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「ほしい…力がほしい!」 名前 黒夜紫苑 性別 男 年齢 18 能力分類 【強化系】 誕生日 9月12日 身長 175 体重 60 趣味 筋トレ 好きな食べ物 肉 嫌いな食べ物 マシュマロ 好き ??? 嫌い 貧弱な自分 大切 ??? トラウマ ??? 能力 【強欲戦士】 欲しいという感情を具現化する術式を有する戦士 術式の対象は常に自分であり、感情の強さにも左右される(つまり死んでほしい等は不可) ただし不死性などの性質的な物は不可。武具の召喚は可能 体に関連する物は最大2つ、武装は最大1つ。また同一レス内に複数回使用は出来無い 初期スペック 一般人以下 武道家の達人ほどの動体視力 Q&A Q.具現化できるのは一部のみですか?それとも一度の 具現化で体全体の強化は可能ですか? A.可能です。ただ、それこそ決死の思いで身体能力を欲してやっと超人レベルです Q.相手の身体能力と同等の力がほしいと思えば 具現化できますか? A.特に、と強調された箇所のみ可能です 速い移動と立ち回り=脚力 のような! Q.武具の召喚ですがこれは武器と防具どちらかひとつ しか召喚できないですか? A.です! 可能です。ただ、それこそ決死の思いで身体能力を欲し てやっと超人レベルです Q.重ね掛けはできますか?それとリセットする (具現化した力を取り消す)ことは可能ですか? Q.武具が壊れたもしくは破壊した場合また召喚 することは可能ですか? A.二つ纏めてお答えすると、同じ部分に重ねがけは不可ですが、解除などは任意です! 不死性などの性質的な物は不可 Qこれは翼や○属性の耐性なども無理でしょうか? A.翼や牙、巨大な爪等は可能です 「絶対無効」などが不可なだけで、耐性などはおkです Q.能力の持続時間はどれくらいでしょうか? A.解除しようとするまでですね! また、欲求が無くなってもきれます! Q.この能力は身体能力の強化と武装召喚以外にどんなことが できるのでしょうか?出来れば具体例を挙げてほしいです。 A.形的な変質(翼や爪など)、武器技術や体術の発揮、体質のコピーですね! Q.召喚の事ですがこれは武具以外でも召喚することは可能でしょうか? A.おkです! ただし重火器等は本物の半分以下の性能(つまりエアガンよりちょっと強い程度)でお願いします! Q.召喚できる武具ですがあれは感情によって属性付与は可能でしょうか? (怒り=火 哀しみ=水など) A.おkですよ!特に指定はしなません! Q.また、召喚できる武具の最大の強度はどれくらいでしょうか? A.強欲の感情の強さに左右されます! 欲求を消費している訳ではないので、正直時間差はあれど破壊されても何度も作り出せます! 術式の対象は常に自分 Q.これは自分が召喚した武具などにも含まれますか? A.ロジック的な感じの攻め方も面白そうなので限定なしとします! ただし、いきなり相手の頭上に巨大ハンマー等はナシで! ただし重火器等は本物の半分以下の性能(つまりエアガンよりちょっと強い程度)でお願いします Qこれは普通の拳銃くらいなら大丈夫という事でしょうか? A.銃火器の間違いでした! 一撃即死は出来無いようにお願いします! 正直時間差はあれど Q.これは任意の解除もしくは破壊された場合そのレス中には 作れないという事でしょうか? A.そうですね!後付けになってしまいますがお願いします! 解除→再使用は1度のレス中にやるのは不可の感じで! 概要 小さいころは何の変哲もないただの貧弱な子供だった。 その頃は力を異常なまでに欲しようとは思わず、今の 平和がずっと続けばいいとさえ思う至極真っ当な者だった。 だがある日を境にそれは一変する。家族が皆殺されたのだ。 理由は依頼されたのだという。ただそれだけだった。 彼は思った力が、自分に力がないから誰も助けられなかったと 故に彼は願った、欲した、力を――――― その後の記憶は定かではない。気づいた時には病院で寝ていた。 あれからどうなったのかはいまだにわからないがそれからというもの 異常に力を欲するようになった。 容姿 ぼさぼさの黒髪にぎらついた琥珀色の瞳、 服装はライダースジャケットにジーパンを着用している。 性格 普段はまともだがいざ戦闘に入ると少し暴走気味 日記 9月16日 【武装神釘】会話 力を求めとある町まで来るが強者には会えず。 唯一会えた【武装神釘】はこちらの理不尽な暴力に 最後まで何もしなかった。今も罪悪感と自己嫌悪で 頭がいっぱいだ。怪我が早く治るよう祈るばかり。 後…自分の生き方を改めてみようと思う。 あんなやり方じゃあ強くはなれない気がするからだ。 まだ俺の人生は長い少しずつ試行錯誤しながら 答えを見つけて行こうと思う。 9月24日 【武装奥義】戦闘 路地裏でシスターに出会う。 戦闘するも敗北する。油断があった わけではないが…もっと精進せねば。 11月23日 【円錐炎水】戦闘 公園で少女と出会う。初めは普通に会話していたが少女が 自分が人殺しだと自白した際俺が暴走。少し自重すること を覚えようと思う。戦闘は引き分けと言った感じで終わる。 力を欲して一応治療するも全開には至らず、あれでは少し の間寝たきりの生活を強いられるだろう。できれば人殺し などやめてほしいと願うばかりだ。 追記:戦闘により腹に軽傷(やけど)をする。 故に自分も少し休むことにする。
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少女は北に向かっていた。 人を殺した、その事実から逃げるためであるかのように。 (名簿を見る限り、カオスロワの書き手は私以外にもかなりいる。何人かは信用できそうだけど・・・・・・) 出来ればもう、人殺しなどしたくなかった。死体を見ることすら御免だった。 しかしそんな希望はすぐに裏切られる。 (これは・・・・・・血の匂い・・・・・・ね) そちらのほうに歩いていくと、予想道り血の海の中に倒れ付した男がいた。 甲冑に身を包んだその姿を見るに、戦国ロワあたりの書き手だったのだろうか。 しかし、それ以上に彼女の目を引いたのはその死体の傍らに立っていた男だった。 血のついた日本刀を持ち、着流しを着ているその男は少女に気がつくと口を開いた。 「ふん。殺気と血の匂いから獅子の類が出てくるものと思っていたが、なかなかどうして蝶々の類であったか」 「あんた・・・・・・その人を殺したの?」 「作用。戦国時代が日本史で最強などというたわけたことを抜かす男、某の前で一瞬たりとも生かしておかぬ」 男は飄々とした口調で語った。 「あんたは・・・・・・そっか、幕末ロワの・・・・・・」 「ご明察。そういうそなたはリリカルかみなり神にしてクルミ神と聞こえたカオスロワの重鎮か。その髪型、聞き覚えあり」 男は足元に倒れ付す甲冑姿の男の骸を一瞥して続けた。 「戦国時代などただの野蛮な時代に過ぎぬ。それに比べて幕末のなんと胸躍ることか。そうは思わんか?」 「悪いけど、私は南北朝時代ラブなの。大体日本史最強は足利氏に決まってるでしょ?」 そういいながら、◆6/WWxs9O1s氏はナイフを構えた。 「来るなら来なさいよ。いまさら人を殺すのなんて怖くないわ。さっさと来るがいいのよ」 自暴自棄に近かった。ここでこの男に殺されるなら、それが一番いいのではないか・・・・・・そう思った。 「あいわかった。幕末史を汚すもの、生かして置かぬ。そなたほど美しきものとなると心苦しいがな」 そう言って、男は構えを取る。 (あの構えは・・・・・・薩摩時限流!!) さすがは幕末ロワの書き手。自分に果たして勝ち目はどのくらいあるだろうか? そんなことを考えていたら、突如男が構えを解いた。 「ふむ。不遜な輩なり」 突然のことに、◆6/WWxs9O1s氏は面食らうしかない。 「邪魔が入った。これでは侍同士の戦いにはならぬ。士の戦いは常に一騎打ちでなければならぬ。それが叶わぬなら」 男は血振るいをすると、刀を納めた。 「そなたとの試合、次の機会に預けようぞ。武運を祈る」 そういい残し、男はそそくさと去っていった。 幕末の戦なんて集団戦ばっかりじゃないか、なんて突っ込む暇すらなかった。 (まあとにかく、助かった・・・・・・てことかしらね) 肩の力を抜いた◆6/WWxs9O1s氏の元に、二組の足跡が追いついてきた。 現れたのは、なぜかピエロの格好をした男と、美しい女性。 珍妙な組み合わせに面食らっていると、ピエロのほうが叫んだ。 「あ、あ、あなたは!! なんてことをしてしまったのですか!!」 「え?」 ようやく気がついた。彼女の足元には、息絶えた男が横たわっているのだ。 「ち、違う、私じゃ無い」 「ではお聞きしますが、そのナイフはなんですか?」 ついさっきまで敵と対峙していたから・・・・・・なんて言っても信用されるわけが無い。 「私じゃないの!! 本当よ!! 信じて!!」 半ば泣きながら、◆6/WWxs9O1s氏は必死で訴えた。 「待ってください。そう簡単に決め付けてはいけませんよ。先入観は駄目です。だからゼロ魔がロワに出れないんです」 口を挟んだのは、ピエロの隣にいた女性だった。彼女は泣き叫ぶ◆6/WWxs9O1s氏の傍に歩み寄っていった。 「落ち着いて話しましょう。私はキャプテン。