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博麗霊夢は、境内の森の裏の湖畔で釣りをしていた。 霊夢の釣りの腕前は、幻想郷に住む人間においては、1、2を争う程の腕前の持ち主であった、 まあそれも無理の無い事だった、博麗神社の夕食のグレードはその日の釣果に大きく左右されるのだから。 ここには食料が豊富にある、さまざまな魚、たくさんの野草、いろいろな獣、そして最近増えてきた「ゆっくり」・・・。 霊夢は、「ゆっくり」という生き物が多少苦手だった、彼女にとって、ゆっくりはまっすぐすぎる、 しかし、何事にも例外という物は存在する、そしてそれはゆっくりの中にも・・・。 「れいむ・・・。」 「分かってるわよ。」 霊夢は荷物の中の、もぞもぞと動く大き目の鞄にきびすを返すと、自分の後ろ手の森に注意を走らせる、 ごそごそと鞄から出てきた金色と肌色のまるっとした生物・・・ゆっくりアリス(以下ありす)である、 ゆっくりアリスは他のゆっくりよりは知能が高いが、霊夢と行動を共にするこのありすはとりわけ物分かりが良かった、 霊夢からすれば、自称都会派のありすは、そのプライドをくすぐってやりさえすれば、とても扱い易いゆっくりだった、 まあいつも接している面々が面々だ、至極当たり前の話だ。 「ゆっくりがいる・・・。」 「ええ、近くに来てるわ・・・。」 きぃきぃ煩い鳥の鳴き声と、ごうごうという風のうねり、そして小さいが確かに存在する気配・・・、 瞬間、二人が声を上げる。 「「うえッ!!。」」 二人は上空の木々の上に動く物体を確認する、ゆっくりれみりゃだ! そしてそこに居たのは、標的の姿を確認し、もはや興奮を隠さない二人。 「れっれっれっ、れみりゃ!!!」 「おっおっおっ、おにく!!!」 二人は既に叫んでいた、そしてさすがのれみりゃもこの異常な状態に気付かざるを得ない。 「うー! う? うーっ! うーっ!」 危険を感じたのか、身を翻し飛び去ろうとするれみりゃ、しかし二人はその時既に行動に移っている、 霊夢はビー玉大の陰陽玉を二発打ち出していた、それは正確にれみりゃの羽の付け根を打ち抜き、れみりゃは力なく墜落する、 そしてその墜落の地点と思われる場所を目掛け、猛然と飛び跳ねるありすの姿、 そして、ドサッという音とほぼ同時に「ハァ…、ハァ…。」という荒々しい吐息が撒き散らされはじめる、 「れみりゃあああ!かわいいよおおおおっほおお!」 「うーっ!!うーっ!!」 「よろこんでくれてうれじい゙いい゙いぃ!そのしたったらずもがわい゙いい゙いっふうぅぅ!」 「ざぐやー!!ざぐやあぁ!!」 「うおっほおおぉぉぉぅ!!かわいいイ゙ってねイ゙くよイ゙くよイ゙グすっきりー!!!」 「う…、う…。」 (・・・残念ね、咲夜が興味あるのはちゃんと体が付いてる本物だけ・・・それに毎度毎度咲夜に出てこられちゃ堪んないわよ。) そんな事を考えつつ、数十メートル先のゆっくりによるゆっくりの陵辱現場に、ゆっくりと向かう霊夢、 「ぼうしがわい゙いぃ゙ぃ!!、イ゙くよイ゙くよすっきりー!!!」 「ゔ…ゔ…ゔあ゙ぁ゙…。」 「あおじろいかみもがわい゙いぃ゙ぃ!!、イ゙くイぐイ゙くすっきりー!!!」 「………ゔー…。」 いつも思うが、その気になったありすは凄まじい、本物もびっくりだわね・・・、などと考えつつありすに声を掛ける霊夢。 「はーい、そろそろ終わりよー。」 「んふふふふすっきりー!!!・・・・・えー、もうなの?」 「そう、お茶受けになってみる?」 「・・・・・しょうがないわね・・・。」 ありすが体の下のれみりゃから飛び降りる、そこには半分以上朽ちてなおぴくぴく動き続けるれみりゃと、 そこから十数本生えた茎、そしてそこに付いた大量のれみりゃの仔たち、 巫女は手際よく茎を根元から引きちぎり、大きな財布のような物に突っ込んでいく、 これはスキマポケットといい、ある妖怪から間借りしたスキマと現実をつなぐ道具で、ある河童を口車に乗せ作らせた物だ。 (持つべき物は友達よね・・・。) そして巫女は仔れみりゃを捕獲し終えると、おもむろにれみりゃに齧りついた。 「むーしゃ。むーしゃ。」 「・・・・・あいかわらずきもちわるいわ、さいあくだわ・・・」 「・・・食べ物はね、腐りかけがいちばん美味しいものよ・・・・・しあわせー!!」 霊夢の胃腸の頑丈さは、幻想郷に住む人間においては、1、2を争う程の頑丈さの持ち主であった・・・。 そして短い食事は終わり、二人は湖に放置してきてしまった釣り竿の場所へと戻って行った、 霊夢も食べられなかった部分はスキマポケットに放り込んである、 この道具にゆっくりの骸や宴会の食べ残し、野草等を放り込んでおけば、中のゆっくりたちは適当な栄養と 長い半自動スキマツアーによる適当な恐怖でいい感じに育ち、ポケットの中に手を伸ばせば食べ頃のゆっくりに当たるのだ、 ああ、なんて便利な道具なんだろう。 ゆっくりが幻想郷に出現してからというもの、博麗神社の台所事情は確実に好転していた、 二人はある意味で相性のいいコンビだった、 ありすは大喰らいの他のゆっくりと違い、すっきりさえさせていれば、咲夜たちが宴会に持ち込んだお茶菓子の残りで十分に食わせていける、 それに霊夢は加工所などに頼らずともゆっくりを増やせるわけだし、ありすは安全に、確実にすっきりできる、 しかし、ゆっくりたちの間ではこのコンビの脅威は語られていない、 なぜなら、この二人から逃げおおせたゆっくりは、現在のところ、いないからだ。 かなりぶっ飛んだ設定ですが、「そうなのかー」ぐらいのノリでとらえてくれれば嬉しいです。 それと巫女ファンの人、ごめんなさい。
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『お目覚めはゆっくりと』 ※現代にゆっくりがいる設定です 東京近県の衛星都市。 比較的地価の安いこの地域は、学生やフリーター、若手の新入社員達が多く住んでいる。 だから、専門学校を卒業して間もないような人間でも、 このあたりで部屋を借りつつ、"ゆっくり"と暮らすのも可能だった。 * * * 8畳フローリング・ロフト付き。 そんな間取りの部屋の中央で、1匹のゆっくりれみりゃが座っていた。 その傍らには、クレヨンや画用紙や積み木といったものが散乱している。 れみりゃは、大好きな玩具に囲まれながら、 幸せそうにだらしのない下ぶくれスマイルを浮かべていた。 「うー♪ ぷっでぃーん♪」 自然と口から漏れるのは、大好きな言葉。 れみりゃは、この部屋の主の人間とともに暮らし、実にゆっくりとしていた。 その証拠に、れみりゃの体は標準的なものに比べて、はるかに"ふとましかった" ふくよかな四肢ははちきれんばかりにプヨプヨしており、 お腹はぷっくら膨らみ、下ぶくれ顔にはさらに二重顎のおまけがついている。 「うー♪ ぽかぽかしてきたどぉー♪ そろそろだどぉー♪」 太陽から差し込む温かい光。 ポカポカの陽気を受け、部屋の中はエアコン無しでも温かい。 れみりゃは、その気温と太陽の光を確認してから"うーしょ、うーしょ"と重たそうに立ち上がり、 小さな黒い羽をパタパタ動かして、重たい体を浮き上がらせた。 「ぱたぱた~♪ う~☆」 れみりゃが、ご機嫌で飛んでいく先、 そこは部屋の角にあるベッドの上だった。 「おねぇーさーん♪ あさだっどぉー♪」 ベッドの上には、部屋の主である人間が眠っている。 れみりゃには、この部屋で"ゆっくりする"ためにいくつかの対価……すなわち勤めが課されていた。 朝になったら起こすというのも、比較的夜行性のれみりゃの役目の一つだ。 「……ん、うん……すぅ……すぅ……」 ベッドで寝ている人間は、わずかなリアクションだけをして、また健やかなな寝息をたてはじめてしまう。 その寝顔に下ぶくれ顔を近づけ、ぬぼぉーっと覗くれみりゃ。 れみりゃは、起きない人間のために、次なる手段をとることに決めた。 「しょーがいなどぉー♪ とくべつさーびすだっどぅ♪」 人間を踏まないように、れみりゃはよいしょとベッドの上に着地する。 短くて柔らかい足は、ちょうと人間の首を中心にして、左右に置かれていた。 れみりゃは、それからドスンと、まるで尻餅をつくように尻から座り込む。 大きなお尻の下には、ちょうど人間の顔があった。 「……うぷっ」 それまで定期的な寝息を立てていた人間の口から、反射的な吐息が漏れた。 それから、れみりゃは尻を顔に乗せたまま、左右に尻を振るように体重を移動する。 それはまるで、尻を顔に擦りつけるような所作だ。 「でびぃーのかわいいおじりぃー♪ あさから、くんかくんか☆できるなんてしあわせもんだどぉー♪」 ご機嫌満悦の微笑みを浮かべる、れみりゃ。 "うーうー"とリズムを刻みながら、お尻を揺らしていく。 「……うぁ?」 ふと、れみりゃはお尻のあたりがムズムズしているのを感じた。 れみりゃは、そのムズムズに促されるように、少しだけいきむ。 「あーぅあぅー♪ でび☆りゃ☆ぶぅーーー♪」 "ばっぶぅーーーー!" 豪快な音をたてて、れみりゃの尻から黄色いガスが勢いよく放出された。 「うー♪ でちゃったどぉー♪」 れみりゃは、照れながら、それでいてどこか得意そうに、顔を赤らめて笑う。 その直後、れみりゃの体はゴロンと前転して、布団の上に着地した。 「うー!」 驚き、目を見開くれみりゃ。 何が起きたかわからず左右をきょろきょろしてから、 れみりゃは背後へ振り向いて元気に叫んだ。 「うっうー☆おはようさんだどぉー♪」 そこには、気だるそうに上半身を起こして、片手で頭を押さえている部屋の主がいた。 「……おはよう、れみりゃ」 "自分のおかげで、今日も部屋の主が起きられた" そう考えているれみりゃは、どこか誇らしげだ。 大好きな人間に構っても追うと、朝の支度を始める人間のまわりをピョコピョコついて回る。 一方の当の人間はというと、れみりゃを適当にあしらいながら、洗顔に着替えにと、テキパキすませていく。 「……物騒な事件が続くなぁ」 人間は、新聞を開いて、ジャムを塗ったパンと野菜ジュースを口にする。 "未確認ゆっくりまた出現!" "未確認ゆっくり第4号、第21号と交戦" "ゆっくりと人間の共存は可能なのか?" "鏡の中に現れたゆっくりが人間を襲う!?" 記事を流し読みで済ませて、オートマティックな所作で朝食を終える人間。 テキパキ食器を洗い終えて、ふと一息。 この後、温かいコーヒーを一杯飲んで家を出るのが、この人間の毎日だった。 コーヒーに、ふーふー息を吹きかけて、人間は今の時間を確かめようと机の上へ視線を移す。 「……あれ、時計は?」 そこには、置いてあるはずの時計が無かった。 いわゆる電波時計という奴で、仮にれみりゃが起床役を忘れていても、きちんとアラームが鳴る代物だ。 量販店で買った安物ではあったが、あるはずのものが無くなっているというのは何とも気持ち悪い。 コーヒーを冷ますのをやめて、人間はあたりを探し始めた。 すると、人間の様子から事態を察したのだろう。 れみりゃが、机の上に立ち、人間の前にバンザーイと両手を上げた。 「う~~♪ あのゆっくりできないジリジリは、でびぃーがぽぉーいしといてあげたどぉ♪」 "ぽぉーい♪" その言葉を聞いて、人間は溜息をついた。ああ、またやってしまったのかと……。 人間は肩を落として、ゴミ箱の蓋を開ける。 すると、中には探していた電波時計が確かに入っていた。 「あれもぽぉーい☆これもぽぉーい♪ ゆっくりできないものはみんなぽいするのぉー♪ ぽぉーい♪」 「ぽーいぽーい♪」と物を投げ捨てるジェスチャーを織り交ぜながら、 "うぁうぁ"楽しげに踊り出す、れみりゃ。 それとは対照的に、人間は電波時計と一緒に捨てられていたものを見つけて、顔を青くした。 「ああっ、ボクのケータイ!!」 人間は、最近買い換えたばかりの携帯電話が乱雑に捨てられていたのを見て、慌ててそれを取り出す。 液晶をオンにすると、待ち受け画像と今日の日付、それにアラームが鳴っていた履歴が表示された。 どうやら、れみりゃはアラームが鳴ったものをまとめて、"ぽーい"してしまったらしかった。 壊れていないことにほっと胸を撫で下ろしてから、人間はケータイ電話をポケットに移す。 れみりゃはといえば、相変わらず誇らしげに胸をはり、人間の足下でニコニコしている。 どうやら頑張ったご褒美を欲しがっているらしい。柔らかくて短い手で、人間の服の裾を引っ張っている。 「でびぃーがんばってぽぉーいしたどぉー♪ ごほうびに、ぷっでぃ~ん☆ふたちょもってきてぇ~ん♪」 れみりゃからすれば、全くの善意の行動だったのだろう。 怒られるという不安は全く感じていないようだった。 本来ならば、しっかりここで教えておくべきなのだが、 ケータイに表示された予想外の時刻の前では、そんな余裕は無かった。 人間は冷蔵庫を開けてプリンを取り出すと、それをれみりゃに手渡す。 れみりゃはプリンを掲げて喜び、部屋の中央に座ってプリンを開ける。 「はぁ……いってきます……」 「うーうー♪ ゆっくりおつとめしてくるがいいどぉー♪」 プリンをがっつきながら、れみりゃは靴を掃き終えた人間に手を振った。 そうして、プリンを食べ終わると、れみりゃはパタパタ飛んで、ロフトの上に向かう。 ロフトの上には、収納用の段ボール箱と、ゆっくり用のおもちゃ箱、 そして人間の赤ん坊用のベビーベッドが置かれていた。 ベビーベッドには、ひも付きの札がひっかけてあり、 そこには汚い平仮名で大きく"こーまかん"と書かれていた。 「でびぃーはこれからおねむするどぉー♪ おやすみだっどぉー♪」 れみりゃはそのベビーベッドで横になり、目を瞑る。 それから、うぴーうぴーと鼻提灯を出しながら眠り始めるのに、さして時間はかからなかった。 * * * それから、数時間が経った。 れみりゃはタオルケットにくるまりながら、相変わらず寝息を立てている。 幸せそうにヨダレを垂らしているれみりゃ。 その顔に、突如"こぶし"がめり込んだ。 「ゆっくりしね☆」 「う、うびぃー!?」 いきなりの痛みに、れみりゃは起きあがり、 赤くなってヒリヒリジンジン痛む顔に手をあてる。 「うぁ~~! でびぃーのえれがんとなおかおがぁ~~~!」 目が覚めるとともにより明確になる痛みに、れみりゃは涙を浮かべて叫んだ。 「うー! おねぇーさま、ようやくおきた! おそい!」 「う、うぁ!?」 涙でにじむ視界の中、れみりゃの視線の先には、ゆっくりフランがいた。 このフランもまた、れみりゃとともにこの部屋に住んでいるゆっくりであった。 「うー! おねぇーさまをいぢめるふらんは、でびぃーがやっづげでやるどぉー!」 れみりゃはグシグシ涙とヨダレををぬぐってベビーベッドから出ると、 その手をぐるぐる振り回して、フランの下へドタバタかけていく。 だが、フランはそんなれみりゃの姿を見て、 キランと目を輝かせたかと思うと、手に持った棒で逆にれみりゃを殴り飛ばした。 「くりゃえ~☆ れ~ばてぃん☆」 「!!??」 "れーばてぃん"の直撃を受けたれみりゃは、叫ぶことさえできずに、床に倒されてしまう。 フランはそんなれみりゃの上に馬乗りになると、べしべしその頭をたたき出す。 「うーー! ふらんちゃん、やべでぇーー!」 「うー☆しねしね! ゆっくりしね!」 れみりゃの戦意は、あっという間に粉砕されてしまった。 だぁーだぁー泣き叫び、フランに許しを請うのが精一杯だ。 「うー! もぉーぶただいでぇー! でびぃーは、ゆっぐりおねむしてただけだどぉー!」 一方、フランは電波時計をれみりゃの前にドンと置いて指を指す。 時刻は午後4時。ちなみにれみりゃの起床時間は、午後3時と決められていた。 「もうおきるじかん! おねぇーさま、ゆっくりおきる! そしてしぬ☆」 「ぷんぎゃー!」 フランは最後に大きな一発をれみりゃにお見舞いすると、 "うー☆"という天使の笑顔に戻って、"こーまかん"と名付けられたベビーべッドへ上る。 「う、うぁ、うぁぁ……」 れみりゃは、痛む体を何とか起こして、 ベビーベッドでタオルケットをかけるフランに抗議の叫びをあげた。 「う、うー! そこはでびぃーのこーまかんだどぉー! ふらんちゃんはつかっちゃだめだどぉー!」 「うー、ゆっくりねる……つぎのしごとまで、しえすた……」 れみりゃの我が侭などどこ吹く風。 フランは涼しい顔を浮かべたまま、健やかな眠りに入っていく。 れみりゃは、何とか"こーまかん"を取り戻して再び眠ろうと考えたが、 先ほどまでの攻防の後では、フランに逆らうほどの勇気も無かった。 「さくやぁー! さくやぁどこぉーー! ふらんちゃんがいぢめるどぉーー!!」 れみりゃに残された手は、泣いて助けを呼ぶことだった。 なお、この部屋を借りている主、すなわち現在働きに出ている人間の名前は"さくや"ではない。 無償の愛で自分に尽くしてくれる存在、さくや。 れみりゃ種にとって、その名前を叫ぶことは本能的なものであった。 故に、仕方の無い側面もあるのだが、これから眠ろうとするフランからすれば、その騒音はたまったものではない。 それに、あまり五月蠅くしては、アパートを借りている人間にも迷惑がかかる。 困り者の姉が我が侭を言った時、ブレーキ役となるのが自分の役目だと、フランは考えていた。 故に、フランはベビーベッドから出て、 前のめりでわんわん泣いているれみりゃの尻を蹴飛ばした。 「ゆっくりしね☆」 「ぶひぃー!」 