約 632,112 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/509.html
前 俺が、にやにやとれいむを見下していた、そのとき。 『ドン!』 閉められていた玄関の扉に何かがぶつかった。嵌めこみのガラスの向こう側に何かの影がある。 「う゛―――」 唸り声。それは、つい先ほど聞いた様な。 俺は扉を思いっきり蹴り開けた。 「う!?」 まるで既視感(デジャヴュ)。桃色の影が、家の門柱まで吹き飛んでいった。 俺はすぐさまそれの下に走った。 ――ゆっくりれみりゃの成体だった。 不細工な下膨れはひっぱりねじ切ってしまいたくなる。赤ん坊のような小さい未熟な手足は、踏 み潰す、ひねり上げてもぎ取るなど、多彩な方法で甚振れる。気分が高揚していくのが実感できる ほどだった。 それにしても今日はいい日だ。稀少種類だと言われるゆっくりれみりゃが、幼体、成体ともに手 に入るとは、運が味方しているらしい。否、それとも、家をめちゃめちゃにされた代償として誰か が与えてくれたのだろうか。そう思える。ここで神様がもたらしてくれたとは一切考えない。幻想 郷に住むものならわかるだろう、この世界に住む神は高く崇められるほど素晴らしき存在に在らざ るものだ。 「……うー?」 目がゆっくりと開かれていく。つぶらな瞳とは陳腐な褒め言葉として使われるありきたりな言葉 だが、それすらも使う気が起きない。可愛さ余って憎さ千倍など、生ぬるい表現だ。憎さ余って殺 意億倍だ。 「うー、でびりゃになにするんだどー! こーまかんのあるじだどー! たべちゃうどー!!」 ゆっくりれみりゃの成体は――区別が面倒なので此方を《おぜうさま》と呼ぶことにする――し ゃがんだままで、まるで子供騙しの余興のようなヒーロー戦隊モノに出てくるショボイ怪獣のよう に、諸手を高々と掲げてそう言った。俗に《十進法がなんとやら》と呼ばれるものだ。笑顔である 。気持ち悪い。肉まんの分際で笑うな。しゃべるな。 暫時その様子を見つめる。そのうちにおぜうさまは立ち上がり、おぼつかない足取りでこちらに 近寄ってきた。獲物を捕らえるつもりでいるのだろう。少しの段差にも蹴躓きそうな歩みで、何を 言うか。バカにされている気分だ。 それにしても、ゆっくりれみりゃはなぜ成体になるのだろう。先ほどから幼体の動きも見ている が、そう考えても幼体のままで居る方が動きも素早い。成体になると、自らに手足が生えたことに 喜びすぎているのか解からないが、羽根を使って飛ぶような様子は無い。これはゆっくりちるのよ りも頭がよろしくないと見える。まさに『スカーレット・デビル』そのものだ。 そういえば、今日の宴会では珍しく大妖精と一緒にきていたチルノを大泣きさせた。悪酔いした のか、はたまた救いようの無いバカなのかは判じ切れないところだが、俺に対してレミリアも斯く やと言わんほどの傍若無人な態度を取るので、博霊神社の裏に連れ込んで『バカちるのは水にとけ て死んでしまえ!! お前の身勝手な言動で大妖精がどれだけ迷惑しているのか判ってるのかこの 屑が!! 最強最強とほざいているがどれだけ最強なのか見せてみろ! あ? どうした? でき ないのか? できねえんならでかい口叩いて人間様に突っかかってくるんじゃねえこのマルキュー !! 冬でさえまっとうに敵を叩くことも出来ねえ癖に蛙をちょっと苛めたぐらいで最強最強天才 天才ってなめとるんかバカタレ大蝦蟇に食われて必死こいて這い出した挙句にションベンたれたこ ととか魔理沙に怖い話聞かされてその夜に寝ションベンたれたことも知ってるんだ、それであたい 最強あたい天才って人間様をバカにするんじゃねえってんだ臍で茶を沸かすって言葉知ってるか知 らないだろうよ諺のひとつも知らないようなお前のことを言うんだよこの腐れ脳みそすら入ってな い脳無し大バカ妖精が!!!』と言葉の限りに罵倒した。すると、みるみるうちに涙をためて大妖 精に救いを求めて逃げていったのだ。霊夢からは失笑されたが、何故か守矢神社の諏訪子ちゃんに は大喜びされてしまい、俺の方が当惑してしまった。 チルノはその一件の後、宴会場の隅っこで膝を抱えて泣いていたが、面白いことに大妖精すらチ ルノを慰めには行かなかった。延々と泣いているのが見ていられなかった霊夢は『宴会の盛り上が りに邪魔だから帰って』の素気無く言われて鳥居まで蹴り出され、チルノはさらに大泣きして湖に 帰っていった。血の涙が流れていたのではないか、とは上白沢慧音の言葉である。 思考をめぐらせているうちに、おぜうさまはもう少しで俺の足に食らいつくかというところまで 来た。俺は一歩後退した。 「ウガー! ツブスゾー!!」 真上から、俺の出来うる鬼の形相で叫んだ。子供のけんかのようだが、これも意外と楽しいものだ。 「う……」 はっと何かに気づいたように歩みを止めるおぜうさま。一瞬、表情が崩れる。いや、とっくに崩 れているとも見える顔つきだが、それがさらに崩れてしまったということだ。見れたものではない。 しかし、おぜうさま自らその表情を隠した。しゃがみこんで頭を体に近づけるようにし、さらに 両の腕で頭を覆った。ガードのポーズだろうか。 無駄だ。 お腹あたりを助走付きで蹴飛ばした。 おぜうさまは声も無くきれいな放物線を描いて飛んでいく。幸か不幸か、おぜうさまは傍らの木 に激突した。 そもそも、近くの集落の子供たちに蹴球を教えている俺が、球体に類似した物体を見て蹴らずに 居られようか。それで姿が見られなくなるのならいいが、おぜうさまの場合逃げた方が懸命のはず だ。本当に餡子というものは馬鹿の象徴になりえる。餡子という言葉で馬鹿という意味を表現して もいいのではないだろうか。 とりあえずそばまで寄った俺は、もう一発真上から踵落としを喰らわせ、気絶の度合いを高めて おいて、俺は家へと戻りロープを一本取ってきた。すぐさまおぜうさまを縛り上げた。ゆっくりの 力はたかが知れているし、どうせ紐で身体を圧迫されているだけで何もできずに助けを請い始める だろうから、過度に心配する必要はないだろう。ただ、こいつの穢らわしい肢体を素手でつかむこ とに辟易した俺は、目覚めてしまうのも許容範囲と見做して家まで引きずることにした。 家の前の砂利は角が取れていない、非常にとがっているものだ。流石のおぜうさまも、皮膚、と いうか皮が抉り取られていく感触に、いつまでも気絶はしていられなかったらしい。 「ひぎゃあーーー!! いだい、いだいぃぃぃーーー!! ざぐやっ、ざぐやっ!!」 「黙れ」 「やべっ! ぎゃああああ!! でみりゃのうづぐじいまっじろなはがーー!」 おぜうさまには牙があるとかないとか。探してみれば、やたら仰々しい汚らしい牙があったので もぎ取ってみた。案の定痛がって噛み付いてきたが、肉まんに挟まれても痛くもかゆくも無い。さ らに言えば、おぜうさまの牙は黄土色をしていて、美しさの欠片も無かった。 嘆きを背後に聞きながら家の中に入る。れいむが俺の姿を確認すると再び命乞いを始めるが、俺 の後ろを見ると皮色をさらに悪くした。それにしても、ゆっくりの餡子と皮はどういった仕組みで 出来ているのだろうか。知能を持った餡子。まさにミステリー。 否、そんなことはどうでもいい。今ここでれいむを食べられるとあまり意味が無いので、れいむ を下駄箱の中に箱ごと押し込む。食われる心配が軽減されたくらいは餡子脳でもわかったのだろう 。扉を閉める寸前に「騒ぐとれみりゃに食われるぞ」と脅しをかけてやると、ゆっくりれいむは馬 鹿みたいに騒ぐのはやめた。生きることへの執着は恐ろしく強い。 次はチビれみりゃの身元確認だ。 箱の中の袋かられみりゃを放り出す。情けなく床に転がると、れみりゃはピクピクと震えだす。寒いのだろうか。 ――いや、違う。死にかけているのだ。 よく聞けば、う、うっ、と呻いている。涙――否、肉汁がナイアガラのようだ。 れみりゃを入れていた袋は、れみりゃを取り出した後も重みが残っていた。中を覗くと、途端に 肉まんの芳香が漂う。中身の大半は袋の中に落としてしまったのだろう。こいつらには、人間で言 うところの血小板のようなものは備わっていないのだろう。 「あ゛――――!! でみりゃのあがぢゃんが―――――!!」 背後から突如として絶叫が響く。おぜうさまはその豚のような目を見開いて涙を――否、肉汁を 垂らしながら喚いている。やはりおぜうさまの子供だったか。 「ま゛、ま゛……、だず、げでぐ、れ、だど……」 「だんでっ!! だんでごんだごどぢだんだどー!?」 対訳するならば、射し当たって『何でっ! 何でこんなことしたんだど!?』と俺に訊いている のだろう。肉汁を目から鼻から垂れ流し、醜い表情でがなる。全くゆっくりというものは、興奮し 始めると濁点の付いたような言葉で話し始めるから困るのだ。 しかし、だ。 「何でって言われてもねぇ……」 理由は一体何だろうか。やはり存在すべきではないモノだからだろうか。 「でみりゃのあがぢゃんにごんだごとずるやづはっ! ざぐやにやっづげでぼらうっだどー!! ばがなおにいざんはざぐやにやっづげでぼらうっだどー!!」 また言った。《ざぐや》。 これは、あれか? やはり十六夜咲夜のことを言っているのか? よく聞くところの話では、ゆっくりれみりゃは幼体、成体を問わず、命の危険を感じたり、自分 の恣に物事が進まなくなると、『さくや、さくやー』と叫びだすらしい。紅魔館に多く生息すると いうゆっくりれみりゃだが、これは日々咲夜に面倒を見てもらっているからなのか、はたまた本物 のレミリアが咲夜を呼びつける真似をしているのか、その真意は全くのなぞだ。だが、事実として 、今もこいつらは《さくや》という単語を発した。全く、うざったいことこの上ない。そのくせ他 のゆっくりを襲うから、こいつはしょっちゅう人間に虐殺されるのだ。寧ろそれは虐殺ではなく、 当然の酬いなのかもしれない。 ――今度、本物の咲夜に相談してみようか。癪に障るからレミリアは無視して。 「そうかい、そうかい。そんなこという馬鹿肉まんにはプリンは無しだな」 「ぷっでぃーん!? ぶっでぃーんがあるの!? ぶっでぃーんぐれだらゆるじでやるど!!」 「馬鹿か、お前」 「れみりゃはばかじゃないんだど! こーまがんのあるぢだど!」 おぜうさまは全身を使ってじたばたと喚き散らす。床はワックスを塗ったように光っている。肉 汁だろう。どうしてくれるんだ、全く。 一体紅魔館の主という存在はこの世にどれだけ居るのだろう。ほんのりとだが、本物のおぜうさ まに同情の念を抱く。 「だから、良くない言葉遣いをするれみりゃにやるプリンは無いって言ってるだろ?」 「ぶっでぃーんだど! ぶっでぃーんぐれだらゆるぢでやるんだどー!」 「だからさぁ。馬鹿とか死ねとか、汚い言葉遣いをするやつに食べさせて上げられるプリンはない んだってば」 「ぶっでぃーんはれみりゃのものだどー!! このちーさいおうちもれみりゃのものなんだど ー! はやぐぶっでぃーんをよごずんだどー!」 「くどいな。このおぜうさまは何度訊いたら解かるんだ? いいか? ここは俺の家。お前に食わ せてやるプリンもないの。解かる?」つーか、成体でもチビのくせして、小さい家とか。バカにす んなよ腐れ肉まん。 「こーまかんのあるぢはえっらいんだどー! わかったらはやくれみりゃにぶっでぃーんをよこす んだどー!」 ――堂々巡りじゃねーか。 というか、《こーまかんのあるぢ》なら家はその《こーまかん》であるわけで、此処は少なくと もれみりゃのものではないはずだが。 ああ。そういえば、居間でつぶれたまりさのことを忘れていた。早く処理をしないことには、も う蠅だの虻だの御器齧(ごきぶり)だのリグルだの、雑虫害虫の類がわんさか居る恐れもある。 「ぶっでぃーんはやくよこさないと、さくやに―――」 子供が死に掛けていることも忘れて、すっかりプリンの要求に没頭しているおぜうさま。俺はそ の様子を視界に入れないように、同時におぜうさまの視界に入らないようにしながら靴箱をあけ、 中で震えているゆっくりれいむを持って居間へと突入した。 やはり、まだ死んでいた。いや、生き返られていても困るんだ。幸いリグルの類――訂正、害虫 の類も集まっていなかった。腐った性根の饅頭は虫も嫌うのだろうか。 れいむに目前に広がる餡子の海を見せぬようにしながら、部屋に深々と開いた穴に近づく。 「おにーさん。どこつれてくの? れいむにきょかなくれいむのいえをあらさないでねっ!」 「……」無言で後頭部(背中か?)をつねる。 「いだいいいいい! やめでねっ!!! ゆっぐりさっさとやめでね!!」 しばらく安全な下駄箱に入れておいたことですっかり元の調子を取り戻してしまったようだ。他 のゆっくりと同じく、ジャイアニズム(これはもう新しく《ユックリズム》と命名したほうがいい のだろうか)を発動した。居間まで俺はその様子を見たことが無かったのだが、いざ目の前で言わ れてみると、いやはや、これが頭に来るものだ。苛立ちに身を任せながら体罰を与えるのはこの上 なく気分が良い。 ところで、《ゆっくりさっさと》行動するとは、どうすればいいのだろう? まったく矛盾を抱 えた生き物だ。 「よし。バカれいむ、目的地に着いたぞ」 「ゆ!? ばかじゃないよ、れいむはばかじゃないよ!!」 まりさが餡子を散らした穴に背を向けた状態で床におろしてやる。れいむは抓られる恐怖から開 放された所為か、復た身勝手に騒ぎ出す。 「バカだろ。おまえ、自分の後ろをよく見てみろ」 「おじさん、ばかばかうるさいよ! ばかっていうほうがばかなんだよ、ばかおじさん! ばかな おじさんはゆっくりしねばいいよ!!」 ついにおじさんに格下げされてしまった。まだ二十歳だってのに。 「ほら、ほら。れいむはかしこくてかわいいゆっくりだよー、っと。ほれ、さっさと後ろを良く見 てね!」 くるりと反転。 霊夢の表情は硬直。すぐさま崩壊。 「あ゛あ゛あ゛あ゛!! まりざがああああ!!」 絶叫。餡子汁を垂れ流し、大声で喚く。何デシベルあるのだろう。既に騒音レベルだ。 それにしても、こんな皮と餡子の塊を見ただけで、よくまりさだと判別できる。これほどまでに 状況判断が出来るのに、どうしてこんなにバカなのか。理屈ではないだろう、何かがこのゆっくり には存在している。 あ、違ぇや。帽子だ。帽子を見ただけだ。 この反応だけでは判らないが、ひょっとするとこのれいむと穴の下のぺしゃんこまりさは《こい びとどーし》とかいう腐戯(ふざ)けた間柄なのかもしれない。 「おじざんっ! まりさをどーじだの!?」 「殺したの」 しれっと答えてやる。 「だんでっ!? だんでごろじだの!?」 「うるさかったから。むしゃくしゃしてたから。後悔はしてない」 某事件の犯人のようなコメントをする。あくまで、しれっと。 「ゆううううううう!! くそじじいはさっさとしね! ゆっぐりじゃなぐ、ざっざどじね!!」 暴言をしこたま吐きながられいむは俺に体当たりを仕掛ける。ぷにょん、ぷにょんとした感触が 気色悪い。だが、ここで蹴飛ばしてもあまり愉しくない。 「わあー、わあー、たーすーけーてー」 一般的な、やられているフリをしてみる。 「ふふん、れいむはつよいんだもん! くそじじいなんて、れいむにさっさとやっつけられてね! まりさのかたきだよ!!」 わわわわーと棒読みで喚きながら、俺は玄関方面に向かう。れいむも、あと一息とばかりに必死 に俺の足に体当たりをかましてくる。よく飽きないものだ。 「はぁ、はぁ……。これでとどめだよっ!! さっさとしねえええええ!!」 数歩下がって、れいむは助走を付けて跳んでくる。ただ、先ほどから数十回と飛び跳ねて体当た りをしていたためか、高さは稼げていない。俺の膝よりやや低いくらいだった。本人(本ゆっくり が正確だろうか)は鬼の形相をしていると思っているのだろうが、血走った目と肉汁を垂らした口 を見る限り、キチガイにしか見えない。 「そぉー、れっ!」 タイミングを見計らって、俺は身体をずらしながら背にしていた玄関への扉を開ける。 「ゆぶふうっ!?」 全力で飛び込んできたため、着地のことを考慮していなかったれいむは俺の足元に顔面から転が る。 「まだまだ逝かせるよお!」 無駄なテンションでれいむを玄関に蹴り飛ばすと、扉を閉める。 「ああああ!!」 「うー! うー!」 何が起こるかわからないが、とりあえず俺はまりさにとある処置をするため、大穴のもとに向か った。 ○ 数秒で処理を終え、ちょっと時間稼ぎがてらに珈琲を煎れてから玄関の方を向く。と。 「うわ、気持ち悪ぃ」 引き戸に何かがへばりついていた。ぶにょんとした柔らかそうなものが、引き戸のガラス部分に くっついているのだ。 「ゆううう!! おにーざん、はやぐごごあげでえええ!!」 都合のいいものだ。先ほどまで『くそじじい!』だの『さっさとしね!!』だのほざいた分際で 。その糞爺に助けを求めるのか。 察しがよくない人間でもわかるだろうが、ガラスにへばりついて叫んでいるのはゆっくりれいむ だ。ここにはおぜうさまやチビれみりゃが居る。れいむにとっては生きた心地のしない、まさに《 アンチゆっくりプレイス》だ。 だが、こうして叫んでいるということは、生きているということを証明している。ゆっくりを捕 食するはずのおぜうさまが、この《腐れいむ(くされいむ)》を食べないとはどういうことだろう か。 恩を売るためにも、とりあえず引き戸を開放する。 弾丸のように、れいむが逃げ込んできた。 「ゆうぅぅぅ、ゆうぅぅぅ……」 肩で(そんなもの無いが、何となくそう見えた)息をするれいむ。死ぬ思いをするとはこのこと だろう。人間なら、餓えたライオンの群れの中に放り出されるようなものだ。 「どうした、腐れいむ。随分ゆっくりしてたみたいだな」 ゆっくりしていないのは承知しているが、その反応を見てみたい。 「ゆうう! くそじじい!」 ――まだ言うか、この身の程知らず。此処まで来ると傑作だ。 「またそっち行きたいのか? 引き戸を開けられるようになってから殺陣を突いたらどうなんだ? ああん!?」 真上から凄んでやると、見る見るうちにその汚い目から餡子汁――涙とは言ってやらない――を 流す。そして、頻りに顔を上下させたと思ったら、口を床に擦り付け始めた。床とキスするのが好 きなのかと思っていたがどうやら違うようだ。 「いやですううう! ごべんだざいっ! もうぐそじじいなんでいいばぜんがら、ゆるぢでぐだざ いいいい!!!」土下座のつもりらしい。 「了解、了解。それで、あそこに居たれみりゃはどうしてた?」 胡坐をかいて座り、組んだ膝にれいむを乗せる。れいむは一瞬身体を震わせたが、意外にも大人 しく乗った。このれいむには然して肉弾戦を行っていないからだろう。攻撃と言っても、引き戸で 挟んだのと、玄関に蹴りだしたくらいだから。素直すぎるのは気色悪いこと限りないのだが、我儘 であるよりは余程いい。 「ゆうう……。れみりゃは、あかちゃんれみりゃにくっついててれいむのほうをみてなかったよ」 「お前、結構騒いでたろ? それでもか?」 頷いた。今ひとつ釈然としないが、現実に起こっていることだから飲むしかないだろう。 「解かった。じゃあ、れいむ。お前は少しそっちに行っててくれ」 「ゆゆ?」 れいむは(人間の動作で考えれば)首を傾げた。 「そっちの部屋にれみりゃがいたらゆっくりできないだろ?」 「ゆ! ぜんぜんゆっくりできなかったよ! あれじゃれいむのいえとしてはしっかくだよ!」 「うん、そもそも、ここお前の家じゃないからな」 軽くいなすように訂正する。 「ゆ? なにいってるの? ここはれいむのいえだよ! おじさんかってなこといわないでね!」 なおもすがりつくようにほざくれいむ。こいつは俺の二人称を定形化することを考えないのだろ うか。恐らく、人間の態度が自分に対して優しければ《おにいさん》、ゆっくりプレイスを横取り しようとすれば《おじさん》、それがひどくなれば《くそじじい》になるのだろうか。