約 2,473,887 件
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/254.html
2015年4月14日 最終更新:2015年10月30日 ※2015年10月30日記 前回の更新(9月5日)以降、あまり情報を追えていないので、既刊作品に漏れもあるかもしれません。 Index 刊行順一覧 国・言語圏別一覧 予定 刊行順一覧 ※タイトルからのリンク先は、それぞれの出版社サイトの書籍紹介ページ(サイト内に書籍紹介がない場合はamazonにリンク) 既刊 1月10日 ドイツ ドイツ語 フェルディナント・フォン・シーラッハ 『禁忌』 東京創元社 酒寄進一訳 1月19日 マルティニーク フランス語 パトリック・シャモワゾー 『素晴らしきソリボ』 河出書房新社 関口涼子、パトリック・オノレ訳 1月22日 スウェーデン スウェーデン語 M・ヨート、H・ローセンフェルト 『模倣犯 犯罪心理捜査官セバスチャン』【上下巻】 創元推理文庫 ヘレンハルメ美穂訳 1月24日 ドイツ ドイツ語 フランク・シェッツィング 『緊急速報』【上中下巻】 ハヤカワ文庫NV 北川和代、田中順子、岡本朋子訳 1月29日 イタリア イタリア語 ウー・ミン 『アルタイ』 東京創元社 さとうななこ訳 1月末 フランス フランス語 フランシス・ディドロ 『七人目の陪審員』 *注1 論創海外ミステリ 松井百合子訳 1月末 ベルギー フランス語 ジョルジュ・シムノン 【初の完訳】『紺碧海岸のメグレ』 論創海外ミステリ 佐藤絵里訳 2月5日 ノルウェー ノルウェー語 ヨルン・リーエル・ホルスト 『猟犬』 *注2 ハヤカワ・ミステリ 猪股和夫訳 2月13日 ドイツ ドイツ語 ペトラ・ブッシュ 『漆黒の森』 *注3 創元推理文庫 酒寄進一訳 2月21日 デンマーク デンマーク語 エルスベツ・イーホルム 『赤ん坊は川を流れる』 創元推理文庫 木村由利子訳 3月15日 スペイン スペイン語 ハビエル・シエラ 『最後の晩餐の暗号』 イースト・プレス 宮崎真紀訳 3月20日 フランス フランス語 エルヴェ・コメール 『悪意の波紋』 *注4 集英社文庫 山口羊子訳 3月23日 スウェーデン スウェーデン語 アンナ・ヤンソン 『死を歌う孤島』 *注5 創元推理文庫 久山葉子訳 4月5日 中国 中国語 普璞(ふはく) 「理解者の死」(短編/無料公開) 電子小説サイトE★エブリスタ 阿井幸作訳 4月10日 フランス フランス語 ジャン・マルセル=エール *注6 『Zの喜劇』 近代文藝社 中原毅志訳 4月22日 デンマーク デンマーク語 シュテフェン・ヤコブセン 『氷雪のマンハント』 ハヤカワ文庫NV 北野寿美枝訳 5月4日 中国 中国語 羅修(らしゅう) 「Wの喜劇」(短編) 風狂殺人倶楽部 *注7 稲村文吾訳 5月8日 スウェーデン スウェーデン語 カーリン・アルヴテーゲン 『バタフライ・エフェクト』 小学館文庫 ヘレンハルメ美穂訳 5月8日 アルゼンチン スペイン語 グスタホ・マラホビッチ 『ブエノスアイレスに消えた』 ハヤカワ・ミステリ 宮崎真紀訳 5月26日 メキシコ スペイン語 ホルヘ・ボルピ 『クリングゾールをさがして』 河出書房新社 安藤哲行訳 6月12日 ドイツ ドイツ語 ネレ・ノイハウス 『悪女は自殺しない』 *注8 創元推理文庫 酒寄進一訳 6月24日 スウェーデン スウェーデン語 アンデシュ・デ・ラ・モッツ 『炎上投稿』 ハヤカワ・ミステリ文庫 真崎義博訳 6月24日 スウェーデン スウェーデン語 フレドリック・T・オルソン 『人類暗号』【上下巻】 ハヤカワ文庫NV 熊谷千寿訳 6月25日 ドイツ ドイツ語 ハラルト・ギルバース 『ゲルマニア』 *注9 集英社文庫 酒寄進一訳 6月25日 イタリア イタリア語 ダニーラ・コマストリ=モンタナーリ 『剣闘士に薔薇を』 国書刊行会 天野泰明訳 6月25日 ロシア ロシア語 ボリス・アクーニン 【改訳】『堕天使(アザゼル)殺人事件』 *注10 岩波書店 沼野恭子訳 6月25日 ロシア ロシア語 ボリス・アクーニン 『トルコ捨駒スパイ事件』 *注10 岩波書店 奈倉有里訳 6月29日 スウェーデン スウェーデン語 カーリン・イェルハルドセン 『子守唄』 創元推理文庫 木村由利子訳 7月15日 フィンランド フィンランド語 サラ・シムッカ 『ルミッキ1 血のように赤く』(3部作) 西村書店 古市真由美訳 7月17日 ノルウェー ノルウェー語 ジョー・ネスボ 『ネメシス 復讐の女神』【上下巻】 集英社文庫 戸田裕之訳 7月29日 アイスランド アイスランド語 アーナルデュル・インドリダソン 『声』 東京創元社 柳沢由実子訳 7月29日 フランス フランス語 セバスチアン・ジャプリゾ 【新訳】『新車のなかの女』 創元推理文庫 平岡敦訳 8月6日 イタリア イタリア語 アントネッラ・ボラレーヴィ 『もしもを叶えるレストラン』(ミステリ?) 小学館文庫 中村浩子訳 8月7日 中国 中国語 程小青(ていしょうせい) 『ホー・ソン探偵集 中国的推理小説』 *注11 Amazon Services International 村上信貴訳 8月12日 スウェーデン スウェーデン語 クリスティーナ・オルソン 『シンデレラたちの罪』 創元推理文庫 ヘレンハルメ美穂訳 8月14日 中国 中国語 羅修(らしゅう) 「Wの喜劇」(短編・再頒布) *注12 風狂殺人倶楽部 稲村文吾訳 8月19日 ドイツ ドイツ語 メヒティルト・ボルマン 『希望のかたわれ』 河出書房新社 赤坂桃子訳 8月20日 フランス フランス語 ミシェル・ビュッシ 『彼女のいない飛行機』 集英社文庫 平岡敦訳 8月21日 フランス フランス語 モーリス・ルブラン 【新訳】『ルパン対ホームズ』 ハヤカワ・ミステリ文庫 平岡敦訳 9月30日 ノルウェー ノルウェー語 アンネ・ホルト 『ホテル1222』 創元推理文庫 枇谷玲子訳 10月9日 フランス フランス語 ピエール・ルメートル 『悲しみのイレーヌ』 文春文庫 橘明美訳 10月20日 スペイン スペイン語 トニ・ヒル 『よき自殺』 集英社文庫 宮崎真紀訳 10月21日 ドイツ ドイツ語 ニーナ・ブラジョーン 『獣の記憶』 創元推理文庫 遠山明子訳 10月23日 中国/香港/台湾 中国語 (アンソロジー) 『現代華文推理系列 第二集』(以下の4短編の合本) KDP 稲村文吾訳 10月23日 台湾 中国語 冷言(れいげん) 短編「風に吹かれた死体」 KDP 稲村文吾訳 10月23日 中国 中国語 鶏丁(ジーディン) 短編「憎悪の鎚」 KDP 稲村文吾訳 10月23日 中国 中国語 江離(こうり) 短編「愚者たちの盛宴」 KDP 稲村文吾訳 10月23日 香港 中国語 陳浩基(ちんこうき) 短編「見えないX」 KDP 稲村文吾訳 10月27日 フィンランド フィンランド語 サラ・シムッカ 『ルミッキ2 雪のように白く』(3部作) 西村書店 古市真由美訳 10月30日 ドイツ ドイツ語 ライナー・レフラー 『人形遣い 事件分析官アーベル&クリスト』 創元推理文庫 酒寄進一訳 近刊 秋? スウェーデン スウェーデン語 ヘニング・マンケル 『霜のおりる前に』 創元推理文庫 柳沢由実子訳 11月 スウェーデン スウェーデン語 エミリー・シェップ 『Ker 死の神』 (集英社) ヘレンハルメ美穂訳 12月 フィンランド フィンランド語 サラ・シムッカ 『ルミッキ3 黒檀のように黒く』(3部作) 西村書店 古市真由美訳 注1:フランシス・ディドロ『七人目の陪審員』 … 森英俊編著『世界ミステリ作家事典 本格派篇』(国書刊行会、1998年)では、「植草甚一が絶賛したことでも知られている。その評価に偽りはなく、まさにディドロの真骨頂が発揮された法廷ミステリの傑作である」と紹介されている。翻訳ミステリー大賞シンジケートの「書評七福神の一月度ベスト発表!」(2015年2月12日)では酒井貞道氏が1月のベストに選んでいる。 注2:ヨルン・リーエル・ホルスト『猟犬』 … 2013年ガラスの鍵賞(北欧最優秀ミステリ賞)受賞。 注3:ペトラ・ブッシュ『漆黒の森』 … 2011年ドイツ推理作家協会賞(フリードリヒ・グラウザー賞)新人賞受賞。 注4:エルヴェ・コメール『悪意の波紋』 … 2012年末の『このミス』で『水の波紋』として予告されていた作品。 注5:アンナ・ヤンソン『死を歌う孤島』 … 「【新年特別企画】2015年 東京創元社 翻訳ミステリラインナップのご案内」では『無人島の七人の女』というタイトルで予告されていた。 注6:ジャン・マルセル=エール … 『Zの喜劇』(Série Z)は2010年の作品。この作家は2012年には『シャーロックの謎』(未邦訳 Le Mystère Sherlock)という作品を発表している。ホームズ・マニアたちの変死事件の謎を解明するユーモアミステリだそうだ。「こちら」の日本語ブログでレビューが読める。 注7:風狂殺人倶楽部の同人誌『現代中国・台湾ミステリビギナーズガイドブック』の印刷特別増補版に収録。第20回文学フリマ東京(2015年5月4日)にて頒布。同書のKindle版には収録されていない。2015年9月5日より、東京・神保町の中国書籍専門書店、東方書店にて購入可能になった。「こちらのページ」から店舗での取り置き依頼および通信販売での購入ができる。 注8:ネレ・ノイハウス『悪女は自殺しない』 … 『いけすかない女』の仮題で予告されていたもの。 注9:ハラルト・ギルバース『ゲルマニア』 … 2014年ドイツ推理作家協会賞(フリードリヒ・グラウザー賞)新人賞受賞。 注10:ボリス・アクーニン『堕天使(アザゼル)殺人事件』『トルコ捨駒スパイ事件』 … 「編集者からのメッセージ」(岩波書店公式サイト内) 注11:「中国推理小説の父」と呼ばれる程小青(ていしょうせい、チョン・シャオチン、1893-1976)の名探偵・霍桑(フオ・サン、ホー・ソン)シリーズの短編を3編収録。「養子殺人事件」、「京劇女優失踪事件」、「幽霊屋敷の謎」。なお、amazonの販売ページと異なり、電書本文では訳者の名前は「満田貴信」となっている。 注12:羅修(らしゅう)「Wの喜劇」を収録した風狂殺人倶楽部の同人誌『現代中国・台湾ミステリビギナーズガイドブック』の印刷特別増補版は第20回文学フリマ東京(2015年5月4日)で頒布され完売。8月14日、コミックマーケット88にて再頒布された(東地区ペ29b)。2015年9月5日より、東京・神保町の中国書籍専門書店、東方書店にて購入可能になった。「こちらのページ」から店舗での取り置き依頼および通信販売での購入ができる。 雑誌掲載の短編マルセル・エイメ「三つの事件」(『ミステリマガジン』2015年5月号、島津智子訳) ※高野優氏主催、〈フランス・ミステリ未訳短篇発掘プロジェクト〉応募作関連記事:翻訳ミステリー大賞シンジケート、2015年3月14日 高野優「フランス・ミステリへのいざない」 ほかに、『ミステリマガジン』に近いうちにスウェーデンのヤーン・エクストレムの短編が載るらしい(『ミステリマガジン』2014年9月の小山正氏のエッセイ参照) 関連書籍(原語は英語)8月7日 ハンヌ・ライアニエミ『複成王子』(新☆ハヤカワ・SF・シリーズ、酒井昭伸訳)フィンランドのSF作家による英語作品。怪盗物。『量子怪盗』(邦訳2012年10月/文庫化2014年3月)の続編。 12月予定 ジェイムズ・トンプソン『血の極点』([集英社]、高里ひろ訳) 文庫化3月6日 イタリア(イタリア語) ドナート・カッリージ『六人目の少女』(ハヤカワ・ミステリ文庫、清水由貴子訳) 4月3日 ドイツ(ドイツ語) フェルディナント・フォン・シーラッハ『犯罪』(創元推理文庫、酒寄進一訳) 4月10日 フランス(フランス語) ピエール・ルメートル『死のドレスを花婿に』(文春文庫、吉田恒雄訳) ※元版は2009年、柏書房刊。 5月29日 アイスランド(アイスランド語) アーナルデュル・インドリダソン『湿地』(創元推理文庫、柳沢由実子訳) 9月12日 ドイツ(ドイツ語) フレドゥン・キアンプール『幽霊ピアニスト事件』(創元推理文庫、酒寄進一訳) ※『この世の涯てまで、よろしく』改題文庫化 国・言語圏別一覧 スウェーデン 1月22日 スウェーデン スウェーデン語 M・ヨート、H・ローセンフェルト 『模倣犯 犯罪心理捜査官セバスチャン』【上下巻】 創元推理文庫 ヘレンハルメ美穂訳 3月23日 スウェーデン スウェーデン語 アンナ・ヤンソン 『死を歌う孤島』 *注5 創元推理文庫 久山葉子訳 5月8日 スウェーデン スウェーデン語 カーリン・アルヴテーゲン 『バタフライ・エフェクト』 小学館文庫 ヘレンハルメ美穂訳 6月24日 スウェーデン スウェーデン語 アンデシュ・デ・ラ・モッツ 『炎上投稿』 ハヤカワ・ミステリ文庫 真崎義博訳 6月24日 スウェーデン スウェーデン語 フレドリック・T・オルソン 『人類暗号』【上下巻】 ハヤカワ文庫NV 熊谷千寿訳 6月29日 スウェーデン スウェーデン語 カーリン・イェルハルドセン 『子守唄』 創元推理文庫 木村由利子訳 8月12日 スウェーデン スウェーデン語 クリスティーナ・オルソン 『シンデレラたちの罪』 創元推理文庫 ヘレンハルメ美穂訳 秋 スウェーデン スウェーデン語 ヘニング・マンケル 『霜のおりる前に』 創元推理文庫 柳沢由実子訳 11月 スウェーデン スウェーデン語 エミリー・シェップ 『Ker 死の神』 (集英社) ヘレンハルメ美穂訳 デンマーク 2月21日 デンマーク デンマーク語 エルスベツ・イーホルム 『赤ん坊は川を流れる』 創元推理文庫 木村由利子訳 4月22日 デンマーク デンマーク語 シュテフェン・ヤコブセン 『氷雪のマンハント』 ハヤカワ文庫NV 北野寿美枝訳 ノルウェー 2月5日 ノルウェー ノルウェー語 ヨルン・リーエル・ホルスト 『猟犬』 *注2 ハヤカワ・ミステリ 猪股和夫訳 7月17日 ノルウェー ノルウェー語 ジョー・ネスボ 『ネメシス 復讐の女神』【上下巻】 集英社文庫 戸田裕之訳 9月30日 ノルウェー ノルウェー語 アンネ・ホルト 『ホテル1222』 創元推理文庫 枇谷玲子訳 アイスランド 7月29日 アイスランド アイスランド語 アーナルデュル・インドリダソン 『声』 東京創元社 柳沢由実子訳 フィンランド 7月15日 フィンランド フィンランド語 サラ・シムッカ 『ルミッキ1 血のように赤く』(3部作) 西村書店 古市真由美訳 10月 フィンランド フィンランド語 サラ・シムッカ 『ルミッキ2 雪のように白く』(3部作) 西村書店 古市真由美訳 12月 フィンランド フィンランド語 サラ・シムッカ 『ルミッキ3 黒檀のように黒く』(3部作) 西村書店 古市真由美訳 ドイツ語圏 1月10日 ドイツ ドイツ語 フェルディナント・フォン・シーラッハ 『禁忌』 東京創元社 酒寄進一訳 1月24日 ドイツ ドイツ語 フランク・シェッツィング 『緊急速報』【上中下巻】 ハヤカワ文庫NV 北川和代、田中順子、岡本朋子訳 2月13日 ドイツ ドイツ語 ペトラ・ブッシュ 『漆黒の森』 *注3 創元推理文庫 酒寄進一訳 6月12日 ドイツ ドイツ語 ネレ・ノイハウス 『悪女は自殺しない』 *注8 創元推理文庫 酒寄進一訳 6月25日 ドイツ ドイツ語 ハラルト・ギルバース 『ゲルマニア』 *注9 (集英社) 酒寄進一訳 8月19日 ドイツ ドイツ語 メヒティルト・ボルマン 『希望のかたわれ』 河出書房新社 赤坂桃子訳 10月21日 ドイツ ドイツ語 ニーナ・ブラジョーン 『獣の記憶』 創元推理文庫 遠山明子訳 10月30日 ドイツ ドイツ語 ライナー・レフラー 『人形遣い 事件分析官アーベル&クリスト』 創元推理文庫 酒寄進一訳 フランス語圏 1月19日 マルティニーク フランス語 パトリック・シャモワゾー 『素晴らしきソリボ』 河出書房新社 関口涼子、パトリック・オノレ訳 1月末 フランス フランス語 フランシス・ディドロ 『七人目の陪審員』 *注1 論創海外ミステリ 松井百合子訳 1月末 ベルギー フランス語 ジョルジュ・シムノン 【初の完訳】『紺碧海岸のメグレ』 論創海外ミステリ 佐藤絵里訳 3月20日 フランス フランス語 エルヴェ・コメール 『悪意の波紋』 *注4 集英社文庫 山口羊子訳 4月10日 フランス フランス語 ジャン・マルセル=エール *注6 『Zの喜劇』 近代文藝社 中原毅志訳 7月29日 フランス フランス語 セバスチアン・ジャプリゾ 【新訳】『新車のなかの女』 創元推理文庫 平岡敦訳 8月20日 フランス フランス語 ミシェル・ビュッシ 『彼女のいない飛行機』 集英社文庫 平岡敦訳 8月21日 フランス フランス語 モーリス・ルブラン 【新訳】『ルパン対ホームズ』 ハヤカワ・ミステリ文庫 平岡敦訳 10月9日 フランス フランス語 ピエール・ルメートル 『悲しみのイレーヌ』 文春文庫 橘明美訳 イタリア 1月29日 イタリア イタリア語 ウー・ミン 『アルタイ』 東京創元社 さとうななこ訳 6月25日 イタリア イタリア語 ダニーラ・コマストリ=モンタナーリ 『剣闘士に薔薇を』 国書刊行会 天野泰明訳 8月6日 イタリア イタリア語 アントネッラ・ボラレーヴィ 『もしもを叶えるレストラン』(ミステリ?) 