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「苦しい生活をしている野生タブンネ募集中!みんなで楽園へ行きましょう!来る3日後の正午にヒウンシティの港で待って ます」 そんな立て看板がイッシュ地方の各地に突如立てられた。 タブンネは弱いが経験値が高く肉も美味いので長い間いいカモとして見られてきた。 森のタブンネは野生ポケモンの餌になり、道のタブンネはトレーナーに狩られ、街のタブンネは傷を舐めながらゴミを漁る。 いったい今までに何匹のタブンネが死んだのだろうか……。 そんなタブンネにとって、この看板は正に天から降ってきたチャンスであった。 3日後の正午、ヒウンシティにイッシュ中の全ての野生タブンネが集まった。 港には大きな白い船が五隻停まっていた。辺りには誰もいないが、船体には「タブンネ様専用船」とペイントされており、こ れが楽園への船であることが容易に首肯できる。 タブンネたちは我先にとばかりに船にドヤドヤと乗り込んでいく。 船は全て三階建ての大型で、どれも豪華な装飾がされていた。 用意されていた広い部屋でタブンネたちが休んだり遊んだりしている内に船は汽笛を高らかに鳴らして出港した。 「この度はミィミィ号をご使用いただき誠にありがとうございます。ミィミィ号は二時間後に楽園へ到着する予定です。それ まで船旅をお楽しみください」 二時間後、船は小さな島へと付いた。タブンネたちは一斉に船を出る。 タブンネの目の前に広がったのは豊かな原っぱであった。日は暖かく、果物のなった木が生えている。 鳥は遊び、虫はさざめく。遠くには小さな家がいくつも見えた。 地面は湿り気を含み所々ぬかるんでいたが、ミズゴロウやドジョッチといったイッシュでは珍しいポケモンが住んでいるので 誰も不満には思わなかった。 今までクズを噛む生活をしてきたタブンネたちにとってここは楽園のようであった。 ミィミィ号は黙って出港していったがタブンネたちは気にも止めなかった。 せっかちな子タブンネが一番に飛び出していった。鳥を追いかけて走り、そして……突然バタリと倒れた。 「ミィッ!?」 子タブンネの母親が顔色を変えて駆け出す。しかし母タブンネは子の元へ辿り着く前に大きく痙攣し、泥の中に没した。 父親らしきタブンネの叫びが島中に響き渡る。しかし彼も二人へ向かう途中で倒れ、動かなくなった。 いったいこの親子に何が起こったのだろうか? この島は大昔、戦争の舞台となった。 敵を効率良く確実に殺すための手段として、人間は改造を施したマッギョを使っていた。 味方の靴と違う足形が乗ったときに反応する機械を付けられ、激しく放電するように育てられたマッギョは対人地雷として 猛威を振るった。 やがて戦争は終わったがマッギョは回収されなかった。マッギョの寿命は長く、今でも生きていて人間を殺すために待ち構 えているマッギョが無数にいるのだ。 タブンネが集められた理由は言うまでもなく地雷マッギョの撤去である。 タブンネたちは一瞬にして目の前で全滅した家族を見て、いったいどういうことかと振り返ったが既にミィミィ号は去った 後だった。 代わりに看板が立っていたが、地雷マッギョが存在している事しか書かれていなかった。 タブンネたちは一気に地獄に叩き落とされた気分であった。 しかしタブンネに希望が無いわけでは無い。看板の後ろに大きな箱があり、その中には小型掃除機のような奇妙な機械がタブ ンネの数だけ入っていた。 これらは一種の地雷探知機であり、これを使うことで安全に地雷を撤去できるというわけだ。 地雷マッギョの出す微弱な電流に反応する残数計が腕時計の文字盤ほどの大きさの液晶モニタに表示されており、取り漏らし が起こらないようになっている。 しかしこれらの装備はタブンネを思いやったものでは無い。なぜならこの撤去活動は虐待愛好会によって計画されたものだか らだ。 地雷撤去とタブンネ虐待の両方を実現する皮肉な善行である。 何にせよ地雷を全て取り除かないことには幸せな暮らしができないと理解したようで、タブンネたちは死んだ仲間に黙祷を捧 げてから探知機を装着し撤去に向かった。 さっそくあちこちでミーミーミーと探知機が反応する。タブンネたちは慎重に歩を進める。先ほどの犠牲で3つの地雷が効力を失っ たのか、モニタには97と表示されていた。 地雷に近づくにつれ探知機はミーミーからミヒイミヒイへと探知音を変える。ミヒイミヒイからミギャアミギャアへと変わったときは周囲50センチメ ートル以内に地雷が埋まっている証拠だ。 そのうち一匹のタブンネが地雷を掘り出した。マッギョのヒレに付いているアンテナ付き機械を取り、踏んづけて壊すとモニ タの数字は96に変わった。撤去成功である。 と同時に数字は90へと減った。バチバチと激しい音がして6匹のタブンネが泥に埋まる。倒れたときにまた地雷に当たったら しく、頭や腕が吹き飛んで焼き肉になった。残数84。 地雷にされたマッギョはどれも高齢で、信号機もすっかりボロボロになってしまっている。 そのため放電させてしまった場合は機械を破壊して自身も感電死するので再び作動することはなく撤去数にカウントされる。 優しいポケモンと言われるタブンネにとって、自分のミスで自分だけでなく他人まで傷つくのはどれほど悲しいだろう。 またどこかで弾ける音と共に数字が減っていく。 そんな中、数匹のタブンネがいきなり騒ぎだした。 「ミヒイイイ!もう嫌だミィ!どうしてタブンネちゃんがこんなことしなくちゃいけないミィ!?」 騒いでいるタブンネはどれも耳に小汚いタグや破れたリボンが付いていて、かつては人間に飼われていたであろうことが伺え る。 「マッギョなんかそのうち寿命でくたばるミィ!可愛いタブンネちゃんが助けてやる義理なんか無いミィ!!」 眉を下げながら黙々と作業を続けていた他のタブンネたちは皆、ハッとしてリボンネたちを見た。 「確かに、楽園だと言われて来てみればひどい所ミィ、騙されたんだミィ!」 「タブンネちゃんはこんなところで終わるタブじゃないミィ!」 リボンネの言葉にタブンネたちは同調する。 「今こそ残ったタブンネちゃんたちで生き残るんだミィ!島から脱出するミィ!」 「「「ミィィイーーーーッ!!!」」」 タブンネたちは列を成して一斉に歩き出した。 しかし途中で地雷を踏み、次々と焼き焦がされて死んでいった。 「ミギャアアアーーッ熱いミィィィッ!!」 「フミィイイイイイイ!!」 「ミガガガガガガガガッ!!」 可愛いタブンネちゃんのプライドや知恵などカスのようなもので、何の役にも立たないことを彼らは理解していなかったのだ ろうか。 モニタに表示された数は0になったが悲しいことにそれを見る者は誰もいなかった。 ただ香ばしく焼ける肉の塊が自然の中に転がっていた。 数年後、旅のトレーナーが島を訪れた。 トレーナーの目の前に広がったのは豊かな原っぱであった。 日は暖かく、果物のなった木が生えている。 鳥は遊び、虫はさざめく。小さな家がいくつも並び、子供たちが跳ね回るたくさんの若いマッギョたちと遊んでいる。 トレーナーは島の入り口に立っている大きな石碑に気付いた。 石碑には「昔の争いの爪痕を癒したタブンネ達、ここに眠る」と書かれていた。 地雷が無くなってからこの島は平和になった。もう地雷に脅えることなく外に出られるのだ。 気候の良さも手伝い、今ではこの島はタブンネの犠牲によって平和を手に入れた楽園タブンネシアと呼ばれ、多くの観光客が 訪れる人気スポットとなっている。 終わり 「バタリと倒れた」から「しかし、」までの間に地雷マッギョについての文章があったはずだけど抜けてるな -- (名無しさん) 2012-05-28 02 30 34 連絡が遅れましたが、抜けていた部分を入れておきました -- (名無しさん) 2012-05-28 19 56 00 上手く撤去出来てたのにリボンネ達が自棄になって周りを巻き込んだプライド(笑)知恵(笑)のせいで全滅しちゃったねwまぁ全部撤去したところで他のポケモン達の食糧になるのがオチだろうけど -- (名無しさん) 2013-01-12 15 16 14 名前 コメント すべてのコメントを見る
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ジャイアントホールの中で色違いの子タブンネを見つけた。 しかしその体は傷だらけでその幼い命は今にも絶えそうだった。 俺は近づいてその色違いの子タブンネにを抱える。 どうやらまだ息はあるようだ、俺はカバンからミックスオレを取り出し飲ませる。 すると体力を取り戻したようで、傷ついた色タブンネはすやすやと息を立てて眠り始めた。 それを見て安心したその時、草むらからガサゴソと数匹の子タブンネがでてきた。見たところ4匹くらいいるようだ そして俺と色タブンネを確認すると、そのタブンネは色タブンネを催促してきた。 きっとこの色タブンネはタブンネ同士の集落でいじめにあっていたのだろう。 なおのことうるさく騒いで色タブンネを要求する。 少しこいつらに苛立ちを覚えた俺は子タブンネを抱えたままモンスターボールに手をかけ、ハッサムを出す ハッサムに一匹だけ残して殺すように命令するとハッサムは剣の舞を始める。 それを見たタブンネ共は一斉に逃げ出す、ハッサムはそれを追いかけ、まず手始めに一匹のタブンネにバレットパンチをする。 手加減なしの一撃でタブンネは奇声をあげて吹っ飛ぶ。 もうあのタブンネは逃げる気力もないだろう、他のタブンネを殺すようにハッサムに命令する。 その間に俺はそのタブンネにげんきのかけらを使う。 タブンネは意識を取り戻しすぐさま逃げようとするがその前には残り二匹の二匹を惨殺し、もう残りの一匹を鋏で掴んでるハッサムが居た。 ハッサムはそのタブンネの前で掴んでるタブンネの頭をぎりぎりと締め上げる。 そして頭蓋骨の割れる音と共にハサミが閉じる、首だけ残ったタブンネは痙攣した後失禁して絶命した。 残ったタブンネは命乞いをしている、そこで俺はハッサムをボールに戻す。 そのタブンネは腰を抜かしながらも這うようにして逃げ始める、俺はそれを追いつかない程度の速さで追う。 あのタブンネは集落に戻るつもりだろう、その集落で狩りを行なうと良い経験値になりそうだ。 這って逃げていくタブンネを見ながらそう思った。 タブンネ達の集落についた、草や藁で造られた簡素な隠れ家にさっきの子タブンネは逃げ込もうとする。 しかしここまで来たらもう用がない、俺はその子タブンネの体を踏みつけ、体重をかけていく。 そして背骨の折れる音がしたあとタブンネが断末魔をあげて息絶える、うるさい。 その断末魔を聞きつけ集落から3匹のタブンネがでてくる、そしてそのタブンネは俺とその踏みつけた子タブンネを見比べると飛びかかってきた。 