フランのその考え自体は間違っていないのだが、 そのやり方は少々過激で、主の人間からも度々注意はされていた……。 しかし、れみりゃに対して過激な言動に出てしまうのは、 れみりゃがさくやを呼ぶのと同じく、フラン種にとっての本能だ。 れみりゃへの愛情・愛着・信頼があったとしても、 あるいは、そういった感情があればこそ、フランはれみりゃに対して過激な行動に出てしまう。 「うぁぁーー! うぁぁー! でびぃーのぷりてぃーなおじりがぁーー!!」 「おねぇーさまもちゃんとしごとする……そうじとせんたくしなきゃだめ」 両手で尻をさするれみりゃに対し、冷静に告げるフラン。 それに対し、れみりゃは仰向けになると、泣きながらダバダバ手足を振り回し始める。 「でびぃーはおぜうさまだからいいんだもぉーん! そんなのさくやがやってくれるもぉーん♪」 フランは、大きく息をはいた。 しかし、それは残念だからでは無い。 聞き分けの無い姉に対して、今日もこれから"姉妹水入らずの肉体的コミュニケーション"を行える喜びからだ。 「う、うぁ!?」 キラーン☆と光るフランのルビー色の瞳に、れみりゃは反射的にビクっと体を震わせた。 「かぞくのるーるをまもれないやつは、ゆっくりしね!」 フランはそう叫ぶと、段ボール箱の中に入っていた小さな"あまあま"のヌイグルミを、れみりゃの口に押し込んだ。 口を塞がれ、"んーーんーー"とさくやの名を呼ぶこともできないれみりゃ。 その様子を確認して、うんうんと頷くフラン。 そうしてフランは、背中をゾワゾワ走る愉悦に身を任せるのだった。 * * * 薄暮の空の下、れみりゃ達の主の人間は、自転車を横に歩いていた。 自転車のカゴの中には、近所のスーパーで買った食品や日常雑貨が入っている。 「まいったなぁー、もう遅刻できないよ……やっぱり分担を変えるしか……」 主の人間は、結局今朝遅刻してしまい、上司からたっぷりしぼられてしまった。 元々、この人間は朝に弱く、遅刻をしがちだった。 より確実に起きられるよう、れみりゃにお願いをしたが、どうにも成果は上がらない。 妹のフランに頼めばより確実なのだが、 フランは、昼頃まで夜~朝シフトのバイトに出ており、それは難しい。 バイトといっても、いかがわしいものではなく、深夜のラジオ出演や雑誌関係の仕事が殆どだ。 いわゆる、タレントペットならぬ、タレントゆっくりなのだ。 その出演料は意外とバカにならず、"共同生活"を行う上で大いに助かっている。 実のところ、仕事が忙しい月に関して言えば、この人間の正規の月収さえ上回ることもあった。 そんな折、一人だけ働くフランに負い目を感じてか、それとも姉としてのプライドがあってか、 れみりゃにも家事という名の仕事を与えてみたが、なかなか上手くはいかない。 予想はしていたが、目覚まし係というのも向いていなかった。 「……うん?」 ふと、とある光景が目に止まり、人間は足を止めた。 自転車をアパート共有の駐輪場に置いてから、小走りでその現場へと向かう。 その現場は、アパートの目の前の電柱だった。 そこに、数人の小学生らしき子ども達が集まっている。 思い思いのバッグを持っていることからすると、学校帰りというよかは、塾帰りなのかもしれない。 そして、彼らの中心には、縄跳びのロープで電信柱に巻き付けられた、ゆっくりれみりゃがいた。 れみりゃの体はしっかり固定されており、うびーうびーと濁った寝息を立てている。 そのふとましい姿、何かあった時のため帽子に刺繍したアップリケ型の飼育証明を見て、 "間違いなく我が家のお嬢様だ"と主の人間は確信した。 「おい、こいつなんだよ?」 「こいつ、ゆっくりだろ? どっかのペットかな?」 「これ見てみろよ! 眠っていたらつねって起こせってさ」 少年が指差した先、電柱に一枚のメモが貼り付けられている。 そこには、平仮名で"ねてたらつねっておこす。それいがいしたらゆっくりしね"と書かれていた。 その文字を見て、主の人間には察しがついた。 姉妹喧嘩……というには一方的な、フランの制裁が行われているのだと。 そんなことを知らない少年の一人が、むぎゅーとれみりゃの頬を引っ張った。 その痛みには、寝ぼけ眼でれみりゃが目を覚ます。 「う~~! でびぃーのきゅ~どなほっぺがじんじんするどぉ~~!」 赤く腫れた頬をさすろうとするが、手はロープで固定されているため動けない。 しばらく"うーうー"難儀した後、れみりゃは痛みから逃げるように目を瞑って浅い眠りへ落ちていく。 「おっ、起きたぞ」 「でも、また寝ちゃったぞ?」 「なんか面白いな、こいつ♪」 少年達は、次々にれみりゃの頬を抓ったり、引っ張ったり、叩いたりしていく。 見ると、れみりゃの頬にはあちこちに赤く腫れた後がある。 おそらく、この少年達の前にも、同じようなことをした人がいたのだろう。 最初はおそるおそるだった少年達も、 起きてはまたすぐ寝てしまうれみりゃに対し、徐々に警戒感を無くして力を入れていく。 「うぁぁー! やめるんだどぉーー! さくやぁぁーーー!!」 れみりゃはとうとう泣き叫びだし、目の前の少年達へ敵意をあらわにしだした。 れみりゃのボリュームの大きな声に、びくっと後退する少年達。 少年達は、れみりゃが動けないのを再確認してから、れみりゃへ文句を言い始めた。 「なんだよ、このデブ! ここに起こせって書いてあったから起こしてやったんだぞ!」 「うー! でびぃーはおでぶさんなんかじゃないどぉー! こういうのは"ふとましい"っていうんだどぉー♪ これだから、ものをしらないしょみんはいやなんだどぉー♪」 説明してやれば美的感覚の無い少年達も、自分の凄さを認めるに違いない。 そして、あふれだすエレンガントさとカリスマにひれ伏して、ぷっでぃ~んを持ってくるに違いない。 れみりゃはそうとでも考えたのか、余裕の笑みを浮かべはじめた。 しかし、そんな事が起こるはずもなく。 少年の一人が、怒りの形相でれみりゃへ向かい、拳を振り上げる。 ここに来て、ようやく危険を感じ取ったれみりゃは、本能に従って絶叫した。 「なんだと、この!」 「さくやぁぁーー! たすけてぇぇーーー!! ああああーーー!!」 さすがにこれはやりすぎだ。 距離を置いて見ていた主の人間は、そう判断して、すたすたとれみりゃ達の下へ歩いていく。 その際、主の人間は、物陰に隠れているフランの姿を見つけた。 おそらく、ひどいめにあっている姉の姿を楽しみつつも、適度なところで助けに入るつもりだったのだろう。 主の人間は、やれやれと心中で肩をすくめた。 フランは頭の良いゆっくりであり、事実その能力もゆっくりとしては最上級のものだが、 自分の力を過信しすぎてしまうのが困ったところだ。 本当の危険が迫った時には、いかにフランといえどどうすることも出来ないのだ。 現に、この少年3人の前にフランが現れたとしても、いざ喧嘩になってしまえばフランに勝ち目は無い。 後でちゃんと話そう。 主の人間がそう決めたと同時に、れみりゃが主を発見して希望の声をあげた。 「う、うぁ! お、おねぇーさんだどぉー♪」 泣き叫んでいたのも忘れ、あっという間に喜色満面になるれみりゃ。 一方、驚いたのは少年達だ。 「「「え?」」」 少年達は、れみりゃに接していたのとは異なり、すっかり萎縮してしまっている。 少年達にも、れみりゃが飼いゆっくりであるのは何となく理解できていた。 もし自分たちがいじめていたのを見られていたら。 もし、さらに電柱に巻き付けたのまで自分たちだと思われたら……。 目の前のお姉さんに、親に、先生に、しかられる光景……。 いやそれ以上に、せっかく勉強したのに受験に影響するかもしれない、 損害倍賞の裁判を起こされ支払いを命じられてしまうかもしれない……。 なまじさかしかったが故に、少年達は最悪のケースを連想して震え上がっていた。 「え、あの、ご、ごめんなさい」 「こいつ……じゃない、このゆっくり、お姉さんのものなんですか?」 萎縮する少年達に無かって、主の人間は微笑んだ。 ただし、目だけは笑わずに。冷たく見下ろす視線を心がけて。 「うん、確かに。そのれみりゃはボクの家族だよ」 少年達は、目の前の女の冷たい目と威圧感、それに"家族"という言葉に恐怖した。 そこから、どれだけ自分たちへ怒りを持っているかを察し、 このまま見過ごしてはくれないだろうことを覚悟した。 「うー♪ ばかなしょみんも、これでゆっくりわかったどぉー♪ でびぃーをこあいめにあわせたぶん、たっぷりおねぇーさんにいぢめられるがいいどぉー♪」 一方、れみりゃはすっかり調子に乗っていた。 「うー♪ これでようやくぐっすりできるどぉー♪」 フランに少年達に、自分を襲った理不尽な恐怖は取り払われた。 これでもう安心だと、れみりゃはすっかり気を抜いていた。 だから、突如お尻に走ったムズムズ感を押さえることもできなかった。 "ばっぶぅーーーー!" 驚いて少年達が振り向き、さらに一様に鼻を押さえる。 れみりゃは、豪快な放屁を放って、恥ずかしそうに赤面した。 「う~~♪ あんしんしたら、でちゃったどぉ~~♪」 どこか誇らしげな、れみりゃの笑顔。 その笑顔を見ているうちに、主の人間の中にふと芽生える感情があった。 「……ねぇ、みんな。最近このれみりゃ運動不足なんだ。良かったらもう少し遊んであげて」 何気なく放たれた、主の人間の言葉。 少年達は目を丸くし、れみりゃは耳を疑いながら冷たい肉汁の汗をダラダラ流した。 「う、うー?」 「でも、ひどいことしたらダメだよ! ボクの大切な家族なんだからね!」 主の人間は、それだけ言うと、れみりゃに背を向けてアパートの方へ歩いていく。 「お、おねぇーさん? おねぇーさんまつんだどぉー!!」 れみりゃは必死に叫ぶが、それが聞き入れられることはない。 主の人間の姿は、そのままアパートの自室へ消えていった。 その代わりに、れみりゃの視界に入ってきたのは、ニヤニヤと不気味に笑う少年達だった。 * * * 「うー、おねぇーさま、だいじょぶ?」 人間が部屋に入ると、窓からフランが入ってきた。 仕掛け人の割には、姉のれみりゃのことを心配してソワソワしている。 「大丈夫だよ。それより仕事までちゃんと寝といた方がいいよ?」 「うー、わかった」 人間は、フランの頭を撫でてやり、それから冷蔵庫を開けた。 そこからプリンを3個と、オレンジジュースの入ったペットボトルを取り出す。 それから風呂場へ行き、桶を持って出ると、 そこに冷蔵庫から取り出したものとタオルも入れ、短い廊下を歩いて玄関へ向かった。 扉の外からは、れみりゃの声が今も聞こえていた。 "おねぇーさんたすげでぇーー! ごぁいひとがいぢめるよぉぉーー!!" ああ、この声だったらきっと自分もすぐ起きられるんだろうな。 主の人間は、そんなことを思いつつ、玄関のドアを開けた。 おしまい。 ============================ 自分の憧れのライフスタイル(?)を書いてしまった結果がコレだよ! まぁ近所の子どもにいじめられていたら助けると思いますが。 たぶん、子ども相手に大人げなくマジギレしちゃうかもです; あと一部に特撮ネタが無駄に入っていますが、ご容赦を。 『仮面ライダーゆケイド』とか妄想してました。 by ティガれみりゃの人 ============================
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「おいこら、虐待野郎!!」 「なんだ・・・愛で太郎じゃないか・・・朝っぱらから騒々しい」 愛でお兄さんは朝一番に虐待お兄さんお部屋に突撃してくると、わけのわからないことを叫んだ。 「お前にこのゆっくりが虐待できるか!!?」 そう言って、彼が差し出したのはビー玉サイズの極小ゆっくりれいむとゆっくりまりさ。 それから、そのれいむとまりさの周りにはBB弾サイズの超極小ゆっくりれいむとゆっくりまりさがいた。 「「ゆっくりしていってね!」」 「「「「ゆっきゅりちちぇっちぇね!」」」」 「こいつは・・・?」 「ゆゆっ!みんにゃれいみゅのこどもたちだよ!」 虐待お兄さんが物珍しそうに小さなゆっくりを眺めていると、愛でお兄さんの肩に乗っているプチトマトサイズの赤ちゃんれいむがそんなことを抜かした。 もちろん、赤ちゃんれいむに出産なんて出来るわけがないので、その子の与太話を軽く聞き流して愛でお兄さんに詳しい説明を求めた。 「そいつらはな・・・小柄な個体ばかりを選りすぐって交配を繰り返して作ったミニマムゆっくりだ」 「・・・なるほど、こいつら親子なわけか」 「どうだ、これだけ小さくて可愛らしいと虐待できないだろう!」 虐待お兄さんは思った。それとは別の次元で虐待する気が起きないな、と。 そもそも、彼はいわゆるアマチュアレベルの、ちょっとした虐待愛好家でしかない。 そんな彼にとって、創意工夫を凝らさないと針で突いただけで死んでしまいそうなミニマムに何の魅力も感じないのだ。 「ん~・・・こんな惰弱なもん虐待するのもめんどくさい」 「はっはっは!強がるな強がるな!」 「ゆゆっ!?みょうしゅぐちーちーのじかんだよ!」 お兄さん達が平和なやり取りをしていると、赤ちゃんれいむがそう叫びながら、ミニマムゆっくりの傍へ跳ねていく。 「あかちゃ~ん、ちーちーだよー」 そんな猫なで声を出す赤ちゃんに尿道を刺激されて放尿を強要されているのは親のミニマムれいむだった。 相手は無力な赤ちゃんれいむであるにもかかわらず、ミニマムの親は全く抵抗できない。 尿道を舐められ続けているうちに、やがて下あごに穴が開いて、そこからちょろちょろと水が漏れ始める。 「ゆううううううう!?あかちゃんたちいいいい!みにゃいでええええええ!!?」 ミニマム親れいむが顔を真っ赤にして叫んでいる傍らで、ミニマム赤ちゃん達は親の痴態に失望していた。 そりゃそうだろう。赤ん坊にも勝てない上にいい歳こいた大人が人前で赤ちゃんにおしっこの手伝いをしてもらっているのだから。 しかし、その光景を見た虐待お兄さんはあることを思いついた。 「そぉい!!」 掛け声とともに愛でお兄さんの手を叩く。すると、手の上に居た全てのゆっくりが方々に弾き飛ばされた。 赤ゆっくりは愛でお兄さんがナイスキャッチ。 ミニマムゆっくりの一家は家族全員てんでばらばらの方向へ弾き飛ばされてしまった。 「ふぅ、すっきりした」 「どほどでいこんにゃこちょしゅるにょおおおおおお!!?」 「お前の飼い主が虐待しろって言ったから」 「どほぢてそんにゃこちょいうにょおおおおお!?」 「いやぁ、まさか本当に虐待されるとは思わなくて・・・お詫びにチョコレートあげるから許してくれ」 「ゆっきゅりりきゃいちたよ!」 「なんだ、お前らも愛着持ってなかったのかよ・・・」 「小さすぎて愛でにくいんだよ!」 「あかちゃんのくしぇにおとなぶっちぇりゅんだもん!」 用件を済ませた虐待お兄さんは「二度寝するからとっとと帰れ」と愛でお兄さん達を追い返した。 それから、部屋の中央に座り、静かに心を研ぎ澄ませて、室内に散り散りになったミニマム達の声に耳を傾ける。 「ゆぅ~・・・おきゃかしゅいたよ~・・・」 このれいむは他の家族からはぐれ、小さすぎる体にとってはサハラ砂漠にも等しいこの室内で生きていくことが出来なかったようだ。 空腹を訴える声は体の小ささ以上に弱々しく、次の瞬間には消えてしまってもおかしくないものだった。 「もっちゅゆっくちとちゃかっちゃよぉ~・・・」 これはミニマム赤ちゃんまりさの断末魔だった。 さっきのれいむ同様に空腹に耐えられなかったのか、それとも別の要因か。 何にせよ、これで、ただ室内に解き放っただけで既に2匹の赤ゆっくりが死滅してしまった。 「まりぢゃあああ!あがぢゃんだべぢゃだべええええ!?」 「うっめ、これめっちゃうめぇ!?」 「ゆきぃぃぃぃいいいいいい!?やめちぇええええ!!」 ある箇所から3匹のミニマムゆっくりの声が聞こえてくる。 恐らく両親と赤まりさのものと見て間違いないだろう。 どうやら空腹に耐え切れなくなった親まりさが赤ちゃんを食べてしまったらしい。 母性の強いれいむはこの蛮行を許すはずがないだろうから、一家の離散はほぼ確定した。 付け加えるならば、親2匹が協力することを諦めた時点で、この一家の全滅も確定した。 「む、むちしゃんこっちこにゃいでね!?」 またある場所からは虫におびえる赤れいむの声が聞こえてくる。 しかし、相手はゆっくりでも人間でもなくただの虫。言葉など用いても無視されるのがオチだろう。 数秒後、赤れいむは「やめちぇえええええええええ!」という言葉を発し、完全に沈黙した。 「・・・虫が居るのか。今度バルッサン買って来よう」 案の定、既にほぼ壊滅。 極めて小型だからこそかえって高高度からの落下で潰れることはなかっただろう。 しかし、あのサイズでは親でさえも秒速1cmあるかどうかの移動しか出来ず、この狭い男性の部屋で家族が集合することは非常に困難。 そう、彼が行った虐待とは人間の庇護を引っぺがす、ただそれだけのことだったのだ。 「しかし、愛での野郎・・・俺よりたちの悪い虐待しやがるな」 思い返してみれば先ほどの赤ちゃんれいむの行動。 自分に親の尊厳をあそこまで傷つけることができるだろうか? 産まれた瞬間から人間の、あるいは他のゆっくりの玩具となることが確定している生命。 誕生それ自体が既に虐待として成立させるなど、とてもじゃないがこの虐待お兄さんに出来るものではなかった。 ‐‐‐あとがき‐‐‐ 英国にはサンベリーナという体高50cm程度の馬が居るそうです。 ゆっくりも小さな個体の交配を繰り返せば大人でも赤ちゃんサイズになるんじゃなかろうか? byゆっくりボールマン このSSに感想を付ける
