約 1,476,119 件
https://w.atwiki.jp/fate_495112834sandy/pages/149.html
. ───マスターや、起きなさい。マスターや…… 「むにゃむにゃ……おからじゃないお好み焼き……うへへへ……」 ───三大欲求に忠実なマスターや…起きないと二度と醒めない眠りになりますよ… ────具体的に言うと手足と角と尻尾を千切られただるまぞくに…… 「ぽげぇえッ!?寝込みを襲うとは卑怯な!?しかも例えがエグい!って…あれ?」 謎の声に導かれて。 私、闇の女帝シャドウミストレスこと、吉田優子は目覚めました。 けれど、目を覚ました場所は聖杯に与えられた下宿先のアパートではなく。 「ここ……夢の中…?」 私ではない誰かの夢の中でした。 「これ……誰の夢?」 ───おいおいマスター、ボク、ちゃんと説明したよね。 君に協力してくれるかもしれない、君の能力を必要としてる子がいるって。 「この声は…アサシン君!?」 私を起こしたその声は、間違いなくアサシン君の物でした。 ですが、姿は見えません。そのままきょろきょろと辺りを見回してみます。 そこは、病院の廊下でした。前に入った私の夢の中に似ている気がします。 「ここは…その人の夢の中なんですか?」 ───そのとーり。先ずは、友達になってくれるかもしれないこの子の事を知らないとね。 ───そして、願わくば…この子の助けになってあげて欲しいんだ。 「助ける…?」 その言葉に、眠る前の記憶が少しづつ蘇ってきます。 眠る前にアサシン君は私に語りました。 連日の深夜徘徊の結果、私に協力してくれるかもしれない子を見つけたこと。 だけど、その子は少し困ったちゃんで、今の時点でちゃんと協力できるか怪しいこと。 だから夢の中にお邪魔して、その子の事を少しでも知った上で、助けてあげて欲しいということ。 語られた内容を思い出し、状況は飲み込めてきました。 でも、それと共に戸惑いや不安ももたげてきます。 先ず私は、この夢の主の事を何も知りません。名前すら知りません。 そして自慢ではないですが私はクソザコまぞくです、ゲロ弱です。 いや、最近は宿敵の桃色魔法少女のお陰でちょっと強くなってきたかも? それでもやっぱり……私にできる事なのか、疑問です。 ───心配しないで、マスターならできるさ。できなきゃこの子は何も始まらない。 ───今は『待て、しかして希望せよ』よりも当たって砕けろだよ。 ───失敗したって、骨は拾うからね! 「玉砕前提!!私木っ端みじんになるんですか!?」 ───うん、具体的には今すぐ逃げないとあと二十秒くらいで。 へ?と。 その言葉にとっさに後ろを振り返ります。猛烈に嫌な予感がしました。 同時に既視感もです。前に夢の中に入った時、似たようなことがありました。 そして、そんな第六感は悲しいほどに当たっていました。 「うぎゃーッ!!ウサギとハムスターの真っ黒い化け物-ッ!!」 ふしゅーふしゅーと唸り声を上げて。 三メートルはある真っ黒な兎とハムスターの合体版みたいな怪物がそこに居ました。 ですが、これは二度目。経験を活かせば既にどうすればいいかは分かっています!! 「シャドウミストレス優子!危機管理フォーッッッム!!!」 最早慣れてしまった恥ずかしい格好に0,02秒で着替えます。 夢の中なら変身バンクも一瞬です。 そして回れ右前進!先手必勝逃げるが勝ちです!!退却撤退さようならッ!!! 桃に鍛えられたお陰でいきなり走っても横っ腹が痛くなりません。 確かな成長を感じます。 そのまま私は鍛えた健脚で華麗にハムうさぎの前から姿を…ってこのハムうさぎ早い!? 「う、うおおおおおお!舐めるなぁッ!!」 もう私はあの頃の私ではないのです。 宿敵にいぢめ抜かれて磨き上げた体力、見せつけちゃります! あれだけ鍛えてハムうさぎに負けたら私の人生ミジンコですから! 気合を入れなおして、本気の全力疾走で昏い廊下を駆け抜けます。 そして、一番奥の部屋に飛び込みました。 飛び込んだ先の奥の部屋は、一際広く、一際薄暗くて。 隠れるのにはもってこいの場所でした。 ホールの様になっている部屋の、舞台袖の様な場所に身を潜めます。 すると遅れて入ってきたハムうさぎの怪物は、狙い通り見失った様子でした。 そのままきょろきょろと周囲を見渡して、廊下の方へと戻っていきました。 ───お疲れ様マスター、良く逃げ切ってたね。捕まってたら数日昏睡だったよ。 「ぜぇえ…はー…ふー……フ、フフフ…舐めるな我が眷属よ…こ、の程度……」 背後のステージにもたれかかって、回復に努めます。 以前なら三十分はその場で動けなかったでしょうが、今なら五分もあれば復帰可能です。 息を整え、夢なのに何故かかく汗を拭った後。 アサシン君の声が、再び頭の中に響きます。 後ろのステージを見る様に、と。 昏いステージでした。それに何だか、辺りの空気がどんよりとしています。 以前は言った桃の夢の中と同じくらい、もしかしたらそれよりも酷いかも。 でも……何だか視線が吸い寄せられます。 ───さぁマスター。丁度開演の時間だ。目をかっぽじって。 ───ここから先は見逃しちゃいけない。 「目をかっぽじったら見れませんよ!?」 アサシン君と言葉を交わしながら、ステージ全体が見れるように後ろへ下がります。 すると、映画館の様に座席が並んでいたので、そこに腰掛けました。 直後、私が席に座るのを待っていたかのように。 ステージに、変化が訪れます。 ステージの丁度中央に、ライトの光が燈されて。 「Foooooo!!!!」 一番煌びやかなその場所に、彼女はいました。 スポットライトを全身に浴びて、その光の中で、踊り、歌います。 「………!!!」 圧倒、されました。 突然始まったその人パフォーマンスに。 息をのむことしか、私にはできませんでした。 きらきらと、宝石の様に輝いて。 弾ける様な汗と共に、彼女は笑っていました。 私なら、あっという間に息が上がって、へばっているほど激しい動きをしているのに。 でも、何故か。 その人の笑顔を見ていると…無性に悲しい気分になりました。 何故、そう思ったのかは分かりません。 でも、私の目にはその人が。 とても必死そうに。とても、哀しそうに。 無理やりに笑顔を浮かべているような、そんな思いを抱きました。 そして、そんな彼女の笑顔に。どうしようもなく。 「───────」 多分、その時だったんだと思います。 理屈じゃなくて。言葉も出てこなくて。 ゾンビ映画をみたら、倒されるゾンビの方に感情移入してしまう。 ミカンさん曰く感性がずれている私だけど。それでもはっきりと。 ───私、吉田優子が。偶像(アイドル)七草にちかさんのファンになったのは。 ☆ その夢は、以前入った私や桃の夢の中とはずいぶん違っていました。 パフォーマンスが終わってからも、ステージは眩しいままで。 まるで映画やミュージカルみたいに。 さっきステージで踊っていた──“七草にちか”さんの軌跡が伝えられます。 何時もと何だか勝手が違う、とアサシン君に尋ねてみました。 アサシン君が言うには、サーヴァントとマスターはお互いの夢を見ることがあるらしいのですが…… そんな特殊なケースと、私の闇の一族の能力が合わさった結果だと。 アサシン君は、何故か得意げに私にそう語りました。 その話を聞いている間にも、ステージの上でにちかさんの物語は続きます。 彼女は、必死でした。 アイドルの大会で優勝しなければ、夢を諦める。 そんな、厳しくて、お腹がキリキリする条件の中で。 にちかさんは、戦っていました。 ───なみちゃんの靴を履いてなきゃ、誰が見てくれるんですか!私の事なんか! ───ただ立ってるだけじゃ、人ごみなんですよ私……! ステージの向こうの彼女はとても一生懸命で。 とても……苦しんでいました。 アイドルになってすぐ浮かべていた笑顔は、無くなってしまって。 にちかさんが自分を傷つけるような事を言うたびに胸が締め付けられました。 違う。 そんな悲しい事言わないで。 吉田家(ウチ)の様にお父さんがいなくて。 お母さんも病気で。 それでもバイトをしながらお姉ちゃんと二人で支えあって。 さっきは、とても凄い歌とダンスを見せてくれました。 私はライブなんて見るのは初めてだったけど…… それでも、どうしようもなく心を動かされてしまいました。 貴女は、人ごみなんかじゃない。 何時の間にか、唇をかみしめていて。 強く、強く。そう思いました。 そして。 「―――――……い………… プロ……………てま…………」 “その光景”を見た瞬間。 私のその思いははっきりと、実像を結びました。 「にちか、しっかり呼吸するんだ…!吸って、吐く………落ち着いて、しっかり―――」 記憶の中の彼女は、まるで命を燃やし切った様に苦し気で。 受け止める”彼”も、かつてない程焦燥を露にしていて。 「…………………どんな………かお………」 「無理に喋らなくていい、息をするんだ……!」 息をする事すらままならない、昔の私の様な状態で。 それでもにちかさんは尋ねます。 自分は今、どんな表情でいるのか、と。 「………どんな……かお…………わたし………笑えて………」 「……っ。どんな顔って……苦しそうだよ…………! ――――――けど、笑えてる」 今にも消え入りそうな、心と身体で。 優勝して、もう無理やりに作った笑顔を浮かべる必要も無いのに。 それでも、にちかさんは笑っていました。 「大丈夫だ。しっかり吸って、吐いて、落ち着くんだ…… これでもう……思いきり笑えるんだから――――」 その時の彼女が何を思っていたのか、私には分かりません。 けれど、確かなことがたった一つだけ。 その笑顔は。 にちかさんが身と心をすり減らして戦い抜いた後に手に入れた本当の笑顔は。 絶対に。絶対に。 人ごみなんかじゃない。特別な物でした。 だから。 だから、私は、 「アサシン君」 ───何?マスター 「私、この人を眷属にしたいです」 ───君もあの自称パティシエの話は聞いただろう? ───この聖杯戦争で生きて帰れるのはたった一人だ。だとしても? 未だ姿の見えないアサシン君は、私にそう尋ねてきます。 でも、もう私の答えは決まっていました。 「だとしても、です。私はまぞくとして欲張りに生きていくことにしたんです。 どうすれば帰れるかはまだ分かりません。でも、あのパティシエさんに土下座してでも帰る方法を見つけて見せます!!」 ……この子の分もかい? 「勿論です!私が二人分土下座して聞き出します!!」 ───地面にめり込んでそうだね 私だって、それがどんなに厳しい道のりかは分かっています。 でも、厳しいからって降りるつもりは毛頭ありません。 私はいずれ闇の一族の復興を遂げる者。 闇の女帝、シャドウミストレス優子なんですから! ───助けてあげて欲しい、なんて言っておいてなんだけど。 ───マスターは、何でこの子を眷属にしようと思ってるの? 同情なら、やめておいた方がいい。 アサシン君のその声は、今迄で一番冷たいものでした。 それは、私を心配してくれているものだというのは分かったけど。 それでも、ぶんぶんと首を振って。 「私は、この人の追っかけまぞくになったんです。今決めました。 この人の歌が聞きたいんです。この人に、生きていて欲しいって、そう思ったんです」 まぞくとして欲張りに。自分に正直に。 この歌声に、消えて欲しくないと。 純粋にそう思ったから。それだけで、戦う理由としては十分でした。 ───いい答えだ、マスター。いくら恐怖劇(グランギニョル)とはいっても。 ───盛り上げる、音楽(コーラス)が無ければ締まらない。 ───ならボクも、君の願いに応えよう。 アサシン君の、その言葉と共に。 部屋の入口に、気配を感じて振り返りました。 そこには、さっきのハムうさぎの怪物が立っています。 その赤い瞳は、じっと私を見つめていて。 身体はさっきよりも大きく、五メートルはあります、成長期? 逃げようにも、此処は廊下の一番奥の部屋で、逃げ場はなく。 まぁ、と言っても。 「シャドウミストレス優子───何とかの杖ッ!ずるい武器フォーム!!!」 逃げるつもりなんて、少しも無かったけれど。 お父さんから貰った杖を掲げて。 私は叫び、そして彼の姿をイメージします。 今の私にとって、一番頼りになる、ひょろりと細長い武器。 ───呼べば来てくれるって、言ってましたもんね。 きらりと、手の中の杖が輝きを放ち。 ぴょんと、私の手から飛び跳ねる様に空中へと舞い上がって。 そのカタチを変えていきます。 ───HO!HO!HO! 真に遺憾ながら聞きなれてしまった笑い声一つ。 それが響くとともに、杖はすっかり人の形をとって。 私の目の前に、降り立ちました。 シルクハットに、闇色のマント。そして長い手足。 「───お待たせ、マスター。それじゃあ、開演と行こう」 紅と蒼の瞳を煌めかせて。 飛び跳ねる者(スプリンガルド)。バネ足ジャックこと、アサシン君は。 ゆらりと背の高い木の様に、私の前へと降り立ちました。 それを見た途端、ハムうさぎの怪物の様子が変わります。 警戒と敵意を露わにして。表情は可愛げがあった先ほどまでとは違ったモノでした。 でも、もう怖くはありません。 ハムうさぎが突っ込んできても、怖くはありません。 私を、つい最近体験した浮遊感が包みます。 アサシン君が私を抱えて、目にも移らない速さで跳んだのでした。 そして、その長い腕を振りかざし。 翳されたかぎ爪はきらりと光って───そこに、炎を燈しました。 ───HO!HO!HO! その場に再び笑い声が響き渡り。 ぱっくりと、ハムウサギの体が裂けたのは、その直後の事でした。 一発でした。五メートルはありそうなハムうさぎの怪物が。 アサシン君にかかればちぎ投げでした。 「……この怪物は、この子の嫌な記憶、恐怖や絶望が集まった物だ。 マスターも、知ってるんじゃない?」 「はっ、はい。一度私の無意識の中に入った時に…でも、こんなに大きくは」 「それだけ、今のこの子が助けを必要としてるって事なんだろうね」 その言葉を受けて。消えていくハムうさぎを眺めていると。 何というか…やってみよう、という気持ちが湧いてきました。 私とにちかさんはあったことも無い他人で。 私の様なゲロ弱まぞくがどこまでやれるかは分からないけれど。 二人で生きて帰るために。できる限りの事はしてみようと。 そう、思ったんです。 「さて!この子の事が理解(ワカ)ッた所で、目覚めの時間だ。 そろそろ、お暇しようか。次に会うのは、現実の世界でだ」 「……え?あ!