モンスターボールからボスゴドラを繰り出し応戦する、といっても力の差は歴然だが。 タブンネは無謀にもボスゴドラに捨て身タックルで応戦してくる。ボスゴドラは何とも言えない複雑そうな表情をしていた。 ボスゴドラはこっちを見てきた、きっと余りの弱さに反撃していいのかどうか迷っているのだろう、かわいいやつめ。 俺はゆっくり大きくうなずくと、ボスゴドラは一匹のタブンネにもろはのずつきをする。 ずつきを喰らったタブンネは内臓がミンチになるほどの衝撃をくらい、肢体がぐちゃぐちゃになる。 口から血ヘドを吐き出し、悲鳴にもならない悲鳴を上げる。 生命力の強いタブンネだ、これだけ強い衝撃を喰らってもあと数分は生きているだろう。 その様を見ていた他のタブンネは、集落に逃げ込む。 俺とボスゴドラはタブンネに集落におじゃまする、集落中のすべてのタブンネが俺と抱えている色タブンネを見つめる。 そして今度は数十匹のタブンネが応戦にでる、おそらくこの集落の雄をすべてかき集めたのだろう。 一方で雌と子供は逃げようとしている、逃がすのももったいないがこれだけのタブンネをすべて押さえておくのには無理がある。 俺はヒードランをだし、マグマストームをするように命令する。 するとその集落の周りがすべてマグマの渦に囲まれた、多少熱いがまぁそれは我慢しよう。 雄タブンネ共は一斉にボスゴドラめがけて捨て身タックルを仕掛けてきた、まぁ死ぬことはないから大丈夫だろう。 俺は手持ちのポケモンすべてを解放する。 ハッサム、ボスゴドラ、ヒードラン、アイアント、キリキザン、ナットレイ みんなそれぞれ思い思いの方法で狩りを始めた。 まず一番最初に動いたのはアイアントだった。 アイアントは逃げ惑っているタブンネのうち一匹をつかみ、そして引きずる。 ある程度群れと距離をとるとタブンネを離す。 アイアントは興奮しているのだろう、口を左右にカシャカシャ鳴らしながらタブンネに近づく。 タブンネは逃げだすがマグマストームが遮っていて逃げられない。 マグマストームの前で立ち尽くすタブンネにアイアントはシザークロスをする。 「ミギャアアアアア」という鳴き声と共にタブンネの胴体から短い脚が両方とも離れた。 アイアントはそれを拾い、咀嚼しながらクチャクチャと食べる。 タブンネはその間にと思ったのか張って逃げ出す、しかし素早いアイアントに勝てるはずもなく、呆気なく追いつかれる。 上半身を起こし助けてくれと懇願するが、アイアントはそんな様子を興奮したように口を鳴らして見ている。 再びアイアントはシザークロスを行なう、やはり醜悪な叫び声をあげるタブンネ しかし今回は右腕を完全に切り離さなかった。 アイアントは激痛で狂いそうになっているタブンネの切れかけた腕を口で挟んで、ちぎり取る。 ブチブチを筋肉や皮膚が切れる音と共に完全にタブンネの右腕が切り離された。 そして一通り腕を食べ終わった後タブンネは残った左腕をシザークロスで切り離す、タブンネダルマの完成だ しかしタブンネは悲鳴をあげない、どうしたことかと思ったら痛みの余り気絶してしまったようだ。 これではつまらないと思ったのか、アイアントは気絶して倒れているタブンネの上に乗り、そしてタブンネの頭にアイアンヘッドをかます、もちろん軽く手を抜いてだ。 それを数回繰り返し、ようやくタブンネは目を覚ました、そしてその後激痛が襲ってきたのかタブンネは暴れ狂う。 さすがに乗っていられなかったのかアイアントは軽い身のこなしでタブンネの上から降りる。 「ミビャアアアアアアアアアアアア!!!」と叫び声をあげながら暴れるカタワタブンネはまるで芋虫のようだ。 アイアントは良いことを思いついた、というあくどい笑みを浮かべ、タブンネの腹を口ではさみ、持ち上げる。 暴れていると言っても所詮タブンネ、どれだけあがいてもアイアントの力とは比べ物にならない。 アイアントは持ち上げたタブンネをマグマストームの壁に押し当てる。 半ば正気を失ったように暴れていたタブンネだが、これと共にさらに暴れだす。 しかし無意味だ、どれだけ暴れてもじわじわと焼き尽くされていくタブンネ。 そうやって焼いていくと体力がなくなってきたのだろうか、悲鳴と抵抗が小さくなっていく。 息絶え絶えのタブンネに飽きたのか、アイアントはそのままタブンネを放してしまう。 その後アイアンヘッドでタブンネを押して、ダルマタブンネは完全にマグマストームの中に入り込んだ。 焼けていくタブンネは最後に一際良い鳴き声で断末魔をあげてくれた。そのことにアイアントも満足しているようだ。 さぁ次はどんな虐待があるのだろうか、楽しみで仕方がない。 次に動いたのがヒードランとナットレイだった。 タブンネの親子を壁際に追いつめる、母タブンネは4匹の子タブンネを後ろにやりヒードラン達の前に立つ。 ナットレイはそんな母親の上からツタを伸ばし、子タブンネの上に紫色の液体を振り掛ける、そうどくどくだ。 どくどくにかかったタブンネはその場に膝をつき、徐々に顔色が悪くなっている。 「ミィ‥‥ミィ‥‥」と弱々しい声で母を呼び、母タブンネはその声に応える。 そこでヒードランが母タブンネが隙だらけの間に一匹の子タブンネを奪い取る。 母タブンネはそれに気づくが後ろには毒にやられた子タブンネが苦しがっている。 どちらの対応をすればいいか迷っているうちにヒードランは紫色の火の粉を子タブンネに吹いた。 鬼火と呼ばれる炎タイプの技だ、その子タブンネは火傷を負い、苦しみ始めた。 毒を負った子タブンネと火傷を負った子タブンネの世話をする母タブンネ、それ以外のことはそっちのけだ。 無論それは残りの子タブンネも例外ではない、幸か不幸かまだ健康な子タブンネは二匹残っている。 ナットレイはなるべく傷つけないようにそっと一匹の子タブンネを持ち上げる、子タブンネは終始震えっぱなしだ。 ぶるぶると震えてる子タブンネを、触手でゆさゆさと赤ちゃんを抱く母親のように揺らす。 その動きに緊張が解けたのか、タブンネは「ミィミィ♪」と笑いだした。 そこでナットレイはそのタブンネを軽く上にほうり投げる。 そして渾身のパワーウィップをそのタブンネに当てる、タブンネはボスゴドラの方めがけて吹っ飛んで行った。 雄タブンネの相手をしているボスゴドラの方に子タブンネが飛んでいく。 その子タブンネをボスゴドラはスマブラのドンキ○コングもびっくりなほど見事なヘッドソバット(アイアンヘッド)で地面にたたきつけた。 「ミギッ」という短い悲鳴と共に文字通りぺしゃんこになる子タブンネ、母タブンネはまだそのことに気づいていない。 ナットレイは残りのもう一匹にも手をかける、もちろん逃げようとするがヒードランが居て逃げられない。 そしてナットレイは子タブンネをつかみ、もう一度パワーウィップでボスゴドラの方に弾き飛ばした。 今度はボスゴドラは軽いアイアンヘッドで別の方に飛ばす。 そしてその子タブンネが行き着いた先はヒードランだった。 ヒードランの体に子タブンネが激突する、ヒードランは微塵も痛みを感じていなかった。 それどころかヒードランにあたった子タブンネが溶かされていってる、溶岩に飲み込まれて子タブンネは悲鳴を上げる間もなくご臨終された。 一方ボスゴドラの足元で必死に捨て身タックルを続けているタブンネ達、効いてないことがわかってきたのか、別の標的に目標を定める。 そして目を付けた先はナットレイだった、タブンネ達はボスゴドラから離れナットレイに向かって捨て身タックルをしだす。 しかしタブンネ達が当たった途端逆にタブンネ達が悲鳴を上げ始めた。 鉄のとげ+ごつごつメットのナットレイに直接触れる攻撃をしたのだ、すでにばてかけていたタブンネ達のHPをごっそりと減らす。 その頃母タブンネは弱っていく子タブンネ二匹をいやしのはどうで治そうとしていた。 しかし毒タブンネを舐めている間に火傷タブンネをヒードランに奪われてしまった。 母タブンネは返してくれとせがむが、ヒードランにはなんの意味もない。 ヒードランは火傷タブンネに息を吹きかける、熱風とも呼び辛いものだが高温のヒードランの吐息は弱ったタブンネにはそれだけで効果的だった。 母タブンネは直接触れることが出来ず少し遠めに火傷タブンネにいやしのはどうをし続ける。 そして後で「カハッ」という弱々しい吐血と共に毒タブンネが息絶えた。 母タブンネのいやしのはどうが止まる、そして毒タブンネに近づき体を揺らす。 しかし毒タブンネは答えない、母タブンネのすすり泣く声が聞こえた。 一方でヒードランも息を吐きかけるのをやめる。 火傷タブンネはすでに疲弊していて、このままでももう長くないと判断したのだろう。 そんな火傷タブンネに母タブンネはいやしのはどうを再開した。 しかし体中が火傷で蝕まれて、疲労も限界で生きているのがやっとの子タブンネにいやしのはどうはただ長く苦痛を与えるだけのものでしかなかった。 ヒードランとナットレイ達が気ままにタブンネ狩りをしていたころ、キリキザンは辺りを観察しはじめた。 そして一匹のタブンネに近づく、そのタブンネは二つも卵を抱えていて、たたでさえ鈍間なのに愚鈍さここに極まれりといったところだ。 キリキザンは足音を立てず近づき、そのタブンネを後ろから一突きした。 突然のことなので驚いた表情でタブンネはそのままその場に前のめりに倒れこむ。 キリキザンはそのタブンネに馬乗りになり、背中からグサグサと刺し始める。 刺されるたびに「ミギッ!ミギャッ!」と短い悲鳴を上げるタブンネ、しかしその攻撃でタブンネが死ぬことはない。 悪タイプ故か、ことキリキザンは相手をいたぶることに関しては秀でている。 生命維持に必要な臓器を傷つけず致命傷に至らなく尚且つ激痛がはしる場所を重点的に攻撃している。 そして一通り刺し終わった後キリキザンはタブンネの上から退き、卵をひとつ持ち上げる。 その時だった、マグマストームの渦がはれて、周りを遮るものがなくなってしまったのだ。 これを好機と悟ったのかタブンネ共が一斉に逃げ出す。 しかし、外に出ようとしたタブンネの一匹が「ミギャァァァァァァァァ!!」と叫び声を出して倒れる。 そのタブンネは目に見えない何かが刺さり、倒れたのだ。 実は俺はナットレイにステルスロックをするように命令していたのだ。 加えてそのステルスロックはマグマストームの熱で高温に熱されている状態だ、刺さればタダでは済まない。 次々とタブンネに襲いかかるステルスロック、中には這って逃げだそうとするタブンネもいたが、上からその間抜けな胴体にステルスロックが刺さるだけだった。 周りはタブンネの悲鳴で阿鼻叫喚だ、逃げ出そうとしたタブンネで無事な奴はもういないだろう。 ステルスロック自体にそこまで致死性はないので、高温のステルスロックとはいえ殺すまではいかない、だがそれがいい。 タブンネ達は地獄のような熱さと痛みにのたうち回っている、死ぬこともできず、解放されることもない。 