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原作でのキャラクター プレイステーション2用アクションRPG『ドラッグ オン ドラグーン』に登場する敵。 見た目は箱のような形で通称箱蟲と呼ばれている。フリーミッションなどで戦うことになる敵。 この敵と戦う時はドラゴンに乗ってこの敵を何度も倒す必要がある。 続編のドラッグオンドラグーン2やニーアレプリカント、ニーアゲシュタルトにも登場している。ニーアのほうではシャハリヤールという名前になっている。 MUGENにおけるガーゴイルキューブ 特異点氏によって手書きで作成された。 説明書にはガーゴイルキューブと記載されていたのでページ名はガーゴイルキューブとします。 CPU専用キャラであり神キャラのボーナスステージとして作られた。 通常モードとボーナスステージモードの2つがあり通常モードでは箱蟲を破壊する毎にライフが減る。ボーナスステージモードは試合中ライフ1固定で終了と同時にライフが0になる。 カラーが増えれば増えるほど出現する箱蟲の数は増える。 箱蟲は体当たりしてきたりレーザーをはなったりして攻撃してくる。 画面左側に得点&撃破数が表示されます(2Pサイドは右側) 箱蟲壊滅時には集合体(集団)攻撃をしてきます。 1P~6Pは多数の箱蟲が落下し、地面を滑りながらフェードアウトする。 7P~12Pは縦横無尽に多数の箱蟲が連なりながら、画面を移動します。 得点は箱蟲の同時撃破、丁度良いダメージで撃破等で得点が上昇します。 全画面技持ちキャラが高得点を出し易いですが、やり過ぎると集合体攻撃が来ます。 出場大会 お前ら魔界でやれチームトーナメント 動物と一緒にタッグトーナメント メジャー&マイナーごちゃまぜ狂キャラ大会 第1回たぶん強以上ごちゃまぜトーナメント
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『伝説』が『真実』なのか? それを知る術は彼にはない。 だが彼は『可能性』を発見した。膨大な知識の遺産の中から。 彼はすぐに報告に向かう。行き先は学院長室。 「オールド・オスマン、その…少々問題が発生しまして…んッ! 聞いてくれます?」 「もにょ…言ってみなさい、ミス・ロングビル」 「じ、実は…う、ヴェストリの広場にて…決闘騒ぎが起こっていまして……」 「決闘? やれやれ、暇を持て余した貴族ほどタチの悪いものはおらんのう。ペロ。 して、そのバカは誰じゃ?」 「…はい、一人はぎ、ギーシュ・ド・グラモンんぁあ…!」 「あのグラモンのバカ息子か。大方理由は知れとる。どうせ女がらみじゃろうて。 それで、もう一人の相手は?」 バダム! 学院長室の扉が勢いよく開け放たれ、一人の男が入ってきた。 「部屋に入る時はノックぐらいしたまえジャベール君!」 「失礼しました。少々興奮していたもので。それとわたしは」 バダム! 学院長室の扉が勢いよく開け放たれ、一人の男が入ってきた。 「……あ? あーっと、なんじゃ、その、ノックぐらいしたまえよ、ジャベール君」 「あ……ハイ…。失礼しました」 ジャベールという男はしばし呆然としていたが、すぐに気を取り直した。 「オールド・オスマン、ミス・ヴァリエールの使い魔について、お耳に入れておきたいことが」 ジャベールの真剣な面持ちを見て、オスマンは秘書に退室を促す。 「心得ております、オールド・オスマン。それと、先ほどの『もう一人』ですが… その、例の使い魔の事です。教師たちが『眠りの鐘』使用許可を求めておりますが」 「む、わかった。そのことについては、追って沙汰する」 パタン、と控えめな音を立ててドアは閉じた。 第八話『男の世界』 「それで…ジャベール君、本当に『アレ』が『ソレ』なのだね?」 「はい、おそらく…。少なくとも、ルーンの形は一致しております」 「ふ…む、よし、わかった。そしてじゃ、ちょうどいいことにそいつが今決闘しとる。 こりゃあ覗かん手はない喃」 『遠見の鏡』――この盗撮アイテムで、広場を映し出す。 それを見たオスマンとジャベールは、少々拍子抜けした。 「なんじゃぁあ、もう終わっとるじゃないか」 映し出された映像は、倒れ伏すギーシュと、すでにその場を去りつつあるリンゴォ。 結果は、一目瞭然であった。 「ふむ、しかしこの状況…どうやら君の見当通りの様じゃな。 ところでジャベール君、これ食べるかね?」 「はぁ、いただきます…もにゅ…ところで、さっきから気になってたんですが… わたしの名前は――うわ何コレマズッ!」 二人が目を離している内に、映像に変化が起こっていた。 目の前で起こった光景が信じきれず、貴族たちは呆然とその場にたたずんでいた。 キュルケなどは狼狽するあまり隣で同じ光景を見ていたはずのタバサにありのままを語っている。 タバサはもう帰りたかったが目の前の友人を落ち着かせようとその場に留まる事にした。 ルイズはギーシュとリンゴォを首を振って交互に見ていたが、やがてリンゴォのほうに駆け寄った。 シエスタはただただ目を見開いている。その口元に笑みが見えるのは驚愕ゆえか―― リンゴォはすでに、いや最初からギーシュに興味は無く、駆け寄るルイズを見ることも無かった。 ギーシュは痛みと混乱、恐怖と絶望の淵でもがいている。 モンモランシーは―― ギーシュがやり過ぎる前にこの馬鹿げたみっともない決闘を止めようとしていたモンモランシーは―― 少しづつ理性にかかった靄が晴れ、ギーシュはどうやら自分が致命傷ではない、 という事に気付き始めた。 (よかった…死ななくて済むんだ!) 死の恐怖への涙は生の安堵への涙に変わっていた。 (よかった! もう! あんな化け物と! 戦わなくて――) 涙で滲む視界の隅に、一際はっきりと映る人影をギーシュは確認した。 ――ここで起こったふたつの偶然は、想像を絶する痛みと恐怖が、『杖を落とす』ことを体から 忘れさせていた事と――『降参』という最善の選択肢が、たった今、脳から消え失せた事。 ふとポケットの中をまさぐってみると、指先に小さな瓶の感触があった。 ゆっくりとその感触を確かめてみる。 (なんでこんな所にあるんだ?) ポケットの中の『それ』は、先程食堂に置いてきてしまってそれきりのはず―― ギーシュの脳裏に浮かび上がった光景は、二日前、召喚前夜の二つの月。 『別に疑ってるわけじゃあないわよ。けど、嫌な気にさせたのなら謝るわ。 そのお詫びと言っては何だけど……』 (この…小瓶は――なぜ忘れていたんだ、そうだコレは『彼女』の――) (ああ、ぼくは大変な事をしてしまった!!) すでに少年の涙は止まっていた。 目には力がみなぎりその皮膚には赤みがさした。 彼には『光』が見えていた。 瞳の中に何の負い目もない純然たる『闘志』が燃え上がっていた。 立ち上がらなくては。ギーシュはそう思った。 だが悲しいかな、立ち上がる事が出来ない。 どんなに全身に力をこめても、これ以上体が上がらないのだ。 何かを感じたのか、リンゴォが振り向く。 「まだ立つのか…。お前の行為などもう何事でもない」 その声を聞いて、ギーシュは気付いた。 自分はすでに立っているのだ。 (ははは…、マヌケだなぁ……立てないはずだ) リンゴォがゆっくりとこちらに向かってくる。 違う。歩いているのは自分だ。 霞んでいた視界がハッキリと見えるようになり、全てのものが鮮やかに写り、 やがてそれらは光を放ち、全て光に呑み込まれていった。 何もかもが光の中に消え去り、そこには二人の男が立っていた。 ここで初めてギーシュは明確に自分の意思で魔法を使う。 一体のワルキューレ。それを『盾』にする様に、同時に、支えとする様に。 一歩ずつ、一歩ずつ、リンゴォに近づいていく。 リンゴォは動かない。 「既に言った筈だ」 「時を『6秒』戻せると……くり返し何遍だろうとな……!!」 「最初からお前が何をしようとオレにとってはお前を殺す価値などどこにもない」 「さっさと失せろ……そして勝手に貴族でも何でもやってるがいい……」 リンゴォが一言発するごとに、ギーシュが距離を縮めていく。 「…なんだか……随分と見下してくれているようだが…気のせいかな?」 リンゴォがワルキューレの射程距離に入る。 ここでギーシュは、ワルキューレの影から姿を出した。 「…どうした? なぜ隠れない?」 当然の疑問を口にするリンゴォ。 「…ハァ…ハァ…わからなかったんだ……狙うべき『位置』がね…」 「こうして…狙われる立場になってみてわかった……」 「肉体が理解した…勝利への道筋を……!」 両者の肉体が小刻みに震えだす。 「時を6秒戻す…君はそう言ったが………」 「いいか…『次』はもう無い!」 「その右腕の『それ』が…スイッチなのだろうが――」 ギーシュがリンゴォの腕時計を指差す。 同時に一枚の花びらを取り出す。 「たった今創った…この『青銅』の花びら……」 「次の攻撃を『予告』しよう! この『花びら』を…君の『右腕』に撃ち込む!」 「それは極薄の薔薇の刃となって、君の腕を切り飛ばすだろうッ!」 リンゴォは無言でそれを見つめる。 「間髪入れずに『ワルキューレ』が君の『心臓』を正確に貫く…この剣でな」 ワルキューレが剣を構える。 「当然君の銃も、その『スイッチ』も! 拾う事は出来ない…確実にな……」 「…避けてみるかい? いや、外しはしない……この距離だ」 リンゴォは何も言わない。 ギーシュの腹からは血が止めどなく溢れ、このままでは5分ともたず失血死するであろう。 唐突に、リンゴォが口を開いた。 「言いたい事はそれだけか?」 「それだけだ」 短い遣り取り。再びの沈黙。 二人の体の震えが臨界点に達するその直前―― 同時に、動いた。 ギーシュが花びらを発射、リンゴォが拳銃を抜き放つ――時間差にして0秒。 リンゴォの左手が再び光り輝く。リンゴォが『加速』する。 ワルキューレが最後の突進を仕掛ける。 花びらの刃がリンゴォに飛んでいく。 しかしルーンによってスピードアップしたリンゴォはそれを――ギリギリで回避。 右腕を花びらが掠め、血が流れる。 ワルキューレはまだ届かない。 しかし、それはギーシュの計算の範囲内である。 リンゴォは『避ける』だろう。 だが、『避け』たそのわずかな動きが、リンゴォの狙いをわずかにずらす! 『時』を戻される前に心臓を貫けるはずだ! たとえ即死しなくても、ワルキューレはお前の心臓をぐちゃぐちゃにかき乱す! それでも『時』が戻せると言うのなら! やってみるがいい! リンゴォは、奇妙な感覚に陥っていた。 周囲の光景が、驚くほどゆっくりと動いているのだ。 自分の右腕に目をやってみる。 高速で動いているはずの花びらがゆっくりと、まだ自分の腕から離れていないのだ。 ここでギーシュが予想だにしなかったのは―― 『ガンダールヴのルーン』―― リンゴォは『正確に』ギーシュの喉元へと狙いを定め―― 引き金を、引いた。 一瞬して、ゆっくりとギーシュの喉に弾丸の穴が開くのをリンゴォは見た。 致命傷は与えたが、ギーシュは最後の意識でワルキューレを動かす。 しかし、今のリンゴォにとってその動きはあまりに遅く――弱々しく―― 唐突に、リンゴォを包んでいた感覚が途切れた。 その理由が何か、リンゴォは痛みの感覚が神経を伝わるより先に理解した。 (――『剣』?) 一本の剣が、リンゴォの腕を後ろから切り落としていた。 (――どこから?) 考えるより先に、ワルキューレの剣が心臓を貫いていた。 ギーシュは笑った。確かに笑った。 (…『ドット』…だけどね……) (『錬金』だけは誰にも負けないんだ……) ギーシュが飛ばした花びらは――『二枚』 一枚は最初から青銅に変え、もう一枚はその下に『重ねて』発射した。 そして、発射と同時に、『錬金』の魔法を『もう一枚』にかけたのだ。 (間に合って…よかっ…た) (練習…したもんなぁ……) ――いい人生だった 二人の男は、同時に倒れた。 ギーシュとリンゴォが向き合っている。 ギーシュには、いやリンゴォにも、なにが起こったのか理解できなかった。 「…『戻した』…のか…? だが一体、どうやって?」 あの腕にしているのは、『スイッチ』でなかったというのか? 自分の、読みが外れたのか……。 「…どうやらそのようだが……オレではない」 そう言ってリンゴォが睨み付けたのは、ルイズ。 「貴様…ヴァリエール……何のつもりだ………!」 静かな怒りを見せる男に少女が答える。 「…『決闘』の、『決着』はついたわ……!」 ギーシュが割り込む。 「ちょっと待ってくれ、話が見えないが……」 「ルイズが腕を『拾って』、『戻し』た」 さらにタバサが割り込む。 「あのままじゃ二人とも死んでたじゃない!」 リンゴォにはそんな言葉はなんら意味を持たない。 「貴様ごときが…そんなので聖なる決闘に踏み入れてきやがって……!」 「汚らわしいぞッ!」 あまりにショッキングな罵倒に、ルイズは凍りついた。 (……『汚らわしい』? …わたしが? …わたしが、よね……) 「それで…どうするんだい? ぼくは…まだやれるぞ……」 ギーシュがあらためて問いかける。 リンゴォは吹き上がる怒りを抑えながらギーシュに向き直る。 「いや…その必要は無い」 「この『決闘』を汚したのは我が主…非はこちらにある」 リンゴォは自分の『左手』を見つめる。 「それにこの『決闘』、どうやら『公正』ではなかった…」 「小僧…いや『ギーシュ・ド・グラモン』……この勝負は――」 ギーシュはその後に続く言葉を聞いていない。 その時には気絶していたからだ。 だが、気絶しても彼は地面に倒れる事はなかった。 崩れ落ちるギーシュを寸前で支えたのは『香水』のモンモランシー。 ギーシュの意識は完全に闇に落ちていた。 だが、その闇に響く声を、ギーシュは確かに聞いた。 あの平民の、あの、男の声を。 『まだたったの…一歩ではあるが……お前は踏み出した』 『ようこそ』 『男の世界へ』
