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ハハ(除外キャラ) ヒヒ(除外キャラ) フフ(除外キャラ) ヘヘ(除外キャラ) ホホ(除外キャラ) ハ 猟犬部隊(ハウンドドッグ) 博士 服部半蔵(はっとりはんぞう) 花露過愛(はなつゆかあい) 花露妖宴(はなつゆようえん) 浜面仕上(はまづらしあげ) バードウェイ(レイヴィニア=バードウェイ) 馬場芳郎(ばばよしお) パンタグルエル ハ(除外キャラ) ハーヴァス=スプリング ハーザック=ローラス 白桃(はくとう) 硲舎佳茄(はざまやかな) 橋田(はしだ) 初岡(はつおか) バックス=シェルヴァ パトリシア=バードウェイ 原谷矢文(はらたにやぶみ) ハリーシャ 春上衿衣(はるうええりい) パルツィバル バルビナ パンチャヴァニ=ウッダサーラ ヒ ビアージオ=ブゾーニ 光澤恵味(ひかりざわめぐみ) 微細乙愛(びさいおとめ) 火野神作(ひのじんさく) 姫神秋沙(ひめがみあいさ) ヒ(除外キャラ) ピーター=ウェイルゴ 氷神リョーゴ(ひかみリョーゴ) 干潟彰夫(ひがたあきお) 菱形蛭魅(ひしがたひるみ) 菱形幹比古(ひしがたみきひこ) ビットリオ=カゼラ ビディー=アーリー 人皮挟美(ひとかわはさみ) 一一一(ひとついはじめ) ビバリー=シースルー 姫戯茉離(ひめぎまつり) フ フィアンマ フェンリル 扶桑彩愛(ふそうあやめ) 富良科凛鈴(ふらしなりりん) フラック=アンカーズ フリーディア=ストライカーズ ブリュンヒルド=エイクトベル フリルサンド#G フレイス フレイヤ フレンダ=セイヴェルン ブルーストーカー 旧き善きマリア(ふるきよきまりあ) フロイライン=クロイトゥーネ プロセルピナ フロリス フ(除外キャラ) フェブリ 不願竜造(ふがんりゅうぞう) 富愚射華(ふぐいるか) 二石香車(ふたいしきょうしゃ) フライトアテンダント フラック=ケイトマン ブラッシャ=P=マールハイスク フランク ブリーダー 00000号(フルチューニング) フレーヴ フレメア=セイヴェルン ヘ ベイロープ ベニゾメ=ゼリーフィッシュ 蛇谷次雄(へびたにつぐお) ヘル H・T・トリスメギストス ヘ(除外キャラ) ペテロ=ヨグディス ベラッギ ヘルカリア=グローサリー ペロ ホ 北条彩鈴(ほうじょうみれい) 帆風潤子(ほかぜじゅんこ) ボロニイサキュバス ホワイトプレイヤー ホ(除外キャラ) ホレグレス=ミレーツ 幌河(ほろかわ) 白鰐部隊(ホワイトアリゲーター)
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【種別】 駆動鎧 【初出】 新約一巻 【解説】 シルバークロースが保有する『コレクション』の1つ。 八本足の巨大な虫の上部に人間の上半身を取り付けたような、異形の大型駆動鎧。 その全高は地下街の天井まで届きそうなほどであり、 人型でないことも合わせて、これまでの駆動鎧とは一線を画している。 第三次世界大戦での使用を目的として開発され、中でもロシア平原での野戦を想定したモデル。 開けた原野での使用に合わせてチューンナップされており、広域電波式の照準を搭載している。 その精度は高く、走行中に連射しても5000メートル先の標的に95%以上の確率で命中させる程。 しかし、電波を用いる関係上、都市部や地下街などの入り組んだ場所での運用には向かない。 上半身部に頭部は存在せず、胴体に直接レンズが取り付けられている。 また、腰の部分は360度回転するように出来ており、胴体部分に操縦者が入るスペースがある。 腕部の肘から下は武装になっており、左腕には機関銃、右腕には滑空砲を搭載。 機能の違いから左右の長さは歪で、左腕は人間の2倍程度、右腕は4倍以上ある。 砲塔の先端付近には、銃剣のように手首が取り付けられている。 滑空砲の弾丸は用途に応じて切り替えることが可能であり、 劇中においては、多層構造式のAPFSDS(装弾筒付翼安定徹甲弾)や、 粘着式の非殺傷エアスタン砲の使用が確認できる。 シルバークロースの言によれば、キャニスター弾も使用できる模様。 砲弾は背部バックパックに搭載されており、次弾装填は左腕を使い右肘部の装填口から行う。 左腕の機関銃は口径18mm超。10秒で50発(分間300発)の発射速度を持つ。 対人用途のみならず軽装甲車両までなら破壊可能で、作中でも4ドアの乗用車を蜂の巣にしている。 (むしろ対人用としてはオーバーキル気味)。 『新入生』の目的のためにフレメアを狙うシルバークロースが運用し、 彼女を保護する服部半蔵を追撃した。 この時の戦場は地下街であり、機体の性能が最大限活かせる場所では無かったが、 「見た目のインパクト」と「殺さないように手加減する必要性」を両立する為にあえてこの機体で出撃している。 【備考】 APFSDS キャニスター弾
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登録日:2011/03/27 Sun 04 09 29 更新日:2024/03/19 Tue 17 59 56NEW! 所要時間:約 8 分で読めます ▽タグ一覧 TPOを弁えた男 とあるシリーズの登場人物 とある魔術の禁書目録 シルバークロース=アルファ 何か必殺技っぽい 接着剤ではない 整形 新入生 新約 暗部 科学サイド 駆動鎧マニア 『とある魔術の禁書目録』の登場人物。 『新入生』と呼ばれる謎の学園都市暗部組織(?)の一員。 見た目は端正な顔立ちをした青年。 駆動鎧(パワードスーツ)の操縦技術に長けており、任務の際もほぼ常に駆動鎧を着こんで行動する。 また『コレクション』と呼ばれる暗部技術の塊である様々な種類の駆動鎧を専用バンカーに数十機保有しており、 状況や作戦内容に応じてそれらの中から最適な物を選択する事をポリシーとする。 自身曰く「私はTPOを弁えて着こなす人間」とのこと。 初登場は新約一巻。 同じ『新入生』のメンバーである黒夜海鳥と共にフレメアという少女の命を狙う。 ※以下新約一巻ネタバレ その目的は黒夜同様に一方通行と浜面仕上の間にパイプを築かせて二人を殺すきっかけを作り、 彼らを排除した後に『奴ら』(魔術サイド)に対抗する為の準備をするというもの。 理由は不明だがその昔、粛正により顔を焼かれた過去を持ち、元の顔を取り戻すために任務の報酬で学園都市の技術による整形手術を繰り返していた。 しかし元の顔を取り戻した頃には、その顔を焼かれた『屈辱』により自身の『内面』が完全に醜悪な物に変質してしまったという事に気付き、 外観をどんなに取り繕っても無駄だという事を悟る。 それ以降彼は自身の外観や印象等に対して一切の執着が無くなってしまった。 彼が戦境に応じて様々な駆動鎧を着こなすスタイルに拘るのもこのエピソードに由来する。 本来、二足歩行型ではない『人の形から大きく離れた』造型を持つ駆動鎧は操縦がとても難しく、 更にその操作に慣れてしまうと駆動鎧を脱いだ際に通常の生活が出来なくなる可能性もあり、 そのためどんなに高性能であろうと二足型以外の駆動鎧が実用化や量産化される事はほとんど無い。 しかし自身の肉体に全く拘りが無いシルバークロースはこれらの問題点をものともせず、 八本足の『エネミーブラスター』を始めとした様々な異形の『コレクション』達を完全に順応して操る事が出来る。 それゆえに二本脚の駆動鎧を操る事があまり無いためか、 サポート用とはいえ二本脚型の『ビーランチャー』に乗り込んだ時には黒夜海鳥に「珍しい」と言われていた。 劇中ではその駆動鎧操縦技術を活かして黒夜海鳥と共に暗躍し、浜面と一方通行のパイプを繋ぐ事に成功、 更に『ハイウェイチーター』でフレメアを連れ去る事にも成功する。 しかし最終的には『ドラゴンライダー』に乗り込んだ浜面仕上に追い詰められ、最後の手段である駆動鎧『エマージェンシー』を起動するも敗北した。 それで出番は終わりかと思われたが、戦力外と認識された瞬間に黒夜に浜面を追い詰める為に自慢の『コレクション』を勝手に全て解放され、 更に『ファイブオーバー』のコアにされたりと結構可哀想な目にあっている。 シルバークロースの『コレクション』一覧 ライフアーマー 常にシルバークロースが着こんでいるアルマジロのような曲線で構成された小型の駆動鎧。 他の『コレクション』達のインターフェイスのような役割を持ち、これを着たまま他の駆動鎧に乗り込んで操縦する事が可能。 破壊された『ビーランチャー』から『ハイウェイチーター』に回転しながら乗り換えを行う等の機動性を持つ。 また電子的に衝撃を和らげる機能も有し、 時速500キロものスピードから飛び降りたり『ドラゴンライダー』のキックを食らっても問題無く活動可能な耐久性を見せつける。 内部には後述の最終手段『エマージェンシー』が仕込まれている。 ちなみに『ドラゴンライダー』と同系統の設計らしく、同様のマインドサポート能力を有している。 またこの『ライフアーマー』が操縦可能な駆動鎧は同様に『ドラゴンライダー』も操縦可能。 エネミーブラスター 虫のような八本足が特徴的な異形の駆動鎧で左腕には短い機関銃、右腕には長い滑空砲を搭載し、頭は無く胴体に直接カメラが付いている。 また右腕の滑空砲は様々な種類の弾に切り替え可能。 作中で初めに登場した『コレクション』で浜面達を地下街まで追い詰めた。 第三次世界大戦におけるロシアの平原等の開けた場所を想定して作られたモデルで広域電波式の標準により脅威の弾丸命中精度を誇る。 そのため劇中のような地下街等の入り組んだ場所での戦闘は苦手だが、 『八本足による見た目のインパクト』『殺さないように手加減する必要性』からあえて使用された。 ビーランチャー 情報戦に特化した機体で、他の機械の電波を傍受やケーブルによる他の機械への接続、専用ユニットである『エッジ・ビー』の操作を得意とする。 背中には12本もの鉄柱を備え、それぞれに『エッジ・ビー』を10機ずつ収納可能、更にその鉄柱そのものが高性能のアンテナとして機能する。 