約 3,300,235 件
https://w.atwiki.jp/seikajoshiproject/pages/296.html
【仁科 ありす】 ※名前:仁科 ありす ※読み:にしな ありす 身長:140センチ 体重:38キロ 3サイズor体型:B72・W53・H74(低身長でちっこい) ※髪型:バードテール(ツインテール)ラビットスタイル 髪色:琥珀色(染髪) ※一人称:ありす ※性格:極度の人見知り(自分の世界があるタイプ) 誕生日:10月2日(国際非暴力デー) 血液型:A型 ※所属クラス:中等部2年1組 ※部活動:今のところ未所属(人と関わるのが怖いため) ※通学手段:菊花寮から徒歩 ※入学時期:中等部より 好きなもの:昆虫や甲殻類(かわいい)、ホラー系コンテンツ(年齢制限があるものを含む) 嫌いなもの:人間 お気に入りのシャンプー:特にこだわりはなし 家族構成:母方祖父(老人ホーム入寮中)、母方祖母(入院中)、母親(行方不明)、父親(収監中)、兄(幼い頃に死亡) イメージCV:名塚佳織 備考:人間関係を極度に拒絶する少女。幼い頃より父親より虐待(性的含む)やネグレクトを受けており、弱っていたところを児童相談所職員に保護された経緯がある。その後父親は傷害罪で服役することになり(現在ありすの兄の殺害容疑についても捜査されている)、ありすは母方の祖父母に預けられたが、祖父母は高齢で病気がちになったため、お世話になっていた児童相談所職員のすすめで寮で一人暮らしができる星花の受験を決めた。 以上の家庭環境に加えて、兄の死の一部始終を目撃していることからありす自身は心に重い傷を負っており、重度の人間不信。全ての人間が嫌い(父親母親はもちろん、祖父母も自分を捨てたと思い込んでいるため嫌い。唯一児童相談所の女性職員(実は星花卒業生)だけは多少信用できる)。特に初対面で馴れ馴れしくしてくる人間や哀れみの視線を向けてくる人間に対しては激しい嫌悪感を抱いており、近寄られると反射的に吐き気を催すほど。 その他、手を上げる、いきなり動くといった動作に対して過度に反応してしまい、咄嗟に手で頭をかばう等、条件反射で身を守る行動をする。身体は丈夫な方で滅多に病気や怪我はしないが、胴や手足には昔の火傷の痕や古傷が残っていて痛々しい。 愛情についてもかなり穿った見方を持っており、愛情の対価として暴力が振るわれるものだという固定観念があるため、無償で親切にしてくる人間は「なにか裏があるに違いない」と思ってしまい絶対に信用できない。虫や甲殻類など人間からかけ離れた見た目の生物に対しては普通に愛情を注ぐことができる(サイコパスというわけではなく根は優しい)が、本人はそれが愛情だとは気づいていない。 ありすの過去については本人へのいじめを防ぐため一部の学校関係者しか知らないため、クラスメイト等からは「大人びている無口で陰気な子」と思われている(本人は上手くやっているつもり)。 昔のことを思い出して苦しむ発作のようなものが起こった時は、刺激(ホラー系コンテンツ等)を摂取することで心を落ち着ける。R18とかもこっそり見る。最近はヒーリングミュージックでも心が落ち着くことを覚えた。ただし精神的要因かおねしょが治らないのが密かな悩み。 菊花寮に入っているのは学校側の配慮でもあるが、ありす自身もほぼ教育を受けていないところから短い期間で中学レベルの学力を身につける等天才肌なところもある。成績は体育や美術等の実技含めてかなり優秀で入学以降は菊花寮の基準を軽くクリアしている。将来はちゃんと社会で生きていかないと、と漠然と考えている(今のままではいけないと頭の片隅ではわかっている)。 お世話になった児童相談所職員がたまに様子を見に来る(実質的な保護者がわり)。 台詞例:「……あの、何か?」 「パパはありすのことを『ダメな子』だって言いました。おばあちゃんは『かわいそうな子』だって……あなたもありすに関わるとろくな事になりませんよ?」 「……勝手に同情して、自己満足ですか? 偽善者ですね」 「そうやってありすの好きな物にケチをつけるんですね。これだから人間は……」 「これ以上近寄らないで!」 「ごめんなさいっ! お願いだから痛いことしないで……」 「知らない……みんな嫌い……」 「たすけて……」 登場作品 メイン登場作品 【作品名と作品へのリンク】 サブ登場作品 【作品名と作品へのリンク】 【作品名と作品へのリンク】 【作品名と作品へのリンク】
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3455.html
「けーねせんせー、さようならー!」 「またあしたねー!」 カァ、カァと群れなす烏が山へ戻る頃。 人里の寺子屋からも、授業から解き放たれた子供たちが喜び勇んで一斉に街中へと駆け出していく。 見送る先生は授業中とは打って変わった子らの笑顔が眩しくもあり、寂しくもあり。 「もう少し、楽しそうに勉強してくれたらな」 半年ほど前までいた、もう一匹のあの生徒みたいに。 今はもう見ることもないその生徒の存在を思い出してしまい、慧音の笑顔にさっと翳が差す。 「どうしたんだ、慧音?」 その表情の変遷を見ていたのか、見ていなかったか。 慧音の頭上に影が落ち、同時に気遣わしげな声が振ってきた。 聞きなれた声に顔を見上げれば、そこには違わず見慣れた姿が漂っている。 「妹紅、来たのか。いや、子供たちがきちんと家にまっすぐ帰るかどうか、見送っていたんだ」 まあ、考えごとに没頭していたにしてもそれ自体は嘘ではない。 慧音のことばに「そっか」と妹紅は頷いて、地上に降り立つと人気が消えて早くも空気が冷えてゆく寺子屋の中を見渡した。 以前なら、この頃を見計らって週に二度、三度と一匹の生徒がやってきた。 そのことを妹紅も覚えていたのだろう。「そういえば」と呟いて、教室へと向けていた視線を慧音へと向ける。 「前によく人目を忍んで来ていたゆっくりがいたよな。最近さっぱり見ないな」 「ああ。そのことなんだが……」 慧音は口ごもり、どこかが痛むような表情を作った。それはなんとも、説明しにくいことだ。 その反応に、妹紅の顔が曇る。不味いことを聞いたかと思いながら、沈黙を続かせるのもまた気まずいと思ったのだろう。 妹紅はとりあえず、そのまま会話を続けることを選んだらしい。一番可能性の高そうな不幸なできごとを口にした。 「……ここに通う途中に、事故か何かで死んでたのか?」 「いや。そういう訳じゃないんだ」 その問いには、慧音は違うと即答することが出来た。 というよりも、そうだったらまだよかった……と思わなくもない。慧音自身、不謹慎だと思う考えではあったが。 とはいえ、実際に起きたことはおそらくゆっくりにとってそれ以上に不幸な事態であったわけで。 「人……今回は人じゃなかったが、教えることは怖いなと。少し思っただけさ」 慧音の声に、少し自嘲の響きが混じった。 以前足しげく通っていたぱちゅりーは、実にいい生徒だった。 よく聞き、よく尋ね、よく考え、よく悩んだ。 ゆっくりの知性は、幼い子供によく似ている。成体でもそのレベルに留まるゆっくりは極めて多い。 だから慧音としても、子供たちを教える感覚で彼女にさまざまなことを教授することができた。 そして、一つだけ見落とした。 ぱちゅりーが何を求めて、人間――半獣半人の寺子屋の先生に、人間の歴史を簡単に教えて欲しいと頼み込んだのかを。 ぱちゅりーは、群れの指導者となることが多いゆっくりだ。 それが、人間の歴史――それも、途中からは幻想郷と枝分かれしてしまった、外の世界の歴史を学びたいなんて言い出したからには、 何かあると思ったほうが良かったのだろう。 とはいえ、まあ、しょせんゆっくりのやることだ。 何か裏があると気付いたとしても、それをいちいち気に留めたかどうかは、慧音自身にもわからないが。 今となっては、こう愚痴を零さざるを得ない。 「……なにも、一番の暗いところを模倣しなくても」 「……?」 戸惑いの目を向ける妹紅には敢えて応えることはなく、慧音は深々と白く煙る吐息を漏らすと共に、 もう群青に塗り替えられつつある東南の空を仰ぎ見た。 そして思う。 今から考えても、あのぱちゅりーは実にいい生徒だった。 慧音が噛み砕いて教えた外の世界の歴史を、ゆっくりなりに消化して結論と呼べるものを見出した。 ゆっくりがゆっくりするために、必要な方策を見つけたのだ。 ――ゆっくりがゆっくりするためには、てきとうなゆっくり種を他のみんなでゆっくりできないようにしたらいい。 そうしたら、少しごはんがたりなくても、少し暑かったり寒かったりしても。 そのゆっくり種を苛めている間は、みんな心はゆっくりできる。 それがぱちゅりーが慧音から教えてもらった人間の歴史の中に見つけた、ゆっくりが一番ゆっくりできる方法だった。 * * * やがて冬は既に北へと去り、生き物が待ち望んだ春が訪れたある日。 ぽいん、ぽゆん。ぽやん、ぽゆん。 聞きなれた奇怪な音がゆっくりと、リズミカルに、幾重にも重なって野山のあちこちに響いている。 冬篭りも終えて、冬を生き延びたゆっくりたちがまずは冬の節制でぎりぎりまで餓えた腹を一杯に満たすべく食料を求めて駆け巡る季節。 ただおうちの周りを散策するだけで好きなだけゆっくりできるはずの、ゆっくりたちにとって天国のような季節。 だというのに、この春はある一部の種のゆっくりにとっては、先の秋口に生まれた地獄の延長線に存在するものでしかなかった。 「こっちよ!」 「にげないでゆっくりしね!」 「レイパーは、どいつもこいつもおうじょうぎわわるいわね!」 地獄を演出するものたちは、初冬から変わらず青いリボンをつけたありす種と、月の帽子飾りをつけたまりさ種たちだった。 ゆーまにあの森の群れは、冬を越えて春に入っても平常運行だ。 それどころか、もとよりゆっくりたちに潜在化していたありす種への反感に乗って、同調する群れは各地にゆっくりと増えつつある。 つい先日も、ぶろんこが支配する群れがゆーまにあのドスの傘下に入ってありす種への迫害を強め出したという。 今、妖怪の山と正反対に位置する低山で行われている山狩りも、そうした動きの一貫に過ぎない。 それにしても、今随分前を逃げているありすは相当しぶといヤツだった。十数匹で追い回して、一向に追いつけないのだ。 というより、引っ張りまわされすぎて追っ手の方が今何処にいるのか自分の位置を失いつつある。 これでは相手を追い込むにも、適当な場所へ誘い込めない。 「……ゆゆっ。みんな、ちょっとまってね! このさきって、たしか」 この坂を上りきったら、そこに何が広がっていただろう。 