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No.361 ステータス 基本情報 隠しステータス サーヴァント属性&特性・バトル補正値 能力値 宝具 保有スキル Skill1:SMG/SAM66 B Skill2:ワルキューレ式集団戦闘 B+ Skill3:戦乙女たちの語らい EX 解放条件 クラススキル アペンドスキル Skill1:追撃技巧向上 Skill2:魔力装填 Skill3:対セイバー攻撃適性 育成 霊基再臨 スキル強化 アペンドスキル育成 絆レベル 性能 プロフィール イラストレーター・声優 キャラクター詳細 パラメーター 設定 ボイス 幕間の物語 入手方法 その他 コメント ステータス 基本情報 No.361 真名 オルトリンデ Class アサシン Rare 4 Cost 12 コマンドカード 能力値 Lv. 1 霊基再臨 聖杯転臨 Quick Arts Buster HP 1692 10580 2 2 1 ATK 1623 9741 隠しステータス サーヴァント属性&特性・バトル補正値 ▼表示/非表示 隠しステータス 相性 天 属性 方針 性格 性別 宝具 A 成長 凸型 秩序 夏 女 スター発生率 25.5 ヒット数 Q A B EX 宝具 スター集中度 100 3 4 3 5 10 DR(*1) 3.16 N/A(*2) 0.23 N/D(*3) 4.0 特性 サーヴァント / 神性 / 人型 / 霊衣を持つ者 / 神霊 / ワルキューレ / 夏モード 能力値 ▼表示/非表示 スライダー挿入 HP ATK 総合値 ATK クラス補正 総合値 クラス補正 Lv. 1 霊基再臨 聖杯転臨 宝具 フュルギア・ワルキューレ最終攻撃・天槍光輪 Card ランク 種別 効果 1 2 3 4 5 Arts B+ 対軍宝具 敵全体に強力な攻撃[Lv] Arts(x1.0) 450 600 675 712.5 750 &〔地の力を持つ敵〕特攻 OC 特攻威力アップ Arts(x1.0) 150 162.5 175 187.5 200 &〔魔性〕特性の相手に対して低確率で即死 30 保有スキル Skill1:SMG/SAM66 B 314,B CT 効果 Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.5 Lv.6 Lv.7 Lv.8 Lv.9 Lv.10 7 自身のQuickカード性能をアップ[Lv](3T) 10 11 12 13 14 15 16 17 18 20 &Artsカード性能をアップ[Lv](3T) 10 11 12 13 14 15 16 17 18 20 &クリティカル威力をアップ[Lv](3回・3T) 50 55 60 65 70 75 80 85 90 100 Skill2:ワルキューレ式集団戦闘 B+ 300,B+ CT 効果 Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.5 Lv.6 Lv.7 Lv.8 Lv.9 Lv.10 8 味方全体の攻撃力をアップ[Lv](3T) 10 11 12 13 14 15 16 17 18 20 &回避状態を付与(1回・3T) +味方全体の〔ワルキューレ〕のNP獲得量をアップ[Lv](3T) 10 11 12 13 14 15 16 17 18 20 Skill3:戦乙女たちの語らい EX 601,EX CT 効果 Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.5 Lv.6 Lv.7 Lv.8 Lv.9 Lv.10 8 味方単体のNPを増やす 20 &HPを回復[Lv] 1000 1200 1400 1600 1800 2000 2200 2400 2600 3000 +スターを獲得[Lv] 10 11 12 13 14 15 16 17 18 20 解放条件 初期 霊基再臨を1段階突破する 霊基再臨を3段階突破する クラススキル 105,B 気配遮断 自身のスター発生率をアップ 8 326,A 神性 自身に与ダメージプラス状態を付与 200 アペンドスキル Skill1:追撃技巧向上 301 効果 Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.5 Lv.6 Lv.7 Lv.8 Lv.9 Lv.10 自身のExtra Attackカードの性能をアップする[Lv] 30 32 34 36 38 40 42 44 46 50 Skill2:魔力装填 601 効果 Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.5 Lv.6 Lv.7 Lv.8 Lv.9 Lv.10 自身のNPをチャージした状態でバトルを開始する[Lv] 10 11 12 13 14 15 16 17 18 20 Skill3:対セイバー攻撃適性 300 効果 Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.5 Lv.6 Lv.7 Lv.8 Lv.9 Lv.10 自身の〔セイバー〕クラスに対する攻撃力をアップする[Lv] 20 21 22 23 24 25 26 27 28 30 育成 霊基再臨 段階 QP 再臨用素材 1段階 QP,5万 戦乙女のベレー帽,x1 2段階 QP,15万 戦乙女のベレー帽,x1 3段階 QP,50万 戦乙女のベレー帽,x1 4段階 QP,150万 戦乙女のベレー帽,x1 + 再臨素材/聖杯転臨合計 合計 合計QP 合計再臨用素材 霊基再臨 QP,220万 戦乙女のベレー帽,x4 聖杯転臨 QP,4900万 聖杯,x7 聖杯転臨Lv.100-120 QP,1.2億 聖杯,x10 cn_361,x300,サーヴァントコイン スキル強化 レベル変動 QP 強化素材 レベル変動 QP 強化素材 Lv1→Lv2 QP,10万 殺の輝石,x4 Lv2→Lv3 QP,20万 殺の輝石,x10 Lv3→Lv4 QP,60万 殺の魔石,x4 Lv4→Lv5 QP,80万 殺の魔石,x10 追憶の貝殻,x4 Lv5→Lv6 QP,200万 殺の秘石,x4 追憶の貝殻,x8 Lv6→Lv7 QP,250万 殺の秘石,x10 鳳凰の羽根,x4 Lv7→Lv8 QP,500万 鳳凰の羽根,x7 励振火薬,x15 Lv8→Lv9 QP,600万 励振火薬,x45 暁光炉心,x12 Lv9→Lv10 QP,1000万 伝承結晶,x1 + 強化素材合計 合計 合計QP 合計強化素材 x1 QP,2720万 殺の輝石,x14 殺の魔石,x14 殺の秘石,x14 鳳凰の羽根,x11 追憶の貝殻,x12 励振火薬,x60 暁光炉心,x12 伝承結晶,x1 x3 QP,8160万 殺の輝石,x42 殺の魔石,x42 殺の秘石,x42 鳳凰の羽根,x33 追憶の貝殻,x36 励振火薬,x180 暁光炉心,x36 伝承結晶,x3 アペンドスキル育成 レベル変動 QP 強化素材 レベル変動 QP 強化素材 スキル解放 cn_361,x120,サーヴァントコイン Lv1→Lv2 QP,10万 殺の輝石,x4 Lv2→Lv3 QP,20万 殺の輝石,x10 Lv3→Lv4 QP,60万 殺の魔石,x4 Lv4→Lv5 QP,80万 殺の魔石,x10 永遠結氷,x4 Lv5→Lv6 QP,200万 殺の秘石,x4 永遠結氷,x8 Lv6→Lv7 QP,250万 殺の秘石,x10 無間の歯車,x4 Lv7→Lv8 QP,500万 無間の歯車,x8 オーロラ鋼,x5 Lv8→Lv9 QP,600万 オーロラ鋼,x15 神脈霊子,x20 Lv9→Lv10 QP,1000万 伝承結晶,x1 + 強化素材合計 合計 合計QP 合計強化素材 x1 QP,2720万 cn_361,x120,サーヴァントコイン 殺の輝石,x14 殺の魔石,x14 殺の秘石,x14 無間の歯車,x12 永遠結氷,x12 オーロラ鋼,x20 神脈霊子,x20 伝承結晶,x1 x3 QP,8160万 cn_361,x360,サーヴァントコイン 殺の輝石,x42 殺の魔石,x42 殺の秘石,x42 無間の歯車,x36 永遠結氷,x36 オーロラ鋼,x60 神脈霊子,x60 伝承結晶,x3 絆レベル ▼表示/非表示 絆ポイント サーヴァントコイン 到達報酬 累計 Next 累計数 獲得数 Lv.0 0 5000 0 0 Lv.1 5000 15000 5 5 Lv.2 20000 10000 10 5 Lv.3 30000 2000 15 5 Lv.4 32000 18000 20 5 Lv.5 50000 150000 25 5 Lv.6 200000 400000 30 5 聖晶石 x2 Lv.7 600000 300000 40 10 聖晶石 x2 Lv.8 900000 280000 50 10 聖晶石 x2 Lv.9 1180000 370000 60 10 聖晶石 x2 Lv.10 1550000 1090000 80 20 絆礼装 Lv.11 2640000 1230000 100 20 聖晶石 x30 Lv.12 3870000 1360000 120 20 聖晶石 x30 Lv.13 5230000 1500000 140 20 聖晶石 x30 Lv.14 6730000 1640000 160 20 聖晶石 x30 Lv.15 8370000 - 180 20 聖晶石 x30 + 礼装画像&効果 (ネタバレ注意) No.1689 ★★★★SR 戦乙女の糧食 COST 9 305 オルトリンデ(アサシン)装備時のみ、自身がフィールドにいる間、味方全体のArtsカード性能を10%アップ+味方全体の〔ワルキューレ〕のクリティカル威力を20%アップ HP 100 ATK 100 性能 [編集] 「2022年水着イベント」で実装された配布☆4アサシン。 ワルキューレ〔ランサー〕の水着霊基。 イベント1回あたり入手可能なのは3騎中1騎のみ(+対応する霊衣)となっている。ボイスや絆礼装等に差がある。 メカエリチャン系列と異なり、性能面ではアペンドスキル含めて差がつけられていないので、どれを選んでも使い勝手自体は同じ。 ステータスはATK偏重型。星4殺では牛若丸/アサシン・グレイを抜いてトップのATKを持つ。 カード構成はB1A2Q2+宝具。Hit数はB3/A4/Q3/EX5/宝具10hit。宝具が多段HitするためN/Aは0.41→0.23と通常攻撃のNP回収は悪い。 属性は秩序・夏・天。特性は既存のものに〔霊衣を持つ者〕〔夏モード〕が追加されている。 スキル 【スキル1】SMG/SAM66 B CT 7-5 自身のQuick&Artsカード性能アップ(3T)&クリティカル威力アップ(3回・3T)。 主力カードを強化しつつ、回数制限はあるが最大100%のクリティカルダメージを叩き込める。 【スキル2】ワルキューレ式集団戦闘 B+ CT 8-6 味方全体の攻撃力アップ(3T)&回避状態を付与(1回・3T) + 味方全体の〔ワルキューレ〕のNP獲得量アップ(3T)。 「カリスマ」系に「治癒の竪琴」のような1回の回避が追加されて使い勝手が良い。 自身を含むワルキューレ・ブリュンヒルデ系にはNP獲得量アップが追加される。 【スキル3】戦乙女たちの語らい EX CT 8-6 味方単体のNP20%増加&HP回復 + スターを獲得。 NP増加自体は育成で変動しないので、NP目当てであれば育成の必要がない。 使い勝手が良い回復やスター獲得も複合しているので役立つ機会は多い。 宝具「 最終攻撃・天槍光輪 (フュルギア・ワルキューレ)」 敵全体に強力な〔地の力を持つ敵〕特攻攻撃&〔魔性〕特性の相手に対して低確率で即死を行うArts全体宝具。 〔地〕特攻はエネミーに多く存在するので刺さる機会は多い。 Artsで10hitするので、スキル込みで騎3体に32~49%、Wアルトリア・キャスターで90~135%回収可能。 即死はダメージ後なので即死が入ったとしても回収量は変わることはない。 + 〔地の力を持つ敵〕特性持ち一覧 Class Rare Name 剣 5 アルトリア・ペンドラゴン モードレッド アーサー・ペンドラゴン〔プロトタイプ〕 シグルド 紅閻魔 アストルフォ 4 アルトリア・ペンドラゴン〔リリィ〕 ジークフリート ランスロット ガウェイン エリザベート・バートリー〔ブレイブ〕 フランケンシュタイン 女王メイヴ ディルムッド・オディナ 巴御前 妖精騎士ガウェイン ローラン 3 フェルグス・マック・ロイ 1 イアソン 弓 5 アルトリア・ペンドラゴン 超人オリオン 4 アタランテ トリスタン アーチャー・インフェルノ 刑部姫 妖精騎士トリスタン 2 パリス 1 アーラシュ 槍 5 エレシュキガル ブラダマンテ 妖精騎士ランスロット 4 清姫 メドゥーサ 茨木童子 謎のアルターエゴ・Λ カイニス 虞美人 パーシヴァル ドン・キホーテ 3 ディルムッド・オディナ ジャガーマン 2 ガレス 騎 5 女王メイヴ アキレウス オデュッセウス 太公望 4 アストルフォ 坂田金時 モードレッド カーミラ ハベトロット カイニス ドブルイニャ・ニキチッチ 3 メドゥーサ 赤兎馬 術 5 マーリン ミス・クレーン 4 メディア〔リリィ〕 ニトクリス 酒呑童子 3 メディア メフィストフェレス アスクレピオス 殺 5 ジャック・ザ・リッパー 酒呑童子 刑部姫 セミラミス 4 カーミラ アサシン・パライソ 加藤段蔵 虞美人 鬼一法眼 3 ヘンリー・ジキル&ハイド 2 ファントム・オブ・ジ・オペラ 狂 5 ヴラド三世 クー・フーリン〔オルタ〕 ガラテア モルガン 4 ランスロット タマモキャット フランケンシュタイン ベオウルフ 茨木童子 エルドラドのバーサーカー アタランテ〔オルタ〕 鬼女紅葉 クリームヒルト 3 清姫 2 サロメ 1 アステリオス ポール・バニヤン 盾 3 マシュ・キリエライト 裁 5 卑弥呼 讐 5 魔王信長(織田信長) 平景清 4 ゴルゴーン 新宿のアヴェンジャー 3 アントニオ・サリエリ 分 5 メルトリリス キングプロテア 蘆屋道満 スーパーバニヤン 4 パッションリップ 太歳星君 月 5 BB(水着) 殺生院キアラ 降 5 アビゲイル・ウィリアムズ アビゲイル・ウィリアムズ〔夏〕 ヴァン・ゴッホ ジャック・ド・モレー 詐 5 オベロン エネミー 竜牙兵、ワイバーン、ドラゴン、ラミア、獣人系、ゴブリン、ケンタウロス、キメラ、スプリガン、ゲイザー、バイコーン、ソウルイーター、スフィンクス、イフリータ、海魔、翅刃虫、鬼、ヤドカリ、魔猪、ウリディンム、ウシュムガル、ウガル、ムシュフシュ、シェイプシフター、イーター、グール、エルダーグール、シャンタク、オオカミ、ヤガ、英霊兵、スルト、巨人系、ボーバルチキン、BBホテップ、BBB、鬼王朱裸、魔猿、ぬえ、ケガレガミ、魔導僧兵、マックスウェルの悪魔、カリ、ケルベロス、花の邪神/アルラウネ、土蜘蛛、大土蜘蛛、大翁鬼、虎熊童子、ブジャンガ、鴉天狗、女王兵、モース、モース人間、牙の氏族、亜鈴百種・排熱大公、ブラックウルフ、アルビオンの竜骸、魔犬バーゲスト、シャークパイレーツ、グリーンマン、奇兵隊、LWB-M8、HWB-M8、半魚人、ケルピー、屈強な半魚人、プレシオサウルスくん、大百足、化け猫 + 〔魔性〕特性持ち一覧 Class Rare Name 剣 5 伊吹童子 4 巴御前 弓 4 アーチャー・インフェルノ 妖精騎士トリスタン 槍 5 ヴリトラ 4 茨木童子 謎のアルターエゴ・Λ 虞美人 術 4 酒呑童子 殺 5 酒呑童子 光のコヤンスカヤ 4 虞美人 鬼一法眼 狂 4 茨木童子 鬼女紅葉 分 5 蘆屋道満 4 太歳星君 讐 5 カーマ 降 5 闇のコヤンスカヤ エネミー(主なクラス) ゾンビ(剣槍弓狂)、スケルトン(剣槍弓)ゴースト(殺)、デーモン(術)ラミア(術)、獣人系(剣槍殺)、ゴブリン(剣槍殺)ゲイザー(弓)、バイコーン(槍)、ソウルイーター(殺)イフリータ(術)、海魔(弓)、ヤドカリ(剣)鬼系(小鬼、鬼の右腕・左腕、風越丸、技喰丸、轟力丸、パンプキンオーガ、かぼMARU)、丑御前(狂)魔猪(狂)、ウシュムガル(殺)、魔性菩薩(獣)、ヒュドラ(弓)、おろち(槍)、黒武者(剣)、グール(狂)、エルダーグール(殺)、シャンタク(術)、メイオール(殺)、魔猿(弓槍術狂)、ぬえ(槍)、ケガレガミ(殺)、女中(殺)、カリ(狂)、マハーナーガ(槍)、ウッチャイヒシュラヴァス(槍)、ドゥン(騎)、ガルダ(術)、サラマー(殺)、亡者(狂)、ケルベロス(騎)、『愛玩の獣』(獣)殺人鬼(狂)、徐福(弓)、クコチヒコ(剣)、花の邪神/アルラウネ(降/騎)、土蜘蛛(槍)、大土蜘蛛(槍)、大翁鬼(狂)、ブジャンガ、鴉天狗(殺)、モース(狂)、モース人間(狂)、亜鈴百種・排熱大公(術)、祭神ケルヌンノス(狂)、ノリッジの厄災(狂)、ブラックウルフ(術)、魔犬バーゲスト(剣)、LWB-M8(殺)、HWB-M8(裁)、半魚人(殺)、屈強な半魚人(槍)、ケルピー(騎)、ダゴン(狂)、ギガプレシオサウルスくんΩ(槍)、大百足(狂)、化け猫(術) スルーズ・ヒルド・オルトリンデ共通の性能欄です。 編集する際はご注意ください。 プロフィール イラストレーター・声優 ILLUST 武内崇 CV 田中美海 キャラクター詳細 別霊基に変わったワルキューレ、大神の娘たち。 水着霊基と呼ぶよりは夏霊基とでも呼ぶべきだろうか。隠密行動に長けた高機動の霊基である。 なお、さまざまな経緯の果てに、 スルーズ、ヒルド、オルトリンデの三姉妹だけでなく、 リンド、エルン、イルスの新三姉妹が加わった。 つまり――― ワルキューレが六騎に増えたのである! なお、マスターと正式な契約を交わした状態の、 戦闘可能な霊基としては一騎のみ(霊衣による切り替えを踏まえれば二騎)が登録される。 パラメーター 筋力 D 耐久 C 敏捷 A 魔力 A+ 幸運 B 宝具 B 設定 + アンロック条件:絆レベルを 1 にすると開放 身長/体重:159cm・46kg 出典:北欧神話、その他 地域:欧州 属性:秩序・夏 性別:女性 同時期製造個体であるイルスと霊基を同じくしており、霊衣によって「オルトリンデ/イルス」の切り替えが可能となっている。 他の姉妹四騎は宝具として登録されているようだ。 + アンロック条件:絆レベルを 2 にすると開放 ○気配遮断:B アサシンへの霊基変更にあたり、全ワルキューレは気配遮断スキルを獲得した。 夏の戦乙女たちは音もなく忍び寄って任務を遂行する。 ○SMG/SAM66:B 最先端の火器でルーンが行使できたらどうなるだろう? こうなる。 北欧の魔術刻印であるルーン、大神に由来する原初のそれが霊基の変更に伴って変化したスキルにして、宝具『偽・大神宣言』が変化した武具。 ワルキューレ自身にもスカサハ=スカディにもどうしてこう(銃の形に)なっているのか分からないモノであり、高次元の彼方で見守るのみであるはずの神霊―――大神オーディンの悪乗りによってもたらされたモノ、という可能性がある。 + アンロック条件:絆レベルを 3 にすると開放 ○ワルキューレ式集団戦闘:B+ 複数騎のワルキューレで行う本格的集団戦闘、その高度な技術。 自らを「同一個体」とさえ言い切る彼女たちの連携は、もはや神秘の域にある。 今回の霊基そのものは六姉妹のいずれかであるが、その戦闘行動には必ず、追加二騎のワルキューレがサポート役に回ることで集団戦闘の状況を成立させる。宝具の真名解放時でなくても、である。 この追加二騎のワルキューレたちは、常時発動型の宝具の一種という扱いらしい。 ○戦乙女たちの語らい:EX 久方ぶりに再会した姉妹たちの語らい。 かつての北欧世界にあったであろう、穏やかな一時。 今はもう見ることのないはずの、儚げな神秘の一幕。 + アンロック条件:絆レベルを 4 にすると開放 ○性格 基本的にはランサー時と同一。 戦いの何たるかを熟知し、勇猛の尊さに寄り添い、洞察に優れる。 個体ごとに表面的な傾向は異なるため「性格が違う」ように見えるが、上記の根本的な性質、行動原理については全姉妹ともに「同一個体」と呼べる程に共通する。 彼女たち曰く「本質的な差異はない」とのことだが…… それでも、少なくとも表向きには、 「オルトリンデにはやや控えめな傾向を感じる」 「イルスには生真面目で個人主義的な傾向を感じる」 という、カルデア職員の報告があることは事実である。 + アンロック条件:絆レベルを 5 にすると開放 『最終攻撃・天槍光輪』 ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:0~40 最大捕捉:100人 フュルギア・ワルキューレ。 支援要請によって顕れた戦乙女の一団による多段攻撃。 上空からの集中射撃の後、三騎による銃剣突撃を経て、総勢八騎のワルキューレが円状に整列して「光の輪」を形成。 最終的には「光の輪」を照準として、大神の槍を思わせる巨大な魔力光帯が天空より一直線に降り注ぎ、敵対勢力を殲滅する。 通常霊基での十騎同期攻撃である『終末幻想・少女降臨』に比べると二騎ほど数が少ないものの、本宝具は結界効果を伴わないため、純粋な打撃力では勝る。 + アンロック条件:「アークティック・サマーワールド! ~カルデア真夏の魔園観光~」クリア 絆レベルを 5 にすると開放 北極圏におけるアークティック・サマーワールド騒動の間、六騎が現界していたワルキューレたちだが、騒動が終結するにあたってレディ・アヴァロンによる介入があった。 新三姉妹の霊基を、既にカルデアに存在している三姉妹の霊基に紐付けたのである。 これにより、新三姉妹は退去することなくカルデアに留まることとなった。 ただし、マスターと正式に契約を結べるのはいずれかの霊基一騎となり、残りはサポートに回る形となる。曰く、宝具の一種のような扱いとなるらしい。 ◆ なお、夏の北極圏特異点で新たに現界した形の リンド、エルン、イルスの新三姉妹について。 当初は暴走したスカサハ=スカディが召喚したものだと 思われていたのだが…… 本当は、大神オーディンの干渉があったのではないか、 という疑惑が存在する。 ボイス [編集] 幕間の物語 [部分編集] 入手方法 [部分編集] その他 [部分編集] 謳い文句は「ランサー霊基と同様に、頑張りますね。 ……普段の私よりちょっと活動的に見える、ですか? そうでしょうか??」 コメント 一般,性能議論,召喚報告(共有) アペンド3が対セイバーなのは、対シグルドなのと武器が銃でアーチャーっぽいからなのかな? - 名無しさん (2022-08-17 00 43 30) 対シグルドってだけ - 名無しさん (2022-08-17 10 45 19) メカエリチャン以来の同性能鯖のキャラ コメントページ分割だね。ページ分けられない分各ページで個性が出てくるか楽しみではある - 名無しさん (2022-08-18 00 00 08) 普段はフード被ってるから、それが無いオルトを選びました。選択に悔いなし。むしろやったぜ - 名無しさん (2022-08-18 20 21 11) 弱くはないけど今時ならもう一声欲しいって感じの性能ね - 名無しさん (2022-08-20 10 23 43) New!というより現状は問題ないけどすぐに型落ちとかインフレの波に飲まれそうなギリギリな性能ってイメージ…オーディン! - 名無しさん (2022-08-20 17 51 49) New! 名前 すべてのコメントを見る 性能議論コメント欄はスルーズ・ヒルド・オルトリンデ共通のものに設定しました。性能議論はこちらをご活用ください。 - whao (2022-08-17 19 02 54) 名前 すべてのコメントを見る 召喚報告板 注意事項 召喚関連の話題を取り扱う掲示板です。 特に 召喚の結果報告のみ のコメントを投稿する際には、他のコメントを圧迫しないようにするために、この掲示板を利用するようにしてください。 他のページのコメントフォームにて結果報告のみのコメント投稿が繰り返される場合、 コメントアウト・編集規制などの方法で対応することがあります。 ※2017年10月18日以降 利用者間での注意・誘導は避けてください。 この掲示板のルールについての提案・議論は、編集掲示板または編集要請板にお願いします。 コメント 配布で溜まった石で10連したらまさかの三枚抜きした。嬉しいは嬉しいけど、その引きアルクでやってくれ…。これ宝具5目指すべきなんだろうか… - 名無しさん (2022-08-14 04 15 14) プーリン天井の反動か伊吹童子は33連で来てくれた。重ねたいけど、スカディの結果次第かな。 - 名無しさん (2022-08-14 10 32 38) 我慢できずに回したら99連目で伊吹2枚目。これでプーリン天井の分を多少取り戻せた。 - 名無しさん (2022-08-15 23 27 02) プーリン30、伊吹150。7周年無料石は綺麗に消えました。 - 名無しさん (2022-08-14 10 52 57) 水着伊吹600連して1枚(天井)、はーきっつ… - 名無しさん (2022-08-14 12 49 21) 水着武蔵で天井行った後水着伊吹実装 - 名無しさん (2022-08-14 20 02 01) 30連で伊吹2エリセ2は強かった、揺り戻し来たな - 名無しさん (2022-08-15 19 31 10) エリセ重ねたいのに200連で伊吹1エリセ2にしかならなかったから撤退。 - 名無しさん (2022-08-15 20 14 40) アルク2枚目狙いで440連からのプーリン33連、伊吹11連。この振れ幅どうにかしてほしい。 - 名無しさん (2022-08-16 09 44 03) 俺17日にスカディを傷口浅いうちに迎えられたら伊吹も狙うんだ(死亡フラグ - 名無しさん (2022-08-16 09 47 29) 伊吹重なるまで600連回して最後の50連の間に2連続できた。もっとバラけてきてくれ - 名無しさん (2022-08-16 12 57 30) オジマン2,アルテラ1,ジャンヌ1すり抜けで水着スカディ出ず…マジでふざけんな… - 名無しさん (2022-08-17 18 18 43) 石追加でアルトリア…こんなにすり抜けることある…? - 名無しさん (2022-08-17 18 20 02) ガチャ数が書いてないと返答できないなぁ - 名無しさん (2022-08-17 20 51 33) 追加でジャックちゃん。天井で水着スカディが出て330連で星5が7体出ました。運が良いのか悪いのか… - 名無しさん (2022-08-18 05 11 07) 星5自体は確率の壁を越えてるから良い方ではあるよね。天井まで目当てのもんが出ないってのは悩ましいけど。 - 名無しさん (2022-08-19 10 21 04) 天井まで引いてすり抜けすら0の人もいるしまぁよかったやん - 名無しさん (2022-08-20 09 22 15) New! 今回の戦果LA天井・ガレス6、99連で伊吹2、66連でスカディ1。最初LAで天井いったけど、その後の結果で大体確率通りに収まった。 - 名無しさん (2022-08-17 19 34 30) プーリン来なかったんで7章とか本格参戦するときまたピックアップしてください(福袋課金並感) - 名無しさん (2022-08-17 19 44 36) この一週間仕事でイベ進まず、周年+課金石240連分全ブッパしました。