『エッジ・ビー』の巣である事から通称『蜂の巣』と呼ばれる。 他の『コレクション』と違って二足型であるためか、これ自身の単純な戦闘力は『コレクション』の中でかなり低い。 エッジ・ビー(ヤイバのハチ) 前述の『ビーランチャー』から発進する専用の小型ユニット。 見た目は側面にチェーンソーのような刃を備えた円盤で、内側のシャンプーハットのようなプロペラで場力を得て浮遊・飛行し、 その刃による攻撃と内蔵されたカメラの映像を『ビーランチャー』に送って情報収集を行う。 更に徹底した姿勢制御能力により多少の事ではバランスを崩さない。 更に刃の立て方で物を掴んで投擲したり、飛行能力を失ってもタイヤのように転がって突撃したり、 機能停止すると釣り針が三つ連なった金具を撒き散らしながら自爆したりと驚くべき性能を誇る。 ハイウェイチーター 後部に巨大なプロペラを備え、四本の足から『滑走補助(スリップオイル)』という液体を出しながら滑るように移動する高速移動用モデル。 この『滑走補助』は揮発性が高く追跡の証拠を残さない。 その最大時速は約800キロにも達し、フレメアを連れ去る為に使われたが、 それ以上ものスピードを持つ浜面の『ドラゴンライダー』に追い付かれてデッドヒートを行い破壊された。 ちなみに情報隠蔽のために機能停止時は自爆する。 エマージェンシー 『ライフアーマー』に仕込まれた最終手段。 他の駆動鎧と違い、繊維が蠢いて見える黒いオイルやゴムの束が人工的な筋肉を纏うように身体にまとわりつくという、 有機的・生物的なデザインをした異質の駆動鎧であり、劇中では右半身を覆うマントのような形状と称された。 その特異な性質は最早駆動鎧よりも『サイボーグ』に近い。 曰く『一定水準を超えた駆動鎧はサイボーグと変わらない特性を得る』らしい。 装着者の身体能力を大幅に向上させ、無理矢理新たな腕を生やしたり、 千切れた腕や壊れた内臓(脳含む)等を無理矢理『経由(バイパス)』する事で修繕して内部の人間の状態に関係無く戦闘を続行する鬼畜兵器。 本来は『ヤツら(魔術サイド)』に対抗するために作られた為にこのような尋常ではない性能を有している。 ファイブオーバー モデル『レールガン』 頭がドラム缶のようになった5mもの巨大なカマキリのような外見をした駆動鎧。 名前の通り、あの御坂美琴の代名詞である『超電磁砲(レールガン)』を人工的に再現・超越するためのモデルであり、 両腕のカマに搭載された分間4000発もの速度で発射される『ガトリングレールガン』は破壊力だけなら既に本家を上回っている。 (ただしその他応用力を含めた総合的な戦力は本家が上)。 その攻撃力により破壊し尽くされた荒れ地を渡るために虫の羽ばたきを更に発展させた飛行能力を有し、暴風の中でさえそのバランスを崩す事は無い。 また強力なセンサー機能を搭載し壁の内側に隠れる敵すらも正確に捕捉し撃破する。 シルバークロース秘蔵切り札で、あのレベル5が元となっただけあり『コレクション』内の純粋な戦闘力は最強と言える。 他の駆動鎧と違って完全な自動制御は出来ず、純粋な人間の脳を演算用のコアとして要求する。 更に言えば搭乗者の脳のシナプスさえ生きていれば搭乗者の意識は無くとも稼働可能。 ただしその場合は機械特有の単調な動きとなり繊細な任務遂行には向かない。 劇中では気絶したシルバークロースをコアとしてホテルに立て籠る浜面達を始末するために投入されたが浜面の気転により撃破される。 更に『ドラゴンライダー』を着た浜面により逆に操縦され黒夜海鳥を撃破するきっかけを作った。 『前にも言っただろう。私はTPOを弁えて追記修正する男だと』 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 姫神より影薄い? -- 名無しさん (2013-08-08 22 59 21) 相方は新参の割に出番あんのにな・・・ -- 名無しさん (2013-11-11 09 28 19) 学園都市ってあともう10年ぐらいほっといたら『ヴァンキッシュ』のARスーツとか造れそうだよね。こいつが使ってるのはなんか大型化の道進んでるけど -- 名無しさん (2014-01-08 00 34 42) ↑zzガンダム然り、多機能になるにつれて巨大化するのはメカのジレンマだと思う -- 名無しさん (2016-02-10 22 34 23) 名前 コメント
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あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行 あ行 アウレオルス=イザード アウレオルス=ダミー 青髪ピアス アガター 一方通行(アクセラレータ) アケミ アックア アニェーゼ=サンクティス 姐御 天井亜雄 アレイスター=クロウリー 泡浮万彬 アンジェレネ アンナ=シュプレンゲル 絶対等速(イコールスピード) 諫早 五和 イネス インデックス ヴァルキリー ヴィース=ワインレッド 初春飾利 ウィリアム=オルウェル ヴィリアン ヴェント ヴォジャノーイ 牛深 薄絹休味 海原光貴 浦上 エイワス エカリエーリャ=A=プロンスカヤ 枝先絆理 エツァリ エリザード エリザリーナ 丘原燎多 オッレルス オティヌス 親船最中 親船素甘 オリアナ=トムソン オルソラ=アクィナス か行 介旅初矢 貝積継敏 カエル顔の医者 垣根帝督 風斬氷華 カナミン 神の力(ガブリエル) 鎌池和馬 上条詩菜 上条当麻 上条刀夜 亀山琉太 神裂火織 神裂キゴミ 絹旗最愛 木原数多 木原幻生 木原那由他 キャーリサ 木山春生 釧路帷子 雲川芹亜 工山規範 クランス=R=ツァールスキー 郭 黒妻綿流 黒夜海鳥 傾国の女 ゲコ太 原石の少女 工示雅影 鋼盾掬彦 鴻野江遥希 香焼 ゴーグルの少年 固法美偉 駒場利徳 婚后光子 さ行 サーシャ=クロイツェフ 災誤 坂島道端 佐久辰彦 佐天涙子 査楽 山岳達子 ジーンズ店主 シェリー=クロムウェル 潮岸 妹達(シスターズ)その他の妹達 重福省帆 城南朝来 丈澤道彦 ジョージ=キングダム 食蜂操祈 ショチトル 白井黒子 シルバークロース=アルファ シルビア 杉谷 スクーグズヌフラ 鈴科百合子 ステイル=マグヌス/ステイル=マグヌス ステファニー=ゴージャスパレス 砂皿緻密 スフィンクス セイリエ=フラットリー セリック=G=キールノフ ソールジエ=I=クライコニフ 削板軍覇 た行 大圄 第六位 滝壺理后 竜神乙姫 建宮斎字 タメゾウ 月詠小萌 対馬 土御門舞夏 土御門元春 ディグルヴ テオドシア=エレクトラ テクパトル 手塩恵未 鉄装綴里 鉄網 テッラ テレスティーナ=木原=ライフライン トチトリ トマス=プラチナバーグ トリック な行 騎士団長(ナイトリーダー) ニコライ=トルストイ 布束砥信 野母崎 は行 灰村キヨタカ 博士 服部半蔵 パトリシア=バードウェイ 馬場芳郎 浜面仕上 原谷矢文 春上衿衣 バルビナ ビアージオ=ブゾーニ 微細乙愛 ビットリオ=カゼラ 一一一 火野神作 ビバリー=シースルー 姫神秋沙 フィアンマ 吹寄制理 ブラッシャ=P=マールハイスク フレイス フレメア=セイヴェルン フレンダ=セイヴェルン フロリス ベイロープ ペテロ=ヨグディス 蛇谷次雄 ま行 マーク=スペース マコちん マタイ=リース ミサカ10777号 御坂妹(10032号) 御坂旅掛 御坂美琴 御坂美鈴 番外個体(ミサカワースト)その他の妹達 むーちゃん 麦野沈利 結標淡希 心理定規(メジャーハート) や行 柳迫碧美 山手 闇咲逢魔 横須賀 芳川桔梗 四葉 黄泉川愛穂 ら行 打ち止め(ラストオーダー) ランシス リチャード=ブレイブ リドヴィア=ロレンツェッティ リメエア 寮監 ルチア レヴィニア=バードウェイ レッサー ローラ=スチュアート ロンギエ わ行 ワシリーサ 湾内絹保
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「…………」 長い沈黙だった。 深夜、三人の少女はそれぞれに異なる表情を浮かべながらも一様に口を噤んだまま同じ場所を見詰めていた。 あれから数時間。 結標は未だに自分の下した決断が正しかったのか判断できずにいた。 他の二人がどのような事を考えているのかは定かではない。 どうして御坂が土御門らと繋がっているのかも分からなかった。 もう一人、金髪の少女については一体何者なのかすらも不明だった。 ただ、この場において結標の葛藤は些事であり、これから起こる事、自分の目的に有用だという事さえ把握していれば充分だろう。 ……けれどそう理解していても心の隅に蟠る疑問は消えてくれないのだ。 それが何か真実を指し示しているようで――。 「ん」 小さく漏れた声に結標の思考は否応なく現実に引き戻される。 「結局、時間ね」 声に視線を向けると金髪の少女は時計を見ていたのだろう、 携帯電話を御坂と揃いの常盤台中学の制服のポケットに仕舞い、こちらを見て笑った。 「なあに? そんな不安そうな顔しなくてもいいじゃない。上手くやるわよ。 ――ええ、私とコイツなら、大抵の場所なら簡単にやれるんだから」 「あなた……一体何者よ」 「第五位、『心理掌握』」 「っ……!」 事も無げに言った彼女に結標は言葉を詰まらせた。 そんな二人に御坂は振り返る。 肩に掛けた重そうなクーラーボックス――ずっと地面にも降ろそうともせず大事そうに抱えていたものだ――の肩紐を直し、 そして彼女は柔らかに顔を綻ばせ言った。 「それじゃ行こっか」 ……そして結標は圧倒的な力の差というものを知る事になる。 結果から言おう。金髪の少女の言葉は正しかった。 全てが上手く行った……いや、上手く行き過ぎたとでも言った方がいいだろうか。 無論、少年院であるのだからきちんとした警備の職員がいた。 彼らにはこうして仲間の奪還にやってくる能力者に対抗するための装備もあり、十分な訓練と経験、そして組織体制があった。 