と呼ばれる。 その後、王国周囲の魔境も仲間とともに討伐を行い名声を高めていた中、仲間の一人が死亡する。 その現場に居たレイドは、仲違いし決闘の末に殺害したと証言したため、捕縛されるが決闘の結果であることもあり、地位を剥奪されるだけですんだ。 王国内ではレイドが落ち着いた理性的な男であったこと、その仲間がレイドの親友だったことから何かしら裏があるのではないかとの話もあったが真相は闇の中。 そして、一人放浪の旅にでて、各地でギルドの仕事などこなしながら今に至る。 戦闘スタイルは破城槌を振り回す非常に荒っぽいスタイルだが本人は非常に落ち着いた、悪く言えば老成した男。 本人曰く「…若い頃暴れすぎて、毒が抜けた。」とのこと。
https://w.atwiki.jp/yergwar/pages/114.html
名前:白鳩麗華(しらはと れいか) 性別:女 年齢:17歳 異名: 知名度:11(知る人ぞ知る) 種族:現人神(人間/神霊) 経緯:祭器に触れた 霊紋の位置:胸の中央 霊紋の形状:花冠 目的:一族の掟に従って コネクション:"アポロニウス"ガートルード・マスグレイブ 感情:誠意 古の時代より八幡大神の神威をその身に降ろす玉依姫尊とも呼ばれる巫女を代々輩出し 金鵄衆にも名を連ねた神性の血を引く一族の末裔。 白鳩家は一族の傍流として還俗し自らの神性と祭器を封印し血筋を守り伝えてきたが、 その役割は一族存亡の危機に備えての所謂バックアップでしかなく 永い年月とともその意義も失伝し世俗の中に埋もれてしまっていた。 麗華自身も聖マルタ学園に通うお嬢様として超常事件等と関わりのない日常を送っていたが、 16年前の煉獄の夜に金鵄衆の多数の神性が消滅した事でその運命に変化が訪れる。 夢に現れた異界の姫君であるガートルード・マスグレイブによって告げられた 自らの血筋に纏わる運命を受け入れ家宝である祭器に触れる事で神我狩としての能力を得る。 その日から失伝していた血脈の神性と神成神器に相応しい能力を得る為に ガートルードの薦めにより魔術師連盟に所属し魔術の手ほどきを受け その後魔法言語としてより原初の形に近い聖言奏者としての新たな力を得て 更に家宝として封印されていた祭器《大地の魔鏡》《天穹の神鏡》を身に付ける事で 遂には失伝していた八幡大神の神威をその身に降ろす玉依姫尊として覚醒する。 普段の生活等に特に変わった所は無いが、たまに意識せず後光が差すようになったのが悩み。 最近は神我狩の活動が忙しく学校も休みがちであるが(周囲には病弱だと言ってる) とある事件を機に白鳩家に引き取った三つ子メイドにフォローして貰い何とか通っている。 メイド達に対しては普段厳しく接する一方で、心配性から時に超過保護な一面を見せる。 いつの間にか三つ子が四つ子に増えているが屋敷では誰もあまり気に留めていないらしい。 ○『四つ子メイド』 つるぎ(敏捷系担当):ワニ太を見つけると何故か睨む こころ(知性系担当):サブカルにハマって腐ったメイドになる みたま(幸運系担当):どさくさに紛れて自分を姉ということにしたが結果として一番ワリを喰う かがみ(雑用系担当):いつの間にか増えていたが、いつの間にか居なかったり、神出鬼没。 ○神成神器《天穹の神鏡》《大地の魔鏡》 原始神道における神々との交神に用いる為に現し世に遣わされた祭器で、 それぞれ天神地祇と呼ばれる天津神と国津神の治むる領域を現す二面一対の宝鏡。 麗華の家に家宝として伝わっていたのはこの内《大地の魔鏡》の片割れのみだったが、 長年封印状態にあったものが石川五右衛門による盗難事件で強大な霊力に晒された事で活性化し 片割れである《天穹の神鏡》の在処を示し二枚が揃う事で神成神器としての能力を発現する。 