ガレスちゃん一人だけでした。もうイベもどうでもよくなりました。話スキップで終了ですわ、はぁ。 - 名無しさん (2022-08-17 20 27 31) @1万で確定じゃん。そこで引き下がるの? - 名無しさん (2022-08-17 20 49 37) これ以上の課金が無理→天井到達不可能だったので、一種類じゃなく3つとも回したのですよ。まぁその内120連はプーリン狙いだったのですがちっくしょー。 - 名無しさん (2022-08-17 22 23 53) スカジ来るまでに武則天2~3枚来るだろとか思ったら二回目で二人共出てきて草 余りは誰かの復刻まで置いとくか - 名無しさん (2022-08-17 20 37 09) 300連ぐらいでアルク2、プーリン1、道満1、スカ1、伊吹1が出てくれたけど水着星4はゼロ… - 名無しさん (2022-08-17 21 52 56) LA270連、伊吹40連、スカサハ(宝具2)80連のトータル400連でした、LA大爆死したけど最終的に確率通りで助かった(星4キャラも回収済み - 名無しさん (2022-08-17 22 36 14) スカディ重ねようと思ったけど、エウロペ、太公望と星5が2枚すり抜けで出て心が折れた - 名無しさん (2022-08-18 09 34 27) 貯めてた石+周年配布石で星5がアルク1、プーリン1、エウロペ1、双子1。伊吹とスカディがすり抜けで引けなかったけど、水着星4がガレス4、エリち1、ふーやーちゃん3なのでとりあえずは満足かなぁ。 - 名無しさん (2022-08-18 11 50 26) プーリン出なかった…御縁がなかった… - 名無しさん (2022-08-20 14 37 28) New!その後貯まった石30でなんとなく一発やったら来やがった道満。まさに空気の読めなさがキャラのままで笑ってしまった。 - 名無しさん (2022-08-20 14 42 33) New! 名前 すべてのコメントを見る + 過去ログ一覧 掲示板/召喚報告板/コメントログ/1 【2017.09.18 ~ 2017.11.30】 掲示板/召喚報告板/コメントログ/2 【2017.11.29 ~ 2018.01.17】 掲示板/召喚報告板/コメントログ/3 【2018.01.17 ~ 2018.05.11】 掲示板/召喚報告板/コメントログ/4 【2018.05.11 ~ 2018.08.08】 掲示板/召喚報告板/コメントログ/5 【2018.08.08 ~ 2018.11.12】 掲示板/召喚報告板/コメントログ/6 【2018.11.13 ~ 2019.04.28】 掲示板/召喚報告板/コメントログ/7 【2019.04.28 ~ 2019.11.30】 「 召喚報告板 」が設置されました。 ※召喚(ガチャ)結果についての報告については、上記掲示板にコメントをお願いします。
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前ページ次ページもう一人の『左手』 『ゼロ』のルイズが召喚した、もう一人の“平民”。 黒革の上下に身を包んだ、目付きの悪い長身の男。 確かにさっきの、一人目の平民とは、何やら纏う雰囲気が違うが、それでも所詮、平民は平民。 いや、考えようによっては、ルイズを相手に大人気ない真似をするよりは、見世物としては、はるかにマシだろう。―― そう思って、ワルキューレによる攻撃を開始した瞬間、 「――なっ!!?」 ワルキューレは宙を舞っていた。 それも、三つの鉄槐に寸断されて。 ギーシュには、何が起こったのか分からない。 彼がその目に捉えるには、あまりにも、風見の剣さばきが速過ぎたからだ。 無造作に繰り出されたワルキューレの拳、風見はそれを首を振って躱すと、そのままワルキューレとすれ違うように踏み込みながら、その胴を寸断し、返す刀で、燕返しに戦乙女の首を刎ね飛ばした。 ――剣の遊びだ。曲斬りだ。 「ぃぃぃっ!!」 頭に血が上ったギーシュは、今度は6体ものワルキューレを同時に錬成し、風見に向かわせた。 それでも、すべての戦乙女を攻撃に差し向けず、2体を自分の直衛につけたのは、軍門の生まれらしい慎重さか、はたまた生来の臆病さ故の思い切りの悪さか、それとも、意識の底ではまだ敵を平民と侮る気持ちがあったのか。 まあ、どっちにしろ関係ない。 風見に向かった4体のワルキューレは――今度は、剣や槍で武装していたにもかかわらず――風見の振るう剣に、一合すら交わす事無く、叩き斬られてしまったからだ。 ヴェストリの広場は、再び、沈黙に包まれた。 . 風見志郎は、そのまま剣を見、そして左手を見た。 手袋を外していないので分からないが、確実にルーンがまたたいているのが分かる。 ルーンから、ある種の、熱のようなものが体内に流れ込んでくるのを感じるからだ。その熱は、圧倒的な力となって迸り、まるで身体が羽になったように軽い。 コルベールに研究室で語った現象が、この剣を握った瞬間、さらに加速したようだ。 いまなら、例えこの姿のまま怪人を相手にしたとしても、負ける気がしない。 ――いや、それだけではない。 風見は、空手・柔道といった格闘技の心得はある。あるが、剣道の経験は無い。竹刀ならぬ真剣――それも日本刀以外の――を握るなど、今日が生まれて初めてだ。 しかし、分かるのだ。 太刀筋、タイミング、力加減……それらを内包した圧倒的な量の『剣技』の情報が、ルーンから、脳に送信されてくるのを感じる。 ――これが、先生の言うところの、『ガンダールヴ』の力なのか……。 そう思った瞬間、さらにルーンの力に対する興味は大きくなる。 ルーンは、何も剣を持った瞬間から輝き始めたわけではない。その前から光を放っていた。ならば――。 風見は剣を捨てた。 「なっ!!?」 二体のワルキューレの陰に隠れていたギーシュが、ぽかんとした声を出す。 そのまま、目付きの悪い男はこちらを向き、歩き出す。 決闘の最中とも思えない、まるで散歩のような歩み。 ギーシュは、一瞬、事態が読めなかった。 男が、まるで大根でも切るかのような無造作さで、自慢のワルキューレを5体も斬り捨てた。 それは分かる。 認めたくは無い現実だが、眼前で起こった出来事だ。認めないわけにはいかない。 だが、その剣を男は捨てた。 何故……!? いや、その疑問と同時に、疑問よりも先行する形で、その解答が浮かんだ。 ――こいつは、剣なしでも僕に、いや、僕のワルキューレに勝てる気なんだ……!! ――お前の実力はよく分かった。分かった以上、もう剣は必要ない。そう言いたいんだ!! . そう思った瞬間、かつて経験した事が無いほどの屈辱が、ギーシュの身を包んだ。 「かかれぇっ!!」 そう思った瞬間には、ワルキューレたちに号令を出していた。 貴様はメイジを、貴族を嘗めたっ!! そんな激情だけが、彼を支配していた。 青銅製のワルキューレが、凄まじいスピードで、こちらに向かってくる。 しかも、その踏み込みには、才人を嬲っていた時のような“遊び”は無い。 術者のギーシュが、自分に完全な殺意を持ったのだろう。 そう思った瞬間、風見は、目を閉じていた。 目を閉ざし、耳を閉ざし、心を閉ざす。 ルーンに導かれるまま、自分の身体を預ける。 そして、……。 ぎぃんっ!! ぎぎぃぃん!! 金属が金属を切断する、いやな音が広場に響いた。 風見がゆっくりと目を開いた時、二体のワルキューレは、四つの破片になって、地面に転がっていた。 風見の手ではない。 彼は1mmたりとも動いてはいない。結果として、目を閉じ、その目を開いただけだ。 「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……!!」 苦しげに肺を上下させ、さっき風見が放棄した剣を握る左手は、彼と同じルーンこそ輝いているが、断続的に痙攣を続けている。しかしながら、その眼光に込められた感情は、いささかも衰えていない。 「平賀……!」 この決闘の、本来の担当者が、そこに立っていた。 睨むような眼差しと、ルーン輝く左手に握る剣を、ギーシュではなく、風見に突きつけて。 「何やってるんだよ、あんた……!?」 「なに……?」 「あんたは……ヒーローなんだろ……? 仮面ライダーなんだろ……!? あんたの拳は、こんな一般人に向けていい拳じゃないだろう……!!」 「……」 「それに、――それにこれは、おれの、おれたちのケンカだっ!! 頼んでもいねえのに、野暮なまねすんじゃねえっ!!」 . 「どっ、どうなってんの……!?」 ルイズは自分の目を疑った。 風見が放棄した剣。それが才人の手元に転がってきた時、瀕死のはずの彼は、イキナリ瞼を開いた。 そして、まるでゾンビかグールのように、むくりと起き上がったのだ。 左手にいつの間にか剣を握っていた事も、その手に刻まれたルーンが、閃くような輝きを放っていた事も、ルイズには気にならなかった。 ただ、信じられなかったから。 起きれるはずの無い者が起き、立てるはずの無い身体で立ち上がり、そのまま矢のようなスピードで走り出し、――いかなる理由でかは知らないが――瞑目を続ける風見に襲い掛かるワルキューレを、見事な剣さばきで斬り伏せた。 さらに、その後、この広場にいる全ての者が理解できない罵声を風見に浴びせ、睨み合う。 ――ここではない、同じ世界の同じ国を故郷とする、異邦人同士のはずなのに。 ――同じルーンを、同じ箇所に刻み付けられた、使い魔同士であるはずなのに。 が、二人の異世界人の対峙はそこまでだった。 才人の気力は、今度こそ、そこで尽きた。 彼は脱力し、くずれおち――風見はそんな才人を抱き止め、抱え上げた。 「――ヴァリエールっ!!」 風見のその声で、ようやくルイズは我に返った。 「医者だ! 早く医者を呼べっ!! 早く処置をしないと、こいつは死ぬぞっ!!」 . 瞼を刺す強烈な陽光が、閉ざされた闇の底から、彼の意識を刺激する。 「……ん、んんん……!!」 才人は目を開けた。 その瞬間、電流のような激痛が全身を貫く。 その痛みが、明確に彼の意識を覚醒させる。 ――ここは……? 周囲を見回す。 自分が、今まで見た事も無いほど豪奢な寝台に寝かされていた事に気付く。 いや、豪奢なのはベッドだけじゃない。 素人目に見ても、値段の見当がつかないほどのアンティーク家具が、12畳ほどの部屋に、所狭しと並んでいる。 才人は、ベッドから降りる。 包帯だらけの全身がまだ引きつるが、どうやら普通に動く分には、不自由は無さそうだ。 彼は、そのまま窓を開いた。 早朝の冷気と、眩しいばかりの光が、火照りの消えない身体に心地良かった。 しかし、それ以上に、そこから見える風景は、いやでも彼に事実を思い知らせる。 ここは地球じゃない。日本じゃない。目が覚めたら終わりの――夢じゃない。 「サイト……?」 振り返ると、寝間着姿のルイズが、ソファから身を起こして、こっちを見ていた。 「よぉ」 「サイト……サイト……サイト!!」 驚く暇も無かった。 ルイズが、くしゃりと顔を歪ませると、いきなり胸元に飛び込んで来たからだ。 「ばか……ばか、ばか!! 死んじゃうかと、死んじゃうかと思ったんだからねっ!! 三日も眠りっ放しで、ひとを散々心配させて、『よぉ』って何よ! 『よぉ』って!?」 「ごっ、ごめん……」 「ごめんって、……ばかばかばかばかっ……ばかぁ……っ……ぅぅぅっ……」 . お世辞にも、分厚いとは言いがたい才人の胸板を、少女は身体を押し付けて、ぽかぽかと殴るが、無論痛みは感じない。むしろ心地良いものすら感じる。そのうち、ルイズは感極まったか、全身を震わせて泣き始めた。 才人は、そっとルイズの頭を撫でる。 「お前って……結構よく泣くよな……」 「ちょっ、調子に乗らないでよっ!! ――わたしは、その……そう、御主人様として、当然の心配をしてあげただけなんだからっ!! あんたなんか、あんたなんか、別になんとも思っちゃいないんだからねっ!!」 という言葉とは裏腹に、頬を真っ赤に染め上げて叫ぶと、そのまま部屋を走り出てしまった。 その突然の変わり身に対応できず、ぽかんと彼女の背を見つめる才人を残して。 「何なんだ……あいつは……?」 「照れくさかったんだろう。ただ単に、な」 「風見、さん……!」 ルイズが出て行ったドアを閉めながら、入って来たのは、風見志郎だった。 「あの……風見さん……あの時は、その、剣なんか向けて偉そうなこと言っちゃったけど、その……」 「気にするな。――お前が言った事は、本当の事だ」 「……そう言ってもらえると、助かります」 「礼だったら、ヴァリエールに言うんだな。お前がいま生きているのは、確実にあの子のおかげなんだからな」 「え?」 「体調はどうだ?」 「ああ、はい。……あれ?」 確かに体は動く。まだ少し痛みが残ってはいるが、それでも日常生活には、もはや全く問題ないだろう。 けど、おかしいな。確かあいつは、三日も眠りっ放しって、――三日っ!? たったの!? . 「そうだ。いくら何でも、あのケガが三日で完治するなんて、ありえない」 そう言いながら、風見は手に持ったトレイ――かなり豪華なメニューが乗せてあった――を、テーブルに置くと、 「食べろ。この世界には点滴が無い。栄養補給の手段は食事しかない」 「あの……いったい、どういう事なんスか? よくよく思い出してみれば、俺のケガって、結構シャレにならないレベルだったはずですよね? 改造手術でも受けたんですか、俺は?」 風見は、トレイから自分のパンを手に取ると、これまでの経緯を説明した。 このハルケギニアには、内科・外科といった、いわゆる近代医学療法が存在しない事。 その代わり、魔法による治癒呪文が、その役割を担っている事。 その威力は、治療分野にもよるが、場合によっては近代医学をはるかに凌駕する事。 