なんだか、 面白い思考回路だ。 「じゃあ、例えばここをれいむの家だと仮定しよう。なぜれいむは、ここの扉を開けてこっちに来 れなかったんだ? 自分の家なのに、これじゃ、そこの部屋しか使えないぞ?」 「ゆゆ! いちいちうるさいよ! ここはれいむのいえだってきまってるの!」 少し甘くすればすぐ付け上がる。この単純至極の単細胞餡子はどうにかならないものか。 「いつから?」 「ゆ……、そんなことかんけいないよ! ここはれいむのいえなの!」 時間の概念を朝、昼、夜しか持たないゆっくりが、詳細な時間を理解しているはずがない。 「おまえ、ここに来たときに、部屋にいろんなものがなかったか?」 「あったよ! へんなまずいものとかいっぱいあるよ!! まずいのはきらいだけど、がまんして あげるよ!!」 何が言いたい。 「じゃあ、それはお前がここに来る前からあったんだよな? じゃあそれは誰のものなんだ?」 「れいむのにきまってるよ! れいむがきめたんだかられいむのものなの!! ばかなの!! あ んこくさってるの!!? にどとれいむのまえでばかなこといわないでね!!」人間はお前らと違 って複雑な細胞が集まって脳が出来てるの。餡子なのはお前らゆっくりだけだ。腐ってるのはお前 の餡子だろう。 「なら、ひとつ例え話をしよう」 「おにーさんしつこいよ!! ここはれいむの」 「そっちの部屋に行きたいのか?」 もう一度警告をすると、れいむは口を真一文字にしてガタガタと震え始めた。 「お前が、たとえば森の中で、洞穴を見つけてそこに住んでいたとするぞ。食べ物を探しに出かけ て自分の家に帰ってきたら、まりさが中でお前が昨日見つけてきた木の実を食べていたとする。そ の木の実は誰のものだ?」 「もちろんれいむのものだよ!!」 「まりさが『なにいってるの!? これはまりさがみつけたんだからまりさのものだよ!』って言 っても?」 「ばかなこといわないでよ! れいむがさきにみつけてたんだかられいむのものにきまってるよ! !」 俺はれいむの返答に思わずほくそ笑む。 「じゃあ、ここの家も俺が先に見つけたんだから俺のものに決まってるんだよな? れいむのもの ではないよな!?」矛盾を突いて言論で押さえ込むのは愉快なものだ。 「ゆゆゆう!?」 「これ以上ガタガタぬかすと、またそっちの」 「ゆうううう! ここはおにいさんのいえですううう! れいむがかってにゆっくりしてただけな んですうう!!!」 玄関を睨んだだけで恐れをなしたれいむは必死に命乞いを始めた。あれくらいの論弁術で人間を あしらえると思うなよ、ということだ。こうなるだろうとは思っていたので然して驚きもしないが、聞き分けはまあまあ良いほうなのだろう。 「よし。ゆっくり理解できたかな?」 「ゆっくりりかいしたよ! だからそっちにはつれていかないでね!」 余程おぜうさまが怖いのだろう。 「聞き分けの良い子には、すごくゆっくりできるものをあげようかな」 「ゆゆ!! ほんとう!! おにいさん、ゆっくりできるものちょーだい!」 豹変。ゆっくりできるものに目を爛々と輝かせるれいむ。 「わかった、わかった。今から連れて行くから」 さっとれいむを抱き上げる。例の『おそらとんでる』発言をしながら、れいむは俺からもらえる 《ゆっくりできるもの》に思いを馳せていた。 二秒後。目的地に到着した。 「はい、れいむ。ゆっくりできるものだよ」 れいむの目の前には巨大な穴。中には餡子の塊があった。 ――簡潔に言って、ものの数秒前、衝撃的な邂逅を果たしたゆっくりまりさの亡骸だ。先ほどと 異なっている点は、まりさの帽子を骸から取り上げて台所のコンポストに押し込んだくらいだ。 「……?」 おお、聞いていたとおりだ。 ゆっくりは基本的に、付けている髪飾りや帽子でその固有種を判別するらしい。ゆっくりまりさ にゆっくりれみりゃの帽子をかぶせただけで、まりさはゆっくりれいむの群れに襲われて死んだら しい。捕食種と判断され最初は敬遠されていたらしいが、次第に追い詰められ、最期は母親に押し つぶされて凄惨に殺されたしまったらしい。帽子を失くしたものは即刻殺されたり村八分になり、帽子を奪ったものには制裁が待っているとのこと。命と同等に重要なのだ。 今、れいむは、目の前の餡子を何だと思っているのだろう。訊いてみようか、と思ったそのとき だった。 「おにーさん!」 をゐをゐ。目がめちゃくちゃ光ってるぞ。血走ってるぞ。 「なんだ?」 「このあんこ、たべてもいいの!?」 「よいぞっ!」サムズアップで高らかに。「腹いっぱい食べるがいい」 「ゆゆゆうっ!」 れいむは穴に飛び込むと、一心不乱に餡子にむしゃぶりついた。うめうめと騒ぎながら食べる姿 は傑作だ。 当初の目論見通り、まりさの処理はれいむに任せることができた。ここに来る以前、このれいむ とまりさが恋人同士だろうと関係の無いことだ。れいむが関係ないといっている証拠のような行動 を取っているからだ。床にへばりついているため、すべてを綺麗に平らげるのには時間が掛かるだ ろうと踏んだ俺は、れいむに依れば玄関で呻いているというおぜうさまの様子を見に向かった。 続く このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2743.html
ゆっくり虐めSS ゆっくり木こりの泉 後編 前編からの続き 「こっちだよー!めーりーん!」 「じゃお!じゃおおん!」 「みょん、そのいずみというのはどこにあるのかしら」 「こっちだみょん!ゆゆこさま!」 「むきゅ、はやくきなさい、こあくま!」 「こあ!こあー!」 昨日の3匹はそれぞれの伴侶を連れ泉まで来た、彼らの帽子の中にはたっぷりと食料が詰まっている。 どうやら昨日獲った食料を「ごほうび」に変えてもらおうという魂胆のようだ。 「ここだよー、ゆっくりついたよー!」 「じゃお・・・」 「きれいなところねぇ・・・」 「こあ・・・」 「さぁ、はやくごはんをいずみにいれるみょん!」 彼らはみょんの指示に従い、持ってきた食料を帽子の中から取り出し始める。 木の実、キノコや山菜など、種類は様々である。 「あなたが落としたのは・・・」 「ちがうみょん・・・」 「ちがうよー・・・」 「じゃお!・・・」 「ちがうわねぇ・・・」 「むきゅ、ちがうわ!・・・」 「こあ!・・・」 「あなたはとても正直なゆっくりですね・・・」 数分後、彼らの前には食料がうず高く積まれていた。 果物や野菜など、豪華なシロモノばかりがである。 「これだけあればー」 「むきゅ、ふゆごもりも」 「ゆっくりあんしんだみょん!」 「むしろたのしみなくらいね」 「こあー!」 「じゃお!」 誰もがこれから来る冬篭りに思いを馳せていた・・・ が、そんな幸せな雰囲気をぶち壊す者達が近づいてきていた。 「おいありす!ただでごはんがもらえるいずみさんはどこなんだぜ!」 「ゆふふ、まりさ、どす、ここよ!きのうありすがみつけたゆっくりとかいはないずみさんよ!」 「急いでね!他のゆっくりが来る前にドス達の縄張りにするよ!」 「ゆっゆっ、まりさはさきにいくんだぜ!・・・ゆゆぅ?」 茂みの中からまりさ種が飛び出してきた、続いてありす種が。 挙句の果てには茂みを掻き分け、ドスまりさまでが出てきた。 ドスまりさ・・・いや、ドゲスまりさ達は6匹に気づくや否や唾を吐きかける勢いで問いかけてきた。 「おいそこの6匹!ここの泉は誰のものか知ってて使ってるんだぜ?」 「む・・・むきゅ?このいずみはだれのものでもないでしょ?」 「違うよ、ここはドスまりさ様のゆっくりぷれいすだよ!邪魔者はとっとと消えてね」 「なにいってるのかわからないよー、なかよくつかうべきだよー」 「ゆゆ、やかましいのぜ!このいずみをさいしょにみつけたのはありすなんだぜ」 「でもさきにつかってたのはみょんたちだみょん、それならごぶごぶだみょん」 「うるっさいわねぇ!いなかものはさっさときえなさい、そこのちぇんはなに?うすぎたないばっぢなんかつけて、にあわないのよ」 「!!」 ありすの悪口の対象がちぇんの帽子に付けられたバッジのことだと気づいためーりんはいてもたってもいられなくなった。 怒りに任せてありすに体当たりする、 「じゃおお!」 「ゆぶっ!なにするのよ!これだからゆっくりしてないいなかものは・・・」 「じゃおおお!」 そのままめーりんはありすに追い討ちをかけようとする。 が、しかしそれを制する一際大きな声が上がった。 「そこまでなんだぜ!ゆっくりうごくんじゃないんだぜ」 「じゃおお!?」 「それ以上動くとドススパークをおみまいするよ、死にたくなかったらここから立ち去るんだよ」 「じゃおお・・・」 「ゆっへっへ、どうあがいてもどすにはかてないんだぜ!よわむしはさっさといなくなるんだぜ!」 「そうだよ!でもドスは寛大だからね、その食料だけは持って帰ることを許してあげるよ。だからゆっくりしないで消えてね」 「もうくるななんだぜ!ゲラゲラゲラ!」 「・・・わかったわ。」 「わかったみょん」 「みょん!?ぱちゅりー!」 「ゆふふふ!やっぱりいなかものね、これだからみのほどしらずのおばかさんは・・・」 「ちぇん、めーりんあきらめなさい・・・、いのちあってのものだねよ・・・」 「・・・じゃお」 「・・・わかったよー」 荷物を抱え、とぼとぼと巣に帰る6匹だった。 だが、あれだけの量の食料なら一冬越えるのに全く問題は無い。 いくばかの心残りはあるだろうが、幸せな冬篭りを送ることが可能であろう。 さて、こちらは無理やりに泉を奪い取った三匹たち。 邪魔者を追い出し、自分達のゆっくりぷれいすを手に入れたとホクホク顔である。 さっそくご馳走を手に入れようとしているが・・・ 「ゆゆぅ!でありす!どうやったら人間さんにご飯を貰えるの?ドスはやり方を聞いてないよ」 「ゆふふ!このなかになにかをいれると、あのおねえさんがもっとゆっくりしたいいものにかえてくれるのよ」 「それだけでいいのかだぜ?らくしょうなんだぜ!」 「ちがうのよ、そのときおねえさんがいうしつもんにしょうじきにこたえるのよ!やってみせるわ」 そう言ってありすは小さなキノコを泉の中に放り込んだ。 「あなたが落としたのはこの大きなマツタケですか?」 「ゆゆ!ちがうわ、とかいはなありすがおとしたのはただのきのこさんよ!」 「あなたはとても正直なゆっくりですね、ご褒美にこの大きなマツタケをあげましょう」 「こんなものよ、ゆっくりとかいはなありすにかかればあさめしまえね」 「すごいんだぜ!ありす!さっきのばかどもとはおおちがいなんだぜ!」 「とうぜんよ、これはありすがいただくわね、むーしゃむーしゃ・・・・・しあわせぇぇぇぇぇぇぇ!!」 「ま、まりさにもやらせるんだぜ!」 三匹は、すっかりこの泉の虜になってしまったようだ。 とくにまりさはいち早くご馳走を得ようと、帽子をひっくり返して中の食料を掻き出している。 「ち、ちょっとまりさ、一度にそんなにたくさん入れなくてもいいと思うよ」 「やかましいんだぜ、どうせぜんぶごちそうになるんだからかまやしないんだぜ」 「がっつくのはやめなさいよ、とかいははそんなことしないのよ」 「いいからありすのごはんもぜんぶだすんだぜ!まりささまがぜんぶごちそうにかえてやるんだぜ」 「お、落ち着いて、ゆっくりしてよまりさ・・・」 「うるさいんだぜえええええ!!まりささまがやるっていってるのがわかんないのかだぜえええええ!!」 「「・・・・・」」 このまりさ、ゲスの気質を持っていたようだ、まぁ今までの言動を見ていれば分かるだろうが。 ありすやドスまりさの食料までも自分一人で交換しようとしている。 「ゆへへ、ぜんぶ、ぜんぶまりさがごちそうにかえてやるんだぜ」 やはり一人で泉の中に食料を全部放り込み始めた。 しかし・・・あれだけの量を一度に入れたら・・・ 「あなたが落としたのはこのご馳走やお菓子や・・・、とても豪華なご飯ですか?」 「「「・・・」」」ポカーン 三匹が絶句するのも無理はない、入れた量が問題なのか、それともまりさの欲望が女神に届いたのかは知らないが・・・ 一言で言うなら、すさまじい、ゆっくりでは絶対に手に入らない量と質の食料が山と積まれていた。 そのなかには砂糖菓子や揚げ菓子、パンや魚などの人の食べ物もたっぷりと含まれている。 「そそそ、そうなんだぜええええええ!それはぜんぶ、まりささまのものなんだぜえええええええええ!」 「「ま、まりさ!」」 「いいからはやく、はやくよこせえええええええ!」 「あなたは嘘つきのゆっくりですね。罰です、ご馳走もご飯もあげません」 「ゆ・・・なんで!なんでなんだぜええええええええ!よごぜえええええええ!ばりざのごはんんんんんん!!」 「・・・」スゥー・・・ 「ああああああああ!やべてえええええ消えないでええええええ!ご飯持ってかないでよおおおおおおお!」 「なにやってるのおおおおおお!まりさああああああああああ!せっかくのごはんがあああああああああ!」 「しらないんだぜええええええ!まりさはわるくないんだぜええええええ!」 まりさは目の前のご馳走に心奪われ、つい嘘をついてしまった。 当然ご馳走は没収、その挙句、もともと自分達が持ってきた食料まで失ってしまった。 「しょうじきにこたえろっていったでしょおおおおお!なんであんなこといったのおおおおおおお!」 「うそなんかついてないんだぜええええええええ!あれはまりささまのものなんだぜえええええええ!」 ありすはまりさを怒鳴りつける、がまりさは自らの非を認めずに怒鳴り返す。 「ぢがうでじょおおおお!うそづいだじゃないのよおおおおおおおおおお!どすもなんかいってやりなさいよおおおおお!」 「ゆっ!ど、どす!ごめんなんだぜ、でもまりさはわるくないんだぜ。わるいのはあのばばあなんだぜ!」 「・・・・・」 「もしほんとうにくれるつもりならだまっててもくれたはずなんだぜ、でもあいつはくれなかったんだぜ」 「・・・・・」 「つまりまりさがなにをいってももんくをつけてごはんをくれることはなかったんだぜ、ばばあはひきょうものだったんだぜ」 ゆっくりお得意の間抜けな責任転嫁だ。 だがしかし、そんな言い訳が通用するのもまたゆっくりである。 「ゆゆ、そうだね!あの人間はゆっくりできないひどい奴だね」 「そうね!いなかもののくせにありすたちをだまそうとするなんてひゃくねんはやいわよ」 「そうなんだぜ!わるいのはばばあでまりささまにはなんのつみもないんだぜ!」 「ならば話は別だよ、あの人間を倒してさっきのご飯をドス達の手に奪い返すよ!」 「「ゆっくりうばいかえすよ!!」」 ドスまりさは帽子の中からとあるキノコを取り出し、咀嚼し始めた。 どうやらドススパークを使うつもりのようだ、閉じられた口内から青白い光が漏れている。 そして泉に照準を合わせる。 「いくよおおおおおお!ドススパーーーク!!卑怯者の人間さんはゆっくりしないで死んでね!」 「ざまみろなんだぜ!」 「いいきみよ!」 放たれたドススパークは土ぼこりや砂煙、落ち葉などを巻き上げ、辺り一面を覆い隠した。 「ゆゆっ、さすがにこれならあのいずみさんもきえてなくなったんだぜ」 「あとはいずみのなかのばばあをころしてごはんをうばうまでよ!」 「任せてね、ドスがちゃちゃっと殺しちゃうからね」 そしてやっと視界が晴れ、そこには・・・ 「あなたが落としたのはこの、マスタースパークですか?」 「「「・・・・・」」」ポカーン 「あなたが落としたのはこの、マスタースパークですか?」 無傷の泉。 そして女神の手にはドススパークとは比較にならない、本家マスタースパークが、発射される寸前の状態で静止していた。 「あなたが落としたのはこの、マスタースパークですか?」 「ゆ・・・ゆ・・・」 「あなたが落としたのはこの、マスタースパークですか?」 「ゆ、ゆ、ゆううううううううう!黙れええええええええ!何で、何で生きてるんだあああああああああ!」 「あなたが落としたのはこの、マスタースパークですか?」 「うるさいいいいいいいいいい!”違う”うううううううううううう!質問に答えろおおおおおおお!」 狂ったかのように怒鳴りつけるドスまりさとは対象的に、女神はニッコリと微笑み 「あなたは正直なゆっくりのようですね、ご褒美にこのマスタースパークをあげましょう」 ドスまりさ目掛けて、女神からの『ご褒美』が放たれた。 「・・・げほげほっ、いったいなにがおきたのよ」 「ごほごほっ、まったくドスはなにやってんだぜ・・・」 「・・・・・」 「ゆっ、どす。だまってないでおへんじするんだぜ」 「・・・・・」 「どす、むしなんてとかいはのすることじゃないわ」 「・・・・・」 その時一陣の風が吹き、マスタースパークの余韻である煙が晴れた。 そこにあったのは・・・ 「・・・・・」 「「う、うわああああああああああああああ!どすうううううううううううううう!」」 ドスまりさの残骸が、そこに残っていた。 二匹がそれをドスだと認知できたのはかろうじて帽子の一部がドスまりさの燃えカスにへばりついていたからだ。 「・・・・・」 「おおばかもののまりさはゆっくりしないでしになさい!」ドスン 「いだい!ありす、いきなりなにするんだぜ」 「ごはんがなくなったのも、どすがしんだのもぜんぶまりさのせいよ!せきにんとってしになさい!」 「ふざけるなだぜ、このいずみをみつけたのはありすなんだぜ!ありすがみつけてこなければなにもおきなかったんだぜ」 「まりさもよろこんでたでしょおおおおおおおお!」 「そのけっかがこれなんだぜえええええええええ!」 二匹はお互いに罪をなすりつけ、取っ組み合っている。 それこそ、お互いの飾りが取れても気にせずにである。 二匹の飾りは外へ外へと追いやられ・・・ ポチャン 「「ああああああ!まりさ(ありす)のおぼうし(かちゅーしゃ)がああああああああ!」」 そして出てくる女神、手には帽子とカチューシャを持っている。 だが、この泉は入れたものがグレードアップして出てくる泉。 ちぇんの時、帽子は傷だらけで泥汚れが付いていたが、二匹の飾りは特に目立つ傷も汚れもない。 よって・・・ 「あなたたちが落としたのは、この金の帽子とカチューシャですか?」 「ゆ、ごたくはいいからはやくかえ「まりさ!」 「なんなんだぜ!」 「いい、ほんとうのことをいうのよ。そうじゃなきゃかえしてもらえないのよ」 「そうだったんだぜ・・・えーと・・・。ちがうんだぜ、まりさとありすが落としたのはふつうのおかざりなんだぜ」 「・・・・・」 「「・・・・・」」 「あなた達はとても正直なゆっくりですね、ご褒美にこの金の帽子とカチューシャをあげましょう」 その途端、二匹にそれぞれの飾りが『ドスン』とのしかかった。 「ゆううううううう!おもいいいいいいいいい!」 「ゆぶうううううう!どぼじでえええええええ!」 女神はニコニコと笑みを浮かべながら泉の中に消えていった。 「おぼうしがおもくてうごけないんだぜええええええええええ!」 「まってええええええええ!これはずしてよおおおおおおおお!」 「ま、まりさ、しょうがないからだれかにたすけてもらいましょ!」 「そうするんだぜ、まってればだれかくるはずなんだぜ。いっそさっきのよわむしちぇんやくずめーりんでもいいんだぜ」 「「だれかまりさ(ありす)をたすけるんだぜええええ(たすけなさいよおおお)!!」」 「・・・・・」 返事はない 「おかしいんだぜ、なんでまりささまをたすけにこないんだぜ!」 「ほんとにゆっくりできないやくたたずばっかりね、ぷんぷん!」 その時、カラスがカァーと鳴いた。 泣き叫んでいた二匹はその声でふと我に帰った。 西の空が紅に染まっている。 ああ、もうよるになるのか。 それはそうだよ、ふゆがちかいもの。 きょうここにきたのだってふゆごもりのごはんをあつめるためだもの・・・ 二匹は気づいた。 最も気づきたくないことに気づいてしまった。 もうすぐ冬篭り、誰もが巣の中に篭もり始める。 わざわざこんな森の奥にくるゆっくりは誰もいない、どこにもいないだろう つまり・・・ 「「だれかたすけてええええええええええええええええええええ!」」 =その後、番外編= 「うー、よくねたんだどぉー。おなかぺこぺこなんだどぉー」 春になり、冬眠から覚める動物やゆっくりたち。 その中の一匹、ゆっくりれみりゃは『おぜうさまにふさわしいぶれっくふぁすと』を求めて森の中を歩きまわっていた。 だが、少しばかり早すぎたのだろうか、周りには他のゆっくりが全く見当たらない。 「うー・・・あまあまがいないんだどぉ・・・しょうがないからおぜうさまはもうひとねむりするんだどぉ」 「おぉ、ぐうたらぐうたら」ヒュンヒュン 「う、うぅううう!きめぇまるなんだどおおおおおおお!」 「おぉ、きよくただしく、はるいちばんのきめぇまるです」ヒュンヒュン 「うわぁぁぁぁぁ!にげるんだどおおおおおおお!」 「おぉ、まてまて」ヒュンヒュン 森の奥でれみりゃときめぇ丸(胴付き)の追いかけっこが始まった。 が、どう考えても速度的にきめぇ丸に分がある・・・、というよりれみりゃを翻弄して楽しんでいるようだ。 と、どこかで見たことのある泉が見えてきた。 「うー!」スッテーン 「おぉ、とまれないとまれない」ボチャーン おや、れみりゃは何かにつまづいて転び、きめぇ丸は勢い余って泉に飛び込んでしまった。 「うー・・・いたいんだどぉ・・・、うー!、ぴかぴかがきれいなんだどぉー」 れみりゃは自分がつまづいた金の山高帽に気づいたようだ、隣には金のカチューシャも落ちている。 「うー、これはおぜうさまのたからものにするんだどぉー」 「あなたが落としたのはこの・・・なきめぇ丸ですか?」 「うー?」 泉の女神がいつの間にか現われていた。 その腕にはきめぇ丸が抱えられている、うつむいているので顔はよく見えない。 「うー、そんなきめぇまる、しーらないんだどおー」フリフリ れみりゃは腰を振り、ダンスを踊りながら答えた。 「あなたはとても正直なゆっくりですね、ご褒美にこの、きれいなきめぇ丸をあげましょう」 「う?」 「おぉ、なかよしなかよし」ヒュンヒュンスリスリ 「うぅ!?きもちわるいどぉー、やめるんだどぉー!」 「おぉ、ともだちともだち」ヒュンヒュンスリスリ 「こわいんだどぉー!!にげるどぉー!!」 「おぉ、まってまって」ヒュンヒュン 逃げるれみりゃとそれを追いかける、やたら可愛く美化されたきめぇ丸。 そんな二匹をニコニコとした笑みで見送る女神。 向こうから無事に冬篭りを終えた、ちぇん達六匹の声が聞こえてくる。 森は、今日も平和だった。 【後書き】 ドススパーク返しときれいなきめぇ丸が書きたくて書いた、後悔はしていない。 今までに書いたの ゆっくり地球防衛軍 前編 その1 その2 ゆっくり地球防衛軍 中編 その1 その2 ゆっくり地球防衛軍 後編 その1 その2 その3 このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/150.html
