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煙草の匂いのするマフラー 猫みたいだなと言われた。 あいつ言うところの同棲、俺言うところの同居生活の部屋に、俺は一か月の内、半分帰らない。 ばれてないと思ってたのに、あいつは夜勤のバイト先から家に電話して確かめてるらしい。 でもあいつだっていないんだから、誰もいない部屋にいる必要ないし、改める気はない。 あいつの指が髪を梳いたり背を撫でたりすると、逃げたくなる。 熱い指に身体の中を冷たくしときたいのに、溶かされそうになるからだ。 だけど糧は貰う。 あいつが一生懸命考えたんであろう俺への台詞とか、ふいに寝言で呼ぶ俺の、普段呼んだためしのない敬称なしの名前なんか、もう栄養になりまくってる。 けど、そういうあいつの嬉しくなるようなことうっかり言ったら、絶対、俺を膝の上に上げて抱きしめるに違いない。 そんなことされたら心臓が持たない。 前に一回された時だって、口から心臓出そうで、もがいて引っ掻いて、離れた。 そんなこんなことしてたらあいつが言ったんだ。 猫みたいだな。 あいつが言った時、ちょっとドキリとした。 けど、あいつが言った「猫みたい」の理由を聞いて、ホッとした。 ばれてないんだ、ああ、良かった。 猫を飼う時、眠る場所に飼い主の匂いのついたものを置くといいって話、つい最近、あいつがしてたから、ばれたのかと思ってた。 なあ、去年から無くなってる煙草の香りがついたマフラー、もう諦めた方がいいと思う。 随分探してたけど、もう、帰ってこないよ、あれ。 内緒だけど。 本当、内緒だけど。 あのマフラー、猫の寝床に入ってるから。 その猫、あのマフラーないと眠れないから。 だけどそれは内緒。 痴漢(…ふぇ?こ、こいつまさか…男!?)
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そして あれは結局夢だったのか。 もしくは現実か。 今となっては分からないけど、しかし―― +++ 「――拙者、忍びの郷より参った陰里カゲリと申す者。おぬしは、何と申す」 「オレ様はフォルテだが……てめえ、何だよその可笑しな格好は」 フォルテはステッキをくるくると退屈そうに、片手で器用に回しながら――白の和服に細長い棒のようなものを腰にさす、長髪の不審人物に近付く。しかしそれは恐る恐るではなく、あくまでも彼らしく堂々と、歩み寄る。 「ふぉるて殿……聞きなれぬ、名だな。それはそうと、お主は幕府の者か?」 「幕府? 何だそりゃ。寝言は寝て言え」 「なっ……ね、寝言など言っておらぬ! お、お主こそ、幕府を知らないとは何奴!」 「何奴じゃなくてオレ様だろ?」 黒いタキシードと赤いシャツを着たフォルテはそう言って、カゲリの数歩前で止まった。 そんな会話を続けているうちにも、カゲリは冷静に、今までを回想する。 +++ 陰里カゲリは任務を遂行中であった。 即ちそれは――幕府重要人物の暗殺。 陰里家は元々暗殺に特化して鍛えられた部族であったので、気配を消して目標の某城内に進入するのはたやすいことであった。彼らにとってはそれこそ、目隠しをしていてもできる芸当であり、伝統なのだ。 だがしかし――今回はそれが仇となった。 陰里カゲリは己の持つ有り余るほどの技術から――油断した。 簡単に言うと、失敗したのだ。 天井裏から謝って落ちたカゲリは勿論、お縄について……『此処』に、来たのだ。 フォルテの私的空間に。 +++ 「――分からぬ」 カゲリは呟き、俯き――己の腰に手を伸ばす。 「分からぬものは、不可解なのだ。不可解なものは……即ち、危険」 そしてカゲリは掴んだ腰に帯た細長い棒とはつまり――鞘に納まりし忍者刀! 「危険なものは――斬るべし!」 カゲリは忍者刀を逆手に持つと、そのままフォルテに向かって突進する。 