約 24,297 件
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/3209.html
第4章 先の見えない物語。 中心惑星への上陸 長門を受け入れるもの拒むもの。 戦いの準備が整う時、俺はどうしているか ヨーダ「ふむ、おぬしらが地球からの客か」 部屋に入った俺たちを待っていた3人の中の小さな宇宙人が話しかけてきた。 ちなみに、もう一人の黒人は普通の人間のようだ。 オビワン「マスター・ヨーダ、この小さな女性がナガトです。」 ヨーダ「厖大なフォースの力を感じるぞ。」 ウィンドウ「フォースを感じるのはナガトだけ。なぜ、他の者をもつれてきた。」 オビワン「彼女の友であるからです。帰宅途中だったので成り行きから・・」 つまり、ぶっちゃけ俺たちはいなくてもいいわけか。 ヨーダ「本当にそう思うか?」 ウィンドウ「と、言いますと?」 ヨーダ「栗色の髪の女性からも、スマイル顔の男からも普通の人間ではない力を感じる」 明確には分からないようだが、なにかを感じるとはすごいな。この宇宙人はいったい… 古泉も朝比奈さんもびっくりしているようだ。 ヨーダ「手前にいるおぬし」 え?俺?自分のことを指差す。軽くうなずき、落ち着いた口調でこう言った。 ヨーダ「暗黒面には気をつけるのだ。」 ウィンドウ「オビワンよ、お前が評価するナガトの腕前を見たい」 ヨーダ「ふむ。気になるところだからの」 オビワン「わかりました。ナガトはついてきてくれ。みんなは先ほどの部屋に」 黒人・宇宙人・オビワン・長門の順で部屋から出ていく。 宇宙人がすれ違う時に、こんなことを言ってきた気がする。 『異色のフォースを持つ男キョンよ』ってな。 身長差があったせいで聞き取れなかったが、『キョン』って言ったのには自信がある。 女性に先導され部屋に戻ってきた俺達。 キョン「あの、先ほどの人たちは?」 女性「小さなお方は、すべてのジェダイのマスター。マスター・ヨーダです。」 古泉「全てのジェダイのマスター!?一番強いって解釈してよろしいんですか?」 女性「その解釈で大丈夫かと。すべてのジェダイはまずあのお方と修行をするのが規則です」 あんな小さくてそんなすごい人だったのか。 女性「隣にいらしたのは、マスター・ウィンドウ。マスター・ヨーダの次に値すると言っていいでしょう」 みくる「じゃじゃあ、長門さんを見るために、ジェダイで1番目と2番目の人が来てたんですかぁ?」 女性「そういうことです。彼女のケースは今までにありませんから。」 古泉「ところで、今長門さん達はどこへ?」 女性「マスター達に実力を見せている所かと思われます。」 みくる「あの、長門さんのケースはそんなに珍しいんですか?」 女性「はい、本来フォースの力を持って生まれたものは、ジェダイ聖堂で育てられます」 キョン「じゃあ、急に目覚めた長門は…」 女性「今までにないケースです。」 女性が言い終わると同時にオビワンが部屋に入ってきた。 オビワン「マスター・ヨーダから名前を聞いた。キョンよ、私が言う部屋へ行ってくれ」 俺は地球を出てもキョンなのか。 ふと、そんなことを考えていると、オビワンの言葉が聞こえてきた。 キョン「それじゃあ、ちょっと行ってきます」 なんなんだ。今の感覚は。それに場所が明確に分かって何となく体が引っ張られている。 俺は1つの部屋の前に立っていた。 ヨーダ「キョンだな。入るがいい」 中から声がすると、ドアが開いた。マスター・ウィンドウはいなくヨーダと長門だけだった。 ヨーダ「ここまでどうやってきた」 キョン「急にオビワンさんの声が頭に入ってきて、後はなぜか体が動いて」 ヨーダ「ふむ、『マインドトリック』だな」 長門「…マインドトリックってなに」 ヨーダ「フォースの力の中にいろんな能力があってな。」 ヨーダの話を要約するとこんな感じだ。 フォースという力の中には、精神的・肉体的にに働く力があるという。 さっきのオビワンの能力は、相手の心に「確信」を植え付け、ある程度行動を操作できるものらしい。 他にはテレパシーや筋力増加のようなものがあるらしい。 キョン「それで、俺を呼んだ用はなんですか?」 ヨーダ「さっき言った言葉を覚えているか?」 この後俺は、長門の驚く様子を表情から伺うことになった。 ~そのころの地球 私はクワイ=ガン・ジン。異国の惑星、地球で孤立している。 通信によると迎えが地球に向かっているらしい ハルヒ「おじさん!」 私は今地球で会った女性。スズミヤハルヒという女性とともに行動している。 クワイ「どうした?」 ハルヒ「あたしも宇宙船に乗せてよ!」 言い忘れていた。彼女はちょっと変わっている。 私のする話や、私の出身のことなどをほんとに信じているようだ。 クワイ「すまないが、それはできない。」 ハルヒ「なんでよ。いいじゃない、ちょっとくらい」 クワイ「この銀河系とは別の銀河系の惑星でね。事情がないと他の銀河系の人を入れてはいけないんだ」 ハルヒ「あら、理由ならあるじゃない。地球で面倒見てるのは誰かしら」 それを、言われては何も言えない。人の弱みにつけ込むとは… クワイ「それは、間違いなく君だ。ひとつ聞くが君には家族や友人はいるかね?」 ハルヒ「えぇ、いるわ。あたしねSOS団って団の団長なのよ。もちろん仲間がいるわ」 クワイ「ほう、聞かせてもらえるかな?」 ハルヒ「SOS団はね、不思議なことや不思議な人を探して遊ぶことが目的なの」 クワイ「それは、楽しそうだ。仲間についてもいいかな?」 ハルヒ「えぇ、いいわ。無口だけど可愛い有希に、女でも好きになっちゃうほどかわいいみくるちゃん。それにハンサムな古泉くんに、雑用係りのキョン」 クワイ「君は仲間が好きかい?」 ハルヒ「もちろんよ。SOS団が成り立つのもみんながいるからだわ」 クワイ「その仲間が知らないところで、知らない人に殺されたいかい?」 私は少し、強めに言った。 ハルヒ「え・・?」 クワイ「私は仲間を敵から守るためにここに残った。つまり、追う身であり追われる身だ」 ハルヒ「そ、そんな嘘は信じないわ」 クワイ「あれを見てどう思うかい?」 私が指さした先には、斜めにつながれていた坂が真っ二つになっているはしごがある。 ハルヒ「気付かなかった…すべり台が・・・」 クワイ「信じてもらえたかな?」 その時、迎えが来た。R2-D2が呼びかけてきている。 彼女ともお別れだ。 クワイ「私は行くよ。」 茫然としている彼女に私は言った。 ハルヒ「待って!仲間に見せたいから写真撮らせて!」 写真…瞬間記憶装置のことか クワイ「いいだろう。」 私は彼女と写真を撮り、船へと乗り込んだ。 クワイ「また会おう」 ハルヒ「さようなら。仲間にあなたのこと話すわ!」 彼女が手を振りながら笑っている。 さて、コルサントへ急ごう。
https://w.atwiki.jp/aarokuyaruo/pages/150.html
https://w.atwiki.jp/hiroki2008/pages/75.html
Call of Kyon 俺は喜緑さんにかけてみた。 「ちょっとだけ話したいんですが、電話に出してもらえませんか」 「えっと……今は忙しいからいやだって言ってますわ」 「なにしてるんです?」 「朝からずっとテレビゲームをやってるみたいです」 プログラムが得意なのは知っていたが、長門がゲーム好きとは知らなかった。喜緑さんちにはプレステとかWiiとか置いてあるんだろうか。ポケモンでもやってんのか。 「コールオブなんとかっていう、戦争ゲームみたいです」 「そ、それってまともに血が飛び散るやつじゃ」 「ええ。敵にキョンくんの名前をつけて撃ちまくっていますね」 射的の的にされてんのかよ俺は!まるで藁人形じゃないか背筋も凍るぜ。 世話焼きの喜緑さん もう、長門さんってウブなんですから。わたしが守ってあげないとまたいつかのように世界を改変してしまいかねませんわ。 『もしもし、キョンです。ご無沙汰してます』 「あら、こんばんわキョンくん。ちょっと待っててくださいね」 案の定、電話が来ましたね。いくら彼が鈍いとはいえそろそろ心配になってきたのかしら。 「長門さん、キョンくんから電話ですけど、話すことはなにもありませんよね」 「……ある」 「キョンくん、あのね。長門さんここにいるんですけど、今は会いたくないらしいんです」 「……彼と話したい」 「えっと……ごめんなさい、いやだって言ってますわ」 「……言ってない(グスン」 「分かりました。あのねキョンくん、落ち着くまで少し時間を置いたほうがいいと思いますわ」 こうやって時間を稼いでおけば彼も少しは反省するというものですわ。まったく人間ごときに恋をするなんて、長門さんも物好きですこと。 「……そろそろ、赦してもいい」 「だめですよ長門さん、男性は一度甘やかすと調子に乗るんですから。とくに彼という生き物はね」 「……」 「悪いようにはしませんから、わたしに任せてね。うふ、ウフフフフッ」 「……こ、怖すぎる」