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※俺設定注意 暇を持て余し、畑で精を出しているゆうかの様子でも見に行こうかと散歩に出たある日のこと。 そいつは急に現れた。 「じゃおおおおん!!じゃおおおおおおん!!」 「じゃおっ!!じゃあああああおおおおお!!」 門番兼警備ゆっくりのめーりんたちが、気勢を上げながら走り回っている。 どうやら何かを追い掛け回しているようだ。仕事熱心で大変結構。だが一体何を追っているのだろうか? めーりんたちの進行方向、その先を見遣る。 「ゆっ!!れいむはめーりんなんかにつかまらないよ!!」 スィーに乗ったれいむが一匹、めーりんたちから逃げ回っていた。 恐らくうちの畑の野菜でも盗みに来たのだろうか? スィーに乗ってる分、そのスピードは速い。めーりんたちを翻弄している。 「ゆっ!!そこのおじさん、じゃまだよ!!ぶつかっちゃうでしょお!?」 なんかこっちに来た。 退けとか五月蝿いが、こっちは避ける気なんて無い。ゆっくりの不法侵入を許すつもりも無い。 迎撃のため、深く腰を落とす。 「喰らえ!秘儀、車輪外し!」 すれ違いざま、れいむのスィーに向かってその技を叩き込んだ。 書いて字のごとく、スィーの車輪を一瞬で悉く外す絶技。そこらのお兄さんには真似できない。 あ、あと避ける気無かったのに避けちゃったよ。 とりあえずこれでスィーは使えなくなるだろう。 車輪を外してしまえばスィーなどただの板切れ。何の価値も無い。 ほら、もうすぐ俺の後ろでクラッシュするスィーの悲鳴が聞こえるはずだ。 だが、その時俺は知らなかったのだ。 この行為の結果が、あんなことになるだなんて。 僅か数秒後、俺は信じ難いものを目にすることになる。 交響ゆ篇れいまりセブン 「ゆわ-い!!れいむ、おそらをとんでる!!」 ㌧㌦。 今目の前には、元スィーであったであろう板切れに乗って空を飛ぶれいむの姿が映っていた。 一体何が起こったのかと呆気に取られる俺。いや、ほんとに何が起こったの? 考えてみれば、元々スィーとは謎な乗り物であった。 動力、操作法その他一切が不明。使いこなせるのはゆっくりだけという代物だ。 俺もこの前ゆうかのスィーを貸してもらったけど危うく大破させかけた。 そもそもスィーが『走る』ものだという事すら疑わしかったのだ。 スィーはどんな悪路であろうと、そこが地面でさえあるならば変わらぬスピードを出す。 まるで地面のコンディションなど気にしないように。 一説では、スィーは地面から少し浮いているのではないかと言うものがある。 ドラえもんの足のように、実は少しだけ地面と車輪の間に空間が存在するらしいのだ。 聞いた当初は何をバカなと思ったが、今となってはどうやらその説が正しかったようだ。 スィーは、車輪があるからこそ『走る』という事をしていたのだ。 車輪があるものは走るもの。そんな人々の無意識に応え続けていた。自らの限界を縛って。 しかし今、スィーの車輪という軛は解き放たれた。それは、重力からの開放をも意味していた。 そしてスィーは空を飛ぶ。 新たなる可能性。地べたを這い回る芋虫から華麗なる蝶へと・・・・・・って。 一体俺は何を言っているんだ。 足元ではめーりんたちがれいむを見上げ、じゃおじゃお喚いている。 空を飛ぶ相手には手が出せない。分かってはいるが、悔しいのだろうか。 本当に仕事熱心だなぁ。なんか頭が下がってしまう。 「ゆふん、ばーか!もうめーりんなんかにはつかまらないよ!」 いらつく笑みを浮かべ、そうれいむは挑発する。 あ、いかん。俺までイラッと来た。 とりあえず惨劇の予感がするのでめーりんたちに持ち場に戻るよう促す。 すごすごと引き返していくめーりんたち。 「ゆふん♪ゆ~ゆっゆ~♪ゆ~♪」 ご機嫌そうに飛びながら聞くに堪えない"おうた"を口ずさむれいむ。 初めて空を飛んで気持ちいいんだろうが、音痴を披露される側としてはたまったものじゃない。 うるせぇ。更にイライラが溜まる。 「ゆ!!じめんにはいつくばっているおじさんがいるよ!!」 「ゆぷぷ!!おお、おろかおろか!!」 「おろかなおじさんはれいむのしーしでもなめててね!!」 俺を思い出し、一通り罵り、しーしーをかけようとするれいむ。お前は蝉か。 当然、華麗に避けた。砂糖水なんか被りたくない。 そしてれいむの舐めた行動により俺の怒りが有頂天に達した。 よし。こいつ殺そう。 拳大の石があったのでそれを拾い上げる。 びゅんびゅんと飛び回るれいむに狙いをつけて――― 「落ちろ蚊トンボ!!」 投げた。 一直線にれいむ目掛けて飛んでいく石。 このままれいむのドタマをぶち抜くと思われたそれを――― 「ゆっ!みえるよ!」 避けやがった。 普段の鈍足っぷりが嘘のよう。華麗に石を回避した。 なんかニュータ○プっぽいことを言っていたが無視。 そこらにある石ころ全部拾い上げてれいむに投げつける。 だが当たらない。全て避けられた。そんな馬鹿な。 当たり判定が小さいとでも言うのか。 「ゆっふ~ん!!れいむにそんなのがあたるわけないでしょ!!ばかなの!?しぬの!?」 ますます調子に乗るれいむ。 それが更に俺の怒りを煽る結果となった。 このれいむを嬲り殺しにしなければ気がすまない。 「ふらん!おい、ふらん!居るか!?来てくれ!!」 「うー?どうした、お兄さん?」 地面から石を投げるだけでは分が悪い。 という訳で空を飛べる者の力を借りることにした。 胴つきのふらんを呼ぶ。 「あそこに飛んでるれいむいるだろ?あいつここまで引き摺り下ろしてきてくれ」 「わかった、まかせろ」 二つ返事で了承するふらん。 そのままふわりと飛び立ち、矢のような速度でれいむに肉薄する。 れいむを叩き落すため、手を伸ばし――― 「あまいよっ!!」 「!?」 それすらもれいむは避けた。 一体どうなってる。元キャラばりの回避能力じゃないか。 ふらんも予測すらしなかったのだろう。驚きのままわずかに硬直する。 「ゆっ!!ゆっ!!ゆっくりにげるよ!!」 その隙をれいむは見逃さなかった。 ふらんと距離をとり、そのまま背を向け逃げ出す。 「っ!!にがすか!!ゆっくり死ね!!」 ふらんも本気になった。 先程よりも更に加速し、れいむを追い掛け回す。 こうして世にも珍しいゆっくりの空中戦が展開されることとなった。 スピードはわずかにふらんが有利。 元々このふらんは強化済みであり、通常のふらんとはあらゆるスペックが桁違いに高い。 わずかに遅いといえどそのふらんに匹敵するスィーの潜在能力に恐ろしいものを感じる。 捕まえよう、あるいは叩き落そうとばかりにふらんは闇雲に手を突き出す。 それをギリギリで回避し続けるれいむ。 なかなか白熱した勝負だといえよう。 ちなみに観戦することしかできない俺は既にリラックスして、空を見上げていた。 有頂天になった怒り?そんなもんとっくの昔に静まってますよ。 むしろこの勝負を愉しんでいる。 「ゆゆっ・・・・・・このままじゃつかまっちゃうよ・・・・・・」 なにやられいむが呟いている。 避けるれいむは既に疲労が見え隠れしている。対して攻撃するふらんは疲れの色すら見えない。このままではジリ貧確定。 れいむが力尽きるのをふらんは待つだけで良い。それはれいむも分かっているのだろう。 「ゆゆっ!!」 何かを思いついたのだろう。 ぐんぐんと高度を上げていくれいむ。 ふらんも逃がすまいと、れいむを追いかけ高度を上げる。 どんどん小さくなっていくふらんとれいむの影。 「ゆぅっ・・・!ねだるな、かちとれ、さすればゆっくり・・・・・・」 なんか言ってるのだろうが遠くて聞こえん。 どうせ大したことじゃないから聞かなくてもいいことなんだろう。 「あぁぁぁい・・・!きゃぁぁぁぁん・・・!」 れいむの動きが変わった。 急速反転。弾かれたように方向転換、飛び退る。 ふらんはこの動きについてこれない。 更にもう一度反転。 まるで三段跳びのようだ。ふらんは完全に目標を見失った。今、れいむはふらんの頭上に位置している。 この機動・・・・・・いや、このトリックは・・・まさか・・・!? 「ふらぁぁぁぁぁぁぁいっ!!」 三度反転・・・否、宙返り。 稼いだ高度をそのままスピードに変え、急降下。 間違いない。このトリックはあの伝説のカットバックドロップターン。 今日初めて空を飛んだであろうれいむがこの技をこなすとは。驚きだった。 スィーの端の角っこのところでふらんを切りつけるれいむ。 ふらんの肌に蚯蚓腫れのような物ができる。 ほとんどダメージは皆無のようだった。 「うううううう!!ゆっくり死ねぇっ!!!」 「ゆわああああああああああああああああ!!」 だが、それがふらんの怒りに火をつけた。 遮二無二突撃し、れいむに拳や蹴りを見舞おうとする。ありゃあ完璧に殺す気で行ってるな。 れいむはそれを紙一重で避けている。 ・・・・・・・・・・・・。 なんか飽きた。 どうやられいむの回避能力は相当にずば抜けているみたいだ。 このまま見ていても決着は付かないだろう。 「おーい、うーぱっく!れみりゃ!きめぇ丸!うつほ!いくさん!あのれいむ捕まえてくれ!」 とりあえず空を飛べる奴らを呼べるだけ呼ぶ。 こうなりゃゆん海戦術だ。 俺の声を聞きつけてぞろぞろと集まってくるゆっくり達。 それから数分後、流石に囲い込まれては逃げる場所が無く、れいむはあえなく御用となった。 ふらんは怒りに打ち震えていたが、れいむを惨殺してストレス解消を果たしたようだった。 こうしてこのちょっとおかしいスィーにまつわる事件は終了した。 ・・・・・・かのように見えたのだが。 それから数日後。 俺はまた散歩に出かけようとしていた。 「くっちずさむメッロディーがっ思い出っさせてくれーるー・・・・・・って、うおぉっ!?」 「う?どうした、お兄さん?」 「いやどうしたじゃねぇよ!!なんだよその顔!!」 通りがかったふらんが、なんか凄まじい顔をしていたのだ。 ゆっくり特有の表情ではなく、なんか、その・・・・・・もうとにかくウザいとしか形容できない。 なにこれ?なんか何処かから「ニジウラセブン」と電波が飛んできたような気がした。 にゅっと元の顔に戻るふらん。 あ、元の顔に戻れるのか。良かった。 「なんでそんな顔してたんだよ」 「いや、なんとなく・・・・・・こんなかおがしたくなって」 あれから我が家では、スィーの車輪を外して空を飛ぶという通称「りふごっこ」が流行っていた。 今まで空を飛べなかったゆっくり達には良い刺激だったのだろう。 今もゆうかが畑を耕しているその上で、「りふごっこ」に興じているゆっくりが見える。 ちなみにゆうかは興味が無いらしい。スィーは地を走るからこそスィーなんだとか。 恐らくこの「りふごっこ」のせいだろう。 その証拠に、いま車輪無しスィーに乗っているゆっくり達の顔があの名状しがたき表情になっていた。 「りふごっこ」にこんな悪影響があったなんて。思わず戦慄する。 それから暫くして、「りふごっこ」は全面禁止となった。 やはりスィーは陸を走ってこそスィーなのだ。車輪外すなんてゆっくりしてないよね。 勿論それに反対してブーたれる奴も出たが、それを締め上げるのは別のお話となる。 おわり ――――― 書き溜めです。ゆっくりしてねぇな。 「エウレカ○ブン」見てたら書きたくなった。反省している。 れいむの長所は回避能力が高いことだと思うんだ(ただし空中専用、よって意味無し)。 あとタイトルに反してまりさが全く出ていなかった。 このSSに感想をつける
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ゆっくりの逃避行 丁 といいつつ途中から人間視点も入るよ! ゆっくりいじめ系1766 ゆっくりの逃避行 丙 の続き 比較的ゲスなゆっくり 比較的善良なゆっくり 賢いゆっくりは漢字を使います 俺設定あり 逃亡開始四日目 ぱちゅりー達が目覚めた時、まだ日は昇っていなかった。 東の空を見てもまだ日は昇ってくる気配はない。朝までもう一眠りしようと思ったとき、件のちぇんが 「いやなよかんがするよー!よくわからないけどはやくにげたほうがよさそうだよー!!」 ちぇんは大きな“耳”があるためか、かすかな音などから危険を察知する能力を持つことがあると言われている。 「むきゅ、またなの!?で、でもまだ真っ暗よ!?」 ぱちゅりーはあたりを見回したが、何も分からない。 「と、とにかくはやくにげるべきだよー!」 ちぇんは再度急かす。 仕方なくぱちゅりーはまだ眠っている40匹ほどのゆっくりを全て起こさせて出発することを告げた。 「まだねむいよ!ぜんぜんゆっくりできてないよ!!」 「おちびちゃんがいるんだよ!?ゆっくりやすまないとしんじゃうよ!!」 「わたしたちはきのうあれだけはしってつかれてるのよ!?」 当然の如くゆっくり達は猛反発する、数匹はそのまま二度寝してしまった。 ぱちゅりー自身もちぇんの言うことに半信半疑ではあった。だが昨日のような事態は未然に防がなくてはならない。 「とにかく出発するわ!寝てたらどうなるかわからないわよ!!」 寝ているゆっくり達は放っておいて出発してしまった。 しばらく歩いたとき、遥か後方から何か聞こえてきた。 遠すぎて何かはよく分からないが、ただ事ではなさそうだった。 森の入り口 その時森の入り口では大勢の男たちが集まっていた。 「私が今回のゆっくり駆除の責任者を任された鬼意だ。今日集まってくれた諸君らに感謝する。 さて、本日の作戦は昨日説明した通りだが、何か質問のある者は?」 すると一人の若い男が、 「失礼、終了時刻は何時でしたか?昨日聞き逃してしまいまして・・・」 と質問した。 「卯の刻(午前6時頃)から酉の刻(午後6時頃)まで、辺りが暗くなる前に森の入り口まで戻って来ること。他に何かある者は?」 今度は皆黙って鬼意の方を向いている。 「それでは間もなく作戦開始の時刻だ、諸君、今日こそ憎きゆっくりどもとの闘争に終止符を打とうではないか!!」 「「「オオオオーーーーッ!!!!」」」 男達は手斧や鍬、猟銃など様々な武器を携えて森に入って行った。 森に入ると3人ずつほどの班に分かれた、その後は班毎に課せられたノルマの数だけゆっくりを狩りつくす計画だ。 ある班は森の入り口付近で木の洞に棲むゆっくりのつがいを見つけた。 殺し方については特に制約はない。ただ逃がしてはいけない、それだけだった。 だが開始早々ゆっくり達に大声を上げさせて他に気づかれては不味い。 ゆぅゆぅと幸せそうな寝息を立てて寝ているれいむとまりさ。 さてどうやって殺そうかと一人の男が思案していると別の男がさっさと手持ちの鍬で二匹まとめて一刀両断にしてしまった。 「「ゆ゛ぎぇ・・・?」」 「オイ!コイツらは俺が殺そうと思ったのに!!」 遅れた男は悔しそうに殺した男に抗議する。 そしてまた別の場所では土を掘っただけの簡素な巣で眠るちぇんを見つけた。 「ヒャッハー!俺様の獲物だァー!!」 ハイになった男はちぇんを穴から引きずり出す。 「わ・・・わからないよー!!おにいさん、ちぇんをゆっくりいじめないでね!!」 怯えるちぇんの懇願を無視し、男はちぇんの尻尾を掴んで、サンドバックのように殴り始めた。 「ゆ、ゆっぐり・・・やめて・・ね!・・!」 一分ほど殴り続けていたが終いにはちぇんの尻尾が千切れてしまったため、ちぇんはそのまま吹っ飛んでしまった。 「ゆげぇ・・!ちぇ・・ちぇんのしっぽがあああ!!わからないよおお!!!」 男は興ざめだとでも言うような顔でこん棒で地面に叩きつけられたちぇんを叩き潰してしまった。 「ったく・・・モロすぎて全然楽しめねぇっての!次はもっと歯応えのある獲物を探そうぜ。」 「オウ!」 と男達は話しながら去って行った。 しばらく経つと森のあちらこちらで里の男達による虐殺ともいえるゆっくり狩りが本格化してきた。 逃げまどうゆっくり達を尻目に、娯楽の道具として虐待する者も大勢いた。 「ゆ、ゆっくりにげるよ!」 「やめてね!ゆっくりついてこないでね!!」 「ほれほれ、どーした?このままじゃ追いつかれちまうぞ!?」 「あっちいってね!ついてこないでね!」 「ハイ残念!捕まったキミは罰ゲームを受けないとな!」 男はニヤニヤ笑いながら捕まえたれいむのリボンを奪った。 「ゆ!?やめてね!れいむのゆっくりしたおりぼんさんはやくかえしてね!!」 リボンを放り投げると次は髪を全て毟ってしまった。 「でいぶのきれいなかみがあああああああ!!!」 男は毟り終えるとれいむを放してやり、早速次の獲物を探し始めた。 「よく頑張ったね!れいむはもう群れに戻ってみんなとゆっくりしていっていいよ!」 「ぶざげるなあああああ!!でいぶのがびどげどおでぃぼんざんがえぜえええええ!!!」 男は足に体当たりを繰り返す禿饅頭となったれいむを放っておいてまりさを探し始めた。 「さーてまりさはどこかなー?おやおやーァ?あそこの木の洞に何かいるなぁ?」 その後まりさがれいむと同じ運命を辿るのに長くはかからなかった。 「「でいぶ(ばりざ)のおでぃぼん(おぼうじ)がえぜえええええええ!!!」 ある場所では辺り一面に様々なゆっくり達のデスマスクが散らばっている。 かつてゆっくりの大規模な群れの中心的役割を果たしていたここでも惨劇(?)は繰り広げられていた。 「やべでええええええ!!