近年多発するゆっくりによる田畑の被害。 それを一掃、または予防するために様々な対策を話し合う事になった、今日はその会議の一回目である。 では、今日は山之辺さんの対策について話してもらいます。それではどうぞ。 うちは主に芋を作ってるんです、味は上々で良く美食家が揃うと言われている紅魔館から、直接仕入れに来てもらったりもしているんです。 そんなわけで、コレまでも小動物に食われるということは多々ありました。 でも初めてゆっくりに畑が襲われてから考え抜いた末、毎年こうして利用しているんです。 朝露が乾き始めた頃、何時ものように畑に向かっていた彼が見たのは自分の畑の上で騒いでいるゆっくり達だった。 農道で区切られている畑の一つ、それがゆっくり達によって無残に食い荒らされていた。 近く程に目を背けたくなる。 かじられた芋がそこらじゅうに散乱していた。 「おじさんどうしたの?ここはゆっくりたちのおうちだよ♪」 さらっと、更に癪に障るようなことを言うゆっくり、どうやら魔理沙種のようだ。 彼は、注意深く辺りを見回した。 ゆっくり魔理沙が一匹、霊夢が三匹、れみりゃとちぇんが一匹ずつ。 楽しそうに芋を食べているそれらを見ていると、沸々と怒りを覚えた彼だったが、口調だけは穏やかにゆっくり に話しかけた。 「君達はどこから来たのかな?」 「もりからきたの」 霊夢種の一匹が答える。 「もりにはこわいおじさんがいるからにげてきたの」 もう一匹の霊夢種だ。どうやら加工場職員の事を言っているらしい。 ずっと森で暮らしていたから、人里のことがよく判らなかったのだろう。 「ここはおじさんの畑なんだよ」 「はたけってなぁに?」 「畑って言うのは、野菜とかを育ててる場所だよ」 「おじさんがそだててたの?」 「そうだよ」 三人目の霊夢種と魔理沙種が交互に答える、どうやらこの群れのリーダー格はこの二人なのだろう。 「おいもおいしかったよ、またつくってね!!!」 「まりさも、またいっぱいたべてあげるよ!!!」 また食べ始めるゆっくり達、いまいち理解できていないらしい。 「あのね、畑って言うのは……」 「ここはまだ、おいもあるから、おじさんもゆっくりしていいよ」 「いや、畑の野菜は売るために作ってるんだよ。ただじゃないんだよ」 「おいしいおいしい! おじさんもっとつくってね」 「うめ、これめっちゃうめぇ! おじさん、はやくつくっておうちにもってきてね」 「これを売ってお金にしないと、おじさんもゆっくりできないんだよ」 「おかねっなに、ゆっくりできるの?」 「食べ物とかを手に入れたりするのに、必要なものなんだよ」 「じゃあいらないよ。もうゆっくりできてるもん。ねー♪」 「ねー♪」 その二匹の言葉でタガが外れた彼は、リーダー格の霊夢種を杭で打ちつけた。 「ゆ゛ーー」 突如、ガクガクと痙攣して絶叫をあげる。 まわりのゆっくり達も、やっと何が起こったのか理解したようだ。 「おじざん。ゆるじでー」 「おながずいだんですー」 「れいむをだずけであげてー」 必死で懇願するゆっくりと、必死に杭を抜こうとする、れみりゃ種。 それを見捨てて、逃げるゆっくり魔理沙の姿が目に入った。 「ゆっくりしんでね」 それだけ言い残して、農道を勢いよく去って行く。 彼もすぐに、残っているゆっくりに、ここにいろとだけ言い残し、急いで追いかける。 「ゆっくりしてってね!!!」 時折振り返ってはそういって挑発する。 たしかに、普通のゆっくりよりも大分はやく動けるようだ。 だが、彼は慌てずに誘導するように追いかけていく。 「ゆっくりしで……!?」 多少ずるがしこいが、やはりゆっくりだ。 これだけあからさまに、誘導しても気付かずに勝手に罠にかかってくれた。 獲物が通ると、即座に縄で縛って吊し上げるモノだ。 「ゆゆ!」 意地悪狸でも捕まえたかのように、彼は腰にさしてあった鎌を持ち近づく。 魔理沙も、これから自分がどうなるか想像がつくらしい。 「れっ、れいむがここをおうちにしようっていったんだよ! わるいのはれいむだよ!」 嘘を並べて何とか逃げようとする魔理沙、しかし既に鎌は振り下ろされた後だった。 「ゆー! ……ゆ?」 おかしい、何時まで経っても痛みは来ない。 不思議になった魔理沙が目を開けると、切られた縄と、それを掴んでいる男が目に映った。 「森で大変だったんだろ。お手伝いをしてくれるんだったら、家においてもいいよ」 優しく語り掛ける、先ほどの殺気が嘘のようだ。 「わっ、わかったよ。おてつだいするよ」 そういう魔理沙を連れて畑に戻ると、杭を抜いてもらった霊夢が看病されていた。 「れいむ、ぶじだったの?」 「うん。ゆっくりしてればなおるよ」 「よかったね」 きちんと急所は外せたらしい、穴が開いているようだが、じきに塞がるだろう。 どうやら、ショックで魔理沙が逃げ出したことも覚えていないようだ。 「じゃあ君達、ここはおじさんの畑だから、勝手に住んじゃいけないよ。でも、きちんとお手伝いするって約束し てくれたら、家に住まわせてあげるよ」 「するする、やくそくするよ」 「もうかってにたべないから、ゆるしてね」 素直に頷いたゆっくり達を、家に連れて帰った。 とりあえず、庭の木の下を自由に使わせてやることにして、今日は休ませた。 明日からお手伝いしてもらうよとだけ告げて、彼も中に入っていく。 翌日から、ゆっくりたちは一生懸命お手伝いをした。 ちょうど、秋の収穫時だった為、ゆっくり達に収穫させて、彼が運ぶと言う構図が出来上がっていた。 もっとも、あの霊夢と魔理沙は時々盗んで食べていたようだが。 今まで一人でやっていた作業を分担してやることが出来た為、収穫も早々に終えることが出来た。 しかし、辺りが雪に覆われ始めた時、未だ庭で生活している事に、あの二匹が文句を言ってきた。 「おじさんだけあったかいへやのなかでずるいよ。まりさたちもはいるよ♪」 「れいむたちがてつだったから、おかねいっぱいになってゆっくりできるんだよ♪」 図々しく上がりこんでくる、連れられて入ってきたほかの種類は端の方で寄り添って暖を取っているというのに、 二匹は堂々と火鉢にあたってきた。 「あったかいね」 「ひがでてるもんね」 「あのまきをくべるともっとあったかくなるかな」 「もっとゆっくりできるね!」 「おいおい、蒔きも高いんだから無駄には使えないんだよ。ダメダメ」 「だってさ」 「おおこわいこわい。まりさたちがてつだわなかったら、こんなにかえなかったのにね」 「「ねー」」 いっそ、ここで加工場に売り飛ばしてもよかったが、彼は他の利用法があったので、渋を薪をくべた。 「あったかいね」 「こんどから、もっともっとまきをいれてね」 それから暫く経ったある日、珍しく彼は朝早くから台所に立っていた。 「おじさん、おへやあったかくするね♪」 「まきはいれられるから、おじさんはそこで、ごはんつくってってね」 そんな図々しい言葉を聞いても彼はそうかい、とだけいって流した。 余程、今作っているものが大切なのだろう。 「さぁ、できたよ。かぼちゃを大量ににたんだ」 大きな鍋に大量に入ったかぼちゃ、綺麗に一口大になっているそれは、ゆっくり達にはご馳走に見えた。 「おいしそー」 「うめっ!めっちゃうめー」 「うめー! おじさん、これうまいから、まいにちつくってね!!!」 「おかねいっぱいあるから、まいにちつくれるね!!!」 彼は、何も言わずに終始ニコニコとそれを見ていたが、粗方食べ終わった頃に、ようやく一言だけ喋った。 「この頃、あまり跳ね回っていなかっただろ、実は昨日、運動する装置を買ってきたんだ」 「やるやる」 「れいむもやるー」 「よしよし、じゃあちょっと体を縛るよ」 ゆっくりをしたから四方に縛っていく、縛り終えると、ちょうどスイカを縛っているような状態になった。 その調子で次々と全員を縛っていく。 縛り終えたところで、今度は魔理沙を、取っての着いた四角い箱に入れていく。 「さいしょは魔理沙からだね」 「はやくうごかしてね」 「言われなくても」 言うが早いか彼はものすごい勢いで取っ手を回し始める。 連動するように、魔理沙がはいった箱もすごい勢いで回る。 「ゆゆ!」 中身がかき回される感覚、そんな奇妙な感覚に魔理沙は何も言えない。 「よし、次」 たっぷり十分は回しただろうか、箱から出された魔理沙は口から戻さないように、直ぐに口を塞がれていた。 その後も、れみりゃをのぞく全員が同じように回された。 彼はその様子を満足そうに見ると、一人で食事を済ませ眠ってしまった。 翌日、彼はそのゆっくり達を荷車に載せ、街までやってきた。 まず、ゆっくりれみりゃをセリにかけて大金を手に入れ、次にこれまた高値でゆっくり達を売りさばいた。 何がなんだか分からないままに、売られていくゆっくり達。 離れるのがいやで必死に近づこうとするが、縛られてしまっている状態ではまったくの無力だった。 あえなく散り散りになるゆっくり達。 魔理沙を買い取ったのは、永遠亭のイナバだった。 「はやくこの縄を解いてね。はやくといてね」 「……気持ち悪い」 「おおこわいこわい」 へらへらと喋りかけるゆっくりを見て呟くイナバ、その後、彼女は永遠亭に着くまで一言も口を開かなかった 「ただいま帰りました。師匠、言われたものを買ってきましたよ」 「ありがとうウドンゲ。じゃあ、先に姫様のお部屋に運んでおいて頂戴」 「はい」 だれもいない部屋に放置された魔理沙、しかし今までも家とは比べ物にならない位暖かいこの部屋は、魔理沙にとって居心地がよかった。 魔理沙は勝手にここを自分の部屋にした。 「あら、今年はなかなか大きいわね」 「そうですねー。それじゃあ頂きましょうか」 突然入ってきた二人の女性に縄を解かれる。 「ここは、まりさのへやだよ!かってにはいっちゃだめだよ!!」 「あらあら、うふふ」 「ことしは、特にふてぶてしいですね。」 言いながら帽子を取り払う。 「おおこわいこわい。ゆっくりかえしてね」 「……面白くなりそうね永淋」 「はやくでていってね、それとゆっくりできないから、ごはんももってきてね」 「えい♪」 「ゆ?」 突然、体に包丁を入れられる魔理沙。 余りにも突然だったので、一瞬呆気にとられた、が。 「い゛い゛い゛いだいー」 直ぐに、激烈な痛みが襲い出した。 それを意にかけずに、更に包丁を進める輝夜。 右の頬にグルッと円を描いたそれは、反対側にも同じように円を描いた。 「いだいよ。おばさんなにするの!」 この期に及んで神経を逆撫で摺る様な事を言う魔理沙、今までの癖なのだろうが自分の首を絞めることになった。 「へぇー、本当に今年のは面白いわねぇ」 スプーンに持ち替えて頬から中身を掻き出していく、反対側も同様だ。 「!!!!い゛い゛い゛い゛だ゛だ゛だ゛だ゛だ゛い゛い゛い゛い゛い゛」 もはや余裕も何もない、気を失うまで、想像を絶する痛みにただ耐えるだけだ。 しかもそれも簡単には叶わない。 既に、魔理沙種の体の構造を調べ終えている永淋の指示で、生命に関係の無い箇所から掻き出されているのだから。 「ゆ゛ゆ゛ぐり゛じだだい゛よ゛ーー!」 「おお怖い怖い。永淋見てよこの顔」 「確かに見るだけで不快感が増しますねー」 二人はこれから数十分間この作業を続けた。 今年は、研究の成果か出し終える直前までゆっくりの意識があったようだ。 「うどんげー終わったわー。夕食のテーブルに運んで頂戴」 「はい師匠。うわぁ、今年は特に美味しそうですね」 通常、食事の用意はイナバ達がやるのだが、この作業は別であった。 わざわざ回りくどい方法で、絶叫と共に餡子をとりだすこの方法は、永遠を生きる蓬莱人のみが理解できる方法なのだろう。 或いは、これで一年を知っているのかもしれない。 今日は冬至の日、そして彼が売っていたゆっくりはこう書かれていたのだから。 ~今年も販売!! 冬至かぼちゃ。 冬まで保存したかぼちゃと、同じく腐らずに保存されている ゆっくりの生餡で作った特製です。冬を乗り切る栄養がたっぷり付きますよ~ 以上です、そういって彼は発表をやめた。 「ありがとうございました。さて、今の意見ですが、時期は限られていますがこの時期には殆どの人が作るので需要は大量に見込むことが出来ます。 それでは、第一回ゆっくり畑荒らし対策会議を終わります。今回の議題の解答は次回までに考えておいて下さい」 選択肢 投票 しあわせー! (50) それなりー (3) つぎにきたいするよ! (6) 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1361.html
慧音先生とゆっくり。 上白沢慧音は里で寺子屋の教師をしている。 まだ、幼い子供達に文字を教えたり、計算を教えたりしていた。 そんな彼女のもとに、ある子供がゆっくりを連れてきた。 ゆっくりとは生首のような生物で、ぴょんぴょん跳ねたりして移動する。 足という部分もあるらしいが、詳しい事はよく分かっていない。 中身が餡子なだけに、美食家達からも重宝されている。 しかし、ゆっくり達にはある欠点がある。 それは恐ろしいまでの知能の低さだ。 なぜか頭に付いている帽子を外すと、仲間と認識できなくなり攻撃する。 さらに、自分の妻が産んだ子供を自分が生き残るために殺したりする。 これは動物界では珍しい事ではないと言われるかもしれないが、なにせこいつら、言葉を話すのだ。 簡単な言葉ばかりで、難しい話をすると頭を傾げるが、大抵の事は理解する。 このゆっくりの中の種類にゆっくりまりさというものがいるが、そいつが典型的な裏切り者だった。 逆にいえば悪知恵が働くと言うが、時々人間らしさを見せるゆっくりが子供を見捨てたり、理不尽な事を言って仲間のゆっくりを攻撃しているのを見れば、並大抵の人間は怒りを覚えるだろう。 しかしこの慧音、ゆっくりと言う生物をあまり知らない。 大抵里に行くときは授業のためだし、家に帰れば残った仕事をするので、あまり接する機会が無かった。 「これが、ゆっくりって奴か」 慧音は興味深そうにそれを見つめる。 子供が持っていたのはゆっくりれいむで、うまく育てれば普通の家庭でも育てられる。 他にいる、まりさ、ありすも育てようと思えば育てられるが、まりさは何をしでかすかわからないし、ありすは異常性欲と言う特性をもっているので、あまり飼おうとは思わない。 ゆっくりれみりあなど例外だ。 この他にもゆっくりはいるのだが、それは省略する。 「おねーさんこんにちわ! ゆっくりしていってね!」 れいむは慧音に向かって挨拶をする。 「ああ、こんにちわ」 慧音は優しく挨拶をする。 彼女は、最初ゆっくりは害獣だと聞かされていた。 畑をあらし、民家に侵入しては食い物を荒らす。 そしてあたかも自分の家としてふるまう。 やることだけなら山賊に近い生物だ。 (なんだ、ゆっくりって結構礼儀のある奴もいるんだな) 「慧音先生、ゆっくりっておもしろいんだよ!」 そう、生徒の一人が言う。 「ほう、何か芸でも覚えているのか?」 慧音が尋ねると、生徒の一人がれいむを机の上に置いた。 そして、いきなり指を目の上に突っ込むと、そのまま目玉をくりぬいた。 「ゆぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」 「お、おい! 何してるんだ!」 突然起きた生徒の行動に、慧音は叫ぶ。 だが、生徒は手馴れたようにもう一個の目玉をくりぬいた。 「ゆ゛っぐえ゛!」 目玉を両方失ったれいむの目が合った場所から、涙のように餡子が流れ出ている。 「はい慧音先生、目玉の部分はぷるぷるしてて中に餡子が詰まってて美味しいんだよ」 そう言って、生徒は固めを慧音に差し出した。 しかし、彼女は受け取らず生徒をしかりつけた。 「何してるんだ! 仮にも生き物だぞ!」 生徒は怒られた事にびっくりしていた。 まるで、なぜ怒られたんだと言うような目だ。 「で、でも……」 「でもじゃない! 生き物を大切にしない奴は私は大嫌いだ! 出て行け!」 慧音は怒鳴りつける。 生徒は、裏切られた気持ちで半べそを書きながら、目玉の無いれいむを連れて出て行った。 しかし、他の生徒から非難を浴びる。 「先生ひどいよ! あの子は先生においしいお菓子を食べさせようとしたんだよ!」 「そうだよ! 先生はゆっくりの事なにも知らないの?」 「うるさい、ゆっくりがどんな生き物だろうと私はああやって悪戯に命を奪う奴が大嫌いなんだ」 結局、慧音は怒ってその秘の授業を全部自習にした。 竹林を抜けて、慧音は家へ向かう。 「まったく……近頃の子供は命の尊さというものを知らないのか」 怒りながら進んでいくと、人並みくらいにでかい物体が竹林を抜けていた。 ゆっくりと進むそれは、巨大なゆっくりまりさだった。 「ゆ? おねーさんはゆっくりできるひと?」 その質問に、慧音は笑顔で返す。 「ああ、できるぞ」 「ゆゆ! じゃあおねーさんたべものちょうだいね!」 通常、妖怪おにいさんだったら攻撃するか策略を練っていたぶるだろう。 だが、相手はゆっくりを知らぬ慧音だ。 「ああ、腹が減ってたのか。 