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このページはこちらに移転しました オナ禁が続かない 作詞/624スレ35 作曲/624スレ80 今日からオナ禁すると決めていた 決めていたというのに 気づいたらエロゲしてた 俺の嫁がいやらしい顔をして俺を見る 俺を嫁がいやらしい声で俺に囁くから 右手は添えるだけ 右手は添えるだけ 右手は添えるだけ 右手は添えるだけ ギンギンに勃起したちんこを抑えるだけ シコったら負けだと思ってる 右手は添えるだけ 右手は添えるだけ 右手は添えるだけ 右手は添えるだけ 「うっ…」 白濁とした液が僕の掌を汚した 気づいたら射精してた 死にたい 音源 オナ禁が続かない(ガイド) オナ禁が続かない(オケ) オナ禁が続かない(歌:ミヤコ)
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E-099 手をつないで・・・ イベント MP2 自分のターン 次の効果の1つを使う。 ●自分の捨て札のカードすべてを、自分の魔本の空いているページにもどす。 ●相手の捨て札のカードすべてを、相手の魔本の空いてるページにもどさせる。 魔界に帰ったら、魔界で遊ぶゲロよ・・・みんなで手をつないで、一緒に・・・ BoT 捨て札になったカードを一気に魔本にもどす。 もう一度使うのだ。 基本となるのは自分のカードを再利用するコンボとなる。 中でもPR-007 やさしい王様の再利用はこのカードを使うコンボの代表格と言え、真ルール環境においても第6回魔界王決定戦 ジュニアクラス優勝といった実績を残している。 「このカードを捨て札にする→」効果の魔物カードやパートナーカードの再利用目的でも使いやすく、ジェム《大好きよ》やガルザ《潜む狩人》といった何度も使いたいカードとは特に相性が良い。 そのようなパートナーカードと、「使用を宣言する→」でパートナーを呼び出せるニコル《男装》を併せて使うと、一方的にアドバンテージを稼ぎ続けられる。 相手の捨て札全てを魔本に戻させる事もできる。 「もどさせる」なので、何をどのページに戻すかは相手に委ねる形となり、「このカードを捨て札にする→」効果を再利用される可能性が高く、通常時は控えたい。 しかし、相手がE-069 志を継いででファウード《ファウード主砲》を狙っている事が明らかな場合等、この戻させる効果が有効な場面もある。 また、相手の捨て札に高嶺清麿《王になれ》があると、自分のカードを戻す事ができなくなってしまうが、相手に戻させる方の効果を使ってロックを解除する事が可能。 ただし、同時に自分のカードを戻す事はできないので、自分のカードを戻すには再び「手をつないで・・・」を使用する必要がある。 前述したように、相手のカードを戻させると「このカードを捨て札にする→」効果を再利用される危険もあるので、状況によってカードを戻させるかは判断したい。 ゲーム中に1人が使うカードは通常であれば魔本に収まる32枚までなので、捨て札のカードは全て魔本に戻る。 ただし、「空いているページに戻す」なので、ゲーム中にカードを追加するE-233 ファウード突入!が使われていて、場のカードを全て空にした上で使うと、魔本に戻し切れずに捨て札にカードが残る状況が理論上は発生する。 大会ルールでは使用不可だが、X-002 魔界王候補等の「●魔界王カードは、魔本の1ページ目に魔物カードといっしょに入れ、準備フェイズに、魔物につけて出す。」テキストを持つ魔界王カードがある場合も捨て札にカードが残る状況は発生する。 収録パック BATTLE OF THOUSANDS タグ:MP2 イベント 自分のターン
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212 ::わたしをはなさないで 第二話:2010/12/18(土) 02 30 31 ID MSAZmxMu 「……やっと寝たか」 時計を見ると、そろそろ太陽と顔をあわせることになりそうな時間 ナツもあまり騒がなかったからイエツグたちは早々に寝ることができたが、俺はそういうわけにはいかなかった 寝て数分後に、目を覚ましたナツに話しかけられる 無視して寝ようとすればまた泣き出すのでほっとくわけにもいかない 起きたときに両親がいなくなっていたときのことを思い出したのか、寝ていても俺の左手を離そうとしなかった まあいい、これでやっと寝れるってもんだ 10時ごろになれば、腹をすかせてワンワンニャーニャーお腹すいたお腹すいた鳴きだすから、それまでは爆睡できる 今日と明日、日・月と非番にしといたのはまさに英断だったぜ んじゃ、寝る前に携帯を充電器に繋いで……… 「ん?」 メールが……21件? なんだこりゃ 俺にはこんなふうにアピールしてくる幼なじみで年上巨乳のヤンデレお姉様なんていないぞ。募集中だけど 恐る恐る受信メールを開いて 「あの、バカ」 ため息をついた その受信元は全て同じ 『兼山直也(かねやまなおや)』 幼なじみは幼なじみだが、男でゲームと幼女大好きな人間中退者 しかもこんなのが警官だってんだから世の中恐ろしい 21件もメール書くとはごくろうさまバカ野郎としか言いようが無いが、言ってることはほとんど変わらん [新しいゲーム買ったんだがぜんぜん勝てない。月曜日非番だから助けてくれ] あいつ、明らかに自分より強い敵に真正面から突っ込んで死ぬタイプだからな 前作では回避なんぞ女々しいことはやらんと豪語しておいて、二日後に勝てないと泣きついてきたバカだ まあ俺もそのゲームは買ってるし、あのバカよりもランクは高いみたいだから、たまには旧交を温めよう ついでにナツの両親について聞ければありがたいしな んじゃ、返信すっか [把握した。飯と情報提供してくれたら手伝ってやる 二年くらい前に俺が世話になった古口さんって夜逃げした家族の捜索願出したんだが その後の捜査はどうなってんのかわかんねえんだ。一般人が行って聞くのもなんだからな 国家転覆規模の間違いか億単位の賄賂で警察になったお前に調べてほしいんだわ あと飯は肉な。肉以外は認めん] これでよし。そんじゃおやす……ってもう返信きやがった まさか、警官がこんな時間までゲームやってたんだろうか [把握した。まあおまえ自身が届け出たんならそんなに難しくも違法でもねーしな んじゃ明日の10時、俺らの大学の頃行きつけのカフェで待ち合わせな 昼飯には魚肉ソーセージを腹いっぱい食わせてやるよ] バカ野郎、魚肉はもう食い飽きてんだ そう書いてやろうかと思ったが、もう眠くて眠くて、携帯握ったまま布団の上にぶっ倒れた 左手はナツとつないだままだったから、ずっと右手でメール書いてて疲れた んじゃ、今度こそおやすみだ 213 ::わたしをはなさないで 第二話:2010/12/18(土) 02 31 04 ID MSAZmxMu 「おきろーーっ!!」 「あべし!」 貴重な休日の爽やかな朝は、同居人のフライングボディプレスから始まった 時計を見ると7時 こいついっぺん家から追い出したろか。本気じゃないにしても、思わずんなこと考えるほどムカついた 昨日の臆病さとしおらしさはどこに行っちまったんだか 普通に起こしてくれりゃ元気になったことを素直に喜べるってのに 「フミ、そろそろ起きなよ。仕事は?」 「カレンダーを見ろカレンダーを! 今日は非番だ! 神様だってまだ寝てるさ!」 「あ、そうだっけ、ごめんねー。それじゃわたしコーヒー入れてくるねー」 スタコラと台所に逃げるナツ 見ると俺とナツ以外に起きてるのは亀のイエツナだけ 子供と年寄りは朝が早いって言うがなぁ、まったく そんじゃ、他のみんなを見習って俺も二度寝を…… 「フ、フミーーっ!!」 そんな大声が聞こえたと思ったら、続いて鍋をひっくり返すような音がした こりゃたぶんうちだけじゃなくて、アパート全体に響く目覚ましになったことだろう ……ちくしょう。休日くらいゆっくりしたいっての それから朝食を作って食べた ナツはパンが一枚少ないとぶーぶー文句言ってたが黙殺した 何で減らされたのかわからんほどのアホの子なんだろうか、こいつは 「ねえ、今日どっか行くの?」 パンを銜えながら、あいかわらず不満そうな顔を崩さず聞いてくる こいつ、食事中は口に何か入れてしか喋れんのだろうか もういちいちツッコむのも面倒くさい 「ああ。金下ろしたり、商店街でいろいろ買ったりしなきゃならん」 そう言うと、さっきまでの不満そうな顔もどこへやら らんらんと目を輝かせて、期待に満ちた目で俺を見つめてくる 「ナツはイエツグたちの散歩に行ってくれ。それが終わったらどっか遊びに行ってもいいぞ」 「うん、わかった。じゃあイエノブイエツグと一緒に銀行と商店街に散歩に行くね」 「やっぱ商店街と銀行逆にしよう」 「じゃあわたしも逆にしよっと」 「やっぱ俺は買い物して荷物置きに一度帰ってから銀行行こう」 「じゃあわたしは商店街に散歩に行って、一度帰ってから銀行に遊びにいこっと」 「…………」 「一緒に行こ? ねっ?」 にこにこ笑ってるくせに、不退転の覚悟で絶対についてくるつもりらしい 行く前から、めんどくさいことになることが手に取るように分かった 214 ::わたしをはなさないで 第二話:2010/12/18(土) 02 31 42 ID MSAZmxMu 俺が働いてるから生活できてる その理屈は分かってるからか、バイトの時間についてナツは何も言わない しかし非番のときは別らしく、トイレと風呂以外の時間は俺から片時も離れようとしない いっしょにいたいから 理由を聞いたら、そんな答えのようなそうでないような微妙な回答をもらった 「んな、恋人同士じゃあるまいし」 「うん。