ちょ、ちょっと角ハンドルはやめッ!」 「油を売ってる暇はないのさマスター。彼女と同盟を結べたら次はとびっきりに危険な橋を渡らなきゃいけない」 「え?きけんなはし…?」 「うん、氷の女王陛下と話をしに行くんだ。 切り裂きジャックと決着をつけるのはどの道夜になるしね」 「な、何ですかそれ!?ちょっとぉッ!!」 アサシン君は私の決意なんてどこ吹く風で。 今後の展望を私に告げつつ、雑に私を抱え上げます。 こん畜生、いつか眷属と主人の立場を分からせてやらねばなりません。 そして、色々話したいことも、心の準備をする間もなく飛び上がって。 夢から醒める独特の感覚が、肌を突き抜けていきます。 凄い速さで景色が下へと下がっていく中。 私は最後に、にちかさんの心の中を一瞥します。 よく見たら桃の夢の中の様にヘドロ塗れで。閑散としていて。 とても寂しい場所でした。 でも、それでも。 そんな彼女の心の中にも、輝くものは確かにありました。 「だから……いつまで、なんて言わないでください 此処まで無事でいたことを、間違いなんて思わないで」 私は、闇の女帝、シャドウミストレス優子は。 それだけは伝えたくて。 そして。 少しだけ、貴女の悲しみに寄り添えたら…… 桃。 我が宿敵よ。私は頑張るので。見ていてください。 ☆ この世界に来てから。 気持ちよく目覚められた日なんて、一度も無かった。 いや、ここに来る以前から。 思えば暫く、安らかな眠りも。健やかな目覚めも無かったように思う。 毎日毎日、バイトが終わった後に、足がもつれるまでレッスンして。 倒れる様に家へと戻り、最低限の家事を手伝った後、泥の様に眠る。 それでも追い立てられるような不安から深夜に目覚めるのはほぼ毎日。 WINGに優勝するまで、アイドルになるまで。そんな日々は続いた。 それでも優勝して──やっとアイドルになった矢先に、私は此処にいた。 眠れぬ夜は、此処でも変わらないかった。 きっと、私は遠からず死ぬのだろう。 私の引き当てたランサーは、お世辞にも強いとは言えなかった。 客が逃げ出すくらい下手糞で、才能以前の問題なくせに、それでも歌が好きで。 弱いくせに馬鹿みたいに自分を信じていて、憎たらしくて、羨ましくて、腹立たしい。 私にとって、彼女はそんなサーヴァントだった。 弱い所だけはいかにも私のサーヴァントだと、乾いた笑いすら出てくる。 雑魚は雑魚らしく、隠れていればいいのに。 今日もこれから懲りもせずに歌を歌おうとする彼女に付き合って。 そして、その内他のマスターとサーヴァントにぶち当たって、あっけなく死ぬ。 死刑を待つ囚人の様な、絶望だけが私の胸にあった。 でも…それでいいのではないかと思っている私がいた。 私は、この世界ではアイドルでは無かった。 283プロダクションは変わらずこの東京にあったけれど。 そこは私の知る場所じゃなかった。 少なくとも、脅迫監禁までしてアイドルになった大馬鹿は所属していなかった。 それが分かったのは“あの人”に会ってから。 そう言えば、事務所はどうなっているのだろうと足を運んで。 私の事を全く知らない様子の“あの人”に出会って。 あぁ、そうなんだ、と。 酷く納得してしまったのを覚えている。 ちなみにお姉ちゃんは休暇を取って旅行に行っているらしかった。 お姉ちゃんは時々突拍子もない旅行計画を立てるため、驚きは無かった。 まぁ、つまり。 私はこの世界ではアイドルではなく、人ごみの七草にちかとして死んでいくのだろう。 七草にちかの最期としては、お似合いの最期では無いだろうか。 いや、そもそも。 アイドルになった事さえ、もしかしたら夢だったんじゃないだろうかとすら思える。 夢から醒めて。 この世界で何者でもない七草にちかとして死んでいくのが、本当なのではないか。 そんな気さえしていた。 けれどやっぱり、死ぬのは恐ろしくて。 毎日毎日、目を閉じるのが怖くて。 ガタガタと震えながら、昨日の晩も残り滓の様な眠りにつく。 それなのに。 「アラ!どうしたのマスター!今日は何だかスッキリした顔じゃない!」 「それ、何時もはスッキリしてないって事ですかー…まぁ何だか、今朝は寝起きがよくて」 「それなら良かったわ!それじゃあ今日も何時から何処でライブをするか───」 「はいは~い、まずは朝ご飯摂ってからで~」 いつも騒がしいランサーさんを適当にあしらう。 相談と言っても今日は何処で騒音をまき散らすかという話でしかないし。 買い置きのカロリーゼロのコーンフレッグを安物の皿に盛り、ミルクを注いで。 普段ならけだるい朝なのに、不思議とさわやかな朝だった。 本選に進んだという通達から、死ぬ覚悟が決まったのだろうか。 限りなく後ろ向きな思考で、注ぎ終わったミルクを冷蔵庫に戻す。 今、この家に家族は誰もいない。 私が通っていた高校とも違う、『不動高校』という高校に通うため、姉とボロアパートで二人暮らしの苦学生。 その姉も暫く旅行に行っているため、実質一人暮らしの高校一年生。 それが私に与えられた役割(ロール)だった。 曲がりなりにも偶像(アイドル)に与える役目かと思うモノの、まぁどうせ遠からず死ぬのだ。 他の家族がいないのも、巻き込まれずに済む。 あぁ、何だ。むしろ聖杯は私に気を使ってくれたのかも。 自嘲気味に笑って、用意した食事を運ぼうとしたその時だった。 ぴんぽん、と。 おんぼろなインターホンが、来客を告げたのは。 当然、心当たりのない来客だし。そもそも今はまだ七時前だ。 こんな朝から、人と会う約束をした覚えはない。 ランサーさんと顔を見合わせて、無言のまま玄関へと向かう。 彼女が駆け寄ってきて、背後で身構えるのを感じながら、恐る恐るドアノブを握り。 扉を、開けた。 「あっ!あのあのあの!!七草にちかさんですよね!!」 立っていたのは、私と同じ年ぐらいの女の子だった。 変な形に膨らんだ帽子を無理やり目深に被って、私を見上げてくる。 ───不思議な女の子だった。 初めて会ったはずなのに、彼女と接すると心がひどく落ち着いた。 心が澄んでいくような、不思議な感覚だった。 その感覚から私の意識が戻る前に、彼女は私に何かを差し出してくる。 「あっ、あのっ!私あなたのファンで…!サイン、頂けませんか!?」 それは、何かの学習帳だった。 その白紙の見開きを広げて。 アイドルではない筈の私に、彼女は。 「…………は?」 それが、私、七草にちかと──シャドウミストレス優子こと、吉田優子さんとの出会いだった。 【世田谷区 アパート/一日目・早朝】 【七草にちか@アイドルマスター シャイニーカラーズ】 [状態]健康、シャミ子の能力の影響(小) [令呪]残り三画 [装備]なし [道具]なし [所持金]貧乏人 [思考・状況] 基本行動方針:自暴自棄気味 1.……は? 2.生きて帰りたいけど… [備考] 283プロダクションは存在しますが所属していない設定の様です。 同居人である七草はづきは旅行に行っており不在です。 【以津真天@太平記(ヨハネの黙示録)】 [状態]:健康 [装備]:スタンドマイク(天秤) [道具]:なし [所持金]: 貧乏人 [思考・状況] 基本行動方針:聖杯獲得? 1. 今日もファンたちに歌を届ける 2. マスター…流石だわ…! 【吉田優子@まちカドまぞく】 [状態]健康 [令呪]残り三画 [装備]何とかの杖 [道具]なし [所持金]貧乏人 [思考・状況] 基本行動方針:脱出派 1.生きて帰る事の出来る方法を探す。 2.にちかさんと一緒に帰る事の出来る方法を探す。 [備考] にちかの夢の中へと入ったことで、彼女についての情報を得ました。 (感覚としてはWING編をプレイした情報量と思ってもらえればいいです) 【バネ足ジャック(スプリング・ヒールド・ジャック)@史実】 [状態]健康 [装備]なし [道具]なし [所持金]なし [思考・状況] 基本行動方針:脱出派 1.取り合えず、夜になるまでマスターが生き残れるように動く。 2.切り裂きジャックは時が来たらボコる 3.にちか主従と朝コミュ後、氷の女王陛下(スカディ)に会いに行く。 [備考] にちかの夢の中へと入ったことで、彼女についての情報を得ました。
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/9943.html
733 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/30(木) 21 17 36.43 ID rhaIYiNY0 [1/2] 722の記述見て思い出した、別件で報告済みの困のエピソード TRPGはGMPLのガチバトルには向かないって言ってるのに「向かなくても挑戦する事は可能」「俺がGMやる時はガチバトルだと心していればOK」 「俺は失敗は恐れない」「どんな状況でも楽しみを見出すのがTRPGプレイヤーのあるべき姿」 「別にシナリオは成功させなきゃいけない訳じゃない、どんな結末になったって参加者にとってはそれが成功。シナリオそのものの成功失敗にこだわるからいけない」 「ガチバトルで勝てないからと難易度下げろハンデ付けろとお前は言ってるようなもので、そんなんじゃガチとは言えない」 「負けて悔しかったら何度も挑戦して俺を超えるよう努力すれば良いだけ」 「俺だって完璧じゃないから失敗もするが俺は失敗を恐れない。楽しくなかったとしたらすぐに次回に頭を切り替えるしそれが正しい姿勢」 「そもそもやってみないで失敗すると決め付けるから失敗するんだ。蓋を開けてみるまで分からないだろ」 などなどを強い口調で睨みながら言って来たんだ。途中から録音した分だけでこんだけある 735 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/30(木) 21 27 59.26 ID 9R7gXZuc0 [2/2] 733 ディセントでも薦めておやりなさい 741 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/30(木) 21 42 13.82 ID rhaIYiNY0 [2/2] 735 もう流石に関わりたくねーです 749 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/30(木) 23 45 13.49 ID PDCUdCGS0 733 パスファインダーか未だにD&D3.5をやってる所にカチコミさせればいいんじゃないかな?と無責任に言ってみる。 『ガチプレイ上等』と言うとこってり絞ってくれると思うよ、多分。 757 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/31(金) 01 08 54.96 ID RzFGRxVRO TRPGのガチバトルって、同じリソース(サプリ、経験値、所持金など)で組んだPCデータによるNAGOYA闘技場戦ぐらいしか思いつかないんだけど。 あ、GMもPLも操るPC数は一緒な? そうじゃないと思考を統一しているGMが有利すぎるw 758 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/31(金) 01 18 25.66 ID BGDE+t3s0 後、能力値やスキルは戦闘が始まるまで全員非公開な GMがPCの能力値を予め知っていて戦法対策済の相手出してくるのはガチとは言えないよなぁ 759 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/31(金) 01 42 24.32 ID aTjjwcofO TRPGにおいてGMとPLのガチバトルは成立しないだろ。GMのリソースは無限なんだから。 初期作成のPCにエンシェントドラゴンをぶつけることが、GMなら当たり前の選択肢だろ? バランスを取る? PCに合わせた敵? それつまり舐めプだろ。全然ガチじゃない。 なんで、TRPGやってないで、100円玉握って格ゲーやってくればいいんじゃないかな。 760 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/31(金) 01 46 56.63 ID YOpKCFnd0 少なくとも「NPC(エネミー)とPLパーティとのガチバトル」までが許容のできる限界であって「GMとPLのガチバトル」なんてのは無理な領域な気がする 極端だけどさ、武道大会みたいな話で ・「貴方達以外の参加選手全て」「審判含めた大会運営スタッフ」「主催者」これら全部敵 ・君たちだけ連戦があったり同時に2パーティを相手したり相手チームが後の試合で君達を負かすために勝負を捨てて全力でリソース削りしてきたりします ・試合時以外にも下剤いりドリンクが差し入れられたり夜襲されたりするので一時も油断しないでね♪ とかなったら一選手にはどうしようもないっすよ…… あと 733のはガチかどうか以前に >「俺は失敗は恐れない」「どんな状況でも楽しみを見出すのがTRPGプレイヤーのあるべき姿」 >「別にシナリオは成功させなきゃいけない訳じゃない、どんな結末になったって参加者にとってはそれが成功。シナリオそのものの成功失敗にこだわるからいけない」 のあたり皆で一緒に遊んで楽しもうって気がさらさらないんだと思われ 「お前が」失敗を恐れないからなんだというのか「俺」は「お前」じゃねーんだぞ死亡率100パーセントのデスダンジョンにでも放り込まれてろ スレ400
https://w.atwiki.jp/ataawk/pages/25.html
/) ///) /,.=゙''"/ / i f ,.r='"-‐'つ____ こまけぇこたぁいいんだよ!! / / _,.-‐'~/⌒ ⌒\ / ,i ,二ニ⊃( ●). (●)\ / ノ il゙フ ⌒(__人__)⌒ \ ,イ「ト、 ,!,!| |r┬-| | / iトヾヽ_/ィ"\ `ー'´ /
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1318.html
