約 738,026 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3155.html
ゆっくり護身術 byアサシンの人 ●舞台はケーブルテレビとかありますが一応幻想郷の人里です ●飼いゆっくりがでます ●虐待味は薄いかも 「んほおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!れいむのまむまむきもちいいわあああああ!!」 「やべでええええええすっきりしたらゆっくりでぎないいいいいいいいいいいいい!!!」 仕事から帰った俺が見たものは、自分の飼いゆっくりであるれいむが 見知らぬありすにレイプされている状況だった。 すっきりされて死なれては困るのでありすを思いっきり蹴り飛ばし、 満身創痍のれいむに急いでゆっくり回復薬もといオレンジジュースをかけてやる。 荒かったれいむの息も落ち着いたところで蹴っ飛ばしたありすを見ようと目をやると 頬を真っ赤にしたありすが飛び掛ってきたので 急いで虐待家御用達の透明な箱にぶち込みふたを閉める。 「こんなのとかいはじゃないわああああああ!!」とかなんとか言ってるがスルー。 俺には虐待趣味はないが一応何かに使えるかもと思って箱を常備していたのだ。 れいむに話を聞くと留守番中にゆっくり用通用口にノックがあったので いつも遊んでいるお隣さんのまりさかと思いあけたところ 発情したレイパーありす‐今この箱に入っている糞饅頭‐に襲われたそうだ。 ノックとは中々知恵を回してきたようだ。 今度通用口の扉にのぞき穴でもつけるかな。 いや、それもあまり意味がないかもしれない。 こう見えても俺は中々おっちょこちょいなところがあり、 出かける際に窓の鍵を閉め忘れることが多々あるのだ。 先月も閉め忘れた窓からゲスまりさ一家が入り込みおうち宣言されたこともある。 そのときは幸いにも宣言した直後に俺が帰ってきたため大事には至らなかったものの れいむ一人を置いていくのにいささか不安を感じるようになった。 仕事場に連れて行くわけには行かないので仕方なく留守番させているが、このままでは不安である。 とりあえずこのありすをどうするかな〜と思いつつ新聞に目をやると、 「連続追いはぎ事件犯 襲った女性の護身術でお縄に」という見出しが目に入った。 内容はというとだ。 最近この人里で人気のないところで刃物で脅して通行人から金を巻き上げる追いはぎが多発しており 同一犯ということはわかっていても中々捕まえることは出来ず自警団も手を焼いていたところ、 ある日追いはぎ犯が通行人の女性を襲ったものの その女性は日ごろから学んでいた護身術を使い犯人を締め上げ、 女性の叫び声に駆けつけた自警団によって追いはぎ犯はお縄になった、というものだった。 これで夜道も安心して出歩けるようになるなと考えていたところ、 このとき俺に電流走る。 もし俺が漫画の人物やゆっくりだったら頭の上に電球でも光っている感じである。 ゆっくりに護身術、それこそ育ちきっていない子ゆっくりや貧弱なぱちゅりーでも使えるくらい手軽で、 それでいてレイパーを撃退とまでは行かないが動きを封じるくらい実用性の高いものを、 飼いゆっくりに覚えさせたら留守番やお出かけも安心して任せられるってもんだ。 早速ゆっくり用護身術を考えるために仕事の帰り等に 本屋でゆっくりの‐主に身体構造や運動能力について書かれている‐雑誌の立ち読みを始めた。 ゆっくりはその頭部だけの構造ゆえ人間の護身術なんて無理なのはハナからわかっているが 一応参考のためにそれ関係の資料にも目を通しておく。 護身術は基本的に相手の動きを封じたり相手から離脱することを目的としているため ゆっくりがゆっくりの動きを封じる方法やゆっくりが押さえつける体制などを 虐待趣味のある仕事仲間に聞いたりした。 とりあえずそれらしいものを考え付いたのでうちのれいむで実践してみることにした。 とはいっても本物のレイパーをけしかけるわけにもいかないので どうしようかと頭を悩ませていたところ透明な箱に入ったありすが目に入る。 すっかり忘れてたが頬はこけているもののまだ生きているらしい。 とりあえずありすを取り出してみる。 「い・・・・いながものの・・・じ・・・じじいはあり・・・ずにごはん・・・ちょうだい・・・」とか言ってきた。 とりあえず流しの角にある生ゴミ用のザルの中身をくれてやる。 「まずい・・・」だの「こんなのとかいはじゃないわー・・・」だの言ってたが よほど飢えていたのだろう。あっという間に完食した。 食べ終えたありすはすっかり捕獲した時のような健康な見た目になった。 とりあえず面倒が起こる前に箱に戻し一考する。 ありすを性器そのままに去勢すれば安全な実験が出来ると思ったので即実行。 ゆっくり医学に通じる旧友に頼みありすに特殊去勢をしてもらった。持つべきものは友である。 ありすがいない間にれいむに護身術の内容を説明する。 実践のためにありすに襲われるのを少し拒んだが ありすは去勢されていることといざとなったら俺が助けることを説明すると 「ゆう・・・ゆっくりりかいしたよ」と OKを出してくれた。 いい子に育てた甲斐があったもんだ。 今回考えた方法はというと 押さえつけられた際ゆっくりは 襲われる側→⊂S⊃←襲う側 のような体制になり、この図の場合襲われる側は左に逃げようとするため 襲う側は斜め右下に力を加え逃げられないようにするため 相手の予想していた方向とは逆の方向・・・この図では右に逃げようとすればどうか、 というものである。 実践味を出すため前置き無しでいきなり襲わせることにする。 そして俺は振動して発情させたありすを離す。 「れいぶううううううううううううすっきりしましょおおおおおおおお!!」 「いやああああああああああ!!」 あっという間にのしかかられ動きを封じられ泣き喚くれいむだが、 護身術を思い出しここでありすの方向に力を入れる。 するとありすが「ひぎっ!」と言って少しの間離れたが、すぐにまたれいむは押さえつけられてしまった。 どうやら失敗のようだ。ありすを蹴っ飛ばし箱に戻す。 れいむにご褒美のお菓子を与え泣き止ませた後考える。 どうやらありす側に力を入れた際にれいむのまむまむに入れられた ありすのぺにぺにが折れ曲がり、その痛みで 一旦離れ、気を取り直し再度行為を開始したようだ。 よく考えれば一瞬離れたそのときに相手の動きを封じることが出来れば完成であるが その動きを封じることが難しい。 仕方ないので気晴らしにテレビをつけ、ケーブルテレビの膨大なチャンネルを回していると ゆっくり虐待チャンネルで「ゆっくりがゆっくりを喰らう」という特集番組があっていた。 極度の飢えに晒された家族が食い殺しあうという映像に 専門家の解説がついているという番組だったが ここでまた俺の電球が光った。 少しの間離れた隙にぺにぺにを食いちぎればいい。 いくら貧弱なぱちゅりーでも物を食うことは出来るから大丈夫だ。 思いついたら即実行と言いたいが体力的な理由から明日にまわすことにした。 おやすみれいむ。 翌日。 仕事は休みなので朝にれいむに護身術を説明し昼間にありすを離した。 「れいぶううううううううううううすっきりしましょおおおおおおおお!!」 「いやああああああああああ!!」 デジャブを感じる会話だなと思いながらことの成り行きを静かに見守る。 押さえつけられたれいむがありすの方向に力を入れると またありすが「ひぎっ!」と言ってれいむから離れた。 その瞬間素早く振り向きありすのぺにぺにを噛み千切るれいむ。 「ゆぎゃあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」 という大きな悲鳴を上げたあとありすは白目をむいて失神した。 「ぺっ!きたないぺにぺにだよ!」 と某王子のようなことを言いながられいむは口の中のぺにぺにをぺっとはき捨てた。 護身術完成の瞬間である。 長い間の苦労がようやく実を結んだことに俺は感動した。 この護身術は「レイパーハント」と名づけよう。 これで安心してれいむをおいて仕事にいける。 この休日は御褒美にれいむと一日中遊んであげた。 ありす?今じゃ立派な生ごみ処理機です。 それから二週間くらいたったある日、 俺が仕事から帰ってくると割れた窓ガラスに少し荒らされた部屋 底部に大穴を開けひっくり返って気絶している見知らぬまりさと 部屋の隅で震え上がっている赤まりさ それからその赤ゆっくりをにらみつけるれいむの姿が目に入った。 いろんなものを片付けた後にれいむに話を聞くと・・・ 陽気な昼下がり。れいむは日当たりのいい部屋の中心でゆっくりしていたところ 窓ガラスが割れ、そこから野良と思われる成体まりさと赤まりさが入ってきた。 「ここはなかなかのおうちなんだぜ!ここをまりさのゆっくりぷれいすにするんだぜ!」 「おちょーちゃんしゅごい!ここはゆっきゅりできちょうだにぇ!」 とおうち宣言をされたので 「ここはれいむとおにいさんのおうちだよ!しらないまりさはでていってね!」 と反論したところ 「じゃまなゆっくりはゆっくりしぬんだぜ!」 といいながら突進してきたという。 慌ててかわそうと半歩動いたところ、偶然にもれいむの足(?)にまりさが躓き ひっくり返ったので、すかさずれいむはまりさの底部を食いちぎったらしい。 「ばりざのすてきなあんよがあああああ!!!」 といいながら白目向いて動かなくなった。 まりさは食いちぎられたショックで気絶したようだ。 初めは「でちぇいっちぇね!」と威勢を張っていた赤ゆっくりも 自分の父親が食いちぎられる様を見たので 腰を抜かしたのか、がたがたと震えて動けなくなった。 ということらしい。 