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順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 勝ちブックおじさん 753 (28%) 2 小出し券多 460 (17%) 3 KBO 186 (7%) 4 アミバ 155 (6%) 5 ムーンサルト土下座顔面着地ガチホモおじさん 155 (6%) 6 恥知らず 136 (5%) 7 ガラクタ 123 (4%) 8 * 114 (4%) 9 戦力外 111 (4%) 10 片腎チンポ吸い 95 (3%) 11 君が今日から入った新人か… な、なかなかいい身体してるね… ちょっと脱いでみて… 大丈夫、恥ずかしくないから全部脱いで隠さないで… じゃあ、スパーしようか… ちょっとそこで四つん這いになって… 小橋健太 67 (2%) 12 ホ橋ゲイ太 64 (2%) 13 「コーモン犯してよかですか?」小橋しりほり 56 (2%) 14 こばしかたじん 50 (2%) 15 闘えザーメンマン 47 (2%) 16 大森さんの腹筋に負けるポンコツ膝 28 (1%) 17 偽プロレスラー(しかもホモw) 21 (1%) 18 ポンコツチョップ 14 (1%) 19 男色王道の継承者 14 (1%) 20 月面自爆 10 (0%) 21 異常性癖 10 (0%) 22 ペチ 7 (0%) 23 絶対俺王者 6 (0%) 24 ヒャダイン「小橋健介」 5 (0%) 25 アッー! 4 (0%) 26 糞ブックおやじ 4 (0%) 27 PWF会長(笑) 3 (0%) 28 初体験は渕 3 (0%) 29 唐澤貴洋 3 (0%) 30 "ガンホモ[19]" 2 (0%) 31 GAYTA 2 (0%) 32 ホモチョップおじさん 2 (0%) 33 偽装結婚 2 (0%) 34 秋山がしつこいよ 2 (0%) 35 自作自演 2 (0%) 36 自己愛 2 (0%) 37 菊門王子 2 (0%) 38 釜ってちゃん 2 (0%) 39 アナルロン酸 豪準 2 (0%) 40 "やってることは正にスネ夫なのに出来杉くんっぽく振舞おうとするからバカにされる…禿山[1]" 1 (0%) 41 "システムズにキャンキャン[25]" 1 (0%) 42 "機動停止ガンホモ[10]" 1 (0%) 43 オカマコバチカ 1 (0%) 44 バーニングを返せ!!! 1 (0%) 45 中西学 1 (0%) 46 天然アドン温泉 1 (0%) 47 死にぞこない 1 (0%) 48 癌ほも(・∀・)ニヤニヤ 1 (0%) 49 裏切者 1 (0%) 50 開元一 1 (0%) 51 アナルインワンダーランド 1 (0%) 52 ポンコツ 1 (0%) 53 "AFG(アナルファックゲイ)会長就任[1]" 0 (0%) 54 "Mr.アナル[3]" 0 (0%) 55 "♂に勃起[1]" 0 (0%) 56 "くそみそテクニック[53]" 0 (0%) 57 "どっぴゅっ[1]" 0 (0%) 58 "ぶっかけ中出しアナルファック[1]" 0 (0%) 59 "アウアウアー[52]" 0 (0%) 60 "アナルバイブ健[1]" 0 (0%) 61 "クソホモ[1]" 0 (0%) 62 "クソミソテクニック[15]" 0 (0%) 63 "ケツマン[3]" 0 (0%) 64 "ケツ穴ジャンキー[1]" 0 (0%) 65 "ケンタッキーフライドチンチン[2]" 0 (0%) 66 "システムズにチンチン[4]" 0 (0%) 67 "ステカセキング[5]" 0 (0%) 68 "スペランカー[138]" 0 (0%) 69 "ノウタリン[1]" 0 (0%) 70 "パッパラパー[2]" 0 (0%) 71 "フル勃起ング・コックロック[9]" 0 (0%) 72 "ペンギン歩き野郎[128]" 0 (0%) 73 "ホモ[3]" 0 (0%) 74 "ホモパンチドランカー[1]" 0 (0%) 75 "ポンコツペチ野郎[94]" 0 (0%) 76 "ポンコツホモ[12]" 0 (0%) 77 "ムーンサルトポッキリ[2]" 0 (0%) 78 "ヨカタ[7]" 0 (0%) 79 "人間発展場[4]" 0 (0%) 80 "俺のバーニングがとんでもないことに・・・[1]" 0 (0%) 81 "女より男[1]" 0 (0%) 82 "廃棄物[1]" 0 (0%) 83 "引退試合8人タッグ[19]" 0 (0%) 84 "恩を仇で返すペチ野郎[19]" 0 (0%) 85 "欲張り野郎[1]" 0 (0%) 86 "死相[1]" 0 (0%) 87 "沈没船のブック船長[11]" 0 (0%) 88 "片腎[5]" 0 (0%) 89 "産業廃棄物[1]" 0 (0%) 90 "男に勃起[1]" 0 (0%) 91 "男色学会員[4]" 0 (0%) 92 "糞ブッカー[1]" 0 (0%) 93 "錆び付いたガラクタ[1]" 0 (0%) 94 "青春の握りっぺ[2]" 0 (0%) 95 "青春の握り拳[3]" 0 (0%) 96 "青春の握り拳までアナルにスッポリ[5]" 0 (0%) 97 "Tシャツが脇汗でビジャビジャ[1]" 0 (0%) 98 "アナルファック[1]" 0 (0%) 99 "アナルマニア[2]" 0 (0%) 100 "チンポ舐めろオラッ[45]" 0 (0%) 101 "ライブベアラー[2]" 0 (0%) その他 投票総数 2737 杉浦貴 -- 名無しさん (2013-03-09 21 07 07) アドン -- 名無しさん (2013-03-09 22 13 41) ホモに嫌われるホモ ゲイに嫌われるゲイ -- 名無しさん (2013-04-11 23 13 32) 引退試合で勝ちブックをかます馬鹿なんて初めて見た。 -- ペチ (2013-05-13 20 08 24) ペンギン歩き野郎に1票w -- 名無しさん (2013-05-20 00 13 10) 名前 コメント
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登録タグ:あの人 なぜ出てくるし ジョーク・ネタ パフォーマンス ホラー 危険度1 画像検索 検索すると仮面をつけた黒づくめの男性が床に手をつけて四つん這いになっている画像がヒットする。 この画像は海外の仮面パフォーマー、ロブ・ファウスト氏による仮面演劇集団『FAUST WORK』のパフォーマンスのワンシーン。どうやら「床暖房が熱すぎる」というのはboketeのネタらしい。 怖いものが苦手な人は間違えて検索しないように注意。 分類:ホラー、ジョーク・ネタ 危険度:1 コメント ※床暖房は付いてません -- なナス (2019-12-20 18 07 54) これそんなに怖いかなぁ…。 -- 名無しさん (2019-12-21 23 39 37) 以前、画像だけ見て不気味だと思った画像だけど、この「床暖房が熱すぎる」の文章付きのを見て寧ろ不気味さが多少なりとも緩和されたんだよなぁ。それより知恵袋のこの画像に関する質問の関連の質問にかわいくさせてがサムネでてできやがった・・・トラウマなのに。もうこれ罠だろ・・・。 -- 名無しさん (2019-12-22 15 45 04) ↑そんでそのかわいくさせてのサムネがある質問はどんな質問なのかな? -- 名無しさん (2019-12-22 16 04 20) ↑確か、その画像の詳細を聞く質問だった筈。 -- 名無しさん (2019-12-22 16 31 01) 画像の出所が判明してスッキリした パフォーマンスだったのね、それにしても不気味だw -- 名無しさん (2019-12-25 09 02 37) 雨〇みたいだな -- バグラス (2020-04-27 00 57 45) スタイルいいよねこの人 -- 名無しさん (2020-05-01 12 17 43) 確かにボケてで使えそうな画像だね -- 名無しさん (2020-06-29 20 18 57) これもう殿堂入りでよくね? -- 名無し (2020-08-11 09 56 48) ある意味芸術の一つになってる -- 名無しさん (2020-08-13 11 27 44) 実写だったことに驚き、この手の作品って二次元とか三次元とかの区別が付かなくなる -- 名無しさん (2020-08-13 11 36 43) これでも公式なのか? -- 名無し (2020-08-13 15 00 48) スタイルいいね -- ざわっち2世 (2020-08-26 15 31 32) ↑8確かにww -- きれぼし脳 (2020-08-29 09 37 15) この画像結構有名かも? -- ゲーム太郎 (2020-09-13 00 02 01) 仮面外したらイメケンがでてきそう -- (名無しさん) (2020-09-15 16 40 27) 話題の画像だね -- 名無しさん (2020-10-04 07 48 35) これ好き -- さろ (2020-10-19 14 47 10) じわじわくるね -- 名無しさん (2020-10-22 06 57 58) あたたかさは見ていてそこまで感じない -- 名無しさん (2020-11-06 20 38 40) 5件削除しました。 暖かいのか? -- 名無しさん (2020-12-22 06 45 38) あの画像をこのワードで表現したのセンスの塊 -- 名無しさん (2021-02-06 21 47 46) 四 足 歩 行 ☆ -- グルメスパイザー (2021-04-17 21 16 06) なんだこいつ? -- 砂糖の塊 (2021-04-26 13 22 27) 米倉涼子のコラ画像が出てきたが・・・ -- 高須 (2021-04-26 17 18 07) この画像初めて見た時メッチャトラウマだったなあ -- チルノ⑨2世 (2021-05-23 21 49 41) 同じポーズ取ろうとしたけど指が辛い -- 名無しさん (2021-06-02 23 08 33) こわい -- ゼウス (2021-06-13 10 40 16) ムメンシャンツやんけ! よく見る -- 名無しさん (2021-09-07 12 55 19) 怖いと言うより不気味 -- レモン汁 (2021-11-02 21 48 49) 削除しました。 これ初めて見たのがボケてで、そんなサイトに載ってたから「ああ、これを怖がるのは俺だけなんだな」って思ってたら違った。 -- 3cutter 4cats (2022-05-07 09 39 50) アートに感じるな -- 名無しさん (2022-05-22 07 27 28) ボケてって当然のように検いけレベル3ぐらいの虫の画像とかあるから嫌い -- カラサエラ (2022-07-24 16 31 21) 雨穴www -- 俺 (2022-07-30 07 40 07) 初見は結構怖かったんだけど、今はもう床暖房の印象が強すぎて全然怖くない。ボケてくれた人に感謝 -- 名無しさん (2022-08-04 00 55 01) 床暖房で草を禁じ得ない -- 津川館長 (2022-12-27 14 58 10) 這う仮面でもヒットする模様 -- 名無しさん (2022-12-27 16 32 59) なんか声高そう -- 軍人ちゃん (2022-12-28 17 38 31) なにこれ -- 名無しさん (2023-01-08 11 48 33) 「床暖房が熱すぎる」ハイッ!ハイッ!ハイハイハイッ! -- 名無しさん (2023-02-06 19 07 16) ボケて -- 検いけガチ勢 (2023-03-21 15 45 13) ボケての人ナイス! -- 名無しさん (2023-04-30 20 31 05) めっちゃこわい -- ちゃんちん (2023-05-14 11 49 14) 自分のボケが検いけになるとは思ってもないだろうな -- まゆげ検索 (2023-05-17 08 05 24) ヴィエ を思い出した -- 名無しさん (2023-06-21 22 28 31) 手と足長すぎやろ -- 名無しさん (2023-06-22 07 15 34) これをyoutubeで調べるとジェフ・ザ・キラーがでるZOY☆ -- タナカ様(創造神) (2023-08-21 09 47 28) この方前「雨穴さんみたい」っていわれてた笑 -- めろん (2023-10-29 19 45 03) 俺もこの人と同じくらい足長くしたいは -- すいぎん (2024-01-29 18 29 15) 確かこれああああああああああでも出たような気がする。 -- ミジンコ (2024-05-01 17 05 08) こういうシュールなの好き -- ロン (2024-05-11 16 26 28) 床暖房もだけど、小学校の真夏のプールの床が熱くてこういうポーズをとってたのを思い出したwww -- プルプル (2024-06-16 18 47 20) 名前 コメント