小学館文庫 中村浩子訳 スペイン語圏 3月15日 スペイン スペイン語 ハビエル・シエラ 『最後の晩餐の暗号』 イースト・プレス 宮崎真紀訳 5月8日 アルゼンチン スペイン語 グスタホ・マラホビッチ 『ブエノスアイレスに消えた』 ハヤカワ・ミステリ 宮崎真紀訳 5月26日 メキシコ スペイン語 ホルヘ・ボルピ 『クリングゾールをさがして』 河出書房新社 安藤哲行訳 10月20日 スペイン スペイン語 トニ・ヒル 『よき自殺』 集英社文庫 宮崎真紀訳 ロシア 6月25日 ロシア ロシア語 ボリス・アクーニン 【改訳】『堕天使(アザゼル)殺人事件』 *注10 岩波書店 沼野恭子訳 6月25日 ロシア ロシア語 ボリス・アクーニン 『トルコ捨駒スパイ事件』 *注10 岩波書店 奈倉有里訳 中国語圏 4月5日 中国 中国語 普璞(ふはく) 「理解者の死」(短編/無料公開) 電子小説サイトE★エブリスタ 阿井幸作訳 5月4日/8月14日 *注12 中国 中国語 羅修(らしゅう) 「Wの喜劇」(短編) 風狂殺人倶楽部 *注7 稲村文吾訳 8月7日 中国 中国語 程小青(ていしょうせい) 『ホー・ソン探偵集 中国的推理小説』 *注11 Amazon Services International 村上信貴訳 10月23日 中国/香港/台湾 中国語 (アンソロジー) 『現代華文推理系列 第二集』(以下の4短編の合本) KDP 稲村文吾訳 10月23日 台湾 中国語 冷言(れいげん) 短編「風に吹かれた死体」 KDP 稲村文吾訳 10月23日 中国 中国語 鶏丁(ジーディン) 短編「憎悪の鎚」 KDP 稲村文吾訳 10月23日 中国 中国語 江離(こうり) 短編「愚者たちの盛宴」 KDP 稲村文吾訳 10月23日 香港 中国語 陳浩基(ちんこうき) 短編「見えないX」 KDP 稲村文吾訳 予定 東京創元社北欧スウェーデン:クリスティーナ・オルソン(Kristina Ohlsson)『灰かぶり』or『シンデレラたち』(ヘレンハルメ美穂訳)→『シンデレラたちの罪』8月12日 ノルウェー:アンネ・ホルト『1222』(「クリスティへのオマージュ満載、極限状態の密室殺人を車いすの探偵が解く。」)→『ホテル1222』9月30日 ドイツ語圏ドイツ:シャルロッテ・リンク『最後の足跡』 ドイツ:ライナー・レフラー『血塗られた夏』(酒寄進一訳)→『人形遣い』10月 ドイツ:ニーナ・ブラジョーン(Nina Blazon)『狼憑き』(Wolfszeit)→『獣の記憶』10月 フランス語圏フランス:フレッド・ヴァルガス『ポセイドンの爪痕』or『ネプチューンの風』(Sous les vents de Neptune) 田中千春訳 ※以前は『汚れた手』というタイトルで予告されていた(英題は『Wash This Blood Clean From My Hand』)。アダムスベルク警視シリーズ。 フランス:【新訳】セバスチアン・ジャプリゾ『新車の中の女』(平岡敦訳)→『新車のなかの女』7月29日 南欧イタリア:ウンベルト・エーコ『プラハの墓地』(橋本勝雄訳)(「19世紀ヨーロッパを舞台に繰り広げられる歴史大陰謀小説」) スペイン:ハビエル・マリアス『執着』 ?フランス:【新訳】カミ『名探偵オルメス』(高野優訳?) 早川書房スウェーデンダビド・ラーゲルクランツ『ミレニアム4』(2015年夏) フランス【新訳】ガストン・ルルー『黄色い部屋の秘密』(高野優訳) ピエール・ルメートル『Au revoir là-haut』(平岡敦訳) ※純文学作品(2013年ゴンクール賞受賞) 国書刊行会イタリア:ダニーラ・コマストリ=モンタナーリ(Danila Comastri Montanari, 1948- )『死に行く者のあいさつ』(仮) Morituri te salutant (1994) →『剣闘士に薔薇を』6月25日 19世紀後半~20世紀前半の作品を中心とする非英語圏のホームズ・パロディーを集めたアンソロジー 角川書店オーストリア:マルク・エルスべルグ『ゼロ』 集英社スペイン:アントニオ・G・イトゥルベ(Antonio G. Iturbe)『アウシュヴィッツの図書係』(La bibliotecaria de Auschwitz)(小原京子訳) ※ミステリ? ノルウェー:ジョー・ネスボ『ザ・サン』(戸田裕之訳) ※ノンシリーズ作品 小学館スウェーデン:ダン・T・ セールベリ『SINON』(原題) ※2014年9月に邦訳出版されたSFスリラー『モナ 聖なる感染』の続編 論創社2016年7月予定 ピエール・ボワロー『震える石』 ※1934年のデビュー作 2016年秋 【新訳】ジョルジュ・シムノン『十三の被告/十三の謎』(※戦前に『猶太人ジリウク』、『ダンケルクの悲劇』として邦訳があったが、どちらも1編ずつ省略されていた。初訳は『十三の被告』収録の1編?) 未定 【新訳】ジョルジュ・シムノン『サンフォリアン寺院の首吊り人』 未定 【新訳】ガストン・ルルー『Les Étranges Noces de Rouletabille』 ※1922年に『水中の密室』のタイトルで邦訳されている 情報源 東京創元社 「【新年特別企画】2015年 東京創元社 翻訳ミステリラインナップのご案内」(2015年1月1日) 翻訳ミステリー大賞シンジケート「第3回出版社対抗ビブリオバトル~栄冠は誰の手に」(2015年5月12日) 『このミステリーがすごい! 2015年版』の「我が社の隠し玉」 論創社 刊行予定 関連ページ 非英語圏ミステリ2013年の邦訳出版一覧 非英語圏ミステリ2014年の邦訳出版一覧 フランスミステリベスト100 (2014年7月~8月アンケート実施) 非英仏語圏ミステリベスト100 (2014年9月アンケート実施) (1)叢書等 ポケミス非英語圏作品一覧 創元推理文庫海外ミステリ非英語圏作品一覧 ハヤカワ・ミステリ文庫非英語圏作品一覧 年間ミステリランキング 非英語圏作品一覧 (2)地域別 欧州北欧ミステリ邦訳一覧 南欧ミステリ邦訳一覧 ドイツ語圏ミステリ邦訳一覧 オランダ語圏ミステリ邦訳一覧 ロシア・中東欧ミステリ邦訳一覧 その他中南米ミステリ邦訳一覧 東アジアミステリ邦訳一覧 東南・南アジアミステリ邦訳一覧 中東ミステリ邦訳一覧 アフリカミステリ邦訳一覧 (3)賞 フランスのミステリ賞 - 受賞作の邦訳一覧 北欧のミステリ賞 インターナショナル・ダガー賞 受賞作・候補作一覧 (4)その他 『ミステリマガジン』洋書案内〈世界篇〉で紹介された本とその邦訳状況 ヨーロッパの推理小説 - ヨーロッパの推理小説に関する日本語文献の一覧 《世界探偵小説全集》のラインナップを本当に「世界」規模で考えてみる 非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると (翻訳ミステリー大賞シンジケート)
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/238.html
2014年8月18日 昨年作成した「北欧ミステリ邦訳一覧」、「南欧ミステリ邦訳一覧」、「ドイツ語圏ミステリ邦訳一覧」の姉妹ページです。 続いて「中南米ミステリ邦訳一覧」も作成しました(2014年8月19日)。 Index ロシア(ソ連)(1)戦前の作品 (2)1950年代~に邦訳された作家 (3)1960年代~に邦訳された作家 (4)1970年代~に邦訳された作家 (5)1980年代~に邦訳された作家 (6)1990年代以降に邦訳された作家 (7)少年少女向けミステリ チェコ ポーランド ブルガリア ウクライナ 関連事項 ロシア(ソ連) (1)は邦訳時期に関わらず、戦前の作品(1945年までの作品)を示す。 (2)以降では、それぞれの作家について最初の邦訳の早かった順に並べている。 (1)戦前の作品 アントン・チェーホフ(Антон Павлович Чехов, 1860-1904, 日本語版Wikipedia)『狩場の悲劇』 ※邦訳は主なもののみ示す原卓也訳、『世界推理小説大系』第5巻、東都書房、1963年 松下裕訳、『チェーホフ全集』第2巻、ちくま文庫、1994年3月 「安全マッチ」 ※邦訳は主なもののみ示す「或る犯罪の話」(宇野利泰訳、『宝石』1955年4月号) 「安全マッチ」(宇野利泰訳、江戸川乱歩編『世界短編傑作集』第1巻、創元推理文庫、1960年) 「安全マッチ」(松下裕訳、『チェーホフ全集』第2巻、ちくま文庫、1994年3月)ほかにもチェーホフの作品にはミステリと呼べる作品があるようである ロシアの文豪の作品では、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』や『罪と罰』がミステリとして語られることがある。『カラマーゾフの兄弟』は2012年版『東西ミステリーベスト100』で198位。 ウェルシーニン(ウエルシーニン)(Вершининか? 詳細未詳)「衂られた爆弾」(『新青年』1922年2月増刊) 『怪奇探偵 死の爆弾』(天岡虎雄訳、博文館《探偵傑作叢書》第9編、1922年9月)「死の爆弾」(pp.1-188) ※「衂られた爆弾」と同一作品かどうかは未確認 「死毒」(pp.189-258) 「地下室の謎」(pp.259-284) 「大破滅」(森下雨村訳、春陽堂『探偵小説全集』第19巻、1930年) 『死の爆弾』の訳者の天岡虎雄については、中西裕『ホームズ翻訳への道 延原謙評伝』(日本古書通信社、2009年2月)に記述があるらしい(未確認)。 『死の爆弾』巻末の《探偵傑作叢書》の広告では、『死の爆弾』の著者名は「エム・ウエルシーニン」、訳者名は「梅田秋夫」となっている。 +国枝史郎のウェルシーニンへの言及(クリックで展開) 国枝史郎のウェルシーニンへの言及 国枝史郎「マイクロフォン―雑感―」(『新青年』1925年12月号 / 青空文庫)ウェルシーニンの「死の爆弾」を、喝采謳歌しないような、探偵小説家はヤクザである。さすがに前田河広一郎氏は、ウェルシーニンを認めていた。 国枝史郎「マイクロフォン」(『新青年』1926年2月号 / 青空文庫)しかし小酒井不木氏とか松本泰氏、江戸川乱歩氏、横溝正史氏、アーサー、リーヴ、チェスタトン、ビーストン、ウェルシーニンというような、代表的作家の人物批評は、是又大いに必要である。 ほかに『探偵趣味』1925年9月号でも好きな探偵作家の1人としてウェルシーニンを挙げているようだ。(参照:奈落の井戸>参考文献/資料集 1925(大正14)年) マリエッタ・シャギニャン(Мариэтта Сергеевна Шагинян, 1888-1982, 日本語版Wikipedia) ※邦訳書はすべて「ジム・ドル」名義『革命探偵小説 メス・メンド』(広尾猛[本名・大竹博吉]訳、世界社、1928年 ※5分冊) ※全体の5割強ほどの翻訳『メス・メンド 第1巻 職工長ミック』(広尾猛訳、同人社希望閣、1929年) ※完訳 『メス・メンド 第1巻 職工長ミックの巻』(広尾猛訳、内外社、1931年) ※完訳増補版 『続メス・メンド 鉄工ローリーの巻』(広尾猛訳、内外社、1931年) アレクセイ・トルストイ(Алексей Николаевич Толстой, 1883-1945, 日本語版Wikipedia)『技師ガーリン』(広尾猛訳、内外社《ソヴエト・ロシア探偵小説集》1、1930年12月) SFファングループ「THATTA」のサイトで読めるオンライン・ファンジン『THATTA ONLINE』の271号(2010年11月号)(→リンク)に掲載されたフヂモト・ナオキ氏の「ウィアード・インヴェンション~戦前期海外SF流入小史~038」で『メス・メンド』が扱われている。邦訳刊行時にこの作品がどのように評価されたのかを、当時の新聞記事などを引用して丁寧に紹介している。 アレクセイ・トルストイの『技師ガーリン』は《ソヴエト・ロシア探偵小説集》の第1巻。「近代デジタルライブラリー」で読める(リンク)。『新青年』1937年新春増刊号のアンケート企画で、海野十三が『技師ガーリン』を海外長編探偵小説の第4位に挙げている(参照:「本棚の中の骸骨」>「〈新青年〉海外探偵小説十傑」)。 《ソヴエト・ロシア探偵小説集》では続巻としてレオニード・ボリソフ(Леонид Борисов, 1897-1972)の1927年の作品『記憶を喪った男』(Ход конем)が予定されていたが、これは刊行されなかったようである。 +邦訳が未刊に終わった『記憶を喪った男』のあらすじ(クリックで展開) 邦訳が未刊に終わった『記憶を喪った男』のあらすじ 飯田規和「ソ連の探偵小説」(『EQMM』1965年4月号 / ほぼ同じものがユリアン・セミョーノフ『ペトロフカ、38』[ハヤカワ・ミステリ、1965年3月]の巻末にも収録)ではこの作品は以下のように紹介されている。(飯田氏はタイトルを『桂馬の一手』としている) レニングラードのある街で起こった犯罪の究明をテーマにしている。ある日突然一人の女性が殺された。最初に、嫌疑は、殺された女性の知人で、彼女を憎んでいた精神異常の男にかけられる。しかし、その精神異常者の周辺を洗っているうちに、もっと有力な別の手がかりに行き当たり、結局、大きな暗黒勢力を背景にした真の下手人を探し出すまでの物語である。この小説は話の組立てのうまさ、事件の調査が進行するにつれて、殺人事件の関係者をまるで写真の現像のように次第にはっきりと次々に浮びあがらせる手法の見事さなどによって、二〇年代のソ連の複雑な社会を知るにはもってこいの作品である。 深見弾氏は「ロシヤ・ソビエトSFはこんなに訳されている(戦前)」(ナウカ株式会社『窓』1978年3月号)で《ソヴエト・ロシア探偵小説集》について以下のように書いている。 内外社のソヴエト・ロシヤ探偵小説の企画は第二弾としてレオニード・ボリソフの『記憶を喪った男』を準備していた。どうやらこれは不発に終ったらしい。調べた限りでは、出版された形跡がない。しかし、未刊だったと判定もできないでいる。ご存知のかたがあればお教えいただきたい。 同エッセイでは、『記憶を喪った男』のあらすじが広告文から引用されている。それを以下に孫引きする。「(中略)」は深見氏による省略箇所である。 ――チエカとアフラナの力くらべ―― アフラナは旧帝政ロシヤの特務機関だ。いまは白色欧洲の諸都市に巣喰つている、反ソヴエト戦線の犬だ。(中略)本編の主人公ガルキン。大戦で隻脚と共に記憶も喪って、精神病院に永く入院していたが、十三年ぶりに記憶が時々ボンヤリとよみがへつてくる。事件の発端はこの殺人狂の病院脱走から始まる。 絶世の美人マルタ・シヤトノフスカ、変装に巧みな秘密だらけの怪人フリトフ、精神病学の泰斗ソトニコフチエカの刑事部長トベルゲ、淫売上りの白色将官夫人ドリヤ等々が、ガルキンを中心に渦を巻く。怪奇な筋のラビリスが、白赤の二大闘争の遺族を通じて、読者を徹夜にまで誘惑するその間に現在ソヴエト・ロシヤの世情人態を微細に写して余るところがない。 ウラジーミル・ナボコフ(Владимир Владимирович Набоков, 1899-1977, 日本語版Wikipedia)『絶望』(貝澤哉訳、光文社古典新訳文庫、2013年10月) ※訳書は最新のもののみ示す ナボコフの作品ではほかに、『セバスチャン・ナイトの真実の生涯』(富士川義之訳、講談社文芸文庫、1999年7月)や『青白い炎』(富士川義之訳、岩波文庫、2014年6月)がミステリの一種として言及されることがある。『青白い炎』はステファーノ・ターニ『やぶれさる探偵 推理小説のポストモダン』(高山宏訳、東京図書、1990年)で「メタフィクショナルな反‐探偵小説」として論じられている。(なお、『絶望』はナボコフがロシア語で書いた作品、『セバスチャン・ナイトの真実の生涯』と『青白い炎』は英語で書いた作品) 短編集『ナボコフの一ダース』(中西秀男訳、サンリオSF文庫、1979年9月 / ちくま文庫、1991年4月)は紹介文に「SF、童話、ポルノ、探偵小説などさまざまな様式をとって繰り広げられるナボコフの反宇宙的世界」、「本書は“文体の魔術師”ナボコフが、SF、ポルノ小説、童話、探偵小説などの体裁をとりながら、彼独自の世界を見事に結実させた短編集である」(筑摩書房 書籍紹介ページ)とあるが、収録作のどの短編が「探偵小説」的作品なのかは未確認。なお収録作は、『ナボコフ全短篇』(作品社、2011年8月)(短編68編収録)でも読める。 (2)1950年代~に邦訳された作家 ロマン・キム(Роман Николаевич Ким, 1899-1967, ロシア語版Wikipedia)『切腹した参謀達は生きている』(高木秀人訳、五月書房、1952年1月) ※一部がカットされている『切腹した参謀たちは生きている』(長谷川蟻訳、晩聲社、1976年12月) ※完訳 S・アレフィエフ(С. Арефьев, 生没年未詳)「試射場の秘密」(『星雲』[※日本初の商業SF誌]創刊号、1954年 、著者名表記「S・アレフィヨーフ」) 原題:Тайна полигона か? 「万年筆殺人事件」(袋一平訳、『政界往来』1955年8月号) 原題:Глубокий снег 「赤い小箱」(袋一平訳、『探偵倶楽部』1957年1月号) 原題:Красная шкатулка レフ・サモイロフ=ヴィリン(Лев Самойлов-Вирин, 生没年未詳)「夜の雷雨」(袋一平訳、『探偵倶楽部』1955年10月号および11月号) 原題:Майор милиции(上記と同じ作品)「雷雨」(住田伸二訳、『小説読本』1956年8月号) アナトーリィ・ベズーグロフ(Анатолий Алексеевич Безуглов, 1928- , ロシア語版Wikipedia)「にせのサイン ――弁護士の日記より――」(袋一平訳、『宝石』1956年2月号、pp.72-82) 「予審判事の捜査記録」(深見弾訳、『ミステリマガジン』1991年12月号、pp.53-77) レフ・シェイニン(Лев Романович Шейнин, 1906-1967, ロシア語版Wikipedia)「婦人探偵の推理眼 =うっとうしい事件=」(袋一平訳、『探偵倶楽部』1957年11月号) 「ミスター・グローバーの恋」(ノーボスチ通信社編『りんご漬け 現代ソビエト短編集』ソビエト社会主義共和国連邦大使館公報課、1963年) ※現物未見。