約 3,979,893 件
https://w.atwiki.jp/dqmbmb/pages/1290.html
レア:? 種類:特技 対象:敵一体 属性:打撃 融合:- 会心:○ 必殺技:爆裂スラッガー 効果:こんぼうを使って敵1体を殴り付け、相手を粉砕する勢いで攻撃するぞ! 習得モンスター アトラス カテゴリ・特技に戻る メニューに戻る
https://w.atwiki.jp/dhwghwg/pages/16.html
0
https://w.atwiki.jp/sonicand/pages/62.html
グラインド チャレンジ ゴー フォー ザ ゴール パス スルー ザ ゲート リング ギヴァー ディフィート ザ ボス パーシヴァル ビート ザ クロック トータルランペイジ レガシー アルティメット チャレンジ グラインド チャレンジ クリア条件:レールから落ちずにゴールを目指せ 支持者:100 トロッコは斬ることができる。得点も入るので、☆5を目指すなら斬る。 ゴー フォー ザ ゴール クリア条件:ゴールを目指せ 支持者:350 壁歩き、吹き出る溶岩、大岩など厄介な箇所は大体がソウルサージで通り抜けられる。 壁歩きは短い距離ならジャンプダッシュでショートカットしても可。 線路でグラインド移動する部分は、終点にトゲのトラップがある事が多いので注意。 パス スルー ザ ゲート クリア条件:時間内にゴールを目指せ 支持者:400 リング ギヴァー クリア条件:一人にリングを渡せ 支持者:100 クレストオブキングを覚えたナイトスタイルのソウルサージで楽勝。 ディフィート ザ ボス パーシヴァル クリア条件:パーシヴァルを倒す 支持者:200 ビート ザ クロック クリア条件:制限時間内にゴールを目指せ 支持者:250 トータルランペイジ クリア条件:時間内により多くの敵を倒せ 支持者:350 レガシー クリア条件:ゴールを目指せ 支持者:200 アルティメット チャレンジ クリア条件:時間内にダメージを受けず敵を倒せ 支持者:350
https://w.atwiki.jp/uni2wiki/pages/36.html
目次 まずグラインドグリッドって?じゃあヴォーパル状態になる流れは? どうやって勝つの?グリッドの数で負けている時 グリッドの数で勝っている時 関連リンク まずグラインドグリッドって? 略称が表記や個々の詳しい解説はwiki内に於ける記載ルール及び略称表記やEXSアクションへ。 グラインドグリッド *各システムの詳しい話はEXSアクションやグラインドグリッドで。 上記画像の形をしたひし形ゲージのこと。ゲーム画面では画面中央下部にある。 中心にある円形のゲージが一周した時にひし形ゲージの総量が多い方はヴォーパル状態となる。 ヴォーパル状態中は主に以下メリットが発動する。 攻撃力1.1倍 チェインシフト使用可能 100ゲージ技を使った場合、25残る。 キャラ固有のヴォーパル特性が発動する。 そして、ヴォーパル状態中に発動できるチェインシフト(CS)は 発動時にゲージ増加 発生1Fから無敵で時間停止、小足見てから無敵技が簡単にできる。 無敵技以外の行動の隙をキャンセルして発動できる。相手に攻撃がヒットorガードされていなくてもできる。 といったように他作品でいうとギルティギアのロマンキャンセル+ゲージ増加+1Fから無敵ありといったような性能になっている。 それ故にCSはゲーム中での最強行動になっており、これを使えるようにする、相手に使わせないことで勝ちに近づくことができる。 じゃあヴォーパル状態になる流れは? ヴォーパル状態になる条件は、TSゲージが一周したタイミングでグリッドが多い方となる。 では自分と相手のグリッドをどう増減させるか、だが、大まかに言うと以下になる。 相手キャラのいる方向へ進む 相手の攻撃をガードする 相手の攻撃をシールドで受ける コンセントレーションする 投げをする 相手に攻撃を当てる 主にこの5つを使って駆け引きを行っていく。 もう少し詳しい駆け引きに関しては以外 (グリッドの増減条件の詳しい話はグラインドグリッドを参照) どうやって勝つの? グリッドの数で負けている時 グリッドの数が負けている時に狙うのは主に以下3つ 投げ シールド コンセントレーション 攻撃を当てる アサルトで近づく グリッドを意識し始めた時はこれら3種を意識してみると良い。 どれもこれも一長一短あるが一度通せばグリッドの形勢は基本的に逆転する。 メリット 投げ 相手の近くでAD 主に相手が手を出してこない時に有効 相手のグリッドが二つ減る シールド ガード方向+D 相手が攻めてきている時に有効 自分のグリッドが1つ増え、相手のグリッドが2つ減る。 コンセントレーション D押しっぱなし 距離が遠く、相手が動かなさそうな時に有効 押し続けると相手のグリッドが減り、自分のグリッドが増える。 攻撃を当てる ABCコマンド技いずれかでも相手にヒットさせれば良い。 相手に攻撃がヒットした場合、相手のグリッドは1つ減る。 また、当たった場合、すぐにABのスマートエンダー(詳しくはEXSアクションを参照)でコンボを終わらせると自分のグリッドが1つ増える。 アサルトで近づく アサルトを使用した際、グリッドがおよそひし形の半分だけ増加し、移動距離によっては1つ増える事も。 また、またアサルト攻撃をガードさせる事ができれば密着で有利フレームを取れるので投げるかどうかの択をかける事ができる。 グリッドの数で勝っている時 グリッドの数で勝っている場合は基本的にグリッドを守るための動きになる。 つまり、相手の上記3種を意識すると対処がしやすい。 それぞれの行動にはデメリットがあるのでそれを覚えておくと、対処が分かる…かもしれない。 デメリット 投げ 近付かないといけないので牽制に引っかかりやすくなる。 投げ抜けされると投げ抜けされた側はグリッドが減り、逆に投げ抜けした側はグリッドが増えるのでヴォーパル状態になるのが非常に難しくなる。 シールド 相手がシールドを狙っている場合は手を出さないだけで時間が稼げてしまう。 また、緑シールドした後に攻撃をガードできないとグリッドが減ってしまう。 コンセントレーション コンセントレーション中はガード不可なので距離が近いだけで牽制に引っかかりやすくなる-リスト 。 攻撃を当てる ガードをしていれば攻撃は当たらず、シールドをすればグリッドの差が大きく開くので相手は投げに来たくなる。 まずはシールドをせずにガードしてみると相手は焦れて投げに来るかコンセントレーションをしたくなるのでそこを狙おう。 アサルトで近づく 対処はそこそこ難しいが無いわけではないので以下に記載。 ・立ちシールドをする。 アサルト攻撃は立ちシールドをすると基本的に目の前で大きな不利フレームを晒すのでしゃがみAなどが確定する。そのため、立ちシールド分のグリッド+攻撃を当てた際のグリッドでより大きいグリッド差を作る事ができる。 ただし着地投げされるとシールドが割れてしまうので注意。 ・打点が高い攻撃 or 頭無敵のある技で撃ち落とす。 アサルト中はガードができないため打点の高い攻撃や頭無敵のある攻撃を確実に当てる事ができる。ただし、アサルト攻撃自体が発生の早めなので練習+アサルトだけを見る事が必要になる。 関連リンク 開発者の鴨音氏によるGRDのお話
https://w.atwiki.jp/skate3/pages/50.html
Film(12) Curtains Ditch Hits Easy as 1,2,3. Gaps of Solitude Rail on the Roof Ripple Threat Rip That Line Rooftop Madness Solar System The Fan-table-ous 4 Tour de Stade Very Metal Curtains Own it Gap into the bankバンクにギャップ Gap over the pipesパイプをギャップ Gap into the bankバンクにギャップ Kill it 360 Flip into the bank360フリップでバンクに降りる Tuck Knee over the pipesタックニーでパイプを越える 540 into the Ghetto Spot着地地点へ540スピンで降りる Kill it参考動画 Ditch Hits Own it Gap the First Hitギャップを越える Gap the Second Hit2つ目のギャップを越える Gap onto the Bridge橋へギャップする Kill it 360 Over the Horns360以上のスピンで隆起部を越える Tuck-Knee Over the Underpassタックニーでトンネルを越える Gap the Bridge橋を飛び越える Kill it参考動画 Easy as 1,2,3. Own it Grind down the 1st Stairs1番目の階段をグラインドする Trick Down the 2nd Stairs2番目の階段をトリックし降りる Grind the Planterプランターでグラインド Kill it Grind the 1st Stairs and Fliptrick out1番目の階段をグラインドtoフリップで降りる Grab over the 2nd Stairs2番目の階段をグラブしながら降りる Do any Slide along the Planterプランターでスライド Kill it参考動画 Gaps of Solitude Own it 1st Water Gap第一地点をギャップ 2nd Water Gap第二地点をギャップ 3rd Water Gap第三地点をギャップ Gap the Final Stair Set最終地点の階段部をギャップ Kill it 360 the 1st Water Gap第一地点を360スピンしギャップ Tweak Grab 2nd Water Gap第二地点を捻りを入れたグラブしギャップ Lateflip 3rd Water Gap第三地点をレイトフリップしギャップ 800pt Gap the Final Stair Set最終地点の階段部で800点以上スコアを出しギャップ Kill it参考動画 Rail on the Roof Own it Trick Up the Stairs何らかのトリックをし階段を昇る Gap Down the Stairs階段をギャップ Grind the High Railレールをグラインド Kill it Gap Up