よくよく考えてみればゆっくりの突進は直線移動なので 素早く横に動けばかわせるし、やろうと思えば足を引っ掛けることも出来る。 今回は偶然れいむの足にまりさが躓いたが これを意図的にやれば護身術になるのではないか? そう考えた俺はれいむに護身術を教えた後 そこらの路上でなぜか威張っている野良まりさを挑発させ、れいむに向かわせた。 「まりささまをぶじょくするれいむはじねええええ!」 とっしんしてくるまりさ。 「ゆっと!」 「ゆベし!」 出したれいむの足に躓き転ぶまりさ。 れいむがまりさの底部を食いちぎる。 「ゆぎゃあああああああああああ!!」 泡吹いて気絶するまりさ。 OK、護身術「ゆっくり返し」の誕生だ。 こうしてできたいくつかのゆっくり用の護身術をゆっくりについて書かれた雑誌 「ゆーろぽーと」に投稿したところ大きな反響があり あっという間に護身術は飼いゆっくりの間に浸透した。 しばらくすると俺の家のポストに 「護身術のおかげでレイパーからうちのぱちゅりーがすっきりさせられることなく助かりました」 「運動に自身のなかったうちのちぇんが護身術で進入したゆっくりを倒して自信をつけました」 等の感謝の手紙が送られるようになり、 ゆっくりについてのTV番組でゲストとして呼ばれるほど俺とれいむは有名になった。 そして人里に野良ゆっくりが入りこみ飼いゆっくりを襲っては返り討ちにされるのが日常化したある日 今日も俺はれいむといっしょにお出かけをする。 すると突然野良のまりさが近づいてきて 「ゆゆ!びじんなれいむなんだぜ!ままままりささまとすっきりするんだぜ!」 れいむに飛びかかる野良まりさ。 後の穴あき饅頭である。 お わ り 後書き 書き始めたら完成するまで休まないアサシンの人です。 アサシンゆっくりは需要がなさそうなので書きません。 かいてほしいといわれると書きますが。 今回は進入してきたり襲い掛かるゆっくりを撃退できないかと思い書いてみました。 ちょっとれいむが強すぎたかもしれません。 護身術設定を他のSSで使っていただいてもかまいません。 ちなみに最後の穴あき饅頭はまりさです。 わかりにくくてすみません。 今まで書いた作品 「ゆっくり兵」 「アサシンゆっくり〜お兄さん遊び編〜」 「ゆっくり焼き串」 byアサシンの人
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2010.html
※使い古されたテンプレを用いています。 「ゆっくりしていってね!」 家に帰ると下膨れの生首がいた。黒い帽子をかぶり、金色の髪をした全長が三十センチほどのそれは跳ねながら私の方 へと寄ってきた。生首が跳ねながら寄ってくるのは出来の悪いホラー映画のようで、滑稽でもあり恐ろしくもあった。 「おにいさんはゆっくりできるひと?まりさはおなかがすいたよ。ゆっくりごはんをよういしてね!」 生首が何かを言っていたが、私はドアを閉めてその場を立ち去った。 「そりゃゆっくりだな。間違いない。」 友人は私が持参した安い酒を注ぎながら自信ありげに言った。あの後私は謎の生命体がいる部屋に入る気になれず に友人宅を訪れた。 「知っているのかい。」 「今の時代にまだ知らない奴がいる方が驚きだ。新聞でもゆっくりの被害について散々取り上げている。ほら。」 渡された新聞には確かに生首らしき生き物の写真が載っていた。悪夢は現実だということに戸惑う私をあざ笑うかのよう に彼は続けた。 「ゆっくりというのはなぜか生きている饅頭だ。見た目は人の生首だが中身は餡子が詰まっていて、 人間の言葉を話す。時々食料や住処を求めて人里に出没するそうだ。新聞も読んでいないようだし、 お前もゆっくり対策をしていないんだろう。」 「どうすればいいと思う。」 「普通の人なら踏み潰して黙らせてからゴミに出すな。」 あっけらかんと友人は言った。確かにセイブツではなくナマモノであるならばそれは正しい判断だろう。説明が本当である ならば外から入ってきたそれらは落ちた饅頭に等しい。食べようと思えば食べれるだろうが、無理して食べるほどのものでも ない。でもあれを踏み潰すとなると気が引ける。口をふさいでもゴミ捨て場で暴れられては困る。殺すのは別にかまわない が衛生的で安全なゴミへの出し方はないだろうか。 私の考えがゆっくりの殺害方法へシフトしていったとき、再び友人が喋り出した。 「そういえばゆっくり処理機でもう使わないのがあったな。お前にやるよ。」 友人は手にしたお猪口に酒を注いだ。口元が邪悪に歪んでいる。おそらく、笑っているのだろう。正直、彼の こんな表情を見たのは初めてだった。 「………サンキュ。持つべきものは友達だな。」 友人からゆっくり処理機を受け取った後、家路をたどりながら思った。あれはお猪口ではなく口を針金で固定された ゆっくりだったと。今頃あれはアルコールで混濁した意識の中彼に何をされているのだろうか。 家の戸を開ける。 「ここはまりさのおうちだよ!しらないおにいさんはゆっくりでていってね!」 やはり夢ではなかった。部屋の中には生首の饅頭がいた。最初は不気味に思えた生首も今となっては処分に手間の かかるゴミとしか思えない。 「ここでゆっくりするならたべるものをもってきてね!まりさはかんだいだけどゆっくりしてたらおこるよ!」 無視して部屋の中を調べる。本棚から本がこぼれていたりゴミ箱が倒されたりしていたので、片づけておく。 「おそうじしてくれているんだね。でもはやくたべるものをもってきてね!そうしたらまりさのめしつかいにしてあげるよ! こうえいにおもってね!」 元々物が少ないせいかゆっくりの被害はあまりなかった。ゆっくりの届くところには缶詰しかなかったため、食料も 無事だった。窓から逃がしてもよかったが、他の人に迷惑をかけたらいい気分はしないのでここで処分することにする。 友人からもらったゆっくり処理機は透明な箱だった。ただし、上の面だけは鉄でできており、ハンドルの付いたネジが 飛び出している。使い方は一目見て理解した。 ゆっくりを捕まえて箱の中に入れる。 「ゆ?せまいよ!ここじゃゆっくりできないよ!はやくだしてね!」 ゆっくりがわめく。五月蠅い。私はハンドルを回していく。天板がゆっくりと降りてくる。 「はやくだしてっていってるでしょ?わかんないの?ばかなの?」 まだ自分の立場が分かっていない。はやる気持ちを抑えながらゆっくりとハンドルを回す。 「ゆっ?おかしいよ?てんじょうがおちてくるよ!ゆっくりさせてね!ここからだしてね!」 やっと気づいたようだ。大丈夫、すぐに殺したりはしないよ。そこで好きなだけゆっくりさせてあげるよ。死ぬまで。 心臓の鼓動が高ぶり、熱い血が体中を巡っていることが分かる。 「ゆぐーっ!ゆぐーっ!」 体を膨らませて必死で抵抗している。どれだけ膨らんでも押し返せるわけないのに。ああ、なんて可愛いんだ。 「うううぅぅぐるじいいいいぃぃだずげでぇぇ」 だんだんとゆっくりの形が歪んでいく。箱を倒して表情を見る。ゆっくりは涙を流しながら助けを求めるような眼をしていた。 ところどころ皮が裂けて、中身の餡子が見えている。そんな眼で見るなよ。もっと苦しめたくなっちゃうだろ。 「いばならゆぐじであげるよ………ゆっぐじだずげでね………」 この状況で助かると思っているんだ。あっけなくちゃつまらないからね。ゆっくり、ゆっくりといじめてあげるよ。 私はゆっくりを放置して戸棚へ向かうと、マッチを手に戻ってきた。 「ぐひゅー………ぐひゅー………」 もはや息も絶え絶えといったところだ。私は火をつけたマッチをゆっくりを潰している鉄板の上に落した。 「ぐぎいいいぃぃぃぃぃぃ」 ゆっくりの絶叫が響く。まだまだ元気いっぱいだね。ゆっくりしていってね。 「ぐぐぐ………げぶっ………ごぼっ…どぼじで…ごんな………」 餡子を吐き尽してゆっくりは動かなくなった。そろそろ夜が明けようとしていた。当初の目的を忘れ一晩中ゆっくりの相手 をしていたようだ。 「どうしてこんなことするかって?」 私はゴミになったゆっくりに向かって言った。 「予想以上に君が可愛らしすぎたんだ。」 朝の陽射しの中、私は友人の笑みの意味が分かった気がした。 終 後書き 「万能お兄さん」の人に憧れて書いてみた。 SS書くのって難しいと痛感した。 お目汚し失礼いたしました。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/1261.html
