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#blognavi 先週の金曜日で短かったOL生活が終わりました。最終日は色々たまっていたことを片付けようとがんばっていたら、結局夜の9時過ぎまでオフィスに居残ることになってしまって、なにやらやり残したことも思い出したけれど、まぁいいや!と居直って帰ってきました。 土曜日は日本語学校の生徒さん達がお食事会を企画していたので、私も参加することに。そこで、みんなそれぞれの生活の中で色々考えて、がんばってるんだなぁ~と感心してしまいました。私が担当するコースでは、~んです、~から、を練習するので、宿題に「どうして日本語を勉強するんですか。」と日本語学習の動機を聞くための質問を入れてあるんですが、一様に「日本語の勉強は楽しいですから」とか、「日本に旅行するんです」等、わりとありきたりの答えがほとんどです。でも、個人的に話をしてみると、比較文学を勉強するのに3,4ヶ国語知っていたほうが有利なんだ、とか、日本の文化である太鼓にまず興味を持って、とか人それぞれです。今度、個人用の語彙を導入してあげたいと思います。 それからお食事会で気づいたのは、ほとんどの人が見かけが日本人風だということ。一人西欧風の人もフランス人で、クラスにはアジア系の人が圧倒的に多いです。別のクラスでもスペイン人、イタリア人、メキシコ人等、外国人が多くて、生粋のアメリカ人って外国の文化にあまり興味を持ってないのかなぁ、なんて思ってしまいます。このクラスの白人のアメリカ人は3人で、一人は日本のアニメが大好きな人、あとの二人は日本人の奥さんや奥さんのお友達と日本語で話したいんだそうです。 私はというと、アレ?なんで英語の勉強を続けてるんでしょうか。海外旅行で発した一言が通じたのが面白くて、20代半ばで英会話を始めたんですが、今は面白いというより、もうわからないことだらけで深みにはまるばかりです。日本語でも知らないことが多いのに、外国語だからこれは仕様がないですが、覚える前に諦めて流してしまうことも多々あります。私も生徒さんたちのように動機を設定して、やる気も新たにがんばろう、と思います。 カテゴリ [日本語学校] - trackback- 2008年05月13日 16 07 10 OL生活お疲れさん。。自分の国以外に興味をあまり持たない人、この辺にもたくさんおるよ。そういう人って、あんまし、生まれ育ったところから、外に出て生活したことない人が多いかな。あと英語は、私もこんだけ、アイルに住んでて、いまだにわからんかったりするねん。子供達にいつも日本語でしゃべってるから、よけい英語が下手になっった気がするわ(笑) -- 名無しさん (2008-05-13 17 35 54) ごめん、名前いれわすれた・・なんかいつも投稿失敗してごめん~ -- ぼのぼの (2008-05-13 17 37 36) まんもさんってホント頑張りやさんやなー。偉いでー。 -- 老体まま (2008-05-13 20 53 25) 「見かけが日本人風」って面白いですね。先日友達と話ていた時も、SFSUの日本語をとる学生は、そんな感じ。いわゆるアグレッシブなアメリカ人とはひと味もふた味も違う。面白いですね!何はともあれ、OL生活、お疲れさまでした! -- Bonny (2008-05-14 01 33 28) ぼのぼのさん、名前なくてもわかるよ~。ダンナ様とお子ちゃまたちに話すのに言葉をスイッチするのって大変やろうなぁ。老体ままさん、頑張ってもないけど、毎日気が張ってるのは確かかも。日本に帰ってリラックスしたいなぁ。Bonnyさん、SFSUでもそうですか。面白いですねぇ。中国系の人たちは第三外国語として日本語みたいなアジアの言語を、ヨーロッパ系の人たちはスペイン語の次に中国語をとる人が多いのかもしれませんね。 -- まんも (2008-05-15 03 35 32) 名前 コメント #blognavi
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橘も古泉もらしくないですが、話の中で原作の彼等へ近づく仕様になっています。 ―――――――――― ただ、なんとなく過ぎていく毎日の時間の流れは酷く単調で、あたしはこんな毎日が大嫌いだった。 毎日、毎日歯を磨くことも、お母さんの作った朝ごはんを食べることも、隣の家に住む幼馴染と肩を並べて学校へ向うことも、教室でクラスメイトに挨拶をして、授業が始まれば教科書を広げ黒板を睨むことも、隣の席の子と机を合わせて給食を食べることも、午後の授業が苦痛なほどに眠気を誘うと言うことも、帰りのHRでの先生の無駄話も、週に一回回ってくる掃除の当番も、下校すら同じ道の幼馴染の可哀相なほど背の低さも、帰ってきたあたしを出迎えるお母さんのお帰りなさいのイントネーションも、全てが昨日とも一昨日とも、下手をすれば去年とも変わらないと言う事実に、あたしは正直、飽き飽きしていたのだ。 明日、目が覚めると同時に超能力にも目覚めやしないだろうか。 扉を開けると丁度宇宙人があたしを訪ねてきたところだったりとか。 季節外れに転校生が現れて、しかもその子が失われた未来から漂流してきた未来人だったらいいのに。 そんなことばかり考えていたりすると、やっぱりいつも通りになんとなく、本当になんとなく昨日と同じ一日が終わる。 こんな毎日が大嫌いで大嫌いで、あたしはいつも口をあひるのように尖らせて授業もろくに聞かず、ぼんやり窓の外を見やっていたのだ。 そんな様子のあたしを見る度にこっちが心配になるほど人のいい幼馴染は いつも決まってあの女の子みたいな顔をへにゃっと歪ませた笑いたいのか困りたいのかハッキリしない顔でこう言った。 「京子ちゃん。 それ、いい加減やめないと癖になっちゃうよ。」 この悲しいくらい男の子に見えない背の低い男の子の名前は、古泉一樹。 平凡を誰よりも嫌うあたしの名前は橘京子。 あたしたちは、小さい頃から家が隣同士の幼馴染である。 ☆★☆ 平凡な毎日は小学校から中学に上がっても全く変化の兆しを見せなかった。 ここまで来ると、もし出し惜しみをしているのではないかと勘繰りたくなるほどの変化のなさである。 いや、変化と呼べる物は一応に細々とありはするのだけれど、どれもこれも一般的過ぎて予想の範疇を超えないものばかりなのだ。 成長を見越して少し大きめにあつらわれたブレザーの制服。算数から数学と名を改めた数字の教科。 お昼の時間に給食という物はなくなり、毎日鞄の中に放り込むお弁当箱。 敬語絶対の先輩との関係。 随分と厳しい部活動。 どれもこれも前評判どおりというか、耳にたこが出来るくらい周りが騒いでいた内容のものばかりで中学に入れば、世に溢れる漫画や小説の世界のように何かしらの事件に巻き込まれたりするものだと思っていたあたしはますますあひる口。 あたしの予想を裏切ったというか、予想をしなかった変化はひとつだけ。そのたったひとつの変化に、あたしはやや愕然とした。 その変化に初めて気が付いたのは、中学に入ってから一週間が過ぎたある朝のことだった。 「おはよ、いっちゃん!」 「あ、おはよう。橘さん。」 いつもどおりの時間に家を出ると全く同じタイミングで隣の家から出てきた同じクラスの幼馴染にいつもと同じように挨拶をすれば、いつもどおりの挨拶が返ってくる。それも、あたしが嫌う毎日の平凡の中の一つだった。 帰ってくる挨拶の台詞が「あ、おはよう。 京子ちゃん。」で、あったならば。そして、挨拶の後に続く彼のいつもの台詞は昨日の野球中継の話題であることが殆どだったというのに、その日は違った。 「あのさ、橘さん。その、いっちゃんって呼び方やめてくれないかな。」 「え? なんで? いっちゃんはいっちゃんでしょ。それに、その橘さんって言い方。昨日までは京子ちゃんって呼んでたじゃない。」 「お互い、もう中学生でしょ。いつまでもあだ名やちゃん付けで呼び合うなんておかしいよ。だから、ね。橘さん。」 その時は、なんとなく理不尽に思いながらもこれも自分が望む大きな変化への第一歩とあたしは小さく頷いた。 それから数ヶ月、その変化は着実に大きなものへと変化していった。 しかし、それはあたしが望んだような夢のある超常的変化ではなく、現実的にかつ、悲しいほど静かに私の生活に溶け込んでいく。 いつもの時間に家を出ても、隣の家のドアは開かない。挨拶をすることも、返ってくる挨拶もない。 入学早々、仮入部もそこそこに野球部に入ってしまった幼馴染は朝練があるとかで、朝早くに家を出ているらしい。 あんな小さな体で野球なんて出来るのだろうか。野球のことなんて、これっぽっちも解からないけれど。 下校も、互いの部活動の終了時間が異なるからかここ一ヶ月ぐらいは全く同じにならない。 クラスも同じだというのに、目すら合わない。話しかけても事務的な返答が返ってくるだけで、ほんの数ヶ月前まで、何をするにも一緒だった相手とは思えないほどの変わり様である。 ただ、やはり性格自体はあまり変わらないのか、目の端で捕らえる彼の姿はいつも周りの背の高い級友に小突かれ、彼の小さな体より2回りは大きい漆黒の詰襟服姿であること以外、数ヶ月前となんら変わりがない。 あの、女の子のような線の細い、困ったようなふにゃりとした笑い方だ。それなのに、あたしとの距離は広まるばかりである。 クラスに友達が居ないわけではない。 それでも、まだ知り合ったばかりの相手が多く全てを打ち明けられるほどではない。 不安な時に必要になるのは、あうんで分かり合える深く付き合った相手だけだというのに。 この距離は、何。 家に帰っても隣同士の家の二階にある隣り合わせの互いの部屋へ出入り口だった向こう側の窓にはいつの間にかぶ厚いカーテンがかかっていて、話しかけても、今からそちらへ行くよと言う合図の窓をノックも完全に無視で、耐えられなくなってもう暗記してしまった電話番号を押して、乱暴に受話器を耳に当てると数コール後に 「何の用? 橘さん。」 と、来たもので本当にどうしようもない。取り付く島もない。なんでもない、と言って受話器を置くといつも以上に大きな音がした。 あたし自身は相手のことを性別なんて関係ない親友だと思っていたのに、相手はそうは思っていなかったことを突きつけられたのだ。 あたしが望んでいたのはこんな変化ではない。もっと超常的で、目にはっきり見えたこの先が楽しくあるであろう変化なのに。 ふてくされたあたしが、家族への挨拶もそこそこに寝台へ吸い込まれていったのは、言うまでもない。 その日見た夢はこんな日に限って小さい頃の思い出のものばかりで、同い年とは思えないほど小さな幼馴染を引き連れて探検をしたり、悪さをしたり、怖がりな彼を蛙のおもちゃで脅かしたり、二人並んで、彼が小学校入学の時にお祝いに買ってもらったという天体望遠鏡で星を眺めたり。 ああ、2人して肝試しだとか言って家の近所のお宮の裏林へ探検に出かけて、散々歩きまわって迷子になった挙句、必死で探し出してくれたお互いのお父さんに大目玉食らったこともなったなぁ。 いじめられっこだったいっちゃんをあたしが助けてあげたこともあった。体か小さいから、虐められやすいんだよね。 逆にいっちゃんに助けられたこともあった。怪我をしたあたしを家まで負ぶってくれたこともあった。あたしの方が大きかったのに。 キャッチボールもしたし、おままごともした。男の子の遊びも女の子の遊びも、あたしたちは友達だから、全然気にならなかった。 たった数ヶ月前のことなのに、遠い昔のように感じるのはどうしてだろうか。 いつも一緒で、面白いことをするのも悪いことをするのもずっと一緒で、蛙が苦手で、星と野球が大好きで、無駄な知恵ばっか回って。 あたしはいっちゃんとなら、きっとものすごい大変なことも簡単に出来ると思っていたのに。 女の子だとか男の子だとか、関係なしに。 あたしの周りに何かすごい変化が起こって、それでこの生活がものすごく楽しいものになったらいの一番にいっちゃんを誘う気だったのに。 大切な何かが、消えてなくなってしまう。誰か、誰か、この変化を止めて! 何でもするから! うっすらレム睡眠とノンレム睡眠の間を浮上したり沈下したりしていると、目の端から何かが流れた。 しょっぱい。 もちろん、その時の私がその目が覚めると同時に自らとそして彼に起こる、自分自身が望んだ「超常的変化」を想像できたわけがない。 それでも確実に〝誰か〟は無意識にしろ意識的にしろ、あたし達を選んでいたのだろう。自らの心の内への侵入を許す超能力者として。 それは、悲しみの海に沈んだ私を打ち上げる荒波の様に激しく、月の光の様に静かに、あたしの意識へインストールされた。 ☆★☆ 目を覚ましたあたしがいたのは、見慣れてはいるけれど、見慣れない街の街道の真ん中。そこにぽつんと一人立っている。 周りに人影はない。時間もわからない。朝なのか、昼なのか、夜なのかさえも判らない。なぜなら、そこには太陽も月もないから。 空には雲ひとつない。絵の具を流したような青もなく、ただ、カスタードクリームのような空が広がっている。音も何一つない。 カスタードクリームの空は見慣れた青いものより少し圧迫感があり、この空の、ひいてはこの空間の終わりを感じさせる。閉鎖されている。 無音、カスタードクリームの空、無人、閉鎖された空間。なのに、これが夢でないことははっきりと判った。それだけじゃない。 この空間の意味も、誰が発生させたのかも、この空間への出入りの方法も誰から教わったわけでもないのに手に取るように判った。 ここへ入ることが許されたのがあたしだけじゃないことも、それでもかなり少数の、選ばれた人間であることも、何もかも。 だから、あたしが出たいと思えばすぐに出れる。目を閉じ息をゆっくり大きく吸い込むと、目を開いた先の世界はいつもの朝だった。 他者が無意識に作り出した現実と全く同じ、でも全く違う閉ざされたカスタードクリームの空が覆う空間に自由に出入りできる能力。 これは、超能力と呼んでも支障はないのではないだろうか。あたしは、超能力者になった! 超能力者に選ばれた! 目が覚めると同時に超能力にも目覚めやしないだろうか。 あたしが常に望んでいた決定的超常的変化が、まさか本当になるとは思わなかった。あんなに望んでいたと言うのに半信半疑だったのだ。 しかし、今は違う。はっきり解かる。確信できる。誰にも間違いなんていわせない。たとえそれがいっちゃんであろうとも。 でもまぁ、彼が、あたしの言うことを信じないわけがないのだけれど。 だってあたしは一度も彼に嘘をついたことがないし、彼も私に嘘をついたことはない。 ここ数ヶ月こんなに近くにいるのに遠く接していたけれど、そこだけは絶対に変わりはしなかったから。 だから、あたしは数ヶ月前と同じように隣り合った窓ガラスの向こう側を軽くノックしようとこちら側の窓を開けると、小さく作った拳を軽く上げた。 すると、まるでこちらの気配を読んだかのように硬く閉ざされていた厚いカーテンが音を立てて開いた。 まるでその奇跡のような偶然が、あたしを余計に興奮させる。超能力に目覚めただけじゃない。あの嫌な変化も終わるかもしれない。 「京子ちゃん!」 あの頃と同じ呼び方であたしを呼んだ幼馴染の頬は赤く染まり、その息は荒んでいた。表情は真剣そのもので、彼にしては珍しい。 窓から身を乗り出した肩がわなわなと震えていて、彼の興奮が伝わってくる。 「いっちゃん!」 でも次の瞬間、感極まった私の声を聞くとやはりいつもの困りたいのか笑いたいのか判らないあの顔になった。そう、ふにゃりと。 「京子ちゃん、きょうこちゃん。大丈夫だった!? 灰色の変なところに……」 「灰色? 何のこと? それより聞いて! あたし、超能力に目覚めたの! 選ばれたのよ! 超能力者に! すごい変化だわ! 佐々木さんって人が無意識に作り出したクリーム色の空間に出入りできるの。佐々木さんは神様なのよ。すごいでしょ!」 そして今度は、私の台詞を聞いて真っ青になっていく。口をパクパクさせて、驚いていると同時に怯えてる。なんて忙しい顔なんだろう。 お父さんがリモコンを持ったときのテレビの画面のようにぱちぱちと変わるいっちゃんの顔が、見る見るうちに不思議そうななそれになる。 「佐々木さん? 涼宮さんじゃなくて? 灰色じゃなくて、クリーム色?」 「そうよ、佐々木さんよ。 灰色じゃなくてクリーム色。カスタードクリームみたいな。 もしかしていっちゃんも見たの? いっちゃんも選ばれたの?」 「僕を選んだのは涼宮さんだよ。佐々木さんじゃない。あそこの空は灰色で光すらない。真っ暗さ。 それに、神様かどうかは判らないけど不思議な能力(チカラ)を持っているのは涼宮さんだよ。佐々木さんじゃない。」 彼にしては珍しい断定を表す語尾に思わずむっとなる。今の今まであたしたちの意見が割れることなんてなかった。 あたしの言うことにはいっちゃんは全部納得してくれたし、あたしもいっちゃんの言うことなら全部信じられた。 でも、今回はどうやら違うらしい。いっちゃんは間違ってる。正しいのはあたし。だって、解かってしまうんだもの。 「不思議な能力?」 イライラした口調で続きを促すと、いっちゃんは神妙な顔をして頷く。そして小さく息を吸い込み、似合わない低い声でこう続けた。 「うん。思ったことを、願ったことを本当にする能力。この世界を変えられる能力。」 この世界を変えられる能力! あたしはその言葉にばねの様に反応した! この世界を変えられる能力! 「それは元々、佐々木さんの能力だった!」 「でも、今、その佐々木さんにその能力はあるのかい!? 今現在その能力を持っているのは涼宮さんだ!」 意見が割れたことがないあたしたちにとっては、口喧嘩とは言えど初めての喧嘩がこれだった。これだけは譲れない。 この世界を変えることが出来る能力を元々持っていたのは、佐々木さん。悲しいことに彼女はそれを使うことは望んでいないけれど。 なんでなんだろう。こんな普通すぎる世界、変えてしまえばいいのに。あたしには佐々木さんが解からない。 でも、絶対に能力の正しい持ち主は、佐々木さん。これだけは譲れない。 「涼宮さんはこの世界を変えようとしている! 自分にとってもっと面白い世界にって! 宇宙人や未来人、超能力者がいる世界だ。 なんで、彼女がこんな能力を持っているのかなんて判らないし、そんな世界が正しいのかも判らない。 でも、能力を持っているのは涼宮さんだ。いくら京子ちゃんが相手でも、これだけは譲れない。」 それは相手も同じようで一歩も引こうとしない。あたしたちは互いに互いの部屋の窓から身を乗り出して息を荒げていた。 暫く睨みあって、それでも引こうとしないあたしに向こうの方が溜息をついた。こういう時悔しいけど大人なのはいっちゃんだ。 「……少し落ち着こう。今日は野球部の朝練はないから一緒に学校行こう。その時にゆっくり話そうよ。それでいいだろ? 橘さん。」 それでいいだろ? 橘さん。数ヶ月前のいっちゃんなら、あたしにそんな喋り方はしなかった。おそらくこうだ。「それでいいでしょ、京子ちゃん。」 それにあの、小さい背丈や女の子みたいな顔に似合わない変に低い声! 少し喋らなかった間に彼に一体何があったというのだろう? まるで、男の子のような口調と男の子のような声音に眩暈がした。まるで、ではない。いっちゃんは確かに男の子なのだ。 でも、だからなんだと言うのだろう。あたしが女の子でいっちゃんが男のであることがあたしたちの間を広げているのなら酷く滑稽だ。 今の今まで、ほんの数ヶ月前まであたしたちは全く一緒だった。学校に行くまでも休み時間も放課後も。性別なんて考えたこともなかった。 それなのに、この距離はどうして今更になってあたし達の間に広がっているのだろう。