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野生のゆっくり霊夢を少しの余裕のある広さの水槽に閉じ込める そこが安全で餌の調達をしてもらえることを悟ると次第にくつろぎはじめる 「ゆっくりしていってね!」 「うっめ!めっさうっめ!パネェぞこれ!」 「ゆー、しあわせー♪」 餌を食べ終え幸せそうに笑みを浮かべるゆっくり霊夢 満足すると、水槽の中を元気に飛び跳ねて回る 「ゆー?なにもないよ、たいくつだよ」 「たいくつだからかまってね!」 と、いうことなので退屈させぬべく性的な刺激を与えてみることにした 「ゆゆゆゆ!」 手を乗せて小刻みに振動を与える 「ゆゆゆ、やめてね!ゆっくりさせてよね!」 手を乗せられて重いのか、はてまた振動が落ち着かなくて嫌なのか 身体を上下させて抵抗する 気に留めず行為を続行すると次第にその顔は艶を帯びていく 「ゆっゆっゆっ」 やがて抵抗を止め行為を受け入れる、その顔もだらしなくゆるみ紅潮している 「ゆっ、ふっ、ふっ」 目が虚ろに変わり、息が荒くなる すると、ゆっくり霊夢は自ら手に身体を擦り付けるようになる それから5分は経過しただろうか 「ハァハァ!…もっとだよ!もっとぶるぶるしてねっ!」 刺激に対して催促するような発言をしはじめた 身体は強く赤みを帯び、体温も相当上がっているようである 目はすでに焦点を失い、ゆるんだ口からは涎が垂れている 「たりないよっ!もっとつよくぶるぶるしてねっ!」 最初に刺激を与え始めてから10分が経過した 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!」 催促していた発言も止み、ただ声を荒げるのみとなっている 間々にフンスフンスと鼻息をはさむ 涎は水溜りのように床に広がっており、焦点の合わない瞳は上を向いてしまっている 「フシュッ!フッ!ゆ゙っ!フッ!フシュルッ!」 さらに継続して刺激を与え続けていると、全身は真っ赤に変色し、体中に青筋を立て始めた 歯を強く食いしばりながらフシュフシュと息を続ける、口の横には泡が溜まっている 「ジュルッ!ブシュッ!ん゙ぃ゙っ!」 涎をすすりながら声を漏らすゆっくり霊夢 その姿を確認した後、刺激を中止し手を離す 「フシュッ!どお゙じでっ!ジュルッ!どうぢでやめ゙る゙のっ!」 「もっとッ!ゆっくりさせッ!てよンクッ!フシュッ!」 荒げた息が邪魔で上手く喋れていないようだ 刺激を中断したことに対し必死に抗議する 「ハァハァ…どおしてっ…どおしてなのっ」 髪をふりみだし全身は汗と体液で濡れている 顔はくしゃくしゃに歪ませて目は血走っており、その姿はあまりに醜い やがて唸りながらて歯軋りしはじめたあたりで再び刺激を与えはじめる 「そ、そそうだよ!も、もっとゆっくりさせてねっ!」 汚らしい笑みで嬉々とするゆっくり霊夢 「ゆふっ!これだよっ!ふひっ!ぶるぶるだよっ!」 貪欲に快感を貪る そして再び快感の渦中へと意識をトリップさせていった 刺激を再開して10分が経過したあたりのことである 「ンカッ!クッ!ん゙ひっ!クカッ!」 ブシュ 突然音をたてて身体の底部から放水をし始めた 失禁である 当の本人はもはや意識が無く、快感に身を任せて放尿行為を続けた 「ヒィーッ!エヒッ!エヒッ!エヒッ!」 声は笑い声のようにも、泣き声のようにも聞こえる 次に変化が現れたのは刺激を再開してから20分が経過した頃である 「フッシュルッ!ゆ゙ふっ!フシュッ!フッ!」 「…フングッ!…フングッ!」 「ん゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙っ!!」 身体を大きく上下させながら ビクン、ビクン と強く弾いたように痙攣しはじめる オーガズムである 「エ゙ィレッ!ゥ゙ィッ!ブシュッ!」 食いしばった歯の隙間から涎が勢い良く飛び出す 醜悪な顔つきで大量の涙を流すが、その顔はどこか淫らな悦の表情を浮かべている 「…エヒッ!…エヒッ!」 絶頂を過ぎクールダウンに入るゆっくり霊夢 「フシュ…す、すっきり…んゆゆ゙っ!?」 その絶頂を過ぎた後の敏感な身体に、再び電流が流れる 「ん゙い゙いっ、も、うッ!やめてッ!」 オーガズムに達したことを確認したにもかかわらず 刺激を与える手はその行為を続行する 「やめ!フシュッやめ!…フシュッ!フッ!」 再び襲い来る性的な快感 呼吸は乱れ、まともに息ができない 「ん゙い゙ーっ!はなしてえーっ!いや゙ーーっ!!」 悲痛な叫び 満たされた性的欲求 続く性的快感 「…ンカッ……ンカッ……」 その過剰な性欲の供給に、ゆっくりの精神は崩壊していくのである やがて完全に意識を失ったゆっくり霊夢 ピクリとも動かず、謎の汁を垂れ流しながらただ水槽の床にへばりついている それでもまだ刺激を与えることをやめない さらに さらに刺激を さらに刺激を与え続ける ゆっくり霊夢が失神してからどれほどの何時間が経過しただろうか いまだに止まないその振動にゆっくり霊夢は刺激され続けていた ぐったりとしながら泡を吹くゆっくり霊夢、その顔は赤みを肥えて青白く変色している 「ゆ゙ッ……ゆ゙ッ……ゆ゙ッ……」 規則正しい感覚で小さく声をあげる 恐らく失神して見ている夢の中でも快感に襲われているのだろう その行為は夜が明けても続いていく まるで終わることを知らないように… その後、刺激を与えることを中断してから2日後のことである ゆっくり霊夢の意識が戻ったようだ 「ッ゙ぐりッてぇねェッヒッ!」 と声をあげながら身体を引きずって水槽をねり歩く その身体は平衡感覚を失い斜めに傾いてしまっている 右目はこちらを見ているものの、左目は完全に白目をむき続け、まぶたは痙攣している 「ッぐぃッ!ひぇい゙ぇねヒッ!」 涎を垂らしてこちらに挨拶をする どうやら過度な性的快感の供給が、中枢神経障害、脳障害を引き起こしたようである 自我があるのかないのかひたすら壊れた挨拶を繰り返すゆっくり霊夢 しかし、壊れたのはそれだけに限らなかった その状態で数時間ほどたっただろうか ゆっくり霊夢は餌を与えても反応せずに挨拶だけを繰り返していたのだが 突然、その挨拶を止めて身体を上下にポンプのように動かし始めた 「ッぎりぁええおぉっ」 謎の叫びを上げながらゴロゴロと水槽の底を転げまわる 顔を真っ赤にしながら叫び続け、何かを訴え続けている やむなく、水槽に手を入れてみたところ手に向かって全身を擦りつけてくる 「んほぉお゙お!ッいりいえッェ゙ィえっ!」 顔を淫らに歪ませて手を相手に行為を始めるゆっくり霊夢 手が体液でベタベタである その後、刺激を与えてあげるとその癇癪が止まることが判明した つまり中毒症状である 性的快感を定期的に短い間隔で与えないと、その発作が起こるようだ その後、水槽に水の入った2リットルのペットボトルをいれてみる ゆっくり霊夢はペットボトルなぞに目もくれず挨拶を繰り返す そのゆっくり霊夢を掴み、ペットボトルにぐいぐいと押し付ける すると、ゆっくり霊夢は悦とした表情でペットボトルに身体を押し付けて身体を振動させる 「んほおお゙っ!ぃぃいぐいェッえッ!」 凄まじい剣幕で行為を行うゆっくり霊夢 ゆっくり霊夢の興奮は冷めることはもうない ペットボトルを相手にゆっくり霊夢は餓死を迎えるまで延々と自慰行為に倒錯するのであった ~ゆっくりひとりでできるもん~END 想像してると腕が疲れますね。 このSSに感想を付ける
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ユロンブスがゆっくり霊夢を発見して帰った時、ユロンブスの成功を祝っていると、 一人の男が、 「遠くに行って変な生き物を取ってくるくらい、俺だってできる。造作もないことだ」 と冷笑しました。 これを聞いたユロンブスは、すっと立ち上がり、ケージの中で騒ぐ1匹のゆっくり霊夢を取り、 「諸君、ゆっくり霊夢を静かにさせてみなさい」 と言いました。 人々は何の為にそんなことをやるんだろうと思いましたが、とりあえずやってみることにしました。 ケージには大量のゆっくり霊夢が入っていたので、全員に配分できました。 赤子をあやすようにゆっくり霊夢をあやす者、怒鳴りつけて黙らせようとする者、三者三様の方法で ゆっくり霊夢を静かにさせようとします。 しかし、一人としてゆっくり霊夢を黙らせることはできず、逆に、ケージから開放されたことにより ゆっくり霊夢はさらに騒ぎ始めてしまいました。 すると、ユロンブスはゆっくり霊夢を食卓のカドに叩き付けたのです。 ゆっくり霊夢は卓上に餡子を飛び散らせ、ぴくりとも動かなくなりました。 「そんな方法なら誰だって静かにできるだろう!」 先ほどの男が文句が出ましたが、ユロンブスは言いました。 「人がやった後では、何事も造作ないことだ」 規制されててスレに書き込めない(´;ω;`) このSSに感想を付ける
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里から少し離れた平原に、ゆっくり達の一大集落があった。 この平原では、天敵となる鳥獣が余りいない上に、餌となる草花、虫達が数多くいたためである。 今日も、仲の良い、ゆっくり霊夢とゆっくり魔理沙が仲良く虫を捕まえたりしながら遊んでいた。 「むーしゃ、むーしゃ幸せー」 蝶を口に入れると幸せそうな顔で咀嚼するゆっくり魔理沙。 魔理沙も小さな花を口に入れると山高帽を揺らしながら味わう。 「今日もゆっくりだねー、魔理沙」 そういうと自分の身長程の高さまで跳ね上がるゆっくり霊夢。 「おー、ゆっくりだね」 ゆっくり魔理沙も楽しそうに跳ねる。 微笑ましい光景だった。 他の場所では加工所職員に追われたり、駆除される危険を冒してまで食料を口にしているのに対して ここのゆっくりたちは食料や外敵の心配をすることなく、ゆっくりと過ごしていた。 「ゆー、ゆー」 小さなゆっくり霊夢が五匹、二頭の下へ駆け寄ってきた。 「おねーちゃん、あそぼー」 そういうと小ゆっくりはゆっくり霊夢に頬ずりする。 最近生まれた妹達だ。 「うん、ゆっくりしようね」 そしてゆっくり姉妹とゆっくり魔理沙が仲良く遊びだした。 「ゆーーー」 まだ幼いゆっくり霊夢がコロコロと転がっていく。 「ゆっ!!」 すかさずゆっくり魔理沙が受け止めた。 「魔理沙おねーちゃんありがとう」 嬉しそうに跳ねる小ゆっくり。 この集落には恐らく500頭前後のゆっくり達が生息しているが、ゆっくり種を超えたコミュニティとなっていた。 ゆっくりれみりゃ等の肉食種が何故か生息していないことも幸いしているのだろう。 「むきゅー」 「わかるよー」 途中からゆっくりパチュリーやゆっくりちぇん達も混じりだした。 本当にここはゆっくりの楽園である。 ふと、ゆっくり魔理沙が空を眺めると、なにやら見慣れないゆっくりがひらひらと飛んでいた。 饅頭のようなシルエットは他と一緒なのだが、丸い帽子とひらひらと棚引くながい飾り。 空を飛んでいるので、一瞬ゆっくりフランかと思って体を硬直させたが、すぐにフランではないことに気づいた。 翼もないのにフワフワと飛んでいた。 「ねー、あれなんだろー」 その言葉に仲間達の視線が空を飛ぶゆっくりに集まる。 「なんだろー」 「きれいだねー」 ゆっくり達の言う通り、空をひらひらと飛ぶゆっくりの姿は美しかった。 そのゆっくりは飾りを風になびかせながら、ふわりと平原に降り立った。 「ゆっくりしていってね」 「むきゅー」 「ちーんぽ」 口々に歓迎の言葉をそのゆっくりに浴びせる。 ここのゆっくり達は環境に恵まれているため新しくきたゆっくりを基本的に受け入れる。 しかし、そのゆっくりはそれらの言葉を気に留めることなく、静かに口を開いた。 「ここは危ないです。すぐここを捨てて逃げるのです」 地上に降り立ったゆっくりは、珍種中の珍種、ゆっくり衣玖であった。 その特徴的な飾りをつけた帽子を被るゆっくり衣玖は、どこかからゆっくり達に起こる災害を知り、地上のゆっくりたちにそれを知らせるのである。 あくまで、ゆっくり衣玖が発する警告はゆっくり達のためである。 しかし、ゆっくり達はゆっくり衣玖の言葉の意味がわからずに、呆然としている。 