仮にそうでなくとも、無人のまま万全の警備を敷くだけのシステムがあり、それらは正常に作動していた。 二人の超能力者が現れるまでは。 彼女達はあろうことか、少年院の正面ゲートから堂々と、大手を振って進入した。 例えば、これが第一位、あの最強無比の実力を持つ白髪赤眼の少年であったならばこうはいかなかっただろう。 他の追随を許さないほどの圧倒的な力を持つ彼であろうとも少年院のセキュリティは少々厄介だった。 ただ、ここにいるのは第三位『超電磁砲』と第五位『心理掌握』。 二人の超能力者の前に世界最高峰の学園都市の警備は沈黙せざるを得なかった。 その場にいたあらゆる人々――警備、監察、整備、管理、その他諸々およそ『人』と呼べる全ての生物が、 侵入者を無視し、あるいは無言で門を開き、時には道案内すらした。 無人の警備システムは沈黙したまま、最高難度の電子暗号錠は触れられもせず鍵を開け、シャッターは自動的に上がった。 それらは正常に作動していなかったのではない。 間違いなく正常に――まったくいつもどおりの警備網を維持し続けたまま、結標ら三人の少女達をVIPの如く扱い招き入れた。 そう、端的に言えば相性の問題だ。 人は『心理掌握』。 機械は『超電磁砲』。 学園都市という枠組みの中であれば彼女ら二人に対抗できる施設などそうそうありはしないのだ。 それこそ中世の城砦か何かのように、堅固な壁とアナログな罠を駆使しなければ簡単に突破されてしまう。 ……ただ、そうだとしてももう一人、『座標移動』がいるのだが。 故にこの三人が揃えば事実上、施設攻略戦において無敵だった。 彼女らを拒めるものがあるとすれば――それこそ漫画やゲームの中に出てくるような魔法とかそういう類のものくらいだろう。 酷く呆気ないものだと結標は思う。 数十分後、かつての仲間たちを救い出したというのに結標はどうしてだろうか、何の感慨も抱けぬまま護送車の中で揺られていた。 少年たちの騒がしい声が背後からひっきりなしに聞こえてくる。 しきりに自分の名が耳に刺さるが条件反射的なものだ。間違いなく会話は聞こえているが右から左へと聞き流している。 彼らの声は明るく、喜色のままのものだったが結標は何故だか妙に煩わしかった。 結標が他の三人と『グループ』を結成してから然程時間は流れていない。 だが決してその間が無かった訳ではない。 自分の意に反する事だってやらされたし、それに何人か殺しもした。 そんな自分は一体何だったのだろうと思う。 超能力者と大能力者の壁とかそういうものではない。 もっと単純に、何か漠然とした失望のようなものを結標は胸に得ていた。 これまで自分のやってきた事が全て無意味だったと言われたような気がしてならなかった。 (……今さらそんな事、どうだっていいけど) 今考えるべきは今後についてだ。 土御門――どうして彼が学園都市の手から逃れ得るなどという代物を用意できるのかは定かではないが、重要なのはそこでの立ち回りだろう。 結標は背後で自由にはしゃぐ彼らのリーダーだ。彼らを守る義務がある。 何より彼らを少年院というある意味では絶対的な安全から引き剥がしたのは結標だ。 あのまま静かに過ごしていれば何も問題はなかった。不自由はあっただろうが、命を脅かされる事はなかっただろう。 結標が黙って暗部の仕事をこなしてさえいれば彼らの安全は保証されていた。 だから彼らを守るのは自分の仕事だろうと結標は思う。 亡命先、話では海外という事だが、学園都市から逃れられたとしてもそこが今以上に劣悪な環境であったならば、それらから彼らを守らなければいけない。 土御門を信用していない訳ではないが――無償でこれだけの人数を受け入れてくれるとも思わない。 (でも私には力がある) 無意識の内にベルトに提げたライトを指でなぞっていた。 大能力者、『座標移動』、結標淡希。 能力者はどこだって有用だろう。それも空間移動系、分かりやすく強力なものだ。 きっと今までとやる事は大して変わらないだろう。 そこまで考えて結標は目を細め自嘲の笑みを浮かべた。 ――なんだ。やっぱり無意味じゃない。 「あ、この辺で降ろして」 昼とは一転して閑散とした大通り、護送車は静かに停まった。 バスのような車内、中央の通路を挟み結標の右隣に座っていた御坂は膝の上に置いていたクーラーボックスを担ぎ席を立つ。 「……」 眼を伏せ、しばらく沈黙した後、結標は肩に掛けた制服のポケットから折り畳んだメモ用紙を取り出し指に挟み差し出した。 「ご所望のものよ」 中には走り書きで、一般人にはただの記号の羅列にしか見えないようなものが書かれている。 当然だ。十一次元座標算出計算式なんて特殊なものはそれこそ空間移動能力者くらいしか使わないだろう。 「白井なら分かるでしょ。あなたもそのつもりなんだろうけど」 「ありがと。助かるわ」 その時ようやく結標は彼女の服装に違和感を覚える。 常盤台中学の制服。ブレザーとスカート。それだけであれば何も言う事はない。 肩から提げたクーラーボックスも、大して不思議には思わない。中にはよほど重要なものが入っているのだろうが、それが何なのか、結標にはどうでもいい事だった。 ただ……彼女が制服のブレザーの上から着込んだ、彼女には少々サイズが大きすぎる黒の外套。 最初はコートか何かだと思っていたが――近くで見るとようやくそうではない事に気付いた。 (学ラン……?) ありふれた学生服だが、男物だ。 どうしてそんなものを彼女が着ているのか疑問に思うが――。 「じゃ、あとよろしく」 ひらひらと手を振り、御坂はステップを軽やかに降り護送車を後にする。 「……」 きっとどうでもいい事だ。 そう思い結標は目を伏せる。 その直前、防弾ガラスの窓の向こうで彼女がこちらを見て笑った気がした。 どこか悲しげな――酷く自嘲的な笑みで。 「……」 護送車は再びがらんとした道を走り出した。 ―――――――――――――――――――― 夜風が冷たい、と土御門は思う。 もう冬が近付いてきている。 秋の気配は体育祭の熱が治まりゆくと共に霧散した。 この時間ともなると学生服だけでは辛い。内にはシャツ一枚だけ。 もう少し厚着をしてくればよかっただろうか。 あちらの風はここよりも少しは温かいだろうか。そんな事をつい思う。 緯度はここよりも北だが、この街の風はどうにも底冷えするような気配を感じてしまう。 街の名は学園都市。人口二三〇万の大都市だ。 人口の八割が学生で、若者たちの活気に溢れ最先端科学を研究し未来を切り開く情熱に燃える未来都市。 なのに眼前、夜の町並みは煌々としているものの実態は無機質めいたコンクリートと機械の森。 本来人の住むべき場所ではないだろう。ビルの谷を吹き抜ける茫々とした風にまるで荒野のような印象を抱く。 ナチュラリズム 別にここで自然回帰を謳う訳ではないが、どうしてだかそんな事を考えてしまう。 端的に言えば土御門はこの街が好きになれなかった。 彼もまた本来は魔術師であり、科学とは相反するフィールドに立つ探求者だ。 お国柄か比較的科学には肯定的であり、むしろ両者が敵対する事すら常々馬鹿馬鹿しく思っている。 だが今は世界を裏で二分する冷戦が有り難かった。 「寒くないか」 もう随分な時間待たせている。風邪でも引かれたら大変だ。 「……別にー」 どこか気だるげな、拗ねたような顔で言葉を返してくる少女に土御門は目を細めた。 その表情が愛おしいと思う。彼女が拗ねているのは自分の所為だ。 それもそのはず、相手が義兄だからといって夜中にいきなり訳も分からぬまま連れ出されてはいい顔をするはずもないのだ。 「……なー兄貴ー」 「んー?」 自分の事を兄と呼んでくれる少女とは血の繋がりはない。 愛しいと思う心に血族は関係ないだろう。彼女が実の妹だったところで二人の関係はさほど変わらないはずだ。 だが、今だけは彼女が義妹でよかったと切に思う。 彼女は土御門家と血縁関係はない。 平安時代にまで遡る陰陽師の家。 名門だの安倍の血脈だのとどれだけ美辞麗句を並べ揃えた所で本質は変わらない。 汚れ役。呪いの大家。偽善者。詐欺師。口八丁で謀り手八丁で陥れる事を生業とする由緒正しき人殺しの家系。 その十字架を、呪いを、彼女には背負わせなくてもいい。 「それで、どうしてこんな事になったんだー」 「……それはにゃー」 彼女は陽だまりにあるべき存在だ。 屍山血河の世界は彼女の笑顔には似合わない。 土御門の魔術も、呪いも、恨みも、血と殺戮と裏切りと謀略の歴史も。 全部自分が背負うと、彼女が初めて笑ってくれた日に決意した。 だから。 「舞夏が優秀過ぎっからメイドの本場英国への留学が決まったんだぜぃ! それもだ、聞いて驚くなよ! なんと留学先はイギリス王室だー!」 彼女にはどこか遠いところで幸せになって欲しいと。 そんな事を思ってしまうのだ。 「……でもなー、兄貴」 ただ一つ心残りがあるとすれば。 「兄貴の分の荷物がないぞー……?」 彼女の生きる世界に自分の居場所はないだろうという事。 「……」 「遠いなー……嫌だなー……」 彼女は目を逸らし、嫌だとは言うけれどどこか諦念を感じさせる表情を浮かべぽつりと零すのだ。 「兄貴と離れ離れになるならいきたくないなー……」 「でもな、こんないい話は滅多にないだろ」 「……それは分かってる。私は行った方がいい、いや、行くべきなんだろうなー。 幸運だと思う。もちろん当然だろーっていう自負もあるが、よりによってイギリス王室なんてとんでもない幸運だと思う。 急過ぎるっていうのを差し引いても断るなんて出来ないし、私もしたいとは思わない。……でもなー、兄貴。それでも私は……」 「舞夏」 彼女の気持ちも痛いほど分かる。自分がそうなのだから。 けれどどんな事をしてでも彼女を丸め込まなければならない。 そうしなければならない理由が土御門にはある。 何、別に難しい事ではない。こういう事こそ得意分野だ。 ただ……他でもない彼女にそんな事をするのが心の片隅に引っ掛かる。 それを言ってしまえば、最初からこんな事を仕組まなければいいのだろうが。 「そんな事言ってオマエ、卒業したらマジメイドさんになんだろ? そうしたら結局俺ともそう簡単に会えねえじゃねーか」 「土御門に雇ってもらうからいいんだぞー」 「……おにーちゃんちょっと涙出ちゃいそーだにゃー」 サングラスを掛けててよかったと思う。 