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/3184.html
長門に芽生えた変な力。銀河の彼方からの尋ね人。 悪の勢力との戦い。そして、俺らは宇宙へと飛び出す。 オビワン「君たちには謝らなくてはならない。」 キョン「別にいいですよ。正直言って状況がよく呑み込めていませんし。」 みくる「ふぇぇ~」朝比奈さんの瞳はずっと潤んでいる。 古泉「先ほどの敵は一体…?」 オビワン「我々の敵のボス。ダース・シディアスの弟子にあたる、ダース・モールという」 みくる「ももももしかして、光の剣が2本の人ですかぁ?」 オビワン「なぜ、あなたがそれを・・・・!?」 みくる「え…えと・・その」 キョン「二刀流なんですか?」 オビワン「2刀流ではない。私もクワイ=ガンもライトセーバーの刃の部分は1方向から出る」 ビィィィン 長門と同じ青の光が出た。確かに光は上へとのびている。 オビワン「長門のを貸してくれ」 長門「…はい」長門は大事そうに持っていたが彼に渡した。 ビィィィン 長門の剣の光も出した。すると光の部分を下に向けて、自分のと繋げるように持った。 オビワン「ダース・モールのライトセーバーはこんな感じなんだ」 シュルルーン 光をしまうと彼は片方を長門に返した 古泉「すると…彼は相当の腕の持ち主のようですね」 キョン「なんでそんなことがわかるんだ。」 古泉「考えてみてください。切れ味が半端なくいいんですから、自分の体に当たらぬように気を使うんですよ。」 キョン「そりゃそうだな。」 古泉「さらに、彼のは刀身が2か所。普通のものより2倍気を集中させなくてはなりません。」 オビワン「君の言う通りだ。奴はかなりの腕を持っている。」 みくる「ふぇぇ~、さっきの人も長門さんが目当てなんですかぁ?」 オビワン「多分そうだろう。ナガトの力はまだ誰も手を出していない。光にも闇にも変えられる。」 長門「・・・・・・・・」 つまりは、どちらの勢力にするか長門を取り合っているわけだ。 やれやれ変なことに巻き込まれちゃったな。 キョン「長門、お前は今の話を聞いてどう思う?」 長門「・・・ライトセーバー使ってみたい。」 キョン「そうじゃなくてだな、オビワンさんの味方になるか敵になるかだよ。」 俺も含めて長門以外の全員の視線が長門へと向く 長門「わたしは、どちらでも構わない。ただ、あなたのいるほうに・・・」 R-2「usednnisuutonaraknnagiawuk」 オビワン「表示しろ」 すると、俺たちの前に立体映像が出てきた。すごいな。 近い将来地球でもこんな技術が発達するのだろうか。 是非ともしてもらいたいぜ クワイ「やつは一時的に退いていった。地球へ帰還して大丈夫だ。」 立体映像が消えた。地球へ戻れるらしい。 オビワン「どうするかい?戻るかい?」 だから、なんでみんなすぐ俺を見るんだ。 古泉、お前は男なんだから何か言ったっていいんだぞ? キョン「そうですね、クワイガンさんも大丈夫と言っていますし、戻りたいです。」 オビワン「承知した。ナガト、君は私と来てくれ。R-2操縦頼む」 長門はうなずいて後ろをついていく。 オビワン「他のみんなは、危ないからここへいてくれ。様子はモニターで見れるから」 オビワンの後に長門がくっついて、奥へと歩いて行った。 少しして、モニターにオビワンと長門が映し出された。 狭そうな部屋に長門たちはいるようだ。透明の壁に囲まれている空間がある。 オビワンのマネをするように、剣をふるう長門が見える。 軽く剣と剣を、くっつけた。表情は変わらないが驚いているだろう、この長門の顔。 古泉「どうおもいます?」 キョン「なにがだ」 古泉「長門さんの力についてです。」 キョン「原因は分かっていないが、長門は楽しそうだからいいんじゃないか?」 古泉「それは、僕も感じます。ただ、このまま長門さんが戦士になってしまったら…」 みくる「果たして帰れるんでしょうかぁ?」 古泉「それです。」 朝比奈さんが珍しく人の会話に口を挟んできた。 みくる「私の教科書と一緒ならジェダイは師弟関係になっているんです。」 そういえば、オビワンさんはクワイガンさんを師匠と呼んでいたな。 みくる「師匠をマスターと言って、弟子をパダワンと言います。弟子は師匠とともに行動をすることがほとんどです。」 キョン「つまり、長門はオビワンさんを師匠としたら・・・」 みくる「そうです、遠い銀河系の彼方へ行くことになっちゃいます。」 キョン「それはさすがに避けたいな。」 みくる「ですよね。」 スイーン 奥の部屋のドアが開き、オビワンと長門が出てきた。 オビワン「驚いた。ナガトはもうレーザーのみきりもできている。」 長門の能力ならそんなのわけないだろう。 オビワン「私たちがピンチになったらでいい。よければダース・モールを倒すのに加勢してほしい」 キョン「待ってくれ、長門にそんな危ないことさせたくない」 長門「・・・・・あなたの優しさは嬉しい。でも、わたしはかれらに加勢する」 古泉「長門さん、、、」 みくる「長門さん・・・」 そして、船は地球に戻ってきた。
https://w.atwiki.jp/hiroki2008/pages/76.html
ピアスと長門 ジュエリケースにはダイヤの指輪とセットで同じデザインのイヤリングが入っていた。俺はそれを思い出して取り出した。 「長門、機関がイヤリングをプレゼントしてくれてるんだが。あれれ、これイヤリングじゃなくてピアスだぞ」 「……ピアスは、したことがない」 「だよな。これって確か専門の店で穴を開けてもらったほうがいいよな」 「……問題ない」 長門はピアスの針の部分をいきなりプスっと耳に刺し、にこっと笑って「……どう」と俺を見た。おい痛くないのか長門、かわいいんだが耳たぶから血がドクドク出てるぞ。た、頼むからやめてくれ、いつぞやの串刺しシーンを思い出してしまう。 彼も長門さんの大ファンです お察しの通り、新川でございやす。 こんなときにこんなことを言うのもなんでございやすが、長門さん、あっしはずっとあんたに惚れていました。あんたがあの集団と孤島に来る前から、ずっと影で見ておりやした。お気づきじゃありませんか、北高正門の前にじっと止まっていた黒塗りハイヤーを。女子生徒にまじって帰宅するあんたの後姿をじっと眺めて参りやした。 だがそれは叶わぬ定め、あっしの歳じゃあ親と子も同然。二人はけして結ばれちゃあいけないんでさあ。それにあんたにはもっと似合いの連れ合いがいなさる。これはあっしだけの心に秘めておくこと、忘れなくちゃなりません。それが男といふものでありやす。今月今夜のこの月も、きっと忘れてみせましょうや。 長門さん、後生です。幸せになってくだせえ。 -完-
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/3239.html