追っ手――『ゆっくりたあて』の一匹が、めったに来ることのないこのあたりの知識を必死に引きずり出そうとする。 確か、追い込めそうな場所のはずだったのだが。 とはいえ、逃げる相手を追いかけている最中に「ちょっとまって」なんてできないわけで。 うろ覚えの記憶を探る間に急な斜面を必死にゆっくり登りきり、よれよれとへたりこみそうになる一同が見たものは。 「ゆひぃーっ、はぁーっ。ゆひぃーっ、ゆはぁー……あ?」 「ゆゆーっ!? ここはゆっくりできないよー!?」 見渡す限り一面に広がる、白く可憐な花の群生地。 小さな鈴を幾つも首にさげたようなその姿は、一見すればとてもかわいらしくて、ゆっくりできそうなものだった。 でも、それが絶対にゆっくりできないお花なのだということは、ろりすたちはとてもよく知っていた。 食べることどころか、触れることすらゆっくりにとっては命に関わる花畑。 その地を彩る花の名を、スズランという。 「……こっちにレイパーがきたはずなんだけど」 皆が一様に恐れて花畑に近づこうとはしないその中で。 リーダー格のろりすだけは、スズランに目を奪われることなく周囲の様子を探っていた。 この普通のゆっくりを拒むスズランの花畑の側に、姿が見えるゆっくりの数は二匹。 リーダーの言葉を耳にして、ようやくその存在に気付いたろりすとまりさたちが、今度は別の驚きでぎょっと身をすくませた。 「スー? ゆうか、しってる?」 「さあ、きにもしてないわ」 突然の闖入者を迎えて、だが先客の二匹は驚く様子も見せない。 ことに、めでぃすんの問いかけられたゆうかはろりすたちの方を見ようとする気配すらもなかった。 二匹とも、希少種である。ことに、ゆうかは多種のゆっくりと往々にして極めて関係が悪い。 ろりすたちもそれを知るから、その態度はなおのこと硬く、高圧的なものになる。 「かくすと、ためにならないわよ」 「どう、ためにならないのかしら?」 売り言葉に、買い言葉。 ゆうかとリーダー格のろりすの間の空間にさっとゆっくりできない気配が漲った。 ……もっとも、リーダー格以外のろりすやまりさたちは、どことなく乗り気ではない雰囲気を表情に漂わせているのだが。 「スゥ……ここはスーサンでいっぱいだよ。さがすならゆっくりさがすといいよ!」 「ゆゎっ、ゆっくりよらないでね!」 険悪な空気を仲裁するつもりだろうか。 一緒に探そうか、と無防備に近づくめでぃすんに『ゆっくりたあて』のまりさは慌てて近づかれた分後ろへと飛び退いた。 リーダー以外のろりすたちが気乗りしない様子を見せている理由が、まさにこれだった。 なにしろ、このめでぃすん種は触るだけで毒に冒されるという噂のある蠢く危険物だ。 人間の虐待愛好家もドMで苛め甲斐がないと評判のてんことならんで忌避する代物に、好んでお近づきになりたいと思うゆっくりなど、 幻想郷全土を探しても数えるほどしかいないだろう。 だが、そんな誰からも愛されない危険物である分、この鈴蘭に満ちた無名の丘でも不都合なく暮らせるという利点もあった。 こんな場所に長居出来るのは、中身が毒入り餡子だというこのめでぃすん種と、植物との親和性が高いゆうか種ぐらいのものだ。 仮にありす種がこの中に逃げ込んで、この二匹が庇っているのだとしても。 この二種が耐えられる環境だからといって、ありす種が無事に生きて戻れる道理は何一つない。 「おいかけなくてもだいじょうぶそうね」 「おはなさんがえいえんにゆっくりさせてくれるね」 追っ手のありすとまりさが、顔をつき合わせてぶつぶつと相談している。方向性は、すでにほぼ固まっているようだった。 リーダー格のろりすがその最中に刺すような一瞥をゆうかに向けたが、 その眼差しに気付いたゆうかが怯むこともなく真っ向からじろりとにらみ返すと、忌々しげに舌打ちしてすぐに目線を反らした。 結論が出たのは、それからすぐあとのことだった。 「……いくわよ」 リーダー格の指示が出るや、ろりすと飾り付きまりさの群れは一斉にこのゆっくりできない無名の丘から立ち去っていく。 正直なところ、スズランどれだけ近づくと危ないのか具体的なことまではわからない彼女たちは、生きた心地がしなかったのだろう。 リーダーの指示が出てから、数十匹はいた彼女たちの姿が完全に視界から消え去るまで、ゆっくりにしては驚くほどの速さでことが進んだ。 周囲に、もう一匹も闖入者たちの姿は見えない。 闖入者がいてもいなくても、ゆうかとめでぃすんは変わらずスズランの畑でゆっくりしていた。 ゆうかは草花が身近にあればそれで十分ゆっくりできるし、めでぃすんはスーサンの毒があればそれで十分ゆっくりできた。 そんなとてもゆっくりできるゆっくりプレイスにいるから、二匹は場に存在する気配が三匹分あっても気にしない。 二匹のゆっくりプレイスに、迫る死に怯えて逃げてきた闖入者が飛び込んできて勝手に隠れても、そんなものは知ったことではなかった。 「どうして、だまっていてくれたの?」 群生するスズランよりやや手前、普通の草が覆い茂った一角がわずかにあった。 声の主は、その中にある窪みに半身を埋め、息を殺してことの成り行きを窺っていたらしい。 自分はレイパーよばわりされてるありすなのに。心底不思議そうに尋ねる声の主に、ゆうかは小さく笑ってこう応じる。 「よわいものいじめには、きょうみないもの」 なるほど、と声の主――逃げていたありすは納得した。 ゆうかにとっては、例えありすがレイパーであったとしても『よわいもの』なのだ。だから、恐れるには足りない。 そして同時に、恐らくはろりすたちも群れるだけの『よわいもの』として映っているのだろう。 よわいもの同士の、よわいもの苛め。ゆうかにとってはつまらないことこの上ない演目に違いない。 その余裕が、逃亡ありすに対して寛容さとして顕れたのだろう。 その強さが、流されることのないあり方が、ありすにはとても羨ましく思えた。 「めでぃすんはゆっくりをかいほうするの!」 一方で、めでぃすんのいっていることは、いまいちわかりにくいけれど。 どうも、よわいものの味方だということらしい。しかしゆっくり解放とは大きく出たものだとありすは小さく笑った。 現実には、同じゆっくりからも敬遠されやすいめでぃすんはゆっくり解放どころか自分の解放から始めなくてはならなさそうだったが。 きっと、めでぃすんにはたいした問題ではないのだろう。 その寂しさが少しありすには気がかりで、だがやはりどこか羨ましく感じるところがあった。 まあ、なんにしても。 ありすは暫くぶりに、ずっと張りっぱなしだった気を抜いた。 ここには、ずっとありすを流し続けた嫌な流れがなかった。ありすはありすでいられるようだった。 二匹は流れを生み出さない。自分たちの在り様だけで超然としている。 それは他者と交わらない生き方だったが、今のありすはそれが一番心地よかった。 「しばらく、ゆっくりしていってもいい?」 もし、本当にゆっくりしたいなら、いつまでもこのゆっくりプレイスにはいられない。 尋ねながらそう気付く。 このゆっくりプレイスは、スズランの毒があるだけではない。孤独という、心の毒も孕んでいるから。 だが、それでもいいかとも思えた。 流されるまま、奪われるがままのゆん生よりは、その方が幾らかマシだとも思えた。 外に出れば、自分は自分でいられない。ありすが何であるかは、ありすが決めることではなくなってしまう。 ありす自身が例えなんであっても、そのありようは周囲が望む形に囚われてしまう。 それは、絶対に、嫌だった。 「「ゆっくりしていってね」」 ――ほら、孤独という安らぎは、こんなにも暖かい。 この閉じた空間で、わずかな付き合いだけを世界の全てにして、時に寂しさを覚えつつ一人きりで暮らす以上の幸福は、 外の世界に出てしまえば決して望めないじゃないか。 幻想郷という世界は、ありす種を即ちレイパーだと定めたのだから。 * * * ありす種は、レイパーだ。 ありす種として生れ落ちたゆっくりは、ごく一部の例外を除いて先天的なレイパーだ。 そしてその残ったごく一部の例外は、優秀なありすハンターになるのだ。ゆーまにあのドスのもとで。 幻想郷に生まれた『常識』は、それまでのレイパー被害という実績に基き急速に人と、ゆっくりの間に根付いていった。 その『常識』を裏打ちする数字は、どこにも存在しない。 存在しないし、必要ともされなかった。 レイパーの源であるありすを排除してしまえば、多かれ少なかれその被害もなくなるのだ。 そのひどく乱暴で簡単な理屈は、頭のつくりが粗雑なゆっくりにはとても受け入れやすかった。 ありすは、ありすという種は、もういかなる形であれゆっくりを手に入れることは未来永劫できない。 ありすがゆっくりの社会の中で生まれ、暮らす限りにおいて、ゆっくりできることは絶対にない。 流れのレイパーか、他にゆっくりのいないどこかに隠れ住まない限り、孤独を貫かない限り、ゆっくりを手に入れることは出来ないのだ。 ――果たして、そうまでして手に入れたものが真にゆっくりと呼べるものになるのか。 ゆん生の終わりに、しあわせー♪を感じて全うすることが出来るものになるのか。 それは、相当に疑わしかったのだけれど。 _______________________________________________ ありすとまりさは金髪のザコだと気が付いたら、ぶろんこさんを出したくてたまらなくなった。 ゆっくりたあて他のゆーまにあネタはほぼ枢軸・共産時代のルーマニアが元ネタ。なので東のドスはソ連相当。 ちなみにゆっくりたあての元ネタは「セクリタアテ」という、孤児集めて作り上げた秘密警察だったり。
https://w.atwiki.jp/vipr2/pages/15.html