キリキザンは辺りを見渡した後再び狩りに戻った、その前の親タブンネは再生力のおかげか体の傷がふさがり掛けていた。 そして立ち上がりキリキザンに捨て身タックルを行なう。 迫ってくるタブンネに卵を捨て、その手で一閃する。 タブンネは再び倒れる、しかしそれでもあきらめず卵の方に手を伸ばす。 その卵をキリキザンは拾い、そして殻を切り始めた。 殻の中から出てきたのは胎児のタブンネだった、少しグロテスクだ。 「ミァ‥‥‥ミァァァ‥‥‥」とタブンネ弱々しく鳴き、その胎児に手を伸ばす。 キリキザンはそのタブンネの手にそっと胎児を乗せた。 タブンネはその胎児を抱きかかえる。 しかしその胎児は息をしておらず、タブンネは「ミィィィィィィィィィィィ!!」と叫び声をあげて泣き始めた。 キリキザンはその様子を見てケタケタと笑いながらもうひとつの卵に手を伸ばした。 しかしそのタブンネが割って入り、卵を抱きかかえる。 キリキザンはその親タブンネの頭に深く手を突き刺した。 実は脳というのは神経を傷つけないと傷ついてもある程度生きることができる。 タブンネは脳が傷つき叫ぶことも体を動かすこともできず、その場に倒れる。 そしてキリキザンは先ほどのように殻を切り、中からタブンネを出した、今度はもうすぐ孵化するはずだったのかずいぶんとタブンネとしての形を保っている。 そして「ミィ‥‥」と静かに鳴きはじめたのだ、その様をみてタブンネは口をパクパクとさせ体をコイキングのようにピクピクと跳ねさせる。 キリキザンはそれを見て浅く弱く生まれたての子タブンネを傷つけ始めた。 生まれたてのタブンネは弱々しく鳴き声をあげた後、キリキザンに玩ばれて死亡した。 タブンネは何も言わない、言えないのだろうがその様をみて、体中の力が抜けたように項垂れたのだ。 キリキザンは胎児タブンネと子タブンネの死体を踏み潰し、その場を後にした。 あらかたのタブンネは片付いた。 残りはステルスロックで傷ついた生き残りや、死に至らずとも致命傷を受けて相手にされてないタブンネくらいだ。 ボスゴドラはずっと雄タブンネ達の相手をしていた、と言っても余りの数の多さに手が回らず凝った狩りができないでいた。 ボスゴドラは不満の色をあらわにする、一番の功労者ともいえるコイツをぞんざいに扱ったら罰があたるな。 そんなことを考えていると「ミィ‥‥ミィ‥‥」とか細い鳴き声が聞こえてきた。 どこから聞こえているか探していると、あるタブンネの死体から聞こえてくることがわかった。 俺はそのタブンネの死体をどける、するとその下には一匹の子タブンネがいた。 そしてこの親タブンネ、まだ息があるようだ、だが助からないことを判断してか死体のふりをして助かろうとしていたのだろう。 親タブンネは命乞いをする、幸いここからはボスゴドラから死角になっていて見えない。 俺はボスゴドラに「気の所為だった」と告げた。 その言葉を理解してかタブンネは安堵の表情に変わり、子タブンネをしっかりと抱きしめた。 そしてボスゴドラの方に戻ると俺はそっと口には出さずにあそこにタブンネ親子がいるとジェスチャーで伝える。 耳が良いタブンネに俺がボスゴドラに位置を教えたことを知らせたら逃げられてしまうかもしれないからな。 ボスゴドラは多少迂回しながらもわざと足音を立てるように歩きだした。 ドスン、ドスン、と重量感のある足音を立てながらゆっくりゆっくりとタブンネ親子に近づくボスゴドラ。 こちら側からは見えないが、きっと今頃見つからないように祈っているころだろう。 そしてついに、ボスゴドラがさも偶然を装ったようにタブンネ親子を見つける。 ボスゴドラはタブンネ親子を掴み、俺が見えるところまで持ってくる、気配りのできる良い子だ。 タブンネは仲間作りやいやしのはどうを使ってボスゴドラに命乞いをする。 ボスゴドラはその様をみてどうするか迷っている振りをする。 そしてにっこりとほほ笑み、優しくタブンネを持ち上げる。 気持ちが通じたと思ったのか、タブンネは涙を流し喜ぶ。 その瞬間、ボスゴドラのもろはのずつきが炸裂した。 急なことで理解が及ばないタブンネは「ミ゙!」という短い悲鳴をあげて数メートル先まで吹き飛んだ。 内臓が破裂したのか吐血したタブンネは、置いてきた子タブンネのところに這って向かう。 ずるずると、傷ついた体に鞭を打ちながら這っていくその姿はどこかナメクジを連想させた。 子タブンネを乱暴に掴み、その親タブンネのもとに行くボスゴドラ。 そしてその親タブンネの前に子タブンネを置いた。 子タブンネは急いで親タブンネにいやしのはどうをかけ、親タブンネは見る見るうちに回復していった。 するとその親タブンネをひょいと掴み、ボスゴドラは再びもろはのずつきを喰らわせた。 ボスゴドラはそれをずっと繰り返していた、殺しはせず死ぬほどの痛みを繰り返し与え続ける。 そしてそれを手伝っているのはほかでもない我が子なのだ。 子タブンネはそれに気付かない、傷ついては癒し、傷ついては癒し、それがどれだけ親タブンネにダメージを与えているか気づけないのだ。 そして親タブンネは理解しているのだ、我が子を自分で殺さない限り自分は助からないと。 親タブンネの悲痛な鳴き声が響いた。 タブンネたちの集落はものの数時間で焼け野原と化した。 生き残ったタブンネはほぼ0に近いだろう。 手持ちのポケモンたちはみんな俺のもとに戻ってくる。 みんなそれぞれ満足したようだ、実に充実した顔をしている。 俺はみんなをモンスターボールに入れたその時だった。 茂みから一回り小柄なタブンネがこちらにすてみタックルをしてきたのだ。 醜く贅肉を揺らすタブンネ、足は遅いが重量がある分人が喰らったら一大事だ。 だがなんてことはなく避ければいいだけで、俺は鈍足のタブンネの攻撃を避ける。 そのついでに足をかけて転ばせた、タブンネはこけて頭から滑って行く。 モンスターボールからハッサムを出しこちらも反撃開始だ。 タブンネはこちらが臨戦態勢に移ったのを見ると一目散に逃げ始めるが ハッサムのバレットパンチをくらい「ミブゥ!」と豚のような鳴き声をしながら再び転んだ。 ハッサムは方耳を持ち上げてボディーブローをし始めた。 ゲホゲホとえずくタブンネにさらに力を込めて殴る。 そして我慢できなくなったのかタブンネは胃の中のものをぶちまけた。 ドロドロに溶かされた木の実の残骸らしきものがあふれ出てくる。 ハッサムは間一髪回避したが、それでも跳ねた汚物が足元に飛び散った、帰ったら風呂に入れてやろう。 ハッサムは耳を放す、タブンネは膝をつき苦しみ始めた。 しかしそれは許したわけではない、ハッサムから怒りの表情が伺える。 ハッサムはタブンネの頭をつかむと、背中にミシミシと拳を開いて突っ込み始めた。 数ミリずつハッサムの手がめり込んで行くたびに「ミガッ‥‥」と苦しそうな声を出すタブンネ。 そしてついにその肉を突き破りハッサムの手がタブンネの背中に入り込んだ。 タブンネは悲鳴にもならない悲鳴を上げる、しかしこれで終わることはなかった。 ハッサムは今度は渾身の力を入れてタブンネの背骨を折ろうとしているのだ。 ギチギチと背骨に力が入っていくたびに苦しんでいくタブンネ。 骨が折れるのにそう時間はかからなかった、バキッという音が鳴りタブンネの背骨は二つに分かれた。 タブンネは「ミガアアアァァァァァァァ!!!」というその容姿からは想像もできないほどの雄叫びをあげて、がっくりと項垂れた。 ハッサムはタブンネを汚物の上に投げ捨てる、本来なら何らかの抵抗を示すはずだが、下半身が動かなくなってはそれもできない。 ハッサムはタブンネにとどめを刺さず戻ってきた。 このタブンネに残された道は餓死か捕食されるかしかないが、こんな汚物まみれのやつを食う奴はいないだろう。 ハッサムをモンスターボールに戻す 色違いは高く売れる、今夜のこいつらのご褒美は何にしてやろうか、帰ったら他のポケモンたちにも何か分け前をやろう。 そんなことを考えながら俺は色タブンネと一緒にジャイアントホールを後にした。 久々に読ませてもらったぜ、各手持ちが思い思いの方法でタブンネちゃんを嬲っているのは良いな -- (名無しさん) 2012-01-07 22 08 16 きっとみんな3くらいはレベル上がったんだろうな -- (名無しさん) 2012-09-15 18 11 19 売られる色違いちゃんの行く末も気になるな。集落で虐められていた方がマシだったりしてw -- (名無しさん) 2013-11-21 11 15 47 色タブちゃんサイドもみたかった -- (タブデッドの末端の末端の友達) 2018-06-05 17 23 42 名前 コメント すべてのコメントを見る
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大きな陶器の器の中で行水をする赤ちゃんタブンネたち ぱちゃぱちゃと気持ちよさそうに水遊びをしている その様子を母親タブンネが優しい笑顔で見守っている そこにいきなり赤くなるまで熱した石を投入! 一瞬にして水はゴーッと沸騰し小さなタブンネ達はピィィ!ピィィィィ!(赤ちゃんだから声が甲高い) と絶叫しながら壁に向かって小さくピョンピョンとジャンプして器から逃げ出そうとする、 しかし縁にこってりと塗られた油と味噌で滑ってまた熱湯にドボン やがてミッ…ミッ・・・と悲鳴もか細い物となり、青い目は白く濁り、完全に息絶えたようだ 母親タブンネは慌てて鍋に手を入れて子供を上げようとしたが、 洗ってない手で鍋に手を入れるのはいけないので、石熱し役のバシャーモからおしおきの顔面飛び膝蹴りを受けて 鼻血ブーでぶったおれてしまったようだ そして楽しい夕飯のじかん、今日のメニューはタブンネの石焼き土手鍋だ バシャーモが何個か肉を食べていると、生焼けであったのか嘴で咥えた瞬間に 「ピィィィィ!ピィィィィ!と騒ぎ始めた、 生だといけないので鍋に戻そうとした時、泣き声で眼が覚めたのかタブンネが強奪していった バシャーモはちょっとムッとしたが、「一個ぐらいあげてもいいかな」と思ったのか見逃してやったようだ(優しいね!) 翌朝、タブンネを見ると昨日の肉をいつまでも抱きかかえていて、腐るといけないので取り上げて生ごみのゴミ箱に捨てた もうそろそろ鍋の季節か -- (名無しさん) 2012-11-03 22 23 52 ママンネちゃんたらいけないなあ鍋から取ったらはすぐに食べなきゃ -- (名無しさん) 2013-01-07 20 48 29 名前 コメント すべてのコメントを見る
