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森の中で元気よく跳ね回る二匹のゆっくり。 ゆっくり霊夢とゆっくり魔理沙だ。 今日は朝から二人でお出かけ、お母さんたちと朝ごはんを食べた後にお隣の魔理沙と一緒に別行動。 他の家族はお隣さんとお散歩、今日は天気がいいので川の方へ行くらしい。 「まりさ、ゆっくりはしってね!!」 ピョンピョンと勢いよく進んでいく魔理沙を懸命に追いかけていたが、やっぱり疲れる。 抗議するでもなく、何時もの口調で話しかける。 「ゆっ! ごめんね、れいむといっしょにゆっくりあるくよ」 てへへ、と申し訳なさそうに笑いながら霊夢の側に駆け寄る魔理沙。 今日は久しぶりのお出かけ。 久しぶりに二人だけで、舞い上がるのも頷ける。 「「ゆっくりさせてね!!!」」 森の中心の辺り、鬱蒼と木が生い茂り緑色の空が何処までも続く場所。 薄暗いここは、普通のゆっくりなら近づかない。 そんな場所にある一つの空洞。 斜面と木の根と岩が生み出したその空洞内は、木の根のおかげで光が入り、岩のおかげで夏は涼しく、斜面に生えたコケのおかげで冬は暖い。 そんな空洞に向かって言葉を発する二匹。 「ゆっくりちてってね!」 直ぐに返事が返ってきた。 どうやら、ここにゆっくりが住んでいるらしい。 「ぱちゅりー! きょうはゆっくりあそびにきたよ♪」 「れいむもきたよ。ゆっくりしようね!!」 「うん。ゆっくりちていってね!!」 賑やかに挨拶をして、奥へと進んでいく。 そこにはもう一匹のゆっくりの姿。 「おそいよふたりとも! とかいはのありすは、じかんにるーずなゆっくりはきらいだよ」 既に来ていたアリスは、笑顔で二匹に向かってしゃべる。 その目の前には、パチュリーが集めている本が開かれていた。 パチュリーは本を集めて自分の家に蓄えている。 中心部のこの辺りには、何故か時々本が落ちている。 落ちているのは聖書や哲学書、稀に漫画なども落ちてはいるが、殆どが人が読むにも苦労する代物だ。 だが、ぱちゅりーはそんな事は関係ない。 勿論ある程度文字はよめる。 ただ、本を読む、事がしたいのだ。 だから内容は二の次三の次だ。 「ごめんね!! れいむたちでみんなそろったね」 「きょうはみんなでゆっくりあそぼうね!!!」 魔理沙が高らかに宣言する。 体が弱く本を読みたいパチュリーは、あまり遠出できないため、時々皆でここに集まる。 そして泊りがけでゆっくりするのだ。 「きょうはなにをしてゆっくりしようか?」 「ぱちぇりーもゆっくりできるようにしようね」 「むきゅ~、みんなとゆっくりするよ!」 「ありす、おもしろいあそびしってるよ!!」 その一声で、興味津々になった三匹に説明しながらある物を見せる。 どうやら風船らしいそれはアリスが頭で押すと、ふわっと浮き上がりゆっくりと落ちていく。 「すごーい!! ふわふわのもふもふだぁ!!」 「ありすはすごいね!! まりさもやりたい!!!」 「むっきゅ~!! すごい! すごい!」 「いいよ! せっかくだから、みんなでゆっくりするのにかしてあげるよ!!!」 霊夢が高くあげる、負けじと魔理沙がもっと高くあげる、パチュリーも頑張って上げる。 空洞内では高さが足りなくなって、外に出る。 制限が無くなった風船はもっともっと高く上がる。 「れいむのほうがたかくあげられるよ!!!」 「まりさだってたかくあげられるよ!!!」 「ふーせんくらいでおとなげないよ。 とかいはのありすはこんなのみあきたもん」 しれっと答えるアリス。 しかし、しっかりと視線で高く上がる風船を追い続ける。 「むっきゅー! ふたりともしゅっごーい!!」 対するパチュリーも見る事に専念している、高く上がる風船を見て喜んでいるようだ。 「そうだ!! ふたりであげたらもっとたかくあがるよ!!!」 霊夢が魔理沙に提案する。 いっぱい飛び跳ねた所為か、少し息があがっている。 「れいむあったまいい!! そうしようそうしよう!!」 風船を軽く上げて、二匹はタイミングを合わせる。 「「せーーの!! ……ゆっくり~~!!!」」 二匹の期待通り、風船は高く高く上がる。 フワフワ上がって、緑の空に届きそうなくらいまで上がったその時。 パァン。 と乾いた音と共に破裂した風船。 そうやら枝にでも刺さったようだ。 突然の音にびっくりする一同。 しばらく固まっていたが、均衡を破ったのはアリスの泣き声だった。 「うわーーん。ありずのふうせんがーー!!!」 ペナペナになった風船に駆け寄って号泣するアリス。 「ふーせんでみんなどゆっぐりしたがったのに。ふーせんがあればみんなどゆっぐりできるとおもっだのに」 初めて見た風船で、皆とゆっくり遊びたい。 そう思ってアリスは意気揚々と持ってきていたのだ。 心配そうに駆け寄る三匹。 それぞれが、思い思いに励ます。 「ありすごめんね。でもふーぜんがなくてもみんなでゆっくりできるよ」 「ごめんねありす。でもまりさたちはふぃーせんでゆっくりできたよ」 「むきゅ~、たのしかったよ。ありすありがとうね!」 「ぐすっ、……ほんとぉ?」 「「「うん、ゆっくりできたよ!! ありがとうありす!!!」」」 「……うん、ありすもうなかない! みんなよろこんでくれてありすもうれしいよ♪」 その後はゆっくりとパチュリーのお家へ戻って、皆でゆっくりとお話しする。 性格は女性なのだろうか、三匹ならず四匹集まれば随分と姦しい。 一匹が自分の話をして他の三匹が聞く。 いつの間にか、そんなスタイルで話が始まっていた。 霊夢がお母さんに叱られた事をはなせば、皆が励まし。 魔理沙が何処そこに冒険に行った事を話せば、ハラハラしながら聞き入り。 パチュリーが何とか読めた本の内容を話せば、時に笑い時に泣いて終いには感動した。 アリスが都会の話をすれば、スゴーイと言う歓声が沸き起こった。 あっという間に夕日が沈み、月明かりが辺りを照らし始めた。 「ゆゆ! もうゆうがただよ。ごはんをたべようね!!!」 「ゆっくりたべようね!!」 「むきゅ~! ごはんじゅんびしたよ! みんなでたべようね!!」 パチュリーが昨日一日かけて集めたご馳走を見せる。 美味しそうな木の実や果物、そしていい香りの舞茸。 どれもこれもゆっくり達にとって、ご馳走と呼ぶに相応しいものが並んでいた。 「ゆゆ!! すごい!! ありがとうぱちゅりー!!!」 「みんなでゆっくりたべようね!!」 「すごい、みつぼしほてるのでぃなーみたい!!!」 「「「「ゆっくりいただきます!!!!」」」」 そう言って仲良く食べ始める。 家族で食べる時も楽しいが、やっぱり友達同士で食べるのはもっと美味しい。 「ぱちゅりー。これおいしいよ、じゅんびしてくれたおれいにあげるよ!」 「こっちもおいしいよ、ぱちゅりーもたべてね」 「これもおいしい、でもありすはきらいだからぱちゅりーにあげる」 「むっきゅ!! おいしい!! おいしい!!」 三匹は、より美味しいもの、栄養の有るものをさり気無くパチュリーに食べさせる。 美味しそうに食べるパチュリーを見ながら、ニコニコと食事の時間を満喫した。 「「「「ゆっくりごちそうさま!!!」」」」 夜。 ふかふかの苔の上で、お互い向かい合うように横になる。 三匹は、自分達のお家にはない苔に興味津々のようだ。 「ふかふかだね!!」 「まりさのおうちにもほしいね! こんどおかあさんにはなしてみるよ!!!」 「かぁぺっとみたいね」 「むきゅ~、きょうはつかれたけどたのちかった!! みんなありがとうね!!」 三匹を見ながら、興奮気味に話すパチュリー。 今日は、普段は自分以外誰も居ないこの家が賑わったもが随分と嬉しい事。 なにより、こんな所まで遊びに来てくれた皆が嬉しかった事。 その気持ちを全てひっくるめてありがとうの言葉を出した。 一瞬ぽかーんとした表情を浮かべたいた三匹も、直ぐに口を開いて。 「ぱちゅりーはともだちだもの!! れいむもたのしかったよ!!!」 「ぱちゅりーがゆっくりできてよかったよ!! またゆっくりしようね!!」 「ぱちゅりーが、こっちまでくるときゅうにたおれると、こっちがわるいみたいだから、きてあげただけだよ。べつに、ぱちゅりーのからだをしんぱいしているわけじゃ、ないんだから!!」 三者三様の答えだが、皆が自分を大切にしてくれていることが伝わったパチュリーは涙をこぼした。 ちょうど月が隠れて漆黒が訪れたおかげで、その顔は三匹に見られなかった。 「また、ぱちゅりーのおうちでゆっくりしていってね」 「「「うん、ゆっくりするよ!!!」」」 そう言った四匹は、月が隠れたの合図に目を閉じた。 夢の中では未だ四匹で楽しくゆっくりしていることだろう。 Fin ゆっくりした時間をありがとう。 -- 名無し (2009-03-27 02 01 40) これは癒されるゆっくり達♪ こんな風にゆっくりしたいもんですねぇ -- 名無しさん (2009-03-31 01 55 37) こういうゆっくり同士で和気あいあいという話は大好きです -- 名無しさん (2009-09-11 19 37 21) なんていいゆっくりなんだろうか -- 名無しさん (2010-06-07 18 27 44) ゆっくりはかあいいな -- 名無しさん (2010-11-27 13 09 39) ゆっくりしていってね!! -- カマキリちゃん (2011-07-28 12 28 16) 風船を持って森に行く俺、プライスレス。 -- 名無しさん (2012-08-10 22 12 07) ツンデレってるとこもずでぎだばあああ -- 名無しさん (2012-08-11 10 17 40) 超イイネ!! -- 名無しさん (2012-12-02 11 51 51) あらかわいい -- 名無しさん (2013-01-29 01 45 40) 名前 コメント
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ゆっくり輪廻転生していってね! 「ううん、いい陽気だねえ」 そう言いながらお日様に向かって伸びをする少女が一人。けしからん物体が揺れる。 彼女の名は小町。三途の川の渡しを生業としている。 平和な幻想郷では人死にもないのか、えらくのんびり出来る…嘘、のんびりしているのは彼女がサボっているからだ。 他の渡しは忙しそうに働いている。 普段はこんなにも忙しくはない。だが、最近「ゆっくり」と呼ばれる謎の生き物が現れてから、三途の川は大混雑だ。 普通なら閻魔の裁きを受けることはないはずなのだが、このゆっくりというドマンジュウ、畜生の分際で魂があるらしく、三途の川を渡れるのだ。 もちろん渡し賃も持っていない。だが、こういった手合いを追い返すはずの奪衣婆は、今、ぎっくり腰で寝込んでいる。一匹一匹対処するには、数が多すぎたようだ。 「皆が働いている時に休むのは格別…ん?」 彼女の上司あたりが聞いたら激怒しそうな台詞を吐きながらゴロン、と横になる。またしてもけしからん物体が揺れる。 そんな小町の目に、あるものが飛び込んできた。 ゆっくりの家族だ。9匹ほどいる。 もちろん既に死んでいるので、足?というか顔の下のところががない。ふよふよ浮いている。 「家族連れで三途の川、かい」 よっこいしょ、と身を起こし、そちらを眺めやる。けしからんも(ry 暇つぶしに読んだ文々。新聞に書いてあったことを思い出す。 ドマンジュウの顔が嗜虐心を煽るとかで、面白半分に殺すものが増えている。子供の教育によくないのではないか、とハクタクが語っていたような気がする。 「あんな見た目とはいえ命は命、弄ぶのは感心しないな」とブンヤに語った覚えがある。 本音は「仕事増やすな」だったのだが。どうせ仕事なんて滅多にしないのに。 そこら辺に転がっていたカマに掴まって立ち上がると、もっぺん伸びをする。 「そろそろ仕事に取り掛からないと、またぞろ四季様に怒られる、と」 そういうと目の前のゆっくり、多分母親と思われるもの、の尻尾を掴んだ。 「ゆ゛?!」 急な出来事に目を白黒させるゆっくり。 後ろに続いていた子ゆっくりたちも、突然現れた人影に驚きあわてている。 「おねえさんだれ?」「おかあさんをはなして!」「ゆっくりできるひと?」と騒がしい。 「ゆっくり出来る人だよ」と子ゆっくり達に微笑みかけておいて、お母さんゆっくりに話しかける。 博麗の巫女に似ているから「ゆっくり霊夢」と呼ばれている種類のようだ。 「おねえさん、ゆっくりできるひと?」 とお母さん霊夢が尻尾を掴まれたまま聞いてくる。 「そうだよ、あたいは小野塚小町、三途の川の渡しさ」 一応答えてやる。が、もちろん理解できるとは期待していない。これも規則で決まっているのだ。 「さんずの…かわ?なにそれ?ゆっくりできるとこ?」 ほら、理解できてない。後ろのちっこいのも同じようなことをステレオで喚いてくる。 「そうさね、分かりやすく言えば、あんたたちは死んだのさ」 直球ストレートに投げ込んでみる。 「しぬ?それってどういうこと?」 だめか。この頭にプリンのかわりに餡子が入っているようなのに理解できるように… 「もうゆっくりできないってこと」 これならわかるだろう、と噛み砕いて言ってやる。 こうかはばつぐんだ! 「い゛や゛だあああああ!ゆ゛っく゛り゛でぎな゛い゛な゛ん゛でい゛や゛だあああああ!」 お母さんゆっくりが泣き出したことで、子ゆっくりにも伝染する。 「「「「「「「「ゆ゛っぐり゛じだい゛い゛い゛い゛い゛い゛い!!!!!」」」」」」」 とりあえず耳を塞いでみた。あまりこうかはないようだ。 「あー、大丈夫、これからもしかしたらゆっくりできるかも…」 聞いちゃいない。汚らしく鼻水や涙を撒き散らしながら転げまわる。 普通の魂にはこんな器用な芸当はできないはずなのだが。 生命の神秘に思いを馳せようとした小町だが、とりあえずうるさかったので、黙らせることにした。 