「ああ?! いきなり何だてめえ――っ!」 狼狽しつつもフォルテは、すかさず手に持つステッキを防御のために身体の前で構えた。 刀が鉄製のステッキとぶつかり、鋭い金属音を鳴らす。 「失礼、ふぉるて殿。拙者は此処から出て、一刻も早く任務へと戻らねばならぬ」 例えそれが失敗していても。 最後まで、続ける。 それが――忍者。 忍耐の道で生きる者。 「こ、の……馬っ鹿野郎がっ!」 フォルテは力技でカゲリの剣を弾くと、素早くステッキで突いた――なんてことはせずに、逃げた。全速力で。一目散に。 ある意味正しい判断かもしれないが、しかし、今回は相手が相手である。 戦を途中棄権する者など、カゲリの世界――つまりは、陰的空間には居なかったのだ。 結果、カゲリの怒りは頂点に達する。 「無礼者め! 恥を知るのだ!」 カゲリは懐からクナイを取り出し、フォルテの進行ルートを目で測り、狙いを定め――投げた。 「――此処がどこだかわきまえてから、行動しやがれ」 フォルテはそんなことを、軽く微笑んで言った。 と。 クナイが空中で弾き返され、投げたカゲリのもとへ飛んでいった。 「――なっ?!」 カゲリは思わず一歩後ろに下がろうとして――しかし、できなかった。 すぐ背後に、灰色の壁が出現していた。 そしてあまり時間のかからないうちに、カゲリの身体は、クナイが和服を貫き壁に突き刺さったことで、固定された。 「此処は、オレ様の空間なんだぜ? オレ様がこうしたいと思ったらこうなるし、そうしたいと思ったらそうなるんだ。分かったか、餓鬼」 「拙者は餓鬼ではない!」 状況が状況だが、カゲリは忍者――忍耐の人。 屈辱や失態や敗北を――ひたすら、忍んで耐える。 陰里カゲリは強気であった。 「カゲリ、てめえは、固ぇんだよ。ちょっとはリラックスしやがれ」 「……せ、拙者には、そんな暇は――」 「おい、しばらくの間黙っとけ――『小娘』」 「――え」 思わず声を漏らすカゲリを尻目に、フォルテはいつの間にやら存在していた黒いグランドピアノの前に、腰を下ろす。 「お、お主――いやっ、ふぉるて殿! 何ゆえ拙者が女だと……?」 「誰に向かってそんなこと聞きたがるんだてめえは。オレ様は天才なんだぜ?」 そしてフォルテは、ニヤリと笑って、「まあ、今はそんなことはどうでもいい」と言った。 「とにかく今は――オレ様の音楽に酔いしれろ」 +++ 陰里カゲリは脱出した。 縄でかんじがらめに縛られたあの絶望的状況を――忍び、耐えて、脱した。 それはもはや、奇跡としか呼びようがなかった。 それはもはや、手品としか呼びようがなかった。 それはもはや――否、しかし全ては、奇跡や手品うんぬんではなく、ただ忍耐。 それが、カゲリの陰的空間なのだ。 彼女は己の兄妹に、いつかの夢のような体験をこう言っている。 「――意味が、分からぬ。だが、楽しかったぞ」
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「オイオイ冗談はよしてくれよブラザー。おまえを殺す前笑い死にしちまうぜ」 「まったく愉快でたまらねぇ!ほらみろイカサマしようが結局は最後には俺様が勝つ!これだから賭博はやめられねえ(腹を抱えて爆笑)」 親:マイプル2 名前 蟒蛇 所属 無所属 年齢 ??歳 髪色 橙(???) 身長 178cm 眼色 灰色 体重 ??㎏ 異能 記憶を操作する【100%】 性別 男性 状態 野心を持っている 一人称 俺様、俺 二人称 お前、ブラザー、ガール 三人称 アレ、呼び捨て 本名 蛇我 蟒蛇(ヘビワ ウワバミ) ▼第一回ゲスグランプリのmr.ゲスに輝いた男 どんな野郎だろうと俺様が一番だ俺様を誰だと思ってる?(キメ顔) 結果が全て物言うので過程もどうでもいい。最後に笑うのは俺様だ。 命も軽くて興味持ったら普通に命かけてくる(ただし他人の命) イカサマの類が大の得意。カードゲームで負けたことがない。 