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タブンネはとても人気のあるペットだが、可愛いからといって甘やかしすぎるとつけ上がり 手がつけられないほどワガママになる。 それゆえイッシュ地方には、甘い飼主に代わってタブンネの躾をするプロのタブンネ調教師がいた。 情けないことに、俺もタブンネを甘やかしすぎて増長させたダメ飼主だ。 幼い頃は素直で、俺を見上げる頼りきった目が何とも言えず可愛かったタブンネだが、 今は餌の用意が少しでも遅れると「ミッミッ!」と偉そうに催促する。 テレビは1日1時間までと約束したのに、いつまでもダラダラと見るのをやめない。 ちょっと叱ると腹いせにトイレ以外の所でウンコをする。後片付けもしない。 ただ、俺に甘えてすり寄って来る機嫌のいい時のタブンネは、小さい頃と変わらず本当に 可愛いので、俺はタブンネを嫌いになれずにいた。 ある日きのみを食い散らかしながらテレビを見続けるタブンネに「タブンネちゃん、 そろそろ1時間だよ」と声をかけると、タブンネは険悪な目つきで俺を振り返り 「ミッミィ!」と鳴いて、きのみを一つかみ、壁の掛け時計にぶつけた。 「こら、ダメじゃないか!」と叱ると、俺にまできのみを投げつけて来た。 とうとう俺も「これはプロの力を借りなければいけない」と考えるに至った。 やって来た調教師は精悍なイケメンで、体はゴーリキーのように鍛えられていた。 「よろしくね、タブンネちゃん」調教師が手を差し延べると、本能で危険を察知したのか、タブンネは少し顔をしかめ壁際まで後退した。 「どうしたの?こっちにおいでよ」調教師が近づくと、タブンネはキッとした表情で調教師の手を払いのけた。 「おや、挨拶をしているのに失礼な子だね。そんな悪い子にはお仕置きが必要だな」 調教師はタブンネの片耳をつかんで引き上げた。「ミィッ!」足が床から離れ、タブンネの丸々した体が宙にぶら下がっている。 「タブンネの弱点は耳なんですよ」調教師は俺を振り返って説明する。 「お仕置きをする時にはます耳をつかんで機先を制してください。それから」 調教師はあいている方の手でバシッ!バシッ!とタブンネの横っ面を張った。 「顔を叩くとタブンネは怒ります。いったん怒らせ反抗心を起こさせた方が、後のお仕置きが効くんです」 なるほど、タブンネの目が怒りに燃えている。 「何ですか、その目は」調教師はタブンネの耳を放し、その手でタブンネが床に落ちる前に 腹パンチをぶち込んだ。すごいスピードだ。 タブンネは壁に当たってから床に崩れ落ち、弱々しい表情で調教師を見上げた。 「みぃみぃ」タブンネは急に甘えた声を出し、くりっとした瞳に星を浮かべて調教師の足に 体をすりつけた。しかし、調教師の声は冷たかった。 「ほら、媚びて許してもらう作戦に出ましたよ。こんな手に乗ってはいけません」 調教師はタブンネを壁際に蹴り飛ばした。「ミ!」 タブンネは今度は俺を見つめた。「こいつを早くどこかにやって」と訴えているようだ。 俺に対してはまだ上から目線なのが腹立たしい。もちろん無視する。 「おいで、タブンネ」調教師はわざとらしく優しい声で呼んだ。 タブンネは少し迷ってから、調教師に向かってとっしんした。調教師はひょいとよけ、足を引っかけてタブンネを転ばせた。 調教師は用意していた細い竹の鞭で俯せになったタブンネを打ち始めた。 ピシッ!「みっ!」ピシッ!「みぃ!」ピシッ!「みぃん!」…… 「頭は打たないように。太腿や尻なら安全です」 タブンネはすっかり心を折られプルプル震えている。あの生意気なタブンネが、と思うと、かわいそうだけど笑えて来る。 「これで許しちゃいけませんよ。仕上げのお仕置きがある」 調教師は太めの竹を取りタブンネの背後に回ると、頭をかかえ尻を高くしたような恰好の タブンネの肛門に竹をねじ込んだ。「ミビャアァァァ…!」 あらかじめワセリンでも塗ってあったのか、竹はさほどつっかえもせずタブンネの尻に 入って行った。 調教師はタブンネの突き刺さった竹を地面と垂直に持ち上げる。タブンネは自分自身の重さで、さらに尻に竹をズリッとめり込ませる。 俺は思わず吹き出した。 タブンネは短い腕をパタパタ振って逃げようと試みる。無駄なことを。愚かな奴。 「このまま庭先に立てましょう。他のタブンネへの見せしめにもなる」 俺が頷くと、調教師は庭に出て地面にタブンネつきの竹を突き立てた。タブンネは屈辱と羞恥で真っ赤になったが、もう抵抗しようとはしなかった。 「よしよし、いい子になったね」 調教師は優しくタブンネの頭を撫でた。それから「わたしは悪い子なのでおしおきされています」 と書いた紙をタブンネの首にかけた。 庭の前の道を通りかかった人間やポケモンが足を止め、しげしげと俺のタブンネを見て、笑ったり木の枝で突いたりする。 タブンネは日が暮れるまで庭先にさらされた。 その夜からタブンネは聞き分けのいいよい子になった。 「悪い子になったらまた調教師を呼ぶよ」 そう言うと、タブンネはぎくりとして「みっみっ」と俺に媚びる。 実は、あの調教師とは2ヶ月に1回来てもらって定期調教をしてもらう契約を結んでいる。 だが、タブンネはまだそれを知らないのだった。 タブンネざまぁwww -- (名無しさん) 2012-04-29 09 41 29 この調教師って、ビ○ーの兄貴みたいな感じだろうな -- (名無しさん) 2012-05-01 23 41 01 甘やかす飼い主が悪いんだろこのクズが -- (名無しさん) 2014-12-17 23 57 23 テレビ見るのかよ -- (名無しさん) 2014-12-29 20 54 27 公開処刑とか面白そう -- (名無しさん) 2016-06-13 01 12 16 名前 コメント すべてのコメントを見る
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「褥瘡」というものをご存じだろうか? 持続的な圧迫を受け続けることで、身体の局所が欠損もしくは壊死してしまう現象だ。 一般的には「床ずれ」という言葉で知られている。 そして、その治療の研究にはタブンネが使われている。 「ミ……ミィッ……ミゥゥ……」 1匹のタブンネが板の上に寝かされている。その声はひどく苦しそうだ。 全身の毛をそり上げられ、薄いピンク色の皮膚がむき出しになっている。 「ミィィ……ミググ……ミハッ……」 全身から汗を流しながら、あおむけになった体を動かそうとするが、うまく力が入らない。 このタブンネは、何重にもかけられたしびれ粉によって体が麻痺してしまっているのだ。 そのため、自らの意志で動くことができず、尿や糞も垂れ流している状態だ。 「実験開始から72時間が経過」 抑揚の少ない機械的な声が聞こえると、白衣を着た人間たちがタブンネの周りに集まる。 白衣の人間たちは、慣れた手つきでタブンネの汗や糞尿をきれいにふき取っていく。 そして、タブンネの体をひっくり返してうつぶせにすると、皮膚の状態を観察し始める。 背中やお尻の広範囲がうっすらと赤く染まり、一部が陥没して真っ赤な色を見せている。 ひどいところになると、壊死した皮膚や肉が黒く変色してしまっている。 「ミフー……ミフー……」 当のタブンネはというと、何度も深呼吸を繰り返し、落ち着いているように見える。 自分の力ではないとはいえ、姿勢がうつぶせに変わったことで、先ほどまでの苦痛が緩和されたのだ。 しかし、その表情はゆがんだままで、完全に苦痛から解放されたわけではないことを語っている。 背中の大部分はまだ完全に壊死しておらず、その部分が「ズクズクとした痛み」を訴えているのだ。 白衣の人間たちはタブンネの状態を観察すると、淡々とした様子でデータをコンピューターに入力していく。 データの入力を終えると、白衣の人間たちは動きを止めて次の指示を待つ。 「処置開始」 抑揚のない声が簡潔に指示を出すと、白衣を着た人間たちが動き出す。 石鹸や生理食塩水を使用して、欠損部位を洗浄していく者。 皮膚の下にできた褥瘡を処置するために、皮膚を切り開く者。 メスやハサミを使って、壊死した部分を取り除いていく者。 彼らは事前に指定されていた通りの動きで、タブンネの体を治療していく。 「ミッヒ! ミガァ!? ミックゥ……ミギャギャギャ!」 しかし、その治療を受けるタブンネとしてはたまったものではない。 体の自由がきかない状態で、自分の体をいじられているのだ。 さらに、処置が行われているのはタブンネの背中側であり、タブンネ自身の目で見ることができない。 タブンネの優れた聴覚が処置の音をはっきりと拾っているものの、何が行われているのかを想像することすらできない。 「もうやめて!」という哀願も、白衣の人間たちにはただの鳴き声にしか聞こえていない。 麻痺した体では、最低限の抵抗を行うことすらできない。 タブンネにわかることは2つだけ。 自分の見えない場所で、自分の知らない何かが行われているということ。 自分がどれだけ泣き叫ぼうと、今の状況がかわることはないということ。 タブンネにできることはただ1つ。 少しでも早くこの地獄が終わることを願う。 ただそれだけだった。 「処置終了」 無機質な声が聞こえたことで、タブンネは地獄が終わったことを認識する。 だらしなく開いた口からは舌が飛び出し、粘度の高い唾液が板の上に流れている。 充血した瞳からは光が失われ、流れ出した涙が顔全体をしっとりと濡らす。 泣き叫んだことでのどは嗄れてしまい、「ヒィヒィ」という息が漏れるのみだ。 そんな状態ではあるが、タブンネは安堵していた。「ようやく解放されるのだ」と。 しびれ粉の効果が切れてきたのだろう。うまく動かなかった口が、かすかな笑みの形をつくる。 しかし、次の瞬間だった。 タブンネの体に、新たにしびれ粉がかけられた。 状況が理解できずに困惑するタブンネに、無機質な言葉が聞こえてくる。 「これより治療後の経過観察に入る」 パニックになりかけたタブンネだったが、その言葉を聞いて落ち着きを取り戻す。 なんだ、自分を安静にするために体を動かなくしたのか。 そんなタブンネの楽観的な考えを打ち砕くかのように、無機質な声が静かに、無慈悲に告げる。 「また、今回と同様の処置を2時間おきに行なっていく」 タブンネの地獄はまだ終わらない。 「処置開始から72時間が経過。結果および経過を報告」 相変わらずの抑揚のない声に従い、白衣を着た人間たちが動く。 タブンネに貼ってあるガーゼや被覆材がはがされていく。 タブンネの体は、元通りとまではいかないまでも、ある程度のきれいさを取り戻していた。 欠損していた部分には新しい肉が盛り上がり、一部の皮膚はうすいピンク色を取り戻している。 あれだけの状態だったものが、わずか72時間である程度修復されていたのだ。 これが褥瘡治療の研究にタブンネを使う理由。 タブンネの特性「さいせいりょく」を利用しているのだ。 本来ならば、軽度の褥瘡であれ、完治するまで1~2週間程度の時間が必要となる。 つまり、新しい治療法や薬を試しても、成果が出るまで長い時間がかかってしまう。 しかし、「さいせいりょく」をもつタブンネならば、圧倒的に早い時間で効果を確認することができる。 