to Manual to Gap Down Stairs最初の昇り階段をギャップtoマニュアル、マニュアルをキープしつつ下り階段をギャップ 500pt Slide the Railレールを500点以上スコアを出しスライド Kill it参考動画 Ripple Threat Own it Gap Each Pad所定のパッドをギャップ Kill it Gap Each Pad With a Nollie Flip所定のパッドをノーリーフリップ Kill it参考動画 Rip That Line Own it Manual Across the Fountain Ribbonマニュアルで噴水のリボン部を越える Trick using the benchベンチで何らかのトリック Grab Over the Ribbon Rampランプをグラブしつつ越える Spin 180 Over the Humpハンプ(こぶ)を180スピンで越える Kill it Footplant the Fountain Ribbon噴水のリボン部でフットプラント Grind the ledgeレッジをグラインド One-Foot Grab Off the Ribbon Rampランプをワンフットグラブをし越える 360 Spin Over the Humpハンプを360スピンで越える Kill it参考動画 Rooftop Madness Own it Gap onto the 1st vent第一ベントをギャップ Gap across both vents跨るベントをギャップ Gap off the 3rd vent第三ベントをギャップし降りる Kill it Gap onto 1st vent and manual it第一ベントをギャップtoマニュアル Manual and Gap both vents跨るベントをギャップtoマニュアルtoギャップtoマニュアル Manual and Gap off the 3rd vent第三ベントをギャップtoマニュアル Kill it参考動画 Solar System Own it Grind Above the Cut-Outカットアウトをグラインド Air Up to Pluto冥王星(オブジェクト名)をエア Handplant the Final Cut-Outカットアウトでハンドプラント Kill it Grab-Grind Above the Cut-Outカットアウトをグラブグラインド Air Over the Pluto Spoke冥王星のスポークをエアで越える No-Foot Handplant the Final Cut-Outカットアウトでノーフットハンドプラント Kill it参考動画 The Fan-table-ous 4 Own it Manual each tableテーブルパッドをマニュアルで通過 Kill it Manual Then Unique Flip Off Each Tableテーブルパッドをマニュアルで通過し、それぞれ異なるフリップで降りる Kill it参考動画 Tour de Stade Own it Grind the Humped Ledgesレッジでグラインド Kill it Unique Grind on each Humped Ledgeそれぞれのレッジで異なるグラインド Kill it参考動画 Very Metal Own it Drop into the sheet metal鋼板にドロップ Manual or Grind the platingマニュアルもしくはグラインドでプレートの上を通過 Grind the barrierバリアーをグラインド Kill it Tuck Knee into the sheet metalタックニーで鋼板に降りる Nose Manual the platingノーズマニュアルでプレートの上を通過 Tailslide the barrierバリアーをテイルスライド Kill it参考動画
https://w.atwiki.jp/gachmuch/pages/368.html
我慢する心がこの地球上で受け継がれて行けば最高さ 俺がストリートを引っ張っていくぜ、ったくよ 俺の気持ちがわかるだろ? 人生ってのは最高さ その人生の中で直面する問題が最悪なだけさ キツイけどよ、しょうがねぇんだよな みんな必死になって仕事して生きてかなきゃならねぇ 例えばよ、俺のオヤジには5人の子供がいたんだぜ オヤジはバスを運転するのが大嫌いだったのさ でも5人の子供達は愛してた 俺の言いたいことわかるだろ? 俺はライム・アーティスト 必死になってスキル磨こうとしてんのさ 朝早く起きて仕事するんだぜ、食ってくために ショベル・カーで必死に土掘ってくのさ 俺が署名した※ 契約に価値を植え付けてくみてぇにな ストリートでブラブラしてた俺が、チャートの常連 トップに君臨し続けることが俺のミッションの一つさ そのためにもキッチリやることやってかなきゃなんねぇわけ ふざけたニガーな思い知らせてやるのさ 俺は仕事の鬼 それがストリートの連中に人気の秘密なんだぜ 全身全霊を込めてやってるからな すぐに逃げ出そうとする連中ってのは最終的に痛い思いするのさ ストリートでヤクを売る商売に手を出したためにさ、でも 俺は仕事を持った立派な家庭で育ったのさ 清い夢を胸に抱いてな 根気強さがこれからの地球を導いてく、って 意味がわかったわけだからな でもよ、忘れちゃいけないぜ 貧しい連中こそが借金を払い続けていくのさ 俺はバカだったよ、トム・ボーイの連中に騙されたをだからよ 奴は俺のホームにやってきて 俺のスキルとアルバム旧譜を奪い取っていっちまったのさ 俺には何も残す気はねぇみたいにな でもよ、そんなことは気にしちゃいないぜ 絶対に止めたりしねぇぞ グラインド・デイト※しなきゃならねぇんだ X-ボックスなんかで遊んでるヒマねぇよ 立ち上がって、俺は自分の主張を強調するのさ グラインド・デイトが来たぜ グラインド・デイト グラインド・デイト 周りの意見を聞きながら生きてくのはもうゴメンだぜ 俺の哲学ってのはよ 地道に牛からミルクをとって、肉を料理してくってやり方よ ザ・グラインド・デイト 少しだろうが食って、のどを潤していけりゃそれで十分さ だってよ、カムバックできない奴らだっているをだから ママがよく言ってたぜ、5セント必要なら 遠慮して3セントねだるんじゃなく、10セントねだれってな そうゆうことさ ライム・アーティストにケンカ売るのは止めときな そんな連中相手にやってるわけじゃねぇ 俺は最高の才能を持って生まれてきたんだ ラップ・ゲームをリスペクトしな 初めて交わした契約こそ、俺のいい教訓だったぜ ゲームをリスペクトすることがどれだけ大事か叩き込まれた 世界中のストリートに紹介され 世界中のストリートに溶け込んでいった でもよ、地元の連中だけはくだらねぇこと言ってくんのさ 俺達が売れるたびに、やっかみが強くなる でも俺達が歩みよって、上手くいくようになったのさ 1日1日を大切に仕事してってよ それが気に食わなかったんだろうな 辛い日々だったぜ、ボロボロになっちまった でも俺がこれまで作り上げてきたグラインドの出来は上々 真っ黒の堕落した明日をキレイな色で塗り直すのさ ストリートでは犯罪ばかりだけどよ 相手がどんな奴だろうが 俺が新しい世界に導いてやるぜ 俺達がこんなに長くこの世界で生きていけるのは なぜか見せてやるのさ 俺達がやるって言ってんだ もう一度やってやるさ ("グラインド・デイト"を繰り返しながら) 俺は他の奴らと同じさ 普通のニガー、ただ俺の未来には普通の連中より 高い可能性が秘められてるってだけさ わかるだろ 俺は紳士だ、なんて言ってるわけじゃねぇ 紳士的に振舞うってことを知ってるだけの話さ ザ・グラインド・デイト 自分が必要とするものをゲットするためなら 仲間を差し置いてやらなきゃならねぇってなら、そうするさ 偶然なんかじゃねぇ 俺達がこの世界に存在し続けるのは運命なのさ 当然だろ、俺は自分を誇りに思うね 俺のチームを誇りに思う 勘違いしないでくれよ、なぁ、ベイビー、マジでさ 俺は仕事仲間とはセックスしない主義 そういうことさ でもよ、セックス相手と一緒に仕事はするぜ お互いにわかり合えたなら、一緒に盛り上げていこうぜ 俺がぶちかましてやるんだ それこそ職人技ってもんよ ※・・・ジョン・ハンコックとは、独立宣言署名のマサチューセッツ州代表だった人。最初に署名し、最も目立つ字だったことから、署名のことをそう呼ぶようになった ※・・・周囲を踊らす=グラインドさせる、とブラインド・デート(相手の顔を知らないまま、セッティングされたデートのこと)、この2つをかけて
https://w.atwiki.jp/sousakurobo/pages/1231.html
地下都市には当然だが自然現象としての雨や雪は降らない。 だが定期的に雨が降ってもらわないと困るような人種もこの世には沢山いるので、2週間に一度、 コロニー・ジャパンでは、地下都市の天井に備えられたスプリンクラーから雨が降るのだ。 そこまではいい。だけどその勢いがいつもまちまちなのはどういうわけだ?マコトは数メートル先も見通せない 程の雨にそう感じていた。 あれから――イナバさんが攫われてから――『12日』が経った。 ついにこの日を迎えた。 マコトは息を深くする。 軽い痛みに手のひらを見た。指の皮が剥け、治りかけたところに絆創膏が貼ってある。 今日までテスターの指導を可能な限り多く受けた。吸収できるところは全て吸収し、強められるところは全て強めた。 その成果が今日試される。 さっきアヤカさんから電話があった。 「ここで君に勝ってもらわなければ全てがダメになる。勝ちなさい。それ以外は認めないわ。」 わかってる―― ――でなければなんのために、命を賭けてきたのか。 ――いや、本当はわかっているんだ。 テスターは言った。 「当たり前のことだけれど復讐は何も生まない。自ら命を賭けて戦うに値する理由はそんなちっぽけなものじゃない はずだ。」 ――そうだ。もしかしたら俺は、本当はユウスケのことなんかどうでもいいのかもしれない―― 証拠にほら、アイツのことを思っても、軽く胸を締め付けられるだけだ。 それよりも、イナバさんのことを思ったほうが、何倍も苦しい。 人は過去に縛られるようにはできていないのかもしれない。 そこまで思い至り、また思考がアヤカさんへと飛ぶ。 彼女は過去に縛られている。復讐のために生きている。 ――彼女は、それで幸せなのか? 考えたが、わからなかった。 ただ確かなのは、彼女の復讐は、全てこの戦いのためだけにあったのだ。 