昼の残りならあるぞ」 そう言って食べ切れなかった握り飯を巨大まりさに与える。 すると、どこに隠れていたのか寺子屋で見たときと同じくらいの成体ゆっくりがわらわらと現れた。 「おかーさん! それちょうだいね!」 「まりさにはこどもがいるからさきにちょうだいね!」 握り飯を分けても足りないくらいに成体がいる。 そこで、慧音はある提案を出した。 「そうだ、私の家にくれば少しだけだがあげられるぞ」 「ゆっ!?」 その言葉にまりさは警戒心を強める。 まるでまたかとでも言うような感じだ。 「おねーさんはうそつきだね! そうやってまりさたちをいじめようとしてるんだね!」 「ち、違うっ。私はそんな事思ってない!」 慌てて慧音は言う。 そして思った。 (こいつらは人間達にいじめられてきたのか……かわいそうに) 「わかった、ここでその親と待っててくれ。私が持ってくれば文句無いだろう?」 「ゆっ……わかったよ、でもうそだったらおねーさんつぶすからね!」 巨大ゆっくりは警戒心剥き出しでそういった。 確かに、この質量のゆっくりにつぶされれば人間ならひとたまりも無いだろう。 「安心しろ、約束は守る」 そう言って、慧音は家に戻り自分の分を残したあまり物の野菜などをまりさ達に持っていった。 「ゆっゆっ! このおねーさんうそつきじゃなかったよ!」 「まって! やさいにどくがはいってるかもしれないからまりさがさきにたべるよ!」 巨大まりさは慎重に言う。 確かに、おにいさん達なら睡眠薬やら入ってただろう。 「だからそんなもの入ってないぞ」 困った風に慧音が笑う。 そして巨大まりさが食べ終えた。 「だいじょうぶだったよ! このおねーさんはいいひとだからみんなでごはんたべようね!」 その言葉を合図にまりさたちは一斉に野菜を取り囲んだ。 成体ゆっくりが野菜をくわえ、その後ろにいる子供にも分け与える。 そして他人の子にも分けていた。 どうやら群れで行動しているゆっくり達は団結力が強く、みな家族だと思っているようだ。 そういう触れ合いを見ていると、慧音も嬉しくなる。 どこまでも甘い人だ。 そこがいい所でもあるのだが。 「おねーさんありがとう!」 「「「「ありがとう!」」」」 「ああ、どういたしまして」 慧音は笑顔で去っていくまりさたちに手を振った。 ちなみに、この時彼女は里の襲撃を防いだということは後に分かる事である。 ■■■ しばらくして、慧音の家に一匹のまりさが来た。 なんでも、パーティをやるからおねーさんも食べ物を持ってきて一緒に来いとの事だった。 慧音は自分の分の食料しかなかったが、それを半分にして持っていくことにした。 ぴょんぴょん跳ねるゆっくりまりさ、慧音はその後をついていく。 しかし、山の近くである事件が起きた。 「う゛~♪ だ~べちゃ~うぞ~♪」 ゆっくりれみりあが襲い掛かってきたのだ。 れみりあ種はゆっくり達を食べる種類なのでまりさ達は恐れていた。 「おねーさんたすけてね!」 「あ、ああ……」 見た目は頭が以上にでかい子供なので、いささか抵抗があった。 しかし。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! ま゛り゛ざのぼうじがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 丁度、ゆっくりれみりあがこけてまりさの後ろに倒れたときだった。 闇雲に振り回した腕が、ちょうどまりさの帽子を引き裂いたのだ。 「くそっ! この!」 軽く蹴飛ばして、ゆっくりれみりあを追い払う。 半べそをかいてざぐやざぐやと叫んでいた。 「大丈夫か?」 「ゆぅ……大丈夫だよ」 傷ついたまりさを抱えて慧音は山を登った。 巣に着いたらうんと楽しませてやろう。 この傷が少しでもいえるように。 そう慧音は思っていた。 「ここだよ! ここにまりさのおうちがあるんだよ!」 「そうか」 慧音は山の中にできた洞窟に入る。 元々ここら辺には山賊がいて最近妖怪に食われたと言う話を以前聞いたのでたぶんここがその砦だったのだろう。 ついた頃にはもう日が暮れていた。 「おかーさん! おねーさんを連れてきたよ!」 すると、中にいた成体ゆっくり達が一斉に帽子のないまりさを見る。 そして案の定非難の声を浴びせた。 「ゆ! ぼうしのないやつはまりさじゃないよ!」 「しらないゆっくりはゆっくりしんでね!」 その光景に慧音は困惑する。 「お、おい……これはお前達の仲間だぞ?」 「そんなぼうしのないまぬけなまりさはしらないよ!」 そういわれてぼうしのないまりさは泣き出す寸前だった。 その時。 「みんなばかだね! あれはまりさたちのまりさだよ! おかーさんにはわかるよ!」 洞窟の奥から巨大ゆっくりまりさが現れた。 そして帽子なしまりさは希望に満ちた顔をする。 「ありがとうおかーさん! きづいてくれたんだね!」 「みんながばかでごめんね! あとでぼうしつくってあげるからね!」 多少の違和感があるが誤解は解けたようなので慧音はほっとする。 しかし、その瞬間慧音の袋に入れた野菜がかすめとられた。 「!?」 「そしておねーさんもばかだね! みんな! あとでおねーさんのおうちにあんないするよ! ここよりとってもゆっくりできるよ!」 いきなり手のひらを返したように罵倒してきた帽子なしまりさに慧音は唖然とする。 「は?」 そうしている間に、慧音に数匹のゆっくりがタックルしてきた。 もう帽子なしまりさを仲間と認識したようで、いつもの団結力だった。 一匹だけならマッサージ程度にはなっていたが、数匹になると子供に突き飛ばされたくらいの痛みがあった。 「きゃっ」 慧音は地面にしりもちをつく。 そして馬鹿にしたように巨大まりさが舌を出した。 「おねーさんはほんとばかだね! あたらしいおうちをおしえてくれてありがとう! ゆっくりしね!」 巨大ゆっくりは転がって慧音の足をつぶす。 折れはしないものの、とても痛い。 「ぐっ!?」 さらに膝。 太もも、胴。 巨大まりさに体をつぶされていく。 (なんで……どうして、パーティをするんじゃなかったのか) 慧音は裏切られた気持ちになる。 そして、何とか動こうと頭を動かしたとき、月が目に入った。 「!!」 慧音の体から動物本能が目覚める。 上白沢慧音はハクタクと呼ばれる妖怪のハーフで、満月になると本来のハクタクの姿となるのだ。 「ぐが、おおおおおおおおおっ!!」 裏切られた怒りと悲しみとで、力任せに巨大まりさの体に腕をねじ込む。 「ゆぐっ!?」 通常のゆっくりより耐久力のある巨大まりさだが、妖怪の本気に勝てるわけが無い。 そのまま足を引き裂かれ、体の中に腕が侵入する。 「あ゛がががががががががが!!!! ゆ゛っぐり゛でぎだい゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!」 そして侵入させた腕に力を込め、弾幕を発射した。 弾はまりさの餡子脳を突き破り、天井を削る。 しばらく弾を浴びせた跡、まりさは破裂して弾けとんだ。 「お゛がああざあああああああああああああん!!!」 「ゆ゛ううううううううううううう!!!」 成体ゆっくりが叫び声をあげる。 びちゃびちゃと雨のように降る餡子の中、慧音は月夜に照らされて手についた餡子を舐める。 その姿には、普段の生真面目さがない獣のような獰猛な姿であり、妖しく美しくもあった。 「ひぃいいいいいいっ!!」 一匹のまりさが恐怖にかられて洞窟から出ようとする。 だが、慧音に捕まり握りつぶされた。 「ゆびげぇ!」 目玉を飛び出し、歯を食いしばりながら死んでいくまりさを見て、慧音は楽しいと思った。 なぜ、こんな下衆のような奴等に餌を与えてしまったんだろう。 それだけが悔しかった。 「まりさはおいしくないよ! ほかのまりさをたべてね!」 そう言って子供のまりさを差し出す。 「ゅー! ゅー!」 小さなまりさは怯えている。 慧音は再び殺意を覚えた。 「子供を差し出してまで自分が助かりたいかぁっ!!」 拳を唸らせ、差し出したほうの成体まりさを潰す。 さらに、集団でタックルし、逃げる機会を作ろうとまりさが飛び掛る。 だが、慧音の手刀で横に薙ぐ。 すると、食らったまりさの横顔が歪み、皮が破れて餡子が飛び散る。 あとは怯えているまりさたちだけだった。 「……おまえら、もうだれも騙さないと誓えるか?」 「ぢがいまずううううううう!! おでがいでずううううううう!!!」 慧音はもう殺す気など起きなかった。 こんな下衆野郎は殺すに値しない。 だが。 「せいぜい暗闇の中、その私から盗んだ野菜で生き延びるがいい」 そう言って洞窟を出て指をパチンと鳴らす。 背後で爆発音がしたかと思うと、土砂がくずれて洞窟を塞いでしまった。 「はぁ……今日は妹紅の家に泊めて貰おう」 妙にむしゃくしゃした気分が晴れないまま、慧音は山を降りていった。 ■■■ それから。 「なぁ、君」 「は、はい……」 教室の中で先日叱った子供を呼んだ。 「その……すまない。酷い事言って……私が間違っていた」 両手を合わせて頭を下げる。 すると生徒は笑って許してくれた。 嬉しくなって慧音は生徒を抱きしめる。 なんとうらやまし、もとい感動的な光景だろうか。 しかし、代わりにゆっくりの目玉が食べたいと言った。 「よしまかせろ、先生の習性については最近よく知ったからな」 こうして、しばらくは課外授業として生徒達と慧音のゆっくり狩りは続いた。 そしてその中で、慧音は一生ゆっくりまりさの事を嫌いになったそうな。 あとがき 即興で書いたからって言い訳にしませんよ。 生徒、俺と代われ、その乳は私のものだ! このアホが作った作品。 霊夢の怒らせ方 ゆっくりデッドライジング1~3 霊夢のバイト 作:神社バイト このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1201.html
男が家に帰てきた。その戸を開ける音にビクついたものが居た 「うー?」 ゆっくりの中でも胴体を持つ珍しい種のれみりゃだった 以前夜道を歩いているところを見つけて捕獲した そして今は部屋の隅に設置してあるゲージの中で飼育されていた ゲージは縦横5mと以外と広く、食事も適度に与えられていた 「うー♪ うー♪」 れみりゃは男が抱えているものに興味深々だった れみりゃ種と同じ胴体をもつ種のゆっくりフランだった 「ギャオー!! ギャオー!!」 男の腕の中で激しく暴れまわっていた 「うー♪ トモダチ? うー♪ トモダチ?」 これから行われることも知らず、手を叩きはしゃぐれみりゃ 男はゆっくりフランを床に降ろすと、暴れるその手を力でねじ伏せて。両手両足を皮ベルトで拘束する 「ゆっくりしね!!!ゆっくりしね!!!・・・・・・・もがッ!!」 さらに叫ぶ口に布を巻きつけて、口を封じる 「フーー!! フーー!!」 羽だけがバタバタと暴れる ゆっくりフランを床にうつぶせに組み伏せてると、着ているスカートをまくりさらに下着を脱がせる 「ングー!! ングー!!」 その露になった幼い尻のその肛門に男は容赦なく、中身の入った酒瓶を突っ込んだ 「ッッ!!!!!!!!!」 もの凄い勢いで腸にアルコールが流し込まれて吸収されていく 「・・・・・ッ・・・ン・・・・・・・・」 急性アルコール中毒になり徐々に意識が遠のいていくゆっくりフラン 羽が枯れた草のようにしおれだし、口の布の越しに今に消え入りそうなうめき声だけが聞こえてきた フランがおとなしくなるのを確認して酒瓶を引き抜く ブピィィィィィという不快な水を音とともに餡子混じりの酒が肛門から逆流し、噴出した 部屋は一瞬でアルコールと餡子の甘ったるく生温い空気に包まれる 男は衣服脱ぎ、既に臨戦状態だったイチモツをその純真無垢な乙女の秘所にあてがう そして前戯も無しにいきなり奥まで突き刺した ブチブチと中を削りながら進むペニス 本来絶叫するはずの激痛にも関わらず、とうのゆっくりフランは感覚が麻痺しているため大した反応は見せず、夢と現実の狭間を行き来していた 「いぎゃあああぁぁぁああああぁあああぁぁぁあぁぁあぁぁあああ!!!!!」 絶叫したのはゲージの中のれみりゃだった。れみりゃは性器を弄られたことはあったが、まだ性交はされていなかった 自分と似た種の仲間がレイプされている、目の前の光景がただただおぞましかった ゲージの柵を握りガシガシと揺らす。もちろんそれぐらいではゲージはびくともしないのはわかっていた わかっていたが目の前の仲間が傷つけられるのが我慢ならなかった ここに来て飼われてから、れみりゃはいっしょにいて寂しさを紛らわせてくれる“仲間”が欲しかった 本当は怖かった。許されるなら隅で毛布をかぶりガタガタと震えていたかった バックから犯されるゆっくりフラン 確実に内臓を破壊しながらストロークを繰り返す男 腰が動くたびに膣内から血のように赤い餡子が掻き出された 「いギィッ・・・・・・・・イギッ・・・・・・・・・・アグッ・・・・・・・・ヒグッ・・・・うあ゛~~~~~~」 いつの間にか口の布は緩み外れていたが、そこから垂れ流される声に感情は無かった。ただ肺から空気が漏れたような音しかしなかった そんなうめき声など意にも介さず。男はただ我武者羅に快感と征服感に身を任せて、ひたすらピストン運動を続けていた ジュポジュポ ヴぁ~~~~~~~ ガンガンッ!! ペニスが膣をかき回す音と、ゆっくりフランのうめき声と、ゲージを揺らす音はもうしばらく続きそうだった ゆっくりレイパーが果てた頃には、ゆっくりフランの膣内はズタズタだった。種族の特性故に傷は短時間で再生するが、一度破壊された処女膜はもう元には戻らない ゆっくりレイパーはアルコールで完全に意識の飛んだゆっくりフランを毛布で包むと、れみりゃのいるゲージの中に寝かせた ゲージが閉じられるとゆっくりレイパーがゲージの中にお菓子を4つ放り込む れみりゃは2つ食べて、残りの2つには手をつけなかった お菓子を2つ食べ終わると、れみりゃは気絶するフランの元に恐る恐る近づいた れみりゃにとってゆっくりフランは天敵であることを本能が感じ取っていた 近づいて酒で真っ赤になった頬を指先でつつく。しかしフランの反応は無い 自分を襲ってこないと分かると本能が警戒を解いた ゆっくりフランの頭を持ち上げて膝枕をして頭を優しく撫でて介抱する 「うー♪うーうー♪う~~~~♪うー♪うー♪うー♪う~~~~うー♪うー♪」 そして微笑み、まるで赤ん坊を寝かしつけるようにれみりゃは歌い始めた この夜、酔いからさめたゆっくりフランは遅れてやってきた激痛にのたうち回ることになる れみりゃはその間、ゆっくりフランを励ますようにずっと抱きしめていた その姿はまるで姉が妹を守るようで尊かった
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1692.html
前話から 「ゆっくりおきてね!!」 「ゆ!?」 驚いて目を覚まし周りを見ると20匹のゆっくり家族が自分を囲んでいた 親れいむと親まりさが1匹ずつ、子れいむが7匹、子まりさが5匹、赤れいむと赤まりさが3匹ずつだ 「ゆ!ゆっくりおきたぜ!!」 「だいじょーぶ?ゆっくりしてる?」 れいむはイマイチ状況が飲み込めずにいた 自分はさっきまで恐いおじさんがいた家から森に向かって逃げ出して、それから・・・ 「まりさがもりでたおれてたれーむをはこんできたんだよ!!ゆっくりほめてね!」 これで全部思い出した、あの後私は気絶したんだ、そこをこの家族の子まりさが巣に運んでくれたのか、 「ゆ!!ゆっくりたすかったよ!!まりさはすごいね!!」 「ゆっゆっゆ!もっとほめてもいいんだぜ!!」 他愛ない話を始めるゆっくり家族とれいむ、まさに幸せだった だがそれと同時にあることも思い出した 自分達の家族が全滅したことである。途端にれいむは泣き出した 「ゆゆっ!!どうしたの!?」 「なかないでゆっくりじじょーをはなすんだぜ!!」 「ゆっくりはなすよ・・・」 れいむは自分が30人のゆっくり家族の3女でゆっくりまりさとゆっくりありすに家を奪われ、更には人間に家族を殺された事、全てをありのまま話した 「ゆ!!ありすたちはひどいね!!」 「それよりかぞくをゆっくりできなくしたにんげんのほうがひどいんだぜ!!」 「それにしてもれいむはかわいそうだね・・・」 まあ、予想していた通りの反応だ、 次は冬の間ここで住ませてくれないか聞いて・・・ 「よかったらずっとここでゆっくりしない!?」 え?まだ何も言ってないのに・・・それにずっと・・・? れいむは当然喜んだ 「ゆ!!ほんとうに!?」 「ほんとうだぜ!!いまさらかぞくがひとりふえたところでなんともないんだぜ!!」 「これからはいっしょにゆっくりしようね!!」 「「「ゆっくりしていってね!!」」」 ゆっくり家族達の暖かい歓迎にれいむは涙をながした、悲しさではなく嬉しさからだ 「ゆ・・・ゆっくりしていくね!!」 この日かられいむはゆっくり家族の一員となった 冬篭りの間はれいむが赤ゆっくり達と遊んであげたり、 元々他のゆっくりと比べてずば抜けて頭の良いれいむが食料の配分をしてくれたのでゆっくり家族は大いに助かった そしてなによりれいむもゆっくりできた。 こう言ったら悪い気もするが前の家族のように自分勝手なゆっくりがいない、それだけでれいむはとてもゆっくりできた そして春がやってきた 「ゆーー!!ゆっくりしていってね!!」 「ゆっくりしていってね!!」 一斉に巣から飛び出すゆっくり家族、その後方では母れいむと父まりさが微笑んでいた 「ゆ!!きのみしゃんだぜ!!まりしゃにゆっくちたべりゃれてにぇ!!」 「むーちゃ♪むーちゃ♪ちあわちぇーー!!」 「ゆゆっ!!あっちにもきのみしゃんがありゅんだじぇ!!」 「ゆっくりたべられてね!!」 「ゆーーーー!!あんまりとおくにいっちゃだめだよー!あぶないよー!!」 「ゆ!!ゆっくりりかいした・・・・ゆぎゃあああ!!れみりゃだあああ!!」 「うー♪うー♪たーべーちゃーうーぞー♪」 案の定である 通常れみりゃ種は夜行性だが、冬の間はゆっくりのように食料を蓄えることができないので絶食する。 なので空腹のれみりゃが冬篭りを終えたゆっくり達を狙ってくるのはよくあるのだという 「うー♪うー♪れみりゃはこーまかんのおぜうさまなんだどぉー♪」 相変わらず意味不明な事を言いながら赤れいむに接近するれみりゃ 「ゆ!!はやくたすけないとあかちゃんしんじゃうよ!!」 れいむが母れいむに訴えるが、母れいむは大して取り乱さずこう言った 「ゆ!!くろいさんれんせい!れみりゃをゆっくりたおすんだよ!!」 黒い三連星?このどこかで聞いたような名前を呼ぶと巣の中から3匹の子まりさが出てきた 「まっしゅ!おるてが!れみりゃにじぇっとすとりーむゆっくりをかけるぞ」 リーダー格のがいあが一声かけると3匹のゆっくりまりさが一列になり、れみりゃに狙いを定めた すると次の瞬間先頭に立っていたがいあがれみりゃに噛み付き皮を引きちぎった 「ゆぎーーー!!!」 ぶちっ!! 「う゛あ゛ーーー!!いだいどぉーーー!!ざぐやーーー!!!」 すかさずまっしゅが飛び上がり渾身の体当たりを食らわせる 「ゆ!!」 「ぶぎゃっ!!」 傷付いた皮から肉汁をこぼれさせながら地面に落下するれみりゃ 「うあーー!!こーまかんかえるどぉーー!!ぷっでぃんだべるどぉーーー!!」 休む暇も与えずおるてがが空高く飛び上がりれみりゃ目掛けて急降下する 「おるてがはんまぁーー!!」 「ぶぎゅうううううう!!ざ・・・・ぐや・・」 一度も見たことのない従者の名前を言い残すと傷口から全ての具を出し切りれみりゃは絶命した 「まりさたちのしょーりだぜ!!」 「くろいさんれんせいのおかげだよ!!ゆっくりかんしゃするよ!!」 「ゆっゆっゆ!もっとほめてもいいんだぜ!!」 