そして、タブンネをつかった実験で有効性と安全性が確認されて初めて、人間の体に同様の処置を施すことができるのだ。 タブンネの周りを囲む白衣の人間たち。 その一部からため息が漏れる。 考えていたほどの芳しい成果が上がらなかったのだ。 そしてこの時、タブンネには嫌な予感がしていた。 背中が少しかゆい。それは大して気にならない。 問題なのは、少し前に背中に感じていた「ズクズクとした痛み」をお腹の方に感じるのだ。 「第1回実験の成果を確認。続いて第2実験を開始する」 抑揚のない機械的な声を受けて、白衣の人間たちがタブンネの体を持つ。 しびれ粉によって麻痺しているタブンネは抵抗できずに、されるがままになっている。 白衣の人間たちがタブンネの体をあおむけにする。 自分の体はどうなっているのかと、タブンネの視線が自分のお腹の方に動く。 「ヒッ……!」 短い叫びがタブンネの口から漏れる。 タブンネの視線の先。正常な状態なら、ふっくらとしたお腹があるはずのその場所。 毛を剃られ、薄いピンク色の肌を晒しているはずのお腹の中央。 そこには、大きく陥没して、一部を黒く染めた赤い肉が存在していた。 染み出した体液によりヌラヌラと光り、壊死した黒い部分からは黄色い膿がドロリと流れている。 「ミッ……! ミッ……! ミッ……!」 声にならない叫びが何度もタブンネの口から出てくる。 目の前の光景はタブンネの想像をはるかに上回っていた。 「こんなのは嘘だ」と言わんばかりに目を見開き、タブンネの思考は完全に停止する。 そして、そんなタブンネの様子を気にも留めず、白衣の人間たちは処置を始める。 洗浄し、切開し、切除し、洗浄し…… 事前に指定されていた通りの動きを繰り返す。 停止していたタブンネの思考が動き出す。 このときタブンネは知ることになった。 自分の体に何が起こっているのかを。自分が一体何をされているのかを。 そして、72時間前に自分の背中で何が行われていたのかを。 「ミィヤァァァァァァァァァァァァァァ!!」 ガラガラという音を立てて台車が進む。 台車の上には、口をきつく結ばれた真っ黒なビニール袋が乗っている。 ビニール袋の中からは、かすかに「ミ……ミ……」と弱々しい鳴き声が聞こえてくる。 やがて台車の動きが止まると、ビニール袋がドサリという音とともに降ろされる。 ビニール袋が置かれた場所にはほかにも大量の黒いビニール袋が置かれている。 そして、そのほとんどの袋から「ミ……」という鳴き声が聞こえている。 ここはとある実験施設にあるゴミ捨て場。 実験を終えて不要になったタブンネたちはここに捨てられる。生きていようと死んでいようと関係なく。 タブンネの持つ生命力と「さいせいりょく」により、タブンネたちはなかなか死ぬことができない。 暗く狭いゴミ袋の中で、いつ訪れるともわからない死を待ち続けるのだ。 この段階で死ねるタブンネは幸運だ。 なぜなら、運悪く死ぬことができなかったタブンネは、業者に回収された後、生きたまま焼却処分されてしまうのだから。 医療の発展は、決して少なくはない犠牲の上に成り立っている。 私たちは忘れてはいけない。 人間のために犠牲になった多くのタブンネがいるということを。 ……たぶんね。 (おわり) 名前 コメント すべてのコメントを見る
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タブンネおでんというものがある。 祭りや祝い事がある時にふるまわれるとある地方の郷土料理だ。 生きたタブンネを3日間煮込み続けることで熟成されていく味を楽しむものだ。 それでは、その作り方を紹介していこう。 まずは下ごしらえとして、タブンネを3日ほど絶食させる。 お腹の中のものをすべて外に出してしまうためだ。 絶食している間のタブンネは、空腹からゆっくりとミィアドレナリンを分泌していく。 下剤で強制的に外に出す方法もあるのだが、これでは味が薄くなってしまう。 タブンネを絶食させ終えたら、次に全身の毛を剃っていく。 この時に尻尾はきれいに引き抜いておく。 あとはタブンネの上半身をタコ糸で縛れば下ごしらえの完了だ。 下ごしらえしたタブンネを水が張った鍋に入れる。 この時、タブンネをそのまま入れるか天井から吊るすかは各家庭によってちがう。 そしてあとは鍋につゆを入れ、具材とともに煮込むだけだ。 煮込まれることでタブンネが悲鳴を上げようとするだろう。 ここで、引き抜いておいた尻尾をタブンネの口につっこんで、静かにさせる。 タブンネの強靭な生命力ならば熱湯の中にいてもある程度は生き続ける。 3日間というのはタブンネが耐えられるおよその目安というわけだ。 もちろん、タブンネの状態によっては1日でダメになることもあるし、1週間ほどもつ場合もある。 ここは、各家庭の腕の見せ所だろう。 タブンネは煮込まれ続けている間、ミィアドレナリンを出し続ける。 それはタブンネの状態によって微妙に味わいを変えていく。 同じ具材を使っても、味の変化と深くなるコクによって毎日食べても飽きることがないのだ。 タブンネが息絶えると、その体は徐々にくずれていく。 その崩れた肉は何日にもわたっておでんの汁を吸っている。 タブンネの持つ旨みとまじりあい、何ともいえない不思議な味を生み出すのだ。 今紹介した方法はあくまで基本的な作り方である。 家庭によっては、メスのベビンネのみを使ったり、タブンネの家族を使ったりと様々だ。 さらに、煮込んでいる間に、タブンネにどのような処置を施すかというのも十人十色だ。 それを親子で受け継いでいくことで、家庭により、まったく異なるタブンネおでんができるのだ。 この地方で何かイベントがあるときは立ち寄ってみるのはいかがだろうか。 食べるたびに味が変わっていくタブンネおでん。 それをぜひ、堪能していただきたい。 名前 コメント すべてのコメントを見る
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ここ数年の間に、街の中でタブンネの姿を見ることが多くなった。 どのタブンネも泥や砂ぼこりにまみれており、タブンネの特徴ともいえるピンク色の体毛は 色褪せて、薄汚れてしまっている。 どのタブンネも地面にすわり込み、青い瞳からは活力がすっかり失われてしまっている。 そして、それ以外にこのタブンネたちに共通することがある。 どのタブンネも成熟しきった大人のタブンネであるということだ。 このタブンネたちこそが、最近問題になっている「捨てタブンネ」だ。 数年前、ここイッシュ地方には空前のペットブームが起こっていた。 多くのポケモンがペットショップに並び、様々な人に買われていった。 その中でも、タブンネは特に人気があった。 くるくると変わる表情、かわいらしいピンクの体、ハートの形をした肉球。 ポケモンセンターで働いていることで、タブンネというポケモンが身近に感じられたのも タブンネが人気だった理由の一つになるだろう。 しかし、ブームというものは長く続くものではない。 一時期の盛り上がりが嘘のようにブームが落ち着くと、街には捨てられたタブンネが増え始めた。 理由は簡単。大きくなったからだ。 タブンネというポケモンは成長すれば、その身長は1mにもなる。 体が大きければ、それだけスペースをとるし、餌だってたくさん食べる。 それに、体の小さい子タブンネのときはマスコットとしてかわいがることができたものの、 大人になったタブンネをマスコットとしては見れないという人がいたのも大きい。 そして、成長したタブンネたちは捨てられていった。 しかも、ただ捨てられただけではない。 他のタブンネとお見合いをさせられ、子どもが生まれてから捨てられていった。 新しいマスコットができたから、用済みだとばかりに。 そうやって捨てられたタブンネたちは、困惑するしかなかった。 子タブンネだったころから、人間に育てられていたため何をしていいかわからない。 餌の取り方も、寝床の見つけ方も、何ひとつわからない。 街にはそうしたタブンネたちが増えていった。 「ミィ……ミィ……♪」 1匹のタブンネが近くを通る人たちに笑顔で鳴きかける。 捨てられて日が浅いのだろう。人間から餌をもらおうとしているのだ。 しかし、タブンネの声に耳を傾ける者は誰もいない。 誰もがタブンネを無視し、視線を向けることなく通り過ぎていく。 そして、無視されることに耐えられなかったのか、タブンネが行動を起こす。 通行人の一人に近寄ると、足にしがみついて「ミィミィ」と泣きはじめた。 「うわ! やめろよ!」 通行人がそう叫ぶと、どこからともなく作業着をきた男たちが現れる。 この街にある保健所の職員たちだ。 彼らはタブンネを押さえつけると、電話でどこかに連絡を取る。 しばらくすると、1台のワゴンが到着し、中にある檻にタブンネを入れる。 ただの野良タブンネならばこうはならない。 捨てタブンネが街に増えてからは、タブンネたちの動向に目を光らせる職員が多く配置されている。 人に危害を加えると判断されたタブンネたちがこうやって捕まえられて、保健所で処分されるのだ。 それを知っているからこそ、捨てタブンネの多くはなにもできずに、地面にすわり込んだままなのだ。 「ミィィィィィッ!」 突然、タブンネの鳴き声が響く。 さっきまですわり込んでいたタブンネのうちの1匹が立ち上がっていた。 視線の先には、一人の女性の、その隣をヨタヨタと歩いていた子タブンネ。 驚いて固まっている子タブンネに向かってタブンネが駆けだす。 両手を伸ばし、子タブンネを抱きしめようとしたその瞬間、 「うちの子に何するのよ!」 女性が叫び、子タブンネを抱き上げる。 子タブンネは女性の胸に顔をうずめて「ミィィ!」とおびえている。 唖然とした様子でそれを見つめていたタブンネだが、涙を流しながら「ミィ!」と鳴き声を上げる。 おそらく、あの女性がタブンネの元飼い主で、子タブンネはタブンネの子どもなのだろう。 野良として過ごしているときに、飼い主と子どもの姿を見つけて駆け寄ったということだろう。 タブンネは「ミィミィ!」と鳴き続ける。 周りの人は女性とタブンネから距離をとっている。 足早に通り過ぎていく者、足を止めて見物する者。 しかし、誰もがタブンネを止めようとはしない。 厄介ごとにかかわりたくはないだろうから当然だろう。 周りに保健所の職員はいないようだ。……仕方がない。 「そこまでだ。タブンネ」 女性にすがりつくタブンネを押さえ、ポケットから携帯を取り出して保健所に連絡を取る。 保健所の職員の格好をしている俺に気付き、がっくりとうなだれるタブンネ。 これから自分がどうなるのかわかったのか、体から急速に力が抜けていく。 それでも諦めきれないのか、子タブンネに「ミィ…」と鳴き声をかける。 そんなタブンネの様子に、子タブンネはおびえた表情になると、女性にしっかりとしがみつく。 「もうお前のことなんか覚えてないよ。これで諦めがついただろ?」 俺にそう言われ、タブンネの体から完全に力が抜ける。 「ミ……ミ……」と震える声で鳴きながら、小さく首を振っている。 やってきた保健所のワゴンにタブンネを乗せる。 飼い主に捨てられ、子どもからも忘れられ、これから自分は処分される。 それを理解し、檻の中に横たわるタブンネは何も言わずに涙を流し続ける。 こういう姿をみると気分が重くなるが仕方がない。これも仕事だ。 こうして、街に増えた捨てタブンネは毎日処分されていく。 それでもタブンネたちがいなくなることは決してない。 今もどこかで、人知れず、タブンネたちが捨てられているのだ。 (おしまい) 読んだ後リアル害獣で想像して2度楽しめる良作ですね、お疲れ様です。 -- (名無しさん) 2013-10-10 22 55 28 名前 コメント すべてのコメントを見る
