約 1,622,224 件
https://w.atwiki.jp/yorozubu05/pages/41.html
扉の向こうから、音が聞こえる 何かの発砲音と金属がぶつかり合う音だ 扉を開けるとそこには 戦場があった ~空想の聖女戦OP抜粋~
https://w.atwiki.jp/anipokebw/pages/202.html
台詞名 ぶつかったらベルはごめんなさいするの 作成日 2010年12月23日 はじめて出た言葉 013話
https://w.atwiki.jp/dbrpalpha/pages/762.html
2016年06月26日13時24分のバトル キャラ名 作者 体力 TYPE LIFE 勝利数 わかさぎ姫 くくる 31 守備重視 1 1 ややまだ Donald-2nd-R 10 スピード 1 0 ふたつのみち 放浪の天使 27 攻撃重視 1 0 十六夜咲夜 ウッ 15 堅守高速 1 0 第19415回D-BR杯がスタートです!前回優勝したのはわかさぎ姫です!果たしてタイトルを防衛できるでしょうか!? ややまだの攻撃!(命中率95%/会心率5%)ややまだ「(・・・」 」ふたつのみちに2のダメージをあたえた!! ふたつのみち「クサレヤロー…盾になれェ!」「うわぁっ!?(盾にされた)」 残り体力(わかさぎ姫 31,ややまだ 10,ふたつのみち 25,十六夜咲夜 15) 十六夜咲夜の攻撃!(命中率95%/会心率5%)十六夜咲夜、連続攻撃!!!十六夜咲夜「良いわ、何か怪しいので相手をしてあげる」ふたつのみちに2のダメージをあたえた!!ふたつのみちに2のダメージをあたえた!! ふたつのみち「クサレヤロー…盾になれェ!」「うわぁっ!?(盾にされた)」 残り体力(わかさぎ姫 31,ややまだ 10,ふたつのみち 21,十六夜咲夜 15) ふたつのみちの攻撃!(命中率95%/会心率5%)ふたつのみち、痛烈な一撃!!!ふたつのみち「手出しはさせない!」「散れェェェ!!!」わかさぎ姫に5のダメージをあたえた!!わかさぎ姫の防御 が25ダウンした!! わかさぎ姫「私を…退治しに来たのです、よね?」 残り体力(わかさぎ姫 26,ややまだ 10,ふたつのみち 21,十六夜咲夜 15) わかさぎ姫の攻撃!(命中率29%/会心率5%)わかさぎ姫「えいっ(無数の鱗弾を放つ)」十六夜咲夜に1のダメージをあたえた!! 十六夜咲夜「みんな退治されたがっているのかしら」 残り体力(わかさぎ姫 26,ややまだ 10,ふたつのみち 21,十六夜咲夜 14) ややまだの攻撃!(命中率95%/会心率10%)ややまだ「(・・・」 」十六夜咲夜に4のダメージをあたえた!! 十六夜咲夜「みんな退治されたがっているのかしら」 残り体力(わかさぎ姫 26,ややまだ 10,ふたつのみち 21,十六夜咲夜 10) 十六夜咲夜の攻撃!(命中率95%/会心率12%)十六夜咲夜、会心の一撃!!!十六夜咲夜「切り刻んであげる!傷魂「ソウルスカルプチュア」!」わかさぎ姫に21のダメージをあたえた!! わかさぎ姫「私を…退治しに来たのです、よね?」 残り体力(わかさぎ姫 5,ややまだ 10,ふたつのみち 21,十六夜咲夜 10) ふたつのみちの攻撃!(命中率38%/会心率7%)ふたつのみち「手出しはさせない!」「散れェェェ!!!」 ややまだはゆうゆうとかわした。ややまだ「あひー」 残り体力(わかさぎ姫 5,ややまだ 10,ふたつのみち 21,十六夜咲夜 10) わかさぎ姫の攻撃!(命中率29%/会心率16%)わかさぎ姫「えいっ(無数の鱗弾を放つ)」 ややまだはギリギリかわした。ややまだ「あひー」 残り体力(わかさぎ姫 5,ややまだ 10,ふたつのみち 21,十六夜咲夜 10) ややまだの攻撃!(命中率95%/会心率18%)ややまだ、連続攻撃!!!ややまだ「(・・・」 」ふたつのみちに1のダメージをあたえた!!ふたつのみちに1のダメージをあたえた!! ふたつのみち「クサレヤロー…盾になれェ!」「うわぁっ!?(盾にされた)」 残り体力(わかさぎ姫 5,ややまだ 10,ふたつのみち 19,十六夜咲夜 10) 十六夜咲夜の攻撃!(命中率95%/会心率20%)十六夜咲夜、連続攻撃!!!十六夜咲夜「良いわ、何か怪しいので相手をしてあげる」ふたつのみちに1のダメージをあたえた!!ふたつのみちに1のダメージをあたえた!! ふたつのみち「クサレヤロー…盾になれェ!」「うわぁっ!?(盾にされた)」 残り体力(わかさぎ姫 5,ややまだ 10,ふたつのみち 17,十六夜咲夜 10) ふたつのみちの攻撃!(命中率46%/会心率11%)ふたつのみち「手出しはさせない!」「散れェェェ!!!」 十六夜咲夜は素早くかわした。十六夜咲夜「このナイフの錆びにしてあげましょう」 残り体力(わかさぎ姫 5,ややまだ 10,ふたつのみち 17,十六夜咲夜 10) わかさぎ姫の攻撃!(命中率33%/会心率24%)わかさぎ姫「えいっ(無数の鱗弾を放つ)」ややまだに3のダメージをあたえた!! ややまだ「山田」 残り体力(わかさぎ姫 5,ややまだ 7,ふたつのみち 17,十六夜咲夜 10) ややまだの攻撃!(命中率95%/会心率26%)ややまだ「(・・・」 」 ふたつのみちはギリギリかわした。ふたつのみち「わぁっ、危なかった」「…(クレイを睨んでいる)」 残り体力(わかさぎ姫 5,ややまだ 7,ふたつのみち 17,十六夜咲夜 10) 十六夜咲夜の攻撃!(命中率95%/会心率28%)十六夜咲夜「良いわ、何か怪しいので相手をしてあげる」ややまだに3のダメージをあたえた!! ややまだ「山田」 残り体力(わかさぎ姫 5,ややまだ 4,ふたつのみち 17,十六夜咲夜 10) ふたつのみちの攻撃!