そのゆっくり霊夢は、生まれてから一度たりとも、ゆっくりしたことがなかった。 「ゆっくりするって……何?」 何度繰り返した言葉であろうか。 懐古にも似た感傷を抱きながら、ゆっくり霊夢はひとりごちた。 外界には、言葉を話せるような存在は人間さんだけで、私たちのような、ゆっくりとか言う生物はいないらしい。 いつか会った、神社の巫女からきいた、戯言にも似た噂話。 でも、ここは幻想卿。 人間はおろか、妖怪や、あろうことか神様までいる。そしてゆっくりもだ。 でも、それらはみな役割がある。人間は日々彼らの暮らしを営み、妖怪は人間を恐れさせる。神様は言わずもがな。 ならば、ゆっくりは? 道行く人妖に聞けば、みな、こう答えるのだった。 「ゆっくりはゆっくりするためにいるんじゃないか」と。 でも、ゆっくりするって……何? ゆっくり霊夢の見るところ、仲間のゆっくりは、可能な限り、思い思いに「ゆっくり」していた。 もちろん、野生育ちの運命か、過酷な生でもあった。 動物による捕食をかいくぐり、一年に一度は必ずやってくる冬に備えて食料を溜め込む。もちろん、ねぐらの確保も忘れてはいけない。 それでも、ゆっくりたちは、暇を見つけては、仲間や、子供たちとともに「ゆっくり」していたのだ。 ぱちゅりーはどこからか見つけてきた本の上で。まりさは、帽子を船に見立てて川で遊んだりもした。 また、大多数のゆっくりは、文字通り太陽の光にあたって、リラックスすることでゆっくりとしていたのだった。 だが、この霊夢は違った。 母親のれいむや父親のゆかりん、姉妹たちと並んで日向ぼっこをし、ゆっくりしようとはするのだが、どうしても、 「なぜ、私は生まれてきたの? 今、この時間をすごしている私は何?」と、滝のように疑問が頭の中をぐるぐると回って、 どうしても、両親や姉妹のようにゆっくりできないのだ。 なんでだろう? 母親にきいても、父親に聞いても、霊夢の悩みは晴れることはなかった。どちらとも、霊夢の悩み自体を理解できなかったのだ。 群れ一番賢いとみなされている、ぱちゅりーに聞いたときも、 「むきゅー。わたしたちはゆっくりするためにうまれてきたのよ」と、答えてはくれるのだが、霊夢は納得がいかなかった。 何度、自分も何も考えずに、仲間とともにゆっくりできたらどんなに楽だろうか、と考えたことか。 でも、霊夢はどうしても、考える、という作業をとめられなかったのだ。 たとえば、群れの中に多数いるれいむは、皆リボンをつけている。それがないと、どのれいむもゆっくりできないのだという。 どういうことだろうか? 霊夢のみるところ、リボンがなくったって身体的には不利にならないのだ。どう考えてみても。 そう考えて、ある日、ためしに自分のリボンを取ってすごしてみた。 結果は、群れの皆から、 「おりぼんのないれいむはゆっくりじゃないよ! そんなのおかしいよ!」と、責められる結果となった。 そのうえ、母親のれいむがパニックになってしまったのであった。 「あああ! れいむの、れいむちゃんのおりぼんがないよ! これじゃゆっくりできないよぉぉぉぉ!!!」 まるで我が事のように心配してくれたのは霊夢としてもちょっぴりうれしかったが、やはり霊夢の疑問は尽きることがなかった。 「リボンのない霊夢はゆっくりできないの?」 よくわからない。ゆっくりれいむたちは、リボンがないとゆっくりできないのか? リボンがないと、たとえゆっくりしていても、ゆっくりではなくなるのか? そこまで考えると、何だか頭の奥がズキズキとしてきて、考えがまとまらなくなってしまうのだった。 大人になった霊夢は、群れの中では一番狩りが得意だった。 他の皆がえさの虫に向かって一直線に飛び出すのに対し、霊夢は、あらかじめ虫が逃げ出しそうな経路を予想し、 それをふさぐように行動していたからだ。 はじめのうちは、群れの中で重宝がられた。霊夢はいつだってたくさんの獲物をとってきたからだった。 でも、それは最初のうち。 ゆっくりの生きる目的はみんなで「ゆっくりすること」。それなのに、霊夢はゆっくりできないのだ。 ゆっくりは、他のゆっくりとゆっくりするのが大好きである。 言い換えれば、他のゆっくりがゆっくりしていないと、自分もゆっくりできない。 「あのれいむ、へんだよ。なんだかゆっくりできないよ!」 「ゆっくりできないこはあっちいってね!」 それでも家族は霊夢を一生懸命かばったが、霊夢は群れのなかから孤立していった。 「ゆっくりできないゆっくりはゆっくりじゃない……」 「じゃあ、私は何?」 「いったい何のために生きているの……?」 霊夢がついに群れから追放されたときに発した独り言である。 群れから離れた霊夢は絶対的に孤独であったが、生活の手段は心得ていた。 ゆっくりできないということは、生きることには何の障害にもならなかったのだ。 だが、それが霊夢の苦悩を強くする。 「ゆっくりするって……何? 生きるって……何?」 霊夢はいろんなところに行ってみた。その答えを探すかのように。 途中で、人間の里へ降りてもみた。半妖の先生に教えを受けて見たりもした。 字は書けるようになったが、さすがの先生も、 「生きるとは何、か……わからんな」と、匙を投げてしまうのであった。 旅をするうちに、霊夢は野生のゆっくりの生態を外れるようになった。 狩りをするよりも、人間や妖怪の手伝いをして路銀を稼ぎ、その代金で食料を買ったほうが、 効率よく、しかも質の高いえさを手に入れることができる、と気がついたのだ。 霊夢は積極的に人里や妖怪の元へ通った。 人里で人間の手の届かないところを掃除したり。夜雀の屋台でサクラになったり。 竹林で、ウサギが掘る落とし穴の囮役にもなったりした。 苛められる事や、戯れに命を奪われそうになったことも何度もあったが、霊夢はそのたびに効率のよい回避法を編み出していった。 そして、雇われるたびに、雇い主に疑問をぶつけるのだった。「生きてるって、何」と。 とある姫は「死なないことね」と。 高名な薬士は「責任を全うすることよ」と。 人形遣いは「探求すること」と。 陽気な鬼は「楽しむことさ」と。 誰の答えも、霊夢の疑問を氷解するには至らなかった。 あるとき、とある大妖のまくらになったことがあった。 目覚めた妖怪に、ゆっくりは聞いた。「生きてるって、何ですか」 美しい金髪の妖怪は、ひとつ微笑み、 「さあ、何でだと思う?」と聞き返す。 「わからない。私はゆっくりできない子だから。私は何のために生きてるかわからないんです」 「ゆっくりはゆっくりするために生きる。それはひとつの真理ともいえるわね。でもね、あなたはゆっくりできないけれども、 あなたはゆっくりとして生まれた。それは否定できないでしょう?」 「でも、ゆっくりできないゆっくりなんて、聞いたことがないです」 「あら、生まれてきたことを後悔する? あなたの両親は、あなたのことをなんと思っていたの?」 「ゆっくりできない子だけど、とてもしあわせーにしてくれる、子、だと……」 思わず、両親のことを思い出してしまった。涙が嗚咽とともに出てくるのを霊夢は止められなかった。 「ならばあなたはまぎれもないゆっくりだわ」 妖怪は微笑む。 「そしてあなたはこの私、八雲紫の前にいる。それはあなただけの歴史。事実」 「は゛い゛……」 「あなたはあなたよ。それは私にすら変えられない事実。いえ、変えちゃいけない境界」 「私は、私……?」 「あなたの質問。生きること、を説明するのは、きっと誰にでもできるし、誰にでもできないものなのだわ」 「そうなのですか……?」 「でもね。みんなそうだから、生きてるのよ」 「正直、よくわかりません」 「ふふふ。私もよ」 そういって、妖怪は姿を消し去ったのだった。 あのときは、答えを見つけそうだったのになあ。 霊夢は自分を笑った。霊夢は、あれから普通のゆっくりの何倍も生きた。 それでもゆっくりとは何か、答えは出ない。 霊夢が最後に働いていた、紅魔館。 そこでゆっくりは最期のときを迎えようとしていた。 「あら、だいぶ弱っているようね」 「お嬢様……」 霊夢の部屋を訪れたのは、紅魔館の主、レミリア・スカーレットである。 「これ以上お役に立てなくて申し訳ありません」 「そう、残念ね。あなたはゆっくりにしては異常に役に立ったから」 「褒め言葉と受け取っておきます。ありがとうございます」 やや沈黙が降りた後。当主は言った。 「あなた、私の眷属になる気はない? 特別よ、ゆっくりなんかを誘うのは」 正直、惹かれなかったといえば、嘘になる。 「そうすれば、このままのたれ死ぬこともなくなる。ゆっくりとは何か、の続きを探求することだってできるわ」 「……せっかくですが、お断りします」 「あら、何故?」 「吸血ゆっくりになると、私が、今までの私でなくなるような気がするんです」 そう、と当主は静かに頷いた。 「私は、私ですから」 「そうね。あなたがゆっくりとして歩んできた、有限の歴史の積み重ね。それを侮辱する権利は誰にもないわね」 その瞬間、ゆっくりの中に光が舞い降りた。そう、それこそが、私というゆっくりなのだ。 「ええ、私は、ゆっくりできませんでしたが、誇りを持って、自分のことをゆっくりだといえます」 「そう、おめでとう。そしてさよなら、ゆっくり霊夢」 「さようなら、お嬢様」 霊夢は目を閉じ、逝った。 閻魔の裁判を待っているゆっくり霊夢がいる。 船頭死神との話は楽しかった。 「ゆっくりにしては話は楽しいし、三途の川もやたら短い距離だったよ」と、名残惜しそうにしてくれた。 すべての思い出が寸刻のうちに繰り返される。 「次、ゆっくり霊夢!」 呼び出された。 四季映姫と名乗る閻魔が、宣告を下す。 「ただいまから審判を開始する。まず、名前と種族名を言いなさい」 霊夢は、自信をもって答えた。 「私はゆっくり霊夢。種族はゆっくりです」 万年初心者 素晴らしい。 -- ぽけわん (2009-05-29 20 25 00) 素晴らしいです。 -- ゆっけのひと (2009-06-03 20 44 33) こりゃすばらしいわ・・・ -- 名無しさん (2009-06-08 21 57 33) まさかゆっくりに感動させられるとは・・・ -- 名無しさん (2009-08-22 15 12 48) 素晴らしいです。 感動しました。 -- くるくるくるる (2010-03-17 23 55 53) 生きるとは何か・・・か。まだその答えは見つからない。 はっきりした答えは無いだろう。だが、自分なりの答えは持ちたい物だ。 -- 名無しさん (2011-02-02 19 17 17) 現実的によく考えさせられるお話でした -- ばんちょー (2014-03-13 01 04 57) 偶然凄い物語を見つけてしまった -- 名無しさん (2014-03-21 18 50 49) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3257.html
