約 311,579 件
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/782.html
中身をブチ撒けろ 18KB ※注意 ・実験作です ・ほのぼの観察系? ・人間は出てきません ・俺設定あります ・ネタ被りあったらごめんなさい ここは前人未到の深い森。 決して人間に脅かされることのないゆっくりたちの楽園である。 「じゃおおおおおおおぉぉぉぉん!!」 その楽園の静寂を突如痛ましい悲鳴が引き裂いた。 特徴的なその鳴き声は、ゆっくりめーりんの断末魔の叫びであった。 「じゃ……じゃお……お……」 全身穴だらけのめーりんの体が崩れ落ちる。 その背後には額に汗を浮かべた逞しいみょんの姿があった。 「殿方のっ!!」 みょんの口からは鋭く尖った木の枝が覗いている。 この地域のみょん種が好んで狩りに使う樫の木の枝だ。 先端部分が鋭利な刃物のように削られ殺傷能力を高めている。 皮膚の硬さに定評のあるめーりん種もこの“剣”の前には一溜まりもない。 全身の傷口から具材をブチ撒けて永遠にゆっくりしてしまった。 獲物が完全に沈黙していることを確認するとみょんは背後を振り向いた。 すると、森の暗がりからいくつかの黒い影がみょんの前に姿を現す。 「ゆふぅ、やっとくたばったんだぜ! ぐずのくせにしぶといんだぜ」 「さすがはみょんね。とかいはなうでっぷしだわ」 「ゆゆん♪ これでおうちのおちびちゃんたちにも、むーしゃむーしゃさせてあげられるよ♪」 「はぁはぁ……ぱ、ぱちゅをおいてかないでぇ……」 まりさ、ありす、れいむ、ぱちゅりーの四匹である。 みょんを含めたこの五匹は、同じ群れの仲間であった。 冬も間近なこの季節は食べられる草花や虫を見つけるのも容易ではない。 そこで今日は群れのリーダーであるぱちゅりーの導きで、 彼らが劣等種と蔑むめーりんを狩りに 普段あまり立ち入ることのない森の奥まで遠征していたのだった。 「ゆぅ……でも、めーりんはかたくてまずいんだぜ」 「めーりんはとかいはじゃないわね」 「たしかに……おちびちゃんが“ゆげぇ!”ってしないかしんぱいだよ」 「殿方の……」 「むきゅ! ぜいたくはてきよ! ゆっくりしないで、それをおうちにはこぶのよ!」 めーりんの皮は硬くて厚い。 さらに中華まんに酷似したその中身は、甘党のゆっくりたちの味覚には不評である。 だが、ぱちゅりーの言う通り冬篭りを前にそんな悠長なことは言っていられない。 まりさたちはブツブツ文句を言いながらも、 めーりんの死骸……食料を引き摺って各々の子供たちが待つ巣穴に向かうことにした。 「ゆーえす! ゆーえす! お、おもいんだぜ!」 「ありすもつかれたわ……そろそろきゅうけいしましょうよ」 「れいむたちばっかりでずるいよ! ぱちゅりーもてつだってよ!」 「とーのがたのっ!」 既にめーりんを狩ってから一時間が経過しようとしている。 重い食料を運ぶ四匹からは、ただ先頭を進むだけのぱちゅりーに不満が募っていた。 「む、むきゅ! だめよ、いそいでおうちにかえるのよ! それにぱちゅはからだがよわいし、けんじゃだから、ちからしごとはむかないわ! わるいけれど、ゆっくりりかいしてね……」 ぱちゅりーが急ぐのにはワケがある。 既に日は落ちかけ、間もなく夜がやってくる。 群れの頭脳でもあるぱちゅりーは知っているのだ。 この付近は夜行性の捕食種が姿を現す危険地帯であることを。 それから暫くして、群れは木々が開けた小さな広場に差し掛かっていた。 既に辺りは夜の闇に包まれようとしている。 「ゆー! もうあんよがうごかないよ! れいむはここできゅうけいするよ!」 「ま、まりささまもすこしつかれたのぜ……」 「とーのがったっの!!」 「みょんもこういってるわ。ぱちゅりー、ありすもすこしゆっくりしたいわ」 だが、食料を運ぶ四匹は遂に根を上げてしまった。 「むきゅ~~~。し、しかたがないわね……ほんとうにすこしだけよ」 ぱちゅりーも流石に自分が運搬作業に加わらないことに引け目を感じたのか、 渋々ながら四匹の要求を呑むことにした。 それが取り返しの付かない選択だったということに気付かずに。 「うーうー! おいしそうなにおいがするんだどー!」 突如、木陰からまるでコウモリのような姿の生物が姿を現す。 捕食種の代名詞でもある禍々しいゆっくり……れみりゃだ。 「ゆ!? れ、れみりゃだぁぁぁぁぁ!!!!!」 「れみりゃはゆっくりできないーーーー!!!!!」 「いやぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 「と、とのがたーーーー!!!!!」 哀しいかな並のゆっくりでは、捕食種の姿を見ただけでも恐怖から錯乱状態に陥ってしまうのだ。 群れは既に浮き足立っている。 そして、それを見逃すれみりゃではなかった。 めーりんの死骸が発する香ばしい匂いに釣られてやって来たれみりゃだったが、 より鮮度の高い生餌を前にターゲットを切り替えたのだ。 「うーうー!? あまあまはっけんだどー!!」 「なんでありずにむがっでぐるのぉぉぉぉ!!!!!」 そして、れみりゃが最初に目を付けたのはありすであった。 なぜありすが標的になったのか……単にありすが一番近くに居ただけである。 ガブリ 「ゆわぁぁぁぁぁ!! やべでぇぇぇぇ!!」 必死で跳ねて逃げようとしたありすだったが、 飛行するれみりゃとのスピードの差は歴然だった。 発情期であれば決してれみりゃ種にも引けを取らないありす種だが、 不幸なことに今はそうではなかった。 「ありずのどがいばなおがおがぁぁぁぁ!!!!!」 顔面に噛み付かれて悶絶するありす。 発情期であればまるで鞭のようによく撓り 突撃槍のように敵を粉砕する変幻自在のぺにぺにも今は形無しだ。 「うーうー☆」 「ゆぎゃあああああああああ!!!!! だ、だずげでぇぇぇぇぇ!!!!!」 れみりゃは滅茶苦茶に暴れるだけありすを苦もなく引き摺り回す。 その度にありすの傷口からは、とろけるようなカスタードが漏れ出すのだった。 「む、むきゅっ! みんな、いまのうちににげるのよ!」 「ゆうう! でも、ありすが、ありすがぁぁぁ!」 「れいむ!……ありすのぎせいをむだにするんじゃないんだぜ!」 「殿方の殿方のーーー!!」 「そ、そうだね。れいむもゆっくりりかいしたよ! はやくにげるよ!」 早々にありすに見切りを付けた四匹は、恐怖で震える体に鞭打って凄惨な現場を離脱した。 ありすは最期まで逃げた仲間たちに救いを求めて生きながらに食い散らかされていった。 「むきゅう……ぜぇぜぇ……こ、ここまでくれば……ぜぇぜぇ……だいじょうぶかしら……」 どれだけの距離を逃げて来たのか判らない。 群れは茂みの中で呼吸を整えていた。 「ゆぅ……でも、しょくりょうをおいてきちゃったよ」 「ま、まずいのぜ! れみりゃにくわれちまうのぜ!?」 「とっのっがったっのーーー!」 みんな必死で逃げてきたので、食料はあの場に放置したままである。 夜が明けてから戻れば、まず間違いなく食料はなくなっていることだろう。 だが、あの凄惨な場面を目の当たりにしては現場に戻るのにも躊躇してしまうのだ。 「むきゅ~~~」 ぱちゅりーはその場で黙り込んでしまった。 決してゆっくりしているわけでない、自慢の頭脳をフル回転させているのである。 そしてたっぷり十分ほど悩んだ末に結論を出した。 「むきゅ! しょくりょうをかくほするわ! みんな、ゆっくりもどるのよ!」 「で、でもぱちゅりー!? まだれみりゃがいたらどうするの!?」 不安な様子のれいむ。 れいむの心配は当然である。 だが、ぱちゅりーは妙に清々しい笑顔で説明を始めた。 「……よくきくのよ、れいむ。 きっとれみりゃはありすをたべておなかがいっぱいだわ。 いまならまだしょくりょうにはてをつけてないはず……。 それに……おなかいっぱいのれみりゃは、きっとうまくとべないわ。 みょんの“はくろうけん”なら、れみりゃをしとめられる! これはちゃんすなのよ!」 「ゆ?」 じっくり考えた上での結論なのでぱちゅりーは自信満々。 対して、れいむはぱちゅりーの説明がよく理解できていなかったが、 ぱちゅりーの賢者な笑顔に何となく肯定しておくべきだと判断した。 「ゆゆ!? よ、よくわからないけど、いまなられみりゃにかてるんだね?」 「そうよ! みょんがいればれみりゃもいちころよ! ねぇ?みょん?」 「と、とのがたっ!!」 話を振られたみょんは何やら全身を脂汗のような液体でテカテカさせているが、 とりあえず納得してくれているようだった。 実際はみょんもよく判らないまま流れに乗せられているだけなのだが……。 「ゆふぅ、はなしはきまったのぜ! なぁに、いざとなったらまりささまもすけだちするのぜ!」 「ゆゆん♪ みょんとまりさがいればだいじょうぶだよね♪ しっかりれいむをまもってね♪」 「むっきゅん! それじゃあ、さっそくしゅっぱつよ!」 こうして群れは月明かりの中、道を引き返して行った。 暫く進むと先程の広場が視界に入った。 「むきゅ……」 広場には粉々に砕かれた赤い破片が辺り一面に錯乱している。 ありすのお飾りの成れの果てだろう。 食料はぱちゅりーの読み通り手付かずのまま放置されているようだ。 そして……。 「うぴーうぴー……」 その食料に寄りかかるようにして先程のれみりゃが寝息を立てていたのだった。 「むきゅう……ねてるわね」 「ゆふん! これなららくしょうだね」 「ゆっへっへ……みょん、ゆっくりやっちまうんだぜ!」 「とのがたっ!!」 ポヨンポヨンッ!! 実は道中内心ビクビクしていたみょんだったが、れみりゃが眠りこけているなら恐れることはない。 仲間たちの応援に気を良くして堂々とれみりゃに向かっていく。 そして…… 「とのがたー、とのがっ……ぢ、ぢんぼおおおおおおお!!!!!」 「うー☆」 「うーうー☆」 「うーうーうー☆」 待ち構えていたかのように頭上から現れた三匹のれみりゃに取り囲まれたのだった 「うー? うーうー!!」 眠っていたれみりゃも目を覚ます。 合計四匹のれみりゃはニッコリ微笑み合うと、哀れなみょんに一斉にむしゃぶりついた! 「ぢぢぢぢ、ぢんぼおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」 ぢんぼおおお…… んぼおお…… ぼおお…… みょんの断末魔の叫びが夜の森に木霊する。 みょんの皮がみるみる引き裂かれて中身の桜餅が顕わになる。 その様子を残った三匹はガタガタ震えながら見守るしかなかった。 「む、むきゅ……れみりゃがたくさんいるなんて……そんな、けいさんがいだわ……」 「ど、ど、ど、どうするんだぜ!? ぱちゅりー!?」 「あばばばばば……」 れみりゃは生粋の狩人である。 逃げた獲物が戻ってくるのを見越して仲間を呼んで待ち構えることなど珍しくもないのだ。 みょんの悲劇……それは群れの頭脳がハッタリ賢者だったことに他ならない。 そして、残された三匹が何も出来ずにいるうちに、れみりゃたちのディナーは終わりを告げた。 先程までみょんが居た場所……そこにはあの樫の木の枝だけがポツンと取り残されていた。 多数のれみりゃの手に掛かれば、みょん一匹などあっという間に食べ尽くされてしまう。 だが、既にありすを捕食した一匹はともかく、新たに増えた三匹はむしろまだ物足りない様子だった。 そして飢えた狩人が付近の茂みで震える三つの饅頭を見つけるのに時間は掛からなかった。 「うー! あまあまみつけたんだどー!」 「うーうー! みっつもあるんだどー!」 「うーうーうー! うまそうなんだどー!」 「むきゅううう!! ぱ、ぱちぇはおいしくないわ!」 「ゆっくりこないでねぇぇぇぇぇ!!!!」 「ば、ばりざざまはみのがじでほすぃんだぜぇぇ!!」 溢れ出る涙とおそろしーしーを止めることすらできないぱちゅりーたちに、れみりゃたちがにじり寄る! 「うー! おとなしくしてるんだ、どぼぉ!!」 絶体絶命かと思われた次の瞬間、れみりゃの一匹が弾け飛んだ。 グシャグシャになった肉片が残ったれみりゃとぱちゅりーたちの頭上に降り注ぐ。 汚いミンチのシャワーの合間を縫ってソレは現れた。 「にくまんみつけた……ゆっくりしね!」 金色の髪、宝石細工のような美しい羽根、燃えるような赤い瞳。 みょんの絶叫を聴き付けてやってきた捕食種……ふらんであった。 その好戦的な性格はゆっくり全般……時に同種にすら向けられる。 同じ捕食種ではあるが、ふらん種の獰猛さはれみりゃ種とは比べ物にならず、 れみりゃ種にとってもふらん種は天敵なのだ。 「うー! ふらんはあっぢい、げぼぁ!!」 ふらんを威嚇しようとしたれみりゃが爆ぜた。 ふらんが、とてもゆっくりとは思えない猛禽類のような素早さでれみりゃに体当たりしたのだ。 「う゛、う゛わぁぁぁぁぁ!! ざくや゛ぁぁぁぁぁ、ああああああああああ!!!!!」 「ごっぢぐ、う゛ぎゃああああああああああ!!!!!」 流れるような動作で残る二匹のれみりゃにも突撃するふらん。 ふらん種は意味もなく獲物を嬲り殺す特性があるが、何故かれみりゃ種はよくその対象に選ばれる。 大自然の不思議である。 「ぱ、ぱちゅりー……い、いまのうちににげるのぜ……」 「そ、そうね……ゆっくりしないでにげましょう……」 「ゆ、ゆ、ゆ……」 腰を抜かしていたまりさとぱちゅりーはここでようやく我に返った。 れいむがまだお空を飛んでいるような目付きだが、この機会を逃せば三匹揃って永遠にゆっくりしてしまうであろう。 ぱちゅりーとまりさは、そろーりそろーりとその場を後にすることにした。 懸命な判断である……だが少しばかり遅過ぎたかもしれない。 ドサッ 「むきゅ? むきゅうううううううううう!!!!!!」 広場に踵を返して逃げ去ろうとするぱちゅりーの目前に肉塊が落ちてきた。 食料……めーりんの死骸だ。 「めーりんしんでる……だれがころした?」 「むきゅ……そ、それは……」 「ゆ、ゆ、ゆ……」 ふらんの眼は怒りで満ちている。 獰猛な性格でどんなゆっくりをも襲うふらん種だが、 何故かめーりん種とは穏やかな関係を築くことで知られている。 これも大自然の不思議である。 このふらんの怒りがめーりんを殺した者に向けられているのは明白だった。 「それは……みょ」「そこのれいむがやったのぜ!」 「ゆ?」 ぱちゅりーの言葉を遮ってまりさが叫んだ。 それと同時に半ば茫然自失だったれいむの焦点が合う。 ピンポイントで死の宣告を受けて、れいむの中の何かが正常に機能し始めたのだ。 「そこのれいむが、めーりんをゆっくりできなくしたのぜ!」 「ゆゆ? な、なにいってるの? まりさ……ぐずめーりんにとどめをさしたのはれいむじゃな……」 「れいむがやったのぜ!! まりさたちはとめたのぜ!! そうなのぜ? ぱちゅりー!?」 「……そ、そうよ! ぜんぶれいむがやったのよ! れいむのせいよ!」 「ゆゆ!? ぱちゅりーまでなにいってるのおおお!? あれはみょんが、ゆぎゃああああああ」 ふらんがれいむに齧り付く。 そして、一心不乱に中身の餡子を貪り始めた。 ガツガツ 「で、でいぶじゃないいいい!! やべでぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」 「ゆ! いまのうちなのぜ!」 「そうね……どのみちれいむはもうだめだったわ」 れいむの叫び声を聞きながら二匹は遁走を開始した。 これはやむを得ない措置だ。 猛り狂ったふらんはめーりんを殺された怒りをぶつける相手を求めていたのだ。 実行犯のみょんが既に居ないと話せば三匹纏めて捻り潰されていたことだろう。 生き残りたければ生贄を差し出す他なかったのだ。 「ゆうう! いそぐのぜ! いそぐのぜ!」 「ぜぇぜぇ……まってぇ、まりさ……おいてかないでぇ!」 そうして二匹はありったけの力を振り絞って跳ねに跳ねた。 そして気が付けば辺りには見たこともない光景が広がっていた。 方角など全く気にも留めずに、ただただ跳ね続けたのだから当然である。 「ゆゆ? ぱちゅりー!? ここはどこなのぜ?」 「ぜぇぜぇ……こ、こんなところしらないわ……ぜぇぜぇ……」 周囲は見たこともない植物で一杯だ。 二匹は完全に道に迷ってしまっていた。 オオ……オオ…… ……オオ……オオ…… おまけに何処からともなく聞いたこともないような不気味な音も聞こえてくる。 「むきゅ? なんのおとかしら……」 「ゆゆ? きっとかぜのおとなんだぜ」 オオ……オオ…… ……オオ……オオ…… 「むきゅ……なんだかおかしいわ」 「ゆゆ! これはなにかのなきごえなのぜ!」 不気味な音はいつしか動物めいた鳴き声のように聞こえていた。 加えて、鳴き声はどんどん二匹に迫っているかのようだった。 オオ……オオ…… ……おお……おお…… ガサリ 不意に二匹の背後の藪が割れた。 不気味な鳴き声がいよいよ肉感を伴って二匹の前に姿を現す。 「おお、あわれあわれ……」 「むきゅ? む、むぎゃああああああああああああああああ!!!!!」 「き、き、き、きめぇまるだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」 巨大な翼、犬のような胴体、そして不気味極まりないその顔。 野犬や捕食種とは本質的に異なる、 ただそこに存在するだけでゆっくりがゆっくりできなくなる異質の存在。 それがこのきめぇ丸である。 