ちなみにくろいさんれんせいは戦闘が終わると口調が普通のゆっくりと同じになる 一方でれいむは呆気に取られていた、 昔前の家族にいたころに一度れみりゃが襲ってきたが母れいむはもちろん父まりさでさえ全く歯が立たなかったのだ だがそれをこのゆっくり達ははものの数秒で倒してしまったのだ。関心せずにはいられなかった 「すごいね!まりさ!!」 「てれるんだぜ!!でももっとほめてもいいんだぜ!!」 「ゆっゆっゆっゆっゆ!!!」 しかしその一部始終を木の陰で観察していた者がいた 「うー・・・みんなにほーこくするどぉー・・・」 その影は小さな羽根をはばたかせながら森の奥へと消えていく しかしゆっくり家族は飛んでいくそれには気づかず夕食の木の実や虫を集めていた 「ゆ!!みんなくらくなってきたよ!!はやくおうちにかえらないとあぶないよ!!」 「「「ゆっくりりかいしたよ!!」」」 そう言うと家族ゆっくり達とれいむは急いで巣の中へと戻った 「ゆー!!とってもゆっくりできたよ!!」 「いっぱいゆっくりしたからおなかへったよ!ごはんちょーだい!!」 わらわらとれいむに集まる赤ゆっくりと子ゆっくり達 「ゆっくりわけてあげるよ!!」 れいむは皆の皿に今日の夕食を配分した。母れいむの合図と共にゆっくり家族は夕食にがっつく 「うっめ!めっちゃうっめ!!」 「むーしゃ♪むーしゃ♪しあわせええええ!!」 「ゆっくりできたよ!!とってもおいしかったよ!!」 「ゆっくいしたらねむくなっちぇきちゃよ・・・・」 家族ゆっくりが眠りにつく だがゆっくり家族は気づいていなかった、自分達の巣に謎の影が迫っていることに 「ゆぴー・・・ゆぴー・・・」 ぱたぱたぱたぱたぱたぱたぱたぱたぱた・・・ 「ゆうー・・・ゆうー・・・」 ぱたぱたぱたぱたぱたぱたぱたぱたぱた・・・ 「ゆくー・・・ゆくー・・・」 ダァン!!ダァン!!ダァン!! 「ゆうっ!!?」 ダァン!!!ダァン!!!ダァン!!! 「どうしちゃの!?」 「ゆっくりきんきゅーじたいだよ!!」 寝ていたゆっくり家族は突然の出来事に驚き全員目を覚ましてしまった、もちろんれいむも ダァンッ!!!・・・・・ 扉を破壊し侵入してきたのは一匹のれみりゃだった 「うー♪たーべーちゃーうーぞー!!」 「ゆぎゃああああ!!れみりゃだああああ!!」 「ゆ!!ゆっくりおちついてね!こっちにはくろいさんれんせいがいるかられみりゃなんてこわくないよ!!」 母れいむの言葉でゆっくり達が落ち着きを取り戻す 「ゆ・・・そうだよ!!こっちにはくろいさんれんせいがいるかられみりゃなんていちころだよ!!」 「かくのちがいがわかったらさっさとでてくんだぜ!!」 「うー?くろいさんれんせーってなんだどぉー?」 「とってもつよいゆっくりだよ!れみりゃなんかじゃたおせないよ!!」 後方ではがいあ、まっしゅ、おるてががじぇっとすとりーむゆっくりの構えをしている だがそれを見るとれみりゃはニッコリと笑ってこう言った 「これをみてもおんなじこといえるんだどぉー?」 れみりゃの号令に合わせて次々とれみりゃが空から降りてくる その数およそ20匹 「うー♪れみりゃはこーまかんのおぜうさまなんだどぉー♪かりすまでいっぱいなかまあつめたんだどぉー♪」 ゆっくり達は固まっていた、まさに蛇に睨まれた蛙 一匹ならまだしも二十匹なんて数、分が悪すぎる 母れいむが叫ぶ 「ゆっくりにげてえええええ!!!!」 「ゆぎゃああああああ!!だずげでええええ!!!」 「ゆっ・・・ゆっくりしたいよおおおお!!」 ゆっくり達は我先にと非常口から巣の外に脱出する 「うー♪にがさないんだどぉー♪おいかけるんだどぉー♪」 それを追うれみりゃ達、 いくらこのゆっくり家族達の運動神経が良いと言っても種族の差は大きく、あっという間に追いつかれてしまった 「うー♪でざーとなんだどぉー♪はやくたべるどぉー♪」 じりじりとにじり寄るれみりゃの群れ、赤れいむは恐怖のあまりに気絶している 「ゆ・・・ゆっくりしていってね!!」 「たーべーちゃーうーぞ♪」 痺れを切らしたれみりゃの群れが一斉にゆっくり家族に飛び掛る れいむは自分の死を悟った、そして冬の間だけだったがお世話になったこの家族との楽しかった思い出を思い出していた 「「「ゆぎゃああああああああ!!」」」 れいむは目を閉じた ああ、もうすぐ鋭い牙が体に突き刺さり前の家族と同じ場所に行ける もうそろそろかな ん?・・・やけに長いな・・・? ひょっとしてもう死んじゃったのかな?じゃあここは天国? ちょっと目を開けてみよう れいむは勇気を振り絞り閉じていた目を開いた、 状況は目を閉じる前と全く変わっていなかった ただひとつ変わっていたことはれみりゃ達が一点を見つめて固まっていたことである ―――そこにはスーツ姿の青年が立っていた 暗闇で顔はよく見えないが笑っていることだけは分かる 「ハロー!元気かい!?皆大好き虐待お兄さんだよ!!」 青年がそう言うとれみりゃ達の顔が恐怖に染まる 「うあーーっ!!にげるんだどぉーー!!」 「じゃぐやーー!!だじゅげでだどぉーー!!」 蜘蛛の子を散らすように逃げるれみりゃの群れ 恐怖のあまりに固まってしまって逃げ遅れたれみりゃもいる 「あれあれ、まだなんにもしてないのに・・・まあそれだけ虐待お兄さんも有名になってきたってことだな!!」 そう言いながらも青年は逃げ遅れたれみりゃの羽をちぎる 「よいしょ」 ぶぢっ! 「うあ゛ーーー!!!いだいどぉーー!!」 すかさず鞄の中に詰め込む 「よいしょ」 「う゛あ゛ーーっ!!はやぐだずんだどぉーーー!!れみりゃはこーまかんのおぜうさまなんだどぉーー!!」 「残念ながらここは2009年の日本だ、紅魔館なんてとこあったら俺が行きたいわ」 「だずげでぇーー!!じゃぐやーー!!れみりゃはごごだどぉーー!!」 「残念ながらPA・・・メイド長もいない!いるなら俺が会ってみたいわ それにしても9匹だけか・・・ま、鞄もいっぱいいっぱいだしいいや」 そして青年はゆっくりの家族を見てニッコリと微笑んだ 「いつもなら虐殺確定だけどお兄さん今日機嫌がいいから見逃してあげるよ!ゆっくりしていってね!!」 それだけ言うと青年は去っていった 「いやー・・・まさか会社の帰りにれみりゃを見つけられるとは思わんかったなぁ」 補足だがこのれみりゃ達は青年の家で散々虐められた後加工所に高値で売り飛ばされたらしい 一方ゆっくり家族 「ゆ!あのおじさんがれみりゃをやっつけてくれたよ!!」 「ゆゆっ!?わたしたちでもはがたたなかったのに!?」 「いのちのおんじんだよ!ゆっくりかんしゃするよ!」 どうやらゆっくり達は青年が最後に言った言葉は聞き取れなかったらしい れいむはというと素直に人間を信じていいのか迷っていた 自分の家族はおじさんに殺されたが、さっきは逆に自分の家族を救ってくれた どっちなんだ? 心の中で葛藤を続けるれいむに母れいむが言った 「またれみりゃがくるかもしれないからあしたになったらおうちをべつのばしょにうつすよ!」 「ゆ!?」 れいむは驚いた、当たり前の事だが自分が今までお世話になった家を離れるのは嫌だった 周りを見ると静かに頷いているゆっくりもいれば、目から涙をこぼしているゆっくりもいた 「ゆ!ゆっくりするためにはしかたないんだぜ!!」 「「「ゆっくりりかいしたよ!!」」」 父まりさの一喝で家族ゆっくり達は涙を堪えて大きな返事をした ―――とはいえ、こんな夜中に森の中を歩き回るのは危険極まりない なので今日だけは特別に前の家でゆっくりした 子ゆっくりや赤ゆっくりは色々な事があり気疲れしてしまったのか家に入るなり眠ってしまった さて私も寝よう――― そして朝が来た。 「ゆ・・・ゆっくりおきるよ!!」 「ゆうう・・・もっとねていたいんだぜ・・・」 「ゆ!わがままいっちゃだめだよ!ゆっくりできなくなるよ!!」 母れいむが家族ゆっくり達を起こす。 「じゃあゆっくりおうちをさがしにいくよ!」 家族ゆっくり達とれいむは一列になり森の中を進んでいく 朝食がまだだったのでゆっくり家族は落ちている木の実や虫を食べながら進む だがここでまたゆっくり家族を不幸が襲う、一番最初に気づいたのは赤まりさだった 「ゆゆゆ!!あめがふっちぇきちゃじぇ!!」 そう、雨だ ゆっくり達の特定の種以外は大変水に弱く長時間水を摂取しつづけると皮がふやけて餡子が漏れ出しやがて死んでしまう だから雨はゆっくり達にとって大変危険な物であり普通ならばここで巣に避難しなければならないのだが 自分達が前住んでいた巣からゆっくり達は離れすぎていた、更に周りには雨宿りできそうな場所もない 母れいむは決断した 「ゆ!!あめがふってきたからはやくあたらしいおうちをさがすよ!!」 それは家探しを続行する事だった 「「「ゆっくりりかいしたよ!!」」 他のゆっくり達はそれを了承した、もちろんれいむも だがそうは言っても家はなかなか見つからず雨が降り始めてから10分近くが経とうとしていた 赤ゆっくり達が段々皮がふやけ始めてきている。 「ゆうううう!!りぇーむのかわがやぶけちゃうよおおおお!!」 「もうやだじぇ!!おうちかえりたいんだじぇ!!」 赤ゆっくりが騒ぎ始める もうゆっくり達は精神的に限界だったのだ 子ゆっくり達もそれに誘発されて騒ぎ始めた 「ゆううう!!もうやだああああ!!おうぢがえるううう!!」 「もっどゆっぐりじだがっだんだぜえええ!!」 「ゆ・・・おねがいだからもうちょっとがんばってね・・・」 子供達をなだめる母れいむ、しかし全く言うことを聞いてくれない子供達 このどこかで見た光景にれいむは腹を立て、騒ぐゆっくり達に向けて怒鳴った 「ゆ!!おかーさんがこまってるのにじぶんかってなこといわないでね!!」 れいむの怒声に子供達は面食らったが少しすると一匹の子まりさがれいむに向けて罵声を浴びせる 「ゆうううう!!かぞくじゃないれいむにおこられるすじあいはないんだぜ!!」 「そうだよ!!ちょーしにのらないでね!!」 「おまえなんかゆっくちちねぇ!!」 「ゆ・・・!?どおじでぞんなごどいうのおおおお!?」 次々とれいむに罵声を浴びせる子供達 れいむは大きなショックを受けた、自分がこの家族の一員として認めてもらえなかったことに 罵声を浴びたれいむはその場で泣き崩れてしまった 「ゆ!ないたらいいとおもってるの!?ばかなの!?しぬの!?」 「なきむしのれいむはもうしらないんだぜ!!」 そう言うと子供達はれいむから離れていってしまった 親ゆっくりは哀みの目でこちらを見ているだけ れいむは自分の孤独を嫌というほど感じた それとは別に先程のやり取りを見ていた母れいむは心身共に疲れ果てていた、 皆はこの状況で少しイライラしているだけ・・・だから家さえ見つけられればそう思って母れいむが前を向いた すると、 「ゆっくりぷれいすみつけたよ!!」 母れいむが喜びに満ちた声で家族全員に伝える 「ゆ!?ほんとうおきゃーしゃん!?」 「ほんとうだよ!!ゆっくりついてきてね!!」 その言葉を聞いた子供達は母れいむの視線の先へと跳ねて行く 遅れてれいむも涙を拭いながらゆっくりと後について行く 「ゆーー!ゆっくりできそうなところだね!!」 子れいむの声が聞こえてきた 「ゆ!!こんなにおおきかったらともだちのぱちゅりーもよべるんだぜ!!」 今のは子まりさの声・・・ん?ちょっと待て、大きい? 「でもこれはいるところがないよ!!なかはちゃんとみえるのに!」 まさか・・・!! 遅れて子れいむが到着する。そこには森の中に佇む一軒の民家とゆっくり家族がいた まだまだ続く ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― こんにちわHILOです。 「ゆっくりとかくれんぼ」シリーズ番外編第2話いかがでしたか? 今回は割と虐待成分少なめです。(空気の読める虐待お兄さんもいましたが) それにしてもれみりゃの資料が少なすぎて結構時間かかりました。ただ単に私がれみりゃを嫌いなのもありますが とりあえずこれを読んでくれた皆さん、今後とも 「ゆっくりしていってね!!」 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1425.html
ゆっくりのすくつ 「先輩! 見つけましたっ!」 ゆっくり殲滅用の最新機器を背負い、ゴーストバスターズのような出で立ちをした新人君が俺に呼びかける。 「でかした! 今そっちへ行く!」 反応の途絶えたレーダーの電源を切り、俺も重たい装備を背負い直して新人君のあとに続く。 鬱蒼とした森を抜けると、一気に視界が開ける。切り立った崖のふもとにそれはあった。 「まさかこんなところに……」 人間も容易に出入りできるほどの巨大な洞穴。ゆっくりたちの巣穴だ。 「なるほど。こんなところじゃレーダーの電波も途絶えるわけだ」 「行きましょう先輩――」 「ここはれいむたちのおうちだよ!! ゆっくりでていってね!!」 「ちちちちーんぽ!! ちちちちーんぽ!!」 「うわ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!! あのおじざんだぢだあ゛あ゛あ゛!!」 「むきゅううーー!! ゆっくりできないひときらいーー!!」 「かえりみちでじこにあってゆっくりしね!!」 処理場の作業着姿の俺たちを見るなり、巣穴の数十匹のゆっくりたちは思い思いの反応を見せた。 ぷくーっと膨れて威嚇するもの。怯えて泣きわめくもの。口汚く罵るもの。 そのけたたましい声を聞いていると吐き気がしてくる。 「ゆ゛!? なんでおじさんたちがここにいるの!?」 騒ぎに気づいた一匹のれいむがやってきて、こちらの様子をうかがっている。 頭のリボンに小さな発信機が付けられていることを確認する。 いつだったか、俺が捕獲し、発信機をつけた上で開放してやったれいむだった。 捕獲した饅頭に発信機をつけて放し、レーダーで追跡する。無尽蔵に増え続けるこの害獣を根元から断つためには、 現在最も効果的な戦術だった。 と、その時、無謀にも一匹の赤ちゃんれいむが新人君に飛びかかり、その腕に噛み付いてきた。 「ゆっくちちねーー!!」 だが、饅頭共の噛みつき攻撃など痛くもかゆくもない。 「あん? バーカ」 グシャア!! 「ぴッ……!!!」 愚かな赤ちゃんれいむは一撃で叩き潰され、洞穴内に甘ったるい香りが広がった。 「うわ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! れいむのあがぢゃんがあ゛あ゛あ゛!!!」 「なにするのおじさんたち!! いますぐしね!!」 「わからない!! わからないよーー!!」 「ここはれいむたちのおうちだっていってるでしょ!! さっさとでていt 『黙れぇッ!!!』 たまらず俺が大声で一喝すると、ゆっくりたちは恐れおののき、一瞬にして静まり返った。 「ひゃはは! さすがは先輩!」 「ふんっ……」 こんなゴミクズ共に対して声を荒げてしまった大人気ない自分を少々恥じる。 「しかしこれまた……見てくださいよ先輩。あれ」 洞穴の隅には、田畑を荒らし、民家を荒らし、商店を荒らし、人間たちから奪い取った大量の食料が備蓄してあった。 野菜、果物、その他加工品の山に加え、中でも目に付くのが大量のプリン……。 「一体どうやってこんなところまで食料を運び込むんですかねぇ」 「……おそらくあいつの尽力によるものだろう」 「うーうーうまうまっ☆ もっどぷっでぃんだべだいじょーー♪」 騒ぎには我関せずで、洞穴の奥でプリンを貪り食っているゆっくりれみりゃ。 その身体は丸々と太り、”お嬢様”などといった印象は微塵も感じさせない。 れみりゃ種は四肢があるものが多く存在しており、空を飛ぶこともできる。 こんなデブでも、一匹いるだけで作物被害は甚大なものとなるのだ。 「うげぇー……あれってれみりゃっすか……? きもちわるっ……」 「おい饅頭共! 今すぐそこの作物を人間に返して来い!」 「これはまりさたちがみつけたごはんだからあげないよ!!」 「おじさんたちはあせみずたらしてはたらいて、もっといっぱいごはんつくってね!!」 「どうしてもというならすこしだけわけてあげてもいいよ!! ゆっくりどげざしてね!!」 まったく、どこまでも生意気で憎たらしい饅頭共だ。 「やはり話にならんな。仕方ない、さっさと済ませてしまおう」 「へーい」 その場を新人君に任せ、俺は入り口側で待機する。 「はいはい饅頭共っ! ちゅうもーーーく!!」 敵意むき出しで、しかし若干恐る恐るといった様子で、新人君の言葉に耳を傾けるゆっくりたち。 「お兄さんたちは、ゆっくり処理場から君たちをぶっ殺しにやってきましたー!」 処理場という言葉にビクッと身を震わせるゆっくりたち。 ただの人間とは違う。処理場から来た人間だ。ゆっくりたちはよく知っている。 ありとあらゆる残虐な手段で自分たちを痛めつけ殺してきた恐ろしい人間たちだ。 小さなゆっくりでも親から教えられて知っている、決して捕まってはいけない地獄の使者だ。 そういえばこの人間たちもよくわからない機械を背負っている。 きっと火や水が出て、自分たちを一網打尽にしてしまう機械なんだ。 そうして殺されてきた家族や仲間を見てきたものもいる。 処理場の作業着を見たことがなかったゆっくりたちも、事態の重さを痛感する。 もうおしまいだ。戦慄が走り、吐き気が襲い、冷や汗が吹き出る。 と、いち早く大声で泣き始める一匹のまりさ。 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! じに゛だぐな゛い゛い゛い゛!!!」 「黙れやこらぁ!!!」 グシャアァッ!! 「ぶヒゅッ……!!」 新人君に強烈な蹴りを入れられ、破けた皮から餡子をぶちまけながら吹っ飛んでいくまりさ。 そのまま洞穴の壁面にぶち当たって弾け、絶命する。 「お兄さんがしゃべってるのに余計な口を挟まないことー! いいですねー!?」 ふわりと舞い落ちるまりさの帽子。ゆっくりたちは言葉を失い、目に涙を浮かべ、立ちすくんだ。 「ただしっ! 今から君たちにも、生き残るチャンスがありまーす! はいっ!」 小さな子供へ手を差し伸べるかのごとく屈み、手のひらを差し出す新人君。 「この手に最初に乗っかったコは、逃がしてあげまーす!」 「ゆっ!」「ゆゆっ!!」「ゆー!」 目を血走らせ、今にも飛び出さんばかりのゆっくりたち。まったく単細胞な生き物である。 「それじゃあ始めるよー? いいー? はい! スタート!」 「「「「「「ゆーーー!!!!」」」」」」 一斉にピョンピョンと飛び跳ね、猛烈な勢いで新人君の手のひらへと向かっていく。 「どいてよおおおお!!! れいむがゆっくりするのおおおお!!!」 「いやああああああ!!! じゃまするれいむはゆっくりしねええええ!!!」 「おがあざんはいっぱいゆっぐちじだんだがらもういいでしょううう!!?」 「そんなこというあかちゃんはいらないよ!!! ゆっくりしね!!!」 押し合い、へし合い、噛みつきあい、潰しあい、仲間割れが始まる。 何匹かの赤ちゃんゆっくりは、自分より大きなゆっくりに踏み潰されて死に至った。 と、遂に一匹のまりさが新人君の手のひらに乗っかる。 「ゆっ!」 「はーーいおしまーーーい!!」 「「「「「ゆ゛ぐううううーーー!!!!」」」」」 ゲームオーバーを知らせる声に顔を歪ませ泣きじゃくる、満身創痍のゆっくりたち。 と、競争を避けて脱走の機会を窺っていた一匹のぱちゅりぃが、新人君の脇をすり抜け強行突破を図る。 「おおっと、君たちは逃がさないよー!」 ほかのゆっくりたちはもう新人君に遮られて逃げられない。 病弱な身体で必死に飛び跳ね、肩で息をしながら入り口へと向かうぱちゅりぃ。 遂に入り口で待機中の俺の元へたどりつく。 「むきゅ……むっきゅううーーーーー!!」 ドグシャアアア!! 「む゛ギゃ゛ア゛っ……!!」 強引に走り抜けようとしたところをすかさず踏み潰す。 跡形も残らないように何度も踏みつけ、地面にできあがった汚らしい染みをグリグリと踏みにじる。 本来は俺と新人君の役割は逆なのだが、彼がいつもあちらの役を務めたいと言うのでね。 