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戻る 感動した!! -- (名無しさん) 2010-03-20 01 44 24 同じく -- (名無しさん) 2010-04-15 21 22 45 いいね -- (名無しさん) 2010-04-28 02 08 22 破顔一笑、一件落着。 -- (名無しさん) 2010-05-14 01 15 21 感動した…! -- (名無しさん) 2010-06-05 10 55 18 まあ・・・名作とまではいかないけどええ話や -- (名無しさん) 2010-08-25 09 36 26 泣けるなぁ… -- (名無しさん) 2010-10-02 20 34 12 感動しました。 BADにならなくて良かったなぁ。 -- (通りすがり) 2010-10-02 22 10 48 好きにするといいさってなんだよwwwwww -- (名無しさん) 2010-10-03 00 51 18 唯編も良かった(ハッピーエンドへの道)が、ギー太が無言で唯と会話する本編がステキでした。作者ありがとう -- (名無しさん) 2010-12-04 03 00 13 感動した^^ 私の中の名作です^^ -- (シップ) 2010-12-06 15 56 32 感動したけど 好きにするといいさって何しれっと喋ってんだwwww -- (名無しさん) 2010-12-27 17 01 46 いいね~ そしてギー太wwwwwwwwwwwww -- (八百屋) 2010-12-27 17 45 47 いい話だ バッドエンドじゃなくて良かった -- (名無しさん) 2011-10-03 01 50 11 雰囲気ぶち壊す様で悪いが、言うほど良い話か?これ。 唯にも非はあるだろうけど、そこにつけこんで彼女をストレスの捌け口にした澪律紬梓はクズだし、こんな別れ方したら仲直りなんて不可能だと思う。 このSSで幸せになっていいのは唯一人で十分。澪律紬梓は一生後悔に苛まれればいいと思った。 -- (名無しさん) 2011-12-17 01 34 39 ↓唯自身も言うように「あの時は時間がなくてみんなが焦ってた」ってことだし、辞めるって言い出した時はみんな本当に心から謝ってたから唯をストレスのはけ口にしたっていうのはちょっと違うだろ? 上手くいかない焦りと苛立ちでつい誰かに当たってしまうというのはよくあること、この話ではそれがたまたま当たられたのが唯だったってこと。他の誰かが当たられてもおかしくなかった。 まあけいおんでそういったことはありえないって言えばそれまでだけど、話自体は良かったと思う。 -- (名無しさん) 2011-12-17 03 27 24 いや…これは見方を変えれば、澪律紬梓が寄ってたかって唯をHTTから追い出したようなものだろう。 大学で唯がぼっちになったのも、元をただせば澪律紬梓のせい。 こいつらは自分が悪者になりたくなくて、許されたいだけだ。そんな印象が強い。 そもそも、いい話っぽく見せようとする姿勢が 「気に入らねぇな」 -- (名無しさん) 2012-03-17 13 31 12 ↓禿同、しかしこういうこと書くと唯厨とか言われるんだよな… なんかそう考えると不遇な主人公だわ -- (名無しさん) 2012-03-18 08 37 22 唯も悪いかもしれないが、4人がかりで1人の人間を責めるのは酷いような…気がする。 -- (名無しさん) 2012-03-18 19 17 55 いや、流石に唯が悪いとは思わなかった。なんか近頃は何でも唯が悪い風潮になってる気がするわ -- (名無しさん) 2012-03-18 20 15 39 ↓全くもってその通りだと思う。唯に対する目があまりにも厳しすぎるわ。 むしろこの話の唯がいい子過ぎる。 唯にひどい言葉をぶつけておきながら、いざやめると言うと手のひら返したように態度変えて、そのくせ大学では唯を一人で放置していたし。 四人はちょっと虫がよすぎるんじゃないのかなと思う。 -- (名無しさん) 2012-03-24 10 26 19 唯だけが悪いとは思わないし四人だけが悪いとは思わない あれは一方的に言って手のひらを返したわけではなく どうみても喧嘩ですよね それに意地を張り合った両方が悪いかな 喧嘩両成敗ってよくいうでしょ ↓大学では唯を放置っていうけど大学の風景からみて違う大学にいったんじゃないかな? -- (涙) 2012-03-24 11 10 53 それでも、唯が一方的にダメージを受けた感は否めないし、1対4じゃ「喧嘩」というより「集団リンチ」だろう。 もし、澪律紬梓が唯抜きで、学園祭で演奏していたんじゃないかと考えると、余計に腹が立つ。 以前、SS保存場所で憂「どうか…お星様…!」というSSを読んだけど、何かトラブルがあったら、一人に集中するより五人バラバラになった方が自然って思えるよ。 ↓喧嘩両成敗っていうのなら、澪律紬梓にもそれ相応の罰が必要なんじゃないですかね。それこそ、一生演奏出来なくなるくらいの。 -- (名無しさん) 2012-08-22 05 23 46 唯は悪くない もう一度言う 唯は悪くない -- (おすし!) 2012-08-22 20 11 55 ↓唯だけが悪いとは言わないが唯も悪いだろ。実際練習サボってんのに練習してるとか嘘ついてるんだし。言い返した時点で一方的に言われた訳じゃないからな。しかし澪律紬梓が団結して唯に文句言うのもちょっとなって感じ。特に梓の発言なんか梓の勝手な先入観でしかないからな。4人に一斉にいろんなこと言われたらそりゃ辞めるわ。 -- (名無しさん) 2012-08-22 20 52 16 なんだこれ、今までスルーしてたがハッピーエンドだったのか 一人を省いてるクソみたいな話に変わりないけど 誰が悪いかなんてどうでもいいよこれだけじゃ情報が少なすぎる それでも、一番好きなキャラが唯ってことに変わりはない -- (名無しさん) 2014-08-26 03 21 47 梓の泣いている姿に でほんわかした。 -- (エルプサイコングルゥ) 2015-08-02 21 55 43 ハラハラしたけど、ハッピーエンドでよかった。 これに似てるやつで、最後にギー太が「よかったね!」みたいなこと言うのあるよね?あれ、なんだっけ。 これは最後まで無言を貫いて見守るのがいいね~ -- (名無しさん) 2015-08-03 01 51 45 唯「ギー太聞いてる?」かな -- (名無しさん) 2018-02-28 02 12 12
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催眠のこと 無駄話はいいから早く事件のことを話してとハルがガミガミ言うと、カモンは、 「弁当箱の中身を空にしろ。話はそれからだ」 と返してきた。 そう言えばハルは、たぶんマハーカーラが云々いうあたりから一口も食べていなかった。弁当も食わずに何が昼休みか。 暫し黙々と喰った。 その間カモンは、地図を指差しながらコンに何か耳打ちする。なまにくのにおい――そう聞こえた。生肉の匂い? するとコンはこくりと頷いてから立ち上がり、また後で、と挨拶してから屋上を去って行った。 カモンが何らかの指示を出したのだ。 「残念ながら、君が頑張って集めた情報だけじゃあ足りないな」 漸く弁当箱の半分が空いた頃、ハルが口をまだもごもごと動かしラストスパートをかけているうちに、カモンは話し始めた。 「残念ながら僕は犯人捜しまでするつもりは毛頭ないが、残念ながら君はそれを望んでいるんだろう? だが残念ながらこれだけの情報じゃあ犯人は判らない」 「ふぁん……もご!」 残念ながら、口の中のものが邪魔である。 無理矢理飲み込んで涙目になる。 「なんだとぅ!」 「それに君は連続両断と深夜徘徊の関連性を疑い、あまつさえ深夜徘徊のグループが犯人なんじゃあないかと考えているな? まぁ確かにそうでもなきゃ、イカレた殺人鬼が潜む界隈に深夜繰り出す理由はないからな。その線は悪くないのかもしれない。供述の特異性だって、捜査を撹乱するためのものだとすれば得心がいく。でも前も言ったが――それはあくまで警察も考えていることだ。君が自分で犯人を挙げて懲らしめたいというのならこれじゃあダメだな。何か、君だけが知っている事実が無いようじゃあ」 自分だけが知っている事実。そう、警察がまだ掴んでいない情報が要るのだ。 しかしハルが持っている情報は、今カモンの手の中にあるあれで全てである。あの中には二つの事件の関係者の至極プレイべートな情報まで載っているが、そんなものは言うまでもなく捜査の役には立たないだろう。 共通点の無い被害者達。故に不明な動機。そして、そもそも一刀両断に切り裂くという異常な殺害方法。関係しているようで一向に接点の見えないもう一つの事件。その事件の関係者の、不可解な供述。 不可解な供述。 「ああ――そういえば」 そうだ不可解な供述。ハルは深夜徘徊者の一人である新垣ミカのことを思い出す。 深夜徘徊で補導された生徒達は皆、「徘徊の理由は分からない」と供述している。これは本当に自覚していないか、或いは本当は自覚があるのにない振りをしているかのどちらかだ。そして常識的に考えるならば、間違いなく後者だ。自分のとった行動の理由――何気ない仕草ならともかく、わざわざ深夜に外出するという特異な行動の理由を自覚していないなどあり得ないからだ。 だが新垣ミカの、恋人とのあの遣り取りはどうか。 部室棟の裏。呼び出された新垣ミカと、呼び出した恋人の三浦ヒロ。 新垣ミカは「ヒロはあの時、来なかった」というが、一方の三浦ヒロは「ちゃんと行ったし、一世一代の告白までした」という。 このすれ違いは? しかも新垣ミカは、待ちぼうけを喰らい、その場を立ち去る際に時計を確認したということまで覚えているというのに、自分がどれくらいの時間待たされたかということだけを覚えていない。 深夜徘徊の供述と三浦ヒロとのすれ違いは、別個に見ればそれぞれ「ウソの供述」と「どちらかがウソを吐いている」というただそれだけのことである。 だが三つ目の時間のことも併せて考えると、これは。 ――新垣さんの記憶が……? ハルはカモンに、新垣ミカに関する一連のことを話した。