第5章 最強のジェダイ クワイガンの帰還 戦いの準備は着々と進んでいる。異色のフォースとは ヨーダ「わかったか?」 俺たち3人がいる部屋に沈黙が訪れる。 俺も長門も今言われたことを信じられない。 あの長門でさえ、びっくりした表情をしている。 ヨーダ「ナガトよ、すまないが部屋の前で待っていてくれ」 長門「…わかった。」 長門はトコトコ歩いて部屋から出て行った。 キョン「あなたの言っていることが、いまいち理解できません」 ヨーダ「では、もっと簡単に言おう。おぬしも微弱だがフォースを持っている。」 キョン「しかし、ウィンドウさんは長門以外に力を感じないと…」 ヨーダ「あいつもオビワンもまだ未熟で感じなかっただけだ。お前からもフォースを感じるぞ」 キョン「でも、俺にはリンゴも吸い寄せられないし、先読みとかテレパシーもできませんよ。」 ヨーダ「おぬしの力はなぜか安定していない。つまり、自分の状況によって増幅されたりするハズ。だがな…」 そういってヨーダはうつむいた。 キョン「どうしました?」 ヨーダはうつむいたまま話そうとしない。なんなんだ、気になるぞ。 ヨーダ「どんな事実でも聞く覚悟はあるか?」 なんでこんな訊き方をするんだろうか?俺の事なら聞いておきたい。 キョン「はい。」 ヨーダ「おぬしのフォースからは“暗黒面”の力しか感じないんじゃ」 俺のフォースが敵のと同じ?why?なぜ? 俺は喪失感のようなものを抱いた。言葉を発することができなかった。 ヨーダ「どうみても、目を見ても心を見ても、おぬしは向こう側の人間ではない。」 その時、長門が入ってきた。 長門「彼は敵ではない。」 ヨーダ「ふむ、それはわかっておる。キョン、ひとつだけ注意を言うぞ」 キョン「……」 ヨーダ「私欲を怒り・憎しみに抱くな。おぬしは暗黒面へ落ちることになるぞ」 俺と長門のほうを見てから、うつむいてヨーダは部屋から出て行った。 俺はいったいどうすればいいんだ。俺の力はここではお尋ね者だ。 地球へと帰るのが、ここの秩序を乱さない一番の選択肢だろう。 長門「大丈夫。あなたはなにも考えないで」 心を読んだのか?長門のきれいな瞳が俺を見ている。 長門「彼らに聞いた。ジェダイのフォースは自己防衛に使う。攻撃のためではない。」 キョン「……」 長門「暗黒面の力はその反対。相手を倒すことが先決。攻撃のために使う」 キョン「・・・・・・・・」 長門「だから、あなたが力に目覚めたら何かを守るために使って。」 長門の言葉が心に響いた。 普段しゃべらない長門が、俺を慰めてくれている。 力を使わず言葉で、俺を絶望から守ってくれている。 長門「わたしを守って」 キョン「長門、みんなのところへ行くか」 長門「……」無言でうなずいた長門の頭にポンと手を乗せた。 長門「・・・・なに」 キョン「ありがとうな。」 無言で長門は歩き出し、部屋へと戻る途中のことだった。 長門「待って」 急に止まり護衛がたくさんついている女性を呼びとめた。 女性はずっとこちらをうかがっている。 長門「あなたにフォースをもらった」 急に長門が変なことを言い出した。フォースをもらう? キョン「おい、長門。どうしたんだ?」 長門「わたしの力は、この人から授けられた。」 女性「この者達は一体?」 警備「我々が今から会いに行こうとした地球人です。クイーン・アミダラ」 アミダラ「私があなたにフォースを?」 長門「わたしの夢にあなたが出てきた。この銀河系では今暗黒面が絡んだ大規模な反乱がおきているはず」 アミダラ「なぜそれを?」 長門「あなたに聞いた。惑星ナブーを敵の手から解放してほしいと」 アミダラ「部屋で聞きましょう。あなた方の部屋へ」 話が全く読めないぞ。長門の力はこの人のおかげなのか? それにクイーンってことは女王か… 部屋に戻ってくると、クワイさんが戻っていた。 クワイ「おお、戻ってきたか。アミダラ女王までどうされました?」 アミダラ「この者の話に興味がある」 オビワン「ナガトがどうかしましたか?」 アミダラ「この銀河系の今の状況を把握している。夢で私に教えてもらっていると」 キョン「長門の力も、夢の中でこちらのお姫様にもらったって言ってるんです」 クワイ「その話は興味深いな」 アミダラ「実力はマスター・ヨーダから聞いています。ナブー掃討戦。ナガトも同伴させます。」 オビワン「もう部隊は送りこんだのですか?」 アミダラ「ジェダイを数名。それと兵を5000ほど」 キョン「おい、まt」 長門「・・・・わかった。」 長門の返事を聞いて、お姫様は部屋から出て行った。 長門を戦いに出すなんて俺は許せない。 キョン「ホントにいいのか?」 長門「彼女に怒りを抱いては駄目」 俺はハッとした。俺の力。目覚めぬ暗黒の力。 キョン「怪我するなよ。」 長門「…ありがとう。信じて」 クワイ「コイズミに聞いたが、みな特殊な人間らしいな」 古泉「彼達も正体を明かしてるんですから、僕らの正体も話しました。」 こいつの声久しぶりに聞いたな。 まぁ、いい判断だろう。 オビワン「信じられないが、マスター・ヨーダは感づいていたから嘘ではないのだろう」 キョン「俺も最初は信じられなかったですが、一緒にいてそれが嘘ではないことに確信持てました。」 オビワン「そうか。未来人に超能力者にアンドロイド。不思議な組み合わせだな」 クワイ「不思議と言えば、地球でユニークな女性にあった。仲間と不思議を探しているらしい」 そういって、クワイは1枚の写真を見せてきた。 たぶん俺も古泉も長門もみんな同じ顔をしていただろう。 ちなみに、朝比奈さんはベットで今は寝ている。 オビワン「みんなどうかしたのか?」 クワイ「スズミヤと言っていたな。おもしろい人だった」 古泉「先ほど、僕が言った「僕らが集まった理由」覚えてますか?」 オビワン「あぁ、望みをかなえる女性のことか」 古泉「その女性こそがその涼宮さんです。」 クワイ「そうか、それは驚いたな。ならすでに、不思議な人が見つかっているではないか」 キョン「そいつは、自分の力に気付いていないんですよ。だから不思議人間が集まったのに気付いていないんです」 オビワン「教えないのか?」 長門「教えるわけにはいかない。地球になんらかの影響が出る」 クワイ「星1つに影響を出す力の持ち主なのか…」 オビワン「それは、そっとしておいたほうがいいですね」 シュイーン ここの軍の人だろうか、急いだ様子で部屋に入ってきた。 軍隊員「マスター・クワイガン!ナブーへの出発準備を」 クワイ「戦況は?」 軍隊員「若干押しています。それと、ダース・モールを確認しました。」 クワイ「よしわかった。先へ行っててくれ」 軍隊員「失礼します」シュイーン クワイ「オビワン、ナガト行くぞ。」 長門「彼も」 オビワン「キョンも?」 長門「そう。」 クワイ「…キョンも準備だ。ミクルとイツキはこの中の通信部で待機していてくれ」 古泉「わかりました。」 いざ、ナブー掃討戦へ。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/3466.html
ふん・・・もっふ! もっふもっふ ・・・ ・・ ・ ---------------------------------------------------- 古「涼宮さんもね、もう少し素直になればいいんですよね。」 長「…」 古「彼のことが気になって仕方ないのはもう誰でもわかるほどなんですが、彼がいるといないであまりに態度も行動力も違いすぎますしね。」 長「…そう。」 古「彼本人に対してはいうまでもなく、朝比奈さんや長門さん、あなたに対しての態度も彼がいるかいないかでかなり違うでしょう?」 長「…だいぶ。涼宮ハルヒは私と2人だけのときは有機生命体でいう母親のように接してくる。朝比奈みくるに対しては姉に接する妹のように接していると思われる。3人のときはそう接しているから。」 古「でしょう?」 長「彼が見てる前では敵扱い。朝比奈みくるの場合は特にあの胸に敵意を燃やしている。その点だけは私も同調する。特に先ほどのようなときに。」 古「…それは前にも言いましたが、僕は」 長「私もあのように大きくなりたい。しかし、いくら申請しても却下される。くやしい。」 古「気にしないでくださいよ。僕は今のままがあなたらしいと思います。それに急に大きくなられても違和感ありますしね」 長「…あなたは貧乳萌え?」 