約 32,185 件
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3416.html
『ゆっくりを飼うよ!』 6KB いじめ 飼いゆ 野良ゆ いつもの小ねたです 「むーちゃ、むーちゃ、しあわしぇぇぇぇぇ!!これおいちー!とーっても、ゆっくちできりゅよ!!」 ペットショップで売っていた、賞味期限ギリギリの安物ゆっくりフードを、満面の笑みを浮かべて食べている子れいむ。 大きな声で叫びながらの食事マナーは、飼い主の少女を不快にさせた。 クチャクチャと音を立て、食べカスをボロボロと床に溢す。 少し食べては、グネグネと体をくねらせて大喜びし、少し食べては大はしゃぎでエサ皿の廻りを跳ね回る。 「ちょっと!食べ方が汚いわよ!親に注意されなかったの?もっと綺麗に食べてよね!まったく、野良って全部こうなのかしら?」 「ゆゆー?なにいっちゅえるの?れーみゅは、とーってもきれいで、ゆっくちしちぇるよ!しつれーなこと、いわにゃいでね!ぷんぷん!」 食べ方を注意された事に腹を立てたのか、子れいむは少女を睨んでぷくーっと膨れ上がる。 少女はそんな子れいむを捕まえると、水槽から取り出して机の上に置いた。 「ゆぷぅぅぅ?!なにしゅるのぉぉぉ?!まだ、れーみゅが、ごはんをたべちぇるでしょぉぉ?!どーしちぇ、じゃましゅるのぉぉ?!」 「何その態度?私はあなたの飼い主なのよ?!これはお仕置きが必要ね…」 そう言うと少女は子れいむを押さえつけて、ペン立てから取り出した定規で子れいむの底部を叩いた。 「ゆぴゃい!いちゃい!ゆびゃ!ゆびぃ!やめちぇ!どーしちぇ、れーみゅをいじめりゅのぉぉ?!ゆぴゃ!ゆぴぃ!やめろぉ!このくじゅ!ゆびゃぁぁぁぁん!!」 子れいむは底部を叩かれる度に、体を大きく震わせ、両目を跳び出さんばかりに見開いて涙を流す。 それでも、どうしてこんな目に合っているのか理解して無い様で、嗚咽を漏らしては少女を罵倒していた。 「どう?少しは懲りた?反省して、私の言う事を聞くなら、許してあげるわよ?」 「ゆびぇぇぇ…なにいっちぇるの?はんしぇーするのは、くそにんげんでしょ?れーみゅは、なんにも、わるいこちょしてないのにぃ!ゆるしゃないよ!!」 一旦仕置きを止めて、様子を伺う少女。 だが子れいむに反省の色が見えないばかりか、少女を涙目ながらに睨みつけ、怒りをぶつけるのだった。 少女はそんな子れいむを見て、呆れたようにため息を一つついた。 何故少女が、野良ゆっくりを飼い始めたのか、疑問を持つのは当然だろうが理由は簡単である。 同級生の家で飼いゆっくりを見て、自分も飼ってみたくなったのだ。 だが、友人の家で見たゆっくりは、ペット用に躾けられたゆっくり。 自由気ままに生きている、野良とは全くと言っていほど別モノなのだ。 ゆっくりの事をよく知らない少女にとっては、野良も飼いゆっくりも区別がつかなかったのだ。 ゆっくりとは言え、一応は生き物。 飼うとなると、当然それなりの苦労がある。 少女も野良ゆっくりの躾に、悪戦苦闘していた。 「ゆゆ~ゆ~ゆ~ゆゆ~ん♪」 楽しそうに歌を歌っている、野良ゆっくりのれいむ。 体を揺らしながら、目を細めて自分の世界に入りきっている。 そんな野良れいむの元に、少女が現れた。 「あっ、いたいた!まったく、どういうことなのよ?!」 「ゆゆ?どーしたの、にんげんさん?なにかあったの?ゆっくりしていってね!」 爽やかに笑う野良れいむとは対照的に、少女はとても不機嫌そうに眉をしかめる。 「あんたの子供、全然言うこと聞いてくれないじゃない!何なのこれは?頭悪いの?」 「ゆゆ?なにいってるの?れいむのおちびちゃんは、とーってもゆっくりしている、いいこだよ!!にんげんさんも、ゆっくりできたでしょ?」 少女が怒っているのを、不思議そうな顔をして見つめる野良れいむ。 少女はそんな野良れいむの態度が面白くないのか、更に苛立たせた声を上げる。 「ゆっくりしてる?!何がよ?!こんなに頭の悪いゆっくりは、要らないから!!」 グチャ! 「ゆびゃ!………ゆぎゃぁぁぁぁぁ?!おちびちゃんがぁぁぁぁぁ!!どぼじでぇぇぇぇぇ?!ゆっくり!ゆっくりしてねぇぇぇぇぇ!!」 そう言うと少女は、握り締めていた子れいむを、野良れいむの顔面目がけて投げつけた。 握られた時に死んだのか、野良れいむにぶつかって弾けたのかは知らないが、子れいむは大量の餡を野良れいむに浴びせて絶命した。 野良れいむは、変わり果てた我が子を見て大泣きをする。 そんな野良れいむに興味がなくなったのか、少女はその場を後にした。 「ゆふふ~ん♪のじぇのじぇ~!まりちゃ、かいゆっくちに、なれたのじぇー!!ゆっくちー!きょーからまりちゃ、しあわしぇに、ゆーくちくらしゅのじぇ~♪」 今度は野良の子まりさを拾った少女。 子まりさはすっかり上機嫌で、少女の手の中で幸せそうに体を揺らす。 飼いゆっくりになれれば、自分が幸せになれると思っているようだ。 だが当然ながら、子まりさの思い描いたような暮しは待っていなかった。 「いちゃいの、いやなのじぇぇぇぇ!!どーしちぇ、まりちゃをいじめるのじぇぇぇぇ!!ゆびぇぇぇぇぇん!」 「はぁぁ?!何言ってるの?あんたが何時まで経っても、トイレの場所を覚えないから悪いんじゃない!この馬鹿ゆっくり!!」 「ゆびゃぁぁぁん!まりちゃ、ばかじゃにゃいのじぇぇぇぇ!!おとーしゃんが、てんしゃいだって、ほめてくれたのじぇぇぇ!!」 「天才なら、なんでこんなに覚えが悪いのよ?夢でも見てるの?!このうん○ゆっくり!」 何度教えてもトイレの場所を覚えず、水槽内の至る所にしーしー、うんうんを撒き散らす子まりさ。 少女はそんな子まりさの両頬を抓り、宙吊りにしてお説教するが、子まりさは何故怒られているのか理解していなかった。 子まりさは少女から逃げようと、必死に体をブリブリと動かしてみるが、その度に抓られた頬が痛み、涙を流してゆんゆんと泣いた。 この他にも、餌の食べ方が汚いとか、芸を仕込もうとしてが、思うように覚えない等で、子まりさは尻を叩かれたり、デコピンを喰らったりしていた。 念願の買いゆっくりになれたと喜んでいた子まりさは、たった一日で飼いゆっくりになる事の厳しさをその身に刻む事になった。 そして翌日。 少女は子まりさをその手に握り、公園にやって来た。 「ゆゆ?きのうの、ゆっくりしてるにんげんさん!ゆっくりしていってね!きょうはどうしたのぜ?おちびはげんきなのぜ?」 少女は、昨日拾った子まりさの親である、野良まりさの元にやってきた。 野良まりさは少女を見上げると、満面の笑みで挨拶をする。 少女はそんな野良まりさに、笑顔を返した。 「ええ、とっても元気よ。元気に泣くから五月蝿いくらいね。」 「ゆゆ!それはよかっ………ど、どういうことなのぜ?おちびちゃんが、にんげんさんを、ないてこまらせたのぜ?」 少女の言葉に、顔を曇らせる野良まりさ。 だが少女は笑顔のまま、野良まりさを見つめる。 「そうよ。とっても五月蝿かったわ。お父さんにね、野良より、ちゃんとしたペット用のゆっくりを飼った方が良いって言われたの。だからこれを返しに来たの。」 そう言うと少女は、握っていた子まりさを、野良まりさの目の前に放り投げた。 「ゆびゃ!いっちゃいぃぃぃぃ!ゆびぇぇぇぇぇん!ゆっくち!ゆっくっちぃぃぃぃ!ゆっくちさせちぇよぉぉぉ!ゆんやぁぁぁぁ!!」 「ゆ?………ゆわぁぁぁぁぁ!!おちびちゃん!どぼじでこんなことずるのぜぇぇぇぇ?!おちびちゃんは、とーってもゆっくりした、さいこうのゆっくりなのにぃぃぃぃ!!」 子まりさは顔を真っ赤に腫らして、尻をブリブリと振りながら泣き叫ぶ。 野良まりさは、そんな子まりさの体を舌で優しくなめながら、少女を睨み付ける。 「どうしてって言われてもねぇ…このちびまりさは、ペット失格だから。飼い主の言う事聞かないんじゃ、要らないわ。じゃあね!」 少女はそう言うと、野良親子に背を向けて公園を後にした。 「ゆぅぅぅ!どーしちぇ…まりちゃ、とーってもゆっくちしちぇるのに…ゆびゃぁぁぁぁん!!ゆっくちぃぃぃ!」 「おちびちゃん、ゆっくり!ゆっくりしてね!…ゆぐぐぐ…どぼじで…なにがちがうのぜ…なにがわるいのぜ…おなじゆっくりなのに…」 野良まりさは誰に言うでもなく、悲しそうに、悔しそうに、そう呟いた。 子まりさは、そんな野良まりさの隣で、駄々をこねる様に体をブリブリと動かして、何時までも泣いていた。 完 徒然あき
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/4321.html
『4・旦那』 62KB 虐待 観察 共食い 番い 野良ゆ 子ゆ 現代 虐待人間 独自設定 スカッとしないかもしんないです 【旦那さん、笑みと共に踏み込んでいくのこと】 ※ 現代社会をベースに、ゆっくり達が「奇妙な新種」として実在する世界だと思ってください。 ノリとしては、新種発見ブームが一段落した後みたいな感じです。 ※ anko1323 1・学者 anko1324 2・先輩 anko3853~4 3・小僧(前・後) 今作 4・旦那 と、連続しています。 どこから読んでも、それほど問題ないようにしようと努めたつもりですが、 過去作を読んでないと、よくわからない部分があるかもしれません。 けどまぁ、大事なところでもないと思います。 ※ 設定に違和感を憶える場合もあるかと思いますが 「ああ、こういう世界なのね」と大らかな気持ちで見てくだされば幸いです。 怖かった。 嫌悪感というものは、一定を越えると恐怖となるのだろうか。 まさか夫を恐怖の対象と捉えているなんて、思いたくはなかった。考えられないことだ。 心から愛し、尊敬している、あの夫のことを……いつも優しく、家族の前で笑顔を絶や さないあの夫のことを、怖いなどと思うはずがない だから、これは嫌悪感だ。過ぎた嫌悪感が、鳥肌を立てさせ、骨から震えさせるのだ。 あの、気持ち悪いモノ達に対する、嫌悪感なのだ。 「ゆっくり」と呼ばれる、在るはずのない化け物達に対する、嫌悪感だ。 「ただいま」 玄関のドアが開く音と共に、穏やかな夫の声が聞こえてきた。玄関へ駆けていく息子を 追いかけて、私も出迎えるために玄関へと向かう。 いる。 夫は、ある時から鞄を二つ使うようになっていた。 前から使っている、手提げの革鞄。仕事で必要な様々なものを収めているもので、私が 作ったお弁当も入れられている。 それだけではなく、背に負うナップザックも使うようになったのだ。ある時から…… そのナップザックが、微かに蠢いている。 また、あの中に、いる。 夫の前に立ち、小さな背を伸ばすようにして見上げている息子には、夫が背負っている ナップザックは見えないだろう。その微かな動きになど、気付けるはずもない。 夫が「後で」と快活に笑い、書斎へと向かう。 夫の背のナップザックに息子が気付かないよう、私はその小さな手を引いてリビングへ と連れて行く。誤魔化すように、笑顔を向けながら。 怖い。 でも、これは嫌悪感だ。 行き過ぎた嫌悪感であって、恐怖心とは違うはずだ。 あのナップザックの中身に対する、嫌悪感なのだ。 夫に対しての感情であるはずがない。 夫の、その行為に対する感情で……は、あるのかもしれない。あの、「ゆっくり」と呼 ばれる、不気味な存在が関わっている行為なのだから。 ある時から、夫は鞄を二つ使うようになっていた。 ある時から、夫は外で捕まえた「ゆっくり」を持ち帰るようになった。 ある時から、夫は「ゆっくり」を、壊すようにして“動かなくする”ようになった。 かつて私達の家で飼っていた、賢かった『まりさ』がいなくなった、あの日から。 夫は、野良のゆっくりを徹底的に痛めつけて、ボロクズになるまで痛めつけて、殺すよ うになったのだ。 違う。 違うわ。 あんなものが、生き物のわけがないんだもの。生きてないから、殺すなんて言わない。 動かなくしているだけ。動かないはずのモノを、ちゃんと動かなくしているだけ。 「どうしたの、ママ?」 つい、声に出てしまったらしい。 キョトンとした顔で見上げてくる息子に、なんでもないと微笑みかけ、夕食の用意を手 伝ってくれるようにお願いする。 明るく頷き返してくる息子の笑顔が、心にも光を与えてくれる気がした。 まだ暗い部分には、疼くようにして恐怖が……いいえ、嫌悪感が、こびり付いたままだ けれど…… *** *** *** *** 妻の顔が、いくらか暗かった。 妻の瞳に、いくらか怯えの色を浮かべていた。 無理もないだろう。彼女の大嫌いな野良ゆっくりが、未だに減りもせずのさばり続けて いるのだから。 個人に出来ることは、限界がある。それでも一人一人が気を配り、行動に移すことで、 少しずつでも変わっていくものなのだ。 たとえば、ゴミ拾いなどもそうだ。いや。そもそも、ゴミの投げ捨てをしないという、 最初の段階から心がけるだけで、町はずいぶんと綺麗になるものだ。 ならば、野良ゆっくりもそうだ。 町を汚し、人に不快感を与え、妻を怯えさせる野良ゆっくりも、いつかきっと消える。 そして、綺麗な町が戻ってくる。妻の明るい笑顔も、取り戻せる。 これまで、私もずいぶんと多くの野良ゆっくりを処分してきた。 必ずしも、地域に対する貢献であるとか、純粋な善意だけの行動ではない。個人的な感 情が、野良というものに対する私自身の怒りこそが、その行動の原動力であることは否め ない。 否定する気もない。 今の私は、野良というものを、薄汚いゴミ以下の分際で人を見下し、不遜な態度を取り、 町を汚し続ける存在を、強く深く憎んでいる。 部屋に入り、扉に鍵をかけた。 ここは、元は私が書斎として使用していた部屋だ。かつて、まだ野良に対していくらか の憐憫の情があった頃に、治療してやった野良が散々に荒らした。 あの日から、ここは野良に身の程を思い知らせ、最終的には処分するための部屋に変わ った。 一人静かに読書や調べ物をしたいときのためと、内側から鍵も掛かるようにしてあるし、 防音も他の部屋より念入りにしてある。 だから、ここでなら野良がどれほど泣き叫んでも、妻や息子に聞こえることはない。 「ゆべっ!?」 「へぶっ!?」 「ゆぴっ!?」 背負っていたナップザックから、今日回収してきた野良を床へと落とす。 番いと、その子供。三匹ともがれいむ種で、比較的珍しい組み合わせだろう。 「い、いちゃかったよぉ……くるしきゃったし……ゆ? おきゃあしゃん、ここどこ?」 「ゆ、ゆるしてね! ゆるしてください! おうちかえして! れいむたち、わるいこと しませんから! にんげんさんに、めいわくを かけたりしませんから!」 「あやまります! おにいさんのことを おこらせたのなら、あやまります! れいむは、 どうなってもいいです! でも、おチビちゃんだけは!」 「ゆあ!? しゃっきの、こわい おにいしゃん!?」 危機感の薄い子に対して、親の二匹はぺこぺこと汚い体を折り曲げるようにして謝って くる。珍しく不遜な態度を取ってこないところを見ると、人間に対する恐怖をしっかりと 持っているのだろうか。 「れ、れいむたち、わるいことしません! にんげんさんに、ひどいこともいいません!」 「おにいさんを おこらせちゃったのなら、ちゃんと あやまります! だから、ゆるして ください!」 謝ってもらう必要など無い。謝罪など、意味もない。謝罪でどうこうなる問題でもない。 野良だからだ。 それだけのことでしかない。駆除されて当然の、野良。だからなのだ。 「ちぎゃうよ? おきゃーしゃんも おとーしゃんも、かいゆっくりでゃったんだよね?」 「そうなんです……れいむも、れいむも……もとは、かいゆっくりで……そ、その……」 「す、す……すっ、す゛て゛ら゛れ゛た゛ん゛で゛ぅ゛ぅ゛う゛う゛!」 親の二匹が泣き出した。元は飼われていたから、人間のことを多少は学んでいたのか。 捨てられた野良は、そのほとんどが人間を恨み、嫌い、見下している。 人間を見下すから、人間を嫌うから、捨てられた。そういう野良もいる。捨てられてか ら、逆恨みを懐き、人間を嫌うようになった野良もいる。野良である惨めさから逃れるた めに、人間を見下すようになった野良もいる。 なんであれ、野良は野良だ。 「「ゆぐっ!!」」 断定すると、親の二匹はショックを受けたように言葉を飲み、俯いてしまう。だが、子 の野良は理解してないのか、聞き取りにくい声で喚き続けた。 「ちぎゃうってば! おきゃーしゃんも おとーしゃんも やしゃしいよ! かしこいよ! れいみゅも、かしこくて きゃわいくにゃれば、かいゆっくりになるんだよ!」 有り得ないことだ。夢と言うにも、愚かしい。どう主張しようとも、親も子も、駆除さ れるべき野良でしかない。だから、当然のこととして、ここで潰される。 元飼い主が引き取りに来ることもないし、新たに飼い主になってくれる者など、現れる わけもない。 ここから二度と出られない。潰されて、ゴミとして捨てられる以外は。 「ちゅぶしゃれる……?」 「そっ、そんな!? れいむたち、なんにもわるいことしてません! にんげんさんに、 ひといことをいってません! なんでですか!?」 「なにか したのなら、いってください! あやまります! なにか まちがってたのなら、 おしえてください! ちゃんとします!」 野良の相手をやめて、仕事鞄から、カメラを取り出す。これから行うことを映像で…… 動画として記録しておく。あのサイトで、私も発表を行わせてもらうかどうかに関しては、 まだ迷いもあるが…… 一昨日のことになるか。ふと思い立って、ネット上で検索してみたところ、ゆっくりの 虐待を楽しむ者達の集うサイトが、いくつか存在することを知った。興味深く読み耽って しまい、そこに集う人達のレポートに感心すると同時に、惜しいことをしたという気持ち が沸き上がってきたのだ。 自分も、何らかの形で記録を取っておけば良かった、と。 それは、その場で自分の行いを披露し合う彼らへ向けられた、羨望だ。さらには、自分 だって負けてはいないという、いくらか嫉妬も入り交じった、対抗心もあるか。 「のっ……! のらなのが、そんなにわるいことなの!? れいむたちは、すてられたん だよ! れいむたちをすてた、にんげんさんがわるいんじゃないの!?」 「れ、れいむ!? おちついて! おにいさんを おこらせたら……!」 私に怒鳴っても、ここで今さら怒っても、何も変わらない。いや、何をどうしても変わ らないだろう。 コイツらが野良であることが変わらないように、いずれ潰されるだけという未来も変わ らない。 「なんでぇええええ!? なんでなのぉおおおお!?」 親の野良の片方は、子供を口にくわえて部屋の隅へと逃げていった。もう一匹は、立ち 塞がっているつもりか、私に向かって喚き続けた。 「れいむたちの、せいじゃないよ! れいむたち、それでも にんげんさんに めいわくを かけないようにしてきたよ! なのに、なんで つぶされるの!?」 いるだけで迷惑な、野良だからだ。 「れいむたちは、すきで のらになったんじゃないんですっ! れいむの おにいさんが、 れいむのことを すてたから……! れいむも、そうなんだよ! おねえさんに、すてら れちゃって……! そっちのほうが ひどいでしょ!?」 確かに、本当に捨てられたのだとすれば、捨てた飼い主にも問題はある。それは間違い のないことだ。 飼っているペットを捨てる、飼育することを放棄するということは、無責任極まる行為 だろう。放棄されるだけの理由があったとしても、野良という他人に迷惑がかかるような モノにするくらいなら、自らの責任の下、潰すべきではないだろうか。 だが、勝手に遠出したあげくに迷い、帰れなくなって野良と化したものもいる。 この野良達が、その言葉通り飼い主に捨てられたという証拠はどこにもない。野良だと 言うことが変わるわけもないのだから、確かめる気もない。 カメラの準備を済ませ、ゆっくり用の治療キットと、オレンジジュースも準備する。 「ちゃんときいて! れいむの おはなし、きいてください! れいむたちは……!」 側で喚いているのは構わず、奥へと逃げた二匹へと向かう。 「やっ、やめてね! おチビちゃんだけは、ゆるしてあげてね! おチビちゃんは、いい こだよ! かわいいよ! おりこうだよ!」 「ゆゆ~ん♪ れいみゅ、おりこうで きゃわいいの? ゆっ、ゆゆ……!? ゆわ~い! にゃに、こりぇ!? しゅごいっ! おしょらをとんでりゅみてゃ~~い!」 子を掴み上げ、側にいた親も持ち上げる。 「ゆわわわわ!? はなしてくだ……ゆわ~! おそらをとんでるみた~い! だけど! おチビちゃんを……! でも! すご~い! おそらをとんでるみたいだよぉ!」 もう一匹の親が、足下で飛び跳ねながら喚き続けている。 「あぶないよ、れいむ! だいじょうぶ、おチビちゃん!? おねがい! おねがいです! おろしてあげてね! れいむは、れいむの だいじな はにーなんです! おチビちゃんは、 れいむたちの たからもの なんです! れいむたちの きぼう なんです!」 子供の方は、やはり危機感が薄いようだ。持ち上げられた状況で、暢気に体を揺らして いる。 「れいみゅって、おしょらをとべたの!? しゅごいねっ! おきゃーしゃんと おとー しゃんの、たかりゃもにょだから? れいみゅもね、おきゃーしゃんと おとーしゃん、 だいしゅきだよ! れいみゅの たかりゃもにょ は、おきゃーしゃんと おとーしゃん! でゃから いっしょに、ゆっくり おしょらをとぼんでにぇ!」 「うごいたら あぶないよ、おチビちゃん! おにいさん、きいて! れいむのおはなし、 ちゃんときいて! れいむたちは、ただ いっしょうけんめい に いきてきた だけです! それだけなのに、なんで つぶす とか いうんですか!?」 野良だからだと、何度言わせる気なのだろうか。 ゴミよりもなお迷惑な存在が、一生懸命に生きているなどと、吐き気がする。 カメラを準備してある、テーブルの上に持ってきた親と子を降ろした。 ナイフを手に取り、親の野良の前下部を薄く切り落とす。 「ゆぎゃぁああああっ!? れ、れいむの!! れいむのまむまむがぁあああ!」 すぐに、子の野良の側面を薄く削ぎ落とす。 「ゆびゃあああああああああっ!? いちゃい!? ほっぺが いちゃい よぉおおお!? にゃにこりぇぇええええっ!?」 中身の餡が溢れる前に親の野良を仰向けに倒し、その前下部と子の頬、皮を削ぎ落とし た部分同士を密着させ、治療キットで繋ぐように傷口の周囲を塞いでいく。 「い゛っ゛、い゛た゛い゛ぃ゛い゛い゛い゛い゛……!! い゛た゛い゛け゛ど゛……お゛っ゛、お゛チ゛ビ゛ちゃ゛ん゛が゛……! れ゛い゛む゛の゛、お゛チ゛ビ゛ちゃ゛ん゛! だ゛い゛じ゛ょ゛う゛ぶ゛!?」 「ゆ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛っ゛! ゆ゛あ゛っ゛! ゆ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛っ! お゛きゃ゛ー゛しゃ゛ぁ゛あ゛あ゛ん゛! い゛ちゃ゛い゛よ゛ぉ゛お゛お゛! れ゛い゛みゅ゛、ほ゛っ゛ぺ゛が゛い゛た゛い゛い゛た゛い゛だ゛よ゛ぉ゛お゛!」 「ふたりとも!? だいじょうぶ!? ゆっくり! ゆっくりしてね?! ゆっくりして! れいむも、おチビちゃんも! おねがいだから、ゆっくりしてね!」 足下で喚いていた方の親も掴み上げ、やはり前下部を薄く切り落とした。 「ゆがぁあああああっ!? れ、れいむの!? れいむのぺにぺにがぁあああああ!?」 親と繋がれ、その腹の上で痛みに震えている子の、もう一方の側面を、先ほどと同じよ うに薄く削ぎ落とす。 「ゆびひぎゅぁああああああっ!? ゆあ! あっ、あいっ……いだぁああああい!?」 子と繋がっている親を起こし、もう一方の親も同じように子と繋ぐ。 「ゆひぃい! ゆひぃい! なに……? なんなの、これ? どうなってるの、れいむ?」 「わ゛か゛ん゛な゛い゛よ゛ぉ゛……れ゛い゛む゛に゛も゛、な゛ん゛だ゛か゛わ゛か゛ん゛な゛い゛ぃ゛い゛……そ゛れ゛よ゛り゛ い゛た゛く゛て゛、い゛た゛く゛て゛……ゆ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛……!」 子の野良を真ん中に、三匹の野良を繋いだ状態だ。