「えい」 鎌の柄で殴った。ひたすら殴った。 渡し仲間が言っていた。「うるさいから殴って気絶させて運べ」と。 生きているゆっくりならとっくに餡子を撒き散らしているはずの打撃をうけても、まだ泣き叫んでいる。 「しぶといな…」 腕がそろそろ上がらなくなるかな、というところで最後の子ゆっくり霊夢が黙った。 魂のくせに気絶するなんて器用な奴、とぼんやり考えながら、渡し舟に放り込む。 普段なら魂たちの話を聞きながらのんびり(あえてゆっくりとは言わずにおいた)三途の川を渡るが、今回は別。 距離を操って、さっさと対岸につけた。また騒ぎ出されても面倒だ。 「はーい、ごとうちゃーく」 『四季映姫法廷』と名札のついた法廷に放り込んで、さっさと退散しようとする。 だがその試みは失敗に終わった。法廷の床がやたらと滑ったからだ。 「きゃん!」 油断していた小町は滑って転んで思いっきり腰を打った。腰をさすりさすり立ち上がり、もう一度逃げ出そうと試みる。 「小町、お待ちなさい」 ダメだったようだ。恐る恐る振り返ると、もう裁判長席には彼女の上司が腰を下ろしていた。 四季映姫・ヤマザナドゥ。楽園の閻魔。 「後で話があります。そこの傍聴席に座ってなさい」 ちびっ子閻魔は、やつれた表情で言った。 それもそのはず、普段は二交代制のはずが、ゆっくりが現れてからはろくに休みも取れていないのだ。 おいたわしや…、と思いながら「あ、あたいは仕事が…」と逃げ出そうとする。 「小町、嘘はいけません。舌を抜かれたいのであれば止めませんが?」 目が笑ってない笑顔でそうおっしゃった。 小町はとぼとぼと傍聴席に座る。四季映姫の本気を感じ取ったからだ。もうひとつ、ゆっくりに対する裁判がどういうものか気になったのもあったが。 小町は傍聴席につくと同時に部屋を包み込む甘いにおいと、その発生源に気がつく。滑った原因もそれで分かった。 「餡子…」 さっきおもいっきりぶん殴ったときはでなかったのに、餡子を出す特殊な方法でもあるのかな、と考え始めた時、四季映姫の声が響いた。 「被告人、母ゆっくり霊夢!」 カーン!と木槌を打ち付ける。その音でゆっくり達が目が覚めたようだ。そのとたんに騒ぎ出す。 「ここどこー?」「ゆっくりしたーい」「おなかすいたー」「おうちかえるー」 だが、映姫は慣れたもの。手にした木槌でぶん殴った。黙るまで、ひたすらぶん殴った。 その顔にどことなーく笑みが浮かんでいるのを小町は見たが、「四季さまも疲れていらっしゃるんだ」と思い、心の奥底に封印しといた。 敬愛する上司のそんな顔なんぞ覚えていても得がない。 「ゆっくり霊夢、あなたは幻想郷の人里、彦太郎の家屋に侵入、家の中にあった食料を子ゆっくり達と食べつくし、さらには丹精込めて育てられた畑を荒らしました。違いますか?」 「ちがうよ!あそこはれいむたちのおうちだもん!ゆっくりおやさいたべただけだもん!」 なんでさっきのあたいの説明がわからなかった脳みそ餡子が今のを理解できたんだろう?と小町は頭を捻った。 そして答えが出るわけがないのに気がついて、傍聴に集中することにする。とりあえず映姫さますごい、ということにしておいた。 「いいえ、あそこは先祖代々彦太郎の家です」 「ちがうもん!だれもいなかったもん!さいしょにゆっくりできるとこみつけたのはれいむだもん!」 議論は平行線を辿った。他にも様々な罪状(大体盗み食いとか)が上げられた。 だが、ゆっくりれいむの答えはすべて「ゆっくりできることみつけたのはれいむだもん!」だった。 子ゆっくり達にも一匹一匹同じ罪状認否を繰り返したが答えは決まって「おかあさんたちとゆっくりした!」だった。 (こりゃ映姫さまもやつれるわ…)と小町は心底同情した。 ゆっくりには罪の意識のカケラもないのだ。そんなのを悔い改めさせようとしても無理がある。 そんな無為な裁判が始まって、2時間が過ぎた。四季映姫が木槌を打ち鳴らす。 「以上の罪状に母ゆっくり霊夢以下ゆっくり家族9名は畜生道行きを命じ渡す!幻想郷に輪廻なさい!」 そう言って母ゆっくり霊夢を悔悟の棒で叩く。力の限り。 すると中の餡子が噴出し、母ゆっくり霊夢は子ゆっくり霊夢と同じ大きさになる。 「ただし、母の愛情深きを考慮し、一堂、同じ家族に生まれることをさし許す!」 そして側にぶら下がっていた紐をひくと、床に大穴が開く。 「「「「「「「「「ゆ゛うううううううう?!」」」」」」」」」 まったく同じ悲鳴を残して消えていく。後に残ったのは、餡子だけ。 小町は、ぐったりしている四季映姫に駆け寄った。 「四季さま、なぜ畜生道に?奈落に落としてしまえばよいものを」 そんな小町の問いかけに四季映姫はため息を一つ吐いた後答えた。 「私もたまに落としてしまいたいと思うこともありますが、それはしてはならないことです。小町、畜生とは?」 「は、『苦しみ多くして楽少なく、性質無智にして、ただ食・淫・眠の情のみが強情で、父母兄弟の区別なく互いに残害する人間以外の生類』……ゆっくりそのままですね。」 四季映姫はもう一つ深々とため息をついた。 「でしょう。ですから、畜生道に落とす以外はないのです。しかもゆっくりの魂は特殊らしく、ほかの動物に転生させることもままなりません…」 小町は、普段渡している魂とゆっくりの魂を想像の中で比べてみた。比べるまでもなく異常だ。長いこと渡しをしているが、あんな変なの見たことない。 「ゆっくりはゆっくりにするしかない、はあ、だからこんなに忙しいのですね…」 そう小町が言った瞬間。四季映姫の肩がぴくりと反応した。 (あ、地雷ふんだ…) そう直感した小町は「それでは四季さま、あたい、仕事に戻らせt」などと白々しい嘘を吐きながら逃げようとした。 むろん逃げられるものではなかった。がっちり肩をつかまれて、正座させられる。 説教は二時間にも及んだ。 説教をおえて、なんだかつやつやした顔の四季映姫の元から解放された小町は、三途の川の此岸側に来ていた。 げっそりした顔で「仕事しよ…」と呟く。 そんな小町の目にまたゆっくりの姿が見える。生まれたばかりで死んだばかりの赤ちゃんゆっくり霊夢9匹。 数の符号に嫌な予感を感じながらも、声を掛ける。 「あー、あんたたち、兄弟かい?」 「「「「「「「「「うん!おねえさん、ゆっくりできるひと?」」」」」」」」」 その息の合い方に間違いなく兄弟だと感じながらも、とりあえず小町は鎌の柄でぶん殴った。うるさかったからというのもあった。 そして、こいつらのせいで二時間説教される羽目になった、という恨みもこめた。 今日も三途の川の渡しは忙しい。ゆっくりが現れた結果がこれだよ! え、虐待というより虐待の裏側をぬるく書いてみました。期待はずれだった方、ごめんなさい。 『』内はwikiより引用。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/302.html
「ゆっくりは食物である」 これが俺の持論だ。 動くから、小憎らしい面構えだから、言動にイラつくからといった理由から虐待して無駄に潰している人が大半だが、俺は彼らに間違っていると強く訴えたい。 魚に例えてみたら分かりやすいだろう。 魚の面が憎らしいからという理由で踏み潰したり、肥料にするか? しかも、それが美味い魚だったら、色々と調理して食べるのが正しいだろう。 以上の理由から俺はゆっくりを見つけたら必ず食べる事にしている。 ゆっくりは美味しい食べ物だ。 そして、美味いものは、美味しく食べなきゃ損だ。 夕方、家でゴロゴロしていると、何やら騒がしい声が聞こえてきた。 これはゆっくりだろうと見当をつけ、声の聞こえてくる方へと歩を進めると、早速ゆっくりを見つけた。 「ゆっゆっゆ~♪」 赤いリボンを揺らしつつ跳ねている後ろ姿を見て、よだれがこぼれそうになった。 このゆっくりは、一般にゆっくりれいむと言われている種類だ。 だが、俺は食材の種類に興味はないので、全てのゆっくり○○を一律にゆっくりと呼んでいる。 「ゆっくり~♪ ゆっくり~♪」 いくらこっそり追いかけていたとはいえ、真後ろまで来たのに気付かないというのはどうなんだろうか。 まぁ、そのおかげで簡単に食えるから、文句はないが……。 「ゆっくりしていってね」 「ゆっくりしていっでぇぶぎゃ!」 返事を最後まで聞かずに、持っていた木の棒で殴りつける。 食材と仲良く会話する趣味はない、そのまま背負っていたカゴに入れた。 そのまま焼いて食うか、ちょっと手を加えるか、それとも汁粉が良いか……。 どう調理するか楽しく考えながら家路についた。 次の日、畑を耕していると、勝手に作物を食い荒らしているゆっくりの親子を見つけた。 「「「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!!!」」」 普通の農家ならこのままクワを叩き込むところだが、俺は違う。 加工場に渡せば損失はほぼゼロ、場合によってはプラスになるんだから、肥料にするには上等過ぎる。 「こんにちは、ゆっくりしていってね」 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 一斉に振り向くゆっくりを、笑顔で眺める。 ひのふのみの……大きいのが2匹に、小さいのが3匹の、合わせて5匹か。 とりあえず、手近にいるのを何匹か捕まえた。 「ゆ? 遊んでくれるの?」 「まりさの次はゆっくりれいむとも遊ぼうね!」 「まりさもあそぶー!!!」 「れいむもー!!!」 やたら大声を出すので若干イラつくが、食材にイラついても仕方が無いので笑顔で話しかける。 「ここじゃゆっくりできないから、お兄さんの家で皆一緒にゆっくりしようね」 「「「うん! ゆっくり遊ぼうね!!!」」」 どんなゆっくりポイントかなぁ、楽しみだねーなどとのんきな会話を交わしつつ、ゆっくり一家が後をついてきた。 ……速攻でクワを振り下ろす人の気持ちが、ほんの少し分かった気がする。 その日の昼飯は、汁粉とちょっと平べったい饅頭2個。 食後のお茶を楽しみつつ、ゆっくりは美味しい食べ物だと改めて思った。 次の日もゆっくりの親子を見つけたので、家に連れてきた。 「おじゃまします!」 「「「お兄さんの家でゆっくりしていくね!!!」」」 「はいはい、ゆっくりしていってね」 やたら礼儀正しいゆっくりだ。 親ゆっくり2匹と、赤ちゃんゆっくり5匹という、ごく普通のゆっくり一家のはずなんだが。 不思議に思いつつも、ゆっくり一家を全て家に入れて鍵を閉めた。準備完了。 一匹一匹をどう調理するか……ここからが腕の見せ所ってところか。 何が楽しいのか、ぶつかり合ってはきゃっきゃと笑う赤ちゃんゆっくり5匹をまとめて持ち上げた。 「もっとゆっくり出来る様に、赤ちゃん達をお風呂に入れてあげるよ」 「お兄さんありがとう!!! ゆっくりおふろにいれてね!!!」 小さくても5匹なら、美味しいお汁粉が出来るだろう。 「ちゅめたーい!」 「からだありゃうのきもちいいよ!」 「「「ゆっきゅりからだをありゃってね!」」」 適当に返事をしつつ、丹念に洗う。 野生のゆっくりは加工場のものより美味しいが、ゆっくりの体には、構造上汚れがかなり付いている。 そのため、食べる前に洗わなければ腹を壊してしまう危険性があるのだ。 子供達は体を洗われるのが気持ち良いらしく、全く抵抗はない。 その様子を微笑ましそうに眺めている親を尻目に、洗った5匹を水を張った鍋に放り込んで火をかけた。 「あっちゃかーい!」 「おふりょきもちいいよ!」 「「「ゆっきゅりちゅからしぇてね!」」」 火をかけてから5分、10分と経つ内に、段々親の表情が変わってきた。 何かおかしいぞ、ひょっとして……いや、まさか…… そんな葛藤が起こったらしい。食材のくせに生意気な。 ――というか、なんでこいつらはここまで人を信じるんだろうか? 浮かんだ疑問を頭から消して、鍋をそのまま火にかけ続けた。 「おにーしゃん、あちゅいからもうゆっきゅりだしてね……」 「おふろもういいよ、あしょぼうよ……」 「ゆっきゅりのぼしぇちゃったよ、ゆっきゅりだしてね……」 「「お兄さん!!! そこだとゆっくりできないから今すぐ出してあげてね!!!」」 鍋に火をかけてから20分、5匹はぐったりとしてきた。 2匹は既にアンコが染み出しており、多分もう死んでいるだろう。うん、美味しいお汁粉になってくれそうだ。 親2匹はもう俺をクロだと断定したらしく、何やら叫びながら足にぶつかってきているが、痛くも何とも無い。 「お兄さん! 出して――」 「お母さん達がうるさいから、ちょっとそこでゆっくりしていてね」 「「ああああ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁぁぁ!!!」」 親ゆっくりが何か言いかけたが無視して鍋のフタを閉めた途端、2匹同時に物凄い形相になって突っかかってきた。 「あがぢゃんがぁぁぁぁ!!! 出してあげてぇぇぇぇ!!!」 「なにずるのおおおぉぉぉぉ!!!」 「何って、食べるんだよ」 「「やべでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」」 顔をよだれと涙でぐちゃぐちゃにして鍋に向かっていくが、ゆっくりの背では届かない。 「あ”がぢゃんがぁぁぁぁぁ!!! れ”い”む”のあ”がぢゃんがじんじゃうぅぅぅ!!!」 「い”や”ぁぁぁぁぁぁぁ!!! ごども”だべな”い”でぇぇぇぇぇぇ!!!」 食べないでと言われても、こいつらは食材だしな。 鍋の前から振り払おうとすると、こっちを向いて頭を下げる動作をしてきた。 「「れ”い”む”どま”り”ざはだべでも”い”い”でずがら”、お”ね”がい”でずがらごども”はだずげでぐだざい”ぃぃぃぃぃ!!!」」 聞き違いかと思った。 だが、もう一度「おねがいじまずぅぅぅ!!!」という必死な願いを聞いて、聞き間違いじゃないと分かった。 