負けるわけにはいかない――俺は、アヤカさんの復讐と、イナバさんの命と、ユウスケの魂に、 テスターの希望を背負っているのだから。それに―― マコトは傘から雫を落とし、エリュシオンの階段を上って、寂しげな部屋にぽつりと座すあのマネキンの前に立ち、 いつもの言葉を口にした。 「我は英雄にあらず。いまだここに至るに値せず」 ――俺たちは死ぬために戦うわけじゃないのだから。 ――暗い部屋で一人の人間がシャワーで濡れた身体を拭いていた。 その人物の瞳はわずかな光を反射してキラキラと金色に輝いている。大きなテーブルの上に広げられたローブと 仮面をその瞳は舐め回すように見て、それからタオルをどこかにやった。 下着を身につけながら、その人物は様々なことを思う。しかしその思考の殆どは常人には無関心すぎるものや、 もしくは想像もつかないほど壮大な物事に関することだったので、故に記憶する意味は無かった。 仮面のそばに転がる、小さな通信機から声がする。 「『オルフェウス』が到着しました。」 了解の意味を込めて電源を切った。 「よかったな、もうすぐ君は自由になる。」 金の瞳が視線を飛ばした部屋の隅には、首輪を嵌められた、壁に鎖で繋がれてぐったりとうなだれている少女の姿が あった。彼女は何も身につけていない。 「……もう反抗心も無くなったか」 興味なさげに視線を外し、ローブを纏う。 それから仮面を被って、少女の首輪を外してやった。 「服を着ろ。それから私の言うとおりにしろ。わかったな……『サイクロプス』」 タナトスの言葉に、サイクロプスは弱々しく頷いた。 「今回のバトルは一大イベントだ!」 コラージュは興奮気味に手を叩く。 「オルフェウスのタナトスとの因縁を宣伝材料にしたのは大当たりだった!こんなにお客様が集まるなんて――うひゃっほい!」 廊下をスキップしながら、彼は小走りでついてくる職員にそう話しかけていた。 職員の方は少し息を切らしながらコラージュに言う。 「しかし、あまりにも集客がよすぎて人手が足りません!入場制限を!これではお客様の身分チェックが疎かに……!」 「かまわないさ!ドンドン入れちゃおうじゃないか!どうせ警察は手出しできないんだ!」 高笑いするコラージュ。その表情は狂気じみていた。 心臓の鼓動。 わずかに乾く喉。 冷たい空気。 会場へ向かう廊下は静寂に包まれていた。 息は、白い。 だが一歩、歩を進める度に僅かな振動と熱狂の気配は確実に近づいてきていた。 感じて、頭は冴えていき、闘志は高ぶり始める。 マコトは最後の扉の前に立った。 ふと、コラージュに教えてもらったあのリラックス方を思い出す。 手のひらに「人」を書いて、ぱくり。 自分を奮い立たせるために敢えてそれをやった。 ノブに手をかける。大きく息を吸って―― ――開けた! 「ウェルカムトウウウウウUUUUUザ!!タルタロオオオオオオスッ!!」 吹き飛ばされそうなほどの歓声! 「イヤッハアアッ!!待ちくたびれたぜチャレンジャー!ヒーロー気取りの勘違いリトルボーイ! オルフェウスの登っ場っだああああ!」 口だけ男の早速の叫びに、マコトは何故か少しだけ安心して、観客どもにありったけの野次を飛ばされながら会場の 中央に向かう。 「親友の仇を討つためにタルタロス参戦!戦績は2勝のまだまだひよっ子!倍率は驚きの250倍! おいおいナメられすぎだぜぇ!?」 わかってんだよ、んなこと。そう思いながら金網の内側に入った。 「さぁ!迎え撃つのはテメーらご存知ナンバーワン――?」 反対側の入り口から、花火が噴出した。ひときわ大きな歓声があがる。 「――タナトスだぁああああああ!!」 花火の中から姿を現したのはタナトスだった。彼は道を堂々たる態度で歩いてくる。 「お前らご存知タルタロスの頂点!無敗の王者!正体を知る者は誰もいない!オルフェウスの倒すべき敵! 最強の死神!こいつがやられたら俺たち終わり!だけど心配すんなぁ!?ヤツは最高にクールだぜ!」 紹介を聞きながらマコトはタナトスを金網越しに睨みつけていたが、すぐに彼が何かを引きずっていることに気づいた。 そして、驚く。 「おぉーとあれはぁ……!?」 「テメェ!」 口だけ男より先にマコトは叫んでいた。金網を殴りつけ、威嚇するが、タナトスは動じずに目の前に立つ。 「久しぶりに会わせてやったのに、そんな態度でいいのか?」 彼はそう言って、片手の鎖に繋がれたひとりの人間をマコトに見せつけた。 「イナバさん……!」 それは以前映像で見たような、黒いビニール袋を被せられたミコト・イナバだった。 「おおっとコイツは珍しい!タナトスが人質をとっているなんて!」 「人質じゃない」 タナトスは声を張り上げ、口だけ男の発言を訂正する。 「別にこの娘をどうしようとか、そういうことじゃない。ただ、君はこっちの方がやる気が出るだろう?」 そうタナトスは金の瞳でマコトを見下し、不敵に笑いつつ、その指でイナバの下顎を撫でた。 彼女はピクリともしない。 「イナバさん!返事してくれ!イナバさん!」 「無駄だ。さるぐつわを噛ませてある。」 タナトスはそうして、ちょっと買い物に行くときに犬のリードをそこらに繋ぎ止めるように、鎖を金網に巻きつけてシートに座った。 マコトは少し迷ったが、口だけ男に「おせーぞファッキン!」と言われて、やっと配置についた。 チラリとイナバの様子を窺う。彼女は棒立ちだった。きっと何かされたんだ。 そう思うと、さらにメラメラと激しい炎が胸から燃え上がってきて、マコトは唇を噛む。 倒してやる、じゃない―― ――殺してやる。マコトはそう思った。 「さぁ配置についた二人のクレイジー野郎ども!オルフェウスは仇が討てるか!はたまた返り討ちで俺らの餌食かぁ!? 勝負は正々堂々1on1!」 なにが正々堂々、だ。 画面は機体選択画面だ。マコトはいつものように重装型を選ぶ。タナトスは――……高機動型か。 「おおっとこいつは相性反対!どんなバトルになるか予測つかねーぜ!」 続いて、武器の選択。 マコトはライフルを選んだ。テスターとの特訓でひと通り全ての武器を使ってみたが、彼が一番適性がある、 と推してくれたのがこれだった。 「双方武器選択も完了!いくぜいくぜぇ……!無様な死に様だけは勘弁しろよぉ!?」 「安心しろ!」 マコトは叫んでいた。 「……楽しませてやる」 その言葉に会場全体がひとつの生き物のように奇声を上げる。口だけ男は口角を目一杯に引きつらせ、マイクに吠えた。 「Yaaaaaaaaaaaahaaaaaaaaa!!バトル!レディ!」 画面が雲海に埋まり―― 「スタートだ!!」 ――大都市が眼下に姿を現した! 全身の毛がまるで本当に落下しているみたいに総毛だつ。マコトはよし!と小さくガッツポーズした。 「ステージは『東京』!ベーシックな市街地戦だ!」 『東京』はこのグラウンド・ゼロの中で最も人気のあるステージだ。 高層ビルを利用した立体的な攻防と、走る電車や自動車などのギミックも人気の秘訣だが、それ以上に やはりこの国の人間はこの都市に、たとえ直接見たことはなくとも、ある種の懐かしさを感じるらしい。 マコトもこのステージは好きだった。だいぶ前に黒い重装型を使うプレイヤーにフルボッコにされてからは使う気がなくなったが。 マコトは軽く頭を振り、思考を切り替えた。マコトが着地したのは『皇居』周辺の大きな道路だった。 レーダーをチェック。タナトスは物陰に入っているらしく、補足できない。 マコトはスラスターを吹かし、AACVの足で地面を蹴り、高く飛び上がった。飛行する。 さぁ、攻撃してこい―― マコトは身構えていたが、タナトスが意外な登場をしたので一瞬あっけにとられてしまった。 タナトスは目の前にいた。近くの国会議事堂の屋根に着地して、こちらを見上げている。 しかしタナトスは銃を構えてはいなかった。ぼんやりとしている。 どういうつもりだ?マコトはそう思う前にはすでに発砲していた。 だが驚くべきことにそのときには銃口の先からタナトスは消えていて、気づいたら今度はマコトの機体の数十メートル前方に、 やはりだらりと両腕を下げたままホバリングしていた。 観客から野次が飛ぶ。 「おぉーと待て待てヤローども!」 口だけ男がまた叫ぶ。 「タナトスはぁ!アレを見せてくれるつもりだぜぇ!!」 アレだって?アレってなんだ? マコトは疑問に思い、視線を金網の外側にある、ふたりを映す、ライブ会場にあるような大きなディスプレイに 飛ばした。 そこに映るタナトスは、懐から何かを取り出したところのようだった。あれは――ICカード! 「使わせてもらうぞ」 タナトスが言い切る前にマコトはライフルの狙いを定めた。危険を感じたら、とにかく撃って相手の邪魔をしろ、 考えるのはそのあとだ――これもテスターの教えだった。 ライフルの射撃を受けて、タナトスの高機動型は回避行動をとる。空中を泳ぐようなその動きに弾丸はかすりもしない。 「まぁ焦るな。」 タナトスの声は会場内のスピーカーからも聞こえていた。マスクの内側にマイクでも仕込んでいるのか。 「せっかくの戦いだ。ふさわしい場所がいいだろう?」 そうして、テスターはICカードを――「させるか!」マコトは無視された――カードスロットに差し込んだ。 画面にノイズが走る。 観客も大きくうねり、口だけ男はまた奇声をあげた。 「これが、私のカード――『タルタロス』だ。」 画面がノイズで埋まり、そして、また、晴れる。 マコトは目を疑った。 さっきまで『東京』ステージにいたはずだったのに…… マコトは周りを見渡した。 近代的なビル群は中世ヨーロッパのもののようなファンタジックなグラフィックのものに変わり、 空は晴天だったのが黒い雲が渦巻く、どんよりとした紫色のものになっている。重苦しい空気は画面を 越えて漂ってきていた。 なんだ、このステージ。マコトはこんな場所は見たことがなかった。 「ここはタルタロスだ。」 タナトスの声がする。レーダーを確認すると、8時の方角、東京タワー方面に反応があった。 とりあえず機体を反転させ、スラスターを冷却しつつそっちへ飛ぶ。 「私の使うチートは『テーマ統一』……はっきり言って、戦略的なアドバンテージは無い。」 遠方にひときわ背の高い建物が見える。あれは、東京タワー……? 「だがな、やはり雰囲気というものは大事だと、そうは思わないか?アマギくん。」 ちがう、東京タワーじゃない。 近づいて見たその場所は、もはや東京タワーと呼べる代物ではなかった。 赤と白の鉄骨には、紫の太い触手のようなものが無数に絡み付いていて、わずかに表面を波打たせている。 その触手が寄り集まったところには、目玉のようなディテールが見えた。 そして、そのグロテスクに変化した塔の前に、何かが浮いている。 AACVかと思い、否定し、また肯定した。 それは一般的な機体とは、東京タワーと同様に、大きく姿が変わっていた。 