親は向かい合っており、間の子は、 その親の顔を見上げる形。親が立っている姿勢だと、子は仰向けに寝ている姿勢となって、 三匹の視線は交わり、お互いの顔をかろうじて見られるはずだ。親の方は、子を見下ろす のに多少は苦労するだろうが。 傷口が癒えて完全に結合するまでは、簡単に引き剥がすことが出来るだろう。痛みに震 え、三匹ともジッとしている間に、手早く済ませなくては。もっとも、そんなことをして も、死ぬだけだし、死ねば死んだで、また別の野良を捕まえたときにでもやってみれば良 いだけのことだが。 「ゆぁああん! ゆぁああん! いちゃいのは、れいみゅのほうだよぉ! おかーしゃん でしょ! かわいい れいみゅを たしゅけてね! おとーしゃん、にゃにしちぇるの!? たかりゃもにょ の れいみゅが、ないてりゅんだよぉお! たしゅけてってば!」 親に挟まれた格好の子の野良に、オレンジジュースを霧吹きで何度も吹きかける。 「ゆふあっ!? かじぇしゃん!? にゃんにゃの!? ちゅめたいよ!? ぷはっ!」 「いだっ!! おチビちゃん! あばれないで! あばれたら いたいよ!」 「んぎっ!! がまんだよ、れいむ! おチビちゃんも、がまんしてね!」 「ぷゆはっ! ……ゆゆゆっ? いい におい ぎゃ しゅりゅよ? この かじぇ しゃん、 いいにおいで……ゆ! あみゃい! こりぇが、あみゃあみゃしゃんにゃの? ちょっと ちゅめてゃいけど、あみゃくて おいちい かじぇが、れいみゅに ふいてりゅよ!」 「あまあまの、かぜさん!? ほんとだ! おかあさんのおくちにも、すこしかぜさんが はいってきたよ! すごいねぇ、おチビちゃん!」 「ありがとう、おにいさん! おチビちゃんが、よろこんでるよ! その、しゅっしゅ、 もっとやってあげてね!」 「れいみゅが かわいいから、あみゃあみゃしゃん の かじぇが ふいちぇりゅんだにぇ! ぷはっ!? にゃにっ!? こんどは にゃんにゃの!? ぷえ! ぷは! けふっ!」 茶こしの様な網を使って、子の野良の上から小麦粉をハラハラと降りかける。 「えふっ! けふっ! こふっ!」 「いたっ! いたたたたた! おチビちゃん! せき、しないで! おかあさんたちも、 いたくなって……げほげほ!」 「ゆぁいだだだ! おにいさん! ぱらぱらはダメだよ! ぱらぱらは……げふっほん! ぱらぱらは、おチビちゃんがつらそうだよ!」 軽く小麦粉を塗し、またオレンジジュースを吹きかけ、さらに小麦粉を塗す。 何度も繰り返し、子の野良が粘膜に覆われたようになったところで、これ以上は動けな いように三匹まとめて包帯を巻いて固定する。その際、子を押し潰してしまわないように 柔らかなビニールボールを複数個、緩衝材として親同士の間、子の周囲に挟み込んでおく。 横からだと、二匹の野良が下半分を包帯でグルグル巻きにされただけに見える。上から 見下ろせば、子野良の姿は確認できた。 二匹の親野良の口に、ストローほどの細いチューブを加えさせ、出来るだけ口の中の奥 まで突っ込む。 「げうっ! おっ、おぅえ! やっ、やべでね!?」 「いだっ! のろっ! いま、のどのおくに ささったよ!? いたいよ!」 チューブはペットボトルほどのタンクから伸びている。全体の造りや見た目は、点滴の ようなものだ。そのタンクに、オレンジジュースを注ぎ込む。 少しずつ流れていくように、調節するつまみ軽く捻り、弁をほんの少し開いた。 「ゆゆ……? こ、これ……このあじは! ゆは~ん! おいしいよぉ!」 「あまあま! このあまあま、しってるよ! おれんじじゅーすさんだよ!」 「ゆっ!? あみゃあみゃ!? しょりぇ、あみゃあみゃしゃんにゃの!? にゃんで、 れいみゅには、くりぇにゃいの!? にゃんで、おきゃーしゃんと おとーしゃん だけが あみゃあみゃしゃんを たべちぇるの!?」 「ご、ごめんね、おチビちゃん……おとうさんにも、なんでだか わからないよ……」 「それに、たべてるんじゃないよ? なんでか しらないけど、おくちのなかに、あじ が するだけだよ?」 点滴ほどではないが、一度に大量のオレンジジュースが流れ込むことはない。 二匹に注ぎ込むオレンジジュースは、合わせて800ml。とりあえずは、これだけで 十分なはずだ。 後は、治癒が完了するまでは放置……お楽しみは、明日と言うところか。 “お楽しみ”? 野良が、憎い。 野良などいなければ、私達の平和で、穏やかな、ゆっくりとした毎日が破壊されること はなかった。 野良さえいなければ、妻から笑顔が消えることなど、無かったはずだ。 だから、野良が憎い。野良は、駆除しなければならない。 なのに、手の込んだことをして、記録を取って。 その上、“お楽しみ”……か。 口元が、緩んでいる。自分の表情が、笑み崩れていくのを感じた。 苦笑と共に、自分の変化を認めていた。 虐待お兄さん。 つまりは私も、そういう者になりつつあると言うことなのだろう。 *** *** *** *** 丸一日が経った。 今日も、会社帰りに野良と出くわした。今度は、まりさ種とれいむ種の番い。基本四種 と呼ばれている中でも最多の二種であり、番いとしての組み合わせでも最もポピュラーな ものだ。 そして…… 今日も妻の表情には翳りがあった。その瞳には、怯えの色があったのだ。 野良は、減らない。一向に減らない。 他の人達は、どう思っているのだろう? 先ほど、まりさ種とれいむ種の番いを捕まえているところを、一人の若者に見られてい た。どこか不機嫌そうな顔は、彼もやはり野良ゆっくりに対する嫌悪感があるからなのか。 それでも彼は、ボンヤリとした仕草と歩みぶりで、ただすれ違い、歩み去っていくだけだ った。 誰もが、そうだろう。嫌悪感を抱いているからこそ、野良ゆっくりと積極的には関わろ うとしないのだ。他の誰かがやってくれればいい。ゴミ収集のように、行政が取り組むな り、専門に行う業者が出来てくれればいい。それくらいに考えているのだろう。 無理もないとは思う。 誰もが、そうだろう。彼と同じように、ただ歩み去る。だとすれば、関わろうとしない 人々を糾弾することなど、誰に出来るだろうか。 私にだって、今日の彼を責める資格はない。私はただ、個人的な感情で行っているに過 ぎないのだから。 つい昨日、苦笑を伴う自覚と共に、はっきりしたのだから。楽しんでいるのだ、私は。 妻のことを思えば、楽しんでいる場合ではないはずなのに。それでも。 書斎へと入り鍵をかけ、今日捕まえた野良を入れたままのナップザックを降ろす。それ を開ける前に、昨日に処置を施した野良一家の様子を確認する。 「ゆぁ~~……おなかすいた……おなかすいたよぉ……おなかすいたっ! おなかすいた おなかすいたおなかすいたおなかすいたおなかすいた!」 「お、おちついてね、れいむ……さわいでも、おなかはふくれないよ……がまんだよ…… さわぐとよけいに、おなかがすいちゃうよ……」 「ゆぴ~~……おにゃかしゅいたよぉ……れいみゅ、こんにゃに おにゃか しゅいてりゅ のに、どうちて おきゃーしゃん も おとーしゃんも、ごはんをくれにゃいの?」 まだそれほどの変化はないようだ。グルグル巻にしていた包帯を、解いていく。 「ゆ? お、おにいさん……れいむ、おなかがすいたよ……なんでもいいから、たべもの をください……」 「おねがいします……もう、れいむたちのこと、ゆっくりさせて……もう、れいむたちを ゆるしてください……」 「れいみゅ、おにゃかしゅてりゅよっ! にゃんでもいいきゃら、たべしゃしぇてにぇ!」 包帯を取り去り、緩衝材代わりのボールをどける。 「よかった、これでうごけるね? れいむのまむまむも、もういたくないし……」 「れいむもだよ。れいむのぺにぺにが、たいへんなことになっちゃったかと……」 「「「いだだだだっだだだだだっ!!」」」 包帯から解放されて、親野良の二匹がバラバラに動こうとした途端、子野良で接続され ている部分が引っ張られたのだろう、三匹が同時に痛みを訴えた。 左右から引っ張られる形になっている子野良が、最も激しい悲鳴を上げる。 「ぢっ! ぢぎれりゅぅうう!! やべでぇえええ! れいみゅ、ぢぎれぢゃうぅう!」 「「おっ、おチビちゃんっ!?」」 「ゆぎゅべっ! ちゅ、ちゅぶれりゅうっ! ごっ! こんどは、ちゅぶれぢゃうっ!? はにゃれでぇえええええっ!」 子の悲鳴に慌て、近寄ろうとすれば、間に挟まれたまま接続されている子野良は、圧迫 される。 「「ゆゆゆ!? た、たいへん!!」」 「びにゃぁあああ!? ぢぎれりゅっでばぁああああ!!」 「「ゆわぁああああ!? どうしたらいいのぉお!?」」 急に動かず、ジッとしていれば良いだけなのだが、それが出来ない。慌てれば、咄嗟に 大きく動こうとする。そうでなくとも、ゆっくりというものはジッと耐えることが苦手な のだから。 「ゆ゛っ……ゆ゛っ……ゆ゛っ……」 「ゆ? おチビちゃん!? おチビちゃん! ごめんね! ゆっくりしてね!!」 「おチビちゃん、だいじょうぶっ!? ゆっくりしてねっ! もう、いたくない!?」 「ゆ゛っ……い……いちゃかったよぉ……おなかすいたよぉ……ゆっくちしちゃいぃ…… きもちわりゅいぃ……」 「「ゆっくりしてね! おチビちゃん、ゆっくりして!」」 ゆっくりの研究をしているところが公開しているレポートに、面白いものがあった。 ゆっくりは、感覚を持ち、刺激に対して反応し、意志を持ち、思考して行動する。その ことに間違いはないのか。 ゆっくりというものが、程度の差や精度の違いがあったとしても、人間のように自己の 意志を持ち、自己の感覚に従い行動するのかを、確認するために行った実験の、レポート。 言ってみれば、ゆっくりの“個”としての存在を試し、確かめたものだ。 同種のゆっくり二匹の、皮の一部を削ぎ、餡が露呈した状態で癒着させる。中身の餡が 接触した状態のまま治癒を行う。 そのレポートでは、後下部──ゆっくり達に言わせれば、お尻──の部分を接続してい た。 外見のイメージだけでの印象なら、思考する部位からは最も遠そうな箇所でもある。 二体が体を起こしていられること、視覚からの情報に感覚や意識が左右されないため、 元通りに戻すための治療が比較的容易な箇所だから、等の理由かららしい。 実験の結果、接続された二体のゆっくりは、様々なものが共有され始めた。栄養、健康 状態、感覚、そして思考までが。 だがそれは、個としての汚染を意味しているのだと、レポートを書いた研究者は記して いた。 実験体であるゆっくり二体も、その言葉通りの反応を示し、結末を向かえた。 自分が感じていないはずの感覚に戸惑い、ジワジワと染み込んでくる“自分以外の意識” を恐怖し、それらによって徐々におかしくなっていく自分を自覚して泣き叫ぶ。 出て行け、消えろ、死ねと、“侵入してくる他者”を実感しているらしい発言もあった らしい。 ゆっくりというものは、まりさ種なら全てが自分のことを「まりさ」と呼び、れいむ種 ならやはり全てが自分は「れいむ」だと名乗る。 そのことから、『各種類ごとに、大きな共通意識で繋がっているのではないか』とか、 『巨大な精神体の一部の、飛沫のように小さな分体が、饅頭の体に乗り移っているのでは ない』か等の、ややオカルトじみた仮説を唱える者も少なくなかった。喋る饅頭、動く饅 頭と言われるくらいだから、そもそもゆっくりがオカルトじみている。無理もないかもし れない。 しかし、そのレポートを読んだことで、私の中では完全にそれらの仮説は消えている。 レポートでは、少なくとも個として活動している間は、ゆっくりにも間違いなく自己は ある、とだけ記していた。間違いなく、それぞれが別々の個として存在し、別々の自己と しての意識を持ち、その自己の感覚に従って判断しているのだと。少なくとも、活動して いる間は。 そのレポートの最後で、自己というものに対する意識があるにもかかわらず、ゆっくり は「れいむ」「まりさ」などの種別名のみで個を認識し合い、同種・同名の相手であって も、自己と他者を分けていられる。その精神性に対する疑問が浮き彫りとなった……と言 う形で、研究者は締めくくっていた。 研究が進められていると言っても、ゆっくりにはよくわからない点が多くあり、調べる ほどに疑問点は増えていくのかもしれない。 昨日。両親も子も、三匹ともがれいむ種の野良を捕まえたときに、そのレポートのこと を思い出した。そして、私も実際にやってみたいと思ったのだ。 探求心からではなく、狂い死ぬゆっくりというものを、見てみたくなったのである。 他者と意識を混在させながら、自己が崩壊していく狂気とは、どのようなものか、見た かったのだ。 「ゆあっ!? な、なに!? やめてね!? なにするの!? やめて! れいむ、なん にも みえないよ!? どうして!? ゆっくりやめてね!」 「ゆああ!? おにいさん、ごめんなさい! ゆるしてください! いたいのは……ゆ? い、いたくない……けど、こわいです! くらいよ! ゆっくり ゆるしてね!」 親の野良の目を、古くなったタオルで目隠しする。見えなくしたところで、小さなティ ースプーンを手に取り、子の目の前でユラユラと揺らした。 「ゆっ……? ゆあ~! ぴかぴかしちぇ、きりぇーだにぇ~! しょれ、ちょうらい! れいみゅの たかりゃもにょ に しゅりゅよ!!」 ティースプーンを持ち直し、子野良の左眼窩の上側から突き入れる。 「ゆぎゃぁあああああああっ!? ゆぎっ!? ぎゃっ!? んゆぎゅぎぎぎ!?」 「なに!? なんなの!? おチビちゃん!? どうしたの、おチビちゃん!? おチビ ちゃん、だいじょうぶ!? ゆっくりしてね!? ゆっくりして!」 「おにいさん!? おチビちゃんを、たすけてあげてください! みえないから、れいむ には わかんないけど、おチビちゃんが いたがってるよ! おにいさん、たすけてあげて ね!」 スプーンをグリグリと捻り回し、目玉を穿り出す。 「ゆぴゃぁああああっ!? ひぴゃっ! ゆにゃぁああああ! ゆああっ……!」 すでに何度かやったことがあるから、綺麗に目玉を抉り出すことが出来た。 「ゆあ!? なに? なんなの、これ? れいむの、おなか、なんだか きもちわるいよ? か、かゆい……の? むずむずするよ? なにこれ!? なんなの!?」 「ゆぅぅ……れいむのおなかも、むずむず きもちわるいよ……なんだか よくわからない けど、ゆっくりできない かんじが、おなかで むずむずしてるよ……」 感覚の共有が、始まりだしている。子野良が感じているものを、接続された親も感じ出 しているのだ。 まだ強くしっかりとした共有ではないためか、子が感じた激痛も鈍く遠いものとしてし か感じられないらしい。気色の悪い、むず痒さと認識している。 ティースプーンに乗った小さな目玉をピンセットで摘み上げ、子野良にもよく見えるよ うに差し出した。 「ゆひ~っ! ゆひ~っ……ゆひ~……いちゃいよぉ……! いちゃ……ゆゆゆっ?」 痛みに震え息を荒げている子野良は、自分の上──右目の前に突き出された左目に気付 くと、ジッと見つめた。目玉だけで考えれば、右目と左目が、向かい合って見つめている という、なかなか無い状況だ。 「しょ、しょれ、にゃに……? にゃんにゃの? にゃんだか、きもちわりゅいよ……? にゃんだか、ゆっくちできにゃい き が、しゅるよぉ……」 腹が減っているのなら、これを食えと、子野良の口元へと目玉を近づけていく。 「ゆゆ……? しょんにゃ きもちわりゅいの、いりゃにゃいよ! しょれより れいみゅ は、おみぇみぇがいちゃくて……ゆぷっ! んぷ? あみゃい!? あみゃあみゃしゃん だったんだね! む~しゃむ~しゃ!」 無理矢理に口へと押し込まれた自分の目玉を噛み潰し、味わいながら、子野良はその甘 さを喜び、左目の痛みを忘れたように笑っている。 「よかったねぇ、おチビちゃん! あまあまを、たべさせてもらったの? おかあさん、 うらやましいよ!」 「ありがとう、おにいさん! れいむたちのおチビちゃんは、かわいいでしょ?」 「ごっきゅんっ!! しゃ~わしぇ~~♪ はゆぅ~ふ……でみょ、もう、にゃくにゃっ ちゃったよぉ……もっちょ、ちょうらいね! たくしゃんでいいよ!」 あと一つしかないと言うと、子野良は不満そうに膨れっ面を作る。 「ゆぷぅ~~~っ! しょれだけにゃの!? でみょ、もう いっこ ありゅんだにぇ!? しょれじゃ、ちょうらいね! ……ゆあっ? ちぎゃうよ! しょの ぴかぴかしゃんは、 いりゃにゃいよ! いちゃい いちゃい で、ゆっくち できにゃいよ! きょわいよ!」 残りもくれと言った子野良の、その残った右目へティースプーンを近づけていく。あと 一つしかないと言った、その目玉を抉り出すために。 「おみぇみぇ? れいみゅの、いちゃいいちゃいな、おみぇみぇ? れいみゅの……え? あみゃあみゃ……え? れいみゅの……?」 野良にしては、理解が早いようだ。まだ幼いことも考えれば、たいしたものと言えるだ ろう。こういう野良は、長じれば人に迷惑をかける悪さをするようになるのか。 ブルブルと震えだした子野良に、その通りだと頷いてみせる。 「ぶぶふぅうっ! おええええ! えれえれ~っ! おみぇみぇしゃん!? れいみゅの、 おみぇみぇしゃん! もでょってきちぇね! でてきちぇね! えれえれえれ~っ!」 言葉で「おえー」と言おうが、「えれえれ」と言おうが、嘔吐が始まるわけではない。 嘔吐したところで、良く噛んで味わった目玉が、元通りに戻ってくるはずもない。 「ぴゅぎゃうぅうううううっ!? やめちぇにぇ!! やべで! いだいぃいいいいっ! いだいいだいいだい! れいみゅの! れいみゅのおみぇみぇがぁあ! いだいよぉお! れ゛い゛みゅ゛の゛お゛みぇ゛みぇ゛え゛、い゛だ゛ぐ゛じ゛だ゛い゛で゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛っ!」 「「おチビちゃぁあああああんっ!?」」 「やめてねっ! やめてっ! おチビちゃんが、いたがってるよ!? なにしてるの!? うえっ!? れいむの おなかも きもちわるいよ!? やめてってば!」 「おねがいです! なんでもしますぅう! なんでもしますから、おチビちゃんだけは! れいむはどうなってもいいから、おチビちゃんだけは ゆっくりさせて!」 接続された部分からの気色悪さに戸惑いながらも、親野良は子供の悲鳴に怯え、救いを 求めてくる。 「ゆ゛あ゛……ゆ゛あ゛、ゆ゛あ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛……! い゛ちゃ゛い゛よ゛ぉ゛お゛! く゛りゃ゛い゛よ゛ぉ゛お゛お゛! にゃ゛ん゛で゛にゃ゛の゛!? にゃ゛ん゛で゛み゛え゛にゃ゛い゛の゛!? お゛きゃ゛ぁ゛しゃ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛ん゛っ!! お゛と゛ぉ゛しゃ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛ん゛っ! ど゛こ゛ぉ゛お゛お゛!? にゃ゛に゛、こ゛れ゛ぇ゛え゛!? にゃ゛ん゛で゛ にゃ゛の゛ぉ゛お゛お゛!?」 「おチビちゃんっ!? ゆっくり! ゆっくりしてね! おとうさんは、ここにいるよ! おとうさんも、みえないよ! でも、だいじょうぶだからね! ゆっくりしてね!」 「ゆぁああ……き、きもちわるい……! これ、なに!? なんなの、これ!? なんで、 れいむの ぽんぽんが きもちわるいの!?」 「おちついてね、れいむ! それよりも おチビちゃんだよ! れいむには みえないけど、 どうなってるの!? おチビちゃん、なにが いたいの!? おめめが、どうしたの!?」 「そ、そうだよね! れいむ、おかあさんなんだから、がまんしないと! でも、れいむ にも みえないよ! おチビちゃんが ないてるのに、どうしてなのか わからないよ!」 「おにいさん!? おチビちゃんに、なにがあったの!? おにいさんは、おチビちゃん が みえますか!? おチビちゃんを、たすけてあげてね!」 「おねがいです、おにいさん! おチビちゃんを、たすけてあげてね! それができない なら、れいむのことを みえるようにして! れいむが、おチビちゃんを たすけるよ!」 「「おねがいです、おにいさん!!」」 野良ゆっくりの頼みを、聞いてやる者などいるはずもない。野良ゆっくりを救おうとす る者など、いるはずもない。 いたとしても、慈悲の向け先を決定的に間違えているだけだ。より有意義な慈悲心の発 揮先を示せば、野良への嫌悪感を思い出すことだろう。 「のら、のら、のらってぇえ……! れいむたちだって、いきてるんだよぉおおおっ!? いっしょうけんめい、いきてきたんだからぁあああ!」 「だっ、ダメだよ、れいむ! にんげんさんには、かなわないんだから! おにいさんを おこらせたら……!」 「ぐぎぎぎぎっ……! で、でもぉ! でもぉおおお!」 ゴミ以下の存在に「自分達も生きている」などと主張して欲しくはない。「生きてきた」 などと、語って欲しくはない。 たまたま、まだ死んでいないだけだ。潰されずに済んでいただけだ。厳しい言い方をす れば、為すべきことをしてこなかった、我々の怠慢なのだ。町を、社会を、共有する者の 一人として、忸怩たる思いがある。 野良であるコイツらが生きている。それは、町が汚され続けており、社会の隅で腐臭を 放つものが存在し続けていると言うことだ。 「なんなの……? れいむたちを……れいむたちを! なんだとおもっているの!?」 コイツらにも、何度も言っているはずだが、所詮は野良だからだろう。理解力は低く、 記憶力など期待できるほどもない。 野良ゆっくりなのだ。自分達にも、野良であるという自覚は、あるのだろう。 つまり、ゴミ以下ということだ。汚物にも劣ると認めればいいのだ。 「ごみ、いか……?」 「おぶつ……?」 ティースプーンに乗った目玉を、また子野良の口へと放り込む。学習することも、反省 することもない野良は、また嬉しそうに自分の目玉を噛み潰し、味わっている。 「むーしゃむーしゃ……おみぇみぇは いちゃいいちゃいだし、まっくりゃで にゃんにも みえにゃいけど……あみゃみゃしゃんは、しゃいこーだにぇっ! むーしゃむーしゃ…… ごっきゅんっ! しゃ~わしぇ~~~♪」 「ゆゆ……よ、よかったね、おチビちゃん。よかったけど……もう、だいじょうぶなの? おめめ、いたくない? もう、ちゃんと みえる?」 「ゆ……? ゆゆゆ……! ゆぴぃいいいい! いちゃいよぉお! いちゃいいちゃい! おみぇみぇ いちゃいって、じゅっと いっちぇりゅよぅ! まっくりゃだって、れいみゅ じゅっと いってぇりゅよ!」 「ごめんね! おチビちゃん、ごめんね! おとうさん、なんにも できなくて ごめんね! なかないでね、おチビちゃん! おとうさんも、かなしくなってくるよ! おとうさんの ぽんぽんも、いたくなってきたよ!」 「ほんとだね! おかさんも、かなしくなってきたよぉおっ! おかあさんのぽんぽんも、 いたいよっ! なかないでね、おチビちゃん! ゆっくりしてね、おチビちゃん!」 餌を喰らえば、その栄養を体中に巡らせるために、ゆっくりの中の餡はその流動を活発 にしていくのだという。甘ければ甘いほど、その流動は盛んに行われるらしい。 流動が活発になれば、接続している部分では餡がより混じり合うことになる。混じり合 えば混じり合うほど、感覚は共有され、感情は響いてきて、やがて意識の浸食も始まる。 これから、子野良の内部で通常以上に激しい流動が起こったとしても、多少は外皮も保 つだろう。保たせるために、オレンジジュースと小麦粉を交互に振りかけ、表皮が厚くな るようにしたのだから。 「ゆゆゆ? ゆあ! ありがとう、おにいさん! おかげで、ゆっくり、よくみえるよ! れいむの おかおに ついてるのも、とってあげてね!」 親野良の、片方の目隠しを取ってやる。それと同時に…… 「ゆゆ? にゃんだか、あかりゅく にゃったよ……? にゃのに にゃんで、にゃんにも みえにゃいのぉお!? おみぇみぇ いちゃいしぃいっ! おみぇみぇ いちゃいいちゃい でゃだからにゃのぉおおおおっ!?」 親野良の視界が回復し、光を感じたことが、子野良にも伝わっているようだ。