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『まりさと春』 独自設定 デスラッチの原点は旅まりさです。 僕自身が忘れてしまいそうだったので、短いですが書いてみました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ザーザザー ザパーン 暗闇の中に波の音が響く、 今日は月も無くあたりは真暗であった。 まりさは、砂浜の波打ち際スレスレを跳ねて行く、 ポワ 闇に柔らかい光が浮かぶ。 「まりさ、この光っている物が見えるか?」 お兄さんは、柔らかい光を放つ光点を指差す。 『ゆゅ~♪ゆっくりしてるんだぜ~』 思わずまりさも、その光点に見惚れてしまう。 その光は地上からでは無かった。 「よし、ちゃんと見せてやろう・・・」 お兄さんは浜にかかる波の中へ足を踏み入れていく、 そして何かを拾い戻ってきた。 「ほら、これが光ってたんだ。」 『ゆわ~すごくゆっくりしてる、いかさんなんだぜ~』 「これは、蛍烏賊というんだ。」 光点の正体は蛍烏賊であった。 春の蛍烏賊の身投げである。 この時期にしか見れない風物詩で、産卵のために岸へ接近してくるのである。 新月の夜は、水面の高さを判断し難く、 誤って波にされわれ、打ち上げられてくる。 いつからかこの現象を「身投げ」と呼ばれるようになり、 砂浜に打ち上げられた蛍烏賊の青い光が、 春をつげてくれている。 「ほら食ってみろ、美味いぞ」 『ゆっくりむしゃむしゃするんだぜ。』 まりさは蛍烏賊を噛締めると、 新鮮なイカの甘い味わいが口に広がっていった。 『ゆゅ~ん。ゆっくりできるんだぜ~』 まりさは蛍烏賊の味に満足したようである。 お兄さんも食べてみる。 これを食べると、春が来たのだなと実感する。 『きれいなんだぜ~』 まりさは浜辺を彩る青い光に心奪われる。 これでこそ連れて来たかいがあると言うものだ。 『おにいさん。ぱちゅりーやおちびちゃんにも、たべさせてあげたいんだぜ。』 お兄さんは、まりさの申し出に頷く、 「もちろんだ、そのためにクーラボックスを持って来ているんだからな。」 お兄さんは網を使い蛍烏賊をすくっていく、 網に触れる度に、青い光は輝きを増す。 まりさは輝きに見とれながら思う。 ぱちゅりーやおちびちゃんが、これを見たらどれだけ喜ぶであろう。 そお思うだけで、なんだかワクワクする。 まりさはお兄さんと約束した。 一緒に世界を見て回ろうと、 そしてその思い出を餡子に刻んでいくと、 今日また一つ、 忘れられない思い出が出来た。 「おーし!これだけあれば十分だ、帰るぞまりさ。」 お兄さんは、自分達が食べれる分だけをクーラボックスに入れた。 『おにいさん、ありがとうなんだぜ。』 「ん?何か言ったか?」 まりさの言葉は聞き逃されてしまった。 『ゆゅ~なんでもないんだぜ、はやくおうちにかえろうだぜ~』 まりさはお兄さんに感謝する。 この先まりさは、 どれだけ素晴らしい世界を、 見る事が出来るのであろうか? まだ見ぬ風景を夢見ながら、 まりさとお兄さんは帰路につくのであった。 『でも、おにいさんのおりょうりはゆっくりできないんだぜ、そのままたべるんだぜ』 「どぼちてそんなこというのぉ~」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 思いつきで書いたので、通常よりもさらに短くなってしまいました。 旅っていいですよねぇ~ 僕は自然現象の名所が大好きです。 人には作れない世界を見ると、なんだか興奮してしまいます。 デスラッチもいいですが、たまにはまったりと・・・・ 脱字・誤字等あれば勘弁して下さい。 これまで書いた物 ふたば系ゆっくりいじめ 1097 ゆ虐ツアー ふたば系ゆっくりいじめ 1111 ゆ虐ツアー お宅訪問編 ふたば系ゆっくりいじめ 1116 雪原のまりさ ふたば系ゆっくりいじめ 1122 ゆヤンワーク ふたば系ゆっくりいじめ 1129 まりさの思い出 ふたば系ゆっくりいじめ 1152 まりさとつむり ふたば系ゆっくりいじめ 1154 ゆっくり種 ふたば系ゆっくりいじめ 1156 ゆっくり種2 ふたば系ゆっくりいじめ 1160 まりさとおにいさん ふたば系ゆっくりいじめ 1169 ゆっくり種3 ふたば系ゆっくりいじめ 1174 まりさとまま ふたば系ゆっくりいじめ 1188 ゆっくり種4 ふたば系ゆっくりいじめ 1192 まりさとおちびちゃん ふたば系ゆっくりいじめ 1209 ゆっくり種5 ふたば系ゆっくりいじめ 1215 まりさとリボン
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『げすまりさ』 10KB 虐待 観察 小ネタ 思いつき 「ぜっぜっぜ~、ぜぜぜのぜ~」 部屋の中心で、変な歌を歌いながらぽいんぽいんと跳ねている黒い帽子を被った生首饅頭がいる。 こいつはゆっくりまりさというやつで、先日近所の公園にいたのを拾ってきた。 「ゆっくり~のぜ~」 声も丸っこい体つきも、一見すると可愛いもんだが、こいつは紛れも無くゲスというやつだ。 それを分かっていて俺はこいつを拾ってきた。 それはこいつの見事なまでのゲスっぷりに感心さえ覚えてしまったからだ。 「ゆふ~、きょうもじゅうぶんゆっくりしたのぜ、じゃあおにいさん、まりさはかりにいってくるのぜ」 「あぁ、いってらっしゃい」 俺が家の窓を開けてやると、そこからまりさは元気よく飛び出して、ぽいんぽいんと跳ねていってしまう。 拾った、と言っても俺はあいつをペットにしたわけではない。 あいつが俺を楽しませる代わりに、雨風しのぐ場所を提供してやっている、という程度だろうか。 なので基本的にはあいつは自分で食料を調達しにいくし、それがあいつの元々のライフワークなので、 俺が食料を与えてやらないことに関しては、あいつは何一つ文句を言わない。 楽しませる、と言ってもまりさが何か特別なことをするわけではない、俺が勝手に楽しんでいるだけだとは思う。 けれどそれがお互い全く損が無いということで、俺達の関係は実にうまくいっていた。 コツン、コツン。 しばらく本でも読みながら待っていると、窓のほうから小さな音がした。 見るとまりさが庭の適当な小石を口に含み、プッと吐き出し窓にぶつけている。 どうやら狩りが終わったらしい。 俺が窓を開けてやると、まりさのあとに続いて、バスケットボール大の丸々と太ったれいむが部屋に侵入してきた。 みるとその額には茎が生えていて、そこには5つの小さな実ゆっくりが実っていた。 おそらく出来たてほやほやだろう。 「ゆゆ~ん!まりさはさいっこうっのだんなさまだね!」 「ゆふん、ほめるなぜ」 汚らしい顔のれいむは、まりさに頬ずりしながら自分達の世界を作っていた、おそらくれいむには俺のことなど見えてはいない。 「こんなひろいゆっくりぷれいすとにんげんのどれいまでついてるなんて、れいむだいまんぞくだよ」 汚物饅頭がなにやら人の神経をわざと逆なでするような発言をしているが、所詮糞袋の戯言、気にすることじゃない。 「あー、れいむ、おにいさんはどれいじゃないのぜ、そこだけははっきりさせとくのぜ、じゃないとまりさまであぶないのぜ」 まりさは身の程をきちんとわきまえているので、俺のほうを伺いながられいむをたしなめる。 「大丈夫だ、気にするな」 俺が言ってやると、まりさはほっと息をつく。 「それにしても、今日はずいぶん上玉だな」 「そうなのぜ、まりさはかりのめいじんだからねっ!」 まりさは俺の賛辞を素直に受け取って、ゆふんと胸をはった。 「ゆっくり~まったり~れいむはぷーりち~」 あれから小一時間ほど経過して、れいむは部屋の隅においてある、 以前俺がまりさにくれてやった使わない毛布に陣取って、小うるさいBGMを奏でていた。 まりさはというと、れいむに付き合ってれいむのそばでにこにことしているだけだ。 恐らくここにくるまでにれいむを満足させてきたのだろう、れいむは飯だなんだと喚くことも無くゆっくりと過ごし、 額の子供達もすくすくと成長しているようだ。 「おにいさん、おにわのくさをもらってもいいのぜ」 「あぁ、雑草なんていくらでも持ってけ、そうだ、生ごみいるか?」 「ありがたいのぜ」 俺が窓を開けてやるとまりさは再び外にでて、奔放に生えている草を毟って部屋のれいむの前に運び、 実ゆの丁度真下にくるように敷き詰めていった。 俺がキッチンの三角コーナーに溜まっていた生ごみを皿に載せてもっていってやると、まりさがそれを受け取ってれいむの前に持っていく。 まりさがなにやられいむに話しかけると、れいむは笑顔で舌を伸ばして生ごみを口に運んでいった。 「むーしゃむーしゃ!しあわせー!」 口の端から食いカスを飛ばしながら、れいむは実に旨そうに生ごみを平らげていく。 野良生活では手に入りづらい新鮮な生ごみは、やつらにとってはご馳走なんだろう。 れいむが食べ終えるころには、まりさは草のベッドを完成させていて、れいむは涎を垂らしながら夢の世界に旅立っていた。 それからまりさはれいむに付きっ切りであれやこれやと世話をやいていった。 次の日、朝目覚めると、れいむの茎には実ゆの重みでだいぶしなっていて、 実っている実ゆはもうほとんど赤ゆサイズになっていて、今にも生まれそうな状態だった。 「ゆゆ~ん!れいむのあかちゃん!ゆっくりうまれるよぉ~!とってもかぁわいいよぉ~!」 れいむは一人感動に打ち震え、目に涙を浮かべながら感動の瞬間を今か今かと待ちわびていた。 近くで見守るまりさの表情は少し疲れているようにも見えた、俺が寝ている間にも、 れいむが騒いだりしないように満足させることに力を入れていたのだろう。 そして。 ぷよん、ぷよんぷよん… 「ゆにー!」「にゅっ、ゆー」「ゆ~」「ゆち、ゆぶう」「ゆー!」 「ゆわぁ~おちびちゃんゆっくりうまれたよー!ゆっくりしていってね!」 『ゆっきちちちぇちぇにぇ!』 どうやら生まれたようだ、5匹の子ゆっくりは全てまりさの作った草のベッドに着地し、元気な産声をあげた。 れいむは猫なで声を出して赤ゆに頬ずりし、まりさはふぅと息を吐いている。 コーヒーを飲みながらしばらくその様子を見守っていると、まりさがのそりと動き出した。 「じゃ、れいむばいばいなのぜ」 「ゆ?」 きゃいきゃいと騒ぐ子ゆと戯れていたれいむが、まりさの不思議な言葉に怪訝な表情を浮かべる。 次の瞬間、まりさは予備動作もなしに、れいむのもみあげを噛み千切った。 「ゆぎゃあああああああああああ!!!!!!!」 「うごいちゃだめなのぜ、だいじなおちびがつぶれちゃうのぜ」 まりさは子ゆっくりを守るように身体を移動させながられいむの身体を一口また一口を噛み千切り、飲み下していった。 「うーん、やっぱりおとなはあんまりおいしくないのぜ」 「なななななななにじでるのぉぉぉお!?」 頬や口元の傷口から餡子を垂れ流しながら、れいむは必死にまりさを止めようとした。 しかしまりさが止まるはずはない、なぜならまりさは元々これが目的だったのだから。 「まりざはでいぶのだんなざまでじょおおぉおお!?どぼぢでごんなごどずるのおおお!?」 「あー、そんなこともいったかもしれないのぜ、ぜんぶうそだぜ、ごめんのぜ」 「うぞだああああああ!!!うわああああああ!!!」 れいむは自分を喰いに来ているまりさという、自分の中で全くわけの分からない状態に錯乱し、 身体を思い切りよじってその場から逃げようとする。 「もう、だからうごいちゃだめっていってるのぜ、ききわけのないれいむなのぜ」 残念ながらそんなれいむが至って冷静極まりないまりさに敵うはずもなく、 まりさは背中を向けるれいむに後ろからジャンプしてのしかかり、全体重をかけてあっさりとれいむを踏み潰してしまった。 ぶしゃっ!と汚らしい音を立てて、れいむの身体に空いていたいくつもの穴から、れいむの中身がまき散らかされる。 「が…ひゅ…も…ゆ…」 れいむはたいした断末魔を上げることも出来ず、そのまま息絶えた。 「うわ、おにいさんごめんのぜ、あとでちゃんと片付けるのぜ」 「あぁ、そうしてくれ」 まりさは一度こちらを向いて申し訳なさそうにしてから、今度は笑顔で、今の状況を見て怯えきっている子供達のほうに向き直った。 子ゆたちは、それぞれパニック状態に陥り、口から餡子を吐き出す者や泣き叫んでおそろしーしーを垂れ流している者もいた。 「おちょーちゃぁ…」 「そうだぜー、おとうさんだぜ~」 まるで子供をあやす様にまりさは笑顔でゆっくりと子ゆに近づいていく。 「ど…ちて…」 親の殺し合いを見せ付けられてしまった子供の素直な疑問に、まりさはとても真っ直ぐに、残酷に答えをくれてやった。 「どうしてもこうしても、おまえたちもれいむもまりさのごはんなのぜ、ゆっくりたべられてね」 『ゆぴゃああああああああ!!!!』 子ゆ達は泣き叫び、逃げようとするやつもいたけれど、所詮生まれたてで、 はたから見ていてもそれは逃げているというよりはのた打ち回っているだけというような状態だった。 俺はそばに置いてあった箸立てから箸を一本取り出して、まりさのそばに投げてやった。 「お、さんきゅーのぜ」 まりさはそれを咥えて、一匹一匹子ゆを串刺しにしていく。 その箸さばきはなれた物で、殆ど一突きで子ゆ達は声を上げる間もなく絶命していった。 俺とまりさが出会ったとき、こいつはまさにこの狩りの真っ最中だった。 あの時は木の枝を使ってやっていたが、うちに来てからは箸を一本かしてやると、 まりさはその頃を再現するようにこうして鮮やかな箸使いを見せてくれるのだ。 「いやー、うんどうしたらおなかへったのぜ、いただきまーす、むーしゃむーしゃ、うん、うめっ」 まりさは仕留めたばかりの子ゆを一匹まるまま口に入れると、実に美味しそうにむしゃむしゃと租借した。 残りの4匹はまりさの毛布のそばに固めておいてある、どうやら保存食にでもするつもりらしい。 「これだけあればしばらくもつのぜ~」 「それはよかったな、それも片付けといてくれよ」 「まかせるのぜ、あんまりおいしくないけどがまんするのぜ」 俺がれいむの残骸を指差すと、まりさは普段と変わらぬゆっくりとした動きに戻って、ぺろぺろと床を舐め始めた。 仕事から戻ってくる頃には綺麗になっているだろう。 まりさにしっかりやるようにと釘をさして、俺は家を出た。 またまりさは、あの食料達がなくなると、狩りへ出かけるのだろう。 逆らうと殺すと言っているわけではないが、まりさは人間の俺には敵わないことを自覚しているようで、 決してでしゃばったり無駄に逆らったりすることは無い。 まりさは俺の歪んだ趣味を満たす楽しいショーを見せてくれ、俺はまりさに快適な宿を提供する。 まさに理想的な共存といえるだろう。 まりさが次はどんな獲物を捕らえてきて、どんな殺しを見せてくれるのか、俺は今から楽しみでしょうがない。 終わり。 ------------------------------------------------ 思いつき小ネタです。 ゆっくりぬいぐるみの、なんとなくげす~んとしたまりさの顔を見てたら思いつきました。 無理に餌取りに行くよりその辺にあまあまいくらでもころがってるじゃん? という考えにいたって餡黒面に堕ちてしまったイケまりさのお話でした。 ゆっくりが泣き叫びながら死ぬのを見るのが大好きなお兄さんと出会って幸せに暮らしています。 まさに理想ですね、ああまりさ欲しい。 ばや汁でした。 いつも多数のご意見ご感想ありがとうございます! この作品へのご意見ご感想も、どうぞお気軽にお寄せください。 個人用感想スレ http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1278473059/ 今までの作品 anko1748 かみさま anko1830-1831 とくべつ anko1837 ぼくのかわいいれいむちゃん anko1847 しろくろ anko1869 ぬくもり anko1896 いぢめて anko1906 どうぐ・おかえし anko1911 さくや・いぢめて おまけ anko1915 ゆなほ anko1939 たなばた anko1943 わけあり anko1959 続ゆなほ anko1965 わたしは anko1983 はこ anko2001 でぃーおー anko2007 ゆんりつせん anko2023 あるむれ anko2068 おしかけ anko2110 とおりま anko2111 おもちゃ anko2112 ぼくとペット anko2223 まちかどで anko2241 かいゆ anko2304 ぼうけん anko2332 とかいは anko2349 たたかい anko2369 ゆっくぢ anko2413 せんたく anko2427 ぶろてん anko2489 あこがれ 前編 anko2588 ひとりぼっちのまりさ anko2807 母の音 anko2887 僕とれいむと秘密基地 anko2949 野良れいむ anko3047 ぶろてん おまけ anko3058 実験01 クッキーボタン anko3067 わけあり おまけ 餡小話では消えてしまった作品も多数ありますので、過去作を読みたいと思っていただけた方は ふたば ゆっくりいじめSS保管庫ミラー-ばや汁ページ- http //www26.atwiki.jp/ankoss/pages/395.html をご活用ください。
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「Trick or Treat」Entrance ++まりさ♪とむう♪++ ??? (・・・zzz・・・) むう♪(ムウマ) 「姉ちゃん!起きて!」 まりさ♪(ムウマージ) 「・・・うう~ん・・・」 むう♪ 「姉ちゃん!大変なことになったよ。起きてよ。」 まりさ♪ 「・・・・おはよ・・・・・」 むう♪ 「おいおい・・・。何ちゅう、あられもない格好して寝てるンだよ・・・。」 まりさ♪ 「正装して寝るやつはおらンよ。じゃあそいうことで。zzz・・・」 むう♪ 「寝るなーーー!!」 まりさ♪ 「・・ううん・・昨日GLサイト徘徊してて、寝たン正午過ぎてンのよ。だから寝かせて・・」 むう♪ 「姉ちゃんって、本当に腐ってるね・・・。それより大変なんだよ!」 まりさ♪ 「なにさ?」(・・・ボリボリ・・・) むう♪ (・・・どこ掻いてンだよ・・・) 〃 「あのね。ボクたち『Trick or Treat』に出ることになったんだよ!」 まりさ♪ 「何その『Trick or Treat』って?」 むう♪ 「ボクもよく分からないンだ・・・。」 まりさ♪ 「何それ・・・」 むう♪ 「でね。ボク、誰かンとこに聞きに行こうと思うンだ。」 まりさ♪ 「で、あたしについて来いってわけね。」 むう♪ 「うん。」 まりさ♪ 「しゃあない分かったよ。じゃあ行こっか。」 むう♪ 「・・・姉ちゃん、髪ぐらいとかさないの?・・・」 まりさ♪ 「帽子かぶればOKだよ。」(バスッ) むう♪ 「・・・帽子の前に服着ろよ・・・。」 まりさ♪ 「おっと!忘れてた。」 むう♪ (・・・・・・・・) まりさ♪ 「で、誰ンとこ行くの?」 むう♪ 「リーダーかマスターのとこに行こうと思うンだ。」 【分岐】 リーダーのところに行く。 → 「酔いどれリーダー」へ マスターのところへ行く。 → 「ゴースト・マスター」へ (2009.9.5)