「むきゅ……どうやらここまでのようね」 「ゆゆう……もっとゆっくりしたかったんだぜ」 二匹は圧倒的な絶望を前に精も根も尽き果ててその場にへたり込んでしまった。 もはや流す涙もしーしーすらも枯れ果てている。 そんな二匹をニヤニヤと見下ろすきめぇ丸の瞳からは何も読み取ることはできなかった。 だが、きめぇ丸が次に取った行動は二匹の思いがけないものであった。 ゴトリ 不意に二匹の目前に黒い塊が投げ付けられる。 それは何ともいえない馨しい匂いを放っていた。 「おお、ぶざまぶざま……」 「むきゅ……お、おいしそうなにおいだわ」 「これは……これはあまあまなんだぜ!」 「おお、くえくえ……」 何故かは判らないが、どうやらきめぇ丸は二匹に食事を勧めているようだった。 空腹とこれまでの度重なる体力消耗でグダグダになっていた二匹にとって、 これはまたとない申し出だった。 眼前のきめぇ丸がこの上ない怪物だと分かった上でも本能には逆らえない。 二匹は目前のあまあまに飛び付いた。 「う、うめっ! これめっちゃうめ!!」 「むきゅう♪ せんれんされたあじわいだわ♪」 その類稀なあまあまは、人間が見たならば冬場のあんまんを連想させるようなシロモノだった。 良く眼を凝らせば何処かで見たような金色の毛髪や宝石細工のような羽根が付いていたのだが、 今の二匹には全く見えていなかった。 瞬く間に残さず平らげてしまう。 食事を摂って幾分持ち直したぱちゅりーは思い切ってきめぇ丸に話しかけてみた。 「むきゅ……きめぇまるさん、おいしいあまあまをありがとうだわ」 「おお、おお……ぐろいぐろい(ボソッ)」 「おれいついでに、みちをたずねたいわ」 「おお、まいごまいご……」 ぱちゅりーはきめぇ丸に事情を掻い摘んで説明し自分たちの巣穴付近の特徴も打ち明けた。 途中、激しく首を左右に揺さぶり続けるきめぇ丸が恐ろしくてしょうがなかったが 背に腹は変えられない。 そして、期待と恐怖が入り混じった短い時間が経過し、 きめぇ丸はふいにその前脚を明後日の方角に向けた。 「おお、あっちあっち……」 「む、むきゅ……あ、ありがとうなんだわ!」 「ゆうう! そうとわかればこんなところにようはないんだぜ!」 二匹はきめぇ丸に改めてお礼を言うと脱兎のごとくその場を後にした。 いくら親切にされたところで、存在自体がゆっくりできないきめぇ丸とは 一緒に居ること自体が苦痛なのだ。 そして、きめぇ丸はそんな二匹の後姿をニヤニヤしながら見送った。 「ゆ!? ぱちゅりー、あれをみるんだぜ!」 「むきゅ? ……あ、あのみちはおうちのすぐそばだわ!」 きめぇ丸の指し示した方角に向けて道なき道を真っ直ぐ駆け抜けた二匹は、 前方の藪の隙間から見慣れた獣道を発見した。 こんな夜更けに通ることはないので一瞬戸惑ったが、それは群れでよく使う小道だった。 だが…… 「うにゅ♪ うにゅ♪」 見ると見慣れないゆっくりが小道をふわふわと飛行していた。 青白い肌に大きな黒い翼、その翼の上を白い布のようなものが覆っている。 何も考えていないかのように能天気な笑顔で、無防備にもゆっくりと低空飛行している。 「あれはなんなのぜ? ぱちゅりー?」 「むきゅう……ぱちぇもみたことないわ……でも……」 ぱちゅりーはその謎のゆっくりを見て何か得体の知れない不安に襲われた。 今日の狩りはずっとゆっくり出来ずじまいだった。 そして、目前の謎のゆっくりの笑顔からも嫌な予感がしてならなかった。 根拠はない……根拠はないのだが何故か漠然とした焦燥感が襲ってくるのだ。 幸い向こうはまだこちらに気付いていないようだ。 それならば不用意に関わらずに…… 「ゆっへっへ、てぶらじゃかえれないんだぜ! あれをまりささまがしとめてやるのぜ!」 そこまで考えたところで、突如まりさが謎のゆっくりに向かって跳ねて行った。 まりさは今までの雪辱を晴らすかのように物凄い勢いで謎のゆっくりに背後から体当たりする! ドカッ 「うにゅー!?」 「ゆへへへ、おまえのにくをよこすんだぜぇ!!」 「むきゅ、まりさ! やめ……ぶぼぁ!」 ぱちゅりーは言い終えることが出来なかった。 そのまま盛大に生クリームを吐き出してポテッと地面に倒れ付す。 まりさも全身の穴という穴から餡子を吹いて地面に転がり、その精神は肉体から旅立っていった。 謎のゆっくり……希少種――ゆっくりうつほの体に僅かに開いた小さな傷。 そこから漏れ出した中身が原因だった。 ……プルトニウム。 そこから発した強力な中性子線が二匹の生命を奪ったのだ。 体の小さなゆっくり故のあっけない幕切れだった。 「おお、おろかおろか……」 そして、その様子を遥か上空から歪な獣……きめぇ丸が、 例のニヤニヤ笑いでゆっくりと遠目に眺めていた。 こうして群れの短い旅は終わりを告げた。 巣穴で親の帰りを待ち侘びながら眠っていた子ゆっくりたちも二度と朝を迎えることはなかった。 それから暫くして、この付近では生態系がちょっぴり変わって 色んなドラマが紡がれていくのだが、それはまた別のお話。 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る きめぇ丸じゃなくてきめら丸じゃね? ↓×7 二次創作では、フランはレミリアを苛めるからじゃないか? ↓×2 れみりゃは全滅してるから、矛先は変わらない。 -- 2018-01-05 00 53 14 ユルトニウム的な感じでゆっくりだけに効くなら飼えるんだけどねぇ -- 2016-10-04 14 27 44 「れみりゃがやった」って言えばよかったのに -- 2015-12-19 23 31 13 うにゅ♪うにゅ♪ -- 2013-08-23 23 20 01 フランはレミリアが嫌いだから、ふらん種はれみりあ種を優先的に襲うんだろ うつほ危な過ぎじゃね?汗 -- 2013-01-19 10 26 44 中性子だと! -- 2012-01-10 16 45 01 めーりんを殺す屑饅頭なんて生きてる価値無いな、おお、ぶざまぶざま -- 2010-12-07 00 17 42 ゆっくりうつほ怖すぐる…人間にとっても危険すぎるでしょう?(がくぶる ふらんがれみりゃを襲うのは、同じ獲物を狙う競争相手だと思ってるんじゃないかな? あるいは肉まんが好物なのかもしれないが -- 2010-10-07 12 50 10
https://w.atwiki.jp/puyo7/pages/259.html
ぱちゅりーさんのリク小説にネタになりそうな絵 いろ塗りにばたんきゅ~ 言ってる人はサタンかシェゾだと思います -- ルナ (2010-04-02 16 45 59) ぅおおおおおおおい!!ちょっと怖いw;私の場合シリアスかこうとしてもギャグになるからな~; -- 若草 (2010-04-02 18 35 40) ミステリアスというかシリアスというか・・・ありがとう^^サタルルかシェルルか・・・どっちでもすっごいの思いつきそうです^^ -- ぱちゅりー (2010-04-02 21 07 53) 若草しゃん>えへへw描いてみたかったwギャグになってもそれは若草しゃんの素敵な個性だよ^^ぱちゅりーしゃん>それはよかったよかった;実はBad appl!!っていう曲が好きでそれをイメージしたんです ロクデナシのとこがなんか好きでw -- ルナ (2010-04-02 22 03 14) YouTubeで見てみまs^^ -- ぱちゅりー (2010-04-03 17 22 24) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/806.html
「むきゅー」 職場の書店で棚の整理をしてたらなんとも間抜けな声が聞こえてきた。 ゆっくりぱちゅりーだ。飼いゆっくりのお使いだろうか。 「あのこのいってたとおり、ごほんがたくさんあるわー」 私は作業を中断し、ゆっくりぱちゅりーに近づき声をかける。 「こんにちは、ぱちゅりーちゃん。本を買いに来たのかな?」 「むきゅ…ぱちぇはにんげんさんのおかねはもってないわ。 おともだちがここでごほんを、ただでもらったときいてきたのよ…」 小汚いなとは思ったがやはり飼いゆっくりではなく野良ゆっくりか。 飼いゆっくりの目印もも付いてないし、間違いないな。 「そうなのか、君のお友達の事は知ってるよ。 君がお得意さんのお友達なら、私がお店をご案内してあげるね」 ぱちゅりーを胸の高さまで持ち上げる。はじめは嫌がってもぞもぞ動いていたが 頭をなでてやると落ち着いて「むきゅーん」と鳴きだした。 私はレジの横を通るときバイトの鬼井くんに「例のアレを作るからあとは頼むね 何かあったら内線で呼んで」と伝えた。 ゆっくりを飼うのは流行っていたが、大声でしゃべって騒音問題になったり 跳ね回って家具を壊したりすることが前々から問題になっていた。 最近ではのどを潰し「ゆっ」や「ゆ」などのうめき声しか出せなくし、あんよと呼ばれる 部分をずりずりと這うことはできるが跳ねることはできない程度に破壊し、移動機能に 制限をかけられたゆっくりを飼うことが、テレビや雑誌で紹介され話題になっている。 裏の倉庫に戻ると私は作業代の上にぱちゅりーを置き 話題のゆっくりを作るための作業に取り掛かった。 ゆっくりぱちゅりーは自分の身に危険が迫っていることに気づいたようだ。 「にんげんさん、ぱちぇにごほんくれるんじゃないの?それにあそこで ないてるぱちゅりーたちがいるのはなんでなの…!?」 「むっ」「むぎゅ」「む…」「むっ…」 「…うるさいから黙ってね」 透明な箱に押し込まれた処理済のゆっくり達に気づいて騒ぎ出したので 手っ取り早くのどを潰すことにする。顔を上に向かせ口を大きく開かせて押さえつける。 口の中に適当な棒を突っ込んでのどの奥を皮が破れないように突く。 「むぎゃっ!やめ…ぐぇっ…ぎゅゅゅ!」 暴れるので抑えるのも大変だ。あんよを先に破壊いたいところだが 店内と倉庫を仕切る木製のドアは薄いので、処理中の喚き声が漏れてしまうのはまずい。 「むー…むー…」 うまく成功したようで喚き声を上げることはできなくなったようだ。 大量の涙を流しうめき声を上げながら、うごうごもがいているが 気にせずに次の作業に移る。シュリンカーで足を焼くのだ。 シュリンカーとはコミックにビニール包装をするための機械である。 ビニールが熱を加えられると縮む特性を利用して包装するものであり 特殊なビニール袋にコミックを入れ、熱を持ったこの機械を通すことで ビニールがぴっちりとコミックを包むというわけだ。 シュリンカーは熱を帯びているため触り続けると火傷をする。 ゆっくりの底部を当て続けてあんよを破壊することも可能なのだ。 (やめてね。ぱちぇにひどいことしないでね!) 涙を浮かべ訴えかけてくるその目を無視し、ゆっくりの上部をつかみ シュリンカーに底部をしっかりと押し付ける。 (むぎゅー!あんよがいだいー!) ごぼごぼ口からクリームを吐いていたがやがてぐったりして 動かなくなった。気絶したのだろう。私は透明な箱の中に乱雑に ぱちゅりーを投げ入れて倉庫を後にした。 店内に戻った私に鬼井くんが話しかけてきた。 「ゆっくりの数も増えてきたし、そろそろ店頭に並べるんですかね?」 「レジ横の一角にだろうね。詳しくは店長に聞かないとわからない。」 数日前に話題のゆっくりを作って売ろうという珍奇な提案をした店長。 一匹のゆっくりぱちゅりーに無料配布の小冊子を与え、それを餌に 釣られてくるゆっくりを捕獲するというのは実に回りくどい案だと思う。 「その辺のゆっくりをふん捕まえてくれば手っ取り早いのに 何でそうしないんでしょうね?ぱちゅりー種が好きなんですかね。」 「本=ゆっくりぱちゅりー、っていうイメージからかな。まぁなんにせよ たいした理由じゃないと思うよ」 終業時頃に、まりさ種とれいむ種の番が来て何を曲解したのか「ただでおかしを ちょうだいね!」とか喚いていたがぱちゅりー種しか売りに出さないので こいつらはいらないので、鬼井くんといっしょに一匹ずつ適当に コンビニ袋にぶち込んでそこら中に叩きつけたあとにそのままゴミ箱に捨てた。 その様子を見せ付けられてふるふる震えるゆっくりぱちぇりーを見て満足した 私は雑誌の「月刊ゆっくり」と「日本の百鬼意山」を買って家路に着いた。 書いた人:サンジェルマン伯爵
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2588.html
ドスまりさの哀しみ 暖かな日差しが差し込む山の中 ゆっくり達は精を出して狩りを行っていた それぞれ木の実を取り、虫を捕まえては葉っぱでくるみ巣に持ち帰る 巣に持ち帰るとこの日食べる分といざというときの備えとを分ける 備えは先日この群のリーダーとなったドスまりさの住かである洞窟へと保存される 「ふゆにそなえてたくさんあつめないとね!」 ドスまりさが来る前のリーダーであったぱちゅりー 彼女は冬に備えて早々と食糧を溜めることを提案した 始めは今をゆっくりしたいと言うゆっくり達が反発を起こしたが、それでも越冬の厳しさを思い出しぱちゅりーに賛成をするようになった あるゆっくりがいつもより離れた場所で狩りを行っているととても大きなまりさと出会った 始めは食べ過ぎてデブまりさになってしまったのかと思っていた しかし、その寂しげな顔はデブゆっくりのように大きさと顔の比率がおかしいわけではなかった その大きな体に見合った顔、そのゆっくりは気付いた。 このゆっくりはドスまりさだと。 ドスまりさはまりさ種が突発的に変異を起こした上位種だ 変異条件は不明だが、ドス化すると茸を使った能力を身につけることが出来る また、成体ゆっくりを超える巨体を誇り群を守ることで知られている だが、ドスまりさは一匹だった それを見たゆっくりは群の仲間を呼び寄せた ドスまりさを見たゆっくり達はその大きさに驚くと同時に歓喜し、ぱちゅりーが群のリーダーとなってくれるように頼んだ ドスまりさは承諾したわけではなかったが、済し崩しにこの群のリーダーとされてしまった 「ドス、あなたはこのむれのりーだーよ!しっかりしないと!」 「……そうだね」 ぱちゅりーから見てもこのドスまりさは覇気がなかった いつも寂しそうな顔でどこか遠くを見つめている ぱちゅりーはそれについて深く考えなかった そして1日でも早くリーダーとしての貫禄を身につけてもらおうと思った ある日、大雨が降った ゆっくり達は急いで巣に避難し雨が止むのを待った 梅雨ではないので雨はじきに止むだろう が、ドスまりさは大雨に打たれていた 実はドスまりさの住かである洞窟は見かけほど広くはなかったのだ そのためどうしてもドスまりさの体がはみ出してしまう 帽子があるがそれでもはみ出た分だけ、ドスまりさは雨に打たれて濡れてしまう ドスまりさは涙を流した しかし、その涙も大雨に流されていった 雨が開けて数日 再びゆっくり達は狩りをしていた 今日はドスまりさも混じって狩りである しかし、ドスまりさはその巨体故に足元の花が見えない そうしていくつかの花を踏み潰してしまった 「どす!おはなさんをふまないでね!」 一匹のれいむに注意されてしまった このれいむはしっかり者でぱちゅりーの幼馴染みだ れいむとぱちゅりー。二人は協力して群をまとめていた 「ゆっくりごめんね。まりさは大きいからじめんのお花さんがみえないんだよ」 ドスまりさはその後花が取れないので木の実を取ることにした しかし、巨体が災いして木の実は中々見つけられない 終わってみれば子ゆっくりと同じくらいしか見つけていなかった これを見た群のゆっくりはドスまりさを群れのリーダーに相応しくないと思い始めた だが、ぱちゅりーはドスまりさの凄さを知っていたためゆっくり達を説得した そしてドスまりさは狩りが上手くできなかったから今日のご飯は少なくされてしまった 元々1日の食事はドスまりさからすれば満腹にはほど遠い その巨体故に摂取しなければならない量も多いからだ 「む〜しゃむ〜しゃ…ふしあわせ…」 雀の涙ほどの食事を終えてドスまりさは洞窟に戻ろうとした せめて自分の住かをもう少し広くしようと思ったのだが 「「「ふらんだあああああ!!!」」」 しかし、ふらんの襲来のよってそれは阻まれた 胴体無しふらんが2匹、群のゆっくりを襲い始めた 「うー!あまあま♪」 手近な場所にいたありすにかぶりつくとふらんは素の中身を吸い出し始めた 「いやぁあぁああ!!ありすはもっどゆっぐりじだいいいいい!!!!」 「うー♪あまあまおいしい♪」 そのありすはカスタードを全て吸い取られてデスマスクと化してしまった 混乱は加速しゆっくり達は逃げまどう 「むきゅ!いまこそどすのちからをみせるときよ!」 いつの間にかドスまりさの傍らにはぱちゅりーがおり、ふらんを倒せと言い出した ドスまりさは茸を使ったドススパークという必殺技を持っている これを受ければ捕食種と言えでも忽ちに焼けこげてしまう しかし、ドスまりさはスパークを使わなかった 「どす!ゆっくりしてないでみんなをたすけてね!」 れいむも一緒になってドスを急かす れいむとぱちゅりーが二匹で騒ぎ出し、ふらんがそちらに気が付いた 「どすのちからをみんなにしめすのよ!」 「ゆっくりはやくふらんをたおしてね!」 ふらんが来ると二匹はスタコラサッサと逃げ出してしまう 一匹になったドスまりさの元へふらんが飛んでくる そしてドスまりさのほっぺたに噛みついた 「ゆぎぃいぃぃぃぃぃぃ!!」 