ループ・プレイス 19KB 虐待-普通 制裁 観察 自業自得 差別・格差 飾り 自滅 家族崩壊 同族殺し 駆除 妊娠 ツガイ 野良ゆ 赤子・子供 都会 現代 独自設定 うんしー 八作目 「ループ・プレイス」 ・「ふたば系ゆっくりいじめ 604 ロンリー・ラック」からの続編という形を取っています。 ・人間視点ですが主軸はゆっくりです ・駄文注意 ・いくつかの独自設定を使っています ・うんしー注意 ・自滅モノです 冬のゆっくりと言うのは越冬をする。これは当然の常識だ。 いくつかに分類するなら越冬型、冬眠型等があるが巣ごもりすることには変わらない。 だが街のゆっくりは違う。山野のゆっくりと違い食料なら冬でも何とか手に入るからだ。 なので遠出とはいかなくとも巣の周辺を出歩いたりすることはある。 さて、街のゆっくりがいる所…と言えば路地裏、空地、そして公園の大体三つだ。 特に空地、公園にはゆっくりが集まるいわゆる「コロニー」(饅頭にコロニーという言葉は似つかわしくないかもしれないが)のような状態になっている。 なので時折加工所の職員がやってきて定期的に「掃除」をするのだ。 あの時、私と羽付きが見たのは公園に吸い寄せられうように集まったあるゆっくりの悲劇である。 冬の公園を私と羽付きは歩いていた。冬は相変わらずどんよりとした雲が立ち込め冷たい風が嫌がおいにも荒涼とした雰囲気を演出していた。 大きな公園であるがためにゆっくりが大量にここに居ついている。 近々大規模な加工所による掃除が行われると告知されているので、その前にここのゆっくり達の様子を観察して置きたかったからだ。 早速の如く私と羽付きの周りにはピンポン玉サイズの子ゆっくりからバスケットボールサイズのゆっくりまで大小様々なゆっくりが寄ってきていた。 「きゃわいいれいみゅにあみゃあみゃしゃんをおいちぇいっちぇね!」 「まりしゃはちゅよいんだじぇ!あみゃあみゃをおいちぇいきゃにゃいちょいちゃいめにあうんだじぇ!」 「むきゅ!ここはぱちぇのしきちよ!かってにはいってきたのならあまあまさんをおいていきなさい!」 「ゆゆーん!れいむはしんぐるまざーなんだよ!はやくあまあまさんをおいていってね!」 「はやくするんだぜ!まりささまはぐずがきらいなんだぜ!」 「みすぼらしいじじいはさっさとあまあまをおいていくんだねーわかるよー!」 「いなかものはさっさとあまあまをおいていきなさい!」 耳をふさぎたくなるほどの音だ。口々に勝手な事を言いながら小麦粉の皮をグネグネと押し合い形を変えながら私の足へ寄ってくる。 赤ゆっくりや子ゆっくりは膨れながら威嚇を繰り返し、私の靴やズボンのすそを口で噛んでいた。 私は羽付きを見て「なんとかならないか?」といった。 羽付きは私に帽子をとってくれと言った。秘密兵器があるらしい。 私は羽付きのとんがり帽子をとる。そこに現れたのはれみりゃの帽子であった。 「うー!こんなところにあまあまがいっぱいいるんだどー!」 羽付きがれみりゃのまねをしながら上下にピョンピョンと跳ねた。 次の瞬間、私の鼓膜が破れると思うほどの大音響が響きわたった。 「「「「「「でびりゃだああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」」」」」 蜘蛛の子を散らすように四方八方に飛び跳ねて退散するゆっくり達。10秒ほどたてば辺りには踏まれたのか押しつぶされたのか、それともその両方か分からないが餡子やクリーム、チョコレートを口から吐き出しながら悶絶するいくつかのゆっくりの姿以外無くなっていた。 「むぎゅぅぅ…えれえれ…」 「ゆ”!ゆ”!ゆ”!」 「わがらないよおおおおおおお!!おそらがじだにあるよおおおおおおおおお!?」 「ごんなのどがいばじゃないわあああああああああ!!あでぃずのおがざりざんんんんんんんんんんんんん!!」 体当たりを受けすぎて餡子を大量に吐きだしたのか、手前に帽子を投げだしたまま寒天の白目をむいて痙攣しているまりさ種、ありす種は飾りを途中で落としてスタンピートに巻き込まれたのか、無残にボロボロになった飾りの欠片を舌で拾い集めながら喚き散らし、ちぇん種に至っては跳ね飛ばされ転がったのか逆さに向いて叫んでいた。底部の方がグネグネと不規則に動き、砂糖水の涙を流しながらすごい勢いで喚いている(ゆっくりはその特性上逆さまになると自力で元に戻れない) 私は羽付きの方を向くとこう言った。 「…凄い効果だね」 「こうえんひっすの"あいてむ"だぜ。おにいさんももってるといいんだぜ」 「いや…遠慮しとくよ」 ニヤリと羽付きが笑って答えた。 ひと段落ついた所で羽付きはそのトレードマークの帽子を被り、私も公園の中心部へと進んでいく。 人気のない一角、魚が泳ぐ池の前にある木の麓に、ポツンとダンボール箱が置いてあった。 どうやらゆっくりの「おうち」の様だ。横に倒しておかれて、ボロボロではあるがゴミ袋の様な袋がかぶさっている。 袋が飛ぶのを防いでいるのか、いくつかの小石がダンボールの上に置かれていた。 私が近づくと中からガサガサと2匹のゆっくりが飛び出してきた。 「ここはまりさとありすのおうちなんだぜ!ゆっくりできないじじいとへんなまりさはさっさとかえるんだぜ!」 大きく膨れて威嚇しているその口ぶりの「ゆっくりまりさ」は私と羽付きを睨みつけている。 奥の方には下顎が不自然に膨れているありすとその横で小麦粉の皮をぴったりとくっつけている、2匹のソフトボールほどの子ありすと子まりさがいた。 比較的よくある組み合わせだ。ありすの様子を察するに胎生型にんっしんっ(ゆっくりの場合はこう表記する)をしている様で、これがまた珍しい。 子ありすと子まりさ、そしてありすが巣の奥で私と羽付きに声を投げかける。 「いなかものなにんげんさんとまりさはゆっくりかえりさない!」 「しょうじゃよ!ゆっきゅりかえりなちゃい!」 「まりしゃはちゅよいんだじぇ!しゃっしゃとどっきゃいきゃにゃいちょゆっきゅりできなきゅしてやりゅんだじぇ!」 …あくまで推定だがあまりよいゆっくりではないようだ。れいぱーありすになっていないのが判断の迷う所である。 私は羽付きの方を見る羽付きは私を横目で一瞥するとこう言いだした。 「ゆ!ゆゆうううう!?ま、まさかこんなつよそうでとかいはなありすやまりさがいるとはおもわなかったんだぜ!?ゆっくりまりさのけらいといっしょににげるんだぜ!」 そう言うと羽付きは急いで別の所へ跳ねだす。私もそれについていった。 少し離れたベンチに羽付きは跳ねていった。私も息を切らせながら何とかたどり着く。 「そういえばにんげんさん、げすゆっくりをみるのははじめてかぜ?」 「最初のありす以来だね」 「だったらちょうどいいんだぜ、ああいうゆっくりがどうなるかがわかるんだぜ」 私はメモ帳を取り出しあのまりさ一家の様子を眺めていた。 「ゆゆーん♪だーりんはつよいのね!とってもとかいはよ!」 「ゆ!そうだぜ!まりさはつよいんだぜ!」 「だーりんすーりすーり!」 「ありすすーりすーり!」 そんな事を言いあいながら小麦粉の皮を上下に伸び縮みさせて擦り合わせる二匹のゆっくり。 後ろの方で子ゆっくり二匹ピョンピョンと跳ねまわっている。 「ゲス」であろうか?街ゆっくりはそれが判断の難しい所である。 「でいぶ」や「れいぱーありす」の様に明らかに問題のあるゆっくりではなく、かといって「だぜ」という言葉遣いだったり人間に対して積極的と言わずとも近づいてくれば傲岸不遜な事を言うゆっくりがいる。 それらは中間のゆっくりと位置付けられているので判断が非常に難しいのだ。(羽付きはゲスと断定しているし、私もそうだとは思うがありす種が何ともないのが妙に引っかかる) 改めて様子を見てみよう。 「ゆゆ!おなかすいたんだぜ!」 「ゆ!じゃあごはんさんにしましょう!」 どうやら外で食べるようだ。 ありす種がいるつがいはよくこう言った一見無駄に見える行動をとる。葉っぱの上に何かを乗せたり、役にも立たない石っころを「とかいはなたからもの」なんて言っておいて言ったりと。 「とかいは」の概念からなる行動だと言われているが正直な話、全く無駄な行為だ。 ダンボール箱の奥から食糧が詰まったビニール袋をありすが引っ張り出す。 ガサガサと振ると中からパン切れや魚の骨、野菜くず等が出てきた。 また、ありすが平たい石の上にそれらを並べた。そうしてそれを中心にまりさ一家が円を組むように並ぶ。 そして一斉にむさぼる様に口をつけ始めた。グネグネと押し合いを繰り返しながら食べていくその光景は「とかいは」(少なくとも私の持つイメージとは)とはかけ離れたものだった。 「うめっ!めっちゃうめっ!」 「む~ちゃむ~ちゃ!ちあわちぇえええええ!!」 「む~ちゃむ~ちゃ…ちょっちぇもちょかいはにぇ!」 「がぶがふ!ごふ!がつ!ぐちゃ!ずるずるっ!とってもとかいはなごはんさんね!」 パンきれを砂糖水の涎を垂らしながらむさぼり、魚の骨をバリバリとかみ砕き、野菜くずをグチャグチャと咀嚼し生麺をずるずるとすする。 あまり言いたくないが見ていて気分のいいものではない。少なくとも私が今まで見てきたゆっくりの中では一番食べた量が多いのではないかと思う。 「ゆっくりとしたごはんなんだぜ!」 「おながのおぢびぢゃんもよろごんでるわ!ゆげぇっぷ!」 「ゆゆ~ん・・・おなきゃいっぴゃいだじぇ!」 「のーびのーび!しょくごのうんどうをしゅりゅわ!」 一様に勝手気ままな行動をしている。どうやらゲス寄りのゆっくりの様だ。 その後はダンボール箱の中にぴったりと納まり、ありすに子ゆっくりがすーりすーりを繰り返している。 「ゆゆ~ん!おきゃあしゃんしゅーりしゅーり!」 「まりしゃもしゅーりしゅーり!」 「すーりすーり!とってもとかいはね!」 羽付きがその光景を眺めてただ一言呟いた。「気に入らない」と。 その後言った一言を私は今でもよく覚えている。 「なにが"とかいは"だ。」と 私は何も言う事が出来なかった。何か並々ならぬありす種に対する想いがあるようだ。 羽付きはただ私の方へ視線をやってこう聞いた。 「…そろそろかこうじょがくるんだぜ。おもてへいくと"そうじ"がみられるんだぜ」 私は時計を見た。確かにあと数分ほどで切りのいい時間帯だが何故羽付きがその時間を知っているのか?それが不思議でならない。 私がその事を尋ねるとただ一言「きまったじかんにやるだからそとからみればわかるんだぜ」といった。 急いで羽付きとその場を後にする。 すぐに戻っては来れたが一斉に掃除が始まっている様だ。棒の先に鋭いフックをつけた物を持ってそこら中に人がゆっくりを追い回している。 あれでダンボール箱をひっかけたり、ゆっくりをひっかけて袋に詰めるようだ。 一様に逃げ惑うゆっくりや袋に番いや子ゆっくりを入れられ体当たりや威嚇を繰り返すゆっくりで辺りはあふれかえっていた。 「ゆんやああああああああ!!いだいいいいいいいいいい!!」 「までぃざのおぼうじざんがえずんだぜええええええええええ!?」 「ぢぇええええええええええええええん!?」 「どぐんだぜえええええええ!!までぃざいがいのぐずなゆっぐりはゆっぐりじねえええええええええ!!」 「までぃざあああああああああ!ごのうらぎりぼのおおおおおおおおおお!!」 「いだいいいいいいいいいい!!ばぢぇのがわざんびっばらないでええええええええ!!」 「ごんなのどがいばじゃないわああああああああああああ!?」 どこもかしこも袋詰めにされたゆっくりと辺りを跳ねまわるゆっくりばかり。 あまりにも多くのゆっくり達がつかまり袋に詰められる。そんな中で私はふと先ほどのまりさ一家が気になって。戻ってみることにした。 羽付きも渋々付いていく。私の周りから少しでも離れればそれは捕獲対象になってしまうからだ。 …私と羽付きがついた頃には頃にはすでにまりさ一家はダンボール箱から蹴りだされて木の根元をバックにひと固まりになっていた。 「ゆゆ!ありす!おちびちゃんたち!ゆっくりうしろにいるんだぜ!まりさがいまからこのじじいをせいっさいっしてやるんだぜ!」 「ゆんやあああああああ!!きょわいわああああああ!!」 「おとうしゃんはちゅよいんぢゃよ!ゆっきゅりどっかいっちぇね!ぷきゅー!」 「ゆゆ!だいじょうぶよ!だーりんはつよいからきっとあんないなかものたおしてくれるわ!」 後ろで子ゆっくり二匹が小麦粉の皮をありすにくっ付けて様々な行動を取っていた。ありすの方もキリッとした表情でまりさを見ている。 私も羽付きもあのゆっくり達はもう捕まったと思った。あまりにも不利すぎるからだ。 職員がフック付きの棒をびゅっとふるう。本来なら側面や後部の小麦粉の皮に引っ掛けるのが普通だが、あまりなれていないのか。とんでもない方向に刺さる。 「ゆがあああああああああああ!!までぃざのおべべがあああああああああああああ!!」 棒をふるったのとまりさが体当たりを仕掛けようとしたのが同じタイミングだったからだろうか?まるで導かれるようにまりさの寒天の右目にプッスリと刺さった。 かなり狼狽しているのか。職員がグイグイと引っ張る。当然寒天の右目がブチンと音を立てて離れてしまった。 「いだいいいいいいいいいい!!」 「「おどうじゃあああああああああん!?」」 「だーりんんんんんんんんんんんんんんんん!?」 後ろで余裕をこいていた子ゆっくりとありすが驚く。人間にも勝てる強いゆっくりと思っていたのだろうか?だが現実は無常だ。 目の前で砂糖水の涙と涎を吐き散らしながら帽子を投げだしゴロゴロと転がるそれが私と羽付きと、そしてあのありす達が見た「強いまりさ」の真実だった。 職員が動きまわるまりさを四苦八苦してとらえようと何度も棒をふるった。 だがわざとかと思うほどきれいに刺さらず。小麦粉の皮がまるでふらんに引っ掛かれるかの如くズタズタになるばかりで餡子を飛び散らせながらのたうち回るばかりであった。 「いだい!いだいいいいいいいい!!ゆぎいいいいいいい!!やべでぐださいいいいいいいいい!!あ”あ”あ”あ”!?あでぃずううううううう!だづげでええええええええ!!あでぃずうううううううう!?」 ボロボロの体で必死にありすの名前を呼ぶ。だが… 「こんないなかものなまりさとはゆっくりできないわ!さっさとにげましょう!」 「きょんなぐじゅにゃんきゃほっちょくわ!ゆ!ゆ!」 「じゃこのまりちゃはしゃっしゃちょしにゅんだじぇ!」 そう吐き捨てながらくるっと後ろを向くと一斉に跳ねて逃げ始めていた。ここで私は間違いなくゲスゆっくりであると断定したのである。 「ぞんなああああああああああああ!!ゆがあああああああ!!だずげでえええええええええ!!」 まりさが地面に突っ伏したまま凄まじい声で泣き叫ぶ。先ほどの威勢はどうしたのかという勢いだ。 職員が逃げるありすに棒をふるった。かなり焦っている様だ。慣れない手つきから見て新入りではないかと推測する。 フックはありすの上部前方にスコンと刺さり、グイッとありすの体が持ち上がる。 