約 1,622,001 件
https://w.atwiki.jp/rakatonia/pages/60.html
今回はシモンバーサス龍虎チーム! ところで、美形会議はいかがでしたか? 半笑いで見て頂けたら幸いです。 初登場時点でロバートさんはすでに割れています。 では、始めて下さいリョウさん!炎真! リョウ「同等の力を持つものが相手なら覇王翔吼拳を使わざるをえない!」 炎真「始まるよ!」 「何か自分でじぶんち壊しそうで仕方ないんだけど…」 「そうだよねお兄ちゃん。」 金髪碧眼に道着というある種ミスマッチな格好のリョウ・サカザキと同じく道着姿だが黒い長髪を背中に流した少女、 ユリ・サカザキはよりによって一回戦の会場が自宅であるサカザキ道場、それもアメリカにある本部であることに嘆息 していた。 「リョウったらいきなり何落ち込んでるの?」 男装の麗人キングがその様子にため息をつくと隣にいた顎の割れた伊達男、ロバート・ガルシアが 「まあ、試合が始まればリョウのテンションも上がるやろうできにせんとき。」 と流暢な関西弁でフォローを入れた。 その向かい側では 「大丈夫?炎真。」 「俺はストライカーだけどお前は大将だろ?戦えなくてどうすんの?」 「結局軟弱だから飛行機酔いなどするのだ!」 「うぷ…紅葉…揺らさないで…」 赤い無造作ヘアーの少年、古里炎真が飛行機に酔って蹲っており、チームメイトの女性、鈴木アーデルハイトに 介抱されていた。後ろではカンカン帽に顎髭で、でもアーデルハイトと同じで炎真の一つ上の高校3年生という ある種インパクトのある加藤ジュリーがあきれたように茶化し、眼鏡の高校生ボクサー青葉紅葉が口癖の結局を 連呼しながら炎真を叱咤していた。 するとガタガタという音とともに道場の入り口をほんの少し破壊しながら放送席が設置され 『さあ、第一試合はボンゴレチームの勝利で幕を閉じましたが第二試合はどうでしょうか!?まずは優勝候補の極限流チーム!』 実況の男がうつむくリョウを示し 『今は自宅がえらいことになるのを警戒していますがご存じ、覇王翔吼拳と竜虎乱舞という二つの強力な武器を備えた大会屈指の 強力選手!無敵の龍、リョウ・サカザキ!』 「シモンチームのお前ら!頼むから道場壊すなよ!」 『そしてその相棒と言えばもちろんこの人!ケツ顎の自称美形キャラの最強の虎、ロバート・ガルシア!』 「顎のことは言うなや!後自称ってなんや!どういう事や!」 『ぶっちゃけた話、美形会議でこっぴどくこき下ろしてた京は現実でも女性人気高いですよ?』 「ごめん、悪かった。頼むからそう言う心の折れる話はやめてくれ!」 『続いてさらわれたり家でしてちゃっかり別のチームを作ったり親父をアッパーカットで吹っ飛ばしたり、まさに奔放なる飛燕! ユリ・サカザキ!』 「ちょっと!これって中傷の部類に入るんじゃないの!?」 『まあまあお気になさらず。続いてご紹介させて頂きますは男装の麗人、リョウとはちょっと良いカンジ?のキング!』 「満更でもなさそうな顔してるでこいつ…」 「なにかいった?」 「いいえ何にも。これっぽっちも喋ってへん。」 『続きましてはシモンチーム!リーダーはこれまた謎の高校生、並盛高校2年A組、ボンゴレチームリーダー、沢田綱吉とは親友の 古里炎真!今は全く威厳ありませんけどね。』 「大分楽になってきた…でもこの実況ちょっと悪意を感じる…」 『先鋒は笹川了平のライバル、高校生ボクサーの青葉紅葉!』 「結局この僕には中傷はなしだな!」 『扱いにくいですから。』 「結局~!?」 『続いて紹介するのは老け顔高校生の加藤ジュリーと堅物女子高生の鈴木アーデルハイト!』 「「扱いづらいからってまとめるな!(まとめないで!)」」 『それではラウンド1!コウヨウ!バーサス!ロバート!READY…』 そのアナウンスで空気が変わった。 『FIGHT!』 「最強の虎の復活や!じっくり拝み!」 「結局僕が勝つ!」 ロバートと紅葉の拳がぶつかり合う。 「ほおお~、結構やるやないか。」 「結局僕の拳にカウンターをあわせ拳をぶつけるとは、顔に似合わずきようじゃないか。」 じゃあ、と紅葉の鋭い拳とロバートの豪快な拳が交錯し、二人の肉体を打つ。やがてどちらともなく息を乱し始め、肩が落ち始める。 「ハア、ハア、やるではないか…ハア、ハア、結局この僕に僅差で敗れるところまで来ているのだからな。」 「ゼエ、ゼエ、そらないわ、僅差で負けんのはお前の方や。誇り高きヤングタイガー、ナメとんやないで」 ふっと二人は唇をゆるめ、同時に 「「言ってくれるな(言ってくれるやないの)」」 と呟き、拳を握り直す。 「滅!龍・虎・乱・舞!」 先に動いたのはロバートだった。一気に距離を詰め、無数の乱打を放つ。 「どないや!結局ワイの勝ちやったやろ!」 眼鏡が吹っ飛びよろめく紅葉に向けて両手を引いて構え、 「覇王!翔!吼!拳!」 と、虎の形をした巨大な覇王翔吼拳を放つ。だが、 「ドアホウが!結局貴様の敗因は僕の眼鏡を吹き飛ばしたことだ!」 紅葉は普段見えない眼鏡でセーブしている視力を使い、覇王翔吼拳を紙一重で躱す。 「なんやて!?」 「貴様は全身がキラースポット!結局次の一撃でこの試合は終わるのだ!」 紅葉の拳がロバートの腹に突き刺さり、ロバートが倒された。だが。 「クソッ…結局相打ちと言うことか…」 と言って紅葉も倒れた。 『さあ、どんどん参りましょう!アーデルハイト!バーサス!ユリ!READY…』 「容赦はしないわよ」 「負けないよ!」 『FIGHT!』 二人が掛けだし、扇子と拳が交差する。 「やるね!」 「あなたもなかなかのものね」 二人の攻撃が交錯し、交わる視線が火花を散らす。 やがて、どちらともなく決着をと考え始める。 「疲れたから早く決着付けようよ。」 「次に貴方のお兄さんが控えているものね。」 そしてユリはより強い一撃を繰り出すために構え、アーデルハイトは扇子をしまい、指輪をはめる。 「まさかこんな表舞台でシモンリングを使うなんてね。」 指輪から氷が走り、空気中の水分が凝結、氷の人形が形成される。 「行くよ!ちょう!竜虎乱舞!」 「氷人形無限乱舞!」 大量の人形が竜虎乱舞で砕かれ、最後の一体をストライカーとして飛び込んだキングが砕き散らす。 人形が一つ残らず砕かれたところにアッパーカットがたたき込まれ、最後に放った氷の弾丸にユリが 吹き飛ばされ、相打ちと相成った。 「大丈夫かい?アーデル?」 「ご苦労様、ユリ。」 さてと、と二人をねぎらった後両チームのリーダーが前に出る。 「思ったより出来るじゃないか。じゃあ俺も極限流の真髄、見せてやるよ。」 「僕も最初から炎を使わせてもらいますよ。」 リョウが構えをとり、炎真が額に炎を灯す。 「面白いじゃないか!道場の修繕費、出してくれるよな?」 「ええ、経費で落としてやりますよ!じゃあ、ツナ君の決め台詞を借りて…」 ここで炎真は言葉を切り、構えをとって言う。 「えっ…と…やっぱりちょっとアレンジして…死ぬ気で貴方を倒します!」 「おもしれえ、そこまで言うなら死ぬ気で来い!キング!」 「ああ、手出しは無用、でしょ?」 そして二人はかけ出し、ちょうど中間でぶつかり合った。 「やあっ!」 「そらっ!」 気迫とともに鋭く拳を繰り出し、もう片方の手で受け止める、すかさず蹴りを繰り出すと少し体勢を変えていなす。 蹴り、突き、フック、アッパー、肘、膝、裏拳、後旋腿と、様々な基本技が飛び交い、地味だが激しい戦いが繰り広げられる。 「埒があかねえ!おらっ!」 リョウがしびれを切らして炎真に鋭いボディーブローを放つ。 「ぐっ」 怯んだところへ連続して拳がたたき込まれる。 「ぐはっ」 「どうだ!極限流空手、暫烈拳は!」 とどめにただのアッパーカットを放つのが常だった、だが常に戦い方が進化するのが格闘家、リョウも暫烈拳を進化させている。 「完成!暫烈拳改!」 虎砲と呼ばれるアッパーカットを放ち、自身も飛び上がる。そしてそこから両手を組んで突き落として見せた。 だが、炎真も負けてはいない、掌から重力を持った球体を飛ばして動きを封じ、続けて自分に重力を使って反動を殺して 親友の技を真似てみせる。 「超高速!Xカノン!」 ツナのXカノンは反対方向に炎を噴射して反動を殺すのだが炎真は自分に大地の重力を使いXカノンを見事に真似て見せた。 今度は怯んだリョウに連続攻撃を仕掛け、膝を付かせる。 「クッ、虎煌拳!」 掌に気力を集めてリョウが掌底突きを放てば炎真は 「Xブレイカー!」 高純度の炎を纏った正拳突きを放つ。 リョウの虎煌拳が炎真を大きく弾き飛ばし炎真のXブレイカーがリョウを床面に少しだけめり込ませる。 「うぐぅ…やるじゃねえか…よっと!」 軽く飛び上がって床を少しだけ破壊しながら脱出し、リョウは腰を捻って両手を合わせ、覇王翔吼拳の構えをとり、 炎真もふらつく体を気力で支え、両手を突き出す。 「さてと、俺も次の一撃が限界だ。最大最高の覇王翔吼拳を限界ギリギリの力でぶち込んでやるぜ。」 「僕も死ぬ気で最後の一撃を放ちます。どちらが強いか…勝負です!」 リョウの体から龍の形をしたオーラが吹き上がる。 「覇王…」 炎真の体にも炎のオーラがリング状に纏わり付き、体を固定する。 「大地の…」 そして 「翔!吼!拳ッ!」 「XXBURNER!!!!」 リョウの手から巨大な龍の形をした覇王翔吼拳が放たれ、炎真の両手からも高純度の炎が放たれる。 