柔らかな髪の感触に哀愁を感じながら彼女の頭を少しだけ強く撫でる。 「ま、武者修行だと思って行ってこい。――待ってるから」 つくづく嫌な男だと自分でも思う。 こう言ってしまえば彼女は首肯せざるを得ないのだから。 「……来たか」 静かな夜の街に遠くからエンジン音が聞こえてくる。 こちらに近付いてくるそれは結標達の乗っているものだ。 「すまん。ちょっと待ってろ」 道路に面したベンチに義妹を残し、少し離れた場所に立っている外国人の少女に近付く。 白い修道服と金糸の刺繍、フードから零れる銀の髪。緑の瞳。 インデックスと呼ばれる少女はどこか不安そうに土御門を見上げた。 「ねえ――」 「仕事だ、禁書目録」 彼女の言葉を遮り土御門は短くそう告げる。 、 、 、 、 、 「英国で、そこの彼女――ショチトルの中に埋め込まれた『原典』を引き剥がす。 術はセントポール大聖堂で行う。写本との差異をオマエが解析した後、封印。以上だ。質問は」 視線を合わせぬまま浅黒い肌の少女を示す。 やや早口になってしまっただろうが、大丈夫だろう。 彼女の持つ完全記憶能力をもってすればこの程度で聞き逃すという事もあるまい。 「……一つだけ」 恐らくそうだろうと思っていたが、自分の予定が外れてくれる事を願っていた事も否めない。 土御門は用意しておいた言葉を頭の中で反芻しながらインデックスの次の言葉を待つ。 「とうまはどこ?」 ……身構えてはいたものの、ほんの一瞬だけ言葉に詰まった。 「アイツは、ショチトルをこうした魔術師と戦ってる」 「じゃあ早く助けに――」 「事は一刻を争う。今こうしている間にもショチトルの体は蝕まれ続けている」 「っ……」 「オマエはオマエにしか出来ない事をしろ」 大きなエンジン音とタイヤがアスファルトを噛む音が背後から近付いてくる。 その音はやがてすぐ近くで停まった。 「何、こっちが済んだらすぐ追いかける」 「本当?」 「ああ」 「……分かったんだよ」 よくもまあ平気で嘘を並べられる、と自分でも感心する。 顔色一つ変えず、全てを嘘で塗り固めるのは得意だ。 彼女がいくら完全記憶能力を持っていたとしても嘘は見破れない。 そもそも彼女の性格からして、他人を疑うという事ができない性質だ。 それでもこちらの言葉を鵜呑みにせず、一度だろうと彼の事を問うたのはきっと。 「……」 ぷしゅー、と気圧式のドアが開く音がする。 「乗れ。時差があるから車の中で寝ておけ」 「……ごめんなさい。もう一つ」 ぴくり、と眉が動いてしまった事を自覚した。 彼女に気付かれていない事を祈るしかない。 「どうしてまいかが一緒なの?」 「詮索するな。こちらの事情がある。他の奴らには魔術については隠せ」 有無を言わさぬ口調は想定外だったからだ。 不審に思うだろうか。彼女は自分達の関係を知っている。隣人なのだから当然だろう。 だが――だからこそ出来る事もある。 「頼む」 つまるところ泣き落とし。詐欺師の手口だ。 だが状況と相手をきちんと合わせればこれほど有効な手はない。 「……うん」 自分が最低の部類の人種だという事は重々承知している。 心は痛まない。彼女の為なら何だってやってみせると誓ったのだから。 当の本人に恨まれようと罵られようとその決意は変わらない。 ただ――。 「……兄貴ー」 「ま、冬休みにはなんとか許可とって会いに行くぜぃ」 彼女に嘘を吐く事と、こういう顔をされるのは少々堪える。 見様によってはバスのように見えなくもない護送車。 だから合流場所もバスターミナルの端にした。 多少の違和感は持たれるだろうが押し通せない事もない。 護送車に乗る少女達。 その後に続こうとした褐色の肌の少女は、しかし足を止め土御門を振り返る。 鋭い視線が向けられる。けれど彼女は暫くの沈黙の後、頭を下げた。 「感謝する」 「礼には及ばない。オマエの『原典』が対価だ」 「……そうか。だが、……」 髪を嬲る風の吹いてきた方に顔だけを向ける彼女の瞳はどこか寂しげだった。 「……エツァリは。来てはくれないのか」 「合わせる顔がないとよ」 「よく言う」 そう彼女は嘲るように笑うのだが、それでもどこか索然とした表情で目を伏せた。 「礼代わりに一つ忠告しておこう。あれの言う事を真に受けるな。 あれは本来、酷く利己的な性質だ。信用すれば馬鹿を見る」 「経験談か?」 「……」 「ご忠告どーも。短い付き合いだがそれくらい分かってるつもりだ。 だが心配いらねえよ。俺も似たようなもんだ。お互いそれを分かった上で組んでる」 「……なるほど。確かに似ている」 ふ、と息を吐き、彼女は目を細め土御門を見、そして言うのだ。 「そうして貴様らは私達を捨てるのか」 ……思わぬ伏兵がいたものだと土御門は自嘲する。 今のは随分と響いた。 心臓が跳ね、目の前が一瞬真っ赤になってしまったような錯覚。 けれど表情には一切見せず、土御門は肩を竦めるだけだった。 「理解してくれとは言わねえよ」 「確かに似ているな。貴様も酷く自己中心的だ」 数瞬の無言の後。 彼女は泣きそうな、けれど必死にそれを堪えているような、 そんなどこか笑顔にも見える顔を土御門に向けた。 「さよなら、お兄ちゃん。でもできれば、せめて生きていてほしい」 「……善処するさ。別に俺は死にたがりじゃねえ」 そう言う土御門を彼女は、矢張り泣き笑いのような表情で目を細めるのだった。 372 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2011/07/26(火) 04 54 49.78 ID 3Ss54vHIo [8/8] またシーンの途中、あとちょっとですが今日はここまで。フレメアパートは明日にでも 373 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/26(火) 08 10 45.96 ID MxbrgrkWo 乙、どいつもこいつも死亡フラグだよチクショウ 土御門さんの背後事情は不明点ばかりで書きにくいったらないね 妹的ポジションのみなさん可愛すぎる ショチトルの「さよならお兄ちゃん」はずるいぜ 異国の魔術師の少女は別れの言葉を残し車に乗る。 そして彼女と入れ違いに降りてくる人影が二つ。 一人は結標淡希。 そしてもう一人は。 「……風が強いわね」 小さく呟き、けれどもっとましな言葉はないのかと自分で馬鹿らしくなる。 金髪碧眼の、フレンダと『アイテム』の面々から呼ばれる少女。 彼女はもう『アイテム』の少女達を仲間とは呼べぬかもしれない。 だから相手がどれほどの知己だろうとまるで赤の他人のように呼称するしかない。 フレンダ=セイヴェルン。 そう呼ばれている。 身に纏う制服は決別の意味か。 彼女が本来所属する中学校のものだ。 意味のない行為だと彼女は思う。 常盤台中学に在席している超能力者、『心理掌握』の名は食蜂操祈だ。 フレンダ=セイヴェルンではない。 同様に青髪ピアスの高校生は女子中学にいるはずもない。 果たして自分の本質というものはどこにあるのだろうか。 時々そんな事を思う。 超能力者。 食蜂操祈。 『心理掌握』。 青髪ピアス。 第五位。 委員長。 フレンダ=セイヴェルン。 女子中学生。 男子高校生。 あるいは暗部組織の構成員。 矛盾する名を幾つも身に纏い、彼女を現す言葉は既に形骸と化している。 その中から一つを選ぶとすれば矢張り『心理掌握』だろうか。 最も本質に近いという意味では正鵠を射ている。 だがこの場では――彼女の事をあえてフレンダと表記しよう。 フレンダ=セイヴェルン。 その名――あるいは肩書きには幾つかの意味がある。 一つは外見。 金髪碧眼に白い肌、とある少年が見たならば矢張り『舶来』と称したであろうその容姿は紛れもない真実だ。 『彼女』はそのような容貌をしている。 土御門らの視覚に映る、長身で青く染めた髪にピアスの派手な少年の姿は『彼女』が設定したアバターでしかない。 本来の姿からかけ離れた外見も、野太い声の紡ぐ関西弁もどきも、全てが虚像だ。 一つは肩書き。 暗部組織『アイテム』の構成員、フレンダ=セイヴェルン。 彼女は幾つも名を持ってはいるが、少なくともこの物語の上ではその名が最も相応しいだろう。 『心理掌握』は飽くまでも彼女の持つ能力の名であり、最も本質に近いとはいえ『彼女』の存在に従属する。 人称として用いるには少々不相応だろう。 そしてもう一つ。最も重要な要素。 フレンダ=セイヴェルン。 他にはない、その名だけが持つ唯一無二の要素。 姓。あるいは、その名に合わせるならファミリーネーム。 この街には『セイヴェルン』は二人いる。 一人はフレンダ=セイヴェルン。 そしてもう一人は。 「……お姉ちゃん」 バスターミナルの片隅、土御門らが立っていた位置からすれば随分と遠く、けれど声の届くぎりぎりの場所にその少女は座り込んでいた。 タイルで舗装された通路と通路の間、僅かな芝生の上に腰を下ろし、金髪碧眼の少女は捨てられた猫のような目で金髪碧眼の少女を見る。 消え入りそうな声で自分を呼ぶ、自分とよく似た外見の少女。 彼女の名はフレメア=セイヴェルン。もう一人の『セイヴェルン』。 食蜂操祈でもなく、青髪ピアスの少年でもなく、フレンダ=セイヴェルンの妹。 「フレンダお姉ちゃん」 先程より幾らかはっきりとした声で少女は姉の名を呼ぶ。 どこか怯えたような表情は庇護欲かあるいは嗜虐心をそそるものだ。 彼女は紛れもなく無力な少女で、特殊な能力も才能もなく、年相応の矮躯にはそれだけの力しか備わっていない。 だから少しでも力を持つ者が彼女の前に立てばか弱い少女には為す術もないだろう。 自分のような超能力者であればなおさらだ。 赤子の手を捻るよりも容易く彼女の心を幾らでも陵辱できる。 一瞬で廃人にする事も、殺人鬼に変貌させる事も、記憶を残らず消し去る事だって出来る。 『心理掌握』にはそれを成すだけの力がある。 ……勿論そんな事をするはずもないのだが。 フレメア=セイヴェルンはフレンダ=セイヴェルンの妹だ。 