それはそうだろう。 折角楽園に住んでいるのに、そこを捨ててどこかに行けなどと受け入れられるはずがない。 「ここは霊夢達のゆっくりポイントだよ」 そう主張するゆっくり。 「むきゅー、むきゅー」 「わからないよ、わからないよー」 口々に文句を言うゆっくり達。 それでもゆっくり衣玖は 「ここを離れるのです。大変なことが起こるのです」 と要領の得ない事を繰り返すのみである。 しばらくの間、ゆっくり霊夢達とゆっくり衣玖の間で押し問答が続く。 そして、一頭のゆっくり魔理沙が大声で言った。 「そいつは、魔理沙達のゆっくりポイントを横取りする気だー」 その言葉に他のゆっくり達も呼応する。 「そうだー、そうだー」 ゆっくり達が気色ばんでくる。 「ゆっくりできないなら帰ってね」 「ちーんぽ!!ちーんぽ」 いつの間にか20頭程のゆっくり達がゆっくり衣玖を取り囲んでいる。 「ここは危険なので、およよっ!!」 一頭のゆっくり魔理沙がゆっくり衣玖に体当たりをした。 突然体当たりを食らったゆっくり衣玖がはじき出される。 「およよーー」 コロコロ転がっていったゆっくり衣玖に 「ゆっくりしんでね」 ゆっくり霊夢が体当たりする。 「ゆっくりしんでね」 「ちーんぽ」 ゆっくり衣玖を輪になって弾きあう。 はじかるれるたびにゆっくり衣玖は 「おっおっおよよー」 と悲鳴を上げるのである。 ゆっくりリンチがある程度続き、綺麗だった帽子と飾りが泥まみれ、ゆっくり衣玖もあざだらけになった。 突然、頭に桃をつけたゆっくり天子がゆっくり衣玖に圧し掛かった。 「およー」 ゆっくり天子の重みにゆっくり衣玖が悲痛な声をあげる。 「この天人属性の私を怒らせるとは……どうなるかわかってるのか」 ゆっくり天子が威圧する。 「いいぞーやっちゃえー」 「ゆっくりできない、ゆっくりはしんでね」 野次を飛ばす他のゆっくり達。 もう、ゆっくり衣玖は涙目だった。 「お前は苦しむ、そうだ、このま……うっあ!!」 突然、晴れていたはずなのに、雷がゆっくり天子に落ちる。 野次を飛ばしていたゆっくり達も混乱し、空を見たり、キョロキョロとしたりと俄に混乱しだした。 少し黒こげたゆっくり天子がうめき声をあげる。 「お前らにこの天人属性の痛みがわか、うぼぉ!!」 再び雷鳴。 人間ならば致命傷を追うことはないが、ゆっくり達には致命傷である。 ゆっくり天子が黒焦げになる。 もう、声を上げなかった。 「いやぁぁっぁ」 その様子にゆっくり達の悲鳴が上がった。 「とらぼるた!!」 ゆっくり衣玖が叫ぶとゆっくりみょんの塊に雷鳴が落ちた。 「ちんぼーーーーーー」 炸裂する稲妻にゆっくりみょんたちがはじけ飛ぶ。 ある者はその場で感電死し、ある者は宙高く弾け飛んだ後に地面に叩きつけられる。 「いやぁぁぁあ、ゆっぐりじだいよぉーー」 逃げ惑うゆっくり達。 それを他所にゆっくり衣玖は笑顔を作る。 「灸を据えねばならないのです」 そういうと大きく息を吸った。 ちりぢりになって逃げるゆっくり達。 「ゆっくりふぃーばーしていってね」 ゆっくり衣玖の叫びと共に辺りに雷鳴が轟く。 凄まじい轟音と共に吹っ飛ぶゆっくり達。 「ゆっーーーー」 「ゆっぐりぃ、ゆ」 「むぎゅ」 辺りに広がる香ばしい香り。 声を出す間もなく吹っ飛ばされるゆっくり達。 「ゆっくりふぃーばーしていってね」 ゆっくり衣玖の号令と共に地獄絵図はその悲惨さを増していく。 「ゆー、ゆー」 騒ぎを聞きつけた母ゆっくり達も雷が広がっているために近づくことが出来ず、ただ子供達が吹き飛ばされていくのを見ているのみである。 そのときである、雷鳴轟く平原へ一頭のゆっくり霊夢が突進していった。 「ゆっくり助けるね」 奇跡的にその母ゆっくり霊夢は雷を避け動けなくなっている我子の元へとたどり着いた。 「おがぁあざぁあああん、ごわかったよー」 涙で顔中濡らしながら母に駆け寄るゆっくり霊夢。 「ゆっ」 それを受け止める母。 周りを見回すと本当に凄惨な状況になっていた。 黒こげでピクリとも動かないゆっくりパチュリー。 雷鳴の直撃を回避したものの、電流にやられ、痙攣しているゆっくりちぇん。 惨状に目を背け我子を口に加え、撤退しようとしたそのとき 「とらぼるたーーーー」 ゆっくり衣玖の叫び声がしたと思うとピンポイントで狙いを定められた稲妻が親子を直撃した。 「ゆーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」 断末魔の声をあげる母ゆっくり霊夢。 てっぺんから弾ける母ゆっくり霊夢。 「いやぁぁぁぁぁぁぁぁあl」 小ゆっくりも流れてきた電流で絶命した。 あとに残るは煙を上げる焼き饅頭。 永遠とも思える時間続いたそれは突然終わった。 「ふぅ、わかりましたか。大きな災害が来るのです。早く逃げるのです」 満足げな顔をすると気が済んだのかゆっくり衣玖はひらひらと飾りを棚引かせて雲に吸い込まれていった。 後に残ったのはまだ燻っている草達と、甘ったるい香りを発する、黒こげとなった無数のゆっくりだった物たち。 母子ともども黒焦げにされたゆっくり、もう動かない友を揺さぶるゆっくり、正に地獄絵図だった。 五日後 まだ、平原のあちらこちらに焦げ後は残っているものの、ゆっくり達はその逞しい繁殖力からすでにその個体数を回復させていた。 再び、広がるゆっくりの楽園。 仲の良い、ゆっくり霊夢の大家族が遊んでいる。 跳ねたり、転がったり、虫を捕まえたりと楽しそうだった。 そのとき、幼いゆっくりが見慣れない虫を見つけた。 それはバッタのようようであった。 舌を伸ばし口に入れる。 「むーしゃ、むーしゃ」 幸せそうな顔で咀嚼した。 「ひどいなこりゃ」 慧音は里から少し離れた平原でため息をついた。 平原、いや平原だった場所。 イナゴの大発生により、その場所は草一本残っていなかった。 なんとか里は慧音たち里人が一丸となり、被害を最小限に納めたが、幻想郷内でこのように壊滅的な打撃を受けたところは少なくない。 「まぁ、ゆっくり達も全滅したみたいだし、よしとするか」 500頭も居たゆっくり達はイナゴの大発生により全滅していた。
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ネチョ注意 人里離れたところにある粗末なつくりの小屋から、濡れタオルをはたくような音が連続で響く 小屋の中では、男はゆっくり霊夢を両手でがっしりと捕まえて。自らの男根をその口に突っ込み、ピストン運動を繰り返していた 「うぐっ・・・・・・・・ゆぐ・・・・・・ぼぅえ・・・・・んちゅ・・・・・・」 男は腰を激しく振ってラストスパートをかけて、いっきに絶頂に登りつめた ゆっくり霊夢の中に大量のザーメンをぶちまける 「がぼぼぼぼぼぉぉ!!」 大きく体を揺すられて、自分の『中身』と『異物』が混ざり合う感覚に眩暈と吐き気をもよおしてゆっくり霊夢は息を荒くしてへたりこんだ 男はそのぐったりとしたゆっくりをつまらなそうに一瞥すると、今度はその部屋の隅で震えていた小さなゆっくり達に手を伸ばす たった今犯したばかりのゆっくり霊夢の子供たちである 「ゆっくり来ないでね!!」 一匹が口火を切ると、右習えの要領で他の子供ゆっくりも口々に拒絶と懇願の言葉を合唱する 男は子供達の悲痛な叫びなど意にも返さず、むしろその声に身を奮わせつつ一匹の小粒なオナホールを手に取る 「ゆっくりやめてね!!ゆっくり降ろしてね!!だぁめええええぇぇぇ!!! 」 あっさりと捕まったちびゆっくりが、男の手の中で絶叫する 母が遭わされたのと同じ目に自分も遭わされるのだと想像するだけで喉から餡子がせり上がってくる その時 「ゆっくり出してね!」 先ほどまでぐったりとしていたはずの母ゆっくりが再び起き上がり、男のイチモツを自ら咥えこみ、舌を使って奉仕しだした 男の興味をわが子から再び自分に向けるために、男の陰毛に目を痛めながら必死に口をすぼめる 我が身を犠牲にして子を守る親の姿を、男は口先を吊り上げて嘲る 嘲り、今捕まえた子供のゆっくりを床に置き。自らのイチモツを咥えてきた母ゆっくりの再び頭を両手で掴み、獣のように腰を振り始める 男のイチモツが母ゆっくりの喉と一度目の射精でザーメンカクテルと化した餡子を蹂躙する 腰を動かすこと数分、男はイチモツをゆっくりの口から引き抜いた この時、母ゆっくりは『顔射』されると思った しかし男は男根の発射口である尿道をゆっくりの鼻の片方の穴にあてがう 男のそれはゆっくりの唾液と餡子、自らの精液にまみれており、まるでナメクジが通った跡のようにヌラヌラと輝いていた 「ゆ?」 間抜けな声をもらして瞬間 鼻腔に異臭、その後に激痛が走った 「いぎぃ!!」 男はゆっくりの鼻の穴にぶちまけた その量は二度目とは思えぬほどの量で一瞬で鼻の中を満たすと、残った量は全て眼球に飛ばしてぶつけた 「ばあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 目が焼けるような痛みに襲われ、のたうちまわり。しばらくして母ゆっくりはその場に気を失う 男は身をぶるりと振るわせたあと、気を失った母ゆっくりの口に再びイチモツを入れると、今度は小水を排泄した それにより母ゆっくりは強制的に覚醒させられ、餡子とスペルマと尿が混ざり合う感覚と格闘する 死を覚悟して再び意識が遠のく直前、怯えた目で自分を見つめる子供達が視界に入った 『母は強し』 母ゆっくりはその不快感と吐き気に最後まで耐え、意識を手放さないことで辛うじて自らの命を繋ぎとめた その母に子が一同に駆け寄り、汚物まみれの母に頬を摺り寄せる 男は部屋の隅に水と食べ物を置くとゆっくりの家族など目もくれず廃屋を後にした 獣欲を満たした今、男はゆっくりなど眼中に無かった ゆっくりレイパーがその家族の前に現れることは二度と無かった
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1214.html
まず、ゆっくり魔理沙が逃げないように縛って固定してから、ゆっくり霊夢いじめ開始。 「何で泣いてないの? ねぇ? 何で我慢して強がってんの?」 頭をひっつかみ、思いっきり床に叩き付ける。 顔面から着地し、「ゆべぶう゛う゛ぅぅっ!!」とみっともない声をあげるゆっくり霊夢。 すかさずに頬っぺたを握り、上下にぶん回して何回も何回も床と激突させる。 「やめでえ゛ぇ゛ぇ゛!! どおじでいじめるのお゛ぉぉぉ!?」とゆっくり魔理沙はうるさいが無視無視。 「ゆぶりゃあ゛あ゛あ゛あ゛ぐう゛ぅ!!」「ばぶぢゅぶぐるゅう゛う゛う゛ぅ゛ぅ!!」 ゆっくり霊夢は不細工に顔を歪めながら、終わらない衝撃に悲鳴をあげる。 そして、ゆっくり霊夢がもの言わぬ程度に弱ったら次の工程へ。 邪魔なので、両ゆっくりの舌はハサミで切り落とす。 「ゆぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」 ゆっくり魔理沙はいつも大袈裟。 「ゆぎゅう゛う゛ぅ……まりはのべほ、まりはのべぼおぉぉぉ!!」 その後ゆっくり魔理沙を解き放ち、ゆっくり霊夢と丁度口の部分が繋がるようにドッキングさせる。 はた目にはキスしてる感じに見えるかな。 その状態で二匹の唇をホッチキスで縫合。 これでゆっくり魔理沙とゆっくり霊夢はツインゆっくりに進化! お祝いに、って事でいよいよ一番やりたかったメインイベントをおっ始める。 それは、違う個体のゆっくりの餡子を行き来させる事。 方法は簡単。 最初はゆっくり魔理沙のボディを思いっきり握り潰す。 「ふぼぁっ!!」 繋がってるから悲鳴はくぐもってしまうよ。 全力で絞られた結果、ゆっくり魔理沙の餡子は唇を経由してゆっくり霊夢の体内に。 「んぐ……ゆぅ゛……」 これには思わず唸り声を漏らす。 いつもより多い餡子にゆっくり霊夢はパンパン。 だが手は休めない。次はゆっくり霊夢を握りしめる番だ。 ぎゅぎゅぎゅ、と力を込めていき、 「むぐぐぐぐぅぅぅ!!」 ぶじゅるばぁとゆっくり魔理沙の口の中に勢いよく絞られる。 ゆっくり魔理沙は涙を浮かべ、どんどん流れ込んでくる餡子を飲み下していく。 これを以降は繰り返し、どちらかが死んでしまうまでやめない。 という方法でお望み通り虐待してやるよ、この糞饅頭共が!