VIPに拾ってもらえ スレか全チャ( ) とにかくレベルをあげろ そして幸運の贈り物をあけろ Q.鯖どこだよ A.一つしかない Q.職業はなにがいいの? A.好きなの選べ ナイト:最強職ナイト様 レンジャー:えっ?いたの? エルフ:魔法も剣も任せろー!lv55まではドM仕様 アサシン:対人はまかせろー!狩りは勘弁な! サモナー:BOTがこぞって作る大人気職・回復も範囲もあるよ! Q.今からでも追いつくの? A.余裕で追いつく。レベ上げがきつくなるのは60から。古参でも70とかそんぐらい lv1から廃人ならlv60まで1週間程度で余裕 Q.ギルド入れろ A.スレに名前書いてからc押して「ギルド加入」→ギルドの名前探して「ギルド加入申し込み」しろ Q.マップはどうやって開くん A.Mキー Q.オートラン A.Rキー Q.オート攻撃 A.左右同時クリック Q.アイテム拾い A.Eキー Q.変なやついる A.中華wwwwwwwwwロシアwwwwwwwwwグローバルwwwwww Q.チャットがすぐ流される A.チャットの右の+っての押して出てきた奴の設定いじればおk 俺は4つのチャットにわけてる Q.攻撃あたらねえぞww A.矢が無い もしくは重要オーバー Q.トレードとかPT要請どうやんの A.シフト押しながらくりっく Q.PKしてえwwwwwww A.コントロール押しながらくりっく Q.アイテムを置けねえwwww A.アイテムをドラッグしてその辺に捨てればおk MOBとかに拾われるぞ Q.ドラコ降りられないwwww A.右上のマーククリック Q.変身とけないwwww A.1時間待つか、死ぬか、右上のマーククリック Q.課金って必要? A.VIPだから課金しないなんていうのは時代遅れでございますお客様 黄金宝箱あければてっとり早く+7装備出るしPK対策にマルスの守護もあるといい でも自分で課金しなくても課金アイテム露店とかで売られてるんでゲーム内マネーでいろいろ買える Q.強い変身したいが課金はしたくないでござる A.トランスフォームリングというのを買え グリムワンド使った時にどのモンスターに変身するか選べるようになる
https://w.atwiki.jp/shinonome-lab/pages/17.html
長野原 みお(ながのはら みお) CV.相沢舞 1年Q組。ゆっこの親友。16歳。 容姿はゆっこより小柄で、水色の髪の毛を両側で小さく縛っているのがチャームポイント。瞳は青。 笹原に片想いを募らせる一途な面もあるが、その思慕は妄想のうちに空回りしている。 隠れ腐女子でもあり、絵が上手い。 やおい漫画を書いていることは内緒にしている。ペンネームは「長野原大介」。 運動に関しては人並みの基礎体力があるものの、ルールが絡むとしばしば迷走してしまう。 剣道をやっていた過去がある。 実はカレーにマヨネーズをかける程のマヨラー。 新聞を読むのが好き。 窮地に立たされるとお金で解決しようとする悪癖がある。 幽霊が苦手。 得意技はドラゴンスクリュー。
https://w.atwiki.jp/imas/pages/707.html
かみたP ハイセンスな色彩とタッチの、自然な感じの手描イラストを持ち味としている。 最新作 代表作 Maay@s参加作品 Loc@lM@ster参加作品 鹿児島のタイヨーがネタとなっている。 IM@s_Inst.祭参加作品 11月同期P合作 アイドルマスター 07年11月P一周年記念合作 参加P:AerieP、メカP、シャックルP、影鞍P、あかいしP、KenjoP、卓球P、じろうP、がくたろP、箱P、potechiP、いろはP、abP、かよーP、翼P、**P、こけP、おでんP、ソラリスP、ごまP、セバスチャンP、最終最後P、おまんP アイドルマスター 11月Pで合作『i』 参加P:AerieP、KenjoP、あかいしP、影鞍P、シャックルP、坂本P、メカP ニコ動一覧 タグ-かみたP nicovideo_mylist エラー ( マイリストURLの取得に失敗しました。正しいURLを入力してください。 ) 外部リンク 蟹ビーム2 タグ一覧:Loc@lM@ster Maay@s P名 P名_か サイト持ちP デビュー2007.11中旬 俺ランキング 大百科収録P 技術部P 投稿数10作品以上 描いてみたP
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/4628.html
『まりさのしかばねをこえていくのぜ』 9KB 虐待 小ネタ 群れ 失礼します。 『まりさのしかばねをこえていくのぜ』 過去作 anko4445 anko4449 anko4452 anko4456 anko4461 anko4464 anko4475 anko4494 anko4497 anko4529 いつも通り読みづらいです。 タイトルの元ネタとは関係の無い内容です。 虐待描写は薄いです。 家の裏にある雑木林で、ゆっくりを飼っている。 飼っているといっても餌を与えたりはしない。 どこからか現れて居着いたのを駆除していないだけだ。 ただ、住ませてやっている家賃代わりとして、時々食用や虐た――ストレス解消用、ごく稀に現れるチェンジリングの希少種は売るために、 ゆっくりを取ってくる。 ちなみにこれは、ゆっくりの数を調整するためでもある。 ゆっくりたち自身に掟としてある程度守らせてもいいが、それはいつか破綻するのが常だ。 それならば、最初からこっちで全てどうにかするほうがいい。 そんな事情もあるので、まあ、放し飼い――あるいは放牧――しているつもりだ。 「まりさをはなすのぜ! そしたら、すぐにせいっさいしてやるのぜ!」 今私が掴み上げているまりさは、そんなゆっくりの一つ。 群れとも言える規模で林に暮らすゆっくりたちは、逆らうことは無いと言っていい。 にもかかわらず、このまりさは 「きょうこそおまえをたおしてゆっくりぷれいすをとりもどすのぜ!」 などという世迷言をほざきながら私に体当たりをかましてきた。 一応突っ込むなら、勝手に入って来たのは――どうも、捨てゆも混じってはいるようだが――こいつの祖先だし、 特段私が奪ったものなど(ゆっくり以外に)無いはずなのだが。 ともかく、今回は餡子を取りに来たため、手間が省けて良い。 そんなことを思いながら、こいつは私に食われる運命にあるから、こいつのことはもう諦めろ、と 姿の見えないゆっくりたちに聞こえるように言い、私は家に向かう。 「くそにんげん! うんめいがもうきまってるのはおまえのほうなのぜ!」 と、そうしようとした瞬間、まりさがそんなことを言った。 また世迷言を、と私は聞く耳を持たなかった。 「このくそにんげんがいったとおり、まりさはもうだめなのぜ!」 持たなかった、はずなのだが。 「けど、みんなはあきらめちゃだめなのぜ! まりさがだめでも、ほかのまりさが! そのまりさがだめでも、またべつのだれかが! みょんでも、ちぇんでも、ありすでも、れいむでも、ぱちゅりーでも! そのだれかがだめでも、まりさたちのおちびが! なんどもこのくそにんげんにいどみつづければ! このくそにんげんをたおすことをあきらめない、ゆっくりだましいをうけついで、たたかいつづければ! いつかきっと、このくそにんげんをたおせるのぜ! そうすれば、さいこうのゆっくりぷれいすをとりもどせるのぜ! だから――」 そこで、まりさはいつの間にか流れていた涙を払い、ひときわ大きく声を張り上げた。 「まりさのしかばねをこえていくのぜ! ゆっくりしていってね!」 返ってくるのは、「ゆっくりしていってね!」の大合唱。 見れば、隠れていたはずのゆっくりたちはいつの間にか外に出て、皆ゆんゆんと泣いていた。 「ばりざああああああ! ゆっくり、ゆっぐりじでいっでねえええええええ!」 「どんなゆっぐりよりぼどがいばだわああああああああ!」 「わがるよおおおおおおおお! わがるよおおおおおおおおお!」 「きっど、やりどげるみょおおおおおおおん!」 「みんだあああああ! ゆっぐ、ゆっぐりじ――」 うるさくて敵わないので、取り敢えずまりさを物理的な手段で永遠に黙らせると、ゆっくりたちの悲鳴を背に、 私は今度こそ家へ戻った。 それから、林に住むゆっくりたちの様子は劇的に変わった。 まず、こっそり観察してみたところ、どうも学校のようなものを開くようになった。 それ自体は別に珍しくはないのだが、教えていると思しきゆっくりはほとんどがみょんやちぇん、まりさだ。 野生ゆっくりでよく見られる、れいむが「おうた」と称する雑音を教える姿や、ぱちゅりーが教える姿は見た覚えが無い。 それと最も大きな変化は、私が行った時である。 これまでは、無駄と分かっているかは定かでないが、皆巣の奥に隠れていた。 しかしあれ以来、必ず一匹はゆっくりが残っているようになったのだ。 大概がれいむ、時々ありす。 それだけならともかく。捕まえたい種類を告げたり、家族ごと欲しいと言うと、必ずどれかのゆっくりが進んで出てくる。 おかげで、捕まえるのが実に楽になった――が。 おそらく、こうすることで有望なゆっくりを守っているのだろう。 その証拠に、大事にされていると思われるゆっくりを示してあれが欲しいと言うと、長役のゆっくりなどが出てきて、 地面に顔を擦りつけるゆっくり式土下座をして「あのおちびちゃんはやべでぐだざいいいいいいいい!」などと言ったりする。 どうやら本気で、何世代かかろうとも私を倒すつもりらしい。 本当にそんな日が来るのだろうか。 私はそんなことを思いながら、それらを眺めていた。 眺めていただけのつもりだったが、無論私は当事者だ。 時折、戦いを挑まれるようにもなった。 「くそにんげん! ぜんおさのいしはまりさがつぐのぜ!」 ある時はまりさが、正面から飛びかかってきた。 以前同様なんのひねりもない体当たりをしてきただけだったので、ストレス解消が目的だったのもあり、 タイミングを合わせて思い切り蹴り抜いてやった。 それで即死させてしまったが、それだけで大分満足したので、死骸を手近な巣に放り込んでから入口を埋めて帰った。 「ぱぱのかたきはありすがうつわ!」 ある時は亜成体程度の大きさのありすが、言いながら飛びかかってきた。 どのゆっくりが父親なのかは判然としないが、少しは学んだのか石を吹きかけてきた。 勿論痛くなかったので、捕まえて、「とかいはなさらさらへあーさん」を半端に残して引き抜き、無残な姿にしてやった。 お飾りだけは残しておいたが、その後ありすは「おたべなさい」をしたらしい。 次の時に、顔をカスタードまみれにしてゆんゆんと泣いていたれいむが、「ありずをごろじだぐぞにんげんばじねええええええ!」 と襲いかかってきたから、多分そうだろう。殺したとは言いがかりも甚だしい。 ちなみにそのれいむは胎生妊娠していたので、手を突っ込んで中をかき混ぜてやった。 「ありずどれいぶのおぢびぢゃんがああああああああ!?」 泣き叫ぶれいむに、私に何もせず隠れていれば子供は無事で済んだのだから、子供を殺したのはお前だろうと 言いがかりをつけ返してやったら、れいむはゆっくりゆっくりと言うだけになった。 こうなったら後はどうでもいいので、本来の目的だったぱちゅりーを取って帰った。 「わかるよー! きょうでおまえのうんめいもおわりなんだねー!」 ある時は、ちぇんが自信満々の顔を向けてきた。 ちぇんが動き出した直後、背後から別のちぇんが飛び出してきたが、隠れている時からバレバレだったので避けたら自滅した。 「わがらないよおおおおおおお!?」 