ゆっくりの重さ ゆっくりの体当たりがなぜ効かないか? 喰らってみればわかると思うけどゆっくりは見た目よりも非常に軽い。 それは何故かを今から標本を作りつつ説明しよう。 「れいみゅおなきゃすいちゃよ!はやきゅごはんをもっちぇきてね!」 机の上で腹が減ったとわめいているのはゆっくり子れいむ、頬を膨らませたり、 悪態をついたりと態度が悪い、あまり出来の良い個体とは言えないゆっくりである。 「きこえちぇるの?はやきゅれいみゅにごはんをちょうだいにぇ!ばかにゃの?しにゅの?」 男はれいむの言葉を無視しつつ、標本作りの準備に取り掛かる。 「今から永遠にゆっくりさせてあげよう・・・」 男はそう言うとれいむの頭に素早く下敷きを振り落とす。 「ゆ゙っ!」 れいむは反射的に悲鳴をあげるが自分の体に何が起こったかは理解していない。 しかし襲い掛かる激痛が自分の体に起こった事を嫌でも知らしめる。 れいむは男が振り下ろした下敷きに体を左右対称、真っ二つにされてしまったのである。 「「ゆ゙びぃげgfpg!い゙おgjおげgljh〜ぃ゙」」 左半分と右半分からそれぞれ悲鳴が聞こえる。 何を言ってるかは解からないが、「ゆびぃ!いたい〜」っとでも言ってるのであろう。 男はれいむと下敷きの設置面を瞬間接着剤で固めていく。 そして餡子を吹き出す可能性が高い目と口も同様に接着剤で塞いでやる。 本当なら口から塞ぐほうがよいのだが手馴れた人ならどちらからやってもかまわない。 目を塞ごうとするとれいむは反射的に目を閉じようとする。 しかし、男の指にまぶたを押さえつけられ目に直接接着剤を塗られることになった。 「ゆ゙っgklっ!ゆ゙qぁlっ!」 何を言ってるかは依然としてわからないが綺麗に切り落としたのでまだまだ元気である。 悲鳴を聞けなくなるのは残念だが、口も塞いでやる。 ここで男はこだわりを見せる。 唇を塞ぐほうが圧倒的に簡単なのだが喉の奥を接着剤で固めることにより、 れいむは餡子を吐き出すことが不可能となる。 「・・・・・・!」 これによりれいむは口を動かすことはできるが声や餡子を吐くことは出来ない状態になる。 男は最後に注射機をれいむの頭に突き刺す。 ゆっくりの痛みによる膨張を防ぐための薬品がれいむに注入される。 これでゆっくり標本の山場は終わりである。 後で理由も説明するがゆっくりは激しい痛みに襲われると餡子を吐き出してしまうために ここまでの一連の作業は素早く行う必要がある。 あとは下敷きの余分な部分を切り落とせばゆっくり標本の出来上がりである。 ここから先はこの標本を使ってゆっくりが軽い理由をを説明しよう。 断面を見ると皮の部分と餡子の部分が見える。 餡子の部分は中枢餡子と通常餡子の2種類があるのだが、人間の目にはどちらも同じに見える。 餡子はゆっくりにとって生命を維持するために必要な物である。 この餡子は饅頭などに詰まっている餡子と似ているがまったくの別物である。 ゆっくりの餡子を顕微鏡で見ると、エアインチョコみたいな構造になっている。 ゆっくりが軽い理由の一つである。 皮にも同様に気体が存在し、このせいでゆっくりの体は見た目よりもかなり軽い。 そしてこの気体は空気よりも軽いために浮力が発生する。 このためゆっくりは長い滞空時間をもったジャンプをすることが可能である。 反面、地面の力を利用することが出来ないためにその動きは非常にゆっくりしている。 エアインチョコのような体の構造、空気よりも軽い気体が詰まっている。 この二つの理由によりゆっくりは見た目よりも非常に軽い。 しかし、ここで一つ疑問が残る。 そんなに軽い饅頭がなぜ水に入ると溺れるのか? ここで一つ実験をしてみよう。 男は一匹の子まりさを取り出す。 「ゆぅ?ここはどきょ?おじしゃんはゆっきゅりできりゅひと?」 まりさは男に色々と話しかけるが無視して持ち上げる。 「ゆ〜おしょらをとんでるみたい!」 まりさは始めて見る光景に感動する。 しかし、男が手を離すことによって一気に恐怖のどん底に落とされる。 ボチャッ 子まりさは水槽の水に着水する。 「ゆぴぃっ!ごぼぼっおぼりぇる!ごぼっ!おきゃ〜しゃんごぼっ!たしゅけちぇ〜!」 まりさはこの場にいない母に助けを求めるが当然いないものが助けに来るはずもない。 「おじしゃん!ごぼぼっ!まりしゃをたしゅけて!ごぼ!ったしゅけちぇ〜」 子まりさは男に助けを求めるが男は見つめているだけである。 「ゆぼぼっ・・・どぼじで・・・まりしゃごぼっ!もっちょゆっくりごぼぼぼぼ」 しばらくするとまりさは水の底に沈んでいく、沈んだ状態でもゆっくりは生きている。 しかし皮が破けることにより餡子が流出することにより死んでしまう。 水槽の底でまりさは体をよじらせたり跳ねようとしたりするがほとんど動けていない。 ゆっくりが水に沈む理由、 ゆっくりの体の中に存在する気体は水溶性が高く、水が浸水しやすい。 水を吸収してしまったゆっくりは非常に重くなる。 ゆっくりも水分を必要とするが取り過ぎた場合、普通なら体外に放出することが出来る。 しかし、雨などゆっくりの意思とは関係なく水分を吸収させられるような状況に陥ると、 ゆっくりは涙やしーしーすることにより水分を放出しようとする。 それでも間に合わない場合、体がどんどん重くなり最終的に動けなくなり雨に打たれて、 皮が破け、体外に餡子が流出して死ぬ。 水槽の中のまりさもそろそろ餡子が漏れ出したようである。 (まりしゃのあんきょしゃんでちぇいかにゃいでね!ゆっきゅりしちぇいっちぇね!) まりさの願いもむなしく餡子はどんどんと流れ出てまりさのゆん生は終わりの時を迎えた。 (もっちょ・・・ゆきゅり・・・しちゃかっちゃ・・・) 最後のセリフも水の中では言うことができずに、まりさのゆん生は幕を閉じた。 エアインチョコのような体の構造、空気よりも軽く水溶性の高い気体、 この二つの特性のせいでゆっくりはゆっくりとしか動くことができない。 そして自然災害というか雨でも死にやすい。 そうでなくてもゆっくりは体に痛みを感じると餡子を吐き出して死んでしまう。 次は何故ゆっくりが餡子を吐き出すかを子ありすを使って説明しよう。 ありすの中身はカスタードだが、吐き出す理由は同じなので問題はない。 「ゆっきゅりしちぇいちぇね!」 ありすは特に警戒することもなく、男にゆっくりしていってねと挨拶をする。 男はありすの挨拶に対してでこピンで答える。 ビシッ 「ゆぴぃっ!」 ありすは悲鳴をあげて転がっていく、自分が何故こんな目にあったか解からないありすは 一瞬きょとんとした表情になる。そして次に何かがはじけたように泣きだす。 「ゆぴゃ〜あぁあぁ〜いちゃいよ〜!みゃみゃ〜っ!」 泣き喚く子ありすに対して男はものさしで殴り続ける。 「ゆびぃっ!・・・いちゃい・・・みゃみゃ〜!」 うざい泣き声でみゃみゃとか言うから殴り続ける男は手加減するのが大変である。 男は手を休めることなく殺さない程度にありすをビシビシと殴り続ける。 「ゆびっ・・・もうやめちぇ・・・ありしゅ・・・ちにちゃくにゃい・・・」 男が殴り続けて5分ほどするとありすの口からカスタードがもれ始める。 体の中が破れたり、口の中を切ったとかではない。 そうならないように手加減して殴り続けた。 しかし、ありすはカスタードを吐かないように必死で口を塞いでいる。 なぜか? ゆっくりは強い痛みやストレスを与え続けると、体内の気体が増量して、 餡子やカスタードを圧迫し始めるのである。 このありすは今まさにその状態である。 「ゆぴぃ・・・もうだみぇ・・・ゆぷびっ!」 ありすはガマンをしていたがついにカスタードを吐き出してしまう。 そこに強烈な一撃をさらに与える。 さらにカスタードを吐き出す。 「ありしゅ・・・しゅっきりしちゃかっちゃのに・・・もっちょゆっきゅり・・・しちゃかっちゃ・・・」 そう言ってありすは一度もすっきりすることもなくゆん生を終わらせた。 ゆっくりの中に詰まっている気体はゆっくり同様に謎が多い、 これを解明することによりなんたらかんたら・・・ おわり よくある設定談議の話でゆっくりの重さについて考えてみた。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1938.html
※嘔吐描写注意 「ゆっくり食べてね!」 どこかの場所、いつかの時間。 一匹のゆっくりが、一心不乱に大量の何かを食べ続けている。 その様子を、イスに腰掛けてじっと見つめる男が一人。 「はぐはぐはぐはぐがふがふがふがふがふむちゃむちゃむちゃむちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ……」 汚らしい食べ方のためにゆっくりの周りはぐちゃぐちゃになっていたが、そんな事は気にもせず、延々と食べ続けるゆっくり。 男もその様を叱る事もなく、ただじっと眺めていた。 「がふがふがふがふむちゃむちゃむちゃむちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ……ゆげふ! ゆげぇぇぇ……」 不意に、ゆげゆげとアンコと何かの混じったものを吐き出すゆっくり。 びちゃびちゃと先ほど食べていたものを汚していくその音は、人間のするそれと全く同じものである。 違うのは、吐き出すものの色が黒い事と、発するのが甘い臭いだという事だけだ。 「ゆげぇぇぇ……え”ふっ! ゆ、ぜびぃ……ぜびぃ……ゆぅ……がふがふがふがふむちゃむちゃぐちゃぐちゃぐちゃ……」 ある程度吐いて落ち着いたゆっくりは、また山を崩す作業に戻った。 食べすぎで吐いたというのに何故か更に食べるゆっくりをこのまま放置しておけば、吐き戻しすぎて死ぬだろう。 だが、死へ確実に近づいているゆっくりを止める事もなく、男はじっと見続けている。 「がふがふがふむちゃむちゃぐちゃぐちゃぐちゃ……ゆげぇ! え”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”ろ”……」 案の定、もう限界を超えているゆっくりは、それほど食べない内にまた吐き戻してしまった。 