それが半ば仮初のものだったとしても、そう在りたいとフレンダは願うのだ。 「フレメア」 彼女の傍らに立ち、フレンダは自分の名を呼ぶ妹の名を呼び、そしてゆっくりとしゃがみ込み優しく抱き寄せた。 「お姉……ちゃん……?」 土御門がそうであったように。 『彼』がそうであったように。 彼らの友人である自分もまた、大切な人を守りたいと思うのだ。 「フレメア。よく聞いて」 抱き締め、顔は見ぬままフレンダは囁く。 「イギリスに行きなさい。パパとママのところに帰るの」 「っ――嫌っ!」 明確な拒絶の意思を伴う声は初めて、あるいは久し振りに聞いたものだった。 「やだ、やだよ! お姉ちゃんどうしてそんな事言うの!? 大体、お姉ちゃんだって分かってるでしょ!? あんなとこ戻りたくないよぉっ!」 「……そうよね」 分かっている。 自分達の両親がどんな人物で、自分達がどのような経緯で異国の街にいるのか。 恨むべきは両親なのか、それともこの街のシステムなのか。 滝壺も、絹旗も、そして恐らくは麦野も、似たような境遇にある。 『置き去り』と呼ばれる態のいい育児放棄。 犠牲者と呼ぶべきだろうか。『置き去り』の子供達はこの街に幾らでもいる。 暗部に属する大部分の子供達は親に捨てられた。もしかすると他の超能力者達も同じなのかもしれない。 子供にとって親の存在は必要だろう。 親のいない子などなく、親があってこそ子は存在する。 木の股から生まれたのであれば別だろうが、人という種の子は大抵、親がいなくては生きていけない。 けれど稀に害悪にしかならない場合がある。 客観的に見てセイヴェルン家の場合はそれだった。 「でもね」 無意識の内に抱き締める手に力が入る。 フレンダは妹の背に流れる髪を指で梳き、それから一呼吸だけ真を置いた。 「結局、それでも幾らかマシなのよ」 「――どういう」 「いい子だからお姉ちゃんの言う事を聞いて。ね?」 彼女を言い包める事など能力を使えば一瞬だ。けれどそんな事は出来やしない。 セイヴェルンの姓を持ち、同じ色の瞳と同じ色の肌、緩いウェーブの掛かった金の髪。 今、自分が肉親と呼べるのはこの少女だけなのだ。 このまち 「フレメア。学園都市にいちゃ駄目。遠くに逃げなさい。うんと遠くへ。 あの車に乗って、他のお兄ちゃんやお姉ちゃんと一緒にイギリスに行くの。 結局、パパとママのところが嫌ならどこか他のとこ……修道院とかに。 大丈夫よ。お姉ちゃんが上手く行くようにお願いしてあげるから」 「お姉ちゃん……?」 「私もね、好きでこんな事言ってるんじゃないの。 でもこうでもしないと、フレメアの事守れないから」 こうして抱き締めるだけでも折れてしまいそうなか細い矮躯。 そんな簡単に死んでしまいそうな少女を力のない自分が守れるとは思えなかった。 『心理掌握』は最上位の強度に列せられるが、他の超能力者と異なり物理的な効果を伴わない。 昨日の一件で思い知った。自動機械、あるいは瓦礫の崩落、火災や高所からの落下。そういったものには全くの無力だ。 人の精神と記憶という不確かなものにしか干渉できない貧弱な能力。 きっと大切だったただの一人さえ守れなかったのに、今度こそなんて楽観的で虫のいい言葉が吐けるはずもない。 でも、土御門が信用する相手になら任せられる。 相手がどんなもので彼とどのような関係なのか、そんな事はどうだっていい。 彼は自分の大切な友人だ。そう思うからこそ無条件に信頼できるのだろう。 「ごめんね、フレメア」 きっと大切なたった一人の妹の名を呼ぶ。 「お願い。言う事を聞いて」 「………………」 能力も才能も関係なく、ただ一人の姉として。 何もできない自分だけれど、たった一つ彼女に報う方法だと思う。 もしかすると声が震えていたかもしれない。 怖くて仕方ないのだ。彼女がもし嫌だと言い続けるなら自分はそれを拒む事ができない。 力ずくで車に乗せれば人攫い紛いの事もできるだろう。けれどそんな方法を取れるとは思えない。 自分がこういう性質だからこそ彼女が我を突き通したとしてもそれを叱れないだろう。 384 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2011/07/27(水) 04 45 39.21 ID BERf8sr8o [6/6] けれど彼女がそれ以上拒絶する事はなかった。 代わりに、幾許かの沈黙の後、ぽつりと言った。 「……お姉ちゃんは一緒に来てくれないの」 才能もなく頭も悪い、馬鹿な妹だと思うのにこういう時だけ聡いから始末に終えない。 「お姉ちゃんはね、やらなきゃいけない事があるから。 ……ううん、違う。結局、私がそうしたいだけなんだ」 どちらか一方を取るなんて器用な真似はできない。 二兎を追う者は一兎も得ず、とは言うがどちらも逃がしたくはない。 そもそも同じ兎ではないのだ。比べられない。 まったく違う人物を同じ物差しで量ろうとする事自体馬鹿げている。 「でもね、フレメア。勘違いしないで」 そしてようやく抱擁を解き、フレンダはよく似た妹の顔を正面から見て優しく微笑んだ。 馬鹿で愚図で鈍間で――けれどとても優しい子。 フレンダはずっとそんな風に思っていた。 だからきっとこの言葉の本当の意味は分からないだろう。 「結局私は、アンタのお姉ちゃんになれてよかった訳よ」 そう言って、彼女の柔らかな頬に軽く口付けして。 「だからお願い。泣かないで」 「さっきから大体、お姉ちゃん『お願い』しか言ってない」 「……ごめんね」 もう一度軽く抱き締め。 「大好きよ、フレメア。私の妹」 そう囁いて、体を離した。 彼女に見せる笑顔に偽りはなく、けれど真実でもない。 こんな場面で笑顔でいられるほど自分は楽観もしていないし強くもない。 それでもこの小さな妹には笑顔を見せなければいけないだろう。 さあ、と最後の一人を待つ車を見遣り、彼女の出発を促す。 その言葉にフレンダと護送車とを交互に見て、それから彼女はのろのろと鈍重な動きで立ち上がった。 何から何まで世話の焼ける子だ。 きっと何も言わなければこのままずっとここで蹲ったままだろう。 だからきっと、彼女を送り出す事こそが姉である自分の役目だ。 「いきなさい、フレメア」 幾つかの祈りを込めてフレンダはその言葉を妹に向ける。 彼女がその裏にある真意に気付くとは思えないが――それでも祈りの言葉を口にせずにはいられなかった。 「…………」 そして、ただほんの微かに頷くだけで何も言わず彼女はゆっくりと歩き出す。 きっとこれでいいのだろう。 そう思うことにした。 ゆっくりと護送車へと歩む姿を見送り、そして背を向ける。 結局彼女には何もしてやれなかったけれど。 それでも少しくらいは姉のような事をしてやりたかったのだ。 なのに――。 「――お姉ちゃん!」 最後にそう呼ばれて思わず振り返りそうになるのをすんでのところで堪えた。 背後から戸惑うような躊躇うような気配を感じる。 きっと彼女は酷く怯えたような顔をしてこちらを見ていることだろう。 「……負けないでね」 暫くの戸惑いの沈黙の後、彼女が口にしたのはそんな言葉だった。 本当は少し違った言葉を言おうとしたのだろう。 けれどそれを言葉にしてしまうのが恐ろしくて、だから別のものに置き換えたのだろう。 ――結局これが、俗に言う死亡フラグって奴よね。 古典的な漫画じゃごく当たり前の伏線。王道。お決まりのパターン。 だからといってむざむざ死にに行く訳でもないが。 「大丈夫よ」 妹に向ける笑顔は強がりでしかない。 そう分かっているからこそ自分に言い聞かせるように彼女は笑った。 「これでも結構強いんだよ? 今まで秘密にしてたけど、お姉ちゃん超能力者なんだから」 「――え?」 酷い言葉遊びだ。 「でも――だってお姉ちゃん――」 嘘は言っていない。けれど本当の事も言っていない。 「大体、無能力者なんじゃ――」 「結局、最近強度が上がったのよ。超能力者に」 そしてようやく振り返り、悪戯がばれた子供のようにフレンダは妹に笑いかける。 「本当よ?」 だから、と言うようにフレンダは片目を瞑り。 「だから安心して。お姉ちゃんは負けたりなんかしないから」 それが二人の交わした最後の言葉だった。 まだ不安げな表情で何度か振り返りはしたものの、少女はゆっくりと護送車に乗った。 今度こそその背を見送り、フレンダはどこか憑き物が落ちたような表情で小さく息を吐き、そして結標に視線を送る。 「……」 結標は羽織った制服の上着から小さなリモコンを取り出す。 その上にはボタンが一つだけ。誤って押さないように透明なカバーで覆いが付けられている。 自分の体の影に隠すようにして結標は横目でそれに視線を送り、少しの間だけ眉を顰め迷うが、結局指でカバーを跳ね上げボタンを押す。 それは護送車に取り付けられた特殊な機能を動かすものだ。 能力者の少年少女達を傷付けないように無力化するための、無色無臭の催眠ガスの作動スイッチ。 特殊な空調によって空気のカーテンで車内の前後が隔離されており、後部にのみガスが充満する仕掛けとなっている。 当然その事を知らない者からしたら気付かぬ内に寝入ってしまったとしか思われないようなものだ。 効果が現れるまで数分。 半ば誤魔化すように土御門と打ち合わせの確認をすることでその時間を消費する。 「こっちは準備完了だ。問題ない。そっちはねーちんには知られてないだろうな」 外部組織と連絡を取っているのだろう。 携帯電話で誰かと話す土御門は簡潔にそう告げる。 「五和……ああ、あの子か。大丈夫なのか? ……オーケー。嫌な役をさせて済まねえな」 彼は視線をこちらに向けたまま電話の相手と暫く確認を取り合った後、携帯電話を閉じ無造作にポケットに捻じ込んだ。 「最終確認だ。壁の外に誘導要員どもが待機してる。 そいつらと合流したらあとは任せていい。高速で羽田まで行って残りは空だ」 「……その、変な事聞くようだけどパスポートとかは大丈夫なの? 空港の出国ゲートで掴まるだなんて下らない展開は嫌よ」 「そこんとこ抜かりはないぜぃ。元々そういう事に特化した連中だ」 「あなたのお友達は密入国ブローカーか何かなの……」 「まぁ似たようなもんかね」 肩を竦め、土御門は背後を仰ぎ見る。 