ミステリかどうか不明 「狩猟ナイフ」(永井淳訳、『ミステリマガジン』1965年11月号)(上記と同じ作品)「狩猟ナイフ」(稲垣晴美訳、『ミステリマガジン』1972年1月号) ※永井淳訳の方を勧める 「セメンチューク事件」(深見弾訳、『ミステリマガジン』1978年3月号) (3)1960年代~に邦訳された作家 ユリアン・セミョーノフ(Юлиан Семёнович Семёнов, 1931-1993, 日本語版Wikipedia)『ペトロフカ、38』(飯田規和訳、早川書房 ハヤカワ・ミステリ883、1965年3月 / 早川書房『世界ミステリ全集』第12巻、1972年) 長編抄訳『会長用の爆弾』(ソ連大使館広報部刊行『今日のソ連邦』1973年第1号(1月1日)~第7号(4月1日)、全7回連載) 『春の十七の瞬間(とき)』(伏見威蕃訳、角川文庫、1991年6月) 「一九三七年の夏」(ジェローム・チャーリン編『ニュー・ミステリ ジャンルを越えた世界の作家42人』[早川書房、1995年10月]に収録) ※非ミステリ イリヤ・ワルシャフスキー(Илья Иосифович Варшавский, 1908-1974, 日本語版Wikipedia)「シャーロック・ホームズ秘話」(イリヤ・ワルシャフスキー『夕陽の国ドノマーガ』[草柳種雄訳、大光社、1967年]に収録) ※ミステリのパロディ 「ドブレ警部の最後の事件」(井桁貞義訳、『季刊ソヴェート文学』1974年夏季号[通巻48号]、pp.210-234) ※ミステリのパロディ (4)1970年代~に邦訳された作家 アレクセイ・コロビツィン(Алексей Павлович Коробицин, 1910-1966, 日本語版Wikipedia)『逃亡 ――犯罪なき犯罪』(香川二郎[本名・末包丈夫]訳、1970年12月、法律文化社) ワイネル兄弟(Братья Вайнеры, 日本語版Wikipedia)アルカージイ・ワイネル (Аркадий Александрович Вайнер, 1931-2005, ロシア語版Wikipedia) ゲオルギー・ワイネル (Георгий Александрович Вайнер, 1938-2009, ロシア語版Wikipedia)長編抄訳『ミノトール訪問』(泉清訳、『季刊ソヴェート文学』1974年夏季号[通巻48号]、pp.22-160) レオニード・スローヴィン(Леонид Семёнович Словин, 1930-2013, 日本語版Wikipedia)「目撃者のない事件」(酒枝英志訳、『季刊ソヴェート文学』1974年夏季号[通巻48号]、pp.162-208) ストルガツキー兄弟(Братья Стругацкие, 日本語版Wikipedia)アルカジイ・ストルガツキー (Аркадий Натанович Стругацкий, 1925-1991, ロシア語版Wikipedia) ボリス・ストルガツキー (Борис Натанович Стругацкий, 1933-2012, ロシア語版Wikipedia)『幽霊殺人』(深見弾訳、早川書房 ハヤカワ・SF・シリーズ、1974年8月) - 原題の直訳は『ホテル「死滅したアルピニストの許で」』 ア・アヴデェーエフ(Алексей Иванович Авдеев, 1910-????)「勇気」(深見弾訳、『ミステリマガジン』1977年9月号) 『Чекисты рассказывают』収録の「Мужество」の翻訳か? ワイネル兄弟、レオニード・スローヴィン、イリヤ・ワルシャフスキーの作品を収録した『季刊ソヴェート文学』1974年夏季号(通巻48号)は「特集:ソ連の推理小説」。ほかにイリーナ・ボガートコ(岡野肇訳)「ソヴェートの推理小説 ――最近年間の作品の概観――」(pp.236-244)が掲載されている。 ストルガツキー兄弟ではほかに、マクシム・カンメラー(登場人物名)三部作(『収容所惑星』、『蟻塚の中のかぶと虫』、『波が風を消す』)のうちの第2作『蟻塚の中のかぶと虫』(深見弾訳、早川書房 海外SFノヴェルズ、1982年4月 / ハヤカワ文庫SF、1990年1月)は行方不明の人物を秘密調査員のマクシムが捜索するというストーリーで、「ソ連SFの雄が贈る会心のSFミステリ」として邦訳紹介されている。 (5)1980年代~に邦訳された作家 トーポリ ニェズナンスキイエドワード・トーポリ (Эдуард Владимирович Тополь, 1938- , ロシア語版Wikipedia) フリードリヒ・ニェズナンスキイ (Фридрих Евсеевич Незнанский, 1932-2013, ロシア語版Wikipedia)『赤の広場 ブレジネフ最後の賭け』(原卓也訳、中央公論社、1983年4月) - 週刊文春ミステリーベスト10、第3位 『消えたクレムリン記者 赤い麻薬組織の罠』(原卓也訳、中央公論社、1983年7月) エドワード・トーポリ(エドゥアルド・トーポリ)『ソ連潜水艦U137 人工地震エンマ作戦』(江川卓訳、中央公論社、1984年3月) 『赤いパイプライン』(江川卓訳、新潮文庫、1988年6月) 『暗黒のクーデター』(川合渙一訳、新潮文庫、1992年2月) 『公爵夫人ターニャの指輪』(吉浦澄子訳、新潮文庫、1993年4月) - 妻のエミリアとの共著 フリードリヒ・ニェズナンスキイ『赤い狼 KGB"T"機関の陰謀』(工藤精一郎訳、中央公論社、1985年6月 / 中公文庫、1989年11月) 『「ファウスト」作戦 書記長暗殺計画』(原卓也訳、中央公論社、1987年9月) ニェズナンスキイの『犯罪の大地 ソ連捜査検事の手記』(工藤精一郎訳、中央公論社、1984年7月 / 中公文庫、1986年12月)はそのタイトル通り捜査手記。小説ではない。 (6)1990年代以降に邦訳された作家 イリーナ・ムラヴョーワ(Ирина Лазаревна Муравьёва, 1952- , ロシア語版Wikipedia)「土壇場」(菅沼裕乃訳、サラ・パレツキー編『ウーマンズ・ケース』上巻、ハヤカワ・ミステリ文庫、1998年2月) アレクサンドラ・マリーニナ(Александра Маринина, 1957- , 日本語版Wikipedia)モスクワ市警殺人課分析専門官アナスタシヤ1 『盗まれた夢』(吉岡ゆき訳、作品社、1999年10月) 2 『孤独な殺人者』(吉岡ゆき訳、作品社、2000年8月) 3 『死刑執行人』(吉岡ゆき訳、作品社、2002年3月) モスクワ市警殺人課分析官アナスタシヤ・シリーズ1 『アウェイゲーム』(貝澤哉訳、光文社文庫、2003年4月) 2 『無限の殺意』(佐々洋子訳、光文社文庫、2003年10月) 3 『死とほんのすこしの愛』(佐々洋子訳、光文社文庫、2004年4月)作品社版と光文社文庫版でシリーズ名が異なっているが、同じシリーズ。本国での刊行順は2『アウェイゲーム』→3『盗まれた夢』→4『孤独な殺人者』→5『無限の殺意』→7『死とほんのすこしの愛』→12『死刑執行人』。 ほかに、シリーズ第1作『事の次第』の一部分が光文社『ジャーロ』の企画「世界のミステリーを読む」で翻訳掲載されている(鴻英良、2001年冬号、通巻2号)。 ボリス・アクーニン(Борис Акунин, 1956- , 日本語版Wikipedia)『堕ちた天使 アザゼル』(沼野恭子訳、作品社、2001年4月) - 2002年フランス・ミステリ批評家賞受賞、2003年英国推理作家協会(CWA)最優秀長編賞ノミネート 『リヴァイアサン号殺人事件 ファンドーリンの捜査ファイル』(沼野恭子訳、岩波書店、2007年2月) - 『本格ミステリ・ベスト10』8位、早川書房『ミステリが読みたい!』9位 『アキレス将軍暗殺事件 ファンドーリンの捜査ファイル』(沼野恭子、毛利公美訳、岩波書店、2007年2月)3冊ともファンドーリン・シリーズ。本国での刊行順は上記の順と同じ。 ボリス・アクーニンはファンドーリン・シリーズにより、2004年のフィンランド・ミステリ協会外国推理作家賞を受賞している。 2005年、ポーランドのミステリ賞である大口径名誉賞をボリス・アクーニンとアレクサンドラ・マリーニナが受賞している。国内外の傑出したミステリ作家に贈られる賞。 (7)少年少女向けミステリ アナトーリー・ルイバコフ(アナトーリー・ルィバコフ)(Анатолий Наумович Рыбаков, 1911-1998, ロシア語版Wikipedia)「根つけ綺譚」(吉上昭三訳、勁草書房『新しいソビエトの文学』第3巻、1968年) この作品はチェコでは『日本根つけの謎』(Záhada japonské spony)というタイトルで刊行されていてミステリとして扱われているようである。 「根つけ綺譚」は少年クローシを主人公とする3部作の第2作。第1作は1964年刊行の講談社『少年少女新世界文学全集』第25巻(ソビエト現代編3)に「クローシの冒険」(福井研介訳)というタイトルで収録されており、1984年には理論社から『おとなへの第一歩』(中込光子訳)というタイトルでも出ている。第3作の邦訳はない。 アナトーリ・アレクシン(Анатолий Алексин, 1924- , ロシア語版Wikipedia)『ナターシャ、ぼくを見て! アリク少年の探偵物語』(佐伯靖子訳、新読書社、1988年12月) Тайна старой дачи (1968) チェコ カレル・チャペック(Karel Čapek, 1890-1938, 日本語版Wikipedia)Povídky z jedné kapsy (1929) 24編収録『ひとつのポケットから出た話』(栗栖継訳、至誠堂 現代人叢書第9巻、1960年[著者名表記 カレル・チャペク] / 晶文社 文学のおくりもの15、1976年 / 晶文社 文学のおくりものベスト版、1997年8月) 『ひとつのポケットからでた話』(栗栖茜[※栗栖継の息子]訳、海山社、2011年2月) Povídky z druhé kapsy (1929) 24編収録『ポケットから出てきたミステリー』(田才益夫訳、晶文社、2001年11月) 『もうひとつのポケットからでた話』(栗栖茜訳、海山社、2011年2月) エゴン・ホストヴスキー(Egon Hostovský, 1908-1973)『スパイ』(岡田真吉訳、角川書店、1958年)改題文庫化『秘密諜報員 アルフォンスを捜せ』(角川文庫、1966年) ヨゼフ・シュクヴォレツキー(Josef Škvorecký, 1924-2012)『ノックス師に捧げる10の犯罪』(宮脇孝雄・宮脇裕子訳、出版:The Mysterious Press、発売:早川書房、1991年5月) パヴェル・ヘイツマン(Pavel Hejcman, 1927- )『鋼鉄の罠』(田才益夫訳、発行:有楽出版社、発売:実業之日本社、1996年3月) パヴェル・コホウト(Pavel Kohout, 1928- , 日本語版Wikipedia)『プラハの深い夜』(田才益夫訳、早川書房、2000年10月) ヴァーツラフ・ジェザーチ(Václav Řezáč, 1901-1956)『かじ屋横丁事件』(井出弘子訳、岩波書店 岩波少年文庫2075、1974年)(児童文学) また、ラジスラフ・フクス(Ladislav Fuks, 1923-1994)の1967年の作品、『火葬人』(阿部賢一訳、松籟社《東欧の想像力》第9巻、2012年12月)はポーランドの評論家が選出したミステリのオールタイムベスト100の1冊に選ばれており、ミステリの一種と見られているようである。 ポーランド ブルーノ・ヤセンスキー(Bruno Jasieński, 1901-1938)『人間は皮膚を変える』『人間は皮膚を変へる』(黒田辰男訳、白揚社、1937年、著者名表記「ブルーノ・ヤセンスキイ」) 『人間は皮膚を変える 上』(黒田辰男訳、青木書店 ヤセンスキー選集、1957年) 『人間は皮膚を変える 中』(黒田辰男訳、青木書店 ヤセンスキー選集、1957年) ※下巻は刊行されていない 『人間は皮膚を変える』は、江戸川乱歩と文通したソ連の推理作家ロマン・キムが手紙の中で、1930年代の探偵小説の傑作としてタイトルを挙げているスパイ小説。 ヤセンスキー作品の邦訳事情については、SFファングループ「THATTA」のオンライン・ファンジン『THATTA ONLINE』241号(2008年5月号)に掲載されたフヂモト・ナオキ氏の「ウィアード・インヴェンション~戦前期海外SF流入小史~008」が詳しいが、それによれば、1937年の邦訳『人間は皮膚を変へる』は第一部のみの翻訳であり、全訳ではないそうだ。戦後も1957年にヤセンスキー選集で『人間は皮膚を変える 上』、『人間は皮膚を変える 中』が刊行されたが、この選集の出版は中絶しており、下巻は刊行されていない。 探偵雑誌では、『探偵倶楽部』1955年6月号(6巻6号)にヤセンスキーの「人造運命の支配者」が掲載されている(南沢十七訳、著者名表記「E・ヤーシンスキイ」)。 イェジィ・エディゲイ(Jerzy Edigey, 1912-1983, 日本語版Wikipedia)『顔に傷のある男』(深見弾訳、ハヤカワ・ミステリ1292、1977年) 『ペンション殺人事件』(深見弾訳、ハヤカワ・ミステリ1312、1978年) スタニスワフ・レム(Stanisław Lem, 1921-2006, 日本語版Wikipedia)『枯草熱』(こそうねつ) - 1979年フランス推理小説大賞吉上昭三、沼野充義訳、サンリオSF文庫、1979年9月 沼野充義、吉上昭三訳、スタニスワフ・レムコレクション『天の声 / 枯草熱』、国書刊行会、2005年10月レムの作品では、『捜査』(深見弾訳、ハヤカワ文庫SF、1978年8月)もそのタイトル通り推理小説仕立ての作品である。 ブルガリア アンドレイ・グリャシキ(Андрей Гуляшки, 1914-1995, 日本語版Wikipedia)「ザホフ対07」(袋一平訳、『ミステリマガジン』1967年2月号) (上記と同じ作品)『007は三度死ぬ』(深見弾訳、創元推理文庫、1985年) ウクライナ アンドレイ・クルコフ(Андрій Курков, 1961- , 日本語版Wikipedia) ※ウクライナ語ではなくロシア語で書く作家『ペンギンの憂鬱』(沼野恭子訳、新潮社 新潮クレスト・ブックス、2004年9月) クルコフはウクライナのロシア語作家で、『ペンギンの憂鬱』は1996年の作品。日本では新潮クレスト・ブックスで刊行されたが、アメリカでは『Death and the Penguin』というタイトルでミステリ叢書《Melville International Crime》の1冊として刊行されている。法月綸太郎氏によるレビューは評論集『盤面の敵はどこへ行ったか』で読める。 関連事項 光文社『ジャーロ』の創刊号(2000年秋号)から第11号(2003年春号)まで続いた企画「世界のミステリーを読む」で、ポーランドのアンジェイ・スタシュク「コシュチェイニと夜の闇」(ケン・オカモト・カミンスキ訳、2001年秋号、通巻5号)、スロヴァキアのドゥシャン・ミタナ「冬景色を横切って」(ケン・オカモト・カミンスキ訳、2002年冬号、通巻6号)が訳載されているが、どちらもミステリには分類しづらい作品。 関連ページ ソ連・ロシア関連ソ連/ロシア推理小説略史 シャーロック・ホームズの異郷のライヴァルたち(7) ソ連編 日ソ推理作家交流史 1950年代に江戸川乱歩と文通していたソ連の推理作家ロマン・キムの数奇な生涯 中東欧関連チェコ推理小説略史 ポーランドのミステリ評論家が選んだ最重要ミステリ100 非英語圏ミステリ2014年の邦訳出版一覧 北欧ミステリ邦訳一覧 南欧ミステリ邦訳一覧 ドイツ語圏ミステリ邦訳一覧 オランダ語圏ミステリ邦訳一覧 中南米ミステリ邦訳一覧 東アジアミステリ邦訳一覧 東南・南アジアミステリ邦訳一覧 中東ミステリ邦訳一覧 アフリカミステリ邦訳一覧 フランスのミステリ賞受賞作の邦訳一覧 フランス・ミステリ必読30冊(『ミステリマガジン』2003年7月号) フランスミステリベスト100 ポケミス非英語圏作品一覧 創元推理文庫海外ミステリ非英語圏作品一覧 年間ミステリランキング 非英語圏作品一覧 非英語圏ミステリ各種リスト
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/38.html