わたしたちは、今は恋人じゃなくて、家族 そして家族って言うのは、ただの恋人なんかよりもずっとずっとずーーーーっと強い絆で結ばれてるんだよ」 「そう、か」 「うん、そうだよっ」 思わず昨日の話をむし返しそうになったが、喉元まで出てきた出てきた言葉を止める またあんあふうにナツを悲しませることも無いよな ナツの思うような家族にはなれそうにも無いが、それでも今だけはつきあってやろう お互い考え方は違っても、たしかに俺たちは家族なんだからな 「それじゃ、いっしょに商店街へGO-!」 「はいぃ?」 「どしたの? 一緒に行くことになったでしょ?」 「どうしてそういうことになったのかわからない。細かいことが気になるのが、僕の悪いクセ」 「あー、あのドラマ面白いよねー」 「俺は以前の体育会系の相棒しか認めん」 好きなドラマの話をしながら歩いてたらいつの間にか商店街に着いていた しまった、図られたか そう思って横を見ると、ナツだけでなくイエノブたちも[してやったり]という顔をしていた 215 ::わたしをはなさないで 第二話:2010/12/18(土) 02 33 04 ID MSAZmxMu 「冬美ちゃん、今日もお兄さんと買い物かい?」 「はい。フミはすぐにいなくなっちゃうから、わたしがついててあげないと」 「イエノブー、イエツグー、迷子常習者のバカが偉そうなことぬかしてるぞー」 非番の日はしょっちゅう来るためか、俺たちはこの商店街ですっかり顔を覚えられている 冬美 っていうのはナツの偽名だ とっさに思いついたのがそれだったんだね。ほら、夏の反対は冬だろ? そうナツに言ったら安直だと大笑いされた。こんにゃろ まあ買い物も終わったし、あとは銀行行くだけ――― と思ってたら、行きつけの店の店頭で声かけられた 「あ、笹原さん。お願いされていたもの入りましたよ」 「えっ、マジで!?」 「お探しの映画は[博士の異常な愛情~または私はいかにして心配することをやめ水爆を愛するようになったか~」ですよね?」 「早口言葉みたいなタイトルコールお疲れ様」 「はぁはぁ。それじゃ、一本で130円です。楽しんでくださいね」 「存分に堪能させてもらうよ」 個人経営のレンタルDVD店、なんて珍しいよなぁ ここは見たいものをお願いすれば可能な範囲で取り寄せてくれるお気に入りの店だ 白黒映画なんて大手の店じゃそう置いてないしな。早く帰って見なくちゃ 「………」 「あたたた!」 喜んでたら、いきなりナツに尻をつねられた 「なにすんだよ」 「デレデレしちゃってさ。綺麗なお姉さんにはすぐ笑いかけるんだから」 「なんだとぉ?」 まあたしかに、この人はビデオ屋の看板姉さんだ。しかし既婚者でそうは見えんが子持ちだぞ そんな夫子ある人に色目使ってると思ってんのか、こいつは 「わたしにならいいのに。家族なんだから」 「あいかわらずわけが分からない理屈だな」 「わかりやすいでしょ! 家族ならそういう目で見てもいいけど、他の女はダメなの!」 「OK落ち着け、大声はNGだ。あとたぶんその理屈は逆だ」 「違わない!! わたしは家族で、家族兼恋人なんだからっ!!」 ……閑古鳥が鳴いてる商店街でもこうまで静まり返ったことがあっただろうか いや、ない。と思う みんな一言も発さず、驚いたように俺たちのほうを見ていた いやね、他の女を目の敵にしたり、俺の尻をつねるってのは今までもあったのよ しかし、これはないわぁ……… 「冬美ちゃん。結婚は16歳にならなきゃできないのよ」 佃煮屋のおばちゃん、それフォローになってないです いたたまれなくなって、俺は荷物と一緒にナツを抱えてその場から駆け出した イエノブとイエツグは置いてきてしまったが、こいつらはナツの数十倍頭がいい ほっといても勝手に帰ってくる いまはただ、一刻も早くこの場から逃げ出したかった
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やさしいこえでいわないで【登録タグ Becky. GUMI NexTone管理曲 korumi や 曲】 作詞:korumi 作曲:Becky. 編曲:Becky. 唄:GUMI(Native) 曲紹介 「割り切るなんて出来ないよ それでもキミが好きだから」 Becky.氏による音楽サークル『Becky Pop Sound Research.』のボカロオリジナル曲5作目。同サークルの2ndアルバム『愛すること、愛されること。』収録曲。 切ないガールズポップス。 歌詞 (PIAPROより転載) 「今日あいてる?」呼び出されて 突如受けた相談事 ホントは愛してた 誰よりキミのコト 「協力してくれよ 友達だろう?」 優しい声で言わないで 心が引き裂かれちゃうわ 割り切らなくちゃ キミのコト 書きかけのラブレター 破いて捨てた キミの話 つもるたびに この心は 複雑だよ 突然舞い込んだ あの娘の情報で 「ダメだな」塞ぎこむ 瞳(め)には涙 悲しい声で 言わないで 面倒くさいよ この気持ち どうすりゃいいか分からずに 気がつけばキミのコト抱きしめてた 割り切るなんて 出来ないよ それでもキミが好きだから 優しい声を 聞かせてよ 辛いだけでも良いわ 側に居れたら コメント 良い曲 -- 霧野蘭丸 (2016-11-01 17 00 20) 名前 コメント
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【検索用 はたらきたくないてこさる 登録タグ 2009年 KAITO VOCALOID は 一緒P 巡音ルカ 曲 曲は】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:一緒P 作曲:一緒P 編曲:一緒P 唄:KAITO・巡音ルカ 曲紹介 絶対に働きたくないでござる!!! 曲名:『働きたくないでござる』(はたらきたくないでござる) おれらのうた 歌詞 働きたくないでござる 働きたくないでござる 今日は雨だから休みたい 今日は暑いから休みたい 今日はなんとなく休みたい もう何でもいいから休みたい 働いたら いいこともある 美容院に行き放題だし アイスクリームも食べ放題 でもやっぱり働きたくないな 働きたくないでござる 働きたくないでござる 今日は眠いから休みたい 今日はだるいから休みたい 休んだところでまた明日から 働かなきゃいけないんだよ 働いたらいいこともある ネイルサロン行き放題だし 回るお寿司とか食べ放題 でもやっぱり働きたくないな 働きたくないでござる でもがんばる 今日も生きる コメント 元ネタはる ろ 剣 -- 名無しさん (2009-10-19 22 40 24) 「働きたくない」と「ござる」で元ネタ分かったぜーww -- るるるー (2009-12-05 20 14 30) はたらきたくないわwホントw -- あむ (2011-07-23 16 25 50) 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
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警察署内の『シャワールーム』と書いてある個室に、探偵黒田翔琉は居た。 彼が活動を開始する時に真っ先にする事がシャワーを浴びることだ。 温度は34℃のぬるめで、水圧は強すぎず弱すぎず浴びること。それが彼にとって最高のシャワーであった。 長く黒いトレンチコートを脱ぎ、ネクタイをほどく。フランスのブランド物だ。仕事するときはいつもこのネクタイを締めることにしている。 やがて下に着ていた白シャツをおもむろに脱ぎ捨てると、そのまま丈が長いズボンもベルトを外し、脱いだ。 次に黒色の靴下を脱ぐ。するり、と脱いで、また脱ぎ捨てたシャツの上に投げた。 最後。藍色のボクサーパンツ。彼は生まれ持ってからのボクサーパンツ派だ。ブリーフ、トランクスを履くような男は───男じゃない。 彼の持論であった。 風呂場への入口は引き戸であった。 ゆっくりと開くと、そこには本当に簡易的なシャワールームの個室があった。 温度調節は、悔しいが細かいところまでは出来はしなさそうだ。 しかしこの際浴びれるだけでもありがたい。 赤の蛇口を捻る。 シャワーから出るお湯の温度を手で確かめながら、そして青の蛇口も徐々に捻りながら───彼が納得できる温度にまで調節をする。 ミリ単位で動かしていく精神のすり減る作業だったが、彼にとっては必要なことだ。 そう。すべては彼の頭脳のためであった。 数分後、納得ができる温度になった。 水圧調整はこの際捨てて、温度に専念をした。その点については反省すべきであるがとりあえずいいだろう。 まず、彼は右肩から左脇腹にかけるかのようにシャワーを当てた。 次に左肩から右脇腹まで。最後は頭から全身に行き渡るように、丁寧にゆっくりと。 仕事はじめの時のシャワーは、黒田にとって入浴ではない。ゆえに頭や体を洗うことはしない。 あくまでも、自分の頭を覚まさせるためのこと。そのためだけに必要なこと以外はしない。 5分後。 蛇口を赤、次に青とひねり、シャワーを止めた。 5分の間、黒田は何か思考することはなかった。 シャワーを浴びる間に一旦頭の中をリセットし、完全にリセットしたあとに残された情報から真相を探るためだ。 外側に引き戸を押して、脱衣所へ入る。 脱ぎ捨てた服を手に取りながら、黒田は思考を再開することにした。 今回の事件───いや事件と言っていいかは疑問だが、不可解な点が多すぎる。 まず、参加者候補リストという与えられたディパックに入っていたリスト。 自分の名前がそこにあったのは勿論だし、西崎や、その西崎と旅行(黒田が懸賞でイギリス旅行を当て、行く相手が居らずに西崎を誘った)した先に出会ったサラというメイドの名前に留まらず、アイコレクターや自分が捕まえた御母衣朱音。