古「…いえ…そうですね、有希胸萌え、というのはどうでしょう?」 長「…そう。すこしうれしい。」 古「それにしても、あなたを敵、ですか…涼宮さんはあなたと朝比奈さんと、どちらをより敵視していますか?」 長「……私…だとおもう。…何故?」 古「それは…涼宮さんにとっては、あなたのほうが強力なライバルと見られているから、ということじゃないですか?」 長「…ライバル?何故?。」 古「長門さん、あなた、彼と信頼関係にありますよね?」 長「…そう。」 古「それも、かなり厚い信頼関係ですよね?」 長「…そう?。確かに私は彼を信頼している。彼も私を頼りにしてくれている。」 古「ですよね。ですが、涼宮さんからみると、阿吽の呼吸というか、特に声に出さなくても分かり合ってるように見えるのがうらやましいんだろうと思うんですよ。」 長「…違う。私は一時期、涼宮ハルヒがうらやましかった。彼と涼宮ハルヒの間には他者の入り込む隙間のない濃密な関係がある。私が涼宮ハルヒの立場になりたかった。」 古「過去形なんですね。」 長「…今は。もう、彼と涼宮ハルヒの間に入り込む必要はなくなった。」 古「…それはまたどうして?」 長「…今はあなたがいる。………古泉一樹、あなたは意図的に私に愛をささやいてほしいのか?私がまだ体の自由が利かないほど攻め立てておいて。」 古「いやぁ、そういうつもりでもないのですが。」 長「…そう。少し残念。」 古「おや?愛をささやきたかったのですか?ゆきりん?」 長「……こういうときだけそう呼ぶのは卑怯。……古泉一樹、今後私は二度といっちゃんと呼ばない。どんなときも、古泉一樹と呼ぶことにする。」 古「それは・・少し寂しいですが…」 長「…いつでも本名をフルネームで呼ばれるのだから、本望でしょう?」 古「そうですか…。そうしますと、先ほどのようなときにも、フルネームで呼んでくださるので?」 長「……ど……努力…する。」 古「おや?動揺しましたね?」 長「…してない。」 古「長門有希さんにも、どもるなんてことがあるんですね。」 長「………。」 古「長門有希さんはどんなときでもフルネームで呼ぶんですから、僕も努力しますよ?」 長「……………………………………いっちゃん、ゆきりんと呼んで。」 古「わかりました。ゆきりん、またしますか?そろそろ大丈夫でしょう?」 長「…きて、いっちゃん。」 古「では、行きますよ。…あ、でも、逝きそうなときに「古泉一樹!古泉一樹!古泉一樹!」といわれて見たい気もしますね。」 長「……それは困難。……いっちゃん激しいから、あまり余裕ない。」 古「そうですか。ではいつものように行きましょう。」 長「…そうする。きて。」 ---------------------------------------------------- ふん・・・もっふ! もっふもっふ もっふもっふもっふもっふ・・・ ・・ ・ ---------------------------------------------------- 古「ゆきりんもこういうときは饒舌ですよね。」 長「…私たち、ヒューマノイドインタフェースは、忠実に人間そっくりの構造を再現されている。私本来の性格は無口ではない。」 古「そうですか?してるとき以外はあまり変わらない気もしますが。」 長「…このような性格、口調は私の特性。でも、無口なのは涼宮ハルヒに望まれている特性。」 古「そういえば、最近は2人のときはそんなに無口でもないですね。」 長「…そう。私は情報伝達が少し苦手。発言前に1万回推敲して発言しているため、彼や涼宮ハルヒのペースにはついていけない。」 古「1万回ですか…。」 長「あなたと2人だけのときはあまり推敲しすぎないようにしている。そのため、先ほどのように揚げ足を取られる。」 古「あ、そんなに気にしてましたか。申し訳ありません。」 長「…いい。あなたとなら、そういうじゃれあいも悪くない。」 古「それは光栄です。」 長「こうして、エラーをエラーではなく、感情としてとらえることができるようになったのは彼のおかげ。でも、それをうれしいことと教えてくれたのはあなた。」 古「それはそれは。」 長「…私は感情をあまり表出さないことを前提に作られた。涼宮ハルヒにもそのような特性だと思われ、望まれてもいる。でも、感情がないわけではないから。」 古「そうですね。最近特にそう思います。」 長「…そう。ありがとう。」 古「いえいえ、どういたしまして。」 長「……………特に最近は、言葉のじゃれあいだけでなく、………体のじゃれあいも好きになった。」 古「ほう……それはそれは。………では、次のラウンド行きますか?」 長「…まだ体がおさまりきってない。過剰に反応してしまうかもしれない。でも、きて。」 古「了解しました。では、過剰な反応も見せていただきましょう。」 長「…鬼畜。でも、私も体験してみたい。」 古「では、いきますよ。」 ---------------------------------------------------- ふん・・・もっふもっふ! もっふ ・・ ・・・ ---------------------------------------------------- 古「そういえば…涼宮さんからの敵意は今でも続いてるんですか?」 長「回数は少し減った。あなたを見てるときは敵意はない。」 古「そうですか。では、やはり、そろそろ涼宮さんにも僕たちの関係を教えてしまったほうがいいのかもしれませんね。」 長「…そう。涼宮ハルヒに対しては早いほうがいい。でも、彼の反応が未知数。また、朝比奈みくるを孤立させたくない。」 古「そうですね…。彼に対しては、涼宮さんとはっきり交際すれば問題にはならないでしょうが、そうなると、朝比奈さんがあまった状態になってしまいますね。」 長「…そう。朝比奈みくるはいずれ未来に帰る存在。この時間平面からは気持ちよく送り返したい。」 古「本当にそうですね。でも、むずかしいですね…」 長「あの性格のため、祝福してくれると考える。でも、SOS団は奇数。彼と涼宮ハルヒの関係は崩しようがない。場合によっては居場所がないと感じる可能性がある。しかも、その確率はかなり高い。」 古「そういえば、朝比奈さんは卒業したらもどるんでしょうか?」 長「…わからない。涼宮ハルヒ次第の部分がある。現時点では未知数。」 古「そうですね。涼宮さんと彼が交際を始めるきっかけとしては、僕らの関係を教えるのはいいのかもしれませんが、朝比奈さんが帰る機会を逸する可能性を作ることになりかねませんしね。」 長「その点は問題ない。私たちの関係を涼宮ハルヒに知らせれば、朝比奈みくるも含めて祝福してくれる。この時点で朝比奈みくるに発覚は避けられない。その意味では朝比奈みくるの帰還に影響はない。が、朝比奈みくるが孤立する事態をほぼ避けられない。」 古「そうですか。」 長「…そう。ただ、彼と涼宮ハルヒの交際が始まらない場合、そのことにより、涼宮ハルヒのSOS団に対する依存度が増す可能性が高い。」 古「…読めませんねぇ。彼ならこういうとき的確に読めるのでしょうが。」 長「…彼だけにしらせても、いずれ涼宮ハルヒに伝わる。おなじこと。」 古「…やはり、当分は隠しておくしかありませんか。」 長「…ない。」 古「お3方はそれぞれ鈍いのであまり隠す努力をしなくていいのが救いですが…」 長「我々は涼宮ハルヒによって、ほぼ毎日時間を拘束される。だから」 古「そうですね。こういう時間はあまり多くないですし、濃密にすごしましょう。」 長「それがいい。だから、きて。」 ---------------------------------------------------- ふん・・・もっふもっふ! もっふ ・・ ・・・ ---------------------------------------------------- 古「いっそ、朝比奈さんもお2人から引き離せれば簡単なのかもしれませんね。」 長「その手は危険。マスコットの不在は閉鎖空間が発生する確率が上昇する。あなたと2人きりで会える時間も減る。」 