夜に沈むように立ちはだかる学園都市を覆う『壁』。 数少ない外との連絡ゲートまではものの数百メートルだがそこを潜る訳にはいかない。 「この方向にきっちり四〇〇メートル。多少の誤差はいいがあんまりずれないでくれよ。 あっちだっていきなり宙に現れた車に轢き殺されたなんてオチはごめんだろうからな」 「……変なこと言わないでよ」 最大質量四五二〇キロ。最長距離八〇〇メートル超。 空間移動系能力の中でも屈指の性能を持つ『座標移動』にそのような言葉は無意味なものでしかないだろう。 けれどそれを差し引いても途方もない重圧が結標を苛む。 視認できていない地点への移動はどうしてもプレッシャーが付き纏う。 それも大事な仲間たちを乗せた車を丸ごと移動させるというもの。もし失敗したらと考えないはずがない。 過去のトラウマから来る自身の移動に対する恐怖など比べ物にならない。 ただでさえ限界に近い重量の長距離移動。失敗する可能性はないとは言えない。 高度な演算を必要とする能力は少しのミスで致命的となる。 一つ間違えば飛ばした先がアスファルトの下だったとなる可能性も捨て切れないのだ。 「……」 無意識に腰に提げた軍用懐中電灯を握り締めていた。 大丈夫だ。問題ない。自分はやれる。何一つミスなく全てをやり遂げられる。 言い聞かせるように心の中でそう繰り返す。 自己催眠に似た行為はかつてないほどの集中力を生む。 けれど鍍金のようなものでしかないそれは同時に『もし失敗したら』という不安を大きくさせているという事に結標は気付かない。 寒空の下だというのに冷や汗が背筋を伝い流れた。 この時点で言うならば空間移動の成功率は八割ほど。 サイコロを振って六の目が出るよりも高い確率で演算に失敗する。 けれど演算の集中に入ろうとする直前、横から割って入った声があった。 「結標」 いつになく真摯な響きを感じさせる土御門の声に結標は彼に振り向かざるを得なかった。 土御門は真っ直ぐに結標を見ていた。 そして彼は、あろうことかトレードマークであるサングラスを外し。 「――すまない」 と、頭を下げるのだ。 「すまん……っ」 結標は絶句するしかなかった。 その言葉と行動にどれほどの思いが込められていただろうか。 今。この瞬間。 護送車に乗った少年少女達の命は結標が握っていると言っても過言ではない。 他の何を犠牲にしても守ると誓った相手の命を結標に預けるのにどれほどの葛藤と覚悟があっただろうか。 彼の事だ。他に幾らでも似たような手は打てただろう。 けれどそんな彼であるならどうして自分に頼らざるを得なかったのだろうか――と結標は思いを馳せる。 どうして自分なのか。 他の者ではどうして駄目なのか。 何故それが自分でないといけないのか――。 そして――ああそうか、と唐突に結標は気付くのだ。 「……やめてよね。らしくない」 きっとこういう時、こう返すのが一番いいのだろう。 彼の言うところの様式美という奴だ。 頭を垂れる土御門に、結標はどこか誤魔化すように手をぱたぱたと振った。 「持ちつ持たれつ、利用する時は利用して、っていうのが私たちの仲だったでしょ。おあいこじゃない」 そう。結局のところ両者の関係はそこだけでしかない。 けれどそれは一方的なものではない。 心の底から信頼しているはずがない。 けれど相手を信用していなければまして背中など任せられるはずがないのだ。 相互関係。釣り合いが取れてなければいけない。 超能力者、大能力者、無能力者、魔術師。 彼らは一見して優劣が付いているようでありながらも、確かに立場は同列だった。 「――――っ」 それでも土御門は顔を上げようとはしなかった。 「頼む……舞夏を……っ」 境遇も立場も異なる彼らだったが、おかしな事に目的だけは一致していた。 たったそれだけの共通点。 けれど奇妙な親近感を覚えるのだ。 同情や偽善は一切ない。彼らはどちらかというと悪党の部類で、英雄とは程遠い存在だ。 まして無償の正義感など存在するはずもなかった。 だからこそ背を任せられるのだ。 打算でしか相手を見られない者同士だからこそ同志と成り得た。 今この場にはその内の二人しかいないけれど。 きっと何かの間違いで自分が他の者、例えば土御門の立場だったら。 仮定の話は幾ら言っても仕方がない。既に過去は決定されていて歴史が変わることなど在り得ない。 それでも――多分彼と同じようにしただろうなと結標は思うのだ。 そんな二人を見て、金髪の少女はどこか寂しげに笑うだけだった。 結標は彼から視線を外し、天を仰いだ。 空は暗く、街は明るい。 雲は無い。星は、見えない。 「……、……」 深呼吸して夜の冷たく澄んだ空気を肺に吸い込む。 思考はいつになく冴え渡り、今なら能力上限を更新できるだろう事は間違いなかった。 腰に下げた警棒兼用の軍用ライトを引き抜きバトンのようにくるりと回し構える。 「――大丈夫よ、任せなさい。あなたが利用するに足ると認めた女よ?」 見据えた先は学園都市の『壁』。この街を取り囲む檻だろう。 そして結標は切っ先を突き付けるように懐中電灯の先端を向ける。 その瞬間には演算式を組み上げ終えていた。 「それに私だって――何があったって守り抜くと誓ったんだから」 境遇も立場も違えども、その思いの形はきっと同じだっただろう。 ―――――――――――――――――――― 「ところでさ」 「んー?」 「あの車、誰がここまで運転してきたんだ?」 「私に決まってんじゃん」 「オマエ、車の運転できたんだな」 「まーねー。伊達に超能力者やってないわよ」 「いやーそれにしても妹ちゃん可愛かったにゃー。オマエの妹とは思えないぜぃ」 「このロリコンめ……」 ―――――――――――――――――――― 前へ 次へ
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『とある魔術の禁書目録』1巻 2巻 3巻 4巻 5巻 6巻 7巻 8巻 9巻 10巻 11巻 12巻 13巻 SS巻 14巻 15巻 16巻 SS2巻 17巻 18巻 19巻 20巻 21巻 22巻 『新約 とある魔術の禁書目録』1巻 『とある科学の超電磁砲』レギュラーキャラ 常盤台中学 『幻想御手』編 『絶対能力進化実験』編 『学芸都市』編 その他の登場人物 『乱雑解放』編 その他のアニメ版オリジナルキャラクター 『その他SS巻』 『とある魔術の禁書目録』 1巻 上条当麻 インデックス ステイル=マグヌス 神裂火織 御坂美琴 月詠小萌 青髪ピアス カエル顔の医者 2巻 姫神秋沙 アウレオルス=イザード アウレオルス=ダミー スフィンクス 3巻 ミサカ10032号(御坂妹) 『妹達』 白井黒子 『一方通行』 土御門舞香 4巻 土御門元春 ミーシャ=クロイツェフ 火野神作 上条刀夜 上条詩菜 竜神乙姫 5巻 闇咲逢魔 アステカの魔術師 海原光貴 ミサカ20001号(最終信号・打ち止め) 芳川桔梗 天井亜雄 6巻 風斬氷華 シェリー=クロムウェル 黄泉川愛穂 7巻 ローラ=スチュアート オルソラ=アクィナス アニェーゼ=サンクティス ルチア アンジェレネ 建宮斎字 浦上 8巻 初春飾利 婚后光子 結標淡希 9巻 吹寄制理 御坂美鈴 オリアナ=トムソン リドヴィア=ロレンツェッティ 10巻 11巻 五和 ビアージオ=ブゾーニ 12巻 木原数多 13巻 ヴェント アックア フィアンマ トマス=プラチナバーグ SS巻 駒場利得 浜面仕上 騎士団長(ナイトリーダー) 14巻 テッラ 親船素甘 親船最中 15巻 垣根帝督 ドレスの少女 砂皿緻密 ゴーグルの少年 佐久辰彦 手塩恵未 山手 鉄網 麦野沈利 絹旗最愛 フレンダ=セイヴェルン 滝壺理后 博士 馬場芳郎 ショチトル 査楽 服部半蔵 人材派遣(マネジメント) 電話の女 電話の男 塩岸 16巻 ウィリアム=オルウェル 心理掌握(メンタルアウト) SS2巻 イネス ヴァルキリー オッレルス シルビア 雲川芹亜 貝積継敏 工山規範 郭 坂島道端 ジョージ=キングダム ステファニー=ゴージャスパレス 削板軍覇 原谷矢文 バルビナ 御坂旅掛 ジーンズ店主 原石の少女 17巻 18巻 19巻 20巻 21巻 22巻 『新約 とある魔術の禁書目録』 1巻 フレメア=セイヴェルン 黒夜海鳥 シルバークロース=アルファ 丈澤道彦 『とある科学の超電磁砲』 レギュラーキャラ 御坂美琴 白井黒子 初春飾利 佐天涙子 固法美偉 常盤台中学 婚后光子 湾内絹保 泡浮万彬 寮監 『幻想御手』編 木山春生 枝先絆理 丘原燎多 重福省帆 介旅初矢 姉御 トリック 鋼盾掬彦 アケミ、マコちん、むーちゃん 木原幻生 鉄装綴里 『絶対能力進化実験』編 ミサカ9982号 布束砥信 『学芸都市』編 ビバリー=シースルー ショチトル その他の登場人物 絶対等速 柳迫碧美 木原那由他 『乱雑解放』編 その他のアニメ版オリジナルキャラクター 鴻野江遥希 大圄 城南朝来 『その他SS巻』