まず、巨大になっていた。マコトの使う重装型は、先程までタナトスが使っていたはずの高機動型よりふたまわりほど 大きいが、今目の前に浮かぶのは、さらにそれよりふた回りほど大きい。 それからデザインも、このファンタジックな世界観に合わせた、航空力学のかけらもないようなものになっていた。 右肩には、タナトスの身につけているあの仮面をアレンジしたような、巨大な装甲がついていて、 その影から伸びる右腕は、よく見るとテクスチャが繋がっていない。その手には身の丈もある巨大な、 大きく曲がった鎌が握られていた。 左半身は対して生物的なデザインで、これまた数メートルはあろうかという、大きな金の瞳の眼球がギョロリと こちらを睨んでいた。その下から生える左腕は、皮を剥がれた人間のようで、真っ赤な肉が集まったような姿をしている。 手には鋭い鉤爪が生えていた。 その両腕が生える胴体は、胸まわりこそ普通の機体と大差は無いが、下半身がまるでRPGに出てくる騎士のような、 マントと鎧を身につけたものになっていた。 その機体にはどこを見てもスラスターに相当する部位は無いが、しかしたしかに浮いていた。あんなの、 ゲームじゃなきゃ存在できねーな……マコトは思う。 「安心していい。」 また、タナトス。 「外見は大きく変わったが、スペックは高機動型と同じだ。むしろ当たり判定が大きくなった分、君に有利となったと思っていい。」 ……つまり、それって…… 「ハンデだよ」 「――っざけんなッ!」 マコトは吠えた。同時にホバリングしつつライフルを構える。 「ナメやがって……!」 「そんなことはない。君の努力は評価しているよ。」 「それがナメてるってんだよ!」 発砲した。タナトスはゆらりと機体を泳がせ、ライフルの銃撃を紙一重で避ける。 マコトも飛行を始めた。 また歓声があがる。 「ついに出たぁ!タナトス専用機体!あの死神の鎌に刈られた輩は数知れず! 自分をあえて不利な状況に置きながらも圧勝する!これがタナトスの真ッ骨ッ頂ーッ!!」 いよいよ実況も調子づく。それもマコトの耳には不快だ。 距離をとろうとするタナトスを追いつつ、ライフルを構えたマコト。発砲する。 するとその瞬間にタナトスは進行方向をこちらに向けて急転換し、弾丸を右肩に受けながらも、 ライフルの間合いの内側に潜り込むようにした。 タナトスのベースは高機動型なので、動きの遅い重装型のマコトでは対応が間に合わない。 タナトスは大鎌を振りかざしてマコトに迫った。 薙がれる!直前、危険を感じて機体のバランスをあえて崩したのは正解だった。大鎌はマコトの目の前の空を斬る。 マコトはその大鎌の迫力に脅威を感じて、接近戦は得策ではないとの判断をし、 とにかく距離をとろうと地面に向けて飛んだ。地形を上手くつかえば重装型でも高機動型を振り切れる。 タナトスの方はというと、速度を保ったまま再度襲いかかるために方向転換は先程の急なものでなく、 大きく弧を描くものにしていた。異形の東京タワーのそばを、死神が踊る。 タワーの足に近づいて、マコトはそこを蹴った。鉄骨に絡みつく触手から真緑の体液が飛び散ったが、 無視してそのまま少し飛ぶと、芝公園を越えて、JRの線路が見えてくる。そこもやはり不気味な外見に変化していた。 血の通う電線を機体で押し切って一度そこに着地し、枕木と砂利をまき散らしつつ、視界から外れたタナトスを レーダーで探した。 タナトスは追ってきている。ライフルでの射撃で迎え撃つ。2発ほど当たったが、突然に画面からその姿は消えた。 建物の影に隠れるほどの低空飛行に切り替えたらしい。マコトはそう判断して、ライフルを下ろして機体の足を踏ん張り、右腕の剣を展開した。 見たところ、タナトスには遠距離武装らしいデザインは無かった。ならば近接攻撃でくるはず。 線路の上ならば周りに視界をさえぎるものがないので不意打ちもない。まさかそっちから攻めてこないだなんて、 そんなこと、タルタロスの支配者には許されるわけないよなあ――?マコトは観客を一瞥した。 すると次の瞬間には予想通り建物の影からタナトスが飛び出し、大鎌を振り上げて襲いかかってきた。 カウンターのチャンス!とマコトは素早く大剣を盾のようにしてガードしようとするが、タナトスはやはりマコトのひとつ上をいっていた。 タナトスは大鎌の攻撃が防がれるなんて、承知の上だった。だから、彼は大鎌を攻撃ではなく、 マコトの機体を引き寄せるために使ったのだった。 鎌を持つ右腕を目一杯にのばし、熊手で浜辺の貝を引き寄せるように、鎌の切っ先でマコト機の背後の空間を狙う。 同時に鋭い鉤爪の生えた左腕は渾身の力をこめて折りたたみ、生半可な防御などやすやすと貫く威力の『貫手』を放つ準備をしていた。 そのときマコトの頭によぎったのは、やはりテスターの言葉だった――『格上は自分の予想通りの行動はけしてとらない』――ゾッとして、 とっさにカウンターの準備をやめ、ガードに専念する。 直後、マコト機は鎌に引き寄せられ、タナトスの貫手は放たれた。 間一髪!マコトは大剣の側面で貫手の軌道を逸らし、ダメージを最小限に抑えることができた。もしあのままカウンターの姿勢のままだったなら、 鎌で引き寄せられた時点で姿勢を崩され、貫手をもろにくらっていただろう。マコトの額を冷たいものが伝った。 「イヤッハァ!こいつはアブねー、紙一重で助かったオルフェウス!前回とはまるで別人!ってこれ前回も言ったな!?」 口だけ男も嬉しそうだ。 「しかしそれほどに見事な成長!気分は親戚のおじちゃんだぜ!あのとっさの対応はなかなかできるもんじゃねー! 格ゲー神ウメハラもビックリだ!」 歓声があがる。 「Yo,Yo!だがしかし今回ばかりは相手がワリーぜオルフェウス!よそ見してんな、死神はまだ目の前にいるぜぇ!」 言われるまでもなかった。貫手を受け流したはいいが、その後マコト機はタナトスの鎌から逃れることはできず、 むしろ受け流した勢いを利用されて振り回された挙句、線路の上にうつぶせに叩きつけられていたのだった。 その衝撃を再現するために、シートが激しく下から突き上げられたように揺さぶられる。軽く頬の内側を噛んでしまう。 血の味を感じながらも素早く両肩のスラスターを吹かし、地面すれすれを、うつぶせのまま飛行することで、 追撃の大鎌の刃をなんとか避けた。 しかし、その様子にタナトスは仮面の奥で小さく言った。 「そっちはハズレだ。」 気づいた時には遅かった。 マコトは隣の線路をなぞるように飛んだのだが、ちょうどそこに、これ以上ないほど完璧なタイミングで真正面からつっこんできたのは、 これもやはり異形と化した電車の車両だった。マコトはその突進をもろに機体に喰らい、現実ならば鉄道史に残る大惨事、 という脱線事故を引き起こしながら吹き飛ばされた。HPゲージが一気に短くなる。また観客たちが歓声をあげた。 「BINGOOOOOOOOO!まさにドンピシャリ!初撃からの鎌を使った流れるようなコンボ攻撃と、 ステージのギミックを見事に利用した追撃のシークエンスはまるで教育テレビのピタゴラなスイッチ!さすがのタナトスだ!」 タナトスはすでに線路から離れ、その上空にホバリングしている。鎌はだらりと下におろし、 凄惨な脱線事故の現場を眺める様はいよいよもって死神じみていた。その死神の左肩の大きな金の瞳の目玉は 相変わらず落ち着きがなく、様々な方向に視線を飛ばしている。 脱線した車両は線路に沿って敷かれた道路を飛び越え、近くの建物に突っ込み、ガス爆発を引き起こしていた。 その爆発はさらに別の建物にも伝播し、その結果、辺りは火の海と化していた。 黒煙が巨大な生き物のようにタナトスを包む。しかしタナトスは大打撃をくわえた余裕からか動きはしない。 肩の金眼が、煙が目に染みるのか、細められた――と、その瞬間に地面の方から飛んできた数発の銃弾がその眼球を 貫き、おびただしい量の真っ赤な血をまき散らした。眼は潰され、タナトスはバランスを崩す。観客がどよめいた。 タナトスの下方、燃え盛る地面の上でライフルを構えていたのはマコトの機体だった。正面の装甲は剥がれ、 内部構造がむき出しになり、大剣が合体している右腕は丸ごと吹き飛ばされ、肘から下が無くなっている。 その損傷の仕方は、マコトが電車と正面衝突する直前に右腕の剣と一番分厚い胸部装甲を合わせて盾として用い、 かろうじて即死だけは免れたことを物語っていた。 タナトスはマコトの姿をみとめると、煙の包囲網から逃れるために少し飛んだ。 「オルフェウスも負けちゃいねぇ!とっさの判断はベストアンサー!どうやらあの世の果てまでホームランは免れたみてーだが、 それでも負った手傷はなお致命傷に近い!はたしてここから巻き返せるのか!?」 その言葉が終わらないうちにマコトは跳び、タナトスに肉薄しようとしていた。右腕の剣が無くなったおかげでそのスピードは速い。 だが剣が無いのだから、わざわざ接近するメリットもないんじゃないのか?と、戦況を見守る口だけ男は思ったが、その理由はすぐにわかった。 マコトに間近まで接近されたタナトスは露骨に敵を警戒し、牽制のために前方の空中に回し蹴りを放ち、 また少し距離をとったのだ。その瞬間、タナトスの機体の弱点は誰の目にも明らかにになった。 タナトスの装備は絵に描いたような大鎌と、左腕の不気味な鉤爪だ。つまり遠距離武装がない。 普通そのことに気づいた相手は、遠距離から銃で攻撃する戦法をとるだろう、だがそれはタナトスの罠だ。 タナトスはあえて自機にそうした弱点を作ることによって、本人も周りの観客たちにも気づかれないまま、 敵の行動の選択肢を狭めていたのだ。そのことに気づかないまま、大半の敵は愚かにもタナトスに遠距離戦を挑み、 そのタルタロス最高レベルの操縦・回避テクニックの餌食になってしまう。 タナトスの真の弱点は、やはりその偏った武装にあった。 中距離では大鎌、至近距離では鉤爪というその組み合わせは、一見すると難攻不落に見える。 それは仮に大鎌を避けても直後に鉤爪の攻撃をくらうのが目に見えているからだが、しかしもし、戦闘中に鉤爪が使えなくなってしまったら? マコトはさっきの黒煙の中からの不意打ちで、タナトスの左肩を潰した。そのためにタナトスの左肩はだらりと下がってしまい、 力が無くなっている。マコトは、チート発動直後のタナトスのセリフから、外見こそ大きく違うものの、 通常の機体に通用することはタナトスにも変わらず効くのではないかとの推測をしていた。そして、試した。 結果として、通常の機体と同様、肩のど真ん中を撃ち抜かれたタナトスは、内部機構が破壊され、 左腕を動かせなくなってしまったのだった。 タナトスには大鎌だけが残された。そしてその大鎌には、武器それ自体の大きさのために予備動作も比例して大きいので、 あまりにも近距離に敵に接近されると対応が間に合わなくなるという欠点がある。 