痛みに泣き叫ぶちぇんたちをしっぽで結んでゆっくりには解けないよう固定し、両方のあんよを跳ねられない程度に焼いた。 これで、反対方向に跳ねてしっぽが切れることもないだろう。 「じっちゃんのなにかけて! みょんがおまえをたおすみょん!」 ある時は、みょんが木の枝を構えて飛びかかってきた。 食らってみたらちょっと痛かったので、半ばから折って、二本になったそれを前後からみょんに突き刺した。 「びっぐまぐなむうううううううううううううう!?」 ある意味正しい悲鳴をあげたみょんを、突き立った枝に糸を引っ掛けその辺の木に宙吊りにしておいた。 ゆっくりたちは助けようとしていたようだが、次の日見に行ったらカラスか何かにつつかれて原型をとどめていなかった。 これらの出来事の始まりである、まりさが体当たりしてきたのが、数年前。 そう、数年前だ。 いつの間にか、それだけの時間が経っていた。 それをどうして長々と回想してきたかというと―― 「にんげんざん! どずはざがらいまぜんがら、いだいいだいばやべでぐだざいいいいいいい!」 二メートルはあるドスまりさが、その巨体を地面に押し付け、私に土下座しているからだ。 私は、驚いていた。 そもそも私は、ドスまりさの姿を見て、流石にまずいと思い、対ドスにも使えるゆっくり駆除グッズをいくつか ――つまり、対ゆっくりとしては完全武装とも言うべき装備で来たのである。 しかし、蓋を開けてみればこの状況。 ……まあ、当然と言えば当然だ。 少しでもゲス性のある個体――ゆっくりの愚かさとも言える思考を持つ個体ならば、 人間をゆっくりしていないと見下し、その人間に頭を下げるゆっくりを愚かと笑い、 人間によって無残な姿にされたゆっくりを弱いと嘲り、そして自分はあいつらとは違うと奮起しただろう。 そうして、ゆっくりプレイスを得るために、私に立ち向かってきただろう。 しかし、そんな個体は淘汰された。 そうした個体というのは、かつてあのまりさの遺志に従って戦うことを決めたゆっくりたちの中で、 それに協調しなかったゆっくり――自らを犠牲とできなかったゆっくりたちだ。 それは、ゆっくりならずともおかしなことではない。 しかしそんなゆっくりは群れの中で制裁され、あるいは私に挑んで死に、いなくなった。 残されたのは、自身にうぬぼれず、自他の実力を正しく理解し、自らが無能であると決まれば犠牲となる道すら受け入れる、 「賢い」ゆっくり達。 そんな「賢さ」を受け継いだゆっくりたちが幼い頃から目にするのは、ゆっくりを痛めつけ、時に連れ去っていく人間。 そしてそんな人間に、どうかこの子だけは、とプライドも何もかもかなぐり捨て、土下座して懇願する群れの成ゆんたち。 尊敬していた英ゆんは、人間にあっさり倒され、時に痛めつけられて醜態を晒し、 致命傷を負い、あるいは再起不能となって残される。そのような姿ばかりだ。 その姿を鼻で笑って、あるいは勝ち目はないと悟った上で、人間という存在に挑めるような「愚かさ」を持つものは、いなくなった。 積み重ねられたゆっくりの屍は、人間を倒すという願いのための礎ではなく、 「人間」とゆっくりを隔てる壁でしかないと学んでしまったのだ。 それを理解出来るだけの「賢さ」は、ドスという人間を超えられるかもしれない力にすら、諦めるという選択をさせてしまった。 ……思い返せば、ここしばらく私に挑んできたゆっくりはいない。 もうこの群れに、私を倒そうとするゆっくりはいないのだろう。 私は家に戻ると、加工所にドスを引き取って欲しい、と連絡を入れた。 すぐにやって来た加工所の職員は、こんな場所にドスが発生したことと、ドスの卑屈さに驚きながら、ドスを回収していった。 後に聞いた話では、ドスは人間に対する従順さが買われ、加工所が営業する「ゆっくりパーク」で群れを率いているらしい。 ドスを引き取ってもらった後、私に捕まる生贄役のゆっくりが残る、というのも見られなくなった。 私を倒すという目標が無くなったせいで、群れ全体で特定のゆっくりを守る必要がなくなったからだろう。 そもそも、目標がなくなっていたのはもっと前だろうに、いつまでもその習慣が残っていたほうが不思議だったのだが。 おかげで、ゆっくりを取るためにまた巣を掘り返すための道具などが要るようになってしまった。面倒かつ残念だ。 ただまあ、これも一時の辛抱である。 「くそにんげん! きょうこそおまえをたおしてゆっくりぷれいすをとりもどすのぜ!」 そう、あの日のまりさのようなゆっくりが現れるまでの――――。 後書き お久しぶりです。一月空いてしまいました。 前作で一応十作目を超えたのですが、どなたかいい名前を考えてくれる方いないでしょうか? 自分から名乗ろうにも、いい名前も思いつかないので……。 それと、前回の後書きで書いた雪関係の話ですが、待ってくださっている方がいらっしゃいましたらごめんなさい。 べ、別に、過去の作品を見てたら考えてたネタが全部使われてる作品があったから没にしたとかそういうわけでは……。
https://w.atwiki.jp/junretsuwago/pages/1859.html
辞書 品詞 解説 例文 漢字 日本国語大辞典 名詞 ① 宗教的、民俗的信仰の対象。世に禍福を降し、人に加護や罰を与えるという霊威。古代人が、天地万物に宿り、それを支配していると考えた存在。自然物や自然現象に神秘的な力を認めて畏怖し、信仰の対象にしたもの。 ※古事記(712)中「其の大后息長帯日売命(おきながたらしひめのみこと)は、当時(そのかみ)神(かみ)を帰(よ)せたまひき」※徒然草(1331頃)二〇七「大きなる蛇、数も知らず凝りあつまりたる塚ありけり。この所の神なりといひてことのよし申しければ」 神 ② 神話上の人格神。 ※古事記(712)上「天地(あめつち)初めて発(ひら)けし時、高天(たかま)の原に成りませる神(かみ)の名は、天之御中主神」 ③ 天皇、または天皇の祖先。 ※万葉(8C後)二〇・四四六五「ひさかたの 天の戸開き 高千穂の 岳(たけ)に天降(あも)りし すめろきの 可未(カミ)の御代より」 ④ 人為を越えて、人間に危害を及ぼす恐ろしいもの。特に蛇や猛獣。 ※書紀(720)神代上「素戔嗚尊、蛇(をろち)に勅(みことのり)して曰はく、汝は是れ畏(かしこ)き神(かみ)なり」 ⑤ 神社。また、神社にまつられた信仰の対象。死後に神社などにまつられた霊や、死者の霊魂などをもいう。 ※枕(10C終)二八七「神は松の尾」 ⑥ (God の訳語) キリスト教で、宇宙と人間の造主であり、すべての生命と知恵と力との源である絶対者をいう。 ※旧約全書(1888)創世紀「元始(はじめ)に神(カミ)天地を創造(つくり)たまへり」 ⑦ 雷。なるかみ。いかずち。 ※古事記(712)中・歌謡「道の後(しり) 古波陀嬢子(こはだをとめ)を 迦微(カミ)の如(ごと) 聞えしかども 相枕まく」 ⑧ (比喩的に) 恩恵を与え、助けてくれる人、ありがたいものなどをいう。 「救いの神」 ⑨ 他人の費用で妓楼に上り遊興する者。とりまき。転じて、素人の太鼓持。江戸がみ。 ※雑俳・柳多留‐四(1769)「おやぶんの女房かみたち供につれ」 ⑩ 六をいう青物市場の符丁。 [語誌](1)同音語である「上」と同一語源と考える説と、別語源と考える説がある。同一語源説は、カミの元来の意味は「上」であり、「上方」という方向性を指し示す語であったものが、カミの毛(髪)、カミの存在(神)、というように用いられ、それが、カミだけで表わされるようになったとする。別語源説は、上代特殊仮名遣いにおける仮名の違い(神のカミのミは乙類、上のカミのミは甲類)と、上代における意味の類縁性の希薄さを根拠に、同一語源とは考え難いとする。(2)アイヌ語で「神」をさすカムイは、上代以前「カミ」が kamï の音をもっていた時代に日本語から借用したものか。(3)⑥の英語 God の訳語としての近代語「神」の成立には、聖書翻訳の問題が関わっている。中国でのキリスト教宣教師たちの God の訳語に関する議論では、「上帝」と「神」とで意見が分かれ、それぞれの訳語による聖書翻訳が行なわれた。「神」を採用したブリッジマンおよびカルバートソン訳の中国語訳聖書が、明治初期に来日したアメリカ人宣教師によって日本に持ち込まれ、これが God をカミと和訳するのに、決定的な影響力を持った。 広辞苑 名詞 ①人間を超越した威力を持つ、かくれた存在。人知を以てはかることのできない能力を持ち、人間に禍福を降すと考えられる威霊。人間が畏怖し、また信仰の対象とするもの。 万葉集15「 天地 (あめつち)の―を 祈 (こ)ひつつ 吾 (あれ)待たむ早来ませ君待たば苦しも」 神 ②日本の神話に登場する人格神。 古事記上「天地初めて 発 (ひら)けし時、 高天 (たかま)の原に成れる―の名は」 ③最高の支配者。天皇。 万葉集3「大君は―にし 座 (ま)せば天雲の 雷 (いかずち)の上に 廬 (いお)らせるかも」 ④神社などに奉祀される霊。 ⑤人間に危害を及ぼし、怖れられているもの。㋐雷。なるかみ。 万葉集14「伊香保 嶺 (ね)に―な鳴りそね」 ㋑虎・狼・蛇など。 万葉集16「 韓国 (からくに)の虎とふ―を 生取 (いけと)りに」 ⑥キリスト教で、宇宙を創造して歴史を司る、全知全能の絶対者。上帝。天帝。→三位一体 大言海 名詞 〔 隱身 (カクリミ)ノ意ナリト云フ、(かくばかり、かばかり。 探女 (サグリメ)、さぐめ) 現身 (ウツシミ)ニ對ス、( 隱世 (カクリヨ)、 現世 (ウツシヨ))古事記、開卷「天御中 ノ (主神)、云云、 獨神成坐 (ヒトリガミナリマシテ)、而 隱身也 (カクリミニマシマス)」靈異記、上、第四緣、聖德太子、神人ヲ看破シタマヒシヲ「聖人之通眼、見 二 隱身 一 」〕(一)形ハ、目ニ見エズシテ、 靈 (ミタマ)アリ、 幽事 (カンゴト)ヲ 知 (シロ)シテ、 奇靈 (クシビ)ニマシマスモノノ稱。後ニハ、無上自在ノ 威靈 (イキホヒ)アリテ、世ノ禍福ヲ 知 (シロ)シ、人ノ善惡ノ行爲ニ、加護、懲罰シタマフトテ、崇ムベキモノノ意トス。耶蘇敎ニテハ、宇宙ヲ創造シ支配スト云フモノ。 續古今集、七、神祇「仕フベキ、我レヲモ捨ツナ、スベラギノ、百代ヲ守ル、神トコソ聞ケ」 神 (二){御歷代ノ天皇ノ尊稱。 現人神 (アラヒトガミ)ニマシマセバナリ。 萬葉集、十八 廿七 長歌「 皇祖 (スメロギ)ノ、 可見 (カミ)ノ大御代ニ、 田道閒 (タヂマ) 守 (モリ)、常世ニ渡リ、云云」(垂仁天皇)同卷 廿二 芳野離宮長歌「皇祖ノ、 可未 (カミ)ノミコトノ、 恐 (カシコ)クモ、始メタマヒテ、云云、此大宮ニ、云云」(應神天皇) (三)スベテ、人智ニテ測リ知ラレザルコト。 