「ゆっがあああああああああ!?あでぃずのあだばがあああああああ!?」 グネグネと底部を動かしまるでメトロノームの様に勢いをつけて前後に揺れている。そのおかげだろうか。ミチミチと音がして小麦粉の皮と飾りがフックの先についてありすはボトンと地面に落ちた。 「ごんなのどがいばじゃないわあああああああああああああああああああああ!!」 「ゆびぇえええええええええええん!!きょわいんだじぇえええええええええ!!」 「ちょかいはにゃありちゅをたしゅけちぇねええええええええええええ!!」 口々に勝手な事を言いながら寒天の目を血走らせ涎をまき散らし逃げるありす達。 職員は諦めたのか「ゆ”!ゆ”!」と餡子が出すぎて息も絶え絶えのまりさを袋に詰めると、キョロキョロと辺りをうかがってそのまま引き上げていってしまった。 私と羽付きはあのありす達の言った方向へと向かった。 まだそんなに遠くへは言って無いだろう。 人気のない公衆便所の壁面の端にありす達がいた。 だが、私と羽付きはその目を疑った。 先ほどまでともに逃げていた子ゆっくり二匹をなんとあのありすが攻撃していたのである。 子まりさの方はすでに帽子と砂糖細工の髪の毛以外は判断できない程に潰れていた。恐らくありすが踏みつぶしたのだろう。 そして残った子ありすはありすの舌で持ち上げられ、硬い地面に底部をドカドカと打ちつけられている。 「ゆびゅあ!ゆぎゅっ!ゆげぇっ!やべぢぇええええええ!!ありぢゅのぢょがいばなぎゃおぎゃあああああああ!?」 「ありすをおいてにげるようないなかものはゆっくりしになさい!」 …既に子ありすは小麦粉の皮が数倍にも腫れてどこがどうか判別できなくなっていた。中のクリームが不規則に移動しているからだろう。 口からカスタードクリームを吐きだしてもがき苦しんでいる。だが、あと二度ほども叩きつけられて 「ゆ”!…ゆ”!…ゅ”!」とピクピクと震えるだけになってやがて動かなくなってしまった。 ありすはそれを見て満足そうに 「ゆゆーん♪いなかものがきえてすっきりしたわ!」と満足げにニタニタと笑っているのだ。 私は怒りを通り越して呆れ果てた。目の前でニタニタと笑っている泥やゴミを砂糖細工の髪や小麦粉の皮につけているありすを見ていると、そんな事しか浮かばない。 私は振り向いて歩き出す。羽付きもそれに呼応して跳ねて着いてきた。 たった一匹残った胎生型のありす…羽付きの予想を聞かなくともどうなるかは大体想像がつくからだ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あれから一週間後。私は再び公園の様子を羽付きとともに見に来ていた。 まだ数は少ないなれども、再び全く別の所からやってきたゆっくり達が住み着いている様だ。 羽付きが言うにはあの掃除から零れ出たとしてもここから出ていくゆっくりが殆どで、後は全部新しいゆっくりがやってくるから「掃除」に永遠に気づかないらしい。 その話を聞きながらあのありすの事を思い出していた。あのありすは今何をしているのだろうか? 羽付きにその事を尋ねると「もういないかもしれない、いるとすれば他のゆっくりの"家来"になっているだろう」と答えた 家来?それは一体どういう意味なのか? 歩いていくと池の周り、まりさ一家がいたダンボール箱がそのまま残っていた。 「ほらほら!はやくまりささまとれいむのうんうんをたべないとそこのちびがつぶれちゃうんだぜ?」 「ゆゆ!すっきりー!」 「あ”あ”あ”あ”あ”あ”おぢびぢゃんんんんんんんんんんん!?」 そこにはふた回りも大きいれいむとまりさがいた。一様にあにゃるを突き出してうんうんを一か所にかましている。 うんうんがよく見ると動いている。いや…中に何かがいるようだ。 良く見てみるとそこには三匹のミカン程の小ささの子ありすが三匹、苦しそうにウネウネとうんうんの中で動いていた。 「ゆ”・・・ゆ”…!」 「ぐざいわあああああああ!!」 「ぢょがいばじゃないいいいいいいい!!」 だが、それより目についたのはあのありすの風貌だった。 頭の飾りが無くなったのは当然だが、何より砂糖細工の髪の毛が全て無くなっていた。 毟られたのだろうか?後部の上方に木の枝が三本刺さっているのを見るとどうやらあのれいむとありすにやられたのではないかと思えてくる。 ボロボロになったありすは必死にれいむとまりさの餡子…うんうんをグチャグチャとかき分けるように顔を突っ込んで食べながら必死に寒天の両目から涙を流していた。 「おぢびぢゃんまっででね!いばだずげるがらね!がふ!ぐふっ!ゆおげぇぇぇえええ!!ゆげぇぇえええっ!」 何度もえずきながらうんうんをぐちゃぐちゃと食べながら時にクリームと餡子が混じった物を吐き出して必死に子ありすを探す。 全て片付けるまで約二分近くかかっただろうか。ボロボロのありすの横に怯えるように小麦粉の皮をくっつけて震える子ありすの姿。 「あでぃずのおぢびぢゃんがああああああ!?ゆっぐりよぐなるのよ!?ぺーろぺーろ!」 だがもう一匹の子ありすの方はかなり致命的の様だ。口からカスタードクリームをぼとぼとと吐き出し、しわしわになって地面に潰れかけている。 ありすが必死にぺーろぺーろしようにも全く意味はない。やがて「ゅ”!」と小さく跳ねると完全に動かなくなってしまっていた。 「あ”あ”あ”あ”あ”!?あでぃずのおぢびぢゃゆがあああ!?」 「うるさいよ!ぎゃーぎゃーさわがないでね!」 悲しむ間もなくれいむに弾き飛ばされるありす。まりさが帽子から木の枝を取り出してありすの右側面に突き立てる。 「ゆぎゃあああああ!!いだいいいいいいい!?」 「これでよんかいめなんだぜ!つぎごはんさんをさがしにいってもごはんさんをとれないのならおなじことをもういっかするんだぜ!」 「れいむあまあまさんがたべたいよ!さっさととってきてね!」 「そうだぜ!さっさとごはんさんをとってくるんだぜ!あとばつとしてきょうのごはんさんはそこのまんじゅうなんだぜ!」 まりさとれいむがことごとく注文をつけるとよろよろと立ち上がり、子ありす二匹を口に入れ力なくズリズリと這いだした。 それを見たまりさが一匹の子ありすの髪の毛を口でくわえて乱暴に引っ張る。 「おまえはこっちにくるんだぜ!かってににげだされたらこまるんだぜ!」 「ゆんやあああああ!!いぢゃいわいいいいい!!ありぢゅのぢょがいばなぎゃみをひっびゃらにゃいぢぇえええええ!!」 「おぢびぢゃんんんんんんん!?」 「なにかもんくあるの!?かざりのないゆっくりはだまっててね!」 どうやら子ありす一匹を盾に取っている様だ。容赦なく自分の子ゆっくりを潰したありすならそのまま逃げだしそうだがそうはいかないらしい。その辺の事は私や羽付きでもその心情を察する事は出来なかった。 「ゆうう…ゆっくりまってるのよ…!ありすがいっぱいごはんさんをとってくるから…!」 「ゆええええええええん!おねえしゃんだけぢゅるいわあああああ!!ゆんやああああああああ!!」 子ありすの悲鳴に振り返りもせずとぼとぼと跳ねていくありすと子ありす。 それを見ながられいむとまりさは小麦粉の皮を合わせてすーりすーりを繰り返している。 「ゆゆ!れいむすーりすーり!」 「ゆゆ~ん♪まりさすーりすーり!」 そのすぐ横には残ったうんうんをしかめながらちょぼちょぼと口に運ぶ子ありすの姿があった。 「ゆうう…くぢゃいわぁぁ…でもゆっきゅりちゃべりゅわ…む~ちゃむ~ちゃ…」 …その対照的な姿を見ても何の感情すらも思い浮かばない。なんとなくこうなるだろうと言う事はあのありす達の達振る舞いを見ていたら予想がつくからだ。 羽付きはそれを見ると「もう帰ろう」と言うとそのまま振り返りもせずに飛び跳ねだした。 私も踵を返して池の周りを後にする。 羽付きと別れた帰り道の途中、あのありすを見た。 ありすはただひたすらに寒天の両目から涙を流して道路の端に生えた雑草をブチブチと引き抜いていた。 子ありすの方も同様だ。一様に心配そうな表情を浮かべてありすの後部を見ていると言うこと以外は。 「ゆ”!ゆ”!もういやだわぁぁ…!ゆっぐりじだいよぉぉ…!どぼじであでぃずがごんなめにあわないどいげないのぉぉ…」 そう言いながらブチブチとただひたすらに雑草を引き抜きありすを尻目に私はそこを後にした。 羽付きが言うにはあの公園に居ついたゆっくりは大体ああいった末路をたどるという。あのありす達が特別なのではなく。少し足を延ばせばどこでも見られる光景だそうだ。 家路につく途中にあのありす達の事を思い返していた。シビアな冬の街をあんな気楽な心持ちで生きていたのだ。もしかすればまりさ種の方がとてつもなく優秀だったのかもしれない。 だが、整理して考えてみるとあのまりさ一家も同じように「掃除」によってあぶれたゆっくりを「家来」にして越冬用の食料を集めたと思うのが妥当だろう。 ――――あの公園には今日も外から吸い寄せられるようにゆっくりが集まっていく。まるで「ドスまりさの群れ」がいると聞きつけたかのように… 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 504 かりすま☆ふぁいたー ふたば系ゆっくりいじめ 516 サバイバル・ウィンター ふたば系ゆっくりいじめ 527 シティ・リベンジャーズ ふたば系ゆっくりいじめ 582 ビルディング・フォレスト ふたば系ゆっくりいじめ 587 バトル・プレイス ふたば系ゆっくりいじめ 592 コールド・ソング ふたば系ゆっくりいじめ 604 ロンリー・ラック トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る いつもコメ欄に涌くキモ厨二あきさん乙ですwwwwww批判する前に自分で書いたらどうすかwwwwwwwww -- 2013-03-22 14 54 12 毎度ながらハゲェェェが笑えて仕方ないな -- 2011-09-02 21 57 45 ひはんちゅうはまりさがせいっさい!するんだぜ! -- 2011-08-11 21 34 05 ゆっくり達は直接虐待しなくても観察するだけでホッコリするねぇ -- 2011-06-06 17 25 29 こいつがトップで噂のキモいしか語彙が無いゆとりDQNの荒らしか…噂通りだなwきめえ -- 2011-03-09 08 03 16 うわっww本当にいたよキモ荒らしwキモッww -- 2011-03-09 00 00 47 俺赤ゆありす虐待大好きだからゆっくりできたわ。 -- 2011-03-08 23 42 04 ふむふむ、羽付きがとんがり帽子を取るとそこに現れたのはれみりゃの帽子であったと・・・ 更にれみりゃの帽子を取ると邪気眼が現れるというわけだ キモいんだよハゲェェ!! なんかどんどんキモい方へキモい方へと突き進んでいるな 次はいったいどんなキモい厨二設定が出てくるのかと思うと 吐き気を押さえらんねえぜ -- 2011-03-08 08 48 01 羽付きの秘密兵器に吹いたw このゆっくりは好きだわー 胎生出産した子ゆっくりは特別なのかねぇ。 お腹痛めて生まない赤ゆっくりって簡単に見捨てられるのかなぁ -- 2010-10-21 15 33 41 ゆっくりがみんなゲスだったらいいのに・・・ -- 2010-08-25 21 28 29
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/8164.html
16歳の誕生日。昨日までとは少しだけ世界が変わって見えた。 シーツのすぐ傍にある体温にほっとしながら、同時に恥ずかしくもなる。 日付の変わるその瞬間に祝ってくれて、そのままプレゼントをくれて、一夜を過ごした大切な相手。 大人の階段を上ったことでちょっと浮かれ気味に口元が緩んで、眠る彼の金髪を撫でる。 遅くまで起きていたせいで、私も彼もお寝坊さんだ。 でも、休日だしこんな日も悪くは―― ピンポーン♪ 彼を思う時間を邪魔されたことにちょっと「むぅ」と思いながら、私はインターホンに向かう。 寝癖を手で押さえつけて、乱れたパジャマをちょこっと整えながら扉の向こうに誰何の声を上げる。 久『ハロー、咲、押しかけプレゼントの配達よ』 まこ『おまさんはなんで茶化さんと気が済まんのじゃ? 咲、誕生日おめっとさん』 優希『咲ちゃん、今日はパーッといこうじぇ!』 和『もう、優希ったら。すみません咲さん、約束もなしに来てしまって』 普段ならば嬉しい友達の訪問に、だらだらと汗が流れる。 咲「ちょ、ちょっと待ってね。わ、私寝起きで何の準備もできてないから」 優希『咲ちゃんは今日のメインなんだから何も気にせずに祝われればいいんだじぇ』 和『咲さんが寝起きが悪いのはインターハイでたくさん見ましたしね』 咲「いや、そういう問題じゃないんだよ、うん。5分、5分だけ待って、お願い!」 言い切ると慌てて自分の部屋へと走り枕で彼を叩く。 咲「京ちゃん、起きて、今すぐ起きて! そして隠れて、早く、お願いだから!」 京太郎「わぷ、何するんだいきなり!? 痛くないけど叩くな! なんだよ一体!?」 久『いやあの咲、外まで丸聞こえなんだけど?』 まこ『これはタイミングをしくったのお』 優希『犬ー! お前咲ちゃんに何をした!?』 和『』(絶句) この後、誕生日会が赤裸々尋問トークに変わったのは、宮永咲末代までの恥の一つだったという。 カン
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/5120.html
