約 664,583 件
https://w.atwiki.jp/akatonbowiki/pages/1697.html
このページはこちらに移転しました 小さな大人-A cold border- 作詞/にゅる 正しいことを正しいと 思える強さがない 人の言葉で意志を曲げるような弱虫 それが正義であるか 考えることも出来ない 人の言葉で傷ついた心を隠してる僕達 楽しい時に笑い 悲しい時には泣き でも今はそんな気持ちさえ 押し殺して生きている 僕らは 小さな大人 何かから逃げ続けてる あまりに怖くて暗い事が多すぎるから 僕らは 小さな大人 演じるのにも疲れた その線を跨いで 向こう側へ渡れる日は来るのかな 僕らは… 僕らは… 僕らは小さな大人 悲しい時にさえ笑った それが強さだと信じて生きてく 僕らは… (このページは旧wikiから転載されました)
https://w.atwiki.jp/mioritsu/pages/914.html
「ただいま!」 アパートのドアを開けると、食欲をそそる香辛料の香りがふわりと鼻をくすぐった。 今日はお昼を食べた後は、デスクワークをしながらビターチョコレートを二粒ほど口にいれただけ。 グーグー鳴りっぱなしのお腹を抱えながら、私は急ぎ足でキッチンに向かう。 「ただいま、りつ!」 「みお! おっかえり~」 小さなキッチンの前でいつも通りにエプロン姿の律が笑顔で迎えてくれる。 鮮やかなパステルイエローのTシャツ。 スリムな律に似合うショートデニムのパンツ。 そして、柴犬のイラストが描かれたエプロンがとっても可愛らしい。 「りつぅ~、今日も疲れた~」 「よしよし…いつも、お疲れさま…ちゅっ…」 頭をナデナデしてくれてから、ほっぺにおかえりなさいのキス。 仕事から帰った私に律がいつもしてくれるご褒美の儀式。 「ふふ…ありがと。律に癒されちゃった♪ 今日のご飯はカレー?」 「おう!澪の大好きなりっちゃん特製カレーだぜ!しかも今日はこないだ作って冷凍しといたハンバーグまで付けちゃうぞ♪」 「ほんと!すっごい楽しみ!」 律の言葉を聞いて、またお腹がグーって鳴った。 もう、お腹と背中がくっついちゃいそうなくらいペコペコ。 「…あっ、でも、出来るまでもうちょい時間掛かりそうなんだ」 「えぇぇ~」 バツが悪そうに答える律。 私はちょっとだけ駄々っ子になって、律に抱きつく。 「すんごく、お腹空いてるのに~」 「ごめんごめん。お風呂は用意出来てるから、先にお風呂入って来なよ」 「うん…」 仕方なく頷いて私は律から離れる。 律はコンロの火加減を見ながら、また忙しそうに作業を始めた。 狭いキッチンの前を小柄な律がちょこまかと動く。 その姿が小動物みたいでとっても微笑ましくて。 私の中の悪魔が静かに囁きだす。 イタズラして困らせたいな… 少しでも火がついた悪戯心は押さえきれなくて。 私はお風呂に入る準備のフリをしながら、律の様子を伺う。 「…り~つぅ~♪」 「ひゃっ!」 不意打ちで後ろから抱き締めると小さな身体がビクリと震えた。 「ちょっ、やめろよ澪」 「だって、お腹空いたんだもん」 「ワガママ言ってないで、早くお風呂入って来いよ。澪が出る頃には出来るからさ」 「ヤダ…」 膨れっ面でそう答えて。 ぎゅっとしてから、首筋に顔を埋める。 マリンブルーの香水の微かな香りが心をくすぐる。 「我慢出来ないから、律の"味見"する…」 「ばっ、バカ!ふざけんのはやめ…ひゃ、んっ!」 柔らかい耳たぶをはむはむして… うなじに優しくキスをして… 腕の中で可愛らしく震える律の反応を楽しむ。 「律、すんごく可愛いね♪」 「バカみお…いい加減に…んっ…ん、ちゅ…」 ちょっと怒ってる律に気持ちを込めた深いキス。 強張ってた律の身体から、ふっと力が抜けて… 私は背中に手を回して… エプロンの紐の結び目を静かに指でほどいた。 「このエロみお! 罰として今日はハンバーグ抜きだかんな!」 お風呂上がりの髪を乾かしながら、リビングのソファーに座った律は不機嫌そうにそう言った。 結局、あの後、1時間くらい"味見"をしちゃって。 今日はいつもより大分遅い夕飯になった。 「あはは、ごめんごめん…でも、それくらいなら我慢できるよ」 律の代わりにご飯の準備をしながら、私は笑って返事をする。 "味見"のせいか、いつの間にか空腹はかなり落ち着き気味。 愛じゃお腹は一杯にならない、なんて言うけれど。 私にはそれは当てはまらないみたい。 「…でも、代わりにさ」 お皿を並べてから、私は律の肩を優しく抱く。 「今度は食後の"デザート"を食べさせてよ、りつ…」 耳元で囁くと、律の耳たぶがまた真っ赤に染まって… 「…ホントにエロ澪なんだから…太っても知らないぞ?」 「ふふ…幸せ太りなら大歓迎だよ♪」 そう軽口を叩きながら、私は律を抱き締める腕に力を入れた… END いいぞ!澪ちゃん!もっとやっちゃえ! -- 名無しさん (2012-06-03 14 15 46) ごちそうさまですっ… -- 名無しさん (2012-06-03 18 32 34) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/22706.html
登録日:2012/06/21 Thu 23 41 52 更新日:2024/08/23 Fri 08 49 53 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 かわいい ファンタジー マスコット ミルモでポン! 七人の小人 井岡 妖精 小人 属性 白雪姫 相棒 種族 萌え属性 親指姫 電波人間のRPG 小人とは、常人の手のひらに乗るほどに小さな人間を指すが、 ここではフィクション作品における女性キャラクターの萌え属性として説明する。 また、ここでは、その類似として、「妖精」も併せて紹介する。 フィクション作品において小人や妖精の女性が出るのは、 やはりファンタジーな世界観である事が多いが、たまにはSF世界にも出てくる。 大抵はマスコット的な存在として、とても可愛らしく描かれる。 ■キャラクターの傾向 もちろん小さい 大抵可愛らしい 結構セクシーな衣装。全裸だったりも でも態度はデカかったり 主人公の肩に座る 基本的に非力で小さな荷物も持てない。でも一生懸命持とうとする お子さまキャラと仲良くなったり 悪戯好きだったり 風で飛ばされる 何かしらの特殊能力持ち ◆妖精の場合 虫みたいな翅 飛ぶ時に「キラリン☆」と音がする ものすごくすばしっこい ■アダルト要素として 実は、対となる存在とも呼べる巨大娘に対して、 アダルトとしての需要は少なかったりする(巨大娘もニッチな嗜好だが)。 だが、確実に小人少女や妖精少女に対してリビドーを感じる人々は存在し、それを専門にしたイラスト・CGサイトもある。 傾向としては、マゾ的嗜好として「いじめられたい」願望が強く出た巨大娘に対し、 「いじめたい」サド的嗜好が主となるようである。 対象が玩具のごとく弄べるようなサイズだからか、加虐心をくすぐるようだ。 この意味からも、巨大娘とは対照的と言えるかもしれたい。 勿論S小人やM巨大女もいるからそういう趣味の方も安心してね。 ◆主なシチュエーション ボディタッチ 小さくとも女性は女性。おっぱいやお尻はちゃんと出ているのだ。 「揉み揉み」は出来ないので、必然的に指先で「ツンツン」する事になるが、 小さいながらも指先に感じる柔らかさはやはり良いものだろう。 小さなお尻はナデナデしても良い。 フェラチオ 小人、妖精と言えばやはりこれである。小さな小さな舌先で、懸命にご主人様のモノを舐めてくれるのはやはり興奮モノ。 