2010年4月13日ページ作成 2010年11月13日更新 台湾のミステリについての文献一覧。日本語で書かれたものを集めている。 ※このページは長い間更新していません。台湾ミステリについての文献の一覧は「台湾ミステリ史 参考文献 - 台湾推理小説100年の歴史」をご覧ください。 0. taipeimonochrome「taipeimonochrome ミステリっぽい本とプログレっぽい音樂」 私が台湾ミステリをちょこちょこと読んでみるきっかけになったのがこちらのブログでした。 こちらのブログなしに、台湾ミステリは語れません。 1.総論 玉田誠(2009)「台湾の本格ミステリー事情」(藍霄『アジア本格リーグ1 錯誤配置』講談社、2009年9月)pp.307-315 台湾ミステリの歴史から現状までを概観した巻末解説。冷言(れいげん、レンユエン)、林斯諺(りんしげん、リンスーイェン)などまだ邦訳のない台湾ミステリ作家の紹介もあって、今後の邦訳が楽しみになる。 2.年別の台湾ミステリ界概観 台湾推理作家協会のミスターペッツ氏(今や、島田荘司推理小説賞受賞者の寵物先生(ミスターペッツ)氏になりましたが)が、1年間の台湾ミステリ界の出来事を紹介するコーナー。南雲堂『本格ミステリー・ワールド』の2号めから掲載されている。 ミスター・ペッツ(2007)「台湾ミステリー事情2007」(島田荘司監修『本格ミステリー・ワールド 2008』南雲堂、2007年12月)pp.156-157 ミスター・ペッツ(2008)「台湾ミステリー事情2008」(島田荘司監修『本格ミステリー・ワールド 2009』南雲堂、2008年12月)pp.166-167 寵物先生(ミスター・ペッツ)(2009)「受賞のことばと2009年台湾ミステリーの発展」(島田荘司監修『本格ミステリー・ワールド 2010』南雲堂、2009年12月)pp.22-26 3.島田荘司推理小説賞関連 第1回(2009年9月結果発表) 「第一回島田荘司推理小説賞募集要項」(日本語訳) 島田荘司ウェブサイト「WS刊島田荘司」に掲載の日本語訳。 島田荘司(2009)「いま、アジアのミステリーに何が起きているのか」 (文藝春秋『オール讀物』2009年11月号(2009年10月)) pp.446-453 アジアミステリーの現状および、第1回島田荘司推理小説賞受賞作・最終候補作の選評。 受賞作の選評部分は寵物先生『虚擬街頭漂流記』(文藝春秋、2010年)巻末に転載されている。雑誌版では最終候補作「氷鏡荘殺人事件」(林斯諺)、「幸せ宅急便はぼくの仕事じゃない」(不藍燈)の選評も読めるのでお薦め。 この記事の抜粋は文藝春秋公式サイト内の『虚擬街頭漂流記』特設サイトでも読むことができる(『虚擬街頭漂流記』巻末の抜粋とは違う箇所) 「第一回島田荘司推理小説賞レポート in台北」 (東京創元社『ミステリーズ!』vol.37 OCTOBER 2009(2009年10月)) 冬陽(2009)「第一回島田荘司推理小説賞授賞式レポート」 (島田荘司監修『本格ミステリー・ワールド2010』南雲堂、2009年12月)pp.18-21 台湾推理作家協会の冬陽(とうよう、トンヤン)氏による授賞式レポート。 文藝春秋の特設サイト:寵物先生(ミスターぺッツ)『虚擬街頭漂流記』|特設サイト|文藝春秋 2010年4月8日サイトオープン 島田荘司と寵物先生の対談などが掲載されている。この対談は、同じものが文藝春秋のPR誌『本の話』5月号にも掲載されている(『本の話』版の末尾の5分の1は、ネット掲載版ではカットされている)。 第2回(2011年9月結果発表) Webサイト:第2屆【島田莊司推理小說獎】 2010年6月サイトオープン 第2回島田荘司推理小説賞の公式サイト。中国語繁体字のサイトだが、募集要項の日本語、英語、タイ語訳も掲載されている。 4.島崎博(傅博)さん関連 島崎博さんへのインタビュー。必ずしも台湾ミステリの話題がメインのインタビューという訳ではない。 「「幻影城」編集長 島崎博さんに聞く」 2004年11月22日収録、インタビュアー 岩堀泰雄、石井春生 (「幻影城の時代」の会編『幻影城の時代』回顧編、エディション・プヒプヒ、2006年12月)pp.10-56 「「幻影城」編集長 島崎博さんに聞く」(上記インタビューの再録) 「"もう一人の島崎博"が欲しかった 島崎博インタビュー PART II」 2008年4月18、19日収録、インタビュアー 沢田安史、新保博久、本多正一 (本多正一編『幻影城の時代 完全版』講談社 講談社BOX、2008年12月)pp.310-340、pp.341-353 「ベテランインタビュー 島崎博」 (インタビュアー つずみ綾) (島田荘司監修『本格ミステリー・ワールド 2008』南雲堂、2007年12月)pp.148-155 「Editor×Editor 『幻影城』編集長 島崎博」 2008年4月収録、インタビュアー 太田克史 (講談社『ファウスト』Vol.7、2008年8月)pp.1094-1112 「島崎博が語る日本ミステリin台湾」(構成 末國善己) 2008年9月20日、日本推理作家協会事務局で開催された「土曜サロン」での談話をまとめたもの (探偵小説研究会編『2009 本格ミステリ・ベスト10』原書房、2008年12月)pp.194-197 関連サイト:日本推理作家協会会報2008年11月号 「台湾における日本ミステリー出版事情 土曜サロン・第一六五回 二〇〇八年九月二〇日」 5.その他 有栖川有栖(2005)「新本格推理作家的台灣體驗」 (講談社『メフィスト』2005年5月増刊号、2005年4月、pp.42-55) 浦谷一弘(2006)「台湾とミステリ」 (探偵小説研究会編 『2007 本格ミステリ・ベスト10』原書房、2006年12月)p.144 野地嘉文(2006)「島崎博の仕事リスト抄 2.台湾編」 (「幻影城の時代」の会編『幻影城の時代』資料編、2006年12月)pp.24-32 講談社『幻影城の時代 完全版』には掲載されていない。 戸川安宣(2008)「台湾ミステリ紀行」 (東京創元社『ミステリーズ!』vol.29 JUNE 2008(2008年6月))pp.282-285 同じ号に台湾の中編本格ミステリ、凌徹「幽霊交叉点」掲載。この後も台湾ミステリの紹介が続くのかと思ったら、この1作だけで途切れていて残念。 洪蕙玲(2008)「世界のミステリ雑誌 台湾」 (早川書房『ハヤカワミステリマガジン』2009年1月号(2008年11月))pp.70-71 「特集 世界のミステリ雑誌」 小泉優(2010)「この台湾ミステリーがすごい!」 (萌えるアジアNo.8『萌える台湾読本2010』 発行人:小泉優、発行所:萌えるアジア、2010年7月)pp.4-16 アジア関連の同人誌を出しているサークル「萌えるアジア」の小泉優さんによる台湾ミステリ記事。原書で読んだ台湾ミステリー14冊の評が書かれている。ある1作品についてそれが叙述トリックを使用しているとばらしているのがちょっと問題だけど…(まあ、当面翻訳の予定もなさそうだし、どういう傾向の作品があるのか紹介するためにはいいのかもしれない)、現代の台湾ミステリの主要作品がコンパクトに紹介されているので、台湾ミステリの翻訳出版に興味のある編集者さんがもしいたら、参考になるのではないでしょうか。 小泉優さんはこちらでも台湾ミステリーについて書いていらっしゃいます。「萌えるアジア ブログ」 シンポジウム「越境する探偵小説――日本と台湾の異文化交流」第二部「柄刀一氏を囲んでの意見交換会」レポート 文字起こし・編集:諸岡卓真 (探偵小説研究会『CRITICA』第5号、2010年8月)pp.106-128 小泉優(2010)『この台湾ミステリーがすごい! 2010』(発行人:小泉優、発行所:萌えるアジア、2010年11月)(全36ページ) 上記の『萌える台湾読本2010』に収録された特集記事「この台湾ミステリーがすごい!」の拡大版。1冊まるごと、台湾ミステリーについて扱っています。 関連記事 中国ミステリについて知るための資料リスト 韓国ミステリについて知るための資料リスト 台湾ミステリ 読書案内 台湾ミステリ紹介 目次へ
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/153.html
『中国ミステリ史 第一章』(19世紀末~1910年代) 『中国ミステリ史 第二章』(1910年代~1940年代) 『中国ミステリ史 第三章』(1940年代末~1970年代) 『中国ミステリ史 第四章』(1970年代末~1990年代) 『中国ミステリ史 第五章』(1990年代末~21世紀初頭) 『中国ミステリ史 第六章』(現代) 『読書案内』 参考文献 中国ミステリ I (江戸川乱歩とその周辺)東震太郎(1947)講演「中国の探偵小説界」(「第13回土曜会記録」『探偵作家クラブ会報』第2号、1947年7月) 東震太郎(1947)「中国の探偵小説」(『探偵作家クラブ会報』第2号、1947年7月) 柴田天馬(1947)講演「中国文学に現れた犯罪、探偵」(「第18回土曜会記録」『探偵作家クラブ会報』第7号、1947年12月) 江戸川乱歩(1949)「福爾摩斯(ホルムス)偵探案全集」(『探偵作家クラブ会報』第30号、1949年11月) 江戸川乱歩(1950)「中国十八世紀の長篇探偵小説」(『探偵作家クラブ会報』第33号、1950年2月) ファン・ヒューリック(1950)「中国の推理小説について」(『朝日評論』1950年6月号、朝日新聞社) - 実際の表記は「ヴァン・グーリク」 江戸川乱歩、ロバート・ファン・ヒューリックほか(1950)座談会「中国の探偵小説を語る」(『宝石』1950年9月号、pp.130-147)ロバート・ファン・ヒューリック『柳園の壺』(早川書房、2005年)巻末に、三分の一程度に縮められたものが収録されている。 『探偵作家クラブ会報』第37号(1950年6月)で「第47回土曜会記録」として座談会の要旨がまとめられている。 江戸川乱歩(1956)「香港の探偵雑誌」(『日本探偵作家クラブ会報』第110号、1956年7月) 中国ミステリ II (『ミステリマガジン』、20世紀末まで)TEN(1964)「香港偵探小説巡羅」(『エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン』1964年2月号、p.25、「マガジン・パトロール」コーナー) ジェフリー・C・キンクリー(1986)「ポスト毛の中国探偵小説」(『ミステリマガジン』1986年3月号、pp.108-109) 西夜朗(1989)「香港で見つけた翻訳小説シリーズ」(『ミステリマガジン』1989年12月号、pp.106-107) 狩井善人(1991)「ありました。香港の名作ミステリ・シリーズ」(『ミステリマガジン』1991年5月号、pp.106-107) H・K(1999)「中国語圏のミステリ」(『ミステリマガジン』1999年3月号、p.48) 中国ミステリ III (公案小説の周辺)実吉達郎(1988)「4章 包孝粛・ホームズ・越前守 ―なぜ、中国に名探偵は生れなかったか」(実吉達郎『シャーロック・ホームズと金田一耕助』毎日新聞社、1988年8月、pp.89-118) 芦辺拓(1995)「重たい本をカバンに詰めて 一探偵作家の中国小説メモ」(『幻想文学』第44号、pp.110-115) 中国ミステリ IV (21世紀以降)李長声(リー チャンション)(入交みず 訳)(2002)「中国のミステリー事情 大衆文学への渇望」 (光文社『ジャーロ』7号(2002年春号))pp.273-277 井波律子(2003)『中国ミステリー探訪 ―千年の事件簿から』日本放送出版協会、2003年11月 ※第4回(2004年)本格ミステリ大賞 評論・研究部門候補作 池田智恵(2009)「発展途上の中国ミステリー」 (水天一色『アジア本格リーグ4 蝶の夢 乱神館記』講談社、2009年11月)pp.383-394 天蠍小豬(2009)「中国ミステリー事情」 (島田荘司監修『本格ミステリー・ワールド 2010』南雲堂、2009年12月)pp.27-30 「黒蜘蛛クラブの挨拶」(島田荘司監修『本格ミステリー・ワールド 2012』南雲堂、2011年12月、pp.226-228) - ジャーナリストの臧歆春が中国の最新ミステリについて寄稿 中国ミステリ V (『ミステリマガジン』、21世紀)「海外ベストセラー」コーナー、2008年6月号、2008年12月号、2009年6月号、2009年12月号、2010年6月号で中国amazonのミステリ売り上げランキングを紹介 松川良宏(2011)「東アジア推理小説の日本における受容史」(『ハヤカワミステリマガジン』2012年2月号、pp.12-19) 阿井幸作(2011)「昨今の中国ミステリ事情について」(『ハヤカワミステリマガジン』2012年2月号、pp.26-29) 阿井幸作(2012)「《青春》では言い尽くせない不良たちの学園ミステリ」(『ハヤカワミステリマガジン』2012年3月号、p.237) - 王稼駿『明暗線』レビュー 中国ミステリ VI (外国語文献)曹正文(1998)『世界偵探小説史略』 第十五章 中国侦探小说概况「第一节 中国侦探小说的起源与发展」 「第二节 程小青的侦探小说」 「第三节 旧中国其他侦探小说家概述」 任翔(2002)「凭栏十里芰荷香(代序)」 (『20世纪中国侦探小说精选』(全4巻、2002年)の序文) 李卫国(2006)「公安法制小说研究之概述」 汪政(김택규 訳)(2006年ごろ?)「중국현대추리소설론(中國現代推理小説論)」 (韓国推理作家協会『계간 미스터리(季刊ミステリ)』2007年夏号) 老蔡、杜撰(2009)「百年华文推理简史」 (中国の推理作家・杜撰(ずさん)氏のブログに連載されたもの)老蔡、杜撰「引言」 老蔡「一、中国侦探小说的起源」 老蔡「二、程小青与霍桑(上)」、「二、程小青与霍桑(下)」 老蔡「三、孙了红和他的“反侦探小说”」 老蔡「四、民国时期的其他原创作品(上)」、「四、民国时期的其他原创作品(下)」 老蔡「五、民国时期的侦探杂志(上)」、「五、民国时期的侦探杂志(下)」 老蔡「六、新中国的反特小说」 老蔡「七、“文革”中的地下侦探小说」 老蔡「八、“文革”后的侦探小说创作浪潮(上)」、「八、“文革”后的侦探小说创作浪潮(中)」、「八、“文革”后的侦探小说创作浪潮(下)」 杜撰「九、网络推理小说的创作热潮」 杜撰「十、《岁月·推理》与现今华文推理」 中国における日本ミステリ『第六回松本清張研究奨励事業研究報告書 日本の探偵小説・推理小説と中国 ――その中国における受容と意味 共同研究』(北九州市立松本清張記念館、2006年1月)王成「中国における日本探偵・推理小説の受容とその意味」(pp.2-12) 林濤「中国における日本女性推理小説の翻訳と紹介」(pp.13-22) 王中忱「中国における日本の探偵・推理小説翻訳作品目録」(pp.45-106) 中国公案小説とその日本への影響江戸川乱歩(1951)「原始法医学書と探偵小説」(『新版 探偵小説の「謎」』現代教養文庫、1999年、pp.196-200/初出:『自警』1951年9月号(未確認)) 荘司格一(1991)「裁判を通して社会の実相を伝える稀覯本の数々」(『翻訳の世界』1991年7月号、p.66、[国別・地域別/未訳ミステリ紹介]中国) 北村薫「中国公案小説と日本最初の本格ミステリ」(『謎のギャラリー 名作博本館』新潮文庫、2002年、pp.51-76)※初出未確認 訳者あとがき類(中国ミステリ関連)張平(ジャンピン)『十面埋伏』(じゅうめんまいふく)(新風舎、2005年11月、pp.391-394) ジョー・シャーロン『上海の紅い死』(下巻)(田中昌太郎訳、早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫、2001年11月、pp.339-345) ダイアン・ウェイ・リャン『翡翠の眼』(羽地和世訳、ランダムハウス講談社、2008年6月、pp.309-311) 追加1岡本綺堂「怪奇探偵話」(赤膏薬 / 支那の探偵小説 / 怪奇一夕話) 水島爾保布「偽雷神(支那の探偵奇譚)」(『探偵文藝』1925年8月号) 橋本五郎「支那の探偵小説」(『探偵クラブ』1933年3月) 橋本五郎「支那偵探案「仙城奇案」」(『月刊探偵』1936年6月号) 橋本五郎「面白い話」(『真珠』1947年4月) 追加2無署名記事「中国の探偵小説出版」(『出版ニュース』1950年3月下旬号、p.7) 陳舜臣「ファン・チェン・ファン」(『日本推理作家協会会報』1979年7月号、367号、p.3) 鮎川哲也「ちょっとしたミステリー」(『日本推理作家協会会報』1981年1月号、385号、pp.3-4) - 香港の探偵雑誌にほんの少し言及 林久之「驚険小説在中国 現代中国のミステリー」(『EQ』1981年11月号、pp.161-168) 石沢英太郎「中国の読者からの手紙」(『日本推理作家協会会報』1981年12月号、396号、p.2) 石沢英太郎「中国の翻訳者からの手紙」(『日本推理作家協会会報』1982年1月号、397号、p.2) 中島河太郎「中国刊行の「日本短篇推理小説選」」(『日本推理作家協会会報』1982年9月号、405号、p.4) 井波律子「「中国ミステリー」の愉しみ」(『岩波講座 文学6 虚構の愉しみ』岩波書店、2003年12月、月報pp.1-3) ソ連ミステリ (主なもの。ソ連ミステリに関する日本語文献の一覧は「こちら」で示している)江戸川乱歩(1956)「探偵小説の世界的交歓 チェーホフの長篇探偵(?)小説」(『宝石』1956年10月号)pp.68-77 - ロマン・キムからの第一信の全文が転載されている(原卓也訳) 江戸川乱歩(1957a)「ソ連と中共の近況 ――ロマン・キム氏から第二信――」(『宝石』1957年1月号)pp.137-140 - ロマン・キムからの第二信の全文が転載されている(原卓也訳) 江戸川乱歩(1957b)「海外近事 ――アメリカ、ソ連、オランダ――」(『宝石』1957年8月号)pp.238-243 - ロマン・キムからの第三信の大部分が転載されている(木村浩訳) 袋一平(1957)「ソ連の探偵小説界近況」(『日本探偵作家クラブ会報』第120号、1957年7月) 飯田規和(1965)「ソ連の探偵小説」(『EQMM』1965年4月号)pp.70-72 飯田規和(1972)「ソ連の推理小説」(『世界ミステリ全集12』早川書房、1972年)月報 pp.3-4 その他ミステリ中島河太郎(1993)『日本推理小説史 第一巻』東京創元社、1993年4月「第六章 探偵実話とホームズの移入」(初出:『宝石』1962年6月号(未見)) 「第十八章 綺堂の捕物帳創始」(初出:『宝石』1963年4月号(未見)) 「第二十七章 乱歩出現の前夜」(初出:『宝石』1963年11月号(未見)) 郷原宏(2010)「シャーロック・ホームズの来日」(『物語日本推理小説史』講談社、2010年11月) 玉田誠(2009)「台湾の本格ミステリー事情」 (藍霄『アジア本格リーグ1 錯誤配置』講談社、2009年9月)pp.307-315 (台湾) 米津篤八(2009)「韓国ミステリー百年の現在」 (李垠『アジア本格リーグ3 美術館の鼠』講談社、2009年11月)pp.231-237 (韓国(朝鮮半島)) 부끄럼(bookgram)(2009)「셜록 홈스 시리즈 한국어 번역 연표(Sherlock Holmes series 韓國語 飜譯 年表)」 (韓国の国文学研究者(博士号取得)パク・チニョン(박진영)氏のブログの記事 宇戸清治(2009)「タイ・ミステリーの過去と現在」 (チャッタワーラック『アジア本格リーグ2 二つの時計の謎』講談社、2009年9月)pp.275-283 (タイ) 柏村彰夫(2010)「インドネシアの推理小説」 (S・マラ・Gd『アジア本格リーグ5 殺意の架け橋』講談社、2010年3月)pp.387-395 (マレーシア・インドネシア) 中国語圏SF武田雅哉、林久之(2001)『中国科学幻想文学館』(上下巻)大修館書店、2001年12月 Wikipediaにリンクを貼った箇所もあるが、情報源としては利用していない。 以下、未見 阿部泰記「中国近代における探偵小説の創作」(樋口進先生古稀記念論集刊行会編『中国現代文学論集』中国書店、1990年4月)