まぁ将来有望というかなんというか……。 「よしよし、君は新しいゆっくりプレイスで存分にゆっくりしてね」 「うん!! ありがとうおにいさん!!」 手のひらに乗ったまりさを優しく撫でてやる新人君。 もちろんその帽子にこっそり新たな発信機を付ける作業は忘れない。 「ま゛っ゛でえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!! わ゛だじも゛づれ゛でっ゛でえ゛え゛え゛!!!」 「ま゛り゛ざだげずる゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 「のろまなみんなにはかまってられないよ!! そこでゆっくりしんでね!!」 まりさは仲間を見捨て、入り口側へピョンピョンと飛び跳ねていく。 「君が競争で勝ったんだね。おめでとう」 「ありがとうおじさん!! これでゆっくりできるよ!!」 先ほどのぱちゅりぃの亡骸を素通りし、まりさは森の中へと消えていった。 レーダーの電源を入れ、今のまりさの位置情報が問題なく受信できていることを確認する。 強い個体は生存競争で生き残りやすく、別の巣穴へ合流したり、新たな集団を形成して別の住処を開拓したりする。 あのまりさもいつか新しい巣穴へ案内してくれるだろう。そんな期待をしつつ、俺も洞穴の中ほどへと進んでいく。 「ごれからわだじだぢはどうな゛る゛の゛ぉ!? ゆっぐりにがじでね゛ぇ゛!!!」 涙ながらに許しを乞うバカ饅頭共。 「逃がして、だ? あははっ、なにを言ってるんだい? 君たちは一匹残らず皆殺しだよ!?」 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「うるせぇっつってんだろ!!!」 グシュゥ!! 「ぶぇえ゛ッ……!!」 「ゆぐーーーーーっ!!」 「逃げられると思ってんのか!!」 ブチブチィ!! 「びゃ゛あ゛あ゛あ゛っ゛……!!」 「や゛め゛でえ゛え゛え゛え゛え゛!!! も゛うお゛うぢがえる゛うううう!!!」 やれやれ。あいつめ、また遊んでるな……? 「おい」 「せ、先輩っ?」 「なにやってんだ。早く片付けてしまえ」 「も、もう少し遊ばせてくださいよー」 奥の方を見やると、デブれみりゃはまだプリンをパクついていた。 そして驚くべきことに、あれだけたくさんあったプリンがもうなくなりかけていた。 と、新人君への懇願は効果が薄いと思ってか、一匹のまりさが俺の足にまとわりついてきた。 「おじざあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛っ!!! だずげでよ゛お゛お゛お゛ンぶぅッ……!!!」 躊躇なく踏み潰す。 しかし、懲りずにまた一匹のれいむが擦り寄ってくる。 「おじさん!! あのときのおじさんでしょ!?」 リボンに発信機をつけ、逃がしてやったれいむだった。 「ああ、覚えているよ」 「あのときみたいにれいむをにがしてよ!! おねがいだよ!!」 「ゆっ!! れいむだけずるいよ!! わたしたちもにがしてね!!」 また押し合いへし合いとなる。そこへ薄ら笑いを浮かべた新人君が語りかける。 「バカだなぁ君は」 「ゆっ!? れいむはばかじゃないよ!! ゆっくりあやまってね!!」 「みんな見てごらーん。このれいむのリボンを。変なものがついてるだろーう?」 「ゆっ? ほんとうだ!! なぁにこれ!?」 「これは発信機さ。これが君たちの居場所を処理場の人に教えてくれてたんだ。実はこのコはおにいさんたちの友達なんだよ」 「ゆゆッ!? れいむそんなのしらないよ!? うそつきなおにいさんはゆっくりしね!!」 「君は今までよく頑張ってくれたね。お疲れ様。でも君はもう用済みなんだ。だからここでさよならだよ。ぷぷっ」 「れ゛い゛む゛の゛ばがあ゛あ゛あ゛!!」 「う゛ら゛ぎり゛も゛の゛はゆ゛っぐりじねえ゛え゛え゛!!」 「ゆ゛ぐぅぅぅ!!! み゛んなや゛め゛でえ゛え゛え゛え゛!!!」 洞穴内はもうパニック状態だ。 笑いを堪えきれない様子の新人君に問いかける。 「そろそろ満足したか?」 「くくっ……! は、はいっ……! じゃあ一気にやっちまいますか! ふっ……ふひゃひゃひゃひゃ!」 俺たちは、背負った機器から伸びたホースを構え、スイッチを入れる。 「放射ああああああ!!!! うっひゃひゃひゃひゃ!!!」 内部分裂して混乱状態の饅頭共に、霧状の薬品を吹きかける。 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!?」 霧を吹きかけられたゆっくりたちの身体は、見る見るうちに膨れ上がる。 「な゛、な゛に゛ごれ゛え゛え゛え゛え゛!!!」 「ゆ゛っぐり゛でぎな゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛!!!」 次第に皮が内側から破け始め、その激痛に涙がとめどなく溢れ出る。 「ゆ゛ぐうううううううううううううううううううううううウウウウウウぇ゛ア゛ッ……!!!」 限界まで肥大し、破裂していくゆっくりたち。 この薬品は、饅頭共の体内の餡子を膨張させ、そのまま破裂に至らしめる特殊な薬品なのだ。もちろん人間には無害。 これまでの火攻めや水攻めでかかっていたコストを大幅に減らす、処理場の画期的な新発明だ。 「ゆ……ゆ゛ぐう゛う゛う゛う゛う゛う゛ーーーーーーっ!!!」 死に物狂いで逃げ回る饅頭たち。しかし、広範囲にわたる薬品の噴射から逃れることなどできはしない。 「ウェーーハッハッハッハ!! イーーヒッヒッヒッヒ!!」 破裂する饅頭たちの返り餡子を全身に浴びながら、狂ったように薬品をばら撒き続ける新人君。 ここは彼に任せておこう。俺は薬品を噴霧しながら、奥にいるデブれみりゃの方へと向かった。 「おい」 「う?」 口の周りをカラメルソースでベトベトにした豚がこちらへ振り向く。 「うーーー♪ だーべぢゃーうぞぉーー♪」 豚が食い散らかしたプリンの容器を見る。消費期限も過ぎていない新品だった。 「貴様、どこからプリンを持ち出している」 「うー? れみりゃーはごーまがんのおぜうざまだっどー♪」 パーン! 豚の頬を平手打ちする。 「ぅ……うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!! はだじでえ゛え゛え゛え゛!!!」 パーン! 逃げ出そうとする豚の胸倉をふん掴み、また平手打ち。 「答えろ。このプリンはどこで手に入れた」 「う゛うぅっ……れみ、りゃ、うーーーっ☆」 パーン! 「さっさと答えろ!」 「わ゛ぅ゛ッ……!! ご、ごーじょーっ……!!」 「工場?」 はぁ、なるほど。ちょうどこの辺りにプリンの製造工場があることに思い至った。 「うー……ぷっでぃんもうなぐなっだ……。だがら、まだどりにいぐーー♪」 パーン! 「ヴぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! い゛だい゛い゛い゛い゛い゛っ!!!」 肥え太った手足をじたばたさせ、必死に抵抗する。 「貴様っ」 パーン! 「人様にっ」 パーン! 「どれだけっ」 パーン! 「迷惑をかければっ」 パーン! 「気が済むんだっ!」 パーン! 「や゛べでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!! い゛だい゛の゛や゛だあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 涙と鼻水とよだれで顔をグシャグシャにする豚。 すぐにでも殺してやりたいところだが、これだけは聞いておかなければいけない。 「おい、おまえの飼い主は誰だ」 「ぅーー……」 パーン! 「答えろっ!」 「う゛ぅぅぅぅ!!!! ざぐやにい゛い゛づげでや゛る゛ううううう!!!」 「ざぐや……か」 最近、ゆっくりを利用した飼い主の窃盗事件が相次いでいる。 特にれみりゃは扱いやすく、犯罪に活用されるケースが多くなっている。 こいつをいたぶり続けると、そのうち特定の名前や、お兄さん、おじさんといった誰かに助けを求めるのだが、 こうして遺伝子的に組み込まれている咲夜という人物の名前が出てくる場合は、野良ゆっくりであるということなのだ。 飼い主がいる場合は警察に届けなければならないのだが、野良ゆっくりのこいつを生かしておくべき理由はなくなった。 「おまえが与えた経済的損失、せめて死んで償ってもらうからな」 「ぅぅ……? うううぅぅわ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ!!!」 邪魔な翼をもぎ取ったあと、後頭部を鷲掴みにし、顔面を地面に叩きつける。 ガスッ!! 「う゛ぇ゛ア゛ア゛ア゛あ゛あ゛!!! ごべんだざい゛い゛い゛い゛!!!」 右目の眼球が破裂し、前歯がいくつか砕ける。 ガスッ!! 「ぅぶっ……ごボぉお゛っ……!!」 衝撃と共に身体全体を揺さぶられ、体内のプリンを嘔吐する。 ガスッ!! 「ぶゥッ……!!」 後頭部から握り潰さんばかりに突き立てた俺の爪が豚の頭にぐいぐいと食い込み、指先に生温かい肉まんの感触が伝わる。 気持ち悪い! 気持ち悪い! 気持ち悪い! 気持ち悪い! ガスッ!! ガスッ!! ガスッ!! 「あ゛ア゛ッ……!! あ゛がっ……!! ガあ゛ッッ……!!」 やがて顔面の皮が全て剥がれ落ち、肉まんの具から身体が生えている状態となる。 身体はヒクヒクと痙攣し、もはや声を上げようにもヒューヒューというおかしな音しか出ない。 「……気持ち悪い」 わき腹から思い切り蹴飛ばす。肉塊はぐるぐると回転し、頭部の肉を撒き散らしながら宙を舞う。 石ころを蹴飛ばしながら通学路を帰るように、頭部のなくなった豚の身体を何度も蹴飛ばしながら入り口の方へと向かう。 途中で豚の胴体と下半身が千切れてしまった。体内に残っていたプリンがどろりと溢れ出す。 俺はその胴体を踏み潰し、残った下半身を股裂きの要領で引き千切って放り投げてから、新人君へ声をかけた。 「おーい、そろそろ引き上げるぞー。……って、まだやってんのかー?」 新人君は、妊娠中のゆっくりだけを何匹か生かして縛り付け、 同じ妊婦ゆっくりに薬品を少しずつかけて、じわじわと膨れ上がる様を楽しんでいた。 「ゆ゛ぐう゛う゛い゛い゛い゛い゛……!!!」 「苦しいか? ん? おい饅頭、苦しいか? ふひゃひゃひゃ!」 「も゛う゛や゛め゛て゛え゛え゛え゛え゛!!!」 「だずげでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」 「まりさちゃん、君、俺が指でちょっとでも触れたら破裂しちゃうけど、どうする? ねぇ、どうする?」 「ゆ゛ッ……!! ゆ゛ぅ゛ッッ……!!!」 破裂寸前のまりさは、この世のものとは思えないほど不細工な表情で、体中から変な汁を垂れ流し続けている。 ところどころ破けた皮から餡子が溢れ出し、耐え難い激痛に喘いでいる。その耳元で新人君が語りかける。 「これからかわいいかわいい赤ちゃんが産まれるって矢先に、残念だったねぇ♪ じゃ、バイバイ♪」 フッと息を吹きかけると、妊婦まりさはたちまちバシャッと破裂し、新人君の顔を餡子で染めた。 飛び散った餡子は、縛り付けられたほかの妊婦ゆっくりたちの顔にもふりかかる。 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「ゆ゛っ゛ぐ゛り゛ざぜでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」 弾けた妊婦まりさから未成熟の赤ちゃんまりさがコロッとまろび出る。 口の周りについた餡子を舐め回しながら、新人君は今にも崩れ落ちてしまいそうな胎児まりさをそっと手に取り、 ほかの妊婦ゆっくりたちの眼前に掲げ、握りつぶす。そしてその餡子を妊婦ゆっくりたちの顔に塗りたくった。 「あ゛ッ……!!! あヒッ……!!」 壮絶な光景を見せられ、一匹の妊婦れいむは発狂してしまう。 もう一匹の妊婦まりさは流産してしまい、それを示す餡子が下部からどろりと流れ出た。 ショックのあまり、もう言葉を発することもできず、ただヒクヒクと痙攣する。 「おーい、もういいかー?」 腹を抱えて爆笑している新人君に再度声をかけ、区画殲滅用の使い捨て薬品発生器の封を切る。 「ふひゃひゃひゃひゃ!! あ、先輩、もう満足したっす! いやーやっぱ饅頭の断末魔はたまらんっすわー!」 新人君は、ゆっくりを痛めつけることを心底楽しんでいるようだった。 ”できるだけ凄惨なやり方で虐殺し、人間を畏怖させ野に帰す”という国の指針からしても、彼はこの仕事に適任だ。 俺はいつしか虐待することにも飽きてしまって、淡々と仕事をこなすようになってしまった。もう歳かな。 「発信機は回収したか? 盗まれた食料は?」 「え、ええっ。こちらに。飼い主はいないみたいですね。こいつらただの野良ゆっくりの集まりですわ」 「そうか。よし、それじゃあ引き上げるぞ」 「あっ、待って下さいよぉ先輩っ! あのれみりゃはどんな風にぶっ殺したんすかっ? 聞かせてくださいよぉ!」 設置した薬品発生器が辺りを煙で包み込む。 大量のリボンや帽子が散らばる洞穴内。 そこからはもう、物音一つ聞こえない。ただただ甘い香りが充満するのみだった――。 人と共存することを選択しなかったゆっくりたち。 人間界の衣食住を崩壊せしめ、食物連鎖の構造を根底から破壊してしまう害獣。 こいつらをペットに、などと考える人間ももういない。 最初はうるさかった動物愛護団体も、ゆっくりが環境にもたらす深刻な悪影響に口を閉ざさざるを得なくなった。 ゆっくりも、別の世界に生まれていたのなら、もっと幸せに暮らすことができたのかもしれない。 だが、爆発的に繁殖し続けるゆっくりは、この世界では害獣でしかない。狩られ続けるしかない存在なのだ。 俺はせめてもの慰めとして、仕事が終わるとやつらの魂にこう語りかけてやる。 あの世でゆっくりしていってね、と。 完 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/242.html
虐待ゆっくり byくらっかーあき やあ!僕は虐待鬼威参! 今日は野良を調達して虐待するとこなんだ! お あそこにいじめをしているゆっくりがいる! レッツゴー 「やめてね おちびちゃんをいじめる田舎者のゲスはゆっくりしんでね」 「何を言っているの? そのクリームパンはお前みたいなクズありすが好き勝手やった末路がそれでしょ? あとそこらにいるゲスと一緒にしないでね! れいむとまりさは 虐待ゆっくりさんなんだよ」 「そうなんだぜ ゆっくりおちびを渡すのぜ だったらお前も奴隷にするだけで勘弁してあげる」 「ふ ふざけるなああああ おちびちゃんはあああ えいえんにゆっくりしちゃったぱちゅりーとのこしたたからものなのよおおお! いなかものはさっさとしねえええ」 「あーこのクリームパンめっちゃうめえ」 「ばでぃすのおちびちゃんがあああああああ」 「ちょっと待て!」 「何?虐待お兄さんはさっさと向こう行ってね れいむ達は食事をしてるんだよ?」 「れいむ ここまで苦しめたなら親も少しは美味しくなってると思うのぜ さっさとありすを食わないとれみりゃを狩に行く準備が間に合わないのぜ」 「まあ待て 俺のところに来ればれみりゃなんかより上手いのを食わせてやるぜ」 「じゃあ虐待用のゆっくりをちょうだいね そこに行ってからでいいよ!」 「ゆっくりゃくらいならやるよ」 「ありがとうお兄さん!」
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/268.html
―――ここは幻想郷にある人里 この人里で、俺は便利屋として生計を立てていた。 趣味と実益を兼ねたゆっくりの駆除を行い、甘党な俺は仕事が終わったあとで頑張った自分へのご褒美(笑)に狩ったゆっくり達の餡子でスイーツパーティー(笑)を行うのが恒例行事であった。 しかし・・・最近人里で、とある噂が囁かれている。 「ゆっくり達が消えるのではないか」という噂だ。 幻想郷にある日突然現れた生物(?)であるゆっくり達は「ゆっくりしていってね!!!」という独特の鳴き声をしており、 人語も多少は解するが中身は餡子やらクリームやらであることから人里では甘味の材料として重宝されていた。 実際、以前は人里を少し離れれば頻繁に見かけられたゆっくり達がここ数週間殆ど見当たらないのだ。 本当に居なくなってしまうのだろうか・・・ まぁそれならそれで構わないし、ゆっくりが幻想郷に突如出現するまでは普通に農作業を手伝ったり、獰猛な野犬の駆除などをして生活していたのだ。 その生活に戻ったところで大して困ることも無いさ。 そんな事を考えながら過ごしていたある日、里の少しはずれの畑で農夫の手伝いをしていると森の方から大きな物音が聞こえてきた。 音のする方へ急ぐと、森の入り口に異様に大きなゆっくりまりさがどっしりと構えていた。 巨大ゆっくりまりさの近くにある若木から察するに、身の丈は六~七尺程であろうか・・・ゆっくりとしてはとんでもない巨体である。 俺と農夫が近づくと巨大ゆっくりまりさは声を張り上げて叫んだ。 「よくもまりさたちのおともだちをたくさんころしたね!!!まりさたちをゆっくりさせないにんげんたちはゆっくりしね!!!」 その言葉を発した直後、どこに隠れていたのか大量のゆっくりが「「「「ゆっくりしね!!!」」」」の掛け声と共に巨大ゆっくりまりさの元に現れた。 近頃ゆっくり達を見かけなくなっていたのは、この蜂起の準備をしていたせいなのだろう。 「・・・早く!あなたは里に戻って自警団に報告してください!」 俺はひとまず農夫をこの場から逃がし、ゆっくりの大群と相対した。 ボスまりさの後ろには様々な種類のゆっくりが群れを成している。その総数は二千は下るまい。 「「「ゆっくりしね!!!」」」 近くにいる十数匹のゆっくりが俺にいっせいに飛びかかってくる。 人間を滅ぼそうというゆっくり、それがこの数で飛びかかってきた。 「う・・・うぉわあぁぁぁああぁあああぁぁ!!!」 死ぬ、そう思った。 ボムッ、ボヨォン、ブニッ。「……あれ?」 と思いきや無傷、まったくの無傷であった。 数の多さと勢いで圧倒されるかと思ったが・・・よく考えれば所詮はただの饅頭である。殺傷能力などあろうはずもない。突進の速さも種族の名に違わずスロウリィ。 「・・・ふ、ふふふ、うふ、ふふふふふふ」 と、在りし日の魔法の森の白黒のような笑いがこみ上げてくる。 「ゆ?きもちわるいわらいかたするにんげんはゆっくりしんでね!」「ゆっくりじゃまするにんげんはゆっくりはやくしんでね!!!」 「がぁおー♪たーべちゃーうぞー♪」「ちーんぽ!!!」「わたしたちのあっとうてきせんりょくにぜつぼうしちゃったんだね!!!わかる、わかるよー!!!」 俺の様子を見たゆっくり達が騒ぎ立てるが、ゆっくり達が集まったところで全くの無力。 それを悟った俺には、もうこの状況が――― 「すいいいぃぃぃぃいいぃぃつ祭りィ・・・、開催じゃあああぁぁぁああぁぁああぁッ!!!!!みんなァッ!!!ゆっくりしていってねえぇっ!!!」 ―――もはや、大地一杯に広がる甘味畑にしか見えなくなっていた。 大声で「ゆっくりしていってね!!!」という言葉を聞いた途端に動きが止まるゆっくり達、これも種族の性か。 大地を蹴りゆっくり達の群れの中心に飛び込む。手当たり次第にゆっくりをつかみ上げて噛みちぎり、啜り尽くし、薙ぎ払い、踏み潰し、蹂躙する。 「おいちいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!最高でえええぇぇぇぇぇッス!!!」 気分がノってきて、すごく楽しくなってきた。やっぱりゆっくり狩りは最高だね!