そして、小さな身体一杯にナニを抱き締めて、全身を使ってしごいてくれたら……。 白濁まみれにしてやらざるを得ないだろう。 流石に「挿入」となると、こちらが小さくなるか、相手が大きくなるかしなければならないようである。 まあ、ちょっと鬼畜になればオナホみたいに使ったりペン先を入れたりするが、良くて綿棒サイズである。 皮で遊んだり包んだりが出来るので、何気に包茎と相性が良い。 ■主な小人(女性)キャラ 親指姫(童話) 西九条遥(ミニマム) 掘切ちよみ(南くんの恋人) 小美人(モスラシリーズ) アリエッティ(借りぐらしのアリエッティ) メイ(ハンドメイドメイ) リインフォースⅡ(魔法少女リリカルなのはStrikerS) 九条月夜(神のみぞ知るセカイ) マンシェリー(ONE PIECE) ■主な妖精(女性)キャラ 妖精楓、妖精安純、妖精はるか、妖精沙織(元は人間)、リルム、パピィ、アンナ、ヤマネ、アクミなど他多数(ミルモでポン!) りっぷ、ひまわり、すみれ、ローズ、りん他多数(リルリルフェアリル) 妖精(電波人間のRPGシリーズ)※女性しかいない種族 ナビィ(ゼルダの伝説 時のオカリナ) チャム・ファウ(聖戦士ダンバイン) リリス・ファウ(重戦機エルガイム) グリエル(魔法陣グルグル) シーロン(高速戦隊ターボレンジャー) ティンカーベル(ピーターパン) リンディ・ハラオウン(魔法少女リリカルなのは(原作版)) プリメーラ(魔法騎士レイアース) イバレラ(ベルセルク) ルーシー(エムゼロ) リボン(星のカービィ64) アビー・カダビー(SESAME STREET) ベル(MAR) ラミリス(転生したらスライムだった件) 妖精さん(人類は衰退しました) ■関連魔法 ミニマム(FINAL FANTASYシリーズ) 追記・修正は相棒を肩に乗せながらお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] ついに東方にも出てきたとか -- 名無しさん (2013-09-06 22 43 44) ↑前から「三月精」という三人組がいますが・・ゲームじゃないけれど。 -- 名無しさん (2014-02-23 09 44 02) ↑あれは妖精だが小人出はない。 -- 名無しさん (2014-02-23 15 09 54) ONEPIECEに登場する小人族のウィッカは背丈は小さいけど、腕力が恐ろしいくらい強い。 -- 名無しさん (2014-03-08 21 05 38) 魔法か薬かなんかで小人化させられて、美女に一生飼われるってシチュが好きなんだが、あんまりみない......。 -- 名無しさん (2015-08-20 17 05 12) ↑ガリバー旅行記でなんかそんなのがあった気がする。 -- 名無しさん (2018-04-27 15 29 33) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/imas_cg/pages/539.html
同名アイドル [小さなお姉さん]高槻やよい(特訓前)データ プロフィール セリフ集 [小さなお姉さん]高槻やよい+(特訓後)データ プロフィール セリフ集 セリフ集(プロダクション対抗!!ドリームLIVEフェスティバル ライバルユニット) [部分編集] 同名アイドル 高槻やよい [制服]高槻やよい [ステージ衣装]高槻やよい+ [元気120%]高槻やよい [オオカミガール]高槻やよい+ [部分編集] [小さなお姉さん]高槻やよい(特訓前) データ [小さなお姉さん]高槻やよい 属性 キュート レア度 Sレア Lv上限 60 親愛上限 40 Lv1攻撃値 4000(1コスト比250) Lv1守備値 2803(1コスト比175.2) 最大攻撃値 10500(1コスト比656.3) 最大守備値 7358(1コスト比459.9) コスト 16 移籍金 10,800マニー 特技 みんなでうたお(キュートタイプの攻 大アップ) 入手 プラチナオーディションガチャ(2012/10/11~) [部分編集] プロフィール アイドル名 [小さなお姉さん]高槻やよい フリガナ たかつきやよい 年齢 14 身長 145cm 体重 37kg B-W-H 74-54-78 誕生日 3月25日 星座 牡羊座 血液型 O型 利き手 右 出身地 765プロダクション 趣味 オセロ、野球、家庭菜園 CV 仁後真耶子 [部分編集] セリフ集 セリフ 内容 ガチャ所属時コメント 「あれれー?カルガモさんたち、迷子になっちゃったのかなーっ?ママとはぐれちゃったーっ?」 ガチャ所属時コメント 「迷子のカルガモさんたちになつかれてみんな後ろをついてくるんですー!ど…どうしましょうーっ!」 ガチャ所属時コメント 「えへへー、カルガモさんたちといっしょに踊ってみましょーっ!それじゃあ、いきますよーっ!」 プロフィールコメント 「ぷ、プロデューサーっ。迷子のカルガモさんたちになつかれちゃって、みんなが後ろをついてくるんですーっ!ど…どうしましょうーっ!はわっ、あのっ、みんな?私はおかあさんじゃないですよーっ!」 親愛度UPコメント 表示 「次は私が○○プロデューサーについていこうかなーって!」 親愛度MAXコメント 表示 「えへへー、カルガモさんたちのおかあさん役もなんだか楽しいですー!こう見えて、私は家じゃお姉さんだからかなーって♪」 リーダーコメント 「トコトコ…あれれー?」 あいさつ 「カルガモさん、迷子なのかなぁ?」 あいさつ 「うっうー!ふわふわですー!」 あいさつ 「とーっても、かわいいですーっ!」 あいさつ 「○○プロデューサー、カルガモさんをなでてあげてくださいー!」 あいさつ 表示 「○○プロデューサー、この子も可愛がってほしいなーって!」 仕事終了時 「ぴょこぴょこ踊りますー!」 仕事終了時 「えへへ、いっしょに歌おーっ!」 仕事終了時 「うっうー!皆と頑張りまーす!」 仕事終了時 「○○プロデューサー、あの、カルガモさんたちどうしましょー?」 仕事終了時 表示 「○○プロデューサー、カルガモさんと、待っててくださーいっ!」 [部分編集] [小さなお姉さん]高槻やよい+(特訓後) データ [小さなお姉さん]高槻やよい+ 属性 キュート レア度 Sレア+ Lv上限 70 親愛上限 300 Lv1攻撃値 4800(1コスト比300) Lv1守備値 3364(1コスト比210.3) Lv1攻撃値(MAX特訓時) 6900(1コスト比431.3) Lv1守備値(MAX特訓時) 4836(1コスト比302.3) 最大攻撃値 15900(1コスト比993.8) 最大守備値 11144(1コスト比696.5) コスト 16 移籍金 16,200マニー 特技 みんなでうたお(キュートタイプの攻 特大アップ) [部分編集] プロフィール アイドル名 [小さなお姉さん]高槻やよい+ フリガナ たかつきやよい 年齢 14 身長 145cm 体重 37kg B-W-H 74-54-78 誕生日 3月25日 星座 牡羊座 血液型 O型 利き手 右 出身地 765プロダクション 趣味 オセロ、野球、家庭菜園 CV 仁後真耶子 [部分編集] セリフ集 セリフ 内容 プロフィールコメント 「プロデューサー、見てくださいーっ!カルガモさんと、カルガモのおかーさんと、カエルさんと、ブタさんと…えっと、とにかくいっぱいいーっぱいのみんなと歌いまーすっ♪えへへーっ、かわいいですよーっ!」 親愛度UPコメント 表示 「○○プロデューサーも、いっしょにもふもふしますかー?」 