もうずっぎりじだぐないいいいいいいいいいいい!!!」 「んっほおおおおおおお!!すっきりぃぃいいいいいいいいいいいぃ!!!」 別の場所ではレイパーありすと思しきありすをつかってゆっくりを強制妊娠させて遊ぶ男達がいた。 この男達は武器を持たずに2l入りのオレンジジュースを何本も抱えて森に入った。 「はいはい、すっきりー!っと・・・」 一人の男は手際よくタチのありすを小刻みに震えさせ、もう一人の男が絶えずオレンジジュースをネコのれいむに補給させ続ける。 そしてもう一人の男が成長の早い赤ゆっくりと茎をまとめて麻袋に放りこんでいく。 増やした赤ゆっくりを加工所に売ろうという魂胆だ。 勿論、麻袋に鮨詰めにされる赤ゆっくりの死亡率の高さを考慮して、数で補うため大量に産ませているのだ。 「「すっきりいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」」 早くもれいむの頭から茎が伸び始めた。 オレンジジュースを絶えず補給し続けるため赤ゆっくりの成長も通常とは比較にならないほど早い。 「ゆぅ・・・れいむのあかちゃん・・・ゆっくりしていってね・・・」 れいむはもう何回も強制的に産ませられたことも忘れて赤ちゃんを見上げて感慨に浸っている。 「「ゆ・・・ゆっきゅいしちぇい・・・」」 早くも産声を上げ始めた赤ゆっくりを容赦なく麻袋に放り込む。 「・・・!・・・!」 麻袋の中では何やらうめき声が聞こえるが、男達は無慈悲に作業を続ける。 「やべてえええええ!!!あがじゃんをもってがないでえええええええ!!!!」 親れいむが抗議の声を上げるが、再びありすとの交尾を始めさせた。 「これいじょうすっきりしたらしんじゃうよおおおおおお!!ありずもめをざまじでええええええええ!!!」 れいむはありすに呼びかける。元はつがいだったのだろうか。 だがありすの紅潮し切った頬、血走った目を見る限り目を覚ますようには見えない。 日の暮れるまで産ませ続ければ結構な数になるだろう。 既に太陽が南中した頃だろうか。 また別の男達が森のかなり奥の方を進んでいた。 「さて、結構奥まで来たな。」 「他の連中が入らない所まで来たらゆっくりもいると思ったが・・・」 「大外れじゃないか。他の奴らもいないがゆっくりもいねぇ!」 ゆっくりを求めて森の奥まで入ってきたが宛てが外れたようだった。 「それにしても暑いな・・・」 一人の男が呟いた。 「それよりもいい加減腹が減った、ゆっくりをおびき寄せるために握り飯を使ったのが間違いだった・・・」 「全くだ・・・ゆっくりもいないし、昼飯もないとは・・・ん?」 ある一人が大きな木の下で眠りこけていた数匹のゆっくりを見つけた。 「おいおい、なんつータイミングだ・・・!」 男達は忍び足でゆっくりに近づいた。 様子を窺うとどうやられいむが二匹、子れいむが三匹、そしてありす一匹いるようだ。 ゆっくりの構成を見て親子のようには見えないが、空腹の男達にとってそんなことはどうでもよかった。 余談ではあるが、明朝に寝過ごしてぱちゅりー達から見捨てられた例のゆっくり達である。 「丁度いい、一人二匹ずつ食えるぞ。」 「朝から歩き通しだからな・・・助かったぜ。」 そんなやり取りをしている内にゆっくり達が目を覚ましてしまった。 「ゆゆっ!?にんげん!!!???」 「にんげんさんはゆっくりできないよ!!おちびちゃん、はやくおきてね!!」 「に、にんげん!?にんげんはぜんぜんとかいはじゃないわああああ!!!」 気付かれてしまった、しかも相手も人間に対する警戒心は高いようだ。 早朝からあれだけ同族が物言わぬ餡子になったのだから無理もないと男達は思った。 男達は逃げようとしているゆっくり達の先に回り込みあっという間に捕えてしまった。 「やめてね!れいむたちはわるいゆっくりじゃないよ!!」 男達は気にするそぶりも見せずに何やら話し始めた。 「おい、ライター持ってるか?」 「俺は煙草吸わねぇから持ってないな・・・どうしようってんだい?」 持っていないと答えた男は尋ねた。 「いや、折角生捕ったゆっくりどもに逃げられたら堪らんからな。」 「オイ、ライターなら俺が持ってるぞ、ホレ。」 やや年長らしき男がライターを手渡した。 「おお、流石。それじゃ早速・・・」 ライターを受け取った男は早速一匹のれいむを持ち上げ足に当たる部分をライターで炙り始めた。 「やめてね!!あんよがあついよ!!そんなことしたらあるけなくなっちゃうよ!!」 「やめてあげなさいよ!ゆっくりできないわ!!」 そうこうしている内にれいむの足がこんがりきつね色に焼きあがった。 「まだ焼き足らないんじゃないか?消し炭くらいどす黒く焼くものだと聞いたが・・・」 「あついよ・・・れいむの・・・きれいなあんよが・・・・」 男は二匹目を持ち上げてライターで炙りながら答えた。 「虐待目的ならそれでいいが、こいつらを食うんなら炭になるまで焼いたら勿体ないだろ。」 「はなしなさいよ!あついのはとかいはじゃないわ!!・・・・ゆぎゃああああああ・・・!!」 しばらくすると辺りには餡子とクリームが焼けた甘い香りが漂っていた。 足の焼けたゆっくり達は完全に焼かれたわけではなかったので、まだ動くことはできたが、満足に動くことは叶わなかった。 「ゆあああああん!!あんよがいたいよおおおおおおおお!!!」 「いちゃいよおおおお!!みゃみゃあああああ!!!」 「いなかもののくせにありすたちになんてことするのよ!!しんしならせきにんとりなさいよ!!」 ゆっくり達は足をこんがり焼かれた苦痛に喚いているが男達は既に昼食の準備を進めていた。 「ゆっくりも見つかって昼飯も食えて一石二鳥じゃないか、相変わらず便利なナマモノだ。」 ゆっくり達は何やら喚き散らしているが一匹の子れいむが男達が話している隙に逃げだそうとしていた。 「しょろーり、しょろーり・・・」 だが足を焼かれ移動も遅かった上に、悲しいかな、擬音をわざわざ口に出してしまう習性のせいで見つかってしまった。 「おおっと、そうはイカのキ○タマだ。」 「逃げられる前に食べようか、もう腹が減って仕方がねぇな。」 「そうしよう、逃げられたら元も子もない。」 男達はそれぞれゆっくりを手に取って頬張り始めた。 全員腹が減っていたためか、子れいむより大きいゆっくりの方から手を付けた。 「ゆぎぇ・・・・・ゆっくりたべないで・・・・ね・・・!・!」 「・・・・とか・・・は・・・じゃな・・・い・・・・」 ゆっくり達が断末魔を上げながら男達に喰われているのを見て、赤れいむ達は餡子を吐いて気絶してしまったようだ。 それを見た一人が呟く。 「勿体ねぇなァ・・・吐くんじゃねぇよ・・・」 やがて大ゆっくりを平らげた男達は子れいむ達も掴み上げて食べ始めた。 「ゆ・・・ゆっ・・・・」 最早痙攣するだけの子れいむであったが男達には知れたことではなかった。 「いやぁー満腹満腹、中々餡子がいい具合に火が通ってた。」 「腹が減ってたからな、甘い物があって助かったぜ、本当に。」 男達はゆっくりを全て平らげるとそそくさと来た道を帰って行った。 森の奥まで来てしまったので、早く帰らねば日が暮れてしまいかねないからだ。 夕刻・ぱちゅりー一行 ぱちゅりー達は間一髪で難を逃れたが、まだ油断はできなかった。 とにかく少しでも遠く離れる必要がある。 既に日も暮れかかっていた。人間も流石に夜の森で山狩りを続けることはないだろうが、 人間が動けない時間帯はゆっくりにとっても同様に危険である。 日が暮れて辺りが薄暗くなった頃にようやくぱちゅりー達は一息つくことができた。 既に皆満身創痍である、帽子や装飾具は薄汚れ、体中傷だらけになっていた。 他のゆっくりに助けられたぱちゅりーはかろうじて無事だったが、昨日の騒動で傷ついたゆっくり達は数匹脱落していた。 また次の日はもう動けそうもないゆっくり達もいる。 「むきゅ・・・仕方ないわ・・・でも今は動けないゆっくりのペースにあわせる余裕はないわ・・・」 ぱちゅりーがそう言うと傷ついて息絶え絶えのゆっくり達は力を振り絞って抗議する。 「そんだのひどいよお!・・・ぱじゅりいいいい!!」 「おでがいだがらばりさたちをおいてがないでねえええ!!!」 その様子を見てかのちぇんとれいむも不信感を顕わにしている。 「わからないよー・・・みんなぱちゅりーたちを信じてついてきてるんだよー・・・」 「そうだよ、みすてるなんてみんながかわいそうだよ!」 そして二匹はぱちゅりーの非情な決断に抗議する。 他のゆっくり達からも非難轟々・・・ぱちゅりーは説得を試みたが収まりそうもない。 群れの瓦解という危険な事態を避けるために已む無く撤回し、その場は収めた。 少し安心したゆっくり達はようやく休み始めた。 「まずいわ・・・」 ぱちゅりーだけはゆっくり出来る筈もなく頭(?)を抱えるしかなかった。 既にゆっくり達の足並みにはズレが生じ始めていた。 まず第一、ゆっくり達はぱちゅりーだけでなく、つがいであったまりさを慕ってついて来た者も多い。 既にまりさはいない。そのため自分たちがぱちゅりーについていく理由を失った者も少なくはない。 そして第二、先ほどの光景のようなぱちゅりーが普段見せない非情さを垣間見てしまったこと。 このまま群れに留まっていては人間がやってくると言われて群れを離れる決断をした者は当然多い。 しかし、ぱちゅりーについて行ってもこのまま自分が見捨てられるかもしれないと思い始めたのだ。 言いかえれば求心力の低下と言えなくもない。 そして第三、悲しいかな、単純にゆっくり達の士気が下がっていた。 相次ぐ非常事態と、仲間の脱落、蓄積した疲労はゆっくり達の士気と体力を容赦なく下げる。 既に集団の維持は限界に近い。 逃亡開始五日目 早朝から騒々しく、同族の悲鳴が響き続けた昨日が嘘のように穏やかな朝だった。 空は青くどこまでも晴れ渡っている。だが、ゆっくり達の心境は決して明るい物ではなかった。 ゆっくり達は目を覚ますと動ける物が傷つき、動けない物に手を貸し、ゾロゾロと移動を開始した。 昼時に近づく頃には動けないゆっくりはどんどん脱落していった。 それでも歩みを止めるわけにはいかない、人間達が迫っている、早く森を出なければ、その恐怖感だけがゆっくり達の原動力だった。 だが実際の所、人間の山狩りは昨日の内に終了している。だがこのゆっくり達はそんなことを知る由もなかった。 森を進むゆっくり達の足取りは重く、表情も皆険しいままだった。 ゾロゾロと進むボロボロなゆっくりの集団を、森に棲む別のゆっくりが奇異の目で見つめていた。 普段は迫害対象とされるめーりんもただ黙ってニヤニヤと見ているだけである。 まるで「いいザマだ。」とでも言うかのように。 あるいは近くにいたきめぇ丸も、「おお、みじめみじめ・・・」とだけ言って飛び去って行った。 先導するぱちゅりー達もただ黙々と歩みを進めるだけである。 だが後続のゆっくり達は口々にボソボソと何か呟いているようだった。 「・・・ぱちゅりーのせいだ・・・」「・・・どうせにんげんさんなんてこないよ・・・」「・・・まりさがいれば・・・」 不安や不満の捌け口が、集団の指導者に向けられるのは当然の理だ。 ぱちゅりーにも何を言っているのか少しは聞こえてきたが、反論できなかった。 「ああ、自分がもっとちゃんとしていれば・・・」 「ひょっとしたらあの人間の言ったことはハッタリだったのかもしれない・・・」 「まりさがいてくれれば・・・」 自責の念や後悔がぱちゅりーに重くのしかかった。 隣にいた件のちぇんとれいむの二匹はそんなぱちゅりーの様子を見て慰めた。 「ぱちぇのきもちもわかるよー、でもひとりでかかえこむのはよくないよー!」 「そうだよ!ぱちゅりーだけのせきにんなんかじゃないよ!!」 ぱちゅりーは自分を支えてくれる二匹の大きさを改めて感じた。 そうだ、自分にはまだこの二人がいる。少し気持ちを持ち直したぱちゅりーはまた黙々と歩きはじめた。 その日は日が暮れた頃に手頃な洞穴を見つけたので、そこに宿することに決めた。 食糧は既に尽き、完全に自給自足状態だ。だが寝床さえあれば夜は安全に明かすことができる。 ぱちゅりー達はその洞穴を深く観察することもせずに入り眠りに就いた。 逃亡開始六日目 洞穴の中に朝日の光が差し込んで・・・こない。ぱちゅりー達はまだ日の昇る少し前に目覚めた。 「うー!あまあまがいっぱいあるんだどー♪」 予期せぬ闖入者によって。 「「「れみりゃだあああああああああああああ!!!!」」」 ゆっくり達はたちまち大パニックに陥った。 「む゛ぎゅうううう!!れみりゃよ゛おおぉぉぉぉぉぉお!!」 普段は落ち着いているぱちゅりーもその例に漏れない。 この洞穴は実はれみりゃの巣だったのだ。 夜行性の傾向が強いれみりゃが夕方から夜明けにかけて巣を留守にしていた。 その巣を空けている間にぱちゅりー達がそうとは知らずにそこで夜を明かしてしまったのだ。 れみりゃからしてみれば一晩中餌を捜し回って腹ぺこで帰ってきたら家には食料が鎮座していたことになる。 しかし当然ながらゆっくり達からしてみれば堪ったものではない。 ゆっくり達はワラワラと洞穴から抜け出そうとしたが、元々弱っている上に寝起きで動きが鈍かったため、たった一匹のれみりゃに何匹も捕まってしまった。 ある者は逃げ遅れ、ある者はれみりゃに踏みつけられ、またある者は他者に弾き飛ばされ洞穴に取り残された。 捕まってしまったゆっくり達の中にはリーダーのぱちゅりーもいた。 「む゛ぎゅうううう!!誰かだずげでえええええええ!!!」 最早普段の知性や冷静さは完全に生存本能に置き換わっていた。 れみりゃに捕まれたぱちゅりーは洞穴の入口に逃れていた例のちぇんとれいむを視認した。 ぱちゅりーは痛みを堪えながら、必死に二匹に助けを求めた。 「ちぇええええん!でいぶううううう!!お願いだから助けてええええええ!!!」 だが、二匹は逃げ遂せた仲間たちと一緒にぱちゅりー達を見捨てたかのようにその場から離れてしまった。 「むぎゅ、待っで、置いでがないでえええええ!!」 つい先日あれほど自分が信頼していた仲間に裏切られたぱちゅりーはただ絶叫した。 「あまあまのくせにうるさいんだどー!おとなしくたべられるんだどー!」 「やべでぇえええええ!ゆぎぇえええぇぇぇ・・・」 結局れみりゃの束縛を逃れることもできず、一噛みで息絶えてしまった。 「うー・・・ぜんぜんはごたえがないんだどー!」 れみりゃは不満そうに言うと息絶えたぱちゅりーを放り投げ、他のゆっくりを賞味し始めた。 「うーあまあまだどー♪」 「「「ゆぎゃあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・ぁ!・!」」」 大凡一週間にも及ぶあるぱちゅりーの逃避行もここで終わってしまった。 仲間を助けようという一心で群れから多くのゆっくりを連れ、仲間に助けられてここまでたどり着いた。 そして、その最期も仲間に裏切られるという数奇な運命を辿ることとなったゆっくりは珍しい。 結論から言ってしまえば、かのぱちゅりー達の群れは先の山狩りで壊滅的な打撃を受けた。 つまりぱちゅりーの目測は正しく、少数ながらもゆっくりを救うことができたのだ。 さて、ありすの襲撃、山狩り、相次ぐ落伍、そしてれみりゃの襲撃(?)を生き延びた少数のゆっくり達はどうなったのだろうか。 最後まで残ったゆっくりは大凡10匹かそこらだ。 ちぇんとれいむもいる。この二匹はぱちゅりー達を裏切ったという自覚はなかった。 ただ、ゆっくり個々の生存本能に従っただけに過ぎない。 自らの生命を擲って他者を救うなどという殊勝なゆっくりは本当に稀だ。 ましてや血縁でもなければ、配偶者でもない“赤の他人”を救う義理などどこにもないのだ。 しかし、指導者を失ってしまったというのはゆっくり達にとって深刻な問題だった。 ぱちゅりーとまりさには一匹の子まりさがいたが、いつの間にやら脱落していた。 一匹の死になど構ってられる余裕がなかったことが改めて窺える。 とにかく生き残りをまとめるために、二匹が暫定的なリーダーとなった。 その日は結局野宿となった。 逃亡開始七日目 もう久しく穏やかな日々を過ごした記憶もない。 ゆっくり達は目覚めると、本能に従うままにゾロゾロと移動を始めた。 その日の夕方頃、ついに森を抜けた。 ゆっくり達からは歓喜の声が上がった。 「ゆっくりできる!」「たすかった!」「やっとたどりついた!」 だが、ここで一つの問題に直面した。 「森を抜けたところでどうなるのか?」 普通に考えれば、森から抜ければむしろ人間との遭遇率が飛躍的に上昇し、寧ろ危ないということはゆっくりにでも分かる。 しかし、集団を率いてきたぱちゅりーが森にいれば人間の山狩りに巻き込まれるという強迫観念に囚われて、 そんなごく当たり前のことすら欠如していたのだ。 運の悪いことに、相次ぐアクシデントに遭遇してしまい、それに気づく機会を得られなかった。 ここにきて再びゆっくり達はざわめき始めた。 ちぇんとれいむもどうすればいいのか分からなかった。 だが森に戻るという最も安全でリスクの少ない選択肢は始めからゆっくり達にはなかった。 既に、森は“ゆっくりできない場所”として餡子に刻み込まれてしまったからだ。 途方に暮れた二匹はふと辺りを見回すと、鬱蒼と広がる不気味な竹林が目に入った。 とにかくあそこへ行こうと提案するとゆっくり達は宛てもないため、渋々同意し、竹林に入って行った。 その数週間後 ゆっくり達の不安とは裏腹に、竹林は実にゆっくりできた。 目立った外敵もいなければそれほど奥に入ったわけでもないのに、人間にも全く遭遇しない。 いるとすればたまに見かける兎くらいなものだ。餌となる虫や草には困らない、まさしく理想郷のようだった。 10匹程度まで数を減らしたゆっくり達もその数週間の間に子供を産み、幾らか数が増えていた。 だが、ある日を境にゆっくり達はいつの間にか姿を消していた。 外敵はいない“筈”のこの竹林、生活には満足できていたことは間違いない。 そのゆっくり達がどうなったのか。それを知る者は誰もいない。 Fin 当初は勧善懲悪モノを書こうと思っていたものの、前編であっさり方向転換し、ぱちゅりー諸共全滅させることに。 そのため、結構書き方が一貫してなく、読み難くなって申し訳ありません・・・ 作品のコンセプトとしては、人間はあくまでもゆっくりを追い詰める一手段でしかないので、 自然淘汰、あるいは仲間割れ、ゆっくりのエゴを全面に押し出して書いたつもりです。 終わり方に関してはエピローグ的なものなので、どうなったかは読んだ人にお任せします。 次につながる物が何か得られればと思うので、感想・改善点等あれば是非お願いします。 過去作品 男と一家 きめぇ丸の恩返し 丙・丁 ゆっくりハザード 永遠亭の怪 楽園の終焉 感染拡大 内から侵食 ゆっくりの逃避行 丙 by同志ゆっくり小町