オイオイオイやめてくれよ!俺様より優れてるだって?寝言は寝て言え笑い死んじまうじゃねえか!(大爆笑) 他人を否定するのが大好き。鼻を折るとかそんなのの非ではなく本当に自殺まで追い込むレベルまでその人の人格そのもの存在そのものを否定する超楽しい✌(′ω′)✌ 理不尽最高!暴君最高!!仇討上等。 (理不尽なことをされるのも否定される事も大好きな変態ゲス) 世界中を飛び回る天才ミュージシャン(実際は悪いことしまくって今の地位を獲得しており少なくとも実力ではない) ▼戦闘方法 記憶操作で今までの事柄すべてを他人から否定される人生に書き換えられ人格そのものの強制をおこない服従させる 飽きたらそこらへんに捨てる 恋人関係 Iyit 「クククク…こいつは俺様の空耳かなんかか?笑い死んじまうぜお前は俺様の駒なんだぜ?」
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淡「んげぇー」グイー 京太郎「重い重い背中越しにのしかかるなー」 淡「私は重くないぃぃー」ググイー 京太郎「わーったわーった、重くないけど邪魔だからどいてくれ」 淡「やーだぁー」 京太郎「ほほー?それなら…」ガシッ、ガシッ 淡「え、何いきなり腕組ん」 京太郎「よいさぁ!」スクッ 淡「ん゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」ボキボキボキボキ 京太郎「おー、いい音鳴った。そんでダメ押しのジャンプっと」ピョンピョンピョン 淡「あ゛っ、ひっ、やめっ」ポキッ、ペキュッ、パキッ 京太郎「はっはっは、恨むなら猫背の自分を恨めー」グイー 淡「んあぁぁー…あ、でもちょっち気持ちよくなってきたかもー」ペキペキ 京太郎「お前の予想以上の凝りっぷりにびっくりだよ俺はー…」クイッ、クイッ「これでよし、っと」ストン 淡「おー…ありがと。肩とか背骨とかなんかすっきりした」グルグル 京太郎「どーいたしまして。俺はまだ作業残ってっからまた背中でのしかかったりしないでくれよー」 淡「…んー」 京太郎「…」カタカタカタカタ のしっ 京太郎「…淡ー?」 淡「聞こえなーい。それにこれは正面だしー、抱きついてるだけだしー♪」ギュー 京太郎「…もう疲れたよ俺は」ハァ 淡「いいじゃーん胸当ててやってんじゃーん」グニグニ 京太郎「寝言は寝て言え生八橋」 淡「生八橋はやだなぁ、これでも一応Dあるし」ムニュムニュ 京太郎「…葛餅」 淡「ならよろしい」ムフー 京太郎「…さいで。もう、いいからとにかく邪魔になるような行動は控えて」 淡「わかってるよー」クンカクンカ 京太郎「嗅ぐなや!」 カンッ
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【名前】朝間 夕美(あさま ゆみ、本名) 通称「眠れる狙撃手」 【性別】女 【性格】自我が薄く、他人や状況に流されやすい。 興味のあるものには比較的自ら関わろうとするが、そうでない場合は殆ど受身。 【年齢】15 【口調】物静かで、ゆったりとした喋り方。 脈絡無く寝言のようなことを口走ることも。 【一人称等】一人称:私 二人称:君、あなた、~君、~さん 三人称:彼/彼女、あの人 【容姿】青いパーカーにショートパンツ姿。 大きなフチの伊達眼鏡をかけていて、青いショートヘア。 【出典】RXGHRAM改さんの個人小説「狂人戦闘舞踏祭」にエントリ 【参考台詞】「……寝てたから覚えてない」 「くぅ…… すぅ…」 「……いちご~、ぱふぇ~ ぱふぇ~… いちご……」 「…この距離なら問題なく頭を狙える、寝ながらでも…… ううん、寝ながらは無理だけど…」 【能力】非常に視力が高く、高い狙撃の技能を持つ。 立ったまま眠れる、目を開けたまま眠れる、眠ったまま食事が出来る。 【備考】見た目はぽやんとした感じの少女。 