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『まりさの人気にぱるぱるしてついカッとなって書いた。それと、いくさんは俺の姉』 「スイッチオン」 ういいいん、という音をたてて天井が降りる。 その様子はモニターでしっかりと観察できる。 天井が降りるという事は、その下に何かいた場合それは潰されてしまうわけで。 「ゆああああああああああ!!こないでねっ!てんじょうさんはこっちにこないでねえええええええええ!!」 「れいみゅはちゅよいよ!!れいみゅおきょるよ!ぷきゅううう!!」 「だせええええええええ!!でいぶざまをごごがらだぜえええええええええ!!」 「おにいいさああああああああんん!!はやぐむがえにぎでえええええええええ!!ありずじにだぐないいいいいいいいいいい!!」 「ゆんやああああああああああああ!!もうおうぢがえるううううううううう!!」 そこに居たのはまりさ以外のゆっくりばかりだった。 モニターの向こうでは天井が下まで降りきろうとしていた。 モニターや計量器の数値でそれがわかる。 やがて天井は特に何かに引っかかる事もなく、しっかりとその役目を終えたようだ。 さらに強く床を圧迫し、数分後自動的に天井が上がる。 ボタボタボタと、天井にこびりついていた黒い餡子や皮やクリーム、飛び出た目玉やお飾りが床に降り注ぐ。 天井が上がりきると、床がスライドし餡子の残骸を他の部屋へと運んでいった。 「よし。今日の処理分は終わりだ」 ボタンを操作していた男は椅子から立ち上がった。 時計を見ると既に午後の三時。 これから機器の点検と整備があるが定時にはあがれそうだ。 「おつかれしたー」 タイムカードを押して男は退社した。 ここは保健所。 捨てゆっくりや迷惑な野良ゆっくりを処分する場所だ。 男は保健所の正門を通り、大通りを歩く。 「おでがいじばず!れいぶはがりがへだでごばんざんをとれないんでず!!でいぶじゃおぢびぢゃんをゆっぐりざぜであげらればぜん!!!ぜめでおぢびぢゃんをがいゆっぐりにじでぐだざいいいいい!!!!」 家への帰路を歩いていると、道の片隅で声を上げるゆっくりがいた。 薄汚い身体とボロボロの髪の毛とリボンをしたゆっくりれいむだ。 道を行く人々はそんなれいむの言葉など歯牙にもかけず通り過ぎる。 「おでがいじばずううううう!!ばりざがいなぐなっでたいへんなんでずうううううう!!だずげでぐだざいいいいい!!」 その傍らには、僅かに黒ずんでいる赤ゆっくりれいむがいる。 誰がどう見たって死んでいる。 親であるれいむは気づいていないのだろうか? 「ゆうううう!!おぢびぢゃんもおでがいじで!!おがあざんどいっじょにいうんだよおおおおお!!ほらあああ!!」 何も言わない赤れいむに親れいむはすーりすーりをする。 その拍子に赤れいむの身体が崩れ、目玉が転がった。 「ゆ!!いいよ!!ぞのぢょうじだよ!!にんげんざん!!みでぐだざい!!!おぢびじゃんのしんじゅのようなおめめでず!!ごんながわいいおぢびぢゃんでごべんねえええええええええ!!」 赤れいむの目玉はどろりとしていた。 どうやらあの親れいむはとっくに狂っていたようだ。 「うるさいなー。保健所は何やってんだか」 自分の職場について一人愚痴った。 近道の公園を通るとそこは酷く汚れていた。 「うわあ……」 この公園は野良ゆっくりが多く生息していた。 駆除しても駆除しても、街からあぶれたゆっくり達が住み着き、いつしか近隣の人々も諦めていた。 そのゆっくり達が頭から大量の茎を生やして、真っ黒に黒ずんで大量死していた。 「なんなんだこれ……?」 男が首をひねったときだった。 「んほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 「ゆんやああああああ!!」 ゆっくりの声がした。 声のした方向を見ると、体液を撒き散らすゆっくりありすがゆっくりちぇんとすっきりしているところだった。 「やめでよおおおおおお!!ぢぇんもうずっぎりじだぐないいいいいいいいい!!」 「ゆんほおおおお!!ぢゃんはつんでれねえええええええええ!いいわああああああ!!もっどとかいはなあいをあげるわあああああああああ!!」 「ゆああああああああ!!わがらないよおおおおおおおお!?」 「ずっきりいいいいい!!」 「わがらああああああああ!?」 ちぇんを押し倒し身体をくねらせるありす。 どうやられいぱー化しているらしい。 この公園の惨状はあのれいぱーの仕業のようだ。 「ゆああああああああ!!まりざああああああああ!!まりざああああああああ!!やっばりまりざのまむまむはざいごうよおおおおおおおおお!!」 「ゆううううう!!ぢがうよおおおお!!ちぇんはまりざじゃないいい!!わがれよおおおおおお!!」 「まりざああああああああああああ!!」 「ゆにゃああああああああああ!!」 ちぇんもそこらに転がっている黒ずんだゆっくりの仲間入りをした。 れいぱー化したありすはちぇんを犯し終わったところで力尽き、しなしなになって死んだ。 その髪の毛の中から、黒い紙切れの破片がハラリと落ちた。 「あーあ。こりゃ保健所に電話しないとな」 男は携帯電話で保健所に連絡をいれ、たまたま同僚が出たので、公園で起きていた事を面白おかしく話しその場を立ち去った(なお後日判明した事だが、このれいぱーによって公園のゆっくりは全滅したそうである)。 「お父さん~ゆっくり飼おうよ~」 「ん~?ゆっくり?」 「さっきからずっとこうなのよ。お友達にゆっくりのカタログを貰ってきちゃって」 家で男がくつろいでいると、小学生の一人娘が一冊の雑誌を手に男に言い寄ってきた。 そのカタログの表紙には『特集!飼いゆっくりの種類!お手ごろから高級なゆっくり全てを網羅してます』と書かれていた。 「お父さんはいつもゆっくりをたくさん見てるんでしょう?いい子が居たら一匹貰ってきてよ~」 「いやいや。大体は野良だって。野良なんて駄目だぞ」 「わかってるよ。野良なんて汚いしやだ。この子みたいなのがいい!!」 と、娘が開いたページには金色のバッチをつけたゆっくりさなえが載っていた。 「どれどれ……って、30万!?希少種じゃないかこれ!?こんな高いのは駄目だぞ!」 「ええええええええ。だってまりさがいないからって思ってこの子にしたのに~」 「まりさとかって……あんな危険なのはもっと駄目だ。せめてこっちの基本種ゆっくりに……」 「やだやだやだあああああああ!!まりさかさなえがいいい!!」 「全くもう……ずっとこうなんですよ……」 「ふう……まりさ種か……もういないだろ……」 カタログにはまりさ種が一匹も載っていない。 まりさ種。 もはや人々が目にすることのないゆっくり。 何故そんなことになったのか数年前に遡る……。 突然人類の前に姿を現した謎のナマモノ『ゆっくり』。 その知能の低さと、脆弱さ、それでいて人類以外で唯一意思を交わせる(相当な躾が必要だが)のが注目され、ペットや動物園などで瞬く間に人気となった。 同時に中身がお菓子ということや、繁殖が容易という事もあり、食用としてもあっという間に普及していった。 野生のゆっくりは人間を恐れ山に籠り、ペットだったゆっくりが捨てられ街で野良として棲み付き、ゆっくり達は人間の生活の一部になった。 ゆっくりは脆弱で死にやすい。 人間はゆっくりを取るに足らないものとしてみていた。 ―――だが、事件が起きた。 「ゆっ!!ドスが来たからには人間の好きにはさせないよっ!!ドスはゆっくりを開放するよっ!!」 「どすがいればあんっしんだねっ!れいむのすーぱーゆっくりたいむはじまるよっ!!」 「どすがいればひゃくにんりきなんだぜっ!!にんげんなんていちげきでころせるのぜ!!」 「とかいはなどすねっ!!いなかもののにんげんなんてこわくないわ!」 「もっとゆっくりできるんだねー!!わかるよーー!!」 「むきゅ!もりのけんじゃであるぱちぇとどすのちからがあればにんげんをしはいすることもできるわ!!」 「にんげんをたおしてゆっくりぷれいすをつくるみょん!!」 「「「「「「ゆっゆっおーーー!!」」」」」」 ゆっくりまりさの変異体であるドスまりさが、ゆっくりを率いて人間の村を襲ったのだ。 その大きさとゆっくり達の多さに驚いた人間たちはとりあえず村を撤退しようとした。 が。 「どす!にんげんがにげるのぜっ!」 「ゆん!逃がさないよ!!人間は全部ゆっくりの奴隷にするよ!!ドススパーク!!」 住民へのドススパークの発射。 逃げ遅れた住民が巻き込まれ、瀕死の重傷を負う事態となった。 「ゆゆゆゆゆゆ!!にんげんなんてどすがいればいちころなのぜえええええ!!」 「つよくってごめんねー!!」 「ゆゆ~ん!ドスの強さがわかったよね!!だったらさっさとしないで奴隷になってね!!でないとまたドススパークで『どうするんだ?でか糞饅頭?』……ゆ?」 調子こいていたドスとゆっくり達は、いつの間にかその場にいた黒服サングラスの男一人によってバラバラに解体された(なお、その黒服はいつの間にかいなくなっていたが、ある村人が「……まさかこんなにも早くドスが現われるとはな」と男が呟いていたのを聞いている)。 後日、政府より緊急会見が開かれた。 「えー。このたび発生しました『巨大ゆっくりによる襲撃事件』の詳細をご報告いたします。ゆっくりの巨大化の事象は我々は既に把握しておりました。ごく一部ですが、ゆっくりまりさの巨大化、つまりドス化が起こるのです。そしてこれは現在市場に出回っているゆっくりまりさ全てにいえます。環境や状態などはあまり影響いたしません。ドス化は完全なイレギュラーであり、突然変異です。そしてドスは周りのゆっくりに多大な影響を及ぼします。それは先の村で起こった事件が良い例でしょう。ゆっくり達は増長し、ドス自身も人間より強いと思い、人間に牙をむくようになります。知能も高くなり、あのような熱線を放ちます。中にはステルス機能や、特殊な電磁波を飛ばす個体もいるようです。我々はこのような事態に備え特殊な訓練を受けた人間を育成してきました。今後はドスを確認しましたらすぐさま保健所にご連絡ください。こちらで適切な対応をいたします」 政府の発表に対して批判や苦情もあったが、それよりも人々の中には、ある恐れが生まれた。 ゆっくりまりさのドス化に対してである。 突然巨大化し、人を襲うようになる。 自分たちの身近にいるゆっくりにそんな危険性が。 自分のゆっくりにそんな凶暴な一面が。 ゆっくりは本当に安全なのか? 近所にいるゆっくりは大丈夫? まりさ種がドス化する? まりさ種がいるとゆっくりが増長する? ……まりさ種は危険? 人間は自身に危害を加えるものを徹底的に排除する。 「やべろおおおおおおおおおお!!まりざざまをばなぜええええええええ!!」 「このへやはゆっぐりでぎないんだぜえええええええええええ!!だぜええええ!!だじでぐだざいいいいいいいいいいい!!」 「まりちゃちゃまをどうしゅるきなんだじぇ!?いまならゆるしちぇあげるのじぇ!!」 「ぷくーするよっ!!ぷくー!!」 「ゆううううううう!!どぼじでまりざがごんなめにいいいいいいいい!!」 「なんでええええええええええええ!!がいゆっぐりになればゆっぐりでぎるのにいいいいいいいい!!」 「ゆああああああああああああ!!てんじょうざん!!!ごっちごないでえええええええええ!!」 「どぼじでてんじょうざんがくるのおおおおおお!!おうぢがえるうううううう!!」 「ゆぎぎぎぃぃぃ!!づぶれるううううううううううううう!!」 ペット。 野良。 区別なくゆっくりまりさが大量に処分されるようになった。 危険な芽はそうなる前に摘み取るもの。 人間の目に届く範囲内からゆっくりまりさは消えていった。 だが後に政府から再び発表がある。 『野生で暮らすまりさの方がドス化する可能性が高い』 「あああああああああ!!れいむのおぢびぢゃんがあああああああああ!!どぼじでええええええええ!!!」 「むきゅうう!!やめてにんげんさん!!わたしたちはゆっくりくらしてただけよおおおお!!」 「だずげでおざああああああああああああ!!」 「わがらないよおおおおおおおお!!」 「まりざああああああああ!!まりざあああああああああ!!」 人間の手による山狩り。 「うー!まりさ!ゆっくりしね!!」 「まりさをゆっくりたべるんだどお」 「うわああああああああ!!ふらんとれみりゃだああああああああ!!」 調教されたゆっくりふらんとれみりゃによるまりさ狩り。 「ここまでくればあんぜんなのぜ?」 「ゆ!れいむありがとうだよっ!ゆっくりしていってね!」 「ゆふふ。そうだよ。……ゆ!にんげんさん!いまだよっ!!」 「ゆゆっ?ゆえっ!?どぼじでにんげんざんがいるのおおおおおおおおお!!」 「ゆふう。にんげんさん!やくそくどおりまりさをたくっさんつれてきたよっ!あまあまをちょうだいねっ!たくっさんでいいよっ!!」 「「「「「ど、どいうごどなのおおおおおおおお!?」」」」」 ゆっくり同士の裏切り。 瞬く間にまりさ種は減って行った。 そして今では極稀にまりさ種の生き残りを見るくらいである。 勿論それもすぐさま処分されるが。 こうして人々は安心を得た。 同時にゆっくりは恐怖を得た。 人間の本気を垣間見たからだ。 人間に手を出すとあらゆる手段を使って殺しにかかってくるという認識がゆっくりの間で広がったのだ。 野生ゆっくりは人間を避け、野良も人間から姿を隠すようになった。 だが、ゆっくり達の受難は終わらなかった。 「ゆぅ……だれか……れいむとゆっくりしてね……」 森の中を一匹で跳ねるれいむ。 通りかかるゆっくりに声をかけてはそっぽを向かれている。 「れいむはなんのやくにたつの?かりもへただし、おうたがうまいだけじゃいきていけないよ。わかれよー」 「れいむはとかいはじゃないわ」 「れいむ?あなたはあたまがいいのかしら?ゆっくりしているだけじゃだれもみむきしないわよ」 「れいむみたいなゆっくりとじゃいっしょにゆっくりできないみょん!」 「どぼじでえええええ……れいむはゆっぐりじだいだけなのにいいいいいい……」 いわゆる、行かず後家である。 ゆっくりの番といえば真っ先に連想されるのが『れいむとまりさ』である。 たとえれいむが役立たずでも、何も出来ないごくつぶしであったとしても、何故かまりさ種はれいむ種と番になる傾向が高いのだ。 そしてれいむ種はそんなまりさ種を利用し、自分はたいした苦労もせずに子育てを完了させ、再び同じことを繰り返す。 だがまりさ種がいなくなった今では、そんなれいむ種と番になるゆっくりがいなくなってしまったのだ。 「ゆっぐりじでえええええええ!!だれかれいむどゆっぐりじでよおおおおおおお!!」 そしてれいむ種は激減し、やがてその姿を見ることは少なくなっていった。 「んほおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 「ゆんやああああああああ!!れいぱーだああああああああああ!!」 森の中の群れがれいぱーありすに襲われていた。 「あ、ありずうううううううう!!どぼじでええええええ!!どぼじでええええええ!!」 「ぎゅううう!!もどにもどっでええええ!!いずものありずにいいいいいい!!」 「ゆうううう!!だめだみょんんんんん!!ゆんみょおおおおおおんん!!」 そのれいぱーは元々その群れにいたありすだった。 だが番のまりさが人間に殺されてしまってからは塞ぎがちになり、おうちからも出てこなくなった。 その子供であり、必死に隠し通した子まりさがご飯を周りから恵んでもらっているという状態が続いていたが……。 「ゆんやあああああ!!おかあさんもとにもどってえええええ!!」 「まりさああああああああ!!もうどこにもいかせないわああああああああ!!ありすとひとつになるのよおおおおおおおおおお!!」 「ゆぎゃああああああああ!!」 おうちの中から聞えた子まりさの悲鳴。 それが途絶えた後、出てきたのはれいぱーと化したありすだった。 ありす種もまりさ種と番になる傾向が高い。 だがありす種はもっと深い部分でまりさ種に依存する。 それはれいむ種のような狩りや子育てといった身体的なものではなく、『ありす』という存在そのもの、精神的なものが関係している。 そしてそれを失ったありす種の多くが、まりさ種を求めれいぱーとなったのだ。 「まりさああああああああああああ!!ばでぃざあああああああああああああ!!あでぃざああああああああああああああ!!」 このれいぱーは自分のいた群れのほかに、三つの群れを壊滅させ死んだ。 その間ひたすらまりさまりさと叫んでいたのだった。 結果ありす種は群れからも追い出されることが多くなり、その姿を見ることが少なくなっていった。 「むきゅう……このままじゃまずいわ……」 「おさーごはんさんがぜんぜんたりないんだねー」 「どうするみょん……こまったみょん……」 ここはいるのはいたって普通の群れ。 穴倉の中で、群れ単位でも越冬中である。 だが長であるぱちゅりーは危機に瀕していた。 越冬中にも関わらず群れを維持する為の食料が全然足りないのだ。 元々食糧不足が懸念されたので群れ単位での越冬を計画したのに、それでも足りないのだ。 原因は―――完全な人員不足である。 ゆっくりの中でも高い運動神経を持ち、帽子に多くの食料を詰め込め、お水を渡って餌場を探したり、木の枝で野生動物を追っ払う事もでき、キノコなどの知識のも詳しい……まりさ種の不在。 それが最も大きいところとなっていた。 「むきゅう……どうしてこんなことに……」 「わからないよ……」 「みょん……」 しかし何よりも足りないもの……それは『活気』である。 まりさ種は群れを活性化し、群れを大きくする大きな要素となっているのだ。 それが悪い方向に転がり全滅する事もあるが、ゆっくりすることが命題であるゆっくりにとって、行動力の面ですぐれたまりさ種は群れを維持する上で必要不可欠な存在なのだ。 だがもはやまりさはいない。 考えるばかりで行動を起こさない彼らはにできるのは過去を思うことぐらいである。 「むきゅう……こんなときまりさがいてくれたなら……」 長ぱちゅりーは、群れのれいむの裏切りによって殺されたまりさを想う。 「ゆぅ……ありすもいないよー……」 ちぇんは、れいぱー化し、やむなくせいっさいしたありすを思う。 「みょん……れいむ……はどうでもいいみょん……」 みょんは頭の中からあの顔をかき消した。 結局、群れの大人達が『さあ、おたべなさい』をして群れにいた子供たちは生き残った。 だが大自然は脆弱な子ゆっくり達がで生きていけるほど優しいのだろうか……? 「ゆっくりしていってくださいね!」 「うわー!さなえだー!!ゆっくりしていってねっ!」 「全くもう……甘いんだから」 「いやはやはや……」 結局、男は娘にゆっくりさなえを買ってやった。 金バッチ持ちの希少種。 他にも保証書やグッズなども込みで総額35万なり。 「しばらくはお酒もタバコもだめだな~」 男は溜め息交じりで呟く。 「お父さんありがとう!」 「あなたがおとうさんですか。ふつつかものですがよろしくおねがいしますね」 「まあいいか」 そんな思いも娘とさなえの笑顔を見て吹っ飛んだ。 人間はゆっくり衰退して行くゆっくり達など気にもせず今日を過ごす。 だがゆっくりが絶滅する事はないだろう。 ゆっくりは人間にとって大切なパートナー。 ペットして、食料として、虐待用として、HENTAI用として―――人類にとって大切なものなのだから。 危険なまりさ以外は。 感想掲示板に『絶対あき』(仮)ってあるんですが、これって『絶対的虐待意思』から取っていただいたんですかね? だとしたら…… あでぃがどおございばずううううううううううううううううううう!!(じゃんぴんぐ土下座) というわけで『絶対あき』と名乗らせていただきます。 よろしくお願いします。 ご感想やご意見がございましたら感想掲示板までお願いいたします。 http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1274852787/l50 公餡の方に特別出演していただきました。 作者の方にお礼申し上げます。 公餡の設定がすごく自分好みです。いずれ公餡vsゆっくりの虐殺無双でも書いてみようかしらw 過去の作品はデータを消去してしまって確認とれず……orz 判る範囲内で…… anko 433 ゆっくり親子 とクズ人間 ~Another~ anko 496 あるドスのゆっくり anko 530 絶対的虐待意思 anko 650 絶対的虐待意思 0 anko 684 ドス以外いらん anko 733 あるドスの最後 anko 745 絶対的虐待意思 ~せめてゆっくりらしく~ anko 815 おかねさんとゆっくり anko 901 原材料 anko 935 底辺ゆっくり anko1438 どぼじでごんな”ごどずるの”おおおぉぉ anko1449 ゆっくりの境界線 anko1469 ゆっくりの崩壊