事実と自らの推論を分け、聞き手であるカモンが妙な先入観を持ってしまわないように気をつけながら。 ひょっとしたらこれは、事件解決の糸口になるかもしれない重要なことなのかもしれないのだ。 「へえ、記憶の改竄を疑っているのか君は?」 「うん。そんなことが出来るかどうかは別としてさ、そうでもなきゃこれはおかしいんじゃない? もしかしたら新垣さんは犯人にとって不利になるようなことを何かの拍子に知っちゃって、それで記憶を弄られた――的な?」 「何だ珍しく勢いが無いな」 「いや、だって記憶変えるとかマンガの世界じゃない?」 「ん。それに、その新垣さんて人はそもそも記憶力に問題がある人物という可能性も、まぁ無くはないしね。若年性痴呆じゃあないが」 そうだ。これは事件に関係があると思い込めばそう見えるだけで、そうでなければ別の可能性はいくらでも見えてくるのだ。大体、三つの記憶違いが一連の事象であると断じている時点で、ある程度の予断が入ってしまっているではないか。予断とはよく云えば見当だが、悪く云えば先入観で在る。先入観から組み立てた推理に、果たしてどれほどの信頼性があるのだろうか。 これも大した手掛かりにはならないのか――。 「しかし何だ、記憶をいじる方法なら無いこともないんだけどね」 「――へっ? そうなの?」 記憶の改竄、ハルはその光景を想像してみる。 「電極やらコードやらがいーっぱいついたヘルメット被せてさ、椅子に座らせてこう……バチバチバチー! ぐわぁぁぁー! ふははははー! ――みたいな?」 「……後半は全く伝わらなかったが、君がどんなものを想像したのかは大体わかったよ。一体、いつの時代のSFなんだ? 記憶の改竄にいちいち大仰な装置なんて必要ないよ」 「え? いらないの?」 「ああ。記憶の改竄に装置なんか必要ない。――例えば、催眠術でも十分だ」 催眠術。 あなたはだんだん眠くなる――というアレである。ハルにとってはこれもまたマンガの世界のものだ。 ちょうど月の初め頃にテレビで実験めいたことをやっているのを見たが、その時もただ胡散臭いとしか思えなかった。VTRでは人が眠らされたり腕が曲がらなくなったり、まぁあたかも実際に効くものであるように紹介された。 しかしその後のスタジオ実験。芸能人が実際に催眠術の先生に術をかけられてみるというやつである。これとなると、かかる者もいればかからない者もいた。明るさと純粋さをウリにしているアイドルは、きゃあきゃあ声を上げながら自由にならない体を不思議がっていたが、強面で年配の俳優なんかは一向にかかる気配が無かった。 それを見たハルは、あの番組における実験VTRはねつ造されたものであり、スタジオでかかったアイドルは自分のイメージを守るためにかかったフリをしたのだと判断した。 そもそもあんな簡単な遣り口で、人間を操ることなど出来てたまるものかと思った。 ――魔術じゃあるまいし。 ハルにとって催眠術とはインチキであり、魔術と同類のオカルトに過ぎないのである。 カモンにその旨を話してみた。 カモンという少年はそもそも多くのことに懐疑的であるから、きっと同調する――と、思ったのだが。 「そうか判った。今まで僕は君が愚かで鈍い人間なのだと思って、素っ頓狂なことを言う度に愚鈍愚鈍と罵ってきたが、どうやら認識を改める必要があるらしい。――君はものを知らないだけなんだな」 そうして憐れむような眼を向けられた。甚だ心外である。 「催眠術はオカルトじゃあない。胡散臭い連中やマスコミが変に煽るから誤解されやすいが、あれはれっきとした技術だ。というかオカルトとサイエンスの違いもロクに判らない奴がオカルト云々語るものじゃない」 「オカルトじゃないってぇ?」 「そうとも。欧米のいくつかの国かでは医療に取り入れようとする向きもある。それも心理療法とかじゃないぞ。外科手術だ。麻酔の代わりにしようというんだな。催眠術とは魔術なんかじゃない。技術だ」 そんなことを言われても俄かには信じられない。 「催眠術というものの仕組みは単純で、対象の人間を催眠状態にしたところに指令を与えるというただそれだけのことなんだ。――まずは催眠状態について話そうか。ハル、催眠というのはどういう字を書くか知っているか?」 「えーっと」 ハルは空に指で文字を書くような仕草を取る。 「眠は――眠るでしょ? さい――さい?」 「さいは催すという字だ。つまり催眠というのは、眠りを催すと書くわけで、これが催眠状態の正体だ」 「眠い状態ってこと?」 あなたはだんだん――。 「そう。眠っているようだが意識はあり、理性より本能が勝っているという状態だ。決して眠っているわけではないんだがね。そうだなぁ――例えば、朝起きなければいけないのに、起きられない時ってあるだろ? これは意識はあるんだが、理性的な判断は不可能になっている状態だ。起きなければ遅刻すると意識で理解できるのに、それでも寝たいという本能が勝ってしまう状態。意識はある。時間を判断する理性はある。しかし行動が出来ない。これが催眠状態だ。そして催眠状態にある人間は、強い暗示を与えることで操作することが可能なんだよ。意識の下に働きかけるんだ。――ちなみに君が見たという番組は僕も見たが、あれで俳優がかからなかったのは催眠状態にならなかったからだ。暗示を与えても、催眠状態になっていないのでは意味が無い。そして催眠状態というのは、ならないように気をつけていればならないという単純なものでもある。朝起きられない例でいうなら、強い意志さえあれば起きられるわけだろう? 意地を張るだけでも防げる。気持ち一つの問題ともいえるね」 催眠術の代名詞ともいえるあの文句。そもそも何故眠くさせようとするのか判らなかったが、その謎が今解けた。催眠状態がどういう状態なのかというのも理解出来たような気がした。朝起きられない時――あの一種朦朧とした状態では、確かに理性は働くまい。そして露わになった本能に直接語りかけられるのでは、いいように操られてしまうのも判らないでもない。 だが。 「その催眠状態がなんたるかってのは判ったんだけどさ……催眠術って記憶まで変えられるの? 」 「出来るよ。まぁ催眠の深度にもよるんだがね。浅い催眠なら運動を操るくらいに留まるんだが、少し深くなると情操を、そして一番深い段階になると記憶を操作することが出来るらしい。なんでも普段意識していない記憶までが意識に上り、記憶が剥き出しになるんだそうだ」 「そっか……出来るんだ」 「出来るとも。それにコツさえ掴めば誰にだって可能だ。催眠状態にさえしてしまえばいいんだからね」 「ふぅん……ねぇ、でもさっきも言ってたけど、掛かるまいとすれば掛からないんでしょ? 催眠状態――眠ってるのに近い状態になるのって、結構掛けられる側の意思によるものだと思うんだけど。眠くなーるとか言われたって、それで眠くなろうとするのはやっぱり自分なんだし」 「そうだね。だからあの俳優は掛からなかった。掛けられて変なことをさせられてはたまらないと思ったのか、そもそも催眠術なんかはオカルトに違いないから間違っても掛かるわけにはいかないとでも思ったのか。確かに、真っ当な方法ではそういった人種を催眠状態にするのは不可能だ」 「真っ当な方法――では?」 カモンお得意の、含むみを持たせた言い回しである。真っ当でない方法ならば可能だということなのだろうが――。 「そう。真っ当で無い方法ならば可能なんだ。例えば――」 カモンはすうっと両手を掲げる。そして。 「こんな風に」 「あ……っ!」 腕を伸ばし、両手でハルの首を掴んだ。 「か……」 顎が上を向く。 カモンの細い指が、柔らかな肌に僅か食い込む。 硬い。指の骨の感触だ。 「か……」 喉から空気が漏れる音が聞こえる。 決し強く締められているわけではないのに、何故かやんわりと意識が靄に包まれるような感覚を覚える。 カモンの指は軟体動物の触手の如く、肌に吸いつくように纏わりついている。 そして思いのほか――。 「カモンの手――湿っぽい」 じっとりと汗ばんでいた。それがより一層、肌との密着感を高めているようである。 「生憎、自律神経系がイカレている。――いや、そんなことはどうでもいいだろう。このまま僕が強く締めつけると、君はどうなる?」 「どうなる――って」 どうなってしまうのだろう。 「このまま締められたら――意識が遠のいて、気絶するに決まってるじゃない」 顎が上を向いてしまっているせいか、少し喋りづらい。 「そうだろう? このまま力任せに頸動脈を圧迫し続ければ、酸素が脳に届かなくなって落ちる。だが落ちる寸前で止めてやると――催眠状態になる」 カモンが手を離した。 ハルの首はカモンの汗で湿ったせいか、そこだけ風がやけに冷やかに感じられた。 「首絞めで――催眠状態が?」 「これは『頸動脈法』という。この方法なら相手の意思に関係なく生理的に催眠状態を作り出せるし、首を絞める以上、無理矢理掛けることだって出来る。相手の肉体的自由を封じるし、声すら上げさせないからこれは悪いことをするには非常に便利だ。ただしその代わり難しい。それに練習しようにもやはり人の首を絞めるわけだから、どうしたって危険が伴う。だからこの頸動脈法を知る人はそうそういないだろうし、知る人の中でも実行するだけの技術を持つ人はまずいないだろう」 「そっか……でも……」 そういう技術は実在し、使い手もまたいないことはないのだ。ならば。 「じゃあ新垣さんはが記憶を改竄された可能性は――あるにはあるってことね?」 「そうだね。ゼロではないというだけで、限りなくゼロに近いわけだが」 「何で改竄されたのかっていう問題にもなるよねぇ……」 「確かにその問題もある。それに、そうなると深夜徘徊組は全員改竄を受けたということになるね。大した術師もいたものだ」 「――確かに」 そうだ。新垣ミカの記憶違いが何者かによる改竄の結果だとしたら、それは彼女と同じく特殊な状況下にある他の徘徊者達もまた――ということになるだろう。新垣ミカのように日常生活に支障をきたしているのかはともかく、徘徊の理由を覚えていないという点では同じなのだから。 しかしそうなると――仮に徘徊者達が記憶の改竄を受けたとなると。改竄された記憶にこそ何らかの鍵があるに違いない。徘徊者達に催眠を掛けた者が、そうまでして隠蔽しようとしていることとは何だ? 否、考えるまでもないではないか。そんなこと――。 ――やっぱり連続両断と繋がってるんじゃ。 