しかし治癒呪文は、『秘薬』と呼ばれる触媒が無ければ、その効果を十二分に発揮できない事。 そして、その『秘薬』は、おそろしく高価である事。 「じゃあ……!?」 「そうだ。お前の『秘薬』代を肩代わりしたのがヴァリエールだ。いや、金を出しただけじゃない。あいつはお前が目覚めるまで、三日三晩、ほとんど眠らずに看病していた」 「……」 「あいつはあいつなりに、お前に対して責任を感じているんだろう」 「……そうすか」 才人は、しばらく黙っていたが、やがて、静かに立ち上がった。 「おれ、あいつを捜してきます」 「食事はいいのか?」 「メシよりも優先でしょう、この場合は。――あ、でも、後で食うから、おれの分は残しといて下さいね」 「だったら、もう一人にも礼を言いに行け。ヴァリエールの持ち合わせで足らなかった分を、出した奴がいる」 「え? それって、誰です?」 風見は、その精悍な瞳に、めずらしく優しい光を浮かべる。そして、その名を聞いた才人は、その意外さに目を見開いた。 . 今は昼休みか何かのようだ。 生徒たちが、校庭のテラスで、メイドたちが給仕するケーキをつまみながら、楽しそうに雑談に勤しんでいる。 その中に、彼――ギーシュ・ド・グラモンもいた。 傍らに、彼の後輩らしい初々しい少女を伴い、相変わらずな愛の言葉を囁いていた。 ――が、その時、テラスにざわめきが走った。 「おい、あいつ……!?」 「何だ? 何しに来やがった?」 「いや、ひょっとして、アレだ。リベンジしに来たんだよ、多分」 「――平民のクセになめやがって……!!」 いかに思い当たるフシがあるとは言え、平民から過ちを指摘されて素直に認められるほど、彼らは大人ではない。いわんや、ベンジョムシ呼ばわりまでされたのだから。 しかし、平賀才人は、それらの真っ白な視線を全く無視して、校庭を横切り、足を止めた。 勿論、ギーシュの前に、である。 「ギーシュ様……!!」 少女が、ギーシュにもたれかかり、不安そうに、才人を見上げる。 「聞いたよ」 「何を?」 「助けてくれたんだってな、おれを」 「微力ながら、だけどね。――で、その件に関して、何か文句でもあるのかい?」 そう言われて、才人はにやりと笑うと、 「ありがとう。お前のおかげで死なずに済んだ」 ぺこりと頭を下げた。 周囲にいた連中は、――ギーシュの隣の少女を含めて――あんぐりと口を開いた。 「いいさ、頭を上げてくれ。互いに戦いあった決闘者に、礼を尽くすのは、貴族として当然のマナーだ」 「……そっか」 才人は頭を上げると、 「礼を言った直後に、こんなこと言うのもなんだが……もうルイズを馬鹿にするなよ。またやったら、今度はおれから『決闘』を挑むぜ」 . その言葉で、周囲は再び緊張したが、ギーシュは冷静だった。 「いや、安心したまえ。公衆の面前でレディを侮辱するなんて、考えてみれば、この『青銅』のギーシュらしからぬ振る舞いだったよ。君が怒るのも当然だ」 そう言ったギーシュの笑顔は、意外に人懐っこいものだった。 彼は彼なりに、『決闘』で、才人を認めるところがあったのだろう。 才人は、この少年が、意外に好人物である点を認めざるを得なかった。 「なあ、あいつ――いや、ルイズを見なかったか?」 「いや、僕はずっとここにいたからね」 「そうか……。まあ、いいや。邪魔したな」 そう言って、才人はきびすを返したが、何かを思い出したように首だけで振り向いた。 「ああ、さっき、頭を下げた時に、転がってるのを見つけたんだが、コレお前のか?」 そう言ってかざしたガラスの小壜に反応したのは、意外にもギーシュ本人ではなく、傍らの少女だった。 「ギーシュ様……、まさかあれって、モンモランシー様の香水……?」 「へっ!? いっ、いやっ、何を言ってるんだケティ!?」 「じゃあ、じゃあ、やっぱりギーシュ様は、モンモランシー様と……!!」 「ノン! ノン! ノン! ノン!! 何を勘違いしているんだケティ!! 僕の心に住んでいるのは君だけだって、何回も――」 その様子を凝視しながら、才人は溜め息をつく。 ――まったく、どうしようもねえなあ、こいつら……。 「ああ、すまねえ。どうやらこれ、おれのだ」 へ? と言った表情で才人を振り向くケティ。 だが、才人は――いかにも取って付けたような演技ではあったが――いかにも一人で納得したように喋り続ける。 「これ、あれだ、その、――そうそう『秘薬』、『秘薬』だ。おれの治療に使ったやつ。その残り。うん、だから、これはそいつの物じゃない。安心していいぜ、カノジョ」 そう言って小壜をポケットに詰め込むと、才人は飄然と、背中を見せた。 ――ぽかんと呆気に取られるケティと、助かったという表情をしたギーシュを、後に残して。 前ページ次ページもう一人の『左手』
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あ か さ た な は ま や ら わ わ [部分編集] わ ワードナの森 ワープ&ワープ Warp Drive ワープマン ワールドアドバンスド大戦略 鋼鉄の戦風 ワールドウォーズ ワールド エンド エクリプス ワールドエンドヒーローズ ワールドゴルフII ワールドゴルフIII ワールド オブ ファイナルファンタジー WGP ワールドサーキット ワールドサッカーウイニングイレブン9 ワールドサッカーウイニングイレブン10 ワールドサッカーウイニングイレブン2008 ワールドサッカーウイニングイレブン2009 ワールドジョッキー ワールド・デストラクション ~導かれし意思~ ワールド・ネバーランド ~オルルド王国物語~ ワールドヒーローズ ワールドヒーローズ2 ワールドヒーローズ2JET ワールドヒーローズパーフェクト World for Two ワールドフリッパー YAS ワイズマンズワールド YIIK ポストモダンRPG ワイバーンF-0 ワイプアウト ワイプアウト2048 ワイプアウトXL ワイリー&ライトのロックボード ワイルドアームズ ワイルドアームズ セカンドイグニッション ワイルドアームズ アドヴァンスドサード ワイルドアームズ アルターコードF ワイルドアームズ ザ フォースデトネイター ワイルドアームズ ザ フィフスヴァンガード ワイルドアームズ クロスファイア ワイルドアームズ ミリオンメモリーズ ワイルドカード ワイルドガンズ ワイルドトラックス ワイルドファング ワイワイワールド2 SOS!!パセリ城 わがままファッション ガールズモード ワギャン しりとりで勝負だ! ワギャンランド ワギャンランド2 ワギャンランド3 ワギャンパラダイス 惑星ウッドストック ファンキーホラーバンド わグルま! わくわく7 わくわくぷよぷよダンジョン 私のハッピーマナーブック WACCA Wattam ワリオの森 ワリオの森(SNES) ワリオランド2 盗まれた財宝 ワリオランド3 不思議なオルゴール ワリオランドアドバンス ヨーキのお宝 ワリオランドシェイク ワリオワールド わるい王様とりっぱな勇者 ワルキューレの栄光 ワルキューレの伝説 ワルキューレの冒険 時の鍵伝説 ONE ~輝く季節へ~ 湾岸戦争 湾岸デッドヒート 湾岸ミッドナイト 湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE 湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE 2 湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE 3 湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE 4 湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE 5 湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE 6 OneShot One Step From Eden ワンダープラネット ワンダープロジェクトJ 機械の少年ピーノ ワンダープロジェクトJ2 コルロの森のジョゼット ワンダーブロック ワンダーボーイ ワンダーボーイ アーシャ・イン・モンスターワールド ワンダーボーイ ドラゴンの罠 ワンダーボーイ モンスターランド ワンダーボーイIII モンスター・レアー ワンダーボーイV モンスターワールドIII ワンダーモモ Wonderland Wars ワンダと巨像 ワンダラーズフロムイース ワンダラーズ・フロム・スーパースキーム ワンチャイ コネクション わんぱくダック夢冒険 わんぱくダック夢冒険 リマスター版 ONE PIECE 海賊無双 ONE PIECE 海賊無双2 ONE PIECE 海賊無双3 ONE PIECE 海賊無双4 ONE PIECE ギアスピリット ワンピース ギガントバトル! ワンピース ギガントバトル!2 新世界 ワンピース グランドバトル! ワンピース グランドバトル!2 ワンピース グランドバトル!3 ワンピース バーニングブラッド ワンピース ワールドシーカー ワンピースマンション One Man and His Droid
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タイトル元ネタ プロローグ1 ゆらぎの街のアリス 童話「不思議の国のアリス」 著ルイス・キャロル プロローグ2 宿命の物語 「テイルズ・オブ・デスティニー」の和訳 プロローグ3 戦国の用心棒 「ソウルエッジ」御剣のキャッチコピー プロローグ4 Ghouls Ghosts 「大魔界村」の洋題 プロローグ5 Gun Shot! 「ガンサバイバー4」のメインテーマ曲 第01話 何気ない街角に、突然の嵐 「ワンダーモモ ボーカルアレンジ版」の歌詞より 第02話 集う超絶倫人たち ベラボーマンの正式名称「超絶倫人 ベラボーマン」 第03話 燃えろ!ジャスティス学園 「私立ジャスティス学園」の続編のタイトル 第04話 “10年前”の女 オリジナル(沙夜のこと) 第05話 悪魔の遺伝子 「鉄拳」シリーズ 三島一族の“デビル因子”のこと 第06話 クロノアヒーローズ GBAソフト「クロノアヒーローズ」 第07話 “反逆者“と呼ばれた男 クリノ・サンドラのこと 第08話 VAMPIRE 同タイトルより 第09話 我は拳を極めし者なり 「ストリートファイター」シリーズ 豪鬼の決め台詞 第10話 地獄の沙汰も銭しだい 「妖怪道中記」のショップでの老婆のセリフ 「源平討魔伝」コンテニュー時の安駄婆の台詞 第11話 源平討魔伝 同タイトルより 第12話 ゲゼルシャフト号、応答せよ トロンがロース一家に捕まった時、お気に入りコブンを救出に呼ぶ時のセリフ 第13話 毎度ありがとうございます シルフィーの台詞 第14話 鬼神と朧影 御剣平四郎の二つ名「鬼神」と、タキのキャッチコピー「封魔の朧影」から 第15話 黄金の騎士、堕天の騎士 黄金の騎士=ギルガメス、堕天の騎士=ブラックワルキューレ 第16話 ワルキューレの伝説、再び 「ワルキューレの伝説」より 第17話 あたしの本当の身体 ヴァンパイアセイヴァーのEDより、リリス最期の台詞 第18話 I am CAPTAIN COMMANDO キャプテンコマンドーの台詞 「キャプテンコマンドー」EDより 第19話 魂喰らいの邪剣 ソウルエッジのこと 第20話 失われた世界から 「ロストワールド」の和訳 第21話 鋼の冒険心 「ロックマンDASH」のサブタイトル 第22話 野を馳せる者 コミックコンプに連載されたマンガ版「ストライダー飛竜」より 第23話 怒れる鉄拳王 鉄拳王=三島平八 第24話 殺意の波動 中平正彦著 「ストリートファイターZERO」より 第26話 欲望の迷い子たち リリスのキャッチコピー「欲望の迷い子」から 第27話 忘れられた世界より ロストワールドの海外版、家庭移植版のタイトル「Forgotten World」の和訳 第28話 ここはだじゃれの国 「源平討魔伝」の摂津の国ステージが「だじゃれの国」 第29話 真なる龍の拳 真・昇龍拳のこと 第30話 ”不気味”が気持ちいい 「バラデューク」キャッチコピー 第31話 ここが巨大なる魔村 大魔界村のキャッチコピー? 第32話 盛者必衰の理 平家物語の冒頭「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす」 第33話 百万回やられても、負けない…! GBAソフト「超魔界村R」の広告用キャッチコピー 第34話 夢であるように 「テイルズ・オブ・デスティニー」主題歌より 第35話 悪魔に魅せられし者 ゲームブック版「ドルアーガの塔」第一巻のタイトル 第36話 魔宮の勇者たち ゲームブック版「ドルアーガの塔」第二巻のタイトル 第37話 魔界の滅亡 ゲームブック版「ドルアーガの塔」第三巻のタイトル 第38話 HEROS NEVER DIE PS2ソフト「ガンサバイバー4 BIOHAZARD HEROES NEVER DIE」 第39話 鞘と刀 オリジナル(沙夜と片那) 第40話 愛しさと、切なさと、心強さと 劇場版「ストリートファイターII」主題歌 第41話 紋章戦争の勇者 レッドアリーマーが主人公のSFCソフト「デモンズ・ブレイゾン 魔界村紋章編」より 第42話 神も悪魔も降り立たぬ荒野に 源平討魔伝EDメッセージより 第43話 もう一度、時の鍵伝説 FCソフト「ワルキューレの冒険」サブタイトル「時の鍵伝説」 第44話 貴様らにそんな玩具は必要ない 「ストライダー飛竜」ステージ2クリアデモ時の台詞 最終話 終焉(おわり)の街のアリス 不思議の国のアリス-主人公の苗字「有栖」とアリスをかけている?