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ゆっくりいじめ系110 髪飾りの続きです。 前の騒動の際に拾ったゆっくり霊夢。 こいつは仲間の死を見たせいか、仲間を殺してしまったせいか、ずっと固まったまま動かない。 口に物を入れれば食うし、生きてもいるようだが心が死んでしまっている。 俺自身も痛みを与えたり、髪飾りを死んだゆっくりの物交換してみたりと色々な方法を試みたが、何一つ反応を見せない。 「こうなったら代案ならぬ代餡として、中身でも入れ替えてみるか……? でもなぁ……」 それではつまらない。このゆっくり霊夢だからこそ期待できるものがあるのだ。 悩んでいても大して良い案は浮かばずに数日が過ぎた。 今日も今日とて歩きながら考えていると、道脇の草むらで何かが動いた。 「ゆぅ……くりぃ……」 ゆっくり魔理沙だった。どうやら傷ついて餡子が減っているらしく、かなり皮のたるみが目立つ。 別にどうでもいいか、と無視しようとした時、ふと妙案が思い浮かび、足をゆっくり魔理沙の前で止める。 「おい、大丈夫か? しっかりしろ!」 「ゆっ……りぃ……」 うーむ、我ながらうそ臭い演技だ。しかし、ゆっくり魔理沙の方は本当に重体らしく、返事をする元気すらない。 おそらく何らかの理由餡子を吐き出してしまったため、生きていくぶんの餡子が足りていないのだろう。 「よいしょっ、と……!」 ゆっくり魔理沙を抱え上げて、家に走り帰る。早くしなければ死んでしまうかもしれないのだ。 「待ってろ……! すぐに助けてやるからな!」 家に帰り、ゆっくり霊夢用の餡子とオレンジジュースを与えると、ようやく危機は脱したように見えた。 さっきよりも少しふくらみ、顔ツヤも良くなっている気がする。 「ありがとぅ……おにいさん……」 「無理に喋るな。とりあえず、ここでゆっくりしていけよ」 「うん、ゆっくりしていくね……」 ゆっくりぱちゅりーぐらいのか細さである。これは休ませておいた方がいい、と判断し、その日は俺も就寝した。 寝る前にゆっくり魔理沙をあえて、ゆっくり霊夢の近くに置いておいた。 次の日、ゆっくり魔理沙の様子を確認すると、本調子ではなさそうだったが、昨日よりかは随分良くなっていた。 「どうだ? 身体はもう大丈夫か?」 「ゆっくりやすめたから、すこしだいじょうぶになったよ」 やはり、答える声にはゆっくり種特有の無駄な元気さはない。もう少し置いてやるべきかな。 「ゆっ、おにいさん、あのこどうしたの?」 「ん、ああ、ゆっくり霊夢か……」 ゆっくり魔理沙は置物のように鎮座したゆっくり霊夢を気にしていた。ゆっくり同士の連帯感故だろうか。 思惑通りに事が進んでいる。俺はいくらか考えたふりをして話してやった。 「あのゆっくり霊夢は家族がみんな死んでしまって、酷い目にあったんだ。それで動かなくなっちゃったんだ……」 簡潔すぎるほど簡潔だが、ゆっくりに小難しい話をしても分からないだろう、と判断して適当にまとめた。 「……ゆっ!」 傷が癒えきっていない身体で飛び跳ね、ゆっくり霊夢の隣に行くゆっくり魔理沙。そして、いつもの言葉。 「ゆっくりしていってね!」 「………………」 相変わらず、反応しないゆっくり霊夢。……よし、実験開始。 「なあ、ちょっといいか?」 「ゆ?」 「このゆっくり霊夢を見ててやってくれないか? 食べ物はちゃんと渡すし、見てるだけでもいいんだが」 「いいよ! ゆっくりみてる!」 心なしか元気が戻ってきているように見える。やけに聞き分けがいいところにが何かありそうだ、と感じさせる。 『ゆっくり同士の交流で心は戻るか』という目論見であるが、どちらに転んでもどうでもよかった。 その日から、俺は朝食と昼食二匹分の食べ物を渡し、仕事をして、夜にまた食べ物を渡しながら一日の経過を聞くという生活になった。 ゆっくり霊夢は自分から食べようとはしないため、誰かが与えてやらなければならなかったが、それはゆっくり魔理沙がやってくれた。 ゆっくり魔理沙もゆっくり霊夢のことが気になるらしく、傍から見ていても姉のように甲斐甲斐しく世話をしている。 それが理由なのか、近頃ではゆっくり霊夢が微妙に反応を示し始めている。 小さくだが「ゅ……ゅ……」という声が聞こえるのだ。それを聞いて、ゆっくり魔理沙は嬉しそうに語りかけたりしている。 ゆっくり魔理沙は出来ないことも弁えているらしく、「れいむをあらって、すっきりさせてあげて」などと頼まれた。 ゆっくり霊夢は動かないので、ゴミや埃が積もって汚れてしまうのだ。 ついでにゆっくり魔理沙も洗ってやろうとすると、「まりさはいいよ」と拒否したので無理やり洗ってやった。 くすぐったそうにしながらも、暴れずに大人しくしているゆっくり魔理沙。 ゆっくり種としてはその聞き分けの良さ、おとなしさは奇妙というか異常であった。 俺は今までの経緯や行動から、ゆっくり魔理沙の事情をだいたい予測していた。確証を得るために語りかける。 「なあ、魔理沙。お前、仲間からいじめられたりしてたんだろ。だから、あんなに傷ついてたんじゃないか?」 「…………」 ゆっくり魔理沙はゆっくり霊夢が乗り移ったかのように黙り込む。やがて、ゆっくりと口を開いた。 「まりさはね、ぼうし、なくしちゃったんだ……」 「そうか……」 それだけ聞けば何があったのかは予想できる。そして、現在のゆっくり魔理沙は帽子をつけている。 「他のゆっくりから取ったのか?」 ゆっくり魔理沙は一瞬迷ってから、言った。 「しらないゆっくりの、しんじゃったゆっくりのぼうし、ひろったんだ」 「知らなくて、しかも死んでるなら別にいいんじゃないか? 誰も使わないわけだし」 俺はてっきり、生きているゆっくりから帽子を奪ったから、いじめやリンチにあったんだと思っていたのだが。 むしろ、帽子やらリボンやらがないと、元いた群れであっても仲間扱いされなくなるのは前回の実験で判明したことだ。 「しんじゃったゆっくりのぼうしだとね、みんなからきらわれちゃうんだ……」 嫌われる……? どういうことだ。帽子をかぶってるのにいじめられただと? まさか、ゆっくりは分かるのか。そいつに合っていない髪飾りや、死んだゆっくりの髪飾りを使っているのが。 これは、非常に興味深い。俺はゆっくり魔理沙から当時の状況を詳しく聞くことにした。 ゆっくり魔理沙の言ったことをまとめてみると、 1、「帽子を失くす」といじめられた。群れから無視される立場となる。 2、「生きている他のゆっくりの帽子」を奪ったら、仲間として認められた。しかし、帽子を奪い返されると、以前の立場に逆戻り。 3、「死んでいるゆっくりの帽子」をかぶったら、群れの仲間どころか、行く先々のゆっくりに攻撃された。で、倒れて拾われる。 という経過らしい。 ……成る程。ゆっくり種の髪飾りにはここまで意味があるとは。驚愕の思いを隠しきれない。 そして、ゆっくり魔理沙がゆっくり霊夢を世話するのも、群れから追い出されて寂しかったからだろう。 しかし、もしもゆっくり霊夢が目を覚ましたら、どんな行動を取るのだろう。 それはそれで楽しみである。 「ゆっくりしていってね!」「ゆぅ!」 ある朝、二匹分の声で目が覚めた。まさか、と思い居間へ確認しに行くと、そこにはゆっくり魔理沙とゆっくり霊夢が仲良く並んでいた。 「おにいさん、ゆっくりおはよう!」「ゆっ!」 「……帽子、気がついてないのか?」 ゆっくり魔理沙の言うことが真実なら、ゆっくりには死んだゆっくりの帽子を判別する能力があるみたいなんだが。 「だいじょうぶだよ! ゆっくりしてるよ!」「ゆゅ!」 と、そこで気づく、家にいたゆっくり霊夢は大きさであれば、それなりに成長してる個体のはず。 しかし、先ほどからまるでほとんど喋ってしない。精々、「ゆ」の一文字文ぐらいだ。 思い浮かんだのは幼児退行という言葉。しかし、そんなのゆっくりにも起きるのか? 疑問を持ちながらも、さらなる観察を続けることにした。 「ゆっくりしていってね!」「ゆっ!」 最初に気づいたのは、このゆっくり霊夢は「ゆっくりしていってね!」と一切言わないことだった。 ゆっくり子霊夢ですら「ゆっくりちていってね!」と返事するのに、何度も呼びかけても何も返さない。キョトン、としたままだった。 ゆっくり種としての常識でもぶっ壊れてしまったのだろうか。 個の識別は出来ているようである。ゆっくり魔理沙は当然としても、俺ですら家族の一人のように反応する。 しかも、言葉の識別も出来ているらしく、「お~い」と呼ぶと普通に寄って来て、「ご飯だ」と言うとやたらと速く寄って来る。 何故だか身体能力もあがっているらしく、己の背丈を越えるほどの跳躍力を見せることもあった。 それに引っ張られるように、ゆっくり魔理沙の能力も上がってきている。単純に傷が癒えた、というだけでは説明がつかない。 傷の治りが妙に早かったり、語彙が増えたり、知能が上がっているような気配すらある。 ゆっくりとしての禁忌を破ったからなのだろうか。よく分からない。 こうなってくると、最早ゆっくりとは違う種とすべきか! と一人盛り上がってみたが、即断するにはまだ早い。 近頃では二匹が仕事を手伝ってくれるようになった。仕事といっても農作業だが。 「おんがえしだよっ!」「ゆ~!」 と言っては泥だらけになるのも構わず、文句も言わずにせっせと働いている。いや、楽だね。 今日もまたゆっくりたちが俺の手伝いをしていると、草むらから音がした。ぴょん、と飛び出る塊。 「ゆっくりしていってね!」 野生のゆっくり魔理沙であった。それだけなら別にどうということはないのだが、今はまずい。 「ゆ……!? ゆっくりしねぇ!」 「ゆぐぅ!?」 野生ゆっくりが、俺のところのゆっくり魔理沙を見た途端、人格が変わったように体当たりをしてくる。 相手が大きかったこともあり、吹っ飛ばされるゆっくり魔理沙。野生ゆっくりは攻撃の手を緩めない。 「ゆっくり! しね! しねっ! しねぇぇっ!!」 「ゆぶっ! ぎゅぶ!」 鬼のような形相で攻撃し続ける野生ゆっくりと、口から餡子が出始めているゆっくり魔理沙。 放置するのも面白いのだが、まだやってもらわねばならないことがあるので助けようとする。 と、そこへ駆けつけるゆっくり霊夢。ゆっくりとは思えない速度で野生ゆっくりにぶつかる。 「ゆーーーー!!!」 「ぐべぇ!?」 二倍近く体格差があったように見えるのだが、それを物ともせず、今度は野生ゆっくりが弾き飛ばされる。 どれほどの力が込められていたのか、野生ゆっくりは木にぶつかると、餡子を撒き散らして潰れた。 普通のゆっくりとは比べ物にならない力の強さである。普通のゆっくりだと、集団で攻撃してようやく一匹を潰せる程度の力だ。 ゆっくり霊夢は野生ゆっくりのことなど眼中になく、すぐさまゆっくり魔理沙のところに駆けつけた。 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!?」 ゆっくり霊夢が悲痛な叫び声を上げる。何事か、と見てみれば、ゆっくり魔理沙の皮が破れて餡子が飛び出していた。 どうやら、吹っ飛ばされた時に木の枝にひっかけてしまったらしい。 「ちっ……まずいな。大丈夫か?」 「ゆぅぅ……」 だらり、と返事も出来ずにへたりこんでいるゆっくり魔理沙。