記憶を消されたのは、犯行現場を目撃したのからなのか。 否。それは違うだろう。それ以外の共通点も併せて考えるべきである。皆日向学園の生徒で、且つ深夜に徘徊していた者達。そうだ。犯行現場を目撃したから催眠を掛けられたのだとしても、それでは深夜徘徊の理由は説明出来ていないではないか。この場合消されたのは「深夜徘徊する理由」という記憶なのだから、その理由こそが犯行に深くかかわっていなければおかしいことになる。 ということは――。 「やっぱり深夜徘徊組が――犯人?」 「催眠術を入れて考えると、まぁ現実的ではないにしろ現状よりは整合性が保たれる。そして仮にこれを採用してみると――徘徊組は犯人ではなくなる」 「――え?」 「催眠術に掛かった者がいるならば、掛けた者もまたいるはずだろう? 徘徊組が掛かった者なら――」 掛けた者は別にいるということか。 「ま、そもそもその催眠術からして可能性の一つでしかないわけなんだが」 「ぬー! ややっこしいなもうー!」 新しい事実が現れる度に一層拗れ、可能性が見える度に一層闇は深まる。一つ一つの事象はそれぞれ関係しているようで微妙にズレており、故に整合性が保てない。現在見えている分だけでは、事件の姿はあまりにもいびつである。 ハルは一旦、頭の中を整理することにした。 そもそもハルが徘徊組を疑うのは、カモンの最初の指示を受けてのことである。カモンは連続両断の被害者だけでなく、徘徊で補導された生徒のことも詳細に調べろ指示した。その時ハルは初めて二つの事件の繋がりを意識し、そこから先の「徘徊組犯人説」を自分で立てた。 そして今。ハルは指示され調べたことを報告し、またイレギュラーながらも新垣ミカという徘徊組の一人の異変をカモンに伝えた。そしてカモンは、その異変の理由として「催眠術による記憶の改竄」という可能性を示してきた。新垣ミカが真実催眠術に掛かっているのだとすれば、これは例の「不可解な供述」の説明にもなる。そしてその場合、新垣ミカだけでなく補導された面子は全員催眠術を掛けられているということにも。 この催眠術説を採用すると、催眠術によって消された記憶は「徘徊の理由」ということになるから、恐らくはそこに何がしかの秘密があるのだろうと思われる。 そして催眠術に掛かった者がいるならば、掛けた者もまた存在する。ここまで考えると、催眠術を掛けた者こそが徘徊者達を制御し、連続両断にも深く関わっているのではないかという考えが嫌でも浮かぶ。催眠術師犯人説である。 徘徊者が事件の実行犯であり、その徘徊者を裏で操っているのが催眠術師――ということになれば収まりがいいのだが、生憎、催眠術師は記憶を消しているだけ。そう。催眠術師はあくまで「徘徊した理由」という記憶を消しているだけなのだ。理由自体は徘徊者の中にあるのだから、つまり徘徊者はあくまで自分の意思によって行動しているのであって、その意思だけを後から消されている――ということになる。 催眠術で人を操ることが出来れば、そんなジレンマも解消されるのだが。 ――いや。 出来るのか。 しかし催眠術とは催眠状態に陥っている者を操るための技術であって、催眠状態に無い者は操れないのではないのか。 考えるまでもなかった。知恵袋は目の前にいるのだ。 「え? 出来るに決まってるだろ」 「決まってるの!?」 「こないだの番組でもやってただろ? スタジオ実験のやつだ。催眠状態の時に『目が覚めた後、私が手を叩いたら貴方はジャンプする』と暗示をかける。掛けられた本人は暗示の内容を覚えていないのだが、しかし術師が手を叩くと何故かジャンプしてしまう。催眠状態を解いた後に効果を発揮するこれを―― 『後催眠』という」 やはり出来るのだ。催眠術で人を操ることは。 ならば――それで殺人を犯させ、且つその間のことを思い出せないよう催眠を掛ければ。 催眠術によって人形の如く操られる者達。その使命とは――。 ――馬鹿らしい。 ハルは心の中で自嘲した。 仮令催眠術が技術であったのだとしても、こんなことは如何にも現実離れしているではないか。そんな回りくどい手段を用いる理由がまず無いし、カモンだって、無理矢理催眠術を掛ける方法――頸動脈法を使える人間など殆どいないと言っていた。 だからこれはあくまで可能性。しかも最もファンタジックで、且つエキセントリックなものだ。エキセントリックなだけに心惹かれるものがあるが、それだけに実際はあり得ないことなのだ。 自分は何を真面目に考えているのか。 全く以て馬鹿らしい。 と、ハルが再び自らを蔑んだその時。 背後から大きな声が聞こえてきた。 「よーよーお兄さん、俺にも一本くれない?」 振り返って見てみると、大声で騒いでいた五人の男子生徒達が喫煙している生徒を取り囲んでいた。 「なんだコラ。うぜーから消えろ」 「あー? 何だコイツ。なっまいきいぃー! カッコつけてんじゃあねぇよー!」 「ヨっちゃんやっちまぇー! ハハハ!」 五人のうちで一番ガタイのいい生徒が喫煙生徒の胸ぐらをつ掴む。――それにしても呂律が回っていない。酒を飲んでいたのか。 「離せボケ!」 「誰がボケだコラァー」 「おらぁよぉー! ちねー!」 鈍い音が響いた。大きな拳が喫煙生徒の腹に突き刺さる。 「ってちょっと! 何やってんのよアンタら!」 考えるより先にハルは動き出していた。背にかかかったカモンの制止を振り切って駆け出す。 その間に、今度は別の生徒が繰り出した拳が喫煙生徒の顔面を捉える。 「止めなさい!」 「あぁーン?」 「寄ってたかって! みっともないと思わないのッ!」 「あんだよぉー。混ぜてほしいなら素直にそう言えよ――」 下品な顔をした一人がハルの肩に手を置く。 「――触んなッ!!」 ハルはその生徒の股間を蹴り上げる。 「ぐえええええええっ!?」 「ああっ! テっちゃんのジョニーが!」 「このクソアマがあぁぁぁ!」 「っ……!」 二人が詰め寄って来る。体格の差も、腕力の差も、数の差もある。流石のハルもたじろぎ、一歩後退したところに――。 「オイオイオイオイ止せよー!」 斜め後方より声が掛かった。振り返って見ると、上半身裸で拳法の練習をしていた生徒が、飄々とした足取りで歩み寄ってくる。 「相手は女の子だろうが!」 細身ながら、かなりの長身である。拳法生徒はハルの隣まで来ると、詰め寄っていたうちの一人と睨み合う。 そして――視界の隅でカモンがのそりと立ち上がるのが確認できた。まさか、助けてくれるというのか? だがカモンはハルではなく別の方向を見ていた。その視線の先には――騒ぎを疎んで屋上から立ち去ろうとしていた、一組のカップルの姿が。 ――何故そんなところを見ているの? ハルがそう思ったまさにその時。 酔っ払い五人組のうち、今の今まで黙っていた一人が急に動き出した。 仲間を跳ね除け、掻き分け、ある方向を目指して走りだす。 その先には――カモンが見ていたカップルが。 「おあああああああああっ!!」 雄たけびを上げながら走りくる襲撃者に、カップルの男の方は女を庇うようにして身を呈す。 そして走り寄った生徒はおうっ、と野太い声を上げ、男の方に組みつく。 「ケンちゃん!」 女が金切り声を上げる。男を心配しているというより、何が起こっているのか判らないという混乱の色が強い。 ――あれは……何をしているの……? 走り寄った生徒の腕は――そのケンちゃんとかいう生徒の首に伸びていた。 首を絞めている。 首を。 「か……か……」 ケンちゃんの喉から、空気が漏れる音が。女が悲鳴を上げる。 酔っ払い達はワケが分からないなりに危険な空気を感じ、首を絞めている仲間を止めに入る。上半身裸もそちらに駆け寄る。 カモンは鼻から口にかけて手で覆い、何か考えるように足元をじっと見詰めている。 ハルは――気づけば震えていた。 BACK LIST NEXT
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執筆日 2008年8月17日 備考 中学3年生のこなたが雨の日に出会ったものとは。 in a rainy dayのベース。 不覚だった。 傘を忘れたわけじゃない。今日の予報では雨は降らないはずだったけれど、それでも私は常日頃から折り畳み傘を持つようにしていたからだ。だから問題は傘のあるなしではなく、長らく使っていなかったその傘が、知らず知らずのうちに使い物にならなくなっていたことなのだ。 結果的には同じことで、はっきり言えば、今の私には傘がない。 身体が濡れるのは構わない。制服だって乾かせばいい。ひょっとしたら明日までに乾かないかもしれないけれど、その時は久々にカッターシャツを着ていこう。 荷物はあきらめた。どうせあと半年しか使わないテキストばかりだ。一応乾かしはするけれど、まったく元通りにはならないだろう。それでもいい。 ならば問題などないと言って差し支えない、はずだった。 猫を拾った。 黒猫だった。まだ小さく、雰囲気が普通の親猫とは明らかに違う。仔猫だ。 黒猫が前を横切ると不幸になるなんて迷信を、私は信じてなどいなかった。私が現実主義者[リアリスト]だからというだけではない。イギリスでは黒猫が前を横切ると幸福が訪れる、という話を知っていたからだけでもない。単純に、猫に対してあまりに礼節を欠いていると思ったからだ。何なら猫の立場に立って考えてみればいい。 私は生まれてこのかた猫と戯れたことがなかった。犬なら3つか4つの頃に遊んだことがある。、そして偶然ではあれ、私はこのとき猫というものに初めて触れた。 たとえ黒猫であっても、物の本で読んだような奇妙なイメージ――いわゆる先入観よりも先に、可愛らしい、という感情を抱くことができたのは、黒猫が怖いというのが、極めて脆弱[ぜいじゃく]なステレオタイプなのかもしれないと思ったからだろう。 相変わらず雨は降り続いていた。私がこの猫を拾った時だって、雨は降っていたけれど。 段ボール箱に入れられていたわけではなかった。でも首輪は着けている。本来なら人間に懐かないはずのこの猫が、見ず知らずの私の胸元に飛び込んできた時、私はこの猫を見捨てるタイミングを完全に失ってしまったのである。 ただの住宅街の片隅だというのに、何故この猫は行き場ひとつ見出せないのだろう。単に猫が愚かなのか、おごりたかぶった人間の悲しき業[ごう]か……いずれにせよ、私は仔猫を見捨てることができなかった。決して豊かとはいえない私の良心でさえも、それを許さなかった。 