極太の光条が二つ、しのぎを削り合うかのようにぶつかり合い、火の粉と光の粉を周囲に振りまく。 そして絶叫。 「あああああああああああああああああああああああああああああああ」 「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」 二人の喉から猛りあがる咆吼。 気迫と気迫がぶつかり合い、大熱量の旋風を巻き起こした。そしてそれと同時に吹き上がる粉塵。 つまり、二人の最高の力がぶつかり合った結果、道場の屋根をぶち抜く大爆発がおこったのだ。 煙が晴れるとそこにはふらつきながらもなんとか立っている、しかし吹けば飛ぶような頼りない 印象を周囲に植え付けるほどにボロボロのリョウと膝を着き、肩で息をしながら喘ぐ炎真だった。 『決着ゥー!すばらしい激戦を制したのはわずかに地力で勝ったリョウ・サカザキ!よって、 一回戦は極限流チームの勝利です!』 「フウ…お疲れ様、リョウ。」 「ああ、すまんなキング。」 「まあ、よく頑張ったんじゃないの?俺としては後が怖いけど、確か並盛高校にあの赤ん坊が やってきて言ったんだよな?負けたらねっちょりコース…って」 「ハア…ハア…ハア…ねっちょりはイヤだけど楽しかったから…僕は満足…だけどね…少し… 眠らせ…て…」 ジュリーと会話している炎真にリョウが問いかける。 「なあ、無名でそこまでやるってすげえな、世の中には強い奴がゴロゴロしてるのは分かるが、 あの炎は一体何なんだ?お前は一体何者なんだ?」 その問いに炎真は小さく 「自警団由来のマフィア…ですよ。あの炎はこのリングの力…このリングは僕しか使えないんですけどね… すみません…続きは…また…起きたときにでも…スゥ…」 そこまできっちり喋ってから眠りについた炎真にユリとロバートは 「いてててて…律儀な人だね…」 「あたたたた…ホンマやなあ」 と呟くのであった。 「さて、戻るぞふたりとも!」 「ちょ、ちょっと待つでヤンスよ!」 「そうだぜ!急ぎすぎじゃねえか!」 「やれやれ、韓国在住はこういう時大変ですね、道場ごと移転してはどうです?」 韓国チームの四人は言い争いをしていた。並盛中学校校庭にてボンゴレチームに敗れた彼らはすぐに韓国に 帰国すべきか否かで言い合いをしていた。 まず、すぐにでも戻って更正という名のシゴキをしようと考えるキム、対してチャンとチョイはすぐに戻らされて しごかれるのが嫌なチャンとチョイ、そしてそれを面倒臭げに俯瞰しているジョンであった。 そこに実況がやってきて韓国チームの面々に 「あの…これから先の試合を出場選手は無料で観戦できるんで、よろしければ他の試合もご覧になられてはいかがでしょうか? 二回戦以降になりますがひょっとすると新世代チームが勝ち上がるかもしれませんよ。息子さんの試合もご覧になられては?」 「そうだぜ旦那!ひょっとするとなんかのヒントが見つかるかもしれねえぞ!(少しでも長く修行に戻るまでの時間を稼がねえと!)」 「アッシは見てみたいでヤンスねえ、さっきのボンゴレチームみたいな奴らが常連とどんな戦いをするのか、見に行くでヤンスよ! (チャンの旦那、アッシもアンタと同じ考えでヤンス!)」 「私も観戦ぐらいなら許可しても良いと思いますよ。うまくいけば彼らに更正の意志を強めさせることも出来る。(それにアテナさんも 絶対に勝ち上がってくる!)」 三者三様のダークな意思統一に押されてキムも了承した。 ハイ! 如何だったでしょうか?おもしろがって頂ければ幸いです!次はいよいよ草薙さん達が登場! サブタイは一回戦第三試合 KOFの主役、来る!親父狩り狩り狩り? お祭りですから真吾をアッパー修正しました! 柴舟哀れ… ではまた!さあっ!しめてしめて! 京「じゃあな!」 真吾「さよーならー!」
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/479.html
【検索用 ふゆはこたつからてない 登録タグ VOCALOID uunnie ふ 初音ミク 曲 曲は】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:uunnie 作曲:uunnie 編曲:uunnie 動画:uunnie 唄:初音ミク 曲紹介 曲名:『ふゆはこたつから出ない』(ふゆはこたつからでない) 歌詞 ふゆは こたつから出ない さむい こたつから出ない だから こたつから出ない ふゆは こたつから出ない へやは れいぞうこみたい 出ない だんぼう つけなくていいから 出ない そとは さむい 出ない ふゆは こたつから出ない ぬくい こたつから出ない いつも こたつから出ない ずっと こたつから出ない しごと ここでできるから 出ない しょくじ ぬきでもいいから 出ない ここは ぬくい 出ない ふゆは こたつから出ない あさも こたつから出ない ひるも こたつから出ない よるも こたつから出ない おやすみの じかんがきても 出ない おはよ あさひがのぼっても 出ない けさは ねむい 出ない はるが くるまで 出ない コメント |ω・)作者は「uunnie」氏という方のようです。ピアプロにもその名で投稿しているので、確定でいいかと。 -- (・ω・)モキュ (2008-05-14 17 12 26) 一応P名はこたつPに決めたようですが、少なくとも次の曲が出るまではこのままでいいですよね。良い曲だ…切なくなる。 -- 名無しさん (2009-04-09 00 45 00) きゃわわ -- どやぁ(・ω・?) (2012-12-05 07 18 13) 哀愁漂うメロディーが良い。ミクの仕事がネギ振るっていうのも気になるけど、僕が一番気になるのは、ミクはいつトイレに行くのかという事です。 -- 竜奇 (2012-12-05 13 23 36) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/1217.html
autolink() LS/W05-T03 LS/W05-039 カード名:頑張ちゃったつかさ カテゴリ:キャラクター 色:緑 レベル:0 コスト:0 トリガー:0 パワー:3000 ソウル:1 特徴:《双子》?・《お菓子》? TD:こなた「義理でも男子にはあげない方がいいよー 絶対勘違いされるから……」 C:こなた「つかさー 義理でも男子にはあげない方がいいよー 絶対勘違いされるから……」 レアリティ:TD C illust.美水かがみ 普通の0/0/3000キャラ。 ただ特徴が《双子》?《お菓子》?とらき☆すただけでなくリトルバスターズ!エクスタシーでも出る可能性のあるものなので、通常のものよりも未来に期待できるか。 ちなみにカード名は誤植ではない ・関連ページ 「つかさ」?
https://w.atwiki.jp/shugoten/pages/176.html
ふたつの月の戦闘情報です。 マップ 1MAP目 2MAP目 3MAP目 パターン1 出だし画像をみる 1MAP目でだし 2MAP目でだし 3MAP目でだし 3MAP目ニシエン パターン2 鉱石採掘ポイント パターン1 パターン2 エルグの壷 パターン1 パターン2 中ボス トークン消費タイミング ボス ニシエン エフニシエン お宝
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/623.html
馬の蹄が無数に大地を踏みしめる音が聞こえる。竜の風を切る羽ばたきが聞こえる。 鉄の鎧がぶつかり合う音が聞こえる。整然とした軍靴の生み出すの行進の音が聞こえる。 剣のぶつかり合う音、杖のぶつかり合う音が聞こえる。怒声が、悲鳴が聞こえる。命の消える音が聞こえる。 それら戦場が生み出す音楽をBGMに少年と男が戦っている。少年は片刃の長剣、男はレイピアのような杖で。 白の王国アルビオン、ニューカッスル城は今まさにレコン・キスタの軍勢に飲み込まれようとしていた。 少年と男は短い時間ではあるが仲間だった。王女の依頼を実行するため様々ないさかいを繰り替えしながらも 少年は男を自分以上に強く、頼りになると渋々ながらも認めていた。 しかし、この土壇場で男は裏切った。 男は一人ではない。鏡に写したかのように寸分に違わぬ姿の男が四人。 風が最強たる理由、風の遍在である。対して少年は一人。 普通ならば少年は圧倒的に不利だ。しかし彼は四人の男と互角と言えるほどに切り合っていた。 彼らから少し離れて、少女が床に倒れ伏している。桃色の髪をした少年の主。 「理由なんてどうだっていい、ルイズは俺が守る!」 男の魔法で吹き飛ばされた少女の姿を見て、激昂した少年は叫ぶ。とても普段の彼ならば言えぬような言葉だ。 心の震えが彼に力を与えているのだ。左手のガンダールヴのルーンを通じて。 見る間に少年の動きが加速する。男の一人が長剣を避けきれず切り裂かれ消滅した。 「貴様!」 分身を消された男が叫ぶ。一瞬だが分身が長剣で両断される光景を、 未来の自分として見てしまったのだ。こんな少年に恐怖を感じたことを男は恥じた。 「古臭い伝説は! このまま眠れ!」 男は一気に攻勢に出た。三つの杖が少年に時間差を付け、突き出される。エア・ニードルを掛けられた杖は生半可な剣より鋭い。 しかし三つの杖、それが体に到達する前に少年は長剣を振り終えていた。 分身が二つ消滅する。斬撃の勢いで男は床に叩きつけられた。