あたなは」 その時だった。すさまじい爆音とともに、キャプテンの体は宙に舞った。 そして、地面の上に落ち、二度と動かなかった。 火薬の匂いと煙の向こうで、ピエロが小刻みに動きながらわめいていた。 「なんて卑劣な!! 地雷におびき寄せ、暴殺するとは!!」 「ち、違う、私がやったんじゃない!!」 「確かに彼女はキャプテンでした。しかし、だからって殺される理由なんかなかったはずですぞ!!」 もはや、何を言っても信じてもらえないのは明白だった。◆6/WWxs9O1s氏は、動揺と悔しさと抱えたまま逃げ出すしかなかった。 (なんで・・・・・・こんなことに・・・・・・) 「キャプテン。短い間でしたが、お世話になりました」 ピエロは、キャプテンの骸に自分の持っていた鼻眼鏡を掛けてあげた。 「では、せめていい夢を」 あれほど憂鬱だった相方が、失ってみたらなんとも言えない心の欠落をもたらした。 ピエロは、また一人である。 【ゲーム開始一時間後/D-6】 【◆6/WWxs9O1s氏@カオスロワ】 [状態]:精神的に疲労 [武装]:投げナイフ×7 [所持品]:支給品一式 [思考]: 1・生き残る 2・自分から人殺しはしない 3・でも襲われたら容赦なく倒す [備考]:投合武器をうまく扱う事が出来ます。 【◆L9juq0uMuo氏@漫画ロワ】 [状態]:怒りの感情 [装備]:ピエロの服 [道具]:支給品一式(ランダムアイテム1~3) [思考] 基本:殺しあいには乗りたくないが、状況によっては戦う 1:キャプテンの仇を取ってあげたい。 2:ゲームからの脱出 【幕末ロワの 1@幕末ロワ】 [状態]健康 [装備]虎鉄(近藤勇の) [道具]支給品一式 [思考] 1:幕末史の素晴らしさを喧伝する 基本方針:マーダー。特に幕末を馬鹿にする奴は許さない [備考] 着流しを来た、浪人風の男。剣の達人 【キャプテン@キャプロワ 死亡確認】 【無名武将@お腹せっぷく@戦国ロワ 死亡確認】 三国志ロワの名無し氏とは別人です
https://w.atwiki.jp/googleplusminamisina/pages/12.html
品川・東京方面山の手線(以下シナ)とは大本営のリーダーである 通称はシナ シナは数年前に鉄道コミュ(https //plus.google.com/u/0/communities/110489879893458748922)で職権乱用を犯した挙句にブラックリストを作成 初代オーナーは責任を取ってオーナー権を他者に譲り大会する羽目に しかしシナは逆上 初代・二代目オーナーを攻撃する 堪忍袋の緒が切れた二代目オーナーはシナを鉄道コミュから追放ブロックをした しかしこれにもシナは逆上し徹底的に晒し上げ フォローしているユーザーに二代目から別れるよう強要したあげくに二代目オーナーが高熱を出した際に「ざまぁみろ」と書き込む なお本人は無職ニートの模様 名言 アオザメの餌 HIKAKIN系 一言で言おう 大人を舐めると痛い目にあう事を忘れるな 剣道を人殺しに使う気です 犬カレー 実際の原文そのままでは... ポポンデッタの悪質オーナー こいつの家を全焼させて 両手両足を全部切り落としてやりてーぜ アオザメの餌確定 大人を馬鹿にしてかかってると社会に出る前に痛い目に遭うのを忘れるな。 京急系のユーザーは態度の悪いのが多いし 全部アクセスブロックにしてやりたいくらいですね。 線路のレールにバナナの皮を置いて 黄色い京急を丸ごと脱線横転させて やりたいぐらい腹が立って来た。 デザインもダサいし ぶっ壊す模型を間違えちゃ居ねーか 新幹線E6系をぶっ壊して来い 店に売ってるE6系をだ E5系 H5系もぶっ壊して来い! ドタマに血が上って ヤフオクで出てる KATOの 千代田線16000系 全部を違反申告してやりました。 西村のアカウント こいつの犬 去年の9月15日に 死刑されたし 今度のは、俺達で死刑してやりてー 全然謝罪になってねーな 米兵の一人や二人 罪に問われなくてもぶっ殺してやろう 全部の米兵が社会のダニですね。 米軍基地にナパーム弾を落として全焼させてやりたいぐらいですね。 米兵をぶっ殺してやりてー この16000系のフロントガラスを叩き割って ワイパーもへし折ってやりてーぐらいむかっ腹が立って来た 06系が壊された恨みを運転士や車掌にもぶつける16000系を全焼されてくれねーかな 北海道新幹線のせいで 寝台特急が廃止される簡便ですね。 北海道新幹線や北陸新幹線は ゴミですね。 使われてるE5系 E6系もゴミだと思います。
https://w.atwiki.jp/910moe/pages/2612.html
騎士と傭兵 なあエスクワイヤ、俺の生き方はこうだ。 はした金貰っては人を殺して、勝っても負けても手前が死なねえ限りはまた次の戦場の次の戦争で次の人殺しをする。 腐れ外道の祖先から代々続く稼業の、染み付いた業や血の臭いは、そう簡単に消えたりしない。 だからなあ、違わず腐れ外道な俺は、刃向かうのなら赤ん坊だろうがガキだろうが構わず殺すよ。勿論、お前も。 だがまあ、俺の御主人サマがご所望なのは、テメェみてえな三下の命じゃねえ…っつーのは、わかってんだろ。 ほら、どけよエスクワイヤ。随分手こずらせてくれたじゃねえか。 怪我はかすり傷だな?じゃあとっとと逃げて、それで……あぁ?おい、何の冗談だ。 死ぬかもしれねえとんでもねえ劣勢の時、俺は泣き喚いたぜ。助けてくれ、死にたくねえ、ってな。周りもそうだった。祈って騒いで銃をぶっぱなして、命からがら生き延びた。 お前は生きたくねえのかよ? あぁ、そうかい。なら俺が、今ここで、お前を殺すよ。 ………なあ、ところでお前、俺に見覚え、ねえのかよ? 腰に仕込んだ短剣を、目の前の青年の心臓へと真っ直ぐ突き付ける。 避けようと彼が間合いを取ったその隙に、先程弾かれた長剣を拾い上げた。 まだ動ける。彼が言った通り、怪我はかすり傷だ。 だが、逃げる訳にはいかない。この男に私の御主君を追わせる訳にはいかないのだ。 私のマスターを殺したこの男に、私がどれだけ長く応戦出来るのかは、解らないけれど。 どうか、遠くまで逃げてほしい。そして、生きて欲しい。 充分すぎる程、幸せな命だった。 自らの信念とあの方達を守るためならば、死ぬ事は怖くない。 「貴様の顔に見覚えなどあるものか」 意図の解らぬ問い掛けを切り捨てて、私は剣を構える。 ◆◇ 彼は、私が幼少を過ごした生家の、生け垣をくぐって現れた。 私の世界を彩った四つ年上の秘密の友人は、ある日突然、私の前からいなくなった。途方も無い寂しさからか私は彼を努めて忘れようとした。 やがて七歳になり御主君に仕え始めた私は、自然とそれに成功した。 その事を、私はついに思い出す事はできなかったから。 霞む視界の中で青年が私の名を呼び、泣く理由を、私は知らない。 行き過ぎた友情
https://w.atwiki.jp/83452/pages/538.html
7月13日PM:14 30 唯「この箱はなにに使うのかな・・・・なにか入ってるけど・・・・開かない・・・」 梓「鍵・・・・入れるみたいですね・・・・・めんどくさいことばかりですね」 律「鍵ならここに・・・・・」 唯「りっちゃんナイスっ」 澪「なんで言わなかったんだ」 律「いやいや言ったよ・・・・ほい」ヒュン 梓「ありがとうございます・・・・これで・・・」ガチャ 紬「何が入ってた?」 唯「・・・・わあああああ・・・・ここここここれって・・・・・」 梓「・・・・・・ちょ・・・・これって・・・・・」 唯「拳銃・・・・・うわあああ」 律「に・・・・偽者だよ・・・・あはは」 紬「そ、そうよね・・・・この銃弾なんて入るわけ・・・・ないよね」 梓「と・・・とりあえず・・・・その危ないものをおいてください先輩・・・・・」 唯「う・・・うん・・・・あっ」カチャ 思わず唯は引き金を引くが弾は入っていなかった 澪「ひぃいぃぃいいい」 律「うおあっ・・・・・・・・アブねーぞ唯・・・・本物だったら・・・」 唯「弾入ってなかったみたい・・・・・えへへ」 梓「たぶんこれ使って殺せってことでしょう・・・・」 澪「・・・・・・・・」 律「・・・・・・・」 紬「・・・・・・」 梓「・・・ご、ごめんなさい、そういうつもりじゃ・・・・・」 澪「で、でもさ・・・・殺さなきゃ・・・・・死ぬんだろ?」 唯「だ、だから・・・・この中の誰でもないって・・・・」 律「もういいんだよ唯・・・・みんな分かってる・・・・・この中にいるってこと・・・・」 唯「そんなことないよっ・・・絶対ないっ」 梓「・・・唯先輩・・・・何を理由にそんなこといってるんですか・・・・・・もしかして唯先輩が・・・」 律「梓・・・・やめろ・・・・・」 梓「でもっ・・・・誰かのせいで私たちの命が危ういんですよっ・・・・その人がさっさと自殺でもすれば・・・・」 唯「あずにゃん・・・・」パシンッ 梓「・・・ったい・・・・なにするんですかっ」 唯「そんなのあずにゃんじゃないっ・・・・なんでどうして・・・・・あずにゃんの馬鹿っ」 梓「・・・・・そうやって・・・・自分は犯人じゃないみたいに装っているのが一番怪しいんです・・・・・・それに和さんに一番近いのは唯先輩じゃないですかっ」 唯「わ・・・・私はそんなことしないもん・・・・・誰かを殺すなんて・・・・しないもん・・・・」 律「・・・梓・・・・・やめろって」 紬「梓ちゃん・・・・ちょっと熱くなりすぎよ・・・・」 梓「・・・・・・・先輩方は生きたくないんですか?