ここで仔猫を逃がしたところで、よもやこの仔猫が息絶えてしまうことはあるまい。ただの夕立にすぎないのだから。きっと今までだってそうしてきたはずで、そうでなければ仔猫とはいえこの猫は独りで生き延びてなどいないだろう。 私は、携帯電話を持っていなかった。持つ癖があるかないかではなく、単純に携帯電話を持っていないのだ。行動範囲が半径3キロメートルに収まる生活で、なぜ携帯電話が必要になるだろうか?だから私は同級生たちが携帯電話を持つことが未だに解せなかった。 或いはコンビニの、今や数少ない公衆電話から連絡すれば良かったかもしれない。でも誰に? お父さんなら間違いなく迎えに来てくれる。でも猫まで連れて帰れる保証はない。それは厭[いや]だ。 仕方がない。近くのコンビニで傘を買おう。私自身ではなく、この猫のために。 コンビニの中だけは異空間だった。雨風[あめかぜ]を避けられたし、天候に関係なくアルバイトは働いていた。歯の浮くようなBGMは、昼夜を問わず店内に流れ続けている。コンビニだけはどうやら夕立という言葉を知らなかったらしい。ひょっとすると、私が今日その言葉を教えてしまったのではないだろうか。 いい時代になったかどうかは分からないけれど、今に限って言えば、500円で傘が買える日本に生まれたことを感謝しなければならない。私は今や濡れねずみだったが、それでも傘を差した。どれほど滑稽かなんて考えたくもない。 右腕には鞄、手には傘。左腕には黒猫を抱いた、小学生のような中学生。それが私だったし、それ以外はない。雨の日の奇妙なオブジェであって、それだけだった。 結局私は、また今までと同じように独り宛てもなく彷徨[さまよ]い歩く他はなかった。行き場がないのは猫だけではないのだ。それは私自身にも当てはまることで、私はこんな状況になって初めて自らの孤独を――知らなければ幸せでいられたことを、知った。 私は手近な公園に逃げ込んだ。一軒家が3軒か4軒は建とうかという大きな公園だったけれど、この豪雨の中で遊んでいる酔狂な子供などいない。 4つあるベンチの上には屋根があった。しばらくは息を抜いて休めるだろう。でもいずれ、私はこの雨に打たれながら帰ることになるはずだ。雨はやみそうにない。それは東の真っ黒い、薄気味悪い空を見れば明らかだった。 「あんたはさぁ」私は何の気なしに問いかけた。「どこから来たの?」 仔猫は、にゃあ、と一言答えた。一体どこから来たと言ったのだろう。 「どこに帰ればいいのかな、私は」 そんな答え、猫が知っているはずもない。仔猫はぷいとそっぽを向いてしまった。 私は仔猫から手を離した。しかし猫はこの雨の中へ走り出してゆくこともなく、ベンチの上に寝転がる私の上に仮初めの居場所を見つけ、くるりと丸くなっていた。 温かくもない。お互い様だ。仔猫は毛皮にたっぷりと雨水を含んでいたから、出来れば私にまとわりつかないで欲しかったのだけれど、きっと頼んだって聞いてくれはしない。 孤独な者どうしが集まったって、それはあくまでも孤独。私は、また知らなくても良かったことを知ってしまった。 雨は止まない。もういい、帰ろう。どちらにせよ、ずぶ濡れになって帰ることには変わりないのだ。猫なんて知らない。 そう思った瞬間、仔猫は私のお腹の上から飛び降りた。仔猫は私を一瞥してから、私がまばたきする間に、草むらの中に姿を消した。 あの猫は一体何だったのだろう?私の知るところではないけれど、何か引っかかるものがあった。あれは本当に猫だったのか?或いは、猫の形をした、全然別の何かだったのかもしれない。 知ったことじゃない。それこそ私の知るところではない。 結局、私はずぶ濡れにもかかわらず、傘を片手に自宅に帰り着くことになった。シャワーはもちろん浴びたけれど、降り続く雨の余韻を私の身体から流し去ってしまうことは、とうとうできなかった。 Back to in a rainy day Back to Novel
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「予想どおりに不合理[増補版]」 ダン・アリエリー著 2009年刊 熊谷 淳子訳 相対性の真相 ~ 1章 選択は 比較によって行われる A , A- , B の3つから選ぶときは A が選ばれる A , A- を比較して A が選ばれ ~ A , B の比較は省かれる 価値は 比較によって決められる 報酬は 比較合戦によって上昇する ~ 金持ちが 大金持ちに嫉妬する 異国では 邦人に強い親近感 を感じる 需要と供給の誤謬 ~ 2章 刷り込み・アンカリング ~ 最初が肝心 恣意の一貫性 ~ 最初の決め に縛られる ~ 自分に縛られる・過去に縛られる アンカリングは消せる ~ スターバックス アンカリングは逆転できる ~ トムソーヤの冒険 ~ 仕事か遊びか , 贈与か交換か ゼロコストのコスト ~ 3章 無料は 比較の対象にならない ~ ただ 選ばれる 社会規範のコスト ~ 4章 社会規範と市場規範は相容れない 社会規範と市場規範を混同すると 関係そのものが崩壊する 社会規範はきわめて高価なものと等価 しかし お金はかからない 社会規範は秩序や効率や高い志を生む 社会規範のお返しは社会規範で 企業や業務は 基本的には市場規範 保険や福利は社会規範 仕事そのものにも社会規範の側面がある 無料奉仕と低賃金労働はまったく違うもの お金はふれあいを抜き取る 教育 は社会規範のなかで行うべきでは お金が使えない催し にも意義があるのでは 無料のクッキーの力 ~ 5章 無料のクッキーは1人1枚 ~ 社会規範 安いクッキーはどれだけでも ~ 市場規範 共同の皿の最後の1品は なくならない ~ 共有資源・社会規範 取り分けられた皿は すべてなくなる 無料 ~ 社会規範 プレゼント ~ 社会規範に近い 労力との交換 ~ 社会規範と市場規範の中間 お金との交換 ~ 市場規範 社会規範と市場規範のどちらで解決するか? ~ これが大切では 環境汚染対策 は社会規範で行われるべきでは ~ 汚染度の公表などで 性的興奮の影響 ~ 6章 性的な興奮状態では 判断は変わる ~ 誰もが ジキルとハイド 感情的なときには 判断を保留する 誘惑は 打ち克つより 避ける 危険な操作を行う場では 感情的になる状況 を作らない 先延ばしの問題と自制 ~ 7章 稼ぎ以上に浪費する社会 消費主義と信用販売 , 自制心の敗北 先延ばしは 成果を上げられない 自制心は 敗北する 自制を期待するより 禁止する 締め切りを設ける 決意表明する 定期点検制 は先延ばしを防ぐ 急ぐ必要がないのに 先にしてしまう ~ メールチェックやギャンブル など いつ当たるかわからないが ある程度当たる 当たるとそれなりに満足できる 変率強化スケジュール ~ この状況が やる気を引き起こす 不快を 不快直後の快楽 によって克服する 高価な所有意識 ~ 8章 所有しているものは 比較の対象とならない 所有すると 愛着がわく 得るより 失う方が痛い 他人にも 思い入れの理解 を強いる 所有していないものは 比較の対象となる 所有していないのに 所有した気になる ネットオークション お試し , 返金保証 所有者でないと想像して 判断する 物だけでなく イデオロギーや 物の見方 や 行動のしかた でも同じ 扉をあけておく ~ 9章 消える扉を残すために 大きなコストをかける 扉を復活させられるときでも 機会を失う のが不安 ゆっくり消える大事な扉には 気付かない 2つの選択肢に戸惑い 選ばないロスを生じる 閉じなければいけない扉は 閉じる 予測の効果 ~ 10章 先入観 おいしそうに思えるものは おいしい 後から知ったときは 偏見は薄い 期待・予測 も同じ効果 ドライブインで高級料理を出されても おいしくない 駅中で1流ミュージシャンが演奏しても 気付かない 無意識的に喚起された予備知識・感情 も同じ効果 周囲の様子 や 教えられた知識 も同じ効果 肯定的な予測は 喜びや楽しみを増やしてくれる 芸術的な盛り付けや 立派な器は 味わう場所は 料理をおいしくする 盛り付けや器への感覚が 料理の味わいに 追加される 環境が 期待を大きくする , 感度を上げる 同じテーブルにつくだけでは 合意は難しい 同じものでも 違って見える 価格の力 ~ 11章 プラセボには効果がある ~ 信念と期待の力 手術でも 薬でも 身体(ホルモンなど)と心が 改善に協力・結合する 周囲の人の努力が 改善に協力・結合する プロセボのにせの効能書き にも効果がある 暗示の効果 高価なプラセボは 効果を高める 本当の薬で効果を経験した人ほど 効果がある 安価なものからは 見合う効果しか引き出せない プラセボは マーケティングでも有効 倫理的な問題 がある ロイヤルタッチは不要? 効果があるのに プラセボを処方しない? プラセボを 高価に処方する? プラセボかどうかの確認実験をすべきか? できるか? 不信の輪 ~ 12章 一度何かで騙されると 違うことでも 別の相手でも 不信を抱き続ける 共有地の悲劇・資源共有の問題・共同基金の問題 共同基金の問題 ~ 供出されたものを 2倍・等分して返すと・・・ ここで疑問 ~ 振り込め詐欺に繰りかえし騙される人の存在をどう考える? 一部の会社の不信は 業界全体を傷つける 少しだけごまかしをする中で 1人だけ正直でいると その分値引かれてしまう 信用されていないものの発言は 真実でも値引かれる 信用されているものの発言は 同じ事実でも 高く評価される ちょっとした嘘は許してもらえるが 度を過ぎると傷を受ける ~ オオカミ少年の話 自己犠牲と透明性があれば 信用を回復できる 透明性と苦情への真摯な対応は 信用に役立つ 信用は公共財と同じ ~ 信用を与えると 信用が返る わたしたちの品性について ~ 13章 人は ごまかしができる環境にあれば ごまかしを行う ごまかしの量は わずか ばれる可能性の大きさは あまり影響しない 大きな違反はしない 朝四時の 誰も見ていない赤信号でも 車を止める 法律で不正を防ぐ努力はされている ~ 抜け道が必ずある 十戒を読んだあと では不正は減る 不正をしないと宣誓した直後 では不正は減る 不正をしないようお願いをする張り紙 も効果がある わたしたちの品性について ~ 14章 共有冷蔵庫のコーラはすぐなくなるが お金はなくならない 不正行為は お金そのものでは行われにくい 金券では 不正行為は減らない 現金でなければ 不正行為は 簡単に正当化される お金と等価値の お金ではないものは 不正行為が行われる危険性が高い インターネットサービスやデビッドカードの不正行為の危険は高い ビールと無料のランチ ~ 15章 独自性欲求 と 帰属意識 ~ どちらにせよ 後悔が残る 人は 合理的ではない判断もする ~ しかしそこにもルールがある それを理解すれば 決断を修正したり 行動のために利用したり することができる