ゆっくりという生物は、自分の命を最も重視し、飢餓に陥ったら自分の子供さえ食ってしまう最悪の生物であるというのが、幻想郷に住む人の一般的な認識だ。 だが、目の前の2匹は自分は食べられても良いから、子供は助けて欲しいと必死に頼み込んでくる。 そんな2匹を見て、食材に対してではない感情が芽生えてしまった。 当然、助けるという方向の感情ではない。 確か、絶望だか恐怖だかを味合わせたゆっくりは、甘くなるって聞いた事あるな。 今回だけはちょっといじめてみるかな、甘くなるかどうかの確認をするために虐待してみるだけさ。 ニヤケ面を抑え切れないまま、俺はゆっくり2匹を持ち上げた。 「そう言われてもなー……ほら、もうこんな事になってるし」 フタを取って鍋の中身を見せると、美味そうなお汁粉が出来ていた。 「ごばんはい”ら”な”い”がら”あ”がぢゃんがえ”じでえぇぇ」 「お”ね”がい”じま”ず、あ”がぢゃんがえ”じでぐだざい”ぃぃ」 自分の子供が汁粉になったとは認識出来ないらしく、泣きながら更に頼み込んでくるゆっくりども。 「もう、お前らの子供はいないんだよ。お汁粉になっちまったのさ」 沈黙。 同時に、2匹は泣き喚きだした。 「「びゅどぅおおおおうぼぉ!!!」」 「ぐ……あぶね」 凄まじい勢いで手を振り払い、そのまま鍋に飛び込もうとする2匹を全力で押さえる。 こいつらはお汁粉にはしたくないし、まだ洗ってないから鍋に入れさせるわけにはいかない。 「あ”がぢゃんはどご!!! どごにい”っだのぉぉぉぉぉ!!!」 「ゆ”ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!! ま”り”ざのあ”がぢゃんどごぉぉぁぁぁぁぁ!!!」 無論、こっちの都合はおかまいなしに涙とよだれのアンコを撒き散らしつつ鍋に向かおうと必死にもがく2匹。 いい加減腕が痛くなってきたので、2匹を黙らせる事にした。 まずは洗浄。 2匹同時に流し台に置き、一匹ずつごしごしと洗う。 「がえ”じでえ”え”え”え”え”ぇぇぇぇぇぼぼぼぶげぇぇぇぇ!!!」 「ごぶぼぉぉぉぉぉ!!! あ”がぢゃんがぁぁぁぁ!!! あ”がぢゃんがあぁぁぁぁ!!!」 続いて、切断。 髪と思しき皮の部分から横に切り取る。 「ゆ”ぎゃあ”ぁあ”ぁあ”ぁ!!! あ”だま”が! れ”い”む”のあ”だま”がぁぁぁ!!!」 「れ”い”む”ぅぅぅぅ!!! や”べで!!! や”べでぇぇぇぇぇ!!!」 中身のアンコを取り出して……と。 もう一匹は別の料理にするため、縄で縛り付ける。 「ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”!!! ゆ”ゆ”! ゆー、ゆっゆっ……ぶぎゃ」 「ゆ”ぶっ! あ”、あ”んごどら”な”い”でぇぇぇ!!! れ”い”むがじんじゃう”よ”ぉぉお”お”おぉぉ」 汁粉をそのまま入れていく。 「reぃ……ぁka……ゃ……n」 「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁ……れ”い”むがじんじゃっだぁぁぁ」 そのまま氷室に持って行き……。 「れ”い”む”をがえ”ぜ!!! あ”がぢゃんをがえ”ぜ!!! じね”ぇぇぇ……」 適度に冷やすと、ゆっくりシャーベットの出来上がり、と。 もう1匹は、丸焼きにするかな。 「ゆ”っぐり”じね”、じね”ぇぇぇぇぇぇあ”あ”あ”あ”あ”あ”がぁぁぁぁぁ!!!」 もはや、ゆっくりとは思えない形相で叫んでいるゆっくりに串を刺し、そのまま焼く。 まりさ種にしては珍しく、最後まで命乞いをせずに俺を睨み続けていた。 さて、明日はどんなゆっくりが食べられるかな。 大小合わせて8個分の饅頭で一杯になった腹をさすりつつ、次の料理の事を考えて幸せな気分になった。 5スレ549の「IDがゆっくりの悲鳴っぽい」ってのがツボにはまったので使わせてもらいました。 ゆっくりしすぎた結果がこれだよ!!!
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「ゆっくりしていってね!!!」 解説 ゆっくりのゆっくりによるゆっくりのための大会。 右を見ても左を見てもゆっくりとゆっくりがゆっくりと戦っているグダグダ上等のカオス大会。 誰得ですか?はい、俺得です。 ルール 99秒制限3ラウンド、ダブルチルノシステムの比較的オーソドックスなルール。 もっとも、出場している面子はまったくもってオーソドックスではないのだが。 出場キャラクター + ... ゆっくり していってね D4霊夢 ゆっくりしていってね!(普通のちびゆっくり) ちいさいけどゆっくりしていってね!(1/2サイズちびゆっくり) ふつうだけどゆっくりしていってね!(2倍サイズちびゆっくり) でかいけどゆっくりしていってね!(4倍サイズちびゆっくり) していってねゆっくり!(スペカがまりさになったちびゆっくり) ゆっくりしね!(AI最強&賽銭箱自重スイッチOFF&本当の2対1スイッチONちびゆっくり) はぐれいむ(れいむ単独版ちびゆっくり) まいごのまりさ(まりさ単独版ちびゆっくり) あたいったらさいきょーね!(チルノ単独版ちびゆっくり) ゆっくりレミリア ゆっくりゆかりん きめぇ丸 大佐 + おまけ 二頭身以下トナメ【小規模】出場選手 ボールオロチ ゆゆゆっくりり(ストーリーモードOFF) カンフーヘッド タンク霊夢 コメント ゆっくりおおすぎだろw -- 名無しさん (2009-09-29 21 49 02) おまけのKFHと玉オロチに俺の腹筋が破壊された -- 名無しさん (2009-09-30 01 06 46) 最後の試合りかいできねえw -- 名無しさん (2009-10-01 01 01 00) いつの間にかwikiできてるww作ってくれてありがとう -- up主 (2009-10-01 16 12 30) 名前 コメント 「おまえら正直になろうぜ! おなかいっぱいだろ!」 いいえ、まだまだ食い足りませんが。
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ゆっくりおろしていってね!!! ※ぺにぺにとまむまむ注意です ある日、森を散歩していたら、身重のゆっくりれいむに出会った。 動物型のにんっしんというやつだ。 聞けば、一緒になったゆっくりまりさがゲスだったらしく、 子供が出来たと分かるや、れいむを捨てて逃げてしまったのだそうな。 不憫に思ったので、何か出来ることはないかと尋ねた。 「ゆぅ〜れいむはほんとうはあかちゃんはほしくなかったよ!! まりさがすっきりしたいっていうから、れいむさせてあげたんだよ!!」 言いつのるれいむ。どうやら望まぬにんっしんだったらしい。 いわゆる「やり捨て」の状況だった。れいむがまくし立てる。 「これからもうふゆだっていうのに、まりさったら!!やらせろやらせろって、 すこしもおしごとしないんだもん!!れいむやんなっちゃうよ!!」 身につまされるご発言である。それから延々とれいむは元つがいへの不満をぶちまけた。 やれ一日中寝転んで餌を取りに行かないだの、そのくせ食い意地だけは張ってるだの、 やれ大して器量がよくもなかったけど、つい、黒くてぶっといぺにぺにに惹かれただの…。 気がつけば太陽が西に沈もうとしているではないか。 会話(一方的な)を切り上げようとすると、れいむが深刻な面持ちで切り出した。 「おにいさん、れいむしゅっさんはいやだよ…。ぜんぜんたべもののたくわえないのに、 あかちゃんがいたらふゆをこせないよ!!れいむもっとゆっくりしたいよ!!」 「そんなこと言うと、赤ちゃんがかわいそうじゃないか…。とは言え、 お前の命もかかってるわけだしな。よし、名案があるんだ。うちへ来い」 「ゆゆゆっ!?」 虐待お兄さんの柄にもなく、身重れいむを抱きかかえて、自宅へ運んできてやった。 なに、これから、虐待とほぼ等価の行為をおこなえるわけだから、安い物である。 「おにいさん、ここがおにいさんのおうち!?とってもゆっくりできそうだね!! すごくあったかくて、れいむここならあかちゃんうめそうだよ!!」 「おいおい、勘違いしてもらっちゃ困る。れいむ、お前は赤ちゃんをどうしたいんだ? たとえ、ここで赤ちゃんと冬を越したとしても、この環境に慣れきったお前達が、 再び野生の世界で上手くやっていける保障はないんだぞ」 「ゆぅ〜そうだね。でも、それじゃあ、あかちゃんはどうすればいいの? れいむ、まりさにかえってきてほしいよ…」 未練がましくすすり泣きを始めるれいむ。うっとうしいことこの上ない。 「泣かないでくれよ。とにかく、赤ちゃんは俺が何とかしてやる。 良い方法があると言ったろ?」 「ゆぅ〜、ほーほー?あかちゃんもゆっくりできる?」 「ああ、永遠にな」 「ゆっ!!じゃあおにいさんにまかせるよ!!」 ゆっくり特有の警戒心の薄さ、論理力のなさで、満面の笑みとともに、 赤ちゃんの処遇を見知らぬ者に一任するれいむ。まったく、仕事がやりやすくてかなわない。 「よし、それじゃ話は早い。ここに寝転んでくれ」 「ゆぅ?れいむおねむじゃないよ!!」 「いいからいいから。そうでないと、赤ちゃんがゆっくり出来ないぞ?」 「ゆぅ〜、ゆっくりおやすみなさい!!」 何か勘違いしているれいむを尻目に、麻酔代わりのアルコール注射の準備をする。 はや、寝こけているれいむに、そいつを注射し、声をかける。 「おい、気分はどうだ、れいむ?声が聞こえるか?」 「ゆぅぅ…ゆっ?おにいさん、どうしておこすの!!」 仕方なく、れいむのほっぺをつねってみる。 「ゆうぅっ!おにいざん、やべで!!れいむいだいのいやだ!!いやだいやだやだやだや」 「どうだ?」 「ゆっ!!いたくないよ!!そういえばれいむつよいこだもん!!」 完全にアルコールが回ったらしい。酩酊しない程度の量だが、運動機能と、 痛覚を麻痺させることができた。これで、手術の準備は完了である。 「よし、れいむ。それじゃあこれから、お前の赤ちゃんを取り出すぞ」 「ゆっっ!??おにいさん、なにいってるの? あかちゃんはまだゆっくりしなきゃいけないんだよ!!」 「ゆっくりしてたら、産まれちゃうだろ。その前に、掻き出してやるんだよ」 「ゆ゛うううううううううう!!!!やべでえええええええ!!!! あがぢゃん!!やべでっ!!でいぶのだびじなあがぢゃん!!!」 「はいはい。まったく、どうしたいんだよ」 まず、産道を拡げて、中身を出しやすくせねばならない。へガールという器具を要するが、 そんなものは持ち合わせていないので、やむなく、まむまむの入り口に切り込みを入れて、 素手でも拡げやすいように「整形」する。使うのは100均で手に入れたキッチンバサミで、 購入してからおよそ半年、一度も洗浄したことのないものだ。所々サビている。 「ゆぴっ!?おにいざん、そそそそそそれ、どどどうずるの!!??」 「どうするって、れいむのまむまむを拡げなくちゃ、掻き出す器具を入れにくいじゃん」 「やべでっ!!がぎだずの、やべでっっ!!!!!!!」 容赦なく、ハサミを縦に二箇所に入れる。これで、手で拡げやすくなったぞ。 「ゆっぎいいいいいいいいいい!!! でいぶの、でいぶのさーもんぴんくのまむまむがああああああああ!!!!!!!」 「馬鹿、痛くもないのに叫ぶんじゃないよ」 確かに痛みはないのだろうが、まむまむを切り裂かれたのはショックだったらしい。 非常に声が大きくうるさいので、さっさと済ませてしまうことにした。 「よし、準備は終わったぞ、れいむ。これからお前の赤ちゃんを掻き出すからな」 「ゆ゛っ゛!?おにいざん、やべでぐだざい!!! でいぶ、やっばりあがぢゃんをぞだでまず!!!だべものもあづめまず!!!!!!」 「なんだ、気が変わったの?」 「はい゛!!!!だがら、だがら、おうぢにがえじでねえええええええええっっ!!!!!」 「悪いけど、面白そうだから続けさせてね。れいむも、自分の赤ちゃんが掻き出されるところ、 じっくりそこで見ていってね!!!」 「ゆっがあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」 人間の胎児の掻爬は、特別な鉗子を用いて行うそうだが、ここには当然ない。 代わりの器具として、愛用の、先割れになっているパフェ用の、柄の長いスプーンを取り出す。 先ほどパフェを食べた時に使ったもので、チョコソースやコーンフレークがこびり付いたままだ。 「いくぞ、れいむ」 「やべでっ!!!やべでっ!!!!!」 口の端から、餡子色の泡を飛ばして嘆願するれいむ。しかし、ゆっくりの堕胎という、 世にも珍しいシチュエーションを楽しまない手はない。 先割れスプーンを、拡げたれいむのまむまむに突き立て、産道をズブズブと掘り進んでゆくと、 何か異質な物体に、スプーンの先端が触れた。 「お、れいむの赤ちゃんみっけ」 「ゆ゛っっ!!!!おにいざん、ぞごじゃないよ!!!でいぶのあがぢゃん、 もううまれだがら、ぞごにはもういないよ!!!!!!!!!」 「はいはい」 早速、突き当たった物体に、スプーンを刺してみる。思ったより柔らかく、楽々削り取った。 後はもう簡単なことで、次々に、未熟な赤ちゃんの体を破壊し、掻き出してゆくだけだ。 受け皿代わりのゴミ袋に溜まっていく物体と粘液を見た所によると、どうやら赤ちゃんは、 れいむ種のようである。髪は生え揃っていないが、赤いリボンは既に形成されていた。 「ぎぼぢわるい!!!ぎぼぢわるいよおおおおおおおおおおお!!!!!」 「れいむ、おめでとう!!元気なれいむ種の赤ちゃんだったよ!!」 「ゆ゛っ゛がぎゃ゛ああああああああああああ!!!!! べいぶのあがっ、ぢゃああああああああああああああああああああん!!!!!!」 やはりれいむはブタだった。こうして、テンポ良く、3匹分と見られる赤ちゃんゆっくりを、 完全に掻き出し終える頃には、れいむは「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」と痙攣を起こし、 正気を失いつつあった。痛みを感じないとは言え、自らの赤ちゃんが掻き出される様を、 目の当たりにしたのだ。当然の結末といえる。 「ああ、いい仕事したなぁ。後はこいつの始末だけか」 ペンライトで、れいむのまむまむの奥を照らしてみると、無数の傷が出来ていた。 どうやら、手際が悪かったらしく、母体を傷つけてしまったようだ。 どんな形であるにせよ、子を排出した母体ゆっくりのまむまむはしばらく閉じないそうだから、 この傷が元で致命的な感染症にかかり、命を落とすであろうことは明白だった。 いや、それ以前に、麻酔が切れてしまえば、痛みでショック死するかも知れない。 もはや、虐待の楽しみは満足させられてしまった。満身創痍で脱力しきったれいむを、 窓から外へ放り捨てる。数度バウンドし、「ゆべ」とか何とか、うめいた。餡子が飛び散る。 僕は器具として使ったスプーンとキッチンバサミに目をやった。 得体の知れない粘液にまみれ、これはもう二度と使い物にならないだろう。 今度ゆっくりの堕胎手術を行う時は、木の枝か何かでやろう、と思った。 byハチの人 ご指摘を受け、色々と試行錯誤してみました。少し、文章がほぐれたのではないでしょうか。 だといいなあ。皆様ありがとうございました。
