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卒業後いろいろあったが治まるところに収まったコジローとキリノ。 平穏な日常に突如、コジローの出張ということで初めて3日ほど一人ぼっちに 毎晩やることはやっていただけにさびしさの余り一人で・・・ キ「んっ はぁ、コジローセンセェ・・・ 」 キ「もう3日目だよぉ・・・さびしいよぉ・・・」グス コ「はぁ疲れた、ただいまキリノ・・・!?」 キ「センセ・・・ェ」 コ「先生はやめろよキリノ、てかお前・・・何してるんだ?」 キ「もう!ばかぁっ」 コ「おい、むぅっ」 はぁ……ちゅっ、ちゅるっ……んっ……はっふ……はむっ コ「ぷはぁ、そんなにさみしかったのか、ごめんな」 なでなで キ「ぐすっ うぅ、ご飯も寝る時もずっと一人ぼっちで寂しかったんだよぉ」 コ「そうかそうか、ホントにごめんな・・・キリノ」 なでなで ・ ・ ・ キ「夕食は帰宅祝いということでメンチカツでーす!」 コ「お!待ってました~ 出張中お前の飯が楽しみで仕方なかったんだ!」 キ「てへへ、照れますなぁ ほいっ」 コ「はふはふ やっぱりうまいなぁ!さすが実家が惣菜屋なだけあるな!」 キ「えー、その褒め方は聞き飽きたよセンセー」 コ「そ、そうか・・・さすが俺の奥さんだ ありがとうなキリノ、あと先生はよせよ」 キ「んー じゃあ・・・・・・・・・アナタ///」 コ「よ、余計照れるじゃねーか!もういいよ先生でよぉ!」 キ「うふふ、虎侍さ~ん」 スリスリ コ(可愛いやつめ・・・) なでなで コ「ゲフッ はぁ~食った食ったー ごちそうさん」 キ「お粗末さまでしたーっと」 カチャカチャ 紀梨乃は皿洗いを始める コ「なぁキリノ?」 キ「はい~?」 コ「たかが3日の出張であんなに寂しがることはないだろうに」 キ「えーーーー!3日もだよ?3日!」 コ「3日であんな状態になるのか?」 キ「うっ、こ、こんな体にしたのはセンセーなんだからぁー!」 ポカポカ コ「わわわ、わかったわかった。俺が悪かったから・・・な?」 キ「むー、じゃあ・・・・・・・・・いっしょにお風呂入ってくれたら許してあげる・・・」 コ「・・・・・・・・・え?」 キ「別に恥ずかしがるものじゃないでしょ、もう夫婦なんだし・・・」 コ「お、お、俺が恥ずかしいわ!」 キ「じゃーもうご飯はコンビニ弁当でいいんだね~?」 コ「入らせていただきます」(土下座) 「えへへー、じゃあ先に入っててねー♪」 「お、ぉおう!」 実際に2人で風呂に入るのは慣れてなく、コジローは緊張していた。 ・ ・ ・ 「それじゃあお背中流しますねー」 キリノはコジローの背中を流してゆく。 「何黙ってるんすかー?」 「い、いや、緊張してな」 「ふーん♪」 「もう教師と教え子でもないのに何緊張してるんすかねー。」 「うっ」 「夫婦っすよ?夫婦、幼な妻ですよ~」 「キ、キリノ、その・・・なんだ」 「ふにゅ?」 「我慢できなくなるから・・・そろそろ・・・な?」 「別に我慢しなくても・・・いいよ?」 (・・・我慢、我慢だ俺!) 「はいっとー終わりましたよー」 (ふぅーとりあえず浴槽で心を落ち着かせねば・・・) (くそ!早く収まりやがれマイサン!) コジローが必死になだめている間に 「とう!」 ザバーン 「うわ!キ、キリノ!びっくりするだろうが!」 「はぁ~いい湯っすねぇ~」 「そ、そうだな・・・」 「ちょっと前開けてー」 「ん?ああ」 「よいしょっと」 「お、おい、この格好は・・・」 コジローがキリノを後ろから包み込むような体制になっていた。 コジローは恥ずかしさの余りあわてて上がろうとする。 が、 「も、もう少しこのままで・・・」 (・・・どうした・・突然・・・) 「やっぱり・・・落ち着くんすよ・・・」 「ああ」 「センセェ・・・」 (先生って・・・まぁいいか) 「私ね、センセェがいない間・・・寂しくて・・・切なくて・・・」 (こんなに俺のことを想ってくれているなんて・・・キリノ・・・) 「出張に行った日の夜も・・・その次の日の朝も・・・気がついたら・・・」 (・・・) 「センセェのこと考えてて・・・頭から離れなくて・・・」 (・・・) 「また・・・どこかに行っちゃうんじゃないかと思って・・・うぅ」 「待たせてごめんな・・・キリノ」 愛おしく大切に抱きしめた
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757 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/11/17(土) 12 06 08 ID DFtK4V2Q 家に行ってみるも、コジローは出かけていた。 する事がなかったので、掃除を始めたきりのんだが ベッドの下のエロビを発見してしまう。 キョロキョロと周りを見回して「ちょっとだけ・・・」とビデオをセットしようと した時、コジロー突然の帰宅 コジロー「うー寒い寒い。ん?キリノ何してるんだ」 きりのん「亜qwせdrftgyふじこlp;@」 妄想が止まらない 760 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/11/17(土) 13 26 50 ID DFtK4V2Q 「ここここれは、ああああ、あの」 「ああ、先輩が貸してくれたビデオか。見たいのなら一緒に見るか」 後ろでキリノがあたふたしているのをお構いなしに、再生するコジロー 「ちょ、ちょっと・・・」 真っ赤になりながらもTVから目が離せないキリノをよそに、 キリノが持ってきた食べ物を発見し、勝手に食い始めるコジロー 「おっと、ビールを忘れてた」 買ってきたビールと冷蔵庫から出したお茶を机の上に置き、 「キリノ、ここに飲み物置いておくぞ」 「・・・」 「おい、キリノ」 「え・・・うん」 夢中になっているようだ。 「ってそれ俺のビール・・・」 ワッフルワッフル