LV 種族 タイプ 種族特典 称号/メイン 称号/サブ 称号/サブ2 系統 7 現人神(人間/神霊) 魔法 神通力 ディバイントーカーA ダークハンターB レガシーユーザーB 魔導系 主能力値 副能力値 体力 敏捷 知性 精神 幸運 物D 魔D 行動値 生命力 能力値 2 1 11 12 3 1 6 6 35 判定値 架空存在 1 1 1 - 1 - - - - 判定値合計 3 2 12 11 4 - - - - 戦闘値 戦闘修正 0 0 2 2 1 2 3 6 29 命中 回避 発動 抵抗 看破 物D 魔D 行動値 生命力 戦闘値 2 1 13 14 4 3 9 12 64 タレント 名称 タイミング 距離 対象 コスト 効果 ◇混じり神 常時 使用者 使用者 なし 異なる種族特典取得『神霊』 ◇神力蘇生 攻撃 5 1体 偶 魔法攻撃。解除:気絶 ※秘伝の真言 準備 使用者 使用者 奇 特殊効果。ダメージ算出時のランク+1 ※影門転移 開始 5マス 1体 ゾロ 対象と位置を入れ替え設置 ※治癒の神宝 特殊 7マス 1体 2 ダメージ減少前後、生命力20回復 影門治癒 常時 使用者 使用者 なし D発生しない攻撃Tタレントに効果追加:対象へランク1回復 連なる言魂 特殊 使用者 使用者 3 D算出後に使用、攻撃T/コストnのタレントを使用 一喝 攻撃 17マス 1体 3 魔法攻撃。ランク2抵抗消滅 ◎言魂の真髄 特殊 使用者 使用者 3 攻撃タレント使用後、コストn、nnのタレントを使用 ◎術印の達人 常時 使用者 使用者 なし T準備の称号T効果時、T攻撃の称号Tのダメージ+主能力値 ▲称号取得 常時 使用者 使用者 なし 称号:レガシーユーザーB取得 ◆神力宿命 常時 使用者 使用者 なし 任意の行為(察知)の達成値とダメージ算出と行動値+3 ●影技増幅 常時 使用者 使用者 なし Dの発生しないT攻撃のタレントに効果追加:対象に超過霊力+1 祭器一式 常時 使用者 使用者 なし 神成神器をもう一つ購入可能 装備 名称 命中 回避 発動 抵抗 看破 物D 魔D 行動 生命 装甲 結界 武器 軍神の御旗(マギジュエル) - - - - - - +11 +1 +5 - - [魔法攻撃/距離 6マス/対象 1体/抵抗 消滅/属性 なし/ランク 2]、1T1回、魔法攻撃の対象+1 追加効果:[◇自動詠唱]行動+2、[霊力の輝き]魔法D+2、[多重魔法陣]魔法攻撃の対象+1 追加効果:[生命増強]生命+5、[呪波拡大]魔法距離+1、[移動魔法陣]1戦1回簡易移動距離+1 追加効果:[タリスマン]1S1回再ロール、[霊力爆砕]1戦1回魔R+1、[結界砕き]1戦1回結界半減 素材合成:[電脳の網]魔D+2、[ふさふさの断片]魔法D+3、[記憶媒体]魔D+1 武器・盾 天穹の神鏡(大神の盾) - +1 - - - - - +1 - +9 +2 1戦闘1回、受けたダメージ-10神成神器LV 7 神器能力防具:[金剛の魔力]装甲+5、[不死身の魔力]1セッション1回受けたDを0に、生命10に変更 防具 アドミラルコート - - - - - - - - - +7 +5 追加効果:1セッション1回、開始を消費して全体に行動値、ダメージ算出+1d 装飾 ジェットブーツ - - - - - - - +2 +9 - - 行動値+2、攻撃行動の距離を任意で移動1マスに変更 素材合成:[尖った断片]生命+9 装飾 大地の魔鏡(伝説の秘宝) - - - - - +5 +7 - - - - 装備中ダメージ算出に+5 神成神器LV 7 神器能力装飾:[護りの神器]1戦1回物理D半減、[幸運の神器]1セッション1回1体のファンブルをクリティカルに 他 ◆神力宿命 - - - - - +3 +3 +3 - - - 命中 回避 発動 抵抗 看破 物D 魔D 行動 生命 装甲 結界 元値 2 1 13 14 4 3 9 12 64 合計 2 2 13 14 4 11 30 19 78 16 7 物理DR 1 簡易移動 1マス 戦闘移動 8マス 全力移動 24マス 神成神器能力:共通 [半神半器]1セッション1回、体力敏捷判定の達成値に+2 [運気の導き]1セッション1回、幸運判定の達成値に+2 [変異霊力]行為:偽装の達成値20もしくは+10 [神器の後光]極度に暗い場所によるペナルティーを無効化 アイテム 探索者セット選択:知性型 ●常備 霊毛シュラフ(休息回復量+4) 