一応ポケモントレーナーではあるが、ポケモンは持っていない様子。 一日の半分以上眠っているのではないかと言うほどよく寝る。 しかも傍目には眠っているようには見えないし、寝ていても無防備と言うワケではない。 銃火器やクロスボウといった類の射撃武器の扱いに長ける。 が、それが無ければただの眠れる女の子に過ぎない。 銃火器さえあれば強いが、基本的に接近戦は不得意となる。 自分(このキャラ)を代表する一言 「おやすみ……」 自分(このキャラ)は殺しについてどうおもうか かわいそうなことだよね。 でも生きるためにやらなきゃならないならやるよ。
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UR イガルク:火属性・MP43 覚醒前 覚醒後imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 基本情報 全ての物質、自然を支配する月の女神。 完全に昼夜が逆転している発明家。 寝言は多いが寝顔は可愛い。 【非公式豆知識】 別モード なし ステータス 上から、覚醒前レベル1・覚醒後0凸・1凸・2凸・3凸・4凸後の最大値(カッコ内は覚醒前数値) 武 智 美 ・初期値:15299・Lv 80 :25362・Lv 100 :26985・Lv 120:28607・Lv 140:30230・Lv 180:(30432) ・初期値:10790・Lv 80 :20402・Lv 100 :22025・Lv 120:23647・Lv 140:25270・Lv 180:(25923) ・初期値:7043・Lv 80 :16281・Lv 100 :17903・Lv 120:19526・Lv 140:21148・Lv 180:(22176) スキル ひらめきスパナ → 味方の火属性と光属性の武を超UP 【※スキルレベルMAXで100%発動】 アビリティ アビリティ1:ひらめきスマッシュ!(初期に習得済み) 敵7人に火属性の武を大きくUPした攻撃・聖印+5・消費SP10 アビリティ2:天才スマーッシュ!(2凸で習得) 敵8人に火属性の武を大きくUPした攻撃・聖印+5・消費SP10 契約 関連イベント ヴィーナス学園(〜2015年12月22日) プレミアムガチャ UR10%ガチャチケット 関連イベント ガチャイベント『女神奪還ガチャ』 →ロキ討伐報酬 ヴィーナス学園 →2015年 月 日〜12月22日に登場 関連女神 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 特記事項
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漢中攻防戦 張飛 矛兵/rank5 LV35 馬超 矛兵/rank4 LV35 黄忠 弓兵/rank3 LV35 [発生武将] 張コウ 「俺も出ないと駄目なわけ?仕方ない、さっさと潰してくるか」 夏侯淵 「うわ、あのじいさん居るよ。俺、なんかあの人苦手なんだよね」 司馬懿 「貧弱な国力でこの魏国に敵うとでも?寝言は寝て言え」 [序章] 張魯の降伏により漢中は曹操の領有となった。益州を押さえた劉備ら蜀軍はこの危機に対し漢中へ向け軍を進攻。曹操は蜀軍を迎え撃つため、軍を漢中へ向ける。 [終章] 張コウ 張飛と雷銅による攻撃により窮地に立った張コウであったが伏兵により形勢逆転する。しかし、法正の策による高所からの攻撃により、総指揮官である夏侯淵が討ち取られてしまう。指揮官を失った曹操軍は、新たに張コウを指揮官とし撤退を余儀なくされる。これにて漢中は劉備に平定されてしまうこととなる。 夏侯淵 張コウ、徐晃を指揮し戦局を有利に進める夏侯淵。しかし、法正の策による高所からの攻撃により、総指揮官である夏侯淵が討ち取られてしまう。指揮官を失った曹操軍は、新たに張コウを指揮官とし撤退を余儀なくされる。これにて漢中は劉備に平定されてしまうこととなる。 司馬懿 後方からの指揮により戦局を有利に進めていた司馬懿。しかし、法正の策による高所からの攻撃により、総指揮官である夏侯淵が討ち取られてしまう。指揮官を失った曹操軍は、新たに張コウを指揮官とし撤退を余儀なくされる。これにて漢中は劉備は平定されてしまうこととなる。