遅れて、切り飛ばされた左腕が床に落ちる。 「う……くそ、この『閃光』が後れをとるとは……」 男は立ち上がり左腕の傷を抑える。傷より先には何も存在しない。 地面を汚すのは傷より流れ出る赤い血。 右腕で杖を振るい、フライの魔法を発動した。男の額には冷や汗が吹き出ている。 「ここにはもうすぐ我がレコン・キスタの軍勢が押し寄せる。伝説よ、愚かな主人を守って灰になれ」 捨てゼリフを残し男は砕けた壁の穴から飛び去ろうとする。 「待て! ワルド!」 少年はワルドと呼ばれた男を追いかけようするが、不意に体勢を崩し大きく転んだ。 今までの死闘による疲労が今になって一気に出たのだ。 剣を杖の代わりにして少年は立ち上がる。しかしワルドはすでに壁の穴から外へ出てしまっている。 もはや追いつけない。 「相棒、早く娘ッ子を連れて逃げ出せ。レコン・キスタの軍勢が来るぜ」 ワルドの血に濡れた長剣デルフリンガーが才人に警告する。 疲労にきしむ体を無理やり動かし少年は少女のそばへと一歩一歩近づく。 「もう、無理だ。イーグル号は出航した」 ポツリとつぶやくように少年はもらした。 気を失った少女を抱きかかえる。 「サイト……」 少女が小さく少年の名を呼んだ。しかし少女は目覚めない。気絶したまま頭の中で幻でも見ているのだろうか。 慎重に才人は少女を長椅子の上に横たえる。 「ルイズ……」 ルイズはほこり、傷、汗で汚れている。ボロボロになりながらも彼女は敵と戦おうとしたのだ。 才人は指でルイズの顔のほこりをぬぐう。せめて綺麗になるように。 「相棒、もうすぐレコン・キスタの奴らが来るぜ」 「俺は……ガンダールヴだ、ルイズを守る」 そう言って才人は剣を持ち直した。しかし彼の全身は疲労の波に飲まれている。 万全の状態ならばともかく、今の才人では長くは戦えない。 「デルフ、伝説の再演だ。やってやろうじゃねえか」 「おお、相棒がその気ならオレも負けちゃいられねえ」 二人が気合を入れ、覚悟を決めたちょうどその時である。 ルイズの近くの地面が盛り上がり、何かが顔を出した。 何か、それは巨大なモグラ。おかしな縁から才人の友人となった ギーシュ・ド・グラモンの使い魔である。 「ヴェルダンデ、やっと掘るのをやめたんだね。けれどここは一体どこだろう?」 モグラに続いて顔を出したのは、とぼけた顔をしたギーシュ・ド・グラモン本人である。 「おや、誰かと思ったらサイトじゃないか。と言うことはここはニューカッスルかい?」 「ギーシュ! ちょうど良かったその穴は外に通じているのか?」 「その通りさ、ぼくのヴェルダンデが掘ったんだ。スゴイだろう」 その言葉を聞くなり才人はルイズを抱き上げ、ギーシュに代わりに抱えているように言うと、 ワルドに殺されたウェールズのそばにより指から指輪を外しポケットに入れる。 アンリエッタへのせめてもの形見として。 「サイト、後ろ!」 突然ギーシュの声が響いた。才人はとっさに振り向きながら デルフリンガーを横向きに持ち上げた。 金属と金属がぶつかり、火花が走る。片刃の長剣と両刃の長剣がぶつかったのだ。 才人の前には体の前面だけを保護する鎧を着けた軽装の戦士がいた。 何故か、顔には水色の宝石がはめ込まれた仮面を付けている。 戦士の長剣はすでに赤く染まり、鎧や服にもいたる所に血が付いていた。 戦士の力は強い。才人は鍔迫り合いのまま押されていく。 ヤバイ、そう思った瞬間、押し切られ才人は床へと転んだ。 しかし追撃は来ない、仮面の戦士の周りをギーシュのゴーレム・七体のワルキューレが取り囲んでいたからだ。 「早く来いサイト!」 ギーシュが穴の中から叫ぶ。 それに応じて才人は駆け出し、穴へと滑り込む。 剣や槍、各々の武器を持ち戦士を取り囲むワルキューレ達。 戦士は自分を取り囲んでいるワルキューレ全てを、大きく一度長剣を薙いだだけで破壊した。 大小様々な破片が衝撃で宙を舞う。まさに鎧袖一触という言葉がふさわしい。 長剣では届かぬ間合いのものさえも、砕かれている。 才人が穴にもぐる瞬間、振り返り見た戦士は何故か仮面を付けているのに笑っているように見えた。 ワルドは飛びながらマントを裂き、左腕の傷口のすぐ上をきつく縛った。 左腕を失くすという深手を負いながら魔法で空を飛ぶのは苦しい。 普段なら何でもない精神集中が今のワルドには出来ない。 故に、ワルドは高度を低く取っていた。それがある一つの結果を招いた。 レコン・キスタの傭兵部隊が低空を飛ぶワルドを発見したのだ。 彼らにはワルドがレコン・キスタの者だとは分からない。 傭兵達は良いカモだと思い、次々に空に向けて銃を撃つ。 何発もの銃弾が空へ向かい、その内の一発がワルドの胸を貫いた。 ワルドは何が起こったのか理解する間もなく落下していく。 歓声を上げる傭兵達。彼らとて、まさか本気で落とせるとは思っていなかった。 けれどワルドが地面に叩きつけられる寸前、翼を持つ何かがワルドの体を救い上げ、 そのままどこかに飛び去って行くのを傭兵達は目撃した。 傭兵達は落胆しながらそれぞれの仕事に戻っていく。 ワルドがその日レコン・キスタの陣営に現れることはなかった。 土くれのフーケは途方に暮れていた。レコン・キスタのワルドに協力し 港町ラ・ロシェールで王女の密命を帯びた一行を足止めして、アルビオンに向かい 事前に教えられていた落ち合う場所に向かったものの、いくら待ってもワルドは現れない。 ニューカッスル城は陥落し、戦争後の混乱でワルドを探すこともままならない。 それとなく探ってみてもワルドは行方不明ということしか分からなかった。 もともと貴族というものは嫌いだし、レコン・キスタとも離れようか。 そんなことを考えながらフーケはここ数日の日課になったレコン・キスタ軍への 情報収集に出かけようと森の中にこしらえたねぐらを出た。 ねぐらを出て歩きながら、フーケは周囲を見回した。 何者かに囲まれている。無言でフーケは杖を取り出す。 「そう警戒しないでくれないか、土くれのフーケ。いやミス・サウスゴータ」 杖を取り出したフーケに焦ったのか、木々の間から聖職者のような格好をした男素早くが歩み出た。 「私はオリヴァー・クロムウェル。不肖ながらレコン・キスタ総司令官を務めさせていただいておる。 元は一介の司教に過ぎぬがね。君のことはワルド子爵からの報告で聞いているよ。周りの者達は私の親衛隊だ。 君に会うのに危険はないと主張したのだが、彼らが聞き入れてくれなくてね。許してもらいたい」 指で何らかの合図をクロムウェルは出す。それに応じてか、木々の合間に潜んでいた親衛隊の面々が現れる。 彼らはほとんどが貴族だ。フーケの嫌いな傲慢と自尊心に満ち溢れた顔をしている。 その中でフーケは異質な人物を二人見つけた。 一人は仮面の戦士、腰には長剣を付けている。クロムウェルがメイジを差し置いて 平民をそばに置くとは、よほどの使い手なのだろうか。 もう一人はフーケの見知った人物であった。ウェールズ・テューダー。 アルビオン王国軍の総司令官であった人物である。 「何故ウェールズが!?」 ウェールズはニューカッスル城で戦死したと思い込んでいたフーケは、咄嗟に疑問を口にする。 「彼は心を改めたのだ。我々の大儀を理解し賛同してくれたのだよ」 フーケは胡散臭そうにウェールズを見る。昔会ったウェールズは その様に心変わりする人物ではなかった、けれど今のフーケにはどうでも良いことである。 「……分かったわ、それでワルドは?」 杖を収めながらフーケは最も気がかりなことを聞いた。 ワルドがいるのといないのではこれからレコン・キスタで働くのに大きな違いが出る。 強力なメイジであるワルドの後ろ盾はあった方が良い。 それにレコン・キスタへの協力という交換条件だったとは言え、牢から出してくれた恩もある。 「残念だが子爵は行方不明だ。彼に託した任務も失敗したとみなすほかないだろう。彼を失いたくはなかった」 沈痛な面持ちでクロムウェルは眼を伏せた。口元で始祖ブリミルへの祈りの言葉を捧げている。 彼も彼なりにワルドのことを悲しんでいるのだろう。 「君にはこれからレコン・キスタの一員として働いて欲しい。ミス・サウスゴータ。 子爵がいない今トリステインの実情を知る君は貴重な存在だよ、 もっともトリステイン、ゲルマニアとは不可侵条約を結ぶことになっているがね」 「いいわ……ちゃんと報酬を出しなさいよ」 「ははは、貧乏な司教時代とは違うよ。この広大なアルビオンは、今や私の手の内にあるのだからね」 クロムウェルは両腕で四方の大地を指し示し、自らの言葉に酔うように笑い続けた。
https://w.atwiki.jp/pokeillust/pages/494.html
たつき ドンカラス ヘルガー ダーテング たこのふた ハッサム へるがー キングドラ 1 ハッサム→へるがー ドンカラス ドリルくちばし 襷発動 >熱風、剣舞読み挑発読み裏目 2 へるがー ふいうち 6割 ドンカラス つじぎり へるがー乙→ハッサム 3 ハッサム バレットパンチ ドンカラス乙→ヘルガー 4 ハッサム バレットパンチ 4割 ヘルガー オーバーヒート ハッサム乙→キングドラ 5 ヘルガー→ダーテング キングドラ りゅうのまい 6 キングドラ げきりん 襷発動 ダーテング だいばくはつ 両者乙 >逆鱗か身代りか悩みに悩んで大失敗 よって、たつきさんの勝利! ドンカラスやクロバットは熱風持ってなくても脳裏によぎるから困るぜ!