その子野 良を介して、もう一方の親までは、伝わっていないようだが。 「ゆあ! だいじょうぶ、おチビちゃん? おチビちゃんの……お、おめ……おめめ…… ゆぎゃぁあああああっ!? おチビちゃんなのっ!? ホントに、おチビちゃんなの!? おチビちゃんなら、なんでそんなに、おめめが こわいの!?」 子野良を見下ろし、その様子を確認した親野良が、悲鳴を上げ、混乱する。目を抉り出 された子野良の顔がよほど違って見えたのだろう。パニックに陥った。「目を抉り出され たからだ」と、理解できてもいないらしい。 「ゆぴぃいいいい!? にゃに!? にゃんにゃの!? きょわいぃいいいいいっ!?」 その親野良が感じている恐怖が伝わってきたのか、子野良が悲鳴を上げた。 「なに!? なんなの!? どうしたの、れいむ!? れいむは、まだまっくらだよ!? れいむ、まだ なんにも みえないよ! なに? なんなの!? どうしてなの!?」 目を塞いだままの親野良も、困惑した声を上げるが……こちらは、聞こえてきた声と言 葉に怯えているだけだろう。 「おめめが……! おチビちゃんの、おめめ……おチビちゃん? なの? この、こわい のが……? でも、おチビちゃん……なんだよね……おかざりも、おチビちゃんので…… でも、なんか、おめめが……おめめが! よくわかんないけど、こわいよ! こわいこと になってるよぉお! どうしたらいいのぉおお!?」 「わかんないよ! こわいのって、どんなの!? れいむは、まっくらで なんにも みえ ないんだよ!? れいむは、みえてるんでしょ!?」 「みえてても わかんないよぉおっ! わかんないけど、こわい かんじだよ! ゆっくり できないかんじだよ!」 なぜ子野良の目が、前の状態とは違うのか。その理由がわからず、その状態を表現する 語彙もないらしい親野良は、ただひたすら「怖い」とのみ言い募った。 言葉の通りに恐怖を感じているらしく、その恐怖が伝わってきているらしい子野良の声 も、怯えの度合いを深めていく。 「いぢゃいのぉおお! れいみゅ、おみぇみぇがいぢゃぐで、まっきゅりゃで、きょわい のぉおお! たしゅきぇてぇえええ!」 「れいむがなんとかしてね! れいむは おとうさんなんだから、おチビちゃんを たすけ てあげてね! れいむのことも たすけてね!」 目隠しを取ってやった方が、父親役らしい。なら、まだ目隠しをさせている親野良は、 母親役と言うことか。 「ゆぇえええっ!? ど、どどど、どうやってぇえええ!? こんなの、どうしたらいい かなんて、わかんないよぉお! これ、ホントに れいむの おチビちゃんなのかも、わか んないくらい こわいんだよぉおお!?」 「にゃに!? にゃんにゃのっ!? れいみゅは、れいみゅでゃよっ!? にゃんきゃ、 きょわいのが いりゅの!? きょわいっ! きょわいよぉおおお!!」 情けない声で喚くだけの父野良に、子野良もただただ恐怖を訴え、悲鳴を上げ続ける。 だが、おかげで父野良も、ようやくその悲鳴が我が子のものだと信じられ、悲鳴を上げて いるのは自分の見ている、目を抉られた子野良だと理解できたらしい。 「おチビちゃん! やっぱり、おチビちゃんはおチビちゃんでいいんだね!? れいむの おチビちゃんに まちがいないんだね!?」 母野良は、見えていないだけに声だけを頼りに判断し、父野良を糾弾し始めた。 「なに!? なんなの!? なにいってるの、れいむ!? れいむたちの おチビちゃんは、 おチビちゃん だけでしょ!? おとうさん しっかくだよ!?」 「れいむだって、みたらわかるよ! すっごくこわいんだよ! おめめがこわいんだよ! れいむたちの おチビちゃんは、すっごく かわいくて ゆっくりしてたのに、いまの おチ ビちゃんは すっごく こわくて、ゆっくりしてないよ!」 「ゆわぁああんっ! ゆぇああああんっ! もうやじゃぁああ! おうちかえりゅぅう! いちゃいしっ! きょわいしっ! くりゃいしっ! おとーしゃんが ゆっくち してない こと いうし! おきゃーしゃぁああああんっ! おきゃーしゃん どきょぉおおお!?」 「ゆあ! おチビちゃん! れいむはここだよ! おかあさんはここにいるよ!」 「ごめんね! おチビちゃん ごめんね! おとうさん まちがえたよ! おチビちゃんは ゆっくりしてるよ!」 「そうだよ、れいむ! おチビちゃんはゆっくりしてるでしょ! なのに、ゆっくりして ないなんて、そんな ゆっくりしてないことを いっちゃダメだよ!」 「ご、ごめんね! ごめんね! ご、ごめん……だけどぉ……で、でもぉおおおおっ!」 「ゆぇえええんっ! きょわいよぉお! きょわいよぉおお!」 餌を喰らうだけではなく、運動でも、感情の高ぶりでも、餡の流動は激しさを増そうだ。 だから、さらに餌を追加してやることにしよう。 そして、感情も掻き回してやろう。 今日、捕獲した番が入っているナップザックを開いて、中からその二匹を放り出す。 「ゆべっ! べっ! いたたたた……ゆあっ! ダーリン、やっとでれたね……って…… ゆああっ!? ダーリン にんげんさんだよ! あの にんげんさんだよ! ひどいことを した にんげんさん! れいむをけった にんげんさんだよぉおっ!!」 「ゆゆっ!? さがっているんだぜ、ハニー! こんな にんげんなんて、まりささま が いちげきひっさつで、ちょうっ! せいっさいっ! しちゃうんだぜ!」 まりさ種の方は無視して、れいむ種を捕まえ、持ち上げる。 「ゆあっ……!? ゆっは~~っ! おそらをとんでるみたい! すごいよ、ダーリン! れいむ、おそらをとんでる! ほら! みてる!? みえてる!?」 「ハニーぃいいいいっ!? よろこんでる ばあいじゃ、ないんだぜ!? ハニーは いま、 つかまっちゃってるんだぜ! はなせ、くそじじい! まりさのハニーを、かえせ!」 まりさ種が私の脚へ体当たりしてきたが、構わずに持ち上げたれいむ種を繋がった野良 親子の上へと運ぶ。 「ゆゆ? おそらから、こんにちは、れいむと、れいむと、おチビのれいむ! れいむは れいむだよ! ゆっくりしていってね!」 暢気なれいむ種の挨拶に、父野良は上を見上げて、その状態を……私に掴み上げられて いるだけという事実を、視認する。 「ゆ……ゆっくり、していってね? でも……でも、れいむは ゆっくり しないほうが、 いいかもしれないよ? おそらじゃなくて、おにいさんに つかまれてるだけだよ?」 母野良は、見ようにも目隠しで何も見えないため、あちこちをキョロキョロと見回して いる。 「ゆゆ? れいむがいるの? こえはきこえたけど、まっくらだよ? れいむがいるの? ゆっくりしていってね! れいむの まっくらを なおしてくれると、うれしいよ!」 見上げるまでもなく顔は上を向いているが、目を抉られ何も見えない子野良は、ただた だ自分の窮状を訴える。 「しょんなこちょより、ゆっくちしにゃいで れいみゅの、くりゃいのと、いちゃいのと、 きょわいのを、なんとかしちぇにぇ! いましゅぎゅでいいよっ!」 れいむ種が、深々と溜め息をついた。 「あの おチビちゃん、ごあいさつも できないんだね。ゆっくりしてない、おチビちゃん なんだね。ダーリンと れいむは、おチビちゃんがうまれたら、そんなふうに そだてない ように、ゆっくり きをつけるよ!」 「れいむの おチビちゃんは、ゆっくりしてるよっ! しつれいなことを いわないでね! おチビちゃんを ぶじょくすると、ゆるさないよ! まっくらで、どこにいるか わからな いけど!」 「しょーでゃよ! れいみゅは、ゆっくちしてりゅよ!! でゃかりゃ、たしゅけてね! ゆっくちしにゃいで、しゃっしゃと たしゅけてね!」 「そっ、そ、そうだよね……? おチビちゃんは、ゆっくりしてるよね……う、うん…… いまは、おめめが……その……こ、こわいけど……」 その言葉でようやく、れいむ種は子野良の異常に気付いたらしい。 「ゆあ!? ほんとだ! こわいね! ゆっくりしてない おめめだね! なにそれ!?」 「わ、わかんないよぉ……れいむ、おチビちゃんのおとうさんなのに、どうしていいか、 わかんなくて……たすけられなくて……」 嘆く父野良に対して、私が持ち上げているれいむ種は、また溜め息をついた。 「ダメなおやなんだね。おやがダメだから、おチビちゃんもダメなんだね。れいむのダー リンは、ダメじゃないどころか さいきょー むてきに、すてきなんだよ! だから、れい むは あんっしんっ! だよ! しあわせすぎて~、ごめぇ~~~んねっ!」 「ゆっへっへっへっ、ほんとうのことだからって、ほめすぎなんだぜ、ハニー」 ナイフを手にとる。調子に乗ったまま、さらに何か戯言を口にし続けようとするれいむ 種の顔を、縦に深く切り裂く。 「なんたって、れいむのダぁばばばばばばばばっ!? いばっ!? いばびぃいいっ!?」 眉間から下顎まで、縦に深い傷を付けたために、まともな発声が出来なくなったようだ。 「ハニーぃいいっ!? ハニー、どうしたんだぜ!? なんで、そんな へんな こえ なん だぜ!?」 私の足下にいるまりさ種からは、テーブルの上に翳されたれいむ種は見えないらしい。 だが、テーブルの上で、目を見開いて見上げている父野良には、よく見えることだろう。 「ゆぎゃぁあああああっ!? れいむの! れいむのおかおがわれてるぅううう!?」 「どうしたんだぜっ!? なにが おこってるんだぜっ!? ハニーぃいいいいっ!?」 「ばばぁああ……! ぶあーびびぃいいんっ! ばびゅべべぇええ……!」 「……な、なんて いったんだぜ?」 れいむ種の顔面に刻まれた縦の裂け目に指先をかけ、両手で力任せに割り開いていく。 繋がれている野良親子に、その中身が降りかかるようにして。 「ゆひぁああああああっ!? われてくぅうううううううっ!? れいむが われて、わっ、 われて……! ひぎゃぁああああああ!?」 「にゃにっ!? にゃんにゃの!? にゃんで きょんにゃに、きょわいのぉおおおっ!? たしゅけてぇえええええっ! きょわいぃいいいいいいっ! きょわいよぉおおおおおっ! おきゃぁぁああああしゃぁあああんっ!? おとぉおおおしゃぁああああああんっ!?」 「れいむっ!? れいむぅうっ!? なにっ!? なんなのっ!? れいむはまっくらで、 みえないよ!? れいむが どうしたの!? われたって なに!? どうなったの!?」 「ハニーぃいいいっ! にげるんだぜ! にげるんだぜ、ハニーぃいいいい!」 ビタビタ、ぼたぼたと、割ったれいむ種の中身が、野良親子達に降り注ぐ。 「びぶわぁああああっ!? ぅおえっ! おげぇえええ! ぎぼぢわるぃいいいいっ!! でっ、でもっ! えれえれしだら、おチビちゃんに……! でぼっ! ぎぼぢわるいぃ! うあっ……も、もうっ……も゛う゛や゛だ゛ぁ゛あ゛あ゛! お゛う゛ち゛か゛え゛る゛ぅ゛う゛う゛う゛う゛う゛っ!!」 父野良は、金縛りにあったかのように一部始終を見ていた。だから当然、気持ち悪がっ た。自分に降りかかってくる、自分と同じ姿をした、自分と同じ野良の中身に、吐き気を 催し、恐怖に涙し、それらから逃れるために大声で悲鳴を上げ続ける。 「ゆぴぃぃいいいっ!? にゃにぃい!? にゃんにゃのぉおお!? きょわいいぃい! きもちわりゅいぃいいっ!?」 子野良も、悲鳴を上げる。父野良から伝わってくる、恐怖とおぞましさに、その正体も わからないままに戸惑いの声と共に泣き叫ぶ。 しかし、降り注ぐれいむ種の中身が、口に入った途端、様子が変わる。 「にゃんで、きょんな……! ゆ……? ゆぁあいっ! あみゃあみゃ! あみゃあみゃ しゃん ふってきちゃの!? たべりゅよっ!! あみゃあみゃしゃんを たべちぇれびゃ、 きょわいのも、きもちわりゅいのも、あっちいきゅよ!」 夢中で食い始める。口を大きく開け、舌の届く範囲に掛かったものを、懸命に舐め取り 少しでも多くの甘味を求める。 「ダメぇええええっ!? ダメだよ、おちびちゃんっ!! それたべちゃダメぇええっ! それは! それはぁあああ!」 「にゃにいっちぇりゅのっ! あみゃあみゃしゃんでゃよっ!! かわいいれいみゅに、 かみしゃま が ぷれじぇんと してくりぇたんでゃよっ!!」 「ちがうの!!!! おねがいだから、たべないで!!!」 「いやでゃよ!! たべにゃいと、きょわいの! いちゃいの! きもちわりゅいのっ! あみゃあみゃしゃんをたべりゅと、なおりゅの! む~しゃむ~しゃ!!」 父野良の言葉に、子野良は耳を貸さない。さらに、母野良も子野良の言葉に同調して、 自分に降りかかってくるれいむ種の中身を食い始めた。 「む~しゃむ~しゃ! ホントだね、おチビちゃん! あまあまをたべれば、しあわせ~ な きもちで いっぱいになるねっ! おかあさんも、まっくらで こわいかんじが きえて いくよ! しあわせ~で いっぱいになってきたよ! む~しゃむ~しゃ!」 「やめてぇえええ! れいむまでぇえ! れいむも、たべないで! たべちゃダメだよ! おねがいだから、おとうさんのいうこと、きいてね!」 「いやでゃって ゆったでしょうっ!! あみゃあみゃしゃんが、れいみゅを たしゅけて くりぇるんだよ! あみゃあみゃしゃん だけ にゃんだよ! おとーしゃん、れいみゅを たしゅけて くれにゃかった くしぇに!」 「ゆぐぅううっ!!」 「む~しゃむ~しゃ! しゃ~わしぇ~~っ♪ む~しゃむ~しゃ、む~しゃむ~しゃ! しゃ~わしぇ~~っ♪」 「む~しゃむ~しゃ! しあわせぇええっ! む~しゃむ~しゃ!」 「あ、ああああ……! れいむぅぅ……おチビちゃぁあん……」 同じ野良の、さらに同じれいむ種の中身を、貪り食う家族を見て、父野良は震える声と 涙を零し続けている。 割ったれいむ種の中身が出なくなってから、母野良の目隠しも取ってやる。 「む~しゃむ……ゆゆ!? みえるよ! あかるくなったよ! ……ゆあ!? れいむ、 どうしたの!? なんで、そんなに きたないの!? その きたないの、なに!?」 「ゆ……ゆあああ……こ、これ……これはぁあ……これはぁあ……」 「む~しゃむ~しゃ、む~しゃむ~しゃ! しゃ~わしぇ~~っ♪」 「こ゛れ゛は゛っ゛!! れ゛い゛む゛の゛あ゛ん゛こ゛さ゛ん゛だ゛よ゛!! れ゛い゛む゛と゛お゛チ゛ビ゛ちゃ゛ん゛は゛、 れ゛い゛む゛の゛な゛か゛み゛を゛た゛べ゛ちゃ゛っ゛た゛ん゛だ゛よ゛!!」 「む~しゃむ~しゃ、む~しゃむ~しゃ! しゃ~わしぇ~~っ♪」 「な……なに……いってるの? れいむのあんこさんって……え? だって、れいむも、 れいむも……あれ? そういえば、もうひとり……おきゃくさんの、れいむが……えっ? でも、れいむの なかみって……れいむは、おそらから ふってきた、あまあまを……」 中身を出すために裏返るほどに開かれた、縦に割られたれいむ種の皮を、母野良の目の 前に突き出してやる。 「ゆぁああああっ!? なに、このきもちわるいの!? うえっ! きもちわるいから、 それどっかやってね!! ゆっくりしないで、はやくしてね!」 「む~しゃ……む~……ゆゆっ? あみゃあみゃしゃん、ふって こにゃく にゃったよ? にゃにしてんの? れいみゅ、まだまだ たりにゃいよ?」 このままでは、この皮がれいむ種だと、わかりづらいだろう。裏返っていた状態から戻 し、顔が判別できるように、縦の裂け目を合わせる。 そして、改めて母野良の眼前へと突き出した。 「ゆ………………」 「あみゃあみゃしゃんの、によいが しゅるよ! れいみゅは きょきょでゃよ! ふって きちぇにぇ! あみゃあみゃしゃん、はやきゅ!! はや……はやきゅしてよぉおおお! じゃにゃいと、きょわいのが! きぼちわづいのが! ぎぢゃうでぢょぉおおおっ!!」 ブルブルと震えだした母野良を見て、父野良が震える声でもう一度言った。 「だから……いったんだよ、れいむ……たべちゃ、ダメって……れいむとおチビちゃんが、 たべたのは……たべたのは……!」 「や……いや……ゆあぁあぁ…………!!」 父野良は、なんのつもりで真実を伝えようとしているのだろう。それが真実だとしても、 知らない方が良いだろうに。死刑宣告にも等しい言葉を、愛情や親切心から、発しようと しているのだろうか。 「れいむの あんこさんだったのにぃいい! れいむはっ! れいむの なかみを、たべた んだよぉおお!」 「いやぁあああああああっ! ゆあぁあああああっ! ゆえっ! ゆぉろげぇえええ!」 「ダメぇええええっ! えれえれしたら、おチビちゃんにかかるよ! おチビちゃんが! れいむ と れいむの かわいい おチビちゃんが、えれえれ まみれ になっちゃうんだよ! おねがいだから、ゆっくり がまんしてね! れいむは、がまんしたよ!」 「ゆぐっ! むっ! ぶっ……!! ……ぶでぃ! むりだよぉおろろろろろろろっ!!」 我慢しようとしたようだが、野良に忍耐などあるはずもない。すぐに決壊し、嘔吐し、 子野良を汚していく。 「ゆぶべっ!? にゃにっ!? にゃんにゃの!? くしゃいっ!? くしゃい……けど、 あみゃいよっ!? あみゃあみゃしゃん、しゃっきより まじゅくて くしゃいけど、また れいみゅのとこりょに、ふってきちゃんだにぇ! えぶぼげぼっ! でみょ、たくしゃん しゅぎりゅよっ!? れいみゅ あみゃあみゃしゃんで おぼりぇちゃうっ! たべりゅよ! たべりぇば、おぼりぇにゃいにぇ! れいむは、てんしゃいうぶごぼぼがぼげぼずぼるぼ! い゛っ゛、い゛しょ゛い゛で゛た゛べ゛りゅ゛よ゛!! む゛~゛しゃ゛む゛~゛しゃ゛む゛~゛しゃ゛!!」 同じ野良の中身は、平気で食ったのに、親の吐瀉物は「臭い」「不味い」と感じるのか。 それとも、吐瀉物と中身では、似たような餡に見えても、その味に大きな違いがあるとい うことなのか。 「たべちゃダメぇえええええっ! おチビちゃん! それ、おかあさんのえれえれだよ! きたないきたないだよ!」 「ごべんでぇえろえろえろえろ! おがあざんをぉろろろろろろ! おっ、おがぁざん、 がまんが できなぐでぇえろえろえろえろえろ!」 「ぶびゃっ!? ゆげふっ! げふげぶっ! お、おきゃーしゃんの? えれえ………… おぶろげぼろごぼろっ!!! ぎぼぢわづ……!! ぐぼっ! ごぼぼっ!」 「おチビちゃん!? ゆっくり! ゆっくりしてね! れいむ! えれえれ、とめてぇ!」 「どっ、どめよぉどっ、しでぇろえろえろえろ! れ、れい、れいむ、ぅぼろろろろろ! な、なかみ……! あんござんをぉろおろろろろろ!」 「がぶごぶげぶ! ごぼっ! じぬっ……! れいみゅ、じんじゃう……!」 「おチビちゃんを たすけるよ! れいむは おとうさんなんだから! おチビちゃんは、 れいむが たすけるんだよっ!! おチビちゃんは、れいむたちの たからもので、きぼう なんだから! えっ、えれえれは、きもちわるいけど、でも……!」 「ごぼごぶ! おどぉじゃんっ! はやぐ! はやぐぼげぼがほうっ! げほうっ!」 「ああああっ! いそぐよ! ゆっくりいそいで、おチビちゃんをたすけるよ!」 母野良の吐瀉物が、子野良の口の中へ入り、それが吐瀉物であると知った子野良も嘔吐 しているようだ。ただ、子野良は上を向いているために、吐瀉物が口内に溜まったままに なっている。 それを、嫌悪感に耐えながら、父野良が舌を使って取り除いていく。 「ぶひゅわぁあああっ!? ぴゅわぁあ! ふはぁあ! はぁっ! はぁっ! はぁ…… だ、だみぇでしょぉおおおお!? れいみゅを こりょしゅ き にゃのぉおおお!?」 「ちっ、ちがうよ! おかあさんは! おかあさんはぁ……! ゆ……ごっ、ごめんね! がまんできなくて、ごめんね!」 母野良の嘔吐がどうにか止まり、子野良も吐瀉物に溺れて死ぬことは無かったようだ。 「うぷっ……! き、きもちわるい……けど、がまんしないと……!」 二人の吐瀉物を舌で取り除いた父野良は、たっぷりと吐瀉物を味わう結果となったせい で、今にも吐きそうに顔を青ざめさせている。 「ふ……ふたりとも……こんどからは、おとうさんのいうことも……ゆっくり、ちゃんと きいてね……?」 「ご、ごめんね、れいむ? ゆっくり りかいしたから、れいむも ゆっくりしてね?」 「ゆっ……ゆぅううっ……! ゆぴっ……! れいみゅ……! にゃんで、こんにゃに、 ぎぼぢわづぃうえろおろぼどごぼごぼごぼごっ!」 「「ゆわぁああっ!? おチビちゃん! ゆっくり! えれえれはダメだよ!」」 落ち着いたかに見えても、吐きたくて仕方ないほどの嫌悪感を、父野良も母野良も消し きれないでいたのだろう。そしてそれは、すでにハッキリと子野良に伝わるほどになって いるはずだ。 親野良達ほどの忍耐力さえ、子野良にはあるまい。感じたままに反応する。僅かも耐え ることなく、嘔吐し始めた。 「かえすんだぜっ!! ハニーを! まりさのハニーをかえすんだぜっ! ハニーのこえ がきこえなくなったんだぜ!? なにをしたんだぜ!?」 無視をし続けてはいたが、まりさ種は何度も私の脚に体当たりをしてきていた。時折は 避けたりもしていたが、さすがにこう何度もぶつかられては、いかにたいした打撃でない と言っても、青痣くらい出来るかもしれない。 れいむ種の皮を、まりさ種の顔へと投げ付けてやる。 「ぶべっ! ゆぅ……? ゆぎゃあっ!? なんなのぜ、このきもちのわる……い……? き……きもち……の、わるい……れいむ……の? こ、この、れい……む……はにっ…… ハニーぃいいいいいいっ!? ハニーなのぜぇええっ!? なんでこんなことにぃい!」 それほどの時間を必要とせず、野良のまりさ種は自分の番だと認識したようだ。 「おっ、おまえ……! おまえかぁあああっ! まりさのハニーを、こっ、こんな……! こんなふうにしたのはぁあああっ!!」 まりさ種の帽子を跳ね飛ばし、その頭を鷲掴みにして持ち上げる。 「おぼうしさん!? ゆっくり、まりさのところに……ゆわぁああ! まりさ、おそらを とんでるみたい! おぼうしさん? まりさのおぼうしさんも、おそらをとぶんだぜ!?」 テーブルの上では、やはり最初に子野良がおかしくなり始めている。 「ぎもぢわづい! ぎもぢわづい! ぎもぢわづい! ぎもぢわづい! ぎもぢわづい!」 「「おチビちゃん!? ゆっくり! ゆっくりしてね!」」 「げぼごぼげぼげぼごぼごぼごぼごぼごぼごぼごぼごぼごぼごぼごぼごぼごぼごぼ」 「「ゆわああっ!? えれえれはダメだよ! おチビちゃんをたすけないと!」」 「ぎもぢわづい! ぎもぢわづごぼげぼぼごぼごぼぎもぢわづい! ぎもぢわごぼごぼごぼ」 子野良の、その体積以上を吐き出しているのではないだろうか。だとすれは、子野良は すでに親野良二匹を繋ぐパイプに過ぎず、流れる感情に機械的な反応を示すだけとなって いるのかもしれない。 子野良がまず狂うだろうとは思っていたが、その狂気をじっくりと見ることは出来ない かもしれない。少し残念だ。 野良親子達の上に、まりさ種を翳すように移動する。れいむ種の時は素速く切り裂いた が、今度はゆっくりとナイフをまりさ種に食い込ませた。 「いだぃいいいいっ! やべるんだぜ! やべっ……! やべでぇえええっ! までぃざ、 じんじゃうぅうううっ!!」 まりさ種の悲鳴に、親野良の二匹が視線を上げる。目を見開き、硬直する。 父野良の方が、先にガタガタと震え始めた。れいむ種の時に見た光景を、ハッキリと思 い出したのだろう。 親野良からよく見えるようにまりさ種の顔を下に向けて、ゆっくりとナイフを動かす。 「ゆぎやぁああああっ! ま゛り゛さ゛の゛っ! ま゛り゛さ゛の゛、お゛か゛お゛が゛ぁ゛あ゛!」 まりさ種の悲鳴が響く。親野良の二匹は、口を大きく開けたまま、声は出していない。 ジワジワと引き裂かれ、幾条もの切り傷に顔を裂かれて、まりさ種は絶え間なく叫び続け た。 最初の威勢はどこかへ消し飛んだらしく、すぐに命乞いを叫び始めた。 「た゛す゛け゛て゛く゛だ゛さ゛い゛っ゛! ま゛り゛さ゛だ゛け゛は゛、た゛す゛け゛て゛く゛だ゛さ゛い゛! ま゛り゛さ゛は゛、 い゛い゛ゆ゛っ゛く゛り゛で゛す゛っ! だ゛か゛ら゛、ま゛り゛さ゛だ゛け゛は゛ぁ゛い゛だ゛だ゛だ゛だ゛だ゛だ゛だ゛だ゛だ゛ ゆ゛ぎゃ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛!? た゛す゛け゛て゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛っ゛! た゛す゛け゛て゛ っ゛て゛い゛っ゛て゛る゛の゛に゛ぃ゛い゛い゛い゛い゛! な゛ん゛で゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛っ゛!?」 まりさ種の顔がズタズタに引き裂かれていく様子を、親野良二匹はガタガタと震えなが ら、それでも目を見開いて声もなく見続けている。 二匹が、何よりも恐怖を感じているのだと言うことを、甲高い奇声が伝えてきた。 「きょわい! きょわい! きょわい! きょわい! きょわい! きょわい!」 子野良が、恐怖を感じているのだと、何度も何度も繰り返し叫んだ。 「おきゃおが! おきゃおが! おきゃおが! おきゃおおきゃおきゃおおおきゃおお! まりしゃが! まりしゃが! まりしゃまりしゃまりまりまままままままりまままま!」 目を抉られ見えないはずの子野良が、誰が何をされているのか、断片的にでも理解して いるらしい悲鳴を、壊れた機械のように叫び続ける。 「お……おチビちゃんっ!? おチビちゃん、ゆっくりして! おとうさんがいるよっ! おとうさんがまもるよ!」 親野良で、先に声を発したのは父野良の方だ。その言葉は、子を気遣い、励まそうとし ているもの。 「きょわい! きょわい! きょわい! きょわい! きょわいわいきょきょきょきょ! おチビおチビきょわおチビきょわいきょわいおチビおチビきょわいおチきょビちわきょ!」 「ゆわわわっ!? お、おチビちゃぁあああんっ!!」 だが、実際には異常をきたした子野良に怯えているようだ。 「ゆ、ゆあ……ゆあぁあ……ゆわわわ……!?」 母野良が、恐怖に震えた声を漏らす。その途端に、子野良が吐き出す言葉も変わる。 「きもちわりゅい! きもちわりゅいきもちわりゅいきもちビちゃわきもチビわりゅい! おチビちゃん! ちがう! れいむのちがう! おチビちがうきもちわりゅいおチがビ! きもちわりゅいおチビきもちわりゅいおチビきもちわりゅチもきわりゅビもちわりゅい!」 母野良は母野良で、異常をきたした子野良を気持ち悪いと嫌悪しているようだ。どうや ら、自分の子供ではないと思い込みたがってすらいるらしい。 「なんてこというの、れいむ!? れいむは、おかあさんなんだよ!? おかあさんが、 おチビちゃんに きもちわるい なんて いっちゃダメだよ! この おチビちゃんは、まち がいなく、れいむたちの おちびちゃんなんだから!」 「れっ、れいむ、そんなこといって……」 「いったよ!!」 「キモチワリュイ! キモチワリュイ! キモチワリュイ! キモチワリュイ!」 「おチビちゃんがきもちわるいって、れいむのこえがっ! れいむのなかで! おなかの ほうから、きこえてきてるんだよ!」 「れっ……! れいむだって! おとうさんのくせに、おチビちゃんのことをこわいって!」 「ゆあっ……!? そ、そんなこと……!」 「きょわい! きょわイ! きょワイ! キョワイ! コワイ! コワイ! コワイ!」 「おとうさんのくせに、いじくなしっ! れいむの おなかからだって、きこえてくるよ! れいむが、おちびちゃんを こわい こわいって いってるのが!」 どうやら、子を挟んでの親同士でも、感覚だけでなく感情の共有が始まっているらしい。 つまり、汚染が始まっている。自己の意識を蝕む、他者の意識の侵入が。 「れ、れいむは、いくじなしじゃないよ! おとうさんとして、がんばったのに! なのに、 れいむは……!」 「タベタ! タベタ! ナカミ! アンコ! レイム! タベナカベタンコタベイム!」 「ゆひぃいいいっ!? だ、だって! あれは、しらなくて! だ、だから!」 「ナカミ! ナカミ! ナカミナカミナカンコアンコアンコ! アンコ! アンコ!」 「れいむは、ダメっていったのに! れいむのいうこと、きかなかったくせに! れいむ のいうことをきかずに!」 「ユックリゴロシ! ナカマクイ! ドウゾククイ! ユックリクイ! ナカマクイ!」 「ぢがうぅうううっ! れいむは! れいむはぁああ! おっ、おチビちゃんだってっ! おチビちゃんだってたべたでしょぉおおお!?」 「タベタ! タベタ! オチビモタベタ! レイムワルクナイ! オチビモ! タベタ!」 「おチビちゃんは、しかたないでしょ!? ちいさいんだよ! れいむは、おかあさんの くせに」 「フタリ! クッタ! フタリトモクッタ! フタリトモキカナカッタ! フタリトモ!」 「れいむもおチビちゃんも、まっくらだったんだよ! みえなかったんだよ!」 「タスケナカッタ! ミステタ! タスケロ! オマエノセイ! オマエノセイダ!」 罵り合い、相手を糾弾する。同じ野良の中身を食った分だけ、母野良が不利のようだ。 だが、子野良も食ったと言う点が、意外なほど大きいらしい。父野良の感情には、必ずと 言って良いほど、子野良が含まれた。 嫌悪にも、恐怖にも。そして、憎悪にも。 「オチビトクッタ! オチビモキカナカッタ! イウコトキカナカッタ! オチビガ!」 母野良は、自分に関することは懸命に否定するが、子野良に関する部分を強く否定しな くなった。 そしてすぐに、子野良への恐怖と嫌悪と憎悪に浸される。 「オチビノセイ! オチビノセイ! オチビノセイ! オチビノセイ! オチビノセイ!」 二匹に共通する意識が、子野良を左右から責め立て始めたのか。子野良から発せられる 言葉が、変化しなくなった。 「シネッ! シネッ! くしょオヤ! シネッ! シネッ! シネッ! くしょオヤ!」 まだ、子野良自身の自己の意識が残っていたのか、時折、親野良への罵声も混じった。 だが、それもすぐに埋没する。たった一つの言葉の中に。 そして、そのたった一つの言葉を、野良家族が三匹揃って言い続けるだけになった。 「「「シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ」」」 「な……なんなの……? なんなのぜ、あいつら……こ、こわいのぜ……」 殺し損ねて持ったままだったまりさ種が、ブルブルと震えながら呟くのが聞こえた。 目の前の異常な家族への恐怖が勝っているからなのか、顔を引き裂かれ痛みに泣き叫ん でいた時よりも、その声は落ち着いている。もう痛みを忘れてしまったのかと、まりさ種 に問いかけた瞬間…… 「「「イタイイタイクルシイイタイキモチワルイイタイイタイクルシイキモチワルイ」」」 「ゆひぃいいっ!? んっ……なんなんだぜ、こいつら!?」 三匹の言葉の内容が、変わった。 痛み、苦しみ、気持ち悪さ。それは、間違いなく三匹共にあるだろう。肉体的なもので はなく、精神的な……自己の意識が犯されていく、嫌悪感であり苦痛が。 ふと思いつき、腹が減ってはいないかと、まりさ種に問う形で、声に出した。 「「「オナカスイタタベタイオナカオナスイタキモチワルイオナカイタイタネタイタベル」」」 それも、あるだろう。母野良と子野良は、何度も嘔吐した。三匹は繋がっているのだか ら、中身の喪失は全員に影響しているだろう。そもそも昨日に捕まえてから、まともな食 事をしていない。 そして、意識の汚染がここまで進んでいるのなら、感覚の共有はズレ無く同一と化して いるかもしれない。 なら、食えばいい。そう言って、野良親子三匹の真ん中へ、まりさ種を放り出す。 三匹が、顔を合わせているところへ。 三匹の口が、向いている空間へ。 「ゆぎやぁあああああっ!? だずげっ……! いだいいだいいだいいだいいだいっ!」 ゆっくりにとって、甘味は何にも勝る刺激だ。子野良も言っていた。「あまあまを食べ ていれば、怖さも、痛さも、気持ち悪さも、治る」と。 「だずげっ……だっ! ず、げっ……げうっ! も……も、ど……! ゆっぐ、り……!」 「「「アマアマアマママユックリユックユッユユユマママアマアマアックリアマ」」」 まりさ種が食い散らかされてしまうと、親野良二匹は次の「甘味」を求めて体を前へと 出し、歯を剥いた。子野良はガチガチガチガチと、ひたすら歯を噛み合わせている。 最後は、共食い。こんなものか。 それなりに楽しめたが、物足りなさもある。満足がいくだけの狂気を、見物できなかっ たからだ。 だが、まぁいい。 これで、この二日で野良が五匹消えたのだ。ともかくは、それで良しとしよう。気が向 けば、また試せばいい。 次は…… そうだ。このところ、ありす種を潰していない。 ありす種と、れいむ種と、まりさ種。それが、最初だったのだ。 私は、かつて『まりさ』を飼っていた。賢く、愛らしい、利口な子だった。 それが、野良のありす種とれいむ種に襲われた。 そのことに取り乱した妻が『まりさ』に、家を出て行けと言ってしまった。 探したが、『まりさ』は見つからなかった。その代わりだというように、不遜で薄汚い 野良のまりさ種が、私の家へと入り込んできた。 『まりさ』を失い、薄汚い野良だけが残った。妻の笑顔が消え、怯えの表情が現れた。 あの日、初めて私は野良を……ゆっくりを潰した。ゆっくりを、虐め殺した。 そうだ、あの時だ。 取り乱した妻が庭で、ありす種とれいむ種を、箒を使って打ち据えていた。その様子を 呆然と覗き込んでいた、青年。 今日、まりさ種とれいむ種を私が捕らえるところを、ボンヤリと眺めていた青年。 どこかで見たと思ったら、あの時の青年か。 妙に、思われただろうか? 思われたところで、どうと言うこともないか。 私がやっていることは野良ゆっくりの駆除だ。誰かに咎められるようなことでもない。 それに…… 実際に私は、妙に思われても仕方ないのだろう。 ゆっくりを虐めることを、楽しんでいるのだから。 たとえ、ゆっくりであろうとも、虐待なんて多分を憚る。良識ある人々のほとんどは、 私の行いと楽しみんでいるという感情を、否定するはずだ。 それも、仕方ない。 せめて野良駆除として、わずかでも役に立てば、表だって非難されることもないだろう。 人目につくところで、むごい虐め方をしなければ問題ないはずだ。 さて、次はどうしようか? 口元が、緩んでいる。自分の表情が、笑み崩れていくのを感じた。 苦笑だろうか? 苦さがないことを確認し、改めて鼻で笑う。 虐待お兄さん。 結構なことだ。人が嫌がるような、ゴミ以下の汚物駆除を、楽しみながら行えるという ことなのだろうから。 *** *** *** *** 怖かった。 まさか夫を恐怖の対象と捉えているなんて、思いたくはなかった。考えられないことだ。 心から愛し、尊敬している、あの夫のことを……いつも優しく、家族の前で笑顔を絶や さないあの夫のことを、怖いなどと思うはずがない なのに…… あのナップザックが、今日も蠢いていた。 また、あの中に、いた。 怖い。 夫は、書斎に入ったまま、出てこない。そろそろ食事にしようと、声をかけるべきだろ うか。 でも、怖かった。 夫を恐怖の対象と捉えているなんて、思いたくはない。 考えられない。 考えたくもない。 今日だって、私が「お帰りなさい」と声をかけると、夫は「ただいま」と言って、微笑 んだ。 確かに微笑んだのだ。なのに、その夫の顔が…… 夫の、微笑みを。 怖いと感じているなんて。 考えられないことだ。 そんなわけがないと、思いたかった。 ─ 旦那さん、笑みと共に踏み込んでいくのこと 了 ─
https://w.atwiki.jp/gurunyaga/pages/23.html
ニャオみくじ 常設ニャオみくじ ニャオみくじ レアニャオみくじ 期間限定ニャオみくじ 名前 期間 連動イベント 備考 関東三国志 0000/0/0 00 00~0000/0/0 00 00 関東三国志 さニャだ一族 0000/0/0 00 00~0000/0/0 00 00 端午の節句~さニャだ兄弟~ 565656突破記念 0000/0/0 00 00~0000/0/0 00 00 野良1 足利十五代将軍 0000/0/0 00 00~0000/0/0 00 00 ロシアきの野望 対五輪奥義祭 0000/0/0 00 00~0000/0/0 00 00 野良2 10連で天確定祭 0000/0/0 00 00~0000/0/0 00 00 毛利三本の矢 赤・緑限定祭 0000/0/0 00 00~0000/0/0 00 00 野良3 百花繚乱祭 0000/0/0 00 00~0000/0/0 00 00 ミャーゴ姫危機一髪 青・白限定祭 0000/0/0 00 00~0000/0/0 00 00 野良4 雷神の娘 0000/0/0 00 00~0000/0/0 00 00 たちばニャの教え前半 大友の野心 0000/0/0 00 00~0000/0/0 00 00 たちばニャの教え後半 黄・緑限定祭 2015/7/0 00 00~2015/7/0 00 00 野良5 蝶の恋慕 2015/7/16 17 30~2015/7/23 16 00 みスフィで奇譚 青・赤限定祭 2015/7/23 19 00~2015/7/30 13 00 野良6 軍神の姉 2015/7/30 00 00~2015/8/10 00 00 上杉を継ぐ者 加賀の良妻賢母 2015/8/10 00 00~2015/8/19 13 00 野良7 隼人の夢 0000/0/0 00 00~0000/0/0 00 00 シャムづ四兄弟 青・緑限定祭 2015/0/0 00 00~2015/9/3 13 00 野良8 TGS 0000/0/0 00 00~0000/0/0 00 00 TGSダンジョン(東京ゲームショウ2015) 四国統一 2015/9/28 00 00~2015/10/5 16 00 ちょうソマリ戦記前半 鳥なき島の蝙蝠 2015/10/5 16 00~0000/0/0 00 00 ちょうソマリ戦記後半 - 2015/10/15 00 00~0000/0/0 00 00 野良9 タグ: LastUpdate:2015/10/15 Thu 19 54 51
https://w.atwiki.jp/trashpanda-araisan/pages/1097.html
143: 名無しさん (オッペケ 47d3-305a) :2019/01/28(月) 14 47 50 ID /NzfyH7kSr 野良アライちゃん2「きもちわるいのりゃー!うぅー!」クネクネ 身体を縛っているがまだ結構動ける様だ 野良アライちゃん2「はやくこれほどけぇー!ここからだしゅのりゃー!」クネクネ こう動かれちゃただでさえ固まるのに時間がかかるのに余計に時間がかかりそうだ 仕方ないか…と思いつつアライちゃんを一度引き上げてやる 野良アライちゃん2「のりゃ!にんげんがいうこときーたのだ!あらいしゃんのちょうりなのりゃ」ニコニコ 体中生コンだらけになりながら喜んでいるアライちゃん、手が自由になっていたなら手を擦り合わせていそう、何ともおめでたい生き物なのだろうか 野良アライちゃん2「おいにんげん、あらいしゃんこのべとべととりたいのりゃ、おみじゅをよこし、な、なにしゅるのりゃあああああああぁ」べシン! 調子に乗っているアライちゃんを乱暴に大きなバケツに叩き込む 野良アライちゃん2「いじゃいいいいいい!かりゃだじぇんぶいだいいいい!」ゴロゴロゴロ 縛られていて受け身も取れないアライちゃんはモロに衝撃を受けた 野良アライちゃん2「しぇなかもいだいいいい!あちゃまもーいだいいい!」ゴロゴロ この広さならアライちゃんが多少暴れても平気だろう 首だけ出して生きながらコンクリート漬に出来ないのは残念だか次の機会のお楽しみとしよう 144: 名無しさん (ワッチョイ 6763-d183) :2019/01/29(火) 02 01 00 ID G/PoZLrQ00 次は何を使おうかと作業場を見廻すと、草焼き用のカセットガスバーナーが隅に立てかけてあるのが目に入った。 …さっきケージごと焼き払った時、これを思い出していればもっと楽だったかもな… よし、今度はこれを使おう バケツを外にもって出て、アライちゃんの尻尾を掴んで持ち上げた 野良アライちゃん「い゛だい゛のりゃ~!はなしぇ!はなしぇぇえええええ!」クネクネクネクネ 針金で手足の自由がきかないアライちゃんだが、なおも身を捩って逃げようとする ブンッ! 野良アライちゃん2「じびぃ!」ドシャッ! 尻尾を掴んでいた手を離すと、アライちゃんは顔面から地面に落下した 野良アライちゃん2「あがぁぁぁ!ぁ…あらいしゃんのかーいいおかおがぁぁぁ…」ゴロゴロゴロゴロ 鼻血を出しながら地べたを転げ回るアライちゃんに、ガスバーナーのノズルを向ける 野良アライちゃん2「う…うゆぅ?なんなのりゃ、そのぼーっきれは?しょれよりもはやくかーいいあらいしゃんをたしゅけるのりゃ!」ピギュルルル …遺言はそれだけか? 何のためらいも無く点火スイッチを押した ゴオオオオオオオオオオオ! 野良アライちゃん2「あぎゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ゴウッ 一瞬で炎に包まれるアライちゃん 毛皮に火が回り火達磨と化していく 野良アライちゃん2「……あ………が……………」グッタリ 顔面に炎を浴びた時に喉をやられたらしく、もはや声も出ないようだ 止めを刺すべく、さらに火炎放射を続ける 野良アライちゃん2「」クロコゲー …しばらくすると焼けただれたアライちゃんは何の動きも見せなくなった。 蹴っ飛ばしてみるが、全く反応は無く、完全に死んだようだ。 少し冷めた頃合いを見て、アライちゃんの死骸をバケツにぶち込むと作業場へ戻った。 あと2匹… 次の奴もたっぷり苦しめてやるとしよう… 145: 名無しさん (オッペケ fcf1-305a) :2019/01/29(火) 16 25 58 ID wxg04LXISr 戻るとアライちゃんが声をかけてきた 野良アライちゃん1「ひ、ひとしゃん…いもーとはどこにいったのりゃ…?」ビクビク 野良アライちゃん3「きっとどこかであそんでるのりゃ、あらいしゃんもあそびたいのりゃあ!」 146: 名無しさん (オッペケ b66d-765f) :2019/01/30(水) 13 46 36 ID yL6z1Z0ESr あいつはお外で楽しく遊んでるよ、お前も来るか? ケージに手を差し伸べると一匹のアライちゃんがよじ登ってしがみついて来た 野良アライちゃん3「あらいしゃんもいくのりゃー♪いーっぱいあそぶのりゃー!」ヨチヨチガシッ 野良アライちゃん1「うさんくさいのりゃ…」コスリコスリ 147: 名無しさん (オッペケ 1cf3-765f) :2019/01/31(木) 19 28 31 ID LqCp4txMSr 外にアライちゃんを連れ出すと鼻をひくひくとし始めた 野良アライちゃん3「ふんふん…へんにおいがするのりゃ……こあいのりゃ…」スンスンビクビク 野良アライちゃん2「」 バケツにいる黒焦げになったアライちゃんの匂いがするのだろう …遊ぶ前にお菓子を食べるか? 野良アライちゃん3「!たべるのりゃー!」シッポフリフリ ペットアライちゃん用のおやつをあげると警戒心などどこかに行ったかのように食べ始める さて、食べてる内にこっちも準備するとしようか 野良アライちゃん「はぎゅ、はぐ、はぐ、はぐ、はぎゅ」クチャクチャ 呑気に食べているアライちゃんに工具を向けた 148: 名無しさん (オッペケ f9f2-765f) :2019/02/01(金) 14 44 11 ID yI/XVaNwSr アライちゃんの後に回り込んでフリフリと揺れている尻尾に釘打ち機のを打ち込む 野良アライちゃん3「あぐあぐあぐおいちぃのりゃ!…のりゃ?」シッポフリフリバスン! アライちゃんが振り向くと地面に縫いつけられている尻尾が見えた 野良アライちゃん3「の、のりゃあああああああ!なんなのりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」シッポグイグイ どうやら馬鹿は神経まで鈍いらしい アライちゃんはようやく痛みに気付いた様だ、持っていたおやつを落として釘を抜こうと必死に引っ張っている 149: 名無しさん (オッペケ 806b-765f) :2019/02/02(土) 23 46 30 ID sxYw1HEoSr 野良アライちゃん3「ひとしゃーん!たちけてぇ!これぬいてぇ!」グイグイグイグイ 自分が誰にやれらたのかも知らないで助けを求めるアライちゃん 内心笑いながらそれは大変だねと言ってあげる 野良アライちゃん3「うんしぇぇぇぇぇぇ!わっちぇええええ!そうなのりゃ!いたいのりゃ!かわいそうなのりゃ!たすけるのりゃ!うー!うー!」グイグイヨチヨチ 尻尾を引っ張ったりヨチったりして何とか引っこ抜こうと頑張るアライちゃんだったが一向に抜ける気配は見られない 150: 名無しさん (オッペケ 552a-305a) :2019/02/03(日) 15 51 21 ID OdCIfK5ASr 野良アライちゃん3「うゅう…ぜぇはぁ、ぜぇはぁ…ぬけない…ぬけないのりゃ…」ピィ…ピィ 疲れ果てたのかアライちゃんの動きが段々と鈍くなっていく 野良アライちゃん3「おねがいなのりゃあ、ひとしゃん…たちけてほちいのりゃあ」ウルウル 目に涙を浮かべながら再度助けを乞うアライちゃん アライちゃんにしては頑張った方かなと思いつつ釘打ち機をアライちゃんの頭に狙いをつけた 151: 名無しさん (オッペケ 2037-765f) :2019/02/04(月) 15 39 31 ID Pmh4EyVQSr 野良アライちゃん3「のりゃ?それなんなのり、じびっ!」バスン 額に綺麗に命中、脳内まで届いただろう 野良アライちゃん3「」ブンブンビクビク 最後の悪あがきとばかりに手足が宙を描くように動かすが一分もしない内にぐったりとして動かなくなる 動かなくなったアライちゃんを黒焦げになった奴と一緒のバケツにぶち込む 最後の一匹はどうやって楽しもうか考えながら工作場に戻った 152: 名無しさん (ワッチョイ 1be6-527d) :2019/02/05(火) 02 23 52 ID G/PoZLrQ00 野良アライちゃん1「ひ、ひとしゃん… い、いもーとたちはどこなのりゃ…?」ブルブル さすがに警戒しているようだ さあ、お姉ちゃんも妹たちのところへ行こうか? 野良アライちゃん1「ぴいいぃぃぃっ!くるにゃあぁぁぁっ!きたりゃぶっころすのりゃあぁぁぁっ!」ピギュルルルル ほーん、どうやってぶっ殺すんだ? 野良アライちゃん1「ありゃいしゃんのするどいきばとつめにかかればにんげんなんていちころなのりゃ!」フシューッ …自分の実力をどこまで過信しているのやら… ゲシッ! 野良アライちゃん1「ぴぎいっ!」ガシャーン! 作業台の上に置いてあった懲罰房ケージを中のアライちゃんごと蹴り落とした 野良アライちゃん1「いだあああぁぁぁ!いだいのりゃあぁぁぁぁぁっ!」ジタバタ 全身を打った痛みに転げ回るアライちゃん 作業用の厚手の革手袋をはめ、アライちゃんをケージから掴み出した 野良アライちゃん1「ぴぎゅるるるぅ!はぐっ!がぶぅ!」ガジガジ 必死で噛みついてくるアライちゃんだが、皮手袋のおかげでダメージは皆無である アライちゃんを木の板の上に押さえつけ、みぞおちに釘打ち機を当て引き金を引いた バスン! 野良アライちゃん1「がびゅっ!」 アライちゃんは血の泡を吹き出した 野良アライちゃん1「のぐぁああああぁぁぁっ!のあああぁぁぁぁぁぁん!」ジタバタジタバタ 血反吐を吐きながらのたうち回るアライちゃんをよそに、次の道具を準備する …少し考えた末に選んだのはオービタルサンダーである 荒削り用の目の粗い紙ヤスリを取り付け電源を入れた ウィイイイイイイイン! サンダーをアライちゃんに押し当てていく 野良アライちゃん1「ぴいいいぃぃぃっ!なんなのりゃそれ…あぎゃあああああああああ!」ジョリジョリジョリジョリ 服の様な毛皮はすぐに擦り切れ、その下の皮膚をサンダーは容赦なく削り取っていく 野良アライちゃん1「や、やめあぎぃあああああぁぁぁぁぁぁぁ!」