さらには世を騒がす怪盗ナイトオウルと著名の犯罪者たちがおそらく『候補』となっているらしい。 いや、既に捕まった犯罪者がこの場に参加させられるのはまだ分かるとするが、彼には大きな疑問が生じていた。 (剣崎渡月、だと) 1800年代、日本のN県の小さな農村、「矢津間村」で起こした事件をきっかけに当時のの探偵や警察を騒がせた伝説的な殺人鬼で、殺した死体を持っていた鉈で残虐的に切り刻み村民45人を殺した事からついたあだ名は「矢津間45人殺し」。本名剣崎渡月。 歴史から名を葬りされ、今では矢津間村においてすら一部の人間しか知らない人物の名前。 その名前がそこにあった。 黒田は単なる同姓同名を疑った。 織田信長だの豊臣秀吉などもいたが、彼らの名前を借りた同姓同名の人物は多く存在する。 それに死体を生き返らせるなんて、非常識だ。ありえない。と。 ただ、もしそういった場合でないことを考えると一つ、黒田には考えがあった。 (…となると摸倣犯か) 殺人鬼に憧れて殺人鬼になる人間は多い。単なる摸倣犯であるとする可能性が高い。 しかし少なくともそんな摸倣犯は聞いたことない。 もし、自分の情報不足であることを考慮してもこの人物が摸倣犯という訳と断定するには早いだろう。 まさか本物の剣崎が連れてこられたという訳でもあるまい。 (なんにせよ、剣崎という人物には注意だな。こういった場所だ。ただの一般人を連れてくる筈がない) 旗のことに辿り着くにはまだ情報が足りない。黒田には目の前に現れた疑問について思慮するしかなかった。 それが今出来る最大限のことだ。 少し不甲斐ないとも思うが受け容れるしかない。 黒田は少し首の骨を鳴らすと、最後にトレンチコートを羽織った。 やがてシャワールームから出て行きドアをあけた。 最後になるが。 シャワーに入る前に見ておいた、主催から渡されたと思われる『武器』。 これも黒田にとっては不可解なことであった。 いや名簿以上にむしろ不可解なことであったかもしれない。 自分に渡されたのは、『御園生優芽』という少女のグラビアが載った漫画雑誌と、新型と思われるタブレット。 ここまではよかった。戦闘に使えるものではないが、タブレットとなるともしかしたらネット回線などを見つければ情報を得るカギにでもなるかもしれないと。そう黒田は好意的に考えた。 だが、最後の支給された『武器』。それは鉄製の缶の中に入ってあった─── 「かけるくん!遅かったね!僕待ちぼうけしちゃったよー!」 来客用と思われるソファの上で跳ね回る、喋るピンクのカエルであった。 私立探偵黒田翔琉。 魔法少女のマスコットとの、はじめての出会いだった。 「…待たせた。話を聞かせてくれ、キュウジ」 黒田翔琉の頭脳は、ゆっくりと動き出す。 【A-4/警察署/1日目/黎明】 【黒田翔琉@アースD】 [状態]:健康 [服装]:トレンチコート [装備]:キュウジ@アースMG [道具]:基本支給品、週刊少年チャンプ@アースR、タブレット@アース??? [思考] 基本:この殺し合いと『旗』の関係性を探る 1:眠気は覚めた 2:早朝まではここに待機 3 剣崎渡月に注意 4 目の前のカエルの話を聞く [備考] ※名簿見ました。 【キュウジ@アースMG】 魔法少女のマスコットの一匹。魔法少女マスコット学校では優秀な成績を修めたがなにせ見た目がピンクのカエルというキモさから誰も契約しようとしなかった。 【週間少年チャンプ@アースR】 御園生優芽のグラビアつき。人気雑誌。 【タブレット@アース?】 普通のタブレット端末。 027.その信愛は盲目 投下順で読む 029.星に届け 027.その信愛は盲目 時系列順で読む 029.星に届け 012.探偵は警察署にいる 黒田翔琉 046.D-MODE
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ろりーぽっぷとよばないで【登録タグ Asteroid cisco ろ アルミーダ 曲 紲星あかり】 作詞:cisco 作曲:cisco 編曲:Asteroid 唄:紲星あかり 曲紹介 みなさんは年の差の恋をしたことはありますか? cisco氏 の15作目。本作は、初のあかりオリジナル曲。 今回は新星・紲星あかりさんのために全力で書き上げました!是非最後まで聴いてください!!(作者コメ転載) イラストを あけの氏 が、編曲を Asteroid氏 が、ボカロ調声を アルミーダ氏 が手掛ける。 歌詞 La la la ほら そうやって気軽に頭を撫でないで La la la ねえ 簡単なキモチで手を繋がないで Na na na なぜ もうちょっとゆっくり生まれて来ないかなぁ Na na na そう なんだってのんびり過ぎる人なのに So daring 君⇔私 ずっと 変わらないまま なんで? また子供じみた意地悪しないでよ! ロリーポップなんて呼ばないで ビターロックな Milk Honey 君にとって今も無邪気な女の子なのかな ロリーポップ持って歌い出す ベビーフェイスな少女はもういない 私だって涙見せたら 優しくされるような もうレディなんだもん Da da da ねえ もうちょっと急いで生まれて来たかった Da da da そう いつだって女の子はせっかちなの! So daring 君+私 つなぐ 反対の手に いつも握っていたなんて 昔のことでしょう? ロリーポップなんて呼ばないで フェイバリットな Tarte Muffin 君がもっと強く触れても 泣いたりしないけど シュガーコート溶けてしまうから スレチガールなんて見ないでよ! ほんのちょっと君の隣の視線に気付かない もう知らないんだもん カラフルなステッキ 大きく振ってみたら 空の色だって 染められる気がした I'm callin' 会いに来てくれる だから期待しちゃうでしょ? 魔法のように君を虜にしたいから・・・ ロリーポップなんて呼ばれても 私あっという間にオトナなの 君もきっとすぐにおじさんと呼ばれてしまうのよ ビターホップだってかまわない 私ずっと側に居てあげる 君がもしもつらい時には 泣かせてあげるから ロリーポップなんて呼ばないで ビターロックな Milk Honey シティガール 髪をなびかせて 君にもお似合いの そうレディなんだもん コメント 名前 コメント
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登録日:2011/03/27(日) 00 43 43 更新日:2023/11/01 Wed 20 02 38NEW! 所要時間:約 6 分で読めます ▽タグ一覧 13年秋アニメ MF文庫J はかない ←何を ←もちろんパンツです るろお アニメ ハーレム ライトノベル 増え続けるヒロイン 機巧少女は傷つかない 海冬レイジ 特装版のCDがカオス 機巧魔術―それは魔術回路を内蔵する自動人形と、人形使いにより用いられる魔術。 レーベル:MF文庫J 著者:海冬レイジ イラスト:るろお 控えめの君臨者 全17巻 【あらすじ】 機巧魔術の最高学府である英国ヴァルプルギス王立機巧学院では、人形使いのトップ「魔王」を決める戦い、通称「夜会」が開催される。 そして今、二つの影が学院の門をくぐった。日本からの留学生・雷真と、そのパートナーたる少女型人形の夜々である。 「夜会」参加資格を得るため、雷真は参加予定者との決闘によりその資格を奪おうとする。 標的は次期魔王有力候補で、暴竜の異名をもつ美少女・シャル! しかし雷真が彼女に挑んだところ、思わぬ邪魔が入り……? (1巻あらすじ引用) 【登場人物】(CV:ドラマCD、TVアニメ共に同じ) ◆赤羽雷真(CV:下野紘) 本作の主人公。 一族を皆殺しにした兄を殺すために花柳斎の狗となって夜会に参加する。 成績は1236人中、1235位だが、人形使いとしては天賦の才を持つ。 夜会の登録コードは 下から二番目 (セカンドラスト) 好きなタイプは「豊穣なる女神の谷間を持つ女性」 「何度でも言ってやる。あんな風船みたいな胸、まったく興味はな……い」 ◆夜々(CV:原田ひとみ) ヒロインその1 雷真の自動人形で、花柳斎ブランドの 雪月花 の 月 の禁忌人形。つまり、三姉妹の次女。 名前の読みは「やや」だがファンからは「よるよる」の愛称でも親しまれている。 容姿は黒髪の可憐な少女……ではあるが物凄く嫉妬深く、思い込みが激しい。 華奢な外見に反してパワーが強い。 事ある毎に、雷真のパンツを脱がしてニオイで確認しようとしたり(未遂)、何かと暴走する。 「夜々かわいいよ夜々。夜々かわいいよ夜々。世界一かわいいよ」 ◆シャルロット・ブリュー(CV:高本めぐみ) ヒロインその2 学院の二回生にして夜会のトップランカー 十三人 の一人。 元貴族、姉、貧乳、虚乳、金髪、ツンデレ。 周囲との関係を避けていたが、ある事件を切っ掛けに雷真へ心を徐々に開いていく。 登録コードは 君臨せし暴虐 (タイラントレックス) 「あっ、こら―だめっ!そんな……あ……ラスターカノン!」←雷真に抱きしめられて ◆シグムント(CV:中田譲治) シャルの自動人形でシャルの先祖が倒した暴竜から作られた禁忌人形。 普段はシャルの肩に乗れる位の大きさだが、戦闘時には巨大化する。 好物はチキン。 ◆フレイ(CV:阿澄佳奈) ヒロインその3 学院の三回生で98位。登録コードは 静かなる騒音 (サイレントロア)。 ロキの姉で、ラビという名の犬型の自動人形を操る。 対戦相手である雷真を暗殺しようとするが全て失敗した。 そもそも暗殺できる性格でもなく、嫌がらせで終わっている。 おっぱい担当。 ◆ロキ(CV:岡本信彦) ヒロインその4 学院の二回生7位→99位でケルビムという自動人形を操り、実力は 十三人 に匹敵する。 登録コードは 自ら廻る焔の剣 (セイクリッドブレイズ)。 