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Aから B、 「ゆっくり! ゆっくり! ゆっくり~!(霊夢! 私お手伝いするよ! ちょっと聞いて!)」 「はいはいうるさいわね。今忙しいんだから離れなさいよ。今日の宴会は地下の奴らまで来るんだから、たくさん酒がいる分早く用意しないといけないのよ」 博麗神社にて、博麗霊夢が自らの顔を模してリボンを付けた生首に飛び掛られ、 うざったそうに眉を顰めている。 その生首の名はゆっくりと呼ばれている、幻想郷に突如出現した謎の物体だ。 ゆっくりは涙目で霊夢に飛び掛り続ける。 「ゆっくりしていってよ~!(私の話聞いてよ!)」 「ゆっくりできないっての」 霊夢は胸の辺りまで飛び跳ねてくる涙目のゆっくりを手で払い、 これまで行なってきた宴会の準備の作業を再開する。 「霊夢~、酒の用意は万全だぜ~」 「おつまみの準備もできたわよ」 霊夢の友人である魔理沙とアリスが声をかけながら近寄ってくる。 二人の背後には霊夢と霊夢のゆっくりの関係のように、 魔理沙とアリスの二人に対し、それぞれの特徴を持ったゆっくりがそれぞれ一匹ずつ飛び跳ねている。 「霊夢のところのゆっくりって本当に甘えん坊ね」 「そうなのよ……。こいつときたら私が忙しいことを知ってるのにこうして擦り寄ってきて……うざったいったらありゃしない」 霊夢は若干苛立ちを交えながら吐き捨てる。 「私のとこのもかまって欲しがりだが、霊夢のところはとびっきりだな」 「あれ? どうかしたのゆっくり」 「なんだ? ゆっくり同士で話し合いでもするのか?」 魔理沙とアリスのゆっくりがぽんぽんと跳ね、霊夢のゆっくりに近寄る。 霊夢のゆっくりに対して説得を試みているのだろうか。 少女達が若干期待しながら成り行きを見守る。 「ゆっくり! ゆっくり! ゆゆう!(どうかしたの? 主人と痴話喧嘩でもした?)」 「ゆっくり~! ゆゆゆ!(もしかして女の子の大事な日? タンポン貸してあげよっか? それとも貴方はナプキン派?)」 「ゆゆっくり!(何でもないよ! 向こうに行ってて)」 「 「 ゆ~!(あ、ちょっとこら!) 」 」 けれど、二匹が声をかけたにもかかわらず、霊夢のゆっくりは尚更霊夢に引っ付く。 魔理沙が「駄目だこりゃ」と頭を抱えた。 「私の言ってることがわからないのかしら……まったく」 「ゆっくりの方だって私達の言葉を喋れないんだから、私達の言葉なんてわからないのかもな」 「とはいっても……私が忙しいことぐらい見てわからないの? ……まったく、何を考えていることか知ってみたいものだわ」 「う~ん、『腹減った! 仕事してないで飯よこせ!』だとか、『もっと私を優しく扱え! かまえ!』みたいな感じなのかな? それにしてはちょっと様子がおかしいけどな」 「ま、後でさとりにでも聞いてみることにするわ」 霊夢は淡白な様子で答えた。 今日は地下の妖怪達も来る。彼女達はゆっくり達とは初の顔合わせになる。 そのときに心を読む程度の能力を持つさとりに聞けばいいだろうと考えた。 「ゆっくりしていって――(霊夢~――)」 「ほら、邪魔よ」 ばしっと、霊夢は飛び掛る自らのゆっくりを手で払いのけ、おつまみを乗せたお盆を持っていった。 ◇ 幻想郷に突如出現した動く生首、ゆっくり。 ゆっくり達は幻想郷の有名人達の顔を模して潰した生首のような姿をいるが、 それ以外の生態は謎に包まれており、どこから来たのか全くの不明で、 「ゆっくりしていってね!」と鳴くことから「ゆっくり」と名づけられたこと以外は誰もわからない。 けれど、そんな謎の存在ゆっくり達にもある一つの共通点があった。 それはその顔のモデルになった人間や妖怪、果ては妖精にひどく懐くということだ。 モデルとなった少女達は自らの姿を模した謎の生き物が擦り寄ってきてどう扱えばわからず、 とりあえず放置する者、仲良くなって共に暮らす者、非常食としてとっておく者と様々だった。 そして先ほどの霊夢のゆっくり。 霊夢の神社の庭にある日いきなり出没し、まるで親に出会った迷子のごとく霊夢にひたすら懐いた。 霊夢は退治するべきか放っておくべきか迷ったが、特に悪さをするわけでもないので放置することにした。 そして今では霊夢とゆっくりが奇妙な同棲生活を行なうこととなったのである。 ◇ 「乾杯!」 「「「かんぱ~い!」」」 今夜の宴会は非常に賑やかなことになった。 博麗神社の庭では人間、妖怪、妖精、鬼、天人、神、様々な種族が入り乱れて、 派手に豪快に呑めや歌えやの大騒ぎ。 これまで特に交流がなかった面々も酒の力で互いの距離感が近くなり、飲み比べでその度量を認め合っていった。 そして宴会が進むに連れて、次第に気が合う者同士でいくつかのグループに分かれていく。 酒に強く騒ぎ立てる者達、お喋りに興じる者達、少し距離を置いて自分のペースで飲む者達。 皆が皆、自由に酒と場の雰囲気を楽しんでいる。 そんな中、ある一角が周りの目を引いた。 「ゆっくり!(お酒最高!)」 「ゆっゆっ! ゆっく、ゆっくり!(あっ! それ私の! 返してよ! 主に口移しで!)」 「あ~う~(ねぇ、野球拳しようよ!)」 「きゃなこ~ん(うちら脱ぐものが殆ど無いじゃん。そもそも手が無いからジャンケン出来ないし)」 ゆっくりである。 ゆっくり達が庭の端の方に陣取って、集まり、酒宴に興じている。 ゆっくり達はころころ、ぽてぽてとその丸い体を転がし、 飛び跳ねながら、口しかないのに器用に酒を注ぎ、呑み、つまみを食す。 そんな生首たちの酒宴の様子を、幻想郷の少女達は伺っていた 「あいつらって、ゆっくり達って本当に何者なんでしょうね?」 妖夢が周囲に聞かせるように呟いた。 「特に何かをしでかすわけでもないですし、それどころか私の場合何故か仕事を手伝ってもらったこともあるんですが」 彼女はゆっくり妖夢に自らの庭師の仕事を手伝ってもらっているので感謝の気持ちもあるのだが、 妖夢自身はゆっくり妖夢の事を何も知らない。 「ゆっくりねぇ……新種の妖怪って感じでもないわね。あんな感じで私達の姿に似せているのは一種の擬態かしら? ……まぁ似てないし、何者かわからないけど、放っておいても無害だし別に大丈夫じゃない?」 パチュリーが「どうでもいいし」と付け加え、興味なさげに冷めた表情で妖夢の質問に答える。 ゆっくりパチュリーは図書館の本を読むだけで、特に何もしてこなかった。 いてもいなくても関係がないのなら、毛玉のようなどうでもいい存在だ。 「私のところのゆっくりは何だか年中ゲラゲラ笑ってうるさいから迷惑なのよね~。もう少しおとなしくして欲しいんだけど」 うどんげが唇を尖らせながら不満げに呟く。 魔理沙はニヤリと悪そうに笑いながらうどんげの方を向いた。 「そんなに邪魔なら兎鍋にすればいいじゃないか。うどんげのゆっくりだから兎みたいだし。何なら今から捌くか?」 「共食いみたいなんで勘弁して……。私の姿を真似ているものが食べられていい気はしないし」 「そうか、それはありがたい。うどんげがゆっくりの代わりに酒の肴に捌かれてくれるなんて」 「何でそうなるのよ!」 うどんげがばんと床を叩いて突っ込む。 「だけどゆっくり達って本当に賑やかね。う~う~鳴いてて、私達には何喋ってるかわからないけど」 「何を話してるのかな?」 腕を組んで考え込むレミリアと首を傾げるフランドール。 彼女達の言葉に反応して、魔理沙がぽんと手を叩いて注目を集める。 「そういえばさっき霊夢と同じ話をしたんだよ。『ゆっくりって何を話しているのかな』って」 「へ~、やっぱり『お腹すいたよ、ごはんちょうだい』とか、『あそんで~』とかかな?」 「いや、言葉が通じないことをいいことに命令形で話しているのかもしれないわ。『飯』『風呂』『寝る』」 段々と皆が魔理沙の話に注目を集めていく。 『ゆっくり達はどのようなことを話しているのか』 それが宴会に参加している者達の興味の中心となった。 普段は「犬や猫が何を話しているかどうでもいいようなものだろ」と興味なさげに言うような者達でさえも、こっそりと耳を傾けている。 何故ならゆっくりは自分達の姿を真似ているのである。 自らに関係がありそうなことなら多少の興味はあるというものだ。 ◇ 「すいません遅れました。それと灼熱地獄跡地での炉の仕事が滞っていて、お燐とお空は残業で来れません。こいしも今日はちょっと連絡が付かなくて――」 「お、さとりじゃんか――そうだ! おまえいいところに来たな!」 魔理沙はやってきたさとりの顔を見るなり、何かを企むような顔で擦り寄って手をとる。 突然手を握られたさとりは何事かときょとんとしながら魔理沙の目を見る。 「な~さとり~、おまえ『ゆっくり』って知ってるか~」 「『ゆっくり』……ですか。地上で最近話題になっている、幻想郷の少女を模した饅頭顔の生首のことですね。私はまだ見たことはありませんが、それがどうかしました?」 「実はちょっと頼みがあるんだけどさ~」 「『さとりにゆっくりの考えていることを読んでもらおう』ですか。貴方、私の事を通訳か何かと勘違いしていませんか? ……してますね」 さとりがその座った目をより細めてジト目となり、呆れながら言う。 「いいじゃないかよ~。減るもんじゃないし~。お願いさとりちゃ~ん」 「馴れ馴れしいです。それに酒臭い。酔っ払いは突拍子もないことを考えるから苦手です」 「だったらなんでこんな場所来てんだよ~。ホントは誘われて嬉しいんだろ~。うりうり~」 「想起『二日酔いの朝』」 「ぎゃあああああああああああ!! 酔いで空が落ちてくるぅぅぅぅ!!」 トラウマを蘇らせた魔理沙が頭をぶんぶん振りながら痛みにうなされる。 調子に乗った結果馬鹿を見た小娘の醜態に、周りからゲラゲラと笑い声が上がった。 「でも私も興味あるわね。悪いけど貴方、ゆっくり達の通訳お願いしてもいいかしら?」 「ね~、貴方心を読めるんでしょ~。だったらやってみて~」 そんな衆人達を掻き分けてきたレミリアと、彼女に手を引かれたフランがさとりに対してお願いする。 普段だったら恐怖の対象であるさとりの読心も、酔っ払いの席では誰も気にしない。 思ったことがすぐ口から出るためだ。 とはいえ、さとりは気軽に能力を行使するように頼まれて若干気が引けてしまう。 能力によって疎まれた過去を持つ彼女は、その扱いに関しては誰よりも慎重だ。 「え~と……貴方達、もしゆっくりの心の中が仮に「ご飯よこせ~。この召使いめ~」みたいな感じで貴方達に対して過度に偉そうだったりしたらどうするんです?」 「 「 今夜のおつまみにする 」 」 即答だった。周りを見れば他の少女達もうんうんと頷いている。 さとりが心を読む間も無かった。 素面の状態でもゆっくり料理をやりかねない彼女達。 酔っ払って自制心が効かなくなった今では、何か失礼があったらゆっくり達はおつまみの刑は免れないだろう。 「……やっぱり駄目です。動物は喋れない分欲求に正直ですから、あまり夢や幻想はもたないであげてくださいね」 さとりはそう言い残すと彼女達から離れた。 不満げな声が挙がったが、ここで捕まったら面倒なことになる。 こういった場合は別のグループに入るのが一番だ。 さとりはキョロキョロと周りを見渡しながら、その場を離れた。 ◇ 「いいところに来たじゃないの、さとり。相変わらず遅れてくるわね」 さとりが辺りをうろうろとしていると、縁側で座っている博麗霊夢に声をかけられた。 反応して霊夢の顔を見ると、頬がほんのりと赤く上気している。酒によるものであろう。 けれども何か気がかりなことがあったのか、いつもよりも酔いのまわりが悪いように見える。 「こんばんは、霊夢さん。色々あって遅れてすいません」 「別にそれぐらいで謝らなくていいわよ。ところでアンタって意外と宴会好きよね~」 「まぁ、それなりには」 さとりはしれっと答えたが、実際にはそれなりどころではない。 さとりは実のところ、宴会が大好きである。先ほど魔理沙に言われたことは図星であった。 さとりは心を読む程度の能力が他人に嫌われるとあって、基本的に表に出たがらないが、 宴会にはよく参加する。 酔っ払い同士なら頭の中が空っぽであり、なおかつ考えるよりも先に口が働く。 皆が心を読まれることを気にするような状態ではないため、さとりのことを疎まない。 そのためにさとりだって楽しめる。酒は潤滑油なのだ。 