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/4237.html
『BGM 真ゲッターロボ』 25KB ギャグ パロディ 愛情 変態 戦闘 希少種 失礼します ※ 「anko4090 BGM 天国と地獄」と「anko4128 ちぇん CV:若本規夫」の続きです。 ※ ほぼ全員チート。 ※ まぁ、あれだ。細かい事は気にするんじゃないぞ。 チートあきです。 空は青く。雲は白い。 遠くの海から吹き上がる風が草木をなびかせる。 人里離れた森の中にすむ野生のゆっくり。森の地形から四つの群れを作り、ゆっくり したりしなかったりと平穏な日々を送っている。 森の中に響く声。 「きめぇまる、おそいわよ! もっとはやく、おいつかれるわ!」 北の群れの長であるゆかりのものだ。叫び声というより、悲鳴に近い。 草を蹴散らし、落ち葉を払い、枯れ枝をはね除け、森の中を突き進む一匹のゆっくり。 凹凸のある地面を人間の全力疾走以上の超高速で走るきめぇ丸。帽子についている 古びた地域ゆっくりバッジ。その頭の上にゆかりが乗っていた。 「おお……、あれはもうむりですよ」 速度とは対照的に、きめぇ丸が気弱に答える。 「じぶんはかんけいないからって、なによわきなこといってるのおおおお!? いつもみ たいに『このきめぇまるがおそい?』とかいってちょうだいいい!」 ゆかりの涙が後ろへと流れていた。 色々あって野生ゆっくりになった元地域ゆっくりのきめぇ丸。この森では伝言からゆっ くりまで何でも運ぶ、デリバリーサービスを営んでいる。そして森最速を自負し、実際に 速い。遅いと言われると普段は怒るのだが、今は諦め気味である。 「ゆかりいんん、俺だあああああ! 結婚してくれえええ!」 きめぇ丸を追い掛けるのは、一人の人間である。パンツ一丁の姿で。程よく日焼けし た肌と鍛え抜かれた筋肉。頭に罪と書かれた白い袋を被っている。 両手両足を指先爪先まで伸ばし、森の中を全力疾走していた。 人間の限界など、とうに突破している。 「きもいいい! おもにぜんしんがあますところなくきもいいいい!」 ゆかりが泣いていた。 男ときめぇ丸の距離は徐々に縮みつつある。きめぇ丸は帽子に付いた加速用ぽんぽ んを六個全部消費し、自動車並の速度を出していた。人間の素の全速力より速い。男は それに平然と追い付いている。追い付かれるのはそう遠くないだろう。 「むぁてええええええぃ!」 声が響いた。独特の抑揚を持つ、渋く甘い声。 大気を引き裂き、雲をかき消し、空の彼方から小さな何かが飛び来る。 「おとうさん!?」 ゆかりが頭上を見上げた。 逃げるきめぇ丸と、その頭に乗ったゆかり。その二匹を追い掛ける男。 ドォォン! 爆音とともに土砂が舞い上がる。 丸い影が男の頭上に突き刺さり、男を吹き飛ばした。地面が丸く削り取られ、土や小 石が周囲に降り注ぐ。それはまさに隕石だった。 「おお?」 きめぇ丸が足を止め、振り向く。 「ちぇぇんのむすめに、なにをしている? わかってるかぁ?」 ちぇんだった。 緑色の帽子、猫耳、耳の小さな金色の輪っか、尻尾が二本。おおむね普通のちぇん であるが、声がとっても渋く厚みがあり、目によく分かない凄みがあった。目はさとりの サードアイに似ているかもしれない。 「ゆかりさん、いまおとうさんといいましたか?」 「………」 ゆかりが沈黙で肯定する。ちぇん。ゆかりの父だった。普段はあちこちを旅をしており、 この森に姿を見せることはまずない。年齢不詳。 大きな穴の向こうで男がうつ伏せになっている。 が、いきなり跳ね起き、ちぇんの前に土下座した。 「御義父さん! 娘さんを僕にください!」 「いいよ」 「そんな! あっさり!」 即答するちぇん、慌てるゆかり。 顔を上げる男に、だがちぇんは続けた。 「ただし。このちぇぇんをたおせたらな」 男を見つめたまま、その身体が色を変える。赤く白く、青く紫色に。澄んだ音を響かせ ながら。燃えるように揺らめくように蠢くように。 「このちぇぇんが、おまえのまえにたちはだかる、たかぁいかべだ! おまえのあいをちぇ んのむこうにてっしたければ、このちぇんをむかえ、なおたってからだっ!」 謎の振動が地響きとともに世界を揺らす。 男が無言で立ち上がった。 「ところで」 くるりときめぇ丸に向き直るちぇん。 ぺこりと頭を下げて、 「はじめまして。ゆかりのちちです。むすめがいつもおせわになっております」 「どうもどうも。はじめまして。きもくてうざい、おやまさいそくきめぇまるです。ゆかりさん にはごひいきにさせていただいています」 頭にゆかりを乗せたまま、きめぇ丸は平然と挨拶を返した。 ちぇんが帽子を地面に置く。 「これはつまらぬものですが、どうぞ。あかくはないですが、おいしいですよ?」 中に入っていたのは胡麻団子だった。胡麻餡を生地で包み、周りに白ごまをまぶし た団子である。それがみっつ。美味しそうだった。 「おお、いただきます」 ぱくりと胡麻団子を食べるきめぇ丸。 その瞬間。 「おおおおおおお! うーまーいーぞーぉぉ!」 口から光が溢れる。 そして、宣言した。 「もーど、せっとあっぷ」 蒸気音を上げ、足から胴体が生える。ライオンのようながっしりした四肢と蛇の尻尾。 頭から伸びる鹿のような角。胴の背から広がる翼。それらの付け根からゆっくりと湯 気が立ち上っている。きめら丸だ。帽子のぽんぽんも六個に復活している。 きめら丸の背に飛び乗るちぇん。 「まずは、きめらまる。ごぉぅ!」 「おおおおおお!」 きめら丸が凄まじい速度で走り出す。頭にゆかりを、背にちぇんを乗せたまま。 太い足が力強く大地を蹴った。 「このよのことわりとは、すなわちはやさとだとはおもいませんかぁ? ものごとをはやく なしとげれば、そのぶんじかんがゆうこうにつかえます」 咆えるように語りかけるように、きめら丸が異様な早口で語りかける。もっとも、ゆか りは思考停止中でちぇんは答えない。だが、きめら丸は言葉を続ける。 「おそいことなら、だれでもできる! 20ねんかければ、ばかでもけっさくSSがかける! ゆうのうなのは、げっかんまんがかより、しゅうかんまんがか! しゅうかんよりもにっ かんです! つまり、はやさこそゆうのうなのです!」 「ふははははは! 人間〈HENTAI〉を舐めるなあああ!」 走り来る影。 男だった。 両手を腰に伸ばした気をつけの姿勢で、足だけを高速で動かし走っている。足はそ の形を捉えられないほどだ。一方、上半身は揺れもしない。地面を蹴るごとに土砂が 跳ね、爆音が轟く。それほどの速度だ。 木々の隙間を駆け抜け、枝を蹴散らし、落ちている岩を飛び越え。 時速は百キロほど。 その速度に男は平然とついてくる。 「まずは、こてしらべだ!」 ちぇんがきめら丸の背から飛び降りた。 一度地面を蹴り、回転しながら男に突っ込む。 「望むところ!」 男の拳がちぇんを横に払った。木の幹にぶつかるが、ボールのように跳ね返って体 勢を立て直すちぇん。ダメージは見えない。 地面を蹴り、違う木の幹で弾み、再び男へと突っ込む。 ボンッ! 男の拳がぶつかった。 衝撃波に木々がざわめく。 二度、三度と激突してから、お互いに飛退く男とちぇん。 「なかなかやるな?」 「お褒めいただき、光栄です」 疾走するきめら丸の左右に、距離を取って対峙する。どちらもゆっくりどころか人間の 常識を超越した動きだった。地面を吹き飛ばしながら走る男と、跳弾のように木の枝を 飛び移るちぇん。 「だが、まだこんなもんじゃあないんだろう?」 ちぇんの黒い瞳が、男を見据える。 「無論!」 男は両手を頭の袋に突っ込んだ。 引き出された手には、巨大なライフルがふたつ握られている。全長は百五十センチ 近くあるだろう。無骨で重厚な外見。 「それ、どおなってるのおおお!?」 思わず叫ぶゆかり。明らかに不条理な収納だった。 地面を駆け抜けながら、ライフルふたつを構える男。 「貫け俺のビッグマグナム! みんな大好きバレットM82A!」 地面が消える。 ゆかりたちは森の中央を走る崖から飛び出していた。 大昔の地殻変動によってできた崖で、地層が剥き出しになった場所。時折人間がや ってきて、観察したり勉強したりしている。高さは十メートル以上。落ちたら人間でもゆ っくりでも無事では済まない。 「おおおおおお……! どらまちーっく! えすせてぃーっく! ふぁんたすてぃーっく! らーんでぃーんぐ!」 前足を伸ばし、跳躍するきめら丸。 男が両手でライフルを腰溜めに構えていた。旋条を刻まれた銃口がちぇんを狙う。そ の奥は暗い。ちぇんは平然とそれを見つめ返していた。 音のない世界で。 ドン! トリガーが引かれた。爆音と硝煙が爆ぜる。 撃ち出される12.7mm徹甲弾。ゆっくりが喰らえば一発で消滅。人間でも身体が砕け るレベルの銃撃だった。並の鉄板やコンクリートの壁でも耐えられない。超音速で空気 を引き裂きながら、ちぇんへと迫る。 「ぬううんッ!」 ガゴッ、ガギン、ガッゴン! ちぇんは徹甲弾を全て跳ね返した。跳弾が崖にめり込み、地面を抉り、落ちた岩を砕く。 小型の爆弾を爆発させたような破壊力。幹を砕かれた木が倒れていく。 「きさまのいじは、こんなものかあああ!」 ちぇんが咆えた。 きめら丸が着地する。 遅れて、ちぇんと男が地面に下りた。 男がライフルを頭の袋にしまう。 「まだまだ序の口ぃ! 準備運動ぅ!」 そして、刀を三本取り出した。 南の森の小さな広場。木陰に二匹のゆっくりが座っている。 「きょうはおしいきのみがとれましたみょん」 南の森の長であるゆゆこと、副長のみょんだった。二匹の前に置かれた大きな葉っ ぱには木の実と草が盛られている。みょんが集めてきた食事だった。 「こぼねー」 褒めるようにすーりすーりをするゆゆこ。 「ありがとうございますみょん」 二匹は食事に向き直り、 「こぼねー」 「それじゃ、いただきますみょ――」 木の枝が舞った。木の葉が散る。土煙が烈風とともに吹き抜けた。 木々の間を突っ切り、一人の人間が姿を現わす。頭に罪と書かれた袋をかぶり、パ ンツ一丁のがっしりした男だった。