・・・・誰かのせいで死ぬ一歩手前まで来ているんですよっ」 澪「私たちは・・・生きたい・・・・・けどな梓・・・・私たちは部員の誰かを殺すなら・・・・死んだほうがいいよ・・・・・」 梓「・・・・そんなの・・・・・きれいごとですよ・・・・澪先輩なんて・・・・律先輩をさっき殺そうとしたのに・・・・」 澪「っ・・・・ぐ・・・・・それは・・・・」 唯「・・・・・・・・あずにゃんごめんね・・・」 ゴスッ 唯は手に持っていた拳銃で梓の後頭部を向かっておもいっきり殴る 鈍い音とともに梓は頭を抑えながらその場にたじろぐ 梓「ぎゃ・・・・・ぅ・・・・・」バタッ 律「おい唯っ・・・・・」 澪「ゆっゆ唯・・・・」 紬「唯ちゃん・・・・・」 唯「こうでもしないと・・・あずにゃん黙ってくれないから・・・・・」 梓「・・・・うぅ・・・・・う」 唯「ま、まだ生きてる・・・・こんなのあずにゃんじゃないっ」ボガッボガッ 律「やめろって唯っ唯っ」 澪「いやぁぁぁああああ」 梓「・・・・ぎょ・・・・ガハッ・・・・・ゃ・・・・・め・・・・て・・・・」 梓は手を伸ばして振り上げた唯の手を止めようとしたが、虚しくも鈍い音が何度も梓の脳内を揺する そのままゆっくりし視界が暗くなり意識を失う 唯「・・・・はぁ・・・はぁ・・・・はぁ・・・・・」 律「唯・・・・殺してないよな・・・・・?」 澪「うわああああああああ怖い怖い怖い怖い」 7月13日PM:15 00 唯「・・・・・りっちゃん・・・・銃弾ちょうだい・・・・」 律「やだ」 唯「ちょうだい」 律「やだ」 唯「ちょうだい」 律「やだ」 唯「ちょうだい」 律「やだ」 唯「ちょうだい」 律「やだ」 唯「ちょうだい」 律「ラメッ」 唯「ちょうだい」 律「やだ」 唯「ちょうだい」 律「やだ」 唯「ちょうだい」 律「やだ」 唯「ちょーうだい」 律「やらねーよ今のお前なんかに」 唯「くれ」 律「だからやらねぇって・・・・」 唯「・・・・・・ククク・・・・あっはっはっは」 律紬「唯(ちゃん)・・・・・?」 唯「あはははは・・・・・みんな死ぬんだよ・・・・ここで・・・・みんなみんな死ぬんだ・・・・」 律「おいっ唯」 澪「いやぁぁっぁぁあああ」 唯「こ・・・・ここで死ぬんだあっはっはっはっはウゴッ」バタッ 辛うじて意識を取り戻した梓渾身のストレートは唯のあごにヒットしそのまま地面にひれ伏させた それでもなお唯はピゥッピクッと痙攣を起こしながらも笑い声を響かせていた・・・・ 梓は腕を下ろすと同時に再び気を失った 律「梓・・・・・・・・澪・・・・大丈夫か?」 澪「うぅ・・・・怖い怖い怖い怖い」 紬「みんな限界ね・・・・・・私も・・・・」 律「私がそばにいるから・・・・な・・・」ギュウ 澪「うぅぅ・・・・と殺し人殺し・・・・怖い怖い人殺し・・・・」 律「・・・・・・」 7月13日PM:15 30 静まり返った部屋の中で秒針が時間を刻む音だけが響いている ただひたすらに・・・・・時間の経過を促すと同時に彼女らに絶望も促していた 澪も泣きつかれて寝てしまっていた 律「・・・・・ムギ・・・・・起きてるか・・・・」 紬「ええ」 律「私が犯人じゃないって本当におもうか?」 紬「はい」 律「嘘だな・・・・」 紬「私は嘘をつきませんよ」 律「それも嘘だ・・・」 紬「・・・・りっちゃん」 律「もう一度・・・・・みんなでライブしたいな・・・・ムギ」 紬「ですね」 律「・・・・・なんだかんだで・・・・毎日楽しかったよ・・・・みんなとしゃべってお茶飲んで・・・・時々練習して」 紬「・・・・・合宿して・・・・バイトして・・・・りっちゃんが風邪ひいたときにお見舞いもいったわね」 律「・・・・・だったな・・・・そのあと唯にうつっちゃって・・・・ライブあいつ泣きながら歌っててさぁ・・・・ククク」 紬「・・・でも次第に笑顔になって・・・・何回もふわふわ時間演奏して・・・・和ちゃんに・・・・」 律「和ってさ・・・・軽音部じゃないけど・・・・私たちにとってかけがえのない存在なんだよ・・・・」 紬「・・・・・・そうね」 律「影でいつもサポートしてくれたり、みんなでお茶飲んだり・・・・唯が暴走するのを簡単に止めたり・・・・」 紬「りっちゃん・・・・」 律「澪がさ・・・2年のとき和と仲良くなってちょっと寂しかったんだ・・・・それでつらく当たってさ・・・でも和は唯が軽音部に入部してすれ違いになっても何にも言わなかった・・・・強いよ・・・・ホントニ」 紬「和ちゃん・・・・・・」 律「だから・・・・和を殺したやつは絶対に許さない・・・・・ほかのやつが許しても・・・・・私は許さない・・・」 紬「同感ね・・・・私も許さないわ・・・・」 律「・・・・・・・それが例え・・・最悪な形だとしても・・・・・」 梓「・・・・ぅ・・・・・イタタタ・・・・・」 律「梓・・・・目覚めたか・・・・・」 梓「・・・・・・はい・・・・・あっ・・・・先ほどはすいませんでした」 紬「なんのことかしら・・・・ねぇ、りっちゃん」 律「だな・・・・梓のパンチ決まってたぜ」 梓「・・・あっ・・・・・・・唯先輩・・・唯先輩」 唯「・・・・・うぅ・・・・・うぅ・・・・うん」 梓「先ほどは殴ったりしてごめんなさい・・・・反省してます」 唯「・・・・えへへ・・・・・ごめんなんのことだかさっぱり・・・・とりあえず『ごめんにゃあ』って言ったら許してあげる」 梓「なっ・・・・・・ご、ごめんにゃあ・・・・///」 唯「可愛い~・・・・えへへ」ギュウ 梓「・・・・・///」 唯「あれ、あずにゃん頭から血が・・・・・あ・・・・ああああああっ」 梓「・・・・いいんですよ・・・そのかわり『ごめんにゃあ』って言ってくださいね」 唯「・・・・・うぅ・・・・・ごめんにゃあ」 梓「許してあげます」 唯「ごめんねあずにゃん」ギュウ 律「・・・・・仲いいなおまえら・・・・・」 澪「うぅ・・・・・・う・・・・・」 律「・・・・お前はよく気絶するよな・・・・・」 澪「・・・・う、うるさい・・・・怖かったんだ・・・」 律「・・・・私が・・・・」 「私が守ってやる」そう言いかけたが澪の「人殺し」が頭から離れず口をつぐんだ 澪「私が・・・なんだよ・・・・」 律「なんでもないっ」 澪「・・・・・なんだよ教えろよっ」 律「教えるかよっ・・・・(なにビビッてんだ・・・・私は人殺しじゃないだろ・・・・・澪に締められた首にまだ感触があって気持ち悪いな)」 澪「・・・・・なんなんだ」 7月13日PM :16 00 梓「あと・・・・2時間・・・・」 律「もうさ・・・・みんなで死ぬか・・・」 唯「・・・・そうだよ・・・・みんなでなら・・・・怖くない・・・怖くない・・・」 澪「・・・・そうだな・・・誰かを殺すなんて私にはできない・・・・誰かが誰かを殺すのも見たくない」 紬「そうね・・・・・」 梓「・・・・・駄目です・・・・そんなんじゃ駄目ですっ」 唯「あずにゃん・・・・(また始まった)」 梓「この中の誰かが犯人だとしてそれを分かっていながらそのままにしておいたら私たちも立派な犯罪者です」 澪「でも・・・・殺しても・・・・犯罪者だ・・・(またかよ)」 律「そうだぞ・・・・友達を殺せるかよ・・・・・(もういい加減いいだろ)」 梓「そんなんじゃ駄目です・・・・友達の不正を正してやるのが友達じゃないんですか?」 唯「あずにゃん・・・・」 紬「・・・・で、梓ちゃんはどうしたいの?」 梓「できることなら・・・・・自殺してほしいです・・・・・だから・・・・」スッ 梓は律に向かってアピールをした 律は察して梓に銃弾を投げる・・・・梓は器用に銃弾をはめ込むと、拳銃をコンクリートに滑らせて部屋の中央へ送る 唯「あぁあずにゃん・・・・」 梓「私は・・・・信じてます・・・・」 澪「これで・・・・・あとはそいつがどうするかだな・・・」 唯「・・・・・・でも・・・」 梓「・・・・・これで・・・いいんです・・・・・そう信じてます」 唯「でも・・・・6時過ぎたら死んじゃうんだよ?」 梓「・・・・みんなで死んだほうがいいってことです」 律「・・・・そういうことだ・・・・いろいろやり残したことはあったけどな・・・・」 梓「・・・・・・ライブ・・・・もう一回だけ・・・・せめて一回だけしたかったです」 澪「・・・同感」 唯「・・・・ギー太で演奏・・・したいなぁ」 紬「・・・夏休みにはまた合宿に行きたかったですね」 律「だな・・・・」 澪「でもまた泳いだりと遊んで終わるんだろ」 梓「・・・そうなんですか」 律「まぁ細かいことは・・・」 唯「・・・・・なんでだろう・・・・・死ぬってわかってるのに・・・・すごい落ち着いてる・・・・」 紬「・・・・そうね、なんだかみんなといると安心しちゃうものね」 梓「・・・・・・先輩方・・・・・私・・・・・最後にひとつお願いがあります」 律「・・・・・・・なんだよ」 澪「・・・無理なお願いは駄目だぞ」 梓「はい・・あの・・・死ぬ前に、真犯人・・・・・・・誰なのか・・・・知りたいです」 唯「・・・・・私も・・・・知りたい・・・・和ちゃんのためじゃなく自分のために」 律「でもどうやって・・・・・?」 