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『まりさはゲス』 14KB 制裁 自業自得 群れ 野良ゆ ゲス 人間なし うんしー ぺにまむ いつもと同じテンプレもの おさげあき テンプレです。 おさげあき 34作目 「おい!そこのくそれいぱー!さいっきょう!のまりさにそのあまあまをよこすのぜ!さもないとせいっさい!するのぜ!」 「は?」 一匹のありすが森の中で狩りをしている最中に典型的なゴミクズまりさに声をかけられた。 しかもせっかく集めた食料をよこせと。 無論そんな要求など受け入れられるわけが無い。 「いきなりやってきてしつれいなまりさね、あなたみたいなげすにたべものをあげるわけないでしょ?」 「まりさはげすじゃないんだぜぇぇぇぇぇぇ!げすはおいしそうなたべものをひとりじめしてるおまえだろうがぁぁぁぁぁぁ!」 「……はぁ……やっぱりまりさはみんなげすね……まともなまりさはそんざいしないのかしら、あたまのわるいげすばかり」 「ずのうめいせきでめがみのようなやさしさとうつくしさをかねそなえたまりさをばかにしたなぁぁぁぁぁぁ!?せいっさい!なのぜぇぇぇぇぇぇ!」 沸点の低いゴミクズは激怒しありすに襲い掛かった。 「ひょいっと」 「ゆゆぅぅぅぅぅぅ!?」 だがありすはまりさの体当たりを軽く避ける。 「どぼじでさいっきょう!のまりさのたいあたりがあたらないのぜぇぇぇぇぇぇ!?」 「そんなたんじゅんなうごきじゃわたしをたおすなんてむりよ」 「だまるのぜぇぇぇぇぇぇ!このげすがぁぁぁぁぁぁ!」 「げすはあんたのほうでしょうが」 ゲスと問答しても無駄だと判断したありすはさっさとゲスを始末するべく攻撃態勢に移る。 だがありすが攻撃する前にまりさは横から跳ねてきた何者かの攻撃で吹っ飛んだ。 「い……いだいのぜぇぇぇぇぇぇ!ばでぃざのずべずべのおはだがぁぁぁぁぁぁ!」 痛みで地面を転がるまりさ。 「ありす!ぶじかみょん?」 「あらみょん、ええ、ぶじよ」 ありすを助けたのは同じ群れの仲間であるみょんであった。 「またまりさか、ほんとにまりさはどいつもこいつもげすばかりだみょん!」 「そうね、でもこいつもよわかったわよ、まりさってくちだけはたっしゃだけどちからはたいしたことないからありすだけでもじゅうぶんだわ」 「ゆだんしちゃだめだみょん!まりさはひきょうなてばかりつかうげすだみょん!」 「そうね、きをつけるわ」 「それじゃこのげすをむれまでれんこうするみょん!」 「ゆゆぅぅぅぅぅぅ!?まりさをはなせぇぇぇぇぇぇ!このげすがぁぁぁぁぁぁ!」 こうしてゴミクズまりさはありすたちの群れへと連行されていった。 -群れの広場- 「おさ!ちかくでなかまがげすにおそわれていたからほかくしたみょん!」 「はなせぇぇぇぇぇぇ!まりさをはなすんだぜぇぇぇぇぇぇ!」 「また?さいきんはほんとにふえてきたわね」 みょんが連れてきたまりさを見てやれやれとため息を吐く長のぱちゅりー。 この群れでは特別な決まりがある。 まりさに襲われたらそいつを必ず捕獲すること。 それが困難な場合はその場で始末する。 まりさのゲスっぷりは想像を絶しており情けをかけても無駄。 ゲスまりさを放っておけば必ず自分達にとって害となる。 今回のように食べ物を奪おうとしたり無意味に喧嘩を売るゲスが非常に多い。 それゆえゲスを放置するわけにはいかないのだ。 「それじゃいつもどおりにおねがいね」 「りょうかいだみょん」 「はなせぇぇぇぇぇぇ!さいっきょう!のまりさをはなせぇぇぇぇぇぇ!このひきょうものぉぉぉぉぉぉ!」 「うるさいわね、さすがげすね、わめくだけしかのうがない」 「ゆゆぅぅぅぅぅぅ!?ぱちゅりーのくせになまいきなんだぜぇぇぇぇぇぇ!まりさがやっつけてやるのぜぇぇぇぇぇぇ!」 ぱちゅりーは呆れた。 ぱちゅりー種はみんな弱いと勘違いしているまりさの単純な思考に。 「ほう?ならわたしとしょうぶする?もしあなたがかてばこのむれのおさにしてあげるわ」 「ゆゆ?ゆふふふふ!らくしょうなんだぜ!おまえをやっつけてまりさがこのむれのおさになるのぜ!」 まりさはニヤリと笑うと思いっきりぱちゅりーに体当たりをかました。 「ぶげぇ!」 だが吹っ飛んだのはまりさだった。 ぱちゅりーに傷一つない。 「なんなの?いまのは?もしかしてこうげきのつもりだったの?わたしてっきりあそんでるのかとおもったわ」 「ゆぐぐ!い……いまのはじゅんびうんどうなのぜ!これからがほんばんなのぜ!」 だがその後もまりさの無駄な攻撃は続いたがぱちゅりーにダメージはもちろん痛みすら与える事は出来なかった。 「ゆはぁ……!ゆはぁ……!」 もうまりさの体力も限界だ。 息を切らしながらぱちゅりーを睨みつけるまりさだったが…… 「ふあぁぁぁぁぁ、よくねたわね、きょうはおひさまがでてポカポカあたたかくてきもちいいわ」 「ゆぐぅ!?」 なんとぱちゅりーは今までうたた寝していたようだ。 自分が攻撃しているのすら気づいてもらえず昼寝までされたまりさの自信は木っ端微塵に砕け散った。 ちなみにこのぱちゅりーはぱちゅりー種とてんこ種から生まれた珍しいゆっくりだ。 ぱちゅりーの頭脳とてんこの強靭な体を持っているのでゴミクズのまりさ種に負ける事などありえないのだ。 「さてと、ねおきにかるくうんどうでもしましょう」 「ゆ?」 ボゴォ!! ぱちゅりーの言葉に疑問符を頭に浮かべたまりさはその直後凄まじい衝撃を顔面に受けて地面を転がった。 ぱちゅりーが髪でまりさをぶん殴ったのだ。 「ゆっぎゃぁぁぁぁぁぁ!いだいぃぃぃぃぃぃ!まりさのおかおがぁぁぁぁぁぁ!いたいのぜぇぇぇぇぇぇ!」 今まで体験したことのない激痛にまりさはその場を転げまわった。 「だいじょうぶよ、ちゃんとてかげんしたから」 ぱちゅりーの言葉に反応出来ないほどまりさは苦しんでいる。 ぱちゅりーが強いというのもあるが単純にまりさが弱すぎるだけ。 まりさは最強?狩りの名人?俊足?頭脳明晰?英雄?そんなのはただの寝言だ。 まりさはゴミクズ、これが真理である。 「まだうんどうはおわってないわ、しなないようにがんばってね」 「ゆぐ!?いやぁぁぁぁぁぁ!もうやめてくださいぃぃぃぃぃぃ!まりさがわるかったですぅぅぅぅぅぅ!だからゆるしてぇぇぇぇぇぇ!」 痛みに弱いまりさはすぐ謝罪の言葉を発するがこれは鳴き声と同じだ。 本当に反省などするはずがない。 何故ならまりさはゴミクズだから。 「わめくげんきがあればまだまだだいじょうぶね♪」 「ゆんやぁぁぁぁぁぁ!?」 それからまりさの地獄が始まった。 ぱちゅりーの強烈な一撃を喰らうたび体がひしゃげ餡子を吐き出しその身をボロボロにしていく。 既に底部は使い物にならないほどズタズタで逃げることすらかなわない。 片目が衝撃で潰れ狭くなった視界に恐怖しながらまりさはみっともなくうんうんとしーしーを垂れ流した。 それすらも無理やり口に押し込まれる。 自分の排泄物を口にする嫌悪感にまりさは吐き出そうとするが皆がそれを許さない。 「やべでぇぇぇぇぇぇ!しーしーやだぁぁぁぁぁぁ!うんうんたべたくないぃぃぃぃぃ!」 「げすにはそれがおにあいよ、ゆっくりりかいするのね」 その後もまりさへの責めは続いた。 そして数分後…… 「このへんでかんべんしてあげるわ、ありがたくおもうのね」 「あ、ありがどう……ございばずぅぅぅぅぅ……」 ぱちゅりーがまりさの相手をするのに飽きた頃、まりさの体は空気の抜けかかったボールのように歪な形になっていた。 「それじゃあとはおねがいね」 「ゆっくりりかいしたよ!」 ぱちゅりーがその場を去ると周りにいたゆっくりがまりさを取り囲む。 その目は完全に汚物を見る目だ。 「ゆひぃ!」 その目に恐怖するが今のまりさに何も抵抗は出来ない。 殺されると感じたが一匹のちぇんが口を開く。 「まりさはころさないよー」 「ゆ?ほんと?」 「まあしんだほうがましとおもうけどねー」 「ゆ?」 「だってこれからまりさはどれいとしていきていくんだからねー」 「ゆゆ!?」 驚愕するまりさであったがちぇんはその瞬間、まりさのおさげを口に咥えると思いっきり体を捻りおさげを引き抜いた。 「ゆっぴぃぃぃぃぃぃ!?せかいのひほうにひってきするうつくしいおさげさんがぁぁぁぁぁぁ!?」 「おさげだけじゃないんだねー」 「ゆゆ!?」 ちぇんが視線を別の方向に向けるとそこには先ほどぱちゅりーの攻撃を受けた際に脱げたまりさの帽子があった。 だがその帽子には無数の子ゆっくりが群がり噛み付き引きちぎっていた。 「みてるだけでほれぼれするくろさとまりさのじゅんぱくのこころがかたちとなったしろいおりぼんがかがやくすてきなおぼうしがぁぁぁぁぁ!?」 「おおげさすぎるんだねー、あのきたないぼうしにどうしてそこまでいえるのー?わからないよー」 自分の素敵な帽子がボロボロになっていくが底部が傷だらけで動けない。 動けたとしても自分を取り囲んでいるゆっくり達に阻まれてしまうだろう。 まりさはただ自分の素敵な帽子が細切れになる様を涙を流しながら眺める事しか出来なかった。 「どれいにぼうしもおさげもいらないよ、わかってねー」 「ころして……」 「ゆ?」 「ころしてぇぇぇぇ!まりさをころしてぇぇぇぇぇぇ!」 「さっきもいったでしょ?ころさないよ、まりさはどれいとしてこれからぶざまにいきつづけていくんだからねー」 「おねがいだからころしてぇぇぇぇぇ!おぼうしもおさげさんもなくなったまりさはもういきていけないぃぃぃぃぃ!」 「ころさないっていってるでしょ?ばかなの?しにたいならじさつすれば?ちぇんはとめないよー」 「じさつするのはゆっくりできないぃぃぃぃぃぃ!」 自殺するという事は自らゆっくりを捨てるという事。 それは自分がゆっくりしてないクズだと認める事になる。 持っていても何の役にも立たないまりさのプライドがそれを許さず自殺する事が出来ないのだ。 だから死にたい時は誰かに殺してもらうしかない。 まりさ種というのは本当にめんどくさい饅頭である。 「はいはい、ゆっくりゆっくり」 ちぇんはまりさの言葉を適当に流すとまりさを牧場に連れて行く。 長との戦いでまりさはほぼ動けなくなっているのでまりさに体当たりして転がしながら連れていく事になったが。 「ゆ!?ここは!?」 まりさが見たものは無数のまりさ種であった。 全てまりさと同じ姿にされて絶望に染まった表情でゆんゆんすすり泣いている。 「ここがまりさがこれからすむゆっくりぷれいすだよー」 「ゆゆ!?これのどこがゆっくりぷれいすなのぉぉぉぉぉ!?」 「いちおうせつめいするね、ここは……」 ちぇんの説明はこうだ。 ここはまりさ牧場。 ここでのまりさの役割は群れのゆっくりのうんうんの処理と食料の生産である。 与えられるのはうんうんだけなのでそれを食べるしかない。 食べる事を拒否すれば苛烈な制裁が待っている。 死を望んでいるとはいえやはり痛めつけられるのは嫌なのだろう、皆仕方なくうんうんを食べていた。 食料の生産とは、ずばり出産の事である。 群れのゆっくりの性的欲求を晴らす相手がまりさである。 毎日誰かしらすっきりしたいと思っているので毎日まりさは犯されていた。 そして生まれた赤まりさは群れの食料となる。 同族殺しはゆっくりできないがまりさ種を同族とは思っていないので抵抗は無かった。 ちなみに生まれるのは全てまりさ種だ。 母となるまりさは当然自分に似た子供を欲しがるもので犯したゆっくりに似た子供など欲しいとは思わないだろう。 犯したゆっくりもまりさ種の子供が欲しいと願えばそれであっさり希望通りの子供が生まれるのである。 そんな理由で生まれる子供を操作出来るのか? ゆっくりは元々テキトーな存在の饅頭なのでその程度の理由で十分なのだ。 さらに妊娠は植物型ではなく胎生型がほとんどだ。 胎内でゆっくり育った赤ゆっくりはとても美味しくなるからである。 「ほら、ちょうどしゅっさんしてるまりさがいるよ」 「ゆ?」 ちぇんの視線の先には体がぷっくり膨らんだまりさが産道を広げふんばっていた。 「ゆぎぎぎぎぎ!うばれるぅぅぅぅぅ!」 スポーン 「きゅうきょくのゆっくちをもつまりちゃがうまれたんだじぇ!どれいはしゃっしゃとあみゃあみゃをけんじょうしゅるのじぇ!」 「きゃわいいまりちゃがうまれちゃのじぇ!まりちゃ……きゃわいしゅぎてごめんなのじぇ!」 「しゃいっきょう!のまりちゃがこのよにひかりをてらしゅためにうまれたのじぇ!」 「だじぇ!だじぇ!」 だが生まれた瞬間群れのゆっくりに持ち去られた。 「かえしてぇぇぇぇぇ!まりさのかわいいおちびちゃんをかえしてぇぇぇぇぇ!」 母まりさの悲痛な声に誰も反応しない。 だが一匹のぱちゅりーだけ突然振り返り赤まりさを咥えたまま母まりさの元へ戻ってきた。 「ゆゆん!まりさのおちびちゃん!ゆっくりしていってね!」 「うるしゃいのじぇ!おかじゃりもないごみくじゅ!」 「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉぉぉぉ!?」 ゲスまりさから生まれるのは当然ゲスだけだ。 母まりさは我が子から発せられた暴言にショックを受ける。 そして赤まりさが母へ更なる暴言を吐こうとした時だ。 「ちゅべぇ!!!」 赤まりさを咥えていたぱちゅりーが赤まりさの体を食いちぎったのだ。 ぼとりと地面に落ちる前半分だけの赤まりさ。 かろうじて生きているが生きるのに必要な餡子を失っているのですぐに死んでしまうだろう。 「いぢゃい……よぉ……おきゃあ……しゃん……まりちゃを……たしゅけちぇにぇ……」 先ほどまで暴言を吐いていた相手に助けを求めるゴミクズ。 だが無意味だ。 無様に生き恥を晒すゴミクズにぱちゅりーが少しずつ体重をかけて押しつぶしていく。 「ちゅぶれりゅぅぅぅぅぅ……だれきゃ……たしゅけ……しぬの……やじゃ……」 赤まりさは唯一動かせるおさげを無様にぺちぺちと地面に叩きつけていたがそのおさげすらもぱちゅりーに引き抜かれてしまう。 「お……おしゃげ……おしゃげしゃん……まりちゃのたからものが……」 ブヂュ!! 大切なおさげを失って完全に生きる気力を失った赤まりさはその瞬間にあっさりと潰れ地面に汚い餡子の花を咲かせた。 「このまりさはあんまりおいしくないわね、だからもういらない」 「ゆんやぁぁぁぁぁぁ!まりさのおちびちゃんがぁぁぁぁぁぁ!?どぼじでぇぇぇぇぇぇ!?どぼじでなのぉぉぉぉぉぉ!?」 「だってまりさはげすだもん、どうあつかおうがかってでしょ?ゆっくりりかいしてね!」 満面の笑みでそう言い放つとぱちゅりーは満足そうに去っていった。 「ゆっぐ……えっぐ……まりさのおちびぢゃ!?」 すすり泣く出産直後のまりさの声が止まった。 良く見るとそのまりさの背後にありすが立っている。 「だいじょうぶよ、おちびちゃんがしんでもまたつくってあげるから」 ありすは激しく腰を振り始めた。 「い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!やめてぇぇぇぇぇぇ!もうおちびちゃんつくりたくないぃぃぃぃぃぃ!やめてぇぇぇぇぇぇ!」 「げすのおねがいなんてきくわけないでしょ!あきらめておちびちゃんつくりなさい!すっきりぃぃぃぃぃぃ!」 「す、すっきりぃぃぃぃぃぃ……」 絶望に染まったまりさは再び身ごもった、おそらくまた数日後に出産するのだろう。 そしてまた赤ゆを食われるのだろう。 身ごもったまりさはただ声を殺してその場ですすり泣くだけであった。 「わかった?これからまりさはあのまりさみたいにうんうんだけをたべてこどもをつくってもらうね」 「いやぁ……いやぁ……」 まりさはただイヤイヤと拒絶するだけだ。 「まりさにきょひけんはないんだよー、ゆっくりりかいしてね」 だがまりさは聞いていない。 「それじゃまりさもにんしんしてもらうねー、こんかいはちぇんがあいてしてあげるねー」 「ゆゆ!?やめてぇ!いやぁ!おねがいしますぅ!まりさにこれいじょうひどいことしないでぇ!」 「すぐになれるよー」 「ゆぎぃ!!」 ちぇんはぺにぺにをはやすとそれをまりさのまむまむに突き刺した。 「いだいぃぃぃぃぃ!まりさのはじめてがぁぁぁぁぁ!やめてえぇぇぇぇ!うごかさないでぇぇぇぇぇ!」 「まりさったらはじめてだったんだねー、まあどうでもいいけどねー、それじゃもっとはげしくするよー!」 「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!いたいぃぃぃぃぃぃ!ぬいてぇぇぇぇぇぇ!うごかさないでぇぇぇぇぇぇ!」 犯されるだけのまりさは泣き叫んだ。 叫んだところで無意味だが叫ばずにはいられない。 「いっぱいだすからちゃんとにんしんしてねー!すっきりーーーーー!」 「ず、ずっぎりぃぃぃぃぃ……」 交尾が終わるとちぇんはまりさのまむまむからぺにぺにを引き抜いた。 まむまむからはちぇんの精子餡と一緒にまりさの初めての証である餡子が混ざり合って出てきた。 「じゃ、これからこのゆっくりぷれいすでゆっくりしていってね!」 ちぇんは満面の笑みでそう言うと去っていった。 「ゆっぐ……えっぐ……」 犯されたまりさは地面に横たわりながらすすり泣く事しか出来ない。 「どぼじで……まりさが……こんなめに……どぼじで……まりさだけ……こんなめに……あうの?どぼじで?どぼじでなの?」 だが誰もその問いに答えるものはいない。 周りにはまりさと同様に犯され、すすり泣くまりさ種だけしかいなかった。 まりさは思う。 何故こんなことになったのか。 自分はただゆっくりしていただけなのに。 そんな自分が皆に迷惑を掛けた事など無い。 それなのに何故?何故これほどまで酷い事されるのか? まりさには分からなかった。 たとえキチンと説明されても自分のする事に間違いなどあるはずがないと信じるまりさには納得など出来なかっただろう。 どちらにしてもまりさの命運はここで尽きた。 「もう……やだ……おうち……かえる……」 それすらも今のまりさには叶わぬ夢であった。 これから本当の地獄が始まる。 それを理解したまりさは全てを拒絶するかのように目を閉じた。 挿絵:
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『幸せなまりさ』 3KB 観察 思いやり 愛情 日常模様 飼いゆ 透明な箱 ぬるいじめ 過去作 anko4623 げすなゆっくり anko4613 福笑いゆっくり anko4602 ゆっくり自殺してね!!! anko4585 散歩した雪の夜に anko4575 ゆっけん 今日も、突如として訪れる強烈な光が、まりさの安寧を掻き乱す。 まりさの眼は、その光に対してあまりにも無力だった。闇に慣れた瞳は、ただの灯光に 対してもなんの耐性も持たない。直接見てしまえば、たちまち瞳孔は焼き尽くされるだろ う。 だからまりさは、目をぎゅうと瞑り、その場に伏せる。 僅かに震えるまりさを余所に、飼い主である男は何事かをしている様だった。ガタガタ と頭上で音が鳴り、何かが落ちてくる。それにまりさが気付く事はない。 気付くのは、いつも男が戸を閉めて、まりさの世界に闇が満ちてからだった。 ふと、目を開く。 常の安らぎに満たされた視界を取り戻し、まりさは安堵し、そして足元に落ちているも のに気がついた。 トイレットペーパー。ミシン目に沿って切り取られた、それが一切れ。 いつもの『食べ物』を見つけ、まりさは微かな歓喜と主に、それを口に放り込んだ。 ゆっくりと、咀嚼する。味などはとても期待できないが、それでも製造過程に散布され たであろうグリセリンの僅かな甘みは、まりさに幸せを齎した。 ゆっくりと味わい、少しずつ腹の奥の落とし込んでいく。たかが一切れの紙切れに、五 分以上もの長い時間をかけてまりさは今日の食事を終えた。 そうした後は、何をするでもない。 まりさの一日とは、いつの間にか目覚め、暗闇の中にまどろみ、突然の光に怯え、食事 を摂る。そしてまた、寝る。それだけだ。それ以外に、まりさには何もなかった。 歌を歌う事も、体を動かす事もしない。 親や子供、仲間を求めて泣く事もない。 そんな事は、まりさは知らない。知る機会すらない。 だからまりさは、今日も一日、透明な箱の中で、幸せに浸りながら過ごしていた。 まりさは、ペット用に調整されたゆっくりだった。 親より受け継がれる筈の餡子は漂白され、ありとあらゆる知識をまりさから奪った。 ゆっくりすること。ゆっくりの本能。 そして言葉。 何一つ知らぬまま生まれ落ちる様設計され、極限まで死ににくく、燃費を向上されたそ れは、人工的に作り上げられた奇形のゆっくり。 そうしたまりさを、半ば押しつけられるような形で譲られた飼い主も、ゆっくりに関し ては何の知識も持たぬ素人だった。 ―――ただの饅頭だろう。 そうした偏見と、しかしながら一応は、おそらく多分生き物である可能性を持つであろ うナマモノを、そのまま捨てる事を許さない、最低限の倫理観が、彼にはあった。 結果として、その二者の発露は、まりさを戸棚の奥の透明な箱にしまい込んで、飼育の まねごとをしている点から窺える。 形はどうあれ、まりさは、人間に飼われているペットだった。 言葉を喪い知識を奪われ、本能を持たないまりさは、何も知らない。 生まれて一度たりとも喋った事がなく、そしてこれからも喋る事はないだろう声帯は、 衰えきって碌に機能を保っていなかった。偶に聞こえるヒューヒューといった乾いた音が まりさの声のすべてだ。 跳んだ事はかつてなく、這った事すらスペースに余裕のあった子ゆっくりから久しい。 まりさの身体能力は、最低のさらに一つ下。赤ゆっくりにすら劣る。 帽子に執着する本能などはない。頭の上にある筈の、重みを疑う心は持ち合わせない。 噛む事すらも碌に無い歯は、何本かが抜け落ちていた。 病的に白い皮膚は、深い皺が刻まれ、頭髪も白いものが見える。 そういう己に、まりさは頓着しない。 まりさにとって、それは何も不自然なものではなかったから。 まりさにとっては、この暗闇に包まれた戸棚の中の透明な箱こそが世界のすべてだった から。 まりさは何も知らない―――だからこそ、まりさは幸せで居られた。 まりさは、己の不幸すら知らないでいられた。 誰を比較する事もなく、他者の幸福を妬む事も、不幸を嘲笑う事もない。 世界はただ己一人で、最初からその環境しか知らぬまりさに、不幸などあろうはずがな かった。 ないのならば、それはきっと幸福なことなのだ。 だからまりさは幸せに、今日を、明日を、死ぬまで過ごしていく。 ほんのひと時、逆光の向こうに垣間見た、影に想いを馳せたりしながら。 まりさは、幸せなゆっくりだった。 おわり また久々にガチの愛でSSを書いちまったぜ。 偶には虐待とか書いてみてーわー、つれーわー
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『玩具のまりさ』 37KB 虐待 不運 飼いゆ 野良ゆ 子ゆ れいぱー ペットショップ 透明な箱 現代 虐待人間 うんしー 暇つぶしにどうぞ 善良まりさ虐待です。中盤に愛でパートもありますが、以降は虐待オンリーBADEND仕様です。 人間側のゆっくりの扱いが独自設定強めです。一部人間がチートに見える仕様です。 その他ネタ被り、独自設定、意味不明な箇所など書き捨て御免ということで。 暇つぶしにどうぞ。話のネタにしてくれたら幸いです。 玩具のまりさ この世に生まれ落ちた直後から、まりさはゆっくりする事を許されなかった。 まりさを迎えたのは、無残に潰された姉妹達の死骸。酷く怯えたのはハッキリ覚えている。 そして、まりさの周囲を「おとな」のゆっくり達がグルリと囲んでいたのも。 「れいぱーのおちびありすはえいえんにゆっくりさせたよ! のこりはおちびまりさだよ!」 「むきゅ! れいぽぅでうまれたありすはころすのがおきて。 でも、ありすじゃないこどもをころすのは、おきてにないわ。ゆっくりごろしになるわ」 「このおちびのおかーさんまりさは、さっきえいえんにゆっくりしたのぜ。だれかがそだてるのぜ?」 「むきゅう。れいぱーのこどもはゆっくりできないわね。……そうだわ! このこはみせしめとして、むれのおもちゃにするわ。このこのおかざりをやぶってしまいなさい!」 「わかったのぜ!」 「ゆぴゃあああっ! にゃにしゅるのおおおおおおっ!?」 まりさは帽子のお飾りを奪われた。同時に、自身も背後から咥え上げられた。 自身の片割れと言っていい、とてもゆっくりできるお飾り。 まりさは取り返そうともがくが、髪の毛が引っ張られて痛いだけであった。 「ゆっぴぃ! ゆっぴぃ! まりちゃのおきゃざりしゃん! ゆっくちしないぢぇかえしちぇえええっ!!」 小さい身体で必死に「のーびのーび」をしても、「おとな」のまりさが咥えているお飾りには届かない。 いくら泣いても叫んでも、誰も助けてくれない。まりさを見るゆっくり達の目がひどく冷たかった。 そして、もう1頭の「おとな」のまりさがお飾りの片端を咥えるや、まりさ同士、力任せに引っ張り合う。 「「ゆんしょっ! ゆんしょっ!」」 「やめちぇえええっ! まりちゃのおかじゃりしゃんが、やぶれりゅうううううっ!!」 小さく薄いお飾りの中央から切れ目が走る。 その途端、まりさの目の前で、帽子のお飾りは真っ二つに引き裂かれた。 びりりりっ! 「ゆんやあああああっ!! まりちゃのおがじゃりじゃんがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!」 まりさの呪わしい運命は、否応なく決定づけられた。 以来、まりさは「こうえん」に住む群れのゆっくり達によって、ストレス解消用の「おもちゃ」として弄り回された。 「れいぱー」はゆっくりできないという「おきて」を群れ中に徹底させる為に。 生かされず殺されず。 逃げられないように「あんよ」を傷つけられ、群れのゆっくり達に小突き倒される毎日。 まりさは虐げられながら断片的に聞かされた。自分がどうやって生まれたかを。 母親は群れの中でも美ゆっくりと評判のまりさだったが、ある日、流れ者の「れいぱー」に襲われたという。 「れいぱー」はすぐに始末されたが、時遅く、母親まりさはまりさ達を孕んでしまった。 「れいぱー」を産むとして「れいぽぅ」されたゆっくりを忌み嫌う群れは、母親まりさを爪弾きにし監視した。 そして、衰弱した母親まりさが命と引き換えに産んだのが、まりさと今は亡き姉妹達、ということらしい。 群れのゆっくり達に弄ばれる日常の中、まりさは「ゆっくり」を知らずに育った。 「えいえんにゆっくり」すれば、ゆっくりできるかなと考えた事も一度や二度ではない。 しかし、まりさには死に方も知らなければ死ぬ能力も備わっていなかった。 産まれてから幾日たっても、何も変わらない。 ちょっとだけ成長したまりさは、今日も群れの子供達から虐げられていた。 「ゆびいいいっ!! いぢゃいよおおおっ!! やめぢぇよおおおおおおおっ!!」 「なくのじぇ! わめきゅのじぇ! れいぱーのこどもはみんなのおもちゃなのじぇ!」 「おお、ぶじゃまぶじゃま! れいみゅとっちぇもゆっくちできりゅよぉ!」 「ゆぷぷぷっ! まりちゃはいなきゃものにぇ! れいぱーのこどもにはおにあいよぉ!」 「おもちゃ」のまりさに寄ってたかっては罵り、小突き回す子ゆっくり達。 傷ついた「あんよ」では反撃の術も無いうえ、産まれてこの方反撃の仕方も知り得ない。 無抵抗に小突かれ続けて一時も経てば、全身を激痛に包まれたまりさは呻くしか出来なくなっていた。 「ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ……」 「おもちゃのいきがわりゅいみょん! そりょそりょおもちゃにえさをあげりゅみょん!」 「そうにぇ! きょうもときゃいはなえさを、いっぱいあげりゅわ!」 「みんにゃー! おもちゃをかこむのじぇー!」 一斉にまりさを取り囲む子ゆっくり達。全員が尻をまりさに向ける。 プリプリと振られる無数の尻。ヒクヒクと蠢く無数の「あにゃる」。 とてもゆっくりできないその光景を、まりさは痛みに悶えながら眺めるしか出来ない。 「「「「「おもちゃにえさをあげりゅよ! ゆーん、ゆーん! すっきりーっ!!!」」」」」 子ゆっくり達の掛け声と共に、まりさの周囲には「うんうん」が積み上げられる。 まりさに与えられることが許された、唯一の食料だった。 「はやきゅかたぢゅけるんだよー! かたぢゅけたら、またあしょんでやるよー!」 「ありちゅのときゃいはなうんうんよ。おもちゃにはもっちゃいにゃいけど、たーんとめしあがりぇ」 「はやきゅたべなちゃい! れいみゅおこりゅよ! ぷーんぷーん!」 もはや吐き気も起こらないほど慣れたとはいえ、とてもゆっくりできない事に変わりは無い。 まりさは涙をこらえ、汚物に舌を伸ばす。いつものように。 その時――。 「オイ。テメエらさぁ。人が弁当喰おうって前で何クソひり出してんだよ?」 「「「「「ゆゆ!? ……にんげんしゃん!!?」」」」」 子ゆっくり達と共に、まりさも声の主を見上げた。 こんなに間近で「にんげんさん」を見るのは、まりさは初めてだった。 群れでは「にんげんさん」に関わるとゆっくりできなくなるとされ、近づかぬようにするのが「おきて」である。 本日、子ゆっくり達はまりさを小突き回すのに夢中になりすぎた。 それ故「にんげんさん」がよく現れる「べんちさん」に近づきすぎてしまったのだ。 「に、にんげんしゃん。こんにちわ、なのじぇ! ゆっくちしちぇいっちぇね!!!」 「「「「「ゆ、ゆっくちしちぇいっちぇね!!!」」」」」 「おきて」を破った気まずさから、取り繕うように挨拶をする子ゆっくり達。 まりさだけが、無言で「にんげんさん」を見上げ続けていた。 「ゆっくち! じゃねーだろがっ!! 俺の食欲、どーしてくれるんだ、アァ!?」 「「「「「ゆっぴいいいいいいいいいっ!!?」」」」」 降りかかる怒声に子ゆっくり達はそろって震えあがる。 「にんげんさん」の機嫌が損なわれたのは確かだった。 「ご、ごめんなしゃいいいっ! れいみゅ、みんにゃとおもちゃであしょんでただけなんでしゅ!」 「そうだじぇ! にんげんしゃんもおもちゃであしょんでね! きっとゆっくちできりゅのじぇ!」 「たのしいんぢゃよー! にんげんしゃんもやってみりゅといいよー!」 まりさに注がれる子ゆっくり達の視線。 子ゆっくり達はまりさをダシにして、この場を逃れようとしているのだ。 とてつもない不安を感じたまりさだったが、「にんげんさん」と目が合った途端、怖れで身体が硬直する。 「ゆっ……! ゆっ……!」 「玩具、ね。 …………ふむ」 次の瞬間、まりさは大きな影に覆われ、フワリとした浮遊感に包まれた。 「おしょらを、とんじぇるみちゃい。……ゆうううううううううっ!?」 気がつけば、まりさは「にんげんさん」の「おてて」の上にいた。 こんなに高い所は初めてだった。落ちたら無事に済まないだろう。 そして、「にんげんさん」の「おめめ」が、まりさをジッと見つめている。 あまりにゆっくりできず、まりさは涙目で呻くしかできなかった。 そんなまりさに向かって、突然、「にんげんさん」が「おつむ」をまりさに向けた。 「おお、まりさ様! あなたのようなゆっくりを、ずっと探していたんですよ! こんなにボロボロになって、お飾りも無くなって、さぞ苦労した事でしょう」 「…………ゆ?」 「「「「「「…………ゆ?」」」」」 まりさを含めた子ゆっくり達全てにとって、理解しがたい光景だった。 「おつむ」を相手に向けると言う事は、平伏の証。 それを、「にんげんさん」が、ゆっくりできないまりさに向けて行っている。 理解しがたい光景だった。 「……に、にんげんしゃん? にゃんのこちょ? まりちゃ、じぇんじぇんゆっくちしちぇにゃいよ」 「私は確信しました! まりさ様こそ私が仕えるに相応しいゆっくり! お腹も空いてるのでしょう。まずはこちらの食事をお食べ下さい! 落ちないように気をつけて」 そう言って「にんげんさん」は、まりさを「べんちさん」の上端に降ろす。 眼前には、今まで見た事も無い、色取り取りの「ごはんさん」が広がっていた。 食欲をそそる強烈な匂いに、たまらず口の端から涎を滴らせるまりさ。 「まずは、こちらのミートボールをお召し上がり下さい。さあ、どうぞ」 まりさの前に置かれた「みーとぼーるさん」。当然まりさは初めて見る。 「うんうん」は論外として、群れのゆっくり達が食べている食事よりも遥かに美味しそうである。 「にんげんしゃん。これ、まりちゃがたべちぇもいいにょ?」 「勿論でございます。ごゆっくり、お召し上がり下さい」 未だ納得しきれない気持ちもあったが、もはや辛抱たまらない。 迷いを断つように、欠けた歯で「みーとぼーるさん」にかぶり付くまりさ。 瞬間、幸福感が身体を貫く。自然と涙があふれ、「うれしーしー」すら漏らす。 生まれて初めての真っ当な食事は、この世のものとは思えない極上そのものだった。 「……し、し、しししししっ、 しあわ、ちぇええええええええええええええええええええええええええええ ええええええええええええええええええええええええええええええええええっ!!!」 歓喜の絶叫を上げるまりさ。生来初めて味わう「ゆっくり」が身体中に染みわたる。 そんなまりさの前に、次々と置かれる御馳走たち。 「喜んでいただいて恐悦至極。さあ、辛い事は忘れて、どんどん召し上がって下さい、まりさ様」 「ゆ、ゆ、ゆわああああああああああああいっ! ゆっくちいちゃぢゃききまちゅーっ!! むーちゃっ、むーちゃっ。 し、ししししあわちぇええええええええええええええええっ!!!」 まりさは今までゆっくりできなかった分を取り返すかのように、泣きながら貪り続けた。 「にんげんしゃん! れいみゅにもごはんしゃんちょーだい! ちょーだいよおおっ!」 「おもちゃなんきゃにもっちゃいにゃいよー! ちぇんにもちょうだいよー!」 「ゆぎゃあああっ! くしょじじいっ! おもぢゃよりもまりぢゃにぐわじぇろーっ!!」 声に気づいたまりさは「べんちさん」の下を見下ろす。 眼下では、子ゆっくり達が「にんげんさん」に向かって好き好きに御馳走をせがんでいる。 しかし、「にんげんさん」は子ゆっくり達に言葉を返さず、まりさの方に話しかけてきた。 「ところでまりさ様。あの下賤な饅頭共は何でしょうか。何をされたのですか? どうぞお聞かせ下さい」 まりさは口中で噛みかけの「ごはんさん」をゴクリと飲み込む。 それを聞いて、この「にんげんさん」は何をしようと言うのか? ゆっくり悩んでも解らないまりさは、正直な想いを語ることにした。 「まりちゃは……、まりちゃは、むれのおもちゃなんぢゃよ。れいぱーのこはゆっくちできにゃいって。 まりちゃ、いちどもゆっくちしたことにゃいんだよ!」 「つまり、まりさ様を無礼な目に遭わせ続けた痴れ者達、ですか。これは許せませんね。制裁が必要ですね。 まりさ様、御命令を。私めに制裁の許可をお与え下さい」 「「「「「ゆっぴぃ!?」」」」」 子ゆっくり達は揃って驚きの声を上げた。声にこそ出さないがまりさも驚いていた。 まりさの命令を受けた「にんげんさん」が、子ゆっくり達を「せいっさい!」する? 理不尽な提案に沸き立つ子ゆっくり達。もはや「おきて」どころの話ではない。 「と、とぽじてまりちゃがせいっしゃい!されりゅのじぇー!? ふじゃけてるにょじぇー!?」 「わきゃらにゃいよー! にんげんしゃんのいっちぇるこちょ、わきゃらにゃいよー!!」 「ばきゃなにょ? しぬにょ? おもちゃのくしょどれいのにんげんしゃんは、ゆっくちできにゃいよ!」 「そんにゃおもちゃより、ときゃいはなありちゅのくしょどれいになりなしゃい!!!」 子ゆっくり達の口から、疑問や不満、罵倒が吐き出される。 しかし「にんげんさん」は、まりさの方を向いたまま、浴びせられる声に振り向きもしない。 一方でまりさは、怯えながら子ゆっくり達を見下ろしていた。 