(命中率50%/会心率14%)ふたつのみち「手出しはさせない!」「散れェェェ!!!」十六夜咲夜に14のダメージをあたえた!! 残り体力(わかさぎ姫 5,ややまだ 4,ふたつのみち 17,十六夜咲夜 -4)十六夜咲夜のLIFEは0になった!十六夜咲夜はやられた・・・十六夜咲夜「ハズレに着いちゃった。聞くだけ無駄だったわね」 わかさぎ姫の攻撃!(命中率95%/会心率30%)わかさぎ姫「えいっ(無数の鱗弾を放つ)」ふたつのみちに2のダメージをあたえた!! ふたつのみち「クサレヤロー…盾になれェ!」「うわぁっ!?(盾にされた)」 残り体力(わかさぎ姫 5,ややまだ 4,ふたつのみち 15) ややまだの攻撃!(命中率95%/会心率45%)ややまだ「(・・・」 」わかさぎ姫に2のダメージをあたえた!! わかさぎ姫「私を…退治しに来たのです、よね?」 残り体力(わかさぎ姫 3,ややまだ 4,ふたつのみち 15) ふたつのみちの攻撃!(命中率42%/会心率15%)ふたつのみち「手出しはさせない!」「散れェェェ!!!」 ややまだはギリギリかわした。ややまだ「あひー」 残り体力(わかさぎ姫 3,ややまだ 4,ふたつのみち 15) わかさぎ姫の攻撃!(命中率37%/会心率45%)わかさぎ姫「えいっ(無数の鱗弾を放つ)」ややまだに3のダメージをあたえた!! ややまだ「山田」 残り体力(わかさぎ姫 3,ややまだ 1,ふたつのみち 15) ややまだの攻撃!(命中率95%/会心率60%)ややまだ「(・・・」 」ふたつのみちに2のダメージをあたえた!! ふたつのみち「クサレヤロー…盾になれェ!」「うわぁっ!?(盾にされた)」 残り体力(わかさぎ姫 3,ややまだ 1,ふたつのみち 13) ふたつのみちの攻撃!(命中率95%/会心率15%)ふたつのみち「手出しはさせない!」「散れェェェ!!!」わかさぎ姫に12のダメージをあたえた!! 残り体力(わかさぎ姫 -9,ややまだ 1,ふたつのみち 13)わかさぎ姫のLIFEは0になった!わかさぎ姫はやられた・・・わかさぎ姫「いつもは大人しいから…退治される経験というのは、あまりなくて…」 ややまだの攻撃!(命中率95%/会心率60%)ややまだ「(・・・」 」ふたつのみちに4のダメージをあたえた!! ふたつのみち「クサレヤロー…盾になれェ!」「うわぁっ!?(盾にされた)」 残り体力(ややまだ 1,ふたつのみち 9) ふたつのみちの攻撃!(命中率32%/会心率30%)ふたつのみち「手出しはさせない!」「散れェェェ!!!」 ややまだはゆうゆうとかわした。ややまだ「あひー」 残り体力(ややまだ 1,ふたつのみち 9) ややまだの攻撃!(命中率95%/会心率60%)ややまだ「(・・・」 」 ふたつのみちはギリギリかわした。ふたつのみち「わぁっ、危なかった」「…(クレイを睨んでいる)」 残り体力(ややまだ 1,ふたつのみち 9) ふたつのみちの攻撃!(命中率32%/会心率30%)ふたつのみち「手出しはさせない!」「散れェェェ!!!」 ややまだはゆうゆうとかわした。ややまだ「あひー」 残り体力(ややまだ 1,ふたつのみち 9) ややまだの攻撃!(命中率95%/会心率60%)ややまだ、会心の一撃!!!ややまだ「次回予告「ふたつのみち虫の息」ふたつのみちに24のダメージをあたえた!! 残り体力(ややまだ 1,ふたつのみち -15)ふたつのみちのLIFEは0になった!ふたつのみちはやられた・・・ふたつのみち「土と共に、眠りにつこう…」「どうか…俺に…安らぎを…」勝ち残ったのはややまだです!ややまだが見事にD-BR杯を制覇しました!ややまだ「やったね!!」 どうだ!!これが必殺耐久火事場だ!! ややまだよくやった制覇おめでとう 追記 ふたつのみちの逆襲(防衛戦では・・・) 残り体力(ややまだ 1,ふたつのみち 25,魂魄妖夢 11) ふたつのみちの攻撃!(命中率24%/会心率8%)ふたつのみち「手出しはさせない!」「散れェェェ!!!」ややまだに11のダメージをあたえた!! 残り体力(ややまだ -10,ふたつのみち 25,魂魄妖夢 11)ややまだのLIFEは0になった!ややまだはやられた・・・ややまだ「あーはーふたつのみち「君は一端地元で鍛えた方がいいと思うぞぬ」 by.Donald-2nd-R(ややまだの人) おまけ ひどい失態だ↓ 2016年06月26日13時28分のバトル キャラ名 作者 体力 TYPE LIFE 勝利数 ヨッシー ヨッシー 22 攻防強化 4 7 Верный TAG 20 堅守高速 11 1 ややまだ Donald-2nd-R 10 スピード 1 4 金陽のミカエル 放浪の天使 34 守備重視 4 1 前回のバトルを勝ち抜いたのはヨッシーです。勝利数は7です。第1235シーズン・第78回目のバトルがスタートです! ややまだの攻撃!(命中率95%/会心率5%)ややまだ「(・・・」 」Верныйに3のダメージをあたえた!! Верный「沈まんさ…」 残り体力(ヨッシー 22,Верный 17,ややまだ 10,金陽のミカエル 34) Верныйの攻撃!(命中率95%/会心率5%)Верный「さて、やりますか」金陽のミカエルに3のダメージをあたえた!! 金陽のミカエル「このっ…」 残り体力(ヨッシー 22,Верный 17,ややまだ 10,金陽のミカエル 31) 金陽のミカエルの攻撃!(命中率28%/会心率5%)金陽のミカエル「太陽の加護を…」 ややまだはゆうゆうとかわした。ややまだ「あひー」 残り体力(ヨッシー 22,Верный 17,ややまだ 10,金陽のミカエル 31) ヨッシーの攻撃!(命中率22%/会心率5%)ヨッシー「ややまだ~何か食べ物ちょうだい!」 ややまだはギリギリかわした。