しっかりと武装の役割分担がなされているために、一角が欠けてしまったらカバーできない。それがタナトスの弱点だった。 だがしかしやはりタルタロスのトップはそんなことでは陥落しない。タナトスは突っ込んでくるマコトから離れるどころか 逆に真っ直ぐ全速で立ち向かい、ライフルの攻撃を数発もらいながらも、強烈な体当たりをかましたのだった。 マコトは弾き飛ばされる。 タナトスがすかさず大鎌を、右腕だけで構え、下方に落下していくマコトの命をいよいよ刈り取ってしまおうとする。 マコトは体当たりの衝撃に激しく揺さぶられながらもタナトスからは一瞬たりとも目を離していなかった。 そして、最後の一撃を準備して上方から襲いくるタナトスに向かってライフルの狙いをつけた。 次の瞬間、観客から悲鳴と歓声があがった―― 二機のAACVは再び空中で激しくぶつかり、落下し、下の建物を叩き潰した。 まきあがって視界を覆う埃が風に吹き飛ばされると、そこに見えたのは、無手のタナトスと、その胸にライフルの銃口を押し当てた マコトの機体だった。タナトスの遙か後方の道路に、マコトにはじかれて宙に舞っていた大鎌の刃が突き刺さる! 「お……おおっ?おおおおおおッ!?」 口だけ男すら一瞬言葉を失っていた。それほど疑いようもなかった。 ――マコトの勝ちだ。 全身が痺れるほどの歓声!絶叫!怒声! 「なんじゃこりゃああああああ!?」 実況もあらん限りの大声を出す。 「なんだ!いったい何が起こった!俺たちは夢でも見てるのか!?オルフェウスはタナトスから逃げられないんじゃなかったのか! オルフェウス、ほぼ勝ち確ーッ!だがまだ慌てるな、まだ勝敗が決したわけじゃねぇ! 俺たちが知ってるタナトスはこんなことじゃやられはしねー、そうだろ!?」 呼びかけられた当人――タナトスの表情は相変わらず窺いしれない。しかしその佇まいからは、これっぽっちも、 危機に直面したときの焦りや、諦めのような感情は感じられない。 それどころか、小さい子供に話しかけるときのような、優しく穏やかな雰囲気すらも感じられた。 タナトスは静かに言葉を発する。 「……どうした、撃たないのか?」 マコトはタナトスに銃を突きつけてはいたが、なぜかまだその引き金を引かずにいた。 撃てば勝利だし、万一外しても即反撃はありえない状況であるにもかかわらず。 タナトスの含み笑い。 「そんなに彼女が大事か?」 彼は頭を傾け、横目で傍らに鎖でつながれたミコト・イナバを見た。 すっかりその存在を忘れていた観客たちは、タナトスのその言葉に、賞賛や批判の言葉をぶつける。 「おっとこいつはウッカリしてたぜ!そういやタナトスには人質がいたな!しかも女だ! こいつは俄然オルフェウスを応援したくなってきたが、さぁどうなる!?」 「君の意思はそんなものだったのか」 死神の言葉は静かだ。しかし嵐のようなこの会場でも、なぜかいやにはっきりと聞こえる。 「遠慮することはない。こうなることは彼女も覚悟の上だろう。その引き金を引いて私を殺したまえ。 私を殺せばコバヤシくんの仇を討てるんだぞ。何のために君はいままで戦ってきたのだ?」 マコトは答えない。 「……まさか、仇よりも彼女の命が大切だとも言うつもりか。」 失望したような声。 「わかっているのか、この状況で彼女を無事に帰すには、君が死ぬしかないんだぞ。」 なおも、マコトは無言。 「……答えろ。君が命を賭けるに値するものは、何だ?」 「……ちがう。」 ぼそり、マコトは言った。 「ちがう?」 「ちがう。」 「なにがちがうのだ。」 「俺には、アンタを撃つのにためらいは無い。それがイナバさんもろともでも。」 「ならばなぜ撃たない?」 「俺が気づかないとでも思ったか!」 突然マコトは叫んだ。目は血走り、かみしめられた奥歯で、以前からぐらついていた一本が折れた。 「なぜ、本気で戦わない!」 その言葉はあれほど騒々しかった会場を一瞬で沈黙させるのに充分なものだった。
https://w.atwiki.jp/sousakurobo/pages/1195.html
目覚めてまず感じたのは激痛だった。 涙を浮かべながらベッドから這い出て、洗面所で顔を洗い、寝癖を直し、着替えて部屋を出る。 朝のタルタロス廊下には人影は無かった。マコトは昨夜、家に帰るのが面倒になって、 タルタロスに泊めてもらったのだった。 朝食を、売店ではなく外のコンビニまで買いに行ってそこで済まし、タルタロスに戻る。 まだ戦いまでは時間があるので練習室にこもることにした。 ……もしかしたら、これが自分の人生最後の1日になるかもしれない。 だけどわざわざそんなこと確認するまでもなかった。 考えてみれば今まで過ごしてきた毎日も「最後の1日」だったかもしれないのだ。たまたま生き 延びてきただけであって、あの日常と今のこの状況には何も変わりは無い。 だから、自分が誰かの人生を終わらせても、それを非難されるいわれは無いんじゃあないか……? マコトは大きなあくびをした。 時間がきた。マコトは所持品をタルタロスに預ける。 「今回はこのヘッドセットをご着用ください。」 職員に差し出されたのはヘッドホンとマイクのついたインカムだった。「なぜ?」と訊くと、「『ケ ルベロス』からの要望でございます」とのことだった。 ふぅん、と適当に返事をして、地下への階段を下りていく。薄暗く冷たい廊下にはコラージュが立っ ていた。 「残念だよ。」 彼はマコトの前に立ちふさがる。 「君を見るのもこれで最後だなんて」 「やってみなきゃわからない」 「僕は経営者だからね。中立を保つように努力はしているけれど、さすがに今回は君に同情するよ。」 「……よけいなお世話だ。」 マコトはコラージュのわきを通り、廊下を進む。たどり着いた扉の向こうからはあの熱気と騒々しさ が漏れ出していた。 いよいよだ。 全身の怪我は治っていない。 しかし、遺書も書いていない。 ここで勝って、コラージュの信用を得れば、タルタロスを滅ぼすための足掛かりになる。 負けたら、死だ。 ふと、ユウスケの顔が胸をよぎる。 ……大丈夫。オルフェウスはケルベロスに負けなかった。 独り小さく頷いて、大きく息を吸って、扉を開けた。 「うぇるかむとぅううううざ、『タルタロス』!」 まず周囲の歓声すらも凌駕する大音声でマコトの鼓膜を震わせたのは、口だけ男のいつもの言葉だった。 「待ちくたびれたぜ、『オルフェウス』!俺たちを餓死させる気かっつーのっ!」 マコトは檻の中に入る。 「オルフェウスの戦績は1勝!倍率2.55倍!童貞捨てたばっかりのまだまだ初々しい坊やだぜ!対する のはぁあああ――」 歓声があがる。 「――『ケルベロス』!」 どうやらケルベロスが登場したようだ。マコトはインカムを身に付け、檻の、相手が見える位置に移動した。 驚いた。 「戦績は3勝!倍率1.06倍!その名の通り、タルタロスに挑む奴らを返り討ちにしてきたぜ!人畜無害そう な外見に騙されるなよぉ!コイツはなかなか性格悪いぜ!」 ケルベロスは檻に入り、マコトが自分を見ていることに気づくと、微笑み、近づいた。 インカムのスイッチが入る。 ケルベロスは言った。 「やぁ、アマギくん。」 「……お前だったのか。」 マコトの目の前に檻の金網を挟んで立つ少年は――コウタ・キムラだった。彼はシャツにジーンズの爽やかな 格好で、笑顔を携えて立っている。周囲の雰囲気に全くそぐわないその姿からは、彼の静かな異常性がにじみ出 ているように感じられた。 「僕もコバヤシくんにスカウトされてね。」 「……いや、納得した。だからお前は、ユウスケが消えた直後から俺に近づいてきたんだな。」 キムラは首を振る。 「いいや。僕が君がプレイヤーだということを知ったのは、一昨日、食事をしたときだよ。そうじゃなかったら――」 彼は口端をつり上げる。その目に宿る光はどこかおかしい。 「――君はここに立ってられない。」 「昨日の連中もお前か。」 「うん。役に立たなすぎて笑ったよ。」 「……よかった。」 「何が?」 「お前は『死んだほうがいい人間』だ。」 マコトのその言葉を聞いてキムラは哄笑する。 「そんなことはないよ!『死んだほうがいい人間』なんて、この世にいない!」 マコトは無言。 「じゃあ――もしも、僕がタルタロスに参加している理由が、『難病を患っている妹の治療費を稼ぐため』 だったとしても、君は僕をそう断ずるかい?」 「……どうせ嘘だろ」 「いや、まぁ――嘘なんだけどさ。」 「クズが。」 「ひどいなぁ。」 「いつまでいちゃついてやがんだファッキン!!」 口だけ男の怒号が飛ぶ。 キムラは辺りを見回した。 「皆待ちくたびれてるみたいだ。おしゃべりはこの辺にしようか。」 「その前に、ひとついいか。」 移動しかけたキムラにマコトは言う。 「ん、なに?」 「……お前、もしかしてユウスケを脅してたか?」 「え、うん――なんで知ってるの?」 「……そうか」 もしかして、と思ってカマをかけてみたが、やはりそうか。 腐ってやがる。マコトは怒りで握りこぶしが震えていた。 「それじゃあ位置につきやがれ!」 口だけ男の声に従い、マコトはグラウンド・ゼロのシートに座る。ICカードは差すかどうか迷って、 結局使った。 「さぁよーやっく!スタートした今回のグラウンド・ゼロ!まずはいつもの機体選択!」 マコトは操作レバーを握る。腕全体に激しい痛みが走るが、昨日からずっとレバーを握っているんだ。 さすがに慣れた。 機体は使い慣れた重装型AACVを選択する。相手のキムラは―― 「ケルベロスは高機動型!オルフェウスは重装型!こいつは見ごたえのある勝負になりそうだぜ!」 高機動型か。 マコトは舌打ちした。 AACV高機動型は、マコトの使う重装型と比べふた回りほど小さく、装甲も薄い。しかしそれを補っ た桁違いのスピードが最大の武器だ。 蝶のように舞い、蜂のように刺すという高機動型の戦闘スタイルには、動きの鈍い重装型はすこぶる相 性が悪い。が、一発当てれば充分大逆転も狙うこともできる。 ならば、とマコトは次の武器選択画面で、一撃の威力が大きく装弾数もそこそこのバズーカを選んだ。 「お互いに武器選択も終っ了!いよいよ始まるぜぇー……『タルタロス』が!」 口だけ男の声。 画面にはいつもの機体発進ムービーが流れている。 そして視界が雲海で埋まり―― 「さぁ!今回のステージはぁ――!?」 ――いきなりの射撃がマコトたちを襲った! 「――『山岳要塞』だ!」 マコトは機体を翻らせ、地面から襲いくる銃弾の槍を避けてとりあえず地面を目指す。 「これまたメンドクセーステージだぜぇ!険しい岩山の斜面に建設されたこの要塞からは、プレイヤーに向 けて常に機銃の射撃が浴びせられる!バトルに夢中でいつの間にかHPが無くなってる、なんてことにゃあ ならねーようにな!」 口だけ男の言葉をマコトは聞いていない。