子ゆっくり達と目が合う。その誰もが怒りの眼差しでまりさを睨む。 直後から、子ゆっくり達の罵倒はまりさへと向けられる。 震えあがるまりさだったが、そんな中で「にんげんさん」の声は良く聞こえた。 「ぐじゅおもぢゃはゆっぐぢじないぢぇ、おりぢぇごいいいいいっ!!」 「さあ、まりさ様。自分が正しいと思うなら、彼らが間違ってると思うなら、ひとこと言えばいいのです。 制裁しろ、と」 「おもちゃあああっ! おりぢぇごいいいっ! あぞんでやりゅうううっ!」 「ゆ、ゆうぅ……。よくわきゃらにゃいけど、まりちゃ、いやぢゃったよ! ゆっくちできなきゃったよぉ! にゃんにもわりゅいこちょしてにゃいのに! いちゃいこといっぱいされちゃよおおおっ!!」 「にゃまいぎにゃんぢゃよー! ひきぢゅりまわしちぇやりゅよー!!」 「そうです。全てはあの糞饅頭どもの罪なのです。さあ、お言いなさい。積年の恨みを晴らしましょうぞ!」 「ごのぐざりぇぢんぼっ! みのほぢょをおじえぢぇやるみょーん!!」 果たして「にんげんさん」の言葉は真実なのだろうか? まりさには解らなかったが、このまま昨日までと変わらない生活に戻れば、ゆっくりできないのは明白だった。 だから、まりさは、目をつぶって言葉を放った。 「に、にんげんしゃん。まりちゃをいじめりゅゆっくちを、せ、せいっしゃい!しちぇくだちゃいいいっ!」 「にゃにをもちゃもちゃしちぇるにょおおお!? はやぐおりt」 「承知致しました」 ぷちゃっ 突然止んだ子ゆっくり達の罵倒。まりさは恐る恐る目を開けて、驚愕した。 「にんげんさん」の長い「あんよ」の一本が、子れいむの顔を踏み潰していた。 もりゅんっ、もりゅんっ、と激しく振り回される子れいむの尻。絞り出された「うんうん」が辺りにまき散らかされる。 まりさには、無残な姿で蠢く子れいむが、ゆっくりできない化物のように見えた。 「「「「「ゆんやあああああああああああああああa」」」」」 ぷちゃっ ぷちゃっ ぷちゃっ ぷちゃっ ぷちゃっ ぷちゃっ ぷちゃっ ぷちゃっ 「趣向をこらしてみました。お望みなら、ひと思いに潰してしまいますが」 「ゆうう……」 まりさの眼前で、全ての子ゆっくり達は顔面を踏み潰され、無言でのたうち回る怪生物になった。 瞬く間の「せいっさい!」を行った「にんげんさん」は、まりさを敬うように「おつむ」を向ける。 未だに、何が何だか解らない。 得体の知れない怖れに震えるまりさには、自分が何なのかすら、理解できなかった。 「ゆあああああっ! おちびたちいいいっ! どぼじでおがおざんづぶれでるのおおおっ!?」 「れいむのおぢびぢゃあああんっ! あんなにゆっぐりじでだのにいいいいいっ!!」 「もじがじで、にんげんざんがやっだのおおお!? どぼじでええええっ!?」 異変に感づいた「おとな」のゆっくり達が集まってきていた。 不気味に蠢くだけとなった子ゆっくり達の姿に、嘆き悲しむ「おとな」達。 「にんげんさん」は、まりさを再び「おてて」に乗せ、2本の「あんよ」で立ちあがった。 「どぼじで! どぼじで! どぼじでええええええええええっ!!」 「まりさ様の命令だ! まりさ様を虐げた下賤な饅頭共を残らず制裁するッ!!」 ぐちゃっ 先程の子ゆっくり達と同様に、嘆き悲しんでいた「おとな」のれいむが顔面を踏み潰された。 地面を転がる二つの「おめめ」。群れ全体が、その光景に慄く。 驚くまりさを「にんげんさん」の「おてて」が包むように囲う。 そして、まりさは激しく揺さぶられながら、「こうえん」中のゆっくり達が「せいっさい!」される様を見せつけられた。 「まっでえええ! にんげんざん! それ、おもぢゃなのぜえええええっ!!」 ぐちゃっ 「れいむ、なんにもわるいごどじでないよおお! おもぢゃであぞんでいだだげだよおおおおおっ!!」 ぐちゃっ 「やめでよおおおっ! おもぢゃのいうごどなんがぎがないでよおおっ! わがれよおおおおっ!!」 ぐちゃっ 「いながもののぐぞにんげえええん! ありずのどがいばなおぢびぢゃんをがえぜええ!」 ぐちゃっ 「ちんぽ! ちんぽ! ちんぽおおおおおおおっ!!」 ぐちゃっ 「むきゅう……ぱちぇのむれが……。 れいぱーのこども、やっぱりあのとき、ごろじでおぐべきだっだあああああっ!!」 ぐちゃっ こうして、まりさを生殺しにしていた群れは壊滅した。 群れのゆっくり達は潰された顔面を地面に伏し、モルン、モルンと、尻を振ってのたうち回る怪生物になってしまった。 「いかがでしょうか、まりさ様。奴らは例外無く苦しみ抜いて死ぬでしょう。 少しは気分は晴れましたか? すっきりできましたか?」 「ゆうう、すっきりー、しちゃよ。ゆっくちありがちょう、にんげんしゃん……」 言葉とは裏腹に、漠然とした不安を抱えたままのまりさ。 確かに、まりさを虐げるゆっくり達はもういない。それでも自らを覆う不安は払拭できない。 そんなまりさに、「にんげんさん」が優しく声をかける。 「さあ、帰りましょう。私の家に部屋があります。食事もベッドも用意できます。 まりさ様には勿体ないところですが、ゆっくり過ごせましょう」 「お、おうちしゃん? ほきゃほきゃごはんしゃんも、ふきゃふきゃべっどしゃんも、まりちゃにくれりゅの?」 「ええ。帰るまでの間、こちらのアメ玉を舐めていて下さい。舌の上に置いている間、ずっとしあわせーになれます」 「ゆ、ゆっくちありがちょう! し、ししし、しあわちぇえええええええええええええっっ!! しあわちぇえええええええええええええええっ!! しあわちぇえええええええええええええええっ!!」 舌の上から広がる甘みが身体に沁みわたれば、思考が真っ白になり、歓喜の叫びが溢れ出る。 まりさの不安はどこかへ消え失せてしまった。 「こうえん」から出た事の無いまりさにとって、「にんげんさん」の「おうち」は天を衝くほど巨大であった。 「おうち」に着いてすぐ、「にんげんさん」はまりさの「あんよ」を治してくれた。 「あんよに小麦粉ペーストを重ね、オレンジジュースで馴染ませました。どうぞ、お試しください。 練習すれば跳ねる事もできるようになるでしょう」 「ゆんちょ! ゆんちょ! ゆわあああいっ! まりちゃのあんよしゃん、うごきゅよおおおっ!!」 言われたように飛び跳ね方は解らないので、ずーりずーりと這いずるしかできなかった。 しかし、まりさは生まれて初めて自分の「あんよ」で前に進むことができた。 「今日からここが、まりさ様の部屋になります。手狭ですが、どうぞゆっくりして下さい」 「ゆっわああああっ! とっちぇもひろいよおおおっ!!」 まだ満足に移動が出来ないまりさにとって、連れて来られた部屋は広大だった。 雲のように白い壁、ツヤツヤに輝く床、散りばめられた色取り取りの不思議な道具。 「お休みの際はこちらのベッドでお休み下さい。うんうんはトイレにして頂ければ、お片付け致します。 後ほど食事をお持ちしますので、部屋の玩具等でお楽しみください」 「お、おもちゃ!? ゆぴいいいっ!! おもちゃはゆっくちできにゃいよおおおおっ!!」 「おもちゃ」という言葉に震え上がるまりさ。昨日までの思い出が餡子を駆け巡る。 まりさにとって「おもちゃ」は、ゆっくりできないものとして刻みこまれていた。 「御安心ください。ここにある玩具はまりさ様がゆっくりする為の品物ばかりです。 まだ御身体が不自由でしょうが、まりさ様の好きに遊んでもいいのですよ」 「ほ、ほんちょ? まりちゃ、おもちゃであしょんでもいいにょ?」 「ハイ。存分にお楽しみ下さい」 「ゆ、ゆん! まりちゃ、おもちゃで、あしょぶよ! ……ぼ、ぼーりゅしゃんはゆっくちしてるにぇ。ゆあっ! まっちぇ、いかにゃいでええっ!」 まりさは自分と同じ大きさの「ぼーるさん」に「すーりすーり」を試すが、「ぼーるさん」はコロコロ転がってしまう。 不慣れな「あんよ」を駆使し、まりさは必死に「ぼーるさん」追いかけ続ける羽目になった。 ゆっくりとした新生活に慣れ始め、心に多少の余裕も出てくるまりさ。 しかし、「おつむ」の上にあるべき物が無い。それが心残りだった。 そんなまりさの心境を察したかのように、ある日「にんげんさん」は贈り物を持ってきた。 「まりさ様。帽子のお飾りが手に入りました。どうぞお試しください」 「ゆわぁ、とっちぇもゆっくちしちぇるおかじゃりしゃんだよおお! でもこりぇ、まりちゃのおかじゃりしゃんじゃないよ。もちにゅしのまりちゃにかえちてあげちぇ」 「御心配はいりません。原種に近いまりさ種から培養した複製品で、誰の物でもありません。 馴染めばまりさ様と共に成長し、良く似合うお飾りになるでしょう。どうぞ、お試しください」 まりさの「おつむ」に傷一つない立派なお飾りが被せられる。 次いで、「にんげんさん」が持ってきた「かがみさん」で、「ゆっくりしてる」まりさの姿を見せられた。 「おつむ」から「あんよ」まで何一つとっても、「ゆっくりしていない」と蔑まれてきたまりさとは大違いだった。 「ゆわあああああ。とっちぇもゆっくちしちぇるまりちゃだよおおお! まりちゃはまりちゃだよ! ゆっくちしていっちぇね!!」 「この間教えたでしょう。鏡に映るのは自分の姿なんです。そこに映ってるのはまりさ様ご自身なんですよ」 「ゆううううう!? うしょだよ! まりちゃ、こんなにゆっくちしてにゃいよ!」 「お休みされている間に、治療を続けていましたからね。歯の矯正にも気付かれませんでしたか?」 そう言われながら、鏡の前で百面相を繰り返すまりさ。 傷一つないモチモチ肌、綺麗な金髪、一本の欠けも無い白い歯、大きく美しい帽子のお飾り。 これが自分自身だとは、信じられないまりさだった。 「ま、まりちゃ、しゅごくゆっくちしちぇりゅうううううううううっ!! にんげんしゃん、ありがちょおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」 「お気に召したようで何よりです。馴染まないようでしたら、替えをご用意致しますので」 まりさは生まれ変わったかのような自分の姿に、ウットリと見惚れるばかりだった。 まりさを宝物のように扱い、誰にも与えられる事の無かった「ゆっくり」を与えてくれる「にんげんさん」。 心を許しきったまりさは、いつしか親愛の情を込めて「おにーさん」と呼んでいた。 まりさは「おにーさん」の言う事なら、何でも快く聞いた。 「おにーさん」は毎日「おしごと」という狩りに出かける為、まりさは孤独になる時間のほうが多い。 しかし、もう痛い思いをしないと考えれば、全然苦にならなかった。夜になれば「おにーさん」は帰ってくるのだから。 「おにーさん」はまりさに付き添って身体の動かし方を教えてくれた。 ぽよん、ぽよん、と飛び跳ねる事が出来た時は、涙を流して「おにーさん」に抱きついた。 「おにーさん」は「おべんきょう」の時間に、「ゆっくりしてるゆっくり」とは何かを教えてくれる。 「おべんきょう」はまりさに我慢を強いたが、知らない事や出来ない事が身に着く実感に比べれば、何と言う事も無い。 家族や仲間はいないが、寂しさなど全く感じなかった。 「おにーさん」との生活の中で、まりさはゆっくりと成長していった。 「ちゃちゃちゃまりさのおっもっちゃー! どう、おにーさん? まりさ、じょうずにうたえた?」 「ええ。歌詞は覚え違えてますが、とても御上手です。まりさ様はその歌がお気に入りですね」 「ゆへへっ。おもちゃであそぶとゆっくりできるんだよ。もうまりさおもちゃじゃないんだからね!」 ゆっくりとした日々は、まりさの辛い思い出を忘れさせた。 まりさは「おにーさん」に教えられたその歌が気にいって、暇さえあれば何度でも歌った。 もう自分は「おもちゃ」ではない。立派なゆっくりだという自覚が、玩具の歌を歌える余裕を生んでいた。 「さあ、そろそろお休みのお時間です。明日はいよいよバッジ試験。まりさ様の実力を示す時が来たのです。 万全を尽くしましょうぞ」 「ゆん。わかったよ! おやすみなさい、おにーさん!」 「お休みなさいませ」 部屋の電気が消されれば就寝の時間。「おにーさん」はまりさを残し部屋を出ていく。 明日は「ばっじしけん」の日。 「おにーさん」が言うには、そこで良い結果を出せば、もっと「ゆっくりしてるゆっくり」になれるらしい。 今まで「おべんきょう」したことが出来れば、何も問題は無いとも言っていた。明日が待ち遠しい。 「まりさのおもちゃ、まりさのおもちゃ、ちゃちゃちゃまりさの……」 闇の中、まりさは眠りに落ちるまで歌を呟き続けた。 翌日、まりさは「ばっじしけん」で好成績を残し、見事「きんばっじさん」を与えられた。 まりさに馴染み、共に成長した立派なお飾り。そのお飾りに金色の輝きが映える。 「おにーさん。なんだかとてもゆっくりできるよぉ! おにーさんもゆっくりできるでしょ?」 「ええ、まりさ様。とてもお似合いですよ。さあ、まりさ様の価値を皆に知らしめましょう」 そうして「おにーさん」に連れて来られたのは、「ゆっくりしょっぷ」だった。 まりさは「てんいんさん」とお話をしたり、身体を調べられたりした。ちょっぴりゆっくりできなかった。 そして、まりさは透明な囲いの中で待たされた。 横幅はそこそこあるが、天井が低いので跳ねるとお飾りが潰れてしまいそうだ。 上下左右の囲いには、様々な種類のゆっくり達がまりさと同様に閉じ込められている。 他のゆっくり達を見るのも見られるのも、まりさにとって久しぶりである。 声は通らないようで、周囲のゆっくり達が興味津々な視線をまりさに向ける。 今や「ゆっくりしてるゆっくり」となったまりさは、視線を一身に浴びる度に自信が溢れていった。 しかし、待てども待てども「おにーさん」は迎えに来ない。もう日が暮れている。 寂しさを覚え始めたまりさの前に現れたのは、「おにーさん」ではなく「てんいんさん」だった。 「てんいんさん」は囲いの出入り口を開き、小皿に盛った「ゆっくりふーど」をまりさの前に置いた。 「こうして見ると、元野良なんて今でも信じられないな。無駄な虚勢がまるで無いんだもの。 んー? ちょっと元気無いかな? 大枚叩いたんだから頼むぜ」 「ゆ! てんいんさんっ! おにーさんがこないよ! おにーさんをさがしてくださいっ!」 扉を閉めようとした「てんいんさん」を、必死の思いで制止するまりさ。 だが、そんなまりさに返されたのは、非情な現実だった。 「ああ、お前、あの人に売られたんだぜ。聞いてなかったのか?」 「ゆ……!?」 「ウチは生体ゆっくりの店頭買取もやってるからね。あの人はウリがあるゆっくりを転売してる常連サンなんだ。 お前の事は、ゴミ同然の野良を拾って育てて金バッジ取らせたって自慢してた」 「ば、ばっじさんはゆっくりできるんでしょ? おにーさんすごくゆっくりしてたよ!」 「ゆっくりのゆの字も知らない、頭真っ白な野良子ゆっくりをおだて上げて、思うままに教育したんだってさ。 執事ゴッコで遊んでたって言うけど、その我慢強さと育成スキル、俺にも分けてほしいわ」 「しつじ、ごっこ……? まりさは、おにーさんとあそぶの、とても、ゆっくりできたよ……」 「バッジなんて問題集を完璧に記憶させて、場面場面で最適な反応をさせれば楽勝! って断言してたけど、それを実行させるのがスゲーよ。ありえねえ。宇宙の法則が乱れる」 「まりさ、これからもおにーさんとゆっくりするんだよ。てんいんさん、おにーさんをよんでくださいっ!」 「10万円。それがお前の買取金額な。あの人には儲けさせてもらってるから店長がサービスしてた。 十二分に元を取ったんだろうな。金を受け取った時のあの人の表情、とてもゆっくりしてたよ」 「おねがいじまずっ! おにーざんを! おにーざんをよんでぐだざいいいいいっ!!」 「お前はこれから別の人間に買われるんだ。 ホラ、いい飼い主に買ってもらえるように、メシ喰って元気出せよ」 「おにーざあああん! まりざはごごだよおおおおおっ! ばやぐぎでええええええっ!! おにーざあああああああん! おにーざあああああああああああああああああんっっ!!」 それから幾日も経ったが「おにーさん」は現れなかった。 狭い囲いの中、他のゆっくり達から「ゆっくりしてるゆっくり」として見られる事で、まりさは寂しさを紛らわした。 ※ かりすまりさ ※ ¥250,000 利口で落ち着いた性格。だぜのぜ言いません! 金バッジ取得済! 未去勢、ゆーじん確認済! 優秀なゆっくりのブリードに最適! 今なら赤ゆ関連商品¥5,000までサービス中! 「おう、そこのまりさ売れたって? お前が勝手に名付けたヤツ。何だカリスマって」 「店長、お疲れ様です。バッチリ売れました。常連のブリーダーさんにオススメしたら一発でしたよ」 「だぜ口調じゃないまりさは準希少種扱いだからな。ブリード目的ならたっぷり元は取れるだろ」 「元野良ですけど、大丈夫ですかねぇ。ゲスばっかり生まれるとか」 「あの気質なら、飼いゆっくりに適した子ゆを量産できるだろ。それに本命はチェンジリングの希少種だし」 「なるほど。いい子ゆが生まれたらウチに卸してくれませんかね」 「それをさせるのがオマエの仕事だろ。次来たら話を振っとけよ」 「ゆんやああああああああっ! だずげでええええええっ! おにーざあああああああんっ!!」 「んっほおおおおおっ! ゆっぱりゆーじんさんはしまるわあああっ! さいっこう!にとかいはよおおおおっ!!」 買われて早々、まりさは発情したありすに「ゆーじん」を奪われた。 狭い透明な箱の中に入れられた直後、先に入っていたありすが襲って来たのだ。 争い事の一切を教えられなかったまりさには抗う術も無く、たちまち圧し掛かられた。 ベトベトした身体で纏わりつかれ、いきり立った「ぺにぺに」で刺し貫かれてしまったまりさの「ゆーじん」。 不愉快さと激痛で泣き声を上げるまりさを、ありすが執拗に犯し続ける。 その光景を「ぶりーだーさん」が満足そうに眺めていた。 「なにみでるんでずがあああっ!? まりざをゆっぐりじないでだずげでぐだざいいいいいっ!! おにーざんのどごろへがえじでぐだざいいいいいいいっ!!」 「まりさには元を取るまですっきりーして貰わないとな。金バッジなんだろ? いい子を孕んでくれよ」 「ごれはずっぎりーじゃないよおおおおおっ! れいぽぅだよおおおおおっ! れぃぽうはゆっぐりでぎないんだよおおおおおおっ!! ゆんやあああああああっ!!」 「どっちでもさして変わらん。生まれてからは俺の仕事だ。高値がつくようイイ子に育ててやる。 ホント、お前らゆっくりは、金になるオモチャだよ」 「まりざはおもぢゃじゃないよおおおおおっ! おもぢゃじゃないよおおおおおおっ!!」 「おもちゃ」と呼ばれた途端、ゆっくりできない思いがまりさの体内に渦巻く。 堪らなくなって絶叫するが、弄ばれているような状況は何一つ変わらない。 そうこうしているうちに、背後のありすが絶頂を迎えた。 「きたわきたわすごいのきたわああああっ! す、す、す、ずっぎりいいいいいいいいっっ!!」 「おにーざあああああああああああんっ!! す、す、すっきりいいいいいいいいいいいっ!?」 自分の意思に背いて絶頂に追いやられたまりさ。たちまち額から茎が伸び、「おちびちゃん」が実る。 