ジョリジョリジョリジョリ しばらくサンダーを当て続けているうちに皮膚はすっかり剥がれ、アライちゃんは人体模型のような外見と化した 野良アライちゃん1「い…だ……お…か……しゃ……」ピクピク 驚くべきことに、この状態でまだ生きているらしい あともう少し楽しめそうだ… 153: 名無しさん (オッペケ 4802-765f) :2019/02/05(火) 18 21 50 ID qi8vq9h.Sr 体中の皮を剥がされたがまだ息してるアライちゃん 野良アライちゃん1「…い…じゃ………やべ…」 あれだけ紫色掛かっていた身体も今ではハダカデバネズミの様にツルツルな姿になっていた(サンダーで切り傷だらけではあるが) 野良アライちゃん1「…お…ね……だじ…げで…んびゅう!」ピクピクバッタンバッタン�� ヒューと隙間風が工作場に吹き込むだけで痛みに悶絶して身体を上下に動かす位には元気だからそこそこ乱暴にしても大丈夫そうだ 野良アライちゃん「…うぅ…う?…」カチッ となると外は終わったから次は中だな 野良アライちゃん1「ひろ…しゃ…はに…ふりゅ…の…」モゴモゴ バカ口を開けて呻いているアライちゃんの口にペンチを入れてやる 野良アライちゃん1「……ろけて…ほぢ…いいいいぃ!」ブチィ! 自称だか鋭い牙を力ずくで抜いてやる 麻酔なしの抜歯は流石に応えたるのか中々いい声で鳴いてくれた 154: 名無しさん (オッペケ d529-f8ac) :2019/02/06(水) 12 29 57 ID DGYCVBRkSr 野良アライちゃん1「あぐうぅぅぅ!いりゃいいいいい!」ジタバタフリフリ 毛を剃られミミズ様になった尻尾を振りながら悶えるアライちゃん じゃあもう一本抜こうとするとハッとした様にアライちゃんは口をキッと閉じ手で覆う 野良アライちゃん1「うぅ…うー!うー!」フルフルフル もうやめるのだ、抜かないで痛いのは嫌なのだと言いたいのか首を振って強い拒否の感情を示してる様だった 155: 名無しさん (オッペケ 175a-f8ac) :2019/02/07(木) 14 42 20 ID vswg.fbISr 野良アライちゃん1「ふぅ…ふぅ…!」フゥーフゥー みぞおちに釘を刺され、体中の毛皮を剥がされ、歯を抜かれても尚もまだ必死に生きようとするアライちゃん 手を止めてアライちゃんの様子を観察してみる 野良アライちゃん1「ふぅ…りゃあ…?」 アライちゃんという生き物は何というか自分を中心に世界が回っていると思っている個体が殆どだ 野良アライちゃん1「う…うゅ……やべで…ぐれちゃ?」 だからこそ最後には自分が勝つとこんな状況でも心のどこかで思い続けられる 野良アライちゃん1「ひゃんしゅ…ひげ…りゅ…ふぅ…う、うぅ!うう!…」グイ…グイ! 目に大粒の涙を溜めながらも痛みに耐え、何とか逃げようと身体を捻ったりしてもがき足掻きがながら釘を身体から抜こうとする 最後には自分が勝つと信じて 野良アライちゃん1「うぅ!…いじゃい!…の…りゃ!」グイッ 仮にここから逃げ出せたとしても腹に空いた穴をどうするつもりなのか、親切な人間が助けに来てくれて治療でもしてくれるとでも思っているのだろうか? 野良アライちゃん1「もうひょ…と、なのりゃ…あ…あ…ぁ!」グイグイブシャァ まぁそんな先の事は考えていないのだろう 少しだけ抜けた釘の隙間からさっきよりも大量の血が噴き出した 156: 名無しさん (オッペケ a152-f8ac) :2019/02/08(金) 14 17 24 ID dszlvNZUSr 野良アライちゃん1「の、のあぁ…!?」ダラダラガクッ 野良アライちゃん1「う…ごか…な…ぃい…」ピクピク 血を流しすぎて手足が思う様に動かなくなってきたようだ 野良アライちゃん1「…ぢ…にじゃぐ…ない…のりゃ…」 そろそろ観察も飽きてきたかな 野良アライちゃん1「ひ…と…しゃ…がふっ…!」ゴリッ みぞおちに刺さっている釘を抉るように引き抜いてあげよう アライちゃんは最後にどんな表情をするのだろうか 157: 名無しさん (ワッチョイ 8c0a-a34d) :2019/02/09(土) 02 43 42 ID G/PoZLrQ00 プライヤーで釘の頭を掴み、グリグリと引き抜いていく。 野良アライちゃん1「ごは゛ぁっ!…ぐ…あ…」グチャッ!グチャッ! 円を描くように動かしているので、アライちゃんの内臓は掻き回されていく。 ブシュッ! 野良アライちゃん1「ぐばあああぁぁぁぁっ!」 釘が引き抜けるとともに、アライちゃんに穿たれたみぞおちと背中からさらに鮮血が流れ出した。 野良アライちゃん「ごふぅ………あ゛……ぁ……………」ピク…ピク… 釘は抜けたものの、アライちゃんには既に逃げ出すだけの力は残されていなかったようだ。 アライちゃんの目からはみるみるうちに光が消えていった。 しばらく様子をみていたが、アライちゃんは完全に動かなくなった。 皮がズル剥けになった、かつてアライちゃんだった肉塊をバケツに放り込み母屋へと戻った。 158: 名無しさん (オッペケ 379b-f8ac) :2019/02/09(土) 16 17 11 ID t1jWB2u2Sr 母屋に帰ってアライちゃん達が汚した所をまた綺麗にしなくては それにしても今日は野良アライちゃん湧きすぎだろ 窓の隙間から入って来たやつにゴミ箱を漁っていたやつ そしてその姉妹らしきアライちゃんで先ず五匹。 その後は天井裏に三匹、それと異様なデカさの四足歩行のアライちゃんだかしゃんみたいな奴が一匹。 後はアライちゃんとアライしゃんの姉妹で二匹。 最後にさっきのアライちゃん姉妹で三匹。 …改めて数えて見ると気持ち悪い位出てきてるなアライちゃん。 幾らここが田舎みたいな土地だからってここまでとは思ってなかった。 こんなにアライが出るんじゃ前に住んでいた人も格安で譲ってくれる筈だ。 159: 名無しさん (オッペケ 379b-f8ac) :2019/02/09(土) 16 18 16 ID t1jWB2u2Sr ペットアライちゃん2「…かいぬししゃんもどったのりゃ?」ヒョコ ペットアライちゃん3「あいちゅらもういないのりゃ?」ヒョコ ペットアライちゃんケージの方へ近づくとアライちゃん達が巣箱の中から顔だけ出して此方を見る。 飼い主「ああ、もう大丈夫だぞ」 ペットアライちゃん2「わーいなのりゃー♪」ヨチヨチシッポフリフリ ペットアライちゃん3「かいぬししゃんはたよりになるのりゃー(≧∇≦)」ヨチヨチシッポフリフリ 安心したのかゴソゴソと巣箱から這い出て来るアライちゃん達。 コッチは大丈夫そうだな…問題はこっちか。 床に転がっている虫かご、虐待用のアライちゃんが入っていたがまだ生きているだろか? 160: 名無しさん (オッペケ 2fd3-765f) :2019/02/10(日) 21 49 06 ID x.FphTZoSr 落ちていた虫かごの中を覗いてみる。 虐待ペットアライちゃん1「」ピク…ピク 飼い主「何とか生きているようだがコレは…」 少し離れたところからでも分かるカゴから匂う異臭。 野良アライしゃんが虫かごを振り回した所為だろう、虐待アライちゃんは糞や吐瀉物に塗れて酷い臭いをさせていた。 161: 名無しさん (オッペケ 854a-f8ac) :2019/02/11(月) 13 39 43 ID vcXhqykESr 取り敢えずこれ(虫かご)とアライちゃんを洗浄しなくちゃな 虐待ペットアライちゃん1「」ピクピクヒョイ ゴム手袋を装着して汚物まみれになっているアライちゃんの尻尾をつまんで取り出し、野良アライちゃん三匹の肉塊が入ったバケツに入れてやり外の洗い場まで持っていく 虐待ペットアライちゃん1「」ピクピク まだ目を覚まさない様なので清掃も兼ねて起こしてやるとしよう 虐待ペットアライちゃん1「…ピクピク…ビクーン!!」 アライちゃんに水を当ててやると冷たかったのか今まで微かにしか動かなかった手足をピーンと勢いよく伸ばした 162: 名無しさん (オッペケ 04ba-f8ac) :2019/02/12(火) 13 23 55 ID EI1waJ7wSr 生きているならいい加減に起きろとばかりにアライちゃんの口に水を注いでやる 虐待ペットアライちゃん1「!?ごぼごぼごぼ!!」バチャバチャ おっ、起きた起きた 虐待ペットアライちゃん1「げほっ!げほっ!こ、ここどこなのりゃ、つべたいのりゃ」プルプルキョロキョロ やっと起きたか 虐待ペットアライちゃん1「ぴぃ!?かいぬししゃん!?」 コチラに気付くとアライちゃんはヘビに睨まれたカエルの様にを強張らせる 163: 名無しさん (オッペケ 9683-685e) :2019/02/13(水) 23 08 07 ID szLMa4icSr 虐待ペットアライちゃん1「う、うゆぅ」ブルブル ご飯を吐いて尚かつ漏らしてしまったお仕置きが行われていると思っているアライちゃんはぷるぷると身体を震わせて縮こまっていた 飼い主「ふん、じゃあさっさと終わらせるぞ」ヒョイ 虐待ペットアライちゃん1「の、のりゃ……ぐびぃ!?」ゴシゴシゴシゴシ 飼い主はアライちゃんの身体を持ち上げると乱暴に水で洗い始める 虐待ペットアライちゃん1「がいぬし、しゃ、んぐるじぃの、りゃ」ゴシゴシ 酷い匂いさせておいて何言ってんだこいつは 大体汚れは取れたので折檻を兼ねて雑巾を絞るようにアライちゃんの水気をとってやる 虐待ペットアライちゃん1「ぐぇ…ぐるじいい…!」ギリギリ 飼い主(…だいぶ弱っているのかあまりぴぃぴい鳴かないな) 洗い終わったアライちゃんを空いた懲罰房ゲージに入れてやる 虐待ペットアライちゃん1「うぅ…終わったのりゃ?」 164: 名無しさん (オッペケ 2b8c-685e) :2019/02/14(木) 17 00 02 ID GltHhlRoSr 虐待ペットアライちゃん1「かいぬししゃんどっかいっちゃたのりゃ」 グキュルルルルルル 虐待ペットアライちゃん1「おなかすいたのりゃあ…ごはんさがすのりゃ」ヨチヨチ 餌を探してケージの中を這いずり回るアライちゃん 虐待ペットアライちゃん1「あったのりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ�� 懲罰房アライちゃんが食べていた冷凍アライちゃん肉を見つけ急いでヨチっていく 虐待ペットアライちゃん1「こおってちゅめたいけどたべられそうなのりゃ…ちゅぱちゅぱぺろぺろ!」ペロペロ 暫くすると食べれる柔らかさになったのか少しずつ肉を咀嚼していくアライちゃん 虐待ペットアライちゃん1「はむ…はむ…あちたにそなえて…あむ…あむ…いっばいたべるのりゃ…はぐ」モグモグ 明日も行われるであろう飼い主との触れ合い(虐待)に備えてご飯を食ていく 虐待ペットアライちゃん1「おなかいっぱいなのりゃ…ふあぁ…ねむるのりゃ」ゴロン 早く他の(ペット)アライちゃんの様にちゃんと可愛がって欲しいと思いながら久しぶりの広いケージで眠りに落ちていくアライちゃんであった アライちゃんのおうち・その9 ※このページは、『アライさんアンチスレ避難所』様にあるアライさん、コバエさんなりきり用のスレッド『アライちゃんのおうち』をまとめたものです。 【アライちゃんのおうち】シリーズへ戻る
https://w.atwiki.jp/clanponyo/pages/21.html
2010/08/07 20 30- ぷちあヴぁ、クエッで6 6野良爆破 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (0807.jpg) 2010/07/31 20 30- ぷちあヴぁ、クエッ、なんだらほいで野良爆破したよ #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (0731.jpg) 2010/07/24 20 30- ぷちあヴぁ、ブラックネオンにて野良爆破×2 2010/07/23 20 00- ぷちゃヴぁ、クエッ、もっこ祭り、プルッで野良爆破。プルッが途中でエラー落ち 2010/07/22 21 00- クラン戦 V.S. Marim ×2 2010/07/10 21 00- ぷちあヴぁ、クエッ、nogi...、ブラックネオンで野良爆破 2010/07/09 21 00- ぷちあヴぁ、もっこ祭りで野良爆破しました 2010/07/09まで クラン戦結果 8勝/38敗
https://w.atwiki.jp/trashpanda-araisan/pages/514.html
952 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 22 52 15.44 ID nfVXhkx+o ~民家~ お婆さん「…」 和風の民家で、お婆さんが仏壇にお茶をあげて拝んでいる。 仏壇には、年老いた男性の写真が置かれている。 野良猫「…」トテトテ 野良猫「ニィ~」チョコン 縁側の外に、一匹の猫がやってきた。 首輪はついていない。 お婆さん「あら、ブチや。また来たの。ちょっと待っててね」ノソノソ お婆さんは、煎餅を持ってやってくる。 お婆さん「ほらブチ、ご飯だよ」スッ お婆さんは、野良猫に煎餅を向ける。 野良猫「ニィ~」トテトテ 野良猫は、お婆さんの方へ歩いてきた。 野良猫「ニィ~」スリスリ お婆さん「おやおや、お煎餅は後でいいのかい?」 そして、お婆さんの手に頬擦りした。 953 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 22 57 26.10 ID nfVXhkx+o 野良猫「パリパリ…」モグモグ 野良猫は、煎餅を食べた。 お婆さん「ブチや。前までおっきかったお腹が、痩せてるね。…子供、産んだのかい?」 野良猫「ニィ~」シッポフリフリ お婆さん「そうかい。おめでとう。…って、なんか毎日同じ事言ってるねぇ」 お婆さん「それじゃあ、たくさん栄養取らなきゃねぇ。ほら、おたべ」スッ 煎餅を差し出すお婆さん。 野良猫「ニィ~」バリバリムシャムシャ 野良猫は、煎餅をたくさん食べた。 野良猫「ニィ~」トテトテ お婆さん「またね、ブチ」 954 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 23 07 01.31 ID nfVXhkx+o ~夕方、雑木林~ 野良猫「…」トテトテ 野良猫は、雑木林へやってきた。 そして、木陰にやってくる。 野良猫「…」ガサガサ 仔猫1「ミィ~」 仔猫2「ピィ、ピィ」シッポフリフリ 仔猫3「ミュゥ~」 仔猫4「ミィ~」シッポフリフリ 木陰には、4匹の仔猫がいた。 生後2~3週間ほどだろうか。 野良猫「ミャ~オ」ノソリ 野良猫は、仔猫達の前で寝そべる。 仔猫1「ミィ~」ヨチヨチ 仔猫2「ンミー」ヨチヨチ 仔猫3「ミュウ!ミュゥ~!」ヨチヨチ 仔猫4「ミィ~!」ヨチヨチ 仔猫達は、野良猫のお腹に這い寄る。 仔猫1~4「チュゥチュゥ…」ゴクゴク 野良猫「ミャ~オ」 どうやら、母親のおっぱいを飲んでいるらしい。 955 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 23 10 18.78 ID nfVXhkx+o 「この辺でけものの声がしたのだぁ!」ガサガサ 「なのだー」ガサガサ 「なのだー」ガサガサ 「なのだー」ガサガサ 「のりゃ!のりゃ!」ガサガサ 野良猫「…!?」ビクゥ 仔猫1~4「っ…」ピタッ 唐突に聞こえた声に警戒し、野良猫一家は声を潜める。 958 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 23 13 07.66 ID nfVXhkx+o 「どこなのだ?どこにいるのだぁ!」ガサガサ 「おにく!おにく!」ガサガサ 「おいちーおにく!」ガサガサ 「おっにく♪おっにく♪」ガサガサ 「のりゃ!のりゃ!」ガサガサ 野良猫「っ…」ブルブル 仔猫1~4「…?」キョトン 木陰に必死で身を潜める野良猫。 仔猫4「…?ミィ~」 仔猫4は、不思議そうに声をあげる。 野良猫「!!!」 959 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 23 17 17.00 ID nfVXhkx+o 「そこなのだ!そこから声がしたのだぁ!」ガサガサ 「ちゅかまえゆのだぁ!」ガサガサ 「こんやはごちそーなのりゃ!」ガサガサ 「ふははー!」ガサガサ 「のりゃ!のりゃ!」ガサガサ 声は確実に、野良猫のいる方へ近寄ってくる。 野良猫「…!」ガバッ 仔猫1~4「ミュゥ…!?」 野良猫は、仔猫達の上に覆い被さる。 アライさん1「見つけたのだぁ!」ガサッ アライちゃん1「なのだー」ガサッ アライちゃん2「けものなのだ」ガサッ アライちゃん3「おぉー!」ガサッ アライちゃん4「のりゃ!のりゃ!」ガサッ とうとう、見つかった。 野良猫「フシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァッ!!!!!」フゥーーーーーッ 野良猫は、アライさん1たちを威嚇する。 963 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 23 21 21.68 ID nfVXhkx+o 野良猫「シャアアアアアアアア!」フゥーーーーーッフゥーーーーーッ アライちゃん1「ぴぃぃっ!」ブルブル アライちゃん2「こわいのりゃぁ…!」ブルブル アライちゃん3「おかーしゃ!やっちゅけゆのりゃ!」 アライちゃん4「ごはんー!」シッポフリフリ アライさん1「任せるのだぁ!アライさんに、お任せなのだぁ!」ズカズカ アライさん1は、野良猫へ近付く。 アライさん1「たあ~っ!」ガバッ 野良猫「フシャアアアアッ!」ガバッ 取っ組み合いが始まった。 アライちゃん1「がんばえ~!」シッポフリフリ アライちゃん2「ふぁいと♪ふぁいと♪」シッポフリフリ アライちゃん3「おっかしゃんふぁいと♪」シッポフリフリ アライちゃん4「のあー」 仔猫1~4「ミュゥ…!」ブルブル 966 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 23 26 50.54 ID nfVXhkx+o 激しい争いが続いた。 野良猫「フシャアアアアッ!」バリバリ アライさん1「痛いのだぁっ!よくもやったのだ!アライさんスペシャルキック!」ドゴォ 野良猫「ブニャアアァァ!!」ベギィ 必死に我が子を守ろうとする野良猫。 アライさんの攻撃を、ひらりひらりとかわし、引っ掻いたり噛みついたりして反撃している。 しかし… 野良猫「ゼェ、ハァ、ゼェ、ハァ、ゼェ、ゼェ…!」ハァハァ アライさん1「ぜーはー…!もうバテたのか…!体力無いのだ!」ハァハァ 体の大きさと体力の差は歴然としていた。 967 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 23 32 46.66 ID nfVXhkx+o アライちゃん1「いまのうちにおにくげっとすゆのだ~!」ヨチヨチ アライちゃん2「すゆのだ~!」ヨチヨチ アライちゃん3「おやこのれんけーぷれーなのりゃ!」ヨチヨチ アライちゃん4「のりゃ!のりゃ!」ヨチヨチ 仔猫1「ミイィ!」ブルブル 仔猫2「ミュウウゥ!」ブルブル 仔猫3「ミニャアァ…!」ブルブル 仔猫4「チィ!チィ!」ブルブル アライさんと野良猫が戦っている隙に、アライちゃん達は仔猫の方へ近寄っていた。 アライちゃん1「たべゆのだ!」ヨチヨチ アライちゃん2「しとめゆのだぁ!かりごっこなのだぁ!」ヨチヨチ アライちゃん3「うぅ~!」ヨチヨチ アライちゃん4「なのだー」ヨチヨチ 野良猫「フウウウゥ!!」バッ だが、そうやすやすと子供に触れることを許す母親ではない。 野良猫「フギャアアアアアアッ!!」バリバリバリバリ アライちゃん2「ぴぎいいいいぃぃーーーーーっ!!?」 野良猫は、アライちゃん2の顔面を何度も引っ掻いた。 鋭い爪が、アライちゃん2の顔の柔肌を裂いていく。 969 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 23 38 10.99 ID nfVXhkx+o アライちゃん2「びぎいぃぃぃーーーっ!ぴいぃぃーーっ!いぢゃいいぃーーーっ!おがぁしゃぁーーーんっ!」ピイイィィ アライちゃん2は、どうやら右目の角膜が深く傷ついてしまったようだ。 アライさん1「チビ!チビ!…お前ええっ!よくもチビをっ!許さないのだぁ!」ボギャアァ 野良猫「ゲフッ!」ゴロンゴロン バテて俊敏な動きができなくなった野良猫。 そのどてっ腹に浴びせられた蹴りをもろに食らってしまった。 971 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/08(水) 23 44 38.92 ID nfVXhkx+o アライさん1「死ぬのだ!死ぬのだあぁぁ!」ドガァドガァ 野良猫「ミギイィィ!!」 体の大きさにも、体重にも差があるアライさん1と野良猫。 蹴りの一発一発が、野良猫に大ダメージを与える。 野良猫「…ミィ…」フラフラ 野良猫「っ…!」ハムッ 仔猫1「ミィ!?」ブラン 野良猫は、一番体の大きな子供1匹を咥えると… 野良猫「っ…!」タタターッ 仔猫1「ミィィ!?」ブランブラン …その場から一目散に逃げ出した。 残りの3匹を置いて。 アライさん1「ああっ!…逃がさないのだぁ!」ダッ 追いかけるアライさん1。 978 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/09(木) 00 03 08.67 ID QMCLBnTho アライさん1「お前も捕まえてやるのだあ!」ダッ その時。 「ぎびいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいーーーーーっっっ!!!!」 …アライさん1の背後から悲鳴が聞こえた。 アライさん1「…!!?チビ!?」クルッ アライさん1は、後ろを振り向く。 979 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/09(木) 00 08 41.28 ID QMCLBnTho アライさん1が見た光景は… 14歳の少女「さ、佐助!ちょっと!」グイグイ 大型犬「ガウウウゥウゥゥウ!バウ!グギャウウゥゥーーーーーッ!!」バグゥブヂィ アライちゃん1「ぴいぃぃーーーーっ!おがあじゃあああああんっ!ひぎびいぃぃーーーっ!!」ブッシャアアアアアア …イングリッシュ・ポインターの大型犬に、自分の子供が襲われ、腹を食い千切られ内臓をブチ撒けられているところだった。 14歳の少女「さ、佐助!ハンター叔父さんに怒られるよ!」グイグイ 大型犬「ガウ、バウウウゥゥ!ハグッ、モグモグ…」ガツガツ アライちゃん1「ぎ…び…」ブシャアア 大型犬は、アライちゃん1の肝臓を引きずり出して食った。 アライちゃん2「ひ、ひぃ…!」ブルブル アライちゃん3「おねー…しゃん…!」ブルブル アライちゃん4「ぴいぃ…!?」ブルブル 983 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/09(木) 00 14 57.91 ID QMCLBnTho アライさん1「!?お、お前ええええっ!よくもチビをーーーっ!!」ダダッ アライさん1は、アライちゃん達の方へ駆け寄る。 アライさん1「そのチビ達はッ!!アライさんがッ!!腹を痛めて産んだッ!!大事なチビなのだああッ!!」ダダッ 大型犬「フゥー」ゴクン アライちゃん1「」グッタリ アライちゃん2「ぴぃぃーっ!ききなのだぁ!」ヨチヨチシッポフリフリ アライちゃん3「おかーしゃーんっ!はやぐだぢゅげでぇ!」ヨチヨチシッポフリフリ アライちゃん4「あらいしゃんたべものじゃないのりゃぁー!」ヨチヨチシッポフリフリ 肝臓を食われたアライちゃん1を置いて、必死のヨチヨチ歩きで逃げるアライちゃん2~4達。 アライさん1「アライさんの可愛い可愛い子供達は!お前の食べ物なんかじゃないのだあああぁーーっ!!たあああああああーーーーっ!!」バッ 大型犬にタックルを仕掛けるアライさん1。 