心霊カメラ(消去時、知性+1) 霊力手袋(消去時、体力+1) 霊鳥の羽(消去時、敏捷+1) 虎の瞳(消去時、幸運+1) 視界装置(戦闘外、暗い場所無効化) 休息領域(休息回復量+10) 霊力転移(不可視化と同時に自動車程度の移動が可能) 霊威衝(一般人を一撃で無力化) モバイル 高級住居 アクセサリー 防寒具 体力系 敏捷系 知性系 精神系 幸運系 調合キット(耐性+1) スパイグッズ(敏捷系+1) 化粧道具(偽装+1) おしゃれな服(交渉+1) 水晶球(直感+1) 水着(水泳+1) 礼服(礼儀+1) フックロープ(登攀+1) ●消耗 ポマンダー(登場判定自動成功) おちみず(回復20)×2 スラー酒(暗闇、猛毒を解除) 五石散(解除:苦痛、麻痺、不動) アムリタ(気絶を解除)×2 金枝の楔(消去時、体力+1)×5 式神符(消去時、敏捷+1)×4 マジックキャンドル(消去時、知性+1)×4 魔香(消去時、精神+1)×5 カロリーブロック(休息時回復量+5)×5 聖水(不死にランク+1)×5 使い捨て呪物(魔法Dに+1d)×3 清浄薬(察知+2) ●素材 経験点:1526 所持金:2041 (GM経験点2回分追加:経験点200、所持金6000)
https://w.atwiki.jp/yergwar/pages/58.html
『リーフ』 ■パーソナリティ 経験と特徴 :身軽(効果:【敏捷】判定+2) 竜脈獲得 :生まれつき 竜脈による影響:老化遅延 称号獲得 :得意 目的 :世界に名を轟かすため 瞳の色:金 髪の色:紫 肌の色:色白 異名 :流転の風 悪行 :特定組織の支部を単身で壊滅/数多の戦場において、常に生存 知名度:4/英雄 種族・称号 LV 種族 タイプ 種族特典 称号/メイン 称号/サブ 系統 3 トリニティス 汎用タイプ 第三の眼 異界探索者A 異界探索者B 汎用系 主能力値 副能力値 体力 敏捷 知性 精神 幸運 物D 魔D 行動値 生命力 能力値 2 6 3 1 7 1 2 12 12 戦闘修正 - 2 - 1 2 1 1 10 26 命中 回避 発動 抵抗 看破 物D 魔D 行動値 生命力 戦闘値 2 8 3 2 9 2 2 22 38 ~ 潜在特性 名称 タイミング 距離 対象 コスト 効果 致命失敗 特殊 戦闘地帯 1体 なし ロールをファンブルに ~ タレント 名称 タイミング 距離 対象 コスト 効果 *ダブルムーブ 開始 使用者 使用者 3・3 [タイミング:準備]を2回、【命中】+1 *法則解除 特殊 戦闘地帯 1体 3・3 [タイミング:常時]以外の《タレント》の効果を消滅 ハイド 準備 使用者 使用者 偶・偶 特殊効果。[障害物]が存在しない場所でも[状態変化:隠密]になれる。達成値は20。 アクロバット 終了 使用者 使用者 ゾロ目 特殊効果。対象は6m(2マス)の距離を任意で移動できる。[近接状態]であっても自動で突破 諜報技能 常時 使用者 使用者 なし 常時効果。【敏捷】【知性】【精神】の[達成値]&[装甲]+2 ●射撃の名手 常時 使用者 使用者 なし 常時効果。 ~ アイテム:武器・防具・装飾 名称 命中 回避 発動 抵抗 看破 物D 魔D 行動 生命 装甲 結界 武器 アーマーピアッシング - - - - - (11) - -4 - - - 武器 トライ・マンゴーシュ - +1 - - - (+3) - - - +2 - 防具 コンバットレザー - +1 - - - - - -3 - +3 - ---- 装飾 ウェポンヴァイン +1 - - - - +2 - - - - - ---- 装飾 精神の指輪 - - - +1 - - - - - - - ---- 他 ---- - - - - - - - - - +2 - 命中 回避 発動 抵抗 看破 物D 魔D 行動 生命 装甲 結界 2 8 3 2 9 2 3 22 38 0 0 合計 3 10 3 3 9 2 3 15 38 7 0 ~ 物理DR 1 簡易移動 3m/1マス 戦闘移動 20m/7マス 全力移動 60m/20マス ■所持品: ブレイドカード スモールシールド 風霊の小手(銀の小手+風の牙(素材:敏捷+2)) ⇒敏捷+3、腕防具(装飾) (初期選択:討伐者セット・敏捷型) 常備 火口箱(休息回復量+3、その他) サバイバルキット(休息回復量+5、準備) 寝袋(休息回復量+5、睡眠) 調理器具(休息回復量+3、食事) ツールキット(【敏捷】の[行為]+1) マスターキット([消去]時【敏捷】+2) 真実の瞳(【幸運】の判定+1) 化粧道具([偽装]+1) 手鏡 筆記用具 ろ過装置 魔法の瓶 ゲーム(カード、サイコロ、麻雀) 男性用下着 女性用下着 消耗 保存食(休息回復量+5)*5 ダブルリーフ(回復15)*2 ポーション(回復5)*5 グレートエリクサー([苦痛・麻痺・不動]を[解除]) レッサーエリクサー([暗闇・猛毒]を[解除]) フェニックスポット([気絶]を[解除]) 魔法のロープ([消去]時【敏捷】+1)*8 空気の実(1時間水中呼吸可能、[水泳]+2) 聖水([種別:不死]へのダメージランク+1) 虫除けのお香*5 マッチ*10 たばこ*20 ちょっと良いエール(5G) だいぶ良いワイン(20G) 素材 重力の剣/体力+1/500G 法則障害 ふさふさした石/抵抗+2/1000G 法則障害 残所持金:2460G(エーデルから200借金) ■設定 別段、特別なことは何も無かったように思う。 ただ、彼は生まれた時から竜脈使いで、周囲はそれを『特別』なこととして扱い、自分もまたそれを当然だと思っていた。 生家は、ごく普通の一般家庭だった。何故そんな家に竜脈使いが生まれたのかは今もって解らない(占い師曰く、産まれた晩に流れ星が落ちたとかどうとか)。 ただ、彼が生まれた時に両親は廻り中から散々にもてはやされたらしい。振って湧いたような幸運、とすら称されたそうだ。ただ、それが本当に幸運だったのか、というと、多少の疑問は残る。両親にとっても、彼にとっても、だ。 実際、竜脈使いという存在に気兼ねしたのか何なのか、両親の彼の扱いは最初から最後まで腫れ物に触るかのようだった。 勿論、人並みに褒めてもくれたし、人並みに叱ってもくれた。ただ、それでも、何処か薄皮一枚を隔てたような違和感を感じない日は無かった。 子供心に寂しさを感じないワケではなかったが、けれどそれを殊更口にしたことは無かった。何故なら自分は『特別』なのだから。『特別』な人間は、しなければいけないことも、我慢しなければいけないことも、普通の人間より多いのだと、彼は自分を納得させていた。 幼い彼は純粋だった。人の善意を信じていた。人の悪意を憎んでいた。『特別』に生まれついた自分の運命に向かい合い、責務を受け入れ、人類の為に戦おうとすら思っていた。 その為の鍛錬も、毎日欠かしたことは無かった。というより、出来ることは何でもした。毎日ギルドに入り浸り、討伐者達から教えを乞い、魔境内部の話をせがんだ。 不幸だったのは、彼に天稟があったことだろう。身のこなしの素早さにおいて、彼は群を抜いていた。まだ幼い時分に討伐者達の中にあっても尚、だ。そのことが、ますます彼の『特別』たらんとする意識を助長することとなる。 ただ、そんな彼でも、どうしても敵わないと認める人物は居た。言うまでもない。他の、より経験を積んだ竜脈使い達だ。それは当初は憧れであり、やがてさほどの時を置かず目標となった。 あるいはそのまま長じていれば、彼は優秀な討伐者として名を馳せ、いずれは特級討伐者の位に到っていたかもしれない。 人の善意を信じ、弱きを助け強きを挫くような、正義を奉ずる人間になっていたかもしれない。 ただ、当然のように、そんな未来は訪れなかった。 最初の予兆は、歌だった。 聞いたことの無い言葉であり、聞いたことの無い旋律の歌だった。ただ、そんなことは問題が無い程に、その歌は人を惹き付けるものを持っていた。 それは何処かもの悲しく、切なく、そして魂を凍らせるようにとびきり美しい歌声だった。 恐らく街の中で一番最初に気がついたのは彼だったろう。……しばし歌声に聞き惚れた彼は、やがて歌い手の姿を知りたくなり、歌声を辿るように足を運んだ。 ……そして、出会ってしまった。本当の『特別』に。 否、そんな言葉で推し量ることすら出来ないような、ただただ隔絶のみを感じさせる存在に。 少女の姿をしたソレと出会った次の瞬間、彼は全速力で逃げ出していた。 可愛らしい容貌が、身に纏った粗末な服が、美しく切ない歌声が、その全てが恐ろしかった。理由も理屈も無く、本能がそれを感じていた。 あれは、無理だ、と。 逃げ帰った彼は、ギルドの竜脈使いの下へと駆け込み泣き喚き小便を漏らしながら一切合財をぶちまけた。 ……異様に怯えた彼の様子に戸惑っていた竜脈使い達も、彼の話を聞くうちに表情が変わっていた。そして、誰かが呆然とした声で呟いた。 「“凶神”エルマナ……」 ……その3日後、彼の生まれ育った町は無くなった。 瓦礫も、廃墟も残りはしなかった。後に残されたのは、街としての痕跡ではなく、エルマナの足跡たるだだっ広いさら地だけだった。 そして、そのさら地を、彼はたった一人で眺めていた。 戦わなかったから。……彼の話を聞いた竜脈使い達が其々に武器を取った時、彼だけは一片の躊躇も無く逃げ出すことを選択し、それどころか他の者達に逃げるよう説得さえした。 ……勿論、誇り高い竜脈使いは、その言葉を受け入れることは無かった。 彼らは、怯える彼を見て笑ってこう言った。 「……後は、任せておけ」と。 正直に言えば、多少の期待はあった。自分では不可能だとしても、彼らなら。己の目標であり、よほど先を走る彼らであれば、アレをどうにかしてくれるのではないかと。 そして、そんな淡い希望もろともに、彼らは完膚無きまでに打ち砕かれ、消滅した。 ……さら地になった生まれ故郷を眺めながら、彼はようやく、こと此処にいたってやっと、世界と、自分自身の勘違いを悟っていた。 「なんだ……全然、『特別』じゃないじゃないか」 竜脈使いですら、この程度なのだと。……竜脈使いなど、この程度なのだと。 そして、全てが馬鹿らしくなった。自分はこれまで、何に拘っていたのか。人類の希望が、聞いて呆れる。正々堂々? 正義は必ず勝つ? 冗談じゃない。 人類にも、そして竜脈使いにも、そんな余裕は欠片も存在しないのだ。 ……それから数十年。 彼は、数多の戦場で名を馳せるようになっていた。 ただし、価値ある英雄としてではない。自らが生き残り、勝利を得る為には手段を選ばない外道として、だ。 ……何者にも縛られず、一箇所にも留まらず、何かを探すように何処からともなく表れ、何処へともなく消えていく彼は、いつしか皮肉を込めて『風』と呼ばれるようになっていた。 そして今現在。 彼の身柄は、神聖教会の下にあった。 とある組織との戦いで取った手段が――とうとう、当局の目に留まったというわけだ。 文字通りに首輪をかけられながら、懲役の減刑を餌に魔境討伐に赴く犯罪者。 それが、彼の今の立場である。 <外見・性格> それなりの身長に、若干細身の体躯。 金色の瞳と、紫の髪を持つ。 性格は、基本的に気まぐれで軽薄。 まず第一に己の好奇心を優先し、その為に己の前言を翻したり、都合良く曲解することは日常茶飯事である。 その姿勢から、外面的には常に笑顔で万事につけ面白がるような態度をとり続ける。 ……が、実際はかなりシビアな考え方の持ち主であり、計算ずくの言動であることも多々あるようだ。 拘りの無さと本質的な余裕の無さ(表面的には常に余裕ぶっているように見えるだろうが)の双方から、それが効率的であるならば目的達成の為に手段を選ばないことが多い。 彼にとって戦いとは、不意打ち、闇討ち、騙まし討ちを基本としたペテンの作法である。 竜脈使いの召喚等に関しては、基本的に素直に応じる。(あるいは一応応じてきた) が、これは義務感や使命感からでなく、単に神聖教会に目をつけられると厄介なことになる、という判断からのものである。(実際、現状、かなり厄介なことになっている) その為、召喚の内容に対しては仕事と割り切った態度で接することが多く、『竜脈使い』という存在への意識は限りなく低い。 <その他> 残り刑期:1350? 初期関係 情報共有:アンネローゼ 好敵手:アウロラ 知人:アルバート