「ところで【いいところに来た】とはどういう意味です?」 「あのさ、【ゆっくり】って何者か、話には聞いてる?」 「えぇ、一応は。最近幻想郷に突如出現した動く生首のことですよね。そのゆっくりがどうかしました?」 霊夢が背後を振り向きつつ指を示す。すると霊夢の姿を模した生首が蕩けるような顔をして、 「ゆ~♪ ゆ~♪(霊夢~♪)」と声を出しながら、霊夢の背中にすりよっている。 どうやらあれが動く生首ことゆっくりなのだろうと、さとりは推測する。 「こいつが、ゆっくりが何を言いたがっているのか教えて」 「どういうことです?」 「ゆっくりは【ゆっくりしていってね!】に関することしかいえないから、わけがわかんないの。それに私のゆっくりときたら、何でかしらないけど暇さえあったら私に引っ付いてくるのよ」 「へぇ……それはそれは」 「それだけならまだいいけど、よりにもよって宴会の準備で忙しい時にくっついて来てうざったかったの。私がいくら言っても聞かないし……」 霊夢はうんざりとした顔で言う。 さとりは霊夢から事情を聞いた。 ゆっくりは突如博麗神社の庭に現れたこと。霊夢に対して親のように懐くこと。 霊夢が邪険にしてもかまわず向かってくること。 そしてつい先ほども宴会の準備があったのに引っ付いてきてきたこと。 「はぁ、そんなことがあったんですか」 「だから、さとりのその読心でゆっくりが何考えてるのか教えて。何であんなことをしたのか知りたいし、な~んか妙な気分なのよね~。私の勘が騒ぐっていうか」 さとりは一瞬「失敗した」と思った。 面倒ごとから逃げて来たのに、逃げた先で更に面倒なことに巻き込まれてしまった。 またどうにか理由をつけてこの場を後にしようかとも思った。 だが―― 「ゆ~♪ ゆっくりぃ~♪(ん~♪ 霊夢大好き~♪)」 さとりはゆっくりの心の中の、霊夢に対する好意を感じた。 どうやらあの生き物には言葉が通じないがゆえに、その溢れんばかりの好意が上手く伝えられないようだ。 それを霊夢は上手く受け取ることが出来ていないのだろう。何だか微笑ましい。 さとりは何となく、少しくらいだったら想いを伝える手伝いをしてあげてもいいと思った。 「わかりました。やってみます」 言うが早く、さとりはゆっくり霊夢の顔を覗き込む。 それに反応して、ようやくゆっくりはさとりに気付き、上目遣いで見つめる。 「こんばんは」 「ゆっくりしていってね!(小五ロリだ!)」 「………………」 さとりの動きがピタリと止まり、辺りの空気が凍る。 「あれ? さとりどうかしたの?」 「いえ、何でもありません。軽いかるちゃーしょっくとでもいいましょうか……」 さとりは頭を振って気を取り直して再度ゆっくりに近寄り、声をかける。 「私の名前は古明地さとりっていうの。私は貴方の言葉がわかるわ」 「ゆ~! ゆっくり! ゆぅ~!(私と話が通じるんだ! すげ~)」 「ねぇ、貴方はどうして霊夢――自分の主人にそこまでかまってもらいたいの? さっきだって宴会の準備の邪魔をしたって聞いたけど、それは本当なの?」 「ゆっくり! ゆぅぅ~! ゆっくり!(え~と、だったらちょっと説明するね。あのね、話すと長くなるんだけど~)」 「ふむふむ――」 さとりはゆっくりと会話をする。 どうやらゆっくりは人語を話せないが、人語を理解することは出来るようだ。 さとりは読心の能力を持つため、本来はゆっくりは声を出す必要がないのだが、 ゆっくりは思ったことがすぐ口に出る性質があるのか、声を出して喋ってくる。 それをさとりは聞き続けた。 「――なるほど、よくわかったわ」 「ゆっ!(どもね!)」 さとりが得心を得た。くるりと霊夢の方を向く。 「で、何だって?」 「え~とはい、何でもこの子は、霊夢さんのお手伝いをしたかったそうです」 「お手伝い?」 「そうです。お手伝いです。普段お世話になっている霊夢さんのお手伝いをしたかったのだけど、何をすればいいのかわからなかったそうです」 擦り寄ったり甘えることによって邪魔ばかりしていたと思っていたゆっくり。 そのゆっくりの真意が手伝いをしようとしていたなどとは、意外な答えに霊夢が驚く。 「霊夢さん、一ついいですか?」 「何よ」 「霊夢さんはその子に好かれているのはわかりますか?」 「う~ん、ゆっくりときたら暇さえあれば甘えてくるからそんな気はしてたけど……けど、私はこいつに対して特に可愛がってやったりとかしてないわよ。なんでこんなに好かれるのかさっぱり」 「そうですね、例えるなら霊夢さんのことを好いている方達、紫さんや魔理沙さんなどに対して、霊夢さんは特別可愛がったりしていますか?」 「いいえ。まったく。それどころかよく弾幕ごっこでドツく」 「それだけですか?」 「まぁ……その後よく一緒にお酒を飲むけどね」 「それと同じですよ。霊夢さんのさっぱりとした人柄にみんなが集まるんです。この子は『霊夢大好き! 霊夢と一緒にいたい!』という気持ちが溢れかえっています。裏表のない霊夢さんが大好きだそうです」 「でも、今日は邪魔してきたと思ってぞんざいにあつかったし、嫌われてもおかしくないんじゃないの?」 霊夢が反論するかのように答える。 「ゆっくり~ゆっくり~(そうでもないよ。霊夢がそういう人だって知ってるし、そういったところ含めて好き。さっきだって、忙しくなくなったら私が甘えててもどかしたりしなかったし)」 「霊夢さんがそういった人だということはわかっているそうです。だから大丈夫だと。そういったところを含めて好きだそうです。それに忙しくなくなったら、ゆっくりが甘えてきたときにされるがままにしてたそうじゃないですか」 「え~と、それはあれよ。酒の席でつまらないことでイライラするのも嫌じゃない。だからちょっとくらいならいいかなと思っただけよ。ホントに邪魔だったらどかすわ」 霊夢がばつの悪そうな顔をしてそっぽを向く。 「ゆっゆっゆっくり(それと、宴会の準備邪魔してごめんね。忙しかったのに)」 「宴会の準備の邪魔をしてしまったことについてはこの子も申し訳なく思っています。忙しいところにかえって邪魔をしてしまったと、反省をしているようです」 「そうなの?」 「ゆ~ゆ~(そだよ。ごめんね)」 霊夢がゆっくりの方をちらりと見る。その目には若干の戸惑いがあった。 霊夢は基本的に人妖に好かれるさっぱりとした気質を持つが、 あまりこういった類の、子が親に向けるような愛情を受けたことはない。 どういった反応をすればいいのか戸惑うその様子は博麗の巫女というよりも、 一人の少女のそれであった。 「霊夢さん」 「な……なによ」 「霊夢さん、そんなに肩肘を張らなくても大丈夫ですよ。この子は自然体の霊夢さんが好きなようですから。それに私個人としては子供や小動物に優しい霊夢さんっていうのは気持ちが悪いです。霊夢さんって子供の飴玉とか奪いそうですし」 「おい」 「確かに熱心に好かれると、時にはうざったくなってしまったり、どうしても手が離せなくなってかまえなくときがあるのはしょうがないでしょう」 「無視すんな」 「ですが――」 さとりの突如真剣味を増した声に霊夢が気圧される。 普段のさとりは基本的に根暗だ。 けれどペットや、言葉の喋れない存在に関わるとこのような真摯な性格になる。 だてに地霊殿の主はやっていない。 「ですが自分を好いてくれる相手には、どうか無下に扱うようなことはしないであげてください。嫌われるのは簡単ですが、好かれるようになるのは難しいです」 さとりがふっと、自嘲するようなため息を吐きながら言った。 「まぁ、私は霊夢さんなら大丈夫だと思いますけどね。その姿を見ていると」 さとりは縁側に座る霊夢と、その隣に並びながら霊夢に寄りかかるゆっくりを見る。 ゆっくりの顔はとても幸せそうだった。 愛する母に抱きつく子供のような安心感を醸し出す至福の表情だ。 こんな顔をすることが出来るような者は滅多にいない。 なんだかんだいって普段霊夢がゆっくりにたいして世話を焼いていることが伺える。 「え~と、これはその、あれよ。あんまり駄々をこねてて五月蝿かったから、こうすれば黙るからこうしただけよ」 「はいはい。わかりました」 さとりはにこやかに笑いながら霊夢に言った。 霊夢はさとりのそんな姿を見て、自らの頭をわしゃわしゃと掻き毟る。 「あ~もう、この話はもうおしまい!」 そう言うと霊夢は自らのゆっくりを膝の上に乗せた。 上に乗ったゆっくりは即座に目を輝かせ、口元がわぁっと開き、幸せ一杯の顔をする。 「ゆっくりしていってね♪(霊夢大好き♪)」 「……まったくしょうがないわね。こういうことはたまにしかやってあげないから、あんまり忙しいときに引っ付いてくるんじゃないわよ」 「ふふふ……」 「それとさとり、アンタもさっさと酒飲みなさい! 宴会で素面が真面目なこというんじゃないわよ!」 「はいはい。わかりました」 悪態をつきながらゆっくり霊夢を膝の上に乗せる霊夢。彼女の心の中は妙なこそばゆさで一杯だった。 さとりはその微笑ましさに思わず頬が緩んでしまった。 ◇ 「ところで貴方、最後にひとつ聞いてもいい?」 さとりがこれで時分の役目は終わったと思いその場を離れる前、 ゆっくりに対して感じた素朴な疑問があった。最後にそれを聞いていこうと彼女は考えた。 「ゆ?(どしたん?)」 「貴方達って何で幻想郷の女の子の姿をしているの?」 「ゆっくり――(それはね――)」 ◇ ザッザッザッと、さとりは霊夢とそのゆっくりから足早に離れた。 ゆっくり達が幻想郷の少女達の姿をしている理由。 それ自体はある意味「わかりやすく」「微笑ましい」理由だったが、 決してモデルとなった少女達には口外できないものであった。 霊夢に対しては上手くぼやかしてきたが、このままだとボロを出しかねない。 今日は日が悪い。さとりは一刻も早く帰ろうとする。 けれど―― 「すげ~!! ねぇねぇ、あたいのゆっくりがどんなこと考えてるか教えてよ~」 「私のゆっくりは! 私のゆっくりは!」 「な、何ですか貴方達!?」 気が付けばさとりの周りには観衆が集まっている。 一度は撒いたのに、愚かなことにも再度捕まってしまった。 先ほどのさとりによる一連の光景は中々変わった見世物だったため、皆の興味を引いた。 そのために少女たちは離れたところから見学していたのだ。 そしてさとりの手腕に感心した少女たちは、今度は自分の番だと引っ付いてきたというわけである。 「どうせだからさとりにみんなのゆっくりが何考えてるか教えてもらおうよ~!」 「いいね~!」 「もう決定だね~!」 「そ~なのか~そ~だよね~そうするっきゃないね~」 「私のゆっくりだから、きっとさぞかしカリスマ溢れた台詞を言ってるのでしょうね」 「えと……あの……ちょっと待って……」 皆が勝手に話を進めている。徒党を組んだ酔っ払いは手が付けられない。 彼女達は期待の篭った視線をさとりに向けた。さとりは思わず気圧される。 場の雰囲気に完全に飲まれていた。 「ち……ちょっと席を外しま――」 どうするべきか、逃げるべきかとさとりが迷い、 取り敢えず先ほどと同じように逃げようとその場から背を向けた瞬間、 何者かに肩の辺りをガシッと捕まれた。 「今度は空気嫁よ」 「ひぃっ!」 気配もなく近寄ってきた衣玖が能面のような笑顔でさとりに呟いた。 ギリギリと、衣玖の指がさとりの肉付きの薄い肩に食い込み、 さとりの顔が青ざめる。 「頑張ってさとりちゃ~ん!」 「いけいけ~!」 「さとり~! 愛してるよ~! ちゅっちゅさせて~!」 前門の衣玖、後門の酔っ払い。 いや、周りを囲まれた今となっては四面楚歌。 さとりに選択権はなかった。断れば何をされるかわからない。 「わかりました! わかりましたよ! 行って来ます!」 こうなったらどうしようもない。上手く誤魔化すしかない。 さとりは普段あまり出さない大声を上げると、ゆっくり達が集まる場所に向かった。 とてとてと歩いてゆっくり達の集まりに近寄る。 するとゆっくり達は皆何者かに対して首を傾げる。 「みんな、こんばんは」 さとりはゆっくり達に向かって声をかける。 けれどもその音量は小さく、雰囲気も暗い。 外の世界の歌のお姉さんとはかけ離れている。 「ゆっくりしていってね!(小五ロリだ!)」「ゆっくりしていってね!(ロリだ!)」 「ゆっくりしていってね!(小五だ!)」「ゆっくりしていってね!(ちっちぇ~!)」 「ゆっくりしていってね!(スモック着せたくなるね!)」「ゆっくりしていってね!(ハァハァ!)」 「ゆっくりしていってね!(ほっぺ柔らかそう!)」「ゆっくりしていってね!(エロ同人朗読させたい!)」 ゆっくり達は対称的に元気よく、 歌のお姉さんに向かう子供達のような天真爛漫な姿でさとりに挨拶を返す。 どうやらさとりは歓迎されているようだ。 ゆっくり達はさとりに対し、どうかここでゆっくりしていって欲しいと言っているのかもしれない。 はやし立てた少女達はそう考えながらワクワクしながらその光景を見守った。 ============================================ 「ゆゆっくり! ゆっくりしていってね! ゆっくり~! ゆゆっ!(私達の正体は元【毛玉】なんだよ。ほら、紅魔異変のとき道中で弾を撃ってくるアレね。弾幕で打ち落とされた毛玉たちが、自らを打ち抜いた少女に惚れて、自分もその子に近づきたいって願って願って、その子になりたいと思った他の毛玉と毛玉トーナメントして勝ち残ったら毛玉の神様が願いを叶えてくれたんだ) 「ゆっくりしていってね~(私は霊夢にぶち抜かれたときにそのかっこよさに惚れて、一生この人についていこうって決めたんだ! 競争率がめっちゃ激しかったけど、こうなったらもう最高だよ! 霊夢ってあれでなかなか面倒見がいいから、一緒にご飯を食べることも出来るしお風呂にも入れる。お布団にもぐりこんで抱き枕にしてもらえることだって出来るんだよ!) 「ゆゆゆっくり~! ゆっくりしていってね!