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1 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 03 05 13.77 ID hKWwmr8q] 二岡「ブルータス、おまえもか」 4 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 03 19 50.58 ID TlvBcDQ9] 二岡「事件は会議室で起こってるんじゃない、現場で起こってるんだ!」 5 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 03 34 13.42 ID OQgjzN/O] 二岡「どげんかせんといかん」 7 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 03 41 09.69 ID BJpbfu5L] 二岡「憧れとは、理解から最も遠い感情だよ」 8 名前:どうですか解説の名無しさん mailto sage [2008/02/02(土) 03 44 03.23 ID ehjElEoz] 二岡「ケツだけ星人ブリブリー」 9 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 03 45 27.98 ID tVlp9eRR] 二岡「同情するなら金をくれ!」 12 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 04 08 50.12 ID eVSwBinx] 二岡「知らなかったのか?大魔王からは逃げられない」 14 名前:どうですか解説の名無しさん mailto sage [2008/02/02(土) 04 40 17.49 ID w0BpR8ac] 二岡「声優とかアニメとか関係ないスレたてんなよ」 17 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 06 18 28.96 ID YpDR+SAn] 二岡「監督のウンコ美味しい」 18 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 06 28 21.27 ID 6f5xP3AY] 「とりあえずなぁ、犬の真似しろよ、犬だよ四つん這いになんだよンのやろう早くしろよ!」 19 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 06 33 21.55 ID /LiVWkJT] 二岡「敢えて言おう、カスであると!」 21 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 06 56 49.66 ID zIjUWPgy] 二岡「急にボールがきたので」 22 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 07 26 57.67 ID AGXDKyjm] 二岡「親譲りの無鉄砲で子供の頃から損ばかりしている」 27 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 08 45 20.40 ID VvxjSwYl] 二岡「コレ広島では流れませんよね?お前らとは違うんだよ、バーーカ!!」 28 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 09 51 47.38 ID X1vJY4hD] 二岡「いっしょや!打っても!」 29 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 09 53 05.99 ID rjAcQDdA] 二岡「カープが好きなので…辛いです」 31 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 09 57 26.60 ID RYNalu5J] 二岡「私が死んでも代わりがいるもの」 32 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 09 57 59.97 ID JFaN7+39] 二岡「糞スレ」 36 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 10 12 42.60 ID JFaN7+39] 二岡「この部屋空ちょ…エアコン効きすぎてない?」 50 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 12 22 40.04 ID 0Nfg/3/8] 二岡「あなたと合体したい」 51 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 12 24 22.88 ID zIjUWPgy] 二岡「スレタイに二岡を入れただけの野球と関係ない雑談スレ」 62 名前:どうですか解説の名無しさん mailto sage [2008/02/02(土) 13 07 44.02 ID 4E3ymBCq] 二岡「もうっ・・・当ててんのよ!」 65 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 13 32 41.58 ID 8ucotquD] 二岡「笑う男と泣く女は信用するな」 66 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 13 33 47.79 ID 8ucotquD] 二岡「嫌いな人の数だけ、あなたを嫌う人間がいる」 103 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 16 30 49.83 ID mDJaIXB6] におか「これからはガチレス ガチレスすると「マジレス」は訳して「本気レス」 マジレスすると「ガチレス」は訳して「真剣レス」 マジレスするとガチレスの方が意味も当てはまる」 112 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 17 41 27.53 ID lizJf/tN] 二岡「↓しゃぶれよ」 113 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 17 51 00.18 ID VloOT6Vq] 二岡「其の速き事鈴木の如く 其の静かなる事林の如く 侵掠する事ナベツネの如く 動かざる事清原の如く 知り難き事原の如く 動く事元木の如し」 120 名前:どうですか解説の名無しさん mailto sage [2008/02/02(土) 18 42 04.61 ID U5jWrIG+] 二岡「ヒットエンドラ~ンヒットエンドラ~ンからくりドームでドームラン~」 132 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 21 20 26.53 ID 4ZFRDUu4] 二岡「小坂とは違うのだよ、小坂とは」 148 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 22 55 59.10 ID JwTa8sD9] 二岡「だが断る」 155 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/02(土) 23 40 28.20 ID hlNUzTEK] 二岡「ベンチがアホやから野球がでけへん」 163 名前:どうですか解説の名無しさん [2008/02/03(日) 00 52 06.49 ID pSyf7ipQ] 二岡「やーい、お前んち、おっばけやーしきぃー」 (原;`皿´)「におかぁーっ」 小坂「べーっ」
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「ビニールプール片付けんの忘れてたなあ。最後にちょっと遊んでやるか、シャワーズ!」 シャワーズに声をかけにいく途中、倉庫からがさごそ音がしたので見に行くとどこから侵入したのかタブンネ♀が木の実を食い散らかしていた 「こら!」 怒鳴るとビクッ!として喉を詰まらせながらこちらを振り返り、なんと木の実を投げつけてきたのだ 俺に当たる直前にシャワーズがキャッチしシャクシャク食いながら周囲に水の粒子を漂わせ始めた それに驚いてか、瞳うるうる+尻尾振り+可愛い声+胸に手の媚コンボを始めたが、うちのシャワちゃんは♀で、俺は四足にしか萌えない シャワーズは唾をミサイルのように飛ばしデコに命中させた。ミヒーンとのたうち回る今の姿が一番萌える だが俺は許さない。泥棒したばかりか食べ物を投げるなど粗末にするやつは許せない 「もうゆるさねえからな」 お仕置きするためにまず手枷をつけ庭に連行した。逃がさないようにシャワーズが横についたままで こいつ耳に傷があるが野生ポケに襲われたか。素直に食料分けて。と頼まれたらやってたかもね 「おお、寒い寒い」 うちのプールは水深1mになる大型だ。プールに半分水を貯め、タブンネに入るよう指示した 「ミ゚ーン」 爪先がチョンと水についただけで謎発音の声を挙げながらの媚プルプルに腹を立てたのかシャワーズが頭突きで叩き落とした ダプーン!と肉々しい音をたてながら着水すると一気に水かさが増し肩まで浸かった 歯をガチガチさせながら縮こまる様は可愛いなあ。俺はホースにアタッチメントをつけシャワーモードで頭からかけてあげた おう、なんかのイメージビデオみたいだなあ まあさすがにこの時期に真水は冷たすぎるのかタブンネは狂声をあげ出ようとしたがシャワーズに落とされては上がりの繰り返しだ 「これはお仕置きってんだろ!だいたいな、悪いタブンネは惨殺とか食肉化とかミキサーが定石なんだぞ!これで済ませる俺の寛容さに感謝しろ!」 本能で解ったのかタブンネは涙を流しながら肩まで水につかった。と思いきや飛び出したからちょっと怒ったぞ 「シャワーズ、タブンネが寒そうだ。暖めてさしあげなさい」 「(熱湯)」 「ミギャアアアア!?」 あはは、冷えた体に熱湯はいいだろ。またものたうち回り、今度は自分から冷水プールに飛び込んだ。心臓麻痺起こさないのが不思議だ だがそれが新たな痛みを生んだ。やけど箇所を急激に冷やしたためか皮が浮き水ぶくれのようになっている 血行が戻ると同時にそれが痒みとなり必死にかきむしった結果、体はボロボロ。所々に血が浮かびはじめた 「今回なんか地味だなあ」 「(うん。あ、そうだ)」 「なに?」 「(ウィヒヒヒヒヒ)」 シャワーズは自分もプールに飛び込むと水に自身の体を溶かしはじめた。まもなくして完全に水に同化してからタブンネに変化が現れた 「ミッ…ミググググ……」 腹を押さえ急激に苦しみだしたのだ。プールからあがると嘔吐し、力みだしたかと思うと四つん這いのまま股からブシャアア!と水を噴出させた 「すげえ!」 俺が手を叩いて喜ぶと水以外にもデロデロした赤い液や欠片のような物も噴出している よく見ると卵の殻だ。