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―――こつ、こつ、こつ。 春の夜更けの暗がりに、足音がみっつ。前にふたつと、少し離れて後ろにひとつ。 前のふたつに比べると、後ろの方の足音は――気取られないように歩いているとは言え、それでも――かなり、小さい。 随分日が暮れるのも遅くなってきたとは言え、太陽はもう完全に沈み、夜はいよいよ本格的にその帳を下ろそうとしている。 前を行く二人――キリノとサヤは、その尾行者の存在には道場から既に気付いていたものの、電車の中でもあえて放置していた。 しかし、家が近付くにつれ、無視を続ける事に段々と痺れを切らしかけていたサヤが 「……でも、どこまでついて来る気かしらね?」 と言うと、キリノもそうだねえ、と何か心配そうに相槌を打つ。 じゃあ、とサヤが促すと、前を行く足音二つは突然その歩く速度を「走る」のと変わらない程度まで速めた。 それに慌てた尾行者が、離されないよう同様に歩速を速め、曲がり角の電柱を曲がった所で。 「……わっ!」 突然の横からの大きな声に、飛び上がりはしないものの、たじろぎ、絶句し、身構える尾行者。 驚かせた声の主は、サヤ――どちらかと言えば、声よりも、そのぬっ、と現れた体躯の大きさに驚いた、と言う方が正しいかも知れない。 さらに電柱の陰からもう一人。ごめんねえ、と頭をかきながら出て来るキリノ。 「えへへー、びっくりした?……忍ちゃん。ホントにごめんね」 おどけるキリノの態度にむす、と頬を膨れさせる尾行者、こと――外山の妹、忍ちゃん。 先日入部したばかりの彼女は、若干折り合いが悪そうなミヤミヤを除けば、タマやサトリといった2年生にはそれなりになついているものの―― 何故か、3年生であるキリノとサヤには、一定の距離を置いているようだった。 その壁は今日も健在のようで、どうして?と尋ねるキリノにも、押し黙るばかりで梨の礫である。 しかし兄譲りの眼光の鋭さは今もしっかりと二人を見据え、キリノとサヤに体格の優位を感じさせない。 (――この二人の、どっちかが。) 自分から兄を奪い、そしてまた兄から剣道を奪った張本人。 高校に入った兄が、剣道を始めて、少しづつ自分から離れてゆき…… そしてその剣道も、ある人の為に続けられなくなった、と聞いたのが半年前。 それは全部が、とは言わないまでも、半分以上が忍の誤解であったのだが、何より気に入らなかったのは。 ”その人”の事を語る時の兄の声の調子がいつも、普段と違って聞こえていたから。 そんな忍の気持ちを慮れ、というのは流石に……勘の鈍い方ではない――むしろ、時には常識外れの感性の鋭さを発揮する事もある――キリノとサヤにも聊か無理が過ぎた。 元々こういうタイプが余り得意ではないサヤが、少々腰の引け気味に 「何の用だったの?」 と問いかけ、しばらく経つと漸く、堅くへの字に閉ざされていた口から言葉が漏れた。 「……お二人は、お兄ちゃんとは…」 それだけ言うと再び口は貝の様に閉じられ、視線を横に流す。 およ、と言う感じで頭の上に無数の疑問符を浮かべるキリノに、隣のサヤは……数秒考え込んだあと、ああそうか、と言う顔で。 「……友達だよ。進む道は違っちゃったけど」 咄嗟に嘘だ、と言いそうになる言葉を忍が飲み込むと、その代わりに、より一層鋭い眼光を向ける。 ――自分の知る兄は、家族の贔屓目で見たとしても、決して人付き合いの上手い方ではない。 友達と呼べるのも、おそらくは、小さい頃から家同士での付き合いのある、誠の兄の――勝さん、ぐらいのものだっただろう。 しかし自分はそんな不器用で、どちらかと言うと粗暴でさえある兄が、時折見せる優しい所が大好きであったし、それを知っているのも自分だけ、と言う自負があった。 そんな自分と兄の関係にずけずけ入り込んで来る部外者。まずはそんな所が、”その人”への第一印象であったかもしれない。 そして兄から剣道をも奪った”その人”は、1年の頃からの知り合い、すなわち現・3年生で、同じ剣道部の部員で、しかも……女の子。 ……つまりは今現在対峙しているこの二人のどちらか、なのだが。 膠着がいよいよもって収まりがつかなくなって来た所で、 先刻から頭に疑問符をたっぷり浮かべていたキリノが忍の頭をむんず、と掴むと。 「何が知りたいんだかまだよく分かんないけどさ、こんなとこで立ち話もなんだし、あたしんちでお話しようっ!行くよサヤ!」 「おう!」 そのまま物凄いスピードで走り去る二人…と生贄が一人。 3人が消え去った電柱の影では、独特のフォルムをした猫、に近いような猫ではない何か、つまりは――ねこが。 ひょっこりと姿を現し、とぼとぼと歩いたかと思うと、またどこかへと消えていた。 ……… 「ただいまぁ!」 3人が辿り着いた、キリノの実家――惣菜ちばでは、閉店を控え最後の売り切りセールにキリノの父と母が精を出している。 キリノはお店のカウンターごしに父と母に声をかけ、サヤと忍に少し待っててね、と言い残すと、そのままお店の内側に入り込み、腕まくりをしてエプロンをかけ仕事を手伝おうとする。 しかしそれを、メンチカツの箱詰めをしている母親が制した。 「お友達がいるんだから今日はいいわよ、家にあがって貰いなさい」 その言葉に渋々はぁい、と引き下がると、行こう、と住宅の玄関まで先導するキリノ。 がらがら、と音を立てて戸口を開きもう一度ただいまぁ、と言うと、居間の奥の方から威勢良くひょっこり飛び出した顔が、ふたつ。 「あ、おかえりねーちゃん!」 「おかえりー」 「うん、たっだいまぁ!たっくん、悪いんだけどお茶三人前、あたしの部屋におねがいねー」 元気な声でおっけー、と答えると、猛スピードで忍ににじり寄り、返す言葉でまたも元気な声。妹も続く。 「剣道部の人ですか?はじめまして!」 「はじめましてー」 らんらんと目を輝かせて挨拶をするキリノの弟と妹。慣れたものの姉は先にてくてくと階段を登りながら、 「そうだよー、忍お姉ちゃんだよ、仲良くしてあげてね」 と答えるが、肝心の忍は靴も脱がずに立ち尽くし、その、のっけから異様に高いテンションに気圧されたまま、眉をしかめている。 初めはその様子に苦笑していたが、流石に見かねたサヤが、 「はいはいお姉さんたちちょっと大事なお話があるからどいててねー」 と気を回し、忍の靴を脱がせ、自分に特によく懐いている妹に軽く手でバイバイをすると。 「さあ行こう行こう!」 とまだ渋る忍の背中を押す。 そのまま階段を登り、キリノの部屋へ。 ……… 「はあい、お茶が入ったよー」 「ありがとー、たっくん」 「忍姉ちゃん、サヤちゃん、ごゆっくりー」 ばたん。テンションの源が去ると、途端にキリノの部屋は重いムードに包まれる。 今日の主役の忍はと言うと、部屋に入りはしたものの、片方の手で座布団の端のヒモをいじりながら頬を膨らせたままだ。 「……で、ホントに何のお話だったの?黙ってたら、わからないよー」 自分で招いておきながら、これでは意味がない、とキリノが切り出すと、それを制するかのようにサヤ。 「お兄ちゃ…お兄さんのお話、だよね?」 その言葉にぴくり、と反応すると、消え入るような声で。 「お兄ちゃんが、剣道辞めなきゃいけなかったのは、ある人のせいだって…」 それは厳密には忍の知りたい事とは違っていたが、逆に意味を絞った分、より正鵠を射ているとも言えた。 途端に青ざめ、言葉を失うキリノとサヤ。二人が同時に考えたのは、 (…その事か。) と言う事であった。ある程度想像は出来ていたサヤに比べて、キリノの反応はより、重い。 それはね、とサヤが口を開こうとすると、今度はキリノがサヤを制する。 