嚥下した甘いはずの玉子焼きの味も判らない。 もう着慣れてしまった。紺のブレザーに袖を通すと、ますます悲しくなる。入学前からお気に入りだったプリーツスカートが憎い。 何で制服はこんなにも男女の差をあからさまに示してしまうのだろう。性別なんてもの、自分が選んだものじゃないのに。 玄関のドアを開けるのがこんなに嫌だったことはないかもしれない。今、このドアを開けるときっと学ラン姿のいっちゃんがいる。 2人で並んで歩くのが怖い。目に見えて自分たちの違いを突きつけられるような気がするから。 「橘さん。行こう。」 意を決してドアを開けると案の定、あたしの家の前で待ち構えていたいっちゃんがいた。詰襟服を一番の上のホックまで律儀に止めて。 彼はあたしの顔を見るなり視線をそらして、学校へと足を進める。あたしはそれに付いていく。今日に限ってツインテールが重い。 歩幅がそう違わないからすぐに追いつくけれど、肩を並べるのが怖くて、彼の一歩後ろを歩いた。 いっちゃんの背中を見るのは、いつ以来だろう。 なんだか、ものすごく遠く、そしてかすかに大きく感じる。制服のせいだろうけれど。 「さっきも言ったけど、僕はいくら橘さんが相手でも、これだけは譲れないよ。能力の正式な持ち主は涼宮さんだ。 今現在、橘さんが言う佐々木さんとやらが能力を有していないことが何よりの証拠さ。そうだろ?」 数学担当の担任教師のような口調で肩越しにあたしを気にしながら、いっちゃんはぴしゃりと言ってのけた。 そのまるで自分が全て正しいと確信しているかのような口調に腹が立って、思わずあたしの口調もきつくなる。 「その涼宮さんが佐々木さんの能力を奪ったのよ! それ以外に考えられないわ!」 あたしは確信しているの。だって解かってしまうんだもの。そう言うと、それは僕もだ。とまたぴしゃりと跳ね返される。 「その証拠はどこにあるんだい? ……まぁ、いい。で、その佐々木さんも世界を変えようとしてるのかい? 宇宙人だの、異世界人だの、未来人だのがいる世界に? それとももっと別の?」 「……それがね、佐々木さんは何も望んでいないの。この世界が変わることを全く望んでいないの。こんな退屈な世界なのに。」 「なら、変化を求めていない佐々木さんに能力は必要ないじゃないか。要らない人が持っていたとしても宝の持ち腐れだろ。 まぁ、宇宙人や未来人、超能力者がうようよいる世界が正しい世界かは、頷きかねるけど。」 「でも、能力の正式な持ち主は佐々木さんよ。……まぁ、あたし個人としては涼宮さんの意見に賛成なんだけどね。」 「橘さんは、宇宙人や未来人、超能力者にいて欲しいのかい? まぁ、昔から君はそういうのが好きだったけれど……。 天体観測をしても、あの星に宇宙人はいるの? だったものなぁ……。あと、超能力って努力でどうにかなるかしら、とかさ。」 「なによ。いっちゃんだって、タイムトラベルしてみたいとか言ってたじゃない。」 「なに言ってんの、タイムトラベルはロマンでしょ! タイムパラドックス発生の流れを想像するとワクワクしないかい?」 「そんなの、いっちゃんだけでしょ。」 「そんなことないよ、原田も興味あるって言ってたし。あーでも、宇宙人もイイなぁ。 地球人と同じような姿をしているとは限らないよね。下手をすると有機生命体ですらないかも。」 「それって、宇宙人って言う?」 「なんて言うかさ、情報を統合して思念する力があればそれで知的生命体って言えるんじゃない? よく解かんないけど。」 「解かんないのに言わないでよ。こっちは余計に解からないじゃないの。」 いっちゃんとこんな風に話をするのは久しぶりだった。30分以上かかる学校までの道のりが短く感じる。 あ、と言えばうん、で返ってくるこの会話は随分と楽で、1を言うだけで10が伝わると言うのは本当に安心感のあるものだ。 あたしといっちゃんの関係は、何の滞りもなく数ヶ月前そのものに戻っていく。まるでこれまでの数ヶ月が嘘のように。 それがほんの少しの間でも、永遠でも、この変化を止めてくれた新しい変化にあたしは感謝したい。 佐々木さんでも涼宮さんでも、どっちでも良い。あたし達を元に戻してくれてありがとう。心からそう思う。 もしかすると、2人はこのことが解かってあたしたちをそれぞれ選んでくれたのかな。 変化を求める涼宮さんが変化を求めないいっちゃんを、変化を求めない佐々木さんが常に変化を求めているあたしを。 2人は神様なのだから、あたしたちを元通りにするのもこんなに簡単にやってのけてくれたんだ。いくら感謝してもし足りないな。 これから先、きっとあたし達は互いとは全然違う人を好きになって、それぞれの人生を歩むんだって事は解かってる。 それでも、互いのことをずっと友達だと思っていられる、背中を預け合える相手でいられたらいいなって思う。 何か困ったことがあったらまず最初に相談する相手。そう、あたしは一生いっちゃんと親友でいたい。 「なんか変だよね。最近ずっと喋らなかったのに、久しぶりに話す内容がこんなのだなんて。」 いつの間にか、肩を並べて歩いていたいっちゃんの呟きが耳に届いた。さりげなく、歩幅を合わせてくれたのだろうか。 「なによ、いっちゃんのほうが一方的にあたしのこと避けてたんでしょ。」 「だから、そのいっちゃんって呼び方やめてよ。せめて、古泉君とかさぁ。 橘さんがそんな呼び方するから僕たちクラスで誤解されてるの知らないの?」 少し呆れたような目線を寄越すいっちゃんの目線がまっすぐあたしの目に付き刺さる。 この子は小さい頃から「人の目を見て話せ」って口酸っぱく言われてるから、絶対に人の目を見て話すのだが、 そのせいで会話をしている相手との物理的距離がつかめないのか、随分と顔を近づけて話す癖がある。 その癖があらぬ誤解を男女問わずに生んでいることを本人は気づいていない。 どうせ、彼の言う誤解もその類だろう。そんなことを考えながら、何にも知らない風に誤解? どんな? と聞き返すと、 いっちゃんは言いにくそうにいったん視線をそらしてから、やっぱりこれまた言いにくそうに吐き棄てるかのごとくこう言った。 「僕と、橘さんが付き合ってるって。」 ぷ。いっちゃんが吐き捨てた噂の正体に思わずあたしは噴出す。付き合う? あたしといっちゃんが? ありえない。 「ちょ、笑い事!? おもっきり根も葉もない誤解だよ、これ。」 「いや、だって、ありえな……ぷぷっ。」 「そこまで笑う!? いや、確かにありえないけど! って、いやいや笑いすぎだから! ……なんか、いっつも一緒にいてあだ名や下の名前で呼び合うからそう見えるんだってさ。」 「……それ言ったら野球部の原田くんと斉藤くんも付き合ってることになるわよ。あの子達もあだ名で呼び合ってるじゃない。」 「僕たちが男と女だからでしょ。ほら、この時期って皆そういうのに興味深々だから。」 「その言い方だといっちゃん中学生じゃないみたい。でも確かに、いっちゃんが好きなのは長谷川さんみたいな大人しげなタイプだもんね。 ちょっと無口な文学少女っぽい感じの。あと、メガネ好きでしょ。で、小柄でショートカット。違う?」 あたしが挙げた隣のクラスの文学少女の名前と、彼女も当てはまるいっちゃんの判り易い趣味を羅列すると、 いっちゃんの顔色は見る見る赤くなったり青くなったりする。リトマス試験紙みたい。しかし、わかりやすいなぁ。 「何で知ってんの!? 誰から聞いたの!?」 「見てれば判るよ。何年友達やってんの。」 最近はあまり話さなかったけど、あたしはいっちゃんのことなら大体は判る。好きなものから嫌いなものまで。 でも、それは友達だからであたしはいっちゃんを一度も男の子として見たことがない。 見る必要がないから。あたし達は友達であってそれ以上でもそれ以下でもない。それ以上でもそれ以下でもいけない。 「しっかし、その丸坊主似合ってないにも程があるわ。ね、野球部員って本当にどうしても坊主頭じゃなくちゃいけないの?」 「そんなことないけど、帽子被ったら邪魔だし……、それに先輩達もみんな坊主だしなぁ。」 でも、似合わないんだもの。と笑うと、そこまで笑う!? そう少し声を荒げた幼馴染の方を少し見ると、視線をこちらに向けながらも不服そうに頬を膨らましている。 そういうところが男の子らしくないんだけれど、気がつかないのかなぁ。 目線だって女の子のあたしと全く一緒……そこまで考えてハッとした。 目線が一緒? 数ヶ月前まで、あたしの方が見下ろしてたくらいなのに? そう言えば、さっきから聞こえてくる彼が口にした台詞は妙な感じに耳に低く感じる。なんていうのか、中途半端に。 「……いっちゃん、身長、伸びた?」 「だから、そのいっちゃんって言うのやめてよ……。身長は、まぁ、一応伸びたけど……」 「何センチ!? 何センチ伸びたの!?」 「な、何? そんな大声出して……5センチだよ、5センチ。昨日、保健室の掃除でそん時ついでに測ったから間違いない。」 「ええっ!? 入学してすぐの身体測定から? 5センチも? 3ヶ月も経ってないじゃない! ずるい!」 「ずるいって何!? 伸びたんだからしょうがないでしょ! 京子ちゃんは変わらないの?」 「身長なんて1、2ヶ月で早々伸びるもんじゃないの! なんか声も変だし……」 「声変わりぐらいするよ、僕だって!」 「そんな、男の子じゃないんだから。」 「ちょ、京子ちゃん!? 僕、男だからね!? 判ってると思うけど、僕男だからね!?」 解かってるって。と軽くあしらうともう、とまた頬を膨らませる幼馴染を横目で確認しながら、あたしは考える。 あたしが少しずつ女の子になっている様に、いっちゃんも確実に男の子になってる。それは、仕方のないことだと思う。 この変化もあたしが小学校の頃、耳にタコが出来るくらいいろんな所で聞いたもののうちの一つだ。 でも、この変化がいくらあたし達を外見的に変えてしまったとしても、根本はあたし達はあたし達のままだ。何も変わらない。 変わるとしても、それはこの変化のせいで変わるのではなく、人としての道のりのうちに変わっていくのだろう。 一緒に、変わっていけたら良いな。もっと大人になって、おそらくあたし達は全然タイプの違う相手を好きになる。 その時でも、そんな時になってもあたし達は友達だって胸を張っていえるような関係でいたい。そういう人間になりたい。 男女の間に友情なんてありえないなんていう人もいるかもしれない。でも、現にここに、あたし達の間に友情は確かにある。 「さっきのさ、あたし達が付き合ってるとか付き合ってないかなんて噂。別にどうでもいいんじゃない? 言いたい奴には言わせておけばいいの。いつか飽きるよ。そんな人たちにどうこう言われるようなこと、何もないんだし。」 「そりゃ、僕は別にどうでもいいけど……、京子ちゃんはそれでいいの?」 「……もしかして、あたしに変な気使って避けてたの?」 「そういう訳じゃないけど、僕の変な噂立てられたら迷惑かなって思ってさ……」 「それを変な気を使うって言うの。」 ごめん、と小さく頭を下げる幼馴染にうむ、それでよろしい。と満足げに頷いたあの時のあたしには、あたし達の友情はこれから先も確かなものだと信じていた。 例え、与えられた変化の発信源が異なる人物でも、その人が作り出す世界の色が全く違っていても、 あたし達の関係に亀裂や決別は無縁のものだと思い込んでいたのだ。この変化の重大さにも、この先の展開も、あの閉ざされた世界の意味も、目をそらしていたのかもしれない。 その日の放課後、あたし達の元にそれぞれと同じ思想を、否、直感を抱いたそれぞれの集団の代表が訪れた。 それが、あたしたちをここまで変えてしまうだなんて、誰が想像出来ただろう。 それが、あたしたちを引き裂くことになるだなんて、誰が決めたというのだろう。 次の日から、いっちゃんの様子が少しずつ、しかし、確実におかしくなっていった。 <続く>
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橘も古泉もらしくないですが、話の中で原作の彼等へ近づく仕様になっています。 ―――――――――― ただ、なんとなく過ぎていく毎日の時間の流れは酷く単調で、あたしはこんな毎日が大嫌いだった。 毎日、毎日歯を磨くことも、お母さんの作った朝ごはんを食べることも、隣の家に住む幼馴染と肩を並べて学校へ向うことも、教室でクラスメイトに挨拶をして、授業が始まれば教科書を広げ黒板を睨むことも、隣の席の子と机を合わせて給食を食べることも、午後の授業が苦痛なほどに眠気を誘うと言うことも、帰りのHRでの先生の無駄話も、週に一回回ってくる掃除の当番も、下校すら同じ道の幼馴染の可哀相なほど背の低さも、帰ってきたあたしを出迎えるお母さんのお帰りなさいのイントネーションも、全てが昨日とも一昨日とも、下手をすれば去年とも変わらないと言う事実に、あたしは正直、飽き飽きしていたのだ。 明日、目が覚めると同時に超能力にも目覚めやしないだろうか。 扉を開けると丁度宇宙人があたしを訪ねてきたところだったりとか。 季節外れに転校生が現れて、しかもその子が失われた未来から漂流してきた未来人だったらいいのに。 そんなことばかり考えていたりすると、やっぱりいつも通りになんとなく、本当になんとなく昨日と同じ一日が終わる。 こんな毎日が大嫌いで大嫌いで、あたしはいつも口をあひるのように尖らせて授業もろくに聞かず、ぼんやり窓の外を見やっていたのだ。 そんな様子のあたしを見る度にこっちが心配になるほど人のいい幼馴染は いつも決まってあの女の子みたいな顔をへにゃっと歪ませた笑いたいのか困りたいのかハッキリしない顔でこう言った。 「京子ちゃん。 それ、いい加減やめないと癖になっちゃうよ。」 この悲しいくらい男の子に見えない背の低い男の子の名前は、古泉一樹。 平凡を誰よりも嫌うあたしの名前は橘京子。 あたしたちは、小さい頃から家が隣同士の幼馴染である。 ☆★☆ 平凡な毎日は小学校から中学に上がっても全く変化の兆しを見せなかった。 ここまで来ると、もし出し惜しみをしているのではないかと勘繰りたくなるほどの変化のなさである。 いや、変化と呼べる物は一応に細々とありはするのだけれど、どれもこれも一般的過ぎて予想の範疇を超えないものばかりなのだ。 成長を見越して少し大きめにあつらわれたブレザーの制服。算数から数学と名を改めた数字の教科。 お昼の時間に給食という物はなくなり、毎日鞄の中に放り込むお弁当箱。 敬語絶対の先輩との関係。 随分と厳しい部活動。 どれもこれも前評判どおりというか、耳にたこが出来るくらい周りが騒いでいた内容のものばかりで中学に入れば、世に溢れる漫画や小説の世界のように何かしらの事件に巻き込まれたりするものだと思っていたあたしはますますあひる口。 あたしの予想を裏切ったというか、予想をしなかった変化はひとつだけ。そのたったひとつの変化に、あたしはやや愕然とした。 その変化に初めて気が付いたのは、中学に入ってから一週間が過ぎたある朝のことだった。 「おはよ、いっちゃん!」 「あ、おはよう。橘さん。」 いつもどおりの時間に家を出ると全く同じタイミングで隣の家から出てきた同じクラスの幼馴染にいつもと同じように挨拶をすれば、いつもどおりの挨拶が返ってくる。それも、あたしが嫌う毎日の平凡の中の一つだった。 帰ってくる挨拶の台詞が「あ、おはよう。 京子ちゃん。」で、あったならば。そして、挨拶の後に続く彼のいつもの台詞は昨日の野球中継の話題であることが殆どだったというのに、その日は違った。 「あのさ、橘さん。その、いっちゃんって呼び方やめてくれないかな。」 「え? なんで? いっちゃんはいっちゃんでしょ。それに、その橘さんって言い方。昨日までは京子ちゃんって呼んでたじゃない。」 「お互い、もう中学生でしょ。いつまでもあだ名やちゃん付けで呼び合うなんておかしいよ。だから、ね。橘さん。」 その時は、なんとなく理不尽に思いながらもこれも自分が望む大きな変化への第一歩とあたしは小さく頷いた。 それから数ヶ月、その変化は着実に大きなものへと変化していった。 しかし、それはあたしが望んだような夢のある超常的変化ではなく、現実的にかつ、悲しいほど静かに私の生活に溶け込んでいく。 いつもの時間に家を出ても、隣の家のドアは開かない。挨拶をすることも、返ってくる挨拶もない。 入学早々、仮入部もそこそこに野球部に入ってしまった幼馴染は朝練があるとかで、朝早くに家を出ているらしい。 あんな小さな体で野球なんて出来るのだろうか。野球のことなんて、これっぽっちも解からないけれど。 下校も、互いの部活動の終了時間が異なるからかここ一ヶ月ぐらいは全く同じにならない。 クラスも同じだというのに、目すら合わない。話しかけても事務的な返答が返ってくるだけで、ほんの数ヶ月前まで、何をするにも一緒だった相手とは思えないほどの変わり様である。 ただ、やはり性格自体はあまり変わらないのか、目の端で捕らえる彼の姿はいつも周りの背の高い級友に小突かれ、彼の小さな体より2回りは大きい漆黒の詰襟服姿であること以外、数ヶ月前となんら変わりがない。 あの、女の子のような線の細い、困ったようなふにゃりとした笑い方だ。それなのに、あたしとの距離は広まるばかりである。 クラスに友達が居ないわけではない。 それでも、まだ知り合ったばかりの相手が多く全てを打ち明けられるほどではない。 不安な時に必要になるのは、あうんで分かり合える深く付き合った相手だけだというのに。 この距離は、何。 家に帰っても隣同士の家の二階にある隣り合わせの互いの部屋へ出入り口だった向こう側の窓にはいつの間にかぶ厚いカーテンがかかっていて、話しかけても、今からそちらへ行くよと言う合図の窓をノックも完全に無視で、耐えられなくなってもう暗記してしまった電話番号を押して、乱暴に受話器を耳に当てると数コール後に 「何の用? 橘さん。」 と、来たもので本当にどうしようもない。取り付く島もない。なんでもない、と言って受話器を置くといつも以上に大きな音がした。 あたし自身は相手のことを性別なんて関係ない親友だと思っていたのに、相手はそうは思っていなかったことを突きつけられたのだ。 あたしが望んでいたのはこんな変化ではない。もっと超常的で、目にはっきり見えたこの先が楽しくあるであろう変化なのに。 ふてくされたあたしが、家族への挨拶もそこそこに寝台へ吸い込まれていったのは、言うまでもない。 その日見た夢はこんな日に限って小さい頃の思い出のものばかりで、同い年とは思えないほど小さな幼馴染を引き連れて探検をしたり、悪さをしたり、怖がりな彼を蛙のおもちゃで脅かしたり、二人並んで、彼が小学校入学の時にお祝いに買ってもらったという天体望遠鏡で星を眺めたり。 ああ、2人して肝試しだとか言って家の近所のお宮の裏林へ探検に出かけて、散々歩きまわって迷子になった挙句、必死で探し出してくれたお互いのお父さんに大目玉食らったこともなったなぁ。 いじめられっこだったいっちゃんをあたしが助けてあげたこともあった。体か小さいから、虐められやすいんだよね。 逆にいっちゃんに助けられたこともあった。怪我をしたあたしを家まで負ぶってくれたこともあった。あたしの方が大きかったのに。 キャッチボールもしたし、おままごともした。男の子の遊びも女の子の遊びも、あたしたちは友達だから、全然気にならなかった。 たった数ヶ月前のことなのに、遠い昔のように感じるのはどうしてだろうか。 いつも一緒で、面白いことをするのも悪いことをするのもずっと一緒で、蛙が苦手で、星と野球が大好きで、無駄な知恵ばっか回って。 あたしはいっちゃんとなら、きっとものすごい大変なことも簡単に出来ると思っていたのに。 女の子だとか男の子だとか、関係なしに。 