なるほどシャワーズの発見は卵孕んでることだったのか 噴出された水が集まりシャワーズの姿を形成するがシャワーズもド派手に嘔吐した 「大丈夫かよ!?」 「(卵叩き割ってきた。いやさすがに、きもちわる…ォエ」 俺がシャワーズを介抱してる後ろでは陣痛に似た刺激をされたからだろう母性が発言したのか必死に赤い物体や殻を両手で寄せ集めていた その目には涙を浮かべ、よほど楽しみだったのだろう。体の傷もあり知らない人が見ればもらい泣きしそうな顔だ 「ほう、そんなに卵産みたかったのか。かわいそうなことしたな」 タブンネはキッと俺を睨むと芝生の草と共に俺に殻や液体をぶつけてきたのだ ベタベタになった俺の顔を見てシャワーズが駆け寄るが俺は制止した 「うおお…きったねえじゃねえか」 タブンネの首根っこを引き摺りプールで運び俺はやつの顔を水に叩きつけた 「水はおいしいかい」 顔をダッパダッパ叩きつけ、タブンネは水をかきじたばたもがくが何度かやるうちに動きが弱くなってきた 「おめえみてえな奴は殺すより人様の役にたたせてやる」 完全拘束し回復させた後倉庫にぶちこんだ 翌日 俺はタブンネをつれ卵生産専門施設を訪れた。ここの♀タブは死ぬまで卵を生産しなければならないある意味刑務所みたいなもんだ ちなみに手と足を切り落とされるみたいだがしらね 「ここならすきなだけ卵産めるぞ。赤ちゃんはしらねえがな」 職員に引き渡すとなんと礼金をいただいた。どうやらこの個体は泥棒常習犯だったらしい。耳の傷がその証拠だとか 「さあて、臨時収入だしなんか食って帰るか!」 「(ミィゼリアってとこいきたい)」 「よしメニューで高価な順に三品たのむか!」 おわり オチ工夫しろや -- (名無しさん) 2020-06-11 05 31 47 シャワーズの特徴を活かした虐待がGOOD! -- (名無しさん) 2021-09-10 22 28 26 名前 コメント すべてのコメントを見る
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登録日:2022/07/27 Wed 06 05 30 更新日:2023/12/06 Wed 14 51 25NEW! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 いらっしゃい ぬこ アウトロー トラ トライアングル ニシキ ワイルド 三節棍 仮面ライダー 仮面ライダー西鬼 仮面ライダー響鬼 劇場版 仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼 劇場版限定ライダー 北原雅樹 問題児 大坂 守銭奴 平成ライダー 時代が違えば即解雇←当時でも打ち首 永瀬尚希 泥棒 犯罪者 芸人ライダー 虎 関西 関西弁 阪神タイガース 鬼 どーでもええけど、ホンマに埋蔵金あるんやろな? ニシキは『劇場版 仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼』の登場人物。 演:北原雅樹 【人物】 戦国時代に存在した鬼の1人。音撃戦士・西鬼に変身する。 鬼の力を悪用し、主に豪族の館から金品を盗む大坂(現代の大阪府)出身の天下の大泥棒。 そして、泥棒らしくかなりの守銭奴。 もし、現代にこんな鬼がいたら間違いなく猛士から追放されるどころか、虎だけどブタ箱行きになっていただろう。 ただし、この世界の戦国時代は「鬼=魔化魍」という風潮がまかり通る程、鬼への当たりが強かったので、ニシキが泥棒であっても鬼全体の評価にはそこまで影響が無かったと思われる。トウキとかハバタキとか真面目な鬼にとってはいい迷惑であろうが また、「物は盗んでも人は殺さへんで」と公言しているため、犯罪者ではあっても悪人ではないことが分かる。 【活躍】 初登場はまさかの処刑シーン。 これまでの悪行が重なり打ち首の刑に処せられることになり、「何か言い残すことは無いか」と聞く役人(演:ドランクドラゴン塚地)に「最後ぐらい、正々堂々と、天を向いて死にたいんや」と頼む。 そして、温情を見せた役人に感謝して上を向いたところ、首元目掛けて刀が振り下ろされた…。 が、その刀に嚙みついて動きを止めそのままへし折ってしまう。 ニシキに「折れたぁー!?」された役人は「こんなことあんの?」と呆然としていた。 その隙を突いて拘束を解き、役人に金的を当てるとキラメキが投げた煙幕弾に身を隠して逃走成功。 カブキ達からオロチ退治について聞かされると協力する意思を見せたが、なんと金を要求してきた。 ええか?銭があったら何でもできる! イブキ・カブキ・トウキ・キラメキの4人全員が一文無しと知った途端に、手のひらを返して降りようとしたが、「これから助けに行く村には、大昔海賊が埋めた埋蔵金(約3000両)が眠っている」というカブキの嘘をあっさり信じて二つ返事で仲間に加わる。他の3人が何とも言えない表情だったのは言うまでもない 村に着くまでもずっと埋蔵金の話ばかりだった。 その後、明日夢の村に到着するが、この時カブキに音撃三角・烈節を盗まれるヘマを犯しており、それが鬼と村人の溝を深める遠因になってしまった。 襲い掛かって来た村人達には真っ先に暴力を振るい、それを止めようとしたカブキ達と仲間割れを起こす。(*1) やがて、カブキが裏で村人を殺害していたことが発覚すると、これ以上オロチ退治に関わっても何の利益も無いと踏んだのか真っ先に離脱。この時点で埋蔵金の話も嘘であることに勘づいていた。 しかし、なんやかんやで最終的には響鬼に加勢し血狂魔党を壊滅させた。 戦いが終わった後は、また捕まって牢獄に入れられているが、苦ではなさそうだ。 【仮面ライダー西鬼】 西鬼! 身長:6尺9寸(約208cm) 体重:36.3貫(約136kg) スーツアクター:永瀬尚希 ニシキが変身音叉を用いて変身した姿。モチーフは虎で、黄色と黒のツートンカラー。 武器を使うだけでなく、ワイルドな肉弾戦も得意。 時々虎のように四つん這いになって地面を駆け回り、敵を押し倒して引きずる荒々しい攻撃をする。 装備 変身音叉 劇場版に登場する鬼の変身道具。ニシキの物は赤色となっている。 術で名刀・音叉剣への変形も可能。 音撃三角・烈節 トライアングル型の音撃武器。展開すれば三節棍になる 必殺技はトライアングル型に変型させた烈節を変身音叉で叩いて清めの音を放つ「音撃響・偉羅射威」。ちなみに読みは 「おんげききょう・いらっしゃい」 「おんげききょう・いらっしゃい」 大事なことなので二度(ry ……どうしてこうなった。 なので、技を放つ時は「いらっしゃ~い!」と叫ぶ。ある意味関西らしいと言えばらしいのだが…。 【余談】 演者の北原雅樹氏はお笑いコンビ「グレートチキンパワーズ」のメンバーとして知られ、初のお笑いタレントが演じる仮面ライダーとなった。 ただし映画公開と同時期にコンビは解散、以降は俳優業を中心に活動している。 スーツアクターの永瀬尚希氏は『仮面ライダー龍騎』では同じ虎モチーフの仮面ライダータイガのスーツアクターを担当していた。 タイガの契約モンスター・デストワイルダーとは「クリスタルブレイク」発動時に、相手を抑え付けて引きずり回す共通点がある。 また、タイガの変身者は「東」條で、偶然にも「西」鬼と対になっている。 一部の戦国時代の鬼達は球団がモチーフとなっており、西鬼の元ネタは阪神タイガース。 ええか?編集権限があったら追記・修正でもできる! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] あの時代のどっかには、西鬼さんの白虎版がいるんだろうか -- 名無しさん (2022-07-27 07 27 54) 名前 コメント
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四つの祠 《庭園》の東西南北に祠が設置してあり、世界樹探索の際に各長から受け取った「協力の証」である 以下のものがおさめられています。 東の祠:「銀の山羊の像」(提供者:パーン) 北の祠:「濃い色の水晶クラスター」(ドワーフ) 西の祠:「サンストーンの鏡」 (エルフ) 南の祠:「金の林檎」(オーディン)
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2つの糸 7月16日 PM 23 47今日もいろいろあって疲れたなー、と思いながら上条は風呂から上がり、タオルで髪を拭きながらガチャリとドアを開ける。海の日だから海に行く、なんて考えは夢のまた夢だった。「上条ちゃんにはお勉強という立派すぎる彼女がいるのですよ~」とにこやかスマイルで担任に言われ、酷いショックを受けていたが、「す―――……」マイベッドで安らかに眠る姫を見ればこんな気持ちはふっ飛ぶわけで。暑いので今日は奮発してクーラーをつけたからか、気持ちよさそうに眠っている。もちろん隣には1人分のスペースが………「え?」なかった。堂々と真ん中で寝返りの姿勢で姫は眠っていた。ぽかーんと口を開けて茫然としていると、タイミング良く姫―――美琴が目を覚ました。「んッ……あ、お風呂終わったの?」「あ、あぁ…ちょうど今終わったとこ」「ふーん…じゃあさっさと歯磨いて寝たら?明日も朝から補習なんでしょ」おやすみ、と言って美琴は素っ気なく布団に潜り込んでしまう。いつになく言葉が冷たいのは最近構ってあげられないからだろうか。うーんどうすればいいのやらと考え……ふと気がついた。今の―――彼女の格好。パジャマなのに変わりはないが、胸元にリボンが付いていたような…?そっと彼女に近づき、ベッドに腰掛ける。「美琴―?ちょっとこっち向いてくれ」「ん―…何よ?」くるりと寝返りをうち、こっちを向く彼女は、やはり胸元にリボンが付いていた。今まで見たことのないタイプの服に上条はもしかしてと思い手を伸ばす。その瞬間、スパン!、と美琴がその手をはたいた。「何すんのよこの変態」「え、お前誘ってるんじゃなかったのか?」「何1人で妄想してんのよ!これは単に夏だから脱衣しやすいようなのを選んだだけよこのバカッ!」「ふーん……」「ジロジロ見ないでよ妄想男」「そんなに冷たい態度取っていいのか?それとも彼女が課題だってことに嫉妬してツンツンしちゃうのかなー?」「…ッ!そ、そんな訳…じゃな」「まぁ課題や補習が彼女なんて奴いないだろうけどな」「あ、アンタねぇッ!!さっきからなんな…」暴れだす直前に彼女を布団から引っ張り出し、そっと後ろから抱きしめる。腰に手を回し、逃げられないようにするとさすがに手足をバタバタさせるのをやめた。「ごめんな」 クーラーの風音が異様に大きく聞こえるくらいの静かな部屋で、ぼそりと彼が呟いた。「ふん、アンタには課題がお似合いよ」美琴はぷいっとそっぽを向いてしまった。ふわり、と茶色の髪からシャンプーが香る。上条はこれは何を言っても駄目だと悟り、美琴の頬を撫で始めた。「おー、柔らかい」「やっ、触らないで…ってひっぱるな!!」「結構のびるな」「痛い痛い!はなしなさいよ!」ぐいっと美琴が反対方向に顔を背け、上条は仕方なく手を離す。心の中で、今日の美琴はなんだか冷たいなと思ってしまう。「なー、何でそんなにピリピリしてるんだよ」「私早く寝たいんだけど。私を離すかここをどくかしなさいよ変態妄想男」「……お前、さすがに今のは傷つくぞ」強引に美琴を振り向かせ、向かい合う。相変わらず美琴はすぐに不機嫌そうに顔をそむけた。「こっち向かないとそろそろ怒るぞ」びくっ、と肩が揺れた。表情にも焦りがある。数秒後、ようやく美琴はこちらを向いた。上条はその瞬間に、唇を重ねた。「……ッ!?」突然の行動に思考がついていかず、咄嗟に目を瞑ってしまった。いつもより長いキス。息が続かず、体から力が抜けていく。それを狙っていたのか、後頭部に彼の手の感触があることに気付いた次の瞬間、―――上条当麻に、押し倒された。自分の上―――視界に、怒ったような彼の顔。この表情を見た美琴は、「さっきは言いすぎた」「ごめんね」だけでは済まないことをしてしまったと思った。ヤバいかも、という焦り。このまま何をされるのかという恐怖。様々な感情が渦を巻き、美琴は「早くここから逃げ出したい」と1つの結論を出し、すぐに実行した。四つん這いになっている彼の胴体の右側の隙間から頭をくぐらせようとし、寝返りをうつその寸前に、ガッ、と首を掴まれた。「え…!?きゃ…は、離し――!?」首筋に、チクリとした痛みが走った。見ると、上条が自分の首筋を噛んでいた。「い、痛ッ…!当麻…あ、謝るから!お願い…」「ダメ」今度は舌も使い、何とも言えない感覚が全身を駆け巡る。思わず官能的な声もあげてしまう。しかし、彼にこれ以上刺激を与えないために右手で口を押さえた。だがその手もあっけなく封じられてしまった。そして―――「罰、だからな」彼の手が、胸元のリボンをゆっくりと掴む。自分がこれから何をされるのか、それが決定した瞬間だった。リボンはするりと解けた。露わになる胸元を隠すものが近くになく、抵抗する気もなくなっていた。その後のことはよく覚えていない。しかし彼が「愛してる」と何度も言ってくれたことが嬉しかった。7月17日 AM no date.