親愛度MAXコメント 表示 「えへへー、いっしょに歌いますかー?なんだかこうして○○プロデューサーもいっしょだとほんとの家族みたいですー!」 リーダーコメント 「みんなでうたおーっ♪」 あいさつ 「とーっても、かわいいですーっ!」 あいさつ 「うっうー!ふわふわですー!」 あいさつ 「○○プロデューサーは、動物さんたち、好きですかー?」 あいさつ 「えへへ、コポ、コ…コロロックル、みたい?」 あいさつ 表示 「○○プロデューサーが可愛がってくれたら嬉しいかも!」 仕事終了時 「うっうー!皆と頑張りまーす!」 仕事終了時 「えへへ、いっしょに歌おーっ!」 仕事終了時 「えへへ、みんないっしょだねー!」 仕事終了時 「○○プロデューサー、家族がたっくさんみたいですーっ!」 仕事終了時 表示 「○○プロデューサー、ふかふかで、眠くなっちゃいますー…」 [部分編集] セリフ集(プロダクション対抗!!ドリームLIVEフェスティバル ライバルユニット) 765エンジェルス やよい・雪歩・真(メンバー:高槻やよい/萩原雪歩/菊地真) セリフ 内容 出現時 「うっうー、サンタさんの来ない家にも、元気な歌を届けよーっ!」 Live開始時 「楽しくやりまーすっ」 勝利 「えへへ、これできっと、みんな笑ってくれますよね。よかったー!」 引き分け 「真さん、雪歩さん、このままの衣装で家にも遊びにきてください」 敗北 「負けましたけど、すっごくにぎやかにクリスマスできましたー!」
https://w.atwiki.jp/sinsougou/pages/1566.html
「聖なる夜の小さな奇跡」 ―――聖なる夜に奇跡は起きる――― そんなことを信じていたのはいつまでだろう? 黒髪赤眼の男、シン・アスカは胸中で問いかける。 家族を失い、軍に入って戦い、いきなり別の世界に飛ばされ、そこで様々な人間と出会い、戦ってきた日々。 戦いという現実にこの上なく密着した世界に長く浸っていた男。 そんな彼も幼いころに抱いた幻想を不意に思い出さざるを得なかった。 それほどにその日は特別だった。 シンの意識が目覚めたのは暗闇に包まれた世界。 ここはどこだ? 問うべき相手もおらず胸中でつぶやくしかない。 その前に不意に輝きが生まれる。 辺りを包む暗闇と比べれば余りにも小さい光。 しかしそれは暗闇の中でも己の存在を強硬に主張していた。 その輝きは徐々に大きさを増し、姿見の鏡程の大きさになる。 輝きは徐々に鮮明に中の何かを映し出していく。 シンはそこに一つの像を認めた。 栗毛ポニーテールが特徴的な一人の女性。 落ち着いた中にも明るさがよくあらわれた顔立ちをした彼女。 シンもよく知った人物だった。 彼女はこちらに向かっていつもの人懐っこい笑顔を向けている。 そしてその口が開いた。 「シン、いつもありがとう。感謝しているんだよ、こう見えても。」 そのまま笑顔とともに彼女の映像は消える。 軽く茶化すような口調が彼女らしいとシンは苦笑した。 これは夢なのだろうか? シンは胸中で自問する。 だがその間にも輝きは新たな像を映し出した。 長い金の髪、シャープに知的で美しい容貌、グラマラスな体つき。 そんな特徴と一見反する優しく穏やかな笑顔を浮かべる女性。 「シン、私は君と一緒にすごせている事がうれしいよ。 君にとってもそうであるといいな。」 そして先程のように彼女の映像も消える。 まったく穏やかにドキッとさせる事をいう人だと思えて、シンはおかしかった。 これが夢であるならそれでもいい。 そう思えるほどに与えられた言葉が幸せだった。 やがてまた新たな像が映し出される。 オレンジの髪にツインテール、ピシッっとしたまじめそうな顔立ちにややキツめの眼が特徴的な、ともすれば強気そうな印象を与える女性。 だけど今現れた彼女の顔はほんのりと頬を赤く染め、どこか口ごもるような表情をしている。いつもならはっきりと物をいってくる彼女なのに、とシンは思う。 やがて彼女の口が開いた。 「シン、あんたはいつもいつも朴念仁で、ぶっきらぼうで、突っ走ってて……いろいろ言いたい事はあるし、 あたしもいつもいろいろと言ってるけど、でもね」 彼女の表情がここで不意にはにかむ。 「あたしも結構助けられてるのよ、あんたのまっすぐな所やお節介な所に。 これからもよろしくね。」 彼女の映像も先程までと同じようにまた消える。 本当に素直じゃないんだな、とシンは声をあげて笑いたくなった。 ああ、きっとこれは夢だろう。 自分の望みが夢となって表れているのだろうか、 シンがそう思っていると次の像が映し出された。 栗毛の髪をショートでまとめ、輝きを灯した大きな瞳が印象的な女性。 しかしその顔にはこれまでの三人とは違い、どこか憂いの色があった。 なぜだろう? シンは思わず胸中で問う。 今の彼女の表情には、いつものようなやたらとエネルギッシュな活力も、 どこか底が知れない笑顔から感じられるしたたかさも感じられない。 その事がシンの心をなぜかざわつかせる。 なんでだよ? なんでこの人はこんな顔をしているんだ? 俺はこの人のこんな顔をみたくなんか、 とシンが思った時、彼女の口が開いた。 「シン、私は時々不安になるんよ。 私達は、私は、あなたの居場所になれてるんやろうか?」 いつもからは想像もできないほどに心細げな震えた声。 「シンはもともとこの世界の住人やない。 次元跳躍の力で偶然やってきてしまっただけのイレギュラーや。 またいつか同じ事が起きた時、シンが帰る場所はここでなくてもええ。 いつかそんな事が起るんやないかと、それを考えると私は……私は……」 彼女の声は先細りになっていき、最後にはかすれていく。 ―――やめろ――― 思わず叫んだはずだった。 しかしその声は届かない。響かない。 そのことにシンが戸惑ううちに、彼女の言葉が続く。 「シン、私はこう見えてもあなたに感謝しとるんよ。 あなたと同じ時を過ごせている事をどれだけ神様に感謝しても足らへん。 皆も多かれ少なかれ似たような事を思うとる。 あなたのひたむきさはそうやって周りの人に幸せを与えてきたんよ。 せやからな……」 そして彼女は笑顔を浮かべる。不安を押し殺した虚勢の笑顔を。 「あなたの居場所になれる所がここに一つあるんやから、 その事を覚えておいてほしいんや。」 そう彼女が締めくくった表情を見たとき、 ―――もう、やめてくれ――― シンは心の中で絶叫した。 相変わらず声は出ない。 だけど叫ばずにはいられない。 彼女のあんな表情を見たいわけじゃない。 ―――いつもいつも無茶ばかりしてるくせに――― 前にいる彼女の映像が消えかかっている。 彼女の顔にはまだあの表情が張り付いている。 他人に心配をかけまいと、自分の辛い心を必死に押し殺した笑顔が。 ―――なんだってこんな時はしおらしくなるんだよ、あんたは――― まだだ、まだ力が足りない。 声は届かない。響かない。 シンは渾身の力を振り絞り想いを声として叩きつける。 その瞬間、世界が暗転し砕け散るような感触がシンの身体に満ちた。 最初に視界に入ったのは遥か上にある無機質な壁だった。 意識がはっきりしてくるにつれてシンはそれが天井であることに気がつく。 「あ、あれ、俺はいったい……?」 戸惑いを思わず口に出すシンに対し、 「それはこっちの台詞よ。いきなり何を言ってるのよ、あんた。」 聞きなれた声が上から降ってきた。 オレンジの髪にツインテールが視界に入る。 呆気にとられたようなティアナの顔が自分の上にあった。 「シンったらいきなり倒れこんじゃって心配したんだよ。」 「うんうん、とっても心配したよ。」 また別の顔二つが自分を覗き込んでくる。 栗毛ポニーテールと金髪ロング。 