古「そうですか。それにしても光栄です、そんなこといってくださるなんて。」 長「それに引き離す方法も検討の必要がある。」 古「たとえば、どんな方法ですか?」 長「…あなたが考えそうな1つの方法として両手に花をもくろんでると思われる。でも、そうなると、肉体的に私が不利。それは絶対ダメ。」 古「それは少し心外ですね。僕が胸の大きさなどで浮気をするとでも?」 長「…それは実際にしてみないとわからない。でも、朝比奈みくるとだと…どれだけシミュレートしても私に勝ち目はない。それはイヤ。」 古「そうですねぇ・・確かに朝比奈さんは魅力的な女性だと思います。僕の好みとは少し違いますけどね。」 長「…あなたの好み?聞いてみたい。おしえて。」 古「実際これといってポイントはないんですが、あの小動物的な行動における魅力と肉体的な魅力のアンバランスが僕にはあわないなと思うんですよ。」 長「…それはつまり、無難で見た目どおりの人がいいってこと?」 古「そういうわけでもないんですが・・・。あまり得意なタイプではない、といったところでしょうか。」 長「…私は得意なタイプ?」 古「少なくとも苦手なタイプではありませんね。」 長「…あなたは意図的に人を傷つける発言をする人ではない。でも、遠まわしな表現過ぎてわかりにくい。はっきり言って。」 古「わかりました。僕の好みのタイプはあなたみたいな人ですよ。」 長「…そう。うれしい。…………………まだ、いける?」 古「まだまだいけますよ。今日は覚悟してください。」 長「…たのしみ。」 ---------------------------------------------------- ・・もっふもっふ! もっふもっふ ・・ ふんーーーーもっふ!!!! ・・・ ---------------------------------------------------- 古「いっそあのお二人もこの幸福感を知ればいいように思うのですが・・・」 長「…そこにいたるまでも重要。」 古「そうですねぇ…。」 長「それに彼と涼宮ハルヒがうまく交際を始めたとしても、私としては朝比奈みくるを孤立させたくない。」 古「それはそうなんですが…。朝比奈さんにこだわりますね。」 長「…彼女は私を苦手としている。にもかかわらず、彼や涼宮ハルヒと同じように接しようと努力してくれている。その気持ちを無にしたくない。」 古「そういえばそうですね。何か未来であったんでしょうか?」 長「…これは禁則事項なのであなたにもいえない。でも、朝比奈みくると私は未来で接点がある。それによる事象と思われる。」 古「そうですか・・・。あ、とすると、あなたは朝比奈さんと同じ時代にもいるということですか?」 長「……うかつ。禁則事項。」 古「わかりました。この件は忘れますね。」 長「ありがとう。どちらにしろ、苦手としていても努力してくれている朝比奈みくるを悲しませたくない。せめて、彼女が未来に帰るまではそのような状態に置きたくない。」 古「そうですねぇ・・。いっそ・・」 長「ダメ。先ほどの会話を蒸し返したいの?」 古「い、いや、そうじゃないですよ。それはあなたに無理をさせるだけですからね。」 長「…本当?…男性は「据え膳」というものがあればいくらでも対応できると聞いた。信用できない。」 古「確かにそういう話はありますが・・・。僕が信じられませんか?ゆきりん?」 長「………………やっぱりあなたは卑怯者。こういうときだけそう呼ぶなんて。」 古「別にそういうわけでもないですけどね。朝比奈さんを悲しませたくないのは僕もいっしょですしね。あ、ただし、僕はゆきりん一筋ですよ?」 長「…………なにかだまされている気がする。」 古「まぁまぁ。とはいえ、やはり、朝比奈さんのお相手が必要、しかも別れることが前提になっても問題ない人物ですか・・・。」 長「…そういうことになる。でも、そんなことを受け入れられる人物はなかなかいない。仮に彼だったとしても別れを受け入れられるかどうかわからない。」 古「そうですねぇ・・・僕だって」 長「(睨む)」 古「だから、違いますって。僕だって仮に付き合うとしても別れが約束されてるなんて受け入れがたいですねぇ・・」 長「…そう。でも、私は約束されている。私はあなたが死んだあとも一人で行き続けなくてはならない。それは…あまり考えたくない。」 古「そうですね・・僕は人間ですので長生きにも限度がありますしね。」 長「そう。だから、今はそれを忘れさせて。」 古「わかりました。では、行きますよっ」 ---------------------------------------------------- ふん・・・もっふ! もっふもっふ もっふもっふもっふもっふ・・・ ・・ ・ ---------------------------------------------------- 古「結局・・涼宮と彼を交際に追い込むのと朝比奈さんを孤立させないというのは、現時点では相反する問題ということになりますか。」 長「…現時点ではそう。朝比奈みくるが卒業する時点でどうなるかが、一つの分岐点。現時点では想定できない。」 古「やはり、そうなりますか・・・。僕としては「とっととくっついちゃえ!」と思わないでもないのですが・・・」 長「…そうなると、朝比奈みくるの存在が微妙になる。やはり、現状維持が安全。」 古「・・いっそ、鶴屋さんにでも強引に迫ってもらいますかねぇ」 長「…それも一つの手段。でも、朝比奈みくるの将来を考えるとあまり推奨できない。もともと朝比奈みくるは異性交遊が不得手。子孫が心配。」 古「あれだけ魅力的な人がですか?」 長「…そう。朝比奈みくるは無自覚で庇護欲をかきたてるが、恋愛関係には疎い。このまま同性愛に流されていくと、男を手玉に取るような人物に成長していた異時間同位体につながらなくなってしまう危険がある。」 古「僕はお会いしていませんが、朝比奈さんはそのような成長を遂げるのですか。」 長「…少なくとも、そのような印象を受ける存在に成長する。現時点ではそこにいたる要因が思い当たらない。」 古「・・・・・結局、待ちに入ったまま、閉鎖空間での戦いに明け暮れなくてはなりませんか。」 長「…最近はあまり発生していない。だから今日もあなたと過ごせる。」 古「それはそうなのですが・・。」 長「何事も急いては仕損じると聞いた。今は待つのも作戦。あなたはあせりすぎ。」 古「そうですね。もう少し様子を見ますか。」 長「そう。今は待ち。あなたは少し強引なところがある。気をつけて。」 古「あれ?そんなに強引でしたか?」 長「最初のときは、かなり強引だった。私もあなたが気になっていたから受け入れたが、そうでなかったら情報連結解除していたかもしれない。」 古「なっ、僕はかなり時間をかけたつもりですが・・・」 長「…特に初めてのときの勢いはレイプまがいの勢いだった。鬼畜。」 古「そ、そんなこと」 長「…痛かった。」 古「ご、ごめんなさい。で、でも・・今はどうですか?」 長「…今は別の意味で鬼畜。もう私は、腰が立たない状態のまま。でも、こんなにしてくれることはうれしい。」 古「そ、そうですか。あまり無理をさせたくないんですが・・・」 長「無理ではない。一時的な状態でしかない。それにこれは、それだけ愛されている証拠。私はそれがうれしい。」 古「それはありがたい言葉です。僕もどこまで持つかわかりませんが、いけるところまでいかせてもらいますよっ。」 長「…それでいい。来て。」 ---------------------------------------------------- ふん・・・もっふ!もっふ!もっふ!もっふ! もっふもっふ もっふもっふもっふもっふ・・・ ・・ ・ ---------------------------------------------------- 長「…おつかれさま。あなたのおかげで私も感情が豊かになった。感謝する。末永くいっしょに…………」 ・・・ ・・ ・・・・ 長「…着床を確認。…あなた…名前、なんにしますか?