「サヤごめん。あたしから言うよ。……忍ちゃん」 布団の敷かれたベッドに腰掛けているキリノは、ひとつ大きな嘆息をつくと、 「外山くん…お兄さんはね、あなたも知ってると思うけど、去年、ある事件を起こしちゃってね」 事件、と言う言葉にびくん、と反応する忍。 その事は勿論知っている。顛末も、大体の所は。しかし。 (あれだって、相手が悪いのにッ…!) 客観的に事件のことを知らない忍には、家での兄の態度の僅かな違いから判断するほかなかったが―― 少なくともあの晩の兄は、満足そうではあった。そういう時の兄が、ケンカを「売ったものではない」時に多い事は承知していたし、 そもそも兄が「事件」になるほどの大暴れをする時は――池袋や渋谷といった、「外国」に出かけて行く事は、普段から兄に聞かされて知っていた。 その理由は、地元では大っぴらに暴れられないから、と言うそっけないものだったが……そこには、或いは――父や私に迷惑をかけないために?――と考える余地があり、実際自分はそう信じていた。 だからあの事件は、兄だけが悪いのではない。相手も悪い。ケンカは両成敗。それで、終わるだけの、いつもの話であるはずだった。 ―――学校からの連絡の中に部活休止の話があり、それを聞いた兄の形相が変わるまでは。 (絶対、許せない…!) 最早忍の怒りは理不尽の域に達しており、日頃の何でもない鬱憤までもを”その人”にぶつけかねない勢いだったが そんな事情は露と知らないキリノは、「剣道部側から見た」あの事件の顛末を話す他にはない。 「…でね。その事件の責任をとったって言うのかな……剣道部を巻き込まない為にね。身を引いてくれたの」 さらに横で見ていたサヤがフォローを付け加える。 「でも、それはコジロー先生が休職で責任を果してくれたから、今は剣道部に居られるはず、なんだけど…」 忍は座布団に正座し、俯いたままで黙って聞き続けている。 今度は「責任」。兄にはいかにも似合わない言葉だ。しかしその為に、兄は剣道を――自分を遠ざけてまで、選んだ剣道を――棄てなければなからなかった。 勝さんとの電話の中にあった「あのバカに貸しを作るなんて、冗談じゃねえ」というフレーズ。そしてそれを少し照れくさげに話していた兄。 ”その人”の為に責任を取った兄。自分ではない誰かに向ける、自分には決して向けられない種類の優しさ。 膝をつかんだ指の形が、脚に跡を残しそうなほど食い込んでいる。 その怒りは理不尽の域に達していた。 その耳には、最早キリノの声など届いていない。 「……居られなかったんだと思う。でも、そうしてしまったのはあたし達なの。だから、あたし達は外山くんたちの分まで、剣道を楽しまなくちゃいけな――」 「もういいよ!!」 勢いよく立ち上がると、正座をしていた足の痺れにふらつき、手近のタンスに寄りかかってしまう。 大丈夫、と気遣うサヤの手を跳ね除け、涙を一杯に溜めた目でキリノの方をきっ、と睨むと、 「お兄ちゃんが…お兄ちゃんが!そんな優しさを、全然あたしの知らない他人なんかに向けるわけないじゃない!」 千葉家中に響き渡るような怒声を残し、出て行く忍。 サヤとキリノは、しばし呆然としたあと同時に 「ふう」 とため息をついた。 視線を窓の外にやり、勝手に連れてきちゃったけど、帰る道わかるのかな、と心配そうなキリノに、そんな事よりも、と少し青い顔をしたサヤが言葉を紡ぐ。 「それより…大丈夫かねえ?明日、いきなり退部しちゃってたりとか……」 それを聞き、キリノは少し考え込むと、 「んーまあ大丈夫でしょ」 軽い口調ではあるが、その言葉には確信があった。 「きっとあの子も、ちょっと変なカタチだけど……剣道に興味があるんだよ。大好きなお兄ちゃんが、好きだった剣道に。」 そのキリノの分析は――先に気付いた分、より忍の心情に寄り添えていると言う自負のある――サヤには、やや的外れにも聞こえたが。 それでもキリノらしいね、と言う微笑の対象になるには十分だった。そして、 「そうだね」 とだけ返すと、返す言葉で外山を斬る。 「しかし、外山くんって家では…シスコン?」 二人目を見合わせると、似たような光景を想像できたのかぷっ、と吹き出すキリノとサヤ。 それはそのまま笑いの渦へと二人を誘う。 「……あっはっはっは!」 ――あの、あの外山が。 家では、しのむー、とか呼んでたりして? じゃあ、アキ兄ちゃん、とか呼ばれてて? 二人で仲良く、DSで遊んでたりとか? いやいや、お兄ちゃんまたあたしのシャンプー使ったでしょ!とかって怒られてたり? 妹に手を出すやつは俺が許さねえ!とか? うんうん、で忍ちゃんの結婚式では男泣きに泣きじゃくるんだよ、ねえ? 流石に行き過ぎた想像も随所に見られたが、とにもかくにも二人は床をたたき足をジタバタさせ――腹の底から、笑った。 それがひとしきり収まってくると、あ~あ~あ、と涙目のサヤが、指で涙を拭きながら言葉を漏らす。 「……しっかし、えらいのに恨まれちゃったねえ、キリノ。ああいうタイプは長引くよー」 それを聞くと――自身もまだ笑いの余韻の渦中ではあったが――先程と同様、再び頭に大きな「?」をえがくキリノ。 たまらずにこぼす。 「およ?なにが?」 「えっ、だって…あの子が目の敵にしてるある人ってさ、まんまあんたの事じゃん」 その、返って来た言葉にキリノの頭の上の疑問符はさらに大きなものになる。 ある人?目のカタキ?……サヤの言葉の意味がさっぱりわからない。 「???」 まさか、ホンキで分かってなかったの、と今更になって冷や汗をかくサヤ。 「言ってたじゃない。ある人が原因で、剣道部を辞めなきゃいけなくなったって。……もしかしてあんた、気付いてなかったの!?」 「ほえ?それがなんであたし?」 目をぱっちりと開き、完全にネコの口で?マークを乱舞させているキリノにいや、だからね、と少々困り顔のサヤ。 これをどう説明したものか。端的に言えば――キリノの事が好きな外山は、キリノに迷惑をかけまいと退部届を出した、そして忍ちゃんはそれを恨んでいる。ただそれだけの事なのだが。 ――ええい、考え過ぎるのも自分らしくない。 「…外山くんが、あんたの事が好きで、あんたの為に責任とってくれたって事でしょう?」 は?と未だ目を白黒させるキリノに、畳み掛けるサヤ。 「退部届、出したのなんて…あんたの事が好きだからに、決まってるでしょ?」 え、えええ、えええええ、と、うっかりキーボードの”E”のキーを押し過ぎた時のような異様な文字列を並べるキリノ。 その顔は高潮と言うのか混乱でなのか、とにかく紅くなったり青くなったりいそがしい。 「……サヤは知ってたの?」 「まあ、なんとなくはね」 咄嗟にキリノと視線を合わせ辛くなり、部屋の中のものに行き場を探す。 サヤはキリノが――黙っていた事を、怒っているのではないか?