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M-Tea*3_5-鹿踊りのはじまり 宮沢賢治/奥羽地方のシシ踊りと鹿供養 喜田貞吉 2010.8.28 第三巻 第五号 鹿踊りのはじまり 宮沢賢治/奥羽地方のシシ踊りと鹿供養 喜田貞吉 鹿踊りのはじまり 宮沢賢治 奥羽地方のシシ踊りと鹿供養 喜田貞吉 一 緒言 二 シシ踊りは鹿踊り 三 伊予宇和島地方の鹿の子踊り 四 アイヌのクマ祭りと捕獲物供養 五 付記 imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 【週刊ミルクティー*第三巻 第五号】 (http //www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload act=open pageid=215 file=milk_tea_3_5.zip) ※ クリックするとダウンロードを開始します。 (524KB) 月末最終号:無料 p.113 / *99 出版 付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(34項目)p.146 ※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。 飛び出せ! 週刊ミルクティー* 奥羽地方には各地にシシ踊りと呼ばるる一種の民間舞踊がある。地方によって多少の相違はあるが、だいたいにおいて獅子頭を頭につけた青年が、数人立ちまじって古めかしい歌謡を歌いつつ、太鼓の音に和して勇壮なる舞踊を演ずるという点において一致している。したがって普通には獅子舞あるいは越後獅子などのたぐいで、獅子奮迅・踊躍の状を表象したものとして解せられているが、奇態なことにはその旧仙台領地方におこなわるるものが、その獅子頭に鹿の角(つの)を有し、他の地方のものにも、またそれぞれ短い二本の角がはえているのである。 楽舞用具の一種として獅子頭のわが国に伝わったことは、すでに奈良朝のころからであった。くだって鎌倉時代以後には、民間舞踊の一つとして獅子舞の各地におこなわれたことが少なからず文献に見えている。そしてかの越後獅子のごときは、その名残りの地方的に発達・保存されたものであろう。獅子頭はいうまでもなくライオンをあらわしたもので、本来、角があってはならぬはずである。もちろんそれが理想化し、霊獣化して、彫刻家の意匠により、ことさらにそれに角を付加するということは考えられぬでもない。武蔵南多摩郡元八王子村なる諏訪神社の獅子頭は、古来、龍頭とよばれて二本の長い角が斜めにはえているので有名である。しかしながら、仙台領において特にそれが鹿の角であるということは、これを霊獣化したとだけでは解釈されない。けだし、もと鹿供養の意味からおこった一種の田楽的舞踊で、それがシシ踊りと呼ばるることからついに獅子頭とまで転訛するに至り、しかもなお原始の鹿角を保存して、今日におよんでいるものであろう。 3_5.rm (朗読:RealMedia 形式 436KB、3'33'') 宮沢賢治 みやざわ けんじ 1896-1933(明治29.8.27-昭和8.9.21) 詩人・童話作家。岩手県花巻生れ。盛岡高農卒。早く法華経に帰依し、農業研究者・農村指導者として献身。詩「春と修羅」「雨ニモマケズ」、童話「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」など。 喜田貞吉 きた さだきち 1871-1939(明治4.5.24-昭和14.7.3) 歴史学者。徳島県出身。東大卒。文部省に入る。日本歴史地理学会をおこし、雑誌「歴史地理」を刊行。法隆寺再建論を主張。南北両朝並立論を議会で問題にされ休職。のち京大教授。 ◇参照:Wikipedia 宮沢賢治、喜田貞吉、『広辞苑 第六版』(岩波書店)。 ◇表紙絵:葛飾北斎「日新除魔」『北斎美術館 第三巻』(集英社、1990.8)より。 底本 鹿踊りのはじまり 宮沢賢治 底本:「注文の多い料理店」新潮文庫、新潮社 1990(平成2)年5月25日発行 1997(平成9)年5月10日17刷 初出:「イーハトヴ童話 注文の多い料理店」盛岡市杜陵出版部・東京光原社 1924(大正13)年12月1日 http //www.aozora.gr.jp/cards/000081/card43760.html NDC 分類:K913.8(日本文学/小説.物語) http //yozora.kazumi386.org/9/1/ndck913.html 奥羽地方のシシ踊りと鹿供養 喜田貞吉 底本:「先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選」河出書房新社 2008(平成20)年1月30日初版発行 初出:「歴史地理 第五八巻第四号」 1931(昭和6)年10月 http //www.aozora.gr.jp/index_pages/person1344.html NDC 分類:386(風俗習慣.民俗学.民族学/年中行事.祭礼) http //yozora.kazumi386.org/3/8/ndc386.html 難字、求めよ いからだ ぎんがぎが 男高里の池 当麻郷なる香島香取二神子の社 舞子頭 獅子頭か? 示表 条刻 竹条 疑問点 鹿踊りのはじまり 宮沢賢治 めつけもの → めっけもの 【っ、か?】 スリーパーズ日記 宮沢賢治「鹿踊りのはじまり」 肢・脚を、足に、 廻るを、回るに、 遁げを、逃げに、 疋を、匹に、 円くを、丸くに、 愕ろきを、驚きに、 跳び、を、飛びに、 かあいそうを、かわいそうに、 たったを、立ったに、以上置きかえた。 二十五日(水)夜、近くの公園にてハンドベルの演奏会。望月。 土曜、『龍馬伝』再放送。実際の龍馬は、福山よりもむしろ大泉洋のような三の線だったんじゃないかと想う。久木綾子『禊の塔』読了。科織りのような粗っぽさ、愛らしさ、実直さ。快作。『トップランナー』松井冬子みたいに眼前につきつけられると、「ごめんなさい」と頭をたれるしかない。おっぱいやおしりを追っかけてしまうしようもない性(さが)はイノセントなんですが(泣)。おかげかどうか、久しぶりに夢を見る。 「GIF の代替」というネガティブな位置づけで出会ったせいか、対応を明示していないソフトやサイトもあるせいか、正直、PNG の積極利用にはためらいがあった。が、しかし、その先入観をおおいに改める。圧縮率・色数保持は、むしろ GIF より優れている。今後、M-Tea* の圖版は PNG と JPEG の二本立てになる見込み。 2010.8.30:公開 2010.8.31:更新 The Poor of Insensitivity。 目くそ鼻くそ/鈍感の貧困。PoorBook G3'99 転載・移植・印刷は自由です。 カウンタ: - NDC 分類「分野別リスト」へのURLを修正、ttz ファイルを第二刷に変更、milk_tea_3_5.zip ファイルを差しかえました。 -- しだ (2010-08-31 00 37 23) 名前 コメント
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小さな旅館で~同日談 佳望学園の教師一同は、とある旅館に慰安旅行にやって来ていた。 美味しかった夕食も終盤。気持ちよく酔っていた帆崎は何かに気づいて、隣で同じく酔っている猪田に尋ねる。 「いのりん、サン先生知らない?」 「あー…そういえば姿が見えないですね」 「うーい。じゃちょっと探してきまーす」 その場で見回すが、小さな身体で大きな存在感のサン先生の姿は見えない。 帆崎はトイレに立つついでに会場の外を探してみようと考えた。 襖を開ける前に振り向いて、もう一度座敷を見回す。 すると、先程は見えなかったサン先生の姿が… ピシッ 帆崎は硬直した。それは見事に、石像の如く。 疑問に思った猪田が歩み寄り、同じ方向を見て…同じく固まった。 ふたりの目線の先には眠っているサン先生。そしてその場所が… よりにもよって怒れる女帝。英先生の膝枕。 「えちょ…何…あれやばくないすか」 「…うん…まずいね」 何をどう間違ってあんな状況になったのかはわからないが、 普段の英先生を、特にサン先生とのやりとりを見ているだけに、恐ろしい状況。 下を向いて見えない英先生のあの顔には、一体どんな形相が浮かんでいるのか。 英先生の背後から底知れない怒りのオーラが立ちのぼっているような気がして。 正直関わりたくなかった。が、このままでは平和なはずの慰安旅行が サン先生にとって恐ろしいトラウマと化してしまうかもしれない。 彼を助けなければ。ただの同僚ではない、かけがえのない親友として。 戦場に臨む漢たちの姿がそこにあった。 「あ、あのー…」 恐る恐る話しかけたのは帆崎。猪田もそれに続く。 「サン先生も決して悪気があるわけではなくてですね、ただ疲れて…」 ふっと、顔を上げる英。猪田はつい言葉を失う。 その目には意外にも 「ええ、寝てしまったわ。サン先生も疲れてるのね」 意外にも、穏やかな光が宿っていた。 全く予想外の言葉にふたりは少しの間、ポカンとしていたが、やがて思い出したように帆崎が声を出す。 「えっ…と、すぐ寝室に連れて…」 「いいわよ。気持ちよく寝ているから、もう少しこのままで…」 さらに愕然とする帆崎に、英先生が提案する。 「そうね、何かかけるものを持ってきてくれると助かるわ」 「え、あ、はい」 帆崎は慌てて寝室に走り、指示されるままに眠るサン先生に毛布をかける。 