雷真とは馬鹿馬鹿言い合う仲。 最近はシャルに雷真とBL的な関係で見られている。 しかし、シスコン ◆マグナス(CV:小野友樹) 学院の序列1位で現時点で最も魔王に近い仮面の男。 雷真の妹・撫子に良く似た自動人形の火垂を操る。 多数の自動人形を同時に使役するハーレm(ゲフンゲフン)《ワンマンフォース》という戦闘スタイルであるが、彼の自動人形は全て禁忌人形である。 雷真はこの男が兄・赤羽天全だと睨んでいるが定かではない。 しかし、使用する魔術が赤羽の術であるから(ry 【用語】 ◆魔王(ワイズマン) 夜会でトップに立った人間に与えられる称号で、禁書の閲覧、禁術の使用など、あらゆる制限が解除される。 しかし法の埒外という訳ではなく、犯罪を行えば魔王であっても逮捕される。 ◆手袋持ち(ガントレット) 学院の成績上位100名に渡される手袋で、夜会の参加資格者が持つものである。 この上位13名までを 十三人 (ラウンズ)と言う。 ◆禁忌人形(バンドール) 人形に生体機巧(生身の人間等)を使ったもの。魔力親和性が高いが、魔術師倫理規定に違反する。 しかし夜会の条項に禁忌人形の禁止はないため使用することが可能である。 作品中に禁忌人形の数が多い気がするが決して気にしてはならない。 ◆魔活性不協和の原理 異なる二種の魔術回路は同一のボディに存在できないという原理。 しかし、 イブの心臓 という自動人形の 生命 の魔術回路はこの原理の例外であり、 他の何らかの魔術回路と組み合わせることが出来る。 ちなみに海冬先生自ら 「夜々時計」なるブログパーツを作成、公式配布していたり、 【MMD】原作者自ら夜○をMMDモデル化してみた【モデル配布】 という動画を作って、ニコ動に投稿している。 先生何やってんすか! 原作1巻発売直後からイメージソングCDが発売されたり、コミカライズされたり、コミック版1巻と原作本の4巻にCD付きの特装版が販売されたりと各種方面にも進出中。 原作4巻のside-Aはドラマを コミック版のside-Bはラジオを それぞれ収録したが、コミック版のside-Bの方が先に販売された。 理由は大人の事情らしい。 ラジオのプレゼンテーターは下野紘と原田ひとみと高本めぐみ 無防備な高本めぐみに原田ひとみが発情し、下野紘が殆どツッコミ、たまに巻き添えを喰らう。 つまり、原田ひとみ無双である。 リスナーのオリジナルの自動人形を紹介する「自慢マトン」というコーナーが始まると、効果音を聞くや否や 「今のケツドラムみたいなの何?」 と宣うカオスっぷりである。 他にも 開始早々に下野が「じゃあ、自動人形いらない」と言ったり ふつおたで「そこのおっぱいさん、高本さんにあまり発情しないでください」というのが来たり 第一回放送で下野が考案した「高本さんに言って欲しい台詞」を募集したら「海冬先生、いつも遅くまでお疲れさま」というのが 北海道にお住まいの海冬レイジさん から届いた。 そして2013年秋、アニメ化決定。 追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 一番好きなラノベ。主人公がへたれない。雷真マジかっこいい。そして敵がちゃんと敵してる。要するに某禁書みたいに改心とかはしない。 -- 名無しさん (2013-06-05 15 55 35) ↑私もこのラノベが一番好きです。雷真やロキなど、男性のキャラがかっこいい。 -- 名無しさん (2013-09-18 17 08 46) 最近ヒロインの一人っぽかったアンリがまさかの 除 外 された。そしてロキにプラグが……。 -- 名無しさん (2013-09-18 17 35 36) アニメはどこまでやるんでしょう?4巻くらいまででしょうか?そうだとしたら、「また入院w」とか「また手術w」とか「また脱走w」とか言いながら、アニメーターさんは医療系の話でもないのに病室の内装とかばっかり描いているんじゃないかと思います。 -- 名無しさん (2013-09-29 02 18 19) アニメはなかなかにいいなぁ。それにしてもEDが個性的でインパクトがあった。一瞬ギョッとしたんだな -- 名無しさん (2013-10-18 15 08 59) ↑確か回レ!雪月花 -- 名無しさん (2013-10-18 16 40 06) まさに病院アニメ -- 名無しさん (2013-12-08 19 49 45) ↑既刊12巻の内計6巻のエピローグは病室だし -- 名無しさん (2013-12-08 20 31 22) いつになったら個別記事できるんだーーー 俺は文才なくて作れませんごめんなさい -- 名無しさん (2014-02-28 13 59 25) 用語や説明、場面転換が多くて下手にはしょると面白くなくなるからか、漫画版ではスローペースになっている。それゆえに、長期間放送できないとアニメに向いていないと思うな・・・。MF文庫のアニメ化の方針(1クールアニメを連発してヒット作を狙う)とは相性が悪かったと思う。 -- 名無しさん (2014-05-10 00 44 15) アニメ版は一巻につき4話分ペースで進めて、1クールで第3巻まで終わらせたな。しかし第3巻と第4巻が密接につながっているので第3巻で終わらせたらキリが悪い・・・。 -- 名無しさん (2014-05-10 00 48 33) ↑アニメ二期を希望したい。アニメ自体がけっこう面白かったし、原作でも四巻以降が盛り上がってくるのに……。 -- 名無しさん (2014-05-10 17 23 06) 前半ギャグ(?)、中盤激戦区、後半超シリアス -- 名無しさん (2014-05-19 18 55 13) 雷真はかっこいいよな。俺も今一番好きなラノベだよ。 -- 名無しさん (2014-06-03 18 21 01) ん? ロキってヒロインだったのか 言われてみれば納得できる -- 名無しさん (2014-06-03 19 19 50) 作者の人の作風なんだろうけど、何人かのキャラに決め台詞的なのが設定されてるのが好き。そして敢えて主役には決め台詞が無いのも好き -- 名無しさん (2014-06-24 00 26 22) ↑桃原 誓護さんをディスるのは止めてください 決め台詞的なのがあった気がする -- 名無しさん (2014-06-24 00 50 05) 夜々は撫子だったりして -- ハル (2014-10-18 13 49 19) ↑なん…だと…!? -- 名無しさん (2014-10-18 19 22 51) MMDまで自ら作成するとは先生は作者の鑑。動画ふつうに良かったです(小並感) -- 名無しさん (2014-10-18 20 25 23) アニメは全体的に白かった -- 名無しさん (2014-11-24 16 13 24) アニメが何とも中途半端なところで終わったのが悔やまれる。せめて4巻まではやってもらいたかった。3巻の後日談みたいな感じなんだから。 -- 名無しさん (2015-01-22 19 03 06) アニメの2期放送やらないかな。こっちはDVDと小説、漫画を全巻揃えて待ってるんだが。 -- 名無しさん (2015-03-18 23 25 05) 2期はよ -- 名無しさん (2015-12-26 03 28 37) 名前 コメント
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岸辺露伴は動かない-雛見沢- その⑯ 前へ 戻る 次へ 2 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 19 09 37.27 ID DdiI3d+T0 1983年(昭和58年) 6月22日(水) 梨花は今日も学校を休むそうだ。 羽入も岐阜まで付いてくる気はないようだった。 露伴と沙都子は家を出る。 興宮へと行くついでに沙都子を送っていくことにした。 沙都子「露伴さん、梨花がいたので言えなかったのですけど、 昨日はすみませんでしたわ。」 露伴「うん?何がだい?」 沙都子「とぼけないで下さいませ。 皆さんも、露伴さんに謝ってほしいと言っていましたわ。」 露伴「そうか、別に気にしてないと伝えといてくれよ。」 沙都子「えぇ、わかりましたわ・・・。」 露伴「それで、どうすることになったんだい?」 沙都子「今日も梨花にちゃんと話してくれるよう説得するということになってますわ。 梨花が仮病なら、学校が終わってからになりますわね。」 3 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 19 10 27.92 ID DdiI3d+T0 露伴「ふーん、そうかい。じゃあ今日は遅く帰ってきたほうがいいかな。」 沙都子「あら、露伴さんもご一緒してくださってもいいと思いますわよ。」 露伴「まぁ、今日はいつ頃帰れるかわからないから、やめておくよ。」 沙都子「何か用事があるんですの?」 露伴「あぁ、ちょっとね。大したことじゃないんだけど、取材でちょっと遠出しようと思っててね。」 沙都子「そういえば露伴さんは村に取材に来てるんでしたわね。 綿流しも終わったし、そろそろ帰ってしまうんですの?」 露伴「ん、あと何日かはいると思うけど、そろそろお別れも近いかもしれないな。」 沙都子「・・・。」 露伴「・・・そのうちまた、来るよ。」 沙都子「本当ですの・・・?」 露伴「あぁ・・・。」 沙都子「それじゃあ、毎年綿流しにはちゃんと来てくださいまし。 オヤシロ様に怒られますわよ。」 露伴「オヤシロ様に怒られる・・・ねぇ。ふふふ。 わかったよ。」 4 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 19 11 23.86 ID DdiI3d+T0 沙都子「でも、1年に一度だけっていうのも寂しいですわねぇ。」 