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※最初で最後のゆっくり虐待に挑戦中です。 ※どくそ長いです。(十回超の予定) ※うんうん、まむまむ描写あり。 ※標的は全員ゲスです。 ※虐待レベルはベリーハードを目指します。 ※以上をご了承頂ける方のみどうぞ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『永遠のゆっくり』5 カートの上に四匹のまりさ共を乗せ、俺はある一室に入った。 この部屋は、通常の人間の居住空間になっており、 家具や調度が一通り揃っていた。 実際に、俺はここで寝泊まりをすることになる。 八畳ほどのこの部屋には、 冷蔵庫や布団をはじめ、必要な生活用品が揃っている。 特殊なのは、壁のうちある一面が全面鏡張りになっていることだった。 そして、部屋の一角には頑丈なケージがあり、 およそ2m余り四方を区切っている。 この部屋に、まりさ種の四匹を放した。 カートの籠から持ち上げ、部屋の真ん中に投げだしてやる。 「ゆぎゅっ!」 顔面から板張りの床に叩きつけられ、呻く親まりさ。 俺を見上げて悪態をつく。 「ゆゆっ!!なにやってるんだぜごみくず!! このまりささまをいたいめにあわせて、ぶじですむとおもってるのかだぜ?!」 無視して、今度はバスケットボール大の子まりさを出す。 こちらはケージの中に放り込む。 「ゆぎゃ!」 「なにしやがるんだぜ!?」 「あやまったってゆるしてやらないんだぜ!どげざするんだぜ!!」 少しの間喚いていたが、 やがて部屋全体を見渡し、様子を見てとると、 親まりさが予想通りの言葉を吐いた。 「ゆゆっ!!ここはまりささまのゆっくりぷれいすにするんだぜ!! おい、ごみくず!!しごとをめぐんでやるんだぜ? はやくあまあまをよういするんだぜ!!」 「はやくするんだぜごみくず!!」 「ここでもどれいにしてかいごろししてやるんだぜ!! まずはかんしゃのどげざをするんだぜ!!」 「あまあま!!あまあま!! もってきたらしーしーをのませてやるんだぜ!!」 相変わらずの罵詈雑言を聞き届けると俺は息をついた。 早速始めることにする。 まず、ケージの中の三匹の子まりさ。 その後に親まりさの順で、おれは手早く帽子を取り上げた。 「ゆっ!!?なんのつもりなんだぜ?!」 「まりささまのおぼうしがああああ!!」 「ごみくずううううう!!かえせええええええ!!」 「ごみくずはじぶんのたちばがわかってないんだぜええ?! しつけなおしてやるからぼうしをかえすんだぜえ!!」 「返してほしければ、俺から奪い返してみろ」 「ゆっ?」 俺の前にいる親まりさが、小馬鹿にした笑みを浮かべた。 「じぶんがなにをいっているのかわかってるんだぜ? まりささまにけんかをうっているんだぜ!? もしかしてまりささまにかてるとおもっちゃったんだぜ? ばかはすくいようがないんだぜ!!ゲラゲラゲラゲラ!!」 子まりさともどもひとしきり嘲笑した後、 真顔に戻ってまりさは侮蔑の視線を送ってきた。 「ぼうしをかえすんだぜ、ごみくず。 こうかいしないうちにかえしたほうがいいんだぜ。 いまならはんごろしでゆるしてやらないこともないのぜ?」 俺は手に握った帽子をぐしゃぐしゃに握り潰し、ズボンの裾に突っ込んだ。 まりさの目が怒りに燃え上がる。 「ごみくず…… くそのやくにもたたないおまえを、 まりささまはきょうまでがまんしてかってきてやったんだぜ? それはまりささまのなさけだったんだぜ。 そのまりささまにたいして、おまえはそんなたいどをとるんだぜ?」 「おとうさん!!そいつをころすんだぜ!!」 「こわれたどれいはようずみなんだぜ!! たっぷりいじめころしてやるんだぜ!!」 「はじめておとうさんのけんかがみられるんだぜ!!わくわくだぜ!!」 子まりさ共が口々に叫ぶ中、親まりさは宣告した。 「もうあやまってもゆるさないんだぜ。 いくらないても、あやまっても、まりささまはゆるさない。 じっくりとなぶりごろしてやるんだぜ。 ごみくずはたっぷりこうかいしながらしぬんだぜ!!」 親まりさが跳び、俺の足に体当たりをしてきた。 直径50cmの饅頭の体当たりは、さすがにそれなりの質量がある。 不意打ちで喰らえば、尻餅をついてしまいそうだ。 しかし正面から向かってくる今、まるでダメージにはならない。 親まりさは何度も何度も体当たりを繰り返してきた。 俺はそれを見下ろしながら黙っていた。 十分ほどそうしていた後、 ぜえぜえと息をつきながら、親まりさはこちらの顔色を伺っていた。 なぜ倒れないのか不思議そうな顔だ。 「痛くない」 俺がそう言うと、愕然として口を半開きにした。 子まりさ共が、おかしいとばかりに口々に叫ぶ。 「おとうさん!おあそびはもうおわりにするんだぜ!!」 「そろそろとどめをさしてやるんだぜ!!」 「ゆ、と、とどめなんだぜ!!」 親まりさは数歩下がってから、 助走をつけて全力で体当たりをしてきた。 俺は少しばかり腰を落として構えただけで、小揺るぎもしなかった。 ぜひ、ぜひ、息をつくまりさの前に屈み込み、その顔を覗き込む。 「な、なんでなんだぜ……?」 その左頬を、右腕で力を込めて殴りつける。 これだけ成長した饅頭なら、 そう慎重に手加減しなくても、そうそう死ぬことはないだろう。 「ぐびゅえっ!!」 あえなく悲鳴を上げる親まりさ。 俺は親まりさの頭を左手で押さえつけ、同じ場所を殴り続けた。 「ゆがびゅっ!!ぼびゅっ!!ばっ!!ゆびぃっ!!ぼぉ!!」 何十発殴っただろうか。 親まりさの顔面の左側は、今や全体が内出血ならぬ内出餡で黒ずんで腫れあがり、 左目は開かなくなっていた。 手を休めて眺めていると、ごほごほと咳き込み、 口から少量の餡子とともになにかをばらばらと吐き出した。 歯だ。 腫れあがってでこぼこになった左頬を、そっと触れる。 「ゆぎぃ!!」 それだけで悲鳴が上がった。 左頬をつまみ、つねり上げてやると、涙を流して呻いた。 「やべで!!やべで!!づねらだいでええええ!!」 「ゆっくりぷれいすにするって言ったな?」 「いだい!!いだい!!いだいいいいいい」 また左頬を殴りつける。 「ゆびいいい!!」 「俺の話を聞くんだ。いいな?」 状況が掴めていない様子で、不思議そうに親まりさの右目が俺を見上げる。 また右手を振り上げてやると、親まりさは泣き喚いた。 「ぎぎばず!!ぎぎばずうう!!なぐらだいでえええええ!!!」 「ここをゆっくりぷれいすにするって言ったな?」 「ばいいい!!いいばじだあああ!!」 「いいだろう。ここは俺の部屋だが、俺から奪ってみろ。 俺を倒せば、この部屋はお前らのものだ。お前らの帽子も奪い返せる」 半ば子まりさの方を向きながら、俺は説明した。 「この部屋に住めば、毎日山ほどのあまあまが運ばれてくる。 沢山の人間達や美ゆっくり達がお前たちの世話をするし、すっきりもし放題だ。 楽しい玩具だってふかふかのクッションだっていくらでも、前の部屋なんかより沢山ある。 お前らはここで存分にゆっくりできるんだ」 その言葉を聞き、それまで呆然と成り行きを見守っていた子まりさ共は、 声を奮って親まりさを叱咤激励した。 「おとうさん、たちあがるんだぜ!!なにしてるんだぜ!?」 「まりさたちはゆっくりしたいんだぜ!!」 「おぼうし!!ゆっくりぷれいす!!はやくするんだぜ!!」 「ゆ……ゆ……」 哀れっぽい視線を、子まりさ達、そして俺に向ける親まりさ。 がたがたと震えている。 「さあ、準備運動はここまでだ。 お互い本気で戦おうじゃないか」 そう言って俺が立ちあがると、親まりさの顔が一瞬歪み、次に命乞いをした。 「も、もうやべで……」 「なに、やめるのか?」 「まりささまは……もうたたかえないんだぜ……」 「やめるって言ってるぞ」 子まりさ共のほうを向いてそう教えてやると、 ケージの中で三匹の子まりさ共は飛び跳ねて激昂した。 「なにいってるんだぜ!! まりさたちがゆっくりできなくなってもいいんだぜえ!?」 「おぼうし!!おぼうし!! おぼうしがないとゆっくりできないいいい!!」 「はやくたたかええええ!!なにふざけてるんだぜえええ!!? おとうさんはつよいっていつもいってたんだぜええええ!!」 「ゆあぁ……ゆあぁ……」 呻く親まりさ。 この饅頭は、以前まではあの家の主に君臨し、 普段から子供に対しても威張り散らしていた。 面倒を見もせずに親れいむ達に任せ、それどころか旨いものを横取りしてもいた。 その親まりさを子まりさ達が慕っていたのは、ひとえに強さへの羨望と尊敬によるものだったのだ。 帽子を奪われ、ゆっくりぷれいすを前にした今、 その親まりさが戦わないとすれば、 子まりさが今まで親まりさの横暴に耐えてきた意味がなくなる。 ここで子まりさ達が親まりさの降参を許すはずがなかった。 親まりさにも、それはよくわかったようだ。 「ごべん……ごべんだざい…… まりさ……だだがえだい……」 「ばやぐじろおおおお!!ぐぞまりざあああああ!!」 叫ぶ子まりさ達に、俺は確認した。 「始めていいんだな?」 「はやくはじめるんだぜ!!さっさとやられるんだぜ!!」 「ゆ、やべぶぎゃぁ!!」 懇願しようとする親まりさの口内を、つま先で蹴り抜く。 これだけの大きさの饅頭はそうそう蹴り飛ばせるものじゃないが、 それでも親まりさは少しばかり浮き、後方に着地して倒れ込んだ。 「ゆばぁ……あがぁ……」 涙を流しながらえずく親まりさの口から、また歯がこぼれる。 前歯が殆どいかれたようだ。 「やべで……やべびぇっ!!」 腫れあがった左側面にローキックを叩きつける。 「びぎぃいい!!びぎぃいいい!!!」 飛び跳ねてもんどりうつ親まりさ。 ここにきて親まりさはようやく立ち上がった。 しかし、こいつが選んだのは闘うことではなく逃げることだった。 「にげるなああああ!!なにしてるううううう!!」 「さっさとたたかえええええ!!」 「まりさたちがゆっくりできなくてもいいのかああああ!!? それでもちちおやなんだぜえええええ!!?」 「ぶひゅう……!ぶひゅう……!!」 部屋の隅に背中を押しつけ、泣きながら荒い息をつく親まりさ。 俺はあえて追わず、子まりさ共に向かってルールを説明した。 「勝負が終わる条件はふたつ。 親まりさが死んだときと、子まりさ達が負けを認めたときだ。 あいつが死ぬか、おまえ達が負けを宣言すれば、勝負は終わりだ」 おかしなルールだが、これはもとから勝負ではない。 「負けた時点で、お前たちは俺の奴隷になる。 そうなったらゆっくりさせない。ずっとゆっくりさせない。 これから先、お前らが死ぬまで、 あまあまももう食べられない。すっきりもできない。 遊ぶ時間なんかないし、眠ることも許さない。 永遠に痛めつけ続けてやる。 ここで負ければ、お前たちは、 ずっと、ずっと、永久に、ゆっくりできない」 まりさ共の顔色がみるみるうちに青ざめていった。 ゆっくりすることが全てに優先し、 ゆっくりするために生きているゆっくりにとって、 それは死刑宣告よりもずっと恐ろしい成り行きだろう。 「だだがえええええ!!だだがえええええええ!!」 「ぐぞまりざあああああああ!!!わがっでるのがああああ!!!」 「ゆびゅうううう!!ゆびゅううううう!!」 涙を流し続ける目を見開き、親まりさは鳴き声を発していた。 闘うしかない。 それはわかっていたが、体がついていかなかった。 がたがた震えつづける体を引き摺り、親まりさは少しずつ前に出てきた。 俺の目の前にやっとのことで辿り着くと、 親まりさは息をついてから、緩慢な動きで体当たりをしてきた。 ぼでんと足に当たった後、親まりさは悶絶した。 「びぃいいい!!いだい!いだいよううう!!」 歯が折れ、腫れあがった顔面では、 体当たりをすると自分が痛い目を見ることになる。 ゆっくりの唯一といっていい攻撃手段が、ここにきて用をなさなくなった。 この一発で、親まりさは早くも音をあげた。 「だべでずうう……だべでずうう……だだがえまぜん…… ばりざをだすげでぐだざい……だずげでぐだざい……」 「負けか?」 「まげまじだあ……ばりざのまげでずうう……」 「お前には聞いてない。お前の子供たちに聞いてる」 親まりさの顔が絶望に歪む。 「負けか?」 「まげじゃないいいいい!!!がづ!!がでええええ!!」 「だだがえええええええ!!!ばがあああああ!!ぐぞまりざあああ」 「がでええええ!!ぼうじがえぜええええええ!!! ゆっぐりでぎないのいやだあああああああ!!」 「じねえええええ!!!がでなぎゃじねえええええ!!! まりざだぢをゆっぐりざぜないぢぢおやはじねえええええ!!!!」 「むりだよおおお……いだいよううううう……」 ぼろぼろぼろと涙を流し、子供たちを見つめる親まりさの頭を、 俺はしたたかに踏みつけた。 「あぎゅううっ!!」 踵で踏みつける。踏みつける。何度も何度も踏みつける。 「あぎゅ!!ぐゆう!!びゅう!!びゅ!!ぎゅぶぃいい!!」 踏みつけるたびに上顎と下顎を叩きあわせる音が響く。 次に右足を頭に押し付け、体重をかけて押しつぶす。 「ゆぎぎぎぎぎぎぎぎぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 押しつぶしながら、ゆっくりと足を左右にこじってやる。 ぺきぺきと、口の中で歯が折れる感触が伝わってきた。 「ゆうぐううううううううううう!!!」 失禁した。 よく見ると脱糞もしている。押しつぶしたせいもありそうだ。 足をどけて開放し、また横に蹴り飛ばす。 「さあ、頑張って帽子を奪い返そうか」 俺が近づいていくと、親まりさは必死に起き上がり、 ずりずりと這いながら逃げていった。 再び部屋の角にすがりつく親まりさの上に、 俺は覆いかぶさるように立ちはだかった。 「ゆぐ……ゆぐ……ゆぐじでぐだざいぃ………」 「命乞いなら子供に言うんだな」 そう言ってやり、今度は右頬を蹴りつける。 壁に両手をついて体を支えながら、俺は蹴り続けた。 「ばっ!!ゆびぃ!!びぃ!!ぎゅう!!ゆぶじびぇっ!!」 何十発と蹴っていくうちに、右側もぱんぱんに腫れあがった。 もう親まりさの顔面に腫れていないところはなくなった。 黒い風船のようにいびつに膨れ上がり、一回り大きくなったように見える。 両目は開かず、歯もほぼ全部抜け落ちた状態だ。 「あいいいいいぃぃぃぃ……あいいいいいぃぃぃぃ…………」 小休止をして眺める。 親まりさは、今や壊れたおもちゃのように音をたてるだけだ。 「負けか?」 「ば……ばりざは……ぼう……」 「じねえええええ!!じねぇええええええ!!」 子まりさ共の叫びは、もはや「闘え」でも「勝て」でもなかった。 「おで……おでがい………ばりざ……ばりざの…おぢびぢゃん……」 見えない目で、声を頼りに親まりさは子供のところへ這いずっていった。 ひどく遅い歩みを、休憩がてら邪魔せずに見守ってやる。 親まりさにとっても必死だろう、今やすがれるものは子供だけだった。 ケージの格子に頬を押し当て、親まりさは懇願した。 「ゆぶじで……ゆぶじで……」 「もどれええええ!!ぐぞまりざああああ!!」 「だだがえまじぇえん……いだい…いだいんでずううう…… まえもみえだい……がらだがいだぐで……はねられだい……」 「まげるなあああ!!だだがえ!!だだがえええ!! まりざざまはづよいんだろおおおおおお!!?」 「おぢびぢゃん……おぢびぢゃん……」 「負けたら永遠にゆっくりできない。 思いつく限りの方法でいじめ抜いてやる。 それでもいいなら、お父さんを助けてやるんだな」 俺が念を押してやると、 子まりさ共は恐慌をきたし、ケージにしがみつく親まりさに体当たりを始めた。 「いげえええええ!!ぐぞまりざあああああ!!」 「ゆぎゅうぅ!!」 腫れあがった顔には、ケージの格子ごしでも痛みは大きいようだ。 それでも親まりさは離れようとせず、子まりさに懇願を続けた。 「おぢびぢゃん……おぢびぢゃん…ゆぶっ…… ばりざの……びぃ!