パンパンに膨らんでいた顔が、みるみるうちにしぼんで元の下膨れ饅頭へと戻っていく。 その目にはうっすらと涙が浮かび、顔色は真っ青になっている。 「げほっ、がぼっ! ゆ”……ゆげぇ……」 荒い息をついて、ぐったりとその場に潰れるゆっくり。 それを見て、これまでじっと見つめていた男が靴音高く近づいてきた。 「んげほっ、え”ほっ……ゆ、ゆっぐりだべるよ……だから、ごっち、ごないでね……」 青い顔に恐怖の色を浮かべて、男から少しでも離れようと試みるゆっくり。 その様子を見て何か思ったのか、男はその場に座り込んだ。 ゆっくりの顔から恐怖の色が消え、僅かに血色を取り戻すと、そのまま山に近づいていった。 「ゆっぐりだべるよ……だべるよ……」 必死の形相でじりじりと山に近づいていくゆっくり。 僅かに動くだけで戻しそうになりながらも、近づく事はやめない。 「だべるよ……だべっ! ……え”ろろろろろろろ……」 長い時間をかけて山のふもとまで来たゆっくりは、食べる直前に自分で吐き出したものの臭いに負け、その場にアンコをぶちまけ始めた。 「んげろろろろろろ……おげぇぇぇ! げふっ! え”ふっ! ゆべぇぇぇぇぇ……」 吐き過ぎて子ゆっくり並の大きさになっているが、それでも流れ出てくるアンコ。 壊れた蛇口の様に流れ出る黒とは対照的に顔色は紙の様に白くなり、顔には何の表情も浮かんではいない。 後数分で、顔中のアンコを吐き出してしまうだろう。 ここはゆっくりの処理場。 ここに連れて来られたゆっくりは、ここにある仲間の死がいを全て食い尽くすか、即座に殺されるかのどちらかを選ぶ事となる。 ほとんどのゆっくりは死がいを食べる方を選ぶが、どれもが食べきれずに終わる事となる。 数百匹分のゆっくりの死がいは、一人や二人では食べきれないほどに多量にあるのだから、元から不可能な事だ。 それでも挑戦をやめないのは、ゆっくりが間抜けだからなのか。生きたいという想いが強いからなのか。 それは人間には分からない。 男は『それ』をつまみあげて山に投げ置いた。 てっぺん辺りに落ちた顔は、周囲と同じく苦悶の末に死んだ事を物語っている。 そこまでの苦しみを味わっても、決して自分から死にたいと言うゆっくりがいない事が、男には不思議でたまらなかった。 ――次のゆっくりに、ちょっと聞いてみようか。苦しんだ末の死と、苦しむ事ない一撃の死と、どっちが良いのかを。 そう考えつつ、男はゆっくりと部屋を出て行った。 おしまい ゲロ吐くゆっくりいじめものを短くまとめてみようと思ったら、こんなんが出来ました。 なんだこれ。 by cyc=めて男 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/363.html
ゆっくり改造論1 虐待薄めかも知れないです。 私は加工場の研究班に所属する主任研究員だ。今日も新商品開発のため研究を重ねている。 そんな日々を送っていると、新人の研究員が面白いことを言っていたのを思い出した。 「異なるゆっくり同士を合体させたらどうなるんでしょうかね?」 最初はそんな実験は虐待鬼意山に任せればいいと思っていたが、新商品のネタに困っていた私はその実験をしてみることにしたのだ。 用意したのは、ゆれいむ,ゆまりさ,ゆアリス,ゆちゅりー,ゆさくや,ゆっくりゃ,ゆフランの七種類である。 「「「「「「「ゆっくりできないおじさんたちは、ゆっくり死ね!!」」」」」」」 はは、威勢だけはいいじゃないかw実験体は元気が一番だな。 これから地獄が始まるし、いじめがいがあるぜ!!! まずは、捕食種の改造をするか。 「うーうー!れみりゃにぷっでぃんたべさせてくれだら、ゆるしてあげじゅんだどう。」 「ゆっくりしね、ゆっくりしね!」 ああ、本来なら既に原形をとどめてないだろうなぁ、私が慈悲深くて助かったね、ゆっくりゃ。 「主任~、鉈と小麦粉と水を持ってきました~」と新人の声が聞こえた。 「ありがとよ。お前の言葉がなかったらこんなの思いつかなかったから、こいつらはお前が改造してくれ。俺は残りを改造してみたいから。」 「いいんですか!僕、一度希少種を虐待・・・いや改造してみたかったんです!!」 楽しそうな顔をしている、未来の主任はこいつに決定だな! 「ぎゃおー、たべじゃうどー。」 まだ、言ってるよこいつ・・・ほんとに死ねばいいのに。 ぎらっと光る鉈と新人の笑みを見てようやく、ゆっくりゃは自分の状況に気づいたようだ。 新人がゆっくりゃをつかむと、 「う? いやだどぉーー!! はなすんだどぉーーー!!!」 「ざぐやー!!ざくやー!!」 咲夜さんはいないだろ。馬鹿だな。 「ざっ・・・ぶへぇぇ。。」 ゆっくりゃが新たに叫ぼうとしたその刹那、鉈はその体をスパッと真っ二つに裂いた。 「うぎゃああああああああああああ、いだいんだどおおお、ざぐやーだずげでー!!」 うるさいので、冷凍スプレーをかけて半分凍らせておいた。 そして、ずっと「ゆっくりしね」とばかり言っているフランも同じ措置を施した。 「ぎゃあああ、ゆっく・・り・・し・・・」 おんなじように凍らせたから静かになったね。 軽々しく死ねなんか言うから、こうなるんだよ「ゆっくり反省してね」 凍らせた、ゆっくりゃの右半身とゆフランの左半身を組み合わす作業が始まった。 当加工場では、統一の規格があり、Mサイズならばどのゆっくりも同じ大きさなのだ。 それゆえ接合作業は、非常に簡単なのだ。 しかし、それだけでは面白くなさそうだからか、より高等な作業をあの新入りはしている。 もしかしたら、もしかしなくてもだが、彼は鬼意山なんだろう。やはり、大物はそうでなくっちゃなww ゆっくりゃの右半身にゆフランの右半身の中身を入れ、左半身にはその逆の操作をする。 そして、内部に電動の遠隔操作できるヘラを入れて、彼は接合したようだ。 接合体(以下ゆフりゃ)が目覚めたようだ。 「うー、ゆっくりしぬんだどー」 「ぷっでぃんとさくやはたべちゃうどー」 うっわ、カオス度増し増しじゃねえか・・・ 咲夜を食べるって。。。声もゆフランとゆっくりゃの中間ぐらいだ。 「はじめに、おじざんがゆっくりしぬんだどー」 と言って飛び出した。おお、無事に羽も使えてるようだ。 新人は、飛んでくるゆフりゃに内蔵された、へらを回転させるスイッチを押した。 「うぎゃああああああああああああ、ながみがまわるんだどおおお、ざぐやーだずげでー!!」「ゆっくりしねゆっくりしね」「ざぐやはじねぇえええええええ」 何言ってるかわかんねえやww 回転すると時々本来の声も聞こえたが、時間がたつとゆフりゃの声しか聞こえなくなってきたな。そろそろだろう。 「おーい、そろそろ解体して食べてもいい時間だぞー」 「わかりました~主任~。今潰します~」 なんて聞き分けの良いやつだ。プロは自分の時間と公の時間を区別できるってことだな。 そんな感心してる間に彼は、ゆフりゃを撲殺していた。 口に入れる緊張の一瞬 「まっず、これは食えたもんじゃないな・・・」 「ほんとうっすね。やはり、肉まんと餡まんは合わないんですかね~?」 「いや、絶妙なバランスを見つけるまでは引き下がれないな。この役は君にやってもらうよ。」 「わかりました、期待に応えてみせます!!」 こうして、彼の挑戦は始まったのだ。 私は、紅魔館に「ざぐやはじねぇえええええええ」と録音されたテープを送りつけた。 その後、ボロボロになったゆっくりゃの大群が加工場に送られてきたのは言うまでもない。 続く。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2165.html
※救われるゆっくりが出てきます ※東方キャラが出てきます ※幻想郷設定です ※れみりゃ・ふらんは胴無しです ※普段書かれないゆっくりが出てきます ※以上の事が大丈夫でない方は閲覧を控えた方がストレスがマッハにならなくて済みます 決断 春。 この山では冬を越した群のゆっくり達が思い思いに過ごしていた。 寒かった冬を皆で乗り切ったのだろう、その殆どが幸せな顔に満ちている。 日向でゆっくりするもの、大きく深呼吸するもの、元気よく飛び跳ねるもの・・・ それだけこの季節が待ち遠しかったのだろう。 そんな中、ひときわ大きな巣からどっしりした大きいまりさ―この群のドスが姿を現した。 「みんな、どすはしばらくここをるすにするね」 巣から出るや開口一番、群のゆっくりにそう告げたのだ。 ドスの話はこうである。 一部のゆっくりを連れて山に登る、というものである。 それも選んだものは群の多くがゆっくりしていないと日頃感じていたゆっくりである。 口五月蝿いぱちゅりー、やたらと何かを地面に埋めたがるゆうか、他のゆっくりをいじめることひめ。 すっきりしたくないとわめくれいむ、上からみんなをゆっくりさせないきすめ、何故か近くに住み着いたれみりゃとふらん。 いなかものなありす、ゆうかが何か埋めるのを手伝っていたまりさなどなど… それら全てをどすは連れて行くという。 きっと群から追放するんだと、群のゆっくり達は喜んだ。 大勢が大賛成したので、どすは選んだゆっくりを連れて群から離れて深い森の中へ消えていった。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 結局、ドスは帰ってくることは無かった。 春の内はドスの帰りを待っていた群のゆっくりだが夏になるとすっかり存在を忘れていた。 秋に多くの食料とたっぷりのすっきりと、いい事づくめで過ごしていたこの群。 沢山の子供を抱えた所、山では食べ物が賄えなくなってしまったのだ。 「このままじゃふゆをこせないよ」 「そうだ!