梓「きっとこのゲームを仕掛けた人は私たちに犯人を突き止めてほしい・・・・だからいろいろとヒントを与えてるはずなんです」 『まずいことになった・・・あと少しなのに・・・チッ・・・こんなとこで死んでたまるか』 律「つまり・・・・・その・・・・ヒントを元に犯人を・・・・まるで探偵だな」 澪「・・・・・不可能じゃないけど・・・・後2時間」 梓「・・・・澪先輩、テープレコーダーとテープ全部こっちに送ってください」 澪「・・・・お、おう」 紬「・・・・・テープ・・・なにかヒントあったかしら」 ――――――しばらくお待ちください 唯「・・・・う~ん」 紬「・・・特に変わったとこ・・・ヒントみたいなのは・・・・」 律「ないよな・・・・」 『まさか・・・・あれが分かったら・・・・・いやそれは大丈夫うまく言いくるめれるはずだ・・・・』 澪「・・・気になったんだが・・・・・答えを持つって・・・・なんだろう」 唯「・・・・それはきっと・・・・なんだろう」 梓「・・・・・答え答え答え・・・・・・・一体何を示しているんだろう」 律「・・・・・答え・・・・・なぁ・・・・もしかして・・・・・これかな・・・・」 紬「トランプ?・・・・・・もしかして」 『どうする・・・・くそっ・・・・・わからない・・・・大丈夫大丈夫』 律「エース・・・・A・・・・答えってAnswerだろ・・・・・だからそれかなって」 『くぅ・・・・あとはいろいろ揺さぶって話題を・・・・』 唯「・・・・・関係あるのかな・・・・・何も書いてないんでしょ?」 澪「だから怪しいんじゃ・・・・・」 梓「えっと・・・ジョーカーにはなんて書いてあったんでしたっけ・・・?」 律「血は答えを導く・・・・だな・・・・」 紬「つまり・・・・エースには血を垂らせば・・・・なにか文字が浮かび上がるかもね」 梓「それですね・・・・血・・・・・」 律「・・・・澪の血・・・・・固まってるけど・・・・いけるかな・・・・・」ゴシゴシ 澪「血はいやだぁぁぁあ」 律「こんなときにガタガタ言うなよ」 唯「どうだった?」 律「・・・・・反応なしだわ・・・・・・」 『完璧・・・・勝った・・・・・あとは・・・』 梓「ほかのカードもやってみたらどうですか」 律「そうだな・・・・」ゴシゴシ 紬「・・・・・どうだった?」 律「だめだわ・・・・裏も表も・・・・やっぱり新鮮な血じゃないと・・・・」チラッ 澪「ち、血はだめなんだぁぁぁああああ」 唯「澪ちゃん・・・・」 律「まぁしょうがない・・・・っ」 律は指を強くかんだ・・・・・親指からは鮮血が流れ出た 梓「そこまでしなくても・・・・」 律「犯人・・・・知りたいんだろ?ならいいんだよこれくらい」ヌリヌリ 紬「・・・・りっちゃん」 律「・・・・う~んだめだな・・・・これはだめだわ」 4
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背丈の高い草をかき分けて。少しぬかるんだ土を踏みしめて。 亮子は黒の草原を駆け抜ける。汗が頬からたらりと落ちる。だが、それを気にしている様子はない 消し去れない思いを胸に足を動かす。傍から観たその様はルーチンワーク、まるで機械のようだ。 「…………ぁ」 数時間前の出来事が嫌でも頭の中を占領する。血を吐き、ぐらりと倒れ落ちるその姿。 思い出すだけでも吐き気が絶え間なく襲う。口の中に酸っぱい胃液が逆流してくる。 数時間前リシアンサスを殺したという事実は亮子の中で未だに強く渦巻いていた。 「…………っ!」 リシアンサスは弱かった。されど必死に抗おうと気丈に振舞った。 この理不尽な現実に負けないように。会いたい人がいたから。 精一杯の笑顔は眩しかった。男であれば惚れてしまいそうなくらいに。 リシアンサスは理由があったのだ、死ねない理由が。 「…………!」 それを完膚なきまでに壊した。他でもない自分のせいで。 支給された水と毒薬入りの水を誤って渡してしまったばっかりに殺してしまった。 言い訳はできない。例えどんな理由があろうとも高町亮子がリシアンサスを殺したという事実には変わりないのだから。 殺した後は目の前が真っ暗になる感覚が襲った。誰もいない、ただ孤独に人殺しと罵られる。 「助けて……」 人を殺すくらいなら死んだ方がましだ。その意志は何処へ消えた。 そもそもそんなモノを持っていたのだろうか。それは仮初のモノだったのではないか。 今の亮子は自分に自身が持てなかった。確固たる意志が見えなかった。 (ここは……お寺か) 何も考えずに、頭を空っぽにしてただ走り続けた先にあったのは。木造建築の古いお寺を囲むように建っている壁と門。 古いといっても全体的に大きく風格がある。加えて、寺内は一回りするのには苦労しそうな広さだ。 だが、草原の中にポツンと建っているその姿はとてもシュールだった。 「入ってみるか……」 ひとまずは疲れた身体を癒したい。どこか狭い部屋でずっと一人でこもっていたい。 そんな暗い気分を背負い亮子はお寺の門をくぐった。 門の向こうに広がるのは寂れてはいるが大きなお寺。年季が入っていてどこか神聖な空気が辺りにただよっている。 「案外広いんだな……」 そう一人ごちりながらそろそろと忍び足で寺の中に脚を踏み入れた。 ギシギシと木の床が音を立てる。 できるだけ音を立てずに歩こうとするが床が老朽化しているのか音は鳴りやまない。 そしてとある部屋の前で足を止めた。亮子はしばらく一人孤独に閉じこもる場所をこの部屋だと決めたのだ。 だが。 「誰も、いませんように」 世界は、運命は、神様は。 「え……?」 「ひゃ……!」 “面白い”方向へ彼女を転がせる。亮子の視界に入るのは純和風の部屋。 床には檜の板が敷き詰められ、壁には誰が書いたかは知らないが達筆な掛け軸が飾られている。 それだけだったら亮子としては何も問題はなかった。 ただ一人で休みたいだけなのだから装飾その他諸々はあっても別に気にはしない。 「あ……」 それでも人を無視することは流石に出来はしない。 いるとは思わなかった人との遭遇に思わず声が裏返ってしまうほどに亮子は驚いていた。 彼女をひどく驚かせた原因――ピンク色の髪を短いポニーテールに束ねて、白のセーラー服を着た小さな少女。 少女は亮子を見てビクっと体を震わせ部屋の隅に縮こまっている。 「お姉ちゃんも参加者?」 沈黙を破ったのは少女からだった。 亮子としてはこのまま無言で立ち去りたかったが自分よりも年下の少女が勇気を振り絞って話しかけたのだ、 これを無視することは亮子にはとてもじゃないが出来なかった。 「ああ。あたしもこのふざけたゲームの参加者だ」 ――――そして一人の参加者を殺した。 そこまでは言葉に出せなかった。そんなことを言って幼い少女を怖がらせるのは忍びない。 だがその感情よりも自分が人殺しだと誰かに知られて、罵られるかもしれないという予想が先に浮かんでしまい怖かったのだ。 ただでさえ壊れかけの心だ、これ以上衝撃を与えたら自分が自分でいられなくなるかもしれない。 (それだけは、嫌だ。あたしはもう誰も殺したくない) ブレードチルドレンのスイッチが入ってしまったらもう手遅れ、人類抹殺のために動く人形となり果ててしまう。 そうなるくらいなら死んだ方がましだ、と心中で吐き捨てる。 「え、えっとお姉ちゃんは優希を殺すの?」 故に少女――優希の口から出た言葉は亮子のポーカーフェイスを崩すのに十分な威力だった。 自分が、このかよわい少女を殺す。想像しただけで吐き気がしてくる。 既に一人殺した身としてはそんなことを言う資格なんてないのかもしれない。 それでもまだ自分は人間だ。呪われた子供なんてモノではない。 「殺すわけないだろ」 だからこそ力強くこう言えた。例え一度道を踏み外そうとも戻ろうという意志があればきっと戻れるはずだから。 もう、二度と過ちを犯さないために今ここに生きている。 「ほ、本当に?」 「ああ本当だ」 落ち込んでばかりでは始まらない。自分は図らずもリシアンサスの命を背負うことになってしまった。 なら彼女の分まで生きなくてはならない。彼女の知り合いに謝らなくてはいけない。 やることはたくさんある。ただ、少しだけでいい。今は休みたい。一人になりたい。 そう思って此処に来た。結果としては優希と会ってしまい目論見は崩れたのだが。 「お姉ちゃん、大丈夫? なんだか怖い目をしてる」 「そんなことはないよ、あたしは全然普通だ」 亮子は嘘をついた。依然とリシアンサスの死は背中に重みとなってのしかかっている。 その重みは押しつぶされそうなくらいに重く、精神的に痛みを与えている。 それでもその重みと痛みは背負わなくてはならないものだ。罪も罰も贖いも受け入れてこそ胸をはって生きられるのだ。 「そうだ! お姉ちゃん疲れてるでしょ、優希お茶入れてくるね!」 そう言った優希の顔には心配と表情に出ていた。 少しでも亮子に落ち着いてもらいたい一心で出た言葉なのだろう。 「はぁ、年下に気を使われちゃうとはな……」 優希が部屋から出ていった後、亮子は一人溜息と同時に小さな子に気を使われるくらいに自分の顔はひどかったのかと反省する。 こんな様だと先が思いやられる、もっと表情を柔らかくしとかないと。 内面は崩れかかろうとも表面ぐらいはまともにしておきたい。優希に無理に心配をさせてしまうようではこれからのことが思いやられる。 (大丈夫、まだスイッチは入っていない。あたしは人類を滅ぼすなんて考えていない) 何度も何度もしつこいくらいに自分を言い聞かせる。 湧きでてくる黒い感情は常に気を張ってでもいないと抑えきれない。 