このステージでダメージを食らわず地面に降りる方法は予習済みだ。 通常落下速度をおとすため下方へ向けて吹かす両肩のスラスターを上方へ向けて吹かす。そうして下方に加速 することで要塞からの射撃をくぐり抜けるのだ。 そして地面との接触時の角度がなるべく鋭角になるように機体の落下軌道を横に反らしながら着地する。 その時にAACVの足で数歩地面を歩くことで、速度を高めに保ったまま着地できる。 そうしてマコトが降り立ったのは要塞の下方だった。 このステージ『山岳要塞』は険しい岩山の斜面に造られた要塞、という設定で、口だけ男の解説通り、 両プレイヤーに常に要塞から射撃が加えられる、プレイヤーたちの間では最も嫌われているステージの1つだ。 その要塞からの攻撃は地面に降り立ってしまえば届かないのだが、プレイヤーたちにとっては実質的に空中戦 を封じられたも同然なので、必然的に低空飛行での戦いが多くなる。 そのため、最初のゲームスタート時にステージの『どこ』に着地するかは非常に重要なのだが、マコトは早く もミスを犯してしまった。 マコトは山の斜面の下方に着地してしまっていた。高低差のあるステージでは、当然上の方が有利となる。 レーダーを拡大し、マコトは『ケルベロス』の――『キムラ』の位置を確認した。 キムラは斜面の中ほどからやや上の位置にいた。向こうは着地に成功したようだ。マコトの位置から相手は 目視できない。 ならば。マコトはペダルを踏み込んだ。 「初期配置はケルベロス有利!しかしこのステージはこれじゃ終わらないぜ!」 一瞬存在を忘れてた実況の声が耳をつんざく。 スラスターを二度ほど吹かして斜面を少し上る。その先には分厚いゲートがあった。 そこで通常射撃に使うボタンを押すと、ゲートが開いた。機体をその中へと滑らすと、広い空間に出る。 空間の天井は低いが、横の広さはなかなかで、その左右の端にはAACVがずらりと並んでいる。ここは要塞の AACV格納庫(という設定)だ。しかしマコトの目的はここではない。奥へと機体を滑らせた。 奥の壁にはいくつもの扉が並んでいる。ゲートと同じように1つを開け、中に機体を滑り込ませると、 そこはエレベーターだった。 「オルフェウスは下方の格納庫からエレベーターで山のどこかへ出るつもりだ!もぐら叩きは成功するか!?」 口だけ男の『もぐら叩き』という言葉にマコトは感心した。なるほど、上手いな。 格納庫奥にあるAACV運搬用のエレベーターはいくつかルートがあり、それぞれはステージのばらばらな 場所に出る。 要塞内に入った時点でマコト機はケルベロスのレーダーには映らなくなっているので、相手はマコトがどこ の出口から飛び出してくるのかはその時まで判らない。まさにもぐら叩きだ。 エレベーターは上昇する。少しルートが斜めになったりしたあと、わりとすぐにまた扉が目の前に現れた。 一瞬で開いたそこから飛び出す。マコトの目はレーダーに貼り付いていた。敵機の位置は――10時の方向 下方45度! 要塞の上方に飛び出したマコトは機体を捻り、バズーカでロックオンをする。マコトがキムラを目視したの はこの瞬間が初めてだった。 キムラの選択したAACVは高機動型だが、外見に独自のカスタムが施されていた。全体は黒く塗装され、 戦闘機の機首のような形状のコックピット周りには赤くつり上がった、恐ろしい獣の目のような模様が描かれて いた。遠目から全体を見たら犬の頭にも見える。手に持っている武器は――珍しい、ショットガンか? 要塞の上であさっての方向を向いていたキムラはマコトを見つけ、振り向く。が、マコトはすでにバズーカを 撃っていた。通常ならば直撃コースだが、高機動型ならまだ回避できる。キムラは要塞の上を滑るようにバズー カの弾を避け、そのまま空中に躍り出た。 その様子を見てマコトは反対方向にスラスターを一瞬吹かし、その上でキムラの上方をとるように飛ぶ。要塞か らの射撃を受けるが、重装型ならば大したダメージにはならない。冷静にバズーカの狙いをつけて、撃った。 キムラは機体をロールさせるようにその弾を避ける。 しかしその次のマコトの、キムラが避けた先の空間で、スラスターのエネルギー回復のために一瞬飛行を慣性 に頼らざるを得ないポイントを狙って撃った弾は命中した。敵の高機動型は片足の装甲が吹き飛んで、きりもみ 回転をする。 「イィイヤッホゥ!こいつは見事な予測射撃!前回とはまるで別人だぜオルフェウス!」 観客からのヤジも飛ぶ。 実は一番驚いていたのはマコト自身だったのだが(まさか当たるとは)、これはチャンスと思い、キムラが体勢 を立て直す前に畳み掛けようとさらにバズーカを撃った。 キムラは下方に加速し、まだ無事な方の脚で地面を蹴り、要塞の建物の影に隠れた。 よし、有利だ。 マコトはそう思い、要塞からの射撃を避けつつキムラが隠れたのとは別の建物の上に着地した。 レーダーに注意を払いながら、今後の作戦を頭の中で組み立てる。 今の攻防で、マコトはキムラの実力のほどを把握していた。 あいつは、確実に俺より弱い。ゲームのランクで言えばCクラスの上位といったところだろう。 普通に戦えばまず負けは無い。 にも関わらずキムラがランキングで自分より上位にいるのは、きっと自分にしてきたような卑劣な妨害を他の プレイヤーにもしてきたからだろう。 だが自分はイナバさんの手当てのおかげか、体の痛みもあまり気にならない。 残念だったな、ケルベロス。 オルフェウスはお前を突破する。 そのとき、インカムからキムラの声がした。 「……思ったより、やるね。」 「思ったよりやるね。」 タルタロスの別室、薄暗い部屋でカメラとモニターを通してその戦いを見守っていたコラージュはそう後方の タナトスに呼び掛けた。 タナトスはモニターを少し離れたところから眺めつつ、何か物思いにふけるようでもある。 その様子を見て、コラージュは言った。 「ダメだよ。」 「……わかってる。」 タナトスは立ち上がった。 「どこへ?」 「……少し気になることが。」 「気になること?」 「あのキムラとかいうプレイヤー……直前に、パソコンで『何か』をしていた。」 「へぇ?」 「悪い予感がする」 「なるほど」 コラージュは顎に手をやる。 「じゃあ、調べてきてよ。何か問題あったら言って。」 「ああ。」 タナトスは頷き、闇に溶ける。 コラージュはモニターに向き直った。 そして独り、つぶやく。 「……だけど、タルタロスはここからだよ。」 「どういう意味だ」 マコトは聞き返した。 「そのままの意味さ」 マコトとキムラは互いに銃を向け合いながら、要塞上に着地した状態で睨みあっていた。 間合いはどちらにも有利になりえる距離。このギリギリの距離で、キムラはマコトに話しかけてきたのだった。 キムラの高機動型の右足は大きく破損していて、火花を散らしている。あれでは通常に比べて行動に遅れが出 るだろう。 つまり、現在ではマコトの方がやや有利だ。 なのに、わざわざ話しかけてきたキムラには何か不気味なものを感じる。 「……アマギくん。」 キムラが言った。 「君は、名前を『オルフェウス』としていたね。」 「それがどうした」 「どうして?」 マコトの眉間にシワが寄る。 「言わなくちゃいけないのか」 「いいや。ただ、僕の名前――『ケルベロス』という名前――の由来を教えておこうと思ってね。」 こんなときに? マコトは不快だった。 「ギリシャ神話において、ケルベロスは冥界への入り口を守る番犬。冥界へ入ろうとするものには何もしないが、 そこから逃げようとするものにはその牙をもって襲いかかる――」 マコトは引き金を引いた。 発射されたバズーカ弾はケルベロスに当たる前に、彼の持つショットガンの散弾で撃ち落とされ、爆散する。 煙と土埃が画面を覆った。 だがキムラは語りを止めない。 「――その外見は漆黒の体毛の大きな猟犬。そして最大の特徴は――」 キムラの画面に、埃と煙を切り裂いてマコトの機体が大写しになった。右腕の大剣を展開させ、 必殺の一撃を放とうとしている。 だがキムラは慌てず、機体をジャンプさせ、マコトを飛び越えた。プールに飛び込むように飛び越えたので、 その姿勢は空中で逆さまになる。 マコトはスラスターを吹かして急転回し、再びキムラを画面に捉えた。 その時に、それは起こった。 転回する画面が急にスローになる。処理落ちだ。と、同時にノイズが走る。 そんな中でもキムラの声だけはなぜかよく聞こえた。 土煙の向こうに、逆さまの『ケルベロス』が見えた。 「――ケルベロスには、『3つ』の頭があるということさ!」 画面が揺らぐ。大きなノイズが走る。観客たちが歓声をあげ、口だけ男が叫んだ。 「きいいいいたああああぜええええッ!」 ノイズが晴れる。正常な状態に戻った画面を見て、マコトは驚愕した。 『ケルベロス』の姿勢は通常のものに戻っていて、マコトの機体の前方に着地している。 だがそこにはどういうわけか、『3体』のケルベロスが立っていた。 「……は?」 状況を理解する間もなく、ケルベロスの1機が手に持ったショットガンを発砲してきたので、反射的にジャンプ して避けると、避けた方向がまずかったらしく、要塞からの射撃をモロに側面からくらう。そうして一瞬注意力を 削がれた瞬間、2機目のケルベロスが近接戦用の高熱ナタを突き出して突進してきた。それは右腕の大剣を盾のよ うに用いてガードしたが、そうして姿勢が崩れたところに至近距離、しかも背後から3機目のケルベロスの射撃を マコトは受けた。 一気にHPゲージが2割ほど吹き飛んだ。 「YhaaaaaaHaaaaaaッ!!」 口だけ男が興奮して叫んだ。 「ついに本性を現した『ケルベロス』!新たに出現した2体のAIはプレイヤー用にカスタムされてるぜ!連携は バッチシ!3対1になったオルフェウスはどう立ち向かうのかあっ!?」 「こんなのアリかよ!」 マコトは3体のケルベロスから全力で逃げつつ、そうこぼした。 「こんなのチートじゃねぇか!コラージュ!反則だろ!?」 会場に向かってそう叫んだマコトに、スピーカーから答えが飛び出す。 「別にチートが反則だなんて言った覚えはないんだけど。」 コラージュの声だ。 「ハァ!?」 「まあ『HP無限』とか、ゲーム自体が成り立たなくなるようなチートはさすがにダメだけどね。」 「ふざけんな!」 「無策で挑んだ、君が悪い。」 「――だそうだよ。」 スピーカーからの声が途絶えた後、続けてマコトにそう語りかけてきたのはキムラだった。 「これが『タルタロス』さ。バカは死ぬ。ただそれだけ!」 ケルベロスはバラけた。マコトを取り囲むように飛行し、ショットガンで睨みつけてくる。 重装型は高機動型にスピードで大きく劣る。すぐに追い付かれ、マコトは囲まれた。 ショットガンが同時に撃たれる。マコトの正面の1体からの射撃はガードしたが、後方にまわりこんだ2体からの 攻撃はそうもいかなかった。