その1 その2 その3 「うおおおおお!!虐待お兄さん一生の不覚うううううう!!」 俺は走っていた、親まりさのが逃がした赤ゆっくりを探すために狭い室内を 赤まりさをいたぶるのに夢中になりすぎたと、今更ながら反省した 「それにしてもどこに・・・!?」 あのゆっくりの事だ、大して遠くには行ってないはずだが・・・・ 「おじさんがこないうちにゆっくりはやくしてね!!」 「ゆ!!ゆ!!もうちょっとでとどきそうだよ!!」 「ゆー!!あきらめないでがんばってね!!」 ありがとうお兄さん頑張れそうだよ、ありがとう馬鹿饅頭 かくれんぼ中に大声を出すとは愚の骨頂!しかもかなりオマケがついてるようだ、お兄さん嬉しいよ! その声が聞こえたのは先程親れいむを吊るしておいた居間からだった。 ―――1階 居間――― すっかり有頂天になった俺は勢いよくドアを開ける! 「ゆっくり見ーーーーーーーーっけ!!!」 『ゆ!?』 饅頭たちはなぜ見つかったのか、って感じの顔をしている 子れいむ3匹、子まりさが3匹、赤れいむ1匹とさっき逃げた赤まりさ積み重なって親れいむを助けようとしている ん?待てよゆっくりが合わせて8匹――― なんてこったゆっくりが全部いるじゃねえか ―――つまりこのゆっくり達をゆっくりできなくすればこのかくれんぼは終了、俺の勝ちだ そう考えると少し寂しい気もしたがまあこのゆっくり達で存分に楽しもう ちなみに親れいむは口がホッチキスで閉じられているので喋れない、かなりぐったりしているようだ それにしてもどうやったらこれがもうちょっとに見えるんだ?明らかに天と地の差だぞ 「ゆゆゆゆ、おじさんなにしてるの?」 「こ、ここはなんにもないよ、ゆっくりでてってね!」 赤まりさに色々吹き込まれたみたいだな、震えてるぞ 「お兄さんは君達をゆっくりできなくさせに来たんだよ!」 「いやだああああああ!!ゆっぐりじだいいいいいいい!!」 ほとんどのゆっくりが半狂乱になっている。 だが赤まりさは言った 「ゆ!こんにゃじじぃまりしゃたちがあちゅまりぇばぜんぜんこわくにゃいんだじぇ!!」 一番先に逃げ出したお前がなにを言うか、 と思ったがゆっくり達は納得したようで口々に 「そうだよね!こんなおじさんにまけるはずないよね!」とか「きっとおとーさんはゆだんしてたんだぜ!」 などと勝手なことを言っている 「んんんーー!!んんんーーー!!!!」 多分母れいむは逃げてー、とか言っているつもりなんだろう なんせ1時間前に自分の愛する子供達がベイ○レードの餌食になったばかりなのだ しかしホッチキスのせいで子供達には親れいむが何を言っているのか伝わらない。 しまいには、 「ゆ!ゆっくりりかいしたよ!すぐにおじさんをたおしておかーさんをたすけるからね!!」 などと180度間違った解釈をするゆっくりまで現れ始めた いやー低脳だと助かるね、俺が すると次の瞬間子れいむが飛び掛ってきた 「せんてひっしょーだよ!!」 だがゆっくりの体当たりなぞ蚊いや、ナメクジが止まるより遅い、もちろん比喩表現だが 俺は余裕たっぷりで子れいむの下腹部を死なない程度に蹴り上げる 「ゆぐう!?」 子れいむは突然の衝撃で少量の餡子を吐き、気絶した。 「はい、一匹捕獲ー」 俺は厨房から持ってきたスーパーの袋の中に気絶した子れいむを放り込む この光景をみてゆっくり達はどよめいた、だがすぐに 「ゆ!おねーしゃんもゆだんしてただけだじぇ!!みんにゃでやりぇばぜったいまけにゃいんだじぇ!!」 この言葉を聞くとゆっくり達はすぐに冷静になる またおまえか(笑) 今度は3匹の子まりさがまとめて突っ込んでくる 「まっしゅ!おるてが!やつにじぇっとすとりーむゆっくりをかけるぞ!」 どこぞの黒い三連星だよ、ていうか何で知ってるんだ 心の中でそう思いながらもゆっくりがいあ?の頭上に足を振り下ろす 「おれをふみだいに・・・!」 「しねえよ!」 そのままがいあを踏み潰す、あくまでも死なないよう加減してだ 「ゆぼっ!」 こいつも気絶した、まっしゅとおるてがも動揺を隠せないようだ 「じぇっとすとりーむゆっくりがよけられるなんてしんじ・・・」 「うるさいわ!似非ドム共!!」 そう言って後頭部に思いっきり手刀を入れる、くどいようだが加減している。 こちらも気絶したようだ。 「はい、黒い三連星も捕獲ーっと!」 先程と同じように3匹をスーパーの袋に放り込む 更にゆっくり達がざわめきが大きくなる 「さーあ!ゆっくりしたくないゆっくりはいるかなぁ?」 「ゆ!!おじしゃんなんかゆだんしゃえしてなけりぇばじぇーったいまきぇないんだじぇ!!ねぇ!?」 また・・・いや、ゆっくり達はじとっとした目で赤まりさを睨んでいる 「ゆ・・・?どうしちゃの!はやきゅじじぃをやっちゅけないとおかーしゃんが・・・」 「おまえがいけえええええええ!!!!」 「さっきからえらそうなんだよおおおお!!」 「ゆ!?かわいいまりしゃになんてこというんだじぇ!ゆっくちできにゃいおねーしゃんはゆっくちちぬんだじぇ!!」 ついに仲間割れが始まった!ヤッホーイ 「それともなんにゃんだじぇ!?おねーしゃんにんげんがこわいにょ?ばかにゃの?ちぬの?」 いやー、こいつ程鏡を見たほうがいいゆっくりはいないだろうな 「ゆううううう!?ふざけないでね!にんげんなんかこわくないよ!」 「わかったよ!いまからにんげんをたおすからゆっくりできないまりさはそこでみててね!!」 こいつらも単純だな、あんな挑発乗らないでさっさと赤まりさを潰してしまえばいいのに 「ゆっくりしんでねえええ!」 3匹まとめてきたが全部手刀で気絶させた。全く動かず少し痙攣してる位だ 「ゆ!?おねーしゃん!!はやきゅたたかうんだじぇえええ!?かわいいまりしゃがちんじゃうんだじぇ!?」 赤ゆっくりは気絶している子れいむに必死で助けを請う やっぱりまりさ種はゲスだな 「さ、次は君だね」 「ゆ!?いやあああああ!!おねーしゃんねでないでおぎでね!!かわいいまりじゃがぢんぢゃうよおおお」 「ゆっくりしていってね!」 ドグッ!! 赤まりさが最後に聞いたのはそんな鈍い音だった、殺してないけど 「さて、親まりさはどうなったかな?」 俺はそう言いながら気絶したゆっくり達を袋に詰め、厨房に向か・・・わなかった、 なぜなら 「あ、忘れてた・・・親れいむも持って行かなきゃいけねんだった」 そう親れいむを忘れていた、俺はUターンをして母れいむの元へ向かい、気絶させようと手刀の構えをしたが 母れいむはすでに気絶していた、まあ無理もないあんな物見せられたんだから 俺は母れいむの口のホッチキスを外しフルーツキャップごと袋に入れてやった 「よし・・・!行くか!!」 今度こそ俺は厨房へと向かったのだった ―――1階 厨房――― 「ただいま帰りましたお嬢様!(笑)」 そこには小刻みに痙攣しながら泡を吹いている親まりさがいた よしよし、アルコールは効いてるみたいだな 俺は親まりさの輪ゴムを外し更にスピリタスのビンの口からもはがしてやる ここで俺はあることに気づいた 「あれ?まさかこいつも気絶してる?」 そのまさかだった、親まりさは自分の口に溜まった気化アルコールのせいで意識を失っていた このままにしといても目が覚めなさそうなのでガスコンロを付け目が覚めるまでそこで炙ってみる 親まりさの髪がチリチリと音をたてる 「ほら、起きろ」 だが俺は忘れていた、 アルコール度数96%、スピリタスの本当の恐ろしさを 「ゆう・・・・う・・・ううう」 「お、目が覚めてきたか。じゃあ次は顔面を」 ボンッ!!!! 「うおおおおおっ!!?」 俺はあまりの衝撃に思わず親まりさを投げ飛ばしてしまった。 なぜなら親まりさがいきなり口から火を放ったからだ!! 「ゆぎゃおおおおおおお!!あづいよおおおおおおお!!」 「やべっ・・・!アルコールってよく燃えるんだっけ・・・」 そう、親まりさの口内は気化したアルコールでいっぱいだ! しかもこれは酒の王様スピリタス!! 火だるまになりながら走り回る親まりさ このままじゃ家が燃える!!! そう思った俺は素早くバケツに水を汲む! 本来このような場合はすぐに逃げるのが鉄則だが、ゆっくりに家を燃やされたなんて末代の恥だ!! それこそ焼死してでも阻止するっ!! 「ゆっぐ・・ゆっぐりイ゛いいぃ゛いいいギぃイいいい!」 「うおおおおおお!!」 ドッシャーン バケツの水は見事親まりさに命中、残ったのは消し炭になった親まりさだけだった 「おお!危ねえええ!!マジで火事になるところだったぞ!!」 俺はそう言うと親まりさを見下ろした 「ゆグっ・・がギッい゛ごおあ゛あぁジでっ・・・ヂでっ・・・いでデでん゛ネ゛ッ・・・」 「すまんな、俺ハングル語は習ってないんだ」 この親まりさはオレンジジュースをかけてももう駄目だろう、あちこちがひび割れていて餡子が漏れ出している このまま死ぬまで苦しませるのもいいが、俺はもう眠い。 だから親まりさは人(ゆっくり)思いに俺の手で潰してやる。 バギッという乾いた音とともに親まりさは粉々になった、 今度は広いところでやってみることにしよう まあなにはともあれ 「このかくれんぼ、俺の勝ちだ!!」 俺は袋の中のゆっくり達を虐めるべく最後のステージへと向かった ―――1階 食堂――― 一番最初に目覚めたのは親れいむだった 「ゆっくりしていってね!」 まあ暢気なもんだ、 「ゆ!?ここどこ!?れいむのあかちゃんだいじょうぶ!?」 れいむが見渡すとそこは立方体の形をした部屋だった、暗くてよく見えなかったがそれだけは分かった それと同時にこんな事も思った ――――閉じ込められた、と――――― ふいに恐怖を感じた、だが先に子供達を捜さなくては、 そう思った親れいむは一際大きな声で叫んだ 『ゆっくりしていってね!!!』 立方体の部屋の中を声が木霊し、すぐに返答が返ってきた 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 「ゆ?ここどきょ?おかーしゃんどこなんだじぇ?」 「おれをふみだいにしたぁ!?・・・ゆ?」 「ゆ!?れーむ!どこなんだぜ!!?」 良かった全員いる、親れいむは安堵していた。 この声を聞くまでは 「ハロー!!元気かい!?皆大好き虐待お兄さんだよ!!」 どこからか聞こえるあの男の声 「ゆ!このこえはゆっくりできないおじさんのこえだぜ!?」 「いやあああ!!ゆっくりできないいいいいいいいい!!!」 「ゆあああああ!!おかあさああん!!こわいよおおお!!」 「みんなでかたまればだいじょうぶだよ!!ゆっくりあつまってね!!」 ゆっくり達は母れいむの声を頼りに部屋の中央に集まる 「計画通り」 部屋の外には不敵に笑う俺がいた 「お前等が入ったのは部屋じゃない・・・・電子レンジだっ!!」 もちろん家庭用電子レンジでは親ゆっくり一匹でいっぱいいっぱい、だがこれは業務用の特大電子レンジ! もはやお前等は俺の手の平で踊っているに過ぎないのだ!! あとなんで君がこんなレンジ持ってるの?とかいう質問に答える暇はない 「じゃ、饅頭はどれ位温めればいいんですかね・・・・10分位でいいか!よく分かんないけど!!」 俺はレンジで10分に設定しスイッチ・・・オン!! 電子レンジの中がオレンジ色の光で照らされる 「ゆ!あきゃるくなったじぇ!!」 「ゆゆ~♪それにあったかいよ~」 変化が現れるまで俺は緑茶をすすりながら詰め将棋でもしてるか ――1分後―― 「ゆ!?なんだかあちゅくなってきちゃんだじぇ!?」 「のどがかわいたよ!おじさんかわいいれーむにおちゃちょーだい!!」 「3二飛!あ・・・違った」 俺は優雅に緑茶をすする 「ゆ!!むししないでね!!きこえてるんでしょ!!」 あー聞いてるとも、それくらい元気があれば大丈夫さ ――2分後―― ゆっくり達の肌がひび割れてきた 「あぢゅいよ!!ゆっぐりでぎないよ!!」 「おじさん!!あづいよ!のどかわいたよ!!ここからだしてね!!」 「3三角成り!あ・・・・桂馬があった・・・」 お茶をすする ――3分後――― ゆっくり達の目はこれでもかというほど見開かれ、今にも寒天の目玉が飛び出しそうだ 顔面について一言で言うなら・・・・荒地だな 「あぢゅいいいいい!!ぢんぢゃうよおおおおお!!」 「おにいざあああああんだじでえええええええええええ!!」 「出してもいい・・・」 「ゆ!!ほんとう!!」 「のかなー、この飛車。出しても詰まない気が・・・」 お茶がからになった2杯目を持ってこようと席を立つ 「むじぢないでよおおおおお!!!」 俺はお茶をすすりながらゆっくり達に聞こえる声で言う 「いやー、そういえばさー、レンジって端っこの方が熱くないんだよねー。独り言だけど」 ゆっくり達にはちゃんと聞こえたらしく素早い動きで母れいむから離れて、より部屋の隅に行こうとしている 「まあ今のは家庭用電子レンジの話だけどね・・・」 と誰にも聞こえないように呟いた ――4分後―― 「ゆっ・・ぎゅり・・じだがっ・・だじぇ・・・」 一番最初に限界を迎えたのは赤まりさだった。 餡子はなくなってないので死にはしないがすごい顔をしている 「ゆううううう!!でいぶのあがぢゃんがあああああ!!」 「もういやああああ!!おうぢがえるうううう!!」 「お、一匹できたか・・・・」 俺はレンジを開け、中でぐったりしている赤まりさを掴んだ。熱っ! 俺が赤まりさを取り出す際に電子レンジの中を爽やかな風が吹き込みゆっくり達に刹那の快楽を与えた 「ゆー!すずしいよ!!ゆっくりできるよ!!」 「ゆ!!やっとみぶんのちがいがわかったみたいだね!さっさとれいむたちもおそとにだしてね!!」 「も?何を勘違いしてるのかな?今からこの赤まりさをゆっくりできなくするんだよ。もちろん君達もね」 「ゆううううう!?なにいってるの!?おじさんばかな」 「馬鹿で結構さ!!」 勢いよく電子レンジの扉を閉める ゆっくり達が何か言ってるが俺は気にせず。 できたての饅頭を咀嚼する。 うおお!!弾けるような食感!まろやかな餡子!!熱いっ!! これはそのままでも商品にできるんじゃないか?ふと思った 「ゆごあああああ!!!まりじゃのがわいいおめめがああああああ!!」 将棋、緑茶、踊る饅頭 「いやー、日本に生まれてきてよかった!!」 そういって口の中へ3分の2になった赤まりさを放り込む 「ゴぎゅッ!!おあ゛あ゛げおおお・・・!!ゆガっ・・・・!!」 こらこらあんまり暴れるな、熱いだろうが 「もドっ!!ゆグッぢぃ・・・・」 緑茶をすすりながら再度電子レンジのスイッチを入れる 「もうやべでえええええええ!!」 「1一角成!!・・・・おお初めて正解したぜ!ヤッハー」 ――5分後―― 「ぎゅおおおおお・・・ゆっぐりでぎないんだぜええええ・・・・」 二匹目の犠牲者はがいあだった。死の危機に直面して口調が戻っている 俺はすかさずがいあをレンジから取り出すべくレンジの扉を開ける すると他のゆっくり達は最後の気力をふりしぼりこの地獄から抜け出そうとこちらに向かってくる!! 「はい、逃がしません」 俺はがいあだけを電子レンジから取り出すとさっさと電子レンジの扉を閉じる 「ゆおおおおお!!ごごがらだぜえええええええええ!!」 「おうぢにがえぢでえええええええ!!」 無視してがいあを咀嚼する 「ごギャ!!っおが!!ごベがッごォおおお゛・・・・」 赤まりさ程ではないがこれはこれでかなり美味い のんびりとお茶をすする、ここで2杯目のお茶がなくなったので3杯目の緑茶を入れる 「があああああ!!でいぶのごどもをがえぜええええええええ!!」 