「 神 (カミ)ノ如シ」 神事 (カミゴト)」 (四) 神 (カミ) 代 (ヨ)ニ、スベテ、功德アリシ方方ノ稱。何ノ 命 (ミコト)、 某 (ソレ)ノ命ト申ス、是レナリ。 (五)聖餐、英雄ナドノ、逝去ノ後ニ、其 靈魂 (タマシヒ)ヲ祀ルコトノ稱。 大鏡、上、時平「今日、神(菅原道眞)トナリ給フトモ、コノ世ニハ、我レニ所オキ給フベシ」 (六){スベテ、荒ブル者、 恐 (オソロ)シキ龍蛇、豺狼、虎豹ナドノ稱。 景行紀、四十年七月「東國不 レ 安、 暴神 (アラブルカミ)多起、亦蝦夷悉叛」神代紀、上 三十七 「 八岐大蛇 (ヤマタノヲロチ)、云云、素戔嗚尊敕 レ 蛇曰、汝是 可畏之神 (カシコキカミナリ)」常陸國風土記、 行方 (ナメカタ)郡「謂 レ 蛇爲 二 夜刀神 (ヤトノ ) 一 」( 谷 (ヤツ)ノ神)豐後國風土記、直入郡、球覃鄕「蛇龗、謂 二 於箇美 (オカミ) 一 」欽明紀、六年十一月、 膳 (カシハデノオミ) 巴提便 (ハテヒ)、虎ニ向ヒ「汝 威神 (ハカシコキカミ)」倭名抄、十八 二十 「豹、奈賀豆可美」( 中之神 (ナカツカミ))欽明卽位前紀、 秦大津父 (ハタノオホツチ)、狼ニ逢ヒ「汝 是 (ハ レ) 貴神而 (カシコキカミニシテ) 樂 (コノム) 二 麁 行 (キ ヲ) 一 」「オホかみ」 (七){鳴雷 (ナルカミ)ノ略。イカヅチ。カミナリ。 萬葉集、十二 十九 「神ノゴト、聞ユル瀧ノ、白狼ノ」拾遺集、十九、雜戀「かみイタク鳴リハベリケル 朝 (アシタ)ニ」 検索用附箋:名詞名称 附箋:名称 名詞
https://w.atwiki.jp/touhoukeitai/pages/88.html
すいか いつも おさけを のんで よっぱらっている。みかけに よらず かなりの かいりき。 タイプ 岩/格闘 特性 むさん (本家のすながくれと同等) 分布 せいそくち ふめい 種族値 HP 130 すばやさ 70 こうげき 100 とくこう 50 ぼうぎょ 35 とくぼう 35 進化系統 ちびすいかLv30ですいかLv45でEすいか(要全国図鑑) レベルアップで覚える技 Lv01 からてチョップ Lv08 ちいさくなる Lv14 いわおとし Lv20 ちきゅうなげ Lv26 すなあらし Lv33 がんせきふうじ Lv40 いわなだれ Lv47 メガホーン Lv54 ばかぢから 覚える技マシン 01 ピヨピヨパンチ 05 ほえる 06 どくどく 08 ビルドアップ 10 チームワーク 11 にほんばれ 12 ちょうはつ 14 ふぶき 15 はかいこうせん 17 まもる 20 しんぴのまもり 21 やつあたり 23 アイアンテール 24 10まんボルト 25 かみなり 26 じしん 27 おんがえし 28 あなをほる 31 かわらわり 32 かげぶんしん 33 リフレクター 34 でんげきは 35 かえんほうしゃ 37 すなあらし 38 だいもんじ 39 がんせきふうじ 41 いちゃもん 42 からげんき 44 ねむる 45 れいげき 48 スキルスワップ 49 よめしゅぎょう 50 オーバーヒート 覚える秘伝マシン 04 かいりき 06 いわくだき 倒すと獲得できる努力値 HP +2 育成例
https://w.atwiki.jp/saikyouwoman/pages/398.html
【作品名】日常 【ジャンル】アニメ 【名前】長野原みお 【属性】腐女子 【大きさ】小柄な女子高生並 【攻撃力】張り手一発で成人男性の警察官を気絶させる 【防御力】大きさ相応 【素早さ】 5mほど跳躍できる 電車より少し遅いくらいの速度で走行可能 だるま落としの上段が全く落ちない間に 「後方から飛んできて自分に当たった段をキャッチ→1m後方にいる人の頭に投げ返す」ことができる反応、戦闘速度 描写では中に浮いた状態の上段がほぼ全く落ちていないが、 時間が経過していないということはないので、上段が0.1mm落ちたと仮定し計算する →作中時間0.0045秒で上記「」内の行動ができる 【特殊能力】なし 【長所】普通とは思えない戦闘力 【短所】腐ってやがる。速すぎたんだ 【戦法】初手張り手 vol.4 555 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2011/10/02(日) 20 01 56.55 ID byfJYbXv 長野原みお考察 素早さが凄いが、それに対して攻撃不足で防御は紙。 浦島可奈子より上は無理だろう。そこから下を見てみる。 △:飴谷千歳 当たらないが倒せない △:浦島可奈子 同上 ○:佐倉杏子 ひたすら張り手して気絶させ勝ち ○:園崎魅音 同上 △:音無小夜 当たらないが倒せない △:主人公(FB海の呼び声) 当たらないが倒せない ○:大島アリサ 張り手で気絶させ勝ち ○:ノヴィア・エルダーシャ 先手とって張り手勝ち △:花岡弥依 当たらないが倒せない ○:九鬼揚羽 防御は普通なので張り手勝ち ×:朱鷺宮神依 一発じゃ倒せない。時止め→斬殺負け △:藤堂晴香 当たらないが倒せない ○:イカ娘 張り手勝ち ○:ニセもん タイムマシンの上に飛び乗ってボコり続け勝ち ○:レン ジャンプして張り手勝ち ○:アマナ 張り手で気絶させ勝ち まあ、多分大丈夫だろう。 成瀬川なる>飴谷千歳=浦島可奈子=長野原みお
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1400.html
前 美鈴は巣穴から離れ、先ほど捕らえた母子まりさ三匹の処分に取りかかる。 「っと、結構時間食っちゃったけど、あの二匹は逃げてないわよね」 それは杞憂であった。 ちゃんと温和しく、ありすとぱちゅりーは待っていた。 二匹の目の前に置いた失神しているまりさ母子を、これまでの恨みで攻撃したりもせず、 未だ気絶したまま転がっているれみりゃヘッドを食べるでもなく、温和しくしていた。 どのように温和しいかと言うと── 「ぱちゅりー……あのときは、なにもできずごめんね……うっ、ぐずっ……うぅっ」 「むきゅぅ~ん、ありす……いいのよ、もうすぎたことは……」 またも二匹だけの世界を構築し、ゆっくり語りあっているだけで、他には特に何もして いない。 普通ならば、隙ありと見て逃げ出すか、または復讐心や食欲に身を任せるであろうから、 やはりこの二匹は普通のゆっくりと比べると、色々とおかしい。 「……変なゆっくりたちね」 変なゆっくりだと思ったからこそ、まだそれほど痛めつけたりもせず生かしているのだ が。 「さて……あんたたち、お喋りもいいけど注目よ!」 二匹の目の前に立って、美鈴は言った。 「ゆっ?」 「むきゅ?」 言われた通り会話をやめて、美鈴に視線を向ける。 「これが終わったら、さっき言った通りお願い聞いてあげるから、しっかりと見届けるの よ! わかったわね?」 まりさ母子の頭から帽子を取り、モデルになった白黒の魔法使いと同じように長くのび た金色の髪の毛を使って、近くの立木の枝に多少の間隔を空けて吊り下げる。 母まりさと二匹の子まりさは三匹とも、まるで奇妙な果実のように吊された。 「こ……これから、なにするのよ?」 「むきゅ! まりさをつるして、どうするの?」 美鈴が何をしようとしているのか、ありすとゆっちゅりーには見当がつかない。 「いいから、見てなさいよ。あんたたち、こいつらに恨みがあるんでしょ? きっと楽し い気分になれるわよ」 言いながら、失神したまま吊された三匹に気付けをして、目を覚まさせる。 「……ゆっ! ぎっぎぎっ……い、いたいぜ! どうなってるんだぜ?」 「……ぅゆっ! ゆゆゆゆゆゆっ!? なにこれ? かみのけひっぱられてる!」 「……っゆぐっ! ゆぅ~っ……あっ! まりさのぼうしがぁ~っ!」 目覚めた途端に騒々しい。 髪の毛で吊しているため、自然と髪は上に引っ張っり続けられるため、不自然に目のつ り上がった顔がかなり滑稽である。 「ゆっくり休めたかしら?」 だいたい美鈴の胸の高さぐらいに吊り下げた三匹の顔を見て、にっこりと微笑んだ。 「ゆっ! お、おねえさんっ! どういうことなんだぜ? おろしてほしいんだぜ!」 「やすめないよっ! こんなんじゃ、ゆっくりできないよぉ~っ!」 「まりさのぼうしっ! かえして! かえしてよぅ、おねえさぁんっ!」 三人揃って一斉に違う事を喋るので、とても聞き取りづらい。 「本当に、あんたらはうるさいわね。黙んなさいよ」 黙れと言って、こいつらが黙るとも思えないが、一応言うだけ言ってみた。 「ゆっ! ひどいんだぜ、おねえさん! まりさたちをゆっくりおろしてほしいんだぜ!」 「やめてよ、おねえさん! ひどいことしないでよ! まりさたちなにもわるいことして ないよ!」 「ゆっ! そうだよ! おねえさんは、そのありすとぱちゅりーにだまされてるんだよ!」 言うだけ無駄だった。 美鈴は一方的に喋って、とっとと処分に取りかかる事にする。 「あんたたちは、このありすとゆっちゅりーを虐待していたらしいから、罰を受けるのよ。 罰の内容は……凌遅三〇〇〇刀、滅九族!」 青竜刀を突きつけて、怒鳴るように言い放った。 「り、りょうちさんぜんとう? なんだかわからなんだぜ? ゆっくりせつめいしてほし いんだぜ!」 「ゆっ! ぎゃくたい? よくわからないけど、そんなことしてないよぅ~!」 「ばつなんかうけたくないよっ! わるいのはありすとぱちゅりーだよ!」 ゆっくりたちが、もちろん凌遅刑がどういう刑罰なのか、知っているわけもなかった。 「むきゅ! りょうち! な、なんてことなの……」 「し、しってるの? ぱちゅりー」 見届ける事を命じられ、観客となった二匹が声を上げる。 「え? 知ってるんだ……ゆっくりのくせに」 ひょっとしたらゆっちゅりーは、紅魔館の近くに良く居るバカで有名な氷精よりも、頭 が良いのかも知れないと美鈴は思った。 「むきゅぅっ! そ、そんなのみなきゃいけないのぉ~っ! むきゅぅぅぅぅっ!」 本当に知っているのか、これから目の前で展開される惨劇を思い描き、ゆっちゅりーは 恐怖に打ち震えた。 「だ、だめよ! ぱちゅりー、きをしっかりもって! みなきゃいけないのよっ!」 失神しそうなゆっちゅりーを、ありすが懸命に励ます。 見届けなさい、と言われた以上、失神したらいけないと考えたのである。何故こんなに ゆっちゅりーが怖がるのかは、わからないが。 気分を出すため、美鈴はポケットから爆竹を取り出し、三回それを弾けさせた。 