(霊夢って本当に可愛いよね~。何気にスタイルいいし、睫毛長くて鼻筋が通っててまさに女の子っていう顔してるし、髪の毛はさらさらでイイ匂いだし、体はしなやかで触り心地最高だし、そして何よりもあの性格がたまんない。あの子結構子供っぽいところがあって愛嬌があるんだよ。無防備な寝顔とかみてるとつい襲っちゃいたくなるんだよね~。パァンされるからやらないけど。そうだ知ってる? 霊夢って自分では見えないところにほくろが三つあってね~――)」 ============================================ 「え~とね、今日はみんなに聞きたいことがあって来たの。突然だけど、皆は主人のこと好き?」 「ゆっくり~(いやマジ大好きだね、魔理沙。もう結婚してくれって感じ)」 「ゆゆ~(天然系の巨乳箱入りお嬢様最高!)」 「むきゅ~(病弱少女っていいよね。看病の名目でいつか色々したいよぅ)」 「ゲラゲラゲラ(元新参ホイホイだと……私は一向に構わん! ウサ耳ブレザー万歳!)」 即答である。 ゆっくり達は目をキラキラと輝かせ、我先にと大声で主張する。 「えっと……どんなところが好きなの?」 「ゆっくり!(魔理沙って実は意外と寂しがりなんだよね~。えっへっへ~)」 「ゆゆ~(私のモデルって実は生娘なんだよねぇ……。考えてもみれば箱入りのお嬢様なのにすぐ死んじゃったから。そのくせ自分のとこの庭師には経験豊富な大人の女を演じているのに、演じ切れていないのが微笑ましいっていうか、性経験が無い庭師だからバレずにすんでいるのが可愛らしいというか)」 「ウサウサ(私の主人も中々純情なところがあってさ~。いや~、マジでムラムラくるわ~)」 「わかるよ~(無垢な猫耳ロリたまんねぇ……色々いけない遊び教えたくなるよ……)」 「よいぞっ!(性的な意味で)」 「じゃお~ん(中華まん! 中華まん! おっきい中華まん二つ!)」 「あたいったらゆっくりね!(幼女のもち肌最高! ぱねぇ!)」 「あ~う~(※R-18映像のため、さとり第3の目によるフィルターがかかりました)」 「ちんちん(○んちん)」 さとりは一気呵成にまくし立てて来るゆっくり達に対していくつか相槌を打ち、 それぞれの話を聞きいれた。 「え~そうなんだ――うんうん――へぇ――わかったわ。それじゃあ、私はこれで失礼するわね」 するとさっと少女達の方に戻ってきた。 「皆さんすごく好かれていますよ」 さとりは一拍間を置いて、にこやかに笑いながら言った。 「あれでわかるとはすごいな……」 「どんな感じ?」 「私のゆっくりは何だって?」 「百聞は一見にしかずです。ちょっと待って下さい」 さとりはゆっくり達の方を向くと、少女達に存分に甘えるように呼びかけた。 ゆっくり達は散らばって、それぞれのモデルとなった者のところに近寄っていく。 ぴょこぴょこ、ぽよんぽよん、ぱたぱた。 皆の表情は太陽のように輝いている。 「これが答えです。この子達が何者であってもいいじゃないですか。可愛がってあげてください」 さとりはいい笑顔だ。 「私のゆっくり、いつも庭師の仕事を手伝ってくれてありがとう」 「みょ~ん!(ちーんぽ!)」 「ちょっと、う~う~言うのやめなさいっていってるでしょ!」 「う~♪ う~♪(ロリロリロリロリロリロリロリロリロリロリロリロリロリさいこぉぉぉ!!! WU~!WU~! WRYYYYYYYYYYYYAAAAAAAAAAAAA!!!」 「えへへ、くすぐったいよぅ」 「ゆっくりしね♪(フランちゃんウフフ)」 抱き合う妖夢とゆっくり、レミリアとほっぺプニプニの柔らかさ比べをするゆっくり、フランにちゅっちゅするゆっくり。 それらを初めとして、少女達が自らに擦り寄るマスコットのような物体と仲良く触れ合っていた。 「それでは私はこれで。今日は少し早めに帰らせてもらいます」 さとりはそんな美しき光景に背を向けて、神社の外に向かってスタスタと歩いて行った。 「え~、さとりってばまだ全然酔っ払ってないじゃん。ゆっくりしていけよ~」 「それは……いえ、何でもありません。少し身体の調子が悪いので」 「きっと酔っ払いの頭の中を見て酔っ払ったんだ~」 「キャーこのスケベ~!」 「え……えぇと、はいそういうことです」 さとりはばつが悪そうにしながらも帰ろうとする意思は変えないようだ。 ふとさとりが霊夢と膝枕されるゆっくりをちらりと見た。 ◇ さとりは無言のまま博麗神社を後にする。 今日は家に帰ったら早くお風呂に入ってお燐とお空を撫でて寝よう。なでなでふにふにしよう。 そんなことを考えながら早く帰ろうとすると、目の前には三つの影が現れた。 「うにゅ~(フュージョンしたい! フュージョンしたい!)」 「おりんりんらんどはっじまっるよ~(お○ん○んらんどはっじまっるよ~)」 「こいこがれるようなゆっくりがしたい!(余計な詮索はするな)」 ゆっくりだ。それも三匹。 お空、お燐、こいしの姿をしたゆっくり達だ。 ぽよんぽよんと飛び跳ね、さとりの方に向かってくる。 さとりはさっと身を翻して別の方向に向かって走る。 走って走って、その場から離れようと―― ぽむっ。 何かがさとりの胸の辺りにぶつかって来た。 柔らかい。 さとりは思わずそれを受け止め、抱きかかえてしまう。 ………… ………… ………… さとりが恐るおそる視線を下に向けると、 薄紫色のショートヘア。 ジト目。 ハート型のカシューチャ。 そう―― さとりの姿をしたゆっくりが! 「さっとりしていってね!(さとり!さとり!さとり!さとりぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!! あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!さとりさとりさとりぅううぁわぁああああ!!! あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん んはぁっ!古明地さとりたんの紫色ショートの髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!! 間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!! ZUN絵のさとりたんかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!! 緋想天則に出演させたいよさとりたん!あぁあああああ!かわいい!さとりたん!かわいい!あっああぁああ! えっちな同人誌もたくさん発売されて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!! ぐあああああああああああ!!!ゲームなんて現実じゃない!!!!あ…同人誌も動画もよく考えたら… さとり ち ゃ ん は 現実 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!! そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!ちれいでぇええええええん!! この!ちきしょー!やめてやる!!現実なんかやめ…て…え!?見…てる?表紙絵のさとりちゃんが私を見てる? 表紙絵のさとりちゃんが私を見てるぞ!さとりちゃんが私を見てるぞ!挿絵のさとりちゃんが私を見てるぞ!! 動画のさとりちゃんが私に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ! いやっほぉおおおおおおお!!!私にはさとりちゃんがいる!!やったよダディ!!ひとりでできるもん!!! あ、同人誌のさとりちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!! あっあんああっああん神主さまぁ!!う、うにゅほお!!おりぃいいいいいいん!!!こいしぃいいいいい!! ううっうぅうう!!私の想いよさとりへ届け!!目の前のさとりへ届け!)」 ◇ 「イヤアアアアアアアアアあああああああああああああああああああ!!!!!」 ◇ 「さとりったらいきなり帰ろうとしたり、突然叫んだり、一体どうかしたのかしら?」 「ゆっくりしていってね!(んほおおおおおおおおおお! 霊夢のおっぱいあたってるぅぅぅ!! マジいい匂いサイコォォォォォォ!!!)」 霊夢はヘヴン状態のゆっくりを抱きかかえながら首をかしげた。 いい話だった。そしてオチに吹いたww -- 名無しさん (2009-08-26 19 01 04) 一切の自重のないそのオチとその覚悟、僕は敬意を評する!! 取り合えずゆっくりゆゆこ(もしくはゆーびぃ?)とは良い酒が飲めそうだ。 -- 名無しさん (2009-08-26 19 29 22) 正直なんて物じゃねえ。本能の赴くままかw 解らないままの方がいいこともあるんですね、わかるよー ゆっくりと同じこと考えてたから、これから天子に押し潰されに逝ってきます -- 名無しさん (2009-08-26 19 51 05) ゆっくりの正体の個人的予想 ・パチュリーの魔法実験で生まれた ・永遠亭の実験で誕生した ・妖精? ・どこからともなく現れた饅頭 毛玉が元になったとかは全く思いつきませんでした -- 名無しさん (2009-08-26 20 14 02) やはり三天王の一角は伊達じゃないな……!(褒) -- 名無しさん (2009-08-26 21 12 19) A-パートでほのぼのし、このパートで吹いたww -- 名無しさん (2009-08-27 20 04 30) ここで落とすとはwww -- 名無しさん (2009-09-11 20 48 33) あれ…作品は違えど 私 は こいつらとゆっくりできる んだ… -- 名無しさん (2010-02-26 05 34 04) ゆっくりスケベww -- 名無しさん (2011-09-21 08 56 33) WRYYYYYYYYYYYYAAAAAで吹いたwww -- 名無しさん (2013-01-19 17 01 01) 名前 コメント
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初SS、虐待成分は極わずか。 『ゆっくり復唱していってね』 今日も楽しみ食事の時間である。 「ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 つい先日、隣人のお兄さんの飼いゆっくりが天寿を全うしたそうだ。 その際のことを彼は私に泣きながら説明してくれていた。 彼の話は、彼とゆっくりの思い出や苦労、これからの生活への寂しさが入り乱れ、 酒の席であった事もあり何度も同じような話が繰り返され、私は呆れ半分に聞いていた。 その話の中で強く印象に残っていたのは、 彼のゆっくりは死の間際に、彼に食べられることを望み、彼はそれに答え、 そしてその味はとても素晴らしかったということ。 飲みの翌日、天候不良もあり農作業を早めに切り上げ、家へ着いた私を出迎えたのは、 ゆっくりの家族であった。 幸いなことに侵入されてから時間もたっていないようで、 床に少々の汚れが目立つといったところだった。 「ここはまりさたちのおうちだよ! ゆっくりでていってね!!」 一家のリーダーである黒帽子を被ったゆっくりは私を牽制するかのように、 私と彼女、互いの目が合った瞬間にはこの言葉を発していた。 そして、それに追従する彼女のパートナーとその子供たち。 総勢、7匹の家族である声も合わさればそれなりの大きさとなる。 その様子を見て 彼女らは久々の客人である、 丁寧に持て成さなければなるまいと、 私はそう決意した。 「ゆっくりしていってね!」 この場にいる誰よりも大きな声で一家に声を返す。 一家は私の声の力強さに驚いたものの、ゆっくり流の礼儀で挨拶を返す。 挨拶を受け私は自己紹介に入る。 「私はゆっくり出来る人間だよ、お菓子を持って来るからゆっくり待っていてね!」 そして私は足早に一家の横を通り抜け、桶に水を用意し、台所から雑巾を持ち、 一家の元に戻った。 私の姿を見た一家は思い思いの喜びの言葉を口にしたものの、 私の手にお菓子がないことに不満を隠せないようで、口汚い言葉で罵り始めた。 それを無視し一匹の子ゆっくりを摘み、雑巾で体の汚れを取る。 もちろんその際には絶叫が炸裂したが、汚れが取れ子ゆっくりの晴れやかな表情を見た家族は、 我先にと体を洗うことを要求しだした。 淡々と一匹ずつ汚れを取り、一家をゆっくり出来るスペースに案内する。 そこは私がゆっくりを捕獲した際に隔離するための場所で、藁にはあんこの香りが染み付いており、 どのゆっくりも甘い匂いが漂うスペースでこれからの生活に胸を躍らせているようだ。 「これから食事を持って来るからゆっくりしていってね!」 台所に保存してある口の塞がれたハゲ饅頭を包丁で四分割して皿に盛り、 それをゆっくりに見せ付けて私は宣言した。 「この饅頭が食べたかったら、私と同じ言葉を繰り返しなさい、わかったね?」 困惑するゆっくり達であるが、私がゆっくりの基本的な言葉を発すると、 要求に応じて復唱するようになった。 「ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 「ここはまりさたちのおうちだよ!」 「「「ここはまりさたちのおうちだよ!!!」」」 「ゆっくりできないゆっくりはでていってね!」 「「「ゆっくりできないゆっくりはでていってね!!!」」」 「ゆっくりごはんをもってきてね!」 「「「ゆっくりごはんをもってきてね!!!」」」 心が篭っていなかったり、ばらばらであった時は繰り返させたが、 最初はこんなものであろうと納得し、皿を一家の前に置いた。 