噛みつかれたドスまりさは悲鳴を上げのたうち回る あまりの痛さに我も忘れて だがそれが功を奏してもう一匹のふらんを潰すことが出来た 反対側に回り込んでいたふらんはドスまりさが暴れたため下敷きとなった 「うー!うー!」 それをみたふらんはさらに噛みついた口に力を込め、頬の一部を引きちぎる 「ゆぎゃああああああああああああああ!!!」 いかにドスまりさといえど頬を引きちぎられては激痛が体を襲う 皮が分厚かったために餡子は漏れだしてはいない ふらんはそれに気を悪くし再度攻撃を仕掛けようと近づく が、ドスまりさも痛みを回避するためにふらんに立ち向かった そしてその巨体でジャンプするとふらんを踏み潰した 踏み潰されたふらんの餡子があんよに付いてしまったが群を守ることができた とにかくドスまりさはホッとした 「どすはおそいよ!どうしてふらんをすぐにたおしてくれないの!?」 「とかいはのありすのいもうとがたべられちゃったのよ!どおじでぐれるのよおおお!!」 群の仲間からは罵声を浴びせられた ドスまりさなら一瞬のうちにふらんを倒せると思いこんでいるのか 先ほどのドスの対応に不満を爆発させている 「まりさはふらんをたおしたよ!」 ドスが抗議するもそれを聞き入れるようなゆっくりはいなかった その後、傷を負ったゆっくり達は互いに傷をぺろぺろとなめて傷を癒やしていく ドスまりさも頬に傷を負った しかし、誰もぺろぺろしてくれなかった ドスまりさに見合うだけの大きさのゆっくりはいない そのためドスまりさは一人寂しそうにぺろぺろしているゆっくりを眺め続けた このドスまりさはまだドスに成り立てだった しかも、胎児型出産で産まれたため見かけによらずまだ精神は子どもなのだ ドスになる前のまりさはとてもゆっくりしていた 幼馴染みのれいむと親友のだぜ口調が特徴的なだぜまりさ そして4匹の妹と両親に囲まれて幸せだった れいむとだぜまりさ、三人でよく遊び将来のことを話し合った だぜまりさは大人になったら自分だけのゆっくりプレイスを探しに行きたいと言い、れいむはゆっくりとして赤ちゃんが欲しいと言った まりさはまだ将来について深く考えていなかった ただ、今のようにみんなでゆっくり出来る生活がしたいと思っていた しかし、ドス化したことでその希望は打ち砕かれた まりさが目覚めると急に体が大きくなっていた 妹たちも自分もとても驚いていたが両親は祝福してくれた 「まりさはドスになれたのよ!」 まりさもドスのことは知っていた だが、自分がドスになるなどとは考えたことがなかった れいむとだぜまりさも驚いていたが共に祝福してくれた 始めはまりさも嬉しかった。しかし、ドス化したことで弊害が発生した いつものようにれいむにスリスリをしようとしたところれいむに止められてしまった 「ドスになったまりさとすりすりしたられいむがつぶれちゃうよ!」 そう、その巨体ですりすりをしたら加重を誤れば潰れてしまう しかし、すりすりは拒否されたがそれ以外は普通に接してくれていた それが余計にまりさには堪えた すりすりはゆっくりにとって敬愛を示す行為だ それを幼馴染みであるれいむにできなくてとても悲しんだ そしてもう一つ。 まりさはいつかれいむに告白しようと思っていた れいむは赤ちゃんが欲しいと言っていたから子供を作りゆっくり育てようと考えていた だが、ドスになったまりさとれいむの結婚は叶わない そもそもすっきりーしないと子どもが出来ないのだが、まりさが大きすぎてすっきりーできない まりさの哀しみは積もる一方だった そんなある日、だぜまりさが大人となり独り立ちをした 両親とれいむ、まりさに見送られて自分のゆっくりプレイスを探しに行くのだ 「ゆっくりいってくるんだぜ!まりさがゆっくりプレイスをみつけたられいむとまりさもあそびにくるんだぜ!」 そういってだぜまりさは旅立った その姿がまりさには羨ましかった だぜまりさは自分の夢を叶えようとしている それに比べ、自分はドスとなったことで夢叶わぬこととなった 人知れずまりさは涙を流した だぜまりさが旅立って数日立ったある日のこと まりさ達の元へれみりゃの群がやってきた 胴付きのれみりゃに次々と仲間が食べられた あまりの恐怖にまりさは白目をむいて気絶してしまった 目が覚めるとそこには地獄が広がっていた れみりゃに食べられて体が半分になったゆっくりやデスマスクと化したもの 必死に妹たちや両親の名を呼ぶが、答えるものはいなかった 生きているゆっくりはまりさだけだった 哀しみのあまりまりさはその場を離れた そうして、現在に至る 結局まりさの哀しみは深まる一方だった 「まりさはドスになんてなりたくなかったよ…ドスじゃなくてまりさってよんでほしいよ…」 ドスまりさと言えばゆっくり達の憧れの的だ しかし、ドスまりさからしてみれば、普通のゆっくりの方がとても素晴らしいものだった ドスとなったことで群のことを第1に考えさせられる 群をまとめられて当たり前、それができないと批難させられる 愛情を表現できる相手もいない 「まりさはもっとゆっくりしたいよ…」 だが、ドスまりさの孤独を理解できるものはこの群には一人もいなかった… by お題の人
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2652.html
「ゆっくりいじめ系1447 騎馬民族の襲来」の続きです。 俺設定があります 他の書き手様の設定を拝借しています。 ◆ 彼らは「ゆっくり」を「ゆっくりさせない」ために生まれた。 彼らの祖先、めーりん種が受けてきた迫害の歴史、 その中で育まれた恨みと、復讐の共通無意識が、 彼らを生んだ。 それは進化なのだろうかか? 彼らは、地を素早く駆ける「足」を手に入れ、 「ゆっくりする」ことを捨てた。 ◆ 「ユラクス=メーリン」率いる部隊は、先ほどの戦闘で手に入った戦利品を 携えて、森の中を行進する。 目指すは、彼らの数少ない拠点にして、ユッティラ大王の居城のある 王都「ホン」だ。 「ゆぅぅぅぅぅぅっ・・・・」 「ゆぇっ・・・ゆぇっ・・・」 部隊の構成員の帽子の中からは、小さく短い嗚咽の様な物が漏れてくる。 奴隷として、「ホン」で働かせたり、ドゲスの群れ、人間の集落や、 ゆうかの農園に売り飛ばすために連れてきた子ゆっくり達だ。 赤ゆっくりでは脆弱すぎて使い物にならず、 大人ゆっくりは大人ゆっくりでその精神構造が 腐りきっているためにほとんどの場合使い物にならない。 精神がまだ固まっていない子ゆっくりを「ホン」で 「加工」し、「教育」することで初めて、 奴隷ゆっくりとして出荷できるのだ。 「ホン」に向かう道中、頭上を黒い影が閃いたかと思うと、 一匹のきめぇ丸が「ユラクス」の前に降り立った。 「ユラクス殿、お帰りになられましたか」 王都「ホン」の周辺を警戒する、斥候のきめぇ丸だ。 きめぇ丸は騎馬めーりんの盟友であり、 戦争時の略奪品の何%かを報酬として、 通訳、あるいは斥候とかなりの数が雇われている。 「(辺境の虫以下のクズどもの集落を3、4個潰し、また2つの村に貢納を約束させたぞ)※翻訳」 「それは、重畳。子息殿の活躍に大王もお喜びになるでしょう」 「(世辞はよせ、俺など所詮父上の第7子、王族の末も末。しかもまだ四十騎の将でしかない青二才だ)」 「いえいえ、ユラクス殿の才覚は決して御兄弟の方々には決して劣ってはおられませんよ・・・・」 偵察方のきめぇ丸がいるという事は王都ももうすぐだろう。 そんな事を思いながらきめぇ丸とのたわいのない話に花を咲かす。 「王子、配下の方々も疲れております・・・・そろそろ・・・」 通訳役のきめぇ丸が、二匹に近づいて来て、言う。 確かに、配下の者たちは長い軍旅で疲れている。 こんな所で時間を費やすのも 「(うむ、すまぬ・・・・ではなきめぇ丸。今度うまい赤ゆっくりでも奢ろう)」 「いえいえ、ユラクス殿もお気をつけて」 きめぇ丸と別れると、「ユラクス」隊は、一路王都を目指した。 森の中、何の前触れもなく、その平原は突然出現する。 まるで、森の中にコンパスで円でも描いたような 綺麗な円形の平野がそこには存在していた。 ユッティラ=メーリン=カーンの王国の都、「ホン」。 彼らの崇拝する戦の女神「紅美鈴」にちなんでつけられた名前だ。 騎馬めーりん、きめぇ丸、奴隷ゆっくりなど、おおよそ100匹近くの ゆっくりがここに常駐している。 それ以外の騎馬めーりんは、王族も含めてほとんどが戦場だ。 水に強いまりさ種の帽子などで作られた簡素なテントと、 盛り土や石を組んで作られた「かまくら」のような 簡単な構造の住居が、いくつか並んでいた。 「さあ、このれいむ、健康で頑丈な皮の持ち主で、奴隷にはぴったり!さあ、買った買った」 「ゆっ!草で3日分!」 「虫で4日分だぜ!」 「虫で5日分!」 「「「「ゆっ!!!!」」」 「虫5日分!他の方はおられませんか?」 逃亡帽子の為に飾りを奪われ、頬に刺青を入れられ、 奴隷用に「教育」されたれいむの周りを、 きめぇ丸と数匹のまりさが囲んでいる。 奴隷ゆっくりの「せり」だ。 司会を務めるのはきめぇ丸だ。 買い手は、主に奴隷商人として生計を立てる 西のゲストリート出身のゲスまりさ達だ。 騎馬めーりんは他のゆっくりを憎悪しているが、 話の通じる商売相手なら別だ。 彼らが憎むのは頭も悪く、感性も腐りきった普通のゆっくりであり、 ごく一部の頭の良いゆっくりは他種でも尊重した。 「むきゅっ!その子たちは東の第2番倉庫に移動よ」 「(解りました・・・・おい、糞饅頭ども、ゆっくりしないでこっちに来い! 引き殺されたいかぁっ!!)」 「「「どぼじでぎょんなぎょとずるにょぉおおおおお」」」 この記録係のぱちゅりーなどいい例だろう。 基本的には知能指数の非常に高い騎馬めーりんだが、 暗記力と、その持続力は優秀なぱちゅりー種には及ばない。 故に、知能が高すぎて愚鈍な普通のゆっくり達の群れから 迫害されたり追い出されたりしているぱちゅりー種を保護し、 秘書や、奴隷ゆっくりの管理、「ホン」の出納係などとして 使っているのだ。 彼女たちは「官僚ぱちゅりー」あるいは「秘書ぱちゅりー」などと呼ばれ、 騎馬めーりんの社会ではほとんど騎馬めーりんと同格の地位を与えられて おり、特に優秀な官僚ぱちゅりーは死んだ騎馬めーりんの帽子を与えられ、 王城に出入りする権利すら与えられるのだ。 騎馬めーりんは社会は、優秀な個体を異端として迫害するゆっくりと違い、 徹底した実力主義の社会なのだ。 それは王族すら例外でなく、無能な騎馬めーりんは、たとえ王の長子でも 王族の証である「メーリン」姓をはく奪され、 一兵卒の身分にに落とされることすらあった。 王族とて、その身分に安住し、「ゆっくり」することなど許されない。 それが、騎馬めーりんの社会なのだ。 「ユラクス」は、配下の兵たちと兵舎で別れると、 一人王城に向かった。 石組みで作られた大型の無骨な小屋。 これが王城である。 内部に入ると、官僚ぱちゅりーが忙しく働いている。 彼女たちには帽子が無い。 彼女たちは、騎馬めーりんの群れに加わる通過儀礼として、 帽子をその時の王に捧げるのだ。 それは、二度と普通のゆっくりの群れには戻らないという意思表示だ。 「(大王はおられるか?)」 「むきゅっ?ユラクス様、御帰還なさったのね」 官僚ぱちゅりーは、騎馬めーりんの言語を習得しており、 きめぇ丸の通訳を必要としない。 「残念ながら、陛下はここにおられないわ」 「(何処の戦場に?ここの所、ドスの群れとの大きなトラブルは無かったはずだが?)」 「『東のドス』との国境紛争よ。しばらくはお帰りになられないと思うわ」 『東のドス』 「ホン」の遥か東に存在するゆっくり達の国の主。 ゆっくりを見下す騎馬めーりんですら、その偉大さには 敬意を払わざるを得ない、一世一代の豪傑ドス。 それが『東のドス』だ。 その実態は謎に包まれており、その姿を見た者すらいない。 以前ユッティラが使者を出した時も、応対したのは 副王ににして参謀のぱちゅりーであり、 最後まで謁見することすら叶わなかったのだ。 「むきゅん。ある偵察部隊が襲った辺境の村が、 たまたま『東のドス』の支配下になってらしくて」 「(その村の支配権をめぐっての戦争か・・・・ 相手が相手だけに長引くな・・・・・・・・・・)」 支配権、という言葉が出たが、滅ぼさずに村を支配下に加える場合もあるのだ。 騎馬めーりんは、無作為にゆっくりの集落を襲っているわけではない。 貢納を受け入れた村は、襲わずに税を絞りとり、 じわじわと苦しめるやり方をする。 際限なく、ゆっくりを殺し続ければ、自分の首を絞めるはめになる。 餌を際限なく食べて、餓えるゆっくりどもと彼らは違うのだ。 「むきゅん。「ホン」の治世は、「ユゴデイ」様が執っておられるわ。 御報告なら、「王の間」へどうぞ」 「(ありがとう。では)」 「ユラクス」はぱちゅりーと別れて王の間へと向かった。 王の間は、これが強大な騎馬めーりんの王国の 国王の部屋かと疑問に思われるほどの簡素だった。 騎馬めーりんは質実剛健を好む。 それは王族とて例外ではない。 王座にはユッティラの姿はなく、 その前に仮設された簡素な椅子に、 王族の長子、「ユゴデイ=メーリン」が 座っていた。 「ユゴデイ」には左目が無く、 顔には醜い傷が幾筋も走っている。 帽子は、まりさ種の物にれいむ種のリボンを付けた物で、 髪の毛は殺したゆっくりの飾りで埋まっていた。 王国黎明期からユッティラ王のすぐ傍らで戦場に立ち、 ドスの群れを含むいくつもの群れとの闘争を生き残ってきた 歴戦の勇者。それが「ユゴデイ」だ。 ユッティラ王には子供が多いが、後継者となるのは まず彼に間違いないと、群れの間では言われていた。 所詮第七子で、体格も小さめの「ユラクス」には 雲の上のめーりんだと言っていい。 「(兄上、辺境視察の任務、完了して帰還致しました)」 「(おお、ユラクスか!ようかえった。まあ、こいつを食え)」 「(ありがたき幸せ)」 「ユゴデイ」は、傍らに転がっていたボロボロの 赤まりさを「ユラクス」に差し出した。 「ゆべ・・・もと・・・ゆく・・・・・」 うめき声を上げるまりさを気にすることなく、 「ユラクス」はまりさを貪る。 痛めつけた赤ゆっくりは、 騎馬めーりんにとっては最高の御馳走だ。 「(4つの村を滅ぼし、2つの村を隷属させました)」 「(うむ、若いながらお前はよくやってくれる。 兄としてたいそう、鼻が高いぞ)」 「(お褒めに預かり、光栄です)」 「(時にユラクス・・・・・・)」 「ユグデイ」は言葉を切ると、 ゆっくりとその話を切り出した。 「(今度、父上が帰り次第、『あの国』を再び攻めるぞ)」 「(!!!!!!)」 『あの国』 「ホン」の騎馬めーりん達の間で その言葉が意味する事は一つだ。 『のうかりん共和国』 数匹ののうかりんと、何十匹ものゆうか、 そして、群れを追い出された真面目で頭のいいゆっくり達が、 豊穣の神にして、太陽の化身「カザミ」を氏神として 団結する共和制の農業国家。 幾度となく騎馬めーりん達が支配下に置こうとして、 果たすことができなかった好敵手。 その征服はユッティラの先代の王からの、 王国の課題ともいえる物だった。 「(その時は、お主に先鋒を任せよう。準備しておけ)」 「(!!!!!!有難うございます!!)」 「ユラクス」は興奮で胸がはじけ飛びそうだった。 王家に宿願ともいえる戦いの先鋒に自分が? これからは寝られない夜がつづきそうだと、 「ユラクス」は思い、ニヤリと笑った。 続く 騎馬めーりんの設定を、他の書き手様に使っていただいて、 嬉しさでいっぱいです。 騎馬めーりんの設定は、好き勝手使ってください。 人の数だけゆっくりの設定があるのが、このスレなのです。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/641.html