986 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/09(木) 00 20 32.58 ID QMCLBnTho 大型犬「ガブウゥ!」ガブゥ アライさん1「ぎびっ!?」 だが大型犬は、タックルしてきたアライさんの腹へ的確に噛みつき… 大型犬「フンッグゥ!!」ブッヂイイイィィッ アライさん1「ひぎびゃぁああーーーーっ!!」ブッシャアアアアアア アライさん1の腹を食い破った。 皮膚と腹筋が破れ、アライさん1の腹から腸がはみ出す。 アライさん1「うぐぎいいぃぃ!いだい!いだいのだああーーーっ!!」ゴロンゴロン アライさん1は、血を撒き散らしながら地面を転がる。 どうやら内臓そのものに傷はついていないようだ。 987 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/09(木) 00 26 02.80 ID QMCLBnTho アライさん1「う、うぅ…」ブルブル アライさん1が痛みに耐えていると… 大型犬「フゥーッフゥーッ」ノソノソ アライちゃん2「ぴぃ!ぴいぃぃ!おかーしゃ、たしゅけてぇ!!」ジタバタ 大型犬は、アライちゃん2の首を咥えて、アライさん1の前にやってくる。 14歳の少女「あーもう…佐助。ハンター叔父さんに怒られても知らないからね」スッ 仔猫2「ミィ~」プルプル 仔猫3「ミィ、ニャァ」プルプル 仔猫4「チィチィ」プルプル 少女は、仔猫達を優しく撫でる。 989 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/09(木) 00 29 32.23 ID QMCLBnTho アライちゃん2「おがーしゃああんっ!あらいしゃんをだじゅげでえぇっ!」ジタバタ ピイイィィ アライさん1「ち、チビを離…」 大型犬「ガブゥウウ!」ガブブヂィ アライちゃん2の頭「」ボトッ アライちゃん2の体「」ドサッ ビグンビグンビグンビグンバタッバタタッ アライさん1「ちび…ちびいいぃぃ!!」 アライちゃん2は、母親の目の前で首を食い千切られた。 993 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/09(木) 00 51 50.19 ID QMCLBnTho 大型犬「ハグッ、モグモグ…」モグモグ 大型犬は、アライちゃん2の内臓を食っている。 アライさん1「や、やめるのだ…!アライさんの子供達は、食べ物じゃないのだぁ…!食べ物なら、そ、そこの、仔猫の肉を、お前にやるのだぁ…!」スッ アライさん1は、少女が抱く仔猫達を指差す。 アライさん1「だ、だから、アライさんの子供を、た、助け…」ブルブル アライちゃん3「にげゆのりゃ~!」ヨチヨチヨチヨチシッポフリフリ アライちゃん4「のりゃ!のりゃ!」ヨチヨチヨチヨチシッポフリフリ 逃げていくアライちゃん3 4。 994 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/09(木) 00 59 07.27 ID QMCLBnTho しかし… 大型犬「ガブゥ!」ハグッ アライちゃん3「ぴいいいぃ!?しっぽいぢゃいいぃぃーーっ!!」ブラン アライちゃん3の尻尾を噛み、ぶら下げる大型犬。 野良猫「ニャオオォ!」ガバッ アライちゃん4「ぴぎいぃぃ!た、たべないれくらしゃいなのりゃぁ!」ドサッ アライちゃん4に飛びかかり、覆い被さる野良猫。 …子供達は、犬と猫に同時に捕らえられた。 アライさん1「あ、あ…」ブルブルドクドク 内臓がはみ出ている自分の腹を押さえ、震えるアライさん1。 アライちゃん3「おかーしゃ!おかーしゃんっ!だぢゅげで!だぢゅげで!」ピイイィィ アライちゃん4「おかーしゃんっ!おかーしゃんっ!」ジタバタ ピイイィィ アライさん1「お…お…」ブルブル アライさん1「お前達はまた産んでやるのだあぁぁーーーっ!!」シャカカカッカカカッカカ アライちゃん3 4「「ぴいいいぃぃぃーーーっ!!?たじゅげでえぇーーーーーーーーーっ!!」」 …子供を見捨て、四足歩行で逃げ出すアライさん1。 997 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/09(木) 01 09 20.11 ID QMCLBnTho アライちゃん3「お、おかーしゃん!あらいしゃんたち、おにくぱーちーすゆやくしょくだったのりゃあぁ!」ジタバタ アライちゃん4「もどってくゆのりゃあああっ!このわんわんとにゃーにゃーで、おにくぱーちーすゆのりゃああっ!」ピイイィィ 今日は美味しいお肉を食べるはずだったアライさん一家。 アライちゃん3 4「「おかーしゃん!おかーしゃんっ!ぱーちー!おにくぱーちーすゆのりゃああっ!!」」ピイイィィ しかし… 大型犬「ハグゥ!」ガブブヂイィ アライちゃん3「びぎいぃぃぃーーーっ!!しっぽおぉっっ!しっぽいぢゃいのりゃぁあーーーーーっ!!」ブシュウウウゥウ アライちゃん3は、尻尾を噛み千切られた。 大型犬「モグモグ…」ガツガツ アライちゃん3「ぎびいぃぃ!あらいしゃんのかわいーしっぽたべちゃめーなのりゃぁ!!」ブシュウウウゥウ 大型犬「ハグウゥ!!」ガブゥ そして、柔らかいお腹へ噛みつき… アライちゃん3「ぶぎいいぃ!おながかんだらだめなのりゃぁぁ!あらいしゃんのおなかはせかいいちだいじなのりゃああっ!!」ジタバタ 大型犬「ガブウゥ!」ブヂン アライちゃん3「いぢゃいいぢゃいいぢゃいいぢゃいいぢゃいぎびぴぃぃぃぃぃっぎゃぁああああああーーーーーーーーーーっ!!」ブッシャアアアアアア …腹を食い破った。 998 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/09(木) 01 19 48.86 ID QMCLBnTho 野良猫「ウニャアアア!」バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ アライちゃん4「ぴぎいいぃぃぃーーっ!!あらいしゃんのかわいーおかおひっかいたらだめなのりゃあああっ!!」ジタバタ 野良猫に覆い被さられたアライちゃん4は、全身を引っ掻かれ、噛まれている。 野良猫「ニャグガブウゥゥ!!」バリバリガブウウゥバリバリガブウウゥ アライちゃん4「ぴぃ!ぴいいいぃぃーーーーっ!ひとしゃん!ひとしゃんたしゅけてぇぇーーーっ!!」 14歳の少女「…!」 猫の下敷きになっているアライちゃん4は、少女に向かって叫ぶ。 アライちゃん4「いーことかんがえたのりゃぁ!ひとしゃん!かわいーあらいしゃんを、あっちのいぬのかわりにぺっとにすゆのりゃぁ!」 14歳の少女「…」 アライちゃん4「おかーしゃんも!あらいしゃんたちはせかいでいちばんかわいーっていってたのりゃぁ!」 アライちゃん4「みゆのりゃぁ!これで、あらいしゃんをかいたくなゆのりゃぁ!」 野良猫「フゥーッ!フゥーッ!」 猫の下敷きになっているアライちゃん4。 何をしようというのか? アライちゃん4「しっぽのだ…」シッポフリフ… 野良猫「ウギャアアフゥーーッ!」ガブウゥ アライちゃん4「ぎびいぃぃーーーーっいじゃいのりゃぁあーーーーーっ!!」 …アライちゃん4が何かしようとする前に、猫は反射的にアライちゃん4の尻尾に噛みついた。 999 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/09(木) 01 25 16.94 ID QMCLBnTho アライちゃん4「ぴぃ!ぴいいいぃぃーーーーっ!やべでええっ!しっぽかむなああーーっ!」ジタバタ 成猫を嘗めてはいけない。 立派な肉食獣である。 野良猫「ハグウゥ!」バヅン アライちゃん4「ぴぎいいぃぃぃぃぃーーーーーっ!!」ブヂィ アライちゃん4の尻尾の腱が切れた。 アライちゃん4「ぴぃ!ぴぃぃーっ!いぢゃいぃ!しっぽのだんすできないのりゃあああっ!びええーーーーんっ!」ピイイィィ 尻尾がまともに動かなくなったアライちゃん4は、大声で泣き出した。 1000 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/09(木) 01 30 47.68 ID QMCLBnTho 14歳の少女「…ねえ、アライさん」スッ 少女は、アライちゃんの顔の前にしゃがみこむ。 アライちゃん4「!ぺ、ぺっとにしてくれゆのか!?やったのりゃぁ!あらいしゃんのかわいさがつうじたのか!」 アライちゃん4は、安堵した表情になる。 アライちゃん4「だ、だったらさっさと、うえにのってゆもーじゅーをぶっこよしゅのりゃぁ!あらいしゃんのききなのりゃぁ!ぺっとのいちだいじなのりゃぁ!」ジタバタジタバタ 14歳の少女「…」 14歳の少女「…アライさんは、ペットにはできない法律なんだよ?」 アライちゃん4「ほ…ほーりつ!?なにいってゆのりゃ!あらいしゃんのゆーことがほーりつなのりゃぁ!」ジタバタ パート12へ進む パート11へ戻る
https://w.atwiki.jp/wiki14_k2/pages/12.html
Ruler-支配者 ルースさんのデビュー作! ある日どこかのどの場所で闘いが繰り広げられていた。 その後、一方は旅に出ることを心に決める。 その心意気を感じ取りもう一方も旅に同行する・・・。 プロローグ ざわざわ・・・・・・ 草が風でゆれている 僕達も時の流れで揺れる いつだって僕らは共に戦ってきた 戦乱の世の中僕らは一つの約束をした 何があろうとも何が立ちふさがろうとも 一緒に立ち向かうと・・・・・・ 第1章 夕焼けの綺麗な野原。そこには二人のカービィ・・・・ 一人は青い体、頬には片方三本ずつのひげ、そして赤い帽子 もう一人はピンクの体に羽があるがエンジェルではなく、剣を持ったカービィ 「いくぞ野良!」羽の生えたカービィが言った。どうやら青いカービィは野良と言うらしい 「武器なんかに頼ってるから毎回勝てないんだろ?ソーカー」 今度は野良が羽カビに向かって「ソーカー」と呼んだ。 ソーカーが深呼吸すると 「よし、準備完了!突撃~」 そう言って野良の方へ一気に間合いを詰めて行った 野良は格闘術 ソーカーは剣術を得意としていた。どちらも接近戦向きの武術だが、剣の分だけリーチの長いソーカーがやや有利だと思えた 「返り討ちにしてやるっつーの。[カタパルトシュート]!」 野良が右足を思いっきり後ろに回した。渾身の蹴りを喰らわそうとしている 「へへ、んなことすると足が切れるぞ。[トルネードソードミサイル]!」 ソーカーは羽を使って低空滑空し、剣を野良に向けて回転をした ガンッ ちょうど蹴りが剣にあたり、ソーカーは剣と共にぶっ飛んでそのまま地面に落ちた 「痛~・・・・」 勝負のついたあとのソーカーの最初の一言がそれだ 「ヘ~イ♪また勝ったYO♪」 どこから持ってきたのか野良はグラサンつけていつの間にかDJになって喜んでいた 一章でいきなり戦闘です; ちなみに野良エモンさんは省略してしまいました・・・・・orz 呼び捨てです。そこのところは許してくださいorz 第2章 「ふぅ・・・・・最後の最後まで俺の勝ちだったね、ソーカー」 決闘を終えて数分が過ぎた。その沈黙を最初にきったのは野良だった 「!・・・・最後ってなんだよ・・・・?」 「最後」と言う言葉に少し戸惑いながらもソーカーは野良に質問を問いかけた すると、野良はゆっくり立ち上がった 「俺はこれから旅に出ようと思ってるんだ。だから、ここに戻ってくるまでは君とはしばらくお別れさ・・・・」 野良が言うとソーカーが不満げに言った 「何故だ?なんでそんなことをするんだ?僕には君の目的が分からない・・・・」 「自分では言いにくいけど俺はこの小さな村では強い方だと思う。だけど、それはこの村での話。俺はもっと強くなりたい。力が欲しい。君やこの村を守るための力が・・・・・」 そう言うと、ソーカーは何かを決めたように野良に向かって言った 「なら、僕もその旅に連れて行ってくれよ。僕だってまだまだ強くなりたい。君にいつまでも差をつけられるわけには行かないしな」 ソーカーがそう言うと野良はそれに反対はしなかった 「分かった。一人だけ抜け駆けは卑怯だからな」 そして、二人は互いに拳と拳を合わせた ‥‥‥‥ここから始まる僕たちの、僕達だけの旅が始まる‥‥‥‥ 第3章 旅に出る約束をした次の日、二人は旅支度をしていた もって行く物はあるだけの金貨・カンテラ・食料・護身用にナイフ・それぞれの家に伝わってきた宝玉だ 二人とも両親を無くし、一人暮らしだった 「それじゃあ行こうか」 ソーカーと合流した野良が言った 「てか、宝玉なんて持ち出してもいいのかな~・・・・」 ソーカーは宝玉を持ち出すことに少しためらっていた 宝玉は、手のひらにおさまるぐらいの大きさで、ハンマーで思いっきり叩いても壊れない。野良はこいつに何か特別なものを感じた だからこれを持って行こうと言い出したのだ 野良のは赤、ソーカーは他の家とは変わっていて虹のように色が複数ある。しかも動かしてもいないのに色そのものが動いていた 「よし、そろそろ行こう。いつまでもここにいるわけには行かないし」 野良はそう言うと歩き出したそれに続いてソーカーも歩き出す (この村を守るって言ってたけど、もう戻れないかもしれない。だから、今のうちに言っておきたい・・・・・さようなら・・・・・) 第4章 野良とソーカーが旅に出て数日間、修行をしながら歩いていた 修行と言うのは熊や猪とまともに戦いを挑んだり、夜に煙を立てて山賊と相手したりする事だ そしてしばらくし、街に出た。 街の名は「デュラン城 城下街[デルミス]」 一国一城の主のデュラン王家の城がある街で、野良達の故郷からは結構離れた場所にあった しかも、不思議にもその町は人間とカービィが共存していた。世界でたった一つのこの街には始めは野良たちも驚くほかは無かった 「やっと街に出たな・・・・」 旅の修行に疲れたのか野良は元気が無かった 「でも、山賊からは金を巻き上げたし結構財布の中はあるから何か買って食べようよ」 修行中で出会った山賊は少し痛めつけて脅してやれば簡単にお金を出した。しかし、金はあっても既に食料が尽きてしまっていた野良達はかなり空腹らしい あっさりと食事を済ませた野良達は一つの張り紙に目をやった。内容は [デュラン王家、リスナ嬢暗殺予告受けし。これに対応すべく用心棒求む] と書いてあった 「えっとちょうど受付が今日までで、暗殺予定も今日なのか。 どうする?」 ソーカーが野良に対して質問してきた 「いいんじゃない?報酬金もかなりの額だし、修行の成果を試すのにもいいと思うよ」 野良は「守る力」がどれだけ身についたか試してみたかった しかし、今までの修行ではただの「攻める力」の修行なのだが・・・ そして受付を済ませ、まずは国王とやらに挨拶に行った。 「おぉ、ようやく用心棒が来たか。名は?」 どうやら用心棒は野良達だけらしい。これだけの大惨事に国民は何をやってるんだか 「左の者は野良と言い、右の者はソーカーとの事です」 受付にいた人間の兵士が簡単に説明をした 「ふむ、リスナの命はお前たちにかかっている。頼んだぞ」 国王はそれだけ言うと、王室へ入ってしまった 野良達はリスナの部屋で待機した。ちなみにリスナは17歳で、生まれ付き病弱な体をしている。そのため既に寝てしまっていた 「予告の時間はもう少しだな。暗殺と言う事からして相手は4、5人で来ると思うから気を付けろよ」 野良は慎重に言う 「分かってる。もう少しだ・・・・・・来る!」 ガシャン!! ガラスの割れる音がして数人の人影がいた 野良の推測どうり5人だ 「いくぞ!戦闘開始だ!!」 第5章 寝室の中では既に戦闘が始まっていた 相手は5人。人間3人とカービィ2人の編成だ もちろん先手は取らせなかった。野良は見た目で一番厄介であろう人間をまず狙った 敵は巨体でさらに厚い鎧を身にまとっている。2メートルはある しかし、カービィは人間に比べ身体能力が異常なのだ 「くらぇぇ!スパイラルキック!!」 野良がそう言うと、足を揃え、揃えた足を敵に向けて高速回転しながら突撃した 他の奴らはそのスピードと回転力から推測される破壊力に恐れ、手出しをしようとしなかった グシャ!! 鎧がへこむ音がして巨体はあっけなくその場に倒れてしまった ソーカーは、人間とカービィ一人づつ相手をした。 人間の方はナイフを投げ、カービィの方は剣を構え走り出し、一気に間合いを詰めてきた ズバ! 人間と、接近してきたカービィは一瞬にして傷だらけになり、いつの間にか宙を舞っていた ソーカーが[スターソニックブーム]を使った証拠だ 翼と足に星の力(ソーカーの持つ特殊な魔力)を集中させ、何もせず一気に相手の後ろまで駆け抜ける (このとき余計な動作をするとスピードが落ちてしまう) 目にも止まらないスピードで横を駆け抜けられると走った後の周りは真空状態となり目に見えない風の刃に切り刻まれる事になる 合計3人倒した。残りは2人、戦闘能力で考えるならこっちの方が圧倒的有利だった。だが、油断は出来ない だが、忘れてはいけないのが背後のベッドに寝ているリスナだ。 連続した遠距離系の攻撃でやられてしまっては守りきれない 「・・・一気に片付けるよ、ソーカー・・・」 「!・・・・[あれ]をやるんだね」 第6章 ソーカーの言った[あれ]とは、旅立つ前日(最後の決闘の日)2人はある練習をしていた 二人の技の長所を掛け合わせた[合体必殺技]の事だ もともと、昔からの親友同士しなわけなので目を合わせるだけで合図は必要ない だが、組み合わせ次第では威力が半減してしまうためにどう組み合わせるか迷っていた 相手はさっき戦った3人とは違う。目つきで分かる、人間は鷹のような鋭い目つき(何故かカービィの方はこちらからでは目を見る事が出来ない) カービィの方はカタールを装備している。飛び道具の危険性はゼロだ 人間の方は装備がない。後ろに「くない」か何かを持っていると予測できた 野良は二人がかりではなく遠距離が一人でよかったと思った 「よし、やるよ」と、野良が小声&早口でソーカーに喋った そして、ソーカーが小さくジャンプしたかと思うと剣をカービィに向け、自分の両足を揃えた それと同時に野良はソーカーの足を思いっきりけった 「[キックカタパルト・スパイラルソード・ソニックブーム]!!」 随分と長い技名を言い終える前に暗殺者2人を片付けてしまった 恐ろしい破壊力を秘めたこの技は城の(寝室の)壁をあっさり粉砕し、約8メートル下の庭に植えていた木までも全て斬り倒してしまった 別にこの技を今しなくても良かったわけだが今回の用件は[リスナの命を守る]という事だけだったので2人とも遠慮はなかったらしい 暗殺者5人まとめて吹き飛ばしたこの技は結構騒音が凄いため、寝ていたリスナも起きてしまった 「んに~・・・・・」 暗殺者を吹き飛ばし、ソーカーが帰ってきたときリスナは本当に王家なのかと疑うような声で目が覚めた 「野良~、壁にぶつかった時に剣が壊れた~・・・・・」 愛用の剣がぼろぼろでとても悲しそうな目でソーカーが言った 「しかたない、武器屋で同じようなものを探すしかないよ」 野良よ、そういう問題ではないだろう・・・・ 第7章 そして、朝になり再び謁見の間に野良達はいた とりあえず気絶させた3人は捕まえたが、残った2人は逃げられてしまった 捕まえた奴らは今、牢の中である 「昨晩はいろいろ支障はあったがご苦労であった。わが国の兵でも暗殺者相手に無傷でいられるものはいないと言うのにたいした者たちだ。おい」 王がそう言うと兵は大きな袋を差し出した 金貨だ。袋いっぱいの金貨が詰められていた。しかし、ソーカーは喜んでいない あれだけ愛用していた剣が砕けたのを見れば無理もない。合体技するのがいけないと思うのだが。 それか数秒後にリスナが出てきた。 髪を整え、夜の時の情けなさが無かったかのように今はシャキっとしている 「ソーカーさん、これを」 とリスナがそう言って差し出したものは剣だ。ソーカーに合いそうなサイズの剣を国宝の中から探してきていたのだ 「リ、リスナ!!それは国宝の中でも貴重な・・・」 「父上!私の命も守れず他人に守らせ、さらには自分は昨晩何処かへ逃げていた方が何を言いますか!」 慌てた国王に対してリスナはキッパリと言ってやった。言い終わるとソーカーに渡した 「これを・・・・僕に・・・?」 国宝を貰うのも迷ったが結局リスナに無理やり渡された 剣は国宝と言うだけあってかなり豪華だ。しかも、鍔の中心には大きな穴が開いている。 どこかで見た事あるような大きさの穴だったがそんなことはどうでも良かったらしい 「では、あなた達の旅の先に幸福がありますよう・・・・・」 リスナはそう言った後どこかへ行ってしまった。「ソーカー、良かったじゃん。いい剣貰えて」 野良は羨ましそうに剣を眺めながら言った 「うん。振りやすいし軽いし、頑丈そうだけど・・・・・」 やっぱり物足りないらしい …………オーイ………… 何か聞こえてくる。声からして女の人だろう。しかし、どこかで聞いたことがある・・・ (;-Д-)Σマサカ!? 予想は的中した。リスナだ。しかし、貴女のような服装ではない。動きやすそうだが・・・・。 「待ってよぉ・・・・追いつくのに結構時間かかったんだから」 リスナが言うには警備の目を盗んで逃げてきたらしい。そして今も・・・・ 「見つけました!リスナ様、お待ちください!!」 兵士がそう言うとこっちへ走って来る 当然リスナは逃げた。それを追いかけるように野良たちも走り出す 「何で逃げるんだ?わけ分からん。」 と野良は言った。確かに逃げた意味が分からん 「一緒に旅がしたくなった。それだけじゃ駄目?」 「絶対他に理由があるだろ」 普通に勘がいい野良にはごまかせない 「・・・・」 「まぁいい、理由はいいから旅の邪魔しないでくれよ」 「でも、現に今邪魔してるよね・・・」 ソーカーは言ってはならない事を言ってしまった 沈黙のまま走り続け外に出るとやっと兵士は諦めたらしく後ろには見えない 「良かった~、やっと逃げれた・・・・」 リスナは一息つく 「あんたが逃げるからだろう・・・・」 野良が突っ込む 「いいじゃん、いいじゃん。逃げ切れたんだし♪」 全然よくないぞ、リスナ・・・。てか、病弱な体じゃなかったのか!? そして再開される、野良達の旅。次に着く街には何が起こるのだろうか・・・・ 第8章 デルミスを出て2日、野良たちは次の街に着いた その名は[ルドスア] いろいろなギルドのある街だ 旅人にとってまず行きたいところ№1らしい 修行者もよく来るらしい 「あぁ~、疲れたぁ・・・・」 体力の無いリスナは疲労が酷い 「後悔するぐらいなら城にもどれよ」 野良は容赦無しだ 「うぅ~・・・・」 そんな会話が続く中、一人の男がこっちへやってくる 槍を持っているが、騎士ではなさそうだ 赤い髪、体は包帯を巻いている。胴には鎧の一部であろう物を着けている しかも、それには宝玉がはめてあった 「お、早速発見か!?」 どこかふざけている。喧嘩でも売っているのか? 「お前誰だ?俺たちになんか用なのか」 何が言いたいのか分からないのでとりあえず野良が代表して言った 「いや~、国王命令でね。早速だけど、リスナ嬢には城に戻ってもらうよ」 赤髪がそう言うと回りに居た人の大半がこっちを向いた。全員仲間らしい 「いったい何者なんだ!?こいつら・・・・・」 いきなり集中的に受ける敵対心にソーカーは驚いていた 「もしかして、あなた達・・・傭兵・・・・?」 リスナが口を開いた 「そ、 国王に雇われてね。傭兵って言っても最近は何でも屋になってきてるけど」 そして、赤髪が指をパチンと鳴らすと一斉に襲い掛かってきた ビュンッ! 仲間の中でソーカーが一番に飛び出した 一気にソーカーは赤髪にスターソニックブームで間合いを詰める しかし、相手も早い。本当に人間なのかと思う 襲い掛かってきた他の輩はソニックブームに飲まれて一掃された キン! ソーカーの剣が相手の中に埋まっていた宝玉を外した。そしたら赤髪に変化がおきた 「くぅ・・・・・」 赤髪の体が光出し、カービィになってしまった 「え・・!?」 三人とも目を丸くした。さっきまで人間だったはずだったのにカービィになってしまったのだ、無理も無い 「お前、本当に何者なんだ・・・・?」 