共食いしてることも知らずに幸せそうである、食べる直前に大声で何度も叫んだこともあったからか 多少の疲れもあったのだろう、食後すぐに寝てしまう子供ゆっくりたち。 その様子をほほえましく見ている親、このスペースは一畳半ほどしかないのだが、 狭さに対する不満は出てこないようである。 次の日の朝、前日と同じようにはげ饅頭を用意して、彼らに復唱を要求する。 前日とは違い、少しでも声が小さいと個人で繰り返させ、 もっと思いを込めろと!柄にもなく熱く彼らを指導し、四半時ほど彼らと叫びあった。 流石に疲れ果てている様子であったが、食事すればその様子は一変。 それを眺めながら、私は今日の仕事を開始した。 昼食も夕食も復唱を繰り返させ、夕食後には不満も出たが、 一家の声はとてもゆっくりさせる声だと褒め、 明日は一発で成功してすぐ食事にありつけるだろうと期待させておく。 雲ひとつない空だ、朝日も映える。 私は食事もとらずにゆっくりの元へ向かう。 「おはよう皆、ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 「それじゃぁ、復唱タイムだ、今日は心を込めればすぐにご飯が食べれるからね」 「ゆっくりりかいしたよ!!!」 なんと微笑ましい事か。 「では、始めよう・・・ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 「ここはまりさたちのおうちだよ!」 「「「ここはまりさたちのおうちだよ!!!」 「素晴らしい、次の一言を繰り返したら食事だからね、頑張ってね」 「「「ゆっくり理解したよ!!!」」」 「さぁ、お食べなさい!」 「「「さぁ!おたべなさい!!!」」」 私は二つに割れた饅頭を食べ、その美味しさに驚いたものの、 朝からこの量の饅頭を消化するのは厳しいものがある。 とはいえ、餡子の鮮度は落ちるのが早い。 昼前には隣のお兄さんにいくらか譲る事にしよう。 譲るのは満面の笑顔の子供ゆっくりにしよう、驚愕に歪む親ゆっくりの表情は心臓に悪いだろうから。 このSSに感想を付ける
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「ゆっはははは~~~~~ッ!!! 働け働けぇ~~~~~い!!!」 収納部屋から容赦無い叱咤の怒号が縦横無尽に飛び交ってゆく。 今日も一人、また一人と収納部屋に入れられたゆっくりがぱたりと倒れ、力尽きてゆく。 「むきゅ、もう無理…」 「ゆ、お前ェ、倒れたなァ~~~~~! 今日のお前の飯は抜きだ抜きィ、だっははははは~~~~~ッ!!!」 「く、くそう…! まりさたちゆっくりに包装材のぷちぷちくんを潰させるという重労働をさせやがって、お前らには血も涙も無いのか!」 「ゆははは、寝言は寝てから言うんだなァ~~~~ッ!!! お前らの運命は我らが『世界ゆっくり協会』が握っているんだからなァ~~~!!!」 「うう、こんな時にパチュリーマンが居てくれたら…!!!」 『その願い、叶えるわっ!』 「…!? そッ、その声は!」 刹那、壁際についている窓から声が聞こえた。その窓の方向を向くと、そこには正義の味方の『彼女』が居た!!! 「待たせたわね…、皆!」 「「合金戦士・パチュリーマン!!!」」 打ッち切り ぷちぷちくんをつぶすのは楽しいけど、ずっと続けたら拷問だよね。笑った。 -- 名無しさん (2010-04-21 13 57 57) 名前 コメント
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『ゆっくりの戯れ』 ここは人知れぬ森の奥。もう直ぐ冬を間近にしていたが、そんな事は関係なかった。 「「ゆっくりしていってね!!!」」 ゆっくりしていってね!!!略称ゆっくり。ハッキリ言って人智の及ばぬ者達である。 顔だけの彼女?達が今日も何時もどおりに左まりさ、右れいむのポジションでお決まりを叫ぶと 「ゆっくりしていってね!!!」 何だろうか?れいむだけがセリフを言うと、すすっとまりさに近付いて耳際で内緒話を始めた様だった。 「ゆっくり!!していってね!!!」 話を終えてれいむが少し離れると、まりさは相も変わらず眉を曲げて挑発的な何時もの表情のままだが 頬を染めて期待に満ちた楽しげな様子を見せている。 だが、れいむの方の様子はもっとすごい・・・いや、人智及ばぬとはいえ理解しがたい状況だった。 「ゆっ!!くり!!」 なんということだろうか、腕が、生えた。 丸い饅頭のような(実際饅頭だが)れいむの顔(身体?)の両横から筋肉質な人間の腕が、生えた。 そして、何をするのかと思えばその腕でまりさに掴みかかって 「そぉい!!!」 放り投げた。しかも、投げられたまりさは何だかわくわくとした表情のまま 「すごい!おそらをとんで・・・ゆべっ!!!」 ・・・。木にぶつかってしまった。もしかしたられいむはこれを狙っていたのかもしれない。 ゆん!!と息巻いて下顎を突き出すようにして満足げにしている。良く見ればれいむから腕はもう消えていた。 「・・・ゆっくりしていってね!!!」 額を赤くしたまりさは起き上がった後、一瞬涙目になってから何事も無かったようにれいむの左に戻る。 今度はれいむを投げる番なんだろうか。まりさがれいむの方を向くと今度は まりさから筋肉質な人間の足が生えてきた。同じく腕が生えてくると思いきや、もはや何でも有りである。 「ゆっ!!!っくり!!!して!!!いってね!!!」 やっぱりさっきの事が気に入らなかったのだろう。表情は何時ものままだが、こめかみ部分に青筋が出ている。 そのうえ思いっきり振りかぶり、さらにものすごい溜めが入ってから凄まじい勢いで蹴り上げた。 「すごい!おそらをとんでるみたい!!!」 ・・・。が、れいむの方は木にぶつかる前にくるっと連続宙返り。見事に着地を決め 「ゆっくりしていってね!!!」 と僅かな時間の空中遊泳をご満悦。表情も何時もより眉が立ち強気に見える。 後ろで足をしまって元の大福餅に戻ったまりさは一瞬、忌々しげに口をゆがめ睨んでいたが、直ぐに元の表情に戻って 「「ゆっくりしていってね!!!」」 とれいむと一緒に同時に飛び跳ねて空中で身体をぶつけ合い、決め言葉を言うとそのまま一緒に何処かへ行ってしまった。 おそらく、人智及ばぬゆっくりしていってね!!!達はこれから雪が積もろうと、世界が滅びようと、 平然と何時もの強気な表情のまま、自由気ままにゆっくりと自分達のしたいようゆっくりしていくのだろう。 即興の人 怖すぎるwww -- 名無しさん (2008-11-10 19 09 30) むしろフリーダムすぎるwww -- 別の名無しさん (2008-11-24 15 36 51) テラシュールwww -- 名無しさん (2011-08-27 20 11 10) まりさ・・・ 強く生きるんだ・・・ -- 名無しさん (2012-08-19 20 11 19) 名前 コメント
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※原作キャラが出てきます、と言うか原作キャラばかり喋ります。 ※ゆっくり信仰していってね!の続きです。 ※むきゅむきゅうるせぇ。 ※ぱちゅりー大好きです。 「しーきゅー、しーきゅー、むきゅう」 「あーあー…こちら守矢航空宇宙センター司令部にとり、感度良好」 「むっきゅん!こちら第一隕石迎撃ロケット、核ぱちゅりー01」 「及び02」 「了解、これより点火作業にはいるわ!」 「「「むきゅーッ!」」」 ゆっくり地球を守っていってね! 前編 「号外ー!号外だよー!」 ここは守矢神社。 普段は閑散とした神社も、一人の烏天狗によって騒々しくなっていた。 「むきゅう、何事かしら」 「号外のようですね…ってあら?」 烏天狗に気を取られている早苗だったが、二人の妖怪の存在に気づいた。 あまり神社に来る事はないであろう、妖狐と……隙間妖怪。 「こ、こんにちは八雲さん」 「あらこんにちは、神様…出来れば戦神の方の神様はご在宅かしら?」 「え、ええ、境内にいらっしゃいますが…」 「そうですか、失礼しますわ」 素直に受け取る事のできない笑顔を浮かべながら、早苗の脇を通過する隙間妖怪。 一礼だけすると妖狐も後ろを付いて行く。 「何事かしら?」 「ただならぬ雰囲気を感じるわ……むきゅ?」 隙間妖怪を見送ると同時にぱちゅりーに一枚の紙切れが振ってきた。 紙には綺麗とは言い難い書き殴りの文字が綴られている。 「これは…あややさんの号外ね!」 「どれどれ?げん…そーきょーに…いん…せきが…おちる?」 「むきゅ、【げんそーきょーにいんせきがおちる】ね」 「なるほど、【幻想郷に隕石が落ちる】ね」 「むぎゅううううううううううううう!?」「ええええええええええええええええええ!!」 「号外ー号外だよー!来週には地球がなくなるよー!」 境内 「と、言うわけで…もうすぐ大きな隕石が落ちてくるのよ」 「ふーん…」 紫のために用意した茶菓子の煎餅をバリバリと頬張る神様。 「ふーんって、隕石よ隕石!落ちてきたら地上は一面焼け野原よ!?」 「焼け野原と言われてもねぇ」 彼女の名は八坂神奈子。 守矢神社の実質トップにして、ゆっくりの愛で神様(一部ゆっくり限定) 「私は元は風と山の神様で、今は蛇神様よ?大宇宙からの落し物をどうしろって言うのよ」 「もう、神様も吸血鬼も宇宙人も肝心な時に役に立たないんだから!」 「吸血鬼に何を頼るのよ…」 「ほら、この間ロケットで月に行こうとしたでしょ?」 「それ貴女の差し金じゃない」 未曾有の大事件だと言うのに、幻想郷のトップ会談は幻想郷らしくのほほんとしていた。 その影で、名前がゆっくりのくせにちっともゆっくりしていない核饅頭と河童の姿もあった。 「むぎゅううううううう!隕石よ!幻想郷に隕石が落ちてくるわ!」 「ありゃ~こりゃ大変だねぇ」 「こうなったらぱちぇ達で何とか食い止めるのよ!」 「「「むっきゅん!」」」 「何とかって言ってもねぇ…一応ボスに聞いてみるか」 こうしてにとりはぱちゅりーに言われるがまま、神奈子達のいる境内へと向かった。 そしてにとりが挨拶をしようとドアを開けた瞬間、ぱちゅりーは開口一番で叫びだす。 「むきゅっ!八坂様、隕石が落ちてくるわ!何とかしましょう!」 無茶苦茶である。 「ぱちゅりー!?何とかって、何故貴方が隕石の事を知ってるのよ…」 「むきゅん、あややさんの号外を読みましたわ!」 (あのクソ天狗……夜雀と一緒に焼き鳥にしてやる) ゆっくりなのに正義感が異常に強いぱちゅりーなので、神奈子は隕石の件がぱちゅりーに知られればこうなる事は予想できた。 それだけに神奈子としては知られたくなかったのだが… 「まったく、それで?何とかって、何とするのよ」 「むきゅ、それは…」 言葉に詰まるぱちゅりー 取り合えず平和のために動こうと思っただけで、特に何も考えていない辺りは核があろうがなかろうが、ゆっくりのようだ。 「いいことぱちゅりー、世の中にはできる事とできない事があるの。これは出来ない事、つまりできる人が何とかする事なのよ」 「むきゅう?そんな凄い人がいるのですか?」 「例えば隕石と地球の間に隙間を開けて別の空間に飛ばすとか、隕石の境界を弄って崩壊させるととか、隕石を結界で防ぐとか」 「ちょっとちょっと」 名指しはしていないものの、明らかに私の事じゃないかと遮る紫。 「何よ、天下の大妖怪様ならそのくらい朝飯前でしょ」 「できたら相談なんてこないわよ!……それよりそのゆっくりの事なんだけど?」 紫はお気に入りの扇子で核ぱちぇりーを指す。 いつもの何かを企んでいるであろう、満面の笑みを持って。 「噂に聞いてるわよ、何でも凄い威力の爆弾なんですって?」 「爆弾じゃない!」 まさに目くじらを立てると言った状態の愛で神様。 怒鳴りながらゆっくりの爆弾扱いを否定をする、そして爆弾扱いされる原因を作ったにとりを睨むのも忘れない。 その剣幕に、流石の隙間妖怪も一歩退く。 (めがふれあはぱちぇが要求したシステムなのに…とほほ) 「ま、まぁまぁ、外と河童の技術はそれなりに知っているつもりよ。何もこの可愛いお饅頭を爆弾にしようってわけじゃないの」 「どう言う意味よ!」 「あら、こわいこわい、このお饅頭が爆弾のように爆発するのは、あの八咫烏と同じ原理のものをそこの河童が外の技術を模したからでしょ?」 「ひゅい!そ、そうです」 おどおどと答えるにとり。 よくよく見れば、大妖怪と神様が会談を行う席、本来なら河童とゆっくりが参加できる様な場所ではない。 「じゃあそのお饅頭の爆発する能力、そう…外の世界では核融合反応、と呼ぶのだったかしら?」 「は、はい!」 「そうね、美しさの欠片もないものだけど、威力だけはそれなりのものらしいの。それをこのお饅頭ではない何かに詰めて、隕石にぶつければ?」 「隕石も消滅させられる!?」 「ええそうよ、つまり貴方にお願いしたい事はね…」 「…ぱちゅりーのめがふれあの威力が半径10m、新型の核融合炉に外壁を大型化すればその威力は…」 技術屋の性か、にとりは紫の存在も忘れブツブツと呟きだす。 「あらあら、これで隕石を壊す方法は何とかなりそうね」 「何とかって、そんな物騒なものをどうするのよ」 「…そんな物騒なものを烏に突っ込んだのは貴女でしょうに」 翌日、“八雲隕石対策本部守矢支部”兼“守矢信仰増強対策室” 「と言うわけで今回、幻想郷を襲う未曾有の大災害に対して設計した『対隕石用有ゆっくりロケット八坂ぱちゅりー』です」 「おおー凄いわねぇ」 「むっきゅん!さすがにとりさんね!」 「えへへーそれほどで「ちょっとまてぇぇぇぇぇぇぇい!」ひゅいッ!?」 ほんわかムードをぶち壊すのはいつも神様の仕事。 「なによ、有ゆっくりロケットって!何で無人じゃないのよ!」 