そこまで、餡子の流出が大きいのかとも思ったが、何か違う。 身体がぶるぶると震るわせ、悪夢にうなされているように「ゆっ、ゆっ、ゆっ」と呻いている。 とりあえず、症状を観察するのは後回しにしてゆっくり魔理沙を家の中に運び込むことにした。 一応の手当ては終了した。傷口にテープを貼り、オレンジシュースを飲ませておく程度のものであったが、応急処置にはなる。 状態が良くなったわけではないが、傷よりも精神的に弱っているようだった。 「みつかった……みつかっちゃたよぅ……」 涙を流すわけでもなく、生気の抜け落ちた顔でぶつぶつと呟き続けている。 ゆっくり種の禁忌を犯しているゆっくり魔理沙は、制裁を恐れているのだろう。 「大丈夫だって。襲ってきたやつは潰しただろ? もう来ないんじゃないか?」 「そうかな……?」 怯え切った顔つきだ。俺としてもゆっくり種にそこまでの探知能力はないと思う。第一発見者がいなければ犯罪は露呈しない。 「もう、ゆっくりできないできないよぅ……」 なおも呟き続けるゆっくり魔理沙。どうしたものかな、と思った時、 「ゆぅ、ゆっ、ゆ、ゆっくり、しない、でね!」 なんとゆっくり霊夢が喋り始めた。ぴょんぴょん、と跳ねながら、頑張って話そうとしている。 「ゆっくり、しなくても、だいじょうぶ、だよ? おかー、さんは、れいむが、まもるよ!」 たどたどしく、けれど、はっきりと宣言した。 母親と認識していたことにも驚きだが、「ゆっくりしなくていい」とはゆっくり種としての存在意義に関わるのではないだろうか。 「さっきのは、ちがう、ひと。れーむたち、とは、なんかちがうの」 どうやらゆっくり霊夢は明確な境目を他のゆっくりに感じているらしい。 これは……面白い。その背中を押してみるべきだろう。 「そうだ、違うぞ。。あいつらはお前たちみたいなのが嫌いなんだよ」 「? どーして?」 「お前たちの髪飾り、リボンや帽子は死んだゆっくりのものでな。普通のゆっくりはそういうのを許さないらしい」 「だから、おかーさんを、いじめたの?」 「そうだ」 簡潔に伝えてみると、ゆっくり霊夢は身体をぶるぶると震わせ始めた。 怒りの感情かもしれないが、そこには何かしらの決意みたいなものが感じられた。 「じゃ、れーむは、ゆっくりじゃなくていい! そんなこというひと、みんなおいはらうよ!」 「へぇ……」 そっちの方向へ行くのか、と俺は感心していた。種であることよりも親を守る。 もしかすると、自分が既にゆっくり種から受け入れられないと分かっているのかもしれない。 「お前はもうゆっくりしないのか?」 「しないよっ!」 「じゃあ、お前は今度から『ゆっくりまんじゅう』っていう名前にしてみたらどうだ? ゆっくりとは違うってことで」 「ゆっ!? ゆっくりまんじゅう! れーむはゆっくりまんじゅうだよ!」 思いのほかあっさり承諾した。むしろ、喜んでいる。俺としては、人づてに聞いた小噺から思いついたものなんだが。 これで、本当にゆっくりとは違うものになったんだろうか、明日はどうしてみようか。 そんなことをワクワク考えながら、俺たちは眠りについた。 夜中。声と気配で目を覚ます。ゆっくりまんじゅうたちのいる部屋からしているようだ。 「なんだ……まさか!?」 急いで、居間に繋がっている扉を開けようとする。が、何かにつっかえているらしく、僅かの隙間しかできない。 その隙間から声が聞こえてきた。 「おかーさん! おかーさん! やめぐっ!?」 「ゆ、ゆゆ……」 「ゆっくりしないでね!」「ゆっくりできないよ!」「すっきりさせてね!」 まんじゅうゆっくりたちとは別の無数の声。俺は事態を察して、扉からではなく、窓から外に出て、玄関へと向かった。 「うわっ……」 表から見ると、玄関は開け放たれており、何匹ものゆっくりが部屋に入ろうとしていた。 しかし、既に入っているやつが多すぎて入れていない。それでも、まだ部屋の中に入ろうとしている。 「邪魔だ! どけっ!」 玄関周辺のゆっくりを潰して道を作る。ようやく、部屋の中を見るとそこには床一面にゆっくりが蔓延っていた。 「ゆっくり!」「ゆっくりできないやつはしね!」「じゃまなひとはどっかいってね!」 どうやら、俺には全く感心を抱いていないようだ。ゆっくりまんじゅうたちを目で探してみると、 「ゆぅ! ゆっ!? ゆぅぅぅぅぅ!!」 多くのゆっくりに圧し掛かられているまんじゅう霊夢がいた。 力で押し返そうとしているが多勢に無勢。潰されてはいないが、完全に身動きを封じられていた 「おかーさん! おかぁ、さん!」 その声で今度はまんじゅう魔理沙を探すと、テーブルの上で何匹かゆっくりがまとまっていた。 まさか、とテーブルに手を伸ばすが、玄関からでは遠く、突っ込むにはゆっくり達で動けない。 「ゆ、ゆ……ゆ。ごめんね、ごめんね……」 テーブルでは魔理沙が頭から食べられていた。何度も謝罪の言葉を呟きながら。誰に向かって謝っているのだろう。 「ゆっ、ゆっ! あのひとたち、へんなゆっきゅだよ! しんじゃえばいいのに!」 「みたよ、おひるにここのおうちでゆっくりしてたよ! ゆっくりじゃないのになまいきだよ!」 他のゆっくりよりも嬉々として、ゆっくりまんじゅうたちに攻撃を加えている二匹のゆっくり魔理沙。 あれは、もしかして昼間の野生ゆっくりの家族だろうか。現場を見られていて、仲間に場所を伝えたというわけか。 第一発見者がいなくても、第二発見者がいれば犯罪は露呈するか。くそ、あの後、周辺を警戒しとくんだったな。 「れーむもおかーさんも、だれにもめーわくかけてない! やめて、やぶぎゅ!?」」 動き回ってゆっくりたちを引き剥がそうとするが、さらに多くのゆっくりに圧し掛かられて、餡子が出そうになる。 「ゆっ、くりぃぃぃぃ!!」 その光景を見た魔理沙は最後の力を振り絞って、もう半分以上、無くなっている身体で飛んだ。我が子を守るため。 霊夢の近くに落ちる魔理沙。その衝撃と気迫に驚いて、群がっていたゆっくりたちはわらわらと散っていく。 「おかー、さん? おかーさん!? おがーざぁん!?」 「ごめんね……ごめんね……」 「 あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!?」 最後まで謝りながら息絶えていく魔理沙。泣きすがる霊夢。 「ようやくしんだの? ばかなの?」「あとひとつ、つぶせばゆっくりできるね!」「すっきりしようね!」 口々に汚く罵るゆっくりたち。流石に見ていて腹が立った。俺がやってみたかったのに。 先ほどの、場所を教えたゆっくり魔理沙がまんじゅうへと寄ってくる。 「ゆっくりたべるよ! どいてね!」 餡子を食う気だろう。完全に余裕の笑みを浮かべている。 「おいしそう~♪ あ~ぐぎゃ!?」 ゆっくり魔理沙は食べようとして突如、吹き飛ばされた。壁にぶち当たって、中身が飛び散る 「ゆっくり!? ど、どうしたのぉ!?」「ゆっくりしんじゃったよ!」 「ゆっくり……」 ゆっくりたちが声した方を見る。ゆっくりたちの認識において、そこには潰され、食べられる予定の獲物しかいないはずだった。 「ゆ、ゆ!?」「ゆゆゆ!?」「ゆぅ!?」 「ゆっくり、するなぁぁぁぁっ!!!」 そこにいたのは狩人だった。否、狩人という言葉すら生ぬるい。それは戦士だった。 周囲のゆっくりを比較にならない力と素早さによる体当たりで叩き潰すまんじゅう。その凄まじい勢いにゆっくりたちは恐慌を来たす。 「い゛や゛ぁ゛ぁぁ!?」「おうぢがえる! おうぢにがえりだいよぉ!」「だじでぇぇっ!!!」 先を争って俺の方、すなわち玄関へとへ向かおうとするが、数が多いのが災いして思うように動けない。 その様子を見てから、俺はまんじゅうに声をかけた。 「おい、まんじゅう。一人で出来るか?」 「ひとりで……ひとりでできる! まかせて! みんな、ゆっくりできなくさせるよ!」 「だ、そうだ。お前ら、全員そこの『まんじゅう』にやられちまえよ」 指でまんじゅうを指し示してやってから、ゆっくりと玄関の扉を閉める。外にいたゆっくりもついでに放り込んでおく。 俺自身もイラついていたのだ。気分的には収穫しようとした果実を目の前で掻っ攫われた気分に似ている。 中の様子を窓から見てみる。 多数のゆっくりが外に出ようと扉に張り付いているが、結局開かず、後ろから来た他のゆっくりに潰されている。 「だぢでぇぇ!! ごごがらだじでぇ!」「 ゆ゛っぐり、じだいよおおおお!」「まんじゅういやぁぁ!!」 皆が逃げようとすればするほど、潰されていくゆっくりたち。しかし、後ろから今だ危機が迫っているのだ。 「ゆっ、くりぃ!」 まんじゅうは上空から勢いをつけて、一匹のゆっくりを叩き潰す。広がる餡子。見せつけるようにまんじゅうはそれを食べた。 「むしゃり! むしゃり! ぺっ!」 リボンを吐き出す。さらに震え上がるゆっくりたち。 髪飾りを盗った許せないゆっくりがいると知って群れで潰しに来たはずなのに。しかし、現実は過酷だった。 「どうじでぇ!? どうじでこうなるのぉ!?」「ゆっぐりざぜでね!?」「「まんじゅうはこないでぇぇぇぇ!」 「どうして? ゆっくりたちがれーむの、ゆっくりまんじゅうのおかーさんをころしたからだ!!」 今更、たわ言を抜かしていたゆっくり魔理沙を潰す。それは母に似ていても、決定的に母ではなかった。 「まんじゅう!?」「まんじゅうごわ゛い゛!」「ま゛んじゅう゛、やべでぇ!」 「ぼうしやリボンをなくしたゆっくりは、まんじゅうになってイジメられるんだ! おぼえとけ!」 「お゛ぼえ゛る゛! お゛ぼえ゛る゛がら゛だずげでぇぇ!」「ゆっぐいじだがっだよ゛う゛!」 「じにたくないよ゛おお゛お゛お゛お゛お゛!」「ぎゅっぐりぃ!!」「おがあざぁん!」 まんじゅうは飛び上がって、扉に群がっているゆっくりに思い切り体当たりをぶちかます。その勢いで扉が開け放たれた。 既に大半のゆっくりはやられていたが、それでも残ったゆっくりが我先にと逃げ出していく。当然、仲間に潰されたゆっくりもいた。 「まんじゅう゛ごわい! ま゛ん゛じゅうごわいよぉ!」「ま゛んじゅうなりだぐな゛いぃぃぃ!!」 「ずっぎりじだがっだだげなのにー!!」「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!???」 それぞれがまんじゅうに対して恐怖を口にしながら、どこかへ行った。 「いいのか、そこそこの数を逃がしたけど」 まんじゅうの狙いは分かっていたが、あえて聞いてみる。 「いいよ。あれで、まんじゅうがこわいっておもってくれれば、いいんだよ」 やはり計算してやっていたか、と少し感心していると、まんじゅうが俺の方を向いて小さくお辞儀をした。 「なんだ、どうした?」 「おとーさん、いままでそだててくれて、ありがとう。ここにいると、ゆっくりがいっぱいきて、めーわくがかかるからどこかにいくね」 「何……?」 俺ってお父さん扱いだったのか、と思いながら、なんとなくある推論が思い浮かんだ。 このゆっくり霊夢、もといゆっくりまんじゅう霊夢は、本当にゆっくり種とは違うものに変質しまったのではないだろうか。 きっかけは先日の惨劇であり、髪飾りを変えたことかもしれない。 