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/3646.html
ふん・・・もっふ! もっふもっふ ・・・ ・・ ・ ---------------------------------------------------- 古「涼宮さんもね、もう少し素直になればいいんですよね。」 長「…」 古「彼のことが気になって仕方ないのはもう誰でもわかるほどなんですが、彼がいるといないであまりに態度も行動力も違いすぎますしね。」 長「…そう。」 古「彼本人に対してはいうまでもなく、朝比奈さんや長門さん、あなたに対しての態度も彼がいるかいないかでかなり違うでしょう?」 長「…だいぶ。涼宮ハルヒは私と2人だけのときは有機生命体でいう母親のように接してくる。朝比奈みくるに対しては姉に接する妹のように接していると思われる。3人のときはそう接しているから。」 古「でしょう?」 長「彼が見てる前では敵扱い。朝比奈みくるの場合は特にあの胸に敵意を燃やしている。その点だけは私も同調する。特に先ほどのようなときに。」 古「…それは前にも言いましたが、僕は」 長「私もあのように大きくなりたい。しかし、いくら申請しても却下される。くやしい。」 古「気にしないでくださいよ。僕は今のままがあなたらしいと思います。それに急に大きくなられても違和感ありますしね」 長「…あなたは貧乳萌え?」 古「…いえ…そうですね、有希胸萌え、というのはどうでしょう?」 長「…そう。すこしうれしい。」 古「それにしても、あなたを敵、ですか…涼宮さんはあなたと朝比奈さんと、どちらをより敵視していますか?」 長「……私…だとおもう。…何故?」 古「それは…涼宮さんにとっては、あなたのほうが強力なライバルと見られているから、ということじゃないですか?」 長「…ライバル?何故?。」 古「長門さん、あなた、彼と信頼関係にありますよね?」 長「…そう。」 古「それも、かなり厚い信頼関係ですよね?」 長「…そう?。確かに私は彼を信頼している。彼も私を頼りにしてくれている。」 古「ですよね。ですが、涼宮さんからみると、阿吽の呼吸というか、特に声に出さなくても分かり合ってるように見えるのがうらやましいんだろうと思うんですよ。」 長「…違う。私は一時期、涼宮ハルヒがうらやましかった。彼と涼宮ハルヒの間には他者の入り込む隙間のない濃密な関係がある。私が涼宮ハルヒの立場になりたかった。」 古「過去形なんですね。」 長「…今は。もう、彼と涼宮ハルヒの間に入り込む必要はなくなった。」 古「…それはまたどうして?」 長「…今はあなたがいる。………古泉一樹、あなたは意図的に私に愛をささやいてほしいのか?私がまだ体の自由が利かないほど攻め立てておいて。」 古「いやぁ、そういうつもりでもないのですが。」 長「…そう。少し残念。」 古「おや?愛をささやきたかったのですか?ゆきりん?」 長「……こういうときだけそう呼ぶのは卑怯。……古泉一樹、今後私は二度といっちゃんと呼ばない。どんなときも、古泉一樹と呼ぶことにする。」 古「それは・・少し寂しいですが…」 長「…いつでも本名をフルネームで呼ばれるのだから、本望でしょう?」 古「そうですか…。そうしますと、先ほどのようなときにも、フルネームで呼んでくださるので?」 長「……ど……努力…する。」 古「おや?動揺しましたね?」 長「…してない。」 古「長門有希さんにも、どもるなんてことがあるんですね。」 長「………。」 古「長門有希さんはどんなときでもフルネームで呼ぶんですから、僕も努力しますよ?」 長「……………………………………いっちゃん、ゆきりんと呼んで。」 古「わかりました。ゆきりん、またしますか?そろそろ大丈夫でしょう?」 長「…きて、いっちゃん。」 古「では、行きますよ。…あ、でも、逝きそうなときに「古泉一樹!古泉一樹!古泉一樹!」といわれて見たい気もしますね。」 長「……それは困難。……いっちゃん激しいから、あまり余裕ない。」 古「そうですか。ではいつものように行きましょう。」 長「…そうする。きて。」 ---------------------------------------------------- ふん・・・もっふ! もっふもっふ もっふもっふもっふもっふ・・・ ・・ ・ ---------------------------------------------------- 古「ゆきりんもこういうときは饒舌ですよね。」 長「…私たち、ヒューマノイドインタフェースは、忠実に人間そっくりの構造を再現されている。私本来の性格は無口ではない。」 古「そうですか?してるとき以外はあまり変わらない気もしますが。」 長「…このような性格、口調は私の特性。でも、無口なのは涼宮ハルヒに望まれている特性。」 古「そういえば、最近は2人のときはそんなに無口でもないですね。」 長「…そう。私は情報伝達が少し苦手。発言前に1万回推敲して発言しているため、彼や涼宮ハルヒのペースにはついていけない。」 古「1万回ですか…。」 長「あなたと2人だけのときはあまり推敲しすぎないようにしている。そのため、先ほどのように揚げ足を取られる。」 古「あ、そんなに気にしてましたか。申し訳ありません。」 長「…いい。あなたとなら、そういうじゃれあいも悪くない。」 古「それは光栄です。」 長「こうして、エラーをエラーではなく、感情としてとらえることができるようになったのは彼のおかげ。でも、それをうれしいことと教えてくれたのはあなた。」 古「それはそれは。」 長「…私は感情をあまり表出さないことを前提に作られた。涼宮ハルヒにもそのような特性だと思われ、望まれてもいる。でも、感情がないわけではないから。」 古「そうですね。最近特にそう思います。」 長「…そう。ありがとう。」 古「いえいえ、どういたしまして。」 長「……………特に最近は、言葉のじゃれあいだけでなく、………体のじゃれあいも好きになった。」 古「ほう……それはそれは。………では、次のラウンド行きますか?」 長「…まだ体がおさまりきってない。過剰に反応してしまうかもしれない。でも、きて。」 古「了解しました。では、過剰な反応も見せていただきましょう。」 長「…鬼畜。でも、私も体験してみたい。」 古「では、いきますよ。」 ---------------------------------------------------- ふん・・・もっふもっふ! もっふ ・・ ・・・ ---------------------------------------------------- 古「そういえば…涼宮さんからの敵意は今でも続いてるんですか?」 長「回数は少し減った。あなたを見てるときは敵意はない。」 古「そうですか。では、やはり、そろそろ涼宮さんにも僕たちの関係を教えてしまったほうがいいのかもしれませんね。」 長「…そう。涼宮ハルヒに対しては早いほうがいい。でも、彼の反応が未知数。また、朝比奈みくるを孤立させたくない。」 古「そうですね…。彼に対しては、涼宮さんとはっきり交際すれば問題にはならないでしょうが、そうなると、朝比奈さんがあまった状態になってしまいますね。」 長「…そう。朝比奈みくるはいずれ未来に帰る存在。この時間平面からは気持ちよく送り返したい。」 古「本当にそうですね。でも、むずかしいですね…」 長「あの性格のため、祝福してくれると考える。でも、SOS団は奇数。彼と涼宮ハルヒの関係は崩しようがない。場合によっては居場所がないと感じる可能性がある。しかも、その確率はかなり高い。」 古「そういえば、朝比奈さんは卒業したらもどるんでしょうか?」 長「…わからない。涼宮ハルヒ次第の部分がある。現時点では未知数。」 古「そうですね。涼宮さんと彼が交際を始めるきっかけとしては、僕らの関係を教えるのはいいのかもしれませんが、朝比奈さんが帰る機会を逸する可能性を作ることになりかねませんしね。」 長「その点は問題ない。私たちの関係を涼宮ハルヒに知らせれば、朝比奈みくるも含めて祝福してくれる。この時点で朝比奈みくるに発覚は避けられない。その意味では朝比奈みくるの帰還に影響はない。が、朝比奈みくるが孤立する事態をほぼ避けられない。」 古「そうですか。」 長「…そう。ただ、彼と涼宮ハルヒの交際が始まらない場合、そのことにより、涼宮ハルヒのSOS団に対する依存度が増す可能性が高い。」 古「…読めませんねぇ。彼ならこういうとき的確に読めるのでしょうが。」 長「…彼だけにしらせても、いずれ涼宮ハルヒに伝わる。おなじこと。」 古「…やはり、当分は隠しておくしかありませんか。」 長「…ない。」 古「お3方はそれぞれ鈍いのであまり隠す努力をしなくていいのが救いですが…」 長「我々は涼宮ハルヒによって、ほぼ毎日時間を拘束される。