――と思っていたが、それは杞憂だった。 キリノは瞬時に表情を落ち着かせると、真剣に悩む顔を見せる。 「でも……嬉しいけど。複雑だけど……困っちゃうなあ、それは……困る……」 その態度に、今度はサヤがほえ?と言う顔を見せ、どうして、と問うと。 「だってあの時は……そんなふうに考えなかったし……」 それに、とキリノが続け、サヤがふんふん、と頷くと。 「あたしもう、好きな人いるしねー」 っは、と、驚愕とも感嘆とも快哉とも付かない歓声をあげるサヤ。 よく見ると……キリノの視線の先には――いつ拵えたのかも分からないが――枕元に並ぶ無数のコジロー人形が、どっさりと並べられている。 (にひゃ、にひゃくごじゅうろく……?) その一番端の人形に付けられたフダには、コジロー人形Mark256、と銘打たれており――否応無しに、キリノのこの半年間がどんなものであったか、想像させられた。 それをうっとり、という視線で眺めるキリノにはいはい、と嘆息を漏らしながらも。 「……あんた、こないだの一件以来、随分と感情表現がストレートになったわねー」 「ええー、そうかなあ?」 苦笑混じりにサヤがそう告げると、やや不思議そうにはにかむキリノ。 「いやいや、いいコトなんだよ、きっと」 そうとだけ告げると、座布団から立ち上がり、大きく伸びをするサヤ。 「…どっちにしても!あと3ヶ月かぁ、なんて思ってたけど……」 「うん!これから楽しくなりそうだね、剣道部!」 思い返せば、この半年間、今キリノの部屋でこんな事を話しているなんて想像もできなかった、サヤ。 完全に沈んでいた自分を恥じると共に、新たな心の強さを、確かな拠り所を手に入れた、キリノ。 二人は、身体じゅうで実感していた。 止まっていた時間が、ようやく動き出したのだと。 [終]
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「…まだまだこれから、だろ?―――きついのも、夢中になるのも」 「そうっス、ね…」 ―――半年前、終わったはずの俺の剣道。 だが、それはそう思い込んでいただけで……本当は、何も終わってなどいなかった そう、これからだ。俺の剣道も、教師生活も。全ては、これから。 だが、その前に……どうしても片付けておかねばならない、懸案が一つ。 先輩と飲み別れると、意を決して、携帯のボタンに指をかける―――相手は。 「……キリノか。俺だけど―――明日、話したい事があるんだが」 ▽▽▽ 「……で、お話って何っすか?センセー」 時間は放課後の練習が終わった、さらに後。 格子戸から差し込む光に、夕暮れが迫るのを感じる道場で―――向かい合う、俺とキリノ。 今日一日の、俺に対するキリノの態度はやはりどこかツンとした物を含んでおり… 昨日は勢いであんな事にはなってしまったものの、一日明ければ…当然だが、心からは俺を許していない。 そういう匂いをひしひしと強く感じさせていた。 「俺、お前に……山ほど、謝んなきゃいけない事があって」 そう言う言葉にも、キリノの表情はまだ、暗い。 無理もない、男の弁解など、みっともないだけだ。聞きたくも無いだろう。 だが俺は、こいつにだけは―――絶対に。誤解されるわけにはいかないと、そう決めた。だから。 「半年前……何も言わずに居なくなって、ごめん」 「その事でお前が苦しんでる時に……何もしてやれなくて…ごめん」 「その前にも……無理して頑張ってるお前に、何もしてやれなくて…ごめん」 「だらしない先生で、お前達を―――ちゃんと指導してあげられなくて、ごめん」 ――――ひとつ、ひとつ、またひとつ。 考え付くだけの全ての罪科を懺悔していくも、相変わらずキリノはその言葉のどのうちにも反応を見せてくれない。 一体幾つ在るのだろう、と自分でも辟易しそうなほどの数の後悔の言葉も、記憶力には限界という物がある。 喋って行くうちにその記憶は薄れて行き、ついには―――自分で思い付く限りの全てを喋ってしまった気がする。 それでも尚、キリノは黙ってそこにいるだけだ。 その目には些かの恩赦の光も見えはしない。 (やっぱり、ダメなのか……もう昔のようには…) 同じ物を見て、同じ事を感じ、笑い合ったり、話し合ったり。 自分がいて、その隣にこいつが居るだけの、やわらかな空間。 そんな物が何より大事な物だという気付けたのは―――やはりあの「ただいま」の時をおいて他にない。 あの時、通じ合えた気持ちは、きっと……元通りにやり直せる、そう確信出来るだけのものがあった。 ところが現実は。目の前のキリノの態度は…そのような脆い思い込みを粉々に打ち砕くかのように、硬く心を閉ざしているようだ。 (もう…諦めるべき、なんだな。) 「…とにかく、俺が言いたかったのは、それだけだから―――」 そう言い残し、何の解決も見られないまま、その場を去ろうとすると… 刹那、悪寒が走る。―――本当に、これでいいのだろうか?いや、いいはずがない! 再び記憶をフル回転させ、俺に残る後悔を―――いや、俺とこいつを隔てるモノの記憶を必死に探る。 そして……見つけた。しかしそれは、果たして贖罪と呼ぶにあたる物かどうかさえ怪しい、あやふやな物だ。 しかし今はそんな藁にでも縋り付かなければ、自分はこの後悔を一生抱える事になる。そんな直感があった。 「あと………ウソついてて、ごめん」 その言葉にふと、ぴくん、と、今日初めての反応を見せるキリノ――― それは、全ての始まりの日。俺たちがタマと出会った、その日のこと。 「俺が、あの時……やる気を出せたのは…」 ―――出しえたものは。 「スシ、なんだ…」 あの時こいつは確かにこう、言っていた。 ”あたしの為に”やる気を出してくれて、嬉しい、と。 そして俺は、咄嗟に目を逸らした。それは勿論それが嘘だったから、と言うのもあるが… 何よりもそういうこいつの気持ちに、自分は応える資格がない。 ましてやこいつの気持ちが軽い物でなく本物だったとしたなら、尚更だ。そう思ったから。 だが、よく考えてみればその行動は、結果的に、形としては―――― 否定するでも、肯定するでもなく、ただこいつの期待を裏切っただけだったのかも知れない。 ……しかし、そんな俺の考えとは裏腹に、何やらお腹を抱えて様子のおかしいキリノ。ふとおそるおそる、声を掛けてみる。 「………キリノ?」 だがその声が引き金か、堰を切ったようにそれを破裂させるキリノ。 「―――あっはっはっはっは!!!」 その声の大きさに、フキダシで殴られるような感覚を覚える。 ああ、”爆笑”というのは、本当はこういう状態を指すのだろうな。 と、そう考えてしまうほどに……唖然とするこちらを尻目に、笑い転げるキリノ。 「あはは……ごめんなさい。だって、あんまり真面目な顔で言うから…ぶっ、あはははは……」 気持ち良いくらいこちらを笑い飛ばすキリノに、いっそ惚けながら。 