「いくわよ!」 まず子まりさのうち一匹を血祭りに上げる。 こう言う用途には全く向いていない青竜刀を器用に使い、美鈴は子まりさの皮を餡子が 露出しない程度の深さまで切り入れて、1センチほど切り剥いだ。 「ゆ゛ぎぃぃぃぃっ! い゛だい゛ぃぃぃぃぃっ!」 ゆっくりの皮は、人間の皮膚の表皮にあたる薄皮と、それに密着している皮本体で構成 されている。 薄皮は柔らかいが多少は強靱に出来ており、熱や痛みへの耐性も人間の表皮とほぼ同じ 程度──要するに材質が違うだけで、人間の表皮と変わらない物であった。 それに対して薄皮に密着している皮本体は、人間で言うならば真皮であり皮下組織でも ある筋肉と言うべき存在であった。 また、餡子は内臓であり骨であり筋肉でもあり脂肪でもあり、血液でもあると言う存在 である。 つまり、餡子が露出しない程度に皮を切り剥ぐと言う行為は、人体に喩えると「内臓や 骨に達しない程度に皮と肉を切り剥ぐ」と言う事である。 「まず一刀!」 斬って剥ぎ取った皮を足下に落とす。 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ! お゛ね゛え゛ざん゛っっ! ま゛り゛ざの゛ごども゛に゛、 な゛に゛ずる゛ん゛だぜぇぇぇぇぇぇっ!」 絶叫する母まりさ。 単なる便利な性欲処理相手ぐらいにしか思っていない母れいむが痛めつけられた時と違 い、餡子をわけた自分の子への虐待には敏感に反応した。 「ま゛り゛ざぁぁぁぁ! お゛ね゛え゛ざん゛っっ! や゛べでぇぇぇぇぇぇっ!」 もう一匹の子まりさも悲痛な叫びを上げる。 母体は違うが姉妹である子れいむの生死や苦しみには無関心だが、同じ餡子が詰まった 姉妹が痛めつけられるのは悲しいようだ。 「三〇〇〇回やったらやめるわよ」 母まりさと姉妹まりさの必死の制止に対して、何ら心を動かされた様子も見せずに言い 放ち、二刀目を子まりさの身に刻む。 「ゆ゛っぎゃぁぁぁぁ! い゛ぎっ、い゛だい゛ぃぃぃぃぃっ!」 皮と肉を切り剥がされているのだから、その痛みがどれほどのものかは想像せずとも、 明らかであろう。 「はい、二刀。あ、そうそう……この子の次は、あんたらよ」 さらり、と言ってから美鈴は三刀目を入れる。 「なっ……なななななっ……あっ、あぁっ、あっ……」 「むきゅ、きゅ……きゅきゅきゅきゅぅっ……」 中身の素材は違っても、基本的な身体構造は一緒であるため、ありすとゆっちゅりーに は、子まりさが与えられている痛みがどんな物か良くわかる。 「こっ、ここここ……こん、なの……みとどけないと、いけないの……」 憎み恨んでいる相手だとは言え、同じゆっくりが切り刻まれるのを見続けるのは、精神 的に強い負担がかかる。 「むっ、むきゅきゅ……そ、そうよ、ありす……こ、これがさんぜんかいつづくのよ……」 三千という数字がどれほどの数なのか、ありすには良くわからなかったが、ともかくす ごく多い数だと言う事だけは何となくわかった。 一〇刀目を入れた時点で、子まりさは痛みと恐怖に耐えかねて気を失った。 「ほら、どうしたの? まだたったの一〇刀しか入れてないわよ?」 美鈴は呆れたように言うと、気付けを行い強制的に目覚めさせる。 「はい、一一刀!」 「ゆ゛っぎゅぎぃぎゃぁぁぁぁ! だずげでよ゛ぉぉぉぉ! お゛があ゛ざあ゛ぁぁん゛!」 あまり身体が大きくないため、もうこの時点で子まりさの表面は、切り剥がされた凸凹 が遠目にもわかるぐらい、はっきりと付いている。 このまま続けると、やがて凸凹が目立たなくなるであろう。 「ま゛り゛ざの゛ごども゛があ゛あ゛ぁぁぁぁ! び、びどい゛ん゛だぜぇぇぇぇぇぇ! や゛め゛でぐれ゛だだだだぜぇぇぇぇぇぇっ!」 我が子の苦しみを、ただ嘆き叫んで傍観するだけだった母れいむと違い、母まりさは吊 られたままの身体で、美鈴に体当たりをしようとさっきから試みているが届かない。 いくら髪が長いとは言え、吊せる長さにも限度があり、強度的な問題もあるため、美鈴 は頭皮からせいぜい15センチほどの位置で吊り下げたのである。 届くはずもないのだが、それでも母まりさは懸命に何度も身体を揺らし、髪の毛を引っ 張られる痛みに耐えながら体当たりを試みる。 ──その努力が、報われる可能性は皆無であった。 気絶する度に、気付けを行って目を覚まさせ、ひたすらに美鈴は子まりさの皮を切り剥 ぎ続けた。 「これで、一二〇刀!」 頭髪の生えている部分は切り削いでいないため、一二〇刀目にして、子まりさの露出し ている表皮はほぼ全て切り剥がれた。 つるりと滑らかな薄皮を皮本体ごと失い、でこぼこざらざらした肌となり、薄く中の餡 子を透けて見させている。 「ゆ゛ぎゅっ……ぎゅぎゅぎゅぎゅ……!」 喉が涸れ、体力も相当に消耗しているため、子まりさの上げる悲鳴も、かなり小さなも のとなって来ている。 「ふぅ、細かい作業は神経使うわね……」 感覚的にはジャガイモの皮むきと似た作業であるが、小さく少しずつ皮を切り剥がすと 言うところが大きく違う。 美鈴の腕前ならば、細かく切り剥がすような事はせず、大根のかつらむきのように切ら ずに繋げて全部ぺろんと剥くのも朝飯前だが、それでは凌遅刑にはならない。 「んー、ちょっと三〇〇〇刀は多すぎたかしら」 細かい作業とは言っても、さくさく手際良く行っているため、そんなに長い時間を掛け たわけではないが、さすがに三〇〇〇回も繰り返すのは面倒に思えてきた。 「剥き終わりで、キリもいいから少し休もう」 美鈴は、ここでちょっと一息入れる事にした。 「ゆ゛っ、ゆぐっ! ゆ゛ぐぐぐぐぐっ……ひ、ひどいんだぜ……まりさのかわいいこど もが、こんなぶさいくに……ぐしゅっ……」 美鈴が五〇刀目を入れたあたりで、漸く体当たりが無理だとわかった母まりさは、力な く吊り下げられたまま涙をこぼし嘆いている。 「ゆっ……ゆっゆっ……ぐずっ、ぐじゅっ……まりさたち、なにもわるいことしてないの に……ひどいよ、おねえさんっ!」 まだ無事な方の子まりさも泣いていた。 「どこがかわいいのよ? 下ぶくれのへちゃむくれじゃない? むしろスリムになって良 かったって思いなさいよ」 馬鹿にしたように言うと、美鈴は足下に堆く積んだ子まりさの皮を爪先で蹴り散らした。 「さて、次はどっちからやろうかしらね……」 母まりさの、涙でぐしょ濡れになった顔を眺める。 「ゆ゛っ! まりさはおおきいからじかんがかかるんだぜ! やるならこどもからやって いいぜ!」 自分の身への危険が目前に迫った途端、母まりさは母性を放棄した。 「ゆゆゆっ! お、お゛があ゛ざん゛っっ! な゛に゛い゛っでん゛の゛ぉぉぉぉぉっ!」 信頼していた母親に裏切られ、子まりさは悲しむより先に激高する。 「ごどぼを゛ま゛も゛る゛の゛がっお゛や゛でじょぉぉぉぉ! だずげでよ゛ぉぉぉぉ!」 必死の形相で子まりさは母に抗議した。 今までずっと結束してきたこの親子の関係は、こうして崩壊の時を迎えた。 「あらあら、親子喧嘩はだめよ。仲良くしないと、ゆっくりできなくてよ」 青竜刀の切っ先で、ちくちくと母まりさの頬を軽く突っつきながら、美鈴は嘲った。 「ゆっ! やめてだぜっ! おねえさんっ! こどもなんて、またつくればいいんだぜ!」 まだ成長していない子供よりも、すぐに子供が作れる成体が重要と言うのは、種の保存 のみを目的とするならば正論である。 「ゆぐっ! こんなひどいこというなんて……もう、おかあさんなんかだいっきらい!」 「ゆぎっ! じょうとうだぜ! おまえなんかまりさのこどもじゃないぜ! ゆっくりし ねだぜ!」 先にやられるか後にやられるかだけで、待っている末路は変わらないのだが、いつの間 にかこの二匹の中では、どちらかが助かると言う前提になっていた。 「また子供作るって言っても、相手のあてはあるの?」 休憩がてら、しばらく喋ってみることにした。 「ゆっ! おねえさんはまりさのみりょくをあまくみてるんだぜ! まりさのまむまむは さいこうなんだぜ!」 物凄く下品で下劣な自慢である。 「へー、そうなの……」 こんな返答が返ってくるとは思わなかった美鈴は、うんざりした目で母まりさを見た。 「そうなんだぜ! まむまむだけじゃないぜ! まりさのぺにぺにもさいこうなんだぜ!」 かなり聞くに堪えない。 「……そ、そう……」 こんなのと会話するんじゃなかったと美鈴は後悔した。 「ゆっ! あそこのぱちゅりーだって、さいしょはいやがってたのにさいごはいっしょに すっきりしたんだぜ!」 あごをしゃくって、ゆっちゅりーを指した。 そう言えば、あの二匹はどうしてるんだろう──凌遅刑の執行に熱中していて忘れてい た、ありすとゆっちゅーりの存在を思い出し、美鈴は視線をそちらに向けた。 「ちょっと、あんたたち!」 時々瞬きをするので失神しているわけでは無さそうだが、無言で口をぽかんと開けてい る二匹に声を掛けた。 「……ゆひぃっ! み、みてますっ! ちゃんと、みてますからっ!」 「むっ、むきゅきゅっ! ぱちぇもみ、みて、みてるわよぅっ!」 言われた通り、しっかりと見届けていた事をアピールする二匹。 もっとも見るには見ていたが、途中から視覚から入ってくる情報をカットしていたと言 うか、見るに堪えない惨劇を認識しなくなっていたようだが。 「そう、ならいいわ……それじゃ、続けましょうか」 言うと美鈴は、まだ無傷の子まりさに近づいた。 「ゆっ! おねえさんっ! こっちこないで! まりさにひどいことしないでぇぇぇっ!」 これから自分がなにをされるのか、姉妹がどうなったのかを見ていただけに、子まりさ は必死の形相で命乞いをする。 「ごっ、ごろ゛ざな゛い゛でぇぇぇぇっ! い゛だい゛の゛や゛だぁぁぁぁぁっっ!」 「大丈夫よ、すぐには殺さないから。痛いのはその代償よ」 すぐには殺さない──そう、中身の餡子を失わない限り、ゆっくりはそうそう簡単に死 なない生き物である。 基本的な生命力に関してのみなら無駄に強いと言うか、餡子さえ漏れないようにすれば、 いくら殴る蹴る斬る撃つ焼く、などの攻撃を加え、痛みと苦痛を与えても、なかなか死な ない。 もっとも、焼くと高熱が中の餡子に影響を与えるためか、意外と早く死に至ってしまう 場合もあるが。 「い゛だい゛の゛ごわ゛い゛ぃぃぃぃっ! や゛だぁぁぁぁっっ! お゛があ゛ざぁぁぁ ん゛っっ!」 ついさっき「だいっきらい!」と言ったばかりの母に助けを求める。 しかし、そんな我が子に対して母は、 「ゆっ! おかあさんのために、ゆっくりしんでねだぜ! まりさのかわりは、ちゃんと つくってあげるんだぜ!」 