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バフォメット カースドラゴン ファイアヘッド 聖ナイト 聖戦士 スキュラ 戦闘天使 火の精霊 ウンディーネ ワルキューレ ヴァルキリー パラスアテネ 地獄神
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前ページ次ページ機械仕掛けの使い魔 機械仕掛けの使い魔 第7話 クロとの2度目の契約後のルイズは、見違えるほど気力が充実していた。どこにそんな力があったのか、と思わせる速さで、教室の掃除を進める。 「ふぇー…。やるじゃねーか、ルイズ」 「当たり前よ! 今回は…いえ、今回も失敗したけど、その尻拭いも満足に出来ないんじゃ、先に進む事なんて出来ないわ!」 その瞳には炎。泣いた烏がもう笑った、とは言い過ぎであろうが、それほどの変わり様だった。 「まぁ、そんくらいじゃねーと、オイラも張り合いがねーな」 心の加速装置を全開にしたルイズの活躍もあり、掃除は昼食前に何とか完了。そして今、ルイズとクロは、昼食を摂るために、食堂へ向かっていた。 「今から向かうのは、アルヴィーズの食堂。本来なら使い魔は入れないんだけど、私が掛け合って、アンタの分も用意してもらうわ」 「アルヴィーズって…何だ?」 「小人の名前よ。食堂の壁に彫像が飾ってあるの」 「学校の彫像…二宮金次郎みてーなもんか?」 「ニノミヤ…誰よそれ?」「気にすんな、こっちの話だ」 二宮金次郎といえば、クロのいた世界に限らず、我々の世界でも非常に有名だ。本人は働きながらも勉強を怠らない勤勉家として。そしてその銅像は、夜な夜な動く学校の怪談として。 ちなみに、アルヴィーの彫像は、夜中になると動くどころか踊り始めるらしいのだが、それはここで語る事ではないだろう。 + + + + + + 食堂に入ると、まず目を引くのは長大な3つの机だ。1つの机には椅子が100席ほど並んでいる。限られた食堂の面積で、学院の生徒全員の席を準備するには、最も効率が良い配置なのだろう。 その机に料理を運ぶ給仕たちの苦労は、推して知るべし、であるが。 そして壁を見ると、なるほどルイズの言う通り、様々なポーズを取る小人の彫像が、大量に並んでいた。 コレが一斉に踊り始めるとなると、二宮金次郎以上のホラーだろう。 「コレが…昼飯だってのか?」 「えぇ、そうよ。それじゃ、アンタの分の食事も用意してもらうよう頼んでくるから、待っててね」 給仕の控えている厨房へ行ったルイズを見送ったクロは、長卓に並ぶ昼食を眺め、目を丸くした。 どう見ても、昼食という量ではない。貴族という身分である以上、その質は問うべきではないのだろうが、量に関しては完全にツッコミの余地がある。 と言うか、クロから見れば、「ツッコんでくれ!」と言わんばかりであった。 ローストチキンの居座る大皿がいくつも並び、各席の前には4種類のパン、スープ、前菜、ワイングラスが置かれている。 恐らく、この後もさらに料理が運ばれてくるのであろう。 「こんなモン毎日食ってんのか、ここの連中は…」 「偉大なる始祖ブリミルと女王陛下よ。ささやかな糧を我に与えたもうことを感謝いたします」 厨房から戻ってきたルイズが席につき、ややあって、生徒がみな手を組んで、食前のお祈りを始めた。 (コレがささやかなら、オイラの昼飯は残飯以下なんだろーな…) クロの席は、ルイズの隣に急遽用意された。そこに並ぶのは、他の生徒と同じ4種類のパンと、野菜や肉の入ったシチュー。 昼食直前だった為、他の生徒と同じ料理を用意するのは、さすがに不可能だったらしい。しかし、朝に10皿以上の食事を摂っていたクロとしても、あれほどの量の出されてもどうしようもなかった。 むしろ、シエスタが気を利かせて用意してくれたのであろう、ワイングラスに注がれた料理用油が、何よりもありがたかったのだ。 早々にパンとシチューを食べ終えたクロ。ルイズの食事を見ながら、3杯目の料理用油を空けていた。 「アンタ…それ油でしょ? よくそんなモノ飲めるわね」 「一番、じゃねーけど、オイラにはご馳走なんだぜ?」 ワイングラスで揺れる、ドロッとした料理用油に、ルイズは胃の辺りにムカつきを覚えていた。 そして平気な顔でそれを飲み干すクロを、信じられないといった目で見るのであった。 食事を終え、デザートが運ばれてくる頃に、事件は起きた。 「おいルイズ、ありゃ何だ? 何かのイベントか?」 「人がずいぶん集まってるわね…何かしら?」 2年生の座る中央の長卓、その中程で、人だかりが出来ていた。ルイズたちの座る位置からは、その輪の中の様子は見えない。 「なーんか、面白そーだな…」 椅子から飛び降り、生徒たちの足元をすり抜け、輪の最前列に入るクロ、そこで見たのは、ふんぞり返る金髪の巻き毛、開襟シャツ、手にバラを持った生徒と、その生徒にひたすら頭を下げるシエスタの姿だった。 「君が無粋な真似をしてくれたおかげで、2人のレディの名誉が傷ついてしまった。どう責任を取る気だい?」 「本当に申し訳ありません…」 よくよく金髪の生徒の顔を見ると、その両頬にモミジが描かれていた。耳を済ませると、輪を作る生徒の囁きが聞こえる。 「ギーシュ…二股…」「メイドに…八つ当たり…」「女たらし…」 囁きの内容を要約すると、こうなる。 シエスタが何かをした事で、ギーシュという生徒の二股が発覚した。結果、二股をかけられた女生徒2人から、ギーシュはビンタの制裁を受け、周囲の笑いものになった。 そして今、彼はその憂さを晴らすために、シエスタに詰め寄っている、と。 「おい、二股野郎!」 「何っ?」「えっ…?」 金髪の生徒『ギーシュ・ド・グラモン』にとっては聞き覚えのない、だがシエスタには聞き慣れた声が、足元から聞こえた。 「情けねぇと思わねーか? 男が女に当り散らすなんてよ!」 「クロちゃん!? なんて事を言うんですか!」 声の主に小走りで寄り、大急ぎでその口を塞ごうとする。だがクロはその手を跳ね除け、なおも続けた。 「何かと思えば痴話喧嘩かよ。二股バレて騒ぐなんて、みっともねーぜ?」 嘲笑うように言葉を紡ぐクロ。周囲の生徒たちも、クロのおちょくりにドッと沸く。ニヤニヤ顔のクロとは裏腹に、ギーシュの顔は、怒りで赤く染まっていった。 「喋る猫…君は確か、『ゼロのルイズ』の使い魔だったな?」「あ?」 ギーシュが、くつくつと笑いながらクロを睨みつける。 「喋る猫。驚いたよ、全く。だがそれだけじゃないのかい? 『ゼロのルイズ』の使い魔の君は!」 歪んだ笑みを浮かべるギーシュ、対照的に、クロの顔から、笑みが消えた。 「傑作の主従じゃないか! 主は魔法成功率0! 使い魔も非力な猫!」 俯き、ゆっくりと立ち上がるクロ。その表情は、見下ろす形となっているギーシュからは読み取れない。 周囲の、クロが2本足で立てる事実を知らない生徒たちは驚きの声を上げるが、そんな声に構うつもりなどない。 「おい…もっぺん言ってみろや…」 「何度でも言ってやるさ! 君たち主従は、どうしようもない『ゼロ』だとね!」 キザったらしいポーズと共に、決定的な一言が放たれた。クロは無言のまま、ゆっくりと、顔を上げた。 「アッタマ来た…。上等だてめぇ、表に出やがれッ!」 こみ上げる怒りを隠そうともしない、般若の如きクロの顔。その顔にギーシュは一瞬たじろぐも、即座に落ち着き、ポケットからバラの造花を取り出した。 「いいだろう! 先程から思っていたが、君は貴族に対する礼を知らないようだ。この僕が『ゼロのルイズ』に代わって躾てあげよう! ヴェストリの広場へ来たまえ!」 そう言い残し、華麗な足取りでギーシュは食堂を去った。周りの使徒たちは嬉々とした顔でその後を追い、未だ憤懣やるかたないクロ、そして青ざめるシエスタが、その場に取り残された。 「ちょっとクロ! アンタ何してんのよ!」 輪の外側にいたルイズは、ようやくといった様子で駆け寄って来た。 「クロちゃん、あなた…殺されちゃいます…」 ガタガタと震えながら口元を抑えるシエスタ。そんな2人を無視し、クロはギーシュたちの後を追おうとした。 「クロ、待ちなさ…」「まず1つ」 ルイズの静止を遮り、クロが人差し指を立てた。 「シエスタにゃあ、朝に受けた恩がある。そいつを返す」 立てた人差し指を、シエスタに向けた。 「2つ目、アイツはオイラだけじゃなく、ルイズも馬鹿にした。反撃は、真っ当な、オイラの仕事だ」 親指を伸ばし、シエスタに向けていた人差し指をルイズの方へ動かし、続いて、親指でクロ自身を指した。 「そして3つ目…同じ男として、アイツにゃ我慢がならねぇ」 最後に突き出された中指を、親指、人差し指とまとめて、食堂の出入口に突きつけた。 「…ってワケだ。適当に焚き付けて怒らせるつもりだったけど、逆になっちまった。ちょいと行ってくるぜ」 「だからクロ、待ちなさいっての!」 慌ててクロの肩を引っ掴むルイズ。しかしその歩みを止められるほどの力は、ルイズにはなかった。委細構わず、ずんずんと前進するクロ。 「確かにアンタは馬鹿力を持ってるわ。私もそれは知ってる。でもそれだけじゃ、メイジには勝てないのよ!」 「そうです! 本気のメイジが相手では、いくらクロちゃんでも…!」 ルイズとシエスタが、クロの正面に回りこんで詰め寄った。シエスタなどは、目に涙まで浮かべている。 「恩を売った覚えなんて、私にはありません! だから…ミスタ・グラモンに謝って下さい!」 「今ならまだ、ギーシュだって聞いてくれるはずよ。だから、さっさと謝っちゃいなさいって!」 「やなこった」 ルイズとシエスタの願いに対し、クロは頑として譲らなかった。そして、ルイズの瞳を見つめる。 「ルイズ、ちったぁ自分の使い魔を信じてみろや」 ニヒルに笑うクロ。ルイズはただ、クロの瞳を見返す事しか出来ない。 「オイラは、オメーが召喚した使い魔だろ? そのオイラが、あんなクソガキに負けるとでも思ってんのか?」 「それは…」 「いーから、オメーらは黙って見てな。それに…」 表情が、徐々に変わっていく。その顔は、召喚直後に見せた、喜悦に満ちたものだった。 + + + + + + 「諸君! 決闘だ!」 造花のバラを頭上に掲げたギーシュが、高らかに宣言する。周りには、すでに人だかりが出来ていた。 「2年生のギーシュが決闘するぞ! 相手は『ゼロのルイズ』の黒猫だ!」 貴族として上品な振る舞いを求められる彼らは、暴力的な欲求が満たされる場を求めていた。今回の決闘は、まさにその欲求を満たす格好のイベントだ。 ゆえに、ヴェストリの広場に集まっていた観衆は、普段の上品さを忘れ、この見世物に期待を寄せていたのだった。 その輪から、やや離れた一角に、キュルケとタバサは陣取っていた。 「ねぇタバサ、どっちが勝つと思う?」 読んでいる本から目を離さず、タバサが答える。 「解らない」 「あら、私はクロが勝つと思うんだけど」 「単純な力勝負なら、ギーシュは勝てない。でも」 言いつつ、タバサが杖を軽く振る。 「クロは魔法を使えない」 それは暗に、この世界において魔法が絶対的な力を持っている、という事実を示していた。 「おーおー、すげぇギャラリーだな」 観衆の足元を縫って、クロが広場中央に到着した。トリステイン魔法学院の北側に位置する、火の塔、風の塔、本塔に囲まれたこのヴェストリの広場は、本塔が影になって、昼間でも薄暗い。 そのロケーションがまたアンダーグラウンド的な雰囲気を醸し出し、観衆はより一層、この空気に酔っていた。 10メイルほどの間合いでギーシュと向かい合い、すっくと立ち上がるクロ。腰に手をやり、ギーシュを睨みつける。 「そう怒らないでくれたまえ、猫くん。これは暇つぶしの、単なる余興なのだから、ね」 「御託はいらねぇ。ルールはどうなってんだ?」 「これは驚いた。猫にもルールの概念があるとはね」 大げさに肩を竦めながら失笑するギーシュ。周りの生徒達も笑っていた。 「ルールは簡単だ。僕がこのバラを取り落とすか、「参った」と言えば君の勝ち。君が「参った」と言えば、僕の勝ちだ。どうかね?」 「ずいぶん余裕じゃねぇか、オイラが死ぬまで、じゃなくてよかったのか?」 「誤解しないでほしいな。この決闘は、あくまでも君の躾だ。殺すつもりなどないさ」 クロの感じた通り、ギーシュは余裕を隠そうともしない。それもそうだろう。これから戦うのは、ただ喋るだけの猫なのだ。 そして自分は、ドットクラスとは言え、メイジ。負ける要素など何1つない。 だが、ギーシュは1つだけ忘れていた。召喚直後に、クロが雄叫びをあげながら、何をしたか。そしてそれが、ギーシュにとって致命的な見落としであった。 「では、始めようか」 華麗な挙動でバラを振るギーシュ。その花びらが一枚、ゆらゆらと宙を舞い、ギーシュのすぐ横の地面に落ちた。すると、その花びらが光り輝き、人間大の”何か”に変化を始めた。 「僕はメイジだ。だから魔法で戦う。よもや文句はあるまいね?」 “何か”が、その輪郭を顕にしていく。2本足で手があり、頭がある。大まかな形状は、正しく人間だ。だがそれだけではない。全身の至る箇所が、尖り、丸まっている。 そのいずれもが、人体ではありえない部分だ。 「僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュだ。従って、青銅のゴーレム『ワルキューレ』がお――ガァンッ!――相…手す…?」 ギーシュの台詞が終わろうとする瞬間、耳をつんざく破裂音が、ヴェストリの広場に響いた。そして同時に、ギーシュのすぐ横で、何か金属質の物が砕け散る音が。 観衆も一様に、何が起きたのか解らない、といった顔だ。だが、結果だけは解る。その目に、しっかりとその結果が刻み込まれているから。 ギーシュが恐る恐る、自分の左手側――ワルキューレの立っている側に視線を向けた。そこにあったのは、首から上が綺麗に吹き飛ばされた、ワルキューレの姿だった。 この場において、一番混乱していたのは、ギーシュだった。ワルキューレを錬金したと思ったら、破裂音と共にその頭が吹き飛ばされていたのだ。 「な…何をしたっ!?」 「何って…なぁ? オメーが魔法を使うように、オイラも『武器』を使っただけだぜ?」 ギーシュがクロを見やると、その右腕には、以前に見た覚えのある、鈍い緑色の円柱が装着されていた。その際には見えなかったが、円柱の上面、ギーシュの側に向いている面には、5つの黒い穴が空き、その1つから煙があがっている。 クロは、ギーシュのワルキューレが完全にその姿を表した瞬間、目にも留まらぬ速さで腹部から緑色の円柱――ガトリング砲を取り出し、ワルキューレの頭部に向けて、1発撃ち込んだのだ。 「柔けぇな、そのガラクタ。まさか1発で頭が吹っ飛ぶとは思わなかったわ」 「銃を隠し持っていたのか…だが、その大事な1発で頭しか壊せなかったのは、残念としか言いようがないね!」 強がりながらも、ギーシュは内心冷や汗をかいていた。 普段の行動やその服装からは信じられないが、ギーシュは武門の誉れ高い、グラモン家の四男。 一家の英才教育もあり、恐らくこの学院においては、戦略を始めとした戦の知識に関して、彼の右に出る者はいないだろう。 