両手に二本の刀を持ち、袋の上から口に一本の刀 を咥えている。白刃が日の光を受けてきらめいた。 両腕を胸の前で交差させ、男が身体を傾ける。 「三刀流――」 「あー。みょんくん、ちょっとはくろうけんをかりるよ」 「みょ?」 振り向いた先に一匹のちぇんがいた。声の渋いちぇん。 みょんの返事も聞かず、ちぇんはリボンに刺さったはくろうけんを抜き取った。二十セ ンチくらいの木の棒。森で拾った堅い木の枝を加工したものだった。 「鬼斬り」 空気が割れる。 走る男と、跳ぶちぇん。 ギィン! 振り抜かれる三刀を、ちぇんが枝で弾き返した。 「みょおおおん!」 振り抜かれる三本の鋼と、それを弾く木の枝にみょんは悲鳴を上げた。はくろうけん は堅いが、ただの木である。鋼鉄とぶつければ結果は容易に想像が付く。 「かえしてみょん、かえしてみょん! みょんのはくろうけん、かえしてみょん! らんぼ うにあつかっちゃだめみょん、おれちゃうみょん!」 ぴょんぴょんと跳ねながら、みょんは泣いていた。良い具合の木と良い具合の出来。 大事なはくろうけんである。それを失うわけにはいかない。 男は刀を背負うように構え。 「虎狩り!」 振り抜かれる三刀を、ちぇんは枝で打ち払う。 真剣の一閃を捌き、何故かはくろうけんは無事だった。 男は止まらない。 「牛針!」 突きだされる刃を、ちぇんは舞うように枝を動かし捌き切った。裂帛の気合いとともに 突きだされる切先を枝で弾き、刃の側面を叩き、枝の腹で刃先を受け流す。 「みょ、みょん……」 目の前で行われた想像を超えた剣戟に、みょんは動けない。 一度距離を取るちぇんと男。 「いやあ、ゆゆこくん。ひさしぶり。げんきそうでなにより」 「こぼね……」 隣に下りたちぇんを、ゆゆこが冷や汗混じりに見つめる。 顔を合わせた機会はそう多くないものの、ゆゆこはちぇんの事を知っていた。子ゆっく りだった頃から、よくからわれている。今でも苦手なゆっくりの一匹だ。 葉っぱの上に乗った草や木の実を見つめるちぇん。 「おいしそうなごはんだねー。おひるごはんかい? わかるよー。ちぇんはあさからなに もたべていないから、こばらがすいている。すこし、いただくよ?」 「こぼねぇぇぇ!」 ゆゆこが悲鳴を上げた時には、既にちぇんが食べ終わっている。少しどころでない。 というか何も残っていない。一口でお皿の葉っぱごと丸呑みだった。 腹ごしらえをすまし、ちぇんが男に向き直る。 「ううおおおおおおお!」 男が咆える。 広場を走る衝撃。物理的な圧力を感じるほどの気迫が、男の身体から迸った。頭が みっつに増え、腕が六本に増える。気迫に作られた実体ある錯覚。 「鬼気九刀流!」 三面六手の鬼となり、男は九本の刀を構える。 「おわびといってはなんだが、トマトをあげよう。とってもあかいよ」 「こぼね!」 ちぇんが尻尾で帽子からトマトを取り出した。赤くみずみずしいトマトだ。たった今畑 から取ってきたような、そんな新鮮さである。 「ほい」 ちぇんは男に向かって、トマトを放り投げた。 シュッ。 閃く刃が、トマトを八つに切り分ける。 そこにゆゆこの舌が伸びた。ゆゆこ種の中には舌を数メートル伸ばせる者がいる。こ のゆゆこもそのタイプだった。ピンク色の舌が空中に散ったトマトを捕らえた。触手のよ うにうねりながら赤い実を捕らえ、一瞬で縮み口へと収める。 赤く輝きながらゆゆこを見つめるちぇん。 「うまいか。トマトが、うまいのか?」 「こぼねー!」 元気な返事。 男が地面を蹴った。 「阿修羅・弌霧銀!」 「ぬぅん」 ちぇんが跳び上がり、枝を振り抜く。 一瞬暗くなる広場。 キン……。 軋む音を響かせ、火花が散った。鍛え上げられ研ぎ澄まされた鋼鉄の刃。それを何 故か受け止める木の枝。地面に下りたちぇんと、刀を振り抜いた男。 舞い上がった木の葉が落ちる。 「なかなかいいたちすじだ」 枝の先端を動かし、とちぇんが振り向く。 「だがしぁし、このちぇぇんをたおすのはひゃくねんはやい! ついてこい!」 真後ろへと跳んだ。 刀を頭の袋にしまい、男が後を追って跳び上がる。 「苦難上等。好むものなり修羅の道!」 音もなく。 飛んできたはくろうけんが、地面に刺さった。 森の木々がざわめき、風が唸る。鳥の飛び立つ羽尾が聞こえた。まるで一陣の突風 のように。もう男の姿もちぇんの姿もない。地面にははくろうけんが刺さっている。 後に残ったのは動けなくなったみょんと、トマトを咀嚼しているゆゆこだけだった。 ちぇんと男が空を飛ぶ。 木々の梢を蹴りながら、森の上を移動していた。 「お前が壁となって俺の前に立ち塞がるなら、いつだって……風穴開けて突き破る!」 男が両手を左右に広げ、斜め上に掲げた。両手の手を平を真下に向け、片足を持ち 上げ身体を捻る。そこから勢いよく身体を回転させた。 まるで小さな竜巻のように。白い渦と化して跳ぶ。 「超級覇王電影弾!」 「きさまのからだに、かざあなをあけてやる。おもうぞんぶん、あじわうがいい!」 ちぇんの尻尾が伸びた。猫のような黒い尻尾。それが数十メートルもの黒い紐となっ て身体に巻き付く。周囲の風を巻き込み唸る、竜巻のような尻尾の螺旋。そこから円 錐形の巨大なドリルが形成された。 「おうぎ・むそうらせんはんてん!」 ふたつの渦がぶつかり合う。 東の森を大きなゆっくりが歩いていた。 東の森の長であるドスまりさである。日課の見回りの最中だった。 「きょうもいじょうなーし」 その笑顔は次の瞬間凍り付いた。 「うおおおおおおおお!」 「ふううううううんっ!」 ガゴゴゴゴ! 上空を飛ぶふたつの渦。岩が削りあうような音を響かせ、火花を散らしている。何が 起っているのか、一目では分からなかった。じっくり眺めても分からないだろうが。台 風のように突風が荒れ狂い、土埃と木の葉を空へと舞い上げた。 「………」 大口を開けて動けなくなるドス。 ガキン! ふたつの渦が弾かれるように離れた。 そのひとつがドスに向かってくる。白い円錐の上に乗っかったちぇん。一度見れば忘 れないような容姿だが、見覚えはない。黒塗りのような瞳がドスを見据えている。 「いやああああ! こっちこないでええええ!」 お下げを振りながら、ドスは叫んだ。 「ハワユー、ドスゥ? アァイム、ゆかりズファーザー。あー、キミとあうのははじめてだ ったかな? おはつにしてさっそくだが、アレをやるぞ!」 ドスの頭上に移動するちぇん。 「アレってなにいいい!? しらないよおおお!」 「きまってるだろう? がったいだ!」 ちぇんがドスの頭に突き刺さった。帽子が吹っ飛ばされ落ちる。 そして足が爆発し、巨大な胴が生えた。 全長二十メートルほどの胴付ドスまりさ。周囲の木々の三倍はある巨大な体躯。帽 子の無い頭の上に、ちぇんがちょこんと乗っている。ちぇんのエネルギーがドスの身体 を一時的に組み替えていた。その身体はまちょりーのように雄々しく逞しい。 「これどおなっでるのおおおお!?」 叫ぶが、意味がない。 杉の木の梢に佇む男が、頭上に右手を掲げる。手の平が、白く輝く。 「俺のこの手が真っ赤に燃える! ゆかりん掴めと轟き叫ぶ!」 「いくぞ! じくうれつだん」 ドスが右腕を後ろに引いた。ドスの意志ではない。そもそも胴が生えた事がないの で、胴体の動かし方は知らない。今はちぇんが勝手に動かしているようだった。 「ばーすとすぴにんぐ、ぱぁんち!」 「衝撃のファーストブリットォ!」 ドン! 「ああ……」 ドスの涙が散る。 ふたつの拳がぶつかりあい、砕けたのはドスだった。指が千切れ、皮が裂ける。黒 い餡子が四散した。それだけでは終わらない。終わってくれない。 輝く男の拳がドスの腕を縦に引き裂いた。肩までばらばらに砕ける巨大な腕。 「あああ……」 痛みが無いのは幸いだっただろう。 男がドスの肩を蹴る。 ドスの頭の上で、ちぇんが不敵に笑った。 「撃滅のセカンドブリットォ!」 振り上げた拳がちぇんを捕らえ、殴り飛ばす。拳の勢いでドスの頭からちぇんが引っ こ抜け、回転しながら空高く飛んでいった。引き千切られた黄色い髪の毛。伸びていた ちぇんの尻尾が元に戻る。 「なにこれええ! わからないよおおお!」 身体が引っ込み、支えを失ったドスが涙と共に落ちていった。 何もない空中を蹴って、男が上空のちぇんを追い掛ける。まるで空を飛んでいるよう な動きだ。人間は生身で空を飛べない。そんな常識をあっさりと踏み越え。 「抹殺のラストブリットォォォ!」 振り抜かれた拳が、ちぇんを吹っ飛ばした。 再び空中を蹴ってちぇんを追い掛けどこかに消える男。 「ドスはおそらをとんでるよぉぉ……」 涙を散らしながらドスは落ちていく。地上二十メートルほどからの自由落下。それに 耐えられるゆっくりは少ない。頑丈なもこうやてんこ、柔らかいゆかりくらいだろう。ドス では無理だ。よくて致命傷である。 (ごめんね。みんなごめんね。さきにえいえんにゆっくりしちゃうけど、ドスがいなくなっ てもみんななかよくしてね……) 緩慢な時間の中でドスは群れの仲間に別れの挨拶を言った。 だが。 「どうも」 きめら丸が、ドスの目に入る。 鳥のような翼を広げ、空を飛んでいた。 「きもくてはやい、きめらまるです」 「とらんすふぉーむ・きょだいふうせんっ!」 気球のように膨らんだ北の長のゆかりが、ドスを受け止めた。 「んー。きょうもいいてんきだぞー」 日当たりのいい草地で一匹のらんが微睡んでいた。西の群れの長であり、ゆかりの 弟子である。肌に触れる心地よい午後の日差し。 ふと見上げた空に、黒い点が映った。 「ん?」 それは迷わずらんのいる方向へと飛んでくる。 らんは目を剥いて、飛んでくるものを凝視した。 ドッ! 「ひぅ!」 すぐ近くに落ちる。緑色の帽子に猫耳。ちぇんだった。 草地をを五メートルほど削って横向きに突き刺さっている。どう考えても粉々になって いる状況だが、見た限り転んだ程度の認識らしい。さとりのサードアイのような無機質な 目がらんに向けられた。半分地面に埋まっているため左目だけであるが。 「いやぁ、らんしゃま。ごきげんよう」 「………」 真っ白になるらん。 