こんな楽しい事が無くなっても構わないなんて、 最近の俺はどうかしてたね!!!スイーツ(笑)最高おおおおおおおおおおおおお!!!」 「おじさんはゆっくりできてないよ!!!ゆっくりやめてね、こっちこないdぎゅbりゅぎッ!!!」 「ゆっぐりじだげっががごれだよ゙おおぉぉおおぉぉっ!!!」「もっど、ゆっぐり、ぢだがっだよおおおぉぉおおぉぉっ!!!」 「ぢぼっ、ぢんっ、ぢんぼおおおぉぉおおぉぉぉっっ!!!」「わがら゙な゙い、わがら゙な゙いよ゙おおおおぉぉおおおぉぉぉ!!!」 辺りに鳴り響く大量の断末魔、阿鼻叫喚とはこの事を言うのだろう。 「あ、肉まんはいいや、ポイだポイ。」言うと俺はゆっくりれみりゃの両腕を千切り取り、遠くへ投げ捨てた。 「あ゙あ゙あ゙があ゙あぁぁ゙!!い゙だい゙、いだいぃぃぃ!!!でみでゃのぷりぢーなおででがあ゙あ゙ぁぁあ゙ぁぁっ!!! ざぐやにいいづげでやどぅううぅぅ!!ざぐや!!ざぐやあ゙あ゙あ゙あ゙ぁぁぁ!!!」 投げ捨てた両腕に向かって飛んで行こうとするゆっくりれみりゃの両足を捕らえて地面に叩きつける。支える腕の無いゆっくりれみりゃは顔面から勢いよく地面に激突した。 「ぶぎゅる!!がぁおー!!!だべぢゃうぞおおおおおぉぉぉ!!!」 それでも闘志を失っていないのか、それともただやけっぱちになっているだけなのか、恐らくは後者であろう。この期に及んでまだ威嚇などしている。 これ以上時間をかけても面倒なので、手早く頭を踏み潰すと俺は再び他の甘味ゆっくりの蹂躙を始めた。 ひとしきりスイーツ(笑)を堪能し終えた頃、自警団や里の男達が鎌や鍬を携えてやってきた。 俺は里の者達と合流して残党ゆっくりの掃討を始めた。逃げ遅れたゆっくり達が残っている、こいつらも処分しなければ。 「どおぢでええええええええぇぇ…。」 「ゆぎぐがあああああああああああああああああ!!!!!」 残党をあらかた処分し終えた頃、ある事に気付いた。群れを統率していた巨大ゆっくりまりさの姿が見当たらないのだ。 「逃げたか・・・」 ゆっくりまりさ種は自分の身に危険が迫ると群れを犠牲にしてでも逃げる狡猾さで有名だ。 しかし所詮はゆっくり、まだそんなに遠くには逃げていない筈だ。幸いなことに、その巨体の重さ故に巨大ゆっくりまりさの移動跡は大きく荒々しい。 程なくして巨大まりさは自警団に発見・捕縛された。辺りを必死に逃げ回ったのだろう、所々皮が破れて中身が見えている。 「まりざはなにもわるいごどじでないよおおおおおおお!!!ごろずならほがのゆっぐりにじでねえええぇぇぇええぇぇっ!!!」 巨体から発せられる大声を間近で受けて、耳にキーンときた。 なにはともあれ、ここまで人間を恐れるようになってしまえば、もう駆除までの手間は普通のゆっくりまりさと大して変わらない。さっさとバラしてしまおう。 と、ここで巨大まりさの餡が露出した部分から濃く甘い匂いが漂ってきた。なぜだろう、さっきまでゆっくり達を喰い散らかしていたというのに唾液が止まらない。 中身の露出した部分へ腕を突っ込み、手で掬って口へ運んでみる。 「ゆ゙ぎぎぐうぅぅぅっっ!!?」 巨大まりさが耳障りな悲鳴を上げたが、俺はそんなものは意識に入っていなかった。 「これは・・・美味い!凄く甘くて美味い!!」 強烈な甘さ、それに特有の舌触り。この味は――― 「栗だ、こいつの餡は栗の味がするぞ」と、農夫が言う。 そう、栗の味がする。この巨大ゆっくりまりさの中身は通常のゆっくりと違って栗餡なのだ。 おせち料理の栗金団に入っているアレである。 「よし、こいつは持ち帰ってみんなで食べよう。今晩は宴会だァ!!!」 「「「「うおおォーーーッ!!!」」」」 ・・・でもまずは、この残骸を片付けないとな・・・。思い切って残業(笑) その後、生きたまま里へと持ち帰られた巨大ゆっくりまりさの中身の栗餡は里を挙げて行われた夜の宴会にて振舞われた。 ―――厨房にて 「もう・・・やべでええええええぇぇぇぇぇ・・・・・・」 特別に用意された十尺四方の檻の中で力なく抵抗する巨大ゆっくりまりさ、もはや暴れる気力も体力も無いようだ。 食べる時は栗餡の鮮度を保つため、食べる分だけを巨大ゆっくりまりさの背中に空けた穴の中からへらを使ってこそぎ取る。 「ゆぎゃが゙あ゙ぁぁぁあ゙ぁ!!!や゙め゙っ、ゆ゙るじでぇぇぇぇぇ…ま゙りざのながみ…なぐなっぢゃうのほお゙お゙お゙ぉぉお゙お゙ぉ…!!」 「こいつは・・・すごいな」ゆっくり加工所勤務の友人が言う。 「そんなにすごいのか?」 「ああ、このゆっくり、エサを口に入れたそばからどんどん消化して栗餡にしてるよ。この特異体質のせいで今まで野性で生き続けられたんだなぁ。これなら死なない程度に餡を取って、エサを与え続ければかなり長い間餡が採れそうだ。子を産ませるのも良いかもな。」 ふたりの会話を聞いた巨大ゆっくりまりさは悟った。「もう自分は二度とゆっくりできない」と。 (ゆっくりしたけっかが・・・・・・これだよ・・・・・・) きっとこれからも、ゆっくりは人間達に搾取され続けるのだろう。スイーツ(笑) このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/868.html
『紅い月に吠える』 赤い満月の夜に、大量に現れたれみりゃとふらん。それらは世界の終わりを告げる悪魔か、世界に救いをもたらす天使か。 予言された"終末の日"は近い…。 「うー♪ うー♪」 「だど、だどぉ♪」 「…」 私は家でゴロゴロしながらテレビを見てゆっくりしていたのですが、気が付いたら目の前に可愛いおちびちゃんたちが遊びに来ていたみたいです。一人は体がついていて、ぶきっちょなダンスを踊っています。かわいいなあ。 …少し目を離しただけなのに、この子たちはさもずっと居たかの様に胸を反らせてそこにいました。 やはり私にとってゆっくりは、未だに謎に包まれた存在のようです。どうやったらそこまで正確に一瞬の隙を付けるのでしょうか。 「うー♪ おねーさんは、ゆっくり出来る人?」 体のついていない、背中に何やら宝石の様な生えたゆっくりが話しかけてきました。何やら私の顔色を伺っているようで、びくびくした様子です。 体が付いたゆっくりも、不安そうな目をしています。 二人のゆっくりには悪いのですが、その様子すら可愛いです。 「…大丈夫ですよ。私はゆっくり出来る人です」 私がそう答えたら二人は安心したのか目をトロンとさせ、すぐに跳ねあがり歓喜の声をあげました。 私は、その様な様子の二人に言いました。 「ふふ。ゆっくりしていってね!」 「「ゆっくりしていってね!!!」」 『自己紹介』 「じゃあ、自己紹介でもして貰おうかな。そっちの体のおちびちゃんは、どなたさんですか?」 「うー? れみぃはれみぃだど! こーまかんのおぜうさまなんだど~♪」 体つきのおちびちゃんは何やらちょっとわからない事を喋り、手を頭まで挙げて何やらダンスを始めました。 いちいちもたついている所がなんともかわいいですね。 「うー! そんな説明じゃあ、おねーさんがわかんないよっ! ゆぅ、ふらんはふらん! おねーちゃんと一緒にお外に出たらここに来たんだ、よろしくね!」 きちんと挨拶が出来て、偉いですね。私は、ふらんの頭を撫でてやります。 それにしても、姉妹だったのですか。おねーさんとおねーちゃんの違いが少しわかりにくいですね。 れみぃ? が姉で、ふらんが妹かな。確かに二人とも面影があるように見えますね。 ふらんは嬉しそうに羽をパタパタさせて笑顔を浮かべています。対称にれみぃ? の方は『私もやって!』と言わんばかりに目を吊り上げて体をずいっと私に近付けます。 「はいはい、撫でてあげますよ。お前は、れみぃでいいのですか?」 「うー♪ おぜうさまのれみぃの頭を撫でられるなんて、特別なんだどぉ♪ れみぃはれみぃでいいんだどぉ!」 「違うよ、おねーちゃんはれみりゃでしょ!」 「うー…?? れみぃ、わかんないどーっ!」 「もうっ、しっかりしてよおねーちゃん!」 妹に叱られるお姉さんの図があまりに絵になっていて、思わず笑ってしまいました。 はたから見るとふらんの方がしっかりしていて、お姉さんにみえますね。 「ともかく、れみりゃとふらん! これからよろしくお願いしますね」 「うっうー♪」 「だどぉ♪」 『プリン』 私は今日の家事を全て終わらせ、至急台所の冷蔵庫へ向かいます。何故か? 理由は一つです! 「うふふ…、このキンキンに冷えきったプリン!! 神社に居たときはいつも何だ間だで妨害されて、食べれずじまいでしたが…。 今日こそ! 誰にも邪魔をされずに食べる事が出来るのです!!! れみりゃたちは寝てるよね…、寝てた。タオルケットお腹にかけて仲良く眠ってる。かわいい」 冷蔵庫の前で一人馬鹿みたいな独り言を喋る自分に自己嫌悪しつつ、食器棚からスプーンを取り出してテーブルに座ります。 いざ、プリンオープン! べらあと綺麗に蓋がとれていき、同時にその肌の色を表す至福の時! 親父が脱衣麻雀が好きな理由も頷けますよ! 完全にプリンが肌を表してその均一なる大地を掬おうとした、その時でした! ぐぎゅるるるる~… 「ぬおっ!?」 来た、来ちゃった、来ちゃいましたよ! 3日に一度のお通じが、ああっ! トイレに行きたい! でも、ここでトイレに行ったら一生プリンにありつけないような気がする、ぐぬぬ…! 「やむをえないっ!」 私は泣く泣くその場でのプリンを諦め、隼の如く速さでトイレに駆け込みました。ああ、この瞬間も至福の時だし、どうでもいっか…! 「うー、おねーさんの声がうるさくて起きちゃったどぉ…うー?」 少女便所中… 「さーて、麗しのぷっりっん~っと♪ …ん、無い? な、無い!!? そんな!」 無い、無いんです! 予想はしてたけど、確かにテーブルの上に置いてあったはずのプリンが、スプーンだけ残して颯爽とどこかへ消えてしまいました! 一体何があったと言うのですか! 「…うー? おねーさん、どうしたんだどぉ?」 ふと、寝ていたはずのれみりゃが話し掛けて来ました。 れみりゃは起きたてなら目を擦りながら話し掛けてくるはずなのに、今はそれがないんです。まさか、れみりゃが…? 私は、質問に答えながら注意深く辺りを見回します。 「私のプリンが無いんですよ! せっかく有二屋で買ってきたのに! …あーーーーーーーっ! テーブル下に有るのは、有二屋のプリンのカップ! さてはお前たち、食べましたねぇ~!」 やはり嫌な予想だけは当たるもので、見事テーブルの隅っこに空に置かれているカップを発見しました! 几帳面に、カラメルソースまで無い! これは間違いなくれみりゃたちの犯行ですね、現行犯で逮捕します! 「うっ、うううーっ! ごめんなさいおねーさん! ふりゃんと一緒にあまあましてたのだー!」 「ゆうう、ごめんなさい~!」 「…ふう。まあ、いいですよ。気が付いているんです、私はプリンがどうしても食べられない星の元に産まれて来たんだって。 何をどう工夫しようが、最後には他の人たちの胃袋にプリンは行ってしまうのです」 「お、おねーさん…?」 れみりゃとふらんが何の話をしているんだと言う顔付きで私の顔を覗き込んできたので、私は二人の頬をぷにりと触ながら外に出るための財布と防寒具の準備をします。 「まあ、おやつを一人占めしようとした罰でもありますしね。3人で、パフェでも食べに行きましょうか」 きっと、欲張りすぎたから神様から罰が当たったんです。おいしいものは、皆で共有しないとね。 「う、いいの? やったー!」 「うっうー♪」 二人の笑顔をみると疲れも吹っ飛ぶというものです。さあ、行きましょうか! 私はおちびちゃんたちの手を引き連れて、近くの喫茶店へ向かいました。 『けんか』 「う゛ーっ! う゛ーっ!」 「うー! うー!」 和室でお昼寝をしているはずの二人の部屋がうるさいから様子をみてみると、なんと二人がけんかを始めているではありませんか! まあ、とは言ってもこの時期のけんかというのは大切な事ですからね。二人には悪いですが可愛らしいですし、遠目で眺める事にします。ううん、悶えるなあ。 …よくよく観察していると様子がおかしい事に気が付きました。先程からずっとふらんの方がれみりゃを叩いていて、れみりゃはというとうーうー泣いていて頭を縮こませて耐えている一方では無いですか! 私はたまらず足を踏み出します! 「こら、ふらんっ! やめなさい!」 「う゛、…う゛ー゛っ゛!゛ お゛ね゛ー゛さ゛ん゛!゛!゛!゛」 「うう…、…ぷんっ。おねーちゃんが悪いんだからね、ふらんに意地悪したおねーちゃんが悪いんだいっ!」 「うーん、それでも暴力に訴え出る事はやってはいけない事ですよ、ふらん! …れみりゃ、どうかしたのですか? お前が何かしたのですか?」 「う゛ー、れ゛み゛ぃ゛悪く゛無いも゛ん゛っ!」 れみりゃは嫌々のポーズを体に表してとうとう私の膝の上で泣き出してしまいました…。これは、当人から事情を聞くしかありません。 「ふらん、お前が暴力をふるうということは何かひどい事をされたのでしょう、何をされたのですか?」 「うー、おねーちゃんが、寝ているふらんのほっぺを叩いてきて…、う、う゛え゛え゛え゛ん゛!゛!゛!゛」 すると、ふらんも泣き出してしまい私の胸にうずくまってしまいました。 …大方、寝惚けていたれみりゃが間違いでふらんの頬を叩いてしまい、それにショックを受けたふらんがれみりゃを一方的に押し倒した、という所でしょうね。 私の目下ではやや落ち着いたのでしょう、涙目になりながらも二人が『ばーか!!』とやじを飛ばしあっています。 ああ、子供のけんかというのも可愛らしいなあと新たな発見に感動するのも束の間、私はれみりゃとふらんを向き合わせます。 「ほら、二人ともお互いを見て! 薄々お互いに悪かったって気が付いているのでしょう? 仲直りです」 「…うー」 「…ぷいっ」 中々素直になれないみたいで、二人は目をあわせようとせずそっぽを向いてしまいました。しかし、その様子も次第に変わっていき、最後には二人とも小さな声で『ごめんね』を言いあいました。 仲直り出来て、よかったですね! …それにしても、姉より腕っ節の強い妹かあ。新しい、自分の性癖を発見したような気がします。 『かくれんぼ』 「うー! おねーさん、かくれんぼしようよっ!」 テーブルに座り縫い物をやっている私の膝にふらんが乗っかってきて、かくれんぼをしようと言ってきました。 やることもないし、別にいいですよ。でも、どこでするんですか? 「うっ、もちろんおねーさんの家でだよ! んもー、わかってる癖にいっ」 このこのと嫌に体を押し付けてくるふらんの頬をつねりながら、私は危なくないか考えます。 うーん、家の中でか。二人とも、特にれみりゃ。何か物を壊さないかな? あ、いや。待てよ? ふらんが一人で私を誘いに来たということは、れみりゃは既に隠れてるということですかね…? 「ふらん! れみりゃはもう隠れているのですか?」 「うっうー! その通りさっ! ふらん、じゃんけんで負けて鬼になっちゃって…。おねーさんも誘えば、仕切り直しになるかなって思って!」 なるほど。子供的で可愛らしい考えですね、思わずふらんを抱き締めちゃいます。 それにしても、じゃんけん…? れみりゃは手がついているから分かりますが、果たしてふらんはどうやってじゃんけんを行うのでしょうか? 興味を持ちました。 「ふらん、私とじゃんけんをしませんか? このじゃんけんで負けた方が鬼です」 「うっ、いーよ! さーいしょはグー! じゃんけん!!」 もう始まったのですか! 私は急いでチョキを出しました、するとふらんは 「んー!」 と可愛らしいお口を紡ぎました。そして、『やった、勝ったあ!』と嬉しそうに笑顔を綻ばせてぴょんぴょん床に跳ねました。 なるほど、今のがふらんのじゃんけんなのですね、チョキが半開き、パーが開くといったところでしょう。違いがわかりにくくもめやすいのが難点ですね。 同時に私の鼻の奥が熱くなって、チリチリと舌に鉄の味が広がりました。 …むっちゃかわええ!!! 「うっ、おねーさんが鬼だからふらんの事探してね! じゃあ、あとでね!」 ふらんはそそくさと居間を出ていきどこかに隠れてしまいました。 まあ、この家、そもそもマンション自体一人暮らし用のマンションで広さは1LDKほどしか無いので、すぐに見付かるでしょう。 私は座りっぱなしで重くなった腰をあげ、二人を探しに向かいました。 『かくれんぼ 2』 「8、9、…10! もーいいですか?」 「いいよー!」 「うっうー♪」 私はわりかし小さめの声で二人に呼び掛けたのですが、すぐに返事が返ってきた事から近くにいるんだなと考えました。 家自体が狭いとはいえ、せめてもう少しくらい遠くに行けばいいのに、おバカさんなんだから! まあ、そこがまた堪らなくかわいいのですけどね。 「じゃあ向かいますよ…、あ!」 早速見付けました、おちびちゃんのお姉さんの方です。 れみりゃは居間を出てすぐの和室の押し入れに隠れたつもりなのでしょうが、可愛らしいお尻が丸々出ていて隠れきれていません。 そのお尻すら、私の『あ!』と言った声に反応してもぞもぞと動いている始末です。うーん、かわいい。 押し入れに無理に潜り込んだため、布団もぐちゃぐちゃになっていますし…。あーあ。これは、かくれんぼが終わったら畳み直さないといけませんね。 私はぷりちーなヒップのれみりゃの背中をポンポンと優しく叩きながら、見つけたことを伝えます。 「れみりゃ、みーっけ」 「う? …うー!! 何で見付かっちゃうのー!?」 「そりゃあ、お尻がはみ出るどころか全部出ていては見付かりますよ」 「そんなこと無いもん! れみぃの隠れ家は完璧なんだどぉ…、うー? あっ、お尻が隠れてないどー! 通りでスースーすると思ったど!」 どうやら本人は気が付いていなかったらしく、押し入れに入った布団からもぞもぞと出ると、舌を出してのウィンクを貰ってしまいました。 鼻血もんです、このまま叶う事なられみりゃを抱き締めながら頬を甘噛みしたい欲求に駆られましたが、そうも行きません。 まだかくれんぼは始まったばかりで、ふらんが隠れているからです。 そもそもお前があまりに見付かるのが早すぎたのですよ、れみりゃ! 「うー? ニンゲン誰だって失敗はあるんだど、大切なのはそれを乗り越えて行くことなんだど! うっうー♪」 れみりゃは笑顔で得意気にいつものダンスを踊ります。なんてことのない、手を挙げる動作にすらもたついているのですからかわいい事この上ありません。 私はれみりゃを抱きかかえ頬擦りをしながら和室を出て、様々な場所を探しました。 玄関前、風呂場、それこそ居間のテーブルの下まで…。しかし、とうとうふらんを見付けることはできませんでした。 「ふらん、ふらん~。私の負けです、出てきてくれませんか~?」 「うー、ふりゃん! おねーさんを心配させちゃ駄目なんだどぉ、かくれんぼはおしまいだど!」 かくれんぼが始まってから既に一時間が経過しました。私とれみりゃは家中にふらんを呼び掛けて探しているのですが、一向に現れる気配が見えません。 まさか、外に出ちゃったのかな。事故に遭っていなければいいけど…。 いても立ってもいられなくなった私は近くの公園まで向かおうとれみりゃに呼び掛けようとしたときでした。 れみりゃが、『うー、いたどぉ!!』と大声をあげて私の手を掴みます。そのまま誘導されるがままに先程調べた風呂場にまで連れていかれます。 れみりゃが洗濯機に指を指すので、覗いてみるとそこには隠れている途中に眠くなったのでしょう、すやすやと眠るふらんの姿がありました。 「…全く。人を心配させて」 私は洗濯機に入ったふらんを私の胸に抱えながら和室まで持っていき、座布団とタオルケットを用意して簡易的にベッドを用意してあげます。 れみりゃも『れみぃも寝るどー!』とふらんの隣に元気いっぱいに寝転がったと思いきや、疲れていたのでしょう。すぐに眠りの世界に入っていったみたいです。お腹にタオルケットをかけてやります。 私も、眠くなってきちゃったかな。