こちらを気遣うような、なのはとフェイトの顔。 「それで心配して皆で様子をみとったら、いきなりシンがあんなことを叫びだすんやもん。 驚いたで。」 そしてまたも新たな顔が自分を覗き込んでくる。 栗毛ショートの髪に輝きを灯した大きな瞳が目についた。 微笑をうかべた八神はやての顔。 「あんな事って……俺は何を言ったんですか?」 思わず問い返したシンの言葉に、こちらを覗き込んでいた4人の女性は一様に顔を見合わせ、やがてなんとも言えない表情をむけた。 「ちょっと……いいづらいよ。」 「うんうん、そうだよね。」 「ですよね。」 「せやな。さすがにあれは……」 4人が口々に言いだす。 「ちょっと待ってくれ! 俺は本当に何を言ったんだよ!」 彼女たちのリアクションから不安に駆られ、シンは声を上げる。 しかし4人は一様にこちらを覗き込んでいた身体を起こし、動き出す。 「と、とにかく、シンも元気みたいだから、もう行こうよ。」 「う、うん。そうだよね。」 「ほ、ほら、あんたも早く立ちなさいよ。」 「い、急がんと遅れてしまうで、シン。」 「遅れるって何にですか?」 4人に促され、話がつかめないシンは問う。 その問いにはやてが答えた。 「まだ混乱しとるんやな。これからクリスマスのお祝いを6課でやるんやないか。 もうみんないっとるはずやで。」 「あ!」 その返答にシンは今日が何の日であるかを思い出した。 あわててシンは立ち上がり、4人を追ってドアに向かう。 その途中――― ―――でも不思議なんだよね、意識が落ちていたシンを覗き込んでいた時、なんか心がシンと繋がっていたような気がしたんだ――― ―――シンったらいきなり俺の居場所はここだ、なんて言い出すから驚いたよ――― ―――いきなり何を言い出すのよ、あいつは、ど、どういう意味なのか気になるじゃない、そもそも誰に言ったのよ――― そんななのは達の声が聞こえたように感じた。 それは耳にではなく、意識に直接響くような感覚だった。 「え?」 思わず間抜けな声が出た。 「どうしたんや? シン。」 それに対してはやてがこちらに問うてきた。 ほかの三人もこちらを訝しげに見ている。 先程のような声はもう聞こえない。 やっぱり気のせいだったのか、と思いつつ、改めてシンは問うてきたはやての顔を見る。 そこには先程の暗闇の世界で見たような表情はなく、どこか晴れやかな顔をしたはやてがいた。 「どうしたんや? 何か私に言いたい事があるんやろうか?」 「あ、ああ、ありますよ。ありますとも。」 はやての言葉に反射的に返したシンは、少し息を吐いて呼吸を落ちつけ、言った。 「メリー・クリスマス」 これはクリスマスに起きたほんの小さな奇跡の話。
https://w.atwiki.jp/toho_yandere/pages/281.html
かつてエリートサラリーマンだった○○は、とある災害に巻き込まれ幻想郷に迷い込んだ。 失意を抱えながらも里で書類仕事やネゴシエイターを勤める日々。 教養と能力を兼ね備えた○○だったが、1つ、困った事になっていた。 「○○ぉ……」(だから、違うと言うに……全く) 自宅に帰ると何処からともなく現れ、縋り付いてくる少女。 彼女の名前は諏訪子。妖怪の山にある神社の神様だという。 だが、○○からすればとても神には見えない。妄想に取り憑かれ、有りもしない存在を○○に求めているだけだ。 (すまないねぇ、暫くそうして居てくれないか。報酬や加護は私の方で出す。諏訪子は祟り神も操るから暴れられると厄介なんだよ) もう一人の神である神奈子と、済まなそうな顔をした時折人里へ説法に来る巫女の姿が脳裏を過ぎる。 彼女ら曰く、自分はかつて諏訪子と子を為した男に瓜二つらしい。当時存在していた神奈子がそう言うのだから本当なのだろう。 こうして、○○と諏訪子の歪な共同生活が始まった。 最早居ない○○を自分に映し見る諏訪子は、○○に取って厄介な存在に過ぎなかった。 だから、気疲れの多い交渉人や書類仕事で溜まった愚痴を、彼女によく吐き出した。 諏訪子は怒りも憤慨もせず、ニコニコと笑いながら相づちを打つだけ。 ○○もそれならとばかりに遠慮せず、開けっぴろげに諏訪子に接していった。 ○○は子供の頃から優等生で、周囲の期待を一身に背負ってきた。 それは子供の頃から青年期に入ってからも同じで、彼は常にそれに応えて来ていた。 だが、その分自身の本音なども押し殺して生きている。 そんな彼の生き方は、幻想郷でも変わる事が出来なかった。 諏訪子、忌々しい同居人、彼女に対してだけ、○○は想いのたけをぶちまけていた。 気が付くと、仕事が終われば真っ直ぐ諏訪子が待ち伏せているであろう家に帰るようになった。 いつもはぞんざいな態度をとっていたのに、最近では態度が悪いがなにかにつけ構うようになった。 諏訪子は構えば構うほど嬉しそうに、深みにはまる様に依存してきた。 これが、最初は好意的か普遍的な感情を向けた対象であったら、こうにはならなかったろう。 歪んだ形で始まった同居生活は、半年を過ぎた頃1つの転機を迎える。 「……やってしまった」 1つの布団の中、裸で添い寝をしている諏訪子と○○。 幸せそうに自分の腕の中で寝ている小柄な少女。 何時も通りに晩酌をして、彼女に自分の内側を晒して。 それでも彼女は気味悪い位に笑顔を自分に対して向けてきた。 ○○ととてもよく似た、全くの別人に対して。 凄くむかっと来た。例え、それが本当に自分の前世だとしても、凄く腹がたった。 気がついたら、全ての事は済んでいた。 彼女を寝床に引き込み、裸に剥いて荒々しく求めた。 諏訪子は何度も自分の名を呼び、愛してると囁いた。 自分の名前とよく似ていたから尚更腹が立ち、小さな身体を激しく責めた。 それでも、諏訪子の顔はとても満ち足りて穏やかだった。 そんな彼女に包みこまれ、○○は泣きながら諏訪子を抱き続けた。 「こいつ、だけじゃない……」 諏訪子の寝顔を見ながら、○○は呟いた。 「俺も、依存していたんだ……こいつが、欲しかったんだ」
https://w.atwiki.jp/sw2yaruyara/pages/180.html
小さな村/なのはAA2 XスレYレス目 /j____ __.00 i\ /i゙/. ;=≦ ̄`─━ 、_ └‐┐ | ,.. ─ゝ-ゝ . ./‐=ニ/. , -―、. . . ..丶 ┌‐┘ | ,.. . . . . . . . . . . . .、 . . . .<7 イ,ゝ=彡´- 、 ..  ̄ ̄ .,'. . .i . . . . i . . .i! .. . ハ . . .ヽi ゙ i ' 、 n /. .l! . .i! . . . .|!_ _j| . . . j_、 | ヽ ゝイ ヽ ;. ,⊆ ⊇、 ∠.!. . |. i. ,イハ. .ハ/i. .! .ヾ;.| i .. .! ゝイ; _,.-.  ̄U ̄ i . . N . V!' . リ.レ'. . .!'| リ; | .i | .!,.,| | ../ ,、. / / !、 . . !ト、 リ. / fil cア゙; !'. {l叨lj ! . | | .!;#! !.′'´/,;./,' ゚ 、 、 . メ、; /.イゞ彡´ ` . .; リV . . { ! ! ,;,ゞ、 ,ヾ≦∴゚/ ,-' \ {' ヘ .\ 、ーァ. ,.イ/. . . . i . ; .、 ゚i! i!;,・' ;,`/. _, ,. i´;'´゚ゞ 、ヘ;、 . .\_ラ゙ ̄ . . . . .{ . . ゙_j! i! ,:;': . .、. く V /. ."¨` 、 ー≧=≧=-イ /`iミ . . .j . . . .ナ`i! i!