意識が身体から半分はみ出した。知っているちぇんである。いつぞや出会ったゆかり の父だ。あれは全部夢だったとして片付けたが、夢ではないらしい。 ドンッ! 「俺、参上!」 「………」 反対側に目を向け、らんはぴしりとひび割れる。 残りの半分の意識も身体から抜け落ちた。 こちらも見覚えのある人間だった。頭に罪と書かれた袋をかぶった、ほぼ全裸の人間。 前にうっかり捕まって色々酷い目にあった気がするが、よく覚えていない。帽子も身体も 無傷なので、多分問題は無かったのだろう。 「ところで、らんしゃま」 背中をつつかれ振り向くと、ちぇんの顔が間近にあった。光の映らない黒い瞳。全てを吸 い込むような漆黒。世界を揺らすような迫力がそこにあった。 身体からこぼれ落ちたらんの意識が、一回転して元の位置に納まる。 「らんしゃまのしっぽを、かしてほしいのだけど。いいかね?」 「はい?」 らんとはしてはどういう意味と聞き返したのだが。 ちぇんは肯定と受け取ったらしい。 「ではいくぞ。ついてこい、こぞう!」 「あああああああ!」 涙で軌跡を描きながら、らんは空に落ちていった。 真上に広がる緑色の森。黒い山肌。遠くに見える灰色の街。その無効に広がる青く 白い大海原。真下にはどこまでも遠い青空と、白い雲が見える。幻想的な風景だった。 これが夢だと思うほどに。夢だったらどんなに幸せだろう。 「らんはおそらをとんでるんだぞおおお!?」 涙が真上に流れていく。 上にある大地、下に広がる空。 らんは頭から無限遠の虚空へと落ちていった。 「らんしゃまがたのしそうでなによりだ」 尻尾を動かしながら、脳天気に呟くちぇん。 あまりの事に上下の認識が逆転してのは、らんも理解していた。理解していたがどう にもならないし、どうでもいい。ちぇんの頭に乗せられ、らんは遙か上空へと飛んでいる。 地上数百メートルへと。ちぇんの飛行原理はわからない。 「ふははは! ゆかりいいいん! 俺は……お前が、お前が……お前が好きだー! お前が欲しいーッ! 愛してるううう、ゆかりいいん!!」 男が空へと落ちてくる。 こちらも飛んでいる原理は不明だが、道具も無しにちぇんを追い掛けてきた。 「そうだ。そうでなくては! ちぇぇんのむすめがほしいのなら、これくらいはやってもら わないとこまるぞ! いけぇい、らんしゃまのしっぽ!」 バシュン。 ちぇんの叫びに応え、らんの尻尾が外れた。 上下逆さまの世界。だが、この高度では向きは意味をなさない。 らんを中心に展開される九本の尻尾。白い先端を真上に向け、直角的な軌跡を描い て自在に空を躍る。尻尾ファンネル。尻尾を飛ばして米粒を発射する、らん種の中でも 希少性の高い能力だ。当然だが、らんは使えない。 「わからないぞおおお!? ぜんぜんわからないぞおおお! なんでだあああ!」 「だいじょうぶだ。もんだいない」 らんの全力の叫びを、ちぇんは一蹴した。 炸裂音。 尻尾の先端から米粒が機関銃のように発射される。赤熱した米粒が空中に複雑な軌 跡を画いた。九本の尻尾から撃ち出される無数の米粒弾。文字通り弾幕である。空中 では体勢を変えられず、普通なら避けられない。 「とりゃあ!」 空中を叩き、男が後ろに飛び米粒を躱した。 続いて右に。左に。 何もない場所を手で殴りつけ、その反動を利用して。 両足を抱いて丸くなって前に。 弾幕の隙間をくぐり抜け、男がちぇんに向かう。 そして、右手を握り締める。 「飛ぶ拳撃を見たことはあるか!」 ちぇんがらんの下から抜け出し、横に移動していく。旗のようになびく二本の尻尾と髪 の毛、緑色の帽子のフリル。何もない空中を滑るように横に走る。 正確には、らんがちぇんの頭上から真横に放り投げられていた。 男が拳を突き出す。 バォン! ちぇんがひしゃげた。 見えない何かが顔面に撃ち込まれる。 さらに左の拳を振り、右の拳。左、右、左右左右。 不可視の打撃を連続で喰らい、ちぇんが青空へと落ちていく。 が。 「ちぇぇぇぇんすぱぁぁぁぁく!」 ちぇんの口から放たれた光が、男を一文字に薙ぎ払った。太陽よりも白く熱く輝く破 壊の閃光。爆発とともに、男が真上の地面に向かって跳び上がっていく。 そこへ撃ち込まれる尻尾ファンネルによる一斉射撃。 「まだだ。まだ終わらんよ」 しかし、男は空中を蹴って縦に一回転。見えない蹴りがちぇんを吹っ飛ばした。 ちぇんと男が、空へと落ちていく。 「あ」 ではない。 ちぇんの頭から離れた事で、らんが地面に落ちていた。逆さまだった上下の認識が 正常に戻る。引力に引かれ、らんは物凄い速度で地上に向かっていた。飛べないらん では、抗うこともできない。 「いやああああ! おちるうううううう!」 「どうもー」 「とらんすふぉーむ・とくだいしーとっ!」 目の前に大きな四角形が広がった。 大きく翼を広げ、空を飛ぶ四つ足の獣。鳥のような翼できめら丸が空を走っていた。 その背に乗っているのはゆかりと、助けられたらんである。 「あんぜんあんしん、ちょうこうそく。まいどおなじみきめぇまる、あらためきめらまるで りばりーさーびすです。あと、ごあんしんください、らんさん。こんかいのうんそうりょう は、ぜんぶさーびすですよ」 「なんですかあれ! なんですかあれ! なんですかあれえええ!?」 「ゆかりんにきかないで……」 マイペースなきめら丸、泣きながら質問するらんと、諦めムードのゆかり。 いつの間にか尻尾はらんの元に戻っていた。 「ちぇぇんすぱぁぁく! すぱぁぁく! すぱぁぁくぅ!」 空を裂く閃光の連打。 青い空を背景に白い線が空中に引かれる。爆風を伴った熱線と飛び散る光の粒子。 規模は小さいもののドススパークとは比べものにならない破壊力。高熱に晒され瞬間 的に膨張した空気が、雷鳴のような轟きを上げる。 「なんのこれしき。あたらなければ、どうということはない!」 男は空中を蹴り、弾き、身を翻し、スパークを躱していく。 右へ。左へ。上へ。下へ。 時折上下逆さまになり。 避けられないスパークは殴って軌道を変える。 「オラオラオラオラ!」 拳の連打と、飛翔する打撃。 超音速で空を殴り衝撃波を飛ばす。人智を越えた力と技術のなせる技だ。その威力 は徹甲弾をも上回っている。残像を残して動く腕が機関砲のような連射を見せた。 目に見えない打撃。 「ぬるいわ!」 それを見切り、ちぇんは躍るように躱していく。 跳ねて回って、沈んで浮いて。 生身で行われる空中戦。まき散らされる閃光と衝撃の弾幕。 「しゃくねつのばーんすとらいくぅ!」 「三百煩悩攻城砲!」 閃光と衝撃がぶつかり、周囲に白い輪を作り出す。 きめら丸の背に乗ったゆかりとらんが見守る中、ちぇんと男は空を舞いながら互いに 打ち合い避けあっていた。飛んでいる原理も弾幕の仕組みも置き去りにして。 「おまえはぁ!」 ちぇんが咆える。 「おまえは、ゆかりがすきなのか? ちぇぇんのむすめがすきなのかああ! すきなのか あああ! あいしているというのかああああ!」 大きく開かれた口に光の粒子が集まり、爆音と共に撃ち出される。薄い稲妻を纏った 閃光の渦が、空を切り裂き、男へと伸びる。 男がきめら丸の背に乗るゆかりに目を向けた。 一瞬目が合い、ゆかりが慌てて目を逸らす。 「そうだ。どうせ聞こえるんなら聞かせてやるさ。ゆかりん! 好きだぁぁー! ゆかりん、 愛してるんだー! この森で出会う前から、好きだったんだ!」 森全体に届くような大音声。 素足で空気そのものを蹴り抜き、男がちぇん目掛けて飛んだ。 迫り来る閃光に向け、左手を振り抜く。拳が光の奔流を引き裂いた。幾筋にも別れ、 白い粒子となってスパークが空に散る。 「好きなんてもんじゃない! ゆかりんのことはもっと知りたいんだ! ゆかりんのこと はぜーんぶ知っておきたい! ゆかりんを抱きしめたいんだァ!」 男は罪と書かれた袋の上から顔に右手を当てた。 罪という字が、愛という字に変わる。 スパークを切り裂き、男は右手を引き絞った。手を伸ばせば届く距離。目の前まで迫 ったちぇんに狙いを定め、腕を思い切り振り抜く。 「ゆかりん、結婚してくれええ!」 「ふぅむ」 拳が。 ちぇんの顔にめり込んだ。 が。 「ならばよし!」 殴られたまま、ちぇんが男の顔面に体当たりをした。 今までとは比較にならない勢いで。 「ぬううううううん!」 自由落下を数倍に上回る速度で、男がちぇん諸共地上へと向かう。遠く離れていた 緑色の大地が瞬く間に近付いていった。流れる風にちぇんの尻尾がはためく。 ドンッ! 土砂をぶちまけ、ちぇんと男が地面に激突する。 隕石が衝突したようなクレーターが、そこに作られていた。雨のように降り注ぐ土砂。 周りに生えていた木が何本か、外に向かってなぎ倒されている。生身の人間なら跡形 もないだろう破壊力に、男は穴の中心で意識を失っているだけだった。 クレーターの縁に下りるちぇん。 尻尾でずれた帽子を直してから、気絶した男に向き直り、ぺこりと頭を下げる。 「しかし、こんかいはおひきとりください」 あとがき 空を飛ぶ原理はONE PIECEの月歩的なものです。あと、気合いと愛です。 過去SS anko4158 お帽子さん、外れてね anko4147 ぐんまりさ迷子になる anko4144 いたさなえ anko4128 ちぇん CV:若本規夫 anko4109 ゆっくり・ボール・ラン 2nd STAGE anko4108 ぱちゅりーの居場所 anko4104 続・どMとどS anko4090 BGM 天国と地獄 anko4086 HENTAI ありす 以下略 挿絵:
https://w.atwiki.jp/hannya/pages/40.html