しかし、俺や元ゆっくり魔理沙と暮らすことでゆっくりとしての常識を失っていったのかもしれない。 あの身体能力はそんな中でも生き残るために発揮されている、所謂「火事場の馬鹿力」だろうか。 そうだとすると、その寿命は長くは保てないだろう。 これはこれで興味深い事例であった。 俺はまんじゅうに、餞別として潰れたばかりの餡子を包んでくれてやった。 面白いものを見せてくれた礼でもある。 「元気で、とは言えないが、まあなるべく死ぬなよ?」 「うん。おとーさん、おかーさんのぶんまでしなないよ。ばいばい」 どこか穏やかな顔つきでまんじゅうは、消えていった。 その後、やけに強いゆっくりとして、まんじゅうの存在はたまに人々の噂にされることもあったが、死んだかどうかは分からない。 普通に考えて、いくらまんじゅうでも敵の数が多いと生き残れないのではないか、と思う。 それでも、時折だが山からある叫び声が聞こえるそうだ。そう、 「ま゛ん゛じゅ゛う゛ごわ゛い゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛っ!!??」 と。 ここらで一つ、後書きっぽいものをどうぞ。 ゆっくりに「まんじゅうこわい」と言わせたかった結果がこの長文だよ! 「髪飾りの失くしたゆっくり」だと長いので適当に名前をつけてみたら、「まんじゅう」になった。反省している。 「ゆっくりまんじゅう」を正式名称にしたのは、流石に「ゆっくり」って言葉がついていないとマズイだろ、という判断から。 地の文で書く時、または他のゆっくりが呼ぶ時には「まんじゅう」になります。「饅頭」に非ず。 「まんじゅう」の脳内設定も一応書いておきます。使っても使わなくても、どっちでも構いません。 名称だけ使うとかも大丈夫です。設定改変もご自由に。 ……そもそも、こんな設定を使ってくれる人がいないだろうけど。 「ゆっくりまんじゅう」 髪飾りを失くしたゆっくりのこと。 髪飾りが無くなったゆっくりは種として迫害される運命にある。特に仲間の死体から髪飾りを盗んだ者は絶対に許されない。 「ゆっくりまんじゅう」は、それでも生き残るために変化した突然変異型ゆっくり。 髪飾りを失くしただけでは変異しないが、他のゆっくりったいによって迫害されることで変異することがある。 身体能力や知能は通常のゆっくりを遥かに凌駕するが、それは体内餡子の糖分を使っているため。 故に、通常のゆっくりよりも寿命は短く、中の餡子も甘みがなくて不味い。 「ゆっくりするな!」などの「ゆっくり」という言葉に対して否定的な言葉をぶつける。 自分から他のゆっくりを襲うことはしないが、襲われたら相手がれみりゃであろうと、群れであろうと死ぬまで戦う。 子ゆっくりであろうと容赦せず、相手の餡子を食らうことも平気でする。
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ここはゆっくり霊夢の家族が住んでいる巣 お母さん霊夢を中心に5匹ほどのゆっくり霊夢の子供達が中むつまじく生活している。 このお母さん霊夢は成体で、繁殖をしても黒ずんで朽ちることなく無く今も娘達を優しく守っている。 この平和なゆっくりの巣に発情させたゆっくりアリスを放り込んでみた。 だらしなくよだれを垂らしながら「ゆっゆっゆっくりしていってねええええええええ!!!」とわき目も振らずにお母さん霊夢に突進するゆっくりアリス。 がっちりとゆっくりアリスに押さえ込まれたお母さん霊夢、すぐさま交尾が始まった。 「ゆ゛っ……ゆ゛っゆゆっ!!!」苦しげなお母さん霊夢。 小刻みに震え、切なげな声を出すゆっくりアリス。 娘霊夢たちはわけもわからずガタガタ震えることしか出来ない。 そして「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛」と一際大きなお母さん霊夢の声、交尾が終わったようだ。 頭から茎を伸ばしながらもこれでゆっくりできると一安心のお母さん霊夢、だがそこで終わりではなかった。 すぐさま連続して交尾に移ろうとするゆっくりアリス、さすがのお母さん霊夢も「ゆ、ゆっくりしようよ!!!」と危険を察したのか娘達をかばいながらあとずさる。 「れ、れいむううううううううううううう」飛びかかるゆっくりアリス、交尾を終えたばかりで体力を失っているお母さん霊夢が逃げられるわけも無く、再び行われる交尾。 2回目の交尾が終わり、茎ももう一本生え息も絶え絶えなお母さん霊夢、だが発情したゆっくりアリスはお母さん霊夢が朽ちないことが分かると更に交尾をするためにお母さん霊夢に飛びつく。 そうして繰り返される交尾。 発情期のゆっくりアリスの持久力は凄まじく、勢いは衰えることは無い。 お母さん霊夢は限界が近いのか「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」と朽ち果てる前に出すような異様な声を時折出すようになってきた。 ただならぬ気配を感じたのか「ゆ゛っぐり゛や゛め゛でえ゛え゛え゛え゛え゛え゛」と娘霊夢達が泣きじゃくる。しかしゆっくりアリスは小刻みに身体を動かし交尾をやめる様子は全く無い。 何度交尾があったかわからなくなった頃、もう母体が限界に近いので、ゆっくりアリスを巣から引っ張り出す。 ようやく解放され、巣には平穏が戻った。 残されたのは「ゆ・・・ゆ・・・」とうつろな目で体中から大量の茎を伸ばすお母さん霊夢。 そして、ただただ泣く事しか出来ない娘達である。 やがて生まれてくる大量のゆっくり霊夢の赤ちゃん、その数は50匹を越えている。 ゆっくりアリスの襲来という酷いことがあったにせよ、家族がいっぱい増えて「みんなでゆっくりしようね!!!」「家族が増えてたのしいね!」と赤ちゃんや娘はおおはしゃぎしている。 お母さん霊夢も回復し「みんなゆっくりしていってね!!!」と満面の笑みである。 だが問題が発生する、巣が狭すぎるのだ。 生まれたばかりの赤ちゃん霊夢は小さいにせよ数が多い、元々は家族がゆっくりできたであろう広い巣も今では学校の教室くらいの人口密度になっている。 しかし巣の広さはまだ何とかなる方であった。 食糧の問題は更に深刻であった、赤ちゃん霊夢は食欲旺盛で「おなかすいたよ!」「ごはんがたべたいよ!」と大合唱。 お母さん霊夢とお姉さん霊夢が必死になって虫や木の実などを集めてきても「まだたりないよ!」「おなかすいたよ!」と焼け石に水状態である。 しかし、どんなにお母さん霊夢達が頑張っても集められる食料の量には限界があり、一部の赤ちゃんゆっくり達は食べ物が手に入らず「ゆ…ゆ…」とうめき声を上げることしかできずに衰弱していった。 更に赤ちゃんゆっくり達は成長スピードが早く、1週間も経つ頃には生まれたときの3倍以上の大きさになり、巣はラッシュ時の駅構内のような大混雑になっていた。 しかし、満足に餌が食べられなかった赤ちゃんゆっくりは身体も小さくもう巣の隅の方でぐったりしているだけになっていた。 そこで起こるのが体の大きな赤ちゃんゆっくりによる共食いである、生まれてからずっと空腹状態の赤ちゃんゆっくりにとって弱ったゆっくりは最早餌にしか見えていなかった。 お母さん霊夢達が巣の外へ餌を探しに出ているタイミングを見計らい、弱ったゆっくり達の元へ集まる赤ちゃんゆっくり達。 「ゆっくり食べられてね!」この言葉が引き金となり共食いが始まった。 「ゆっくりやめてね!ゆっくりやめてね!」必死に命乞いをするがそんなものが聞き入れられるはずも無く、捕食されていく弱ったゆっくり。 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛」 「うっめ、メッチャうめ!」 「ゆ゛っ゛ぐ゛り゛じだがっ゛だあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 「うまうまー」 巣に帰ってきたお母さん霊夢が見たのは以前より少しだけ広くなった巣、床や壁に飛び散った大量の餡子、そして数が減った赤ちゃんゆっくり達であった。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!」 お母さん霊夢の慟哭がこだまする。お姉さん霊夢達も何が起きたのかを理解したのか涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにして震えている。 「どお゛じでぞん゛な゛ごどずる゛の゛?」 「み゛ん゛な゛でゆ゛っ゛ぐり゛じよ゛う゛っ゛でい゛っ゛だの゛に゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛」 お母さん霊夢の叫びが赤ちゃん霊夢達に向けられる、そして赤ちゃん霊夢達は自分たちが取り返しがつかないことをしてしまったと気づいた。 「お゛があ゛ざん゛ごめ゛ん゛な゛ざい゛い゛い゛い゛い゛」 「み゛ん゛な゛ごめ゛ん゛な゛ざ゛い゛」 涙を流しながら謝罪の言葉を口にする赤ちゃん霊夢達、巣ではゆっくり霊夢達の鳴き声が一晩中続いた。 3日後 あの惨劇を乗り越え、ゆっくり霊夢の家族はより一層強い結びつきとなり、巣は家族がゆっくりできる環境になっていた。 赤ちゃんゆっくりの数が減り、残ったゆっくり達も満足な量ではないが皆で分け合い、生きていくのに必要な量の餌は確保できるようになっていた。 「今日もみんなゆっくりしようね!!!」 お母さん霊夢の声がゆっくりの巣に響く。 今回はお母さん霊夢のおかげで共食いがあったにせよ巣は平和になった。 第2段階として明日にでも再び発情したゆっくりアリスを巣に放り込み、限界ぎりぎりまで繁殖をさせる予定である。 更にゆっくりの数が増え、今回共食いをした赤ちゃんゆっくりはどういった行動を取るのか、ゆっくりの知能ではどうなるかは想像に難しくない。 しかしお母さん霊夢が居る限り巣の平穏は保たれるであろう。 最終的にはゆっくりアリスに最後まで繁殖をさせ、お母さん霊夢を朽ち果てさせる計画である。お母さん霊夢が居なくなった後、大量の赤ちゃんゆっくり達がどうなるか大変興味深い。 選択肢 投票 しあわせー! (12) それなりー (6) つぎにきたいするよ! (24) 名前 コメント すべてのコメントを見る お母さん霊夢が死んで赤ちゃんがこんおあたどうなるか -- (陽太) 2017-09-23 17 25 48