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登録日:2013/07/23 (火) 22 43 56 更新日:2022/02/13 Sun 13 19 04NEW! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 とあるシリーズの登場人物 とある魔術の禁書目録 フロイライン=クロイトゥーネ 人間? 新約 『とある魔術の禁書目録』の登場人物。 初登場は新約5巻。 魔女狩りの時代、300回以上もの神明裁判にかけられ、その全てを無傷で生き残ったとされる女性。 およそあらゆる殺害方法を試されたが、命を落とさないどころかろくに顔色を変えることもなかったという。 当時の歪んだ司法においては「神明裁判に生き残れば人間、死ねば魔女」という滅茶苦茶な理屈がまかり通っており、全てに生き残った彼女は「善良で潔白なただの人間」とされた。 しかも彼女は現代においても年老いることなく生きており、その特性は科学と魔術の双方において未だ解明されていない。 そして、科学サイドは苦肉の策として『窓のないビル』に幽閉することで存在の排除を図った。 遺伝子構造的には間違いなく人間であるものの、むしろそれが異常と呼べるほどの肉体を持っており、周辺の状況に合わせて形状や性質を変化させている。 思考形態も人間とは異なっており、精神や自我の主柱となる『自分だけの現実』を保有しておらず、昆虫をさらに簡略化した単純思考の積み重ねが人間的な思考に見えているだけらしい。 劇中の活躍 科学と魔術のどちらにも属さないというその特性からグレムリンに目をつけられ、全体論の超能力者の素体として狙われる。 それに反発したトールと上条は『窓のないビル』の外壁を破壊し、彼女を救出しようとするが、それによって外界に興味を持ったのか、自力で『窓のないビル』の外壁をぶち破り脱出。正体不明の謎の攻撃で上条とトールを一蹴し、学園都市へと足を踏み入れる。 ちなみに『窓のないビル』は、プッツンした一方通行が全力で放った攻撃を受けても傷一つつかないほどの強度。 その後、学園都市を迷い歩いていた時、偶然打ち止めとフレメアと出会い、友達になる。 しかし、これによってミサカネットワークの存在を認識した彼女は打ち止めの脳を捕食することでネットワークを掌握するという「機能」を手に入れてしまい、打ち止めを食おうとする衝動を持ってしまった。 だが、始めて出来た友達が出来たことで彼女は人間に近い感情と精神を獲得し、打ち止めを食らおうとする衝動に抗おうとする。それでもその衝動は止められず、自分を殺しに現れたバードウェイに命を差し出すことで自分を止めようとする。 その姿を見た上条は改めて彼女を助けることを決め、バードウェイと戦い、勝利を収める。 そしてサンドリヨンのパーツから作られたダミーを食ったことで彼女の「機能」は停止し、打ち止めとフレメアをその手に抱きしめるのだった。 その後、『情報』を取り込んだことでその容姿は幼くなり(通称フロリライン=クロイトゥーネ)、人間的な精神構造を獲得した。 これによって全体論の超能力者の素体としては適さないと判断され、グレムリンからも狙われる心配はなくなった。 以降は上条に保護されたが、今現在どこで暮らしているのかは不明。 ビルの屋上で、眠りながら自分の見ている夢を「情報」として食べている姿が目撃されている。 追記・修正お願いします △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 謎の存在。こいつのおかげではじめて窓のないビルが壊れた。 -- 名無しさん (2013-07-23 23 23 24) 実際正体は予測ばっかで全くわかってないようなもんだからな -- 名無しさん (2013-07-23 23 36 35) 新約になってから更に訳分からん連中が出て来たから、だんだんアレイスターが割と常識的なとこで収まってる存在に思えてきた -- 名無しさん (2013-07-23 23 41 27) 新約7巻における最大の功労者 -- 名無しさん (2013-07-23 23 44 00) 地球上を支配しているのが人間だから人の姿をしているだけで別の種族が地球を支配していたらそっちの姿形になるとかいう、意味不明な奴だからなw -- 名無しさん (2013-09-07 14 18 57) たまに彼女をフロイラインと呼ぶ人がいるが、フロイラインというのは未婚女性という意味であって彼女の名前ではないので、クロイトゥーネと呼ぶ方が正しいと思う -- 名無しさん (2014-02-06 23 23 12) 不死性だけなら作中最強クラス。今は勝てない相手にも『進化』することでいずれ勝てる可能性あり。 -- 名無しさん (2014-02-28 10 54 18) ブッ潰しても、切り刻んでも、焼いても死なない -- 名無しさん (2014-02-28 22 31 29) はいむらが神砂嵐を撃てるかもとか言ってたな。 確かに柱の男に近いけどさ。 完全生命体イフが人間の形をしている様な印象。 -- 名無しさん (2014-03-08 12 13 06) 意外とオティヌスの世界改変も普通に免れてたりして。 -- 名無しさん (2014-03-08 12 48 37) ↑それは間違いないかもね。 -- 名無しさん (2014-03-10 10 45 42) 作中ではみんな、やけにフロイライン=クロイトゥーネと呼ぶ事にこだわっていたような。わざわざ長ったらしいフルネームで呼ばなくても(フロイラインって名前じゃないけど)、普通にクロイトゥーネって呼べば良いのに -- 名無しさん (2014-05-24 11 30 00) ↑もう皆名前じゃなくて機械の型番とか正式名称みたいな感じじゃないかな?まずヒトとしては扱ってなさそうだったし -- 名無しさん (2015-08-01 07 28 42) トールってなんで上条にこいつを助けさせようとしたんだっけ?あの辺り話がややこしくてよく覚えてないんだよな -- 名無しさん (2016-09-12 07 01 33) 名前からしてローゼンクロイツとの関わりが今後示唆されるかも。こいつの謎は未だ明かされてないし、いずれにせよ次の章である程度重要な役割は与えられると思う。アンナ=シュプレンゲルと近しいっぽいし。 -- 名無しさん (2019-08-05 11 46 21) ↑2単純にオティヌスのやり方が気にくわなかったから助けようとして、乗ってきそうな上条に話を持ちかけただけだと思う -- 名無しさん (2020-02-27 17 39 10) こいつは無茶ホラーでマジ恐かった -- 名無しさん (2020-11-22 04 06 04) よく分からないけどよく分からないことがよく分かった -- 名無しさん (2022-02-13 13 19 04) 名前 コメント
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【種別】 人名 【初出】 SS2巻 【CV】 和泉風花 【解説】 半蔵に付きまとい、その側をウロチョロしている少女。 髪をチョコチョコ茶色に染め、ビーズのついたカラフルなかんざしを装備、 真っ黄色のフトモモ大露出・ヘソ出しミニ浴衣に身を包み、和装なのに大和撫子的雰囲気はゼロ。 更には長い鎖でデコレーションまで行っており、見た目的にはくノ一のようである。 実は本当に忍者(くノ一)の末裔で、本人的には隠しきれているつもり。 発言から解る限り、伊賀出身のようだ。 学園都市には身分を偽って入り込み、半年近く半蔵を追い回していた。 目的は現代における服部家の再興と伊賀の台頭で、そのために正統後継者たる半蔵の説得を狙っていた。 説得が不可能だと解ると、半蔵を力で軍門に下らせようと勝負をしかける。 その際に用いた武器はすごく忍者的な武器『鎖鎌』だったが、半蔵には「奇抜だが目立ちすぎる」と評価されている。 ちなみにそれより前は「当時の忍者も最新の装備で身を固めていた」という理論から拳銃を使っていたが、 浜面仕上と勝負した際に「忍者っぽくない」とガッカリされた為、使用をやめたようだ。 実力的には半蔵には及ばず、割とあっさりやられている。 また、半蔵を捕捉するのにも半年ほどかかっており、 学園都市に潜入できたことから集団に潜り込む技術は高いようだが、広範囲から情報収集を行うことは苦手。 そんな彼女にとっての憧れの忍者は、時代劇に出てくる正義の味方的なものの模様。 なお、どこからか入手した『原石』のリストを所持しており、 忍者社会の復興をなした際にはおそらく利用するつもりであったようだが、 ジョージ=キングダムやその傘下組織に利用されていた可能性も否定できない。 半蔵との戦闘に敗れた後も学園都市に残っており、相変わらず半蔵に付きまとっている。 『新入生』からフレメア=セイヴェルンを守る為に半蔵が戦いを始めた際も、 当然のように協力し、事態の終結まで戦い抜いた。 「超電磁砲」の天賦夢路(ドリームランカー)編で登場。絹旗が郭のインディアンポーカーを使った。 色仕掛けの巻物を読み、結局男が好きなのは胸だと書いてあるのにキレた。 なお、「超電磁砲」十一巻では美琴が郭のインディアンポーカーを使った話がカットされている(当時の電撃大王には掲載されていた) 【口調】 半蔵のことは「半蔵様」、それ以外の相手の事は「苗字+氏」で呼ぶ。 「そうですよー。っていうか、今でも本気で半蔵様を捜している最中だったら、 たとえ色仕掛けを使ってでも浜面氏から持っている情報を全部引き出していますって」
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【種別】 人名 【初出】 新約十二巻 【解説】 学園都市に七人しかいない超能力者の第六位、藍花悦を名乗る12歳か13歳ぐらいの小柄な少年。 茶髪のセミロングに中性的な顔立ちと服装も相まって、女子に間違われやすい容姿をしている。言ってしまえば男の娘。 誕生日は12月1日。本当は無能力者。 藍花悦の名を借りることで降りかかる火の粉を払っていたが、知り合いに超能力者が2人おり、 そもそも超能力者に匹敵(あるいは凌駕)する数多の強敵と渡り合ってきた上条に限っては超能力者というブランドが通用するはずもなく、 むしろ上条の名を聞いて本人が震え上がる事になった。 性格は気弱かつ臆病で、「女の子みたいなヤツ」と揶揄される事もあったらしい。 自身の泣き虫な一面をコンプレックスとして気にしているが、友人には 「だって、それ、裏を返せば誰の悲劇にだってきちんと涙を流す事ができるって話でしょ? ソレって別に何に恥じる事もない、立派に胸を張れる内容だと思うけど」 と評されている。 友人たるフレンダの行方を追うために、とある不良の助言を受けて藍花悦を名乗り、 彼女の秘密基地があるというダイヤノイドに乗り込む。 しかしそこでサンジェルマンの起こした事件に巻き込まれ、サンジェルマンの記憶更新により彼らの計画の要とされ接触される。 当初は上条を助けたりするなどサンジェルマンによる被害を食い止めようと行動していたが、 本当の目的であるフレンダの行方をサンジェルマンから教えられ、彼女の胴体が真っ二つに別れられた死体の映像を見せられ絶望し、精神が壊れていく。 