またHPゲージがぐんと短くなる。観客が沸いた。 「『KILL』!『KILL』!『KILL』!『KILL』!」 「うっせぇ!」 画面から目を離さず観客どもを一喝。しかしコールは鳴りやまない。 舌打ちしつつ状況を打開するための策を考える。 とりあえず、明るい材料を探すことにした。 まず幸運だったのは、このステージだ。 『山岳要塞』は上空を飛行するプレイヤーに射撃を浴びせてくる。マコトの操る重装型にはその射撃は大した ダメージにならないが、キムラの高機動型は装甲が薄いため、そこそこのダメージになる。 そのため、ケルベロスは可能な限り射撃を避けなければならず、そのためにマコトへの攻撃を妨害されていた。 つけこむ隙があるとするなら、そこだ。射撃によって乱されたケルベロスの包囲をなんとか抜け出しながらマコト はそう思った。 追ってくるケルベロスの1機にバズーカを撃つ。簡単に避けられた。 「3体に分かれたケルベロスに刃が立たないオルフェウス!果たしてこのまま弄り殺しかぁ?根性見せろよこのヤロウ!」 実況が耳障りだ。しかし、焦ってはならない。 とりあえず今は高度を下げずに、要塞からの攻撃を避けつつ飛んでいる。高度を下げればあっという間に包囲されて、 しかも二度とは逃げられないだろう。 ――いや、アリだな。 思い直して、ペダルを踏む足を緩める。バズーカで牽制をかけつつ、要塞施設の、大きな建物の屋上に着地した。 「おぉーとコイツはヤバいぜぇ!ケルベロスがオルフェウスを取り囲むぅ!」 着地したマコトをホバリングで取り囲んだキムラは、マコトの真正面に浮かび、余裕ぶった様子で語りかけてくる。 他の2体はマコトの後方へまわった。 「観念したのかい?ダメだよ、ちゃんと逃げなきゃあ。」 無視する。 「シカト?まぁいいや。」 息を吐く。 「ああ、そういえばさ――」 そうキムラが言った瞬間、マコトの後方に居たケルベロスが高熱ナタを構えて突進する。話しかけてタイミングを 外しておいての不意の一撃、素手でのケンカの基本をキムラは行ったのだった。 ――だが、素手での喧嘩なら、マコトの方が経験豊富! 後方から襲いかかってきたケルベロス。キムラがそうくることを――後方からの攻撃を本命としていることを―― 今までの2回の攻撃から、その2回のどちらとも違ってまず後方の相手からしかけてくるということを正面のケルベ ロスがこちらに話しかけてマコトの気を引こうとしたことから(それでもまだ後方の2体のケルベロスのどちらが攻撃 をしかけてくるかは判らないままだったので、最後は直感に頼ったが)、読んでいたマコトは、そのケルベロスの方向 を一瞬相手よりも速く向き、そして右腕の大剣を展開させないまま、それで打ちすえた。 完全に攻撃の姿勢になっていたケルベロスは受け身もとれずに地面に叩きつけられ、大きく火花を散らしつつ、 連続攻撃をマコトに浴びせる予定で、すでに同様の攻撃姿勢をとっていたもう1体のケルベロスの方に吹き飛ぶ。 そして見事に2体のケルベロスがぶつかったその瞬間に、マコトの放ったバズーカが2機をまとめて貫いた! 「今日はツイてる!」 観客が歓声をあげる。だがマコトにそれに混ざる余裕は無い。すでに背を向けた方向から最後のケルベロスがナタを 振り上げて迫っていたからだ。 このままバズーカ発射の反動を利用して打撃を浴びせ、そうして姿勢が崩れたところに大剣を叩き込めば、俺の勝ち ――マコトはそのつもりだった。 だが、それはその瞬間に襲ってきた。 操作レバーとボタンを操っていた両腕が、激しい痛みと共にひきつる。マコトは思わず叫んで、両手を離した。 忘れていた。この痛み――! 涙が目に浮かぶ。あの、ヤロウ――! ケルベロスは危険を察知したのか、結局攻撃はせずに軌道を急転回させてマコトから離れていた。 「なんてこったいオルフェウス!?一発逆転のチャンスを自ら逃しちまったぞ!しかもプレイヤーは苦しんでいるみて ーだ!」 「……今日はツイてる。」 完全に動きが止まったオルフェウスを見て、ケルベロスは嘲笑うようにそう言った。 「あのままだったら間違いなく、僕の負けだったね。君は強いよ……」 マコトは画面の向こうにいるキムラを、シートの上で体を折り曲げながらギッと睨み付ける。 「だけど、僕の方が運があった。それだけだ。」 ケルベロスがマコト機のそばに着地し、高熱ナタを抜く。 「それじゃあ……さよなら」 ナタが振り下ろされる―― ――そのとき、それは起こった。 高熱ナタがまさに振り下ろされて、マコトの機体のHPが一気に吹き飛ばされそうになったその刹那、 画面に再び走ったのは、大きなノイズだった。 筐体に突っ伏していたマコトは、涙の向こうにそれを見た。 会場がどよめく。 画面が消えた。 「おおぉ!?」 口だけ男がすっとんきょうな声をあげる。 インカムからキムラの声がした。 「君……なにを、した?」 マコトは手をついて体を持ち上げ、周囲を見渡す。 会場は沈黙していた。 誰もこの事態を予測していなかったようで、空気がひどく重苦しい。 ……やがて、口だけ男の声がした。 「……あー、どうやら、機材トラブルみてーだ……」 それをきっかけに、再び観客たちはざわめき出し、やがてそれは怒号の嵐となった。 マコトとキムラを囲む金網に様々なものが投げつけられる。マコトはインカムを耳に当てた。 「これはどういうことだよ?」 「君の仕業じゃないのか?」 キムラの声。 「俺は知らない」 「そうか……じゃあ、本当に故障?」 「どうかな……」 もし本当に故障だったなら、この戦いはどういった扱いになるのだろう。あのままでは確実に自分が負けていた けれど……。 会場はますます悪く熱い気を帯びている。もう金網に指をかけて音を立てている人間も1人や2人ではない。 どこか冷めた気分でそいつらが金網を破るのを待っていると、自分たちが入るのに使った、会場の外への扉が開い たのが見えた。 そこから早足でマコトに近づいてきたのはスーツ姿の男たちで、彼らはマコトの腕を引いて早く外へ出るよう促す。 素直に指示に従って、マコトは会場の外へ出た。 暗い部屋で、コラージュがモニターを見つめている。彼は携帯電話を片手に思案顔をしていた。 (おかしい……) タイミングが良すぎる。 あれではまるで誰かが意図的にトラブルを起こして、勝敗を曖昧にしようとしたかのようだ。 そもそも、タルタロスにおいてグラウンド・ゼロの筐体のメンテナンスは常に万全に保っている。故障なんてまず あり得ないはずだ。さらにその上で、ゲーム筐体に関係するあらゆる場所――電源や、データ管理のサーバーなど―― には警備の人間を常駐させている。 だからもし誰かが意図的に故障を引き起こそうとしたのなら、物理的なものを引き起こすのはかなり困難だ。 故障原因は今調べさせているが、おそらく、プログラムに関係するところが原因だろう。 携帯電話が鳴った。素早く出る。 「どう?」 「タナトスだ。」 「原因は分かった?」 「ああ。どうやらサーバーがクラッキングを受けたらしい。動作に問題が起こるコマンドが打ち込まれた形跡がある。」 「やっぱりか。どこから?」 コラージュは訊いた。グラウンド・ゼロのサーバーはネットワークから独立しているので、外部からのアクセスは不可能。 なのでタルタロス内部からのアクセスであることは分かりきっているのだが。 「複数の候補があるが、偽装が巧妙ですぐの特定は難しそうだ。」 「……犯人はプロ、かな。」 「その可能性が高いな。」 「それにしても、セキュリティソフトは特注だろ?並みのプロでも太刀打ちできないはずの。」 「考えられるのは『並みのプロ』じゃない……か、もしくは『セキュリティの開発者本人』かだな。」 「開発者ってたしか……」 「……『サイクロプス』と名乗っていたな。」
https://w.atwiki.jp/sqmod/pages/46.html
・インプ系統 ・ゼク夫の場合(弱点責め発展可能な責めのみ掲載 責め一覧 通常責めの有無 弱点責めの有無 発生条件 その他 手コキ ◯ ◯ ランダム アイゼクトがクライシス時、追加で二段階攻撃発生。その際変数によって口上が変化する。 睾丸(手) ◯ ◯ ランダム 口上のみ お尻(手) ◯ ◯ ランダム 口上のみ キッス ◯ ― ランダム フェラチオ ◯ ― ランダム 睾丸(口) ◯ ◯ ランダム 口上のみ お尻(口) ◯ ◯ ランダム 口上のみ ぱふぱふ ― ― パイズリ ◯ ◯ ランダム 足舐めさせ ― ― 足コキ ◯ ◯ ランダム アイゼクトがクライシス時、追加で二段階攻撃発生。その際変数によって口上が変化する。 急所(足) ◯ ◯ ランダム 口上のみ 顔面騎乗位 ◯ ◯ ランダム 口上のみ 素股・太股 ― ― 道具責め ― ― 尻尾・触手責め ◯ ― 悪意の触手使用中 羽根責め ― ― 幻惑責め ― ― ぱんつ責め ― ― グラインド ◯ ◯ インサート中 アイゼクトがクライシス時、追加攻撃発生。加えてラグジャラスヒットだと、即死攻撃が発生。それ以外だと口上のみ。 アナルグラインド ― ― 尻尾グラインド ― ― ・その他 ・ゼク夫がイッた場合 責め一覧 口上の有無 その他 グラインド ◯ 中出しの回数で口上が変化。またインサート継続判定時に中出しが2回以上だと口上が変化。 アナルグラインド ― 手コキ ― お尻(手) ― 睾丸(手) ― その他(手) ― キッス ― フェラチオ ― お尻(口) ― 睾丸(口) ― その他(口) ― ぱふぱふ ― パイズリ ― その他(胸) ― 足コキ ― 睾丸(足) ― その他(足) ― 顔面騎乗位 ― 素股 ― その他(性器) ― 道具 ― 触手・尻尾 ― 羽根 ― 幻惑 ― ぱんつ ― 連携攻撃 ― 余韻(挿入) ― 余韻(非挿入) ― 余韻(特殊) ― 汎用 ― 自慰 ― ・ゼク子の場合(弱点責め発展可能な責めのみ掲載 責め一覧 通常責めの有無 弱点責めの有無 発生条件 その他 愛撫 ◯ ◯ ランダム 夢魔がクライシス時、単発攻撃が発生。続いてアイゼクトがセンシブ状態だと追加攻撃。さらにアイゼクトがクライシス状態だと追加攻撃。センシブ状態ではなくクライシスのみだと口上のみに終わる。夢魔が非クライシス時、単発攻撃が発生。続いてアイゼクトがセンシブ状態だと追加攻撃。さらにアイゼクトがクライシス状態だと口上が発生 胸(手) ◯ ◯ ランダム 同上 陰核(手) ◯ ◯ ランダム 同上 お尻(手) ◯ ◯ ランダム 同上 キッス ◯ ◯ ランダム 夢魔がクライシス時、単発攻撃が発生。続いてアイゼクトがセンシブ状態だと追加攻撃。さらにアイゼクトがクライシス状態だと追加攻撃。センシブ状態ではなくクライシスのみだと口上のみに終わる。夢魔が非クライシス時、単発攻撃が発生。続いてアイゼクトがセンシブ状態だと追加攻撃。