だから」 古「そうですね。こういう時間はあまり多くないですし、濃密にすごしましょう。」 長「それがいい。だから、きて。」 ---------------------------------------------------- ふん・・・もっふもっふ! もっふ ・・ ・・・ ---------------------------------------------------- 古「いっそ、朝比奈さんもお2人から引き離せれば簡単なのかもしれませんね。」 長「その手は危険。マスコットの不在は閉鎖空間が発生する確率が上昇する。あなたと2人きりで会える時間も減る。」 古「そうですか。それにしても光栄です、そんなこといってくださるなんて。」 長「それに引き離す方法も検討の必要がある。」 古「たとえば、どんな方法ですか?」 長「…あなたが考えそうな1つの方法として両手に花をもくろんでると思われる。でも、そうなると、肉体的に私が不利。それは絶対ダメ。」 古「それは少し心外ですね。僕が胸の大きさなどで浮気をするとでも?」 長「…それは実際にしてみないとわからない。でも、朝比奈みくるとだと…どれだけシミュレートしても私に勝ち目はない。それはイヤ。」 古「そうですねぇ・・確かに朝比奈さんは魅力的な女性だと思います。僕の好みとは少し違いますけどね。」 長「…あなたの好み?聞いてみたい。おしえて。」 古「実際これといってポイントはないんですが、あの小動物的な行動における魅力と肉体的な魅力のアンバランスが僕にはあわないなと思うんですよ。」 長「…それはつまり、無難で見た目どおりの人がいいってこと?」 古「そういうわけでもないんですが・・・。あまり得意なタイプではない、といったところでしょうか。」 長「…私は得意なタイプ?」 古「少なくとも苦手なタイプではありませんね。」 長「…あなたは意図的に人を傷つける発言をする人ではない。でも、遠まわしな表現過ぎてわかりにくい。はっきり言って。」 古「わかりました。僕の好みのタイプはあなたみたいな人ですよ。」 長「…そう。うれしい。…………………まだ、いける?」 古「まだまだいけますよ。今日は覚悟してください。」 長「…たのしみ。」 ---------------------------------------------------- ・・もっふもっふ! もっふもっふ ・・ ふんーーーーもっふ!!!! ・・・ ---------------------------------------------------- 古「いっそあのお二人もこの幸福感を知ればいいように思うのですが・・・」 長「…そこにいたるまでも重要。」 古「そうですねぇ…。」 長「それに彼と涼宮ハルヒがうまく交際を始めたとしても、私としては朝比奈みくるを孤立させたくない。」 古「それはそうなんですが…。朝比奈さんにこだわりますね。」 長「…彼女は私を苦手としている。にもかかわらず、彼や涼宮ハルヒと同じように接しようと努力してくれている。その気持ちを無にしたくない。」 古「そういえばそうですね。何か未来であったんでしょうか?」 長「…これは禁則事項なのであなたにもいえない。でも、朝比奈みくると私は未来で接点がある。それによる事象と思われる。」 古「そうですか・・・。あ、とすると、あなたは朝比奈さんと同じ時代にもいるということですか?」 長「……うかつ。禁則事項。」 古「わかりました。この件は忘れますね。」 長「ありがとう。どちらにしろ、苦手としていても努力してくれている朝比奈みくるを悲しませたくない。せめて、彼女が未来に帰るまではそのような状態に置きたくない。」 古「そうですねぇ・・。いっそ・・」 長「ダメ。先ほどの会話を蒸し返したいの?」 古「い、いや、そうじゃないですよ。それはあなたに無理をさせるだけですからね。」 長「…本当?…男性は「据え膳」というものがあればいくらでも対応できると聞いた。信用できない。」 古「確かにそういう話はありますが・・・。僕が信じられませんか?ゆきりん?」 長「………………やっぱりあなたは卑怯者。こういうときだけそう呼ぶなんて。」 古「別にそういうわけでもないですけどね。朝比奈さんを悲しませたくないのは僕もいっしょですしね。あ、ただし、僕はゆきりん一筋ですよ?」 長「…………なにかだまされている気がする。」 古「まぁまぁ。とはいえ、やはり、朝比奈さんのお相手が必要、しかも別れることが前提になっても問題ない人物ですか・・・。」 長「…そういうことになる。でも、そんなことを受け入れられる人物はなかなかいない。仮に彼だったとしても別れを受け入れられるかどうかわからない。」 古「そうですねぇ・・・僕だって」 長「(睨む)」 古「だから、違いますって。僕だって仮に付き合うとしても別れが約束されてるなんて受け入れがたいですねぇ・・」 長「…そう。でも、私は約束されている。私はあなたが死んだあとも一人で行き続けなくてはならない。それは…あまり考えたくない。」 古「そうですね・・僕は人間ですので長生きにも限度がありますしね。」 長「そう。だから、今はそれを忘れさせて。」 古「わかりました。では、行きますよっ」 ---------------------------------------------------- ふん・・・もっふ! もっふもっふ もっふもっふもっふもっふ・・・ ・・ ・ ---------------------------------------------------- 古「結局・・涼宮と彼を交際に追い込むのと朝比奈さんを孤立させないというのは、現時点では相反する問題ということになりますか。」 長「…現時点ではそう。朝比奈みくるが卒業する時点でどうなるかが、一つの分岐点。現時点では想定できない。」 古「やはり、そうなりますか・・・。僕としては「とっととくっついちゃえ!」と思わないでもないのですが・・・」 長「…そうなると、朝比奈みくるの存在が微妙になる。やはり、現状維持が安全。」 古「・・いっそ、鶴屋さんにでも強引に迫ってもらいますかねぇ」 長「…それも一つの手段。でも、朝比奈みくるの将来を考えるとあまり推奨できない。もともと朝比奈みくるは異性交遊が不得手。子孫が心配。」 古「あれだけ魅力的な人がですか?」 長「…そう。朝比奈みくるは無自覚で庇護欲をかきたてるが、恋愛関係には疎い。このまま同性愛に流されていくと、男を手玉に取るような人物に成長していた異時間同位体につながらなくなってしまう危険がある。」 古「僕はお会いしていませんが、朝比奈さんはそのような成長を遂げるのですか。」 長「…少なくとも、そのような印象を受ける存在に成長する。現時点ではそこにいたる要因が思い当たらない。」 古「・・・・・結局、待ちに入ったまま、閉鎖空間での戦いに明け暮れなくてはなりませんか。」 長「…最近はあまり発生していない。だから今日もあなたと過ごせる。」 古「それはそうなのですが・・。」 長「何事も急いては仕損じると聞いた。今は待つのも作戦。あなたはあせりすぎ。」 古「そうですね。もう少し様子を見ますか。」 長「そう。今は待ち。あなたは少し強引なところがある。気をつけて。」 古「あれ?そんなに強引でしたか?」 長「最初のときは、かなり強引だった。私もあなたが気になっていたから受け入れたが、そうでなかったら情報連結解除していたかもしれない。」 古「なっ、僕はかなり時間をかけたつもりですが・・・」 長「…特に初めてのときの勢いはレイプまがいの勢いだった。鬼畜。」 古「そ、そんなこと」 長「…痛かった。」 古「ご、ごめんなさい。で、でも・・今はどうですか?」 長「…今は別の意味で鬼畜。もう私は、腰が立たない状態のまま。でも、こんなにしてくれることはうれしい。」 古「そ、そうですか。あまり無理をさせたくないんですが・・・」 長「無理ではない。一時的な状態でしかない。それにこれは、それだけ愛されている証拠。私はそれがうれしい。」 古「それはありがたい言葉です。僕もどこまで持つかわかりませんが、いけるところまでいかせてもらいますよっ。」 長「…それでいい。来て。」 ---------------------------------------------------- ふん・・・もっふ!もっふ!もっふ!もっふ! もっふもっふ もっふもっふもっふもっふ・・・ ・・ ・ ---------------------------------------------------- 長「…おつかれさま。あなたのおかげで私も感情が豊かになった。感謝する。末永くいっしょに…………」 ・・・ ・・ ・・・・ 長「…着床を確認。…あなた…名前、なんにしますか?