……がわいいおぢび……ぶっ……ぢゃん…… おどうざんを……おどうざんをだず……げで……… いいごだがら……あびゅう!………………おでがい……おでがい……」 負けを認めたとき、子まりさ共の末路は決まっている。 それがわかっていながら、この親は自分の命を懇願していた。 口では猫なで声を出していても、このまりさは全く子供を愛していない。 餡子脳でもそれぐらいはわかるようで、 子まりさは懇願されるほどに憎悪をむき出しにして罵った。 「ぐぞまりざあああ!!ぎだないがおをみぜるなあああ!!」 「だまれ!!だまれ!!だまれ!!だまれえええええ!! おまえだげはゆっぐりずるなぁあああああああ!!!」 「じねええええ!!おまえがじねええええ!! だだがっでがっでじねええええええええ!!!」 体当たりでは飽き足らず、 格子の隙間からはみ出る親まりさの皮膚に噛みつき始めた。 「あいいいぃ!!」 弾かれるようにケージから離れる親まりさ。 「話し合いは終わりだな」 「ゆぶ!ま!まっで!!まっでぐだざい!! ごどもだちはごんらんじでるだげなんでず!! いま!いまばなじあいをぉ……ゆぎいいぃ!!」 親まりさのお下げを引っ掴み、引きよせる。 泣き喚き謝り懇願する親まりさを、俺は殴り続けた。 皮が裂かれて中の餡子が出ないように打ち方には留意し、 ひたすら打撲傷のみを与え続ける。 こめかみを殴りつけた。 体中を張り手で叩き続けた。 口をこじ開けて下顎を踏みつけた。 逆さにして頭を床に叩きつけ、底面を何度も踏みつけた。 持ち上げて、顔面と言わず顔と言わず背中と言わず壁に叩きつけた。 全身が赤黒いいびつな饅頭と化し、親まりさは床に転がっていた。 もはや、髪がなければどこが顔なのかよくわからない。 それでも、荒い息と断続的なうめき声、 そして流れ続ける涙が、意識を保っていることを示していた。 もともと、ゆっくりは人間と違い、気絶も発狂もしない。 人間なら苦痛から精神を守るためにそういう現象が起こることもあるが、 ゆっくりの精神にそんな高度な活動は不可能だった。 「あび……………ゆび……………」 呻く親まりさ。 ここまでしても、俺の心は全く晴れなかった。 それどころか、こいつらに対する憎悪と、そして虚しさがつのるばかりだ。 こんな脆弱で醜い生き物が、俺の家族を殺し、俺の人生を壊した。そしてそうさせたのは俺だ。 「お前らの負けだ」 俺は宣告した。 「ゆゆっ!?」 「なにをいってるんだぜごみくず!!くずまりさはまだいきてるのぜ!!」 「あれ、いきてるのぜ?」 「いきてるんだぜ!!まだうめいてるんだぜ!!」 「もういい。負けだ。俺が決めた」 文句を言う子まりさ共に、俺は繰り返した。 「やくそくをまもるんだぜ!!ごみくず!!」 「おぼうしかえせええええええ!!」 「今度はお前らの番だ」 俺の言葉に、子まりさ共がびくりと身を震わせる。 親まりさの戦いを見て、自分たちでは勝てないことぐらいはわかるようだ。 俺は子まりさ全員をケージから出して言った。 「三匹一緒にかかってこい」 「ゆ!?」 「さんにんならかてるのぜ!!」 「ごみくずはつくづくばかなんだぜ!! ひとりにかったからってちょうしにのってるんだぜ!? さんにんならまけるわけがないんだぜ!! なぶりごろしにしてやるんだぜえええ!!」 詳細は省く。 今、俺の前には、ぐずぐずの風船になって転がる親まりさと、 全身の半分を赤黒く腫れあがらせた子まりさ三匹が転がっている。 やや面倒になったので、子まりさのほうは親ほどには傷めつけていない。 それでも全員、言葉にならない呻きを漏らして涙を流している。 「今日からお前たちは俺の奴隷だ。いいな?」 俺は言い渡した。 答えがなかったので、一匹ずつ蹴りつける。 「あじゅ!!」 「ゆびゃっ!!」 「だいぃいいい!!」 「ゆがぁあ!!」 「返事をしろ。いいな?」 「「「「いいいいいいでずううううう!!」」」」 「立て」 のろのろと立ち上がる子まりさ達。 親まりさは全身の痛みに苦悶しながら、だいぶ遅れてどうにか立ち上がった。 「背中を向けろ」 子まりさ達がすぐに背中を向ける。 親まりさはずるずると床の上で回転したが、あらぬ方向を向いて止まった。 両瞼が腫れあがり、目がふさがっているので自分の向きがわからないようだ。 「あいぃいいい!!」 髪を掴んで持ち上げ、強引に背中を向けさせる。 俺は太い注射器を取り出すと、 背中を向けて並んだまりさの一匹を選び、 背中に注射器を突き立てた。 「ぐいいいいい!!いだいごどじだいでええええええ!!!」 悲鳴をあげる子まりさの内部に、注射器内の液体を注ぎ込む。 オレンジジュースだ。 どれだけ消耗していても、これを与えればゆっくりは回復する。 三匹の子まりさ、そして親まりさに、同じように処置を施す。 親まりさには表面のキズがいくつかあったので、 小麦粉の溶液をちょいちょいと塗り込む。 放っといてもいいが、なにかのはずみで傷から餡子が漏れないとも限らない。 これで、しばらくおけば普通に動き回れるようにはなるはずだ。 その前に、最初の子まりさに命じる。 「こっちに来い」 怯えながら、子まりさはこちらに這いずってきた。 その頭を押さえつけ、したたかに殴りつける。 「ぎびゃああっ!!」 「お前、さっき俺に「痛いことしないで」と命令したな」 「べいれいじゃありばぜええんん!!おでがいでずうううう!!」 「同じだ。いいか、饅頭共、お前らは俺の奴隷だ 奴隷に、俺に対して要求する権利はない。わかったな?」 言いながら、俺は同じ箇所を何度も何度も殴りつける。 「あぎいいいいわがりばじだあああああ!!!」 さんざん殴り、子まりさの右頬はぱんぱんに腫れあがった。 再び、背中からオレンジジュースを流し込む。 二度手間だが、上下関係ははっきりさせておく必要がある。 他のまりさ共も、がくがくと震えながらこちらを見ていた。 しばらく待った後、俺は頃合いを見て壁のスイッチを押した。 とたんに、鏡張りになっていた一面の壁が、隣の部屋の光景を移した。 この壁はマジックミラーで、鏡の状態と透明な状態を、 ボタン操作で切り替えることができるようになっていた。 今は向こうからも見えるようになっている。 部屋の向こう側は、本当のゆっくりプレイスだった。 部屋の間取りはこちら側と同じく八畳程度だったが、 壁には草花や青空や動物たちがデフォルメした可愛らしい画調で描かれ、 ふかふかのクッションやソファがあちこちに山ほど積まれている。 ブランコや滑り台や砂場、遊び場や玩具もふんだんにあった。 部屋の隅には餌場があり、いつでも砂糖水が飲め、 定期的にお菓子が補充されるようになっている。 そこには大小さまざま、およそ十数匹のゆっくり共がくつろいでいた。 ソファに寝転び、滑り台で遊び、家族で歌を歌う。 この部屋には常時二人ほどの人間が世話係を勤めており、 好き勝手に垂れ流される排泄物をはしから処理したり、 求められれば遊び相手になったりしていた。 「ゆぅうううううう…………!!」 おおむね体力を回復させたまりさ共は、 眼前に広がるゆっくりプレイスに目を輝かせた。 「ゆぅうううう!!すごいのぜ!!とっっっってもゆっくりできるのぜ!!」 「あれはまりささまのゆっくりぷれいすにするんだぜ!! あいつらはおいだしてやるんだぜ!!」 自分たちの状況を完全に忘れて騒ぎ立て、壁に体当たりする子まりさ共。 壁が破れないとみるや、俺の方を向く。 「おい、ごみくず!まりささまをあっ……」 俺の顔を見たとたんに、状況を思い出したようだ。 子まりさは失言に気づき、口を閉ざして震えだした。 親まりさは失言こそしなかったものの、期待に目を輝かせていた。 その目が、すがるように俺を見上げている。 「俺は言ったはずだ。ずっとゆっくりさせないと」 そう言ってやりながら、俺は失言した子まりさを踏みつける。 「びゅぇええっ!!」 何度も踏みつけてやりながら、俺は説明する。 「あのゆっくり共はお前らとは関係ない。 あいつらはあそこでゆっくりするが、お前らはここでずっと苦しんでもらう。 わかったな」 「ゆひぃぃいいい………」 慈悲を求めるように目を潤ませるまりさ共。 「わかったな!」 「わがりばじだあああ!!」 踏みつけていた子まりさを蹴り飛ばし、親まりさに叩きつけると、 ようやく返事が返ってきた。 ゆっくりプレイス側のゆっくりが、不安げにこちらを見つめていたが、 隣にいる世話係の人間が説明してやると安心したようだ。 どこか侮蔑を顔に浮かべ、にやつきながら眺め始めた。 踏みつけた子まりさにオレンジジュースを軽く注入してから、 親まりさ共に言ってやる。 「さて、その前に、飯の時間にしようか」 「ゆゆっ!?」 まりさ共の目が輝く。 オレンジジュースを注射器で注入されてはいても、 口からではないので味は楽しめないし、満腹感もない。 人間でも、栄養剤をいくら注入されても腹は膨れないのと同じことだ。 すでに丸一日、こいつらには何も食わせていない。 さんざん甘やかされてきたこいつらにとって、空腹は耐えがたいだろう。 口には出さずとも、軽く飛び跳ねて催促するまりさ共。 通信機で連絡をつけると、ほどなくして食事は運ばれてきた。 食事が、隣のゆっくりプレイスに運ばれる。 そこに運ばれてきたのは、信じられぬようなごちそうだった。 大皿に盛られたケーキ、プリン、フルーツ。 数多のトッピングがちりばめられたあまあまだ。 かつてこのゲス共が食べていたものとは比べものにならない高級品である。 「ゆっ!!ゆっくりできるごはんだよ!!」 「あまあま~、あまあま~!!」 「あわてなくてもたくさんあるからね!!なかよくゆっくりたべようね!!」 隣のゆっくり共の声が聞こえてくる。 マジックミラーで遮ってはいても、 スピーカーによって、こちらによく声が通るようにしてある。 「あまあま……あまあまたべたいぃ……」 「おなかすいたぁぁ……」 涎を垂れ流しながら、マジックミラーにへばりつくまりさ共。 向こうのゆっくり共は一心不乱に食べている。 「うっめ!めっちゃうっめまじうっめ!うっめ!ぱねぇ!!」 「むーちゃ、むーちゃ……しあわせえぇぇぇ!!」 「ちちちちちちあわちぇええええ!!」 「すっっごくゆっくりしてるよぉぉ……」 「ゆっくりしたいよぉぉぉ………」 「おにいさん……まりさにも、まりさにもあまあま……」 「お前らの飯はない」 俺の言葉に愕然とするまりさ共。 「ゆゆっ!ご、ごはんのじかんだよ?」 「向こうのゆっくり共のことだ。お前らに関係ない」 「おねがいします!ごはん!ごはんくださいぃぃぃ!!」 要求してきた子まりさの顔面を爪先で蹴る。 「びぃゆううう!!」 「さっき言ったはずだ。 お前らは俺に負け、奴隷になった。 もう飯はやらない。ましてあまあまは一生食べられない」 「ぞんな………ぞんな………」 「ゆっぐり、でぎだい………」 「何度でも言う。お前らはもう一生ゆっくりできない」 絶望と悲しみに大口を開けて震えるまりさ共。 子まりさが一匹失禁した。 「ちちちちあわちぇー♪」 「む~ちゃ!む~ちゃ!ゆっきゅりできりゅよぉぉぉ!」 ゆっくりプレイスの赤ゆっくりの歌が響く中、 まりさ共は絶望の淵にいた。 しかし、まだまだこいつらには余裕がある。 今後しっかりと、さらなる絶望を堪能してもらわなければならない。 とりあえず、少しずつ段階を踏んでいく。 この部屋にまりさ共と共に寝泊まりしながら、 最初のうちは手を下さず、餌を与えずに放置した。 ゆっくりという生物(と呼ぶべきなのかどうか)は、 非常に脆い反面、おそろしく頑丈な面もある。 どれだけ傷をつけられようと、 体内の中心部にある中枢餡が破壊されるか、 もしくは中の餡子があらかた漏れ出さないかぎり死なない。 餓死や病死という死因もあるが、 適当に室内で世話していれば、よほどのことがないかぎり病気にはならない。 餌は、一月ほど与えなくても大丈夫らしいが、 食欲はおそろしく旺盛なので、 一日抜いただけでも天地がひっくり返ったように暴れる。 まずは食からだ。 三日目にして、すでにまりさ達はこの世の終わりのような表情で、 だらしなく床に寝そべっていた。 初め、三匹の子まりさは親まりさを罵っていた。 「おまえのせいだ!!おまえがまけたせいでゆっくりできないんだ!!」 「さんざんいばってたくせにぜんぜんよわかったんだぜ!! くそまりさのうそつき!!ぺてん!!さぎ!!」 「やかましいんだぜええ!! おまえらだってまけたんだぜ!!ごみくず!!」 傷があらかた回復した親まりさは、子まりさに叫び散らしていた。 もはや威厳も何もないが、力だけはあり、 子まりさ共に襲いかかられても勝てる。 もはや暴力だけで、親まりさは子まりさ共を恫喝していた。 何度となく掴み合いの喧嘩、というか殺し合いを始めたが、 その度に俺が蹴りをくれたので、ほどなく罵り合うだけに留まった。 そして今、疲れきって体力もなく、 四匹とも力なく床に横たわるだけである。 一日中、獣じみた呻きを発するか、ぶつぶつと文句を言うばかりで、 暴れたり罵ったりする気力はないようだ。 最初の頃は俺に食事を懇願していたが、 その都度顔中が腫れあがるほど殴られたため、 いまではびくびくして俺に近づかないようにしている。 それでも、一日に五度の隣の食事が始まると、 全員でマジックミラーにへばりついた。 幸福にのたうちながら舌鼓をうつゆっくり共の姿を、 涙と涎を垂れ流しながら恨めしそうに眺めていた。 このゲスまりさ共は、かつて俺の部屋でずっと主として君臨していた。 他のゆっくり共を目下に従え、ふんぞり返って威張っていた。 そのプライドが、これまでまりさ共の口を閉じていたが、 ついに親まりさの心が折れた。 「おねがいです!まりさたちにもわけてください!!」 プライドをかなぐり捨て、向こうのゆっくり共に物乞いを始めたのだった。 それを皮切りに、子まりさ共も喚き始める。 「おねがいしますうう!!」 「おなかがすいてしにそうなんですううう!!」 「すこしだけでいいですから!!あまあまくださいいいい!!」 隣のゆっくり共がこちらを振り向いた。 その後、ゆっくり同士でひそひそと何事か囁いていたが、 やがてこちらを向いて言った。 「ひとごろしまりさにあげるあまあまはないよ!!」 「ゆっくりくるしんでね!!」 「そんなあああああ!!おねがいしますうううう!!」 「ば~きゃ!ば~きゃ!」 「よだれでべちょべちょ!みっともないね!!」 「おちびちゃんたちはあんなふうにならないよね!!」 「うん!あんなばかにはぜったいならないよ!!」 その時は、食事が残らず食べ尽くされるのをじっと見守るしかなかった。 その日、次の食事がやってきた時も、まりさ共は懇願した。 懇願するまりさ共を、始めのうちは罵っていた隣のゆっくり共だったが、 やがて、それまで部屋の中心で食べていた食事を、 まりさ共の鼻先にまで押しやってきた。 「あああああありがどうございまずううううう!!!」 「あまあま!!あまあまありがどうございまずううううう!!!」 分けてもらえると思い、嬉し涙を流して叫ぶまりさ共。 しかしそこまでだった。 まりさ共の目の前に積み上げられた食事を、ゆっくり共が食べ始めた。 マジックミラーに遮られて手を出すこともできず、 すぐ目の前で、まりさ共は食事を見せつけられることになった。 「む~ちゃ♪む~ちゃ♪しあわせぇ~♪」 「このくっきーあまあまだよぅ~♪ゆっくりぃぃぃぃ~~」 「たべないの?とぉ~~~ってもゆっくりできるよぉ~? む~ちゃむ~ちゃ……しししししあわせぇぇ~~~~!!」 まりさ達の方を向きながら、ことさら美味そうに食べてみせるゆっくり共。 涙を流し、まりさ共はぎりぎりと歯噛みしていた。 ゆっくりという生物は、弱い者を苛めるのが大好きである。 どんなに性格がよさそうに見えるゆっくりでも、 自分より弱い者や無抵抗の者を見ると、たちまち嗜虐心を燃え上がらせる。 その陰湿さは、俺自身が体験してきてよく知っている。 「ゆぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎいいいいいいい!!!」 怒りと悔しさと空腹に歯ぎしりするまりさ共。 「ゆぎぎぎぎ~~~♪」 「おなきゃすいちゃ~♪あみゃあみゃくだしゃ~い♪」 マジックミラーごしに、赤ゆっくり共がまりさ共の顔真似をしてみせ、 大人ゆっくり共がそれを見て笑う。 親たちが喜ぶのを見て、赤ゆっくり共はあの手この手でまりさ共をからかう。 地獄だった。 その地獄が、食事のたびに繰り広げられた。 続く