おやさいをとりにいこうよ」 「おやさいはにんげんがひとりじめしてるんだぜ、まりさたちとかわいいあかちゃんのためにたべられるべきだぜ」 「れいむのかわいいあかちゃんをみたらきっとゆっくりかんどうしてふゆをこせるぶんのたべものをくれるね!」 ゆっくりたちにも人間の話は耳に入っていた。 しかも沢山の食べ物があり、それを独り占めしているという噂付きだ。 勿論、過去にその噂を信じた強欲なゆっくりが人里に下りることもあったが、大抵一人なので返り討ちに遭ってしまうのが常だった。 今回は違う。 群のゆっくり全員が生き残るかどうかの選択なのだ。 「みんなでゆっくりするためにおやさいをひとりじめするにんげんをおいだしてさいこうのゆっくりぷれいすをてにいれよう!」 この群の思いは一つになり、そして決断した。 人里へ行こう、と。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「やったね!」 「ようやくゆうかのねがいがかなったよ!」 「むきゅ、くろうしたかいがあったわ」 そこは柵に覆われた、沢山の野菜が育っている畑があった。 何匹かのゆっくりが喜びの声を上げているのをみて山から下りたゆっくり達は思った。 彼らがその場所を人間から奪い取ったと。 「どうやらさきをこされたみたいだぜ」 「だいじょうぶだよ!おなじゆっくりだからきっとゆっくりさせてくれるよ」 「そうだね!それじゃみんなあいさつしようよ!」 もっとも、一緒にゆっくり出来なければおうち宣言をして追い出せばいい。 そんなポジティブ思考のまま山のゆっくり達は挨拶することにした。 「「「「「「「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」」」」」」」 辺りに響く五月蝿い位の声。 その数ゆうに100は越えるだろうか。 その声を聞くなり走り去っていく柵の中のゆっくり。 「きっとおどろいただけなんだよ!」 「すぐにあつまってれいむたちをいれてくれるよ!」 きっと歓迎会の準備でもしているのだろう。 そう考えた群のゆっくりは暫くその場で待っている事にした。 暫くして、大きい体のゆっくり―ドスが現れる。 「「「「「「「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」」」」」」」 もう一度皆で返事をする。 ドスは一瞬悲しそうな顔をしたが、すぐに大量の群と対峙する。 「ここになにしにきたの?」 「どすはにんげんがひとりじめしているおやさいのはえてくるゆっくりぷれいすをてにいれたんだね!」 「まりさたちもゆっくりさせてね!」 「いっぱいおやさいたべさせてね!」 「どすがいればあんしんしてふゆをこせるね!」 見事なまでにあれこれと要求をする山のゆっくり達。 はぁ、と溜息を付く目の前のドス。 「わるいけどここはゆっくりぷれいすじゃないよ、それにまりさはどすじゃないよ」 「ゆゆ?なにいってるの?こんなにすてきなばしょがゆっくりぷれいすじゃないはずないでしょ?ばかなの?」 「これはゆっくりがたべるおやさいじゃないんだよ、それにまりさたちはむれなんてつくってないよ」 「それじゃあのゆっくりしてるゆっくりたちはなんなの?どすはみんなをゆっくりさせるためにいるんでしょ?」 「まりさたちは”おんぎ”をかんじているんだよ、そのためにいっしょうけんめいはたらいてせいこうしたからやっとゆっくりできるんだよ」 「おんぎ?なにそれ?そんなものなくてもゆっくりできるでしょ?」 「ゆっくりするためにはいきていかないといけないんだよ、いきていくためにはしんだらいけないんだよ」 「そんなのとーぜんだよ!だからかわいいれいむたちにおやさいちょうだいね」 「いきるためのしゅだんがそれしかおもいつかないんだね、これいじょうはむだだってわかったよ」 「むだなはずないよ!」 ドス―もとい大きいまりさと山のゆっくりは暫く口論を繰り返した。 しかし大まりさと山のゆっくりの認識は大きく違い、結論は中々出なかった。 いや、この大まりさが敢えてそうしていたのかもしれない。 その畑の奥で、一筋の煙が上がっていたのを、山のゆっくりの1匹たりとも気付く事が無かったのだから。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「お、今回は結構多く来たのか」 「こりゃ狼煙を上げる訳ね」 「けーねさん!けーさつさん!」 「あら、あいずはとどいたのね」 「むきゅ、これでたくさんのわるいゆっくりもなんとかなるわ」 「いなかもののおのぼりさんにはおもいしらせないとね」 「どぉゆぅことなのぉぉぉぉ」 突如現れた人間に騒ぎ出す山のゆっくり。 それと同じくして、狼煙を上尾えたぱちゅりーとありすとことひめが大まりさの所に駆けつけた。 「まりさたちはにんげんに”しどう”をうけているんだよ」 「ほんらいならなにをされてもおかしくないのに、いろいろなことをおしえてくれてるんだよ」 「むきゅん、それに”おんぎ”をかんじるのはとうぜんのことよ」 「」 「つまりどすたちはばかなにんげんにだまされたわるいゆっくりなんだね」 人間にしたがっているゆっくりは悪いゆっくりという結論を出した山のゆっくり達。 こうなれば実力行使で目の前の人間と悪いゆっくりを永遠にゆっくりさせて自分達で思うままゆっくりしよう― と、この集団は考えた。 「みんな!このわるいゆっくりとはたけをひとりじめするにんげんさんをやっつけるよ!」 「・・・しかたないね」 士気を高めた山のゆっくりが少ない山のゆっくりに、その場に現れた人間2人に、雪崩のように襲い掛かった。 「れみりゃ!ふらん!」 「うーうー、わるいゆっくり、ごはんー」 「わるいゆっくり、しね!」 大まりさが声を上げると2匹の捕食種が現れる。 「「「「「れみりゃだぁぁぁぁぁぁ!!!」」」」」 「「「「「ふらんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」」」 予想外の天敵出現に前のゆっくりの速度が落ちる。 それに気付かないまま突進する後ろのゆっくり。 「なんでとまるのぉぉぉゆぶぇっ」 「おさないでね!ぜったいおさないでね!!!ゆびぃっ」 前と後ろのサンドイッチ。 自分達の重さで幾らかのゆっくりはつぶれてしまった。 元からほぼ無いような統制が乱れ、山のゆっくりは思うように進めない。 更にそこへと追い討ちが掛かる。 「ゆうか、いくよ」 「わかったわ」 ゆうかが種を、大まりさが茸をほおばっている。 その後来るものは勿論。 ゴォッ 2筋の光線が、ゆっくり達にとっては耳を裂かんばかりの音を立てて発射された。 人間を火傷させうるだけの火力を持った光が、正面に居た多くのゆっくりを炭にする。 「やべでぇぇぇぇぇ」 「どずのばがぁぁぁぁぁ」 「なんでごんなごどずるのぉぉぉ」 大まりさに向かって吐かれる呪詛のような言葉。 どのような気分でその言葉を聴いているのだろうか― 立ち向かってくる山のゆっくり達は”指導”してもらっている少数のゆっくりによって駆逐されていた。 また、逃げ出そうとするゆっくりはいつしか集まってきた村の人間達に捕らえられた。 (ごめんね、みんな・・・・・・) 大まりさの目には涙が浮かんでいた。 群の皆が忘れていたが、元々ドスであっただけにその顔を忘れる事は無い。 「…これで、良かったのか?」 「うん、それがまりさたちがえらんだみちだから」 「ゆっくりにも色々あるのね」 死んだもの、連れて行かれたものの無念を噛み締めるように大まりさは佇んでいた。 その背中を、人里の治安を守る2人はしみじみと見つめていた。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 村を襲撃する前の、春の山の群。 食べ物の管理も、すっきりの規制もあっさり無視し、 都合のいい時ばかり頼る多くのゆっくり達。 何匹か滅多に見ないゆっくりを引き込み、それぞれの特性を生かそうとするものの他のゆっくり達が邪魔をする。 この冬は何とか越せたがこのままでは全滅させてしまうだろう。 もしそうなれば今度は群の皆が人間の所へ襲いに行くよう頼みに来る事は目に見えている。 しかしこのドスは自分達が人間に叶わないだろうと考えていた。 人間は冬も動けて、沢山食べ物を手に入れていて、普通のゆっくりよりもずっと大きい。 これだけ揃っていて勝てる見込みがある筈がない。 だから。 ドスは決断をしたのだ。 群のゆっくりが気付かない程元いた場所から離れた後、先ほど言っていた事とは逆に山を降り始める。 連れてきたゆっくり達もそれに従い、遂に人里の前まで降りてきたのである。 さて、ドスは里の中に入らず、近くにいた村人に声を掛けた。 「ゆゆ、すみません、ここのえらいひととおはなししたいんだけど、おねがいできる?」 「え、あ、ああ、ちょっと待ってくれ」 普段と違う展開に戸惑いながら、男は寺子屋へ足を運んでいた。 大体は「ここのおさとはなしをさせてね!」とか「きょうていをむすびにきたよ!」とか 明らかに高圧的な態度で、ずけずけと乗り込んでくるというのがゆっくりに対するイメージだったのだ。 それがどうしたことか、大人しく「すみません」だとか「おはなししたい」と言うのである。 絶対起こらないような事に戸惑い、自分達を教育してくれた人里の知者・上白沢慧音に掛け合ってもらう事とした。 「さて、お前がドスまりさか。こんな所まで来て何用だ?」 「まりさたちはね、ほごをうけにきたんだよ」 「保護?」 「うん、まりさはどんなゆっくりでもゆっくりさせてあげたかったんだよ」 「さいしょはゆうかたちみたいにちゃんとはなしをきいてくれるゆっくりばかりだったの」 「むきゅ、でもどすのところにはじぶんかってなゆっくりがおおくきてしまったのよ」 「かってにすっきりしたりたべものをすきなだけたべたり、ぜんぜんゆっくりできなかったよ」 「さいしょはことひめがわるいことをするゆっくりをちゅういしてたんだけど、どんどんふえるうちにだれもきかなくなって」 「だからまりさはきめたの。