あたしの周りに何かすごい変化が起こって、それでこの生活がものすごく楽しいものになったらいの一番にいっちゃんを誘う気だったのに。 大切な何かが、消えてなくなってしまう。誰か、誰か、この変化を止めて! 何でもするから! うっすらレム睡眠とノンレム睡眠の間を浮上したり沈下したりしていると、目の端から何かが流れた。 しょっぱい。 もちろん、その時の私がその目が覚めると同時に自らとそして彼に起こる、自分自身が望んだ「超常的変化」を想像できたわけがない。 それでも確実に〝誰か〟は無意識にしろ意識的にしろ、あたし達を選んでいたのだろう。自らの心の内への侵入を許す超能力者として。 それは、悲しみの海に沈んだ私を打ち上げる荒波の様に激しく、月の光の様に静かに、あたしの意識へインストールされた。 ☆★☆ 目を覚ましたあたしがいたのは、見慣れてはいるけれど、見慣れない街の街道の真ん中。そこにぽつんと一人立っている。 周りに人影はない。時間もわからない。朝なのか、昼なのか、夜なのかさえも判らない。なぜなら、そこには太陽も月もないから。 空には雲ひとつない。絵の具を流したような青もなく、ただ、カスタードクリームのような空が広がっている。音も何一つない。 カスタードクリームの空は見慣れた青いものより少し圧迫感があり、この空の、ひいてはこの空間の終わりを感じさせる。閉鎖されている。 無音、カスタードクリームの空、無人、閉鎖された空間。なのに、これが夢でないことははっきりと判った。それだけじゃない。 この空間の意味も、誰が発生させたのかも、この空間への出入りの方法も誰から教わったわけでもないのに手に取るように判った。 ここへ入ることが許されたのがあたしだけじゃないことも、それでもかなり少数の、選ばれた人間であることも、何もかも。 だから、あたしが出たいと思えばすぐに出れる。目を閉じ息をゆっくり大きく吸い込むと、目を開いた先の世界はいつもの朝だった。 他者が無意識に作り出した現実と全く同じ、でも全く違う閉ざされたカスタードクリームの空が覆う空間に自由に出入りできる能力。 これは、超能力と呼んでも支障はないのではないだろうか。あたしは、超能力者になった! 超能力者に選ばれた! 目が覚めると同時に超能力にも目覚めやしないだろうか。 あたしが常に望んでいた決定的超常的変化が、まさか本当になるとは思わなかった。あんなに望んでいたと言うのに半信半疑だったのだ。 しかし、今は違う。はっきり解かる。確信できる。誰にも間違いなんていわせない。たとえそれがいっちゃんであろうとも。 でもまぁ、彼が、あたしの言うことを信じないわけがないのだけれど。 だってあたしは一度も彼に嘘をついたことがないし、彼も私に嘘をついたことはない。 ここ数ヶ月こんなに近くにいるのに遠く接していたけれど、そこだけは絶対に変わりはしなかったから。 だから、あたしは数ヶ月前と同じように隣り合った窓ガラスの向こう側を軽くノックしようとこちら側の窓を開けると、小さく作った拳を軽く上げた。 すると、まるでこちらの気配を読んだかのように硬く閉ざされていた厚いカーテンが音を立てて開いた。 まるでその奇跡のような偶然が、あたしを余計に興奮させる。超能力に目覚めただけじゃない。あの嫌な変化も終わるかもしれない。 「京子ちゃん!」 あの頃と同じ呼び方であたしを呼んだ幼馴染の頬は赤く染まり、その息は荒んでいた。表情は真剣そのもので、彼にしては珍しい。 窓から身を乗り出した肩がわなわなと震えていて、彼の興奮が伝わってくる。 「いっちゃん!」 でも次の瞬間、感極まった私の声を聞くとやはりいつもの困りたいのか笑いたいのか判らないあの顔になった。そう、ふにゃりと。 「京子ちゃん、きょうこちゃん。大丈夫だった!? 灰色の変なところに……」 「灰色? 何のこと? それより聞いて! あたし、超能力に目覚めたの! 選ばれたのよ! 超能力者に! すごい変化だわ! 佐々木さんって人が無意識に作り出したクリーム色の空間に出入りできるの。佐々木さんは神様なのよ。すごいでしょ!」 そして今度は、私の台詞を聞いて真っ青になっていく。口をパクパクさせて、驚いていると同時に怯えてる。なんて忙しい顔なんだろう。 お父さんがリモコンを持ったときのテレビの画面のようにぱちぱちと変わるいっちゃんの顔が、見る見るうちに不思議そうななそれになる。 「佐々木さん? 涼宮さんじゃなくて? 灰色じゃなくて、クリーム色?」 「そうよ、佐々木さんよ。 灰色じゃなくてクリーム色。カスタードクリームみたいな。 もしかしていっちゃんも見たの? いっちゃんも選ばれたの?」 「僕を選んだのは涼宮さんだよ。佐々木さんじゃない。あそこの空は灰色で光すらない。真っ暗さ。 それに、神様かどうかは判らないけど不思議な能力(チカラ)を持っているのは涼宮さんだよ。佐々木さんじゃない。」 彼にしては珍しい断定を表す語尾に思わずむっとなる。今の今まであたしたちの意見が割れることなんてなかった。 あたしの言うことにはいっちゃんは全部納得してくれたし、あたしもいっちゃんの言うことなら全部信じられた。 でも、今回はどうやら違うらしい。いっちゃんは間違ってる。正しいのはあたし。だって、解かってしまうんだもの。 「不思議な能力?」 イライラした口調で続きを促すと、いっちゃんは神妙な顔をして頷く。そして小さく息を吸い込み、似合わない低い声でこう続けた。 「うん。思ったことを、願ったことを本当にする能力。この世界を変えられる能力。」 この世界を変えられる能力! あたしはその言葉にばねの様に反応した! この世界を変えられる能力! 「それは元々、佐々木さんの能力だった!」 「でも、今、その佐々木さんにその能力はあるのかい!? 今現在その能力を持っているのは涼宮さんだ!」 意見が割れたことがないあたしたちにとっては、口喧嘩とは言えど初めての喧嘩がこれだった。これだけは譲れない。 この世界を変えることが出来る能力を元々持っていたのは、佐々木さん。悲しいことに彼女はそれを使うことは望んでいないけれど。 なんでなんだろう。こんな普通すぎる世界、変えてしまえばいいのに。あたしには佐々木さんが解からない。 でも、絶対に能力の正しい持ち主は、佐々木さん。これだけは譲れない。 「涼宮さんはこの世界を変えようとしている! 自分にとってもっと面白い世界にって! 宇宙人や未来人、超能力者がいる世界だ。 なんで、彼女がこんな能力を持っているのかなんて判らないし、そんな世界が正しいのかも判らない。 でも、能力を持っているのは涼宮さんだ。いくら京子ちゃんが相手でも、これだけは譲れない。」 それは相手も同じようで一歩も引こうとしない。あたしたちは互いに互いの部屋の窓から身を乗り出して息を荒げていた。 暫く睨みあって、それでも引こうとしないあたしに向こうの方が溜息をついた。こういう時悔しいけど大人なのはいっちゃんだ。 「……少し落ち着こう。今日は野球部の朝練はないから一緒に学校行こう。その時にゆっくり話そうよ。それでいいだろ? 橘さん。」 それでいいだろ? 橘さん。数ヶ月前のいっちゃんなら、あたしにそんな喋り方はしなかった。おそらくこうだ。「それでいいでしょ、京子ちゃん。」 それにあの、小さい背丈や女の子みたいな顔に似合わない変に低い声! 少し喋らなかった間に彼に一体何があったというのだろう? まるで、男の子のような口調と男の子のような声音に眩暈がした。まるで、ではない。いっちゃんは確かに男の子なのだ。 でも、だからなんだと言うのだろう。あたしが女の子でいっちゃんが男のであることがあたしたちの間を広げているのなら酷く滑稽だ。 今の今まで、ほんの数ヶ月前まであたしたちは全く一緒だった。学校に行くまでも休み時間も放課後も。性別なんて考えたこともなかった。 それなのに、この距離はどうして今更になってあたし達の間に広がっているのだろう。嚥下した甘いはずの玉子焼きの味も判らない。 もう着慣れてしまった。紺のブレザーに袖を通すと、ますます悲しくなる。入学前からお気に入りだったプリーツスカートが憎い。 何で制服はこんなにも男女の差をあからさまに示してしまうのだろう。性別なんてもの、自分が選んだものじゃないのに。 玄関のドアを開けるのがこんなに嫌だったことはないかもしれない。今、このドアを開けるときっと学ラン姿のいっちゃんがいる。 2人で並んで歩くのが怖い。目に見えて自分たちの違いを突きつけられるような気がするから。 「橘さん。行こう。」 意を決してドアを開けると案の定、あたしの家の前で待ち構えていたいっちゃんがいた。詰襟服を一番の上のホックまで律儀に止めて。 彼はあたしの顔を見るなり視線をそらして、学校へと足を進める。あたしはそれに付いていく。今日に限ってツインテールが重い。 歩幅がそう違わないからすぐに追いつくけれど、肩を並べるのが怖くて、彼の一歩後ろを歩いた。 いっちゃんの背中を見るのは、いつ以来だろう。 なんだか、ものすごく遠く、そしてかすかに大きく感じる。制服のせいだろうけれど。 「さっきも言ったけど、僕はいくら橘さんが相手でも、これだけは譲れないよ。能力の正式な持ち主は涼宮さんだ。 今現在、橘さんが言う佐々木さんとやらが能力を有していないことが何よりの証拠さ。そうだろ?」 数学担当の担任教師のような口調で肩越しにあたしを気にしながら、いっちゃんはぴしゃりと言ってのけた。 そのまるで自分が全て正しいと確信しているかのような口調に腹が立って、思わずあたしの口調もきつくなる。 「その涼宮さんが佐々木さんの能力を奪ったのよ! それ以外に考えられないわ!」 あたしは確信しているの。だって解かってしまうんだもの。そう言うと、それは僕もだ。とまたぴしゃりと跳ね返される。 「その証拠はどこにあるんだい? ……まぁ、いい。で、その佐々木さんも世界を変えようとしてるのかい? 宇宙人だの、異世界人だの、未来人だのがいる世界に? それとももっと別の?」 「……それがね、佐々木さんは何も望んでいないの。この世界が変わることを全く望んでいないの。こんな退屈な世界なのに。」 「なら、変化を求めていない佐々木さんに能力は必要ないじゃないか。要らない人が持っていたとしても宝の持ち腐れだろ。 まぁ、宇宙人や未来人、超能力者がうようよいる世界が正しい世界かは、頷きかねるけど。」 「でも、能力の正式な持ち主は佐々木さんよ。……まぁ、あたし個人としては涼宮さんの意見に賛成なんだけどね。」 「橘さんは、宇宙人や未来人、超能力者にいて欲しいのかい? まぁ、昔から君はそういうのが好きだったけれど……。 天体観測をしても、あの星に宇宙人はいるの? だったものなぁ……。あと、超能力って努力でどうにかなるかしら、とかさ。」 「なによ。いっちゃんだって、タイムトラベルしてみたいとか言ってたじゃない。」 「なに言ってんの、タイムトラベルはロマンでしょ! タイムパラドックス発生の流れを想像するとワクワクしないかい?」 「そんなの、いっちゃんだけでしょ。」 「そんなことないよ、原田も興味あるって言ってたし。あーでも、宇宙人もイイなぁ。 地球人と同じような姿をしているとは限らないよね。下手をすると有機生命体ですらないかも。」 「それって、宇宙人って言う?」 「なんて言うかさ、情報を統合して思念する力があればそれで知的生命体って言えるんじゃない? よく解かんないけど。」 「解かんないのに言わないでよ。こっちは余計に解からないじゃないの。」 いっちゃんとこんな風に話をするのは久しぶりだった。30分以上かかる学校までの道のりが短く感じる。 あ、と言えばうん、で返ってくるこの会話は随分と楽で、1を言うだけで10が伝わると言うのは本当に安心感のあるものだ。 あたしといっちゃんの関係は、何の滞りもなく数ヶ月前そのものに戻っていく。まるでこれまでの数ヶ月が嘘のように。 それがほんの少しの間でも、永遠でも、この変化を止めてくれた新しい変化にあたしは感謝したい。 佐々木さんでも涼宮さんでも、どっちでも良い。あたし達を元に戻してくれてありがとう。心からそう思う。 もしかすると、2人はこのことが解かってあたしたちをそれぞれ選んでくれたのかな。 変化を求める涼宮さんが変化を求めないいっちゃんを、変化を求めない佐々木さんが常に変化を求めているあたしを。 2人は神様なのだから、あたしたちを元通りにするのもこんなに簡単にやってのけてくれたんだ。いくら感謝してもし足りないな。 これから先、きっとあたし達は互いとは全然違う人を好きになって、それぞれの人生を歩むんだって事は解かってる。 それでも、互いのことをずっと友達だと思っていられる、背中を預け合える相手でいられたらいいなって思う。 何か困ったことがあったらまず最初に相談する相手。そう、あたしは一生いっちゃんと親友でいたい。 「なんか変だよね。最近ずっと喋らなかったのに、久しぶりに話す内容がこんなのだなんて。」 いつの間にか、肩を並べて歩いていたいっちゃんの呟きが耳に届いた。さりげなく、歩幅を合わせてくれたのだろうか。 「なによ、いっちゃんのほうが一方的にあたしのこと避けてたんでしょ。」 「だから、そのいっちゃんって呼び方やめてよ。せめて、古泉君とかさぁ。 橘さんがそんな呼び方するから僕たちクラスで誤解されてるの知らないの?」 少し呆れたような目線を寄越すいっちゃんの目線がまっすぐあたしの目に付き刺さる。 この子は小さい頃から「人の目を見て話せ」って口酸っぱく言われてるから、絶対に人の目を見て話すのだが、 そのせいで会話をしている相手との物理的距離がつかめないのか、随分と顔を近づけて話す癖がある。 その癖があらぬ誤解を男女問わずに生んでいることを本人は気づいていない。 どうせ、彼の言う誤解もその類だろう。そんなことを考えながら、何にも知らない風に誤解? どんな? と聞き返すと、 いっちゃんは言いにくそうにいったん視線をそらしてから、やっぱりこれまた言いにくそうに吐き棄てるかのごとくこう言った。 「僕と、橘さんが付き合ってるって。」 ぷ。いっちゃんが吐き捨てた噂の正体に思わずあたしは噴出す。付き合う? あたしといっちゃんが? ありえない。 「ちょ、笑い事!? おもっきり根も葉もない誤解だよ、これ。」 「いや、だって、ありえな……ぷぷっ。」 「そこまで笑う!? いや、確かにありえないけど! って、いやいや笑いすぎだから! ……なんか、いっつも一緒にいてあだ名や下の名前で呼び合うからそう見えるんだってさ。」 「……それ言ったら野球部の原田くんと斉藤くんも付き合ってることになるわよ。あの子達もあだ名で呼び合ってるじゃない。」 「僕たちが男と女だからでしょ。ほら、この時期って皆そういうのに興味深々だから。」 「その言い方だといっちゃん中学生じゃないみたい。でも確かに、いっちゃんが好きなのは長谷川さんみたいな大人しげなタイプだもんね。 ちょっと無口な文学少女っぽい感じの。あと、メガネ好きでしょ。で、小柄でショートカット。違う?」 あたしが挙げた隣のクラスの文学少女の名前と、彼女も当てはまるいっちゃんの判り易い趣味を羅列すると、 いっちゃんの顔色は見る見る赤くなったり青くなったりする。リトマス試験紙みたい。しかし、わかりやすいなぁ。 「何で知ってんの!? 誰から聞いたの!?」 「見てれば判るよ。何年友達やってんの。」 最近はあまり話さなかったけど、あたしはいっちゃんのことなら大体は判る。好きなものから嫌いなものまで。 でも、それは友達だからであたしはいっちゃんを一度も男の子として見たことがない。 見る必要がないから。あたし達は友達であってそれ以上でもそれ以下でもない。それ以上でもそれ以下でもいけない。 「しっかし、その丸坊主似合ってないにも程があるわ。ね、野球部員って本当にどうしても坊主頭じゃなくちゃいけないの?」 「そんなことないけど、帽子被ったら邪魔だし……、それに先輩達もみんな坊主だしなぁ。」 でも、似合わないんだもの。と笑うと、そこまで笑う!? そう少し声を荒げた幼馴染の方を少し見ると、視線をこちらに向けながらも不服そうに頬を膨らましている。 そういうところが男の子らしくないんだけれど、気がつかないのかなぁ。 目線だって女の子のあたしと全く一緒……そこまで考えてハッとした。 目線が一緒? 数ヶ月前まで、あたしの方が見下ろしてたくらいなのに? そう言えば、さっきから聞こえてくる彼が口にした台詞は妙な感じに耳に低く感じる。なんていうのか、中途半端に。 「……いっちゃん、身長、伸びた?」 「だから、そのいっちゃんって言うのやめてよ……。身長は、まぁ、一応伸びたけど……」 「何センチ!? 何センチ伸びたの!?」 「な、何? そんな大声出して……5センチだよ、5センチ。昨日、保健室の掃除でそん時ついでに測ったから間違いない。」 「ええっ!? 入学してすぐの身体測定から? 5センチも? 3ヶ月も経ってないじゃない! ずるい!」 「ずるいって何!? 伸びたんだからしょうがないでしょ! 京子ちゃんは変わらないの?」 「身長なんて1、2ヶ月で早々伸びるもんじゃないの! なんか声も変だし……」 「声変わりぐらいするよ、僕だって!」 「そんな、男の子じゃないんだから。」 「ちょ、京子ちゃん!? 僕、男だからね!? 判ってると思うけど、僕男だからね!?」 解かってるって。と軽くあしらうともう、とまた頬を膨らませる幼馴染を横目で確認しながら、あたしは考える。 あたしが少しずつ女の子になっている様に、いっちゃんも確実に男の子になってる。それは、仕方のないことだと思う。 この変化もあたしが小学校の頃、耳にタコが出来るくらいいろんな所で聞いたもののうちの一つだ。 でも、この変化がいくらあたし達を外見的に変えてしまったとしても、根本はあたし達はあたし達のままだ。何も変わらない。 変わるとしても、それはこの変化のせいで変わるのではなく、人としての道のりのうちに変わっていくのだろう。 一緒に、変わっていけたら良いな。もっと大人になって、おそらくあたし達は全然タイプの違う相手を好きになる。 その時でも、そんな時になってもあたし達は友達だって胸を張っていえるような関係でいたい。そういう人間になりたい。 男女の間に友情なんてありえないなんていう人もいるかもしれない。でも、現にここに、あたし達の間に友情は確かにある。 「さっきのさ、あたし達が付き合ってるとか付き合ってないかなんて噂。別にどうでもいいんじゃない? 言いたい奴には言わせておけばいいの。いつか飽きるよ。そんな人たちにどうこう言われるようなこと、何もないんだし。」 「そりゃ、僕は別にどうでもいいけど……、京子ちゃんはそれでいいの?」 「……もしかして、あたしに変な気使って避けてたの?」 「そういう訳じゃないけど、僕の変な噂立てられたら迷惑かなって思ってさ……」 「それを変な気を使うって言うの。」 ごめん、と小さく頭を下げる幼馴染にうむ、それでよろしい。と満足げに頷いたあの時のあたしには、あたし達の友情はこれから先も確かなものだと信じていた。 例え、与えられた変化の発信源が異なる人物でも、その人が作り出す世界の色が全く違っていても、 あたし達の関係に亀裂や決別は無縁のものだと思い込んでいたのだ。この変化の重大さにも、この先の展開も、あの閉ざされた世界の意味も、目をそらしていたのかもしれない。 その日の放課後、あたし達の元にそれぞれと同じ思想を、否、直感を抱いたそれぞれの集団の代表が訪れた。 それが、あたしたちをここまで変えてしまうだなんて、誰が想像出来ただろう。 それが、あたしたちを引き裂くことになるだなんて、誰が決めたというのだろう。 次の日から、いっちゃんの様子が少しずつ、しかし、確実におかしくなっていった。 <続く>