露伴「おいおい、僕は仕事があるんだぜ?」 沙都子「あら、露伴さんってまだ漫画家の卵なんじゃないですの?」 露伴「それだってアシスタントをしたり、賞に応募したりいろいろあるんだぜ。 それに、僕が住んでるのは東北だしな。」 沙都子「露伴さんが東北に住んでらっしゃるなんて知らなかったですわー。 東北・・・、私、雛見沢から出たことはほとんどありませんのよ。」 露伴「ふふふ、機会があったら遊びに来るといいよ。」 沙都子「そうですわねぇ・・・私が大きくならないと無理ですわねぇ。」 そうこうしていると学校が近づいて来た。 沙都子が校舎へと入っていくのを確認すると露伴は道を引き換えした。 5 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 19 12 15.38 ID DdiI3d+T0 コンコン 路肩へ止まっている車の窓を叩く。 運転手の男はわざとらしく驚いた様子をしてみせた。 そして窓を開けるハンドルを回しながら口を開いた。 男「こ、こんにちわ。何かご用ですか?」 露伴「あぁ、ちょっと頼みがあるんだ。 興宮署まで乗せてってくれよ。」 男「け、警察署までですか?何かお急ぎですか?」 おっと、そうだった。 こいつは僕が監視されてるのを知らないと思ってるんだったな。 少しからかってやるのもおもしろそうだが・・・、大人しくしておくか。 露伴「あんた、警官だろ?僕を監視してたのは知ってたんだよ。」 男「・・・ッ!」 露伴「これから署に用があるから、よかったら乗せてってくれよ。 自転車だと興宮まで出るのも一苦労だからな。」 男「あ・・・いや・・・私は・・・。」 露伴「信じられないなら大石に確認してみろよ。 無線か何か積んでるんだろ?僕は少し離れててやるからさ。」 露伴はそう言い放つと、車から離れてそっぽを向く。 警官はどうしたらいいかわからず、結局署へと連絡をとることにした。 7 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 19 13 12.69 ID DdiI3d+T0 数十分後、露伴を乗せた車が興宮署へと到着する。 ロータリーへと入っていくと、大石が走って出迎えに来た。 大石「岸辺さん、おはようございます。それと、盆地くん、お疲れ様でした。 勘違いをさせてしまっていたみたいで、すみませんねぇ。」 盆地「あ、いえ、大丈夫です。」 大石「課長には言ってありますんで、今日はもうお休みにしてくれちゃっていいですよぅ。」 盆地「はい、それでは車を置いてきます。 岸辺さんの自転車はどうしましょうか?」 大石「あぁ、お帰りのときには私が送りますんで。 どこかわかるところに降ろしておいて貰うんでいいですかねぇ?岸辺さん。」 露伴「あぁ、お願いするよ。」 大石「それじゃあ岸辺さん、こちらにどうぞぉ。 岐阜に行くにも都合がありましてねぇ。コーヒーでも飲んで待っていてもらえますか。」 露伴「あぁ、砂糖は二つ出してくれ。」 大石「はいはい、二つでも三つでも結構ですよぉ。」 17 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 20 40 49.86 ID DdiI3d+T0 いつの昭和58年6月も暑いのだが、この日も暑くてしょうがない日だった。 昼ごろまでは布団の中でゴロゴロ過ごしていたのだが、眠気もなくなり、 こう暑くては布団に寝転がってもいられない。 だが、目を覚ませば憂鬱な気分を消すことはできなかった。 夢の中でうなされる事もあるが、それも死に慣れたせいか少なくなった。 結局、起きて酒を飲み始めた。羽入が何か文句を言っていたが、聞かないことにする。 うん、やっぱり酔わないとやっていられない。だって私はこれから死ぬのだもの。 羽入が変な男を連れてきて、ちょっと変わった世界だった。今までなかったこともたくさん起きた。 でも、祟りは起きた。あの男はまだ何かやってるみたいだけど、私は死ぬんだろうな。 そうやってこの世界の思い出を肴にしていると、時間がたつのは早かった。 気づけば3時過ぎになっている。そろそろ片付けないと沙都子が・・・。 18 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 20 41 55.47 ID DdiI3d+T0 そう思ったときにタイミングよく階下で足音が聞こえてくる。 私は急いでワインのボトルを隠す。いつもより飲みすぎているのか、 立ち上がると自分の平衡感覚が乱れているのがよくわかった。 階段を上ってくる足音は一つではなかった。 なるほど、今日も懲りずに全員で来たということだろうか。 いや、懲りずにという言い方は彼らに悪いか。来てくれることはうれしかった。 とりあえず、一応風邪のフリをしなければ。しまった、さっき布団を部屋の隅に・・・。 沙都子「ただいまでございますわー。梨花ぁ、具合は・・・。 ・・・梨花、なんでお布団で寝ていないのですこと?」 梨花「あ、暑かったからお布団は寝苦しかったのですよ。」 詩音「梨花ちゃま、だめですよ。暑くてもちゃんと布団で寝ていないと。 いつまでたっても風邪がなおりませんから。」 レナ「そうだよ、梨花ちゃん。それにお顔がちょっと赤いかな・・・? 熱があるんじゃないかな。かな。」 梨花「みんな、来たのですか・・・。」 圭一「おう、邪魔するぜっ。」 魅音「もうお邪魔してるんだけどねー。」 19 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 20 42 51.97 ID DdiI3d+T0 全員がぞろぞろと部屋へ入ってくる。 様子を見る限り今日も学校帰りなのだろうか。 魅音のカバンは昨日と同じくパンパンだった。 沙都子「皆様、いま麦茶をお入れしますわ。」 詩音「あ、私も手伝いますよ。」 圭一「俺のは氷多めにしてくれよなー。」 魅音「あ、おじさんのも多めでお願いっ!」 沙都子「うちの冷凍庫にはそんなに沢山のお氷はありませんのよー。」 沙都子が麦茶を用意している間はみんなはワイワイと騒いでいた。 レナは私の顔の色が気になるのか、頭に手を当てて熱を測ろうとする。 梨花「全然大丈夫なのですよ。にぱー☆。」 レナ「うーん、ちょっと熱っぽいかも・・・。 体温計はどこにあるのかな?かな。」 梨花「本当に大丈夫なのです。」 圭一「レナぁ、心配しすぎだぞ。 本人が大丈夫って言ってるんだから大丈夫だろ。」 圭一が助け舟を出してくれる。 仮病だと知っているから言ったのだろうとは思うが。 飲酒を隠したい私にとっては助け舟だった。 20 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 20 43 52.73 ID DdiI3d+T0 沙都子と詩音が麦茶を入れて持ってくると、急に皆が静まる。 もう本題を話したいんだろうか。こういう時に口を開くのは大体圭一の役割だ。 私がそう思うと、タイミングよく圭一が口を開く。 圭一「あー、あの。梨花ちゃん。真面目な話があるんだ。」 梨花「みぃ?なんなのですか?」 圭一「梨花ちゃん、最近悩み事があるんじゃないか? 俺たち、それを聞こうと思ってきたんだ。」 梨花「今日は部活をしに来たんじゃないのですか?」 魅音「ふふふ、ちゃーんと部活の用意もしてあるよ。 梨花ちゃんの悩みを解決したら、遊ぼうと思ってねっ。」 梨花「それは、残念なのです。」 魅音「あるぇ?部活はしたくなかったぁ?」 梨花「違うのです。僕の悩みは解決しないのです。 だから遊べなくて残念なのです。」 圭一「梨花ちゃん、話してくれないと解決できるものも解決しないぜ。 最初から解決できないなんて決め付けないで、俺たちに話してくれよ。」 レナ「そうだよ、梨花ちゃん。私たちに話してみてよ。」 沙都子「梨花・・・、話してくださいまし。」 梨花「僕は・・・もう死んでしまうのです。 これは決まったことなのです。」 21 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 20 44 19.63 ID DdiI3d+T0 私はこれを言えば大騒ぎになると思っていた。 圭一が口を開くと予想したのと同じに、これもほぼ当たると、そう思っていた。 だが、どうだろう、誰も口を開かない。 騒いでいるのは羽入だけだった。 羽入『梨花ッ!喋っていいのですかッ!?』 梨花『あら、酔っててつい口が滑ったわ。』 羽入『あぅあぅ・・・。』 梨花『冗談よ。でも、思ったより真面目に聞いてくれてるみたいよ?』 羽入『・・・。』 梨花「みんな、こんな話を信じるのですか?」 圭一「・・・。」 圭一が皆を見回す。 そして全員が圭一に強くうなずき返した。 圭一「あぁ、信じるぜ。梨花ちゃんが冗談じゃないって言うなら、 俺たちは信じる。仲間だからな。」 梨花「仲間だから・・・ですか。」 圭一「で、なんで梨花ちゃんが死んじまうって決まってるんだ? 詳しい話を聞かせてくれよ、な?」 22 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 20 45 23.27 ID DdiI3d+T0 羽入『梨花・・・話すのですか?』 梨花『そうね、せっかくだから話そうと思うわ。』 羽入『でも、そうしたら皆も巻き込まれるのです。』 梨花『そうね、今までは、彼らに話せば山狗に殺されるんじゃないかって思ってたわ。 でも露伴が言ってたじゃない。どうせ私が死ねば皆も死ぬのよ。』羽入『あぅあぅ・・・。』 梨花『いいじゃない、彼らが知りたいなら教えてあげましょう。』 羽入『僕は・・・、知らないのです。』 