「れいぽぅ」された結果でも、まりさは自らの子供の姿に喜びを感じた。 「ま、まりさの、おちびちゃん、とても、ゆっくりしてるね。げんきにうまれてきてね……」 突然その茎を掴まれる。驚くまりさの視線の先で「ぶりーだーさん」がニヤニヤと笑っている。 次の瞬間、「ぶりーだーさん」は、まりさの額から茎をむしり取ってしまった。 「ゆあああああああああっ!? まりざのおぢびぢゃんがああああああああああああああっ!!」 「まずは植物型にんっしんか。どれどれ」 「ぶりーだーさん」は透明な液体入りの小瓶に手早く茎を浸し、「おちびちゃん」を眺めている。 茎に実った「おちびちゃん」はどうやら無事のようだ。安堵するまりさ。 「ま、まりさのおちびちゃん、とてもゆっくりしてるでしょ? もういいでしょ? だから、まりさのおちびちゃん、ゆっくりしないで、かえしてください」 「まりさが3で、ありすが1か。今日はありすだけが欲しいんだよ」 ぷちゅっ ぷちゅぷちゅっ まりさ似の「おちびちゃん」は、全て「ぶりーだーさん」の指に潰されてしまった。 突然の凶行に、まりさの思考が停止する。 「……ま、まりざのおぢびぢゃんがあああああああああああああああっ!? ゆ゛ん゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!」 「必要無いなら間引く。それだけだ。続けてくれ、ありす」 「おまかせよおおおっ!! んっほ! んっほ! んっほほ~~~~~っ!!」 まりさに繋がったままのありすが、再び身体を激しくぶつけてきた。 あの「おちびちゃん」はありすの子供でもあるのだ。ありすは意に介そうともしない。 「あ、ありずぅ! おぢびぢゃんがじんだんだよおおおっ! なんどもおもわないのおおおっ!?」 「んほぉ! おちびちゃんならいまつくってあげるわあああ! んっほぉ! んっほぉ!」 「どぼじでっ! どぼじでえええええええええええっ!?」 「種ゆっくりはすっきりー第一、子供は二の次だ。子ゆっくりは母親役の気質を強く引き継ぐから何の影響も無い。 さあ、胎生にんっしんしたら眠らせてやる。その間に、子供はぽんぽんから引きずり出してやるからな」 「い、いやだあああっ!! ぞんなゆっぐりでぎないのいやだあああっ!! だずげでええええええええっ!!」 「種ゆっくりはありすだけじゃないぞ。明日はちぇんにしようか、ぱちゅりーにしようか。 毎日とっかえひっかえだ。そら、楽しめ。楽しまないと良い子を孕めないぞ」 「おにいざああああああああずっぎりいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!」 ※ まりさ(中古・キズ有) ※ ¥2,400 → ¥2,000 だぜのぜ言いません。内気なインドア派で、ゆ見知りが激しいです。屋内一頭飼いにベスト! 「店長ー。あのまりさ、ウチで去年買い取ったヤツって本当ですか? 野良から金バッジ取ったって、あの」 「ああ、卸しの時に査定したアレか。バッジ更新も試験どころじゃなかったって言うから、格安で買い取ったよ」 「他のゆっくりに怯えて、隅でずっと震えてるんですよ。ブリードで酷い扱いされたんでしょうか?」 「ブリーダーにとって母体ゆっくりは赤ゆ生産機だからな。甘やかすと生産性が落ちるし、ゲスが生まれやすい。 8000頭以上出荷できたそうだぞ。あのまりさの子供」 「うわあ……」 「俺達も、あのまりさの子供には随分儲けさせてもらったし、言いっこ無しだ」 「ええ。卸してもらった子供、評判良かったですよ。雑誌でも紹介されてましたね。 チェンジリングも希少種2回の大当たりだって。そういえばあのブリーダー、車買い替えてませんでしたか?」 「さあさあ、俺達も仕事に励もう。ただでさえゆっくりは場所を取るんだから、どんどん回転させないとな」 まりさは素敵な「おちびちゃん」を数え切れないほど宿し、その全てを奪われた。 「おにーさん」との大切な思い出である「きんばっじさん」も、資格が無いとして奪われた。 散々犯された末、種ゆっくり達に飽きられたまりさは、またも「ゆっくりしょっぷ」に連れて来られた。 子作りから解放されたとは言え、朝から晩まで「れいぽぅ」された毎日は、まりさの心を著しく傷つけていた。 生えては毟られを繰り返された額も、「ぺにぺに」で貫かれ続けた「まむまむ」も、疼き続けるままだ。 周囲のゆっくり達が全て「れいぱー」に見え、「おそろしーしー」の止まらない毎日。 まりさは未だ、儚い希望にすがっていた。「おにーさん」に助けてほしい。一緒にゆっくりしたい。 そう想った瞬間、囲いの前に立ち止まった「にんげんさん」の姿。 まりさは一縷の望みを持って見上げた。 「おにーさ……」 「ヒャア! 良い泣き顔だぜ! 店員サン。このまりさをくれッ!」 まりさの前に現れたのは「おにーさん」ではなく、似て非なるモノだった。 「ゆんやああああああっ!! おにーさんがくれたまりさのすてきなおかざりさん、がえじでえええええっ!!」 「やっぱお飾りを取られたゆっくりの泣き顔はQNQNするぜ! そうれッ!」 ぴりりっ 「にんげんさん」の「おうち」について早々、まりさはお飾りを奪われ、透明な箱に放り込まれた。 「おにーさん」から貰った大切なお飾りを返してと、必死に懇願するまりさ。 しかし、「にんげんさん」の両手で引っ張られたお飾りは、たちまち中央に入れ目が入る。 生まれ落ちた直後に見たゆっくりできない光景が、まりさの中で鮮烈に蘇る。 「やべでええええええっ!! まりざのおがざりざんが、やぶれりゅうううううううううっ!!」 まりさは絶叫した。 その途端――、 びりりりりっ 「ゆ゛ん゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!! まりざのおがざりざんがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!! おにーざんがぐれだおがざりざんがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!」 「いいぞォ! 最高にハイな泣き顔だッ! デジカメで記念写真を取ってやる! ヒャッハーッ!!」 「にんげんさん」が得た思い出と引き換えに、まりさの大事な思い出は容赦なく引き裂かれた。 明くる日も、明くる日も、まりさは弄り倒され、ゆっくりできない目に遭い続けた。 泣いても叫んでも「にんげんさん」は一顧だにしない。むしろ喜ばせるだけだった。 ジュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウッ!! 「ゆぎゃあああああああっ!! おにーざんになおじでもらっだあんよざんがあああああああっ!! あぢゅいよおおおおおおおおおおおおおっ!! おにーざああああああああああああああんっ!!」 「何度やっても足焼きの瞬間はたまらねえ! 最高の泣き顔だッ!! 記念写真ッ! ヒャッハーッ!!」 まりさが行きたい方向へ進める「あんよ」。「おにーさん」に治してもらった大事な「あんよ」。 思い出の「あんよ」は黒焦げになってしまい、ピクリとも動かなくなった。 「なんだぁ、このガバガバまむまむは!? このヤリ饅頭がッ!! 今アツいのをくれてやるぜェッ!!」 「ぢがうよおおおっ! まりざいやだったnゆっぎゅうあうkdまおjふぉあpさfkpdかっ!!」 否定すら許されず、熱を帯びた「はんだごてさん」が「まむまむ」に突っ込まれ、胎内を満遍なく焼く。 激痛で頭が真っ白になり、無我夢中で暴れるが、逃れることは叶わなかった。 「しーしーもうんうんもぶちまけて、そんなに気持ち良かったかァ!? いいアへ顔が撮れたぜェ! しっかり見なッ!!」 「ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ……」 朦朧とした意識の中で、あまりにも「ゆっくりしてないゆっくり」の姿を見せつけられるまりさ。 「ゆっくりしてるゆっくり」の自分の姿とは、あまりにかけ離れていた。 お下げさんは寸刻みにされた。髪の毛を掴まれて投げ飛ばされた。歯の大半を砕かれた。 「あにゃる」には栓をされ、好きな時に「うんうん」する事を許されなかった。 「ぽんぽん」がはち切れそうになって、ようやく排泄を許された「うんうん」は、無理矢理口から詰め直された。 暇さえあれば叩かれた。暇さえあれば蹴られた。とにかく痛い目に遭わされた。 これではまるで――。 まりさはそれ以上考えたくなかった。それを認めてしまえば、もう二度とゆっくりできなくなる気がしたから。 身体に与えられる苦痛に加え、体内で膨らみ続ける恐怖感が堪らなくゆっくりできなかった。 いつもの様に弄られていたある日、遂に耐えきれなくなったまりさは想いの限り吠えた。 「ゆひっ! ゆひっ! ゆひっ! ……どぼじで」 「アン?」 「どぼじでまりざにごんなひどいごどずるのおおおっ!? ごれじゃおもぢゃだよおおおおっ!! おもぢゃはゆっぐりでぎないよおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」 「いや、お前オモチャだし。オレをゆっくりさせる為のオモチャにしてやってるんだろうがァ!」 「まりざはおもぢゃじゃないよおおおおおっ!! ゆっぐりじでるゆっぐりなんだよおおおおっ!! おもぢゃはもういやだよおおおおおおおおおおおおおおおおおっっ!!」 「ゆっくりは人間のオモチャなんだよ。飼いゆでも野良ゆでも野生ゆでも、通常種だろうが希少種だろうが関係ねェ。 人間様の気持ちひとつで運命が決まるんだ! 元飼いゆだったお前のゆっくりだって人間に与えられたモンだろ?」 「まりざはおもぢゃじゃないよおおおっ! まりざは! まりざは! おもぢゃじゃ……!」 「お前達ゆっくりは人間様のオモチャか食い物になるしか能が無いんだよ! じゃなければ害にしかならん生ゴミだァ! ゆっくりしないで理解してね!」 「まりざはおもぢゃじゃ……。 まりざはおもぢゃ、まりぢゃはおもぢゃ、おもぢゃのまりぢゃ……」 これ以上の否定はできなかった。自ら歩んできたゆん生が「にんげんさん」の言葉を肯定したのだ。 まりさが拠り所にした「ゆっくり」は虚構だった。 辛うじて保っていた「ゆっくり」の思い出が色を失い、闇がまりさの心を覆う。 闇の中に投げ捨てられたまりさの心は、遠い昔に「おにーさん」に教えてもらった歌を紡いだ。 歌えば、とてもゆっくりできた。そして――、 まりさは全ての苦悩から解放された。 「いらっしゃいませー。あ、久しぶりですね。また何か拾って育ててるんですか?」 「うん。みょんの口癖を取っ払って、後天的にようむをでっち上げようかと。金バッジの相場はケタが違うし。 もう2回壊しちゃって、今3頭目だよ」 「相変わらずチャレンジャーですね。そうそう、以前売って頂いたまりさ、今この店に戻ってるんですよ。 あんまりヒドい状態なんで、その他の飼育用品とまとめ価格で買い取ったんです。もう処分しようかと思ってて」 「へえ、見せてもらっていいかな?」 「今持ってきますね。ちょっと待ってて下さい。 ……お待たせしました」 「てんいんさん」の腕に抱えられたまりさは、念願の「おにーさん」との再会を果たした。 しかし、まりさの目に「おにーさん」の姿は映らない。まりさの心は闇の中に沈んだままだった。 闇の中で、まりさは今日も歌い続けていた。 「おもちゃっ! おもちゃちゃちゃっ! おもちゃのっ! まりちゃまりちゃまりちゃちゃちゃーっ!!」 「ハデに壊したなぁ。高値で売る努力なんだろうが下手糞な修復だ。そのうえ非ゆっくり症か。 ……幾ら?」 「え? 買うんですか? 値段付いちゃいますよ? タダであげたいんですが、決まりなんで」 「ちゃちゃちゃちゃっ! おもちゃのまりちゃっ! おもちゃのまりちゃっ! おもちゃのまりちゃーっ!」 「ネットゆークションにかけようと思ってね。中身はともかく外っ面はどうとでも修理できるし。 まりさに歌わせてみた、って動画作ってやれば、酔狂なバカがケタ違いの高値を付けるさ。 ホント、ゆっくりは――」 「金になるオモチャ、ですか。常連のブリーダーさんも言ってました。今なら俺も、そう思いますよ」 「ちゃーちゃちゃちゃーっ! おもちゃのーっ! まりちゃーっ!! ちゃちゃっちゃーっ!!」 意気投合する「おにーさん」と「てんいんさん」の前で、まりさは歌い続けた。 ※ まりさ(ワケ有り品) ※ 処分価格 ¥10 まりさは呪わしい運命から逃れることはできなかった。 最初から最後まで「おもちゃ」であり続けたまりさは、永遠にゆっくりするまで歌い続けた。 「おもちゃのまりちゃっ! おもちゃのまりちゃーっ! おもちゃのまりちゃちゃちゃっ!! ちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃっ! おもちゃのっ! まっ! りっ! ちゃーっ!!!」 完 挿絵:
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『雪原のまりさ』 虐待されません 俺設定 短いです 3作目 一面の銀世界をポインポインと跳ねながら進むまりさ 本来ならゆっくりと言う生き物は越冬に入り雪原で見る事はできない 陽も傾き気温もさらに下がってきた。 ゆっくりに限らず生き物が活動するには辛く危険な時間帯にさしかかる。 『ゆゅ・・・しかたないからきょうはここでのじゅくさんするんだぜ』 まりさは雪でこんもりと盛り上がった部分を見計らって中腹を掘り始める。 雪にトンネルを作り奥の空間の周りを広げて居住スペースを作った。 簡易に造られたかまくらの中で風雪を凌ぐ、寒さ対策に帽子の中から薄いシーツのような物を取り出し身体に巻きつける。 NASAで開発された新素材の毛布は保温に優れ氷点下の世界でも体温を維持する事が可能だった。 野良のゆっくりがこの様な道具を所持しているはずもなくこのまりさは飼いゆなのだ。 まりさは飼い主のフリーカメラマンのお兄さんと一緒に世界中を回る旅に連れて行ってもらっていた。 世界にはまりさが見た事もない物で溢れている。 お兄さんとの約束で着いた土地をまりさ一匹で回り自分の目と肌で感じるようにしていた。 百聞は一見に如かずがお兄さんの座右の銘らしい まりさはかまくらの中でお兄さんから持たされた携帯食料を食べながら今日見た事を思い出す。 『ゆきさんのなかでもたくさんのどうぶつさんがいたんざぜ・・・・ うさぎさんはいったいなにをムシャムシャしているのかだぜ?』 まりさには雪の中では食料を見つける事が出来なかった。単独で土地をまわりそんな疑問を一杯に抱えてお兄さんの下に戻ったら教えて貰うのがまりさの旅の楽しみである。 まりさの帽子には発信機が取り付けてあり2日もするとお兄さんが探しだして保護してくれる。 大自然を生きていく術はお兄さんが教えてくれ、足らない部分は人の道具で補う事もできるようになった。 朝を迎えたまりさが埋まった入り口を堀開けて感動に驚き震えた。 キラキラと空に光り輝く何かが舞い、その景色はこれまで旅をした中でも飛び切りの風景であった。 『ゆゅ~これはきれいなんだぜ~』 快晴の青空に舞うダイヤモンドダストは寒さには弱いゆっくりには恐らく一生見る事はできない風景である。 また一つお兄さんへの質問を増やしまりさは次の場所へ移動を始めた。 雪は音を吸収す為に耳痛いくらいに静かすぎる。静かで一面真っ白の中で艶やかにに存在を周囲に知らし見せる紅い物を遠くに見つけた。 近くに寄ってみるとそれは紅い花であった。 まりさの知識の中には冬に咲く花はない、牡丹や椿は冬に咲くのだがゆっくりには見る機会がないので仕方がないと言えよう。 いくら綺麗な景色であっても防寒暮なしでじっとしていれば凍えてしまう、一応ゆっくり用に作られた服は着てはいるが寒いものはやはり寒い。 昼食を食べながらそろそろ迎えに来てくれるであろうお兄さんを待った。 何から聞こうかなとまりさはワクワクする。 同じ土地でも季節が違うだけでこれだけ変わるのだから、まだまだ世界には知らない事が溢れている。 色んな事を見たい!知りたい!感じたい!そう想うだけでまりさは胸高鳴るのであった。 ザックザック 静かな世界に足音が聞こえる。 「まりさーおーいまりさー」 まりさを呼ぶ声がする。 『ゆゅ?おにいさーんまりさはここだぜーここにいるんだぜー』 スボ 『ゆゆ?ゆゅ?』 ピョンピョンと飛び跳ねながら応えるが跳ねる度に身体が埋まり逆に見付け難くなってしまった。 雪原にぽつんとまりさの帽子が残る。お兄さんは笑いを堪えながらそっと雪を掻き分けまりさを持ち上げた。 「どうだったまりさ?寒かったろう」 そう言うとお兄さんは毛布でまりさを包み懐に入れてやる。人の体温は雪ですっかり冷えていた身体には心地良い暖かさであった。 『ただいまだぜおにいさん』 「おぅ!おかえりまりさ」 少しすると一杯聞きたい話しがあったはずなのに暖まると疲れもあってか急にウトウトしだすまりさ。 お兄さんはまりさの寝顔を写真に収めると満足気に懐に大事に抱えて下山していった。 「次は何処に行こうかなまりさ?」 懐で寝ているまりさを撫でながら呟くお兄さん。 まりさは夢を見ていた。お兄さんとまた見た事もない世界を旅する夢を・・・・・ お付き合い頂きありがとうございました。思いつきで書いたのでただでさえ短い文がさらに短くなってしまいました。 駄文・誤字あろうかとは思いますがご容赦下さい これまで書いた物 ふたば系ゆっくりいじめ 1097 ゆ虐ツアー ふたば系ゆっくりいじめ 1111 ゆ虐ツアー お宅訪問編 挿絵:全裸あき