/. ,:;':. . .. く へ> /.; ; ;,'゚ r'_____./ |`. . . . . . . . . .イ /i! i!'.;.、 `リ . . ! , '/;ハ; . ~~\ リ ≧ 、. . . . . . . ー´ . . i! i!; ; ; ;.、 j/ n ハ V, ゝ、 . . . _.,.,.,._.≧=-≦x_ヾ. . . . . . . . . ≦ /i! i! ゚ ; ;.' . ,⊆ ⊇、. ;.;.;ヘ ヽ; ; ;.ヽ.冫゚; ´; fi; ;' ゚ ; ;リ!; ; ' i; ;i>;.; _ 彡イ; i! i! ゚。 ゚;ト、....  ̄U ̄ i! ;ト、.\、; ;fУ, ; ;i ゚ ;゙ ;j , , ゚ ;V,;' ノ.;' リ;.ハ; ;;ラ, ,。゚ i! i!;. .。 .!,ヘ 、 ト、; ;.\; }; ;ト!γ⌒≧=-≧、゚ ; ',.; ; ;、゚ ;_;.'_ ,イ; ! ゚ ; ; i! i!;。゚ ;.ハ V\ ∧; `ー; ; ; ;冫-‐=ニ ¨  ̄; ; i⌒゚ ; ; ´ ゚ ; ;., ! !; i ゚ ; i! i!゚ ; ;. |;イ⌒.i; ; ; ;. ;; ; ヽ、. < ;;i; ; ; ; ; ;i i; ;l V; ;i ゚ ; ; ; ゚ ; ;. ;! !; ! , ;, i! i!,.; ;i/゙ ̄`リ; ; ; ハ /; ; ; ; ;f \._ 、 ヘ; ,、 ⅵ ゚ ; ;. ;゚; ; ゚ ; ;. , ; ; , ; ; ; i! i!vイ_' ̄`/ , ;.゚; ;i i; / i; 戈'´ 斗ヘ;.. V\;i ゚ ; ;. ゚ ; ;! , . ゚ ; ;.; ; ' , ; >i!_i!ヘ `.У。 ; ; ゚。;! |' /z; i`≧=-厶>=二.j; ;.、゚ ; ;.,.; ' i; .、 `¨_,.z 彡ペヽ ∧,.イ; l ; 。゚ ;' ' 、i; / !; ;! V /;ヽ Vi /,;'、; ,、≧=-ァ-‐=ニ_¨_ ̄j'_./_ 厶孑¨, ; ,.、 ヽ 、。゚; ' ヽ、 ; ;, /;' .Vヽ`゙ !; ;. ,.> "´\゚ ; ;.;.;. ゚ ;! , ; ; ; ; ;.;., ゚ ; ;. , ; ;r、 ; ;.; ; / ≧=.. ; _; ; ;, ; ;,≧=-゙¨ ≧=-=ニ゚ ; f_゚ ; ; ; ;..゚ j ゚ ; j≧=´  ̄  ̄ ̄ 戻る
https://w.atwiki.jp/apgirlsss/pages/645.html
イエローハートの証明 ( 第6話:小さな手がかり(後編) ) 空が青い。解像度の良くない小さな画像で見ても、日の光がさんさんと降り注いでいるのがよく分かる。 (全くこの町は、いつ見てもおめでたいくらいに明るいね。) サウラーは、目の前に並べた複数のモニターを見ながら、今日も角砂糖の隙間から紅茶を啜っていた。 子供たちが元気に駆け回る、緑豊かな公園。人々が笑顔で行き交う商店街。閑静な住宅街に、連休中で今は部活の生徒たちの姿しか見えない中学校――。 モニターに映し出されているのは、四つ葉町の様々な場所の映像だ。 あの世界に居た頃も、実際はこうやってモニターで見ていることの方が多かった、見慣れたのどかな光景。でもよく見れば、商店街の道路には、修繕の跡が醜いつぎはぎを作っており、街路樹も木の大きさが揃っておらず、ところどころに頼りなげな若木が混じっている。 あの町に色濃く残る、ラビリンス襲撃の爪痕――それを、傍から見れば無表情にも見える目つきで眺めながら、サウラーは、それぞれの画像の下に表示された数字をチェックする。その時、トントン、とドアを遠慮がちにノックする音がした。 「どうぞ。」 「失礼します。昨日お借りした本をお返しに・・・」 来訪者の言葉がそこで途切れたので、サウラーがいぶかしげな顔で振り返る。 そこに立っていたのは、分厚い異世界の専門書を何冊も抱えた若い男。どうやらモニターの画像に気を取られて、挨拶が中途半端になってしまったらしい。 「あっ、す、すみません!あの・・・それは、異世界の映像ですか?」 「ああ。異世界に、興味があるのかい?」 我に返って真っ赤な顔で頭を下げる男に、サウラーは小さく笑って問いかける。 「興味、と言うんでしょうか・・・。異世界のことを調べたり、見たことも無いような画像を見たりしていると、どうも周りのことが目に入らなくなってしまって、時間が経つのが、やけに早いんです。 そのうち、オンラインで得られる情報だけでは物足りなくなってしまって・・・。」 「それで、僕の資料室にやって来たというわけか。」 サウラーはそう言って、頭の先から足の先まで、男の姿をもう一度しげしげと見つめた。 中肉中背の痩せ型で、淡いグレーの短髪に、ライトグリーンの瞳の持ち主。ラビリンス人の平均的な容姿と言っていい人物。いや、容姿とは関係なく、ついこの間まで“ラビリンスの国民”という一括りでしか、他人にも、そして自分にも認識されていなかったはずの人物だ。 そんな男が、今は何だかあの町の人間たちに似た光を、わずかながら瞳に宿しているように見える。 それが単なる気のせいなのかを確かめるように、サウラーは椅子をずらして、モニターの前の場所を空けた。 「それは、大いに興味がある、と言うべきだね。ならば、そんなところに立っていないで、こっちに来て近くで見たらどうだい?」 「・・・よろしいんですか?」 本を大事そうに抱えたまま、恐る恐るやって来た男が、今までのおどおどした態度とは一変、身を乗り出してモニターを見つめる。 「うわっ、明るい!それに、とてもカラフルな世界ですね。ここは・・・」 「ついこの間まで、僕たちが居た世界だ。」 サウラーの言葉に、男は不思議そうな顔をする。 「それを・・・もう一度、こんな小さな映像で?」 「ああ。ちょっと心配なことがあってね。あの世界には、知り合いも――仲間と呼んでいいなら、大事な仲間も居るから。」 その呟きを聞いて、男が何か物言いたげな目をサウラーに向けた。 「何だい?」 「・・・いえ。」 「何か言いたいことがあるんなら、ハッキリ言っていいよ。ラビリンスはもう、自分の考えを自由に口に出来る世界になったはずだ。そうだろう?」 「・・・はい。それなら、あの・・・」 男は、本を抱える手にギュッと力を入れてから、意を決したように口を開いた。 「それなら・・・何か心配なことがあるなら、その・・・仲間のいる異世界に、行かなくていいんですか?」 「何だって?」 サウラーが、驚きに目を見開く。その変化にビクリと首を縮めてから、男は上目づかいにサウラーの顔を見て、たどたどしく言葉を紡ぎ始めた。 「・・・前に、プリキュアがやって来て戦ってくれた時のことです。俺、プリキュアの仲間の妖精に頼まれて、手伝ったことがあるんです。いや、手伝いって言っても、大したことはしてないんですが・・・。」 「そうか。タルトとアズキーナが、プリキュアにオルゴールを聴かせようとした時だね?」 あの時、自分はデリートホールの中で、そのオルゴールの音色を聴いた。あの時感じた光のあたたかさを思い起こしながら、サウラーは先を促す。 「妖精たちは必死になって、仲間のために自分に出来ることは何か、って考えてました。力なんて全然無さそうな、戦うことなんてとても出来ない、小さな妖精が・・・。それを見て、俺、仲間って凄いんだな、って思ったんです。 いや、仲間がどういうものなのか、まだよく分かりません。よく分かりませんけど、その・・・仲間が心配なら、行って出来ることをやるのが自然じゃないのかなって・・・。