羽入はそう言うと消えていった。 それとね、羽入。私は試してみたいのよ。 こうして皆が私を助けようとしてくれる世界なんて、今まであったかしら。 そう考えると、こうなったのはあの男のせいなのかしらね。 もうこんなことは二度とないかもしれない。だから試しておきたいのよ。 あとで、あの時試しておけばって後悔はしたくないものね。 梨花「僕は、殺されてしまうのです。病気のせいで。」 魅音「病気のせいで殺される?どーゆぅこと?」 梨花「ちゃんと説明するので最後まで聞いてほしいのです。 この村には、昔から病気があるのです・・・。」 雛見沢症候群の話、入江や鷹野、富竹の話、山狗の話、東京の話、そして女王感染者の話。 露伴や羽入の話は説明が長くなりそうなので省いたが、自分の状況を大まかには話した。 皆はずっと黙って私の話を聞いてくれた。 35 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 22 04 18.74 ID DdiI3d+T0 梨花「と、いうわけなのです。」 流石に話が突飛すぎたのか、圭一の頭はまだついてこれないようだった。 そこで魅音が口を開く。 魅音「ん、大体はわかったけど。質問してもいいかな?」 梨花「わかる範囲で答えますです。」 魅音「症候群の研究に関わっていた鷹野さん、富竹さんが殺された。 次に梨花ちゃんが殺される可能性があるっていうのはよくわかるよ。 でも、山狗っていう部隊が梨花ちゃんを守ってくれてるんだよね?」 梨花「守ってくれているはずなのです。でも、僕は死んでしまうのです。 ・・・オヤシロ様のお告げなのです。」 魅音「なるほどね。そうすr」 詩音「そうなると、山狗は疑わしいですね。」 魅音「ちょっと詩音ー。私のセリフー。」 36 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 22 05 06.75 ID DdiI3d+T0 梨花「露伴も同じことを言っていたのです。 やっぱり山狗は敵なのですか・・・。」 沙都子「疑わしきはクロでございましてよ。 梨花が女王であることを知っているのは東京の関係者。 つまり、山狗や東京の人間が一番怪しいということになりますわね。」 圭一「おい、待てよ。もし梨花ちゃんが死んじまったら困るのは東京の連中なんじゃないのか? そのために山狗を派遣してるんだろう?」 魅音「もちろん、東京と敵対する人間が梨花ちゃんを殺そうとしているのも十分あると思うよ。」 詩音「梨花ちゃまを殺すなら、大きな揉め事は避けたほうが懸命ですよねぇ。 自分たちが殺したと分かればただ事じゃあすみません。 つまり暗殺が最も適切だっていうことなんですが・・・。」 魅音「さて問題、自衛隊に守られた少女を暗殺する最も簡単な方法は?」 圭一「うーん・・・、暗殺・・・。超A級スナイパーを雇うとか・・・?」 魅音「そりゃあ、おじさんの家にある漫画でしょ。 でも、雇うってところは惜しいかなー。」 37 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 22 05 44.57 ID DdiI3d+T0 レナ「自衛隊を雇う・・・かな?」 圭一「おいおい、自衛隊は梨花ちゃんを・・・、って、そういうことか!」 魅音「そう、正解は山狗を買収する。 東京に敵対する組織なら、そのくらいの財力はあってもおかしくないでしょ。」 詩音「そういうことです。梨花ちゃまを殺そうとしているのが誰でも関係ありません。 山狗が買収されていなければ、梨花ちゃまを守ってくれます。 つまり、梨花ちゃまが殺されるなら、それは山狗が敵ってことです。」 魅音「実行犯が山狗かはわからないけど、山狗には警戒が必要ってことだね。」 レナ「それに、もしそれが間違ってるなら、山狗がちゃんと守ってくれるんだから安心だよね。」 圭一「なるほどな、たしかにその通りだぜ。わかったか?沙都子。」 沙都子「私は最初からわかってましてよ。」 圭一「まぁ、それじゃあ山狗に頼らずに梨花ちゃんを守る方法を考えようぜッ!」 彼らはなんとも楽しそうだった。 自分たちが山狗に狙われるかもしれないということは考えないのだろうか。 でも、その彼らの楽しそうな話し合いに私も加わることにした。 48 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 23 11 49.46 ID DdiI3d+T0 露伴と熊谷の姿は、岐阜県警の応接室にあった。 大石は岐阜県警の鑑識へ一人で乗り込み、熊谷に露伴の見張りを言いつけたのだ。 大石が部屋を出て行ってから既にかなりの時間がたっている。 露伴は熊谷から大石の武勇伝なんかを聞いたりしていたのだが、 その話のネタももう尽きてしまった。 熊谷「遅いっすねぇ。大石さん。」 露伴「あぁ、さっさと終わらせて帰りたいんだがな。 あんたも、僕の見張りで暇だろうに。」 熊谷「まぁ、仕事ですから。」 ガチャ 熊谷「あ、大石さん。どうでしたか?」 熊谷は大石が入ってきた途端、背筋を伸ばして立ち上がる。 大石は後輩からだいぶ尊敬されているのだな、と露伴は思った。 50 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 23 12 31.38 ID DdiI3d+T0 大石「んっふっふっふ。やりましたよ。 あっちの資料にとんでもないミスがありました。 結局間違いは認めてくれなかったんですがねぇ。」 露伴「それじゃあ、僕の疑いは晴れたってことでいいんだな?」 大石「疑いが完全に晴れたわけではありませんが、 捜査妨害の件はシロということでお願いしますよ。んっふっふ。」 熊谷「この後はどうするんですか?」 大石「急いで興宮に戻りましょう。 鷹野の捜査を始めないといけないですからねぇ。」 熊谷「了解ッス!車出してきます。」 熊谷はそう言うとすぐに飛び出していった。 51 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/06(木) 23 13 32.02 ID DdiI3d+T0 露伴「機嫌がよさそうじゃないか。」 大石「そりゃあ、ついにオヤシロ様の祟りの尻尾をつかんだんですからねぇ。」 露伴「それじゃあ、ちょっと僕のお願いでも聞いてくれるかい?」 大石「なんですかなぁ?聞けることなら聞いてあげますよぉ。」 露伴「入江に連絡をいれてくれないか。 鷹野が生きていたことを。」 大石「おんやぁ?入江の先生にですか? また何か、たくらんでますぅ?んっふっふっふ。」 露伴「まぁ、そう気にしないでくれよ。ふふふ。」 大石「わかりました。先生に電話させてもらいますよ。 鷹野がもし戻ったら連絡をくださるようお願いするつもりですしねぇ。」 露伴「そうかい。じゃあ頼むよ。」 大石「えぇえぇ。でも、帰りのガソリンスタンドかどこかからでいいですか? 流石にこの建物の中で、岐阜さんの鑑識が間違ってたなんて大声で言えないですからねぇ。」 露伴「あぁ、それはいつでもいい。任せるよ。」 大石「それじゃあ、帰る前にちょっくらお世話になった人に挨拶してきます。 熊ちゃんと車の中で待っててください。」 露伴「あぁ。」 大石は玄関とは逆の方向へと歩いていく。 露伴は車に乗るために玄関へと向かうことにした。 これで、入江も鷹野の存在を気にせざるおえない。 あとは、鷹野が尻尾を出してくれればいいのだが・・・。 なんとか上手くいってるってとこかな。 露伴は熊谷がロータリーへ廻してきた車へと乗り込んだ。 67 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/07(金) 01 08 06.87 ID TsCi1LP60 職員「入江所長。お電話です。」 入江「はい、どちら様からですか?」 職員「興宮署の大石様です。」 入江「わかりました。診察待ちの患者さんはいらっしゃいませんね? それなら、所長室で取ります。」 入江は診察室を出ると所長室へと向かった。 入江「こんにちわ。お待たせして申し訳ありません。入江です。」 大石『あぁ、先生。お疲れ様です。こんにちわ。』 入江「何か御用でしょうか?富竹さんたちの件ですか?」 大石『その通り・・・なんですがぁ、大変申しあげにくいんですが、 我々警察の捜査にミスがありまして・・・。 まぁ、ミスがあったのは岐阜県警なんで、うちじゃないんですがね。 鷹野さんの死体が出たって話、あれ間違いだったんですよ。』 入江「間違いと・・・言いますと・・・?」 68 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/07(金) 01 09 08.93 ID TsCi1LP60 大石『死体が出たのは本当なんですがね、 身元確認にミスがあったという言い方のほうが正しいですかな。 鷹野三四さんではなかったということです。』 入江「そ、それでは鷹野さんは生きているんですね!?」 大石『それははっきりとは申し上げられませんなぁ。 死体が鷹野さんではないとわかっただけですので。 鷹野さんは車と共に行方不明、ということになります。』 入江「そ、そうですね・・・。」 大石『それでですね、入江先生にお伝えしようと思ったわけですよ。 もし鷹野さんが診療所に来られるような事があったら、署に連絡をお願いします。』 入江「わかりました。」 大石『それと、よろしければお話を伺いたいんですが、 今日これからそっちに向かっても大丈夫ですかねぇ?』 入江「はぁ、特に予定はありませんが・・・。」 大石『それでは、まだ岐阜から帰る途中ですので、 1時間ちょっとしたらそちらに着くと思うんですが。』 入江「わかりました。