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ではせっかくなので ヒウンシティを彷徨く一匹のタブンネ。 艶やかな毛並みにふくよかな身体。 トレーナーのものだろう。 耳にはピンクのリボンが付いていることから、大層可愛がられているようだ。 しかし、そのミィミィと可愛い鳴き声は鼻声で、目には涙が浮かんでいる。 近くにあるヒウンアイスの屋台を見るに、甘い匂いに釣られて主人とはぐれてしまったのだろう。 「ミィ~、ミィ~…」 声色が涙声になりながら、道行く人に必死に助けを求める。 しかし、都市部に住む人々は余裕のない生活故に冷たいもの。 誰一人としてタブンネに声をかける者はいない。 酷い時は縋りつこうとするタブンネに不快そうな表情を浮かべ、突き飛ばす者もいた。 「ミィ…ミャァァァン!」 溺愛されて育てられてきたため主を探しに行くということも出来ず、とうとうその場に座り込み泣き出してしまった。 もうすっかり暗くなった夜、静寂を望む人々は無駄に甲高いタブンネの鳴き声に眉を顰める。 「ぅぅるさぁいぞぉ!」 そんな中響き渡った男の声。 タブンネはビクリと身体を震わせ、目の前を覆う人影を見上げた。 そこにいたのはタブンネの大好きなご主人様ではなく、スーツを着くずした中年の男。 頭に巻かれたネクタイに、真っ赤な顔。実に分かりやすい酔っ払いである。 恐らくタブンネの鳴き声が癪に触ったのだろう。 涙目で見上げるタブンネを憎らしそうに睨みつけている。 「ミィミィ♪」 しかしタブンネはそんな事には気付かず、漸く自分を助けてくれる現れてくれたと、可愛らしい鳴き声で酔っ払いに抱きついた。 酒臭い臭いにタブンネが顔を歪めた直後、酔っ払いの膝がタブンネの腹にめり込んだ。 「ミャッ……!」 短い悲鳴と共にタブンネの身体が宙に浮かんで落ちた。 味わったこともない痛みにうずくまるタブンネを、酔っ払いは更に蹴りつける。 「もう夜だぁろぉが!少しは静かにしろやぁ!」 酔っ払いの爪先がタブンネの腹に、顔に、背中に、次々に打ち込まれる。 普通のポケモンならばこの時点で抵抗するものだが、溺愛された故にバトルの経験もないのだろう。 身体を丸めて本能的に急所を隠す程度しか出来ていなかった。 通行人も凶暴な酔っ払いに自らが巻き込まれることを恐れ、タブンネを気の毒に思いつつも助けに入ることはない。 「そぉんな、いけないポケモンにはおぉしおきだぁ!」 「ピャアァ!?」 酔っ払いはサッカーボールを蹴るように助走をつけてタブンネを思い切り蹴り飛ばした。 吹き飛んだタブンネはゴミ捨て場に激突し、ゴミ袋の山に沈んだ。 「なぁんだぁ?お前それでもポケモンさんかぁ~?」 ゴミの臭いと痛みからゲホゲホと咽せているタブンネの尻尾を掴み上げ、酔っ払いは怒鳴りつける。 タブンネはというと尻尾が弱点なのか、身体をじたばたさせ泣きじゃくる。 「よぉし、おじさんもそこそこのポケモントレーナー!軟弱なお前を鍛えてやろう!来~~い!」 嫌がるタブンネの尻尾を持ち、引きずりながら酔っ払いは街外れに進んで行った。 辿り着いた先は4番道路。 常に砂嵐が吹き付ける為、未だ未開発な場所でもある。 普通ならば夜に近寄るような場所ではないのだが、酔っ払ってるせいでその辺の判断もついていないのだろう。 「よぉ~し!この辺でいいだろぉ!」 男は一人叫び納得すると、引きずってきたタブンネを離した。 タブンネはというと、砂道を引きずられてきたせいでお腹は砂だらけで、至る所に擦り傷がある。 慣れない環境、受けたことのない仕打ち、そして男に対する恐怖に解放されても身体を丸めてうずくまったままだ。 その態度が酔っ払いの怒りには火に油。 再び尻尾を掴み渾身の力で、砂の深い場所に投げ飛ばした。 「ミュブ!?」 砂が鼻と口に入り、妙な声を上げるタブンネ。 酔っ払いはそのまま砂に沈めんばかりの勢いでタブンネを踏みつける。 「ほらほらぁ!このままじゃ砂に溺ぉれちまぅぞ!」 いつの間にか頭を掴まれ、砂に押し付けられる。 「ブミュア!?ミィ…ブ!」 鼻と口に砂が入ると共に酸素を吸うことが出来なくなり、タブンネの手足のばたつきが徐々に弱くなっていく。 そこで酔っ払いは我に返ったようにタブンネの顔を砂から上げる。 「いぃかんいかん。死んじまうとこだったわぁ」 酔っ払いはタブンネの頭を握ったまま一人納得したように頷く。 当のタブンネは虚ろな表情で鼻と口から砂をこぼしている。 「しぃぃかし、ここまで軟弱だぁといかんなぁ」 目覚まし代わりにタブンネの顔面に拳を打ち込み、酔っ払いは思案する。 どうすればこの豚の根性を叩き直せるかと。 家に帰る道のりに当てるべき時間を使い、考える。 「ぅぅん?」 酔っ払いは両手を目に当てえぐえぐと泣いているタブンネの耳に、ピンク色の可愛らしいリボンが付けられていることに気付いた。 「なぁんだぁ!その趣味の悪いピンクの紐はぁ!」 怒鳴り声に更に身体を縮こませるタブンネのリボンが付けられた耳を、酔っ払いは掴み上げる。 「ピャア!ミッ!ミィミィ!ミィ!ミィ!ミィィィィイ!!」 すると急に奇声を上げ今までにないほどに暴れ出すタブンネ。 恐らく大切なリボンを取ろうとしている酔っ払いの意図に気付き、それだけは阻止したいのだろう。 耳が痛むのも構わずに頭を左右に激しく振り、酔っ払いを引き剥がそうとする。 「うぅるさいわぁああ!」 酔っ払い渾身の右ストレートがタブンネの頬を捉え、その身体を吹き飛ばした。 肝心のリボンは頭を振り回したせいかタブンネの血の滲む耳を離れ、砂だらけの道路に落ちた。 「ミ…ィ……!」 タブンネは暴力と砂嵐に痛む身体に鞭を打ち、必死に這いリボンへ向かう。 しかし、そのスピードはツボツボ以下のものだった。 当然リボンは酔っ払いに拾われてしまう。 「ミャァァアァア!」 大粒の涙を流し、返して返してと泣きじゃくるタブンネ。 そんなタブンネの背中を踏みつけ黙らせると、酔っ払いはリボンをタブンネの目の前でひらひらさせ言い放った。 「こぉいつを返して欲しけりゃあ、ここからヒウンシティまで帰って来ぉい!」 言葉の最後にタブンネを蹴り飛ばし、酔っ払いは左右に揺れながらヒウンシティに戻っていった。 当然タブンネのピンクのリボンを持って。 「ミィ…ピィ……ミィ」 酔っ払いの姿が見えなくなってからもしばらく、タブンネは鼻を啜りぐずついていた。 その間も吹き荒ぶ砂嵐が身体を痛みつける。 「ミ……ィ………」 やがて弱々しく立ち上がったタブンネは、先程の酔っ払いよりもフラフラした足取りで、ヒウンシティへ歩いていった。 時間は既に丑三つ時。 明かりの少ない4番道路を、弱々しい足取りでタブンネは進む。 普段なら毛布の中ですやすや寝息をたてている時間。 眠気に誘われてもおかしくないのだが、砂嵐の痛みと暗闇への恐怖が、タブンネから睡魔を奪い取っていた。 ご主人様に会うため、大切なリボンを返して貰う為、一心不乱にヒウンシティを目指している。 つもりなのだが、目に入る砂を手で擦りながら歩くせいで、前を見ておらず足取りはお世辞にも良いとは言えなかった。 「ミィ……ミギュゥ…」 砂嵐が目や身体に当たる度に小さな悲鳴を上げるタブンネ。 特に目の痛みはタブンネにシャンプーが目に入った時を彷彿とさせた。 その時はご主人様が優しくシャワーで洗い流してくれた事を思い出し、更に涙が溢れてくる。 前を見ず、涙に歪んだ視界での覚束ない足取り。 幾度となく足を砂に取られ、頭から突っ込み砂まみれになる。 そこでまた泣き出し、歩みは止まる。 何とか泣き止んで弱々しく歩き出す。 先程からこの繰り返しだ。 そのせいで艶々の毛皮やもふもふの尻尾は、見る陰もない程に逆立ち縮れていた。 端から見ればポケモンなのに砂嵐くらいで何を。と思うかもしれない。 しかし、街のお散歩が最大の遠出なこのタブンネに、砂嵐吹き荒れるこの道を進むことはヒトカゲに「おい、波乗りしろよ」と言っているようなもの。 十二分に頑張っていると言えよう。 しかし、それも長くは続かなかった。 「ミッ……」 急に全身の力が抜け、呆けた声を上げながら地に倒れ込む。 地面とのキスはもう何度目か分からない程。 流石に慣れてきたのか、泣きそうになりながらも何とか身体を起こそうとする。 「ミ……?」 しかし、幾ら力を込めても起き上がれない。否、どんなに頑張っても力が入らないのだ。 可愛がられて育てられた故の、致命的な体力不足。 それに加え酔っ払いによる暴行。 迷子になってからの精神的不安。 といった種々の要因が重なって、とうとう身体の方が限界を迎えたのだ。 俯せのまま動けないタブンネの身体が、容赦なく砂に覆われていく。 このままでは完全に埋まるのも時間の問題だろう。 「ミィ……ミィ…」 助けて――助けて―― と弱々しくも精一杯鳴くが、それがご主人様に届くことはない。 頭が完全に埋まりかけたところで、不意にタブンネの身体が砂から上げられた。 またも掴まれているのは尻尾。 弱点を掴まれた苦痛に顔を歪めるが、今はそれよりも助けられたことがありがたかった。 お礼を言わなきゃ! と弱った身体でどうにか後ろを向くと、尻尾を掴んでいるのはグラサンのような 模様を目の周りに持つポケモン―ワルビルだった。 周囲には大量のメグロコもいる。 皆いかにも肉食な牙に大きな口。 温室育ちのタブンネでさえも、今自分が置かれている状況は十分に理解出来た。 何とか暴れて抵抗したいが、もう手も足も棒のように動かない。 ワルビルがわざと舌なめずりをすると、タブンネの身体はガタガタと震えだす。 「ミィ…ミィ…」 必死に許しを乞うが、過酷な砂漠にこんな美味そうな肉が転がっていれば見逃す理由はない。 ワルビルがタブンネを放り投げると、そこに大量のメグロコが群がってくる。 「びゃぁあぁぁぁあぁあaAaAAaaA!!?」 幾ら喉が乾いていようが、文字通り肉が食いちぎられる痛みに絶叫せずにはいられなかった。 