そしてその知識は、メイジ同士の戦に限定したものではない。平民が使う武器、すなわち刀剣類や弓、銃に関しての知識も豊富であった。 ゆえに、クロの使用した銃に、驚きを禁じ得なかったのだ。 クロの銃は、この距離で、ワルキューレの頭部を破壊して見せた。ここから得られる仮説は2つ。 1つは、通常より多く込めた火薬によって、この距離でも威力を落とさなかった弾丸が、たまたまワルキューレの頭部に命中した。 もう1つは、クロの持つ銃が、常識では考えられない破壊力と命中精度を有している。 前者の場合、下手をすればワルキューレではなく、ギーシュに命中していた可能性もある。ハルケギニアの銃は、中距離以遠では命中精度がガタ落ちになる代物なのだから。 そして後者の場合、あの1発がギーシュではなくワルキューレを狙って放たれた事に、安堵する他ない。何しろ、攻撃する瞬間が見えなかったのだ。 下手をすれば、頭を吹き飛ばされて死んだ事にも、気付けなかったかもしれない。 いずれにせよ言える事は1つ。1発だけだとしても、あの銃は規格外の破壊力を持っており、ともすれば自分は死んでいた、という事だ。 対するクロも、心中では顔を顰めていた。 青銅製のワルキューレに対し、ガトリング砲は威力が高すぎるのだ。例え6000発の装弾数を誇るガトリング砲も、いつかは弾切れを起こす。 弾薬の補給が期待できないこの世界において、無駄な発砲はご法度と言えよう。 ワルキューレとの戦闘は、その顕著な例である。とてもではないが、この程度の防御能力しか持たない相手にガトリング砲をぶち込むなど、まさに弾の無駄遣いだ。 「ま、オメーのそのガラクタも、まともに準備出来てなかったみてぇだしな。詫び代わりだ、1発待ってやんよ」 腹部にガトリング砲をしまうと、「おいでおいで」のジェスチャーを見せるクロ。 あまりにも自身を舐めたような態度を取るクロに、冷や汗も忘れ、ギーシュの怒りは頂点に達した。 「猫ごときが…貴族たるこの僕を舐めるのかぁッ!!」 裂帛の気合と共に、ギーシュはバラを振るった。その気合に応えるように、頭を失ったワルキューレが、凄まじい速度で跳び出した。 「へー、頭吹っ飛んでも動けんのか。すげぇな」 手にした青銅の剣を振りかぶり、クロに肉薄する。宣言通り、近づかれてもクロは動かない。その様子に、ルイズやシエスタを含む観衆たちは息を呑んだ。 このままではワルキューレの手にかかり、クロは真っ二つにされてしまう。 「だけどよ――」 ガキィィンッ 金属の砕ける音がこだまする。観衆は青銅の剣が振り下ろされる直前、避けられない凄惨な光景を見ぬよう、目を逸らした。 だから、その瞬間を見たのは――驚愕に顔を歪ませるギーシュのみであった。 「――青銅じゃ、オイラは殺せねぇよッ!」――ザンッ!―― クロの一喝に、観衆が広場の中央に目を向ける。そこには、どこに隠していたかも解らない、身長の優に2倍はある剣を下から上に斬り上げた姿勢のクロと、 中程から砕けた青銅の剣を持ち、身体の中心線から綺麗に真っ二つにされ倒れ伏す、ワルキューレ”だった物”、があった。 + + + + + + クロがワルキューレを切り捨てたほんの少し前、コルベールは1冊の本を小脇に抱え、本塔最上階にある学院長室へ急いでいた。 クロの左手に刻まれたルーンを書き写したコルベールは、そのまま図書館に篭もり、該当するルーンを調査していたのだ。 コルベール自身は、使い魔のルーンに関する書物を漁り、必死の形相の彼に渋々協力を承諾した司書は、あらゆる生物、幻獣、魔獣についての書物のページをめくっていた。 しかし、夜通し行われた調査にもかかわらず、どちらにも該当する記述は見つからない。過去、そのようなルーンが使い魔に刻み込まれた記録はないし、喋る猫に該当する資料も見つからない。 「ミスタ・コルベール、図書館内の資料は全て目を通しましたが、あなたの仰る…喋る猫、ですか? そんな存在は載っていませんでしたよ」 欠伸を隠そうともせずに、『レビテーション』で書架上部の本を取り出しているコルベールに報告するが、彼は聞く耳を持たないようだ。開いている書物に、目が釘付けになっている。 「ミスタ・コルベール…?」 司書が訝しむが、どこ吹く風だ。ただただ、ある見開きページと、その前後のページを繰り返し読んでいる。 「これは…一大事だ!」 音もなく着地したコルベールは、本を閉じ、すぐさま図書館を出た。 「あっ、ミスタ・コルベール!? ちょっと待って下さいよ!」 司書の静止も、もはやコルベールの耳には届かない。コルベールの探し当てた書物――始祖ブリミルの使い魔たち――には、彼の最悪の予想を塗り替える事実が記載されていたのだから。 そして今、コルベールは学院長室の前に立っていた。中がやや騒がしいが、収まるまで待つのももどかしい。コルベールはノックもそこそこに、学院長室に跳び込んだ。 「オールド・オスマン! 失礼しますぞ!」 ドアを開け、まず目に入る正面の執務机には、誰も座っていない。視線を横に向けると、秘書が頭を抱えて蹲る老人に、何度も蹴りを入れていた。 「おや、ミス・ロングビル。またオールド・オスマンが何か?」 ミス・ロングビルと呼ばれた秘書は、コルベールの姿を認めると蹴る足を止め、息とやや乱れた服を整えた。 「いえ、食後の軽い運動ですわ、ミスタ・コルベール」 「わしはサンドバッグか何かか…?」 腰を摩りながら、情けない格好で蹴りを受けていたオールド・オスマンが立ち上がる。深い皺が刻まれた顔が、彼の生きてきた年月を物語る。 100歳とも、300歳以上とも言われているが、真偽の程は定かではない。 と言うか、本人が記憶しているかどうかさえ、謎である。 ほんの少しホンワカしたコルベールだったが、要件を思い出し、また先程までのように慌て始める。 「そんな事よりオールド・オスマン! 大変な事が起きました!」 「わしがサンドバッグにされておるのは、君にとっては小事なのかの…。まぁよい、全ては小事じゃ、落ち着きなさい」 「落ち着いてなどいられません! ここ、これをご覧下さい!」 コルベールが差し出した書物のタイトルを確認したオールド・オスマンは、うんざりしたような顔を作った。 「『始祖ブリミルの使い魔たち』とは…また随分と古臭い本を持ってきたもんじゃて。この部屋が埃臭くならんかのぅ…」 わざと咳払いし、手で顔の前の空気を払うようなジェスチャーを見せる。 「そのような冗談を言っている場合ではありません! このページを…!」 開かれたページを見やり、長い白鬚を撫で付けるオールド・オスマン。これがどうした、と言わんばかりの表情だが、 続いてコルベールが差し出した、クロのルーンのスケッチを見ると、その目付きが険しい物に変わった。 「ミス・ロングビル。席を外しなさい」 威厳を感じさせる言葉を受け、ミス・ロングビルが席を立ち、学院長室から出て行った。それを見届けると、改めて口を開いた。 「詳しく説明するんじゃ、ミスタ・コルベール」 コルベールは、クロの召喚からここに到るまでの全てを話した。 喋る猫、狂戦士の目、ルイズとの契約、そしてその結果、書物に描かれているルーンが刻まれた事を。 「にわかには信じられん話じゃが…」 「確証はありません。ですがあの目は、危険な瞳を宿していたように思います」 「それは、『炎蛇』としての勘かの?」 コルベールの顔が曇る。オールド・オスマンは苦笑しながら、コルベールの肩を叩いた。 「や、すまんかった。その名前はもう、捨てたのじゃったな」 「捨てても捨てられる物ではありませんが…お気遣い、感謝いたします」 「しかし、よりによって『ガンダールヴ』とはのぅ…」 しばしの沈黙を破ったのは、オールド・オスマンだった。 「始祖ブリミルの盾、あらゆる『武器』を自在に操る伝説の使い魔、神の左手…」 「オールド・オスマン、この件に関しては、王室に判断を委ねるのが最善かと思われますが…」 現代に蘇った伝説の使い魔『ガンダールヴ』。これだけならば、コルベールも諸手を上げて喜んでいただろう。 しかし、そのルーンが刻まれたのが、狂戦士の目を持つ猫となると、そのような気も失せる。 伝説まで格上げされた使い魔の力が、どれほどの災厄を持たらすか、解ったものではない。 「いや、この件はわしが預かる」 「学院で処置する、という事ですか?」「うむ」 窓の外を見やるオールド・オスマン。この老人には、解せない部分があったのだ。 「話を聞く限りでは、喋るとは言え、相手はただの猫ではないか。それほど目くじらを立てる必要もあるまいて」 「ですが…」 「まだ静観の時期じゃろう。話が通じるのであれば、理性もあるはずじゃ。今の段階でかの猫の処分を考えるのは、時期尚早ではないかね?」 立て続けに起こった出来事で、自身も焦ってしまっていたのだろう。コルベールは、落ち着き払ったオールド・オスマンの背中を見ながら、1つ深呼吸した。 コンコン、とノック音。 「ロングビルです。生徒たちに少々問題が発生した模様です」 「入りたまえ」 ドアを開け、ロングビルが入室した。問題が発生した、という割には落ち着き払っている。 このように常に冷静でいられるようにありたい、と、コルベールは心中で呟くのだった。 「問題というのは何じゃ?」 「ヴェストリの広場で、生徒が決闘騒ぎを起こしました。教師陣が数名止めに入ろうとしたようですが、殺到している生徒たちに阻まれて、どうにもならないようです」 「決闘とは穏やかじゃないのぅ…。騒ぎの中心は誰じゃ?」 「1人はギーシュ・ド・グラモン。2年生のドット・メイジです」 「あぁ、グラモン家のバカ息子か。親父に似て女好きなようじゃが、それが高じてこの騒ぎかの。して、相手は?」 ここで、ロングビルが言い淀んだ。何と報告すればいいのか解らない、といった様子だ。 「それが…生徒でも、平民の使用人でもなく、ミス・ヴァリエールの使い魔の黒猫です」 ピクリ、とコルベールの耳が動いた。しかしそれ以上は表に出さない。深呼吸の効果だろうか。 「教師陣は決闘を止めるために、『眠りの鐘』の使用許可を求めていますが…」 オールド・オスマンの目が、コルベールの目と合う。互いに同じ意見と認め、頷く。 「アホか。たかが子供の喧嘩を止めるのに、秘宝を使う必要などなかろうが。放っておきなさい」 「解りました」 再び、ロングビルが部屋を出たのを確認し、オールド・オスマンは杖を振るった。その場の空間に、ヴェストリの広場の様子が映し出される。 「さて、お手並み拝見と行こうかの」 + + + + + + 転がるワルキューレの残骸を足で払い除け、クロがギーシュにゆっくりと近づく。 「これで終わり、ってワケじゃねぇよな? もっと楽しもうぜぇ?」 その顔は、召喚されて初めての戦闘の、悦びに歪んでいた。 「きっ、貴様…、その剣はどこから…!」 生徒たちは歓声を上げるわけでも、罵倒するわけでもなく、ヒソヒソとクロの剣に憶測を並べるだけだった。 剣を錬金しただの、芝の中に隠していただの、腹から引き抜いただの…。 正解は3つ目の、『腹から引き抜いた』なのだが、ここで疑問が生じる。クロの腹のどこに、あんな長大な剣を収納していたのか―― 「”ここから”、だぜ?」 クロが自分の腹を指さすと、その部分が『カシャンッ』と音を立てて四角く開いた。中には、漆黒の闇が広がっている。 その闇に、クロは手に持った剣を2、3度出し入れした。その合間に、先程使ったガトリング砲も出し入れしていた。 「さて、どうすんだクソガキ。膝が笑ってるぜ?」 ギーシュは、ようやく理解した。この猫は、ただ喋るだけの猫ではない、と。 青銅の剣が頭に当たったのに、逆に剣が砕けてしまったり、腹が開いて剣だの銃だのが出てくる猫など、いるわけがない、と。 ゆっくりと、ニヤニヤ笑いながら歩み寄る黒猫に、大鎌を担いだ死神の姿が重なる。ギーシュの理性が、弾けた。 「うわぁぁァぁぁァぁッ!!」 恥も外聞もなく、無様にバラを振り、6体のワルキューレを錬金した。手駒はこれで打ち止め。 そもそも、青銅で出来たワルキューレが何体束になってかかろうと、勝てる見込みは0に近いと、弾けて粉々になったほんの僅かな理性が語るが、そんな事は関係ない。 ギーシュにはもう、こうするしかなかったのだ。 「そうそう、そう来なくっちゃ…なあッ!」 対するクロは、破壊対象がさらに増えた事に悦びを隠そうともせず、大剣を構え、ワルキューレたちの懐に跳び込んだ。 その左手に刻まれたルーンが、煌々と輝くのに気づかぬまま。 そこから先は、クロによるワルキューレの解体ショーだった。 真ん中のワルキューレを、動き出す前に右肩から左腰にかけて袈裟斬りに両断、返す刃で、左肩から右腰へ切り裂いた。 ようやく動き出したワルキューレがクロの右側に回り、青銅のハルバード突き出すが、跳躍してかわすと、その上に着地。ハルバード上を駆けて、その勢いのままに飛び蹴りで頭部を砕き、振り返りざまに縦に一刀両断。 隣にいたワルキューレが、振り返りながらハンドアックスを振り下ろすも、刃を中程から、胴体ごと両断され、その場にくずおれた。 残りの3体がクロを包囲するが、1歩目で最高速度に達したクロは、速度を乗せた大剣で正面のワルキューレの胸を突き刺し、高らかに持ち上げると、他の1体に全力でぶつけた。 残像さえ見える速度で叩き付けられ、2体が完全に砕け散る。もはや原型は留めていない。 最後の1体がクロの背後から果敢に挑むが、振り返りながら放たれた斬撃によって腰の辺りを両断され、さらに目にも留まらぬ速度で何度も振るわれた大剣により、細切れにされてしまった。 全てのワルキューレが、10秒程度の短時間で、ヴェストリの広場に屍を晒した。想像を裏切るその結末に、観衆は沈黙するのみであった。 その中には、タバサも含まれていた。ガトリング砲の発砲音で思わず本を取り落としてしまい、その後の展開に、本を拾う事すら忘れて、あまりにも一方的すぎる勝負に見入ってしまっていたのだ。 「ほら、私の言った通りじゃない。クロが勝つ、って」 まぁ、あの銃と剣は予想外だったけどね、とキュルケが付け加えるが、それはタバサも同じだった。 力だけでなく、あの武器も、クロ自身の身体も、常識を完全に逸脱している。あれがクロの本気なのかとも考えたが、そう決め付けるのは不可能に思えた。 歴戦の戦士の瞳で、タバサはクロから、あるモノを感じたのだ。力が強い、武器が強力、確かにこれらは、クロの戦闘能力向上に一役買っているだろう。だが、それだけではない。 クロの戦い方は、明らかに、手練のそれだ。クロと対峙し、見た目に騙されては、命はない。 相当数の場数を、しかもかなりの修羅場を、くぐり抜けてきたのだろう、と。 「その様子じゃ、もうお終いみてぇだな」 退屈そうに欠伸しながら、クロはギーシュの前に立った。ギーシュは、というと、尻餅をついた姿勢で、声にならない呻き声をあげながら、必死で後ずさろうとしていた。 しかし、手も足もガタガタと震えているため、その場からろくに動けないでいる。造花のバラは、既にギーシュの手を離れていた。 「き、ききき君は…一体…」 「オイラの名前聞く前に、やる事があんだろ?」 恐怖に染まったギーシュの言葉を遮り、クロが大剣を、ギーシュの喉元に突き付けた。 「ヒィッ!?」 顔を引き攣らせ、言葉を詰まらせるギーシュ。