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1.視点を変えれば・・・ 「まりさ、ゆっくりしていってね!」 森の中で素敵なゆっくりまりさを見かけたありすはにこやかな笑みを浮かべて彼女に挨拶をする。 「ゆゆっ!すごくとかいはなありすだよ!まりさとおいかけっこしようね!」 すると、都会派の魅力の虜になったまりさは早速ありすを遊びに誘った。 ぴょんぴょんとありすから逃げるように跳ね回り、「さあ、追いかけてごらん」と目で訴えてくる。 「ゆっくりこっちにきてね!」 「ゆふふっ!まりさってばすごくゆっくりしてるわ!」 幸せそうな笑顔を浮かべ、まりさを追いかけて森の中をゆっくりと駆けてゆく。 徐々にまりさはスピードを落として行き、ありすはようやく彼女に追いつくことが出来た。 「ゆへっ!まりさつかまっちゃったよ!」 「ゆふんっ!ありすはとかいはだからあたりまえよ!」 「さすがありすだね!ゆっくりしたありすにごほうびだよ!」 まりさはおもむろにありすの唇に自分の唇を重ねる。 それから、頬を赤らめ、瞳を潤ませた色っぽい表情を浮かべてありすに頬ずりをした。 「「すーりすーり、しあわせ~♪」」 柔らかくて温かい頬の感触にゆっくりしながら、お礼とばかりにありすも頬ずりをする。 すると、まりさは幸せいっぱいといった様子で「ゆゆ~ん」と気持ちよさ沿おうな声を上げた。 「す~りす~り」 「ゆゆっ、やめてね!」 が、しばらく頬ずりをしているとまりさは突然すりすりの中断を要求してきた。 しかし、目を潤ませた彼女と目が合ったありすはその言葉の真意を即座に理解した。 きっと、気持ちよすぎて怖くなったのだろう。 「ゆふふっ!まりさはつんでれねぇ」 「ゆゆっ!?ま、まりさはつんでれなんかじゃ・・・ないよ!」 からかい半分にツンデレだと言ってみると、耳元まで真っ赤にしてまりさは反論を試みた。 ありすは彼女のあまりに可愛らしい態度を前にこれ以上我慢することが出来なくなり、すぐさますりすりを再開した。 まりさは最後までツンデレっぽいことを口にしていたが、赤ちゃんを見て喜んでいたので本当は嬉しいことが簡単に理解できた。 「ありす、まりさはありすのあかちゃんがいるからとってもゆっくりできるよ!だからほかのこもゆっくりさせてあげてね!」 言葉なんかなくても目と目でまりさと通じ合ったありすは彼女の心中を察して他のゆっくりを幸せにするためにまりさの下を離れた。 2.母思い 「んほおおおおおおおおおお!」 「や、やべでえええええ!?」 「いやがるふりなんて・・・まりさはつんでれねええええええ!」 1匹のレイパーありすが自分より少し小ぶりな成体まりさをレイプしていた。 まりさの底部を軽く枝で突いて動きを封じた上で、頬ずりや口付けを何度も何度も繰り返す。 まりさは必死に抵抗するが、ありすは一向にやめる気配を見せない。 何故なら幼い頃のありすもまた、母親によくそう言われたからだ。 『みゃみゃ、やめちぇね!ゆっくちいちゃいいちゃいちないでね!』 『ありすはつんでれなんだよ!だからもっとしてほしいんだね?!』 それは生まれて間もない頃、母親であるゆっくりまりさから毎日のように理不尽な暴力を受けた。 ご飯を食べ散らかしたと言っては体当たりをされ、しあわせ~をしたと言ってはのしかかられた。 まりさのほうが食べ方は汚かったし、彼女だって「うっめ!めっちゃうめぇ!」と言っていたにも関わらず。 「やべでね!ゆっぐぢでぎないよ!?」 「ゆっくりできないなんて、いなかものね!ありすがゆっくりさせてあげるわ!」 身をよじってありすの舌や頬を払いのけようとするまりさの頬に噛み付く。 すると「ゆびゅ!?」と短く悲鳴を上げたまりさは抵抗するのをやめてめそめそと泣き始めた。 が、そんな泣き脅しがありすの通用するはずもない。 何故ならありすは母まりさにこう言い聞かされていたからだ。 『ゆえーん、ゆっくちできにゃいいいいい!』 『それはありすがゆっくりできないこだからだよ!』 母まりさは『ゆっくりのれんしゅうだよ!』と言いながら、ゆっくりしたいと泣きじゃくるありすの頬を軽く噛んだ。 それはありすが泣き止むまで続けられ、泣く力もなくなって、息も絶え絶えになるまで続けられた。 けれど、母まりさはこうも言っていた。 『ありすはとかいはなんでしょ?』 『しょーだよ!ありしゅはときゃいはだよ!』 『だったらとかいはらしくゆっくりできないとだめだね!』 そう、都会派のありすはゆっくり出来ないといけないのだ。 そしてゆっくり出来ないのは誰のせいでもない自分のせいなのだ。 もちろん、それは自分に限ったことではない。 だからゆっくり出来るように都会派でゆっくりしたありすが鍛えてあげなくてはいけない。 「やべでえええええええええええ!あがぢゃんでぎぢゃうううううう!?」 「ありずのとかいはなあがぢゃんをうんでねええええええええええ!」 ありすは知っていた。母まりさが『あかちゃんはすごくゆっくりできるんだよ!』と言っていた事を。 もっとも、その後に『なのにありすはぜんぜんゆっくりできないこだよ!』とも言われてしまったのだが。 けれど、それはありすを母まりさがどんな時でもゆっくり出来る都会派に育てるために言ったことだと信じている。 群れの長のぱちゅりーがまりさを尋ねて来たとき、「まりさなりにゆっくりさせてあげてるんだよ!」と言っていた。 「んほおおおおおおおおおおおお!すっきりー!」 「やべでえええええええええ!ず、ずっぎぢー!」 母親はこうも言っていた。あれは確か、たまにしかご飯をくれないことに抗議した時のこと。 『おまえのごはんはこれだけだよ!おかあさんのいうことをきけないこはじぶんかってなゆっくりできないこだよ!?』 母まりさはありすの髪を咥えて彼女をぶんぶんと振り回して、田舎モノの彼女を折檻した。 その日以来、ありすは母まりさに認めてもらえるようなゆっくりした都会派になるために、彼女の教えをすべて守ろうと誓った。 「ゆっぐ・・・あがぢゃんでぎぢゃっだよぉ・・・」 「ゆふふっ、ありすのとかいは~なあかちゃん、ゆっくりそだててね!」 すっきりーを済ませたありすは意気揚々とまりさの巣を後にした。 さて、次はどのゆっくりをゆっくりさせてあげようか? 『じぶんかってなゆっくりできないこ』にならないよう、母まりさの教えを守ってみんなに尽くすありす。 ありすはありすなりのやり方でゆっくりさせてあげているのだから、ゆっくり出来ないのは相手の責任。 でも、ありすはそんなゆっくり出来ないかわいそうな子だって平等に愛してあげるのだ。 どんなにゆっくり出来ない子でも頑張ればきっとありすと一緒にゆっくり出来る都会派になれるはず。 素直になれなくて口では「ゆっくりできない」と言うかも知れないが、そこは都会派のありすが真意を汲み取ってあげればいい。 「ゆゆっ!なかなかとかいはなれいむね!ゆっくりしていってね!」 そんなことを思いながら、ありすは目の前を通りかかったれいむを都会派のゆっくりを教えてあげるべく全力で彼女を押し倒した。 もちろん、頑張ったご褒美にゆっくりした可愛い赤ちゃんをプレゼントすることも忘れずに。 3.通りすがりの人間さん 「んほおおおおおおおおおおお!」 「やべでえええええええええ!?」 のんびり森を歩いていると茂みの中から声が聞こえてきた。 それだけでレイパーありすだと察知できたので、そそくさとその場を後にした。 あいつらは生理的に受け付けないんだよなぁ・・・。 「んほおおおおおおおおおおお!」 「やべでええええええええええ!」 さらに森を歩いていると、今度は近くにあるゆっくりの巣からレイパーありすとその被害者の声が聞こえてきた。 助ける理由なんて微塵もないのでこれまたそそくさとその場を後にした。 ---あとがき--- 今週のジャンプのいぬまるだしっで噴いてしまったよ・・・ レイパーつってもレイプする動機には個体差があるんじゃなかろうか? おめでたい妄想と現実の区別がつかないお花畑レイパー 種の保存のためだけにレイプを繰り返す種付けマシーン 快楽を貪るためだけにレイプを繰り返す下種なレイパー ある種の使命感に囚われて犯行を重ねる確信犯レイパー などなど、いろんな可能性を想像しながら書いてみた結果がこれだよ! もっとも、傍から見ればどんな理由でもレイパーはレイパーにしか見えんのだろうけど byゆっくりボールマン
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アルベルト・ソルトレイク / PL_ふじかけ +... ○経歴○ オルブリュークの元貴族です。 父譲りの赤髪、青眼という風貌の青年です。 ソルトレイク家は、アルベルトの父の死をきっかけに没落への道を進み、母の裏切りをもって、その歴史に幕を下ろしました。 母がディネロに嫁いだため、天涯孤独の身となり、自殺を決行しました。特に堪えたのは、手切れ金として渡された1200ガメルです。 たった1200ガメルで十分だと思われるほど、自分は無価値な人間なのか。そんな思いが、自殺を考えた彼の背を押しました。 しかし、『これ以上死ねない』のウィルマに、すんでのところを救われます。 助けた理由を、『もったいない』と言い放つ彼女に、唖然としつつも、その冒険者としての姿に一種の憧れを抱きます。 藁にもすがる思いで、彼女に生き方を教えて欲しいと懇願したところ、彼女から冒険者としての手ほどきを受けることになりました。 その後、ソーサラーの冒険者となったアルベルトは、自らの生活のために、依頼をこなしていくのでしょう。 ○性格○ 穏やかな人柄。元貴族というだけあって、所作に品がみられる。 依頼をこなし、感謝されることで、自分の存在に価値を見出している。どちらかというと、報酬金は二の次。 ○フレーバー○ 魔法発動時は、スタッフの柄で地面をたたく癖がある。 クリオ / PL_tnp +... 本名はメルクレア・アレアシオン。27年前に解放されたユルトレットで生まれた最初の世代の子供達で復興の象徴として持て囃された世代でも有ります。 その世代の子の例に漏れず解放の英雄エルンスト・ラグバーンに強い憧れを持っており、幼いころは《エルンスト変身セット》で周りの男の子と一緒に遊び 自然とクリオ(男性愛称)と呼ばれるようになりました、本人もこの呼名をとても気に入っていて今もその呼名で通しています。 ドワーフにしては珍しく魔動機に疎く、巷の人型に関しても全く良い感情を持っていません、特別に恨んでいるというわけでもなく、理解できない不思議なものという程度の印象です。 妖精と会話できるというこれもドワーフとしてはかなり珍しい能力をもっており、妖精たちの力を借りる術に秀でていて、 成人してからはその力を借りて天候を読んだり、医者の真似事をして生計を立てていました。 妖精に親しい事と、ユルトレット復興直後に生まれ、蛮族の行いやアンデッドの脅威などをよく聞かされて育ったため、蛮族や穢れに対して忌避感を持っています。 ドミノ・ブルーレイン / PL_新見 +... ギーン山脈の集落の生まれのルーンフォーク。ウィザードの心得があり、ゴーレムのオークを従えつつ味方に補助、及び 魔法による攻撃を主としている。 集落ではドラゴンオーダーが神殿作りをしておりそこのルーンフォークは手伝いをしていることが多い。ドミノも教育を 受けた上で教団員の子供たち(15歳程度)とギーン山脈の未踏の地にあるとされている伝説の領域を探すために荷物持 ちをすることになる。 そこでドミノは領域内に入ることができたものの教団員はその場にいた幻獣たちに食われてしまうのであった。 しかしドミノは一切襲われることはなかった。 その領域内を探索したところそこの主である師匠(後の)に声をかけられ小間使いとして働く事になる。そこで魔法を学 ぶことになる。 あるとき師匠にオルブリュークにお使いを頼まれ、領域から外に送られると、5年の月日が経っていることを知る。 途方に暮れるも冒険者の店でイズナール村を救う依頼を受けることになったのだった。 [性格] 基本的には奉仕精神をもち他人の世話などを好んでするが、特定の誰かを主人と見ているわけで無い。マキナの髪結いを するのが最近の楽しみ。気心が知れると容赦がなくなり杖でどついたり魔法を巻き込んだりする(もちろんあとで回復し てあげてる) リエラ / PL_木皿 「甘いから死ぬってなんだ・・・だったら全部ひっくるめて強くなればいいんだろう!」 +... シャドウのグラップラー。一発の重さよりも手数で相手を翻弄するタイプの戦い方を好む。 英雄譚や伝説などのお話が好きで憧れを抱きやすく夢見がちである。 本来は優しく笑顔を絶やさない女性で、シャドウらしく陽気な性格であったが、 機神戦争終結時、父が行方不明と聞いた次の日から自分のことを「オレ」と呼ぶようになり、 笑顔も次第に見せなくなり、独学で拳を振り始めた。 周りからは、クルガやイリア、また物語の人物を自分に重ねて演じているように見えると言われている。 家に残っていた父の煙草をお守りとしていつも持ち歩いているが、 煙草を吸い始めて1年にも満たないリエラにはキツすぎるので、 慣らすためにフレーバー付きのものを別に吸っている。 父(クルガ)はグラップラー、母(ライカ)はスカウト先行のフェンサーでヌルメヒ攻防戦の後に母は傭兵団から退いた。 両親はリエラには戦いとは無縁の人生を送って欲しいと思っており、戦闘技術などは頑なに教えようとはしなかったが、 クルガは「拳は魂をのせて打つものだ」 そして、 ライカは「逃げ出さない愚かさよりも逃げ出す賢さを身につけなさい」と それぞれ、その一言だけを言った。
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第15話「叛逆の兆し」 第14話「イズナールの巫女の試練」 第13話「アストレア死す! 紅の解放者たち」 第12話 「イズナール村救出作戦」 イズナール村付近までたどり着いた冒険者一行ですが リエラがバルカを呼び止め、シールカーズで記憶をのぞき見たことと、呪いのことを伝え 『父の行方と、記憶の中にあった紅いアネール』のことを尋ねると バルカは「ここ(村)に来るまでの間に、お主をお主の父君のクルガ殿に会わせるかをずっと悩んでいた。」 といい、覚悟を決めよ。とだけいい イズナール村裏手側の、森の奥でポッカリと開いた空間まで、冒険者たちを連れて行きます。 そこは大樹に囲まれているわけですが、中心にある巨大な何かも、木や枝で隠されてカモフラージュされていました。 それをバルカが払いのけると 人型アネールの倍以上に大きさの、紅色の鋼鉄の巨人が壊れかけた状態で 片膝をつき下を向き、拳を地面へと突き立て、眠るように座っていました。 その旨の中心にあるコアは、ほのかに赤く点滅しており 「クルガ殿、リエラ殿を連れて参った。」というと、その点滅は激しくなりました。 リエラはその紅のアネールもとい、クルガの成れの果てともいえる巨人に対して、思い切り今までの父に対する不満や恨みつらみぶつけました。 しかしクルガは発声することすらできずに、ただコアの点滅でのみ応えます。 元の体は失われ、二度と話すことも叶わなくなった紅蓮の男は、蘇生を望まず静に眠ることを望んでいるということを バルカから教えてもらいました。 マキナはそんなクルガに近づき「返して、、、私の躰を返して」とエーファーでみた赤い紐のようなものをだして 紅の巨人を絡めとりますが、ソレ以上のことはなにも起きませんが、ただただマキナの悲痛な声だけが、その空間に広がりました。 冒険者たちは、村の裏手方面から攻めることとなりました。 村の景色は美しく、バルカの記憶を通してみた原風景そのものであり 神がかりと言っても過言ではないほど、情緒的な魅力にあふれていました。 アルベルトとドミノが村の偵察へ行き、村にはオリュブリューク商会の人間が人型アネール一期と人族の用心棒を従わ 村人を脅しては、強制的な農作業をさせています。(米だけではない) 商会の研究者と思われる人々が、土や水を採取している姿がみられ、感嘆の息をもらしていました。 イズナール村はそれほどまでに、天候に恵まれており、農作業に最高の環境で常にありつづけました。 これらはすべて、フェトルの加護によるもので、以前にここでフェトルのコールゴッドが行われたために 半永久的に、必ず「豊作」になるような土地であり、ここで作られる米や野菜は魔力を帯びていることを調べていました。 大破局後の荒れた大地が多い現代において、この土地は奇跡のような場所であり オリュブリューク商会は、この恵みを独占しようとしていました。 村の集会場の広間にいったら、レンドリフト機神軍サイドの白兵型アネールと、オリュブリューク商会の人型アネールと話しており 機神軍の白兵型アネールは、紅いアネールを探しているため、オリュブリューク商会にその情報を求めているらしく 商会サイドは「居場所は知らないが、もう関わりあいになりたくない」といい 機神サイドは「隠してはおるまいな?落ちこぼれの亡者どもめ。このような土地を狙い、あの王子にまで頭を下げて、そこまで命がおしいか」 と、終始上から目線からの問い詰めに、商会側のアネールは怯えていました。 第10-11話 「ファーザーズ・メモリー」 ケンネルと英雄エルンストを救った冒険者達は、行き先をイズナール村へと定め直し ケンネルとイズナール村の中間にある魔動戦艦の墜落地点を、次の目的地に決定しました。 遅れてバルカやレイヴがケンネル王国へと到着し、移動の前にイズナール村の奪還の協力をエルンストに頼むと、快く了承し同行を約束してくれました。 エルンストはイズナール村の救出後はユルトレットに向かうとのことです。 バルカの様子を見て、まるで別人みたいだ。とエルンストが心配してきます。 (紅蓮隊自体はそんなに痩せこけていなかったらしいです。) バルカは歳のせいだ。や負け戦で老けこんだ などとごまかし 久しぶりに合う戦友同士、紅蓮隊時代のそれこれを語らっていました。 そうしてエルンストは冒険者たちに渡したいものがあると 思い出したかのように、宝石で彩られた杖と、宝石のない地味めな杖の2つを取り出してきます。 ユレヒト国王から賜った魔剣らしいのですが、冒険者の手柄により ケンネルのジェイドバジリスクの呪いが解かれたため不要になったため ユレヒト国王の性格上、一度あげたものの返還には応じないだろうということと 宝の持ち腐れになるのも嫌なので、冒険者達にもっていてほしいとのことです。 2つで1組の魔剣らしく、「シールカーズ」「シールメモリー」と呼ばれるものらしく 名前の通りに「呪いを封じる杖」と「記憶を封じる杖」と教えてくれます。 杖自体の外見は同じで、宝石がついているほうがシールカーズで、宝石がついていないほうはシールメモリーです。 エルンストに使い方をきくと、使う機会がなかったからわからん!と胸を張っていわれ 呪いを抱えてる奴がいたら使ってみればいいんじゃないか?とざっくりいいます。 シールカーズはアルベルトがもち、シールメモリーはドミノがもつことになり 一同は魔動戦艦の墜落地点に向けて移動を開始し、その道中をローアンがお礼を兼ねて見送ってくれたおかげで その近辺までは障害なく通ることができました。 墜落地点は凹凸が激しい丘陵地帯であり、そこには巨大なものが地面を抉りながら通ったであろう痕が残っており 遠目からみて、戦艦墜落位置の上空を何かを探すように飛び回っている白い特殊なアネールと その部下であろう白兵型アネールの姿が確認できました。 魔法を用いて、アルベルトとドミノとシャルヴィが偵察をしにいき、聞き耳をたてて いくつかの情報を持ち帰ってきました。 それをレイヴが知っていることと照らし合わせると 白いアネールは「"一機当千"のイノセイン」といい特別なアネール。