さらにアイゼクトがクライシス状態だと追加攻撃。 クンニ ◯ ◯ ランダム 夢魔がクライシス時、単発攻撃が発生。続いてアイゼクトがセンシブ状態だと追加攻撃。さらにアイゼクトがクライシス状態だと追加攻撃。センシブ状態ではなくクライシスのみだと口上のみに終わる。夢魔が非クライシス時、単発攻撃が発生。続いてアイゼクトがセンシブ状態だと追加攻撃。さらにアイゼクトがクライシス状態だと口上が発生 胸(口) ◯ ◯ ランダム 同上 陰核(口) ◯ ◯ ランダム 同上 お尻(口) ◯ ◯ ランダム 同上 ぱふぱふ ― ― おっぱい合わせ ◯ ◯ ランダム 同上 おっぱいで愛撫 ― ― 足舐めさせ ― ― 足で愛撫 ◯ ◯ ランダム 同上 急所(足) ― ― 顔面騎乗位 ◯ ◯ ランダム 夢魔がクライシス時、単発攻撃が発生。続いてアイゼクトがセンシブ状態だと追加攻撃。さらにアイゼクトがクライシス状態だと「あたし(インプ)のアソコを舌で犯してぇ…」という選択肢発生。「いいわよ…」を選ぶとインプ消滅。「だめよ…」を選ぶとムード低下。センシブ状態ではなくクライシスのみだと口上のみに終わる。夢魔が非クライシス時、単発攻撃が発生。続いてアイゼクトがセンシブ状態だと追加攻撃。さらにアイゼクトがクライシス状態だと口上が発生 貝合わせ ◯ ◯ ランダム 夢魔がクライシス時、単発攻撃が発生。続いてアイゼクトがセンシブ状態だと追加攻撃。さらにアイゼクトがクライシス状態だと追加攻撃。センシブ状態ではなくクライシスのみだと口上のみに終わる。夢魔が非クライシス時、単発攻撃が発生。続いてアイゼクトがセンシブ状態だと追加攻撃。さらにアイゼクトがクライシス状態だと口上が発生 道具責め ― ― 尻尾・触手責め ◯ ◯ 悪意の触手使用中 悪意の触手で責められ、足、手、口を拘束される(口上あり) 羽根責め ― ― 幻惑責め ― ― ぱんつ責め ― ― グラインド ◯ ◯ インサート中 処女・破瓜で口上が変化。共に三段階攻撃。アイゼクトが通常、夢魔がクライシス時三段階が発生。夢魔が非クライシスのときは二段階攻撃 尻尾グラインド ― ― ・その他 ・ゼク子がイッた場合 責め一覧 口上の有無 その他 グラインド(アソコ) ◯ まずアブノーマルプレイスイッチがON/OFFによって口上が変化(従来のカースドアイアンに相当)。以下ONの場合、インサート中イッた回数によって口上が変化。3回目以降、中出し外出しの選択肢発生。四回目、中出し外出しもしくはそれ以外の累計で口上やその後の選択肢の内容が変化する(選択肢自体は変わらない)。以上。以下OFFの場合、インサート中イッた回数によって口上が変化。2回目以降、中出し外出しの選択肢発生。以後、中出し外出しもしくはそれ以外の累計で口上やその後の選択肢の内容が変化する。 グラインド(お尻) ― グラインド(お口) ― 愛撫 ― 胸(手) ― お尻(手) ◯ 夢魔がクライシスの場合、口上が変化 陰核(手) ― その他(手) ◯ 同上 キッス ◯ 同上 クンニ ― お胸(口) ― お尻(口) ◯ 同上 陰核(口) ― その他(口) ◯ 同上 ぱふぱふ ― おっぱい合わせ ◯ 同上 おっぱいで愛撫 ― その他(胸) ― 足で愛撫 ― 陰核(足) ― その他(足) ◯ 同上 顔面騎乗位 ― 貝合わせ ― その他(性器) ◯ 同上 道具 ◯ 張型 ◯ 触手・尻尾 ◯ 羽根 ― 幻惑 ― ぱんつ ◯ 連携攻撃 ◯ 余韻(挿入) ◯ 絶頂回数4回以上に加えて、RPが20%以上の場合選択肢が発生 余韻(非挿入) ― 余韻(特殊) ― 汎用 ― 自慰 ― ・夢魔が責められた場合 責め一覧 口上の有無 その他 キッス ― バスト ― ヒップ ― ヴァッジ ◯ 夢魔がクライシス時、口上が変化 フラート ― 腰を振る ◯ 夢魔がクライシス、アイゼクトがクライシス時、口上が変化 腰を振る(お尻) ― 口を動かす ― ピストン ◯ 夢魔がクライシス時、ムードが50%以上のとき口上が変化 ・トーク
https://w.atwiki.jp/sousakurobo/pages/1068.html
次の日、ユウスケ・コバヤシが学校に来ていないことを知っても、マコト・ア マギは別に何も感じなかった。 別に珍しいことじゃない。あいつが学校をサボるのはよくあることだ。 しかし、その翌日も、そのまた翌日も姿を見かけなくなると、さすがにマコト も心配になってきた。 電話をかけても、彼はなぜか出ない。 だからマコトは4日目に、授業を2限までしか受けずに学校を出たのだった。 ユウスケの家は何度か行ったことがある。たどり着くまでに特に何も問題は無 かった。 記憶にあるアパートで、「コバヤシ」の表札がかかっている扉の呼び鈴を鳴ら す。 応えない。 留守だろうか? もう一回。 やはり静寂。 拳を持ち上げ、ドアを叩く。声も出す。 ……ようやく、鍵が開いた。 軽い音をたてて開いた扉の向こうから顔を出したのはユウスケ・コバヤシ本人 だった。彼は一見、いつもと変わりないように見えたが、その目元と表情には隠 しきれない疲労がはっきりと表れていた。 「もしかして、寝てた?」 訊くと、ユウスケは首を振る。 「いや……ちょっと、疲れてるだけだ。」 「何か家であったのか?」 彼は答えない。マコトから顔を背け、扉を大きく開けた。 「とりあえず、上がれよ。……誰に見られてるかわからないから」 部屋の中は電気も点いておらず、暗かった。まだ昼間だというのにカーテンは 閉め切られ、そのことがマコトに、友達に何か危機が迫っていることを直感させ た。 「なに飲みたい?」 ユウスケは冷蔵庫を開けつつ、食器棚からコップを2つ指にひっかける。 「何がある?」 「モルツとオレンジジュースに、コーラ。」 「じゃあコーラ。」 「氷は?」 「要らない。」 ユウスケの手際は良く、飲み物はすぐに用意された。 広げっぱなしのユウスケの布団の上にマコトは荷物と腰を下ろし、落ち着いて 話ができるようになるまで待つ。 ユウスケはマコトに向かい合うように床に座って、飲み物をそれぞれの前に置 いた。 礼を言って、まずは一口。 炭酸の刺激が、場違いに感じた。 「……ユウスケ」 ひと呼吸おいて、マコトは口火をきった。 「ヤバいのか?」 簡潔な質問だった。問われたユウスケは飲み物を飲もうとして、口の直前で手 を止める。それからコップを床に戻し、頷いた。 「そっか」 マコトは、ユウスケが素直に頷いてくれたことが嬉しかった。 「相手はどこの誰だ?もしもお前1人じゃ無理そうなら、俺から警察に――」 「――いや、警察は、駄目だ。」 ユウスケが言った。 「そんなにヤバい相手なのか?お前は何したんだ?」 「いや、多分――」 また、ユウスケはコップに触れる。だが持ち上げない。顔を上げて、マコトの 目を見た。 「――今回は、お前が考えてるようなトラブルじゃない。」 「そうなのか?」 マコトは彼を見つめ返す。ユウスケは目を逸らした。 「正直、今回の責任の半分は、俺にある、かもしれない。……自業自得なんだ。 」 マコトはユウスケの顔を見ていた。彼の奥歯には力が入っていて、苦々しさを 必死で噛み殺しているような、そんな印象を受けた。 「そもそもの原因はなんだ?」 マコトは少し身をのり出した。 一瞬、ユウスケはマコトを見、そして少し喉を湿らす。 「……この間さ、バイトの話しただろ」 「バイト?」 思い出すのに数秒かかった。 「それでさ、俺、最近それ、やってなかったんだよ。」 「スカウトの話か?」 「ああ。」 ユウスケは立てた片膝の上に頬杖をつき、そっぽを向いて続けた。 「それで、いい加減新しい人を連れてこいって言われて、怒られてるだけだ。」 彼はそこで言葉を止めた。 マコトは今の言葉を舌の上で転がして、吟味する。 嘘を言ってるようには、見えない。しかしまだ隠し事をしている……そんな感 じだ。 「で?」 マコトはまっすぐに彼を見て言った。 ユウスケは訝しげに横目でちらりとマコトを見返す。それから彼はまた飲み物 を見て、顔をマコトの方に戻して、言った。 「いや、それだけだけど。」 平静を装ってるのがバレバレだ。 「そうか。」 これ以上はマコトも言わない。アイツが言わないってことは、言いたくない事 情があるんだろう。だったら無理に追及しても、意味が無いだろうし。 しばらく、無言が続いた。 その間天井を仰いでいたマコトがふと、思い付いて言う。 「なぁ、俺をスカウトしね?」 項垂れていたユウスケが顔を上げた。 「俺もさー最近カネが無くてさー、必要なんだよ。」 マコトが言うと、ユウスケは手を顔の前でひらひらとさせた。 「駄目だって。」 「なんで?」 「『知り合い禁止』なんだよ、それ」 「じゃあウソつけばいいじゃん。」 「無理だ。見破られる。」 「お前はさ」 マコトはあぐらをかいて、ユウスケに向き直った。 「今、スカウトが出来なくて困ってるわけだろ?俺をスカウトすれば、俺にはカ ネが入るし、お前は今の状況から脱せる。それ、お互いに最高じゃね?」 「いや、でも……」 その時、部屋に電子音が響いた。 マコトは目だけでその発信源を探す。すぐに見つかった。 「……電話、鳴ってるけど。」 何の反応も示さないユウスケに、マコトは言う。 のそりと、緩慢な動作でユウスケは立ち上がり、電話をとった。 マコトはユウスケが話をしている間、床に転がっていたマンガ本を眺めていた が、話が終わったのを察して、それを放って飲み物を飲む。 ユウスケが座した。その表情は青く、体は震えているように見えた。 心配になったマコトが何か言おうとする前に、ユウスケが口を開いた。 「次の月曜」 声も震えていた。それは今にも泣き出しそうなのをこらえているようにも聞こ えた。 「駅前で……5時に」 マコトは困惑して、頷くことしかできない。 「本当に……ごめん……!」 ユウスケはそして両手と額を床につけた。 マコトは彼のその尋常ではない様子に、それ以上何も言えなかった。 ただ、場の空気はどうしようもなく気まずくなってしまい、そのせいでマコト が帰ることを決めるまでには、たいして時間はかからなかった。 マコトが帰ったあとしばらくして、ユウスケは静かに立ち上がった。クローゼ ットの奥にしまってあった段ボール箱をひっぱり出し、中から工具セットを取り 出す。 その中からドライバーを抜きだして、ユウスケは部屋にあるコンセントの前に 屈んだ。 ドライバーでカバーを外す。『それ』はすぐに見つかった。 マイクの付いた、剥き出しの基板の、小さな機械。 ユウスケはそれをコンセントから引きずり出して、怒りに任せて壁に投げつけ る。ぶつかったそれは一部が少し欠けたようだった。 彼はそれから壁を背に、脱力して床にへたりこむ。 「……ちくしょう……!」 とうとう、彼は耐えられなくなった。