「ゆっくりいじめ系1447 騎馬民族の襲来」?の続きです。 俺設定があります 他の書き手様の設定を拝借しています。 ◆ 彼らは「ゆっくり」を「ゆっくりさせない」ために生まれた。 彼らの祖先、めーりん種が受けてきた迫害の歴史、 その中で育まれた恨みと、復讐の共通無意識が、 彼らを生んだ。 それは進化なのだろうかか? 彼らは、地を素早く駆ける「足」を手に入れ、 「ゆっくりする」ことを捨てた。 ◆ 「ユラクス=メーリン」率いる部隊は、先ほどの戦闘で手に入った戦利品を 携えて、森の中を行進する。 目指すは、彼らの数少ない拠点にして、ユッティラ大王の居城のある 王都「ホン」だ。 「ゆぅぅぅぅぅぅっ・・・・」 「ゆぇっ・・・ゆぇっ・・・」 部隊の構成員の帽子の中からは、小さく短い嗚咽の様な物が漏れてくる。 奴隷として、「ホン」で働かせたり、ドゲスの群れ、人間の集落や、 ゆうかの農園に売り飛ばすために連れてきた子ゆっくり達だ。 赤ゆっくりでは脆弱すぎて使い物にならず、 大人ゆっくりは大人ゆっくりでその精神構造が 腐りきっているためにほとんどの場合使い物にならない。 精神がまだ固まっていない子ゆっくりを「ホン」で 「加工」し、「教育」することで初めて、 奴隷ゆっくりとして出荷できるのだ。 「ホン」に向かう道中、頭上を黒い影が閃いたかと思うと、 一匹のきめぇ丸が「ユラクス」の前に降り立った。 「ユラクス殿、お帰りになられましたか」 王都「ホン」の周辺を警戒する、斥候のきめぇ丸だ。 きめぇ丸は騎馬めーりんの盟友であり、 戦争時の略奪品の何%かを報酬として、 通訳、あるいは斥候とかなりの数が雇われている。 「(辺境の虫以下のクズどもの集落を3、4個潰し、また2つの村に貢納を約束させたぞ)※翻訳」 「それは、重畳。子息殿の活躍に大王もお喜びになるでしょう」 「(世辞はよせ、俺など所詮父上の第7子、王族の末も末。しかもまだ四十騎の将でしかない青二才だ)」 「いえいえ、ユラクス殿の才覚は決して御兄弟の方々には決して劣ってはおられませんよ・・・・」 偵察方のきめぇ丸がいるという事は王都ももうすぐだろう。 そんな事を思いながらきめぇ丸とのたわいのない話に花を咲かす。 「王子、配下の方々も疲れております・・・・そろそろ・・・」 通訳役のきめぇ丸が、二匹に近づいて来て、言う。 確かに、配下の者たちは長い軍旅で疲れている。 こんな所で時間を費やすのも 「(うむ、すまぬ・・・・ではなきめぇ丸。今度うまい赤ゆっくりでも奢ろう)」 「いえいえ、ユラクス殿もお気をつけて」 きめぇ丸と別れると、「ユラクス」隊は、一路王都を目指した。 森の中、何の前触れもなく、その平原は突然出現する。 まるで、森の中にコンパスで円でも描いたような 綺麗な円形の平野がそこには存在していた。 ユッティラ=メーリン=カーンの王国の都、「ホン」。 彼らの崇拝する戦の女神「紅美鈴」にちなんでつけられた名前だ。 騎馬めーりん、きめぇ丸、奴隷ゆっくりなど、おおよそ100匹近くの ゆっくりがここに常駐している。 それ以外の騎馬めーりんは、王族も含めてほとんどが戦場だ。 水に強いまりさ種の帽子などで作られた簡素なテントと、 盛り土や石を組んで作られた「かまくら」のような 簡単な構造の住居が、いくつか並んでいた。 「さあ、このれいむ、健康で頑丈な皮の持ち主で、奴隷にはぴったり!さあ、買った買った」 「ゆっ!草で3日分!」 「虫で4日分だぜ!」 「虫で5日分!」 「「「「ゆっ!!!!」」」 「虫5日分!他の方はおられませんか?」 逃亡帽子の為に飾りを奪われ、頬に刺青を入れられ、 奴隷用に「教育」されたれいむの周りを、 きめぇ丸と数匹のまりさが囲んでいる。 奴隷ゆっくりの「せり」だ。 司会を務めるのはきめぇ丸だ。 買い手は、主に奴隷商人として生計を立てる 西のゲストリート出身のゲスまりさ達だ。 騎馬めーりんは他のゆっくりを憎悪しているが、 話の通じる商売相手なら別だ。 彼らが憎むのは頭も悪く、感性も腐りきった普通のゆっくりであり、 ごく一部の頭の良いゆっくりは他種でも尊重した。 「むきゅっ!その子たちは東の第2番倉庫に移動よ」 「(解りました・・・・おい、糞饅頭ども、ゆっくりしないでこっちに来い! 引き殺されたいかぁっ!!)」 「「「どぼじでぎょんなぎょとずるにょぉおおおおお」」」 この記録係のぱちゅりーなどいい例だろう。 基本的には知能指数の非常に高い騎馬めーりんだが、 暗記力と、その持続力は優秀なぱちゅりー種には及ばない。 故に、知能が高すぎて愚鈍な普通のゆっくり達の群れから 迫害されたり追い出されたりしているぱちゅりー種を保護し、 秘書や、奴隷ゆっくりの管理、「ホン」の出納係などとして 使っているのだ。 彼女たちは「官僚ぱちゅりー」あるいは「秘書ぱちゅりー」などと呼ばれ、 騎馬めーりんの社会ではほとんど騎馬めーりんと同格の地位を与えられて おり、特に優秀な官僚ぱちゅりーは死んだ騎馬めーりんの帽子を与えられ、 王城に出入りする権利すら与えられるのだ。 騎馬めーりんは社会は、優秀な個体を異端として迫害するゆっくりと違い、 徹底した実力主義の社会なのだ。 それは王族すら例外でなく、無能な騎馬めーりんは、たとえ王の長子でも 王族の証である「メーリン」姓をはく奪され、 一兵卒の身分にに落とされることすらあった。 王族とて、その身分に安住し、「ゆっくり」することなど許されない。 それが、騎馬めーりんの社会なのだ。 「ユラクス」は、配下の兵たちと兵舎で別れると、 一人王城に向かった。 石組みで作られた大型の無骨な小屋。 これが王城である。 内部に入ると、官僚ぱちゅりーが忙しく働いている。 彼女たちには帽子が無い。 彼女たちは、騎馬めーりんの群れに加わる通過儀礼として、 帽子をその時の王に捧げるのだ。 それは、二度と普通のゆっくりの群れには戻らないという意思表示だ。 「(大王はおられるか?)」 「むきゅっ?ユラクス様、御帰還なさったのね」 官僚ぱちゅりーは、騎馬めーりんの言語を習得しており、 きめぇ丸の通訳を必要としない。 「残念ながら、陛下はここにおられないわ」 「(何処の戦場に?ここの所、ドスの群れとの大きなトラブルは無かったはずだが?)」 「『東のドス』との国境紛争よ。しばらくはお帰りになられないと思うわ」 『東のドス』 「ホン」の遥か東に存在するゆっくり達の国の主。 ゆっくりを見下す騎馬めーりんですら、その偉大さには 敬意を払わざるを得ない、一世一代の豪傑ドス。 それが『東のドス』だ。 その実態は謎に包まれており、その姿を見た者すらいない。 以前ユッティラが使者を出した時も、応対したのは 副王ににして参謀のぱちゅりーであり、 最後まで謁見することすら叶わなかったのだ。 「むきゅん。ある偵察部隊が襲った辺境の村が、 たまたま『東のドス』の支配下になってらしくて」 「(その村の支配権をめぐっての戦争か・・・・ 相手が相手だけに長引くな・・・・・・・・・・)」 支配権、という言葉が出たが、滅ぼさずに村を支配下に加える場合もあるのだ。 騎馬めーりんは、無作為にゆっくりの集落を襲っているわけではない。 貢納を受け入れた村は、襲わずに税を絞りとり、 じわじわと苦しめるやり方をする。 際限なく、ゆっくりを殺し続ければ、自分の首を絞めるはめになる。 餌を際限なく食べて、餓えるゆっくりどもと彼らは違うのだ。 「むきゅん。「ホン」の治世は、「ユゴデイ」様が執っておられるわ。 御報告なら、「王の間」へどうぞ」 「(ありがとう。では)」 「ユラクス」はぱちゅりーと別れて王の間へと向かった。 王の間は、これが強大な騎馬めーりんの王国の 国王の部屋かと疑問に思われるほどの簡素だった。 騎馬めーりんは質実剛健を好む。 それは王族とて例外ではない。 王座にはユッティラの姿はなく、 その前に仮設された簡素な椅子に、 王族の長子、「ユゴデイ=メーリン」が 座っていた。 「ユゴデイ」には左目が無く、 顔には醜い傷が幾筋も走っている。 帽子は、まりさ種の物にれいむ種のリボンを付けた物で、 髪の毛は殺したゆっくりの飾りで埋まっていた。 王国黎明期からユッティラ王のすぐ傍らで戦場に立ち、 ドスの群れを含むいくつもの群れとの闘争を生き残ってきた 歴戦の勇者。それが「ユゴデイ」だ。 ユッティラ王には子供が多いが、後継者となるのは まず彼に間違いないと、群れの間では言われていた。 所詮第七子で、体格も小さめの「ユラクス」には 雲の上のめーりんだと言っていい。 「(兄上、辺境視察の任務、完了して帰還致しました)」 「(おお、ユラクスか!ようかえった。まあ、こいつを食え)」 「(ありがたき幸せ)」 「ユゴデイ」は、傍らに転がっていたボロボロの 赤まりさを「ユラクス」に差し出した。 「ゆべ・・・もと・・・ゆく・・・・・」 うめき声を上げるまりさを気にすることなく、 「ユラクス」はまりさを貪る。 痛めつけた赤ゆっくりは、 騎馬めーりんにとっては最高の御馳走だ。 「(4つの村を滅ぼし、2つの村を隷属させました)」 「(うむ、若いながらお前はよくやってくれる。 兄としてたいそう、鼻が高いぞ)」 「(お褒めに預かり、光栄です)」 「(時にユラクス・・・・・・)」 「ユグデイ」は言葉を切ると、 ゆっくりとその話を切り出した。 「(今度、父上が帰り次第、『あの国』を再び攻めるぞ)」 「(!!!!!!)」 『あの国』 「ホン」の騎馬めーりん達の間で その言葉が意味する事は一つだ。 『のうかりん共和国』 数匹ののうかりんと、何十匹ものゆうか、 そして、群れを追い出された真面目で頭のいいゆっくり達が、 豊穣の神にして、太陽の化身「カザミ」を氏神として 団結する共和制の農業国家。 幾度となく騎馬めーりん達が支配下に置こうとして、 果たすことができなかった好敵手。 その征服はユッティラの先代の王からの、 王国の課題ともいえる物だった。 「(その時は、お主に先鋒を任せよう。準備しておけ)」 「(!!!!!!有難うございます!!)」 「ユラクス」は興奮で胸がはじけ飛びそうだった。 王家に宿願ともいえる戦いの先鋒に自分が? これからは寝られない夜がつづきそうだと、 「ユラクス」は思い、ニヤリと笑った。 続く 騎馬めーりんの設定を、他の書き手様に使っていただいて、 嬉しさでいっぱいです。 騎馬めーりんの設定は、好き勝手使ってください。 人の数だけゆっくりの設定があるのが、このスレなのです。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2393.html
注意!! ゆっくり同士の交尾が出ます。 ぺにぺにまむまむが出ます。 他SS作者様の設定をパクってます。 パロディ有り 以上了承できる方はどうぞ。 「ゆゆ~ゆ~ゆゆゆっ~くりぃ~」 切り株の上で一匹のれいむが人間からすれば踏みつぶしてしまいたくなるような雑音を立てている。 切り株の周りには沢山のゆっくり達がおとなしく鎮座し、れいむの雑音を聞いている。 「ゆっ! きょうもたくさんうたったよ! みんな! ゆっくりしていってね!!!」 「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」 このれいむはこの群れ一番の美ゆっくりとされているれいむだ。 無論言い寄るゆっくりは後を絶たない。 「れいむ! きょうはまりさたちとゆっくりするんだぜ!」 「いんかもののまりさはだまっててね! れいむ! きょうはありすといっしょにすっきりしましょうね!」 「わかるよー。ちぇんといっしょにゆっくりするよねー!」 「むきゅ! きょうはいっしょにおべんきょうをしましょうね!」 「いいい、いっしょにゆっくりするみょん!!!」 「みんなへんなこといわないで! れいむはれいむといっしょにゆっくりするんだよ!!!」 ゲスもレイプ魔もみなれいむに言い寄る。 「ゆっ! きょうはひとりでゆっくりしたいからみんなどっかにいってね!!」 れいむの一声で群れは解散し、れいむは望み通り一匹になった。 全員このれいむに嫌われたくないから。 「れいむ!」 しかし、この群れにいるゲスまりさとよばれるまりさ達三匹組がれいむの前に姿を現した。 「おそいよ! さっさとごはんちょうだいね!!! れいむおなかすいたんだよ!!!」 自分の言うことを聞かなかった三匹に対し、食べ物を要求するれいむ。 この三匹は惚れた弱みにつけ込まれ、食料をれいむに貢ぐ生活をしていた。 「ごめんねなんだぜ! でもいっぱいごはんとってこれたんだぜ!」 「いっぱいたべてほしいんだぜ!」 まりさ達は帽子や口の中から餌を取り出し、れいむの前に置いた。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー」 がつがつと汚らしく餌を食い散らかすれいむ。 「れ、れいむ。きょうこそまりさたちとゆっくりしていってほしいんだぜ!!!」 いつものように一緒に過ごして欲しいと頼むまりさ三匹 「うるさいよ! こんなごはんじゃまんぞくできないよ! やくたたずなまりさたちはさっさともっとおいしいごはんをもってきてね! そうだ! いつもみょんがれいむのこといやらしいめでみるんだよ! きもちわるいからこっそりころしてね!!!」 いつものように全く相手にされず、さらなる餌と気に入らないゆっくりの抹殺を命令された。 このれいむは外見は良かったが中身はゲスであった。 ゲスまりさを利用し、餌を巻き上げ、気に入らない者を始末させる。 こうすることで、自分が存分にゆっくりでき、同時に自分に不平不満を持っている者を自らの手を汚さずに始末していった。 ゲスまりさ達が駆けていったことを確認すると、幼なじみのまりさの元へ向かう。 抹殺対象とされたみょんは一匹で餌を探していた。 「みょんみょん~♪ みょんmyヴェニス!!!!」 存分にゆっくりしながら餌を求めるみょんを一突きで絶命させたまりさ。 その死体は三匹の腹の中に収まった。 ちなみにこのみょんは前日に美れいむに対して我が儘な性格を指摘したため暗殺対象にされたのだ。 みょんを殺したゲスまりさ三匹はもっとおいしい餌を求め、草原を駆けてゆく。 (こんどこそはもっとおいしいごはんをれいむにあげていっしょにゆっくりするんだ!) その途中でぱちゅりーに出会った。 「みかけないぱちゅりーだぜ!」 「どこのぱちゅりーかしらないけど、まりささまたちにおいしいえさをよこせなんだぜ!」 「さっさとわたさないといたいめみるんだぜ!」 最初から強盗のように声を荒げるまりさ達。 しかしぱちゅりーは物怖じせず、 「むきゅ、今はご飯を持ってないけど美味しいご飯なら持ってこれるわ」 「じゃあ、さっさともってくるんだぜ!」 「あげるのはいいけど、何でまりさ達はそんなにご飯をほしがるの? みんなちゃんと自分のご飯くらい取っ手来られそうだけど」 「れいむにあげるからいっぱいごはんがひつようなんだぜ!」 「むきゅ、そのれいむって群れ一番の美れいむの事かしら?」 「そうなんだぜ!」 「ならもっと良い方法があるよ!!! よく聞いてね!」 逆にゲスまりさ達に提案をする。 数時間後・・・ 「ゆっ! おそいよまりさ! ぐずなまりさはきらいだよ!」 いつもよりも餌を運んでくるのが遅かったことに不満を述べるれいむ。 いつもならまりさは謝ってれいむに餌を与えていたが今回は様子が違った。 「なにぼーっとしてるの! ゆっくりしないではやくあやまってね! あと、ごはんさっさとよこしてね!!!」 「うるさいんだぜ!」 どんっ! 「ゆ"っ!!!」 一匹のまりさがれいむを突き飛ばした。 餌をゲスまりさ達に集めさせ、ろくに狩りにも行かずに歌うか幼なじみまりさとゆっくりするだけの生活はれいむから体力を確実に奪っていた。 れいむは突き飛ばされた衝撃で気絶し、まりさ達に運ばれていった。 数分後、れいむが目を覚ますとそこは湖の近くにある洞窟だった。 「むきゅ、あとはこの『あんだま』をれいむに食べさせてあげてね! そしたら後は好きにして良いよ!」 ぱちゅりーとゲスまりさ達の会話もはっきりと入ってこない頭でれいむは考えた。 (れいむはなにをしてたんだっけ、おひるねしてたのかな・・・、そうだ、あのばかまりさたちにつきとばされたんだ!) そこまで思い出し、ガバリと起き上がったれいむはさっそくまりさ達に文句を言い始めた。 「れいむにこんなひどいことしてただですむとおもってるの!? ばかなの! しぬの!」 「ゆぅ、ごめんなんだぜ、おわびにこれあげるんだぜ!」 まりさは素直に謝り、れいむにぱちゅりーから貰った餡玉を与えた。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!!!!」 今まで食べたことのない甘味に舌鼓をうつれいむ。 れいむが餡玉を食べ終わると同時にまりさ達三匹はお互いの顔を見合わせ、一度頷くとれいむに頬をすり寄せだした。 「ゆっ! なにするの! れいむにへんなことしないでね!」 まりさ達はれいむの抗議など無視し、頬を激しく振動させる。 交尾、いや強姦を始めたのだ。 「やべでねええええ!!! れいむにはまりさがいるんだよおおお!!!」 「ま、まりさなら、ここにいるんだぜ!」 「ぢがうよおおおおお! おばえだちのようなぐずじゃないよおおおお!!!!」 どんなにれいむが嫌がってもまりさ達はやめない。 それどころか、 「「「すっきりー!!!」」」 「ずっぎりー!!!」 いっしょにすっきりー! してしまった。 「でいぶのばーじんがあああああ!!!」 泣きわめくれいむの頭には茎が生え始める。 まりさ達はれいむを押さえつけ、頭に生えた茎をぶちりと引きちぎる。 「でいぶのあがちゃんがあああああ!!!! どぼじでごんなごとづるのおおおおお!!!!」 「うるさいんだぜ! おかされてよろこぶびっちれいむはまりさたちをもっとすっきりさせるんだぜ!」 強気のまりさ達は休む暇無く強姦を続ける。 「ゆっへっへ! れいむのばーじんまむまむきもちいいんだぜ! もっときもちよくさせてやるんだぜ!」 「じゃあ、まりささまはばーじんあにゃるをもらってやるんだぜ!」 ぺにぺにまむまむあにゃるでの強姦も終わったところで余った一匹がれいむに無理矢理口付けする。 「ゆへへへへ・・・、まりささまはれいむのふぁーすとちゅっちゅでがまんしてやるんだぜ!」 普通ならば胎生にんっしんっするはずの交尾も、ぱちゅりーが与えた餡玉の効果で植物性にんっしんっになった。 蔦が生える度に蔦は引きちぎられ、その蔦はれいむに無理矢理食べさせる。 もとから餌に困らなかったれいむは、にんっしんっしすぎたために黒ずんで死ぬこともなく、延々と犯され続けた。 そして次の日。 「ちゃんと列に並ばなきゃだめなんだぜ!」 「わかったよー、ちゃんとならぶよー」 昨日れいむが輪姦された現場には長蛇の列が出来ていた。 最前列ではゲスまりさの内一匹が列に並んでいたゆっくりありすから餌を受け取っていた。 「ゆっ! かくにんしたんだぜ! じゃあ、なかにはいっていいんだぜ!」 