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交錯する雄と雌~綺麗な雫~ ◆eQMGd/VdJY さて、お互いいつまでも間抜けな面を晒し合っていても仕方ない。 横たわっていた神宮司奏の手に武器が無い事と、目に見える敵意が無いを確認すると、 対峙するトーニャ・アントーノヴナ・ニキーチナは、表情の変化を観察しつつ問答を開始した。 もちろん持っていた武器は即座に捨て、敵意が無いことを十二分にアピールしてだ。 最初は警戒していた奏も、トーニャ達が殺し合いに乗っていない事をすぐに理解。 と言うのも、事あるごとに割り込む井ノ原真人のせいで、緊張感など一瞬にして霧散してしまっていたのだ。 会話に混ざれないのが寂しいのか、自分の知っている単語が飛び出せば勝手に喋り出し、 その度に筋肉的な言語で奏を混乱させ、その結果、間違いを正そうとトーニャから幾度もの修正を喰らう。 真人を誘導する手綱を上手く握り始めているとは言え、流石のトーニャも殴りたくなる時がある。 ものの数分で済むはずだった自己紹介ですら、結果的には十分以上の時間を要する事となった。 けれども、それが空気を緩和したのは事実で、全ての情報交換が終わる頃には笑みを零す間柄となりつつあった。 ふと、トーニャの脳裏に『筋肉の功名』なる単語が浮かんだが、すぐさま奈落の底に沈める。 残念な事に、お互い直接的な知り合いは居なかったが、浅間サクヤと大十字九郎に関してだけは収穫だ。 特に大十字九郎。ドクターウエストと奏の情報を照らし合わる限り、味方としてはかなりの戦力アップに繋がる。 と、先程からジッと目を瞑りつつ、真剣な面持ちを浮かべていた真人がようやく目を見開く。 ある人物の情報を聞いてから、真人は自分に出来る最大限の想像力を働かせ、興奮し、胸を高鳴らせていた。 「へッ! 駅のホームですっぽんぽんたぁ、なかなか見上げた筋肉の持ち主だな」 奏を助けたと言う、全裸の男。都会育ちの全裸。締りのいい都会派。シティーボーイマッチョ。 聞けば別れるまでの六時間、身に纏ったのはタオルのみだったと言うではないか。 真人は想いを馳せる。隠す事無く晒された筋肉は、きっと真人を次のステージに向かわせてくれると。 彼の男は、至高の筋肉だろうか。はたまた、究極の筋肉だろうか。 詳細を訊ねた時の奏の言葉から考えるに、きっと後者の筋肉だろう。ならば自分のライバルだ。 だが、同時にこの衝撃的な事実は、自分の不甲斐無さを痛感させる事にも繋がった。 素晴らしい筋肉を持った男が、同じ空気を吸いながらも、その肉体を武器に新鮮な汗を迸らせている。 なのに真人自身は、服と言う恥知らずな布に身を守ってもらい、己の肉体を存分に表現出来ずにいるのだ。 汗はシャツに吸収され、冷たい外気は制服に遮断され。言ってみれば温室育ちそのもの。 気付かされてしまう。自分はこんなにも過保護なまでに守られた存在だったのだと。 歴史を辿れば、勇ましい肉体を誇る人間は、みな常に裸だったに違いない。 裸で交流し、裸で友情を育み、裸で戦場を駆け抜けぬけてきた。 そう。人類は常に己を包み隠さず、肉体に邪魔な制約を与えず生きるべきなのだ。 雨にも全裸で。風にも全裸で。そうして筋肉は、本当の成長を遂げるはず。 思えば、こんな素晴らしい歴史に、真人は幼い頃から泥を塗り続けてきた。 恥晒しと呼ばれても仕方ない。服を着るなどという、罪深い生き方を無意識のまま選んだのだから。 否。まだ間に合う。なれば今後、自身も全てを曝け出し、胸をはって生きればいい。 「……負けたままじゃいられねぇ!」 瞳に野性をたぎらせ、真人は咆哮をあげながら強引に制服を脱ぎ始めた。 さてこれからどうするかと、顎に指を添えていたトーニャは、反射的に隣の馬鹿にキキーモラを放つ。 既に半裸状態だった真人の胸板に、キキーモラが拘束を目的に目一杯喰い込む。 「すわッ! 何をいきなり脱ぎ出しているんですかプランクトンもどきが!」 「離せ! これは俺自身の戦いなんだ! 絶対に負けられねぇんだぁよ!」 「あれですか!? 予想はしていましたが、やはり九郎さんとやらのエピソードに感化されやがりましたか!? いいからむさ苦しい筋肉をしまえッ! いえ、縛ってるのは私ですが、とにかくどうにかしやがって下さいっ!」 一方、流石に場の流れについていけない奏は、微妙な表情のまま後ろに後退っていく。 至極真っ当な対応だ。第三者から見れば、気持ちいいくらい呼吸の合ったモノを見せられたのだから。 引き締まった腹筋をキキーモラで締め上げながら、トーニャは務めて冷静な口調で訴える。 「いえ。待って下さい。誤解しているようですが、私はむしろ被害者です。ええ、被害者ですとも」 「わ、解かってます。大丈夫ですから……そうですよね。そう言う愛の形も大切ですものね」 「いやいやいや! 奏さん? 神宮司奏さ~ん!? 妄想の世界からカムバァァック! もしかしてフラグ立ってるとか勘違いしてませんか? ありえませんからねその結論! おい『トーニャ×真人』とか電波発進した奴、画面の前に立て……修正して差し上げます! 見て下さい私の目の前の女性を。目を閉じつつ頬を赤らめて、多分凄い物語になってますよッ!? 多分ここからは、ライトノベルから二次元ドリームにバトンタッチな展開ですね! 実に勘弁願いたい! いえ。例えばこれが男女で「あーん」したとか、温泉でキャッキャウフフを目撃したとか、 はたまた若い男女が長編に渡るラヴラヴな空間を描き、一人の青年を空気に追いやったとかならOK! でも、貴女が目撃したのはどう好意的に見てもSMプレイですからッ! いえ、これはSMじゃないですよ!? ただこれは、この筋肉を効率的に抑えるためで、決して好きでやってるんじゃないですからね? と言うか、何で私はこんな説明する事態に陥っているか、よくよく考えれば貴女も責任があるんですよっ!? ほぉら。とりあえず誤解を解く作業に戻りましょう? ね。誤解を解く権利書を差し上げます。 とりあえずその、『解かってる。私は受け入れます』って顔やめて下さい! いいですか、私とこれの関係は――」 「へへへ……いい締まり具合いだぜ。さすが俺と(筋肉で)通じた仲だッ! こんな時ですら俺を鍛えてくれるとはなぁ! いいぜぇ、もっと俺を締め上げてくれぇ!」 「ちょっと黙ってろそこのボンレスハム」 「て・けりり」 「アオオオーーーッ!!」 十数分後。 そこには、敗れかけの服を着つつも満足げに床に倒れる真人と、トーニャに頭を下げ続ける奏の姿があった。 ようやく迎え入れた仲間が、またしてもボケ担当だった事に頭を痛めるトーニャ。 ダンセイニが元気を出せよと言わんばかりに、トーニャに擦り寄る。 「ええ、ありがとうございます。ただ慰めてくれるのは嬉しいですが、 貴方に慰められれば慰められるほど、私の心が余計に咽び泣きそうなので、出来れば勘弁して下さい」 「て・けり」 さらに数分後。 ようやく目を覚ました真人を無視しつつ、トーニャはようやく今後の事について説明を開始。 時間短縮にと、移動しながら奏に自身の方針を打ち出す。もちろん真人は言っても無駄なので捨て置いた。 まず始めに、奏がどうやってあの場所に訪れ、且つ倒れていたのかから確認しあう。 問い掛けられた奏は、出会った時にも口ずさんだ己の体験を、言葉変えずに語りだす。 普通ならば驚くのだろうが、この数時間で奏はこう言った魔法のような出来事に、すっかり慣れていた。 トーニャのキキーモラの事に関しても、気が付いたら受け入れていたくらいだ。 一方のトーニャも、二度に渡る奏の説明に矛盾が無い事を確認しつつ、改めて情報を整理する。 奏の語る事が本当ならば、ここはいわゆる瞬間移動の到達地点と言えよう。 そして現時点では、出発地点は教会の一角と考えられる。 では、これを使えば教会に戻るのか。それとも別の場所だろうか。 確かめるべく穴に突撃するべきか思案するものの、それは保留。いや、結論としては却下。 ここから何処に繋がっているか解からない上、その瞬間移動の発動条件が不明瞭過ぎる。 加えてもう一つ。どうやらこの洞窟自体もまた続きがあるようで、その探索も捨て置けないのだ。 ちらりと、奏と真人の様子を伺う。 (せめてもう一人ぐらい、ツッコミが欲しいんですが……って、そうではありません。落ち着け私) 分担して動くにも、お互い常に連絡が取れなければ意味が無い。 それどころか、地図にすら載っていない洞窟を探索するのだ。 あらゆる万が一と言う事態に備え、様々な対処方法を準備してから立ち向かうべきだと。 こういう場合、離れていても連絡手段を取れる道具があればありがたい。 が、情報交換時に併せ奏と支給品を見せ合ったが、交信に使えそうな品は入っていなかった。 もっともそんな物があるなら、奏は離れ離れになった九郎とやらと連絡を取り合っているはず。 念のため先の騒ぎの最中、どさくさに紛れて奏の身体をまさぐったが、それらしい物は所持していなかった。 (まぁ、もともと期待してませんでしたけれどね) どちらにせよ、三人でもまだ人材不足だ。 奏自身が役不足とは言わないが、この面々では戦闘に巻き込まれるのは非常に困る。 敵対はしたが、最低でもドライの様な戦い慣れた人材が欲しいのは事実。 確かに、真人は馬鹿が付くほど丈夫な身体をしているのだが、イコール殺し合いが得意と言う訳ではない。 向こうの奏に至っては、下手をすれば戦いの足を引っ張るだけだ。 以上の事を踏まえて、やはり同じ学園の参加者とは早く合流すべきだろう。 ふと、奏が出会ったというスーツを着た眼鏡の男の事を考える。 奏の信頼を得ることを優先し、さらなる詳細を訊ねるのをやめたが、心当たりが一件。 断片的な情報だが、全てが一致する人物をトーニャは知っていた。名は加藤虎太郎。学園の教師。 だが、果たしてあの虎太郎が殺し合いに乗るだろうか。 普段の態度はともかく、生徒想いなのはトーニャだって知っている。 そんな人間が殺し合いに乗るには、それ相応の理由を持って来る必要があるだろう。 ともかく、運良く遭遇できたらその辺りの事情を聞いておこうと結論付ける。 考えが纏まった所で、トーニャ達は目的の場所まで辿り着いていた。 「で、なんで俺達は梯子の下にいるんだ?」 「先程説明しましたが、相変わらず右の耳から左の耳にフライアウェイですね。 もう一度説明してあげますから、左の耳を指で塞いだまましっかり聞いて下さい」 「おう! どんとこい!」 一生懸命左耳の穴に指を突っ込む真人に冷たい目線を向けつつ、トーニャは空を見上げ口を開く。 「食事の時間です」 「何ッ!? もうそんな時間なのか! あっぶねぇ……危うく餓死する所だったな」 「嘘です。と言うか一食抜いて餓死って、どんだけ虚弱なんですか」 「舐めんなよ? 俺の筋肉はなぁ、お腹が空いて泣き出すようには育てた覚えは無い! ああ……むしろ空腹になればなるほど、力を発揮するタイプだと俺は信じているッ!」 「馬鹿だから説明が矛盾してますがもういいです。じゃあ食事は抜きでいいですね。 そうすれば貴方の言うように筋肉が鍛えられますし、その分の食料も余るし一石二鳥です」 「おう! 何がなんだかさっぱり解からんが、筋肉が鍛えられるなら問題ねぇ!」 「……奏さん。私の言った事覚えていますか?」 「は、はい。確か探索の準備を整えるのでしたよね」 「OK。ボケがあるとは言え貴女が会話できる人で良かった。 この巨大なプランクトンは会話すらあれなので、ここに放置してさっさと上りましょう」 「よし! 早く行こうぜ!」 