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ゆっくりの飾りの話に興味をもったので書きました。 最近、面白い話を聞いた。 ゆっくりは、死んだゆっくりの飾りを身につけると他のゆっくりに殺されるらしい。 何度かゆっくりたちに家や畑を荒らされてた俺は、それを聞いてその話に興味が湧いた。 どうすればゆっくりを苦しませて殺せるか、ずっとそれを模索していたからだ。 あいつらは絶対に自分が間違ったと思わない。 仮に間違ったと言っても、それは中身を伴わない単なる命乞いだ。 こっちの怒りが少しでも収まると分かると、手のひらを返したように、 「せっかくだから、ゆるしてあげるよ!!!」 「ほんとーはれーむとまりさのおうちだけど、そこまでゆーならすんでもいーよ!!!」 と言う。もちろん、そんなことをいった奴らは踏み潰した。あいつらは反省しない、 というより反省するのに必要な記憶力も思考力もない。なら、どうやって自分たちの罪の重さを分からせるか? 答えは簡単だ。苦しませればいい。 死んだゆっくりの飾りを身につけると、他のゆっくりに殺される。自分が仲間だと思ってきた連中にいきなり攻撃され、 ショックを受けるゆっくりたちを想像すると、いてもたってもいられず森の中に入っていった。 森に住むゆっくりの飾りを手に入れるためだ。 森に入って10分ぐらい経つと、目の前にゆっくり霊夢が現れた。 ゆっくり霊夢は赤いリボンを着けている。 俺はそれを見た瞬間、「これだ!」と思った。 帽子と違って、リボンなら結びつければ外れない。 ただし今は殺さない。話によれば、死んだゆっくりの飾りを盗ったものは呪われるらしい。おお、こわいこわい。 だから、リボンが必要になるまでは生かしておこう。 こうして何匹かゆっくり霊夢を捕まえた俺は、籠に詰めるとさっそく家に向かった。 帰る途中で、 「おにーさん、どこにゆっくりたちをつれていくの?」 「ここ狭いよ!ゆっくりできないよ!」 「はやくれーむ達を出してね!」 とか聞こえてきたが全て無視した。 家に着くと、俺はゆっくりたちを木製の箱に詰めた。最初は 「おにーさん、ここ狭いよ!出してよー!ゆっくり出来ないよー!」 と叫んでいたゆっくりたちだったが、詰められた後に餌を与えられるとすぐに懐いてきた。 「むーしゃ♪ むーしゃ♪ しあわせー!」 本当に単純な思考回路を持ってるな。 あとは、畑か家がゆっくりに襲われるのを待つだけだ。 それにしても、復習する為にわざ襲われるとは、本末転倒だな... それから5日が経った。家の近くにある茂みに隠れていると、 「おっ、来た来た。」 何も知らないゆっくりの家族が俺の畑にやってきた。 親霊夢と親魔理沙の2匹に加え、4匹ほどの子ゆっくりたちがいた。 子ゆっくりの内訳は、霊夢が3匹、魔理沙が1匹だった。 俺はこの日のために罠をしかけておいた。 ゆっくりたちに分かるように、畑の一箇所にいくつかクズ野菜の塊を放置していた。 無論、被害が出ないように育てていた野菜は収穫し、家の中も散らかりそうなものは全てしまって鍵をかけておいた。 クズ野菜の塊に気づいたゆっくり達は、さっそく餌にありつく。 しかしその瞬間、ボソッと餌ごとゆっくり達の姿が消える。 落とし穴にかかったのだ。 「かかったな、阿呆めが!」 そう言って、俺は茂みから飛び出し、落とし穴に近づいた。 「重いよー!れーむたちをゆっくり助けてー!」「おかーさん!この野菜臭いよー!汚いよー!」「何があったんだぜ!ゆっくり教えるんだぜー!」 そこで俺はこう言った。 「大丈夫かい?ゆっくり助けてあげるよ!」 「おにーさん、れーむたちを助けてー!」 「いーよ、でもちょっと待っててねー!」 そう言って、俺は家に向かった。家の押入れには俺があらかじめ捕まえたゆっくり霊夢たちが入っていた。 餌は十分に与えていたし、そこそこ大きい箱だったので、殺し合いはしていないようだ。 「明るいよー!おにーさん、ゆっくりしよー!」 「れーむ達の家でゆっくりしていってね!」 「暗かったよー!やっとゆっくりできるね!」 ゆっくり霊夢達が、それぞれ思い思いの感想を口に出しているところを、俺はいきなり握りつぶし始めた。 「痛いよー!ゆっくり出来ないよー!離しtt!!!」 「おにーさん何するのー!ゆっくり出来ないならさっさとdd!!!」 必死に叫ぶ霊夢たちを全て握りつぶすと手を洗い、早速その箱と紐が括り付けられた桶を持って落とし穴に向かった。 続く... Part.2へ このSSに感想を付ける
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前 「おかあさん、だいすき!」 ――ああ、これは娘の声だ。 目の前をぴょんぴょん飛び跳ねている赤ちゃんゆっくり霊夢は、目の中に入れても痛くないほど可愛い存在だ。 愛しい、愛しい、まりさの子供。 それが、七人。 皆、元気があって、頭も良くて、何よりすごくゆっくりしている。 まりさは、それだけが嬉しかった。 まりさは五人姉妹の末っ子として誕生した。 父はゆっくり魔理沙、母はゆっくり霊夢。 自分以外の姉妹の種族はゆっくり霊夢種。 自分だけがゆっくり魔理沙種。 だけど、家族皆仲の良い、本当にゆっくりした家族だった。 だが、その生活は一変する。 おうちが胴体付きのゆっくりれみりゃに襲われたのだ。 すると父親であるゆっくり魔理沙は、家族を犠牲にして逃げ出した。 最低のゴミクズだった。 幸いにも、ゆっくりれみりゃはまりさたちを無視し、家族の中で一番太っていて美味しそうなゆっくり魔理沙を追いかけていった。 家族は全滅の危機を逃れた。 ゆっくり魔理沙がどうなったかは、誰も知らない。 ただ、近くで帽子だけが見つかったから、きっと死んだのだろう。 もし生きてまりさたちの前に現れたとしても、帽子がないから父親だと認識出来なかっただろうが。 そんなことがあって以来、まりさは姉妹たちにいじめられるようになった。 まりさが家族を捨てて逃げ出したゆっくり魔理沙と同じ種族だから、理由はそれだけだった。 母はそれに気付いていたようだったが、止めることはしなかった。 それどころか、あからさまに食事の量を減らされるようになった。 少ないと文句を言うと、末っ子で一番身体が小さいんだから我慢しろと逆に怒られた。 なんでまりさがこんな目に合わなくちゃいけないの? まりさは酷く悲しかった。 そして、もし自分が親になることがあれば、絶対に、何があろうとも、家族だけは守ろう。 そう誓った。 目の前を、七人のゆっくりが飛び跳ねている。 愛しい、愛しい、まりさの子供。 そのうちの一匹が、突然眼前から姿を消した。 「……ゆっ!?」 慌てて周囲を見渡す。すると、遠く離れたところに、黒い霧のようなものの中に引っ張り込まれている赤ちゃんの姿があった。 「おかあさん、たすけてー!」 赤ちゃんが泣いている。 急いで助けないと。 だって、まりさはお母さんなんだから。 あのゴミクズの父親とは違う、ちゃんと子供を守るお母さんなんだから…… でも、あと一歩というところで、黒い霧は子供をすっぽりと飲み込んでしまい、そのまま掻き消えてしまった。 「ま゛りざのあ゛がぢゃんがぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 まりさは悲しくて咽び泣いた。 ふと、気配を感じて後ろを振り向く。 するとそこには、残り六人になった姉妹たちが、感情のない目でまりさを見上げていた。 「み、みんな……」 「どうしてころしたの?」 一人のゆっくりが、ぽつりと呟いた。 「ま、まりさはころしてないよ!?」 「うそだよ。ほら、うしろをみて」 背後を振り向く。 するとそこには、先程消えてなくなってしまった赤ちゃんの無残な死体が転がっていた。 「あ、あがぢゃぁぁぁぁぁぁん!!?」 「れいむたちのいもうとをころすなんてひどいおやだね」 「ゆっくりできないよ」 「ゆっくりできないおかあさんはゆっくりしんでね」 「や゛めでぇ゛ぇ゛ぇぇぇぇ!!! ぞん゛な゛ごどい゛わ゛ないでぇ゛ぇ゛ぇぇぇぇ!!!」 可愛い子供に罵られ、まりさは慟哭の声を上げた。 違う。 まりさはやっていない。 やったのは、あの黒い霧だ。 まりさは悪くない。 まりさは悪くない。 まりさは悪くない。 まりさは…… 「この後に及んで、まだ言い訳か」 突然、どこからかそんな声が聞こえた。 そして、まりさの意識は薄れていった。 「ねえ、お兄さん……」 「ん? どうした?」 最後の赤ちゃんゆっくり霊夢が死んで、数時間が経った。 未だに夏の暑さが続く気怠い昼を迎え、少しでもスタミナが付くようにと知人の夜雀が経営している屋台で購入したまま保存してあった八目鰻を食べていると、ペットのゆっくり霊夢がおずおずといった様子で話しかけてきた。 「まりさ、そろそろ許してあげてほしいよ……」 「なんだ、またその話か」 おかずの野菜を食みつつ、俺はぴしゃりとゆっくり霊夢の進言を跳ね除けた。 「駄目だ駄目だ。許してやるわけにはいかん」 「でも……」 「あのな、ゆっくり霊夢」 箸の先をぴしっとゆっくり霊夢に突き付ける。 「悪いことしちゃいけないってのは、知ってるだろ?」 「知ってるけど……」 「俺はな、人間や妖怪、ゆっくりに関わらず、悪いことしたやつは大嫌いなんだ。悪いことをするやつには当然、裁きが与えられる」 「ゆ……」 「あのゆっくり魔理沙たちは悪いことをした。だから、あんな仕打ちにあった。当然の結果だ」 ゆっくり霊夢は納得しかねる、といった顔をする。 言いたいことは分かるがやりすぎだ、そう言いたいのだろう。 だけど俺は気付かなかったフリをして、食事を進めることにした。 確かにあれは、どう考えてもやりすぎだった。 何故なら、八割以上が俺の趣味だったから。 『涙目で必死なゆっくりが見たい』 そのために、俺はあらゆる手段を尽くした。 そして、目論見は成功したと言って良い。 あの時間は夢のような時間だった。願わくば、もっかいやってみたい、とも。 ただ、そのためにはまた悪いゆっくりを捕まえなければならない。 流石に善良なゆっくりをいじめて悦に浸れるほど、罪悪感の欠片も持っていない人間ではないんだ、俺は。 いじめというのはやってはいけない行為。 それをやるからには、正当な理由が必要とされる。 だから俺は、悪いゆっくりしかいじめない。 元々、ゆっくりは可愛いと思ってる人間だ。 あいつらがきちんと礼儀良くしていたのなら、俺は大層歓迎していたことだろう。 だから、悪いのはあっち。 俺は悪くない、うん。 偽善者なのは分かってるよ。 きっと地獄行きだろうね。 でもゆっくりいじりは止めない俺。 「ゆっくり霊夢も悪いことするなよ。もし悪いことしたら、『ゆっくり出来ないようにする』からな」 「ゆっ!?」 ゆっくり出来ないようにする。 それはゆっくり霊夢のトラウマを抉る禁句だ。 かつて悪いことをしたせいで、地獄のような苦しみを体験した一週間。 それを思い出し、ゆっくり霊夢はぶるぶる震えだした。 「れ、れいむは悪いことなんてしないよ! きちんとゆっくりしてるよ!?」 「分かってるよ。可愛いなぁ、ゆっくり霊夢は」 優しくゆっくり霊夢の頭を撫でてやると、ゆっくり霊夢は複雑そうに微笑んだ。 ゆっくり魔理沙は目を覚ました。 だが、目を覚ましたという表現が正しいのかどうか、ゆっくり魔理沙には判断がつかない。 そこは暗かった。 星明りも届かぬ夜の世界、それよりも更に深い暗闇が身を包んでいる。 そして、今までゆっくり魔理沙が味わっていた圧迫感が続いていた。 自分はまた閉じ込められたようだ。 ここはどこだろう。 確か、自分はお兄さんに、自分を殺して欲しいと頼んで…… そこからの記憶が定かではない。 あの後、自分はどうしたんだっけ? 「……」 思い出そうとして、面倒になったので止めた。 もう、どうでもいい。 大好きだった赤ちゃんを守れなかった。 原因は、自分自身。 自分が赤ちゃんを殺したのも同然。 これから先、例え生きて森に帰れたとしても、心の底からゆっくりすることなんて出来ないだろう。 