ややまだ「あひー」 残り体力(ヨッシー 22,Верный 17,ややまだ 10,金陽のミカエル 31) ややまだの攻撃!(命中率95%/会心率10%)ややまだ、会心の一撃!!!ややまだ「次回予告「Верный虫の息」Верныйに24のダメージをあたえた!! 残り体力(ヨッシー 22,Верный -7,ややまだ 10,金陽のミカエル 31)Верныйは逃げ出した!Верный「流石にこれは、恥ずかしいな…」ВерныйのLIFEは残り10になった! 金陽のミカエルの攻撃!(命中率31%/会心率6%)金陽のミカエル「太陽の加護を…」ややまだに3のダメージをあたえた!! ややまだ「山田」 残り体力(ヨッシー 22,ややまだ 7,金陽のミカエル 31) ヨッシーの攻撃!(命中率89%/会心率7%)ヨッシー「金陽のミカエル~何か食べ物ちょうだい!」金陽のミカエルに5のダメージをあたえた!! 金陽のミカエル「このっ…」 残り体力(ヨッシー 22,ややまだ 7,金陽のミカエル 26) ややまだの攻撃!(命中率95%/会心率16%)ややまだ「(・・・」 」ヨッシーに1のダメージをあたえた!! ヨッシー「痛いじゃないかー!」 残り体力(ヨッシー 21,ややまだ 7,金陽のミカエル 26) 金陽のミカエルの攻撃!(命中率34%/会心率9%)金陽のミカエル「太陽の加護を…」 ややまだはギリギリかわした。ややまだ「あひー」 残り体力(ヨッシー 21,ややまだ 7,金陽のミカエル 26) ヨッシーの攻撃!(命中率28%/会心率10%)ヨッシー「ややまだ~何か食べ物ちょうだい!」ややまだに6のダメージをあたえた!! ややまだ「山田」 残り体力(ヨッシー 21,ややまだ 1,金陽のミカエル 26) ややまだの攻撃!(命中率95%/会心率44%)ややまだ、会心の一撃!!!ややまだ「次回予告「金陽のミカエル虫の息」金陽のミカエルに27のダメージをあたえた!! 残り体力(ヨッシー 21,ややまだ 1,金陽のミカエル -1)金陽のミカエルは逃げ出した!金陽のミカエル「銀月の使い…ではなさそうだな」金陽のミカエルのLIFEは残り3になった! ヨッシーの攻撃!(命中率16%/会心率12%)ヨッシー「ややまだ~何か食べ物ちょうだい!」ややまだに7のダメージをあたえた!! 残り体力(ヨッシー 21,ややまだ -6)ややまだのLIFEは0になった!ややまだはやられた・・・ややまだ「あーはーヨッシー「君は一端地元で鍛えた方がいいと思うぞぬ」ややまだは4勝で 消えていった・・・勝ち残ったのはヨッシーです!現在2連勝しています。トータル8勝になりました!ヨッシーのLIFEは1回復しました!ヨッシー「やったぁ!早く美味しい食べ物食べたいなっ♪」 9連敗四退 ややまだ黒鳥登録します
https://w.atwiki.jp/haruka17/pages/220.html
前話 イ♪は木陰にひとりたたずむヤマメ♪に近づきます ヤマメ♪ 「…ごめんなさい…」 イ♪ 「それはしとり♪とチョキン♪に言えよ」 ヤマメ♪ 「うん」 イ♪ 「しかしチョキン♪は鈍感だな」 ヤマメ♪ 「……………………」 イ♪ 「お前本当はあいつのこと…」 ボコッ!!! イ♪ 「うぐっ…お前今グーで殴った…!」 ヤマメ♪ 「あんたが一番大バカでわかってないんだよ!このスパー大バカ野郎!!」 ヤマメ♪はまたどこかに行ってしまいます イ♪ 「なんで?俺が何したっていうの?痛っ……」 別の木陰にひとりたたずむヤマメ♪に今度はハチ♪が近づいてきます ハチ♪ 「よお!ヤマメ♪」 ヤマメ♪ 「何よっ今度はハチ♪なの?…もう…あたい…これ以上……」 〃 「うっうっ、ふえ~~~~~ん!!!」 ハチ♪ 「おお何が何だがわからんが、涙は心の汗さ!泣きたいだけ泣けばいいぜ」 ヤマメ♪ 「あ、あんたに…言われ…なくても…泣くわよ!うわ~~~~~ん!!!」 ハチ♪ 「あっち向いててやるぜ」 ヤマメ♪ 「うぃっ!うぃっく!……」 ハチ♪ 「少しは気が晴れたかい?」 ヤマメ♪ 「うん……ありがとう…」 ハチ♪ 「何があったんだい?」(…ほれテッシュ…) ヤマメ♪ 「聞かないで」(…チーン…) ハチ♪ 「じゃあ聞かないぜ」 ヤマメ♪ 「で、あんたの用事は何なのよ?」 ハチ♪ 「おっと忘れてたぜ!俺はみんなとは一緒に行かないぜ!」 つづく 次話
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/652.html
三時間目は物理・・・か。 テキストを机の上に揃えながら、俺は溜め息をつく。 別に、授業が憂鬱な訳じゃない。 今日、間違いなく何らかの形で告げられる一つの最悪なニュース。 それが、溜め息の理由の全てだ。 登校してから今まで、それは告げられずにいた。 しかし、確実にその時が迫るのが判る・・・ 始業のベルが鳴る。 担当の教師が神妙な面持ちで教室へ入ってくる。 嫌な予感がした。 (今・・・来るのか・・・?) 「・・・皆さんに、残念なお知らせがあります。二年の朝比奈未来さんが、旅行中の事故で亡くなりました。」 ザワつく教室。 俺も動揺したフリをする。 仕方ないとはいえ、今の俺自身を俺は許せない。 そうだ、ハルヒは・・・? 息を飲みながら振り返る・・・ ハルヒは目を見開いたまま、呆然としていた。 「残念ながら・・・国内の事故では無い上に御家族全員が亡くなられたとの事で・・・今後の・・」 壇上でうつ向きながら教師が語り続ける。 教室の中のザワつきが激しさを増して行く。 俺は振り返ったまま、ただハルヒだけを見つめていた。 どれくらいの時が流れたのだろう。 気が付けば、教室には俺とハルヒ以外だれも居なくなっていた。 窓の外、グラウンドから野球部のかけ声が遠く聴こえてくる。 