手始めに尻尾を食いちぎられ、続いて脇腹、腕、耳と肉を失い、血が吹き出す。 自分の身体が無理矢理引き剥がされる苦痛に、タブンネの脳は四肢に限界を超えて暴れることを命ずる。 しかし先程と同じく、温室育ちのタブンネが野生で生きてきたメグロコ達に叶う筈はなかった。 抵抗虚しく次々に身体の一部を失っていく。 「グルァァア!!」 しかしそれは、突如響いた咆哮によって終わりを迎えた。 一斉にタブンネから離れるメグロコ達。 やって来たのはメグロコの最終進化系――ワルビアルだった。 ワルビアルがメグロコ達を睨み付けると、ボスらしきワルビルも蜘蛛の子を散らしたように逃げていった。 ワルビアルは顔以外が真っ赤なタブンネを見下ろす。 その身体は非道いものだった。 腕や足、脇腹は食べかけのフライドチキンのようになっており、当然尻尾はない。 幸い致命傷は避けられていたようであるが、出血量は無視出来るものではないだろう。 メグロコよりも遥かに大きく強そうなワルビアルにタブンネは絶望した。 もう助からない―― このワルビアルは自分を丸呑みにするつもりなのだ。 タブンネは諦めたのか、泣いたまま静かに目を閉じた。 しかし、食われる時は何時までたっても訪れなかった。 代わりに軽い痛みの直後、身体が浮かび上がる感覚。 恐る恐る目を開けてみると、そこには自らを抱え歩くワルビアルの姿があった。 どういうことなんだろう? タブンネは触覚を伸ばしワルビアルの身体に触れてみた。 「お前、この辺の奴じゃあねぇだろ?大方、ご主人とはぐれたってとこか?俺様はああいう弱ぇ奴を集団で痛ぶる小物は大嫌いでね。一つヤキを入れてやったのよ。テメェを助けるつもりじゃなかったんだがな……糞ッタレ」 そこで思考するのをやめたのか、それ以上ワルビアルの気持ちは分からなかった。 しかし、タブンネにはそれで十分だった。 運ばれる間、タブンネはワルビアルにミィミィとお礼を言い続けていた。 夜が明け、ヒウンシティに着いたワルビアルは人目に付かない裏路地にタブンネを放り投げ、帰っていった。 肉が剥き出しの箇所もある身体にそれは苦痛だったが、今はひとまず街に戻れた ことに安堵し、ワルビアルには感謝してもしきれなかった。 しかし既に体力は限界。 至る所で肉が欠けている身体。 もう這って進むことも出来なかった。 しかしここならば―― 「ミィ!ミ、ィ!」 頑張れば誰かが、ご主人様が気付いてくれるかもしれないと、なけなしの力を振り絞り懸命に鳴く。 しかし動き出した都会の喧騒は弱ったタブンネの鳴き声などたちまち掻き消してしまう。 頑張りも虚しく、段々と視界が狭くなってきたその時、タブンネのレーダーの如き聴覚が聞き覚えのある声を聞き取った。 その声の主は忘れもしない、ご主人様のものだった。 姿は見えないが、近付いてくるその声にタブンネの心は震えた。 神さま、ワルビアルさん、ありがとう。 タブンネは必死にご主人様の声を聞き取り、直ぐに鳴いて知らせようと思った。 瞬間、タブンネの耳に信じ難い声が入ってきた。 「うーん、よく似合ってるよタブンネちゃん」 「ミィミィ♪」 それは、自分とは違うタブンネの声。 何で―――? どうして私じゃないタブンネがご主人様といるの―――? タブンネの頭は真っ白になるが、優れた聴覚は残酷にもご主人様の言葉を聞き取り続ける。 「あのタブンネちゃんがいなくなっちゃったのは残念だけど、まさかそのすぐ後に色違いに出会えたなんて私ラッキー!」 言葉の意味はただ一つ。 自分はご主人様に捨てられたということ。 二重の意味で意識が遠退いていくタブンネの視界が捉えたのは、裏路地を通り過ぎるご主人様と色違いタブンネの姿だった。 色違いタブンネの耳には、自分と同じリボンが付けられていた。 嫌だよ――― ご主人様、私を忘れないで――― こんなに痛くて苦しいの―――― 助けて、助けて、助けて、助けて―――― た、す、け、て―――― 「しっかしアンタ、ポケモン逃がしたりなくしたりしすぎだよー!」 「しょーがないじゃん!あのタブンネだって勝手にどっかいなくなっちゃったんだしー」 「タブンネだけじゃなくて、アンタこないだもポケモン逃がしてたじゃん。何だっけアレ?」 「ああ、ワルビアル?だって大きくなり過ぎて可愛くなくなったんだもん」 「まー確かにねー。って何コレ?」 「うわ、汚いリボン。しかもウチのタブンネちゃんとお揃じゃん。気持ち悪、どっかやっちゃいなよ」 「はーいはい」 投げ捨てられたリボンは風に揺られ、裏路地の方へ入っていった。 リボンは確かに、タブンネの元へと戻っていった。 迷子ンネ→ボロンネ→捨てられンネww絶望するタブンネちゃんかわいい -- (名無しさん) 2012-01-05 03 25 38 キングラー「おい、デュエルしろよ」 -- (名無しさん) 2012-08-21 01 21 04 名前 コメント すべてのコメントを見る
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ここは、草むら。 雑草しか生えていない、ごく標準的な草むら。 おや、草むらの一角が揺れています。 それもかなり揺れは大きいようです。 どうやら、タブンネの群れが通ろうとしているようですね。 そしてそれに目をつけた2人のトレーナーさん。 お互い顔も名前も知らない者同士のようですが、互いに同業者を見るような目配せで、笑顔を交し合っています。 そしてお互い一つずつボールに手をかけ…ばっと飛び出していきました。 「ミッ!?」最後尾のタブンネ(♂)が気づいたようです。 しかしもう遅かったのです。 「ワカシャモ、そいつに二度蹴りだ。」 次の瞬間には、ボールから放たれたワカシャモ(♂)が、その力強い蹴りで彼の脳天を叩き割ろうとしていたのですから。 振り返った頭に綺麗に決まりましたね。1回でもう瀕死…いや、もう確実に死んでしまいました。 その時のぐしゃ、とも、ごきっ、とも取れるようなその音。崩れた頭から吹き出る綺麗な赤色。 その二つの要素が、振り返ったタブンネたちに恐怖を与えたのは言うまでもありません。 あわてて駆け出そうとして、一斉に走り出しています。さっきまでは整っていた列ももう崩れてしまいました。 しかし前方には巨大な影。その影の主は、ブニャット(♂)のものでした。 「ブニャット!のしかかりだ!」どうやらもう一人のトレーナーさんのもののようです。 その巨躯に似つかわしくない機敏な動作で、ふわりと空中に浮かびます。一種の優雅さまで感じられる、気品のある浮遊。 しかしそれがもたらすものは、優雅さや気品とはかけ離れた者の死です。 怯えて腰を抜かしてしまったタブンネ(♂)のお腹の辺りに、重力を味方につけた巨体が圧し掛かります。 「ミギャッ!ギギィッ!!」あらあら、とても醜い声ですこと。 腹部への一瞬の打撃が、彼の内臓を破壊してしまったらしく、その小さい口からは血があふれ出て、体を汚します。 「ミ…ギィ…ガヒュゥッ」目は細まり光を失い、ついに一回の大きな吐血の後に動かなくなりました。 体は醜い赤色に染まり、形はほぼ原形をとどめていません。 口からはまだ、だらしなく体液が漏れ出ていました。 ブニャットが死を見届けている間にも残り3匹のタブンネたちはその鈍足で逃げ惑います。 「逃がすものか!行け!」ワカシャモが後ろから掴みかかります。 運悪く捕まってしまったタブンネ。目はまだ生きる事を諦めてはいないものでした。 「つつくだ。」背中に繰り出される突付き。 ぶすっ。ぶしゅっ。びちゅっ。鋭い嘴が、タブンネ(♀)の背中に赤黒い穴を作っていきます。 「ミギャ!グイィッ!」背中に穴が増えるたびに、短い悲鳴を上げるタブンネ。 そしてその突きは上に押しあげられ、終に首に到達しました。 「ミギャアァッ!」彼女の悲鳴は一層大きなものになりました。それがワカシャモの心の油田に火をつけてしまったのでしょうか。 一層速いスピードで首や後頭部に突付き始めました。 その動きが止まったとき、嘴は濃い赤に染まり、ところどころに何かの繊維らしきものが付着していました。 そして当のタブンネは、もはや虫の息です。 倒れこんだ回りの草たちや地面を汚し、その首は半分以上千切れてしまっていました。 息をしようと必死に動かすたび、ひゅう、ひゅう、と痛々しい音が漏れ出します。 振り下ろされる嘴。次の一撃は、止めとなりました。 さて、2匹のタブンネたちは方向転換してとてとてと逃げています。 その内、前を走っていたタブンネ(♂)を狙っている第三者が居ました。 「よし、行け。」その言葉に呼応して一匹立ちふさがります。 そのポケモンであるグラエナ(♀)は、タブンネ狩りの必要が無いほどの強さを感じさせていました。 「かみくだく。」その命令の内容が最後まで言われる前、「だ」の音の辺りでもう彼女は飛び掛っていました。 迷うことなく牙が頬に突き立てられます。 牙が食い込み血が流れ、痛さのあまりに涙を流し… なんてさせる余裕は与えませんでした。 ブチュリという音。「ミギャアァァァアアアッ!!」っという断末魔。そして、口の周りを赤く染めるグラエナ。 そうです。一瞬で噛み千切ってしまったのです。 「ア…ア…」その部分があったところを触ろうとしたところで、今度は腹部に噛み付かれてしまいました。 「アアァァァァ!アァァァァ!」必死にもがきますが、何せさっきまでは逃げていた身です。 あっけなく力尽きてしまいました。 ボロ衣のようなそのタブンネだったものからは、生臭い血の匂いが立ち込めます。 「よーし、良かったぞ~グラエナ~」第三者のトレーナーさんは、ビデオ片手にタブンネの残骸を映しています。 鳴き声さえ発しないものの上機嫌そうなグラエナとトレーナーは、残骸に一瞥して立ち去っていきました…。 残された一匹(♀)は気が気ではありません。目の前で仲間を惨殺されたのですから。 もはや半狂乱。見つからないように隠れるなどという考えは見つかるはずも無く、無闇やたらと走り回っています。 「あそこか!仕留めろブニャット!」「俺の獲物だ」とでも言いたげな声でトレーナーは指示します。 ブニャットは爪を立て、タブンネの頭めがけて飛び込みました。 しかしそれは少しばかりそれてしまいました。 タブンネの右肩を大きく抉るだけとなってしまったのです。 「ミギィィ!ミギィィ!」肩を抑えて転げまわるタブンネ。小さい手からは血がとめどなく溢れています。 今度は外さない。楽にしてあげるよ…。 その言葉を代弁するかのごとく、頭に爪が突き刺さります。 爪が視界に入ったときの顔は、大多数の絶望と、少しの開放される喜びが交じり合った顔でした。 周りにもう揺れる草むらはありません。 二人のトレーナーは、何も言わずにそれぞれの道に歩みを進めます。 そこに残ったのは、歩みを進める事ができなくなった、タブンネの遺骸だけでした。 おわり スレ汚しすまん 名前 コメント すべてのコメントを見る