https://w.atwiki.jp/hiroki2008/pages/71.html
エピローグ 使われなかったエピローグのパターン TOBの話は経営シリーズで特化することにした 目を上げると、ハルヒが頬杖をついてぼんやりと古泉の顔を見ていた。パソコンのモニタを見ていた古泉は、その視線に気が付き、ハルヒと目を合わせた。ハルヒの頬が赤くなり、あははと笑った。古泉がにっこりと笑った。古泉がモニタに目を戻し、またハルヒが頬杖をつく。また、目が合って二人は笑った。そんな様子をじっと見ていた俺も俺だが、お前ら、仕事中にそれなんとかならんのか。 いっそ目の届かないところに席替えでもするか。後ろを振り返ると、長門がぼんやりとこっちを見ていた。目が合うとにっこり笑った。やれやれ、こっちもかよ。 その後のことを少しだけ話そう。いや、話したいことは山ほどあるんだがページの都合だ。 買収の話は先送りになった。長門が交渉決裂させたわけではなくて、この度、SOS団の親会社が変わったからだ。鶴屋グループの再編とやらで、株主が鶴屋ホールディングスに変わった。そうなると中河のグループ企業が鶴屋グループの株主と交渉しないといけないわけで、そんな面倒なことはそう簡単に動くものではない。 「うっとこの親はケチケチだからね。そう簡単には手放したりしないよっ。それにタイムマシンにゃ、あたしが一番のりだからねっ」 鶴屋さんがそう言ってくれるのを聞いて俺は安心した。 俺は長門の部屋に引っ越した。あのガランとした空間が好きなので、あまり荷物は持ち込まなかった。ゲームもテレビもステレオも妹にやった。妹がもし結婚するなら、実家はあいつにやっちまってもいい。どうせ戻るつもりもない。そうは言っても、帰宅時間が来ると俺はついつい実家のほうに帰ろうとしてしまう。長門が袖を引っ張り、すまんと謝ることしばしば。俺の帰る場所はあのマンションなんだと何度も言い聞かせてみるのだが、なぜか勝手に足が実家に向いてしまう。だが頭が向かうのは、この先何十年も続く、俺と長門と、たまに帰ってくる黒猫ミミの三人の生活だ。 END * 初期のプロットに入っていた一節 あれから中河が電話してきて、ひたすら詫びた。長門に気があったのは確かだが、他人の女を横取りするつもりはなかった、と。まあ気分を悪くしたのは俺じゃなくて長門のほうだったから、直接話してみろと言っておいた。俺が言うと変な気もするが、仕事と恋愛は別にしたほうがいい。 エピローグ お父さんありがとうの元のテキスト 新川さん演じる父親に娘が寄り添った。 「有希、おめでとう」 「……お父さん」 長門はなにを思ったか、いきなり新川さんに抱きついた。 ふつーに見てれば結婚式の微笑ましいワンシーンだっただろう。演じている新川さんは、シナリオにない長門の行動に一瞬だけひるんで冷や汗を垂らした。が、そこは父親のそれ、長門の肩を抱いて、 「優しい旦那さんが見つかってよかったね。幸せになるんだよ」 涙を浮かべて長門を見つめ、娘をよろしくお願いしますと言った。これが演技の上でかどうかは、もう俺には分からない。 「俺が責任持って幸せにします」俺は妙に力んで返答した。 買収その後 ハルヒTOBの流れのエンディング 買収ネタが未定なので予備として用意されたが 披露宴の後は枝をつけずにすっきり終わらせたので使われなかった 中河テクノロジーとの買収話だが、グループ内部から垂れこみがあったらしく株価操作の疑惑が報じられて交渉は中止になった。かわいそうなことに、マスコミで疑惑が報じられると中河の会社は株価が急落し、その日の下限に達してしまい売買停止になる始末だった。まだ上場したばかりでカラ売りもできない。誰かは知らんがSOS団の買収ネタで稼ごうとしたやつは膨大な損をこうむったことだろう。 俺が経済新聞を広げてスキャンダル記事を読んでいるその向こうで古泉が意味ありげにニヤリと笑っていた。俺は記事のタイトルをぺんぺんと叩いてみせた。 「古泉、これはお前の仕込みか」 「さあて、どうでしょうね。この業種はいつも仕手筋や機関投資家によって新聞ネタにされやすい傾向にありますからね」 「そんなに人気あるのかこの業界は」 「記憶にありませんか、創業から間もないSNSや実体のない通信インフラなどなど。名前だけが先走りして上場から数日は急騰し、その後は下降の一途をたどる。典型的なパターンです」 うちも気をつけないといかんな。ハルヒがSOS団を上場させるなんてことを言い出さないとも限らん。しかも時間移動技術なんて眉唾もののテクノロジーを開発してるときた日にゃなおさらだ。 それからしばらくして、暴落した中河テクノロジーを地味に買い集めているやつがいたらしい。それがごくごく身近にいる投資家だったとは露も知らずにいた俺だったのだが、まあそれはまた別の機会に話そう。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5014.html
プロローグ 夏の記憶 1章 消失前夜 2章 1日目 3章 2日目 4章 3日目 5章 幻想 6章 すべてを解く鍵 エピローグ その後の話 以下おまけ(本編と関係ないので読み飛ばしていただいて結構です) 「ちょっとキョン!どういうこと。あたしがほとんど出てこないんだけど。団長をなんだと思ってるの」 「まあ。落ち着け。今回は『涼宮ハルヒの消失』を長門視点で書いた話で長門が主人公なんだから仕方ないだろ。長門は人気ある割にここでは主人公になることが少ないから、たまにはおまえの出番が少なくても大目に見てやれ」 「有希は無口キャラだから主人公にすることを敬遠されるのはわかるけど。それにしても、私の出番が少なすぎよ。だいたい、あたしの出番が喜緑さんより少ないのはどう考えてもおかしいじゃない。喜緑さんなんて『消失』に一回も出てないし」 そう言われればそうだな。やたらと喜緑さんが活躍している気が。まさか情報操作が……まさかねえ 「たしかにお前が憤慨するのも分からんでもないが、『涼宮ハルヒの消失』はおまえが消失する話なんだから、どうしても出番が少なくなっちまうんだよ」 「まあ、そうだけど……そもそも、『消失』を長門視点で書いた話ってどうなの。ベタだし、意外性の欠片もないわ。もっと斬新な発想っていうのが出てこないのかしら」 「そういう文句は作者に直接言ってくれ」 「とにかく、あたしが活躍する場面をもっと作ること」 「おいおい。そんな身勝手な」 「別に、あたしが目立ちたいから言ってるんじゃないんだからね。この作品をよりよいものにしようとする一読者の貴重な意見よ」 「だそうだ。作者さん。いまからハルヒが活躍する話に書き直してくれ」 「そうそう。言い忘れてたわ。プロローグの夏祭りで喜緑さんが有希と会話するシーン。あれ必要ないわ。カットしなさい」 「おいおい。それじゃあ、ただの八つ当たりじゃないか」