「アタシ、部室にいかなきゃ・・・」 突然、ハルヒはそう呟くと席を立って歩き始めた。 慌てて後を追う。 俺は、ハルヒを追いながら心の中で叫び続ける。 (なあ、朝比奈さん・・・いや、朝比奈さんを動かす未来の偉い人!こんなやり方、 正しい訳が無いだろ!なんとかしろ!なんとか・・・してくれっ!) 部室には、朝比奈さんの来ていた数々の衣装がハンガーに吊され、在りし日のままになっていた。 それらを目にした瞬間、ハルヒは床に崩れ堕ちて・・・ 泣いた。 俺は、ただ肩を抱いてやる事しか出来ない。 「っぐっ・・・ううう・・・信じないわよ・・・信じないんだから・・・」 気が付くと、俺の頬にも涙が流れていた。 もう、朝比奈さんに会えない事には・・・変わり無いんだよな。 あれから、何時間経ったのだろうか。 酷くだるい。 俺は床に座り、足を投げ出して壁によりかかり・・・そんな俺の胸にもたれかかる様にして、ハルヒは眠っていた。 ふと、人の気配を感じ部室の入り口に目をやる。 そこには、古泉が立っていた。 そして、いつの間に現れたのか、窓際には長門も居る。 よう。 おまえ達は・・・全て知っていたのか? いや、知っていたんだろうな。 ただ、俺は・・・今回の事は言うべき時が来るまで、本気で言わないでいようと思ってたんだ。 何か、こう・・・朝比奈さんの立場がまずくなるような気がして・・・・ 古泉が珍しく神妙な面持ちで答える。 「結果的な部分で把握していました。 キョン君の判断は賢明だったと思います。 しかし、こんな野蛮な方法を彼等が用いるとは・・・」 「彼等」というのは、朝比奈さんをこの世界に送りこんだ張本人達を指すのだろう。 唇を噛み締める古泉をじっと見据えたまま、長門が続ける。 「彼等の認識には欠落した部分が有る。そしてそれは、この後起こりうる事態を悪化させる危険性を持つ。また、朝比奈みくるの召喚手段も適切では無かった。」 つまり、ハルヒにとって朝比奈さんがどれほど大切な存在だったかを把握せずに、「役目が終わったから帰れ」「後が面倒だから死んだ事にしろ」って感じか? 「そう。」 どうなるんだ、この先一体・・・ 「とりあえず、涼宮さんは、このままでは目覚めません。」 ! 「そして既に、この世界は書き換えられつつあります。」 そういえば! 外からは、あれほど野球部や陸上部の掛け声が聴こえて来たのに、校庭には誰も居なかった・・・ ハルヒの仕業か? 「例の閉鎖空間を生み出す瞬間と次元のズレ方が酷似しています。しかし、全くの・・・別物で、こんなのは初めてです。」 長門が窓際から離れ、廊下の方を指さす。 「この近く。急速に情報の連結と解除が繰り返されている空間がある。」 「そこが異世界への入り口ですね!」 長門が黙って頷く。 とにかく行くしかないな! 俺はハルヒを机の上に寝かせると、少し待ってろな・・・と呟いた。 昔、何かの余興でバットを地面に垂直に立てて、こちらに向いているバットの先端部分に額をつけたまま、ソコを中心にクルクルと回り合図とともに駆け出す・・・というのをやった事がある。 当然、足はふらつき真っ直ぐに走る事は不可能なのだが、なんとかゴールを目指し必死に走る・・・ 今の俺は、正にそれだ。 部室を出てから間もなく歪み出した廊下を俺達は必死に駆け抜ける。 「こっち」 先導する長門も、いつものスタンスは崩さないものの、相当走り辛そうだ。 そして古泉と俺が長門を追う。 そして、長門はある場所で立ち止まった。 ここは!あの茶室じゃないか! 「ここ。でも、私には無理。」 そう言って長門は古泉を見つめる。 「はい、承知してますよ。」 古泉は以前、閉鎖空間に初めて俺を連れて行った時の様に、手をゆっくりとかざし茶室の入り口に触れた。 「むっ?ぐう。」 どうした? 「どうやら並の代物では無い様です。長門さん?ここは、ひとつ力を合わせるという事で構いませんね?」 「いい」 何だってんだ?説明しろ! 「ここは、僕レベルの能力者が単体で辛うじて侵入できる程の空間です。」 それほどか! 「ええ!ですからキョン君、アナタは当然此処には入れない!」 ああ、そうだな。 「そこで僕が此処の中に入り、中で得た情報を長門さんに全て送る様にします。」 なんだって? 「長門さんには、この情報により此処の中と同じ疑似空間を構築して頂く!これで、どうでしょう!」 なんとなく、わかった!任せる! 長門も、俺の横で頷く。そして手を差し出し、古泉に「はなさないで。」と言った。 やがて古泉は、長門の手を握った右腕だけを残し、体の半分以上を異空間であろう「茶室」に沈めて行った。 「来る」 ん?長門・・・? な に が く る ん だ あ あ 周りが し ろ い し ろ い し ろ し 俺は、夕闇の中を自転車で走る。 今日はいつもより忙しく疲れたものの、得意先に貰った手土産のおかげで、ペダルがすこぶる軽い。 長い橋を渡り、少し坂を登った所にある我が家は、狭いながらも最近出来たショッピングモールに近く、小さいけれど隣に公園もあって、わりと気に入っていた。 家に辿り着いた俺は、慌ただしく自転車に鍵をかけ、同じキーホルダーに付いている鍵で玄関を開ける。 ただいまーっ 「おかえり・・・あ、なにそれ?」 ハルヒは俺の手にぶらさがった包みを目ざとく見付け、瞳を輝かせる。 ああ、海老だ。 今日、取引先でさ?貰った。 そっけなく言ってみたものの、おそらく俺は得意げな顔をしてる・・・と思う。 「けっこう沢山入ってるじゃない?ウフフ・・・そうねぇ・・・」 ハルヒはニヤニヤしながら、この海老の運命の行く末を思案中らしい。 「よおし!喜びなさい?この海老は今夜天ぷらになる事が決定されたわっ!衣のサクサク感に悶絶するのよっ!」 そう言うと、ハルヒはキッチンへと勇み足で向かって行った。 ん? おい、ハルヒ? 「なーにー?」 みくるの泣く声がしないか? 