https://w.atwiki.jp/retroadventure/pages/23.html
ゲーム・タイトル ジャンル 備考 魔界復活 作成中 魔城伝説3 シャロム 作成中 魔女モヘカの館 作成中 マスカレイド 推理 作成中 マデリーン ~亡き王女のためのパヴァーヌ~ 魔導師ラルバ 作成中 魔法使いの妹子 作成中 魔法の泉 Storyなし 曼陀羅の謎 マンハッタンレクイエム 推理 ミオのミステリーアドベンチャー ミコとアケミのジャングルアドベンチャー ミスティーブルー -MYSTY BLUE- ミステリーハウス シェラオンライン版 推理 ミステリーハウス マイクロキャビン版 作成中 ミステリーハウスⅡ Storyなし ミステリーハウス WORRY Storyなし ミッション・アステロイド 作成中 ミッション・インポシブル 南青山アドベンチャー 作成中 南太平洋アドベンチャー 作成中 ミネマの宝石 ミントマークの大冒険 ムー大陸の謎 名探偵登場! NEW メイドゥム 作成中 めぞん一刻 ~想いでのフォトグラフ~ 作成中 めぞん一刻 完結編 ~さよなら そして・・・~ 作成中 素子姫アドベンチャー 作成中 モリコ脅迫事件 作成中
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/227.html
2013年7月15日 日本では昨年(2012年)、『東西ミステリーベスト100』の27年ぶりの改訂版が出たが、ドイツ(語圏)でも2002年に「ドイツ語圏ミステリベスト100」のアンケート調査が行われ、その結果が公表されている。先月当サイトで紹介した「ドイツ語圏のミステリファンが選ぶミステリ・オールタイムベスト119(1990年)」はドイツ語圏作品・翻訳作品を区別しないランキングだったが、このページで紹介する2002年のランキングはドイツ語圏の作品のみを対象にしたものである。 Die 100 besten Deutschen Kriminalromane (ミステリファンサイト「Krimi-Forum」) この2002年のドイツ語圏ミステリベスト100については、ドイツ文学者・翻訳家の福本義憲氏が「ドイツ・ミステリーの忘却装置」(ミステリ同人誌『ROM』117号【非英米ミステリ特集号】、2003年3月、pp.75-78)で紹介しており、同じ記事は現在、福本義憲氏のサイト「ドイツ・ミステリーの館『青猫亭』」で読むことができる(「ドイツミステリの忘却装置」)。 2002年の調査なので当然ながら、2003年以降にデビューしたネレ・ノイハウス、セバスチャン・フィツェック、アンドレア・M・シェンケル、レオニー・スヴァン、ザビーネ・ティースラー、オリヴァー・ペチュ、フェルディナント・フォン・シーラッハらはランキングに入っていない。また、フランク・シェッツィング『深海のYrr(イール)』(2005年ドイツ・ミステリ大賞2位)、アストリット・パプロッタ『死体絵画』(同1位)、フォルカー・クッチャー《ゲレオン・ラート・シリーズ》(2007年~)なども当時はまだ刊行されていない。 Index 邦訳のある作品のみの抜粋 クラシック・ミステリ編(~1985年) 現代ミステリ編(1986年~2002年) 作家別ランキング 邦訳のある作品のみの抜粋 アンケート結果はクラシック・ミステリ編(~1985年)と現代ミステリ編(1986年~2002年)に分けて発表された(「作家別ランキング」では両者は区別されていない)。 クラシック・ミステリ編が30作、現代ミステリ編が69作で、計99作(正確にいえば「ベスト100」ではなく「ベスト99」である)。 そのうち、邦訳があるのは以下の24作。 (書影を一覧したい場合はTogetter「ドイツ語圏ミステリベスト100」をどうぞ) クラシック・ミステリ編(~1985年) 1位 56 フリードリヒ・デュレンマット 1950 『裁判官と死刑執行人』 前川道介訳、『嫌疑』(ハヤカワ・ミステリ、1962年)に収録『判事と死刑執行人』平尾浩三訳、同学社、2012年5月 2位 36 フリードリヒ・デュレンマット 1958 『約束』 前川道介訳、ハヤカワ・ミステリ、1960年 / ハヤカワ・ミステリ文庫、2002年5月 3位 31 フリードリヒ・デュレンマット 1952 『嫌疑』 前川道介訳、ハヤカワ・ミステリ、1962年 / 早川書房《世界ミステリ全集》第12巻、1972年 フリードリヒ・グラウザー 1936 『シュルンプ・エルヴィンの殺人事件』 種村季弘訳、『老魔法使い』[国書刊行会、2008年6月]に収録 5位 30 フリードリヒ・グラウザー 1936 『狂気の王国』 種村季弘訳、作品社、1998年9月 6位 26 ヤーコプ・アルユーニ 1985 『異郷の闇』 渡辺広佐訳、パロル舎、1998年11月 8位 14 パトリック・ジュースキント 1985 『香水 ある人殺しの物語』 池内紀訳、文藝春秋、1988年12月 / 文春文庫、2003年6月 10位 9 エーリヒ・ケストナー 1929 『エーミールと探偵たち』 池田香代子訳、岩波少年文庫、2000年6月 等 フリードリヒ・グラウザー 1938 『シナ人』 種村季弘訳、『老魔法使い』[国書刊行会、2008年6月]に収録 17位 5 フリードリヒ・グラウザー 1938 『砂漠の千里眼』 種村季弘訳、作品社、2000年2月 19位 4 ヘルマン・ヘッセ 1927 『荒野のおおかみ』 高橋健二訳、新潮文庫、1971年 等 フリードリヒ・グラウザー 1937 『クロック商会』 種村季弘訳、作品社、1999年7月 現代ミステリ編(1986年~2002年) 3位 34 ヴォルフ・ハース 1998 『きたれ、甘き死よ』 福本義憲訳、水声社《現代ウィーン・ミステリー・シリーズ》、2001年5月 7位 26 イングリート・ノル 1991 『特技は殺人』 平野卿子訳、集英社文庫、2000年7月 10位 23 イングリート・ノル 1994 『女薬剤師』 平野卿子訳、集英社、1996年9月 12位 17 フランク・シェッツィング 1995 『黒のトイフェル』 北川和代訳、ハヤカワ文庫NV【上下巻】、2009年2月 20位 13 ベルンハルト・シュリンク *注 1987 『ゼルプの裁き』 岩淵達治 他訳、小学館、2002年6月 32位 10 ベルンハルト・シュリンク 1992 『ゼルプの欺瞞』 平野卿子訳、小学館、2002年10月 34位 9 アキフ・ピリンチ 1989 『猫たちの聖夜』 池田香代子訳、早川書房、1994年6月 / ハヤカワ文庫NV、1997年11月 56位 6 アンネ・シャプレ 1998 『カルーソーという悲劇』 平井吉夫訳、創元推理文庫、2007年5月 ペトラ・ハメスファール 1999 『記憶を埋める女』 畔上司訳、学習研究社、2002年11月 64位 5 ヨーゼフ・ハスリンガー 1995 『オペラ座毒ガス殺人事件』 上田浩二 監訳、筑摩書房、1995年11月 フランク・シェッツィング 2000 『沈黙への三日間』 北川和代訳、ハヤカワ文庫NV【上下巻】、2011年3月 ベルンハルト・シュリンク 2001 『ゼルプの殺人』 岩淵達治 他訳、小学館、2003年4月 注:ベルンハルト・シュリンクのゼルプ三部作のうち、第1作の『ゼルプの裁き』のみヴァルター・ポップとの共著 逆に、2012年版『東西ミステリーベスト100』の国内ベスト100(正確にはベスト102)のうち、ドイツ語訳があるのは6作。 5位 宮部みゆき 1992 『火車』 Feuerwagen 6位 松本清張 1958 『点と線』 Spiel mit dem Fahrplan 13位 東野圭吾 2005 『容疑者Xの献身』 Verdächtige Geliebte 43位 桐野夏生 1997 『OUT』 Die Umarmung des Todes 45位 大沢在昌 1991 『毒猿 新宿鮫II』 Der Hai von Shinjuku Rache auf chinesisch 65位 大沢在昌 1990 『新宿鮫』 Der Hai von Shinjuku 35位の江戸川乱歩『陰獣』のドイツ語訳もある?? +旧ベスト100(1985年)のうち新ベスト100に入っておらず、かつドイツ語訳があるもの 旧ベスト100(1985年)のうち新ベスト100に入っておらず、かつドイツ語訳があるもの 旧25位 江戸川乱歩「心理試験」(Der psychologische Test)(江戸川乱歩短編集『Spiegelhölle』に収録) 旧49位 江戸川乱歩「押絵と旅する男」(Der Mann, der mit seinem Reliefbild reiste)(Neff-Anthologie第2巻 世界怪奇小説集『Der Vampyr die besten unheimlichen Geschichten der zeitgenössischen Weltliteratur』に収録、独訳者は岩淵達治) (世界幻想文学アンソロジー『Fantastische Geschichten der Weltliteratur』に収録) 旧66位 高橋克彦『写楽殺人事件』(Auf der Suche nach Sharaku) 旧75位 夏樹静子『Wの悲劇』(Mord am Fujiyama) 旧77位 戸川昌子『大いなる幻影』(Der Hauptschlüssel) クラシック・ミステリ編(~1985年) 18作家30作品 1位 56 フリードリヒ・デュレンマット Der Richter und sein Henker 1950 裁判官と死刑執行人(判事と死刑執行人) 2位 36 フリードリヒ・デュレンマット Das Versprechen 1958 約束 3位 31 フリードリヒ・デュレンマット Der Verdacht 1952 嫌疑 フリードリヒ・グラウザー Wachtmeister Studer 1936 シュルンプ・エルヴィンの殺人事件 5位 30 フリードリヒ・グラウザー Matto regiert 1936 狂気の王国 6位 26 ヤーコプ・アルユーニ Happy Birthday Türke 1985 異郷の闇 7位 16 Jörg Fauser Der Schneemann 1981 8位 14 パトリック・ジュースキント Das Parfum 1985 香水 ある人殺しの物語 9位 12 Ulf Miehe Puma 1976 10位 9 エーリヒ・ケストナー Emil und die Detektive 1929 エーミールと探偵たち フリードリヒ・グラウザー Der Chinese 1938 シナ人 Gisbert Haefs Und oben sitzt ein Rabe 1983 13位 8 フリードリヒ・デュレンマット Justiz 1985 14位 6 テーオドア・フォンターネ Quitt 1890 Richard Hey Ein Mord am Lietzensee 1973 Gert Prokop Wer stiehlt schon Unterschenkel? 1977 17位 5 フリードリヒ・グラウザー Die Fieberkurve 1938 砂漠の千里眼 -キー(ホルスト・ボゼツキー) Einer von uns beiden 1972 19位 4 テーオドア・フォンターネ Unterm Birnbaum 1885 リカルダ・フーフ Der Fall Deruga 1917 ヘルマン・ヘッセ Der Steppenwolf 1927 荒野のおおかみ フリードリヒ・グラウザー Krock Co. 1937 クロック商会 ハンスイェルク・マルティーン Bei Westwind hört man keinen Schuss 1973 -キー(ホルスト・ボゼツキー) Ein Toter führt Regie 1974 Friedhelm Werremeier Ich verkaufe mich exclusiv 1968 Michael Molsner Rote Messe 1973 Alexander Heimann Die Glätterin 1982 Gisbert Haefs Das Doppelgrab in der Provence 1984 Gisbert Haefs Mörder und Marder 1985 Jörg Fauser Das Schlangenmaul 1985 +作家別(18作家) 作家別(18作家) 最高位の高い順 フリードリヒ・デュレンマット 4作 1位『裁判官と死刑執行人』、2位『約束』、3位『嫌疑』、13位 Justiz フリードリヒ・グラウザー 5作 3位『シュルンプ・エルヴィンの殺人事件』、5位『狂気の王国』、10位『シナ人』、17位『砂漠の千里眼』、19位『クロック商会』 ヤーコプ・アルユーニ 1作 6位『異郷の闇』 (現代ミステリ編にも1作) Jörg Fauser 2作 7位 Der Schneemann、19位 Das Schlangenmaul パトリック・ジュースキント 1作 8位『香水 ある人殺しの物語』 Ulf Miehe 1作 9位 Puma エーリヒ・ケストナー 1作 10位『エーミールと探偵たち』 Gisbert Haefs 3作 10位 Und oben sitzt ein Rabe、19位 Das Doppelgrab in der Provence、19位 Mörder und Marder テーオドア・フォンターネ 2作 14位 Quitt、19位 Unterm Birnbaum Richard Hey 1作 14位 Ein Mord am Lietzensee Gert Prokop 1作 14位 Wer stiehlt schon Unterschenkel? -キー(ホルスト・ボゼツキー) 2作 17位 Einer von uns beiden、19位 Ein Toter führt Regie リカルダ・フーフ 1作 19位 Der Fall Deruga ヘルマン・ヘッセ 1作 19位『荒野のおおかみ』 ハンスイェルク・マルティーン 1作 19位 Bei Westwind hört man keinen Schuss Friedhelm Werremeier 1作 19位 Ich verkaufe mich exclusiv Michael Molsner 1作 19位 Rote Messe Alexander Heimann 1作 19位 Die Glätterin 現代ミステリ編(1986年~2002年) 33作家69作品 1位 49 Horst Eckert Die Zwillingsfalle 2000 2位 43 Horst Eckert Ausgezählt 2001 3位 34 ヴォルフ・ハース Komm, süßer Tod 1998 きたれ、甘き死よ 4位 31 ヴォルフ・ハース Silentium 1999 Horst Eckert Aufgeputscht 1997 6位 27 H.P. Karr / Walter Wehner Rattensommer 1995 7位 26 イングリート・ノル Der Hahn ist tot 1991 特技は殺人 8位 24 Horst Eckert Finstere Seelen 1998 Andreas Izquierdo Schlaflos in Dörresheim 2000 10位 23 イングリート・ノル Die Apothekerin 1994 女薬剤師 11位 22 Doris Gercke Weinschröter, du mußt hängen 1988 12位 17 フランク・シェッツィング Tod und Teufel 1995 黒のトイフェル 13位 16 Andreas Izquierdo Der Saumord 1995 14位 15 Jacques Berndorf Eifel-Blues 1989 Günter Krieger Teufelswerk 1999 Reiner Sowa Ein Bestatter fährt zur Hölle 2000 Patricia Vohwinkel Atemlos Elchtod 2000 18位 14 ヴォルフ・ハース Der Knochenmann 1997 Patricia Vohwinkel Zufällig Elchtod 1999 20位 13 ベルンハルト・シュリンク *注 Selbs Justiz 1987 ゼルプの裁き ヴォルフ・ハース Wie die Tiere 2001 Jacques Berndorf Eifel-Gold 1993 Horst Eckert Annas Erbe 1995 Jacques Berndorf Eifel-Wasser 2001 25位 12 イングリート・ノル Die Häupter meiner Lieben 1993 ペトラ・ハメスファール Der Puppengräber 1999 Niklaus Schmid Bienenfresser 2001 28位 11 ヴォルフ・ハース Auferstehung der Toten 1996 Jacques Berndorf Eifel-Schnee 1996 Andreas Izquierdo Jede Menge Seife 1997 Alfred Komarek Polt muss weinen 1998 32位 10 ベルンハルト・シュリンク Selbs Betrug 1992 ゼルプの欺瞞 Andreas