クロは大きく息を吸い、怒鳴りつけた。 「てめぇが男なら! 二股なんざかけずに1人の女を愛してみせやがれッ!」 「は、はいィ!」 その有無を言わさぬ剣幕に、思わずギーシュは頷いた。 「それと…」 クルリと振り返り、大剣を手先で器用に回転させ、流れるような動作で腹に収める。その背中が、ギーシュにはなぜだか、とてつもなく大きな物に見えた。 「ルイズとシエスタ、あと二股かけた相手に謝っとけ。ケジメはキッチリつけな」 それだけ言い残し、クロは立ち去った。クロが近づくと、観衆は誰からともなく、道を開ける。その様は、まるでモーゼの十戒のようであった。 輪の外に出たところで、クロはルイズとシエスタを見つけた。 「あ、アンタ…、馬鹿力だけじゃなかったのね…」 「すごいですクロちゃん! まさか貴族様に勝っちゃうなんて!」 ルイズとシエスタの賞賛の声を浴びながらも、クロはあっけらかんと答えた。 「あの程度じゃ、オイラとやり合おうなんざ100年早ぇよ」 馬鹿力だけではなく、強力な武器と戦闘技術、そして頑丈な身体を併せ持つこの使い魔。今までゼロと呼ばれた自分がなぜ、こんなに強力な使い魔を召喚できたのかは解らない。 だが、きっとクロは、立ちふさがる壁を全て破壊してくれるだろう。そして、いつか魔法を使えるようになるその日まで、私の隣にいてくれるんだろう。ルイズは、そう、確信した。 + + + + + + クロがギーシュから離れたところで、オールド・オスマンは杖を振った。ヴェストリの広場の映像は途絶え、見えるのは学院長室の内装のみとなる。 「圧倒…しておったな」 「これも、ガンダールヴの力のなせる業なのでしょうか…」 オールド・オスマンは目を瞑り、何かを考えている様子だ。そして、おもむろに口を開いた。 「気づいたかね、コルベール君。小僧のゴーレムと戦っている間、ガンダールヴのルーンが輝いておったのに」 「はい。確かミスタ・グラモンと対峙していた時は、光などは発していなかったように記憶していますが」 「ガンダールヴはあらゆる武器を自在に操る使い魔。であれば、あの大剣を振るっていた時にルーンが光っていたのも、辻褄が合うのぅ」 遠い昔、ブリミルに付き従い、その盾となり戦った伝説のガンダールヴに、想いを馳せるオールド・オスマン。 得てして神格化された伝説というのは、その細部は伝承通りかなど、解らないものである。 「始祖ブリミルのガンダールヴがどのような生き物か、などは解らぬが…。猫では、なかったであろうの」 「普通の猫は、武器など使いませんからな」 ほぅ、と溜息をつく2人。 「しかし、じゃ。あの黒猫が、本当に狂戦士なら、あの小僧の命はなかったじゃろう――愛など説く前に、あの大剣でバッサリじゃったろうな」 「愛を説く狂戦士などいない、と?」 「そこまで完全に否定はせん。じゃが…やはり判断は早かろう」 「解りました。私はもう少し、ガンダールヴについて調査してみます。と言っても、図書館の書物では限界もあるでしょうが…」 「ふむ。では今度の虚無の曜日にでも、王立図書館へ行ってみるとよいじゃろう。休日手当も付けるぞ?」 虚無の曜日、辺りで露骨に嫌そうな顔をしたコルベールだが、休日手当で目が光った。やはり金の力は偉大である。 前ページ次ページ機械仕掛けの使い魔
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「……ぐ、ぅ……!」 ジャイロが呻いた。 左の脇腹にぐっさりと――ワルキューレの槍が食い込み、貫通していたから。 それは腹から背中にかけて、大きな穴を穿っている。どれほどの痛みがあるものなのか。少なくとも――これからまた戦おうなどと、普通は考えないぐらい、痛いはずだろう。 ――勝負、あった。 誰もが、そう思う。すでにジャイロの傷口からはおびただしい出血があり、芝生は赤く、絨毯のように染め広がっていた。 だが、それでも――、ギーシュは矛を収めようとしない。 槍を引き抜いたワルキューレに、命令を下す。再び、……血に塗れた切っ先が、獲物に狙いを、定める。 「……ま、待ちなさい! 待って! ギーシュ!」 声を上げたのは、ルイズだった。自分の使い魔がいま、まさに止めを刺されようという場面にきて、ようやく。 取り返しのつかないことが起きていたのだということに……、気が付いたのだった。 「一撃目は……、君の動きを止めるために、放った。……だが、二撃目は違う。これで完全に……この『決闘』に。……決着を、つける」 ギーシュの視線は、貫くべき敵の心臓から外れない。 だから――この争いを止めるために、二人の間に割り込んだルイズにも、視線は、移動しなかった。 「そこまでよギーシュ! この決闘は貴方の勝ちよ! だから! もうお互いに敵意を向け合う必要は無いわ! ワルキューレを収めて!」 ルイズが宣言する――この戦いは、私の使い魔の、私達の、負けだと。 「……ぐっ。……げほォ……。……な、何言ってやがる……チビ。……ま、……まだ決着は、ついちゃいねぇ……、ぜ」 口から込みあげた血反吐を吐きながら、ジャイロが強がって見せたが。 「何言ってるのよ! そんな様で、これ以上戦えるわけないじゃない!」 何か言いかけたジャイロだったが、血を吐き出して、言葉が不鮮明なまま、途切れる。 「負けよ! あんたの負け! それでいいでしょ!? それ以上強がって、なんになるっていうの!? あんたホントに死ぬ気?!」 ルイズが、血を吐いてうつ伏せているジャイロに叫ぶ。 彼女も、知っていた。彼がこんな姿になったのは、――自分の、せいだと。 あの、とき。 ジャイロがルイズを見て、彼女に襲い来る破片を防いだから。 彼が、その代わりに、――致命的な傷を負う契機を作ってしまった。 それに、我慢できなかった。 それが、許せなかった。 自分の命令を無視する使い魔も許せなければ。 魔法が使えない、未熟なメイジである自分も許せなかった。 もし魔法が使えたなら、自分に飛んできた破片くらい、自分でどうにかできただろうに。 だから、ルイズは。この決闘を、ここで決着させたいと、思った。 終わりにしたかった。 これ以上、使い魔が傷を負う姿を――見たいと、思わなかったから。 「ここで死ぬっていうの!? 何よそれ!? こんなところで死んで、あんたに何の得があるっていうのよ!?」 その答えに。……ジャイロは、腕で見えない何かを、どかすような、仕草をした。 「……ど、」 「もう止めるの! ここで終わりにして!」 「……け。……どけ、おチビ……そこに突っ立ってると、ヤベェ、ぞ……」 そいつ……、槍を、突き出す気だ。と、咳篭りながら、ジャイロが言った。 はっと目を開いて、ルイズはギーシュを見つめた。 彼の使役する青銅の騎士が――今にも、その槍を、ジャイロの盾となっているルイズごと、貫こうとしていた。 「ギ、ギーシュ! もう決闘は終わったの! バカな真似は止めて!」 「ルイズ! どくのは貴方のほうよ! 早く逃げて!」 ルイズに、そう叫んだのは、ギーシュの後方から成り行きを見守る、……モンモランシーだった。 「な、何を言ってるのよ?!」 「ルイズ! ギーシュは! そこにいる彼は! 私達が知っている彼じゃないわ! 今の彼には! やると言ったら“やる”! 凄味があるのよ!」 『決意』と『決断』そのどちらもが、かつての彼には未熟な部分であったのだが。 今の彼はそれが、心で理解できているのだと。 モンモランシーは、それを――誰よりも彼を知るが故に、理解してしまった。 「ギーシュは止めない! 貴方がそこにいようと! いまいと! 彼が今見ているものは! 貴方の後ろしかない!」 貴方は助かる――後ろにいる彼の前に、立ちふさがらなければ。と、彼女は言ったのだった。 「……何言ってるのよ。そんなの! ギーシュが今すぐ! 止めてくれたら終わるじゃない! ギーシュ! 遊んでないでもう終わりにして! もう――」 突風が、おきた。 ルイズの右頬を、ワルキューレの槍が通り抜けたのだった。 凍りつく。この場の空気も。ざわめきも喧騒も。……このときになってようやく、周りの観客も、彼の変化がただ事ではないことを、理解した。 「暴れ馬が一頭……、猛烈な勢いで走りながら自分のほうへ向かってきた、……と、する」 突き出した槍を再び、引絞るように構える青銅の騎士の前で、ルイズは、足が震えるのを感じた。 「これを……、道の真正面でぼさっと突っ立って、……向こうが避けてくれるだろうと考えて待つ者は、いない」 いれば、それは頭が悪いか、自殺したいかの、どちらかだろう、と。 足の震えは全身に及び。……ルイズは、気持ちの悪い汗が、首元へ流れるのを感じた。 「一度だけ言おう……。ミス・ヴァリエール。これは『決闘』……何者にも邪魔はできない。僕か彼か――そのどちらかが、決着をつけねばならない」 彼が彼女を、見る。その視線は――、とても冷たいもので。喉を伝って胸まで流れた汗が、酷く気持ち悪いほど、冷えていた。 「君がそこに立って彼を守ろうとするのは――、非常に、意味が無い。……何故なら、僕のワルキューレの槍は、君を貫いて――」 ぎしゃり、と青銅が一歩、踏み出す。 「後ろの彼に止めを刺すことなど――簡単だからだ」 ルイズの体は、ワルキューレにとってすれば、張りぼての壁にすぎないと。 槍がさらに、高く掲げられた。降り注ぐように、突き下ろそうと。 「二秒あげよう……今すぐ、彼の前から、どきたまえ」 ルイズの足が、竦む。 今すぐ、ここから――彼の前から、逃げ出したかった。 彼女の言うとおりだ。彼は――、彼じゃ、ない。 私が知っている、彼じゃない。 ――怖い。 心から、そう思った。 一。 でも、足が、……動かない。 それが恐怖のためなのか。 それとも……。彼を助けようという、気持ちが、まだ折れずにいるためなのか。 彼女にも――、分からなかった。 二。 ――槍が、振り下ろされる。
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「逃げずにきたことは、平民ながら褒めてやろう」 ギーシュよりも先に広場で休んでいたが、反応するのも面倒なので聞き流す 既に広場は野次馬で溢れておりそれが円を作りさながら闘技場のようになっていた このような状況になってルイズが気付かないはずもなく、案の定少し前に罵倒された 「外にいないと思ったら、なに主人がいないところで勝手に決闘の約束なんかしてるのよ!」 「まっ成り行き上仕方なく、な」 「なにが成り行き上よ!オーフェン、貴方の主人として命令するわ 今すぐ謝ってなしにしてもらってきなさい」 「それはできないな、それに使い魔と言っても主従の強制力はないようだし」 「んなっ・・」 ルイズは引きつった声をあげた しかし構わず続ける 「安心しろ、ああいった手合いは一度捻って大人しくさせたほうがいい薬だ、お前にはなんの被害もないから気にするな」 「アンタが負けたらまた私が恥をかくわ」 「また・・ね、いつも恥かいてるのか?」 「そっ・・・そんなことないわよ!!!」 どうやら図星のようである 「だから心配するな、恥はかかせない」 オーフェンは心の中で反芻した 恥をかかせないとは言ったが、自分が甘かった 相手の魔法使いの魔術の構成が見えない、そもそも体系自体が異なっていた。 尤も魔術を使えばどうにかならないこともないが 「フハハハ 僕の二つ名は『青銅』、このワルキューレが相手だ」 (魔術はあまり使いたくないんだがな・・・上手く手加減できるとは限らんし) 地面を蹴る、一気に加速しながらワルキューレに近づく 不意打ち気味の突進に反応しワルキューレは剣を振り下ろす それを体捌きだけで回避する (スピードは思ったほどでもないな、問題は耐久力か) 避けた動きを利用しながら蹴りを叩き込む 靴には鉄板が仕込んであってただの蹴りでも相当な威力になる ワルキューレの動きが鈍る、その一瞬の隙を逃さず利用しギーシュとの距離を詰める 「ぬわっ!?」 ギーシュは慌てた様子で詠唱する マズい さらに四体召喚される 反射的にオーフェンは飛び退いた 最初の一体も既に態勢を整えている 「っち」 「はは・・ははははは、降参するなら今の内だぞ平民」 乾いた笑いが響く オーフェンは頭の中で戦術を組み立てていた (う~ん無理だな、魔術使うしかないか 幸いあっちの構成が見えないということはこっちの構成も見えないってことだ) オーフェンは右手を掲げた 観客に気をつけて放つのは難しい、とりあえず地面を爆砕させよう 最もやり慣れた構成を編む、魔術の構成は種類によってその難易度は大きく変わり、 強力な魔術ほど放つのは困難となる 「我は放つ光の――」 「なかなかやるな、さすがに可哀想だからこれを使うといい」 相手の反応を見て詠唱をやめる、ギーシュが剣を投げてよこしていた (剣の扱いは不得意ってわけじゃないが・・) とりあえずないよりはマシである、罠を仕掛けているという可能性もあったがそれは杞憂に終わった (なんだ・・・心なしか体が軽くなったような) オーフェンは気付いてなかったが左手の文字が淡く光っていた (剣一本あったところで五体もの猛撃をかわしきることはできない) 打ち合えばたちまち使い物にならなくなるだろう ならば一撃で敵を粉砕するしかない (ならば!!!)オーフェンは魔術の構成を展開する 「我掲げるは降魔の剣!」 剣に磁場が収束し、空気が破裂するような音と共にプラズマを形成した それと同時にオーフェンは駆け出した 「へ・・・?」 ギーシュは驚愕の表情を浮かべたが、すぐさまワルキューレ達が動き出す リーチが伸びたプラズマの剣は一薙ぎで青銅のガーディアンを粉砕する (やっぱり身体が軽いな、敵を倒す際に重さも感じない) 行く手を阻む青銅の戦士をあっという間に破壊し、ギーシュへと近づく 「ひあぁぁぁあひゃぁあぁああああ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"」 豚のような悲鳴を上げてギーシュは尻餅をついた、既に剣の届く間合いである そのままクビを刎ねるように横一文字の軌跡を描き、すんでのところで止める 既にプラズマは霧散しただの剣に戻っていた 「俺の勝ちだな」 剣を投げ渡されてから、時間にすればものの10秒に満たない出来事に息を呑んでいたギャラリーも我を取り戻した 歓声がこだまする オーフェンは事態を未だ飲み込めず半泣きのギーシュに話しかける 「昨夜はすまなかった、気が立っていたんでな 今までのことは水に流して仲良くしよう」 ギーシュはコクコクと頷いていた 我ながら大人の対応だとオーフェンは満足した 見知らぬ世界だ、敵は少ないに越したことはない、味方は多いほうが良いに決まってる (それに女に見境いがないところなんかハーティアにそっくりだし、自信家で暴走気味なところはコミクロンに似ている) 郷愁に駆られているところに、ルイズとシエスタが歩いてきた 「やってくれたわね」 「その・・・ありがとうございました、オーフェンさん」 その日学院は、ルイズと貴族を倒した使い魔の話題で持ちきりだった 余談だが、シエスタが働いてる厨房の人達と仲良くなり、とっても美味しいものが食べれて、 初めてこの世界にきたことに感謝をしたオーフェンであった