「……ど、どういう事だよ??」 「あはは…まさか、気付かれて無いとでも思ってたんですか?センセー」 「だってお前、あの時”あたしの為”って、嬉しそうに…」 「そんなの…例えそんなわけなくたって、それくらい、思っててもいいじゃないっすか?だって…」 「―――好きな人が、自分の為に頑張ってくれるのって、嬉しいじゃないっすか」 キリノはそう言い終ると、ああやっと言えたんだ、というような安堵とも恍惚ともつかない表情を浮かべている。 ”好きな人”と言うのは、この場合、つまり―――― そのまま自分の言葉に押し出されるように、一気に喋りだすキリノ。 「…でもあの時は、嬉しかったな」 「……先生、そんなあたしの冗談を、否定も肯定もしませんでしたよね?」 「ホントだったら大否定しちゃって、今のあたしくらい大笑いしちゃっても、いいことなのに」 「お為ごかしに軽い気持ちで肯定して、あたしの気持ちを踏みにじったりもしないで」 「不器用だけど、その真摯な受け止めてくれ方が嬉しかった……うん、嬉しかった…」 「……だから、あたしはきっと、先生のそういうトコロが好きなんですよ」 もう一度発せられる”好き”の言葉。 そして、こちらの腕にしがみついてくるキリノ。 「……それでもう、気は済みましたか?センセー」 「……なにがだ?」 「さっきの……何も言わずに出てっちゃったのとか、何も出来ないでごめん、だとか―――そういうのっすよ」 ――――そうだった。 しかし、今更あてこすりのような謝罪の言葉を幾ら並べた所でそれは… キリノの言葉の、気持ちの重さに比して、何の答弁にもなりはしない。 かと言って、キリノと同じ言葉を、同じだけの気持ちを込めて、俺に伝える事が出来るだろうか? ”好き”なのには違いはない。だがきっと、その重さは異なる物だ。ならば――― 「キリノ…」 「今の俺には、コレ位しか言えんのだが…」 「ただいま。……また一緒に、居てくれるか?」 それににんまりとした笑顔を見せ、 右腕にすりすりと匂いをこすりつけると。 「もちろんっす、センセー…これも、やっと言えるよ……」 「おかえりっ!」 終わり
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律「キリーンスマッシュ!キリンスマッシュ!」 唯「キリーンスマッシュ!キリンスマッシュ!」 澪「ムギ…あれ、何?」 紬「キングオブコントよ、うふふ」 梓「もう先輩達、あんなのの何が面白いんですか!」 澪「そうだぞ、くだらないことやってないで練習しよう」 律「そんなこと言わないでさー、澪もやろうよ~」 唯「そうだよ澪ちゃん!やってみたら楽しいかもしれないんだよ!」 澪「わ、私はやらないぞ!」 唯「澪ちゃん、着ぐるみもあるんだよー?」 梓「いい加減にしてください!」 律「あ、梓?」 梓「私はああいうネタ嫌いなんです。そもそもコントじゃないし…。そんなことして遊んでる暇あったら練習しましょうよ!」 律「ちぇっ、梓のけち」 澪「こら律!」 唯「ねえねえあずにゃん、せめて象の頭だけつけてもいい?」 梓「だめです!どうやって歌うんですか!」 梓「ムギ先輩も早くそれ脱いでくださいね」 紬「あ、さわ子先生に動物の衣装作ってもらえないかしら」 唯「いいねムギちゃん!ナイスアイデアだよ!」 梓「だめです!練習の準備してください!」 澪「まあまあ梓。ほら、みんなもそれ脱いで練習しよう」 ズンチャズンチャズンチャズンチャ チャッ チャッ チャッ チャッ 唯「キリーンスマッシュ!オア、キリンレシーブ…はっ!?」 澪「唯!」 梓「律先輩!ふざけないでください!」 律「ははは、じ、冗談だよ梓。でもほら、やけにあのリズムが頭に残っちゃってさ…わかるだろ?」 梓「わかりませんよ!ムギ先輩もちゃっかり伴奏いれてるし…もう!」 ガタッ タッタッタッタッタッ… 澪「あ、梓!はぁ…お前らのせいで梓帰っちゃったじゃないか!」 唯「あずにゃん…」 紬「梓ちゃん…」 律「キリンレシーブ!」ゴッ! 澪「いい加減にしろ!」 律「だっ、だから冗談だってば!しょうがないな、明日ちゃんと謝らないとなぁ」 澪「今だよ、律。早く梓を追いかけよう」 律「そんなこと言ったって、梓がどこに行ったのかなんてわかんないじゃんか」 澪「それはそうだけど…」 紬「みんなで手分けして探してみましょうか」 澪「そうだな。とにかく梓を見つけたら説得して音楽室に連れて帰ってきて、みんなで謝ろう」 唯「あずにゃん…あずにゃ~ん」シクシク 紬「唯ちゃん…」 唯「あんなに面白いのに、なんで」シクシク 澪「…面白さを説得するわけじゃないからな?」 唯「わかってるよ澪ちゃん!あずにゃんを連れ戻すんだよね!」 澪「そ、そうだ!よし、みんな行こう」 唯律紬「おーーーーっ!」 唯「私、憂に電話してみるよ!」 紬「その意気よ唯ちゃん!がんばってね!」 律「レッツゴー!!」 タッタッタッタッタッ 澪「その走り方はやめろ」ゴッ 紬「あずさちゃん、どこに行ったのかしらね」 律「家に帰っちゃったのかもなぁー」 澪「そうだな。律、梓の家に行ってみようか」 律「怒ってるくせに、なんだかんだあたしと一緒にいたいのね澪ちゅわん♪」 澪「ち、違う!ほら、梓の家の人とか会ったことないから一人だと恥ずかしいし…///」 紬「うふふ、じゃぁ私は学校の中を探してくるわね」 澪「あ、携帯忘れた。取りに行ってくるから、律先に校門で待っててよ」 澪(みんな、なんであんなにハマってるんだろう…。) (少なくともみんなのを見てる分には面白くはないんだけど、私がおかしいのかな) (やっぱりプロがやると面白いのか、それとも唯が言ってたみたいにやってみたら面白いのかな…) 澪「あ、着ぐるみが出しっぱなし…」 モゾモゾ 澪「キ、キリ~ンスマッシュ…///」 律(キラーン!) 澪「はっ!?」 律「ほんとは澪もやりたかったくせにー、ウリウリ」 澪「違う!違うんだ律!梓を探すんだろ?!だからこれはみんなの気持ちを理解するために…」 律「梓の気持ちにならなきゃ意味ないじゃ~ん。言い訳は見苦しいぞ?澪ちゅわん♪」 澪「違うんだ!…みんなには言うなよ?」 律「わかってるって。帰ってきたら一緒にやろうな?」 澪「律ってば!!!」 唯「そっかぁー、憂も知らないかぁ」 憂『お姉ちゃん、梓ちゃんには電話したの?』 唯「ハッ!してない!!盲点をついたね憂!」 憂『なんか違う気もするけど…もし繋がらなかったら私からも電話してみるよ』 唯「あ、ねえ憂。キリンスマッシュは面白かったよね!?」 憂『うんっ!』 ―――― 紬「あ、梓ちゃん」 梓「ムギ先輩…グスッ」 紬「ごめんね梓ちゃん、わたしもみんなみたいにハシャいでみたかったの」 梓「いいですよもう。2700が嫌いなわけじゃないんですけど、あんなネタで900点とれるのが納得できないです」 紬「そうね、私もロバート好きだけど同じ気持ちよ。