お待ちしています。」 落ち着いて電話を終えるが、入江の心中は穏やかではなかった。 彼が、岸辺露伴が言っていたことが本当だったからだ。 69 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2008/03/07(金) 01 09 49.62 ID TsCi1LP60 それは、彼の予言が正しいということになる。すると、梨花ちゃんが殺されるかもしれない。 さらに彼は、山狗と鷹野さんは梨花ちゃんの殺害に関わっている可能性が高いと言う。 自分はどうしたらいいのか、悩んでも答えは出てこなかった。 そうして入江は露伴に会いに行くことを心に決める。 入江「それでは、後はよろしくお願いします。なるべく早く戻ってきます。 もし、大石さんたちが来られたら、お待ち頂いてください。それでは。」 入江は残りの診療をスタッフたちに任せ、車に乗り込む。 もう陽が沈みはじめている。陽が落ちれば診察に来る人もほとんどいない。 スタッフたちに任せておいて大丈夫だろう。 岸辺露伴に会えることを祈り、入江は古手神社へと出発した。 11 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 15 52 43.84 ID tp8tHGA10 入江は神社へと到着すると、境内を見渡す。 だが、露伴の姿は見つからない。 梨花と沙都子の家にでもいるのかと思い、そちらへと足を向けた。 梨花達の家につくと、なにやら部屋の中から賑やかな気配がする。 雰囲気からするに、雛見沢の子供たちが集まっているのだろうか。 露伴が中にいるかはわからない。 入江は遊んでいる子供たちに水を差したら申し訳ないな、 なんてことを考えながら戸を叩く。 ドンッドンッ 入江「こんにちわー。梨花ちゃーん、沙都子ちゃーん。 いませんかー?ご主人様ですよー?」 この家にはインターホンはついていない。 もともと防災用の倉庫だから当然と言えば当然だろうか。 だから、来客は声を張り上げなければいけなかった。 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/16(日) 15 54 44.17 ID tp8tHGA10 その入江の声に気づいたのか、子供たちが騒ぐ気配は急に静かになる。 やはり悪いことをしたな、と入江は考えながら戸が開くのを待つことにした。 ガララ 沙都子「お待たせしましたわ。どうしたんですの?監督。」 詩音「はーろろん、です。監督。」 レナ「こんにちわ、監督。」 入江「こんにちわ、沙都子ちゃん、それに詩音さんとレナさんも。 ちょっと露伴さんに用があったんですけど、おうちの中にいらっしゃいませんか?」 沙都子「あら、露伴さんは朝から出かけてますのよ。 取材で遠出すると言ってらしたので、いつ帰ってくるかもわかりませんわ。」 入江「そうですかぁ、それは困りましたねぇ。」 沙都子「何か、御用ですの?」 入江「いえ、まぁ、大したことじゃないんです。 また今度にしますよ。お友達が来ているときにすみません。」 沙都子「あら、全然気になさることないですわよ。」 詩音「そうですよ、おねぇに圭ちゃんも来てますけど、 あの二人はなおさら気にすることないです。」 入江「それは賑やかですねぇ。お二人にもお邪魔して申し訳ないとお伝えください。」 13 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 15 55 59.25 ID tp8tHGA10 そう言って入江はすぐに帰ろうとする。 だが、それを詩音が呼び止めた。 詩音「監督。露伴さんに用って・・・なんなんです?」 入江「いえ、本当に大したことではないんですよ。 露伴さんには私が来たことだけ伝えてもらえれば大丈夫ですから。ははは。」 詩音「怪しいですねぇ・・・。私たちには喋れないことですかぁ?」 入江「いやぁ、沙都子ちゃんのメイド化計画だなんて、 そんなことは全然考えてませんよぉ。はははは。」 レナ「嘘つき。」 入江「はは・・・へ?」 レナのその唐突な発言に入江が固まる。 図星だったことに加え、レナからこんな冷たい言葉が出てくるとは思いもしなかったのだろう。 だが、レナはそんな様子はなかったかのように明るく言った。 レナ「嘘つきはよくないと思うかな。かな☆」 詩音「レナさん・・・猫かぶっても無理だと思います。」 レナ「何のことかな?かな?猫さんかぁいいよねー。はぅー、おー持ち帰りー☆」 14 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 15 56 32.53 ID tp8tHGA10 入江「あ、あははは。いやぁ、まぁ大した用じゃないんですよ。 気にしないでください。」 レナ「梨花ちゃんのこと?それともオヤシロ様の祟りのこと?」 入江「い、いえ、なんのことですか?」 レナ「監督、レナは目でわかるんだよ。嘘ついてるの。」 詩音「あー、そういうことですかー。 監督、残念ながら私たちもう聞いちゃってるんです。」 沙都子「どういうことですの・・・?」 詩音「監督も私たちの仲間にしちゃうってところですかねぇ。 さぁ、上にどうぞ。」 入江「・・・。詳しくお聞きしないといけませんね。」 こうして入江は部屋へと上がることになった。 15 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 15 58 21.12 ID tp8tHGA10 圭一「お、監督。どうしたんです?梨花ちゃんの診察とか?」 入江「いえ、違います。レナさんに呼び止められまして。」 レナ「監督はね、露伴さんに用があって来たんだって。」 詩音「それが今回の梨花ちゃまの件に関わってるって、 レナさんが見抜いちゃったんで、お呼びしたってことです。」 入江「梨花さん、彼らに話してしまいましたね?」 梨花「話しましたです。そのことは謝りますです。 ですが、やはり山狗は信用できないということを皆で話したのです。 僕が相談できるのは皆だけだったのです。許してほしいのです。」 入江「・・・。もう話してしまったものはしょうがありません。 そして、山狗が信用できないというのもあながち間違いではないのかもしれません。」 梨花「何かあったのですか?入江に僕が殺される話をしたことはないと思うのですが。」 入江「殺される・・・ですか。 私は露伴さんからそのことを聞きました。 梨花さんも露伴さんから聞いたんですか?」 圭一「やっぱり、露伴さんも知ってるのか。」 レナ「圭一くん、邪魔しちゃだめだよ。」 16 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 15 59 45.19 ID tp8tHGA10 梨花「違いますです。露伴とは関係なく、僕は殺されることを知っていました。」 入江「そうですか。私は露伴さんから聞かされました。 そして山狗が怪しいということも聞きました。」 梨花「露伴が話をしたということは、入江は僕を殺す人間ではないようなのです。」 入江「えぇ、露伴さんにもそう言われました。」 詩音「それじゃあ、私たちの仲間になってくれますよね?」 魅音「監督、梨花ちゃんが殺されたら大変なことになるでしょ? 私たちもそれを止めたいんだよ。」 入江「そこまでご存知ですか。」 梨花「ボクが死んだあとにどうなるか、詳しくは知らないのですが。 女王感染者が死ぬと大変なことになるのですよね?」 入江「えぇ・・・。正確には大変なことになるまえに全て処理します。」 圭一「処理ぃ?」 入江「私たちの診療所の危機管理マニュアルとして、緊急マニュアル第34号というものがあります。 多数の末期患者の発生、及びそれの機密処理部隊の処理能力超過が見込まれる場合・・・。」 圭一「見込まれる場合・・・?」 入江「雛見沢症候群の病原菌を・・・全て滅菌します。」 圭一「・・・?特効薬かなんかでもあるのか?」 詩音「圭ちゃん、治療法はまだないって、さっき梨花ちゃまが言ってたじゃないですか。」 レナ「ひどい・・・。」 魅音「じ、自衛隊の管轄の研究所でそんなことするの・・・?」 17 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 16 01 17.45 ID tp8tHGA10 入江「通常の発症の多発で機密処理部隊の処理能力を超過することは、 天文学的確率でしか起こりません。 ですから、女王感染者の死亡の際にしか適用されないマニュアルなのですが・・・。 女王感染者の死亡で村人全員が発症すれば、その被害は興宮へも広がります。 それに加え、末期症状からの回復はまだ方法が確立していないため、 発症した村人を救うこともできません。悲しいことですが、 それが被害を最小限に抑える方法なのです。」 レナ「そんな・・・。」 圭一「おい、よくわからないぞ。どういうことだよ。」 魅音「圭ちゃん、治せない病気の菌を全て滅菌するってことは・・・。 感染してる人を全員殺すってことだよ・・・。」 圭一「ま、まじかよ・・・。」 沙都子「そ、そんな・・・。」 入江「そのような事態を防ぐために、 山狗のような自衛隊の不正規戦部隊がわざわざ雛見沢に派遣されているわけです。」 梨花「ですが、入江も僕たちも山狗が信用できないという結論でいいのですよね?」 入江「なぜ梨花さん達がそう考えるのか教えてもらえますか?」 魅音「簡単に言うと、梨花ちゃんを殺せるのは、山狗しかいないって話だよ。」 入江「露伴さんと同じ考え方ですね。」 詩音「それに、山狗が味方なら、それでいいんです。山狗が梨花ちゃまを守って一件落着。 私達は山狗が敵の場合にだけ梨花ちゃまを守ればいい。 だから、山狗が敵だと思って行動したほうがいいってわけです。」 