「わかんなーい、みてあげてー?」 全くこの、お気楽極楽主婦は我が家に0歳児が居ることを自覚してるんだろうか。 普段の生活が懸念されるぜ。 俺は、みくるのベットのある部屋へと急ぐ。 「ふえ~ふえ~」 やはりだ。 我が家の愛娘、みくるは器量こそ良いものの泣き声に説得力がイマイチ足りない。 とりあえず、オムツは・・・大丈夫だな。 おーい、ハルヒー? ミルクは何時にあげたんだー? 「ん~三時ー」 おいおい、もう六時だろ! 待ってろな、今持って来てやるから。 バタバタとミルクの用意をしてると、ハルヒがキッチンから顔を覗かせてニヤニヤしてるのが見えた。 何だよ? 「な、なんでもないわよ・・・」 ふん。 「ただ・・・」 ? 「キョンで・・・良かったなあって・・・」 ・・・バカ ん ンくん ョンくん キョンくん 「キョン君!起きてくださいっ!」 ん・・・あがっ!? い、今のは何だっ? 気が付くと、俺は床に倒れていた。そして俺の横には、呆然自失して座りこむ長門を支える血まみれの古泉の姿があった。 どうした!何があった! 「申し訳ない・・・侮りました・・アレは閉鎖空間なんてもんじゃない・・・超現実空間です。」 なんだと? 「つまり・・・書き換えられた世界です・・・」 馬鹿な! 「今・・私たちが居る場所こそが・・閉鎖空間という事になります・・・。」 まさか・・・ 「そして、向こう側が凉宮ハルヒが望んだ・・・世界です。」 !! 確かに、さっきの・・・ハルヒが居た気がした。 しかも俺もだ。 赤ん坊も居たな・・・名前は・・・思い出せない・・・何故だ? 「もはやアナタはアナタでは無くなり始めている。いや、僕も長門さんも・・・。」 わからん、それはどういう・・・ 「つまり!アチラは現実の世界、こちらは夢の世界と・・・」 そう言いかけた途端、古泉は大量の血を吐いた。 「ハァハァ・・・体に負荷がかかり過ぎた様ですね・・・」 おい!古泉!しっかりしろ! 「大丈夫、僕は長門さん程じゃない・・・」 畜生、どうしたらいい? 俺は、どうしたらいいっ!? そうだ! あの中には、確かにハルヒが居た! ハルヒが元の世界を望めば! だが、どうする? 長門も古泉も、恐らくもう立ち上がる事も出来まい・・・しかし・・・ そうか! なあ、古泉! 向こうへの入り口を開けてくれ! 「なんですって!?」 俺が行く!行ってハルヒに言わなくちゃいけない事があるんだ! 「無理です!僕みたいに・・・肉体的に負荷を受けるだけじゃ済まない!既にアチラ側に存在する本物のアナタに取り込まれて、今のアナタは完全に消滅しますよ!」 俺は俺だ! 頼むから・・・ 「・・・解かりました。僕の手を握って・・・瞳を閉じて下さい・・・・そして・・・ゆっくりと体を・・・此方に・・ さ あ ど う ぞ 薄れていく意識の中で 俺は思ったんだ ハルヒ お前が今一番望む世界は そんなんじゃないだろ? 「ねえ、キョン!起きなさいっ!」 ん、ああ・・・今何時? 「もう十時よ?早く出掛けないと。午後になると、もう結構冷えてくるのよ。みくるに風邪ひかせる訳にいかないし。」 「陽射しが暖かいううちに・・・ね?」 ん、ああ。わかった・・・っ。 (そういえば、今日は日曜日だったな・・・。) 軽く朝食を済ませて、俺達は足早に出かけた。 十二月上旬とは思えない暖かな陽気に、少し背中が汗ばむのを感じた。 「ねえねえ、キョン?久しぶりに見晴らし台に行くってのはどうかしら!出産後のお腹のたるみを解消するには絶好のウォーキングコースだと思うのよ!」 少し遅れて歩く俺に、ベビーカーを押すハルヒが振り返りながら言う。 あの坂道を登るのか。 高校の頃は、良くハルヒを乗せて自転車でこの坂道を登ったものだが。 今は・・・正直一人で歩くのも遠慮したい。大体、日曜日に疲れてどうする?日曜日くらい体を休めなければ、我々サラリーマンは日々戦えんのだぞ? それに、ハルヒは出産前とそれほど体型は変わっていないと思うのだが。 自分の体型に過敏になるのは女の性か? 「さあ!もたもたしてると置いてくわよっ!」 やれやれだ。 おーい!初めからペース上げすぎると、息が上がるぞっ! (いいのよっ!キョン?風の伝説を感じさせる走りをするのよ!) んっ? ハルヒ、何か言ったか? 「えー?何?」 いや・・・なんでもない・・・ 見晴らし台に付く頃には、俺は汗だくになり息をきらしていた。 ハルヒは・・・そうだ、こいつは昔から無駄にパワフルでスポーツ万能・・・なんだったな。こんな坂道程度じゃ堪えない訳だ。 そういえば、色々な部活から誘われたが、飽きっぽいのが災いして結局三年間帰宅部だったんだよな・・・。 「こらっ!情けないわよっ!」 ああ。まったく、お前には敵わないよ! 「ふふん。まあ、いいわ!キョン?ちょっとベビーカーをお願い!」 そう言うと、ハルヒは販売機のある方へ走って行った。 「ちょっと!キョン?ボケーッとしているんじゃ無いわよ?ほら、コレ!」 ハルヒはそう言うと、俺に冷えた缶コーヒーを手渡した。 そして自分もカフェオレを開け、グイッと飲んで見せる。 「プハァーっ!旨いっ!スポーツの後のコーヒーは最高だわっ!」 ふん、本物のコーヒーは苦くて飲めない癖に (・・・アンタと同じでいい。) まただ。さっきから、一体なんだ・・・? 俺、疲れてるのか? とりあえずベンチに座る・・・か。 「どうしたの、キョン?」 ベンチに腰を降ろした俺の顔をハルヒが覗きこむ。 なんとなく、キスが出来る距離だな・・・と思う・・・ キス・・・ (喜びなさい?キョンの今回の申し出に対して、SOS団長として私は・・・) ああ、そうだ!俺は・・・ ハルヒ! 「な、なによ!キョン?」 俺は・・・平穏で、それなりに毎日が楽しければいいと思ってたんだ! 「?」 