今し方餌を渡して中に進んだありすの目の前には自分たちが夢中になった美れいむがゲスまりさ二匹に押さえつけられていた。 「つぎのやつなんだぜ! れいむ! ちゃんとあいさつするんだぜ!」 「ゆぎゃああああ!!! もうおうちかえるううううう!!!」 ありすはすぐさまぺにぺにを出し、れいむに襲いかかった。 ずんっ! 「ゆあああああ!!!! ぼおやべでえええええ!!!」 れいむの悲鳴など気にすることなくありすはれいむを犯す。 「ゆっ! ありすにれいぷされてよろこんでるんだぜ!」 「とんでもないびっちなんだぜ!」 「みんなのあいどるきどってたくせにとんだすっきりーあいどるなんだぜ!」 「「ゆーゆっゆっゆっゆっ!」」 「あ"あ"あああ"ああ"あ!!!!!! ずっぎりー!!!」 ありすはれいむに中出しすると、すっきりー顔で外へ出て行った。 れいむの頭に生え始めた茎はまた千切られ、無理矢理れいむ自身が食べさせられた。 そして、次のゆっくりが中に入ってきた・・・。 「むきゅ、うまく行ってるようね!」 「あ、ぱちゅりー! ありがとうなんだぜ! おかげでびれいむとすっきりーできたし、ごはんもたくさんもらえてるんだぜ!」 行列の最前列で受付をしていたまりさが答えた。 前日、ぱちゅりーが提案したのはれいむをレイプし、飽きたら餌と引き替えに他のゆっくり達と交尾させるというものだった。 普通、交尾をしすぎると赤ゆっくりに栄養をとられて黒ずんで死んでしまうが、 赤ゆっくりに栄養を奪われる前に茎を引きちぎり食べさせれば黒ずんで死ぬことはない。 そしてぱちゅりーが与えた餡玉は「食べると植物性のにんっしんっしかできなくなる」効果がある。 そのため、どんな交尾を行っても胎生のにんっしんっはせず、エンドレスで犯され続けた。 こうして、このゲスまりさ達は好きなときに美れいむを犯し、 飽きたら売春をさせて餌を確保するという生活を続け、効率的に食欲と性欲を満足させたのだった。 そして、いつの間にかぱちゅりーは二匹分の餡玉を残し、どこかへと消えてしまった。 だがこの三匹には子分が出来た。クズれいむとゲスまりさとレイパーありすのトリオだ。 そして、6匹の所帯となったゲスの一団はさらに美ゆっくりを連れてこようと考えた。 子分達にれいむの売春を任せ、三匹は群れを駆け回った。 しかし、美れいむほどの美ゆっくりは見つからず、割と困っていた。 今思えばあのぱちゅりーは中々の美ぱちゅりーだった。 どうせならあのぱちゅりーとすっきりーすれば良かった。 まとまって行動しては効率が悪いと三手に別れて行動しているまりさの内、人間の村付近を探索する一匹はそんなことを考えていた。 「ゆっ?」 まりさは人間と一緒に歩いているありすを見つけた。 (あのありす・・・すごいびありすなんだぜ!) まりさの次の獲物は決まった。急いで巣に戻り、他の奴らに知らせねば。 そしてその日の夜、次の獲物を決めたことを話した。 他の二匹はいい美ゆっくりを見つけることが出来なかったようで、早速明日拉致することで合意した。 そして次の日 「なあ、ほんとうにびありすはくるのかだぜ?」 「そのうちくるんだぜ! いいからだまってまつんだぜ!」 まりさ達は人間に見つからないようにありすが通りがかるのを待った。 そして、昨日と同様に人間と一緒にありすが現れた。 「ゆっ! すごいびありすなんだぜ!」 「そうなんだぜ! びれいむなんかよりももっとゆっくりしてるんだぜ!」 「おちつくんだぜ! びありすににげられたらたいへんなんだぜ! にんげんがありすからはなれるまでまつんだぜ!」 三匹は人間と争っている間にありすがどこかへ逃げていくことを恐れ、人間がありすから離れる瞬間を待った。 「ありす、ちょっと近くに住むおじさんにこれ渡してくるから、まっててくれ」 「わかったわ! ゆっくり気をつけてね!」 人間がありすから離れ、見えなくなった。 「いまなんだぜ!」 三匹は待ってましたとばかりにありすの元へ跳ねて行った。 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 「ゆっくりしていってね!!!」 お決まりの挨拶を交わす四匹。 「あなた達はどこのゆっくり? 見ない顔だけど・・・」 (やっぱりすごくかわいいんだぜ! はやくすっきりーしたいんだぜ!!!) 「ゆっ! じつはかわいいびありすにみせたいものがあるんだぜ!!!」 三匹はいぶかしがるありすの質問を無視し、おだててこの場から連れ出そうとしている。 「可愛い美ありすなんて・・・、よくわかってるまりさじゃない! ちょっとくらいなら一緒にゆっくりしてあげても良いわよ!」 おだてられるとすぐこれだ。とでも言われそうなほどほいほいまりさ達について行くありす。 「ねえ、見せたい物って何なの?」 道中ありすが尋ねる。 「すごくすてきなものなんだぜ!」 自信満々に言い放つまりさ達。 やがて、美れいむが売春を行っている洞窟の隣の洞窟にありすを連れ込む。 「なによ、全然良い物なんて無いじゃない! どこに良い物があるのよ!」 「ゆっへっへっへ、これなんだぜ!」 そう言って三匹が見せた物は自らのぺにぺにであった。 「何見せてるのよ! もう帰るわ!」 「そうはいかないんだぜ!!!」 「いやああああああ!!!」 一匹の力はまりさよりも高いものの、同時に複数匹に襲われては為す術もないありす。 このありすも無理矢理餡玉を食べさせられ、一晩中三匹と子分の合計六匹に輪姦されるのであった。 次の日から、ありすとれいむは同じ洞窟に監禁され、売春を強要される日々が始まった。 「もうやだ! おう"ちか"えるう"うう"うう!!!」 「おにいさあああん! みょおおおおおおん!! たすけてええええええ!!!」 「ゆっへっへ! ふたりならべてすっきりー! するのはきもちよすぎるんだぜ!!!」 やりたい放題の六匹。 しかし、ありすは元々飼いゆっくりであったため突然の環境の変化に適応できずに衰弱していった。 そしてありす拉致から一週間 「おーいありすー、どこだー!!!」 「ありす! どこだみょおおおん!!」 ゲス達が川へ遊びに行っている間に飼い主とみょんが助けに来た。 このみょんは村の名士に飼われている戦闘強化型のゆっくりであり、同時にありすの恋ゆっくりであった。 最近行方不明になったありすを助けに行くため、ありすの飼い主に同行している。 飼い主はありすに取り付けられた発信器付きゴールドバッヂの反応を頼りにここまで来たのだ。 「お兄さん・・・ みょん・・・」 本当は叫んで助けを呼びたいが、衰弱しきった体ではそれは叶わなかった。 「ありすうううう!!!」 みょんがありすを見つけた頃にはすでに虫の息だった。 「みょん、お兄さん、ごめんね。ありす、もう・・・」 「みょおおおおおおん!! 死んじゃやだみょん!!!」 「待ってろ! すぐオレンジジュースを・・・」 「みょん・・・、お兄さん・・・、今まであり、がと・・・ぅ」 「・・・」 「あ・・・あり・・・す」 ありすはみょんと飼い主に見守られ、息を引き取った。 「ゆっ! にんげんとみょんだよ! はやくれいむをたすけてね!」 「・・・その前にここで何があったのか教えろ」 みょんは美れいむに冷たく言い放つ。 「れいむとありすはわるいまりさたちにつかまってまいにちすっきりー! させられてたんだよ!!!」 れいむはありのまま話した。 飼い主はがっくりと膝をつき、みょんはありすが受けていた仕打ちを思うと胸が張り裂けそうであった。 「ゆっ! だれかいるんだぜ!」 「みょんとにんげんよ!!!」 「あのみょんもすごいびゆっくりだよ! つぎはみょんもいれようね!!!」 「ありすがしんでるんだぜ! まったく、びょうじゃくはぱちゅりーだけでじゅうぶんなんだぜ!」 「おじさん、いたいめにあいたくなかったらおいしいごはんとそのみょんをおいていけなんだぜ!」 「・・・みょん」 「わかってるみょん」 飼い主は効きもしない体当たりを繰り返す洞窟の中に放り投げる。 「ぎゅっ!」 「べ!」 「らっ!」 そしてみょんにペーパーナイフを投げて寄越し、みょんはそれを目の前に置き 「ゆるさん・・・! ゆるさんぞ糞饅頭共! じわじわとなぶり殺しにしてくれる! 一匹たりとも逃がさんぞ! 覚悟しろ!!!」 そして始まる一方的な蹂躙。 「ゆっ! こんなのがでるわげない"よおお"お"おお!!! だずげでええええええええ!!!」 逃げようとしても出口に向かえば人間に投げ飛ばされ、みょんに突き刺され、踏みつぶされる。 「当たり前だみょん、たった六匹の生ゴミがみょんに勝てるとでも思ったのか?」 れいむは目にペーパーナイフを突き刺され痙攣する。 ゲス六匹を死にかけの状態まで痛めつけたみょんは飼い主に言った。 「そいつらにジュースを飲ませてほしいみょん」 「なぜ?」 「この程度で殺すなんて生ぬるいみょん! もっと痛めつけて苦しめてやるみょん!!」 飼い主としてはさっさと潰してしまいたかったが名士の飼いゆっくりであるため、一応言うことを聞くことにしてやった。 ジュースをかけて応急処置をし、麻袋に死なないように放り込んでゆく。 「ゆっ! すごいよ! みょんはつよいしかわいいしれいむのおよめさんにぴったりだよ!!!」 美れいむはみょんを褒め称えたがみょんは冷めた目で見据え、 「なんでお前なんかが生きてるみょん?」 「ゆっ? なにをいっtぎゃあああああああああ!!!!」 みょんは美れいむの頬を食いちぎり、何度も踏みつけた。 「なんでありすが死んでお前みたいな汚い野良が生き残ってるみょん! お前が死ねば良かったんだみょん! 汚い生ゴミのくせに! 害獣のくせに! 死ね! 死ね!」 「ぎゅべ! むぎゃ! やべでえええええ!!!」 単なる八つ当たりである。 れいむが虫の息になった頃になって飼い主はみょんから美れいむを受け取り、さっきの連中同様応急処置をし、麻袋に放り込む。 それから数日後 「ゆぎゃああああああ!!! ぼおやべでええええ!!!」 「ごんなのどがいはじゃないいいいいいい!!!」 みょんに半殺しにされたゲス六匹は人間の村で飼いゆっくりの性欲処理機として活躍していた。 かつて自分たちがありすやれいむにしたことと同じように犯され、孕んだ茎は片っ端から引きちぎられて食わせられる。 「ば、ばりざあああああああ!!!」 「ぼうやだ!!! おうぢがえるうう"ううう"う!!!」 野良のレイパーありすの性欲処理もさせられる始末であった。 「ゆるゆるのまりさだね! こんなゆるゆるまむまむじゃれいむはすっきり出来ないよ!」 「とかいは(笑)なありす! いなかものありすはすっきりー! することしかないからすごくゆるゆるだよ! いなかものまるだしまむまむ(笑)」 「がばがばれいむはゆっくり死ねば? ゲラゲラゲラ! これマジおすすめ!」 「ゆぎゃああああああああ!!! うるざいいいいいいいいいい!!!」 ちなみに美れいむはというと 「ゅ"っ、ゅ"っ」 加工所に連れて行かれたが、度重なるにんっしんっのせいで餡子の質が落ち、 食材失格の烙印を押され、変わりにゆっくりを苗床にする花を寄生させて「ゆっくり花瓶」に加工された。 加工の際に餡子や皮を薬で強化したため、今ではみょんのストレス解消のサンドバッグとして役に立っている。 「死ねっ! 死ねっ! お前なんか生きてる価値無いみょん! 臭い生ゴミ饅頭め!!!」 みょんは花瓶となったれいむや饅頭便器となったゲス達を虐めるだけでは飽きたらず、 野良ゆっくりを何度も襲撃し、そのたびに飼い主を通じ加工場に野良ゆっくり達を引き渡した。 みょんの襲撃は村の近辺から完全にゆっくり達が居なくなるまで続いたそうな。 「イカ臭い生ゴミ饅頭は死ねみょん! この性欲饅頭共め!!!」 終わり 補足 発信器がついてるならさっさと助けに行けばいいのに →このありすはみょんの元へ度々泊まりがけで遊びに行っていたため、今度もみょんの元にいったのだろうと餡子脳並みの思考で考えたため それと、発信器が故障していたため、修理に時間がかかったため。です。 元凶はぱちゅりーじゃないの? こいつ死なないの? →現在制作中のSSから引っ張ってきたぱちゅりーなのでこのぱちゅりーへの制裁はそっちで行われます。 なんか制裁が簡素すぎるような… →制裁は後付けなので仕様です なんじゃこりゃ →ゲスって言うくらいならこういう事もしでかすんじゃないかなあ…って思って書いてみました。 SSのネタとして使ってもらえればうれしいもんです 今まで書いたSS ドスまりさとゆうか1~3 ゆっくり闘技場(性)1 不幸なきめぇ丸 名物餡玉 行列の出来るゆっくり スカウトマンゆかりん前・後 ファイティング親子とゆっくり このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/3113.html
注意!! ゆっくり同士の交尾が出ます。 ぺにぺにまむまむが出ます。 他SS作者様の設定をパクってます。 パロディ有り 以上了承できる方はどうぞ。 「ゆゆ~ゆ~ゆゆゆっ~くりぃ~」 切り株の上で一匹のれいむが人間からすれば踏みつぶしてしまいたくなるような雑音を立てている。 切り株の周りには沢山のゆっくり達がおとなしく鎮座し、れいむの雑音を聞いている。 「ゆっ! きょうもたくさんうたったよ! みんな! ゆっくりしていってね!!!」 「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」 このれいむはこの群れ一番の美ゆっくりとされているれいむだ。 無論言い寄るゆっくりは後を絶たない。 「れいむ! きょうはまりさたちとゆっくりするんだぜ!」 「いんかもののまりさはだまっててね! れいむ! きょうはありすといっしょにすっきりしましょうね!」 「わかるよー。ちぇんといっしょにゆっくりするよねー!」 「むきゅ! きょうはいっしょにおべんきょうをしましょうね!」 「いいい、いっしょにゆっくりするみょん!!!」 「みんなへんなこといわないで! れいむはれいむといっしょにゆっくりするんだよ!!!」 ゲスもレイプ魔もみなれいむに言い寄る。 「ゆっ! きょうはひとりでゆっくりしたいからみんなどっかにいってね!!」 れいむの一声で群れは解散し、れいむは望み通り一匹になった。 全員このれいむに嫌われたくないから。 「れいむ!」 しかし、この群れにいるゲスまりさとよばれるまりさ達三匹組がれいむの前に姿を現した。 「おそいよ! さっさとごはんちょうだいね!!! れいむおなかすいたんだよ!!!」 自分の言うことを聞かなかった三匹に対し、食べ物を要求するれいむ。 この三匹は惚れた弱みにつけ込まれ、食料をれいむに貢ぐ生活をしていた。 「ごめんねなんだぜ! でもいっぱいごはんとってこれたんだぜ!」 「いっぱいたべてほしいんだぜ!」 まりさ達は帽子や口の中から餌を取り出し、れいむの前に置いた。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー」 がつがつと汚らしく餌を食い散らかすれいむ。 「れ、れいむ。きょうこそまりさたちとゆっくりしていってほしいんだぜ!!!」 いつものように一緒に過ごして欲しいと頼むまりさ三匹 「うるさいよ! こんなごはんじゃまんぞくできないよ! やくたたずなまりさたちはさっさともっとおいしいごはんをもってきてね! そうだ! いつもみょんがれいむのこといやらしいめでみるんだよ! きもちわるいからこっそりころしてね!!!」 いつものように全く相手にされず、さらなる餌と気に入らないゆっくりの抹殺を命令された。 このれいむは外見は良かったが中身はゲスであった。 ゲスまりさを利用し、餌を巻き上げ、気に入らない者を始末させる。 こうすることで、自分が存分にゆっくりでき、同時に自分に不平不満を持っている者を自らの手を汚さずに始末していった。 ゲスまりさ達が駆けていったことを確認すると、幼なじみのまりさの元へ向かう。 抹殺対象とされたみょんは一匹で餌を探していた。 「みょんみょん~♪ みょんmyヴェニス!!!!」 存分にゆっくりしながら餌を求めるみょんを一突きで絶命させたまりさ。 その死体は三匹の腹の中に収まった。 ちなみにこのみょんは前日に美れいむに対して我が儘な性格を指摘したため暗殺対象にされたのだ。 みょんを殺したゲスまりさ三匹はもっとおいしい餌を求め、草原を駆けてゆく。 (こんどこそはもっとおいしいごはんをれいむにあげていっしょにゆっくりするんだ!) その途中でぱちゅりーに出会った。 「みかけないぱちゅりーだぜ!」 「どこのぱちゅりーかしらないけど、まりささまたちにおいしいえさをよこせなんだぜ!」 「さっさとわたさないといたいめみるんだぜ!」 最初から強盗のように声を荒げるまりさ達。 しかしぱちゅりーは物怖じせず、 「むきゅ、今はご飯を持ってないけど美味しいご飯なら持ってこれるわ」 「じゃあ、さっさともってくるんだぜ!」 「あげるのはいいけど、何でまりさ達はそんなにご飯をほしがるの? みんなちゃんと自分のご飯くらい取っ手来られそうだけど」 「れいむにあげるからいっぱいごはんがひつようなんだぜ!」 「むきゅ、そのれいむって群れ一番の美れいむの事かしら?」 「そうなんだぜ!」 「ならもっと良い方法があるよ!!! よく聞いてね!」 逆にゲスまりさ達に提案をする。 数時間後・・・ 「ゆっ! おそいよまりさ! ぐずなまりさはきらいだよ!」 いつもよりも餌を運んでくるのが遅かったことに不満を述べるれいむ。 