サウラーさんも、本当はそうしたいんじゃないのかなって、俺・・・。」 「分かったよ。ありがとう。」 次第に俯き加減になった男の肩に、サウラーがポンと手を置く。 「あっ、す、すみません!俺、分かったようなことを・・・。」 「謝ることは無いさ。君はもっと、自分の意見に自信を持った方がいい。そして、そのためにもっと色々なことが知りたければ、僕の資料室で良ければ、いつでも好きな時に好きなだけ使ってくれ。」 「あ・・・ありがとうございます!」 男の瞳が、嬉しそうにキラリと輝く。その光が、やっぱりあの町の人間たちに似た光に――似ているけれど、他の誰でもない彼だけの光に、サウラーの目には、確かに映った。 イエローハートの証明 ( 第6話:小さな手がかり(後編) ) 「う~ん、怪物の情報ねぇ。この前、一瞬だけテレビでやってたヤツだろ? 連休中は出前が多くて、ずっと町ん中走り回ってるけど、あれ以外は何も見聞きしてないなぁ。」 バイクの上で首を捻りながら、蕎麦屋のおにいちゃんが、申し訳なさそうな声で言った。ラブは、ちょっと肩を落としてから、そんな彼にニコリと笑いかける。 「そっか。ありがと、おにいちゃん。」 「また何か分かったことがあったら、教えて下さい。」 ラブの隣りから、美希も柔らかな笑みを浮かべて頭を下げた。 「おう、任せときな。でもラブちゃん、美希ちゃん、あんまり無茶するんじゃねえぞ。二人とも、もうプリキュアじゃないんだろ?」 「え?あ、まあ・・・。でも、怪物が出たかもって聞いたら、やっぱり気になるしさ。 大丈夫だよっ!無茶なことはしないから。」 二人の顔を見比べる心配そうな眼差しに、ラブが慌てて胸の前で両手を振る。 「ならいいけどさあ。また怪物がこの町を襲うようなことがあったら、今度はみんなで助け合って町を守ろうって、商店街でも話してるんだ。だから、二人も何か分かったら、俺たちにも教えてくれよ。」 そう言って、じゃあな、と片手を上げて去っていくバイクを見ながら、美希が小さくため息をついた。 「やっぱり、情報は思うように集まらないわね、ラブ。ウエスターからの報告を待つしかないかしら。」 「そうだね。でも、今はあたしたちに出来ることをやるしかないよ。それに、商店街の人たちはみんな、何か分かったら教えてくれるって言ってたし。」 「そうね。」 ここ数日で、すっかり以前のきらめきを取り戻したラブの瞳。それを嬉しく見つめながら、美希も力強く頷く。 その時、もうすっかり聞き慣れてしまった少し上ずった声が聞こえてきて、美希は、やれやれ、とわずかに肩をすくめながら振り返った。 「美希さぁん!お久しぶりっす!」 向こうから満面の笑みで駆けて来るのは、四つ葉中学校三年生の沢裕喜。筋金入りの美希の大ファンだ。野球部のユニフォーム姿のところを見ると、これから練習なのだろう。 そしてその後ろから、スポーツバッグを肩に担ぎ、空いた手をポケットに突っ込んだ少年が、どうにも面白くなさそうな顔つきで歩いてきた。同じく四つ葉中学校三年生の、知念大輔。二人とも、ラブの同級生だ。 「よぉ、ラブ。何やってんだ?こんなとこで。」 「ああ、大輔。三日前にさ、町外れでまた怪物が暴れたって話があって、その情報を集めてるんだけど、大輔、何か知ってること無い?」 もう商店街中を散々訊き回ったお蔭で、ラブがすらすらとよどみなく説明する。ところがそれを聞いて、大輔の仏頂面がさらに険しくなった。 「何だ、ラブたちもかよ。そんな情報、俺たちが持ってるわけないだろ?」 「何よ、あたしたち“も”って・・・。ああ、もしかして健人君と警備員のおじさんたちのこと?あたしたちは、それとは別に・・・って、どうしたの?大輔。」 唇を噛んで下を向いてしまった大輔の顔を、ラブが心配そうに覗き込む。 「ねえ、何怒ってんの?」 「別に、怒ってなんか・・・。」 「怒ってるじゃん。」 「怒ってねーよ!」 「ひょっとして、健人君と喧嘩でも・・・」 「うるせえ!」 大輔が、ラブの声を遮るように顔を上げる。 「ふん、怪物の探索なんて、どうせ俺たちは・・・俺たちみたいな一般人は、出る幕じゃねえんだと。」 「え?一般人って・・・」 「おい、大輔。ラブに八つ当たりしてどうすんだよ。」 大輔の言葉を聞いて、美希は心配そうに眉をひそめ、裕喜は慌てて大輔の肩を掴む。 「健人君が・・・そう、言ったんだね?」 ラブのその問いには答えず、大輔はふぅっと息を吐き出すと、肩から静かに裕喜の手を外した。 「カッとなってわりぃ。ラブ、お前ももうプリキュアじゃないんだから、危ないことすんな。」 そう言って、また俯き加減で歩き去ろうとする大輔の背中に、ラブの声が飛ぶ。 「ねぇ、大輔。あたし昨日、健人君に会ったよ。」 大輔の足が止まった。 「警備員のおじさんたちを指図して、なんか堂々としてたけど、でも・・・なんか苦しそうだった。」 「苦しそうって、何だよ。」 ラブに背中を向けたまま、大輔がぼそりと呟くように問いかける。 「分からない。でも、なんか無理してるみたいだった。」 「・・・・・・。」 「ねえ。それって、大輔と喧嘩してるから・・・友達と一緒に居られなくて、一人で無理して頑張ってるからじゃないのかな。」 じっと立ち止まってラブの言葉を聞いていた大輔が、ゆっくりと歩き出す。 「ねえ、大輔ってば!」 その、焦れたようなラブの言葉が引き金になったように、その歩みが小走りに変わった。 「あ、おい!待てよ大輔。」 裕喜が、ラブに向かって片手拝みをしてから、慌ててその後を追う。 「大輔・・・。」 「ラブ。健人君のためにも、アタシたちは早くあのナケワメーケの正体を突き止めないと。喧嘩の仲裁は、その後よ。」 「うん。分かってるよ、美希たん。」 ラブが、まだ心配そうな顔つきで二人の後ろ姿を眺めながら、小さく頷く。その時、ラブのリンクルンが、軽快な音楽を鳴らし始めた。 ☆ 「・・・それで君は、ここで何をしているんだい?まさか、ドーナツが食べたくてこの町にやって来たってわけじゃ無いよね?」 「馬鹿なことを言うな!サウ・・・いや、瞬。そりゃあ、泊めてもらっている礼に、少しの間は手伝いをしているが、ちゃんと情報収集はしているぞ。お前が来ると言うから、ここを待ち合わせ場所にしただけじゃないか。」 ドーナツ・カフェの椅子に座り、冷ややかな目を向けてくる南瞬――この世界の人間の姿になったサウラーに、カオルちゃんとお揃いのエプロンを着けた隼人が食ってかかる。 (そんな格好でいるから、誤解されるんじゃないか・・・。) 心の中でそう呟きながら、瞬が詫びようと口を開きかけた時、隼人は勝ち誇った声で、こう付け足した。 「それに、俺はドーナツが食べたくてここを手伝っているんじゃないぞ。聞いて驚くなよ?何と俺は、カオルちゃんに弟子入りして、ドーナツの作り方を習っているのだ!」 「・・・・・・。分かった。情報収集にさえ全力を挙げてくれれば、もう何も言わないよ。」 瞬が額に手を当て、深々とため息をつく。その心も知らず、おうっ、と満面の笑みで頷いた隼人の向こう側から、二人の少女が駆け寄って来た。 「お待たせ、隼人さん。あっ、久しぶり!サウラ・・・えっと、瞬さん、だったよね?」 「瞬でいいよ。久しぶりだな、ラブ、美希。二人とも、元気そうじゃないか。」 相変わらずキラキラした目でこちらを覗き込んでくるラブと、その隣りで綺麗な笑顔を見せている美希。 二人に向かって、実に紳士的な挨拶をしたつもりの瞬だったが、それに対する二人の反応に、再び頭を抱えた。 「なんか、あなたにそんな普通っぽい挨拶をされると・・・」 「うん。なんかちょっと、不思議な気がするよね~。」 「全く。せつなといい、君たちといい・・・。