これで自分は助かると思ったのか、余裕すら伺わせる表情で、楽しそうに言い放った。 いや、あんたを見逃すとは一言も言っていないわよ──心の中で美鈴は突っ込みを入れ た。口に出して言うと、またうるさそうだから。 しばらくの間は、自分は助かったと思わせておいて、あとで存分に現実の非情さを餡子 の随までわからせれば良いのだから。 「心の準備は良いわね? まだでもするけど」 何かこだわりがあるのか、またも美鈴はポケットから爆竹を取り出し、三回それを弾け させた。 必要無いと思える行為でも、行う事によって得られるものがあると、美鈴は常日頃から 考えているのである──誰も居ない自宅に帰って「ただいま」と挨拶し、「おかえりなさ い」と自演するなどの虚しい行為も、そんな考えのもとに日課としているのである。 「や゛だっ! や゛だぁぁぁぁっっ! やべでぇぇぇぇぇっ! ぎぃや゛ぁぁぁぁぁっ!」 吊されて逃げ場が無いにも関わらず、身を捩り、なんとか逃れようと足掻くが、完全に 無駄な努力であった。 すぐに美鈴の左手に掴まれ、皮に青竜刀の刃をあてられる。 「一刀!」 「ゆ゛ぎぃっ! ゆ゛ぎぎぃぃぃっ! い゛だい゛ぃぃぃぃぃぃぃぃっ! お゛があ゛ざ ぁぁぁん゛っっ!」 餡子が露出しない程度の深さまで切り入れ、一センチほどの大きさに切り削いだ皮を足 下に落とす。 「二刀!」 「ぎびゅっ! ゆ゛ぎぎぎぃぃぃぃぃっ! ゆ゛ぎゃぁぁぁっ! や゛だぁぁぁぁっっ!」 絞め殺される鶏よりも、騒々しく聞き苦しい悲鳴が夜の森にこだまする。 「二〇刀! あら、頑張るわね。まだ気絶しないなんて……えらいわよ」 意識を失わず、きちんと苦痛を味わっている子まりさに、美鈴は賞賛の声を贈呈した。 「ぼべら゛べでぼう゛べじぐだびぃぃぃぃぃっ! ぼお゛っや゛べでぇぇぇぇぇぇっ! い゛だい゛ぃぃよ゛ぉぉぉぉぉっ!」 せっかく褒められたのに、子まりさは失礼な反応を示した。 これで喜ぶ方がどうかしているが、重要なのは褒め言葉を素直に受け取らなかったと言 う事実である。 「褒められたら素直に喜ぶものよ。お仕置きね」 非情に理不尽である。 だが美鈴ルールは、今この場では絶対の価値を持っている。圧倒的な武力を背景として いるのだから。 「ほーら、みんな大好き、からーい、辛い、とっても辛い醤よ」 傷口に塩どころではなく、傷口に激辛調味料である。 「ゆ゛じゅぼぁお゛ぎゅあ゛ぁぁぁぁぁっ! じ、じびる゛ぅぅぅぅぅっ! う゛ぎぃぃ ぃぃぃっ! だう゛ぇどぅぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」 甘い餡子で出来ていて、皮にも甘みを含む、全身甘い物のかたまりなゆっくりにとって、 辛い物は猛毒に等しい。 多少の撥水力のある表面の薄皮にならともかく、餡子が薄く透けて見えている箇所に垂 らされたのだから、たまらない。 「ゆ゛びゅっ! あ゛びゃっ! あ゛じゅっ! ぶべぇぼぉぉぉぉぉっ!」 白目を剥き、子まりさは口と底部から餡子汁を漏れ出させる。 「あら……失神しちゃった? しょうがないわね……ふんっ!」 激痛に耐えかねて意識を失った子まりさを、美鈴は気の力で無理矢理に目覚めさせる。 「ゆっくり寝ちゃだめよ。ゆっくり苦しまなきゃ」 そう言って、美鈴は二一刀目を入れた。 「一〇六刀! ……あら、もう剥き終わりね」 「あ゛じゅっ……う゛ゅぎゅっ……う゛ぁう゛ゅう゛ゅう゛ゅぅ……!」 休憩を少し挟んだものの、細かい作業を続けているわけだから、どうしても雑になる箇 所は発生する。 この場合、雑になるとは、面積を大きく切り削ぎ過ぎてしまう事だ。 だいたい1センチ×5ミリ程度を目安としているが、それより大きくなってしまう事も 良くある。 「やっぱり、人にするのとは感覚が違うわね」 これも集中力を高める修行だと思えばいいか──そんな事を考えながら、美鈴は母まり さに目を向けた。 「ゆっ! おねえさん、おつかれさまだぜ! おわったんだね? さぁゆっくりしないで、 はやくまりさをかいほうしてほしいんだぜ!」 美鈴に視線を向けられて、これで開放して貰えると思いこんでいる母まりさは、嬉しそ うに言った。 痛く苦しい思いをして頑張って産んだ愛する──愛していた我が子が、苦痛を与えられ、 悲惨な姿と成り果てて行くのを、この母はニタニタしながら眺めていたのである。 最初に子まりさが凌遅に処された際は"愛する我が子"の処刑だったので、とても悲しい 気持ちで見ていたのだが、今しがた行われたのは"自分が助かるための生贄"の処理と言う 認識なので、見ていて楽しかった。 子まりさに美鈴が一刀入れ皮を切り剥ぐごとに、少しずつ自分の開放が近付いていると 思っていたからだ。 「なによ、あんた。ずいぶん嬉しそうじゃないの?」 額に浮かんだ汗を服の袖で拭いながら、美鈴は言った。 「ゆっ! だって、みっともないひめいをあげて、どんどんぶっさいくになってくのをみ るのは、とってもたのしいんだぜ!」 「あらあら、自分の子供なのに?」 ここまでの返答は予想していなかった。 こいつは化け物か、と言いたげな目で美鈴は母まりさを凝視する。 「ゆっへっへっ! おねえさんなにいってるんだぜ? またつくればいいんだぜ! こど もなんかいくらでもでてくるんだぜ!」 ああ、そう言えば……そんな事を言った歴史上の人物がいたな──そう思いながら、美 鈴は口を開き、 「あんた……まるで、カテ」 「むきゅ! まりさはまるで、かてりーな・すふぉるつぁだわ! そんなこといってるか ら、こんなめにあうのよ!」 途中まで言ったところで、ゆっちゅりーの言葉にかき消された。 「……うそっ! なんで知ってんの?」 言いかけた言葉を邪魔された不快感よりも、驚きの方が上回った。 「むきゅ? だってゆうめいじゃない? ぱちぇがしっててもふしぎじゃないでしょ?」 これが徳川家康だとか織田信長など、人里に住む人間の子供が普通に知ってそうな日本 人の人名だったならばともかく。 「有名って……どうかしらね」 「ゆへっ! またぱちゅりーのちしきじまんがはじまったぜ! そのものしりづら、へど がでそうだぜ!」 小馬鹿にしたように鼻で笑い、まりさは茶々を入れた。 黙っていれば、もしかしたら存在を忘れられて助かったかも知れない。 そう、美鈴の興味の方向は、ゆっちゅりーの異常な知識量に、この時点までは向いてい たのだから。 「あ、いけないいけない、あんたの事すっかり忘れてたわ」 自分がしようとしていた事を思い出し、すかさず美鈴はまりさの方へと向き直った。 「ゆっ! まりさをわすれるなんてひどいぜ! ゆっくりあやまってほしいぜ! でも、 あやまるまえに、はやくおろしてほしいぜ!」 どこをどうやったら、こんなに巨大な態度が取れるのか不思議である。 「そうね、忘れちゃってごめんなさいね……それじゃ、はじめましょうか」 妙なところで律儀な美鈴は、口先だけの詫びではなく、踵を揃えきっちとお辞儀をして 謝ってから、おもむろに左手でまりさの頬を掴む。 「ゆっ! なっ、なにするんだぜ? まりさをどうするきなんだぜ? はやくかみのけほ どいてほしいんだぜ!」 思いがけない美鈴の行動に、まりさは慌てた。 「ちゃんとおろしてあげるわよ。終わったら、ね」 皮に青竜刀の刃をあてる。 「ゆっ!? お、おねえさんっ! や、やくそくがちがうんだぜっ! なにをするきなんだ ぜ? やめてくれだぜ! おねがい……おねがいしますだぜっっっ!」 美鈴がこれから何をしようとしているのか、はっきりと悟ったまりさは懇願した。 「約束? 先にするか後にするかの話で、誰も助けるなんて言ってないわよ」 「ゆゆゆゆゆっ! そっ、そんな……ひ、ひどいんだぜ! なんで、まりさにひどいこと するんだぜ? まりさはなにもわるいことしてないんだぜっ!」 力の限り身体を揺さぶって、美鈴の手からなんとか逃れようと、まりさはもがく。 仮に美鈴が手を離したとしても、吊されている以上逃げようもないのだが。 「今まで好き放題に生きて、充分にゆっくりしてきたんでしょ? これも運命だと思って、 ゆっくり受け入れなさいよ」 「い゛っ、い゛い゛や゛だぜぇぇぇぇぇっ! ぞん゛な゛の゛ま゛り゛ざばい゛や゛だぁ ぁぁぁぁぁ!」 まだ一刀も入れていないにも関わらず、まりさは大きく見開いた目から涙を垂れ流し、 口からは涎をこぼし、底部から餡子汁を失禁させている。 「もうお漏らし? こんなんじゃ途中で狂い死にそうね……」 呆れたように美鈴は言い、 「まぁ、狂っちゃったらその時考えよう……まず、一刀!」 ゆっくりと刑の執行を開始した。 「ぼぉぎゅあ゛ぁぁぁぁっ! い゛だい゛ぜぇぇぇぇぇっ! ゆ゛ぎぎぃぃぃっ! ゆ゛ ぎゃぁぁぁっ! じぬ゛う゛ぅぅぅぅぅぅっ!」 大きな口の奥から餡子を全て吐き出さんばかりに、物凄い大声で悲鳴を上げた。 「……そっか、子供よりも大きいから、もちろん声も大きいのよね」 耳の奥がキンキンする。 たった一刀入れただけでこの調子では、先が思いやられる。 「や゛べでぇぇぇぇぇぇっ! や゛べでぇぇぇぇぇぇっ! だずげでぐだざい゛だぜぇぇ ぇぇぇぇっ!」 「……子供よりも、親の方が見苦しいなんて……なんなのよ、こいつ」 直径40センチクラスの大物であるにも関わらず、たった1センチ程度皮を切り削いだだ けで、ここまで取り乱すとは予想外である。 今日は予想外な事態が多すぎで、正直もう美鈴はうんざりしていた。 「この程度もうちょっと我慢なさいよ。あんた大人なんでしょ?」 「だあ゛ぁぁぁでぇぇぇぇっ! い゛だい゛ん゛だぜぇぇぇぇぇっ! がばん゛な゛ん゛ がでぎな゛い゛ぜぇぇぇぇぇぇっ!」 とても情けない答えが返ってきた。 なるべく"ひどく殺そう"と思っていた美鈴であったが、ここまで情けなく見苦しいと、 "ひどく殺す"のが物凄い重労働に思えてきた。 「おねえさんっ! だまされないでっ! まりさはうそつきなのよっ! がんばって!」 「むきゅ! ありすのいうとおりよ、おねえさんっ! まりさのえんぎよ、それわ!」 ありすとゆっちゅりーが、くじけそうになった美鈴の心を察したのか、外野から声援を 送る。 「ゆ゛ぐっ! あ゛り゛ずぅぅぅぅ! ばぢゅじぃぃぃぃ! よ゛、よ゛げい゛な゛ごど い゛う゛ん゛じゃな゛い゛ぜぇぇぇぇぇぇっ!」 今にも白目を剥きそうだったまりさが、地の底から響くような怒りの籠もった声で、二 匹に対して獅子吼する。 「ああ、演技だったのね……ふーん」 危うく騙されるところであった。 考えてみれば、痛みにあそこまで弱いんだったら、暴力でありすやぱちゅりーを支配で きるわけがない。 攻撃手段が主に体当たりな以上、ケンカが強いゆっくりは痛みにも強いのだから。 