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・ゆ虐度数はC-(ぬるめ)です。 バケツまりさ 「昨日は雨さんが沢山降ってきたけど 今日はご飯さんが沢山降ってこないかな」 雨上がりの朝、町で過ごすゆっくりまりさは餌を探していた。 水溜りを避けるため道路を右往左往しながら。 目的は餌場でありその場所を目指してはいたのだが 場所の当ては何もなくたださまよっているに等しかった。 雑草のひとつでも生えていれば口にでも突っ込むのだが 町で住むゆっくりにとって雑草はお気軽な食料で 見付けられる様な場所にある場合すぐ食べられてしまうし 人間さんが作った道路の近くではそれすらもあまり生えてこない。 はぁ~と、ため息をついてるとまりさの全身に衝撃が走った。 「ゆがっ!!」 まりさはぼいんぼいんと鞠のように弾みながら吹っ飛ばされる。 一旦飛ばされると、途中で踏ん張る等の防御方法はまったく取れない。 まりさは吹っ飛んだ後もそのままごろごろと転がっていき 奥にあったゴミ捨て場に突っ込むことでようやく止まった。 「んあ、ゆっくりか。 蹴っちまったな、わりーわりー」 携帯電話を片手に持った人間がうっかりした表情で まりさの方に話しかける。 「ぐーるぐーる」 「おーい、ゆっくり大丈夫かー?」 目が回っているまりさには、それを聞き理解するのは困難だ。 人間はまりさを見てふき出し、携帯電話のカメラでまりさを撮った。 ぴろりろりん。 「ぷはwwwコリャ傑作だわ」 人間は先ほど撮った携帯電話の画像を見て もう一度まりさを見ると笑いながらその場を去っていった。 「ぐーるりぐーるり」 人間の持つ携帯電話には目を回したまりさの画像が映っていた。 そのまりさの頭の上部にはいつもある黒い帽子ではなく 緑色をしたプラスチックのバケツがズッポリはまっていた。 そして、まりさはしばらく起きることが出来なかった。 我に返ったまりさは自分の住みかに戻ってくることが出来た。 口には戦利品がくわえられている。 そしてバケツはまだ頭に被った状態のままであった。 まりさがたどり着いたそこはまりさのゆっくりプレイスであり 空き地にコンクリート製の土管が3本積み重ねて置いてある。 生まれたすぐ後からこれまでずっとその上で生活を行ってきた。 土管の中は空洞になっていたので、中でよく雨風をしのいだものだ。 「やれやれ、今朝はなんだかひどい目に遭ったよ う~ん。まだ調子悪いのかな。肩さんがとても重いよ でも、そのおかげか、ご飯さんが降ってきたから運がいいね」 まりさはありもしない肩がさもあるかのように首を左右にかしげる。 まりさがご飯さんと呼ぶ戦利品のコンビニ弁当だが 先ほどまりさが突っ込んだゴミ捨て場にて見付けたものだ。 半透明のゴミ袋の中から丸見えだったため簡単に探すことが出来た。 久しぶりにありついた豪勢な食事を一生懸命口にする。 満足な食事をしながら、頭上に広がる澄み切った青空を満喫していた。 「今日はなんだかいつもよりお空さんが沢山見えるよ きっと雨さんが晴れたからお空さんもゆっくりしているんだね まりさもとってもゆっくりしているよ」 まりさは空を見上げたままゆっくりと眠りについた。 「むきゅーーーーーん たじゅけてーーーーーー」 昼寝をしていたまりさはゆっくり出来ない声で目が覚めた。 「おがあじゃん、目をさましてーーーー!!」 まりさは声の方向へ走る。 なにかしらの影が見えたので、まりさは飛び込んでいった。 「まりさのなわばりでゆっくり出来ないことは許さないよ!」 飛び出したまりさはそこでの散々な有り様に目を疑った。 潰れたゆっくりが1体。ぱっと見て助からないことがわかる。 ゆっくりの中身である餡子が止め処なく流れ出していた。 そして追いかけるものから走り逃げるゆっくりが1人。 逃げているゆっくりはピンクの帽子をかぶったぱちゅりーであった。 その逃げるぱちゅりーを追いかけている、片手に棒を持った人間が1人。 人間さんの大きさで比較すると小さい方に見えるが それでもバスケットボールぐらいのゆっくりの5倍はある。 「ひゃはー、ぎゃくたいー!」 「むきゅきゅーーーー 誰かだじゅけてーーーーーーー」 まりさは一度こういう場面を遠くから見たことがあった。 だから潰れたゆっくりは人間がやったことだとすぐわかった。 人間にはゆっくり出来ないそんな悪い人間がいる。 そして、とてもゆっくりしているゆっくりが妬ましいのか襲い掛かる。 まりさは普段から腕っ節が良いほうで 子供ゆっくりにすっきりをしようとしたレイパーや 縄張りを荒らすゆっくりを幾度も追い払ったことがあった。 人間がゆっくりを潰そうとしたときも まりさはその悪い行為を制裁するため駆けつけたのだが 人間は事が終わると煙の様にその場から消え去っていったため 人間にやられ事切れ残されたゆっくりしか見たことは無かった。 だからこそ、まりさはまだ生き残っているゆっくりを見て駆けつけた。 これ以上の被害は出してはいけないと。 人間が手持ちの棒で逃げるゆっくりに殴りかかる。 「あぶない!」 まりさは走るが、まだ遠い。 このままでは棒がぱちゅりーに当たる。 ブン!! 人間が棒を振り下ろしたがそれは当たらず 逃げるぱちゅりーのピンクの帽子を吹き飛ばすだけで済んだ。 ほっとしたのも一瞬、キッと目を細めるまりさ。 「これは勝機だよ!」 まりさは空振りしたことによりたたらを踏んでいる人間に 真横から思いっきり体当たりをした。 バランスを崩していた所を横から押されたため簡単に転ぶ人間。 まりさはあっけなく倒れた人間を見て相手の力量を悟った。 「よし、もう一度体当たりをすればヤレル!」 まりさは力を入れるため思いっきりためを作る。 人間は、転んだままくるっとまりさの方を向いて棒を握りなおした。 「むきゃ! 油断はきんもつよ!」 逃げていたと思ったぱちゅりーがまりさに向かって叫んでいた。 その声を聞いたまりさはフッと笑った。 「ゆっくり見てるんだぜ、ぱちゅりー まりさはこれまで悪いゆっくりを9体もたおしてきたんだぜ 今、目の前にいる悪い人間さんも制裁してやるのぜ ぱちゅりーは悪党10体制裁の祝いをどうするか心配するのぜ」 ためた力を一気に開放し人間へ跳躍するまりさ。 人間は転んだ体制のまま棒を使ってまりさに殴りかかった。 ガイィーーーン!!! 「ゆげ!!」 「うわぁ!」 ゆっくりと人間の声が重なった。 頭から一刀の元にやられた!! まりさは考えていなかったその結果自身に絶望した。 人間の動きは早く、まりさの頭天辺へ棒の一撃が綺麗に決まったのだ。 まりさはそのまま死を覚悟した。 くちおしや、まりさも今まで人間にやられて来た中の1人になるなんて。 ぼいん。 衝撃はあったものの地面にまっすぐ落ち、まりさは驚いた。 さほど痛くない。 殴られたらしき頭は無事のようだ。 やはりこの人間は強くない。勝てる。まりさに負ける要素が無い。 「なんだこいつ!! バケツなんかかぶりやがって!!」 人間もまたまりさのタフさに対して驚いているようだ。 しかも、今のまりさの一撃で人間は持っていた棒を落としたようだ。 「なんだかチャンスなんだよ まりさが人間さんなんかに遅れをとるわけないでしょ?」 「むきゅ!!すごい!人間さんが悲鳴を上げたわ! このまま人間さんなんてやっつけるのよー!!」 人間は起き上がったが、まりさがその足へ体当たりを仕掛けた。 「いったーーー! 脛に当たるなんて卑怯だぞ!!」 「戦いにひきょうもひほうもないんだぜ!」 まりさは人間へそう言い切った。 「そのバケツをとってやる!!」 人間が突然ジャンプし、上から全身でまりさに覆いかぶさった。 まりさはその重みで潰れるかと思った。 「うぶっ、体だけは大きいなんて人間さんは本当に汚いね こらー、まりさを離してね!離してねー!!」 人間はまりさへのしかかっていた体重をあっさり引き離す。 それと一緒に、まりさが被っていた帽子は人間に引き剥がされた。 美まりさの象徴である大切な帽子を。 それをこんなよわっちい人間なんかに! 「やめてーーー まりさの帽子を取らないでねーーー! すぐ返してねーーーー!!!」 まりさは今にも泣きそうな目で人間に訴える。 だが、まりさが人間の手に取ったバケツを見て驚いた。 「バケツさん?」 なんだ、まりさの帽子は取られてないじゃないか。 「ぷふ、人間さん、今頃新しい武器を出しても遅いよ 最強のまりさにびびりまくってるのが一目瞭然だね」 「何言ってんだ、これはお前のものだろ」 人間はまりさにバケツを投げつける。 「あだっ まりさの頭に傷がついたらどうするの!! ・・・って、あれ?? 帽子さんがないよ???」 まりさは気がついた。 素の頭に衝撃があったことで気がついた。 やっぱり、まりさの帽子がない。 「人間さん!!! まりさの帽子さんをどこにやったの!!!」 「ばーか、そこに転がってるだろ」 そう言って、転がったバケツを指差す人間。 「これはバケツさんでしょーー!!」 まりさはきょろきょろして帽子を見つけた。 慌てて駆け寄ったが、色が違う。 先ほど逃げていたぱちゅりーが飛ばされたものだった。 「まりさの帽子さん、こんなところにあったよ! って、違うよ!! こんなド派手なピンクの帽子さんじゃないよ! しかもちょっと小さいし!」 「これはぱちゅりーのお帽子さんよ!! ゆっくりかえしてね!」 まりさを見て近くによってきたぱちゅりーがその帽子を拾い そのまま被ると帽子はぱちゅりーにぴったりとフィットする。 それを見てまりさは自分の帽子がないことを再認識する。 「まりさの帽子さんは?? まりさの帽子さんは??? どこいったの?まりさの」 「うるさいな! 返せばいいんだろ! お前の帽子また被せてやんよ!」 人間はバケツを両手で掴むや、まりさの頭にずぽっと被せた。 「ゆんやぁーーー!! こんなのゆっくりできないーーー!!!」 その時、遠くから別の人間の声がした。 「こらーー! 糞ガキーー!!」 目の前にいる人間の倍の大きさはあるだろうか。 それほど大きさに違いがある人間がもの凄い勢いでやってきた。 「やば、カミナリオヤジ来た!」 まりさにバケツを被せた人間はビクッと立ち上がった。 「むきゅきゅきゅきゅきゅきゅ! 人間さんが仲間を呼んだわ! あ、あれは大人の人間だわ!! もうだめだわーー!! 捕まって殺されるーーー! えれえれ・・・」 周りが騒がしくなってきていたが バケツを被ったまりさは直接は見えない頭上のバケツを見ようと 目玉がひっくり返るぐらい上向きになっていた。 「帽子さん帽子さん まりさの帽子さん? そういえば、つばがないよ?? バケツさんがまりさの帽子さんなの?? まりさの帽子さんがバケツさんなの???」 呪文の様に呟くまりさにしがみ付くため ぱちゅりーは自分で流れ出した中身をじゅじゅじゅと吸う。 「むきゅきゅ・・・じゅる・・・! ぱちゅりーとまりさ、人間さんに挟み撃ちになっちゃったわ? まりさどうじゅるる?? さすがの・・じゅる・・・けんじゃにもわからないわーー!!」 人間がもう1人近づいているにも関わらず まりさ達はそれに対処できず、その場にいることしか出来なかった。 「バケツのお前、覚えたからな!」 そう言うと子供の方の人間はくるっとまりさに背を向けると走っていく。 「こらーーー!! 道路にゆっくりを撒きちらかすんじゃないぞーー!! 掃除していかんかーーー!!!!」 「むきゃーーーー!! 潰されるわーーーーーー!!」 大人の人間はまりさ達は眼中になく子供の方を真っ直ぐ見ていたため まりさ達の存在を意識していなかった。 「そうだ、帽子さんをゆっくり脱いで確認するよ・・・」 まりさは帽子であるバケツをはずしてみる。 そのとき丁度まりさの顔面ぎりぎりを、大人の人間の足がかすめる。 大人の人間はまりさがはずしたバケツに足を突っ込む形になった。 「ゆ゛??ゆ゛??ゆ゛??」 踏み込んだ足はそのままバケツによって後ろの方へ大きく滑り込む。 「ぐもぉぉぉぉぉぉおおおおおお」 大人の人間は思わぬ事態に対応できず派手にその場に倒れこんだ。 大人の人間は咳き込みながら立ち上がる。 子供の人間も咳き込んでいた。笑いすぎたらしい。 「やーい!ばーーかぶぁーーーか! ゆっくりで転んでんなよ!! だっせーんだよ!!超うける!」 「このガキャーーーー!!!」 転んだ理由はまりさだったのだが、大人は怒り沸騰子供しか見ていない。 そのまま子供の人間を追いかける形で大人の人間は走っていった。 二人の人間はあっという間にその場からいなくなった。 「む、むきゅーー!!すごいわ!! まりさはすごすぎるわーーーー!! 人間さんを2人ともやっつけちゃったわ!!」 あまり元気のないまりさの隣では 中身を完全に食べなおしたぱちゅりーがはしゃいでいたが とても一緒に喜ぶ気にはなれなかった。 まりさは人間に踏まれて飛んでいったバケツを拾いなおす。 「ゆう・・・」 まりさはバケツを脱いだり被ったりしながらその感触を確かめていた。 「ぴったりくるし、しっくりくるよ 産まれたころから被っているからこそわかるよ このバケツさんこそまりさの帽子さんなんだよ まりさの帽子さんはバケツさんになっちゃったよ」 落ち着きを取り戻したぱちゅりーがまりさに近づいてくる。 ぱちゅりーはバケツを取ったまりさをゆっくり見たことで まりさがまりさ種であることにやっと気づいた様だ。 もっとゆっくり見たならばまりさの頭上部の形がバケツの形に 変形していたことがわかったのだろうが、そこまでにはいたらなかった。 「まりさはまりさだったのね 帽子さんがそんなんだからわからなかったわ でも、とってもゆっくりしているわね」 「ゆ?」 「まりさは人間さんも倒しちゃうし 何も出来ないぱちゅりーと違って とってもゆっくりしたゆっくりなのだわ」 「ゆ?そうかな?」 「そうだわ! 帽子さんも硬くて強そうだわ! いいえ、それはけんじゃのちしきだと兜だとおもうわ えらばれしゆっくりだけが手に入る兜なのだわ」 「このバケツさんはかぶとなの? まりさはえらばれしまりさなの?」 「そうよ、まりさは伝説のえらばれしゆっくりなのだわ!! 大人の人間さんもなぎ倒すなんて普通は出来ないわ! 伝説のゆっくりがいるなんてけんじゃですらわからなかったわ」 「ゆっへん!! ぱちゅりーは実に幸運だよ! 伝説のまりさがたまたま通ったことにね!」 「ほんとだわ!! ぱちゅりーは町のみんなに 伝説のゆっくりが現れたこの出来事を伝えていくわ」 「てれるぜ・・・ほどほどにしてくれよな」 その後、ぱちゅりーの母親であるゆっくりの亡がらへ黙とうすると まりさとぱちゅりーはそれぞれの住処へと分かれた。 「どこでまりさは選ばれたんだろう・・・」 夕方、まりさは1日の行動を振り返ってみた。 昨日はもう、雨のことしか覚えていなかったけど おとといはまだバケツが帽子だった様な気がしたからだ。 今はすごい強いかぶととして頭の上に乗っかっているとはいえ まりさはまりさを象徴するお飾りである黒い帽子に未練があった。 「まず ご飯さんを食べたいなーと思っていたんだ」 そう考えながらまりさは町の中をぶらつく。 朝は溜まっていた水溜りもすっかり無くなったようだ。 「ひそひそひそ・・・」 「くすくすくす・・・」 「ふふふふふ・・・・」 ふと、すれ違う人間がまりさを見てにこやかな顔になっていた。 まりさはなんだろうと考えた。 今日は悪い人間さんもやっつけてとてもゆっくりしたんだ。 そうだ、ゆっくりしたまりさを見ると人間もゆっくりするんだ。 伝説のまりさを見て、人間がまりさにびびりまくっているのも それはそれで気持ち良いものだとは思ったが まりさはゆっくりした人間を見るのも悪くないと思った。 「途中にまりさの帽子さんは落ちてなかったな・・・」 どこをどう歩いてるか、自分でもわからなくなってきたころ 既にゴミが回収されていたゴミ捨て場にたどり着いた。 「それから・・・ えっと? 気づいたらここでご飯さんが降ってきたんだ」 まりさは頭のバケツを脱いでその場に置くと すぐさま上に乗っかり周りを見渡した。 バケツに乗って上から見下ろせば 普段ゆっくりに見えないものも見つけられるはずだ。 だが、ゴミが捨ててあった場所やその周りには何もない。 まりさはバケツの上でため息をつく。 後は何をしただろうか。 「そして、おうちでご飯さんを食べたら眠くなって・・・」 あれ??? その後は悪い人間からぱちゅりーを助けて そこでバケツを被ってることに気づいたんだよ! 「選ばれるってのは突然なのかな・・・ もしかして・・・帽子さんが突然へんけいしたのかな このバケツさんはまりさが産まれたころから ずーと被っている帽子さんなんだよね」 無理矢理自分を納得させたまりさは さっき助けたぱちゅりーを思い出した。 「ゆ! こんなことで落ち込んでいられないよ まりさは最強のかぶとさんからえらばれたゆっくりだからね! 悪い人間さんがいても追い払えるんだからね」 その時まりさは「お巡りさん」と呼ばれる人間が通っていくのを見て 悪い人間を捕まえる「お巡りさん」がいることは聞いて知ってはいたが ゆっくり殺しをした人間を捕まえなかった話を聞いていたので なんて役に立たない人間なんだろうとまりさは思っていた。 まりさは「そうだ」と言うと、バケツの上からぴょんと飛び降りた。 「まりさはパトロールをするよ! 伝説のまりさが治安管理をすれば この町はゆっくりも人間さんもみんなゆっくり出来るよ! これはえらばれしまりさにしか出来ないことだね!」 そう言うと、まりさはバケツを被り直し夕焼けを背に歩き出した。 ところで、まりさが最後にいたゴミ捨て場だが そのゴミ捨て場の金網で出来たフェンスの上の方に コンビニ袋に入ったある黒いものと紙切れが挟んで置いてあった。 紙切れにはこう書いてある。 「帽子が落ちてました 雨に濡れないように袋に入れてあります」 だが、その中身を取りに来るものは一向に現れなかった。 今日も緑色のバケツを被ったゆっくりが 町中をぽよんぽよんと元気に巡回している。 おわり あとがき 4作目っす。前回は書き足りないSSですいませんでした。(作品は消してます) 今回は反省して書けるだけ書いてみましたが、いたらなかったらすいません。