レンドリフト機神軍の軍団長 イノセインたちは赤いアネールを探している。 赤いアネールについてはレイヴは知らず、見覚えも聞き覚えもない。 レイヴが率いる鉄鬼隊は、機神軍の中でも鉄砲玉のような部隊だったため、知らされていない情報が多かった。 奴隷出で構成された鉄鬼隊は、元々軍属だったイノセインとは折り合いが悪く、機神軍の中でも立場が悪かった。 ということが解りました。 イノセインたちがその場を去ると、一行は墜落地点へと近づきます。 その墜落地点の捜索を始めようとすると、バルカの様子が再びおかしくなりました。 黒い穢れが身体から溢れだし、あたり一面を覆いつくすと 膨大な穢れの霧の中にバルカは立ちすくみ、苦しんでいます。 バルカの身体が無数に分かれ、その姿はどれも苦悶に満ちていました。 穢れの大本であるバルカの身体に、アルベルトがシールカーズを突き立てると、宝石が輝きだし、冒険者たちがみていた景色が一変します。 そこは血と鉄が香る戦場であり、ユリスカロアの聖印を紅蓮の旗に刻んだ旗を掲げる部隊 「紅蓮隊」の一人として、冒険者達は立っていました。 そして、紅蓮隊の見つめる遠くの空には、魔動戦艦セティアムとアネールが迫ってきているのが見えます。 この時、アルベルトの手にはシールカーズはなく、ドミノの手にはシールメモリーは残っていました。 ドミノのシールメモリーのほうには色違いの宝石がついていました。(カーズは赤、メモリーは青です) ※詳細は紅蓮隊の項目で確認して下さい。 冒険者達は、デイジー・デイジーと呼ばれるシャドウの女性が指揮する「錐隊」に配属されていた とある人物の代わりをしているということに気づきます。 (容姿や声や持ち物などはPC自身のものだけれども、呼ばれる名前は別のものです。 しかしその別の名前で呼ばれても、自身が呼ばれていると実感することができます。) その風景には「大槌隊」の隊長をしているバルカと、「釘隊」の隊長をしているエルンストの姿が見えます。 エルンストが言っていた通り、バルカの陰気な雰囲気はそのままですが精悍な顔立ちをしており、静かながらに凄みがありました。 紅蓮隊の隊長であり、リエラの父でもある「閻魔隊」"紅蓮戦鬼"クルガの姿もみえますが クルガはリエラを娘だと認識することはありません。 クルガは、特攻前に紅蓮隊の皆に声をかけます。 「このユーレリアの地を思う限り、貴様達のその眼に宿る気炎は消えることはない。」 「その剣に、拳に、魔力に、魂をのせて敵をうて。」 「我々には戦勝神ユリスカロアの加護がある。」 「決してこの地で貴様たちを待っている者たちがいることを忘れるな」 「あとは貴様達は事前に伝えた通りに作戦をこなせばいい、以上だ。では各隊の隊長に任せる。」 とだけで言い、クルガは閻魔隊のところに戻り それにエルンストが続いて声をあげては、紅蓮隊の士気をあげました。 このときにエルンストもバルカは、冒険者達に気づくことはありませんでした。 この場には、ナインとマキナとレイヴの姿がないこと気付きました。 紅蓮隊はウォードラゴンを指揮する「螺子隊」のジーアによって、それぞれの部隊は運ばれることとなります。 冒険者達はデイジー・デイジーに指示され「錐隊」として、ウォードラゴンに乗り魔動戦艦へと向けて飛び立ちました。 そのアネールたちによって作られた壁をウォードラゴンと紅蓮隊が切り開くと、甲板へと飛び降ります。 着地に成功した錐隊は甲板上にて、アネールや蛮族を迎え撃つ部隊ですが 紅蓮隊の創設者でありながら錐隊に所属する隊員"紅蓮兇手"のイリアが冒険者達に任務を与えてきます。 艦橋へ上り、そこの通信室で指揮を執っている"鉄鬼の要"レイヴを生きた状態で、捕獲することを命じてきました。 艦橋の中へと侵入し、数々のトラップや障害を超えて、通信室へと辿り着いた冒険者達は "鉄鬼の要"レイヴと、通信室に仕掛けられた侵入者撃退用の魔動機との死闘を繰り広げることになりました。 リエラの活躍により、かろうじてレイヴに勝利した冒険者達は 想定以上のダメージを食らったために、回復に半刻近く費やしました。 それが終わったタイミングあたりで、周辺の景色が静止し(キングクリムゾンの消した十秒間みたいな感じ) 「やれやれ、君たちは流され過ぎだろう」と声がかかりました。 知的な印象をもつ、淡い水色の髪をした女性が、通信室へと入ってきます。 その静止した空間では、冒険者達は例外的に動くことはできます。 「私はシール、魔法王ユレヒトによって鍛えられた二振りの魔剣の化身だ。」と名乗り 現在冒険者達がおかれている状況について說明してくれました。 { シールカーズ/シールメモリーとは} 【「達成値30で呪いを封印する」効果をもつ魔剣です。 神聖魔法「リムーブ・カース」のように直接呪いを解除することはできません。 封印は特殊な扱いで、とある条件によって呪いは再発します。】 この時、シールによってバルカという男の「呪いの記憶」を『魔剣の迷宮』ならぬ『魔剣の中の迷宮』で再現することができる。 呪われた人物が、魔剣の持ち手の行動によって呪いをかけられた事実を避けることにより、呪いの効力を反らし、封じることができる。 リムーブ・カースとは違い、呪いを解除、回復することはできず、あくまで一時的に封じることができるだけ 目標値31を超える呪いの場合は、呪われた対象の記憶の再現はできるが、呪いの運命からは逃れられない。 しかし記憶の世界に入り込んだ魔剣の持ち主や、その他のイレギュラーが再現された呪いの術者を討伐することができれば例外的に封印できる。 イレギュラーとは、魔剣の持ち手を除く「呪いの記憶」に該当しない登場人物たち(アルベルトとドミノ以外の冒険者たち) 「呪いの記憶」に登場しているNPC(レイヴ、エルンスト)などは登場人物として再現される。 呪いを封じることができる期間は、呪われた対象が、呪いをかけた術者を思いだしたり、再会したりしなければ永遠に続く。 シールメモリーは、呪いの運命から避けることができた対象に突き立てることによって、再現された呪いの記憶を抹消することができる。 封印できたできないにかかわらずに呪いの再現が終わることで、元の世界へと帰還できる。 しかし外部ではバルカに魔剣が突き立てられた状態に見えており、静止しようが時間の流れは外と同じであり、途中で魔剣を抜かれるなどすれば半永久的に魔剣の中の迷宮に閉じ込められる 記憶の中の行動は、魔剣の持ち手とイレギュラーによって改変される。(レイヴを倒したのは本来の記憶ではバルカであるなど) そしてバルカにかけられている呪いは目標値31以上であり、非常に危険なもの。 魔剣の中の迷宮での死は、外の世界での死と同じであり、再現された物を持ち帰ることも可能。 という話をしった冒険者たちは、バルカの記憶の中から情報を持ち帰ることに決めました。 魔剣シールは静止した時間を解除すると、再び動き出して バルカの呪いの記憶を再現し、その真相を探ることにしました。 しばらくすると、艦橋の通信室へとイリアが現れ もう一人、狼を思わせるような瞳をもつ荒く色素が薄い金髪を後ろで紐で束ねた女性が上がってきます。 イリアは冒険者達を褒め、金髪の女性のことを「レビア」と呼び、ある指示をだしました。 レビアは真語魔法『ポリモリフ』を唱え、レイヴの姿となり通信機を使い レイヴに扮したレビアは地上に向かっていたアネールたちに、魔動戦艦の墜落の危機を伝え、甲板上に集める指示をだしました。 イリアはレイヴに「止め」を差し、レヴィアはテレポートでその死体をどこかへと飛ばしました。 戦艦の内部へと続くハッチが開かれたとの情報がはいり イリアは次に冒険者達に「バルカの大槌隊と合流し、閻魔隊と釘隊を守り戦艦の深奥へと突入してくれ」というと そのまま甲板へと戻って行きました。 冒険者達はバルカたちと合流し、戦艦の奥へと進んでいきます。 しかし戦艦内部には不穏な気配が漂っており、むせ返るような血の匂いが残されていました。 戦艦にはたくさんの蛮族や人型アネールがいるだという、紅蓮隊のメンバーですが引くわけにはいかずそのまま前進しました。 戦艦内部の侵入者撃退用のトラップや障害を冒険者は紅蓮隊と共に乗り越えますが 通路にあるのは蛮族や人族だったとおもわれる死体の山であり、肝心のアネールの姿でさえ見えません。 通話のピアスによる通信も外の状況ではできず、クルガの冷静な指示で、各フロアの捜索をしました。 深奥に近づくと、血肉の山を何事もなかったように歩くマキナの姿が発見されました。 マキナに声をかけようと悩みますが、成り行きを見守ることに決めた冒険者達たちはあえて接触しませんでした。 マキナは、無機質な目でクルガを見据え 「アナタが次の私のマスターですか?」と尋ねます。 クルガは少し悩んだ上で「ああ、そういうことになる。だから君の力が必要だ。」と応えますが マキナは少しだけ切ない顔を浮かべて「…アナタにはその資格はありません。」 「アナタに私を振るうことはできない。」 と断言すると、クルガは「ついてくるだけでいい。」とマキナの手を強引に引いて、脇に抱えます。 抵抗することもなく、マキナはぶら下がり、それ以上クルガに対して何かを尋ねる様子はありませんでした。 大扉を開ける前に 冒険者たちを見据え「君たちはここまでだ。ご苦労だった、ここから先は我らだけでいく」 と言ってきます。 「今、我らの想像を超えていることがこの戦艦内では起きている。・・・だからこそ情報を持ち帰る者も必要だと判断した。」 「俺らは絶対にこの船を落とす。」というと クルガはペンダントをリエラに渡し、バルカはヤミタに対してペンダントを渡してきます。 そこには家族の写真が収められていただろうものですが、その写真はボケて何も見えません。 (魔剣による記憶の再現は、対象(バルカ)の主観によって作られるため) 強い覚悟を感じた冒険者達はそれを受け取ると、シールによって時間が再び静止します。 静止した時間の中で、シールがやってくると 「この大扉の先に呪いの大本が存在しているよ。避けるのならば今しかない」と警告をしてきます。 その時に、静止したバルカの身体から無数の穢れの影が生まれて その呪いは静止した空間に、シールを狙うかのように介入してきます。 バルカの影は、まるで亡霊のようであり、それぞれが武器を構えていました。 冒険者達は静止した空間の中で、"暴霊千剣"バルカとの戦いを制しますが リエラが一度暴霊の凶刃によって命を絶たれ、リザレクションによって復活することになりました。(また木皿さん) ここから先は情報収拾に専念し、呪いの正体を見ることに決めた冒険者たちは 一度言われたとおりに去る振りをしつつ、大扉を開けて中を覗きました。 そこはひらけた空間でありその中心にはアネールや巨人よりも巨大な 「六つ目の白毛の九尾の狐」が、レンドリフトの軍人を喰らっている姿が目に入りました。 カッカッカッと甲高い笑いをあげると、この広間に入ってきた紅蓮隊たちを嘲笑います。 「魔剣が生んだ劣等種というのは実に面白いな、こんな死の大船を空に浮かべて天地を制した気でいるなど、なぁ」 と、そのように妖狐は言いながら、その貌を変え、白銀の髪をもつ褐色の美女へとなります。 それは冒険者たちが知っている女性 ナインに雰囲気が似ていますが、その邪悪さは比べ物にならないほどです。 バルカが何者かを尋ねると 「私はレンドリフト機神軍の・・・いや・・・その名前はもうやめだ そういえば、あの女はナインと名乗っていたな・・・・」 「ツェーンとでも名乗ろうか」 と応えると、エルンストとバルカの隊が、阿吽の呼吸で、その女に襲いかかり、戦闘にはいります。 クルガは閻魔隊にサポートされつつ、その狐女の後ろへと、マキナを抱えて駆けて行きました。 狐女はそのことを意に介する様子はなく、殺戮を楽しんでいました。 エルンストとバルカはクルガを見届けると、満足そうに顔を合わせます。 手加減をし、相手の尊厳を地に落とし対象の心を折るような殺しを好む その女の圧倒的な尾の力によって、紅蓮隊の隊員たちは虐殺されていきました。 最後にエルンストとバルカのみ残り バルカは死を覚悟したような様子で、剣を落としますが、エルンストは圧倒的な力を目の間にしても その気炎を消えることなく、立ち向かっていました。 狐女はそんなエルンストに対して不愉快そうに見て 「アナタみたいな人を折るにはこっちのほうがいいわね、永遠に救われることのない未来を嘆きつづけなさい」 というと六つ目の魔眼を見開き、エルンストに向けます。 しかし、その魔眼による呪いがかけられる直後に、バルカはエルンストを突き倒して庇いました。 バルカがその魔眼の力を受けると、その場で崩れ落ちます。 狐女がバルカを見下すと興が削がれたのか。視線をエルンストに戻そうとしますが 狐女の耳がピクっと動き何かを感じ取っています。 冒険者達も聞き耳によって、何か遠くから、何かの破壊音が近づいてくることに気づきます。 すると、広間の壁が破壊され、ザールギアスの鎌の模様が背に刻まれた 巨大な黒色の九尾の妖狐が現れて、狐女に対して、殺意を向けて威嚇します。 狐女はそれをみて驚いた表情を浮かべると 「ああやはり私もまた作り物なのだな!どうりでこの景色は!」と「お前がここに来るはずがない!」といい 魔剣によって作られた世界であることを見ぬくと 「お前の代わりをしてやっているというのに、恩知らずめが」と吐き捨てます。 そのタイミングでクルガが向かっていった方向から、強烈な光が炸裂するかのように飛び込んできます。 その隙をついて、冒険者達は、バルカの身体にシールメモリーを突き立てると、ある情景が浮かんできます。 『男は目が覚めた時、そこは藁葺き屋根の家の中でした。 身体中は手当てされた痕があり、隣には看病疲れかウトウトと寝ている少女と。 そのそばに膝を抱えて座っている無機質で静かな少女がいます。 外にでると、美しい木々と田園が広がる、その男の故郷を想起させる原風景でした。 村人たち男を気遣い、甲斐甲斐しく世話をしました。 男は少女たちを連れ、自身が墜ちたという川へ行き、その川上へと歩いて行くと 大きな森の空き地へとたどり着きます。 そこには壊れ果てた紅蓮に彩られた巨大なアネールが横たわっていました。 少女はその魔動機に近寄り縋り付くだけ、男はその魔動機に頭を下げてただ泣き崩れています。 まもなく人型のアネールたちによって村は占拠され 男は近隣の国へと行き、力をもった冒険者たちを集めて、その村のために戦いました。 村を救った英雄として讃えられたのも束の間 人型アネールとは比べ物にならないほどの力をもった アネールが再び村に現れ、男は命を絶たれてしまいます。 男はまた目が覚めます。そこは同じように藁葺き屋根の家の中でした。 身体中は手当てされた痕があり、隣には看病疲れかウトウトと寝ている少女と。 そのそばに膝を抱えて座っている無機質で静かな少女がいます。 そこで戦艦の中で戦った琥珀に輝く6つ目の魔眼の女のことを思い出します。 男は村を救うために冒険者を集う旅の目的の他に、魔眼の女を探そうとしますが見つかりません。 男はあらゆる手段をもって、幾度も村を救おうとします。 それは救えたときもあれば、救えなかった時もあります。 いずれもその時期がくれば、必ず無慈悲な死が訪れます。 その繰り返しが訪れるたびに、身体は次第に弱まり、駆け出しの戦士に満たないほどまで衰えました。 不安定な記憶の断片だけを引き継ぎ、ループを繰り返した果てに 男は今までにしなかった選択をしました。 自分の時間が、本当の意味で止まってしまう前に オルブリューク王国にいるという妻子の元へ行き、ひと目でも逢いたかった。 妻は亡くなっていたが、娘は大きく成長していた。 精一杯罵られ、どう接すればいいのかはわからなかったが 最後の最後には、父親としての格好だけはつけたかった。 それは自身の命の恩人の受け売りであるかもしれないことを少し笑った。 「村を諦めること」を考えていた男はまた村を救うことを考えました。 男は娘とともに冒険者の店にいき、村を救うための冒険者を集うための募集をだします。 連れてきた二人はやかましくて、人選ミスを心の底から悔やんでいた。 しばらくすると、男の命の恩人のシャドウの娘がやってきた。 彼女の父が今村にいることを伝えると、ついてくる意思が固まったらしい。 それと同時に、オルブリュークの王子と因縁のある青年と ユルトレットの攫われたあのドワーフの少女。 数年前にギーン山脈で消えたあのルーンフォークの少女 赤い6つ目をもつ女 これが最後の繰り返しになる。そう感じていた男は この不思議で数奇な運命で、冒険者の店に集った者達に 理屈ではなく、その偶然を信じて、全てを賭けてみることに決めた。 全ては村を救ってからおきることだ。』 そして深い悲しみに満ちたバルカの呪いの記憶をみた冒険者たちは、 魔動戦艦の墜落地点へと帰還しました。 その墜落地点を改めて見てみると、隠れる形で 風化した紅蓮の衣装を纏った亡骸があり、それを調べてみると、2つのネックレスをもっていました。 そのペンダントに映っているものをみたリエラは、色々な思いをその地へと馳せると イズナール村を救うために、旅立ちます。 第8-9話「翡翠の瞳がみつめるもの 前編/後編」 ユレヒトについた一行は、ナインから奪還伝説の英雄エルンストの死の予言を聞き 彼の死の運命を変えるために、ケンネルへと向かうことに決めました。 旅立つ前にバルカが改まって大事な話があるといい、一行を集め幾つかの証書をみせてきます。 これらはユレヒトの光矢兵団に預けられているバルカの財産の預託証書であり (他にはバルカの光矢兵団時代に賜った財宝の売却の記録や、土地の売買などで得たものも含まれます) そこには100万ガメルほど収められており、イズナール村を救出した際にそこから一行に対しての報酬が支払われることの証明です。 もしバルカの身に何かあった場合は、遺族であるヤミタが引き下ろし、そこから支払われることになります。 この取引の際に不正がないようにと、互いの血印をとった誓約書を全員に書いてもらいました。 他者からみれば、死に向けての身辺整理をしているようにしかみえません。 バルカは「私には君達に話さなければいけないことがある。」 これから全てを話す。と言うと、次第に脂汗がバルカの身体中から染み出て、苦悶の表情を浮かべはじめます。 言葉が詰まり話せなくなり、その続きを話そうと試みても、バルカは激しい頭痛に苛まれ地面に倒れます。 そのバルカに近寄ろうとしますが、身体から黒い穢れにみちた瘴気が溢れだして、言葉を振り絞ろうとするバルカを蝕みます。 「君達には未来がある。だから全てを託さなければならない。」という言葉を残し、意識を失います。 その最中にアルベルトがセンス・マジックを使うも、それは魔法によるものではないことがわかりました。 後にナインから聞くと、それはオルブリューク王に似た『呪い』であることを教えてもらいます。 気を失ったバルカはレイヴたちと遅れてケンネルに向かうことにし ノーカたちはアルデン方面から、イズナール村へと向かいました。 改めてケンネルに向かうわけですが、ナインが2つの移動についての提案をしてきます。 1.高価だが、非常に安全な真語魔法「テレポート」で、全員を一瞬でケンネルまで運ぶ。 2.安価で、非常に危険だけど、とんでもなく速くケンネルまで運ぶ。(どういう手段かは全員が選ぶまで秘密) 3.エルンストよりも遅れて到着する。 の3つの選択の中から移動方法を選ぶことになるわけですが 何を血迷ったのか冒険者達は2番を選びました。 ナインは乗り物をある人物から借りなければなりませんと 人気のないところまで冒険者をつれて移動すると、空に向けて、口笛をフーフーと吹くます。