深呼吸を一つ、大きく吸って吐いて。 自我の確立はまだ出来ている。大丈夫だ、と強く言い聞かせた。 (そうだ、皆で協力して脱出するんだ) だが、亮子は気づかない。知らず知らずのうちに自分の中身が変革していることに。 既に彼女は崖っぷちまで追い詰められてほんの少しの衝撃でタガがはずれてしまう。 何と滑稽なことか。彼女自身は大丈夫だと思っているのに実際はもう壊れかけているという事実に気づいていない。 これを滑稽と呼ばずになんという! (こんな所で死んでたまるか……!) その言の葉には自分が今まで貫いてきた意志と人を害する殺意が混ざり合っていた。 ◆ ◆ ◆ 「そうか……優希はこの島に誰も知り合いがいないのか」 「うん、だから心細くて」 亮子はお茶と和菓子を持ってきた優希と一緒に机に広げて休息をとりながらちょっとした会話をしていた。 さすがにこんな小さな女の子を放って一人自分の世界に閉じこもることはできない。 亮子は先程、優希には知り合いが誰一人この島にいないということを聞いた。 知り合いが誰一人いない孤独、それは想像を絶するものだろう。 幸いのことに亮子には普段はヘタレていても有事には頼りになり、仄かな恋心を抱いている浅月香介を始め、 アイズ・ラザフォード、竹内理緒といったブレードチルドレンの仲間、 鳴海歩、結崎ひよのといったカノン・ヒルベルトとの戦いで命を預けあった者達など信頼できる仲間がそれなりにいる。 (あたしには仲間が沢山いる。だけど優希ちゃんは……) 知り合いがいない故にこの寺の部屋の片隅で一人震えていた。 それなら仲間を増やせばいいと普通はなるが会う参加者が安全とは限らない。 結局の所は一人どこかに閉じこもっているのが一番安全なのだ。 「お姉ちゃんには友だちがいるの?」 その優希の純真な問いに亮子は笑みを浮かべてああ、と頷く。 そして優希を勇気づけるために頼りになる仲間達の話をし始めた。 いつも表情を崩さない銀髪の少年の話。 小さいながらも場の空気をいつも読んでいるロリータ少女の話。 ヘタレと思っていたけど案外頑張る時は頑張れる少年の話。 神出鬼没で何をやっていてもおかしくはない怪しい少女の話。 陸上で記録を塗り替え続けるよう努力を続けている自分の話。 「香介はいっつもデリカシーがないんだよ」 その中でも大きく比率を占めているのは亮子が自覚なき恋をした少年の話。 小さな頃の彼がオオアリクイと戦った武勇伝など色々と語る。 その時の亮子の顔は紛れもなく日常で見せていた笑顔と同じ、ブレードチルドレンの呪いを感じさせないものだった。 「お姉ちゃんはそのこーすけくんって人が好きなんだね」 「えっ!?」 優希の言葉に目が飛び出しそうなくらいに亮子は驚く。実際に亮子は思わず机から身体を乗り出した。 そして好きという感情について改めて考える。それはLike? それともLove? 亮子はその答えにきっともう気づいていると何となくだが感じていた。 (あたしはきっと――――香介が好きなんだ。家族でもなく友達でもなく、一人の異性として) だが彼とは母は違えど兄妹なのだ、現実は、常識は甘くはない。 兄妹、それはきっと一番近い間柄なのだろう。故に、手を出せない。血縁という背徳が二人の邪魔をする。 一緒にいたいという気持ちには何の偽りはないが現実と感情は別個だ。 (それでも、それを認めたら見れる夢も見れないよ) 諦めたらそこで世界は終わる。見える未来も霞んでしまう。 それならば、どれだけの苦難が待ち受けようとも突き進むしかないじゃないか。 ブレードチルドレンであったとしても、人を殺したとしても未来を見る権利はあるはずだ。 (そうだよ……まだ、あたしは、み、らいを) 亮子は突然の睡魔にふらふらと身体を床に倒す。まぶたが重い。 自分はこんなに疲れていたのか? 人を殺したことはここまで自分の中では重くのしかかっていたのか? 「おきた、ら、こうすけをさ、がしに」 最後にそう呟いて亮子の視界は黒に染まり、夢の世界へと落ちていった。 スヤスヤと眠る亮子の横で口を三ヶ月にして笑う優希に気づかずに。 ――――それは無理だよ。 亮子の言葉を皮肉る優希の声だけは何となくではあったが聞こえた気がした。 ◆ ◆ ◆ 最悪の目覚めだった。手首と足首に違和感がある。 起きたばっかりなのか視界が定まらなく、目をゴシゴシとこすろうにもなぜかこすることができない。 それと疑問に思ったのは視界が何故か低いことだ。 「あれ……」 眠る前はどうしていたのだろうか。いまいち記憶が蘇らない。 亮子は自分の今置かれている状況が把握できず困惑していた。まだ頭が正常に働かず、ただぼんやりとする他ない。 「あ、お姉ちゃん目が覚めたんだね」 「ゆう、き……」 亮子の視界に入ってきたのはにいるのは足を伸ばしてゆったりと寝転がっている優希だった。 にこにこと笑っているその姿は少女らしくとても可愛らしかった。 「えっと、あたしは……っ」 亮子は何とか起き上がろうとしたが上手く起き上がれず床に転がってしまう。 よく見てみると手足がロープで縛られている。ロープは固く縛られており、亮子の筋力を以てしても抜け出すことは出来ない。 刃物で切らなければ抜けだせはしないだろう。これでは芋虫のように這うことでしか動くことができない。 「!? これは……!」 「ああそれ? だってそうしないとお姉ちゃんが逃げちゃうかもしれないから」 この少女は今何と言ったのだろう。亮子は自分の耳を疑った。 今言った言葉が本当だとしたらこのロープを縛って自分をこんな様にしたのは優希ということになる。 「どうしてあたしの手足を縛ったりなんか……!」 「どうして? そんなことを聞く権利はお姉ちゃんにはないよ」 嗜虐的な笑みを浮かべながら優希は思い切り亮子の腹を蹴りつける。 ごほっと口から唾液と一緒にかすれた声が零れ落ちた。 「あのさぁ、自分の立場わかってる? 手足縛られて動けない状態で調子に乗らないでくれる?」 「どうして……」 「さっきからどうしてどうしてしつこいなぁ。何? そんなに理由が知りたいの?」 優希は亮子の髪を思い切り引っ張り頭を上に持ち上げて床に落とす。 じわじわといたぶるかのごとく。そう簡単には死なせはしないという念がありありと出ている。 「あの、笑顔は嘘だったのか!?」 「当たり前じゃない……ただの惚気話を聞かされた身にもなってよ。 甘くて甘くてヘドが出るほどに腐った話ありがとう」 強く叩きつけられて、リズムを取るようにドンドンドンと亮子の顔は檜の床に熱いキスをする。 一つ一つの痛みはそこまで苦になるほどのものではないがこうも続けてやられては痛みもだんだん増してくる。 なんとかこの状態から脱出しなければ。クスクスと笑っている優希を尻目に亮子の頭は思考に没頭し始めた。 「…………」 「へえ、何も言わなくなったね。なにか喋ることでもないの?」 「……」 「つまんない、恨み言の一つや二つくらい言ってくれないと張り合いがないよ」 やれやれと肩をすくめて優希はニヤリと笑う。改めて亮子はこの少女の二面性に戦慄を覚えていた。 人はここまでの二面性を内に隠しているものなのか。あの純真で可愛らしかった優希はどこへ消えたのか。 眼前にいる少女は本物ではなく偽物ではないかと考えるまでに優希は変貌していた。 「そう、ずっと黙ってるなんて言うならこっちにも手があるよ」 その言葉に亮子は喉がゴクリと鳴った。なぜだか自分を見る優希から目を離せない。 刹那、次に放たれた言葉に亮子は顔色を変えて動揺することとなる。 「お姉ちゃん、人を殺したでしょ?」 「え?」 亮子は世界が止まったような気がした。表情が凍って口からはうまく声が出ない。 否定、は出来なかった。よくも悪くも亮子は正直者だ。嘘をつくことに慣れていない彼女には優希の問いをうまく躱すことが出来なかったのだ。 そして次に考えたのは何故、知っているという疑問。 自分は優希にリシアンサスを殺したことを伝えてはいない。それなら優希がそのことを知っているというのはおかしいではないか。 「あははははっ、図星みたいだね~」 「どうして……」 「本当にヴォキャブラリーがないね、お姉ちゃん。もっと違う言葉を使おうよ、ああ今みたいに落ち着いてもいない状態でそれを求めるのは酷か~。 それともお姉ちゃん自身バカだったり? そうだったら嫌だな~、学がない人は嫌いなんだよね~」 呆れたと言わんばかりに優希は肩をすくめる。その仕草に亮子は無性に腹がたった。 まるで人の生き死にを軽く扱っているかの態度。別に誰が死のうと関係ないというどこまでも軽い軽い思考。 ブレードチルドレンとして数々の死を見つめてきた亮子には優希の態度は許せるものではなかった。 「人の生命をそんなに軽く語るな……!」 「それを人殺しのお姉ちゃんがいいますか。あはっ、おもしろ~い。 というかさぁ、立場わかってる?」 優希はけらけらと笑いながら亮子の頭を踏みつける。その顔は亮子を同じ人間とは思っていないフシさえ見えた。 心底楽しく人を踏みにじっている。それがこの世の一番の快楽だと言わんばかりに優希は最高にいい笑顔だった。 「あんた、狂ってるよ」 「褒め言葉ありがとう。人殺しに狂ってるって言われるとは思わなかったけどね」 「なんで、わかったんだよ? あたしが人を殺したって?」 「これでも優希は人を殺した人を数えきれないくらいに見ているからね、 隠そうとしたって無駄無駄。 というか血痕がその制服に少しついていたよ? 