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時折、厨房の方から、店長が皿や調理器具を片付けている音が聴こえてくる。 その音に耳を澄ませていたナナセは、ふと、すぐ側から聞こえてきた声に、目を瞬かせた。 正確には、声ではなく、寝言である。 「グレ……シェ……なら……私だって……」 「ぐれ? グレープフルーツの夢でもみてるんでしょうか、ランカさん」 途切れ途切れの寝言に推理を働かせながら、ナナセは視線を下にずらす。 幸い、ナナセの独り言は、寝言の主であるランカを目覚めさせる事無く済んだらしい。 戯れに翡翠の髪を手櫛で梳いてみると、柔らかな感触と共に、 店で出している中華料理のスパイスの香りがして、ナナセは自然に微笑んでいた。 「今日は、お疲れさまでした、ランカさん」 急な病欠が2名も入ったからと、昼過ぎから店長に呼び出され。 それから閉店まで、ランカはずっと働き詰めだったらしい。 それを聞いたナナセは「どうして自分も呼ばなかったのだ」と店長に詰め寄ったのだが、 そもそもナナセを呼ばなかったのは、ランカの意思などだと知って、言葉を失った。 「ナナちゃんはコンクールの〆切り間近で大変だから。私が2人分働きます」と宣言し、 その通り通常の倍以上働いてみせたランカの優しさと強さを感じて、胸が熱くなったのだ。 ランカの気配りのお陰で、ナナセは無事絵を仕上げてから、バイトに入る事が出来た。 自分が知らないところで受けていた恩恵を、知ったのはその時である。 ナナセは勿論、すぐランカに感謝の意を伝えた。 それにランカは「何てことないよ」「ナナちゃんにはいつも助けてもらってばっかりだから」 「偶には私の事も頼っていいんだっていうトコ、見せなきゃね」 ……そう笑顔で返したのだけれど。 流石に激務だったのか、終業後着替える間もなく、控え室で眠ってしまった。 いつもより青く感じる肌色を見て、ナナセは一も二もなく、 店長にしばらく休ませてもらえるよう許可を貰い。 そして、ランカに膝枕をしている現状に至る。 「……ん。あ、ナナちゃん。おはよう……じゃないよね。あれ?」 「あぁ、ランカさん。大丈夫ですか?」 「これ、娘々の制服……ひょっとして、私いつの間にか寝ちゃってた?」 「はい。あ、時間なら気にしないで下さい。 店長さんにはお願いしておきましたし、オズマさんにも連絡しておきましたから」 本当は、オズマに連絡した際、「すぐ妹を迎えに行くから」と頼まれていたのだけれど。 ナナセはその申し出をやんわりと断っていた。 自分の為に行動してくれたランカに報いたいという気持ちもあった。 しかしそれ以上に、ランカを独り占め出来る時間が、少しでも多く欲しいと思ったからだ。 「うわ、もうこんな時間? ごめんね、すぐ着替えるから!」 「いえ、気にしないで下さい。 店長さんも、身体を休めてから帰った方がいいって仰ってましたし。 もう少し休んでからでも……」 「でも、それじゃナナちゃんの帰りも遅くなっちゃうでしょ? ごめんね、ナナちゃんだって、絵を描き上げたばかりで疲れてたのに。 折角、ナナちゃんに恩返ししようと思ってたのに、結局迷惑かけちゃったね」 着替えをしながら、ランカがすまさそうな声で言う。 未発達ながらも魅惑的なランカの身体をなるべく見るまいと視線を逸らしていたナナセは、 聞き捨てならないランカの言葉に、ついそちらを見て。 