僕は一体、君たちの目にどう映っていたんだい?」 「えっと・・・それをここで言うの?」 「まあまあ。ところで瞬、何だ?新しい情報っていうのは。」 隼人の言葉に、瞬が気を取り直して上着のポケットを探る。取り出したのは、一枚の写真。正確には、モニターの画像をプリントアウトしたものだ。 「あのナケワメーケの正体を知るために、何でもいいから何かキッカケになるような情報が無いかと思って、画像を何度も確認していたんだ。そうしたら、ナケワメーケにこんなマークが付いているのを見つけてね。」 瞬がテーブルの真ん中に差し出した写真に、三人の目が釘付けになる。 写真は、ナケワメーケの後ろ姿。ちょうど首に当たる部分を拡大したものだ。そのせいで、画像がかなり荒くなってはいるものの、金色の線で描かれたようなマークが、はっきりと確認できる。植物のようなデザインの真ん中に、“M”の文字が描かれたマークが。 「そのマークに、見覚えはないかい?」 「残念だけど、初めて見る模様だよぉ。」 「アタシも見覚え無いわね。」 瞬の問いかけに、ラブと美希がかぶりを振る。 「そうか。隼人、君はどうだい?」 「うーん、どこかで見たことがあるような、無いような・・・。」 隼人が写真を見つめて、もどかしそうに首を捻った時。 「あっ、ブッキー!せつな!」 ラブが、椅子を蹴倒して立ち上がり、歓声を上げる。 「良かった・・・。ブッキー、元気になったのね!」 美希も、公園の入り口に目をやって、ホッとしたような声を出す。だが。 近付いてきた祈里の姿を見て、二人はギョッとしたように顔を見合わせた。 せつなと肩を並べ、瞳にいつになく強い光を湛えて、真っ直ぐに走って来る少女。だが――何故かその両手は、手術用のゴム手袋に覆われて、さしずめ手術前のドクターのように、指をぴんと立てて顔の横に上げられていたのである。 「ブッキー・・・あのポーズって・・・。」 「前にも一度・・・見たことがあったよね。ほら、シフォンの・・・」 「ラブ!それ以上言わなくていいから!」 目が点になったままで、囁き合う二人。 そんな二人の様子にも気付かず、祈里は穏やかな笑顔を浮かべて、テーブルに駆け寄った。 「ラブちゃん、美希ちゃん、ごめんね、心配かけちゃって。あ、隼人さん、瞬さん、お久しぶり。」 「それよりブッキー、その格好・・・。」 恐る恐る問いかけるラブに、祈里は、ああ、と事もなげに頷く。 「これなら手も見えないし、少しでも動物さんたちに怖がられずに済むかな、と思って。」 「いや、そっちの方が絶対怖いから!って・・・え?それ、どういう意味?ブッキー!」 怪訝そうな顔つきになったラブに説明しようとした祈里が、テーブルの上の写真に気付く。そして、あ、と小さく声を上げると、それを手に取った。 「・・・やっぱり。」 「やっぱりって、見覚えがあるのかい?そのマークに。」 祈里の反応に、瞬が身を乗り出す。祈里は、ポケットの中から一枚の封筒を取り出すと、写真と並べてテーブルの上に置いた。 「ほら。ここに書かれているマークと同じでしょ?」 「ホントだ。えっ?この封筒なら見たことがあるぞ。もしかして、これは・・・」 驚いた表情で封筒と祈里の顔を見比べる隼人に小さく頷いて、祈里はきっぱりとした口調で言った。 「ええ。この封筒は、船上パーティーの招待状が入っていたものなの。このマークは、御子柴家の紋章だわ。」 ☆ 「そっかぁ。ブッキー、そんな酷い目に遭ってたんだ。」 祈里の話を、自分の方が涙目になりながら聞いていたラブが、小さな声で呟く。 「それにしても、だからって手術用の手袋をして来るなんて、ブッキーらしいわよねぇ。」 美希が、重くなった空気を吹き飛ばそうとするように、軽い調子で言葉を繋ぐ。が、それに答えを返したのは、せつなの生真面目な声だった。 「ええ。ブッキーじゃ無ければ、とても思いつかなかった作戦だと思うわ。」 「作戦って・・・え、ええ、そうね。」 目を白黒させて頷く美希に、祈里がクスクスと笑う。そして、何だかさっぱりとした顔つきでラブの顔を覗き込むと、大丈夫だよ、ラブちゃん、と囁いた。 「それで、これからどうするかだが・・・。御子柴家の紋章が入った香水瓶がナケワメーケになったということは、その家に十中八九、ナケワメーケの謎の正体が隠されているということだね。 実際、四つ葉町の中でも、ラビリンスの超科学の反応が一番高いのは、住宅街なんだ。その可能性は、大いにある。」 瞬が、そう言ってからストレートティーを一口飲んで、渋そうに少し口を歪める。いつものように大量の砂糖を投入しようとして、「それじゃドーナツの味が分からないよ~ん」と、カオルちゃんにサングラスの奥から凄まれたのだ。瞬が一言も反論できないような迫力だった。 「そうね。あんなガラスの香水瓶、外に持ち出しては使わないもの。」 「ということは、御子柴家のお屋敷の中でナケワメーケが生み出されたのかもしれないってことね。」 美希の説明を聞いて、せつなが冷静な口調で言った。 「それなら、まずは健人君に訊いてみたらいいんじゃないかなぁ。」 「訊くって、何をよ。まさか、健人君のうちでナケワメーケが生まれたんじゃないの、なんて訊くわけ?」 ドーナツを口いっぱいに頬張ったまま、もごもごとそんなことを言い出すラブに、美希が呆れた声を出す。 「う~ん・・・。だって、健人君だってナケワメーケを何とかしようと一生懸命なんだし、こんな大切な情報、黙っているわけにもいかないでしょう?」 「まぁ・・・そう言われればそうだけど、でも・・・。」 のほほんとした口調ながら核心を突いているラブの言葉に、美希が歯切れ悪く口ごもり、テーブルに視線を落とす。だが、隣りから聞こえてきた穏やかな声に、驚いて顔を上げた。 「美希ちゃん。わたしは、ラブちゃんの意見に賛成だよ。」 「ブッキー・・・。」 「わたしね。」 祈里は、手袋をしたままの手を、胸の前で軽く組み合わせてから、ラブ、美希、せつなの顔を、順繰りに見つめて言葉を紡ぐ。 「動物さんたちに嫌われて、その理由が全然分からなくて・・・凄く、苦しかったの。いろんな可能性を考えて、自分が全部悪いんじゃないかって考えたりして。だから、せつなちゃんが来てくれて、ダイヤのことを話してくれた時、何だかホッとしちゃった。 どんなにつらい現実でも、事実を知らないってことは、やっぱり不幸なことなんだと思う。だって本当のことを知れば、それを変えていくことだって出来るでしょう? それに、周りの人がそれを知れば、助けることだって出来るもの。わたしだって、せつなちゃんが来てくれなかったら、一人じゃとても立ち上がれなかったよ。」 「そうだね。ブッキーの言う通りだよ!」 ラブが、泣き笑いの表情で祈里に頷いてから、そのまま美希の方に向き直る。 「ねっ、美希たん。健人君と、ちゃんと話そうよ。大輔たちと仲直りしてもらうためにも。」 「分かったわよ。その代わり、どういう訊き方にするかは、ここにいるみんなで完璧に考えるのよ?事実をちゃんと伝えるのは大切だけど、物事には言い方ってもんがあるんだから。」 観念したように頷いてから、ビシッと指を立ててみんなを見回す美希に、瞬が穏やかに微笑む。 「ああ。僕たちはそう言うことに関しては非常に疎いから、よく勉強させてもらうよ。なあ、隼人。」 「・・・・・・。」 「・・・隼人?」 そこで瞬は初めて、隼人がさっきから押し黙って何かを考えているのに気付く。だが、瞬以外にそんな隼人の様子に気付いた者は居なかった。 ラブがたまりかねたように立ち上がり、隣りに座っているせつなに、勢いよく抱きついたからだ。 「せつなっ!せつな、ありがとう!ブッキーが元気になったのは、せつなのお蔭だよ。本当にありがとうっ!」 