みんなも反省してるから、音楽室に戻って来てくれないかしら?」 梓「…わかりました。ちゃんと練習しましょうね?」 紬「うん!ちなみに梓ちゃんは好きな芸人とかいるの?」 梓「…ラーメンズ」 ―――― 澪「あ、ムギからメール…。律、梓が戻ってきてくれたって!」 律「そっか、梓が帰ってきたなら澪のキリンスマッシュはお預けかな」 澪「しつこいぞ律!…それに、梓はラーメンズが好きなんだって!ワクワク」 律「ラーメンズ?」 澪「え、律はラーメンズ知らないのか?」 律「聞いたこともないや」 澪「なあ、部活終わったらウチこいよ!ようつべでもニコニコでも見れるからさぁ、一緒に見よう!!面白いネタがたくさんあるんだよっ!」 律「え、私はいいよ。そもそもようつべって何だ?ニコニコとか…なんか澪、変だぞ?」 澪「えっ」 ―――― 唯「あずにゃーーーん!!帰ってきてくれたんだね!!」 梓「もう、唯先輩抱きつくのいい加減やめてください」 唯「良かったよう、もう会えないかと思ったよー」 梓「大袈裟ですよ、みんな帰ってきたら練習しましょうね?」 紬「ねえ唯ちゃん、梓ちゃんはラーメンズが好きなんですって」 唯「ラーメンズ?」 梓「知らないんですか?チバ、シガ、サガですよ」 唯「わかったあずにゃん、クイズだね!」 梓「違います」 紬「唯ちゃん、梓ちゃんは芸人の採点に納得がいかなかったんだって」 唯「た、たしかにダウンタウンに振られてもみんなスベってたもんね!」 梓「そういうことじゃないです。まぁ、確かにみんな酷かったですけど…」 澪「ただいま、梓。ほら律」 律「ああ、ごめんな梓。ちゃんと練習はするよ。そんなことより澪ったら一人で」 澪「こら律!余計なことは言わなくていいから!梓、私達が悪かったから機嫌なおしてくれな」 梓「もういいですよ。ムギ先輩がお茶準備しちゃったし、そしたらちゃんと練習しましょう」 唯「…あ、澪ちゃん澪ちゃん!」 澪「どうした唯?」 唯「ハゲた爆弾岩!」 澪「えっ」 梓「プッ!クククク…!」 澪「」シクシクシクシク 梓「ゆ、唯先輩!なんてこと言うんですか!プフッ!」 澪「」シクシクシクシク 唯「ご、ごめんね澪ちゃん!りっちゃんに言うべきだったね!」 律「私はカチューシャしてるだけだろ!…プスッフフフフ」 澪「」シクシクシクシク 梓「やめてくださいよもう!」プルプル 紬「そうよ唯ちゃん!今のはあんまりだわ!」 澪「」シクシクシクシク 律「と、とにかく練習はじめようぜ」 紬「そうね、ほら澪ちゃん。梓ちゃんも帰ってきたし、元気出して」 澪「ムギ…うん」グスッ 唯「ねえねえあずにゃん、さっきのチバ、シガ、サガってなあに?」 梓「ラーメンズのネタですよ。都道府県とか地名を面白おかしくもじってるんです」 紬「そうそう、語呂のいい言葉とかね」 律「へぇー、私も知らなかったよ」 梓「で、だいたい最後に電車のマネして言うんですよ。『えー、次はー』」 澪「し、シンバシっ!!」…/// 一同「えっ」 おしまい 戻る
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お鼻が長いのは? 72 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/05/21(水) 19 10 59 ID xSVYpMjU 一瞬、こういう展開かと。 「キリノって10回言ってみて?」 「キリノキリノキリノキリノキリノ…」 「お鼻の長いのは?」 「キリn……象だろ」 「すごい!よく分かりましたね?」 「10回クイズの帝王と呼ばれた男をナメんなよ?」 「はいはい……んふふー(デレデレ)」 「……な、何がそんなに嬉しいの?」 「別に……何でもないっすよ、にひひ(更にデレ)」 「鏡見てこいよ、なんか凄い顔だぞお前?」 「いえいえ、先生の方こそぉ」 「えっ…あれ…(デレながら汗)」 「あたしの名前、もう一度だけ呼んでくれます?」 「………キリノ」 「にゃーんっ」 「おいおいお(ry」 -はぐすり- サヤサトリ『………………っけ!!』
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250 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/02/05(火) 14 09 09 ID 9qChMzyW コジロー「ほんと、娘たちが俺に似てないんすよ先輩。」 先輩「奥さん似でよかったじゃないか」 コジロー「俺の子供かどうか……じつはアイツ浮気してるんじゃ!」 先輩「ところで今、お前の長女いくつだっけ」 コジロー「18歳ッスよ」 先輩「そうだな浮気してるのかもな、俺の計算がおかしいのか お前が嫁に仕込んだのが、相手が高校3年の頃ってことになるもんなあ」 コジロー「あ、それはあってるッス」 先輩「あってんのかよ!」 ~千葉家~ キリノ「くしゅん!」 次女「おかーさん、どーしたの?」 キリノ「んー、なんか急にねー。あれ、ところでお姉ちゃんは?」 次女「なんか、カップルは2人で100%がどうのとか部屋で力説してたよ」 キリノ「あー、そう。お兄ちゃんは?」 次女「殴りこみだー! 今どき殴り込みいっちゃうよーとか言って竹刀もって出てった」 キリノ「あー、ほっとこ。まったく誰に似たのやら。ところで最近あんたうれしそうだねー。」 次女「えへへー、わかる? 最近、顧問の先生がやる気になっててうれしいんだあ」 キリノ「……ほんと、誰に似たのかしらねえ。この子たちは。」
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605 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[age] 投稿日:2008/01/19(土) 21 04 50 ID PY700KMq コジローって痴漢冤罪に引っ掛かりそうw 606 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/19(土) 21 05 54 ID DzXc2wsw 605 基本電車に乗らん人なのにどこで痴漢と間違われるんですか 607 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/19(土) 21 08 17 ID ayhdSk2E コジローが覗きとかで捕まってもきりのんはすぐに冤罪だと気付きそうだ 盗撮だったら自分がかんでてフォローできんかもしれんが 608 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/19(土) 21 33 05 ID Xp3Xvj9P 606 まさかのインテグラ盗難 もちろん保険なんかかけてるわきゃねえので 貧乏が極貧くらいになったコジロー、この歳にしてチャリ通を余儀なくされる でも雨の日には先生と電車で鉢合わせる事が多くてきりのんはほっくほく そんな日に起こった事件です 609 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[age] 投稿日:2008/01/19(土) 21 40 09 ID BhY50bsv 605 コジロー車持ってて運が良かったなw 想像できるw jk「この人痴漢です!」 