「ごごがらばやぐだぜええええええええ!!」 「3二銀不成!・・・おお冴えてきたぜ!」 「むじずるなああああああああああああああ!!!」 ――6分後―― 「ゆごおおおおおお!!ゆっぐりざぜでぐれなんだぜええええええええええ!!」 「ごれじゃゆっぐりでぎないいいいいいいい!!」 今度はまっしゅとおるてがか、帽子の色が裏目に出たな、 それとこちらも口調が戻っている、これは決して作者の怠慢ではない。いや本当ですって そんなことは放っておいて素早くまっしゅとおるてがを捕獲する。まあ元から捕獲されてるようなもんだけど 当然他のゆっくり達は逃がさない、素早く扉を閉めスイッチオン! 「ゆっぐりにがじでよおおおおおお!!」 「おにいざああああああん!!もうゆるじでえええええええ!!」 「ゆっぐりでぎなぐなるよおおおおおおおお!!」 無視してまっしゅとおるてがを咀嚼、 「ギおっ!!ガがっ・・!!ゆガッごええ゛・・・!!」 「ゆゲッ・・・おあ゛あ゛ごグっ・・じガッ・・・!」 あー、美味かった。 正直もう腹いっぱいだ それと同時にすこし催してきたのでトイレへ向かう、お茶飲みすぎた 「ゆがああああ!!れいむだちもだぢでええええええ!!」 「おにいざあああああん!だずげでえええええええ!!」 「トイレから戻ってきて生きてたらなー」 「いやぁあああああぁあああ!!」 「どおしてごんなごどずるのおおおおおおお!!」 俺はふいに一瞬足を止めてしまった、がすぐに歩き始める ――8分後―― 用を足し戻ってきた俺は目を疑った・・・なぜならトイレに行く前までそこにいた子ゆっくり達が一匹もいないのだから 「どういう事だ・・・・?」 親れいむに問いかける しかし泣いてばかりで答えようとしない・・・ 俺がトイレに行っている間に何かがあったようだ。畜生!もうちょっと早ければ!! だが子れいむ達がそうなったという事はいずれこの母れいむもそうなる筈・・・観察しよう 俺はレンジの中を覗きながら4杯目の緑茶をすすった ――10分後―― 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛」 変化はすぐに現れた、 親ゆっくりは全身に力を入れ、顔に餡子筋が浮かんでいる それに加え小刻みに震えている・・・例えるならばそう、出産の時と似ている ますます訳が分からない・・・ そう思いながらお茶をすする 「ゆ゛ばあッ!!!」パァン!! 俺は思わずお茶を吹いてしまった、 なぜなら親れいむが急に限界まで膨張し破裂したからだ! 「げほっ!!おえっ!なんで饅頭がチンして爆発するんだ!!」 よく見ると電子レンジの内側に無数の餡子がこびり付いている ああ、成る程、子れいむもこれで爆ぜたのか、納得 全く不思議な生き物だ まあなんにせよこれで俺とゆっくりのかくれんぼは終わったのだ 睡魔と疲労感が同時に襲ってくる 俺は居間のソファーに腰をかけた セットした目覚まし時計は午後11時10分を指している 俺はさっき子ゆっくりに言われた一言がずっと気になっていた 「どうしてこんなことするの、か・・・・・・」 言われてみればそうだ、 俺はいつも会社から帰ってきたらコンビニで買ってきた冷めた弁当を食べ、 疲れきった体を癒すため風呂に入りそれから洗い物をしてワイシャツにアイロンをかけて・・・・・ これの繰り返しだった筈だ だが今日に限ってはゆっくりがいた 家が荒らされていたのに少し苛立ちを覚えたが本当はとても嬉しかった 俺は電気関係の小さな会社に勤めている。 元々金欲しさで入った会社だ、仕事には何も楽しさを感じない。 だからよくミスをした。 ミス自体は小さなものだがその度に理不尽な上司からの怒声を浴びる ミスをしなくても怒声を浴びる。 今日もそうだった そして俺は知った 「こいつは俺が大きなミスしてクビ切られるまで虐め倒すつもりなんだ」と 俺はもう諦めていた 本来俺はあまり感情を表に出さずいつも笑っているようにしている 少しでも自分の感情を出せば蹴落とされるこの時代、俺はいつも自分の感情を押し殺していた それにつけ込むように理不尽な上司の怒声はエスカレートする。 愚痴にもこぼさず、ただ耐え続ける毎日、そこで見つけた唯一のストレス発散が ―――ゆっくりだった。 道でゆっくりを見つければ踏み潰し、 家に侵入してきたゆっくりは何匹も虐殺した。 より酷く虐めれば虐めるほど俺は会社での事を忘れられた。 弱肉強食、この言葉が今の状況にピッタリだ より強いものが勝ち、弱者は強者の血肉になる。 俺は上司との関係をひっくり返せないし、ゆっくりは人間との関係をひっくり返せない 今の状況で言うと・・・ゆっくりは俺か、笑えるね 「じゃあ俺は上司に勝てない腹いせでゆっくりを虐めていたのか・・・?」 虐待お兄さんが聞いて呆れる。 そんな子供みたいな理由で俺はゆっくりを・・・・? もういい、眠い、寝よう。寝坊して遅刻でもしたらまたあいつの怒声を浴びる。 目覚まし時計が11時19分を指していた あと1分足らずでかくれんぼは完全に終了、 この時計が鳴った時俺は普段どおりのつまらない日常に戻り、今後一切ゆっくりを虐める事は無いだろう さあ、早く鳴ってくれ、そして俺をこの短かった夢から目覚めさせてくれ だが、次の瞬間聞こえたのは目覚まし時計の電子音ではなかった 「ゆっゆっゆっゆ!!おじさん!れーむのかちだよ!!!」 俺は心臓が飛び跳ねるかというぐらい驚いた、 どこだ!?どこから聞こえてくるんだ!? 「ゆっふっふ!!れーむはここだよ!!」 俺は声を頼りに廊下に飛び出る、目覚まし時計を持ったまま。 そこで見たのは、 2階の吹き抜けから俺を見下ろしている子れいむだった。 「ゆっきゃっきゃ!!ばかなおじさんはさいごまでれーむをつかまえられなかったね!!」 そんな馬鹿な・・・!?ゆっくりは20匹全て殺した筈・・・なのに何故!? だが考えても仕方ない、なぜならそこに居るのだから! 「ゆっゆっゆ!!このかくれんぼ・・・れーむのかちだよ!!」 勝ち・・・? そうだ、このゆっくりは今まさに人間との関係をひっくり返そうとしている・・・! なのに俺はひっくり返そうともせずに諦めた? 馬鹿は俺だった 「ゆっゆっゆ~!これで毎日ゆっくりできるよ!おじさんをどれーにしてね!!」 俺はこの瞬間もう一つの疑問についての答えも分かった そう、子ゆっくりが言い放った「どうしてこんなことするの」についての答えだ 「そうか・・・今分かったよ・・・」 「ゆ?なにいってるの!?あたまがおかしくなっちゃったの!?ゆっゆっゆ!!」 俺は我に返り目覚まし時計を確認した。 時計の針は11時19分49秒を指している 「あと10秒!?今から2階に行っても間に合わない!!」 「いまさらわかってももうおそいよ!!ゆっくりどれーになってね!!」 俺は考えるより先に体が動いていた、手に持っていた目覚まし時計をゆっくりに向けて構えていたのだ 「うおおおお!!全国の虐待お兄さんっ!!!!俺に力をおおおおおおおおお!!」 7 俺の手から目覚まし時計が放たれる、当たれば俺の勝ち、外れればゆっくりの勝ち 「ゆ!?」 6 きれいな円を描きながら一直線にゆっくりめがけて飛んでいく目覚まし時計 「当たれええええええええええ!!!!!!!」 5 勢い良く放たれた目覚まし時計は子れいむの右頭部を陥没させた 「ゆがあああああああああああああああ!!・・・・う゛ん゛ん゛ん゛ん゛!!」 なんて野郎だ!持ちこたえやがった!! 4 「ぐうううう・・・・ゆっふっふ!!れーむのかちだ・・・よ?」 子れいむの体がぐらついた 3 右目を失いバランス感覚がなくなった子れいむが餡子の糸を伸ばしながらゆっくり落ちてくる 「よっしゃああああああああああ!!」 「ゆあ゛ぁあああァあぁあアアあ゛!!」 2 べじゃん!!! 「ゆべあ゛ぁ!!」 子ゆっくりがフローリングの床に叩きつけられる 「ゆう゛ううう・・・・」 子ゆっくりが見上げるとそこには満面の笑みを浮かべた虐待お兄さんがいた 1 「ごれじゃあ゛ゆっぐりでぎないよお゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」 遅れて目覚まし時計が床に叩きつけられる。11時19分59秒で針が止まった。落ちた衝撃で壊れたのだろう 「俺の・・・勝ちだあああああああ!!!」 俺の歓喜の叫びは餡子まみれになった俺の家でいつまでも響いていた あれから3ヶ月経った 俺はあの日の翌日会社を辞めた。 辞表を叩きつけられた時の上司の顔は今でも忘れられない そして俺は会社を出て行く際上司に 「てめえみてえな上司がいる職場は頼まれても一生来ねえよクソ野郎!!」 と吐き捨ててやった これは余談だがあの会社は俺が出て行った後間もなく潰れたらしい 理由は俺と同じく上司に不満を持っていた連中が俺の退職様に感化されどんどん人が辞めていったからだそうだ 俺は最後の最後であいつとの関係をひっくり返したのだ そして俺の新しい職場というと・・・ゆっくり加工所だ 学歴がペランペランな俺に加工所の面接官は渋い顔をしていたが、俺がある物を渡すとすぐに採用してくれた ―――あの日から俺が毎日虐め続けた子れいむの餡子である 加工所の面接官達は一番最初に餡子を舐めたときとても驚いていた こんなに美味い餡子はそうそうできませんよ、とかも言ってたな それからというもの俺は職場でも家でも毎日ゆっくりを虐めている 仕事がこんなに楽しいと感じたのは初めてだった 今日も加工所でゆっくりを虐めるだけ虐めた、疲れもあるが楽しさの方が何倍も勝っていた 電車で20分やっと家の前に着いた 「ただいまーっと、誰もいないけど」 「「「ゆっくりしていってね!!」」」 俺の家にいたのは10匹程になるゆっくりまりさとゆっくりありすの家族だった 「ゆっくりしていってね!」 返事を返されたのが嬉しかったのかゆっくり達が一斉に喋りだす 「ここはとかいはのありすたちがみつけたゆっくりぷれーすよ!」 「ゆー?おじしゃんなんだかあまあましゃんのにおいがしゅるんだじぇ!」 「ああこれのことだな、ほら食べてもいいぞ!」 そういうと俺はポケットから餡子玉を出してゆっくり達に与える 「うっめ!!めっちゃうっめ!!!」 「むーちゃ!むーちゃ!ちあわちぇーーーー!!!」 「ゆゆ!!おじしゃんゆっきゅりできりゅわね!ちゅぎはとかいはのありしゅとあしょぶのよ!!」 俺は最高の笑顔で提案した 「かくれんぼ、なんてどうかな!」 目覚まし時計はまだ鳴らない――― ゆっくりとかくれんぼ 完 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― こんにちわHILOです。これで「ゆっくりとかくれんぼ」シリーズは完結です。 「初作品は自分が一番書きたいものを書こう」と思い書いたこの作品、いかがでしたか? 前に5話完結と言っていましたが、どうしても歯切れが悪くなるので急遽4話完結に変更しました。すいません えー、次は多分「ゆっくりとかくれんぼ番外編」とかを作ります もし作るなら、子れいむのその後とか虐待お兄さんが悟ったこととかを書こうと思ってます 今回の話を書いていて分かった、シリアスな話は書くのが面倒だな、と まあ何はともあれ「ゆっくりとかくれんぼシリーズ」を見てくれた皆さん本当にありがとうございました! これからはのんびりと短編SSを書いていきたいと思います では _人人人人人人人人_ ♪ > うー! うー! < │  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄ ,. -───-- 、_ ♪ rー-、,.'" `ヽ、. r―-、 __ . -―, \ _」 i _ゝへ__rへ__ ノ__ `l { .゚ . . `´. . . . . .。. | く `i / ゝ-'‐' ̄ ̄`ヽ、_ト-、__rイ、 }^ヽ !゚____/`´`ヽ. . 。/ .r'´ノ\ ゝイ,.イノヽ! レ ヽ,_`ヽ7ヽ___ 、_ ノ ハ } \ _,,....,,_ /ヽ/ r'´ ィ"レ´ ⌒ ,___, ⌒ `! i ハ / }! i ヽ'. -" `丶、 / / ハ ハ/ ! ///ι, ┃゙,' /// i ハ 〈〈{_ ノ } _| ヽ \_,. -‐ァ ⌒Y⌒Y´ノ /l ハノ i ヽ⌒Y⌒Y´ | ,-' ̄ヽ、ヽr-r'"´ (.__ 〈,.ヘ ヽ、 〈 i ハ i 〉 _,.!イ_ _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7 ノ レ^ゝi>.、.,_____,,...ィ´//レ'ヽハヘノ _..," rー''7コ-‐'"´ `ヽ/`7 まさかのれみりゃ このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/aimi-mcc/pages/482.html