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『鉢植えまりさ』 17KB いじめ 小ネタ 野良ゆ 子ゆ 虐待人間 いつもの小ネタです。 「ゆがが…だじで…ごべんなざ…ゆるじで……」 庭からガラガラ声が聞こえてくる。 どうやらアイツが、外その寒さで目を覚ましたらしい。 俺は如雨露に水を入れると、そこに少量の砂糖を入れてかき混ぜる。 「おい、朝飯だぞ!今日も一日、生きている事に感謝して味あわえ!」 「ゆぎぎ…ぼうやだ…おうじにがえじ……?!じゅぶぶぶぶ!づべだい!づべだい!ゆっびぃぃぃぃ!!」 俺は庭に出ると、早速声の主に如雨露の中の砂糖水をかける。 蛇口から出した水とはいえ、この季節の水は冷たい。 まりさはガタガタと震えながら、水を被らないように必死に体をグネグネと動かす。 だが、その半身はしっかりと植木鉢にねじ込まれている為、幾らもがいても水から逃れる事は出来なかった。 まりさはポロポロと涙をこぼし、悲しそうな目で俺を見つめる。 何故このまりさが鉢植えに入っているのか。 事の発端は一週間ほど前の事である。 「ゆっふっふ!どうなんだぜ!おとーさんは、さいきょうなんだぜ?つよいんだぜ!びくとりーなんだぜ!!」 「ゆわぁぁぁぁ!おとーしゃん、かっこいい!つよーい!しゅてきなのじぇぇぇぇ!!」 買い物から帰ってくると、庭から不快な声が聞こえて来た。 慌てて見に行ってみると、薄汚いゆっくりの親子が鉢植えをひっくり返しており、その上で得意そうに踏ん反り返っていた。 家の方は厳重に戸締りをしておいたので問題ななかったが、たまには日の光を当てようと思って外に出しておいた観葉植物が野良の親子に食べられていたのだった。 「ゆっぺっぺ!まずいのじぇー!くさいのじぇー!こんなの、たべられないのじぇー!!」 「ゆっがー!なんなんだぜ、このくささんはー!まりささまを、ばかしにているんだぜ?!ゆるせないんだぜ!!」 「許せんのはてめぇだよ!」 ドカッ! 「ゆっごぉぉぉぉぉん?!」 俺はえらそうに仰け反っていた親まりさの顔を、思いっきり蹴り飛ばした。 親まりさは勢い良く吹っ飛ぶと、物置の壁に頭を打ち付けて地面に落下する。 「ゆっがぁぁぁぁ!いだいぃぃぃぃ!までぃざのぷにぷにぽっべががぁぁぁ!あたまがいだいぃぃぃぃ!!」 「ゆわ……ぁ……おとーしゃ…?」 親まりさは顔を上げるとすぐに、情けない顔で大声を上げて泣き始める。 それを見ていた子まりさは、両目をまん丸に見開いて動けなくなる。 親まりさがあんなに吹っ飛んだのを見るのは、おそらく初めてだったのだろう。 「ゆぎぃぃ!ぐぞにんげんがぁぁぁ!!ゆるざない!ゆるざないんだぜぇぇぇぇ!!」 大きく身震いした親まりさはお下げで涙を拭うと、俺の方に向かって元気に跳ねてくる。 体当たりでも仕掛けてくるつもりなのだろうが、俺はそこにカウンターの蹴りを一発くれてやる。 「ゆがべっ?!」 「ゆひっ?!おとーしゃ………!!」 再び宙を舞った親まりさは顔面から地面に着地すると、そのままガタガタと痙攣して大人しくなる。 その様子を目で追っていた子まりさは、慌てて親まりさの元に跳ねていく。 そして泣きながら親まりさの体をぺろぺろと舐め始める。 「おとーしゃん!ゆっくち!ゆっくちしちぇよぉぉぉ!ゆびゃぁぁぁ! 『ポスッ!』 ゆっぴぃぃぃぃ!!」 俺はそんな子まりさを足で軽く蹴飛ばして退かし、親まりさのお下げを掴んで持ち上げる。 親まりさは白目を剥いて気絶していたが、俺がビンタを数発食らわせると意識を取り戻した。 「ゆうぅぅ…ぎぎ…ぎ…ぐぞにんげ…ん…のぐぜに…ゆがが…ぜいざいじ…でやる…ぜいざいじで…」 親まりさは両目をぐるぐる回して涙を流しながらも、俺を睨みつけながらそう呟いた。 「なるほど…『せいさい』ね…それならお前にも、『制裁』が必要だよな?」 そう、この親まりさの「せいさい」という言葉で思いついた。 こいつ等、野良親子に相応しい制裁を。 こうして出来上がったのがこの鉢植えまりさである。 死なない程度にぼこぼこに痛めつけた親まりさに、こいつ等が駄目にした鉢植えの代わりになってもらう事にしたのだが、それには一つ問題があった。 ゆっくりの鳴き声は非常に五月蝿いのだ。 そこで俺は、この親まりさの口の中をガスバーナーで焼く事にした。 親まりさはバーナーで口の中を焼かれると、白目を剥いて気絶してしまった。 親まりさはその時のショックで、髪の毛の一部が真っ白になる等面白い事が怒ったりもした。 だがそのおかげで、ゆっくりの特有である高くて大きな声は失われ、ガラガラに掠れた声でぼそぼそしか喋れなくなった親まりさ。 声を出すのも痛いらしいのだが、そこはゆっくり。 無駄に喋る、無駄に騒ぐ五月蝿い生物。 習性に従い、今の自分の置かれた状況や心情、俺に対する謝罪や後悔をあれこれと呟いては苦しんでいる。 こうして出来上がった口焼きまりさを、特注の植木鉢に無理やりねじ込んで鉢植えまりさの完成だ。 この植木鉢の方は特注で、加工所の知り合いに作ってもらった物を使っている。 透明な箱と同じ素材で出来ており、密閉すれば完全防音になるという特殊な物だ。 全体が透明になっており、中が見えるようになっているこの植木鉢。 中にはこの親まりさの子である、子まりさが入っている。 子まりさは俺を見る度に必死に口をパクパクと動かしているが、親まりさの蓋で密閉された空間からは音が一切聞こえてこない。 まあ、どうせろくな事を喋ってないだろからどうでも良い。 最近では必死に頭を下げるように体を動かし、涙を流しながら俺に何かを訴える。 親まりさには子まりさの声が聞えているらしく、親まりさは子まりさが涙目で叫んでいるのを聞いては一緒に涙を流している。 親まりさに砂糖水をかけ終わると、今度は二日に一度与えている餌をやる。 俺が「それ」を持ってくるのを見た親まりさは悲しそうな目で俺を見上げる そしてまるで子供が駄々をこねるかの様に、いやいやと身をよじる。 俺はそんな親まりさの口の中に数日分の生ゴミと、犬を飼っている友人から貰った犬の糞を詰め込んでいく。 口は開かぬように、無理やりガムテープで固定する。 ぶごー!ふぼー!ぶぶぶぶ!ぶごごご!ぶぼぉぉぉぉぉぉ! まるで調子の悪い掃除機が、必死に稼動しているかのような音を出す親まりさ。 両目からダラダラと涙を流し、ガタガタと振るえて顔をしかめる。 子まりさもそんな親まりさの様子に気が付いたらしく、涙目で親まりさの底部を眺めては何かを叫んでいるようだ。 俺は更に親まりさのこめかみ辺りに、コンポスト用ゆっくりに用いられる食欲増進剤を注射する。 親まりさは突然両目を見開くと、全身からダラダラと変な汗を流し始める。 続いて注射器の刺し痕に、植物用の肥料アンプルを差し込んでやる。 しばらくすると親まりさは、両目を血走らせてお下げをブンブンと振り回し始めた。 ゆっくりは食べた物を何でも餡子に変換してしまう、不可解な能力を持っている。 だがゆっくりが食べ物と認識している物と、そうでない物では変換速度に違いが現れる事が知られている。 コンポストゆっくりも、生ゴミを食料と認識するまでは、餡子の変換率が悪いのだ。 場合によっては食事をしているにも拘らず、無駄に体力をすり減らして最後には死んでしまう例もある。 そこで食欲増進剤と植物用肥料を組み合わせて使い、餡子の変換率を上げてやるのだ。 あえてオレンジジュースを使わないのは、こちらの方がゆっくりの反応が良いからだ。 肥料はオレンジジュースの様な、「あまあま」ではないらしい。 アンプルを親まりさの目の前でちらつかせるだけで、まるで注射を嫌がる子供の様な反応を見せてくれる。 アンプルが刺さっている間も両目をぐるぐる回したり、お下げを鞭の様に振り回したりして苦しんでいる。 それが面白くて肥料アンプルを使うようにしているのだ。 親まりさに生ゴミとアンプルを与えてから一時間ほど経った。 親まりさが居心地悪そうに、ウネウネと体をくねらせ始める。 鉢の中の子まりさも何かに気が付いたようで、慌てて鉢の淵に身を寄せる。 しばらくすると、親まりさの底部が一部隆起し始める。 すると子まりさは、狂ったように鉢の中を跳ね回り、俺の方を見て口をパクパクと動かす。 親まりさは苦しそうに顔をしかめ、何かを我慢するかのように力を入れ始める。 俺はそんな親まりさの緊張を解す為に、一言声をかけてやる。 「ゆっくりしていってね!」 その途端、親まりさはりりしく眉毛を吊り上げて、塞がれた口をモゴモゴと動かす。 ぼっぼぶぶごごごぉぉ!! 見事に緊張が解れて、満足そうに微笑む親まりさ。 そして何かを思い出したかのようにポロポロと涙をこぼす。 盛り上がった親まりさの底部からは、お汁粉のようなうんうんが子まりさのいる鉢の内部に押し寄せていた。 子まりさはうんうんまみれになりながら、苦しそうに顔をしかめる。 必死に吐き気を抑えようと口を硬く閉じるが、それも長くは持たない。 そして耐え切れなくなった子まりさは、泣きながら少量の餡子を吐き出すと、お汁粉うんうんに身を沈めるように横たわる。 親まりさのうんうんを浴びせられるのは今回で三度目なのだが、流石にまだまだ慣れないのだろう。 思わず噴き出してしまう俺を、親まりさは真っ赤な顔で悔しそうに睨み付ける。 「何だ?お前が悪いんだろ?子供にうんうんを浴びせるなんて、最低のクズゆっくりだな」 俺の言葉を聞いた親まりさは俺から目をそらし、恥ずかしそうな顔で唸り始める。 俺はそんな親まりさを無視して、一旦家の中に戻る。 これで餌の時間は終わり。 後は腹を空かせた子まりさが、餌のお汁子うんうんを食べるだけ。 まあ子まりさは、親まりさのうんうんしか食べる物がないので、定期的に親まりさに材料を食わせてやる必要があるのだ。 しばらく経ってから子まりさの様子を見に行ってみると、子まりさは泣きながら親まりさのお汁粉うんうんをペロペロと舐めていた。 その臭いや味、今の心情などの実況を、親まりさは聞かされているのだろう。 親まりさも子まりさ同様に、悲しそうな顔で涙を流している。 俺が鉢の中をワザとらしく覗き込むと、途端に顔を真っ赤にして悔しそうに俺を睨む子まりさ。 それでも腹が減っているらしく、顔をしかめながら親まりさのうんうんを舐める。 「この子まりさ凄いよ!流石うんうんまりさの子供だね!うんうんまりさのうんうんを全て食べるつもりだ!!」 俺の言葉を聞いて、悔しそうに涙ぐむ親まりさ。 俺を睨んで何か言いたそうに口をモゴモゴと動かしていたので、俺は口に貼っていたガムテープを剥がしてやった。 「ゆぐぅぅぅぅ!ゆぐぅぅぅぅ!ごのぐぞにんげんがぁぁぁ!!ゆぶざないんだぜぇぇ!ぜいざいじでやるぅぅ!ぜいざいじでやるぅぅ!!」 ガラガラな声を張り上げて、親まりさがお下げをブンブンと振り回す。 「仕方ないだろ、本当の事だ。お前等はゴミでうんうんなんだよ!証拠を見せてやろうか?」 俺はそう言うと捨てる予定だった生ゴミと、親まりさ用の犬のうんうんを再び口の中に放り込んでやる。 そして朝と同じようにガムテープで口を塞ぐ。 ぶぶぶぅぅぅん!ごごご!ぶっごぉぉぉぉぉぉ!! 親まりさは朝と同じように、両目を飛び出さんばかりに見開くと、唸りながら体を振るわせる。 俺はそんな親まりさの額一本のチューブを差すと、そのまま中身を搾り出して親まりさの体内に注入していく。 ぶっび?!ぶびぃぃぃ!ごぼぼぼぼぼ!ぼぼぼ!ごぼぉぉぉぉぉうううう!! 親まりさは全身から変な汗を滴らせると、むず痒そうにうねうねと体をくねらせる。 それから一分も経たない内に、チューブの刺さった額の周囲から二本の茎がにょろにょろと伸びてくる。 親まりさは驚きながらその様子をじっと見守るが、急に悲しそうに顔をしかめる。 実に覚えのない子が出来たのが悲しかったのだろうか。 しばらくすると、親まりさの顔色がだんだん悪くなる。 茎に自身の餡子を吸われ始めたのだろう。 親まりさは苦しそうに顔を歪めると、苦虫を潰したような顔で口の中の汚物を咀嚼し始める。 そしてしばらくすると、茎には小さな球体が実り始める。 球体には次第に髪や帽子が形成させていき、あっという間に幸せそうに眠る実ゆっくりが完成する。 俺が額に刺したのは、ゆっくりの精子餡、それもまりさ種の物だ。 れいむ種は自分そっくりの赤ゆを優先的に可愛がる傾向があるので、それに習いこの親まりさにも自分と同じ種族だけを実らせてやったのだ。 「あれれ?おとーしゃんなのに、妊娠したの?気持ち悪ぃ!れいぽぅされたのか?見境なしのゴミクソ饅頭だな!」 俺の言葉に反応し、顔を真っ赤にしながら俺を睨む親まりさ。 それとは対照的に、幸せそうに目を閉じて揺れている実ゆっくり達。 怒っていた親まりさだが、そんな幸せそうな実ゆっくりに気が付き急に笑顔になる。 「なんだ、それが可愛いのか?でも、良く考えてみろよ。それはお前が食べたゴミや犬のうんうんの栄養で大きくなったんだぞ?」 そう言われて急に目を丸くする親まりさ。 「言ってる意味がわからんか?だからそれは、ゴミとうんうんから出来た、正真正銘のゴミクソまりさなんだよ!わかったか?お前等はゴミとクソの塊なんだよ!」 親まりさは目を点にして思考停止する。 そして全てを理解し終えると、引きつった顔で涙を流す。 「ほら見てみろ。可愛いか、お前のゴミうんうんおちびは?」 俺は一匹の実まりさを軽く摘むと、その表情が良く見えるように親まりさの方に顔を向ける。 実まりさは両頬を指で押さえられているのが嫌なのか、少し顔をしかめて居心地悪そうに体を振るわせる。 親まりさはそんな実まりさの様子を見て、俺に目で何かを訴える。 「あぁ、そうか。やっぱり可愛くないのか。じゃあ、潰すぞ!」 プチッ! ほんの少し力をかけただけで、実まりさは餡子を飛び散らせて爆ぜた。 茎からは親まりさの涙のように、ポロポロと餡子が滴り落ちる。 ぶおぉぉぉ!ぶぉぉぉぉぉぉ!ぶおぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!! 親まりさは身を震わせながら、悲しそうな唸り声を上げる。 「なんだ、そんなにうれしかったのか?じゃあ、次ぎいってみるか?」 俺はもう一匹の実まりさを摘んで親まりさに見せると、その底部を鋏で切り落とした。 ぴー! 実まりさの悲鳴だろうか。 高い音が響くと切り取られた底部から餡が滴り始め、実まりさは顔をゆがめて小さな涙をポロポロとこぼす。 次第に顔色が悪くなっていき、ガタガタと震え始める実まりさ。 ぴーーーー!! そしてもう一度高い音を出すと、大きく震えて動かなくなる。 ぶごぉぉぉぉぉぉ!ごぼぉぉぉぉぉぉん!ごぼぼぉぉぉぉぉん!! 親まりさもそれに答えるように唸り声を上げると、涙を流しながら悔しそうに目を閉じる。 俺はそんな親まりさの片目を無理やり開けさせると、更にもう一匹の実まりさを指で摘む。 その瞬間親まりさはカッと両目を見開いて、憎しみを込めた目で俺を睨む。 だが睨むだけで何かが変る訳もない。 ぴっ! 俺は摘んだ実まりさを優しくもぎ取ると、手に乗せて親まりさに見せてやる。 実まりさは高い音を出すと、苦しそうな表情で涙をポロポロとこぼした。 そして小さく震えると、あっという間に黒く変色してしまう。 ぶっ!ぶぼおぉぉぉぉぉぉぉぉん!ごぼぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん! 俺は黒くなった実まりさを、親まりさの頬に押し当てそのまま潰す。 親まりさは身を震わせて、大きな唸り声を上げる。 少し五月蝿いと思った俺は、庭に置いてあるシャベルで親まりさの頭を殴る。 がびぃぃ?! 親まりさはショックで気絶すると、白目をむいて大人しくなった。 死んだかと思ったが、実まりさは何事もなかったかのように揺れているので問題ないだろう。 実まりさはまだまだいるので、もうしばらくこれで遊ぶ事が出来る。 「むにゃむにゃ…かわいーまりちゃが、せかいにしゅふくふくされちぇ、いまたんじょーしゅるのじぇ!」 茎に実った実まりさが、寝言のように誕生宣言をする。 目を瞑ったままではあるが、とても幸せそうに微笑むと、ふるふると自ら体を揺らし始める。 「ゆっくちみんなでおいわいしちぇね!まりちゃ、いまきぼーのせかいにたび 『ゴォォォォォォォォ!!』 ゆびゃぶ?!」 両目をカッと見開いて、得意そうに眉毛を吊り上げる実まりさ。 その瞬間にガスバーナーの炎を浴びて、一瞬で黒焦げになる。 自信たっぷりだったその表情は、白目を剥いて苦しそうに歯を食いしばったまま固まっている。 髪の毛もお下げも全て焼け落ち、燃えカスになった帽子も崩れ落ちるが、それも辛うじて実まりさは茎についていた。 だがすぐに風が茎を揺らし、実まりさの燃えカスを地面に落とす。 地面に落ちた実まりさの焦げた皮が崩れ落ちると、乾燥した餡子が顔を出す。 「ゆが…が…ぶごぉぉぉぉぉ!…おぉ……お…ぉ……」 一部始終を見ていた親まりさは、全身を震わせながらガラガラ声で叫ぶ。 鉢の中から様子をうかがっていた子まりさも、両目を見開いて涙をこぼす。 これが最後に残った実まりさの末路。 茎には生まれる前に死んでいった実まりさ達が連なったままになっている。 両目とあにゃる、まむまむに爪楊枝を刺されたまま死んでいる実まりさ。 七味唐辛子とコショウを振りかけられて、苦悶の表情のまま黒くなっている実まりさ。 口から精子餡を注入されて、額から細い茎を何本も生やしたまま黒くなった実まりさ。 それらが風に吹かれて揺れている。 「ぼうやだ…じにだい…ゆっぐじじだい…ゆっぐじ…ゆっぐじ…やだ…やだよぉぉ…ゆっぐじ…ゆっぐじぃぃぃ!!」 カラカラに乾いた虚ろな目で、俺を見てボソボソと呟く親まりさ。 子まりさにもその声が聞こえたのか、ブリブリと体をくねらせながら親まりさの底部を眺めて何かを叫んでいるようだ。 「そんな寂しこと言うなよ。そしたらこの子まりさはどうやって飯食うんだ?お前のうんうんが頼みだってのに」 「ぞんなの…ぼう、どうでもいいがら…までぃざをゆっぐじざぜでぇぇ…ゆっぐじざぜでよぉぉぉ…ゆっぐじじだいよぉぉぉ…」 枯れ果てたはずの涙が溢れ出し、唸るように俺に訴える親まりさ。 子まりさはそんな親まりさの叫びを聞いて、両目をまん丸に見開いて動かなくなる。 そして涙をポロポロと零すと、ガタガタと震えだした。 「わかった、じゃあ特別にゆっくりさせてやろう!」 俺はそう言うと、精子餡のチューブを親まりさのこめかみに突き刺し、そのまま中身を全て搾り出す。 そして実まりさの死体が連なる茎をへし折り、生ゴミや土と一緒に親まりさの口の中に放り込む。 口はしっかりとガムテープで閉じ、肥料アンプルを反対のこめかみに突き刺してしばらく放置する。 ぶぼぉぉぉぉ!うぶぉぉぉぉぉぉん!ごぼぉぉぉぉぉぉぉぉん!! あっという間に額に三本に茎が生え、急激に餡を吸われる苦痛に顔を歪める親まりさ。 この苦痛を少しでも和らげようとしているのか、口の中の物を大急ぎで咀嚼しだす。 死にたいと言っていたくせにこの様だ。 子まりさは親まりさが苦しんでいるのもまったく気する様子もなく、先程から顔を伏せるようにして泣いている。 親まりさが苦しみのあまりうんうんを漏らすが、それが頭に落ちてたのにも気が付かない。 今回の事がよほどショックだった様だ。 ふと親まりさに視線を戻すと、もうすでに額には小さな実まりさが実っている。 どの実まりさも、親まりさの苦労など知らぬといったような顔で、幸せそうに微笑みながら風に揺れている。 その様子を見ていた親まりさも、少し顔を綻ばせる。 俺はそんな実まりさ達に、クリスマス用に売られている電飾のLEDをあにゃるやまむまむ、口や目の中に押し込んでいく。 ぴー!ぴぴー!ぴっ!ぴっぴー! 実まりさは目を瞑りながらも苦しそうに顔をゆがめたり、ポロポロと涙をこぼして身を震わせたりする。 ぶおぉぉぉぉ!ごおぉぉぉん!ぶぼぼぼぼぼ!ぶぼぉぉぉぉ!! 親まりさは実まりさ達を眺めながら涙をこぼし、グネグネと体をくねらせて唸りだす。 子まりさの事はどうでも言っていたくせに、実まりさの事は気になるらしい。 俺は実まりさにLEDを詰め込み終わると、早速電気を通してみる。 LEDの電飾はその光で実まりさの薄皮を透かし、色とりどりの光を放って輝きだす。 これには親まりさも驚いたようで、涙を溢れさせながら目を白黒させている。 「な、綺麗だろ?とってもゆっくり出来るだろ?」 親まりさは光を放つ実まりさを見て、唖然とした表情のまま固まっていた。 ぴー!ぴー!ぴぴっ!ぴー! 夜の闇にキラキラと光りながら、小さな音を出す実まりさ達。 この冬の寒さにも負けず、元気に身を震わせて揺れる小さな命の光。 普通ならばこの寒さで実まりさは死んでいただろう。 だがLEDの出すわずかな熱と、自ら動く事で体温が奪われずにすんでいる。 その分体力の消費も激しいようだが、消費した分だけ親まりさから餡子をすっているから問題ないだろう。 念のため親まりさには生ゴミを追加しておいたが、親まりさは少し青い顔をしてガタガタと震えている。 寒さのせいか、餡を吸われているせいかはしらないが、そんな状態でも実まりさを眺めて涙をこぼす余裕はあるようだ。 その小さな光に子まりさも気が付いたようで、虚ろな目で実まりさを見上げては引きつった笑みを浮かべて体を揺らしている。 予想外の結果に満足した俺も、しばらくその光を眺めて楽しむ事にする。 このイルミネーションは実まりさが死ぬまで続けようと思う。 完 徒然あき