少し赤くなって、それでもランカと向き合った。 「恩返ししなきゃいけないのは、私の方です!」 「え?」 「ランカさんのお陰で、私、どれだけ助かってるか……。 それなのに、またこんな風に、気を遣ってもらって。 本当に、ありがとうございます、ランカさん」 ひたすら、美術の世界に没頭してきたナナセ。 絵以外に心を動かす事を忘れかけていた頃、それを思い出させてくれたのは、ランカだ。 ランカを通して見える世界はとても鮮明で、輝きに満ち溢れていて。 いつの間にか、ナナセにとってランカこそが、輝きを発して見えるようになった。 眩しさと温かさとを与えてくれる、まるで天使のような存在。 あまりに光に溢れているから、どんなに手を伸ばしても届かない気がする。 あまりに愛に満ちているから、どんなに両腕を広げても捕らえられない気がする。 それでも恋焦がれ、少しでも助けになりたいと思うようになるまで、時間はかからなかった。 恋慕を伝えようと、思ったことはないけれど。 だって、ランカはあまりに綺麗すぎて。 ナナセが手を触れたら、汚してしまいそうだから。 「そう、かな? でも私こそ、ナナちゃんにいつも我儘聞いてもらったりしてるし」 「ランカさんが我儘だなんて! そんな風に思った事なんて1度もないです!」 「……じゃあ、1つ我儘聞いてもらっていい?」 「1つどころか、2つでも3つでも、好きなだけ仰ってください!」 「うん。じゃあ、お言葉に甘えちゃう」 そう言って、ランカが着替えの手を止める。 チャイナドレスを脱いで、私服のスカートを穿いてはいるが、上半身はまだ下着姿だ。 ランカはその格好で、ナナセに抱きついてきた。 女の子同士、じゃれ合う事は数多くあれど。 深夜と言ってもいい時刻、想い人に下着姿で抱きつかれては、平静でいられる筈も無い。 心拍数を上げた己の身体と、ランカの急な行動とに戸惑いながら、ナナセは声を上げる。 「らららら、ランカさん!?」 「ごめんね、驚いたかな? でも私、ずっとこうしたかったの。 ナナちゃんをぎゅうって抱きしめてみたいなぁって」 「驚き、ますよ」 上擦りそうな声を何とか抑えて、ナナセはどうにか答えた。 何しろ驚きすぎているせいで、会話に応じるだけでも精一杯なのだ。 だが、ランカの行動は、抱き締めるだけには留まらなかった。 ナナセの、同級生と比べても大きい方である胸に、頬を摺り寄せてきたのである。 「……ごめんね、私、ナナちゃんを困らせてるよね。 でも、ナナちゃんもいけないんだよ。我儘言っても良いって言うから。 そんな事言われたら、甘えたくなっちゃう。……期待、したくなっちゃうもん」 「別に、困ってなんか」 「そう? だったらもっと、困らせちゃうような事、言うよ? あのね、ナナちゃん。私、ナナちゃんが好き。ナナちゃんの彼女になりたい」 「好き? ランカさんが、私の事を?」 あまりに想定外過ぎて、ナナセの思考が追いつかなくなる。 自然、無口になったナナセの様子を、ランカは否定の意と受け取ったらしい。 唐突にナナセの背中から手を放して、距離を取る。 「やっぱり、これは流石に困っちゃうよね。ごめんなさい。 でも、ナナちゃんを好きなのは、本当なの。 ……ごめん。おかしいよね。忘れちゃっても、いいから」 「忘れません」 「え?」 「大好きな人から、好きだって言われたんです。忘れられる筈、ないじゃないですか」 恋焦がれた人が、同じように自分に恋をしてくれていた。 届かない筈だったものに、手が届いた、確かな感触。 その喜びをもっと深く味わいたい、感じたい。 衝動のままに、ナナセは右手でランカの左手を、左手でランカの右手を捕まえた。 「大好きな人……って、私の事なの?」 「ええ、そうです。私も大好きです、ランカさんの事」 「ホント? 冗談とか誤魔化しとかじゃなくて、本当の本当に?」 「はい、本当の、本当です」 ナナセが強く頷くと、ランカは掴まれる一方だった手を動かし、握手するような形に変えた。 2人は視線を交わすと、更に手の形は変わり、互いの指同士が絡まるような繋ぎ方になる。 自然と近づいたナナセとランカは、そのまま、口付けるかのように顔を密着させて。 けれど唇同士は繋げず、ただ頬を寄せ合った。 今はまだ、これで十分だというように。 おわり。