観察力がある人にはバレバレ、隠すんならもっと徹底した方がいいよ、先人からの忠告ってやつ。 おしゃべりはもういいでしょ? ここからはお楽しみタイム」 そう言って取り出したのは服のほつれを直す時によく使う一般的な裁縫セット。 さらにその中から縫い物をする時に仮止めなどに使うまち針を優希は手にとった。 そして、そのまち針を手の指の爪の先にねじ込んだ。 「あ、ぎゃあああああぁあああ、おおおうああふぁふぁあああああああっっ!!!」 「あはっ、面白い悲鳴の上げ方~。そこまで喜んでくれて嬉しいな。 それにしても、惨めだね~、お姉ちゃんっ。あはははははははははっっっ」 亮子の指先に声を挙げずにはいられない激痛が走る。 炎に当てられて焼けるような錯覚を覚えるくらいの激痛に亮子はその場でゴロゴロと転げ回る。 それを傍目に優希は声が枯れるほど大爆笑していた。 「あ~おかしい。優希を楽しませてくれたお礼にもう一本」 「げげががががぐぁががっっぎいっぎぎいぎぎあああうああああうあうあうあうあうあああああああああっ 「品がない悲鳴……そんなのだと愛しのこーすけくんに嫌われちゃうよ?」 大爆笑から一転、優希は呆れたようにため息を吐き、転がりまわっている亮子の頭を強く踏みつけることで動きを止めた。 そしてもう一度爪の中にまち針を差し込んだ。 「う、あ……いっっっったいたたちあちいいっっったたい!!」 「はぁ、その年でお漏らしなんて……恥ずかしいと思わないの?」 あまりの激痛に耐え切れず、亮子の股からじんわりと液体が流出する。その流れ出る液体は檜の板を濡らす。 亮子もしばらくしてそれに気づき、顔は熟れたりんごのように真っ赤に染まった。 それを見て優希はにやにやと失禁についてねちねちとなぶる。 「高校生なのに恥ずかしくないの? 汚いし臭い~、犬でもちゃんとするところを弁えるよ。躾から出直してきたら?」 その言葉に身体を悶えながら縛られたロープを引きちぎろうと必死に腕に力を込める。 だが、優希が再び何度も蹴りつけることで抵抗も無駄に終わった。 「さてと、なぶるのはこのくらいにして。そういえば聞きたいことがあったんだよね~」 「あん、たに言うことなんて……」 「優希にはあるの。余計な口答えはしないでくれる」 「あ、ぎぎぎぎぎっっっいぎぎぎぎっぎぎぎあいあああああっっっ!?」 まち針をさらに亮子の手の指の爪の中に突き刺す。反論は無用、自分の言うことだけを聞いていればいい。 優希としては反論してくる方がいじめがいがあって嬉しいが、それを言ってしまえば亮子の反応が面白くなくなってしまう。 「あんな甘いことを平気で言えたお姉ちゃんがこの島でどうやって人を殺したか気になっちゃって」 「何で、そんなことをあんたに言わなくちゃ、ががががががうぇがあえらがせががあああああああっっ!?」 「二度は言わないよ、お姉ちゃんはどうやって人を殺したの?」 優希は優しく、甘く亮子に問う。その言葉はカラメルのような甘さでもあり、その真逆の苦味でもあった。 言ってしまったらこの少女にどれほどの責め苦を味合わされるか。とてもではないが耐えきれそうにない。 それでも亮子はこの苦痛にもう耐えることが出来なかった。ここで耐えても先が見えない、そう諦めてしまったのだ。 「殺すつもりなんて、なかったんだ」 「へぇ……」 「あの娘が疲れてて水を渡して飲ませたら突然血を吐いて、」 「それで死んじゃったっと? 要は毒殺ってわけね」 「何の確認もしなかったあたしが悪いんだ……人を殺すのは……だ、め、なのに」 「ふぅん、そんなくっっっだらない理由だったんだ。あ~あ、聞いて損した」 「何だと……人一人を殺したことがそんなにくだらないのか!?」 「うん、だって人を殺したことぐらいでそこまで重く考えていたんだーってちょっと拍子抜けしちゃった」 「お前……!」 優希の人殺しに対するあまりの軽さに亮子は声を荒げてしまった。 生命はそんなに軽いものではない。ブレードチルドレンとして生きてきたその経験がそう物語っている。 リシアンサスのあの笑顔は紛れもなくこの島にいる知り合いの中でも特に仲が良い土見稟、ネリネにとってはかけがえのないものであったはずだ。 (人を、■すのは間違っているんだ) 殺すくらいなら殺された方がましだ、この誓いは亮子の中にまだ微かに根づいていた。 だが、人としての当たり前の正義は優希の頭には当然入っていない。 「じゃあ逆に聞くけど何が駄目なの?」 「は……?」 「人を殺したらどうして駄目なの?」 「そんなの常識的に、」 「ここでの常識(ルール)は人を殺すことを許容しているよ、むしろ奨励している」 その言葉に亮子は言葉をつまらせる。このゲーム上生き残るためには人を殺して最後の一人にならなければいけない。 生存本能からすると優希の言葉は正論だ。誰だってこんなどこともしれない島で死ぬことをよしとしないだろう。 亮子にもそれくらいはわかった。だけど。 「それでも、あたしは人を殺すくらいなら殺されたほうがましだ」 「それがお姉ちゃんの正義?」 「ああ……どんなことがあったとしても、あたしはこの意志を曲げない」 優希の目をしっかりと見据えながら亮子はその決意の言霊を放つ。 例えここで生命を散らしたとしてもその決意は遺していこう。 最後まで不屈の闘志を心に抱いて戦う、それが高町亮子として最後にできることだから。 「そう、だとしたらお姉ちゃんは人として最低だね」 「お前のほうが最低だよ、人を殺すことを平気で許容している」 「まずその理念からしておかしいんだよ、お姉ちゃん。 お姉ちゃんの考えは誰かを傷つけずに生きるってことでしょ?」 「そうだよ、傷つけあうなんて間違っている」 「思考停止しているね、お姉ちゃん。ちょっとだけ話そうか。少しぐらいシリアスタイムってのも悪くないかな」 優希の目が今までのおちゃらけた雰囲気が抜け落ちた。まるで別人になったかのようだ。 そして亮子はその目に誰かが重なった気がした。その誰かは思い出せないがなぜかその瞳は覚えている。 「優希からするとお姉ちゃんの理念は白痴の境地だね、理解が出来ない」 「別に理解してもらおうなんて考えていない」 「生きるということは戦いで何かを奪い続けることなんだよ。生きるのに綺麗なままじゃいられない。 奪うことは人として当然の行為だよ」 「それは、お前の周りだけなんじゃないのか……あたしの周りにはそんな腐った性根の奴なんていない」 亮子は一概に否定が出来なかった。ありふれた日常でテレビを見る時、誰々が誰々を殺したなどのニュースは毎日聞く定番のBGMのように流れている。 ブレードチルドレンにも呪いに耐え切れず人を殺めたなどと言われた者は何人もいた。 故に優希の言うことを声を大にして否定することなんて亮子には出来なかった。 「違うよ、お姉ちゃんのところにも死んだほうがまし、生きている価値がない人なんて腐るほどいるはずだよ。 人は綺麗じゃない。むしろ逆かな、汚いよ。ドブ川に浮かぶゴミよりも、下水にいるネズミよりも、純度が高い汚さを持っている」 「それでも、人を殺すことは許されない!」 「何度も言うけど許されるんだよ、此処では。それが常識(ルール)なんだから」 人殺しが推奨されているという常識(ルール)が優希の理論を確固たるものにする。 今、自分たちが挑んでいるのはバトル・ロワイアル。合法的に人殺しが許可されたゲーム。 つまるところ、殺すのを否定するのは生きることを否定するのと同意義なのだ。 「常識(ルール)からして殺すことの否定は同時に生きることの否定……優希から視たお姉ちゃんは誰よりも狂っているね。 生命を重く見ていないという点ではだけど」 「それでも……!」 「それでも? 否定できるの? 否定すればするほどお姉ちゃんは生命を何とも思っていない狂人だって証明になるけどね。 優希にはお姉ちゃんの言うことは安全な温室でぬくぬく育った人の戯れ言としか思わない。 それにさ、今までそんな事を言ってた人は誰一人残らず死んじゃったもん、信用力はゼロだよ」 亮子は気づきもしなかったが、その時の優希の言葉には僅かながらの悲しみが含まれていた。 壊れた何かを懐かしむような感情。失った何かを羨むような感情。 だが、それらもすぐに閉じられて元の嗜虐的な口調に戻った。 「シリアスタイムはここで終了。お楽しみタイムに戻るよっ」 少女特有の無邪気さが戻る。それはあのまち針で責め苦を亮子に強いたあの加虐的な笑みだ。 亮子はその笑みにひんやりとした寒気を感じた。これから行われるであろう行為の予想がついてしまったためだ。 そして、最悪なことに予想は当たってしまった。優希がデイバッグから取り出した道具を見てしまったために。 「や、やめろ! それだけは!」 「あーあ……こーすけくんはどう思うかな? 悲しむだろうなー。好きだった女の子が傷物で既に手垢が付いているなんて」 「ああああああああああああああああああああああああっっ!!! いやだいやだいやいやいやいいやいやいやいやいあいやいやだああっっっ!!」 亮子は叫び声をあげながらにじり寄る優希から逃げ出そうともがいてもがいてもがくがその逃亡はすぐに終わってしまった。 もう、逃げられない。入ってきた襖は優希によって塞がれて逃げ場はありはしない。 「だから品がないよ、お姉ちゃん。レディーならもっとおしとやかに、常に優雅たれってこと。わかる?」 「あ、あ……ああっ」 「幸いにも道具はいっぱいあるよっ。たっぷりと悦ばせてあげるから心配はいらないってば~。 さっ、始めようか」 (終ノ少女)へ