なら、もういい。 ゆっくりしないまま、死が訪れるのを待つだけだ…… ―――― 「?」 右隣から、何者かの息遣いが聞こえる。 生きることに億劫になったゆっくり魔理沙だったが、疑問に無関心になったわけではない。 純粋な興味につられ、右を振り向こうとして、 「……ゆ……」 振り向けない。 思ったより自分を包む箱(?)は狭く、身動きが取れなかった。 ようやく気付いたが、息苦しさも今までより遥かにキツい。 仕方なく、ゆっくり魔理沙は唯一自由に動かせる視線だけを右に移した。 するとそこには、 「……ぅー……ぅー……」 「!!?」 眠りこけるゆっくりれみりゃの姿があった。 先刻、自分の子供を無惨に殺害したゆっくりれみりゃと同種と認識。 だが復讐の炎が燃え上がることはなく、逆に本能的な恐怖が瞬時に湧き上がり、ゆっくり魔理沙は先程まで死が訪れるのを待っていた自分を忘れて悲鳴を上げた。 か細い声が風に乗って耳まで届いたので、俺は腰を上げた。 ようやくゆっくり魔理沙がお目覚めらしい。 妙に元気の無くなってしまったゆっくり霊夢を残し、玄関から庭に出る。 縁側なんて洒落たものは存在しない。 そもそもこの家自体借金して建ててもらったもので、未だ返済は終わっていない。 返済するためには働く必要がある。 働けば時間がなくなり、ゆっくりをいぢる機会が減ってしまう。 これでは俺の心が満たされない。 この幻想郷の何処かには日々の全てをゆっくりいじめに費やしている人間がいるらしいが、どうやって彼らは日々の時間と生活費を同時に捻出しているのだろうか。 俺も噂に聞いた幸せを呼ぶチェンジリングのゆっくりでも探してみようかねぇ…… などと取り留めの無いことを考えているうちに庭に到着。 そこには、地面に不自然に刺さった竹が一本、異様な存在感を放っていた。 俺はその竹の真上に陣取り、竹穴に耳を近づけた。 すると、 「いだい゛よ゛ぉ゛ぉ゛ぉぉぉぉぉぉぉぉ!!! ま゛りざをだべな゛い゛でぇ゛ぇ゛ぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 待ちわびたゆっくり魔理沙の悲鳴が。 俺が想像していた通り、ゆっくりれみりゃに身体を齧られたようだな。 俺はにやにや笑いを隠すことなく、竹の中に声を響かせる。 「おーい、ゆっくり魔理沙ー」 「ゆ゛っ!?」 ギクリと身を強張らせたような声。 だがすぐに痛みが戻って来たのか、穴から涙声が返ってきた。 「おね゛がい゛じまずっ、ま゛りざをだじでぐだざい゛ぃ゛ぃ゛ぃぃぃぃ!!!」 「死にたいんじゃなかったのか?」 「い゛だいのや゛だぁ゛ぁ゛ぁぁぁぁ!!! ごろ゛ずん゛な゛ら゛はやぐごろ゛じでぇ゛ぇ゛ぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 「そんなこと言わずに、ゆっくりしていけよ」 「ごれじゃゆ゛っぐり゛でぎな゛い゛よ゛ぉ゛ぉ゛ぉぉぉぉぉ!!! ゆ゛っぐり゛ざぜでぇ゛ぇ゛ぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 顔が見れないのは少々残念だが、簡単に想像は付くのでまずは満足。 装置は完全に機能しているようだ。 俺は二つの透明な箱を用意し、片方にゆっくり魔理沙、片方にゆっくりれみりゃを入れた。 二つの箱は、少し位置がずれるように連結。ゆっくりれみりゃの口が丁度ゆっくり魔理沙の頬の部分に当たっている。 そして、その部分の壁に穴を開け、排除。 ゆっくりれみりゃの入っている箱は大きくてゆとりがあるが、ゆっくり魔理沙の入っている箱はかなり狭いので、どうしても隙間である穴から頬が押し出てしまう。 つまり、頬がゆっくりれみりゃの口の部分に侵入する。 だから、ゆっくりれみりゃはゆっくり魔理沙の頬『だけ』を齧ることが出来、完全に食べることは出来ない。 そしてゆっくり魔理沙を入れた箱の天井に更に穴を開け、そこに空気穴兼言語伝達用の竹(デカい)をセット。 ちなみにゆっくり魔理沙はこの竹穴が丁度口の部分になるよう位置を調節してある。人間でいうなら仰向けの状態だ。 口の部分は不用意に閉じられないよう、鉤で広げたまま固定。 これで全ての準備は完了。 俺はこの装置を重力で餡子が漏れ出ない程度に斜めにして地中に埋め、二匹が起きるのを待っていたのだった。 「は、はやぐごろじでよぉぉぉぉ……はやぐ、てんごくのあがぢゃんだぢのどごろに……」 ゆっくり魔理沙が少し落ち着いた様子で懇願してくる。 どうやら、食べられる部分の頬を全て齧りとられてしまったようだった。 今頃、ご飯が全然足りないゆっくりれみりゃが不満気にうーうー唸っているのだろう。 「まぁまぁ、その前に食事と行こうじゃないか」 俺は懐に用意してあったオレンジジュースを取り出し、竹の中に流し込んだ。 ただのオレンジジュースではない。 永淋さん特性のゆっくり回復促進剤を混ぜられたジュースだ。 「ゆぐぐぐっ!!?」 突然振ってきた液体に驚いた様子のゆっくり魔理沙の声。 だが口は開かれたまま固定してあるので、零れることなく口の中へと収まっていく。 「ご、ごーくごーく…………ゆ!? 痛いのがおさまってきた……よ゛ぉ゛ぉ゛ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!?」 流石永遠亭特性の妖しい薬、効果は抜群のようだ。 オレンジジュースを飲んだゆっくり魔理沙の傷は瞬時に癒える。 癒えた身体は箱の質量を超え、ゆっくりれみりゃ側の箱にはみ出る。 それを嬉々としてゆっくりれみりゃが食べる。 ゆっくり魔理沙はまた激痛を感じる。 これが俺の考えた『強制無限激痛発生装置』だ。 後は適当に飢えないよう餌をやりつつオレンジジュースを飲ませればいい。 雨が降っても大丈夫なように、傘を作る必要もあるな。 俺が飽きるまで、この拷問は永遠に続く。 暗い闇の中、何も変化のない世界で、ただゆっくりれみりゃに食べ続けられるだけの毎日。 それは一体、どんな苦しみなのだろうか。 「や゛め゛でぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!! ゆ゛っぐりじだい゛よ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉぉぉ゛ぉぉ゛ぉ゛ぉぉぉ゛っ!!!」 これ以上ないくらいの、ゆっくり魔理沙の悲鳴。 俺は胸の中から溢れて垂れ流さんばかりの快感に包まれ、ひとしきり笑い続けるのだった。 ゆっくり霊夢は全てを見ていた。 ゆっくり魔理沙の家族が死んでいく様を、ずっと見てきた。 いつも優しく、自分をゆっくりさせてくれる主人。 赤ちゃんゆっくり霊夢たちを嬉々として殺害していった主人。 どちらが本当の主人なのだろうか。 分からない。 ほんのちょっと遊んだだけの仲だったが、ゆっくり魔理沙は友達だった。 加工所から引き取られ、主人の家でずっと暮らしてきたゆっくり霊夢には、友達と呼べる存在はいなかった。 だから初めて友達が出来て、とても嬉しかった。 でも、その友達は…… 主人はゆっくり魔理沙が悪い、だから罰を与えている、と言った。 でも、あそこまでやられるほど、悪いことをしたのだろうか。 それとも、自分が無知なだけで、あれくらい普通なのだろうか。 自分も悪いことをすると、あんなことをされるのだろうか…… 以前の『お仕置き』を思い出して、ゆっくり霊夢はギュっと目を瞑る。 ゆっくり魔理沙。 きっと、数日もすれば、顔も思い出せなくなってしまうのだろう。 何故なら、自分たちゆっくりは、そういう風に出来ているのだから。 余程の強い刺激がない限り、ありとあらゆる物事を忘却してしまう。 主人に感じた『恐怖』も忘れ去り、また主人との楽しい日々に戻るのだろうか。 ゆっくり霊夢は生まれて初めて、自分がゆっくりであることを呪ったのだった。 このSSに感想を付ける
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最近つくられたその施設は、甘い香りで満たされていた。 「ようこそ、おいでくださりました」 年配の男が一人、立ち上がって少女を迎え入れる。 その出迎えに、少女は恐縮気味にぺこりと頭を下げた。 「すいません、ご多忙の折に無理をいってしましまして」 「いえいえ、構いませんよ」 営業用の笑顔が男の唇に浮かぶ。 「では早速ですが、先日のお約束どおり、今日はうちの施設についてご案内いたしますね」 「お願いします」 簡潔な了承を得て、男は施設の奥へと少女を伴って歩き出した。 ついていこうとする少女。 ふと、真鍮のプレートが視界に入る。 『ゆっくり加工所』 そこが、少女の目的の場所だった。 「ここが、捕獲した『ゆっくり』の貯蔵庫です」 男が背の高い柵を指差していた。 柵の隙間には、押し付けられて膨らんだ顔が並ぶ。 「ゆゆゆ……」 少女が上から覗くと、中にひしめき合う「ゆっくり霊夢」と「ゆっくり魔理沙」の一群。三十匹はいるだろうか。 これは、最近幻想郷で見かけるようになった奇矯な生き物たち。 発生源や種のあらましもまったく不明だが、よく似た顔の実在人物とは関係がないことと、中身が餡子などでできていることだけは知られていた。 幻想郷の甘いものが好きな庶民にとっては、甘味を手の届きやすい値段に押し下げた恩人たちといっていい。 そのゆっくりたちは押し込められ、柔らかい体をひしゃげながら、視線の定まらない瞳で虚空を眺めていた。 「ゆっくり?」 が、その瞳に少女の姿が映し出されるなり、一斉に騒ぎ出す。 「おねーさん、ここからだして! おなかすいたよ! おうちかえる!」 ぽろぽろと涙をこぼしながら、柵をぎしぎしと揺らすゆっくりたち。 「ここにいるのは、全て捕獲したものですか?」 「ええ、お客さんの中には天然ものがいいという方もいるので」 少女と男の会話に、ゆっくりの必死の言葉を意に介した様子はない。 「私なんぞは味にうといものですから、繁殖したものと天然ものの違いなんてわからないのですがね」 ハハハと乾いた笑い声を上げる男。 少女も、お愛想の微笑で応じる。 男は冗談が通じたことに一応の満足。 「では、次はその繁殖場面へご案内します」 「はい」 二人、ゆっくりに背を向ける。 「ゆ! ゆっくりしていってよー!!!」 柵をびりびりと震わす声も、扉を閉めるとかすれて消えていった。 「繁殖の成功と効率化は、この事業が成り立つための最大の課題でした」 しみじみと男は呟く。 男と少女の二人が並んで立つのは、背の低い柵の前。 その中には、ゆっくり霊夢とゆっくり魔理沙が一匹づつ紐で結ばれて転がっている。 「最初に繁殖に成功したのは、この組み合わせです。ですが、問題がありまして」 言うなり、男は無造作に柵に手をつっこむ。 「ゆっ!?」 そのまま、二匹をわしづかみにするなり、手首をぶるぶると小刻みに振るわせ始める。 「ゆー!!! ゆー!!!」 揺すられるがまま、甲高い声を上げ始める二匹。 「ゆー、ゆー、ゆーっ!」 やがて、声がとろんと艶をはらんでいく。 男の手首がさらに激しく蠢動を重ねると、ゆっくりの口がだらしなく開かれ、赤みが濃い色彩を帯び始めた。 