ぐちゃぐちゃになった押し入れからもう一枚タオルケットと二枚座布団を取り出して、それぞれ私の枕とれみりゃの枕にして頭を乗せてあげます。 おやすみ。ふらん、れみりゃ。二人の額に軽くキスをして、私は眠りにつきました。 『仕事』 「それじゃあ、れみりゃ、ふらん。行ってきますよ」 「うーっ、うーっ!」 「行ってくるんだどぉ♪」 今日は仕事の日です。私の仕事はいわゆる事務系の仕事で、忙しく無い時は自宅待機をしていても良いといった恵まれた職場環境なのですが、今は決算の時期。 猫の手も借りたいくらいに忙しく、こうして仕事に駆り出されて行くことが度々あるのです。 私は玄関までお見舞いに来てくれたおちびちゃんたちに別れを言い、外にへと出ました。 …今日は夕方まで帰ってこれないのですが、お昼ごはん、大丈夫かなあ。 一応チャーハンを炒めて用意したのですが、心配だなあ…。 「…さてと、ふりゃん! おねーさんがいない間、れみぃ達がしっかりして、おねーさんを安心させるんだどぉ!」 「うー♪ でも、何をすればいいの?」 「…うーん。 …うっ! そーだど! れみぃたちで、いつもおねーさんがやってる事をやればいいんだどぉ!」 「…いっぱいありすぎて、わかんないよ」 「うー…。やっぱり、れみぃたちが普段通りでいることが、おねーさんにとって一番良いことなんだどぉ♪」 「もうっ、おねーちゃんったら! それはそれとして、何をして遊ぶの?」 「うーっ! まずは、かくれんぼでもするんだどぉ♪」 「はーちぃ、きゅーう、…十っ! もーいーかいっ?」 「いいんだどぉ!」 「よーし、おねーさん! 一緒に…、いないんだった。おねーちゃんどこかな、あ。 …みっけ」 「うぅー!? なーんでれみぃは、こんなに早くみつかっちゃうんだどぉ!?」 「そりゃ、押し入れにお尻がはみ出てるからねぇ」 「うっ? まーたやらかしたどぉ! れみぃのぷりちーなヒップはとどまることを知らないんだどぉ!」 「…つまんないね」 「…うー」 「…他の遊びしようよっ、トランプとかさあ!」 「うー、いいどぉ! でも、れみぃトランプがどこにあるかわかんないどぉ…」 「ふらんも、わかんない…」 「…うー! お絵描きするのはどうだどぉ?」 「いいね! …でも、ふらんたちだけでやっても、褒めてくれる人がいないもん」 「うー…」 「…おねーさん、早く帰ってこないかなあ」 「…うー」 「…ぐすっ」 「うう、ふりゃん、泣くなどぉ…」 「只今帰りましたっ!」 私は玄関を開け、大声で二人にその旨を伝えます。 二人は大層驚いているようで、少しの間きょとんとしてすぐに『おねーさん!』『仕事は!?』と叫びつつ立っている私の膝に抱きついてきました。 こらこら、かわいいですね。私は抱きついてきた二人を抱き返しながらちょっと意地悪な返事を返します。 「ふふ。おちびちゃんたちは気にしなくてもいいのですよ」 どうもふらん達の様子が気にかかって仕事に熱が入らなかったので、上司の人に無理を言って自宅で作業することになりました! もちろん私は大急ぎで家へと向かい、ふらん達にただいまの挨拶をしたというわけです。 「ともかく、帰ってきたとはいえ私は忙しい身なのですぐに仕事に取り掛かります。しかし、トランプくらいでしたら一緒に出来ますよ」 「うっ、ほんと!? じゃあ、やろうよおねーさんっ!」 「うーっ、うーっ♪」 「はいはい、和室からトランプを持ってくるからちょっと待っていてくださいね」 『雪』 「うー、おねーさん! 雪が降ってるよ!」 「雪なんだど、雪だるまさん作るんだどぉ♪」 「どれどれ、お。本当ですね…。もう三月なのに雪が降るだなんて、珍しいですね」 二人はベランダ越しの窓からサラサラと降っている雪をはしゃぎながら見ています。曇天の空からの贈り物に、二人は大喜びです。 しかし、ここらの地理を考えると降り積もってもすぐに除雪されるか、そもそも地面が濡れていて雪も溶けているので積もる可能性の方が低いです。この雪も、あと数十分したらただの雨に変わり、しまいには晴れていくのでしょう。 二人の肩を落としてがっかりする姿が目に浮かびます。ううん、なんとかしてあげたいなあ。 「…二人とも。残念ですが、この雪は積もらない雪です。恐らく、雪だるまなどを作ることは出来ません」 「う、う!? そんなあ!」 「折角の雪さんなのに!」 「だから、今から外にいきましょう。雪が無くなる前に、少しでも触れておきませんか?」 「…うー!」 「うあうあ♪」 二人は私の提案に手をあげて喜んでいます。ああ、拒否されなくてよかった。 しかし、二人はそのままの薄着で外に出ようとします、こらこら。そのままでは風邪を引いてしまいますよ。 私は暇な時間を使って繕っていた黄色の毛糸のマフラーとてぶくろの防寒具を、それぞれれみりゃとふらんにつけてあげます。 初めてで、本を見ながら作ったので所々ぶきっちょになっています。二人とも、気に入ってくれれば嬉しいのですが。 「…うー♪ あったかいどぉ!」 「ありがとう、おねーさん!」 どうやら、色の好き嫌いもなく気に入ってくれたみたいです。思わずホッと胸を撫で下ろします。 ハンガーにかけてある白のトレンチコートとマフラーをはおい、おちびちゃんたちに長靴を穿かせます。私たちは、玄関から外に出ました。 マンションの通路沿いから見える雪の景色は、脆く儚いものでした。 ☆ マンションのエレベーターを降りて、近くの駐車場にまで来ました。昼の時間帯なら滅多に車が来ませんし、ここなら広く遊べると考えたからです。 「うっ、ちべたい!」 早速雪が額に当たったのか、冷たそうに目を尖らせるれみりゃ。対称に、雪を掴もうと必死に手と体を動かしているふらん。 どちらも思わず頬が無意識にあがり、にやけてしまうくらいにかわいいです。そして、マフラーを落とした時に大切そうに雪をはたいて、また付けてくれる心遣いが嬉しいです。 「ふふ、二人とも。雪はどうですか?」 「うー! 冷たいどぉ!」 「うー…。全然捕まえられなくて、ふらん疲れちゃった」 二人はそれぞれの感想を口にします。どれも素直なもので、思わず顔が綻んでしまいます。 「ふふ。二人とも、素直ですね。…冷え込んできましたし、家に戻りましょうか」 「うー!」 「うー♪」 私は顔が真っ赤なおちびちゃん達の手をてぶくろ越しに握りしめて、マンションのエレベーターに乗るためロビーへと向かって行きました。 『一人暮らし』 「うっうー! おねーさんって、他に家族いないの?」 おちびちゃんのれみりゃが風呂掃除中の私に話し掛けてきたので、私は質問に答えました。 「いや、いますよ。ただ、一人立ちしたので今は一人暮らしですが」 「うー、一人暮らし! 一人暮らしって事は…、いやん」 れみりゃは何を想像したのか、顔を赤らめて身をよじり、手を頬に当ててうっとりとした表情をしています。 全く、大体想像出来ますけどね。 「どうせ、彼氏がどうとかそういう事でしょう? わかってるんですよ」 私は風呂掃除に使っているスポンジをキュッと握り、れみりゃの額に軽い泡を付けてやりました。 「うっ、こしょばゆい!! おねーさん、彼氏とかいないの?」 「そうですね、今はいないです。強いて言えば、お前たちが彼氏ですかね、れみりゃ?」 「う、う? …―うううううううーーーっ!!!? れ、れみぃお外でおダンスしなきゃ! それじゃーねー!」 れみりゃは最初は言葉の意味を理解できなかった様ですが、理解したとたんにちゃぶ台を引っくり返した様に慌てて風呂場を出ていきました。石鹸でつるっと滑るのはご愛敬です。 全く、うぶなやつですね! そこがまた、堪らなくかわいいのですが。 「うー、ふりゃん! れみぃ、おねーさんの…。キャー!!!」 「???」 『プリン れみりゃサイド』 「…う~? ふりゃん、ふりゃん! うー!」 「うー? どうしたの、おねーちゃん…。ふらんまだおねむだよ、ビルゲイツでもいたの?」 「うー! 机の上に! ぷっでぃんがあるどぉー♪」 「ゆう、私には高くて見えないよ…。おねーちゃん、持ち上げてよ!」 「うー! お安いごようだどぉ♪」 「よっと、うっこいしょ! …うー、あった! でも、一個しか無いね」 「うー♪ ふりゃんが、食べるんだどぉ♪」 「うー? おねーちゃんは食べないの?」 「れみぃはおぜうさまだからいつでも食べられるんだど! それに、今はぽんぽんが痛いんだどぉ…」 「ゆう、それなら遠慮無しに貰うよ! はぐはぐ、もにもに…。しあわせ~!」 「うー♪ れみぃも、しあわせだどー!」 「…はあ、おいしかった! カップ、片付けなきゃ! …うーしょっと!」 「うー、ふりゃん何したんだどぉ?」 「プリンの容器を隠したんだい! …あ、おねーさんだ!」 「さーて、麗しのぷっりっん~っと♪ …ん、無い? な、無い!!? そんな!」 「…うー? おねーさん、どうしたんだどぉ?」 「私のプリンが無いんですよ! せっかく有二屋で買ってきたのに! …あーーーーーーーっ! テーブル下に有るのは、有二屋のプリンのカップ! さてはお前たち、食べましたねぇ~!」 「うっ、うううーっ! ごめんなさいおねーさん! ふりゃんと一緒にあまあましてたのだー!」 「ゆうう、ごめんなさい~!」 「…ふう。まあ、いいですよ。気が付いているんです、私はプリンがどうしても食べられない星の元に産まれて来たんだって。 何をどう工夫しようが、最後にはゆっくりたちの胃袋にプリン行くんだって」 「お、おねーさん…?」 「まあ、おやつを一人占めしようとした罰でもありますしね。3人で、パフェでも食べに行きましょうか」 「う、いいの? やったー!」 「うっうー♪」 「…おねーちゃん、ありがと」 「うー? れみぃ、素直に謝っただけだどぉ♪」 『叱られて…』 「こら、二人とも! あれほど洗濯物で遊んじゃいけないと言ったのに、何回言えばわかるんですか!」 「うー…」 「うー…」 ふとインターホンが鳴ったので、干している洗濯物を一先ずベランダに置いて玄関に出向きまたベランダに戻って来たのですが、そこで目にした光景は洗った洗濯物を振り回して遊ぶ肉まん二人でした。 目の前で叱られている二人はうなだれた表情で、しょんぼりしています。 このまま許してしまってもいいかなと思いましたが、この二人は何回も同じ事をしでかしているのです! ここは心を鬼にして、二人にとって死刑にも等しい宣告を下しました。 「全く、一回ならともかく何回も全く同じ事を繰り返すなんて! 今日のおやつは抜きです!」 「「!? うー!?」」 流石にショックだったのでしょう、二人とも目を丸くして驚き、そのままがくりと床に崩れ落ちました。かわいいと思ったのは秘密です。 反省したかなと思うと、今度は頬を膨らませてぶーぶー文句を垂れてきました。 全く、全然反省なんかしないんだから! 「何を言っても駄目です! これが嫌なら、今度から気を付けなさい!」 「…うー! れみぃ悪くないもん! れみぃはこーまかんのおぜうさまだから、何をやっても良いんだどぉー!」 「うー! うー!」 「あ、こら! 待ちなさいっ!」 空気に耐えられなかったのか、二人ともベランダを出てどこかへ行ってしまいました。 「もう、仕方ない子たちなんだから!」 私は文句を垂れながら二人が汚していった洗濯物を籠に入れ、また洗濯機に入れに風呂場へと向かいました。 ☆ ふらんたちは、アテもなく町をただぶらぶらとさ迷って、近くの土手にまでたどり着きました。 土手の向こう岸の太陽さんが皮肉にも町全体を賛美するかの様に真っ赤に照らしていて、ふらんは嫌な気分になりました。 「…うー。」 「…ふんだ。おねーさんが悪いんだもん。れみぃの様なおぜうさまがいるありがたみを、おねーさんは理解していなかったんだど!」 「…悪いのは、私たちだよね」 「…うー」 「…」 「…ううー! れみぃ、おねーさんが謝るまで帰らないど!」 「…ふらんね、最近考えるんだ」 「うー?」 泣きべそをかいているおねーちゃんが、手で涙を拭ってこっちを向いて反応してくれます。 私は、頭の中にある漠然とした恐怖を、おねーちゃんに伝えます。 「私たち、おねーさんに重荷になってる」 「…う~? あうあ、うー?」 「迷惑になってるってことだよっ! 私たちは、いつもおねーさんに依存してばかりで!」 「…うー♪ それなら、おねーさんも求めてるから、いいんだどぉ!」 「そりゃ、今はね! でも、何かある度に素直に謝れなくて逃げてちゃあ、愛想つかれちゃうよっ!」 「…うー? そうかなあ?」 「そうだよっ、もっと現実をみないと!」 「…ふりゃん、なんでそんなに焦ってるのだどぉ? もっとリラックス、リラックスなんだどぉ♪」 「…でもっ!」 私は、頭の中のもやもやとした恐怖の正体をおねーちゃんに伝えます。 「ふらん、みたんだよ! てれびで、私たちの様なゆっくりが捨てられていくのを!」 「…うあー?」 「私たちが捨てられていくのは、なんて事のない、普通のことなんだよっ!?」 「…うっ、うっ、…う゛あ゛ー゛ー゛ー゛ー゛ー゛!゛!゛!゛ れ゛み゛ぃ゛、゛も゛っ゛と゛お゛ね゛ー゛さ゛ん゛と゛ゆ゛っ゛く゛り゛し゛た゛い゛ど゛ー゛っ゛!゛」 いつも呑気なおねーちゃんも、流石に事の大きさに気が付いたのかわんわん泣き始めました。 私も玉の様な涙を流しているおねーちゃんを見て、悲しくなって、釣られて声を出して泣いてしまいました。 「あ゛ー゛ん゛あ゛ん゛あ゛ん゛あ゛ん゛!゛!゛!゛」 「う゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!゛!゛!゛ …゛う゛ぎ゛い゛!゛」 一通り泣き終わったのか、おねーちゃんは変なしゃっくりをしつつ泣きやんだみたいです。 でも、私はまだ気持ちの整理がつかなくて、どうしても溢れ出る涙を止めることは出来ませんでした。 すると、おねーちゃんが私の頬につたう涙を手で拭ってくれて、頬と頬をすりすりしてくれました。 「う゛ー、ふりゃん。泣いてても始まらないど! おねーさんに、謝りに行くんだど!」 さっきまでとは打って変わって、おねーさんに謝りに行こうとするおねーちゃん。 でも、会わせる顔がないし、何だか恐いよ…。 「うー! 駄目だったらその時! こーまかんのおぜうさまたるもの、立ち止まっちゃいけないんだど! それに、れみぃが悪いのだって、薄々気が付いていたんだどぉ…」 おねーちゃんの言葉の最後が尻つぼみになっていてよく聞こえませんでしたが、おねーちゃんの言うことはもっともです。 謝りに行こう。 おねーさんに、見捨てられる前に。 ☆ 「おねーさん…」 ふと、洗濯機が止まるまで暇なため居間でテレビを見ながらゆっくりしている私に、ふらんとれみりゃが不安そうな表情を浮かべて話しかけてきました。 帰って来てたんだ。私は謝りにきたのかな、と頭の片隅で考えながらその様な様子の二人にどうしたの、と訪ねてみました。 すると二人は、 「おねーさん、れみぃたち、居ない方がいい?」 と、とても悲しそうな瞳をして言いました。 「…そんな、悲しくなる事を言わないでください。どうしてそう思ったのですか?」 私は、言葉を詰まらせている二人を私の両肩にもたれかけさせて、抱き締めます。 「だって、だって…」 「大丈夫、私はあなたたちを追い出したりしませんよ」 私の言葉に安心したのか、今まで暗くぎこちなかった二人は『う゛え゛え゛え゛!゛!゛』と大声を出しながら泣き、そのまま私の体にうずくまるように抱きついてきました。 私は二人を受け入れ、頭を撫でてやります。 「お゛ね゛ー゛さ゛ん゛、こ゛め゛ん゛な゛さ゛い゛い゛!゛!゛ い゛つ゛ま゛て゛も゛一゛緒゛に゛い゛て゛ね゛え゛え゛!゛!゛」 「大丈夫ですよ、そんな大声をださなくても。一緒に、いましょうね」 本当は出すつもり無かったけど、おやつのプリン出してあげようかな。 うずくまる二人のゆっくりに、抱き締めながら優しく頬を撫でてあげました。 …ちなみに、何で二人が急に『居ないほうがいい?』だなんて言い出したかを問い詰めてみたら、どうやら昨日見たドラマに影響されたのだとか。 そのドラマの内容は典型的な不幸物で、ゆっくりが主人公だったがために不安に思ったのでしょうね。 全く、とことんおバカさんなんだから! 私があなたたちを見捨てるなんて、例え永久にプリンを食べられなくなる義務を押し付けられたとしても未来永劫ありえません! …そんな、おバカさんたちだからこそ、もっと愛でたくなる。二人をぎゅっと抱き締めて、幸せというものを再確認できたような気がしました。 『誰?』 「うー! おねーさんは、一体誰なんだいっ!」 洗濯物をベランダに干している私に、ふらんが話しかけてきました。一体、どういうことでしょう。 「どうしたのですか、ふらん? ブランデーでも飲んじゃって酔っ払ったのですか?」 「うー、そうじゃないよ! ふらんはおねーさんの事何一つ知らないから気になったんだ! 緑色の髪の毛だし、変なの!」 「…うーん、変ですか。まあ、他の人にこんな独特の色合いをした髪を持つ人なんて、いないですもんね。でも、私自身はこの髪の毛をステータスだと思っているんですよ?」 私は、苦笑いしながら答えます。 「うぅぅ、ごめんね! 悪口で言ったつもりは無いんだ! おねーさんの事、知りたいな!」 「…ふふ、そうですか。そういえばふらん達に名前を教えていませんでしたっけ。私は―…」 私は洗濯物を降ろし、ふらんを優しく抱えながら答えます。 おわり おまけ 「うー♪ うー♪」 「だど、だどぉ♪」 「…」 私は家でゴロゴロしながらテレビを見てゆっくりしていたのですが、気が付いたら目の前に可愛いおちびちゃんたちが遊びに来ていたみたいです。 一人は体がついていて、ぶきっちょなダンスを踊っています。 …なんだ、こいつらは!!! 「ゆっ、どうしたのおねーさん! そんな情熱的な目線をれみぃに当てて…。惚れちゃった?」 「惚れるか! 何なんですかお前たちはいきなり人の部屋に来て、泥棒ですか!?」 「ゆう、おねーさんったら酷い事言って、ツンデレねぇ~」 何を言っても手玉に取られるだけの様な気がしたので、素直に引き下がってこいつらを観察する事にしました。 遠目からみるこいつらはどこか浮足立っていて、なんだか可愛いです。 「うー? おねーさん、そんなにれみぃの事ばっか見てどうしたんだどぉ?」 「うー、おねーちゃんばっかずるい! ふらんもみてよ!」 しまった、感付かれたかと思いすぐさま視線を反らします。 それにしても『ふらんも見て』、かあ。可愛いなあ! 「うー? おねーさん今度はそっぽ向いて、どおしたんだどぉ? 大丈夫だどぉ?」 するとこいつらはいつの間にか私に近付いてきていて、上目遣いをしながら私の顔を覗きこんでいるでは無いですか! うわあ、可愛い、可愛すぎるっ! ちょっと威力が強すぎますよ! 「うー、おねーさん、元気出すんだどぉ…」 ふと、二人いる内の体が付いている方が不安そうに表情を曇らせながら私に近付いてきて、真ん丸で小さな手をピタリと私の頬に当ててスリスリしてくれました。 私の中の大切な物がガラガラと音を立てて崩れていく様な気がしました。 「うおお、もう我慢できません! 食ーべちゃうぞー!!!」 「ぎゃおー♪ 食ーべられちゃうぞー♪」 「うっうー♪」 end 天狗のメモにあったネタを使わせてもらいました。さっぱり関係なくてすみません。 ありがとうございました。 なんて可愛さだ -- 名無しさん (2009-04-17 00 29 47) なんだこの萌え殺しSSは・・・ 思わずニヤニヤしてしまったぜ・・・ -- 名無しさん (2010-04-09 14 15 20) れみぃとふらんかわええええ! -- 名無しさん (2010-04-09 14 15 56) たまらん・・・ -- 名無しさん (2010-12-01 15 29 05) 緑髪ってことは早苗さん? -- とにかくゆっくり飼いたい (2012-06-09 13 57 20) ふらん超キャワワ #9825; -- 名無しさん (2013-02-15 16 45 27) 名前 コメント