英先生にありがとうと言われて、帆崎はうろたえるばかりだった。 不思議なこともあるものだと、尻尾をくねらせながら戻る帆崎。 付き合いの長い猪田に聞いても、わからないと首をかしげるだけだった。 そんなふたりの近くで白が立ち止まる。サン先生に気付いて、ほぉと感心したような声を出す。 「ほほえましいな。まるで親子みたいじゃないか」 意外な感想を聞いて、猪田はふたりを見直した。なるほど確かに先入観を取り払って見てみれば ああしている英先生と小さなサン先生は、まるで仲の良い親子のように見えるではないか。 「ああ、盲点だった。確かにそう見えますね」 「な。帆崎もそう思うだろ?」 「………」 「帆崎先生?」 「…え、あ、はい。そうですね」 帆崎の答えに満足したようにふたりは頷いた。 本当は帆崎には、白、猪田とは違うものが見えていた。 どこまでも優しく見つめる英先生。安心しきって眠るサン先生。 そんなふたりに、いつもそうしている、自分とあいつの姿が重なって。あれは、親子ではなく… 「って…ないない」 そんなことがあるはずない。まったく、何考えてるんだか。 帆崎は小さく肩をすくめるのだった。 <おわり> ぼくは今、板書された数学の問題と戦っている。数学の苦手なぼくが自分で申し出たことだ。 サン先生とふたりきりの放課後の教室に、ペンを走らせる音だけが響く。 「生徒がみんなヒカルくんみたいに積極的なら、ぼくたちも助かるんだけどねえ」 そう言ってサン先生は快く相談に乗ってくれた。 ようやく問題が解けた。ペンを置いて前を見ると、サン先生は教卓に山積みにされたプリントを次々に捌いている。 「あ、解けた? こっちはあと5分で終わるからもーちょっと待っててね」 手を止めずに続けている、サン先生の本来の仕事だ。先生は忙しい。チクリと、少しの罪悪感。 「学年違うけどテストの丸付けだから、あんまり見ないでくれると助かるかな」 ぼくは慌てて解答用紙に目を落とした。空いた手でペンをとる。 さて、どうしよう。もう一度計算をやり直してみようか。正直あまり気が進まない。 そんなぼくに気付いたのか、丸付けを続けながらサン先生が話す。 「この間さ、教師みんなで旅館に慰安旅行に行ったんだ。 で、ぼくもびっくりしたんだけど偶然ミナに会ったんだよね」 「ミナ…杉本さん」 彼女のからっと澄んだ声が脳裏に浮かぶ。 「温泉で。混浴ね」 ボキ しまった。シャープペンの芯が折れてしまった。 汚してしまった解答用紙を消しゴムできれいにする。 ミナも大胆なことをする。 でも、活動的な姿を思い出して、あのひとらしいな、とも思う。 「あのときはなーんか変だったんだよね。それでさあ…」 ぼくの興味は先生の話に集中する。とても仲が良い、楽しい会話が聞こえてくるようだった。 ん…? 途中で出たひとつの言葉に、ぼくの尻尾がぴくりと反応する。 「月が綺麗…?」 「え? うん…どうしたの?」 つい顔をあげたぼくと、キョトンとしたサン先生の目が合う。 「あ、いえ、なんでもないです」 慌てて机に顔を戻した。 ぼくはある小説家の言葉を思い出していた。 明治の世を生きた有名な小説家。数年前ならば、この国のきっと全ての人がその顔を知っている。 『あなたといると、月が綺麗ですね』 英語教師でもあった彼が、ある短文をそう訳したと言われている。 本が好きなぼくは知っていた。他には例えば、国語の先生も知ってるだろうか。 ――あのとき、言っとけばよかったのね。今考えたらさあ―― 続いて脳裏に浮かんだのは、いつかのミナが呟いた言葉。 あのときはよくわからなかったけれど、その意味が今になってわかった気がした。 「ヒカルくん、終わったよ。ヒカルくん?」 名前を呼ばれて我に返る。そうだ、今は勉強が大切。 考えていたことは、頭の隅に追いやった。 帰り道。冷たい空気を耳に受けながら、ぼくはミナのことを考える。 彼女には失礼にあたると思うけれど。彼女の想いを想像して、それが現実になることを思う。 それはきっと素敵なこと。だけど…なぜだろう。ぼくは少しだけ複雑な気分になった。 <おわり>
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Yak-1の複座練習機Yak-7を単座戦闘機型にしたYak-7Bの改良型がYak-9です。 1942年夏から実戦に投入され、スターリングラード攻防戦で活躍しました。 燃料タンクを追加したD型や更にタンクを追加したDD型は航続距離が延長され、有名なルーマニアのプロイェシュティ油田爆撃の際には米軍爆撃機の護衛任務にも就いています。 派生型として、37mm機関砲を搭載した対戦車襲撃機型のYak-9T、400kg爆弾を胴体内に搭載可能な戦闘爆撃機型Yak-9B、火力を増強したYak-9L、Yak-9Mなど多くの型が作られました。 また、飛行特性を向上させるためYak-3の成果を反映させた決定版とも言えるYak-9がYak-9Uです。 Yak-9Uに37mm機関砲を搭載したものはYak-9UT、さらに全金属構造を採用したのが、戦後に登場したYak-9Pです。 Yak-9Uは、高出力高性能な発動機へ換装し、主翼などを設計を大幅に改善した大戦中最良の戦闘機のひとつといわれています。 戦闘緊急出力はありませんが、高高度を除くあらゆる高度でスピットファイア Mk.IXを大きくしのぐ最高速度と、La-7に匹敵する上昇性能を持った戦闘機です。 戦後の米軍コードネームは「フランク(Frank)」 「おそらく、第二次世界大戦で最も運動性の高い戦闘機だったろう( DOGFIGHT ライバル機大全 )」 第二次大戦後も使用され続け、朝鮮戦争にも参加しています。 共通アイコンは「YAK9」 Aces HighにおけるYak-9Yak-9T兵装 Yak-9U兵装 性能諸元 コメント Aces HighにおけるYak-9 AHではYak-9UとYak-9Tが使用可能です。 Yak-9TはYak-9シリーズ中、対大型機のための37mm大口径砲を軸内砲として搭載した戦闘機です。 Yak-9Uは大戦中に登場したYak-9シリーズ中最も高性能な機体です。 U型とT型は、同じYak-9とはいっても、その特性・性能は大きく違うのでプレイヤーとして用いるとき、敵機として対戦するときのどちらも注意が必要な機体です。 imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (Yak-9T.png) +Yak-9T(+ボタンをクリック) Yak-9T Yak-9Tは、20mm機関砲のほかに37mm機関砲が搭載可能で、Aces Highにおいて同等の火力を発揮するP-39が登場するまでは唯一の大口径砲搭載機でした。 軸内砲として搭載された37mmモーターカノンは20mmモーターカノンを搭載した時よりも銃口が飛び出ます。 37mm機関砲は命中することができれば非常に強力で、一発で単座戦闘機の胴体をへし折り、大型爆撃機の主翼をもぎ取ることができます。 B-17のような装甲の厚い機体に対しては1発で落とせないこともままありますが、致命的なダメージを与えることは間違いありません。 Yak-9初期型のためエアインテークが機首下面にあるなどYak-9Uとは見た目が全く異なります。 多くのプレイヤーがネタとして本機を利用しますが、爆撃機が定期的にやってくる状況などでは高高度での待ち伏せなど有意義な利用法が存在します。 また「Yakが戦場に存在する場合、それは高機能なYak-9Uである」という先入観を利用した戦い方をすることによって敵機に対する脅威となることも可能です。 具体的には高速機であるYak-9Uと思い込んでかかってくる敵機を巴戦に持ち込んだり、オーバーシュートさせることによって必殺の一撃を至近から送り込むような戦術が使えます。 Yak-9Uでは厳しい速度域であってもYak-9Tでは常用域であることがあるため、Yak-9Uを追い込んだつもりの相手に対する逆転のチャンスを作ることができます。 また、不利な状況になりそうなときにYak-9Uのフリをして間合いを取り直し、逃げるという戦術もあります。 固有アイコンは「YAK9T」 兵装 Armament 1 x 20mm ShVAK 120 rpg1 x 12.7mm UBS 200 rpg 1 x 37mm NS37 32 rpg1 x 12.7mm UBS 220 rpg +Yak-9U(+ボタンをクリック) Yak-9U Yak-9の元になったYak-1を全面的にリファインしたYak-3の改良点を反映させただけに、非常に高性能で、なおかつエンジンがYak-3よりも高出力のクリモフVK-107Aを搭載した事から特に速度性能が向上しています。 実際のYak-9Uのエンジンは高性能すぎて25時間ごとに換装しなくては性能を維持できないほどでしたが、AcesHigh中では関係がありません(もしかするとWEPが無いのはこの事情を反映しているのかもしれません)。 AcesHighでは同じ赤軍機のLa-7に比べ、より高い高度で高速を発揮するように設定されています。 高速域での動きもLa-7にくらべスムーズで、機動による速度低下も小さいように感じられます。 火力はShVAK機関砲1門が頼みの綱ですが、この機関砲はMG151/20のように一発の重みの少ないものであり、ひ弱さを感じさせます。 そのためYak-9Uは「負けない」戦闘機ではあるが、打撃力に欠けて「落とせない」戦闘機とも言えます。 Yak-3よりも大型で重いため上昇力ではYak-3に敵いません。また、コクピットが後方にありキャノピーフレームも多いため視界もYak-3ほどクリアではありません。一方速度の他にも航続時間が長く、12.7mmの弾数も多いためYak-3よりも気持ち余裕を持って戦えます。 固有アイコンは「YAK9U」 兵装 Armament 1 x 20mm ShVAK 120 rpg2 x 12.7mm UBS 170 rpg 性能諸元 機種 重量 燃料 武装1 武装2 増槽 爆弾 EW MW LW Yak-9T ポンド ガロン 1x20mmShVAKx120発1x12.7mmUBSx200発 1x37mmNS37x32発1x12.7mmUBSx220発 ○ Yak-9U ポンド ガロン 1x20mmShVAKx120発2x12.7mmUBSx170発 ○ 第二次大戦のソ連航空隊エース 1939‐1945 (オスプレイ・ミリタリー・シリーズ―世界の戦闘機エース) WW2ヤコヴレフ戦闘機 (世界の傑作機 NO. 138) YAKOVLEV AIRCRAFT SINCE 1924 (Putnam's Russian aircraft) Yakovlev's Piston-Engined Fighters (Red Star) DOGFIGHT ライバル機大全 コメント Yak-3との比較を知りたい -- 名無しさん (2014-04-06 19 39 15) 名前 コメント