でも、高校に入って・・・・とんでもない女に出会っちまった! とにかく我が儘で強引で・・・でも繊細で優しくて・・・割と器用に何でもやってみせるんだ! でも、彼女は退屈してた!何をやっても楽しく無かった! だから、自分の思うままに仲間を見付けて、思うままに楽しく過ごそうと考えた! 普通なら・・・そんなに都合良くやれるもんじゃないさ! でも!彼女には、それが出来てしまうんだな! 「キョン?」 何故なら彼女は、自分の願うままに世界を変える不思議な力を持っているから! 「ちょっと、何を言っているの!?」 そんなある日、大切な仲間・・・いや!ある意味、愛してさえいたいた仲間がこの世から消えた! 「キョン、やめて!」 彼女は悲しくて悲しくて、今までの世界を終らせて新しい・・・世界を望んだ! 「いや・・・」 彼女の名は涼宮ハルヒ! 瞬間、俺とハルヒの周囲から全てが消えた。後に訪れたのは・・・ 闇 ハルヒの声がする 「願いは、叶うのかしら。」 叶うさ 「でも・・・アタシは・・・」 わかってる 「キョンは?」 ハルヒの・・・願うままに。 気が付くと俺は部室のドアの前にいた。 とりあえず、例によって朝比奈さんの生着替を警戒・・・ ん? 朝比奈さん? 俺は慌ててドアを開けた! 少し丈の短いチャイナドレスを纏った、朝比奈さんが居る! 今更敢えて言う事も無いだろうが・・・物凄く良い! 大満足のハルヒが腕を組んで頷く。 「うん!完璧ね!いますぐフカヒレスープを注文してあげたくなるわ!」 相変わらず、訳が解らない。 ところで、何でチャイナドレスなんだ? 「アンタ、知らないの?ミクルちゃん、一週間ほど南町の来来軒でバイトするんですって!」 何っ? ハルヒっ!お前、また何か!? 「何よっ!紹介料代わりに餃子無料券10枚貰っただけでしょ?アンタなんかには餃子あげないんだからっ!」 ・・・・お前なあ! 「餃子・・・十枚」 長門が呟く。 そして、古泉がニヤけながら上手くまとめた。 「まあまあ、皆さん!帰りにでも来来軒によって行きましょう!ね、朝比奈さん!」 終わり
https://w.atwiki.jp/kanjihome/pages/101.html
【戈】 総画:4画 音訓:カ、ほこ 字義:①部首(戈部)。 ②横に撃って敵を引っかける武器。ほこ。 ③武器。戦争。 どうか【銅戈】 青銅製の戈(ほこ)。 へいか【兵戈】 ①槍や刀と戈(ほこ)。転じて、武器。 ②戦争。いくさ。「―が絶えない」 【戉】 総画:5画 音訓:オチ、エツ、まさかり 字義:まさかり。古代中国の大きな斧型の武器。 【戍】 総画:6画 音訓:ス、シュ、ジュ、まもり、まもる 字義:国境を守る。 じゅそつ【戍卒】 国境やとりでなどを守備する兵卒。番兵。戍兵。 ※「戌」は似ているが、別字。 【戌】 総画:6画 音訓:シュチ、シュツ、ジュツ、いぬ 字義:十二支の11番目。いぬ。 ぼじゅつ【戊戌】 干支(えと)の35番目。つちのえいぬ。 ※「戍」は似ているが、別字。 【戔】 総画:8画 音訓:ザン、セン、サン 字義:すくない。わずか。 【戛】 総画:11画 音訓:ケチ、カツ、ほこ 字義:①ほこ。 ②堅い物がぶつかり合う音。 ※「戞」の正字。 かつかつ【戛戛】 堅い物どうしが触れ合う音。また、その音を立てるさま。「―たる馬蹄の響きが聞こえる」 かつぜん【戛然】 堅い者が触れ合って音を発するさま。 【戞】 総画:12画 音訓:ケチ、カツ、ほこ 字義:①ほこ。 ②堅い物がぶつかり合う音。 ※「戛」の俗字。 【戡】 総画:13画 音訓:コン、カン、かつ、さす 字義:かつ。平定する。 かんてい【戡定】 勝って乱をしずめること。平定。 【截】 総画:14画 音訓:ゼチ、セツ、きる、た(つ) 字義:ずばりと断ち切る。 せつぜん【截然】 ①物事の区別がはっきりしているさま。「―と区切る」 ②崖や岩壁などが切り立っているさま。「―たる山岳地帯」 ちょくせつ【直截】 ①すぐに裁断を下すこと。また、そのさま。「―な(の)処置」 ②まわりくどくなく、ずばりと言うこと。また、そのさま。「簡明―な表現」 【戮】 総画:15画 音訓:ロク、リク、ころす 字義:①斬り殺す。 ②力を合わせる。 さつりく【殺戮】 むごたらしく多くの人を殺すこと。「非戦闘員をも―する」 りくりょく【戮力】 力を合わせること。協力。
https://w.atwiki.jp/twin_world/pages/25.html
第一話「カイト起動」 ボクの名前は渡海 陸。 年齢は12歳で、小学校6年生。 この町には今日引越しっていうか預けられて…。 いや、だから 「ボクは迷子じゃないってばーー!」 大きな自然に囲まれた、とある小さな田舎町。 駅前にある小さな駐在所で、迷子の少年がそう叫んだ。 少年は迷子ではないと訴えているが、どうみても迷子。 へたすれば家出少年のような大荷物をかかえている。 「(こんな昼間っから子供一人おいて親は何してんだか)」 そんな風に思っていた警察官はふと、記録書のある点に気がついた。 「渡海・・・って、渡海『先生』の??」 「そーだよ!だから早く解放してよー!今日の昼じゃなきゃ間に合わないんだってば!」 見たい番組でもあるのか、ひたすらせかす少年を警察官はなだめつつ、外にあった自転車に目をやった。 「そろそろ巡回の時間だし、ついでだから案内してあげよう」 「らっき、あんがと!」 不機嫌MAXだった少年はコロリと態度を変えてそそくさと荷物を荷台へ載せている。 最近のお子様はちゃっかりしている、と思いつつ、世話好きの警察官は少年を連れて真夏の日差しの下へ歩き出した。 私の名前は渡海 明。 年齢は56歳で、機械いじりが最大の趣味。 今もこうやって、完成間近の『この子』の最終調整を行っていた。 「ふーふふーふふーん♪」 鼻歌も絶好調である。そんなとき、バン!と大きな音がした。 