いつもならまりさは謝ってれいむに餌を与えていたが今回は様子が違った。 「なにぼーっとしてるの! ゆっくりしないではやくあやまってね! あと、ごはんさっさとよこしてね!!!」 「うるさいんだぜ!」 どんっ! 「ゆ"っ!!!」 一匹のまりさがれいむを突き飛ばした。 餌をゲスまりさ達に集めさせ、ろくに狩りにも行かずに歌うか幼なじみまりさとゆっくりするだけの生活はれいむから体力を確実に奪っていた。 れいむは突き飛ばされた衝撃で気絶し、まりさ達に運ばれていった。 数分後、れいむが目を覚ますとそこは湖の近くにある洞窟だった。 「むきゅ、あとはこの『あんだま』をれいむに食べさせてあげてね! そしたら後は好きにして良いよ!」 ぱちゅりーとゲスまりさ達の会話もはっきりと入ってこない頭でれいむは考えた。 (れいむはなにをしてたんだっけ、おひるねしてたのかな・・・、そうだ、あのばかまりさたちにつきとばされたんだ!) そこまで思い出し、ガバリと起き上がったれいむはさっそくまりさ達に文句を言い始めた。 「れいむにこんなひどいことしてただですむとおもってるの!? ばかなの! しぬの!」 「ゆぅ、ごめんなんだぜ、おわびにこれあげるんだぜ!」 まりさは素直に謝り、れいむにぱちゅりーから貰った餡玉を与えた。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!!!!」 今まで食べたことのない甘味に舌鼓をうつれいむ。 れいむが餡玉を食べ終わると同時にまりさ達三匹はお互いの顔を見合わせ、一度頷くとれいむに頬をすり寄せだした。 「ゆっ! なにするの! れいむにへんなことしないでね!」 まりさ達はれいむの抗議など無視し、頬を激しく振動させる。 交尾、いや強姦を始めたのだ。 「やべでねええええ!!! れいむにはまりさがいるんだよおおお!!!」 「ま、まりさなら、ここにいるんだぜ!」 「ぢがうよおおおおお! おばえだちのようなぐずじゃないよおおおお!!!!」 どんなにれいむが嫌がってもまりさ達はやめない。 それどころか、 「「「すっきりー!!!」」」 「ずっぎりー!!!」 いっしょにすっきりー! してしまった。 「でいぶのばーじんがあああああ!!!」 泣きわめくれいむの頭には茎が生え始める。 まりさ達はれいむを押さえつけ、頭に生えた茎をぶちりと引きちぎる。 「でいぶのあがちゃんがあああああ!!!! どぼじでごんなごとづるのおおおおお!!!!」 「うるさいんだぜ! おかされてよろこぶびっちれいむはまりさたちをもっとすっきりさせるんだぜ!」 強気のまりさ達は休む暇無く強姦を続ける。 「ゆっへっへ! れいむのばーじんまむまむきもちいいんだぜ! もっときもちよくさせてやるんだぜ!」 「じゃあ、まりささまはばーじんあにゃるをもらってやるんだぜ!」 ぺにぺにまむまむあにゃるでの強姦も終わったところで余った一匹がれいむに無理矢理口付けする。 「ゆへへへへ・・・、まりささまはれいむのふぁーすとちゅっちゅでがまんしてやるんだぜ!」 普通ならば胎生にんっしんっするはずの交尾も、ぱちゅりーが与えた餡玉の効果で植物性にんっしんっになった。 蔦が生える度に蔦は引きちぎられ、その蔦はれいむに無理矢理食べさせる。 もとから餌に困らなかったれいむは、にんっしんっしすぎたために黒ずんで死ぬこともなく、延々と犯され続けた。 そして次の日。 「ちゃんと列に並ばなきゃだめなんだぜ!」 「わかったよー、ちゃんとならぶよー」 昨日れいむが輪姦された現場には長蛇の列が出来ていた。 最前列ではゲスまりさの内一匹が列に並んでいたゆっくりありすから餌を受け取っていた。 「ゆっ! かくにんしたんだぜ! じゃあ、なかにはいっていいんだぜ!」 今し方餌を渡して中に進んだありすの目の前には自分たちが夢中になった美れいむがゲスまりさ二匹に押さえつけられていた。 「つぎのやつなんだぜ! れいむ! ちゃんとあいさつするんだぜ!」 「ゆぎゃああああ!!! もうおうちかえるううううう!!!」 ありすはすぐさまぺにぺにを出し、れいむに襲いかかった。 ずんっ! 「ゆあああああ!!!! ぼおやべでえええええ!!!」 れいむの悲鳴など気にすることなくありすはれいむを犯す。 「ゆっ! ありすにれいぷされてよろこんでるんだぜ!」 「とんでもないびっちなんだぜ!」 「みんなのあいどるきどってたくせにとんだすっきりーあいどるなんだぜ!」 「「ゆーゆっゆっゆっゆっ!」」 「あ"あ"あああ"ああ"あ!!!!!! ずっぎりー!!!」 ありすはれいむに中出しすると、すっきりー顔で外へ出て行った。 れいむの頭に生え始めた茎はまた千切られ、無理矢理れいむ自身が食べさせられた。 そして、次のゆっくりが中に入ってきた・・・。 「むきゅ、うまく行ってるようね!」 「あ、ぱちゅりー! ありがとうなんだぜ! おかげでびれいむとすっきりーできたし、ごはんもたくさんもらえてるんだぜ!」 行列の最前列で受付をしていたまりさが答えた。 前日、ぱちゅりーが提案したのはれいむをレイプし、飽きたら餌と引き替えに他のゆっくり達と交尾させるというものだった。 普通、交尾をしすぎると赤ゆっくりに栄養をとられて黒ずんで死んでしまうが、 赤ゆっくりに栄養を奪われる前に茎を引きちぎり食べさせれば黒ずんで死ぬことはない。 そしてぱちゅりーが与えた餡玉は「食べると植物性のにんっしんっしかできなくなる」効果がある。 そのため、どんな交尾を行っても胎生のにんっしんっはせず、エンドレスで犯され続けた。 こうして、このゲスまりさ達は好きなときに美れいむを犯し、 飽きたら売春をさせて餌を確保するという生活を続け、効率的に食欲と性欲を満足させたのだった。 そして、いつの間にかぱちゅりーは二匹分の餡玉を残し、どこかへと消えてしまった。 だがこの三匹には子分が出来た。クズれいむとゲスまりさとレイパーありすのトリオだ。 そして、6匹の所帯となったゲスの一団はさらに美ゆっくりを連れてこようと考えた。 子分達にれいむの売春を任せ、三匹は群れを駆け回った。 しかし、美れいむほどの美ゆっくりは見つからず、割と困っていた。 今思えばあのぱちゅりーは中々の美ぱちゅりーだった。 どうせならあのぱちゅりーとすっきりーすれば良かった。 まとまって行動しては効率が悪いと三手に別れて行動しているまりさの内、人間の村付近を探索する一匹はそんなことを考えていた。 「ゆっ?」 まりさは人間と一緒に歩いているありすを見つけた。 (あのありす・・・すごいびありすなんだぜ!) まりさの次の獲物は決まった。急いで巣に戻り、他の奴らに知らせねば。 そしてその日の夜、次の獲物を決めたことを話した。 他の二匹はいい美ゆっくりを見つけることが出来なかったようで、早速明日拉致することで合意した。 そして次の日 「なあ、ほんとうにびありすはくるのかだぜ?」 「そのうちくるんだぜ! いいからだまってまつんだぜ!」 まりさ達は人間に見つからないようにありすが通りがかるのを待った。 そして、昨日と同様に人間と一緒にありすが現れた。 「ゆっ! すごいびありすなんだぜ!」 「そうなんだぜ! びれいむなんかよりももっとゆっくりしてるんだぜ!」 「おちつくんだぜ! びありすににげられたらたいへんなんだぜ! にんげんがありすからはなれるまでまつんだぜ!」 三匹は人間と争っている間にありすがどこかへ逃げていくことを恐れ、人間がありすから離れる瞬間を待った。 「ありす、ちょっと近くに住むおじさんにこれ渡してくるから、まっててくれ」 「わかったわ! ゆっくり気をつけてね!」 人間がありすから離れ、見えなくなった。 「いまなんだぜ!」 三匹は待ってましたとばかりにありすの元へ跳ねて行った。 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 「ゆっくりしていってね!!!」 お決まりの挨拶を交わす四匹。 「あなた達はどこのゆっくり? 見ない顔だけど・・・」 (やっぱりすごくかわいいんだぜ! はやくすっきりーしたいんだぜ!!!) 「ゆっ! じつはかわいいびありすにみせたいものがあるんだぜ!!!」 三匹はいぶかしがるありすの質問を無視し、おだててこの場から連れ出そうとしている。 「可愛い美ありすなんて・・・、よくわかってるまりさじゃない! ちょっとくらいなら一緒にゆっくりしてあげても良いわよ!」 おだてられるとすぐこれだ。とでも言われそうなほどほいほいまりさ達について行くありす。 「ねえ、見せたい物って何なの?」 道中ありすが尋ねる。 「すごくすてきなものなんだぜ!」 自信満々に言い放つまりさ達。 やがて、美れいむが売春を行っている洞窟の隣の洞窟にありすを連れ込む。 「なによ、全然良い物なんて無いじゃない! どこに良い物があるのよ!」 「ゆっへっへっへ、これなんだぜ!」 そう言って三匹が見せた物は自らのぺにぺにであった。 「何見せてるのよ! もう帰るわ!」 「そうはいかないんだぜ!!!」 「いやああああああ!!!」 一匹の力はまりさよりも高いものの、同時に複数匹に襲われては為す術もないありす。 このありすも無理矢理餡玉を食べさせられ、一晩中三匹と子分の合計六匹に輪姦されるのであった。 次の日から、ありすとれいむは同じ洞窟に監禁され、売春を強要される日々が始まった。 「もうやだ! おう"ちか"えるう"うう"うう!!!」 「おにいさあああん! みょおおおおおおん!! たすけてええええええ!!!」 「ゆっへっへ! ふたりならべてすっきりー! するのはきもちよすぎるんだぜ!!!」 やりたい放題の六匹。 しかし、ありすは元々飼いゆっくりであったため突然の環境の変化に適応できずに衰弱していった。 そしてありす拉致から一週間 「おーいありすー、どこだー!!!」 「ありす! どこだみょおおおん!!」 ゲス達が川へ遊びに行っている間に飼い主とみょんが助けに来た。 このみょんは村の名士に飼われている戦闘強化型のゆっくりであり、同時にありすの恋ゆっくりであった。 最近行方不明になったありすを助けに行くため、ありすの飼い主に同行している。 飼い主はありすに取り付けられた発信器付きゴールドバッヂの反応を頼りにここまで来たのだ。 「お兄さん・・・ みょん・・・」 本当は叫んで助けを呼びたいが、衰弱しきった体ではそれは叶わなかった。 「ありすうううう!!!」 みょんがありすを見つけた頃にはすでに虫の息だった。 「みょん、お兄さん、ごめんね。ありす、もう・・・」 「みょおおおおおおん!! 死んじゃやだみょん!!!」 「待ってろ! すぐオレンジジュースを・・・」 「みょん・・・、お兄さん・・・、今まであり、がと・・・ぅ」 「・・・」 「あ・・・あり・・・す」 ありすはみょんと飼い主に見守られ、息を引き取った。 「ゆっ! にんげんとみょんだよ! はやくれいむをたすけてね!」 「・・・その前にここで何があったのか教えろ」 みょんは美れいむに冷たく言い放つ。 「れいむとありすはわるいまりさたちにつかまってまいにちすっきりー! させられてたんだよ!!!」 れいむはありのまま話した。 飼い主はがっくりと膝をつき、みょんはありすが受けていた仕打ちを思うと胸が張り裂けそうであった。 「ゆっ! だれかいるんだぜ!」 「みょんとにんげんよ!!!」 「あのみょんもすごいびゆっくりだよ! つぎはみょんもいれようね!!!」 「ありすがしんでるんだぜ! まったく、びょうじゃくはぱちゅりーだけでじゅうぶんなんだぜ!」 「おじさん、いたいめにあいたくなかったらおいしいごはんとそのみょんをおいていけなんだぜ!」 「・・・みょん」 「わかってるみょん」 飼い主は効きもしない体当たりを繰り返す洞窟の中に放り投げる。 「ぎゅっ!」 「べ!」 「らっ!」 そしてみょんにペーパーナイフを投げて寄越し、みょんはそれを目の前に置き 「ゆるさん・・・! ゆるさんぞ糞饅頭共! じわじわとなぶり殺しにしてくれる! 一匹たりとも逃がさんぞ! 覚悟しろ!!!」 そして始まる一方的な蹂躙。 「ゆっ! こんなのがでるわげない"よおお"お"おお!!! だずげでええええええええ!!!」 逃げようとしても出口に向かえば人間に投げ飛ばされ、みょんに突き刺され、踏みつぶされる。 「当たり前だみょん、たった六匹の生ゴミがみょんに勝てるとでも思ったのか?」 れいむは目にペーパーナイフを突き刺され痙攣する。 ゲス六匹を死にかけの状態まで痛めつけたみょんは飼い主に言った。 「そいつらにジュースを飲ませてほしいみょん」 「なぜ?」 「この程度で殺すなんて生ぬるいみょん! もっと痛めつけて苦しめてやるみょん!!」 飼い主としてはさっさと潰してしまいたかったが名士の飼いゆっくりであるため、一応言うことを聞くことにしてやった。 ジュースをかけて応急処置をし、麻袋に死なないように放り込んでゆく。 「ゆっ! すごいよ! みょんはつよいしかわいいしれいむのおよめさんにぴったりだよ!!!」 美れいむはみょんを褒め称えたがみょんは冷めた目で見据え、 「なんでお前なんかが生きてるみょん?」 「ゆっ? なにをいっtぎゃあああああああああ!!!!」 みょんは美れいむの頬を食いちぎり、何度も踏みつけた。 「なんでありすが死んでお前みたいな汚い野良が生き残ってるみょん! お前が死ねば良かったんだみょん! 汚い生ゴミのくせに! 害獣のくせに! 死ね! 死ね!」 「ぎゅべ! むぎゃ! やべでえええええ!!!」 単なる八つ当たりである。 れいむが虫の息になった頃になって飼い主はみょんから美れいむを受け取り、さっきの連中同様応急処置をし、麻袋に放り込む。 それから数日後 「ゆぎゃああああああ!!! ぼおやべでええええ!!!」 「ごんなのどがいはじゃないいいいいいい!!!」 みょんに半殺しにされたゲス六匹は人間の村で飼いゆっくりの性欲処理機として活躍していた。 かつて自分たちがありすやれいむにしたことと同じように犯され、孕んだ茎は片っ端から引きちぎられて食わせられる。 「ば、ばりざあああああああ!!!」 「ぼうやだ!!! おうぢがえるうう"ううう"う!!!」 野良のレイパーありすの性欲処理もさせられる始末であった。 「ゆるゆるのまりさだね! こんなゆるゆるまむまむじゃれいむはすっきり出来ないよ!」 「とかいは(笑)なありす! いなかものありすはすっきりー! することしかないからすごくゆるゆるだよ! いなかものまるだしまむまむ(笑)」 「がばがばれいむはゆっくり死ねば? ゲラゲラゲラ! これマジおすすめ!」 「ゆぎゃああああああああ!!! うるざいいいいいいいいいい!!!」 ちなみに美れいむはというと 「ゅ"っ、ゅ"っ」 加工所に連れて行かれたが、度重なるにんっしんっのせいで餡子の質が落ち、 食材失格の烙印を押され、変わりにゆっくりを苗床にする花を寄生させて「ゆっくり花瓶」に加工された。 加工の際に餡子や皮を薬で強化したため、今ではみょんのストレス解消のサンドバッグとして役に立っている。 「死ねっ! 死ねっ! お前なんか生きてる価値無いみょん! 臭い生ゴミ饅頭め!!!」 みょんは花瓶となったれいむや饅頭便器となったゲス達を虐めるだけでは飽きたらず、 野良ゆっくりを何度も襲撃し、そのたびに飼い主を通じ加工場に野良ゆっくり達を引き渡した。 みょんの襲撃は村の近辺から完全にゆっくり達が居なくなるまで続いたそうな。 「イカ臭い生ゴミ饅頭は死ねみょん! この性欲饅頭共め!!!」 終わり 補足 発信器がついてるならさっさと助けに行けばいいのに →このありすはみょんの元へ度々泊まりがけで遊びに行っていたため、今度もみょんの元にいったのだろうと餡子脳並みの思考で考えたため それと、発信器が故障していたため、修理に時間がかかったため。です。 元凶はぱちゅりーじゃないの? こいつ死なないの? →現在制作中のSSから引っ張ってきたぱちゅりーなのでこのぱちゅりーへの制裁はそっちで行われます。 なんか制裁が簡素すぎるような… →制裁は後付けなので仕様です なんじゃこりゃ →ゲスって言うくらいならこういう事もしでかすんじゃないかなあ…って思って書いてみました。 SSのネタとして使ってもらえればうれしいもんです 今まで書いたSS ドスまりさとゆうか1~3 ゆっくり闘技場(性)1 不幸なきめぇ丸 名物餡玉 行列の出来るゆっくり スカウトマンゆかりん前・後 ファイティング親子とゆっくり このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/4426.html