コジロー「え!?」 610 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/19(土) 21 47 09 ID IfEDV+qO 置換冤罪なんて女子高生の一言でなる… 606 プレイ中に 612 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/19(土) 21 51 12 ID 7GUaBfsQ 609 キリノ「せ、先生はあたしが毎日すっきりさせてるからそんなことしないよ!」 と助け舟なのかトドメなのかよく分からない嘘をつくきりのん 613 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[age] 投稿日:2008/01/19(土) 21 53 21 ID BhY50bsv コジローが痴漢冤罪に巻き込まれた際の各キャラの対応が気になるw タマ→あなた誰ですか?(無視) ミヤミヤ→いつかはやると(ry サヤ→うわぁ・・・私らの事も キリノ→先生信じてたのに ダン→溜まってたの? 先輩→お前とは絶好だ!お前なんかに負けたなんて恥ずかしい 中田→そこまで堕ちてたなんて・・・ 616 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/19(土) 22 08 55 ID gFXsX3d4 ああいうのって中学生とかくらいまでじゃないの たまたま居合わせたのでフォローするきりのん キリノ「ちょ、ちょっとぉ~この人、一応うちの先生なんだけど?」 コジロー「き、キリノぉ~~」 jkその1「ん?誰アンタ?…てゆーか関係ないし」 jkその2「いちいち首突っ込まないでよオバサン」 キリノ「お、オバ(怒 …ふぅ。いいかいあんた達ちょっとお聞きよ」 jkその1「だから、いいし別に」 jkその2「お金くれたら許してあげるよ、100万くらい」 キリノ「そう、お金!…あんた達、割り箸に醤油つけて食べた事ある?」 jkその1「ハァ?きもいし」 jkその2「何コイツ、うぜー、行こ?」 (がしっ) キリノ「まぁまぁお待ちでないかい?」 jkその1「うげっ、手ーのびた!?」 jkその2「ちょ、離してって!」 キリノ「いい、この人はねぇ…お金なくてね…ビンボでねぇ… 生徒にはたかるわ 弁当持って来ないといじけるわ たまに景気悪くて中身に手抜いたらこれまたいじけるわ」 コジロー「あ、あのー、キリノさん?」 キリノ「しまいにはこないだなんか竹刀を割って食べようとしてたんだよ? わかる?竹刀ってあたしの背負ってるこれだよこれ? こんなもの人間の食べられる物じゃないでしょ? そんなハラペコ星人があんた達のお尻触る余裕なんてあると思う?」 jkその1「は、はい、無いっす」 jkその2「あたしらが悪かったっす」 キリノ「…いや!まだまだだね。 おまけにしょっちゅう『あの色の雑草って食っても平気かな』とか 『革靴って煮込めば牛皮に戻って食べられそうだよな』とか 聞かされる方の身にもなってだねぇ…」 コジロー「キリノ!」 キリノ「もぉ、なんすかコジロー先生、これからがいいとこなのに」 コジロー「もう…俺チカンでも何でもいいから、その位にしといてくれ…」 キリノ「はにゃ?」 617 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/19(土) 22 10 06 ID zFP0tVdS こんな電波受信した 自称被害者と鉄道警察に詰め寄るキリノ。 キ「コジロー先生が痴漢なんかしませんよー」 鉄「そんなこと言ってもこの子が確かに触ったって」 被「そうです、確かにこの人が触ったんです……ていうかあなた誰?」 キ「たまたま居合わせたこの人の保護者です!」 コ「いや待て、俺の方が保護者だろ、教師と生徒なんだし」 被「ちょっと聞きました!きっとこの子この男の彼女ですよ!だから必死にこの男をかばってるんですよ! 生徒に手を出すような教師だからふしだらなことを私にしたんです!!」 キ「いやいやいや、だからですねぇ、この枯れた人がそんなこと女の子にするわけないんですって。 だってあたしが部活終わったあとシャワー浴びてバスタオル一枚だった時もちらりとも見なかったんですよ」 鉄「……君は部活が終わったらいつもバスタオル一枚で出歩いてるのかね」 キ「あ、そんなはしたないこといつもしてるわけじゃないですよ! ただ、シャワー浴びてたらなんか携帯が鳴って、あたし一人だから大丈夫かな~と思ったら 先生がいつの間にかいてびっくりして」 コ「びっくりしたのはこっちのほうだっつうの。というかお前ああいう無防備な状況に 男が来たら普通に電話の受け答え続けたりせず逃げるなり隠れるなりしろよ!」 キ「そりゃ普通の男の人が来たらあたしだって隠れますよ~。 でもコジロー先生はそんなひどいこと絶対にしない人だってわかってますし。 事実先生ちらりともこっち見ませんでしたし」 コ「だからそういう危機感のなさが」 被「……もういいです」 コ「は?」 被「馬鹿馬鹿しくなってきました。もう帰ります」 けっ、と言葉を残すと自称被害者の女子高生は呆気にとられた3人を残し鉄道警察詰め所を後にする。 コ「じゃあ、その、俺も帰っていいんですかね?」 鉄「帰っていいんじゃないの?けっ」 キ「なんであの人たち最後ちょっとむかついた顔してたんですかね~」 コ「俺にもさっぱりわからん」 二人は同じように首をひねりながら鉄道警察詰め所を後にしましたとさ