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紅い紅い夕陽が沈む中で ◆auiI.USnCE ――――だから、彼女は、嗤っていた。楽しくもないのに。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「――――っ」 何処までも続く水平線に、血のように紅い夕陽が沈んでいた。 紅い紅いその夕陽を、燃えるように紅い髪の少女が見つめている。 少女は、ただ、何かを耐えるような表情をしながら、唇を強く噛み締めていた。 唇からは夕陽と同じぐらい真紅の血が流れていた。 「……このみ、雄二」 呟く二人の大切な人の名前。 かけがえの無い妹のような存在と血の繋がった弟。 護りたかった二人が、仲良く寄り添うように連続で放送で呼ばれた。 嘘だと思っても、自分が殺した人が呼ばれたのだから、紛れも無い事実だろう。 柚原このみと向坂雄二は、この島で早々に誰かに殺された。 少女――向坂環はその事実を認め 「―――」 何も、言葉を紡ぐ事はせず、ただ沈みゆく夕陽を見つめていた。 胸中を巡る感情は、後悔だろうか、憤怒だろうか、それともただの悲哀だろうか。 それは、環にしか解からない事だろう。 けれども、何かに耐えるように、彼女はただ静かに、夕陽を一心に見つめていた。 「……選ぶ必要無くなっちゃったわね」 柔らかな風が頬を撫でて、そして紅い髪をなびかせた。 環は右手を、夕陽に伸ばして、そっと呟く。 二度と会えない大切な人達。 両方とも大切だった。 選べるわけが無かった。 その事を噛み締め、目を閉じて。 死んでしまった人達に、言葉を贈る。 「――――御免ね」 その言葉は、護れなかった事への、謝罪でしかなかった。 それしか、浮かばなかった。言葉が出なかった。 涙が頬を伝っていたかなんて、解かるわけがなくて。知りたくも無くて。 向坂環はそのまま、ずっと惜しむ様に、夕陽を見つめていた。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「環……」 そんな向坂環の後ろ姿を、宮沢謙吾は呆然と見つめていた。 夕陽を見つめていたまま、真紅の髪をなびかせているその姿は、何故かとても崇高に見えたから。 自分と同じ人殺しでしかないというのに。 それでも、環の姿は尊く見えて。 ただ、見蕩れる様に、その少女の姿を眺めていた。 そして、謙吾は環についてふと、考え付いた事があった。 最初の印象では、ただ冷たくて、大切な人の事しか考えない冷酷な人間だと思った。 今でも、その印象は消えない訳ではないか、でもそれは本当に一面でしかないのかもしれない。 彼女は、コイン一枚で、自分を取るべきスタンスを決めたと言った。 聞いた時はその事に憤慨もしたが、でも今なら、ある別の疑問が謙吾の中で浮かんでいる。 「なあ、環」 「…………何?」 環の隣に立った謙吾の呼びかけに、彼女は素っ気無く答える。 表情は、長い髪に隠れて、よく見えなかった。 「お前……自分がどう動くかを本当は『選べなかった』んじゃないのか? だから、コインで決めたんじゃないのか?」 自分のスタンスをコインに託した。 もし、向坂環に責任力が強く、高潔な一面があるというなら。 殺し合いに乗らず、大切な人を護りながら戦うと言う選択もできたはずだ。 けれど、環はそれでも本当に大切な人達を護りたかった。 人を殺してでも、護りたかったと考えてもいたのではないか。 「……………………」 だから、彼女はコインに『託すしかなかった』んじゃないかと謙吾は考える。 向坂環は恐らくとても強い人間だ。 けれど、弱さが無い人間ではないのだろう。 それが、コインでスタンスを決めた答えに感じて、謙吾は彼女を見つめる。 環は、黙ったまま夕陽を見つめていて。 「大切な人達も、お前は一人に選べなかったんじゃないか? 皆大切だから」 そう。大切な人も選べなかったんじゃないかと思う。 皆大切で、どれもかけがえないから。 それを表に出さないだけ。そう感じて。 「……ねえ、謙吾」 環は、謙吾の方を向いて、ふっと笑った。 柔らかで、けれど、とても魅力的な笑顔で。 謙吾に近づいて、彼の顎に手をかけて、至近距離で。 「―――――もう、そんな事は終わった事じゃない。これ以上惑わすと、殺すわよ?」 柔らかな、笑みのまま。 嗜虐性を加えて、彼女はそう、告げた。 謙吾はぞくっとするような感覚に襲われる。 「けれど、お前は……」 「どうも、こうも無いの。タカ坊の為に、私は、彼を護る為に殺すと決めたの。それしかない。死んでいった子の為にも」 環はあくまで、冷たく。 底冷えする瞳で、謙吾を射抜いて。 「雄二にとってタカ坊は親友。このみは…………タカ坊のことが好きだった。あの子達も好きだったタカ坊を私は護るの」 死んでいった大切な人達の為にも。 貴明だけは守り抜くと環は想い。 「……蘇るとか……正直考えてられないわ。ただ大切な人を護るだけ。貴方もそうでしょう?」 だから、今は護る。 その事だけを考えて。 「謙吾ともそのための協力よ……同情なんていらないわ」 そう言って、二人は見詰め合って。 夕陽に照らされたその姿は恋人同士のようで。 けれど実態はそれよりも程遠い、ただの人殺しの協力でしかなかった。 「環……」 「そういう事……変な勘違いしないでくれる?」 そして、環はにっこりと笑った。 笑顔なのに、感情が見えなかった。 それに謙吾は戸惑い、何か言葉を発しようとした瞬間。 「――――なんだ、からかえる関係だと勘違いしそうだったが。それだったら面白かったのに。つまらんな」 背後から、つまらなそうに響く声。 二人が驚くように振り返ると、 紅く染まる空に、黒く長い髪をなびかす少女が、面白くなさそうに、嗤っていた。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「く……来ヶ谷唯湖っ!」 「そう、来ヶ谷のおねーさんだ」 謙吾が驚愕したままの表情で、その少女の名前を呼ぶ。 少女――唯湖は、謙吾の表情に満足したように、頷いた。 「ああ、面倒臭いから自己紹介のし合いとかはしないぞ。大体聞こえたからな、向坂環君」 「……っ、つまり貴方は謙吾の知り合い?」 「まあ、ご察しの通りだ。ところで」 唯湖は作り笑顔のまま、手に持っていた銃で、少し離れた海岸を指す。 謙吾と環は示された場所で、其処にあるモノが何か察しが着いた。 「向こうで、真人少年とあと一人が死んでたが、お前達の仕業だろう? 血の臭いがぷんぷんする」 「……ああ、そうだ……そういうお前も」 「隠す事もないか、ああ、そうだ。私も同じ穴の狢だよ」 そう言って、唯湖は嗤った。何も楽しくもないのに。 互いが殺し合いに乗っている確認だって、知っている事を改めて確認しているようで退屈だった。 人殺しは人殺しでしかない事を知っていて、簡単にも同じ臭いをしている事が解かるのだから。 「しかし、コインか……はっはっはっは」 そして、唯湖は環を銃で指して、嗤う。 少しだけ、面白いモノを見つけたように。 くるくると、銃を回しながら、冷たい視線を環にぶつけていた。 「何かしら?」 「別に、一緒だったから……面白かっただけだ。殺しを選んだ手段がな」 「……貴方も?」 銃口を環達につけつけたまま、唯湖は言葉を紡ぐ。 油断をせずに、けど余裕も崩さずに。 唯湖は泰然としながら、けれど、何処も楽しそうでもなかった。 「ただの、戯れだよ。どうでもいい。示した先が、殺しだっただけだ」 戯れと唯湖は言い、謙吾は信じられないように唯湖を見つめる。 元々、何処か達観してたような所があったが、こんなものだっただろうか。 壊れ物を見るような謙吾の視線に気付いたように、唯湖は言葉を紡ぐ。 「ふぅん……」 「何だ?」 「別に。私からすると、君達の方も、歪んでいるように見えるがな……特に、君」 そして、来ヶ谷唯湖は、環に向けて、もう一度銃を向けた。 向坂環と宮沢謙吾を歪んでると称しながら、壊れ物は、声だけで笑う。 楽しいなとも、下らないなとも思いながら。 「何故、無理に情を捨てようとする? 無理に冷徹になろうとする?」 「無理?……これが、私よ」 「ふぅん……私がさっきあった集団は自分の意志で、大切な人を護ると選んでいたがね」 「……っ」 「コインでしか、決められない君が、本当に大切な人を護れるのかね」 底冷えするような、視線で環を一瞥し、唯湖は嗤う。 情を捨てきれず、そして自分を『演じようとする』環をあざ笑うかのように。 そして、興味を失ったように、何処か空虚な笑みを零す。 「まぁ、私も、コインで決めたんだが……ふふっ……それで謙吾君、少し驚いたぞ」 唯湖は自虐しながら、今度は謙吾の方に向く。 懐かしそうな視線を向けたが、それも一瞬だった。 いつもの様に、笑ってない笑みを称えて、泰然とした視線を謙吾に向ける。 「君は乗らないと思ったんだが……理樹君の為か?」 「……ああ、そうだ」 「君なりに覚悟をしたんだろうが…………流されすぎないように、注意した方がいいかもしれんよ」 「何にだ?」 「情にだよ、情に。まぁ……既に流されていると思うが」 唯湖はそう言って、ちらっと環の方に視線を向ける。 少し、青ざめている様だが、どうでもよかった。 