「……」 トーニャが真人に告げた事は、あながち嘘でもなかった。 探索を続けるにしても、全体の広さが解からない以上、ある程度の食料と水分は備えておきたいのだ。 仮に瞬間移動で違う場所に辿り着いて、その先が魔境だったとしたら、またここに帰れる保障がない。 また重大な事がもう一つ。そろそろ放送の時間も迫っている事が挙げられる。 万が一にも地底にいて放送を聞き逃し、あまつさえ自分達のいるエリアが禁止区域になれば最悪だ。 そんな理由から、トーニャは放送の時間まで、寺の居住区で休息を取る事を決めた。 これを聞いた奏は、とある駅で待ち合わせをしていると申し出たが、今からでは間に合わないと却下する。 確かに仲間が増えるなら歓迎だが、ここから駅までは禁止エリアを迂回しなければならない。 その間に相手が移動してしまったら、入れ違いになる可能性がある。 納得したのか、奏はそれ以上食い下がる様な態度を見せる事は無かった。 さて、梯子を前にして、トーニャは真人に目線を送り、顎で梯子を指す。 ここで真人から上らなければ、また麗しい三角布が晒される危険性がある。 それを理解したのか、真人は梯子を両手で掴むと、力の限り引っ張った。 ぎちりと、どう考えても聞こえてはいけない音が梯子の真ん中から三人の耳に届く。 「ちょ! 何をしやがりますかこの時代遅れのKY馬鹿は! あれですよ!? 空気に対する苛めですよこれ!」 「何って、足を肩幅に固定しつつ、両脇をしっかり締めて、力の限り引っ張れって指示したのはお前だろうが」 「あ、ああぁ、あの仕草のどこにそんな指示が隠されていましたか!? どうみても先に行けってジェスチャーでしたよねッ! 降りる時の事を覚えてませんか単細胞! と言うか、どうするんですかこれ! まだ繋がってるけど、いつ切れてもおかしくないですよ!」 捲くし立てるトーニャに対し、悪びれる様子もなく真人は腕を組む。 「あぁん? そんなのアレだ。恭介の持っていた漫画と同じ上り方をすりゃいいだけだ」 「ほほう。漫画と言う時点で合格ラインにもろ引っ掛かりますが、一応聞いておきましょう」 「いいか良く聞け。井戸ってのはな、小さな窪みがあるもんだ……あとは解かるな」 「解かるかぁぁぁぁぁ! いや、言わんとする事は理解したけど出来ますかそんな離れ業! アレですか? 漫画のロシアは常にそんな印象ですか? 擦り傷があれば上れると勘違いされてます!? 謝れ! どう見ても美少女で非力な外見の私に謝れ つか、そんな事出来ん! 出来ない! 出来んわッ!」 「あぁん? 最近だらしねぇな? そんな事じゃ俺と張り合うなんざ難しいぜ」 「……落ち着け私。KOOLだ。クールになるんです私。ええ、あの馬鹿の妄言を聞いちゃいけません」 支給品のカンテラを上空に向け照らしながら、問題の音が発生した場所を睨む。 どうやら、鉄梯子同士を繋ぎ合わせる部分が切れ掛かっているらしい。 だが、あれならば適当な布などで補強すれば大丈夫にも思える。 破れかけの真人のシャツをスペツナズナイフの刃で引き千切り、キキーモラの先端に括り付ける。 シャツを破られ驚く真人を無視し、問題の箇所までキキーモラを飛ばす。 が、あと僅かと言った所まで伸びるものの、微妙に届かない。 即座に諦め、キキーモラを戻しながら何か丁度良く台になる物が無いか周囲を見渡す。 「発見。ナイス着眼点ですね私」 視線の先には、邪魔だから筋トレしてろと申しつけ、本当に腕立て伏せを始めた真人の背中。 「教えて差し上げますが、絶対に反抗しないで下さいね」 「おう。最高の筋肉のためなら、俺は苦しくも辛い、激動の日々すら乗り越えていけるぜ」 「良く言いました。では」 梯子の真下に立つと、トーニャはゆっくりと視線を下ろす。 「四つん這いになって下さい」 「なれば筋肉が鍛えられるんだな」 交渉成立。この会話を経て四つん這いに。 肢体を地面にめり込ませ、がっちりと固定された真人を恨みを込め力一杯踏みつけつつ、足場を確かめる。 微妙に湿っぽいものの、踏ん張ってもぐら付かないのは流石とも言えよう。 と、視線が上がった所で、他の壁とはあからさまに違う不思議な色の壁を発見した。 降りるときは麗しの三角ラインの防衛戦で忙しかった為、見逃していたのだろう。 梯子を直すのも大事だが、違うと判った以上凄く気になるし、せっかくだから調べておきたい。 そっと指を当てようとしたものの、その壁から異臭が発せられている事に気付きやめる。 「奏さん。デイパックの中に、長い棒がありましたよね。それを取って下さい」 「ちょっと待って下さい……これで宜しいでしょうか?」 「ええ。ありがとうございます」 奏が取り出したのは知る人が聞けば慄く、有名なゲイボルグ。 が、受け取ったトーニャは、柄を握ると矛先で容赦なく壁を強引に穿り出す。 スコップと違い、細身の槍では穴を掘るのに適してはいない。なんて名ばかりの棒切れだろう。 それでも何とか壁を突き破り、槍が穴を貫通する。同時に、異臭が一層と強烈になった。 加えて、槍の先端にゴミのような塊が挟まったまま掘り出されてくる始末だ。 それを真下で四つん這いになる真人の頭上に落としながら、トーニャは顔を顰め溜め息を吐く。 「汚い穴ですねぇ」 微妙に臭くなったゲイボルグを奏に返し、そっと中を覗き込む。 腐った卵よりも酷い異臭が、穴の奥から生暖かい風と共に送り込まれてくる。 何処かに通じているのかもしれないが、こう狭い上に臭くてはどうしようもない。 穴の事は保留にし、鉄梯子の修復に意識を切り替える。 足の下の真人が「なんか臭ぇぞ」と失礼な事を抜かすので、蹴りを入れる。 「おいッ、なんで蹴るんだ?」 「初めて鍛える筋肉みたいですからね。力を抜いてください。鍛えてあげます」 「なんだそうだったのか。いいぞ、もっとやってくれ」 真人の背中を泥で汚しながら、トーニャはどうにか補強を完成させ一息つく。 下がってみていた奏に合図すると、その身体を真人の上に引き揚げた。 不安そうにする奏を安心させるため、トーニャは筋肉台座を何度も踏みつけながら梯子を引く。 女性の一人や二人が力強く引っ張っても、これならば千切れる心配は無いだろう。 足元の筋肉台座を四つん這いにさせたまま、先に奏に梯子を上らせる。 次にトーニャが井戸の外まで上り、最後に今だハチ公宜しく四つん這いだった真人を引き上げた。 井戸から飛び出した真人は、不思議そうに背中を摩り首を傾げる。 「なんかよぉ、背中が凄く痛ぇんだけど、どうしてか知ってるか?」 「成長痛です。おめでとう真人君。これで貴方の筋肉がもっと成長しますよ」 「おぉう! そいつはめでてぇ!」 喜ぶ真人を放置しつつ、トーニャと奏は寺の居住区に足を踏み入れる。 記憶通り、水も食料も豊富に揃えられており、問題は難なくクリア出来た。 放送までまだ時間がある。と、ここでトーニャは奏が訝しげな表情を浮かべているのに気付く。 「どうしましたか?」 「いえ……なんだか酷い臭いがするのですが、どこからでしょうか?」 言われて速攻で思い当たる。奏にばれない様にそっと自身の臭いを嗅ぐ。 臭い。物凄く臭い。多少麻痺していたらしいが、原因の元を嗅ぐとやっぱり臭い。 トーニャは踵を返すと、途中見つけた檜風呂に湯を張り始める。 不思議そうにする奏を尻目に、トーニャは誤魔化すように慌てて言葉を紡ぐ。 「ほ、ほら。せっかくですからお風呂に入りましょう。綺麗になりますし。ね? そうしましょう」 「ですが、危険ではありませんか?」 「大丈夫です。外であの筋肉台座を見張りに立たせますから。 安心して下さい。もうご承知とは思いますが、あの男は物凄くお馬鹿です。 きっと私達がお風呂に入っていても、筋肉に夢中で覗くなんて選択肢を浮かべられません。 なんだか女として負けてはいけないモノに負けている気がしますが、気にしては駄目ですからね」 強引に説得すると、奏を脱衣所に押し込み一時的に隔離する。 幸運だったのは、タオルを含め、未使用の女性用下着が何故か大量に用意されていた事か。 何度も袋が未開封だった事を確かめつつ、トーニャはそのまま奏を脱衣所に残し外に向かう。 居住区と本堂を挟んだ中庭で、真人はダンセイニと楽しそうに戯れていた。 ダンセイニが小石の敷き詰められた庭を這い、それを真人がでんぐり返しをしながら追いかけている。 「ダンセイニ。何かきたら直ぐに私達に知らせて下さいね」 「て・けり!」 「おい。俺には何か無いのか?」 「ではお聞きします。貴方の目の前で女性がシャワーを浴びていて、 さらに足元にはダンベルが二つ。さあ、そこから導き出される答えは?」 トーニャからの質問に、真人は親指を立てながら不適に笑う。 「へっ。悪いが俺も男だぜ? 答えは一つ。「外に隠してあるバーベルで筋トレする!」これでどうだ?」 「はい正解。想像以上の筋肉全開の珍解答をありがとう。 ご褒美に貴方はここで、思う存分筋トレして進化の秘法を突き止めていて下さい」 「へへっ。言ってくれるじゃねえか…… よっしゃぁ! 次に見たときにはニュー真人になってるから驚けよ!」 「わーすごいすごい。じゃあダンセイニ。大変だと思いますが宜しく頼みますよ」 「てけ・りり」 ◇ ◇ ◇ 再び脱衣所に戻ると、そこでは既に制服を脱ぎ始めている奏の姿があった。 臭いがばれないように、トーニャは換気扇のスイッチを入れる。天井のファンが景気良く回り始める。 締め切った脱衣所なので、視線は自然と相手の方へと向けられてしまう。 理解はしていたが、トーニャはとりあえず自身を見下ろし、そして再度奏の肉体を頭の計算式に叩き込む。 髪はやや乱れている気がするが、それでも一度櫛を梳けば、元来の美しさを簡単に取り戻すか。 醸し出す雰囲気は、長年培って来たものなのだろう。根付いた育ちの良さが十分伝わる。 次に視線は全体から絞り込まれ、主に首から下を解析し出す。 同年代にしては成熟している気がするが、奏の持つ雰囲気がそれを中和し、綺麗に昇華しているのだろう。 僅かばかり肉質的には物足りない感じもするが、それを補って余りある二つの破壊兵器を奏は持つ。 衣類の制御から解き放たれた破壊兵器が、奏が脱衣の行動を取るたび、縦横無尽に暴れまくる。 下って腰周りは無駄ない造りで、窪んだ臍にしても、そこだけでご飯が三杯はいけるエロさ具合。 ここに来てようやく、奏が自分が観察されていると気付き慌てて前面を隠す。 凶悪な破壊兵器が布の奥に消えていく。もっとも、布越しでもその存在感は十分伝わるが。 とにかく残念。解説はここでおしまいだ。続きは風呂場へと持ち越しになった。 溜め息混じりにトーニャは己の衣類を脱ぎ捨てる。 自身の脱ぎっぷりを解説しても良かったが、奏の後だとやるせないので却下。 脱衣所で衣類を畳んだ奏とトーニャは、湯気が立ち込める浴室へと足を踏み出す。 改めて中を見渡すと、檜造りに加え四隅にランプが配置されていたりと、微妙な拘りを感じられる。 小さな寺にしてはずいぶんと飾られているが、ともかく汚れが落とせればそれでいい。 二人はお揃いの淡い緑色のタオルで前面を隠しつつ、隣り合うように小さな椅子へと腰を降ろす。 どちらの肌も乳白色を連想させ、且つ新鮮な果実をも連想させる。 残念なことに、トーニャの小さな背中は、殆どが解かれた髪の毛に隠れているものの、 ちらりと覗かせるその隙間に、獲りたての白桃だとでも言わんばかりの初々しい尻が垣間見えた。 肉体を包み込む泡が相乗効果を生み、菓子職人でも生み出せない、究極の生桃菓子がここに完成する。 賞味期限に嘘偽りの無い、究極と至高を兼ね合わせた一品だ。 さて、一方隣で嬉しそうに湯を汲む奏の肌は、浴びせられる湯を弾き、弾力性を十二分にアピールしていた。 全体的に着痩せするのか、隠すものが無くなったその前面では、雪山の如き巨峰が静かに震えていた。 弾力もさる事ながら、驚くべきはその形状である。 重力に反逆するその山脈は、どちらも歪みなく、上空から降り注ぐ湯の雫など物ともしない。 また、山脈の谷間から流れ落ちた雫は、その先で待つ秘境で姿を消す。 そして暫くした後、見目麗しい脚の付け根から、星のようなきらめき得た雫が、一瞬キラリ。 ぽたりと、再び谷間を潜り抜けて雫が奏の身体を滑り落ちていく。 肌の感触を楽しむように流れていく雫は、やはり同じ様に秘境の中へと吸い込まれて…… (省略しました。続きを読む場合は全裸で「筋肉いえーい」と叫びながら※勝手に外へと飛び出して下さい) ◇ ◇ ◇ 己に課した膨大な筋トレメニューを済ませた真人は、汁だくのままダンセイニへと向き直った。 