「ゆゆゆゆゆゆゆ」 目つきが熱を帯びたところで、男は手を止めた。 「ゆ? ……ゆっくりしていってー!!!」 切なげな声が男の手を追いかけるが、すでに男は少女と向き合っていた。 「こうやって発情させた後、二匹だけにして暗がりに放置しないと繁殖を始めないので、手間がかかる上、数を増やせないという欠点がありました」 「なるほど」 「ですが、ここで繁殖力旺盛なゆっくりアリスという新種を発見したのが事業の転機となりました。今日、ちょうどその繁殖予定日となっています」 男が部屋の奥に視線を投げると、その視線を受けた従業員らしき男が両手にゆっくりを二匹抱えて近づいてくる。 ゆっくり魔理沙より短めの金髪で、赤いヘアバンドが目を引く、珍しいゆっくりだった。 従業員は、柵の中へゆっくりアリスを放り投げる。 「ゆっくりしていってね!!!」 本能なのだろうか。 突如あらわれた同類を見るなり、ゆっくり魔理沙は大きな声でご挨拶。 だが、次の瞬間、表情が固まる。 「まっまっまっ、まりさ!!!」 弾けるように、二匹のゆっくりアリスは魔理沙の元へ。 「ゆ゛っく!?」 定番の台詞も、密着したアリスの頬に邪魔されて満足に動かない。 「ゆ゛っ……ゆ゛っゆゆっ!!!」 それでも懸命に台詞を口にしようと足掻くゆっくり魔理沙の上に、もう一匹のゆっくりアリスが容赦なくのしかかる。 もはや聞こえてくるのは、ゆっくりアリスの荒い息遣いのみ。 ほほをすりあわせて、よだれをこぼしていたアリスも、ぐいぐいと魔理沙を壁際に押さえつけて動けなくする。 壁に押し当てられた魔理沙は、苦しいのかようやく涙がぽろりとこぼれ、間近でその様子を見るはめになったゆっくり霊夢は柵の隅でガタガタと震えだす。 「い゛、い゛や゛あああ」 ゆっくりしていられない、ゆっくり魔理沙の悲鳴。 それも、アリスの声でかき消されていた。 「ゆっくりイってね!!!」 紅潮した声でそろって叫ぶアリスたち。 途端に、ぶるぶると小刻みに震えだした。 「あ、ちょうど繁殖がはじまりましたね」 こともなげに解説をはじめる男。 「もうすぐ、押さえつけられている方が白目を見開いて、裂けそうなほど口を開いた驚愕の表情で固まってしまいます。 そうなると、この個体は徐々に黒ずんで朽ちるのみですが、その頭から蔓のようなものがのび、その先に複数の同種が実ります。ゆっくりアリスの素晴らしい点は、そうなるとすぐに次にゆっくり霊夢で生殖行動を続行することですね」 手馴れた口調で説明を重ねるが、一向に少女の反応はない。 「あ、お嬢さんにはちょっと嫌な光景でしたか。申し訳ありません」 少女の肩が心持ち震えていることに気づいて、男は慌てて謝罪する。 気丈に、少女は微笑んだ。 「いえ、そのことではありません。それに、お願いしたのはこちらですから、お気遣いなく」 男は頭をかきつつ、少女の気遣いに痛み入る。その間にも「ゆっゆっ」と気ぜわしい声が聞こえていた。 「では、こちらはここで切り上げましょう。次は繁殖に成功して増産したゆっくりを使った飼育事業についてご案内します」 異存はない。 「んほおおおおおおおおおおおおお!」 切なげな絶叫が響く部屋を後にする二人だった。 男に案内されたのは、屋外の小屋だった。 いや、二階建ての家屋に等しい大きさでは小屋と言い難い。むき出し木の骨組みと、壁の代わりに金網で覆っただけの粗末なつくりは、小屋そのものではあったが。 男は、ここを厩舎と呼んだ。 「今日は曇り空なので何も覆っていませんが、この生き物は日差しに弱いので、晴天時は上にシートをかぶせています」 そんな説明を聞き流しながら少女が厩舎に近づくと、中から獣のうなり声が聞こえてきた。 「うー! うー!」 奇怪かつ陽気な声に近づいてみれば、ゆっくりの顔の両脇に蝙蝠の翼を生やした、謎の生き物がふわふわと飛んでいる。 「肉まん種の、ゆっくりれみりゃです。ご覧の通りある程度飛べるので、この厩舎は全体を金網で覆っているのですよ」 「ずいぶんと機嫌がよさそうですね」 少女の言葉のとおり、れみりゃは鼻歌が出そうなニコニコ顔で飛び回っている。 「さっき、餌のゆっくり霊夢を与えたからでしょう」 「ゆっくりを?」 「ええ、出荷間近なのでゆっくり霊夢を餌に与えています。味がよくなるとのことで。れみりゃは高級食材などで引く手あまたですから、十分元がとれるといわけです」 なるほど、少女はれみりゃの毛並みの良さの理由がなんとなくわかった。 「大切に育てられているのですね」 「ええ、肉の質を高めるために運動も欠かさずやっています」 男の言葉が合図だったかのように、突然れみりゃが動きを止めた。 れみりゃの視線の先には、れみりゃよりも一回り小さな金髪のゆっくりが一匹。異様さでは類を見ないゆっくりだった。 翼らしきものはあったが、宝石を並べたような代物。瞳は見開いた真紅。 「ゆっくりフランです。」 男にその名を紹介された異種は、れみりゃの周りを満面の笑みで飛び回る。 れみりゃもあどけない笑顔で向き合ってはしゃぎまわっていた。 傍目には、仲睦まじい姉妹かナニカのように見えるのだが。 しかし、それは突然だった。 「ゆっくりしね!!!」 フランの口から拳のようなものが伸び、れみりゃの顔面中央に突きささる。 その拳に顔面をへこまされたれみりゃは呆然と身動き一つしない。 拳がフランの口に戻ってから、ようやくぽろぽろぽろと、とめどなく流れる涙。 「……! ……!!」 口は嗚咽にゆがんで、動転を言葉にする術を知らぬよう。 「うー! うー!」 ただ一匹、フランのみが楽しげに笑っていた。 フランは、再びれみりゃの正面に向きなおる。 「うあー! うあー!」 泣きながら逃げ回るしかないれみりゃ。 「ご覧の通り、なぜかフラン種の方が強いので、フランにはれみりゃを追っかけ回す役をさせています。他にもれみりゃの誘導など、とても助かる存在ですよ」 「牧羊犬みたいなものですか」 少女の言葉に、我が意を得たりといいたげな男の微笑み。 「さて、お次は最後。ゆっくり霊夢、魔理沙からの餡子の回収方法です」 ついにその時がきた。 少女は腕に抱えるそれをぎゅうと抱きしめる。 遠めにもわかる、巨大なゆっくりが部屋の中央の檻に鎮座していた。 その体躯は、高さだけでも少女の背を越していた。 横幅も広く、その重量は計り知れない。 「あれが、巨大種。ゆっくりレティです」 ぷっくりと膨らんだその生物を、男は指差す。 「雑食性ではゆっくりユユコに及びませんが、許容量ではゆっくり一でしょう」 この巨体を前に、男の声は説得力に満ち溢れている。頷くしかない少女。 ゆっくりレティは眠っているのか、目を閉じてくうくうと静かな呼吸音を奏でていた。 遠目には可愛らしいのだが、巨体の異様さは拭いがたい。 「今、先ほどの食料を消化中なのでしょう。そろそろ、お腹が空いて起きる頃です。ちょっとお待ちください」 その言葉を残して、男が部屋から姿を消す。 しばらくして、男はゆっくり霊夢を一匹抱えて戻ってきた。 「おじさん、今日もゆっくりしようね!!!」 その言葉と、黙って抱えられている様子に、ゆっくり霊夢の男への信頼が伺える。 恐らく、その無垢な信頼感は繁殖から育てたゆえだろう。 推察を重ねる少女へ、男は静かに語りかけてきた。 「では始めますよ」 少女の頷きを確認するなり、レティの檻に放り投げられるゆっくり霊夢。 「ゆっ、ゆっくり!?」 遠ざかっていく、ゆっくり霊夢の驚愕の表情。 レティの体躯にあたり、ぽよんとはねて転がる。 同時にのっそりと動き出すレティ。 「ゆゆゆゆゆゆっくりしていってね!!!」 一目散に檻の入り口へ。 しかし。 「早く扉を開けてね!!! 」 すでに男によってロックされた後だった。 地面が揺れる。 ゆっくりレティが飛び跳ねながら近づいてきていた。 「おじさん! ここから出して! もっと、ゆっぐりじだい゛いいいい!!!」 「レティ種は鈍重なので扱いやすいのが利点となります」 扉越しの哀願も、男の穏やかな眼差しを動かすことはできない。 やがて、ゆっくり霊夢の上に差す巨大な影。 レティが、真後ろにいた。 ゆっくり霊夢の顔がくしゃくしゃに歪むのと同時に、開けっ放しのレティの口から分厚い舌がのびる。 霊夢は瞬時に舌に巻き取られた。 「ゆっくりした結果がこれだよ!!!」 悲しげな絶叫を残して、ぺろんとレティの口の中へ。 少女は見た。 飲み込もうとしたレティの口の中にうごめく、何匹ものゆっくりたちを。 レティのベロに抑えられて身動きもできず、滂沱の涙を流して視線を男に向けている。 「レティ種は、リスのように食べきれない分を頬に貯蔵して蓄える癖があるんです。最長で二週間は保存されていますね」 ゆっくりたちの視線に、男は興味を示さない。少女に自らの事業を説明することの方に傾注している。 「餡子の回収は、レティが熟睡した後に、後ろに穴をあけて搾り出します。定量を絞ったら、塞いでまたゆっくりを与えるのです。秘伝のタレを継ぎ足し、継ぎ足し使っている焼き鳥屋を思い浮かべてください」 言われてみれば、寝床に戻るレティの後頭部に隆起部分が。 「ちなみに、一度レティ種に消化させることで、甘味がまろやかになって質がよくなることと、混ざり合うことでの品質の均一化が図れます。生産者にとって大切なことは、量産性と高品質、そしてその維持です。このシステム構築は、私の ゆっくり業者としての矜持なのですよ」 誇らしげな男の言葉が少女の印象に強く残っていた。 職業人魂。 男の言葉を、少女は強く理解できる。 なぜなら、自分も人形という分野で職人的な魂に触れているからかもしらない。 そう。少女は、アリスだった。 可憐な彼女には場違いなその加工所を後にしたアリスは、夕焼けの空に時間の経過を知る。 「今日はずいぶんと大人しかったわね」 一息ついて、見学の間中、両手に抱えていたソレに今日初めて話しかける。 「それにしても、いいお話が聞けたわ、魔理沙」 アリスの腕の中でぶるぶる震えているその生き物は、正確には魔理沙ではない。 数ヶ月前、魔法の森で捕まえたゆっくり魔理沙だった。 「でも、今から震えてどうするの? 魔理沙をあそこに預けるのは、明日よ」 アリスの真顔に、冗談のニュアンスは欠片もない。 「い゛や゛あ……」 ゆっくり魔理沙からこぼれる弱弱しい悲鳴を聞きつけて、アリスは嬉しげな顔を紅潮させる。 「だって、私があんなに優しくしてあげているのに、あなたは逃げ出そうとするんですもの」 言いながら、息も荒くなる。 「だったら、あそこでゆっくりしていってもらうだけよ」 「い゛や゛だあああ! ゆ゛っぐり、じだくない、じだぐないよおおおお!」 「あらあら、ゆっくりにあるまじき言葉ね」 涙やらなにやらで醜く濁ったゆっくりの言葉を、恍惚の表情でまぜかえすアリス。 「どうしても嫌だというのなら、仕方ないわね。その代わり、わかっているかしら?」 「うん! つねったり、踏んだり、……しても、いいから!」 しゃくりあげながらのゆっくり魔理沙を、アリスは一転して慈母の笑みで見つめる。 ぎゅうと、愛情をこめて抱きしめつつ話しかける。 「そこは『いいんだぜ』にしなさい」 「わっ、わかったぜ!!!」 「ああ、本当に可愛い、魔理沙!」 宵闇が迫る夕べを背景に、一つに重なる影。 何やら、それなりに幸せそうな一人と一匹であった。