Izquierdo Das Doppeldings 1996 34位 9 アキフ・ピリンチ Felidae 1989 猫たちの聖夜 アンネ・シャプレ Wasser zu Wein 1999 H.P. Karr / Walter Wehner Geierfrühling 1994 Horst Eckert Bittere Delikatessen 1996 Monika Geier Wie könnt ihr schlafen 1999 Ulrich Ritzel Der Schatten des Schwans 1999 40位 8 ペトラ・エルカー Tod im Zollhaus 1997 Gabriele Keiser Die Mördergrube 1998 Friedrich Ani German Angst 2000 Jacques Berndorf Eifel-Müll 2000 Alfred Komarek Blumen für Polt 2000 45位 7 ペトラ・ハメスファール Der stille Herr Genardy 1993 イングリート・ノル Kalt ist der Abendhauch 1996 イングリート・ノル Röslein rot 1998 ヤーコプ・アルユーニ Kismet 2001 トーマス・グラヴィニチ Der Kameramörder 2001 Leo P. Ard / Reinhard Junge Das Ekel von Datteln 1988 Doris Gercke Kinderkorn 1991 Sabine Deitmer Dominante Damen 1994 Katrin Kremmler Blaubarts Handy 2001 Günter Krieger Das Haupt der Anna 2001 56位 6 アンネ・シャプレ Caruso sing nicht mehr 1998 カルーソーという悲劇 ペトラ・ハメスファール Die Sünderin 1999 記憶を埋める女 エーディト・クナイフル Allein in der Nacht 1999 Doris Gercke Ein Fall mit Liebe 1994 Susanne Mischke Mordskind 1996 Ulrich Ritzel Schwemmholz 2000 Monika Geier Neapel sehen 2001 Jörg Juretzka Der Willy ist weg 2001 64位 5 ヨーゼフ・ハスリンガー Opernball 1995 オペラ座毒ガス殺人事件 フランク・シェッツィング Lautlos 2000 沈黙への三日間 ベルンハルト・シュリンク Selbs Mord 2001 ゼルプの殺人 Dagmar Scharsich Die gefrorene Charlotte 1993 Jacques Berndorf Eifel-Filz 1995 Jacques Berndorf Eifel-Feuer 1996 Robert Hültner Die Godin 1997 注:ベルンハルト・シュリンクのゼルプ三部作のうち、第1作の『ゼルプの裁き』のみヴァルター・ポップとの共著 45位の作品が10作品あるので、その次の順位は「55位」のはずだが、「56位」となっている。仮に「55位」が正しいとすると、その下の順位も「64位」ではなく「63位」が正しいことになる。ただ、45位の作品が本当は11作品あるのに1つ見落とされて10作品しか示されていないという可能性もある。このページではとりあえず、元のサイトでの表示のとおり、「56位」、「64位」という順位表示にしておく。 第1位、第2位の作品を含め6作がランクインしているHorst Eckert(1959年生まれ)は、邦訳のある児童文学作家のヤーノシュ(Janosch、本名Horst Eckert、1931年生まれ)とは別人。 +作家別(33作家) 作家別(33作家) 最高位の高い順 Horst Eckert 6作 1位 Die Zwillingsfalle、2位 Ausgezählt、4位 Aufgeputscht、8位 Finstere Seelen、20位 Annas Erbe、34位 Bittere Delikatessen ヴォルフ・ハース 5作 3位『きたれ、甘き死よ』、4位 Silentium、18位 Der Knochenmann、20位 Wie die Tiere、28位 Auferstehung der Toten H.P. Karr / Walter Wehner 2作 6位 Rattensommer、34位 Geierfrühling イングリート・ノル 5作 7位『特技は殺人』、10位『女薬剤師』、25位 Die Häupter meiner Lieben、45位 Kalt ist der Abendhauch、45位 Röslein rot Andreas Izquierdo 4作 8位 Schlaflos in Dörresheim、13位 Der Saumord、28位 Jede Menge Seife、32位 Das Doppeldings Doris Gercke 3作 11位 Weinschröter, du mußt hängen、45位 Kinderkorn、56位 Ein Fall mit Liebe フランク・シェッツィング 2作 12位『黒のトイフェル』、64位『沈黙への三日間』 Jacques Berndorf 7作 14位 Eifel-Blues、20位 Eifel-Gold、20位 Eifel-Wasser、28位 Eifel-Schnee、40位 Eifel-Müll、64位 Eifel-Filz、64位 Eifel-Feuer Günter Krieger 2作 14位 Teufelswerk、45位 Das Haupt der Anna Reiner Sowa 1作 14位 Ein Bestatter fährt zur Hölle Patricia Vohwinkel 2作 14位 Atemlos Elchtod、18位 Zufällig Elchtod ベルンハルト・シュリンク 3作 20位『ゼルプの裁き』、32位『ゼルプの欺瞞』、64位『ゼルプの殺人』 ペトラ・ハメスファール 3作 25位 Der Puppengräber、45位 Der stille Herr Genardy、56位『記憶を埋める女』 Niklaus Schmid 1作 25位 Bienenfresser Alfred Komarek 2作 28位 Polt muss weinen、40位 Blumen für Polt アキフ・ピリンチ 1作 34位『猫たちの聖夜』 アンネ・シャプレ 2作 34位 Wasser zu Wein、56位『カルーソーという悲劇』 Monika Geier 2作 34位 Wie könnt ihr schlafen、56位 Neapel sehen Ulrich Ritzel 2作 34位 Der Schatten des Schwans、56位 Schwemmholz ペトラ・エルカー 1作 40位 Tod im Zollhaus Gabriele Keiser 1作 40位 Die Mördergrube Friedrich Ani 1作 40位 German Angst ヤーコプ・アルユーニ 1作 45位 Kismet (クラシック・ミステリ編にも1作) トーマス・グラヴィニチ 1作 45位 Der Kameramörder Leo P. Ard / Reinhard Junge 1作 45位 Das Ekel von Datteln Sabine Deitmer 1作 45位 Dominante Damen Katrin Kremmler 1作 45位 Blaubarts Handy エーディト・クナイフル 1作 56位 Allein in der Nacht Susanne Mischke 1作 56位 Mordskind Jörg Juretzka 1作 56位 Der Willy ist weg ヨーゼフ・ハスリンガー 1作 64位『オペラ座毒ガス殺人事件』 Dagmar Scharsich 1作 64位 Die gefrorene Charlotte Robert Hültner 1作 64位 Die Godin 作家別ランキング 順位 ポイント 作家 1位 169 Horst Eckert 2位 134 フリードリヒ・デュレンマット 3位 107 ヴォルフ・ハース 4位 84 Jacques Berndorf 5位 80 フリードリヒ・グラウザー 6位 76 イングリート・ノル 7位 61 Andreas Izquierdo 8位 48 Doris Gercke 9位 39 H.P. Karr / Walter Wehner 10位 37 ヤーコプ・アルユーニ 11位 36 Günter Krieger 12位 34 ペトラ・ハメスファール 13位 31 ベルンハルト・シュリンク 14位 29 Patricia Vohwinkel 15位 28 アンネ・シャプレ 16位 26 Leo P. Ard (R. JungeまたはM. Illnerと共著) 17位*注 26 Gisbert Haefs 18位 24 フランク・シェッツィング 19位 23 Jörg Fauser Alfred Komarek -キー(ホルスト・ボゼツキー) 注:正しくは16位?(16位の作家とポイントが同じ) 関連ページ ドイツ語圏のミステリファンが選ぶミステリ・オールタイムベスト119(1990年) ドイツ語圏ミステリ邦訳一覧 非英語圏ミステリ各種リスト1北欧ミステリ邦訳一覧 南欧ミステリ邦訳一覧 フランスのミステリ賞受賞作の邦訳一覧 フランス・ミステリ必読30冊(『ミステリマガジン』2003年7月号) 非英語圏ミステリ各種リスト2ポケミス非英語圏作品一覧 創元推理文庫海外ミステリ非英語圏作品一覧 ハヤカワ・ミステリ文庫非英語圏作品一覧 年間ミステリランキング 非英語圏作品一覧 非英語圏ミステリ2013年の邦訳出版一覧 ドイツシャーロック・ホームズの異郷のライヴァルたち(1) ドイツ語圏編 ドイツ語に翻訳された日本の推理小説/ミステリ
https://w.atwiki.jp/rinnek/pages/48.html
ミステリー
https://w.atwiki.jp/2ch_otmegame/pages/27.html
ミステリー板 ミステリー板は眼鏡キャラ。頭の中で策謀を練る事を好む。 知識が豊富で教えたがり。 妹系タイプに弱いっぽい。 探偵事務所の新米所員。22歳。 任されている仕事は主に電話番と事務処理。 口数少なく淡白な性格で、何を考えているのかよく分からない。 趣味は旅行。何故か行く先々で事件に巻き込まれてしまう。 事件に直面すると口数が増え、豊富な知識・観察力・分析力で解決していく。 女向ゲーが夏休みに孤島に建つ洋館へ遊びに行くと登場。 仲良くなると冬休みに一緒にスキー旅行に行ける。 ミステリー「君が僕の相棒……“助手”だったんだな」 1:「そうよ、“探偵”さん」と笑って握手する 2:「いいえ、あなたが“助手”で私が“探偵”よ」と訂正する 3:「私は“神”だ!この愚か者!!」と張り倒す 1選択で好感度大UP、2で小UP、3でフラグ消滅。 3はイベント企画板が登場しそうだw →3選択 ――ドサッ 一撃でミステリー板が昏倒。 イベント「うぉい!なんだその選択はぁ!?」 女向ゲー「あ、ダメじゃないですか。“作者”が出て来るのはルール違反ですよ?」 イベント「お前の選択も十分ルール違反だ!!」 女向ゲー「ちゃんと選択肢から選んでいるから違反じゃないです」 イベント「あーあぁ、攻略対象を普通のすかなぁ……」 女向ゲー「不都合なら叙述トリックでも使って誤魔化せばどうです?」 イベント「……やけにミステリー用語に詳しいな」 気絶しているミステリー板を指差す女向ゲー。 女向ゲー「この愚か者の受け売りよ」 イベント「だー!!とにかくコイツが目覚めたらちゃんとフォローするんだぞ!?」 女向ゲー「ふふっ、目が覚めたら“犯人”認定されるかもね」 文芸・書籍サロン板と知り合い。 探偵事務所の所長は心理学板。 冬到来ということで、ミステリー板の小ネタ投下。 好感度400以上必要なイベント。 冬休みに入り、女向ゲーはミステリー板に誘われてスキー旅行に出かけることにした。 レンタカーで走ること5時間、ようやく宿泊先に到着した。 女向ゲー「わあ、可愛いペンションですね」 ミステリー「喜んでもらえて良かった。スキー場から遠いのが難点だが……料理が自慢という点に期待しよう」 女向ゲー「雪も十分に積もってるし、思いっきり楽しめそうですね」 ミステリー「そうだな。……ただ天気が心配だ。今夜から吹雪になると予報で言っていた」 女向ゲー「じゃあ、今日は早めにペンションに戻るようにしましょう」 ミステリー「ああ、その方がいいだろう。……それに、君とゆっくり話せるというのも魅力的だ」 女向ゲー「もう、何言ってるんですか!」 ペンションの玄関のドアを開け、中に入っていく2人。 それが惨劇へと続く扉とは知らずに……。 続……かないw ペンションのオーナーはホテル・旅館板かな? 宿泊客に冬スポーツ板、スキースノボ板、グルメ外食板、サバゲー板、国内旅行板あたりがいると妄想。 だとするとペンションの名前は『シュプール』で決まりだな ヒロイン「犯人はヤス!」 続かないと言ったけどミステリ小ネタ追加。 映画予告風ダイジェスト。 ホテル・旅館「自分の家のように寛いでくれたら嬉しい」 ボーンボーンボーン…… 居間の柱時計が鳴り響く。 冬スポーツ「……あれ?おかしいなぁ、スノーモービルのエンジンがかからないよ」 ――にゃあ 鳴きながら廊下の奥へ消える黒猫。 スキースノボ「オレ様のテクニックなら楽々下山できるぜ?吹雪なんて関係ない」 ドンドンドンッ! 激しく叩かれるドア。 グルメ外食「……私は自分の部屋にいよう。オーナー、ワインとチーズをいただけるかな?」 ガチャン! どこかで何かが割れる音。 サバゲー「目標発見!追跡開始!」 ギシ……ギシ…… ゆっくりと近づいてくる足音。 国内旅行「嫌っ!もう、何なのよ!私はただ温泉とエステと美味しい料理を楽しみたいだけなのに!!」 震える女向ゲーを引き寄せ、ぎゅっと抱き締めるミステリー板。 ミステリー「必ず君を守る。……僕の全てをかけて」 女向ゲー「……うん」 暖炉の脇に立ち、1点を指差すミステリー板。 ミステリー「犯人は……あなただ」 設定のない板を勝手に使ってスマン。 後で設定を作る時はこれを気にしないで欲しい。 スピンオフ映画『雪山山荘殺人事件!ゲレンデが溶ける頃、アナタを思う私がいる』意味不明な長いタイトルと共に、脳内を駆け巡った
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/203.html
2012年9月20日 Index 2002年、ミステリの売り上げに占める日本作品の割合は1.1% 日本ミステリの翻訳の急増 人気・評価の高い作品は? 最も多く作品が翻訳されている作家は? 主なミステリ作家の翻訳状況翻訳書が10点以上出ている作家 その他の作家 旧作の翻訳は?横溝正史とその他の探偵作家 松本清張と赤川次郎 その他 2002年、ミステリの売り上げに占める日本作品の割合は1.1% 日本の推理小説の韓国での翻訳出版は1960年代に始まり、1970年代~80年代には松本清張や森村誠一、梶山季之の作品が人気を集めた。そして1990年代には島田荘司の『占星術殺人事件』や綾辻行人の館シリーズ(6作目まで)、赤川次郎の三毛猫ホームズシリーズ、大沢在昌の『相続人TOMOKO』および新宿鮫シリーズ(4作目まで)、桐野夏生の『顔に降りかかる雨』、『OUT』、高村薫の『マークスの山』、『照柿』、森博嗣のS&Mシリーズの第3作『笑わない数学者』などが翻訳出版されたりしたが、英米のミステリと比べれば翻訳出版数はあまり多くなく、韓国における日本の推理小説の存在感はまだそれほど大きくなかったようである。韓国大手の書店チェーン教保文庫のデータによれば、教保文庫の2002年のミステリ小説の売り上げは英米の作品が86パーセント、韓国の国産作品が7パーセントを占めており、売り上げに占める日本の作品の割合は1.1パーセントに過ぎなかった(参照:中央日報2012年6月19日「国別に楽しむ推理小説」※リンク先韓国語)。 日本ミステリの翻訳の急増 日本ミステリの翻訳出版数が急増するのは2006年・2007年ごろからである。韓国推理作家協会が年間のミステリ出版点数を2006年から記録しているので、元言語別のデータを見てみよう。 韓国におけるミステリの年間出版点数(韓国推理作家協会『季刊ミステリ』34号[2011年冬号]より) 英語圏 日本 韓国 その他 合計 2006年度 77 32 20 18 147 2007年度 111 72 17 35 235 2008年度 103 96 27 41 267 2009年度 125 98 38 33 294 2010年度 113 125 32 32 302 2011年度 90 95 44 49 278 ※毎年末に刊行の『季刊ミステリ』冬号にデータが掲載されるため、集計期間はそれぞれ前年12月~当年11月である。 ※広義のミステリ。また、復刊や新訳も含まれる。 これを見ると、まずミステリの出版点数自体が2006年以降急増していることが分かる(残念ながらそれ以前のデータがないので、この「急増」が正確にいつ始まったのかは分からない)。2006年におよそ150点だった出版点数が3年後の2009年には年間約300点と倍になっている。その中でも特に伸びが見られるのは日本ミステリの出版点数である。2006年に韓国で翻訳出版された日本ミステリは32点だったが、それが翌年には72点と倍以上になり、そしてその翌年には100点近くに達している。 