キラリ輝く汗が、真人の魅力をより一層引き立てている。 湯気立つ己の肉体を何度も確かめながら、真人は誇らしげな表情で語りだす。 「ところでこの筋肉を見てくれ。こいつをどう思う?」 「て・けり」 「なにぃ!?」 ダンセイニの指摘を受けた真人は、自分の身体を丹念に嗅ぐ。 実に臭い。なんと言うか、海老臭い。加えて磯臭い。それと韮臭い。あと生姜の臭さもちょっぴり。 あまりに食欲をそそるので齧って見たが、塩気が強すぎて旨み成分が少ない。 なんとなく井戸の下辺りから臭い気がしていたが、まさか自分が臭いとは驚きだ。 もしかしたら自分の祖先は食べ物だったかもと悩みつつ、真人はふと重大なことを思い出す。 「ああ。そう言えばここに来てから汗を流してなかったな……」 新陳代謝は筋肉を育成する大切な行為の一つだ。 が、ここで安易に風呂に入っても、肉体はリラックスするだけなのだろう。 地底で思い知らされた筋肉からの悲痛な叫びを、真人は忘れてはいない。 汗を拭くようにとダンセイニが用意してくれたタオルを頭に巻く。 そしてするりと制服や下着を脱ぎ捨てると、脇目も振らず近くにあった庭池へと全力でダイヴ。 水飛沫を叩き出しながら、真人は冷水である池の水を、己の肉体へと一心不乱に浴びせ続ける。 水中に潜った真人の肉体から、十分に熱せられた汗が流れ落ちていく。 次第に皮膚にこびり付いた異臭が剥がれていき、その代償として池にいた魚の群れが痙攣を始めた。 寒さで指が震えるのも構わずそれを続け、やがて満足すると池からにゅるりと這い上がる。 水を弾く筋肉は、真人が若い肌の持ち主である事の証明だ。 頭に巻いたタオルで、身体を盛大にスパンキングしながら雫を払い、ダンセイニの元へ戻る。 「ふぅ、さっぱりしたぜ……ん? なんだこりゃ」 「てけ・りり」 ダンセイニが頭上に乗せていたのは、僧衣と大き目の阿修羅の柄のスポーツパンツだ。 ずるずると擦り寄ると、「風邪をひいてしまう。さ、これにお着替えなさい」と言う風に衣類を差し出す。 その優しさに、真人は涙ぐみそうになる。言葉は違えど、二人の筋肉は確かに通じ合っている。 ぬめりを気にする事無く、真人はダンセイニに力一杯抱きつく。 「ありがとよ! だが、俺はこれを着ちゃいけねぇ気がするんだ。 また今までみたいに服で肉を隠したりしたら、俺を育てた筋肉に申し訳なくなっちまう……」 「て・けり!」 「ッ!?」 ダンセイニは叫び声をあげると同時に、真人の頬をぷしゃりと叩く。 「てけ・りり!」 「着衣プレイだと? そ、そいつは全裸の筋肉よりも凄いのか?」 「て・けり」 「俺は険しい道を行くつもりで、安易な道に走ろうとしたのか……良く解かったぜダンセイニ。 他人の筋肉を追いかけても、その先には到達できねぇ! ずっと目の前の筋肉に隠れたままだ!」 ダンセイニから僧衣を受け取ると、それで柔らかな風を受けていた肉体を包み込む。 湿った僧衣の内側が、真人の肌にピッタリと張り付いて気持ちいい。 胸の谷間からチラリズムする分厚い胸板と、先端で小刻みに震えるアダムスキー。 一見すると動きにくいが、それもまた慣れれば丁度いいトレーニングとなるだろう。 股間にいたっては、この収縮が癖になる予感がひしひしとパンツから伝わってくる。 「俺がこの僧衣を脱ぐ時……それはきらめく筋肉の舞台に上る時だぁ!」 ◇ ◇ ◇ 風呂から上がり、新たな下着に穿き替えたトーニャと奏は、キッチンで適当な食材を探り当てていた。 一緒に風呂に入った所為もあってか、二人の立ち位置が微妙に近付いた気がする。 棚や貯蔵室から簡単に食べられそうな食材を調理し終えると、畳の敷かれている和室へと足を運ぶ。 ゆっくり襖を開けた二人は、室内で先に飯を胃の奥に詰め込む真人と目を合わせる事となった。 テーブルの上に空けられた皿を見る限り、かなり前から食卓に着いていたのだろう。 「おぉ、先に食べてるぜ」 「て・けりり」 目の前の真人がなぜ僧衣を着て、それでいてどうしてローション宜しくぬるぬるなのか。 疑問に思ったトーニャだったが、突っ込んだ質問をしても「YES!筋肉」で終わりそうなのでやめる。 奏と共にテーブルに向かい合うように座り、真人の持つ皿に注目する。 「あぁん? この餡かけチャーハンは俺のだぞ?」 「いえ。絶対にいりませんから」 「申し訳ありませんが、私もそんなには食べ切れませんし……」 丁重に断りつつ、トーニャと奏は運んできた食事をテーブルに並べる。女性が食べるには十分な量だ。 サラダを中心に、食べやすくて色々気にならないメニューを選んだのだろう。 だが、並べられた皿を見て、何故か真人が不服の表情を浮かべる。 「ちっ、しょうがねぇなお前ら……もっと食わなきゃ立派な筋肉はつかないぜ」 1000%スパンキングな好意を込めて、真人は皿の上に残っていた食べかけの餡かけチャーハンを流し込む。 即席『サラダ餡かけチャーハン』の完成である。 シャキシャキ野菜に、濃厚なとろみのついたチャーハンが着実に侵略を続けていく。 どうしたものかと悩む奏。トーニャはゆらリ立ち上がると、真人の隣へと静かに向かう。 「おっと釣りはいらねぇ。とっとき――」 「OK。レッツ制裁」 「アッー! アッー! オヴァァァァァァァァァァ!!!」 放送まであと僅か。 果たして真人がそれまで無事生きていられるだろうか…… 【C-5 寺の居住区畳の間/一日目/昼】 【井ノ原真人@リトルバスターズ!】 【装備】:僧衣、木魚、マッチョスーツ型防弾チョッキ@現実【INダンセイニ@機神咆哮デモンベイン】 【所持品】:餡かけ炒飯(レトルトパック)×3、制服(破れかけ) 【状態】:仮死状態、胸に刺し傷、左脇腹に蹴りによる打撲、胸に締め上げた痕、全身にぬめり 【思考・行動】 基本方針:リトルバスターズメンバーの捜索、及びロワからの脱出 0:ボス狸や奏と行動。筋肉担当 1:お昼まで生死の境を彷徨う予定。 2:理樹や鈴らリトルバスターズのメンバーや来ヶ谷を探す。 3:主催への反抗のために仲間を集める。 4:ティトゥス、クリス、ドライを警戒。 5:柚原このみが救いを求めたなら、必ず助ける。 【備考】 ※防弾チョッキはマッチョスーツ型です。首から腕まで、上半身は余すところなくカバーします。 ※現在、マッチョスーツ型防弾チョッキを、中にいるダンセイニごと抱えています。 ※真と誠の特徴を覚えていません。見れば、筋肉でわかるかもしれません。 ※真人のディパックの中はダンセイニが入っていたため湿っています。 ※杏、ドクターウェストと情報交換をしました。 ※奏と情報交換をしました。 ※大十字九郎は好敵手になりえる筋肉の持ち主だと勝手に思い込んでいます。 【ダンセイニの説明】 アル・アジフのペット兼ベッド。柔軟に変形できる、ショゴスという種族。 言葉は「てけり・り」しか口にしないが毎回声が違う。 持ち主から、極端に離れることはないようです。 どうやら杏のことを気に入ったようです。 【アントニーナ・アントーノヴナ・二キーチナ@あやかしびと -幻妖異聞録-】 【装備】:ゲイボルク(異臭付き)@Fate/stay night[Realta Nua] 【所持品】:支給品一式、不明支給品0~2、スペツナズナイフの刃 智天使薬(濃)@あやかしびと-幻妖異聞録-、レトルト食品×6、予備の水 【状態】:健康。湯上り 【思考・行動】 基本方針:打倒主催 0:たまご風味のグッピーや奏と行動。頭脳担当。 1:真人を三途の川で遊ばせつつ放送を待つ。 2:放送後、寺の地下を探索。 3:神沢学園の知り合いを探す。強い人優先。 4:主催者への反抗のための仲間を集める。 5:地図に記された各施設を廻り、仮説を検証する。 6:ティトゥス、クリス、ドライ、このみを警戒。アイン、ツヴァイも念のため警戒。 7:状況しだいでは真人も切り捨てる。 【備考】 ※制限によりトーニャの能力『キキーモラ』は10m程度までしか伸ばせません。先端の金属錘は鉛製です。 ※真人を襲った相手についてはまったく知りません。 ※八咫烏のような大妖怪が神父達の裏に居ると睨んでいます。ドクターウェストと情報交換をしたことで確信を深めました。 ※杏、ドクターウエストと情報交換をしました。 ※奏と情報交換をしました。 【トーニャの仮説】 地図に明記された各施設は、なにかしらの意味を持っている。 禁止エリアには何か隠されてかもしれない。 【神宮司奏@極上生徒会】 【装備】:なし 【所持品】:支給品一式。スラッグ弾30、ダーク@Fate/stay night[Realta Nua]、レトルト食品×6、予備の水 SPAS12ゲージ(6/6)@あやかしびと -幻妖異聞録-、不明支給品×1(確認済み) 【状態】:健康。湯上り。爪にひび割れ 【思考・行動】 1:自分にしか出来ない事をしてみる。 2:蘭堂りのを探す。 3:できれば、九郎たちと合流したい。 4:藤野静留を探す。 5:大十字九郎に恩を返す。 【備考】 ※加藤虎太郎とエレン(外見のみ)を殺し合いに乗ったと判断。 ※浅間サクヤ・大十字九郎と情報を交換しました。 ※ウィンフィールドの身体的特徴を把握しました。 ※主催陣営は何かしらの「組織」。裏に誰かがいるのではと考えています。 ※禁止エリアには何か隠されてかもと考えてます。 ※トーニャ・真人と情報交換しました。 【寺の地下】 寺の裏庭に、地下へと通じる大穴が開いています。 地下の空洞には大仏が安置されており、その他の詳細は一切不明。 梯子の下ろされた場所から約2mの場所に異臭を放つ穴があります。詳細は不明。 放送が届くかは、今後の書き手さんにお任せいたします。 ※勝手に外に飛び出しても、続きはありませんし身の保障は約束出来るません。妄想で補って下さい 133 満ちる季節の足音を(後編) 投下順 135 Do-Dai 132 蠢動の刻へ 時系列順 135 Do-Dai 114 トーニャの不思議なダンジョン及びあやかし懺悔室 井ノ原真人 153 ハジマリとオワリへのプレリュード 114 トーニャの不思議なダンジョン及びあやかし懺悔室 アントニーナ・アントーノヴナ・二キーチナ 153 ハジマリとオワリへのプレリュード 114 トーニャの不思議なダンジョン及びあやかし懺悔室 神宮司奏 153 ハジマリとオワリへのプレリュード
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この話はとらいんとサメイドと話がつながっています この二つも読むとぐっと面白くなります ねこつん01 ねこつん02 ねこつん03 ねこつん04 ねこつん05 ねこつん06 ねこつん07 ねこつん08 ねこつん09 ねこつん10 ねこつん11 ねこつん12 ねこつん13 ねこつん14 ねこつん15 ねこつん16 ねこつん17 ねこつん18 ねこつん19 ねこつん20 ねこつん21 ねこつん22 最終章予告 ねこつん23 ねこつん24 ねこつん25 ねこつん26 ねこつん27 ねこつん28 ねこつん29 ねこつん30 ねこつん31 ねこつん32 ねこつん33 ねこつん34 ねこつん35 ねこつん36 ねこつん37 ねこつん38 ねこつん39 ねこつん40 ねこつん41 ねこつん42 ねこつん43 ねこつん44 ねこつん45 ねこつん46 ねこつん47 ねこつん48 そしてそれから ねこつん49 ねこつん50 ねこつん51 ねこつん52 ねこつん53 ねこつん54 回想 ねこつん55 ねこつん56 ねこつん57 ねこつん58 ねこつん59 ねこつん60 ねこつん61 最終話すたーとらいん