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ここは10番道路。チャンピオンを目指す猛者達が修行のために訪れる場所だ。 このような過酷な地においてもタブンネは生息する。レベルが高いので経験値稼ぎには最適だ。 タブンネは毎日、トレーナーに蹂躙されながらも野生ポケモンに目を付けられないように暮らしていた。 「よし、行けジヘッド!」 一面の緑の中に不自然なピンクを見つけた少年は慣れた動作でジヘッドを繰り出した。 ジヘッドは非常によく育っていて、進化の兆しがはっきりと見えていた。 「噛み砕く!」 少年の命令を聞くより早くジヘッドは草の擦れる音に反応していた。真っ直ぐに飛び出した双頭がピンクに鋭利な牙を突き立てる。 「ミビャアアアアアッ!?」 甲高い叫びを聞いた少年がジヘッドを追うと、そこには肥った腹と弛んだ首を食い付かれている一匹の成獣タブンネがいた。 「ミッ!ミヒッ!」 タブンネは逃げようともがくが、牙が肉に食い込むのを助けるだけだった。 「よし、このタブンネはレベルが高いぞ……すごい経験値だ!」 少年が興奮を抑えきれない様子で言うと同時に、ジヘッドの体が青く光り、その姿を変えた。 「やった、ついに進化したぞ!とどめだサザンドラ、龍星群!」 進化したサザンドラはタブンネを放し、尾の一振りで地面に叩き付けると3つの口から大量の光を吐き出した。 「ミグウッ!!ウアアアーーーーッ!!!」 光は瀕死のタブンネに容赦無く降り注ぎ、辺りは焦土と化した。 「……おや、タブンネじゃないか」 その声でタブンネが再び意識を取り戻したとき、目の前には一人の男がいた。 男がタブンネの口の中に大きな金平糖のような物を一つ入れるとタブンネの全身の傷が塞がり、タブンネはあっという間に元気になった。 「最近はタブンネ狩りと称して経験値稼ぎや虐待をする輩が多くてな、私がいなければ君も死んでいたよ」 「私はMr.タブンネという研究者だ。名前の通り、タブンネの研究をしている」 Mr.タブンネは白衣を纏い、研究バッグを提げた40歳程の男であった。タブンネは触角を使わずとも男が悪人では無いことを悟った。 「実はさっき君が無様に倒されるところを見ていてな…どうだタブンネよ。お前は悔しくないか?」 タブンネは龍星群のショックで何があったのかを忘れていたので首を傾げたが、 Mr.タブの両手を顔の横に持ってくるジェスチャーを見るとすぐに思い出した。 それでもMr.タブの言った事は今一つ飲み込めていないようだった。悔しくないか、とはどういうことだろう……、と。 「サザンドラに負けたのは君が弱いからだ。負けっぱなしでいいのか?一生殴られながら生きていたいか?」 それを聞いてタブンネは何だか、自分の中に今まで無かったどろどろした何かが生まれているような気がしてきた。体が熱く、固くなるのを感じた。 タブンネが初めて持ったそれは、純粋な怒りだった。 「もし強くなりたいなら私に着いてきなさい」 「ミッ!」 タブンネは迷わずMr.タブに着いていった。着いていった先は研究所を兼ねたMr.タブの家だ。 「さて、私の研究によると、タブンネは最弱のポケモンと言って差し支え無いだろう」 「ミッ!?」 いきなりの言葉にタブンネは驚いた。まさか自分が最弱と言われるとは思わなかったのだろう。 Mr.タブの説明によるとタブンネが最弱だと言う根拠は次のようなものだった。 ――まず体だが、分銅のような体型は脂肪が非常に多く、人間の赤ん坊ほどの小さな足や運動を考慮しないハートの肉球と合わせて、 走ることや跳ぶことには極めて向かない。 腕も異様に短く、四足歩行もできない。頭に毒虫が落ちてきても払うことすらできない。 大きな耳はレーダーになるが、耳管が広いわけではないので大きいことによる利点は無い。 発達した触角は鼓動から感情を読み取ることができるが、食うか食われるかの野生世界ではわざわざ近寄って感情を読み取る必要性は無い。 派手なピンクの模様は昆虫なら敢えて目立つことで危険性を主張することに役立つが、 タブンネの場合は逆に襲ってくださいと言っているようなもので全く役に立たない。 また、その模様は人間の服に似ているので、人間に恨みを持ったポケモンの怒りを買う恐れすらある。 毛皮は少なく肉がむき出しになっているので冬涼しく夏暖かく、トゲや岩角から身を守ることもできない。 次に技だが、技マシンを使わない限り接触型ノーマル攻撃しかできず、ゴーストポケモンや尖ったポケモンには一方的に攻撃される。 補助・回復技を多く覚えるが再生力でなければ自身の傷は治せず、あろうことか相手を回復する。 これではまるで、タブンネが人間や他のポケモンに媚びながら生きさせて貰っているようなものだ。いや、外見からして実際にそうなのだろう。 タブンネは一種の「ボーナス」なのだ。神からの愛を唯一受けられなかった悪意のポケモンなのだ。―― 最弱の所以の説明が終わる頃には、タブンネは拳を握り締めながら顔をぐじゃぐじゃにして泣いてしまっていた。 「まあ泣くな。確かにタブンネは弱いが、望みはある。強くなればいい」 協力者に全てを否定され絶望に沈んだタブンネだが、強くなればサザンドラを倒せるかもしれないと思い短い腕で涙を拭った。 「ミッミッ、ミィ?」 しかし、どうすれば強くなれるのか?技マシンで武装しても一撃で倒せなければ龍星群を使われる。 次に龍星群を食らって生きている保証などどこにもない。 「そこで私の研究が役に立つ。何百ものタブンネの協力のもとに作った最強の技を君に授けよう」 Mr.タブの眼が怪しく光る。タブンネはゴクリと唾を飲むがMr.タブを信用していた。 翌日。少年がチャンピオンになったと聞いたMr.タブとタブンネはポケモンリーグに乗り込んだ。 四天王はMr.タブの手持ちポケモンが蹴散らし、今二人は大きな扉の前に立っている。 「……いいかタブンネ、私の命令通り動けば必ず勝てるはずだ」 「ミィッ!」 「はじめまして、チャンピオン。私は頂点の称号など欲しくはない。彼の意思でここまで来たのだ」 少年は「彼」を見て目を丸くした。昨日経験値稼ぎに使ったタブンネが挑戦者の手持ちとして自分の目の前にいるのだ。 だがすぐに落ち着きを取り戻し、サザンドラを繰り出した。戦闘開始の合図である。 「いけっタブンネ!」 「ミッミッ!!」 「サザンドラ、流星群!」 少年はいきなり究極技を放った。例えタブンネであっても今は誇り高き決戦の間にいる戦士。これは少年のタブンネに対する敬意であった。 鉄を焼くほどの熱と力を帯びた流星がタブンネに襲いかかり、一瞬にしてタブンネは跡形もなく消し飛んだ……ように見えた。 「今だタブンネ、冷凍ビーム!」 「ミィ!」 タブンネは持っていた光の粉で龍星群の狙いを外していたのだ。 両手の先から白い光線がサザンドラ目掛けて一直線に伸び、サザンドラは氷付けになった。 氷が砕けてサザンドラはすぐ自由になったが、タブンネが必殺技を出す準備をするには十分すぎる余裕であった。 「タブンネ、ロケットパンチだ!」 「ミィィィ……ィィイイイ!!!」 タブンネは両手をサザンドラに向ける。するとなんと、タブンネの腕から火が吹き出した。 「ミ!?…ィギャアアアーーッ!アアアアアアッ!!」 タブンネの腕には機械が仕込んであり、それが必殺技ロケットパンチの正体だった。 だがアニメや漫画のようにはいかず、タブンネは腕を高温の炎と蒸気で焼かれながら引きちぎられた。 「ブミギャアアアッ!!!」 肉の焼ける香ばしい匂いと共にタブンネの腕が血のジェット噴射でサザンドラに飛んでいく。 サザンドラは腕を軽々と避けた。腕はステージの壁にぶち当たり、凄まじい大爆発を起こした。 タブンネは何が起こったのかわからず、ただ腕のあったところを押さえてのたうち回っていた。 どうして、腕が、熱いよ、痛いよ。 「やはり命中精度に問題があるな、この試作品は。おい、起きろタブンネ!今度はミサイルキックだ!」 床に倒れているタブンネの、今度は足から火が出た。 ビチビチという骨と肉がちぎれる音が響き、足の膝から下が本物のミサイルのように飛んでいく。 「ウゲァブ!ミガーーーーッ!!!!」 タブンネは体を焼かれながら裂かれる痛みに濁った奇声を上げた。 ミサイルキックは熱探知式らしく、サザンドラが火の弾を遠くに飛ばすとミサイルも遠くに飛んでいき自爆した。 「ううむ、これは想定外だったな…もっと研究しなければ」 タブンネは何か理不尽を感じていた。自分は死にそうなのに敵には傷ひとつ付いていない。これが効果的な作戦とは思えない。 しかしMr.タブがミミブーメランを命令すると新しい苦痛がやってきて考えが掻き消される。タブンネは地獄の責め苦を受けながら戦っていた。 敏感な大きい耳の神経がブチリブチリとちぎれ、勢いよく明後日の方向へ飛んでいく。 「ビャアアアーーッ!ウィィイイイイヤアアア」 そしてタブンネはMr.タブの呟きを聞いてしまい、痛みの中で全てを知ってしまった。 「もっと多くのタブンネで実験を重ねるべきだったか…」 この男にとってはタブンネは研究材料でしかないのだ。 最弱のタブンネを最強にするという狂った目的のために今まで多くのタブンネが残虐かつ陰惨な「研究」の犠牲になり血を流してきたのだ。 そして自分も……。 タブンネは少年への復讐よりもMr.タブを殺さなければならないと確信したが、 「また適当なタブンネを捕まえて実験しなければ…タブンネ、大爆発だ」 「ミバッ!!」 Mr.タブが命じるとタブンネはボンという音と同時に木っ端微塵に爆裂して死んだ。 結局タブンネは1ダメージも与えられずに死んだ。 少年は唖然として、賞金を床に置いて何も言わず帰るMr.タブを見つめることしかできなかった。 Mr.タブは研究所の裏にある大きな庭にいた。庭は薄暗く、じめじめとしていて、腐った臭いが漂っている。 臭いの正体は庭の真ん中にある赤黒い塊。それは今までに犠牲になったタブンネ達の死骸の山だった。 上の方にはハエが無数に飛び、下に目を移すに連れてゲル状の腐乱死体や白骨が目立ってくる。 山は腐汁の流れと虫の蠢きでグジュグジュと音を立てていて、それ自体がタブンネの怨念の集合体のように見えた。 Mr.タブは一人呟く。 「やはり内蔵型の武装では限界があるか、これで尊い犠牲は531匹目だ」 「ん?531と言えば、タブンネの図鑑番号じゃないか!こいつは傑作だ!ミヒャヒャヒャヒャヒャ!」 Mr.タブはいきなり狂ったように笑い出した。 「ミヒャ!閃いたぞ、内蔵武器だと自滅覚悟になるが、それなら外付けで強化すればいいんだ!タブンネパワードスーツを作ろう!」 「じゃあこいつらは犬死にか?……いや、タブ死にだな!ミヒャ!ミヒャヒャヒャ!」 Mr.タブは狂笑しながらタブンネの死骸の山に火を付け、爆死したタブンネの残骸ごと粉々に焼却してしまった。 終わり