「本当に見下げ果てたやつね……さくさく行くわよ!」 鳴らし忘れていた爆竹をポケットから取り出し、美鈴は自分の耳に詰めた。 外耳道と同じぐらいの太さの爆竹は、良い具合の耳栓代わりとなった。 「気を取り直して、二刀!」 「あ゛びゃぁぁぁぁぁっ! ゆ゛う゛ゅぅぅぅぅぅっ! じぬ゛ぅぅぅぅっ! ごろ゛ざ れ゛る゛ぅぅぅぅぅぅぅ!」 耳栓のおかげで、あまりうるさくない。 「ああ、そうだわ……こいつにはこれも使おう」 「う゛ぎゃあ゛ぁっ! な゛、な゛じぃぃぃぃ? じびる゛ぜぇぇぇぇぇっ!」 演技ではない絶叫をまりさは発した。 「さっき見てたでしょ? あんたの子供にも使った醤よ。特別に、あんたには一刀ごとに 垂らしてあげるわ」 その代わり一回に切り剥がす皮は大きめにしよう──時間かかりすぎるし。 「な゛、な゛っ、な゛ん゛でだぜぇぇぇぇぇっ! ぞう゛な゛も゛う゛づがばな゛びで、 ぼじびぜぇぇぇぇぇぇっ! ゆ゛ぎぎぃぃぃっ!」 醤が何かは知らないが、それが垂らされると物凄く痛いと言う事は、たった今知ったの で、もう演技ではなく本気でまりさは取り乱している。 「ごべぶな゛ざい゛ぃぃぃぃぃぃっ! ばり゛ざう゛ぉゆ゛る゛じでぐだざぃぃぃぃっ!」 美鈴に向かって、まりさは詫びた。 自分でも何で謝っているのかわからないが、とにかく詫びた。 「あんたが詫びるべきは、ありすとゆっちゅりーでしょ? 私はあの二匹に代わって、あ んたに罰を下しているのよ。最初に言ったでしょ?」 無論、そんな事はちょうど良いから用いた口実に過ぎない。 確かに、ゆっちゅりーの話を聞いて多少の義憤を抱いてはいるが、所詮ゆっくり同士の 事である──美鈴は、まりさに苦痛を与えたいと自ら思って行っているのだから。 「ゆ゛う゛う゛う゛っ……あ゛じずぅぅぅぅっ! う゛あ゛ぢゅぢぃぃぃぃっ! ばり゛ ざが、ま゛り゛ざがばる゛がっだん゛だぜぇ……ゆ゛る゛じでぐだざぃぃぃっ!」 まりさはすかさず、ありすとゆっちゅりーに詫びた。 助かりたい一心で詫びた。 詫びれば助かると思ったから。 「なにいってのんよ? ばっかじゃないのっ! ゆるすわけないでしょっ!」 「むきゅ! きゅきゅきゅっ! あやまったぐらいで、ゆるされるとおもってるの?」 子まりさが酷刑を受けていた時は、見るに堪えない惨劇に喘いでいた二匹だが、恨み骨 髄と言うか、餡の随まで恨んでいるまりさに対しては、非情に冷淡であった。 「ゆ゛ぐっ! ぞ、ぞう゛な゛ぁ……び、う゛ぃどぉい゛ぜぇぇぇぇぇっ! あ゛じずぅ ぅぅぅっ! う゛あ゛ぢゅぢぃぃぃぃっ!」 ──なんでゆるしてくれないんだぜ? ──まりさが、このまりさがあやまってやっているんだぜ? ──どうしてなんだぜ? 「……残念だったわね。それじゃ、三刀!」 さもありなんと言った面持ちで、美鈴は淡々と刑を続行した──そして、またまりさの 口から絶叫が迸る。 「一五刀! ふぅ、大きいと削ぎ甲斐があるわね」 「う゛ぁぎう゛ゅぅぅぅぅぅっ! あ゛じずぅぅぅぅっ! う゛あ゛ぢゅぢぃぃぃぃっ!」 一旦手を休め、美鈴はまりさの状態をじっくり見てみた。 近くの箇所にばかり集中して皮を切り剥ぐと、その部分に圧力が強くかかって餡子が漏 れ出す危険性があるため、一刀ごとに美鈴は削ぎ剥ぐポイントを変えていた。 そのため、ところどこが凹み、醤によって変色していると言う、非情に醜い姿にまりさ は変貌していた。 鏡を持って来れば良かったわね──道具の選定が甘かった事を、少しだけ悔やむ。 「あはははははっ! みて、ぱちゅりー! あのまりさが、あんなぶさいくになっちゃっ たわよっ! あーっはっはっはっ、おっかしぃーっ!」 「むっきゅっきゅっきゅっ! まるでりゅうきんのしょけいね! あくらつなけんりょく しゃは、こうしてむざんにくるしんでしぬのがおにあいだわっ!」 まりさがどんどん壊され変形させられて行くのを、二匹は心から楽しんで見ていた。 あのまりさが、絶対的な力で好き放題にしてきて、ありすとゆっちゅりーをあまりゆっ くりさせてくれなかったまりさが、今ゆっくり死に向かっている。 そう、本当にゆっくりと、ゆっくりらしく、ゆっくりと。 「ひとつ削いでは黄帝様♪ ふたつ剥いでは神農様♪ やっと五〇刀♪」 「ゆ゛びゅぎゃう゛ぁぁぁぁぁっ! ゆ゛る゛じでぇぇぇぇぇっ! ごべぶな゛ざい゛ぃ ぃぃぃぃぃっ! あ゛づぅぃずぶぅぅぅぅぅぅぅっ! ぼあ゛ぢゅぢびぃぃぃぃぃっ!」 二〇刀目あたりから、美鈴は歌いながら執行している。 イレギュラーが多く何度か面倒な気分に捕らわれたが、ここに来てやっとテンションが かなり高まり、楽しくなってきたからだ。 「ふひゅひゅっ! もう、まりさったら、ぞっとするぐらいきもちわるいわねっ! あん なにしろくてきれいだったのに、しみだらけできたならしいわよっ!」 「むきゅきゅきゅきゅ~! やっと、そのみにくいこころに、ふさわしいすがたになって きたわね! ゆっくりしぬために、がんばってねっ!」 観客の二匹も、大変ノリノリである。 美鈴が一刀入れる度に喝采を送り、まりさが悲鳴を上げる度に嘲笑し、まりさが詫びを 入れる度に罵倒している。 「うん、公開処刑ってのは、こういうものよね……執行人と観客が一体化しないと」 遠い目で、そろそろ白みつつある空を眺め、美鈴は呟いた。 「ゆ゛る゛じでぇぇぇぇぇっ! ごべぶな゛ざい゛ぃぃぃぃぃぃっ! い゛だい゛ぃよ゛ ぉぉぉぉっ! じう゛ぃだぐな゛う゛ぃぃぃぃぃぃっ!」 美鈴が手を止めていても、まりさは叫び続け、その悲鳴は休まる事がない。 もう喉もカラカラで、声を出すのも辛いはずなのだが、喉よりも削がれ醤で灼かれた身 体が痛い。 叫ぶ事で少しでも気を紛らわせているのである。 「ぷっぷぷぷっ! しにたくないだって! いつもありすたちに、ゆっくりしね! って いってたのに!」 「むきゅっきゅっきゅぅ~! これがいんがおうほうなのだわ、まりさ! いままでのあ くぎょうざんまいを、ゆっくりはんせいするがいいわ!」 それを眺める二匹もまた、沈黙を忘れたかのように喋り続けている。 もう、今すぐ死んでも悔いは無いと、二匹は思っていた──こんなに楽しいものが見ら れたのだから。 「洪武帝様の言う事にゃ♪ 肉を削ぐは国のため♪ 皮を剥ぐは天のため♪ 命を奪うは 朕のため♪ ほい、一〇〇刀♪」 「う゛ゅお゛ぎゅあ゛ぁぁぁぁぁぁっ! だずげでぇぇぇぇぇ! う゛ぁじぅぃずぅぅぅ ぅっ! ゆ゛う゛じでぇぇぇぇぇぇっ! ごう゛ぇう゛な゛ざい゛ぃぃぃぃぃぃっ!」 無事な皮と言うか、まりさの皮は、もう切り剥がされていない部分の方が少なくなって いる。 ところどころ削がれて変色させられ、ではなく、ところどころ手付かずな皮が残ってい る、と言うべき惨状であった。 「ゆっほほほっ! もうなんかいありすにあやまったのかしらね、まりさは? でもきっ と、ありすがまりさにあやまったかいすうよりはすくないわよねっ!」 「むっきゅきゅきゅぅ~! ぱちぇにはあやまらないなんて、まりさはほんとしつれいだ わ! さっきからあわせて、ありすには97かいあやまったのにぱちぇには89かいよっ!」 まりさが目も当てられない姿となっても、まだまだこの二匹の抱いた強い憎しみと恨み は消えていない。 一応まりさが100回謝ったら、ゆっちゅりーはありすと相談して、美鈴に「もう楽に」 してあげても良いと言うつもりであったが、回数がまだ足りていない。 ゆっちゅりーとありすに言われたからと言って、美鈴がまりさを楽にしてやるかどうか は、定かではないが。 「だいぶ良い姿になったわね。数もキりがいいから、そろそろ終わらせてあげるわよ」 神経を使って細かい作業を続けた成果を、満足げに眺めながら美鈴は、まりさに優しく 語りかけた。 「ゆ゛ぎっ! お゛っお゛ね゛え゛ざん゛っっっっ! ぞ、ぞぞべ、ぼん゛ど?」 思いの外元気な声をまりさは出した。 中の餡子には、垂らされて染み込んだ醤のダメージしか与えられていないので、体力が まだ残っていたのである。 餡子へのダメージが大きくは無いと言っても、散々に与えられた苦痛で確実に体力を奪 われているため、仮にこのまま地面に下ろし開放したとしても、余命はせいぜい保って丸 一日か二日程度だが。 もちろん、それは外敵に全く襲われ無ければ、の話である。 「ええ、本当よ。だって、もう皮がほとんど残ってないし」 ぶっちゃけた話、僅かばかり残った皮を剥ぐのが面倒なのである。目も疲れたので。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛じじじじじじじががががががどどどどう゛だぜぇぇぇぇぇぇっ!」 痛みを忘れ、歓喜の叫びをまりさは上げた。 生き延びられる、助かる、許された──耐え難い苦痛と絶望の中、言われた通り、あり すとゆっちゅりーに謝り続けた甲斐があったと、心の底からまりさは喜んだ。 働いてくれるありすを、気晴らしで虐めるのはやめよう。 色々役に立つ事を教えてくれるゆっちゅりーを、ちゃんと尊敬して大事にしよう。 そして、また新しく子供をいっぱい作って、みんなで仲良くゆっくりしよう! ──まりさは、これからは罰を受けないように、真面目に生きて行こうと思った。 「えぇぇぇぇっ! おねえさんっ! まりさをゆるしてあげちゃうの?」 「むきゅっ! おねえさん、まりさにはもっとはんせいがひつようだと、ぱちぇはおもう わ!」 まりさが心を入れ替える気になった事を知らない二匹は、不満で頬を膨らませた。 「あら、まだあの二人は許してないみたいね……どうする?」 やっぱり、と心の中で思いながら、美鈴はまりさに質問した。 「あぁぁぁりぃぃぃぃずぅぅぅぅ! おあぁぁぁじゅゅゅじぃぃぃぃぃ! びどい゛ん゛ だぜぇぇぇぇっ! ゆ゛る゛じでぐだざい゛ぃぃぃぃぃぃっ! な゛ん゛でう゛ぉじま゛ ずがら゛ぁぁぁぁぁっ! お゛ね゛がい゛ぃぃぃぃぃぃっ!」 顔を見せた希望が、再び遠のき消えるのを必死で引き留めるように、まりさは口から餡 子汁を吐き散らして吠えた。 「だって、まりさうそつきだもんっ! ほんきであやまってるの?」 「むきゅききゅっ! まりさはおおかみしょうねんなのよ! かんたんにはしんようでき ないわっ!」 今までのまりさの所行を良く知っていて、実際に被害を受け続けてきた、ありすとゆっ ちゅりーは冷たく言い放った。 「ぞっ! ぞう゛な゛ごどな゛い゛ぜぇぇぇぇっ! ぼん゛どびっ! ぼう゛どじ、も゛ ぼごれ゛がら゛ば、あ゛じずに゛や゛ざじぐじま゛ずぅっ! う゛ぁぢゅう゛ぃぼだい゛ じに゛じま゛ずぅぅぅぅっ! お゛ね゛がい゛ぃぃぃぃぃぃっ!」 ──因果は応報した。 続く このSSに感想を付ける