ほんとうにゆっくりできるなかまといっしょに、にんげんさんにほごしてもらいたいって」 そう、このドス―大まりさは自分の群を見限ったのだ。 「…まりさ、と言ったな。それがどういう事か分かって言っているのか?」 「ゆっくりわかっているよ。むれをすてるということだよ」 「何故、群を捨てたのだ?」 「ゆっくりできるはずのゆっくりがこれいじょうゆっくりしていないのをみるのがいやだったんだよ」 自分が思い描いているゆっくりの姿。 誰もが食べ物に困る事無く、迷惑もかけず、そして平和に過ごせる事。 自分達の愚かしさで死なない事。 大まりさはそれを望んだ。 「まりさはどうなってもいいよ、でもほんとうにゆっくりできるみんなをほごしてほしいんだよ」 「………」 「まりさだけではここのみんなをゆっくりさせてあげられないよ。そんなまりさはどすでなくていい、どすよりちからのあるにんげんさんにみんなをゆっくりさせてあげてほしいよ」 他のゆっくりとは違う、自らを省みず仲間をゆっくりさせたいと望むその姿を、慧音はじっと見つめた。 その間、大まりさも目を逸らす事は無い。 暫くの沈黙の後、慧音は決断した。 「……駄目だ、私達はお前達を”保護”する事はできない」 「……だめ、なんだね…」 「だが」 そう。 「保護はしないが…共存できるように力は貸そう」 ゆっくりと人間の共存への道を歩む事を。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あとがき ゆっくりから高圧的なものを除いてみました。 そろそろこれ位考えるドスが居てもいいかもしれないです。 虐待鬼意山とかなら速攻潰しそうなものでしょうけれど… 今まで書いたもの 博麗神社にて。 炎のゆっくり ゆっくりを育てたら。 ありす育ての名まりさ 長生きドスの群 メガゆっくり ゆっくり畑 益ゆっくりと害ゆっくり ゲスの行き着く先 つかれたまりさ 噂・ゲスの宿命
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1115.html
そのゆっくりは何故自分がここに居るのか分からなかった。 大好きな家族と一緒にゆっくり寝ていたはずなのに、目が覚めたら全く知らない場所だった。 自分をやさしく包んだ大木の根はなく、強烈な太陽光がみずみずしい皮を容赦なく焼く。 右を見ても左も見ても森どころか木の一本もなかった。 あるのは灰色の石でできた大きな塔や細長い棒。 肌にに感じる地面の感覚もおかしかった。 自分は柔らかな土ではなく温い岩の上にいることに気がついた。 「ゆっくり?」 急速に襲ってきた不安がゆっくりの精神を蝕む。 他のゆっくりがいればあるいは平静でいられただろうが、 生憎と見晴らしのいい石の上には右にも左にも仲間の姿はなかった。 そうやって見回しているうちに恐ろしいことに気がついてしまった。 他の仲間はいないが、ニンゲンが大勢いるのだ。 幸い、自分が上にいる岩はかなり大きく気がつかれてはいないようだが、いつ気づくか分からない。 発見したゆっくりポイントでご飯を食べていただけの仲間が大勢ニンゲンに殺されている。 理由も無くゆっくりを殺すニンゲンは本当に恐ろしかった。 隠れる場所を探そうとして再び辺りを見回す。 だが、岩の上に隠れる場所は無く、わずかな段差があるのみだった。 「ゆ゛っく゛りし゛た゛い゛よぉ…」 ニンゲンに捕まり、木に吊るされた仲間の無残な最期が脳裏にちらついて自然と涙が出てきた。 自分もああなってしまうのだろうか。 そう思っていると突然、大好物のトンボが飛ぶような、それでいて非常に大きな音が聞こえてきた。 あまりに大きすぎて自分の体が揺さぶられたようだった。 「とんぼさん!どこにいるの!でてきてゆっくりしようね!」 さっきまで感じていた恐怖も忘れて、トンボを探そうと飛び跳ねるゆっくり。 だがその行動はすぐに中断された。 周りにいたニンゲンたちが急にあわただしくなったのだ。 もうだめかと思ったが、やはりこちらには気づいていない様なので震えながらも安心するゆっくり。 ニンゲンたちはあっというまに地面の下や岩の中に入っていってしまった。 ふたたびトンボの飛ぶ音が聞こえる。 自分の近くを通過したときのような、短い音が三回。 トンボの姿を探して辺りを見回すがやはりいない。 すぐ近くでホバリングしているような音がすぐに聞こえてきた。 ゆっくりの意識はそこで終わり、永遠の闇の中へと吸い込まれた。 「誰かここで羊羹でもぶちまけたのか、随分酷いな。」 「あ~あ、勿体無いなぁ。でも誰がこんな所で羊羹を食うんですかね。わざわざ主砲塔に登ってまで。」 「さあな。それにしても随分こびり付いてるな、こりゃ掃除は大変だぞ。」 ゆっくりという生物は幻想郷でも外の世界でも非常識な生物である。 その為、幻想郷を囲む結界に何らかの偶然で触れると結界の機能がゆっくりの非常識さを解釈しきれず、 稀に触れたゆっくりが別の時間、別の空間へと飛ばされることがある。 大抵は幻想郷のどこかに現れるのだが、時々外の世界にとばされる個体もいる。 このゆっくりの場合は酷く不運だった。 対空戦闘が発令された直後の戦艦大和、第三砲塔上に現れたゆっくりは直後、三式弾発射時の爆圧によって破裂してしまったのだ。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3110.html
ゆっくりとした人生を送ってきました。 私には、ゆっくりしていないゆっくりなど見当も付かないのです。私は長く柔らかなコケの生えた暖かいおうちで、ゆっくりとしたまりさとれいむの間に生まれましたので、他のゆっくりを見たのは子ゆっくりになってからでした。 初めて見たゆっくりは葉っぱの包みをくわえたゆっくりれいむで、私を見た途端包みが落ちるのにもかまわず「ゆっくりしていってね!」と呼びかけてくれました。餡子に刻まれていたのか、その挨拶がとてもゆっくり出来る事のように思えた私は呼びかけに応え、おひさまの直接見えるところでれいむと並んで何をするでもなくのびることにしました。こうすると餡子の芯までぽかぽかしてくるのです。そうしてしばらく、程よくゆっくりしてきた頃にれいむは勢いよく飛び跳ね 「れいむおなかすいちゃったよ! ゆっくりごはんにするね!」 奇妙なことを口走りました。 意味を理解できていない私の目の前でれいむが葉っぱを広げると、中に閉じ込められていた黄色や赤の原色をした蛾や芋虫、百足たちが現れ、間接を折り曲げ折り曲げ体躯を操り、地獄の責め苦を味わっているかのごとくのたうち回りました。 れいむはそれに近づくとパクリと一口、食べました。目を線にして「むーしゃむーしゃしあわせー」と咀嚼し、飲み込んではまたパクリ。口の周りにリンプンと小さな翅をいっぱいにつけながら、れいむは”ごはん”を進めてゆきました。 私はその行為に何の意味も見出せず、ただ口をあけてれいむを見ているだけでした。虫とは眺めるもので、葉っぱで動きを奪ったりあまつさえ潰したりするものではないと思っていたのです。 そんな私の姿がれいむの目には腹をすかせているように見えたのでしょう。一匹、特にはちきれんばかりの芋虫をくわえると私に差し出してきました。 「ゆっ!まりさもおなかすいてるんだね。 れいむのむしさんわけてあげるから、いっしょにむーしゃむーしゃしようね!」 そう言ったれいむの口から伸びた明るい色の芋虫は、頭をもたげ私をしっかりと見据えると、ゆらゆらと威嚇するかのように首を揺すりました。とてもれいむのようなまねはできないと感じた私は自分はいいからと断ったのですが、れいむはしつこく食い下がり、ついには虫の残骸塗れの顔で口移しまでしようとし、おおきな岩の周りを何週も追いかけてきたのです。 逃げながら聞いた事を整理すると、れいむは「ごはんをたべないとゆっくりできなくなる」と思っているらしいことがわかり、自分はおうちでゆっくりしているから大丈夫だと伝えると、れいむはようやく止まってくれたのでした。 その後はまた元のようにゆっくりしていたのですが、おひさまが沈むと捕食種が来るからまた明日とれいむは帰ってしまいました。満点のおほしさまを見ずに帰ってしまうれいむは少しもったいないと思いつつ、私はひとりゆっくりしてからおうちに戻りました。 それからおひさまが3回昇った頃、私はおおきなまりさと一緒にいるれいむを見かけたので、初めて会ったときのあの挨拶をしたところ 「「ゆっくりしていってね!」」と二人一緒に返事を返してくれました。ついでれいむに何をしていたのか尋ねると 「まりさおかあさんにかりを教えてもらってたんだよ!もうごはんはひとりでとれるよ!」 恐らく、ごはんというのはこの前の虫のことでしょう。ゆっへんと胸を張るまりさの帽子にはクモの巣が引っかかり、れいむの髪の毛は埃っぽく木の枝が絡まっています。 「そうだ!まりさにも見せてあげる!れいむいっぱいかりできたんだよ!」 おかあさん、れいむが呼ぶ声に私は嫌な予感がしましたが、止める間もなくぽとん、とおおきなまりさのぼうしが落ちました。 大きな大きなとんがり帽子、その中はこの前と比べ物にならない阿鼻叫喚が繰り広げられていました。詰め込みすぎたのか共食いをするもの、相手に噛み付かれビチビチと痙攣しているもの、羽を広げ鎌を掲げるもの、首のないもの、ねばねばした巣を作るもの。 あまりの惨劇に目をそらすと、おおきなまりさの頭に瀕死の虫たちが絡まっているのが見えます。よく見るとれいむの髪に絡まっているのも虫の脚でした。 