「傭兵だって言っただろう」 質問の意味が違うぞ・・・・・ 第9章 色々と混乱して数分がたった 赤髪の名前は「グニル」 傭兵ギルド[オルディス]のギルドマスターだ 「しかし驚いた、宝玉にそんな力があるなんて・・・」 グニルの説明によると、宝玉は色々な使い方があるらしい 飲み込んで発動したり、武器に装着し真の型を見出したり、加工してそのまま宝玉に秘められた力を最大限に引き出したりする ちなみにグニルは飲み込んで発動するタイプの宝玉らしい 宝玉の効果は色によって変わる。どの色がどんな力を持っているのかはまだ分かっていない 「とにかく、リスナ嬢には城に戻ってもらう」 人間化したグニルが言う 「ぅぅ~・・・・・私はぁ、旅を始めたばかりで何もしてないのに帰りたくないぃ~・・・・」 「口調がおかしいぞ、お前。それと、グニルの言うとうり城に帰れ」 野良は容赦しない 「なら、国王が出した金額を上回る金を出して雇っちゃえばいいんじゃない?」 ソーカーは結構頭が働く、どちらかと言うと野良の方が切れるのだがこういうことに関してはソーカーが一歩上だ しかし、国王だけあって出す金額が違う 野良達は暗殺の件で貰った金貨の3分の2を取られた 「これでまだ旅が続けれるんだね♪」 野良とソーカーが泣く中、唯一喜んだのはリスナだ 金持ちの姫様なだけあって金銭感覚という奴が無いのか 「この街を出るときには一言声をかけてくれ。望むなら、旅仲間を一人選んで連れて行かせてやるから」 「じゃ、あなた」 即答で答えたのはリスナだ。しかも、指を差した先にはグニルがいた 「おい!それはまずいだろ。大体ギルドマスターなのに居なくなったらそのギルドは解散じゃねぇかよ!」 さすがは野良、いい事を言う 不思議なことにグニルは断らなかった そしてルドスア滞在から3日がたった 「じゃ、行きましょ♪」 のんきなものだ、旅を遠足かピクニックと勘違いしているのだろうか 「おかしらぁ~、行かないでくれぇ~・・・・」 ギルドメンバーの一人が言った。次期ギルドマスターということで彼が今後を引っ張るらしい 「じゃぁな、みんな」 それだけ言うと旅立ってしまった。特に思い残しが無いらしい。 第10章 ルドスアから離れた野良たちは早速修行にかかった 「どぉりゃあ!」 野良が狼の群れを蹴散らしている。修行の最中だ 「スッ!」 ソーカーは効果音らしき音を自分で出しながら熊を狩っている 「オラァ!!」 グニルは槍を使わず拳で盗賊を相手している 三人とも競っている。誰が一番早くリスナを救出するか そもそもの提案はソーカーだ。リスナをわざと盗賊たちに拉致させ討伐&修行を行おうとの考えだ 早速それぞれの獲物を狩った野良たちはリスナを担いだ一人を逃がした 尾行し奴らのアジトを探り、頭ごと潰させる予定でいる 万が一のことがあってもリスナには宝玉を加工したブレスレットがある 魔法の一つや二つは赤ん坊でも出来る初級者向けだが・・・ 「お、あったあった。盗賊の巣が」 そこには一つの洞窟があった。多分そこだろう 一気に突撃した野良たちは先陣にソーカー、野良、グニルという順の一列で行った。まず、ソニックブームで吹き飛ばし 壁に叩きつけられた盗賊に野良が追い討ちをかけ、グニルがしとめそこなった奴をに止めを刺す作戦らしい。それでは競えないだろう・・・ しばらく蹴散らすと、広いところに出た(結局洞窟の中だが) いっそう派手な服装をしている奴が2人いる。弱そうだが、そいつが首領らしい 「おぅ、おめぇら。俺達の子分をかわいがってくれたそうじゃねぇか。それじゃぁたっぷりお返ししねぇとなぁ・・・」 かなり目つきが悪い 敵は人間とカービィ、総勢50人くらいだろう 数ではかなり不利であろう状況だ・・・・ 第11章 3対50・・・・どう考えても不利だ。 しかし、3人は数かまわず突っ込んだ 「早い者勝ちだからな」 野良がソーカーとグニルにそう言うと走る速度を一気に上げた ドンッ! 野良の蹴りで一列が壁に埋もれた。 ヒュン・・・・・ザシュザシュザシュ! ソーカーのスタソニで3列はブッ飛んだ ズガガガガ! グニルが槍を横薙ぎに振ると横一列が倒れた これには頭二人も目を丸くした。50人の軍勢がたった3人にボロボロというありさまを見れば当然だろう それから全滅させ一番に到着したのはソーカーだ ソーカーは無言のまま剣を喉もとに突きつける 「わ・・・悪かったよ・・・・ほ・・ほら・・・お・・女は返す・・・だ・・だか・・・グヘ!!」 ソーカーは何もしていない。野良が蹴り飛ばした盗賊の一人がちょうど顔に当たりそのまま気絶してしまった もう一人の頭はどこかへ逃げてしまった 「ま、いいか・・・・」 ソーカーはそう言うとリスナを縛ってした縄を切った 「ふぅ・・・・皆酷いよぉ・・・。私を道具みたいに扱って・・」 「修行しないだけマシだろう」 リスナは筋肉がつくのが嫌いらしい 「ま、助かったんだからいいや」 良くない良くない・・・・・ 第12章 盗賊との相手を終え、街に到着した野良たち たどり着いた街の名前は「パルグ」人間だけの街だ しかし、街の人は野良たちをじろじろ見ている 中にはひそひそと小声で話す人も、ちまちまいる 特にこの街でもカービィというのは珍しくもなんとも無いはずだ そんな事を思っていると何か聞こえてきた 「・・・・ねぇ、あの人たちって『移動砲台』の・・・」 『移動砲台』という言葉が聞こえてきたその視線からすると野良らしい そんな事を考えているといきなり人々が群がってきた 「本物だ!あっちには『光の翼』もいるぞ!!」 多分ソーカーのことだろう 4人はしばらく逃げ、民衆をうまく撒いた後、裏路地で出会った老婆に話しを聴いた その老婆の話によると、盗賊を狩りたて懲らしめている小さな英雄のうわさが国全体に広がっているらしい その英雄というのが野良たち一行だ 野良は蹴りの威力が大砲並みという事から『移動砲台』と言う異名がつき ソーカーは瞬速の移動力を持つため『光の翼』になったらしい 「て、勝手に英雄にされてもな~・・・・」 野良が苦笑いをした 「とりあえず、逃げないと色々厄介だから行こうか」 グニルが久しく喋った 「でも・・・・お風呂~・・・・」 リスナは体を流したいらしい 「仕方ないじゃん。こんなに追い回されたら風呂どころじゃないじゃん」 ソーカーがそう言うと老婆がまた口を開いた 「そうそう、あんたらの腕を見込んで一つお願いしたいんじゃが・・・。ここらには対盗賊の集団があったんじゃが、その集団はリーダーが抜け出しただけでなく、今度はそいつらが盗賊家業を始めおったんじゃ・・・・。どうか退治してくれないか・・・・?」 老婆の表情からしてかなり苦しんでいるらしい。だからその為街人が野良たちを追いかけているという事を理解した 「分かりました。そのことなら僕達に任せてください」 ソーカーは快く受けた 「え~・・私は行かないからね」 さらわれ役というのはもう懲り懲りらしい 「わかった、今回は俺とソーカー、グニルの3人で行く。その間はおとなしくしてろよ」 野良が言うとリスナはうなずいてどこかへ走っていってしまった 「じゃ、早速いくか・・・・・・」 野良を先頭に3人は歩き出した。 第13章 野良達は老婆から貰った盗賊の居場所を示した森の地図を頼りに歩いていた アジトは全部で5つ記してある 考えられるのは、全て本物か、それとも本物は一つだけであとは罠か あるいは、全て違うのか 半信半疑で地図どうりに進むと、アジトらしき洞穴を見つけた 「あれか?」 野良が他の2人に訊くがそんなことは知るわけが無い 「ま、罠なら罠で楽しいんだけど♪」 ソーカーは結構楽しんでいる。と言うよりは謝礼が気になるらしい 「楽しいのか・・・・?」 そんなことを話しながら洞穴に入っていった しばらく歩くと前回と同じように広いエリアに着いた 「お~、いるいる♪」 敵の数は空中から見て200~300程度だ。そういうことから考えるとこの部屋はかなり広い事が分かる。そんなことを考えていると頭らしき巨体の男が口を開いた 「なんだ?チビ2人か」 「2人?こっちはさんに・・・・・!!グニル!?」 グニルはいなかった。どこを見てもいない。逃げたのだろうか・・・? 「よし、お前らちょっと遊んでやれ」 頭がそう言うと、軍勢の中から10人出てきた。どいつも殺気に満ちた悪そうな奴らだ 「グニルがいなくてもいいや。どうせザコばっかでしょ」 ソーカーがそう言うとキレた10人がいっせいに走ってきた ズパァ! 血飛沫が飛んだ。スターソニックブームであっさりと一掃してしまった それを見ていた頭はとうとうキレた 「やれぇ!相手がチビ2人でもかまわねぇ!!殺せ!!!」 頭が叫ぶと約200人の軍勢が一気に走る 野良の目つきが変わる。ここまで真剣な表情をしたのは初めてだ 野良は、自分の宝玉を飲み込んだ。 バチバチッ・・・・バチン!バチバチバチバチ!!! 全身に電気が走る。魔力だ 自分では抑えきれないほどの魔力が体を駆け巡る 「ぐ・・・・・・っっ!」 「野良!大丈夫か!?」 魔力で作られた分身体『分身』で応戦しながらソーカーは言った 「だ・・・だいじょう・・・・あああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 野良の体が光に包まれる。そして、その光が足へ集中する 野良とは別の声が野良から発せられた 「奥義!『白龍閃光脚』!!!」 空を蹴ると光が龍へと変化し軍勢の大半が龍に食われた。 第14章 軍勢を飲み込んだ龍は、壁を貫通し、天へ昇り、そして軍勢と共に消えた 全ての者の動きが止まった。 「恐怖」。動かなくなった理由はそれだろう 一瞬にして100数人の命が奪われたのではなく消えた しかも、解き放ったのは意識が朦朧としているたった1人のカービィによるものなのだから 「逃げろぉぉぉぉぉ!!!」 「食われる!また蛇みたいなものを出される前に!!逃げろぉぉ!!」 「俺はまだ死にたくないんだぁぁぁ!!」 泣き、叫び、逃げる人たちを野良達は見逃した。と言うよりはもう気力が残っていなかった そこにいるのは3人。野良とソーカー、そしてこの穴の頭だ 「だらしねぇ野郎だ!相手はたかがチビなのによ!」 「たいした奴だ。さっきのを見ても強がってる」 ソーカーが言うと、柄の部分で巨体の腹を突いた。 簡単に砕け、あっけなく倒れてしまった 「の、野良・・・・・・!?」 その場に倒れていた野良は寝ていた 体力の消耗が激しい。一か八かの賭けに出て、これだけで済んだのが奇跡だ あれだけ強力な技を使ってもリスクはほとんど無い ソーカーが野良を持ち上げ羽を使い洞穴を出るとグニルと、見知らぬカービィがいた 「だ、大丈夫か!?いきなり地震があったけど何かあったのか!?」 気絶した野良をみてグニルは驚いていた ソーカーは洞窟内での一部始終をグニルに話した 「ふ~ん、この宝玉が・・・・」 野良の内部から吐き出された宝玉は怪しげなオーラを発している グニルは別のアジトを潰していた そのときに街からさらわれていたのがこのカービィだ。名前は「雲雀」と言う 彼はわざと掴まり隙を見て内部から潰して行こうと考えていたが敵の数が多すぎたらしく動けなかったらしい 「・・・・この戦いが終ったら俺も旅に連れて行ってくれ 一群に勝る一人の力が欲しいんだ」 もちろん反対する人はいなかった 「さぁ、残りは3つ野良が起き次第出発!」 そう言うと彼らは少しの時間眠った。 第15章 朝 ついに朝まで寝てしまったソーカー達は野良の様子を見た 「まだ起きない・・・生きてるのは確かだけど・・・・」 仕方ないのでグニルが野良を担ぎ、次のアジトへ向かった 「・・・そうだ、ここに一番近いところは俺一人で行きたいんだ」 いきなりグニルが言い出した 「グニル?こいつらの事何か知ってるの?」 ソーカーは疑問に思った。何故そんな事をするのか 一つずつ潰せばいいのに 「ああ、もしかするとこいつらは・・・・」 グニルはそこで話を止めた 「とにかく、俺は一人で行かなくちゃいけないと思う。そんな感じがする・・・」 「分かった。僕は野良を連れて行くよ。雲雀はどうする?」 まだ慣れていない雲雀は結構黙っていることが多い 「・・・俺は一番遠い奴を取る」 「分かった。じゃあ、僕はここにする。戦力を分けて一斉襲撃だね」 そう言うと3人(野良はソーカーに担がれている)は走り出しばらばらになった 雲雀は目的地に着いた しばらく走り続けると盗賊の集団がいた 「・・・・あいつらだな・・・・」 雲雀はそうつぶやくと目を閉じた。体から魔力がにじみ出る 魔力は煙状で雲雀の頭上で溜まっていく にじみ出た魔力は炎となり、やがて剣の形になっていく 炎をさらに魔力の膜で剣の形に閉じ込めたのだ 「『炎流星』!!」 頭上にある高熱の刃は盗賊めがけて飛んでいく 速度は100㎞は超えている そして・・・・・ ドガガガガガ!!! 強大な騒音とともに盗賊は吹き飛んだ 大半は焼死。高く打ち上げられた者は骨折は確実 横に飛んだ奴を雲雀は1人捕まえた 「ひっ・・・・・」 おびえる盗賊に雲雀は問いかける 「お前達のアジトはどこだ?」 脅すように言う雲雀に盗賊はビビリまくっている 無言のままで歩き出した盗賊に雲雀はついて行った しばらくするとアジトらしきものが見えた 「あそこか・・・・」 雲雀は走り出した。 第16章 走り続けてしばらく、今までとは違うところに出た 草原。一言で言うならそれが一番あっていると思う もちろん、敵は沢山いる。ざっと見て150弱 何故こんなにまでいるのか分からなかった 「待ってたぜ。そのうち来ると思ってた。お前達が他を荒らしまわってるらしいな。俺達が『神人(かみびと)』という事を知ってて立ち向かうなんて、お前らどうかしてるのか?」 一番前にいた男が言った。どうやら集団名は『神人』と言うらしい 「もともと盗賊から守る目的で作られたものを今度は盗賊やってる奴の方がどうかしていると思うが・・・・?」 雲雀は相手の人数に動じず、言い返した 「ちなみに、俺は『レイグ』。現 神人2番神だ」 「だからなんだ?来るなら来るでさっさとかかって来いよ」 「・・・後悔するなよ・・・・行け!!」 レイグが合図すると全員一気に押し寄せてくる 雲雀は瞬時に魔力を練り上げ炎の剣を作る 数は普通ではない 通常のカービィでは、剣を魔力で作る事自体難しいのに雲雀は数秒で20本を作り出した 「くらえ・・・『炎流星群』」 150対20では明らかに全滅は不可 しかし、炎剣は相手に当たらず寸前で地面に刺さると急に爆発した 肉の焼けるにおいがする。しかし、それが人間の肉だと知ってるとかなり吐き気がしてきた 150人中半分は爆死か焼死。生きていてもある程度のやけどは負っている 残ったのは20人強。間合いを詰めてきた 一人目は剣を持ち、こちらへ攻め寄る。剣を右に避けると左右から2人目と3人目が挟み撃ちにしようとする。雲雀は右側をかわし、左側を魔力で作った透明の手甲で受け流した 左の人間は右側の人間の首より少し下を斬ってしまった それでも間違いなく即死だ 返り血を浴びた左側の人間はひるんでいる隙に雲雀の火炎球をくらい焼死した 今度は残った人間が四方八方から突きの構えで突撃する すかさず雲雀は魔力をレイグとの戦いに必要な分だけ残し、他は全て開放した 突如、雲雀のからだが閃光を放つ。 [サンライト]十字架のような光が無数に放たれ、やがて全てを飲み込んだ 焼ける音と爆発する音が同時に聞こえた。光がおさまると、雲雀の周りの草は焼け焦げ、突撃してきた人間は骨すらも残っていなかった。 「やるな。まさか俺が相手するとは思わなかったよ」 レイグがそう言うと剣を抜いた 「・・・俺は・・・・ここで倒れるわけにはいかないんだ!!」 雲雀の目つきが一層細く、鋭くなる 雲雀から落ちた汗の雫が合図となり、同時に駆け出す 先手はレイグ、右に剣を振る 雲雀はそれを飛び跳ねて避け、魔力を込めた蹴りを繰り出す レイグはそれを交わすためにしゃがみ、右に振った剣を今度は左へ振る 空中で、しかも蹴りをはずして隙だらけの雲雀は、致命傷を避ける為に身をひるがえす 左足をかすった雲雀は魔力で作った火炎球を3発、レイグに撃つ 1発目はかわしたが2発くらった 左肩と胴を炎が包む。しかし、燃えている事も気にせずすかさず突撃。そして縦に剣を振りかざす 雲雀はそれを避けようとせず前へ走った。一気に間合いを詰める カービィの手で触れる事が出来るぐらいの距離まで接近した そこから顔面に全魔力を込めた蹴りを当てた バキッ!! あごが砕ける音と共にレイグはその場に倒れた 気絶だけですんだ。かなりの強敵だった 「これで魔力を操作できたら。俺の負けだった・・・・・」 それだけ言うと雲雀は出口へ歩き出した。 ~解説~(ぇ 『神人』 元、盗賊に対抗すべく作られた組織 結成時は総勢30人ぐらいだったらしい 『~番神』 神人の階級みたいなもの 「~」には数字が入る 1番神から5番神までの5階級まであり、今回登場したレイグは神日との中では2番目に強い 1番神と2番神ではかなり差があるとか無いとか・・・・ 第17章 一方グニルはゆっくり歩いていた 何か考えるような表情だ 洞穴はいくつかの分かれ道になっていた しかし、グニルは迷わず歩いている。まるで、この道を知っているかのように そして、光のさすところに出た そこは、白い壁が一面に広がっている、とてつもなく広い部屋だった やはり、ここにもかなりの軍勢が立ち並んでいる 「・・・・後ろにいるんだろ?顔出せよ。レヴァン」 グニルがそう言うと、軍勢をかき分けるように一人の男が出てきた 手には槍を、服装は全身に鎧をつけている 「久しぶりだね『元 神人一番神グニル』」 レヴァンがそう言うとレヴァンの周りにいた軍勢が少しどよめいた 「何故盗みを働き、人々に武器を向ける?本来の目的はどうなったんだ?」 グニルはレヴァンに問いかけた。そして、再びレヴァンの口が開く 「ここを抜けてから、君は本当に何も知らないんだね。教えてあげるよ。君が抜けて数ヶ月が経ったある日、一人のローブを身にまとった男がここに来た。そして、彼はこう言ったんだ 『我に従え、されば死という名の運命から開放しよう』 とね 僕は迷ったけどそれを受け入れたんだ。そして、僕達、神人のメンバーは共通の『イレズミ』を貰ったんだ。それからというもの、力が溢れてきたんだ。そう、この世界を支配するほどの力が!」 「・・・ふざけるな!!そんなもの、存在しない事を俺が・・・今、証明してやる・・・・!!来い!!!」 グニルがそう言うとレヴァンを先頭に軍勢が迫り来る 迷わず魔力を開放したグニルはその魔力を全て槍へ、そして、槍の刃先に集中させる 「わが身を包みし聖なる風よ、今、その力を我が槍『ゲルグ』にそそぎ愚かなる者に神の裁きを下せ!!『トルネイズツイスト』!!」 グニルが文言を唱えると、グニルの持つ槍が輝き始めた そして、その槍を投げると、横に竜巻のようなものが発生し軍勢を無差別に切り刻む 残っていたのは、レヴァンただ一人。それも無傷で 「さぁ、ここからが本番。だろ?」 「分かってるならさっさと構えろ」 第18章 一方野良&ソーカーは戦闘の真っ最中だった 野良は既に起きていて軍勢を叩き潰していた 「くっそ~・・・・寝起きの運動ってなんだか変な感じがするぞ!?」 多少のふらつきがあるものの、無傷で敵をなぎ払う野良 「あ、そうそう。新必殺考えたんだ」 どうやら寝ている最中、夢の中で修行をしていたらしい 野良は、被っていた帽子を手に取り、それを投げた [ブーメランキャップ」 魔力で硬化させた帽子を相手に投げる技だ 帽子のつばの部分は魔力で押し潰してあり、ナイフのように切れる 投げた帽子は敵を倒し、野良の元へ戻ってきた 「やるぅ・・・・僕だって新技ぐらい・・・・」 そう言うとソーカーは剣を縦に振り下ろした 振り下ろした剣は地面に刺さり、剣の先から魔力が注入され、魔力の塊が相手を切り裂いていった [ビームブレイド] 剣先に魔力を集中させ、地面へ突き立てることにより発動する 魔力はそのまま直線に飛ぶ。魔力をコントロールする事が出来ればビームブレイドそのものを操る事も可能 どちらの技も狙いはこの穴の頭だった 神人3番神 ミヨル 雷を操る魔力に長けた人間だ 「・・・ふん!!」 ミヨルが手を左右に広げたかと思うと ブーメランキャップも、ビームブレイドも弾かれてしまった 「魔力で作ったバリアか・・・」 野良とソーカーはすぐに理解した。遠距離では勝ち目が無い 「野良、この技も合体できそうじゃないか?」 ソーカーが提案した。どんな技になるのか 2人は小声で会話をし、同時にうなずくと互いに魔力を開放した 「無駄だと言うのに・・・・」 ミヨルは腕を組んで立ちはだかっている。相当の自身があって言っているのだろう そして・・・・・ 「くらえ!!『ビームキャップブレイド』!!」 同時に言うと、同時に技を繰り出した 野良が帽子を振りかぶると、その帽子をソーカーが突いた 突いた剣はビームを作り、野良の帽子をビームが包む そして、剣と帽子が別れ、二手による同時攻撃が炸裂した 帽子はサイドから、剣は正面から攻撃した どちらもビームをまとい、一時的な圧縮で切れ味が鋭い パキンッ・・・・ とうとうミヨルのバリアは砕けた 剣と帽子は勢いを殺されその場に落ちたが、魔力の消費でミヨルもその場に倒れた 「強かった~・・・・」 ソーカーは汗まみれの状態だった しばらくやその場に座り2人共休息をとった 「俺たち、組んでてよかったな・・・・・・」 しみじみ野良はそう感じていた。 第19章 キンッ キンッ 刃同士ぶつかり合う 「いい加減、お前もイレズミを貰い受けろ!」 レヴァンが刃を交えながら喋る 「ふざけるな!そんな物は何の意味も持たない!!」 応戦しながらもグニルは言葉を返す グニルが鋭いつきを放つ しかし、レヴァンは刃の先で返し、隙だらけになったグニルを横に薙ぎ払う それをとっさにしゃがんでかわし、槍を縦に振り下ろす どちらも武器は槍だけの真剣勝負 「つっ・・・・」 グニルの槍がレヴァンの頬を掠めた 「なぁグニル・・・・俺は楽しいよ。お前との決闘が」 (何かが変だ・・・様子がおかしい) 「俺は俺じゃないんだ。この意味分かるか?」 レヴァンによる突然の発言はグニルには解釈不可能だった 『この体を支配しているのは俺なんだよ』 レヴァンの口は動いていない だが、明らかにレヴァンから聞こえてきた 左の手の甲からだ 「何だ・・・?一体なんなんだ?」 『俺は、[あの方]の魔力から生まれたイレズミ。別の生き物に刻まれた時、その体は俺たちの物になる。つまり、別の意識が宿るのさ』 「!!」 グニルは戦意を喪失した 手から槍が滑り落ち、驚いている 『戦う気がないなら、お前には用は無い[あの方]は殺すなと言ったが、やはりお前は死ぬべき存在だ』 そう言うとレヴァンの体が槍を振り上げた 『楽しかったぜ。あばよ』 ズブッ 肉に刃が刺さる鈍い音がした しかし、槍が刺さっているのはレヴァンの体だった 『ぐ・・・なぜ・・・?俺の意のままに動かない?』 今度はレヴァンの口から声が出た 「へ・・・・お前にいつまでも操られるわけにはいかないんでな・・・」 「レ、レヴァン!!」 「グニル、すまない・・・お前ばっかりは失いたくないから・・・」 『馬鹿か!?お前が傷付こうが俺には関係ない!』 「だ・・・だが・・・こうすれば・・ど・・どうなる・・か?」 体に刺さった槍を自ら抜き、左手に刺した 『ギュ・・・ギュル・・・・!』 「ざま・・・みやが・・」 レヴァンは意識が途切れそのまま地面に倒れた 「格好付けやがって・・・・」 第20章 「・・・なんだよ、これ・・」 その光景は全員が言葉を失った 神人を壊滅させ、野良達は雲雀、グニルと合流し、街に戻ってきたがその街が今火の海に飲まれていた 街に戻る際、ソーカーは新たに[ツバサ]と名乗る事にしたらしい 一体何のつもりなのだろうか・・・ 「とりあえず、早く戻ってリスナの消息を確かめるんだ! 間に合わなかったら取り返しが付かない!!」 ツバサが言うと、全員が駆け出した 野良とツバサはリスナを探し、雲雀とグニルは人命救助に当たった そして、街に入って数分後、野良の前に人影が現れた 「誰だ?早く街から離・・・?」 人影は、人間の男だった全身を黒のローブで身を包み誰かを担いでいる 「リ、リスナ!!」 男が肩に担いでいる人物、それはまさにリスナだった 「ほう、この娘の知り合いですか。