(吹けてはいない) 皆がなにやってんだと冷めた目で見つめていると、巨大な狼が空を裂くかのように超高速で駆けてきて、優雅に着地します。 それは10m近くの黄金色に輝く毛並みの狼で、その神々しい幻獣は、冒険者達に一瞥をくれることもなく悠然としています。 魔物知識判定に失敗した冒険者達はその正体わかりませんでした。 ナインは「アルトリウス」(名前)の「アルちゃん」と呼んで可愛がっています。 アルトリウスは腰を低くして、冒険者たちを乗せると、しっかりと毛を掴んでいることを指示されました。 失礼なことを言うと、毛が剣のように鋭くなるから注意してくださいと教わります。 すると地面を蹴り、宙へ浮かび、超高速で一直線にケンネルへと駆けていきます。 乗り心地は最悪で、幾人かが振り落とされては死ぬ寸前のダメージを食らうなどしましたが、無事にケンネルまで到着しました。 到着後にナインがアルトリウスの毛に手紙などが入った袋を結ぶと、再び天空へと去って行きました。 ケンネル王国についた冒険者たちが城下の様子をみると 『何か』に怯えながらも、普段通り自然に振る舞おうとしている国民たちの姿があり 来訪者である冒険者たちを怪訝そうな目でチラチラ見て、関り合いにならないように視線を逸す者もいれば どこか遠くへと去っていく者もいました。 まずはケンネルの冒険者の店「ケンネルの大岩亭」に向かいました。 そこには店主のゴロンと名乗るストレスで痩せ細くなったドワーフがおり (店に飾られた昔の写真をみると筋肉隆々のいかにもドワーフな人でした) 現在のケンネルの状況を教えてくれました。 最初は冒険者たちのことをユレヒト王国からの討伐隊の斥候だと思い接していましたが そうではないことをしると、協力に渋ったものの成功時にはこの店の名が売れると唆されると、とたんにやる気になりました。 ゴロンは守りの剣の起動用の粉末状にした剣のかけらは幾つか隠し持っていることも教えてくれ ケンネルの美姫セーラの顛末などを教えてくれます。※詳細はユーレリアの美姫のセヴェリアの項目を確認してください。 ゴロンはセーラを誘拐し殺害したとされるシャダラジャイアントについて言及して、それら調べることを勧めてきました。 シャダラジャイアントはユーレリアとレンドリフトの堺にあるシャダラ山脈に住む巨人族で 人族や蛮族どちらにも加担しない中立の立場を守る種族なために、殺害をしたとは思えないという推理でした。 ケンネルには王国と山門を守るための広範囲に効果がある守りの剣が一振りがあり それはセヴルスに渡り破壊されたことを教えてくれます。(聖域の場所は不明) しかし王城や王族を守るための守りの剣を起動する聖域が、もう一つ城下の地下に存在していることと 隠されたもう一振りの守りの剣があるということを逃げた王家の親族や臣下からきいたとゴロンはいいますが その肝心の守りの剣の所在は、亡き国王やこの国を去った重鎮などにしかわからないことであるといいます。 守りの剣の起動やセーラについて話し終わる頃に 店の扉が開き、小奇麗な衣装をまとった女性たちが愉快に談笑しながら入ってきました。 その中心にいる、丈の短い赤色のドレスを纏う金髪蛇眼の美しい女性こそが、例のジェイドバジリスク 「妖麗蛇眼」のセヴェリア本人であることを悟りました。 周りの愉快そうな女性たちはセヴェリアに合わせて、楽しそうなふりをしているだけで よく観察をすれば恐怖の色が滲んでいることがわかります。 冒険者達について興味深そうに色々訪ねてきましたが、旅の者だとごまかしました。 せっかくなので外についての話を色々ききたいなどと、一緒の食事を勧められますが クリオとアストレアがその場に残り食事に付き合い、他のものはケンネルについたばかりなので 旅の消耗品やらの調達をしなくてはならないなどというと セヴェリアは残念そうな感じではありましたが、それ以上誘うことをやめました。 クリオとアストレアはそのままセヴェリアの接待をし アルベルトとブッサンは、シャダラジャイアントの集落に向かい リエラは蛮族がたまっているという王城付近の偵察にいき ドミノは街で王城への侵入経路の情報を得るために、城下で聞きこみにいきました。 シャダラジャイアントの村に着いたアルベルトとブッサンは、巨人たちから セヴルスがセーラを攫ったときにシャダラジャイアントの村に、夫婦と偽って身を寄せていたことを聞かされます。 そしてセーラを連れ去った"巨人の面汚し"ローアンという若い巨人について教えてもらいます。 シャダラジャイアントの面汚しと呼ばれてはいますが、仲間たちから嫌われてる様子はありません。 この集落にきたときに既にセーラは妊娠していたわけですが ローアンは村の中でも特に心優しい巨人であり、人間の妊婦の食事やら健康を気にかけては よくセーラの世話をしていました。(セヴルスが特別気にかける様子がなく、宿に軟禁して不在でいることが多かったため) あるとき、ローアンがセーラを攫って村を抜けだし、例の崩壊した蛮族の集落に身を寄せ セーラの遺体とともに発見されたことで、中立を保っていたシャダラジャイアントの村は ケンネルの王国兵たちに攻められることとなったため ローアンには100年の間は村への出入りを禁じ、一族の面汚しとして距離をおくという お咎めを与えたわけですが、王族とはいえ人族の娘を手に掛けたこと自体に怒っているわけではありませんでした。 (事件自体に対しての興味が無いという感じです) アルベルトとブッサンは、その巨人にローアンの行方は知らないかと尋ねると それは教えてあげることができないという言いながらも、わざとらしく ローアンの居場所を知っているという人物に視線を向けてくれていました。 そこにいたのはローアンと幼なじみでルクシアという女の美しく快活そうな巨人で 二人から事情をきいたルクシアは快く、山奥にあるローアンが隠れ住んでいるという場所まで案内してくれました。 不自然なまでに、木々を組み上げて巨大なバリケードがつくられており ルクシアが声をかけて、二人をその中にいれると不格好に作り上げた山小屋があり その山小屋の側には、樹木をポキポキ細かく折って薪をつくるローアンがいました。 彼は最初のうちは二人を警戒していましたが、話を聞くと、事の顛末を話してくれました。 ローアンは夫婦だというのにセヴルスに対して恐れていたセーラに疑問をもち、そのことを尋ねると 自分たちの身の上と、セヴルスから脅されていること、蛮族の子供を孕んでいることなどを打ち明けてくれました。 蛮族の子を孕んでいることについて、セヴルスのことは恨めしいと思っても セーラは生まれる子供に罪はないといい、恐れはあっても精一杯の母親としての愛情を注いでいました。 人間は卵を生むことができる身体ではないために、出産ができても死ぬことを覚悟していたセーラに 強く心を打たれたローアンは、彼女を救い出そうとしました。 しかし、逃げるにも巨人族はその躰故に、どうしても足がつき セヴルスがローアンとセーラが崩壊した蛮族の集落へと逃げ隠れたことを察することは容易でした。 セヴルスが集落へと着いたときに、ちょうど命がけの出産が行われローアンはそれを見守っていました。 卵が生まれるときにはセーラは瀕死でしたが、セヴルスの興味はもはやセーラにはなく卵を回収してその場を去りました。 ローアンは怒り狂い、セヴルスを殺そうとしましたが セーラの「父親だから・・・」という言葉で踏みとどまったことを語り その後僅かな時間差で、ケンネルの王国兵たちがローアンとセーラの姿を目撃しました。 これらは全てセヴルスによる工作でしたが、ローアンは重傷のセーラを抱えて逃げ その後必死の治療と看病をしたおかげで、セーラは一命を取り留めることができました。 アルベルトはセヴェリアとセヴルスによって支配されている王国を救うために セーラが知っているかもしれない王族に伝わる守りの剣が必要だということを告げると ローアンは小屋の中にいるセーラにあうことを許可してくれました。 そこには廃人同然と化したセーラですが、王女としての気品や美しさはそのままに 椅子に座った状態でぼーっと空を眺めていました。しかしその膝元には、古ぼけた短剣があり その上に大切そうに手をのせていました。 アルベルトとブッサンはそれが守りの剣だということを察することができました。(見識判定並感) 二人はセーラに説得を試みて、ケンネル王国を救いたいという意思を告げると 彼女は守りの剣の上においていた手をどけ、その剣を託してくれました。 ローアンは、セーラが娘に名付けようとしていたのは「セリア」という名であったことを二人に教えくれます。 そうしてセーラの娘の行く末は冒険者の手に委ねられました。 ケンネルを救うという意思に同調したローアンはルクシアは共に、ケンネル王国までついてきます。 巨人の二人は山の巨大門の側で待機していることを告げ、アルベルトとブッサンは冒険者の店へと戻りました。 その間に王国で情報収集をしていたドミノは、ケンネル王国の元臣下の男を見つけることができ 王族が戦争の際に脱出につかった地下迷宮の存在を教えてくれました。 そこに入るには王族の印が必要で、城の地下から王国近隣の村の倉庫へとつながっているらしいのですが それは魔剣の迷宮でもあり、常に姿を変えるためにその都度に攻略しないといけないとのことで 更にその迷宮に一角に守りの剣の聖域があるとの情報を得て、ドミノは冒険者の店へと帰りました。 王城に偵察にいっていたリエラは、数十体の蛮族がいることと バジリスクWLのセヴルスの姿はみえず、支配階級のドレイクとアンドロスコーピオンなどを従えていました。 聞き耳を立てると、それぞれがセヴルスやセヴェリアに従っていることに対して愚痴をもらしており さらに上位の蛮族が率いる人蛮族軍の応援がくることを知ったところで 冒険者の店で呑んでいたセヴェリアが酔いつぶれて、クリオに肩をかしてもらいながら 城へと入っていく姿を確認できました。 城へついたクリオは、中の様子を探ってみる心持ちでしたが 男女2人のドレイクが近寄ってセヴェリアを出迎えます。 全く似ていないのですが、女のドレイクが男のドレイクを兄さんという風に呼んでいたため おそらくは兄妹であり、セヴェリアは ガラの悪そうな兄のほうをヴェルンドと呼び 品が良く堅物そうな妹のほうをシャルヴィと呼んでいました。 セヴェリアはその二人のドレイクに嗜められていましたが、流石に恐れがあるのか強くはいわれませんでした。 少し酔いが冷めたセヴェリアはクリオに部屋を見せたいと、ドレイク兄妹に友人を連れてきたことを喜々として語ると 兄ヴェルンドはさして興味をしめしませんでしたが 妹シャルヴィのほうが、クリオの口からは酒気が感じられなかったために 本当に酒の席に付き合っていたのかを尋ねてきました。 うまくごまかしたわけですが、深入りは危険と察したのかクリオは冒険者の店へともどりました。 冒険者の店で、情報交換をすませた一行は 翌日にその村はずれの魔剣の迷宮を攻略し、守りの剣を起動させる計画をたて 旅の疲れをとるために、眠りにつきました。 翌朝冒険者の店へ、ドレイクの兄ヴェルンドがアンドロスコーピオンを連れて奇襲をしかけてきましたが 難なく撃退しました。 急ぎ、守りの剣に導かれながら、ケンネル王国の外れになる村の倉庫へと向かい 倉庫に入り、その奥の壁に守りの剣をかざすと、魔剣の迷宮への道が開かれました。 魔剣の迷宮の数々の罠を攻略し、大広間へとついたとき 先日のドレイク兄妹の妹シャルヴィンが、一行の前へと立ちふさがります。 冒険者たちのことを通話のピアスを使い、彼女の母であり上官であるという ドレイクバイカウントと連絡をとっていました。 対決の末に、シャルヴィン一人となり、竜形態へと変身するのかと思われましたが シャルヴィンは自身の魔剣を砕くことで、激しい閃光を生み出すことで目眩ましにし 彼女は自身の任務を遂行するための命がけの逃走を図りましたが アルベルトによって捕らえられます。 彼女の任務遂行をするべくした命がけの行動と覚悟に敬意を表した冒険者達は 魔剣を失ったシャルヴィンを手当し、首輪をつけて捕虜としました。 (敬意を表したなら殺してやれや!とか思わなくはないけれども、なんかえらい気に入られたので許可) imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 そのフロア脇にある大扉に、守りの剣が反応し聖域へと続いていることを指し示しました。 急いで大扉を明けて聖域へとはいると、そこにはセヴルスの姿があり 王国に残る守りの剣を破壊するべきして、誰かが持ち込んでくるのを警戒し待ち受けていました。 セヴルスはクィーンドゥームを差し向け、回復なしのまま戦闘が続行されることになります。 苦戦するかと思いきや、アルベルトの圧倒的な魔力の前に(大回転アンド大回転)により クィーンドゥームは為す術もなく倒され、セヴルスもまた打ち破ることに成功しました。 一旦セヴルスを生かそうかと悩む一行ですが、リエラのセヴェリアとセーラを愛しているかという問いに対して 嗤いながら「愛してる」と答えたことにより、より生かす価値すらない存在だと認識したため その首を刎ねることにしました。 守りの剣の起動をするための準備にとりかかろうとするわけですが そこに赤いドレスをまとったセヴェリアが現れ、冷たい蛇眼を父親の死体のほうへ向け、一瞥した後 冒険者たちを見据えて色々なことを問うてきます。 それは昼間のような朗らかな笑みを浮かべて談笑を楽しむ姿とはかけ離れており、驚異的な威圧感を放っていました。 セヴルスは父親として愛していたが、殺されても仕方のない男だったといい。 殺されたことに関しては特別な感慨をもつことはないようで 父の死よりも大切なのは、父を殺した冒険者たちが何者であるか?ということを聞いてきました。 嘘をつくことなく、ケンネル王国を救うために、セヴェリアの母セーラから守りの剣を託され 実質的にケンネルを支配していたセヴルスを排除することになった。ということを伝え ユレヒト王国の光矢兵団や、レンドリフトの帝国の人蛮族軍ではなく 何者でもない、ただの"冒険者"であり、ある個人を死の運命から救うために必要なことをしている。とまで告げると 彼女は警戒を解き、母親についての色々を聞いてきます。 アルベルトはセーラの現状を包み隠さずに話し、母親に会うことを勧めますが彼女はそれを断ります。 何故か。ということを問うと、ついてきてくださいと、王城へと戻って行きました。 王城はドレイク兄妹が敗れたことにより、もぬけの殻となっており静かなものでしたが 招かれるままにセヴェリアの部屋へといくと、そこには 翡翠の像と化した彼女のいう"良き友人たち"の結末をみることで ジェイドバジリスクとしての本性に触れ、冒険者たちは決して目の前の蛮族は決して相容れない存在なのだと悟りました。 しかし愛するにしても人族とは"愛し方"の違うセヴェリアは、それを認識しており その愛し方の違いによって、彼女にとっての絶対的な存在であるセーラから拒絶されることを何より恐れていました。 卵の頃から、無償の愛をセーラから受けていたことを覚えており、それを至上としていたためです。 彼女はセヴルスに従っていたのは決して、レンドリフト人蛮族軍に加担するわけではなく 王女セーラの後を継ぎ、ケンネル王国の姫として母の愛したケンネルを守るために 国をかすめとろうとする『侵略者』であるユレヒト王国の光矢兵団 そして英雄エルンストを向かい討とうとしていただけにすぎません。 もちろんそれらはセヴルスによって、セヴェリアに植え付けられたことかもしれませんが 彼女にあるのは純然とした愛国心であり、母への愛でした。 故にどこに所属することもなく"何者"でもなかった冒険者たちに敵意を向けることはなく セーラから託された守りの剣なのであれば、その意思を尊重し、作動しても構わないといい 自身はそのうえで王の間から動かないことを告げます。 母の意思ならばという決心は揺らがず、最後まで国を守って戦った一王女がいたことを覚えていてくれると 嬉しいと語りました。 一行はそのセヴェリアを討ち倒すということ決断したうえで 守りの剣を作動させる儀式のあいだまでに、母親セーラに会わせたいという意思は変わることがなく セーラを儀式の準備中につれてくることにしました。 アルベルトとブッサンはローアンの山小屋までセーラを迎えにいき、説得をし 彼女を連れだすことに成功しました(ラミアの首飾りを買って、かけました) ケンネルの王城まで、王国民にしられることなく無事連れてくることができ その間、他のメンバーは儀式の準備や、シャルヴィンをいじったりするなどして過ごしました。 アルベルトはセヴェリアに、母セーラを連れてきたことを伝えると、怒ることなく静かにうなずき そしてセーラは、王の間にてセヴェリアと会うこととなります。 アルベルトとブッサンはその場に立ち会い、彼女たちの行く末を見守ることにしました。 王の間にはいると、背中を向けているセヴェリアに、アルベルトが声をかけようとするときあることに気づきます その王座そばの机の上には、繰り抜いたであろう蛇眼が転がっており、セヴェリアの手は血で汚れていました。 母は黙って自身の背丈をよりも大きい、娘を抱き頭をなで 彼女の名前である「セリア」と呼び、長い間二人は母子として語らいました。 そして二人は別れの言葉もなく離れると、再びセヴェリアは王座へと セーラはアルベルトに手を引かれ、静かに退出しました。 長い時間行われた守りの剣の儀式が終わり、剣の効果が発動されると エルンストと光矢兵団が到着します。 王城までの間、蛮族がいなかったことなど、守りの剣が作動しているなど 数多の出来事に対して面食らいますが、事情を說明し、セヴェリアの居場所を伝えると 黙って頷き、王の間へと駆けていくと、冒険者たちも同じくケンネルの王女の最期を見届けるため エルンストとセヴェリアの対峙に立ち会うことにしました。 (冒険者達は、あくまでエルンストに手柄とその功績を譲ることに決め、何も受け取らないことにしています) エルンストはセヴェリアの前にたち剣を構えると、「何度も君にあっているような、不思議な感じがする」と声をかけます。 同様にセヴェリアもデジャヴュを感じていたのか、瞳がなくなった眼窩をエルンストに向け、静かに頷くと エルンストはその剣を振り下ろし、彼女の命を断ちました。 彼は冒険者達に労いの言葉をかけますが、休んでいる暇はないと、山間の巨大門を閉じに向かいました。 しかしなぜかこの時、エルンストは非常に苦しそうな表情を浮かべており、顔には脂汗が滲んでいました。 シャルヴィが連絡をしていた、レンドリフト軍の戦神軍が門へと向かって進軍しているということもあり 一行もまた門へと向かうこととなります。 (ローアンたちが山門の付近で待機してるという事情もあるので) 巨大門へとたどり着くと、大群がこちらに向かって近づいてくる音が聞こえてきます。 しかしその音は乱れに乱れており、それは軍隊が行進するような統率がとれたようなものではなく がむしゃらに獣が何かから逃げるようなものでした。 不穏な気配を察した冒険者は急いで門を閉じようとします。ローアンとルクシアが両開きの扉を片方ずつに分かれて押してくれたこともあり 一匹も通すことなく、門を閉じるのに成功しました。 その門が閉まる直前に、逃げ惑う戦神軍の兵を蹂躙している 「白く禍々しい四本角が生えた鬼神」としか形容の出来ない存在が見えました。 扉が閉まると同時に、強烈な振動と爆音によって巨大門が大きく歪むと、扉の向こうの音が聞こえなくなりました。 エルンストはその鬼神を目撃したときに、気を失ってしまいます。 