何が知りたいのっ? 何をすればいいの? 見つ券って? かくれんぼの流れは? 達成報酬って? ランキング? 知恵ヒント? アトリエさくらで交換? イベントフレアイって? 連動ガチャって? 何をすればいいの? まずはマイロイドといっぱいかくれんぼをしてあげてね♪ みつけてもみつけなくても「見つ券」をGETできちゃうんだっ!この券を色んなアイテムと交換できるし、ランキングもあがるんだじぇ〜!! ただしマイロイドとは土日しかかくれんぼで遊べないから気を付けてね。 見つ券って? かくれんぼしたら、「見つ券」が手に入るんだ〜!! この券はアイテムと交換できるし、手に入れた券の合計の枚数でランキングと達成報酬が決められているんだじぇ〜!!マイロイドを見つけたらもっとたくさんの「見つ券」をもらえるよ♪ かくれんぼの流れは? マイロイドちゃんがかくれて、りすは誰かの提案を頼って彼女を探します。 見つけたら、「見つ券」を3枚貰えるけど、見つけなくても、1枚もらえるよ♪ 最初に見つけなくても、諦めずに探し続けてよ〜 達成報酬って? 「見つ券」を集める事で達成報酬が手に入るよ、頑張ってね♪ ランキング? 手にいれた「見つ券」の合計の枚数でランキングが決められてるよ。イベントが終わったら、報酬を配布するから頑張ってね♪ 知恵ヒント? 知恵ちゃんに桃まんをあげると、3分間の間どこにマイロイドちゃんが隠れているか教えてくれるよ♪ たまに失敗しちゃう時もあるけど許してあげてね! アトリエさくらで交換? 集めた「見つ券」の数に応じて限定衣装やアイテムと交換できるんだじぇ〜。 気になる人は出張アトリエさくらを覗いてみてね♪ イベントフレアイって? イベント期間限定のフレアイをすることができるんだよっ!フレアイをすることで「見つ券」が手に入るんだじぇ〜! 一日20回までフレアイできるからどんどんフレアっちゃおう♪ 連動ガチャって? このイベントは「神かくしの巫女」ガチャと「MOECAN QUEST」ガチャと連動してるよ。このガチャから手に入る衣装を持っているだけで、マイロイドを見つけた時に下記の効果があるみたいだじぇ〜♪ ぷちガチャ神かくしの巫女 半妖の巫女 白紅 もらえる見つ券の数+2 半妖の巫女 黒橙 もらえる見つ券の数+2 半妖の巫女 黒紫 もらえる見つ券の数+2 半妖の巫女 蒼臙 もらえる見つ券の数+2 鳥居の迷宮 朝 もらえる見つ券の数+2 鳥居の迷宮 夕 もらえる見つ券の数+2 熟練の巫女 黄 もらえる見つ券の数+2 熟練の巫女 紫 もらえる見つ券の数+2 熟練の巫女 緑 もらえる見つ券の数+2 熟練の巫女 橙 もらえる見つ券の数+2 試練の時 月食右 もらえる見つ券の数+2 試練の時 月食中央 もらえる見つ券の数+2 試練の時 月食左 もらえる見つ券の数+2 試練の時 月右 もらえる見つ券の数+2 MOECAN QUESTガチャ アブソリュートソードマスター もらえる見つ券の数+2 セイントドラコ もらえる見つ券の数+2 ダークネスドラコ もらえる見つ券の数+2 バトルロード グリーフ もらえる見つ券の数+2 バトルロード ジャスティス もらえる見つ券の数+2 プレイヤーステータス 青 もらえる見つ券の数+2 プレイヤーステータス 赤 もらえる見つ券の数+2
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/961.html
239 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/25(土) 09 56 51 ID U5E727ag ~~ν放課後ティータイム控室~~ 律「ふわ~~~ぁ~~~~あ、良く寝た~~ぁ」 あずにゃん「律先輩は早々に寝ちゃいましたしね。 ふわ……」 唯「あう~~~、ね~む~い~よ~~~お」 プリシラ「唯ちゃんは思いっきりはしゃいでたもんね」 ムギ「ライブまでまだ時間もあるし、唯ちゃんと梓ちゃんは休んでていいわよ」 唯「う~~、駄目だよムギちゃん、今からリハーサルなんでしょ……Zzz……」 あずにゃん「駄目だこりゃ」 かじゅ「おはよう皆」 プリシラ「あ、かじゅさんおはよー」 かじゅ「リハーサルの準備に来たんだが……大丈夫か唯は?」 あずにゃん「ご覧の有様です。 まあ、音合わせなら直前で大丈夫ですよ」 律「梓もだいぶ唯のペースに染まってきたな」 唯「……にへへ……もう食べられないよお~~……」 かじゅ「またお約束な寝言だな。 ……そういえば美琴はどうした?」 ムギ「まだ上条さんの所じゃないかしら?」 プリシラ「という事は、二人で朝までしっぽりと……きゃー、美琴ちゃんってばオトナー!」 かじゅ「二人で朝まで、か……羨ましいものだ」 律「まあまあ、そんな事よりさっさとリハーサル始めようぜ! スタジオの準備はもう出来てんだからさ!」 ムギ「ええ、皆張り切っていきましょう!」 一同「「「「「おーーー!!!」」」」」 唯「お~~~……Zzz……」 律「いや、お前は寝てろって」 240 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/25(土) 15 15 00 ID WYDZNUZM インデックス「ちょっ、ちょっとおおおおお」 当麻「なにしてんだ、インデックス」 インデックス「と、とうま!?それに短髪も!?」 美琴「何か物陰から聞き覚えのある声が聞こえたと思ったら……って、あれ黒子はいないの?」 インデックス「実はカクカクシカジカ」 当麻「…………」 美琴「行ってきなさいよ」 当麻「え?」 美琴「困っている人がいたら放っておけないんでしょ。いいわよ、もう慣れたから」 当麻「お前……」 美琴(それに私は当麻のそういうところが――) 当麻「ん、今なんて――」 美琴「え、いや、ほらもう朝になったし、私もこれからリハーサルあるから」 当麻「そうか、じゃあ行ってくる。ライブまでには必ず終わらして行く」 美琴「うん、がんばって」 当麻「ああ、行くぞインデックス」 インデックス「あ、うん。それと短髪!」 美琴「なによ?」 インデックス「……やっぱりなんでもない、ってとうま待ってよー」 美琴「ったく……さて、リハーサルに行きますか」 241 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/25(土) 19 35 41 ID XUqDKwiw ~安土城特設ステージ・ステージ裏~ 美琴「(チラッ)アイツに黒子は…来てないわね…」 唯「どうしたの美琴ちゃん?そわそわして」 律「久々のステージだから緊張してんのか?」 美琴「そっ、そんなわけないじゃないですか!」 プリシラ「それだけおっきな声だせるなら大丈夫だね~」 かじゅ「しかしこの衣装は…」 あずにゃん「クリスマスですからね」 かじゅ「私はトナカイのほうが似合ったのではないだろうか…」 ムギ「そんなことをないですよ」 律「それじゃそろそろ開始だ!気合い入れていくぜ!!」 一同「「「「「「「お~っ!」」」」」」」 ~安土城特設ステージ・観客席側~ ブツ(照明が消えた) ザワザワ 美琴「今日は一年に一年のクリスマス!皆、これが私たちからのクリスマスプレゼントよ!みんなっ!アタシの歌を聴けーっ!」 ドーン! ♪~(前奏) 観客「わーっ!」 観客「美琴ちゃーん!」 <♪ 重力反比例 火山みたいに光るfin 君は知ってんの アタシのbeating heart~> 【当麻、黒子、士郎不在の中クリスマスライブスタート】
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/50.html
862 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/12/07(月) 14 36 30 ID +REQfLcN 部室 和「す、須賀くん?ど…どうしたんですか?その顔のアザ…」 京「お…おす。平気平気。ちょっと転んだだけ。ツバつけときゃ治るよ」(咲に踏まれたから…なんて死んでも言えねー) 和「だ、駄目ですよっ。ちゃんと消毒しないと。ちょっと動かないでください」 京「あ…」(うわ、和の顔が超近い…) 和「…あ。ご、ごめんなさいっ」 京 和「………」 京「の、和っ」 和「は、はいっ」 京「咲とはちゃんと話せてるか?」 和「えっ…えぇ。でも何だか宮永さん、様子が……って、こんな時までそんな心配しないでくださいっ」 京「わ、わりぃ」(やべ…和、可愛い) 和「…今は…須賀くんのアザを消毒しないと」(ごそごそ) 京「あ、あのさ。消毒だったら和が舐めてくれね?」 和「えっ…」 京「な……なんつって」(う、うわぁぁぁあ。また咄嗟にアホな事言っちま…) 和「…いですよ」 京「だ、だよな。変な事言って悪……へ?」 和「いいですよ」 863 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/12/07(月) 14 46 35 ID +REQfLcN 京「ま、マジで?」 和「な、何回も言わせないでくださいっ」(かぁぁっ) 京「のど…っ」 和「んっ…ぺろ…ぺろぺろ…ぺろ…」 京「……は…っ…ぅ…」(や、やべー。頭がくらくらしてきた…和がこんな近くで…) 和「…ぺろぺろ…ちゅ…くちゅ…」(す、須賀くん…まつ毛、長いんですね…それに何だか……可愛い…かも) 京「ん……ぅ…も…もう平気っ。さ、サンキューな」 和「あっ…まだ途中っ」 ちゅっ 京 和「………」(い、今、唇がかすった…?) 京「の…のどか」 和「す…すがくん」 ………… 優希「の…のどちゃんに京太郎…な、何してるんだじぇ」 咲「あれ?優希ちゃん。何してるの?そんな所で」(聞かなくても予想つくけど) 優「さっ…咲ちゃ」 咲「うふふ、変な優希ちゃん」 ガラッ 咲「あれ。まだ二人?」 京 和「あっ…あああ、そそそ、そうですねっ」 咲「何だか怪しいな~。二人してエッチな事してたんじゃないの?ね、優希ちゃん」 優「じ…じょっ!?」(かあぁぁあ) 京 和「そ、そそそそんなんじゃなくて」 優「の、のどちゃん。ちょっと聞きたい事があるじぇ…」 和「え…?」 咲「じゃあ、京ちゃん。私たちは席外そうか?そのアザも保健室で消毒しないといけないし…」 京「あ…あぁ」(まさか…今の見られてた?) 865 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/12/07(月) 15 47 08 ID +REQfLcN 保健室 咲「京ちゃん。ちょっとしみるけどごめんねー」 京「そ、そいつはいいんだけど…な、なんで俺…ベッドに縛り付けられてるんだ?」 咲「だって…京ちゃんすぐ動くんだもん」 京「け、けどよ…こんなに縛り付けなくても…」 咲「だーめ。京ちゃんを消毒するのに必要なんだモン」 京「な…何言っ」 ぐりっ(咲、京太郎の顔を踏む) 京「あがっ」 咲「京ちゃん…安心して。大丈夫、私がちゃんと綺麗にしてあげる」 京「っ」 …ぐりぐりぐり… 咲「ねぇ、京ちゃんは…原村さんの事が好きなんだよね?」 京「あ、ぁあ…」 咲「本当に~?」(ぐりぐりぐり) 京「ほ…本当だっ。だから…咲…もう足をどけ…あぐっ」 咲「だったらどうしてココがこんなに膨らんでるのかな~?かな~?か・な~?」(ぐりっぐりっぐりっ) 京「ち、違っ…っ…がっ…ちちがッ」 咲「何が違うの?説得力ないよ。女の子なら誰でもイイんでしょ?京ちゃん最低だね」 京「ちっ違う!咲…頼むからもうやめ…」 咲「本当かな~?うん、じゃあ京ちゃんがイカなかったら信じてあげる」(ぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐり…) 京「ちょっ…まっ…あっ……あ――――っ」 866 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/12/07(月) 15 50 46 ID +REQfLcN ………… 部室 優「…」 和「ゆ、優希?話って…」 優「の…のどちゃんは京太郎のコイビトなのかっ?」 和「えっ?…ちっ…違います!な、何を言い出すんですか!須賀くんはただの友だ」 優「誤魔化して欲しくないじぇっ!!!」 和「優…希?」 優「もっ…も、もう何回も見てるんだじぇ…のどちゃんと京太郎が…え、えええっちなことしてるの…だから…だから…の、のどちゃんなら…私だって京太郎を安心してお嫁に…お嫁に出せ…じぇ…っ…う…うくっ」 和「優希…あなた…」 優「の…のどちゃんは…可愛いくて美人で優しい…私の自慢の友達だからして…しょ、正直に答えて欲しいだけだじぇ」 和「須賀くんは友達です…コイビトでは…ないんです」 優「のどちゃ…」 和「でもっ!…い…一番気になる男の子………です」 優「のどちゃん…」 和「ごめんなさい…優希」 優「な、何でのどちゃんが謝るんだじょっ?京太郎はただの犬だじぇっ!ただの…ただの…うくっ…だから謝られても…困るじょ」 和「……」 優「は、早く京太郎に言わなきゃ駄目だじぇっ。さ、咲ちゃんに取られちゃ…う…うくっ」 和「そうね…ありがとう。優希」 タッタッタ… 優「う…う…うわぁぁぁあん」 867 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/12/07(月) 15 55 15 ID +REQfLcN ………… 保健室 京「はぁ…はぁ…はぅ…さ、咲…何でこんな…」 咲「あはは、京ちゃん、いっぱい出たね?」 京「っ」 咲「ごめんね。わかってるよ。京ちゃんは私に踏まれるのが好きなだけだもんね?」 京「そ、そうじゃ…ねぇっ…咲っ。もうこんな酷ぇことッ」 咲「どっちが?原村さんに悪いとは思わないの?ほらっほらっほらぁっ」 京「ぐっ…っ…あっ…がっ…らっ…ら…らめっ」 咲「あはっ。またビクンってしたぁ。京ちゃんやっぱり変態さんだね」 京「さっ…さきっ…さきっ………え?」 カチャカチャ 咲「はい、おしまい。縛り付けてごめんね」 京「さ…咲?」 咲「なぁに?もっと踏んで欲しかった?」 京「ぐっ…」 咲「もっと踏んでください、ご主人様」 京「―」 咲「そう言ってくれたらコッチで踏んであげてもいいよ?」 京「ご…ごく」(さ…咲の股間が俺の太ももに擦れて…や、ヤバい) 咲「どうするの?京ちゃん」 京「…さい、…さま」 咲「なぁに?」 京「もっと…踏んでください…ご主人様」 咲「聞こえなーい」 京「もっと!もっと踏んでくださいっご主人様!」 咲「あはっ。ちゃんと聞こえた?原村さん」 京「えっ?」 和「す…須賀…くん」 868 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/12/07(月) 15 57 52 ID +REQfLcN 以上です。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2579.html