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455 名前:【SS】我輩はタコである 1/3[sage] 投稿日:2011/07/02(土) 19 04 31.85 ID uj+RJqtH0 [2/8] 上でぬいぐるみの話があったので。 あのタコってなんかのキャラクターなのかな? 我輩はタコの縫い包みである。 名前はまだ無い―いや、あえて言えば『キョウスケ』であろうか。 我輩の主である少女が、度々我輩を抱きしめながら 「キョウスケのバカ・・・・・・」 と口にすることがある。 我輩がしている事といえば、精々が寝ている主の肌蹴た服を直したり、主からずり落ちてしまった毛布を掛け直すくらいなのだが、 それが主の琴線に触れているのだろうか。よく解らない。 或いはその『キョウスケ』とは隣の部屋に住む主の兄者の事を指しているのだろうか。 確かに主と兄者の関係を考えれば、主が我輩を抱きながら兄者の名を呼んでしまう胸中を理解できようものだ。 主と兄者の関係は一時期と比べ良好なものになったが、高々縫い包みの身でも解る位にすれ違いが多く、 昔のような夫婦の如き関係まで戻るには今しばらく時間を要するだろう。 主と兄者のことを考えていると、不意に我輩が兄者からその妹君に譲られた時のことを思い出した。 あれは我輩がこの家に来て初めての夏だっただろうか。 主と兄者が寝床を別った日の事だ。 その頃から兄者を好いていた主は、一つの閨から兄者が離れてしまう事を知り、泣き叫び我儘を言ったのだ。 「お兄ちゃんと、はなれたくない。お兄ちゃんと、いっしょにねたい」と。 困った兄者は抱えていた我輩を主に渡し、 「こいつをやる。こいつは僕だから、こいつを抱いて寝れば僕といっしょに寝れるだろ?」 さらに我輩と共にこの家に訪れた我輩の相方であるハートの縫い包みを指差して言った。 「それに桐乃のところにいれば、ずっとあの『キリノ』と一緒にいられるだろ?」 主は泣くのを止め一つ頷くと、 「わかった。この子をお兄ちゃんだと思ってだいじにするね」 と言った。 あの日からずっと、我輩は何度かの補修を受けながらも『キリノ』と閨を共にしている。 456 名前:【SS】我輩はタコである 2/3[sage] 投稿日:2011/07/02(土) 19 05 18.88 ID uj+RJqtH0 [3/8] もう十年もの月日が経つのだろうか。 あの時兄者が言ったように、我輩が兄者を意味し、相方が主を意味しているのなら、我輩らの感情と主らの感情が一致しているやも知れぬ。 我輩はその間ずっと主の事を好いているが、我が相方は兄者のことをどう思っているのだろうか。 「なぁ『キリノ』」 我輩は率直に聞いてみた。 「なに?」 我輩の隣で『キリノ』が答える。 「『キリノ』はキョウスケが好きなのか?」 「はぁ?あ、あんたなに言ってんの?」 『キリノ』が僅かにどもる。緊張するような問いではないと思うのだが。 「真面目な話なんだ。本心から答えてくれ」 「・・・・・・好きだよ。ずっと。会ったときから。 ずっとずっと好きだったよ」 主の好きな『りんこりん』の名台詞を引用してしまうほど好きなのか。 「その、『キョウスケ』は『キリノ』の事が好き?」 我輩が主の事を好きかどうか、か。 答えるまでも無い事だが、本音を伝えてくれた『キリノ』には我輩の本心を伝えねばならぬ。 「大好きだ。ずっと一緒にいられて幸せだ」 「・・・・・・そっか」 『キリノ』が嬉しそうに呟く。『キリノ』も主と兄者が想い合っている事を知って嬉しいのだろう。 「これからもずっと一緒にいたいものだ。 キリノは我輩を大事に扱ってくれる良い主だからな」 主はもう古くなってしまった我輩らをずっと大切に傍に置いておいてくれている。 縫い包みとしてこれ以上の幸福は無いだろう。 「・・・・・・そう。 はぁ、期待したあたしがバカだった・・・・・・」 『キリノ』が落胆した様子で何事か呟く。 「どうかしたのか?」 「別に。あんたもキョウスケも同じだなって思っただけ」 何を馬鹿なことを言うのだ。 我輩はあれほど鈍感ではない。 457 名前:【SS】我輩はタコである 3/3[sage] 投稿日:2011/07/02(土) 19 06 12.07 ID uj+RJqtH0 [4/8] 暫くして外に出ていた主らが帰宅した。 兄者の手には大量の荷物が握られている。 大方何時もの様に主の買い物に付き合わされたのだろう。 「荷物はそこに置いといて」 「あいよ」 兄者が荷物を置くと、主はその中から小さめの抱き枕を取り出し、ベッドの上に置いた。 抱き枕の柄は主がこよなく愛する『メルル』だ。 まさか、抱かれ役としての我輩の好敵手の登場か。 しかし我輩の意に反し、主はベッドに腰掛けると我輩を手に取り抱きしめた。 我輩の体を主の匂いと暖かさが包む。 「なぁ桐乃。おまえってずっと前からそのタコ持ってるよな。 あやせの趣味だってのは聞いてるけどよ、それってあやせから貰ったのか?」 ・・・・・・まさかあの日の事が兄者の脳内に残っていないとは。 縫い包みに劣るとは、兄者の脳は綿以下の何かが詰まっているという事なのか。 「違うよ。あやせがこいつの事見て気に入ったの」 ―これはね、もっと大切な人にもらったの。 最後の言葉は、抱きかかえられている我輩にしか届かないような小さな物だった。 「なに、あんたこいつが欲しいの? でもダメ。こいつはあたしのだから。 だから代わりに―」 主が『キリノ』を兄者へと放る。 「この子をあたしと思って大事にしてくれるなら、抱かせてあげる」 兄者は『キリノ』を受け取るとゆっくりと胸元に寄せ 「あぁ、大事にするよ」 優しく抱きしめた。 「なぁ『キリノ』」 我輩が相方の名を呼ぶ。 「なに?『キョウスケ』」 相方が我輩に答える。 「久しぶりのキョウスケの腕の中はどうだ?」 「・・・・・・すっごい落ち着く」 相方の声は幸せそうだ。 「そうか、それは良かったな」 「キョウスケもキリノをこんな風に抱きしめてあげれば良いのに」 「・・・・・・そうだな」 そうすれば再び四人で一緒にいられるようになる。 今日は久し振りに昔に戻った気分になる。 嗚呼、何時になるかは解らないが、何時かあの頃のように主と兄者に抱きかかえられ、四人で仲良く寝たいものだ。 -------------
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2021年12月11日 出題者:たくみん タイトル:「SMプレイ」 【問題】 マイは何度も踏んだので喜んだ。 タカフミはマイに何度も踏まれたので喜んだ。 2人はそういう趣味なのだろうか? 【解説】 + ... キリ番の話である。 TwitterなどのSNSがまだなかったころ、交流は個人サイトに設置された電子掲示板やチャットなどが主流だった。 サイトにはたいていアクセスカウンターが設置されており、 キリ番を踏む(キリのいい数字のときにアクセスする)と掲示板に書き込む慣習があった。 たまに踏み逃げ(キリ番を踏んだのに書き込まないこと)されることもあったが、 マイはその都度、「やったーキリ番ゲットしたので記念カキコ」と書き込んでくれたので、タカフミは喜んだ。 《知識》《エロ》《瞬殺》 配信日に戻る 前の問題 次の問題