戦闘ラインって何やねんって事なんですが これ別に明確に線がMAPに引かれている訳ではありません GVGとかやってる人は何となくは分かっているとは思うので細かい説明は省きますが、このラインを押し上げたりする際に注意する事をいくつか ●攻撃する人と回復する人の見解の相違 大概は前線に出てラインを押し上げていくのはWの仕事になりますが、最前線は とかく集中攻撃されたりとか危険度マキシマムな場所でもあります Wは硬いので死ににくい為そういう仕事が回ってくる訳ですが、集中攻撃を 食らうとWでもコロリと死んだりします ってな事でMOの支援が必要な訳なのですが、MOってのは敵にとっては一番に 抹殺or仕事をさせたくないという一番狙われやすい職である為、ここでジレンマ が発生します 心理的には W:敵にプレッシャーを与えてラインを押し上げていきたい、その為に前線に切り込んで いきたい MO:味方を死なせる訳にはいかないが、自分が死ぬと自軍全ての防御が落ちる ので敵から攻撃はなるべく受けたくない、つまり敵軍の攻撃範囲に入って 集中攻撃されるのはマズい という、特性上仕方ないのですが両者は相反した心理が働く事になります 結構これが元で喧嘩になるといった話もよく聞いたりしますが・・・( A`) まあW,MOの比較が分かりやすいのでここでは2職しか書いていませんが 職毎の特性がぶつかり合う事で起きるトラブルってのは多発傾向にあります 「じゃあどうしたらええねん?」って事になるんですが、これに関しては ぶっちゃけ ”互いが互いの職の特性を理解する” これしか無いと思います つまり「俺Wしかできないぜフゥーハハハー」とか「ワシMEしかやらないお」とか 「MOしか知らんわ」とかだと理解なんか地平線の彼方って感じになって もう㍉㍑㌢㌧㌢㌧な状況だとダメダメって事です 食わず嫌い、性に合わない等あるとは思いますが、一通り各職をやってみる のを推奨します
https://w.atwiki.jp/futanari/pages/196.html
「やっぱりねえ。段階を踏まなきゃダメだよね」 月野ちゃんはチューベットを吸いながら、夏の空を見上げた。 「段階?」 私もチューベットを吸いながら、公園のベンチに腰掛ける月野ちゃんを眺める。 今日は休日。二人とも私服。月野ちゃんは麦藁帽子をかぶり、袖のないサマードレスを着ていた。 見てはいけないと思いつつも、彼女の脇や鎖骨、白い足に目が行ってしまう。ほんの三秒でも、理性というものを手放せるのならば、私は間違いなく彼女に抱き着いている。 月野ちゃんはかわいい。 私なんかよりは、ずっと。 「手でするのはそろそろいいかなって。大分感覚が掴めてきたし」 「ちょ、人が見てるって!」 右手で輪を作り上下にシェイクするジェスチャーをする月野ちゃんを、私は慌てて引き止めた。変な誤解をされては困る。いや、事実無根というわけでも、ないのだけど。 「大袈裟だなあ。よーちゃんは。どうせ誰も気にしてないよ」 「するって。私がするって」 左手で静かにツッコミを入れてから、私は気を取り直した。 「でも、手以外ってことは、やっぱり……」 「そ。お・く・ち♪」 無駄にシナを作って、月野ちゃんはちろりと舌を出した。 どくり。 私はそれを一瞬で想像して、股間に熱を感じた。裾の長いシャツとジーンズに隠れたおかげで、傍目には何の変化もなかったけれど。 「フェラチオ。って言うらしいよ。でも、相手を本当に気持ち良くするには、ちょっとコツがいるんだって」 ぺろぺろ。ちゅーちゅー。 月野ちゃんはチューベットを念入りに、溶けたシロップの一つも逃さぬよう、チューベットを舐め回す。 まるでそれ自体が練習であるかのように、くわえて、舌先でほじくり、唇でねぶってみせた。 「でも、汚いよ? おしっこも出る所だし」 私は気持ちを抑えた。本当はすぐにでも月野ちゃんにしてほしい。けれどそれは、私のエゴなのだから。 私は月野ちゃんのおもちゃ。エゴ等持たず、また持ってはいけない存在だった。 「汚くなんかないよ。よーちゃんのおちんちんだもの」 理があるようで身も蓋も無い、月野ちゃんの断言。彼女がそう言ってくれたことで、私は跳ね回りそうなほど喜んだ。 「と! 言うわけで善は急げ!」 空になったチューベットをゴミ箱に捨てて、月野ちゃんは指を立てた。 「フェラチオの練習をしよう!」 大声で宣言されてしまった。 私はもう周囲を確認することもせず、月野ちゃんを連れて公園から退散した。 数分後、私と月野ちゃんはカラオケボックスにいた。 「なんで?」 ブラックライトで照らされた、薄暗い密室。文字を読む程度の明るさはあっても、決してそれ以上ではない。 「私ん家、今日はお父さんがいるし」 「いや、うん。確かに家でするのはマズいかもだけど……」 「学校もテスト休みだし」 「いつもは放課後の教室でしてるものね」 あれはあれで、雰囲気があった。皆が普段勉強している場所であんなことするのは、ぞくぞくするような背徳感がある。 「でも……カラオケ?」 どうにも落ち着かない。 防音も定かではなく、鍵もかからず、なにより隣には普通に遊んでいる人がいるはずなのに。 こんなことをしていいのだろうか。 私は私に問いかける。 一方で私は、私の意志とは関係なしにむくむくと起き上がり、ジーンズの中で窮屈そうにしているおちんちんの存在も感じていた。 異物。 自らを女の子だと思い込む私にとって、股間から生えたそれは私ではない異物だ。しかし、ふと疑問に思う時がある。 これこそが、私の本当の姿なのではないか。 私の女の子という形骸を内側から貫き、現実化しようとする男の子こそ、私の本心なのではないのか。 その証拠に私は、月野ちゃんのことが好きで。 時々、彼女を、その肉槍でめちゃめちゃに犯してやりたいと思っている。純粋無垢な彼女を、白くて濁った液で汚したいと思っている。 いや違う。そうじゃないと女の子の私は思う。今のまま、仲良しになれているだけで十分だと思っている。 その私を後ろから突き刺し、内側の私が耳元で囁く。 月野ちゃんのおもちゃになって、ずうっとシテもらいたいんだ? 「どうしたの? よーちゃん」 「あ、いや……」 月野ちゃんに心配そうに声をかけられて、私ははっと我に返った。 お遊びへの期待が、簡単に自己嫌悪にひっくり返る。なんだか今日は、いつになく心が安定してない。 「冷房寒い? それとも、去年のチューベットにあたった?」 「あれ、去年のだったんだ!」 「氷菓子に賞味期限はないから」 月野ちゃんが不安げな表情をするのはかわいそうだ。私は月野ちゃんを安心させるために、にこりと微笑む。 「ちょっと、ぼーっとしてただけだから。平気だから、ね?」 「うん。わかった」 月野ちゃんはこくりと頷いて、それ以上私に問うことはやめた。 「じゃあ、やろう!」 「お、おー……」 そして切り替えが早かった。そういうさっぱりした月野ちゃんも私は好きなのだ。 「あ、待ってよーちゃん」 私がジーンズのベルトを外し、指をかけて脱ごうとするのを月野ちゃんが止めた。 「そうじゃなくてえ……ほら、ここをこうして」 月野ちゃんは私にジーンズのベルトをつけさせたまま、前のファスナーだけを開けた。そしてなんと、月野ちゃんはそこへ指を突っ込んだのだ。 「うあ……月野ちゃん?」 「あれ、これどうなってるの?」 ジーンズの中、パンツごしに月野ちゃんの手が私を探る。さんざんごそごそと撫で回した後、ようやく私の先端を探り当て、そこからパンツを下ろした。 私は服を脱がないまま、私のおちんちんだけが月野ちゃんにさらされた。 「あは。できたできた。おもしろーい」 月野ちゃんが私の先端をつまんで、前後左右にゆらした。さすがにそれだけでイってしまうことはないけれど、私がさらに固くなる要因にはなった。 「ねーねー。これができるってことは、よーちゃんは立っておしっこできるの?」 「したことないからわからないけど、多分……」 自分で自分の下半身を見ると、本当に男の子みたいだ。私のパンツを見て貰えないのはなんだか残念な気がするけど、こういう倒錯したのも悪くない。 「便利だなー憧れちゃうなー」 握ったりゆるめたり。月野ちゃんは感触を楽しむように私に触れてくる。その手つきとキラキラした目が、本当にたまらない。 「じゃあ、そろそろ始めるけど……」 私を握ったまま、月野ちゃんは急に考えこんだ。 「どうかした?」 「んー。よーちゃんは寝たい? 座りたい?」 「ああ……」 姿勢のことか。 参考資料として見せてもらった雑誌に書いてあったあれか。 「立つほうが、いいかな?」 月野ちゃんはともかく、私がソファーに横になるのはちょっと窮屈だ。だから座るか立つかだが、私たちの身長差を考えると私が立つほうがちょうど良いと思った。 「ん。じゃこっちで立って」 入り口から死角になる位置へ私を連れて、月野ちゃんはその正面にひざまづいた。 そして一度こちらを見上げてから、笑いかけてくれる。 「私ね」 「ん?」 「私好き嫌いはあるけど、よーちゃんの作ったものだけは残さないよ。よーちゃんを嫌いになりたくないから」 「へ? ……はう!」 不意を突く形で、月野ちゃんは私の先端をちろりと舐めた。続いてカリ首を突き、鈴口をぐりぐりとほじくる。 点の攻撃。 舌をのばして、狙うべき点を狙う。私はそのたびにびくんと跳ねる。刺激される点以外の部分が、せつない。 「どんどんいくよお……」 月野ちゃんはそんな私の反応を見て嬉しそうに目を細めて、裏筋を上から下へと舐めた。亀頭をぐるりと回り、根本までらせんを描く。 線の攻撃。 舌による刺激ももちろんだけど、月野ちゃんの吐息や、頭を揺らした拍子に触れる黒髪もすばらしい。 私は無意識に月野ちゃんの頭に手を乗せて、優しく撫でていた。柔らかい髪の毛の感触で、指すらもイってしまいそうになる。 「そろそろかなー?」 月野ちゃんは一旦私から口を離して、三秒だけ何かを念じた。小声だったけど、 「レモンと梅干しをたっぷり口に詰め込まれて、バキに口を抑えられてる!」 とか言ったと思う。バキである必要はない気はしたが、そこは流そう。 月野ちゃんは息をすっと吸い込んでから、まずは唇で私の先端をはさんだ。 はもはも、はも。 強くも弱くもない、やわらかくて温かい刺激。 いつも眺めている唇が、私の汚い先端に触れている。止めたいという想いともっと汚してしまいたいとの想いが一緒に生まれて、混じり合う。 どっちが私なのだろう。 突き出た先端と、包む表層。どっちが本物なんだ? 疑問はさらなる刺激で振り払われた。 