『勝手に生えてくる』 20KB 観察 群れ 自然界 人間なし 失礼します ※ ギャグ無し、パロディ無し。 ※ 賢いゆっくりが多めです。 チートあきです。 人里近い山の中。 「じゃ、てわけしてごはんさんをさがすのぜ」 「ゆっくりわかったよ!」 若いれいむとまりさがそんな会話をしていた。 茂った木々の葉の隙間から日が差し込んでいる。地面には草が沢山生い茂っていた。こ の時期の主食は草の若葉である。この群れでは帽子を持ったゆっくりを中心に数匹で狩り をするのが決まりだった。 「ゆ?」 れいむは足を止めた。 「なにかおちてるよ?」 「どうしたんだぜ?」 ぴょんぴょんと近付いてくるまりさ。 れいむと同様、落ちていたものに目を止める。 「これ……おやさいさんだよね?」 瑞々しい赤い実が、脈絡なく地面に落ちていた。周囲に生えている草とは明らかに違うゆ っくりした雰囲気を持っている。種類までは分からないが、それがお野菜であることはすぐ に分かった。 「もってかえってみんなにじまんするのぜ!」 「ゆっくりわかったよ!」 二匹は意気揚々と戻っていった。 「みんなみてほしいのぜっ!」 「れいむたちおやさいさんをみつけたよっ!」 れいむとまりさが跳ねてくる。 広場で会議をしていたゆっくりたちが、一斉に振り返った。長であるまりさ、幹部のぱちゅ りーとれいむ、ありす、割合よく見かける希少種であるらんとゆうか。他にある程度年のい った成体ゆっくりが二十匹ほど。 れいむが頭に乗せている赤い実に、視線が集中する。 得意げに走ってきたれいむとまりさの前に、ありすとちぇんが立ちはだかる。 「はたけどろぼうはゆっくりできないわよ」 「にんげんをおこらせるとこわいんだよー! わかってねー?」 「ゆっ?」 いきなり向けられた殺気に、れいむとまりさは動きを止めた。 この群れは人里のすぐ隣にある。また人間が手を加えて里に下りないように教育した管 理ゆっくりと呼ばれる群れでもあった。そのため群れの知的レベルはかなり高い。群れの多 くのゆっくりは人間の恐ろしさを知っているし、野菜が勝手に生えてこない事も知っている。 もし里から野菜を盗んできたら、即制裁である。 「ゆゆっ。ちがうよ! これはもりのなかにおちてたんだよ。れいむたちははたけどろぼうな んてしてないよ。ごかいだよ、ぬれぎぬだよ!」 れいむが慌てて否定した。れいむも人間の事は知っているし、野菜泥棒が重罪である事 も知っている。しかし、この野菜は純粋に拾ったものなので、罪ではないと考えていた。 「いいわけはみぐるしいみょん」 みょんがリボンに刺していた枝を構える。 「うそじゃないのぜ! ほんとうにひろったのぜ!」 まりさも否定する。 しかし、周囲から向けられる殺気は消えない。 「むきゅ。ちょっとおちつきなさい」 ぱちゅりーの言葉にその殺気が消えた。 顔に薄いシワが浮かんでいる壮年のぱちゅりー。先代の長であり現在は隠居しつつ御意 見番という地位に就いている。ある意味群れで一番発言力のあるゆっくりだった。 「そのこたちは、たぶんうそはいってないわ」 ぱちゅりーは視線でれいむとまりさが走ってきた方向を示す。 「そのこたち、うえのほうからきたでしょう? はたけどろぼうをしたなら、したのほうからはし ってくるとおもわない?」 二匹は山の上から下りてきた。当たり前だが、山の奥に畑はない。人間の畑は山の下に あり、畑から野菜を盗んでここに来るならば、下から走ってくる事になる。 「そもそも、はたけどろぼうしたなら、ここにみせにくるのはふしぜんでしょう? さっさとたべ ちゃったほうがだれにもばれないし、おこられることもないわ」 ぱちゅりーの分かりやすい説明に、れいむとまりさに殺気を向けていたゆっくりが離れる。 とりあえず二匹が野菜泥棒をたわけではない事は理解された。 「それに、これ。トマトよね?」 れいむの前に落ちている赤い実を示し、ゆうかに尋ねる。 「トマトね。じゃがいもじゃないわ」 赤い実を観察し、ゆうかがそう答えた。植物の知識が豊富なゆうか。山に生えている草や 人里で育てられている野菜はおおむね知っていた。群れでは主に薬になる草の栽培をして おり、医者のような仕事をしている。 「ぱちぇのきおくがたしかなら……このこたちのいけるばしょで、トマトはうえられてなっかっ たはずよ。さとのにんげんさんも、あんまりおやさいさんそだててないし」 ぱちゅりーはよく人里の方を見回りしている。山から見える範囲でどのような野菜が植え られているかも大体覚えていた。ここの人間はあまり農業をしていないようで、野菜の植え られていない畑も多い。植えられている野菜の中にはトマトは無かったと思う。 「たぶん、これはもりにはいったにんげんさんがおとしたものね」 ぱちゅりーはそう判断を下した。 何らかの用事で山に入った人間が持っていたトマトを落とし、それをれいむとまりさが拾っ てきた。多少の無理があるものの、一番しっくりくる答えである。 「で、どうするのぜ、これ?」 長まりさがトマトをお下げで示す。目付きも鋭く身体も逞しいまりさだ。力も知恵もあるが、 まだ長になって日が浅いため経験不足な面がある。 「ほかんしておきましょう。おとしたにんげんさんがこまってるかもしれないわ」 ぱちゅりーは答えた。 それかられいむとまりさに向き直り、 「あと、これがおちてたばしょにあんないしてくれないかしら?」 木々の間にある小さな空間。 「むきゅ?」 ぱちゅりーは瞬きをした。 会議の続きを長まりさたちに任せ、ぱちゅりーはれいむとまりさに案内されてトマトの落ち ていた場所へとやって来らていた。どのような人間がトマトを落としたのか、何か手掛かりが あるかもしれないと考えて見に来たのだが。 何故かトマトがひとつ、そこに落ちていた。 「ゆゆっ。まだおやさいさんあったよ!」 「みおとしてたんだぜ。うっかりしてたんだぜ」 無邪気にれいむとまりさがトマトを拾い上げている。 「……どういうことなの?」 声に出さず、ぱちゅりーは自問した。 二匹がトマトを見落としていた可能性は低い。緑色の草と茶色い土の中に、赤い実は目 立つ。このトマトは草陰などではなく、草の低い場所に目立つように落ちていた。れいむと まりさが離れている間に、誰かがトマトを置いたのだろう。 ぱちゅりーは平静を装いつつ周囲を見回す。 「とりあえず、これもほかんしておきましょう」 日が暮れると森は瞬く間に暗くなる。この辺りにれみりゃなどの捕食種はいないので、群 れのゆっくりはおおむね平穏に夜を迎える事はできる。それでも視界が全く利かなくなる夜 は危険な時間帯だ。 日没の少し前。 長まりさのお家の前に幹部が集まっていた。 ぱちゅりー、れいむ、ありす、ゆうか、らんの五匹である。 「どうおもう? まりさ」 らんがまりさを見た。 森の中に落ちていたトマト。れいむとまりさと一緒にぱちゅりーが見に行った時に、別のト マトがひとつ落ちていた。明らかに不自然な状況である。 まりさはいくらか考えてから口を開いた。 「こんなもりのなかにおやさいがおちてるのはおかしいのぜ。にんげんがイタズラしてるのか もしれないのぜ……。きをつけるひつようがあるんだぜ」 「おやさいたべたかったねー」 「しかたないのぜ。やさいどろぼうはゆっくりできないのぜ」 翌日、れいむとまりさが狩りに来ていた。 昨日と同じ場所である。この辺りが二匹の狩り場だった。周囲に生えている草の芽やイネ 化植物の穂などを摘み、帽子に入れて帰る。時々小さいイモムシが取れたりする。キノコが 取れる事もある。それが二匹の昼の仕事だった。 二匹は何の気なしに昨日トマトが落ちていた場所に目をやり、 「ゆゆっ」 「おやさいがはえてるのぜ!」 思わず叫んだ。 そこには野菜が生えていた。 地面から生えた周囲の草とは違う丸い葉っぱ。非情にゆっくりした植物。山と里の境から 見える、人間の育てている野菜と同じものが、森の中に生えていた。 「あなたたちっ!」 聞こえた声に、二匹は振り向く。 ぴょんぴょんとぱちゅりーが跳ねてきた。身体の弱いぱちゅりーが跳ねて走ることは珍し い。その紫色の目は森の中に生えた野菜に向けられている。 「ぱちゅりー、おやさいがはえてるよ! みんなでむーしゃむーしようね!」 「かってにはえたおやさいさんたべられるなんて、まりさたちはしあわせものなのぜ!」 嬉しそうに表情を輝かせるれいむとまりさ。 人里の畑から野菜を盗んでくるのは駄目だが、勝手に生えてきた野菜を食べるのは何も 問題がない。それが二匹の認識だった。 「むきゅぅ……。そ、そうね……」 呼吸を整えながら、ぱちゅりーは生えた野菜を見る。 嫌な予感がして見に来たら、野菜が勝手に生えていた。別の野菜が落ちている事は予想 していたが、生えているのは完全な予想外である。れいむとまりさがその野菜を囓らなかっ たのは多分幸運なことだろう。 「まりさ、おさたちをよんできてくれないかしら? おおいそぎで」 「わかったのぜ!」 ぱちゅりーの言葉に、まりさは上機嫌で跳ねていった。 「これは……どういうことなのぜ?」 長のまりさが顔を引きつらせている。 まりさによって連れてこられた長まりさ。一緒にいた他の幹部も、一緒にやって来ていた。 そして、そこにあった光景に全員息を飲む。 「だいこん、とまと、ねぎ……。みためもにおいも、さわったかんじも、ほんもののおやさいみ たいね……。ほんとうにはえてきたのかしら?」 野菜を観察しながら、ゆうかが緊張した顔を見せていた。 畳半畳分くらいの大きさの地面が丁寧に耕され、そこに大根とネギとトマトが植えられて いる。トマトは茎や葉だけでなく、竹の支柱まで作られていた。 森の中に脈絡無く現われた、小さな畑と野菜。 それを見つめ、らんが眉を寄せている。 「おやさいがかってにはえてくることは……ない、とおもう。でも、げんにここにはえているん だ。なにがなんだか、わからないぞ……」 野菜は勝手に生えてこない。幹部たちは皆その意味を理解している。しかし、その知識を 嘲笑うかのように、野菜が生えていた。 風が吹き、木々の葉がわざわざと音を立てる。 「おさ!」 まりさが元気に声を上げた。 「はやくおやさいさんをむーしゃむーしゃするのぜ!」 「みんなでおやさいぱーてぃするよ!」 両のもみあげを動かし、れいむも嬉しそうに笑っている。 「おちつくのぜ」 長まりさは冷静に二匹を窘めた。 「むれのみんなでむーしゃむーしゃするには、これじゃすくないのぜ。だから、ふえるまです こしまつのぜ。おやさいさんがふえたら、みんなでおまつりするのぜ」 群れのゆっくりは現在百匹くらい。全員で食べるにはこの野菜は少なすぎるため、群れの 全員で食べられるくらいに増えるまで待つ。 ――というのは建前で、長まりさはこの野菜を誰かに食べさせる気はなかった。独り占めと いうわけではなく、不自然に生えてきた野菜を食べるのは危険と判断したのである。 「おまつりはゆっくりできるね!」 のーびのーびするれいむ。 まりさがきらりと目を輝かせた。 「もちろん、まりさたちがしゅやくなのぜ?」 「とうぜんなのぜ。おてがらなのぜ」 長まりさは小さく笑いかける。 「ゆわーい」 ぴょんぴょんと嬉しそうに跳ねているれいむとまりさ。勝手に生えてきたお野菜を発見した 事は大手柄である。これから群れの中では人気者になるだろう。お野菜パーティで主役扱 いされる自分たちの姿を想像し、無邪気にはしゃいでいた。 その姿を硬い表情で見つめる幹部たち。 長まりさは冷静に続ける。 「だからといってさぼりはだめなのぜ。ちゃんとかりはしないといけないのぜ」 「ゆっくりりかいしたよ!」 きりっと眉を傾け、二匹はその場から離れていった。 ふと、らんが呟いた。 「みんな……ちょっと、いいか?」 「どうしたの、らん?」 ありすがらんを見る。 らんはじっと野菜を見つめていた。その表情には緊張だけでなく、薄い恐怖のようなもの が映っている。頬を流れ落ちる汗。心持ち尻尾も伏せていた。 「おやさい、ふえてないか?」 答えはない。 らんは続ける。 「いま、だいこんが5ほんあるけど、さっきは4ほんだったきがするぞ? らんのきおくちがい でなければ……。とまとも、ふえている、ような……」 「………」 幹部たちがじっと野菜を見つめる。 大根が五本、ネギが六本、トマトが一株。株になっているトマトは八個。らんに言われるま で野菜の数は気にしていなかった。ある、としか認識していなかった。 らんは群れの中で数字と計算を担当している。らん種は他のゆっくりに比べ数字と計算に 強い。頭がよくとも足し算引き算しかできない他のゆっくりと違い、らんは簡単な割り算まで できる。記憶力も強い。それだけにその数字についての疑問には説得力があった。 「ゆうか。こんばん、ちょっといいかしら?」 ぱちゅりーがゆうかに声をかけた。 夕刻。 畑の横の茂みの中に、ぱちゅりーとゆうかが隠れていた。 畑に生えている野菜は変わらず。大根が五本、ネギが六本、トマトが一株。株になってい るトマトは八個。何度も数えているが、増えてはいない。減ってもいない。 静かにゆうかが口を開く。 「おやさいは、にんげんがせわをしないとそだたないわ。そだてるのがとってもむずかしいしょ くぶつなのよ。はたけがひつようだし、ひりょうもひつようだわ」 遠くから蝉の鳴き声が聞こえてくる。 橙色の夕日に照らされた野菜は、ひどく不気味に見えた。 「こういうもりのなかじゃ、ゆうかでもむりよ。のうかりんだったら、もしかしたらそだてられた かもしれないけど……」 植物を育てるゆっくりだから分かる、野菜を育てることの大変さ。森の中では野菜は育た ないし、そもそも勝手に生えてこない。 森の中に現われた畑を見つめ、ゆうかが続ける。 「ゆうかはこれはわるいにんげんのしわざだとおもうわ。おやさいをうえて、ゆうかたちがあ わてるようすをみてるのよ」 「むきゅ。そうかんがえるのが、いちばんしぜんね」 ぱちゅりーは同意した。 どこかの酔狂な人間がわざと野菜を置き、夜の間に畑を作り、それに対する群れの反応 を観察している。そんな事をする意義は無いだろうが、そういう人間は存在している。 「でも、たぶんこのおやさいは、ほんとうに『かってにはえてきた』ものよ……」 「………」 ぱちゅりーの呟きに、ゆうかは無言を返した。 「ぱちゅりー、おきて!」 「むきゃぁ……」 ゆうかの声にぱちゅりーは目を覚ました。紫色のお下げで目を擦る。 周囲はまだ薄暗く空気も冷たい。日の出直後らしい。山のゆっくりはある程度日が昇って から動き出す。この時間に目を覚ますのは珍しいことだった。 顔を青くしているゆうかを眺めてから、ぱちゅりーは畑の方へと目を移した。 「これは、ちょっとまずいわね」 苦笑いが漏れる。 畑が広がっていた。昨日は木の間の小さな場所だったが、今は周囲の木を越えるくらい まで大きくなっている。人間の使う単位なら八畳くらいの広さだ。野菜もホウレンソウやニン ジン、キャベツ、キュウリなど、種類が増えている。 「ゆうかがおきたときには、もうこうなってたわ……」 理解不能な状況に、ゆうかが震えている。 ぱちゅりーは目を閉じて呻いた。 「これがいわゆる『いへん』ってやつかしら?」 畑の周囲に集まった群れのゆっくり。 「このおやさいさんは、まりさたちがみつけたんだぜ!」 「ゆふん。もうすこししたら、みんなでおやさいぱーてぃするんだよ!」 広がった畑の前で胸を張っているれいむとまりさ。最初にトマトを見つけた二匹だ。集まっ た群れのゆっくりたちの視線を浴び、得意げに眉を傾けている。 畑の周囲で見張りをしている長まりさと幹部たち。 「ゆ?」 野次馬ゆっくりの中のれいむが、呟いた。 「なにしてるの?」 畑の周囲に木の枝を刺している幹部のれいむ。枝を交差させるように刺したり、草の葉っ ぱを折り込んだり。れいむ種の作る結界だった。その横では幹部のありすが、花や葉っぱ や石を並べている。ありす種の行うコーディネートである。 「けっかいつくってるんだよ」 幹部れいむが答える。そのままの答えだった。 お家の入り口に作る境界の印。れいむ種が制作を得意とするが、れいむ種でなくとも作れ る。お家と外を分ける扉の役割を持ち、またゆっくり相手にはある程度認識を霞ませる効果 がある。そこから先は立ち入り禁止という意味もあり、危険な場所の手前に結界を作ったり もしている。 「……このけっかい、おもてとうらがぎゃくだよ?」 野次馬れいむはそう尋ねた。 結界には裏表がある。お家に作った時に外になる方が表で、内側になる方が裏だ。表側 は尖った部分が多く、裏側は少ない。そういう事を気にせず作るゆっくりが多いが、そこそこ 結界を作り慣れたれいむなら、その裏表が分かるようになる。 普通なら畑側が裏になるのだが、幹部れいむの作る結界は畑側が表になっていた。 「いいのよ。これで」 「ゆー?」 幹部ありすの言葉に、野次馬れいむは曖昧に頷いた。 「まだたべちゃだめかしら?」 「たべごろになるのまでもうすこしかかるから、ゆっくりまちなさい」 畑を見ている野次馬ありすに、ぱちゅりーが答えていた。 翌日。 畑はさらに広がっていた。 「まずいわね……」 ぱちゅりーは奥歯を噛み締める。 他の幹部も沈痛な面持ちを見せていた。 結界とコーディネートを使って畑の拡大を止めようとしたのだが、効果は無かった。結界と コーディネートは崩れ、畑の中で破片になっている。 畑を眺める群れのゆっくりたち。 「おさ、おさっ」 のーびのーびしながら声を上げるれいむとまりさ。 「もうたべていいよね。こんなにたーくさんあるんだから、もうたべていいよね!」 「まりさたちおなかぺーこぺこなんだぜっ!」 揃って涎を垂らしながら、畑を見つめている。お野菜をむーしゃむーしゃするため、普段の 食事量を減らしているのだ。そのためかなり空腹である。 長まりさが前に出た。 「すこしまつんだぜ。いままりさたちでこのおやさいをちょうさしてるんだぜ」 「ちょうさ?」 きょとんとするれいむに、長まりさは畑を示し、 「これはたまたま、かってきはえてきたんだぜ。みんなでたべちゃったら、たぶんそれでおし まいなのぜ。でも、このおやさいをにんげんさんみたいにうまくそだてられれば、まいにちお やさいたべられるのぜ」 「ゆゆっ、それはすごいのぜ! さすがはおさなのぜっ!」 「だから、もうすこしまってほしいのぜ」 二匹を宥める長。 野菜を食べたいと言ってきたゆっくりに、長まりさはそう答えていた。