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※初投稿です。 気をつけたつもりですが、誤字脱字には目を瞑ってやってください。 【ゆっくりBOMB】 『『ゆっくりしていってね!!!』』 仕事から帰ると畑がry 徹底虐殺でいいよね穣子様? 『ゆっくりできないよ!ここからだしてね!』 深い籠の中には先程のゆっくり達。 捕獲したのはれいむ種の家族、サイズ的に親1人、子8人といったところか。子もそれなりに成長している。 まずは恐怖心を植え付けるために、子を一人、家族の前に叩きつけて潰すことにする。 無作為に子れいむ一匹をつまみあげ 「ゆっ!でられるよ!ゆっくりできッ」 放射状に広がる餡。片付けは後回しだ。 やがて一家は命乞いを始める。 「おじさんやめて!ゆっくりできないよ!」 「こわいよぉぉ!ゆっくりできないぃぃ!」 「ゆっくりできないおじさんはゆっくりしね!」 気丈なやつもいた。 「おじさん!れいむはどうなってもいいからこどもたちをたすけてね!」 さすがれいむ種、まりさ種と違い母れいむが自己犠牲との引き換えを申し出た。 それを許可し、母れいむを籠から出す。 母れいむの背(後頭部)に包丁。 「ゆ゛い゛ぃぃぃぃぃ!!!」 悲鳴は子れいむを震え上がらせる。 皮は厚いがようやく切れ目ができる。 母なだけあって餡子はやや固く、切っただけでは漏れてこない。 そこから失餡子死しない程度に餡子を抜き出す。 そして主役登場。河童の開発した『小型遠隔操作爆弾』を埋め込む。 別個装置の突起を押せば爆発、河童にしては簡素なものである。 小型とはいえある程度は大きさがあり、詰めたあとに餡子を戻そうとしたが少ししか戻らなかった。 回復を早めるため、切り口を塞いだのちオレンジジュースを少しかける。 時を待たず、母れいむが復活。体内の異物感には気づいているようだ。 「ゆ゛っ!なんかへんだよ!?おじさんなにしたの!?」 母れいむに、体内の爆弾の説明をしてやる。『子供が近づくと爆発する』。実際しないんだが。 「どお゛じでぇぇ!?どお゛じでぞんな゛ごどずる゛の゛ぉぉ!?」 喚く母れいむを床に下ろし、子れいむ達を出してやる。 子れいむは母めがけ走り出す(?)が、母れいむが一喝する。 そして子ども達にも先程の説明を伝えた。 張り詰める空気。 「ごわ゛い゛よ゛ぉぉ!!!」 「い゛や゛ぁぁぁぁ!!!」 子ども達はヘヤノスミスへ身を寄せあうように逃げる。 やがて母れいむが動かないことに気づくと、罵倒が始まる。 「おかあさんなんてこっちこないでね!」 「おかあさんのせいでゆっくりできないんだよ!」 「ゆっくりばくはつしてしね!」 「ゆ゛っぐ、ゆ゛っ、ゆ゛う゛ぅぅ…」 どうにもできない母れいむは、反論することもなく、ただその場で涙を流していた。 ここで、ヘヤノスミスの小さな山から、先程の気丈な子れいむを1匹持ち上げる。 「ゆっ!おじさんなにするの!ゆっくりやめ゛や゛ぁあ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁ!!!」 母れいむ同様包丁を入れる。悲鳴を上げたのち気絶。1匹の悲鳴はヘヤノスミスに伝搬。 「い゛や゛ぁぁぁぁ!!!」 「やめだげでぇぇぇぇ!!!」 「もうゆるじでぇぇぇぇ!!!」 子れいむ達は忘れていた人間の恐怖を思い出す。 母れいむより作業はスムーズに進んだ。餡子はややみずみずしい程度で、ほぼ成体同様だ。 餡子を出し、爆弾を詰め、餡子を戻し、切り口を塞ぐ。オレンジジュースはかけない。ゆっくり復活待ち。 母れいむとヘヤノスミスの子れいむ達の方を向く。やけにうるさい。 「おかあさんなんてどっかいっちゃえ!」 「ゆっくりしないでしね!とっととしね!」 「しね!!!しね!!!」 「「「しね!しね!」」」 再び罵倒が始まっていた。精神的にまいっている母れいむは自制か、意識を失っていた。 その母れいむの背中(後頭部)を押し、じわじわとヘヤノスミスへ追いやる。 「ゆっ!こっちこないでね!」 「おじさん!おかあさんをおさないでね!」 「だめ゛ぇぇ!!ごな゛い゛でぇぇ!!」 「じに゛だぐな゛い゛ぃぃ!!」 迫り来る爆発の恐怖、ヘヤノスミスに逃げ場はない。ただただ子れいむ達は悲鳴を上げる。 50センチ 「だめ゛ぇぇぇぇ!!!」 30センチ 「い゛や゛ぁぁぁぁ!!!」 10センチ… 「ごわ゛い゛ぃぃぃぃ!!!」 5センチ、3センチ…接触。 「ゆ゛っ!!!…っ?」 爆発は起こらない。 「…いたくないよ!」 「ゆっ!ばくはつしないよ!!!」 「だいじょうぶだよ!!!ゆっくりできるよ!!!」 「おかあさんおきて!!!ゆっくりできるよ!!!」 一瞬理解の幅を越えたが、安堵した子れいむ達は頬ずりをして親子の無事を祝っている。 やがて子れいむ達の頬ずりで母れいむも意識を取り戻す。 ヘヤノスミス、頬に触れる子供達、五体(?)満足、ぼろぼろと涙を流し子供達と頬ずりあう。 「お゛があ゛ざん゛ごめ゛ん゛ね゛!」 「じね゛な゛ん゛でい゛っでごめ゛ん゛ね゛!」 「お゛がぁぁぁぁざぁぁぁぁん゛ん゛ん゛!!!」 「ごわ゛がら゛ぜでごめ゛ん゛ね゛!!ゆ゛っぐりじよ゛う゛ね゛!!!」 『「「「ゆっくりしていt」」」』 突起を押す。 刹那、くぐもった破裂音と共に、ヘヤノスミスには餡子がうずたかく積まれていた。静かだ。 爆弾入り子れいむが目を覚ます。 「ゆ゛っ!なんかからだがおもいよ!」違和感に気づかないらしい。ずりずりと逃げるように移動する。 流し台の縁から見た光景は壮絶だった。 床下には放射状の餡子の上に兄弟れいむの皮が、ヘヤノスミスには餡子の山と、四散した家族の皮が、髪留めが、リボンが、 「ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁ!!!」 悲鳴。だが気が狂わないあたり強い子れいむだ。 爆弾れいむをつかむと、より一層悲鳴は大きくなったが、我慢しつつそっと屋外へ出してやる。 少なくなった餡子で考えたあげく、一目散にゆっくり逃げていった。 もちろん装置を持って後を追う。 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 「ゆ゛っぐり゛じでい゛っでね゛…!」 爆弾れいむがまりさ種の家族に遭遇。 やけにゆっくりしてない様子のれいむに、まりさ家族は心配そうに周りを囲み、事情を聞いているようだ。 突起に指を。 爆心地にはわずかな焦げ後、そのまわりに円を描くように餡子と皮、辺りの木には飛び散った餡子がまだら模様を作っていた。 声もない。 ゆっくり駆除の功績と畑への愛を穣子様が認めてくれたのか、帰ってくると畑は直っていた。 穣子様の心遣いに感謝し、収穫祭のために育てた野菜達を収穫する。 次は畑にきちんと対策しないとな… END 【あとがき】 お初です、タカアキです。 どうもゆっくり達をしゃべらせるのが難しい。 いっそゆっくり描写なしで書いてみようかと思うぐらいに。 このSSに感想を付ける
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俺が山で山菜を取っていると、ゆっくり魔理沙とゆっくり霊夢が近づいてきた。 「おじさんなにとってるの?」 「あぁ、これはさんs「あぁ、これおいしいたべものだ!!!」」 言うが早いか、俺の籠に迫り来る二匹、なす術もなく倒される俺。 「うめぇ、めちゃうめぇ」 「これ、なかなかとれないんだよね! おじさんまりさたちのためにとってくれてありがとう」 朝から苦労して取っていた山菜をどんどん食べられる。 こっちも苦労した身なので、唖然と居て座ったまま動けなかった。 「はぁ、おいしかった!!! おじさんありがとう! おかげでゆっくりできたよ!!!」 「また、まりさたちにごちそうしてね」 ゆっくりゆっくりと言いながら、二匹は山の中に消えていった。 『ゆっくりの住む山』 数分はそこに座り込んでいただろうか。 驚きが通り過ぎると、今度は怒りがこみあげてきた。 あれだけ苦労して取った山菜が、全てゆっくりどものエサになってしまったのだ。腹が立たない奴などいないだろう。 しかも、ご丁寧にまたよこせなどとほざいた日には、いたぶったあげくにずたずたに引き裂いてやりたいと思うのが人情だ……と思う。 ともかく、ぶち殺してやる事には変わりない。 座り込んでいてもどこの方向に逃げたかは分かっているんだ。俺は、慎重に二匹を追いかけた。 足音を立てない様、静かに二匹を追いかけると、ほどなく見つける事ができた。 ゆっくりゆっくり言ってどこにいるか合図を出している上、満腹のためか、極めて遅い速度で移動していたからである。 そのまま持ち上げて握り潰してやろうと思ったが、ふと別の事を思いついたため、そのまま二匹をつける。 しばらく追いかけていると、二匹は洞穴に入っていった。そこが奴らの住みかなのだろう。 同居しているとは好都合だ。無意識に、俺の口元が笑みの形を作る。 制裁の手段として考えている事をするためには、絶対に逃げられてはいけない。 辺りはかなり暗くなっているからもう眠っているだろうが、念のため入り口その他のすきまに石を詰め込み、絶対に出られなくしておく。 これからの事を考えながら、俺はニヤニヤしつつ家に戻った。 次の日、俺は昨日閉じ込めたゆっくり達の巣へと向かった。 奴らはまだ眠っていて「ゆ~、ゆぅ……」などと気色の悪い鳴き声をあげていた。 寝言のつもりだろうか。本当にふざけた饅頭どもである。 殴りつけたくなる衝動を抑え、静まり返って何も音が聞こえない巣の中を進むと、一番奥に食糧貯蔵庫らしき穴があった。 雑草や虫の死がい、花が大量に入っているその穴に、石を投げ込む。 ゆっくりどころか、人間にすら取り出せないほどびっしりと石が詰め込まれたのを確認してから、俺はその場を後にした。 無論、入り口その他のすきまに石を詰め込み直しておくのは忘れない。 そのまま入り口付近で待っていると、奴らが起きたらしく「ゆっくりおはよう!」などという声が聞こえた。 「ゆーゆーゆー♪ きょうのごはんはなんだろなー♪ ……ゆっ!? ゆっくりでれないよ!?」 「なにこれ! いしがいっぱいつまってるよ! なんでぇ!?」 「……ゆっ! ごはんもない! いししかないよぉぉぉ!!!」 「なにごれえええぇぇぇぇぇぇ!!!」 巣の中は大混乱に陥っているらしい。 俺は、もう二度と外に出られないゆっくりどもの悲鳴をしばらく楽しんでから、山菜を取りに行った。 ウドにアケビ、たらの芽にワラビ……この山は、食材の宝庫とも言える(注1)。 だからこそあのゆっくりどもはこの周辺に住み着いたのだろうが、奴らにはトリカブトやドクゼリやハシリドコロで十分だ(注2)。 しばらく探し続け、背負ったカゴが半分程度埋まった頃、あの忌々しい「ゆっくりゆっくり」の大合唱が聞こえてきた。 このままでは、昨日と同じ結果になりかねない。俺は、背を出来るだけ低くしてその場を去った。 帰る途中、ふと気になって閉じ込めたゆっくりどもの元へ行ってみる事にした。 念のためと、入り口を調べてみると、動いた形跡は全くない。 耳を近づけると「ゆっぐりおぞどにでられないよー!」「だれがだずげでー!」などと言う悲鳴が聞こえた。 ずっと叫び続けていたらしく、最初の時と比べてかなり声は小さくなっている。 狙い通りの結果になった。奴らは、このまま放置しておけば確実に餓死するだろう。 無駄に死体など見たいものではないし、ゆっくりなど食べる気にもならない俺にとっては、この方法が一番だ。 「だずげでえぇぇぇぇぇ!」 「ゆっぐりざぜでぇぇぇぇぇぇ!」 二匹が泣き叫んでいる。だが、奴らの仲間は助けに来られないだろう。周囲を見回って、絶対に出られなくなる様にと考えて閉じ込めたのだ。 こいつらの悲鳴を聞いていると、先ほどの大合唱でささくれ立った心が僅かに癒えた。 ゆっくりどもの助けを求める声を背に、俺は帰途についた。 無事に山菜を取って帰ってこられた後、鬱々とした感情が俺の心に淀んでいた。 山菜を食ったゆっくりどもへの仕置きは終ったが、それ以外にもたくさんのゆっくりどもがいる。 つまり、今この時も、ゆっくりごときに美味しい山菜が食われているのだ。 いや、ただ食うだけならどうにか許せるが、奴らは無計画に全てを食いきってしまうだろう。 ゆっくりのアンコ頭では、山菜がどれだけ貴重なものなのか、だからこそ一定以上の量は採ってはならないと教え込んだとしても、絶対に理解出来ないだろう(注3)。 俺の頭に、山菜も雑草も何もかもが食いつくされて荒涼とした山の風景が、映像として浮かび上がってきた。 そうなってからではもう遅い。俺は、ほぞを固めた。 ――あそこのゆっくりどもを全滅させる。一匹も残らずだ。 そうと決まれば、のんびりとなどしていられない。 俺は、急いで人間の里の有力者達の元へ走った。 ゆっくりは子供が思い切り殴っただけでも死ぬ程度の弱さだが、その分数が多い。 単純に駆除するだけなら道具を使う事で少数でも不可能ではないが、今回は山の環境にも注意せねばならないため、火や水は全く使えない。 つまり、一匹も残らず全滅させるためには、可能な限りの人員を集めなければならないという結論に到るワケである。 そのためには、有力者の手が絶対に必要だ。 何時間もかけて説得しただけの事はあり、人間の里の有力者のほとんど全員が集まってくれた。 中心となる部屋の入り口には『山のゆっくり駆除委員会』と書かれた立て札がかかっている。 俺が集めたためか、名だたる有力者を押しのけて視界進行役をおおせつかってしまった。 「本日は、お集まりいただいてありがとうございます」 まずは頭を下げる。大きくない部屋の中に拍手の音が鳴り響いた。 俺は、声が震えていないか気をつけながら、ゆっくりによって貴重な山菜が全滅しようとしている現状について訥々と説明した。 「……という事で、山のゆっくりどもから山菜を守りたく思い、今回お集まりいただきました」 「対策などがございましたら、皆様からのご意見を拝聴したく思います」 話が終わると同時に、ざわざわと相談がはじまり、静まり返った部屋が一気に雑然とする。 それを遮る様に、細く美しい腕が上がった。あれは、寺子屋の慧音様だ。 「皆様、お静かに。慧音様からご意見があるそうです。よろしくお願いします」 慧音様はうむと一つ頷いて、立ち上がった。 「今回の事を解決するには、私の能力が最も適していると考える」 「つまり、山の草木そのものの歴史を保護する事で、奴らを別の場所へ誘導する作戦だ」 「この場合、ゆっくりどもを皆殺しにする必要性はない」 「皆はどうやってゆっくりを殺そうか考えてる様だが、目的を履き違えてはならない」 「最優先すべきは山菜であり、ゆっくりを殺害する事ではないからだ」 「もちろん、この作戦ではかなりの人員を使う事になるが、それは皆も協力して欲しい」 以上だ、と締めくくり、慧音様は座った。 皆、目からうろこが落ちる思いで、慧音様をしばらく見つめていた。 この中の誰もが、どうやってゆっくりを皆殺しにするかという一点について考えていたというのに、慧音様は全く別の考えをお持ちだった。 その事に感銘を受けたのは、俺だけではないだろう。 事実、有力者も加工所職員も関係なく、皆が尊敬の眼差しを慧音様に注いでいる。 だが、慧音様は視線が恥かしいらしく、頬を赤く染めて咳払いをした。 「……えー、慧音様、ありがとうございました。他に、何か対策がある方はいらっしゃいますか?」 それでようやく立ち直った俺は、皆を見渡して意見がない事を確認した。 「ご意見がないようですので、慧音様の案を採用させていただきたく思います」 ありがとうございました、と頭を下げて、人員や具体的な方法について意見を出してもらう。 思っていたよりずっと早く作戦は決まった。これも、慧音様の案のおかげだろう。 数日後、ゆっくりの駆除作戦はつつがなく実行され、全てのゆっくりは山からどこかへと去っていった。 俺は、ゆっくりが消えた山の中で、以前の様にのんびりと山菜を採っている。 慧音様は凄い。今回の事件で、改めてそれを確認した。 だから、その情報を聞いた時、俺は激怒を通り越してあきれ返ってしまったほどだ。 『慧音様が追い出したゆっくりは、全てがとある研究施設の実験材料として使われている』 お優しい慧音様がそんな事をするはずもない。 いや、仮に一部を実験材料として提供したとしても、別に咎める事ではない。 少なくとも、あの山のゆっくりが害獣であるのは確かで、それを追い出したのは慧音様のおかげだからだ。 いずれにせよ、慧音様には一片の非もない。我々人間の里の者は、皆慧音様に感謝しなければならないだろう。 ――そうだ、山菜を持って行こう。慧音様も妙な噂でお心を痛めているだろうし、美味しい山菜を食べれば元気になられるはずだ。 慧音様の笑顔を想像しつつ、俺はうきうきした気分で山菜を採っていった。 「こんにちは、元気かな」 「あぁ、元気だよ。そっちは?」 「私も悪くない……どうだ、奴らは?」 「知らないな。見に行きたいものじゃないし」 「そうか。ところで妹紅」 「なんだ、慧音?」 「山の中で面白いものを見つけたんだ。ゆっくりなんだが、石みたく硬くて、本当に興味深いんだ。そこは歴史を隠したままにしてるから、誰も来ないんだ。それで……」 「わかった、ちょっと見に行こうか」 「……ああ、見に行こう!」 妹紅の手を笑顔で引く慧音。 その姿は、外見年齢相応の少女の様だった。 こちらのSSは、ゆっくり十八番~ノンフライ~氏の触媒をお借りしました。 お礼申し上げます。 もこけーねは正義。 by319 注1:ウド・アケビ・たらの芽・ワラビは食用の山菜で、人を選びますが、合う人は非常に好む味です。 注2:トリカブト・ドクゼリ・ハシリドコロは全て毒草です。絶対に食べてはいけません。 注3:山菜は自然に生えている草木なので、美味しいからと乱獲をしてしまうと、後々取れなくなる恐れがあります。資源を大切に。 このSSに感想を付ける