「じーーーーーーーちゃん!!!!!!」 「り、陸!!」 しまった、とあんぐりと口を開けた初老の男性は、バシン!と手を合わせて頭を下げた。 「す、すすすすすすまん!!!」 「ボク、どんだけ待ったと思うの!?あげくに迷子扱いだよ!小6にもなって!」 少年、陸の怒りはおさまらない。明はひたすらに頭を下げた。 迎えにいく約束をすっぽかした、こればっかりは明が悪い。 「陸が来たらすぐに『これ』を見せられるように最終調整してたんじぁ、ゆるしとくれー」 と、後ろにあった台を指差す。 そこには一人の青年が横たわっていた。 それを見つけて陸は目を点にした後、少し考えて、ずさっ、と後ずさる。 「え、あ、じーちゃん、そーゆー趣味・・・」 「ば、バカもん!ロボットじゃ、ロボット!」 孫の疑うところを察して慌てて否定する。思わず、青年の姿をしたロボットから出ているケーブルを手にとって見せる。 「あ、ほんとだ」 「まーたく。そういうところだけ父さんに似よって」 「ね、ね、これ動くの?」 さきほどの怒りはどこへやら、陸は目の前のおもちゃに夢中だ。 そこらへんは好奇心旺盛な小学6年生である。 「間に合わせるため、と言ったろう。さ、起動するぞ」 るん♪といった感じで明は1台のパソコンへ向かう。 カチカチ、とマウスが動く音と、エンターキーを押す小気味いい音がした。 「おまちかね! 『KAITO』、起動じゃ!」 ふと、青い影がゆらめいた。 長身の体がゆらりと起き上がり、その体につながれていたケーブルが抜け落ちる。 閉じていたまぶたがゆっくりと開く。ふぅ、と息がもれた。 これが本当にロボットなのか、と、陸は驚きで声も出なかった。 「君の名前と識別番号を言えるかね?」 「識別番号、00-01、ボーカロイド、個体名、KAITO」 「よし、上出来」 『KAITO』というロボットは、堅苦しく答えると、明に頭を撫でられていた。 「あの・・・」 カイトが不安げに声を発すると、明はカイトの言いたいところを察して自分を指差した後、手を差し伸べた。 「私は君の製作者の渡海明だ。よろしく、カイト」 「はい、よろしくお願いします。えと・・・」 「私は君のマスター登録をしていない。だから・・・そうだな、プロフェッサーと呼んでくれ」 カイトは少し考えて、首をかしげつつ再び訊ねた。 「ぷろふぇっさー?」 「大学の名誉教授をしていたことがあってね、君ぐらいの歳の子からそう呼ばれるのに慣れているし」 「わかりました、プロフェッサー」 にこ、と笑い、握手を終えた。 やわらかく笑うそれは、人間そのものだった。 陸はさきほどからカイトの一挙一動に見惚れていた。 こんなロボットがこの世に存在していたのかと。 陸がじぃっと見入っていると、その視線に気づいたのか、カイトはさっと台から降りて陸の前に少しかがんだ。 「はじめまして。渡海プロフェッサーに製作された男性型ボーカロイドのカイトです」 カイトから差し伸べられた手を、おずおずと陸は握り返す。 「よ、よろしく。ボク、陸。じーちゃんの孫、です」 おもわず敬語を使ってしまうほど、そのロボットの物腰はやわらかく、笑顔がまぶしかった。 「じーちゃん・・・」 手を離した陸は、カイトを見つめつつ、明に言った。 「どーした陸。もっと誉めていーんだぞ? 『じーちゃんスゲー!』とか」 「・・・ボーカロイドって、何だっけ?」 がく、っと明に合わせてカイトまですっころんだ。 「おまえ、わかってなかったんかい!」 「だって、ロボットっていうからもっとこーーガン○ムみたいなさ」 明は、むむむ、と少しすねたような顔をした後に、はぁ、とため息をついた。 「少しはじーちゃんのすごさを分かってくれるとうれしーんだがなぁ」 「いーから、ボーカロイドって何??」 陸はらんらんとした目を輝かせて明の腕にとびつく。 「ボーカロイドっていうのは、歌を歌うロボットじゃ。あとは他のアンドロイドと一緒」 「ふぅん」 そうあしらうようにいわれて陸はもう一度カイトをなめ回すように見つめる。 少し居心地が悪くなったのか、カイトはおろおろし始める。 目を覚ましたばかりだからか、カイトの挙動は年下にちょっとなめられそうである。これはまずい。 ロボットとはいえ、足蹴にされてはあんまりだ。 「ふむ。せっかく陸がいるんだし、カイトの性格を『お兄さん』にさせるかな。陸、家の中をカイトに案内してあげなさい」 そういうと明はパソコンに向かい、さっさとカイトを陸に押し付けて部屋にこもった。 陸はカイトに大体の間取りを説明し、ロボットだから風呂もトイレも必要ない、とリビングへ案内した。 「あの・・・渡海プロフェッサーのお孫さんでしたか、おいくつなんですか?」 「いま12。おにいさんは・・・生まれたてだから0歳?」 「一応、年齢設定は25歳になってますが・・・」 「ふーん」 これといって、する会話も尽き、陸はあることを思い出した。 「ボーカロイドって歌うたうんでしょ?」 ダダダダダ・・・バァアン!!! 慌しい足音の後、先ほどより軽快なドアの音が響いた。 びっくりして明は体をびくっとさせた。 「ちょ、じーーーーちゃん!!!!」 「なんだい、陸」 動揺しつつ、ゆっくりとふりかえる。 ものすごい険相をして陸がぷるぷると震えてた。と、陸に続いてひょこ、とドアからカイトが顔をのぞかせた。 カイトをぎっ、とにらんでびしっと指差して陸はこういった。 「このボーカロイドちょーーーーー歌へたくそなんですけど!!」 がーん! 思わず音に出そうなくらい、カイトは目を見開き、口がポカーンと開いた。 涙すらうっすら浮かんでいるようである。 そんなにひどかっただろうか、初期設定の歌い方は・・・。 そう思いつつ、ふと、明はあることを思いついた。 「ふーん・・・」 「な、なんだよ」 祖父の思いつきに気づいたのか、陸は逃げようとすこし後ずさった。 「よし、陸。