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管理局X-FILE No00256389「アースラ乗員消失事件」⑦ 前回まで "アレ"を迎え撃つはずが先手を取られた過去の生存者達。 次々に仲間を失い進退極まった彼らの救援要請を送るという言葉を聞いたその時、 「私」は今まさに我々がいるこの場所に向かってくる奴の姿を見てしまった。 部屋を出るとその足で格納庫へと走りながら私は格納庫の小型艇で待機している部下に呼びかけた。 私「E班!聞こえるか!すぐに発進準備をしろ!脱出する!」 部下E「隊長?どうしたんですか?」 私「アースラを襲った襲撃者の姿を確認した!現状では有効な対処法が無い!一時撤退だ!」 部下E「隊長?どうしたんですか?」 私「聞こえなかったか!すぐに脱出準備……を……」 格納庫まであと10メートルという距離で私は胸に剣先を突き付けられたような感覚に襲われた。 アースラに来たのは私率いるA班を含め1班6人構成のE班まで。 つまり識別コードは私を除いて29の反応が無ければならない。 だが今、識別コードの発信を伝えるはずの端末画面は、 画面を埋め尽くすおびただしい数のマークで埋め尽くされている。 部下E「隊長?どうしたんですか?」 念話能力を増幅する通信インカムからは―――録音のように同じ声が繰り返し聞こえていた。 部下E「隊長?どうしたんですか?」 あの扉の先に私の部下はいない、私は確信すると同時にある事を思い出した。 はやてと呼ばれる少女とクロノ執務官達の最後の念話だ。 はやて『(あかん方向も見んととにかく逃げてきたから……ここはブリッジの近く……?)』 そう、そして彼らはブリッジへ向かった。その後格納庫へ向かったが既にそこは襲われていた。 そうか……あれも……! 私「総員、構えろ」 既に臨戦体制の部下達に指示を出し扉を開ける、そこには―――――"アレ"がいた。 その瞬間通信インカムとアレから同時に声が発せられる。 部下E「隊長?どうしたんですか?」 ■「タイチョウ、ドウシタンデスカ」 私「―――撃て」 無感情に言い放つと部下達が放った前後左右上方からの誘導操作弾がアレを襲う。 そうして逃げ場を断った所で私は直射線上にいるアレに魔法を放つ。 私「吹き飛ばせ!!」 デバイス<Burst Blast> ドゴオオオオオォォォォォン! だがそれで倒れる相手でないことは先刻承知だ。 私「散開!」 ガガガガガガガガッ 爆煙の中から1秒前まで我々がいた位置に伸びてくる攻撃。 だが既に部下達が左右と後ろからチェーンバインドを、さらにその上からリングバインドを仕掛けている。 ドスッガスッ! 動けないアレを槍撃魔法で床に釘打つように拘束する。だが追撃はしない。 私「離脱する!」 今は少しずつでもアレが何であるかを探るのだ、いつかは必ず勝機が見えてくる……! すぐに格納庫から離脱した我々はブリッジへと向かった。 部下「どれくらい時間を稼げるでしょうか……」 部下はすぐにでもアレが追ってくるものと身構えている。 私「いや、しばらくは足止めできるはずだ」 今まで観察してきて一つ妙なことに気付いた。 アレは魔力を求めて獲物を襲う、これは間違い無いだろう。だが何故必ず本体ごと吸収するのか? 直接相手のリンカーコアを強奪する方が断然効率的だ。だがそれをしない。 考え得る可能性は―――あれは魔力その物を直接吸収出来ないのかもしれない。 ならば蛇が卵を殻ごと飲み込むように本体ごと吸収するのも頷ける。 それこそ魔力収集型ロストロギアとして考えれば非効率的だがアレがそうじゃないとしたら? 本来は何か別の目的のためのロストロギアだとすれば説明がつく。 今アレは体内に直接魔力を撃ち込まれた形で拘束されている、脱出まで多少時間がかかるはずだ。 私「急いで本局に連絡を!」 部下「だ、ダメです隊長!通信システムが破壊されています!」 通信システムを破壊、だと? 施設を物理的に破壊するのではなくシステムを破壊する。これが意味する事は――― 私「どうやら我々は手の平で踊らされていたようだな……」 先入観が植え付けられてしまっていたようだ。 システムに介入して破壊するような芸当が化け物にできるものか。 無秩序な襲撃、緩慢な動作、本能のみで動いているように見えたのは……アレ、いや奴の演出か。 私「修復は可能か?」 部下「一部ではなく完全に破壊されています……不可能です」 どうやら我々も孤立してしまったようだ。まるで映像の中で見た彼らの後を追っているようだ。 これで逃げ道は無くなった、か……上等じゃないか。 私はこの背水の陣で奴と戦う決意を新たにした。 私は改めて現状を分析する。 まず格納庫の状況だ、あそこにいたE班の部下は……全滅と見ていいだろう。 退避したならば連絡があるはずだ。同様に定時連絡が絶えた他の班も絶望的か…… だが腑に落ちない、奴は部下の声を模写していたのだ。 ならばクロノ執務官の時と同じく本人に成りすまして我々を騙まし討ちする事も可能だったはずだ。 しかしそれをしなかった……できなかったのか? 考えてみれば奴が模写したのは声だけだ、少なくとも記録映像でも姿まで擬態した様子は無い。 断定はできないがその可能性は高いだろう。 問題は奴を倒す方法だ、実際攻撃が通ってはいるもののダメージが蓄積された様子は見られない。 と言うより顔も何もあったものではないのでどの程度ダメージを与えているのか判別できないのが本音だ。 そこで一つ気になったのが「直接魔力を吸収できない」という一点。 できないからには直接魔力が体内に入ってはいけない理由があると言う事、それこそが勝機だ。 私「奴の所在はわかるか?」 部下「ダメです、エリアサーチにもかかりません」 やはりダメか……奴の奇襲がことごとく成功したのは獲物に感知されないという点に尽きる。 魔力反応を隠せるのか先ほど対峙しても物理的気配だけで魔力を感じられなかった。 私「よし、今度は我々から仕掛けるぞ」 私は部下に作戦の概要を説明しブリッジを後にした。 フォーメーションを組み前後左右上下を警戒しつつ奴を誘うように艦内を移動。 だが今度は奇襲でもなんでもなく、奴は通路の奥からゆっくりと姿を現した。 私「随分と舐められたものだな……行くぞ!」 この狭い通路だ、今度は引くことは出来ない。 我々が奴を倒すか、それとも先人と同じ運命を辿るか、そのどちらかしかないのだ―――!
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459 名前:NPCさん :04/06/26 22 13 ID ??? スレ違いかもしれないけど、ちょっとご相談が。 うちの大学のTRPGサークルに今年入った女の子が、入部からずっと4人の取り巻きの男達とのキャンペーンを続けてて、その中でいわゆる姫プレイヤーって奴になってて。 ルールブックやダイス等は殆どプレゼントしてもらった物らしいし、みんなで食事に行った時も その子の代金は取り巻きが払ってたり、セッションの様子も、みんなでその子をちやほやしっぱなしみたいな様子。 周りへの実害は特にないんで、とりあえず放置しておいたんだけど。 今週ちょっとその子と二人で話す機会があったが、どうやらその子は自分の立場に困ってるらしい。 いままでもてた事がなかったのが、急にちやほやされてちょっと調子に乗ってたら、段々周りの 態度がエスカレートしてきて、姫状態に祭り上げられてしまったという話。ストーカー寸前の事もされてるみたい。 ゲーム自体は好きなので出来ればサークルには残って、他の人と普通にゲームしたいんだけど、 試しにそう言ってみたら取り巻きの人達が許してくれなかったらしい。(この辺りどういう風に言われたかは、言いたくないといって教えてくれなかった) それに、自分が周りから姫PLのレッテルを貼られてるのも自覚してる。今さら周りに溶け込めるかも不安だ。 どうしたらいいか迷ってる、という相談を受けたんですよ。 どうしたもんだろう。取り巻き連中と話し合ってみるとか、無理矢理他のセッションに引っ張ってみるとか考えたんだけど、もしかしたら変に手を出さない方がいいのかも知れないとも思うし。 463 名前:怪傑ペドロ :04/06/26 22 17 ID ??? 大学生でそれってのがイタいわな。 とりあえず取り巻き達のリーダー格一人だけ読んで、姫さんと一緒に話し合いしてみれ。 取り巻き全員呼ぶと絶対収集つかなくなるから。 そういう連中は群れると強気になるからね。 あともしものために、取り巻きさん以上の人数は用意しておくこと。 できれば話し合いは部室とかじゃなくて、喫茶店とか他人の目があった方がいい。 やばいことになったとき目撃者がいた方がいいし、警察呼んでくれる確率高くなるからね。 486 名前:NPCさん :04/06/26 23 07 ID ??? 「本当に姫状態がいやなら自分でどうにかしてるはず。 それすら乗り切れないようでは女子プレイヤーはやっていけない。 困っている素振りは、責任逃れか自慢か狙われてるかのどれか」 と昔サークルのお姉さまに言われました。 わりと真実だと思います。 493 名前:NPCさん :04/06/26 23 25 ID ??? 取り巻き痛いなあ。よほどこれまで女友達に恵まれない人生を送ってるのか、 それとも4人とも姫さんに惚れきってしまってるとか。 ただもう、姫本人というより、作り上げられた「我らの偶像」にしがみついてんだろうか。 極論すれば、取り巻きの4人全員に美人のリアル彼女ができれば多分やむと思うが・・・ 496 名前:NPCさん :04/06/26 23 36 ID ??? 