どのように二人が出会ったか唯湖にはしらないが、大よそ予想は出来る。 多分、環の方が謙吾に提案をし、それを飲んだのが謙吾だろう。 そして、今環が見せた弱みに見事に流されそうになっていた。 傑作だった。全く笑えないが。 「情に流されて足元すくわれないようにな………………まぁ、流されるのが君らしいと思うがな」 最後に、唯湖は笑って、謙吾に忠告する。 最も、この忠告も意味が無いと察していたが。 それが、宮沢謙吾なのだから。 唯湖は、もう一度歪な関係に見える二人を見て。 この二人が組んでいる事に少し、楽しいと感じた。 単なる退屈しのぎ、楽しさでしかなかったが。 歪な関係が、どうなるかが、少しだけ興味があった。 だから、彼女は笑って、提案する。 空虚な、笑みのままで。 「さて…………どうする? 私はこのまま、何処かに言ってもいいが、殺し合ってもいいぞ」 「来ヶ谷……馬鹿にするのもいい加減にしろ……当然だ、ころしあ……」 「……いいえ、やめなさい謙吾。来ヶ谷さん……だったかしら。私達は今、貴方と殺しあう気は無いわ」 唯湖の提案に、殺し合うと言いかけた謙吾、を静止したのは、少し回復した環だった。 言われぱなっしで腹が立っているが、それを無理矢理押し込んで。 ただ、自分達が生き残る為に、言葉を放つ。 「何故だ、環」 「いい、謙吾? 私達は『逃がされてる』のよ。彼女が持つ銃だと……苦戦する所か命を落とすわ」 「……なっ」 「それに彼女は殺し合いに乗ってるんだもの……人数を減らしてもらいましょう……という事で、どうかしら? 聞こえてると思うけど」 環は、あえて唯湖に聞こえるように、謙吾を諭す。 唯湖の真意をちゃんと悟っているとアピールするように。 唯湖はその環の意図に、苦笑いをしながら。 「ああ、それでいいよ……ならば、長居する事もない。では……またな」 ひらひらと、気持ちの篭ってない手だけを振って。 またなと、言ったはものの、再会する前に自分か向こうが死ぬ可能性の方があるかもしれない。 けれど、まあそれもそれでいいかと内心で、つまらなそうに呟いて。 唯湖は泰然としたまま、その場を去ろうとする。 「来ヶ谷さん………………貴方は、私達よりも…………壊れた、単なる――――化物よ」 環が、鋭い笑みを浮かべながら、唯湖に告げる。 それが、この短い邂逅で、感じた唯湖への印象を、皮肉のような、言葉を彼女に贈った。 唯湖は、振り返って、嗤う。 今度は、本当に、楽しそうに。 「はっはっはっ――――大正解だよ」 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 楽しいものなんて、何も無く。 感じるものなんて、何も無い。 だから、だから、殺していくだけ。 大切なものなんて、何も無い。 けれど、大切なものを持つ彼女らが、ちょっと羨ましかったのかしれない。 だから、見逃したのかもしれない。 でも、それも、きっと、一瞬の考えでしかない。 だから、もう、何も残るものなんて無い。 刹那的に楽しいものを物を求め。 退屈を埋められば、それでもいいかもしれない。 ああ、だから、私は壊れ物で、化物なのかと、彼女は思い。 そして、何が楽しいのか、楽しくないのか。 嗤っていた。 【時間:1日目午後6時50分ごろ】 【場所:G-3】 宮沢謙吾 【持ち物:ベネリM4 スーパー90(5/7)、散弾×50、水・食料二日分、不明支給品(真人)、インスリン二日分】 【状況:健康】 向坂環 【持ち物:AK-47(0/30)、予備弾倉×5、USSR ドラグノフ (9/10)、不明支給品(高松)、予備弾倉×3、水・食料二日分】 【状況:健康】 来ヶ谷唯湖 【持ち物:FN F2000(29/30)、予備弾×120、バーベキュー用剣(新品)、水・食料一日分】 【状況:アンモニア臭】 123 なまえをよんで 時系列順 135 泣けない貴方の為に、私が出来る事 126 キミを泣かせたくないから 投下順 128 枯死 071 Rebirth Syndrome 宮沢謙吾 [[]] 071 Rebirth Syndrome 向坂環 [[]] 089 ヤン・ヴァーツラフ・ヴォジーシェクの地平 来ヶ谷唯湖 141 Laughing Panther
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27:気付いた時には遅過ぎる 「……! な、何だ、これ……」 警察署を訪れていた青年、杉原豊和は凄惨な光景を目の当たりにする。 尻をぐちゃぐちゃに潰された少女の死体が転がっていたのだ。 「うぷっ…」 漂う血の生臭さに思わず鼻を塞ぐ。 「一体、どうやればこんな事になるんだ…!? ……っ……」 妹のため殺し合う決意をし、一人殺害した身だが、それでも悲惨な状態の死体を見ると気分が悪くなる。 楽しみながら嬲り殺したと言うような感じだ。 「……」 手を合わせようかとも思ったが、自分も人殺しである。そんな資格は無いだろう。 とは思いつつ、やはり豊和は少女の死体に手を合わせ目を瞑り黙祷した。 その後、近くに転がっていた少女の物と思しきデイパックの中を覗いてみるが、基本支給品しか入っていない。 この少女を殺害した者が奪って行ってしまったのだろう。予想はしていたが。 「めぐみ…」 凄惨な死体を目にした事により、義妹・めぐみの事が更に心配になる豊和。 どこにいるか全く見当もつかない。果たして今元気でいるのかすら、知る術が無いのだ。 「……」 豊和は考える。自分がやっている事は明らかに間違っている、それは最初から分かってはいた。 これからも続けるべきなのだろうか? 自分が今しなければならないのは、 妹のために他人を殺す事より、まず妹を捜す事なのではないのか? だが――既に自分は一人を殺害してしまっている。あの黒部直高と言う狼獣人の青年を殺害した時、 自分はもう後戻り出来なくなってしまった。豊和はそうも考える。 「…駄目だ。駄目だ駄目だ駄目だ…迷うな。俺は決めたんだ。めぐみを…あいつを…優勝させるって! そのために、他の奴らは全員殺さなくちゃいけないんだ…そう、殺さないと……」 後悔し迷いかけた自分の決心を必死に戻そうと、豊和は自分に言い聞かせる。 「……他には誰もいないのか……放送も近いし別の部屋で、待つか……」 壁に掛けられていた時計で時刻を確認し、豊和は死臭漂うオフィスを避け別の部屋で放送を待つ事にした。 「…めぐみ…無事でいてくれよ…」 【朝/D-2警察署二階オフィス】 【杉原豊和】 [状態]良好 [服装]私服 [装備]S WM686プラス(6/7) [持物]基本支給品一式、.357マグナム弾(14) [思考] 1:妹のめぐみを優勝させる。自分は自害するつもり。 2:めぐみ以外は殺す。放送を待つ。 [備考] ※杉原めぐみは義理の妹です。 ※自分の行動に迷いを感じています。 特命リサーチ 時系列順 撲殺天使ヒムロちゃん 特命リサーチ 投下順 撲殺天使ヒムロちゃん I protect a younger sister 杉原豊和 離れていても
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ノ{ / ′ / ノー=ニ. j `ヽ. / \. / / / 'ヽ. { / z 7 / ノ{ ∨\ { !| { 〃 //」 /く {/ l`ヽj { !| { !| /^ろ 炒У∧/ ノ 八 i{ !| { (c)` )/^/. j∠..l八 八 =ニ7 _ r┘/ ', i i i / i i i) i i i i i人/ニ=-... l i i____ i i i {八j i i / У `ヽ `ヽ i〔 〈 ∨ \ /{ _ _ { / .. / i } r Уλ ∧ / . / i / // ノ{ { { ヽ { ゝ.{ i i/ )ヽ(⌒) ( { ∧ \ { / 八ノ i⌒ニ=--z._く ノ / ∧ ヽ.≧ V / i i iY --= く⌒ ´ ヽ { ∧ `ヽ__ ノ i i i ∧⌒ヽ i i i ',. \∧ \ i i i i i i / l l i i / ` ) L i i i / / イ / く ⌒ヽ / ヽ/ 〕三l l三l l三l 三´ / イ / /{ /{ { 零崎 人識 【AA出典:戯言シリーズ】 キル夫とホロホロの友人。流石に原作みたく人殺しはしてない。 妹を欲しがる女子中学生のプロの兄に頭を悩ませているが、自身も刃物コレクターという割と危ない人。 使用デッキ 【ドラグニティ】 デッキ名:「疾風刃来」 エースカード 《ドラグニティナイト-ガジャルグ》【AA出典:ドリフターズより島津 豊久】 モンスターを装備するカテゴリ、「ドラグニティ」を使用するデッキ。 《竜の渓谷》でサーチし、《ドラグニティ-ドゥクス》や《ドラグニティ-ファランクス》によってシンクロを主体として戦う。 《ドラグニティ-レギオン》と《ドラグニティ-アキュリス》による除去能力も高く、割と普通に強いデッキ。 切り札として《ドラグニティナイト-バルーチャ》を使用するが、あまりにも出しにくい素材のため、 《シンクロ・チェンジ》によってレベル6シンクロを《BF-アームズ・ウィング》に変化させてシンクロする等の力技を使う。 いつの間にかAA増えてて使いたかったキャラ。 かっこいいけどよく考えたら原作のテンションがよくわからない。