「ちょっと、ラブ!」 不意を突かれたせつなが、見る見るうちに真っ赤になる。その様子に、美希も祈里も顔を見合わせて、ゆっくりと笑顔になった。 笑いさざめく少女たちを見ながら、瞬がさりげなく隼人の肩を叩く。我に返ったように顔を上げた隼人は、照れ臭そうな、苦々しそうな、何とも複雑な表情で瞬の顔を見ると、すぐに視線を逸らして、おもむろにドーナツに手を伸ばした。 ☆ その夜。 夕食が終わり、みんなでデザートのいちごを食べているとき、せつなが静かに口を開いた。 「お母さん。私、またお母さんに料理を教えてもらいたいんだけど・・・いい?」 「もちろん、いいわよ。何を作りたいの?せっちゃん。」 ラブによく似たキラキラした目で自分を見つめるあゆみに、せつなも嬉しそうに微笑む。 「前にラブが作りたいって言ってた、ラザニアっていう料理。調べてみたら、やっぱり作るの難しいのね。だから、お母さんに教えてもらえたらと思って。」 あれは、みんなに黙って占い館に乗り込む前日のことだった。あれからバタバタと日が過ぎて、結局その料理を教わることのないまま、せつなはラビリンスへと旅立ったのだ。 ひとつひとつの経験は、みんな違う――今日、尚子に聞いた言葉が、せつなの胸の中に蘇る。 四つ葉町での経験は、一日一日、いや、一瞬一瞬が、せつなにとって宝物のような時間だった。そしてラビリンスに戻ってから、その素晴らしさを少しでも人々に伝えたいと思っているのに、一番伝えたいことが上手く伝えられないもどかしさを、ずっと感じていた。 でも、もしかしたらそのことが――自分が経験した素晴らしさそのものを伝えようとしていることが間違っているのではないかと、尚子の話を聞きながら、せつなは思ったのだ。 そのことを、あゆみにもう一度料理を教わることで、確かめたいと思った。ラブやあゆみが教えてくれた幸せを、また違った経験として、感じてみたいと思った。 ラブが、隣りからせつなの顔にそっと目をやって、優しく微笑む。そして次の瞬間、テンション高く声を張り上げた。 「せつなったら、よくそんなこと覚えてたね~。それじゃあさ、もっちろん、あたしも一緒だよねっ?」 「当然よ!」 久しぶりの二人のやり取りを微笑ましく眺めてから、あゆみが席を立ち、冷蔵庫の中身を確認する。 「そうねぇ。明日のメニューはもう決めちゃったから、じゃあ、明後日の夕ご飯にしましょう。せっちゃんもラブも、それでいい?」 (明後日・・・。) あゆみに笑顔で頷きながら、ラブとせつなは、それぞれ心の中で呟く。 明後日には、謎はどこまで解けているのだろう。サウラーと祈里が見つけた小さな手がかりで、どこまで真実に迫れるのだろう。 健人とは、今日の夕方に話をした。警備員たちと町を歩いているところを見つけて、みんなで考えた手はず通り、言葉を選んで慎重に話をしたのだ。 思った通り、健人は顔色を変えたが、家に帰って調べてくると、ちゃんと約束してくれた。 あとは健人を信じて待つしかない。場合によっては、健人に頼んで御子柴家を探索させてもらうことになるだろう。それでも何も分からなければ、また次の手を考えなければならない。 (何があっても、絶対に解決してみせるよ。みんなで幸せゲットするために!) (この町と、みんなの幸せを守るためだもの。私、精一杯頑張るわ!) 「明後日か。そりゃあ楽しみだなぁ。」 二人の娘を笑顔で眺めながら、圭太郎がいちごの最後の一粒を、パクッと頬張る。 家族それぞれの想いと願いを乗せて、桃園家の夜は、今日も静かに更けていった。 ~第6話・終~ ダイヤの行方へ
https://w.atwiki.jp/zensensyu/pages/3217.html
2015年引退選手 668 :水先案名無い人:2015/10/09(金) 21 12 51.35 ID 5ZfyIoy+0 光成「今年もこの時期が来てしもうた・・・」 観客「オーーーーーーーーーーーーーー・・・」 光成「引退もじゃ 現役引退なんじゃみんな」 光成「2015年引退選手入場」 アナウンサー「今年引退を表明された日本プロ野球の選手、入場です。なお、今回は10月8日時点でのデータを元にしています」 全選手入場!! 小さな身体で奮闘した!! 手術とリハビリを重ね、フェンス激突の大けがから復帰した!!!! リトルガッツマン!! 平野恵一だァ――――!!! 生涯成績は正直たいしたことないがインパクトなら全てオレのものだ!!実家は焼き肉屋 森本稀哲だ!!! 勝負所での準備は完璧だ!! 3代目代打の神様 関本健太郎!!!! 地方球場なら絶対に敗けん!!遠征先での絶妙な投球見せたる 2000年ドラ一 朝倉健太だ!!! 2000年代の広島(低迷期)はこいつが支えた!!敦賀気比卒のユーティリティプレーヤー 東出輝裕だ!!! キャンプ中に打球が頭に当たったから引退して裏方(二軍スタッフ)になるのだ!!プロの引き際を見せてやる!!丸毛謙一!!! 最後の舞台が横浜とは巡り合わせもいいところ!! 達人のリードが今 最後の実戦でバクハツした!! 今後は監督選任 谷繁元信先生だ―――!!! 19年間不変の登場曲「Take you back」がこの男の代名詞だ!!まさかこの男が引退するとはッッ 谷佳知!!! 「イーグルス生え抜き」で終わりたかったから潔くやめたッ キャリアわずか8年!!!!2009年の3本柱(岩隈・田中とともに投手陣の中心)の1人 永井怜だ!!!J オレは記録で最強ではない、ネタとして最強なのだ!!御存知「その勝利を誰もが待ち望む男」 西口文也!!! 最後の「勇者」が今ユニフォームを脱ぐ!! 実働29年 中嶋聡だ! ファンの前でならオレはいつでも全盛期だ(頭が)!!光るスキンヘッド 和田一浩 2,000本安打を達成して引退だ!!! 仙台の寒さはどーしたッ 夏場の衣装 いつでも半袖ッ!! 楽天創設メンバーの1人!! 小山真一郎だ!!! メジャーで磨いた実戦リリーフ!!LAドジャースの鉄壁クローザー 斎藤隆も引退だ!!! 「強打の2番打者」はこの男が完成させた!!小笠原村親善大使!! 小笠原道大だ!!! 中年の星が潰えたッ どこへ行っていたンだッ 野球界の生き字引ッッ 俺達は君に夢を見ていたッッッ山本昌広(50歳)がついに引退だ――――――――ッ 加えて負傷者発生に備え超豪華な退団者を数名御用意致しました! 元三冠王 松中信彦!! 低迷期のスター 栗原健太!! 猛牛スピリッツは果てない 阪口智隆!! なお、もう1名はHRを打った際に某アナウンサーが号泣しながら実況したという逸話があるようですが、 その話はまた後日とさせていただきます!! 関連レス 670 :水先案名無い人:2015/10/09(金) 22 03 43.67 ID jahZ8GKx0 乙 でもやっぱりまだ早いかな 671 :水先案名無い人:2015/10/09(金) 22 37 32.37 ID HSvVUrHx0 665も 669も最後の1人が良いわ。 ミロって池田秀一だろ?と思ったら、新しいのは関さんなのか。 672 :水先案名無い人:2015/10/10(土) 09 09 51.80 ID rb9bHFe20 乙 チャンピオン山本昌だろうなーと思ったらやっぱり山本昌だった コメント 名前
https://w.atwiki.jp/utauuuta/pages/707.html
ちいさなすずのわるつ【登録タグ ち 曲 道交P 鈴音フウ】 作詞:道交P 作曲:道交P 編曲:道交P 唄:鈴音フウ 曲紹介 道交Pのオリジナル3作目。 歌詞 私の声が 聞こえますか? この鈴の音 届いてますか? この歌声が あなたに届いたなら 私は ただそれで 幸せです コメント 名前 コメント