入江「なるほど、その通りですね。」 18 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 16 02 40.78 ID tp8tHGA10 梨花「なぜ、入江は山狗を疑うようになったのですか? 入江が疑うということは、よほどの理由があると思うのですが。」 入江「山狗を疑うというよりは、露伴さんの言うことを信じる気になったという感じなのですが、 実は、露伴さんに用があって来たのも、そのせいなんです。 どうやら鷹野さんが生きているようなんです。」 圭一「え?でも岐阜で死んだって聞いたぜ? おい、魅音、警察から連絡があったんだよな?」 魅音「う、うん。ばっちゃに警察から連絡が来てたから間違いないはずだけど・・・。」 入江「いえ、その死体の身元確認にミスがあったことがわかったらしいんです。 先ほど大石さんからお電話を頂いたばかりなので、園崎家にも後ほど連絡が行くとは思いますが。」 詩音「でも、今まで身元確認のミスが発覚しなかったってことは、 鷹野さんは仕事にも来てないってことですよねぇ?」 入江「えぇ、大石さんが言うには、車と共に行方不明ということになるそうです。」 沙都子「鷹野さんが行方不明だと、何が問題なんですの? むしろ、オヤシロ様の祟りは行方不明が普通ですわよ?」 入江「あぁ、これは露伴さんの予言なんですが・・・。 鷹野さんの死体は偽装死体だ、と一昨日に予言されているんです。 大石さんはミスがあったと言いましたが、 そのミスというのが偽装によって起こされたものなら・・・。」 19 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 16 04 15.03 ID tp8tHGA10 レナ「そして、偽装は山狗の得意分野、なんだね。 さっき、機密保持部隊って言ってたの、山狗のことだよね?」 入江「その通りです。」 圭一「つまり、鷹野さんが死んだフリをしていて、山狗と一緒に梨花ちゃんを狙ってるってことか。」 魅音「まぁ、絶対とは言い切れないけど、かなり怪しいってことだね。」 詩音「私は、露伴さんの存在も十分怪しいと思いますけど・・・。」 圭一「まぁ、たしかに。予言って・・・どういうことだ?」 入江「露伴さんは、富竹さんと鷹野さんが死ぬことも予言しています。 綿流しのお祭りの前に、そういう内容の手紙を渡されました。」 沙都子「ろ、露伴さんは悪い人ではありませんわ!」 詩音「さ、沙都子・・・。」 沙都子「みなさんは知らないかもしれませんが、露伴さんは私を助けてくれたんですのよ。 私の叔父を、追い払ってくれたんですの。その露伴さんが、悪い人なはずありませんわっ!」 圭一「そうだな、俺もそう思うぜ。 露伴さんはたしかに不思議な雰囲気を持ってるが悪い人じゃあねぇ。 何か今回の件について知ってるとしても、俺達の敵じゃあないはずだ。」 梨花「露伴は、僕達の敵ではないのです。これだけははっきり言えるのです。」 詩音「まぁ、いろいろ知ってそうですが、梨花ちゃまを殺すならもう殺してますよねぇ。」 20 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 16 05 11.43 ID tp8tHGA10 レナ「そうだね、露伴さんは敵じゃないと思うかな。 それで、監督も私達の敵じゃないんだよね?」 入江「えぇ、話が戻りますが、私もあなた達に協力します。 本当はあなた方を巻き込みたくないのですが、 ここまで知っていては止めても無駄でしょう。」 沙都子「監督・・・。」 魅音「この部活メンバーの命を狙うなんて、身の程知らずって思い知らせてやるよっ!」 詩音「ふふふ、こりゃあアメリカで受けた訓練が役に立つ時が来たかもしれませんねぇ。」 圭一「いや、これは梨花ちゃんを守るだけの戦いじゃねぇぜ。 雛見沢に住む人間全員を守る戦いでもあるってことだ!!」 レナ「そうだね、絶対にそんなことさせるわけにはいかないよね。」 入江「みなさんに機密情報を漏らしたことは、私が責任を取りましょう。 事態が解決してから、東京にしっかり話を通します。」 圭一「よし、それじゃあ監督も入れて、作戦会議続けるぞぉーッ!!」 一同「おぉぉーーーッ!」 21 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 16 06 24.89 ID tp8tHGA10 露伴と大石、熊谷の車は興宮署を出て雛見沢へと向かっていた。 大石たちは露伴を送るついでに入江診療所へと向かうそうだ。 岐阜での一件が終わってから、露伴は大石たちにほとんど返答をしない。 まるで用済みになった人間の相手はしないとでも言うような態度だ。 大石「岸辺さん、もう雛見沢に着いちゃいますよぉ? 何か話してくれませんかねぇ。まだ何か知ってるんでしょ?私らが知らないこと。」 露伴「・・・。」 大石の言葉どおり、車はガクンと揺れ、砂利道へと入る。 この舗装道路と砂利道の入れ替わりがまさに興宮と雛見沢の境目のようなものだ。 大石「またあれですか、今の私には教えられないってやつですかぁ?」 露伴「そうだ。"今のアンタ"に教えることはもうないよ。悪いけど。」 大石「わかりましたよ。それじゃあ、予定通りあなたを餌に祟りの主を釣り上げることにします。」 露伴「オヤシロ様は、僕なんかじゃあなくてシュークリームを餌にしたほうがいいぜ?」 大石「シュークリーム?それはヒントか何かですか・・・?」 露伴「ふふふ、どうだろうねぇ。」 22 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 16 07 19.64 ID tp8tHGA10 熊谷「シュークリームより、なんか腹にたまる物が食いたいッスねぇ。」 大石「そうですねぇ。もうすぐ8時ですかぁ。 入江の先生のお仕事があがりでしたら、一緒にお食事でも行きますかねぇ。 岸辺さんもどうです?ご一緒に。楽しいお店でも行きませんかぁ?」 露伴「いや、僕は多分食事が用意されている。遠慮するよ。」 大石「あら、そうですかぁ。ひさしぶりに公費で遊べると思ったんですがねぇ。」 露伴「・・・。」 大石「ッ・・・。」 大石が車の外に視線をやり、なにかを気にする。 大石「熊ちゃん。ちょい停めて!」 熊谷「え?あ・・・はいっ!」 熊谷が急ブレーキで車を停める。 後部座席でシートベルトをしていなかった露伴は、 前の座席のシートに顔をぶつけた。 露伴「ッ。おい・・・なんだよ急に。」 熊谷「どうしたんですか?大石さん。」 大石「あの車・・・なぁにやってんですかねぇ。こんなところで。」 23 名前: ◆rp2eoCmTnc [sage] 投稿日:2008/03/16(日) 16 08 35.90 ID tp8tHGA10 大石が首をせり出して覗く視線の先にはバックミラーがあった。 露伴からは角度的に見えなかったが、そこにはワゴン車が一台映っていた。 熊谷「たしかに、不審ですね・・・。気づきませんでしたよ。」 露伴「おい、なんだよ、見えないぞ?」 露伴も前のシートのほうへと顔をせり出してミラーを覗く。 たしかに一台の不審な車が路肩に停車しているのが見えた。 大石「あー、興宮SPどうぞー、聞こえてますかぁ?なっはっはっは、こんばんはさようなら。」 『こちら興宮SP、感度良好です。どうぞ。』 大石「ぇーっとぉ、車両ナンバー照会をお願いします。XX,XのXXXX。」 『復唱、XX,XのXXXX。少々お時間をもらいますよー。』 大石「はいはい。」 露伴「なんだよ、車一台っぽっちでそんな大騒ぎするのか?」 大石「警察は市民の安全を守るのが仕事ですからねぇ。 市民のみなさんが気づかないところでこういう仕事もしてるんですよぉ?」 熊谷「地図だと、電電公社の施設がありますね。でも、ワゴンには何も書いてないっすよ。」 露伴「委託業者かなんかじゃあないのか?」 大石「直接聞いたほうが早そうですねぇ。ちょっくら行きますか。」 熊谷「了解っす。」 露伴「職務質問ってやつかい。おもしろそうだな、取材させてもらおう。」 こうして3人は車を降りる。 この時は露伴ですら、これが終わりの始まりだとは気づいていなかった。 終末の幕開けだということに。 前へ 戻る 次へ
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届かない恋‘13 届かない恋‘13 アーティスト 上原れな 発売日 2013年11月6日 レーベル F.I.X.RECORDS デイリー最高順位 10位(2013年11月6日) 週間最高順位 10位(2013年11月12日) 月間最高順位 35位(2013年11月) 年間最高順位 253位(2013年) 初動売上 3608 累計売上 7296 収録内容 曲名 タイアップ 視聴 1 届かない恋‘13 WHITE ALBUM2 OP 2 さよならのこと WHITE ALBUM2 ED 3 closing 13 WHITE ALBUM2 挿入歌 ランキング 週 月日 順位 変動 週/月間枚数 累計枚数 1 11/12 10 新 3608 3608 2 11/19 ↓ 1206 4814 3 11/26 712 5526 4 12/3 583 6109 2013年11月 35 新 6109 6109 5 12/10 335 6444 6 12/17 318 6762 7 14/1/5 272 7034 2013年12月 ↓ 925 7034 8 1/7 262 7296 WHITE ALBUM OP 前作無印 2 次作 夢幻水樹奈々 届かない恋‘13 WHITE ALBUM ED 前作無印 2 次作 赤い糸Suara さよならのこと