「そっちですか…てっきり名称の事かと…」 「貴方はまたぱちゅりーを爆死させるつもりなの!?」 流石は山と風とゆっくりの愛で神、視点が違う。 「違いますよ、計画の説明をしますからゆっくり聞いてください」 「八坂様、落ち着いて下さい!」 「む、むぅ…」 「いいですか?今回の計画ではこの八坂ぱちゅりー号に2発の核弾頭を搭載し、隕石の阻止限界点前方に行きます。そこで機内誘導操作にて隕石を爆撃、目標を殲滅します!」 「で?」 「いやですから…ちゃんと専用ミサイルを使うので、ぱちぇ達を弾頭に使うわけじゃ…」 「どうして有ゆっくりなの!貴方でもいいじゃない!」 そんな無茶な。にとりの心の叫びが聞こえる。 「むきゅ、八坂様!そこはぱちゅりーが志願しましたわ!」 「……はぁ」 またかと言いたげな表情。 神奈子はぱちゅりー達が正義感に溢れすぎているのも、またその発言が無謀なれど正論なために、反論できない事を嫌と言うほど味わっている。 「何故、貴方達が行く必要があるの?」 「皆さんに恩返しがしたいからです!」 二言目には恩返し。 お決まりテンプレートな神様説得コースだ。 こうなると神奈子にぱちゅりー達を食い止める手段はない。 「じゃあ決まったようだね、私は紅魔館に行ってロケットの開発を行うから、ぱちぇ達は燃料の調達をお願い」 「燃料?」 「そうロケット燃料、本当は外のロケット燃料が最適なんだけど…ないもの強請りしてもしょうがないから、代用品を調達して欲しいの」 するとにとりはある通信機を差し出す。 「この前魔理沙に渡した通信機よ、何でも地底の溶岩はロケット燃料に転用できるっぽいわ、それを集めて欲しいの」 「むっきゅん!わかったわ!」 こうしてロケット開発が始まった。 48時間で9体もの核ゆっくりを作るにとりである。 まして今回は紅魔館によるロケット作成のノウハウや、未曾有の危機に対する永遠亭の協力、 そして珍しく(動かなかったら幻想郷が壊滅するため)紫が動いた事により、ロケットの開発は特筆する必要もなく順調に完成した。 一方燃料回収組と言えば… 「むぎゅううううううう!」 「あ、暑いわ…」 「頑張るのよ、何としても燃料をにとりさんに届けるのよ!」 何時も通り『こんな事もあろうかと』開発されていたゆっくり用耐熱服を身にまとい、耐熱性に優れた桶で地底の溶岩を汲み取る。 ゆっくり唯一の作業手段である口は使ず、簡易的な操作が出来る程度の外付アームで耐熱服のフックにワイヤーを通し、桶で溶岩を汲む。 その後はスィーに乗せて運搬するのだが、これがまたぱちゅりー達には一苦労だ。 スィーを動かすにはゆっくりと本体が接着している必要がある、そのため耐熱服を装着していると操作する事ができない。 この状況ではスィーはまさにただの台車。桶と同じようにワイヤーを使って引っ張るしかない。 「「「ゆーえす、ゆーえす!」」」 「むぎゅう…暑すぎるわ…このままでは大変な事になるわね…」 「ゆっ、なにやってんだい?」 「む、むきゅ!?」 台車を運搬するぱちゅりー達の前に一匹のゆっくりが現れた。 こんな灼熱の中でも活動できるゆっくりなど、ゆっくりもこうくらいのはず。 「ゆっくりしていってね、私達は地上のぱちゅりーよ、わけあって溶岩を運んでいるの」 「ふーん、あたいはゆーぎってんだ、よろしくな」 「むきゅ、ゆーぎは暑くないのかしら?」 「そうさね、もうなれてるからあつくないねぇ。それよりずいぶんたいへんそうじゃないか」 「むぎゅう…私達はぱちゅりーだけどちょっと力はあるの、でも流石に暑さには強くないのよ…」 「なるほど、そでふりあうもゆっくりのえんってね、ちょっとてつだってやるよ!ゆぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 「「「「むきゅーん…(ぽかーん…)」」」」 ゆっくりゆーぎが参加した事で作業の効率はかなり上がった。 暑さを物ともしないゆーぎの耐熱性に加え、核ぱちゅりーが3匹がかりで引っ張っていた台車を1匹で押していたのだ。 「むきゅう、凄いわね……むきゅ!?よく考えたらゆーぎは何も着ていないから、スィーを運転すればいいんじゃないかしら?」 「おっ、さすがぱちゅりーだ、かしこいねぇ、いっちょすぃーとやらをつかってみるか!」 そして。 「ゆ、ゆっくりしとくれぇぇぇぇええええええええええええええ!!」 「むきゅーん!置いてかないでぇぇぇぇ!!」 初スィーの運転。 まして今まで自分の身一つで生きてきたゆーぎは、何かを操作すると言う能力が致命的に乏しかった。 そんな暴走の結果、ゆーぎを乗せたスィーは壁にぶつかり横転。 ゆーぎは崖に投げ出されてしまった。 「ゆっ…ゆっくりしてないねぇ…」 「むきゅ、大丈夫!?」 「ゆゆゆ…なんとか…ゆっ?!」 気が付けばそこは崖にたまたまできた足場の様な場所。 少しでも動けば足場も崩れ、谷底の溶岩まで一直線だ。 「ゆっくりまいったねぇ…おーいぱちゅりー!あたいのことはかまわないから、ようがんをはやくはこびな!」 「でも!」 「なんだかしらないけど、からだのよわいぱちゅりーががんばってるんだ、たいへんなものだろう?あたいにかまわずはやくしな!」 「むきゅ、どうしましょうリーダー…」 「むきゅうー」 本来なら少しでも早く溶岩を持ち込む必要がある。 しかし何の理由も聞かずに、献身的に手伝ってくれたゆーぎを見捨てる事ができるだろうか。 「むっきゅん!一人がワイヤーをつけて降下するのよ!そしてみんなで引っ張るわ!」 「「「むきゅーんッ!!」」」 早速ゆっくりラペリング大作戦が始まった。 もたもたしていては溶岩が固まって、燃料として使えなくなる。 それに崖からゆーぎが転落してしまうかもしれない。 「みんないい?にとりさんのハイスピードハイクオリティ精神で行くわよ!」 「むきゅ、ラペリングぱちゅりースタンバイ完了よ!」 「「「ゆーえす、ゆーえす!」」」 全員の耐熱服のフックにワイヤーを通し降下ぱちゅりーに接続、息の合った連携プレイでゆっくりとラペリングぱちゅりーを降ろしていく。 「ゆっ、むっ、ゆっ…むっきゅり助けに来たわよ!」 「な、なにやってんだい!」 「いいからゆっくりしないで背中に乗りなさい!」 『ギギギ……』 「よっこいせっと」 「むきゅーん、いいわよー!」 ゆーぎを背中に乗せるとラペリングぱちぇは回収部隊に指示をだす。 上からはゆーえすと言ったゆっくり独特の掛け声が聞こえ、ラペリングぱちぇとゆーぎはゆっくりと引き上げられていった。 その距離5m。 「ゆーえす、ゆーえす!」 『ギギギギギ…』 「ゆーえす、ゆーえす!」 『ギギギ…ガキンッ!』 「ゆーえす、ゆーえす!」 『ギギギ…ググッ!』 「むきゅ、みんな無理せずあわてず急いでゆっくり引き上げてね!」 「「「「むきゅーん!」」」」 「……りーだー!もうちょっと上がったらゆーぎには先に飛んでもらうわ!」 「わかったわ!」 「ゆゆゆ、すまないねぇ…」 「何言ってるの、手伝いをしてもらった上に、元々はスィーを薦めた私達が悪かったのよ」 『ギギギギギギ…ガッ!』 「「「むきゅ!?」」」 「むきゅきゅ!?おかしいわ、引っ張っても上がらない!」 「むきゅー!ラペリングぱちぇ、何があったの!?」 リーダーぱちぇが崖を覗き込むと、そこには露出した岩肌にフックが引っかかっているぱちぇの姿。 距離にしておよそ1mと言ったところ。 「むきゅん、どうもはまっちまったぜ!ってやつね…ゆーぎ?このくらいの高さなら飛べないかしら?」 「ゆゆ!?ゆーん…むりじゃなさそうだねぇ」 「じゃあ先に上に上がって頂戴、みんな!ゆーぎが先にそっちに行くわ!」 「「「むきゅっ!ゆっくり待機するわ」」」 「ゆー…ゆー…ゆっこらしょっと!」『ガキンッ!』 ゆっくり独特のぽいーんとした効果音とともに、いとも簡単に崖を登りきった。 飛び跳ねる際に妙な違和感があったのは気のせいだろうか? 「ゆふぅ、ゆっくりとびのったよ!」 「お疲れ様、らぺぱちぇ!じゃあ引き上げるわよ!」 「むきゅ、それは無理みたいね」 「むぎゅ!?」 「どうやらさっきの衝撃でフックが折れたみたいだわ」 リーダーぱちぇは慌てて崖を覗き込んだ。 するとそこには岩の出っ張りに引っかかったラペリングぱちぇ、そしてその背中のフックは… 「スィーはみんなで分散して引っ張っていたわ、だからスィーを運んでいる最中にフックが折れる事はなかったの」 ラペリングぱちゅりーは淡々と自分の現状について語りだした。 「むきゅ……でも今のような引っ張られる側にかかる重圧は……」 50kgのスィーを5匹で運べば、それは各自10kgの負荷で済む。 しかし25+3kgのゆっくりが引っ張られる際、引っ張られる側に掛かる重量は28kg。 「むぎゅぎゅ!?なんてこと!ぱちぇとした事がこんな簡単な事に気が付かないなんて!」 「むきゅー…リーダー、自分を責めないで。 誰かがやらないといけない事だったのよ」 フックの叫び声は先ほどよりもさらに大きなものへと変化していく。 片側のボルトは完全に折れ、空中を漂うようにゆらゆらと揺らめく。 「…リーダー、必ずロケットを飛ばして!そして幻想郷と八坂様をお守りして!」 「むぎゅ!?」 「ゆっくりしていってね!」 バキンッ!と一際大きな音が鳴り、ラペリングぱちぇは溶岩の流れる谷底へと落ちていった。 「むきゅう、むぎゅう、むぎゅぎゅうううう!」 「リーダー…しっかりして!」 「ラペリングぱちぇぇぇぇぇぇ!むきゅーん!」 「むぎゃぁぁぁぁぁ!」 「むぎゅぅぅぅぅぅ!」 「ぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅ!」 一匹のぱちゅりーが泣き出すと、全員が一斉に泣き出した。 それはさも落ちていったラペリングぱちぇを呼び起こすかの如く。 するとぱちゅりー達の耳にラペリングぱちぇの声が届いた! 「むぎゅわぁぁぁああああああああああ! 「むきゅ!?」 「ラペリングぱちぇ!?」 「むぎゃぁぁぁぁ!あ、あづいわぁぁぁぁ!むぎょぉぉぉぉぉぉ!!」 絶叫。 耐熱服の効果もあり、すぐに溶岩に触れる事はなかった。 しかし耐熱服と言えどもちろん限界はある。 まして熱気が伝わる程度の耐熱性だ、溶岩に落ちて無事なはずがない。 「むぎゃぅ!むぎょっ!むぎゃぁぁぁぁあああああ!うぎょぎょぎょぎょ……」 「ラペリングぱちぇ…」 「むぎゅう!!」 溶岩の中で必死にもがく仲間を見守る事しかできない。 中身が餡子でなく、核融合炉のためにすぐに絶命する事もできず、ラペリングぱちゅりーは灼熱の業火を味わっていた。 「むっきゅーん!リーダー、めがふれあを使いましょう!」 「むきゅ!?」 「そうよ、あのままじゃラペリングぱちぇはとても助からないわ…ならいっその事」 「むぎおおおおおわぁぁぁぁぁぁぁあああああばばばばば!!」 「…ダメよ」 「むきゅ!?リーダー!?」 「こんなところでめがふれあしたら、辺り一体が崖ごと消滅するわ…」 「でも!」 「そ、そんな事より…は、速く溶岩を…運ぶのよ」 「むぎゅう!リーダー!そんな事よりってッ!!」 若手ぱちゅりーが見たリーダーの顔。 それは冷淡な判断とは裏腹に、これ以上ない悲しみと悲壮に包まれていた。 「…行くわよ」 「「「むきゅ…」」」 (ごめんなさい、ラペリングぱちぇ……必ずロケットは飛ばしてみせるわ!) リーダーぱちゅりーの決意とラペリングぱちぇの悲鳴が熱波の洞窟にこだました。 ついにぱちゅりー達は守矢神社へと戻ってきた。 スィーには桶にして10杯分はあろう溶岩を乗せて。 「そう、そんな事があったんだね」 「むきゅう……ラペリングぱちぇのためにも、何としてもロケットを飛ばして頂戴!」 「わかったよ、任せときな」 にとりは溶岩の精製に取り掛かる。 隕石落着まで後3日。 その夜 「……すまないねぇ」 「ゆーぎが落ち込む事はないわ、すぃーに関しては元々私が言い出した事だし」 「でもあたいがちゃんとすぃーをうごかしていれば…」 「ゆーぎ、ゆっくりに“たられば”は厳禁よ」 「ゆっ!?」 ぱちゅりーは空を見上げた。 空には数々の美しい星、そして一際大きな光、落着予定の隕石。 「だったら、していれば、何て後悔をしている暇はないわ。私達ゆっくりは何時も危険と隣り合わせなのよ」 「ゆぅ…」 「それに落ち込むなんてゆーぎらしくないわよ!」 「ゆっ!?そうだね、いなくなったらぺりんぐぱちぇのためにもゆーぎもがんばるよ」 「むきゅ、お願いね」 隕石落着まで残り48時間。 あとがき 初の前後編です。 中身自体はかなり前からコツコツ作っていたもので、USBメモリを失くさなければもっと速く完成していたはず。 げすとじじいと吹雪の日が何だか高評価で嬉しい限りです、ありがとうございます。 でもどちらかと言えばこの作品のような超技術、厨ゆっくりが大好きなのです、ごめんなさい。 Q.ラペリングぱちぇってなんだよ A.ぱちゅりー達はその時の分担によって名称が変わります。不変なのはリーダーぱちぇだけです。 今までに書いたゆっくり ゆっくり信仰していってね! ゆっくり新技術を導入していってね! ゆっくり体調管理をしていってね! 虐待理由 協定 ゆっくりの能力を得たお兄さん ゆっくり並列宇宙の旅 ゆっくり名言集 胴付戦隊ゆっくりじゃー げすとじじいと吹雪の日 書いた人:NFRP(Nuclear Fusion Reactor Patchouli)? おまけーね (クソッ、なんでゆっくりゆーぎなんているのよ!むしろなんでぱちゅりーが減ってるのよ!) 「…………」 (ああもう、後ろから嫌なオーラが溢れ出てるわ) 「…………にとり」 「ひゅい!?」 「ロケット準備の進捗はどうなの?もう48時間を切ったわよ」 「は、はい!何としても間に合わせます!!」 「そう……これ以上被害は出したくないものね」 「そ、そうですね!!」 「ぱちゅりー達にも…………貴方にも」 (ぴぎゃぁああああああ!!) このSSに感想をつける