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183: 名前:時雨☆10/26(月) 20 14 46 【三回回って好きって言え】 「『わん』じゃなくて?」 時々涼はこうやって変な事? を言う。素直に「好きって言って欲しい」って言えば良いのに。 ていうか三回回れって……。これ完全に兄貴の影響じゃん! 「『わん』が良いならそれで良い。四つん這いで回れよ?」 床に直接座ってる俺とは違ってソファに座ってる涼は、その長い足を組み替えながらまるで子供にでも諭すような声色でそう言ってきた。俺は別に断る理由も特に無かったから言われた通り、犬みたいに四つん這いで三回涼の足元で回る。そして組まれてる長い足に手を置いて、自分と同じ顔をした弟を見上げた。 「好き。大好きだよ」 言ってから気付く。“わん”付けるの忘れた。 「……わん」 取って付けた様に“わん”て鳴けば涼が小さく吹き出した。 「遅くね?」 「いいの。気にしない」 「忘れてたくせに」 分かってるなら言わないでよ。 俺が言うのもなんだけど、年相応の笑顔を見せながら俺の頬を両側から引っ張ってくる涼。痛いし喋り難いったらありゃしない。 「いひゃいよ……」 「気のせいだ」 いやいや、そんな訳ないでしょ。 そう思ってもこんな状態だから言葉に出来ない。それも計算の上なのかは分からないけど、涼は多分すごい事になってるであろう俺の顔を見て笑うだけ。 双子だから同じ顔はしてるけど、涼の笑顔は俺から見ればすごい--…… 意地が悪いと思う。 可愛くない。なにそれ、真っ黒じゃん。こんな所まで兄貴に汚染されちゃったの? あの頃の純粋で可愛かった涼ちゃん帰ってきて!? そんな思いが顔に出てたのか、涼が訝しげに顔を歪めた。視線だけで“何考えてんだ”って訴えてくる。あれだよ、俺きっと今捨てられた子犬みたいな顔してるんだと思うんだよね。目潤ませてさ。 「酷い顔してるぞ、爽。すっげー不細工」 「ひろっ!?」 「あん? 何つった? 酷い?」 分かってるじゃん! というより自分と同じ顔した奴を不細工だってはっきり言える涼はすごいと思う。だって自分も不細工だって言ってる様なものでしょ? そうは思ってもこのままじゃろくな会話が出来ないから、俺の頬を引っ張る涼の手をペチペチと軽く叩いて離して貰う。ひりひりするはジンジンと熱を孕んでるはでなんだか痺れてる感じだ。 「赤くなってる」 「誰のせいだと思ってるの……、っ?」 つい今まで引っ張られてた頬を撫でられたかと思えばちゅ、と軽いリップ音をたててキスされた。涼の髪が俺の顔に当たるのがくすぐったい。まさかキスされるとは思わなかった俺は半ば呆然と涼の顔を見つめた。当の涼は特にいつもと変わった様子は無くて、自分だけ妙に意識しちゃったのかと思ったら恥ずかしくなった。 「顔真っ赤。タコかよ」 「……せめて林檎にしてよ」 そう進言すれば「そんなに可愛くないだろ」って。また酷い。 そんな事を思った時、玄関の方から物音がした。誰か帰って来たのかな? って玄関の方を振り返ればそこには久し振りにウチに帰ってきた長男の姿。ソファに座ってる涼と、それに向き合う形で床に座り込んでる俺の姿に玄関を入った所で固まってる。 「兄貴おかえりー」 数年前から美人だけど男の恋人と同棲してる兄貴がこっちに帰ってくるのは珍しいことで、手を振れば我に返ったのか兄貴がこっちに歩いてくる。しかも鬼の形相で。 「なに? どうしたの? ねぇ、涼……あれぇっ!?」 なにを怒ってるのか分からなくて涼の方に視線を戻したらそこには誰も居ないソファ。 「爽…… テメェ、久し振りに実家に帰ってきて玄関入った途端、実の弟達がイチャついてる現場に出くわした俺の気持ちが分かんのか? あ゙ん? お陰で気分最悪だコラ」 あ、兄貴恐いよ……っ。 とりあえず良く分からないけど謝っておく。 兄貴は自分中心に世界が回ってると思ってる……は言い過ぎかも知れないけど、とにかく俺様だ。何度その毒牙にかかったか分からない。 「や、うん。ごめんなさい」 「誠意が伝わって来ねぇな。取り敢えず三回回って土下座しろや。もちろん四つん這いで」 ほらきたぁ……。絶対涼のアレは兄貴の影響だよ。 しかも三回回って土下座ってわざわざ回る必要無いよね!? 「か、勘弁して下さいぃっ!」 「テメッ、待てコラッ!」 後ろに兄貴の怒声を聞きながら自分の部屋に避難。そしたら部屋には居なくなってた涼の姿が。 「あぁっ! ちょっと涼っ! 一人逃げるなんてずる、っん!?」 全部言い切る前にベタな方法で口を塞がれる。喋ってる最中にだったから開いたままだった口から湿った軟体物が侵入してきて口内を荒らされる。顎を固定されて口を閉じる事もキスから逃れる事も出来ない。 「んっ、んんっ……」 熱い舌先に上顎を舐められて背筋がゾクゾクして、息を吐く暇もなく舌を搦め取られて、舌先を吸われた時なんか腰が抜けるかと思った。 「んぅ……ふ、はっ」 「ぎゃーぎゃー喚くな」 涼の低くてどこか甘さも含んだ声に鼓膜を愛撫される。俺の腰に涼の腕が回されて無かったら床に座り込んでるところだ。 「でも、ずるいよ……」 「お前も逃げれば良かったろ?」 言い返す言葉が見つからない。なんか俺お兄ちゃんなのに悔しい。 良い様に遊ばれてる気がするし、今だって弟に口で負けて。 「……わん」 頭上で涼が噴いた声が聞こえた。 「三回回れよな」 またそんな事を……。 可愛くないのに可愛い弟。 「やだよ。涼が回れば?」 「バカ。お前がやるから可愛いんだろ?」 そんな弟にこんな風に弄ばれてる俺って一体なんなんだろう。 小さな子供みたいにむくれる俺の耳朶に涼の唇が当てられる。 「好きだぞ? お兄ちゃん?」 「っ……卑怯だ」 普段絶対呼ばないくせにこーゆー時だけ俺を“お兄ちゃん”なんて呼んで。 ねぇ、涼……? 「三回回らなくて良いから、もう一回好きって言って? お兄ちゃんじゃなくてさ」 ところで同じ顔した人を犬扱いって実際どうなわけ? 三回回って好き、ってさ。 ※※ はい、またまた双子達です。 今回はチョロッと長男出てきました。因みに長男の恋人(男)って言うのは 128で出て来た恭介くん……のお兄さんです。美人さんです← 幼馴染み設定大好きなんです←(雑食ですから 長男…(名前出てないですけど)龍とは歳が7、8つ程離れてます((聞いてない 恭介くんのお兄さんも同様にd(・ ω・´) 恭介くんのお兄さんの名前は恭悟です。 兄弟の名前が似てるのはそうじゃないと私が忘れそうだからなのは秘密← 以上っ! 誰も興味無いであろう裏設定でした!!← ところで双子達を書くとどうしてもグダグダになる……orz 184: 名前:時雨☆10/26(月) 20 44 15 なんだ双子。長過ぎるよ← こっちはそんなに長くないです。 そして纏まりがありません!← ただシてるだけです←(自重しろ ※※ 【中に……出して……っ】 愛しい人の熱を感じながら僕は絶頂を迎えるのが好きなんだ。 男同士なんていう重荷を背負っていたって、例え不毛だと言われたって。 それだけは、譲れない。 「ひぁっ! ぁ、あんっ」 「気持ちぃ?」 同じ男に穿たれてあられもなく声をあげる事だって今となってはどうってことはない。 僕が素直になる事で、快感を得る事でこの彼を悦んで貰えるなら僕は幾らでも素直になる。声をあげる。 「気持ち、気持ちいいよぉ……っんぁ!」 「そっか。……ごめ、俺もう限界っ」 「あっ、ああっ! 激し、ぁあっ!」 彼に奥まで突かれて、大きく揺さぶられて。身体中を津波の様に激し過ぎる快感が駆け巡る。 僕はただただ言葉にならない声を喉が嗄れそうな程に発した。 そうなれば絶頂なんてすぐ目の前だ。 「あッ、イクっ! 僕イッちゃう!」 「っ、うん。一緒にイこう、か」 僕は必死に頷いて、彼の腰に足を絡めて腰を押し付けた。 「中に、中に……出して……っ!」 彼の灼熱が僕の前立腺を巻き込みながら突き上げて、僕は我慢なんて出来る筈もなく自分のと彼の腹に飛ばした。 「ッ、うっ!」 僕が達してすぐに僕の奥に熱い彼のが叩き付けられた。 この幸せは何物にも代えがたい。 189: 名前:時雨☆10/27(火) 20 58 07 【触れられた場所】 某日。 真夏日は過ぎた筈なのにこの猛暑。地球温暖化が進んでるのがモロ感じられるこの日。 災難が訪れた。 ウチで唯一のクーラーがぶっ壊れた-- よりにもよってこの日。今月に入って最高気温をマークした今日この日に壊れなくても良いだろう。なんて思いながらも、急いで隣りの部屋から扇風機を持ってきた俺は偉いと思う。 それでも無いよりは、って程度。窓を開けても今日に限って無風で、むしろ閉めてた方がいくらかマシ。 「なぁ、やっぱ外行かね? クーラー利いてる所とかさ」 「別に。俺は平気」 せっかく気を利かせて言ってるのに、遊びに来てからずっとウチにあった雑誌を読んでるこいつはそれを拒否。しかも雑誌から顔を上げようともしない。 平気とか言ってる割には額や首筋には汗が光って見える。でも無理してるようには見えないから凄い。 本人が「平気」って言うんじゃしょうがないから、さっきお菓子と一緒に持って来たコーラを飲もうと、ガラスの表面に水滴が着いたコップを掴む。冷たくて気持ちが良い。 「冷てぇ……っ!」 「え?」 「なぁ、せめてコーラくらい飲めよ。冷たくて生き返るぞ」 「あぁ、うん。頂きます」 それまで雑誌から一瞬たりとも目を離さなかったそいつが初めて雑誌を視界から外した。雑誌をひとまず自分の横に置いて、コップを傾けて。 無防備に晒された綺麗な喉のライン。ゴクゴクとコーラを飲む音に合わせて男らしい喉仏が上下する。 「な? 冷たいし美味いだろ?」 「まぁね。でも……」 不意に言葉を切ったかと思えば、コップがテーブルに置かれて、そいつが身を乗り出してきた。 「ッ!?」 近付いてきたそいつの汗の匂いと甘い体臭が鼻先を掠める。 何が起ったのか俺の脳が理解する前に首に冷たい感覚。 反射的に身をずらせば、四つん這いの格好で薄く笑うそいつの顔があった。ペロッと赤い舌が自分の唇を舐める。 「俺にはお前の汗の方が魅力的だよ」 舐められた時は冷たかったのに。 気付けば そこが身体中で一番熱くなっていた。 ※※ さて、今は夏どころか冬を目の前にしてますね← でもこれ書いたの9月なんでギリギリ許して下さい←(日本語もギリギリ((殴 なんだこれ。このままもっと暑くなる様な事すれば良いんだ← いや、こいつらはスるね!(殴 193: 名前:時雨☆10/28(水) 19 44 13 怜様リクエストの【後輩×先輩】です。 先に謝ります。 駄文でグダグダでごめんなさいm(_ _)m せっかくリクエストして貰ったのに…orz ※※ 【つかみどころが欲しいです。】 「先輩は俺のことスキでしょ」 出たな、この野郎。 放課後、今から帰ろうとしたところで、他にも人が居るっていうのに臆面もなく堂々と同性の俺にこんな事を言ってきたこいつは一つ下の後輩。しかも先輩相手だっていうのに余裕そうなこの笑み。なんて憎たらしい。 大体なんだ。俺がお前を好きって。どうやったらそんな風に思えるんだ? 不思議すぎてしょうがない。 「好きな訳あるかよ。つか、先輩“は”ってなんだ。ならお前はなんなんだよ」 「俺? あぁ、うん。好きだよ?」 こいつの“好き”発言に、存在をすっかり忘れてたクラスメート達が一斉に俺達の事を囃し立ててきた。他人事だと思って楽しんでるのがあからさまに伝わってくる。 ムカつく。後で絶対殴ってやる。 「……場所変えるぞ。此所だと目立つ」 「うん。了解」 そうしてやってきたのはたまたま見つけた空き教室。多少埃っぽいが、そんな長い時間居る訳でも無いから気にしない。 「で。なんなの、お前は。俺が好きとか冗談なんだろ?」 面倒な前置きとかは一切無しで単刀直入に聞けば、この後輩は語尾に音符でも付きそうな風の声色で「マジだよ」なんて答えやがった。 「…… お前、ゲイなの?」 「うーん……しいて言えば両刀かな。彼女居た事もあるし」 全然慰めにならねぇよ。むしろ男も対象になるって確定して余計自分の首を絞めちまった。 「てゆーか先輩の方こそ、俺の事スキでしょ?」 「だから、なんでそうなんだよ」 「だって先輩、俺の事良く見てるじゃん」 ……は? 誰が、誰を見てるって? 俺がお前を良く見てるだと? いやまさか。んな訳ねぇって。デタラメ吐かすなよ。 しれっ、と俺が思わず自分の耳を疑ってしまった様な事を言った後輩に、俺は一瞬軽い目眩を覚えた。 「先輩大丈夫? 顔色悪いよ?」 誰のせいだと思ってんだ。 さも自分の所為だとは思っていない飄々とした様子に苛立ちが増す。これが多少なりとも煩悶する様が見て取れれば他にも何か思ったのかもしれない。それこそベタに友達から始めようだとか。 「そんな先輩もイイね」 だけど煩悶どころか、俺がそう見えてるだけなのかも知れないけど揶揄いが混じった嗤笑をされればもう有り得ない。 「お前、ほんといい加減に--」 いい加減にしろと言おうとして、虚しくもそれは野郎の唇によって遮られてしまった。 まさかの行動よりも、自分の唇に重ねられてるそれが信じられなくて頭の中が一瞬真っ白になる。