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唯「ういはかーわいいなぁもー」ナデナデ 憂「zzz…」 唯「もー」 憂「うん……」モゾ 唯「あ、ごめんね」ボソ 憂「んぅ……」 唯「…はぁ、この子ったらどうしてこんなにかわいいの…」 唯「…」 唯「一緒に寝ちゃおう」 モゾモゾ 唯「えへへー」 憂「…」スヤスヤ 唯「あー幸せ」 憂「zzz…」 唯「んふふー」スリスリ 憂「……ん」 唯「!」 憂「お姉…ちゃ……」 唯(今お姉ちゃんって言った!言ったあああ!) 唯(わああああああ憂が寝言でお姉ちゃんって言ったよおおおおお!!) 唯「ふー!むふーっ!」 唯「」ハアハア 憂「zzz……」 唯「はぁ……はぁ…」 唯「……」 唯(疲れた…) 唯「…寝よ」 憂「ん…?」 憂「お…姉ちゃん…?」ムクリ 唯「あっ…zzz」 憂「?」 唯「ネテマスヨー」 憂「お姉ちゃん」 唯「ごめんなさい…」ムクリ 憂「何してたの?」 唯「えっと…その、」 唯(どうしよ…憂の顔眺めてフンフンしてたなんて言えないよ…) 憂「お姉ちゃん?」 唯「え、えと……憂を襲いに来ました!」フンス! 憂「へ?」 唯(しまった…) 唯「……」 憂「……」 唯(やばー…これじゃただの変態だよ…) 唯「今のは…」 憂「お姉ちゃん…」 唯「えっ?」 憂「……いいよ」 唯「へぇっ?」 憂「お姉ちゃんなら……」 唯「えーと……」 憂「…//」モジモジ 唯(これは……) 憂「お、お姉ちゃん…」ジッ 唯「!」 唯「いただきまーすっ!」 終わり。 11
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《鏡音 リン(227)》 キャラクターカード(サポート) 使用コスト5/発生コスト1/黄 【ヘッドフォン】/【音楽】 [アプローチ/両方] [0]自分の「鏡音 リン」1枚を活動状態にする。 [アプローチ/自分] [↴]自分の「鏡音 リン」1枚は、ターン終了時まで+10/+10を得る。このターン、そのキャラのアプローチで相手のキャラが退場した場合、自分の「鏡音 リン」1枚は、ターン終了時まで〔アクティブ〕、+20/+20を得る。 初音ミクPart2で登場した黄色・【ヘッドフォン】【音楽】を持つ鏡音 リン。 自分の鏡音 リンを活動状態に戻す使用型テキスト効果、自分の鏡音 リン1枚のAP・DPを10上昇させ、そのキャラのアプローチで相手キャラを退場させた時に鏡音 リン1枚にアクティブを与え、AP・DPを20上昇させる使用型テキスト効果を持つ。 1つ目の効果は活動状態に戻す効果。 アプローチフェイズ中に使えるので、即座に妨害要員を確保できる。 《寝言》のような奇襲性はないが、実質妨害回数を1回増やせると思えば非常に強力。 《鏡音 リン(098)》との相性もいい。 2つ目の効果は強化効果。 鏡音 リン専用のパンプカード。 上昇値は最低限だが、毎ターン使えるので使いやすい。 さらにそのキャラが相手キャラを退場させればさらなる強化が可能。 上昇値が倍になり、さらにアクティブ付加まで行える。 後続のアプローチをサポートできるため、積極的に狙っていきたい。 コスト5と非常に重いサポートキャラだが、その分効果は強力。 効果を維持しやすいので、鏡音 リンをメインとするデッキでは採用して損はない。 カードイラストは描き下ろし。 関連項目 鏡音 リン 収録 初音ミクPart2 02-027 パラレル 編集