お前にカイトの仮マスター登録をさせてやろう」 「え、えええええ」 と、反論したのはカイトだった。陸は先ほどと同じく、マスターって何?って顔をしていた。 「マスターっていうのは、僕の歌い方を調整してくれる人のこと・・・です。端的にいうと」 と、少しぼやかしてカイトは陸に説明をした。 「おまえさんが歌が下手だというんだろう?じゃあ、マスターになって調整してやれ」 そういうわけだからちょっとプログラム書き換えな、と明はまたパソコンに向かいなおした。 「くっそーー。ま、いっか。暇つぶしぐらいになるかな」 祖父に勝手に決められ、まいったなという顔をしながらも、カイトの隠し切れない動揺に陸はフォローを入れることにした。 「一応、ボク音楽やるからさ、歌い方くらい調整、だっけ、できると思うし」 す、ともう一度手を差し出した。 「じゃ、カイト。よろしくな。オレ、仮マスターだけどがんばるよ。カイトが上手に歌うの聞きたいし」 「はい、マスター!」 さっきまで動揺と不安でいっぱいだった顔が、先ほどより満開の笑顔になった。 かくして、渡海陸の夏休みは、楽しくなりそうな予感でいっぱいになったのであった。 目次 次へ こんな感じでパロってます。 パクリ先の漫画知ってる人は、どこまでパクるんじゃい、と思ったことでしょう(汗)。 でもそれがこのサイトのスタンス!(ぉぃ 目覚めたばかりできょどる兄さんとか、歌下手って言われてガーンってする兄さんを想像して萌えるといいと思う(何)。 ちなみに歌った歌はかなりズコーな感じでw 小説書くの久しぶりすぎてだいぶあれな感じでごめんない…! 最後まで読んでくれた方に感謝感謝ですっ。 かるな
https://w.atwiki.jp/fleshyuri/pages/1089.html
寝る仕度を済ませ、皆におやすみを言って自室に入りベッドにもぐる。 しん、と静まりかえる真っ暗闇の中にいるからだろうか。特に思い出そうとしたわけでもないのに、先程までの賑やかな時間が脳裏をかすめる。 温かいお料理に舌鼓を打つ家族の面々。笑い声の響き合うリビングルームの真ん中には、輝くクリスマスツリー。 何もかもが楽しかった。女3人でおしゃべりしながらする後片付けまでもが楽しかった。 思い出すだけで、自然に笑顔になっている。私の家族。この世にたったひとつの宝物。 せつなは神を信じない。けれど、今日もこの部屋で、この家で、この家族とともに過ごせたことを、何かに向かって感謝をせずにはいられない。 ありがとうと心の中でつぶやくせつなの耳に、ふいにコンコンとくぐもった音が聞こえた。ベランダに続く窓を控えめにノックする音だ。 鍵を外し、カラカラとサッシを開ける。冷たい夜の空気とともに、ラブが入ってきた。 「う〜〜、寒い寒い」 そう言いながら、せつなのベッドに当たり前のようにもぞもぞともぐり込む。 「またここで寝るの?」 半ば呆れながら言うのは、喜びを隠すため。 「……ダメ?」 「ダメじゃないけど、サンタクロースのお爺さんがびっくりするわよ」 冗談で言ったつもりだったのに、空気がピリッと変わるのに気づく。 暗闇に慣れた目が、ラブの真剣な表情を捉えた。 「要らないよ、プレゼントなんて」 「……ラブ?」 「あたしには、せつなが居れば何も要らない」 「……冷えるからわたしも入るわね」 照れをごまかすように、ベッドの空いたスペースにもぐると、ラブの身体にピッタリと身を寄せる。 いつもより息づかいが速くなっているラブの、熱く火照った手をそっと握りしめる。 夕べあんなに激しく愛されたのだから、また今夜も……と思うと、若干の疲労感がないと言えば嘘になる。 けれど、愛する人に身も心も満たされる喜びに比べたら、幾晩続こうとも平気だとも思えた。 「今夜は何もしないから、」 「どして?」 「いや……、やっぱりするかも」 「どっちよ」 「せつなが嫌がるなら我慢する」 「嫌がるだなんて……」 嫌がるそぶりを見せたとしても、それは羞恥心からくるもの。快楽に身を任せる自分が恥ずかしくて……。 けれど、ラブが与えてくれるものは、いつだってどんなことだって受け止めたい。 「せつな、ありがとう」 「急に、なあに?」 「そばにいてくれて。ホントはね、不安なんだ。抱きしめて寝ないと居なくなっちゃいそうで」 「ずいぶん信用ないのね」 「違うよ。せつなはどこにも行かない。わかってる。だけど……」 見つめてくるラブの視線に、溶かされそう。 まだ触れられてさえいないのに、夕べのラブの指を思い出して身体の奥が疼き始める。 「どうしよう……やっぱりしたい」 耳元で熱っぽく囁くラブの声に、身体中が反応する。 どんどん膨らむ欲望を脇に押しとどめながら、これだけは言っておかなくてはと、残った理性が声になって出た。 「明日に響かないようにしてね」 明日は美希とブッキーと合流し、四人でパジャマパーティーの予定があったから。 けれど、ラブは悪戯っ子のような顔ですかさず答える。 「ごめん、約束出来そうにない」 「ラブったら!」 「嘘だよ」 クスクスと笑いながら口づけられ、身体中にキスを落とされる。 我慢なんて出来るはずないの、わかってるくせに。そう思うせつなですら、もう我慢はできそうにない。 重なり合い混じり合うふたつの影。聖夜の長い夜は、たった今始まりを告げたばかりだった。
https://w.atwiki.jp/64thblue/pages/153.html
騎馬の正面を担当し、直接相手とぶつかり合うポジション。ガタイの良さが重要。騎馬が優勢だと騎乗も攻撃しやすくなる。
https://w.atwiki.jp/kosodateful/pages/569.html
①どうして勉強しないといけないの!9歳の主張と母の思いがぶつかり合う。 テーマ:ちゅんたん http //Archive.is/XO8ua