いくら日本ミステリの翻訳出版数が伸びているとはいえ、それでも韓国では英語圏のミステリの翻訳出版数の方が多い――と、少し前までは説明していたのだが、つい最近になってやっと2010年と2011年のデータを手に入れたところ、ついに2010年には日本ミステリの翻訳出版数が英語圏ミステリの翻訳出版数を上回ったということが分かった。もっともそんなに大差がついているわけではないので、韓国では英語圏と日本のミステリの翻訳出版数が均衡していて、どちらもだいたい年間100点ほど出版される、とここ数年の傾向をまとめてもいいだろう。 気になるのは、2006年以来上昇傾向にあったミステリ全体の出版点数が2011年に減少に転じていることである。英語圏ミステリも日本ミステリも出版数が減少している。これは一時的なものなのか、それともこのまま減少の傾向が続いてしまうのか、気になるところである。全体的な減少の中で非英語圏ミステリの翻訳出版数が増加しているが、これは北欧やドイツのミステリの翻訳出版が増えているためである。 韓国の国産ミステリの割合は毎年10パーセント台である。1980年代初頭から1990年代初頭にかけて、韓国ではキム・ソンジョン(金聖鍾)を筆頭とする国内作家が人気を集め、国産ミステリが比較的好調な時期が続いた。それがアジア通貨危機(1997年)などによる出版不況で低迷期に入るのが1990年代後半のことである。作品を発表できる機会が少なくなり、新人がデビューするための道も閉ざされ、ミステリ市場における国産作品の存在感は低下していった。有望な新人が出るなどして韓国の国産ミステリが復活の兆しを見せ始めたのはここ数年のことである。 ちなみに韓国では現在、年間600点ほどのペースでライトノベルが出版されている。そのうち、日本のライトノベルの翻訳が占めるのは約530~540点で、残りの約60~70点が韓国の国産ライトノベルである。詳細は「韓国におけるライトノベルの年間出版点数と歴史」参照。 人気・評価の高い作品は? 日本のどの作家の作品が訳され、どの作品の人気・評価が高いのかを知るには、日本ミステリのファンが集う韓国のWebサイト「日本ミステリを楽しむ」が参考になる。このサイトでは2007年以降、日本ミステリの年間ランキングを決定するためのアンケートを毎年実施している。 韓国のWebサイト「日本ミステリを楽しむ」の日本ミステリランキング 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 1位 『暗黒館の殺人』綾辻行人、『ZOO』乙一 『贄の夜会』香納諒一 『告白』湊かなえ 『密室殺人ゲーム王手飛車取り』歌野晶午 『奇想、天を動かす』島田荘司 2位 - 『インシテミル』米澤穂信 『警官の血』佐々木譲 『首無の如き祟るもの』三津田信三 『山魔の如き嗤うもの』三津田信三 3位 『殺戮にいたる病』我孫子武丸 『倒錯のロンド』折原一 『私が殺した少女』原尞 『名探偵の掟』東野圭吾 『カラスの親指』道尾秀介 4位 『OUT』桐野夏生 『GOTH リストカット事件』乙一 『天使のナイフ』薬丸岳 『沈黙の教室』折原一 『密室殺人ゲーム2.0』歌野晶午 5位 『チーム・バチスタの栄光』海堂尊 『楽園』宮部みゆき 『生ける屍の死』山口雅也 『冤罪者』折原一 『追想五断章』米澤穂信 6位以下の作品は以前に「こちら」でまとめました。 こうして見ると、日本の最新の話題作が軒並み翻訳されていることが分かる。 最も多く作品が翻訳されている作家は? ランキングを見るだけでは分からないが、21世紀以降の日本ミステリの翻訳出版ブームで最も多く作品が翻訳されているのは東野圭吾と宮部みゆきだろう。東野圭吾は1999年に『秘密』が翻訳されたのが最初で、以来2011年末までに約50点の翻訳書が出ている。特に2007年から2009年にかけては年間平均9点というペースで翻訳書が出版されていた。東野圭吾の代表作の一つである『白夜行』が日本より早く韓国で映画化されたということにその人気が伺える。ほかに『容疑者Xの献身』も韓国で映画化の予定である(2012年10月公開予定)。宮部みゆきは2000年に『火車』が翻訳されたのが最初で、2011年末までに約40点の翻訳書が出版された。『火車』は韓国で映画化されている。なお韓国では東野圭吾は「ヒ先生」、宮部みゆきは「ミミ女史」という愛称で呼ばれることもある(一応説明しておくと、「ミ」ヤベ・「ミ」ユキのようにイニシャルを取っているわけである)。韓国のミステリファンの方に聞いてみたところ、この種の愛称で呼ばれるのは今のところこの二人だけだそうである。 ミステリ作品の割合はそれほど多くないが、恩田陸も2005年に『夜のピクニック』が訳されて以来、40点ほどの翻訳書が出ている。その人気のほどは、2001年にデビューした韓国のファンタジー作家のチョ・ソニ(조선희)が近年、「韓国の恩田陸」と呼ばれるていることにも伺える。「韓国の恩田陸」という呼び方は今では出版社も使っているが、最初に使い出したのが読者たちなのか、それともそもそも出版社側が使い始めたものなのかは分からない。韓国にはほかに、「韓国の東野圭吾を夢見る若い作家の誕生!」という売り文句でデビューしたヤン・ジヒョン(양지현、1983年生)という作家もいるが、2010年のデビュー作『記憶は眠らない』以降、新作は刊行されていない。「韓国の宮部みゆき」と呼ばれている作家はいないようである。 主なミステリ作家の翻訳状況 2011年に韓国で出版された日本ミステリで、ファンの間で最も高い評価を得たのは島田荘司の『奇想、天を動かす』だった(上で示したランキング参照)。なおこの作品は、2011年に韓国で出版された全ミステリ小説を対象とするランキングでも1位に輝いている。 韓国のミステリ情報サイト「ハウミステリ」(How Mystery)のミステリランキング 順位 タイトル 作者 国 年 1位 奇想、天を動かす 島田荘司 日本 1989年 2位 死んだギャレ氏 ジョルジュ・シムノン ベルギー 1931年 ラスト・チャイルド ジョン・ハート アメリカ 2009年 4位 パイは小さな秘密を運ぶ アラン・ブラッドリー カナダ 2009年 5位 精神自殺(*仮) ト・ジンギ(都振棋) 韓国 2011年 6位 フランス白粉の謎 エラリー・クイーン アメリカ 1930年 7位 山魔の如き嗤うもの 三津田信三 日本 2008年 8位 白雪姫には死んでもらう(*仮) ネレ・ノイハウス ドイツ 2010年 9位 弁護側の証人 小泉喜美子 日本 1963年 戻り川心中 連城三紀彦 日本 1980年 シャーロック・ホームズのライヴァルたち チョン・テウォン編訳 英米 - 5位:도진기『정신자살』(闇の弁護士シリーズ第3作。本格推理小説) 8位:Nele Neuhaus, Schneewittchen muss sterben (酒寄進一氏の翻訳で東京創元社より邦訳予定。『白雪姫には死んでもらう』は酒寄氏による仮題) 12位以下の作品は以前に「こちら」でまとめました。 島田荘司は中国語圏で高い評価を受け、台湾でも中国でも作品が軒並み翻訳されている。一方で、実は韓国ではまだあまり翻訳が進んでいない。1990年代に『占星術殺人事件』が『顔のない時間』、『アゾート』、そして原題通りの『占星術殺人事件』とタイトルを変えて三度刊行されていたというのは「韓国ミステリ史 第四章」で述べた。その後、2006年に『占星術殺人事件』が新訳で刊行され、2007年に『魔神の遊戯』、2008年に『龍臥亭事件』、2009年に『斜め屋敷の犯罪』、2010年に『異邦の騎士』が翻訳され、それに続く6作目の翻訳紹介作として2011年2月に刊行されたのが『奇想、天を動かす』である。この作品の評価が高かったこともあってか、その後島田荘司作品は2012年9月現在までにさらに5作品が翻訳出版されている。 翻訳書が10点以上出ている作家 さて、そのほかの作家の翻訳状況だが、挙げていけばきりがないので、翻訳書が10点以上出版されている作家をまず見てみよう(ここでは近年の翻訳ブームについて記述しているので、主に1990年代までに翻訳され、その後はほとんど翻訳されていない作家[たとえば森村誠一や西村京太郎、笹沢左保ら]については言及しない)。 綾辻行人、有栖川有栖、折原一はそれぞれ翻訳書が10点ずつ出ている。 綾辻行人の作品は、まず1997年に《館シリーズ》の最初の6作品(十角館、水車館、迷路館、人形館、時計館、黒猫館)が翻訳刊行されたが、売れ行きが振るわずすぐに絶版になってしまった。しかし数年経つとミステリマニアの口コミで評判が広まっていく。2005年に『十角館の殺人』と『時計館の殺人』が復刊され、2007年にはシリーズ第7作『暗黒館の殺人』が翻訳された。《館シリーズ》はその後、2011年1月に『迷路館の殺人』、2012年3月に『水車館の殺人』が新訳で刊行されたが、『人形館の殺人』と『黒猫館の殺人』についてはまだ入手不可が続いている。シリーズ第8作『びっくり館の殺人』は訳されていないが、最新のシリーズ第9作『奇面館の殺人』は2012年内には翻訳刊行される予定である。また、『黒猫館の殺人』の復刊(新訳?)と《囁きシリーズ》の第1作『緋色の囁き』の翻訳出版も予告されている。《館シリーズ》以外では『霧越邸殺人事件』、『殺人方程式』、『Another』が翻訳されている。 有栖川有栖はまず2007年に学生アリスシリーズの『月光ゲーム』が翻訳されている。同シリーズはその後、2008年に『孤島パズル』、2010年に『双頭の悪魔』が訳された。作家アリスシリーズでは、2008年に短編集『白い兎が逃げる』、2009年に短編集『絶叫城殺人事件』と『46番目の密室』、2011年に『朱色の研究』、2012年に『ダリの繭』が訳されている。またノンシリーズ作品では2010年に『山伏地蔵坊の放浪』、2011年に『虹果て村の秘密』が訳された。 折原一は理論社のヤングアダルト向けレーベル《ミステリーYA!》から出た『タイムカプセル』が2008年に翻訳されたのが最初で、その後同年に『倒錯のロンド』、2009年に『行方不明者』、『倒錯の死角』、2010年に『冤罪者』、『失踪者』、『逃亡者』、『沈黙の教室』、2011年に『異人たちの館』、2012年に『倒錯の帰結』が訳されている。 歌野晶午の翻訳は2010年以降急増した。現在までに15点の翻訳書が出ているが、内訳は2005年が1点、2010年以降が14点である。まず2005年に『葉桜の季節に君を想うということ』が翻訳出版された。そして2010年に順に『死体を買う男』、『そして名探偵は生まれた』、『女王様と私』、『密室殺人ゲーム王手飛車取り』、『ハッピーエンドにさよならを』、2011年に順に『密室殺人ゲーム2.0』、『魔王城殺人事件』、『長い家の殺人』、『白い家の殺人』、『世界の終わり、あるいは始まり』、『動く家の殺人』、2012年に順に『舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵』、『舞田ひとみ14歳、放課後ときどき探偵』、『密室殺人ゲーム・マニアックス』が訳された。 京極夏彦は翻訳書が12点出ている。2000年、百鬼夜行シリーズのサイドストーリー集である『百鬼夜行 陰』がなぜが最初に翻訳刊行された。その後同シリーズは、2004年に『姑獲鳥の夏』、2005年に『魍魎の匣』、2006年に『狂骨の夢』、2007年にサイドストーリー集『百器徒然袋 雨』、2008年にサイドストーリー集『百器徒然袋 風』、2010年に『鉄鼠の檻』が訳された。また、2009年に『巷説百物語』、2010年に『嗤う伊右衛門』、2011年に『続巷説百物語』、『死ねばいいのに』、『厭な小説』が訳されている。 道尾秀介は翻訳書が11点出ている。2008年にまず『シャドウ』が訳され、続いて2009年に『向日葵の咲かない夏』、2010年に『片眼の猿』、『鬼の跫音』、『龍神の雨』、『ソロモンの犬』、2011年に『月と蟹』、『カラスの親指』、『カササギたちの四季』、2012年に『球体の蛇』、『水の柩』が訳された。真備シリーズは『背の眼』の漫画版(全3巻)が2010年に翻訳されているが、小説版は翻訳されていない。 非ミステリ作品も多いが、貴志祐介は翻訳書が10点出ている。2003年に『天使の囀り』(2003年版は上下巻、2007年に1冊にして復刊)が訳され、2004年に『黒い家』、『青の炎』、2006年に『硝子のハンマー』、2009年に『新世界より』、『十三番目の人格 ISOLA』、『クリムゾンの迷宮』、2010年に『狐火の家』、2011年7月に『悪の教典』、2012年7月に『ダークゾーン』が訳された。2011年10月と2012年8月には韓国で貴志祐介のサイン会も行われている。 伊坂幸太郎は翻訳書が20点出ている。2005年に『チルドレン』が訳され、2006年に『ラッシュライフ』、『死神の精度』、『重力ピエロ』、『終末のフール』、『魔王』、2007年に『陽気なギャングが地球を回す』、『砂漠』、『フィッシュストーリー』、『アヒルと鴨のコインロッカー』、『陽気なギャングの日常と襲撃』、2008年に『ゴールデンスランバー』、2009年に『モダンタイムス』、『オーデュボンの祈り』、『グラスホッパー』、2010年に『SOSの猿』、『あるキング』、2011年に『バイバイ、ブラックバード』、『マリアビートル』、『オー! ファーザー』が訳された。日本で単行本化された作品で韓国で翻訳出版されていないのは2012年刊行の『PK』と『夜の国のクーパー』だけである。 松本清張と赤川次郎についてはのちほど扱う。 その他の作家 まず、翻訳書が7点~9点ほど出ている作家を目についた限りで挙げていく。 おそらくは日本国内の『謎解きはディナーのあとで』ブーム、東川篤哉ブームが伝わったのだろう。東川篤哉はこの1年半ほどで一挙に9作が翻訳されている。最初の翻訳は2011年4月の『館島』。2011年5月に『謎解きはディナーのあとで』が訳され、その後2011年内に『完全犯罪に猫は何匹必要か?』、『密室の鍵貸します』が訳された。2012年になってからは『密室に向かって撃て!』、『放課後はミステリーとともに』、『はやく名探偵になりたい』、『もう誘拐なんてしない』、『殺意は必ず三度ある』と、すでに5点が翻訳出版されている。なお、『放課後はミステリーとともに』と『殺意は必ず三度ある』のカスヤナガトによる表紙イラストは韓国でもそのまま使われている。日本のライトノベルは韓国でも同じ表紙で刊行されるが、ミステリで日本と同じ表紙が使われるのは珍しい。 横山秀夫(翻訳書9点)はまず2004年に『半落ち』が訳され、2005年に『クライマーズハイ』、2007年に『臨場』、『ルパンの消息』、『陰の季節』、『動機』、2008年に『真相』、『第三の時効』、2010年に『顔』が訳された。 海堂尊(翻訳書8点)は2007年に『チーム・バチスタの栄光』が訳され、2008年に『ナイチンゲールの沈黙』、『ジェネラル・ルージュの凱旋』、『ジーン・ワルツ』、2010年に『螺鈿迷宮』、『医学のたまご』、2012年に『夢見る黄金地球儀』、『モルフェウスの領域』が訳されている。 若竹七海(翻訳書8点)は2007年に『ぼくのミステリな日常』、2008年に『プレゼント』、2009年に『死んでも治らない』、『依頼人は死んだ』、2010年に『ヴィラ・マグノリアの殺人』、『古書店アゼリアの死体』、『猫島ハウスの騒動』、『名探偵は密航中』が訳された。 我孫子武丸(翻訳書7点)はまず2006年に『弥勒の掌』が翻訳され、2007年に『殺戮にいたる病』、2009年から2011年にかけて《人形シリーズ》全4作(『人形はこたつで推理する』、『人形は遠足で推理する』、『人形は眠れない』、『人形はライブハウスで推理する』)、2012年に『探偵映画』が訳されている。なお、『殺戮にいたる病』は韓国では19禁書籍に指定されてしまっている。 貫井徳郎(翻訳書7点)は2008年に『慟哭』が訳され、2009年に『失踪症候群』、『誘拐症候群』、『殺人症候群』、2010年に『愚行録』、2011年に『乱反射』、2012年に『後悔と真実の色』が訳された。 米澤穂信(翻訳書7点)は2007年6月に『春期限定いちごタルト事件』と『夏期限定トロピカルパフェ事件』が訳され、2008年に『インシテミル』、2010年に『儚い羊たちの祝宴』、2011年に『追想五断章』、『犬はどこだ』、2012年に『折れた竜骨』が訳された。古典部シリーズはまだ翻訳されていない。 以下は、ページ作成者の趣味で新本格作家やメフィスト賞作家の翻訳状況について。 法月綸太郎は2010年に『生首に聞いてみろ』が翻訳され、2011年に『怪盗グリフィン、絶体絶命』、2012年に『頼子のために』が翻訳された。麻耶雄嵩は未訳だが、2012年に『貴族探偵』の翻訳刊行が予定されている。 北村薫は2004年に『月の砂漠をさばさばと』が訳され、2006年に『語り女たち』、『スキップ』、2007年に『リセット』、2009年に『ターン』、『紙魚家崩壊』が訳された。山口雅也は2009年に訳された『生ける屍の死』が高い評価を受けたが、訳されているのはこの1冊のみである。倉知淳は2011年に『星降り山荘の殺人』が訳されている。 鮎川哲也賞受賞作家のうち韓国語訳書があるのは芦辺拓、加納朋子、近藤史恵、北森鴻、岸田るり子の5人である。芦辺拓は2007年に『紅楼夢の殺人』が訳された。加納朋子は2008年に『螺旋階段のアリス』、『虹の家のアリス』、2010年に『ガラスの麒麟』、2011年に『掌の中の小鳥』、『少年少女飛行倶楽部』が訳された。近藤史恵は2008年に『凍える島』、2009年に『サクリファイス』、2010年に『賢者はベンチで思索する』が訳された。北森鴻は2012年に『花の下にて春死なむ』、岸田るり子は2008年に『天使の眠り』が訳された。 森博嗣は意外にもあまり翻訳されていない。1996年にS&Mシリーズの第三作『笑わない数学者』が翻訳され、その後2005年にシリーズ第一作の『すべてがFになる』が翻訳されたが、それ以降シリーズの紹介は進んでいない。ほかに訳されているのは、『STAR EGG 星の玉子さま』、『少し変わった子あります』、『探偵伯爵と僕』である。 