でも俺の唇に触れてるこの柔らかい感触は間違いなく本物で、俺の頭はプチパニック状態に。 「…… 先輩の唇柔いね」 「っ! に、しやがる!」 今度は明らかに揶揄いの色を含んだ声で言われてハッとしながら野郎を押し返す。 野郎は少しバランスを崩しただけですぐ持ち直した。 「照れなくても良いのに」 「照れてねぇっ! つか帰る!」 そう言い放って、教室を出る。野郎が追ってくる様子は無くて胸を撫で下ろしたのと同時に感じる掻痒感。自分の胸を掻き毟りたい衝動を必死に押さえながらもう誰も居ない廊下を歩く。 大体なんだよ。俺が野郎を見てる? 有り得ねぇ。絶対勘違いだ。 「先ぱーい! 一緒に帰ろうー!」 背後から聞こえた今更なそれに、思わずコケそうになった。振り返らないまま俺は駆け出す。 そうすれば背後に居る筈の野郎の足音の間隔が速まった。 「あぁっ! なんで逃げるの!?」 「うるせぇっ!」 男のくせに男の俺を好きだって言ったり変な勘違いして突然キスしたりするは、最初は追いかけて来なかったのに後から追いかけて来るは。最後に至っては今現在進行形で怖い。 ほんとなんなんだこの野郎。 つかみどころが欲しいです。 じゃないと俺はこいつとやってけない。 194: 名前:時雨☆10/29(木) 19 00 34 【君とお揃いと思えば、このダサい制服も悪くない】 学校なんて友達と遊ぶ為に行ってる様なもんだ。 勉強なんて面倒臭い。規則なんてかったるい。制服もダサいし、ホント、やってらんねぇよ。 「せめて制服くらいはまともなのになんないのかよ。つか私服にするべきだ」 「そうか? 確かにダセェけどさ。オレは制服も嫌いじゃないぞ?」 正直意外だった。てっきり俺に同意してくれるもんだと思ってたから。 「だってさ、お前とお揃いじゃん」 「お揃いって他の奴ともそうだろ?」 そう言ったら膨れられた。 「うるさい。他の奴はどうでもいーの」 頬を膨らませながら俺の背中に体重を預けてきて、すぐに聞こえてきた規則正しい呼吸音。 どんだけ寝付きが良いんだよって聞きたくなる。 ほんの少しだけ制服でも良いかな、って思った午後だった。 ※※ 「制服、おそろいじゃん」 ありがちですね(笑) 195: 名前:時雨☆10/29(木) 19 58 58 【車道側の君】 休日に龍と買い物にやってきた。 特に宛てもなく色々な場所を回る。休日となれば人がひしめく細い道はもちろん、車が通る様な大きな道だって通る。 この時代、歩道はしっかりと整備されてガードレールがあったりと絶対ではないにしろ、安全だ。 それに一緒に居るのが女性とかならまだしも、恋人ではあるがオレも男。 何故この男は毎回車道側を歩こうとするんだろうか。 「どうした? そんないかにも不服だ、って言わんばかりの顔して」 しかも無意識の行動らしい。 これか? 無意識にこーゆー事が出来るからモテるのか? 「別に。そんな顔してるつもりなんてないけど?」 そんなに顔に出ないオレの表情だって幾ら幼馴染みだからって読み取って。なんなんだこいつは。 「嘘吐くなよ。『なんなんだこいつは』って顔してるぞ?」 だからなんで判るんだ。 「俺なんかしたか?」 「何でもない。少し気になっただけだ」 「何が?」 答えなきゃいけなそうな雰囲気だから一応答えておく。これも幼馴染みだから分かる空気だ。恋人だから尚更あるのかも知れないが、他の人に「なんで分かるの?」なんて聞かれる事だってしょっちゅうある。 「どっかの誰かはいつも車道側を歩くな、ってな」 「あぁ、そんな事か。言っとくけど意識してんのはオマエだけだぞ? てか、もう癖になってる」 「は?」 どうやら龍によると初めはオレと歩く時だけ意識して車道側を歩く様にしていたらいつの間にか癖になってしまっていたらしい。今じゃこれが当たり前なんだそうだ。 これは喜んで良いのか、? 「そうか……」 「ン。やっぱそーゆーモンだろ。ソイツが大事な奴なら尚更」 指先同士が一瞬だけ触れた。 たまたまぶつかった様にも見えるそれはオレ達が意思疎通するには十分過ぎて、オレは思わず小さく吹いてしまう。隣りからも龍がクッ、と喉を鳴らしたのが聞こえてなんだか色々と満たされた気分になった。 そして気付けば辺りは暗くなっていて二人で家へと点々と街灯が照らす道を歩く。 辺りには自分達以外人気は無くて、普段なら有り得ないけど龍の荷物を持っていない方の手に自分の手を絡めた。 「恭悟?」 「今日だけな。今までのご褒美だ」 答えは無かったけど、代わりに繋いだ手をぎゅっと握り返された。 これからもオレは歩道側を歩く事になりそうだ。 ※※ 双子 恭介のお兄ちゃん達です。 なんだこの恥ずかしいのは(*/ω\*)← 普段は違うんですよ??← とりあえず龍より恭悟の方が色んな意味で強いです。 龍が焦れて強行手段にでる度に恭悟に怒られます← でも恭悟も流されたり。 そんな感じです、きっと← 205: 名前:時雨☆10/30(金) 17 57 10 【背徳の吸血鬼】 「美味いか?」 私の足元に跪き、垂らされる紅に必死に舌を伸ばす愛しくも哀れな私の弟。 私達の様な所謂吸血鬼と呼ばれるものは人間から見れば血に飢えた畜生同然だが、今私の元に跪く弟は私の目から見ても理性を持たない獣[けだもの]の様。 「ん……もっと……」 手を弟の両手に固定される。鮮血が滲む指先を食まれ、吸血鬼特有の発達した牙に皮膚を突き破られた。 「っ、はぁ……」 突き破られた痛みと自分の血を啜られる感覚に堪らず熱を含んだ息を吐く。私の血を嚥下するのに合わせて上下する喉元にある男の証が、兄弟でこんな事をしている背徳感を殊更煽った。 人間のそれと比べて私達吸血鬼の血は同じ吸血鬼が摂取すれば飢えが満たされるのと同時に、相手が自分よりも格上ならば強い力を手に入れる事が出来る。それ故に弟は私の血を本能的が赴くままに貪っているのだろう。 「満足するまで飲みなさい……」 私は数百年ほど前に私から弟を奪おうとした身内を皆殺しにした。 そして今まで同様、これからも弟以外を自分の側に置くつもりはない。 今では数少なくなった先祖代々の血脈に人間の血が一滴も混ざっていない純血の吸血鬼。純血が減ってからは近親交配を続けてまでも、純血を守ろうとした先祖達を裏切る行為。 罪悪感など最初から無い。 私には弟さえ居ればそれで構わないのだから。 「ん。兄、上……?」 「うん? もういいのか?」 鮮血が滲む手は弟の私のより小さな両手に包まれたまま。空いている方の手で弟の柔らかい髪を撫ぜ、飲みきれなかったのか顎を伝う私の血を拭う。 「兄上も、飲む?」 「たった今、私の血を飲んだばかりなのにか?」 「そう。……飲む?」 どうしても自分のを飲んで欲しいのか、尋ねてくる割りには有無を言わさない雰囲気に私はつい苦笑いを洩らした。 細身の弟を抱き上げて己の膝に乗せる。 「兄上?」 私の顔を覗き込んでくる弟に微笑んでから色の白い首に舌を這わせ、噛み付いた。 「ぁッ--……」 悲鳴にも似た微かな声を耳の端で聞きながら、弟の甘い、私からすれば極上のそれを飲み下していく。 「あ、あっ……あ、に、うえ……」 首に顔を埋める私の頭を抱かれる。ぐっと更に深く歯を立てれば、頭を更に強く掻き抱かれた。 「ひ、ぁ…… 兄上、ぇ……っ」 「……なんだ?」 顔を上げれば虚ろな瞳でどこかぼんやりと空中を見つめ、浅く呼吸を繰り返す弟の姿。どこか恍惚としている様にも見えるその表情は私の調教、いや教育の成果だ。 血を摂取しないと生きてゆけない吸血鬼が、自らの血を捧げる事に至高を覚えるなど滑稽にも程がある。しかも、血の繋がった実の兄になんて。 「兄上……疲れた……」 「眠りなさい。ゆっくりと」 弟の身体から力が抜けていく。数分もしない内に聞こえてきた寝息。 普段寝かせているベッドに運ぶ。 適当に血を貰って早めに弟の元へと帰ろう。 私はそんな事を思いながら今夜の食糧を求めて月明りが照らす街へと出た。 己の欲望を抑えられない 私の方がただの獣なのかもしれない。 ※※ こ、これでも200達成のお礼ですっ!! 前回の吸血鬼ものは【吸血鬼×人間】だったので今回は【吸血鬼×吸血鬼】にしました。しかも【兄×弟】の近親ネタってね← 見事やっちゃいましたね。でも楽しかったです。吸血シーンが特に← 美形の足元に美形が跪いて、しかも血を啜るってね!?←((落ち着け 弟くんは精神的に幼いんです。お兄ちゃんが全てなんです。お兄ちゃんは悪く言えばただのブラコry← 長々とすみません。 少しでも楽しんで頂ければ幸いです(笑) 213: 名前:時雨☆10/30(金) 21 44 12 前に書いて、そういえばあげて無かったなと。 タイトルの通りです← 馬鹿っぽいな。あ、馬鹿なのか← 変態……しかも一歩間違えれば(手遅れか?)犯罪です← リア友に見せたら笑われました (笑) ※※ 【いとしい変態】 「ん……ぅ、ん……?」 休日の朝。いつもならまだまだ睡眠を貪ってる時間にふと腹の辺りに違和感を覚えた。 「あ。起きた?」 っ!? 目を開けて一番に目に入った“ソレ”に一気に意識が覚醒する。 「なっ、お前どっから入ってきた!?」 苦しいと思うのも当たり前だ。そりゃ人が自分の上に乗ってたら苦しいに決まってる。 「ちょっとね」 “ちょっとね”じゃねぇーよ! なんだコイツ! マジでどっから入って…… 「……おい。ベランダに出る所のあれ、鍵の横に開いてる穴。なんだあれ」 昨夜寝る前に閉めた筈の、ベランダに面した窓が開いてると思えば鍵のすぐ横にぽっかりと開いた穴。あれだ、良く空き巣とかが開けるやつ。綺麗に丸くそこだけガラスが無い。 「……えへ」 「「えへ」じゃねぇーよ! 可愛くねぇーんだよ!」 つか、コイツいつまで俺の上に乗ってんだ? いい加減降りろよ。 「つか、降りろ」 「やだ。せっかく君に会いたくて会いに来たんだよ? 今日お休みなんでしょ?」 「そうだけど、なんで知ってんだよ」 俺は職業柄休みが決まってない。今日だって昨日突然知らされた訳だから、俺が連絡しない限りコイツが知る訳がない。で、俺はコイツに一切連絡なんかしていない。 「それは僕が仕掛けた隠しカメラに独り言が入ってたから……あ」 「ほぉー。隠しカメラねぇ……」 馬鹿なコイツのある意味衝撃の告白に、手加減無しで顔を片手で掴んでやる。唇を尖らせてタコみたいになってるコイツに顔を近付ければ、 「きゃっ。そんなに顔近付けたら照れちゃうじゃん! 僕の貞操の危機?」 なんて抜かしやがった。しかも喋りにくい筈なのに異常に綺麗な発音で。 「そーかそーか。じゃあお望み通り犯し尽くしてやるよ」 「……きゃあ?」 コイツは俺の為に平気でまんま空き巣染みた事や盗撮をするような馬鹿で変態で。 なんだかんだでコイツを抱こうなんて思っちまう俺も十分馬鹿で変態なのかも知れない。 要するにどっちもどっち。二人共馬鹿で変態って事なんだ。……多分。 あぁ、愛しき変態。貴方に幸あれ。 225: 名前:時雨☆10/31(土) 11 32 14 【チャイムと君の背中】 昼休みには俺の悪友でもあるこいつと一緒に、屋上で菓子パンを食いながらたむろするのが俺の日課みたいなもんだった。 二人共パンのクズをコンクリートの地面に落としまくりながら昨夜の飯とかそんな他愛も無い話を延々と続ける。 俺とこいつは残念な事に今年のクラス替えでクラスが別々になってしまった。しかも俺のクラスとこいつのクラスは結構距離があるせいで、中休みなんかの短い休み時間だとろくに会話も出来ない。 「…… でさ、兄貴がキレて殴りかかって来たんだぜ? 有り得なくね?」 「マジかよ。兄貴怖ぇな」 ケラケラと、その場面を思い出してるのか楽しそうに笑うこいつに釣られて俺も笑う。 でもこんな楽しい時間もずっと続く訳じゃない。始業開始五分前を告げる予鈴が鳴れば、俺もあいつも急いでまだ四分の一程残ってたパンを一気に口の中に詰め込んで屋上を後にする。 「ほら急げよ!」 俺の前を走る背中を追いかければ、俺は十分急いでるつもりだけど更に急かす様に言われて俺は無意識に頷いてた。 「分かってるって!」 教室に戻れば放課後まではもうこいつには会えない。長い様で短いのかもしれない微妙な時間。 チャイムなんて鳴らなきゃ良いのに。 俺は良く見ると意外にも広かった男らしい背中を追いかけながら心の中で呟いた。 ※※ 片思い… イチャイチャしてる方が好きですw← ※短編だらけ※ 続き5