『ゆっくり飼育~ゆっくりに見えない程度の壁~』 12KB いじめ 観察 小ネタ 赤ゆ 現代 久しぶりの小ネタです 「ゆえぇぇぇん!おかーしゃんはどこなのじぇぇぇぇ!!」 眠りから目を覚ました赤まりさが泣き叫ぶ。 目を覚ますと、見知らぬ森の中に一匹だった。 元々が寂しがり屋のゆっくり、しかも赤ゆっくり。 心細くて、寂しくて、不安で泣いていた。 そうしてしばらくして、泣きつかれて寝てしまった。 目を覚まして辺りを見回す赤まりさ。 改めて一人ぼっちなのを再認識すると、涙目になる。 寂しくて悲しくてゆんゆんと泣いた。 だが、いくら泣いても誰も姿を現さない。 この赤まりさは今日捕まえてきたもの。 野生の親子にラムネを食べさせ、眠った所を捕獲してきたものだ。 両親と5匹いた姉妹達が、目を覚ましたら居なくなっていたのだ。 混乱して泣き叫ぶのも無理はない。 これからこの空間で一匹で暮らすことになるのだ。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわ………ゆぅ……ふしあわしぇぇぇぇ」 泣き飽きたのか、空腹に耐えられなくなったのか、赤まりさは自分で狩りに出かけた。 といっても、目を覚ました場所から赤ゆにして数歩跳ねただけ。 それでも赤まりさにとっては大冒険だ。 そうして見つけたものは、変わった形の食べ物。 四角い形をしているが、美味しそうな匂いがした。 恐る恐る口にしてみると、今まで食べた事のない甘味が口に広がった。 普段なら、「しあわせー」と叫んでいただろうが、一人ぼっちなのを思い出して涙目になる。 両親はどこに行ったのか、姉妹たちはどこに行ったのか。 折角の御馳走を食べても、その事が頭を過ぎるばかりである。 美味しい物を食べても、その幸せを分かち合う家族がいない。 そのせいで幸せだとは思えず、あまあまを食べては泣いていた。 満腹になった赤まりさは、家族を捜すべく、森の中を跳ね回る。 しかしこの森は、すぐに赤まりさには見えない不思議な壁に阻まれる。 「ゆぅぅぅ?!どーしちぇここからしゃきにはすすめないのじぇぇぇぇ?!ゆんやぁぁぁぁ!!」 何故先に進めないのか解らず、赤まりさは泣き叫ぶ。 私がレイアウトしたこの水槽は、内側からはゆっくりが外を見ることが出来ないのだ。 これは加工所がゆっくりの生態を研究する上で作り出した物。 原理はゆっくりの巣に張られている「けっかい」というやつだ。 人の目には丸わかりで、いい加減な物ではあるが、ゆっくりにとっては効果絶大の「けっかい」。 一定の間隔で枝や葉っぱを配置すると、ゆっくりはそこに何がるのか見えなくなってしまう。 それを応用してのこの水槽は作られた。 水槽の内側に一定間隔で微量に傾斜や凹凸がついており、この影響で内部のゆっくりからは外が見えないらしい。 壁内部の凹凸や斜面に目が行ってしまって、外が見えていないそうだ。 ちなみに外側から見る分には、ゆっくりにも中の様子は見えるそうだ。 そんな訳でこの赤まりさにとってここは森の中なのだ。 赤まりさはこの狭く限りある森の中を動ける限り動きまわった。 だが家族はおろか、他のゆっくりは一匹も見つからなかった。 そればかりか、食料になる虫さんも、奇麗な声で鳴く鳥さん、それらの姿も声すらも聞く事が出来なかった。 赤まりさは、改めて孤独を自覚し、身を震わせて泣いた。 それから数日たったが、未だ赤まりさは一人ぼっち。 幸いな事に、住めそうな洞穴を見つけることが出来た。 「ちょっとしぇまいけど、ここをまりちゃのゆっくちぷれいしゅにしゅるのじぇ!」 定番のお家宣言を済ませ上機嫌の赤まりさ。 洞穴の中にはご丁寧に藁のベットもあった。 一人ぼっちは寂しいが、赤まりさはここで暮らしていく事を決めたのだ。 不思議な事に赤まりさが狩りに出かければ、必ず食べ物を確保できた。 もっともそれは、この赤まりさを飼っている私が水槽内に適当に配置した餌なのだが、赤まりさは知る由もない。 赤まりさ程度の頭では不思議とも感じていない。 狩りの腕は確実に上手くなっていると思っているが、それを褒めてくれる家族がいない。 赤まりさはそれが悲しくて仕方なかった。 その程度にしか考えていなかった。 「ゆびぇぇぇぇ………さみしいのじぇぇぇ………みんにゃ、どこにゃの?」 餌を食べては家族を探し、疲れてお腹が減れば、食料を探す。 そんな単調な生活に飽きる事もなく、赤まりさは必死で小さな森を跳ね回った。 赤まりさは相変わらず一人ぼっちだったが、この不思議な森の暮らしに大分慣れてきた。 以前よりも長い間、跳ね回る事が出来るようになっていた。 狩りの腕も超一流、いつも自分が満腹になるだけの食料を得ることが出来ていた。 それらがすべて私が仕組んだものとは知らずに、成長した自分を自分で褒め称えていた。 赤ゆっくりサイズでも、長時間跳ね回っていられるのは、赤まりさが「みずうみさん」と呼んでいる小さな水場に秘密がある。 この水には少量の水溶き片栗粉が溶かしてある。 これを毎血に飲んでいる赤まりさは、片栗粉の影響で中身の餡や皮が丈夫になっているのだ。 毎回余計な水分を排出しているから、片栗粉だけ体内に蓄積されていく。 餡に粘性が出すぎて便秘にならないように注意しつつ、赤まりさを丈夫にしてきたのだ。 うんうんは水槽内に敷いた土に混ざるので、ある程度放置しておいても問題ないので世話が楽。 未だに赤ゆっくりサイズなのも毎日食べている餌のせいだ。 甘味はあるものの、栄養は少なく成長出来ないのだが、量は多めに与えてあるので満腹感だけは得られていた。 「きょーもたいりょうだにぇ!さしゅがはまりちゃ!かりのめーじんなのじぇ!」 私の用意した餌を見つけ出し、得意そうにのけぞる赤まりさ。 自信に満ち溢れた顔は、自分が最高にゆっくりしていると語っていた。 そして自信は日に日に増徴し、自惚れに変わっていった。 「ゆげーっぴゅ!きょうもまんぷくなのじぇー!まりちゃはさいきょうでごめんね!」 幸せそうにげっぷをすると、得意そうに仰け反る赤まりさ。 赤まりさは今やこの森の王者、狭い森の食物連鎖の頂点に君臨していると自惚れていた。 もっとも、赤まりさの外敵になるような動植物、昆虫等はいないのだが、赤まりさは、それらが自分を恐れて居なくなったものだと思っていた。 そして、この狭い森での暮らしに飽きを感じ始めていた。 この森を捨てて新しい世界に行ってみたいと思いだした。 そこで沢山のゆっくりを従えた長、いや王に。 この森から外の世界に。 そう、かつて親から聞かされていた、恐ろしいと言われていた、人間のいる畑に。 親達が語り継いでいた恐ろしい人間の話。 その人間達を倒して、幻のゆっくりプレイスである畑を手に入れるために森を旅立つ事を決めたのだった。 本当にゆっくりという奴は、自分の考えをポロポロと口にするので分かりやすい。 赤まりさが目を覚ますと、そこには見慣れた森はなかった。 あるのは冷たくて硬い地面。 石で出来たと思われる、自分の背よりはるかに高い物。 「ゆ?ここはどこなのじぇ?まりちゃのもりしゃんは?」 回りを見渡しても木々はおろか草も見つからない。 赤まりさは慌てて跳ね回る。 だが、地面の硬さですぐに足を止める。 「いちゃいのじぇぇぇ!なんにゃの、このいししゃんはぁぁぁ?!どぼしていじわるしゅるのじぇぇぇぇ!!」 赤まりさは硬い地面を泣きながら睨みつける。 当然地面は無反応、急に土に変わるわけでもない。 赤まりさはそんな地面に怒りをぶつける。 「ゆぅぅぅ?!もうおこっちゃのじぇ!あやまっちぇもゆるしゃないのじぇ!」 涙目の赤まりさは大きく息を吸い込むと、ぷくーっと膨れ上がった。 「どうなのじぇ?!こわいのじぇ?!まりちゃはゆっくちさいきょうなのじぇ!!ばかないししゃんはしんじゃったのじぇ!!」 膨れ上がった途端に得意そうに仰け反る赤まりさ。 どうやらぷくーをしただけで、地面の硬い石が死んだと思ったらしい。 ゆっへんと得意そうに笑うと、赤まりさは再度飛び跳ねる。 そして振り出しに戻る。 「ゆびぇぇぇぇん!いちゃいのじぇぇぇぇ!!」 跳ねる、泣く、怒る、威嚇、勝ち誇るを、3回ほど繰り返した赤まりさは、それでも確実に前進していた。 そしてそれに気がついたものがいる。 「なんなんだじぇ?!うるしゃいんだじぇ!」 赤まりさの騒いでいる声を聞きつけ現れたのは、同じくらいの大きさの赤まりさ。 体も帽子も薄汚れていて、ほんのり生ゴミの匂いもする。 目の前に突然現れた、見るからにゆっくりしていない赤まりさ。 森からやってきた王様気取りの赤まりさは、そんな赤まりさを見下すのだった。 「ゆぷぷー!みるきゃらに、ゆっくりしてないまりちゃなのじぇ!かわいそうなのじぇー」 「ゆゆぅ?!しつりぇいなまりしゃなんだじぇ!おまえもここでくらしちぇれば、そうなるんだじぇ!」 「ゆん!おまえみちゃいな、きちゃないこぶんなんちぇ、まりちゃはいらないのじぇー!まりちゃがここのおーしゃまになっちぇも、おまえはいらないのじぇ!」 汚い赤まりさは自分の事をバカにされて腹を立てる。 だがすぐに勘違いした赤まりさを見て、冷めた目で見つめる。 「おまえ、かんちがいしちぇるだじぇ!ここはにんげんしゃんのまちなんだじぇ、そのうちひどいめにあうんだじぇ!」 汚れた赤まりさはそういうと何処かに跳ねていってしまった。 赤まりさは自分に恐れをなして逃げて行ったと勝手に勘違いし、さらに調子に乗るのだった。 赤まりさはそれからこの「にんげんしゃんのまち」を探索して回った。 もっとも跳ねるとあんよが痛いので、ずーりずーりと喋りながら地面をナメクジのように進んでいった。 それでも硬い地面にあんよが擦れるのは、今まで土の上で暮らしていた赤まりさには苦痛だった。 「ゆぅぅ、どぼしちぇあんよしゃんがいちゃいのじぇ…ここはじぇんじぇんゆっくりしてないのじぇ…」 以前暮らしていた森よりも、少し大きいくらいのこの街。 木や草花は見つからず、代わりにあるのは高くそびえる石の壁。 そして行き止まりには、森と同じく目には見えない不思議な壁があった。 徘徊している最中に、何匹かの薄汚れたゆっくりに出会った。 どれも薄汚れて、ゆっくりしていないゆっくりだと赤まりさは感じていた。 ようやく水場を見つけはしたが、肝心の食べ物が見当たらない。 森で住処にしていたような洞穴も見つからない。 「ゆぅ…ここはなんなのじぇ?…もりしゃんのほうがゆっくりしてたのじぇ…」 結局赤まりさは疲れ果てて、硬い地面の上で寝てしまったのだった。 そして翌朝。 なれない環境と、硬い地面のせいで安眠できなかった赤まりさは、居心地悪そうに目を覚ました。 「ゆぅ…もう、あしゃなのじぇ?…なんだきゃ、からだがいちゃいのじぇ…おなかもすいちゃのじぇ…」 重い体を引きずるように、食料を探す赤まりさ。 狩の名人だったはずなのに、何故ご飯が見つからないのか? 思った事を口にしながら、早朝の街を徘徊する。 しばらく進むと、昨日見かけた汚いゆっくり達が沢山、と言っても4匹ほどなのだが、一箇所に群がっていた。 「むーしゃ、むーしゃふしあわしぇぇ……」 「ゆっぐ、くしゃいよぉぉ………」 何か食事を取っているようだが、その表情は暗い。 顔をしかめながら、中には涙目になりながらも何かを食べている。 何を食べているのかと思い、近づいてみるとなんだかゆっくり出来ない臭いがしてきた。 森では嗅いだ事のない嫌な臭いのする物。 このゆっくり達は、それを必死に飲み込んでいた。 「ゆぅぅ…やっぱりゆっくりできないゆっくりなのじぇ………」 「ゆ?ゆん…」 そんな呟きを聞いた一匹の赤ゆっくりが反応する。 昨日最初に出会った汚い赤まりさだ。 「なにいっちぇるのじぇ、しんいりのくしぇに…」 「そーだよ。れーみゅだって、すきでこれをたべちぇるんじゃないよ、ほかにむーしゃ、むーしゃするものがにゃいんだよ」 「それはれーみゅたちが、かりがへただからなのじぇ!まりちゃはかりのめーじんだきゃら、おいしいごはんしゃんをとってたべるのじぇ!」 赤まりさはそう言うと、ゆっくり出来ないゆっくり達の元を後にした。 「ばかなやつなんだじぇ…ほかにたべるものはにゃいんだじぇ…」 汚れ赤まりさはそう呟くと、苦虫を潰したような顔をしてくさい臭いのする物を食べ始めた。 「ゆ…ゆぅ…どぼしちぇ、ごはんしゃんがみつからにゃいのじぇ…まりちゃはかりのめいじんにゃのに………」 必死に街を彷徨う赤まりさ。 昨日から何も食べないでいるので、そろそろ限界だろう。 元々が燃費の悪い赤ゆっくり。 私が昨日、赤まりさが眠ってから注射した栄養剤も尽きる頃だ。 そんな赤まりさの目の前に、先ほどのゆっくり達が食べていた物と同じ臭いのする物が目に入った。 当然私が仕掛けた物なのだが、赤まりさは気がついていない。 「ゆうぅぅ…くしゃいのじぇぇ………」 臭いだけで涙目になる赤まりさ。 しばらく躊躇していたが、それでも空腹に勝てずそれを口にする。 臭いと格闘しながら、涙を流し租借する。 「むーしゃ…むーしゃ……ふ、ふしあわしぇぇぇぇ………」 ポロポロと涙が頬を伝う。 先ほどのゆっくりしていないゆっくり達と、同じことをしているのが悔しいのか。 狩の名人だったはずの自分が、こんな物しか見つけられないのが悲しいのか。 単に不味くて臭いからなのかは解らないが、赤まりさは泣きながらそう呟いた。 これはコンポスト入門用の餌で、これをしばらく与え続けば生ゴミが美味しく感じられるという物らしい。 当然これを嫌い、食べないで死ぬゆっくりも出ているので、売り上げは今一と思われがちだが、虐待愛好家に親しまれている餌だ。 私が町の野良ゆっくりの生活を再現させるために、この水槽の中のゆっくり達に与えている物だ。 この水槽は森を再現したものより少し大きい。 ミニチュアの壁や電柱は質感は石のようであるが、ただのプラスチック。 ただし地面だけは知り合いの石の加工屋に頼んで、薄く切った石をアスファルト代わりに敷いている。 ゆっくり達の体が汚れる様に、定期的に鉛筆の芯を削った粉や、部屋の掃除をして出た埃等を水槽に投入している。 汚れている赤まりさと他二匹は野良ゆの親を潰して得たものを飼っている。 住処には小さいダンボール風の家を与えておいた。 もっともこいつ等は、未だに人間の町で野良生活をしていると思っているらしい。 街自体はミニチュアサイズなのだが、流石は餡子脳といったところか。 森の水槽から連れてきたのはこの赤まりさ以外には赤れいむが一匹だ。 以前、森水槽で何匹か赤ゆを飼って、群れを作らせてみたところ、調子に乗った一団が人間を倒して畑を手に入れると言い出した。 そこで森組の赤ゆを全部、町水槽に入れてやったら適応出来たのは、赤れいむ一匹だけだった。 残りは餌を食べずに飢え死にしたり、共食いに走ったりした。 危ない奴は私が潰したが、森の生活に慣れていた赤ゆ達はストレスや飢えで死に、数を減らしていった。 この赤まりさもどこまで持つかは分からないが、しばらく楽しませてくれそうだ。 「ゆびぇぇぇぇ…どぼしちぇ…まりちゃは…まりちゃは…」 あのまま森で生活させてやっても良かったのだが、畑を目指して遠征を計画していた様なので人間の町に招待してみた。 赤まりさはこの町を気に入ってくれるだろうか? 赤まりさの絶望はまだ始まったばかりだ。 もう少し数が増えたら、一斉駆除ごっこも楽しいかもしれない。 森の方でゆっくり狩りや、れいぱーで全滅も面白そうだ。 ゆっくりの飼育は、当分辞められそうにない。 完 SSでのゆっくりの扱いが酷いと言われたので、ぬる苛めです。 ぬる苛めになってますかね? 徒然あき