493 むしろ美意識の問題だと思う。 取り巻いてる自分をカッコイイと思えるかどうか。客観視してみればいい。 …やべぇ、TRPGやってるオレ、カコワルイんじゃないか? 実はオレ、姫PLの取り巻きだったことがあるんよ。正確には周りからそう捉えられてた。 でも当時のオレにとっては姫PLと見られていた女性PLには他のPLと同程度の興味しかなかった。 彼女が持ってくるお菓子の方が彼女自身より重要だった。 セッション上、居た方が潤いがあるかもしれない(男性PLの女性PCと比べれば、ねぇ)とは思ったけど。 案外、取り巻き君たちの姫に対する粘着力もそう大した事ないんじゃないか? 511 名前:NPCさん :04/06/27 08 24 ID ??? スミマセン、今起きました。 やっぱりほっとくのも何なんで 463さんのやり方を参考に調停してみようかと思います。 昨夜サークルの別の女の子と電話で話したら、女子の間でもあの子はちょっと可哀想なんじゃないか、って話になってるみたいなんで。 今日のコンベで仲間と会うんで、話題にしてみますね。 どうもレスありがとうでした。 519 名前:NPCさん :04/06/27 15 51 ID ??? 511 ガンガレ とか言いつつサークルに他の女子が複数いるのに、相談する相手がキミだったことに ほのかに香ばしさを感じるが…・・・。 女子よりもまず男子に相談するヤシは性根が姫な気もするし。 とりあえず、他の女子がさりげなく彼女を別の卓に誘導してあげるのがいいのでは ないかと。 女性限定セッションとか企画して。 下手に男が口を出すと、誤解されてこじれることも多いしね。 ていうか、これってサークル崩壊の序曲にありがちなパターンだと思われ。 521 名前:NPCさん :04/06/27 16 25 ID ??? 496 そういえば、俺もそんなことあったな。 サークル内で仲いい奴のグループがいくつかあって、 俺がそのひとつのリーダー的な存在で、 そのグループにサークル唯一の女性が混ざってたんだけど、 まわりの男から、すごいけなされようだったよ(媚びてるとか、気を引きたいんだろ、とか)。 普通に仲のいい友達だったんだけどな。 523 名前:521 :04/06/27 16 30 ID ??? 追記。 結局どうなったかというと、 1.周りの男たち(他グループ)が女性に自分たちのキャンペーンに参加することを要請。 2.そのグループがちょっとアレな人間のグループだったので、女性がやんわり拒否。 3.なぜか俺が入らないように言っている、という噂が立つ。 4.俺、そこを半分追い出されるような形で、仲いい人だけ集めて違うサークルを作る。 そんで今に至る。 なんか、今回の話に似てるなw 535 名前:459=511 :04/06/27 22 22 ID ??? お騒がせしてます。中間報告させて頂きます。 あくまで噂を集めた段階ですが、思ったより面倒そうな状況になってるみたいです。 ・取り巻き達は、サークルやメンバーについての悪口を姫に吹き込んでるらしい。 ・姫のバイト先のコンビニにまで乗り込んでたむろして迷惑かけてるらしい。 ・姫は気が弱くて、強く言われると断れない種類の人らしい。 ・休日などにも1人暮らしの取り巻きのアパートでセッションを行い、そこに姫も呼び出してる。 4つ目は今日彼女の携帯にかけたら分かった事実です。サークルメンバーの女性が連れ戻しに行きました。過剰反応だったかもしれませんが、つい不安が先走ってしまって…。 姫プレイヤーという先入観のせいで、対応が甘かったかもしれません。明日から本腰入れて対処してみようと思います。 皆さんのご意見大変参考になりました。解決したらまた報告させて頂きます。 スレ22
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〈狐尾族〉(フォックステイル、こびぞく、きつねおぞく、通称「キツネ」) ◆ゲーム時代の設定 狐尾族は、〈エルダー・テイル〉において狐の妖しさと人の賢しさを併せ持った種族である。豊かな毛並みの狐のような尻尾と頭部から上にのびた狐耳を持っているのが特徴。 彼らは、〈狼牙族〉らと同じように亜人との戦いのために人工的に生み出された種族である。魔法能力の高さを求めて作り出され、その点においては成功したものの、副作用として本来得るはずの能力を失い、他の能力を得るという厄介な性質も発現してしまった。その不安定さは戦闘種族としては致命的であり、失敗作の烙印を押されるに至った。そのためか、いまだに社会的な地位は高くない傾向にある。 ゲーム時代は、その容姿からプレイヤーからの人気が高く、クエストに華を添えるNPCとして起用されることも多かった。あまり戦いを好む種族ではないため、都市内のイベントで見かけることがほとんどで、情報提供者や交渉相手としてよく登場している。また「狐は化かす」というイメージからか、はたまた「他者の力を模倣する」という能力からか、相手をだます詐欺師としてや、事件の黒幕として登場することも少なくなかった。 しかし、彼らは騙しはしても裏切りはしない傾向にある。他者を利用することには躊躇はしないが、同時に信頼というものの価値を知っているからだ。彼らは社会に虐げられたからこそ、個人でのつながりを大事にするのである。 外見面では、頭部に生えた狐の耳と、腰部のふさふさした毛並みの大きめな尻尾が特徴である。尻尾や耳は幻尾と呼ばれ隠すこともでき、霊的な格の高さによって本数は変化する。尻尾の多さこそが彼らにとって、なにより実力をあらわすバロメーターなのである。 体格は、〈ヒューマン〉とほとんど変わらず、身長は150~180cmくらい、体重は55~110kgくらいである。髪の毛は、黒や金色、茶褐色などのものが多く、肌の色は黄白色から白色である。瞳の色も黒や金色、茶色のものが多い。 能力面では、魔力の制御が巧みで幻術などが得意な傾向にある。だがなんといっても一番の特徴は、能力の模倣、いわゆる特技の入れ替わりだろう。これは、本来取得するはずの能力を失う代わりに、他の職業や種族の能力を取得する、というものだ。何を失い何を覚えるのかは、意図的にコントロールできない。そのため、不安定な才能と評されることも多く、運に恵まれないと上手く生かすことができない。狐の耳と尾を持ち、千変万化の才能を秘めた気まぐれな種族。それが〈狐尾族〉である。 〈冒険者〉としては、前述の魔力制御の巧みさから、回復職と魔法攻撃職への適正が高いとされているが、武器攻撃職への適正も高い。 ◆ヤマトの国での扱い ヤマト地方での〈狐尾族〉の立場は、決して良くはない。貴族の勢力が強い地域では、獣人と呼ばれて蔑まれていることもある。その理由は、いくつかあるが大きいのは「失敗作」と「信頼できない」ことの二つであろう。 〈狐尾族〉は、〈狼牙族〉などと同じく亜人との戦いのために生み出された種族だが、必要な能力を失う厄介な特性から戦闘種族としては失敗作とされてしまった。また、他者の力を盗みとるという視線を向けられ社会的地位は低い。もちろん彼らの特殊な力は盗むどころか努力や才能で身につけるものであり、彼らの正当な実力である。だが、他の種族にはなかなか理解してもらえないのが実情。 このような立場のためか、国や街などの大規模な共同体を作ることは少なく、一族や家族単位で都市の片隅に住んだり、旅をして暮らすものが多い。また、他の種族が多い場所では、差別を避けるべく、耳と尻尾を隠して〈ヒューマン〉のふりをして暮らしている者も少なくない。 職業に関しては、個人の才覚で行なえる職につく者が多い。特に宝石商や美術商といった美術品を扱うものや、人の機微を扱う探偵や交渉人、占い師といった職業で、狐尾族をよく見かけることができる。 一方で、斎宮家を初めする貴族たちが抱えている密偵にも、〈狐尾族〉が多く雇われている。耳さえ隠せば〈ヒューマン〉とは見分けがつかないし、潜入のための魔法も得意であるからだ。口が達者なものや、機転が利くものも多く、組織に溶け込み情報を集めることなどお手の物なのである。 もっとも、優秀すぎるのが災いし〈狐尾族〉というだけでスパイ扱いされるケースもあり、他種族からの不信感を根深くする一因にもなっている。 〈大災害〉以降、ウェストランデ地方では迫害されることが減り、尻尾を隠さないで暮らす〈狐尾族〉が増えてきたという。おそらく〈Plant Hwyaden〉のギルドマスターが〈狐尾族〉であるからであろう。 また、アキバの街でも尻尾を隠さない者を見かけるようになったようだ。〈狐尾族〉への先入観がうすい〈冒険者〉は、彼らにとって付き合いやすいのかもしれない。 代表的な居留地 パリモフ大寺院 オウジ村 イガの隠れ里 ◆種族特技・特性 ■〈変わり身の一尾〉 変幻の力を秘めた〈狐尾族〉の尾の加護により、他の種族や職業に「化けて」特技を使うことができる。 ■〈狐の蠱惑〉 〈狐尾族〉の特性である高い精神力を磨き、蠱惑的なまでの内面的な魅力を持つ。 ■〈狐の偽装虎衣(にせこい)〉 変化の力を応用し、本来なら装備できないはずの様々な装束をまとうことができる。「虎の威を借る狐」とも言うが、借り物であろうと自身と仲間を守る力には違いない。 ■〈傾城傾国(けいせいけいこく)の九尾〉 魔性ともいえる魅力により、交渉を有利に進める特技。 ■〈三尾の妖力〉 妖の力を秘めた〈狐尾族〉の尾の加護により、自分の魔法や技の真価を一時的に引き出すことができる。 ■〈千変万化の七尾〉 尾に宿る変化の力を解放し、ランダムに様々な加護を得る特技。 ■〈ファムファタル〉 人間に対する戦闘に長けている。人を化かし、運命を惑わすという狐の因子が、対象の特性を暴き翻弄する。 ■〈放下功徳(ほうげくどく)の五尾〉 意識が尽きかけた苦境の中、残る力を味方の波長に変化させて譲り渡す特技。「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」。放下の覚悟が戦況を覆す。 アイテム モンスター 用語 冒険者 システム サブ職業 召喚術師 地名 口伝 組織 クエスト 典災 職業 大地人 ゾーン 種族 妖術師 武士 守護戦士 神祇官 施療神官 暗殺者 古来種 盗剣士 武闘家 事件 吟遊詩人 特技 付与術師 森呪遣い 航界種 ダンジョン