メフィスト賞受賞作で『すべてがFになる』以外に翻訳されているのは、殊能将之『ハサミ男』、舞城王太郎『煙か土か食い物』、佐藤友哉『フリッカー式』、西尾維新『クビキリサイクル』、北山猛邦『『クロック城』殺人事件』、辻村深月『冷たい校舎の時は止まる』、森山赳志『黙過の代償』である。第33回受賞作の森山赳志『黙過の代償』は日韓同時刊行だった。ほかに、清涼院流水『コズミック』が2012年中に翻訳刊行の予定である。 受賞作を含むメフィスト賞作家の全翻訳状況は「こちら」でまとめた。 旧作の翻訳は? 横溝正史とその他の探偵作家 翻訳されるのは比較的新しい作品が多く、1970年代以前の作品の翻訳は毎年数えるほどである。そんな中で、横溝正史の金田一耕助シリーズは韓国で異例の人気を得ている。エキサイトニュースの記事「韓国で今、横溝正史がヒットするワケ」(2008年10月17日)によれば、韓国では漫画『金田一少年の事件簿』の人気が先にあって、その結果「金田一耕助って誰?」ということで横溝人気に火がついたのだという。同記事によると、『犬神家の一族』は韓国では発売から1か月半で1万6000部を販売している。『犬神家の一族』発売の1か月後に刊行されたジャンル小説誌『ファンタスティーク』18号(2008年10月号)では横溝正史特集が組まれている。2005年から2012年9月現在までに、韓国・時空社から翻訳出版された金田一耕助シリーズ作品は順に『獄門島』、『八つ墓村』、『悪魔の手毬唄』、『犬神家の一族』、『悪魔が来りて笛を吹く』、『夜歩く』、『女王蜂』、『三つ首塔』、『本陣殺人事件』(「車井戸はなぜ軋る」、「黒猫亭事件」併録)の9点である。 江戸川乱歩の作品は中国では海賊版も含めれば軒並み翻訳されており、紹介が遅れていた台湾でも2010年から2012年にかけて島崎博氏監修の全13巻の《江戸川乱歩作品集》が刊行された。一方、韓国では2008年から2009年にかけてちくま文庫の『江戸川乱歩全短篇』(全3巻)が翻訳されているというのは乱歩ファンとして嬉しいが、ほかに韓国で出ているのは長編『孤島の鬼』および、『陰獣』を表題作とする短編集(「陰獣」+新潮文庫『江戸川乱歩傑作選』に収録の9編)ぐらいである。 2005年には小栗虫太郎『黒死館殺人事件』が翻訳され、2011年には新訳版も出た。2008年には夢野久作『ドグラ・マグラ』が翻訳されている。三大奇書の残りの1冊である中井英夫『虚無への供物』は2009年に翻訳された。なお、四冊目の奇書とされる竹本健治『匣の中の失楽』は、韓国推理作家協会の理事などを務めたミステリ評論家・翻訳家のチョン・テウォン(鄭泰原、1954-2011)氏による翻訳が完成しているらしく、数年前には出版が予告されていたが、いまだに出版されていない。 夢野久作はほかに、2011年に『少女地獄』が出ている。収録作は角川文庫の『少女地獄』と同じである。ほかに戦前の探偵作家では、2009年に小酒井不木の短編集『恋愛曲線』、2010年に岡本綺堂の『半七捕物帳』、2012年に甲賀三郎の短編集『血液型殺人事件』が出ている。 以前に作成した「韓国語に翻訳された日本の探偵作家の作品一覧」も参照のこと。 松本清張と赤川次郎 松本清張は1970年代~80年代にはよく訳されたが、近年では代表作しか入手できない状態が続いていた。2012年2月からは推理小説の出版社ブックス・フィアーと歴史小説の出版社モビーディックが手を組み、松本清張の著作を翻訳刊行している。両社で計30点ほどが出版される予定である(2012年9月までで既刊5点)。 赤川次郎の作品は近年多く刊行されているが、どれが復刊でどれが新訳でどれが初訳なのかは未調査。2010年だけでも三毛猫ホームズシリーズの長編第1作~第7作(『三毛猫ホームズの推理』、『三毛猫ホームズの追跡』、『三毛猫ホームズの怪談』、『三毛猫ホームズの狂死曲(ラプソディ)』、『三毛猫ホームズの駈落ち』、『三毛猫ホームズの恐怖館』、『三毛猫ホームズの騎士道』)、早川一家シリーズの全3作(『ひまつぶしの殺人』、『やりすごした殺人』、『とりあえずの殺人』)および、『悪妻に捧げるレクイエム』、『マリオネットの罠』、『上役のいない月曜日』の計13点が出版されている。 2011年には『夜会』が刊行されている。2012年には、日本でテレビドラマ『三毛猫ホームズの推理』(4月~6月)が放送されるのに合わせたものか、2012年3月から6月にかけて、2010年に刊行された三毛猫ホームズシリーズの7点が新装版で刊行され(推理、追跡、怪談、狂死曲(ラプソディ)、駈落ち、恐怖館、騎士道)、さらに短編集の『三毛猫ホームズの運動会』、『三毛猫ホームズのびっくり箱』、『三毛猫ホームズのクリスマス』が刊行された。また、2012年8月には杉原爽香シリーズの『若草色のポシェット』、『群青色のカンバス』が出ている。 その他 2010年には鮎川哲也『りら荘事件』が翻訳されている。鮎川哲也の韓国語訳書は今のところこの1点のみである。また2011年には、日本で2009年に復刊されて話題を集めたことが影響したのか、小泉喜美子の『弁護側の証人』が訳されている。泡坂妻夫は2010年に『亜愛一郎の狼狽』、2012年に『亜愛一郎の転倒』が訳された。連城三紀彦は2011年に初期作の『戻り川心中』と『夕萩心中』が訳されており、ほかに2011年に『美女』、『白光』、2012年に『造花の蜜』が訳されている。 関連記事 韓国ミステリ史第一章 (20世紀初頭~1930年代) 第二章 (1940年代~1960年代) 第三章 (1970年代) 第四章 (1980年代~20世紀末) 第五章 (21世紀) ※未公開 韓国におけるライトノベルの年間出版点数と歴史 (2012年8月4日)
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/218.html
2013年5月16日 『ミステリマガジン』2003年7月号(特集:フランス・ミステリの復権)に掲載された「フランス・ミステリ必読30冊」と、おまけのフランス・ミステリ・データいろいろ。 (フランスのミステリ賞受賞作のデータは「フランスのミステリ賞」に分割しました) Index フランス・ミステリ必読30冊(『ミステリマガジン』2003年7月号) 2000年以降に日本で出版された主なフランス・ミステリハヤカワ・ミステリ 創元推理文庫 森英俊編(編著)『世界ミステリ作家事典』で扱われているフランス語圏作家一覧本格派篇 ハードボイルド・警察小説・サスペンス篇 フランス・ミステリ必読30冊(『ミステリマガジン』2003年7月号) 『ミステリマガジン』2003年7月号で示されている順(原著出版年順)。 選者の記載なし。以下の各氏がレビューを書いている。(小木曽郷平、香川勇人、川出正樹、不来方優亜、杉江松恋、南波雅、羽取慶治、福井健太、古山裕樹、村上貴史、与儀明子) 1 813 モーリス・ルブラン 堀口大學 新潮文庫 813 1910 2 ルーフォック・オルメスの冒険 カミ 吉村正一郎 出帆社 Les Aventures de Loufock-Holmès 1926 3 ブロの二重の死 クロード・アヴリーヌ 三輪秀彦 創元推理文庫 La Double mort de Frédéric Belot 1932 4 サンタクロース殺人事件 ピエール・ヴェリー 村上光彦 晶文社 L'Assassinat du père Noël 1934 5 殺人者は21番地に住む スタニスラス=アンドレ・ステーマン 三輪秀彦 創元推理文庫 L'Assassin habite au 21 1939 6 影の顔 ボアロー=ナルスジャック 三輪秀彦 ハヤカワ・ミステリ文庫 Les Visages de l'ombre 1953 7 現金(げんなま)に手を出すな アルベール・シモナン 野口雄司 ハヤカワ・ミステリ1249 Touchez pas au grisbi! 1953 8 可愛い悪魔 ジョルジュ・シムノン 秘田余四郎 ハヤカワ・ミステリ434 En cas de malheur 1956 9 穴 ジョゼ・ジョバンニ 岡村孝一 ハヤカワ・ミステリ1104 Le Trou 1957 10 贋作 *注1 ミッシェル・ルブラン 望月芳郎 創元推理文庫 Reproduction interdite 1958 11 日曜日は埋葬しない フレッド・カサック 中込純次 ハヤカワ・ミステリ643 On n'enterre pas le dimanche 1958 フランス推理小説大賞 12 死体をどうぞ シャルル・エクスブライヤ 三輪秀彦 ハヤカワ・ミステリ文庫 Avanti, la mùsica! 1961 13 泣くなメルフィー *注2 カトリーヌ・アルレー 安堂信也 創元推理文庫 Cessez de pleurer, Melfy! 1961 14 悪魔の舗道 ユベール・モンテイエ 三輪秀彦 ハヤカワ・ミステリ1088 Les Pavés du diable 1963 15 地下組織ナーダ ジャン=パトリック・マンシェット 岡村孝一 ハヤカワ・ミステリ1241 Nada 1972 16 病める巨犬(おおいぬ)たちの夜 A・D・G 日影丈吉 ハヤカワ・ミステリ1337 La Nuit des grands chiens malades 1972 17 冷凍少女 ミッシェル・ブリース *注3 矢野香代子 国書刊行会 La Cité des disparues 1976 18 寂しすぎるレディ ドミニック・ルーレ 長島良三 ハヤカワ・ミステリ1406 Le Crime d'Antoine 1979 フランス推理小説大賞 19 グルーム ジャン・ヴォートラン 高野優 文春文庫 Groom 1980 20 ウサギ料理は殺しの味 ピエール・シニアック 藤田宜永 創元推理文庫 Femmes blafardes 1981 21 メリーゴーランドの誘惑 モーリス・ペリッセ 高野優 ハヤカワ・ミステリ1432 Périls en la demeure 1982 パリ警視庁賞 22 死が招く ポール・アルテ 平岡敦 ハヤカワ・ミステリ1732 La mort vous invite 1988 23 散文売りの少女 ダニエル・ペナック 平岡敦 白水社 La Petite Marchande de prose 1989 24 災いの天使 パスカル・フォントノー 吉田良子 扶桑社ミステリー Confidences sur l'escalier 1992 25 悪しき種子 ダニエル・チエリ 香川由利子 文春文庫 Mauvaise graine 1995 26 死者を起こせ フレッド・ヴァルガス 藤田真利子 創元推理文庫 Debout les morts 1995 ミステリ批評家賞 27 バカなヤツらは皆殺し ヴィルジニ・デパント 稲松三千野 原書房 Baise-moi 1995 28 森の死神 ブリジット・オベール 香川由利子 ハヤカワ・ミステリ文庫 La Mort des bois 1996 フランス推理小説大賞 29 クリムゾン・リバー ジャン=クリストフ・グランジェ 平岡敦 創元推理文庫 Les Rivières pourpres 1998 30 夜鳥(よどり) モーリス・ルヴェル 田中早苗 創元推理文庫 Les Oiseaux de nuit 注1:ミッシェル・ルブラン『贋作』 … 『不許複製』(1962年2月、創元推理文庫)として刊行され、のちに合本『贋作/モンタージュ写真』(1972年12月、創元推理文庫)収録の際に『贋作』に改題された。 注2:カトリーヌ・アルレー『泣くなメルフィー』 … 『泣くなメルフィー』(1964年12月、創元推理文庫)、のちに合本『黄金の檻/泣くなメルフィー』(1974年8月、創元推理文庫)。 注3:ミッシェル・ブリース … 正体はジェラール・ド・ヴィリエだという説もあるとか。 2000年以降に日本で出版された主なフランス・ミステリ ハヤカワ・ミステリ 1990年代にハヤカワ・ミステリ(ポケミス)で出版されたフランス語圏の作品はロジェ・ラブリュス『罪深き村の犯罪』(高野優訳、1991年8月)の1冊のみ。 著者 # タイトル 訳者 出版年月 備考 ポール・アルテ 1716 第四の扉 平岡敦 2002年5月 コニャック・ミステリ大賞 1732 死が招く 平岡敦 2003年6月 1759 赤い霧 平岡敦 2004年10月 フランス冒険小説大賞 1773 カーテンの陰の死 平岡敦 2005年7月 1790 赤髯王の呪い 平岡敦 2006年8月 1801 狂人の部屋 平岡敦 2007年6月 1815 七番目の仮説 平岡敦 2008年8月 1820 虎の首 平岡敦 2009年1月 1840 殺す手紙 平岡敦 2010年10月 オーギュスト・ル=ブルトン 1745 男の争い 野口雄司 2003年12月 ポケミス名画座 ジュール・グラッセ 1780 悪魔のヴァイオリン 野口雄司 2006年1月 パリ警視庁賞(2005年) クリステル・モーラン 1796 ヴェルサイユの影 野口雄司 2007年2月 パリ警視庁賞(2006年) フレデリック・モレイ 1813 第七の女 野口雄司 2008年6月 パリ警視庁賞(2007年) P・J・ランベール 1821 カタコンベの復讐者 野口雄司 2009年2月 パリ警視庁賞(2008年) カミ 1837 機械探偵クリク・ロボット 高野優 2010年6月 モーリス・ルブラン 1863 ルパン、最後の恋 平岡敦 2012年9月 創元推理文庫 1990年代には創元推理文庫でフランス語圏のミステリは1冊も出版されていない。 ジャン=クリストフ・グランジェ クリムゾン・リバー 平岡敦 2001年1月 Mク11-1 コウノトリの道 平岡敦 2003年7月 Mク11-2 狼の帝国 高岡真 2005年12月 Mク11-3 フレッド・ヴァルガス 死者を起こせ 藤田真利子 2002年6月 Mウ12-1 フランス・ミステリ批評家賞、英国推理作家協会インターナショナル・ダガー賞 青チョークの男 田中千春 2006年3月 Mウ12-2 英国推理作家協会インターナショナル・ダガー賞 論理は右手に 藤田真利子 2008年4月 Mウ12-3 裏返しの男 田中千春 2012年1月 Mウ12-4 フランス・ミステリ批評家賞 彼の個人的な運命 藤田真利子 2012年8月 Mウ12-5 ジャン=ピエール・ノーグレット ハイド氏の奇妙な犯罪 三好郁朗 2003年10月 Mノ2-1 カトリーヌ・キュッセ ジェーンに起きたこと 長谷川沙織 2004年7月 Mキ4-1 アンドレア・H・ジャップ 殺人者の放物線 藤田真利子 2006年8月 Mシ10-1 ジャン=クロード・イゾ 失われた夜の夜 高橋啓 2007年2月 Mイ3-1 813協会賞 ジャック・ルーボー 麗しのオルタンス 高橋啓 2009年1月 Mル5-1 マルセル・F・ラントーム 騙し絵 平岡敦 2009年10月 Mラ6-1 自社刊行物の文庫化ジャン=ジャック・フィシュテル『私家版』(榊原晃三訳、2000年12月) - 東京創元社海外文学セレクション(1995年9月) セバスチアン・ジャプリゾ『長い日曜日』(田部武光訳、2005年3月) - 東京創元社海外文学セレクション(1994年10月) 他社刊行物の復刊モーリス・ルヴェル『夜鳥(よどり)』(田中早苗訳、2003年2月) - 1928年に春陽堂から出た『夜鳥』に短編1編と乱歩らによるエッセイを加えたもの ピエール・シニアック『ウサギ料理は殺しの味』(藤田宜永訳、2009年12月) - 中公文庫(1985年5月) 創元推理文庫既収録作品の新訳フレッド・カサック『殺人交叉点』(平岡敦訳、2000年9月) セバスチアン・ジャプリゾ『シンデレラの罠』(平岡敦訳、2012年2月) 新版ボワロ&ナルスジャック『技師は数字を愛しすぎた』(大久保和郎訳、1960年3月、2012年4月新版) ノエル・カレフ『死刑台のエレベーター』(宮崎嶺雄訳、1970年5月、2010年7月新版) 森英俊編(編著)『世界ミステリ作家事典』で扱われているフランス語圏作家一覧 本格派篇 森英俊編著『世界ミステリ作家事典 本格派篇』(国書刊行会、1998年) 7名(「ボアロー&ナルスジャック」を1名とカウント) ピエール・ヴェリイ エミール・ガボリオ スタニスラス=アンドレ・ステーマン(ベルギー) フランシス・ディドロ ボアロー&ナルスジャック イゴール・B・マスロフスキー ガストン・ルルー ハードボイルド・警察小説・サスペンス篇 森英俊編『世界ミステリ作家事典 ハードボイルド・警察小説・サスペンス篇』(国書刊行会、2003年) 16名 A・D・G カトリーヌ・アルレー ジャン・ヴォートラン シャルル・エクスブラヤ ブルジット・オベール フレッド・カサック ジョルジュ・シムノン(ベルギー) アルベール・シモナン セバスチアン・ジャプリゾ ジョゼ・ジョヴァンニ フレデリック・ダール ダニエル・ペナック レオ・マレ ジャン=パトリック・マンシェット ミシェル・ルブラン モーリス・ルブラン モーリス・ルブランの作家紹介は野村宏平氏、ほかの15名の作家の紹介は平岡敦氏。 ※ちなみに、『世界ミステリ作家事典』で扱われている非英語圏・非フランス語圏の作家は以下の2人(1人と1組) 本格派篇 - ベルンハルト・ボルゲ(ノルウェー) ハードボイルド・警察小説・サスペンス篇 - シューヴァル&ヴァールー(スウェーデン) (ほかに、本格派篇でオランダのロバート・ファン・フーリック(ヒューリック)、南アフリカのピーター・ゴドフリー、ドイツ出身のキャメロン・マケイブが扱われているが、3人とも英語で書く作家) 関連ページ フランスのミステリ賞 ポケミス非英語圏作品一覧 創元推理文庫海外ミステリ非英語圏作品一覧 年間ミステリランキング 非英語圏作品一覧 非英語圏ミステリ2013年の邦訳出版一覧 『ミステリマガジン』洋書案内〈世界篇〉で紹介された本とその邦訳状況 ヨーロッパの推理小説 - ヨーロッパの推理小説に関する日本語文献の一覧 フランス語に翻訳された日本の推理小説/ミステリ