サンジェルマンに「その物語に上条が居なかったことで、フレンダは死んだ」という甘言により復讐心を煽られて上条に復讐を決意。 能力者による魔術使用の反動を教えられずに利用される哀れな道化に仕立て上げられた。 そして上条よりフレンダの死の原因に近かった浜面と衝突し、アンの盾を用いて魔術を行使する寸前に目の前に何かが落ちるのに気が付く。 それはフレンダの本当の『遺産』である誕生日プレゼントであった。 それを見た彼は徐々に復讐心が薄れて自分の精神を元通りにしていく。 そして彼女のメッセージの「泣いて全てを許せる強さを誇れ」という言葉で本来の名前を取り戻す。 そしてフレンダの妹フレメアが到達した「無能力者の可能性は0ではなく、一人一人が自分だけの可能性を持つ」に至り、フレンダの思いを貶めたサンジェルマンへ宣戦布告し、ヒーローへ到達した。 その姿を見た上条と浜面は彼が主役と悟り、彼を護衛。 そして二人の仲間であるアイテム、インデックス、オティヌス、ステファニーも彼の元へと駆けつける。 そして上条達主人公サイドを従えるようにサンジェルマンと激突し、撃破した。 この際に彼の脇を固めていた最終的なメンバーは上条、浜面、インデックス、オティヌス、麦野、滝壺、絹旗、ステファニーの8名。 更に浜面はアネリの補助付きの運搬着を装備し、ステファニーは運搬着の残骸から作ったPDWを装備。 「嘘で塗り固めた魔術師」のサンジェルマン如きに対して、およそやり過ぎと言っても過言ではない大戦力であった。 作劇の都合上、新約12巻の大部分では「藍花悦」と表現されている。 【口調】 一人称は「ぼく」だが、激情した際には「おれ」になる。
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上条さん、明日は不幸な目に遭うけどね 今週の日曜日、上条と美琴の両名は一緒に出かける事になっている。美琴としては清水の舞台から飛び降りる覚悟で遊びに誘ったのだが、素直になれない性格が災いして、「友達誘おうとしたけどみんな都合が悪かったからアンタを誘ってあげるわよっ!!!」とツンデレ全開にしてしまった。美琴、自己嫌悪である。上条も上条で鈍感な性格が災いして、美琴の言葉を『美琴が言った通りの意味』に受け取ってしまった。しかし特に予定もなかった上条は、友達と遊びに行く感覚で、「ああ、別にいいよ」と美琴の誘いを了承したのだった。美琴、欣喜雀躍である。そして本日、約束の日の当日だ。今日の二人の行動を、目撃者の証言と共に追って行こうと思う。 ◇ 証言者・1 白井黒子 08 11ああぁ…憂鬱ですの……朝からお姉様がご機嫌すぎて…こういう時のお姉様は、決まってあの類人猿が関わっていますから………はぁ…あ~~~~チクショウ!!! 憎々々々々々しいですわね類人猿っ!!! 証言者・2 インデックス 08 15…何だかとうまがお出かけの準備をしているんだよ。しかも短髪と遊ぶ約束があるって言ってたんだよ! とうまのバカとうまのバカとうまのバカっ!!!…………とうまのバカ… 証言者・3 オティヌス 08 16あの人間…休日に女と遊びに行くという事がどういう事なのか、本当に理解しているのか?あの人間の事だから、「女友達と遊ぶ」程度の認識しかしていないのではないだろうか。 証言者・4 海原光貴(エツァリ) 10 02今日こそは御坂さんをお食事に誘って…おや? 御坂さん、誰かと待ち合わせですかね?っと、お相手が来たようですね。一体誰と―――……………諦めましょう… 証言者・5 浜面仕上 10 03ん? ありゃ大将と超電磁砲か? もしかしなくてもデートの待ち合わせだよな、アレ。っとヤベッ! 俺も滝壺とのデートに遅れちまう! 人のデートの心配とかしてる場合じゃなかった! 証言者・6 佐天涙子 10 24っ!!? 今、映画館に入ってったのって、確かに御坂さんと上条さんだった!これは…さっそく拡散しなきゃ♪ 証言者・7 初春飾利 10 24あれ? 佐天さんからメール…………ぬふぇ~~~っ!!! 証言者・8 婚后光子 10 24佐天さんからメールですわ。一体何のご用…………みみみみ御坂さんが殿方と!!? 証言者・9 打ち止め 10 30今日は一方通行とデートだ!ってミサカはミサカはウキウキしてみる!…あれ? あそこにいるのはお姉様…? …ハッ! お姉様とあの人もデート!!?でもでもミサカはできる女だから、ここは敢えて声をかけないであげるの、ってミサカはミサカは気を使ってみたり! 証言者・10 御坂妹 10 30ミサカネットワークを通じて上位個体の見た光景が頭に流れてきました。これより妹達【ミサカたち】全員で緊急ミーティングを開きます、とミサカは「どうせお姉様は素直になれないだろう」と高をくくっていた事を後悔します。 証言者・11 一方通行 10 32チッ! 打ち止め【ガキ】のお守りとか、めンどくせェ…しかも何だァ? この『劇場版ゲコ太』とか言うモロにガキ向けの映画はよォ。こンなもン観る奴は打ち止めぐれェしか…………あ゛? ありゃ三下とオリジナルじゃねェか。……まァ、見なかった事にしとくかァ… 証言者・12 番外個体 12 22…黄泉川に言われて第一位と最終信号を迎えに(ついでに冷やかしに)来たけど、それ以上に面白い物見ちゃったぜ! な~にやってんだか、おねーたま! 証言者・13 姫神秋沙 12 34私がハンバーガーショップで昼食をとっていたら。偶然。上条君が同じお店に入ってきた。最初は。「これって運命的な何かだったりして」なんて思ったけど。よく見たら上条君。他の女の人と一緒だった。……今日は。とことんヤケ食いしてやる。 証言者・14 鉄装綴里 13 17今日は非番だから久しぶりにゲーセンに来てみたら、デート中の御坂さんとバッタリ。はぁ~……いいなぁ…私も彼氏ほしいなぁ… 証言者・15 フレメア=セイヴェルン 13 35やっぱりガンシューティングは大体ゲーセンでやるのが一番だな!前の人達、早く終わんないかな! にゃあ! 証言者・16 垣根帝督(元・カブトムシ05) 13 36浜面【ほごしゃのかた】が恋人とデートをするとの事で、フレメア【おこさん】を預かってゲームセンターに来た訳ですが…先にゲームをやっている方達に見覚えがありますね。まぁ第三位や幻想殺しも息抜きに来ているのでしょうし、声をかけるのは無粋ですね。 証言者・17 土御門舞夏 14 47おー? 上条当麻と御坂がゲーセンから出てきて、そのままセブンスミストに向かったぞー?これはアレだなー。完全にアレしてるなー、これはー。 証言者・18 土御門元春 14 48…舞夏と休日デート楽しんでたら、とんでもない物見ちまったぜい……ま、とりあえず拡散しとくかにゃー。 証言者・19 青髪ピアス 14 48お? つっちーからメールや。何やろ。…えっと、なにな……に…?…………………………ウソやろ…? ウソやって言うて~~~~っ!!! 証言者・20 吹寄制理 14 49か~み~じょ~う~と~う~ま~~~!!!もしもこのメールの内容が本当だったとしたら貴様、明日覚えてなさいよ! 証言者・21 雲川鞠亜 15 15…姉と服を買いにセブンスミストに来たら、それどころじゃない現場に出くわしてしまった。これは姉のプライドもズタボロだろうな。 証言者・22 雲川芹亜 15 15べべべべ別に動揺なんかしてないけど!男女で買い物して「こっちの服とこっちの服、どっちがいい?」「う~ん…俺はこっちが好きかな」「じゃ、じゃあアンタが選んでくれた方を買っちゃおうかな…」なんて会話するのは、よくある事だけど! 証言者・23 結標淡希 15 59そろそろ寒くなってきたから新しいコートでも……って、あら?あそこにいるのは、あの時の彼と超電磁砲…? 二人で買い物かしら、靴を選んでいるわね。…あっ、もう店を出るみたい。……て言うか、付き合ってたの…? あの二人って… 証言者・24 月詠小萌 16 07はわわわわっ!!! 上条ちゃんが常盤台の生徒さんと楽しそうに歩いているのですよ!ままままさか不純異性交遊なのですか!? ここは教師として止めるべきなのでしょうか…!い、いえしかし、何でもかんでも頭ごなしに否定するのも―――って! ごちゃごちゃ考えてる間に、上条ちゃん達が喫茶店に入っていってしまったのですよ~~~っ! 証言者・25 食蜂操祈 16 10あ~あぁ…せっかくお気に入りのカフェで寛いでたっていうのにぃ…不快力の高い物見ちゃったわぁ!上条さんが来るのは別にいいけどぉ、何でその隣に御坂さんがいるのかしらぁ?しかもカップルシートなんて座っちゃってぇ…あ~もぉ! これ以上、苛々力が増しちゃう前にお店出よぉっと!!! 証言者・26 削板軍覇 16 23ふぃ~、食った食った! やはり、ここのパスタは美味いな! さて勘定を……ん?そこにいるのは上条と嬢ちゃんか? 随分とデカいパフェを食ってるな!…何? 食いきれないかも知れない? 根性が無ぇなあ。なら二人で食えばいいじゃねーか。スプーンが一つだけ? そんなもん、交互に使えばいいだろう。…何、赤くなってんだ嬢ちゃん? 証言者・27 木山春生 16 27ふむ…どうも落ち着いてコーヒーを飲めないと思っていたら、彼らが騒いでいたのか。こういうのを何と言ったかな……確か…そう、「リア充爆発したまえ」…だったかな? 証言者・28 冥土帰し 16 45僕の病院の常連さん達が、喫茶店から出てきたんだね?しかし何だか彼女の方は顔が上気している? ……若いってのは良い物だと改めて思ったね…? 証言者・29 御坂美琴 16 57か、顔っ!!! 顔が熱いいいいいいぃぃぃ!!!あ、ああ、あんな事しちゃった………お店の中であんな事しちゃたよおおおおおお!!!!! 証言者・30 上条当麻 17 00いや~、今日は不幸という不幸も無かったし、いい日でしたなぁ~!にしても美琴、大丈夫かな? あんなに顔、真っ赤にしてたし……まぁ、もう外も寒いもんな。さて、と帰るか。明日も今日みたいな日になればいいな~…なんて。