私は、もう耐えられませんでした。思えば最初、出会った時に言っておくべきだったのかもしれません。 ゆっくりしていない、と。 それを聞いた二人の様子は必死でした。 「「どぼじでぞんなごどいうのぉぉおお゙お゙お゙!? ごんな゙に゙むじざんどれるな゙んでゆっぐりじでるでじょうがぁぁああ゙あ゙あ゙!!」」 虫がいるのも構わず跳びはねたせいで、二人のあんよは緑色の汁でマーブル模様に染められ、甲殻のせいか皮はズタズタになっています。その姿を指摘すると 「「ぞんなのがんげいないぃぃいい゙い゙!! ゆっぐりはみだめじゃな゙い゙の゙ぉぉおお゙お゙お゙!!」」 何か甘い匂いのする黒いものを吐き出しながら叫びます。あまりにゆっくりしていない様子に、私には彼女たちが化け物のように見えました。しばらくすると跳ね疲れたのか、顔を垂れさせて静かになりました 「まりさ……れ、れれれれいむ、まま、ま、まりさのこと、す、すき……だったのに…… は、はじめてあったときから……すご、すごくゆっくり、ゆっくりしてて…………なのに……」 「……」 「「もっとゆっくりしたかったよ……」」 何故、今になってそんなことを言うのか。 私にはやはり、ゆっくりしていないゆっくりのことがわかりません。 だから、私はゆっくりするのです。 それはゆっくりに対する、最後の求愛でした。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2141.html
■ゆっくりボールのあそびかた なんとなく暇だったので外をぶらぶら歩いていたら一匹のゆっくりが居た。 ちょっと小ぶりだな……まだまだ遊び盛りの子れいむかな? 「ゆっくりしていってね!!」 「はいはい、ゆっくりね~」 適当に返事を返したその時、俺の脳裏に電流走る……ッ!! 「おーい、ゆっくりー」 「ゆゆ?れいむはゆっくりじゃなくてれいむだよ?」 「お前で遊ぶわ」 そう言いながら片手でれいむのおさげを掴んで吊るし、家まで連れて帰ることにした。 「かみのけをひっぱるとゆっくりできないよ!!ゆっくりやめてね!!」だの 「ゆっくりはこんでね!!いそいではこばれるとゆっくりできないよ!!」だのと 微妙なニヤケ顔で文句を言っていたが、家に帰って居間に置くと 「ゆわ~、とてもゆっくりしたおうちだね!!おじさんはゆっくりできるひとなんだね!!」 「ゆっゆ~♪ゆっくりいっしょにあそぼうね!!ゆっくりんぼであそぶ!?それともゆっくりぽん!?」 などと、とても嬉しそうにはしゃいでいた。 俺は押入れから工具箱を取り出し、その中の目的の物を探しながら 「おー、ゆっくり待っててくれよー。今遊んでやるからな~」 「ゆっくりまってるよ!!ゆっくりじゅんびしてね!!」 などと他愛の無い会話をしつつ、道具の準備をした。 「じゃあゆっくり、ちょっと目を閉じてじっとしててな~」 「おめめをぎゅー、だね!!ゆっくりりかいしたよ!!」 思いっきり目を閉じたれいむの目の上から、ガムテープの端をペタリと貼る。 「ゆゅん!!ひんやり~♪」 「おお、そーかそーか。んじゃじっとしててくれよ~」 いきなり拒絶される事は無かったようだ。 そのままガムテープでグルグルをれいむの全身を巻いていく。 髪はなるべくデコボコにならないように、もみあげやおさげも軽くバラして…っと。 リボンと口は最後の仕上げにまだ巻かないで…… 「ゆっふっふ~、おにいさんくすぐったいよ!!」 「ゆっくりひんやりしてるよ!!とってもゆっくりできるね!!」 何やらご満悦な様子なのでそーっと床に置く。 今のれいむの姿はガムテープでぐるぐる巻きにされた茶色い球体そのものだ。 口の所が大きく開き、頭のリボンがわずかな隙間からぴょこんと飛び出している。 底の部分もガムテープで巻かれて補強されている為、まだ俺が持ち上げていると思っているのか 「うわぁ~、おそらをとんでるみたい!!」 「れいむ、ゆっくりふわふわするよ~ゆらゆら~」 などと楽しそうだ。 じゃあ、そろそろ本番に入るか。れいむを部屋の端から端まで転がしてみるとしよう。 「そーれ、こっちからごろごろー」 「ゆっ!?ゆっ!?ゆっ!?お、おにいさん!!なんだかぐるぐるするよ!!」 「ほーら、あっちからごーろごろー」 「ぐるぐるするよ!!せかいがまわるよ!!れいむ、おほしさまになったみみみみたたたたいいいい!!」 おー、段々加速する度に反応が微妙に変わっていくな~ よし、じゃあ今度は急停止、と。 「ゆぎゅえ!!いまぐわんってした!!ぎゅるんって!!ゆえっぷ」 「ゆえぇ……しゅっごいぎゅるぎゅるしゅるよ……ゆっぎゅりゆえぇ……」 いきなり回転を止められた事で中身の餡子がズルッと滑ったらしい。 呂律の回らない口調で苦痛を訴えるものの、伴った吐き気のせいでままならないようだ。 とりあえずれいむが落ち着くのを待ってから庭に運び、今度は上に投げてそーっと受け止めてみる。 「そーら、たかいたかーい」 「ゆゆっ!!からだがまんぷくだよ!!ずっしりー!!」 「ほーら、ひくいひくーい」 「ゆぅ~ん、ゆっくりふ~わふわ~!!」 ご満悦のようだ。それじゃ、徐々に高く、更に高く。天まで届けー!! 「うおおおおお!!貫けええええええええええ!!!」 「ゆっっびゅうううう!!からださんがゆっくりしすぎだよおおおおおお!!!!」 ヒュウウウウウウウウウウウウ…… あ、落ちてきた。 「ふわああ~、ヘブンじょうたい~。とってもゆっくりしたきもちだよー」 「あー、無重力だしね。よっと……」 ベチィッ!! 「ぴぎゅるっ!!」 あ、しくじった。 「ゆっぱあああ!!ぱぴぷぺぽおおおおお!!」 ブピュッ!ブババババ!!ベチャベチャベチャッ!!エレエレエレ…… 落下時の圧量で餡子が口から垂直に吹き上げられた。 まるでスイーツの間欠泉やー!! おっと、現実逃避してる場合じゃないな。 急いで巻き散らかされた餡子を綺麗なとこだけ回収して口の上に盛り、 緊急用の餡子パックの分も上乗せして、思いっきり腕を突っ込んで餡子を全部押し込んでから急いでガムテープで封をした。 餡子こそ戻したものの、ビクビクと痙攣する様は痛々しい。 「ゆぶっ!!ゆびゅっ!!ごくん、ゆびゅる!!ゆびゅっ!!」 「ゆばぁ!!ゆべぇ!!ごくり、ゆぶぇっ!!ゆぎゅっ!!」 あー、口塞いだから吐いてるけど吐ききれずに圧力で飲み込んでるのか。 餡子が流出こそしないから死にはしないだろうけど……こりゃ地獄の苦しみだろうなぁ。 口の上辺りのガムテープの隙間から砂糖水ダラダラ流れてるし。ビクンビクン痙攣してまるでマッサージ機みたいだ。 なんとなく誘惑に負けた俺の取った行動は…… 「よっこらしょっと」 「ゆびゅぶきゅるびゅっくん!!ごぶぁっ!!ゆぎゅるぐぱぁっ!!」 ブブブブブブブブブブブブ…… おー、凄まじい振動が腰に~。ダイエットに最適だなー。 振動が徐々にゆっくりに……って大丈夫か?これ? 「ゆばっ……がばっ……ごびゅんっ……ごくっ……」 「…………………………………………………げぷっ」 うん、振動止まっちゃったな。口元のガムテープを剥がしてっと。 いくらかの餡子がまだ残っていたものの、噴出現象は止まってるな。よかったよかった。 ぺちんぺちん。ぺちんぺちん。 「おーい、ゆっくりー。いきてるか~?」 「ゆっ……ゆっくり……ゆっくりさせてね……」 「返事が出来るって事は大分落ち着いたな、これなら助かるかもしれないぞ」 「お、おにいさんたすけてくれてありがとね……もうすこしでゆっくりしすぎるところだったよ……」 「そーかそーか、それじゃ落ち着いたら仲間の所に返してやろうな~」 とりあえずは大丈夫なようだ。様子が落ち着くまでゆっくり待つとしよう。 「ゆぅ……?ゆっ?ゆゆっ!?おにいさん!!たいへんだよ!!まえがみえないよ!!はやくあかりをつけてね!!」 「それにうごけないよ!!あしさん、ゆっくりしてないではたらいてね!!うごいてよぉおお!!」 ああ、今頃になって拘束されてる事に気付いたのか。気付くの遅すぎだろ……さすがゆっくり。 「よーし元気になったなー、それじゃ帰ろうか~」 「お、おにいさん!!おめめもあんよもおかしいよ!!ゆっくりたすけ 「はーい、ちゃんとキレイキレイしましょうねー」 「んー!!んーんー!!んんんー!!!」 口と飾りも完全にガムテープで塞いでっと。んじゃお帰りになってもらいますかね。 お、いいところにゆっくりが二匹居るな。大き目のれいむとまりさ……夫婦かな? 「やあ、ゆっくりしていってね!!」 「「ゆっくりしていってね!!」って」 「おにいさん、ゆっくりしてるばあいじゃないんだぜ!!まりさとれいむのこどもがいなくなっちゃったんだぜ!!」 「もうおやつのじかんなのにかえってこないよ……おにいさん、このへんでゆっくりしたこどものれいむをみなかった?」 「いーや、見てないよ。そっかー、君達には子供が居るのか~」 「とてもゆっくりしたじまんのこどもなんだぜ!!きっとおにいさんもきにいるとおもうんだぜ!!」 「れいむとまりさのこどもだもん、ゆっくりしてるのはとうぜんだよぉ~!!」 「そーかそーか、お兄さんは子供探しには協力して上げられないけど変わりにいいものをあげよう」 「ゆっ?なんなんだぜ?」 「ほーら、ボールだよ。子供が居るなら玩具にするといい。よくはずむよー」 「ゆゆっ!!とてもゆっくりできるおもちゃなんだぜ!!こどもたちもよろこぶんだぜ!!」 「ほら、帽子の中に入れておいてあげるよ。これなら落とさないだろう?」 「ありがとうなんだぜ!!それじゃおにいさん、ゆっくりしていってね!!」 「いろいろとありがとうね!!ゆっくりしていってね!!」 「気にしなくていいよ、じゃあねー」 ふぅ、これであの子ゆっくりも両親の所に帰れるだろう。 今日はよく遊んだ充実した日だったな、めでたしめでたし。