冒険者たちは、そのエルンストの症状がバルカと同じ呪いかどうかをナインに聞きますが ナインもまた呆然と「ああ・・・やっと見つけた・・・」と怒気を孕んだ口調で、扉を見つめていました。 はっと我に返った彼女は、それはエルンストの死の運命が変わり 彼に死をもたらすものが去ったために起きた発作のようなものだということを教えてくれます。 バルカの呪いとは違うといい、エルンストは冒険者たちによって救われたことを嬉しそうに伝えてきます。 ケンネルに向かうことでエルンストが死ぬという予言は、ジェイドバジリスクによるものではなく その扉の向こう側の存在であったことを認識した一行は、山を下り、ケンネルにいる光矢兵団に、謎の鬼神に情報を伝えました。 こうして冒険者たちは、セブルス親子とレンドリフト軍、扉の向こうの怪物からケンネルの平和を取り戻すことができました。 しかしその大きな功績はエルンストや光矢兵団に譲り、ケンネル王国の民による喜びの声が冒険者達に向けられることはありません。 ただ何者でもないただの冒険者だから関わることができた、気高い意思をもったケンネルの王女に敬意を払い 王族が眠る墓標に「セリア」という名を刻み、ケンネル王国での旅に決着をつけました。 第7話「奪還伝説の英雄と」 エーファーからユレヒトへと旅立とうとする一行ですが 東門より外で諍いが起きているとのことで、その様子を見に行くことに そこにはオルブリュークの王子ディネロが、"鉄鬼の要"レイヴに怒り散らし、護衛たちによって袋叩きにしていました。 その側には人型アネールがおり、エーファーの衛兵たちも近づけない状態にあり 「何故、『あの娘』を連れて来なかったんだ」 「あの時に知っていれば・・・!」 などとブツブツ言いながら親指を血がでるほどに噛んで、心ここに在らずな状態で 何かを恐れている様子でした。 クリオがウインドボイスを使い、ディネロに対して言葉を送ると 「私はここにいるわ」「そんな物騒な真似をしてはいけない」「冷静になりなさい」 などと声をおくると 「ツェーン!?みているのか!僕はどうすればいい!」 と錯乱したように、ツェーンなる人物に対して宙に声を投げかけると クリオは「落ち着いて、帰って来なさい」というと ディネロは多少落ち着いたようで、護衛を連れてオルブリューク方面へと帰っていきます。 帰り際に、レイヴを殺せと人型アネールに命令を下すと アネールは「隊長にそんなこと・・・」と逡巡をみせます。 しかしディネロが眼力をこめて「殺せ」と命じたら、人型アネールはその意思に逆らうことができない様子で その巨大な刀をレイヴに対して振り下ろそうとします。 それを助けようと、冒険者達は野次馬を掻き分けて出ますが マキナは誰よりも先に前に出て、アネールに近づき 「カエシテ ×× 私の身体 カエシテ」などといい 両腕から、透明な赤い糸のようなものを伸ばし、その人型アネールを絡めとります。 そうすると人型アネールは動けなくなりました。 その隙に、リエラはマキナを、アストレアはレイヴを救出し、その場から脱出することに成功しました。 一行は急いでユレヒトへと向かいました。 レイヴは冒険者たちとバルカに礼を告げると、魔動機師として旅に同行することになりました。 (レイヴくんは戦闘面での活躍はさせない方針で作ったので、それ以外のサポートNPCとして使い道をつくります) 結構な大所帯となりましたが、無事に《古の魔法王国ユレヒト王国》へとつき 宿の手配や、諸々の買い足しなどをすることになります。 バルカは以前にユレヒトの王族光矢兵団に所属していたことがあり 個人的な親交もあるユレヒトの国王ラグレッドに謁見するために、付き人として冒険者のうち幾人か連れて行き 冒険者たちにも王と謁見する機会を作ってくれました。 アルベルト、ドミノ、ブッサンはバルカに付いて行き、王城へ それ以外の、リエラ、クリオ、アストレア、ナイン、マキナは冒険者の店に行くことへ アルベルトとドミノは、ラグレッドに謁見すると ラグレッドにボードゲームの相手をさせられることになります。 卓を囲みながら近況報告をしあうラグレッドとラグレッドですが、その最中に このような情報が得られました。 魔動戦艦セティアムとレンドリフト帝国について 紅蓮隊が、巨大な空中要塞である魔動戦艦セティアムを具体的にどう落としたかは不明。 《一刻の空白》という謎の現象が起きている。魔動戦艦が墜落した瞬間は誰もみていない。 連合軍どころか紅蓮隊の僅かな生き残りでも、それを知ってるものはいない。 密偵の情報で、機兵戦争と同時期にレンドリフト帝国内で、1万人に及ぶ殺戮が起こっている。 殺戮者たちはザールギアスのような聖印を掲げたとのことですが、正体は一切不明。 その後にアベルカインの指示で人蛮族軍が撤退をはじめた。 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 オルブリュークについて ディネロという王子は既に死んでいて既に存在しない。 オルブリューク王国内ではその存在を疑うものがいないため、誰もが狐につままれたような状態にある。 ディネロは得体はしれないけれども、このままだとオルブリュークは、ほっといても勝手に滅ぶという見立て ユレヒトは、残されたレンドリフトの人蛮族軍と機兵隊の衝突が勃発するのに乗じて、侵攻しようと目論んでいる。 ケンネル王国について 英雄エルンストがユレヒト王国の光矢兵団の兵士を借りて、ケンネル王国を実質的に支配しているバジリスクから奪還しようとしている。 ケンネル王国を奪還した後、ユレヒトがケンネルを支配をする予定。 人員を募集している。 情報を得た後、ラグレッド王はバルカに対して、再び光矢兵団の一員として自身の警護をしてほしいと頼みますが バルカはイズナール村の救出をして、自身が生きているのであれば再び光矢兵団に戻ることを約束します。 冒険者の店にいった、クリオとリエラとアストレアとナインは "奪還伝説の英雄"エルンスト・ラグバーンが明日の出陣に向けて 光矢兵団の兵士たちを連れて、酒を飲み交わし景気をつけていました。 まさかの英雄を目撃して、テンションがあがる一同ですが そこでケンネル王国を占拠しているバジリスクからケンネルを奪還しにいくという話をエルンストから直接聞きます。 そのエルンストについていきたいと言うクリオやリエラですが 困った様子でその同行の願いを断ろうとするエルンストは、ナインが合図を送ってくることに気づくと 誘われて、冒険者の店の外まで歩いていきます。 (クリオは当たり前のようについてくるわけですが・・・) エルンストはナインとは顔見知りなようで、エルンストは 「いろいろ探して見たけど、例の人は見つからなかったよ。ゴメンな」 と伝えると、ナインは 「ありがとうございます。もう少し頑張って探してみます・・・。」 と悲しそうな表情を浮かべ、ケンネル行きについてエルンストに尋ねると 「ケンネルに行ったら、あなたは死んでしまいます。」とナインは予言めいたことを告げます。 エルンストは少し驚いた表情をしますが、恐れる様子はなくエルンストは酒場へと戻っていきました。 合流をした冒険者一行は、情報を交換しつつ そのままアルデン経由でイズナール村へと行くか ケンネルへいって、エルンストを救うかどうかで話し合いました。 エルンストが予言の死を回避できるかはどうかは冒険者たち次第です。と 額に2つの瞳を増やしたナインがまた予言のようにいい、選択を冒険者達に委ねました。 バルカとしては、エルンストを助けた後にその協力を得ることができれば心強いとし 遠回りになるルートではありますが、その選択でも構わないといい ケンネルへ行きエルンストの手助けをしようということに決まりました。 (ケンネルとイズナール村を直線で結ぶと その中間に魔動戦艦の墜落現場があり、そこで何らかの情報が得られる可能性があるため 戦艦の墜落現場からは、その丘陵かおそらくは森があるわけですが そこを縦断してイズナール村へと、無理矢理に向かうルートをとることになります。) しかし、宝石バジリスクほどの力をもった蛮族には到底力が及ばないために 他の手段を考えることになりますが、まずはケンネルの情報を集めることにしました。 ケンネルは今、"蛇眼の大使"セヴルスによって実質的な支配におかれています。 悪戯に王国民を殺すわけでもなく、セヴルスと元々のケンネルの美姫であったセーラの間の娘という 宝石バジリスクである"妖麗蛇眼"セヴェリアを連れて、城下を歩くことで王国民を怖れさせています。 詳細はユーレリアの美姫のセヴェリアの項目を確認してください。 セヴルスたちは守りの剣に張り付いているというわけでもないために 付け入る隙があるかもしれないと感じた、冒険者一行は守りの剣の場所を探し、起動することで 無力化を図るという計画をたて エルンストを追い、ケンネルへ旅立ちます。 第6話(番外編)「ナイン家の不思議なダンジョン2」 +... またナインさんのお店のために奔走したよ。 皆への、好感度があがったよ。 第5話「俺らユレヒト生まれ、ヒップホップ育ち、悪そうな奴はだいたい友達。」 +... 冒険者一行は、エーファーを去る前に、冒険者の店に立ち寄ったところ 道中にある「芸術の街ミーレル」と「荒くれの街ヒップホップ」という 2つの街で、それぞれの冒険者の店で依頼がでていることをラズエルさんが教えてくれました。 どちらかでもいいし、どちらにも寄って両方受けてもいいということです。 冒険者一行は、ヒップホップというイカした響きに釣られて 先にヒップホップという街に寄ることにし、バルカやマキナなどはミーレルの街にいくことになりました。 荒くれの街ヒップホップは、ユレヒトに属する子爵領です。 そこまで大きい規模の街ではありませんが、魔動機文明時代には学術都市として栄えたことがあり 子爵は大破局後に、それらの建物が運良く残った町を再利用し 普通の学校だけでなく、マギテック学校や、一般的に忌避される魔法学校を開校し 一時期に、学園町と呼ばれるほどに発展しました。 ユレヒトやエーファーからも入学を希望する人が多く、学問の街として有名になりましたが 子爵の息子がマギテック学校に入学したときから、その様相は一変します。 息子はその街きってのゴロツキであり、評判は最悪でした。 父親の権力をたてに暴力沙汰を起こしては、生徒を悪の道に誘い 勉強で鬱憤がたまっている生徒たちを巧みに仲間に招き入れていきました。 他校にいって喧嘩をしては、その他校の生徒も感化されて、報復するなどをしたため 全体的に治安が悪化し、現在ではこの領地は、不良学徒のたまり場となりました。 それでも領主は年老いてから授かった一人息子を可愛がり 領地における不平や不満などを聞かぬふりしたまま隠居 子爵の息子が現領主となり、衰退の一途を辿らせています。 領地では、暴力を中心とした独自の文化が築かれています。 子爵の息子と繋がりのある盗賊ギルドが深く関係しているため そこで名を上げることは、その盗賊ギルドでの地位を約束されるとして 数多くの荒くれ者たちがそれぞれの学校に入学をしてきます。 一方であるときにその無法の者達に抗うためだけに入学した、男気あふれる男がいて その男は現領主とステゴロで勝ち、はじめて土をつけたという出来事があり 学院の番長として君臨し、一つの伝説を残しました。 男は学校で"男気"を説き、以降、その伝説の男に憧れ そんなシブい男になろうとしている硬派な学生たちも少なくありません。 ナインはこの街にはできるだけ立ち寄りたくないといいながらも 冒険者たちは、教師あるいは学生として潜入するために 「不良学生変身セット」」 「芋っぽい体操着セット」 「不良先生変身セット」 「熱血教師変身セット」 「どエロな女教師変身セット」 などをナインから、1着100ガメルで売ってくれました。 この街では、「シブい」行為がもっとも崇高であり それに反する「シャバい」行為は、あまり推奨されません。 シャバいやつはそれだけで、喧嘩(戦闘)をけしかけられる原因となります。 ほかの学生たちにナメられないようにするため、それぞれが変装判定をしなくてはなりませんでした。 ※例 ハンバーグやホットドッグのような髪型にし、不良学生変身セットに着替えグラサンをつけるなど それと「メンチ」という視線を交わす挨拶の文化があり メンチをきるといい、それは「あなたと喧嘩(戦闘)をしたいのですがよろしいでしょうか?」という意味で そのメンチに対してメンチで返したら 「いいでしょう、私もあなたと喧嘩(戦闘)をしたいです」という意味になります。 意図しない戦闘を避けたい場合は、視線を合わないようにすることです。 この街では、不意打ちなどの行為は最もシャバい行為であるため それを逆手にとった行為をするものはすくないです。 冒険者達は街に踏み入れると頭にエビフライやハンバーグを乗せてるような髪型の連中がたくさんいて 町の住民のほとんどが、ウンコ座りをし、皆口にマスクをつけて、それを取ると歯がスカスカしています。 ブッサンの変装判定の結果があまりにも低く、行いがシャバかったため 「"盗んだホースで走り出す"ヒフテーン」という暴走馬車の強盗にメンチをきられて ブッサンが視線をあわせてしまったために戦闘になりました。 戦闘に勝利した冒険者達は、敗者の戦利品を漁るなどのシャバい行為をせず "盗んだホースで走り出す"ヒフテーンはそのまま逃げ出しました。 『名前を持つツッパリ』を倒したものは、「ツッパリ名誉点」というこの街でのみ有効な名誉点を獲得します。 ツッパリ名誉点はそうした強敵の戦闘に勝利したり、シブい行為をしたとGMが判断したときにふえます。 逆にシャバい行為をしたら減少します。通常の名誉点より増減が激しいルールです。 この街では通常の名誉点の消費はできず、この街で得たツッパリ名誉点でのみツッパリ称号などを獲得できます。 この街を出たときに、ツッパリ名誉点は、通常の名誉点に加えられます。 ソレに対して「鬼魔愚零のリエラだ」という口上をリエラがあげたため その街でリエラの噂が広まりました。 知名度や名声自体は、合計名誉点のとおりで、通常の名誉点栄光表に従います。 狭いコミュニティなために、リエラの名前は広まりました。 ヒフテーンをたおした後に、冒険者達は肩で風を切るように この街の冒険者の店「ワンナイトカーニバル」へと行きました。 そこは寂れた喫茶店のような見た目をしている店構えで 頭に金色と黒色が混じった毛並みで、頭にリーゼントのカツラをつけた タビットの店主「グランマニエ」が、それっぽいグラスをふきながら出迎えてくれました。 彼は元々、この街の騎士団「ワンナイトカーニバル」の一員だったのですが その騎士団は子爵の息子が領主となったことで解散させられ 冒険者の店「ワンナイトカーニバル」を設立しました。 早速グランマニエは依頼の内容を話してくれます。 現在この街では、「ドラゴンアッシュ」と「ジーブラ」という2つのチームが抗争が激化しています。 「ドラゴンアッシュ」はそれに勝利した場合、盗賊ギルド"エーファーの風"の傘下として 迎え入れられることを約束されています。 冒険者にしてもらいたいことはドラゴンアッシュに属する 「魔法学校アナボリックス」の番長"愛羅武勇"ステロイドを討伐、あるいは説得をして ジーブラとの抗争を止めてほしいとの依頼です。 盗賊ギルドはイキってるだけのドラゴンアッシュになどは重きをおいていないうえに 学生たちの暴動によって怯える町民たちを安心させるためです。 冒険者達は、先生あるいは生徒となって 1日の間にアナボリックスの生徒たちを締め上げ、更生させていきました。 "愛羅武勇"ステロイドには"激マブ"のナオンというダークドワーフの彼女がいて、15時頃に川原でデートをしている。 "愛羅武勇"ステロイドは喧嘩は強いが女にはからっきし弱い、曲がったことが大嫌いな古風な男である。 アナボリックスにはニルデスト流実戦殺法の道場がある。 そのステロイドの右腕にはつねに"ユーレリアの狂犬"プロテインが付き従っている。 プロテインは盗賊ギルドとのコネクションをもっていて、アコギな商売にも手を出している。 という情報を得ました。 時間になったら川原へいき "愛羅武勇"ステロイド’(腕利きの拳闘士/弱体) "激マブ"のナオン(ダークドワーフの神官) "ユーレリアの狂犬"プロテイン (山賊の首領) の3名と戦闘になり、勝利しました。 戦闘終了時に、弱ったステロイドのタマをとろうと ドラゴンアッシュと抗争中のジーブラの連中がやってきます。 ジーブラは、エーケーエー学院というマギテック学院の生徒たちで構成されていて 一時期、この地で教師を務めていたナインの教え子たちでした。 ナインは、その学校では『伝説のシルバーナイン先生』と呼ばれていて、 喧嘩はダメだと諭すと、ジーブラはそのまま大人しく去って行きました。 ※エーケーエーはマギテックを教える学校ですが、ナインは魔動機関連はサッパリわからないです。 黒歴史を知られたシルバーナインはからかわれると、地面に頭を叩きつけていました。 こうしてこの街での抗争は終わり 番長ステロイドとの一戦は、伝説として語りつがれることとなりました。 プロテインの仲介で、この近辺の盗賊ギルド"エーファーの風"とコネクションを得て 盗賊ギルドの情報屋"仏恥義理"ケージェイから、『紅蓮隊』や『ディネロ』についての様々な情報を得ます。 その晩に、ナインがライトを唱えるドミノの詠唱と、アルベルトの詠唱を比べて その発音に違和感を覚えて、その魔法を教えた師匠とやらについて訪ねます。 アルベルトのきっかりした詠唱に対して、ドミノの詠唱は早口で独特な癖がありました。 ※文字に例えると、アルベルトくんが清書であるのにたいして、ドミノは達筆すぎるぐらい? そうするとナインはドミノに魔法を教えてくれた師匠について知っているといい その人物はナインに魔法を教えた人物でもあると語ります。 その男は「ライアー・ブラフマン」といい、ドミノにその男の居場所を訪ねてきました。 素直にギーン山脈のどこかということを伝えると 一行がユレヒトに滞在する間に、冒険者たちを誘ってそこに行きたいと願いでます。 ドラゴンオーダーの情報を得るついででもあるので、時間の都合が問題なければいけると了承しました。 逆にドミノはナインの正体と、ナインがもっている木箱について聞いたため ナインは隠していた耳と尻尾を露わにし、自身の正体について語りだしました。 紅蓮隊の情報については『紅蓮隊』 ディネロの情報については『NPC』 ナインの正体については『イズナール村』/『セレスティアフォックス』 の項目を更新します。 第4話(番外)「ナイン家の不思議のダンジョン」 +... エーファーからユレヒトへと旅立とうとしていた冒険者一行ですが 泊まっていた宿に、ナインを目当てにガラの悪い集団がおしかけてきました。 話をきくとナインはそのオルブリュークの金貸しに騙され、不当な金利でお金を借りてしまい 借金が膨大な額となり、オルブリュークにあるナインの店が抵当にとられてしまうと 冒険者にその借金の返済の協力をしてほしいと泣きついてきました。 返済協力と言っても、代りに稼いできてほしいというわけではなく シュバイゼンの森付近にあるナインの別荘があり そこに彼女の財産が眠っているため、それらを売りにだして、返済にあてたいため それらを回収してきてほしいとの頼みですが 数百年ほど前にナインが衝動買いした魔剣のせいで別荘の地下が迷宮化してしまい その内部は毎日構造が変化し、沢山の魔物が住み着いています。 売却価格で30000(60000)ガメル相当の物品を回収してきてほしいとの依頼です。 (借金自体はもっと膨大な金額です。) 