先端をはさんでいた月野ちゃんの唇が、一気に私の半分まで進み、吸い付き始めたのだ。 「す、すわ……はうう!」 月野ちゃんのやわらかいほっぺの内側が私にくっつき、その隙間を彼女の唾液が埋める。 しかしなにより私の官能を高めたのは、私に吸い付くことでタコのように崩れた、月野ちゃんの顔だった。 月野ちゃんのこんな顔を見れるのは世界でも私だけなんだ。 そんなことが、そんなことで、私は強い征服感を得た。 おもちゃとしては、あるまじき態度だったろう。 しかし、それすらもすぐにどうでも良くなった。月野ちゃんが、私をくわえたまま、前後に動き始めたから。 面の攻撃。 時々当たる八重歯ですらも愛おしい。私は腰を振りそうになるのを必死でこらえて、ただ月野ちゃんの頭を撫で続けた。 とろけてしまいそうだった。 「ぷはあ!」 息継ぎのために月野ちゃんが時折口を離すのも、良いメリハリになる。 「まだまだ!」 一生懸命に吸い付く月野ちゃんが、とても健気だ。 だがしばらくして、私はあることに気がついた。 イケない。 月野ちゃんが下手なわけではない。確かに月野ちゃんの口はちっちゃくて、私を完全にくわえることはできないけど、それとはまた違う話だ。 もっと単純に、刺激が足りない。 今よりもっと早く月野ちゃんが動いてくれればいいのだけど、そのまえに彼女の顎が限界に近づいてしまう。 このままじゃ、ダメだ。 私は月野ちゃんの頭を押して、彼女を引き止めた。 「……ど、どったの?」 月野ちゃんは肩で息をしていて、口の端から私の先走りと唾液の混じった液を垂らしていた。 彼女としては、もう少しがんばれば私をイカせられると思っているのかもしれない。 でも、それは無理だ。 私はおもちゃ。月野ちゃんの楽しいおもちゃ。 「あの、その……」 ほてった頭で考える。月野ちゃんがこれ以上疲れなくて済む方法を。 「最後に試したいのがあるんだ」 参考資料の内容を思い出した。あれに、おあつらえ向きのやり方があった。 「ぱいずり……って言うの。あれ、やりたい」 私が。 私からこうして頼み事をするのは、初めてだった。 親友を楽しませるために、おもちゃとしての領分から一本踏み出した。 「……私、おっぱい小さいよ? よーちゃんならともかく」 胸の前で腕を組んで、月野ちゃんはいぶかしげに言った。 月野ちゃんはやせっぽっちで、当然胸もない。私はそんな彼女をひそかに羨ましいと思っていた。自分の無駄に大きい胸は、谷間が汗でべたついて気持ち悪い思いをすることがよくあったから。 「やって、できなくもないんじゃないかな?」 「うーん……」 月野ちゃんは襟を引っ張って中を覗きこんで、それを私と比べた。 「じゃあ、ゆーちゃんもおっぱい見せて」 その提案は、予想外ではあったけど想定内だった。 「いいよ」 私はシャツの前を開けて、ブラのホックを外した。ブラはフロントホックなので、それだけで私のおっぱいがまる見えになった。 肩凝りの原因となる重さ。汗でべたつく谷間。でも月野ちゃんが褒めてくれた柔らかさ。 「自信ありげに脱ぐんだから……」 月野ちゃんは憎々しげに、左右の手で私の乳房を掴んだ。正直それでも、月野ちゃんの手には余る大きさだった。 「小学生の頃までは同じ大きさだったのにい」 月野ちゃんは私の乳房を潰したり歪めたり摘んだり引っ張ったり左右を擦り合わせたりしてひとしきり遊んだあと、ため息をついた。 「私にもおちんちんがあればよかった」 冗談か本気かわからない口調で、ぼそりとつぶやく。 「……笑ったらしてあげないからね?」 月野ちゃんはそう念押ししてから、サマードレスを脱いだ。 そして、それっきりだった。 「だってブラすると暑いんだもん」 「でも付けないと、透けたり隙間から見えたり……」 「小さいおっぱいなんか見てどうするのさ」 透けたり隙間から見えたりするのを楽しむ私としては、月野ちゃんは無防備すぎるように思えた。本人がそれでいいのなら、いいことなのだと、とりあえず納得することにするけど。 それよりも。 月野ちゃんはブラを付けていなかったので、身につけているのは白いパンツとハイソックスだけだ。何もつけていないよりも、なんだかぐっとくる。 そして、胸。 さんざん小さいと言ったけれど、桜色の乳首に小さめの乳輪、つつましやかながらも上を向く膨らみは、本当にかわいいと思う。大きさよりも形が大事なのだと、一目で気付かせてくれる。 「ううー。なんか最近暑さで縮んだ気がする……」 「そんなことないって」 私はさっきのお返しに、指先で月野ちゃんの乳房を撫でた。見た目に反して、すごく柔らかい。 「でもわかるでしょう? これじゃあおちんちんを挟むなんてできないよ……」 「挟む? 挟むなんて言ったっけ?」 私は月野ちゃんをソファーの上に座らせた。これから何をするのかわからない月野ちゃんは、私の言うことに素直に従う。 「おっぱいでコスるから、ぱいずりでしょ?」 そして私は、仰向けになった月野ちゃんに跨がった。月野ちゃんは驚いて息を飲んで私を見返す。 そして、私は。 月野ちゃんの唾液でぬらぬらと光る先端を、月野ちゃんの乳房に擦り付けた。 「あう……」 小さく、月野ちゃんは本当に小さく悲鳴をあげた。 私はその声にさらに興奮して、もう片方の乳首にも先端を押し付けた。 乳首のしこりと、乳房の柔らかさが同時に伝わる。 点の攻撃だ。 今度は乳首から膨らみの裾をめざし、そこから一周させる。谷間を亀頭でほじくり、反対の乳房も一周する。 「あ、熱いよ……それになんか、変」 線の攻撃。 私は月野ちゃんにされたことを参考に、同じことを月野ちゃんの乳房にした。 そうして月野ちゃんの柔肌を汚していくのはとても背徳的で、すごく興奮した。 「ふああ! はげ、はげしい、激しいよ!」 いつしか私は月野ちゃんの乳首を男根全体ですり上げていた。それ自体の刺激よりも、月野ちゃんが平静を失っていく様に痺れていた。 「んあ、あ……ああー!」 月野ちゃんが一際大きく鳴くと同時に、私は絶頂に達した。月野ちゃんの乳房に、白くて熱い液を思い切りふりかけた。 「よーちゃん……熱い」 月野ちゃんは天井を見上げて、うわごとのようにつぶやいていた。 気持ち良かった? 私を貫く私が、私に問い掛ける。 白くてちっちゃくて柔らかくてかわいらしい月野ちゃんの上に乗って、汚いおちんちんを押し付けて、熱くてねばねばした液で汚すのは気持ち良かった? 私は答えない。答えずともそれは明白だったから。 私はおもちゃ。月野ちゃんの楽しいおもちゃ。 違う。 堪えきれてない。隠しきれてない。捨てきれてない。 私は今でも、月野ちゃんの心を欲しがっている。身体のみならず、心までも汚してしまいたいと思っている。 その結果が、この有様だ。 月野ちゃんはナプキンで汚れた身体を拭き取り、衣服を元に直していた。 けれど、それから一言も、私に話し掛けてこない。 同じ部屋で、こんなに近くにいるのに。 それ以前の問題で、私は月野ちゃんと目を合わすことができなかった。 今、月野ちゃんと目を合わせれば、私の本心を知られてしまいそうで、それをすることはできなかった。 そうしてどれだけの時間が経っただろう。 内線の呼び出し音と共に、店員が延長するかどうかを聞いてきた。 私が素直に部屋を出ることを伝えようとすると、 「延長。二時間お願いします」 横から月野ちゃんが受話器を取り上げて、店にそう告げた。 呆然としている私に、月野ちゃんはにこりと笑う。 「ちょっと、びっくりしたけど……」 気恥ずかしそうに、はにかんで。 「びっくりした、だけだから。そういうやり方もアリなんだなーって。そうだよね。よーちゃんが気持ち良いなら、ナシなことなんてないもんね」 私は。 結局いつも、月野ちゃんに救われる。 私が月野ちゃんを許すように、月野ちゃんも私を許してくれるのだ 「よーちゃん、すごく気持ち良さそうだったし。だから、ね? もう一回やろう? ぱいずり!」 月野ちゃんは胸を張って、どこか誇らしげにそう言った。
https://w.atwiki.jp/pokepedia99/pages/175.html
皆さんはポケモンの技構成を考えるときどうしていますか? 今回はポケモン単体の技構成を決定付ける重要なポイントを解説していきます。 ◎仮想敵を考える それぞれのポケモンには属性や数値、覚える技などが決まっており、必然的に繰り出せる対象や繰り出される対象も決まってきます。 自分の特定のポケモンが繰り出せる対象、もしくは繰り出される対象のこと一般に仮想敵と呼び、 そのどちらの対象にも当てはまらない相手ポケモンは仮想敵でないといいます。 また、仮想敵となる相手ポケモンと自分のポケモンとの間には役割関係がある、 逆に仮想敵ではない相手ポケモンと自分のポケモンの間には役割関係がない、などという表現がよく使われます。 つまり交代戦において対峙する可能性があるのは仮想敵(役割関係のある相手)だけであり、 役割関係のない非仮想的は構築段階から想定する必要がありません。 仮想敵以外のための技を持ったりするのは、はっきり言って碁石を持って将棋するようなもんです。 (例1)カビゴンはスターミーに繰り出すことができ、ドサイドンには繰り出されることが多い よってスターミーもドサイドンもカビゴンの仮想敵だということができ、 基本的にカビゴンはスターミーもドサイドンも意識した技構成になる (例2)フーディンはラグラージに繰り出すことができず、ラグラージもフーディンに繰り出すことはできない よってフーディンとラグラージの間には役割関係がないということができ、 基本的にフーディンがラグラージ、もしくはラグラージがフーディンを想定することは無意味である 但し役割関係のある無しは一概に決められるわけではなく、 役割関係が強い・弱いという表現の方が良いのかもしれません。 (技ピンポイント読みでの後出しや、残りHPの残量によって変わってくるため) 交代戦、サイクルを理解した方なら分かるでしょうが、役割関係が強いポケモン同士が打ち合うことは稀であり、 逆に役割関係の弱いポケモン同士は偶発でぶつかり合うと殴り合いになりやすいといえるでしょう。