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ゆっくり観察記 ――――――――――― ―――――――――――――――――――――― 初作品ですが、よろしくお願いします。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 俺は最近、ゆっくりの生態を趣味で調べている。 もういっその事ゆっくりの研究者になろうかと時々考える。 そして俺は、多々種類のゆっくりを共同のスペースで飼育してみる事にした。 まずどの種類から始めようか・・・・・と考えていれば、ホラ現れた。 「おなかすいたよ!!!」 「れいむたちにはやくなにかたべさせてね!!!」 その図々しさに見ているだけで自然と殺意が沸いてくる。 これは「ゆっくりれいむ」と「ゆっくりまりさ」の種類だな。 ひぃ・・・ふぅ・・・みぃ・・・・ 早速数を数える。 親が2匹、子供が7匹かな。親が1匹、子供が3匹「ゆっくりまりさ」の個体みたいだな。 「どうしたの?」 「はやくたべさせてね!!!」 「はやくゆっくりさせてね!!!」 横でやかましい声が聞こえる。 こりゃあ大家族だな・・・・・。飼育にはちと数が多いな。 俺はヒョイと子供を1匹髪を掴み上げる。 「い゛た゛い゛よ゛お゛おお゛お゛お!!!はな゛じて゛ええ゛え゛!!!」 「れいむのあかちゃんになにするの!!!」 ドンドンと足にぶつかって来るが、痛くも痒くもない。 俺はその小さなゆっくりを握りつぶす。 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛う゛う゛う!!」 断末魔や悲鳴が聞こえた気がしたが、俺は動じず次々に潰していく。 餡子が飛び散る。後で掃除しないとな・・・・ 最終的に子供のゆっくりれいむ2匹、ゆっくりまりさ1匹を潰した。 「な゛ん゛てごん゛な゛こと゛するの゛おお゛お゛お!!!」 「ゆ゛っ゛く゛りさ゛ぜてえ゛え゛え゛!!!」 叫ぶゆっくりをそのまま掴み、飼育ケースに投入する。 飼育ケースと言っても、そう特別な物では無い。 若干大きめのガラスケースに藁を敷き、小さな家と遊具を置いた物である。 ちなみに去年まで飼っていたカブト虫などの匂いがまだ残っている。 「く゛さい゛い゛い゛いい゛いい゛い゛い゛!!!」 「ゆ゛っ゛ぐし゛でき゛ない゛い゛い゛い゛いいい!!!」 そんなゆっくりをそのまま放置し、俺は新たなゆっくりを探しに森へ出かける。 しばらく探すと、「ゆっくりありす」の種類の住処を見つけた。 「ここはまりさたちのてりとりーだぜ!!!」 「おにいさんははやくたべものよこしてね!!!」 うん。ウザい。 何気無くゆっくりまりさも混じっている。残念ながらゆっくりまりさは間に合っている。 早速不要な物を処分するとしよう。 以前からゆっくりありすがゆっくりまりさを好むのは分かっていた・・・ と言う事で、今回はちょっとした道具も持ってきた。 懐中電灯 メガホン エアーガン 出来るだけ自然の状態で飼いたいので、精神の状態は残しておきたい。 そこで、メガホンで聴覚を一時的に破壊し、懐中電灯で短い時間の目潰し。 普通の人間にはまず無理だが、ゆっくりの貧弱な組織なら充分だ。 あとはゆっくりまりさを連れ去りエアーガンで撃ち殺す。 香林堂もいろいろ置いてるなぁ・・・・しかし。 肉体は後でオレンジジュースで治すのでどうでもいい。 「じゃあとっても美味しいものをあげるね。ちょっとおめめつぶっててね~」 「ゆっ!!!おたのしみ!!!!」 そう言いつつゆっくりは目を閉じようとする・・・・ その瞬間、俺は懐中電灯でゆっくりを照らす。 こうすることで、ゆっくりは目をずっとつぶっているのと同じ感覚になる。 そして俺はメガホン目掛けて大声で叫んだ。 「ゆ・・・お・・・・あ....う・・・・あ!・・」 「ゅ!・・・・・!・・・あ゛!?」 聴覚が破壊されているので、うまく喋れない。一瞬の事であるから、この出来事にゆっくりも気づかない。 おそらく「まだかな?」とでも喋っているのだろう。 そしてすかさず俺はゆっくりまりさを住処から少し離れた場所へ連れて行く。 そしてオレンジジュースを振り掛ける。 ゆっくりの視覚と聴覚が戻る。 「ゆ?あれ?ありすたちは?」 「おにいさん、どうしたの?」 「君達だけに、特別な食べ物をあげるんだ。」 「ゆーっ!ゆーっ!ゆっくりたべさせてね!!!」 そしてエアガンで撃ち殺す・・・・・筈だったが、俺とした事が弾を忘れてしまった。 そして金髪が同じなので間違えて1匹ゆっくりありすを、しかもゆっくりまりさ達と特別仲がいいのを連れてきてしまった。 ゆっくりありすはまだまだいるし、たまたま楽しい殺し方を思いついたのでまあいいか。 そう口ずさみながら俺はゆっくりありすを木に縛る。 ゆっくりまりさ達は、ゆっくりありすに目もくれず、ワクワクしながら何か、何かと待っている。 ゆっくりまりさ達も縛る。数が多かったので入るか心配だったが、一匹潰したら入った。その時他のゆっくりが騒いでいた気もする。 そして自分はゆっくりありすに近くの川から汲みたての水をかける。 そしてその下に大量の落葉をかき集める。 そしてライターで落葉に火を付ける。ゆっくりありすは最初にかけた水のお陰でなかなか燃えない・・・・・・が そのうちチリチリと焼けてくる。動けないゆっくりまりさ達の前でじー・・・・っくり照り焼きにでもしようと思う。 ほら・・・・チリ・・…チリ・・・・そして当然のごとくゆっくりありすは熱がる。 「あ゛づいい゛い゛い゛いい゛い゛!!!」 ゆっくりまりさ達は仲良しの悲鳴にすかさず反応する。 「あ゛り゛す゛うう゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!!!」 助けに行こうとする。しかし縄はゆっくりの動きなどでちぎれる事は無い。 ゆっくりありすの下半分は炎に包まれている。 「お゛ね゛がい゛い゛い゛い゛いい゛!!!あ゛り゛すにお゛み゛ずかげて゛あ゛げて゛でえ゛え゛え゛!!!」 あいつに水分を与えてくれ?俺も待ち疲れた頃だ、いいだろう。水分は水分でも 「油」をな。 バシャ・・・・ァァァァァァァァ・・・・・・・・・・・・・ゴォォォォォォォォオオオ!!!!! 炎の勢いは数倍に増し、ゆっくりありすを包み込む。そして焼き尽くす。 そしてゆっくりの悲鳴が聞こえる。言葉に出来ない大合唱である。「自分をありすの元まで連れて行け」とな。 いいだろう。俺は縄を持ち、木ごと燃えているありすの元へ投げ込んだ。そしてゆっくりの悲鳴が聞こえた頃・・・・ おや? エアーガンには弾が装填されていた。もっとしっかり説明書読むんだったな。 まぁいい。俺は火だるま目掛けて打ちまくる。 バァン! バン! パンッ! 続々火だるまから焼きあんこが出てくる。 そして悲鳴が轟く中、俺は住処に戻り、ゆっくりありすを連れ、家へ帰った。 おやおや 早速ゆっくり達が交尾を始めて繁殖を始めているな。 次は肉食のゆっくりでも投入するかな。ゆっくりの繁殖能力は恐ろしいしな。 END ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ―あとがき― ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― こんにちは。 こんな僕の処女作ですが、ご覧に入れていただいた貴方に感謝です。 たぶん続き書きたいと思います。 このSSに感想をつける
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※いじめ小ネタ545 ゆっくりボール の登場人物が出ます ※同上の数日後と思ってくれればうれしいです 「ゆっくり天井針」 まりさは歯を食いしばっていた。 少しずつ近づく死の恐怖に まりささまはこわくないのぜ・・・ まりささまはつよいのぜ? だからこわくないのぜ。 あんよさんやかれてもいたくもこわくもないのぜ。 いたいいたいがとんでいったらじじいをやっつけてれいむのかたきをとるのぜ。 がまんすればいいのぜ。 まりささまはさいきょうなのぜ。 でもさいごにえいえんにゆっくりしちゃったれいむにいいたいのぜ。 さいごまで・・・ ゆっくりしたかったのぜ。 まりさは復讐という炎に燃えていた。 愛する番のれいむが殺されてしまったこと。 れいむを殺したじじいを永遠にゆっくりさせてやる。 まりさは自信満々に家へ向かったがあっさりと捕まってしまった。 復讐をしようと思わなければこんなことにはならなかったかもしれない。 それは過去にさかのぼる。 その日は突然訪れた。 ある日の山道でぱちゅりーが前回殺されたれいむを発見した。 ぱちゅりーが何事だと思いれいむを見ると 激しい打撲傷、凹んだ皮を数十ヶ所確認した。 これは明らかに自然にできるものではない。 おそらく人間にやられたのだろうと考えた。 「むきゅ!たいへんだわ!!はやくおさにしらせないと!!」 と病弱の体で必死にぱちゅりーはれいむを運んでいった。 場所変わってまりさが治める里。 「たいへんよーおさー!!」 「どうしたのぱちゅり・・・ ぱちゅりー!どうしたのそのれいむ!」 「みちにたおれていたわ!たくさんやられたあとが!!」 「これは・・・!」 「にんげんさんにやられたかもしれないわ!」 「ぱちゅりー、みんなをあつめてね! かいぎをするよ!」 「ゆっくりりかいしたわ!」 数分後ゆっくりみんなが集まる。 「みんな!よくきいてね! さっきぱちゅリーがぼこぼこにされたれいむをみつけたよ!」 という声と共にぱちゅりーがれいむの死体を連れてくる。 ゆわあああという悲鳴が聞こえ始める。 すると奥から 「れ・・・れいむぅーッ!!」 と一匹のまりさが飛び出してきた。 「つがいなの?」と長がたずねてきた。 「ゆ・・・そうだよ!あとだれがこんなことをしたのおおおお!?」 「むきゅー、きっとにんげんさんよ。」 「にんげんさん!?」 「むきゅ、そうよにんげんさんはとてもゆっくりできなくてゆっくりをいじめてたのしむいきものらしいわ。 さらにはみつけたおやさいさんをゆっくりからうばいとるなんていうはなしもきいたわ。」 「ゆ!?そうなの!?」 「ええ・・・でもにんげんさんはわたしたちよりつよいってきいたわ。」 「ゆ!にんげんさんはゆるせないね!まりさがせいさいをくわえてあげるよ!ぱちゅりー!!そのにんげんさんのおうちはどこ!?」 「むきゅ、やまをおりてすぐよ。」 「わかったよ!じゃあ、いってくるね!」 まりさが忙しそうに行こうとする。 「むちゃよ、まりさ!あなたじゃ・・」 「だいじょうぶだよぱちゅりー!かならずしゅきゅうをあげてもどってくるからね!」」 「まりs・・・」 ぱちゅりーが急ごうとすると、長が止めた。 「もうむだだよ、ぱちゅりー。 あのまりさ、つがいのことになるとまわりがほとんどみえなくなるせいかくなの。 まりさにはしょうがないけど・・・。」 「むきゅ・・・」 そして下り道。 武器である木の枝を持ってお兄さんの家へ向かう。 (これでかてるよ・・・) まりさは自信満々だった。 この間、群れを襲ったれみりゃに対し、ちぇんやみょんなどは木の枝を持って立ち向かった。 だからまりさも2匹みたいになれるはずだ。 そして、ついに人間のおうちを見つけた。 畑まであって、かなり広い。 (そうだ、ここのおうちのにんげんさんをやっつけたらここのおうちをまりさたちのものにしてここにむれをひっこさせよう!) なんておろかなことを考えるまりさ。 とりあえず挑戦状というものを申し付ける。 「にんげんさん!!ゆっくりでてきてね!!!」 と大声で叫ぶと一人の人間が眠たげな顔でゆっくりと出てきた。 「んだようるせーな。今日は土曜だぞ。ゆっくりさせろよ・・・まったく」 と扉を閉めようとするお兄さんまりさには気づいていない様子。 「ゆっくりむししないでね!」 「あー、なんだゆっくりか。お前らの相手をしてる暇はない。さっさと散れ。」 「いやだよ!れいむのかたきをとるまでは!」 「はぁ?(こいつまさか あのれいむの番?)」 「しょーぶだよ!」 「・・・勝てると思ってんの?」 「ゆん!もちろんだよ!」 「じゃあ、 よっと」 と蹴り飛ばす。 「ゆ゛っ!」 とあっさりと気絶。 やっぱゆっくりはゆっくりだ。 お兄さんはまりさを掴み家に向かう。 そうだ、こいつにはれいむと同じような恐怖を味わってもらうか。 そして地下室。 まりさは目を覚ました。 まりさは見たこともない場所に立っていた。 「ゆ・・・ここどこ?」 「おう、起きたか。」 「ゆ!ここどこ!?」 するとお兄さんが上を指差し 「まぁ、まずは上をみな。」 まりさが上を見るとそこには鋭く光る針があった。 「なんなのあれええええええええええええええええええええええええ!?」 「まぁあと数分したら串刺しだな。 どこに逃げても無駄だし。」 とお兄さんはさらりといった。 「やだああああああああああああ!しにたくないいいいいいいいいいいいいいいいい!!」 針はじわりじわりと近づいてくる。 この針はどこかの城のからくりと同じように作られている。 しかしこのからくりはだいぶ前に作られたものなので作り方はわからない。 ついでに出し方は取扱説明書によると外から出ないと出せないと書いてある。 俺はスイッチを押して針を止め、懐から3つのカードを出し、まりさに話しかける。 「まりさ、貴様に選択権を与えてやる。 このカードのうち好きなものを選べ、なお選ばなかったら即殺ね。」 「ゆ゛ じ・・・じゃあ、このカードさんをえらぶよ・・・」 まりさは真ん中のカードを選ぶ。 「このカードは・・・」 じゃーんと言う効果音とともにカードがを開く。 「足焼きの刑でーす♪」 「もっとやだああああああああああああああ!!」 お兄さんはライターを取り出すとまりさをひょいと拾い上げて。ライターで足を焼いた。 「あづいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」 まりさの足を封印し、元いた位置に戻す。 そしてスイッチを入れる。 針はまた動き出す。 「やだああああああああああああ!!やだあああああああああああああ!!しにたくないいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!」 「五月蝿い。」 スイッチの隣にあったレバーを倒す。 すると針が下りてくるスピードが上がる。 「ゆゆゆっ!」 「数分どころか残り何秒ぐらいかになっちまったぞ。」 「ゆ゛!」 「お休みー♪」 「やだあああああああああああああああ!!」 そして現在。 針とまりさの距離が一センチに縮まる。 そしてまりさに針が刺さる。 「ゆぐうっ!!」 「ほらほらーどうしたーもうすぐ中枢餡に刺さるぞ」 お兄さんの言う通り針はぐいぐいとまりさに食い込んでいる。 目がかすんできたここまでなのか。 するとれいむといたころの記憶が頭によぎる。 『れいむねっ!・・・まりさと一緒にゆっくりしたいんだけど・・・いいかな・・・?』 とプロポーズをしてきたれいむ。 『みて!みて!まりさー!ゆっくりしたあかちゃんができたよ!!』 大きくなったお腹を見せつけにんっしんっ!をした証を見せるれいむ。 『ゆゆゆ~♪ あかちゃ~ん♪ ゆっくりうまれてね~♪』 と赤ちゃんに上手な歌を歌うれいむ。 『ゆっくりうまれるよぉぉぉぉぉぉぉ!! ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!』 赤ちゃんを必死になって産むれいむ。 『まりさににたゆっくりしたあかちゃんだね! いっしょにあそぼうね』 と子と一緒に遊ぶれいむ。 『おちびちゃんもおおきくなったからひとりでかりができるようにおしえないと!』 と狩りの仕方をおしえるれいむ。 『ゆうう~!やめてええええええええええええええええええ!!』 とれみりゃから必死に子供をかばうれいむ。 しかし、こどもの大半はれみりゃに餡子を吸われ、死んでしまった。 『ゆっ・・・ゆっ・・・ おちびちゃんがいないいまどうすればいいの? まりさだけじゃゆっくりできないよおおおおおおおおお!』 とわがままを言うれいむ。 しかし、当時は返事はできなかった、だが今ならできる。 「また・・・こどもをつくればいいのぜ・・・」 と。しかし・・・ 「・・・は?」 という返事がしただけだった。 そう、それは過去の話。 れいむは当にこの世にいないのだ。 「だかられいむ・・・ゆっくりするのぜ・・・」 するとお兄さんは「ははぁ~ん」とつぶやき。 「さてはこいつれいむの事を思い出してるみたいだな・・・」 だが針は容赦なく降りてくる。 「だけど・・・」 そしてまりさの断末魔が響く 「時は過ぎていくものなんだよ。ゆっくり理解してね」 「ゆぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああれいむうううううううううううううううううううううううううう!!!」 という叫び声とともにまりさが倒れる。 息をしなかったため、恐らくついに中枢餡にたどり着いたのだろう。 そのまりさの遺体を見てお兄さんはつぶやいた。 「時って・・・残酷だな・・・」 あとがき ゆっくりボールの続編でした。 続編って何かとムズい byさすらいの名無し 過去作品 いじめ系2850 ゆっくり油火踊り祭 いじめ系2889 ゆっくりべんじゃー いじめ系2932 すぃー吶喊 いじめ系2938 ゆっくりが実る木 いじめ小ネタ542 ゆっくりジェットコースター いじめ小ネタ545 ゆっくりボール いじめ小ネタ546 ゆっくり太郎 いじめ小ネタ553 ゆっくりできない川さん いじめ小ネタ562 ゆっくり草野球 いじめ小ネタ567 ゆっくり瞬殺されるよ! いじめ小ネタ573 金バッチがほしいよ! このSSに感想をつける