今なら群れのゆっくり 全員が食べる量になっている。だが、正体不明の野菜を群れのゆっくりに食べさせる気は なかった。 「……そんなこといって、ひとりじめするきみょん?」 いつの間にか、長の近くに一匹のみょんが来ていた。若いみょんである。 濃い青色の目を長に向ける。疑うように。 「こんなにたくさんおやさいがはえてるのに……おさたちはみょんたちに、ひとくちもたべさ せないみょん。すこしたべさせてほしいっていっても、ごまかれるみょん。いったい、なにを たくらんでるみょん……?」 群れの全員で十分に食べられるほどの野菜があるのに、食べようとしない。厳重に警備 をしてつまみ食いすらさせない。その状況を疑問に思うゆっくりは多い。 一方で。 やや年行ったちぇんがみょんに声をかけた。 「おちつくんだよー、みょん。みんないろいろかんがえがあるんだよー。わかってねー? そ れに、おさたちはおやさいをひとりじめするような、わるいゆっくりじゃないよー。みょんもそ れはわかってるよねー?」 みょんは答えず目を逸らす。 目蓋を下ろし、ちぇんは不安げに畑を見た。小声で呻く。 「でも……これ、ほんとうにたべていいのかなー……。わからないよー……」 勝手に生えてくる野菜に不安を覚えているゆっくりも多い。 その日の夕刻。 畑の前で幹部たちが話し合っていた。 「けっかいもこうかなかったね……」 「なんなのかしら、このはたけ?」 不安がるれいむとありす。結界はゆっくりしていないものを阻む効果がある。コーディネー トはその場をゆっくりさせる効果がある。本能的な知識に従い、結界とコーディネートの壁を 作ったのだが、効果は無かった。 「おやさいがかってにはえてくるなんて……いったいなんだ、これは……?」 尻尾を動かし、らんがじっと畑を見つめた。 野菜が勝手に生えてくる。そう考えるゆっくりは多い。だが、この群れのゆっくりは野菜の 仕組みを理解し、勝手に生えてこない事も知っている。その知識をぶち壊すように突如森 の中に生えてきた野菜。しかも徐々にその面積を広げている。 それは単純に恐怖だった。 「かってにはえないものがかってにはえてくるなら、たぶんそれは『ようかい』よ」 ぱちゅりーがため息を付く。 「たべるにしろたべないにしろ、はやくきめないといけないのぜ。このままじゃむれがわれる のぜ……。それはさけたいのぜ……」 長まりさが苦々しく呻いた。 お野菜を食べられなくて苛立つゆっくりと、このお野菜を本当に食べていいのか不安がる ゆっくり。放っておけばこの二派が対立するだろう。決断を先延ばしにしていると、状況は悪 化していく。明日にもどうするかを発表しないといけない。 「こいつらはいったいなにがしたいのかしら……」 野菜を睨みつつ、疲れた顔を見せるゆうか。幹部一同皆顔に疲労が表われている。何が 起こっているのかすら、まだはっきりしていない。普段の問題とは次元の違う問題だ。あり 得ない自体に心身共に消耗している。 ゆうかを見やってから、ぱちゅりーが口を開いた。 「たぶん、ぱちぇたちにたべられたいのね。『かってにはえてくるおやさい』は『ゆっくりをゆっ くりさせるため』にはえてくるものよ……」 ゆっくりをゆっくりさせるために、お野菜は勝手に生えてくる。野菜の仕組みを知らないゆ っくりはそう考える事が多い。 「おいしそうでしょう? とっても」 全員が野菜を見る。 美味しそうだった。今まで味という方向からこの野菜を見ることは無かった。言われてみる と凄く美味しそうである。人里の畑に生えている野菜よりも何倍も。 「だから、たぶん……そうね」 そう呟いてから。 ぱちゅりーが畑へと入った。 キャベツを、大根を、ネギを囓り、それを呑み込む。 見ていた他のゆっくりが呆然としている間に、ぱちゅりーは大声で叫んだ。 「ここをぱちぇのゆっくりぷれいすにするわ!」 きっぱりとお家宣言。 「はんろんなし。ここはぱちぇのものよ」 「ぱちゅ、りー……」 長まりさが震えながら、ぱちゅりーを見る。今まで誰にも食べさせなかった野菜。それをい きなり食べ、その場でお家宣言までしてしまった。 他の幹部も呆気に取られてぱちゅりーを見つめている。 自分のした事の意味は、ぱちゅりーも理解しているらしい。 寂しげに全員を見つめ、言ってくる。 「あなたたちはおうちにかえりなさい」 日が沈み、周囲は漆黒の闇に覆われる。夜はただひたすら暗い。 幹部たちは皆お家に帰っていた。 畑の真ん中に座ったまま、ぱちゅりーは吐息する。 「まあ、しかたないじゃない……。ぎせいはすくないほうがいいもの。ぱちぇもおばあちゃん いっぽてまえだったし、からだもおもくなってたし……あたらしいおさのおもしになるのもさけ たかったし……。このあたりがしおどきってやつね……」 ずっ、ずずっ。 周囲から聞こえる音。 何かが引き抜かれるような音だった。もしくは沈み込むような音。 最初は遠くから聞こえていたが、今はすぐ近くで音が聞こえる。真っ暗なため何が起こっ ているのかは分からないが、想像は付いた。 「でも、もうすこしゆっくりしたかったわね……」 ぱちゅりーはゆっくりと呟く。 ずずっ…… 地面に置かれた大きめの石。 ぱちゅりーのお墓である。 「ぱちゅりー……」 まりさはお墓の前で一筋の涙を流していた。 ぱちゅりーが野菜を食べた翌日、畑は無くなっていた。ぱちゅりーとともに。野菜が消えた 事で群れは大騒ぎになったものの、何とか全員を無事説得する事に成功した。あと一日遅 かったら、どうなっていたかは分からない。 ぱちゅりー一匹の犠牲で済んだのは、かなり幸運な事なのだろう。 「………」 まりさはしばらく石を眺めてから。 何も言わずその場を後にした。 過去SS anko4373 ものもらい anko4360 ゆっくりさせてね anko4350 Cancer anko4341 予防接種 anko4338 超伝道をもげ! anko4316 48時間 anko4284 歌うのうかりん anko4270 ゆゆこのグルメ anko4262 立ち退き命令 以下省略
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4220.html
鬼は帰なり、宇治の橋姫、緑色の目をした怪物、 人間も妖怪も、聖人君子など珍しく。有限の中で生きていく上で嫉妬などと言う物はまるで、夜の暗さの様に自分の傍を離れていかない。 永遠を生きる妖精であれば、そんなものに憑き殺される事はないだろうが、 ああ、そう言えば幻想郷にはもう一つ、嫉妬深い生き物がおりました。 ゆっくりありすは幸せ者でした。 でしたと言うからにはもちろん今はそうではないという言葉が続きます。 住み家とする森は静かで怖い動物も悪い人間もいませんでした。 食べ物は豊富で柔らかな草や甘い果実がたくさん取れ、ありすの空腹を満たしていました。 巣は手頃な大きさの洞窟があったので、そこを綺麗な石で飾りつけて使っていました。 ただ、ありすには友達がいません。 ありすには両親がいました。ゆっくりありす同士の両親はありすを大事に育てましたが、 ある春の日、こんな事を言い出しました。 「おとーさんもおかーさんも、そろそろずっとゆっくりするかもしれない」 両親は最後に教えなければならない事と。ずっとゆっくりするの意味を教える。 それは悲しい事ではない。痛くも辛くもない。身体を捨て、どこか別の場所でゆっくりするという事。 「ありすもおかーさんたちといっしょにずっとゆっくりしたい」 両親はありすの事を案じた。自分達がずっとゆっくりしてしまったら、ありすは一人ぼっちになってしまう。 どうにか、この子も自分たちと一緒にずっとゆっくりさせてあげたいが。 両親にはその方法が分からなかった。だから、ありすに嘘をついた。 「ありすも、おとーさんたちみたいに。りっぱなこどもをそだてたらゆっくりできるようになるよ」 それが本当の事かどうか、両親は知らない。 知らないが、そう言っておけば、ありすは子を生し育てる事の出来る、立派なゆっくりになるだろうと考えた。 両親は嘘を言ってしまったと思ったようだが、それは違う。 両親の言った言葉は嘘ではなく無責任なのだ。ありすはこの言葉により、ずっとゆっくりすることができなくなる。 両親がずっとゆっくりするようになって、ありすは巣を出る事にしました。 それは両親から言われていた事で、移り住む場所もしっかり決まっていました。 慣れ親しんだ巣の入り口を草と枝で覆い隠す。 「おかーさん、おとーさん、ずっとゆっくりしていってね!」 ありすは兼ねてより用意してあった自分用の巣に移った。 頑張って集めた食料、綺麗に飾った石のテーブル、干した草で作ったふかふかのお布団。 そこで暮らし始めて1年が経った頃、外が騒がしい事に気付きありすは目を覚ました。 「ゆぅ・・・なにかしら」 巣から出ると、傍で言い争っている2匹のゆっくりを見つけた。 両親から一通りの挨拶やゆっくり同士の付き合い方については教わっているので、 ありすはそれを実践してみる事にしました。 「ゆっくりしていってね!!」 ありすの挨拶に気付いたのか、2匹は言い争うのを一旦止め、煩わしそうに挨拶を返した。 「ゆっくりしていってね」「ゆっくりしていってね・・・」 2匹はゆっくりぱちゅりーとゆっくりまりさ、一緒にいるのにとても仲が悪そうだ。 「どうしたの、ゆっくりできてないの?」 ありすが尋ねると、まりさはムッとした顔をし、ありすに食ってかかった。 「ありすにはかんけいないことなんだぜ!くちをはさまないでほしいぜ!!」 それを聞くと、ありすではなくぱちゅりーが言い返す。 「むきゅー!どうして、まりさはそんならんぼうなことばづかいなの!」 ありすは思い出す。母がケンカを止める方法として教えてくれた事を。 挨拶の次はそれを実践してみる事にした。 「ふたりとも、なにかたべない?ゆっくりできるわよ」 ありすは巣から甘い果実を持ってきた。この辺りで採れるモノの中でこれが一番美味しい。 これを食べれば、まりさ達もゆっくりできるに違いないと思った。 「あまあまだぜ!それ、よこすんだぜ!!」 まりさはありすを突き飛ばし、果実にむしゃぶりついた。 それがどれだけ酷い行為か、今までゆっくりとの付き合いがなったありすでも分かる。 このまりさはゆっくりできないまりさだ。そう感じた。 しかし、お腹が一杯になるとまりさは急に大人しくなり、ありすに何度も謝罪した。 「ごめんね、おなかがすいてゆっくりできなかったんだよ。ごめんね」 「むきゅー・・・あきれた」 「ぱちゅりーもどなったりしてごめんね」 ペコペコと謝るまりさをありすは許してあげよう。そう思った。 まりさが落ち着いてから、ぱちゅりーはここに来た理由を説明してくれる。 ぱちゅりー達は遠くの森に住んでいたのだが、食料が少なくなってきた為、 別の森に移り住む事にしたらしい。もうダメだと諦めかけていた所にありすの住む森があった。 それから、まりさとぱちゅりーはありすの住む森で暮らす事になった。 ありすはまりさに食料の取れる場所を教えたやり、ぱちゅりーには果実の保存方法を教えてあげた。 食料が豊富ならまりさも大人しいのか、ぱちゅりーやありすに酷い事を言ったりしたりする事は一度もなかった。 「ぱちゅりー、あのありす、ゆっくりできるよ」 「そうね。ありすはみんなゆっくりできないかとおもっていたわ」 2匹は巣の中でヒソヒソと話す。ありすに話した事は全部嘘だ。 確かにまりさ達の森の食料が減ってきたのは確かだが、移り住んだ理由はそれが全てではない。 まりさ達の群れをある日、大勢のありすの群れが襲ったのだ。 まりさとぱちゅりーは強姦を免れ、命からがら逃げ出し、この森にたどり着いたのだ。 最初のケンカもありすを誘き出す罠だった。いくら、ありすでもケンカの真っ最中の中では気分が乗らない。 時間をかけ観察してきたが、ここのありすは強姦を行わない安全なありすだという結論に至った。 あとはこの森で赤ちゃんを生み、かつて自分達がいたような群れを作りたいと2匹は思った。 しかし、季節は秋。外敵がいないとは言え、冬がすぐそこに近付いている。 そんな状態ですっきりし、子どもができてしまっては食料の備蓄もできない。2匹は子どもを春になったら作ろうと誓い合った。 ありすは考えていた。両親の言った通り、子どもを立派に育てればありすもずっとゆっくりできる。 時間をかけ観察してきたが、ぱちゅりーもありすもゆっくりできるゆっくりだという結論に至った。 あとはこの森で赤ちゃんを生み、かつての両親のように育てようとありすは思った。 しかし、季節は秋。外敵がいないとは言え、冬がすぐそこに近付いている 早くすっきりして、子を作ってしまわなければいけない。 ありすは知らなかった。両親は自分がいるから夫婦なのだと思っていた。 本来は愛し合う2匹が一緒になって、子どもを生むから両親なのであって、 2匹で子どもを生んだから、愛し合い両親になるのではない。 勘違いをしたままのありすは翌日こんな事を言った。 「まりさ、ぱちゅりー、あかちゃんがほしいの、すっきりしない?」 2匹の反応は冷ややかなものだった。 強姦されるのなら既にやられているはず。このありすはゆっくり同士の付き合いが少ないのは分かっている。 だから、こんな馬鹿げた発言ができるのだ。2匹はそう感じた。 「まりさはぱちゅりーのおっとなんだよ。ありすとはすっきりしたくないよ。ぱちゅりーもおなじだよ」 「むきゅん」 まりさの言葉にぱちゅりーは頷く。 「ず、ずるいよ!ありすだって、あかちゃんほしいんだよ!!」 ゆっくりの世界では基本は一夫一妻。中には群れの方針で乱交型の群れを形成する場合もあるが、 一度、番いができた状態から別の相手を受け入れることは稀である。 「ずるくないよ。まりさたちはここにくるまえからふうふだったんだよ」 「あかちゃんもいないのに、どうしてふうふなの?!」 ありすは子どものいないゆっくりの夫婦を見た事が無い。 だから、最初からそんなものいないと思っていた。 「むきゅー・・・」 困ったような表情をぱちゅりーがする。ありすはだんだん自分の考えに自信がなくなってきた。 「ありすもいいゆっくりがみつかるといいわね」 ぱちゅりーの言葉はありすへの労りよりもありすへの強い拒否の意思を含んでいた。 ありすは冬ごもりの間、ずっと考えていた。あの2匹が巣の中できっと仲良くしているんだろう。 そう思うと、雪の中に飛び出してしまいたい気分だった。 しかし、そんな事をしては両親の言ったようにずっとゆっくりする事はできない。 ありすはグッと堪えた。だから余計に嫉妬してしまう。 そして、春。 まりさ達に子どもが生まれた、まりさが2匹、ぱちゅりーが1匹。 「ゆぅーん、とってもゆっくりできるあかちゃんだね」 「むきゅー、きっといいこにそだつわ」 ありすには幸せそうなまりさ達が見える。嫉妬で何か溢れてきそうだ。 ありすには幸せそうなまりさ達が聞こえる。嫉妬で何か生えてきそうだ。 ありすはもうあの2匹とは関わらないようにした。 しかし、見えてしまう。聞こえてくる。 恨み妬み嫉み、そんな感情がどんどんとありすの感性を敏感にし、 ありすは巣の中に籠っていても、幸せそうな声が聞こえ、幸せそうな姿が見えた。 そして、ありすはまりさ達の前に姿を現した。 「あ、ありす、そのおめめどうしたの?」 「にんげんみたいにみみもあるんだぜ!」 激しい嫉妬でありすの姿は変わってしまった。 目は緑に染まり、長い耳が生えてきた。 緑色の目をした怪物。ぱちゅりーはそんな言葉を聞いた事がある。 ぱるすぃ、嫉妬で狂ったゆっくりの堕ちた姿。 「ま、ままままりさたちがいけないのよ!!」 ありす?いや、ぱるすぃ? とにかく、まりさ達の前に現れたソレは一番強いまりさに体当たりすると。 簡単に1メートルほど後ろに突き飛ばしてしまう。 ぱちゅりーは赤ちゃんたちを連れて逃げようとするが、ソレは見逃さなかった。 足の遅い赤ちゃんぱちゅりーにガブリと噛みつくと、それを赤ちゃんまりさに投げつけ潰す。 「どうじでぇ!!やめでぇ!!」 必死に残った最後の赤ちゃんまりさを守ろうとするぱちゅりーに。 ソレは何も言わずぱちゅりーに体当たりをする。そして後ろにいる赤ちゃんごと、木に叩きつけた。 さっき突き飛ばされたまりさが殺された家族に泣きつく。 強姦を行うありすであれば、ここでまりさを強姦するが、 もうソレはありすではない。泣いているまりさに噛みついた。 ゆっくりありすは幸せ者でした。 でしたと言うからにはもちろん今はそうではないという言葉が続きます。 住み家とする森は静かで怖い動物も悪い人間もいませんでした。 食べ物は豊富で柔らかな草や甘い果実がたくさん取れ、ありすの空腹を満たしていました。 巣は手頃な大きさの洞窟があったので、そこを綺麗な石で飾りつけて使っていました。 今は巣は荒れ放題。綺麗な石もどこに行ったのか分かりません。 変わってしまった容姿は他のゆっくりから忌み嫌われましたが、 全て殺してやったので、もう自分を悪く言う事は聞こえません。 ただ、あの幸せそうなまりさ達の声が耳から離れず、あの幸せそうなまりさ達の姿が目から離れず。 今日も明日もこれからもずっとゆっくりできない日々を過ごしていくのです。 ゆっくりありすはゆっくりありすでした。 でしたと言うからにはもちろん今はそうではないという言葉が続きます。 ゆっくりありすはゆっくりありすでした。 ~あとがき~ 人間が登場しないのは珍しいかもしれない。 by118 このSSに感想をつける