依頼期間は7日、目的達成で2000ガメル 早期達成で2500ガメルの報酬となります。 そんなのてめえで回収してこい!!というのはもっともですが…… アンデッドや魔法生物はともかく、ナインは「生物」を殺すことを極力避けているということもあり ナインはナインで他所をあたって、借金返済のために返済金集めをしています。 そのため迷宮内の魔物は排除せざるおえないため、冒険者の力は必要となりました。 (ちなみにナインは決して生物を殺すことに対し特別に憐れんでいたりするわけではありません。 事情があってどうしても【殺せない】ために、PCに頼み込んでいるという感じです。) それとバルカがこの迷宮に眠る財宝や魔物のリストをみて驚きの声をあげます。 この迷宮には「ブレイズ」という希少な幻獣が生息しており そのブレイズからとれる「ブレイズの核」というアイテムがあります。 ブレイズは、魔物に寄生する群生の生物であり 特に「剣のかけら」がはいっている魔物を好む性質があり この迷宮では「剣のかけらがはいっていた魔物」個分のブレイズの核が入手できます。 寄生された魔物は、体の一部が熱によって溶け出したように輝きます(炉心融解みたいな感じ) 魔剣の迷宮や、魔法文明時代の遺跡に、極稀に存在しています。 この「ブレイズの核」は紅蓮隊の隊長のクルガや創設者のイリアが部下に集めさせていたアイテムであり これらを加工して、アネール破壊のための道具を作りました。 しかし紅蓮隊にはいくつかの組分けがあり、バルカが分隊長をしていた組とは違うために 彼はその素材がどうやって加工されたかなどの詳細は機密のため知りません。 知っているのはクルガたちの組の隊員と、加工した職人のみとのことです。 バルカは加工して作られたアイテムや、それがどのように利用されたかは知っていますが それはユレヒトについたら話す。ということで まずはそれらの源となる「ブレイズの核」集めにもいくことになりました。 冒険者はナイン家に到着し、迷宮を潜り、様々な困難に立ち向かい希少な武具を回収してきました。 2日間で目標金額まで達し、早期解決したため、契約通りナインから報酬2500ガメルを受け取り ナインは無事に借金を返済することができ 冒険者たちのおかげで大事な店を守ることができたと、涙ながらに感謝してきました。 第3話「魚心あれば」 +... オルブリュークを立ってから、数日が経ち 冒険者一行は「ドーレスの真珠エーファー王国」へとたどり着きました。 この国では主に目的がないため、バルカが宿やらその他の支度をしている間に 自由行動とマキナの世話を頼まれ、昼食代に120Gほど渡されました。 途中でナインに「黒い模様が刻まれた木箱」についてきくと、中身を開けて見せてくれました 木箱の中にはミイラ状になった幻獣の尾や、爪、骨などが綺麗に保管されていました。 とても神聖なもののようで、禍々しくもあり、触れたらダメな感じがする。 ナインは馬車の中でそれらを時折とりだし、綺麗に掃除していました。 冒険者の店「魚心亭」にて、ドーレス湾で捕れた新鮮な魚を食べに行こうとするわけですが 店に入る前にお忍びできていたというオルブリュークの王子【ディネロ・ファルケンハイン】と出会い、ナンパされます。 ディネロはおしろいや化粧で彩った美男子ですが 「君たちまことによいよ^~」など言いながら、側室にならないかなどと 底知れない気持ち悪さで冒険者の神経を逆撫でしました。 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 耐え切れなくなったクリオが、一発殴ろうとしますが ディネロにひらりと身を躱されてしまいます。そのことに対して特に怒る素振りをみせることはありませんでした。 しかし、名前を尋ねられた時に、クリオが「千貌のナイン」と偽ったことに対しては おしろいが流れるほど滝のように汗を流して、動揺していました。 自分を納得させるようなことをいいながら落ち着いたディネロは 「レイヴ」という銀髪短髪のシャドウの青年を呼び出し 冒険者たちを傷つけないように捕らえるようにいいつけ、その場から立ち去りました。 レイヴはほかの腕利きともいえそうな男たちを連れてきて、一悶着あるとおもいきや 「ウチのバカ王子がすまなかった。」と謝罪をしてきました。 昼飯を奢らせてくれとの申し出をし、昼食をすることとなりましたが クリオはその施しを受けずに、他所で食事をすることにしました。 他のメンツはレイヴとの話を聞くこととなりましたが レイヴはマキナとも顔見知りで、アネールの初期実験に参加した奴隷たちの兄貴分でもありました。 マキナはいつものように無口で?マークを浮かべていました。 そこで様々な情報が聞けました 村々を荒らしている人型のアネールは、オルブリュークの商人集団が関係している? それらは機兵隊とは別の組織であり、互いに関与していない。 機兵隊を指揮しているのはレイヴ、絶対的な権限をもっているのはアベルカイン皇帝とディネロ。 ディネロが何故その権限をもっているかは不明。 レイヴは魔動戦艦墜落前に、紅蓮隊のバルカ?によって気絶させられて、他のアネールによって救出された。 紅蓮隊に対しても恨みはもっていない様子。 食事をしている最中に クリオは、バルカの行動の裏とりをしていました。 繁華街でアストレアの駄々を捏ねているのを窘めるバルカの姿が確認とれた。 【常敗将軍】バルカの名前はそれなりに有名で、レンドリフト王国軍と剣士軍の戦争の後は、ユーレリア地方で傭兵として各地を転々としていたが、機兵戦争前までは"王属光矢兵団"の1人としてユレヒト王国のラグレッド王の警護をしていた。 ラグレッド王とは個人的に仲がよく、気に入られていたためにチェスの相手をよくしていた。 再び「魚心亭」にて合流した冒険者一行は 現役漁師でもあり、元冒険者の店の主人ラズエルから、エーファーシェルフィッシュの漁を依頼されます。 早朝に魔動漁船を出して、ドーレス湾沖まできたら 魔動漁船にとりつけられた魔動機をつかい「マナタイトアーマー」を装着し海に潜り エーファーシェルフィッシュを漁獲するというのが依頼内容でした。 冒険者は鱗を傷つけることなく、エーファーシェルフィッシュを倒すことに成功し 帰ることとなりましたが、陸がみえてくる頃に船が動かなくなる自体が発生しました。 キラーオクトパスが漁船に絡みついていたのが原因で、これもまた冒険者の手によって退治しました。 しかし魔動漁船の動力である魔動機が動かないままで、泳いで帰るかなどと相談していたとき マキナがその魔動機に近づき触れると、とたんに魔動機は動きだしました。 その後はいつものようになんともない顔をしていました。 帰って冒険者たちはいつものように祝杯をあげます。 そんな仲、マキナはリエラに近づき、服の袖をひっぱり 「クルガ・・・」と声をかけてきました。 そのことでリエラがクルガのことについて聞こうとしても?マークを浮かべるだけです。 マキナはしだいに目が虚ろとなり 「俺は逃げ出す賢さより、逃げ出さない愚かさを選ぶ」とつぶやきました。 これはリエラの母親ライカの 「逃げ出さない愚かさよりも、逃げ出す賢さを身につけなさい」という言葉の逆であり この言葉を知っているのは、母本人か、リエラか、父クルガしか存在しません。 マキナはいつもの調子に戻り、リエラのそばに座りこみ モクモクと漁で獲れた魚とオニギリを食べはじめました。 第2話「ノーカ&カッペ」 +... オルブリューク近郊の村の宿屋で、ナインからの頼み事の途中で… 突然、イズナール村の農民カッペリーニが部屋へと、駆け込んできます。 カッペは農民仲間の、ノーカと供に馬車の手配をし、その宿屋で落ち合う約束をしていたのですが 向かっている最中に突然馬車が襲われ、御者をしていたノーカが3mほどある巨人に連れ去られました カッペは荷物にもみくちゃにされて気付かれませんでした 巨人がシュバイゼンの森のほうへと歩いて行く姿を確認し、カッペは急いで宿屋に助けを求めにきました。 シュバイゼンの森は危険なため、深追いしないことをバルカと約束し、村人の護衛や保護も仕事の範疇であるため リエラ、ドミノ、アルベルト、ブッサン、アストレアは森へ探索へ。 バルカ、クリオ、ヤミタは、近くの人蛮族軍の兵舎がある駐屯地まで話を聞きに。(ついてこない理由付) マキナとナインは宿屋でお留守番。 森の中、雑魚と闘い(ボガード、レッドキャップ、ゴブリンシスター) トラップに引っかかりながらも、傷ついたトロールがいるところまでたどりつきました。 傷ついたトロールは汎用蛮族語で、八つ当り気味に 「なぜ、我らが機兵たちに従い、人族の娘など探さなければならんのだ!」 「いい気になりおって、いずれ……」などといい ノーカを甚振って、捕食しようとする。傷ついたトロールと、その手下ディープグレムリンやレッドキャップなども倒すと こちらに向かって歩いてくる多くの足音が聞こえてきました。 そうすると蛮族の部下を連れた、美しい将が現れ、馬から降りてきて謝罪をしてきます。 トロールは元レンドリフト蛮族軍の兵士で、命令が下る前に人族に対して敗走したため 無能の烙印を押され、軍を辞めさせられて撤退時にこの地に残されました。 トロールは八つ当たり気味に人族を襲っては食べていましたが オルブリュークに駐屯している機兵隊のアネールに、人蛮族軍だと勘違いされ傷めつけられ そのときに一方的に人族の少女の捜索を命じられて腹がたっていました。 《蛮姫来々のイングリッド》は比較的穢れが少ない蛮族と人族が入り混じった人蛮族軍を指揮するラミアの将で レンドリフト帝国軍が謎の大撤退をした際に残された唯一の部隊です。 彼女は、そのトロールの直属の上司というわけではないですが、近隣で暴れまわる元レンドリフト軍のトロールの捜索をしていました。 討伐の礼と謝罪をし、トロールの死体の処理を念入りにすると約束し、あることを話しだします。 イングリッド率いる人蛮族軍もまた、機兵隊から人族の少女の捜索の協力を、依頼されており それに対して、彼女は非協力的かつ、反感的な立場にいました。 オルブリューク王子ディネロが機兵隊たちに下した命令であり、レンドリフト本国からの通達ではないためです。 彼等が探していた人族の少女は、PC「クリオ」であり、兵舎へとやってきたことには驚きましたが。 迷惑をかけた詫びに、「クリオ」を見逃すことと、機兵隊には報告しないことを約束しました。 そして早々とオルブリュークから出ることを警戒され、ひとまずは宿屋に戻り、ノーカの無事を祝いました。 ナインは、途中になっていた依頼や頼みごとについて、きりだしてきます。 それらについての詳細は、キャンペーンミッションのページに記載します。 第1話「紅蓮の残火」 +... 舞台/世界観説明→PC個別導入 オルブリュークの冒険者の店で集合 イズナール村の事情説明とバルカからの依頼を聴く バルカ、アストレア、ブッサンと出会う。 イズナール村が野盗化した人型魔動機兵のせいでヤバイ 戦後助けてもらった恩を返したいけど、協力者がいない 直接の討伐は無理だろうけど、色々と協力してくれたら、村を解放後に1人10万ガメル支払う。 ソレ以外の依頼などは別途報酬。 ブッサンの借金とりに巻き込まれて戦闘、勝利 (山賊の弓兵/突撃兵) 騒ぎをおこしたので、その場から立ち去り 旅館へとバルカたちの連れ人を回収に立ち寄る。 そこで謎の少女マキナと出会う。 オルブリュークから出るときブッサン衛兵に捕まり退場。 オルブリューク付近の村へと寄る際に蛮族たちと遭遇、戦闘、勝利 (ボガードソーズマン、ボガード、レッドキャップ×2、コボルドシューター×2) クリオが導入で出会った謎の占瞳師ナインと旅館で再遭遇。 なんらかの話をもちかけてきて、一話終了。
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動機のターゲットにされなければ事件は起こらない(例外はある) 金田一少年の事件簿25周年(2016年現在)の歴史の中でゲストキャラクターはおおまかに3つに分類されているのはこのロワを読んでいる諸君は理解できているだろう。 というか20周年記念シリーズから既に5年程経っているのが恐ろしい(本編でどれくらい時間が経ったのかは知らない)。 21周年で不定期連載から長期連載へと体制を変え、金田一少年事件簿Rにタイトル変更、14年ぶりのアニメ化に、13年ぶりの連ドラと実は次の年でやったことの方を20周年目でやれよと思ったのは筆者だけではない。 かなり話が脱線してしまったが気にしないでいただきたい。 「金田一……」 名前の出された金田一一とは何人目なのかはわからないが幼い頃の親友であり2度の殺人事件に巻き込まれたことのある少年『井沢研太郎』。 というか2度目の葡萄の館の事件では地獄の傀儡師の協力の元事件を起こした側の人間――そう『犯人枠』。 「今回は何も招待状なんか無かったんだが……」 タバコを蒸かしながらぼやくのはファントムの仮面をあしらった招待状を前にもらったがこんなものを出した覚えはないと言われた男『白神海人』。 金田一一に『なんかあったら電話してくれ』と約10年前に発言したのだがいまのいままで出番が無かった。 いつきさんと被る為仕方がない、そのいつきさんも再開後蟻地獄壕まで事件に絡まなかったのだ(後日談で雪霊には登場)。 事件に巻き込まれたが特に殺されたり、殺さなかったりが無かった生存者――そう『容疑者枠』。 「……船まだかなー……」 特に金田一一と会話が1度もなく序盤で亡くなられてしまったけど可愛いと評判でなかなか人気のある女『鬼城歩夢』。 畜生度はどうであれ悪人でも善人でも誰が殺されるのかわからなくハラハラさせられる者――『被害者枠』。 大体こんな感じである(殺人事件を扱う作品では全てそうなのだが……)。 容疑者枠が1人も出なく完結した2番目のあの事件がどれだけ異色なのかがわかるだろう。 犯人も容疑者も全員幽霊だった事件とか特殊な例は除く。 他にも顔が隠されている『連城枠』とか、『警察枠』とかはあるがこの際このSSの登場人物には関係ない為省略。 話は脱線したがとにかく『犯人枠』と『容疑者枠』と『被害者枠』の3つで構成されている。 だがこれは動機とそのターゲットが一致する為に事件が起きる為、その動機から離れれば事件は起きないのだ。 事実、首吊り学園では千家は殺人をしていないし、邪宗館でも井沢は人を殺していない。 あくまで動機が問題なのだ。 この3人は全然接点もなく、あえて言うなら『災厄の皇帝(エンペラー)』の巻き添えというだけである。 とにかくこの3人は偶然出会ったのである。 辺り一面ラベンダーが広がるまんまな名前『ラベンダー荘』に。 ◆ (安全第一でこんなところから脱出して帰らないと) 金田一のおかげで慣れているのかもしれない井沢。 家族が絡まなければ好印象な善人はみんなと協力することを望む。 (でもこんなので何しろってんだ……) 恐ろしい顔をしたニューギニアの呪術師がつかう仮面が気味悪かった。 ◆ (あれは殺人……なのか……?) ミステリールポライター白神は香山の不可解な死のトリックを本当に偶然なのか疑っていた。 あの現場に戻れば手がかりはあるのかもしれないがいまの現場はラベンダー荘。 不動高校からは離れている。 (このイタズラをした人間が何かよからぬことを企んでいるのは確実だ。だが、私を招いたことを後悔するでしょう) 本編の金田一少年主人公と同じく探偵役としてこの場に君臨する。 ◆ (あのことが世間にばれてる?いや、色々な人もいるって……) この場で一番混乱していたが他2人もいまいち何かわかっていない表情なのを悟りなんとかこころを落ち着かせる。 教師を見捨てた彼女は後輩を見捨てられないで殺された辺り本当の小悪党なのだろう。 火事場泥棒も充分犯罪なのだが、村を事故とはいえ全焼させた連中でさえ金田一史ではまあまあな畜生度な動機と認知される辺りちょっとやばいと思うこの世界観。 (襲ってくるなら返り討ちにしてやる) だが支給された馬鹿でかい剣は不意打ちに向かない気がするし、そもそも扱えるのか頭を抱える。 とりあえず襲ってくる気配は他2人からは無さそうなので信用もとい会話をしてみようと決める。 ◆ 本来の意味で全く接点の無かった3人が一堂に介したラベンダー荘。 果たして彼らはこの島から脱出することが出来るのだろうか……。 【一日目/深夜/ラベンダー荘@怪盗紳士の殺人】 【井沢研太郎@邪宗館殺人事件&黒魔術殺人事件】 [状態]健康 [装備] ニューギニアの呪術師がつかう仮面@学園七不思議殺人事件 [所持品]基本支給品一式、ランダム支給品0~1 [思考・行動] 基本:殺し合いから脱出する。 1:仲間を集める。 2:他2人(白神、鬼城)と話をして協力出来るのだろうか?。 [備考] ※参戦時期は、邪宗館後から黒魔術前までの間。 ※高遠と接点を持っているかどうかは後の書き手さんにお任せします。 【白神海人@オペラ座館第3の殺人】 [状態]健康 [装備]なし [所持品]基本支給品一式、ランダム支給品1~2 [思考・行動] 基本:殺し合いから脱出する。 1:『災厄の皇帝(エンペラー)』を後悔させる。 2:他2人(井沢、鬼城)と話をする。 3:香山の事故は本当に事故だったのか? [備考] ※参戦時期は、オペラ座館第3の殺人生還後。 ※香山の死を事件ではないかと疑っています。 【鬼城歩夢@亡霊校舎の殺人】 [状態]健康 [装備]錬金術師が事件で使った剣(剣の状態)@錬金術殺人事件 [所持品]基本支給品一式、ランダム支給品0~1 [思考・行動] 基本:殺し合いから脱出する。 1:生存する。 2:他2人(井沢、白神)と話をする。 3:襲われそうになったら返り討ちにするが極力殺しはしない。 [備考] ※参戦時期は、亡霊校舎の殺人前。 001 月と星 時系列 003 同じ海人なのに白神はイケメン、怖い顔で犯人の陸は大差ない 001 月と星 投下順 003 同じ海人なのに白神はイケメン、怖い顔で犯人の陸は大差ない GAME START 井沢研太郎 032 快楽という海に溺れて GAME START 白神海人 032 快楽という海に溺れて GAME START 鬼城歩夢 032 快楽という海に溺れて
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編號 SC3508G 繪師 E-neko 日名 幻想「第一種永久機關」 等级 3 中名 幻想「第一类永动机」 COST 10 属性 - 稀度 N++ 凭依 八云紫 耐久 - 时效 3 身代 - 版本 3.0.1.0 出处 第三章·绯想之境(2枚入) 日期 2014.6.20 效果1 【永动】 常置 此卡只能设置在自己场上,此卡在场时: 自己场上被使用而离场的饵不进入墓地,直接回到手牌; 自己场上没有隙间时,此卡进入墓地。 背景 庞大的金属怪物,却不知道为什么还能高速移动,而且后面似乎还有更可怕的东西会冒出来! 調整 ♦ 被使用仅包括[饵]相关效果及代替[隙间]承受离场效果这两种情况。
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科目 資料 説明 名前 コメント
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月皇評議会に地歩を固めたスカースダグ教団は、打って出る最高の瞬間を計っていた。 Having infiltrated the Lunarch Council, the Skirsdag await the perfect moment to strike. イニストラードを覆う影 【M TG Wiki】 名前