それにしても一日で神人を壊滅させたのは驚きですよ。野良さん」 「何故、俺の名前を知っている?街に火を放ったのはお前か?」 「さぁ?それはどうでしょう」 とぼけた男の反応に野良は少し腹が立った顔をした そして、野良は男に向かって走り出した 「おっと、こっちにはリスナさんがいます。動けば命の保障はありませんよ」 男はそう言うと、ローブの袖からナイフを出し、リスナの首へあてた 「この娘は我々にとってとても重要な役割を果たします。何を隠そうデュラン王家の第一位王位後継者なのですからね」 「の・・・野良・・・」 呻いたような声でリスナは野良の名前を呼んだ 助けを求めるかのような眼差しは周りを囲む炎によって紅く染まる 「ともかく、あなたたちはこの火をどうにかする方が先決では? このままでは関係の無い人たちまで犠牲になりますよ・・?」 笑いながら喋る男に少々苛付かされながらも野良は男を睨みつけている 「では、私はこの辺で」 それだけ言うと男はどこかへ消えてしまった 「くそ!逃げられたのか・・・・俺は・・・何も出来なかったのか!!??」 隣町の消防機関の人たちが火を消している中、野良は地面に拳を叩きつけ、そのままだった。 第21章 火はおさまり、再び終結した野良達だったがしばらく沈黙の状態が続いた 「・・・・どうする?」 沈黙を切り開いたのはツバサだった 「どうするも何も、あいつから救い出す!わけが分からないままで終らせるわけが無いだろ」 野良はそう言うといきなり立ち上がった。しかし 「・・・・・スラル」 と、雲雀が囁くと同時に全員の視線が雲雀に移った 「何か知ってるのか!?」 神人を囮に使われたグニルの言葉には力が込められていた そして、雲雀はグニルの問いかけにうなずいた 「・・・・あいつは、世界を支配すると宣言した奴」 それだけ雲雀は言った 「世界を・・・・支配?」 ツバサは疑問を問いかけた。ツバサだけでなく野良とグニルもそうだろう そして、再び雲雀はうなずく。さらに雲雀は何かを取り出した 「・・・・・・この魔玉を使って破壊する。全て、スラルの選ぶものだけを残して。あとは、それ以外のものを破壊するだけ」 それは、野良達が宝玉と呼んでいた物だった はっとして、野良とツバサはそれぞれの魔玉を見つめた そして、野良が口を開いた 「なるほど、リスナはスラルに選ばれたってわけか」 「野良、何納得してんだよ」 ツバサが言うと沈黙が続いた 急に野良が立ち上がり、歩き出した それを見たツバサは野良に問いかけた 「ちょ・・・野良、どこに行く気なんだ?」 「ここで黙って世界が壊れるのを見ているより、手当たり次第にスラルを探す方がましだ」 それに呆れたのか、ツバサもそれに続いた、雲雀とグニルもそれに続く 「それじゃあ、世界破壊計画を阻止しに行くか」 4人はただ歩くのではなかった なるべく強い魔力が感じられる方へ、その方向へ・・・・ 第22章 さ~て、そんなことで世界防衛の旅が始まった野良たち 一体どんなもんが待ち受けているのか!? 「まず、情報を集めよう。それと、武器も買い揃えたほうがいい」 野良達が行き着いた街は、交易を中心として栄えた『ベネク』 スラルの情報を集めるために訪れた 「まぁ、僕には宝剣があるからいいや」 ツバサは、前にデュラン王家の宝剣を貰っていたので武器を新しくする気はないらしい その宝剣を見てグニルが言った 「でも、その剣不思議だな。使い続けても刃毀れ一つ無いなんて」 そして、野良が雲雀に欲しい武器を訊いてみたところ 「・・・・・俺は武器はいらない」 と答えた 魔法を得意とする雲雀は魔力が最大の武器らしい 「まぁ、それぞれでスラルについて調べてみよう」 野良のが一言言うと、散開して情報収集へと行動を移した それから2時間後 「・・・・誰だよそいつ」 呆れたように言ったツバサは雲雀の隣にいた見知らぬカービィにかなり疑問を持っていた。体はオレンジで目は縦に細い。何故かカンテラを常時持ち歩いていた 「・・・・・『からすくらげ』だって」 「ど、どうもからすです。スラルなら撲知ってます」 とそんな会話が続きからすくらげ(以降『からす』)はスラルについて語った 「スラルは、人間の中でも珍しい膨大な魔力を持つ男です 噂ですけど隕石を落とす事や空間に穴をあける事も出来るみたいです。もちろん普通はそんなことは出来ません 実際に見たと言う情報も結構あります。しかも、世界を支配するとか、馬鹿げたことも言っているようですが支配は出来なくとも滅ぼす事ならあいつにはたやすいでしょう・・・」 からすはそれからも情報ラッシュで全員の脳内の整理が追いつかなく無くなったところで 「ちょ、ちょっと待ってくれ。頭が・・・・」 野良がようやくストップをかけた 「と、とりあえず手強い相手ってことは分かったよ」 ツバサはそれだけ言って、一息ついた 「あ、それと、撲も仲間として連れて行ってくれませんか?これはおいしい情報が待っているような予感がするんだ!」 そして、からすは野良たちのたびに加わった『情報屋のからす』 彼は果たしておいしい情報を手に入れることが出来るのか!? 第23章 からすを仲間に(?)野良のたびは続く。 てか、ほんと久しぶりに書くなぁ 一向は魔力のより強く感じる方向へと進む たどり着いた先は鉱山らしきものだった 「・・・ここどこだ?」 野良が呟くが誰も答えるはずも無かった。だが 「ここは魔玉を掘り出す鉱山だよ」 「!!」 全員の目線はからすに行った 「おいおい、魔玉って埋まってるもんなのか?」 グニルが聞くとからすが頷く 「うん、魔玉はいろいろと理解できないんだ。自然には魔力が無いのにその自然の中から魔玉が生成されるなんてありえないだろ? 誰かが埋めたとかなら分かるけどこんなに貴重な物を換金せずに埋めるなんてやるわけないし・・・」 まだまだ続く独り言を無視し、野良達は行ってしまった・・・ それからしばらく歩くと小さな祠を見つけた 中は不思議と青い炎が中を照らしていた 「ねぇ、何か声しない?」 ツバサが言うと、それを確かめるべく全員耳を済ませた ………来ましたか………力を求めし者たちよ……… 「何だこの声は?・・・力を求めるってなんだろうか・・・」 それから先へ進むと小さな光が点々と灯っているのが見える 魔玉だ。数個の魔玉からオーラが出ている野良の持つものと同じように 「きれいだねぇ~・・・ってうわ!」 和んでいるツバサを突き飛ばすこの如く突如、強烈な風が襲い掛かってきた そしてそれは、ツバサだけでなく他の者をも飛ばした 「くっ、これは一体何が起きたんだ・・・!?」 第24章 突如ぶっ飛ばされた一同。一体何が起きたのだろうか・・・ あ、そうそう登場人物多いと話が絡まるから章ごとに話す人がこれからは決まるよ♪(何 目安は大体3~4人です 吹き飛ばされた野良たち、気づけば祠の外にいた 「いたた・・・・一体何なんだあそこは」 最初に起き上がったのはツバサだった それに続き全員が立ち上がる 「力って何のことだ・・・?」 雲雀が呟き、悩む しかし・・・・ 「なら、今度は突撃じゃあ!」 とグニルが再び祠へ疾走した・・・だが 「ぎゃぁぁぁぁ!!」 と、叫び声とともに吹き飛びながら戻ってきた・・・ 「うわ!」と、飛んできたグニルを野良がかわす そして、”ゴンッ”と痛そうな音とともにグニルは岩に頭をぶつけた ”オオオオオ~~・・・・・” とグニルが嘆いているのを無視して一人を残し全員が話し合いに移った 出だしは野良だった 「で、そうするよ。ここ以外に魔力の強い場所はもう無いし」 「やっぱり修行だね。修行しないと体が鈍るし」 とツバサ そして・・・・ ”ガラガラガラ・・・・・・ズゴーン!!” と上から岩が降ってきた 急な展開に驚きはしたもののすぐに全員それを回避した ………グニル以外は 「ぎゃぁぁぁぁぁ!」 と再び叫び岩の下敷きになってしまった・・・ よく見るとグニル以外に誰かが居た 黒いバンダナに緑の体、そして葉っぱ 「く・・・作者め、『シリアスもつまらないから登場予定の無いお前も行け!とりあえず上から』とかふざけたこと言いやがって・・・あとで軽くボコボコに・・・・」 一人で喋っているその人物に対しツバサが 「あの~、失礼ですがあなた名前は・・・?」 「ん?あぁ、俺は『リーフ』。聞き返すけどここ何処?」 「ここは・・・まぁ、祠の近くです。はい」 いまいち分からない位置説明に戸惑うリーフだが 「ま、いっか。とりあえず何であんた等ここに居んの?」 と質問するが”それはこっちのセリフだ”と言わんばかりの視線を浴び全員が沈黙した・・・ 第25章 しばらく沈黙が続くいやな空間を裂いたのが岩の中のグニルだった 「あ~・・・痛い。痛いぞぉぉぉぉ・・・・」 「・・・・・まぁ、とりあえず作者の都合で旅に加わるよ」 リーフが言うと少し間があったが野良は 「分かった。とりあえずよろしく・・・・」 と言った 「さて、この祠。結局一体なんなんだよ・・・・ 人をふっ飛ばしやがって」 グニルは吹き飛ばされ痛い目を受けたせいでかなり苛ついている だが 「突撃する奴が悪い。自業自得だ」 とツバサが冷たい言い方をした 「な、そんな言い方しなくてもいいだろうツバサ」 と烏海月が言う 「本当の事だ。本当のことを言って何が悪い …………大体、お前の事でもないのにどうして突っかかる」 とツバサが言い返すと烏海月が近づいて k「仲間だからに決まっている。それに仲間に対して あんな言い方できる方がどうかしているんだよ」 t「どうかしているだと?喋ることしか能のないお前に言われたくはないね」 k「喋ることしか能のないだ?お前を叩きのめすぐらいの力はある」 t「なら、やってみるか?かかってこいよ。後悔させてやるから」 そして二人の対決が始まった 先手は烏海月だった。常時所持しているカンテラに火をつけて ツバサに投げた。だが足に魔力を集中しているツバサは あっさりと避ける。それも計算のうちなのかいつの間にか横に回りこんでいた烏海月は拳を喰らわせた 「っ・・・・・」 「剣を振るしか出来ない奴なんてこの程度か」 その一言に頭にきたのか走る速度が急に上がった そして、目では追えないほどの速度で間合いを詰めたツバサは 横に剣を振った。が、バックステップで紙一重でかわした烏海月は 隙だらけのツバサに思いっきり蹴りをお見舞いした ひるんだツバサに追い討ちを喰らわせようとさらに駆け出したが 「止めろ!烏!!」 割り込んだ雲雀が叫び烏海月をとめた 「もういいだろう。二人とも」 「ふん・・・・もう僕はこの旅をやめる。とても不快だからね」 そういってその場をツバサは立ち去った その後の彼はどうなったかは知らない 第26章 ツバサが仲間から外れた・・・・・ この祠は一体なんなのか分かってもいないのでそちらへ話を全員が移した 「さて、もう夜だ。どこか近くに街はないか・・・」 実はリーフに今までのことを話しているうちに暗くなっていたらしい だが、その事についてはすぐに解決した 烏海月が近くに街があることを知っていたおかげだ 彼らはその街に移動した 歩いて30分で着いたその街はかなり発展していて明かりもすごく、活気付いたところだった。その街はカービィの作った都市で高度な技術を持つものが溢れていた街であった 「すごいな・・・・。こんなところがあったなんて・・・」 あまりの大きさに驚愕する野良たちだがさらに驚く事が待ち受けていた この世界ではありえない武器、『銃』が存在していた しかし、火薬を使い弾を飛ばすのではなく火薬の代わりに火の魔力で飛ばすという代物だった。 その威力は半端ではなく簡単に厚さ1mはある鉄板を貫通する、まさに世界最強の武器だ まず、野良たちは宿屋ではなくその『銃』を取り扱っている店へ向かった 「いらっしゃい・・・・」 店には数え切れないほどの『銃』が並べられていた そのうちの一つを烏が取って眺めた 「ふーん・・・やっぱり高いね、これ。もうちょっと安くならない?」 「て、買う気かよ!」 雲雀が突っ込むと烏海月は頷いた k「もちろん。これがあると色々便利だし、魔力撃つから威力も調節できて役に立つと思うんだ。僕の金で買うから問題ないでしょ?」 h「ま・・まぁいいけど・・・・」 k「で、店長。これ安くならない?」 店長「無理言うな!これがギリギリの値段なんだぞ!?」 k「ちっ・・・・仕方ない。この値で買うか」 烏は銃を買ったが値下げが効かなかったのでちょっと不満があるようだった。そして宿に着いた野良たちは早速睡眠をとった ‥‥‥‥その宿で何かが起こるという事は誰もしなかったろう‥‥‥‥ 第27章 夜・・・・野良たちが寝床に着いたとき事件は起き、野良が叫ぶ n「ああああぁぁぁぁぁぁああ!!荷物がナッスィィィング!!」 どうやら泥棒に入られたようだ・・・ 部屋の窓が開いているし・・・ あ、そうそう小説中だけどこれからは「」の始めに喋っている人物の頭文字を入れます。では、続きを楽しみください g「えぇぇぇ!?って、烏海月は?」 h「・・・居ない・・・?」 犯人は烏海月なのか・・・・ キィ・・・・ そして野良たちの部屋の扉が開く 全員何があったか分からないままであるが身構えた r「ん~・・・うるさいよ・・・
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/727.html
※会社に行く前の 30 分で書きました。 ※ご都合設定なので考慮に抜けがあります。ごめんなさい。 ※いつもどおり直接虐待なし。 ※同ネタ多数だろうなぁ…。 「駆除なんて簡単だ」 必殺引篭り人 「はい、今日は『野良ゆっくり駆除セミナー』にお越しいただき、ありがとうございます。 このセミナーでは野良の駆除の方法と注意点について簡潔にまとめてお話しますので、 どうぞ最後までゆっくり聞いて行ってください。」 「まず野良ゆっくりの被害ですが、お手元のプリントを御覧下さい。一目でその被害の 大きさがわかります。」 「昨今は野良ゆっくりも知恵をつけ、駆除も難しくなってきています。以前は道端に巣を 作るなど警戒心のない様子でしたが、最近は家の床下など見つかりにくい場所に 巣を作る野良ゆっくりが増えています。」 「駆除の方法として一般的だった『あまあまあげるからよっといで』などの掛け声系は すでに効果がないものとなっています。 また、鬼威製薬さんなど各社が開発したゆっくり専用の駆除薬ですが、風の影響や 戸締りの不備などで飼いゆっくりへの被害が出たり、大量散布に対する忌避感から 好まれなくなってきています。 家の戸締りさえちゃんとしておけば、ゆっくりにしか効かない成分と証明されている ので安全性は高いのですが…。まあ薬の大量散布、というのは例え毒性がなくとも 気分のよいものではないですね。」 「そこで当セミナーを主催する加工所がおすすめする方法が『激あまあま大量散布』 という方法です。」 「『なぜ甘味を撒くなんて野良ゆっくりが喜ぶ事をするのか?』ですか。 はい、その喜ぶことをするからこそ、駆除につながるのです。 お手元の資料を御覧下さい。それは野良ゆっくりに糖分を与え、その後通常食べるような 生ごみや雑草、昆虫をどれだけ食べなくなったか、というものを糖度と重量を軸に グラフ化したものです。 糖度が上がるに連れ、餌を食べなくなっていくことがわかります。またある一定の 糖度を超えると、急激に食べる重量が減ることが判明しました。 我々が提案するのは、この糖度を持つ食べ物を野良ゆっくりに与え、餌を食べられない ほどに口を肥させてしまう方法です。これにより野良ゆっくりは確実に餓死することに なります。」 「『餓死なんてかわいそう。』ですか。大変お優しいお言葉です。 ですが、野良ゆっくりの被害を受けた方もまたかわいそうな方なのです。 野良ゆっくりと人間、どちらを選ぶかは言うまでもないことです。貴方も野良ゆっくり の被害に合わないとも限りません。 …はい、『なぜ薬を使わないのか。』というご質問ですね。まず薬の大量散布は 心理的な抵抗感が大きい事が最大の理由です。 そして次に重要なのは、ゆっくりんぴーすの意向です。ゆっくりんぴーすはゆっくりへの 虐待を激しく避難しています。それは野良ゆっくりの駆除についても同じです。 ですが我々の提案する『激あまあま大量散布』は野良ゆっくりに餌を与えているだけです。 その後、野良ゆっくりは餓死しますが、それは我々のせいではありません。 我慢して餌を食べれば生き延びられるのに、餓死を選んでいるのですから。」 「…ふふ、そうですね。おっしゃるとおり、これは詭弁です。ですが、ゆっくりんぴーす の掲げる『すべてのゆっくりにゆっくりを』もまた詭弁ではないでしょうか。 野良ゆっくりにゆっくりを与えるなら、その被害にあった人々にもゆっくりを与える べきでしょう。しかし彼らはそうしない。それこそ詭弁です。 実際、某にじうら町にて我々は『激あまあま大量散布』を行いましたが、そこの ゆっくりんぴーす支部は何も言ってきませんでした。」 「おそらくゆっくりんぴーすも困っているのでしょう。立場上、彼らは野良ゆっくりも 擁護しなければならない。しかし本当のところ野良ゆっくりなど擁護したくはないでしょう。 彼らは飼いゆっくりの擁護が第一目的ですからね。 ですので、我々のこの方法は非難しなければならない部分が少ないため、彼らも 無視しやすい、お互いにとってより良い方法だと考えています。」 「はい、注意点ですか。そうですね。確かに良い事ずくめに聞こえますが弱点もあります。 まず甘味の味を知ってしまった野良ゆっくりはそれを求めて家に侵入しようとします。 ですので、野良ゆっくりの侵入対策を徹底していただくことになります。 我々加工所では、窓に貼るだけで野良ゆっくりの体当たりや投石を防ぐシートを 発売中です。そちらを使えばほぼ問題ないでしょう。 次に街の人々への物乞いが増えますが、その際は加工所の清掃員を及びください。 街での騒音などの被害については、ゆっくりんぴーすとも協議の上で駆除ができる ことを確認済みです。 『ゆっくりんぴーすとさらに協議して何もしていなくても駆除できるようにすべき』 ですか?はい、それが理想だとは思っていますが、彼らの理念においては 迷惑をかけていなければ擁護すべき、となっていますのでそれは現時点では無理です。 ですので、甘味を与えて餓死させたり、甘味禁断症状から凶行に走るように誘導 するわけです。」 「簡単ですが、方法と注意点は以上です。なにかご質問…、ああはいはい、『甘味はどれが よいのか』ですね。加工所では安価で確実に甘味禁断症状となるだけの甘みをもつ 食べ物を開発しました。これはモネリンというタンパク質で、アフリカ原産の植物 に含まれているものです。もちろん人間や動物が食べても安全です。 砂糖の 3,000 倍ほどの甘みがあり、しかも甘さが長時間口に残る性質があります。 これにより野良ゆっくりは確実に甘味中毒から禁断症状を起こすようになります。 駆除を行う際はぜひこちらをご利用ください。 『赤ゆっくりに効果はあるのか』ですか。はい、効果があります。加工所が実験 したところ、親の記憶を引き継ぐ形で甘味中毒となることが確認されています。 また親が餌を取れなくなりますので、結局は赤ゆっくりも餓死することになります。」 「この駆除方法の最大の欠点は駆除までに時間がかかることです。餓死には最大で 1週間程度かかります。 しかしだいたい3日前後で空腹から動けなくなりますので、それ以後は街は大幅 に静かになることでしょう。」 「今日はご清聴ありがとうございました。 これからも加工所をどうぞよろしくお願いします。」 過去作品 anko1526 初心者お兄さんのコンポスト anko926 鬼威惨の、目指せ金バッジ! anko755 れいぱー対策 anko711 不良品の証 anko670 エコを目指す加工所 anko658 真実を知るということ anko650 モチモチを生かして anko611 おかされいむ anko565 ゆ身売買 anko478 れいむはよげんしゃ anko334 ゆっくりできない理由 anko301 子まりさの反乱 anko265 どすすぱーくをうつよ! anko260 人間の畑だと説得してみよう anko227 陰口 anko181 効率化の道
https://w.atwiki.jp/homuhomu_tabetai/pages/650.html
作者:eL8SOaOG0 111 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/08/14(日) 22 02 54.48 ID eL8SOaOG0 まどか「マミさん、この子を飼ってもらえませんか?」 野良まみ「マミッ」コンニチハ マミ「野良まみね。別にいいけど、どうしてなの?」 野良まみ「マミマミッ!」ヤッター! さやか「この子って、すごく狩りが下手なんですよ」 野良まみ「マミィ~」ハズカシィ~ 杏子「野生で生きていくのは無理っぽいんだよ…」 野良まみ「マミマミーン?」ソコマデイウノ? ガーン ほむら「性格(だけ)はいい子なのよ」 野良まみ「マミマミッ」オネガイシマス ペコッ マミ「そうなの、いいわよ。よろしくね」 野良まみ「マミマミッ♪」ウレシイ♪ ピョンピョン マミ「ところでこの子、どうして狩りが下手なのかしら?」 まみまみ「マミマミィ~」ショボーン… まどか「変な癖があるんですよ…」 マミ「変な癖?」 さやか「獲物を見つけたら踊り出すんです…」 マミ「えっ?」ドキッ 杏子「猫に襲われてた時とかも踊ってたってさ…」 マミ「あははっ…」ドキッ グサッ ほむら「戦いをなめてるみたいなの…」 マミ「……」グスン まみまみ「マミマミィ」ヨシヨシ ドンマイ QB(姉妹みたいだよね…) 感想 すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/jokinglogic/pages/20.html
#blognavi 9月10日,12日と激戦区の野良BGで戦いましたが βのころと少し変わってますね… 1.固定BGが多い 2.1戦BGがある 3.野良BGが少ない 4.野良BGでリダ下回しがある 1はβ2からそうなりそうな傾向がありました. (β1でも固定はあったようですが目に見えてそうだと感じたのはβ2から…) 知り合いが固定に入ったりしてましたし, BGで固定メンバー募集や固定BGを明記したものが目に付くようになりましたから… そのころは数の上ではコメントにそのようなことが書いてないBGも多かったのですが 2.はβ1,2では全然見かけませんでした. 正直戸惑いが…(´・ω・) まぁ,気軽に少しだけやりたい人とか需要があるのでしょうか? 私はどちらかといえば野良同士組んで面白いのは連携が出来ていくところにあるのでは…と思うので どちらかといえばあまり入る気が(ゲフンゲフン 3.もβ2でその傾向が出だしてきた気がします. それでもβ2の頃は野良BGの絶対数の方がもうちょい多かった気が… トータルのBG数は今のほうが多いのにねぇ(´・ω・) 入るBGを探すという作業があるのでなおさら意識してしまいます. 4.リダ下回しは昨日初めて経験しました. 何事も無く自分にリダが回ってきたので驚きました(;´∀`) MPを消費してこなすミッションがあるので それを野良で複数回こなすためにはじまったのでしょうか? (MPを特定の人にばかり使わせないために) ここまで変わった点を書いてましたが 変わってない点もあります. SBにソロBGがかなりある のと 出撃するセクターが隔たりがち(こっちはβよりその傾向が強い気が) 余談ですが β2でも構成を書く野良BGはそうでしたが 募集ありのBGでは突撃タイプが目立ちますね. 本業はスナのつもりですが野良で行くならスナ廃業の悪寒(;´ω`) まぁ,スナ機組むお金がまだ無いですし…休業してるのは事実ですがw 今後の予定としては しばらくは近接戦の経験を積みたいですし 2機目はアサルト 3機目は前衛メカの予定で …スナ廃業が現実味を帯びてきてる(ゲフンゲフン スナ廃業は別にいいけど野良で入るBG探すのは面倒orz それに出入りが激しい時も… 入る固定探した方がいいかな? カテゴリ [FMO日記] - trackback- 2005年09月13日 22 47 49 名前 コメント #blognavi